高齢者用ウオーキングシューズ
【課題】 高齢者の健康保持・増進に必要な「歩く」という動作を手助けするものであり、高齢者にとって歩きやすく、また、疲れないウオーキングシューズを開発することにある。
【解決手段】 シューズ本体（１）の靴底踵部（２）を、前端内側部（Ｘ）から前端外側部（Ｘ′）にかけて、斜め前方に１５度の角度程突出した形状にカットすると共に、靴底踵部（２）の底面後端部（Ｙ）から移行部分（Ｚ）までを、床面より１５度の角度でカットしたことを特徴とする高齢者用ウオーキングシューズ。
【解決手段】 シューズ本体（１）の靴底踵部（２）を、前端内側部（Ｘ）から前端外側部（Ｘ′）にかけて、斜め前方に１５度の角度程突出した形状にカットすると共に、靴底踵部（２）の底面後端部（Ｙ）から移行部分（Ｚ）までを、床面より１５度の角度でカットしたことを特徴とする高齢者用ウオーキングシューズ。
【考案の詳細な説明】
【０００１】
【考案の属する技術分野】
この考案は、高齢者用ウオーキングシューズに関する。
【０００２】
【従来の技術】
従来、「歩く」ことは、われわれ人間にとって、最も基本的な運動である。
「歩く」ことにより酸素を大量に吸収し、心拍機能を活発にし、よって血行がよくなり、ストレスの解消にも役立つと考えられている。
【０００３】
特に、高齢者の成人病、慢性病などの予防や治療のひとつとして期待されている。
【０００４】
また、「歩く」ことは、ジョギングをはじめ他のスポーツと比べて足・腰や心臓への負担がはるかに少なく、安全であり、中・高齢者の健康保持、増進に極めて有用と考えられる。
【０００５】
【考案が解決しようとする課題】
そこで、この考案は、高齢者の健康保持・増進に必要な「歩く」という動作を手助けするものであり、高齢者にとって歩きやすく、また、疲れないウオーキングシューズを開発することにある。
【０００６】
【課題を解決するための手段】
この考案は、人は歩行時、図３に示すように爪先は通常やや外開きであり、この角度は、歩行角または足角といい、正常値は１５度であり、また、高齢者の歩行は、足関節筋弛緩位で足を下垂すると、足底と床とのなす角度は、若年者も高齢者も年齢に関係なく、ほぼ１５度であり、他方、足を踏み出す角度、すなわち歩行で踵が接地した時、足底と床とのなす角度は若年者では図４に示すように２５度であるが、高齢者では図５に示すように２０度であるといわれている。
【０００７】
この角度差は、年齢による歩幅（ステップ長）に起因すると考えられており、学者によると高齢者の歩幅は、若年者の歩幅より短くなると報告されている。
【０００８】
そこで、本考案は、高齢者用ウオーキングシューズとして、シューズ本体の靴底の踵部を歩き易くカットすると共に、爪先が２０度上がり、さらに、歩行角、足角１５度に合わせて踵〜爪先の１／３踵寄りの部位、即ち、足アーチ部に１５度の角度を有する段差のある移行部分を設けたものである。
【０００９】
【考案の実施の形態】
次に、この考案の一実施例を図面に従って説明すると、シューズ本体（１）において、靴底踵部（２）の前端内側部（Ｘ）を前端外側部（Ｘ′）にかけて、斜め前方に１５度の角度程突出した形状にカットすると共に、靴底踵部（２）の底面後端部（Ｙ）から移行部分（Ｚ）までを床面より１５度の角度でカットしたことを特徴とする高齢者用ウオーキングシューズからなるものである。
【００１０】
さらに、この考案の他の実施例としては、シューズ本体（１）において、底面のうち、靴底踵部の底面を外側より内側を４ｍｍ低く形成するようカットすると共に、他の底面を外側より内側を２ｍｍ低く形成するようカットされたことを特徴とする高齢者用ウオーキングシューズから構成されるものである。
【００１１】
【考案の効果】
この考案によると、シューズ本体の踵部の前端内側部（Ｘ）を内側から外側に向けて１５度の角度を設けてカットするため、踵部が安定し、従って歩きやすく、また、靴底踵部（２）の底面後端部（Ｙ）より移行部分（Ｚ）までを床面より１５度カットしており、歩行する際には、踵部底面が移行部分（Ｚ）にかけて１５度の角度で爪先が上がるため、高齢者の２０度の足を踏み出す角度に近く、歩き易く、また、靴底踵部（２）の底面が、外側より内側を４ｍｍ低く形成するよう傾斜して設け、さらに、靴底踵部をのぞく他の靴底面を外側より内側を２ｍｍ低く形成するよう傾斜して設けたため、靴底の減りが遅くなる等極めて有益なる効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図１】（ａ）（ｂ）ともこの考案の一実施例を示す側面図である。
【図２】この考案の一実施例を示す底面図である。
【図３】歩行状態を示す説明図である。
【図４】若年者の歩幅と踏み出す角度を示す説明図である。
【図５】高齢者の歩幅と踏み出す角度を示す説明図である。
【符号の説明】
１ シューズ本体
２ 踵部
Ｘ 踵部の前端面
Ｙ 踵部の後端部
Ｚ 移行部分
【０００１】
【考案の属する技術分野】
この考案は、高齢者用ウオーキングシューズに関する。
【０００２】
【従来の技術】
従来、「歩く」ことは、われわれ人間にとって、最も基本的な運動である。
「歩く」ことにより酸素を大量に吸収し、心拍機能を活発にし、よって血行がよくなり、ストレスの解消にも役立つと考えられている。
【０００３】
特に、高齢者の成人病、慢性病などの予防や治療のひとつとして期待されている。
【０００４】
また、「歩く」ことは、ジョギングをはじめ他のスポーツと比べて足・腰や心臓への負担がはるかに少なく、安全であり、中・高齢者の健康保持、増進に極めて有用と考えられる。
【０００５】
【考案が解決しようとする課題】
そこで、この考案は、高齢者の健康保持・増進に必要な「歩く」という動作を手助けするものであり、高齢者にとって歩きやすく、また、疲れないウオーキングシューズを開発することにある。
【０００６】
【課題を解決するための手段】
この考案は、人は歩行時、図３に示すように爪先は通常やや外開きであり、この角度は、歩行角または足角といい、正常値は１５度であり、また、高齢者の歩行は、足関節筋弛緩位で足を下垂すると、足底と床とのなす角度は、若年者も高齢者も年齢に関係なく、ほぼ１５度であり、他方、足を踏み出す角度、すなわち歩行で踵が接地した時、足底と床とのなす角度は若年者では図４に示すように２５度であるが、高齢者では図５に示すように２０度であるといわれている。
【０００７】
この角度差は、年齢による歩幅（ステップ長）に起因すると考えられており、学者によると高齢者の歩幅は、若年者の歩幅より短くなると報告されている。
【０００８】
そこで、本考案は、高齢者用ウオーキングシューズとして、シューズ本体の靴底の踵部を歩き易くカットすると共に、爪先が２０度上がり、さらに、歩行角、足角１５度に合わせて踵〜爪先の１／３踵寄りの部位、即ち、足アーチ部に１５度の角度を有する段差のある移行部分を設けたものである。
【０００９】
【考案の実施の形態】
次に、この考案の一実施例を図面に従って説明すると、シューズ本体（１）において、靴底踵部（２）の前端内側部（Ｘ）を前端外側部（Ｘ′）にかけて、斜め前方に１５度の角度程突出した形状にカットすると共に、靴底踵部（２）の底面後端部（Ｙ）から移行部分（Ｚ）までを床面より１５度の角度でカットしたことを特徴とする高齢者用ウオーキングシューズからなるものである。
【００１０】
さらに、この考案の他の実施例としては、シューズ本体（１）において、底面のうち、靴底踵部の底面を外側より内側を４ｍｍ低く形成するようカットすると共に、他の底面を外側より内側を２ｍｍ低く形成するようカットされたことを特徴とする高齢者用ウオーキングシューズから構成されるものである。
【００１１】
【考案の効果】
この考案によると、シューズ本体の踵部の前端内側部（Ｘ）を内側から外側に向けて１５度の角度を設けてカットするため、踵部が安定し、従って歩きやすく、また、靴底踵部（２）の底面後端部（Ｙ）より移行部分（Ｚ）までを床面より１５度カットしており、歩行する際には、踵部底面が移行部分（Ｚ）にかけて１５度の角度で爪先が上がるため、高齢者の２０度の足を踏み出す角度に近く、歩き易く、また、靴底踵部（２）の底面が、外側より内側を４ｍｍ低く形成するよう傾斜して設け、さらに、靴底踵部をのぞく他の靴底面を外側より内側を２ｍｍ低く形成するよう傾斜して設けたため、靴底の減りが遅くなる等極めて有益なる効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図１】（ａ）（ｂ）ともこの考案の一実施例を示す側面図である。
【図２】この考案の一実施例を示す底面図である。
【図３】歩行状態を示す説明図である。
【図４】若年者の歩幅と踏み出す角度を示す説明図である。
【図５】高齢者の歩幅と踏み出す角度を示す説明図である。
【符号の説明】
１ シューズ本体
２ 踵部
Ｘ 踵部の前端面
Ｙ 踵部の後端部
Ｚ 移行部分
【実用新案登録請求の範囲】
【請求項１】 シューズ本体（１）の靴底踵部（２）を、前端内側部（Ｘ）から前端外側部（Ｘ′）にかけて、斜め前方に１５度の角度程突出した形状にカットすると共に、靴底踵部（２）の底面後端部（Ｙ）から移行部分（Ｚ）までを、床面より１５度の角度でカットしたことを特徴とする高齢者用ウオーキングシューズ。
【請求項２】 靴底踵部において、該靴底踵部の底面が、外側より内側を４ｍｍ低く形成するよう傾斜して設けたことを特徴とする実用新案登録請求の範囲第１項記載の高齢者用ウオーキングシューズ。
【請求項３】 シューズ本体において、靴底踵部をのぞく他の靴底面を外側より内側を２ｍｍ低く形成するよう傾斜して設けたことを特徴とする実用新案登録請求の範囲第１項記載の高齢者用ウオーキングシューズ。
【請求項１】 シューズ本体（１）の靴底踵部（２）を、前端内側部（Ｘ）から前端外側部（Ｘ′）にかけて、斜め前方に１５度の角度程突出した形状にカットすると共に、靴底踵部（２）の底面後端部（Ｙ）から移行部分（Ｚ）までを、床面より１５度の角度でカットしたことを特徴とする高齢者用ウオーキングシューズ。
【請求項２】 靴底踵部において、該靴底踵部の底面が、外側より内側を４ｍｍ低く形成するよう傾斜して設けたことを特徴とする実用新案登録請求の範囲第１項記載の高齢者用ウオーキングシューズ。
【請求項３】 シューズ本体において、靴底踵部をのぞく他の靴底面を外側より内側を２ｍｍ低く形成するよう傾斜して設けたことを特徴とする実用新案登録請求の範囲第１項記載の高齢者用ウオーキングシューズ。
【図１】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【登録番号】第３０４０３６９号
【登録日】平成９年（１９９７）６月４日
【発行日】平成９年（１９９７）８月１９日
【考案の名称】高齢者用ウオーキングシューズ
【国際特許分類】
【評価書の請求】未請求
【出願番号】実願平８−９７９５
【出願日】平成８年（１９９６）９月５日
【出願人】（５９６１４１６５３）
【出願人】（５９６１４１６６４）
【登録日】平成９年（１９９７）６月４日
【発行日】平成９年（１９９７）８月１９日
【考案の名称】高齢者用ウオーキングシューズ
【国際特許分類】
【出願番号】実願平８−９７９５
【出願日】平成８年（１９９６）９月５日
【出願人】（５９６１４１６５３）
【出願人】（５９６１４１６６４）
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