高眼圧症状を処置するための置換シクロペンタンまたはシクロペンタノン
本発明は、眼圧低下剤としての置換シクロペンタンまたはシクロペンタノンの使用に関する。新規化合物も提供する。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
眼圧降下剤は、多様な高眼圧症状、例えば術後およびレーザートラベクレクトミー後の高眼圧や、緑内障の処置において、並びに術前の補助薬として有用である。
【0002】
緑内障は、眼圧の上昇により特徴付けられる眼疾患である。緑内障は、その病因により、原発性または続発性として分類されている。例えば、成人の原発性緑内障(先天性緑内障)は、開放隅角緑内障であるか、または急性もしくは慢性の閉塞隅角緑内障であり得る。続発性緑内障は、ブドウ膜炎、眼内腫瘍または拡大した白内障のような既存の眼疾患から生じる。
【0003】
原発性緑内障の原因は、未だ解明されていない。その眼圧上昇は、房水流出遮断による。慢性開放隅角緑内障においては、前房およびその解剖学的構造は正常に見えるが、房水の排出は妨げられる。急性または慢性の閉塞隅角緑内障においては、前房が浅く、透過角が狭く、虹彩がシュレンム管の入口の小柱網を閉塞し得る。瞳孔の拡張により、虹彩根部が隅角に対して前方に押され、および瞳孔ブロックを起こして、病状を急進し得る。前房隅角の狭い眼は、種々の重篤度の急性閉塞隅角緑内障に患る素因を有する。
【0004】
続発性緑内障は、後房から前房、次いでシュレンム管への房水の流れのいかなる妨害によっても起こる。前房の炎症性疾患は、膨隆虹彩における完全な虹彩後癒着を起こすことにより房水排出を妨げ得、排液路を滲出物で閉塞し得る。他の通常の原因は、眼内腫瘍、拡大した白内障、網膜中心静脈閉塞、眼の外傷、手術操作および眼内出血である。
【0005】
すべての種類を考慮すると、緑内障は、40歳を超えるすべての人の約2%に起こり、視力が急速に損われるまで何年間も無症候性であり得る。手術が指示されない場合、局所用β−アドレナリン受容体拮抗剤が、従来、緑内障処置薬物として選択されている。
【0006】
ある種のエイコサノイドおよびその誘導体が、緑内障処置における使用のために現在市販されている。エイコサノイドおよび誘導体は、プロスタグランジンおよびその誘導体のような、多くの生物学的に重要な化合物を包含する。プロスタグランジンは、下記式で示されるプロスタン酸の誘導体であるといえる:
【化1】
【0007】
プロスタン酸骨格の脂環上の構造および置換基によって、様々な種類のプロスタグランジンが知られている。更なる分類は、側鎖中の不飽和結合数に基づいてなされ、プロスタグランジンの種類の後に数字で示され[例えば、プロスタグランジンE1(PGE1)、プロスタグランジンE2(PGE2)]、また、脂環上の置換基の配置に基づいてもなされ、αまたはβで示される[例えば、プロスタグランジンF2α(PGF2β)]。
【0008】
HU46301は、下記に示すような化合物を開示している:
【化2】
[式中、
R2は、H、OH、O-アルキル等であり;
R4は、H、CH2XR5、アルキル、CH2Y、CHOであり、ここでXはOまたはSであり、R5は、H、アルキル、シクロアルキル、フェニルまたはヘテロアリールである]。
【0009】
米国特許第3980700号は、下記に示すような化合物がプロスタグランジン拮抗物質であることを開示している:
【化3】
【0010】
米国特許第6426359号およびWO98/27976は、以下の化合物を開示している:
7-{[2-(3,5-ジクロロ-フェノキシ)-エチル]-メタンスルホニル-アミノ}-ヘプタン酸;
5-(3-([3-(3-クロロ-フェニル)-プロピル]-メタンスルホニル-アミノ)-プロピル)-チオフェン-2-カルボン酸;
[3-(([3-(3,5-ジクロロ-フェニル)-アリル]-メタンスルホニル-アミノ)-メチル)-フェニル]-酢酸;および
N-[2-(3,5-ジクロロ-フェノキシ)-エチル]-N-[6-H-テトラゾル-5-イル)-ヘキシル]-メタンスルホンアミド]。
【0011】
JP2001163779、WO9858911、WO2003074483およびWO2004089411も、関心の持たれる他の化合物を開示している。
【0012】
プロスタグランジンEP2選択的作用物質は、いくつかの医療用途を有すると考えられる。例えば、米国特許第6437146号は、下記疾患の治療または予防における、プロスタグランジンEP2選択的作用物質の使用を開示している:関節および筋肉の炎症および疼痛(例えば、関節リウマチ、リウマチ様脊椎炎、変形性関節炎、通風性関節炎、若年性関節炎など);炎症性皮膚疾患(例えば、日焼け、やけど、湿疹、皮膚炎など);炎症性眼疾患(例えば、結膜炎など);炎症が関与している肺疾患(例えば、喘息、気管支炎、ハト愛好者肺、農夫肺など);炎症に関連した胃腸管疾患(例えば、アフタ性潰瘍、クローン病、萎縮性胃炎、疣状胃炎、潰瘍性大腸炎、腹腔疾患、局部性腸炎、過敏性腸症候群など);歯肉炎;手術または外傷後の炎症、疼痛および腫脹;発熱;炎症に関連した疼痛および他の症状;アレルギー性疾患;全身性エリテマトーデス;強皮症;多発性筋炎;腱炎;滑液包炎;結節性動脈周囲炎;リウマチ熱;シェーグレン症候群;ベーチェット病;甲状腺炎;I型糖尿病;糖尿病合併症(糖尿病性微小血管症、糖尿病性網膜症、糖尿病性腎症など);ネフローゼ症候群;再生不良性貧血;重症筋無力症;ブドウ膜炎;接触皮膚炎;乾癬;川崎病;サルコイドーシス;ホジキン病;アルツハイマー病;腎機能不全(腎炎、腎炎症候群など);肝機能不全(肝炎、肝硬変など);胃腸障害(下痢、炎症性腸疾患など);ショック;異常骨代謝を特徴とする骨疾患、例えば、骨粗鬆症(特に、閉経後骨粗鬆症);高カルシウム血症;副甲状腺機能亢進症;パジェット骨疾患;骨溶解;骨転移を伴うか伴わない悪性腫瘍の高カルシウム血症;関節リウマチ;歯周炎;骨関節炎;骨痛;骨減少症;癌性悪液質;結石症;結石(特に、尿路結石);固形癌;メサンギウム増殖性糸球体腎炎;水腫(例えば、心臓性水腫、脳水腫など);高血圧症、例えば、悪性高血圧症など;月経前緊張症;尿結石;尿量過少症、例えば、急性または慢性不全によって生じる尿量過少症;高リン酸塩尿症など。
【0013】
米国特許第6710072号は、下記疾患の治療または予防におけるEP2作用物質の使用を開示している:骨粗鬆症、便秘症、腎疾患、性機能不全、脱毛症、糖尿病、癌、および免疫調節の障害・・・・種々の病態生理学的疾患(急性心筋梗塞、血栓症、高血圧症、肺高血圧症、虚血性心疾患、鬱血性心不全および狭心症を含む)。
【発明の開示】
【0014】
発明の説明
下記の式で示される化合物、またはその薬学的に許容される塩またはプロドラッグまたは代謝物質を本明細書において開示する:
【化4】
[式中、
Yは、有機酸官能基、または12個までの炭素原子を有するそのアミドまたはエステルであるか;または、Yは、ヒドロキシメチル、または12個までの炭素原子を有するそのエーテルであるか;または、Yは、テトラゾリル官能基であり;
Aは、-(CH2)6-、シス-CH2CH=CH-(CH2)3-、または-CH2C=C-(CH2)3-であり、ここで1個または2個の炭素原子がSまたはOで置き換えられていてもよく;または、Aは、-(CH2)m-Ar-(CH2)O-であり、ここで、Arは、インターアリーレンまたはヘテロインターアリーレンであり、mおよびoの合計は1〜4であり、かつ、ここで、1個のCH2がSまたはOで置き換えられていてもよく;
Bは、C=O、CH2、CHOH、CHCl、CHF、CHBrまたはCHCNであり;
Gは、OHまたはHであり;
Dは、アリールまたはヘテロアリールである]。
【0015】
Yは、有機酸官能基、または12個までの炭素原子を有するそのアミドまたはエステルであるか;または、Yは、ヒドロキシメチル、または12個までの炭素原子を有するそのエーテルであるか;または、Yは、テトラゾリル官能基である。有機酸官能基は、有機分子上の酸官能基である。限定するわけではないが、有機酸官能基は、炭素、硫黄または燐の酸化物を一般に含んで成る。従って、本発明の範囲を決して限定するものではないが、特定の化合物において、Yはカルボン酸、スルホン酸またはホスホン酸官能基であり、即ち、下記に示す構造の1つである:
【0016】
【化5】
任意薬学的許容形態の、これらの任意の酸の塩も考えられる。
【0017】
さらに、前記有機酸の1つの、12個までの炭素原子を有するアミドまたはエステルも考えられる。エステルにおいて、カルボン酸エステル、例えば、CO2Me、CO2Etなどにおけるように、ヒドロカルビル成分が、酸の水素原子と置き換わっている。
【0018】
アミドにおいて、アミン基が、酸のOHと置き換わっている。アミドの例は、CON(R2)2、CON(OR2)R2、CON(CH2CH2OH)2およびCONH(CH2CH2OH)であり、ここで、R2は、独立して、H、C1〜C6アルキル、フェニルまたはビフェニルである。CONHSO2R2のような成分も、それらがスルホン酸R2-SO3Hのアミドとも考えられるが、カルボン酸のアミドである。
【0019】
本発明の範囲を決して限定するものではないが、Yは、ヒドロキシメチル、または12個までの炭素原子を有するそのエーテルであってもよい。従って、下記の構造を有する化合物が可能である:
【化6】
【0020】
さらに、これらの化合物のエーテルも可能である。エーテルは、ヒドロキシルの水素が炭素で置き換えられている官能基であり、例えば、YはCH2OCH3、CH2OCH2CH3などである。
【0021】
最後に、本発明の範囲を決して限定するものではないが、Yはテトラゾリル官能基、例えば、下記の式で示される構造を有する化合物であってもよい:
【化7】
【0022】
非置換テトラゾリル官能基は、2つの互変異性形を有し、それらは、水性または生物学的媒体において急速に相互変換することができ、従って、相互に等価である。これらの互変異性体を下記に示す:
【化8】
【0023】
さらに、R2がC1〜C6アルキル、フェニルまたはビフェニルである、下記に示すようなテトラゾリル官能基の他の異性形も可能であり、これらは全て「テトラゾリル」という用語の範囲に含まれるものと考えられる:
【化9】
【0024】
本発明の範囲を決して限定するものではないが、一実施形態において、Yは下記から成る群から選択される:CO2(R2)、CON(R2)2、CON(OR2)R2、CON(CH2CH2OH)2、CONH(CH2CH2OH)、CH2OH、P(O)(OH)2、CONHSO2R2、SO2N(R2)2、SO2NHR2、およびテトラゾリル-R2であり;ここで、R2は、独立して、H、C1〜C6アルキル、フェニルまたはビフェニルである。
【0025】
本明細書に示されている化学構造におけるAに関して、Aは、-(CH2)6-、シス-CH2CH=CH-(CH2)3-、または-CH2C=C-(CH2)3-であり、ここで1個または2個の炭素原子がSまたはOで置き換えられていてもよく;または、Aは、-(CH2)m-Ar-(CH2)O-であり、ここで、Arは、インターアリーレンまたはヘテロインターアリーレンであり、mおよびoの合計は1〜4であり、かつ、ここで、1個のCH2がSまたはOで置き換えられていてもよい。
【0026】
限定するものではないが、Aは、-(CH2)6-、シス-CH2CH=CH-(CH2)3-、または-CH2C=C-(CH2)3-であってよい。
【0027】
または、Aは、任意の炭素がSおよび/またはOで置き換えられたこれら3つの成分の1つに関係した基であってもよい。例えば、本発明の範囲を決して限定するものではないが、Aは、下記のような、Sで置き換えられた成分であってもよい:
【0028】
【化10】
【0029】
【化11】
【0030】
または、本発明の範囲を決して限定するものではないが、Aは、下記のような、Oで置き換えられた成分であってもよい:
【化12】
【0031】
または、本発明の範囲を決して限定するものではないが、Aは、下記のように、鎖においてOおよびSの両方で置き換えられていてもよい:
【化13】
【0032】
または、本発明の範囲を決して限定するものではないが、特定の実施形態において、Aは-(CH2)m-Ar-(CH2)o-であり、ここでArはインターアリーレンまたはヘテロインターアリーレンであり、mおよびoの合計は1〜4であり、かつ、ここで、1個のCH2がSまたはOで置き換えられていてもよい。言い換えれば、本発明の範囲を決して限定するものではないが、一実施形態において、Aは、1〜4個のCH2成分およびAr、例えば、-CH2-Ar-、-(CH2)2-Ar-、-CH2-ArCH2-、-CH2Ar(CH2)2-、-(CH2)2-Ar(CH2)2-などから成るか;またはAは、O、0〜3個のCH2成分およびAr、例えば、-O-Ar-、Ar-CH2-O-、-O-Ar-(CH2)2-、-O-CH2-Ar-、-O-CH2-Ar-(CH2)2などから成るか;またはAは、S、0〜3個のCH2成分およびAr、例えば、-S-Ar-、Ar-CH2-S-、-S-Ar-(CH2)2-、-S-CH2-Ar-、-S-CH2-Ar-(CH2)2、-CH2-CH2-S-Ar-などから成る。
【0033】
インターアリーレンまたはヘテロインターアリーレンは、分子の他の2つの部分を連結している(即ち、該2つの部分が、2つの異なる環位置において環に結合している)アリール環もしくは環系またはヘテロアリール環もしくは環系を意味する。インターアリーレンまたはヘテロインターアリーレンは、置換または非置換であってよい。非置換インターアリーレンまたはヘテロインターアリーレンは、それが結合している分子の2つの部分以外に置換基を有さない。置換インターアリーレンまたはヘテロインターアリーレンは、それが結合している分子の2つの部分の他に置換基を有する。
【0034】
一実施形態において、Arは、置換または非置換インターフェニレン、インターチエニレン、インターフリレンまたはインターピリジニレンである。他の実施形態において、Arはインターフェニレン(Ph)である。他の実施形態において、Aは-(CH2)2-Ph-である。本発明の範囲を決して限定するものではないが、置換基は、4個またはそれ以下の重い原子、換言すれば、水素でない原子を有してよい。特定の置換基に必要とされる任意の数の水素原子も含まれる。即ち、置換基は、以下の置換基であってよい:
【0035】
4個までの炭素原子を有するヒドロカルビル(C4までのアルキル、アルケニル、アルキニルなどを包含する);
C3までのヒドロカルビルオキシ;
CF3;
ハロ、例えば、F、ClまたはBr;
ヒドロキシル;
NH2、およびC3までのアルキルアミン官能基;
他のNまたはS含有置換基;など。
【0036】
一実施形態において、Aは、-(CH2)m-Ar-(CH2)o-であり、ここでArはインターフェニレンであり、mおよびoの合計は1〜3であり、かつ、ここで、1個のCH2がSまたはOで置き換えられていてもよい。
【0037】
他の実施形態において、Aは-CH2-Ar-OCH2-である。他の実施形態において、Aは-CH2-Ar-OCH2-であり、Arはインターフェニレンである。他の実施形態において、Aが下記の構造を有する場合のように、Arが1位および3位で置換されている:
【化14】
【0038】
他の実施形態において、Aは-(CH2)6-、シス-CH2CH=CH-(CH2)3-または-CH2C=C-(CH2)3-であり、ここで、1個または2個の炭素原子がSまたはOで置き換えられていてもよく;または、Aは-(CH2)2-Ph-であり、ここで1個のCH2がSまたはOで置き換えられていてもよい。
【0039】
他の実施形態において、Aは-(CH2)6-、シス-CH2CH=CH-(CH2)3-または-CH2C=C-(CH2)3-であり、ここで、1個または2個の炭素原子がSまたはOで置き換えられていてもよく;または、Aは-(CH2)2-Ph-である。
【0040】
Bは、C=O、CH2、CHOH、CHCl、CHF、CHBrまたはCHCNである。即ち、本発明の範囲を決して限定するものではないが、下記の構造式で示されるような化合物、または薬学的に許容されるその塩またはプロドラッグまたは代謝物質が可能である:
【0041】
【化15】
【0042】
【化16】
【0043】
一実施形態において、BはCH2、CHOH、CHCl、CHF、CHBrまたはCHCNである。
他の実施形態において、BはC=O、CH2、CHCl、CHF、CHBrまたはCHCNである。
他の実施形態において、BはC=Oである。
他の実施形態において、BはCH2である。
他の実施形態において、BはCHOHである。
【0044】
他の実施形態において、BはCHClである。
他の実施形態において、BはCHFである。
他の実施形態において、BはCHCNである。
他の実施形態において、BはCHBrである。
【0045】
Gは、OHまたはHである。
一実施形態において、GはOHである。
他の実施形態において、GはHである。
【0046】
即ち、本発明の範囲を決して限定するものではないが、下記の構造式で示されるような化合物、または薬学的に許容されるその塩またはプロドラッグまたは代謝物質が可能である:
【化17】
Dは、アリールまたはヘテロアリールである。
【0047】
アリールは、非置換または置換芳香環または環系、例えば、フェニル、ナフチル、ビフェニルなどである。
【0048】
ヘテロアリールは、1個またはそれ以上のN、OまたはS原子を環に有するアリールであり、即ち、環炭素がN、OまたはSによって置き換えられている。限定するものではないが、ヘテロアリールの例は、非置換または置換チエニル、ピリジニル、フリル、ベンゾチエニル、ベンゾフリル、イミダゾリル、インドリルなどである。
【0049】
アリールまたはヘテロアリールの置換基は、それぞれ12個までの非水素原子、および必要な数の水素原子を有してよい。従って、本発明の範囲を決して限定するものではないが、置換基は下記の置換基であってよい:
【0050】
ヒドロカルビル、例えば、アルキル、アルケニル、アルキニルなどであり、直鎖、分岐鎖または環状ヒドロカルビル、およびそれらの組合せを包含する;
ヒドロカルビルオキシ、これは、O-ヒドロカルビル、例えば、OCH3、OCH2CH3、O-シクロヘキシルなど、炭素原子数11までのものを意味する;
ヒドロキシヒドロカルビル、これは、ヒドロカルビル-OH、例えば、CH2OH、C(CH3)2OHなど、炭素数11までのものを意味する;
窒素置換基、例えば、NO2、CNなどであり、これは、アミノ、例えば、NH2、NH(CH2CH3OH)、NHCH3など、炭素数11までのものを包含する;
カルボニル置換基、例えば、CO2H、エステル、アミドなど;
ハロゲン、例えば、クロロ、フルオロ、ブロモなど;
フルオロカルビル、例えば、CF3、CF2CF3など;
リン置換基、例えば、PO32-など;
硫黄置換基、例えば、S-ヒドロカルビル、SH、SO3H、SO2-ヒドロカルビル、SO3-ヒドロカルビルなど。
【0051】
特定の実施形態において、置換基における非水素原子の数は6またはそれ以下である。他の実施形態において、置換基における非水素原子の数は3またはそれ以下である。他の実施形態において、置換基における非水素原子の数は1である。
【0052】
特定の実施形態において、置換基は、水素、炭素、酸素、ハロゲン、窒素および硫黄のみを有する。他の実施形態において、置換基は、水素、炭素、酸素およびハロゲンのみを有する。
【0053】
特に指定しない限り、アリール、ヘテロアリール、フェニル、チエニル、ベンゾチエニルなどは、置換および非置換成分の両方を意味するものとする。
従って、Dが任意の前記の種類のアリールまたはヘテロアリールである化合物が、本発明において考えられる。
【0054】
さらに、本発明の範囲を決して限定するものではないが、一実施形態において、Dはフェニルである。他の実施形態において、Dはクロロフェニルであり、これは、1個またはそれ以上のクロロ置換基を有するフェニルを意味する。他の実施形態において、Dは3,5-ジクロロフェニルである。他の実施形態において、Dは非置換フェニルである。
【0055】
一実施形態は、下記の式で示される化合物、または薬学的に許容されるその塩またはプロドラッグまたは代謝物質である:
【化18】
[式中、
AおよびYは、本明細書に記載する通りであり;
Bは、CHCl、CHFまたはCH2であり;
R3は、独立して、メチル、エチル、イソプロピル、フルオロ、クロロ、ブロモ、メトキシ、エトキシ、イソプロポキシ、NH2、OH、CN、NO2またはCF3であり;
nは、0〜3である]。
【0056】
他の実施形態は、下記の式で示される化合物、または薬学的に許容されるその塩またはプロドラッグまたは代謝物質である:
【化19】
[式中、
AおよびYは、本明細書に記載する通りであり;
Bは、CHCl、CHFまたはCH2であり;
R3は、独立して、メチル、エチル、イソプロピル、フルオロ、クロロ、ブロモ、メトキシ、エトキシ、イソプロポキシ、NH2、OH、CN、NO2またはCF3であり;
nは、0〜3である]。
【0057】
他の実施形態は、下記の式で示される化合物、または薬学的に許容されるその塩またはプロドラッグまたは代謝物質である:
【化20】
[式中、
AおよびYは、本明細書に記載する通りであり;
Bは、CHCl、CHFまたはCH2であり;
R3は、独立して、メチル、エチル、イソプロピル、フルオロ、クロロ、ブロモ、メトキシ、エトキシ、イソプロポキシ、NH2、OH、CN、NO2またはCF3であり;
R4は、1〜10個の炭素原子を有するヒドロキシヒドロカルビルであり;
nは、0〜3である]。
【0058】
他の実施形態は、下記の構造を有する化合物、または薬学的に許容されるその塩、プロドラッグまたは代謝物質である。これらの実施形態において、Aは本明細書に記載する通りであり;Bは、C=O、CH2、CHOH、CHCl、CHFまたはCHCNであるか、またはBは、CHCl、CHFまたはCH2であり;Y、R3およびnは本明細書に記載する通りである:
【0059】
【化21】
【0060】
【化22】
【0061】
他の実施形態は、下記の式で示される化合物、または薬学的に許容されるその塩またはプロドラッグまたは代謝物質である:
【化23】
[式中、
破線は、共有結合の存在または不存在を示し;
Aは、本明細書に記載する通りであり;
Bは、CHCl、CHFまたはCH2であり;
R3は、独立して、メチル、エチル、イソプロピル、フルオロ、クロロ、ブロモ、メトキシ、エトキシ、イソプロポキシ、NH2、OH、CN、NO2またはCF3であり;
nは、0〜3である]。
【0062】
他の実施形態は、下記の構造を有する化合物、または薬学的に許容されるその塩、プロドラッグまたは代謝物質である。これらの実施形態において、Bは、C=O、CH2、CHOH、CHCl、CHFまたはCHCNであるか、またはBは、CHCl、CHFまたはCH2であり;Y、R3およびnは本明細書に記載する通りである:
【0063】
【化24】
【0064】
【化25】
【0065】
【化26】
【0066】
他の実施形態は、シクロペンチルアリールオキシメタンまたはシクロペンチルヘテロアリールオキシメタンを含む化合物であり、該化合物は、置換シクロペンチル、および置換または非置換アリールまたはヘテロアリールを含み、かつ、該化合物は、プロスタグランジンEP2受容体において活性である。
【0067】
シクロペンチルアリールオキシメタンは、シクロペンチル置換基および-OAr置換基を有するメタンであり、ここでArはアリールである。シクロペンチルヘテロアリールオキシメタンは、シクロペンチル置換基および-OHet置換基を有するメタンであり、ここでHetはヘテロアリールである。
【0068】
本発明の範囲を決して限定するものではないが、以下は有用な化合物の例である:
(Z)-7-((1R,5S)-2-オキソ-5-フェノキシメチル-シクロペンタ-3-エニル)-ヘプタ-5-エン酸メチルエステル;
(Z)-7-((1R,2S,3R)-3-ヒドロキシ-5-オキソ-2-フェノキシメチル-シクロペンチル)-ヘプタ-5-エン酸メチルエステル;
(Z)-7-((1R,2S,3R)-3-ヒドロキシ-5-オキソ-2-フェノキシメチル-シクロペンチル)-ヘプタ-5-エン酸、および(Z)-7-((1R,5S)-2-オキソ-5-フェノキシメチル-シクロペンタ-3-エニル)-ヘプタ-5-エン酸;
7-((1R,5S)-2-オキソ-5-フェノキシメチル-シクロペンチル)-ヘプタン酸メチルエステル;
7-((1R,5S)-2-オキソ-5-フェノキシメチル-シクロペンチル)-ヘプタン酸;
(Z)-7-((1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-フェノキシメチル-シクロペンチル)-ヘプタ-5-エン酸メチルエステル;
(Z)-7-((1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-フェノキシメチル-シクロペンチル)-ヘプタ-5-エン酸;
7-((1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-フェノキシメチル-シクロペンチル)-ヘプタン酸メチルエステル;
7-((1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-フェノキシメチル-シクロペンチル)-ヘプタン酸;
【0069】
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-2-(3,5-ジクロロ-フェノキシメチル)-3-ヒドロキシ-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸メチルエステル;
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-2-(3,5-ジクロロ-フェノキシメチル)-3-ヒドロキシ-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸;
7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-2-(3,5-ジクロロ-フェノキシメチル)-3-ヒドロキシ-シクロペンチル]-ヘプタン酸メチルエステル;
7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-2-(3,5-ジクロロ-フェノキシメチル)-3-ヒドロキシ-シクロペンチル]-ヘプタン酸;
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-2-(3,5-ビス-トリフルオロメチル-フェノキシメチル)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸;
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-2-(3,5-ビス-トリフルオロメチル-フェノキシメチル)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-シクロペンチル]-ヘプタン酸;
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-(ナフタレン-2-イルオキシメチル)-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸;
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-(ナフタレン-2-イルオキシメチル)-シクロペンチル]-ヘプタン酸;
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-(ナフタレン-1-イルオキシメチル)-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸;
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-(ナフタレン-1-イルオキシメチル)-シクロペンチル]-ヘプタン酸;
【0070】
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-2-(2-クロロ-フェノキシメチル)-3-ヒドロキシ-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸;
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-2-(3-クロロ-フェノキシメチル)-3-ヒドロキシ-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸;
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-2-(4-クロロ-フェノキシメチル)-3-ヒドロキシ-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸;
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-(3-トリフルオロメチル-フェノキシメチル)-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸;
(Z)-7-((1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-m-トリルオキシメチル-シクロペンチル)-ヘプタ-5-エン酸;
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-(3-イソプロピル-フェノキシメチル)-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸;
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-2-(3-tert-ブチル-フェノキシメチル)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸;
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-(3-メトキシ-フェノキシメチル)-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸;
3-[(1S,2R,3R,5R)-2-((Z)-6-カルボキシ-ヘキサ-2-エニル)-3-クロロ-5-ヒドロキシ-シクロペンチルメトキシ]-フェニルベンゾエート;
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-(3-ヒドロキシ-フェノキシメチル)-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸;
(Z)-7-{(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-[4-(1-メチル-1-フェニル-エチル)-フェノキシメチル]-シクロペンチル}-ヘプタ-5-エン酸;
【0071】
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-2-(2,3-ジメチル-フェノキシメチル)-3-ヒドロキシ-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸;
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-2-(2,4-ジメチル-フェノキシメチル)-3-ヒドロキシ-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸;
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-2-(2,5-ジメチル-フェノキシメチル)-3-ヒドロキシ-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸;
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-2-(2,6-ジメチル-フェノキシメチル)-3-ヒドロキシ-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸;
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-2-(3,5-ジメチル-フェノキシメチル)-3-ヒドロキシ-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸;
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-2-(3,4-ジメチル-フェノキシメチル)-3-ヒドロキシ-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸;
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-(3,4.5-トリメチル-フェノキシメチル)-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸;
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-2-(4-クロロ-3,5-ジメチル-フェノキシメチル)-3-ヒドロキシ-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸;
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-2-(4-クロロ-ナフタレン-1-イルオキシメチル)-3-ヒドロキシ-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸;
【0072】
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-2-(3-クロロ-2-フルオロ-5-トリフルオロメチル-フェノキシメチル)-3-ヒドロキシ-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸;
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-2-(4-ホルミル-フェノキシメチル)-3-ヒドロキシ-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸;
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-(4-ヒドロメチル-フェノキシメチル)-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸;
(Z)-7-{(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-[4-(1-ヒドロキシ-ブチル)-フェノキシメチル]-シクロペンチル}-ヘプタ-5-エン酸;
(Z)-7-{(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-[4-(1-メトキシ-ブチル)-フェノキシメチル]-シクロペンチル}-ヘプタ-5-エン酸;
(Z)-7-{(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-[4-(1-ヒドロキシ-ヘキシル)-フェノキシメチル]-シクロペンチル}-ヘプタ-5-エン酸;
(Z)-7-{(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-[4-(1-ヒドロキシ-エチル)-フェノキシメチル]-シクロペンチル}-ヘプタ-5-エン酸;
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-2-(3-ホルミル-フェノキシメチル)-3-ヒドロキシ-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸;
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-(3-ヒドロキシメチル-フェノキシメチル)-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸;
(Z)-7-{(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-[3-(1-ヒドロキシ-ヘキシル)-フェノキシメチル]-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸;
【0073】
(Z)-7-{(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-[3-(1-ヒドロキシ-2-メチル-プロピル)-フェノキシメチル]-シクロペンチル}-ヘプタ-5-エン酸;
(Z)-7-{(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-[3-(1-ヒドロキシ-ブチル)-フェノキシメチル]-シクロペンチル}-ヘプタ-5-エン酸;
(Z)-7-{(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-[3-(1-ヒドロキシ-2-フェニル-エチル)-フェノキシメチル]-シクロペンチル}-ヘプタ-5-エン酸;
(Z)-7-{(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-[3-(1-ヒドロキシ-エチル)-フェノキシメチル]-シクロペンチル}-ヘプタ-5-エン酸;
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-(2-ヒドロキシメチル-フェノキシメチル)-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸;
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-(4-ヒドロキシメチル-3,5-ジメチル-フェノキシメチル)-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸;
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-(4-メトキシメチル-3,5-ジメチル-フェノキシメチル)-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸;
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-(1-オキソ-インダン-4-イルオキシメチル)-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸;
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-(1-ヒドロキシ-インダン-4-イルオキシメチル)-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸;
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-(5-ヒドロキシ-5,6,7,8-テトラヒドロ-ナフタレン-1-イルオキシメチル)-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸;
【0074】
(Z)-7-{(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-[2-(2-ヒドロキシ-エチル)-フェノキシメチル]-シクロペンチル}-ヘプタ-5-エン酸;
(Z)-7-{(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-[3-(2-ヒドロキシ-エチル)-フェノキシメチル]-シクロペンチル}-ヘプタ-5-エン酸;
(Z)-7-{(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-[4-(2-ヒドロキシ-エチル)-フェノキシメチル]-シクロペンチル}-ヘプタ-5-エン酸;
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-2-(3-アセトキシメチル-5-クロロ-フェノキシメチル)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸;
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-2-(3-クロロ-5-ヒドロキシメチル-フェノキシメチル)-3-ヒドロキシ-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸;
(Z)-7-{(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-[4-(2-ヒドロキシ-エチル)-3,5-ジメチル-フェノキシメチル]-シクロペンチル}-ヘプタ-5-エン酸;
【0075】
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-2-(3,5-ジクロロ-フェノキシメチル)-3-ヒドロキシ-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸イソプロピルエステル;
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-2-(3,5-ジメチル-フェノキシメチル)-3-ヒドロキシ-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸イソプロピルエステル;
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-2-(3,5-ビス-トリフルオロメチル-フェノキシメチル)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸イソプロピルエステル;
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-(3-トリフルオロメチル-フェノキシメチル)-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸イソプロピルエステル;および
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-(4-ヒドロキシメチル-フェノキシメチル)-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸イソプロピルエステル。
先に列記した化合物の薬学的に許容される塩またはプロドラッグまたは代謝物質も考えられる。
【0076】
化合物がプロスタグランジンEP2受容体において活性かどうかの決定は、充分に当業者の能力の範囲内である。本発明の範囲を決して限定するものではないが、そのような決定を行う一方法が本明細書の実施例にも示されている。
【0077】
本明細書に開示されている化合物は、哺乳動物における緑内障または高眼圧の予防または治療、または緑内障または高眼圧の治療薬の製造に有用である。該化合物は、先に列記したようなプロスタグランジンEP2作用薬によって治療できるものとして当分野において示されている疾患の治療にも有用である。
【0078】
「薬学的に許容される塩」は、親化合物の活性を保持し、それを投与される対象において、およびそれが投与される状況において、親化合物と比較して、いかなる付加的な有害または不都合な作用も生じないあらゆる塩である。薬学的に許容される塩は、酸、他の塩、または酸または塩に変換されるプロドラッグの投与の結果として、生体内で生成しうるあらゆる塩をも意味する。
【0079】
薬学的に許容される酸性官能基の塩は、有機または無機塩基から誘導しうる。塩は、一価または多価イオンを含んで成ってよい。特に関心のあるものは、無機イオン、リチウム、ナトリウム、カリウム、カルシウムおよびマグネシウムである。有機塩は、アミン(特にアンモニウム塩)、例えば、モノ-、ジ-およびトリアルキルアミンまたはエタノールアミンで生成しうる。塩は、カフェイン、トロメタミンおよび類似分子で生成してもよい。塩酸または他のいくつかの薬学的に許容される酸は、塩基性基、例えばアミンまたはピリジン環を含有する化合物との塩を形成しうる。
【0080】
「プロドラッグ」は、投与後に治療的に活性な化合物に変換される化合物であり、この用語は、当分野で一般に理解されるように本明細書において広く解釈されるものとする。本発明の範囲を限定するものではないが、変換は、エステル基または他の何らかの生物学的に不安定な基の加水分解によって起こりうる。必ずしもそうではないが、一般に、プロドラッグは不活性であるか、またはそれが変換される治療的に活性な化合物より活性が低い。本明細書に開示されている化合物のエステルプロドラッグが特に考えられる。エステルを、C1のカルボン酸(即ち、天然プロスタグランジンの末端カルボン酸)から誘導してもよく、または、エステルを、分子の他の部分、例えばフェニル環の、カルボン酸官能基から誘導してもよい。限定するものではないが、エステルは、アルキルエステル、アリールエステルまたはヘテロアリールエステルであってよい。アルキルという用語は、当業者に一般に理解される意味を有し、直鎖、分岐鎖または環状アルキル成分を意味する。C1〜6アルキルエステルは特に有用であり、この場合エステルのアルキル部分は1〜6個の炭素原子を有し、限定するものではないが、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n-ブチル、sec-ブチル、イソ-ブチル、t-ブチル、ペンチル異性体、ヘキシル異性体、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルおよび1〜6個の炭素原子を有するそれらの組合せ等を包含する。
【0081】
代謝物質は、生体内で開示化合物から生成される化合物として、広く定義される。
【0082】
薬剤の投与または製造のために、本明細書に開示されている化合物を、当分野においてそれ自体で周知の薬学的に許容される賦形剤と混合しうることを当業者は容易に理解する。特に、全身的に投与される薬剤は、散剤、丸剤、錠剤などとして、または経口または非経口投与または吸入に好適な液剤、乳剤、懸濁剤、エーロゾル剤、シロップ剤またはエリキシル剤として調合しうる。
【0083】
固体投与形態または薬剤のために、非毒性固体担体は、医薬等級のマンニトール、ラクトース、デンプン、ステアリン酸マグネシウム、ナトリウムサッカリン、ポリアルキレングリコール、タルク、セルロース、グルコース、スクロースおよび炭酸マグネシウムを包含するが、それらに限定されない。固体投与形態は、被覆されていなくてもよく、または、消化管での崩壊および吸収を遅らせるために既知の方法で被覆されていてもよく、それによって長期間の持続作用を与えうる。例えば、時間遅延物質、例えば、グリセリルモノステアレートまたはグリセリルジステアレートを使用しうる。米国特許第4256108号、第4166452号および第4265874号に記載されている方法によってそれらを被覆して、制御放出用の浸透圧性治療錠剤を形成してもよい。
【0084】
医薬的投与可能な液体投与形態は、例えば、水、食塩水、水性デキストロース、グリセロール、エタノール等のような担体中の、1つまたはそれ以上の本発明の有用化合物および任意医薬佐剤の溶液または懸濁液を含んで成ることができ、それによって液剤または懸濁剤を形成しうる。所望であれば、投与される医薬組成物は、少量の非毒性補助物質、例えば、湿潤または乳化剤、pH緩衝剤なども含有しうる。そのような補助剤の一般的な例は、酢酸ナトリウム、ソルビタンモノラウレート、トリエタノールアミン、酢酸ナトリウム、オレイン酸トリエタノールアミン等である。そのような投与形態を製造する実際の方法は、既知であるか、または当業者に明らかであり;例えば、Remington's Pharmaceutical Sciences, Mack Publishing Company, Easton, Pa., 第16版, 1980を参照されたい。投与される製剤の組成は、どのような場合も、1つまたはそれ以上の本発明の有用化合物を、所望の治療効果を与えるのに有効な量で含有する。
【0085】
非経口投与は、皮下、筋肉または静脈注射を一般に特徴とする。注射剤は、溶液または懸濁液、注射前の液体への溶解または懸濁に好適な固体形態、または乳濁液として、一般的な形態に調製できる。好適な賦形剤は、例えば、水、食塩水、デキストロース、グリセロール、エタノール等である。それらに加えて、所望であれば、投与される注射可能医薬組成物は、少量の非毒性補助物質、例えば、湿潤または乳化剤、pH緩衝剤なども含有しうる。
【0086】
投与される本発明の有用化合物の量は、所望される治療効果、治療される特定哺乳動物、哺乳動物の疾患の重症度および種類、投与方法、使用される特定化合物の有効性および薬力学、および担当医の判断に当然依存する。本発明の有用化合物の治療有効用量は、好ましくは、約0.5または約1〜約100mg/kg/日である。
【0087】
眼科的に許容される液体は、眼に局所投与しうるように調製される。快適性は、できる限り最大にすべきであるが、場合によっては、配合(例えば薬物の安定性)を考慮して最適快適性より低くせざるを得ないこともある。快適性を最大にできない場合、局所眼使用において液体が患者に許容されるように、液体を調製すべきである。さらに、眼科的に許容される液体は、複数回使用による汚染を防止するために、単回使用用に包装すべきであるか、または保存剤を含有すべきである。
【0088】
眼科的な適用のためには、生理食塩水を主な賦形剤として用いて、液剤または製剤を調製する場合が多い。眼用液剤は、適切な緩衝系によって快適pHに保つことが好ましい。このような製剤は、薬学的に許容しうる通常の保存剤、安定剤および界面活性剤も含有しうる。
【0089】
本発明の医薬組成物中に使用しうる保存剤は、塩化ベンザルコニウム、クロロブタノール、チメロサール、酢酸フェニル水銀および硝酸フェニル水銀を包含するが、これらに限定されるものではない。有用な界面活性剤は、例えばTween 80である。同様に、本発明の眼用製剤中に種々の有用な賦形剤を使用しうる。このような賦形剤は、ポリビニルアルコール、ポビドン、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポロキサマー、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースおよび精製水を包含するが、これらに限定されるものではない。
【0090】
必要に応じて、または好都合であれば、浸透圧調整剤を添加しうる。浸透圧調整剤は、塩、特に、塩化ナトリウム、塩化カリウム、マンニトールおよびグリセリンを包含するが、これらに限定されるものではなく、眼科的に許容される他のあらゆる好適な浸透圧調整剤も使用しうる。
【0091】
得られる製剤が眼科的に許容される限り、種々の緩衝剤および手段をpH調整に用いてよい。従って、緩衝剤は、酢酸、クエン酸、リン酸およびホウ酸の緩衝剤を包含する。製剤のpHを調整するために、必要に応じて酸または塩基を使用しうる。
【0092】
同様に、本発明に使用される眼科的に許容される抗酸化剤は、メタ重亜硫酸ナトリウム、チオ硫酸ナトリウム、アセチルシステイン、ブチル化ヒドロキシアニソールおよびブチル化ヒドロキシトルエンを包含するが、それらに限定されるものではない。
【0093】
眼用製剤が含有しうる他の賦形剤成分は、キレート剤である。有用なキレート剤は、エデト酸二ナトリウムであるが、それの代わりに、またはそれと組み合わせて、他のキレート剤も使用しうる。
【0094】
上記成分は、通例、次のような量で使用される:
【0095】
局所使用においては、本明細書に開示されている化合物を含有するクリーム剤、軟膏剤、ゲル剤、液剤または懸濁剤などを使用する。局所製剤は、医薬担体、補助溶剤、乳化剤、浸透促進剤、保存剤系およびエモリエントを一般に含んで成ってよい。
【0096】
本発明の活性化合物の実際の用量は、特定の化合物および治療される疾患に依存し;適切な用量の選択は、充分に当業者の知識の範囲内である。
【0097】
本明細書に開示されている化合物は、緑内障または他の疾患の治療に有用な他の薬剤との組み合わせにおいても有効である。
【0098】
緑内障の治療において、以下の種類の薬剤との併用治療が考えられる:
β-ブロッカー(またはβ-アドレナリン拮抗薬): カルテオロール、レボブノロール、メチプラノロール、チモロール半水化物、マレイン酸チモロール、β1-選択的拮抗薬、例えばベタキソロール等、または薬学的に許容されるそれらの塩またはプロドラッグを包含する;
アドレナリン作用薬: 非選択的アドレナリン作用薬、例えば、ホウ酸エピネフリン、塩酸エピネフリンおよびジピベフリン等、または薬学的に許容されるそれらの塩またはプロドラッグ;および、α2-選択的アドレナリン作用薬、例えば、アプラクロニジン、ブリモニジン等、または薬学的に許容されるそれらの塩またはプロドラッグを包含する;
カルボニックアンヒドラーゼ阻害薬: アセタゾールアミド、ジクロルフェナミド、メタゾラミド、ブリンゾラミド、ドルゾラミド等、または薬学的に許容されるそれらの塩またはプロドラッグを包含する;
コリン作用薬: 直接作用コリン作用薬、例えば、カルバコール、塩酸ピロカルピン、硝酸ピロカルビン、ピロカルピン等、または薬学的に許容されるそれらの塩またはプロドラッグ;コリンエステラーゼ阻害薬、例えば、デメカリウム、エコチオフェート、フィゾスチグミン等、または薬学的に許容されるそれらの塩またはプロドラッグを包含する;
【0099】
グルタミン酸拮抗薬: 例えば、メマンチン、アマンタジン、リマンタジン、ニトログリセリン、デキストロファン、デキストロメトルファン、CGS-19755、ジヒドロピリジン類、ベラパミル、エモパミル、ベンゾチアゼピン、ベプリジル、ジフェニルブチルピペリジン類、ジフェニルピペラジン類、HOE 166および関連薬、フルスピリレン、エリプロジル、イフェンプロジル、CP-101,606、チバロシン、2309BTおよび840S、フルナリジン、ニカルジピン、ニフェジピン、ニモジピン、バルニジピン、ベラパミル、リドフラジン、乳酸プレニルアミン、アミロライド等、または薬学的に許容されるそれらの塩またはプロドラッグ;
プロスタミド: 例えばビマトプロスト、または薬学的に許容されるそれらの塩またはプロドラッグ;
プロスタグランジン: トラボプロスト、UFO-21、クロプロステノール、フルプロステノール、13,14-ジヒドロ-クロプロステノール、ラタノプロスト等を包含する。
【0100】
実施例1
(Z)-7-((1R,5S)-2-オキソ-5-フェノキシメチル-シクロペンタ-3-エニル)-ヘプタ-5-エン酸メチルエステル(6a、図1)
段階1: フェノールおよび1の光延反応によって2aを得る
THF(1.5mL)中のジイソプロピルアゾジカルボキシレート(DIAD、194μL、1.0mmol)の溶液を、THF(3.0mL)中のアルコール1(441mg、1.0mmol)、トリフェニルホスフィン(262mg、1.0mmol)およびフェノール(94mg、1.0mmol)の溶液に添加した。室温で18時間撹拌した後、溶媒を窒素流下に除去し、残渣をEt2O(50mL)に懸濁させた。混合物を、NaHCO3飽和水溶液(3x20mL)およびブライン(20mL)で洗浄し、次に、有機相を乾燥し(Na2SO4)、濾過し、真空濃縮した。残渣をシリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン→50%EtOAc/ヘキサン、勾配)によって精製して、フェノール(1H NMR分析により約15%のフェノール)を不純物として含む所望のエーテル2a 218mgを得、これをさらに精製せずに使用した。
【0101】
段階2: 2aを脱保護して3aを得る
ピリジニウムp-トルエンスルホネート(PPTs、9mg、0.036mmol)を、メタノール(3.6mL)中の不純2a(218mg、約0.36mmol)の溶液に、室温で窒素下に添加した。溶液を50℃で4時間加熱し、次に、冷却し、真空濃縮した。粗残渣をシリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィー(60%EtOAc/ヘキサン→EtOAc、勾配)によって精製して、ジオール3a 112mg(2段階で32%)を得た。
【0102】
段階3: 3aをシリル化して4aを得る
トリエチルアミン(67μL、0.48mmol)、ジメチルアミノピリジン(8mg、0.065mmol)およびtert-ブチルジメチルシリルクロリド(54mg、0.36mmol)を、順次に、CH2Cl2(1.6mL)中の3a(112mg、0.32mmol)の溶液に添加した。得られた溶液を、室温で窒素下に18時間撹拌した。次に、反応混合物を真空濃縮し、次に、NH4Cl飽和水溶液(20mL)を添加し、混合物をEtOAc(3x30mL)で抽出した。合わした有機抽出物をブライン(20mL)で洗浄し、乾燥し(Na2SO4)、濾過し、真空濃縮した。粗残渣をシリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィー(25%→60%EtOAc/ヘキサン→EtOAc、勾配)によって精製して、所望の生成物4a 96mg(65%)を得た。
【0103】
段階4: 4aを酸化して5aを得る
4-メチルモルホリンN-オキシド(17.5mg、0.15mmol)および4Å分子篩(25mg)を、CH2Cl2(0.5mL)中の4a(46mg、0.10mmol)の溶液に添加した。混合物を0℃に冷却し、テトラプロピルアンモニウムペルルテネート(TPAP、1.8mg、0.005mmol)を一度に添加した。反応混合物を室温に温めた。室温で18時間後、反応を真空濃縮した。粗残渣をシリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィー(15%→60%EtOAc/ヘキサン)によって精製して、5a 27mg(59%)、および標記化合物(6a)6mg(18%)を得た。
【0104】
実施例2
(Z)-7-((1R,2S,3R)-3-ヒドロキシ-5-オキソ-2-フェノキシメチル-シクロペンチル)-ヘプタ-5-エン酸メチルエステル(7a、図1)
HF-ピリジン(100μL)を、プラスチックシンチレーションバイアル中のCH3CN(1.2mL)中の5a(27mg、0.059mmol)の溶液に、室温で添加した。18時間後、反応をNaHCO3飽和水溶液(10mL)で鎮め、EtOAc(3x15mL)で抽出した。合わした有機抽出物を乾燥し(Na2SO4)、濾過し、真空濃縮した。粗残渣をシリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィー(40%EtOAc/ヘキサン)によって精製して、標記化合物(7a)9mg(44%)、および6a 4mg(21%)を得た。
【0105】
実施例3および実施例4
(Z)-7-((1R,5S)-2-オキソ-5-フェノキシメチル-シクロペンタ-3-エニル)-ヘプタ-5-エン酸(8a)、および(Z)-7-((1R,2S,3R)-3-ヒドロキシ-5-オキソ-2-フェノキシメチル-シクロペンチル)-ヘプタ-5-エン酸(9a)
ウサギ肝臓エステラーゼ(134単位/mg、1mg)を、MeCN(0.1mL)およびpH7.2緩衝液(0.72mL)中の6a(5.0mg、0.022mmol)の溶液に添加した。室温で18時間撹拌した後、反応混合物をMeCN(5mL)で希釈し、濃縮乾固した。残渣をCH2Cl2に懸濁し、セライトで濾過し、濃縮した。得られた粗残渣をシリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィー(70%EtOAc/ヘキサン→EtOAc→2%MeOH/EtOAc、勾配)によって精製して、標記化合物8a 0.9mg(20%)、および標記化合物9a 3.0mg(63%)を得た。
【0106】
実施例5
7-((1R,5S)-2-オキソ-5-フェノキシメチル-シクロペンチル)-ヘプタン酸メチルエステル(10a、図2)
炭素上パラジウム(10wt%、3mg)を、EtOAc(0.65mL)中の6a(9.0mg、0.027mmol)の溶液に添加した。排気および水素再充填(3x)によって水素雰囲気を設定し、反応混合物を水素バルーン下に18時間撹拌した。反応混合物をセライトで濾過し、EtOAcで洗浄し、濾液を真空濃縮して、標記化合物(10a)7.5mg(82%)を得た。
【0107】
実施例6
7-((1R,5S)-2-オキソ-5-フェノキシメチル-シクロペンチル)-ヘプタン酸(11a、図2)
実施例5の生成物(10a、6.5mg、0.020mmol)を、実施例3および4の手順に従って、標記化合物(11a、4.0mg(64%))に変換した。
【0108】
実施例7
(Z)-7-((1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-フェノキシメチル-シクロペンチル)-ヘプタ-5-エン酸メチルエステル(14a、図3)
段階1: 4aをメシル化して12aを得る
トリエチルアミン(23μL、0.17mmol)およびメタンスルホニルクロリド(11μL、0.14mmol)を、順次に、CH2Cl2(0.8mL)中の4a(51mg、0.11mmol)の溶液に、室温で添加した。室温で18時間後、NaHCO3飽和水溶液(5mL)を添加し、混合物をEtOAc(3x10mL)で抽出した。合わした有機抽出物を乾燥し(Na2SO4)、濾過し、真空濃縮した。粗残渣をシリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィー(25%EtOAc/ヘキサン)によって精製して、12a 47mg(79%)を得た。
【0109】
段階2: 12aを塩化物13aに変換する
テトラブチルアンモニウムクロリド(250mg、0.90mmol)を、トルエン(2.9mL)中の12a(47mg、0.087mmol)の溶液に添加した。反応混合物を50℃で18時間加熱した。冷却した混合物を、ブライン(10mL)で希釈し、EtOAc(3x25mL)で抽出した。合わした有機抽出物を乾燥し(Na2SO4)、濾過し、真空濃縮した。粗残渣をシリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィー(15%EtOAc/ヘキサン)によって精製して、13a 32mg(77%)を得た。
【0110】
段階3: 13aを脱保護して14aを得る
HF-ピリジン(100μL)を、プラスチックシンチレーションバイアル中のCH3CN(1.3mL)中の13a(27mg、0.059mg)の溶液に、室温で添加した。18時間後、反応をNaHCO3飽和水溶液(10mL)で鎮め、EtOAc(3x15mL)で抽出した。合わした有機抽出物を乾燥し(Na2SO4)、濾過し、真空濃縮した。粗残渣をシリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィー(25%EtOAc/ヘキサン)によって精製して、標記化合物(14a)20mg(82%)を得た。
【0111】
実施例8
(Z)-7-((1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-フェノキシメチル-シクロペンチル)-ヘプタ-5-エン酸(15a、図3)
実施例7の生成物(14a、6.0mg、0.020mmol)を、実施例3および4の手順に従って、標記化合物(15a、2.5mg(44%))に変換した。
【0112】
実施例9
7-((1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-フェノキシメチル-シクロペンチル)-ヘプタン酸メチルエステル(16a、図4)
炭素上パラジウム(10wt%、3mg)を、EtOAc(0.7mL)中の14a(9.0mg、0.027mmol)の溶液に添加した。排気および水素再充填(5x)によって水素雰囲気を設定し、反応混合物を水素バルーン下に18時間撹拌した。反応混合物をセライトで濾過し、EtOAcで洗浄し、濾液を真空濃縮して、標記化合物(16a)9.0mg(定量的)を得た。
【0113】
実施例10
7-((1R,2S,3R,5R)- 5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-フェノキシメチル-シクロペンチル)-ヘプタン酸(17a、図4)
実施例9の生成物(16a、8.0mg、0.021mmol)を、実施例3および4の手順に従って、標記化合物(17a、2.0mg(26%))に変換した。
【0114】
実施例11
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-2-(3,5-ジクロロ-フェノキシメチル)-3-ヒドロキシ-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸メチルエステル(14a、図3(図1も参照))
段階1: 3,5-ジクロロフェノールおよび1の光延反応によって2bを得る
ジイソプロピルアゾジカルボキシレート(DIAD、342μL、1.76mmol)を、THF(7.6mL)中の、アルコール1(676mg、1.53mmol)、トリフェニルホスフィン(613mg、2.34mmol)および3,5-ジクロロフェノール(281mg、1.72mmol)の溶液に添加した。室温で64時間撹拌した後、溶媒を窒素流下に除去した。残渣をEtOAc(75mL)で希釈し、次に、NaHCO3飽和水溶液(3x30mL)およびブライン(30mL)で洗浄し、次に、有機相を乾燥し(Na2SO4)、濾過し、真空濃縮した。残渣をシリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィー(15%EtOAc/ヘキサン)によって精製して、3,5-ジクロロフェノール(1H NMR分析により約14%のフェノール)を不純物として含む所望のエーテル2b 627mgを得、これをさらに精製せずに使用した。
【0115】
段階2: 2bを脱保護して3bを得る
ピリジニウムp-トルエンスルホネート(PPTs、23mg、0.092mmol)を、メタノール(9.2mL)中の不純2b(627mg、約0.92mmol)の溶液に、室温で窒素下に添加した。溶液を50℃で16時間加熱し、次に、冷却し、真空濃縮した。粗残渣をシリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィー(65%EtOAc/ヘキサン→EtOAc、勾配)によって精製して、ジオール3b 220mg(2段階で34%)を得た。
【0116】
段階3: 3bをシリル化して4bを得る
トリエチルアミン(110μL、0.79mmol)、ジメチルアミノピリジン(13mg、0.11mmol)およびtert-ブチルジメチルシリルクロリド(88mg、0.58mmol)を、順次に、CH2Cl2(2.6mL)中の3b(220mg、0.53mmol)の溶液に添加した。得られた溶液を、室温で窒素下に18時間撹拌した。次に、反応混合物を窒素流下に濃縮し、次に、NH4Cl飽和水溶液(30mL)を添加し、混合物をEtOAc(3x50mL)で抽出した。合わした有機抽出物をブライン(25mL)で洗浄し、乾燥し(Na2SO4)、濾過し、真空濃縮した。粗残渣をシリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィー(15%→70%EtOAc/ヘキサン→EtOAc、勾配)によって精製して、4b 163mg(58%)を得た。
【0117】
段階4: 4bをメシル化して12bを得る
トリエチルアミン(31μL、0.22mmol)およびメタンスルホニルクロリド(15μL、0.19mmol)を、順次に、CH2Cl2(1.1mL)中の4b(80mg、0.15mmol)の溶液に室温で添加した。室温で18時間後、NaHCO3飽和水溶液(10mL)を添加し、混合物をEtOAc(3x20mL)で抽出した。合わした有機抽出物を乾燥し(Na2SO4)、濾過し、真空濃縮した。粗残渣をシリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィー(15%EtOAc/ヘキサン)によって精製して、12b 53mg(58%)を得た。
【0118】
段階5: 12bを塩化物13bおよび14bに変換する
テトラブチルアンモニウムクロリド(250mg、0.90mmol)を、トルエン(2.9mL)中の12b(53mg、0.087mmol)の溶液に添加した。反応混合物を50℃で18時間加熱した。冷却した混合物をブライン(10mL)で希釈し、EtOAc(3x25mL)で抽出した。合わした有機抽出物を乾燥し(Na2SO4)、濾過し、真空濃縮した。粗残渣をシリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィー(10%→50%EtOAc/ヘキサン、勾配)によって精製して、13b 33mg(69%)、および標記化合物(14b)10mg(26%)を得た。
【0119】
段階6: 13bを脱保護して14bを得る
HF-ピリジン(100μL)を、プラスチックシンチレーションバイアル中のCH3CN(1.2mL)中の13a(33mg、0.060mmol)の溶液に、室温で添加した。18時間後、反応をNaHCO3飽和水溶液(10mL)で鎮め、EtOAc(3x15mL)で抽出した。合わした有機抽出物を乾燥し(Na2SO4)、濾過し、真空濃縮した。粗残渣をシリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィー(25%EtOAc/ヘキサン)によって精製して、標記化合物(14b)25mg(96%)を得た。
【0120】
実施例12
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-2-(3,5-ジクロロ-フェノキシメチル)-3-ヒドロキシ-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸(15b、図3)
実施例11の生成物(14b、10mg、0.023mmol)を、実施例3および4の手順に従って、標記化合物(15b、3.0mg(31%))に変換した。
【0121】
実施例13
7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-2-(3,5-ジクロロ-フェノキシメチル)-3-ヒドロキシ-シクロペンチル]-ヘプタン酸メチルエステル(16b、図4)
炭素上パラジウム(10wt%、3mg)を、EtOAc(0.5mL)中の14b(9.0mg、0.027mmol)の溶液に添加した。排気および水素再充填(5x)によって水素雰囲気を設定し、反応混合物を水素バルーン下に18時間撹拌した。反応混合物をセライトで濾過し、EtOAcで洗浄し、濾液を真空濃縮した。粗残渣をシリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィー(15%EtOAc/ヘキサン)によって精製して、標記化合物(16b)2.5mg(28%)を得た。
【0122】
実施例14
7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-2-(3,5-ジクロロ-フェノキシメチル)-3-ヒドロキシ-シクロペンチル]-ヘプタン酸(17b、図4)
実施例13の生成物(16b、2.0mg、0.005mmol)を、実施例3および4の手順に従って、標記化合物(17b、0.6mg(31%))に変換した。
【0123】
製造例1
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-2-ヒドロキシメチル-3-(テトラヒドロ-ピラン-2-イルオキシ)-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸アリルエステル(21、図5)
段階1: 18をメシル化して19を得る
トリエチルアミン(4.2mL、30mmol)およびメタンスルホニルクロリド(1.9mL、24mmol)を、順次に、CH2Cl2(150mL)中の(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-2-(tert-ブチル-ジメチル-シラニルオキシメチル)-5-ヒドロキシ-3-(テトラヒドロ-ピラン-2-イルオキシ)-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸アリルエステル(18、9.94g、20mmol)の溶液に、0℃で添加した。反応混合物を室温に温めた。室温で18時間後、反応混合物をNaHCO3飽和水溶液(200mL)に添加し、CH2Cl2を真空除去した。得られた水性混合物をEtOAc(3x300mL)で抽出した。合わした抽出物をブライン(100mL)で洗浄し、乾燥し(Na2SO4)、濾過し、真空濃縮して、メシレート19 11.5g(定量的)を淡黄色油状物として得た。
【0124】
段階2: 19を塩化物20および21に変換する
トルエン(100mL)中の19(1.73g、3.01mmol)およびテトラブチルアンモニウムクロリド(8.4g、30.2mmol)の混合物を、50℃で撹拌した。18時間後、反応を室温に冷却し、ブライン(150mL)を添加した。混合物をEtOAc(3x200mL)で抽出した。合わした抽出物をブライン(150mL)で洗浄し、乾燥し(Na2SO4)、濾過し、真空濃縮した。粗残渣をシリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィー(10%→25%→50%EtOAc/ヘキサン、勾配)によって精製して、塩化物20 695mg(45%)、および標記化合物(21)223mg(18%)を得た。
【0125】
段階3: 20を脱保護して21を得る
テトラブチルアンモニウムフルオリド(1.0M THF溶液4.0mL、4.0mmol)を、THF(5.4mL)中の20(695mg、1.35mmol)の溶液に、N2下に0℃で添加した。反応混合物を室温に温めた。室温で18時間後、THFをN2流下に除去した。EtOAc(100mL)を添加し、得られた混合物をH2O(2x50mL)およびブライン(50mL)で洗浄し、乾燥し(Na2SO4)、濾過し、真空濃縮した。粗残渣をシリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィー(30%EtOAc/ヘキサン)によって精製して、標記化合物(21)392mg(72%)を無色油状物として得た。
【0126】
実施例15
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-2-(3,5-ビス-トリフルオロメチル-フェノキシメチル)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸(15c、図6)
段階1: 21およびヒドロキシアリールの光延反応によって22cを得る
DIAD(50μL、0.26mmol)を、CH2Cl2(1.1mL)中の、アルコール21(88mg、0.22mmol)、トリフェニルホスフィン(88mg、0.34mmol)および3,5-ビス(トリフルオロメチル)フェノール(40μL、0.26mmol)の溶液に添加した。室温で一晩撹拌した後、溶媒を窒素流下に除去した。残渣をEtOAc(25mL)で希釈し、NaHCO3飽和水溶液(3x10mL)およびブライン(10mL)で洗浄し、次に、有機相を乾燥し(Na2SO4)、濾過し、真空濃縮した。残渣をシリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィー(10%EtOAc/ヘキサン)によって精製して、所望のエーテル22c 112mg(83%)を得た。
【0127】
段階2: 22cを脱保護して23cを得る
ピリジニウムp-トルエンスルホネート(PPTs、5mg、0.019mmol)を、メタノール(1.8mL)中の22c(112mg、0.18mmol)の溶液に、室温で窒素下に添加した。溶液を50℃で一晩加熱し、次に、冷却し、真空濃縮した。粗残渣をシリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィー(25%EtOAc/ヘキサン→EtOAc、勾配)によって精製して、純粋22c 24mg(25%)、および僅かにより極性の不純物約10%を含む22c 67mg(約70%)を得た。
【0128】
段階3: 22cを鹸化して15cを得る
水酸化リチウム(1.0M水溶液0.05mL、0.05mmol)を、THF(0.17mL)中のエステル22c(9mg、0.017mmol)の溶液に添加した。室温で一晩撹拌した後、溶媒を窒素流下に除去した。H2O(2mL)を添加し、混合物を1.0MのHCl水溶液(0.5mL)で酸性化し、得られた曇った溶液をEtOAc(3x10mL)で抽出した。合わした抽出物をブライン(10mL)で洗浄し、乾燥し(Na2SO4)、濾過し、真空濃縮して、標記化合物(15c)8mg(96%)を得た。
【0129】
実施例16
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-2-(3,5-ビス-トリフルオロメチル-フェノキシメチル)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-シクロペンチル]-ヘプタン酸(17c、図7)
段階1: 23cを水素化して24cを得る
炭素上パラジウム(10wt%、3mg)を、EtOAc(0.5mL)中の23c(12mg、0.023mmol)の溶液に添加した。排気および水素再充填(5x)によって水素雰囲気を設定し、反応混合物を水素バルーン下に4時間撹拌した。反応混合物をセライトで濾過し、EtOAcで洗浄し、濾液を真空濃縮して、プロピルエステル24c 12mg(99%)を得た。
【0130】
段階2: 24cを鹸化して17cを得る
水酸化リチウム(1.0M水溶液0.1mL、0.1mmol)を、THF(0.19mL)中のエステル24c(10mg、0.019mmol)の溶液に添加した。混合物を40℃で3時間加熱し、次に、冷却し、溶媒を窒素流下に除去した。H2O(2mL)を添加し、混合物を1.0MのHCl水溶液(0.5mL)で酸性化し、得られた曇った溶液をEtOAc(3x10mL)で抽出した。合わした抽出物をブライン(10mL)で洗浄し、乾燥し(Na2SO4)、濾過し、真空濃縮した。粗残渣をシリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィー(25%→50%EtOAc/ヘキサン、勾配)によって精製して、出発物質24c 8.5mg(85%)、および標記化合物(17c)1.3mg(14%)を得た。
【0131】
実施例17
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-(ナフタレン-2-イルオキシメチル)-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸(15d)
アルコール21(86mg、0.21mmol)および2-ナフトール(37mg、0.26mmol)を、実施例15の手順に従って、標記化合物(15d)に変換した。
【0132】
実施例18
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-(ナフタレン-2-イルオキシメチル)-シクロペンチル]-ヘプタン酸(17d)
段階1: 23dを水素化して24dを得る
実施例17、段階2のアルケン23d(21mg、0.047mmol)を、実施例16の段階1に従って、プロピルエステル24d 20mg(94%)に変換した。
【0133】
段階2: 24dのエステラーゼ反応によって17dを得る
プロピルエステル24d(19mg、0.043mmol)を、実施例3および4の手順に従って、標記化合物(17d)2mg(12%)に変換し;出発エステル(24d)8mg(42%)も回収した。
【0134】
実施例19
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-(ナフタレン-1-イルオキシメチル)-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸(15e)
アルコール21(51mg、0.13mmol)および1-ナフトール(22mg、0.15mmol)を、実施例15の手順に従って、標記化合物(15e)に変換した。
【0135】
実施例20
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-(ナフタレン-1-イルオキシメチル)-シクロペンチル]-ヘプタン酸(17e)
実施例19、段階2のアルケン23e(16mg、0.036mmol)を、実施例16の手順に従って、標記化合物(17e)に変換した;第2段階を40℃、20時間で行った。
【0136】
実施例21
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-2-(2-クロロ-フェノキシメチル)-3-ヒドロキシ-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸(15f)
アルコール21(78mg、0.20mmol)および2-クロロフェノール(23μL、0.23mmol)を、実施例15の手順に従って、標記化合物(15f)に変換した。
【0137】
実施例22
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-2-(3-クロロ-フェノキシメチル)-3-ヒドロキシ-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸(15g)
アルコール21(78mg、0.20mmol)および3-クロロフェノール(24μL、0.23mmol)を、実施例15の手順に従って、標記化合物(15g)に変換した。
【0138】
実施例23
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-2-(4-クロロ-フェノキシメチル)-3-ヒドロキシ-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸(15h)
アルコール21(78mg、0.20mmol)および4-クロロフェノール(29mg、0.23mmol)を、実施例15の手順に従って、標記化合物(15h)に変換した。
【0139】
実施例24
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-(3-トリフルオロメチル-フェノキシメチル)-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸(15i)
アルコール21(100mg、0.25mmol)および3-トリフルオロメチルフェノール(36μL、0.30mmol)を、実施例15の手順に従って、標記化合物(15i)に変換した。
【0140】
実施例25
(Z)-7-((1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-m-トリルオキシメチル-シクロペンチル)-ヘプタ-5-エン酸(15j)
アルコール21(109mg、0.27mmol)およびm-クレゾール(36μL、0.33mmol)を、実施例15の手順に従って、標記化合物(15j)に変換した。
【0141】
実施例26
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-(3-イソプロピル-フェノキシメチル)-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸(15k)
アルコール21(105mg、0.26mmol)および3-イソプロピルフェノール(43μL、0.31mmol)を、実施例15の手順に従って、標記化合物(15k)に変換した。
【0142】
実施例27
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-2-(3-tert-ブチル-フェノキシメチル)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸(15l)
アルコール21(121mg、0.30mmol)および3-tert-ブチルフェノール(54mg、0.36mmol)を、実施例15の手順に従って、標記化合物(15l)に変換した。
【0143】
実施例28
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-(3-メトキシ-フェノキシメチル)-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸(15m)
アルコール21(104mg、0.26mmol)および3-メトキシフェノール(34μL、0.31mmol)を、実施例15の手順に従って、標記化合物(15m)に変換した。
【0144】
実施例29
3-[(1S,2R,3R,5R)-2-((Z)-6-カルボキシ-ヘキサ-2-エニル)-3-クロロ-5-ヒドロキシ-シクロペンチルメトキシ]-フェニルベンゾエート(15n、図8)
段階1および2: 光延反応およびTHP脱保護によって23nを得る
アルコール21(70mg、0.18mmol)およびモノベンゾイルレゾルシノール(43mg、0.20mmol)を、実施例15の段階1および2の手順に従って、ベンゾエート23nに変換した。
【0145】
段階3: 23nの脱アリルによって15nを得る
テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(2mg、0.0017mmol)を、CH2Cl2(0.34mL)中のアリルエステル23n(17.5mg、0.034mmol)の溶液に添加した。反応混合物を0℃に冷却し、ピロリジン(3.1mL、0.037mmol)を添加した。0℃で15分後、溶媒を窒素流下に除去した。H2O(2mL)および1.0MのHCl水溶液(1mL)を添加し、混合物をEtOAc(3x10mL)で抽出した。合わした抽出物をブライン(10mL)で洗浄し、乾燥し(Na2SO4)、濾過し、真空濃縮した。粗残渣をシリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィー(60%→80%EtOAc/ヘキサン→EtOAc→10%MeOH/EtOAc、勾配)によって精製して、標記化合物(15n)1.7mg(11%)を得た。
【0146】
実施例30
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-(3-ヒドロキシ-フェノキシメチル)-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸(15o、図8)
実施例29、段階2のエステル23nを、実施例15、段階3の手順に従って、標記化合物(15o)に変換した。
【0147】
実施例31
(Z)-7-{(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-[4-(1-メチル-1-フェニル-エチル)-フェノキシメチル]-シクロペンチル}-ヘプタ-5-エン酸(15p)
アルコール21(130mg、0.32mmol)および4-クミルフェノール(83mg、0.39mmol)を、実施例15の手順に従って、標記化合物(15p)に変換した。
【0148】
実施例32
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-2-(2,3-ジメチル-フェノキシメチル)-3-ヒドロキシ-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸(15q)
アルコール21(153mg、0.38mmol)および2,3-ジメチルフェノール(56mg、0.46mmol)を、実施例15の手順に従って、標記化合物(15q)に変換した。
【0149】
実施例33
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-2-(2,4-ジメチル-フェノキシメチル)-3-ヒドロキシ-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸(15r)
アルコール21(117mg、0.29mmol)および2,4-ジメチルフェノール(42μL、0.35mmol)を、実施例15の手順に従って、標記化合物(15r)に変換した。
【0150】
実施例34
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-2-(2,5-ジメチル-フェノキシメチル)-3-ヒドロキシ-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸(15s)
アルコール21(118mg、0.29mmol)および2,5-ジメチルフェノール(43mg、0.35mmol)を、実施例15の手順に従って、標記化合物(15s)に変換した。
【0151】
実施例35
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-2-(2,6-ジメチル-フェノキシメチル)-3-ヒドロキシ-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸(15t)
アルコール21(131mg、0.33mmol)および2,6-ジメチルフェノール(50mg、0.41mmol)を、実施例15の手順に従って、標記化合物(15t)に変換した。
【0152】
実施例36
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-2-(3,5-ジメチル-フェノキシメチル)-3-ヒドロキシ-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸(15u)
アルコール21(112mg、0.28mmol)および3,5-ジメチルフェノール(41mg、0.34mmol)を、実施例15の手順に従って、標記化合物(15u)に変換した。
【0153】
実施例37
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-2-(3,4-ジメチル-フェノキシメチル)-3-ヒドロキシ-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸(15v)
アルコール21(150mg、0.37mmol)および3,4-ジメチルフェノール(55mg、0.45mmol)を、実施例15の手順に従って、標記化合物(15v)に変換した。
【0154】
実施例38
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-(3,4,5-トリメチル-フェノキシメチル)-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸(15w)
アルコール21(70mg、0.18mmol)および3,4,5-トリメチルフェノール(28mg、0.21mmol)を、実施例15の手順に従って、標記化合物(15w)に変換した。
【0155】
実施例39
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-2-(4-クロロ-3,5-ジメチル-フェノキシメチル)-3-ヒドロキシ-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸(15x)
アルコール21(33mg、0.082mmol)および4-クロロ-3,5-ジメチルフェノール(15mg、0.096mmol)を、実施例15の手順に従って、標記化合物(15x)に変換した。
【0156】
実施例40
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-2-(4-クロロ-ナフタレン-1-イルオキシメチル)-3-ヒドロキシ-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸(15y)
アルコール21(78mg、0.20mmol)および4-クロロ-1-ナフトール(40mg、0.22mmol)を、実施例15の手順に従って、標記化合物(15y)に変換した。
【0157】
実施例41
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-2-(3-クロロ-2-フルオロ-5-トリフルオロメチル-フェノキシメチル)-3-ヒドロキシ-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸(15z)
アルコール21(78mg、0.20mmol)および3-クロロ-2-フルオロ-5-トリフルオロメチルフェノール(49mg、0.23mmol)を、実施例15の手順に従って、標記化合物(15z)に変換した。
【0158】
実施例42
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-2-(4-ホルミル-フェノキシメチル)-3-ヒドロキシ-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸(15aa)
アルコール21(155mg、0.39mmol)および4-ヒドロキシベンズアルデヒド(55mg、0.45mmol)を、実施例15の手順に従って、標記化合物(15aa)に変換した。
【0159】
実施例43
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-(4-ヒドロキシメチル-フェノキシメチル)-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸(15bb、図9)
段階1: アルデヒド22aaを還元してアルコール22bbを得る
水素化硼素ナトリウム(1.8mg、0.048mmol)およびメタノール(0.05mL)を、順次に、実施例42、段階1のアルデヒド22aa(25mg、0.048mmol)の溶液に0℃で添加した。0℃で5分後、反応を1.0MのHCl水溶液(0.5mL)の添加によって鎮めた。混合物をH2Oで希釈し、EtOAc(3x10mL)で抽出した。合わした抽出物を乾燥し(Na2SO4)、濾過し、真空濃縮した。粗残渣をシリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィー(30%EtOAc/ヘキサン)によって精製して、アルコール22bb 15mg(60%)を得た。
【0160】
段階2: 22bbを脱保護して23bbを得る
アルコール22bb(15mg、0.030mmol)を、実施例15、段階2の手順に従って、ジオール23bb 10mg(80%)に変換した。
【0161】
段階3: 23bbを鹸化して15bbを得る
ジオールエステル23bb(10mg、0.024mmol)を、実施例15、段階3の手順に従って、標記化合物(15bb)9mg(99%)に変換した。
【0162】
実施例44
(Z)-7-{(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-[4-(1-ヒドロキシ-ブチル)-フェノキシメチル]-シクロペンチル}-ヘプタ-5-エン酸(15cc、図9および10)
段階1: アルデヒド22aaへのグリニャール付加
n-プロピルマグネシウムクロリド(Et2O中の2.0M溶液、30μL、0.06mmol)を、THF(0.3mL)中の実施例42、段階1のアルデヒド22aa(30mg、0.059mmol)の溶液に、0℃で窒素下に添加した。0℃で2時間後、反応を、NH4Cl飽和水溶液(5mL)の添加によって鎮め、THFを窒素流下に除去した。得られた混合物をEtOAc(3x15mL)で抽出した。合わした抽出物をブライン(10mL)で洗浄し、乾燥し(Na2SO4)、濾過し、真空濃縮して、アルコール22cc 32mg(98%)を得た。
【0163】
段階2: 22ccを脱保護して23ccおよび23ddを得る
エーテル22cc(32mg、0.058mmol)を、実施例15、段階2の手順に従って、ジオール23cc 4mg(15%)、およびメチルエーテル23dd 20mg(72%)に変換した。
段階3: 23ccを鹸化して15ccを得る
エステル23cc(4mg、0.009mmol)を、実施例15、段階3の手順に従って、標記化合物(15cc)3mg(82%)に変換した。
【0164】
実施例45
(Z)-7-{(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-[4-(1-メトキシ-ブチル)-フェノキシメチル]-シクロペンチル}-ヘプタ-5-エン酸(15dd、図9および10)
実施例44、段階2のエステル23dd(10mg、0.021mmol)を、実施例15、段階3の手順に従って、標記化合物(15dd)8.5mg(92%)に変換した。
【0165】
実施例46
(Z)-7-{(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-[4-(1-ヒドロキシ-ヘキシル)-フェノキシメチル]-シクロペンチル}-ヘプタ-5-エン酸(15ee、図9および11)
段階1: アルデヒド22aaへのグリニャール付加
実施例42、段階1のアルデヒド22aa(19mg、0.038mmol)へのペンチルマグネシウムブロミド(Et2O中2.0M、20μL、0.04mmol)の付加を、実施例44、段階1の手順に従って行って、アルコール22ee 5mg(23%)を得た。
【0166】
段階2: アルコール22eeを脱保護してジオール23eeを得る
酢酸、THFおよびH2Oの混合物(4:2:1、0.2mL)を、アルコール22ee(5mg、0.009mmol)に添加し、得られた混合物を40℃で一晩加熱した。18時間後、反応を室温に冷まし、次に、トルエン(5mL)を添加し、混合物を真空濃縮した。粗残渣をシリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィー(35%EtOAc/ヘキサン)によって精製して、ジオール23ee 2mg(47%)を得た。
【0167】
段階3: 23eeを鹸化して15eeを得る
エステル23ee(3mg、0.004mmol)を、実施例15、段階3の手順に従って、標記化合物(15ee)1.8mg(98%)に変換した。
【0168】
実施例47
(Z)-7-{(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-[4-(1-ヒドロキシ-エチル)-フェノキシメチル]-シクロペンチル}-ヘプタ-5-エン酸(15ff、図9および11)
メチルマグネシウムブロミド(Et2O中3.0M、20μL、0.06mmol)、および実施例42、段階1のアルデヒド22aa(22mg、0.044mmol)を、実施例46の手順に従って、標記化合物(15ff)に変換した。
【0169】
実施例48
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-2-(3-ホルミル-フェノキシメチル)-3-ヒドロキシ-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸(15gg)
アルコール21(206mg、0.51mmol)および3-ヒドロキシベンズアルデヒド(73mg、0.60mmol)を、実施例15の手順に従って、標記化合物(15gg)に変換した。
【0170】
実施例49
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-(3-ヒドロキシメチル-フェノキシメチル)-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸(15hh、図9)
実施例48、段階1のアルデヒド22ggを、実施例43の手順に従って、標記化合物(15hh)に変換した。
【0171】
実施例50
(Z)-7-{(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-[3-(1-ヒドロキシ-ヘキシル)-フェノキシメチル]-シクロペンチル}-ヘプタ-5-エン酸(15ii、図9)
段階1: アルデヒド22ggへのグリニャール付加
実施例48、段階1のアルデヒド22gg(16mg、0.032mmol)へのペンチルマグネシウムブロミド(Et2O中2.0M、32μL、0.064mmol)の付加を、実施例44、段階1の手順に従って行って、アルコール22ii 17mg(100%)を得た。
【0172】
段階2: アルコール22iiを脱保護してジオール23iiを得る
エーテル22ii(17mg、0.032mmol)を、実施例15、段階2の手順に従って、ジオール23ii 11mg(70%)に変換した。
段階3: 23iiを鹸化して15iiを得る
エステル23ii(11mg、0.022mmol)を、実施例15、段階3の手順に従って、標記化合物(15ii)9mg(89%)に変換した。
【0173】
実施例51
(Z)-7-{(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-[3-(1-ヒドロキシ-2-メチル-プロピル)-フェノキシメチル]-シクロペンチル}-ヘプタ-5-エン酸(15jj、図9)
イソプロピルマグネシウムクロリド(Et2O中2.0M、30μL、0.06mmol)、および実施例48、段階1のアルデヒド22gg(15.5mg、0.031mmol)を、実施例50の手順に従って、標記化合物(15jj)に変換した。
【0174】
実施例52
(Z)-7-{(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-[3-(1-ヒドロキシ-ブチル)-フェノキシメチル]-シクロペンチル}-ヘプタ-5-エン酸(15kk、図9)
n-プロピルマグネシウムクロリド(Et2O中2.0M、30μL、0.06mmol)、および実施例48、段階1のアルデヒド22gg(15.7mg、0.031mmol)を、実施例50の手順に従って、標記化合物(15kk)に変換した。
【0175】
実施例53
(Z)-7-{(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-[3-(1-ヒドロキシ-2-フェニル-エチルル)-フェノキシメチル]-シクロペンチル}-ヘプタ-5-エン酸(15ll、図9)
ベンジルマグネシウムクロリド(THF中2.0M、35μL、0.07mmol)、および実施例48、段階1のアルデヒド22gg(17.5mg、0.035mmol)を、実施例50の手順に従って、標記化合物(15ll)に変換した。
【0176】
実施例54
(Z)-7-{(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-[3-(1-ヒドロキシ-エチル)-フェノキシメチル]-シクロペンチル}-ヘプタ-5-エン酸(15mm、図9)
メチルマグネシウムブロミド(Et2O中3.0M、21μL、0.063mmol)、および実施例48、段階1のアルデヒド22gg(15.7mg、0.031mmol)を、実施例50の手順に従って、標記化合物(15mm)に変換した。
【0177】
実施例55
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-(2-ヒドロキシメチル-フェノキシメチル)-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸(15nn)
アルコール21(150mg、0.37mmol)および2-(tert-ブチルジメチルシラニルオキシメチル)-フェノール(Ankala, S. V.およびFenteany, G., Tetrahedron Lett. 2002, 43, 4729-4732、104mg、0.43mmol)を、実施例15の手順に従って、標記化合物(15nn)に変換した。
【0178】
実施例56
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-(4-ヒドロキシメチル-3,5-ジメチル-フェノキシメチル)-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸(15pp)
段階1: アルコール21(73mg、0.18mmol)および2,6-ジメチル-4-ヒドロキシベンズアルデヒド(32mg、0.21mmol)を、実施例15、段階1の手順に従って、アルデヒド22oo 53mg(54%)に変換した。
【0179】
段階2: アルデヒド22oo(53mg、0.10mmol)を、実施例43、段階1の手順に従って、アルコール22pp 53mg(定量的)に変換した。
段階3: アルコール22pp(24mg、0.045mmol)を、実施例46、段階2の手順に従って、ジオール23pp 5mg(52%)に変換した。
段階4: エステル23pp(10mg、0.022mmol)を、実施例15、段階3の手順に従って、標記化合物(15pp)5mg(53%)に変換した。
【0180】
実施例57
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-(4-メトキシメチル-3,5-ジメチル-フェノキシメチル)-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸(15qq)
段階1: 実施例56、段階2のアルコール22pp(22mg、0.041mmol)を、実施例15、段階2の手順に従って、メチルエーテル23qq xx 10mg(52%)に変換した。
段階2: エステル23qq(10mg、0.022mmol)を、実施例15、段階3の手順に従って、標記化合物(15qq)5mg(53%)に変換した。
【0181】
実施例58
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-(1-オキソ-インダン-4-イルオキシメチル)-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸(15rr)
アルコール21(100mg、0.25mmol)および4-ヒドロキシインダノン(43mg、0.29mmol)を、実施例15の手順に従って、標記化合物(15rr)に変換した。
【0182】
実施例59
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-(1-ヒドロキシ-インダン-4-イルオキシメチル)-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸(15ss)
段階1: 実施例58、段階1のケトン22rr(55mg、0.10mmol)を、実施例43、段階1の手順に従って、アルコール22ss 11mg(20%)に変換した;反応を30分間行い、出発ケトン22rr 35mg(64%)も分離した。
【0183】
段階2: エステル22ss(11mg、0.021mmol)を、実施例15、段階2の手順に従って、ジオール23ss 5mg(54%)に変換した。
段階3: エステル23ss(5mg、0.01mmol)を、実施例15、段階3の手順に従って、標記化合物(15ss)4mg(88%)に変換した。
【0184】
実施例60
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-(5-ヒドロキシ-5,6,7,8-テトラヒドロ-ナフタレン-1-イルオキシメチル)-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸(15tt)
アルコール21(127mg、0.32mmol)および5-ヒドロキシ-1-テトラロン(62mg、0.38mmol)を、実施例15および実施例43、段階1の手順に従って、標記化合物(15tt)に変換した;還元段階を、PPTs加水分解の後およびエステル鹸化の前に行った。
【0185】
実施例61
(Z)-7-{(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-[2-(2-ヒドロキシ-エチル)-フェノキシメチル]-シクロペンチル}-ヘプタ-5-エン酸(15uu)
段階1: ヒドロキシフェノール25aをビス-アシル化して26aを得る(図12)
トリエチルアミン(0.63mL、4.5mmol)、ジメチルアミノピリジン(37mg、0.30mmol)および無水酢酸(0.43mL、4.5mmol)を、順次に、CH2Cl2(6mL)中の2-ヒドロキシフェネチルアルコール(25a、417mg、3.0mmol)の溶液に添加した。室温で一晩撹拌した後、反応をNaHCO3飽和水溶液で鎮め、EtOAc(3x)で抽出した。合わした抽出物をH2Oおよびブラインで洗浄し、乾燥し(Na2SO4)、濾過し、真空濃縮した。粗残渣をシリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィー(30%EtOAc/ヘキサン)によって精製して、ジアセテート26a 355mg(53%)を得た。
【0186】
段階2: 26aをモノ-脱アシルして27aを得る(図12)
NaHCO3飽和水溶液(10mL)を、MeOH(4mL)中のジアセテート26a(355mg、1.60mmol)の溶液に添加し、混合物を一晩撹拌した。24時間後、反応をH2Oで希釈し、EtOAc(3x)で抽出した。合わした抽出物を乾燥し(MgSO4)、濾過し、真空濃縮した。粗残渣をシリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィー(35%EtOAc/ヘキサン)によって精製して、フェノール27a 90mg(31%)を得た。
段階3〜5: アルコール21(166mg、0.41mmol)およびフェノール27a(90mg、0.50mmol)を、実施例15の手順に従って、標記化合物(15uu)に変換した。
【0187】
実施例62
(Z)-7-{(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-[3-(2-ヒドロキシ-エチル)-フェノキシメチル]-シクロペンチル}-ヘプタ-5-エン酸(15vv)
2-(3-ヒドロキシフェニル)エタノール(25b)を、実施例61の手順に従って、標記化合物(15vv)に変換した。
【0188】
実施例63
(Z)-7-{(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-[4-(2-ヒドロキシ-エチル)-フェノキシメチル]-シクロペンチル}-ヘプタ-5-エン酸(15ww)
アルコール21(140mg、.035mmol)および2-(4-ヒドロキシフェニル)-エチルアセテート(Procopiouら、J. Org. Chem. 1998, 63, 2342-2347参照、76mg、0.42mmol)を、実施例15の手順に従って、標記化合物(15ww)に変換した。
【0189】
製造例2
3-クロロ-5-ヒドロキシベンジルアセテート(33、図13)
段階1: 28をメチル化して29を得る
濃硫酸(0.04mL、0.48mmol)を、MeOH(3.5mL)中の3-クロロ-5-ヒドロキシ-安息香酸(28、500mg、2.9mmol)の溶液に添加し、得られた溶液を5.5時間加熱還流した。反応を室温に冷まし、次に、NaHCO3飽和水溶液(50mL)とEtOAc(50mL)との間に分配した。相を分離し、水性相をEtOAc(2x20mL)で抽出した。合わした有機相をブライン(20mL)で洗浄し、乾燥し(MgSO4)、濾過し、真空濃縮して、エステル29 540mg(99%)を得た。
【0190】
段階2: 29をシリル化して30を得る
ジイソプロピルエチルアミン(0.37mL、2.1mmol)およびtert-ブチルジメチルシリルクロリド(250mg、1.7mmol)を、DMF(1mL)中のフェノール29(280mg、1.5mmol)の溶液に、0℃で添加した。1時間後、反応混合物をEtOAc(50mL)およびH2O(25mL)に注いだ。相を分離し、有機相をH2O(25mL)およびブライン(20mL)で洗浄し、次に、乾燥し(MgSO4)、濾過し、真空濃縮した。粗残渣をシリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン→5%EtOAc/ヘキサン)によって精製して、シリルエーテル30 449mg(99%)を得た。
【0191】
段階3: エステル30を還元してアルコール31を得る
THF(1mL)中のエステル30(220mg、0.73mmol)の溶液を、シリンジで、THF(0.5mL)中のLiBH4(24mg、1.1mmol)の懸濁液に0℃で添加した。溶液を加熱還流した。反応を室温に冷却し、氷および10%酢酸の混合物に注いだ。混合物をEtOAcで抽出した。合わした有機相をH2Oおよびブラインで洗浄し、次に、乾燥し(MgSO4)、濾過し、真空濃縮した。粗残渣をシリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィー(10%EtOAc/ヘキサン)によって精製して、アルコール31 149mg(75%)を得た。
【0192】
段階4: アルコール31をアシル化してアセテート32を得る
ピリジン(49μL、0.61mmol)および塩化アセチル(43μL、0.61mmol)を、順次に、CH2Cl2(1.0mL)中のアルコール31(150mg、0.55mmol)の溶液に添加した。5分後、反応混合物を、NaHCO3飽和水溶液(10mL)とCH2Cl2(20mL)との間に分配した。相を分離し、水性相をCH2Cl2(2x15mL)で抽出した。合わした有機相をブライン(10mL)で洗浄し、乾燥し(MgSO4)、濾過し、真空濃縮した。粗残渣をシリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィー(10%EtOAc/ヘキサン)によって精製して、アセテート32 135mg(78%)を得た。
【0193】
段階5: 32を脱シリル化してフェノール33を得る
テトラブチルアンモニウムフロリド(THF中1.0M、1.28mL、1.28mmol)を、THF(1.0mL)中のシリルエーテル32(135mg、0.43mmol)の溶液に添加し、反応を室温で一晩撹拌した。次に、反応をH2O(10mL)とEtOAc(20mL)との間に分配した。相を分離し、有機相をH2O(2x15mL)およびブライン(10mL)で洗浄し、次に、乾燥し(MgSO4)、濾過し、真空濃縮した。粗残渣をシリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィー(20%EtOAc/ヘキサン)によって精製して、標記化合物(33)40mg(56%)を得た。
【0194】
実施例64
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-2-(3-アセトキシメチル-5-クロロ-フェノキシメチル)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸(15xx、図14)
段階1: アルコール21(80mg、0.20mmol)および製造例2のフェノール33(40mg、0.24mmol)を、実施例15、段階1の手順に従って、エーテル22xx 70mg(60%)に変換した。
【0195】
段階2: エステル22xx(70mg、0.12mmol)を、実施例29、段階3の手順に従って、酸34 60mg(不純、PPh3混入)に変換した。
【0196】
段階3: エーテル34(30mg、0.55mmol)を、実施例15、段階2の手順に従って、標記化合物(15xx)5mg(20%)に変換した。
【0197】
実施例65
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-2-(3-クロロ-5-ヒドロキシメチル-フェノキシメチル)-3-ヒドロキシ-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸(15yy)
実施例64のアセテート15xx(1.7mg、0.037mmol)を、実施例15、段階3の手順に従って、標記化合物(15yy)1.3mg(84%)に変換した;反応は2時間であった。
【0198】
製造例3
2-(4-ヒドロキシ-2,6-ジメチルフェニル)-エチルアセテート(41、図15)
段階1: フェノール35を保護してアルデヒド36を得る
DMF(2mL)中の4-メトキシベンジルクロリド(0.22mL、1.6mmol)の溶液を、DMF(8mL)中の、4-ヒドロキシ-2,6-ジメチルベンズアルデヒド(35、200mg、1.33mmol)およびK2CO3(460mg、3.32mmol)の混合物に添加した。混合物を100℃で2時間加熱し、次に、室温に冷却し、H2O飽和水溶液(25mL)とEtOAc(40mL)との間に分配した。相を分離し、水性相をEtOAc(40mL)で抽出した。合わした有機相をH2Oおよびブラインで洗浄し、次に、乾燥し(MgSO4)、濾過し、真空濃縮した。粗残渣をシリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィー(20%EtOAc/ヘキサン)によって精製して、36 326mg(91%)を得た。
【0199】
段階2: 36のヴィッティヒ反応によってエノールエーテル37を得る
カリウムtert-ブトキシド(104mg、0.93mmol)を、THF(2mL)中のメトキシメチルトリフェニルホスホニウムクロリド(152mg、0.444mmol)の溶液に、0℃で添加した。0℃で30分後、THF(1mL)中のアルデヒド36(100mg、0.37mmol)の溶液を添加した。反応混合物を室温に温め、一晩撹拌した。H2Oをゆっくり添加することによって反応を0℃で鎮め、次に、10%HCl水溶液(20mL)とEtOAc(40mL)との間に分配した。相を分離し、水性相をEtOAc(40mL)で抽出した。合わした有機相をH2Oおよびブラインで洗浄し、次に、乾燥し(MgSO4)、濾過し、真空濃縮した。粗残渣をシリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィー(20%EtOAc/ヘキサン)によって精製して、エノールエーテル37 83mg(76%)を得た。
【0200】
段階3: エノールエーテル37を加水分解してアルデヒド38を得る
0.1M HCl水溶液(90μL、0.09mmol)を、ジオキサン(2.8mL)中のエノールエーテル37(83mg、0.28mmol)の溶液に添加した。室温で1時間後、混合物を60℃で2.5時間加熱した。反応混合物を、NaHCO3飽和水溶液(10mL)とCH2Cl2(10mL)との間に分配した。相を分離し、水性相をCH2Cl2(2x20mL)で抽出した。合わした有機相をH2Oおよびブラインで洗浄し、次に、乾燥し(MgSO4)、濾過し、真空濃縮した。粗残渣をシリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィー(30%EtOAc/ヘキサン)によって精製して、アルデヒド38 23mg(29%)を得た。
【0201】
段階4: アルデヒド38をアルコール39に還元する
水素化硼素ナトリウム(15mg、0.40mmol)を、MeOH(3.4mL)中のアルデヒド38(75mg、0.26mmol)の溶液に0℃で添加した。混合物を室温に温めた。室温で20分後、反応を0℃に冷却し、H2Oをゆっくり添加して鎮めた。次に、混合物をH2O(20mL)で希釈し、EtOAc(2x35mL)で抽出した。合わした有機相をブラインで洗浄し、乾燥し(MgSO4)、濾過し、真空濃縮した。粗残渣をシリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィー(50%EtOAc/ヘキサン)によって精製して、アルコール39 63mg(84%)を得た。
【0202】
段階5: 39をアシル化して40を得る
アルコール39(63mg、0.22mmol)を、製造例2、段階4の手順に従って、アセテート40 71mg(99%)に変換した。
【0203】
段階6: 40を脱保護してフェノール41を得る
2,3-ジクロロ-5,6-ジシアノ-1,4-ベンゾキノン(DDQ、23mg、0.10mmol)を、CH2Cl2(0.9mL)およびH2O(47μL)中のエーテル40(30mg、0.091mmol)の混合物に、0℃で添加した。0℃で1時間後、反応を室温に温めた。室温で4時間後、反応をNaHCO3飽和水溶液(10mL)で鎮めた。混合物をCH2Cl2(3x10mL)で抽出した。合わした抽出物をH2Oおよびブラインで洗浄し、次に、乾燥し(MgSO4)、濾過し、真空濃縮した。残渣をシリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィー(30%EtOAc/ヘキサン)によって精製して、標記化合物(41)10mg(53%)を得た。
【0204】
実施例66
(Z)-7-{(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-[4-(2-ヒドロキシ-エチル)-3,5-ジメチル-フェノキシメチル]-シクロペンチル}-ヘプタ-5-エン酸(15zz)
アルコール21(60mg、0.15mmol)および製造例3のフェノール41(26mg、0.13mmol)を、実施例15の手順に従って、標記化合物に変換した。
【0205】
実施例67
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-2-(3,5-ジクロロ-フェノキシメチル)-3-ヒドロキシ-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸イソプロピルエステル(42b、図16)
1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ-7-エン(7μL、0.05mmol)を、アセトン(0.3mL)中の実施例12の酸15b(12.5mg、0.03mmol)の溶液に、室温で添加した。5分後、2-ヨードプロパン(15μL、0.15mmol)を添加した。室温で18時間後、溶媒を窒素流下に除去した。残渣をEtOAc(15mL)で希釈し、1.0M HCl水溶液(10mL)およびブライン(10mL)で洗浄し、次に、乾燥し(Na2SO4)、濾過し、真空濃縮した。残渣をシリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィー(25%EtOAc/ヘキサン→EtOAc、勾配)によって精製して、標記化合物(42b)10mg(73%)、および回収出発物質15b 2.5mg(20%)を得た。
【0206】
実施例68
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-2-(3,5-ビス-トリフルオロメチル-フェノキシメチル)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸イソプロピルエステル(42c)
実施例15の酸15c(7mg、0.14mmol)を、実施例67の手順に従って、標記化合物(42c)7mg(92%)に変換した。
【0207】
実施例69
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-(3-トリフルオロメチル-フェノキシメチル)-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸イソプロピルエステル(42i)
実施例24の酸15i(17mg、0.04mmol)を、実施例67の手順に従って、標記化合物(42i)15mg(80%)に変換した。
【0208】
実施例70
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-2-(3,5-ジメチル-フェノキシメチル)-3-ヒドロキシ-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸イソプロピルエステル(42u)
実施例36の酸15u(47mg、0.13mmol)を、実施例67の手順に従って、標記化合物(42u)に変換した。
【0209】
実施例71
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-(4-ヒドロキシメチル-フェノキシメチル)-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸イソプロピルエステル(42bb)
段階1: 実施例42の酸15aa(10mg、0.026mmol)を、実施例67の手順に従って、イソプロピルエステル42aa 6.5mg(59%)に変換した。
段階2: アルデヒド42aa(6.5mg、0.015mmol)を、実施例43、段階1の手順に従って、標記化合物(42bb)5.4mg(83%)に変換した。
【0210】
結合データ
Ki
ハンクス平衡塩類溶液、Hepes 20mM(pH 7.3)、ヒトEP2受容体を安定に発現するHEK 293細胞由来の膜(約60μgタンパク質)または2×105細胞、[3H]PGE2(10nM)および異なる濃度の試験化合物を含有する、全量300μlの培地中で、競合結合試験を行った。反応混合物を23℃で60分間インキュベートし、Whatman GF/Bフィルターで減圧濾過した。フィルターを、50mM トリス/HClを含有する氷冷緩衝液(pH 7.3)5mlで3回洗った。過剰な非標識PGE2(10μM)の存在下に非特異的結合を決定した。非線形回帰分析を用いると、結合データは単一クラスの結合部位の結合モデルに適合した。このようにして得たIC50値を式:
Ki=(IC50/(1+[L]/KD)
[式中、[L]はPGE2濃度(10nM)を表し、KDはヒトEP2受容体における[3H]PGE2の解離定数(40nM)を表す。]
を用いてKiに変換した。
【0211】
放射性リガンド結合
EP1、EP2、EP4およびFP受容体を安定に発現させる細胞
ヒトまたはネコFP受容体、またはEP1、EP2、もしくはEP4受容体を安定に発現させるHEK-293細胞をTME緩衝液で洗浄し、フラスコの底からこすり落とし、Brinkman PT 10/35ポリトロンを使って30秒間ホモジナイズした。TME緩衝液を加えて遠心管中で最終体積を40mlにした(TMEの組成は100mM TRIS塩基、20mM MgCl2、2M EDTAであり、10N HClを加えてpHを7.4にする)。
【0212】
Beckman Ti-60ロータを使って、4℃、19000r.p.m.で、20分間細胞ホモジネートを遠心分離した。得られたペレットをTME緩衝液に再懸濁して、Bioradアッセイで決定される最終タンパク質濃度を1mg/mlにした。[3H]17-フェニルPGF2α(5nM)に対する放射性リガンド結合競合アッセイを、100μlの体積で60分間行なった。血漿膜画分を加えることによって結合反応を開始させた。4mlの氷冷TRIS-HCl緩衝液を添加し、Brandelセル・ハーベスタを使ってガラス繊維GF/Bフィルターを通して迅速濾過することにより、反応を停止した。フィルターを氷冷緩衝液で3回洗浄し、1時間オーブン乾燥した。
【0213】
EP受容体には[3H]PGE2(比活性180Ci/mmol)を放射性リガンドとして使用した。FP受容体結合試験には、[3H]17-フェニルPGF2αを使用した。EP1、EP2、EP4およびFP受容体を使った結合試験は、少なくとも3回の独立した実験で、それぞれ二重に行なった。200μlのアッセイ体積を使用した。インキュベーションは25℃で60分間とし、4mlの氷冷50mM TRIS-HClを添加した後、セル・ハーベスタ(Brandel)中でWhatman GF/Bフィルターを通して迅速濾過し、新たな4mlで3回洗浄することによって停止した。競合試験は、試験対象である受容体サブタイプに応じて、最終濃度5nMの[3H]-PGE2または5nMの[3H]17-フェニルPGF2αを使って行い、非特異的結合は、10-5Mの非標識PGE2または17-フェニルPGF2αを使って決定した。
【0214】
FLIPR(商標)試験の方法
(a)細胞培養
組換えヒトプロスタグランジン受容体の1タイプまたは1サブタイプを安定に発現させるHEK-293(EBNA)細胞(発現されるプロスタグランジン受容体:hDP/Gqs5;hEP1;hEP2/Gqs5;hEP3A/Gqi5;hEP4/Gqs5;hFP;hIP;hTP)を、100mm培養皿中、10%ウシ胎仔血清、2mM l-グルタミン、選択マーカーとして250μg/mlのジェネティシン(G418)および200μg/mlのハイグロマイシンB、そして100単位/mlのペニシリンG、100μg/mlのストレプトマイシンおよび0.25μg/mlのアンホテリシンBを含有する高グルコースDMEM培地で培養した。
【0215】
(b)FLIPR(商標)でのカルシウムシグナル試験
細胞を、Biocoat(登録商標)ポリ-D-リジン被覆黒壁透明底96穴プレート(Becton-Dickinson)の各ウェルに5×104細胞の密度で播種し、培養器中、37℃で一晩付着させた。次にDenley Cellwashプレート洗浄機(Labsystems)を使って、細胞を、HBSS-HEPES緩衝液(重炭酸塩およびフェノールレッドを含まないハンクス平衡塩類溶液、20mM HEPES、pH7.4)で2回洗浄した。最終濃度2μMのカルシウム感受性色素Fluo-4 AMを使って、暗所で45分間の色素負荷を行なった後、過剰な色素を除去するためにプレートをHBSS-HEPES緩衝液で4回洗浄し、各ウェルに100μlを残した。プレートを数分間、37℃に再平衡化した。
【0216】
アルゴンレーザーを使って488nmで細胞を励起し、510〜570nmバンド幅発光フィルターを通して発光を測定した(FLIPR(商標),Molecular Devices,カリフォルニア州サニーベール)。薬物溶液を各ウェルに50μlの体積で加えて所望の最終濃度を得た。蛍光強度のピーク増加を各ウェルについて記録した。各プレート上でそれぞれ4つのウェルを陰性対照(HBSS-HEPES緩衝液)および陽性対照(標準作用薬:受容体に応じて、BW245C(hDP);PGE2(hEP1;hEP2/Gqs5;hEP3A/Gqi5;hEP4/Gqs5);PGF2α(hFP);カルバサイクリン(hIP);U-46619(hTP))とした。次に、各薬物含有ウェルにおけるピーク蛍光変化を、対照との比較で表した。
【0217】
化合物はハイスループット(HTS)形式または濃度-応答(CoRe)形式で試験した。HTS 形式の場合、1プレートにつき44化合物を10-5Mの濃度で二重に調べた。濃度-応答曲線を作成するために、1プレートにつき4化合物を10-5〜10-11Mの濃度範囲で二重に試験した。それら二重の値を平均した。HTS形式でもCoRe形式でも、n≧3となるように、継代の異なる細胞を使って少なくとも3つの独立したプレートで、各化合物を試験した。
【0218】
下記表1に記載する結合および活性試験の結果が示すように、本発明の化合物は選択的プロスタグランジンEP2作用薬であり、したがって、緑内障、高眼圧、本明細書に記載する他の疾患または症状を処置するのに有用である。表に示す各化合物および薬学的に許容されるその塩またはプロドラッグはいずれも、本発明の組成物、方法および薬剤において使用するのに、また、各化合物態様自体として、特に意図される。
【0219】
【表1−1】
【0220】
【表1−2】
【0221】
【表1−3】
【0222】
【表1−4】
【0223】
【表1−5】
【0224】
【表1−6】
【0225】
【表1−7】
【0226】
【表1−8】
【0227】
【表1−9】
【0228】
【表1−10】
【0229】
【表1−11】
【0230】
【表1−12】
【0231】
【表1−13】
【0232】
【表1−14】
【0233】
【表1−15】
【0234】
【表1−16】
【0235】
【表1−17】
【0236】
【表1−18】
【0237】
【表1−19】
【0238】
【表1−20】
【0239】
【表1−21】
【0240】
【表1−22】
【0241】
【表1−23】
【0242】
【表1−24】
【0243】
【表1−25】
【0244】
【表1−26】
【0245】
【表1−27】
【0246】
生体内実施例
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-2-(3,5-ジクロロ-フェノキシメチル)-3-ヒドロキシ-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸(15b)を、複数の濃度で、正常眼圧イヌにおいて、5日間にわたって1日1回投与して試験した。0.05%において、ベースラインからの最大IOP低下は、6時間後に4.3mmHg(30%)であり;最大OSHスコアは、6時間後に0.6であった。0.1%において、ベースラインからの最大IOP低下は、102時間後に4.8mmHg(34%)であり;最大OSHスコアは、6時間後に1.3であった。この化合物を、一日単回投与でレーザー誘起高眼圧サルにおいても試験した。0.1%において、ベースラインからの最大IOP低下は6時間後に6mmHg(19%)であった。
【0247】
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-2-(3,5-ジクロロ-フェノキシメチル)-3-ヒドロキシ-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸イソプロピルエステル(42b)を、0.05%で、正常眼圧イヌにおいて、5日間にわたって1日1回投与して試験した。ベースラインからの最大眼圧(IOP)低下は、6時間後に3mmHg(19%)であり;最大眼表面充血(OSH)スコアは、74時間後に0.6であった。この化合物を、一日単回投与でレーザー誘起高眼圧サルにおいても試験した。0.01%において、ベースラインからの最大IOP低下は、6時間後に6mmHg(16%)であった。
【0248】
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-2-(3,5-ビス-トリフルオロメチル-フェノキシメチル)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸(15c)を、0.1%で、正常眼圧イヌにおいて、5日間にわたって1日1回投与して試験した。ベースラインからの最大眼圧(IOP)低下は、100時間後に4.8mmHg(35%)であり;最大眼表面充血(OSH)スコアは、52時間後に0.9であった。この化合物を、一日単回投与でレーザー誘起高眼圧サルにおいても試験した。0.1%において、ベースラインからの最大IOP低下は、6時間後に11mmHg(30%)であった。
【0249】
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-2-(3,5-ビス-トリフルオロメチル-フェノキシメチル)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸イソプロピルエステル(42c)を、0.03%で、正常眼圧イヌにおいて、5日間にわたって1日1回投与して試験した。ベースラインからの最大眼圧(IOP)低下は、100時間後に2.3mmHg(14%)であり;最大眼表面充血(OSH)スコアは、78時間後に0.7であった。この化合物を、一日単回投与でレーザー誘起高眼圧サルにおいても試験した。0.03%において、ベースラインからの最大IOP低下は、6時間後に4mmHg(11%)であった。
【0250】
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-(ナフタレン-1-イルオキシメチル)-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸(15e)を、0.1%で、正常眼圧イヌにおいて、5日間にわたって1日1回投与して試験した。ベースラインからの最大眼圧(IOP)低下は、6時間後に5.8mmHg(41%)であり;最大眼表面充血(OSH)スコアは、54時間後に0.8であった。この化合物を、一日単回投与でレーザー誘起高眼圧サルにおいても試験した。0.1%において、ベースラインからの最大IOP低下は、6時間後に11.8mmHg(31%)であった。
【0251】
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-2-(3,5-ジメチル-フェノキシメチル)-3-ヒドロキシ-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸(15u)を、0.1%で、正常眼圧イヌにおいて、5日間にわたって1日1回投与して試験した。ベースラインからの最大眼圧(IOP)低下は、52時間後に6.5mmHg(46%)であり;最大眼表面充血(OSH)スコアは、28時間後に1.2であった。この化合物を、一日単回投与でレーザー誘起高眼圧サルにおいても試験した。0.1%において、ベースラインからの最大IOP低下は、2時間後に9mmHg(25%)であった。
【0252】
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-2-(3,5-ジメチル-フェノキシメチル)-3-ヒドロキシ-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸イソプロピルエステル(42u)を、0.1%で、正常眼圧イヌにおいて、5日間にわたって1日1回投与して試験した。ベースラインからの最大眼圧(IOP)低下は、30時間後に4.3mmHg(30%)であり;最大眼表面充血(OSH)スコアは、74時間後に0.9であった。この化合物を、一日単回投与でレーザー誘起高眼圧サルにおいても試験した。0.1%において、ベースラインからの最大IOP低下は、6時間後に8mmHg(23%)であった。
【0253】
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-(3-トリフルオロメチル-フェノキシメチル)-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸(15i)を、0.1%で、正常眼圧イヌにおいて、5日間にわたって1日1回投与して試験した。ベースラインからの最大眼圧(IOP)低下は、78時間後に2.5mmHg(16%)であり;最大眼表面充血(OSH)スコアは、6時間後に0.5であった。この化合物を、一日単回投与でレーザー誘起高眼圧サルにおいても試験した。0.1%において、ベースラインからの最大IOP低下は、6時間後に10.8mmHg(28%)であった。
【0254】
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-(3-トリフルオロメチル-フェノキシメチル)-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸イソプロピルエステル(42i)を、0.1%で、正常眼圧イヌにおいて、5日間にわたって1日1回投与して試験した。ベースラインからの最大眼圧(IOP)低下は、2時間後に2.7mmHg(19%)であり;最大眼表面充血(OSH)スコアは、50時間後に0.6であった。この化合物を、一日単回投与でレーザー誘起高眼圧サルにおいても試験した。0.1%において、ベースラインからの最大IOP低下は、6時間後に4.7mmHg(14%)であった。
【0255】
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-(4-ヒドロキシメチル-フェノキシメチル)-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸(15bb)を、0.1%で、正常眼圧イヌにおいて、5日間にわたって1日1回投与して試験した。ベースラインからの最大眼圧(IOP)低下は、98時間後に2.8mmHg(20%)であり;最大眼表面充血(OSH)スコアは、98時間後に0.6であった。この化合物を、一日単回投与でレーザー誘起高眼圧サルにおいても試験した。0.1%において、ベースラインからの最大IOP低下は、6時間後に2mmHg(6%)であった。
【0256】
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-(4-ヒドロキシメチル-フェノキシメチル)-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸イソプロピルエステル(42bb)を、0.1%で、正常眼圧イヌにおいて、5日間にわたって1日1回投与して試験した。ベースラインからの最大眼圧(IOP)低下は、100時間後に4.6mmHg(33%)であり;最大眼表面充血(OSH)スコアは、30時間後に0.6であった。この化合物を、一日単回投与でレーザー誘起高眼圧サルにおいても試験した。0.1%において、ベースラインからの最大IOP低下は、6時間後に5.5mmHg(16%)であった。
【0257】
特に考えられる実施形態
本明細書に開示されている全ての実施形態に加えて、以下の実施形態も特に考えられる。
【0258】
一実施形態は、哺乳動物における緑内障または高眼圧の治療薬の製造における化合物の使用であり、該化合物は、下記の式で示される化合物、または薬学的に許容されるその塩またはプロドラッグまたは代謝物質である:
【化27】
[式中、
Yは、有機酸官能基、または12個までの炭素原子を有するそのアミドまたはエステルであるか;または、Yは、ヒドロキシメチル、または12個までの炭素原子を有するそのエーテルであるか;または、Yは、テトラゾリル官能基であり;
Aは、-(CH2)6-、シス-CH2CH=CH-(CH2)3-、または-CH2C=C-(CH2)3-であり、ここで1個または2個の炭素原子がSまたはOで置き換えられていてもよく;または、Aは、-(CH2)m-Ar-(CH2)O-であり、ここで、Arは、インターアリーレンまたはヘテロインターアリーレンであり、mおよびoの合計は1〜4であり、かつ、ここで、1個のCH2がSまたはOで置き換えられていてもよく;
Bは、C=O、CH2、CHOH、CHCl、CHF、CHBrまたはCHCNであり;
Gは、OHまたはHであり;
Dは、アリールまたはヘテロアリールである]。
【0259】
他の実施形態において、Dはフェニルである。
他の実施形態において、Dはクロロフェニルである。
他の実施形態において、Dは3,5-ジクロロフェニルである。
他の実施形態において、Dは非置換フェニルである。
【0260】
他の実施形態において、Aは、-(CH2)6-、シス-CH2CH=CH-(CH2)3-、または-CH2C=C-(CH2)3-である。
他の実施形態において、BはC=Oである。
他の実施形態において、BはCHClである。
【0261】
他の実施形態において、該化合物は、下記の式で示される化合物、または薬学的に許容されるその塩またはプロドラッグまたは代謝物質である:
【化28】
[式中、
Yは、有機酸官能基、または12個までの炭素原子を有するそのアミドまたはエステルであるか;または、Yは、ヒドロキシメチル、または12個までの炭素原子を有するそのエーテルであるか;または、Yは、テトラゾリル官能基であり;
Aは、-(CH2)6-、シス-CH2CH=CH-(CH2)3-、または-CH2C=C-(CH2)3-であり、ここで1個または2個の炭素原子がSまたはOで置き換えられていてもよく;または、Aは、-(CH2)m-Ar-(CH2)O-であり、ここで、Arは、インターアリーレンまたはヘテロインターアリーレンであり、mおよびoの合計は1〜4であり、かつ、ここで、1個のCH2がSまたはOで置き換えられていてもよく;
Bは、CHCl、CHFまたはCH2であり;
R3は、独立して、メチル、エチル、イソプロピル、フルオロ、クロロ、ブロモ、メトキシ、エトキシ、イソプロポキシ、NH2、OH、CN、NO2またはCF3であり;
nは、0〜3である]。
【0262】
他の実施形態において、該化合物は、下記の式で示される化合物、または薬学的に許容されるその塩またはプロドラッグまたは代謝物質である:
【化29】
[式中、
Yは、有機酸官能基、または12個までの炭素原子を有するそのアミドまたはエステルであるか;または、Yは、ヒドロキシメチル、または12個までの炭素原子を有するそのエーテルであるか;または、Yは、テトラゾリル官能基であり;
Aは、-(CH2)6-、シス-CH2CH=CH-(CH2)3-、または-CH2C=C-(CH2)3-であり、ここで1個または2個の炭素原子がSまたはOで置き換えられていてもよく;または、Aは、-(CH2)m-Ar-(CH2)O-であり、ここで、Arは、インターアリーレンまたはヘテロインターアリーレンであり、mおよびoの合計は1〜4であり、かつ、ここで、1個のCH2がSまたはOで置き換えられていてもよく;
Bは、CHCl、CHFまたはCH2であり;
R3は、独立して、メチル、エチル、イソプロピル、フルオロ、クロロ、ブロモ、メトキシ、エトキシ、イソプロポキシ、NH2、OH、CN、NO2またはCF3であり;
R4は、1〜10個の炭素原子を有するヒドロキシヒドロカルビルであり;
nは、0〜3である]。
【0263】
他の実施形態において、該化合物は、下記の式で示される化合物、または薬学的に許容されるその塩またはプロドラッグまたは代謝物質である:
【化30】
[式中、
破線は、共有結合の存在または不存在を示し;
Bは、CHCl、CHFまたはCH2であり;
R3は、独立して、メチル、エチル、イソプロピル、フルオロ、クロロ、ブロモ、メトキシ、エトキシ、イソプロポキシ、NH2、OH、CN、NO2またはCF3であり;
nは、0〜3である]。
【0264】
他の実施形態において、該化合物は下記から成る群から選択される:
(Z)-7-((1R,5S)-2-オキソ-5-フェノキシメチル-シクロペンタ-3-エニル)-ヘプタ-5-エン酸メチルエステル;
(Z)-7-((1R,2S,3R)-3-ヒドロキシ-5-オキソ-2-フェノキシメチル-シクロペンチル)-ヘプタ-5-エン酸メチルエステル;
(Z)-7-((1R,2S,3R)-3-ヒドロキシ-5-オキソ-2-フェノキシメチル-シクロペンチル)-ヘプタ-5-エン酸、および(Z)-7-((1R,5S)-2-オキソ-5-フェノキシメチル-シクロペンタ-3-エニル)-ヘプタ-5-エン酸;
7-((1R,5S)-2-オキソ-5-フェノキシメチル-シクロペンチル)-ヘプタン酸メチルエステル;
7-((1R,5S)-2-オキソ-5-フェノキシメチル-シクロペンチル)-ヘプタン酸;
(Z)-7-((1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-フェノキシメチル-シクロペンチル)-ヘプタ-5-エン酸メチルエステル;
(Z)-7-((1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-フェノキシメチル-シクロペンチル)-ヘプタ-5-エン酸;
【0265】
7-((1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-フェノキシメチル-シクロペンチル)-ヘプタン酸メチルエステル;
7-((1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-フェノキシメチル-シクロペンチル)-ヘプタン酸;
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-2-(3,5-ジクロロ-フェノキシメチル)-3-ヒドロキシ-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸メチルエステル;
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-2-(3,5-ジクロロ-フェノキシメチル)-3-ヒドロキシ-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸;
7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-2-(3,5-ジクロロ-フェノキシメチル)-3-ヒドロキシ-シクロペンチル]-ヘプタン酸メチルエステル;および
7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-2-(3,5-ジクロロ-フェノキシメチル)-3-ヒドロキシ-シクロペンチル]-ヘプタン酸。
【0266】
他の実施形態において、Bは、CH2、CHOH、CHCl、CHF、CHBrまたはCHCNである。
他の実施形態において、BはCH2である。
他の実施形態において、GはHである。
他の実施形態において、Bは、C=O、CH2、CHCl、CHF、CHBrまたはCHCNである。
【0267】
他の実施形態は、哺乳動物における緑内障または高眼圧の治療薬の製造における化合物の使用であり、該化合物は、シクロペンチルアリールオキシメタンまたはシクロペンチルヘテロアリールオキシメタンを含み、該化合物は、置換シクロペンチル、および置換または非置換アリールまたはヘテロアリールを含み、かつ、該化合物は、プロスタグランジンEP2受容体において活性である。
【0268】
一実施形態は、有効量の化合物を哺乳動物に投与することを含んで成る緑内障または高眼圧の治療または予防法であり、該化合物は、下記の式で示される化合物、または薬学的に許容されるその塩またはプロドラッグまたは代謝物質である:
【化31】
[式中、
Yは、有機酸官能基、または12個までの炭素原子を有するそのアミドまたはエステルであるか;または、Yは、ヒドロキシメチル、または12個までの炭素原子を有するそのエーテルであるか;または、Yは、テトラゾリル官能基であり;
Aは、-(CH2)6-、シス-CH2CH=CH-(CH2)3-、または-CH2C=C-(CH2)3-であり、ここで1個または2個の炭素原子がSまたはOで置き換えられていてもよく;または、Aは、-(CH2)m-Ar-(CH2)O-であり、ここで、Arは、インターアリーレンまたはヘテロインターアリーレンであり、mおよびoの合計は1〜4であり、かつ、ここで、1個のCH2がSまたはOで置き換えられていてもよく;
Bは、C=O、CH2、CHOH、CHCl、CHF、CHBrまたはCHCNであり;
Gは、OHまたはHであり;
Dは、アリールまたはヘテロアリールである]。
【0269】
他の実施形態において、Dはフェニルである。
他の実施形態において、Dはクロロフェニルである。
他の実施形態において、Dは3,5-ジクロロフェニルである。
他の実施形態において、Dは非置換フェニルである。
【0270】
他の実施形態において、Aは、-(CH2)6-、シス-CH2CH=CH-(CH2)3-、または-CH2C=C-(CH2)3-である。
他の実施形態において、BはC=Oである。
他の実施形態において、BはCHClである。
【0271】
他の実施形態において、該化合物は、下記の式で示される化合物、または薬学的に許容されるその塩またはプロドラッグまたは代謝物質である:
【化32】
[式中、
Yは、有機酸官能基、または12個までの炭素原子を有するそのアミドまたはエステルであるか;または、Yは、ヒドロキシメチル、または12個までの炭素原子を有するそのエーテルであるか;または、Yは、テトラゾリル官能基であり;
Aは、-(CH2)6-、シス-CH2CH=CH-(CH2)3-、または-CH2C=C-(CH2)3-であり、ここで1個または2個の炭素原子がSまたはOで置き換えられていてもよく;または、Aは、-(CH2)m-Ar-(CH2)O-であり、ここで、Arは、インターアリーレンまたはヘテロインターアリーレンであり、mおよびoの合計は1〜4であり、かつ、ここで、1個のCH2がSまたはOで置き換えられていてもよく;
Bは、CHCl、CHFまたはCH2であり;
R3は、独立して、メチル、エチル、イソプロピル、フルオロ、クロロ、ブロモ、メトキシ、エトキシ、イソプロポキシ、NH2、OH、CN、NO2またはCF3であり;
nは、0〜3である]。
【0272】
他の実施形態において、該化合物は、下記の式で示される化合物、または薬学的に許容されるその塩またはプロドラッグまたは代謝物質である:
【化33】
[式中、
Yは、有機酸官能基、または12個までの炭素原子を有するそのアミドまたはエステルであるか;または、Yは、ヒドロキシメチル、または12個までの炭素原子を有するそのエーテルであるか;または、Yは、テトラゾリル官能基であり;
Aは、-(CH2)6-、シス-CH2CH=CH-(CH2)3-、または-CH2C=C-(CH2)3-であり、ここで1個または2個の炭素原子がSまたはOで置き換えられていてもよく;または、Aは、-(CH2)m-Ar-(CH2)O-であり、ここで、Arは、インターアリーレンまたはヘテロインターアリーレンであり、mおよびoの合計は1〜4であり、かつ、ここで、1個のCH2がSまたはOで置き換えられていてもよく;
Bは、CHCl、CHFまたはCH2であり;
R3は、独立して、メチル、エチル、イソプロピル、フルオロ、クロロ、ブロモ、メトキシ、エトキシ、イソプロポキシ、NH2、OH、CN、NO2またはCF3であり;
R4は、1〜10個の炭素原子を有するヒドロキシヒドロカルビルであり;
nは、0〜3である]。
【0273】
他の実施形態において、該化合物は、下記の式で示される化合物、または薬学的に許容されるその塩またはプロドラッグまたは代謝物質である:
【化34】
[式中、
破線は、共有結合の存在または不存在を示し;
Bは、CHCl、CHFまたはCH2であり;
R3は、独立して、メチル、エチル、イソプロピル、フルオロ、クロロ、ブロモ、メトキシ、エトキシ、イソプロポキシ、NH2、OH、CN、NO2またはCF3であり;
nは、0〜3である]。
【0274】
他の実施形態において、該化合物は下記から成る群から選択される:
(Z)-7-((1R,5S)-2-オキソ-5-フェノキシメチル-シクロペンタ-3-エニル)-ヘプタ-5-エン酸メチルエステル;
(Z)-7-((1R,2S,3R)-3-ヒドロキシ-5-オキソ-2-フェノキシメチル-シクロペンチル)-ヘプタ-5-エン酸メチルエステル;
(Z)-7-((1R,2S,3R)-3-ヒドロキシ-5-オキソ-2-フェノキシメチル-シクロペンチル)-ヘプタ-5-エン酸、および(Z)-7-((1R,5S)-2-オキソ-5-フェノキシメチル-シクロペンタ-3-エニル)-ヘプタ-5-エン酸;
7-((1R,5S)-2-オキソ-5-フェノキシメチル-シクロペンチル)-ヘプタン酸メチルエステル;
7-((1R,5S)-2-オキソ-5-フェノキシメチル-シクロペンチル)-ヘプタン酸;
(Z)-7-((1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-フェノキシメチル-シクロペンチル)-ヘプタ-5-エン酸メチルエステル;
(Z)-7-((1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-フェノキシメチル-シクロペンチル)-ヘプタ-5-エン酸;
【0275】
7-((1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-フェノキシメチル-シクロペンチル)-ヘプタン酸メチルエステル;
7-((1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-フェノキシメチル-シクロペンチル)-ヘプタン酸;
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-2-(3,5-ジクロロ-フェノキシメチル)-3-ヒドロキシ-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸メチルエステル;
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-2-(3,5-ジクロロ-フェノキシメチル)-3-ヒドロキシ-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸;
7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-2-(3,5-ジクロロ-フェノキシメチル)-3-ヒドロキシ-シクロペンチル]-ヘプタン酸メチルエステル;および
7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-2-(3,5-ジクロロ-フェノキシメチル)-3-ヒドロキシ-シクロペンチル]-ヘプタン酸。
【0276】
他の実施形態において、Bは、CH2、CHOH、CHCl、CHF、CHBrまたはCHCNである。
他の実施形態において、BはCH2である。
他の実施形態において、GはHである。
他の実施形態において、Bは、C=O、CH2、CHCl、CHF、CHBrまたはCHCNである。
【0277】
他の実施形態は、有効量の化合物を哺乳動物に投与することを含んで成る緑内障または高眼圧の治療または予防法であり、該化合物は、シクロペンチルアリールオキシメタンまたはシクロペンチルヘテロアリールオキシメタンを含み、該化合物は、置換シクロペンチル、および置換または非置換アリールまたはヘテロアリールを含み、かつ、該化合物は、プロスタグランジンEP2受容体において活性である。
【0278】
一実施形態は、化合物を含んで成る液体であり、該液体は眼科的に許容され、該化合物は、下記の式で示される化合物、または薬学的に許容されるその塩またはプロドラッグまたは代謝物質である:
【化35】
[式中、
Yは、有機酸官能基、または12個までの炭素原子を有するそのアミドまたはエステルであるか;または、Yは、ヒドロキシメチル、または12個までの炭素原子を有するそのエーテルであるか;または、Yは、テトラゾリル官能基であり;
Aは、-(CH2)6-、シス-CH2CH=CH-(CH2)3-、または-CH2C=C-(CH2)3-であり、ここで1個または2個の炭素原子がSまたはOで置き換えられていてもよく;または、Aは、-(CH2)m-Ar-(CH2)O-であり、ここで、Arは、インターアリーレンまたはヘテロインターアリーレンであり、mおよびoの合計は1〜4であり、かつ、ここで、1個のCH2がSまたはOで置き換えられていてもよく;
Bは、C=O、CH2、CHOH、CHCl、CHF、CHBrまたはCHCNであり;
Gは、OHまたはHであり;
Dは、アリールまたはヘテロアリールである]。
【0279】
他の実施形態において、Dはフェニルである。
他の実施形態において、Dはクロロフェニルである。
他の実施形態において、Dは3,5-ジクロロフェニルである。
他の実施形態において、Dは非置換フェニルである。
【0280】
他の実施形態において、Aは、-(CH2)6-、シス-CH2CH=CH-(CH2)3-、または-CH2C=C-(CH2)3-である。
他の実施形態において、BはC=Oである。
他の実施形態において、BはCHClである。
【0281】
他の実施形態において、該化合物は、下記の式で示される化合物、または薬学的に許容されるその塩またはプロドラッグまたは代謝物質である:
【化36】
[式中、
Yは、有機酸官能基、または12個までの炭素原子を有するそのアミドまたはエステルであるか;または、Yは、ヒドロキシメチル、または12個までの炭素原子を有するそのエーテルであるか;または、Yは、テトラゾリル官能基であり;
Aは、-(CH2)6-、シス-CH2CH=CH-(CH2)3-、または-CH2C=C-(CH2)3-であり、ここで1個または2個の炭素原子がSまたはOで置き換えられていてもよく;または、Aは、-(CH2)m-Ar-(CH2)O-であり、ここで、Arは、インターアリーレンまたはヘテロインターアリーレンであり、mおよびoの合計は1〜4であり、かつ、ここで、1個のCH2がSまたはOで置き換えられていてもよく;
Bは、CHCl、CHFまたはCH2であり;
R3は、独立して、メチル、エチル、イソプロピル、フルオロ、クロロ、ブロモ、メトキシ、エトキシ、イソプロポキシ、NH2、OH、CN、NO2またはCF3であり;
nは、0〜3である]。
【0282】
他の実施形態において、該化合物は、下記の式で示される化合物、または薬学的に許容されるその塩またはプロドラッグまたは代謝物質である:
【化37】
[式中、
Yは、有機酸官能基、または12個までの炭素原子を有するそのアミドまたはエステルであるか;または、Yは、ヒドロキシメチル、または12個までの炭素原子を有するそのエーテルであるか;または、Yは、テトラゾリル官能基であり;
Aは、-(CH2)6-、シス-CH2CH=CH-(CH2)3-、または-CH2C=C-(CH2)3-であり、ここで1個または2個の炭素原子がSまたはOで置き換えられていてもよく;または、Aは、-(CH2)m-Ar-(CH2)O-であり、ここで、Arは、インターアリーレンまたはヘテロインターアリーレンであり、mおよびoの合計は1〜4であり、かつ、ここで、1個のCH2がSまたはOで置き換えられていてもよく;
Bは、CHCl、CHFまたはCH2であり;
R3は、独立して、メチル、エチル、イソプロピル、フルオロ、クロロ、ブロモ、メトキシ、エトキシ、イソプロポキシ、NH2、OH、CN、NO2またはCF3であり;
R4は、1〜10個の炭素原子を有するヒドロキシヒドロカルビルであり;
nは、0〜3である]。
【0283】
他の実施形態において、該化合物は、下記の式で示される化合物、または薬学的に許容されるその塩またはプロドラッグまたは代謝物質である:
【化38】
[式中、
破線は、共有結合の存在または不存在を示し;
Bは、CHCl、CHFまたはCH2であり;
R3は、独立して、メチル、エチル、イソプロピル、フルオロ、クロロ、ブロモ、メトキシ、エトキシ、イソプロポキシ、NH2、OH、CN、NO2またはCF3であり;
nは、0〜3である]。
【0284】
他の実施形態において、該化合物は下記から成る群から選択される:
(Z)-7-((1R,5S)-2-オキソ-5-フェノキシメチル-シクロペンタ-3-エニル)-ヘプタ-5-エン酸メチルエステル;
(Z)-7-((1R,2S,3R)-3-ヒドロキシ-5-オキソ-2-フェノキシメチル-シクロペンチル)-ヘプタ-5-エン酸メチルエステル;
(Z)-7-((1R,2S,3R)-3-ヒドロキシ-5-オキソ-2-フェノキシメチル-シクロペンチル)-ヘプタ-5-エン酸、および(Z)-7-((1R,5S)-2-オキソ-5-フェノキシメチル-シクロペンタ-3-エニル)-ヘプタ-5-エン酸;
7-((1R,5S)-2-オキソ-5-フェノキシメチル-シクロペンチル)-ヘプタン酸メチルエステル;
7-((1R,5S)-2-オキソ-5-フェノキシメチル-シクロペンチル)-ヘプタン酸;
(Z)-7-((1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-フェノキシメチル-シクロペンチル)-ヘプタ-5-エン酸メチルエステル;
(Z)-7-((1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-フェノキシメチル-シクロペンチル)-ヘプタ-5-エン酸;
【0285】
7-((1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-フェノキシメチル-シクロペンチル)-ヘプタン酸メチルエステル;
7-((1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-フェノキシメチル-シクロペンチル)-ヘプタン酸;
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-2-(3,5-ジクロロ-フェノキシメチル)-3-ヒドロキシ-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸メチルエステル;
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-2-(3,5-ジクロロ-フェノキシメチル)-3-ヒドロキシ-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸;
7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-2-(3,5-ジクロロ-フェノキシメチル)-3-ヒドロキシ-シクロペンチル]-ヘプタン酸メチルエステル;および
7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-2-(3,5-ジクロロ-フェノキシメチル)-3-ヒドロキシ-シクロペンチル]-ヘプタン酸。
【0286】
他の実施形態において、Bは、CH2、CHOH、CHCl、CHF、CHBrまたはCHCNである。
他の実施形態において、BはCH2である。
他の実施形態において、GはHである。
他の実施形態において、Bは、C=O、CH2、CHCl、CHF、CHBrまたはCHCNである。
【0287】
他の実施形態は、化合物を含んで成る液体であり、該液体は眼科的に許容され、該化合物は、シクロペンチルアリールオキシメタンまたはシクロペンチルヘテロアリールオキシメタンを含み、該化合物は、置換シクロペンチル、および置換または非置換アリールまたはヘテロアリールを含み、かつ、該化合物は、プロスタグランジンEP2受容体において活性である。
【0288】
一実施形態は、下記の式で示される化合物、または薬学的に許容されるその塩またはプロドラッグまたは代謝物質である:
【化39】
[式中、
Yは、有機酸官能基、または12個までの炭素原子を有するそのアミドまたはエステルであるか;または、Yは、ヒドロキシメチル、または12個までの炭素原子を有するそのエーテルであるか;または、Yは、テトラゾリル官能基であり;
Aは、-(CH2)6-、シス-CH2CH=CH-(CH2)3-、または-CH2C=C-(CH2)3-であり、ここで1個または2個の炭素原子がSまたはOで置き換えられていてもよく;または、Aは、-(CH2)m-Ar-(CH2)O-であり、ここで、Arは、インターアリーレンまたはヘテロインターアリーレンであり、mおよびoの合計は1〜4であり、かつ、ここで、1個のCH2がSまたはOで置き換えられていてもよく;
Bは、C=O、CH2、CHOH、CHCl、CHF、CHBrまたはCHCNであり;
Gは、OHまたはHであり;
Dは、アリールまたはヘテロアリールである]。
【0289】
他の実施形態において、Dはフェニルである。
他の実施形態において、Dはクロロフェニルである。
他の実施形態において、Dは3,5-ジクロロフェニルである。
他の実施形態において、Dは非置換フェニルである。
【0290】
他の実施形態において、Aは、-(CH2)6-、シス-CH2CH=CH-(CH2)3-、または-CH2C=C-(CH2)3-である。
他の実施形態において、BはC=Oである。
他の実施形態において、BはCHClである。
【0291】
他の実施形態は、下記の式で示される化合物、または薬学的に許容されるその塩またはプロドラッグまたは代謝物質である:
【化40】
[式中、
Yは、有機酸官能基、または12個までの炭素原子を有するそのアミドまたはエステルであるか;または、Yは、ヒドロキシメチル、または12個までの炭素原子を有するそのエーテルであるか;または、Yは、テトラゾリル官能基であり;
Aは、-(CH2)6-、シス-CH2CH=CH-(CH2)3-、または-CH2C=C-(CH2)3-であり、ここで1個または2個の炭素原子がSまたはOで置き換えられていてもよく;または、Aは、-(CH2)m-Ar-(CH2)O-であり、ここで、Arは、インターアリーレンまたはヘテロインターアリーレンであり、mおよびoの合計は1〜4であり、かつ、ここで、1個のCH2がSまたはOで置き換えられていてもよく;
Bは、CHCl、CHFまたはCH2であり;
R3は、独立して、メチル、エチル、イソプロピル、フルオロ、クロロ、ブロモ、メトキシ、エトキシ、イソプロポキシ、NH2、OH、CN、NO2またはCF3であり;
nは、0〜3である]。
【0292】
他の実施形態は、下記の式で示される化合物、または薬学的に許容されるその塩またはプロドラッグまたは代謝物質である:
【化41】
[式中、
Yは、有機酸官能基、または12個までの炭素原子を有するそのアミドまたはエステルであるか;または、Yは、ヒドロキシメチル、または12個までの炭素原子を有するそのエーテルであるか;または、Yは、テトラゾリル官能基であり;
Aは、-(CH2)6-、シス-CH2CH=CH-(CH2)3-、または-CH2C=C-(CH2)3-であり、ここで1個または2個の炭素原子がSまたはOで置き換えられていてもよく;または、Aは、-(CH2)m-Ar-(CH2)O-であり、ここで、Arは、インターアリーレンまたはヘテロインターアリーレンであり、mおよびoの合計は1〜4であり、かつ、ここで、1個のCH2がSまたはOで置き換えられていてもよく;
Bは、CHCl、CHFまたはCH2であり;
R3は、独立して、メチル、エチル、イソプロピル、フルオロ、クロロ、ブロモ、メトキシ、エトキシ、イソプロポキシ、NH2、OH、CN、NO2またはCF3であり;
R4は、1〜10個の炭素原子を有するヒドロキシヒドロカルビルであり;
nは、0〜3である]。
【0293】
他の実施形態は、下記の式で示される化合物、または薬学的に許容されるその塩またはプロドラッグまたは代謝物質である:
【化42】
[式中、
破線は、共有結合の存在または不存在を示し;
Bは、CHCl、CHFまたはCH2であり;
R3は、独立して、メチル、エチル、イソプロピル、フルオロ、クロロ、ブロモ、メトキシ、エトキシ、イソプロポキシ、NH2、OH、CN、NO2またはCF3であり;
nは、0〜3である]。
【0294】
他の実施形態は、下記から成る群から選択される化合物である:
(Z)-7-((1R,5S)-2-オキソ-5-フェノキシメチル-シクロペンタ-3-エニル)-ヘプタ-5-エン酸メチルエステル;
(Z)-7-((1R,2S,3R)-3-ヒドロキシ-5-オキソ-2-フェノキシメチル-シクロペンチル)-ヘプタ-5-エン酸メチルエステル;
(Z)-7-((1R,2S,3R)-3-ヒドロキシ-5-オキソ-2-フェノキシメチル-シクロペンチル)-ヘプタ-5-エン酸、および(Z)-7-((1R,5S)-2-オキソ-5-フェノキシメチル-シクロペンタ-3-エニル)-ヘプタ-5-エン酸;
7-((1R,5S)-2-オキソ-5-フェノキシメチル-シクロペンチル)-ヘプタン酸メチルエステル;
7-((1R,5S)-2-オキソ-5-フェノキシメチル-シクロペンチル)-ヘプタン酸;
(Z)-7-((1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-フェノキシメチル-シクロペンチル)-ヘプタ-5-エン酸メチルエステル;
(Z)-7-((1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-フェノキシメチル-シクロペンチル)-ヘプタ-5-エン酸;
【0295】
7-((1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-フェノキシメチル-シクロペンチル)-ヘプタン酸メチルエステル;
7-((1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-フェノキシメチル-シクロペンチル)-ヘプタン酸;
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-2-(3,5-ジクロロ-フェノキシメチル)-3-ヒドロキシ-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸メチルエステル;
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-2-(3,5-ジクロロ-フェノキシメチル)-3-ヒドロキシ-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸;
7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-2-(3,5-ジクロロ-フェノキシメチル)-3-ヒドロキシ-シクロペンチル]-ヘプタン酸メチルエステル;および
7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-2-(3,5-ジクロロ-フェノキシメチル)-3-ヒドロキシ-シクロペンチル]-ヘプタン酸。
【0296】
他の実施形態において、Bは、CH2、CHOH、CHCl、CHF、CHBrまたはCHCNである。
他の実施形態において、BはCH2である。
他の実施形態において、GはHである。
他の実施形態において、Bは、C=O、CH2、CHCl、CHF、CHBrまたはCHCNである。
【0297】
他の実施形態は、シクロペンチルアリールオキシメタンまたはシクロペンチルヘテロアリールオキシメタンを含む化合物であり、該化合物は、置換シクロペンチル、および置換または非置換アリールまたはヘテロアリールを含み、かつ、該化合物は、プロスタグランジンEP2受容体において活性である。
【0298】
一実施形態は、下記の式で示される化合物、または薬学的に許容されるその塩、または薬学的に許容されるそのプロドラッグである:
【化43】
[式中、
Yは、有機酸官能基、または12個までの炭素原子を有するそのアミドまたはエステルであるか;または、Yは、ヒドロキシメチル、または12個までの炭素原子を有するそのエーテルであるか;または、Yは、テトラゾリル官能基であり;
Aは、-(CH2)6-、シス-CH2CH=CH-(CH2)3-、または-CH2C=C-(CH2)3-であり、ここで1個または2個の炭素原子がSまたはOで置き換えられていてもよく;または、Aは、-(CH2)m-Ar-(CH2)O-であり、ここで、Arは、インターアリーレンまたはヘテロインターアリーレンであり、mおよびoの合計は1〜4であり、かつ、ここで、1個のCH2がSまたはOで置き換えられていてもよく;
Dは、置換フェニルである]。
【0299】
一実施形態において、Dは3,5-ジ置換フェニルである。
他の実施形態において、Dは、2個のメタ置換基を有するフェニルである。
【0300】
他の実施形態において、Dは、2個以上の置換基を有するフェニルであり、該置換基の1個はメタ位におけるCF3、Clまたはメチルである。
【0301】
他の実施形態において、Dは、2個以上の置換基を有するフェニルであり、両方のメタ位が置換され、該置換基は、Cl、F、メチル、CF3またはCH2OHである。
【0302】
緑内障または高眼圧を治療または予防する方法、本明細書に開示に開示されている他の疾患または症状を治療する方法、ならびにそれらに関連した組成物、薬剤および薬剤製造法も、これらの各化合物に関して考えられる。
【0303】
他の実施形態は、下記の式で示される化合物、または薬学的に許容されるその塩またはそのプロドラッグである:
【化44】
[式中、Dは、置換フェニルである]。
【0304】
一実施形態において、Dは3,5-ジ置換フェニルである。
他の実施形態において、Dは、2個のメタ置換基を有するフェニルである。
【0305】
他の実施形態において、Dは、2個以上の置換基を有するフェニルであり、該置換基の1個はメタ位におけるCF3、Clまたはメチルである。
【0306】
他の実施形態において、Dは、2個以上の置換基を有するフェニルであり、両方のメタ位が置換され、該置換基は、Cl、F、メチル、CF3またはCH2OHである。
【0307】
緑内障または高眼圧を治療または予防する方法、本明細書に開示されている他の疾患または症状を治療する方法、ならびにそれらに関連した組成物、薬剤および薬剤製造法も、これらの各化合物に関して考えられる。
【0308】
先の記載は、本発明を実施するのに使用しうる特定の方法および組成物を詳しく述べたものであり、考えられる最良の形態を示している。しかし、所望の薬理学的特性を有する他の化合物を類似の方法で生成することができ、かつ、開示化合物を種々の出発化合物から種々の化学反応によっても得られることが、当業者に明らかである。同様に、種々の医薬組成物を調製し、使用して、実質的に同じ結果を得ることもできる。即ち、先の記載が文言においていかに詳細なものであっても、全般的範囲をそれに限定するものと理解すべきでなく、むしろ、本発明の範囲は、特許請求の範囲の法的解釈によってのみ規定されるものとする。
【図面の簡単な説明】
【0309】
【図1】本明細書に開示されている化合物を生成する方法を示す。
【図2】本明細書に開示されている化合物を生成する方法を示す。
【図3】本明細書に開示されている化合物を生成する方法を示す。
【図4】本明細書に開示されている化合物を生成する方法を示す。
【図5】本明細書に開示されている化合物を生成する方法を示す。
【図6】本明細書に開示されている化合物を生成する方法を示す。
【図7】本明細書に開示されている化合物を生成する方法を示す。
【図8】本明細書に開示されている化合物を生成する方法を示す。
【図9】本明細書に開示されている化合物を生成する方法を示す。
【図10】本明細書に開示されている化合物を生成する方法を示す。
【図11】本明細書に開示されている化合物を生成する方法を示す。
【図12】本明細書に開示されている化合物を生成する方法を示す。
【図13】本明細書に開示されている化合物を生成する方法を示す。
【図14】本明細書に開示されている化合物を生成する方法を示す。
【図15】本明細書に開示されている化合物を生成する方法を示す。
【図16】本明細書に開示されている化合物を生成する方法を示す。
【背景技術】
【0001】
眼圧降下剤は、多様な高眼圧症状、例えば術後およびレーザートラベクレクトミー後の高眼圧や、緑内障の処置において、並びに術前の補助薬として有用である。
【0002】
緑内障は、眼圧の上昇により特徴付けられる眼疾患である。緑内障は、その病因により、原発性または続発性として分類されている。例えば、成人の原発性緑内障(先天性緑内障)は、開放隅角緑内障であるか、または急性もしくは慢性の閉塞隅角緑内障であり得る。続発性緑内障は、ブドウ膜炎、眼内腫瘍または拡大した白内障のような既存の眼疾患から生じる。
【0003】
原発性緑内障の原因は、未だ解明されていない。その眼圧上昇は、房水流出遮断による。慢性開放隅角緑内障においては、前房およびその解剖学的構造は正常に見えるが、房水の排出は妨げられる。急性または慢性の閉塞隅角緑内障においては、前房が浅く、透過角が狭く、虹彩がシュレンム管の入口の小柱網を閉塞し得る。瞳孔の拡張により、虹彩根部が隅角に対して前方に押され、および瞳孔ブロックを起こして、病状を急進し得る。前房隅角の狭い眼は、種々の重篤度の急性閉塞隅角緑内障に患る素因を有する。
【0004】
続発性緑内障は、後房から前房、次いでシュレンム管への房水の流れのいかなる妨害によっても起こる。前房の炎症性疾患は、膨隆虹彩における完全な虹彩後癒着を起こすことにより房水排出を妨げ得、排液路を滲出物で閉塞し得る。他の通常の原因は、眼内腫瘍、拡大した白内障、網膜中心静脈閉塞、眼の外傷、手術操作および眼内出血である。
【0005】
すべての種類を考慮すると、緑内障は、40歳を超えるすべての人の約2%に起こり、視力が急速に損われるまで何年間も無症候性であり得る。手術が指示されない場合、局所用β−アドレナリン受容体拮抗剤が、従来、緑内障処置薬物として選択されている。
【0006】
ある種のエイコサノイドおよびその誘導体が、緑内障処置における使用のために現在市販されている。エイコサノイドおよび誘導体は、プロスタグランジンおよびその誘導体のような、多くの生物学的に重要な化合物を包含する。プロスタグランジンは、下記式で示されるプロスタン酸の誘導体であるといえる:
【化1】
【0007】
プロスタン酸骨格の脂環上の構造および置換基によって、様々な種類のプロスタグランジンが知られている。更なる分類は、側鎖中の不飽和結合数に基づいてなされ、プロスタグランジンの種類の後に数字で示され[例えば、プロスタグランジンE1(PGE1)、プロスタグランジンE2(PGE2)]、また、脂環上の置換基の配置に基づいてもなされ、αまたはβで示される[例えば、プロスタグランジンF2α(PGF2β)]。
【0008】
HU46301は、下記に示すような化合物を開示している:
【化2】
[式中、
R2は、H、OH、O-アルキル等であり;
R4は、H、CH2XR5、アルキル、CH2Y、CHOであり、ここでXはOまたはSであり、R5は、H、アルキル、シクロアルキル、フェニルまたはヘテロアリールである]。
【0009】
米国特許第3980700号は、下記に示すような化合物がプロスタグランジン拮抗物質であることを開示している:
【化3】
【0010】
米国特許第6426359号およびWO98/27976は、以下の化合物を開示している:
7-{[2-(3,5-ジクロロ-フェノキシ)-エチル]-メタンスルホニル-アミノ}-ヘプタン酸;
5-(3-([3-(3-クロロ-フェニル)-プロピル]-メタンスルホニル-アミノ)-プロピル)-チオフェン-2-カルボン酸;
[3-(([3-(3,5-ジクロロ-フェニル)-アリル]-メタンスルホニル-アミノ)-メチル)-フェニル]-酢酸;および
N-[2-(3,5-ジクロロ-フェノキシ)-エチル]-N-[6-H-テトラゾル-5-イル)-ヘキシル]-メタンスルホンアミド]。
【0011】
JP2001163779、WO9858911、WO2003074483およびWO2004089411も、関心の持たれる他の化合物を開示している。
【0012】
プロスタグランジンEP2選択的作用物質は、いくつかの医療用途を有すると考えられる。例えば、米国特許第6437146号は、下記疾患の治療または予防における、プロスタグランジンEP2選択的作用物質の使用を開示している:関節および筋肉の炎症および疼痛(例えば、関節リウマチ、リウマチ様脊椎炎、変形性関節炎、通風性関節炎、若年性関節炎など);炎症性皮膚疾患(例えば、日焼け、やけど、湿疹、皮膚炎など);炎症性眼疾患(例えば、結膜炎など);炎症が関与している肺疾患(例えば、喘息、気管支炎、ハト愛好者肺、農夫肺など);炎症に関連した胃腸管疾患(例えば、アフタ性潰瘍、クローン病、萎縮性胃炎、疣状胃炎、潰瘍性大腸炎、腹腔疾患、局部性腸炎、過敏性腸症候群など);歯肉炎;手術または外傷後の炎症、疼痛および腫脹;発熱;炎症に関連した疼痛および他の症状;アレルギー性疾患;全身性エリテマトーデス;強皮症;多発性筋炎;腱炎;滑液包炎;結節性動脈周囲炎;リウマチ熱;シェーグレン症候群;ベーチェット病;甲状腺炎;I型糖尿病;糖尿病合併症(糖尿病性微小血管症、糖尿病性網膜症、糖尿病性腎症など);ネフローゼ症候群;再生不良性貧血;重症筋無力症;ブドウ膜炎;接触皮膚炎;乾癬;川崎病;サルコイドーシス;ホジキン病;アルツハイマー病;腎機能不全(腎炎、腎炎症候群など);肝機能不全(肝炎、肝硬変など);胃腸障害(下痢、炎症性腸疾患など);ショック;異常骨代謝を特徴とする骨疾患、例えば、骨粗鬆症(特に、閉経後骨粗鬆症);高カルシウム血症;副甲状腺機能亢進症;パジェット骨疾患;骨溶解;骨転移を伴うか伴わない悪性腫瘍の高カルシウム血症;関節リウマチ;歯周炎;骨関節炎;骨痛;骨減少症;癌性悪液質;結石症;結石(特に、尿路結石);固形癌;メサンギウム増殖性糸球体腎炎;水腫(例えば、心臓性水腫、脳水腫など);高血圧症、例えば、悪性高血圧症など;月経前緊張症;尿結石;尿量過少症、例えば、急性または慢性不全によって生じる尿量過少症;高リン酸塩尿症など。
【0013】
米国特許第6710072号は、下記疾患の治療または予防におけるEP2作用物質の使用を開示している:骨粗鬆症、便秘症、腎疾患、性機能不全、脱毛症、糖尿病、癌、および免疫調節の障害・・・・種々の病態生理学的疾患(急性心筋梗塞、血栓症、高血圧症、肺高血圧症、虚血性心疾患、鬱血性心不全および狭心症を含む)。
【発明の開示】
【0014】
発明の説明
下記の式で示される化合物、またはその薬学的に許容される塩またはプロドラッグまたは代謝物質を本明細書において開示する:
【化4】
[式中、
Yは、有機酸官能基、または12個までの炭素原子を有するそのアミドまたはエステルであるか;または、Yは、ヒドロキシメチル、または12個までの炭素原子を有するそのエーテルであるか;または、Yは、テトラゾリル官能基であり;
Aは、-(CH2)6-、シス-CH2CH=CH-(CH2)3-、または-CH2C=C-(CH2)3-であり、ここで1個または2個の炭素原子がSまたはOで置き換えられていてもよく;または、Aは、-(CH2)m-Ar-(CH2)O-であり、ここで、Arは、インターアリーレンまたはヘテロインターアリーレンであり、mおよびoの合計は1〜4であり、かつ、ここで、1個のCH2がSまたはOで置き換えられていてもよく;
Bは、C=O、CH2、CHOH、CHCl、CHF、CHBrまたはCHCNであり;
Gは、OHまたはHであり;
Dは、アリールまたはヘテロアリールである]。
【0015】
Yは、有機酸官能基、または12個までの炭素原子を有するそのアミドまたはエステルであるか;または、Yは、ヒドロキシメチル、または12個までの炭素原子を有するそのエーテルであるか;または、Yは、テトラゾリル官能基である。有機酸官能基は、有機分子上の酸官能基である。限定するわけではないが、有機酸官能基は、炭素、硫黄または燐の酸化物を一般に含んで成る。従って、本発明の範囲を決して限定するものではないが、特定の化合物において、Yはカルボン酸、スルホン酸またはホスホン酸官能基であり、即ち、下記に示す構造の1つである:
【0016】
【化5】
任意薬学的許容形態の、これらの任意の酸の塩も考えられる。
【0017】
さらに、前記有機酸の1つの、12個までの炭素原子を有するアミドまたはエステルも考えられる。エステルにおいて、カルボン酸エステル、例えば、CO2Me、CO2Etなどにおけるように、ヒドロカルビル成分が、酸の水素原子と置き換わっている。
【0018】
アミドにおいて、アミン基が、酸のOHと置き換わっている。アミドの例は、CON(R2)2、CON(OR2)R2、CON(CH2CH2OH)2およびCONH(CH2CH2OH)であり、ここで、R2は、独立して、H、C1〜C6アルキル、フェニルまたはビフェニルである。CONHSO2R2のような成分も、それらがスルホン酸R2-SO3Hのアミドとも考えられるが、カルボン酸のアミドである。
【0019】
本発明の範囲を決して限定するものではないが、Yは、ヒドロキシメチル、または12個までの炭素原子を有するそのエーテルであってもよい。従って、下記の構造を有する化合物が可能である:
【化6】
【0020】
さらに、これらの化合物のエーテルも可能である。エーテルは、ヒドロキシルの水素が炭素で置き換えられている官能基であり、例えば、YはCH2OCH3、CH2OCH2CH3などである。
【0021】
最後に、本発明の範囲を決して限定するものではないが、Yはテトラゾリル官能基、例えば、下記の式で示される構造を有する化合物であってもよい:
【化7】
【0022】
非置換テトラゾリル官能基は、2つの互変異性形を有し、それらは、水性または生物学的媒体において急速に相互変換することができ、従って、相互に等価である。これらの互変異性体を下記に示す:
【化8】
【0023】
さらに、R2がC1〜C6アルキル、フェニルまたはビフェニルである、下記に示すようなテトラゾリル官能基の他の異性形も可能であり、これらは全て「テトラゾリル」という用語の範囲に含まれるものと考えられる:
【化9】
【0024】
本発明の範囲を決して限定するものではないが、一実施形態において、Yは下記から成る群から選択される:CO2(R2)、CON(R2)2、CON(OR2)R2、CON(CH2CH2OH)2、CONH(CH2CH2OH)、CH2OH、P(O)(OH)2、CONHSO2R2、SO2N(R2)2、SO2NHR2、およびテトラゾリル-R2であり;ここで、R2は、独立して、H、C1〜C6アルキル、フェニルまたはビフェニルである。
【0025】
本明細書に示されている化学構造におけるAに関して、Aは、-(CH2)6-、シス-CH2CH=CH-(CH2)3-、または-CH2C=C-(CH2)3-であり、ここで1個または2個の炭素原子がSまたはOで置き換えられていてもよく;または、Aは、-(CH2)m-Ar-(CH2)O-であり、ここで、Arは、インターアリーレンまたはヘテロインターアリーレンであり、mおよびoの合計は1〜4であり、かつ、ここで、1個のCH2がSまたはOで置き換えられていてもよい。
【0026】
限定するものではないが、Aは、-(CH2)6-、シス-CH2CH=CH-(CH2)3-、または-CH2C=C-(CH2)3-であってよい。
【0027】
または、Aは、任意の炭素がSおよび/またはOで置き換えられたこれら3つの成分の1つに関係した基であってもよい。例えば、本発明の範囲を決して限定するものではないが、Aは、下記のような、Sで置き換えられた成分であってもよい:
【0028】
【化10】
【0029】
【化11】
【0030】
または、本発明の範囲を決して限定するものではないが、Aは、下記のような、Oで置き換えられた成分であってもよい:
【化12】
【0031】
または、本発明の範囲を決して限定するものではないが、Aは、下記のように、鎖においてOおよびSの両方で置き換えられていてもよい:
【化13】
【0032】
または、本発明の範囲を決して限定するものではないが、特定の実施形態において、Aは-(CH2)m-Ar-(CH2)o-であり、ここでArはインターアリーレンまたはヘテロインターアリーレンであり、mおよびoの合計は1〜4であり、かつ、ここで、1個のCH2がSまたはOで置き換えられていてもよい。言い換えれば、本発明の範囲を決して限定するものではないが、一実施形態において、Aは、1〜4個のCH2成分およびAr、例えば、-CH2-Ar-、-(CH2)2-Ar-、-CH2-ArCH2-、-CH2Ar(CH2)2-、-(CH2)2-Ar(CH2)2-などから成るか;またはAは、O、0〜3個のCH2成分およびAr、例えば、-O-Ar-、Ar-CH2-O-、-O-Ar-(CH2)2-、-O-CH2-Ar-、-O-CH2-Ar-(CH2)2などから成るか;またはAは、S、0〜3個のCH2成分およびAr、例えば、-S-Ar-、Ar-CH2-S-、-S-Ar-(CH2)2-、-S-CH2-Ar-、-S-CH2-Ar-(CH2)2、-CH2-CH2-S-Ar-などから成る。
【0033】
インターアリーレンまたはヘテロインターアリーレンは、分子の他の2つの部分を連結している(即ち、該2つの部分が、2つの異なる環位置において環に結合している)アリール環もしくは環系またはヘテロアリール環もしくは環系を意味する。インターアリーレンまたはヘテロインターアリーレンは、置換または非置換であってよい。非置換インターアリーレンまたはヘテロインターアリーレンは、それが結合している分子の2つの部分以外に置換基を有さない。置換インターアリーレンまたはヘテロインターアリーレンは、それが結合している分子の2つの部分の他に置換基を有する。
【0034】
一実施形態において、Arは、置換または非置換インターフェニレン、インターチエニレン、インターフリレンまたはインターピリジニレンである。他の実施形態において、Arはインターフェニレン(Ph)である。他の実施形態において、Aは-(CH2)2-Ph-である。本発明の範囲を決して限定するものではないが、置換基は、4個またはそれ以下の重い原子、換言すれば、水素でない原子を有してよい。特定の置換基に必要とされる任意の数の水素原子も含まれる。即ち、置換基は、以下の置換基であってよい:
【0035】
4個までの炭素原子を有するヒドロカルビル(C4までのアルキル、アルケニル、アルキニルなどを包含する);
C3までのヒドロカルビルオキシ;
CF3;
ハロ、例えば、F、ClまたはBr;
ヒドロキシル;
NH2、およびC3までのアルキルアミン官能基;
他のNまたはS含有置換基;など。
【0036】
一実施形態において、Aは、-(CH2)m-Ar-(CH2)o-であり、ここでArはインターフェニレンであり、mおよびoの合計は1〜3であり、かつ、ここで、1個のCH2がSまたはOで置き換えられていてもよい。
【0037】
他の実施形態において、Aは-CH2-Ar-OCH2-である。他の実施形態において、Aは-CH2-Ar-OCH2-であり、Arはインターフェニレンである。他の実施形態において、Aが下記の構造を有する場合のように、Arが1位および3位で置換されている:
【化14】
【0038】
他の実施形態において、Aは-(CH2)6-、シス-CH2CH=CH-(CH2)3-または-CH2C=C-(CH2)3-であり、ここで、1個または2個の炭素原子がSまたはOで置き換えられていてもよく;または、Aは-(CH2)2-Ph-であり、ここで1個のCH2がSまたはOで置き換えられていてもよい。
【0039】
他の実施形態において、Aは-(CH2)6-、シス-CH2CH=CH-(CH2)3-または-CH2C=C-(CH2)3-であり、ここで、1個または2個の炭素原子がSまたはOで置き換えられていてもよく;または、Aは-(CH2)2-Ph-である。
【0040】
Bは、C=O、CH2、CHOH、CHCl、CHF、CHBrまたはCHCNである。即ち、本発明の範囲を決して限定するものではないが、下記の構造式で示されるような化合物、または薬学的に許容されるその塩またはプロドラッグまたは代謝物質が可能である:
【0041】
【化15】
【0042】
【化16】
【0043】
一実施形態において、BはCH2、CHOH、CHCl、CHF、CHBrまたはCHCNである。
他の実施形態において、BはC=O、CH2、CHCl、CHF、CHBrまたはCHCNである。
他の実施形態において、BはC=Oである。
他の実施形態において、BはCH2である。
他の実施形態において、BはCHOHである。
【0044】
他の実施形態において、BはCHClである。
他の実施形態において、BはCHFである。
他の実施形態において、BはCHCNである。
他の実施形態において、BはCHBrである。
【0045】
Gは、OHまたはHである。
一実施形態において、GはOHである。
他の実施形態において、GはHである。
【0046】
即ち、本発明の範囲を決して限定するものではないが、下記の構造式で示されるような化合物、または薬学的に許容されるその塩またはプロドラッグまたは代謝物質が可能である:
【化17】
Dは、アリールまたはヘテロアリールである。
【0047】
アリールは、非置換または置換芳香環または環系、例えば、フェニル、ナフチル、ビフェニルなどである。
【0048】
ヘテロアリールは、1個またはそれ以上のN、OまたはS原子を環に有するアリールであり、即ち、環炭素がN、OまたはSによって置き換えられている。限定するものではないが、ヘテロアリールの例は、非置換または置換チエニル、ピリジニル、フリル、ベンゾチエニル、ベンゾフリル、イミダゾリル、インドリルなどである。
【0049】
アリールまたはヘテロアリールの置換基は、それぞれ12個までの非水素原子、および必要な数の水素原子を有してよい。従って、本発明の範囲を決して限定するものではないが、置換基は下記の置換基であってよい:
【0050】
ヒドロカルビル、例えば、アルキル、アルケニル、アルキニルなどであり、直鎖、分岐鎖または環状ヒドロカルビル、およびそれらの組合せを包含する;
ヒドロカルビルオキシ、これは、O-ヒドロカルビル、例えば、OCH3、OCH2CH3、O-シクロヘキシルなど、炭素原子数11までのものを意味する;
ヒドロキシヒドロカルビル、これは、ヒドロカルビル-OH、例えば、CH2OH、C(CH3)2OHなど、炭素数11までのものを意味する;
窒素置換基、例えば、NO2、CNなどであり、これは、アミノ、例えば、NH2、NH(CH2CH3OH)、NHCH3など、炭素数11までのものを包含する;
カルボニル置換基、例えば、CO2H、エステル、アミドなど;
ハロゲン、例えば、クロロ、フルオロ、ブロモなど;
フルオロカルビル、例えば、CF3、CF2CF3など;
リン置換基、例えば、PO32-など;
硫黄置換基、例えば、S-ヒドロカルビル、SH、SO3H、SO2-ヒドロカルビル、SO3-ヒドロカルビルなど。
【0051】
特定の実施形態において、置換基における非水素原子の数は6またはそれ以下である。他の実施形態において、置換基における非水素原子の数は3またはそれ以下である。他の実施形態において、置換基における非水素原子の数は1である。
【0052】
特定の実施形態において、置換基は、水素、炭素、酸素、ハロゲン、窒素および硫黄のみを有する。他の実施形態において、置換基は、水素、炭素、酸素およびハロゲンのみを有する。
【0053】
特に指定しない限り、アリール、ヘテロアリール、フェニル、チエニル、ベンゾチエニルなどは、置換および非置換成分の両方を意味するものとする。
従って、Dが任意の前記の種類のアリールまたはヘテロアリールである化合物が、本発明において考えられる。
【0054】
さらに、本発明の範囲を決して限定するものではないが、一実施形態において、Dはフェニルである。他の実施形態において、Dはクロロフェニルであり、これは、1個またはそれ以上のクロロ置換基を有するフェニルを意味する。他の実施形態において、Dは3,5-ジクロロフェニルである。他の実施形態において、Dは非置換フェニルである。
【0055】
一実施形態は、下記の式で示される化合物、または薬学的に許容されるその塩またはプロドラッグまたは代謝物質である:
【化18】
[式中、
AおよびYは、本明細書に記載する通りであり;
Bは、CHCl、CHFまたはCH2であり;
R3は、独立して、メチル、エチル、イソプロピル、フルオロ、クロロ、ブロモ、メトキシ、エトキシ、イソプロポキシ、NH2、OH、CN、NO2またはCF3であり;
nは、0〜3である]。
【0056】
他の実施形態は、下記の式で示される化合物、または薬学的に許容されるその塩またはプロドラッグまたは代謝物質である:
【化19】
[式中、
AおよびYは、本明細書に記載する通りであり;
Bは、CHCl、CHFまたはCH2であり;
R3は、独立して、メチル、エチル、イソプロピル、フルオロ、クロロ、ブロモ、メトキシ、エトキシ、イソプロポキシ、NH2、OH、CN、NO2またはCF3であり;
nは、0〜3である]。
【0057】
他の実施形態は、下記の式で示される化合物、または薬学的に許容されるその塩またはプロドラッグまたは代謝物質である:
【化20】
[式中、
AおよびYは、本明細書に記載する通りであり;
Bは、CHCl、CHFまたはCH2であり;
R3は、独立して、メチル、エチル、イソプロピル、フルオロ、クロロ、ブロモ、メトキシ、エトキシ、イソプロポキシ、NH2、OH、CN、NO2またはCF3であり;
R4は、1〜10個の炭素原子を有するヒドロキシヒドロカルビルであり;
nは、0〜3である]。
【0058】
他の実施形態は、下記の構造を有する化合物、または薬学的に許容されるその塩、プロドラッグまたは代謝物質である。これらの実施形態において、Aは本明細書に記載する通りであり;Bは、C=O、CH2、CHOH、CHCl、CHFまたはCHCNであるか、またはBは、CHCl、CHFまたはCH2であり;Y、R3およびnは本明細書に記載する通りである:
【0059】
【化21】
【0060】
【化22】
【0061】
他の実施形態は、下記の式で示される化合物、または薬学的に許容されるその塩またはプロドラッグまたは代謝物質である:
【化23】
[式中、
破線は、共有結合の存在または不存在を示し;
Aは、本明細書に記載する通りであり;
Bは、CHCl、CHFまたはCH2であり;
R3は、独立して、メチル、エチル、イソプロピル、フルオロ、クロロ、ブロモ、メトキシ、エトキシ、イソプロポキシ、NH2、OH、CN、NO2またはCF3であり;
nは、0〜3である]。
【0062】
他の実施形態は、下記の構造を有する化合物、または薬学的に許容されるその塩、プロドラッグまたは代謝物質である。これらの実施形態において、Bは、C=O、CH2、CHOH、CHCl、CHFまたはCHCNであるか、またはBは、CHCl、CHFまたはCH2であり;Y、R3およびnは本明細書に記載する通りである:
【0063】
【化24】
【0064】
【化25】
【0065】
【化26】
【0066】
他の実施形態は、シクロペンチルアリールオキシメタンまたはシクロペンチルヘテロアリールオキシメタンを含む化合物であり、該化合物は、置換シクロペンチル、および置換または非置換アリールまたはヘテロアリールを含み、かつ、該化合物は、プロスタグランジンEP2受容体において活性である。
【0067】
シクロペンチルアリールオキシメタンは、シクロペンチル置換基および-OAr置換基を有するメタンであり、ここでArはアリールである。シクロペンチルヘテロアリールオキシメタンは、シクロペンチル置換基および-OHet置換基を有するメタンであり、ここでHetはヘテロアリールである。
【0068】
本発明の範囲を決して限定するものではないが、以下は有用な化合物の例である:
(Z)-7-((1R,5S)-2-オキソ-5-フェノキシメチル-シクロペンタ-3-エニル)-ヘプタ-5-エン酸メチルエステル;
(Z)-7-((1R,2S,3R)-3-ヒドロキシ-5-オキソ-2-フェノキシメチル-シクロペンチル)-ヘプタ-5-エン酸メチルエステル;
(Z)-7-((1R,2S,3R)-3-ヒドロキシ-5-オキソ-2-フェノキシメチル-シクロペンチル)-ヘプタ-5-エン酸、および(Z)-7-((1R,5S)-2-オキソ-5-フェノキシメチル-シクロペンタ-3-エニル)-ヘプタ-5-エン酸;
7-((1R,5S)-2-オキソ-5-フェノキシメチル-シクロペンチル)-ヘプタン酸メチルエステル;
7-((1R,5S)-2-オキソ-5-フェノキシメチル-シクロペンチル)-ヘプタン酸;
(Z)-7-((1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-フェノキシメチル-シクロペンチル)-ヘプタ-5-エン酸メチルエステル;
(Z)-7-((1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-フェノキシメチル-シクロペンチル)-ヘプタ-5-エン酸;
7-((1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-フェノキシメチル-シクロペンチル)-ヘプタン酸メチルエステル;
7-((1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-フェノキシメチル-シクロペンチル)-ヘプタン酸;
【0069】
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-2-(3,5-ジクロロ-フェノキシメチル)-3-ヒドロキシ-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸メチルエステル;
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-2-(3,5-ジクロロ-フェノキシメチル)-3-ヒドロキシ-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸;
7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-2-(3,5-ジクロロ-フェノキシメチル)-3-ヒドロキシ-シクロペンチル]-ヘプタン酸メチルエステル;
7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-2-(3,5-ジクロロ-フェノキシメチル)-3-ヒドロキシ-シクロペンチル]-ヘプタン酸;
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-2-(3,5-ビス-トリフルオロメチル-フェノキシメチル)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸;
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-2-(3,5-ビス-トリフルオロメチル-フェノキシメチル)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-シクロペンチル]-ヘプタン酸;
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-(ナフタレン-2-イルオキシメチル)-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸;
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-(ナフタレン-2-イルオキシメチル)-シクロペンチル]-ヘプタン酸;
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-(ナフタレン-1-イルオキシメチル)-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸;
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-(ナフタレン-1-イルオキシメチル)-シクロペンチル]-ヘプタン酸;
【0070】
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-2-(2-クロロ-フェノキシメチル)-3-ヒドロキシ-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸;
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-2-(3-クロロ-フェノキシメチル)-3-ヒドロキシ-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸;
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-2-(4-クロロ-フェノキシメチル)-3-ヒドロキシ-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸;
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-(3-トリフルオロメチル-フェノキシメチル)-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸;
(Z)-7-((1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-m-トリルオキシメチル-シクロペンチル)-ヘプタ-5-エン酸;
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-(3-イソプロピル-フェノキシメチル)-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸;
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-2-(3-tert-ブチル-フェノキシメチル)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸;
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-(3-メトキシ-フェノキシメチル)-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸;
3-[(1S,2R,3R,5R)-2-((Z)-6-カルボキシ-ヘキサ-2-エニル)-3-クロロ-5-ヒドロキシ-シクロペンチルメトキシ]-フェニルベンゾエート;
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-(3-ヒドロキシ-フェノキシメチル)-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸;
(Z)-7-{(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-[4-(1-メチル-1-フェニル-エチル)-フェノキシメチル]-シクロペンチル}-ヘプタ-5-エン酸;
【0071】
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-2-(2,3-ジメチル-フェノキシメチル)-3-ヒドロキシ-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸;
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-2-(2,4-ジメチル-フェノキシメチル)-3-ヒドロキシ-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸;
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-2-(2,5-ジメチル-フェノキシメチル)-3-ヒドロキシ-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸;
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-2-(2,6-ジメチル-フェノキシメチル)-3-ヒドロキシ-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸;
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-2-(3,5-ジメチル-フェノキシメチル)-3-ヒドロキシ-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸;
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-2-(3,4-ジメチル-フェノキシメチル)-3-ヒドロキシ-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸;
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-(3,4.5-トリメチル-フェノキシメチル)-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸;
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-2-(4-クロロ-3,5-ジメチル-フェノキシメチル)-3-ヒドロキシ-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸;
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-2-(4-クロロ-ナフタレン-1-イルオキシメチル)-3-ヒドロキシ-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸;
【0072】
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-2-(3-クロロ-2-フルオロ-5-トリフルオロメチル-フェノキシメチル)-3-ヒドロキシ-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸;
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-2-(4-ホルミル-フェノキシメチル)-3-ヒドロキシ-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸;
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-(4-ヒドロメチル-フェノキシメチル)-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸;
(Z)-7-{(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-[4-(1-ヒドロキシ-ブチル)-フェノキシメチル]-シクロペンチル}-ヘプタ-5-エン酸;
(Z)-7-{(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-[4-(1-メトキシ-ブチル)-フェノキシメチル]-シクロペンチル}-ヘプタ-5-エン酸;
(Z)-7-{(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-[4-(1-ヒドロキシ-ヘキシル)-フェノキシメチル]-シクロペンチル}-ヘプタ-5-エン酸;
(Z)-7-{(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-[4-(1-ヒドロキシ-エチル)-フェノキシメチル]-シクロペンチル}-ヘプタ-5-エン酸;
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-2-(3-ホルミル-フェノキシメチル)-3-ヒドロキシ-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸;
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-(3-ヒドロキシメチル-フェノキシメチル)-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸;
(Z)-7-{(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-[3-(1-ヒドロキシ-ヘキシル)-フェノキシメチル]-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸;
【0073】
(Z)-7-{(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-[3-(1-ヒドロキシ-2-メチル-プロピル)-フェノキシメチル]-シクロペンチル}-ヘプタ-5-エン酸;
(Z)-7-{(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-[3-(1-ヒドロキシ-ブチル)-フェノキシメチル]-シクロペンチル}-ヘプタ-5-エン酸;
(Z)-7-{(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-[3-(1-ヒドロキシ-2-フェニル-エチル)-フェノキシメチル]-シクロペンチル}-ヘプタ-5-エン酸;
(Z)-7-{(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-[3-(1-ヒドロキシ-エチル)-フェノキシメチル]-シクロペンチル}-ヘプタ-5-エン酸;
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-(2-ヒドロキシメチル-フェノキシメチル)-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸;
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-(4-ヒドロキシメチル-3,5-ジメチル-フェノキシメチル)-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸;
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-(4-メトキシメチル-3,5-ジメチル-フェノキシメチル)-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸;
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-(1-オキソ-インダン-4-イルオキシメチル)-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸;
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-(1-ヒドロキシ-インダン-4-イルオキシメチル)-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸;
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-(5-ヒドロキシ-5,6,7,8-テトラヒドロ-ナフタレン-1-イルオキシメチル)-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸;
【0074】
(Z)-7-{(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-[2-(2-ヒドロキシ-エチル)-フェノキシメチル]-シクロペンチル}-ヘプタ-5-エン酸;
(Z)-7-{(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-[3-(2-ヒドロキシ-エチル)-フェノキシメチル]-シクロペンチル}-ヘプタ-5-エン酸;
(Z)-7-{(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-[4-(2-ヒドロキシ-エチル)-フェノキシメチル]-シクロペンチル}-ヘプタ-5-エン酸;
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-2-(3-アセトキシメチル-5-クロロ-フェノキシメチル)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸;
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-2-(3-クロロ-5-ヒドロキシメチル-フェノキシメチル)-3-ヒドロキシ-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸;
(Z)-7-{(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-[4-(2-ヒドロキシ-エチル)-3,5-ジメチル-フェノキシメチル]-シクロペンチル}-ヘプタ-5-エン酸;
【0075】
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-2-(3,5-ジクロロ-フェノキシメチル)-3-ヒドロキシ-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸イソプロピルエステル;
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-2-(3,5-ジメチル-フェノキシメチル)-3-ヒドロキシ-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸イソプロピルエステル;
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-2-(3,5-ビス-トリフルオロメチル-フェノキシメチル)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸イソプロピルエステル;
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-(3-トリフルオロメチル-フェノキシメチル)-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸イソプロピルエステル;および
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-(4-ヒドロキシメチル-フェノキシメチル)-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸イソプロピルエステル。
先に列記した化合物の薬学的に許容される塩またはプロドラッグまたは代謝物質も考えられる。
【0076】
化合物がプロスタグランジンEP2受容体において活性かどうかの決定は、充分に当業者の能力の範囲内である。本発明の範囲を決して限定するものではないが、そのような決定を行う一方法が本明細書の実施例にも示されている。
【0077】
本明細書に開示されている化合物は、哺乳動物における緑内障または高眼圧の予防または治療、または緑内障または高眼圧の治療薬の製造に有用である。該化合物は、先に列記したようなプロスタグランジンEP2作用薬によって治療できるものとして当分野において示されている疾患の治療にも有用である。
【0078】
「薬学的に許容される塩」は、親化合物の活性を保持し、それを投与される対象において、およびそれが投与される状況において、親化合物と比較して、いかなる付加的な有害または不都合な作用も生じないあらゆる塩である。薬学的に許容される塩は、酸、他の塩、または酸または塩に変換されるプロドラッグの投与の結果として、生体内で生成しうるあらゆる塩をも意味する。
【0079】
薬学的に許容される酸性官能基の塩は、有機または無機塩基から誘導しうる。塩は、一価または多価イオンを含んで成ってよい。特に関心のあるものは、無機イオン、リチウム、ナトリウム、カリウム、カルシウムおよびマグネシウムである。有機塩は、アミン(特にアンモニウム塩)、例えば、モノ-、ジ-およびトリアルキルアミンまたはエタノールアミンで生成しうる。塩は、カフェイン、トロメタミンおよび類似分子で生成してもよい。塩酸または他のいくつかの薬学的に許容される酸は、塩基性基、例えばアミンまたはピリジン環を含有する化合物との塩を形成しうる。
【0080】
「プロドラッグ」は、投与後に治療的に活性な化合物に変換される化合物であり、この用語は、当分野で一般に理解されるように本明細書において広く解釈されるものとする。本発明の範囲を限定するものではないが、変換は、エステル基または他の何らかの生物学的に不安定な基の加水分解によって起こりうる。必ずしもそうではないが、一般に、プロドラッグは不活性であるか、またはそれが変換される治療的に活性な化合物より活性が低い。本明細書に開示されている化合物のエステルプロドラッグが特に考えられる。エステルを、C1のカルボン酸(即ち、天然プロスタグランジンの末端カルボン酸)から誘導してもよく、または、エステルを、分子の他の部分、例えばフェニル環の、カルボン酸官能基から誘導してもよい。限定するものではないが、エステルは、アルキルエステル、アリールエステルまたはヘテロアリールエステルであってよい。アルキルという用語は、当業者に一般に理解される意味を有し、直鎖、分岐鎖または環状アルキル成分を意味する。C1〜6アルキルエステルは特に有用であり、この場合エステルのアルキル部分は1〜6個の炭素原子を有し、限定するものではないが、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n-ブチル、sec-ブチル、イソ-ブチル、t-ブチル、ペンチル異性体、ヘキシル異性体、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルおよび1〜6個の炭素原子を有するそれらの組合せ等を包含する。
【0081】
代謝物質は、生体内で開示化合物から生成される化合物として、広く定義される。
【0082】
薬剤の投与または製造のために、本明細書に開示されている化合物を、当分野においてそれ自体で周知の薬学的に許容される賦形剤と混合しうることを当業者は容易に理解する。特に、全身的に投与される薬剤は、散剤、丸剤、錠剤などとして、または経口または非経口投与または吸入に好適な液剤、乳剤、懸濁剤、エーロゾル剤、シロップ剤またはエリキシル剤として調合しうる。
【0083】
固体投与形態または薬剤のために、非毒性固体担体は、医薬等級のマンニトール、ラクトース、デンプン、ステアリン酸マグネシウム、ナトリウムサッカリン、ポリアルキレングリコール、タルク、セルロース、グルコース、スクロースおよび炭酸マグネシウムを包含するが、それらに限定されない。固体投与形態は、被覆されていなくてもよく、または、消化管での崩壊および吸収を遅らせるために既知の方法で被覆されていてもよく、それによって長期間の持続作用を与えうる。例えば、時間遅延物質、例えば、グリセリルモノステアレートまたはグリセリルジステアレートを使用しうる。米国特許第4256108号、第4166452号および第4265874号に記載されている方法によってそれらを被覆して、制御放出用の浸透圧性治療錠剤を形成してもよい。
【0084】
医薬的投与可能な液体投与形態は、例えば、水、食塩水、水性デキストロース、グリセロール、エタノール等のような担体中の、1つまたはそれ以上の本発明の有用化合物および任意医薬佐剤の溶液または懸濁液を含んで成ることができ、それによって液剤または懸濁剤を形成しうる。所望であれば、投与される医薬組成物は、少量の非毒性補助物質、例えば、湿潤または乳化剤、pH緩衝剤なども含有しうる。そのような補助剤の一般的な例は、酢酸ナトリウム、ソルビタンモノラウレート、トリエタノールアミン、酢酸ナトリウム、オレイン酸トリエタノールアミン等である。そのような投与形態を製造する実際の方法は、既知であるか、または当業者に明らかであり;例えば、Remington's Pharmaceutical Sciences, Mack Publishing Company, Easton, Pa., 第16版, 1980を参照されたい。投与される製剤の組成は、どのような場合も、1つまたはそれ以上の本発明の有用化合物を、所望の治療効果を与えるのに有効な量で含有する。
【0085】
非経口投与は、皮下、筋肉または静脈注射を一般に特徴とする。注射剤は、溶液または懸濁液、注射前の液体への溶解または懸濁に好適な固体形態、または乳濁液として、一般的な形態に調製できる。好適な賦形剤は、例えば、水、食塩水、デキストロース、グリセロール、エタノール等である。それらに加えて、所望であれば、投与される注射可能医薬組成物は、少量の非毒性補助物質、例えば、湿潤または乳化剤、pH緩衝剤なども含有しうる。
【0086】
投与される本発明の有用化合物の量は、所望される治療効果、治療される特定哺乳動物、哺乳動物の疾患の重症度および種類、投与方法、使用される特定化合物の有効性および薬力学、および担当医の判断に当然依存する。本発明の有用化合物の治療有効用量は、好ましくは、約0.5または約1〜約100mg/kg/日である。
【0087】
眼科的に許容される液体は、眼に局所投与しうるように調製される。快適性は、できる限り最大にすべきであるが、場合によっては、配合(例えば薬物の安定性)を考慮して最適快適性より低くせざるを得ないこともある。快適性を最大にできない場合、局所眼使用において液体が患者に許容されるように、液体を調製すべきである。さらに、眼科的に許容される液体は、複数回使用による汚染を防止するために、単回使用用に包装すべきであるか、または保存剤を含有すべきである。
【0088】
眼科的な適用のためには、生理食塩水を主な賦形剤として用いて、液剤または製剤を調製する場合が多い。眼用液剤は、適切な緩衝系によって快適pHに保つことが好ましい。このような製剤は、薬学的に許容しうる通常の保存剤、安定剤および界面活性剤も含有しうる。
【0089】
本発明の医薬組成物中に使用しうる保存剤は、塩化ベンザルコニウム、クロロブタノール、チメロサール、酢酸フェニル水銀および硝酸フェニル水銀を包含するが、これらに限定されるものではない。有用な界面活性剤は、例えばTween 80である。同様に、本発明の眼用製剤中に種々の有用な賦形剤を使用しうる。このような賦形剤は、ポリビニルアルコール、ポビドン、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポロキサマー、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースおよび精製水を包含するが、これらに限定されるものではない。
【0090】
必要に応じて、または好都合であれば、浸透圧調整剤を添加しうる。浸透圧調整剤は、塩、特に、塩化ナトリウム、塩化カリウム、マンニトールおよびグリセリンを包含するが、これらに限定されるものではなく、眼科的に許容される他のあらゆる好適な浸透圧調整剤も使用しうる。
【0091】
得られる製剤が眼科的に許容される限り、種々の緩衝剤および手段をpH調整に用いてよい。従って、緩衝剤は、酢酸、クエン酸、リン酸およびホウ酸の緩衝剤を包含する。製剤のpHを調整するために、必要に応じて酸または塩基を使用しうる。
【0092】
同様に、本発明に使用される眼科的に許容される抗酸化剤は、メタ重亜硫酸ナトリウム、チオ硫酸ナトリウム、アセチルシステイン、ブチル化ヒドロキシアニソールおよびブチル化ヒドロキシトルエンを包含するが、それらに限定されるものではない。
【0093】
眼用製剤が含有しうる他の賦形剤成分は、キレート剤である。有用なキレート剤は、エデト酸二ナトリウムであるが、それの代わりに、またはそれと組み合わせて、他のキレート剤も使用しうる。
【0094】
上記成分は、通例、次のような量で使用される:
【0095】
局所使用においては、本明細書に開示されている化合物を含有するクリーム剤、軟膏剤、ゲル剤、液剤または懸濁剤などを使用する。局所製剤は、医薬担体、補助溶剤、乳化剤、浸透促進剤、保存剤系およびエモリエントを一般に含んで成ってよい。
【0096】
本発明の活性化合物の実際の用量は、特定の化合物および治療される疾患に依存し;適切な用量の選択は、充分に当業者の知識の範囲内である。
【0097】
本明細書に開示されている化合物は、緑内障または他の疾患の治療に有用な他の薬剤との組み合わせにおいても有効である。
【0098】
緑内障の治療において、以下の種類の薬剤との併用治療が考えられる:
β-ブロッカー(またはβ-アドレナリン拮抗薬): カルテオロール、レボブノロール、メチプラノロール、チモロール半水化物、マレイン酸チモロール、β1-選択的拮抗薬、例えばベタキソロール等、または薬学的に許容されるそれらの塩またはプロドラッグを包含する;
アドレナリン作用薬: 非選択的アドレナリン作用薬、例えば、ホウ酸エピネフリン、塩酸エピネフリンおよびジピベフリン等、または薬学的に許容されるそれらの塩またはプロドラッグ;および、α2-選択的アドレナリン作用薬、例えば、アプラクロニジン、ブリモニジン等、または薬学的に許容されるそれらの塩またはプロドラッグを包含する;
カルボニックアンヒドラーゼ阻害薬: アセタゾールアミド、ジクロルフェナミド、メタゾラミド、ブリンゾラミド、ドルゾラミド等、または薬学的に許容されるそれらの塩またはプロドラッグを包含する;
コリン作用薬: 直接作用コリン作用薬、例えば、カルバコール、塩酸ピロカルピン、硝酸ピロカルビン、ピロカルピン等、または薬学的に許容されるそれらの塩またはプロドラッグ;コリンエステラーゼ阻害薬、例えば、デメカリウム、エコチオフェート、フィゾスチグミン等、または薬学的に許容されるそれらの塩またはプロドラッグを包含する;
【0099】
グルタミン酸拮抗薬: 例えば、メマンチン、アマンタジン、リマンタジン、ニトログリセリン、デキストロファン、デキストロメトルファン、CGS-19755、ジヒドロピリジン類、ベラパミル、エモパミル、ベンゾチアゼピン、ベプリジル、ジフェニルブチルピペリジン類、ジフェニルピペラジン類、HOE 166および関連薬、フルスピリレン、エリプロジル、イフェンプロジル、CP-101,606、チバロシン、2309BTおよび840S、フルナリジン、ニカルジピン、ニフェジピン、ニモジピン、バルニジピン、ベラパミル、リドフラジン、乳酸プレニルアミン、アミロライド等、または薬学的に許容されるそれらの塩またはプロドラッグ;
プロスタミド: 例えばビマトプロスト、または薬学的に許容されるそれらの塩またはプロドラッグ;
プロスタグランジン: トラボプロスト、UFO-21、クロプロステノール、フルプロステノール、13,14-ジヒドロ-クロプロステノール、ラタノプロスト等を包含する。
【0100】
実施例1
(Z)-7-((1R,5S)-2-オキソ-5-フェノキシメチル-シクロペンタ-3-エニル)-ヘプタ-5-エン酸メチルエステル(6a、図1)
段階1: フェノールおよび1の光延反応によって2aを得る
THF(1.5mL)中のジイソプロピルアゾジカルボキシレート(DIAD、194μL、1.0mmol)の溶液を、THF(3.0mL)中のアルコール1(441mg、1.0mmol)、トリフェニルホスフィン(262mg、1.0mmol)およびフェノール(94mg、1.0mmol)の溶液に添加した。室温で18時間撹拌した後、溶媒を窒素流下に除去し、残渣をEt2O(50mL)に懸濁させた。混合物を、NaHCO3飽和水溶液(3x20mL)およびブライン(20mL)で洗浄し、次に、有機相を乾燥し(Na2SO4)、濾過し、真空濃縮した。残渣をシリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン→50%EtOAc/ヘキサン、勾配)によって精製して、フェノール(1H NMR分析により約15%のフェノール)を不純物として含む所望のエーテル2a 218mgを得、これをさらに精製せずに使用した。
【0101】
段階2: 2aを脱保護して3aを得る
ピリジニウムp-トルエンスルホネート(PPTs、9mg、0.036mmol)を、メタノール(3.6mL)中の不純2a(218mg、約0.36mmol)の溶液に、室温で窒素下に添加した。溶液を50℃で4時間加熱し、次に、冷却し、真空濃縮した。粗残渣をシリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィー(60%EtOAc/ヘキサン→EtOAc、勾配)によって精製して、ジオール3a 112mg(2段階で32%)を得た。
【0102】
段階3: 3aをシリル化して4aを得る
トリエチルアミン(67μL、0.48mmol)、ジメチルアミノピリジン(8mg、0.065mmol)およびtert-ブチルジメチルシリルクロリド(54mg、0.36mmol)を、順次に、CH2Cl2(1.6mL)中の3a(112mg、0.32mmol)の溶液に添加した。得られた溶液を、室温で窒素下に18時間撹拌した。次に、反応混合物を真空濃縮し、次に、NH4Cl飽和水溶液(20mL)を添加し、混合物をEtOAc(3x30mL)で抽出した。合わした有機抽出物をブライン(20mL)で洗浄し、乾燥し(Na2SO4)、濾過し、真空濃縮した。粗残渣をシリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィー(25%→60%EtOAc/ヘキサン→EtOAc、勾配)によって精製して、所望の生成物4a 96mg(65%)を得た。
【0103】
段階4: 4aを酸化して5aを得る
4-メチルモルホリンN-オキシド(17.5mg、0.15mmol)および4Å分子篩(25mg)を、CH2Cl2(0.5mL)中の4a(46mg、0.10mmol)の溶液に添加した。混合物を0℃に冷却し、テトラプロピルアンモニウムペルルテネート(TPAP、1.8mg、0.005mmol)を一度に添加した。反応混合物を室温に温めた。室温で18時間後、反応を真空濃縮した。粗残渣をシリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィー(15%→60%EtOAc/ヘキサン)によって精製して、5a 27mg(59%)、および標記化合物(6a)6mg(18%)を得た。
【0104】
実施例2
(Z)-7-((1R,2S,3R)-3-ヒドロキシ-5-オキソ-2-フェノキシメチル-シクロペンチル)-ヘプタ-5-エン酸メチルエステル(7a、図1)
HF-ピリジン(100μL)を、プラスチックシンチレーションバイアル中のCH3CN(1.2mL)中の5a(27mg、0.059mmol)の溶液に、室温で添加した。18時間後、反応をNaHCO3飽和水溶液(10mL)で鎮め、EtOAc(3x15mL)で抽出した。合わした有機抽出物を乾燥し(Na2SO4)、濾過し、真空濃縮した。粗残渣をシリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィー(40%EtOAc/ヘキサン)によって精製して、標記化合物(7a)9mg(44%)、および6a 4mg(21%)を得た。
【0105】
実施例3および実施例4
(Z)-7-((1R,5S)-2-オキソ-5-フェノキシメチル-シクロペンタ-3-エニル)-ヘプタ-5-エン酸(8a)、および(Z)-7-((1R,2S,3R)-3-ヒドロキシ-5-オキソ-2-フェノキシメチル-シクロペンチル)-ヘプタ-5-エン酸(9a)
ウサギ肝臓エステラーゼ(134単位/mg、1mg)を、MeCN(0.1mL)およびpH7.2緩衝液(0.72mL)中の6a(5.0mg、0.022mmol)の溶液に添加した。室温で18時間撹拌した後、反応混合物をMeCN(5mL)で希釈し、濃縮乾固した。残渣をCH2Cl2に懸濁し、セライトで濾過し、濃縮した。得られた粗残渣をシリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィー(70%EtOAc/ヘキサン→EtOAc→2%MeOH/EtOAc、勾配)によって精製して、標記化合物8a 0.9mg(20%)、および標記化合物9a 3.0mg(63%)を得た。
【0106】
実施例5
7-((1R,5S)-2-オキソ-5-フェノキシメチル-シクロペンチル)-ヘプタン酸メチルエステル(10a、図2)
炭素上パラジウム(10wt%、3mg)を、EtOAc(0.65mL)中の6a(9.0mg、0.027mmol)の溶液に添加した。排気および水素再充填(3x)によって水素雰囲気を設定し、反応混合物を水素バルーン下に18時間撹拌した。反応混合物をセライトで濾過し、EtOAcで洗浄し、濾液を真空濃縮して、標記化合物(10a)7.5mg(82%)を得た。
【0107】
実施例6
7-((1R,5S)-2-オキソ-5-フェノキシメチル-シクロペンチル)-ヘプタン酸(11a、図2)
実施例5の生成物(10a、6.5mg、0.020mmol)を、実施例3および4の手順に従って、標記化合物(11a、4.0mg(64%))に変換した。
【0108】
実施例7
(Z)-7-((1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-フェノキシメチル-シクロペンチル)-ヘプタ-5-エン酸メチルエステル(14a、図3)
段階1: 4aをメシル化して12aを得る
トリエチルアミン(23μL、0.17mmol)およびメタンスルホニルクロリド(11μL、0.14mmol)を、順次に、CH2Cl2(0.8mL)中の4a(51mg、0.11mmol)の溶液に、室温で添加した。室温で18時間後、NaHCO3飽和水溶液(5mL)を添加し、混合物をEtOAc(3x10mL)で抽出した。合わした有機抽出物を乾燥し(Na2SO4)、濾過し、真空濃縮した。粗残渣をシリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィー(25%EtOAc/ヘキサン)によって精製して、12a 47mg(79%)を得た。
【0109】
段階2: 12aを塩化物13aに変換する
テトラブチルアンモニウムクロリド(250mg、0.90mmol)を、トルエン(2.9mL)中の12a(47mg、0.087mmol)の溶液に添加した。反応混合物を50℃で18時間加熱した。冷却した混合物を、ブライン(10mL)で希釈し、EtOAc(3x25mL)で抽出した。合わした有機抽出物を乾燥し(Na2SO4)、濾過し、真空濃縮した。粗残渣をシリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィー(15%EtOAc/ヘキサン)によって精製して、13a 32mg(77%)を得た。
【0110】
段階3: 13aを脱保護して14aを得る
HF-ピリジン(100μL)を、プラスチックシンチレーションバイアル中のCH3CN(1.3mL)中の13a(27mg、0.059mg)の溶液に、室温で添加した。18時間後、反応をNaHCO3飽和水溶液(10mL)で鎮め、EtOAc(3x15mL)で抽出した。合わした有機抽出物を乾燥し(Na2SO4)、濾過し、真空濃縮した。粗残渣をシリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィー(25%EtOAc/ヘキサン)によって精製して、標記化合物(14a)20mg(82%)を得た。
【0111】
実施例8
(Z)-7-((1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-フェノキシメチル-シクロペンチル)-ヘプタ-5-エン酸(15a、図3)
実施例7の生成物(14a、6.0mg、0.020mmol)を、実施例3および4の手順に従って、標記化合物(15a、2.5mg(44%))に変換した。
【0112】
実施例9
7-((1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-フェノキシメチル-シクロペンチル)-ヘプタン酸メチルエステル(16a、図4)
炭素上パラジウム(10wt%、3mg)を、EtOAc(0.7mL)中の14a(9.0mg、0.027mmol)の溶液に添加した。排気および水素再充填(5x)によって水素雰囲気を設定し、反応混合物を水素バルーン下に18時間撹拌した。反応混合物をセライトで濾過し、EtOAcで洗浄し、濾液を真空濃縮して、標記化合物(16a)9.0mg(定量的)を得た。
【0113】
実施例10
7-((1R,2S,3R,5R)- 5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-フェノキシメチル-シクロペンチル)-ヘプタン酸(17a、図4)
実施例9の生成物(16a、8.0mg、0.021mmol)を、実施例3および4の手順に従って、標記化合物(17a、2.0mg(26%))に変換した。
【0114】
実施例11
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-2-(3,5-ジクロロ-フェノキシメチル)-3-ヒドロキシ-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸メチルエステル(14a、図3(図1も参照))
段階1: 3,5-ジクロロフェノールおよび1の光延反応によって2bを得る
ジイソプロピルアゾジカルボキシレート(DIAD、342μL、1.76mmol)を、THF(7.6mL)中の、アルコール1(676mg、1.53mmol)、トリフェニルホスフィン(613mg、2.34mmol)および3,5-ジクロロフェノール(281mg、1.72mmol)の溶液に添加した。室温で64時間撹拌した後、溶媒を窒素流下に除去した。残渣をEtOAc(75mL)で希釈し、次に、NaHCO3飽和水溶液(3x30mL)およびブライン(30mL)で洗浄し、次に、有機相を乾燥し(Na2SO4)、濾過し、真空濃縮した。残渣をシリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィー(15%EtOAc/ヘキサン)によって精製して、3,5-ジクロロフェノール(1H NMR分析により約14%のフェノール)を不純物として含む所望のエーテル2b 627mgを得、これをさらに精製せずに使用した。
【0115】
段階2: 2bを脱保護して3bを得る
ピリジニウムp-トルエンスルホネート(PPTs、23mg、0.092mmol)を、メタノール(9.2mL)中の不純2b(627mg、約0.92mmol)の溶液に、室温で窒素下に添加した。溶液を50℃で16時間加熱し、次に、冷却し、真空濃縮した。粗残渣をシリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィー(65%EtOAc/ヘキサン→EtOAc、勾配)によって精製して、ジオール3b 220mg(2段階で34%)を得た。
【0116】
段階3: 3bをシリル化して4bを得る
トリエチルアミン(110μL、0.79mmol)、ジメチルアミノピリジン(13mg、0.11mmol)およびtert-ブチルジメチルシリルクロリド(88mg、0.58mmol)を、順次に、CH2Cl2(2.6mL)中の3b(220mg、0.53mmol)の溶液に添加した。得られた溶液を、室温で窒素下に18時間撹拌した。次に、反応混合物を窒素流下に濃縮し、次に、NH4Cl飽和水溶液(30mL)を添加し、混合物をEtOAc(3x50mL)で抽出した。合わした有機抽出物をブライン(25mL)で洗浄し、乾燥し(Na2SO4)、濾過し、真空濃縮した。粗残渣をシリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィー(15%→70%EtOAc/ヘキサン→EtOAc、勾配)によって精製して、4b 163mg(58%)を得た。
【0117】
段階4: 4bをメシル化して12bを得る
トリエチルアミン(31μL、0.22mmol)およびメタンスルホニルクロリド(15μL、0.19mmol)を、順次に、CH2Cl2(1.1mL)中の4b(80mg、0.15mmol)の溶液に室温で添加した。室温で18時間後、NaHCO3飽和水溶液(10mL)を添加し、混合物をEtOAc(3x20mL)で抽出した。合わした有機抽出物を乾燥し(Na2SO4)、濾過し、真空濃縮した。粗残渣をシリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィー(15%EtOAc/ヘキサン)によって精製して、12b 53mg(58%)を得た。
【0118】
段階5: 12bを塩化物13bおよび14bに変換する
テトラブチルアンモニウムクロリド(250mg、0.90mmol)を、トルエン(2.9mL)中の12b(53mg、0.087mmol)の溶液に添加した。反応混合物を50℃で18時間加熱した。冷却した混合物をブライン(10mL)で希釈し、EtOAc(3x25mL)で抽出した。合わした有機抽出物を乾燥し(Na2SO4)、濾過し、真空濃縮した。粗残渣をシリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィー(10%→50%EtOAc/ヘキサン、勾配)によって精製して、13b 33mg(69%)、および標記化合物(14b)10mg(26%)を得た。
【0119】
段階6: 13bを脱保護して14bを得る
HF-ピリジン(100μL)を、プラスチックシンチレーションバイアル中のCH3CN(1.2mL)中の13a(33mg、0.060mmol)の溶液に、室温で添加した。18時間後、反応をNaHCO3飽和水溶液(10mL)で鎮め、EtOAc(3x15mL)で抽出した。合わした有機抽出物を乾燥し(Na2SO4)、濾過し、真空濃縮した。粗残渣をシリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィー(25%EtOAc/ヘキサン)によって精製して、標記化合物(14b)25mg(96%)を得た。
【0120】
実施例12
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-2-(3,5-ジクロロ-フェノキシメチル)-3-ヒドロキシ-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸(15b、図3)
実施例11の生成物(14b、10mg、0.023mmol)を、実施例3および4の手順に従って、標記化合物(15b、3.0mg(31%))に変換した。
【0121】
実施例13
7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-2-(3,5-ジクロロ-フェノキシメチル)-3-ヒドロキシ-シクロペンチル]-ヘプタン酸メチルエステル(16b、図4)
炭素上パラジウム(10wt%、3mg)を、EtOAc(0.5mL)中の14b(9.0mg、0.027mmol)の溶液に添加した。排気および水素再充填(5x)によって水素雰囲気を設定し、反応混合物を水素バルーン下に18時間撹拌した。反応混合物をセライトで濾過し、EtOAcで洗浄し、濾液を真空濃縮した。粗残渣をシリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィー(15%EtOAc/ヘキサン)によって精製して、標記化合物(16b)2.5mg(28%)を得た。
【0122】
実施例14
7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-2-(3,5-ジクロロ-フェノキシメチル)-3-ヒドロキシ-シクロペンチル]-ヘプタン酸(17b、図4)
実施例13の生成物(16b、2.0mg、0.005mmol)を、実施例3および4の手順に従って、標記化合物(17b、0.6mg(31%))に変換した。
【0123】
製造例1
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-2-ヒドロキシメチル-3-(テトラヒドロ-ピラン-2-イルオキシ)-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸アリルエステル(21、図5)
段階1: 18をメシル化して19を得る
トリエチルアミン(4.2mL、30mmol)およびメタンスルホニルクロリド(1.9mL、24mmol)を、順次に、CH2Cl2(150mL)中の(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-2-(tert-ブチル-ジメチル-シラニルオキシメチル)-5-ヒドロキシ-3-(テトラヒドロ-ピラン-2-イルオキシ)-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸アリルエステル(18、9.94g、20mmol)の溶液に、0℃で添加した。反応混合物を室温に温めた。室温で18時間後、反応混合物をNaHCO3飽和水溶液(200mL)に添加し、CH2Cl2を真空除去した。得られた水性混合物をEtOAc(3x300mL)で抽出した。合わした抽出物をブライン(100mL)で洗浄し、乾燥し(Na2SO4)、濾過し、真空濃縮して、メシレート19 11.5g(定量的)を淡黄色油状物として得た。
【0124】
段階2: 19を塩化物20および21に変換する
トルエン(100mL)中の19(1.73g、3.01mmol)およびテトラブチルアンモニウムクロリド(8.4g、30.2mmol)の混合物を、50℃で撹拌した。18時間後、反応を室温に冷却し、ブライン(150mL)を添加した。混合物をEtOAc(3x200mL)で抽出した。合わした抽出物をブライン(150mL)で洗浄し、乾燥し(Na2SO4)、濾過し、真空濃縮した。粗残渣をシリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィー(10%→25%→50%EtOAc/ヘキサン、勾配)によって精製して、塩化物20 695mg(45%)、および標記化合物(21)223mg(18%)を得た。
【0125】
段階3: 20を脱保護して21を得る
テトラブチルアンモニウムフルオリド(1.0M THF溶液4.0mL、4.0mmol)を、THF(5.4mL)中の20(695mg、1.35mmol)の溶液に、N2下に0℃で添加した。反応混合物を室温に温めた。室温で18時間後、THFをN2流下に除去した。EtOAc(100mL)を添加し、得られた混合物をH2O(2x50mL)およびブライン(50mL)で洗浄し、乾燥し(Na2SO4)、濾過し、真空濃縮した。粗残渣をシリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィー(30%EtOAc/ヘキサン)によって精製して、標記化合物(21)392mg(72%)を無色油状物として得た。
【0126】
実施例15
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-2-(3,5-ビス-トリフルオロメチル-フェノキシメチル)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸(15c、図6)
段階1: 21およびヒドロキシアリールの光延反応によって22cを得る
DIAD(50μL、0.26mmol)を、CH2Cl2(1.1mL)中の、アルコール21(88mg、0.22mmol)、トリフェニルホスフィン(88mg、0.34mmol)および3,5-ビス(トリフルオロメチル)フェノール(40μL、0.26mmol)の溶液に添加した。室温で一晩撹拌した後、溶媒を窒素流下に除去した。残渣をEtOAc(25mL)で希釈し、NaHCO3飽和水溶液(3x10mL)およびブライン(10mL)で洗浄し、次に、有機相を乾燥し(Na2SO4)、濾過し、真空濃縮した。残渣をシリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィー(10%EtOAc/ヘキサン)によって精製して、所望のエーテル22c 112mg(83%)を得た。
【0127】
段階2: 22cを脱保護して23cを得る
ピリジニウムp-トルエンスルホネート(PPTs、5mg、0.019mmol)を、メタノール(1.8mL)中の22c(112mg、0.18mmol)の溶液に、室温で窒素下に添加した。溶液を50℃で一晩加熱し、次に、冷却し、真空濃縮した。粗残渣をシリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィー(25%EtOAc/ヘキサン→EtOAc、勾配)によって精製して、純粋22c 24mg(25%)、および僅かにより極性の不純物約10%を含む22c 67mg(約70%)を得た。
【0128】
段階3: 22cを鹸化して15cを得る
水酸化リチウム(1.0M水溶液0.05mL、0.05mmol)を、THF(0.17mL)中のエステル22c(9mg、0.017mmol)の溶液に添加した。室温で一晩撹拌した後、溶媒を窒素流下に除去した。H2O(2mL)を添加し、混合物を1.0MのHCl水溶液(0.5mL)で酸性化し、得られた曇った溶液をEtOAc(3x10mL)で抽出した。合わした抽出物をブライン(10mL)で洗浄し、乾燥し(Na2SO4)、濾過し、真空濃縮して、標記化合物(15c)8mg(96%)を得た。
【0129】
実施例16
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-2-(3,5-ビス-トリフルオロメチル-フェノキシメチル)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-シクロペンチル]-ヘプタン酸(17c、図7)
段階1: 23cを水素化して24cを得る
炭素上パラジウム(10wt%、3mg)を、EtOAc(0.5mL)中の23c(12mg、0.023mmol)の溶液に添加した。排気および水素再充填(5x)によって水素雰囲気を設定し、反応混合物を水素バルーン下に4時間撹拌した。反応混合物をセライトで濾過し、EtOAcで洗浄し、濾液を真空濃縮して、プロピルエステル24c 12mg(99%)を得た。
【0130】
段階2: 24cを鹸化して17cを得る
水酸化リチウム(1.0M水溶液0.1mL、0.1mmol)を、THF(0.19mL)中のエステル24c(10mg、0.019mmol)の溶液に添加した。混合物を40℃で3時間加熱し、次に、冷却し、溶媒を窒素流下に除去した。H2O(2mL)を添加し、混合物を1.0MのHCl水溶液(0.5mL)で酸性化し、得られた曇った溶液をEtOAc(3x10mL)で抽出した。合わした抽出物をブライン(10mL)で洗浄し、乾燥し(Na2SO4)、濾過し、真空濃縮した。粗残渣をシリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィー(25%→50%EtOAc/ヘキサン、勾配)によって精製して、出発物質24c 8.5mg(85%)、および標記化合物(17c)1.3mg(14%)を得た。
【0131】
実施例17
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-(ナフタレン-2-イルオキシメチル)-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸(15d)
アルコール21(86mg、0.21mmol)および2-ナフトール(37mg、0.26mmol)を、実施例15の手順に従って、標記化合物(15d)に変換した。
【0132】
実施例18
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-(ナフタレン-2-イルオキシメチル)-シクロペンチル]-ヘプタン酸(17d)
段階1: 23dを水素化して24dを得る
実施例17、段階2のアルケン23d(21mg、0.047mmol)を、実施例16の段階1に従って、プロピルエステル24d 20mg(94%)に変換した。
【0133】
段階2: 24dのエステラーゼ反応によって17dを得る
プロピルエステル24d(19mg、0.043mmol)を、実施例3および4の手順に従って、標記化合物(17d)2mg(12%)に変換し;出発エステル(24d)8mg(42%)も回収した。
【0134】
実施例19
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-(ナフタレン-1-イルオキシメチル)-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸(15e)
アルコール21(51mg、0.13mmol)および1-ナフトール(22mg、0.15mmol)を、実施例15の手順に従って、標記化合物(15e)に変換した。
【0135】
実施例20
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-(ナフタレン-1-イルオキシメチル)-シクロペンチル]-ヘプタン酸(17e)
実施例19、段階2のアルケン23e(16mg、0.036mmol)を、実施例16の手順に従って、標記化合物(17e)に変換した;第2段階を40℃、20時間で行った。
【0136】
実施例21
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-2-(2-クロロ-フェノキシメチル)-3-ヒドロキシ-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸(15f)
アルコール21(78mg、0.20mmol)および2-クロロフェノール(23μL、0.23mmol)を、実施例15の手順に従って、標記化合物(15f)に変換した。
【0137】
実施例22
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-2-(3-クロロ-フェノキシメチル)-3-ヒドロキシ-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸(15g)
アルコール21(78mg、0.20mmol)および3-クロロフェノール(24μL、0.23mmol)を、実施例15の手順に従って、標記化合物(15g)に変換した。
【0138】
実施例23
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-2-(4-クロロ-フェノキシメチル)-3-ヒドロキシ-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸(15h)
アルコール21(78mg、0.20mmol)および4-クロロフェノール(29mg、0.23mmol)を、実施例15の手順に従って、標記化合物(15h)に変換した。
【0139】
実施例24
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-(3-トリフルオロメチル-フェノキシメチル)-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸(15i)
アルコール21(100mg、0.25mmol)および3-トリフルオロメチルフェノール(36μL、0.30mmol)を、実施例15の手順に従って、標記化合物(15i)に変換した。
【0140】
実施例25
(Z)-7-((1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-m-トリルオキシメチル-シクロペンチル)-ヘプタ-5-エン酸(15j)
アルコール21(109mg、0.27mmol)およびm-クレゾール(36μL、0.33mmol)を、実施例15の手順に従って、標記化合物(15j)に変換した。
【0141】
実施例26
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-(3-イソプロピル-フェノキシメチル)-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸(15k)
アルコール21(105mg、0.26mmol)および3-イソプロピルフェノール(43μL、0.31mmol)を、実施例15の手順に従って、標記化合物(15k)に変換した。
【0142】
実施例27
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-2-(3-tert-ブチル-フェノキシメチル)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸(15l)
アルコール21(121mg、0.30mmol)および3-tert-ブチルフェノール(54mg、0.36mmol)を、実施例15の手順に従って、標記化合物(15l)に変換した。
【0143】
実施例28
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-(3-メトキシ-フェノキシメチル)-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸(15m)
アルコール21(104mg、0.26mmol)および3-メトキシフェノール(34μL、0.31mmol)を、実施例15の手順に従って、標記化合物(15m)に変換した。
【0144】
実施例29
3-[(1S,2R,3R,5R)-2-((Z)-6-カルボキシ-ヘキサ-2-エニル)-3-クロロ-5-ヒドロキシ-シクロペンチルメトキシ]-フェニルベンゾエート(15n、図8)
段階1および2: 光延反応およびTHP脱保護によって23nを得る
アルコール21(70mg、0.18mmol)およびモノベンゾイルレゾルシノール(43mg、0.20mmol)を、実施例15の段階1および2の手順に従って、ベンゾエート23nに変換した。
【0145】
段階3: 23nの脱アリルによって15nを得る
テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(2mg、0.0017mmol)を、CH2Cl2(0.34mL)中のアリルエステル23n(17.5mg、0.034mmol)の溶液に添加した。反応混合物を0℃に冷却し、ピロリジン(3.1mL、0.037mmol)を添加した。0℃で15分後、溶媒を窒素流下に除去した。H2O(2mL)および1.0MのHCl水溶液(1mL)を添加し、混合物をEtOAc(3x10mL)で抽出した。合わした抽出物をブライン(10mL)で洗浄し、乾燥し(Na2SO4)、濾過し、真空濃縮した。粗残渣をシリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィー(60%→80%EtOAc/ヘキサン→EtOAc→10%MeOH/EtOAc、勾配)によって精製して、標記化合物(15n)1.7mg(11%)を得た。
【0146】
実施例30
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-(3-ヒドロキシ-フェノキシメチル)-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸(15o、図8)
実施例29、段階2のエステル23nを、実施例15、段階3の手順に従って、標記化合物(15o)に変換した。
【0147】
実施例31
(Z)-7-{(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-[4-(1-メチル-1-フェニル-エチル)-フェノキシメチル]-シクロペンチル}-ヘプタ-5-エン酸(15p)
アルコール21(130mg、0.32mmol)および4-クミルフェノール(83mg、0.39mmol)を、実施例15の手順に従って、標記化合物(15p)に変換した。
【0148】
実施例32
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-2-(2,3-ジメチル-フェノキシメチル)-3-ヒドロキシ-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸(15q)
アルコール21(153mg、0.38mmol)および2,3-ジメチルフェノール(56mg、0.46mmol)を、実施例15の手順に従って、標記化合物(15q)に変換した。
【0149】
実施例33
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-2-(2,4-ジメチル-フェノキシメチル)-3-ヒドロキシ-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸(15r)
アルコール21(117mg、0.29mmol)および2,4-ジメチルフェノール(42μL、0.35mmol)を、実施例15の手順に従って、標記化合物(15r)に変換した。
【0150】
実施例34
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-2-(2,5-ジメチル-フェノキシメチル)-3-ヒドロキシ-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸(15s)
アルコール21(118mg、0.29mmol)および2,5-ジメチルフェノール(43mg、0.35mmol)を、実施例15の手順に従って、標記化合物(15s)に変換した。
【0151】
実施例35
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-2-(2,6-ジメチル-フェノキシメチル)-3-ヒドロキシ-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸(15t)
アルコール21(131mg、0.33mmol)および2,6-ジメチルフェノール(50mg、0.41mmol)を、実施例15の手順に従って、標記化合物(15t)に変換した。
【0152】
実施例36
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-2-(3,5-ジメチル-フェノキシメチル)-3-ヒドロキシ-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸(15u)
アルコール21(112mg、0.28mmol)および3,5-ジメチルフェノール(41mg、0.34mmol)を、実施例15の手順に従って、標記化合物(15u)に変換した。
【0153】
実施例37
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-2-(3,4-ジメチル-フェノキシメチル)-3-ヒドロキシ-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸(15v)
アルコール21(150mg、0.37mmol)および3,4-ジメチルフェノール(55mg、0.45mmol)を、実施例15の手順に従って、標記化合物(15v)に変換した。
【0154】
実施例38
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-(3,4,5-トリメチル-フェノキシメチル)-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸(15w)
アルコール21(70mg、0.18mmol)および3,4,5-トリメチルフェノール(28mg、0.21mmol)を、実施例15の手順に従って、標記化合物(15w)に変換した。
【0155】
実施例39
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-2-(4-クロロ-3,5-ジメチル-フェノキシメチル)-3-ヒドロキシ-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸(15x)
アルコール21(33mg、0.082mmol)および4-クロロ-3,5-ジメチルフェノール(15mg、0.096mmol)を、実施例15の手順に従って、標記化合物(15x)に変換した。
【0156】
実施例40
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-2-(4-クロロ-ナフタレン-1-イルオキシメチル)-3-ヒドロキシ-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸(15y)
アルコール21(78mg、0.20mmol)および4-クロロ-1-ナフトール(40mg、0.22mmol)を、実施例15の手順に従って、標記化合物(15y)に変換した。
【0157】
実施例41
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-2-(3-クロロ-2-フルオロ-5-トリフルオロメチル-フェノキシメチル)-3-ヒドロキシ-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸(15z)
アルコール21(78mg、0.20mmol)および3-クロロ-2-フルオロ-5-トリフルオロメチルフェノール(49mg、0.23mmol)を、実施例15の手順に従って、標記化合物(15z)に変換した。
【0158】
実施例42
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-2-(4-ホルミル-フェノキシメチル)-3-ヒドロキシ-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸(15aa)
アルコール21(155mg、0.39mmol)および4-ヒドロキシベンズアルデヒド(55mg、0.45mmol)を、実施例15の手順に従って、標記化合物(15aa)に変換した。
【0159】
実施例43
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-(4-ヒドロキシメチル-フェノキシメチル)-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸(15bb、図9)
段階1: アルデヒド22aaを還元してアルコール22bbを得る
水素化硼素ナトリウム(1.8mg、0.048mmol)およびメタノール(0.05mL)を、順次に、実施例42、段階1のアルデヒド22aa(25mg、0.048mmol)の溶液に0℃で添加した。0℃で5分後、反応を1.0MのHCl水溶液(0.5mL)の添加によって鎮めた。混合物をH2Oで希釈し、EtOAc(3x10mL)で抽出した。合わした抽出物を乾燥し(Na2SO4)、濾過し、真空濃縮した。粗残渣をシリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィー(30%EtOAc/ヘキサン)によって精製して、アルコール22bb 15mg(60%)を得た。
【0160】
段階2: 22bbを脱保護して23bbを得る
アルコール22bb(15mg、0.030mmol)を、実施例15、段階2の手順に従って、ジオール23bb 10mg(80%)に変換した。
【0161】
段階3: 23bbを鹸化して15bbを得る
ジオールエステル23bb(10mg、0.024mmol)を、実施例15、段階3の手順に従って、標記化合物(15bb)9mg(99%)に変換した。
【0162】
実施例44
(Z)-7-{(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-[4-(1-ヒドロキシ-ブチル)-フェノキシメチル]-シクロペンチル}-ヘプタ-5-エン酸(15cc、図9および10)
段階1: アルデヒド22aaへのグリニャール付加
n-プロピルマグネシウムクロリド(Et2O中の2.0M溶液、30μL、0.06mmol)を、THF(0.3mL)中の実施例42、段階1のアルデヒド22aa(30mg、0.059mmol)の溶液に、0℃で窒素下に添加した。0℃で2時間後、反応を、NH4Cl飽和水溶液(5mL)の添加によって鎮め、THFを窒素流下に除去した。得られた混合物をEtOAc(3x15mL)で抽出した。合わした抽出物をブライン(10mL)で洗浄し、乾燥し(Na2SO4)、濾過し、真空濃縮して、アルコール22cc 32mg(98%)を得た。
【0163】
段階2: 22ccを脱保護して23ccおよび23ddを得る
エーテル22cc(32mg、0.058mmol)を、実施例15、段階2の手順に従って、ジオール23cc 4mg(15%)、およびメチルエーテル23dd 20mg(72%)に変換した。
段階3: 23ccを鹸化して15ccを得る
エステル23cc(4mg、0.009mmol)を、実施例15、段階3の手順に従って、標記化合物(15cc)3mg(82%)に変換した。
【0164】
実施例45
(Z)-7-{(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-[4-(1-メトキシ-ブチル)-フェノキシメチル]-シクロペンチル}-ヘプタ-5-エン酸(15dd、図9および10)
実施例44、段階2のエステル23dd(10mg、0.021mmol)を、実施例15、段階3の手順に従って、標記化合物(15dd)8.5mg(92%)に変換した。
【0165】
実施例46
(Z)-7-{(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-[4-(1-ヒドロキシ-ヘキシル)-フェノキシメチル]-シクロペンチル}-ヘプタ-5-エン酸(15ee、図9および11)
段階1: アルデヒド22aaへのグリニャール付加
実施例42、段階1のアルデヒド22aa(19mg、0.038mmol)へのペンチルマグネシウムブロミド(Et2O中2.0M、20μL、0.04mmol)の付加を、実施例44、段階1の手順に従って行って、アルコール22ee 5mg(23%)を得た。
【0166】
段階2: アルコール22eeを脱保護してジオール23eeを得る
酢酸、THFおよびH2Oの混合物(4:2:1、0.2mL)を、アルコール22ee(5mg、0.009mmol)に添加し、得られた混合物を40℃で一晩加熱した。18時間後、反応を室温に冷まし、次に、トルエン(5mL)を添加し、混合物を真空濃縮した。粗残渣をシリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィー(35%EtOAc/ヘキサン)によって精製して、ジオール23ee 2mg(47%)を得た。
【0167】
段階3: 23eeを鹸化して15eeを得る
エステル23ee(3mg、0.004mmol)を、実施例15、段階3の手順に従って、標記化合物(15ee)1.8mg(98%)に変換した。
【0168】
実施例47
(Z)-7-{(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-[4-(1-ヒドロキシ-エチル)-フェノキシメチル]-シクロペンチル}-ヘプタ-5-エン酸(15ff、図9および11)
メチルマグネシウムブロミド(Et2O中3.0M、20μL、0.06mmol)、および実施例42、段階1のアルデヒド22aa(22mg、0.044mmol)を、実施例46の手順に従って、標記化合物(15ff)に変換した。
【0169】
実施例48
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-2-(3-ホルミル-フェノキシメチル)-3-ヒドロキシ-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸(15gg)
アルコール21(206mg、0.51mmol)および3-ヒドロキシベンズアルデヒド(73mg、0.60mmol)を、実施例15の手順に従って、標記化合物(15gg)に変換した。
【0170】
実施例49
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-(3-ヒドロキシメチル-フェノキシメチル)-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸(15hh、図9)
実施例48、段階1のアルデヒド22ggを、実施例43の手順に従って、標記化合物(15hh)に変換した。
【0171】
実施例50
(Z)-7-{(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-[3-(1-ヒドロキシ-ヘキシル)-フェノキシメチル]-シクロペンチル}-ヘプタ-5-エン酸(15ii、図9)
段階1: アルデヒド22ggへのグリニャール付加
実施例48、段階1のアルデヒド22gg(16mg、0.032mmol)へのペンチルマグネシウムブロミド(Et2O中2.0M、32μL、0.064mmol)の付加を、実施例44、段階1の手順に従って行って、アルコール22ii 17mg(100%)を得た。
【0172】
段階2: アルコール22iiを脱保護してジオール23iiを得る
エーテル22ii(17mg、0.032mmol)を、実施例15、段階2の手順に従って、ジオール23ii 11mg(70%)に変換した。
段階3: 23iiを鹸化して15iiを得る
エステル23ii(11mg、0.022mmol)を、実施例15、段階3の手順に従って、標記化合物(15ii)9mg(89%)に変換した。
【0173】
実施例51
(Z)-7-{(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-[3-(1-ヒドロキシ-2-メチル-プロピル)-フェノキシメチル]-シクロペンチル}-ヘプタ-5-エン酸(15jj、図9)
イソプロピルマグネシウムクロリド(Et2O中2.0M、30μL、0.06mmol)、および実施例48、段階1のアルデヒド22gg(15.5mg、0.031mmol)を、実施例50の手順に従って、標記化合物(15jj)に変換した。
【0174】
実施例52
(Z)-7-{(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-[3-(1-ヒドロキシ-ブチル)-フェノキシメチル]-シクロペンチル}-ヘプタ-5-エン酸(15kk、図9)
n-プロピルマグネシウムクロリド(Et2O中2.0M、30μL、0.06mmol)、および実施例48、段階1のアルデヒド22gg(15.7mg、0.031mmol)を、実施例50の手順に従って、標記化合物(15kk)に変換した。
【0175】
実施例53
(Z)-7-{(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-[3-(1-ヒドロキシ-2-フェニル-エチルル)-フェノキシメチル]-シクロペンチル}-ヘプタ-5-エン酸(15ll、図9)
ベンジルマグネシウムクロリド(THF中2.0M、35μL、0.07mmol)、および実施例48、段階1のアルデヒド22gg(17.5mg、0.035mmol)を、実施例50の手順に従って、標記化合物(15ll)に変換した。
【0176】
実施例54
(Z)-7-{(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-[3-(1-ヒドロキシ-エチル)-フェノキシメチル]-シクロペンチル}-ヘプタ-5-エン酸(15mm、図9)
メチルマグネシウムブロミド(Et2O中3.0M、21μL、0.063mmol)、および実施例48、段階1のアルデヒド22gg(15.7mg、0.031mmol)を、実施例50の手順に従って、標記化合物(15mm)に変換した。
【0177】
実施例55
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-(2-ヒドロキシメチル-フェノキシメチル)-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸(15nn)
アルコール21(150mg、0.37mmol)および2-(tert-ブチルジメチルシラニルオキシメチル)-フェノール(Ankala, S. V.およびFenteany, G., Tetrahedron Lett. 2002, 43, 4729-4732、104mg、0.43mmol)を、実施例15の手順に従って、標記化合物(15nn)に変換した。
【0178】
実施例56
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-(4-ヒドロキシメチル-3,5-ジメチル-フェノキシメチル)-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸(15pp)
段階1: アルコール21(73mg、0.18mmol)および2,6-ジメチル-4-ヒドロキシベンズアルデヒド(32mg、0.21mmol)を、実施例15、段階1の手順に従って、アルデヒド22oo 53mg(54%)に変換した。
【0179】
段階2: アルデヒド22oo(53mg、0.10mmol)を、実施例43、段階1の手順に従って、アルコール22pp 53mg(定量的)に変換した。
段階3: アルコール22pp(24mg、0.045mmol)を、実施例46、段階2の手順に従って、ジオール23pp 5mg(52%)に変換した。
段階4: エステル23pp(10mg、0.022mmol)を、実施例15、段階3の手順に従って、標記化合物(15pp)5mg(53%)に変換した。
【0180】
実施例57
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-(4-メトキシメチル-3,5-ジメチル-フェノキシメチル)-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸(15qq)
段階1: 実施例56、段階2のアルコール22pp(22mg、0.041mmol)を、実施例15、段階2の手順に従って、メチルエーテル23qq xx 10mg(52%)に変換した。
段階2: エステル23qq(10mg、0.022mmol)を、実施例15、段階3の手順に従って、標記化合物(15qq)5mg(53%)に変換した。
【0181】
実施例58
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-(1-オキソ-インダン-4-イルオキシメチル)-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸(15rr)
アルコール21(100mg、0.25mmol)および4-ヒドロキシインダノン(43mg、0.29mmol)を、実施例15の手順に従って、標記化合物(15rr)に変換した。
【0182】
実施例59
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-(1-ヒドロキシ-インダン-4-イルオキシメチル)-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸(15ss)
段階1: 実施例58、段階1のケトン22rr(55mg、0.10mmol)を、実施例43、段階1の手順に従って、アルコール22ss 11mg(20%)に変換した;反応を30分間行い、出発ケトン22rr 35mg(64%)も分離した。
【0183】
段階2: エステル22ss(11mg、0.021mmol)を、実施例15、段階2の手順に従って、ジオール23ss 5mg(54%)に変換した。
段階3: エステル23ss(5mg、0.01mmol)を、実施例15、段階3の手順に従って、標記化合物(15ss)4mg(88%)に変換した。
【0184】
実施例60
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-(5-ヒドロキシ-5,6,7,8-テトラヒドロ-ナフタレン-1-イルオキシメチル)-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸(15tt)
アルコール21(127mg、0.32mmol)および5-ヒドロキシ-1-テトラロン(62mg、0.38mmol)を、実施例15および実施例43、段階1の手順に従って、標記化合物(15tt)に変換した;還元段階を、PPTs加水分解の後およびエステル鹸化の前に行った。
【0185】
実施例61
(Z)-7-{(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-[2-(2-ヒドロキシ-エチル)-フェノキシメチル]-シクロペンチル}-ヘプタ-5-エン酸(15uu)
段階1: ヒドロキシフェノール25aをビス-アシル化して26aを得る(図12)
トリエチルアミン(0.63mL、4.5mmol)、ジメチルアミノピリジン(37mg、0.30mmol)および無水酢酸(0.43mL、4.5mmol)を、順次に、CH2Cl2(6mL)中の2-ヒドロキシフェネチルアルコール(25a、417mg、3.0mmol)の溶液に添加した。室温で一晩撹拌した後、反応をNaHCO3飽和水溶液で鎮め、EtOAc(3x)で抽出した。合わした抽出物をH2Oおよびブラインで洗浄し、乾燥し(Na2SO4)、濾過し、真空濃縮した。粗残渣をシリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィー(30%EtOAc/ヘキサン)によって精製して、ジアセテート26a 355mg(53%)を得た。
【0186】
段階2: 26aをモノ-脱アシルして27aを得る(図12)
NaHCO3飽和水溶液(10mL)を、MeOH(4mL)中のジアセテート26a(355mg、1.60mmol)の溶液に添加し、混合物を一晩撹拌した。24時間後、反応をH2Oで希釈し、EtOAc(3x)で抽出した。合わした抽出物を乾燥し(MgSO4)、濾過し、真空濃縮した。粗残渣をシリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィー(35%EtOAc/ヘキサン)によって精製して、フェノール27a 90mg(31%)を得た。
段階3〜5: アルコール21(166mg、0.41mmol)およびフェノール27a(90mg、0.50mmol)を、実施例15の手順に従って、標記化合物(15uu)に変換した。
【0187】
実施例62
(Z)-7-{(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-[3-(2-ヒドロキシ-エチル)-フェノキシメチル]-シクロペンチル}-ヘプタ-5-エン酸(15vv)
2-(3-ヒドロキシフェニル)エタノール(25b)を、実施例61の手順に従って、標記化合物(15vv)に変換した。
【0188】
実施例63
(Z)-7-{(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-[4-(2-ヒドロキシ-エチル)-フェノキシメチル]-シクロペンチル}-ヘプタ-5-エン酸(15ww)
アルコール21(140mg、.035mmol)および2-(4-ヒドロキシフェニル)-エチルアセテート(Procopiouら、J. Org. Chem. 1998, 63, 2342-2347参照、76mg、0.42mmol)を、実施例15の手順に従って、標記化合物(15ww)に変換した。
【0189】
製造例2
3-クロロ-5-ヒドロキシベンジルアセテート(33、図13)
段階1: 28をメチル化して29を得る
濃硫酸(0.04mL、0.48mmol)を、MeOH(3.5mL)中の3-クロロ-5-ヒドロキシ-安息香酸(28、500mg、2.9mmol)の溶液に添加し、得られた溶液を5.5時間加熱還流した。反応を室温に冷まし、次に、NaHCO3飽和水溶液(50mL)とEtOAc(50mL)との間に分配した。相を分離し、水性相をEtOAc(2x20mL)で抽出した。合わした有機相をブライン(20mL)で洗浄し、乾燥し(MgSO4)、濾過し、真空濃縮して、エステル29 540mg(99%)を得た。
【0190】
段階2: 29をシリル化して30を得る
ジイソプロピルエチルアミン(0.37mL、2.1mmol)およびtert-ブチルジメチルシリルクロリド(250mg、1.7mmol)を、DMF(1mL)中のフェノール29(280mg、1.5mmol)の溶液に、0℃で添加した。1時間後、反応混合物をEtOAc(50mL)およびH2O(25mL)に注いだ。相を分離し、有機相をH2O(25mL)およびブライン(20mL)で洗浄し、次に、乾燥し(MgSO4)、濾過し、真空濃縮した。粗残渣をシリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン→5%EtOAc/ヘキサン)によって精製して、シリルエーテル30 449mg(99%)を得た。
【0191】
段階3: エステル30を還元してアルコール31を得る
THF(1mL)中のエステル30(220mg、0.73mmol)の溶液を、シリンジで、THF(0.5mL)中のLiBH4(24mg、1.1mmol)の懸濁液に0℃で添加した。溶液を加熱還流した。反応を室温に冷却し、氷および10%酢酸の混合物に注いだ。混合物をEtOAcで抽出した。合わした有機相をH2Oおよびブラインで洗浄し、次に、乾燥し(MgSO4)、濾過し、真空濃縮した。粗残渣をシリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィー(10%EtOAc/ヘキサン)によって精製して、アルコール31 149mg(75%)を得た。
【0192】
段階4: アルコール31をアシル化してアセテート32を得る
ピリジン(49μL、0.61mmol)および塩化アセチル(43μL、0.61mmol)を、順次に、CH2Cl2(1.0mL)中のアルコール31(150mg、0.55mmol)の溶液に添加した。5分後、反応混合物を、NaHCO3飽和水溶液(10mL)とCH2Cl2(20mL)との間に分配した。相を分離し、水性相をCH2Cl2(2x15mL)で抽出した。合わした有機相をブライン(10mL)で洗浄し、乾燥し(MgSO4)、濾過し、真空濃縮した。粗残渣をシリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィー(10%EtOAc/ヘキサン)によって精製して、アセテート32 135mg(78%)を得た。
【0193】
段階5: 32を脱シリル化してフェノール33を得る
テトラブチルアンモニウムフロリド(THF中1.0M、1.28mL、1.28mmol)を、THF(1.0mL)中のシリルエーテル32(135mg、0.43mmol)の溶液に添加し、反応を室温で一晩撹拌した。次に、反応をH2O(10mL)とEtOAc(20mL)との間に分配した。相を分離し、有機相をH2O(2x15mL)およびブライン(10mL)で洗浄し、次に、乾燥し(MgSO4)、濾過し、真空濃縮した。粗残渣をシリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィー(20%EtOAc/ヘキサン)によって精製して、標記化合物(33)40mg(56%)を得た。
【0194】
実施例64
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-2-(3-アセトキシメチル-5-クロロ-フェノキシメチル)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸(15xx、図14)
段階1: アルコール21(80mg、0.20mmol)および製造例2のフェノール33(40mg、0.24mmol)を、実施例15、段階1の手順に従って、エーテル22xx 70mg(60%)に変換した。
【0195】
段階2: エステル22xx(70mg、0.12mmol)を、実施例29、段階3の手順に従って、酸34 60mg(不純、PPh3混入)に変換した。
【0196】
段階3: エーテル34(30mg、0.55mmol)を、実施例15、段階2の手順に従って、標記化合物(15xx)5mg(20%)に変換した。
【0197】
実施例65
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-2-(3-クロロ-5-ヒドロキシメチル-フェノキシメチル)-3-ヒドロキシ-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸(15yy)
実施例64のアセテート15xx(1.7mg、0.037mmol)を、実施例15、段階3の手順に従って、標記化合物(15yy)1.3mg(84%)に変換した;反応は2時間であった。
【0198】
製造例3
2-(4-ヒドロキシ-2,6-ジメチルフェニル)-エチルアセテート(41、図15)
段階1: フェノール35を保護してアルデヒド36を得る
DMF(2mL)中の4-メトキシベンジルクロリド(0.22mL、1.6mmol)の溶液を、DMF(8mL)中の、4-ヒドロキシ-2,6-ジメチルベンズアルデヒド(35、200mg、1.33mmol)およびK2CO3(460mg、3.32mmol)の混合物に添加した。混合物を100℃で2時間加熱し、次に、室温に冷却し、H2O飽和水溶液(25mL)とEtOAc(40mL)との間に分配した。相を分離し、水性相をEtOAc(40mL)で抽出した。合わした有機相をH2Oおよびブラインで洗浄し、次に、乾燥し(MgSO4)、濾過し、真空濃縮した。粗残渣をシリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィー(20%EtOAc/ヘキサン)によって精製して、36 326mg(91%)を得た。
【0199】
段階2: 36のヴィッティヒ反応によってエノールエーテル37を得る
カリウムtert-ブトキシド(104mg、0.93mmol)を、THF(2mL)中のメトキシメチルトリフェニルホスホニウムクロリド(152mg、0.444mmol)の溶液に、0℃で添加した。0℃で30分後、THF(1mL)中のアルデヒド36(100mg、0.37mmol)の溶液を添加した。反応混合物を室温に温め、一晩撹拌した。H2Oをゆっくり添加することによって反応を0℃で鎮め、次に、10%HCl水溶液(20mL)とEtOAc(40mL)との間に分配した。相を分離し、水性相をEtOAc(40mL)で抽出した。合わした有機相をH2Oおよびブラインで洗浄し、次に、乾燥し(MgSO4)、濾過し、真空濃縮した。粗残渣をシリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィー(20%EtOAc/ヘキサン)によって精製して、エノールエーテル37 83mg(76%)を得た。
【0200】
段階3: エノールエーテル37を加水分解してアルデヒド38を得る
0.1M HCl水溶液(90μL、0.09mmol)を、ジオキサン(2.8mL)中のエノールエーテル37(83mg、0.28mmol)の溶液に添加した。室温で1時間後、混合物を60℃で2.5時間加熱した。反応混合物を、NaHCO3飽和水溶液(10mL)とCH2Cl2(10mL)との間に分配した。相を分離し、水性相をCH2Cl2(2x20mL)で抽出した。合わした有機相をH2Oおよびブラインで洗浄し、次に、乾燥し(MgSO4)、濾過し、真空濃縮した。粗残渣をシリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィー(30%EtOAc/ヘキサン)によって精製して、アルデヒド38 23mg(29%)を得た。
【0201】
段階4: アルデヒド38をアルコール39に還元する
水素化硼素ナトリウム(15mg、0.40mmol)を、MeOH(3.4mL)中のアルデヒド38(75mg、0.26mmol)の溶液に0℃で添加した。混合物を室温に温めた。室温で20分後、反応を0℃に冷却し、H2Oをゆっくり添加して鎮めた。次に、混合物をH2O(20mL)で希釈し、EtOAc(2x35mL)で抽出した。合わした有機相をブラインで洗浄し、乾燥し(MgSO4)、濾過し、真空濃縮した。粗残渣をシリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィー(50%EtOAc/ヘキサン)によって精製して、アルコール39 63mg(84%)を得た。
【0202】
段階5: 39をアシル化して40を得る
アルコール39(63mg、0.22mmol)を、製造例2、段階4の手順に従って、アセテート40 71mg(99%)に変換した。
【0203】
段階6: 40を脱保護してフェノール41を得る
2,3-ジクロロ-5,6-ジシアノ-1,4-ベンゾキノン(DDQ、23mg、0.10mmol)を、CH2Cl2(0.9mL)およびH2O(47μL)中のエーテル40(30mg、0.091mmol)の混合物に、0℃で添加した。0℃で1時間後、反応を室温に温めた。室温で4時間後、反応をNaHCO3飽和水溶液(10mL)で鎮めた。混合物をCH2Cl2(3x10mL)で抽出した。合わした抽出物をH2Oおよびブラインで洗浄し、次に、乾燥し(MgSO4)、濾過し、真空濃縮した。残渣をシリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィー(30%EtOAc/ヘキサン)によって精製して、標記化合物(41)10mg(53%)を得た。
【0204】
実施例66
(Z)-7-{(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-[4-(2-ヒドロキシ-エチル)-3,5-ジメチル-フェノキシメチル]-シクロペンチル}-ヘプタ-5-エン酸(15zz)
アルコール21(60mg、0.15mmol)および製造例3のフェノール41(26mg、0.13mmol)を、実施例15の手順に従って、標記化合物に変換した。
【0205】
実施例67
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-2-(3,5-ジクロロ-フェノキシメチル)-3-ヒドロキシ-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸イソプロピルエステル(42b、図16)
1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ-7-エン(7μL、0.05mmol)を、アセトン(0.3mL)中の実施例12の酸15b(12.5mg、0.03mmol)の溶液に、室温で添加した。5分後、2-ヨードプロパン(15μL、0.15mmol)を添加した。室温で18時間後、溶媒を窒素流下に除去した。残渣をEtOAc(15mL)で希釈し、1.0M HCl水溶液(10mL)およびブライン(10mL)で洗浄し、次に、乾燥し(Na2SO4)、濾過し、真空濃縮した。残渣をシリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィー(25%EtOAc/ヘキサン→EtOAc、勾配)によって精製して、標記化合物(42b)10mg(73%)、および回収出発物質15b 2.5mg(20%)を得た。
【0206】
実施例68
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-2-(3,5-ビス-トリフルオロメチル-フェノキシメチル)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸イソプロピルエステル(42c)
実施例15の酸15c(7mg、0.14mmol)を、実施例67の手順に従って、標記化合物(42c)7mg(92%)に変換した。
【0207】
実施例69
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-(3-トリフルオロメチル-フェノキシメチル)-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸イソプロピルエステル(42i)
実施例24の酸15i(17mg、0.04mmol)を、実施例67の手順に従って、標記化合物(42i)15mg(80%)に変換した。
【0208】
実施例70
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-2-(3,5-ジメチル-フェノキシメチル)-3-ヒドロキシ-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸イソプロピルエステル(42u)
実施例36の酸15u(47mg、0.13mmol)を、実施例67の手順に従って、標記化合物(42u)に変換した。
【0209】
実施例71
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-(4-ヒドロキシメチル-フェノキシメチル)-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸イソプロピルエステル(42bb)
段階1: 実施例42の酸15aa(10mg、0.026mmol)を、実施例67の手順に従って、イソプロピルエステル42aa 6.5mg(59%)に変換した。
段階2: アルデヒド42aa(6.5mg、0.015mmol)を、実施例43、段階1の手順に従って、標記化合物(42bb)5.4mg(83%)に変換した。
【0210】
結合データ
Ki
ハンクス平衡塩類溶液、Hepes 20mM(pH 7.3)、ヒトEP2受容体を安定に発現するHEK 293細胞由来の膜(約60μgタンパク質)または2×105細胞、[3H]PGE2(10nM)および異なる濃度の試験化合物を含有する、全量300μlの培地中で、競合結合試験を行った。反応混合物を23℃で60分間インキュベートし、Whatman GF/Bフィルターで減圧濾過した。フィルターを、50mM トリス/HClを含有する氷冷緩衝液(pH 7.3)5mlで3回洗った。過剰な非標識PGE2(10μM)の存在下に非特異的結合を決定した。非線形回帰分析を用いると、結合データは単一クラスの結合部位の結合モデルに適合した。このようにして得たIC50値を式:
Ki=(IC50/(1+[L]/KD)
[式中、[L]はPGE2濃度(10nM)を表し、KDはヒトEP2受容体における[3H]PGE2の解離定数(40nM)を表す。]
を用いてKiに変換した。
【0211】
放射性リガンド結合
EP1、EP2、EP4およびFP受容体を安定に発現させる細胞
ヒトまたはネコFP受容体、またはEP1、EP2、もしくはEP4受容体を安定に発現させるHEK-293細胞をTME緩衝液で洗浄し、フラスコの底からこすり落とし、Brinkman PT 10/35ポリトロンを使って30秒間ホモジナイズした。TME緩衝液を加えて遠心管中で最終体積を40mlにした(TMEの組成は100mM TRIS塩基、20mM MgCl2、2M EDTAであり、10N HClを加えてpHを7.4にする)。
【0212】
Beckman Ti-60ロータを使って、4℃、19000r.p.m.で、20分間細胞ホモジネートを遠心分離した。得られたペレットをTME緩衝液に再懸濁して、Bioradアッセイで決定される最終タンパク質濃度を1mg/mlにした。[3H]17-フェニルPGF2α(5nM)に対する放射性リガンド結合競合アッセイを、100μlの体積で60分間行なった。血漿膜画分を加えることによって結合反応を開始させた。4mlの氷冷TRIS-HCl緩衝液を添加し、Brandelセル・ハーベスタを使ってガラス繊維GF/Bフィルターを通して迅速濾過することにより、反応を停止した。フィルターを氷冷緩衝液で3回洗浄し、1時間オーブン乾燥した。
【0213】
EP受容体には[3H]PGE2(比活性180Ci/mmol)を放射性リガンドとして使用した。FP受容体結合試験には、[3H]17-フェニルPGF2αを使用した。EP1、EP2、EP4およびFP受容体を使った結合試験は、少なくとも3回の独立した実験で、それぞれ二重に行なった。200μlのアッセイ体積を使用した。インキュベーションは25℃で60分間とし、4mlの氷冷50mM TRIS-HClを添加した後、セル・ハーベスタ(Brandel)中でWhatman GF/Bフィルターを通して迅速濾過し、新たな4mlで3回洗浄することによって停止した。競合試験は、試験対象である受容体サブタイプに応じて、最終濃度5nMの[3H]-PGE2または5nMの[3H]17-フェニルPGF2αを使って行い、非特異的結合は、10-5Mの非標識PGE2または17-フェニルPGF2αを使って決定した。
【0214】
FLIPR(商標)試験の方法
(a)細胞培養
組換えヒトプロスタグランジン受容体の1タイプまたは1サブタイプを安定に発現させるHEK-293(EBNA)細胞(発現されるプロスタグランジン受容体:hDP/Gqs5;hEP1;hEP2/Gqs5;hEP3A/Gqi5;hEP4/Gqs5;hFP;hIP;hTP)を、100mm培養皿中、10%ウシ胎仔血清、2mM l-グルタミン、選択マーカーとして250μg/mlのジェネティシン(G418)および200μg/mlのハイグロマイシンB、そして100単位/mlのペニシリンG、100μg/mlのストレプトマイシンおよび0.25μg/mlのアンホテリシンBを含有する高グルコースDMEM培地で培養した。
【0215】
(b)FLIPR(商標)でのカルシウムシグナル試験
細胞を、Biocoat(登録商標)ポリ-D-リジン被覆黒壁透明底96穴プレート(Becton-Dickinson)の各ウェルに5×104細胞の密度で播種し、培養器中、37℃で一晩付着させた。次にDenley Cellwashプレート洗浄機(Labsystems)を使って、細胞を、HBSS-HEPES緩衝液(重炭酸塩およびフェノールレッドを含まないハンクス平衡塩類溶液、20mM HEPES、pH7.4)で2回洗浄した。最終濃度2μMのカルシウム感受性色素Fluo-4 AMを使って、暗所で45分間の色素負荷を行なった後、過剰な色素を除去するためにプレートをHBSS-HEPES緩衝液で4回洗浄し、各ウェルに100μlを残した。プレートを数分間、37℃に再平衡化した。
【0216】
アルゴンレーザーを使って488nmで細胞を励起し、510〜570nmバンド幅発光フィルターを通して発光を測定した(FLIPR(商標),Molecular Devices,カリフォルニア州サニーベール)。薬物溶液を各ウェルに50μlの体積で加えて所望の最終濃度を得た。蛍光強度のピーク増加を各ウェルについて記録した。各プレート上でそれぞれ4つのウェルを陰性対照(HBSS-HEPES緩衝液)および陽性対照(標準作用薬:受容体に応じて、BW245C(hDP);PGE2(hEP1;hEP2/Gqs5;hEP3A/Gqi5;hEP4/Gqs5);PGF2α(hFP);カルバサイクリン(hIP);U-46619(hTP))とした。次に、各薬物含有ウェルにおけるピーク蛍光変化を、対照との比較で表した。
【0217】
化合物はハイスループット(HTS)形式または濃度-応答(CoRe)形式で試験した。HTS 形式の場合、1プレートにつき44化合物を10-5Mの濃度で二重に調べた。濃度-応答曲線を作成するために、1プレートにつき4化合物を10-5〜10-11Mの濃度範囲で二重に試験した。それら二重の値を平均した。HTS形式でもCoRe形式でも、n≧3となるように、継代の異なる細胞を使って少なくとも3つの独立したプレートで、各化合物を試験した。
【0218】
下記表1に記載する結合および活性試験の結果が示すように、本発明の化合物は選択的プロスタグランジンEP2作用薬であり、したがって、緑内障、高眼圧、本明細書に記載する他の疾患または症状を処置するのに有用である。表に示す各化合物および薬学的に許容されるその塩またはプロドラッグはいずれも、本発明の組成物、方法および薬剤において使用するのに、また、各化合物態様自体として、特に意図される。
【0219】
【表1−1】
【0220】
【表1−2】
【0221】
【表1−3】
【0222】
【表1−4】
【0223】
【表1−5】
【0224】
【表1−6】
【0225】
【表1−7】
【0226】
【表1−8】
【0227】
【表1−9】
【0228】
【表1−10】
【0229】
【表1−11】
【0230】
【表1−12】
【0231】
【表1−13】
【0232】
【表1−14】
【0233】
【表1−15】
【0234】
【表1−16】
【0235】
【表1−17】
【0236】
【表1−18】
【0237】
【表1−19】
【0238】
【表1−20】
【0239】
【表1−21】
【0240】
【表1−22】
【0241】
【表1−23】
【0242】
【表1−24】
【0243】
【表1−25】
【0244】
【表1−26】
【0245】
【表1−27】
【0246】
生体内実施例
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-2-(3,5-ジクロロ-フェノキシメチル)-3-ヒドロキシ-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸(15b)を、複数の濃度で、正常眼圧イヌにおいて、5日間にわたって1日1回投与して試験した。0.05%において、ベースラインからの最大IOP低下は、6時間後に4.3mmHg(30%)であり;最大OSHスコアは、6時間後に0.6であった。0.1%において、ベースラインからの最大IOP低下は、102時間後に4.8mmHg(34%)であり;最大OSHスコアは、6時間後に1.3であった。この化合物を、一日単回投与でレーザー誘起高眼圧サルにおいても試験した。0.1%において、ベースラインからの最大IOP低下は6時間後に6mmHg(19%)であった。
【0247】
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-2-(3,5-ジクロロ-フェノキシメチル)-3-ヒドロキシ-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸イソプロピルエステル(42b)を、0.05%で、正常眼圧イヌにおいて、5日間にわたって1日1回投与して試験した。ベースラインからの最大眼圧(IOP)低下は、6時間後に3mmHg(19%)であり;最大眼表面充血(OSH)スコアは、74時間後に0.6であった。この化合物を、一日単回投与でレーザー誘起高眼圧サルにおいても試験した。0.01%において、ベースラインからの最大IOP低下は、6時間後に6mmHg(16%)であった。
【0248】
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-2-(3,5-ビス-トリフルオロメチル-フェノキシメチル)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸(15c)を、0.1%で、正常眼圧イヌにおいて、5日間にわたって1日1回投与して試験した。ベースラインからの最大眼圧(IOP)低下は、100時間後に4.8mmHg(35%)であり;最大眼表面充血(OSH)スコアは、52時間後に0.9であった。この化合物を、一日単回投与でレーザー誘起高眼圧サルにおいても試験した。0.1%において、ベースラインからの最大IOP低下は、6時間後に11mmHg(30%)であった。
【0249】
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-2-(3,5-ビス-トリフルオロメチル-フェノキシメチル)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸イソプロピルエステル(42c)を、0.03%で、正常眼圧イヌにおいて、5日間にわたって1日1回投与して試験した。ベースラインからの最大眼圧(IOP)低下は、100時間後に2.3mmHg(14%)であり;最大眼表面充血(OSH)スコアは、78時間後に0.7であった。この化合物を、一日単回投与でレーザー誘起高眼圧サルにおいても試験した。0.03%において、ベースラインからの最大IOP低下は、6時間後に4mmHg(11%)であった。
【0250】
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-(ナフタレン-1-イルオキシメチル)-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸(15e)を、0.1%で、正常眼圧イヌにおいて、5日間にわたって1日1回投与して試験した。ベースラインからの最大眼圧(IOP)低下は、6時間後に5.8mmHg(41%)であり;最大眼表面充血(OSH)スコアは、54時間後に0.8であった。この化合物を、一日単回投与でレーザー誘起高眼圧サルにおいても試験した。0.1%において、ベースラインからの最大IOP低下は、6時間後に11.8mmHg(31%)であった。
【0251】
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-2-(3,5-ジメチル-フェノキシメチル)-3-ヒドロキシ-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸(15u)を、0.1%で、正常眼圧イヌにおいて、5日間にわたって1日1回投与して試験した。ベースラインからの最大眼圧(IOP)低下は、52時間後に6.5mmHg(46%)であり;最大眼表面充血(OSH)スコアは、28時間後に1.2であった。この化合物を、一日単回投与でレーザー誘起高眼圧サルにおいても試験した。0.1%において、ベースラインからの最大IOP低下は、2時間後に9mmHg(25%)であった。
【0252】
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-2-(3,5-ジメチル-フェノキシメチル)-3-ヒドロキシ-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸イソプロピルエステル(42u)を、0.1%で、正常眼圧イヌにおいて、5日間にわたって1日1回投与して試験した。ベースラインからの最大眼圧(IOP)低下は、30時間後に4.3mmHg(30%)であり;最大眼表面充血(OSH)スコアは、74時間後に0.9であった。この化合物を、一日単回投与でレーザー誘起高眼圧サルにおいても試験した。0.1%において、ベースラインからの最大IOP低下は、6時間後に8mmHg(23%)であった。
【0253】
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-(3-トリフルオロメチル-フェノキシメチル)-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸(15i)を、0.1%で、正常眼圧イヌにおいて、5日間にわたって1日1回投与して試験した。ベースラインからの最大眼圧(IOP)低下は、78時間後に2.5mmHg(16%)であり;最大眼表面充血(OSH)スコアは、6時間後に0.5であった。この化合物を、一日単回投与でレーザー誘起高眼圧サルにおいても試験した。0.1%において、ベースラインからの最大IOP低下は、6時間後に10.8mmHg(28%)であった。
【0254】
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-(3-トリフルオロメチル-フェノキシメチル)-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸イソプロピルエステル(42i)を、0.1%で、正常眼圧イヌにおいて、5日間にわたって1日1回投与して試験した。ベースラインからの最大眼圧(IOP)低下は、2時間後に2.7mmHg(19%)であり;最大眼表面充血(OSH)スコアは、50時間後に0.6であった。この化合物を、一日単回投与でレーザー誘起高眼圧サルにおいても試験した。0.1%において、ベースラインからの最大IOP低下は、6時間後に4.7mmHg(14%)であった。
【0255】
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-(4-ヒドロキシメチル-フェノキシメチル)-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸(15bb)を、0.1%で、正常眼圧イヌにおいて、5日間にわたって1日1回投与して試験した。ベースラインからの最大眼圧(IOP)低下は、98時間後に2.8mmHg(20%)であり;最大眼表面充血(OSH)スコアは、98時間後に0.6であった。この化合物を、一日単回投与でレーザー誘起高眼圧サルにおいても試験した。0.1%において、ベースラインからの最大IOP低下は、6時間後に2mmHg(6%)であった。
【0256】
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-(4-ヒドロキシメチル-フェノキシメチル)-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸イソプロピルエステル(42bb)を、0.1%で、正常眼圧イヌにおいて、5日間にわたって1日1回投与して試験した。ベースラインからの最大眼圧(IOP)低下は、100時間後に4.6mmHg(33%)であり;最大眼表面充血(OSH)スコアは、30時間後に0.6であった。この化合物を、一日単回投与でレーザー誘起高眼圧サルにおいても試験した。0.1%において、ベースラインからの最大IOP低下は、6時間後に5.5mmHg(16%)であった。
【0257】
特に考えられる実施形態
本明細書に開示されている全ての実施形態に加えて、以下の実施形態も特に考えられる。
【0258】
一実施形態は、哺乳動物における緑内障または高眼圧の治療薬の製造における化合物の使用であり、該化合物は、下記の式で示される化合物、または薬学的に許容されるその塩またはプロドラッグまたは代謝物質である:
【化27】
[式中、
Yは、有機酸官能基、または12個までの炭素原子を有するそのアミドまたはエステルであるか;または、Yは、ヒドロキシメチル、または12個までの炭素原子を有するそのエーテルであるか;または、Yは、テトラゾリル官能基であり;
Aは、-(CH2)6-、シス-CH2CH=CH-(CH2)3-、または-CH2C=C-(CH2)3-であり、ここで1個または2個の炭素原子がSまたはOで置き換えられていてもよく;または、Aは、-(CH2)m-Ar-(CH2)O-であり、ここで、Arは、インターアリーレンまたはヘテロインターアリーレンであり、mおよびoの合計は1〜4であり、かつ、ここで、1個のCH2がSまたはOで置き換えられていてもよく;
Bは、C=O、CH2、CHOH、CHCl、CHF、CHBrまたはCHCNであり;
Gは、OHまたはHであり;
Dは、アリールまたはヘテロアリールである]。
【0259】
他の実施形態において、Dはフェニルである。
他の実施形態において、Dはクロロフェニルである。
他の実施形態において、Dは3,5-ジクロロフェニルである。
他の実施形態において、Dは非置換フェニルである。
【0260】
他の実施形態において、Aは、-(CH2)6-、シス-CH2CH=CH-(CH2)3-、または-CH2C=C-(CH2)3-である。
他の実施形態において、BはC=Oである。
他の実施形態において、BはCHClである。
【0261】
他の実施形態において、該化合物は、下記の式で示される化合物、または薬学的に許容されるその塩またはプロドラッグまたは代謝物質である:
【化28】
[式中、
Yは、有機酸官能基、または12個までの炭素原子を有するそのアミドまたはエステルであるか;または、Yは、ヒドロキシメチル、または12個までの炭素原子を有するそのエーテルであるか;または、Yは、テトラゾリル官能基であり;
Aは、-(CH2)6-、シス-CH2CH=CH-(CH2)3-、または-CH2C=C-(CH2)3-であり、ここで1個または2個の炭素原子がSまたはOで置き換えられていてもよく;または、Aは、-(CH2)m-Ar-(CH2)O-であり、ここで、Arは、インターアリーレンまたはヘテロインターアリーレンであり、mおよびoの合計は1〜4であり、かつ、ここで、1個のCH2がSまたはOで置き換えられていてもよく;
Bは、CHCl、CHFまたはCH2であり;
R3は、独立して、メチル、エチル、イソプロピル、フルオロ、クロロ、ブロモ、メトキシ、エトキシ、イソプロポキシ、NH2、OH、CN、NO2またはCF3であり;
nは、0〜3である]。
【0262】
他の実施形態において、該化合物は、下記の式で示される化合物、または薬学的に許容されるその塩またはプロドラッグまたは代謝物質である:
【化29】
[式中、
Yは、有機酸官能基、または12個までの炭素原子を有するそのアミドまたはエステルであるか;または、Yは、ヒドロキシメチル、または12個までの炭素原子を有するそのエーテルであるか;または、Yは、テトラゾリル官能基であり;
Aは、-(CH2)6-、シス-CH2CH=CH-(CH2)3-、または-CH2C=C-(CH2)3-であり、ここで1個または2個の炭素原子がSまたはOで置き換えられていてもよく;または、Aは、-(CH2)m-Ar-(CH2)O-であり、ここで、Arは、インターアリーレンまたはヘテロインターアリーレンであり、mおよびoの合計は1〜4であり、かつ、ここで、1個のCH2がSまたはOで置き換えられていてもよく;
Bは、CHCl、CHFまたはCH2であり;
R3は、独立して、メチル、エチル、イソプロピル、フルオロ、クロロ、ブロモ、メトキシ、エトキシ、イソプロポキシ、NH2、OH、CN、NO2またはCF3であり;
R4は、1〜10個の炭素原子を有するヒドロキシヒドロカルビルであり;
nは、0〜3である]。
【0263】
他の実施形態において、該化合物は、下記の式で示される化合物、または薬学的に許容されるその塩またはプロドラッグまたは代謝物質である:
【化30】
[式中、
破線は、共有結合の存在または不存在を示し;
Bは、CHCl、CHFまたはCH2であり;
R3は、独立して、メチル、エチル、イソプロピル、フルオロ、クロロ、ブロモ、メトキシ、エトキシ、イソプロポキシ、NH2、OH、CN、NO2またはCF3であり;
nは、0〜3である]。
【0264】
他の実施形態において、該化合物は下記から成る群から選択される:
(Z)-7-((1R,5S)-2-オキソ-5-フェノキシメチル-シクロペンタ-3-エニル)-ヘプタ-5-エン酸メチルエステル;
(Z)-7-((1R,2S,3R)-3-ヒドロキシ-5-オキソ-2-フェノキシメチル-シクロペンチル)-ヘプタ-5-エン酸メチルエステル;
(Z)-7-((1R,2S,3R)-3-ヒドロキシ-5-オキソ-2-フェノキシメチル-シクロペンチル)-ヘプタ-5-エン酸、および(Z)-7-((1R,5S)-2-オキソ-5-フェノキシメチル-シクロペンタ-3-エニル)-ヘプタ-5-エン酸;
7-((1R,5S)-2-オキソ-5-フェノキシメチル-シクロペンチル)-ヘプタン酸メチルエステル;
7-((1R,5S)-2-オキソ-5-フェノキシメチル-シクロペンチル)-ヘプタン酸;
(Z)-7-((1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-フェノキシメチル-シクロペンチル)-ヘプタ-5-エン酸メチルエステル;
(Z)-7-((1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-フェノキシメチル-シクロペンチル)-ヘプタ-5-エン酸;
【0265】
7-((1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-フェノキシメチル-シクロペンチル)-ヘプタン酸メチルエステル;
7-((1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-フェノキシメチル-シクロペンチル)-ヘプタン酸;
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-2-(3,5-ジクロロ-フェノキシメチル)-3-ヒドロキシ-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸メチルエステル;
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-2-(3,5-ジクロロ-フェノキシメチル)-3-ヒドロキシ-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸;
7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-2-(3,5-ジクロロ-フェノキシメチル)-3-ヒドロキシ-シクロペンチル]-ヘプタン酸メチルエステル;および
7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-2-(3,5-ジクロロ-フェノキシメチル)-3-ヒドロキシ-シクロペンチル]-ヘプタン酸。
【0266】
他の実施形態において、Bは、CH2、CHOH、CHCl、CHF、CHBrまたはCHCNである。
他の実施形態において、BはCH2である。
他の実施形態において、GはHである。
他の実施形態において、Bは、C=O、CH2、CHCl、CHF、CHBrまたはCHCNである。
【0267】
他の実施形態は、哺乳動物における緑内障または高眼圧の治療薬の製造における化合物の使用であり、該化合物は、シクロペンチルアリールオキシメタンまたはシクロペンチルヘテロアリールオキシメタンを含み、該化合物は、置換シクロペンチル、および置換または非置換アリールまたはヘテロアリールを含み、かつ、該化合物は、プロスタグランジンEP2受容体において活性である。
【0268】
一実施形態は、有効量の化合物を哺乳動物に投与することを含んで成る緑内障または高眼圧の治療または予防法であり、該化合物は、下記の式で示される化合物、または薬学的に許容されるその塩またはプロドラッグまたは代謝物質である:
【化31】
[式中、
Yは、有機酸官能基、または12個までの炭素原子を有するそのアミドまたはエステルであるか;または、Yは、ヒドロキシメチル、または12個までの炭素原子を有するそのエーテルであるか;または、Yは、テトラゾリル官能基であり;
Aは、-(CH2)6-、シス-CH2CH=CH-(CH2)3-、または-CH2C=C-(CH2)3-であり、ここで1個または2個の炭素原子がSまたはOで置き換えられていてもよく;または、Aは、-(CH2)m-Ar-(CH2)O-であり、ここで、Arは、インターアリーレンまたはヘテロインターアリーレンであり、mおよびoの合計は1〜4であり、かつ、ここで、1個のCH2がSまたはOで置き換えられていてもよく;
Bは、C=O、CH2、CHOH、CHCl、CHF、CHBrまたはCHCNであり;
Gは、OHまたはHであり;
Dは、アリールまたはヘテロアリールである]。
【0269】
他の実施形態において、Dはフェニルである。
他の実施形態において、Dはクロロフェニルである。
他の実施形態において、Dは3,5-ジクロロフェニルである。
他の実施形態において、Dは非置換フェニルである。
【0270】
他の実施形態において、Aは、-(CH2)6-、シス-CH2CH=CH-(CH2)3-、または-CH2C=C-(CH2)3-である。
他の実施形態において、BはC=Oである。
他の実施形態において、BはCHClである。
【0271】
他の実施形態において、該化合物は、下記の式で示される化合物、または薬学的に許容されるその塩またはプロドラッグまたは代謝物質である:
【化32】
[式中、
Yは、有機酸官能基、または12個までの炭素原子を有するそのアミドまたはエステルであるか;または、Yは、ヒドロキシメチル、または12個までの炭素原子を有するそのエーテルであるか;または、Yは、テトラゾリル官能基であり;
Aは、-(CH2)6-、シス-CH2CH=CH-(CH2)3-、または-CH2C=C-(CH2)3-であり、ここで1個または2個の炭素原子がSまたはOで置き換えられていてもよく;または、Aは、-(CH2)m-Ar-(CH2)O-であり、ここで、Arは、インターアリーレンまたはヘテロインターアリーレンであり、mおよびoの合計は1〜4であり、かつ、ここで、1個のCH2がSまたはOで置き換えられていてもよく;
Bは、CHCl、CHFまたはCH2であり;
R3は、独立して、メチル、エチル、イソプロピル、フルオロ、クロロ、ブロモ、メトキシ、エトキシ、イソプロポキシ、NH2、OH、CN、NO2またはCF3であり;
nは、0〜3である]。
【0272】
他の実施形態において、該化合物は、下記の式で示される化合物、または薬学的に許容されるその塩またはプロドラッグまたは代謝物質である:
【化33】
[式中、
Yは、有機酸官能基、または12個までの炭素原子を有するそのアミドまたはエステルであるか;または、Yは、ヒドロキシメチル、または12個までの炭素原子を有するそのエーテルであるか;または、Yは、テトラゾリル官能基であり;
Aは、-(CH2)6-、シス-CH2CH=CH-(CH2)3-、または-CH2C=C-(CH2)3-であり、ここで1個または2個の炭素原子がSまたはOで置き換えられていてもよく;または、Aは、-(CH2)m-Ar-(CH2)O-であり、ここで、Arは、インターアリーレンまたはヘテロインターアリーレンであり、mおよびoの合計は1〜4であり、かつ、ここで、1個のCH2がSまたはOで置き換えられていてもよく;
Bは、CHCl、CHFまたはCH2であり;
R3は、独立して、メチル、エチル、イソプロピル、フルオロ、クロロ、ブロモ、メトキシ、エトキシ、イソプロポキシ、NH2、OH、CN、NO2またはCF3であり;
R4は、1〜10個の炭素原子を有するヒドロキシヒドロカルビルであり;
nは、0〜3である]。
【0273】
他の実施形態において、該化合物は、下記の式で示される化合物、または薬学的に許容されるその塩またはプロドラッグまたは代謝物質である:
【化34】
[式中、
破線は、共有結合の存在または不存在を示し;
Bは、CHCl、CHFまたはCH2であり;
R3は、独立して、メチル、エチル、イソプロピル、フルオロ、クロロ、ブロモ、メトキシ、エトキシ、イソプロポキシ、NH2、OH、CN、NO2またはCF3であり;
nは、0〜3である]。
【0274】
他の実施形態において、該化合物は下記から成る群から選択される:
(Z)-7-((1R,5S)-2-オキソ-5-フェノキシメチル-シクロペンタ-3-エニル)-ヘプタ-5-エン酸メチルエステル;
(Z)-7-((1R,2S,3R)-3-ヒドロキシ-5-オキソ-2-フェノキシメチル-シクロペンチル)-ヘプタ-5-エン酸メチルエステル;
(Z)-7-((1R,2S,3R)-3-ヒドロキシ-5-オキソ-2-フェノキシメチル-シクロペンチル)-ヘプタ-5-エン酸、および(Z)-7-((1R,5S)-2-オキソ-5-フェノキシメチル-シクロペンタ-3-エニル)-ヘプタ-5-エン酸;
7-((1R,5S)-2-オキソ-5-フェノキシメチル-シクロペンチル)-ヘプタン酸メチルエステル;
7-((1R,5S)-2-オキソ-5-フェノキシメチル-シクロペンチル)-ヘプタン酸;
(Z)-7-((1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-フェノキシメチル-シクロペンチル)-ヘプタ-5-エン酸メチルエステル;
(Z)-7-((1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-フェノキシメチル-シクロペンチル)-ヘプタ-5-エン酸;
【0275】
7-((1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-フェノキシメチル-シクロペンチル)-ヘプタン酸メチルエステル;
7-((1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-フェノキシメチル-シクロペンチル)-ヘプタン酸;
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-2-(3,5-ジクロロ-フェノキシメチル)-3-ヒドロキシ-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸メチルエステル;
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-2-(3,5-ジクロロ-フェノキシメチル)-3-ヒドロキシ-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸;
7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-2-(3,5-ジクロロ-フェノキシメチル)-3-ヒドロキシ-シクロペンチル]-ヘプタン酸メチルエステル;および
7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-2-(3,5-ジクロロ-フェノキシメチル)-3-ヒドロキシ-シクロペンチル]-ヘプタン酸。
【0276】
他の実施形態において、Bは、CH2、CHOH、CHCl、CHF、CHBrまたはCHCNである。
他の実施形態において、BはCH2である。
他の実施形態において、GはHである。
他の実施形態において、Bは、C=O、CH2、CHCl、CHF、CHBrまたはCHCNである。
【0277】
他の実施形態は、有効量の化合物を哺乳動物に投与することを含んで成る緑内障または高眼圧の治療または予防法であり、該化合物は、シクロペンチルアリールオキシメタンまたはシクロペンチルヘテロアリールオキシメタンを含み、該化合物は、置換シクロペンチル、および置換または非置換アリールまたはヘテロアリールを含み、かつ、該化合物は、プロスタグランジンEP2受容体において活性である。
【0278】
一実施形態は、化合物を含んで成る液体であり、該液体は眼科的に許容され、該化合物は、下記の式で示される化合物、または薬学的に許容されるその塩またはプロドラッグまたは代謝物質である:
【化35】
[式中、
Yは、有機酸官能基、または12個までの炭素原子を有するそのアミドまたはエステルであるか;または、Yは、ヒドロキシメチル、または12個までの炭素原子を有するそのエーテルであるか;または、Yは、テトラゾリル官能基であり;
Aは、-(CH2)6-、シス-CH2CH=CH-(CH2)3-、または-CH2C=C-(CH2)3-であり、ここで1個または2個の炭素原子がSまたはOで置き換えられていてもよく;または、Aは、-(CH2)m-Ar-(CH2)O-であり、ここで、Arは、インターアリーレンまたはヘテロインターアリーレンであり、mおよびoの合計は1〜4であり、かつ、ここで、1個のCH2がSまたはOで置き換えられていてもよく;
Bは、C=O、CH2、CHOH、CHCl、CHF、CHBrまたはCHCNであり;
Gは、OHまたはHであり;
Dは、アリールまたはヘテロアリールである]。
【0279】
他の実施形態において、Dはフェニルである。
他の実施形態において、Dはクロロフェニルである。
他の実施形態において、Dは3,5-ジクロロフェニルである。
他の実施形態において、Dは非置換フェニルである。
【0280】
他の実施形態において、Aは、-(CH2)6-、シス-CH2CH=CH-(CH2)3-、または-CH2C=C-(CH2)3-である。
他の実施形態において、BはC=Oである。
他の実施形態において、BはCHClである。
【0281】
他の実施形態において、該化合物は、下記の式で示される化合物、または薬学的に許容されるその塩またはプロドラッグまたは代謝物質である:
【化36】
[式中、
Yは、有機酸官能基、または12個までの炭素原子を有するそのアミドまたはエステルであるか;または、Yは、ヒドロキシメチル、または12個までの炭素原子を有するそのエーテルであるか;または、Yは、テトラゾリル官能基であり;
Aは、-(CH2)6-、シス-CH2CH=CH-(CH2)3-、または-CH2C=C-(CH2)3-であり、ここで1個または2個の炭素原子がSまたはOで置き換えられていてもよく;または、Aは、-(CH2)m-Ar-(CH2)O-であり、ここで、Arは、インターアリーレンまたはヘテロインターアリーレンであり、mおよびoの合計は1〜4であり、かつ、ここで、1個のCH2がSまたはOで置き換えられていてもよく;
Bは、CHCl、CHFまたはCH2であり;
R3は、独立して、メチル、エチル、イソプロピル、フルオロ、クロロ、ブロモ、メトキシ、エトキシ、イソプロポキシ、NH2、OH、CN、NO2またはCF3であり;
nは、0〜3である]。
【0282】
他の実施形態において、該化合物は、下記の式で示される化合物、または薬学的に許容されるその塩またはプロドラッグまたは代謝物質である:
【化37】
[式中、
Yは、有機酸官能基、または12個までの炭素原子を有するそのアミドまたはエステルであるか;または、Yは、ヒドロキシメチル、または12個までの炭素原子を有するそのエーテルであるか;または、Yは、テトラゾリル官能基であり;
Aは、-(CH2)6-、シス-CH2CH=CH-(CH2)3-、または-CH2C=C-(CH2)3-であり、ここで1個または2個の炭素原子がSまたはOで置き換えられていてもよく;または、Aは、-(CH2)m-Ar-(CH2)O-であり、ここで、Arは、インターアリーレンまたはヘテロインターアリーレンであり、mおよびoの合計は1〜4であり、かつ、ここで、1個のCH2がSまたはOで置き換えられていてもよく;
Bは、CHCl、CHFまたはCH2であり;
R3は、独立して、メチル、エチル、イソプロピル、フルオロ、クロロ、ブロモ、メトキシ、エトキシ、イソプロポキシ、NH2、OH、CN、NO2またはCF3であり;
R4は、1〜10個の炭素原子を有するヒドロキシヒドロカルビルであり;
nは、0〜3である]。
【0283】
他の実施形態において、該化合物は、下記の式で示される化合物、または薬学的に許容されるその塩またはプロドラッグまたは代謝物質である:
【化38】
[式中、
破線は、共有結合の存在または不存在を示し;
Bは、CHCl、CHFまたはCH2であり;
R3は、独立して、メチル、エチル、イソプロピル、フルオロ、クロロ、ブロモ、メトキシ、エトキシ、イソプロポキシ、NH2、OH、CN、NO2またはCF3であり;
nは、0〜3である]。
【0284】
他の実施形態において、該化合物は下記から成る群から選択される:
(Z)-7-((1R,5S)-2-オキソ-5-フェノキシメチル-シクロペンタ-3-エニル)-ヘプタ-5-エン酸メチルエステル;
(Z)-7-((1R,2S,3R)-3-ヒドロキシ-5-オキソ-2-フェノキシメチル-シクロペンチル)-ヘプタ-5-エン酸メチルエステル;
(Z)-7-((1R,2S,3R)-3-ヒドロキシ-5-オキソ-2-フェノキシメチル-シクロペンチル)-ヘプタ-5-エン酸、および(Z)-7-((1R,5S)-2-オキソ-5-フェノキシメチル-シクロペンタ-3-エニル)-ヘプタ-5-エン酸;
7-((1R,5S)-2-オキソ-5-フェノキシメチル-シクロペンチル)-ヘプタン酸メチルエステル;
7-((1R,5S)-2-オキソ-5-フェノキシメチル-シクロペンチル)-ヘプタン酸;
(Z)-7-((1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-フェノキシメチル-シクロペンチル)-ヘプタ-5-エン酸メチルエステル;
(Z)-7-((1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-フェノキシメチル-シクロペンチル)-ヘプタ-5-エン酸;
【0285】
7-((1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-フェノキシメチル-シクロペンチル)-ヘプタン酸メチルエステル;
7-((1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-フェノキシメチル-シクロペンチル)-ヘプタン酸;
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-2-(3,5-ジクロロ-フェノキシメチル)-3-ヒドロキシ-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸メチルエステル;
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-2-(3,5-ジクロロ-フェノキシメチル)-3-ヒドロキシ-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸;
7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-2-(3,5-ジクロロ-フェノキシメチル)-3-ヒドロキシ-シクロペンチル]-ヘプタン酸メチルエステル;および
7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-2-(3,5-ジクロロ-フェノキシメチル)-3-ヒドロキシ-シクロペンチル]-ヘプタン酸。
【0286】
他の実施形態において、Bは、CH2、CHOH、CHCl、CHF、CHBrまたはCHCNである。
他の実施形態において、BはCH2である。
他の実施形態において、GはHである。
他の実施形態において、Bは、C=O、CH2、CHCl、CHF、CHBrまたはCHCNである。
【0287】
他の実施形態は、化合物を含んで成る液体であり、該液体は眼科的に許容され、該化合物は、シクロペンチルアリールオキシメタンまたはシクロペンチルヘテロアリールオキシメタンを含み、該化合物は、置換シクロペンチル、および置換または非置換アリールまたはヘテロアリールを含み、かつ、該化合物は、プロスタグランジンEP2受容体において活性である。
【0288】
一実施形態は、下記の式で示される化合物、または薬学的に許容されるその塩またはプロドラッグまたは代謝物質である:
【化39】
[式中、
Yは、有機酸官能基、または12個までの炭素原子を有するそのアミドまたはエステルであるか;または、Yは、ヒドロキシメチル、または12個までの炭素原子を有するそのエーテルであるか;または、Yは、テトラゾリル官能基であり;
Aは、-(CH2)6-、シス-CH2CH=CH-(CH2)3-、または-CH2C=C-(CH2)3-であり、ここで1個または2個の炭素原子がSまたはOで置き換えられていてもよく;または、Aは、-(CH2)m-Ar-(CH2)O-であり、ここで、Arは、インターアリーレンまたはヘテロインターアリーレンであり、mおよびoの合計は1〜4であり、かつ、ここで、1個のCH2がSまたはOで置き換えられていてもよく;
Bは、C=O、CH2、CHOH、CHCl、CHF、CHBrまたはCHCNであり;
Gは、OHまたはHであり;
Dは、アリールまたはヘテロアリールである]。
【0289】
他の実施形態において、Dはフェニルである。
他の実施形態において、Dはクロロフェニルである。
他の実施形態において、Dは3,5-ジクロロフェニルである。
他の実施形態において、Dは非置換フェニルである。
【0290】
他の実施形態において、Aは、-(CH2)6-、シス-CH2CH=CH-(CH2)3-、または-CH2C=C-(CH2)3-である。
他の実施形態において、BはC=Oである。
他の実施形態において、BはCHClである。
【0291】
他の実施形態は、下記の式で示される化合物、または薬学的に許容されるその塩またはプロドラッグまたは代謝物質である:
【化40】
[式中、
Yは、有機酸官能基、または12個までの炭素原子を有するそのアミドまたはエステルであるか;または、Yは、ヒドロキシメチル、または12個までの炭素原子を有するそのエーテルであるか;または、Yは、テトラゾリル官能基であり;
Aは、-(CH2)6-、シス-CH2CH=CH-(CH2)3-、または-CH2C=C-(CH2)3-であり、ここで1個または2個の炭素原子がSまたはOで置き換えられていてもよく;または、Aは、-(CH2)m-Ar-(CH2)O-であり、ここで、Arは、インターアリーレンまたはヘテロインターアリーレンであり、mおよびoの合計は1〜4であり、かつ、ここで、1個のCH2がSまたはOで置き換えられていてもよく;
Bは、CHCl、CHFまたはCH2であり;
R3は、独立して、メチル、エチル、イソプロピル、フルオロ、クロロ、ブロモ、メトキシ、エトキシ、イソプロポキシ、NH2、OH、CN、NO2またはCF3であり;
nは、0〜3である]。
【0292】
他の実施形態は、下記の式で示される化合物、または薬学的に許容されるその塩またはプロドラッグまたは代謝物質である:
【化41】
[式中、
Yは、有機酸官能基、または12個までの炭素原子を有するそのアミドまたはエステルであるか;または、Yは、ヒドロキシメチル、または12個までの炭素原子を有するそのエーテルであるか;または、Yは、テトラゾリル官能基であり;
Aは、-(CH2)6-、シス-CH2CH=CH-(CH2)3-、または-CH2C=C-(CH2)3-であり、ここで1個または2個の炭素原子がSまたはOで置き換えられていてもよく;または、Aは、-(CH2)m-Ar-(CH2)O-であり、ここで、Arは、インターアリーレンまたはヘテロインターアリーレンであり、mおよびoの合計は1〜4であり、かつ、ここで、1個のCH2がSまたはOで置き換えられていてもよく;
Bは、CHCl、CHFまたはCH2であり;
R3は、独立して、メチル、エチル、イソプロピル、フルオロ、クロロ、ブロモ、メトキシ、エトキシ、イソプロポキシ、NH2、OH、CN、NO2またはCF3であり;
R4は、1〜10個の炭素原子を有するヒドロキシヒドロカルビルであり;
nは、0〜3である]。
【0293】
他の実施形態は、下記の式で示される化合物、または薬学的に許容されるその塩またはプロドラッグまたは代謝物質である:
【化42】
[式中、
破線は、共有結合の存在または不存在を示し;
Bは、CHCl、CHFまたはCH2であり;
R3は、独立して、メチル、エチル、イソプロピル、フルオロ、クロロ、ブロモ、メトキシ、エトキシ、イソプロポキシ、NH2、OH、CN、NO2またはCF3であり;
nは、0〜3である]。
【0294】
他の実施形態は、下記から成る群から選択される化合物である:
(Z)-7-((1R,5S)-2-オキソ-5-フェノキシメチル-シクロペンタ-3-エニル)-ヘプタ-5-エン酸メチルエステル;
(Z)-7-((1R,2S,3R)-3-ヒドロキシ-5-オキソ-2-フェノキシメチル-シクロペンチル)-ヘプタ-5-エン酸メチルエステル;
(Z)-7-((1R,2S,3R)-3-ヒドロキシ-5-オキソ-2-フェノキシメチル-シクロペンチル)-ヘプタ-5-エン酸、および(Z)-7-((1R,5S)-2-オキソ-5-フェノキシメチル-シクロペンタ-3-エニル)-ヘプタ-5-エン酸;
7-((1R,5S)-2-オキソ-5-フェノキシメチル-シクロペンチル)-ヘプタン酸メチルエステル;
7-((1R,5S)-2-オキソ-5-フェノキシメチル-シクロペンチル)-ヘプタン酸;
(Z)-7-((1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-フェノキシメチル-シクロペンチル)-ヘプタ-5-エン酸メチルエステル;
(Z)-7-((1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-フェノキシメチル-シクロペンチル)-ヘプタ-5-エン酸;
【0295】
7-((1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-フェノキシメチル-シクロペンチル)-ヘプタン酸メチルエステル;
7-((1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-フェノキシメチル-シクロペンチル)-ヘプタン酸;
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-2-(3,5-ジクロロ-フェノキシメチル)-3-ヒドロキシ-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸メチルエステル;
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-2-(3,5-ジクロロ-フェノキシメチル)-3-ヒドロキシ-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸;
7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-2-(3,5-ジクロロ-フェノキシメチル)-3-ヒドロキシ-シクロペンチル]-ヘプタン酸メチルエステル;および
7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-2-(3,5-ジクロロ-フェノキシメチル)-3-ヒドロキシ-シクロペンチル]-ヘプタン酸。
【0296】
他の実施形態において、Bは、CH2、CHOH、CHCl、CHF、CHBrまたはCHCNである。
他の実施形態において、BはCH2である。
他の実施形態において、GはHである。
他の実施形態において、Bは、C=O、CH2、CHCl、CHF、CHBrまたはCHCNである。
【0297】
他の実施形態は、シクロペンチルアリールオキシメタンまたはシクロペンチルヘテロアリールオキシメタンを含む化合物であり、該化合物は、置換シクロペンチル、および置換または非置換アリールまたはヘテロアリールを含み、かつ、該化合物は、プロスタグランジンEP2受容体において活性である。
【0298】
一実施形態は、下記の式で示される化合物、または薬学的に許容されるその塩、または薬学的に許容されるそのプロドラッグである:
【化43】
[式中、
Yは、有機酸官能基、または12個までの炭素原子を有するそのアミドまたはエステルであるか;または、Yは、ヒドロキシメチル、または12個までの炭素原子を有するそのエーテルであるか;または、Yは、テトラゾリル官能基であり;
Aは、-(CH2)6-、シス-CH2CH=CH-(CH2)3-、または-CH2C=C-(CH2)3-であり、ここで1個または2個の炭素原子がSまたはOで置き換えられていてもよく;または、Aは、-(CH2)m-Ar-(CH2)O-であり、ここで、Arは、インターアリーレンまたはヘテロインターアリーレンであり、mおよびoの合計は1〜4であり、かつ、ここで、1個のCH2がSまたはOで置き換えられていてもよく;
Dは、置換フェニルである]。
【0299】
一実施形態において、Dは3,5-ジ置換フェニルである。
他の実施形態において、Dは、2個のメタ置換基を有するフェニルである。
【0300】
他の実施形態において、Dは、2個以上の置換基を有するフェニルであり、該置換基の1個はメタ位におけるCF3、Clまたはメチルである。
【0301】
他の実施形態において、Dは、2個以上の置換基を有するフェニルであり、両方のメタ位が置換され、該置換基は、Cl、F、メチル、CF3またはCH2OHである。
【0302】
緑内障または高眼圧を治療または予防する方法、本明細書に開示に開示されている他の疾患または症状を治療する方法、ならびにそれらに関連した組成物、薬剤および薬剤製造法も、これらの各化合物に関して考えられる。
【0303】
他の実施形態は、下記の式で示される化合物、または薬学的に許容されるその塩またはそのプロドラッグである:
【化44】
[式中、Dは、置換フェニルである]。
【0304】
一実施形態において、Dは3,5-ジ置換フェニルである。
他の実施形態において、Dは、2個のメタ置換基を有するフェニルである。
【0305】
他の実施形態において、Dは、2個以上の置換基を有するフェニルであり、該置換基の1個はメタ位におけるCF3、Clまたはメチルである。
【0306】
他の実施形態において、Dは、2個以上の置換基を有するフェニルであり、両方のメタ位が置換され、該置換基は、Cl、F、メチル、CF3またはCH2OHである。
【0307】
緑内障または高眼圧を治療または予防する方法、本明細書に開示されている他の疾患または症状を治療する方法、ならびにそれらに関連した組成物、薬剤および薬剤製造法も、これらの各化合物に関して考えられる。
【0308】
先の記載は、本発明を実施するのに使用しうる特定の方法および組成物を詳しく述べたものであり、考えられる最良の形態を示している。しかし、所望の薬理学的特性を有する他の化合物を類似の方法で生成することができ、かつ、開示化合物を種々の出発化合物から種々の化学反応によっても得られることが、当業者に明らかである。同様に、種々の医薬組成物を調製し、使用して、実質的に同じ結果を得ることもできる。即ち、先の記載が文言においていかに詳細なものであっても、全般的範囲をそれに限定するものと理解すべきでなく、むしろ、本発明の範囲は、特許請求の範囲の法的解釈によってのみ規定されるものとする。
【図面の簡単な説明】
【0309】
【図1】本明細書に開示されている化合物を生成する方法を示す。
【図2】本明細書に開示されている化合物を生成する方法を示す。
【図3】本明細書に開示されている化合物を生成する方法を示す。
【図4】本明細書に開示されている化合物を生成する方法を示す。
【図5】本明細書に開示されている化合物を生成する方法を示す。
【図6】本明細書に開示されている化合物を生成する方法を示す。
【図7】本明細書に開示されている化合物を生成する方法を示す。
【図8】本明細書に開示されている化合物を生成する方法を示す。
【図9】本明細書に開示されている化合物を生成する方法を示す。
【図10】本明細書に開示されている化合物を生成する方法を示す。
【図11】本明細書に開示されている化合物を生成する方法を示す。
【図12】本明細書に開示されている化合物を生成する方法を示す。
【図13】本明細書に開示されている化合物を生成する方法を示す。
【図14】本明細書に開示されている化合物を生成する方法を示す。
【図15】本明細書に開示されている化合物を生成する方法を示す。
【図16】本明細書に開示されている化合物を生成する方法を示す。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記の式で示される化合物、または薬学的に許容されるその塩またはプロドラッグまたは代謝物質:
【化1】
[式中、
Yは、有機酸官能基、または12個までの炭素原子を有するそのアミドまたはエステルであるか;または、Yは、ヒドロキシメチル、または12個までの炭素原子を有するそのエーテルであるか;または、Yは、テトラゾリル官能基であり;
Aは、-(CH2)6-、シス-CH2CH=CH-(CH2)3-、または-CH2C=C-(CH2)3-であり、ここで1個または2個の炭素原子がSまたはOで置き換えられていてもよく;または、Aは、-(CH2)m-Ar-(CH2)o-であり、ここで、Arは、インターアリーレンまたはヘテロインターアリーレンであり、mおよびoの合計は1〜4であり、かつ、ここで、1個のCH2がSまたはOで置き換えられていてもよく;
Bは、C=O、CH2、CHOH、CHCl、CHF、CHBrまたはCHCNであり;
Gは、OHまたはHであり;
Dは、アリールまたはヘテロアリールである]。
【請求項2】
Dがフェニルである請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
Dがクロロフェニルである請求項2に記載の化合物。
【請求項4】
Dが3,5-ジクロロフェニルである請求項3に記載の化合物。
【請求項5】
Dが非置換フェニルである請求項2に記載の化合物。
【請求項6】
Aが、-(CH2)6-、シス-CH2CH=CH-(CH2)3-、または-CH2C=C-(CH2)3-である請求項1に記載の化合物。
【請求項7】
BがC=Oである請求項1に記載の化合物。
【請求項8】
BがCHClである請求項1に記載の化合物。
【請求項9】
下記の式で示される化合物、または薬学的に許容されるその塩またはプロドラッグまたは代謝物質である請求項2に記載の化合物:
【化2】
[式中、
Bは、CHCl、CHFまたはCH2であり;
R3は、独立して、メチル、エチル、イソプロピル、フルオロ、クロロ、ブロモ、メトキシ、エトキシ、イソプロポキシ、NH2、OH、CN、NO2またはCF3であり;
nは、0〜3である]。
【請求項10】
下記の式で示される化合物、または薬学的に許容されるその塩またはプロドラッグまたは代謝物質である請求項9に記載の化合物:
【化3】
[式中、破線は、共有結合の存在または不存在を示す]。
【請求項11】
下記から成る群から選択される請求項10に記載の化合物:
(Z)-7-((1R,5S)-2-オキソ-5-フェノキシメチル-シクロペンタ-3-エニル)-ヘプタ-5-エン酸メチルエステル;
(Z)-7-((1R,2S,3R)-3-ヒドロキシ-5-オキソ-2-フェノキシメチル-シクロペンチル)-ヘプタ-5-エン酸メチルエステル;
(Z)-7-((1R,2S,3R)-3-ヒドロキシ-5-オキソ-2-フェノキシメチル-シクロペンチル)-ヘプタ-5-エン酸、および(Z)-7-((1R,5S)-2-オキソ-5-フェノキシメチル-シクロペンタ-3-エニル)-ヘプタ-5-エン酸;
7-((1R,5S)-2-オキソ-5-フェノキシメチル-シクロペンチル)-ヘプタン酸メチルエステル;
7-((1R,5S)-2-オキソ-5-フェノキシメチル-シクロペンチル)-ヘプタン酸;
(Z)-7-((1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-フェノキシメチル-シクロペンチル)-ヘプタ-5-エン酸メチルエステル;
(Z)-7-((1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-フェノキシメチル-シクロペンチル)-ヘプタ-5-エン酸;
7-((1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-フェノキシメチル-シクロペンチル)-ヘプタン酸メチルエステル;
7-((1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-フェノキシメチル-シクロペンチル)-ヘプタン酸;
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-2-(3,5-ジクロロ-フェノキシメチル)-3-ヒドロキシ-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸メチルエステル;
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-2-(3,5-ジクロロ-フェノキシメチル)-3-ヒドロキシ-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸;
7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-2-(3,5-ジクロロ-フェノキシメチル)-3-ヒドロキシ-シクロペンチル]-ヘプタン酸メチルエステル;および
7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-2-(3,5-ジクロロ-フェノキシメチル)-3-ヒドロキシ-シクロペンチル]-ヘプタン酸。
【請求項12】
Bが、CH2、CHOH、CHCl、CHF、CHBrまたはCHCNである請求項1に記載の化合物。
【請求項13】
BがCH2である請求項12に記載の化合物。
【請求項14】
GがHである請求項1に記載の化合物。
【請求項15】
Bが、C=O、CH2、CHCl、CHF、CHBrまたはCHCNである請求項1に記載の化合物。
【請求項16】
下記の式で示される化合物、または薬学的に許容されるその塩またはプロドラッグまたは代謝物質である請求項2に記載の化合物:
【化4】
[式中、
Bは、CHCl、CHFまたはCH2であり;
R3は、独立して、メチル、エチル、イソプロピル、フルオロ、クロロ、ブロモ、メトキシ、エトキシ、イソプロポキシ、NH2、OH、CN、NO2またはCF3であり;
R4は、1〜10個の炭素原子を有するヒドロキシヒドロカルビルであり;
nは、0〜3である]。
【請求項17】
Aが-(CH2)m-Ar-(CH2)o-であり、ここで、Arがチエニルであり、mおよびoの合計が1〜4であり、かつ、ここで、1個のCH2がSまたはOで置き換えられていてもよい請求項1に記載の化合物。
【請求項18】
Dが置換フェニルである請求項17に記載の化合物。
【請求項19】
請求項1〜18のいずれかに記載の化合物を含有する眼科的に許容される液体。
【請求項20】
哺乳動物の緑内障または高眼圧を処置する医薬を製造するための請求項1〜18のいずれかに記載の化合物の使用。
【請求項1】
下記の式で示される化合物、または薬学的に許容されるその塩またはプロドラッグまたは代謝物質:
【化1】
[式中、
Yは、有機酸官能基、または12個までの炭素原子を有するそのアミドまたはエステルであるか;または、Yは、ヒドロキシメチル、または12個までの炭素原子を有するそのエーテルであるか;または、Yは、テトラゾリル官能基であり;
Aは、-(CH2)6-、シス-CH2CH=CH-(CH2)3-、または-CH2C=C-(CH2)3-であり、ここで1個または2個の炭素原子がSまたはOで置き換えられていてもよく;または、Aは、-(CH2)m-Ar-(CH2)o-であり、ここで、Arは、インターアリーレンまたはヘテロインターアリーレンであり、mおよびoの合計は1〜4であり、かつ、ここで、1個のCH2がSまたはOで置き換えられていてもよく;
Bは、C=O、CH2、CHOH、CHCl、CHF、CHBrまたはCHCNであり;
Gは、OHまたはHであり;
Dは、アリールまたはヘテロアリールである]。
【請求項2】
Dがフェニルである請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
Dがクロロフェニルである請求項2に記載の化合物。
【請求項4】
Dが3,5-ジクロロフェニルである請求項3に記載の化合物。
【請求項5】
Dが非置換フェニルである請求項2に記載の化合物。
【請求項6】
Aが、-(CH2)6-、シス-CH2CH=CH-(CH2)3-、または-CH2C=C-(CH2)3-である請求項1に記載の化合物。
【請求項7】
BがC=Oである請求項1に記載の化合物。
【請求項8】
BがCHClである請求項1に記載の化合物。
【請求項9】
下記の式で示される化合物、または薬学的に許容されるその塩またはプロドラッグまたは代謝物質である請求項2に記載の化合物:
【化2】
[式中、
Bは、CHCl、CHFまたはCH2であり;
R3は、独立して、メチル、エチル、イソプロピル、フルオロ、クロロ、ブロモ、メトキシ、エトキシ、イソプロポキシ、NH2、OH、CN、NO2またはCF3であり;
nは、0〜3である]。
【請求項10】
下記の式で示される化合物、または薬学的に許容されるその塩またはプロドラッグまたは代謝物質である請求項9に記載の化合物:
【化3】
[式中、破線は、共有結合の存在または不存在を示す]。
【請求項11】
下記から成る群から選択される請求項10に記載の化合物:
(Z)-7-((1R,5S)-2-オキソ-5-フェノキシメチル-シクロペンタ-3-エニル)-ヘプタ-5-エン酸メチルエステル;
(Z)-7-((1R,2S,3R)-3-ヒドロキシ-5-オキソ-2-フェノキシメチル-シクロペンチル)-ヘプタ-5-エン酸メチルエステル;
(Z)-7-((1R,2S,3R)-3-ヒドロキシ-5-オキソ-2-フェノキシメチル-シクロペンチル)-ヘプタ-5-エン酸、および(Z)-7-((1R,5S)-2-オキソ-5-フェノキシメチル-シクロペンタ-3-エニル)-ヘプタ-5-エン酸;
7-((1R,5S)-2-オキソ-5-フェノキシメチル-シクロペンチル)-ヘプタン酸メチルエステル;
7-((1R,5S)-2-オキソ-5-フェノキシメチル-シクロペンチル)-ヘプタン酸;
(Z)-7-((1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-フェノキシメチル-シクロペンチル)-ヘプタ-5-エン酸メチルエステル;
(Z)-7-((1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-フェノキシメチル-シクロペンチル)-ヘプタ-5-エン酸;
7-((1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-フェノキシメチル-シクロペンチル)-ヘプタン酸メチルエステル;
7-((1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-3-ヒドロキシ-2-フェノキシメチル-シクロペンチル)-ヘプタン酸;
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-2-(3,5-ジクロロ-フェノキシメチル)-3-ヒドロキシ-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸メチルエステル;
(Z)-7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-2-(3,5-ジクロロ-フェノキシメチル)-3-ヒドロキシ-シクロペンチル]-ヘプタ-5-エン酸;
7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-2-(3,5-ジクロロ-フェノキシメチル)-3-ヒドロキシ-シクロペンチル]-ヘプタン酸メチルエステル;および
7-[(1R,2S,3R,5R)-5-クロロ-2-(3,5-ジクロロ-フェノキシメチル)-3-ヒドロキシ-シクロペンチル]-ヘプタン酸。
【請求項12】
Bが、CH2、CHOH、CHCl、CHF、CHBrまたはCHCNである請求項1に記載の化合物。
【請求項13】
BがCH2である請求項12に記載の化合物。
【請求項14】
GがHである請求項1に記載の化合物。
【請求項15】
Bが、C=O、CH2、CHCl、CHF、CHBrまたはCHCNである請求項1に記載の化合物。
【請求項16】
下記の式で示される化合物、または薬学的に許容されるその塩またはプロドラッグまたは代謝物質である請求項2に記載の化合物:
【化4】
[式中、
Bは、CHCl、CHFまたはCH2であり;
R3は、独立して、メチル、エチル、イソプロピル、フルオロ、クロロ、ブロモ、メトキシ、エトキシ、イソプロポキシ、NH2、OH、CN、NO2またはCF3であり;
R4は、1〜10個の炭素原子を有するヒドロキシヒドロカルビルであり;
nは、0〜3である]。
【請求項17】
Aが-(CH2)m-Ar-(CH2)o-であり、ここで、Arがチエニルであり、mおよびoの合計が1〜4であり、かつ、ここで、1個のCH2がSまたはOで置き換えられていてもよい請求項1に記載の化合物。
【請求項18】
Dが置換フェニルである請求項17に記載の化合物。
【請求項19】
請求項1〜18のいずれかに記載の化合物を含有する眼科的に許容される液体。
【請求項20】
哺乳動物の緑内障または高眼圧を処置する医薬を製造するための請求項1〜18のいずれかに記載の化合物の使用。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【公表番号】特表2008−526970(P2008−526970A)
【公表日】平成20年7月24日(2008.7.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−551328(P2007−551328)
【出願日】平成18年1月10日(2006.1.10)
【国際出願番号】PCT/US2006/000831
【国際公開番号】WO2006/076370
【国際公開日】平成18年7月20日(2006.7.20)
【出願人】(390040637)アラーガン インコーポレイテッド (117)
【氏名又は名称原語表記】ALLERGAN,INCORPORATED
【Fターム(参考)】
【公表日】平成20年7月24日(2008.7.24)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年1月10日(2006.1.10)
【国際出願番号】PCT/US2006/000831
【国際公開番号】WO2006/076370
【国際公開日】平成18年7月20日(2006.7.20)
【出願人】(390040637)アラーガン インコーポレイテッド (117)
【氏名又は名称原語表記】ALLERGAN,INCORPORATED
【Fターム(参考)】
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