説明

1−(ビフェニル−4−イルメチル)イミダゾリジン−2,4−ジオン誘導体、およびCB2受容体アゴニストとしてのこれらの使用

本発明は、一般式(I)[式中、Rは、H、(C1−6)アルキル(オキソ、OR、COOR、ハロゲンまたはCNで場合によって置換されている。)、(C2−6)アルケニル、(C2−6)アルキニル、(C3−6)シクロアルキルまたは(C3−6)シクロアルキル(C1−3)アルキルであり、RおよびR’は独立して、Hもしくは(C1−3)アルキルであり、またはRおよびR’は、それらが結合している炭素原子と一緒になって(C3−5)シクロアルキル基を形成し、Rは、Hまたは1個から4個のF置換基を表し、Yは、式(II)またはNRを表し、Xは、CHR、CF、O、S、SOまたはSOを表し、RおよびRは、(C1−6)アルキルであり、Rは、H、ORまたはCNであり、Rは、(C1−3)アルキルであり、Rは、O、S、SOおよびSOから選択されるヘテロ原子を含む(C5−7)シクロアルキルであり、Rは、Hまたは(C1−4)アルキルであり、oおよびmは、置換基Y−CHのオルト位またはメタ位を表す。]を有する1−(ビフェニル−4−イルメチル)イミダゾリジン−2,4−ジオン誘導体またはこの薬学的に許容される塩、ならびに例えば手術前後の疼痛、慢性疼痛、神経障害性疼痛、癌疼痛などの疼痛ならびに多発性硬化症に伴う疼痛および痙直の治療における、CB2受容体アゴニストとしての前記1−(ビフェニル−4−イルメチル)イミダゾリジン−2,4−ジオン誘導体の使用に関する。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、1−(ビフェニル−4−イルメチル)イミダゾリジン−2,4−ジオン誘導体、これらを含む医薬組成物、および治療、特に疼痛の治療におけるこれらの1−(ビフェニル−4−イルメチル)イミダゾリジン−2,4−ジオン誘導体の使用に関する。
【背景技術】
【0002】
疼痛は、実際または潜在的な組織損傷に伴う不快な感覚および感情の経験である。疼痛は侵害受容性または神経障害性起源であり得る。関節炎の結果として経験される疼痛は、一般に、組織の炎症および侵害受容器の刺激に起因する侵害受容性の性質である。侵害受容性疼痛の有病率を上げる主要な兆候は、腰背痛、骨関節炎、術後疼痛および癌関連疼痛である。侵害受容性疼痛に対する満たされていない主な要求は、効力の改善および副作用低減である。慢性疼痛市場は現在、非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)およびシクロオキシゲナーゼCOX−2阻害剤によって独占されている。NSAIDは、軽度から中程度の疼痛を軽減するための適切な鎮痛をもたらし、通常、炎症性疼痛においてより大きな有効性を有する。個々のNSAIDは、これらの効力が変動し、これらの変動は、異なるCOX−1/COX−2選択性によって一部決定される。その結果として、患者は、彼らの疼痛が適切に治療される前にいくつかの異なる薬物で治療される必要がある場合がある。薬物治療に伴う副作用は、治療選択において、特に多くの疼痛症候群が長期慢性状態であるため、重要な因子である。
【0003】
NSAIDの最も一般的な副作用は、便秘症および消化障害であり、大部分の抗炎症薬は酸性の性質であり、胃における酸の産生を促進する。他の重篤な副作用は、胃潰瘍、粘膜損傷および消化性びらんなどの胃腸管系合併症である。NSAIDは、各年米国において潰瘍の合併症による107,000人もの入院および16,500人もの死亡の原因と考えられている(Singh、Recent considerations in nonsteroidal anti−inflammatory drug gastropathy.Am J.Med.、1998、105:31S−38S)。COX−2阻害剤は、改善された胃腸管系副作用プロフィールを有する一方、これらの使用は、心筋梗塞および脳卒中のリスク増加、ならびに高血圧症のリスク増加を伴ってきた。
【0004】
神経系の損傷、疾患または機能不全に起因する慢性疼痛として定義される神経障害性疼痛は、該集団の約1%に存在し、最も大きい患者集団として、有痛性の糖尿病性末梢神経障害を持つ者、および帯状疱疹(ヘルペス後神経痛)の発作後に持続する神経痛を有する者が挙げられる。これは、組織損傷が存在せずに発生し得る自発的疼痛を含めて、複雑な組合せの症状を特徴とする。神経障害性疼痛を患う患者は、有痛性として通常知覚される刺激(痛覚過敏)、ならびに疼痛を通常誘発しない刺激(アロディニア)の両方に対する感受性も高い。これらの症状は従来の鎮痛療法に対してしばしば難治性であり、大部分の患者は、彼らの症状の完全な軽減を達成しない。現在、抗うつ薬、抗痙攣薬およびオピオイドは、ガバペンチンをゴールドスタンダードとして依然として一次治療である。これらの薬物の全てが、用量制限性の顕著な副作用を有する。さらに、効力が神経障害性疼痛の市場における考慮すべき問題であり、現在の治療は、総疼痛スコアにおいてベースラインから最大50%の低減を示す。その結果として、より高い効力/応答者の割合を有し、現在使用されている薬物と比較して副作用が低減されている薬剤の医学的必要が、依然として満たされていない。
【0005】
新たな臨床的証拠、ならびに大麻を自己投薬している患者からの事例報告は、カンナビノイド受容体アゴニストが、疼痛を治療する際に役割を担う場合があることを示唆している(Fox A、Bevan S.、Therapeutic potential of cannabinoid receptor agonists as analgesic agents.Expert Opin Investig Drugs、2005、14、695−703)。GW Sativex、神経障害性疼痛の治療のための個別投薬を可能にする口腔粘膜スプレー製剤におけるΔ−THCおよびカンナビジオールの1:1比は、GW Pharmaceuticalsによって始められた。Sativexの臨床研究は、難治性疼痛(慢性神経障害性疼痛、腕神経叢神経損傷による疼痛、アロディニア末梢性神経障害性疼痛および進行癌疼痛)、関節リウマチ、および多発性硬化症に伴う症状(疼痛、痙直、膀胱制御不良および睡眠分断)を持つ患者において効力を実証した(Barnes MP.2006.Sativex:clinical efficacy and tolerability in the treatment of symptoms of multiple sclerosis and neuropathic pain.Expert Opin.Pharmacother.7(5):607−615)。
【0006】
カンナビノイド受容体の2つのタイプが同定された。カンナビノイドCB1受容体は主に中枢神経系(CNS;脳脊髄)に位置するが、末梢ニューロンによっても発現され、他の末梢組織において、より低い程度で発現される。カンナビノイドCB2受容体は、大抵免疫細胞中の末梢に主に限局されている(Howlett、A.C.ら、International Union of Pharmacology.XXVII.Classification of Cannabinoid Receptors.Pharmacol.Rev.54、161−202、2002)。テトラヒドロカンナビノール(THC)など従来のCB1受容体アゴニストおよびCB1/CB2受容体アゴニストは、動物における疼痛モデルで高い効果がある一方、人間におけるこれらの治療有用性は、向精神効果などの望ましくないCNS副作用、および濫用の可能性によって制限される(Chapman,V.およびFinn,D.P.「Analgesic effects of cannabinoids:sites and mechanism of action.」Rev.Analg.7、25−39、2003)。
【0007】
近年の文献証拠は、CB2受容体の選択的活性化が、望ましくないCNS副作用を起こすことなく疼痛および炎症を治療するための新規な戦略となり得ることを示唆している。(Guindon,J.およびHohmann,A.、「Cannabinoid CB2 receptors:a therapeutic target for the treatment of inflammatory and neuropathic pain」、Br.J.Pharmacol.、2008、153、319−334)。CB2受容体の活性化は、動物モデルにおいて急性、炎症性および神経障害性の疼痛応答を阻害することが判明した(Whiteside G.T.、Lee G.P.、Valenzano KJ.「The role of the cannabinoid CB2 receptor in pain transmission and therapeutic potential of small molecule CB2 receptor agonists」、Current Med.Chem.、2007、14、917−936)。CB2ノックアウトマウスの研究も、疼痛におけるCB2受容体の役割を裏付けている(Malan TP,Jr、Ibrahim MM、Lai J、Vanderah TW、Makriyannis AおよびPorreca F.CB2 cannabinoid receptor agonists:pain relief without psychoactive effects? Curr.Opin.Pharmacol.2003;3:62−67)。
【0008】
CB2媒介抗侵害受容に寄与する細胞性機序はまだ明らかではないが、CB2受容体の活性化が、免疫細胞活性の調節を介して間接的に炎症性疼痛に影響し、炎症の局所部位でメディエーターの放出減少をもたらすことが提唱された。末梢効果に加えて、近年の刊行物は、CB2受容体アゴニストが、末梢ニューロンおよび活性化ミクログリア上に発現したCB2受容体と相互作用することによって疼痛伝達を調節することもできることを示唆している(Beltramoら、2006.CB2 receptor−mediated antihyperalgesia: possible direct involvement of neural mechanisms.Eur J Neurosci.23(6):1530−80;Romero−Sandoval & Eisenach、2007.Spinal cannabinoid receptor type 2 activation reduces hypersensitivity and spinal cord glial activation after paw incision.Anesthesiology106(4):787−94)。
【0009】
つまり、CB2受容体アゴニストは、骨関節炎、関節リウマチならびに急性の手術後疼痛および神経障害性疼痛などの急性および慢性疼痛状態の治療に適当であり得る。前臨床モデルにおけるCB2アゴニストによるカタレプシーの不在は、望ましくないCNS副作用のない急性および慢性疼痛の治療が有望であることを示す。
【0010】
N−(ビフェニル−4−イルメチル)ピペリジン、−モルホリンおよび−ピペラジン誘導体が、国際特許出願第2007/070760号(Boehringer lngelheim International)において、炎症性疾患、自己免疫疾患および疼痛の治療に有用なCB2調節剤として近年開示された。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】国際公開第2007/070760号
【非特許文献】
【0012】
【非特許文献1】Singh、Recent considerations in nonsteroidal anti−inflammatory drug gastropathy.Am J.Med.、1998、105:31S−38S
【非特許文献2】Fox A、Bevan S.、Therapeutic potential of cannabinoid receptor agonists as analgesic agents.Expert Opin Investig Drugs、2005、14、695−703
【非特許文献3】Barnes MP.2006.Sativex:clinical efficacy and tolerability in the treatment of symptoms of multiple sclerosis and neuropathic pain.Expert Opin.Pharmacother.7(5):607−615
【非特許文献4】Howlett、A.C.ら、International Union of Pharmacology.XXVII.Classification of Cannabinoid Receptors.Pharmacol.Rev.54、161−202、2002
【非特許文献5】Chapman,V.およびFinn,D.P.「Analgesic effects of cannabinoids:sites and mechanism of action.」Rev.Analg.7、25−39、2003
【非特許文献6】Guindon,J.およびHohmann,A.、「Cannabinoid CB2 receptors:a therapeutic target for the treatment of inflammatory and neuropathic pain」、Br.J.Pharmacol.、2008、153、319−334
【非特許文献7】Whiteside G.T.、Lee G.P.、Valenzano KJ.「The role of the cannabinoid CB2 receptor in pain transmission and therapeutic potential of small molecule CB2 receptor agonists」、Current Med.Chem.、2007、14、917−936
【非特許文献8】Malan TP,Jr、Ibrahim MM、Lai J、Vanderah TW、Makriyannis AおよびPorreca F.CB2 cannabinoid receptor agonists:pain relief without psychoactive effects? Curr.Opin.Pharmacol.2003;3:62−67
【非特許文献9】Beltramoら、2006.CB2 receptor−mediated antihyperalgesia: possible direct involvement of neural mechanisms.Eur J Neurosci.23(6):1530−80
【非特許文献10】Romero−Sandoval & Eisenach、2007.Spinal cannabinoid receptor type 2 activation reduces hypersensitivity and spinal cord glial activation after paw incision.Anesthesiology106(4):787−94
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
疼痛の治療における治療剤としてのさらなる選択的CB2カンナビノイド受容体アゴニストが依然として必要である。
【課題を解決するための手段】
【0014】
この目的のため、本発明は、例えば手術前後の疼痛、慢性疼痛、神経障害性疼痛、癌疼痛などの疼痛、ならびに多発性硬化症に伴う疼痛および痙直の治療に使用することができるカンナビノイドCB2受容体のアゴニストとして、一般式Iを有する1−(ビフェニル−4−イルメチル)イミダゾリジン−2,4−ジオン誘導体の新規な構造部類
【0015】
【化1】

[式中、
は、H、(C1−6)アルキル(オキソ、OR、COOR、ハロゲンまたはCNで場合によって置換されている。)、(C2−6)アルケニル、(C2−6)アルキニル、(C3−6)シクロアルキルまたは(C3−6)シクロアルキル(C1−3)アルキルであり、
およびR’は独立して、Hもしくは(C1−3)アルキルであり、または
およびR’は、それらが結合している炭素原子と一緒になって(C3−5)−シクロアルキル基を形成し、
は、Hまたは1個から4個のF置換基を表し、
Yは、
【0016】
【化2】

またはNRを表し、
Xは、CHR、CF、O、S、SOまたはSOを表し、
およびRは、(C1−6)アルキルであり、
は、H、ORまたはCNであり、
は、(C1−3)アルキルであり、
は、O、S、SOおよびSOから選択されるヘテロ原子を含む(C5−7)シクロアルキルであり、
は、Hまたは(C1−4)アルキルであり、
oおよびmは、置換基Y−CHのオルト位またはメタ位を表す。]
または薬学的に許容されるこの塩を提供する。
【0017】
(C1−6)アルキルという用語は、式Iの定義で使用される場合、ヘキシル、ペンチル、ブチル、イソブチル、第三ブチル、プロピル、イソプロピル、エチルおよびメチルのように、1−6個の炭素原子を有する分枝または非分枝のアルキル基を意味する。
(C1−3)アルキルという用語は同様に、プロピル、イソプロピル、エチルおよびメチルのように、1−3個の炭素原子を有する分枝または非分枝のアルキル基を意味する。
(C2−6)アルケニルという用語は、例えば4−ヘキセニル、ブト−2−エニル、1−メチレンプロピル、2−プロペニル(アリル)およびエテニル(ビニル)など、2−6個の炭素原子を有する分枝または非分枝のアルケニル基を意味する。
(C2−6)アルキニルという用語は、4−ヘキシニル、2−ブチニルおよびエチニルのように、分枝または非分枝のアルキニル基を意味する。
(C3−6)シクロアルキルという用語は、シクロヘキシル、シクロペンチル、シクロブチルおよびシクロプロピルのように、3−6個の炭素原子を有するシクロアルキル基を意味する。
(C3−5)シクロアルキルという用語は、シクロペンチル、シクロブチルおよびシクロプロピルのように、3−5炭素原子を有するシクロアルキル基を意味する。
(C5−7)シクロアルキルという用語は、シクロペンチル、シクロヘキシルおよびシクロヘプチルのように、5−7個の炭素原子を有するシクロアルキル基を意味する。
ハロゲンという用語は、F、Cl、BrまたはIを意味する。好ましいのはFである。
【0018】
YがNRを表し、Rがテトラヒドロピラン−4−イルまたはテトラヒドロフラン−3−イルである、式Iに従った1−(ビフェニル−4−イルメチル)イミダゾリジン−2,4−ジオン誘導体が優先される。より好ましいのは、Rがパラ−フルオロ置換基を表す式Iの誘導体である。
一実施形態において、本発明は、請求項1に記載の1−(ビフェニル−4−イルメチル)−イミダゾリジン−2,4−ジオン誘導体[式中、Yは
【0019】
【化3】

を表し、
は、H、(C1−6)アルキル(オキソ、OR、COOR、ハロゲンまたはCNで場合によって置換されている。)、(C2−6)アルケニル、(C2−6)アルキニル、(C3−6)シクロアルキルまたは(C3−6)シクロアルキル(C1−3)アルキルであり、
およびR’は独立して、Hもしくは(C1−3)アルキルであり、または
およびR’は、それらが結合している炭素原子と一緒になって(C3−5)−シクロアルキル基を形成し、
は、Hまたは1個から4個のF置換基を表し、
Xは、CHR、CF、O、S、SOまたはSOを表し、
およびRは、(C1−6)アルキルであり、
は、H、ORまたはCNであり、
は、(C1−3)アルキルであり、
oおよびmは、アミノメチレン置換基のオルト位またはメタ位を表す。]
または薬学的に許容されるこの塩に関する。
この実施形態に従った本発明のさらに好ましい化合物において、Rは、(C1−6)アルキル(Fで場合によって置換されている。)、(C3−6)シクロアルキルまたは(C3−6)シクロアルキル(C1−3)アルキルであり、RおよびR’は、Hである。より好ましいのは、XがCH、CFまたはOである化合物である。
【0020】
本発明の特に好ましい1−(ビフェニル−4−イルメチル)イミダゾリジン−2,4−ジオン誘導体は、
−1−(2’−(モルホリン−4−イルメチル)ビフェニル−4−イルメチル)−3−プロピル−イミダゾリジン−2,4−ジオン;
−3−イソブチル−1−(2’−(モルホリン−4−イルメチル)ビフェニル−4−イルメチル)イミダゾリジン−2,4−ジオン;
−3−ブチル−1−(2’−(モルホリン−4−イルメチル)ビフェニル−4−イルメチル)イミダゾリジン−2,4−ジオン;
−3−シクロブチルメチル−1−(2’−(モルホリン−4−イルメチル)ビフェニル−4−イルメチル)イミダゾリジン−2,4−ジオン;
−3−アリル−1−(2’−(モルホリン−4−イルメチル)ビフェニル−4−イルメチル)イミダゾリジン−2,4−ジオン;
−1−(2’−(モルホリン−4−イルメチル)ビフェニル−4−イルメチル)−3−プロパ−2−イニル−イミダゾリジン−2,4−ジオン;
−3−(2,2−ジフルオロ−エチル)−1−(2’−(モルホリン−4−イルメチル)ビフェニル−4−イルメチル)イミダゾリジン−2,4−ジオン;
−3−(2−フルオロ−エチル)−1−(2’−(モルホリン−4−イルメチル)ビフェニル−4−イルメチル)イミダゾリジン−2,4−ジオン;
−3−(2−メトキシ−エチル)−1−(2’−(モルホリン−4−イルメチル)ビフェニル−4−イルメチル)イミダゾリジン−2,4−ジオン;
−3−((2’−(モルホリン−4−イルメチル)ビフェニル−4−イルメチル)−2,5−ジオキソ−イミダゾリジン−1−イル)−酢酸メチルエステル;
−1−(2’−(モルホリン−4−イルメチル)ビフェニル−4−イルメチル)−3−(2−オキソ−ブチル)イミダゾリジン−2,4−ジオン;
−3−シクロプロピルメチル−1−(2’−(モルホリン−4−イルメチル)ビフェニル−4−イルメチル)イミダゾリジン−2,4−ジオン;
−1−(3’−(4,4−ジフルオロ−ピペリジン−1−イルメチル)ビフェニル−4−イルメチル)イミダゾリジン−2,4−ジオン;
−3−アリル−1−(3’−(4,4−ジフルオロ−ピペリジン−1−イルメチル)ビフェニル−4−イルメチル)イミダゾリジン−2,4−ジオン;
−3−シクロブチルメチル−1−(3’−(4,4−ジフルオロ−ピペリジン−1−イルメチル)ビフェニル−4−イルメチル)イミダゾリジン−2,4−ジオン;
−3−シクロプロピル−1−(4’−フルオロ−3’−(モルホリン−4−イルメチル)ビフェニル−4−イルメチル)イミダゾリ−ジン−2,4−ジオン;
−1−(4’−(3−シクロプロピルメチル−2,4−ジオキソ−イミダゾリジン−1−イルメチル)ビフェニル−2−イルメチル)−ピペリジン−4−カルボニトリル;
−3−シクロプロピルメチル−1−(2’−(ピペリジン−1−イルメチル)ビフェニル−4−イルメチル)イミダゾリジン−2,4−ジオン;
−3−シクロプロピル−1−(3’−(チオモルホリン−4−イルメチル)ビフェニル−4−イルメチル)イミダゾリジン−2,4−ジオン;
−3−シクロプロピル−1−(3’−(1,1−ジオキソ−1λ−チオモルホリン−4−イルメチル)ビフェニル−4−イルメチル)−イミダゾリジン−2,4−ジオン;
−3−イソブチル−1−(3’−(ピペリジン−1−イルメチル)ビフェニル−4−イルメチル)イミダゾリジン−2,4−ジオン;
−1−(4’−フルオロ−3’−(モルホリン−4−イルメチル)ビフェニル−4−イルメチル)−3−イソブチル−イミダゾリジン−2,4−ジオン;
−1−(2’−フルオロ−5’−(モルホリン−4−イルメチル)ビフェニル−4−イルメチル)−3−イソブチル−イミダゾリジン−2,4−ジオン;
−1−(2’−フルオロ−3’−(モルホリン−4−イルメチル)ビフェニル−4−イルメチル)−3−イソブチル−イミダゾリジン−2,4−ジオン;
−3−シクロブチルメチル−1−(3’−(ピペリジン−1−イルメチル)ビフェニル−4−イルメチル)イミダゾリジン−2,4−ジオン;
−3−(2,2−ジフルオロ−エチル)−1−(3’−(ピペリジン−1−イルメチル)ビフェニル−4−イルメチル)−イミダゾリジン−2,4−ジオン;
−1−(4’−フルオロ−3’−(ピペリジン−1−イルメチル)ビフェニル−4−イルメチル)−3−イソブチル−イミダゾリジン−2,4−ジオン;
−3−(2,2−ジフルオロ−エチル)−1−(2’−フルオロ−3’−(ピペリジン−1−イルメチル)ビフェニル−4−イルメチル)−イミダゾリジン−2,4−ジオン;
−1−(2’−フルオロ−3’−(ピペリジン−1−イルメチル)ビフェニル−4−イルメチル)−3−イソブチル−イミダゾリジン−2,4−ジオン;
−1−(3’−フルオロ−5’−(ピペリジン−1−イルメチル)ビフェニル−4−イルメチル)−3−イソブチル−イミダゾリジン−2,4−ジオン;
−1−(3’−(1,1−ジオキソ−1λ−チオモルホリン−4−イルメチル)−4’−フルオロ−ビフェニル−4−イルメチル)−3−イソブチル−イミダゾリジン−2,4−ジオン;
−3−シクロプロピルメチル−1−(3’−(1,1−ジオキソ−1λ−チオモルホリン−4−イルメチル)ビフェニル−4−イルメチル)イミダゾリジン−2,4−ジオン;
−3−シクロプロピルメチル−1−(3’−(1,1−ジオキソ−1λ−チオモルホリン−4−イルメチル)−4’−フルオロ−ビフェニル−4−イルメチル)イミダゾリジン−2,4−ジオン;
−1−(3’−(1,1−ジオキソ−1λ−チオモルホリン−4−イルメチル)ビフェニル−4−イルメチル)−3−イソブチル−イミダゾリジン−2,4−ジオン;
−3−シクロブチル−1−((4’−フルオロ−3’−(チオモルホリノメチル)ビフェニル−4−イル)メチル)イミダゾリジン−2,4−ジオン;
−3−シクロブチル−1−(3’−(1,1−ジオキソ−1λ−チオモルホリン−4−イルメチル)ビフェニル−4−イルメチル)イミダゾリジン−2,4−ジオン;
−3−シクロブチル−1−(3’−(1,1−ジオキソ−1λ−チオモルホリン−4−イルメチル)−4’−フルオロ−ビフェニル−4−イルメチル)イミダゾリジン−2,4−ジオン;
−3−シクロプロピル−1−(3’−(1,1−ジオキソ−1λ−チオモルホリン−4−イルメチル)ビフェニル−4−イルメチル)イミダゾリジン−2,4−ジオン;
−(S)−3−(シクロプロピルメチル)−1−((4’−フルオロ−3’−((テトラヒドロフラン−3−イルアミノ)メチル)ビフェニル−4−イル)メチル)イミダゾリジン−2,4−ジオン;
−(R)−3−(シクロプロピルメチル)−1−((4’−フルオロ−3’−((テトラヒドロフラン−3−イルアミノ)メチル)ビフェニル−4−イル)メチル)イミダゾリジン−2,4−ジオン;
−3−(シクロプロピルメチル)−1−((4’−フルオロ−3’−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルアミノ)メチル)ビフェニル−4−イル)メチル)イミダゾリジン−2,4−ジオン;
−1−((3’−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルアミノ)メチル)ビフェニル−4−イル)メチル)−3−(2,2,2−トリフルオロエチル)イミダゾリジン−2,4−ジオン;
−(R)−1−((4’−フルオロ−3’−((テトラヒドロフラン−3−イルアミノ)メチル)ビフェニル−4−イル)メチル)−3−(2,2,2−トリフルオロエチル)イミダゾリジン−2,4−ジオン;
−(S)−1−((4’−フルオロ−3’−((テトラヒドロフラン−3−イルアミノ)メチル)ビフェニル−4−イル)メチル)−3−(2,2,2−トリフルオロエチル)イミダゾリジン−2,4−ジオン;
−(R)−1−((4’−フルオロ−3’−((テトラヒドロフラン−3−イルアミノ)メチル)ビフェニル−4−イル)メチル)−3−イソプロピルイミダゾリジン−2,4−ジオン;
−1−((4’−フルオロ−3’−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルアミノ)メチル)ビフェニル−4−イル)メチル)−3−イソプロピルイミダゾリジン−2,4−ジオン;
−(S)−1−((4’−フルオロ−3’−((テトラヒドロフラン−3−イルアミノ)メチル)ビフェニル−4−イル)メチル)−3−イソプロピルイミダゾリジン−2,4−ジオン;および
−1−((4’−フルオロ−3’−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルアミノ)メチル)ビフェニル−4−イル)メチル)−3−(2,2,2−トリフルオロエチル)イミダゾリジン−2,4−ジオンまたは薬学的に許容されるこれらの塩である。
【0021】
本発明の1−(ビフェニル−4−イルメチル)イミダゾリジン−2,4−ジオン誘導体(1)は、一般に有機化学の技術分野において知られている方法によって調製することができる。
【0022】
【化4】

【0023】
式I(1)の化合物におけるイミダゾリジン−2,4−ジオン環は、例えば、適切なアミノ酸HN−C(R,R’)−COOH[式中、RおよびR’は、すでに定義した通りの意味を持つ。]、またはこのアミド誘導体4から誘導することができる(スキーム1)。
【0024】
【化5】

【0025】
式4の化合物は、ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCCI)、TBTUまたはPyBOPなどのアミド結合形成試薬を使用し、式2のN−tert−ブチルオキシカルボニル−(Boc)保護アミノ酸誘導体と式R−NHの適切なアミンとの縮合から式3のBoc保護アミノ酸アミド誘導体にし、これからBoc基を、有機溶媒中でトリフルオロ酢酸または塩酸で処理することによって除去することより得ることができる。
【0026】
本発明の化合物は、例えば、スキーム2に示されている通りに調製することができ、アミノ酸HN−C(R、R’)−COOHと4−ブロモベンズアルデヒド(5)とを還元的アミノ化条件下でカップリングすることによって式6のアミノ酸のN−ベンジル誘導体が得られ、これを引き続きアミンHN−R(式中、Rは、前に定義されている意味を有する。)と、アミド結合形成試薬(上記参照)を用いてカップリングすることによってアミド誘導体7にし、これから、カルボニルジイミダゾールを使用する閉環反応によってイミダゾリジン−2,4−ジオン誘導体8を調製することができる。式8の化合物と適切なホルミルフェニルボロン酸誘導体との後続の鈴木カップリングにより、式9のオルト−またはメタ−ホルミル−1−(ビフェニル−4−イルメチル)イミダゾリジン−2,4−ジオン誘導体が生成され、これは、還元的アミノ化条件下でアミンY−H(式中、Yはすでに定義した通りの意味を有する。)へカップリングすることによって、本発明の化合物に転換することができる。
【0027】
【化6】

【0028】
本発明の式1の化合物を調製するための代替合成経路がスキーム3に示されている。この経路において、最終ステップは、カルボニルジイミダゾールを用いてのアミノ酸誘導体17の閉環反応である。アミノ酸誘導体17は、式13の4−フェニルベンズアルデヒド誘導体による式4のアミノ酸誘導体の還元的アミノ化(スキーム1)から調製することができる。
【0029】
【化7】

【0030】
式13の化合物は、式Y−Hのアミンでの式12のメシレート置換反応から調製することができる。構造12のメシレートは、式11の対応するベンジルアルコール誘導体とメタンスルホニルクロリドとを反応させることから得ることができる。化合物11は、構造10のブロモベンジルアルコール誘導体と4−ホルミル−ボロン酸との鈴木カップリング反応から得ることができる。代替方法において、式13の化合物は、式Y−Hのアミンと式14のブロモベンジルブロミドとの反応から出発し、式16のブロモフェニル誘導体を生成し、これを引き続き鈴木カップリング反応において4−ホルミルフェニルボロン酸と反応させることにより調製することができる。化合物16は、対応するブロモベンズアルデヒド15と式Y−Hのアミンとを還元的アミノ化条件下で反応させることから得ることもできる。
【0031】
が水素である本発明の化合物(23)は、スキーム4に示されている通りに調製することができ、式13の4−フェニルベンズアルデヒド誘導体による式HN−C(R,R’)−COOMeのアミノ酸エステル誘導体の還元的アミノ化で出発して式24のメチル−2−(ビフェニル−4−イルメチルアミノ)アセテート誘導体にし、この後、中間体カルバモイル誘導体25にするカリウムイソシアネートとの反応、およびナトリウムメトキシドを使用する後続の閉環に続いて、非置換イミダゾリジン−2,4−ジオン環を得ることができる。
代替経路において、非置換イミダゾリジン−2,4−ジオン環は、イソシアネートとのカルバモイル化によって式19の4−ブロモベンジル化アミノ酸エステル誘導体の段階の初期で導入して中間体20にし、閉環反応によって1−(4−ブロモベンジル)イミダゾリジン−2,4−ジオン誘導体21を得ることができ、この後、上記の鈴木カップリング反応を用いて中間体22にし、還元的アミノ化によるアミン部分Yの導入で置換ビフェニル部分を構築することができる。式23に従って、生じる本発明の化合物は、適切なR−ハロゲン化物を用いるアルキル化によって式Iのさらなる化合物を調製するのに使用することができる。
【0032】
【化8】

【0033】
代替合成経路(スキーム5)において、本発明の化合物1における置換基Rの導入は、中間体21のアルキル化によって式8のアルキル化イミダゾリジンにし、続いて、鈴木カップリング反応によって中間体9にし、還元的アミノ化によってアミン部分Yを導入することよって実施することができる。
【0034】
スキーム5は、アミンY−Hおよびホルミルフェニルボロン酸誘導体26を使用する還元的アミノ化反応によってアミン部分Yが合成の初期に導入され、中間体27を生成し、これから、式8のイミダゾリジンを用いる後続の鈴木カップリング反応に続いて本発明の化合物1が得られる合成経路も示す。
【0035】
【化9】

【0036】
【化10】

【0037】
スキーム6は、ボロン酸エステル官能基が式8のフェニルメチルイミダゾリジンに導入されることにより式28の中間体化合物を生成し、これから、式16のブロモフェニル誘導体を用いる後続の鈴木カップリング反応(スキーム3)から本発明の化合物1が得られる経路をさらに示す。
【0038】
式Iの1−(ビフェニル−4−イルメチル)イミダゾリジン−2,4−ジオン誘導体およびこれらの塩は、少なくとも1つのキラリティー中心を含有し、したがって、エナンチオマーおよびジアステレオマーを含めた立体異性体として存在することができる。本発明は、この範囲内に、前述の立体異性体、ならびに式Iの化合物の個々のRおよびSエナンチオマーのそれぞれならびにこれらの塩、実質的に遊離塩基、即ち5%未満、好ましくは2%未満、特に1%未満の他のエナンチオマーを伴う遊離塩基、ならびに実質的に等量の2種のエナンチオマーを含有するラセミ混合物を含めた任意の比率のこうしたエナンチオマーの混合物を含める。
純粋な立体異性体が得られる不斉合成またはキラル分離のための方法は、当技術分野においてよく知られており、例えばキラル誘導を用いる合成、もしくは市販されているキラル基質から出発する合成、または例えばキラル媒体上のクロマトグラフィーを使用するもしくはキラル対イオンを用いる結晶化による立体異性体の分離である。
【0039】
薬学的に許容される塩は、式Iの化合物の遊離塩基を、塩酸、臭化水素酸、リン酸および硫酸などの無機酸、または例えばアスコルビン酸、クエン酸、酒石酸、乳酸、マレイン酸、マロン酸、フマル酸、グリコール酸、コハク酸、プロピオン酸、酢酸およびメタンスルホン酸などの有機酸で処理することによって得ることができる。
【0040】
本発明の化合物は、非溶媒和形態で、ならびに水およびエタノールなどの薬学的に許容される溶媒との溶媒和形態で存在することができる。一般に、溶媒和形態は、本発明の目的においては非溶媒和形態と同等と考えられる。
【0041】
本発明は、薬学的に許容される助剤および場合によって他の治療剤との混合で、一般式Iに従った1−(ビフェニル−4−イルメチル)イミダゾリジン−2,4−ジオン誘導体または薬学的に許容されるこの塩を含む医薬組成物をさらに提供する。「許容される」という用語は、該組成物の他の成分と相容性であり、このレシピエントに有害でないことを意味する。組成物は、例えば、全て投与用単位剤形における経口、舌下、皮下、静脈内、硬膜外、くも膜下腔内、筋肉内、経皮、肺、局所、眼球または直腸投与などに適当なものを含める。投与の好ましい経路は経口経路である。
【0042】
経口投与の場合、該活性成分は、錠剤、カプセル剤、散剤、顆粒剤、溶液剤および懸濁剤などの個別単位として提示することができる。非経口投与の場合、本発明の該医薬組成物は、単位用量または多用量容器(例えば密封したバイアルおよびアンプル中の所定の量での例えば注射液体)に入れて提示することができ、使用前に滅菌液体担体、例えば水の添加のみを必要とする凍結乾燥させた(凍結乾燥)状態で貯蔵することもできる。
【0043】
例えば標準的文献のGennaro,A.R.ら、Remington:The Science and Practice of Pharmacy(第20版、Lippincott Williams&Wilkins、2000、特に5部:Pharmaceutical Manufacturingを参照のこと。)に記載されている通りに、薬学的に許容されるこうした助剤と混合され、該活性薬剤は、丸剤、錠剤などの固体投与単位に圧縮することができ、またはカプセル剤、坐剤もしくはパッチ剤にすることができる。薬学的に許容される液体によって、該活性薬剤は、溶液、懸濁液、乳濁液の形態での流体組成物として、例えば注射調製物として、またはスプレー、例えば経鼻スプレーとして適用することができる。
【0044】
固体投与単位を製造する場合、充填剤、着色剤およびポリマーバインダーなどの従来の添加剤の使用が企図される。一般に、該活性化合物の機能を妨げることのない任意の薬学的に許容される添加剤を使用することができる。本発明の活性薬剤を固体組成物として投与することができる適当な担体として、適当な量で使用されるラクトース、デンプンおよびセルロース誘導体など、またはこれらの混合物が挙げられる。非経口投与の場合、プロピレングリコールまたはブチレングリコールなど薬学的に許容される分散剤および/または湿潤剤を含有する水性懸濁液、等張生理食塩水および滅菌注射可能溶液を使用することができる。
【0045】
本発明は、組成物に適当な包装材料との組合せにおいて前に記載されている通りの医薬組成物をさらに含め、前記包装材料は、前に記載されている通りの使用のための組成物使用用指示を含める。
【0046】
本発明の1−(ビフェニル−4−イルメチル)イミダゾリジン−2,4−ジオン誘導体は、CHO細胞を使用するヒトCB2およびCB1レポーターアッセイにおいて決定された通り、CB1受容体と比較してCB2受容体の選択的アゴニストであることが判明した。
【0047】
受容体結合ならびにカンナビノイド受容体調節因子のインビトロ生物活性を決定する方法は、当技術分野においてよく知られている。一般に、発現された受容体は試験化合物と共にインキュベートし、結合または機能的応答の刺激もしくは阻害が測定される。
機能的応答を測定するため、CB2またはCB1受容体遺伝子、好ましくはヒト受容体をコードする単離DNAは、適当な宿主細胞中に発現される。こうした細胞はチャイニーズハムスター卵巣細胞であってよいが、他の細胞も適当である。好ましくは、該細胞は哺乳動物起源である。
【0048】
組換えCB2またはCB1発現細胞株を構築するための方法は、当技術分野においてよく知られている(Sambrookら、Molecular Cloning: a Laboratory Manual、Cold Spring Harbor Laboratory Press、Cold Spring Harbor、最新版)。受容体の発現は、所望のタンパク質をコードするDNAの発現によって達成される。
【0049】
追加配列のライゲーションおよび適当な発現系の構築のための技術は全て、これまで当技術分野においてよく知られている。標準的な固相技術を使用して、好ましくは、ライゲーションを容易にするための制限部位を含むように、所望のタンパク質をコードするDNAの一部分または全てを合成的に構築することができる。含まれたコード配列の転写および翻訳のための適当な制御領域を、該DNAコード配列に提供することができる。よく知られている通り、細菌などの原核宿主、ならびに酵母、植物細胞、昆虫細胞、哺乳動物細胞、および鳥細胞などの真核宿主を含めた多種多様な宿主と相容性のある発現系が現在利用可能である。
【0050】
該受容体を発現する細胞を次いで、試験化合物と共にインキュベートすることにより、結合または機能的応答の刺激もしくは阻害を観察する。
別法として、発現されたCB2またはCB1受容体を含有する単離細胞膜を使用することにより、化合物の結合を測定することができる。
結合の測定のため、放射活性または蛍光標識化合物を使用することができる。最も広範に使用される放射標識カンナビノイドプローブは、CB1およびCB2結合部位に対しておよそ同等の親和性を有する(H)CP55940である。
【0051】
機能的なCB2またはCB1アゴニスト活性は、例えばcAMPまたはMAPキナーゼ経路における受容体媒介変化の測定など、セカンドメッセンジャー応答を決定することによって測定することができる。したがって、こうした方法は、宿主細胞の細胞表面上におけるCB2またはCB1受容体の発現、および試験化合物に該細胞を曝露することを伴う。セカンドメッセンジャー応答を次いで測定する。セカンドメッセンジャーのレベルは、受容体の結合に対する試験化合物の影響に依存して低減または増加する。
【0052】
曝露細胞における例えばcAMPレベルの直接測定に加えて、受容体コードDNAのトランスフェクションに加えてレポーター遺伝子をコードする第2DNAもトランスフェクトされている細胞を使用することができ、この発現は受容体活性化と相関する。一般に、レポーター遺伝子発現は、セカンドメッセンジャーのレベルの変化に反応する任意の応答配列によって制御され得る。適当なレポーター遺伝子は、例えばLacZ、アルカリホスファターゼ、蛍ルシフェラーゼおよび緑色蛍光タンパク質である。こうしたトランス活性化アッセイの原理は当技術分野においてよく知られており、例えばStratowa,C、Himmler,A.およびCzernilofsky,A.P.、Curr.Opin.Biotechnol.6、574(1995)に記載されている。CB2受容体に対する選択的活性アゴニスト化合物を選択するため、化合物のEC50値は、<10−5M、好ましくは10−7Mであり、EC50(CB1)/EC50(CB2)として定義した通りのCB1受容体アゴニストに対する選択率は、>10、好ましくは>50である。
【発明の効果】
【0053】
該化合物は、例えば手術前後の疼痛などの急性疼痛、慢性疼痛、神経障害性疼痛、癌疼痛、内臓痛、頭痛などの疼痛、および多発性硬化症に伴う痙直の治療における鎮痛剤として使用することができる。
【0054】
本発明のカンナビノイドアゴニストは、(腸管の)炎症、肝疾患、呼吸器障害、アレルギー、腫瘍、てんかん、片頭痛、骨粗鬆症、循環器障害、外傷性脳損傷および脳卒中などの急性神経変性障害、ならびにアルツハイマー病、多発性硬化症およびALSなどの緩徐性神経変性障害、を含めた他の障害の治療においても潜在的に有用である(Parcher P、Batkai S、Kunos,G、The endocannabinoid system as an emerging target of pharmacotherapy、Pharmacol Rev.2006、58(3):389−462)。
該化合物は、COX−2選択的阻害剤を含めて、他の薬物、例えばオピオイドおよび非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)などの鎮痛薬と併せて使用することもできる。
【発明を実施するための形態】
【0055】
本発明の化合物は、症状を軽減するのに十分な量および十分な時間でヒトに投与することができる。例示として、ヒトへの投与量レベルは、体重1kg当たり0.001−50mgの範囲内、好ましくは体重1kg当たり0.01−20mgの投与量であってよい。
【0056】
本発明を以下の実施例によって例示する。
【0057】
略語:Boc:tert−ブトキシカルボニル;CDCl:クロロホルム−d;DBU:1,8−ジアザビシクロ(5.4.0)ウンデカ−7−エン;CDI:N,N’−カルボニルジイミダゾール;DCCI:1,3−ジシクロヘキシルカルボジイミド;DCM:ジクロロメタン;DIPEA:N,N−ジイソプロピルエチルアミン;DMAP:4−ジメチルアミノピリジン;DMF:N,N−ジメチルホルムアミド;EtNまたはTEA:トリエチルアミン;Gly:グリシニル;HPLC:高速液体クロマトグラフィー;HOAc:酢酸;HOBt:1−ヒドロキシベンゾ−トリアゾール;MeOH:メタノール;MeSiClまたはTMSCl:クロロトリメチルシラン;MS:質量スペクトル;(PPhPd:テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0);PyBOP:(ベンゾトリアゾール−1−イルオキシ)トリピロリジノホスホニウムヘキサフルオロホスフェート;PyBrOP:ブロモ(トリスピロリジノ)ホスホニウムテトラフルオロホスフェート;TBTU:((ベンゾトリアゾール−1−イルオキシ)−ジメチルアミノ−メチレン)−ジメチル−アンモニウムテトラフルオロボレート;TFA:トリフルオロ酢酸;THF:テトラヒドロフラン;TLC:薄層クロマトグラフィー。
【0058】
実施例1A
2−アミノ−N−シクロプロピル−アセトアミド塩酸塩。
【0059】
i)TBTU(5.1g、16.5mmol)、DIPEA(2.9ml、16.5mmol)およびシクロプロピルアミン(2.2ml、33mmol)を、BOC−Gly−OH(2.63g、15mmol)の乾燥ジクロロメタン(10ml)中溶液に添加した。17時間撹拌した後、反応混合物を減圧下で濃縮し、水を残渣に添加した。生成物を酢酸エチル中に抽出した。合わせた有機相を2M塩酸水溶液、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮することにより、2−シクロプロピルカルバモイルメチル−カルバミン酸tert−ブチルエステル(847mg)が得られた。生成物をさらに精製することなく以下のステップで使用した。
ii)2M塩酸水溶液(10ml)を、前のステップで得られた生成物(2.2g、10.3mmol)のジオキサン(25ml)中溶液に添加した。2時間撹拌した後、反応混合物を減圧下で濃縮した。メタノール/ジエチルエーテルからの結晶化により、2−アミノ−N−シクロプロピル−アセトアミド塩酸塩(1.3g)を得た。
H NMR(400MHz,MeOD):δ 3.62(s,2H)、2.76−2.74(m,1H)、0.75(m,2H)、0.52(m,2H)。
【0060】
実施例1B
2−アミノ−N−シクロプロピルメチル−アセトアミドトリフルオロアセテート。
【0061】
標題化合物は、tert−ブトキシカルボニルアミノ−酢酸から、アミノメチルシクロプロパンおよびTFAを使用し、実施例1Aに記載されているものと類似の手順に従って調製した。
H−NMR(400MHz,CDCl):δ 8.27(s,1H)、8.17(s,2H)、3.88(s,2H)、3.12(d,J=6.8Hz,2H)、0.99(m,1H)、0.53(m,2H)、0.23(m,2H)。
【0062】
実施例2
1−(2’−(モルホリン−4−イルメチル)ビフェニル−4−イルメチル)−3−プロピル−イミダゾリジン−2,4−ジオン
【0063】
【化11】

【0064】
i)2−ブロモ−ベンジルアルコール(5g、26.7mmol)の2−メトキシエタノール/水(30ml、1/1)中溶液に、4−ホルミルフェニルボロン酸(6g、40.0mmol)および炭酸水素ナトリウム(4.4g、52.4mmol)を窒素雰囲気下で添加した。(PhP)Pd(1.54g、1.34mmol)を添加した後、反応混合物を還流下で17時間加熱した。冷却した後、混合物をジカライト上で濾過し、残渣を水および酢酸エチルで洗浄した。生成物を酢酸エチル中に抽出した。合わせた有機相をブラインで洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。カラムクロマトグラフィーにより、2’−ヒドロキシメチル−ビフェニル−4−カルバルデヒド(3.95g)を得た。
ii)前のステップで得られた生成物(2g、9.4mmol)の乾燥ジクロロメタン(100ml)中溶液を脱気し、窒素で2回洗い流した。溶液を−15℃に窒素下で冷却した。メタンスルホニルクロリド(0.73ml、9.4mmol)およびN,N−ジイソプロピルエチルアミン(1.65ml、9.4mmol)添加し、反応混合物を10分間−15℃で、続いて2時間0℃で撹拌した。水を添加し、生成物をジクロロメタン中に抽出した。合わせた有機相を硫酸マグネシウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮することにより、メタンスルホン酸4’−ホルミル−ビフェニル−2−イルメチルエステル(2.85g)が得られた。生成物をさらに精製することなく以下のステップで使用した。
iii)前のステップで得られた生成物(2.85g、9.8mmol)およびモルホリン(3.46ml、39.3mmol)の乾燥ジオキサン(180ml)中溶液を、50℃で6時間撹拌した。室温に冷却した後、反応混合物を減圧下で濃縮した。カラムクロマトグラフィーにより、2’−モルホリン−4−イルメチル−ビフェニル−4−カルバルデヒド(2.32g)を得た。
iv)グリシンメチルエステル塩酸塩(0.29g、2.31mmol)の乾燥メタノール(7.5ml)中溶液を、前のステップで得られた生成物(0.5g、1.78mmol)のTHF(7.5ml)中溶液に、滴下により添加した。室温で10分撹拌した後、水素化トリアセトキシホウ素ナトリウムを添加した。室温で17時間撹拌した後、反応混合物を、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液の添加によってクエンチし、生成物を酢酸エチル中に抽出した。合わせた有機相を水、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。カラムクロマトグラフィーにより、(2’−((モルホリン−4−イルメチル)ビフェニル−4−イルメチル)アミノ)酢酸メチルエステル(338mg)を得た。
v)前のステップで得られた生成物(715mg、2.02mmol)のジオキサン/水(11ml、1:1)中懸濁液に、カリウムイソシアネート(245mg、3.03mmol)および酢酸(0.37ml、6.46mmol)を添加した。室温で2.5時間撹拌した後、反応混合物を、水の添加によってクエンチした。水性相を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で中和し、生成物を酢酸エチル中に抽出した。合わせた有機相をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮することにより、(1−(2’−(モルホリン−4−イルメチル)ビフェニル−4−イルメチル)ウレイド)酢酸メチルエステル(714mg)が得られた。生成物をさらに精製することなく以下のステップで使用した。
vi)ナトリウムメトキシド(108mg、1.99mmol)を、前のステップで得られた生成物(396mg、1.0mmol)の乾燥メタノール(7ml)中溶液に添加した。室温で5時間撹拌した後、反応混合物を、水の添加によってクエンチし、飽和塩化アンモニウム水溶液で中和した。生成物を酢酸エチル中に抽出した。合わせた有機相をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。カラムクロマトグラフィーにより、1−(2’−(モルホリン−4−イルメチル)ビフェニル−4−イルメチル)イミダゾリジン−2,4−ジオン(304mg)を得た。
vii)炭酸カリウム(85mg、0.62mmol)および1−ブロモプロパン(50.5mg、0.41mmol)を、前のステップで得られた生成物(75mg、0.20mmol)のDMF(2ml)中溶液に添加した。室温で20時間撹拌した後、反応混合物を、水の添加によってクエンチし、生成物を酢酸エチル中に抽出した。合わせた有機相を水、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。分取用HPLCにより、1−(2’−(モルホリン−4−イルメチル)ビフェニル−4−イルメチル)−3−プロピル−イミダゾリジン−2,4−ジオン(30.1mg)を得た。
H−NMR(400MHz,CDCl):δ 7.52(m,1H)、7.42(m,2H)、7.22−7.38(m,5H)、4.62(s,2H)、3.80(s,2H)、3.64(t,J=4.7Hz,4H)、3.52(m,2H)、3.38(s,2H)、2.38(t,J=4.8Hz,4H)、1.65−1.73(m,2H)、0.98(t,J=7.1Hz,3H)。
【0065】
実施例3
実施例2、ステップviiに記載されているものと類似の手順に従って、1−(2’−モルホリン−4−イルメチル−ビフェニル−4−イルメチル)イミダゾリジン−2,4−ジオン(実施例2、ステップvi)を出発原料として使用し、以下の化合物を調製した。
3A3−イソブチル−1−(2’−(モルホリン−4−イルメチル)ビフェニル−4−イルメチル)イミダゾリジン−2,4−ジオン。
H−NMR(400MHz,CDCl):δ 7.42(m,2H)、7.21−7.38(m,5H)、7.52(m,1H)、4.62(s,2H)、3.82(s,2H)、3.65(t,J=4.6Hz,4H)、3.39(d,2H)、3.38(s,2H)、2.38(t,J=4.3Hz,4H)、2.04−2.19(m,1H)、0.94(d,J=6.6Hz,4H)。
3B3−ブチル−1−(2’−(モルホリン−4−イルメチル)ビフェニル−4−イルメチル)イミダゾリジン−2,4−ジオン。
H−NMR(400MHz,CDCl):δ 7.52(m,1H)、7.42(m,2H)、7.22−7.36(m,5H)、4.62(s,2H)、3.80(s,2H)、3.66(t,J=4.6Hz,4H)、3.57(t,J=7.2Hz,2H)、3.38(s,2H)、2.38(t,J=4.6Hz,4H)、1.55−1.69(m,2H)、1.31−1.42(m,2H)、0.96(t,J=7.2Hz,3H)。
3C3−シクロブチルメチル−1−(2’−(モルホリン−4−イルメチル)ビフェニル−4−イルメチル)イミダゾリジン−2,4−ジオン。
H−NMR(400MHz,CDCl):δ 7.52(m,1H)、7.41(m,2H)、7.21−7.38(m,5H)、4.62(s,2H)、3.79(s,2H)、3.65(t,J=4.5Hz,4H)、3.59(d,J=7.3Hz,2H)、3.38(s,2H)、2.67−2.79(m,1H)、2.38(t,J=4.3Hz,4H)、2.01−2.19(m,2H)、1.76−1.92(m,4H)。
3D3−アリル−1−(2’−(モルホリン−4−イルメチル)ビフェニル−4−イルメチル)イミダゾリジン−2,4−ジオン
H−NMR(400MHz,CDCl):δ 7.53(m,1H)、7.40(m,2H)、7.22−7.37(m,5H)、5.82−5.94(m,1H)、5.21−5.31(m,2H)、4.63(s,2H)、4.19(t,J=1.1Hz,2H)、3.81(s,2H)3.64(t,J=4.7Hz,4H)、3.38(s,2H)、2.38(t,J=4.6Hz,4H)。
3E1−(2’−モルホリン−4−イルメチル−ビフェニル−4−イルメチル)−3−プロパ−2−イニル−イミダゾリジン−2,4−ジオン。
H−NMR(400MHz,CDCl):δ 7.51(m,1H)、7.42(m,2H)、7.22−7.36(m,5H)、4.63(s,2H)、4.34(d,J=2.5Hz,2H)、3.83(s,2H)、3.63(t,J=4.4Hz,4H)、3.38(s,2H)、2.38(t,J=4.2Hz,4H)、2.27(t,J=2.4Hz,1H)。
3F3−(2,2−ジフルオロ−エチル)−1−(2’−(モルホリン−4−イルメチル)ビフェニル−4−イルメチル)イミダゾリジン−2,4−ジオン。
H−NMR(400MHz,CDCl):δ 7.52(m,1H)、7.43(m,2H)、7.22−7.37(m,5H)、6.07(t t,J=4.3Hz,1H)、6.07(t t,J=4.3Hz,1H)、3.90(t d,J=4.6Hz,2H)、3.88(s,2H)、3.63(t,J=4.6Hz,4H)、3.38(s,2H)、2.38(t,J=4.3Hz,4H)。
3G3−(2−フルオロ−エチル)−1−(2’−(モルホリン−4−イルメチル)ビフェニル−4−イルメチル)イミダゾリジン−2,4−ジオン。
H−NMR(400MHz,CDCl):δ 7.51(m,1H)、7.42(m,2H)、7.22−7.37(m,5H)、4.63(s,2H)、4.63(d t,J=4.1Hz,2H)、3.90.(d t,J=2.1Hz,2H)、3.84(s,2H)、3.64(t,J=4.6Hz,4H)、3.39(s,2H)、2.38(t,J=4.1Hz,4H)。
3H3−(2−メトキシ−エチル)−1−(2’−(モルホリン−4−イルメチル)ビフェニル−4−イルメチル)イミダゾリジン−2,4−ジオン。
H−NMR(400MHz,CDCl):δ 7.51(m,1H)、7.42(m,2H)、7.23−7.37(m,5H)、4.63(s,2H)、3.62(d,J=5.4Hz,2H)、3.65(t,J=4.9Hz,4H)、3.73(t,J=5.9,5.4Hz,2H)、3.82(s,2H)、3.39(s,3H)、3.38(s,2H)、2.38(t,J=4.0Hz,4H)。
3I3−((2’−(モルホリン−4−イルメチル)ビフェニル−4−イルメチル)−2,5−ジオキソ−イミダゾリジン−1−イル)−酢酸メチルエステル。
H−NMR(400MHz,CDCl):δ 7.51(m,1H)、7.43(m,2H)、7.21−7.39(m,5H)、4.66(s,2H)、4.32(s,2H)、3.90(s,2H)、3.79(s,3H)、3.66(t,J=4.5Hz,4H)、3.38(s,2H)、2.38(t,J=3.2Hz,4H)。
3J1−(2’−(モルホリン−4−イルメチル)ビフェニル−4−イルメチル)−3−(2−オキソ−ブチル)イミダゾリジン−2,4−ジオン。
H−NMR(400MHz,CDCl):δ 7.51(m,1H)、7.42(m,2H)、7.23−7.37(m,5H)、4.65(s,2H)、4.37(s,2H)、3.91(s,2H)、3.64(t,J=4.4Hz,4H)、3.38(s,2H)、2.54(m,2H)、2.38(t,J=4.5Hz,4H)、1.13(t,J=7.4Hz,3H)。
3K3−シクロプロピルメチル−1−(2’−(モルホリン−4−イルメチル)ビフェニル−4−イルメチル)イミダゾリジン−2,4−ジオン。
H−NMR(400MHz,CDCl):δ 7.51(dd,J=6.8Hz,1H)、7.43(d,J=7.8Hz,2H)、7.28(d,J=7.8Hz,2H)、7.22−7.36(m,3H)、4.63(s,2H)、3.82(s,2H)、3.64(t,J=4.9Hz,4H)、3.42(d,J=7.8Hz,2H)、3.37(s,2H)、2.36(t,J=4.9Hz,4H)、1.21(m,1H)、0.52(m,2H)、0.38(m,2H)。
【0066】
実施例4
1−(3’−(4,4−ジフルオロ−ピペリジン−1−イルメチル)ビフェニル−4−イルメチル)イミダゾリジン−2,4−ジオン。
【0067】
【化12】

【0068】
i)p−ブロモベンジルブロミド(10g、40mmol)のTHF(100ml)および水(7.2ml)中溶液に、グリシンメチルエステル塩酸塩(10g、80mmol)、炭酸カリウム(22.1g、160mmol)およびテトラブチルアンモニウムスルフェート(136mg、0.4mmol)を添加した。40℃で1時間撹拌した後、反応混合物を水に注ぎ、生成物を酢酸エチル中に抽出した。合わせた有機相をブラインで洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。カラムクロマトグラフィーにより、(4−ブロモ−ベンジルアミノ)酢酸メチルエステル(6.4g)を無色油として得た。
ii)前のステップで得られた生成物(2.8g、10.8mmol)のジオキサン/水(1:1、60ml)中溶液に、カリウムイソシアネート(1.32g、16.3mmol)および酢酸(1.98ml、34.6mmol)を添加した。室温で1時間撹拌した後、反応混合物を減圧下で濃縮し、水を添加した。沈殿物を回収し、乾燥させることにより、(1−(4−ブロモ−ベンジル)ウレイド)酢酸メチルエステル(2.9g)が白色粉末として得られた。
iii)前のステップで得られた生成物(2.8g、9.4mmol)の乾燥メタノール(50ml)中溶液に、ナトリウムメトキシド(1.0g、18.9mmol)を窒素雰囲気下で添加した。2時間室温で撹拌した後、反応混合物を減圧下で濃縮し、水を添加し、0℃に冷却した。沈殿物を回収し、乾燥させることにより、1−(4−ブロモ−ベンジル)イミダゾリジン−2,4−ジオン(3.7g)が得られた。生成物をさらに精製することなく以下のステップで使用した。
iv)3−ホルミルフェニルボロン酸(125mg、0.84mmol)、炭酸水素ナトリウム(94mg、1.12mmol)および(PhP)Pd(32mg、0.028mmol)を含有する、前のステップで得られた生成物(150mg、0.56mmol)の2−メトキシエタノール/HO(1/1:100ml)中溶液を、還流下にて18時間窒素雰囲気下で加熱した。冷却した後、反応混合物をジカライト上で濾過し、生成物を酢酸エチル中に抽出した。合わせた有機相をブラインで洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。カラムクロマトグラフィーにより、4’−(2,4−ジオキソ−イミダゾリジン−1−イルメチル)ビフェニル−3−カルバルデヒド(365mg)を得た。
v)前のステップで得られた生成物(352mg、1.20mmol)の乾燥メタノール(10ml)中溶液に、粉砕モレキュラーシーブ(3Å)およびトリエチルアミン(0.252ml、1.80mmol)を窒素雰囲気下で添加した。15分間室温で撹拌した後、ジフルオロピペリジン塩酸塩(377mg、2.39mmol)を少量ずつ添加した。18時間室温で撹拌した後、水素化ホウ素ナトリウム(過剰)を、激しく撹拌しながら反応混合物に少量ずつ添加した。濃厚スラリーを濾過し、残渣を塩化メチレンおよびメタノールで完全に洗浄した。濾液を減圧下で濃縮することにより、茶色固体物質が得られ、これを酢酸エチル中に抽出した。合わせた有機相を水、ブラインで洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。カラムクロマトグラフィーにより、1−(3’−(4,4−ジフルオロ−ピペリジン−1−イルメチル)ビフェニル−4−イルメチル)イミダゾリジン−2,4−ジオン(342mg)を得た。
H−NMR(400MHz,CDCl):δ 7.60(d,J=7.8Hz,2H)、7.53(s,1H)、7.48(d,J=7.8Hz,1H)、7.41(t,J=7.8Hz,1H)、7.34(d,J=7.8Hz,2H)、7.32(d,J=7.8Hz,1H)、4.58(s,2H)、3.84(s,2H)、3.61(s,2H)、2.48(t,J=5.4Hz,4H)、2.00(m,4H)。
【0069】
実施例5
実施例2、ステップviiに記載されているものと類似の手順に従って、1−(3’−(4,4−ジフルオロ−ピペリジン−1−イルメチル)ビフェニル−4−イルメチル)イミダゾリジン−2,4−ジオン(実施例4、ステップv)を出発原料として使用し、以下の化合物を調製した。
5A3−アリル−1−(3’−(4,4−ジフルオロ−ピペリジン−1−イルメチル)ビフェニル−4−イルメチル)イミダゾリジン−2,4−ジオン。
(m/z)=440(M+H)
5B3−シクロブチルメチル−1−(3’−(4,4−ジフルオロ−ピペリジン−1−イルメチル)ビフェニル−4−イルメチル)イミダゾリジン−2,4−ジオン。
(m/z)=468(M+H)
【0070】
実施例6
3−シクロプロピル−1−(4’−フルオロ−3’−(モルホリン−4−イルメチル)ビフェニル−4−イルメチル)イミダゾリジン−2,4−ジオン。
【0071】
【化13】

【0072】
i)グリシン(15g、200mmol)の水(80ml)中溶液に、水酸化ナトリウム水溶液(20ml、10M)および4−ブロモベンズアルデヒド(37g、200mmol)のメタノール(440ml)中溶液を添加した。室温で10分撹拌した後、水素化ホウ素ナトリウム(7.5g、200mmol)を、この懸濁液に少しずつ分けて添加した。室温で18時間撹拌した後、反応混合物を減圧下で濃縮し、ジエチルエーテルで洗浄した。水性相を濃塩酸で中和した。沈殿物を濾過によって回収し、水およびジエチルエーテルで洗浄した。白色固体を乾燥させることにより、2−(4−ブロモベンジルアミノ)酢酸(14.98g)を得た。生成物を精製することなく以下のステップで使用した。
ii)前のステップで得られた生成物(10g、41.0mmol)のジクロロメタン(100ml)中懸濁液に、トリエチルアミン(17.1ml、123mmol)、シクロプロピルアミン(4.26ml、61.5mmol)およびPyBOP(21.3g、41.0mmol)を添加した。室温で18時間撹拌した後、反応混合物を減圧下で濃縮した。カラムクロマトグラフィーにより、2−(4−ブロモ−ベンジルアミノ)−N−シクロプロピル−アセトアミド(9.3g)を得た。
iii)前のステップで得られた生成物(8g、28.3mmol)のアセトニトリル(200ml)中溶液に、CDI(56.5mmol、9.16g)およびDMAP(6.90g、56.5mmol)を添加した。60℃で17時間撹拌した後、反応混合物を冷却し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を添加することによってクエンチした。生成物を酢酸エチル中に抽出した。合わせた有機相を硫酸マグネシウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。カラムクロマトグラフィーにより、1−(4−ブロモ−ベンジル)−3−シクロプロピル−イミダゾリジン−2,4−ジオン(7.88g)を得た。
iv)前のステップで得られた生成物(0.5g、1.62mmol)のトルエン/エタノール(4/1;25ml)中溶液に、4−フルオロ−3−ホルミルフェニルボロン酸(0.41g、2.43mmol)、(PhP)Pd(93.6mg、0.081mmol)および炭酸カリウム(6.3ml、2M、12.5mmol)を添加した。75℃で18時間撹拌した後、反応混合物を冷却し、ジカライト上で濾過した。生成物を酢酸エチル中に抽出した。合わせた有機相を水、ブラインで洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。カラムクロマトグラフィーにより、4’−(3−シクロプロピル−2,4−ジオキソ−イミダゾリジン−1−イルメチル)−4−フルオロ−ビフェニル−3−カルバルデヒド(0.28g)を得た。
v)酢酸(0.069ml、1.2mmol)および水素化トリアセトキシホウ素ナトリウム(847mg、4mmol)を、前のステップで得られた生成物(0.28g、0.8mmol)およびモルホリン(0.19g、2.27mmol)のメタノール(7.5ml)中溶液に室温で添加した。18時間撹拌した後、反応混合物を、水の添加によってクエンチし、生成物をジクロロメタン中に抽出した。合わせた有機層を、クエン酸水溶液(3%)、水で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。カラムクロマトグラフィーにより、3−シクロプロピル−1−(4’−フルオロ−3’−(モルホリン−4−イルメチル)ビフェニル−4−イル−メチル)イミダゾリジン−2,4−ジオン(76mg)を得た。
H NMR(DMSO):δ 7.65(m,1H)、7.62(d,J=5.42Hz,2H)、7.58(m,1H)、7.55(d,J=5.42Hz,2H)、7.26(t,J=5.42Hz,1H)、4.50(s,2H)、3.82(s,2H)、3.56(m,4H)、2.55(m,1H)、2.41(br s,4H)、0.83(d,J=4.51Hz,4H)。
【0073】
実施例7
実施例6に記載されているものと類似の手順に従って、グリシンおよびアミノメチルシクロプロパンを出発原料として使用し、以下の化合物を調製した。
7A1−(4’−(3−シクロプロピルメチル−2,4−ジオキソ−イミダゾリジン−1−イルメチル)ビフェニル−2−イル−メチル)ピペリジン−4−カルボニトリル。
H NMR(400MHz,CDCl):δ 7.48(d,J=7.39Hz,1H)、7.32(m,6H)、7.22(d,J=7.39Hz,1H)、4.63(s,2H)、3.82(s,2H)、3.42(d,J=7.83Hz,2H)、3.36(s,2H)、2.57(bs,3H)、2.21(bs,2H)、1.82(m,4H)、1.2(m,1H)、0.52(m,2H)、0.37(m,2H)。
7B3−シクロプロピルメチル−1−(2’−(ピペリジン−1−イルメチル)ビフェニル−4−イルメチル)イミダゾリジン−2,4−ジオン。
H NMR(400MHz,CDCl):δ 7.53(d,J=7.81Hz,1H)、7.41(d,J=8.68Hz,2H)、7.31(m,4H)、7.21(d,J=7.81Hz,1H)、4.62(s,2H)、3.81(s,2H)、3.42(d,J=8.24Hz,2H)、3.32(s,2H)、2.27(bs,4H)、1.50(m,4H)、1.38(bs,2H)、1.21(m,1H)、0.52(q,2H)、0.38(q,2H)。
【0074】
実施例6に記載されているものと類似の手順に従って、グリシンおよびシクロプロピルアミンを出発原料として使用し、以下の化合物を調製した。
7CS−シクロプロピル−1−(3’−(チオモルホリン−4−イルメチル)ビフェニル−4−イルメチル)イミダゾリジン−2,4−ジオン。
H NMR(400MHz,CDCl):δ 7.58(d,J=8.70Hz,2H)、7.51(t,1H)、δ 7.46(m,1H)、δ 7.39(t,J=8.70Hz,1H)、δ 7.32(d,J=8.70,2H)、δ 4.58(s,2H)、δ 3.71(s,2H)、δ 3.58(s,2H)、2.75(m,8H)、δ 2.65(m,1H)、δ 1.00(s,4H)。
7D3−シクロプロピル−1−(3’−(1,1−ジオキソ−1λ−チオモルホリン−4−イルメチル)ビフェニル−4−イルメチル)イミダゾリジン−2,4−ジオン。
H NMR(400MHz,CDCl):7.57(d,J=9.24Hz,2H)、7.5(m,2H)、7.42(t,J=6.93Hz,1H)、7.33(d,J=9.24Hz,2H)、7.30(m 1H)、4.59(s,2H)、3.72(s,2H)、3.74(s,2H)、3.05(m,8H)、2.62(m 1H)、0.98(m,4H)
【0075】
実施例6に記載されているものと類似の手順に従って、グリシンおよびイソブチルアミンを出発原料として使用し、以下の化合物を調製した。
7E3−イソブチル−1−(3’−(ピペリジン−1−イルメチル)ビフェニル−4−イルメチル)イミダゾリジン−2,4−ジオン。
H NMR(400MHz,CDCl):δ 7.60(d,J=8.88Hz,2H)、7.53(s,1H)、7.45(m,1H)、7.38(t,J=8Hz,1H)、7.12(d,J=8.88Hz,2H)、4.6(s,2H)、3.77(s,2H)、3.55(s,2H)、3.36(d,J=7.95Hz,2H)、2.4(bs,4H)、2.10(m,1H)、1.42(bs,4H)、1.26(bs,2H)、0.94(d,J=6.6Hz,6H)
7F1−(4’−フルオロ−3’−(モルホリン−4−イルメチル)ビフェニル−4−イルメチル)−3−イソブチル−イミダゾリジン−2,4−ジオン。
H NMR(400MHz,CDCl):δ 7.58(m,1H)、7.56(d,J=9.52Hz,2H)、7.43(m,1H)、7.32(d,J=9.52Hz,2H)、7.11(t,J=8.57Hz,1H)、4.6(s,2H)、3.77(s,2H)、3.63(2H,s)、3.52(t,J=4.73Hz,4H)、3.37(d,J=7.1Hz,2H)、2.52(t,J=4.73Hz,4H)、2.10(m,1H)、0.94(d,J=7.1Hz,6H)。
7G1−(2’−フルオロ−5’−(モルホリン−4−イルメチル)ビフェニル−4−イルメチル)−3−イソブチル−イミダゾ−リジン−2,4−ジオン。
H NMR(400MHz,CDCl):δ 7.55(d,J=8.83Hz,2H)、7.37(d,J=6.62Hz,1H)、7.33(d,J=8.83Hz,2H)、7.28(m,1H)、7.1(m,1H)、4.62(s,2H)、3.79(s,2H)、3.72(t,J=4.85Hz,4H)、3.5(s,2H)、3.36(d,J=7.94Hz,2H)、2.45(br s,4H)、2.10(m,1H)、0.93(d,J=7.94Hz,6H)
7H1−(2’−フルオロ−3’−(モルホリン−4−イルメチル)ビフェニル−4−イルメチル)−3−イソブチル−イミダゾ−リジン−2,4−ジオン。
H NMR(400MHz,CDCl):δ 7.53(d,J=8.86Hz,2H)、7.38(t,J=6.65Hz,1H)、7.33(d,J=8.86,2H)、7.36−7.28(m,1H)、7.18(t,J=7.5Hz,1H)、4.60(s,2H)、3.80(s,2H)、3.72(t,J=4.43Hz,4H)、3.53(s,2H)、3.38(d,J=8.42Hz,2H)、2.53(t,J=4.43Hz,4H)、2.10(m,1H)、0.93(d,J=7.97Hz,6H)
【0076】
実施例8
3−シクロブチルメチル−1−(3’−(ピペリジン−1−イルメチル)ビフェニル−4−イルメチル)イミダゾリジン−2,4−ジオン。
【0077】
i)1−(4−ブロモ−ベンジル)イミダゾリジン−2,4−ジオン(実施例4、ステップiii)(5.91g、21.96mmol)のDMF(50ml)中溶液に、(ブロモメチル)シクロブタン(6.55g、43.9mmol)および炭酸カリウム(9.11g、65.9mmol)を窒素雰囲気下で添加した。20時間室温で撹拌した後、反応混合物を減圧下で濃縮した。生成物を酢酸エチル中に抽出し、合わせた有機層を水、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮することにより、1−(4−ブロモ−ベンジル)−3−シクロブチルメチル−イミダゾリジン−2,4−ジオン(5.30g)が得られた。
ii)実施例6、ステップivに記載されているものと類似の手順に従って、前のステップで得られた生成物(2.5g)を、4’−(3−シクロブチルメチル−2,4−ジオキソ−イミダゾリジン−1−イルメチル)ビフェニル−3−カルバルデヒド(1.10g)に変換した。
iii)実施例6、ステップvに記載されているものと類似の手順に従って、前のステップで得られた生成物(1.1g)を、3−シクロブチルメチル−1−(3’−(ピペリジン−1−イルメチル)ビフェニル−4−イルメチル)イミダゾリジン−2,4−ジオン(337mg)に変換した。
H NMR(400MHz,CDCl3):δ 7.95(s,1H)、7.70(d,J=8.7Hz,2H)、7.60(d,J=7.4Hz,1H)、7.53(t,J=7.8Hz,1H)、7.35(d,J=7.8Hz,2H)、4.6(s,2H)、3.75(s,2H)、3.58(d,J=7.4Hz,2H)、3.48(d,J=11.4Hz,2H)、2.72(m,1H)、2.60(q,2H)、2.38(q,2H)、2.05(m,2H)、1.85(m,6H)、1.35(m,1H)。
【0078】
実施例9
実施例8に記載されているものと類似の手順に従って、以下の化合物を調製した。
9A3−(2,2−ジフルオロ−エチル)−1−(3’−(ピペリジン−1−イルメチル)ビフェニル−4−イルメチル)イミダゾリジン−2,4−ジオン。
H NMR(400MHz,CDCl3):δ 8.01(s,1H)、7.68(m,J=8.2Hz,3H)、7.58(d,J=7.4Hz,1H)、7.51(m,1H)、7.37(d,J=8.2Hz,2H)、6.20−5.90(m,1H)、4.62(s,2H)、4.18(d,J=5.6Hz,2H)、3.93(m,2H)、3.84(s,2H)、3.48(d,J=10.5Hz,2H)、2.61(m,2H)、2.35(m,2H)、1.95(m,3H)、1.38(m,1H)。
9B1−(4’−フルオロ−3’−(ピペリジン−1−イルメチル)ビフェニル−4−イルメチル)−3−イソブチル−イミダゾリジン−2,4−ジオン。
H NMR(400MHz,CDCl3):δ 7.00(t,J=7.7Hz,1H)、7.53(m,3H)、7.36(m,3H)、4.62(s,2H)、4.25(s,2H)、3.79(s,2H)、3.50(s,2H)、3.37(d,J=7.0Hz,2H)、2.65(s,2H)、2.35(s,2H)、2.10(m,1H)、1.86(s,3H)、1.37(s,1H)、0.94(d,J=7.0Hz,6H)。
【0079】
実施例10
3−(2,2−ジフルオロ−エチル)−1−(2’−フルオロ−3’−(ピペリジン−1−イルメチル)ビフェニル−4−イルメチル)イミダゾリジン−2,4−ジオン。
【0080】
i)実施例6、ステップvに記載されているものと類似の手順に従って、ピペリジン(0.88ml、8.93mmol)および2−フルオロ−3−ホルミルフェニルボロン酸(500mg、2.98mmol)を、2−フルオロ−3−(ピペリジン−1−イルメチル)フェニルボロン酸(210mg)に変換した。
ii)実施例8、ステップiに記載されているものと類似の手順に従って、1−(4−ブロモベンジル)イミダゾリジン−2,4−ジオン(実施例4、ステップiii)を、1−(4−ブロモベンジル)−3−(2,2−ジフルオロ−エチル)イミダゾリジン−2,4−ジオンに変換した。
iii)実施例6、ステップivに記載されているものと類似の手順に従って、前のステップで得られた生成物を、3−(2,2−ジフルオロ−エチル)−1−(2’−フルオロ−3’−(ピペリジン−1−イルメチル)ビフェニル−4−イルメチル)イミダゾリジン−2,4−ジオンに変換した。
H NMR(400MHz,CDCl):δ 7.49(d,J=8.15Hz,2H)、7.33(t,J=7.40Hz,1H)、7.25(d,J=8.06Hz,2H)、7.22(d,J=7.40Hz,1H)7.11(t,J=7.62Hz,1H)、5.84−6.13(tt,JHF=55.85Hz,JHH=4.52,1H)4.55(s,2H)、3.85(dt,JHF=13.87Hz,JHH=4.62Hz,2H)、3.79(s,2H)、3.55(s,2H)、2.39(bs,4H)、1.54(m,4H)、1.37(bs,2H)
【0081】
実施例11
実施例10に記載されているものと類似の手順に従って、以下の化合物を調製した。
11A1−(2’−フルオロ−3’−(ピペリジン−1−イルメチル)ビフェニル−4−イルメチル)−3−イソブチル−イミダゾリジン−2,4−ジオン。
H NMR(400MHz,CDCl):δ 7.48(d,J=8.12Hz,2H)、7.34(t,J=7.16Hz,1H)、7.25(d,J=8.12Hz,3H)、7.12(t,J=7.66Hz,1H)、4.55(s,2H)、3.72(s,2H)、3.63(bs,2H)、3.30(d,J=7.44,2H)、2.45(bs,4H)、2.04(m,1H)、1.57(m,4H)、1.38(bs,2H)、0.87(d,J=6.33Hz,6H)
11B1−(3’−(1,1−ジオキソ−1λ−チオモルホリン−4−イルメチル)−4’−フルオロ−ビフェニル−4−イルメチル)−3−イソブチル−イミダゾリジン−2,4−ジオン
H NMR(400MHz,CDCl):δ 7.79(bs,1H)、7.57(dd,J=7.43および7.04Hz,1H)、7.52(d,J=7.04Hz,2H)、7.42−7.34(m,3H)、4.63(s,2H)、4.33(s,2H)、3.80(s,2H)、3.69−3.56(bs,4H)、3.37(d,J=7.43,2H)、2.18−2.03(m,1H)、0.94(d,J=7.04Hz,6H)。
11C3−シクロプロピルメチル−1−(3’−(1,1−ジオキソ−1λ−チオモルホリン−4−イルメチル)ビフェニル−4−イルメチル)イミダゾリジン−2,4−ジオン
H NMR(400MHz,CDCl):δ 7.94(s,1H)、7.72−7.68(m,1H)、7.66(d,J=8.21Hz,2H)、7.54(d,J=5.87Hz,2Hz)、7.37(d,J=8.21Hz,2H)、4.62(s,2H)、4.27(s,2H)、3.78(s,2H)、3.67−3.54(m,4H)、3.42(d,J=7.43,2H)、1.24−1.14(m,1H)、0.56−0.48(m,2H)、0.40−0.34(m,2H)。
11D3−シクロプロピルメチル−1−(3’−(1,1−ジオキソ−1λ−チオモルホリン−4−イルメチル)−4’−フルオロ−ビフェニル−4−イルメチル)イミダゾリジン−2,4−ジオン
H NMR(400MHz,CDCl):δ 7.83−7.73(m,1H)、7.62−7.48(m,3H)、7.41−7.35(m,3H)、4.64(s,2H)、4.35(s,2H)、3.81(s,2H)、3.64(bs,4H)、3.41(d,J=7.04,2H)、1.25−1.14(m,1H)、0.56−0.48(m,2H)、0.41−0.33(m,2H)。
11E1−(3’−(1,1−ジオキソ−1λ−チオモルホリン−4−イルメチル)ビフェニル−4−イルメチル)−3−イソブチル−イミダゾリジン−2,4−ジオン
H NMR(400MHz,CDCl):δ 7.88(s,1H)、7.64(d,J=7.04Hz,1H)、7.65(d,J=8.22Hz,2H)、7.57−7.50(m,2H)、7.36(d,J=8.22Hz,2H)、4.62(s,2H)、4.24(s,2H)、3.78(s,2H)、3.59(bs,4H)、3.37(d,J=7.43,2H)、2.16−2.04(m,1H)、0.94(d,J=6.65Hz,6H)。
【0082】
実施例12
3−シクロブチル−1−((4’−フルオロ−3’−(チオモルホリノメチル)ビフェニル−4−イル)メチル)イミダゾリジン−2,4−ジオン。
【0083】
i)実施例6ステップvに記載されているものと類似の手順に従って、チオモルホリンおよび4−フルオロ−3−ホルミルフェニルボロン酸を、4−フルオロ−3−(チオモルホリノ−1−イルメチル)フェニルボロン酸に変換した。
ii)1−(4−ブロモベンジル)−3−シクロブチル−イミダゾリジン−2,4−ジオンを、実施例6、ステップiからiiiに記載されているものと類似の手順に従って調製した。
iii)実施例6、ステップivに記載されているものと類似の手順に従って、前のステップで得られた生成物を、3−シクロブチル−1−((4’−フルオロ−3’−(チオモルホリノメチル)ビフェニル−4−イル)メチル)イミダゾリジン−2,4−ジオンに変換した。
H NMR(400MHz,CDCl):δ 7.53(dd,J=8.22および1.57Hz,2H)、7.39−7.28(m,4H)、7.18(dd,J=7.83および7.43Hz,1H)、4.64−4.52(m,3H)、3.71(s,2H)、3.66(s,2H)、2.96−2.83(m,2H)、2.81−2.66(m,8H)、2.33−2.13(m,2H)、1.93−1.68(m,2H)。
【0084】
実施例13
実施例12に記載されているものと類似の手順に従って、以下の化合物を調製した。
13A3−シクロブチル−1−(3’−(1,1−ジオキソ−1λ−チオモルホリン−4−イルメチル)ビフェニル−4−イルメチル)イミダゾリジン−2,4−ジオン
H NMR(400MHz,CDCl):δ 7.90(bs,1H)、7.72−7.67(m,1H)、7.65(d,J=8.60Hz,2H)、7.58−7.51(m,2H)、7.36(d,J=8.21Hz,2H)、4.64−4.53(m,3H)、4.22(bs,2H)、3.71(s,2H)、3.62−3.51(bs,8H)、2.96−2.84(m,2H)、2.25−2.15(m,2H)、1.92−1.68(m,2H)。
13B3−シクロブチル−1−(3’−(1,1−ジオキソ−1λ−チオモルホリン−4−イルメチル)−4’−フルオロ−ビフェニル−4−イルメチル)イミダゾリジン−2,4−ジオン
H NMR(400MHz,CDCl):δ 7.57(bs,1H)、7.60−7.48(m,3H)、7.41−7.33(m,3H)、4.65−4.54(m,3H)、4.30(bs,2H)、3.71(m,2H)、3.65−3.52(m,8H)、2.96−2.81(m,2H)、2.24−2.14(m,2H)、1.93−1.66(m,2H)。
13C3−シクロプロピル−1−(3’−(1,1−ジオキソ−1λ−チオモルホリン−4−イルメチル)ビフェニル−4−イルメチル)イミダゾリジン−2,4−ジオン
H NMR(400MHz,CDCl):δ 7.78−7.68(bs,1H)、7.58−7.48(m,3H)、7.41−7.35(m,4H)、4.60(s,2H)、4.33(bs,2H)、3.73(s,2H)、3.70−3.47(m,8H)、2.66−2.59(m,1H)、1.03−0.94(m,4H)。
【0085】
実施例14
1−(3’−フルオロ−5’−(ピペリジン−1−イルメチル)ビフェニル−4−イルメチル)−3−イソブチル−イミダゾリジン−2,4−ジオン
i)1−(4−ブロモベンジル)−3−イソブチル−イミダゾリジン−2,4−ジオン(3g、9.22mmol)のDMF(50ml)中溶液に、ビス(ピナコラト)ジボロン(2.8g、11.07mmol)および酢酸カリウム(2.72g、27.7mmol)を窒素雰囲気下で添加した。2分間室温で撹拌した後、(PPhフェロセンPd(II)Cl(0.224g、0.277mmol)を添加した。17時間75℃で撹拌した後、反応混合物を室温に冷却し、水の添加によってクエンチし、生成物を酢酸エチル中に抽出した。
【0086】
合わせた有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮することにより、3−イソブチル−1−(4−(4,4,5,5−テトラメチル−(1,3,2)ジオキサボロラン−2−イル)−ベンジル)イミダゾリジン−2,4−ジオン(6.36g)が粗生成物として得られた。
ii)実施例6、ステップivに記載されているものと類似の手順に従って、前のステップで得られた生成物(0.253g)を、1−(3’−フルオロ−5’−(ピペリジン−1−イルメチル)ビフェニル−4−イルメチル)−3−イソブチル−イミダゾリジン−2,4−ジオンに変換した。
H NMR(400MHz,CDCl):δ 7.57(d,J=8.01Hz,2H)、7.32(d,J=8.01Hz,2H)、7.30(s,1H)、7.14(t,J=9.35Hz,1H)、7.06(t,J=9.35Hz,1H)、4.61(s,2H)3.77(s,2H)、3.50(s,2H)、3.37(d,J=6.33,2H)、2.40(bs,4H)、2.10(m,1H)、1.60(bs,4H)、1.44(m,2H)、0.93(d,J=6.33Hz,6H)。
【0087】
実施例15
(S)−3−(シクロプロピルメチル)−1−((4’−フルオロ−3’−((テトラヒドロフラン−3−イルアミノ)メチル)ビフェニル−4−イル)メチル)イミダゾリジン−2,4−ジオン
i)実施例6ステップvに記載されているものと類似の手順に従って、(S)−テトラヒドロフラン−3−アミン塩酸塩および5−ブロモ−2−フルオロベンズアルデヒドを、(S)−N−(5−ブロモ−2−フルオロベンジル)テトラヒドロフラン−3−アミンに変換した。
ii)3−(シクロプロピルメチル)−1−(4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ベンジル)イミダゾリジン−2,4−ジオンを、実施例14、ステップiに記載されているものと類似の手順に従って調製した。
iii)実施例6、ステップivに記載されているものと類似の手順に従って、前のステップで得られた生成物を、(S)−3−(シクロプロピルメチル)−1−((4’−フルオロ−3’−((テトラヒドロフラン−3−イルアミノ)メチル)ビフェニル−4−イル)メチル)イミダゾリジン−2,4−ジオン塩酸塩に変換した。
H NMR(400MHz,DMSO):δ 7.96(m,1H)、7.81−7.73(m,1H)、7.69(d,J=8.22Hz,2H)、7.44−7.33(m,3H)、4.56(s,2H)4.25(bs,2H)、3.99−3.87(m,5H)、3.84−3.75(m,1H)、3.71−3.61(m,1H)、3.27(d,J=7.04Hz,2H)、2.31−2.19(m,1H)、2.10−1.96(m,1H)、1.11−0.99(m,14H)、0.49−0.42(m,2H)、0.32−0.25(m,2H)。
【0088】
実施例16
実施例15に記載されているものと類似の手順に従って、以下の化合物を調製した。
16A(R)−3−(シクロプロピルメチル)−1−((4’−フルオロ−3’−((テトラヒドロフラン−3−イルアミノ)メチル)ビフェニル−4−イル)メチル)イミダゾリジン−2,4−ジオン
H NMR(400MHz,CDCl):δ 8.10(m,1H)、7.65(d,J=8.22Hz,2H)、7.61−7.54(m,1H)、7.30(d,J=8.22Hz,2H)、7.16(dd,J=9.00および8.61Hz,1H)、4.58(s,2H)4.22−4.08(m,4H)、3.90−3.82(m,1H)、3.80−3.71(m,3H)、3.66−3.57(m,1H)、3.41(d,J=7.04Hz,2H)、2.38−2.14(m,2H)、1.25−1.14(m,1H)、0.56−0.48(m,2H)、0.41−0.34(m,2H)。
16B3−(シクロプロピルメチル)−1−((4’−フルオロ−3’−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルアミノ)メチル)ビフェニル−4−イル)メチル)イミダゾリジン−2,4−ジオン
H NMR(400MHz,DMSO):δ 8.07(m,1H)、7.78(m,1H)、7.71(d,J=7.83Hz,2H)、7.41(m,3H)、4.56(s,2H)4.27(bs,2H)、3.95(m,4H)、3.46−3.23(m,5H)、2.11−1.97(m,2H)、1.76−1.58(m,2H)、1.14−0.99(m,1H)、0.50−0.39(m,2H)、0.31−0.25(m,2H)。
16C1−((3’−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルアミノ)メチル)ビフェニル−4−イル)メチル)−3−(2,2,2−トリフルオロエチル)イミダゾリジン−2,4−ジオン
H NMR(400MHz,DMSO):δ 7.93(s,1H)、7.76−6.96(m,3H)、7.56−7.51(m,2H)、7.43(d,J=8.22Hz,2H)、4.59(s,2H)4.29−4.20(m,4H)、4.08(s,2H)、3.97−3.90(m,2H)、3.37−3.27(m,3H)、2.09−2.00(m,2H)、1.74−1.58(m,2H)。
16D(R)−1−((4’−フルオロ−3’−((テトラヒドロフラン−3−イルアミノ)メチル)ビフェニル−4−イル)メチル)−3−(2,2,2−トリフルオロエチル)イミダゾリジン−2,4−ジオン
H NMR(400MHz,DMSO):δ 8.00(m,1H)、7.83−7.74(m,1H)、7.70(d,J=8.22Hz,2H)、7.46−7.37(m,3H)、4.58(s,2H)4.32−4.20(m,4H)、4.07(s,2H)、3.99−3.87(m,3H)、3.86−3.76(m,2H)、3.71−3.62(m,2H)、3.32−3.20(m,1H)、2.12−1.98(m,1H)。
16E(S)−1−((4’−フルオロ−3’−((テトラヒドロフラン−3−イルアミノ)メチル)ビフェニル−4−イル)メチル)−3−(2,2,2−トリフルオロエチル)イミダゾリジン−2,4−ジオン
H NMR(400MHz,DMSO):δ 8.04−8.00(m,1H)、7.83−7.76(m,1H)、7.71(d,J=8.22Hz,2H)、7.46−7.37(m,3H)、4.58(s,2H)、4.31−4.20(m,3H)、4.07(s,2H)、3.99−3.88(m,3H)、3.85−3.78(m,1H)、3.67(dd,J=8.22Hz,1H)、2.35−2.21(m,1H)、2.12−2.02(m,1H)。
16F(R)−1−((4’−フルオロ−3’−((テトラヒドロフラン−3−イルアミノ)メチル)ビフェニル−4−イル)メチル)−3−イソプロピルイミダゾリジン−2,4−ジオン
H NMR(400MHz,DMSO):δ 8.07−8.00(m,1H)、7.81−7.75(m,1H)、7.70(d,J=8.22Hz,2H)、7.43−7.36(m,3H)、4.52(s,2H)、4.30−4.15(m,3H)、3.99−3.90(m,3H)、3.89−3.78(m,3H)、3.68(dd,J=8.22および7.83Hz,1H)、2.33−2.21(m,1H)、2.14−2.03(m,1H)、1.34(d,J=7.04Hz,6H)。
16G1−((4’−フルオロ−3’−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルアミノ)メチル)ビフェニル−4−イル)メチル)−3−イソプロピルイミダゾリジン−2,4−ジオン
H NMR(400MHz,DMSO):δ 8.01(m,1H)、7.82−7.74(m,1H)、7.70(d,J=8.22Hz,2H)、7.46−7.37(m,3H)、4.52(s,2H)、4.33−4.16(m,3H)、4.00−3.91(m,2H)、3.86(s,2H)、3.48−3.27(m,3H)、2.09−2.00(m,2H)、1.72−1.59(m,2H)、1.34(d,J=6.65Hz,6H)。
16H1−((4’−フルオロ−3’−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルアミノ)メチル)ビフェニル−4−イル)メチル)−3−(2,2,2−トリフルオロエチル)イミダゾリジン−2,4−ジオン
H NMR(400MHz,DMSO):δ 8.08−8.02(m,1H)、7.82−7.75(m,1H)、7.72(d,J=8.22Hz,2H)、7.46−7.37(m,3H)、4.58(s,2H)4.32−4.20(m,4H)、4.07(s,2H)、3.98−3.91(m,2H)、3.46−3.27(m,3H)、2.10−2.00(m,2H)、1.74−1.59(m,2H)。
16I(S)−1−((4’−フルオロ−3’−((テトラヒドロフラン−3−イルアミノ)メチル)ビフェニル−4−イル)メチル)−3−イソプロピルイミダゾリジン−2,4−ジオン
H NMR(400MHz,DMSO):δ 8.00(m,1H)、7.82−7.75(m,1H)、7.70(d,J=8.22Hz,2H)、7.45−7.37(m,3H)、4.52(s,2H)、4.31−4.15(m,3H)、3.98−3.88(m,3H)、3.87−3.78(m,3H)、3.67(dd,J=8.22および7.83Hz,1H)、2.35−2.22(m,1H)、2.12−2.01(m,1H)、1.34(d,J=7.04Hz,6H)。
【0089】
実施例17
ヒトCB2トランスフェクトCHO細胞におけるアゴニスト誘導cAMP変化
アデニル酸シクラーゼアッセイを、ヒト組換えCB受容体を安定して過剰発現するCHO細胞を使用して実施した。1%(v/v)ペニシリン/ストレプトマイシン(ギブコ15140−122)、10%FBS Biowitthaker(DE−14−701−F)および400μg/mlのGeneticin(インビトロジェン10131−027)を含有するDMEM/HAMF12中で細胞を培養した。化合物および基準物(CP55,940)をDMSO中に溶解し、10μMのRolipram(シグマR6520)および2μMのフォルスコリン(シグマ、F3917)を含有する血清フリーの培養液で希釈物を作製した。各希釈物10μlをアッセイプレート(384ウェル白色培養プレート、パーキンエルマー)に移動した。1%(v/v)ペニシリン/ストレプトマイシンを含有するDMEM/HAMF12中に10細胞/mlを含有する細胞懸濁液を、hCB2_C2−CHO細胞から調製し、これらのうち10μl(10,000細胞/ウェル)をアッセイプレートに移動し、細胞を45分間37℃でインキュベートした。
均一時間分解蛍光(HTRF;CisBio)を、10μlのcAMP−XL665および10μlの抗cAMP(Eu)クリプテートを順次添加することによって読み出しとして使用し、室温で1時間インキュベートした後、615nmおよび665nmでの蛍光をEnvision(パーキンエルマー)で測定した。結果は個々の化合物について得られた665nm/615nm比から算出し、基準化合物について得られた値と比較した。実施例2−16からの化合物は、CB2に関してEC50<4×10−7Mを有する。
【0090】
実施例17A
ヒトCB1トランスフェクトCHO細胞におけるアゴニスト誘導cAMP変化
アデニル酸シクラーゼアッセイを、ヒト組換えCB受容体を安定に過剰発現するCHO細胞を使用して実施した。1%(v/v)ペニシリン/ストレプトマイシン(ギブコ15140−122)、10%FBS Biowitthaker(DE−14−701−F)、400μg/mlのGeneticin(インビトロジェン10131−027)およびZeocine250μg/ml(インビトロジェン、45−0430)を含有するDMEM/HAMF12中で細胞を培養した。化合物および基準物(CP55,940)をDMSO中に溶解し、10μMのRolipram(シグマR6520)および2μMのフォルスコリン(シグマ、F3917)を含有する血清フリーの培養液で希釈物を作製した。各希釈物10μlをアッセイプレート(384ウェル白色培養プレート、パーキンエルマー)に移動した。1%(v/v)ペニシリン/ストレプトマイシンを含有するDMEM/HAMF12中に10細胞/mlを含有する細胞懸濁液を、hCB_A2−CHO細胞から調製し、これらの10μl(10,000細胞/ウェル)をアッセイプレートに移動し、細胞を45分間37℃でインキュベートした。
均一時間分解蛍光(HTRF;CisBio)を、10μlのcAMP−XL665および10μlの抗cAMP(Eu)クリプテートを順次添加することによって読み出しとして使用し、室温で1時間インキュベートした後、615nmおよび665nmでの蛍光をEnvision(パーキンエルマー)で測定した。結果は個々の化合物について得られた665nm/615nm比から算出し、基準化合物について得られた値と比較した。実施例2−16からの化合物は、CB1に関してEC50>10−6Mを有する。
【0091】
実施例18
神経障害性疼痛のラット(Chung)モデル
このモデルにおいて、機械的アロディニアは、左L5脊髄神経の緊密な結紮によって誘発される。このアッセイを用いることによって、神経障害性疼痛の治療において臨床的に使用される抗痙攣薬(ガバペンチン)、抗うつ薬(デュロキセチン)およびオピオイド鎮痛薬(モルヒネ)の抗アロディニア効果を実証するのに成功している。
【0092】
雄性Wistarラット(外科手術時の体重228−301g)を該試験に用いた。パースペックスボックス内の高くした(約40cm)メッシュ床の上にラットを置き、機械的刺激(較正フォンフライフィラメント)に対するラットの引き込み閾値を、増加する力(2.6−167mN)のフィラメントを使用して測定した。フォンフライフィラメントを足の足底表面に適用し、上げ下げ法を使用して閾値応答を決定した。足を鋭く引っ込めると陽性応答が認められた。15gのカットオフを試験の上限として選択した。ベースライン測定に続いて、各動物に麻酔し、L5脊髄神経を緊密に結紮した。動物を少なくとも3日の期間外科手術から回復させた。薬物投与当日、足引き込み閾値を再び測定した(0分)。この読み取り直後、ラットにビヒクルまたは試験化合物を経口投与し、化合物投与後様々な時点で読み取りを測定した。
データは平均±s.e.m.として示した。非パラメーター統計試験のKruskal−Wallis一元配置分散分析を使用して統計分析を行った。治療群のそれぞれを次いで、非パラメーターDunn試験を使用してビヒクル群に対して比較した。
【0093】
実施例3K(4.5−45μmol/kg p.o.)の選択的CB2受容体アゴニストの経口投与により、用量依存的様式(表1;図1)において薬物投与後120分および180分でそれぞれ機械的アロディニアが減弱した。最小有効量(MED)は、15μmol/kg p.o.例えば3Kであった。
【0094】
これらのデータは、選択的CB2受容体アゴニストが神経障害性疼痛のラットモデルにおいて強力な経口抗アロディニア作用を保有していることを実証している。
【0095】
【表1】

【0096】
【表2】

【0097】
実施例19
ラットにおける機械的痛覚過敏
炎症性疼痛のこのラットモデルにおいて、炎症は完全フロイントアジュバント(CFA)の皮下注入によって後足に誘発される。随伴の機械的痛覚過敏を、足の機械的圧縮に対する足引き込み閾値(PWT)の低減を測定することによって定量化する。このアッセイを用いて、炎症性疼痛の治療において臨床的に使用される非ステロイド系抗炎症薬(インドメタシン)およびコキシブ(セレコキシブ)の抗痛覚過敏効果を実証するのに成功している。
【0098】
実験は体重(141−175g)の雄性Wistarラットにおいて行った。簡潔には、後足の機械的圧縮に対するラットの足引き込み閾値(PWT)を、Randall−Sellito装置(Ugo Basile)を使用して測定した(ベースライン読み取り)。足に対する組織損傷を最小にするため、20gのカットオフを用いた。動物に次いでイソフルラン(1−3%)で軽く麻酔し、CFA(0.1ml.paw―1)を左後足の足底表面に皮下注入(s.c.)した。動物を次いでこれらのホームケージに戻し、放置して炎症を発生させた。
【0099】
CFA注入の24時間後、PWTを再び測定し(0分)、この読み取り直後、ラットにビヒクルまたは化合物3K(4.5−45μmol/kg p.o.)を経口投与し、次いで薬物投与の3時間後に読み取りを行った。
【0100】
データを平均±s.e.m.としてプロットし、非パラメーター統計試験のKruskal−Wallis一元配置分散分析を使用して群間で比較した。この試験で統計的有意性(P<0.05)が観察された場合に、非パラメーターDunn試験を使用してビヒクル群および治療群のそれぞれを比較した。機械的痛覚過敏の減弱パーセントを以下の通りに算出した。
【0101】
【数1】

【0102】
化合物3K(4.5−45μmol/kg)の経口投与は、用量依存的様式においてCFAによって誘発された機械的痛覚過敏を逆転させた(表2)。3KのMEDは4.4μmol/kg p.o.であった。これらのデータは、選択的CB2受容体アゴニストが炎症性疼痛のラットモデルにおける強力な経口抗発痛作用を保有していることを実証している。
【0103】
【表3】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
一般式Iを有する1−(ビフェニル−4−イルメチル)イミダゾリジン−2,4−ジオン誘導体
【化1】

[式中、
は、H、(C1−6)アルキル(オキソ、OR、COOR、ハロゲンまたはCNで場合によって置換されている。)、(C2−6)アルケニル、(C2−6)アルキニル、(C3−6)シクロアルキルまたは(C3−6)シクロアルキル(C1−3)アルキルであり、
およびR’は独立して、Hもしくは(C1−3)アルキルであり、または
およびR’は、それらが結合している炭素原子と一緒になって(C3−5)−シクロアルキル基を形成し、
は、Hまたは1個から4個のF置換基を表し、
Yは、
【化2】

またはNRを表し、
Xは、CHR、CF、O、S、SOまたはSOを表し、
およびRは、(C1−6)アルキルであり、
は、H、ORまたはCNであり、
は、(C1−3)アルキルであり、
は、O、S、SOおよびSOから選択されるヘテロ原子を含む(C5−7)シクロアルキルであり、
は、Hまたは(C1−4)アルキルであり、
oおよびmは、置換基Y−CHのオルト位またはメタ位を表す。]
または薬学的に許容されるこの塩。
【請求項2】
がパラ−フルオロ置換基を表す、請求項1に記載の1−(ビフェニル−4−イルメチル)イミダゾリジン−2,4−ジオン誘導体。
【請求項3】
Y−CHがメタ置換基であり、YがNRを表し、Rがテトラヒドロピラン−4−イルまたはテトラヒドロフラン−3−イルである、請求項1または2に記載の1−(ビフェニル−4−イルメチル)イミダゾリジン−2,4−ジオン誘導体。
【請求項4】
Yが
【化3】

を表し、
が、H、(C1−6)アルキル(オキソ、OR、COOR、ハロゲンまたはCNで場合によって置換されている。)、(C2−6)アルケニル、(C2−6)アルキニル、(C3−6)シクロアルキルまたは(C3−6)シクロアルキル(C1−3)アルキルであり、
およびR’が独立して、Hもしくは(C1−3)アルキルであり、または
およびR’が、それらが結合している炭素原子と一緒になって(C3−5)−シクロアルキル基を形成し、
が、Hまたは1個から4個のF置換基を表し、
Xが、CHR、CF、O、S、SOまたはSOを表し、
およびRが、(C1−6)アルキルであり、
が、H、ORまたはCNであり、
が、(C1−3)アルキルであり、
oおよびmが、アミノメチレン置換基のオルト位またはメタ位を表す、
請求項1に記載の1−(ビフェニル−4−イルメチル)イミダゾリジン−2,4−ジオン誘導体または薬学的に許容されるこの塩。
【請求項5】
XがCH、CFまたはOである、請求項4に記載の1−(ビフェニル−4−イルメチル)イミダゾリジン−2,4−ジオン誘導体。
【請求項6】
が(C1−6)アルキル(Fで場合によって置換されている。)、(C3−6)シクロアルキルまたは(C3−6)シクロアルキル−(C1−3)アルキルであり、RおよびR’がHである、請求項3または請求項5に記載の1−(ビフェニル−4−イルメチル)イミダゾリジン−2,4−ジオン誘導体。
【請求項7】
−1−(2’−(モルホリン−4−イルメチル)ビフェニル−4−イルメチル)−3−プロピル−イミダゾリジン−2,4−ジオン;
−3−イソブチル−1−(2’−(モルホリン−4−イルメチル)ビフェニル−4−イルメチル)イミダゾリジン−2,4−ジオン;
−3−ブチル−1−(2’−(モルホリン−4−イルメチル)ビフェニル−4−イルメチル)イミダゾリジン−2,4−ジオン;
−3−シクロブチルメチル−1−(2’−(モルホリン−4−イルメチル)ビフェニル−4−イルメチル)イミダゾリジン−2,4−ジオン;
−3−アリル−1−(2’−(モルホリン−4−イルメチル)ビフェニル−4−イルメチル)イミダゾリジン−2,4−ジオン;
−1−(2’−(モルホリン−4−イルメチル)ビフェニル−4−イルメチル)−3−プロパ−2−イニル−イミダゾリジン−2,4−ジオン;
−3−(2,2−ジフルオロ−エチル)−1−(2’−(モルホリン−4−イルメチル)ビフェニル−4−イルメチル)イミダゾリジン−2,4−ジオン;
−3−(2−フルオロ−エチル)−1−(2’−(モルホリン−4−イルメチル)ビフェニル−4−イルメチル)イミダゾリジン−2,4−ジオン;
−3−(2−メトキシ−エチル)−1−(2’−(モルホリン−4−イルメチル)ビフェニル−4−イルメチル)イミダゾリジン−2,4−ジオン;
−3−((2’−(モルホリン−4−イルメチル)ビフェニル−4−イルメチル)−2,5−ジオキソ−イミダゾリジン−1−イル)−酢酸メチルエステル;
−1−(2’−(モルホリン−4−イルメチル)ビフェニル−4−イルメチル)−3−(2−オキソ−ブチル)イミダゾリジン−2,4−ジオン;
−3−シクロプロピルメチル−1−(2’−(モルホリン−4−イルメチル)ビフェニル−4−イルメチル)イミダゾリジン−2,4−ジオン;
−1−(3’−(4,4−ジフルオロ−ピペリジン−1−イルメチル)ビフェニル−4−イルメチル)イミダゾリジン−2,4−ジオン;
−3−アリル−1−(3’−(4,4−ジフルオロ−ピペリジン−1−イルメチル)ビフェニル−4−イルメチル)イミダゾリジン−2,4−ジオン;
−3−シクロブチルメチル−1−(3’−(4,4−ジフルオロ−ピペリジン−1−イルメチル)ビフェニル−4−イルメチル)イミダゾリジン−2,4−ジオン;
−3−シクロプロピル−1−(4’−フルオロ−3’−(モルホリン−4−イルメチル)ビフェニル−4−イルメチル)イミダゾリ−ジン−2,4−ジオン;
−1−(4’−(3−シクロプロピルメチル−2,4−ジオキソ−イミダゾリジン−1−イルメチル)ビフェニル−2−イルメチル)−ピペリジン−4−カルボニトリル;
−3−シクロプロピルメチル−1−(2’−(ピペリジン−1−イルメチル)ビフェニル−4−イルメチル)イミダゾリジン−2,4−ジオン;
−3−シクロプロピル−1−(3’−(チオモルホリン−4−イルメチル)ビフェニル−4−イルメチル)イミダゾリジン−2,4−ジオン;
−3−シクロプロピル−1−(3’−(1,1−ジオキソ−1λ−チオモルホリン−4−イルメチル)ビフェニル−4−イルメチル)−イミダゾリジン−2,4−ジオン;
−3−イソブチル−1−(3’−(ピペリジン−1−イルメチル)ビフェニル−4−イルメチル)イミダゾリジン−2,4−ジオン;
−1−(4’−フルオロ−3’−(モルホリン−4−イルメチル)ビフェニル−4−イルメチル)−3−イソブチル−イミダゾリジン−2,4−ジオン;
−1−(2’−フルオロ−5’−(モルホリン−4−イルメチル)ビフェニル−4−イルメチル)−3−イソブチル−イミダゾリジン−2,4−ジオン;
−1−(2’−フルオロ−3’−(モルホリン−4−イルメチル)ビフェニル−4−イルメチル)−3−イソブチル−イミダゾリジン−2,4−ジオン;
−3−シクロブチルメチル−1−(3’−(ピペリジン−1−イルメチル)ビフェニル−4−イルメチル)イミダゾリジン−2,4−ジオン;
−3−(2,2−ジフルオロ−エチル)−1−(3’−(ピペリジン−1−イルメチル)ビフェニル−4−イルメチル)−イミダゾリジン−2,4−ジオン;
−1−(4’−フルオロ−3’−(ピペリジン−1−イルメチル)ビフェニル−4−イルメチル)−3−イソブチル−イミダゾリジン−2,4−ジオン;
−3−(2,2−ジフルオロ−エチル)−1−(2’−フルオロ−3’−(ピペリジン−1−イルメチル)ビフェニル−4−イルメチル)−イミダゾリジン−2,4−ジオン;
−1−(2’−フルオロ−3’−(ピペリジン−1−イルメチル)ビフェニル−4−イルメチル)−3−イソブチル−イミダゾリジン−2,4−ジオン;
−1−(3’−フルオロ−5’−(ピペリジン−1−イルメチル)ビフェニル−4−イルメチル)−3−イソブチル−イミダゾリジン−2,4−ジオン;
−1−(3’−(1,1−ジオキソ−1λ−チオモルホリン−4−イルメチル)−4’−フルオロ−ビフェニル−4−イルメチル)−3−イソブチル−イミダゾリジン−2,4−ジオン;
−3−シクロプロピルメチル−1−(3’−(1,1−ジオキソ−1λ−チオモルホリン−4−イルメチル)ビフェニル−4−イルメチル)イミダゾリジン−2,4−ジオン;
−3−シクロプロピルメチル−1−(3’−(1,1−ジオキソ−1λ−チオモルホリン−4−イルメチル)−4’−フルオロ−ビフェニル−4−イルメチル)イミダゾリジン−2,4−ジオン;
−1−(3’−(1,1−ジオキソ−1λ−チオモルホリン−4−イルメチル)ビフェニル−4−イルメチル)−3−イソブチル−イミダゾリジン−2,4−ジオン;
−3−シクロブチル−1−((4’−フルオロ−3’−(チオモルホリノメチル)ビフェニル−4−イル)メチル)イミダゾリジン−2,4−ジオン;
−3−シクロブチル−1−(3’−(1,1−ジオキソ−1λ−チオモルホリン−4−イルメチル)ビフェニル−4−イルメチル)イミダゾリジン−2,4−ジオン;
−3−シクロブチル−1−(3’−(1,1−ジオキソ−1λ−チオモルホリン−4−イルメチル)−4’−フルオロ−ビフェニル−4−イルメチル)イミダゾリジン−2,4−ジオン;
−3−シクロプロピル−1−(3’−(1,1−ジオキソ−1λ−チオモルホリン−4−イルメチル)ビフェニル−4−イルメチル)イミダゾリジン−2,4−ジオン;
−(S)−3−(シクロプロピルメチル)−1−((4’−フルオロ−3’−((テトラヒドロフラン−3−イルアミノ)メチル)ビフェニル−4−イル)メチル)イミダゾリジン−2,4−ジオン;
−(R)−3−(シクロプロピルメチル)−1−((4’−フルオロ−3’−((テトラヒドロフラン−3−イルアミノ)メチル)ビフェニル−4−イル)メチル)イミダゾリジン−2,4−ジオン;
−3−(シクロプロピルメチル)−1−((4’−フルオロ−3’−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルアミノ)メチル)ビフェニル−4−イル)メチル)イミダゾリジン−2,4−ジオン;
−1−((3’−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルアミノ)メチル)ビフェニル−4−イル)メチル)−3−(2,2,2−トリフルオロエチル)イミダゾリジン−2,4−ジオン;
−(R)−1−((4’−フルオロ−3’−((テトラヒドロフラン−3−イルアミノ)メチル)ビフェニル−4−イル)メチル)−3−(2,2,2−トリフルオロエチル)イミダゾリジン−2,4−ジオン;
−(S)−1−((4’−フルオロ−3’−((テトラヒドロフラン−3−イルアミノ)メチル)ビフェニル−4−イル)メチル)−3−(2,2,2−トリフルオロエチル)イミダゾリジン−2,4−ジオン;
−(R)−1−((4’−フルオロ−3’−((テトラヒドロフラン−3−イルアミノ)メチル)ビフェニル−4−イル)メチル)−3−イソプロピルイミダゾリジン−2,4−ジオン;
−1−((4’−フルオロ−3’−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルアミノ)メチル)ビフェニル−4−イル)メチル)−3−イソプロピルイミダゾリジン−2,4−ジオン;
−(S)−1−((4’−フルオロ−3’−((テトラヒドロフラン−3−イルアミノ)メチル)ビフェニル−4−イル)メチル)−3−イソプロピルイミダゾリジン−2,4−ジオン;および
−1−((4’−フルオロ−3’−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルアミノ)メチル)ビフェニル−4−イル)メチル)−3−(2,2,2−トリフルオロエチル)イミダゾリジン−2,4−ジオンから選択される、請求項1に記載の1−(ビフェニル−4−イルメチル)イミダゾリジン−2,4−ジオン誘導体、または薬学的に許容されるこの塩。
【請求項8】
治療に使用するための、請求項1から7のいずれか一項に記載の1−(ビフェニル−4−イルメチル)イミダゾリジン−2,4−ジオン誘導体。
【請求項9】
手術前後の疼痛、慢性疼痛、神経障害性疼痛、癌疼痛などの疼痛ならびに多発性硬化症に伴う疼痛および痙直の治療に使用するための、請求項1から7のいずれか一項に記載の1−(ビフェニル−4−イルメチル)イミダゾリジン−2,4−ジオン誘導体。
【請求項10】
薬学的に許容される助剤との混合で、請求項1から7のいずれか一項に記載の1−(ビフェニル−4−イルメチル)イミダゾリジン−2,4−ジオン誘導体を含む医薬組成物。
【請求項11】
疼痛の治療用薬物の調製における、請求項1に記載の式Iの1−(ビフェニル−4−イルメチル)イミダゾリジン−2,4−ジオン誘導体の使用。
【請求項12】
請求項1から7のいずれか一項に記載の1−(ビフェニル−4−イルメチル)イミダゾリジン−2,4−ジオン誘導体の治療有効量を、これを必要とする患者に投与することによって、手術前後の疼痛、慢性疼痛、神経障害性疼痛、癌疼痛などの疼痛ならびに多発性硬化症に伴う疼痛および痙直を治療する方法。

【公表番号】特表2012−510501(P2012−510501A)
【公表日】平成24年5月10日(2012.5.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−538997(P2011−538997)
【出願日】平成21年12月1日(2009.12.1)
【国際出願番号】PCT/EP2009/066156
【国際公開番号】WO2010/063721
【国際公開日】平成22年6月10日(2010.6.10)
【出願人】(398057282)ナームローゼ・フエンノートチヤツプ・オルガノン (93)
【Fターム(参考)】