説明

(メタ)アクリロイル基含有ポリウレタン、(メタ)アクリロイル基含有ポリウレタンの製造方法、ラジカル重合性樹脂組成物、硬化物

【課題】高い引張伸び率と、引張弾性率及び高い機械的強度とを両立した硬化物を形成可能なラジカル重合性樹脂組成物及び硬化物、並びにラジカル重合性樹脂組成物に用いることができる(メタ)アクリロイル基含有ポリウレタン及び該ポリウレタンの製造方法の提供。
【解決手段】式(I)で示される(メタ)アクリロイル基含有ポリウレタン(A)(式(I)中のLは、ポリカーボネート構造を表し、Mはポリカーボネート構造、ポリオキシアルキレン基及びアルキレン基からなる群より選ばれる1種以上を有する構造であり、Tはアルキレン基である。Xは(メタ)アクリロイル基を含む原子団を表す。);前記ポリウレタン(A)とラジカル重合性不飽和単量体(B)とを含有するラジカル重合性樹脂組成物;前記ラジカル重合性樹脂組成物を硬化して得られる硬化物。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は(メタ)アクリロイル基含有ポリウレタン及びその製造方法、並びに、(メタ)アクリロイル基含有ポリウレタンを含有するラジカル重合性樹脂組成物及びそれを用いた硬化物に関する。
【背景技術】
【0002】
高い引張伸び率と高い機械的強度(弾性率、強さ)とを備えた硬化物を形成可能な熱硬化性樹脂は、例えば複雑形状の成形品や大型成形品の製造に使用でき、かつ、クラック等を引き起こしにくいことから、成形材料等をはじめとする様々な分野への適用が期待されている。
しかし、従来の熱硬化性樹脂を用いて得られる高い引張伸び率を備えた硬化物は、通常、機械的強度(弾性率、強さ)の点で十分でなく、外部からの強い力によって、硬化物の変形等を引き起こす場合があった。
一方、従来の熱硬化性樹脂を用いて得られる機械的強度に優れた硬化物は、前記引張伸び率の点で十分でなく、脆いため、例えば機械部品、電気・電子分野部材、鉄道・車両部材、土木建築分野材料等の用途で使用が制限される場合があった。そのため、高い伸び率を有し、かつ、高い機械的強度を有する硬化物を形成可能な樹脂の開発が求められていた。
【0003】
通常、高い引張伸び率と高い機械的強度とはトレードオフの関係にあるため、それらを両立した高靭性の硬化物を形成可能な熱硬化性樹脂の開発が検討されている。
例えば、ポリカーボネート原料を用いたウレタン(メタ)アクリレートと不飽和単量体からなる樹脂をシート状に硬化させ、成形用金型に置き、その上にシートモールドコンパウンド(SMC)を重ね、シートを加熱延伸賦形させながら、シートモールドコンパウンドと一体成形して得られるシート状硬化物が知られている(特許文献1参照)。
しかしながら、前記シート状硬化物も、依然として高い伸び率と高い機械的強度とを両立することは困難であり、また、脆さの改良も十分ではなかった。
【0004】
また、前記熱硬化性樹脂としては、ビニルエステルオリゴマーやウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー等の(メタ)アクリレートオリゴマー、分子内に1個以上のマレイン酸エステル及び/またはフマル酸エステル単位を有するオリゴマーおよび重合性モノマーを含むラジカル重合性樹脂組成物が知られており、前記(メタ)アクリレートオリゴマーとしては、具体的にはトリレンジイソシアナートとポリエチレングリコールとヒドロキシプロピルアクリレートとを反応させて得られるウレタンアクリレートオリゴマーを使用できることが開示されている(特許文献2参照)。
しかし、前記樹脂組成物を用いて得られた硬化物は、機械的強度の点で優れるものの、引張伸び率の点で十分でないため、やはり、それらを両立できない場合があった。
また、前記熱硬化性樹脂としては、ポリエステル系ポリオールとイソシアネート化合物からなるウレタンアクリレートとを含む塗料用バインダーが報告されている(特許文献3参照)。
しかし、前記ウレタンアクリレートを用いて得られる硬化物は、引張伸び率の点で優れていたものの、強度等の機械的強度の点で、未だ十分なく、成形材料として使用できるものではなかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2001−288230号公報
【特許文献2】特開2004−10771号公報
【特許文献3】特開昭61−190519号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、高い引張伸び率と、引張弾性率及び引張強さ等の高い機械的強度とを両立した硬化物を形成可能なラジカル重合性樹脂組成物及びそれを用いた硬化物、並びにラジカル重合性樹脂組成物に用いることができる(メタ)アクリロイル基含有ポリウレタン及び該(メタ)アクリロイル基含有ポリウレタンの製造方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、下記一般式(I)で示される(メタ)アクリロイル基含有ポリウレタン(A)、及びそれとラジカル重合性不飽和単量体(B)とを含むラジカル重合性樹脂組成物に関するものである。
【0008】
【化1】

(一般式(I)中のLは、数平均分子量900〜2500のポリカーボネート構造を表し、Mはポリカーボネート構造、ポリオキシアルキレン基及びアルキレン基からなる群より選ばれる1種以上を有する構造であり、Tは直鎖状または分岐鎖状アルキレン基、脂肪族環式構造を有するアルキレン基または芳香族構造を有するアルキレン基である。Xは(メタ)アクリロイル基を含む原子団を表す。)
【0009】
また、本発明は、ポリカーボネートポリオール(a1)及びポリイソシアネート(a2)を、前記ポリカーボネートポリオール(a1)の有する水酸基と前記ポリイソシアネート(a2)の有するイソシアネート基とのモル比[イソシアネート基/水酸基]が1.8〜2.3となる範囲で反応させることによって分子末端にイソシアネート基を有するポリウレタン(a3)を得、次いで、前記ポリウレタン(a3)と、脂肪族環式構造及びポリカーボネート構造を有する数平均分子量500〜1000のポリカーボネートポリオール、数平均分子量100〜550のポリオキシアルキレンポリオール、及び、数平均分子量60〜550のアルキレンポリオールからなる群より選ばれる1種以上のポリオール(a4)とを、前記ポリウレタン(a3)の有するイソシアネート基と前記ポリオール(a4)の有する水酸基とのモル比[イソシアネート基/水酸基]が1.8〜2.3となる範囲で反応させることによってポリウレタン(a5)を得、次いで、前記ポリウレタン(a5)と、水酸基及び(メタ)アクリロイル基含有化合物(a6)と反応させることによって得ることを特徴とする(メタ)アクリロイル基含有ポリウレタン(A)の製造方法に関するものである。
さらに、本発明は、前記ラジカル重合性樹脂組成物を硬化して得られる硬化物に関するものである。
【発明の効果】
【0010】
本発明の(メタ)アクリロイル基含有ポリウレタン(A)及びそれを含むラジカル重合性樹脂組成物であれば、高い引張伸び率と高い機械的強度とを両立した硬化物を形成できることから、例えば機械部品、電気・電子分野部材、鉄道・車両部材、土木建築分野材料等の各種成形品の製造に使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】実施例3で得られたポリウレタン(I)のIRスペクトル図である。
【図2】実施例6で得られたポリウレタン(I)のIRスペクトル図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明の(メタ)アクリロイル基含有ポリウレタン(A)は、下記一般式(I)で示されるものである。
【0013】
【化2】

(一般式(I)中のLは、数平均分子量900〜2500のポリカーボネート構造を表し、Mはポリカーボネート構造、ポリオキシアルキレン基及びアルキレン基からなる群より選ばれる1種以上を有する構造であり、Tは直鎖状または分岐鎖状アルキレン基、脂肪族環式構造を有するアルキレン基または芳香族構造を有するアルキレン基である。Xは(メタ)アクリロイル基を含む原子団を表す。)
【0014】
前記一般式(I)中のLは、数平均分子量900〜2500のポリカーボネート構造であり、好ましくは数平均分子量1000〜2000である。前記Lがポリカーボネート構造ではなく、ポリエステル構造やポリエーテル構造である(メタ)アクリロイル基含有ポリウレタンである場合、高い引張伸び率を備えた硬化物を得ることができるものの、機械的強度の点で十分でない場合がある。
一方、前記Lがポリカーボネート構造であっても、その数平均分子量が900未満であると、得られる硬化物の引張伸び率の低下を引き起こす場合があり、前記数平均分子量が2500を超えると、得られる樹脂硬化物が白濁し、機械的強度の低下を引き起こす場合がある。
なお、本明細書及び特許請求の範囲内において、ポリカーボネート構造とは、炭酸エステル(−O−C(=O)−O−)をその構造内に複数有する構造をいう。
【0015】
前記Lは、本発明の(メタ)アクリロイル基含有ポリウレタン(A)を製造する際に使用するポリオールとしてポリカーボネートポリオールを使用することによって、ポリカーボネート構造とすることができる。製造する際のポリカーボネートポリオールとしては、後述するポリカーボネートポリオール(a1)として挙げるものを用いることができる。
前記Lとしてのポリカーボネート構造は、その構造中にカーボネート結合を4〜30個程度有するものを使用することが好ましい。
前記Lは、具体的には、下記一般式(V)で示される構造を有するものであることが好ましい。
【0016】
【化3】

(式中、Rは炭素数2〜8のアルキレン基であり、nは4〜30の整数である。式中の複数のRは、それぞれ同じであっても、異なっていてもよい。)
【0017】
また、前記一般式(I)中のMは、ポリカーボネート構造、ポリオキシアルキレン基及びアルキレン基からなる群より選ばれる1種以上を有する構造である。前記Mは、前記したいずれの構造であっても良い。
また、本明細書及び特許請求の範囲内において、アルキレン基とは、メチレン基又は、脂肪族飽和炭化水素基の異なる2つの炭素原子に結合する2個の水素原子を除いて生じる2価の基をいい、メチレン基、エチレン基、直鎖状且つ炭素数3以上の脂肪族飽和炭化水素基の両端の炭素原子に結合する水素原子をそれぞれ1個除いた基(ポリメチレン基)、前記ポリメチレン基以外の鎖状の2価の脂肪族飽和炭化水素基、及び環状の2価の脂肪族飽和炭化水素基を総称していう。
【0018】
前記Mは、前記一般式(I)中のLと比較して、比較的低分子量であることが好ましい。具体的には、前記Mが脂肪族環式構造及びポリカーボネート構造を有する場合、その数平均分子量は470〜970であることが好ましく、前記Mがポリオキシアルキレン基である場合、その数平均分子量は70〜520であることが好ましく、前記Mがアルキレン基である場合、その数平均分子量は30〜520であることが、得られる硬化物の機械的強度を向上できるため好ましい。
【0019】
より具体的には、前記Mは、数平均分子量が30〜520のアルキレン基であることが、引張強さを更に向上するうえで好ましく、前記アルキレン基は、直鎖アルキレン基または脂肪族環式構造含有アルキレン基であることがより好ましい。
一方、得られる皮膜等の引張伸び率を更に向上する場合、前記Mとしては、シクロヘキサンジメタノールと炭酸エステルとを反応させて得られる数平均分子量500〜1000の脂肪族環式構造含有ポリカーボネートポリオールから誘導される構造、または、数平均分子量70〜520のポリオキシエチレン構造を使用することが好ましい。
【0020】
本発明の(メタ)アクリロイル基含有ポリウレタン(A)を製造する際に使用するポリオールとして、後述するポリカーボネートポリオール(a1)とともに、ポリカーボネート構造やポリオキシアルキレン、アルキレン基等を有するポリオール(後述するポリオール(a4))を組み合わせ使用することによって、前記した構造Mを形成することができる。
【0021】
また、前記一般式(I)中のTは直鎖状または分岐鎖状アルキレン基、脂肪族環式構造を有するアルキレン基または芳香族構造を有するアルキレン基である。
本発明の(メタ)アクリロイル基含有ポリウレタン(A)を製造する際に使用するポリイソシアネートとして前記アルキレン基を有するポリイソシアネートを使用することによって、前記したT構造を形成することができる。
【0022】
また、前記一般式(I)中のXは、(メタ)アクリロイル基を含む原子団である。具体的には、後述する水酸基及び(メタ)アクリロイル基含有化合物(a6)由来の構造が挙げられ、該構造は本発明のポリウレタン(A)の分子中に(メタ)アクリロイル基を付与する。前記(メタ)アクリロイル基は、ポリウレタン(A)の分子末端にそれぞれ1〜2個存在することが好ましい。
【0023】
前記(メタ)アクリロイル基含有ポリウレタン(A)としては、2000〜8000の分子量を有するものを使用することが好ましく、2700〜7200の分子量のものを使用することがより好ましい。なお、前記分子量は、(メタ)アクリロイル基含有ポリウレタン(A)を構成する原子の式量に基づき、その合計量から求められる値を指す。
【0024】
前記(メタ)アクリロイル基含有ポリウレタン(A)は、例えばポリカーボネートポリオール(a1)とポリイソシアネート(a2)とを反応させることによって分子末端にイソシアネート基を有するポリウレタン(a3)を得る工程[p]、前記ポリウレタン(a3)と、脂肪族環式構造及びポリカーボネート構造を有する数平均分子量500〜1000のポリカーボネートポリオール、数平均分子量100〜550のポリオキシアルキレンポリオール、及び、数平均分子量60〜550のアルキレンポリオールからなる群より得られる1種以上のポリオール(a4)とを反応させることによって分子末端にイソシアネート基を有するポリウレタン(a5)を得る工程[q]、及び、前記ポリウレタン(a5)と、水酸基及び(メタ)アクリロイル基含有化合物(a6)とを反応させる工程[r]を経ることによって製造することができる。
【0025】
前記工程[p]は、ポリカーボネートポリオール(a1)とポリイソシアネート(a2)とを反応させることによって分子末端にイソシアネート基を有するポリウレタン(a3)を得る工程である。
本発明の(メタ)アクリロイル基含有ポリウレタン(A)は、その構造を前記一般式(I)で示されるものに制御することによって、得られる硬化物の高引張伸び率と高機械的強度の両立を実現したものである。
したがって、前記(メタ)アクリロイル基含有ポリウレタン(A)を製造する際には、その製造原料を逐次供給させ反応させることもまた重要である。
【0026】
前記ポリカーボネートポリオール(a1)とポリイソシアネート(a2)との反応は、前記ポリカーボネートポリオール(a1)の有する水酸基と前記ポリイソシアネート(a2)の有するイソシアネート基とのモル比が、[イソシアネート基/水酸基]=1.8〜2.3の範囲で行うことが、前記一般式(I)で示される(メタ)アクリロイル基含有ポリウレタン(A)を製造するとともに、高引張伸び率と高機械的強度とを両立した硬化物を形成するうえで好ましい。
【0027】
前記工程[p]においては、例えばテトラブチルチタネート、テトラプロピルチタネート、テトラエチルチタネート等の有機チタン化合物、オクチル酸錫、ジブチル錫オキシド、シブチル錫ジラウレート等の有機錫化合物、さらには、塩化第一錫、臭化第一錫、ヨウ化第一錫等の酸やアルカリ等の触媒を、必要に応じて使用することができる。これらの触媒の添加量は、全仕込み量に対して10〜10,000ppmであることが好ましい。
【0028】
前記工程[p]においては、例えばハイドロキノンモノメチルエーテル、d−t−ブチルハイドロキノン、p−t−ブチルカテコール、フェノチアジン等の重合禁止剤を、必要に応じて使用することができる。前記重合禁止剤の使用量は、全仕込み量に対して10〜10,000ppmが適量であることが好ましい。
【0029】
また、前記工程[q]は、前記工程[p]で得た分子末端にイソシアネート基を有するポリウレタン(a3)と前記ポリオール(a4)とを反応させることによって分子末端にイソシアネート基を有するポリウレタン(a5)を得る工程である。
前記ポリウレタン(a3)と前記ポリオール(a4)との反応は、前記ポリウレタン(a3)の有するイソシアネート基と、前記ポリオール(a4)の有する水酸基とのモル比が、[イソシアネート基/水酸基]=1.8〜2.3となる範囲で反応させることが、前記一般式(I)で示される(メタ)アクリロイル基含有ポリウレタン(A)を製造するとともに、高引張伸び率と高機械的強度とを両立した硬化物を形成するうえで好ましい。
前記工程[q]では、全仕込み量に対して10〜10,000ppmの触媒や重合禁止剤を必要に応じて使用することができる。これら触媒、重合禁止剤としては、上記工程[p]で挙げたものと同様のものを用いることができる。
【0030】
また、前記工程[r]は、前記工程[q]で得たポリウレタン(a5)と、水酸基及び(メタ)アクリロイル基含有化合物(a6)とを反応させる工程である。
具体的には、前記ポリウレタン(a5)が分子末端に有するイソシアネート基と、前記水酸基及び(メタ)アクリロイル基含有化合物(a6)の有する水酸基とを反応させる工程である。
前記反応は、前記ポリウレタン(a5)の有するイソシアネート基と、前記水酸基及び(メタ)アクリロイル基含有化合物(a6)の有する水酸基とのモル比が、[イソシアネート基/水酸基]=0.8〜1.3となる範囲で反応させることが、前記一般式(I)で示される(メタ)アクリロイル基含有ポリウレタン(A)を製造するとともに、高引張伸び率と高機械的強度とを両立した硬化物を形成するうえで好ましい。
前記工程[r]では、全仕込み量に対して10〜10,000ppmの触媒や重合禁止剤を必要に応じて使用することができる。これら触媒、重合禁止剤としては、上記工程[p]で挙げたものと同様のものを用いることができる。
【0031】
前記(メタ)アクリロイル基含有ポリウレタン(A)を製造する工程は、全体を通して窒素雰囲気下で50〜100℃程度の範囲で行うことが好ましい。前記工程[p]〜[r]はいずれも、無溶剤下で行うこともできるが、必要に応じて有機溶剤や後述する重合性不飽和単量体(B)を溶媒として使用することもできる。
【0032】
前記(メタ)アクリロイル基含有ポリウレタン(A)の製造に使用可能な前記ポリカーボネートポリオール(a1)としては、例えば炭酸エステルとポリオールとを反応させて得られるものや、ホスゲン等とを反応させて得られるものを使用することができる。前記ポリカーボネートポリオール(a1)は、前記一般式(I)中のLを形成しうるものである。
【0033】
前記炭酸エステルとしては、メチルカーボネートや、ジメチルカーボネート、エチルカーボネート、ジエチルカーボネート、シクロカーボネート、ジフェニルカーボネ−ト等を使用することできる。
前記炭酸エステルと反応しうるポリオールとしては、例えば1,2−エチレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,2−プロピレングリコール、α,ω−ジエチレングリコール、α,ω−ジプロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ヘプタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、シクロヘキサンジメタノール、1,4−シクロヘキサンジオール等を使用することができる。
【0034】
前記ポリカーボネートポリオール(a1)としては、脂肪族ポリカーボネートポリオールや脂肪族環式構造含有ポリカーボネートポリオールを使用することが、硬化物が高い機械的強度を有する理由により好ましい。
前記ポリカーボネートポリオール(a1)としては、構造を制御されたポリウレタン(a1)が得られる理由から、分子両末端に水酸基をそれぞれ1個有するポリカーボネートジオールを使用することが好ましい。また、前記ポリカーボネートポリオール(a1)の水酸基価は、40〜130KOHmg/gの範囲であることが好ましい。
前記ポリカーボネートポリオール(a1)としては、一般式(I)中の構造Lである数平均分子量900〜2500のポリカーボネート構造を形成するうえで、その水酸基価から求めた数平均分子量が930〜2530であるポリカーボネートポリオールを使用することが好ましい。
【0035】
前記工程[p]で使用するポリイソシアネート(a2)としては、例えば、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ノルボルネンジイソシアネート、水添キシリレンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート等の脂肪族系または脂環族ジイソシアネート、これらの異性体、又はこれらとこれら異性体との混合物等を使用することができ、これらを単独で又は2種以上併用して使用することができる。
また、2、4−トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、トリジンジイソシアネート、ナフチレンジイソシアネート等の芳香族系を有するジイソシアネートを併用しても良い。前記ポリイソシアネート(a2)としては、得られる硬化物の耐候性や耐変色性を付与する観点から、脂環式あるいは脂肪族ポリイソシアネートを使用することが好ましく、イソホロンジイソジイソシアネートを使用することが好ましい。
【0036】
また、工程[q]で使用する前記ポリオール(a4)は、前記一般式(I)中の構造Mを付与するうえで使用するものである。
前記ポリオール(a4)としては、ポリカーボネート構造、ポリオキシアルキレン基及びアルキレン基からなる群より選ばれる1種以上を有するものを使用することができる。
具体的には、前記ポリオール(a4)としては、ポリカーボネートポリオールやポリエーテルポリオール、アルキレングリコール等を使用することができる。
【0037】
前記ポリカーボネートポリオールとしては、前記ポリカーボネートポリオール(a1)で例示したものと同様のものを使用することができるが、なかでも、シクロヘキサンポリカーボネートジオール等の脂肪族環式構造を有するポリカーボネートポリオールを使用することが、引張伸び率を更に向上できるため好ましい。
【0038】
前記ポリオール(a4)に使用可能なポリオキシアルキレンポリオール(ポリエーテルポリオール)としては、例えばポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、水添ビスフェノールAのエチレンオキサイドもしくはプロピレンオキサイドもしくはブチレンオキサイド(テトラヒドロフランを含む)付加物等を使用することができる。
なかでも、前記ポリエーテルポリオールとしては、ポリエチレングリコールを使用することが、引張伸び率を更に向上できるため好ましい。
【0039】
前記ポリオール(a4)に使用可能なアルキレンポリオール(アルキレングリコール)としては、例えばエチレングリコール、1,2−もしくは1,3−プロピレングリコール、1,3−もしくは1,4−ブチレングリコール、ネオペンチルグリコール、2−メチル1,3−プロピレングリコール、2、2‘−ジエチル1,3−プロピレングリコール、2−エチル2−ブチル1,3−プロピレングリコール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノール、水添ビスフェノールA等を使用することができる。
なかでも、前記アルキレングリコールとしては、直鎖アルキレン基または脂肪族環式構造含有アルキレン基を有するグリコールを使用することが好ましく、エチレングリコール、シクロヘキサンジメタノール、又は水添ビスフェノールAを使用することが、得られる硬化物の引張強さを更に向上するうえで好ましい。
【0040】
前記工程[r]で使用する水酸基及び(メタ)アクリロイル基含有化合物(a6)としては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等の水酸基を1個有する(メタ)アクリレートや、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート等の様な水酸基を2個有するアルコールのモノ(メタ)アクリレート、トリス(ヒドロキシエチル)イソシアヌル酸やトリメチロールプロパンのジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート等を使用することができる。なかでも水酸基を1個含有する(メタ)アクリレートを使用することが好ましい。
【0041】
前記方法で得られた本発明の(メタ)アクリロイル基含有ポリウレタン(A)は、コーティング剤や接着剤、成形材料などの様々な用途に使用可能である。なかでも、前記(メタ)アクリロイル基含有ポリウレタン(A)とラジカル重合性不飽和単量体(B)等とを含有するラジカル重合性樹脂組成物は、もっぱら硬化物(成形材料)に使用することができる。
【0042】
本発明のラジカル重合性樹脂組成物は、前記(メタ)アクリロイル基含有ポリウレタン(A)と、ラジカル重合性不飽和単量体(B)とを含むものであって、前記(メタ)アクリロイル基含有ポリウレタン(A)が、前記ラジカル重合性不飽和単量体(B)中に溶解または分散したものであることが好ましい。
前記ラジカル重合性不飽和単量体(B)としては、例えばスチレン、ビニルトルエン、メチルスチレン、パラメチルスチレン、クロロスチレン、ジクロロスチレン、ビニルナフタレン、エチルビニルエーテル、メチルビニール、ケトンメチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、メチル(メタ)アクリレート、アクリロニトリル、(メタ)アクリロニトリル、グリシジル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、N−ビニルピロリドン、1−ビニルイミダゾール、イソボルニル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフィリル(メタ)アクリレート、カルビトール(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、1,3−ブタンジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸エステルネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールモノヒドロキシペンタ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、グリセロールジ(メタ)アクリレート、メトキシジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、メトキシトリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、EO変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、PO変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレートを単独または2種類以上組み合わせて使用することができる。なかでも、スチレンもしくはメチルメタクリレートを使用することが、成形性の重要な要因である樹脂溶液粘度を低下させ、引張伸び率をより一層高めるうえで好ましい。
【0043】
本発明のラジカル重合性樹脂組成物は、前記ラジカル重合性樹脂組成物の100質量部に対して、前記(メタ)アクリロイル基含有ポリウレタン(A)を30〜70質量部、前記ラジカル重合性不飽和単量体(B)を70〜30質量部を含むものであることが好ましい。
【0044】
また、本発明のラジカル重合性樹脂組成物を硬化させる際に空気による硬化阻害を防ぐ目的で、前記(a6)成分の一部として水酸基含有アリルエーテル化合物を併用して用いることもできる。水酸基含有アリルエーテル化合物としては、例えば、エチレングリコールモノアリルエーテル、ジエチレングリコールモノアリルエーテル、トリエチレングリコールモノアリルエーテル、ポリエチレングリコールモノアリルエーテル、プロピレングリコールモノアリルエーテル、ジプロピレングリコールモノアリルエーテル、トリプロピレングリコールモノアリルエーテル、ポリプロピレングリコールモノアリルエーテル、1,2−ブチレングリコールモノアリルエーテル、1,3−ブチレングリコールモノアリルエーテル、ヘキシレングリコールモノアリルエーテル、オクチレングリコールモノアリルエーテル、トリメチロールプロパンジアリルエーテル、グリセリンジアリルエーテル、ペンタエリスリトールトリアリルエーテル等の多価アルコール類のアリルエーテル化合物等が挙げられ、水酸基を1個有するアリルエーテル化合物が好ましい。
【0045】
本発明のラジカル重合性樹脂組成物は、活性エネルギー線による硬化、過酸化物の使用による加熱硬化、過酸化物と還元剤の使用による常温硬化、のいずれの硬化方法によっても硬化でき、硬化物を得ることができる。
過酸化物を使用して加熱硬化させる際には、硬化剤として例えばジアシルパーオキサイド系、パーオキシエステル系、ハイドロパーオキサイド系、ジアルキルパーオキサイド系、ケトンパーオキサイド系、パーオキシケタール系、アルキルパーエステル系、パーカーボネート系等の過酸化物を使用することができる。
前記過酸化物は、本発明のラジカル重合性組成物の100質量部に対して、0.1〜10質量部の範囲で使用することが好ましく、1〜5質量部の範囲で使用することがより好ましい。
【0046】
また、本発明のラジカル重合性組成物を常温硬化させる際には、上記過酸化物と、硬化促進剤として、ナフテン酸コバルト、オクテン酸コバルトなどの有機金属塩やジメチルアニリン、ジエチルアニリン、パラトルイジンなどの芳香族アミン化合物とを組み合わせ使用することができる。
前記硬化促進剤は、本発明のラジカル重合性組成物の100質量部に対して、0.1〜10質量部の範囲で使用することが好ましく、1〜5質量部の範囲で使用することがより好ましい。
【0047】
活性エネルギー線によって硬化させる際には、硬化剤として光重合開始剤を使用することが好ましい。
前記光重合開始剤としては、例えば、ベンゾフェノン、4,4−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、2,4,6−トリメチルベンゾフェノン、メチルオルソベンゾイルベンゾエート、4−フェニルベンゾフェノン、t−ブチルアントラキノン、2−エチルアントラキノンや、2,4−ジエチルチオキサントン、イソプロピルチオキサントン、2,4−ジクロロチオキサントン等のチオキサントン類;ジエトキシアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、ベンジルジメチルケタール、1−ヒドロキシシクロヘキシル−フェニルケトン、2−メチル−2−モルホリノ(4−チオメチルフェニル)プロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタノン等のアセトフェノン類;ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル等のベンゾインエーテル類;2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルホスフィンオキサイド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルホスフィンオキサイド等のアシルホスフィンオキサイド類、メチルベンゾイルホルメート、1,7−ビスアクリジニルヘプタン、9−フェニルアクリジン等を使用することができる。
【0048】
活性エネルギー線によって硬化させる場合には、必要に応じて前記光重合開始剤とともに、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、N−メチルジエタノールアミン、4−ジメチルアミノ安息香酸メチル、4−ジメチルアミノ安息香酸エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸アミル、4−ジメチルアミノアセトフェノン等公知の光増感剤を使用しても良い。
前記光重合開始剤、光増感剤は、それぞれ、本発明のラジカル重合性組成物の100質量部に対して、0.1〜10質量部の範囲で使用することが好ましく、1〜5質量部の範囲で使用することがより好ましい。
【0049】
また、本発明のラジカル重合性樹脂組成物は、必要に応じて重合禁止剤を使用しても良い。前記重合禁止剤としては、例えば、トリハイドロキノン、ハイドロキノン、1,4−ナフトキノン、パラベンゾキノン、トルハイドロノン、p−tert−ブチルカテコール、2,6−tert−ブチル−4−メチルフェノール等が挙げられる。重合禁止剤の使用量は、ラジカル重合性組成物中10〜1000ppmが好ましい。メチルフェノール等が挙げられる。重合禁止剤の使用量は、樹脂組成物中10〜1000ppmが好ましい。
【0050】
本発明のラジカル重合性樹脂組成物は、通常使用されている公知の硬化剤を添加して硬化する。例えば、硬化剤としては、前記過酸化物から選択される1種類以上のものが挙げられる。硬化剤の使用量は、樹脂組成物100質量部に対して、0.1〜10質量部が好ましく、1〜5質量部がより好ましい。
【0051】
本発明のラジカル重合性樹脂組成物には、一般的に知られている不飽和ポリエステル樹脂、ビニルエステル樹脂、ビニルウレタン樹脂、ポリエステル(メタ)アクリレート樹脂、ポリイソシアネート、ポリエポキシド、アクリル樹脂類、アルキッド樹脂類、尿素樹脂類、メラニン樹脂類、ポリ酢酸ビニル、酢酸ビニル系共重合体、ポリジエン系エラストマー、飽和ポリエステル類、飽和ポリエーテル類;ニトロセルローズ、セルローズアセテートブチレートなどのセルローズ誘導体;アマニ油、桐油、大豆油、ヒマシ油、エポキシ化油等の油脂類;等、他の慣用の天然および合成高分子化合物を添加できる。
【0052】
また、本発明のラジカル重合性樹脂組成物にガラス繊維、炭素繊維、有機繊維、金属繊維等を強化材として5〜70質量%添加して成形物とすることができる。これら繊維強化材は、有機繊維強化材との併用が、環境面からも好ましい。
本発明のラジカル重合性樹脂組成物は、炭酸カルシウム、タルク、マイカ、クレー、シリカパウダー、コロイダルシリカ、アスベスト粉、硫酸バリウム、水酸化アルミニウム、ガラス粉、ガラスビーズ、砕砂等の充填剤を配合して、パテ、シーリング剤、接着剤、ライニング材として使用することができる。また布、クラフト紙への含浸補強を行う材料としても有効である。さらにステアリン酸亜鉛、チタン白、亜鉛華、その他各種顔料安定剤、難燃剤等の他の添加剤を添加することもできる。
【0053】
本発明のラジカル重合性樹脂組成物から硬化物(成形品)を得る方法は、特に限定されないが、具体的一例を挙げれば、所謂、ハンドレイアップ、スプレーアップ成形、RTM(レジントランスファーモールディング)成形、注型成形、連続成形、引き抜き成形等の各種成形法を挙げることができる。また、各種基材フィルムの上に塗布し、更にその上に各種基材フィルムを重ね併せ、熱或いは光により硬化させる方法、さらに、パテ、接着剤に於いては、ハケ、コテ等にて成形する方法を挙げることもできる。
また、該樹脂組成物を場合によっては溶剤に希釈し、フィルム基材等塗布し、紫外線、放射線により硬化させる、所謂フィルムコート材として用いることもできる。
本発明のラジカル重合性樹脂組成物は、用途を限定するものではなく、例えば、トップコート、ゲルコート、パテ、接着剤、ライニング材、コート剤、塗料等の被覆材に用いてもよいが、特に該樹脂組成物を硬化物の高靭性から成形用途に用いるのが好ましい。得られる成形品としては、例えば、室内成形品、電気電子部品、ボート部材、自動車部材、自動2輪車部材、屋内部材、バスタブ、防水パン、キッチンカウンター、洗面カウンター、洗面化粧台、各種人造大理石成形品、セパレート板、波板、平板、ライニング材、土木建築材等が挙げられる。
【実施例】
【0054】
以下、本発明を実施例によって更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。また以下において「部」「%」とは、「質量」基準を示す。
【0055】
(合成例1)メタクリロイル基を有するポリカーボネート骨格含有ウレタン樹脂(I)の調製
温度計、攪拌機、不活性ガス導入口、及び還流冷却器を備えた2リットルの四つ口フラスコに、ポリカーボネートジオール(宇部興産製UH−CARB100、水酸基価112、数平均分子量1002(水酸基価より換算))を401部仕込み、イソホロンジイソシアネートを178部、反応促進触媒としてスズ系触媒を0.05部加え、発熱を抑制しながら80℃で2時間反応させた。NCO当量が理論値とほぼ同じ723となり安定したので70℃迄冷却し、ネオペンチルグリコール21部、ハイドロキノン0.05部、スチレン652部加え、スズ系触媒を0.1部添加し、空気雰囲気下80℃で5時間反応させた。NCO当量が1550となり安定したので70℃迄冷却し、2−ヒドロキシエチルメタクリレート52部、スズ系触媒を0.05部加え、90℃で5時間反応させた。NCO%が0.3%以下となったところで反応を終了し、メタクリロイル基を有するポリカーボネート骨格含有ウレタン樹脂(I)をスチレンに溶解させた樹脂組成物を得た。
【0056】
(合成例2)メタクリロイル基を有するポリカーボネート骨格含有ウレタン樹脂(II)の調製
合成例1と全く同一の反応装置に、合成例1で使用したポリカーボネートジオールを401部仕込み、イソホロンジイソシアネートを178部、反応促進触媒としてスズ系触媒を0.05部加え、発熱を抑制しながら80℃で2時間反応させた。NCO当量が理論値と同じ723となり安定したので70℃迄冷却し、シクロヘキサンジメタノール29部、ハイドロキノン0.05部、スチレン660部加え、スズ系触媒を0.1部添加し、80℃で2時間反応させた。NCO当量が1590となり安定したので70℃迄冷却し、2−ヒドロキシエチルメタクリレート52部、スズ系触媒を0.05部加え、90℃で9時間反応させた。NCO%が0.3%以下となったところで反応を終了し、メタクリロイル基を有するポリカーボネート骨格含有ウレタン樹脂(II)をスチレンに溶解させた樹脂組成物を得た。
【0057】
(合成例3)メタクリロイル基を有するポリカーボネート骨格含有ウレタン樹脂(III)の調製
合成例1と全く同一の反応装置に、合成例1で使用したポリカーボネートジオールを401部仕込み、イソホロンジイソシアネートを178部、反応促進触媒としてスズ系触媒を0.05部加え、発熱を抑制しながら80℃で3時間反応させた。NCO当量が理論値とほぼ同じ723となり安定したので70℃迄冷却し、シクロヘキサンポリカーボネートジオール(宇部興産製UC−CARB100、水酸基価116 数平均分子量967(水酸基価より換算))193部、ハイドロキノン0.05部、スチレン824部加え、スズ系触媒を0.1部添加し、80℃で3.5時間反応させた。NCO当量が1930となり安定したので70℃迄冷却し、2−ヒドロキシエチルメタクリレート52部、スズ系触媒を0.05部加え、90℃で6時間反応させた。NCO%が0.3%以下となったところで反応を終了し、メタクリロイル基を有するポリカーボネート骨格含有ウレタン樹脂(III)をスチレンに溶解させた樹脂組成物を得た。
【0058】
(合成例4)メタクリロイル基を有するポリカーボネート骨格含有ウレタン樹脂(I)をメチルメタクリレートに溶解させた樹脂組成物の調製
合成例1において、スチレンの代わりにメチルメタクリレート652部加えて、メタクリロイル基を有するポリカーボネート骨格含有ウレタン樹脂(I)をメチルメタクリレートに溶解させた樹脂組成物を得た。
【0059】
(合成例5)メタクリロイル基を有するポリカーボネート骨格含有ウレタン樹脂(IV)の調製
合成例1と全く同一の反応装置に、合成例1で使用したポリカーボネートジオールを401部仕込み、イソホロンジイソシアネートを178部、反応促進触媒としてスズ系触媒を0.05部加え、発熱を抑制しながら80℃で2時間反応させた。NCO当量が理論値とほぼ同じ723となり安定したので70℃迄冷却し、エチレングリコール12部、ハイドロキノン0.05部、スチレン643部加え、スズ系触媒を0.1部添加し、80℃で4時間反応させた。NCO当量が1477となり安定したので70℃迄冷却し、2−ヒドロキシエチルメタクリレート84部加え、90℃で3時間反応させた。NCO%が0.3%以下となったところで反応を終了し、メタクリロイル基を有するポリカーボネート骨格含有ウレタン樹脂(IV)をスチレンに溶解させた樹脂組成物を得た。
【0060】
(合成例6)メタクリロイル基を有するポリカーボネート骨格含有ウレタン樹脂(V)の調製
合成例1と全く同一の反応装置に、合成例1で使用したポリカーボネートジオールを401部仕込み、イソホロンジイソシアネートを178部、反応促進触媒としてスズ系触媒を0.05部加え、発熱を抑制しながら80℃で2時間反応させた。NCO当量が理論値とほぼ同じ723となり安定したので70℃迄冷却し、ポリエチレングリコール(水酸基価277、数平均分子量405(水酸基価より換算))81部、ハイドロキノン0.05部、スチレン712部加え、スズ系触媒を0.1部添加し、80℃で4時間反応させた。NCO当量が1649となり安定したので70℃迄冷却し、2−ヒドロキシエチルメタクリレート52部加え、90℃で7時間反応させた。NCO%が0.3%以下となったところで反応を終了し、メタクリロイル基を有するポリカーボネート骨格含有ウレタン樹脂(V)をスチレンに溶解させた樹脂組成物を得た。
【0061】
(比較合成例1)不飽和ポリエステル樹脂(VI)の調製
合成例1と全く同一の反応装置に、プロピレングリコール263部、エチレングリコール190部、無水フタル酸533部、無水マレイン酸235部を仕込み、窒素雰囲気中で220℃で、約7時間縮合水を脱水しながら反応させ、酸価が20になったところで反応を終了し、170℃まで冷却した後にハイドロキノン100ppmを添加し、不飽和ポリエステル樹脂を得た。更に、得られた該不飽和ポリエステル樹脂を、不揮発成分が65%となるようにスチレンモノマーにて希釈し、不飽和ポリエステル樹脂(VI)をスチレンに溶解させた樹脂組成物を得た。
【0062】
(比較合成例2)エポキシアクリレート樹脂(VII)の調製
合成例1と全く同一の反応装置に、ビスフェノールA系エポキシ樹脂(エポキシ当量390)830部、メタクリル酸365部、ジブチルヒドロキシトルエン350ppm、2−メチルイミダゾールを1000ppm添加し、110℃で約5時間反応させ、酸価が4になったところで反応を終了し、エポキシメタクリレート樹脂を得た。得られた該エポキシメタクリレート樹脂を、不揮発成分が60%となるようにスチレンモノマーにて希釈し、エポキシメタクリレート樹脂(VII)をスチレンに溶解させた樹脂組成物を得た。
【0063】
(比較合成例3)ポリエーテル骨格含有ウレタン樹脂(VIII)の調製
合成例1と全く同一の反応装置に、ポリプロピレングリコール(水酸基価160、数平均分子量700(水酸基価より換算))を701部、トリレンジイソシアネートを296部、イソホロンジイソシアネートを67部仕込み、窒素雰囲気中で反応温度を80℃に保持し、5時間後理論NCO当量532を確認した。30℃迄冷却し、2−ヒドロキシエチルメタクリレート273部、スチレン720部、スズ系触媒0.2部、ハイドロキノン0.05部を仕込み、80℃で4時間反応した。NCO%が0.3%以下になったところで反応を終了し、ポリエーテル骨格含有ウレタン樹脂(VIII)をスチレンに溶解させた樹脂組成物を得た。
【0064】
(比較合成例4)メタクリロイル基を有するポリカーボネート骨格含有ウレタン樹脂(IX)の調製
合成例1と全く同一の反応装置に、合成例1で使用したポリカーボネートジオールを401部仕込み、イソホロンジイソシアネートを178部加え、発熱を抑制しながら80℃で4時間反応させた。NCO当量が理論値とほぼ同じ732となり安定したので40℃迄冷却し、2−ヒドロキシエチルメタクリレートを104部、スチレン455部加え、スズ系触媒を0.2部、ハイドロキノン0.05部を添加し、90℃で7時間反応させた。NCO%が0.3%以下となったところで反応を終了し、メタクリロイル基を有するポリカーボネート骨格含有ウレタン樹脂(IX)をスチレンに溶解させた樹脂組成物を得た。得られたポリカーボネート骨格含有ウレタン樹脂(IX)は、ポリカーボネートジオールの両末端にイソホロンジイソシアネートが結合し、次いでヒドロキシエチルメタクリレートが結合して形成されるため、一般式(I)におけるM構造がないものであり、合成例1〜6のポリカーボネート骨格含有ウレタン樹脂に比してその分子量は約半分程度であった。
【0065】
(比較合成例5)メタクリロイル基を有するポリカーボネート骨格含有ウレタン樹脂(X)の調製
合成例1と全く同一の反応装置に、ポリカーボネートジオール(宇部興産製UH−CARB50、水酸基価223、数平均分子量504(水酸基価より換算))を302部仕込み、イソホロンジイソシアネートを266部加え、発熱を抑制しながら80℃で4時間反応させた。NCO当量が理論値とほぼ同じ450となり安定したので40℃迄冷却し、2−ヒドロキシエチルメタクリレートを156部、ハイドロキノン0.05部、スズ系触媒を0.2部添加し、90℃で5時間反応させた。NCO%が0.3%以下となったところで反応を終了し、スチレン483部を加え、メタクリロイル基を有するポリカーボネート骨格含有ウレタン樹脂(X)をスチレンに溶解させた樹脂組成物を得た。
【0066】
(比較合成例6)メタクリロイル基を有するポリカーボネート骨格含有ウレタン樹脂(XI)の調製
合成例1と全く同一の反応装置に、合成例1で使用したポリカーボネートジオールを401部、ネオペンチルグリコール21部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート52部、ハイドロキノン0.05部、スチレン652部一括で仕込み、70℃まで昇温させ、ネオペンチルグリコールをスチレンに溶解させた。
40℃まで冷却しイソホロンジイソシアネートを178部、スズ系触媒を0.1部加え、発熱を抑制しながら90℃で7時間反応させた。NCO%が0.3%以下となったところで反応を終了し、メタクリロイル基を有するポリカーボネート骨格含有ウレタン樹脂(XI)をスチレンに溶解させた樹脂組成物を得た。得られたポリカーボネート骨格含有ウレタン樹脂(XI)は、ポリカーボネートジオール、ネオペンチルグリコール、ヒドロキシエチルメタクリレートが無秩序にイソホロンジイソシアネートと結合して形成されてなるものであった。
【0067】
(比較合成例7)メタクリロイル基を有するポリカーボネート骨格含有ウレタン樹脂(XII)の調製
合成例1と全く同一の反応装置に、ポリカーボネートジオール(宇部興産製UH−CARB500、数平均分子量504)を201部仕込み、イソホロンジイソシアネートを178部加え、発熱を抑制しながら80℃で4時間反応させた。NCO当量が理論値とほぼ同じ472となり安定したので50℃迄冷却し、ネオペンチルグリコール21部、ハイドロキノン0.05部、スチレン452部、スズ系触媒を0.05部添加し、80℃で2時間反応させた。NCO当量が1038となり安定したので50℃迄冷却し、2−ヒドロキシエチルメタクリレート52部、スズ系触媒を0.05部加え、90℃で5時間反応させた。NCO%が0.3%以下となったところで反応を終了し、メタクリロイル基を有するポリカーボネート骨格含有ウレタン樹脂(XII)をスチレンに溶解させた樹脂組成物を得た。
【0068】
(比較合成例8)メタクリロイル基を有するポリカーボネート骨格含有ウレタン樹脂
(XIII)の調製
合成例1と全く同一の反応装置に、ポリカーボネートジオール(宇部興産製UH−CARB300、水酸基価38、数平均分子量2945(水酸基価より換算))を589部仕込み、イソホロンジイソシアネートを89部、スズ系触媒を0.05部加え、発熱を抑制しながら80℃で4時間反応させた。NCO当量が理論値とほぼ同じ1663となり安定したので50℃迄冷却し、ネオペンチルグリコール11部、ハイドロキノン0.05部、スチレン715部、スズ系触媒0.05部添加し、80℃で5時間反応させた。NCO当量が3346となり安定したので50℃迄冷却し、2−ヒドロキシエチルメタクリレート26部、スズ系触媒0.1部加え、90℃で7時間反応させた。NCO%が0.3%以下となったところで反応を終了し、メタクリロイル基を有するポリカーボネート骨格含有ウレタン樹脂(XIII)をスチレンに溶解させた樹脂組成物を得た。
【0069】
(実施例1)
合成例1で得られた樹脂組成物100部に6%ナフテン酸コバルト0.3部を添加して均一になる様混合し、ラジカル硬化剤328E(商品名、有機過酸化物系硬化剤、化薬アクゾ社製)を1部添加して混合し、下記注型板強度評価法に従い、樹脂を流し込み、硬化物を得、樹脂硬化物の物性評価を行った。
【0070】
(実施例2〜6)
合成例2〜6で得られた樹脂組成物を用いた以外は、実施例1と同様にして硬化物を得、各硬化物の物性評価を行った。
【0071】
(比較例1〜8)
比較合成例1〜8で得られた樹脂組成物を用いた以外は、実施例1と同様にして硬化物を得、各硬化物の物性評価を行った。
【0072】
(粘度評価)
実施例1〜6及び比較例1〜8における硬化前の樹脂を用いて、JIS−K−6901に順じて粘度の測定を行った。
【0073】
また、下記条件におけるIRスペクトルの測定により、実施例3及び6にて得られた(メタ)アクリロイル基含有ポリウレタンを同定した。実施例3のIRスペクトルを図1に、実施例6のIRスペクトルを図2に示す。なお、図1〜2中、横軸は波長(cm−1)を表し、スペクトル中のピークの帰属はそれぞれ以下のとおりである。
(IRスペクトル測定条件)
測定機器:赤外分光光度計FT/IR−460(日本分光(株)製)。
測定法:KBrプレート使用による透過法。
積算回数:16回。
(ピークの帰属)
[カーボネート構造由来のピーク]
1745cm−1:カーボネートのカルボニル基のC=O基
[シクロヘキサンジメタノール由来のピーク]
3030〜3080cm−1:C−H振動
[ウレタン結合生成確認のピーク]
1720cm−1:C=O基
1530cm−1:〜N(H)−C=O〜。
[イソシアネート基が消失していることを確認するピーク]
2260〜2270cm−1:NCO基。
【0074】
各種成形品の基本となる注型板の物性を測定して、靭性の評価を行った。
(注型板強度物性評価)
注型板の作成は以下のように行った。すなわち、30cm×30cm大の2枚のガラス板に離型剤を塗布し、合成ゴム製チューブをガラス板の間に挟み、スペーサーを用い隙間3mmとなる様調整し、実施例、比較例で示された各樹脂組成物を流し込み、室温で1日硬化させた。乾燥機にて、120℃、2時間後硬化を行い、冷却後、ガラス板を外して、平滑な厚さ3mmの成形品を得た。
得られた成形品から試験片を切削し、該試験片を用いて順次JIS−K−7113の試験方法で引張試験を行い、物性を測定した。
具体的には、前記試験片を用い、試験機器:オートグラフAG−I(島津製作所製)を使用してJIS−7113の引張試験方法で、引張り強さ、引張り弾性率、引張り伸び率(材料が破断するまでの伸び率)を測定した。
(製造方法)
表中に記載の逐次反応とは、得られる化合物の構造制御を目的として、表中に記載の原料を所定の条件のもと順次混合し、反応させる方法を指す。
【0075】
【表1】

【0076】
【表2】

【0077】
【表3】

【0078】
上表から判るように、本発明の樹脂組成物から得られる注型板は、引張伸び率と、引張弾性率及び引張強さ等の機械的強度のバランスに優れていることが確認された。
【産業上の利用可能性】
【0079】
本発明は、引張伸び率と、引張弾性率及び引張強さ等の機械的強度とを必要とする機械分野、医療分野、電気電子分野、土木建築等幅広い分野で利用可能である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記一般式(I)で示される(メタ)アクリロイル基含有ポリウレタン(A)。
【化1】

(一般式(I)中のLは、数平均分子量900〜2500のポリカーボネート構造を表し、Mはポリカーボネート構造、ポリオキシアルキレン基及びアルキレン基からなる群より選ばれる1種以上を有する構造であり、Tは直鎖状または分岐鎖状アルキレン基、脂肪族環式構造を有するアルキレン基または芳香族構造を有するアルキレン基である。Xは(メタ)アクリロイル基を含む原子団を表す。)
【請求項2】
前記一般式(I)中のMが、脂肪族環式構造及びポリカーボネート構造を有する数平均分子量470〜970の構造、数平均分子量70〜520のポリオキシアルキレン基、または、数平均分子量30〜520のアルキレン基である、請求項1に記載の(メタ)アクリロイル基含有ポリウレタン(A)。
【請求項3】
前記一般式(I)中のMが、数平均分子量30〜520の直鎖アルキレン基または数平均分子量30〜520の脂肪族環式構造含有アルキレン基である、請求項2に記載の(メタ)アクリロイル基含有ポリウレタン(A)。
【請求項4】
ポリカーボネートポリオール(a1)及びポリイソシアネート(a2)を、前記ポリカーボネートポリオール(a1)の有する水酸基と前記ポリイソシアネート(a2)の有するイソシアネート基とのモル比[イソシアネート基/水酸基]が1.8〜2.3となる範囲で反応させることによって分子末端にイソシアネート基を有するポリウレタン(a3)を得、
次いで、前記ポリウレタン(a3)と、脂肪族環式構造及びポリカーボネート構造を有する数平均分子量500〜1000のポリカーボネートポリオール、数平均分子量100〜550のポリオキシアルキレンポリオール、及び、数平均分子量60〜550のアルキレンポリオールからなる群より選ばれる1種以上のポリオール(a4)とを、前記ポリウレタン(a3)の有するイソシアネート基と前記ポリオール(a4)の有する水酸基とのモル比[イソシアネート基/水酸基]が1.8〜2.3となる範囲で反応させることによってポリウレタン(a5)を得、
次いで、前記ポリウレタン(a5)と、水酸基及び(メタ)アクリロイル基含有化合物(a6)と反応させることによって得ることを特徴とする(メタ)アクリロイル基含有ポリウレタン(A)の製造方法。
【請求項5】
前記脂肪族環式構造及びポリカーボネート構造を有する数平均分子量500〜1000のポリカーボネートポリオールが、1,4−シクロヘキサンジメタノールと炭酸エステルとを反応させて得られるものである、請求項4に記載の製造方法。
【請求項6】
前記数平均分子量100〜550のポリオキシアルキレンポリオールがポリオキシエチレングリコールである、請求項4に記載の製造方法。
【請求項7】
前記数平均分子量60〜550のアルキレンポリオールが、エチレングリコール、シクロヘキサンジメタノールまたは水添ビスフェノールAである、請求項4に記載の製造方法。
【請求項8】
請求項1〜3のいずれか1項に記載の(メタ)アクリロイル基含有ポリウレタン(A)とラジカル重合性不飽和単量体(B)とを含有するラジカル重合性樹脂組成物。
【請求項9】
前記(メタ)アクリロイル基含有ポリウレタン(A)が30〜70質量部含まれ、かつ、前記ラジカル重合性不飽和単量体(B)が70〜30質量部含まれる、請求項8に記載のラジカル重合性樹脂組成物。
【請求項10】
前記ラジカル重合性不飽和単量体(B)が、スチレンまたはメチルメタクリレートである、請求項8に記載のラジカル重合性樹脂組成物。
【請求項11】
請求項8〜10のいずれか一項に記載のラジカル重合性樹脂組成物を硬化して得られる硬化物。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2012−102193(P2012−102193A)
【公開日】平成24年5月31日(2012.5.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−249981(P2010−249981)
【出願日】平成22年11月8日(2010.11.8)
【出願人】(505273017)ディーエイチ・マテリアル株式会社 (17)
【Fターム(参考)】