説明

高輝度のLEDランプ

【課題】 外部に放射される光の輝度を大幅に高めることが可能であり、位置決めと組み立てが簡単で、大量・自動化生産に適する高輝度のLEDランプを提供する。
【解決手段】 高輝度のLEDランプ100は基座10、電子基板20およびLED発光座体30を備え、そのうち基座10は装着槽113を有し、電子基板20は装着槽113から基座10に装着され、その上に接合孔24を二つ有し、LED発光座体30はLED発光体31と、LED発光体31を被覆するマスク体32と、導電性を有してLED発光体31に接続され、マスク体32を通って外へ延伸する二つの接続ピン33とを有し、そのうちマスク体32が基座10に密接し、二つの接続ピン33が基座10を貫通して電子基板20の二つの接合孔24に接続する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、LEDランプに関し、詳しく言えば高輝度のLEDランプに関するものである。
【背景技術】
【0002】
周知のランプは、照明に適用するために、一般的にタングステン線により通電して発光するものである。しかしタングステン線により発光する場合、輝度が比較的低く、かつ過熱が原因で焼き切れてしまうという問題が発生しやすい。したがって、輝度が良好で焼き切れにくい発光ダイオード(LED)がその代わりとしてよく使用されるようになっている。現今のLEDランプはLED発光体を透明なベースの底部に装着し、透明なベースから外部にLED発光体の光源を放射するものであるが、透明なランプの中に距離があるため、LED発光体の光源から外部に放射された光の輝度は大幅に低減し、輝度不足になるという問題がある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の主な目的は、外部に放射される光の輝度を大幅に高めることが可能である高輝度のLEDランプを提供することである。
本発明のもう一つの目的は、位置決めと組み立てが簡単で、大量・自動化生産に適する高輝度のLEDランプを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上述の目的を達成するために、本発明による高輝度のLEDランプは基座、電子基板およびLED発光座体を備え、そのうち基座は装着槽を有し、電子基板は装着槽から基座に装着され、その上に接合孔を二つ有し、LED発光座体はLED発光体と、LED発光体を被覆するマスク体と、導電性を有してLED発光体に接続され、マスク体を通って外へ延伸する二つの接続ピンとを有し、そのうちマスク体が基座に密接し、二つの接続ピンが基座を貫通して電子基板の二つの接合孔に接続する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0005】
本発明の特徴と目的を明解にするために、以下、実施例を図面に基づいて説明する。まず図面の説明は次の通りである。
図1は本発明の実施例によるLEDランプを示す立体分解図である。
図2は本発明の実施例によるLEDランプの組み合わせ状態を示す断面図である。
図3は本発明の実施例によるLEDランプと制御回路板とを組み合わせる前の状態を示す立体図である。
図4は本発明の実施例によるLEDランプと制御回路板とを組み合わせた状態を示す断面図である。
【0006】
図1と図2に示すように、本発明の実施例による高輝度のLEDランプ100は基座10、電子基板20およびLED発光座体30を備える。
基座10は、PC(ポリカーボネート)、PE(ポリエチレン)、PP(ポリプロピレン)などの絶縁プラスチック材料から一体成形される。また基座10は座体11と結合ユニット12を有し、座体11は基部111と接合体112を有し、基部111は円盤状を呈し、その内部が所定の幅を有しかつ中空の状態を呈し、その一側辺が頂面の近くに位置付けられ、かつ内部へ延伸する装着槽113を有し、接合体112は基部111の頂面の中央から上に延伸し、その内部に基部111の内部と繋がる設置空間114が形成される。また接合体112の頂面は密閉状態を呈し、その所定の位置に穿孔115を二つ有する。また接合体112の頂面の外側には係合壁116があり、係合壁116の上には係合槽117がある。かつ接合体112の外径は基部111の外径より小さい。結合ユニット12は接合体112の二つの向かい合う外側に形成される二つの嵌合ブロックであり、二つの嵌合ブロックはそれぞれ密接部121と位置制限部122を有し、密接部121は接合体112の中段の外側の向かい合う位置において突出し、基部111と一定の距離を置き、位置制限部122は密接部121の一側から下へ延伸する。
【0007】
電子基板20は所定の電子ユニットと回路配線が配置されているプリント回路板で、一つの底板21、二つの接続部22、一つの電気抵抗部23および二つの接合孔24を有する。底板21は頂面に所定のパターンを呈する回路配線(図示なし)を有し、二つの接続部22はクリームはんだ(または通電性のある材質)から構成され、底板21の二つの向かい合う外端の頂面に別々に配置され、かつ底板21の回路配線に電気的に接続する。電気抵抗部23は回路中の電流と電圧を調整可能な差込式の電気抵抗またはチップ型の電気抵抗であり、底板21に配置され、底板21の回路配線に電気的に接続する。二つの接合孔24は底板21の中央に近い位置に形成され、中空の状態を呈し、また二つの接合孔24の周縁には回路配線がある。
【0008】
LED発光座体30はLED発光体31と、LED発光体31の外部を被覆するマスク体32と、LED発光体31に接続し、マスク体32の底面から外へ延伸する二つの接続ピン33とを有する。接続ピン33は通電性があり、マスク体32の底面には密接壁321があり、マスク体32の外側辺には突出している位置決め部322がある。
以上は、本発明の実施例による高輝度のLEDランプ100の主な構成ユニットについての説明であった。続いてその組み立て方法について説明する。
【0009】
まず基座10の装着槽113から電子基板20を差し込み、二つの接合孔24と、接合体112の設置空間114および二つの穿孔115とを向かい合わせ、電子基板20の二つの接続部22を接合体112の向かい合う外側に別々に露出させる。続いてLED発光座体30の密接壁321と基座10の係合壁116とを互いに密接させることで互いに位置制限が可能な状態を形成し、そしてLED発光座体30の位置決め部322を基座10の係合槽117に嵌め込むことで基座10とLED発光座体30とを所定の位置で接合させることが可能である。この時、LED発光座体30の二つの接続ピン33は基座10の穿孔115を貫通して設置空間114を通って電子基板20のそれぞれの接合孔24中に入り込む。最後に接続ピン33と接合孔24をはんだ付けすることで接続ピンを接合孔24の周縁の回路配線に電気的に接続させると、組立作業を完成させることが可能である。
【0010】
本実施例の構造により、LED発光座体30(LED発光体31)を全体の最上の縁側に配置することが可能であるため、外部に放射された光源は光源自身には距離(高さ)があっても、弱くなることなく、比較的高い輝度で外部に放射可能である。またLED発光体31の周縁がマスク体32に接するため、マスク体32の側辺を透過して放射された光源の輝度は相当十分である。これによりLED発光体31から放射された光源の範囲と輝度を高めることが可能となる。また基座10とLED発光座体30は係合壁116、密接壁321、係合槽117および位置決め部322により位置決めされ、接合されるため、接続ピン33は穿孔115を貫通して接合孔24中に入り込むようにスムーズに誘導され、かつ組み立てのプロセスをスムーズに進行させることが可能である。したがって、大量・自動化生産により製造および組み立てをすることで流れ作業を増進することが可能となる。
【0011】
続いて本実施例の高輝度のLEDランプ100と外部の制御回路板40とを組み合わせる方法について説明する。
まず予め制御回路板40に所定の形を呈する位置決め孔41(図3に示す通り)を設け、位置決め孔31の側辺に回路に接続する接触区域42を設けておく。続いて本実施例によるLED発光座体30を位置決め孔41の中に差し込むことで接合体112を制御回路板40の頂面(図面の方向を基準にする)、電子基板20の接続部22を制御回路板40の底面(図面の方向を基準にする)に配置する。続いて結合ユニット12の密接部121を制御回路板の頂面に密接させるように本実施例を回転させることで密接部121と基部111の頂面の間に制御回路板40を挟んで固定する。また本実施例を所定の位置に回転させる場合、結合ユニット12の位置制限部122が位置決め孔41の辺縁に密接することで本実施例を制御回路板40の所定の位置に固定することが可能である。この時、電子基板22の接続部22と制御回路板40の接触区域32とを(図4に示す通り)互いに接触させ、また接続部22と接触区域42に通電することで制御回路板によりLED発光体31を制御可能である。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の実施例によるLEDランプを示す立体分解図である。
【図2】本発明の実施例によるLEDランプの組み合わせ状態を示す断面図である。
【図3】本発明の実施例によるLEDランプと制御回路板とを組み合わせる前の状態を示す立体図である。
【図4】本発明の実施例によるLEDランプと制御回路板とを組み合わせた後の状態を示す断面図である。
【符号の説明】
【0013】
10 基座、11 底座、12 結合ユニット、20 電子基板、21 底板、22 接続部、23 電気抵抗部、24 接合孔、30 LED発光座体、31 LED発光体、32 マスク体、33 接続ピン、40 制御回路板、41 位置決め孔、 42 接触区域、100 高輝度のLEDランプ、111 基部、112 接合体、113 装着槽、114 設置空間、115 穿孔、116 係合壁、117 係合槽、121 密接部、122 位置制限部、321 密接壁、322 位置決め部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
装着槽を有する基座と、
装着槽から基座に装着され、その上に二つの接合孔を有する電子基板と、
LED発光体、LED発光体を被覆するマスク体、ならびに導電性を有しLED発光体に接続され、マスク体を通って外へ延伸する二つの接続ピンを有し、マスク体が基座に密接し、二つの接続ピンが基座を貫通して電子基板の二つの接合孔に接続するLED発光座体と、
を備えることを特徴とする高輝度のLEDランプ。
【請求項2】
基座は絶縁材料から一体成形されることを特徴とする請求項1に記載の高輝度のLEDランプ。
【請求項3】
基座は座体を有し、座体は基部および接合体を有し、基部は円盤状を呈し、装着槽は基部の一側に頂面の近くに位置するように形成され、接合体は基部の頂面の中央から上に延伸し、その内部に基部の内部と繋がる設置空間が形成され、マスク体は接合体の頂面に結合され、接続ピンは設置空間を貫通して結合孔に接続することを特徴とする請求項1に記載の高輝度のLEDランプ。
【請求項4】
接合体の頂面は密閉状態を呈し、接合孔の位置に対応しかつ接続ピンを貫通させる二つの穿孔を所定の位置に有することを特徴とする請求項3に記載の高輝度のLEDランプ。
【請求項5】
接合体の頂面の外側には係合壁があり、係合壁の上には係合槽があり、マスク体の底面には係合壁と接合する密接壁があり、マスク体の外側には係合槽と係合する突出した位置決め部があることを特徴とする請求項3に記載の高輝度のLEDランプ。
【請求項6】
基座は接合体の二つの向かい合う外側に形成される二つの嵌合ブロックから構成される結合ユニットを有し、二つの嵌合ブロックはそれぞれ密接部および位置制限部を有し、密接部は接合体の中段の外側の向かい合う位置において突出し、基部と一定の距離を置き、位置制限部は密接部の一側から下へ延伸し、
密接部と基部の頂面とにより外部の物品を挟み、位置制限部により外部の物品との間の接合位置を制限可能であることを特徴とする請求項3に記載の高輝度のLEDランプ。
【請求項7】
電子基板は一つの底板、二つの接続部、一つの電気抵抗部および二つの接合孔を有し、底板は頂面に所定のパターンを呈する回路配線を有し、二つの接続部は底板の二つの向かい合う外端の頂面にそれぞれ配置され、かつ底板の回路配線に電気的に接続することで外部に電気的に接続可能であり、電気抵抗部は底板に配置され、底板の回路配線に電気的に接続することで回路中の電流と電圧を調整可能であり、二つの接合孔は底板に形成され、中空の状態を呈し、二つの接合孔の周縁には前記回路配線に電気的に接続する回路配線がそれぞれあることを特徴とする請求項1に記載の高輝度のLEDランプ。
【請求項8】
接続部は底板の回路配線に通電するクリームはんだであることを特徴とする請求項7に記載の高輝度のLEDランプ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2007−79435(P2007−79435A)
【公開日】平成19年3月29日(2007.3.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−270177(P2005−270177)
【出願日】平成17年9月16日(2005.9.16)
【出願人】(505054357)高僑自動化科技股▲分▼有限公司 (10)
【Fターム(参考)】