説明

麹を原料とする食材並びにこれを用いた加工食品並びにこれらの製造方法

【課題】 甘み及びチーズ様の芳香を呈することにより、特に洋食への添加を違和感なく行うことのできる、新規な麹を原料とする食材及びこれを用いた加工食品並びにこれらの製造方法を開発することを技術課題とした。
【解決手段】 洗浄後の穀粒1を水Wに浸漬し、水切りし、蒸煮した後、種こうじ2を接種し、こうじ菌を穀粒1中に培養することによって得られた麹3を用いた食材において、前記こうじ菌を培養させた穀粒状態の麹3が、水Wに浸漬された後、粉砕処理を受けて麹ペースト5とされたものであることを特徴として成る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、麹を原料とする食材並びにこれを用いた加工食品並びにこれらの製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
酒、醤油、味噌等の製造にあたっては、蒸煮された穀粒に種こうじを散布し、こうじ菌を培養することによって得られた麹が一次加工品とされ、更にこの麹を醗酵させることによって前記酒、醤油、味噌等の二次加工品が得られるものである。
また従来より前記麹を食材として活用することが広く行われており、例えばあえ物、漬け物、焼き物、煮物、汁物に麹を添加することにより、日本料理独特の風味が付与されている。
【0003】
ところで近時、更に進んだ麹の用途開発も行われており、たとえば麹を原料として甘味料を製造することも試みられている(例えば特許文献1参照)。
このような状況の下、本出願人にあっても、麹の新たな活用方法を模索した結果、洋食等への適用の可能性が見出されたため、その開発に着手することとなった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2010−22332号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明はこのような背景からなされたものであって、甘み及びチーズ様の芳香を呈することにより、特に洋食への添加を違和感なく行うことのできる、新規な麹を原料とする食材及びこれを用いた加工食品並びにこれらの製造方法を開発することを技術課題としたものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
すなわち請求項1記載の米を原料とする食材は、洗浄後の穀粒を水に浸漬し、水切りし、蒸煮した後、種こうじを接種し、こうじ菌を穀粒中に培養することによって得られた麹を用いた食材において、前記こうじ菌を培養させた穀粒状態の麹が、水に浸漬された後、粉砕処理を受けて麹ペーストとされたものであることを特徴として成るものである。
【0007】
また請求項2記載の米を原料とする食材は、前記請求項1記載の要件に加え、前記麹ペーストが加熱処理されたものであることを特徴として成るものである。
【0008】
更にまた請求項3記載の米を原料とする食材は、前記請求項2記載の要件に加え、前記加熱処理は、麹ペーストに対して調味料を添加した後に行われたものであることを特徴として成るものである。
【0009】
更にまた請求項4記載の米を原料とする食材は、前記要件に加え、前記粉砕処理は、ミルによって行われたものであることを特徴として成るものである。
【0010】
また請求項5記載の米を原料とする食材を用いた加工食品は、前記請求項1乃至4記載の麹を原料とする食材が、穀粉および/または他の材料と混合され、更に適宜適食状態に成形されたことを特徴として成るものである。
【0011】
また請求項6記載の米を原料とする食材を用いた加工食品は、前記請求項1乃至4記載の麹を原料とする食材が、穀粉および/または他の材料と混合され、更に適宜適食状態に成形され、更に加熱されて可食状態とされたことを特徴として成るものである。
【0012】
更にまた請求項7記載の米を原料とする食材を用いた加工食品は、前記請求項5または6記載の要件に加え、前記穀粉は小麦粉であり、パンとして加工されたものであることを特徴として成るものである。
【0013】
また請求項8記載の米を原料とする食材の製造方法は、洗浄後の穀粒を水に浸漬し、水切りし、蒸煮した後、種こうじを接種し、こうじ菌を穀粒中に培養することによって麹を得る工程と、前記麹を水に浸漬させる工程と、水を吸収した麹を粉砕処理して麹ペーストとする工程とが具えられたことを特徴として成るものである。
【0014】
更にまた請求項9記載の米を原料とする食材の製造方法は、前記請求項8記載の要件に加え、前記水に対する麹の浸漬時間は、24時間以上であることを特徴として成るものである。
【0015】
更にまた請求項10記載の米を原料とする食材の製造方法は、前記請求項8または9記載の要件に加え、前記麹ペーストを加熱処理する工程が具えられていることを特徴として成るものである。
【0016】
更にまた請求項11記載の米を原料とする食材の製造方法は、前記請求項10記載の要件に加え、前記加熱処理は、麹ペーストに対して調味料を添加した後に行われるものであることを特徴として成るものである。
【0017】
更にまた請求項12記載の米を原料とする食材の製造方法は、前記請求項8、9、10または11記載の要件に加え、前記粉砕処理は、ミルによって行われるものであることを特徴として成るものである。
【0018】
また請求項13記載の米を原料とする食材を用いた加工食品の製造方法は、前記請求項8乃至12記載の製造方法によって得られた麹を原料とする食材と、穀粉および/または他の材料とを混捏し、これを適宜適食状態に成形することを特徴として成るものである。
【0019】
また請求項14記載の米を原料とする食材を用いた加工食品の製造方法は、前記請求項8乃至12記載の製造方法によって得られた麹を原料とする食材と、穀粉および/または他の材料とを混捏し、これを適宜適食状態に成形し、更に加熱して可食状態とすることを特徴として成るものである。
【0020】
また請求項15記載の米を原料とする食材を用いた加工食品の製造方法は、前記請求項8乃至12記載の製造方法によって得られた麹を原料とする食材と、小麦粉と、パン生地を作るために添加される適量のイースト及び調味剤とを用意し、まず小麦粉と、イースト及び調味剤とを水を加えて混捏し、次いでこれに麹を原料とする食材を加えて混捏してパン生地を調製して、その後これを焼成して膨化させ、パンとして加工することを特徴として成るものである。
そしてこれら各請求項記載の発明の構成を手段として前記課題の解決が図られる。
【発明の効果】
【0021】
まず請求項1記載の発明によれば、麹を原料とする食材を、麹に含まれる成分が均質に分散した麹ペーストとすることができる。
また麹が粉砕される際に水が関与するため、熱による成分変質を防ぐことができる。
【0022】
また請求項2記載の発明によれば、麹ペーストのとろみを増して、扱い易いものとすることができる。またチーズ様の香気を増強することができる。
【0023】
また請求項3記載の発明によれば、調味料が均等に分散した状態で麹ペーストのとろみを増すことができる。
【0024】
また請求項4記載の発明によれば、麹に含まれる成分を、極めて均質に分散した麹ペーストとすることができる。
【0025】
また請求項5記載の発明によれば、麹特有の香味が付与された加工食品を、成形済みの状態で提供することができる。
【0026】
また請求項6記載の発明によれば、麹特有の香味が付与された加工食品を、調理済みの状態で提供することができる。
【0027】
また請求項7記載の発明によれば、麹特有の香味が付与された新たな風味のパンを提供することができる。
【0028】
また請求項8記載の発明によれば、麹を原料とする食材を、麹に含まれる成分が均質に分散した麹ペーストとすることができる。
また麹が粉砕される際に水が関与するため、熱による成分変質を防ぐことができる。
【0029】
また請求項9記載の発明によれば、麹の微細化を確実に行うことができる。また麹ペーストのゲル化に必要な水を確保することができる。
【0030】
また請求項10記載の発明によれば、麹ペーストのとろみを増して、扱い易いものとすることができる。またチーズ様の香気を増強することができる。
【0031】
また請求項11記載の発明によれば、調味料が均等に分散した状態で麹ペーストのとろみを増すことができる。
【0032】
また請求項12記載の発明によれば、麹に含まれる成分を、極めて均質に分散した麹ペーストとすることができる。
【0033】
また請求項13記載の発明によれば、麹特有の香味が付与された加工食品を、成形済みの状態で提供することができる。
【0034】
また請求項14記載の発明によれば、麹特有の香味が付与された加工食品を、調理済みの状態で提供することができる。
【0035】
また請求項15記載の発明によれば、麹特有の香味が付与された新たな風味のパンを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】本発明の麹を原料とする食材及びこれを用いた加工食品の一例であるパンの製造方法を示す工程図である。
【図2】麹の製造方法を示す工程図である。
【図3】加熱前後の麹ペーストを示す写真である。
【図4】麹及び麹ペーストの遊離アミノ酸(全アミノ酸)検出量を比較するためのグラフである。
【図5】麹ペーストの香気成分検出量を示すGC−MSクロマトグラムである。
【図6】油分及び塩分が添加された麹ペーストの加熱前後の香気成分検出量を示すGC−MSクロマトグラムである。
【図7】麹加工食品としてのパンの一例であるベーグルを示す写真である。
【図8】麹加工食品としての焼き菓子の一例であるスフレを示す写真である。
【図9】麹加工食品としての焼き菓子の一例であるクッキーを示す写真である。
【図10】麹加工食品としての焼き菓子の一例である焼プディングを示す写真である。
【図11】麹加工食品としてのソースが使われた調理例を示す写真である。
【図12】麹加工食品としての麺の一例であるうどんを示す写真である。
【図13】麹加工食品としてのまんじゅうを示す写真である。
【発明を実施するための形態】
【0037】
本発明の「麹を原料とする食材並びにこれを用いた加工食品並びにこれらの製造方法」を実施するための形態の一例は以下に示すとおりであって、以下、この形態に基づいて本発明のについて説明する。なお以下の実施形態に対して、本発明の技術的思想の範囲内において適宜変更を加えることも可能である。
また以下、「麹を原料とする食材」を麹食材51と呼称し、「麹を原料とする食材を用いた加工食品」を麹加工食品10と呼称する。
【0038】
〔麹を原料とする食材〕(図1参照)
まず麹食材51について説明すると、このものは、麹3を水Wに浸漬させた後、粉砕処理してペースト状とされた麹ペースト5を第一の形態とするものである(以下、製造プロセスを異ならせた他の麹食材51と区別するときには上記のものを麹食材51aとする)。
なお麹ペースト5に調味料6を添加しただけで、加熱が行われていないものを麹食材51bとする。
また調味料6が添加されていない麹ペースト5を加熱したものを麹食材51cとし、調味料6が添加された麹ペースト5を加熱したものを麹食材51dとする。
【0039】
ここで前記麹3とは、洗浄後の穀粒1を水Wに浸漬し、水切りし、蒸煮した後、種こうじ2を接種し、こうじ菌を穀粒1中に培養することによって得られたものである。
また前記穀粒1とは、広義の穀物種子を意味するものであり、麦、米等のイネ科の植物の種子、大豆等のマメ科の植物の種子(菽穀)、更にはそば等の種子(擬穀)が該当するものである。
【0040】
〔麹食材の製造方法〕
次いで上述した麹食材51の製造方法について説明するものであり、まず、麹3の製造方法について説明し、続いてこの麹3を原料とする麹食材51の製造方法を説明する。
(1)麹の製造(図2参照)
麹3の製造工程P1は図2に示すように、洗浄工程P11、浸漬工程P12、蒸煮工程P13、接種工程P14及び培養工程P15を主たる工程として行うものであって、酒、醤油、味噌等の製造時における手法を踏襲したものである。
【0041】
(1−1)洗浄工程
初めに穀粒1を水Wを用いて洗浄することにより、穀粒1の表面のぬかを除去するものであり、一例として洗米機を用いて約1分間、洗浄が行われる。
【0042】
(1−2)浸漬工程
次いで穀粒1を適宜の容器に移し、水Wに数十分から数時間浸漬することにより、水分の含浸が図られる。
【0043】
(1−3)蒸煮工程
次いで穀粒1を水切りした後、蒸米機を用いて約20分かけて蒸煮が行われる。
【0044】
(1−4)接種工程
次いで蒸煮された穀粒1に、冷風を吹き付けて32〜36℃程度に冷却した後、種こうじ2の接種が行われる。
【0045】
(1−5)培養工程
次いで種こうじ2が接種された穀粒1を製麹機に投入して、一例として温度36〜38℃の状態を20〜23時間維持することにより、こうじ菌が穀粒1中に培養された所望の状態の麹3が得られることとなる。
【0046】
(2)麹食材の製造(図1参照)
次いで前記麹3を原料とする麹食材51の製造方法を説明すると、この方法は図1に示すように、浸漬工程P2及び粉砕工程P3を主たる工程として行うものである。
【0047】
(2−1)浸漬工程
まず浸漬工程P2において、前記麹3を水Wに浸漬させるものであり、麹3と水Wとの重量比を一例として1:1とする。なおこの重量比については、目的とする麹食材51mたは麹加工食品10の形態に応じて適宜調整されるものである。
また浸漬時間は24時間以上とするものであり、この浸漬時間が十分でない場合には、次の粉砕工程P3において麹3が十分に微細化されないことがあることが、本出願人の実験により確認されている。
また浸漬の際の温度は室温でよいが、雑菌の繁殖を防ぐことを考慮した場合には5℃程度の冷蔵温度とすることが好ましい。
【0048】
(2−2)粉砕工程
次いで粉砕工程P3において、浸漬工程P2が終了した麹3と水Wとを全て、粉砕機4に投入して粉砕処理を施すことにより、ペースト状の麹ペースト5が得られるものであり、この麹ペースト5が麹食材51aとして供される。なお麹3が粉砕されるときに水Wが関与するため、熱による成分変質を防ぐことができる。
ここでは前記粉砕機4としてミルを用いるものであり、一例として市販されているミル付きミキサー(一例として象印マホービン株式会社製 BM−RS08)を用いた。この場合、浸漬工程P2が終了した麹3と水Wとを14500rpm程度の回転数にて一分間、粉砕処理することにより、前記麹ペースト5を得ることができた。
なお多量の麹3を処理するような場合には、前記粉砕機4として磨砕式粉砕機を用いることもできる(一例として増幸産業株式会社製、スーパーマスコロイダー(MKCA6−2))。
【0049】
そして上述したような粉砕工程P3を経ることにより、図4に示すように特に遊離アミノ酸の成分検出値が、麹3の検出値と麹ペースト5の検出値とで異なってくることが確認された。
具体的には、イソロイシン、ロイシン、リジン、メチオニン、フェニールアラニン、スレオニン、バリン、ヒステジン、アラニン、アスパラギン酸、グルタミン酸、グリシン、プロリン、セリン等、多くの遊離アミノ酸の検出値が増加していることが確認された。
【0050】
また上述の様にして得られた麹食材51aについて、ガス・クロマトグラフを直結した質量分析計(ヒューレットパッカード社製 HP5973N)を用いて行った測定結果を図5に示す(GC−MSクロマトグラム)。
この結果、麹ペースト5には、イソブタノール、イソアミルアルコールといったアルコール類、ジアセチル、エチルアミルケトン、アセトイン、メチルヘプテノンといったケトン類、1-オクテン-3- オール(二級アルコール)、イオウを含むメチオノール等が主成分として認められた。
このうち、イソブタノール、イソアミルアルコールは醗酵臭に寄与する成分として知られており、またケトン類、1-オクテン-3- オールはチーズの特徴香として知られているものである。
【0051】
(2−3)添加工程
なお前記麹食材51b、51dを製造する場合には、粉砕工程P3の次段に添加工程P4が追加されるものであり、麹ペースト5に対して調味料6を添加するとともに、よく混ぜ合わせることにより、香味が付与される。
なお前記調味料6としては、塩、コショウ、マヨネーズ、ケチャップ、ブイヨン、しょうゆ、みそ等が用いられる。
【0052】
(2−4)加熱工程(図3参照)
また前記麹食材51c、51dを製造する場合には、粉砕工程P3の次段または添加工程P4の次段に加熱工程P5が追加されるものであり、図3(a)に示す麹ペースト5(30g)を、一例として500Wの家庭用電子レンジにより30秒間加熱するようにした。
このような加熱処理によって、前記麹ペースト5はとろみが増すものであり、この状態のものが図3(b)に示す麹食材51cとして供されるものである。
なお図3(b)に示す麹食材51cを更に30秒間加熱することにより、図3(c)に示すように更にとろみが増すことが確認された。
因みに麹ペースト5の性状によっては加熱によってゲル状に固まってしまうことがあり、この状態のものに調味料6を均一に混ぜ込むことは困難であることから、麹ペースト5の加熱前に調味料6を添加して、このものを加熱して麹食材51dとすることが望ましい。
また図6(a)に示すGC−MSクロマトグラムは、麹ペースト5に対して油分5%、塩分1%を加えたものの測定結果であり、更に図6(b)に示すGC−MSクロマトグラムは、図6(a)の測定に用いた麹ペースト5と同様のものを、550Wの電子レンジで30秒間加熱を行ったものの測定結果である。この結果、一部の成分の検出値が低下しているものの、多くの成分が維持されていることが確認された。なお麹ペースト5に対して、油分および塩分を添加して加熱した場合には、GC−MSクロマトグラムには明確に表れてはいないが、チーズ様香味が増強されることが感応的に確認された。
【0053】
〔麹を原料とする食材を用いた加工食品(麹加工食品)〕(図1参照)
次いで麹加工食品10について説明すると、このものは前記麹食材51が、穀粉8および/または他の材料と混合され、適宜適食状態に成形されるものであり、更に必要に応じて加熱されて可食状態とされて提供されるものである。
そして前記穀粉8を小麦粉とした場合の麹加工食品10の一例としてパン100、焼き菓子類(スフレ110、クッキー120、焼プディング130)、うどん160、まんじゅう170が挙げられる。
【0054】
なお前記適食状態の麹加工食品10としては、加熱処理されていないうどん160、そば等の麺類等が挙げられ、また可食状態の麹加工食品10としては、加熱処理されたパン100、焼き菓子や、ソース類等が挙げられる。
また前記加熱は、パン100や焼き菓子の場合にはオーブン等による焼成が行われるものであり、麺類の場合には熱湯、蒸気等による蒸煮が行われるものであり、更に食用油による揚げ処理を行うようにしてもよい。
以下、麹加工食品10の代表例について説明する。
【0055】
〔パンとしての麹加工食品〕(図1参照)
まず典型的な形態であるパン100としての麹加工食品10について説明する。
まずパン生地の調製工程において、穀粉8を小麦粉(強力粉)とし、この小麦粉に対する麹食材51の代替率が10〜60%、好ましくは10〜30%となるように混入する。
なお両者を混ぜるにあたっては、まず小麦粉と、イースト及び調味剤とを水を加えて混捏(一例として2分)して混捏物9を調製する。なおこのときの水の量は、麹食材51に含まれる水2の量を考慮して、通常の量よりも少なくする。
次いで混捏物9に麹食材51を加えて混捏することにより(一例として8分間)、パン生地が調製される。
そしてその後、パン生地を適宜醗酵させ、更に適宜成形した後、焼成して膨化させ、パン100として加工される。
因みにパン生地の醗酵から焼成工程に至るまでの工程は、従来手法が踏襲される。
【0056】
〔焼き菓子としての麹加工食品〕
次に麹加工食品10として、焼き菓子の形態が採られる場合について説明する。焼き菓子の種類は、スフレ110、クッキー120、焼プディング130、クレープ、ビスケット等の形態が採られるものであるが、この場合、主原料となる小麦粉等に対して、この小麦粉に対する麹食材51の代替率が、40〜100%となるように混入される。
なお両者を混ぜるにあたっては、まず小麦粉と調味剤等とを水を加えて混捏して混捏物9を調製する。なおこのときの水の量は、麹食材51に含まれる水2の量を考慮して、通常の量よりも少なくする。
次いで混捏物9に麹食材51を加えて混捏することにより、生地が調製されるものであり、その後、生地を適宜成形した後、オーブン等により焼成する。なおそれぞれの焼菓子の製造手法は、従来手法が踏襲されるものとする。
【0057】
〔ソースとしての麹加工食品〕
次に麹加工食品10として、ソースの形態が採られる場合について説明する。ソースの種類は、トマトソース150、カルボナーラ風ソース151、グラタン風ソース152等の形態が採られるものであり、麹食材51に、穀粉および/または他の材料が混合され、適宜加熱処理が施される。
【0058】
〔麺としての麹加工食品〕
次に麹加工食品10として、麺の形態が採られる場合について説明する。麺の種類は、うどん160、中華麺、そば、パスタ等の形態が採られるものであるが、この場合、主原料となる小麦粉やそば粉に対して、これらの粉に対する麹食材51の代替率が、10〜40%となるように混入される。
なお両者を混ぜるにあたっては、まず小麦粉等と調味剤等とを水を加えて混捏して混捏物9を調製する。なおこのときの水の量は、麹食材51に含まれる水2の量を考慮して、通常の量よりも少なくする。
次いで混捏物9に麹食材51を加えて混捏することにより、生地が調製されるものであり、その後、生地を薄く展ばすと共に折り畳んだ状態で細紐状に裁断する。なおそれぞれの麺の製造手法は、従来手法が踏襲されるものとする。
【実施例】
【0059】
〔パンとしての麹加工食品〕
以下、パン100としての麹加工食品10の実施例を例示する。
〔実施例1〕
図7(a)に示す実施例1は、いわゆるベーグルの標準的なレシピにおける強力粉の30%を実質的に米を原料とした麹3によって代替して焼かれたパン100であり、各材料の配合(6個分)は以下に示すようにした。
なおこの実施例では、麹ペースト5そのものを麹食材51aとして用いるものであり、また麹ペースト5は麹3と水Wとの比を1:1として得られたものである。

麹食材 :120g
強力粉 :140g
イースト : 3g
砂糖 : 15g
塩 : 2.5g
スキムミルク: 10g
バター : 20g
水 : 55g
打ち粉 : 少々

またこの実施例で示すパン100は、生地の成形が行い易いものであり、適度のチーズ様の香味を呈するものであった。
なお上記イーストとしては、酵母を化学的に培養して得られたドライイースト,生イーストと呼ばれるものの他、天然酵母を用いるようにしてもよい。
【0060】
〔実施例2〕
また図7(b)に示す実施例2は、実施例1と同様に、ベーグルの標準的なレシピにおける強力粉の50%を実質的に米を原料とした麹3によって代替して焼かれたパン100であり、各材料の配合(6個分)は以下に示すようにした。
なおこの実施例でも、麹ペースト5そのものを麹食材51aとして用いるものであり、また麹ペースト5は麹3と水Wとの比を1:1として得られたものである。

麹食材 :200g
強力粉 :100g
イースト : 3g
砂糖 : 15g
塩 : 2.5g
スキムミルク: 10g
バター : 20g
水 : 10g(麹3に含まれる水分量と生地の状態を考慮して調整)
打ち粉 : 少々

なおこの実施例で示すパン100は、生地の成形が行い易いものであり、強めのチーズ様の香味を呈するものであった。
また上記実施例1及び実施例2において、焼色が濃くなるようにすると、チーズ様の香味が増すことが確認された。
【0061】
〔焼き菓子としての麹加工食品〕
次に、焼菓子としての麹加工食品10の実施例を例示する。
〔実施例3〕
図8(a)に示す実施例3は、標準的なレシピにおける薄力粉の57%を実質的に米を原料とした麹3によって代替して焼かれたスフレ110であり、各材料の配合(6個分)は以下に示すようにした。
なおこの実施例では、麹ペースト5そのものを麹食材51aとして用いるものであり、また麹ペースト5は麹3と水Wとの比を1:1として得られたものである。

麹食材 : 80g
卵白 : 40g
卵黄 : 20g
薄力粉 : 30g
砂糖 : 20g
生クリーム : 10g
レモン汁 : 小サジ1/2

なおこの実施例で示すスフレ110は、生地が落ち着いて食べ易いものであり、適度のチーズ様の香味を呈するものであった。
【0062】
〔実施例4〕
また図8(b)に示す実施例4は、標準的なレシピにおける薄力粉の100%を実質的に米を原料とした麹3によって代替して焼かれたスフレ110であり、各材料の配合(6個分)は以下に示すようにした。
なおこの実施例では、麹ペースト5そのものを麹食材51aとして用いるものであり、また麹ペースト5は麹3と水Wとの比を1:1として得られたものである。

麹食材 : 80g
卵白 : 40g
卵黄 : 20g
薄力粉 : 0g
砂糖 : 20g
生クリーム : 10g
レモン汁 : 小サジ1/2

なおこの実施例で示すスフレ110は、生地の水分が高めであり、強めのチーズ様の香味を呈するものであった。
【0063】
〔実施例5〕
また図9に示す実施例5は、標準的なレシピにおける薄力粉の100%を実質的に米を原料とした麹3によって代替して焼かれたクッキー120であり、各材料の配合(10個分)は以下に示すようにした。
なおこの実施例では、麹ペースト5そのものを麹食材51aとして用いるものであり、また麹ペースト5は麹3と水Wとの比を1:1として得られたものである。

麹食材 : 20g
薄力粉 : 0g
乾燥おから : 7g
バター : 15g
ぬか粉末 : 5g
砂糖 : 8g
ベーキングパウダー: 0.3g
乾燥茶がら : 15g

なおこの実施例で示すクッキー120は、強めのチーズ様の香味と、茶の香味とが程好く調和したものであった。
また上記乾燥茶がらに替えて、みかん粉末、いちご粉末等の果実粉末を用いることもできる。
【0064】
〔実施例6〕
また図10に示す実施例5は、標準的なレシピにおける薄力粉の40%を実質的に米を原料とした麹3によって代替して焼かれた焼プディング130であり、各材料の配合は以下に示すようにした。
なおこの実施例では、麹ペースト5そのものを麹食材51aとして用いるものであり、また麹ペースト5は麹3と水Wとの比を1:1として得られたものである。

麹食材 : 33g
薄力粉 : 25g
全卵 : 1個
無塩バター : 10g
牛乳 :100ml
生クリーム :100ml
砂糖 : 30g
バニラオイル: 少々
ラム酒 : 小サジ1
プルーン
レーズン : 適量

なおこの実施例で示す焼プディング130は、適後のチーズ様の香味を呈するものであった。
【0065】
〔ソースとしての麹加工食品〕
次に、ソースとしての麹加工食品10の実施例を例示する。
〔実施例7〕
まず図11(a)に示す実施例7は、豆腐や肉料理、魚料理に良く合うトマトソース150であり、調味料が添加された麹ペースト5を麹食材51bとして用いるものであり、各材料の配合は以下に示すようにした。
なお麹ペースト5は麹3と水Wとの比を1:1として得られたものとした。

麹食材 : 30g
ウスターソース: 8g
ケチャップ : 8g
しょうゆ : 3g
玉ねぎ : 50g
バター : 5g

まず、麹ペースト5に対して、ウスターソース、ケチャップ、しょうゆを添加して麹食材51bとする。
次いで千切りした玉ねぎをバターで炒め、そこに前記麹食材51bを加えて適宜加熱することにより、トマトソース105が得られる。
なおこの実施例では、小麦粉をまぶした豆腐をサラダ油でソテーし、このものに前記トマトソース105をかけるようにした。
そしてこのようにして製造されたトマトソース150としての麹加工食品10は、適度のチーズ様の香味と甘みを呈するものであることが確認された。
【0066】
〔実施例8〕
また図11(b)に示す実施例8は、カルボナーラ風ソース151であり、調味料が添加された麹ペースト5を麹食材51bとして用いるものであり、各材料の配合は以下に示すようにした。
なお麹ペースト5は麹3と水Wとの比を1:1として得られたものとした。

麹食材 : 30g
卵 : 20g
牛乳 : 30ml
ベーコン : 5g
玉ねぎ : 20g
バター : 3g
塩こしょう : 少々

まず、麹ペースト5に対して、卵、牛乳を添加して麹食材51bとする。
次いで千切りした玉ねぎとベーコンをバターで炒め、そこに前記麹食材51bを加えて卵が固まらない程度に和え、塩コショウを加えることにより、カルボナーラ風ソース151が得られる。
なおこの実施例では、茹であがったパスタに前記カルボナーラ風ソース151をかけるようにした。
そしてこのようにして製造されたカルボナーラ風ソース151としての麹加工食品10は、適度のチーズ様の香味と甘みを呈するものであることが確認された。
【0067】
〔実施例9〕
また図11(c)に示す実施例9は、グラタン風ソース152であり、調味料が添加された麹ペースト5を麹食材51bとして用いるものであり、各材料の配合は以下に示すようにした。
なお麹ペースト5は麹3と水Wとの比を1:1として得られたものとした。

麹食材 : 30g
マヨネーズ : 10g
牛乳 : 30ml
ベーコン : 5g
玉ねぎ : 30g
バター : 3g
塩こしょう : 少々
粉チーズ : 少々

まず、麹ペースト5に対して、マヨネーズ、塩こしょうを添加して麹食材51bとする。
次いで千切りした玉ねぎとベーコンをバターで炒め、そこに前記麹食材51bを加えて適宜加熱することにより、グラタン風ソース152が得られる。
なおこの実施例では、茹であがったマカロニを前記カルボナーラ風ソース151に加え、粉チーズをかけた後、オーブンで焦げ目がつく程度に焼くようにした。
そしてこのようにして製造されたグラタン風ソース152としての麹加工食品10は、材料としてチーズを少量しか用いていないにもかかわらず、適度のチーズ様の香味と甘みを呈するものであることが確認された。
【0068】
〔麺としての麹加工食品〕
次に、麺としての麹加工食品10の実施例を例示する。
〔実施例10〕
また図12に示す実施例10は、小麦粉の20%を実質的に米を原料とした麹3によって代替して打たれたうどん160であり、各材料の配合(一食分)は以下に示すようにした。
なおこの実施例では、麹ペースト5そのものを麹食材51aとして用いるものであり、また麹ペースト5は麹3と水Wとの比を1:1として得られたものである。

麹食材 : 40g
中力粉 : 80g
食塩 : 1.5g
水 : 30g

そして、まず麹食材51aに中力粉、食塩、水を加えよく捏ねる。その後、30分以上ねかせ、生地を延ばして細く切る。そして沸騰している湯で10分程度ゆでた後、冷水にさらすことにより、可食状態の加工食品であるうどん160が得られる。
このようにして製造されたうどん160としての麹加工食品10は、麺の食感、コシ、味等が、本来の原料により製造されたものと遜色ないものであり、適度の麹風味と甘みを呈するものであることが確認された。
【0069】
〔和菓子としての麹加工食品〕
次に、和菓子の一例であるまんじゅう170としての麹加工食品10の実施例を例示する。
〔実施例11〕
まず図13(a)に示す実施例11は、小麦粉の10%を実質的に米を原料とした麹3によって代替して製造されまんじゅう170であり、各材料の配合(一個分)は以下に示すようにした。
なおこの実施例では、麹ペースト5そのものを麹食材51aとして用いるものであり、また麹ペースト5は麹3と水Wとの比を1:1として得られたものである。

麹食材 : 6g
薄力粉 : 27g
ベーキングパウダー: 0.9g
砂糖 : 4g
水 : 16g

そして、まず麹食材51aに薄力粉、ベーキングパウダー、砂糖、水を加えよく捏ねる。その後、30分以上ねかせ、生地にあんを入れて成形し、せいろを用いて蒸かすことにより、可食状態の加工食品であるまんじゅう170が得られる。
このようにして製造されたまんじゅう170としての麹加工食品10は、膨化、生地の食感が良好であり、通常よりも砂糖の量を減らしている(マイナス5g程度)にもかかわらず、適度の麹風味と甘みがあることが確認された。
【0070】
〔実施例12〕
また図13(b)に示す実施例11は、小麦粉の10%を実質的に米を原料とした麹3によって代替して製造されたまんじゅう170であり、各材料の配合(一個分)は以下に示すようにした。
なおこの実施例では、麹ペースト5そのものを麹食材51aとして用いるものであり、また麹ペースト5は麹3と水Wとの比を1:1として得られたものである。

麹食材 : 18g
薄力粉 : 21g
ベーキング
パウダー : 0.9g
砂糖 : 4g
水 : 9g

そして、まず麹食材51aに薄力粉、ベーキングパウダー、砂糖、水を加えよく捏ねる。その後、30分以上ねかせ、生地にあんを入れて成形し、せいろを用いて蒸かすことにより、可食状態の加工食品であるまんじゅう170が得られる。
このようにして製造されたまんじゅう170としての麹加工食品10は、膨化が実施例12のものよりもやや劣り、生地の食感は概ね良好であり、通常よりも砂糖の量を減らしている(マイナス5g程度)にもかかわらず、かなりの甘みがあり、更に麹の香りが強いことが確認された。
【0071】
以上述べたように本願発明の麹食材51は、麹3の新たな活用形態を実現することができるものであり、甘み及びチーズ様の芳香を呈することにより、特に洋食への添加を違和感なく行うことのできるとともに、砂糖や油分の使用量を低減することを可能とするものである。
【0072】
〔他の実施例〕
本発明の麹食材51は、上述した実施例の他に、以下に例示するような実施例を採ることができるものである。
まず前記麹食材51a、51b、51c、51dを、例えばチューブに封入することにより、手軽に少量を絞り出して調理等に供することができるような形態を採ることもできる。また前記麹食材51a、51b、51c、51dを、例えばポーションカップに封入することにより、小分けされた所定の量を使い切りで調理等に供することができるような形態を採ることもできる。
更にまた麹食材51は、中華料理や他のエスニック料理等に適用することも可能であり、今まで知られていなかった新たな食味を提供することが可能となる。
更にまた麹食材51は、甘み及びチーズ様の芳香を呈するものであるため、各種調味料とともにドレッシングの材料として供することにより、特に洋食に良く合うドレッシングとして提供することができる。
【符号の説明】
【0073】
1 穀粒
2 種こうじ
3 麹
4 粉砕機
5 麹ペースト
51 麹食材
51a 麹食材
51b 麹食材
51c 麹食材
51d 麹食材
6 調味料
7 加熱装置
8 穀粉(異種)
9 混捏物
10 麹加工食品
100 パン
110 スフレ
120 クッキー
130 焼プディング
140 うどん
150 トマトソース
151 カルボナーラ風ソース
152 グラタン風ソース
160 うどん
170 まんじゅう
P1 麹製造工程
P11 洗浄工程
P12 浸漬工程
P13 蒸煮工程
P14 接種工程
P15 培養工程
P2 浸漬工程
P3 粉砕工程
P4 添加工程
P5 加熱工程
W 水

【特許請求の範囲】
【請求項1】
洗浄後の穀粒を水に浸漬し、水切りし、蒸煮した後、種こうじを接種し、こうじ菌を穀粒中に培養することによって得られた麹を用いた食材において、前記こうじ菌を培養させた穀粒状態の麹が、水に浸漬された後、粉砕処理を受けて麹ペーストとされたものであることを特徴とする麹を原料とする食材。
【請求項2】
前記麹ペーストが加熱処理されたものであることを特徴とする請求項1記載の麹を原料とする食材。
【請求項3】
前記加熱処理は、麹ペーストに対して調味料を添加した後に行われたものであることを特徴とする請求項2記載の麹を原料とする食材。
【請求項4】
前記粉砕処理は、ミルによって行われたものであることを特徴とする請求項1、2、または3記載の麹を原料とする食材。
【請求項5】
前記請求項1乃至4記載の麹を原料とする食材が、穀粉および/または他の材料と混合され、更に適宜適食状態に成形されたことを特徴とする麹を原料とする食材を用いた加工食品。
【請求項6】
前記請求項1乃至4記載の麹を原料とする食材が、穀粉および/または他の材料と混合され、更に適宜適食状態に成形され、更に加熱されて可食状態とされたことを特徴とする麹を原料とする食材を用いた加工食品。
【請求項7】
前記穀粉は小麦粉であり、パンとして加工されたものであることを特徴とする請求項5または6記載の麹を原料とする食材を用いた加工食品。
【請求項8】
洗浄後の穀粒を水に浸漬し、水切りし、蒸煮した後、種こうじを接種し、こうじ菌を穀粒中に培養することによって麹を得る工程と、
前記麹を水に浸漬させる工程と、
水を吸収した麹を粉砕処理して麹ペーストとする工程とが具えられたことを特徴とする麹を原料とする食材の製造方法。
【請求項9】
前記水に対する麹の浸漬時間は、24時間以上であることを特徴とする請求項8記載の麹を原料とする食材の製造方法。
【請求項10】
前記麹ペーストを加熱処理する工程が具えられていることを特徴とする請求項8または9記載の麹を原料とする食材の製造方法。
【請求項11】
前記加熱処理は、麹ペーストに対して調味料を添加した後に行われるものであることを特徴とする請求項10記載の麹を原料とする食材の製造方法。
【請求項12】
前記粉砕処理は、ミルによって行われるものであることを特徴とする請求項8、9、10または11記載の麹を原料とする食材の製造方法。
【請求項13】
前記請求項8乃至12記載の製造方法によって得られた麹を原料とする食材と、穀粉および/または他の材料とを混捏し、これを適宜適食状態に成形することを特徴とする麹を原料とする食材を用いた加工食品の製造方法。
【請求項14】
前記請求項8乃至12記載の製造方法によって得られた麹を原料とする食材と、穀粉および/または他の材料とを混捏し、これを適宜適食状態に成形し、更に加熱して可食状態とすることを特徴とする麹を原料とする食材を用いた加工食品の製造方法。
【請求項15】
前記請求項8乃至12記載の製造方法によって得られた麹を原料とする食材と、小麦粉と、パン生地を作るために添加される適量のイースト及び調味剤とを用意し、
まず小麦粉と、イースト及び調味剤とを水を加えて混捏し、
次いでこれに麹を原料とする食材を加えて混捏してパン生地を調製して、その後これを焼成して膨化させ、パンとして加工することを特徴とする麹を原料とする食材を用いた加工食品の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2013−94(P2013−94A)
【公開日】平成25年1月7日(2013.1.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−137204(P2011−137204)
【出願日】平成23年6月21日(2011.6.21)
【出願人】(507219686)静岡県公立大学法人 (63)
【出願人】(301068815)株式会社伊豆フェルメンテ (2)
【Fターム(参考)】