説明

麻雀ゲームシステム

【課題】異なる権利を有するユーザー同士が対戦を行う麻雀ゲームシステムにおいて、よりシンプルな、運用形態を提供する。
【解決手段】図7(G)のような、ユーザーの権利を判定するステップと、図7(H)のような、二つ以上の異なる手出し情報の表現を行うステップと、図7(I)ような、所定の手出し情報の表現を行うステップと、によって構成されることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】

【技術分野】
【0001】
本発明は、麻雀ゲームシステム、プログラム、情報記憶媒体、麻雀ゲーム進行方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、情報記憶装置、情報表示装置を用い、符号に基づいて麻雀の山を構成することにより、麻雀を行う方法が広く知られている。また、さらに通信装置を加え、物理的に離れたユーザー同士で麻雀ゲームを行う手段、いわゆるネットワーク麻雀が広く知られている。
【特許文献1】特許公開2003−205176
【特許文献2】特許公開2003−47774
【0003】
一般に、所定の麻雀ゲーム進行方法、麻雀ゲーム装置、麻雀ゲームプログラムにおいて、手出し情報を表現する方法が広く知られている。
【0004】
また、一般に、無料版、有料版、種類の違う有料版など、同一ゲームソフトウェアで、異なる権利や、機能を提供する方法が広く知られている。
【0005】
また、一般に、特殊アイテムや特殊機能など、ユーザーの権利に応じて、ゲーム内での機能や情報の表現方法に違いを持たせるサービス方法が広く知られている。
【0006】
また、一般に、特殊アイテムや特殊機能など、ユーザーの権利に応じた差別化を継続的に図るためには、新しい特殊アイテムの追加、新しい特殊機能の追加、他の類似サービスとの競争など、継続的な開発、継続的な差別化、など大きな労力を必要とすることが広く知られている。
【0007】
また、一般に、特殊アイテムや特殊機能などを継続的に追加し、ユーザーの権利に応じた差別化を継続していくことにより、システムが複雑化していく場合があることが広く知られている。
【0008】
なお、手出し情報とは、麻雀ゲームにおいて、捨て牌が手牌の中から行われたか否か、すなわち、捨て牌が直前に引いてきた牌をそのまま捨てたか否か、また、捨て牌が手牌のどの位置から行われたか、という、直前の捨て牌と手牌に関連する所定の情報のことで、この情報により、対戦相手の手牌の情報を類推することができることが、広く知られている。
【0009】
また、手出し情報の表現方法として、手出しか否かの印をつけたり、手出しが行われた位置や、手出しが行われたか否かを特定できるように、牌が手牌から出てくる様子をアニメーションで表現したり、手出し情報を確認できる時間を、所定の期間内に限定するなどの方法が、広く知られている。
【0010】
情報は、一種の信号と考えることができ、確率論や統計学などの分野で、研究されており、クロード・シャノンが情報理論を確立したことが知られている。例えば、情報量(エントロピーとも)は、あるできごと(事象)が起きた際、出来事の起こりにくさの度合い、として定義されることができ、頻繁に起こるできごと(たとえば「犬が人を噛む」)が起こったことを知ってもそれはたいした「情報」にはならないが、逆に滅多に起こらないできごと(たとえば「人が犬を噛む」)が起これば、それはより多くの「情報」を含んでいると考えられる。情報量は、その出来事がどれだけの情報をもっているかの尺度であるとみなすことができる。
【0011】
また、情報量は、社会における認識の広まり具合の程度や、時間の経過と関連している、ということを理解することは容易である。例えば、情報量は、時間の経過とともに、実際に起こった結果や、周知性の度合いに基づいて、変化する。また、例えば、コインを投げて裏表のどちらが出るか、わからない場合で、その確率が半々である場合に、事前に情報として知っていた場合に、情報量や情報の価値は最大となる。また、裏表のどちらかが既に出た後では、情報量や情報の価値は最小となる。
【0012】
この法則性は、図1のように、関数で表すことができ、エントロピー関数として知られている。一般的には、時間の経過とともに、所定の情報を知る人が増えた場合に、周知性の度合いが高まるにつれて、情報量や情報の価値が減り、新規性を喪失していくと理解することは容易である。
【0013】
以上のような法則性は、ゲーム内情報や、ゲームの機能についても、当てはまると考えることができる。図2は、一般的なゲーム内情報やゲーム機能と、手出し情報の性質の違いを表した模式図である。
【0014】
一般的なゲーム内情報や機能は、図2(A)のように、所定の期間にわたり、周知化により、徐々に、希少価値と有用性が低くなり、相対的に古くなることが知られている。
【0015】
手出し情報は、図2(B)のように、麻雀ゲームの一局ごとに、所定の期間、有用性を持ち、その局が終わると、有用性が無くなり、また、麻雀ゲームは、一局ごとに、新しい牌の構成で行われるため、麻雀ゲームの一局ごとに新しい有用性を発揮するものであり、一般的な情報や機能の性質とは異なる。
【0016】
この手出し情報の性質は、従来、十分には認識されていなかったと考えられる。本発明は、この性質に、新たに着目した。
【0017】
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0018】
これらは次のような欠点があった。
イ)さまざまな、異なる権利間の違いを作るために、継続的に、多くの労力を必要とする場合があった。
ロ)ユーザーの権利に応じた差別化を継続的に行う運用形態において、システムが複雑化していく傾向があった。
本発明は、以上のような欠点をなくすためになされたものである。
【課題を解決するための手段】
【0019】
本発明の麻雀ゲーム進行方法は、二つ以上の異なるユーザーの権利を判定するステップと、二つ以上の異なる手出し情報の表現を行うステップと、ユーザーの権利に応じて、所定の手出し情報の表現を行うステップと、を備えることを特徴とする。
【0020】
本発明の麻雀ゲーム装置は、二つ以上の異なるユーザーの権利を判定する手段と、二つ以上の異なる手出し情報の表現を行う手段と、ユーザーの権利に応じて、所定の手出し情報の表現を行う手段と、を備えることを特徴とする。
【0021】
本発明の麻雀ゲームプログラムは、二つ以上の異なるユーザーの権利を判定する手段と、二つ以上の異なる手出し情報の表現を行う手段と、ユーザーの権利に応じて、所定の手出し情報の表現を行う手段と、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0022】
本発明には、次のような効果がある。
イ)麻雀ゲームシステムにおいて、異なる権利間の違いを作るための、労力を、大幅に軽減する。
ロ)異なる権利を有するユーザー同士が対戦を行う麻雀ゲームシステムにおいて、よりシンプルな、運用形態を提供する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
次に本発明を実施するための最良の形態について図を参照して説明する。本発明は、一般によく知られている麻雀ゲームシステムに、加えて、図7(A)から(F)のように、二つ以上の異なるユーザーの権利を管理するステップと、二つ以上の異なる手出し情報の表現を管理するステップと、ユーザーの権利を判定するステップと、ユーザーの権利に応じて、手所定の手出し情報の表現を行うステップとによって、構成される。
【0024】
図7(A)から(F)を整理すると、本発明は、図7(G)から(I)のように、二つ以上の異なるユーザーの権利を判定するステップと、二つ以上の異なる手出し情報の表現を行うステップと、ユーザーの権利に応じて、所定の手出し情報の表現を行うステップと、から構成されるものである。
【0025】
図3は、この発明の原則に沿ってシステムや方法が実装されてもよいコンピュータ端末1の模式図である。
【0026】
各々のコンピュータ端末1は、サーバ・クライアント構成の要素として、データ通信を行ってもよい。
各々のコンピュータ端末1は、プロセッサ2、記憶装置3、メインメモリ4、リードオンリー・メモリ(ROM)5、一つまたは複数の入力装置6、一つまたは複数の出力装置7、通信インタフェース8、バス9を備えていてもよい。
【0027】
プロセッサ2は、演算処理を行う装置で、機械語と呼ばれる命令を解析し、実行する一つまたは複数の通常プロセッサやマイクロプロセッサがあってもよい。
【0028】
記憶装置3は、番地を付けられた記憶領域の列で、各々の記憶領域には小さな量の情報が格納され、この情報はある場合にはコンピュータに何をすべきかを教える命令であったり、コンピュータが命令を実行する対象となるデータであったりしてもよい。また、記憶装置3は、磁気や光学式のディスクやテープであってもよいし、電源を切ってもデータが消えない不揮発のフラッシュメモリであってもよい。また、記憶装置3は、データの読み書きを行う装置を備えていてもよい。
【0029】
メインメモリ4は、プロセッサ2が直接アクセスすることの出来る記憶装置であって、番地を付けられた記憶領域の列で、各々の記憶領域には小さな量の情報が格納され、この情報はある場合にはコンピュータに何をすべきかを教える命令であったり、コンピュータが命令を実行する対象となるデータであったりしてもよい。
【0030】
リードオンリー・メモリ5は、読み出し専用の記憶装置で、静的情報やプロセッサ2によって使われる静的データや命令を記録してあってもよい。
【0031】
入力装置4は、コンピュータ端末1の利用者がコンピュータ端末1に情報を伝達する装置であって、コンピュータ端末1は、一つまたは複数の入力装置6を備えていてもよい。例えば、入力装置6には、キーボード、マウス、ペンタブレット、マイク、タッチパネル、トラックボールなどがある。
【0032】
出力装置7は、コンピュータ端末1からコンピュータ端末1の利用者に情報を伝達する装置であって、コンピュータ端末1は、一つまたは複数の出力装置1を備えていてもよい。例えば、出力装置7には、ディスプレイ、プリンター、スピーカーなどがある。
【0033】
通信インタフェース8は、コンピュータ端末1が他の端末やシステムと通信することができるようにする装置である。例えば、通信インタフェース8には、イーサネット(登録商標)、無線装置などがある。電気、光、赤外線、磁気を利用したものなど、特に方式は問わない。
【0034】
バス9は、導線の束で、コンピュータ端末1の各装置を相互に接続し、データを伝達している。
【0035】
以上のような構成において、この発明の原則に沿ったコンピュータ端末1は、本発明の構成の各ステップに示されるような特定の演算を行なう。コンピュータ端末1は、メインメモリ4のような読み取り可能な媒体に含まれるソフトウェア命令を実行するプロセッサ2への応答として、これらの演算を行なってもよい。
【0036】
ソフトウェア命令は、記憶装置3のような他の読み取り可能な媒体から、あるいは通信インタフェース8経由で所定の装置から、メインメモリ4に読み込まれてもよい。プロセッサ2は、メインメモリ4の中のソフトウェア命令によって、この発明の原則に沿った所定のプロセスを引き起こしてもよい。
【0037】
あるいは、この発明の原則に沿ったプロセスを実行するソフトウェア命令の代わりに、あるいはそれと一緒に、配線による電気回路を使ってもよい。したがって、この発明の原則に沿った実装は、ハードウェア電気回路やソフトウェアの特定の組み合わせに限定されるものではない。
【0038】
以上のようにして、この発明の原則に沿った所定のプロセスを、例えば、所定のサーバ・クライアント構成のコンピュータ端末1において、実装することができる。
【0039】
図4は、一般によく知られている麻雀ゲームシステムの模式図である。電子的な符号を、麻雀牌に置き換えて表示を行い、電子的な符号を、ネットワーク通信することで、ネットワーク上で、麻雀ゲームを構成することができる。
【0040】
図5(A)は、ユーザーの権利に、それぞれ識別IDや名前を付けて、ユーザーの権利を判定するステップを表した模式図である。権利には、有料の権利のほかに、無料の権利も含まれる。本発明の構成では、上位と下位というように、段階を設けた、二つ以上の異なる権利を判定する構成を用いる。ユーザーの権利に、識別IDや名前を付けて、管理をし、諸条件に応じて、権利を判定することは容易であり、また、権利の関係の上位下位を表す表記や値を付加して管理してもよく、ユーザーの権利を判定する方法や手段は特に限定されない。
【0041】
図5(B)は、二つ以上の異なる、手出し情報の表現の仕方に、それぞれ識別IDを付けて表した際の模式図である。二つ以上の異なる手出し情報の表現を行うステップは、所定の手段を用いて行ってもよい。例えば、コンピューター端末上の、所定のグラフィック表示装置や、所定のグラフィック表示命令プログラムを用いてもよい。手出し情報の表現の仕方に、識別IDや名前を付けて、管理をし、諸条件に応じて、手出し情報の表現を切り替えることは容易であり、また、手出し情報の表現の関係に上位下位を表す表記や値を付加して管理してもよく、所定の手出し情報を表現する方法や手段は特に限定されない。
【0042】
手出し情報の表現の仕方には、手出し情報を表示しないという表現の仕方、手出しか否かを表示する、手出しがどの位置から行われたか、などが含まれるが、特にこれらに限定されず、所定の手出し情報の表現を行う。たとえば、牌を移動したという情報と共に、アニメーション効果を用いて、表現してもよいし、手牌の位置に番号をふり、その番号と共に、捨て牌を表示することで、表現してもよい。
【0043】
また、権利の内容は、手出し情報に関するもの以外に、他の一般的な構成の権利を含めたものであってもよい。すなわち、権利の違いが、手出し情報の表現の違いに対応していればよい。
【0044】
図5(C)は、ユーザーの権利に応じて、所定の手出し情報の表現を行うステップを表した模式図である。識別IDや名前を付けて管理された、所定の条件同士を、関連付けることは容易であり、ユーザーの権利を判定し、判定されたユーザーの権利に応じて、所定の手出し情報の表現を行う方法や手段は特に限定されない。
【0045】
本発明の構成は、ユーザーの権利の上下関係に応じて、手出し情報の情報量の上下関係を対応させて、段階的に、手出し情報の表現を関連付けることが好ましい。
【0046】
本構成によれば、図3(A)のように、識別IDをつけたユーザーの権利に対して、図3(B)のように、所定の、ユーザーの権利の段階に応じて、手出し情報の段階を対応させることができる。例えば、下位の無料の権利のユーザーには、手出しか否かという少ない情報を表示し、上位の有料の権利のユーザーには、手出しか否かという情報のほかに、どの位置から手出しが行われたか、という表示もすることで、より多くの情報を表示し、違いを設けることができる。
【0047】
また、同じ権利を有するユーザー同士の対戦時には、それぞれのユーザーに対して、所定の手出し情報の表現を行ってもよい。例えば、同じ権利を有する場合、どちらのユーザーに対しても、手出し情報の内の、手出しがどの位置から行われたかという情報を表示しないでもよいし、表示してもよいし、所定の表現の仕方を行ってもよい。
【0048】
なお、図1のコンピュータ端末1はサーバ・クライアント構成をしてもよく、1台のコンピュータ端末1の中で、二つ以上の異なる手出し情報の表現を行うステップを構成をし、ユーザーの権利に応じて、表現が有効か無効を切り替えて、所定の手出し情報の表現を行ってもよいし、同一の端末内では、一つだけの手出し情報の表現のみが可能な構成で、異なる二つ以上の端末内で、二つ以上の異なる手出し情報の表現を行うステップを構成をしてもよい。
【0049】
図6は、所定の権利を有するユーザーが対戦した際の、手出し情報の表現の仕方の違いを表した模式図である。
【0050】
図6(A)のように、図6(A1)のアニメーション表現や、図6(A2)の位置情報の表現などがある、手出し情報の表現を行う場合、図6(A3)のように、対戦相手の手牌の情報を類推することができる。
【0051】
また、図6(B1)のように、手出し情報が少ない表現を行う場合、図6(B2)のように、対戦相手の手牌の情報を類推することができにくい。
【0052】
よって、図6(A)の表現を閲覧するユーザーと、図6(B)の表現を閲覧するユーザーが対戦を行った場合、麻雀ゲーム内において、ユーザーの類推の能力に基づいた、情報の格差、ゲーム上の優位性がうまれる可能性があることは明らかである。
【0053】
つまり、本発明の構成によれば、例えば、より上位の権利のユーザーは、より下位の権利のユーザーであれば知り得ない手出し情報を手に入れることができ、より上位の権利のユーザーは、より下位の権利のユーザーに対して、ゲームで対戦した時に、優位性を持つことができる。
【0054】
従来の構成であっても、同様に、より上位の権利のユーザーが、より下位の権利のユーザーであれば知り得ない情報や機能を入手できるようなことは可能であったが、以下のような問題点があった。
【0055】
イ)複雑な情報や機能は不要で、より少ない情報や機能で十分、というユーザーに対して、より情報や機能が多い、ということは、有用でない場合があった。本発明は、手出し情報の情報量の上下関係というシンプルな構成を提供する。
【0056】
ロ)単純に、より上位の権利のユーザーには、ゲーム上の優位性を与える、という構成であれば、麻雀のゲーム性を損なう場合があった。(本発明は、類推上の有意性を提供するものであり、麻雀のゲーム性を損なわない範囲内である可能性がある。)
【0057】
ハ)一般に、情報は、周知化により、希少価値と有用性が低くなることで、相対的に古くなる場合があり、ゲームの提供者は、より新しい情報、より差別化された情報や機能を提供するために、継続的に、労力を使い対処する必要があった。(本発明は、新しく着目された手出し情報の性質により、麻雀ゲームの一局ごとに新しい有用性を発揮する情報を提供する、新しい運用形態である可能性がある。)
【0058】
二)新たな情報や機能を提供することは、希少価値や、有用性を提供することを、目的とするものであるが、同時に、多くのユーザーによって未だ検証されていないものでもある。したがって、必ずしも、多くのユーザーが有用であると考えるかどうかは不明であり、新たな情報や機能の提供ごとに、実際のユーザーの反応を待たねばならないというリスクがあった。(本発明は、麻雀ゲームの提供者が、ユーザーに、容易に有用性を提供することができる、リスクの低い、新しい運用形態である可能性がある。)
【0059】
本発明の構成は、手出し情報を、ユーザーの権利に応じて、段階的に、対応させるステップと手段により、従来の、徐々に古くなる差別化とは異なり、権利が時間の経過と共に古くなりにくく、一局ごとに新たな有用性を発揮することができる、よりシンプルな、運用形態を実施することが可能となる。
【0060】
本発明の構成は、従来の構成とは、以下のような点で異なる。
【0061】
ホ)複雑な情報は不要で、少ない情報でよい、というユーザーであっても、少ない手出し情報でゲームで対戦した際には、上位の権利を有するユーザーに対して、若干の不利を受けることとなる。また、その若干の不利は、手出し情報が、その情報を元に類推することにより、ゲームがより有利な状況になり得る場合がありうるが、あくまで類推に基づくものであり、補助的な情報であるため、受け入れることができる範囲内である可能性がある。
【0062】
ヘ)ユーザーが、より上位の権利を有するユーザーに対して、手出し情報上の不利を受け入れることができない場合、より上位の、明確で恒常化された権利を購入するという、経済的な動機付けを与えることができる。
【0063】
ト)ユーザーが、より上位の権利を有するユーザーに対して、手出し情報上の不利を受け入れる場合、必ずしも、不利益だけではなく、より上位の権利を購入したユーザーが支払ったコストにより、従来は、手に入れることができなかった手出し情報以外の別の情報や別の新しい機能を、無料や、より安価に手に入れることができる場合がある。
【0064】
チ)麻雀ゲームの提供者は、未検証の新しい情報や新しい機能の考案や開発にかかる、リスクを大幅に軽減することができる。
【0065】
リ)本発明の構成は、実装が、容易であり、麻雀ゲームの提供者は、従来の、継続的な差別化を行う場合と比較して、労力を大幅に軽減することができる。
【0066】
したがって、本発明は、従来の麻雀ゲームにおいて、異なる権利を有するユーザー同士が対戦する際に、より十分な考慮がされていなかった点を、新たに改良するものであり、産業上の利用価値を、高めるものであるといえる。
【図面の簡単な説明】
【0067】
【図1】本発明の構成を表すステップ図である。
【図2】情報量とエントロピー関数についての説明図である。
【図3】一般的なゲーム内情報や機能と、手出し情報の違いに関するイメージ図である。
【図4】コンピューター端末のイメージ図である。
【図5】麻雀ゲームシステムのイメージ図である。
【図6】本発明の構成例を表すイメージ図である。
【図7】異なる手出し情報の表現例を表すイメージ図である。
【符号の説明】
【0068】
図2(A) 一般的な情報やゲーム機能の価値と時間の経過の関係のイメージ図
図2(B) 手出し情報の価値と時間の経過の関係のイメージ図
図3(1) コンピューター端末のイメージ図
図3(2) プロセッサのイメージ図
図3(3) 記憶装置のイメージ図
図3(4) メインメモリのイメージ図
図3(5) ROMのイメージ図
図3(6) 入力装置のイメージ図
図3(7) 出力装置のイメージ図
図3(8) 通信インターフェースのイメージ図
図3(9) バスのイメージ図
図4(A) サーバーの構成イメージ図
図4(B) クライアントの構成イメージ図
図5(A) ユーザーの権利を管理するプロセスのイメージ図
図5(B) 手出し情報の表現を管理するプロセスのイメージ図
図5(C) 所定の対応関係を管理するプロセスのイメージ図
図6(A) 情報の多い手出し情報の表現例のイメージ図
図6(A1) アニメーション表現のイメージ図
図6(A2) 7の位置から捨て牌が行われたという位置情報を付加した場合のイメージ図
図6(A3) 手出し情報から、手牌を類推した場合のイメージ図
図6(B) 情報の少ない手出し情報の表現例のイメージ図
図6(B1) 手出し情報なしという、手出し情報の表現を行った場合のイメージ図
図6(B2) 手出し情報なしという、手出し情報の表現から、手牌を類推した場合のイメージ図
図7(A) 図4(A)のゲーム進行管理に対応するプロセスのステップ図
図7(B) 二つ以上の異なる権利を管理するプロセスのステップ図
図7(C) 二つ以上の異なる手出し情報の表現を管理するプロセスのステップ図
図7(D) ユーザーの権利を判定するプロセスのステップ図
図7(E) ユーザーの権利に応じた手出し情報の表現を行うプロセスのステップ図
図7(F) AからFまでのステップの結果、手出し情報の格差ができるプロセスのステップ図
図7(G) 二つ以上の異なるユーザーの権利を判定するプロセスのステップ図
図7(H) 二つ以上の異なる手出し情報の表現を行うプロセスのステップ図
図7(I) ユーザーの権利に応じて、所定の手出し情報の表現を行うプロセスのステップ図

【特許請求の範囲】
【請求項1】
二つ以上の異なるユーザーの権利を判定するステップと、二つ以上の異なる手出し情報の表現を行うステップと、ユーザーの権利に応じて、所定の手出し情報の表現を行うステップと、を備える麻雀ゲーム進行方法。
【請求項2】
二つ以上の異なるユーザーの権利を判定する手段と、二つ以上の異なる手出し情報の表現を行う手段と、ユーザーの権利に応じて、所定の手出し情報の表現を行う手段と、を備える麻雀ゲーム装置。
【請求項3】
二つ以上の異なるユーザーの権利を判定する手段と、二つ以上の異なる手出し情報の表現を行う手段と、ユーザーの権利に応じて、所定の手出し情報の表現を行う手段と、を備える麻雀ゲームプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2011−136122(P2011−136122A)
【公開日】平成23年7月14日(2011.7.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−299632(P2009−299632)
【出願日】平成21年12月29日(2009.12.29)
【出願人】(300065372)
【Fターム(参考)】