説明

1−(β−D−グルコピラノシル)−4−メチル−3−[5−(4−フルオロフェニル)−2−チエニルメチル]ベンゼンのための結晶化方法

本発明は、狭い粒度分布ならびに向上した流動性、嵩密度及びタップ密度特性を有する1−(β−D−グルコピラノシル)−4−メチル−3−[5−(4−フルオロフェニル)−2−チエニルメチル]ベンゼン半水和物結晶を得るための結晶化方法に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、狭い粒度分布ならびに向上した流動性、嵩密度及びタップ密度特性を有する1−(β−D−グルコピラノシル)−4−メチル−3−[5−(4−フルオロフェニル)−2−チエニルメチル]ベンゼン半水和物結晶を得るための結晶化方法に関する。
【背景技術】
【0002】
化合物1−(β−D−グルコピラノシル)−4−メチル−3−[5−(4−フルオロフェニル)−2−チエニルメチル]ベンゼンは、ナトリウム−依存性グルコース輸送体(transporter)(SGLT)の阻害剤であり、かくして糖尿病、肥満、糖尿病性合併症などの処置のために治療的に有用である。それは特許文献1に以下の構造:
【0003】
【化1】

【0004】
を有する化合物(84)として記載されている。
【0005】
この化合物の結晶形は、特許文献2に開示されている。
【0006】
一般に商業的使用のために、活性製薬学的成分(Active Pharmaceutical Ingredients)(API’s)は優れた取り扱い適性を有するべきことが重要である。さらに、調剤が特定の製薬学的必要条件を満たすのを可能にするために、純粋且つ結晶性の形態でAPIを製造することが必要である。
【0007】
API’sの製造において結晶工学は重要である。結晶化の間に、結晶多形相、形、寸法、粒度分布、化学的純度及び安定性を含むAPI又は薬剤物質の多くの物理−化学的特性が限定される。これらの特性は、単離プロセスの間の撹拌性、残留溶媒レベル、乾燥時間、凝集、フラグメント化(fragmentation)及び摩耗に影響し、それが今度は粒子流動性、圧縮性、溶解度、溶解速度及びバイオアベイラビリティーを決定することにより、薬剤製品製造に影響する。薬剤製品製造が強いる(driven)APIの物理的性質に向けての規格は、粒度分布、嵩密度、静電荷及び流動性に関して非常に狭い。
【0008】
古典的な冷却又は非−溶剤結晶化方法を用いて製造される結晶性1−(β−D−グルコピラノシル)−4−メチル−3−[5−(4−フルオロフェニル)−2−チエニルメチル]ベンゼン半水和物(特許記述を通じて「化合物(I)」と呼ぶ)は、多くの微粒子及び粗粒子を有する大きな粒度分布を有し、それは薬剤製品製造に負に影響することが観察された。そのような化合物(I)の粒度分布の例を図3に示す。
【0009】
今回、結晶化方法が少なくとも1つの温度振動エピソード(temperature
oscillation episode)及び少なくとも1つの機械的粒度縮小エピソード(particle size reduction episode)を含むと、狭い粒度分布を有する結晶性1−(β−D−グルコピラノシル)−4−メチル−3−[5−(4−フルオロフェニル)−2−チエニルメチル]ベンゼン半水和物(すなわち化合物(I))を得ることができることが見出された。そのようにして得られる結晶性化合物(I)は狭い粒度分布ならびに向上した流動性、嵩密度及びタップ密度性を有することが見出された。
【0010】
図1は、4つの温度振動エピソード及び4つの機械的粒度縮小エピソードを含んでなる本発明に従う結晶化方法のグラフ図である。
【0011】
温度振動及び/又は機械的粒度縮小を用いる結晶化方法は、特許文献3及び特許文献4に開示されている。
【0012】
オストワルド熟成とも呼ばれる温度振動エピソードは、結晶性化合物(I)を含んでなる懸濁液をあらかじめ決められた温度に、簡便には撹拌下で加熱し、且つ冷却することにより行われる。温度振動エピソードに関する以下のパラメーターを制御することができる:
●加熱前の出発温度
●加熱時間、加熱の速度及び温度/時間分布
●最高温度及びその持続時間(温度保持段階)
●冷却時間、冷却の速度及び温度/時間分布
●冷却後の最終的な温度。
【0013】
該温度振動パラメーターは、溶媒又は溶媒混合物の性質、結晶の性質、所望の粒度及び粒度分布に依存し、標準的な試験を用いて最適化することができる。
【0014】
温度振動エピソードの温度振幅、すなわち出発温度と最高温度の間の差を選択して、化合物(I)の有意な量、例えば10〜60%を溶液中に導入する(bring into
solution)ことができる。振幅は、所望の溶解度の差に依存して5℃〜20℃の範囲であることができる。振幅は、各温度振動エピソードに関して同じか又は異なることができる。
【0015】
温度振動曲線は、温度保持段階を有するほぼ湾曲曲線又はほぼジグ−ザグ曲線、すなわち線状加熱段階及び線状冷却段階を含んでなる曲線の形態にあることができる。あるいはまた、冷却段階は立方冷却分布(cubic cooling profile)を用いることもできる。
【0016】
数日の合計プロセス時間を避けるために、温度振動エピソード中の加熱時間及び冷却時間は、それぞれ例えば約10分〜120分であることができる。加熱と冷却の間に温度保持段階、例えば約5〜10分の持続時間があることができる。好ましくは、加熱時間は冷却時間より短いことができ、例えば約10〜15分の加熱時間及び約60〜120分の冷却時間であることができる。
【0017】
一般に温度振動エピソードの数が多い程、粒度分布はより狭くなる。実際には、エピソードの数は約1〜6であることができる。
【0018】
各温度振動エピソードを機械的粒度縮小エピソードと交互に行うことができる。懸濁液中の化合物(I)の結晶の機械的粒度縮小を、磨砕又は超音波を用いる超微粉砕により行うことができる。
【0019】
超音波による機械的粒度縮小は、人間の耳により検出可能である周波数より高い:すなわち16kHz〜20kHzより高い周波数の音波処理エネルギーに、結晶懸濁液を供することにより行われ得る。超音波浴中で又は水中に沈められ得る超音波発生器が取り付けられた容器中で、バッチ様式で又は半−連続的に、あるいは発生器として超音波浴を用いるか、又は貫流超音波セル(flow−through ultrasonic cell)を用いる連続流動プロセス(continuous flow process)として超音波処理を用いることができる。当該技術分野における熟練者が超音波処理の持続時間ならびに放射(radiation)の周波数及び強度を選択して、所望の最終的な結果を達成することができる。超音波による機械的粒度縮小方法に続いて、系から定期的に取り出される試料の粒度分析を行うことができる。
【0020】
懸濁液中の化合物(I)結晶の機械的粒度縮小を、高速ローター−ステーター装置又は高せん断ミルのようなせん断機を用いる湿式磨砕又は湿式粉砕により行うこともできる。化合物(I)結晶の懸濁液を含有する反応器中にせん断機を置くことにより、あるいは該結晶懸濁液を連続的にせん断機中に通過させることにより、湿式磨砕を行うことができる。適したせん断機は、例えばTurrax(R)型、マジックLAB(R)又はドイツのIKA(R)−Werke GmbH & Co.KGにより販売されているDispax−Reactor(R)型のものである。これらの高せん断磨砕機は、所望の粒度及び/又は磨砕時間に依存して、「2G、4M又は6F発生器」のような種々の型の磨砕ディスクを用いることができる。これらの機械のいくつかは、100m/時の流量を許す点までの範囲の工業的量の処理に適している。
【0021】
湿式磨砕を用いる機械的粒度縮小は、工業的量の活性製薬学的成分(API’s)の処理のために好ましい。超音波による粒度縮小は、超音波エミッターの有効性が該エミッターから数センチメートルより遠くで低下するので、大容積を処理しなければならない場合に問題を呈する。超音波は超音波エミッターの壁の近くでキャビテーションを引き起こし、おそらく金属浸出に導くので、高−出力超音波も、用いられる装置の金属及び溶接部の早期の摩耗を引き起こし得る。該金属浸出はAPIを汚染し得る。
【0022】
結晶化方法の間の懸濁液中の化合物(I)結晶の粒度分析は、Lasentec集束ビーム反射率測定(focused−beam reflectance measurement)(FBRM)系を用いて行われ得る。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0023】
【特許文献1】国際公開第2005/012326号パンフレット
【特許文献2】国際公開第2008/069327号パンフレット
【特許文献3】国際公開第99/67236号パンフレット
【特許文献4】国際公開第2004/064806号パンフレット
【発明の概要】
【0024】
1つの態様において、本発明は、
a)化合物(I)が全部溶解し得る許す濃度及び温度条件下で、溶媒系中の化合物(I)の溶液を調製し;
b)該溶液を、溶液が準安定区域内にあるような温度に冷却し;
c)化合物(I)の溶液に化合物(I)の結晶を播種し;
d)化合物(I)の溶液を冷却して化合物(I)の結晶の懸濁液を得;
e)かくして形成される結晶懸濁液を、せん断機を用いる機械的粒度縮小に供し;
f)化合物(I)の結晶懸濁液を加熱して微粒子を溶解し;
g)段階d)、e)及びf)を1〜6回繰り返し;
h)化合物(I)の結晶懸濁液を室温もしくはそれより低温に冷却し;
i)かくして生成する化合物(I)の結晶を濾別する
連続段階を含んでなる結晶性化合物(I)の製造方法に関する。
【0025】
本発明の結晶化方法において用いられる溶媒、溶媒混合物又は溶媒系は、温度振動エピソードの最低及び最高温度の間で化合物(I)の溶解度に大きな差があるいずれの有機溶媒又は有機溶媒の混合物であることもできる。溶媒又は溶媒混合物は最高で20%の水を含有することができ、それは2相溶媒混合物を生じ得る。
【0026】
実際に、例えば酢酸エチル又は酢酸1−メチルエチルのようなエステル型の溶媒が本発明の結晶化方法に適していることが見出された。これらのエステル型溶媒は、場合により水を含んでいることができる。
【0027】
本発明の結晶化方法のための条件は、用いられる溶媒系に依存する。例えば溶媒系が酢酸1−メチルエチル及び水の混合物であり、ここで水が0.1%〜1.8%v/vの量で存在する場合、以下の条件が適用される:
●段階b):温度は52℃〜56℃の範囲、特に約54℃である
●段階c):約0.5%の量で化合物(I)の極微結晶を播種
●段階d):冷却は36℃〜40℃の温度、特に約38℃への立方温度分布に従う
●段階e):高せん断機を用いる湿式磨砕
●段階f):結晶性化合物(I)の懸濁液を52℃〜56℃の温度、特に約55℃に加熱する
●段階h):化合物(I)の結晶懸濁液を室温又はそれより低温、特に0℃に冷却する。
【0028】
1−(β−D−グルコピラノシル)−4−メチル−3−[5−(4−フルオロフェニル)−2−チエニルメチル]ベンゼン半水和物(すなわち化合物(I))の場合、第1の温度振動エピソード、それに続く第1の機械的粒度縮小エピソード、第2の温度振動エピソード、第2の機械的粒度縮小エピソード及び第3の温度振動エピソードを用いて、所望の狭い粒度分布が得られ得ることが見出された。その後、溶媒中の化合物(I)の結晶の溶解度を下げるために懸濁液を冷却し、次いで濾過により結晶を単離し、乾燥する。この方法を用いて得られる化合物(I)の粒度分布は図4に示され、古典的な冷却又は非−溶剤結晶化方法を用いて得られる結晶性化合物(I)の場合(図3を参照されたい)のような二重分布及び微粒子又は粗粒子が存在しない狭い粒度分布を示す。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】4つの温度振動エピソード及び4つの機械的粒度縮小エピソードのグラフ図。
【図2】温度振動及び湿式磨砕のグラフ図。
【図3】古典的な冷却又は非−溶剤結晶化により得られる化合物(I)の粒度分布。
【図4】実施例1に記載される温度振動及び高せん断機を用いる湿式磨砕を用いて得られる化合物(I)の粒度分布。
【実施例1】
【0030】
酢酸1−メチルエチル(1400ml)及び水(15.6ml)中の1−(β−D−グルコピラノシル)−4−メチル−3−[5−(4−フルオロフェニル)−2−チエニルメチル]ベンゼン半水和物(すなわち化合物(I))(317.5g)の溶液を72.5℃まで、透明な溶液が得られるまで加熱し、濾過した。酢酸1−メチル−エチル(175ml)を用いてフィルターを濯ぎ、反応混合物を54℃の温度まで冷ました。反応混合物に
化合物(I)(1.59g)を播種し、混合物を2時間撹拌した。反応混合物を、下記の立方温度低下に従って冷ました:
●20分かけて52.4℃に
●20分かけて49.0℃に
●20分かけて44.4℃に
●20分かけて38℃に。
【0031】
結晶懸濁液を、高せん断ミルを用いる湿式磨砕に25分間供した(ドイツのIKA(R)−Werke GmbH & Co.KGからの、2P又は4M磨砕ディスクを有するDispax−Reactor(R)型DR 2000/20)。
【0032】
次いで反応混合物を55℃の温度に加熱し、続いて下記の立方温度低下に従って冷ました:
●25分かけて54.0℃に
●25分かけて52.4℃に
●25分かけて47.1℃に
●25分かけて38℃に。
【0033】
結晶懸濁液を、上記に示したと同じ条件を用いて25分間、高せん断ミルを用いる湿式磨砕に供した。
【0034】
次いで反応混合物を55℃の温度に加熱し、続いて下記の立方温度低下に従って冷ました:
●25分かけて54.0℃に
●25分かけて52.4℃に
●30分かけて41.4℃に
●105分かけて0℃に。
【0035】
懸濁液を0℃の温度で4時間撹拌した。沈殿を濾過し、酢酸1−メチルエチル(175ml)で洗浄し、真空下で乾燥した。
【実施例2】
【0036】
最初の化合物(I)及び実施例1の方法に従って結晶化した化合物(I)の粒度を、レーザー回折(LD)を用いて決定した。この目的のために、Hydro 2000S湿式分散モジュールが備えられたMalvern Mastersizer 2000レーザー回折計(Malvern,U.K.)を用いた。分析の前に、約200mgの量の生成物を水中の1%(w/v)のポリソルベート 20中に、30秒間の激しい振盪により分散させた。次いでこの分散液の典型的な部分(representative portion)を、この目的のために水で満たされた湿式分散モジュールの溜めに加えた。計器の測定セルを介して液体媒体を循環させ、生成物特異的散乱パターンの測定を可能にした。入射する平行レーザービームに対して種々の角度下で測定される化合物(I)に関する散乱強度に基づき、容積による粒度分布(PSD)を、Fraunhofer光学モデルに基づいて計算した。PSDに関し、d10、d50及びd90累積アンダーサイズ(cumulative undersize)を関連する統計的記述子として報告した。
【0037】
【表1】

【0038】
表1からわかる通り、本発明に従って製造される化合物(I)結晶は、微粒子及び粗粒子のパーセント数がより少ない(改善されたD10及びD90値を参照されたい)狭く且つ十分に限定された粒度分布を有する。
【0039】
古典的な冷却又は非−溶剤結晶化により得られる化合物(I)の粒度分布のグラフ図を図3に見出すことができる。実施例1に記載された温度振動及び高せん断機を用いる湿式磨砕を用いて得られる化合物(I)の粒度分布を図4に見出すことができる。これらのグラフによる粒度分布の図の系列を比較することによってわかる通り、温度振動及び高せん断機を用いる湿式磨砕を用いて得られる結晶性化合物(I)の粒度分布は、二重分布の存在を示さず、且つ微粒子又は粗粒子が存在しない。
【実施例3】
【0040】
結晶化した1−(β−D−グルコピラノシル)−4−メチル−3−[5−(4−フルオロフェニル)−2−チエニルメチル]ベンゼン半水和物の嵩密度及びタップ密度を測定した。25gの化合物(I)の嵩密度を、100−mlのメスシリンダー中のその容積を記録することにより、測定した。次いで軽く500回打った後にタップ密度容積を測定した。
【0041】
【表2】

【0042】
一般に、より高い嵩密度及びより小さいタップ密度と嵩密度の間の差は、より良い粉末流動性及び製造性を与える。
【0043】
実施例1に従って結晶化させた化合物(I)に関する嵩密度は、最初の化合物(I)より20%高い。
【0044】
図面の記述:
図1:4つの温度振動エピソード及び4つの機械的粒度縮小エピソードのグラフ図。
図2:温度振動及び湿式磨砕のグラフ図。
図3:古典的な冷却又は非−溶剤結晶化により得られる化合物(I)の粒度分布。
図4:実施例1に記載された温度振動及び高せん断機を用いる湿式磨砕を用いて得られる化合物(I)の粒度分布。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
溶媒系中の1−(β−D−グルコピラノシル)−4−メチル−3−[5−(4−フルオロフェニル)−2−チエニルメチル]ベンゼン半水和物の結晶懸濁液を、少なくとも1つの温度振動エピソード(temperature oscillation episode)及び少なくとも1つの機械的粒度縮小エピソード(particle size reduction episode)に供する1−(β−D−グルコピラノシル)−4−メチル−3−[5−(4−フルオロフェニル)−2−チエニルメチル]ベンゼン半水和物結晶の製造方法。
【請求項2】
温度振動エピソードが加熱段階及び対応する冷却段階を含む請求項1に従う方法。
【請求項3】
加熱段階が冷却段階に先行する請求項2に従う方法。
【請求項4】
機械的粒度縮小を湿式磨砕により行う請求項3に従う方法。
【請求項5】
温度振動エピソードが機械的粒度縮小エピソードに先行する請求項4に従う方法。
【請求項6】
温度振動エピソード及び機械的粒度縮小エピソードを互いに独立して繰り返す請求項4に従う方法。
【請求項7】
溶媒系が、1−(β−D−グルコピラノシル)−4−メチル−3−[5−(4−フルオロフェニル)−2−チエニルメチル]ベンゼン半水和物が温度振動エピソードの最低温度と最高温度の間で溶解度における大きな差を有する有機溶媒又は有機溶媒の混合物である請求項1〜6のいずれか1つに従う方法。
【請求項8】
溶媒系が酢酸エチル、酢酸1−メチルエチル又はそれらの混合物から選ばれ、該溶媒系が場合により最高で20%の水を含んでなることができる請求項7に従う方法。
【請求項9】
a)化合物(I)が全部溶解し得る濃度及び温度条件下で、溶媒系中の化合物(I)の溶液を調製し;
b)該溶液を、溶液が準安定区域内にあるような温度に冷却し;
c)化合物(I)の溶液に化合物(I)の結晶を播種し;
d)化合物(I)の溶液を冷却して化合物(I)の結晶の懸濁液を得;
e)かくして形成される結晶懸濁液を、せん断機を用いる機械的粒度縮小に供し;
f)化合物(I)の結晶懸濁液を加熱して微粒子を溶解し;
g)段階d)、e)及びf)を1〜5回繰り返し;
h)化合物(I)の結晶懸濁液を室温もしくはそれより低温に冷却し;
i)かくして生成する化合物(I)の結晶を濾別する
連続段階を含んでなる請求項1の方法。
【請求項10】
段階a)における溶媒系が酢酸1−メチルエチル及び水の混合物である請求項9に従う方法。
【請求項11】
段階b)における温度が54℃である請求項10に従う方法。
【請求項12】
段階d)における化合物(I)の溶液の冷却が立方温度低下(cubic temperature decrease)に従う請求項11に従う方法。
【請求項13】
段階f)において化合物(I)の結晶懸濁液を55℃に加熱する請求項12に従う方法

【請求項14】
段階d)、e)及びf)を1回繰り返す請求項13に従う方法。
【請求項15】
段階h)において化合物(I)の結晶懸濁液を0℃に冷却する請求項14に従う方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2012−532845(P2012−532845A)
【公表日】平成24年12月20日(2012.12.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−518995(P2012−518995)
【出願日】平成22年7月8日(2010.7.8)
【国際出願番号】PCT/EP2010/059817
【国際公開番号】WO2011/003976
【国際公開日】平成23年1月13日(2011.1.13)
【出願人】(390033008)ジヤンセン・フアーマシユーチカ・ナームローゼ・フエンノートシヤツプ (616)
【氏名又は名称原語表記】JANSSEN PHARMACEUTICA NAAMLOZE VENNOOTSCHAP
【Fターム(参考)】