1−H−ピロール−2−カルボキサミドおよびイミダゾール−5−カルボキサミドならびにガンの治療のための、FAK、KDRおよびTIE2キナーゼ調節薬としてのその使用
本発明は置換イミダゾール類およびピロール類、これらを含有する組成物、これらの製造方法およびこれらの使用に関する。より具体的には、本発明は置換イミダゾール類およびピロール類の調製、これらを含有する組成物、これらの調製方法およびこれらの医薬、特には、抗癌剤としての使用に関する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特には、新規化合物、特には、新規置換ピロール類およびイミダゾール類、これらを含有する組成物、およびこれらの医薬としての使用に関する。
【0002】
とりわけ、本発明は、タンパク質、特には、キナーゼ類の活性の調節による、抗癌活性を有する新規の特定のピロール類およびイミダゾール類に関する。
【背景技術】
【0003】
現時点で、化学療法において用いられる化合物のほとんどは副作用および患者の耐容に少なからぬ問題を提示する。これらの作用は、用いられる医薬が、健常細胞に触れることなしに癌細胞に対して選択的に作用する場合、制限することができる。したがって、化学療法の有害作用を制限するための解決法の1つは、癌細胞において優勢に発現し、および健常細胞においてはほとんど、もしくは全く発現しない、代謝経路もしくはこれらの経路の構成要素に対して作用する医薬を用いることに存する可能性がある。
【0004】
プロテインキナーゼ類は、タンパク質の特定の残基、例えば、チロシン、セリンもしくはトレオニン残基のヒドロキシル基のリン酸化を触媒する酵素の1ファミリーである。このようなリン酸化はタンパク質の機能を大きく改変し得る;したがって、プロテインキナーゼ類は、特には代謝、細胞増殖、細胞分化、細胞の移動および細胞の生存を含む、様々な細胞プロセスの調節において重要な役割を果たす。プロテインキナーゼの活性化が関与する様々な細胞機能のうち、特定のプロセスが癌細胞および、その上、他の疾患の治療の魅力的な標的を表す。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
したがって、本発明の目的の1つは、特にはキナーゼ類に対して作用することによる、抗癌活性を有する組成物を提示することである。活性の改変が望ましいキナーゼ類のうち、FAK、KDRおよびTie2が好ましい。
【課題を解決するための手段】
【0006】
これらの生成物は下記式(I)に相当し:
【0007】
【化3】
式中:
1)AおよびArは、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、置換アリール、置換ヘテロアリール、置換ヘテロシクリル、シクロアルキル、置換シクロアルキルからなる群より独立して選択され、
2)Lは、NH、CO−NH、NH−CO、NH−SO2、SO2NH、NH−CH2、CH2−NH、CH2−CO−NH、NH−CO−CH2、NH−CH2−CO、CO−CH2−NH、NH−CO−NH、NH−CS−NH、NH−CO−O、O−CO−NH、CH2−NH−CO−NH、NH−CO−NH−CH2、NH−CO−CH2−CO−NHからなる群より選択され;
3)RaはH、アルキルおよびシクロアルキルからなる群より選択され、
4)R1は、H、R、COR、SO2Rからなる群より選択され、ここで、RはH、OR”4、NR”5R”6、(C1−C6)アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、置換ヘテロシクリル、アリール、置換アリール、ヘテロアリールおよび置換ヘテロアリールから選択され、R”4はH、フェニルおよびアルキルから選択され、R”5およびR”6はH、R OR”4、(C1−C6)アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、置換ヘテロシクリル、アリール、置換アリール、ヘテロアリールおよび置換ヘテロアリールからなる群より独立して選択され、もしくは、その代わりに、R”5およびR”6は共に連結してO、SおよびNから選択される0から3個のヘテロ原子を含む飽和5から8員環を形成し;
5)XはCR3およびNから選択され;
6)R2およびR3は、H、ハロゲン、R’2、CN、O(R’2)、OC(O)(R’2)、OC(O)N(R’2)(R’3)、OS(O2)(R’2)、N(R’2)(R’3)、N=C(R’2)(R’3)、N(R’2)C(O)(R’3)、N(R’2)C(O)O(R’3)、N(R’4)C(O)N(R’2)(R’3)、N(R’4)C(S)N(R’2)(R’3)、N(R’2)S(O2)(R’3)、C(O)(R’2)、C(O)O(R’2)、C(O)N(R’2)(R’3)、C(=N(R’3))(R’2)、C(=N(OR’3))(R’2)、S(R’2)、S(O)(R’2)、S(O2)(R’2)、S(O2)O(R’2)、S(O2)N(R’2)(R’3)からなる群より独立して選択され;ここで、各々のR’2、R’3、R’4はH、アルキル、アルキレン、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、ヘテロシクリル、置換アルキル、置換アルキレン、置換アルキニル、置換アリール、置換ヘテロアリール、置換シクロアルキルおよび置換ヘテロシクリルからなる群より独立して選択され;R’2およびR’3が各々H以外であり、およびR2もしくはR3上に同時に存在するとき、これらは共に連結してO、SおよびNから選択される0から3個のヘテロ原子を含む環を形成することができる。
【0008】
式(I)の生成物において、Ar−L−Aは有利には、
【0009】
【化4】
であり、式中、各々のX1、X2、X3およびX4はNおよびC−R’5から独立して選択され、ここで、R’5はR2と同じ定義を有する。
【0010】
H、F、Cl、メチル、NH2、OMe、OCF3およびCONH2からなる群より選択される置換R’5が好ましい。
【0011】
R2は好ましくはHである。
【0012】
本発明による好ましい生成物はXがCR3であるものである。R2およびR3のうちの少なくとも1つは、好ましくは、ハロゲンである。
【0013】
R3はまた、好ましくは、H、ハロゲン、NH2、N(R’2)C(O)(R’3)、N(R’2)C(O)O(R’3)、N(R’4)C(O)N(R’2)(R’3)、C(O)O(R’2)およびC(O)N(R’2)(R’3)からなる群より選択され;ここで、各々のR’2、R’3はH、アルキル、アルキレン、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、ヘテロシクリル、置換アルキル、置換アルキレン、置換アルキニル、置換アリール、置換ヘテロアリール、置換シクロアルキルおよび置換ヘテロシクリルからなる群より独立して選択され;R’2およびR’3が各々H以外であり、およびR2もしくはR3上に同時に存在するとき、これらは共に連結してO、SおよびNから選択される0から3個のヘテロ原子を含む環を形成することができる。
【0014】
R3は、好ましくは、H、ハロゲン、NH2、NH−COO−アルキルおよび−NH−CO−NH−アリールからなる群より選択され、ここで、アリールは非置換であるか、または1以上のハロゲンもしくはハロアルキル、−NH−CO−アルキル、−NH−CO−アルキル−N(アルキル)(アルキル’)、−COOH、−COO−アルキル、−COO−アルキル−N(アルキル)(アルキル’)もしくは−CO−NH−アルキル−アリールで置換され、アリールは非置換であるか、または1以上のアルコキシ、−CONH2もしくは−CO−ヘテロシクリルで置換され、ヘテロシクリルは非置換であるか、または1以上のアルキルで置換される。
【0015】
R1は、好ましくは、Hである。Raは、好ましくは、Hである。
【0016】
好ましい置換基L−Aは、有利には、NH−CO−NH−AおよびNH−SO2−Aから選択される。
【0017】
特に有効である組み合わせL−Aは、L−AがNHCONH−Aであるときに得られる。
【0018】
本発明による生成物は、好ましくは、フェニル、ピリジル、ピリミジル、チエニル、フリル、ピロリル、オキサゾリル、チアゾリル、イソオキサゾリル、イソチアゾリル、ピラゾリル、イミダゾリル、インドリル、インダゾリル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾオキサゾリルおよびベンゾチアゾリルからなる群より選択される置換基Aを有し;これらは場合により置換される。
【0019】
より好ましくは、Aはフェニル、ピラゾリルおよびイソオキサゾリルから選択され;これらは場合により置換される。
【0020】
置換基Aは、非常に有利には、アルキル、置換アルキル、アルキレン、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、O−アルキル、置換O−アルキル、O−アリール、O−ヘテロアリール、S−アルキル、置換S−アルキル、S−アリールおよびS−ヘテロアリールからなる群より選択される第1置換基で置換され、これらの各々は(C1−C3)アルキル、ハロゲンおよびO−(C1−C3)アルキルから選択される置換基で場合により置換される。
【0021】
置換基Aは、F、Cl、Br、I、OH、SH、SO3M、COOM、CN、NO2、CON(R8)(R9)、N(R8)CO(R9)、(C1−C3)アルキル−OH、(C1−C3)アルキル−N(R8)(R9)、(C1−C3)アルキル−(R10)、(C1−C3)アルキル−COOHおよびN(R8)(R9)からなる群より選択される第2置換基で好ましくは置換され;ここで、R8およびR9は、H、(C1−C3)アルキル、(C1−C3)ハロアルキル、(C1−C3)アルキルOH、(C1−C3)アルキルNH2、(C1−C3)アルキルCOOMおよび(C1−C3)アルキルSO3Mから独立して選択され;R8およびR9が同時にH以外であるとき、これらは共に結合して1から3個のヘテロ原子を場合により含む5から7員環を形成することができ;MはHもしくはLi、NaおよびKから選択されるアルカリ金属のカチオンであり;並びに、R10はHもしくは、2から7個の炭素原子並びにN、OおよびSから選択される1から3個のヘテロ原子を含む、場合により置換された非芳香族複素環である。
【0022】
特に好ましい置換基Aはフェニル、ピラゾリルおよびイソオキサゾリルから選択され;該置換基Aは、おそらくは、ハロゲン、(C1−C4)アルキル、(C1−C3)ハロアルキル、O−(C1−C4)アルキル、S−(C1−C4)アルキル、O−(C1−C4)ハロアルキルおよびS−(C1−C4)ハロアルキルで置換される。Aが二置換されるとき、Aのこれら2つの置換基は、1から3個のヘテロ原子を場合により含む、5から7員環を形成してもよい。
【0023】
他の好ましい置換基Aは、同一であっても異なっていてもよい、F、Cl、Br、I、OH、SH、SO3M、COOM、CN、NO2、CON(R8)(R9)、N(R8)CO(R9)、(C1−C3)アルキル−OH、(C1−C3)アルキル−N(R8)(R9)、(C1−C3)アルキル−(R10)、(C1−C3)アルキル−COOH、N(R8)(R9)、(C1−C6)アルキル、(C2−C6)アルキレン、(C2−C6)アルキニル、アリール、ヘテロアリール、O−(C1−C6)アルキル、O−アリール、O−ヘテロアリール、S−(C1−C6)アルキル、S−アリールおよびS−ヘテロアリールからなる群より独立して選択される、1以上の置換基で置換され、これらの各々は(C1−C3)アルキル、ハロゲンおよびO−(C1−C3)アルキルから選択される1以上の置換基で場合により置換され;ここで、R8およびR9はH、(C1−C3)アルキル、(C1−C3)アルキルOH、(C1−C3)アルキルNH2、(C1−C3)アルキルCOOMおよび(C1−C3)アルキルSO3Mから独立して選択され;R8およびR9が同時にH以外であるとき、これらは共に連結してO、NおよびSから選択される0から3個のヘテロ原子を含む5から7員環を形成することができ;MはHもしくはLi、NaおよびKから選択されるアルカリ金属のカチオンであり;並びに、R10はHもしくは、2から7個の炭素原子並びにN、OおよびSから選択される1から3個のヘテロ原子を含む、場合により置換された非芳香族複素環である。
【0024】
本発明による好ましい生成物は以下から選択される。
3−{4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−2−カルボキサミド、
4−tert−ブチルオキシカルボニルアミノ−3−{4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]−フェニル}−1H−ピロール−2−カルボキサミド、
4−アミノ−3−{4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−2−カルボキサミド塩酸塩、
4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]−3−{4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロ−メチルフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−2−カルボキサミド、
4−アセチルアミノ−3−{4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−2−カルボキサミド、
4−(2−ジメチルアミノアセチルアミノ)−3−{4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)−ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−2−カルボキサミド、
4−ベンゾイルアミノ−3−{4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−2−カルボキサミド、
4−ニコチノイルアミノ−3−{4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−2−カルボキサミド、
エチル5−カルバモイル−4−{4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−3−カルボキシレート、
エチル5−カルバモイル−4−{4−[3−(2−フルオロフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−3−カルボキシレート、
エチル5−カルバモイル−4−{4−[3−(2−メトキシフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−3−カルボキシレート、
エチル5−カルバモイル−4−{4−[3−(2−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−3−カルボキシレート、
エチル5−カルバモイル−4−[4−(3−o−トリルウレイド)フェニル]−1H−ピロール−3−カルボキシレート、
エチル5−カルバモイル−4−{4−[3−(3−フルオロフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−3−カルボキシレート、
エチル5−カルバモイル−4−{4−[3−(3−メトキシフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−3−カルボキシレート、
エチル5−カルバモイル−4−{4−[3−(3−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−3−カルボキシレート、
エチル5−カルバモイル−4−[4−(3−m−トリルウレイド)フェニル]−1H−ピロール−3−カルボキシレート、
エチル5−カルバモイル−4−{4−[3−(4−フルオロフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−3−カルボキシレート、
エチル5−カルバモイル−4−{4−[3−(4−メトキシフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−3−カルボキシレート、
エチル5−カルバモイル−4−{4−[3−(4−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−3−カルボキシレート、
エチル5−カルバモイル−4−[4−(3−p−トリルウレイド)フェニル]−1H−ピロール−3−カルボキシレート、
エチル5−カルバモイル−4−{4−[3−(4−クロロ−3−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−3−カルボキシレート、
エチル5−カルバモイル−4−{4−[3−(2−クロロ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−3−カルボキシレート、
エチル5−カルバモイル−4−{4−[3−(2−フルオロ−3−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−3−カルボキシレート、
エチル5−カルバモイル−4−{4−[3−(4−フルオロ−3−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−3−カルボキシレート、
エチル5−カルバモイル−4−{4−[3−(3−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−3−カルボキシレート、
エチル5−カルバモイル−4−{4−[3−(4−メチル−3−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−3−カルボキシレート、
エチル5−カルバモイル−4−{4−[3−(4−トリフルオロメトキシフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−3−カルボキシレート、
エチル5−カルバモイル−4−{4−[3−(4−ジフルオロメトキシフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−3−カルボキシレート、
エチル5−カルバモイル−4−{4−[3−(3,4−ジメチルフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−3−カルボキシレート、
エチル5−カルバモイル−4−{4−[3−(3,4−ジメトキシフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−3−カルボキシレート、
エチル5−カルバモイル−4−{4−[3−(3,5−ジメトキシフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−3−カルボキシレート、
エチル5−カルバモイル−4−{4−[3−(2,5−ジメチルフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−3−カルボキシレート、
エチル5−カルバモイル−4−{4−[3−(2−メトキシ−5−メチルフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−3−カルボキシレート、
エチル5−カルバモイル−4−{4−[3−(2,5−ジメトキシフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−3−カルボキシレート、
エチル5−カルバモイル−4−{4−[3−(3−クロロ−4−ジフルオロメトキシフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−3−カルボキシレート、
エチル5−カルバモイル−4−{4−[3−(3,5−ジメチルフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−3−カルボキシレート、
5−カルバモイル−4−{4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−3−カルボン酸、
4−(2,4−ジメトキシベンジルアミノ)カルボニル−3−{4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチル−フェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−2−カルボキサミド、
3−{4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−2,4−ジカルボキサミド、
3−{4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]フェニル}−4−(4−メチルピペラジン−1−カルボニル)−1H−ピロール−2−カルボキサミド、
3−{4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]フェニル}−4−(ピロリジン−1−カルボニル)−1H−ピロール−2−カルボキサミド、
2−ジメチルアミノエチル5−カルバモイル−4−{4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)−ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−3−カルボキシレート、
4−クロロ−3−{4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−2−カルボキサミド、
5−クロロ−3−{4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−2−カルボキサミド、
5−{4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]フェニル}−3H−イミダゾール−4−カルボキサミド。
【0025】
本発明による生成物は、
1)アキラル形態であってもよく、もしくは
2)ラセミ形態であってもよく、もしくは
3)ある立体異性体に富んでいてもよく、もしくは
4)ある鏡像異性体に富んでいてもよく;
および場合により塩化されていてもよい。
【0026】
本発明による生成物は、病理学的状態、特には、癌の治療に有用である医薬の製造に用いることができる。
【0027】
本発明は、本発明による生成物を、選択された投与様式による医薬的に許容される賦形剤との組み合わせで含む治療用組成物にも関する。この医薬組成物は固体もしくは液体形態であっても、リポソームの形態であってもよい。
【0028】
粉末、ゲル、カプセルおよび錠剤が、言及することができる固体組成物のうちにある。胃の酸性媒体に対して保護されている固体形態が、その上含めることができる経口形態のうちにある。これらの固体形態に用いられる支持体は、本質的に、無機支持体、例えば、リン酸塩もしくは炭酸塩、または有機支持体、例えば、ラクトース、セルロース、デンプンもしくはポリマーからなる。液体形態は溶液、懸濁液もしくは分散液からなる。これらは、分散支持体として、水もしくは有機溶媒(エタノール、NMP等)または表面活性剤および溶媒もしくは錯化剤および溶媒の混合液を含む。
【0029】
液体形態は好ましくは注射可能であり、結果として、このような用途に許容可能である配合を有する。
【0030】
許容可能である注射による投与経路には、静脈内、腹腔内、筋肉内および皮下経路が含まれ、通常は、静脈内経路が好ましい。
【0031】
本発明の化合物の投与される用量は、開業医が、患者への投与経路および患者の状態の関数として適合させる。
【0032】
本発明の化合物は単独で、もしくは他の抗癌剤との混合物として投与することができる。以下が言及することができる可能な組み合わせのうちにある。
【0033】
・アルキル化剤、特には、シクロホスファミド、メルファラン、イフォスファミド、クロラムブシル、ブスルファン、チオテパ、プレドニムスチン、カルムスチン、ロムスチン、セムスチン、ストレプトゾトシン、デカルバジン、テモゾラミド、プロカルバジンおよびヘキサメチルメラミン
・白金誘導体、例えば、特には、シスプラチン、カルボプラチンもしくはオキサリプラチン
・抗生物質、例えば、特には、ブレオマイシン、ミトマイシンもしくはダクチノマイシン
・微小管阻害剤、例えば、特には、ビンブラスチン、ビンクリスチン、ビンデシン、ビノレルビンおよびタキソイド類(パクリタキセルおよびドセタキセル)
・アントラサイクリン類、例えば、特には、ドキソルビシン、ダウノルビシン、イダルビシン、エピルビシン、ミトキサントロンおよびロソキサントロン
・IおよびII型トポイソメラーゼ阻害剤、例えば、エトポシド、テニポシド、アムサクリン、イリノテカン、トポテカンおよびトムデックス
・フルオロピリミジン類、例えば、5−フルオロウラシル、UFTおよびフロクスウリジン
・シチジン類似体、例えば、5−アザシチジン、シタラビン、ゲムシタビン、6−メルカプトムリンおよび6−チオグアニン
・アデノシン類似体、例えば、ペントスタチン、シタラビンもしくはフルダラビンホスフェート
・メトトレキセートおよびホリニン酸
・様々な酵素および化合物、例えば、L−アスパラギナーゼ、ヒドロキシ尿素、トランス−レチノイン酸、スラミン、デクスラゾキサン、アミホスチンおよびヘルセプチン、並びに、その上、エストロゲン系およびアンドロゲン性ホルモン類
・抗血管剤(antivascular agents)、例えば、コムブレタスタチン誘導体、例えば、CAP4P、カルコンもしくはコルキシン誘導体、例えば、ZD6126、
並びにこれらのプロドラッグ。
【0034】
本発明の化合物を放射線療法と組み合わせることも可能である。これらの処置は同時に、別々に、もしくは連続して施行することができる。この処置は、開業医が、治療しようとする患者の関数として適合させる。
【0035】
本発明の生成物はキナーゼによって触媒される反応の阻害剤として有用である。FAK、KDRおよびTie2が、本発明の生成物が阻害剤として特に有用であるキナーゼである。
【0036】
これらのキナーゼが選択される理由を以下に示す。
FAK
FAKは、インテグリン、ヘテロ二量体細胞接着受容体の1ファミリーによって伝達されるシグナルの伝達において重要な役割を果たす細胞質チロシンキナーゼである。FAKおよびインテグリンは接着プラーク(adhesion plaques)として知られる膜周部(perimembrane)構造内に共に位置する。多くの細胞型において、FAKの活性化およびチロシン残基でのこのリン酸化、特には、チロシン397でのこの自己リン酸化が、インテグリンのこれらの細胞外リガンドへの結合に依存し、したがって、細胞接着の最中に誘導されることが示されている[Kornberg L,et al.J.Biol.Chem.267(33):23439−442(1992)]。FAKのチロシン397での自己リン酸化は別のチロシンキナーゼ、Srcの、このSH2ドメインを介する結合部位を表す[Schaller et al.Mol.Cell.Biol.14:1680−1688 1994;Xing et al.Mol.Cell.Biol.5:413−421 1994]。次に、Srcは、FAKをチロシン925でリン酸化し、これによりアダプタータンパク質Grb2を招集し、および特定の細胞において細胞増殖の調節に関与するrasおよびMAPキナーゼ経路の活性化を誘導する[Schlaepfer et al.Nature;372:786−791.1994;Schlaepfer et al.Prog.Biophy.Mol.Biol.71:435−478.1999;Schlaepfer and Hunter,J.Biol.Chem.272:13189−13195 1997]。FAKの活性化はjun NH2末端キナーゼ(jun NH2−terminal kinase)(JNK)シグナル伝達経路も誘導し、細胞サイクルのG1相に向かう細胞の進行を生じる[Oktay et al.,J.Cell.Biol.145:1461−1469 1999]。ホスファチジルイノシトール−3−OHキナーゼ(PI3−キナーゼ)もチロシン397上のFAKに結合し、この相互作用がPI3−キナーゼの活性化に必要なものであり得る[Chen and Guan,Proc.Nat.Acad.Sci.USA.91:10148−10152.1994;Ling et al.J.Cell.Biochem.73:533−544.1999]。FAK/Src複合体は様々な基質、例えば、線維芽細胞内のパキシリンおよびp130CASをリン酸化する[Vuori et al.Mol.Cell.Biol.16:2606−2613.1996]。
【0037】
多くの研究の結果は、FAK阻害剤が癌の治療において有用であり得るという仮説を支持する。複数の研究が、FAKがインビトロでの細胞の増殖および/もしくは生存において重要な役割を果たし得ることを示唆している。例えば、CHO細胞において、幾人かの著者が、p125FAKの過剰発現がG1からSへの移行の加速につながり、p125FAKが細胞増殖を促進することが示唆されることを示している[Zhao J.−H et al.J.Cell Biol.143:1997−2008.1998]。他の著者は、FAKアンチセンスオリゴヌクレオチドで処理した腫瘍細胞がこれらの接着を失い、アポトーシスに入ることを示している(Xu et al.,Cell Growth Differ.4:413−418.1996)。FAKがインビトロで細胞の移動を促進することも示されている。したがって、FAK発現を欠く線維芽細胞(FAK「ノックアウト」マウス)は丸みを帯びた形態および走化性シグナルに応答した細胞移動の欠如を示し、これらの欠陥はFAKの再発現によって除去される[DJ.Sieg et al.,J.Cell Science.112:2677−91.1999]。FAKのC末端ドメイン(FRNK)の過剰発現は接着細胞の伸長を遮断し、インビトロでの細胞移動を減少させる[Richardson A.and Parsons J.T.Nature.380:538−540.1996]。CHOもしくはCOS細胞またはヒト星状細胞腫細胞におけるFAKの過剰発現はこれらの細胞の移動を促進する。インビトロでの多くの細胞型における細胞の増殖および移動の促進でのFAKの関与は新生物プロセスにおけるFAKの潜在的役割を示唆する。近年の研究は、ヒト星状細胞腫細胞においてFAKの発現を誘導した後の、インビボでの腫瘍細胞の増殖の増加を有効に示している[Cary L.A.et al.J.Cell Sci.109:1787−94 1996;Wang D et al.J.Cell Sci.113:4221−4230.2000]。さらに、ヒト生体組織検査の免疫組織化学的研究は、FAKが前立腺癌、乳癌、甲状腺癌、大腸癌、メラノーマ、脳癌および肺癌において過剰発現し、FAKの発現レベルが最も活動的な表現型を示す腫瘍と直接相関することを示している[Weiner TM,et al.Lancet.342(8878):1024−1025.1993;Owens et al.Cancer Research.55:2752−2755.1995;Maung K.et al.Oncogene.18:6824−6828.1999;Wang D et al.J.Cell Sci.113:4221−4230.2000]。
【0038】
KDR
KDR(キナーゼ挿入ドメイン受容体(Kinase insert Domain Receptor))、別名VEGF−R2(血管内皮成長因子受容体2(Vascular Endothelial Growth Factor Receptor 2))は内皮細胞内に単独で発現する。この受容体は血管新生成長因子VEGFに結合し、この細胞内キナーゼドメインの活性化により伝達シグナル媒介物としての役割を果たす。VEGF−R2のキナーゼ活性の直接阻害は、外来性VEGF(血管内皮成長因子)の存在下での血管新生の現象を低減させることを可能にする(Strawn et al.,Cancer Research,1996,vol.56,p.3540−3545)。このプロセスは、特には、VEGF−R2突然変異体を用いて示されている(Millauer et al.,Cancer Research,1996,vol.56,p.1615−1620)。VEGF−R2受容体は、成人においては、VEGFの血管形成活性に関連するもの以外の機能を有していないものと思われる。したがって、VEGF−R2のキナーゼ活性の選択的阻害剤が示す毒性は僅かなもののみのはずである。
【0039】
この動的血管形成プロセスにおける中心的な役割に加えて、近年の研究は、VEGFの発現が化学療法および放射線療法後の腫瘍細胞の生存に向けて寄与し、これがKDR阻害剤と他の薬剤との潜在的な相乗作用の基礎をなすことを示唆する(Lee et al.Cancer Research,2000,vol.60,p.5565−5570)。
【0040】
Tie2
Tie−2(TEK)は、内皮細胞に特異的である、チロシンキナーゼ受容体の1ファミリーのメンバーである。Tie2は、受容体の自己リン酸化および細胞シグナル伝達を刺激するアゴニスト(アンギオポエチン1もしくはAng1)[S.Davis et al.(1996) Cell 87,1161−1169]並びにアンタゴニスト(アンギオポエチン2もしくはAng2)[P.C.Maisonpierre.(1997) Science 277,55−60]が知られる、チロシンキナーゼ活性を有する最初の受容体である。アンギオポエチン1は新血管形成の最終段階においてVEGFと協働することができる[Asahara T.Circ.Res.(1998) 233−240]。Tie2もしくはAng1の発現のノックアウト実験および遺伝子組み換え操作は血管新生の欠陥を提示する動物を導く[D.J.Dumont et al.(1994) Genes Dev.8,1897−1909およびC.Suri(1996) Cell 87,1171−1180]。Ang1のこの受容体への結合はTie2のキナーゼドメインの自己リン酸化を導くが、これは新血管形成並びに、その上、周皮細胞および平滑筋細胞の招集およびこれらと血管との相互作用に必須ものである;これらの現象は新たに形成された血管の成熟および安定化に向けて寄与する[P.C.Maisonpierre et al.(1997) Science 277,55−60]。Lin et al.(1997) J.Clin.Invest.100,8:2072−2078およびLin P.(1998) PNAS 95,8829−8834は、メラノーマおよび乳癌異種移植のモデルへのアデノウイルス感染もしくはTie−2(Tek)の細胞外ドメインの注射の最中の、腫瘍成長および血管形成の阻害並びに、その上、肺転移の減少を示す。
【0041】
Tie2阻害剤は、新血管形成が不適切に生じる状況(すなわち、糖尿病性網膜症、慢性炎症、乾癬、カポジ肉腫、黄斑変性症による慢性新血管形成、関節リウマチ、小児性血管腫(infantile haemoangioma)および癌)において用いることができる。
【0042】
定義
「ハロゲン」という用語はF、Cl、BrおよびIから選択される元素を指す。
【0043】
「アルキル」という用語は、1から12個の炭素原子を含む、直鎖もしくは分岐鎖飽和炭化水素系置換基を指す。置換基メチル、エチル、プロピル、1−メチルエチル、ブチル、1−メチルプロピル、2−メチルプロピル、1,1−ジメチルエチル、ペンチル、1−メチルブチル、2−メチルブチル、3−メチルブチル、1,1−ジメチルプロピル、1,2−ジメチルプロピル、2,2−ジメチルプロピル、1−エチルプロピル、ヘキシル、1−メチルペンチル、2−メチルペンチル、1−エチルブチル、2−エチルブチル、3,3−ジメチルブチル、ヘプチル、1−エチルペンチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシルおよびドデシルがアルキル置換基の例である。
【0044】
「アルキレン」という用語は、1以上の不飽和および2から12個の炭素原子を含む、直鎖もしくは分岐鎖炭化水素系置換基を指す。置換基エチレニル、1−メチルエチレニル、プロプ−1−エニル、プロプ−2−エニル、Z−1−メチルプロプ−1−エニル、E−1−メチルプロプ−1−エニル、Z−1,2−ジメチル−プロプ−1−エニル、E−1,2−ジメチルプロプ−1−エニル、ブト−1,3−ジエニル、1−メチリデニルプロプ−2−エニル、Z−2−メチルブト−1,3−ジエニル、E−2−メチルブト−1,3−ジエニル、2−メチル−1−メチリデニルプロプ−2−エニル、ウンデク−1−エニルおよびウンデク−10−エニルがアルキレン置換基の例である。
【0045】
「アルキニル」という用語は、少なくとも2つの一対の隣接炭素原子による不飽和坦持および2から12個の炭素原子を含む、直鎖もしくは分岐鎖炭化水素系置換基を指す。置換基エチニル;プロプ−1−イニル;プロプ−2−イニル;およびブト−1−イニルがアルキニル置換基の例である。
【0046】
「アリール」という用語は、6から14個の炭素原子を含む、単環式もしくは多環式芳香族置換基を指す。置換基フェニル、ナフト−1−イル;ナフト−2−イル;アントラセン−9−イル;1,2,3,4−テトラヒドロナフト−5−イル;および1,2,3,4−テトラヒドロナフト−6−イルがアリール置換基の例である。
【0047】
「ヘテロアリール」という用語は、1から13個の炭素原子および1から4個のヘテロ原子を含む、単環式もしくは多環式ヘテロ芳香族置換基を指す。置換基ピロル−1−イル;ピロル−2−イル;ピロル−3−イル;フリル;チエニル;イミダゾリル;オキサゾリル;チアゾリル;イソオキサゾリル;イソチアゾリル;1,2,4−トリアゾリル;オキサジアゾリル;チアジアゾリル;テトラゾリル;ピリジル;ピリミジル;ピラジニル;1,3,5−トリアジニル;インドリル;ベンゾ[b]フリル;ベンゾ[b]チエニル;インダゾリル;ベンゾイミダゾリル;アザインドリル;キノリル;イソキノリル;カルバゾリル;およびアクリジルがヘテロアリール置換基の例である。
【0048】
「ヘテロ原子」という用語は、ここでは、炭素以外の少なくとも二価の原子を指す。N;O;S;およびSeがヘテロ原子の例である。
【0049】
「シクロアルキル」という用語は、3から12個の炭素原子を含む、飽和もしくは部分的に不飽和の環状炭化水素系置換基を指す。置換基シクロプロピル;シクロブチル;シクロペンチル;シクロペンテニル;シクロペンタジエニル;シクロヘキシル;シクロヘキセニル;シクロヘプチル;ビシクロ[2.2.1]ヘプチル;シクロオクチル;ビシクロ[2.2.2]オクチル;アダマンチル;およびペルヒドロナフチルがシクロアルキル置換基の例である。
【0050】
「ヘテロシクリル」という用語は、1から13個の炭素原子および1から4個のヘテロ原子を含む、飽和もしくは部分的に不飽和の環状炭化水素系置換基を指す。好ましくは、この飽和もしくは部分的に不飽和の環状炭化水素系置換基は単環式であり、および4もしくは5個の炭素原子および1から3個のヘテロ原子を含む。
【0051】
「置換された」という用語は、H以外の1以上の置換基、例えば、ハロゲン;アルキル;ハロアルキル;アリール;1以上のアルコキシ基で置換されたアリール;ヘテロアリール、シクロアルキル;ヘテロシクリル;アルキレン;アルキニル;OH;O−アルキル;O−アルキレン;O−アリール;O−ヘテロアリール;NH2;NH−アルキル;NH−アリール;NH−ヘテロアリール;N−アルキル−アルキル’;SH;S−アルキル;S−アリール;S(O2)H;S(O2)−アルキル;S(O2)−アリール;SO3H;SO3−アルキル;SO3−アリール;CHO;C(O)−アルキル;C(O)−アリール;C(O)OH;C(O)O−アルキル;C(O)O−アリール;OC(O)−アルキル;OC(O)−アリール;C(O)NH2;C(O)NH−アルキル;C(O)NH−アリール;NHCHO;NHC(O)−アルキル;NHC(O)−アリール;NH−シクロアルキル;NH−ヘテロシクリルを指す。
【0052】
本発明の主題は式(I)の生成物の調製方法でもある。
【0053】
本発明による生成物は有機化学の通常の方法を用いて調製することができる。下記スキーム1は置換ピロール類に関する実施例1の調製に用いられる方法を図示する。この観点において、請求される化合物の調製方法に関しては、これが本発明の範囲の限度を構成することはできない。
【0054】
【化5】
【0055】
下記スキームは置換イミダゾール類に関する例を調製するのに用いられる方法を図示する。この観点において、請求される化合物の調製方法に関しては、これらが本発明の範囲の限度を構成することはできない。
【0056】
【化6】
【0057】
【化7】
【0058】
【化8】
【0059】
【化9】
【0060】
上述の本発明による方法を実施するにあたり、副反応を回避するため、アミノ、カルボキシルおよびアルコール官能基の保護基を導入することが必要であり得ることは当業者によって理解される。これらの基はこの分子の残部に影響を及ぼすことなく除去できるものである。アミノ官能基の保護基の例として、トリフルオロ酢酸もしくはヨードトリメチルシランを用いて再生することができるtert−ブチルカルバメートおよび酸性媒体(例えば、塩酸)中で再生することができるアセチルに言及することができる。カルボキシル官能基の保護基として、エステル(例えば、メトキシメチルエステルもしくはベンジルエステル)に言及することができる。アルコール官能基の保護基として、酸性媒体中で、もしくは触媒水素化によって再生することができるエステル(例えば、ベンゾイルエステル)に言及することができる。用いることができる他の保護基はT.W.GreeneらによってProtective Groups in Organic Synthesis,third edition,1999,Wiley−Interscienceに記載されている。
【0061】
式(I)の化合物を単離し、通常の公知の方法により、例えば、結晶化、クロマトグラフィーもしくは抽出によって精製することができる。
【0062】
式(I)の化合物の鏡像異性体およびジアステレオ異性体も本発明の一部を形成する。
【0063】
塩基性残基を含む式(I)の化合物は、場合により、無機もしくは有機酸との付加塩に、溶媒、例えば、有機溶媒、例えば、アルコール、ケトン、エーテルもしくは塩素化溶媒中でのこのような酸の作用によって変換することができる。
【0064】
酸性残基を含む式(I)の化合物は、場合により、金属塩もしくは窒素塩基との付加塩に、それ自体公知である方法によって変換することができる。これらの塩は、溶媒中での金属性塩基(例えば、アルカリ金属もしくはアルカリ土類金属塩基)、アンモニア、アミンもしくは式(I)の化合物のアミン塩の作用によって得ることができる。形成された塩は通常の方法によって分離される。
【0065】
これらの塩も本発明の一部を形成する。
【0066】
本発明による生成物が少なくとも1つの遊離の塩基性官能基を含むとき、医薬的に許容される塩を該生成物と無機もしくは有機酸との反応によって調製することができる。医薬的に許容される塩には、塩化物、硝酸塩、硫酸塩、硫酸水素塩、ピロ硫酸塩、重硫酸塩、亜硫酸塩、重亜硫酸塩、リン酸塩、リン酸一水素塩、リン酸二水素塩、メタリン酸塩、ピロリン酸塩、酢酸塩、プロピオン酸塩、アクリル酸塩、4−ヒドロキシ酪酸塩、カプリル酸塩、カプロン酸塩、デカン酸塩、シュウ酸塩、マロン酸塩、コハク酸塩、グルタル酸塩、アジピン酸塩、ピメリン酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、クエン酸塩、酒石酸塩、乳酸塩、フェニル酢酸塩、マンデル酸塩、セバシン酸塩、スベリン酸塩、安息香酸塩、フタル酸塩、メタンスルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、プロパンスルホン酸塩、キシレンスルホン酸塩、サリチル酸塩、ケイ皮酸塩、グルタミン酸塩、アスパラギン酸塩、グルクロン酸塩およびガラクツロン酸塩が含まれる。
【0067】
本発明による生成物が少なくとも1つの遊離の酸官能基を含むとき、医薬的に許容される塩を該生成物と無機もしくは有機塩基との反応によって調製することができる。医薬的に許容される塩基には、アルカリ金属もしくはアルカリ土類金属、例えば、Li、Na、K、MgもしくはCaのカチオンの水酸化物、および塩基性アミノ化合物、例えば、アンモニア、アルギニン、ヒスチジン、ピペリジン、モルホリン、ピペラジンもしくはトリエチルアミンが含まれる。
【0068】
本発明を、本発明の実例として示される以下の例によっても説明する。
【0069】
LC/MS分析は、HP 1100装置に接続されたLCT Micromass装置で行った。生成物の存在度は、HP G1315Aダイオードアレー検出器を200−600nmの波長範囲にわたって、およびSedex65光散乱検出器を用いて測定した。質量スペクトルは180から800の範囲にわたって得た。データはMicromass MassLynxソフトウェアを用いて解析した。分離は、Hypersil BDS C18 3μm(50×4.6mm)カラムを用いて行い、0.05%(v/v)のTFAを含有する水中に0.05%(v/v)のトリフルオロ酢酸(TFA)を含有する5%から90%のアセトニトリルの直線勾配で3.5分にわたって1ml/分の流速で溶出して行った。カラム再平衡時間を含む合計分析時間は7分である。
【0070】
質量スペクトルはエレクトロスプレー(ES+)モードでPlatform II(Micromass)装置を用いて得た。観察された主要イオンを記載する。
【0071】
融点はキャピラリーにより、Mettler FP62装置で、30℃から300℃の範囲にわたって毎分2℃の温度上昇で測定した。
【0072】
LC/MSによる精製:
生成物を、Waters 600勾配ポンプ、Waters 515再生ポンプ、Waters Reagent Manager希釈ポンプ、Waters 2700オート・インジェクター、2つのRheodyne LabProバルブ、Waters 996ダイオードアレー検出器、Waters ZMD質量分析器およびGilson 204画分収集器で構成されるWaters FractionsLynxシステムを用いるLC/MSによって精製することができる。このシステムはWaters FractionLynxソフトウェアによって制御した。分離は2本のWaters Symmetry(C18、5μM、19×50mm、カタログ参照番号186000210)カラムで交互に行い、一方のカラムには0.07%(v/v)のトリフルオロ酢酸を含有する95/5(v/v)水/アセトニトリル混合液で再生を施し、これに対して他方のカラムは分離に用いた。カラムは0.07%(v/v)のトリフルオロ酢酸を含有する水中に、0.07%(v/v)のトリフルオロ酢酸を含有する、5%から95%のアセトニトリルの直線勾配を用いて、10ml/分の流速で溶出した。分離カラムを離れると同時に、流出液の1/1000をLC Packing Accurate装置を用いて分離してメタノールで0.5ml/分の流速で希釈し、75%をダイオードアレー検出器および残りの25%を質量分析計の割合で検出器に搬送する。流出液の残り(999/1000)は画分収集器に搬送し、期待される生成物の質量がFractionLynxソフトウェアによって検出されない場合、この流れは廃棄される。期待される生成物の分子式がFractionLynxソフトウェアに提供され、検出された質量シグナルが[M+H]+イオンおよび/もしくは[M+Na]+イオンに相当するとき、これが生成物の収集を引き起こす。特定の場合においては、この解析的なLC/MSの結果に依存して、[M+2H]++に相当する強力なイオンが検出されたとき、算出された分子質量の半分(MW/2)に相当する値もFractionLynxソフトウェアに提供される。これらの条件下で、[M+2H]++および/もしくは[M+Na+H]++イオンの質量シグナルが検出されるとき、やはり収集が誘発される。生成物は風袋計量済みのガラス管に集めた。収集後、溶媒をSavant AES 2000もしくはGenevac HT8遠心エバポレーターで蒸発させ、溶媒蒸発後の管を計量することによって生成物の質量を決定した。
【0073】
EI−CI分析:直接導入(DCI=フィラメント上の試料の堆積)Finnigan SSQ7000質量分析計;質量範囲 m/z=29−900;電子エネルギー 70eV;ソース温度 70℃;CI反応体気体:アンモニア;EI=電子衝撃イオン化;CI=化学的イオン化。
エレクトロスプレー分析:(正エレクトロスプレー:ES+;負エレクトロスプレー:ES−)LC−MS−DAD−ELSDカップリング:
MS:Waters−Micromass Platform II;LC:Agilent HP 1100;カラム Hypersil Gold Thermo C18;3×50mm、2.5μm;溶離液:勾配 水(0.1%ギ酸含有)+アセトニトリル;UV:DAD(λ=200−400nm)。
MS:Waters−Micromass ZQ;LC:Agilent HP 1100;カラム Xbridge Waters C18、3×50mm、2.5μm;溶離液:勾配 水(0.1%ギ酸含有)+アセトニトリル;UV:λ=254nm。
1H NMRスペクトル Brueker Avance DRX−400スペクトル計を用いて400MHzで、化学シフト(ppmでのδ)有り−2.50ppmに関連付けられるd6−ジメチルスルホキシド溶媒(DMSO−d6)中、303Kの温度。
【実施例1】
【0074】
【化10】
【0075】
3−{4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−2−カルボキサミド
35cm3のテトラヒドロフランに溶解した0.490g(2.435mmol)の3−(4−アミノフェニル)−1H−ピロール−2−カルボキサミドに、20℃の領域内の温度、アルゴン雰囲気下で、0.704cm3の2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニルイソシアネートおよび0.678cm3のトリエチルアミンを添加する。20℃の領域内の温度で16時間攪拌した後、この反応混合物を減圧下(2.7kPa)で乾燥するまで濃縮して残滓を得、これを40cm3の酢酸エチルに取った。有機相を20cm3の水で3回、および30cm3の飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させて濾過し、減圧下(2.7kPa)で乾燥するまで濃縮して1.1gの黄色固体を得、これをフラッシュクロマトグラフィー[溶離液:ジクロロメタン/メタノール/アセトニトリル(体積基準で90/5/5、次いで1/1/0)]によって精製する。これらの画分を減圧下で濃縮した後、0.3gの3−{4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−2−カルボキサミドが236℃で溶融する黄色固体の形態で得られる;1H NMR(400MHz、DMSOd6、ppmでのδ):6.15(t、J=2.5Hz:1H);6.89(t、J=2.5Hz:1H);6.10から7.30(非常に広いmt:2H);7.34から7.42(mt:3H);7.44から7.54(mt:3H);8.63(dd、J=8.5および2.5Hz:1H);8.90(広いd、J=3Hz:1H);9.21(広いs:1H);11.4(広いs:1H)。
【0076】
3−(4−アミノフェニル)−1H−ピロール−2−カルボキサミドは以下の方法で調製することができる。
【0077】
50cm3の22%アンモニア水溶液中に0.3g(1.387mmol)のメチル3−(4−アミノフェニル)−1H−ピロール−2−カルボキシレートの懸濁液を、オートクレーブ内で、50℃の領域の温度、12バールの下で20時間加熱する。加熱を停止して室温および室圧に戻した後、反応混合物を減圧下(2.7kPa)で乾燥するまで濃縮して0.31gのオレンジ色の固体を得、これをフラッシュクロマトグラフィー[溶離液:ジクロロメタン/メタノール/アセトニトリル(体積基準で96/2/2)]によって精製する。これらの画分を減圧下で濃縮した後、0.085gの3−(4−アミノフェニル)−1H−ピロール−2−カルボキサミドが黄色固体の形態で得られる;M.W.=201、IE:m/z=201M+、m/z=184[M−NH3]+、m/z=155[M−H2CONH2]+。
【0078】
メチル3−(4−アミノフェニル)−1H−ピロール−2−カルボキシレートは以下の方法で調製することができる。
【0079】
35cm3のメタノール中に0.1g(0.942mmol)の10%パラジウム付着木炭の懸濁液に、20℃の領域内の温度で、1g(4.061mmol)のメチル3−(4−ニトロフェニル)−1H−ピロール−2−カルボキシレートを添加する。オートクレーブ内、3バールの水素の下、35℃の領域内の温度で20時間水素化した後、反応混合物を濾過して触媒を5cm3のメタノールで2回すすぎ、次いで濾液を減圧下(2.7kPa)で乾燥するまで濃縮して0.67gのメチル3−(4−アミノフェニル)−1H−ピロール−2−カルボキシレートをオレンジ色の固体の形態で得る;M.W.=216、IE:m/z=216M+、m/z=184[M−CH3OH]+、m/z=155[M−H2COOCH3]+。
【0080】
メチル3−(4−ニトロフェニル)−1H−ピロール−2−カルボキシレートは以下の方法で調製することができる。
【0081】
100cm3のテトラヒドロフラン中に1.62g(40.63mmol)の、鉱油中60%の水素化ナトリウムの懸濁液に、滴下により25分にわたって、20℃の領域内の温度、アルゴン雰囲気下で、150cm3のテトラヒドロフランに溶解した5.87g(19.35mmol)の1−[(E)−2−(4−メチルフェニル)スルホニルビニル]−4−ニトロベンゼンおよび3.7cm3(38.7mmol)のイソシアノ酢酸メチルの混合液を添加する。20℃の領域内の温度で5時間攪拌した後、反応混合物を100cm3の水および200cm3の酢酸エチルの混合液に取る。有機相を100cm3の水で2回、および150cm3の飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させて濾過し、減圧下(2.7kPa)で乾燥するまでの濃縮して5.3gの褐色油を得、これをフラッシュクロマトグラフィー[溶離液:ジクロロメタン]によって精製する。これらの画分を減圧下で濃縮した後、2.12gのメチル3−(4−ニトロフェニル)−1H−ピロール−2−カルボキシレートが黄色固体の形態で得られる;M.W.=246、IE:m/z=246M+、m/z=214[M−CH3OH]+。
【0082】
1−[(E)−2−(4−メチルフェニル)スルホニルビニル]−4−ニトロベンゼンは以下の方法で調製することができる。
【0083】
450cm3のテトラヒドロフランに溶解した15g(85.47mmol)のメチル p−トリルスルホンに、0℃の領域内の温度、アルゴン雰囲気下で、117.5cm3(188mmol)のn−ブチルリチウムの1.06Mヘキサン溶液を添加する。0℃の領域内の温度で30分間攪拌した後、アルゴン雰囲気下で、70cm3のテトラヒドロフランに溶解した13cm3(85.47mmol)のジエチルクロロホスフェートを添加する。0℃の領域内の温度で30分間攪拌した後、反応混合物を−78℃の領域内の温度に冷却し、次いで、アルゴン雰囲気下で、130cm3のテトラヒドロフランに溶解した13.05g(85.47mmol)の4−ニトロベンズアルデヒドを添加する。−78℃の領域内の温度で1時間攪拌した後、反応混合物の温度を20℃の領域内の温度に上昇させて100cm3の水を添加し、この混合物を減圧下(2.7kPa)で濃縮してベージュ色の固体を得る。この固体を250cm3の水中で20分間攪拌し、濾過して40cm3の水で3回洗浄し、減圧下(2.7kPa)、35℃で5時間オーブン乾燥して25.43gの1−[(E)−2−(4−メチルフェニル)スルホニルビニル]−4−ニトロベンゼンを、176℃で溶融する、ベージュ色の固体の形態で得る;M.W.=303、IE:m/z= 303M+、m/z=239[M−SO2]+、m/z=139[CH3−Ph−SO]+。
【実施例2】
【0084】
【化11】
【0085】
4−tert−ブチルオキシカルボニルアミノ−3−{4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]−フェニル}−1H−ピロール−2−カルボキサミド
11cm3のテトラヒドロフランに溶解した0.096g(0.303mmol)の4−tert−ブチルオキシカルボニルアミノ−3−(4−アミノフェニル)−1H−ピロール−2−カルボキサミドに、20℃の領域内の温度、アルゴン雰囲気下で、0.044cm3の2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニルイソシアネートを添加する。20℃の領域内の温度で1時間攪拌した後、反応混合物を40cm3の酢酸エチルで希釈して15cm3の水で3回、および15cm3の飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させて濾過し、減圧下(2.7kPa)で乾燥するまで濃縮して0.181gの黄色固体を得、これをフラッシュクロマトグラフィー[溶離液:ジクロロメタン/メタノール/アセトニトリル(体積基準で90/5/5)]によって精製する。これらの画分を減圧下で濃縮した後、0.15gの4−tert−ブチルオキシカルボニルアミノ−3−{4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]−フェニル}−1H−ピロール−2−カルボキサミドが黄色固体の形態で得られる;1H NMR(400MHz、DMSO d6、ppmでのδ)1.35(広いs、9H);5.70(広いm、1H);6.88(広いs、1H);7.05(広いm、1H);7.26(d、J=8.5Hz、2H);7.39(m、1H);7.49(部分的にマスクされたm、1H);7.49(d、J=8.5Hz、2H);7.70(広いs、1H);8.62(dd、J=2.5および7.5Hz、1H);9.03(広いs、1H);9.36(s、1H);11.3(広いs、1H);ES+:m/z=522:[M+H]+;ES−:m/z=520:[M−H]−。
【0086】
4−tert−ブチルオキシカルボニルアミノ−3−(4−アミノフェニル)−1H−ピロール−2−カルボキサミドは以下の方法で調製することができる。
【0087】
63cm3中に0.024g(0.222mmol)の10%パラジウム付着木炭の懸濁液に、20℃の領域内の温度で、0.331g(0.956mmol)の4−tert−ブチルオキシカルボニルアミノ−3−(4−ニトロフェニル)−1H−ピロール−2−カルボキサミドを添加する。オートクレーブ内、4バールの水素の下、40℃の領域内の温度で5時間水素化した後、反応混合物を濾過する。触媒を15cm3のメタノールで2回すすいだ後、濾液を減圧下(2.7kPa)で乾燥するまで濃縮して0.3gの4−tert−ブチルオキシカルボニルアミノ−3−(4−アミノフェニル)−1H−ピロール−2−カルボキサミドを、約142℃で溶融する、白色固体の形態で得る;EI:m/z=316M+;m/z=260[M−tBu]+;m/z=243[M−OtBu]+;m/z=199[243−CONH2]+;m/z=57:[tBu]+基準ピーク。
【0088】
4−tert−ブチルオキシカルボニルアミノ−3−(4−ニトロフェニル)−1H−ピロール−2−カルボキサミドは以下の方法で調製することができる。
【0089】
15cm3のアセトニトリルに懸濁させた0.45g(1.635mmol)の5−カルバモイル−4−(4−ニトロフェニル)−1H−ピロール−3−カルボン酸に、5℃の領域内の温度、アルゴン雰囲気下で、0.241cm3のトリエチルアミン、次いで0.370cm3のジフェノキシホスホリルアジドを添加する。この反応媒体を20℃の領域内の温度に30分にわたって温めた後、60℃の領域内の温度で2.5時間加熱する。反応混合物を減圧下(2.7kPa)で乾燥するまで濃縮して褐色油を得、これを25cm3のtert−ブタノールに取る。60℃の領域内の温度で2時間攪拌した後、反応混合物を減圧下(2.7kPa)で乾燥するまでの濃縮して0.56gの黄土色の固体を得、これをフラッシュクロマトグラフィー[溶離液:ジクロロメタン/メタノール/アセトニトリル(体積基準で96/2/2)]によって精製する。これらの画分を減圧下で濃縮した後、0.331gの4−tert−ブチルオキシカルボニルアミノ−3−(4−ニトロフェニル)−1H−ピロール−2−カルボキサミドが黄色固体の形態で得られる;1H NMR(400MHz、DMSO d6、ppmでのδ);EI:m/z=346M+;m/z=290[M−tBu]+;m/z=273[M−OtBu]+;m/z=229[273−CONH2]+;m/z=57[tBu]+基準ピーク。
【0090】
5−カルバモイル−4−(4−ニトロフェニル)−1H−ピロール−3−カルボン酸は以下の方法で調製することができる。
【0091】
33.6cm3(0.614mol)の濃硫酸中に2.8g(9.232mmol)のエチル5−カルバモイル−4−(4−ニトロフェニル)−1H−ピロール−3−カルボキシレートの溶液を80℃の領域内の温度で2時間加熱する。この反応混合物を350cm3の氷水に徐々に、攪拌しながら注ぎ入れる。30分間攪拌した後、反応混合物をNo3焼結漏斗を通して濾過する。固体を100cm3の氷水で4回洗浄した後、減圧下(2.7kPa)、45℃の領域内の温度で24時間乾燥させ、2.25gの5−カルバモイル−4−(4−ニトロフェニル)−1H−ピロール−3−カルボン酸をベージュ色の固体として得る;ES+:m/z=276:[M+H]+;ES−:m/z=274:[M−H]−。
【0092】
エチル5−カルバモイル−4−(4−ニトロフェニル)−1H−ピロール−3−カルボキシレートは以下の方法で調製することができる。
【0093】
300cm3のジクロロメタンに懸濁させた18g(69.16mmol)のエチル4−(4−ニトロフェニル)−1H−ピロール−3−カルボキシレートに、−24℃の領域内の温度、アルゴン雰囲気下で、100cm3のジクロロメタンに溶解した8.1cm3(91.29mmol)のクロロスルホニルイソシアネートを添加する。−24℃の領域内の温度で30分間攪拌した後、反応媒体を20℃の領域内の温度に2時間にわたって温める。ガラスロッドを用いて結晶化を開始した後、反応混合物を20℃の領域内の温度で30分間攪拌する。次に、反応混合物を5℃の領域内の温度に冷却した後、No3焼結漏斗を通して濾過する。固体を40cm3のジクロロメタンで3回洗浄した後、減圧下(2.7kPa)、40℃の領域内の温度で3時間乾燥させる。その後、固体を500cm3の水に懸濁させる;次に、生じる混合物を40℃の領域内の温度で3時間加熱し、次いで5℃の領域内の温度で1時間冷却した後、No3焼結漏斗を通して濾過する。固体を50cm3の水で2回および30cm3の石油エーテルで2回連続して洗浄した後、減圧下(2.7kPa)、40℃の領域内の温度で16時間乾燥させ、15.4gのエチル5−カルバモイル−4−(4−ニトロフェニル)−1H−ピロール−3−カルボキシレートをベージュ色の固体の形態で得る;EI:m/z=303:M+;m/z=274[M−CH2CH3]+;m/z=258[M−OCH2CH3]+;m/z= 241[258−OH]+基準ピーク。
【0094】
エチル4−(4−ニトロフェニル)−1H−ピロール−3−カルボキシレートは以下の方法で調製することができる。
【0095】
20cm3のジエチルエーテル中に0.512g(12.8mmol)の、鉱油中60%の水素化ナトリウムの懸濁液に、滴下により、20℃の領域内の温度、アルゴン雰囲気下で、18cm3のジメチルスルホキシドおよび36cm3のジエチルエーテルの混合液に溶解した2.212g(10mmol)のエチル4−ニトロシンナメートおよび1.991g(10.2mmol)のトシルメチルイソシアネートの混合液を添加する。還流温度で1時間攪拌した後、反応混合物を70cm3の水、20cm3の飽和塩化ナトリウム水溶液および100cm3の酢酸エチルの混合液に取る。有機相を50cm3のジエチルエーテルおよび2×75cm3のジクロロメタンで抽出する。全ての有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥させて濾過し、減圧下(2.7kPa)で乾燥するまで濃縮して黒色油を得、これを75cm3の水および50cm3の酢酸エチルの混合液に取る。水相を50cm3の酢酸エチルで2回抽出する。全ての有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥させて濾過し、減圧下(2.7kPa)で乾燥するまで濃縮して2.82gの黒色固体を得、これをフラッシュクロマトグラフィー[溶離液:シクロヘキサン/酢酸エチル(体積基準で3/2)]によって精製する。これらの画分を減圧下で濃縮した後、1.48gのオレンジ色の固体が得られ、この生成物をフラッシュクロマトグラフィー[溶離液:ジクロロメタン]によって精製する。これらの画分を減圧下で濃縮した後、0.78gのエチル4−(4−ニトロフェニル)−1H−ピロール−3−カルボキシレートが黄色固体の形態で得られる;IE:m/z=260(M+)基準ピーク、m/z=215(M−C2H5O+)、m/z=169(215−NO2)。
【実施例3】
【0096】
【化12】
【0097】
4−アミノ−3−{4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−2−カルボキサミド塩酸塩
1cm3のジオキサンに懸濁させた0.15g(0.288mmol)の4−tert−ブチルオキシカルボニルアミノ−3−{4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−2−カルボキサミドに、20℃の領域内の温度で、0.72cm3の塩化水素の4Nジオキサン溶液を添加する。20℃の領域内の温度で5時間攪拌した後、反応混合物を減圧下(2.7kPa)で乾燥するまで濃縮して残滓を得、これをフラッシュクロマトグラフィー[溶離液:ジクロロメタン/メタノール/アセトニトリル(体積基準で90/5/5から80/10/10までの勾配)]によって精製する。これらの画分を減圧下で濃縮した後、85mgの黄色固体が得られ、次に、これを4cm3のペンタン中で16時間攪拌する。No3焼結漏斗を通して濾過した後、固体を1cm3のペンタンで2回洗浄し、次に減圧下(2.7kPa)、40℃の領域内の温度で4時間乾燥させて47mgの4−アミノ−3−{4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)−ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−2−カルボキサミド塩酸塩を、約174℃で溶融する、黄色固体の形態で得る;1H NMR(400MHz、DMSO d6、ppmでのδ)5.30から8.00(非常に広いm、2H);6.34(d、J=2.5Hz、1H);7.27(d、J=8.5Hz、2H);7.39(m、1H);7.50(部分的にマスクされたm、1H);7.53(d、J=8.5Hz、2H);8.63(広いd、J=7.0Hz、1H);8.96(広いs、1H);9.29(s、1H);10.7(広いs、1H);ES+:m/z=422:[M+H]+;ES−:m/z=420:[M−H]−。
【0098】
4−tert−ブチルオキシカルボニルアミノ−3−{4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]−フェニル}−1H−ピロール−2−カルボキサミドは実施例2に記載される通りに調製することができる。
【実施例4】
【0099】
【化13】
【0100】
4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]−3−{4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロ−メチルフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−2−カルボキサミド
10cm3のテトラヒドロフランに溶解した0.107g(0.254mmol)の4−アミノ−3−{4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)−ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−2−カルボキサミド塩酸塩に、20℃の領域内の温度、アルゴン雰囲気下で、0.037cm3の2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニルイソシアネートおよび0.035cm3のトリエチルアミンを添加する。20℃の領域内の温度で1時間攪拌した後、反応混合物を10cm3の酢酸エチルで希釈し、次に15cm3の水で2回および15cm3の飽和塩化ナトリウム水溶液で連続的に洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させて濾過し、減圧下(2.7kPa)で乾燥するまで濃縮して0.27gの黄色固体を得、これをフラッシュクロマトグラフィー[溶離液:シクロヘキサン/酢酸エチル(体積基準で7/3)、次いでジクロロメタン/メタノール/アセトニトリル(体積基準で90/5/5)]によって精製する。これらの画分を減圧下で濃縮した後、0.079gの4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロ−メチルフェニル)ウレイド]−3−{4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−2−カルボキサミドが、186から190℃で溶融する、白色固体の形態で得られる;1H NMR(400MHz、DMSO d6、ppmでのδ)5.62(非常に広いm、1H);7.02(非常に広いm、1H);7.24(d、J=3.0Hz、1H);7.30(d、J=8.5Hz、2H);7.32(部分的にマスクされたm、1H);7.39(m、1H);7.42(dd、J=8.5および11.5Hz、1H);7.51(dd、J=8.5および11.5Hz、1H);7.61(d、J=8.5Hz、2H);8.05(s、1H);8.64(m、2H);9.06(広いs、1H);9.12(広いs、1H);9.45(広いs、1H);11.3(広いs、1H);ES+:m/z=627:[M+H]+。
【0101】
4−アミノ−3−{4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−2−カルボキサミド塩酸塩は実施例3に記載される通りに調製することができる。
【実施例5】
【0102】
【化14】
【0103】
4−アセチルアミノ−3−{4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−2−カルボキサミド
4.5cm3のテトラヒドロフランに溶解した0.15g(0.328mmol)の4−アミノ−3−{4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)−ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−2−カルボキサミド塩酸塩に、20℃の領域内の温度、アルゴン雰囲気下で、0.023cm3の塩化アセチル、0.091cm3のトリエチルアミンおよび8mgの4−ジメチルアミノピリジンを添加する。20℃の領域内の温度で16時間攪拌した後、反応混合物を15cm3のジクロロメタンで希釈し、次に10cm3の飽和塩化ナトリウム水溶液で2回洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させて濾過し、減圧下(2.7kPa)で乾燥するまで濃縮して固体を得、これを熱しながら5cm3のジクロロメタンから再結晶化する。再結晶化固体をNo3焼結漏斗を通して濾別し、3cm3のジクロロメタンで2回洗浄した後、減圧下(2.7kPa)、40℃の領域内の温度で5時間乾燥させて0.084gの4−アセチルアミノ−3−{4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−2−カルボキサミドを、228.5℃で溶融する、白色固体の形態で得る;ES+:m/z=464:[M+H]+。
【0104】
1H NMR(400MHz、DMSO d6、ppmでのδ)1.87(s、3H);5.62(広いm、1H);7.03(広いm、1H);7.10(d、J=3.0Hz、1H);7.25(d、J=8.5Hz、2H);7.39(m、1H);7.50(部分的にマスクされたm、1H);7.54(d、J=8.5Hz、2H);8.62(dd、J=2.5および7.5Hz、1H);8.70(s、1H);9.02(広いs、1H);9.36(広いs、1H);11.3(広いs、1H);
【0105】
4−アミノ−3−{4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−2−カルボキサミド塩酸塩は実施例3に記載される通りに調製することができる。
【実施例6】
【0106】
【化15】
【0107】
4−(2−ジメチルアミノアセチルアミノ)−3−{4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)−ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−2−カルボキサミド
4.5cm3のテトラヒドロフランに溶解した0.15g(0.328mmol)の4−アミノ−3−{4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)−ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−2−カルボキサミド塩酸塩に、20℃の領域内の温度、アルゴン雰囲気下で、0.052gの塩化ジメチルアミノアセチル塩酸塩、0.091cm3のトリエチルアミンおよび8mgの4−ジメチルアミノピリジンを添加する。20℃の領域内の温度で16時間攪拌した後、反応混合物を15cm3のジクロロメタンで希釈し、次に10cm3の飽和塩化ナトリウム水溶液で2回洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させて濾過し、減圧下(2.7kPa)で乾燥するまで濃縮して148mgのベージュ色の固体を得、これをフラッシュクロマトグラフィー[溶離液:ジクロロメタン/メタノール/アセトニトリル(体積基準で82/9/9)]によって精製する。これらの画分を減圧下で濃縮した後、0.107gの4−(2−ジメチルアミノアセチルアミノ)−3−{4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチル−フェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−2−カルボキサミドが、178℃で溶融する、黄色固体の形態で得られる;ES+:m/z=507:[M+H]+。
【0108】
1H NMR(400MHz、DMSO d6、ppmでのδ)2.14(s、6H);2.91(s、2H);5.79(広いm、1H);7.06(広いm、1H);7.25から7.31(m、3H);7.39(m、1H);7.50(m、1H);7.58(d、J=8.5Hz、2H);8.61(m、1H);8.68(s、1H);9.11(広いs、1H);9.49(広いs、1H);11.35(広いs、1H);
【0109】
4−アミノ−3−{4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−2−カルボキサミド塩酸塩は実施例3に記載される通りに調製することができる。
【実施例7】
【0110】
【化16】
【0111】
4−ベンゾイルアミノ−3−{4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−2−カルボキサミド
4.5cm3のテトラヒドロフランに溶解した0.15g(0.328mmol)の4−アミノ−3−{4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチル−フェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−2−カルボキサミド塩酸塩に、20℃の領域内の温度、アルゴン雰囲気下で、0.038cm3の塩化ベンゾイルおよび0.091cm3のトリエチルアミンを添加する。20℃の領域内の温度で4時間攪拌した後、反応混合物を15cm3のジクロロメタンで希釈し、次に10cm3の飽和塩化ナトリウム水溶液で2回洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させて濾過し、減圧下(2.7kPa)で濃縮して固体を得、これを熱しながら5cm3のメタノール中で再結晶化する。再結晶化固体をNo3焼結漏斗を通して濾過し、2cm3のメタノールで2回洗浄した後、減圧下(2.7kPa)、35℃の領域内の温度で5時間乾燥させ、0.075gの4−ベンゾイルアミノ−3−{4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)−ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−2−カルボキサミドを、239.7℃で溶融する、白色固体の形態で得る;ES+:m/z=526:[M+H]+。
【0112】
4−アミノ−3−{4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−2−カルボキサミド塩酸塩は実施例3に記載される通りに調製することができる。
【実施例8】
【0113】
【化17】
【0114】
4−ニコチノイルアミノ−3−{4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−2−カルボキサミド
4.5cm3のテトラヒドロフランに溶解した0.15g(0.328mmol)の4−アミノ−3−{4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)−ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−2−カルボキサミド塩酸塩に、20℃の領域内の温度、アルゴン雰囲気下で、0.058gの塩化ニコチニル塩酸塩、0.091cm3のトリエチルアミンおよび8mgの4−ジメチルアミノピリジンを添加する。還流温度で16時間攪拌した後、反応混合物を15cm3のジクロロメタンで希釈し、次に10cm3の飽和塩化ナトリウム水溶液で2回洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させて濾過し、減圧下(2.7kPa)で乾燥するまで濃縮して148mgのベージュ色の固体を得、これをフラッシュクロマトグラフィー[溶離液:ジクロロメタン/メタノール/アセトニトリル(体積基準で82/9/9)]によって精製する。これらの画分を減圧下で濃縮した後、0.01gの4−ニコチノイル−アミノ−3−{4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−2−カルボキサミドが黄色固体の形態で得られる;ES+:m/z=527:[M+H]+。
【0115】
4−アミノ−3−{4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−2−カルボキサミド塩酸塩は実施例3に記載される通りに調製することができる。
【実施例9】
【0116】
【化18】
【0117】
エチル5−カルバモイル−4−{4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−3−カルボキシレート
30cm3のテトラヒドロフランに溶解した0.23g(0.842mmol)のエチル5−カルバモイル−4−(4−アミノフェニル)−1H−ピロール−3−カルボキシレートに、20℃の領域内の温度、アルゴン雰囲気下で、0.122cm3(0.842mmol)の2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニルイソシアネートを添加する。20℃の領域内の温度で2時間攪拌した後、反応混合物を40cm3の酢酸エチルで希釈し、次に2×30cm3の水および30cm3の飽和塩化ナトリウム水溶液で連続的に洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させて濾過し、減圧下(2.7kPa)で乾燥するまで濃縮して0.431gの黄色固体を得、これをフラッシュクロマトグラフィー[溶離液:ジクロロメタン/メタノール/アセトニトリル(体積基準で94/3/3)]によって精製する。これらの画分を減圧下で濃縮した後、0.345gの黄色固体が得られ、次にこれを5cm3のジクロロメタン中で1時間攪拌する。No.3焼結漏斗を通して濾過した後、固体を3cm3のジクロロメタンで2回洗浄し、次に減圧下(2.7kPa)、30℃の領域内の温度で4時間乾燥させ、0.333gのエチル5−カルバモイル−4−{4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−3−カルボキシレートを、179℃で溶融する、黄色固体の形態で得る;1H NMR(400MHz、DMSO d6、ppmでのδ)1.05(t、J=7.0Hz、3H);3.99(q、J=7.0Hz、2H);5.45(広いm、1H);7.22(d、J=8.5Hz、2H);7.25(部分的にマスクされたm、1H);7.39(m、1H);7.47(s、1H);7.49(部分的にマスクされたm、1H);7.51(d、J=8.5Hz、2H);8.62(dd、J=2.5および7.5Hz、1H);9.01(広いs、1H);9.36(s、1H);12.1(広いs、1H);ES+:m/z=479:[M+H]+;ES−:m/z=477:[M−H]−。
【0118】
エチル5−カルバモイル−4−(4−アミノフェニル)−1H−ピロール−3−カルボキシレートは以下の方法で調製することができる。
【0119】
140cm3のメタノール中に0.204g(1.912mmol)の10%パラジウム付着木炭の懸濁液に、20℃の領域内の温度で、2.5g(8.243mmol)のエチル5−カルバモイル−4−(4−ニトロフェニル)−1H−ピロール−3−カルボキシレートを添加する。オートクレーブ内、4バールの水素の下、35℃の領域内の温度で4時間水素化した後、反応混合物を濾過する;次に、触媒を20cm3のメタノールで2回すすいだ後、濾液を減圧下(2.7kPa)で乾燥するまで濃縮して残滓を得、これを上記と同じ条件下での水素化反応において2回目として用いる。上述のものに類似する後処理の後、1.93gのエチル5−カルバモイル−4−(4−アミノフェニル)−1H−ピロール−3−カルボキシレートが黄色固体の形態で得られる;EI:m/z=273:M+基準ピーク;m/z=256[M−NH3]+;m/z=228[M−CONH3]+。
【0120】
エチル5−カルバモイル−4−(4−ニトロフェニル)−1H−ピロール−3−カルボキシレートは実施例2に記載される通りに調製することができる。
【0121】
実施例10から37の生成物は、実施例9からの類推により、エチル5−カルバモイル−4−(4−アミノフェニル)−1H−ピロール−3−カルボキシレートおよび対応するアリールイソシアネートで出発して調製することができる。
【実施例10】
【0122】
【化19】
【0123】
エチル5−カルバモイル−4−{4−[3−(2−フルオロフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−3−カルボキシレート
ES+:m/z=411[M+H]+。
【実施例11】
【0124】
【化20】
【0125】
エチル5−カルバモイル−4−{4−[3−(2−メトキシフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−3−カルボキシレート
ES+:m/z=423[M+H]+。
【実施例12】
【0126】
【化21】
【0127】
エチル5−カルバモイル−4−{4−[3−(2−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−3−カルボキシレート
ES+:m/z=461[M+H]+。
【実施例13】
【0128】
【化22】
【0129】
エチル5−カルバモイル−4−[4−(3−o−トリルウレイド)フェニル]−1H−ピロール−3−カルボキシレート
ES+:m/z=407[M+H]+。
【実施例14】
【0130】
【化23】
【0131】
エチル5−カルバモイル−4−{4−[3−(3−フルオロフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−3−カルボキシレート
ES+:m/z=411[M+H]+。
【実施例15】
【0132】
【化24】
【0133】
エチル5−カルバモイル−4−{4−[3−(3−メトキシフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−3−カルボキシレート
ES+:m/z=423[M+H]+。
【実施例16】
【0134】
【化25】
【0135】
エチル5−カルバモイル−4−{4−[3−(3−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−3−カルボキシレート
ES+:m/z=461[M+H]+。
【実施例17】
【0136】
【化26】
【0137】
エチル5−カルバモイル−4−[4−(3−m−トリルウレイド)フェニル]−1H−ピロール−3−カルボキシレート
ES+:m/z=407[M+H]+。
【実施例18】
【0138】
【化27】
【0139】
エチル5−カルバモイル−4−{4−[3−(4−フルオロフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−3−カルボキシレート
ES+:m/z=411[M+H]+。
【実施例19】
【0140】
【化28】
【0141】
エチル5−カルバモイル−4−{4−[3−(4−メトキシフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−3−カルボキシレート
ES+:m/z=423[M+H]+。
【実施例20】
【0142】
【化29】
【0143】
エチル5−カルバモイル−4−{4−[3−(4−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−3−カルボキシレート
ES+:m/z=461[M+H]+。
【実施例21】
【0144】
【化30】
【0145】
エチル5−カルバモイル−4−[4−(3−p−トリルウレイド)フェニル]−1H−ピロール−3−カルボキシレート
ES+:m/z=407[M+H]+。
【実施例22】
【0146】
【化31】
【0147】
エチル5−カルバモイル−4−{4−[3−(4−クロロ−3−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−3−カルボキシレート
ES+:m/z=495[M+H]+。
【実施例23】
【0148】
【化32】
【0149】
エチル5−カルバモイル−4−{4−[3−(2−クロロ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−3−カルボキシレート
ES+:m/z=495[M+H]+。
【実施例24】
【0150】
【化33】
【0151】
エチル5−カルバモイル−4−{4−[3−(2−フルオロ−3−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−3−カルボキシレート
ES+:m/z=479[M+H]+。
【実施例25】
【0152】
【化34】
【0153】
エチル5−カルバモイル−4−{4−[3−(4−フルオロ−3−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−3−カルボキシレート
ES+:m/z=479[M+H]+。
【実施例26】
【0154】
【化35】
【0155】
エチル5−カルバモイル−4−{4−[3−(3−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−3−カルボキシレート
ES+:m/z=479[M+H]+。
【実施例27】
【0156】
【化36】
【0157】
エチル5−カルバモイル−4−{4−[3−(4−メチル−3−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−3−カルボキシレート
ES+:m/z=475[M+H]+。
【実施例28】
【0158】
【化37】
【0159】
エチル5−カルバモイル−4−{4−[3−(4−トリフルオロメトキシフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−3−カルボキシレート
ES+:m/z=477[M+H]+。
【実施例29】
【0160】
【化38】
【0161】
エチル5−カルバモイル−4−{4−[3−(4−ジフルオロメトキシフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−3−カルボキシレート
ES+:m/z=459[M+H]+。
【実施例30】
【0162】
【化39】
【0163】
エチル5−カルバモイル−4−{4−[3−(3,4−ジメチルフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−3−カルボキシレート
ES+:m/z=421[M+H]+。
【実施例31】
【0164】
【化40】
【0165】
エチル5−カルバモイル−4−{4−[3−(3,4−ジメトキシフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−3−カルボキシレート
ES+:m/z=453[M+H]+。
【実施例32】
【0166】
【化41】
【0167】
エチル5−カルバモイル−4−{4−[3−(3,5−ジメトキシフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−3−カルボキシレート
ES+:m/z=453[M+H]+。
【実施例33】
【0168】
【化42】
【0169】
エチル5−カルバモイル−4−{4−[3−(2,5−ジメチルフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−3−カルボキシレート
ES+:m/z=421[M+H]+。
【実施例34】
【0170】
【化43】
【0171】
エチル5−カルバモイル−4−{4−[3−(2−メトキシ−5−メチルフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−3−カルボキシレート
ES+:m/z=437[M+H]+。
【実施例35】
【0172】
【化44】
【0173】
エチル5−カルバモイル−4−{4−[3−(2,5−ジメトキシフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−3−カルボキシレート
ES+:m/z=453[M+H]+。
【実施例36】
【0174】
【化45】
【0175】
エチル5−カルバモイル−4−{4−[3−(3−クロロ−4−ジフルオロメトキシフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−3−カルボキシレート
ES+:m/z=493[M+H]+。
【実施例37】
【0176】
【化46】
【0177】
エチル5−カルバモイル−4−{4−[3−(3,5−ジメチルフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−3−カルボキシレート
ES+:m/z=421[M+H]+。
【実施例38】
【0178】
【化47】
【0179】
5−カルバモイル−4−{4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−3−カルボン酸
18cm3のテトラヒドロフランに溶解した0.14g(0.497mmol)の5−カルバモイル−4−(4−アミノフェニル)−1H−ピロール−3−カルボン酸塩酸塩に、20℃の領域内の温度、アルゴン雰囲気下で、0.072cm3(0.497mmol)の2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニルイソシアネートおよび0.07cm3(0.497mmol)のトリエチルアミンを添加する。20℃の領域内の温度で5時間攪拌した後、反応混合物を減圧下(2.7kPa)で乾燥するまで濃縮して残滓を得、これをフラッシュクロマトグラフィー[溶離液:ジクロロメタン/メタノール/アセトニトリル(体積基準で90/5/5から80/10/10までの勾配)]によって精製する。これらの画分を減圧下で濃縮した後、固体が得られ、次にこれを5cm3のペンタン中で3時間攪拌する。No.3焼結漏斗を通して濾過した後、固体を1cm3のペンタンで2回洗浄し、次に減圧下(2.7kPa)、30℃の領域内の温度で15時間乾燥させ、0.105gの5−カルバモイル−4−{4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]−フェニル}−1H−ピロール−3−カルボン酸を、194℃で溶融する、黄色固体の形態で得る;1H NMR(400MHz、DMSO d6、ppmでのδ):5.37(広いm、1H);7.23(d、J=8.5Hz、2H);7.23(マスクされたm、1H);7.39(m、1H);7.42(d、J=3.0Hz、1H);7.49(d、J=8.5Hz、2H);7.50(部分的にマスクされたm、1H);8.64(dd、J=2.5および7.5Hz、1H);8.97(d、J=2.0Hz、1H);9.35(s、1H);11.6(広いm、1H);12.05(広いs、1H);ES+:m/z=451:[M+H]+;ES−:m/z=449:[M−H]−。
【0180】
5−カルバモイル−4−(4−アミノフェニル)−1H−ピロール−3−カルボン酸塩酸塩は以下の方法で調製することができる。
【0181】
20cm3のメタノール中に0.135g(0.126mmol)の10%パラジウム付着木炭の懸濁液に、20℃の領域内の温度で、0.15g(0.545mmol)の5−カルバモイル−4−(4−ニトロフェニル)−1H−ピロール−3−カルボン酸を添加する。オートクレーブ内、3バールの水素の下、30℃の領域内の温度で3時間水素化した後、反応混合物を5cm3の塩化水素の4Nジオキサン溶液に取って濾過する。触媒を2cm3の塩化水素の4Nジオキサン溶液で2回すすいだ後、濾液を減圧下(2.7kPa)で乾燥するまで濃縮し、0.141gの5−カルバモイル−4−(4−アミノフェニル)−1H−ピロール−3−カルボン酸塩酸塩を黄色固体の形態で得る;ES+:m/z=246:[M+H]+
【0182】
5−カルバモイル−4−(4−ニトロフェニル)−1H−ピロール−3−カルボン酸は実施例2に記載される通りに調製することができる。
【実施例39】
【0183】
【化48】
【0184】
4−(2,4−ジメトキシベンジルアミノ)カルボニル−3−{4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチル−フェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−2−カルボキサミド
10cm3のトルエンに溶解した0.321cm3(2.09mmol)の2,4−ジメトキシベンジルアミンに、20℃の領域内の温度、アルゴン雰囲気下で、1.36cm3(2.717mmol)のトリメチルアルミニウムの2Mトルエン溶液、次いで0.5g(1.045mmol)のエチル5−カルバモイル−4−{4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−3−カルボキシレートを添加する。60℃の領域内の温度で16時間攪拌した後、反応混合物を50cm3の酢酸エチルで希釈し、次に2×30cm3の飽和塩化アンモニウム溶液および2×25cm3の水で連続的に洗浄する。得られた有機相を無水硫酸マグネシウムで乾燥させて濾過し、減圧下(2.7kPa)で乾燥するまで濃縮して0.52gの黄色固体を得、これをフラッシュクロマトグラフィー[溶離液:ジクロロメタン/メタノール/アセトニトリル(体積基準で90/5/5)]によって精製する。これらの画分を減圧下で濃縮した後、0.170gの4−(2,4−ジメトキシベンジルアミノ)カルボニル−3−{4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチル−フェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−2−カルボキサミドが、260℃を上回る温度で溶融する、黄色固体の形態で得られる;1H NMR(400MHz、DMSO d6、ppmでのδ):3.68(s、3H);3.70(s、3H);4.12(d、J=6.0Hz、2H);5.34(広いm、1H);6.40(dd、J=2.5および8.5Hz、1H);6.46(d、J=2.5Hz、1H);6.86(d、J=8.5Hz、1H);6.99(t、J=6.0Hz、1H);7.17(広いm、1H);7.23(d、J=8.5Hz、2H);7.39(m、1H);7.43(d、J=2.5Hz、1H);7.50(部分的にマスクされたm、1H);7.51(d、J=8.5Hz、2H);8.64(dd、J=2.5および7.5Hz、1H);9.00(広いs、1H);9.36(広いs、1H);11.85(広いs、1H);ES+:m/z=600:[M+H]+。
【0185】
エチル5−カルバモイル−4−{4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−3−カルボキシレートは実施例9に記載される通りに調製することができる。
【実施例40】
【0186】
【化49】
【0187】
3−{4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−2,4−ジカルボキサミド
3cm3のトルエンに溶解した0.15g(0.25mmol)の4−(2,4−ジメトキシベンジルアミノ)カルボニル−3−{4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−2−カルボキサミドに、20℃の領域内の温度、アルゴン雰囲気下で、0.108gのp−トルエンスルホン酸一水和物を添加する。65℃の領域内の温度で48時間攪拌した後、反応混合物を0.25cm3のメタノールで希釈し、次に1N水酸化ナトリウム水溶液を添加することによってpHを12から13の値に調整する。この反応媒体を15cm3の酢酸エチルで3回抽出する。有機相を20cm3の水および20cm3の飽和塩化ナトリウム水溶液で連続的に洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥させて濾過し、減圧下(2.7kPa)で乾燥するまで濃縮して0.175gの黄色固体を得、これをフラッシュクロマトグラフィー[溶離液:ジクロロメタン/メタノール/アセトニトリル(体積基準で90/5/5)]によって精製する。これらの画分を減圧下で濃縮した後、0.047gの3−{4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−2,4−ジカルボキサミドが、196℃で溶融する、白色固体の形態で得られる;1H NMR(400MHz、DMSO d6、ppmでのδ):5.32(広いm、1H);6.41から6.77(広いm、2H);7.15(広いm、1H);7.24(d、J=8.5Hz、2H);7.39(m、1H);7.45(広いs、1H);7.50(部分的にマスクされたm、1H);7.52(d、J=8.5Hz、2H);8.62(dd、J=2.0および7.5Hz、1H);9.11(広いs、1H);9.46(広いs、1H);11.85(広いs、1H);ES+:m/z=450:[M+H]+。
【0188】
4−(2,4−ジメトキシベンジルアミノ)カルボニル−3−{4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチル−フェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−2−カルボキサミドは実施例39に記載される通りに調製することができる。
【実施例41】
【0189】
【化50】
【0190】
3−{4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]フェニル}−4−(4−メチルピペラジン−1−カルボニル)−1H−ピロール−2−カルボキサミド
このプロセスは実施例39に記載されるものに類似するが、N−メチルピペラジンおよびエチル5−カルバモイル−4−{4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−3−カルボキシレートで出発する方法で行う。類似の後処理の後、3−{4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]フェニル}−4−(4−メチルピペラジン−1−カルボニル)−1H−ピロール−2−カルボキサミドが得られる;ES+:m/z=533[M+H]+。
【0191】
エチル5−カルバモイル−4−{4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−3−カルボキシレートは実施例9に記載される通りに調製することができる。
【実施例42】
【0192】
【化51】
【0193】
3−{4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]フェニル}−4−(ピロリジン−1−カルボニル)−1H−ピロール−2−カルボキサミド
このプロセスは実施例39に記載されるものに類似するが、ピロリジンおよびエチル5−カルバモイル−4−{4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−3−カルボキシレートで出発する方法で行う。類似の後処理の後、3−{4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]フェニル}−4−(ピロリジン−1−カルボニル)−1H−ピロール−2−カルボキサミドが得られる;ES+:m/z=504[M+H]+。
【0194】
エチル5−カルバモイル−4−{4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−3−カルボキシレートは実施例9に記載される通りに調製することができる。
【実施例43】
【0195】
【化52】
【0196】
2−ジメチルアミノエチル5−カルバモイル−4−{4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)−ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−3−カルボキシレート
4cm3のジメチルホルムアミドに溶解した0.12g(0.266mmol)のエチル5−カルバモイル−4−{4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−3−カルボキシレートに、20℃の領域内の温度、アルゴン雰囲気下で、0.06cm3の2−ジメチルアミノエタノール、0.085cm3のトリエチルアミン、112mgの1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩および80mgの1−ヒドロキシベンゾトリアゾール水和物を添加する。70℃の領域内の温度で3時間攪拌した後、反応混合物を40cm3の蒸留水に注ぎ入れ、次に20℃の領域内の温度で1時間攪拌する。この反応混合物をNo.3焼結漏斗を通して濾過し、固体を5cm3の水で2回洗浄した後、風乾して0.065gの白色固体を得、これをフラッシュクロマトグラフィー[溶離液:ジクロロメタン/メタノール/28%アンモニア水(体積基準で12/2.25/0.38)]によって精製する。これらの画分を減圧下で濃縮した後、0.04gの2−ジメチルアミノエチル5−カルバモイル−4−{4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)−ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−3−カルボキシレートが白色固体の形態で得られる;ES+:m/z=522[M+H]+。
【0197】
エチル5−カルバモイル−4−{4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−3−カルボキシレートは実施例9に記載される通りに調製することができる。
【実施例44】
【0198】
【化53】
【0199】
4−クロロ−3−{4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−2−カルボキサミド
2.7cm3のテトラヒドロフランに溶解した0.03g(0.127mmol)の4−クロロ−3−(4−アミノフェニル)−1H−ピロール−2−カルボキサミドに、20℃の領域内の温度、アルゴン雰囲気下で、0.019cm3(0.134mmol)の2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニルイソシアネートを添加する。20℃の領域内の温度で2時間攪拌した後、反応混合物を減圧下(2.7kPa)で乾燥するまで濃縮して残滓を得、これを4cm3のアセトニトリルから再結晶化する。No.3焼結漏斗を通して濾過した後、固体を2cm3のアセトニトリルで洗浄し、次に減圧下(2.7kPa)、45℃の領域内の温度で2時間乾燥させ、0.037gの4−クロロ−3−{4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)−ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−2−カルボキサミドを白色固体の形態で得る;1H NMR(400MHz、DMSO d6、ppmでのδ):5.83(広いm、1H);7.08(s、1H);7.18(広いm、1H);7.28(d、J=8.5Hz、2H);7.38(m、1H);7.50(部分的にマスクされたm、1H);7.55(d、J=8.5Hz、2H);8.62(dd、J=2.0および7.5Hz、1H);9.04(広いs、1H);9.39(広いs、1H);11.8(広いs、1H);ES+:m/z=441:[M+H]+;ES−:m/z=439:[M−H]−。
【0200】
4−クロロ−3−(4−アミノフェニル)−1H−ピロール−2−カルボキサミドは以下の方法で調製することができる。
【0201】
2.8cm3の酢酸に溶解した0.136g(0.512mmol)の4−クロロ−3−(4−ニトロフェニル)−1H−ピロール−2−カルボキサミドに、20℃の領域内の温度、アルゴン雰囲気下で、134mg(2.048mmol)の亜鉛粉末を添加する。20℃の領域内の温度で2時間攪拌した後、反応混合物を20cm3の酢酸エチルおよび15cm3の水で希釈し、次に1N水酸化ナトリウム水溶液を添加することによってpHを8から9の値に調整する。水相を15cm3の酢酸エチルで2回抽出する。合わせた有機相を無水硫酸マグネシウムで乾燥させて濾過し、減圧下(2.7kPa)で乾燥するまで濃縮して0.145gのオレンジ色の固体を得、これをフラッシュクロマトグラフィー[溶離液:ジクロロメタン/メタノール/アセトニトリル(体積基準で90/5/5)]によって精製する。これらの画分を減圧下で濃縮した後、0.03gの4−クロロ−3−(4−アミノフェニル)−1H−ピロール−2−カルボキサミドがベージュ色の固体の形態で得られる;EI:m/z=235:M+;m/z=218[M−NH2]+;m/z=155[M−Cl−CONH3]+;m/z=44[CONH2]+基準ピーク。
【0202】
4−クロロ−3−(4−ニトロフェニル)−1H−ピロール−2−カルボキサミドおよび5−クロロ−3−(4−ニトロフェニル)−1H−ピロール−2−カルボキサミドは以下の方法で得ることができる。
【0203】
13.7cm3のアセトニトリルに溶解した0.495g(2.141mmol)の3−(4−ニトロフェニル)−1H−ピロール−2−カルボキサミドに、20℃の領域内の温度、アルゴン雰囲気下で、286mg(1.868mmol)のN−クロロ−スクシンイミド粉末を添加する。65℃の領域内の温度で16時間攪拌した後、反応混合物を40cm3の酢酸エチルで希釈し、次いで3×20cm3の水および20cm3の飽和塩化ナトリウム水溶液で連続的に洗浄する。次に、生じる有機相を無水硫酸マグネシウムで乾燥させて濾過し、減圧下(2.7kPa)で乾燥するまで濃縮して0.45gの赤色固体を得、これをフラッシュクロマトグラフィー[溶離液:ジクロロメタン/メタノール/アセトニトリル(体積基準で98/1/1)]によって精製する。これらの画分を減圧下で濃縮した後、0.3gの4−クロロ−3−(4−ニトロフェニル)−1H−ピロール−2−カルボキサミドおよび5−クロロ−3−(4−ニトロフェニル)−1H−ピロール−2−カルボキサミドの、55/45のそれぞれの割合の、混合物がオレンジ色の固体の形態で得られ、これを分離用LC−MS HPLCによって精製する。
【0204】
【表1】
【0205】
【表2】
【0206】
2種類の異性体はクロマトグラフィーによって分離する。
【0207】
【表3】
【0208】
化学純度
【0209】
【表4】
【0210】
分析対照、逆相HPLC純度:
【0211】
【表5】
【0212】
【表6】
【0213】
このようにして、0.136gの4−クロロ−3−(4−ニトロフェニル)−1H−ピロール−2−カルボキサミドが黄色固体の形態で得られる;EI:m/z=265:M+基準ピーク;m/z=248[M−NH3]+;m/z=218[248−NO]+。
【0214】
および0.120mgの5−クロロ−3−(4−ニトロフェニル)−1H−ピロール−2−カルボキサミドが黄色固体の形態で得られる;EI:m/z=265:M+基準ピーク;m/z=248[M−NH3]+;m/z=218[248−NO]+。
【0215】
3−(4−ニトロフェニル)−1H−ピロール−2−カルボキサミドは以下の方法で調製することができる。
【0216】
55cm3のトルエンに溶解した1.96g(5.139mmol)の2−(2,4−ジメトキシベンジルアミノ)カルボニル−3−(4−ニトロフェニル)−1H−ピロールに、20℃の領域内の温度、アルゴン雰囲気下で、2.224g(11.69mmol)のp−トルエンスルホン酸一水和物を添加する。65℃の領域内の温度で4.5時間攪拌した後、反応混合物を70cm3の酢酸エチルで希釈し、次に3×50cm3の水および50cm3の飽和塩化ナトリウム水溶液で連続的に洗浄する。生じる有機相を無水硫酸マグネシウムで乾燥させて濾過し、減圧下(2.7kPa)で乾燥するまで濃縮して黄色固体を得、次にこれを15cm3のアセトニトリル中で16時間攪拌する。No.3焼結漏斗を通して濾過した後、固体を4cm3の氷冷アセトニトリルで2回洗浄し、次いで減圧下(2.7kPa)、35℃の領域内の温度で5時間乾燥させ、0.5gの3−(4−ニトロフェニル)−1H−ピロール−2−カルボキサミドを黄土色の固体の形態で得る;EI:m/z=231:M+基準ピーク;m/z=214[M−NH3]+;m/z=184[M−HNO2]+。
【0217】
2−(2,4−ジメトキシベンジルアミノ)カルボニル−3−(4−ニトロフェニル)−1H−ピロールは以下の方法で調製することができる。
【0218】
65cm3のトルエンに溶解した2.435cm3(15.84mmol)の2,4−ジメトキシベンジルアミンに、20℃の領域内の温度、アルゴン雰囲気下で、10.3cm3(20.59mmol)のトリメチルアルミニウムの2Mトルエン溶液、次いで1.95g(7.92mmol)のメチル3−(4−ニトロフェニル)−1H−ピロール−2−カルボキシレートを添加する。20℃の領域内の温度で1時間、次いで60℃の領域内の温度で16時間攪拌した後、反応混合物を170cm3の酢酸エチルで希釈する。生じる溶液を3×70cm3の飽和塩化アンモニウム水溶液および2×50cm3の水で連続的に洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥させて濾過し、減圧下(2.7kPa)で乾燥するまで濃縮して黄色固体を得、次にこれを20cm3のアセトニトリル中、5℃の領域内の温度で30分間攪拌する。No.3焼結漏斗を通して濾過した後、固体を10cm3の氷冷アセトニトリルで洗浄し、次いで減圧下(2.7kPa)、35℃の領域内の温度で3時間乾燥させ、1.96gの2−(2,4−ジメトキシベンジルアミノ)カルボニル−3−(4−ニトロフェニル)−1H−ピロールを黄色固体の形態で得る;ES+:m/z=382:[M+H]+;ES−:m/z=380:[M−H]−。
【0219】
メチル3−(4−ニトロフェニル)−1H−ピロール−2−カルボキシレートは実施例1に記載される通りに調製することができる。
【実施例45】
【0220】
【化54】
【0221】
5−クロロ−3−{4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−2−カルボキサミド
5cm3のテトラヒドロフランに溶解した0.055g(0.233mmol)の5−クロロ−3−(4−アミノフェニル)−1H−ピロール−2−カルボキサミドに、20℃の領域内の温度、アルゴン雰囲気下で、0.035cm3(0.245mmol)の2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニルイソシアネートを添加する。20℃の領域内の温度で2時間攪拌した後、反応混合物を減圧下(2.7kPa)で乾燥するまで濃縮して残滓を得、これを4cm3のアセトニトリルから再結晶化する。No.3焼結漏斗を通して濾過した後、固体を2cm3のアセトニトリルで洗浄し、次いで減圧下(2.7kPa)、35℃の領域内の温度で4時間乾燥させ、0.076gの5−クロロ−3−{4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]−フェニル}−1H−ピロール−2−カルボキサミドを黄色固体の形態で得る;1H NMR(400MHz、DMSO d6、ppmでのδ):6.16(s、1H);6.45(広いm、1H);7.12(広いm、1H);7.38(部分的にマスクされたm、1H);7.40(d、J=9.0Hz、2H);7.45(d、J=9.0Hz、2H);7.49(dd、J=9.0および11.0Hz、1H);8.63(dd、J=2.0および7.5Hz、1H);8.90(d、J=2.5Hz、1H);9.22(s、1H);12.1(広いm、1H);ES+:m/z=291:[M+Na]+。
【0222】
5−クロロ−3−(4−アミノフェニル)−1H−ピロール−2−カルボキサミドは以下の方法で調製することができる。
【0223】
2.36cm3の酢酸に溶解した0.12g(0.452mmol)の5−クロロ−3−(4−ニトロフェニル)−1H−ピロール−2−カルボキサミドに、20℃の領域内の温度、アルゴン雰囲気下で、118mg(1.806mmol)の亜鉛粉末を添加する。20℃の領域内の温度で2時間攪拌した後、反応混合物を30cm3の酢酸エチルおよび15cm3の水で希釈し、次いで1N水酸化ナトリウム水溶液を添加することによってpHを8から9の値に調整する。水相を20cm3の酢酸エチルで2回抽出する。有機相を合わせ、無水硫酸マグネシウムで乾燥させて濾過し、減圧下(2.7kPa)で乾燥するまで濃縮して0.103gのオレンジ色固体を得、これをフラッシュクロマトグラフィー[溶離液:ジクロロメタン/メタノール/アセトニトリル(体積基準で90/5/5)]によって精製する。これらの画分を減圧下で濃縮した後、0.055gの5−クロロ−3−(4−アミノフェニル)−1H−ピロール−2−カルボキサミドが黄色固体の形態で得られる;EI:m/z=235:M+;m/z=218[M−NH2]+;m/z=155[M−Cl−CONH3]+;m/z=44[CONH2]+基準ピーク。
【0224】
メチル3−(4−ニトロフェニル)−1H−ピロール−2−カルボキシレートは実施例44に記載される通りに調製することができる。
【実施例46】
【0225】
【化55】
【0226】
5−{4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]フェニル}−3H−イミダゾール−4−カルボキサミド
4cm3のテトラヒドロフランに溶解した0.055g(0.272mmol)の5−(4−アミノフェニル)−3H−イミダゾール−4−カルボキサミドに、20℃の領域内の温度、アルゴン雰囲気下で、0.040cm3(0.272mmol)の2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニルイソシアネートを添加する。20℃の領域内の温度で16時間攪拌した後、反応混合物をNo.3焼結漏斗を通して濾過する。得られた固体を3×2cm3のテトラヒドロフランおよび3×2cm3のペンタンで連続的に洗浄した後、減圧下(2.7kPa)で乾燥させ、0.058gの5−{4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]フェニル}−3H−イミダゾール−4−カルボキサミドを、325℃で溶融する、ベージュ色の固体の形態で得る;1H NMR(400MHz、DMSO d6、ppmでのδ)6.98(広いm、1H);7.30(広いm、1H);7.40(m、1H);7.49(部分的にマスクされたm、1H);7.51(d、J=8.5Hz、2H);7.71(s、1H);7.82(d、J=8.5Hz、2H);8.62(dd、J=2.0および7.5Hz、1H);9.00(広いs、1H);9.37(広いs、1H);12.65(広いm、1H);EI:m/z=407:M+;m/z=205[C8H3NOF4]+基準ピーク;m/z=179[C7H5NF4]+。
【0227】
5−(4−アミノフェニル)−3H−イミダゾール−4−カルボキサミドは以下の方法で調製することができる。
【0228】
20cm3のメタノール中に0.009g(0.081mmol)の10%パラジウム付着木炭の懸濁液に、20℃の領域内の温度で、0.04g(0.172mmol)の5−(4−ニトロフェニル)−3H−イミダゾール−4−カルボキサミドを添加する。オートクレーブ内、3バールの水素の下、25℃の領域内の温度で3時間水素化した後、反応混合物を濾過する。触媒を2cm3のメタノールで2回すすいだ後、濾液を減圧下(2.7kPa)で乾燥するまで濃縮し、0.034gの5−(4−アミノフェニル)−3H−イミダゾール−4−カルボキサミドを褐色固体の形態で得る;EI:m/z=202:M+;Cl:m/z=203:[M+H]+;ES+:m/z=203:[M+H]+;ES−:m/z=201:[M−H]−。
【0229】
5−(4−ニトロフェニル)−3H−イミダゾール−4−カルボキサミドは以下の方法で調製することができる。
【0230】
4cm3のアンモニアの7Nメタノール溶液および8cm3の28%アンモニア水溶液中に0.05g(0.192mmol)のエチル5−(4−ニトロフェニル)−3H−イミダゾール−4−カルボキシレートの溶液をオートクレーブ内、80℃の領域内の温度、12バールの下で20時間加熱する。加熱を停止して室温および室圧に戻した後、反応混合物を減圧下(2.7kPa)で乾燥するまで濃縮して0.068gの固体を得、これをフラッシュクロマトグラフィー[溶離液:酢酸エチル/メタノール(体積基準で95/5)]によって精製する。これらの画分を減圧下で濃縮した後、0.012gの5−(4−ニトロフェニル)−3H−イミダゾール−4−カルボキサミドが白色固体の形態で得られる;EI:m/z=232:M+;m/z=231[M−H]−基準ピーク;Cl:m/z=233:[M+H]+;m/z=250[M+NH4]+基準ピーク。
【0231】
エチル5−(4−ニトロフェニル)−3H−イミダゾール−4−カルボキシレートは以下の方法で調製することができる。
【0232】
60cm3の酢酸に溶解した4.572g(59.32mmol)の酢酸アンモニウムに、20℃の領域内の温度、アルゴン雰囲気下で、1.493g(5.93mmol)のエチル3−(4−ニトロフェニル)−2,3−ジオキソプロピオネートおよび32.06g(356mmol)のホルムアルデヒドを添加する。65℃の領域内の温度で4時間攪拌した後、反応混合物をNo3焼結漏斗を通して濾過する。得られた固体を50cm3のメタノールで洗浄した後、濾液を減圧下(2.7kPa)で乾燥するまで濃縮して残滓を得、これを30cm3のジクロロメタンに取る。生じる溶液を30cm3の飽和炭酸ナトリウム水溶液、30cm3の水および30cm3の飽和塩化ナトリウム水溶液で連続的に洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥させて濾過し、減圧下(2.7kPa)で乾燥するまで濃縮して黄色固体を得、これをフラッシュクロマトグラフィー[溶離液:酢酸エチル/シクロヘキサン(体積基準で4/1)]によって精製する。これらの画分を減圧下で濃縮した後、0.197gのエチル5−(4−ニトロフェニル)−3H−イミダゾール−4−カルボキシレートが黄色固体の形態で得られる;EI:m/z=261:M+基準ピーク;m/z=215[M−HOEt]+。
【0233】
エチル3−(4−ニトロフェニル)−2,3−ジオキソプロピオネートは、Dayer,Francis;Huu Le Dao;Gold,Hellmut;Rode−Gowal,Heike;Dahn,Hansによって文献に記載される通りに調製することができる;Helvetica Chimica Acta(1974),57(7),2201−9。
【0234】
化合物の活性の決定−実験プロトコル
1.FAK
FAKに対する化合物の阻害活性は、時間分解蛍光試験(HTRF)を用いて酵素の自己リン酸化の阻害を測定することによって決定する。
【0235】
N−末端がヒスチジンで標識されているヒトFAKの全cDNAをpFastBac HTcバキュロウイルス発現ベクターにクローン化した。タンパク質が発現し、約70%の均質性で精製した。
【0236】
キナーゼ活性は、酵素(6.6μg/mL)を異なる濃度の試験化合物と共に、50mM Hepes pH=7.2、10mM MgCl2、100μm Na3VO4、15μM ATPバッファ中で1時間、37℃でインキュベートすることによって決定する。0.4mM KF、133mM EDTA、0.1% BSAを含有するHepes pH=7.0バッファを添加することによって酵素反応を停止させ、このバッファにXL665で標識した抗−ヒスチジン抗体およびユーロピウムクリプテート(Eu−K)に結合したチロシンホスホ特異的モノクローナル抗体を添加することにより、室温で1から2時間、標識を行う。この2種類の蛍光体の特徴はG.Mathis et al.,Anticancer Research,1997,17,pages 3011−3014において入手可能である。励起したユーロピウムクリプテートから受容体XL665へのエネルギー移動はFAKの自己リン酸化の程度に比例する。XL−665に特異的な長期間持続するシグナルをPackard Discoveryプレート・カウンターで測定する。全ての試験は2回行い、2回の試験の平均を算出する。本発明の化合物でのFAKの自己リン酸化活性の阻害は、試験化合物が存在しない状態で活性が測定される、対照に対する阻害のパーセンテージとして表す。阻害パーセンテージを算出するため、比[665nmでのシグナル/620nmでのシグナル]が考慮される。
【0237】
2.KDR
化合物の阻害効果を、酵素KDRでの基質のリン酸化のインビトロ試験において、シンチレーション技術(96−ウェルプレート、NEN)によって決定する。
【0238】
ヒトKDR酵素の細胞質ドメインを、GST誘導の形態で、pFastBacバキュロウイルス発現ベクターにクローン化した。タンパク質がSF21細胞内に発現し、約60%の均質性で精製した。
【0239】
KDRキナーゼ活性は20mM MOPS、10mM MgCl2、10mM MnCl2、1mM DTT、2.5mM EGTA、10mM b−グリセロホスフェート、pH=7.2中、10mM MgCl2、100μm Na3VO4、1mM NaFの存在下で測定する。10μlの化合物を100ngのKDR酵素を含有する70μlのキナーゼバッファに4℃で添加する。2μgの基質(GST融合タンパク質の形態で発現するPLCγのSH2−SH3断片)、2μCiのγ33P[ATP]および2μmの冷ATPを含有する20μLの溶液を添加することによって反応を開始させる。37℃で1時間インキュベートした後、1体積(100μl)の200mM EDTAを添加することによって反応を停止させる。インキュベーションバッファを除去し、ウェルを300μLのPBSで3回洗浄する。各ウェル内の放射能を、Top Count NXT放射能カウンター(Packard)を用いて測定する。
【0240】
バックグランドは、放射性ATPおよび基質のみを収容する4つの異なるウェル内の放射能を測定することによって決定する。
【0241】
全活性対照は、全ての試薬(γ33P−[ATP]、KDRおよび基質PLCγ)を収容するが、化合物が存在しない状態の4つ異なるウェルにおいて測定する。
【0242】
本発明の化合物でのKDR活性の阻害は、化合物が存在しない状態で決定される、対照活性の阻害のパーセンテージとして表す。
【0243】
化合物SU5614(Calbiochem)(1μm)を阻害対照として各プレートに含める。
【0244】
3.Tie2
細胞内ドメイン776−1124のアミノ酸に対応するヒトTie2のコーティング配列を、ヒト胎盤から単離されたcDNAをモデルとして用いるPCRによって生成した。この配列をpFastBacGTバキュロウイルス発現ベクターにGST融合タンパク質の形態で導入した。
【0245】
これらの分子の阻害効果を、Tie2でのPLCのリン酸化の試験において、約80%の均質性に精製されたGST−Tie2の存在下で決定する。基質はGST融合タンパク質の形態で発現するPLCのSH2−SH3断片で構成される。
【0246】
Tie2のキナーゼ活性は、10mM MgCl2、10mM MnCl2、1mM DTT、10mMのグリセロホスフェートを含有するMOPS 20mM pH7.2バッファ中で測定する。氷上に維持される96−ウェルFlashPlateプレート内に、ウェルあたり100ngの酵素GST−Tie2を含有する70μLのキナーゼバッファで構成される反応混合物を堆積させる。次に、DMSOで10%の最大濃度まで希釈された10μLの試験分子を添加する。所与の濃度について、各測定を4回行う。反応は、2μgのGST−PLC、2μmの冷ATPおよび1μCiの33P[ATP]を含有する20μLの溶液を添加することによって開始させる。37℃で1時間インキュベートした後、1体積(100μl)のEDTA 200mMを添加することによって反応を停止させる。インキュベーションバッファを除去した後、ウェルを300μLのPBSで3回洗浄する。放射能はMicroBeta1450 Wallacで測定する。
【0247】
Tie2活性の阻害を算出し、化合物が存在しない状態で決定される、対照活性に対する阻害のパーセンテージとして表す。
【0248】
【表7】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特には、新規化合物、特には、新規置換ピロール類およびイミダゾール類、これらを含有する組成物、およびこれらの医薬としての使用に関する。
【0002】
とりわけ、本発明は、タンパク質、特には、キナーゼ類の活性の調節による、抗癌活性を有する新規の特定のピロール類およびイミダゾール類に関する。
【背景技術】
【0003】
現時点で、化学療法において用いられる化合物のほとんどは副作用および患者の耐容に少なからぬ問題を提示する。これらの作用は、用いられる医薬が、健常細胞に触れることなしに癌細胞に対して選択的に作用する場合、制限することができる。したがって、化学療法の有害作用を制限するための解決法の1つは、癌細胞において優勢に発現し、および健常細胞においてはほとんど、もしくは全く発現しない、代謝経路もしくはこれらの経路の構成要素に対して作用する医薬を用いることに存する可能性がある。
【0004】
プロテインキナーゼ類は、タンパク質の特定の残基、例えば、チロシン、セリンもしくはトレオニン残基のヒドロキシル基のリン酸化を触媒する酵素の1ファミリーである。このようなリン酸化はタンパク質の機能を大きく改変し得る;したがって、プロテインキナーゼ類は、特には代謝、細胞増殖、細胞分化、細胞の移動および細胞の生存を含む、様々な細胞プロセスの調節において重要な役割を果たす。プロテインキナーゼの活性化が関与する様々な細胞機能のうち、特定のプロセスが癌細胞および、その上、他の疾患の治療の魅力的な標的を表す。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
したがって、本発明の目的の1つは、特にはキナーゼ類に対して作用することによる、抗癌活性を有する組成物を提示することである。活性の改変が望ましいキナーゼ類のうち、FAK、KDRおよびTie2が好ましい。
【課題を解決するための手段】
【0006】
これらの生成物は下記式(I)に相当し:
【0007】
【化3】
式中:
1)AおよびArは、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、置換アリール、置換ヘテロアリール、置換ヘテロシクリル、シクロアルキル、置換シクロアルキルからなる群より独立して選択され、
2)Lは、NH、CO−NH、NH−CO、NH−SO2、SO2NH、NH−CH2、CH2−NH、CH2−CO−NH、NH−CO−CH2、NH−CH2−CO、CO−CH2−NH、NH−CO−NH、NH−CS−NH、NH−CO−O、O−CO−NH、CH2−NH−CO−NH、NH−CO−NH−CH2、NH−CO−CH2−CO−NHからなる群より選択され;
3)RaはH、アルキルおよびシクロアルキルからなる群より選択され、
4)R1は、H、R、COR、SO2Rからなる群より選択され、ここで、RはH、OR”4、NR”5R”6、(C1−C6)アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、置換ヘテロシクリル、アリール、置換アリール、ヘテロアリールおよび置換ヘテロアリールから選択され、R”4はH、フェニルおよびアルキルから選択され、R”5およびR”6はH、R OR”4、(C1−C6)アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、置換ヘテロシクリル、アリール、置換アリール、ヘテロアリールおよび置換ヘテロアリールからなる群より独立して選択され、もしくは、その代わりに、R”5およびR”6は共に連結してO、SおよびNから選択される0から3個のヘテロ原子を含む飽和5から8員環を形成し;
5)XはCR3およびNから選択され;
6)R2およびR3は、H、ハロゲン、R’2、CN、O(R’2)、OC(O)(R’2)、OC(O)N(R’2)(R’3)、OS(O2)(R’2)、N(R’2)(R’3)、N=C(R’2)(R’3)、N(R’2)C(O)(R’3)、N(R’2)C(O)O(R’3)、N(R’4)C(O)N(R’2)(R’3)、N(R’4)C(S)N(R’2)(R’3)、N(R’2)S(O2)(R’3)、C(O)(R’2)、C(O)O(R’2)、C(O)N(R’2)(R’3)、C(=N(R’3))(R’2)、C(=N(OR’3))(R’2)、S(R’2)、S(O)(R’2)、S(O2)(R’2)、S(O2)O(R’2)、S(O2)N(R’2)(R’3)からなる群より独立して選択され;ここで、各々のR’2、R’3、R’4はH、アルキル、アルキレン、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、ヘテロシクリル、置換アルキル、置換アルキレン、置換アルキニル、置換アリール、置換ヘテロアリール、置換シクロアルキルおよび置換ヘテロシクリルからなる群より独立して選択され;R’2およびR’3が各々H以外であり、およびR2もしくはR3上に同時に存在するとき、これらは共に連結してO、SおよびNから選択される0から3個のヘテロ原子を含む環を形成することができる。
【0008】
式(I)の生成物において、Ar−L−Aは有利には、
【0009】
【化4】
であり、式中、各々のX1、X2、X3およびX4はNおよびC−R’5から独立して選択され、ここで、R’5はR2と同じ定義を有する。
【0010】
H、F、Cl、メチル、NH2、OMe、OCF3およびCONH2からなる群より選択される置換R’5が好ましい。
【0011】
R2は好ましくはHである。
【0012】
本発明による好ましい生成物はXがCR3であるものである。R2およびR3のうちの少なくとも1つは、好ましくは、ハロゲンである。
【0013】
R3はまた、好ましくは、H、ハロゲン、NH2、N(R’2)C(O)(R’3)、N(R’2)C(O)O(R’3)、N(R’4)C(O)N(R’2)(R’3)、C(O)O(R’2)およびC(O)N(R’2)(R’3)からなる群より選択され;ここで、各々のR’2、R’3はH、アルキル、アルキレン、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、ヘテロシクリル、置換アルキル、置換アルキレン、置換アルキニル、置換アリール、置換ヘテロアリール、置換シクロアルキルおよび置換ヘテロシクリルからなる群より独立して選択され;R’2およびR’3が各々H以外であり、およびR2もしくはR3上に同時に存在するとき、これらは共に連結してO、SおよびNから選択される0から3個のヘテロ原子を含む環を形成することができる。
【0014】
R3は、好ましくは、H、ハロゲン、NH2、NH−COO−アルキルおよび−NH−CO−NH−アリールからなる群より選択され、ここで、アリールは非置換であるか、または1以上のハロゲンもしくはハロアルキル、−NH−CO−アルキル、−NH−CO−アルキル−N(アルキル)(アルキル’)、−COOH、−COO−アルキル、−COO−アルキル−N(アルキル)(アルキル’)もしくは−CO−NH−アルキル−アリールで置換され、アリールは非置換であるか、または1以上のアルコキシ、−CONH2もしくは−CO−ヘテロシクリルで置換され、ヘテロシクリルは非置換であるか、または1以上のアルキルで置換される。
【0015】
R1は、好ましくは、Hである。Raは、好ましくは、Hである。
【0016】
好ましい置換基L−Aは、有利には、NH−CO−NH−AおよびNH−SO2−Aから選択される。
【0017】
特に有効である組み合わせL−Aは、L−AがNHCONH−Aであるときに得られる。
【0018】
本発明による生成物は、好ましくは、フェニル、ピリジル、ピリミジル、チエニル、フリル、ピロリル、オキサゾリル、チアゾリル、イソオキサゾリル、イソチアゾリル、ピラゾリル、イミダゾリル、インドリル、インダゾリル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾオキサゾリルおよびベンゾチアゾリルからなる群より選択される置換基Aを有し;これらは場合により置換される。
【0019】
より好ましくは、Aはフェニル、ピラゾリルおよびイソオキサゾリルから選択され;これらは場合により置換される。
【0020】
置換基Aは、非常に有利には、アルキル、置換アルキル、アルキレン、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、O−アルキル、置換O−アルキル、O−アリール、O−ヘテロアリール、S−アルキル、置換S−アルキル、S−アリールおよびS−ヘテロアリールからなる群より選択される第1置換基で置換され、これらの各々は(C1−C3)アルキル、ハロゲンおよびO−(C1−C3)アルキルから選択される置換基で場合により置換される。
【0021】
置換基Aは、F、Cl、Br、I、OH、SH、SO3M、COOM、CN、NO2、CON(R8)(R9)、N(R8)CO(R9)、(C1−C3)アルキル−OH、(C1−C3)アルキル−N(R8)(R9)、(C1−C3)アルキル−(R10)、(C1−C3)アルキル−COOHおよびN(R8)(R9)からなる群より選択される第2置換基で好ましくは置換され;ここで、R8およびR9は、H、(C1−C3)アルキル、(C1−C3)ハロアルキル、(C1−C3)アルキルOH、(C1−C3)アルキルNH2、(C1−C3)アルキルCOOMおよび(C1−C3)アルキルSO3Mから独立して選択され;R8およびR9が同時にH以外であるとき、これらは共に結合して1から3個のヘテロ原子を場合により含む5から7員環を形成することができ;MはHもしくはLi、NaおよびKから選択されるアルカリ金属のカチオンであり;並びに、R10はHもしくは、2から7個の炭素原子並びにN、OおよびSから選択される1から3個のヘテロ原子を含む、場合により置換された非芳香族複素環である。
【0022】
特に好ましい置換基Aはフェニル、ピラゾリルおよびイソオキサゾリルから選択され;該置換基Aは、おそらくは、ハロゲン、(C1−C4)アルキル、(C1−C3)ハロアルキル、O−(C1−C4)アルキル、S−(C1−C4)アルキル、O−(C1−C4)ハロアルキルおよびS−(C1−C4)ハロアルキルで置換される。Aが二置換されるとき、Aのこれら2つの置換基は、1から3個のヘテロ原子を場合により含む、5から7員環を形成してもよい。
【0023】
他の好ましい置換基Aは、同一であっても異なっていてもよい、F、Cl、Br、I、OH、SH、SO3M、COOM、CN、NO2、CON(R8)(R9)、N(R8)CO(R9)、(C1−C3)アルキル−OH、(C1−C3)アルキル−N(R8)(R9)、(C1−C3)アルキル−(R10)、(C1−C3)アルキル−COOH、N(R8)(R9)、(C1−C6)アルキル、(C2−C6)アルキレン、(C2−C6)アルキニル、アリール、ヘテロアリール、O−(C1−C6)アルキル、O−アリール、O−ヘテロアリール、S−(C1−C6)アルキル、S−アリールおよびS−ヘテロアリールからなる群より独立して選択される、1以上の置換基で置換され、これらの各々は(C1−C3)アルキル、ハロゲンおよびO−(C1−C3)アルキルから選択される1以上の置換基で場合により置換され;ここで、R8およびR9はH、(C1−C3)アルキル、(C1−C3)アルキルOH、(C1−C3)アルキルNH2、(C1−C3)アルキルCOOMおよび(C1−C3)アルキルSO3Mから独立して選択され;R8およびR9が同時にH以外であるとき、これらは共に連結してO、NおよびSから選択される0から3個のヘテロ原子を含む5から7員環を形成することができ;MはHもしくはLi、NaおよびKから選択されるアルカリ金属のカチオンであり;並びに、R10はHもしくは、2から7個の炭素原子並びにN、OおよびSから選択される1から3個のヘテロ原子を含む、場合により置換された非芳香族複素環である。
【0024】
本発明による好ましい生成物は以下から選択される。
3−{4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−2−カルボキサミド、
4−tert−ブチルオキシカルボニルアミノ−3−{4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]−フェニル}−1H−ピロール−2−カルボキサミド、
4−アミノ−3−{4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−2−カルボキサミド塩酸塩、
4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]−3−{4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロ−メチルフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−2−カルボキサミド、
4−アセチルアミノ−3−{4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−2−カルボキサミド、
4−(2−ジメチルアミノアセチルアミノ)−3−{4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)−ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−2−カルボキサミド、
4−ベンゾイルアミノ−3−{4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−2−カルボキサミド、
4−ニコチノイルアミノ−3−{4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−2−カルボキサミド、
エチル5−カルバモイル−4−{4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−3−カルボキシレート、
エチル5−カルバモイル−4−{4−[3−(2−フルオロフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−3−カルボキシレート、
エチル5−カルバモイル−4−{4−[3−(2−メトキシフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−3−カルボキシレート、
エチル5−カルバモイル−4−{4−[3−(2−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−3−カルボキシレート、
エチル5−カルバモイル−4−[4−(3−o−トリルウレイド)フェニル]−1H−ピロール−3−カルボキシレート、
エチル5−カルバモイル−4−{4−[3−(3−フルオロフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−3−カルボキシレート、
エチル5−カルバモイル−4−{4−[3−(3−メトキシフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−3−カルボキシレート、
エチル5−カルバモイル−4−{4−[3−(3−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−3−カルボキシレート、
エチル5−カルバモイル−4−[4−(3−m−トリルウレイド)フェニル]−1H−ピロール−3−カルボキシレート、
エチル5−カルバモイル−4−{4−[3−(4−フルオロフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−3−カルボキシレート、
エチル5−カルバモイル−4−{4−[3−(4−メトキシフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−3−カルボキシレート、
エチル5−カルバモイル−4−{4−[3−(4−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−3−カルボキシレート、
エチル5−カルバモイル−4−[4−(3−p−トリルウレイド)フェニル]−1H−ピロール−3−カルボキシレート、
エチル5−カルバモイル−4−{4−[3−(4−クロロ−3−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−3−カルボキシレート、
エチル5−カルバモイル−4−{4−[3−(2−クロロ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−3−カルボキシレート、
エチル5−カルバモイル−4−{4−[3−(2−フルオロ−3−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−3−カルボキシレート、
エチル5−カルバモイル−4−{4−[3−(4−フルオロ−3−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−3−カルボキシレート、
エチル5−カルバモイル−4−{4−[3−(3−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−3−カルボキシレート、
エチル5−カルバモイル−4−{4−[3−(4−メチル−3−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−3−カルボキシレート、
エチル5−カルバモイル−4−{4−[3−(4−トリフルオロメトキシフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−3−カルボキシレート、
エチル5−カルバモイル−4−{4−[3−(4−ジフルオロメトキシフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−3−カルボキシレート、
エチル5−カルバモイル−4−{4−[3−(3,4−ジメチルフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−3−カルボキシレート、
エチル5−カルバモイル−4−{4−[3−(3,4−ジメトキシフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−3−カルボキシレート、
エチル5−カルバモイル−4−{4−[3−(3,5−ジメトキシフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−3−カルボキシレート、
エチル5−カルバモイル−4−{4−[3−(2,5−ジメチルフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−3−カルボキシレート、
エチル5−カルバモイル−4−{4−[3−(2−メトキシ−5−メチルフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−3−カルボキシレート、
エチル5−カルバモイル−4−{4−[3−(2,5−ジメトキシフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−3−カルボキシレート、
エチル5−カルバモイル−4−{4−[3−(3−クロロ−4−ジフルオロメトキシフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−3−カルボキシレート、
エチル5−カルバモイル−4−{4−[3−(3,5−ジメチルフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−3−カルボキシレート、
5−カルバモイル−4−{4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−3−カルボン酸、
4−(2,4−ジメトキシベンジルアミノ)カルボニル−3−{4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチル−フェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−2−カルボキサミド、
3−{4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−2,4−ジカルボキサミド、
3−{4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]フェニル}−4−(4−メチルピペラジン−1−カルボニル)−1H−ピロール−2−カルボキサミド、
3−{4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]フェニル}−4−(ピロリジン−1−カルボニル)−1H−ピロール−2−カルボキサミド、
2−ジメチルアミノエチル5−カルバモイル−4−{4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)−ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−3−カルボキシレート、
4−クロロ−3−{4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−2−カルボキサミド、
5−クロロ−3−{4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−2−カルボキサミド、
5−{4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]フェニル}−3H−イミダゾール−4−カルボキサミド。
【0025】
本発明による生成物は、
1)アキラル形態であってもよく、もしくは
2)ラセミ形態であってもよく、もしくは
3)ある立体異性体に富んでいてもよく、もしくは
4)ある鏡像異性体に富んでいてもよく;
および場合により塩化されていてもよい。
【0026】
本発明による生成物は、病理学的状態、特には、癌の治療に有用である医薬の製造に用いることができる。
【0027】
本発明は、本発明による生成物を、選択された投与様式による医薬的に許容される賦形剤との組み合わせで含む治療用組成物にも関する。この医薬組成物は固体もしくは液体形態であっても、リポソームの形態であってもよい。
【0028】
粉末、ゲル、カプセルおよび錠剤が、言及することができる固体組成物のうちにある。胃の酸性媒体に対して保護されている固体形態が、その上含めることができる経口形態のうちにある。これらの固体形態に用いられる支持体は、本質的に、無機支持体、例えば、リン酸塩もしくは炭酸塩、または有機支持体、例えば、ラクトース、セルロース、デンプンもしくはポリマーからなる。液体形態は溶液、懸濁液もしくは分散液からなる。これらは、分散支持体として、水もしくは有機溶媒(エタノール、NMP等)または表面活性剤および溶媒もしくは錯化剤および溶媒の混合液を含む。
【0029】
液体形態は好ましくは注射可能であり、結果として、このような用途に許容可能である配合を有する。
【0030】
許容可能である注射による投与経路には、静脈内、腹腔内、筋肉内および皮下経路が含まれ、通常は、静脈内経路が好ましい。
【0031】
本発明の化合物の投与される用量は、開業医が、患者への投与経路および患者の状態の関数として適合させる。
【0032】
本発明の化合物は単独で、もしくは他の抗癌剤との混合物として投与することができる。以下が言及することができる可能な組み合わせのうちにある。
【0033】
・アルキル化剤、特には、シクロホスファミド、メルファラン、イフォスファミド、クロラムブシル、ブスルファン、チオテパ、プレドニムスチン、カルムスチン、ロムスチン、セムスチン、ストレプトゾトシン、デカルバジン、テモゾラミド、プロカルバジンおよびヘキサメチルメラミン
・白金誘導体、例えば、特には、シスプラチン、カルボプラチンもしくはオキサリプラチン
・抗生物質、例えば、特には、ブレオマイシン、ミトマイシンもしくはダクチノマイシン
・微小管阻害剤、例えば、特には、ビンブラスチン、ビンクリスチン、ビンデシン、ビノレルビンおよびタキソイド類(パクリタキセルおよびドセタキセル)
・アントラサイクリン類、例えば、特には、ドキソルビシン、ダウノルビシン、イダルビシン、エピルビシン、ミトキサントロンおよびロソキサントロン
・IおよびII型トポイソメラーゼ阻害剤、例えば、エトポシド、テニポシド、アムサクリン、イリノテカン、トポテカンおよびトムデックス
・フルオロピリミジン類、例えば、5−フルオロウラシル、UFTおよびフロクスウリジン
・シチジン類似体、例えば、5−アザシチジン、シタラビン、ゲムシタビン、6−メルカプトムリンおよび6−チオグアニン
・アデノシン類似体、例えば、ペントスタチン、シタラビンもしくはフルダラビンホスフェート
・メトトレキセートおよびホリニン酸
・様々な酵素および化合物、例えば、L−アスパラギナーゼ、ヒドロキシ尿素、トランス−レチノイン酸、スラミン、デクスラゾキサン、アミホスチンおよびヘルセプチン、並びに、その上、エストロゲン系およびアンドロゲン性ホルモン類
・抗血管剤(antivascular agents)、例えば、コムブレタスタチン誘導体、例えば、CAP4P、カルコンもしくはコルキシン誘導体、例えば、ZD6126、
並びにこれらのプロドラッグ。
【0034】
本発明の化合物を放射線療法と組み合わせることも可能である。これらの処置は同時に、別々に、もしくは連続して施行することができる。この処置は、開業医が、治療しようとする患者の関数として適合させる。
【0035】
本発明の生成物はキナーゼによって触媒される反応の阻害剤として有用である。FAK、KDRおよびTie2が、本発明の生成物が阻害剤として特に有用であるキナーゼである。
【0036】
これらのキナーゼが選択される理由を以下に示す。
FAK
FAKは、インテグリン、ヘテロ二量体細胞接着受容体の1ファミリーによって伝達されるシグナルの伝達において重要な役割を果たす細胞質チロシンキナーゼである。FAKおよびインテグリンは接着プラーク(adhesion plaques)として知られる膜周部(perimembrane)構造内に共に位置する。多くの細胞型において、FAKの活性化およびチロシン残基でのこのリン酸化、特には、チロシン397でのこの自己リン酸化が、インテグリンのこれらの細胞外リガンドへの結合に依存し、したがって、細胞接着の最中に誘導されることが示されている[Kornberg L,et al.J.Biol.Chem.267(33):23439−442(1992)]。FAKのチロシン397での自己リン酸化は別のチロシンキナーゼ、Srcの、このSH2ドメインを介する結合部位を表す[Schaller et al.Mol.Cell.Biol.14:1680−1688 1994;Xing et al.Mol.Cell.Biol.5:413−421 1994]。次に、Srcは、FAKをチロシン925でリン酸化し、これによりアダプタータンパク質Grb2を招集し、および特定の細胞において細胞増殖の調節に関与するrasおよびMAPキナーゼ経路の活性化を誘導する[Schlaepfer et al.Nature;372:786−791.1994;Schlaepfer et al.Prog.Biophy.Mol.Biol.71:435−478.1999;Schlaepfer and Hunter,J.Biol.Chem.272:13189−13195 1997]。FAKの活性化はjun NH2末端キナーゼ(jun NH2−terminal kinase)(JNK)シグナル伝達経路も誘導し、細胞サイクルのG1相に向かう細胞の進行を生じる[Oktay et al.,J.Cell.Biol.145:1461−1469 1999]。ホスファチジルイノシトール−3−OHキナーゼ(PI3−キナーゼ)もチロシン397上のFAKに結合し、この相互作用がPI3−キナーゼの活性化に必要なものであり得る[Chen and Guan,Proc.Nat.Acad.Sci.USA.91:10148−10152.1994;Ling et al.J.Cell.Biochem.73:533−544.1999]。FAK/Src複合体は様々な基質、例えば、線維芽細胞内のパキシリンおよびp130CASをリン酸化する[Vuori et al.Mol.Cell.Biol.16:2606−2613.1996]。
【0037】
多くの研究の結果は、FAK阻害剤が癌の治療において有用であり得るという仮説を支持する。複数の研究が、FAKがインビトロでの細胞の増殖および/もしくは生存において重要な役割を果たし得ることを示唆している。例えば、CHO細胞において、幾人かの著者が、p125FAKの過剰発現がG1からSへの移行の加速につながり、p125FAKが細胞増殖を促進することが示唆されることを示している[Zhao J.−H et al.J.Cell Biol.143:1997−2008.1998]。他の著者は、FAKアンチセンスオリゴヌクレオチドで処理した腫瘍細胞がこれらの接着を失い、アポトーシスに入ることを示している(Xu et al.,Cell Growth Differ.4:413−418.1996)。FAKがインビトロで細胞の移動を促進することも示されている。したがって、FAK発現を欠く線維芽細胞(FAK「ノックアウト」マウス)は丸みを帯びた形態および走化性シグナルに応答した細胞移動の欠如を示し、これらの欠陥はFAKの再発現によって除去される[DJ.Sieg et al.,J.Cell Science.112:2677−91.1999]。FAKのC末端ドメイン(FRNK)の過剰発現は接着細胞の伸長を遮断し、インビトロでの細胞移動を減少させる[Richardson A.and Parsons J.T.Nature.380:538−540.1996]。CHOもしくはCOS細胞またはヒト星状細胞腫細胞におけるFAKの過剰発現はこれらの細胞の移動を促進する。インビトロでの多くの細胞型における細胞の増殖および移動の促進でのFAKの関与は新生物プロセスにおけるFAKの潜在的役割を示唆する。近年の研究は、ヒト星状細胞腫細胞においてFAKの発現を誘導した後の、インビボでの腫瘍細胞の増殖の増加を有効に示している[Cary L.A.et al.J.Cell Sci.109:1787−94 1996;Wang D et al.J.Cell Sci.113:4221−4230.2000]。さらに、ヒト生体組織検査の免疫組織化学的研究は、FAKが前立腺癌、乳癌、甲状腺癌、大腸癌、メラノーマ、脳癌および肺癌において過剰発現し、FAKの発現レベルが最も活動的な表現型を示す腫瘍と直接相関することを示している[Weiner TM,et al.Lancet.342(8878):1024−1025.1993;Owens et al.Cancer Research.55:2752−2755.1995;Maung K.et al.Oncogene.18:6824−6828.1999;Wang D et al.J.Cell Sci.113:4221−4230.2000]。
【0038】
KDR
KDR(キナーゼ挿入ドメイン受容体(Kinase insert Domain Receptor))、別名VEGF−R2(血管内皮成長因子受容体2(Vascular Endothelial Growth Factor Receptor 2))は内皮細胞内に単独で発現する。この受容体は血管新生成長因子VEGFに結合し、この細胞内キナーゼドメインの活性化により伝達シグナル媒介物としての役割を果たす。VEGF−R2のキナーゼ活性の直接阻害は、外来性VEGF(血管内皮成長因子)の存在下での血管新生の現象を低減させることを可能にする(Strawn et al.,Cancer Research,1996,vol.56,p.3540−3545)。このプロセスは、特には、VEGF−R2突然変異体を用いて示されている(Millauer et al.,Cancer Research,1996,vol.56,p.1615−1620)。VEGF−R2受容体は、成人においては、VEGFの血管形成活性に関連するもの以外の機能を有していないものと思われる。したがって、VEGF−R2のキナーゼ活性の選択的阻害剤が示す毒性は僅かなもののみのはずである。
【0039】
この動的血管形成プロセスにおける中心的な役割に加えて、近年の研究は、VEGFの発現が化学療法および放射線療法後の腫瘍細胞の生存に向けて寄与し、これがKDR阻害剤と他の薬剤との潜在的な相乗作用の基礎をなすことを示唆する(Lee et al.Cancer Research,2000,vol.60,p.5565−5570)。
【0040】
Tie2
Tie−2(TEK)は、内皮細胞に特異的である、チロシンキナーゼ受容体の1ファミリーのメンバーである。Tie2は、受容体の自己リン酸化および細胞シグナル伝達を刺激するアゴニスト(アンギオポエチン1もしくはAng1)[S.Davis et al.(1996) Cell 87,1161−1169]並びにアンタゴニスト(アンギオポエチン2もしくはAng2)[P.C.Maisonpierre.(1997) Science 277,55−60]が知られる、チロシンキナーゼ活性を有する最初の受容体である。アンギオポエチン1は新血管形成の最終段階においてVEGFと協働することができる[Asahara T.Circ.Res.(1998) 233−240]。Tie2もしくはAng1の発現のノックアウト実験および遺伝子組み換え操作は血管新生の欠陥を提示する動物を導く[D.J.Dumont et al.(1994) Genes Dev.8,1897−1909およびC.Suri(1996) Cell 87,1171−1180]。Ang1のこの受容体への結合はTie2のキナーゼドメインの自己リン酸化を導くが、これは新血管形成並びに、その上、周皮細胞および平滑筋細胞の招集およびこれらと血管との相互作用に必須ものである;これらの現象は新たに形成された血管の成熟および安定化に向けて寄与する[P.C.Maisonpierre et al.(1997) Science 277,55−60]。Lin et al.(1997) J.Clin.Invest.100,8:2072−2078およびLin P.(1998) PNAS 95,8829−8834は、メラノーマおよび乳癌異種移植のモデルへのアデノウイルス感染もしくはTie−2(Tek)の細胞外ドメインの注射の最中の、腫瘍成長および血管形成の阻害並びに、その上、肺転移の減少を示す。
【0041】
Tie2阻害剤は、新血管形成が不適切に生じる状況(すなわち、糖尿病性網膜症、慢性炎症、乾癬、カポジ肉腫、黄斑変性症による慢性新血管形成、関節リウマチ、小児性血管腫(infantile haemoangioma)および癌)において用いることができる。
【0042】
定義
「ハロゲン」という用語はF、Cl、BrおよびIから選択される元素を指す。
【0043】
「アルキル」という用語は、1から12個の炭素原子を含む、直鎖もしくは分岐鎖飽和炭化水素系置換基を指す。置換基メチル、エチル、プロピル、1−メチルエチル、ブチル、1−メチルプロピル、2−メチルプロピル、1,1−ジメチルエチル、ペンチル、1−メチルブチル、2−メチルブチル、3−メチルブチル、1,1−ジメチルプロピル、1,2−ジメチルプロピル、2,2−ジメチルプロピル、1−エチルプロピル、ヘキシル、1−メチルペンチル、2−メチルペンチル、1−エチルブチル、2−エチルブチル、3,3−ジメチルブチル、ヘプチル、1−エチルペンチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシルおよびドデシルがアルキル置換基の例である。
【0044】
「アルキレン」という用語は、1以上の不飽和および2から12個の炭素原子を含む、直鎖もしくは分岐鎖炭化水素系置換基を指す。置換基エチレニル、1−メチルエチレニル、プロプ−1−エニル、プロプ−2−エニル、Z−1−メチルプロプ−1−エニル、E−1−メチルプロプ−1−エニル、Z−1,2−ジメチル−プロプ−1−エニル、E−1,2−ジメチルプロプ−1−エニル、ブト−1,3−ジエニル、1−メチリデニルプロプ−2−エニル、Z−2−メチルブト−1,3−ジエニル、E−2−メチルブト−1,3−ジエニル、2−メチル−1−メチリデニルプロプ−2−エニル、ウンデク−1−エニルおよびウンデク−10−エニルがアルキレン置換基の例である。
【0045】
「アルキニル」という用語は、少なくとも2つの一対の隣接炭素原子による不飽和坦持および2から12個の炭素原子を含む、直鎖もしくは分岐鎖炭化水素系置換基を指す。置換基エチニル;プロプ−1−イニル;プロプ−2−イニル;およびブト−1−イニルがアルキニル置換基の例である。
【0046】
「アリール」という用語は、6から14個の炭素原子を含む、単環式もしくは多環式芳香族置換基を指す。置換基フェニル、ナフト−1−イル;ナフト−2−イル;アントラセン−9−イル;1,2,3,4−テトラヒドロナフト−5−イル;および1,2,3,4−テトラヒドロナフト−6−イルがアリール置換基の例である。
【0047】
「ヘテロアリール」という用語は、1から13個の炭素原子および1から4個のヘテロ原子を含む、単環式もしくは多環式ヘテロ芳香族置換基を指す。置換基ピロル−1−イル;ピロル−2−イル;ピロル−3−イル;フリル;チエニル;イミダゾリル;オキサゾリル;チアゾリル;イソオキサゾリル;イソチアゾリル;1,2,4−トリアゾリル;オキサジアゾリル;チアジアゾリル;テトラゾリル;ピリジル;ピリミジル;ピラジニル;1,3,5−トリアジニル;インドリル;ベンゾ[b]フリル;ベンゾ[b]チエニル;インダゾリル;ベンゾイミダゾリル;アザインドリル;キノリル;イソキノリル;カルバゾリル;およびアクリジルがヘテロアリール置換基の例である。
【0048】
「ヘテロ原子」という用語は、ここでは、炭素以外の少なくとも二価の原子を指す。N;O;S;およびSeがヘテロ原子の例である。
【0049】
「シクロアルキル」という用語は、3から12個の炭素原子を含む、飽和もしくは部分的に不飽和の環状炭化水素系置換基を指す。置換基シクロプロピル;シクロブチル;シクロペンチル;シクロペンテニル;シクロペンタジエニル;シクロヘキシル;シクロヘキセニル;シクロヘプチル;ビシクロ[2.2.1]ヘプチル;シクロオクチル;ビシクロ[2.2.2]オクチル;アダマンチル;およびペルヒドロナフチルがシクロアルキル置換基の例である。
【0050】
「ヘテロシクリル」という用語は、1から13個の炭素原子および1から4個のヘテロ原子を含む、飽和もしくは部分的に不飽和の環状炭化水素系置換基を指す。好ましくは、この飽和もしくは部分的に不飽和の環状炭化水素系置換基は単環式であり、および4もしくは5個の炭素原子および1から3個のヘテロ原子を含む。
【0051】
「置換された」という用語は、H以外の1以上の置換基、例えば、ハロゲン;アルキル;ハロアルキル;アリール;1以上のアルコキシ基で置換されたアリール;ヘテロアリール、シクロアルキル;ヘテロシクリル;アルキレン;アルキニル;OH;O−アルキル;O−アルキレン;O−アリール;O−ヘテロアリール;NH2;NH−アルキル;NH−アリール;NH−ヘテロアリール;N−アルキル−アルキル’;SH;S−アルキル;S−アリール;S(O2)H;S(O2)−アルキル;S(O2)−アリール;SO3H;SO3−アルキル;SO3−アリール;CHO;C(O)−アルキル;C(O)−アリール;C(O)OH;C(O)O−アルキル;C(O)O−アリール;OC(O)−アルキル;OC(O)−アリール;C(O)NH2;C(O)NH−アルキル;C(O)NH−アリール;NHCHO;NHC(O)−アルキル;NHC(O)−アリール;NH−シクロアルキル;NH−ヘテロシクリルを指す。
【0052】
本発明の主題は式(I)の生成物の調製方法でもある。
【0053】
本発明による生成物は有機化学の通常の方法を用いて調製することができる。下記スキーム1は置換ピロール類に関する実施例1の調製に用いられる方法を図示する。この観点において、請求される化合物の調製方法に関しては、これが本発明の範囲の限度を構成することはできない。
【0054】
【化5】
【0055】
下記スキームは置換イミダゾール類に関する例を調製するのに用いられる方法を図示する。この観点において、請求される化合物の調製方法に関しては、これらが本発明の範囲の限度を構成することはできない。
【0056】
【化6】
【0057】
【化7】
【0058】
【化8】
【0059】
【化9】
【0060】
上述の本発明による方法を実施するにあたり、副反応を回避するため、アミノ、カルボキシルおよびアルコール官能基の保護基を導入することが必要であり得ることは当業者によって理解される。これらの基はこの分子の残部に影響を及ぼすことなく除去できるものである。アミノ官能基の保護基の例として、トリフルオロ酢酸もしくはヨードトリメチルシランを用いて再生することができるtert−ブチルカルバメートおよび酸性媒体(例えば、塩酸)中で再生することができるアセチルに言及することができる。カルボキシル官能基の保護基として、エステル(例えば、メトキシメチルエステルもしくはベンジルエステル)に言及することができる。アルコール官能基の保護基として、酸性媒体中で、もしくは触媒水素化によって再生することができるエステル(例えば、ベンゾイルエステル)に言及することができる。用いることができる他の保護基はT.W.GreeneらによってProtective Groups in Organic Synthesis,third edition,1999,Wiley−Interscienceに記載されている。
【0061】
式(I)の化合物を単離し、通常の公知の方法により、例えば、結晶化、クロマトグラフィーもしくは抽出によって精製することができる。
【0062】
式(I)の化合物の鏡像異性体およびジアステレオ異性体も本発明の一部を形成する。
【0063】
塩基性残基を含む式(I)の化合物は、場合により、無機もしくは有機酸との付加塩に、溶媒、例えば、有機溶媒、例えば、アルコール、ケトン、エーテルもしくは塩素化溶媒中でのこのような酸の作用によって変換することができる。
【0064】
酸性残基を含む式(I)の化合物は、場合により、金属塩もしくは窒素塩基との付加塩に、それ自体公知である方法によって変換することができる。これらの塩は、溶媒中での金属性塩基(例えば、アルカリ金属もしくはアルカリ土類金属塩基)、アンモニア、アミンもしくは式(I)の化合物のアミン塩の作用によって得ることができる。形成された塩は通常の方法によって分離される。
【0065】
これらの塩も本発明の一部を形成する。
【0066】
本発明による生成物が少なくとも1つの遊離の塩基性官能基を含むとき、医薬的に許容される塩を該生成物と無機もしくは有機酸との反応によって調製することができる。医薬的に許容される塩には、塩化物、硝酸塩、硫酸塩、硫酸水素塩、ピロ硫酸塩、重硫酸塩、亜硫酸塩、重亜硫酸塩、リン酸塩、リン酸一水素塩、リン酸二水素塩、メタリン酸塩、ピロリン酸塩、酢酸塩、プロピオン酸塩、アクリル酸塩、4−ヒドロキシ酪酸塩、カプリル酸塩、カプロン酸塩、デカン酸塩、シュウ酸塩、マロン酸塩、コハク酸塩、グルタル酸塩、アジピン酸塩、ピメリン酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、クエン酸塩、酒石酸塩、乳酸塩、フェニル酢酸塩、マンデル酸塩、セバシン酸塩、スベリン酸塩、安息香酸塩、フタル酸塩、メタンスルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、プロパンスルホン酸塩、キシレンスルホン酸塩、サリチル酸塩、ケイ皮酸塩、グルタミン酸塩、アスパラギン酸塩、グルクロン酸塩およびガラクツロン酸塩が含まれる。
【0067】
本発明による生成物が少なくとも1つの遊離の酸官能基を含むとき、医薬的に許容される塩を該生成物と無機もしくは有機塩基との反応によって調製することができる。医薬的に許容される塩基には、アルカリ金属もしくはアルカリ土類金属、例えば、Li、Na、K、MgもしくはCaのカチオンの水酸化物、および塩基性アミノ化合物、例えば、アンモニア、アルギニン、ヒスチジン、ピペリジン、モルホリン、ピペラジンもしくはトリエチルアミンが含まれる。
【0068】
本発明を、本発明の実例として示される以下の例によっても説明する。
【0069】
LC/MS分析は、HP 1100装置に接続されたLCT Micromass装置で行った。生成物の存在度は、HP G1315Aダイオードアレー検出器を200−600nmの波長範囲にわたって、およびSedex65光散乱検出器を用いて測定した。質量スペクトルは180から800の範囲にわたって得た。データはMicromass MassLynxソフトウェアを用いて解析した。分離は、Hypersil BDS C18 3μm(50×4.6mm)カラムを用いて行い、0.05%(v/v)のTFAを含有する水中に0.05%(v/v)のトリフルオロ酢酸(TFA)を含有する5%から90%のアセトニトリルの直線勾配で3.5分にわたって1ml/分の流速で溶出して行った。カラム再平衡時間を含む合計分析時間は7分である。
【0070】
質量スペクトルはエレクトロスプレー(ES+)モードでPlatform II(Micromass)装置を用いて得た。観察された主要イオンを記載する。
【0071】
融点はキャピラリーにより、Mettler FP62装置で、30℃から300℃の範囲にわたって毎分2℃の温度上昇で測定した。
【0072】
LC/MSによる精製:
生成物を、Waters 600勾配ポンプ、Waters 515再生ポンプ、Waters Reagent Manager希釈ポンプ、Waters 2700オート・インジェクター、2つのRheodyne LabProバルブ、Waters 996ダイオードアレー検出器、Waters ZMD質量分析器およびGilson 204画分収集器で構成されるWaters FractionsLynxシステムを用いるLC/MSによって精製することができる。このシステムはWaters FractionLynxソフトウェアによって制御した。分離は2本のWaters Symmetry(C18、5μM、19×50mm、カタログ参照番号186000210)カラムで交互に行い、一方のカラムには0.07%(v/v)のトリフルオロ酢酸を含有する95/5(v/v)水/アセトニトリル混合液で再生を施し、これに対して他方のカラムは分離に用いた。カラムは0.07%(v/v)のトリフルオロ酢酸を含有する水中に、0.07%(v/v)のトリフルオロ酢酸を含有する、5%から95%のアセトニトリルの直線勾配を用いて、10ml/分の流速で溶出した。分離カラムを離れると同時に、流出液の1/1000をLC Packing Accurate装置を用いて分離してメタノールで0.5ml/分の流速で希釈し、75%をダイオードアレー検出器および残りの25%を質量分析計の割合で検出器に搬送する。流出液の残り(999/1000)は画分収集器に搬送し、期待される生成物の質量がFractionLynxソフトウェアによって検出されない場合、この流れは廃棄される。期待される生成物の分子式がFractionLynxソフトウェアに提供され、検出された質量シグナルが[M+H]+イオンおよび/もしくは[M+Na]+イオンに相当するとき、これが生成物の収集を引き起こす。特定の場合においては、この解析的なLC/MSの結果に依存して、[M+2H]++に相当する強力なイオンが検出されたとき、算出された分子質量の半分(MW/2)に相当する値もFractionLynxソフトウェアに提供される。これらの条件下で、[M+2H]++および/もしくは[M+Na+H]++イオンの質量シグナルが検出されるとき、やはり収集が誘発される。生成物は風袋計量済みのガラス管に集めた。収集後、溶媒をSavant AES 2000もしくはGenevac HT8遠心エバポレーターで蒸発させ、溶媒蒸発後の管を計量することによって生成物の質量を決定した。
【0073】
EI−CI分析:直接導入(DCI=フィラメント上の試料の堆積)Finnigan SSQ7000質量分析計;質量範囲 m/z=29−900;電子エネルギー 70eV;ソース温度 70℃;CI反応体気体:アンモニア;EI=電子衝撃イオン化;CI=化学的イオン化。
エレクトロスプレー分析:(正エレクトロスプレー:ES+;負エレクトロスプレー:ES−)LC−MS−DAD−ELSDカップリング:
MS:Waters−Micromass Platform II;LC:Agilent HP 1100;カラム Hypersil Gold Thermo C18;3×50mm、2.5μm;溶離液:勾配 水(0.1%ギ酸含有)+アセトニトリル;UV:DAD(λ=200−400nm)。
MS:Waters−Micromass ZQ;LC:Agilent HP 1100;カラム Xbridge Waters C18、3×50mm、2.5μm;溶離液:勾配 水(0.1%ギ酸含有)+アセトニトリル;UV:λ=254nm。
1H NMRスペクトル Brueker Avance DRX−400スペクトル計を用いて400MHzで、化学シフト(ppmでのδ)有り−2.50ppmに関連付けられるd6−ジメチルスルホキシド溶媒(DMSO−d6)中、303Kの温度。
【実施例1】
【0074】
【化10】
【0075】
3−{4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−2−カルボキサミド
35cm3のテトラヒドロフランに溶解した0.490g(2.435mmol)の3−(4−アミノフェニル)−1H−ピロール−2−カルボキサミドに、20℃の領域内の温度、アルゴン雰囲気下で、0.704cm3の2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニルイソシアネートおよび0.678cm3のトリエチルアミンを添加する。20℃の領域内の温度で16時間攪拌した後、この反応混合物を減圧下(2.7kPa)で乾燥するまで濃縮して残滓を得、これを40cm3の酢酸エチルに取った。有機相を20cm3の水で3回、および30cm3の飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させて濾過し、減圧下(2.7kPa)で乾燥するまで濃縮して1.1gの黄色固体を得、これをフラッシュクロマトグラフィー[溶離液:ジクロロメタン/メタノール/アセトニトリル(体積基準で90/5/5、次いで1/1/0)]によって精製する。これらの画分を減圧下で濃縮した後、0.3gの3−{4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−2−カルボキサミドが236℃で溶融する黄色固体の形態で得られる;1H NMR(400MHz、DMSOd6、ppmでのδ):6.15(t、J=2.5Hz:1H);6.89(t、J=2.5Hz:1H);6.10から7.30(非常に広いmt:2H);7.34から7.42(mt:3H);7.44から7.54(mt:3H);8.63(dd、J=8.5および2.5Hz:1H);8.90(広いd、J=3Hz:1H);9.21(広いs:1H);11.4(広いs:1H)。
【0076】
3−(4−アミノフェニル)−1H−ピロール−2−カルボキサミドは以下の方法で調製することができる。
【0077】
50cm3の22%アンモニア水溶液中に0.3g(1.387mmol)のメチル3−(4−アミノフェニル)−1H−ピロール−2−カルボキシレートの懸濁液を、オートクレーブ内で、50℃の領域の温度、12バールの下で20時間加熱する。加熱を停止して室温および室圧に戻した後、反応混合物を減圧下(2.7kPa)で乾燥するまで濃縮して0.31gのオレンジ色の固体を得、これをフラッシュクロマトグラフィー[溶離液:ジクロロメタン/メタノール/アセトニトリル(体積基準で96/2/2)]によって精製する。これらの画分を減圧下で濃縮した後、0.085gの3−(4−アミノフェニル)−1H−ピロール−2−カルボキサミドが黄色固体の形態で得られる;M.W.=201、IE:m/z=201M+、m/z=184[M−NH3]+、m/z=155[M−H2CONH2]+。
【0078】
メチル3−(4−アミノフェニル)−1H−ピロール−2−カルボキシレートは以下の方法で調製することができる。
【0079】
35cm3のメタノール中に0.1g(0.942mmol)の10%パラジウム付着木炭の懸濁液に、20℃の領域内の温度で、1g(4.061mmol)のメチル3−(4−ニトロフェニル)−1H−ピロール−2−カルボキシレートを添加する。オートクレーブ内、3バールの水素の下、35℃の領域内の温度で20時間水素化した後、反応混合物を濾過して触媒を5cm3のメタノールで2回すすぎ、次いで濾液を減圧下(2.7kPa)で乾燥するまで濃縮して0.67gのメチル3−(4−アミノフェニル)−1H−ピロール−2−カルボキシレートをオレンジ色の固体の形態で得る;M.W.=216、IE:m/z=216M+、m/z=184[M−CH3OH]+、m/z=155[M−H2COOCH3]+。
【0080】
メチル3−(4−ニトロフェニル)−1H−ピロール−2−カルボキシレートは以下の方法で調製することができる。
【0081】
100cm3のテトラヒドロフラン中に1.62g(40.63mmol)の、鉱油中60%の水素化ナトリウムの懸濁液に、滴下により25分にわたって、20℃の領域内の温度、アルゴン雰囲気下で、150cm3のテトラヒドロフランに溶解した5.87g(19.35mmol)の1−[(E)−2−(4−メチルフェニル)スルホニルビニル]−4−ニトロベンゼンおよび3.7cm3(38.7mmol)のイソシアノ酢酸メチルの混合液を添加する。20℃の領域内の温度で5時間攪拌した後、反応混合物を100cm3の水および200cm3の酢酸エチルの混合液に取る。有機相を100cm3の水で2回、および150cm3の飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させて濾過し、減圧下(2.7kPa)で乾燥するまでの濃縮して5.3gの褐色油を得、これをフラッシュクロマトグラフィー[溶離液:ジクロロメタン]によって精製する。これらの画分を減圧下で濃縮した後、2.12gのメチル3−(4−ニトロフェニル)−1H−ピロール−2−カルボキシレートが黄色固体の形態で得られる;M.W.=246、IE:m/z=246M+、m/z=214[M−CH3OH]+。
【0082】
1−[(E)−2−(4−メチルフェニル)スルホニルビニル]−4−ニトロベンゼンは以下の方法で調製することができる。
【0083】
450cm3のテトラヒドロフランに溶解した15g(85.47mmol)のメチル p−トリルスルホンに、0℃の領域内の温度、アルゴン雰囲気下で、117.5cm3(188mmol)のn−ブチルリチウムの1.06Mヘキサン溶液を添加する。0℃の領域内の温度で30分間攪拌した後、アルゴン雰囲気下で、70cm3のテトラヒドロフランに溶解した13cm3(85.47mmol)のジエチルクロロホスフェートを添加する。0℃の領域内の温度で30分間攪拌した後、反応混合物を−78℃の領域内の温度に冷却し、次いで、アルゴン雰囲気下で、130cm3のテトラヒドロフランに溶解した13.05g(85.47mmol)の4−ニトロベンズアルデヒドを添加する。−78℃の領域内の温度で1時間攪拌した後、反応混合物の温度を20℃の領域内の温度に上昇させて100cm3の水を添加し、この混合物を減圧下(2.7kPa)で濃縮してベージュ色の固体を得る。この固体を250cm3の水中で20分間攪拌し、濾過して40cm3の水で3回洗浄し、減圧下(2.7kPa)、35℃で5時間オーブン乾燥して25.43gの1−[(E)−2−(4−メチルフェニル)スルホニルビニル]−4−ニトロベンゼンを、176℃で溶融する、ベージュ色の固体の形態で得る;M.W.=303、IE:m/z= 303M+、m/z=239[M−SO2]+、m/z=139[CH3−Ph−SO]+。
【実施例2】
【0084】
【化11】
【0085】
4−tert−ブチルオキシカルボニルアミノ−3−{4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]−フェニル}−1H−ピロール−2−カルボキサミド
11cm3のテトラヒドロフランに溶解した0.096g(0.303mmol)の4−tert−ブチルオキシカルボニルアミノ−3−(4−アミノフェニル)−1H−ピロール−2−カルボキサミドに、20℃の領域内の温度、アルゴン雰囲気下で、0.044cm3の2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニルイソシアネートを添加する。20℃の領域内の温度で1時間攪拌した後、反応混合物を40cm3の酢酸エチルで希釈して15cm3の水で3回、および15cm3の飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させて濾過し、減圧下(2.7kPa)で乾燥するまで濃縮して0.181gの黄色固体を得、これをフラッシュクロマトグラフィー[溶離液:ジクロロメタン/メタノール/アセトニトリル(体積基準で90/5/5)]によって精製する。これらの画分を減圧下で濃縮した後、0.15gの4−tert−ブチルオキシカルボニルアミノ−3−{4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]−フェニル}−1H−ピロール−2−カルボキサミドが黄色固体の形態で得られる;1H NMR(400MHz、DMSO d6、ppmでのδ)1.35(広いs、9H);5.70(広いm、1H);6.88(広いs、1H);7.05(広いm、1H);7.26(d、J=8.5Hz、2H);7.39(m、1H);7.49(部分的にマスクされたm、1H);7.49(d、J=8.5Hz、2H);7.70(広いs、1H);8.62(dd、J=2.5および7.5Hz、1H);9.03(広いs、1H);9.36(s、1H);11.3(広いs、1H);ES+:m/z=522:[M+H]+;ES−:m/z=520:[M−H]−。
【0086】
4−tert−ブチルオキシカルボニルアミノ−3−(4−アミノフェニル)−1H−ピロール−2−カルボキサミドは以下の方法で調製することができる。
【0087】
63cm3中に0.024g(0.222mmol)の10%パラジウム付着木炭の懸濁液に、20℃の領域内の温度で、0.331g(0.956mmol)の4−tert−ブチルオキシカルボニルアミノ−3−(4−ニトロフェニル)−1H−ピロール−2−カルボキサミドを添加する。オートクレーブ内、4バールの水素の下、40℃の領域内の温度で5時間水素化した後、反応混合物を濾過する。触媒を15cm3のメタノールで2回すすいだ後、濾液を減圧下(2.7kPa)で乾燥するまで濃縮して0.3gの4−tert−ブチルオキシカルボニルアミノ−3−(4−アミノフェニル)−1H−ピロール−2−カルボキサミドを、約142℃で溶融する、白色固体の形態で得る;EI:m/z=316M+;m/z=260[M−tBu]+;m/z=243[M−OtBu]+;m/z=199[243−CONH2]+;m/z=57:[tBu]+基準ピーク。
【0088】
4−tert−ブチルオキシカルボニルアミノ−3−(4−ニトロフェニル)−1H−ピロール−2−カルボキサミドは以下の方法で調製することができる。
【0089】
15cm3のアセトニトリルに懸濁させた0.45g(1.635mmol)の5−カルバモイル−4−(4−ニトロフェニル)−1H−ピロール−3−カルボン酸に、5℃の領域内の温度、アルゴン雰囲気下で、0.241cm3のトリエチルアミン、次いで0.370cm3のジフェノキシホスホリルアジドを添加する。この反応媒体を20℃の領域内の温度に30分にわたって温めた後、60℃の領域内の温度で2.5時間加熱する。反応混合物を減圧下(2.7kPa)で乾燥するまで濃縮して褐色油を得、これを25cm3のtert−ブタノールに取る。60℃の領域内の温度で2時間攪拌した後、反応混合物を減圧下(2.7kPa)で乾燥するまでの濃縮して0.56gの黄土色の固体を得、これをフラッシュクロマトグラフィー[溶離液:ジクロロメタン/メタノール/アセトニトリル(体積基準で96/2/2)]によって精製する。これらの画分を減圧下で濃縮した後、0.331gの4−tert−ブチルオキシカルボニルアミノ−3−(4−ニトロフェニル)−1H−ピロール−2−カルボキサミドが黄色固体の形態で得られる;1H NMR(400MHz、DMSO d6、ppmでのδ);EI:m/z=346M+;m/z=290[M−tBu]+;m/z=273[M−OtBu]+;m/z=229[273−CONH2]+;m/z=57[tBu]+基準ピーク。
【0090】
5−カルバモイル−4−(4−ニトロフェニル)−1H−ピロール−3−カルボン酸は以下の方法で調製することができる。
【0091】
33.6cm3(0.614mol)の濃硫酸中に2.8g(9.232mmol)のエチル5−カルバモイル−4−(4−ニトロフェニル)−1H−ピロール−3−カルボキシレートの溶液を80℃の領域内の温度で2時間加熱する。この反応混合物を350cm3の氷水に徐々に、攪拌しながら注ぎ入れる。30分間攪拌した後、反応混合物をNo3焼結漏斗を通して濾過する。固体を100cm3の氷水で4回洗浄した後、減圧下(2.7kPa)、45℃の領域内の温度で24時間乾燥させ、2.25gの5−カルバモイル−4−(4−ニトロフェニル)−1H−ピロール−3−カルボン酸をベージュ色の固体として得る;ES+:m/z=276:[M+H]+;ES−:m/z=274:[M−H]−。
【0092】
エチル5−カルバモイル−4−(4−ニトロフェニル)−1H−ピロール−3−カルボキシレートは以下の方法で調製することができる。
【0093】
300cm3のジクロロメタンに懸濁させた18g(69.16mmol)のエチル4−(4−ニトロフェニル)−1H−ピロール−3−カルボキシレートに、−24℃の領域内の温度、アルゴン雰囲気下で、100cm3のジクロロメタンに溶解した8.1cm3(91.29mmol)のクロロスルホニルイソシアネートを添加する。−24℃の領域内の温度で30分間攪拌した後、反応媒体を20℃の領域内の温度に2時間にわたって温める。ガラスロッドを用いて結晶化を開始した後、反応混合物を20℃の領域内の温度で30分間攪拌する。次に、反応混合物を5℃の領域内の温度に冷却した後、No3焼結漏斗を通して濾過する。固体を40cm3のジクロロメタンで3回洗浄した後、減圧下(2.7kPa)、40℃の領域内の温度で3時間乾燥させる。その後、固体を500cm3の水に懸濁させる;次に、生じる混合物を40℃の領域内の温度で3時間加熱し、次いで5℃の領域内の温度で1時間冷却した後、No3焼結漏斗を通して濾過する。固体を50cm3の水で2回および30cm3の石油エーテルで2回連続して洗浄した後、減圧下(2.7kPa)、40℃の領域内の温度で16時間乾燥させ、15.4gのエチル5−カルバモイル−4−(4−ニトロフェニル)−1H−ピロール−3−カルボキシレートをベージュ色の固体の形態で得る;EI:m/z=303:M+;m/z=274[M−CH2CH3]+;m/z=258[M−OCH2CH3]+;m/z= 241[258−OH]+基準ピーク。
【0094】
エチル4−(4−ニトロフェニル)−1H−ピロール−3−カルボキシレートは以下の方法で調製することができる。
【0095】
20cm3のジエチルエーテル中に0.512g(12.8mmol)の、鉱油中60%の水素化ナトリウムの懸濁液に、滴下により、20℃の領域内の温度、アルゴン雰囲気下で、18cm3のジメチルスルホキシドおよび36cm3のジエチルエーテルの混合液に溶解した2.212g(10mmol)のエチル4−ニトロシンナメートおよび1.991g(10.2mmol)のトシルメチルイソシアネートの混合液を添加する。還流温度で1時間攪拌した後、反応混合物を70cm3の水、20cm3の飽和塩化ナトリウム水溶液および100cm3の酢酸エチルの混合液に取る。有機相を50cm3のジエチルエーテルおよび2×75cm3のジクロロメタンで抽出する。全ての有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥させて濾過し、減圧下(2.7kPa)で乾燥するまで濃縮して黒色油を得、これを75cm3の水および50cm3の酢酸エチルの混合液に取る。水相を50cm3の酢酸エチルで2回抽出する。全ての有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥させて濾過し、減圧下(2.7kPa)で乾燥するまで濃縮して2.82gの黒色固体を得、これをフラッシュクロマトグラフィー[溶離液:シクロヘキサン/酢酸エチル(体積基準で3/2)]によって精製する。これらの画分を減圧下で濃縮した後、1.48gのオレンジ色の固体が得られ、この生成物をフラッシュクロマトグラフィー[溶離液:ジクロロメタン]によって精製する。これらの画分を減圧下で濃縮した後、0.78gのエチル4−(4−ニトロフェニル)−1H−ピロール−3−カルボキシレートが黄色固体の形態で得られる;IE:m/z=260(M+)基準ピーク、m/z=215(M−C2H5O+)、m/z=169(215−NO2)。
【実施例3】
【0096】
【化12】
【0097】
4−アミノ−3−{4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−2−カルボキサミド塩酸塩
1cm3のジオキサンに懸濁させた0.15g(0.288mmol)の4−tert−ブチルオキシカルボニルアミノ−3−{4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−2−カルボキサミドに、20℃の領域内の温度で、0.72cm3の塩化水素の4Nジオキサン溶液を添加する。20℃の領域内の温度で5時間攪拌した後、反応混合物を減圧下(2.7kPa)で乾燥するまで濃縮して残滓を得、これをフラッシュクロマトグラフィー[溶離液:ジクロロメタン/メタノール/アセトニトリル(体積基準で90/5/5から80/10/10までの勾配)]によって精製する。これらの画分を減圧下で濃縮した後、85mgの黄色固体が得られ、次に、これを4cm3のペンタン中で16時間攪拌する。No3焼結漏斗を通して濾過した後、固体を1cm3のペンタンで2回洗浄し、次に減圧下(2.7kPa)、40℃の領域内の温度で4時間乾燥させて47mgの4−アミノ−3−{4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)−ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−2−カルボキサミド塩酸塩を、約174℃で溶融する、黄色固体の形態で得る;1H NMR(400MHz、DMSO d6、ppmでのδ)5.30から8.00(非常に広いm、2H);6.34(d、J=2.5Hz、1H);7.27(d、J=8.5Hz、2H);7.39(m、1H);7.50(部分的にマスクされたm、1H);7.53(d、J=8.5Hz、2H);8.63(広いd、J=7.0Hz、1H);8.96(広いs、1H);9.29(s、1H);10.7(広いs、1H);ES+:m/z=422:[M+H]+;ES−:m/z=420:[M−H]−。
【0098】
4−tert−ブチルオキシカルボニルアミノ−3−{4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]−フェニル}−1H−ピロール−2−カルボキサミドは実施例2に記載される通りに調製することができる。
【実施例4】
【0099】
【化13】
【0100】
4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]−3−{4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロ−メチルフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−2−カルボキサミド
10cm3のテトラヒドロフランに溶解した0.107g(0.254mmol)の4−アミノ−3−{4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)−ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−2−カルボキサミド塩酸塩に、20℃の領域内の温度、アルゴン雰囲気下で、0.037cm3の2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニルイソシアネートおよび0.035cm3のトリエチルアミンを添加する。20℃の領域内の温度で1時間攪拌した後、反応混合物を10cm3の酢酸エチルで希釈し、次に15cm3の水で2回および15cm3の飽和塩化ナトリウム水溶液で連続的に洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させて濾過し、減圧下(2.7kPa)で乾燥するまで濃縮して0.27gの黄色固体を得、これをフラッシュクロマトグラフィー[溶離液:シクロヘキサン/酢酸エチル(体積基準で7/3)、次いでジクロロメタン/メタノール/アセトニトリル(体積基準で90/5/5)]によって精製する。これらの画分を減圧下で濃縮した後、0.079gの4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロ−メチルフェニル)ウレイド]−3−{4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−2−カルボキサミドが、186から190℃で溶融する、白色固体の形態で得られる;1H NMR(400MHz、DMSO d6、ppmでのδ)5.62(非常に広いm、1H);7.02(非常に広いm、1H);7.24(d、J=3.0Hz、1H);7.30(d、J=8.5Hz、2H);7.32(部分的にマスクされたm、1H);7.39(m、1H);7.42(dd、J=8.5および11.5Hz、1H);7.51(dd、J=8.5および11.5Hz、1H);7.61(d、J=8.5Hz、2H);8.05(s、1H);8.64(m、2H);9.06(広いs、1H);9.12(広いs、1H);9.45(広いs、1H);11.3(広いs、1H);ES+:m/z=627:[M+H]+。
【0101】
4−アミノ−3−{4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−2−カルボキサミド塩酸塩は実施例3に記載される通りに調製することができる。
【実施例5】
【0102】
【化14】
【0103】
4−アセチルアミノ−3−{4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−2−カルボキサミド
4.5cm3のテトラヒドロフランに溶解した0.15g(0.328mmol)の4−アミノ−3−{4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)−ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−2−カルボキサミド塩酸塩に、20℃の領域内の温度、アルゴン雰囲気下で、0.023cm3の塩化アセチル、0.091cm3のトリエチルアミンおよび8mgの4−ジメチルアミノピリジンを添加する。20℃の領域内の温度で16時間攪拌した後、反応混合物を15cm3のジクロロメタンで希釈し、次に10cm3の飽和塩化ナトリウム水溶液で2回洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させて濾過し、減圧下(2.7kPa)で乾燥するまで濃縮して固体を得、これを熱しながら5cm3のジクロロメタンから再結晶化する。再結晶化固体をNo3焼結漏斗を通して濾別し、3cm3のジクロロメタンで2回洗浄した後、減圧下(2.7kPa)、40℃の領域内の温度で5時間乾燥させて0.084gの4−アセチルアミノ−3−{4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−2−カルボキサミドを、228.5℃で溶融する、白色固体の形態で得る;ES+:m/z=464:[M+H]+。
【0104】
1H NMR(400MHz、DMSO d6、ppmでのδ)1.87(s、3H);5.62(広いm、1H);7.03(広いm、1H);7.10(d、J=3.0Hz、1H);7.25(d、J=8.5Hz、2H);7.39(m、1H);7.50(部分的にマスクされたm、1H);7.54(d、J=8.5Hz、2H);8.62(dd、J=2.5および7.5Hz、1H);8.70(s、1H);9.02(広いs、1H);9.36(広いs、1H);11.3(広いs、1H);
【0105】
4−アミノ−3−{4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−2−カルボキサミド塩酸塩は実施例3に記載される通りに調製することができる。
【実施例6】
【0106】
【化15】
【0107】
4−(2−ジメチルアミノアセチルアミノ)−3−{4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)−ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−2−カルボキサミド
4.5cm3のテトラヒドロフランに溶解した0.15g(0.328mmol)の4−アミノ−3−{4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)−ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−2−カルボキサミド塩酸塩に、20℃の領域内の温度、アルゴン雰囲気下で、0.052gの塩化ジメチルアミノアセチル塩酸塩、0.091cm3のトリエチルアミンおよび8mgの4−ジメチルアミノピリジンを添加する。20℃の領域内の温度で16時間攪拌した後、反応混合物を15cm3のジクロロメタンで希釈し、次に10cm3の飽和塩化ナトリウム水溶液で2回洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させて濾過し、減圧下(2.7kPa)で乾燥するまで濃縮して148mgのベージュ色の固体を得、これをフラッシュクロマトグラフィー[溶離液:ジクロロメタン/メタノール/アセトニトリル(体積基準で82/9/9)]によって精製する。これらの画分を減圧下で濃縮した後、0.107gの4−(2−ジメチルアミノアセチルアミノ)−3−{4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチル−フェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−2−カルボキサミドが、178℃で溶融する、黄色固体の形態で得られる;ES+:m/z=507:[M+H]+。
【0108】
1H NMR(400MHz、DMSO d6、ppmでのδ)2.14(s、6H);2.91(s、2H);5.79(広いm、1H);7.06(広いm、1H);7.25から7.31(m、3H);7.39(m、1H);7.50(m、1H);7.58(d、J=8.5Hz、2H);8.61(m、1H);8.68(s、1H);9.11(広いs、1H);9.49(広いs、1H);11.35(広いs、1H);
【0109】
4−アミノ−3−{4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−2−カルボキサミド塩酸塩は実施例3に記載される通りに調製することができる。
【実施例7】
【0110】
【化16】
【0111】
4−ベンゾイルアミノ−3−{4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−2−カルボキサミド
4.5cm3のテトラヒドロフランに溶解した0.15g(0.328mmol)の4−アミノ−3−{4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチル−フェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−2−カルボキサミド塩酸塩に、20℃の領域内の温度、アルゴン雰囲気下で、0.038cm3の塩化ベンゾイルおよび0.091cm3のトリエチルアミンを添加する。20℃の領域内の温度で4時間攪拌した後、反応混合物を15cm3のジクロロメタンで希釈し、次に10cm3の飽和塩化ナトリウム水溶液で2回洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させて濾過し、減圧下(2.7kPa)で濃縮して固体を得、これを熱しながら5cm3のメタノール中で再結晶化する。再結晶化固体をNo3焼結漏斗を通して濾過し、2cm3のメタノールで2回洗浄した後、減圧下(2.7kPa)、35℃の領域内の温度で5時間乾燥させ、0.075gの4−ベンゾイルアミノ−3−{4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)−ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−2−カルボキサミドを、239.7℃で溶融する、白色固体の形態で得る;ES+:m/z=526:[M+H]+。
【0112】
4−アミノ−3−{4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−2−カルボキサミド塩酸塩は実施例3に記載される通りに調製することができる。
【実施例8】
【0113】
【化17】
【0114】
4−ニコチノイルアミノ−3−{4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−2−カルボキサミド
4.5cm3のテトラヒドロフランに溶解した0.15g(0.328mmol)の4−アミノ−3−{4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)−ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−2−カルボキサミド塩酸塩に、20℃の領域内の温度、アルゴン雰囲気下で、0.058gの塩化ニコチニル塩酸塩、0.091cm3のトリエチルアミンおよび8mgの4−ジメチルアミノピリジンを添加する。還流温度で16時間攪拌した後、反応混合物を15cm3のジクロロメタンで希釈し、次に10cm3の飽和塩化ナトリウム水溶液で2回洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させて濾過し、減圧下(2.7kPa)で乾燥するまで濃縮して148mgのベージュ色の固体を得、これをフラッシュクロマトグラフィー[溶離液:ジクロロメタン/メタノール/アセトニトリル(体積基準で82/9/9)]によって精製する。これらの画分を減圧下で濃縮した後、0.01gの4−ニコチノイル−アミノ−3−{4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−2−カルボキサミドが黄色固体の形態で得られる;ES+:m/z=527:[M+H]+。
【0115】
4−アミノ−3−{4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−2−カルボキサミド塩酸塩は実施例3に記載される通りに調製することができる。
【実施例9】
【0116】
【化18】
【0117】
エチル5−カルバモイル−4−{4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−3−カルボキシレート
30cm3のテトラヒドロフランに溶解した0.23g(0.842mmol)のエチル5−カルバモイル−4−(4−アミノフェニル)−1H−ピロール−3−カルボキシレートに、20℃の領域内の温度、アルゴン雰囲気下で、0.122cm3(0.842mmol)の2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニルイソシアネートを添加する。20℃の領域内の温度で2時間攪拌した後、反応混合物を40cm3の酢酸エチルで希釈し、次に2×30cm3の水および30cm3の飽和塩化ナトリウム水溶液で連続的に洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させて濾過し、減圧下(2.7kPa)で乾燥するまで濃縮して0.431gの黄色固体を得、これをフラッシュクロマトグラフィー[溶離液:ジクロロメタン/メタノール/アセトニトリル(体積基準で94/3/3)]によって精製する。これらの画分を減圧下で濃縮した後、0.345gの黄色固体が得られ、次にこれを5cm3のジクロロメタン中で1時間攪拌する。No.3焼結漏斗を通して濾過した後、固体を3cm3のジクロロメタンで2回洗浄し、次に減圧下(2.7kPa)、30℃の領域内の温度で4時間乾燥させ、0.333gのエチル5−カルバモイル−4−{4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−3−カルボキシレートを、179℃で溶融する、黄色固体の形態で得る;1H NMR(400MHz、DMSO d6、ppmでのδ)1.05(t、J=7.0Hz、3H);3.99(q、J=7.0Hz、2H);5.45(広いm、1H);7.22(d、J=8.5Hz、2H);7.25(部分的にマスクされたm、1H);7.39(m、1H);7.47(s、1H);7.49(部分的にマスクされたm、1H);7.51(d、J=8.5Hz、2H);8.62(dd、J=2.5および7.5Hz、1H);9.01(広いs、1H);9.36(s、1H);12.1(広いs、1H);ES+:m/z=479:[M+H]+;ES−:m/z=477:[M−H]−。
【0118】
エチル5−カルバモイル−4−(4−アミノフェニル)−1H−ピロール−3−カルボキシレートは以下の方法で調製することができる。
【0119】
140cm3のメタノール中に0.204g(1.912mmol)の10%パラジウム付着木炭の懸濁液に、20℃の領域内の温度で、2.5g(8.243mmol)のエチル5−カルバモイル−4−(4−ニトロフェニル)−1H−ピロール−3−カルボキシレートを添加する。オートクレーブ内、4バールの水素の下、35℃の領域内の温度で4時間水素化した後、反応混合物を濾過する;次に、触媒を20cm3のメタノールで2回すすいだ後、濾液を減圧下(2.7kPa)で乾燥するまで濃縮して残滓を得、これを上記と同じ条件下での水素化反応において2回目として用いる。上述のものに類似する後処理の後、1.93gのエチル5−カルバモイル−4−(4−アミノフェニル)−1H−ピロール−3−カルボキシレートが黄色固体の形態で得られる;EI:m/z=273:M+基準ピーク;m/z=256[M−NH3]+;m/z=228[M−CONH3]+。
【0120】
エチル5−カルバモイル−4−(4−ニトロフェニル)−1H−ピロール−3−カルボキシレートは実施例2に記載される通りに調製することができる。
【0121】
実施例10から37の生成物は、実施例9からの類推により、エチル5−カルバモイル−4−(4−アミノフェニル)−1H−ピロール−3−カルボキシレートおよび対応するアリールイソシアネートで出発して調製することができる。
【実施例10】
【0122】
【化19】
【0123】
エチル5−カルバモイル−4−{4−[3−(2−フルオロフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−3−カルボキシレート
ES+:m/z=411[M+H]+。
【実施例11】
【0124】
【化20】
【0125】
エチル5−カルバモイル−4−{4−[3−(2−メトキシフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−3−カルボキシレート
ES+:m/z=423[M+H]+。
【実施例12】
【0126】
【化21】
【0127】
エチル5−カルバモイル−4−{4−[3−(2−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−3−カルボキシレート
ES+:m/z=461[M+H]+。
【実施例13】
【0128】
【化22】
【0129】
エチル5−カルバモイル−4−[4−(3−o−トリルウレイド)フェニル]−1H−ピロール−3−カルボキシレート
ES+:m/z=407[M+H]+。
【実施例14】
【0130】
【化23】
【0131】
エチル5−カルバモイル−4−{4−[3−(3−フルオロフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−3−カルボキシレート
ES+:m/z=411[M+H]+。
【実施例15】
【0132】
【化24】
【0133】
エチル5−カルバモイル−4−{4−[3−(3−メトキシフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−3−カルボキシレート
ES+:m/z=423[M+H]+。
【実施例16】
【0134】
【化25】
【0135】
エチル5−カルバモイル−4−{4−[3−(3−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−3−カルボキシレート
ES+:m/z=461[M+H]+。
【実施例17】
【0136】
【化26】
【0137】
エチル5−カルバモイル−4−[4−(3−m−トリルウレイド)フェニル]−1H−ピロール−3−カルボキシレート
ES+:m/z=407[M+H]+。
【実施例18】
【0138】
【化27】
【0139】
エチル5−カルバモイル−4−{4−[3−(4−フルオロフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−3−カルボキシレート
ES+:m/z=411[M+H]+。
【実施例19】
【0140】
【化28】
【0141】
エチル5−カルバモイル−4−{4−[3−(4−メトキシフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−3−カルボキシレート
ES+:m/z=423[M+H]+。
【実施例20】
【0142】
【化29】
【0143】
エチル5−カルバモイル−4−{4−[3−(4−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−3−カルボキシレート
ES+:m/z=461[M+H]+。
【実施例21】
【0144】
【化30】
【0145】
エチル5−カルバモイル−4−[4−(3−p−トリルウレイド)フェニル]−1H−ピロール−3−カルボキシレート
ES+:m/z=407[M+H]+。
【実施例22】
【0146】
【化31】
【0147】
エチル5−カルバモイル−4−{4−[3−(4−クロロ−3−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−3−カルボキシレート
ES+:m/z=495[M+H]+。
【実施例23】
【0148】
【化32】
【0149】
エチル5−カルバモイル−4−{4−[3−(2−クロロ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−3−カルボキシレート
ES+:m/z=495[M+H]+。
【実施例24】
【0150】
【化33】
【0151】
エチル5−カルバモイル−4−{4−[3−(2−フルオロ−3−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−3−カルボキシレート
ES+:m/z=479[M+H]+。
【実施例25】
【0152】
【化34】
【0153】
エチル5−カルバモイル−4−{4−[3−(4−フルオロ−3−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−3−カルボキシレート
ES+:m/z=479[M+H]+。
【実施例26】
【0154】
【化35】
【0155】
エチル5−カルバモイル−4−{4−[3−(3−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−3−カルボキシレート
ES+:m/z=479[M+H]+。
【実施例27】
【0156】
【化36】
【0157】
エチル5−カルバモイル−4−{4−[3−(4−メチル−3−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−3−カルボキシレート
ES+:m/z=475[M+H]+。
【実施例28】
【0158】
【化37】
【0159】
エチル5−カルバモイル−4−{4−[3−(4−トリフルオロメトキシフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−3−カルボキシレート
ES+:m/z=477[M+H]+。
【実施例29】
【0160】
【化38】
【0161】
エチル5−カルバモイル−4−{4−[3−(4−ジフルオロメトキシフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−3−カルボキシレート
ES+:m/z=459[M+H]+。
【実施例30】
【0162】
【化39】
【0163】
エチル5−カルバモイル−4−{4−[3−(3,4−ジメチルフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−3−カルボキシレート
ES+:m/z=421[M+H]+。
【実施例31】
【0164】
【化40】
【0165】
エチル5−カルバモイル−4−{4−[3−(3,4−ジメトキシフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−3−カルボキシレート
ES+:m/z=453[M+H]+。
【実施例32】
【0166】
【化41】
【0167】
エチル5−カルバモイル−4−{4−[3−(3,5−ジメトキシフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−3−カルボキシレート
ES+:m/z=453[M+H]+。
【実施例33】
【0168】
【化42】
【0169】
エチル5−カルバモイル−4−{4−[3−(2,5−ジメチルフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−3−カルボキシレート
ES+:m/z=421[M+H]+。
【実施例34】
【0170】
【化43】
【0171】
エチル5−カルバモイル−4−{4−[3−(2−メトキシ−5−メチルフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−3−カルボキシレート
ES+:m/z=437[M+H]+。
【実施例35】
【0172】
【化44】
【0173】
エチル5−カルバモイル−4−{4−[3−(2,5−ジメトキシフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−3−カルボキシレート
ES+:m/z=453[M+H]+。
【実施例36】
【0174】
【化45】
【0175】
エチル5−カルバモイル−4−{4−[3−(3−クロロ−4−ジフルオロメトキシフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−3−カルボキシレート
ES+:m/z=493[M+H]+。
【実施例37】
【0176】
【化46】
【0177】
エチル5−カルバモイル−4−{4−[3−(3,5−ジメチルフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−3−カルボキシレート
ES+:m/z=421[M+H]+。
【実施例38】
【0178】
【化47】
【0179】
5−カルバモイル−4−{4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−3−カルボン酸
18cm3のテトラヒドロフランに溶解した0.14g(0.497mmol)の5−カルバモイル−4−(4−アミノフェニル)−1H−ピロール−3−カルボン酸塩酸塩に、20℃の領域内の温度、アルゴン雰囲気下で、0.072cm3(0.497mmol)の2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニルイソシアネートおよび0.07cm3(0.497mmol)のトリエチルアミンを添加する。20℃の領域内の温度で5時間攪拌した後、反応混合物を減圧下(2.7kPa)で乾燥するまで濃縮して残滓を得、これをフラッシュクロマトグラフィー[溶離液:ジクロロメタン/メタノール/アセトニトリル(体積基準で90/5/5から80/10/10までの勾配)]によって精製する。これらの画分を減圧下で濃縮した後、固体が得られ、次にこれを5cm3のペンタン中で3時間攪拌する。No.3焼結漏斗を通して濾過した後、固体を1cm3のペンタンで2回洗浄し、次に減圧下(2.7kPa)、30℃の領域内の温度で15時間乾燥させ、0.105gの5−カルバモイル−4−{4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]−フェニル}−1H−ピロール−3−カルボン酸を、194℃で溶融する、黄色固体の形態で得る;1H NMR(400MHz、DMSO d6、ppmでのδ):5.37(広いm、1H);7.23(d、J=8.5Hz、2H);7.23(マスクされたm、1H);7.39(m、1H);7.42(d、J=3.0Hz、1H);7.49(d、J=8.5Hz、2H);7.50(部分的にマスクされたm、1H);8.64(dd、J=2.5および7.5Hz、1H);8.97(d、J=2.0Hz、1H);9.35(s、1H);11.6(広いm、1H);12.05(広いs、1H);ES+:m/z=451:[M+H]+;ES−:m/z=449:[M−H]−。
【0180】
5−カルバモイル−4−(4−アミノフェニル)−1H−ピロール−3−カルボン酸塩酸塩は以下の方法で調製することができる。
【0181】
20cm3のメタノール中に0.135g(0.126mmol)の10%パラジウム付着木炭の懸濁液に、20℃の領域内の温度で、0.15g(0.545mmol)の5−カルバモイル−4−(4−ニトロフェニル)−1H−ピロール−3−カルボン酸を添加する。オートクレーブ内、3バールの水素の下、30℃の領域内の温度で3時間水素化した後、反応混合物を5cm3の塩化水素の4Nジオキサン溶液に取って濾過する。触媒を2cm3の塩化水素の4Nジオキサン溶液で2回すすいだ後、濾液を減圧下(2.7kPa)で乾燥するまで濃縮し、0.141gの5−カルバモイル−4−(4−アミノフェニル)−1H−ピロール−3−カルボン酸塩酸塩を黄色固体の形態で得る;ES+:m/z=246:[M+H]+
【0182】
5−カルバモイル−4−(4−ニトロフェニル)−1H−ピロール−3−カルボン酸は実施例2に記載される通りに調製することができる。
【実施例39】
【0183】
【化48】
【0184】
4−(2,4−ジメトキシベンジルアミノ)カルボニル−3−{4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチル−フェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−2−カルボキサミド
10cm3のトルエンに溶解した0.321cm3(2.09mmol)の2,4−ジメトキシベンジルアミンに、20℃の領域内の温度、アルゴン雰囲気下で、1.36cm3(2.717mmol)のトリメチルアルミニウムの2Mトルエン溶液、次いで0.5g(1.045mmol)のエチル5−カルバモイル−4−{4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−3−カルボキシレートを添加する。60℃の領域内の温度で16時間攪拌した後、反応混合物を50cm3の酢酸エチルで希釈し、次に2×30cm3の飽和塩化アンモニウム溶液および2×25cm3の水で連続的に洗浄する。得られた有機相を無水硫酸マグネシウムで乾燥させて濾過し、減圧下(2.7kPa)で乾燥するまで濃縮して0.52gの黄色固体を得、これをフラッシュクロマトグラフィー[溶離液:ジクロロメタン/メタノール/アセトニトリル(体積基準で90/5/5)]によって精製する。これらの画分を減圧下で濃縮した後、0.170gの4−(2,4−ジメトキシベンジルアミノ)カルボニル−3−{4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチル−フェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−2−カルボキサミドが、260℃を上回る温度で溶融する、黄色固体の形態で得られる;1H NMR(400MHz、DMSO d6、ppmでのδ):3.68(s、3H);3.70(s、3H);4.12(d、J=6.0Hz、2H);5.34(広いm、1H);6.40(dd、J=2.5および8.5Hz、1H);6.46(d、J=2.5Hz、1H);6.86(d、J=8.5Hz、1H);6.99(t、J=6.0Hz、1H);7.17(広いm、1H);7.23(d、J=8.5Hz、2H);7.39(m、1H);7.43(d、J=2.5Hz、1H);7.50(部分的にマスクされたm、1H);7.51(d、J=8.5Hz、2H);8.64(dd、J=2.5および7.5Hz、1H);9.00(広いs、1H);9.36(広いs、1H);11.85(広いs、1H);ES+:m/z=600:[M+H]+。
【0185】
エチル5−カルバモイル−4−{4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−3−カルボキシレートは実施例9に記載される通りに調製することができる。
【実施例40】
【0186】
【化49】
【0187】
3−{4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−2,4−ジカルボキサミド
3cm3のトルエンに溶解した0.15g(0.25mmol)の4−(2,4−ジメトキシベンジルアミノ)カルボニル−3−{4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−2−カルボキサミドに、20℃の領域内の温度、アルゴン雰囲気下で、0.108gのp−トルエンスルホン酸一水和物を添加する。65℃の領域内の温度で48時間攪拌した後、反応混合物を0.25cm3のメタノールで希釈し、次に1N水酸化ナトリウム水溶液を添加することによってpHを12から13の値に調整する。この反応媒体を15cm3の酢酸エチルで3回抽出する。有機相を20cm3の水および20cm3の飽和塩化ナトリウム水溶液で連続的に洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥させて濾過し、減圧下(2.7kPa)で乾燥するまで濃縮して0.175gの黄色固体を得、これをフラッシュクロマトグラフィー[溶離液:ジクロロメタン/メタノール/アセトニトリル(体積基準で90/5/5)]によって精製する。これらの画分を減圧下で濃縮した後、0.047gの3−{4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−2,4−ジカルボキサミドが、196℃で溶融する、白色固体の形態で得られる;1H NMR(400MHz、DMSO d6、ppmでのδ):5.32(広いm、1H);6.41から6.77(広いm、2H);7.15(広いm、1H);7.24(d、J=8.5Hz、2H);7.39(m、1H);7.45(広いs、1H);7.50(部分的にマスクされたm、1H);7.52(d、J=8.5Hz、2H);8.62(dd、J=2.0および7.5Hz、1H);9.11(広いs、1H);9.46(広いs、1H);11.85(広いs、1H);ES+:m/z=450:[M+H]+。
【0188】
4−(2,4−ジメトキシベンジルアミノ)カルボニル−3−{4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチル−フェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−2−カルボキサミドは実施例39に記載される通りに調製することができる。
【実施例41】
【0189】
【化50】
【0190】
3−{4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]フェニル}−4−(4−メチルピペラジン−1−カルボニル)−1H−ピロール−2−カルボキサミド
このプロセスは実施例39に記載されるものに類似するが、N−メチルピペラジンおよびエチル5−カルバモイル−4−{4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−3−カルボキシレートで出発する方法で行う。類似の後処理の後、3−{4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]フェニル}−4−(4−メチルピペラジン−1−カルボニル)−1H−ピロール−2−カルボキサミドが得られる;ES+:m/z=533[M+H]+。
【0191】
エチル5−カルバモイル−4−{4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−3−カルボキシレートは実施例9に記載される通りに調製することができる。
【実施例42】
【0192】
【化51】
【0193】
3−{4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]フェニル}−4−(ピロリジン−1−カルボニル)−1H−ピロール−2−カルボキサミド
このプロセスは実施例39に記載されるものに類似するが、ピロリジンおよびエチル5−カルバモイル−4−{4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−3−カルボキシレートで出発する方法で行う。類似の後処理の後、3−{4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]フェニル}−4−(ピロリジン−1−カルボニル)−1H−ピロール−2−カルボキサミドが得られる;ES+:m/z=504[M+H]+。
【0194】
エチル5−カルバモイル−4−{4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−3−カルボキシレートは実施例9に記載される通りに調製することができる。
【実施例43】
【0195】
【化52】
【0196】
2−ジメチルアミノエチル5−カルバモイル−4−{4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)−ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−3−カルボキシレート
4cm3のジメチルホルムアミドに溶解した0.12g(0.266mmol)のエチル5−カルバモイル−4−{4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−3−カルボキシレートに、20℃の領域内の温度、アルゴン雰囲気下で、0.06cm3の2−ジメチルアミノエタノール、0.085cm3のトリエチルアミン、112mgの1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩および80mgの1−ヒドロキシベンゾトリアゾール水和物を添加する。70℃の領域内の温度で3時間攪拌した後、反応混合物を40cm3の蒸留水に注ぎ入れ、次に20℃の領域内の温度で1時間攪拌する。この反応混合物をNo.3焼結漏斗を通して濾過し、固体を5cm3の水で2回洗浄した後、風乾して0.065gの白色固体を得、これをフラッシュクロマトグラフィー[溶離液:ジクロロメタン/メタノール/28%アンモニア水(体積基準で12/2.25/0.38)]によって精製する。これらの画分を減圧下で濃縮した後、0.04gの2−ジメチルアミノエチル5−カルバモイル−4−{4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)−ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−3−カルボキシレートが白色固体の形態で得られる;ES+:m/z=522[M+H]+。
【0197】
エチル5−カルバモイル−4−{4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−3−カルボキシレートは実施例9に記載される通りに調製することができる。
【実施例44】
【0198】
【化53】
【0199】
4−クロロ−3−{4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−2−カルボキサミド
2.7cm3のテトラヒドロフランに溶解した0.03g(0.127mmol)の4−クロロ−3−(4−アミノフェニル)−1H−ピロール−2−カルボキサミドに、20℃の領域内の温度、アルゴン雰囲気下で、0.019cm3(0.134mmol)の2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニルイソシアネートを添加する。20℃の領域内の温度で2時間攪拌した後、反応混合物を減圧下(2.7kPa)で乾燥するまで濃縮して残滓を得、これを4cm3のアセトニトリルから再結晶化する。No.3焼結漏斗を通して濾過した後、固体を2cm3のアセトニトリルで洗浄し、次に減圧下(2.7kPa)、45℃の領域内の温度で2時間乾燥させ、0.037gの4−クロロ−3−{4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)−ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−2−カルボキサミドを白色固体の形態で得る;1H NMR(400MHz、DMSO d6、ppmでのδ):5.83(広いm、1H);7.08(s、1H);7.18(広いm、1H);7.28(d、J=8.5Hz、2H);7.38(m、1H);7.50(部分的にマスクされたm、1H);7.55(d、J=8.5Hz、2H);8.62(dd、J=2.0および7.5Hz、1H);9.04(広いs、1H);9.39(広いs、1H);11.8(広いs、1H);ES+:m/z=441:[M+H]+;ES−:m/z=439:[M−H]−。
【0200】
4−クロロ−3−(4−アミノフェニル)−1H−ピロール−2−カルボキサミドは以下の方法で調製することができる。
【0201】
2.8cm3の酢酸に溶解した0.136g(0.512mmol)の4−クロロ−3−(4−ニトロフェニル)−1H−ピロール−2−カルボキサミドに、20℃の領域内の温度、アルゴン雰囲気下で、134mg(2.048mmol)の亜鉛粉末を添加する。20℃の領域内の温度で2時間攪拌した後、反応混合物を20cm3の酢酸エチルおよび15cm3の水で希釈し、次に1N水酸化ナトリウム水溶液を添加することによってpHを8から9の値に調整する。水相を15cm3の酢酸エチルで2回抽出する。合わせた有機相を無水硫酸マグネシウムで乾燥させて濾過し、減圧下(2.7kPa)で乾燥するまで濃縮して0.145gのオレンジ色の固体を得、これをフラッシュクロマトグラフィー[溶離液:ジクロロメタン/メタノール/アセトニトリル(体積基準で90/5/5)]によって精製する。これらの画分を減圧下で濃縮した後、0.03gの4−クロロ−3−(4−アミノフェニル)−1H−ピロール−2−カルボキサミドがベージュ色の固体の形態で得られる;EI:m/z=235:M+;m/z=218[M−NH2]+;m/z=155[M−Cl−CONH3]+;m/z=44[CONH2]+基準ピーク。
【0202】
4−クロロ−3−(4−ニトロフェニル)−1H−ピロール−2−カルボキサミドおよび5−クロロ−3−(4−ニトロフェニル)−1H−ピロール−2−カルボキサミドは以下の方法で得ることができる。
【0203】
13.7cm3のアセトニトリルに溶解した0.495g(2.141mmol)の3−(4−ニトロフェニル)−1H−ピロール−2−カルボキサミドに、20℃の領域内の温度、アルゴン雰囲気下で、286mg(1.868mmol)のN−クロロ−スクシンイミド粉末を添加する。65℃の領域内の温度で16時間攪拌した後、反応混合物を40cm3の酢酸エチルで希釈し、次いで3×20cm3の水および20cm3の飽和塩化ナトリウム水溶液で連続的に洗浄する。次に、生じる有機相を無水硫酸マグネシウムで乾燥させて濾過し、減圧下(2.7kPa)で乾燥するまで濃縮して0.45gの赤色固体を得、これをフラッシュクロマトグラフィー[溶離液:ジクロロメタン/メタノール/アセトニトリル(体積基準で98/1/1)]によって精製する。これらの画分を減圧下で濃縮した後、0.3gの4−クロロ−3−(4−ニトロフェニル)−1H−ピロール−2−カルボキサミドおよび5−クロロ−3−(4−ニトロフェニル)−1H−ピロール−2−カルボキサミドの、55/45のそれぞれの割合の、混合物がオレンジ色の固体の形態で得られ、これを分離用LC−MS HPLCによって精製する。
【0204】
【表1】
【0205】
【表2】
【0206】
2種類の異性体はクロマトグラフィーによって分離する。
【0207】
【表3】
【0208】
化学純度
【0209】
【表4】
【0210】
分析対照、逆相HPLC純度:
【0211】
【表5】
【0212】
【表6】
【0213】
このようにして、0.136gの4−クロロ−3−(4−ニトロフェニル)−1H−ピロール−2−カルボキサミドが黄色固体の形態で得られる;EI:m/z=265:M+基準ピーク;m/z=248[M−NH3]+;m/z=218[248−NO]+。
【0214】
および0.120mgの5−クロロ−3−(4−ニトロフェニル)−1H−ピロール−2−カルボキサミドが黄色固体の形態で得られる;EI:m/z=265:M+基準ピーク;m/z=248[M−NH3]+;m/z=218[248−NO]+。
【0215】
3−(4−ニトロフェニル)−1H−ピロール−2−カルボキサミドは以下の方法で調製することができる。
【0216】
55cm3のトルエンに溶解した1.96g(5.139mmol)の2−(2,4−ジメトキシベンジルアミノ)カルボニル−3−(4−ニトロフェニル)−1H−ピロールに、20℃の領域内の温度、アルゴン雰囲気下で、2.224g(11.69mmol)のp−トルエンスルホン酸一水和物を添加する。65℃の領域内の温度で4.5時間攪拌した後、反応混合物を70cm3の酢酸エチルで希釈し、次に3×50cm3の水および50cm3の飽和塩化ナトリウム水溶液で連続的に洗浄する。生じる有機相を無水硫酸マグネシウムで乾燥させて濾過し、減圧下(2.7kPa)で乾燥するまで濃縮して黄色固体を得、次にこれを15cm3のアセトニトリル中で16時間攪拌する。No.3焼結漏斗を通して濾過した後、固体を4cm3の氷冷アセトニトリルで2回洗浄し、次いで減圧下(2.7kPa)、35℃の領域内の温度で5時間乾燥させ、0.5gの3−(4−ニトロフェニル)−1H−ピロール−2−カルボキサミドを黄土色の固体の形態で得る;EI:m/z=231:M+基準ピーク;m/z=214[M−NH3]+;m/z=184[M−HNO2]+。
【0217】
2−(2,4−ジメトキシベンジルアミノ)カルボニル−3−(4−ニトロフェニル)−1H−ピロールは以下の方法で調製することができる。
【0218】
65cm3のトルエンに溶解した2.435cm3(15.84mmol)の2,4−ジメトキシベンジルアミンに、20℃の領域内の温度、アルゴン雰囲気下で、10.3cm3(20.59mmol)のトリメチルアルミニウムの2Mトルエン溶液、次いで1.95g(7.92mmol)のメチル3−(4−ニトロフェニル)−1H−ピロール−2−カルボキシレートを添加する。20℃の領域内の温度で1時間、次いで60℃の領域内の温度で16時間攪拌した後、反応混合物を170cm3の酢酸エチルで希釈する。生じる溶液を3×70cm3の飽和塩化アンモニウム水溶液および2×50cm3の水で連続的に洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥させて濾過し、減圧下(2.7kPa)で乾燥するまで濃縮して黄色固体を得、次にこれを20cm3のアセトニトリル中、5℃の領域内の温度で30分間攪拌する。No.3焼結漏斗を通して濾過した後、固体を10cm3の氷冷アセトニトリルで洗浄し、次いで減圧下(2.7kPa)、35℃の領域内の温度で3時間乾燥させ、1.96gの2−(2,4−ジメトキシベンジルアミノ)カルボニル−3−(4−ニトロフェニル)−1H−ピロールを黄色固体の形態で得る;ES+:m/z=382:[M+H]+;ES−:m/z=380:[M−H]−。
【0219】
メチル3−(4−ニトロフェニル)−1H−ピロール−2−カルボキシレートは実施例1に記載される通りに調製することができる。
【実施例45】
【0220】
【化54】
【0221】
5−クロロ−3−{4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−2−カルボキサミド
5cm3のテトラヒドロフランに溶解した0.055g(0.233mmol)の5−クロロ−3−(4−アミノフェニル)−1H−ピロール−2−カルボキサミドに、20℃の領域内の温度、アルゴン雰囲気下で、0.035cm3(0.245mmol)の2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニルイソシアネートを添加する。20℃の領域内の温度で2時間攪拌した後、反応混合物を減圧下(2.7kPa)で乾燥するまで濃縮して残滓を得、これを4cm3のアセトニトリルから再結晶化する。No.3焼結漏斗を通して濾過した後、固体を2cm3のアセトニトリルで洗浄し、次いで減圧下(2.7kPa)、35℃の領域内の温度で4時間乾燥させ、0.076gの5−クロロ−3−{4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]−フェニル}−1H−ピロール−2−カルボキサミドを黄色固体の形態で得る;1H NMR(400MHz、DMSO d6、ppmでのδ):6.16(s、1H);6.45(広いm、1H);7.12(広いm、1H);7.38(部分的にマスクされたm、1H);7.40(d、J=9.0Hz、2H);7.45(d、J=9.0Hz、2H);7.49(dd、J=9.0および11.0Hz、1H);8.63(dd、J=2.0および7.5Hz、1H);8.90(d、J=2.5Hz、1H);9.22(s、1H);12.1(広いm、1H);ES+:m/z=291:[M+Na]+。
【0222】
5−クロロ−3−(4−アミノフェニル)−1H−ピロール−2−カルボキサミドは以下の方法で調製することができる。
【0223】
2.36cm3の酢酸に溶解した0.12g(0.452mmol)の5−クロロ−3−(4−ニトロフェニル)−1H−ピロール−2−カルボキサミドに、20℃の領域内の温度、アルゴン雰囲気下で、118mg(1.806mmol)の亜鉛粉末を添加する。20℃の領域内の温度で2時間攪拌した後、反応混合物を30cm3の酢酸エチルおよび15cm3の水で希釈し、次いで1N水酸化ナトリウム水溶液を添加することによってpHを8から9の値に調整する。水相を20cm3の酢酸エチルで2回抽出する。有機相を合わせ、無水硫酸マグネシウムで乾燥させて濾過し、減圧下(2.7kPa)で乾燥するまで濃縮して0.103gのオレンジ色固体を得、これをフラッシュクロマトグラフィー[溶離液:ジクロロメタン/メタノール/アセトニトリル(体積基準で90/5/5)]によって精製する。これらの画分を減圧下で濃縮した後、0.055gの5−クロロ−3−(4−アミノフェニル)−1H−ピロール−2−カルボキサミドが黄色固体の形態で得られる;EI:m/z=235:M+;m/z=218[M−NH2]+;m/z=155[M−Cl−CONH3]+;m/z=44[CONH2]+基準ピーク。
【0224】
メチル3−(4−ニトロフェニル)−1H−ピロール−2−カルボキシレートは実施例44に記載される通りに調製することができる。
【実施例46】
【0225】
【化55】
【0226】
5−{4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]フェニル}−3H−イミダゾール−4−カルボキサミド
4cm3のテトラヒドロフランに溶解した0.055g(0.272mmol)の5−(4−アミノフェニル)−3H−イミダゾール−4−カルボキサミドに、20℃の領域内の温度、アルゴン雰囲気下で、0.040cm3(0.272mmol)の2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニルイソシアネートを添加する。20℃の領域内の温度で16時間攪拌した後、反応混合物をNo.3焼結漏斗を通して濾過する。得られた固体を3×2cm3のテトラヒドロフランおよび3×2cm3のペンタンで連続的に洗浄した後、減圧下(2.7kPa)で乾燥させ、0.058gの5−{4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]フェニル}−3H−イミダゾール−4−カルボキサミドを、325℃で溶融する、ベージュ色の固体の形態で得る;1H NMR(400MHz、DMSO d6、ppmでのδ)6.98(広いm、1H);7.30(広いm、1H);7.40(m、1H);7.49(部分的にマスクされたm、1H);7.51(d、J=8.5Hz、2H);7.71(s、1H);7.82(d、J=8.5Hz、2H);8.62(dd、J=2.0および7.5Hz、1H);9.00(広いs、1H);9.37(広いs、1H);12.65(広いm、1H);EI:m/z=407:M+;m/z=205[C8H3NOF4]+基準ピーク;m/z=179[C7H5NF4]+。
【0227】
5−(4−アミノフェニル)−3H−イミダゾール−4−カルボキサミドは以下の方法で調製することができる。
【0228】
20cm3のメタノール中に0.009g(0.081mmol)の10%パラジウム付着木炭の懸濁液に、20℃の領域内の温度で、0.04g(0.172mmol)の5−(4−ニトロフェニル)−3H−イミダゾール−4−カルボキサミドを添加する。オートクレーブ内、3バールの水素の下、25℃の領域内の温度で3時間水素化した後、反応混合物を濾過する。触媒を2cm3のメタノールで2回すすいだ後、濾液を減圧下(2.7kPa)で乾燥するまで濃縮し、0.034gの5−(4−アミノフェニル)−3H−イミダゾール−4−カルボキサミドを褐色固体の形態で得る;EI:m/z=202:M+;Cl:m/z=203:[M+H]+;ES+:m/z=203:[M+H]+;ES−:m/z=201:[M−H]−。
【0229】
5−(4−ニトロフェニル)−3H−イミダゾール−4−カルボキサミドは以下の方法で調製することができる。
【0230】
4cm3のアンモニアの7Nメタノール溶液および8cm3の28%アンモニア水溶液中に0.05g(0.192mmol)のエチル5−(4−ニトロフェニル)−3H−イミダゾール−4−カルボキシレートの溶液をオートクレーブ内、80℃の領域内の温度、12バールの下で20時間加熱する。加熱を停止して室温および室圧に戻した後、反応混合物を減圧下(2.7kPa)で乾燥するまで濃縮して0.068gの固体を得、これをフラッシュクロマトグラフィー[溶離液:酢酸エチル/メタノール(体積基準で95/5)]によって精製する。これらの画分を減圧下で濃縮した後、0.012gの5−(4−ニトロフェニル)−3H−イミダゾール−4−カルボキサミドが白色固体の形態で得られる;EI:m/z=232:M+;m/z=231[M−H]−基準ピーク;Cl:m/z=233:[M+H]+;m/z=250[M+NH4]+基準ピーク。
【0231】
エチル5−(4−ニトロフェニル)−3H−イミダゾール−4−カルボキシレートは以下の方法で調製することができる。
【0232】
60cm3の酢酸に溶解した4.572g(59.32mmol)の酢酸アンモニウムに、20℃の領域内の温度、アルゴン雰囲気下で、1.493g(5.93mmol)のエチル3−(4−ニトロフェニル)−2,3−ジオキソプロピオネートおよび32.06g(356mmol)のホルムアルデヒドを添加する。65℃の領域内の温度で4時間攪拌した後、反応混合物をNo3焼結漏斗を通して濾過する。得られた固体を50cm3のメタノールで洗浄した後、濾液を減圧下(2.7kPa)で乾燥するまで濃縮して残滓を得、これを30cm3のジクロロメタンに取る。生じる溶液を30cm3の飽和炭酸ナトリウム水溶液、30cm3の水および30cm3の飽和塩化ナトリウム水溶液で連続的に洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥させて濾過し、減圧下(2.7kPa)で乾燥するまで濃縮して黄色固体を得、これをフラッシュクロマトグラフィー[溶離液:酢酸エチル/シクロヘキサン(体積基準で4/1)]によって精製する。これらの画分を減圧下で濃縮した後、0.197gのエチル5−(4−ニトロフェニル)−3H−イミダゾール−4−カルボキシレートが黄色固体の形態で得られる;EI:m/z=261:M+基準ピーク;m/z=215[M−HOEt]+。
【0233】
エチル3−(4−ニトロフェニル)−2,3−ジオキソプロピオネートは、Dayer,Francis;Huu Le Dao;Gold,Hellmut;Rode−Gowal,Heike;Dahn,Hansによって文献に記載される通りに調製することができる;Helvetica Chimica Acta(1974),57(7),2201−9。
【0234】
化合物の活性の決定−実験プロトコル
1.FAK
FAKに対する化合物の阻害活性は、時間分解蛍光試験(HTRF)を用いて酵素の自己リン酸化の阻害を測定することによって決定する。
【0235】
N−末端がヒスチジンで標識されているヒトFAKの全cDNAをpFastBac HTcバキュロウイルス発現ベクターにクローン化した。タンパク質が発現し、約70%の均質性で精製した。
【0236】
キナーゼ活性は、酵素(6.6μg/mL)を異なる濃度の試験化合物と共に、50mM Hepes pH=7.2、10mM MgCl2、100μm Na3VO4、15μM ATPバッファ中で1時間、37℃でインキュベートすることによって決定する。0.4mM KF、133mM EDTA、0.1% BSAを含有するHepes pH=7.0バッファを添加することによって酵素反応を停止させ、このバッファにXL665で標識した抗−ヒスチジン抗体およびユーロピウムクリプテート(Eu−K)に結合したチロシンホスホ特異的モノクローナル抗体を添加することにより、室温で1から2時間、標識を行う。この2種類の蛍光体の特徴はG.Mathis et al.,Anticancer Research,1997,17,pages 3011−3014において入手可能である。励起したユーロピウムクリプテートから受容体XL665へのエネルギー移動はFAKの自己リン酸化の程度に比例する。XL−665に特異的な長期間持続するシグナルをPackard Discoveryプレート・カウンターで測定する。全ての試験は2回行い、2回の試験の平均を算出する。本発明の化合物でのFAKの自己リン酸化活性の阻害は、試験化合物が存在しない状態で活性が測定される、対照に対する阻害のパーセンテージとして表す。阻害パーセンテージを算出するため、比[665nmでのシグナル/620nmでのシグナル]が考慮される。
【0237】
2.KDR
化合物の阻害効果を、酵素KDRでの基質のリン酸化のインビトロ試験において、シンチレーション技術(96−ウェルプレート、NEN)によって決定する。
【0238】
ヒトKDR酵素の細胞質ドメインを、GST誘導の形態で、pFastBacバキュロウイルス発現ベクターにクローン化した。タンパク質がSF21細胞内に発現し、約60%の均質性で精製した。
【0239】
KDRキナーゼ活性は20mM MOPS、10mM MgCl2、10mM MnCl2、1mM DTT、2.5mM EGTA、10mM b−グリセロホスフェート、pH=7.2中、10mM MgCl2、100μm Na3VO4、1mM NaFの存在下で測定する。10μlの化合物を100ngのKDR酵素を含有する70μlのキナーゼバッファに4℃で添加する。2μgの基質(GST融合タンパク質の形態で発現するPLCγのSH2−SH3断片)、2μCiのγ33P[ATP]および2μmの冷ATPを含有する20μLの溶液を添加することによって反応を開始させる。37℃で1時間インキュベートした後、1体積(100μl)の200mM EDTAを添加することによって反応を停止させる。インキュベーションバッファを除去し、ウェルを300μLのPBSで3回洗浄する。各ウェル内の放射能を、Top Count NXT放射能カウンター(Packard)を用いて測定する。
【0240】
バックグランドは、放射性ATPおよび基質のみを収容する4つの異なるウェル内の放射能を測定することによって決定する。
【0241】
全活性対照は、全ての試薬(γ33P−[ATP]、KDRおよび基質PLCγ)を収容するが、化合物が存在しない状態の4つ異なるウェルにおいて測定する。
【0242】
本発明の化合物でのKDR活性の阻害は、化合物が存在しない状態で決定される、対照活性の阻害のパーセンテージとして表す。
【0243】
化合物SU5614(Calbiochem)(1μm)を阻害対照として各プレートに含める。
【0244】
3.Tie2
細胞内ドメイン776−1124のアミノ酸に対応するヒトTie2のコーティング配列を、ヒト胎盤から単離されたcDNAをモデルとして用いるPCRによって生成した。この配列をpFastBacGTバキュロウイルス発現ベクターにGST融合タンパク質の形態で導入した。
【0245】
これらの分子の阻害効果を、Tie2でのPLCのリン酸化の試験において、約80%の均質性に精製されたGST−Tie2の存在下で決定する。基質はGST融合タンパク質の形態で発現するPLCのSH2−SH3断片で構成される。
【0246】
Tie2のキナーゼ活性は、10mM MgCl2、10mM MnCl2、1mM DTT、10mMのグリセロホスフェートを含有するMOPS 20mM pH7.2バッファ中で測定する。氷上に維持される96−ウェルFlashPlateプレート内に、ウェルあたり100ngの酵素GST−Tie2を含有する70μLのキナーゼバッファで構成される反応混合物を堆積させる。次に、DMSOで10%の最大濃度まで希釈された10μLの試験分子を添加する。所与の濃度について、各測定を4回行う。反応は、2μgのGST−PLC、2μmの冷ATPおよび1μCiの33P[ATP]を含有する20μLの溶液を添加することによって開始させる。37℃で1時間インキュベートした後、1体積(100μl)のEDTA 200mMを添加することによって反応を停止させる。インキュベーションバッファを除去した後、ウェルを300μLのPBSで3回洗浄する。放射能はMicroBeta1450 Wallacで測定する。
【0247】
Tie2活性の阻害を算出し、化合物が存在しない状態で決定される、対照活性に対する阻害のパーセンテージとして表す。
【0248】
【表7】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記式(I)に相当する生成物。
【化1】
(式中:
1)AおよびArは、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、置換アリール、置換ヘテロアリール、置換ヘテロシクリル、シクロアルキル、置換シクロアルキルからなる群より独立して選択され、
2)Lは、NH、CO−NH、NH−CO、NH−SO2、SO2NH、NH−CH2、CH2−NH、CH2−CO−NH、NH−CO−CH2、NH−CH2−CO、CO−CH2−NH、NH−CO−NH、NH−CS−NH、NH−CO−O、O−CO−NH、CH2−NH−CO−NH、NH−CO−NH−CH2、NH−CO−CH2−CO−NHからなる群より選択され;
3)RaはH、アルキルおよびシクロアルキルからなる群より選択され、
4)R1は、H、R、COR、SO2Rからなる群より選択され、ここで、RはH、OR”4、NR”5R”6、(C1−C6)アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、置換ヘテロシクリル、アリール、置換アリール、ヘテロアリールおよび置換ヘテロアリールから選択され、R”4はH、フェニルおよびアルキルから選択され、ならびにR”5およびR”6はH、R OR”4、(C1−C6)アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、置換ヘテロシクリル、アリール、置換アリール、ヘテロアリールおよび置換ヘテロアリールからなる群より独立して選択され、あるいは、R”5およびR”6は共に連結してO、SおよびNから選択される0から3個のヘテロ原子を含む飽和の5ないし8員環を形成し;
5)XはCR3およびNから選択され;
6)R2およびR3は、H、ハロゲン、R’2、CN、O(R’2)、OC(O)(R’2)、OC(O)N(R’2)(R’3)、OS(O2)(R’2)、N(R’2)(R’3)、N=C(R’2)(R’3)、N(R’2)C(O)(R’3)、N(R’2)C(O)O(R’3)、N(R’4)C(O)N(R’2)(R’3)、N(R’4)C(S)N(R’2)(R’3)、N(R’2)S(O2)(R’3)、C(O)(R’2)、C(O)O(R’2)、C(O)N(R’2)(R’3)、C(=N(R’3))(R’2)、C(=N(OR’3))(R’2)、S(R’2)、S(O)(R’2)、S(O2)(R’2)、S(O2)O(R’2)、S(O2)N(R’2)(R’3)からなる群より独立して選択され;ここで、各々のR’2、R’3、R’4はH、アルキル、アルキレン、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、ヘテロシクリル、置換アルキル、置換アルキレン、置換アルキニル、置換アリール、置換ヘテロアリール、置換シクロアルキルおよび置換ヘテロシクリルからなる群より独立して選択され;R’2およびR’3が各々H以外であり、およびR2もしくはR3上に同時に存在するとき、これらは共に連結してO、SおよびNから選択される0から3個のヘテロ原子を含む環を形成することができる。)
【請求項2】
Ar−L−Aが、
【化2】
(各々のX1、X2、X3およびX4はNおよびC−R’5から独立して選択され、ここで、R’5はR2と同じ定義を有する。)
であることを特徴とする、請求項1に記載の生成物。
【請求項3】
R’5がH、F、Cl、メチル、NH2、OMe、OCF3およびCONH2からなる群より選択されることを特徴とする、請求項2に記載の生成物。
【請求項4】
R2が水素原子であることを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載の生成物。
【請求項5】
XがCR3であることを特徴とする、請求項1から4のいずれか一項に記載の生成物。
【請求項6】
R2およびR3のうちの少なくとも1つがハロゲンであることを特徴とする、請求項1から5のいずれか一項に記載の生成物。
【請求項7】
R3がH、ハロゲン、NH2、N(R’2)C(O)(R’3)、N(R’2)C(O)O(R’3)、N(R’4)C(O)N(R’2)(R’3)、C(O)O(R’2)およびC(O)N(R’2)(R’3)からなる群より選択され;ここで、各々のR’2、R’3はH、アルキル、アルキレン、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、ヘテロシクリル、置換アルキル、置換アルキレン、置換アルキニル、置換アリール、置換ヘテロアリール、置換シクロアルキルおよび置換ヘテロシクリルからなる群より独立して選択され;R’2およびR’3が各々H以外であり、およびR2もしくはR3上に同時に存在するとき、これらは共に連結してO、SおよびNから選択される0から3個のヘテロ原子を含む環を形成することができることを特徴とする、請求項1から6のいずれか一項に記載の生成物。
【請求項8】
R3がH、ハロゲン、NH2、NH−COO−アルキルおよび−NH−CO−NH−アリールからなる群より選択され、ここで、アリールは非置換であるか、または1以上のハロゲンもしくはハロアルキル、−NH−CO−アルキル、−NH−CO−アルキル−N(アルキル)(アルキル’)、−COOH、−COO−アルキル、−COO−アルキル−N(アルキル)(アルキル’)もしくは−CO−NH−アルキル−アリールで置換され、ここでアリールは非置換であるか、または1以上のアルコキシ、−CONH2もしくは−CO−ヘテロシクリルで置換され、ここでヘテロシクリルは非置換であるか、または1以上のアルキルで置換されることを特徴とする、請求項7に記載の生成物。
【請求項9】
R1がHであることを特徴とする、請求項1から8のいずれか一項に記載の生成物。
【請求項10】
RaがHであることを特徴とする、請求項1から9のいずれか一項に記載の生成物。
【請求項11】
L−AがNH−CO−NH−AおよびNH−SO2−Aから選択されることを特徴とする、請求項1から10のいずれか一項に記載の生成物。
【請求項12】
Aが、場合により置換される、フェニル、ピリジル、ピリミジル、チエニル、フリル、ピロリル、オキサゾリル、チアゾリル、イソオキサゾリル、イソチアゾリル、ピラゾリル、イミダゾリル、インドリル、インダゾリル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾオキサゾリルおよびベンゾチアゾリルからなる群より選択されることを特徴とする、請求項1から11のいずれか一項に記載の生成物。
【請求項13】
Aが、場合により置換される、フェニル、ピラゾリルおよびイソオキサゾリルから選択されることを特徴とする、請求項12に記載の生成物。
【請求項14】
Aがアルキル、ハロアルキル、アルキレン、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、O−アルキル、O−アリール、O−ヘテロアリール、S−アルキル、置換S−アルキル、S−アリールおよびS−ヘテロアリールからなる群より選択される第1置換基で置換され、各々は(C1−C3)アルキル、ハロゲンおよびO−(C1−C3)アルキルから選択される置換基で場合により置換されることを特徴とする、請求項12および13のいずれかに記載の生成物。
【請求項15】
AがF、Cl、Br、I、OH、SH、SO3M、COOM、CN、NO2、CON(R8)(R9)、N(R8)CO(R9)、(C1−C3)アルキル−OH、(C1−C3)アルキル−N(R8)(R9)、(C1−C3)アルキル−(R10)、(C1−C3)アルキル−COOHおよびN(R8)(R9)からなる群より選択される第2置換基で置換され;ここで、R8およびR9は、H、(C1−C3)アルキル、(C1−C3)ハロアルキル、(C1−C3)アルキルOH、(C1−C3)アルキルNH2、(C1−C3)アルキルCOOMおよび(C1−C3)アルキルSO3Mから独立して選択され;ここでR8およびR9が同時にH以外であるとき、これらは共に結合して、N、OおよびSから選択される0から3個のヘテロ原子を含む、5ないし7員環を形成することができ;MはHもしくはLi、NaおよびKから選択されるアルカリ金属のカチオンであり;並びに、R10はHもしくは、2から7個の炭素原子並びにN、OおよびSから選択される1から3個のヘテロ原子を含む、場合により置換された非芳香族複素環であることを特徴とする、請求項12から14のいずれか一項に記載の生成物。
【請求項16】
Aが、ハロゲン、(C1−C4)アルキル、(C1−C3)ハロアルキル、O−(C1−C4)アルキル、S−(C1−C4)アルキル、O−(C1−C4)ハロアルキルおよびS−(C1−C4)ハロアルキルで置換されるフェニル、ピラゾリルまたはイソオキサゾリルであり、ならびにAが二置換されるとき、これら2つの置換基は共に連結して、O、NおよびSから選択される0から3個のヘテロ原子を含む、5ないし7員環を形成することができることを特徴とする、請求項12から15のいずれか一項に記載の生成物。
【請求項17】
Aが、同一であっても異なっていてもよい、F、Cl、Br、I、OH、SH、SO3M、COOM、CN、NO2、CON(R8)(R9)、N(R8)CO(R9)、(C1−C3)アルキル−OH、(C1−C3)アルキル−N(R8)(R9)、(C1−C3)アルキル−(R10)、(C1−C3)アルキル−COOH、N(R8)(R9)、(C1−C6)アルキル、(C2−C6)アルキレン、(C2−C6)アルキニル、アリール、ヘテロアリール、O−(C1−C6)アルキル、O−アリール、O−ヘテロアリール、S−(C1−C6)アルキル、S−アリールおよびS−ヘテロアリールからなる群より独立して選択される、1以上の置換基で置換され、各々は(C1−C3)アルキル、ハロゲンおよびO−(C1−C3)アルキルから選択される1以上の置換基で場合により置換され;ここで、R8およびR9はH、(C1−C3)アルキル、(C1−C3)アルキルOH、(C1−C3)アルキルNH2、(C1−C3)アルキルCOOMおよび(C1−C3)アルキルSO3Mから独立して選択され;R8およびR9が同時にH以外であるとき、これらは共に連結してO、NおよびSから選択される0から3個のヘテロ原子を含む5ないし7員環を形成することができ;MはHもしくはLi、NaおよびKから選択されるアルカリ金属のカチオンであり;並びに、R10はHもしくは、2から7個の炭素原子並びにN、OおよびSから選択される1から3個のヘテロ原子を含む、場合により置換された非芳香族複素環であることを特徴とする、請求項12から16のいずれか一項に記載の生成物。
【請求項18】
以下から選択されることを特徴とする請求項1に記載の生成物:
3−{4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−2−カルボキサミド、
4−tert−ブチルオキシカルボニルアミノ−3−{4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]−フェニル}−1H−ピロール−2−カルボキサミド、
4−アミノ−3−{4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−2−カルボキサミド塩酸塩、
4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]−3−{4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロ−メチルフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−2−カルボキサミド、
4−アセチルアミノ−3−{4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−2−カルボキサミド、
4−(2−ジメチルアミノアセチルアミノ)−3−{4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)−ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−2−カルボキサミド、
4−ベンゾイルアミノ−3−{4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−2−カルボキサミド、
4−ニコチノイルアミノ−3−{4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−2−カルボキサミド、
エチル5−カルバモイル−4−{4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−3−カルボキシレート、
エチル5−カルバモイル−4−{4−[3−(2−フルオロフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−3−カルボキシレート、
エチル5−カルバモイル−4−{4−[3−(2−メトキシフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−3−カルボキシレート、
エチル5−カルバモイル−4−{4−[3−(2−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−3−カルボキシレート、
エチル5−カルバモイル−4−[4−(3−o−トリルウレイド)フェニル]−1H−ピロール−3−カルボキシレート、
エチル5−カルバモイル−4−{4−[3−(3−フルオロフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−3−カルボキシレート、
エチル5−カルバモイル−4−{4−[3−(3−メトキシフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−3−カルボキシレート、
エチル5−カルバモイル−4−{4−[3−(3−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−3−カルボキシレート、
エチル5−カルバモイル−4−[4−(3−m−トリルウレイド)フェニル]−1H−ピロール−3−カルボキシレート、
エチル5−カルバモイル−4−{4−[3−(4−フルオロフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−3−カルボキシレート、
エチル5−カルバモイル−4−{4−[3−(4−メトキシフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−3−カルボキシレート、
エチル5−カルバモイル−4−{4−[3−(4−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−3−カルボキシレート、
エチル5−カルバモイル−4−[4−(3−p−トリルウレイド)フェニル]−1H−ピロール−3−カルボキシレート、
エチル5−カルバモイル−4−{4−[3−(4−クロロ−3−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−3−カルボキシレート、
エチル5−カルバモイル−4−{4−[3−(2−クロロ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−3−カルボキシレート、
エチル5−カルバモイル−4−{4−[3−(2−フルオロ−3−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−3−カルボキシレート、
エチル5−カルバモイル−4−{4−[3−(4−フルオロ−3−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−3−カルボキシレート、
エチル5−カルバモイル−4−{4−[3−(3−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−3−カルボキシレート、
エチル5−カルバモイル−4−{4−[3−(4−メチル−3−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−3−カルボキシレート、
エチル5−カルバモイル−4−{4−[3−(4−トリフルオロメトキシフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−3−カルボキシレート、
エチル5−カルバモイル−4−{4−[3−(4−ジフルオロメトキシフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−3−カルボキシレート、
エチル5−カルバモイル−4−{4−[3−(3,4−ジメチルフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−3−カルボキシレート、
エチル5−カルバモイル−4−{4−[3−(3,4−ジメトキシフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−3−カルボキシレート、
エチル5−カルバモイル−4−{4−[3−(3,5−ジメトキシフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−3−カルボキシレート、
エチル5−カルバモイル−4−{4−[3−(2,5−ジメチルフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−3−カルボキシレート、
エチル5−カルバモイル−4−{4−[3−(2−メトキシ−5−メチルフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−3−カルボキシレート、
エチル5−カルバモイル−4−{4−[3−(2,5−ジメトキシフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−3−カルボキシレート、
エチル5−カルバモイル−4−{4−[3−(3−クロロ−4−ジフルオロメトキシフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−3−カルボキシレート、
エチル5−カルバモイル−4−{4−[3−(3,5−ジメチルフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−3−カルボキシレート、
5−カルバモイル−4−{4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−3−カルボン酸、
4−(2,4−ジメトキシベンジルアミノ)カルボニル−3−{4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチル−フェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−2−カルボキサミド、
3−{4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−2,4−ジカルボキサミド、
3−{4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]フェニル}−4−(4−メチルピペラジン−1−カルボニル)−1H−ピロール−2−カルボキサミド、
3−{4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]フェニル}−4−(ピロリジン−1−カルボニル)−1H−ピロール−2−カルボキサミド、
2−ジメチルアミノエチル5−カルバモイル−4−{4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)−ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−3−カルボキシレート、
4−クロロ−3−{4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−2−カルボキサミド、
5−クロロ−3−{4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−2−カルボキサミド、
5−{4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]フェニル}−3H−イミダゾール−4−カルボキサミド。
【請求項19】
1)アキラル形態にあり、もしくは
2)ラセミ形態にあり、もしくは
3)一つの立体異性体に富んでおり、もしくは
4)一つの鏡像異性体に富んでおり;
および場合により塩化されている、
ことを特徴とする、請求項1から18のいずれか一項に記載の生成物。
【請求項20】
請求項1から19のいずれか一項に記載の式(I)の生成物、またはこの化合物と医薬的に許容される酸との付加塩、またはその代わりに、式(I)の生成物の水和物もしくは溶媒和物を含むことを特徴とする医薬。
【請求項21】
請求項1から20のいずれか一項に記載の生成物を医薬的に許容される賦形剤との組み合わせで含む医薬組成物。
【請求項22】
請求項1から19のいずれか一項に記載の生成物の、キナーゼによって触媒される反応を阻害するための薬剤としての使用。
【請求項23】
キナーゼがFAK、KDRおよびTie2から選択されることを特徴とする、請求項22に記載の生成物の使用。
【請求項24】
請求項1から19のいずれか一項に記載の生成物の、病理学的状態の治療に有用である医薬の製造のための使用。
【請求項25】
病理学的状態が癌であることを特徴とする、請求項24に記載の使用。
【請求項1】
下記式(I)に相当する生成物。
【化1】
(式中:
1)AおよびArは、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、置換アリール、置換ヘテロアリール、置換ヘテロシクリル、シクロアルキル、置換シクロアルキルからなる群より独立して選択され、
2)Lは、NH、CO−NH、NH−CO、NH−SO2、SO2NH、NH−CH2、CH2−NH、CH2−CO−NH、NH−CO−CH2、NH−CH2−CO、CO−CH2−NH、NH−CO−NH、NH−CS−NH、NH−CO−O、O−CO−NH、CH2−NH−CO−NH、NH−CO−NH−CH2、NH−CO−CH2−CO−NHからなる群より選択され;
3)RaはH、アルキルおよびシクロアルキルからなる群より選択され、
4)R1は、H、R、COR、SO2Rからなる群より選択され、ここで、RはH、OR”4、NR”5R”6、(C1−C6)アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、置換ヘテロシクリル、アリール、置換アリール、ヘテロアリールおよび置換ヘテロアリールから選択され、R”4はH、フェニルおよびアルキルから選択され、ならびにR”5およびR”6はH、R OR”4、(C1−C6)アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、置換ヘテロシクリル、アリール、置換アリール、ヘテロアリールおよび置換ヘテロアリールからなる群より独立して選択され、あるいは、R”5およびR”6は共に連結してO、SおよびNから選択される0から3個のヘテロ原子を含む飽和の5ないし8員環を形成し;
5)XはCR3およびNから選択され;
6)R2およびR3は、H、ハロゲン、R’2、CN、O(R’2)、OC(O)(R’2)、OC(O)N(R’2)(R’3)、OS(O2)(R’2)、N(R’2)(R’3)、N=C(R’2)(R’3)、N(R’2)C(O)(R’3)、N(R’2)C(O)O(R’3)、N(R’4)C(O)N(R’2)(R’3)、N(R’4)C(S)N(R’2)(R’3)、N(R’2)S(O2)(R’3)、C(O)(R’2)、C(O)O(R’2)、C(O)N(R’2)(R’3)、C(=N(R’3))(R’2)、C(=N(OR’3))(R’2)、S(R’2)、S(O)(R’2)、S(O2)(R’2)、S(O2)O(R’2)、S(O2)N(R’2)(R’3)からなる群より独立して選択され;ここで、各々のR’2、R’3、R’4はH、アルキル、アルキレン、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、ヘテロシクリル、置換アルキル、置換アルキレン、置換アルキニル、置換アリール、置換ヘテロアリール、置換シクロアルキルおよび置換ヘテロシクリルからなる群より独立して選択され;R’2およびR’3が各々H以外であり、およびR2もしくはR3上に同時に存在するとき、これらは共に連結してO、SおよびNから選択される0から3個のヘテロ原子を含む環を形成することができる。)
【請求項2】
Ar−L−Aが、
【化2】
(各々のX1、X2、X3およびX4はNおよびC−R’5から独立して選択され、ここで、R’5はR2と同じ定義を有する。)
であることを特徴とする、請求項1に記載の生成物。
【請求項3】
R’5がH、F、Cl、メチル、NH2、OMe、OCF3およびCONH2からなる群より選択されることを特徴とする、請求項2に記載の生成物。
【請求項4】
R2が水素原子であることを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載の生成物。
【請求項5】
XがCR3であることを特徴とする、請求項1から4のいずれか一項に記載の生成物。
【請求項6】
R2およびR3のうちの少なくとも1つがハロゲンであることを特徴とする、請求項1から5のいずれか一項に記載の生成物。
【請求項7】
R3がH、ハロゲン、NH2、N(R’2)C(O)(R’3)、N(R’2)C(O)O(R’3)、N(R’4)C(O)N(R’2)(R’3)、C(O)O(R’2)およびC(O)N(R’2)(R’3)からなる群より選択され;ここで、各々のR’2、R’3はH、アルキル、アルキレン、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、ヘテロシクリル、置換アルキル、置換アルキレン、置換アルキニル、置換アリール、置換ヘテロアリール、置換シクロアルキルおよび置換ヘテロシクリルからなる群より独立して選択され;R’2およびR’3が各々H以外であり、およびR2もしくはR3上に同時に存在するとき、これらは共に連結してO、SおよびNから選択される0から3個のヘテロ原子を含む環を形成することができることを特徴とする、請求項1から6のいずれか一項に記載の生成物。
【請求項8】
R3がH、ハロゲン、NH2、NH−COO−アルキルおよび−NH−CO−NH−アリールからなる群より選択され、ここで、アリールは非置換であるか、または1以上のハロゲンもしくはハロアルキル、−NH−CO−アルキル、−NH−CO−アルキル−N(アルキル)(アルキル’)、−COOH、−COO−アルキル、−COO−アルキル−N(アルキル)(アルキル’)もしくは−CO−NH−アルキル−アリールで置換され、ここでアリールは非置換であるか、または1以上のアルコキシ、−CONH2もしくは−CO−ヘテロシクリルで置換され、ここでヘテロシクリルは非置換であるか、または1以上のアルキルで置換されることを特徴とする、請求項7に記載の生成物。
【請求項9】
R1がHであることを特徴とする、請求項1から8のいずれか一項に記載の生成物。
【請求項10】
RaがHであることを特徴とする、請求項1から9のいずれか一項に記載の生成物。
【請求項11】
L−AがNH−CO−NH−AおよびNH−SO2−Aから選択されることを特徴とする、請求項1から10のいずれか一項に記載の生成物。
【請求項12】
Aが、場合により置換される、フェニル、ピリジル、ピリミジル、チエニル、フリル、ピロリル、オキサゾリル、チアゾリル、イソオキサゾリル、イソチアゾリル、ピラゾリル、イミダゾリル、インドリル、インダゾリル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾオキサゾリルおよびベンゾチアゾリルからなる群より選択されることを特徴とする、請求項1から11のいずれか一項に記載の生成物。
【請求項13】
Aが、場合により置換される、フェニル、ピラゾリルおよびイソオキサゾリルから選択されることを特徴とする、請求項12に記載の生成物。
【請求項14】
Aがアルキル、ハロアルキル、アルキレン、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、O−アルキル、O−アリール、O−ヘテロアリール、S−アルキル、置換S−アルキル、S−アリールおよびS−ヘテロアリールからなる群より選択される第1置換基で置換され、各々は(C1−C3)アルキル、ハロゲンおよびO−(C1−C3)アルキルから選択される置換基で場合により置換されることを特徴とする、請求項12および13のいずれかに記載の生成物。
【請求項15】
AがF、Cl、Br、I、OH、SH、SO3M、COOM、CN、NO2、CON(R8)(R9)、N(R8)CO(R9)、(C1−C3)アルキル−OH、(C1−C3)アルキル−N(R8)(R9)、(C1−C3)アルキル−(R10)、(C1−C3)アルキル−COOHおよびN(R8)(R9)からなる群より選択される第2置換基で置換され;ここで、R8およびR9は、H、(C1−C3)アルキル、(C1−C3)ハロアルキル、(C1−C3)アルキルOH、(C1−C3)アルキルNH2、(C1−C3)アルキルCOOMおよび(C1−C3)アルキルSO3Mから独立して選択され;ここでR8およびR9が同時にH以外であるとき、これらは共に結合して、N、OおよびSから選択される0から3個のヘテロ原子を含む、5ないし7員環を形成することができ;MはHもしくはLi、NaおよびKから選択されるアルカリ金属のカチオンであり;並びに、R10はHもしくは、2から7個の炭素原子並びにN、OおよびSから選択される1から3個のヘテロ原子を含む、場合により置換された非芳香族複素環であることを特徴とする、請求項12から14のいずれか一項に記載の生成物。
【請求項16】
Aが、ハロゲン、(C1−C4)アルキル、(C1−C3)ハロアルキル、O−(C1−C4)アルキル、S−(C1−C4)アルキル、O−(C1−C4)ハロアルキルおよびS−(C1−C4)ハロアルキルで置換されるフェニル、ピラゾリルまたはイソオキサゾリルであり、ならびにAが二置換されるとき、これら2つの置換基は共に連結して、O、NおよびSから選択される0から3個のヘテロ原子を含む、5ないし7員環を形成することができることを特徴とする、請求項12から15のいずれか一項に記載の生成物。
【請求項17】
Aが、同一であっても異なっていてもよい、F、Cl、Br、I、OH、SH、SO3M、COOM、CN、NO2、CON(R8)(R9)、N(R8)CO(R9)、(C1−C3)アルキル−OH、(C1−C3)アルキル−N(R8)(R9)、(C1−C3)アルキル−(R10)、(C1−C3)アルキル−COOH、N(R8)(R9)、(C1−C6)アルキル、(C2−C6)アルキレン、(C2−C6)アルキニル、アリール、ヘテロアリール、O−(C1−C6)アルキル、O−アリール、O−ヘテロアリール、S−(C1−C6)アルキル、S−アリールおよびS−ヘテロアリールからなる群より独立して選択される、1以上の置換基で置換され、各々は(C1−C3)アルキル、ハロゲンおよびO−(C1−C3)アルキルから選択される1以上の置換基で場合により置換され;ここで、R8およびR9はH、(C1−C3)アルキル、(C1−C3)アルキルOH、(C1−C3)アルキルNH2、(C1−C3)アルキルCOOMおよび(C1−C3)アルキルSO3Mから独立して選択され;R8およびR9が同時にH以外であるとき、これらは共に連結してO、NおよびSから選択される0から3個のヘテロ原子を含む5ないし7員環を形成することができ;MはHもしくはLi、NaおよびKから選択されるアルカリ金属のカチオンであり;並びに、R10はHもしくは、2から7個の炭素原子並びにN、OおよびSから選択される1から3個のヘテロ原子を含む、場合により置換された非芳香族複素環であることを特徴とする、請求項12から16のいずれか一項に記載の生成物。
【請求項18】
以下から選択されることを特徴とする請求項1に記載の生成物:
3−{4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−2−カルボキサミド、
4−tert−ブチルオキシカルボニルアミノ−3−{4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]−フェニル}−1H−ピロール−2−カルボキサミド、
4−アミノ−3−{4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−2−カルボキサミド塩酸塩、
4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]−3−{4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロ−メチルフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−2−カルボキサミド、
4−アセチルアミノ−3−{4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−2−カルボキサミド、
4−(2−ジメチルアミノアセチルアミノ)−3−{4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)−ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−2−カルボキサミド、
4−ベンゾイルアミノ−3−{4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−2−カルボキサミド、
4−ニコチノイルアミノ−3−{4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−2−カルボキサミド、
エチル5−カルバモイル−4−{4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−3−カルボキシレート、
エチル5−カルバモイル−4−{4−[3−(2−フルオロフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−3−カルボキシレート、
エチル5−カルバモイル−4−{4−[3−(2−メトキシフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−3−カルボキシレート、
エチル5−カルバモイル−4−{4−[3−(2−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−3−カルボキシレート、
エチル5−カルバモイル−4−[4−(3−o−トリルウレイド)フェニル]−1H−ピロール−3−カルボキシレート、
エチル5−カルバモイル−4−{4−[3−(3−フルオロフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−3−カルボキシレート、
エチル5−カルバモイル−4−{4−[3−(3−メトキシフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−3−カルボキシレート、
エチル5−カルバモイル−4−{4−[3−(3−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−3−カルボキシレート、
エチル5−カルバモイル−4−[4−(3−m−トリルウレイド)フェニル]−1H−ピロール−3−カルボキシレート、
エチル5−カルバモイル−4−{4−[3−(4−フルオロフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−3−カルボキシレート、
エチル5−カルバモイル−4−{4−[3−(4−メトキシフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−3−カルボキシレート、
エチル5−カルバモイル−4−{4−[3−(4−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−3−カルボキシレート、
エチル5−カルバモイル−4−[4−(3−p−トリルウレイド)フェニル]−1H−ピロール−3−カルボキシレート、
エチル5−カルバモイル−4−{4−[3−(4−クロロ−3−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−3−カルボキシレート、
エチル5−カルバモイル−4−{4−[3−(2−クロロ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−3−カルボキシレート、
エチル5−カルバモイル−4−{4−[3−(2−フルオロ−3−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−3−カルボキシレート、
エチル5−カルバモイル−4−{4−[3−(4−フルオロ−3−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−3−カルボキシレート、
エチル5−カルバモイル−4−{4−[3−(3−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−3−カルボキシレート、
エチル5−カルバモイル−4−{4−[3−(4−メチル−3−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−3−カルボキシレート、
エチル5−カルバモイル−4−{4−[3−(4−トリフルオロメトキシフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−3−カルボキシレート、
エチル5−カルバモイル−4−{4−[3−(4−ジフルオロメトキシフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−3−カルボキシレート、
エチル5−カルバモイル−4−{4−[3−(3,4−ジメチルフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−3−カルボキシレート、
エチル5−カルバモイル−4−{4−[3−(3,4−ジメトキシフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−3−カルボキシレート、
エチル5−カルバモイル−4−{4−[3−(3,5−ジメトキシフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−3−カルボキシレート、
エチル5−カルバモイル−4−{4−[3−(2,5−ジメチルフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−3−カルボキシレート、
エチル5−カルバモイル−4−{4−[3−(2−メトキシ−5−メチルフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−3−カルボキシレート、
エチル5−カルバモイル−4−{4−[3−(2,5−ジメトキシフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−3−カルボキシレート、
エチル5−カルバモイル−4−{4−[3−(3−クロロ−4−ジフルオロメトキシフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−3−カルボキシレート、
エチル5−カルバモイル−4−{4−[3−(3,5−ジメチルフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−3−カルボキシレート、
5−カルバモイル−4−{4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−3−カルボン酸、
4−(2,4−ジメトキシベンジルアミノ)カルボニル−3−{4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチル−フェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−2−カルボキサミド、
3−{4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−2,4−ジカルボキサミド、
3−{4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]フェニル}−4−(4−メチルピペラジン−1−カルボニル)−1H−ピロール−2−カルボキサミド、
3−{4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]フェニル}−4−(ピロリジン−1−カルボニル)−1H−ピロール−2−カルボキサミド、
2−ジメチルアミノエチル5−カルバモイル−4−{4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)−ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−3−カルボキシレート、
4−クロロ−3−{4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−2−カルボキサミド、
5−クロロ−3−{4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]フェニル}−1H−ピロール−2−カルボキサミド、
5−{4−[3−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド]フェニル}−3H−イミダゾール−4−カルボキサミド。
【請求項19】
1)アキラル形態にあり、もしくは
2)ラセミ形態にあり、もしくは
3)一つの立体異性体に富んでおり、もしくは
4)一つの鏡像異性体に富んでおり;
および場合により塩化されている、
ことを特徴とする、請求項1から18のいずれか一項に記載の生成物。
【請求項20】
請求項1から19のいずれか一項に記載の式(I)の生成物、またはこの化合物と医薬的に許容される酸との付加塩、またはその代わりに、式(I)の生成物の水和物もしくは溶媒和物を含むことを特徴とする医薬。
【請求項21】
請求項1から20のいずれか一項に記載の生成物を医薬的に許容される賦形剤との組み合わせで含む医薬組成物。
【請求項22】
請求項1から19のいずれか一項に記載の生成物の、キナーゼによって触媒される反応を阻害するための薬剤としての使用。
【請求項23】
キナーゼがFAK、KDRおよびTie2から選択されることを特徴とする、請求項22に記載の生成物の使用。
【請求項24】
請求項1から19のいずれか一項に記載の生成物の、病理学的状態の治療に有用である医薬の製造のための使用。
【請求項25】
病理学的状態が癌であることを特徴とする、請求項24に記載の使用。
【公表番号】特表2008−528661(P2008−528661A)
【公表日】平成20年7月31日(2008.7.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−553647(P2007−553647)
【出願日】平成18年2月1日(2006.2.1)
【国際出願番号】PCT/FR2006/000220
【国際公開番号】WO2006/082309
【国際公開日】平成18年8月10日(2006.8.10)
【出願人】(500152119)アバンテイス・フアルマ・エス・アー (65)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成20年7月31日(2008.7.31)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年2月1日(2006.2.1)
【国際出願番号】PCT/FR2006/000220
【国際公開番号】WO2006/082309
【国際公開日】平成18年8月10日(2006.8.10)
【出願人】(500152119)アバンテイス・フアルマ・エス・アー (65)
【Fターム(参考)】
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