説明

鳥獣等の駆除装置

【課題】鳥獣等の警戒心を強く刺激する鳥獣等の駆除装置を提供する。
【解決手段】支持手段(2)の翼片部(8)に形成した斜め上向きの取付面(8a)に駆除ユニット(3)の太陽電池(10)を斜め上向きに臨ませるように構成することにより、太陽電池(10)が太陽光の照射を受けやすくなるように構成している。駆除装置(1)は、吊下索条(4)を介して宙吊り状態に吊持され、所定時間帯に駆除ユニット(3)から駆除信号(S)を発生し、風力を受けることにより吊下索条(4)を介して自由に揺動かつ回転し、鳥獣等の警戒心を刺激する。更に、翼片部(8)は傾斜角度θで傾斜する偏向羽根を形成し、風力を受けることにより積極的に回転力を発生し、駆除ユニット(3)を回転させることにより、駆除信号(S)による鳥獣等の駆除効果を高める。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゴルフ場や農園、その他の野外において、害鳥や害獣等の鳥獣等を夜間等の所定時間帯に駆除する鳥獣等の駆除装置に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、ゴルフ場では、夜間に猪や鹿等の獣が闊歩し、フェアウエイ等の芝を掘り起こす被害が発生している。同様に、農園等においても、畑が掘り起こされたり、農作物を食い荒らされたりする被害が発生している。
【0003】
その対策として、従来、ゴルフ場や農園等の所定領域の土地を電柵で囲み、微電流により害獣等の侵入を防止しているが、相当の長距離にわたり電柵を構築し、しかも、発電機やバッテリー等の電源装置を設置しなければならないため、高額の設備コストとランニングコストを必要とする問題がある。
【0004】
そこで、太陽電池を電源として光や音波等の駆除信号を発生することにより鳥獣等を駆除する装置が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2002−94092号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1の駆除装置は、任意の所望個所に設置することができ、しかも、メンテナンスを容易とする利点がある。
【0007】
しかしながら、前記駆除装置は、所望個所に設置固定された状態で単純に駆除信号を発生するに過ぎないから、設置当初の間は害獣等を忌避ないし駆除することが可能であるとしても、時間の経過と共に害獣等が駆除信号に慣れてしまうと、駆除の効果が大幅に低下する。
【0008】
また、特許文献1の駆除装置は、枠組み状のフレームに何枚ものアルミ板材を固着することにより、四角錐の中空ブロックを形成し、アルミ板材に太陽電池パネルを張り付ける構成であるため、構造的に量産に不向きであり、コスト高を招来する問題がある。しかも、駆除装置は、地面に設置した状態で使用されるので、駆除信号を発していない休止時に害獣等が往来すると、土砂に埋もれてしまうおそれがある。更に、四角錐とされた中空ブロックの頂部が地面上に尖鋭に突き出るので、害獣等を駆除するだけでなく負傷させてしまう危険があり、動物愛護の観点から好ましくない。
【0009】
本発明は、量産タイプの駆除ユニットを使用することにより、可及的安価とした駆除装置の提供を課題とする。しかも、駆除装置を宙吊り状態に保持することにより、設置条件を好適に維持し、自然の風力を利用して装置を揺動かつ回転させ、更に、積極的に回転させつつ駆除信号を発生することにより、害獣等に慣れさせることがなく、長期にわたり忌避を含む駆除効果を持続できる駆除装置の提供を課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
そこで、本発明が手段として構成したところは、支持手段と、該支持手段に取付けられた駆除ユニットにより構成され、前記駆除ユニットから駆除信号を発することにより鳥獣等を駆除する装置であり、前記支持手段は、吊下索条を介して揺動自在かつ回転自在に宙吊り状態に吊持される中央板部と、放射方向の翼片部を備え、前記翼片部は、中央板部の周縁から斜め下方に延設されることにより斜め上向きの取付面を設け、前記駆除ユニットは、太陽電池と、前記太陽電池により充電される蓄電池と、前記蓄電池を電源として駆除信号を発生する信号発生手段と、前記駆除信号を所定時間帯に発生させるように前記信号発生手段を制御する制御手段を備え、前記支持手段の取付面に前記駆除ユニットを取付けた状態で、前記太陽電池が斜め上向きに臨むように構成して成る点にある。
【0011】
放射方向に配置された複数の翼片部は、それぞれの取付面を前記吊下索条の軸線を中心とする仮想円の接線に対して傾斜角θで傾斜させることにより偏向羽根を形成し、前記偏向羽根が風力を受けることにより前記支持手段を軸線の廻りに回転させるように構成することが好ましい。
【0012】
前記支持手段は、1枚の平板状の金属板を折曲することにより形成され、金属板のプレス成形により、量産に適した支持手段を安価に提供することが好ましい。この際、本発明の実施形態によれば、前記金属板は、仮想円の接線により囲まれた仮想多角形を含む平板部と、前記仮想多角形の各辺から延長されると共に該辺と該辺に対して傾斜角θで傾斜する山折線の間に形成された縁板部と、前記山折線から前記平板部の放射方向に延長された舌片板部を備え、前記平板部と縁板部により前記中央板部を形成すると共に、前記山折線の山折りを介して前記舌片板部を前記中央板部から折曲傾斜させることにより前記翼片部を形成する。
【0013】
前記駆除ユニットの信号発生手段は、光発生手段と音波発生手段の1つ又は両方により構成することができる。
【発明の効果】
【0014】
請求項1に記載の本発明によれば、支持手段2の翼片部8に斜め上向きの取付面8aを設け、該取付面8aに取付けられた駆除ユニット3の太陽電池10を斜め上向きに臨ませるように構成しているので、太陽電池10が必要十分な太陽光の照射を受けやすく、所定時間帯に駆除信号Sを発生するための十分な電力を蓄電池11に充電させることが可能となる。しかも、駆動ユニット3は、ユニットとして量産可能であり、鳥獣等の駆除装置以外の用途に使用される発光装置等として兼用可能であるから、駆除装置1のコストを全体的に低減し、安価に提供できる利点がある。
【0015】
そして、駆除装置1は、吊下索条4を介して宙吊り状態に吊持されているので、駆除信号Sを発しない休止時に害獣等の往来により土砂等に埋もれることはなく、常に、設置時の設置条件を維持することができ、しかも、所定時間帯に放射方向の翼片部8に取付けられた駆除ユニット3から駆除信号Sを発生させる際、風力を受けることにより吊下索条4を介して自由に揺動かつ回転するので、鳥獣等の警戒心を好適に刺激し、忌避効果を含む高い駆除効果を発揮する。
【0016】
請求項2に記載の本発明によれば、駆除装置1を構成する支持手段2の放射方向に配置された翼片部8がそれぞれ傾斜角度θで傾斜する偏向羽根を形成しているので、風力を受けることにより積極的に回転力を発生し、支持手段2と共に駆除ユニット3を回転させるので、駆除信号Sによる鳥獣等の駆除効果が更に高いものとなる。そして、駆動装置1の回転と揺動は、自然の風力を動力源とするものであるから、パターン化されることがなく、その都度、変化に富むものとなるので、鳥獣等が慣れてしまうことはなく、長期にわたり忌避効果を含む駆除効果を持続できる。
【0017】
請求項3に記載の本発明によれば、1枚の平板状の金属板を折曲形成することにより支持手段2を提供することができるので、支持手段2の量産とコスト低減が可能である。特に、翼片部8により偏向羽根を形成する際、中央板部6に形成した縁板部6bの山折線9cを山折状に折曲するだけで、折曲された翼片部8が偏向羽根を形成するので、翼片部8をプロペラ等のような螺旋状に湾曲させる等の複雑な加工を必要とせず、簡単容易に機械的に製造することが可能となる。
【0018】
請求項4に記載の本発明によれば、信号発生手段13を光発生手段11により構成する場合は、例えば、点滅光を発生させることにより鳥獣等の警戒心を刺激することができ、信号発生手段13を音波発生手段12により構成する場合は、例えば、鳥獣等が嫌がる周波数の音波を発生したり、警戒心を高める爆発音や人声又は獣声を構成する音波を発生させたりすることにより、忌避効果ないし駆除効果を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の1実施形態の使用状態を示す斜視図である。
【図2】本発明の1実施形態の作用を示す斜視図である。
【図3】駆除ユニットの1実施形態を示し、(A)は構造の概略を示す断面図、(B)は回路を示すブロック図である。
【図4】支持手段の1実施形態に関して、支持手段を形成するための平板状の金属板を示し、(A)は平面図、(B)はA−A線断面図である。
【図5】平板状の金属板を折曲することにより形成した支持手段の1実施形態を示し、(A)は平面図、(B)はB−B線断面図である。
【図6】支持手段に駆除ユニットを取付けた状態を示し、(A)は平面図、(B)はC−C線断面図である。
【図7】支持手段の別の実施形態に関して、支持手段を形成するための平板状の金属板を示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下図面に基づいて本発明の好ましい実施形態を詳述する。
【0021】
図1及び図2に示すように、鳥獣等の駆除装置1は、板金製の支持手段2と、該支持手段2に取付けられた複数の駆除ユニット3により構成され、各駆除ユニット3から光や音波等の駆除信号Sを発することにより鳥獣等を忌避し駆除する。図示実施形態の駆除装置1は、猪や鹿等の駆除を目的としているが、それ以外のモグラ等の害獣駆除が可能であり、更に、被害状況に応じて害鳥その他の動物駆除も可能である。従って、本発明が駆除対象とする動物は、害鳥や害獣等の種類に限定はなく、しかも、害獣と害鳥の何れか一方だけを対象としても良く、或いは、両方を対象とすることも可能であり、「鳥獣等」の語は、このような意味を含む総称であることを諒解されたい。
【0022】
駆除装置1は、吊下索条4を介して、図2に矢印R1及びR2で示すように、揺動自在かつ回転自在に宙吊り状態に吊持される。具体的には、ゴルフ場や農園等の所定領域の土地に、例えば、10mないし15mの間隔とした所定間隔で支柱5を立設し、支柱5の上部に折曲形成された横向きの吊持部5aから金属製のチェーンや耐候性を良好とした紐等から選ばれた吊下索条4を垂下し、該吊下索条4の下端部を支持手段2の中央板部6の中心に開設した吊下孔7に挿着し、自然の風力を受けたとき、吊下索条4が駆除装置1を自由に揺動かつ回転させるように構成している。
【0023】
前記支持手段2は、平板状の金属板をプレス成形することにより、安価に量産できるように構成することが好ましく、前記吊下孔7を設けた中央板部6から放射方向に延設された翼片部8を形成している。前記翼片部8は、中央板部6の周縁から斜め下方に延びることにより斜め上向きの取付面8aを備え、該取付面8aに前記駆除ユニット3を取付けることにより、駆除ユニット3に内装された太陽電池10のパネル面が斜め上向きに臨むように構成している。これにより、太陽電池10は、太陽光の照射を受けやすくなる。
【0024】
前記駆除ユニット3は、図3(A)に示すように、前記太陽電池10と、該太陽電池により充電される蓄電池11と、該蓄電池を電源として駆除信号Sを発生するLED11aを含む光発生手段11とスピーカ12aを含む音波発生手段12等の1つ又は複数から成る信号発生手段13と、前記駆除信号を所定時間帯に発生させるように前記信号発生手段を制御する制御手段14を備えており、これらをケーシング15に内装することによりユニットを構成している。
【0025】
前記ケーシング15は、底部に植設されたボルト16aを含む固着手段16を設け、頂部に被冠された透明又は半透明のキャップ15aの内側に前記太陽電池10及びLED11aを配置している。従って、太陽光は、キャップ15aを透過することにより太陽電池10に受光され、好適に発電を行う。また、LED11aの発光は、キャップ15aを透過して外部に向けて照射される。LED11aは、青色発光ダイオードが好ましいが、青色以外の色調の光を発生するものでも良い。尚、図示実施形態の場合、LED11aと同様にスピーカ12aもキャップ15aの内側に配置しているが、LED11aやスピーカ12aの配置個所は、図例のような個所に限定されない。
【0026】
図3(B)に回路をブロックで示すように、太陽光の受光により太陽電池10が発生する電力は、蓄電池11に充電される。太陽電池10と蓄電池11の間には、逆流防止ダイオード17と、ダイオード18を設けた過充電防止回路19が配置され、逆流防止ダイオード17により夜間に蓄電池11から太陽電池10に電流が流れることを防止し、過充電防止回路19により充電時の設定電圧を超える電力を内部消費することにより過充電を防止する。
【0027】
前記制御手段14は、検出回路20とスイッチ回路21により構成されており、スイッチ回路21は、常時はオフ状態であるが、検出回路20が夜間等の所定時間帯を検出したとき、該検出回路20の信号を受けることによりオン状態とされる。例えば、検出回路20を照度検出回路により構成すれば、夜間にスイッチ回路21をオン状態とし、昼間はスイッチ回路21をオフ状態とさせることができる。検出回路20をタイマーにより構成すれば、夜間等の所望時間が来たときスイッチ回路21をオン状態とし、所定時間経過後の昼間等にスイッチ回路21をオフ状態とさせることができる。
【0028】
光発生手段11は、点滅回路22を備えることが好ましく、スイッチ回路21がオン状態とされたとき、蓄電池11から供給される電力により、LED11aを点滅させる。
【0029】
音波発生手段12は、スイッチ回路21がオン状態とされたとき、蓄電池11から電力供給を受け、マイクロコンピュータ25の制御によりROM26に記憶された音波合成に必要なデータを読み出し、LSI23の復号回路や補間回路や励起信号発生回路等によりデジタルの合成音波信号を出力し、デジタル/アナログ変換の後、増幅器24を経てスピーカ12aから音波信号を発生する。前記合成音波信号は、鳥獣等が嫌がる周波数の音波や、警戒心を高める爆発音や人声又は獣声を構成する音波を形成することができる。
【0030】
図示実施形態の場合、光発生手段11と音波発生手段12の両方により信号発生手段13を構成しているが、信号発生手段13は、光発生手段11と音波発生手段12の何れか一方だけを設けたものとしても良い。
【0031】
上述のように自然の風力を利用することにより駆除装置1を積極的に回転させるため、支持手段2の放射方向に配置された複数の翼片部8は、それぞれの取付面8aを前記吊下索条4の軸線を中心とする仮想円の接線に対して傾斜角θで傾斜させることにより偏向羽根を構成している。これにより、自然の風力を受けたとき、複数の翼片部8により構成された偏向羽根が積極的に同一方向の回転力を発生し、支持手段2を前記軸線の廻りに自転させることが可能になる。
【0032】
このような構成とした支持手段2は、図4に示すような1枚の平板状の金属板を折曲することにより形成することができる。平板状態の金属板は、抜き型等により打ち抜き形成されており、開設された吊下孔7を中心とする仮想円9aの接線9bにより囲まれた仮想多角形(図例の場合、正三角形)を含む平板部6aと、前記仮想多角形の各辺(つまり前記接線9b)から延長されると共に該辺と該辺に対して傾斜角θで傾斜する山折線9cの間に形成された縁板部6bと、前記山折線9cから前記平板部6a及び縁板部6bを含む中央板部6の放射方向に延長された舌片板部8bを備え、各舌片板部8bに取付孔16bを開設している。
【0033】
このような形状ないし形態となるように打ち抜き形成された平板状の金属板は、図5に示すように、平板部6aと縁板部6bを含む部分を上述の中央板部6とした状態で、前記山折線9cの山折りを介して舌片板部8bを中央板部6から折曲傾斜させることにより上述の翼片部8を形成し、これにより、各翼片部8に斜め上向きの取付面8aを備えた支持手段2が完成する。
【0034】
そこで、図6に示すように、支持手段2の各翼片部8の取付面8aに駆除ユニット3のケーシング15の底部を添わせ、取付孔16bに挿通したボルト16aの挿出端にナット16cを螺着し、このようなボルト16a及びナット16cにより構成された固着手段16により堅固に固着することにより、駆除装置1として完成する。
【0035】
完成した駆除装置1は、上述のように、支柱5その他の固定物に対して、吊下索条4により宙吊りに保持された状態で使用され、自然の風力を受けることにより、揺動するだけでなく、傾斜角度θで傾斜させられた翼片部8が形成する偏向羽根により、風力を受けて積極的に回転力を発生し、支持手段2を含む駆除ユニット3を吊下索条4の軸線の廻りに回転させる。
【0036】
従って、夜間等の所定時間帯において、駆除ユニット3から装置1の放射方向に発せられる駆除信号Sは、風力を受けて該駆動装置1が回転を伴い揺動することにより、顕著に鳥獣等の警戒心を刺激するので、鳥獣等の忌避効果ないし駆除効果が高いものとなる。そして、駆動装置1の回転と揺動は、自然の風力を動力源とするものであるから、パターン化されることがなく、その都度、変化に富むものとなるので、鳥獣等が慣れてしまうことはなく、長期にわたり忌避効果ないし駆除効果を持続できる。
【0037】
本発明の駆除装置1は、支持手段2の翼片部8の個数を増やすことにより、取付けられる駆除ユニット3の個数を増加することが可能であり、図7は、4個の駆除ユニット3を取付けるために4個の翼片部8を備えた支持手段2に関する実施形態に関し、該支持手段2を形成するための1枚の平板状の金属板を示している。
【0038】
図7の実施形態においても、平板状態の金属板は、抜き型等により打ち抜き形成され、開設された吊下孔7を中心とする仮想円9aの接線9bにより囲まれた仮想正方形(つまり多角形)を含む平板部6aと、前記仮想正方形の各辺(即ち前記接線9b)から延長されると共に該辺と該辺に対して傾斜角θで傾斜する山折線9cの間に形成された縁板部6bと、前記山折線9cから前記平板部6a及び縁板部6bを含む中央板部6の放射方向に延長された舌片板部8bを備え、各舌片板部8bに取付孔16bを開設している。
【0039】
この金属板は、上述した実施形態と同様に、平板部6aと縁板部6bを含む部分により上述の中央板部6を形成し、前記山折線9cの山折りを介して舌片板部8bを中央板部6から折曲傾斜させることにより4枚の翼片部8を形成する。そこで、このようにして形成された支持手段2の4枚の翼片部8のそれぞれに駆動ユニット3を取付けることにより、合計4個の駆除ユニット3を備えた駆除装置1が提供される。
【符号の説明】
【0040】
1 駆除装置
2 支持手段
3 駆除ユニット
4 吊下索条
5 支柱
6 中央板部
6a 平板部
6b 縁板部
7 吊下孔
8 翼片部
9a 仮想円
9b 接線
9c 山折線
10 太陽電池
11a LED
11 光発生手段
12a スピーカ
13 駆除信号発生手段
14 制御手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
支持手段(2)と、該支持手段に取付けられた駆除ユニット(3)により構成され、前記駆除ユニットから駆除信号(S)を発することにより鳥獣等を駆除する装置であり、
前記支持手段(2)は、吊下索条(4)を介して揺動自在かつ回転自在に宙吊り状態に吊持される中央板部(6)と、放射方向の翼片部(8)を備え、前記翼片部(8)は、中央板部の周縁から斜め下方に延設されることにより斜め上向きの取付面(8a)を設け、
前記駆除ユニット(3)は、太陽電池(10)と、前記太陽電池により充電される蓄電池(11)と、前記蓄電池を電源として駆除信号を発生する信号発生手段(13)と、前記駆除信号を所定時間帯に発生させるように前記信号発生手段を制御する制御手段(14)を備え、
前記支持手段(2)の取付面(8a)に前記駆除ユニット(3)を取付けた状態で、前記太陽電池(10)が斜め上向きに臨むように構成して成ることを特徴とする鳥獣等の駆除装置。
【請求項2】
放射方向に配置された複数の翼片部(8)は、それぞれの取付面(8a)を前記吊下索条(4)の軸線を中心とする仮想円(9a)の接線(9b)に対して傾斜角θで傾斜させることにより偏向羽根を形成し、前記偏向羽根が風力を受けることにより前記支持手段(2)を軸線の廻りに回転させるように構成して成ることを特徴とする請求項1に記載の鳥獣等の駆除装置。
【請求項3】
前記支持手段(2)は、1枚の平板状の金属板を折曲することにより形成されており、
前記金属板は、仮想円(9a)の接線(9b)により囲まれた仮想多角形を含む平板部(6a)と、前記仮想多角形の各辺から延長されると共に該辺(9b)と該辺(9b)に対して傾斜角θで傾斜する山折線(9c)の間に形成された縁板部(6b)と、前記山折線(9c)から前記平板部の放射方向に延長された舌片板部(8b)を備え、
前記平板部(6a)と縁板部(6b)により前記中央板部(6)を形成すると共に、前記山折線(9c)の山折りを介して前記舌片板部(8b)を前記中央板部から折曲傾斜させることにより前記翼片部(8)を形成して成ることを特徴とする請求項1又は2に記載の鳥獣等の駆除装置。
【請求項4】
前記駆除ユニット(3)の信号発生手段(13)は、光発生手段(11)と音波発生手段(12)の1つ又は両方により構成されて成ることを特徴とする請求項1、2又は3に記載の鳥獣等の駆除装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2013−13352(P2013−13352A)
【公開日】平成25年1月24日(2013.1.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−147268(P2011−147268)
【出願日】平成23年7月1日(2011.7.1)
【出願人】(000210883)中央ビルト工業株式会社 (9)
【Fターム(参考)】