説明

1,4−ジアリール−ジヒドロピリミジン−2オン化合物およびヒト好中球エラスターゼ阻害剤としてのそれらの使用

本発明は、一般式(I)の新規複素環誘導体、それらの製造方法、および、特に慢性閉塞性肺疾患、急性冠症候群、急性心筋梗塞および心不全の発症の処置用の医薬におけるそれらの使用に関する。
【化1】


【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
本発明は、新規複素環誘導体、それらの製造方法、並びに、特に慢性閉塞性肺疾患、急性冠症候群、急性心筋梗塞および心不全の発症の処置用の医薬におけるそれらの使用に関する。
【0002】
動脈、いくつかの靱帯、肺および心臓などのいくつかの組織において、全タンパク質含量の相当な割合をなす繊維性タンパク質であるエラスチンは、エラスターゼとして分類される選ばれた酵素群により、加水分解されるか、または他のやり方で破壊され得る。ヒト白血球エラスターゼ(HLE、EC3.4.21.37)は、ヒト好中球エラスターゼ(HNE)としても知られ、グリコシル化された強塩基性のセリンプロテアーゼであり、ヒト多形核白血球(PMN)のアズール(azurophilic)顆粒に見出される。HNEは、活性化PMNから放出され、急性および慢性炎症性疾患の病因に関連付けられてきた。HNEは、エラスチンおよびコラーゲンを含む幅広いマトリックスタンパク質を分解する能力を有し、これらの結合組織への作用に加え、HNEは、IL−8遺伝子発現の上方調節、浮腫形成、粘液腺過形成および粘液過剰分泌を含む幅広い炎症作用を有する。それはまた、例えば急性心筋梗塞後または心不全発症中の心臓において、コラーゲン構造を加水分解し、かくして内皮細胞を傷つけ、内皮に接着している好中球の血管外遊走を促進し、接着過程そのものに影響を及ぼすことにより、組織損傷の調節因子としても作用する。
【0003】
HNEが役割を果たすと考えられる肺疾患には、肺線維症、肺炎、急性呼吸窮迫症候群(ARDS)、喫煙誘導気腫を含む肺気腫、慢性閉塞性肺疾患(COPD)および嚢胞性線維症が含まれる。心血管疾患において、HNEは、急性心筋梗塞後の虚血性組織損傷の発生の促進に続く心筋機能不全、および心不全発症中に生じるリモデリング(remodelling)過程に関与する。HNEは、リウマチ性関節炎、アテローム性動脈硬化症、脳外傷、癌および好中球の関与を伴う関連症状にも原因として関連付けられてきた。
【0004】
従って、HLE活性の阻害因子は、数々の炎症性疾患、特に慢性閉塞性肺疾患の処置に、潜在的に有用であり得る[R.A. Stockley, Neutrophils and protease/antiprotease imbalance, Am. J. Respir. Crit. Care 160, S49-S52 (1999)]。HLE活性の阻害因子はまた、急性心筋性症候群、不安定狭心症、急性心筋梗塞および冠動脈バイパス術(CABG)[C.P. Tiefenbacher et al., Inhibition of elastase improves myocardial function after repetitive ischaemia and myocardinal infraction in the rat heart, Eur. J. Physiol. 433, S563-S570 (1997); Dinerman et al., Increased neutrophil elastase release in unstable angina pectoris and acute myocardial infarction, J. Am. Coll. Cardiol. 15, 1559-1563 (1990)]、心不全の発症 [S.J. Gilbert et al., Increased expression of promatrix metalloproteinase-9 and neutrophil elastase in canine dilated cardiomyopathy, Cardiov. Res. 34, S377-S383 (1997)] およびアテローム性動脈硬化症 [Dollery et al., neutrophil elastase in human atherosclerotic plaque, Circulation 107, 2829-2836 (2003)] の処置にも潜在的に有用であり得る。
【0005】
5−エトキシカルボニル−1−フェニル−6−メチル−4−(3−ニトロフェニル)−3,4−ジヒドロピリミジン−2(1H)−オンの合成は、J. Heterocyclic Chem. 38, 1051 (2001) に記載されている。この化合物の薬理的活性は言及されていない。
【0006】
本発明は、一般式(I)
【化1】

式中、
Aは、アリールまたはヘテロアリール環を表し、
、RおよびRは、相互に独立して、水素、ハロゲン、ニトロ、シアノ、C−C−アルキル、ヒドロキシまたはC−C−アルコキシを表し、ここで、C−C−アルキルおよびC−C−アルコキシは、ハロゲン、ヒドロキシおよびC−C−アルコキシからなる群から選択される1個ないし3個の同一かまたは異なる基でさらに置換されていてもよく、
【0007】
は、トリフルオロメチルカルボニル、C−C−アルキルカルボニル、C−C−アルコキシカルボニル、C−C−アルケンオキシカルボニル、ヒドロキシカルボニル、アミノカルボニル、モノ−またはジ−C−C−アルキルアミノカルボニル、C−C10−アリールアミノカルボニル、アリールカルボニル、ヘテロアリールカルボニル、複素環カルボニル、ヘテロアリール、複素環またはシアノを表し、ここで、C−C−アルキルカルボニル、C−C−アルコキシカルボニル、モノ−およびジ−C−C−アルキルアミノカルボニルは、C−C−シクロアルキル、ヒドロキシ、C−C−アルコキシ、C−C−アルコキシカルボニル、ヒドロキシカルボニル、アミノカルボニル、モノ−およびジ−C−C−アルキルアミノカルボニル、C−C−アルキルカルボニルアミノ、N−(C−C−アルキルカルボニル)−N−(C−C−アルキル)アミノ、シアノ、アミノ、モノ−およびジ−C−C−アルキルアミノ、ヘテロアリール、複素環およびトリ−(C−C−アルキル)−シリルからなる群から選択される1個ないし3個の同一かまたは異なる基でさらに置換されていてもよく、そして、ヘテロアリールカルボニル、複素環カルボニル、ヘテロアリールおよび複素環は、C−C−アルキルでさらに置換されていてもよく、
は、C−C−アルキルを表し、これは、ハロゲン、ヒドロキシ、C−C−アルコキシ、C−C−アルケンオキシ、C−C−アルキルチオ、アミノ、モノ−およびジ−C−C−アルキルアミノ、アリールアミノ、ヒドロキシカルボニル、C−C−アルコキシカルボニルおよび基−O−C−C−アルキル−O−C−C−アルキルからなる群から選択される1個ないし3個の同一かまたは異なる基で置換されていてもよいか、
または、
はアミノを表し、
【0008】
は、式−T−Uの基
[式中、Tは、C−C−アルカンジイルまたはC−C−アルケンジイル基を表し、
そして、Uは、
・C−C10−アリールまたは5員もしくは6員のヘテロアリール{これらの各々は、ハロゲン、C−C−アルキル、5員もしくは6員のヘテロアリールおよび式−V−Wの基(ここで、Vは、結合またはC−C−アルカンジイルまたはC−C−アルケンジイル基を表し、これらは両方とも、C−C−シクロアルキルによりさらに置換されていてもよく、WはC−C−アルコキシカルボニルまたはヒドロキシカルボニルを表す)からなる群から独立して選択される1個、2個または3個の基により置換されている}、
・式−C(=O)−NR−SO−Rの基{ここで、Rは水素またはC−C−アルキルを表し、RはC−C−アルキル(これはトリフルオロメチルにより置換されていてもよい)を表すか、または、RはC−C10−アリール(これは、C−C−アルキル、ハロゲン、シアノ、ニトロまたはトリフルオロメチルにより置換されていてもよい)を表す}、
・式−C(=O)−NRの基{ここで、Rは水素またはC−C−アルキルを表し、そして、RはC−C10−アリール(これは、C−C−アルコキシカルボニルまたはヒドロキシカルボニルにより置換されていてもよい)を表す}、
・式−C(=O)−NR−ORの基(ここで、RおよびRは、相互に独立して水素またはC−C−アルキルを表す)、
または、
・C−C10−アリールアルコキシ(これは、アリール部分で、ハロゲン、C−C−アルキル、C−C−アルコキシカルボニルまたはヒドロキシカルボニルにより置換されていてもよい)
を表す]
を表すか、または、
【0009】
は、
−C−C−シクロアルキル(これは、C−C−アルキル、ヒドロキシ、オキソ、C−C−アルコキシカルボニルおよびヒドロキシカルボニルからなる群から独立して選択される3個までの基により置換されていてもよい)、
−C−C−アルケニル(これは、C−C−アルコキシカルボニルまたはヒドロキシカルボニルにより置換されていてもよい)、
−C−C−アルキルまたはC−C−アルキルカルボニル(これらは、C−C−アルコキシカルボニルアミノにより置換されている)、
−C−C−アルコキシカルボニル(これは、フェニル−C−C−アルコキシカルボニルにより置換されており、フェニル部分において、ハロゲン、C−C−アルキル、C−C−アルコキシカルボニルまたはヒドロキシカルボニルによりさらに置換されていてもよい)、
または、
−式−SO−Rの基{ここで、Rは、C−C−アルキル(これは、トリフルオロメチルにより置換されていてもよい)を表すか、または、Rは、C−C10−アリール(これは、C−C−アルキル、ハロゲン、シアノ、ニトロ、トリフルオロメチル、C−C−アルコキシカルボニルもしくはヒドロキシカルボニルにより置換されていてもよい)を表す}
を表し、
は、ハロゲン、ニトロ、シアノ、C−C−アルキル、ヒドロキシまたはC−C−アルコキシを表し、ここで、C−C−アルキルおよびC−C−アルコキシは、ハロゲン、ヒドロキシおよびC−C−アルコキシからなる群から選択される1個ないし3個の同一かまたは異なる基でさらに置換されていてもよく、
そして、
、Y、Y、YおよびYは、相互に独立して、CHまたはNを表し、ここで、該環は、0個、1個または2個の窒素原子を含有する、
の化合物に関する。
【0010】
本発明による化合物は、それらの塩、水和物、および/または溶媒和物の形態でも存在できる。
【0011】
生理的に許容し得る塩が、本発明に関して好ましい。
本発明によると、生理的に許容し得る塩は、一般に化合物(I)と、この目的で常套に使用される無機または有機の塩基または酸との反応により入手可能な非毒性の塩である。化合物(I)の医薬的に許容し得る塩の非限定的な例には、アルカリ金属塩(例えば、リチウム、カリウムおよびナトリウム塩)、アルカリ土類金属塩(マグネシウムおよびカルシウム塩など)、第四級アンモニウム塩(例えば、トリエチルアンモニウム塩)、酢酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、安息香酸塩、二炭酸塩、二硫酸塩、二酒石酸塩、ホウ酸塩(borates)、臭化物、炭酸塩、塩化物、クエン酸塩、二塩酸塩、フマル酸塩、グルコン酸塩、グルタミン酸塩、ヘキシルレゾルシン酸塩、臭化水素酸塩、塩酸塩、ヒドロキシナフタレン酸塩、ヨウ化物、イソチオン酸塩、乳酸塩、ラウリン酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、マンデル酸塩、メシル酸塩、メチル臭化物、硝酸メチル塩、硫酸メチル塩、硝酸塩、オレイン酸塩、蓚酸塩、パルミチン酸塩、パントテン酸塩、リン酸塩、二リン酸塩、ポリガラクツロン酸塩、サリチル酸塩、ステアリン酸塩、硫酸塩、コハク酸塩、酒石酸塩、トシル酸塩、吉草酸塩、および医療目的に使用される他の塩が含まれる。
【0012】
本発明の化合物またはそれらの塩の水和物は、例えば、半、一、または二水和物などの、本化合物の水との化学量論的組成物である。
本発明の化合物またはそれらの塩の溶媒和物は、本化合物の溶媒との化学量論的組成物である。
【0013】
本発明は、本発明による化合物の個々のエナンチオマーまたはジアステレオマーおよび対応するラセミ体またはジアステレオマー混合物の両方、並びにそれらの各々の塩を含む。加えて、本発明によると、上記の化合物のすべての可能な互変異性体が含まれる。ジアステレオマー混合物は、クロマトグラフィー的方法により個々の異性体に分離できる。ラセミ体は、キラル相のクロマトグラフィー的方法または分割により、各々のエナンチオマーに分解できる。
【0014】
本発明に関して、置換基は、断りのない限り、一般に以下の意味を有する:
アルキルは、一般に、1個ないし6個、好ましくは1個ないし4個の炭素原子を有する直鎖または分枝鎖の飽和炭化水素基を表す。非限定的な例には、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec.−ブチル、tert.−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ヘキシル、イソヘキシルが含まれる。同義が、アルコキシ、アルキルアミノ、アルキルチオ、アルキルカルボニル、アルコキシカルボニル、アルコキシカルボニルアミノなどの基に適用される。
【0015】
アルカンジイルは、一般に、1個ないし6個、好ましくは1個ないし4個の炭素原子を有する直鎖または分枝鎖の二価のアルカン基を表す。非限定的な例には、1,2−エチレン、1,3−プロピレン、プロパン−1,2−ジイル、プロパン−2,2−ジイル、1,4−ブチレン、ブタン−1,3−ジイル、ブタン−2,4−ジイル、ペンタン−2,4−ジイル、2−メチル−ペンタン−2,4−ジイルが含まれる。
【0016】
アルケンジイルは、一般に、2個ないし6個、好ましくは2個ないし4個の炭素原子、および3個までの二重結合を有する直鎖または分枝鎖の二価アルケン基を表す。非限定的な例には、エテン−1,2−ジイル、エテン−1,1−ジイル、プロペン−1,1−ジイル、プロペン−1,2−ジイル、プロペン−1,3−ジイル、プロペン−3,3−ジイル、プロペン−2,3−ジイル、ブト−2−エン−1,4−ジイル、1,3−ブタジエン−1,4−ジイル、ペント−2−エン−1,4−ジイル、ヘキサ−2−エン−1,4−ジイルが含まれる。
【0017】
アルコキシは、例示的に、そして好ましくは、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキシ、tert.−ブトキシ、n−ペントキシおよびn−ヘキソキシを表す。
【0018】
アリールアルコキシおよびフェニルアルコキシは、一般に、各々アリールまたはフェニル基で置換されている直鎖または分枝鎖のアルコキシ基を表す。非限定的な例には、ベンジルオキシ、ナフチルメトキシ、1−フェニルエトキシ、2−フェニルエトキシ、2−ナフチルエトキシ、3−フェニルプロポキシ、4−フェニルブトキシが含まれる。同義が、フェニルアルコキシカルボニルの基に適用される。
【0019】
アルケンオキシは、例示的に、そして好ましくは、アリルオキシ、ブト−2−エン−1−オキシ、ペント−3−エン−1−オキシおよびヘキシ−2−エン−1−オキシを表す。
【0020】
アルキルカルボニルは、一般に、カルボニル官能基を結合位置に有し、1個ないし6個、好ましくは1個ないし4個の炭素原子を有する直鎖または分枝鎖の炭化水素基を表す。非限定的な例には、ホルミル、アセチル、n−プロピオニル、n−ブチリル、イソブチリル、ピバロイル、n−ヘキサノイルが含まれる。
【0021】
アルキルカルボニルアミノは、一般に、結合の位置にカルボニルアミノ(−CO−NH−)官能基を有し、カルボニル基に結合している、1個ないし6個、好ましくは1個ないし4個の炭素原子を有する直鎖または分枝鎖の炭化水素基を表す。非限定的な例には、ホルミルアミノ、アセチルアミノ、n−プロピオニルアミノ、n−ブチリルアミノ、イソブチリルアミノ、ピバロイルアミノ、n−ヘキサノイルアミノが含まれる。
【0022】
アルコキシカルボニルは、例示的に、そして好ましくは、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、n−プロポキシカルボニル、イソプロポキシカルボニル、tert.−ブトキシカルボニル、n−ペントキシカルボニルおよびn−ヘキソキシカルボニルを表す。
【0023】
アルケンオキシカルボニルは、例示的に、そして好ましくは、アリルオキシカルボニル、ブト−2−エン−1−オキシカルボニル、ペント−3−エン−1−オキシカルボニルおよびヘキシ−2−エン−1−オキシカルボニルを表す。
【0024】
アルキルアミノは、1個または2個の(独立して選択される)アルキル置換基を有するアルキルアミノ基を表し、例示的に、そして好ましくは、メチルアミノ、エチルアミノ、n−プロピルアミノ、イソプロピルアミノ、tert.−ブチルアミノ、n−ペンチルアミノ、n−ヘキシルアミノ、N,N−ジメチルアミノ、N,N−ジエチルアミノ、N−エチル−N−メチルアミノ、N−メチル−N−n−プロピルアミノ、N−イソプロピル−N−n−プロピルアミノ、N−tert.−ブチル−N−メチルアミノ、N−エチル−N−n−ペンチルアミノおよびN−n−ヘキシル−N−メチルアミノを表す。
【0025】
アルキルアミノカルボニルは、1個または2個の(独立して選択される)アルキル置換基を有するアルキルアミノカルボニル基を表し、例示的に、そして好ましくは、メチルアミノカルボニル、エチルアミノカルボニル、n−プロピルアミノカルボニル、イソプロピルアミノカルボニル、tert.−ブチルアミノカルボニル、n−ペンチルアミノカルボニル、n−ヘキシルアミノカルボニル、N,N−ジメチルアミノカルボニル、N,N−ジエチルアミノカルボニル、N−エチル−N−メチルアミノカルボニル、N−メチル−N−n−プロピルアミノカルボニル、N−イソプロピル−N−n−プロピルアミノカルボニル、N−tert.−ブチル−N−メチルアミノカルボニル、N−エチル−N−n−ペンチルアミノ−カルボニルおよびN−n−ヘキシル−N−メチルアミノカルボニルを表す。
【0026】
アルキルスルホニルは、一般に、スルホニル官能基を結合位置で有する、1個ないし6個、好ましくは1個ないし4個の炭素原子を有する直鎖または分枝鎖の炭化水素基を表す。非限定的な例には、メチルスルホニル、エチルスルホニル、n−プロピルスルホニル、イソプロピルスルホニル、n−ブチルスルホニル、tert.−ブチルスルホニルが含まれる。
【0027】
シクロアルキルは、一般に、3個ないし8個、好ましくは3個ないし6個の炭素原子を有する環状飽和炭化水素基を表す。非限定的な例には、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルおよびシクロヘプチルが含まれる。同義が、シクロアルキルカルボニルなどの基に適用される。
【0028】
アリールは、一般に、6個ないし14個、好ましくは6個ないし10個の炭素原子を有する単環式ないし三環式の芳香族性炭素環式基を表し、例示的に、そして好ましくは、フェニル、ナフチルおよびフェナントレニルを表す。同義が、アリールカルボニル、アリールアルコキシおよびアリールアミノカルボニルなどの基に適用される。
【0029】
アリールカルボニルは、例示的に、そして好ましくは、ベンゾイルおよびナフトイルを表す。
アリールアミノカルボニルは、例示的に、そして好ましくは、フェニルアミノカルボニルおよびナフチルアミノカルボニルを表す。
【0030】
ヘテロアリール自体およびヘテロアリールカルボニル中のものは、一般に、5個ないし10個、好ましくは5個または6個の環原子を有し、S、OおよびNからなる群から選択される、5個まで、好ましくは4個までのヘテロ原子を有する芳香族性単環式または二環式の基を表し、例示的に、そして好ましくは、チエニル、フリル、ピロリル、チアゾリル、オキサゾリル、イソチアゾリル、イソオキサゾリル、イミダゾリル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、ピリジル、ピリミジル、ピリダジニル、インドリル、インダゾリル、ベンゾフラニル、ベンゾチエニル、ベンゾチアゾリル、キノリニル、イソキノリニルを表す。
【0031】
ヘテロアリールカルボニルは、例示的に、そして好ましくは、チエニルカルボニル、フリルカルボニル、ピロリルカルボニル、チアゾリルカルボニル、オキサゾリルカルボニル、イソチアゾリルカルボニル、イソオキサゾリルカルボニル、イミダゾリルカルボニル、ピリジルカルボニル、ピリミジルカルボニル、ピリダジニルカルボニル、インドリルカルボニル、インダゾリルカルボニル、ベンゾフラニルカルボニル、ベンゾチエニルカルボニル、キノリニルカルボニル、イソキノリニルカルボニルを表す。
【0032】
複素環それ自体および複素環カルボニル中のものは、4個ないし10個、そして好ましくは5個ないし8個の環の原子を有し、N、O、S、SOおよびSOからなる群から選択される3個まで、好ましくは2個までのヘテロ原子および/またはヘテロ基を有する、単環式または多環式、好ましくは単環式または二環式の非芳香族性複素環式基を表す。複素環の基は、飽和であっても部分不飽和であってもよい。好ましいのは、O、NおよびSからなる群から選択される2個までのヘテロ原子を有する、5員ないし8員の単環式飽和複素環の基、例示的に、そして好ましくは、テトラヒドロフラン−2−イル、ピロリジン−1−イル、ピロリジン−2−イル、ピロリジン−3−イル、ピロリニル、ピペリジニル、ピペラジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、ペルヒドロアゼピニルなどである。
【0033】
複素環カルボニルは、例示的に、そして好ましくは、テトラヒドロフラン−2−カルボニル、ピロリジン−1−カルボニル、ピロリジン−2−カルボニル、ピロリジン−3−カルボニル、ピロリンカルボニル、ピペリジンカルボニル、モルホリンカルボニル、ペルヒドロアゼピンカルボニルを表す。
ハロゲンは、フッ素、塩素、臭素およびヨウ素を表す。
【0034】
、Y、Y、YおよびYがCHまたはNを表すと述べられる場合、CHはまた、置換基RまたはRで置換されている環の炭素原子も表す。
結合に隣接する*記号は、分子中の結合点を示す。
【0035】
他の好ましい実施態様では、本発明は、式中、
Aが、アリールまたはヘテロアリール環を表し、
、RおよびRが、相互に独立して、水素、ハロゲン、ニトロ、シアノ、C−C−アルキル、ヒドロキシまたはC−C−アルコキシを表し、ここで、C−C−アルキルおよびC−C−アルコキシは、ハロゲン、ヒドロキシおよびC−C−アルコキシからなる群から選択される1個ないし3個の同一かまたは異なる基でさらに置換されていてもよく、
が、C−C−アルキルカルボニル、C−C−アルコキシカルボニル、C−C−アルケンオキシカルボニル、ヒドロキシカルボニル、アミノカルボニル、モノ−またはジ−C−C−アルキルアミノカルボニル、C−C10−アリールアミノカルボニル、ヘテロアリールカルボニル、複素環カルボニル、ヘテロアリール、複素環またはシアノを表し、ここで、C−C−アルキルカルボニル、C−C−アルコキシカルボニル、モノ−およびジ−C−C−アルキルアミノカルボニルは、C−C−シクロアルキル、ヒドロキシ、C−C−アルコキシ、C−C−アルコキシカルボニル、ヒドロキシカルボニル、アミノカルボニル、モノ−およびジ−C−C−アルキルアミノカルボニル、C−C−アルキルカルボニルアミノ、アミノ、モノ−およびジ−C−C−アルキルアミノ、ヘテロアリール、複素環およびトリ−(C−C−アルキル)−シリルからなる群から選択される1個ないし3個の同一かまたは異なる基でさらに置換されていてもよく、
が、C−C−アルキルを表し、これは、ハロゲン、ヒドロキシ、C−C−アルコキシ、C−C−アルケンオキシ、C−C−アルキルチオ、アミノ、モノ−およびジ−C−C−アルキルアミノ、アリールアミノ、ヒドロキシカルボニル、C−C−アルコキシカルボニルおよび基−O−C−C−アルキル−O−C−C−アルキルからなる群から選択される1個ないし3個の同一かまたは異なる基で置換されていてもよく、
【0036】
が、式−T−Uの基
[式中、Tは、C−C−アルカンジイルまたはC−C−アルケンジイル基を表し、
そして、Uは、
・C−C10−アリールまたは5員もしくは6員のヘテロアリール{これらの各々は、ハロゲン、C−C−アルキル、5員もしくは6員のヘテロアリール、式−V−Wの基(ここで、Vは、結合、C−C−アルケンジイル基またはC−C−アルカンジイル基を表し、これらの後者は、C−C−シクロアルキルによりさらに置換されていてもよく、そして、Wは、C−C−アルコキシカルボニルまたはヒドロキシカルボニルを表す)からなる群から独立して選択される1個、2個または3個の基により置換されている}、
・式−C(=O)−NH−SO−Rの基{ここで、Rは、C−C−アルキル(これはトリフルオロメチルにより置換されていてもよい)を表すか、または、RはC−C10−アリール(これはC−C−アルキル、ハロゲン、シアノ、ニトロまたはトリフルオロメチルにより置換されていてもよい)を表す}、
または、
・式−C(=O)−NHRの基{ここで、Rは、C−C10−アリール(これは、C−C−アルコキシカルボニルまたはヒドロキシカルボニルにより置換されていてもよい)を表す}、
を表す]
を表すか、または、
が、
−C−C−シクロアルキル(これは、C−C−アルキル、ヒドロキシ、オキソ、C−C−アルコキシカルボニルおよびヒドロキシカルボニルからなる群から独立して選択される3個までの基により置換されていてもよい)、
または、
−C−C−アルケニル(これは、C−C−アルコキシカルボニルまたはヒドロキシカルボニルにより置換されていてもよい)
を表し、
が、ハロゲン、ニトロ、シアノ、C−C−アルキル、ヒドロキシまたはC−C−アルコキシを表し、ここで、C−C−アルキルおよびC−C−アルコキシは、ハロゲン、ヒドロキシおよびC−C−アルコキシからなる群から選択される1個ないし3個の同一かまたは異なる基でさらに置換されていてもよく、
そして、
、Y、Y、YおよびYが、相互に独立して、CHまたはNを表し、ここで、該環は、0個、1個または2個の窒素原子を含有する、
一般式(I)の化合物に関する。
【0037】
他の特に好ましい実施態様では、本発明は、式中、
Aが、フェニル、ナフチルまたはピリジル環を表し、
、RおよびRが、相互に独立して、水素、フルオロ、クロロ、ブロモ、ニトロ、シアノ、メチル、エチル、トリフルオロメチルまたはトリフルオロメトキシを表し、
が、C−C−アルキルカルボニル、C−C−アルコキシカルボニル、アリルオキシカルボニル、ヒドロキシカルボニル、アミノカルボニル、モノ−C−C−アルキルアミノカルボニル、フリルカルボニル、ピリジルカルボニルまたはシアノを表し、ここで、C−C−アルキルカルボニル、C−C−アルコキシカルボニルおよびモノ−C−C−アルキルアミノカルボニルは、C−C−シクロアルキル、ヒドロキシ、C−C−アルコキシ、C−C−アルコキシカルボニル、ヒドロキシカルボニル、アミノ、モノ−およびジ−C−C−アルキルアミノからなる群から選択される1個ないし3個の同一かまたは異なる基で置換されていてもよく、
が、メチルまたはエチルを表し、
【0038】
が、式−T−Uの基
[式中、Tは、C−C−アルカンジイル基を表し、
そして、Uは、
・フェニル、フリル、チエニル、オキサゾリル、チアゾリルまたはピリジル{これらの各々は、フルオロ、クロロ、ブロモ、C−C−アルキル、チエニル、ピリジルおよび式−V−Wの基(ここで、Vは、結合またはC−C−アルカンジイルまたはC−C−アルケンジイル基を表し、Wは、C−C−アルコキシカルボニルまたはヒドロキシカルボニルを表す)からなる群から独立して選択される1個または2個の基により置換されている}、
・式−C(=O)−NH−SO−Rの基{ここで、Rは、C−C−アルキル(これはトリフルオロメチルにより置換されていてもよい)を表すか、または、Rはフェニル(これは、C−C−アルキル、フルオロ、クロロ、ブロモ、シアノ、ニトロもしくはトリフルオロメチルにより置換されていてもよい)を表す}、
または、
・式−C(=O)−NHRの基{ここで、Rはフェニル(これは、C−C−アルコキシカルボニルまたはヒドロキシカルボニルにより置換されていてもよい)を表す}、
を表す]
を表すか、または、
が、
−C−C−シクロアルキル(これは、C−C−アルキル、ヒドロキシ、オキソ、C−C−アルコキシカルボニルおよびヒドロキシカルボニルからなる群から独立して選択される2個までの基により置換されていてもよい)、
または、
−C−C−アルケニル(これは、C−C−アルコキシカルボニルまたはヒドロキシカルボニルにより置換されている)、
を表し、
が、ハロゲン、ニトロ、シアノ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、メチルまたはエチルを表し、
そして、
、Y、Y、YおよびYが、各々CHを表す、
一般式(I)の化合物に関する。
【0039】
他のことさら特に好ましい実施態様では、本発明は、式中、
Aが、フェニルまたはピリジル環を表し、
およびRが、各々水素を表し、
が、フルオロ、クロロ、ブロモ、ニトロまたはシアノを表し、
が、シアノ、ヒドロキシカルボニル、フリルカルボニル、ピリジルカルボニル、C−C−アルキルカルボニルまたはC−C−アルコキシカルボニルを表し、ここで、C−C−アルキルカルボニルおよびC−C−アルコキシカルボニルは、ヒドロキシ、C−C−アルコキシ、C−C−アルコキシカルボニル、ヒドロキシカルボニル、モノ−およびジ−C−C−アルキルアミノからなる群から選択される基で置換されていてもよく、
が、メチルを表し、
が、式−T−Uの基
[式中、Tは−CH−基を表し、
そして、Uは、
・フェニル、フリルまたはオキサゾリル{これらの各々は、フルオロ、クロロ、ブロモ、C−C−アルキルおよび式−V−Wの基(ここで、Vは、結合、−CH−基または−CH=CH−基を表し、WはC−C−アルコキシカルボニルまたはヒドロキシカルボニルを表す)からなる群から独立して選択される1個または2個の基により置換されている}、
・式−C(=O)−NH−SO−Rの基{ここで、Rは、C−C−アルキル(これはトリフルオロメチルにより置換されていてもよい)を表すか、または、Rはフェニル(これは、C−C−アルキル、フルオロ、クロロ、ブロモ、シアノ、ニトロまたはトリフルオロメチルにより置換されていてもよい)を表す}、
または、
・式−C(=O)−NHRの基{ここで、Rはフェニル(これは、C−C−アルコキシカルボニルまたはヒドロキシカルボニルにより置換されていてもよい)を表す}、
を表す]
を表すか、または、
が、
−C−C−シクロアルキル(これは、C−C−アルキル、ヒドロキシ、オキソ、C−C−アルコキシカルボニルおよびヒドロキシカルボニルからなる群から独立して選択される2個までの基により置換されていてもよい)、
または、
−−CH=CH−基(これは、C−C−アルコキシカルボニルまたはヒドロキシカルボニルにより置換されている)
を表し、
が、トリフルオロメチルまたはニトロを表し、
そして、
、Y、Y、YおよびYは、各々CHを表す、
一般式(I)の化合物に関する。
【0040】
他の同様に好ましい実施態様では、本発明は、Aがフェニルまたはピリジルである、一般式(I)による化合物に関する。
他の同様に好ましい実施態様では、本発明は、Rが水素である一般式(I)による化合物に関する。
他の同様に好ましい実施態様では、本発明は、Rがシアノである一般式(I)による化合物に関し、特にAがフェニルまたはピリジルであり、かつRが中央のジヒドロピリミジン環に対してパラ位に位置するシアノであるものに関する。
他の同様に好ましい実施態様では、本発明は、Rが水素である一般式(I)による化合物に関する。
【0041】
他の同様に好ましい実施態様では、本発明は、Rが、ヒドロキシにより置換されていることもあるC−C−アルコキシカルボニル、特に2−ヒドロキシエトキシカルボニルであるか、または、Rが、C−C−アルキルカルボニル、特にアセチルであるか、または、Rがヒドロキシカルボニルまたはシアノである、一般式(I)による化合物に関する。
他の同様に好ましい実施態様では、本発明は、Rがメチルである一般式(I)による化合物に関する。
他の同様に好ましい実施態様では、本発明は、Rがトリフルオロメチルまたはニトロである、特にRが中央のジヒドロピリミジノン環に対してメタ位に位置するトリフルオロメチルである、一般式(I)による化合物に関する。
【0042】
他の同様に特に好ましい実施態様では、本発明は、一般式(IA)の化合物に関する。
【化2】

式中、ZはCHまたはNを表し、そして、R、R、RおよびRは、上記の意味を有する。
【0043】
他の実施態様では、本発明は、一般式(I)または(IA)の各々の化合物の合成方法に関する。
一般式(I)または(IA)の化合物は、各々、一般式(II)
【化3】

(式中、A、RおよびRは、上記の意味を有する)
の化合物を、一般式(III)
【化4】

(式中、RおよびRは、上記の意味を有する)
の化合物および一般式(IV)
【化5】

(式中、R、RおよびYないしYは、上記の意味を有する)
の化合物と、酸の存在下、三成分/一工程反応で、または連続的に、縮合し、一般式(IB)
【化6】

(式中、A、RないしR、RおよびYないしYは、上記の意味を有する)
の化合物を得、続いて一般式(IB)の化合物を、一般式(V)
−X (V)
(式中、Rは、上記の意味を有し、そして、
Xは、ハロゲン、トシラート、メシラートまたはサルフェートなどの脱離基を表す)
の化合物と、塩基の存在下で反応させることにより合成できる。
【0044】
がシアノを表し、Rがアミノを表す一般式(IB)の化合物は、別法では、一般式(II)の化合物を、一般式(IV)の化合物および式(VI)
NC−CH−CN (VI)
の化合物と、酸の存在下、三成分/一工程反応で、または連続的に、縮合することにより製造できる。
【0045】
方法(II)+(III)/(VI)+(IV)→(IB)に適する溶媒は、一般的に反応条件下で変化しない、常套の有機溶媒である。これらには、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、メチルt−ブチルエーテル、1,2−ジメトキシエタン、ジオキサンもしくはテトラヒドロフランなどのエーテル類、酢酸エチル、アセトン、アセトニトリル、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、または、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノールもしくはt−ブタノールなどのアルコール類、またはペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエンもしくはキシレンなどの炭化水素類、またはジクロロメタン、ジクロロエタン、トリクロロメタンもしくはクロロベンゼンなどのハロゲノ−炭化水素類が含まれる。上述の溶媒の混合物を使用することも可能である。本方法に好ましいのは、テトラヒドロフランまたはジオキサンである。
【0046】
方法(II)+(III)/(VI)+(IV)→(IB)に適する酸は、一般的に無機または有機酸または酸無水物である。これらには、好ましくは、例えば、カルボン酸、例えば酢酸もしくはトリフルオロ酢酸など、スルホン酸、例えば、メタンスルホン酸もしくはp−トルエンスルホン酸など、塩酸、またはリン酸もしくはホスホン酸またはこれらの無水物、例えばポリリン酸またはプロパンホスホン酸無水物が含まれる。好ましいのは、ポリリン酸エチルエステルである。この酸は、一般式(III)の化合物1molに対して、0.25molないし100molの量で用いる。
【0047】
本方法は、一般に、+20℃ないし+150℃、好ましくは+60℃ないし+100℃の温度範囲で実施する。
本方法は、一般的に、常圧で実施する。しかしながら、加圧または減圧下で実施することも可能である(例えば0.5ないし5barの範囲)。
【0048】
方法(IB)+(V)→(I)に適する溶媒は、一般的に、反応条件下で変化しない常套の有機溶媒である。これらには、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、1,2−ジメトキシエタン、ジオキサンもしくはテトラヒドロフランなどのエーテル類、酢酸エチル、アセトン、アセトニトリル、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、またはペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエンもしくはキシレンなどの炭化水素類、またはジクロロメタン、ジクロロエタン、トリクロロメタンもしくはクロロベンゼンなどのハロゲノ−炭化水素類が含まれる。上述の溶媒の混合物を使用することも可能である。この方法に好ましいのは、テトラヒドロフランまたはジメチルホルムアミドである。
【0049】
方法(IB)+(V)→(I)に適する塩基は、一般的に、無機または有機塩基である。これらには、好ましくは、ナトリウムまたはカリウムの炭酸塩または炭酸水素塩などのアルカリ炭酸塩、例えばN−メチルモルホリン、N−メチルピペリジン、ピリジンもしくは4−N,N−ジメチルアミノピリジンなどの環状アミン類、または例えばトリエチルアミンもしくはジイソプロピルエチルアミンなどの(C−C)−トリアルキルアミン類、または水素化ナトリウムもしくはカリウムなどのアルカリ水素化物が含まれる。好ましいのは、炭酸カリウムまたは水素化ナトリウムである。塩基は、一般式(IV)の化合物1molに対して、0.1molないし10mol、好ましくは1molないし3molの量で用いる。
【0050】
本方法は、一般に0℃ないし+150℃、好ましくは+20℃ないし+80℃の温度範囲で、特に室温で実施する。
本方法は、一般的に、常圧で実施する。しかしながら、加圧または減圧下で実施することも可能である(例えば0.5ないし5barの範囲)。
一般式(II)、(III)、(IV)、(V)および(VI)は、それ自体知られているか、またはそれらは常套の方法により製造できる。
【0051】
本発明の化合物はまた、必要に応じて、個々の置換基、特に上述の方法により得られる一般式(I)の化合物のRおよびRで列挙されるものの、官能基成分置換(transformation)により製造できる。これらの成分置換は、標準的合成法を使用して、例えば、エステル化、エステル切断/加水分解、アミド形成、触媒的水素化、アルキル化および/またはアリールカップリング反応により実施される。
【0052】
上述の方法は、以下のスキームにより例示説明できる:
スキーム
【化7】

【0053】
本発明による化合物は、予期できない、有用な薬理学的および薬物動態的活性スペクトルを示す。従って、それらはヒトおよび動物における障害の処置および/または予防のための医薬としての使用に適している。
【0054】
驚くべきことに、本発明の化合物は、ヒト好中球エラスターゼ(HNE)阻害活性を示し、従って、HNE活性に関連する疾患の処置用医薬の製造に適する。これらは、従って、急性および慢性炎症性過程、例えばリウマチ性関節炎、アテローム性動脈硬化症、とりわけ急性および慢性肺疾患、例えば肺線維症、嚢胞性線維症、肺炎、急性呼吸窮迫症候群(ARDS)、特に喫煙誘発気腫を含む肺気腫、および慢性閉塞性肺疾患(COPD)、慢性気管支炎および気管支拡張症の有効な処置をもたらし得る。本発明の化合物は、さらに、心血管虚血性疾患、例えば急性冠症候群、急性心筋梗塞、不安定および安定狭心症、冠動脈バイパス術(CABG)および心不全の発症の、アテローム性動脈硬化症、僧帽弁膜症、心房中隔欠損症、経皮経管冠動脈形成術(PTCA)、心臓切開手術後の炎症の、および肺高血圧の有効な処置を提供し得る。それらはまた、リウマチ性関節炎、急性炎症性関節炎、癌、急性膵炎、潰瘍性大腸炎、歯周病、チャーグ・ストラウス症候群(Chury-Strauss syndrome)、急性および慢性アトピー性皮膚炎、乾癬、全身性エリテマトーデス、水疱性天疱瘡、敗血症、アルコール性肝炎、肝線維症、ベーチェット病、アレルギー性真菌副鼻腔炎、アレルギー性副鼻腔炎、クローン病、川崎病、糸球体腎炎、急性腎盂腎炎、結腸直腸疾患、慢性化膿性中耳炎、慢性静脈下肢潰瘍、炎症性腸疾患、細菌およびウイルス感染、脳外傷、卒中および好中球の関与を伴う他の症状の有効な処置にも有用であると証明され得る。
【0055】
本発明はさらに、少なくとも1種の本発明による化合物を、好ましくは1種またはそれ以上の薬理学的に安全な補助剤または担体物質と共に含有する医薬、および上記の目的へのそれらの使用も提供する。
【0056】
有効成分は、全身的および/または局所的に作用できる。この目的のために、それを適するやり方で、例えば経口で、非経腸で、肺に、経鼻で、舌下に、舌に、頬側に、直腸に、経皮で、結膜に、耳に、またはインプラントとして投与できる。
これらの投与経路のために、活性成分を適する投与形で投与できる。
【0057】
有用な経口投与形には、例えば錠剤(非被覆および被覆錠剤、例えば腸溶性被覆を有するもの)、カプセル剤、糖衣錠剤、顆粒剤、ペレット剤、粉末剤、乳剤、懸濁剤、液剤およびエアゾル剤のような、有効成分を急速におよび/または修飾された形態で放出する投与形が含まれる。
【0058】
非経腸投与は、吸収段階を避けて(静脈内、動脈内、心臓内、髄腔内または腰椎内)、または吸収を伴って(筋肉内、皮下、皮内、経皮または腹腔内)、実施できる。有用な非経腸投与形には、液剤、懸濁剤、乳剤、凍結乾燥剤および滅菌粉末剤の形態の注射および点滴用製剤が含まれる。
【0059】
他の投与経路に適する形態には、例えば吸入用医薬形態(粉末吸入器、ネブライザーを含む)、点鼻/溶液、スプレー;舌に、舌下にまたは頬側に投与する錠剤またはカプセル剤、坐剤、耳および眼用の製剤、膣カプセル剤、水性懸濁剤(ローション、震盪混合物)、親油性懸濁剤、軟膏、クリーム、ミルク、ペースト、散剤またはインプラントが含まれる。
【0060】
活性成分は、それ自体既知の方法で、列挙した投与形に変換できる。これは、不活性、非毒性の、医薬的に適する賦形剤を使用して実施する。これらには、なかんずく、担体(例えば微結晶性セルロース)、溶媒(例えば液体ポリエチレングリコール)、乳化剤(例えばドデシル硫酸ナトリウム)、分散剤(例えばポリビニルピロリドン)、合成および天然バイオポリマー(例えばアルブミン)、安定化剤(例えばアスコルビン酸のような抗酸化剤)、着色剤(例えば酸化鉄のような無機色素)または味および/または匂いの矯正剤が含まれる。
【0061】
ヒトでの使用のために、経口投与の場合、0.001ないし50mg/kg、好ましくは0.01mg/kgないし20mg/kgの用量を投与することが推奨される。例えば、静脈内または粘膜を通した経鼻、頬側または吸入のような非経腸投与の場合、0.001mg/kgないし0.5mg/kgの用量を使用することが推奨される。
【0062】
それにも関わらず、ある状況下で、即ち、体重、投与経路、活性成分に対する個々の挙動、製剤の様式、および投与を行う時間または間隔に応じて、上述の量から逸脱することが必要であり得る。例えば、上述の最小量より少なく使用して十分な場合もあり、上述の上限を超えなければならない場合もある。大量に投与する場合、それらを1日中に分散させた複数回の単回用量に分割することが望ましいであろう。
【0063】
下記の試験および実施例中のパーセントは、断りのない限り、重量によるものである;部は重量による。液体/液体溶液について報告する溶媒比、希釈比および濃度は、各々容量をベースとする。
【0064】
A. 生理的活性の評価
本発明の化合物が好中球エラスターゼ活性を阻害する能力は、例えば、下記のアッセイを使用して証明し得る:
I. ヒト好中球エラスターゼ(HNE)のインビトロ酵素アッセイ
アッセイ内容物
アッセイ緩衝液:0.1M HEPES−NaOH緩衝液、pH7.4、0.5M NaCl、0.1%(w/v)ウシ血清アルブミン;
アッセイ緩衝液中の適当な濃度(下記参照)のHNE(18U/mg凍結乾燥物、#20927.01, SERVA Electrophoresis GmbH, Heidelberg, Germany);
アッセイ緩衝液中の適当な濃度(下記参照)の基質;
DMSO中の10mMストック溶液からアッセイ緩衝液で希釈した適当な濃度の試験化合物。
【0065】
実施例I−A
蛍光発生ペプチド基質を使用するHNEのインビトロ阻害(連続的読み出しシグナル、384MTPアッセイフォーマット):
このプロトコールでは、エラスターゼ基質MeOSuc−Ala−Ala−Pro−Val−AMC(#324740, Calbiochem-Novabiochem Corporation, Merck KGaA, Darmstadt, Germany)を使用する。試験溶液を、試験化合物希釈物10μl、HNE酵素希釈物20μl(最終濃度8−0.4μU/ml、慣用的に2.1μU/ml)および基質希釈物20μl(最終濃度1mM−1μM、慣用的に20μM)を各々混合することにより調製する。溶液を、0−2時間、37℃でインキュベートする(慣用的に1時間)。酵素反応により遊離したAMCの蛍光を37℃で測定する(TECAN スペクトル蛍光・プラス・プレートリーダー)。蛍光の増加速度(励起395nm、放出460nm)は、エラスターゼ活性に比例する。IC50値を、RFU−対−[I]プロットにより決定する。KおよびKm(app.)値を、Lineweaver-Burk プロットにより決定し、Dixon プロットによりK値に変換する。
【0066】
製造実施例(およびいくつかの中間体も)は、このアッセイで5nM−5μMの範囲のIC50値を有する。代表的データを表1に示す:
表1
【表1】

【0067】
実施例I−B
蛍光発生、不溶性エラスチン基質を使用する、HNEのインビトロ阻害(非連続的読み出しシグナル、96MTPアッセイフォーマット):
このプロトコールでは、エラスターゼ基質のエラスチン−フルオレセイン(#100620, ICN-Biomedicals GmbH, Eschwege, Germany)を使用する。試験溶液を、試験化合物希釈物3μl、HNE酵素希釈物77μl(最終濃度0.22U/ml−2.2mU/ml、慣用的に21.7μU/ml)および基質懸濁液80μl(最終濃度2mg/ml)を混合することにより調製する。懸濁液を0−16時間、37℃で(慣用的に4時間)、わずかに震盪させた条件下でインキュベートする。酵素反応を停止させるために、0.1M酢酸160μlを試験溶液に添加する(最終濃度50mM)。重合体エラスチン−フルオレセインを、遠心分離により落とす(Eppendorf 5804 遠心機、3.000rpm、10分間)。上清を新しいMTPに移し、酵素反応による遊離ペプチドフルオレセインの蛍光を測定する(BMG Fluostar プレートリーダー)。蛍光の速度(励起490nm、放出520nm)はエラスターゼ活性に比例する。IC50値を、RFU−対−[I]プロットにより決定する。
【0068】
II. インビトロヒト好中球アッセイ
実施例II−A
インビトロPMNエラストリシス(elastolysis)アッセイ:
このアッセイは、ヒト多形核白血球(PMN)のエラストリシス能力の決定および好中球エラスターゼによる分解の割合の評価に使用する [Z.W. She et al., Am. J. Respir. Cell. Mol. Biol. 9, 386-392 (1993) 参照]。
【0069】
懸濁液中のトリチウム化エラスチンにより、96ウェルプレートを10μg/ウェルで被覆する。試験および参照[ZD-0892 (J. Med. Chem. 40, 1876-1885, 3173-3181(1997), WO 95/21855)およびα1プロテアーゼ阻害因子(α1PI)]化合物を、適切な濃度でウェルに添加する。ヒトPMNを、健康ドナーの末梢静脈血から分離し、培養培地に再懸濁する。好中球を、被覆したウェルに1×10ないし1×10細胞/ウェルの範囲の濃度で添加する。ブタ膵臓エラスターゼ(1.3μM)をこのアッセイの正の対照として使用し、α1PI(1.2μM)を好中球エラスターゼの正の阻害因子として使用する。細胞対照は、化合物なしの各々適切な細胞密度のPMNである。細胞と化合物を加湿インキュベーター中、37℃で4時間インキュベートする。プレートを遠心分離して細胞上清のみの回収を可能にする。上清を75μl容量で96ウェル Lumaplate(商標)(固体シンチラント含有プレート)の対応するウェルに移す。ウェル中に液体が見えなくなるまでプレートを乾燥させ、ベータ・カウンター中、3分/ウェルで読む。
【0070】
H−エラスチンのエラストリシスは、上清の計数の増加をもたらす。このエラストリシスの阻害は、細胞対照からの、上清中のトリチウムの減少を示す。α1PIは、1.2μMで、83.46±3.97%(平均±s.e.m.)阻害した(n=3人の異なるドナー、3.6×10細胞/ウェル)。参照化合物ZD−0892について、45.50±7.75nM(平均±s.e.m.)のIC50値を得た(n=2人の異なるドナー、3.6×10細胞/ウェル)。
【0071】
α1PI阻害のデータと共に、ZD−0892がPMNエラスターゼの選択的阻害因子であることを考慮すれば、これらの結果は、PMNによるエラスチン分解の大部分が好中球エラスターゼの放出によるものであり、マトリックスメタロプロテアーゼ(MMP)のような他のエラストリシス性酵素によるものではないことを示す。本発明の化合物を、この好中球エラストリシスのHNE依存モデルにおけるそれらの阻害活性について評価する。
【0072】
実施例II−B
膜結合エラスターゼのインビトロ阻害:
好中球膜に結合しているエラスターゼの阻害の測定を、ヒト好中球アッセイを使用して実施する。好中球を、LPSを用いて37℃で35分間刺激し、次いで1600rpmで回転させる。続いて、膜結合エラスターゼを、3%パラホルムアルデヒドおよび0.25%グルタルアルデヒドを用いて、3分間、4℃で好中球に固定する。次いで、好中球を回転させ、媒体と、評価する化合物を添加し、続いて基質MeOSuc−Ala−Ala−Pro−Val−AMC(#324740, Calbiochem-Novabiochem Corporation, Merck KGaA, Darmstadt, Germany)を200μMで添加する。25分間、37℃でのインキュベーション後、反応をPMSF(フェニルメタンスルホニルフルオリド)で停止させ、蛍光を励起:400nmおよび放出:505nmで読む。IC50値を、相対的蛍光対阻害因子濃度のプロットから内挿法により決定する。
【0073】
III.インビボモデル
実施例III−A
ラットの急性肺傷害のインビボモデル:
ヒト好中球エラスターゼ(HNE)のラット肺への注入は、急性肺損傷を引き起こす。この傷害の程度を、肺出血の測定により評価できる。
【0074】
ラットを Hypnorm/Hypnovel/水で麻酔し、HNEまたは塩水を、微小吸入器により肺に送達して注入する。試験化合物を、静脈注射、経口胃管栄養または吸入により、HNE投与前の設定時間に投与する。エラスターゼ投与の60分後、動物を過剰投与の麻酔(ペントバルビタールナトリウム)で殺し、肺を2mlヘパリン化リン酸緩衝化食塩水(PBS)で洗浄する。気管支肺胞洗浄液(BAL)容量を記録し、サンプルを氷上で維持する。各BALサンプルを、900r.p.m.で10分間、4−10℃で遠心分離する。上清を廃棄し、細胞ペレットをPBSに再懸濁し、サンプルを再び遠沈する。上清を再び廃棄し、細胞ペレットを0.1%セチルトリメチル−アンモニウムブロミド(CTAB)/PBS1mlに再懸濁して細胞を溶解する。サンプルを、血液含量をアッセイするまで凍結しておく。出血アッセイの前にサンプルを融解し、混合する。各サンプル100μlを96ウェル平底プレートの別々のウェルに入れる。全サンプルを二重に試験する。0.1%CTAB/PBS100μlをブランクとして含める。ウェル内容物の吸光度を、分光光度計を使用して415nmで測定する。標準曲線を、0.1%CTAB/PBS中の様々な濃度の血液をOD415nmで測定することにより構築する。血液濃度値を、標準曲線(各プレートに含まれる)との比較により計算し、回収したBAL流体の容積について標準化する。
【0075】
本発明の化合物を、このラットにおけるHNE誘発出血モデルにおけるそれらの阻害活性について、静脈内、経口または吸入により評価する。
【0076】
実施例III−B
ラットにおける急性心筋梗塞のインビボモデル:
エラスターゼ阻害因子を、ラット糸梗塞モデルで試験する。雄の Wistar ラット(体重>300g)は、アスピリン10mg/kgを手術の30分前に受容する。全手術中、それらをイソフランで麻酔し、通気する(120−130ストローク/分、200−250μlストローク容量;MiniVent Type 845, Hugo Sachs Elektronik, Germany)。第4肋間腔での左開胸に続き、心膜を開き、心臓を短く体外に出す。糸を左冠動脈(LAD)の周りに動脈を塞ぐことなく巻く。糸を動物の首まで皮膚の下を通す。胸郭を閉じ、動物を4日間回復させる。5日目に、ラットをエーテルで3分間麻酔し、糸を結び、LADをECGコントロール下で塞ぐ。試験化合物を、LAD閉塞の前または後に、経口、腹腔内または静脈内(ボーラスまたは持続点滴)で投与する。1時間の閉塞の後、糸を再び緩め、再潅流させる。心臓を摘出し、再閉塞した心臓をエバンス・ブルーで染色し、続いて、2mm心臓切片をTTC(トリフェニルテトラゾリウムクロリド)染色することにより、梗塞部の大きさを48時間後に測定する。正常酸素(Normoxic)(閉塞していない組織)領域は青色に染まり、虚血(閉塞したが生存している組織)領域は赤色に染まり、そして壊死(閉塞し、死滅した組織)領域は白色のままである。各組織切片をスキャンし、梗塞部のサイズをコンピューター面積測定により決定する。
【0077】
B.実施例
略号:
【表2】

【0078】
一般法:
全反応は、特記しない限り、アルゴン雰囲気下で実施する。溶媒は、Aldrich から購入したまま、さらなる精製をせずに使用する。「シリカゲル」または「シリカ」は、Merck KGaA company の Silica gel 60(0.040mm−0.063mm)を示す。融点は、Buechi 512 または類似の融点装置で得、補正しない。
分取HPLCにより精製される化合物は、RP18カラムでアセトニトリルおよび水を溶離剤として用い、1:9ないし9:1の勾配を使用して、精製する。
【0079】
LC−MS/HPLC方法:
HPLC方法1
器具:DAD 検出を有するHP 1100;カラム:Kromasil RP-18, 60 mm x 2 mm, 3.5 μm;溶離剤A:5mlHClO/l水、溶離剤B:アセトニトリル;勾配:0分2%B→0.5分2%B→4.5分90%B→9分90%B;流速:0.75ml/分;オーブン:30℃;UV検出:210nm
【0080】
HPLC方法2
器具:DAD 検出を有するHP 1100;カラム:Kromasil RP-18, 60 mm x 2 mm, 3.5 μm;溶離剤A:HClO5ml/水1l、溶離剤B:アセトニトリル;勾配:0分2%B→0.5分2%B→4.5分90%B→6.5分90%B;流速:0.75ml/分;オーブン:30℃;UV検出:210nm
【0081】
LC−MS方法3
器具:HPLC Agilent Series 1100を有するMicromass Quattro LCZ;カラム:Phenomenex Synergi 2μ Hydro-RP Mercury 20 mm x 4 mm;溶離剤A:水1l+50%蟻酸0.5ml、溶離剤B:アセトニトリル1l+50%蟻酸0.5ml;勾配:0.0分90%A→2.5分30%A→3.0分5%A→4.5分5%A;流速:0.0分1ml/分→2.5分/3.0分/4.5分2ml/分;オーブン:50℃;UV検出:208−400nm
【0082】
HPLC方法4
器具:DAD 検出を有するHP 1100;カラム:Kromasil RP-18, 60 mm x 2 mm, 3.5 μm;溶離剤A:HClO5ml/水1l、溶離剤B:アセトニトリル;勾配:0分2%B→0.5分2%B→4.5分90%B→6.5分90%B;流速:0.75ml/分;温度:30℃;UV検出:210nm
【0083】
LC−MS方法5
器具MS:Micromass ZQ;器具HPLC:HP 1100 Series; UV DAD;カラム:Phenomenex Synergi 2μ Hydro-RP Mercury 20 mm x 4 mm;溶離剤A:水1l+50%蟻酸0.5ml、溶離剤B:アセトニトリル1l+50%蟻酸0.5ml;勾配:0.0分90%A→2.5分30%A→3.0分5%A→4.5分5%A;流速:0.0分1ml/分→2.5分/3.0分/4.5分2ml/分;オーブン:50℃;UV検出:210nm
【0084】
LC−MS方法6
器具MS:Micromass ZQ;器具HPLC:Waters Alliance 2795;カラム:Phenomenex Synergi 2μ Hydro-RP Mercury 20 mm x 4 mm;溶離剤A:水1l+50%蟻酸0.5ml、溶離剤B:アセトニトリル1l+50%蟻酸0.5ml;勾配:0.0分90%A→2.5分30%A→3.0分5%A→4.5分5%A;流速:0.0分1ml/分→2.5分/3.0分/4.5分2ml/分;オーブン:50℃;UV検出:210nm
【0085】
LC−MS方法7
器具:HPLC Agilent Series 1100を有するMicromass Platform LCZ;カラム:Phenomenex Synergi 2μ Hydro-RP Mercury 20 mm x 4 mm;溶離剤A:水1l+50%蟻酸0.5ml、溶離剤B:アセトニトリル1l+50%蟻酸0.5ml;勾配:0.0分90%A→2.5分30%A→3.0分5%A→4.5分5%A;流速:0.0分1ml/分→2.5分/3.0分/4.5分2ml/分;オーブン:50℃;UV検出:210nm
【0086】
出発物質および中間体
実施例1A
5−メチル−2−ピリジンカルボニトリル
【化8】

2−ブロモ−5−メチルピリジン36g(209mmol)およびシアン化銅37.5g(418mmol)を、ジメチルホルムアミド500ml中で2時間還流する。50℃に冷却した後、10%アンモニア水溶液(500ml)を撹拌しながら添加する。生成物をジクロロメタンで抽出し、有機相を硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を真空で除去する。生成物をカラムクロマトグラフィー(シリカ、溶離剤:シクロヘキサン/酢酸エチル9:1)により精製する。
収量:18g(理論値の73%)
1H-NMR (300 MHz, CDCl3): δ = 2.4 (s, 3H), 7.6 (m, 2H), 8.6 (s, 1H) ppm.
【0087】
実施例2A
5−(ヒドロキシメチル)−2−ピリジンカルボニトリル
【化9】

実施例1Aの化合物(13g、110mmol)を、テトラクロロメタン400mlに溶解し、N−ブロモスクシンイミド29.4g(165mmol)およびジベンゾイルペルオキシド0.4g(1.6mmol)を添加する。反応混合物を3時間還流し、室温に冷却し、濾過する。溶液を水性チオ硫酸ナトリウムで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を真空で除去する。残渣をジオキサン200mlおよび水200mlに溶解し、炭酸カルシウム(44g、440mmol)を添加し、混合物を還流で2時間撹拌する。室温に冷却後、混合物を濾過し、ジクロロメタンを添加する。相分離後、有機相を硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を真空で除去する。生成物をクロマトグラフィー(シリカ、溶離剤:シクロヘキサン/酢酸エチル2:1)により精製する。
収量:5.2g(理論値の35%)
1H-NMR (300 MHz, DMSO-d6): δ = 4.7 (d, 2H), 5.6 (t, 1H), 8.0 (m, 2H), 8.7 (s, 1H) ppm.
【0088】
実施例3A
5−ホルミル−2−ピリジンカルボニトリル
【化10】

塩化オキサリル1.04g(8.2mmol)をジクロロメタン8mlに溶解する。−78℃で、ジメチルスルホキシド1.28g(16.4mmol)を滴下して添加する。溶液を−78℃で20分間撹拌する。次いで、ジクロロメタン7mlに溶解した実施例2Aの化合物1g(7.46mmol)を添加し、撹拌を−78℃でさらに2時間継続する。次いでトリエチルアミン3.4g(33.6mmol)を滴下して添加し、室温に温めた後、混合物をカラムクロマトグラフィー(シリカ、溶離剤:シクロヘキサンからシクロヘキサン/酢酸エチル2:1へ)により精製する。
収量:0.76g(理論値の77%)
Mp.:80−82℃
HPLC(方法4):R=2.13分
MS(ESIpos):m/z=133(M+H)
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ = 10.18 (s, 1H), 9.21 (m, 1H), 8.49 (m, 1H), 8.27 (m, 1H) ppm.
【0089】
実施例4A
エチル4−(4−シアノフェニル)−6−メチル−2−オキソ−1−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]−1,2,3,4−テトラヒドロ−5−ピリミジンカルボキシレート
【化11】

N−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]尿素7.0g(34.29mmol)、4−シアノベンズアルデヒド8.99g(68.58mmol)、エチル3−オキソブタノエート8.92g(68.58mmol)およびポリリン酸エチルエステル20gを、テトラヒドロフラン250mlに懸濁する。混合物を還流で18時間撹拌する。室温に冷却後、溶媒を真空で除去し、残渣を、シリカのカラムクロマトグラフィーにより、溶離剤としてシクロヘキサン/酢酸エチルを用いて、精製する。
収量:13.4g(理論値の91%)
1H-NMR (200 MHz, DMSO-d6): δ = 1.1 (t, 3H), 2.0 (s, 3H), 4.0 (q, 2H), 5.4 (d, 1H), 7.6 (m, 3H), 7.7 (m, 3H), 7.9 (m, 2H), 8.4 (d, 1H) ppm.
【0090】
実施例5A
アリル4−(4−シアノフェニル)−6−メチル−2−オキソ−1−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]−1,2,3,4−テトラヒドロピリミジン−5−カルボキシレート
【化12】

エチルポリホスフェート45.0gを、ジオキサン150mlに溶解し、N−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]尿素15.0g(73.5mmol)、4−シアノベンズアルデヒド19.3g(147mmol)およびアリルアセトアセテート20.9g(147mmol)を添加し、混合物を還流下で終夜撹拌する。揮発性成分を真空で蒸発させ、残部を酢酸エチルに溶解し、飽和炭酸水素ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウムおよび塩化ナトリウム溶液で連続的に洗浄する。有機相を硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、真空で蒸発乾固する。粗生成物をカラムシリカゲルのクロマトグラフィー(溶離剤:シクロヘキサン/酢酸エチル)により精製する。
収量:18.4g(理論値の50%)
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ = 2.08 (s, 3H), 4.55 (d, 2H), 5.05-5.18 (m, 2H), 5.41 (d, 1H), 5.82 (dddd, 1H), 7.54-7.92 (m, 8H), 8.41 (d, 1H) ppm.
【0091】
実施例6A
アリル(4R)−4−(4−シアノフェニル)−6−メチル−2−オキソ−1−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]−1,2,3,4−テトラヒドロピリミジン−5−カルボキシレート
【化13】

実施例5Aのエナンチオマーを、キラル相の分取HPLC[モノマーのN−メタクリロイル−L−ロイシン−l−メンチルアミドをベースとするキラルシリカセレクター(EP−A−379917参照);250mmx20mm;溶離剤:酢酸エチル→メタノール→酢酸エチル;流速50ml/分;温度24℃;検出280nm]により分離する。
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ = 2.08 (s, 3H), 4.55 (d, 2H), 5.05-5.18 (m, 2H), 5.41 (d, 1H), 5.82 (dddd, 1H), 7.54-7.92 (m, 8H), 8.41 (d, 1H) ppm.
[α]20=+25.9°(λ=589nm、メタノール、c=540mg/100ml)
【0092】
実施例7A
4−{5−アセチル−6−メチル−2−オキソ−1−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]−1,2,3,4−テトラヒドロ−4−ピリミジニル}ベンゾニトリル
【化14】

N−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]尿素30g(147mmol)、4−シアノベンズアルデヒド19.3g(147mmol)および2,4−ペンタンジオン14.7g(147mmol)をテトラヒドロフラン300mlに懸濁し、ポリリン酸エチルエステル90gを添加する。混合物を還流で4時間撹拌する。室温に冷却後、溶媒を真空で除去し、残部を酢酸エチルに溶解し、飽和炭酸水素ナトリウムおよび塩化ナトリウム溶液で連続的に洗浄する。有機相を硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、真空で蒸発乾固する。粗生成物をシリカゲルのカラムクロマトグラフィー(溶離剤:シクロヘキサン/酢酸エチル)により精製する。
収量:16.8g(理論値の29%)
1H-NMR (200 MHz, DMSO-d6): δ = 2.0 (s, 3H), 2.2 (s, 3H), 5.5 (d, 1H), 7.5 (m, 1H), 7.6 (m, 3H), 7.7 (m, 1H), 7.8 (m, 1H), 7.9 (m, 2H), 8.5 (d, 1H) ppm.
【0093】
実施例8A
(4R)−4−{5−アセチル−6−メチル−2−オキソ−1−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]−1,2,3,4−テトラヒドロ−4−ピリミジニル}ベンゾニトリル
【化15】

実施例7Aのエナンチオマーを、キラル相の分取HPLC[モノマーのN−メタクリロイル−L−ロイシン−l−メンチルアミドをベースとするキラルシリカゲルセレクター(EP−A−379917参照);250mmx20mm;溶離剤:酢酸エチル→メタノール→酢酸エチル;流速25ml/分;温度23℃;検出254nm]により分離する。
1H-NMR (200 MHz, DMSO-d6): δ = 2.0 (s, 3H), 2.2 (s, 3H), 5.5 (d, 1H), 7.5 (m, 1H), 7.6 (m, 3H), 7.7 (m, 1H), 7.8 (m, 1H), 7.9 (m, 2H), 8.5 (d, 1H) ppm.
[α]20=+45.9°(λ=589nm、メタノール、c=530mg/100ml)
【0094】
実施例9A
4−(4−シアノフェニル)−6−メチル−2−オキソ−1−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]−1,2,3,4−テトラヒドロ−5−ピリミジンカルボン酸
【化16】

【0095】
方法A:
実施例4A3g(7mmol)を、水50mlおよびエタノール中の5%水酸化カリウム100mlの混合物に溶解する。反応混合物を室温で18時間撹拌する。溶媒を真空で除去し、残渣をシリカのカラムクロマトグラフィーによりジクロロメタン/メタノールを溶離剤として用いて精製する。
収量:1.27g(理論値の45%)
1H-NMR (300 MHz, DMSO-d6): δ = 2.0 (s, 3H), 5.4 (d, 1H), 7.6 (m, 1H), 7.6 (m, 2H), 7.7 (m, 2H), 7.8 (m, 1H), 7.9 (m, 2H), 8.3 (d, 1H), 12.5 (s, 1H) ppm.
【0096】
方法B:
実施例5A3.00g(6.80mmol)およびモルホリン888mg(10.2mmol)を、アルゴン下でテトラヒドロフラン30mlに室温で溶解する。テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)392mg(0.34mmol)を添加し、混合物を室温で15分間反応させる。溶媒を真空で蒸発させ、残部を酢酸エチルに溶解し、2N塩酸、水および飽和塩化ナトリウム溶液で連続的に洗浄する。有機相を硫酸マグネシウムで乾燥し、蒸発乾固する。粗生成物を分取RP−HPLCにより水/アセトニトリル勾配を用いて精製する。
収量:1.51g(理論値の52%)
H−NMR:上記参照
【0097】
実施例10A
(4R)−4−(4−シアノフェニル)−6−メチル−2−オキソ−1−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]−1,2,3,4−テトラヒドロ−5−ピリミジンカルボン酸
【化17】

実施例9A(方法B)と同様に、この化合物を実施例6Aから製造する。
収量:理論値の87%
【0098】
実施例11A
4−(4−シアノフェニル)−6−メチル−2−オキソ−1−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]−1,2,3,4−テトラヒドロ−5−ピリミジンカルボキサミド
【化18】

実施例9A200mg(0.5mmol)をテトラヒドロフラン5mlに溶解し、4−N,N−ジメチルアミノピリジン6mg(0.05mmol)、N,N−ジイソプロピルエチルアミン77mg(0.6mmol)およびベンゾトリアゾール−1−イルオキシ−トリス(ピロリジノ)ホスホニウムヘキサフルオロホスフェート115mg(0.6mmol)を添加する。反応混合物を室温で15分間撹拌し、次いでアンモニア(0.5Mジオキサン溶液として)5ml(2.5mmol)を添加する。反応混合物を室温で1時間撹拌し、次いで、水および酢酸エチルを添加する。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、真空で蒸発乾固する。粗生成物をさらに分取HPLCにより精製する。
収量:55mg(理論値の28%)
1H-NMR (200 MHz, DMSO-d6): δ = 1.8 (s, 3H), 5.4 (d, 1H), 7.2 (br. s, 1H), 7.4 (br. s, 1H), 7.6 (m, 5H), 7.7 (m, 1H), 7.9 (m, 2H), 8.1 (d, 1H) ppm.
【0099】
実施例12A
5−{5−アセチル−6−メチル−2−オキソ−1−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]−1,2,3,4−テトラヒドロ−4−ピリミジニル}−2−ピリジンカルボニトリル
【化19】

テトラヒドロフラン(5ml)中の実施例3A(75mg、0.57mmol)の撹拌溶液に、2,4−ペンタンジオン(57mg、0.57mmol)、N−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]尿素(116mg、0.57mmol)およびポリリン酸エチルエステル(200mg)[Cava et al., J. Org. Chem. 34, 2665 (1969) の操作に従い、新たに製造する]を加える。反応混合物を24時間還流し、その時間の後、溶液をDMSO(2ml)で希釈し、分取HPLCにより精製する。
収量:101mg(理論値の44%)
1H-NMR (200 MHz, DMSO-d6): δ = 2.02 (s, 3H), 2.24 (s, 3H), 5.54 (d, 1H), 7.52-7.90 (m, 4H), 8.08 (d, 2H), 8.50 (d, 1H), 8.81 (s, 1H) ppm.
【0100】
実施例13A
(4R)−5−{5−アセチル−6−メチル−2−オキソ−1−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]−1,2,3,4−テトラヒドロ−4−ピリミジニル}−2−ピリジンカルボニトリル
【化20】

実施例12Aのエナンチオマーを、キラル相の分取HPLC[モノマーのN−メタクリロイル−L−ロイシン−l−メンチルアミドをベースとするキラルシリカゲルセレクター(EP−A−379917参照);250mmx20mm;溶離剤:酢酸エチル→メタノール→酢酸エチル;流速25ml/分;温度23℃;検出254nm]により分離する。
1H-NMR (300 MHz, CDCl3): δ = 2.06 (s, 3H), 2.35 (s, 3H), 5.69 (d, 1H), 6.02 (d, 1H), 7.29-7.50 (m, 2H), 7.57-7.75 (m, 3H), 7.83 (dd, 1H), 8.74 (d, 1H) ppm.
MS (ESIpos): m/z = 401 (M+H)+
[α]20=+25.1°(λ=589nm、メタノール、c=505mg/100ml)
【0101】
実施例14A
4−(4−シアノフェニル)−6−メチル−2−オキソ−1−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]−1,2,3,4−テトラヒドロピリミジン−5−カルボニトリル
【化21】

実施例11A0.609g(1.52mmol)をテトラヒドロフラン60mlに溶解し、(メトキシカルボニルスルファモイル)−トリエチルアンモニウム−N−ベタイン1.24g(12.93mmol)を添加する。反応混合物を室温で1時間撹拌し、溶媒を真空で除去し、残渣をシリカのカラムクロマトグラフィーによりジクロロメタン/メタノール混合物を溶離剤として用いて精製する。
収量:249mg(理論値の43%)
1H-NMR (300 MHz, DMSO-d6): δ = 1.8 (s, 3H), 5.4 (d, 1H), 7.7 (m, 4H), 7.8 (m, 2H), 8.0 (m, 2H), 8.4 (d, 1H) ppm.
【0102】
実施例15A
(4R)−4−(4−シアノフェニル)−6−メチル−2−オキソ−1−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]−1,2,3,4−テトラヒドロピリミジン−5−カルボニトリル
【化22】

実施例14Aのエナンチオマーを、キラル相の分取HPLC[モノマーのN−メタクリロイル−L−ロイシン−l−メンチルアミドをベースとするキラルシリカゲルセレクター(EP−A−379917参照);250mmx20mm;溶離剤:酢酸エチル→メタノール→酢酸エチル;流速25ml/分;温度23℃;検出254nm]により分離する。
1H-NMR (300 MHz, DMSO-d6): δ = 1.8 (s, 3H), 5.4 (d, 1H), 7.7 (m, 4H), 7.8 (m, 2H), 8.0 (m, 2H), 8.4 (d, 1H) ppm.
[α]20=−179°(λ=589nm、メタノール、c=530mg/100ml)
【0103】
実施例16A
アリル4−(6−シアノピリジン−3−イル)−6−メチル−2−オキソ−1−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]−1,2,3,4−テトラヒドロピリミジン−5−カルボキシレート
【化23】

テトラヒドロフラン(450ml)中の実施例3A(29.3g、70.4mmol)の撹拌溶液に、アリル3−オキソブタノエート(10.0g、70.4mmol)、N−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]尿素(14.4g、70.4mmol)およびポリリン酸エチルエステル(33mg)[Cava et al., J. Org. Chem. 34, 2665 (1969)の操作に従い新たに製造する]を加える。反応混合物を24時間還流し、その時間の後、溶媒を真空で除去し、残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカ、溶離剤:シクロヘキサン/酢酸エチル混合物)により精製する。
収量:21.1g(理論値の68%)
1H-NMR (300 MHz, DMSO-d6): δ = 2.1 (s, 3H), 4.5 (d, 2H), 5.1 (m, 2H), 5.5 (d, 1H), 5.8 (m, 1H), 7.6 (m, 2H), 7.8 (m, 2H), 8.1 (m, 2H), 8.4 (d, 1H), 8.8 (m, 1H) ppm.
【0104】
実施例17A
4−(6−シアノピリジン−3−イル)−6−メチル−2−オキソ−1−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]−1,2,3,4−テトラヒドロピリミジン−5−カルボン酸
【化24】

テトラヒドロフラン(200ml)中の実施例16A(21.1g、47.7mmol)の撹拌溶液(アルゴン下)に、モルホリン(6.2g、71.6mmol)およびテトラキス(トリフェニルホスフィノ)パラジウム(0)(0.55g、0.48mmol)を加える。反応混合物を室温で1時間撹拌し、その時間の後、塩酸を添加する(pH3−4)。溶媒を真空で除去し、残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカ、溶離剤:ジクロロメタン/メタノール混合物)により精製する。
収量:15.5g(理論値の91%)
1H-NMR (300 MHz, DMSO-d6): δ = 2.1 (s, 3H), 5.4 (d, 1H), 7.6 (m, 1H), 7.7 (m, 1H), 7.8 (m, 2H), 8.1 (m, 2H), 8.3 (d, 1H), 8.8 (m, 1H) ppm.
【0105】
実施例18A
4−(6−シアノピリジン−3−イル)−6−メチル−2−オキソ−1−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]−1,2,3,4−テトラヒドロピリミジン−5−カルボキサミド
【化25】

実施例17A15.5g(38.5mmol)を、テトラヒドロフラン100mlに溶解し、4−N,N−ジメチルアミノピリジン471mg(3.85mmol)、N,N−ジイソプロピルエチルアミン5.98g(46.2mmol)およびベンゾトリアゾール−1−イルオキシ−トリス(ピロリジノ)ホスホニウムヘキサフルオロホスフェート8.86g(46.2mmol)を添加する。反応混合物を室温で15分間撹拌し、次いでアンモニア(0.5Mジオキサン溶液として)193ml(96.3mmol)を添加する。反応混合物を室温で1時間撹拌し、次いで水および酢酸エチルを添加する。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、真空で蒸発乾固する。粗生成物をジクロロメタン/メタノールから再結晶するか、または、カラムクロマトグラフィー(シリカ、溶離剤:ジクロロメタン/メタノール混合物)により精製する。
収量:7.1g(理論値の46%)
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ = 1.8 (s, 3H), 5.5 (br. s, 1H), 7.1 (br. s, 1H), 7.4 (br. s, 1H), 7.6 (m, 1H), 7.7 (m, 2H), 7.8 (m, 1H), 8.1 (m, 3H), 8.8 (s, 1H) ppm.
【0106】
実施例19A
4−(6−シアノピリジン−3−イル)−6−メチル−2−オキソ−1−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]−1,2,3,4−テトラヒドロピリミジン−5−カルボニトリル
【化26】

実施例18A6.51g(16.2mmol)を、テトラヒドロフラン260mlに溶解し、(メトキシカルボニルスルファモイル)−トリエチルアンモニウム−N−ベタイン3.12g(32.44mmol)を添加する。反応混合物を室温で2時間撹拌し、溶媒を真空で除去し、残渣をシリカのカラムクロマトグラフィーにより、ジクロロメタン/メタノール混合物を溶離剤として用いて精製する。
収量:5.23g(理論値の84%)
1H-NMR (300 MHz, DMSO-d6): δ = 1.8 (s, 3H), 5.5 (s, 1H), 7.7 (m, 2H), 7.8 (m, 1H), 7.9 (m, 1H), 8.2 (m, 1H), 8.3 (m, 1H), 8.4 (m, 1H), 8.9 (m, 1H) ppm.
【0107】
実施例20A
4−{5−(2−フロイル)−6−メチル−2−オキソ−1−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]−1,2,3,4−テトラヒドロピリミジン−4−イル}ベンゾニトリル
【化27】

実施例4Aに記載の操作に従い、但し、表題化合物を分取HPLC(RP18カラム;溶離剤:アセトニトリル/水10:90→90:10)により精製し、表題化合物を製造する。
収量:287mg(理論値の18.4%)
HPLC(方法1):R=4.51分、λmax=234nm
MS(ESIpos):m/z=452(M+H)
1H-NMR (300 MHz, DMSO-d6): δ = 8.31 (d, 1H), 7.96 (s, 1H), 7.88-7.53 (m, 8H), 7.37 (d, 1H), 6.71-6.66 (m, 1H), 5.50-5.44 (m, 1H), 1.56 (s, 3H) ppm.
【0108】
実施例21A
4−{6−メチル−2−オキソ−5−(ピリジン−3−イルカルボニル)−1−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]−1,2,3,4−テトラヒドロピリミジン−4−イル}ベンゾニトリル
【化28】

実施例4Aに記載の操作に従い、但し、表題化合物を分取HPLC(RP18カラム;溶離剤:アセトニトリル/0.1%aq.蟻酸10:90→90:10)により精製し、表題化合物を製造する。
収量:804mg(理論値の19%)
HPLC(方法1):R=4.05分、λmax=194nm
MS(ESIpos):m/z=463(M+H)
1H-NMR (300 MHz, CDCl3): δ = 8.79 (m, 1H), 8.73 (m, 1H), 7.92 (m, 1H), 7.70-7.20 (m, 9H), 5.80 (m, 1H), 5.70 (m, 1H), 1.52 (s, 3H) ppm.
【0109】
実施例22A
メチル[5−アセチル−6−(4−シアノフェニル)−4−メチル−2−オキソ−3−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]−3,6−ジヒドロピリミジン−1(2H)−イル]アセテート
【化29】

実施例7A2.90g(7.26mmol)を、ジメチルホルムアミド30mlに溶解し、炭酸カリウム2.01g(14.5mmol)およびメチルブロモアセテート1.67g(10.9mmol)を添加し、懸濁液を100℃で3時間撹拌する。混合物を酢酸エチルと水とに分配し、合わせた有機抽出物を硫酸マグネシウムで乾燥し、真空で蒸発させる。粗生成物をシリカゲルのカラムクロマトグラフィー(溶離剤:シクロヘキサン/酢酸エチル1:1)により精製する。
収量:2.37g(理論値の69%)
1H-NMR (300 MHz, DMSO-d6): δ = 2.00 (s, 3H), 2.22 (s, 3H), 3.55 (s, 3H), 4.01 (d, 1H), 4.23 (d, 1H), 5.73 (s, 1H), 7.56-7.92 (m, 8H) ppm.
【0110】
実施例23A
アリル3−(2−tert.−ブトキシ−2−オキソエチル)−4−(4−シアノフェニル)−6−メチル−2−オキソ−1−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]−1,2,3,4−テトラヒドロピリミジン−5−カルボキシレート
【化30】

【0111】
実施例5A1000mg(2.27mmol)を、ジメチルホルムアミド10mlに溶解し、炭酸カリウム344mg(2.49mmol)およびtert.−ブチルブロモアセテート486mg(2.49mmol)を添加し、懸濁液を室温で終夜撹拌する。混合物を酢酸エチルと水性リン酸二水素カリウム/リン酸水素二ナトリウム緩衝液(pH7)に分配し、合わせた有機抽出物を水および水性塩化ナトリウム溶液で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、真空で蒸発させる。粗生成物をシリカゲルのカラムクロマトグラフィー(溶離剤:シクロヘキサン/酢酸エチル3:1)により精製する。
収量:985mg(理論値の78%)
1H-NMR (200 MHz, DMSO-d6): δ = 1.29 (s, 9H), 2.08 (s, 3H), 3.88 (d, 1H), 4.09 (d, 1H), 4.52 (d, 2H), 5.09-5.15 (m, 2H), 5.60 (s, 1H), 5.71-5.92 (m, 1H), 7.60-7.93 (m, 8H) ppm.
【0112】
実施例23Aの操作と同様に、以下の化合物を製造する:
【表3】

【0113】
実施例25A
[5−アセチル−6−(4−シアノフェニル)−4−メチル−2−オキソ−3−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]−3,6−ジヒドロピリミジン−1(2H)−イル]酢酸
【化31】

実施例22A2.30g(4.88mmol)を、テトラヒドロフラン20mlに溶解し、水酸化リチウム(2N水溶液)3.70ml(7.32mmol)を添加し、反応混合物を室温で2時間撹拌する。混合物を酢酸エチルと2N塩酸とに分配し、有機相を硫酸マグネシウムで乾燥し、真空で蒸発乾固する。粗生成物をRP−HPLCにより水/アセトニトリル勾配を用いて精製する。
収量:1.66g(理論値の74%)
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ = 2.00 (s, 3H), 2.22 (s, 3H), 3.83 (d, 1H), 4.17 (d, 1H), 5.71 (s, 1H), 7.60 (d, 1H), 7.63-7.76 (m, 4H), 7.82 (d, 1H), 7.87 (d, 2H), 12.70 (br. s, 1H) ppm.
【0114】
実施例26A
[5−[(アリルオキシ)カルボニル]−6−(4−シアノフェニル)−4−メチル−2−オキソ−3−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]−3,6−ジヒドロピリミジン−1(2H)−イル]酢酸
【化32】

実施例23A150mg(0.27mmol)を、トリフルオロ酢酸/ジクロロメタン(1:1)2mlに溶解し、室温で2時間撹拌する。反応混合物を真空で蒸発乾固し、粗生成物をRP−HPLCにより水/アセトニトリル勾配を用いて精製する。
収量:112mg(理論値の83%)
1H-NMR (300 MHz, DMSO-d6): δ = 2.06 (s, 3H), 3.76 (d, 1H), 4.11 (d, 1H), 4.55 (ddd, 2H), 5.12 (ddt, 1H), 5.17 (ddt, 1H), 5.62 (s, 1H), 5.82 (ddt, 1H), 7.60-7.90 (m, 8H) ppm.
【0115】
実施例26Aの操作と同様に、以下の化合物を製造する:
【表4】

【0116】
実施例28A
tert.−ブチル[6−(4−シアノフェニル)−5−(2−フロイル)−4−メチル−2−オキソ−3−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]−3,6−ジヒドロピリミジン−1(2H)−イル]アセテート
【化33】

【0117】
ジメチルホルムアミド(5ml)中の4−{5−(2−フロイル)−6−メチル−2−オキソ−1−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]−1,2,3,4−テトラヒドロピリミジン−4−イル}ベンゾニトリル(実施例20A)(150mg、0.33mmol)および炭酸カリウム(83mg、0.60mmol)の撹拌懸濁液を、tert.−ブチルブロモアセテート(71mg、0.36mmol)で処理し、次いで室温で終夜(16時間)撹拌する。次いで、反応溶液をメタノール(7ml)で希釈し、分取HPLC(RP18カラム;溶離剤:アセトニトリル/水10:90→90:10)により直接精製する。
収量:138mg(理論値の73%)
HPLC(方法1):R=5.07分、λmax=234nm
MS(ESIpos):m/z=566(M+H)
1H-NMR (300 MHz, CDCl3): δ = 7.76-7.36 (m, 9H), 7.22 (m, 1H), 6.57-6.51 (m, 1H), 5.73 (s, 1H), 4.57 (d, 1H), 3.42 (d, 1H), 1.60 (s, 3H), 1.46 (s, 9H) ppm.
【0118】
実施例29A
[6−(4−シアノフェニル)−5−(2−フロイル)−4−メチル−2−オキソ−3−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]−3,6−ジヒドロピリミジン−1(2H)−イル]酢酸
【化34】

表題化合物を実施例28Aから、実施例26Aに記載の操作に従い製造する。
収量:35mg(理論値の39%)
LC−MS(方法5):R=2.37分
MS(ESIpos):m/z=510(M+H)
1H-NMR (300 MHz, DMSO-d6): δ = 12.0 (br. s, 1H), 7.99-7.92 (m, 1H), 7.88-7.58 (m, 7H), 7.51-7.40 (m, 2H), 6.72-6.65 (m, 1H), 5.88 (s, 1H), 4.19 (d, 1H), 2.93 (d, 1H), 1.55 (s, 3H) ppm.
【0119】
実施例30A
tert.−ブチル[6−(4−シアノフェニル)−4−メチル−2−オキソ−5−(ピリジン−3−イルカルボニル)−3−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]−3,6−ジヒドロピリミジン−1(2H)−イル]アセテート
【化35】

表題化合物を実施例21Aから、実施例28Aに記載の操作に従い製造する。
収量:111mg(理論値の52.6%)
LC−MS(方法3):R=2.76分
MS(ESIpos):m/z=577(M+H)
1H-NMR (300 MHz, CDCl3): δ = 8.83 (d, 1H), 8.75 (m, 1H), 8.01 (m, 1H), 7.80-7.30 (m, 9H), 5.66 (s, 1H), 4.63 (d, 1H), 3.42 (d, 1H), 1.51 (s, 3H), 1.47 (s, 9H) ppm.
【0120】
実施例31A
[6−(4−シアノフェニル)−4−メチル−2−オキソ−5−(ピリジン−3−イルカルボニル)−3−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]−3,6−ジヒドロピリミジン−1(2H)−イル]酢酸
【化36】

表題化合物を実施例30Aから、実施例26Aに記載の操作に従い製造する。
収量:22mg(理論値の33%)
LC−MS(方法5):R=2.20分
MS(ESIpos):m/z=521(M+H)
1H-NMR (300 MHz, DMSO-d6): δ = 12.7 (br. s, 1H), 8.85 (d, 1H), 8.73 (m, 1H), 8.05 (m, 1H), 7.90-7.63 (m, 8H), 7.54-7.46 (m, 1H), 5.71 (s, 1H), 4.23 (d, 1H), 3.76 (d, 1H), 1.45 (s, 3H) ppm.
【0121】
実施例32A
2−[(tert.−ブトキシカルボニル)アミノ]エチルメタンスルホネート
【化37】

tert.−ブチル(2−ヒドロキシエチル)カルバメート1g(6.2mmol)およびトリエチルアミン0.75g(7.44mmol)を、ジクロロメタン250mlに溶解し、この溶液を0℃に冷却する。塩化メタンスルホニル0.78g(6.82mmol)をゆっくりと添加する。反応混合物を0℃で1時間撹拌する。次いで、水を添加し、水相を酢酸エチルで3回抽出する。合わせた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、真空で蒸発乾固し、粗生成物をカラムクロマトグラフィー(シリカ、溶離剤:シクロヘキサン/酢酸エチル5:1→2:1)により精製する。
収量:1.3g(理論値の87%)
1H-NMR (300 MHz, DMSO-d6): δ = 1.4 (s, 9H), 3.2 (m, 2H), 3.3 (s, 3H), 4.2 (t, 2H), 7.1 (br t, 1H) ppm.
【0122】
実施例33A
4−{5−イソブチリル−6−メチル−2−オキソ−1−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]−1,2,3,4−テトラヒドロピリミジン−4−イル}ベンゾニトリル
【化38】

テトラヒドロフラン(150ml)中のN−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]尿素(6.37g、31.2mmol)、4−シアノベンズアルデヒド(4.09g、31.2mmol)および5−メチルヘキサン−2,4−ジオン(4.0g、31.2mmol)の撹拌溶液に、エチルポリホスホネート(12g)を添加する。混合物を還流で18時間撹拌する。室温に冷却後、溶媒を真空で除去し、残渣をシリカのカラムクロマトグラフィーにより、シクロヘキサン/酢酸エチルを溶離剤として用いて精製する。
収量:1.91g(理論値の14%)
1H-NMR (300 MHz, DMSO-d6): δ = 8.37 (d, 1H), 7.92-7.52 (m, 8H), 5.47 (m, 1H), 2.95 (m, 1H), 1.86 (s, 3H), 0.95 (d, 3H), 0.81 (d, 3H) ppm.
【0123】
実施例34A
tert.−ブチル[6−(4−シアノフェニル)−5−イソブチリル−4−メチル−2−オキソ−3−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]−3,6−ジヒドロピリミジン−1(2H)−イル]アセテート
【化39】

表題化合物を実施例33Aから、実施例22Aに記載の操作に従い、但し、反応時間は室温(22℃)で16時間(終夜)とし、製造する。
収量:44mg(理論値の79%)
1H-NMR (300 MHz, DMSO-d6): δ = 7.98-7.46 (m, 8H), 5.68 (s, 1H), 4.17-3.87 (m, 2H), 2.99 (m, 1H), 1.85 (s, 3H), 1.31 (s, 9H), 1.58-0.77 (m, 6H) ppm.
【0124】
実施例35A
[6−(4−シアノフェニル)−5−イソブチリル−4−メチル−2−オキソ−3−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]−3,6−ジヒドロピリミジン−1(2H)−イル]酢酸
【化40】

表題化合物を実施例34Aから、実施例26Aに記載の操作に従い製造する。
収量:500mg(理論値の91%)
1H-NMR (300 MHz, DMSO-d6): δ = 12.68 (s, 1H), 7.96-7.48 (m, 8H), 5.71 (s, 1H), 4.27-3.73 (m, 2H), 3.02 (m, 1H), 1.84 (s, 3H), 0.95 (d, 3H), 0.84 (d, 3H) ppm.
【0125】
製造実施例:
実施例1
メチル3−{[5−アセチル−6−(4−シアノフェニル)−4−メチル−2−オキソ−3−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]−3,6−ジヒドロピリミジン−1(2H)−イル]メチル}ベンゾエート
【化41】

実施例7A150mg(0.38mmol)を、テトラヒドロフラン3mlに溶解し、水素化ナトリウム(鉱油中60%分散)38mg(0.94mmol)を添加する。室温で1時間撹拌した後、メチル3−(ブロモメチル)ベンゾエート129mg(0.56mmol)を添加する。室温で16時間撹拌後、混合物をメタノールでクエンチし、溶媒を真空で除去し、残渣をシリカのカラムクロマトグラフィーによりシクロヘキサン/酢酸エチル混合物を溶離剤として用いて精製する。
収量:106mg(理論値の52%)
LC−MS(方法6):R=2.59分
MS(ESIpos):m/z=548(M+H)
【0126】
実施例2
tert.−ブチル(6R)−3−{[5−アセチル−6−(4−シアノフェニル)−4−メチル−2−オキソ−3−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]−3,6−ジヒドロピリミジン−1(2H)−イル]メチル}ベンゾエート
【化42】

実施例8A400mg(1.0mmol)を、ジメチルホルムアミド5mlに溶解し、tert.−ブチル3−(ブロモメチル)ベンゾエート407mg(1.5mmol)および炭酸カリウム277mg(2.0mmol)を添加する。混合物を100℃で4時間撹拌し、次いで水を添加し、水溶液を酢酸エチルで3回抽出する。合わせた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を真空で除去し、残渣をシリカのカラムクロマトグラフィーによりシクロヘキサン/酢酸エチル混合物を溶離剤として用いて精製する。
収量:181mg(理論値の31%)
LC−MS(方法6):R=2.92分
MS(ESIpos):m/z=590(M+H)
【0127】
実施例1の操作と同様に、以下の化合物を製造する:
【表5】

【0128】
実施例2の操作と同様に、以下の化合物を製造する:
【表6】

【0129】
【表7】

【0130】
【表8】

【0131】
実施例18
4−{[5−アセチル−6−(4−シアノフェニル)−4−メチル−2−オキソ−3−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]−3,6−ジヒドロピリミジン−1(2H)−イル]メチル}安息香酸
【化43】

65mg(0.11mmol)の実施例6を、ジクロロメタン5mlおよびトリフルオロ酢酸0.5mlに溶解する。溶液を室温で1時間撹拌し、溶媒を真空で除去し、残渣をシリカのカラムクロマトグラフィーによりジクロロメタン/メタノール混合物を溶離剤として用いて精製する。
収量:56mg(理論値の94%)
1H-NMR (300 MHz, DMSO-d6): δ = 2.0 (s, 3H), 2.2 (s, 3H), 4.2 (d, 1H), 4.9 (d, 1H), 5.6 (s, 1H), 7.4 (m, 2H), 7.6 (m, 3H), 7.7 (m, 2H), 7.9 (m, 5H), 12.9 (br. s, 1H) ppm.
【0132】
実施例18の操作と同様に、以下の化合物を製造する:
【表9】

【0133】
【表10】

【0134】
実施例25
5−{[5−アセチル−6−(4−シアノフェニル)−4−メチル−2−オキソ−3−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]−3,6−ジヒドロピリミジン−1(2H)−イル]メチル}−2−フラン酸(furanoic acid)
【化44】

60mg(0.11mmol)の実施例10を、テトラヒドロフラン5mlに溶解し、水2.5mlに溶解した水酸化リチウム4mg(0.17mmol)を添加する。5時間室温で撹拌した後、さらに水2.5ml中の水酸化リチウム4mg(0.17mmol)を添加し、撹拌を2時間継続する。pHを塩酸で<7に合わせ、溶媒を真空で除去し、残渣を分取HPLCにより精製する。
収量:45mg(理論値の77%)
1H-NMR (300 MHz, DMSO-d6): δ = 1.9 (s, 3H), 2.3 (s, 3H), 4.4 (d, 1H), 4.8 (d, 1H), 5.7 (s, 1H), 6.4 (d, 1H), 7.1 (d, 1H), 7.6 (m, 3H), 7.7 (m, 2H), 7.8 (m, 3H), 13.0 (br. s, 1H) ppm.
【0135】
実施例25の操作と同様に、以下の化合物を製造する:
【表11】

【0136】
【表12】

【0137】
【表13】

【0138】
実施例35
エチル3−(3−ブロモベンジル)−4−(4−シアノフェニル)−6−メチル−2−オキソ−1−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]−1,2,3,4−テトラヒドロピリミジン−5−カルボキシレート
【化45】

水素化ナトリウム(55.9mg、1.397mmol;鉱油中60%分散)を、ペンタン(2x10ml)で洗浄し、テトラヒドロフラン(10ml)に懸濁する。テトラヒドロフラン(5ml)中のエチル4−(4−シアノフェニル)−6−メチル−2−オキソ−1−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]−1,2,3,4−テトラヒドロピリミジン−5−カルボキシレート(実施例4A)(500mg、1.164mmol)の溶液を撹拌しながら添加する。室温で5分後、テトラヒドロフラン(5ml)中の1−ブロモ−3−(ブロモメチル)ベンゼン(320mg、1.23mmol)の溶液を添加し、反応物を室温で16時間撹拌する。溶液を水(50ml)でクエンチし、酢酸エチル(3x150ml)で抽出する。合わせた有機相を塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、濃縮する。黄色の残渣(約1.05g)をシリカゲル60(50g)のフラッシュクロマトグラフィーによりシクロヘキサン/酢酸エチル(5:1)を溶離剤として用いて精製する。生成物を無定形泡状物として単離する。
収量:568mg(理論値の81.5%)
LC−MS(方法6):R=3.02分
HPLC(方法1):R=5.62分、λmax=198nm
MS(ESIpos):m/z=598(M+H)
1H-NMR (300 MHz, CDCl3): δ = 7.74-7.56 (m, 4H), 7.55-7.34 (m, 6H), 7.23-7.13 (m, 2H), 5.44 (s, 1H), 5.07 (d, 1H, J = 15.3 Hz), 4.16 (q, 2H), 3.91 (d, 1H, J = 15.3 Hz), 2.07 (s, 3H), 1.22 (t, 3H) ppm.
【0139】
実施例36
エチル3−(4−ブロモベンジル)−4−(4−シアノフェニル)−6−メチル−2−オキソ−1−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]−1,2,3,4−テトラヒドロピリミジン−5−カルボキシレート
【化46】

実施例4Aから、実施例35に記載の操作に従い表題化合物を製造する。
収量:565mg(理論値の81.2%)
LC−MS(方法6):R=3.04分
HPLC(方法1):R=5.56分、λmax=198nm
MS(ESIpos):m/z=598(M+H)
1H-NMR (300 MHz, CDCl3): δ = 7.74-7.56 (m, 4 H), 7.55-7.36 (m, 6H), 7.19-7.11 (m, 2H), 5.42 (s, 1H), 5.11 (d, 1H, J = 15.3 Hz), 4.15 (m, 2H), 3.82 (d, 1H, J = 15.3 Hz), 2.06 (s, 3H), 1.21 (t, 3H) ppm.
【0140】
実施例37
エチル4−(4−シアノフェニル)−3−{3−[(1E)−3−エトキシ−3−オキソプロプ−1−エン−1−イル]ベンジル}−6−メチル−2−オキソ−1−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]−1,2,3,4−テトラヒドロピリミジン−5−カルボキシレート
【化47】

【0141】
ジメチルホルムアミド(7.0ml)中のエチル3−(3−ブロモベンジル)−4−(4−シアノフェニル)−6−メチル−2−オキソ−1−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]−1,2,3,4−テトラヒドロピリミジン−5−カルボキシレート(実施例35)(500mg、0.84mmol)の撹拌溶液に、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)クロリド(117.3mg、0.17mmol)、アクリル酸エチル(457.2μl、4.18mmol)およびトリエチルアミン(232.9μl、1.67mmol)を添加する。反応物を終夜(16時間)120℃で撹拌し、次いで室温に冷却し、ジメチルホルムアミド(8ml)で希釈し、分取HPLC(RP18カラム;溶離剤:アセトニトリル/0.1%aq.蟻酸10:90→90:10)により直接精製する。まだわずかに純粋ではない表題化合物を単離し(356mg)、次いでシリカゲル60でシクロヘキサン/酢酸エチル(5:1)を溶離剤として用いて再度クロマトグラフィーする。
収量:210mg(理論値の40.7%)
LC−MS(方法6):R=3.00分
HPLC(方法2):R=5.57分、λmax=198nm
MS(ESIpos):m/z=618(M+H)
1H-NMR (200 MHz, CDCl3): δ = 7.75-7.56 (m, 5H), 7.55-7.20 (m, 8H), 6.42 (d, 1H, J = 16.0 Hz), 5.45 (s, 1H), 5.14 (d, 1H, J = 15.3 Hz), 4.28 (q, 2H), 4.15 (m, 2H), 3.93 (d, 1H, J = 15.2 Hz), 2.08 (s, 3H), 1.35 (t, 3H), 1.20 (t, 3H) ppm.
【0142】
実施例38
エチル4−(4−シアノフェニル)−6−メチル−2−オキソ−3−[3−(2−チエニル)ベンジル]−1−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]−1,2,3,4−テトラヒドロピリミジン−5−カルボキシレート
【化48】

ジメチルホルムアミド(2.0ml)中のエチル3−(3−ブロモベンジル)−4−(4−シアノフェニル)−6−メチル−2−オキソ−1−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]−1,2,3,4−テトラヒドロピリミジン−5−カルボキシレート(実施例35)(40mg、0.07mmol)、2−チオフェンボロン酸(10.69mg、0.08mmol)、2M水性炭酸ナトリウム(100μl、0.2mmol)およびビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)クロリド(4.7mg、0.01mmol)の溶液を、90℃で終夜(16時間)撹拌する。さらなるビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)クロリド(4.7mg、0.01mmol)を添加し、反応物を90℃でさらに24時間撹拌し、その時間の後、さらなるビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)クロリド(4.7mg、0.01mmol)を添加し、反応物をもう3時間長く90℃で撹拌する。反応混合物をジメチルホルムアミド(5ml)で希釈し、分取HPLC(RP18カラム;溶離剤:アセトニトリル/0.1%aq.蟻酸10:90→90:10)により直接精製する。生成物画分を濃縮し、シリカゲル60の薄層を通してジクロロメタンを溶離剤として用いて引く。真空で濃縮し、表題化合物を得る。
収量:30.2mg(理論値の61.4%)
LC−MS(方法6):R=3.10分
HPLC(方法2):R=5.71分、λmax=198nm
MS(ESIpos):m/z=602(M+H)
1H-NMR (200 MHz, CDCl3): δ = 7.80-7.05 (m, 15H), 5.49 (s, 1H), 5.19 (d, 1H, J = 15.4 Hz), 4.24-4.04 (m, 2H), 3.95 (d, 1H, J = 15.2 Hz), 2.07 (s, 3H), 1.39-1.12 (m, 3H) ppm.
【0143】
実施例39
3−{3−[(E)−2−カルボキシビニル]ベンジル}−4−(4−シアノフェニル)−6−メチル−2−オキソ−1−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]−1,2,3,4−テトラヒドロピリミジン−5−カルボン酸
【化49】

テトラヒドロフラン(2ml)中のエチル4−(4−シアノフェニル)−3−{3−[(1E)−3−エトキシ−3−オキソプロプ−1−エン−1−イル]ベンジル}−6−メチル−2−オキソ−1−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]−1,2,3,4−テトラヒドロピリミジン−5−カルボキシレート(実施例37)(50mg、0.08mmol)の撹拌溶液に、水(0.5ml)中の水酸化ナトリウム(32.4mg、0.8mmol)の溶液を添加する。室温で1時間撹拌した後、エタノール(2ml)を添加する。16時間撹拌した後、1N塩酸で溶液のpHを2に合わせ、生成物を酢酸エチル(3x100ml)で抽出する。合わせた有機相を塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、真空で濃縮する。粗生成物を分取HPLC(RP18カラム;溶離剤:アセトニトリル/0.1%aq.蟻酸10:90→90:10)により精製する。表題化合物を無色固体として得る。
収量:23.6mg(理論値の47.7%)
LC−MS(方法3):R=2.37分
HPLC(方法2):R=4.57分、λmax=226nm
MS(ESIpos):m/z=562(M+H)
1H-NMR (300 MHz, DMSO-d6): δ = 12.0 (br. s, 2H), 7.89-7.25 (m, 13H), 6.48 (d, 1H, J = 15.9 Hz), 5.45 (s, 1H), 4.93 (d, 1H, J = 15.7 Hz), 4.07 (d, 1H, J = 15.7 Hz), 2.02 (s, 3H) ppm.
【0144】
実施例40
エチル4−(4−シアノフェニル)−3−{4−[(1E)−3−エトキシ−3−オキソプロプ−1−エン−1−イル]ベンジル}−6−メチル−2−オキソ−1−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]−1,2,3,4−テトラヒドロピリミジン−5−カルボキシレート
【化50】

実施例36から、実施例37に記載の操作に従い表題化合物を製造する。
収量:366mg(理論値の66%)
LC−MS(方法6):R=3.01分
HPLC(方法2):R=5.48分、λmax=284nm
MS(ESIpos):m/z=618(M+H)
1H-NMR (200 MHz, CDCl3): δ = 7.76-7.17 (m, 13H), 6.44 (d, 1H, J = 16 Hz), 5.44 (s, 1H), 5.19 (d, 1H, J = 15.4 Hz), 4.28 (q, 2H), 4.13 (m, 2H), 3.86 (d, 1H, J = 15.5 Hz), 2.07 (s, 3H), 1.35 (t, 3H), 1.19 (t, 3H) ppm.
【0145】
実施例41
3−{4−[(E)−2−カルボキシビニル]ベンジル}−4−(4−シアノフェニル)−6−メチル−2−オキソ−1−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]−1,2,3,4−テトラヒドロピリミジン−5−カルボン酸
【化51】

エタノール(2ml)中のエチル4−(4−シアノフェニル)−3−{4−[(1E)−3−エトキシ−3−オキソプロプ−1−エン−1−イル]ベンジル}−6−メチル−2−オキソ−1−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]−1,2,3,4−テトラヒドロピリミジン−5−カルボキシレート(実施例40)(100mg、0.16mmol)の撹拌溶液を、10%aq.水酸化ナトリウム溶液(1ml)で処理する。16時間後、1N塩酸で反応溶液のpHを2に合わせ、粗生成物を酢酸エチル(3x150ml)で抽出する。合わせた有機相を塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、真空で濃縮する。残渣を分取HPLC(RP18カラム;溶離剤:アセトニトリル/0.1%aq.蟻酸10:90→90:10)により精製する。
収量:16.2mg(理論値の14.5%)
LC−MS(方法3):R=2.37分
HPLC(方法2):R=4.56分、λmax=282nm
MS(ESIpos):m/z=578(M+NH
1H-NMR (200 MHz, DMSO-d6): δ = 12.5 (br. s, 2H), 8.00-7.23 (m, 13H), 6.52 (d, 1H, J = 15.9 Hz), 5.43 (s, 1H), 4.96 (d, 1H, J = 15.5 Hz), 4.00 (d, 1H, J = 15.3 Hz), 2.02 (s, 3H) ppm.
【0146】
実施例42
(2E)−3−(4−{[6−(4−シアノフェニル)−5−(エトキシカルボニル)−4−メチル−2−オキソ−3−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]−3,6−ジヒドロピリミジン−1(2H)−イル]メチル}フェニル)アクリル酸
【化52】

エタノール(2ml)中のエチル4−(4−シアノフェニル)−3−{4−[(1E)−3−エトキシ−3−オキソプロプ−1−エン−1−イル]ベンジル}−6−メチル−2−オキソ−1−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]−1,2,3,4−テトラヒドロピリミジン−5−カルボキシレート(実施例40)(100mg、0.16mmol)の撹拌溶液を、10%aq.水酸化ナトリウム溶液(3ml)で処理する。室温で30分後、1N塩酸で溶液のpHを2に合わせ、粗生成物を酢酸エチル(3x150ml)で抽出する。合わせた有機相を塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、真空で濃縮する。残渣を分取HPLC(RP18カラム;溶離剤:アセトニトリル/0.1%aq.蟻酸10:90→90:10)により精製する。
収量:9.9mg(理論値の10%)
LC−MS(方法5):R=2.76分
MS(ESIpos):m/z=589(M+H)
1H-NMR (300 MHz, DMSO-d6): δ = 12.0 (br. s, 1H), 7.90-7.50 (m, 12H), 7.32 (d, 2H), 6.50 (d, 1H, J = 16.0 Hz), 5.44 (s, 1H), 4.91 (d, 1H, J = 15.7 Hz), 4.08-3.96 (m, 2H), 2.03 (s, 3H), 1.07 (t, 3H) ppm.
【0147】
実施例43
tert.−ブチル3−{[6−(4−シアノフェニル)−5−(2−フロイル)−4−メチル−2−オキソ−3−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]−3,6−ジヒドロピリミジン−1(2H)−イル]メチル}ベンゾエート
【化53】

実施例20Aから、実施例35に記載の操作に従い、但し、表題化合物を中性条件下の分取HPLC(RP18カラム;溶離剤:アセトニトリル/水10:90→90:10)により精製し、表題化合物を製造する。
収量:68mg(理論値の62%)
LC−MS(方法3):R=3.13分
MS(ESIneg):m/z=640(M−H)
HPLC(方法1):R=5.43分、λmax=204nm
1H-NMR (300 MHz, DMSO-d6): δ = 7.99-7.65 (m, 9H), 7.62-7.38 (m, 4H), 7.29-7.23 (m, 1H), 6.67-6.61 (m, 1H), 5.58 (s, 1H), 4.90 (d, 1H, J = 15.6 Hz), 4.30 (d, 1H, J = 15.6 Hz), 1.54 (s, 12H) ppm.
【0148】
実施例44
3−{[6−(4−シアノフェニル)−5−(2−フロイル)−4−メチル−2−オキソ−3−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]−3,6−ジヒドロピリミジン−1(2H)−イル]メチル}安息香酸
【化54】

tert−ブチル3−{[6−(4−シアノフェニル)−5−(2−フロイル)−4−メチル−2−オキソ−3−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]−3,6−ジヒドロピリミジン−1(2H)−イル]メチル}ベンゾエート(実施例43)(50mg、0.078mmol)をトリフルオロ酢酸(2ml)に溶解する。15分間撹拌した後、溶液を真空で濃縮し、残渣を分取HPLC(RP18カラム;溶離剤:アセトニトリル/水10:90→90:10)により精製する。
収量:27.8mg(理論値の61%)
LC−MS(方法3):R=2.57分
MS(ESIpos):m/z=586(M+H)
1H-NMR (300 MHz, DMSO-d6): δ = 12.91 (br. s, 1H), 7.94-7.64 (m, 9H), 7.62-7.39 (m, 4H), 7.30-7.21 (m, 1H), 6.68-6.60 (m, 1H), 5.56 (s, 1H), 4.95 (d, 1H, J = 15.3 Hz), 4.21 (d, 1H, J = 15.3 Hz), 1.54 (s, 3H) ppm.
【0149】
実施例45
2−[6−(4−シアノフェニル)−5−(2−フロイル)−4−メチル−2−オキソ−3−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]−3,6−ジヒドロピリミジン−1(2H)−イル]−N−[(4−シアノフェニル)スルホニル]アセトアミド
【化55】

ジクロロメタン(4ml)中の[6−(4−シアノフェニル)−5−(2−フロイル)−4−メチル−2−オキソ−3−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]−3,6−ジヒドロピリミジン−1(2H)−イル]酢酸(実施例29A)(75mg、0.14mmol)、1,3−ジシクロヘキシルカルボジイミド(33mg、0.16mmol)、4−シアノベンゼン−1−スルホンアミド(30mg、0.16mmol)および4−ジメチルアミノピリジン(20mg、0.16mmol)の混合物を48時間撹拌する。生成物をジクロロメタンで抽出し、2N塩酸および塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、濃縮する。残渣を分取HPLC(RP18カラム;溶離剤:アセトニトリル/水10:90→90:10)により精製する。
収量:35mg(理論値の34%)
LC−MS(方法5):R=2.68分
MS(ESIpos):m/z=674(M+H)
1H-NMR (300 MHz, DMSO-d6): δ = 8.15-7.98 (m, 5H), 7.94 (m, 1H), 7.85-7.46 (m, 8H), 7.35 (m, 1H), 6.65 (m, 1H), 5.58 (s, 1H), 4.14 (d, 1H), 3.72 (d, 1H), 1.51 (s, 3H) ppm.
【0150】
実施例46
2−[6−(4−シアノフェニル)−5−(2−フロイル)−4−メチル−2−オキソ−3−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]−3,6−ジヒドロピリミジン−1(2H)−イル]−N−[(2,2,2−トリフルオロエチル)スルホニル]アセトアミド
【化56】

ジクロロメタン(4ml)中の[6−(4−シアノフェニル)−5−(2−フロイル)−4−メチル−2−オキソ−3−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]−3,6−ジヒドロピリミジン−1(2H)−イル]酢酸(実施例29A)(75mg、0.15mmol)、2,2,2−トリフルオロエタンスルホンアミド(23mg、0.16mmol)、1,3−ジシクロヘキシルカルボジイミド(33mg、0.16mmol)および4−ジメチルアミノピリジン(20mg、0.16mmol)の溶液を室温で4日間撹拌する。生成物をジクロロメタン(100ml)で抽出し、2N塩酸および塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、真空で濃縮する。残渣を分取HPLC(RP18カラム;溶離剤:アセトニトリル/0.1%aq.蟻酸30:70→90:10)により精製する。表題化合物を無色固体として単離する。
収量:32mg(理論値の31%)
LC−MS(方法5):R=2.90分
MS(ESIpos):m/z=655(M+H)
1H-NMR (300 MHz, DMSO-d6): δ = 7.95 (m, 1H), 7.90-7.51 (m, 9H), 7.41 (m, 1H), 6.67 (m, 1H), 5.69 (s, 1H), 4.70-4.47 (m, 2H), 4.29 (d, 1H), 3.68 (d, 1H), 1.58 (s, 3H) ppm.
【0151】
実施例47
tert.−ブチル3−{[6−(4−シアノフェニル)−4−メチル−2−オキソ−5−(ピリジン−3−イルカルボニル)−3−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]−3,6−ジヒドロピリミジン−1(2H)−イル]メチル}ベンゾエート
【化57】

実施例21Aから、実施例1に記載の操作に従い、但し、表題化合物を中性条件下の分取HPLC(RP18カラム;溶離剤:アセトニトリル/水10:90→90:10)により精製し、表題化合物を製造する。
収量:49mg(理論値の34%)
LC−MS(方法5):R=3.00分
MS(ESIpos):m/z=653(M+H)
HPLC(方法1):R=5.06分、λmax=198nm
1H-NMR (300 MHz, DMSO-d6): δ = 8.78 (d, 1H), 8.74-8.67 (m, 1H), 8.00-7.91 (m, 2H), 7.85-7.65 (m, 7H), 7.62-7.51 (m, 3H), 7.49-7.38 (m, 2H), 5.58 (s, 1H), 4.92 (d, 1H), 4.34 (d, 1H), 1.54 (s, 9H), 1.43 (s, 3H) ppm.
【0152】
実施例48
メチル2−{[6−(4−シアノフェニル)−4−メチル−2−オキソ−5−(ピリジン−3−イルカルボニル)−3−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]−3,6−ジヒドロピリミジン−1(2H)−イル]メチル}−1,3−オキサゾール−4−カルボキシレート
【化58】

ジメチルホルムアミド(3ml)中の4−{6−メチル−2−オキソ−5−(ピリジン−3−イルカルボニル)−1−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]−1,2,3,4−テトラヒドロピリミジン−4−イル}ベンゾニトリル(実施例21A)(100mg、0.22mmol)および炭酸カリウム(60mg、0.43mmol)の撹拌懸濁液に、メチル2−(クロロメチル)−1,3−オキサゾール−4−カルボキシレート(57mg、0.32mmol)を添加する。反応混合物を72時間室温で撹拌する。粗生成物を水(20ml)でクエンチし、酢酸エチル(3x50ml)で抽出する。合わせた有機相を塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、濃縮する。残渣を分取HPLC(RP18カラム;溶離剤:アセトニトリル/水30:70→90:10)により精製する。
収量:30mg(理論値の23%)
LC−MS(方法6):R=2.19分
MS(ESIpos):m/z=602(M+H)
HPLC(方法2):R=4.37分、λmax=200nm
1H-NMR (300 MHz, DMSO-d6): δ = 8.82 (d, 1H), 8.75-8.69 (m, 2H), 8.09-8.02 (m, 1H), 7.93 (s, 1H), 7.86-7.77 (d, 3H), 7.76-7.67 (d, 2H), 7.60 (d, 2H), 7.52-7.45 (m, 1H), 5.77 (s, 1H), 4.91 (d, 1H), 4.54 (d, 1H), 3.27 (s, 3H), 1.43 (s, 3H) ppm.
【0153】
実施例49
メチル2−{[6−(4−シアノフェニル)−5−(2−フロイル)−4−メチル−2−オキソ−3−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]−3,6−ジヒドロピリミジン−1(2H)−イル]メチル}−1,3−オキサゾール−4−カルボキシレート
【化59】

実施例20Aから、実施例48に記載の操作に従い、但し、反応時間は48時間とし、表題化合物を製造する。表題化合物は茶色がかった固体として得られる。
収量:43mg(理論値の32%)
LC−MS(方法6):R=2.34分
MS(ESIpos):m/z=591(M+H)
1H-NMR (300 MHz, DMSO-d6): δ = 8.72 (s, 1H), 7.95 (m, 1H), 7.88 (s, 1H), 7.84-7.77 (m, 3H), 7.76-7.68 (m, 2H), 7.53 (d, 2H), 7.43 (d, 1H), 6.69-6.65 (m, 1H), 5.77 (s, 1H), 4.89 (d, 1H), 4.49 (d, 1H), 3.23 (s, 3H), 1.54 (s, 3H) ppm.
【0154】
実施例50
メチル5−{[6−(4−シアノフェニル)−4−メチル−2−オキソ−5−(ピリジン−3−イルカルボニル)−3−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]−3,6−ジヒドロピリミジン−1(2H)−イル]メチル}−2−フロエート
【化60】

ジメチルホルムアミド(3ml)中の(4−{6−メチル−2−オキソ−5−(ピリジン−3−イルカルボニル)−1−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]−1,2,3,4−テトラヒドロピリミジン−4−イル}ベンゾニトリル(実施例21A)(100mg、0.22mmol)および炭酸カリウム(60mg、0.43mmol)の撹拌懸濁液に、メチル5−(クロロメチル)−2−フロエート(57mg、0.32mmol)を添加する。懸濁液を室温で72時間撹拌する。混合物をメタノール(5ml)で希釈し、分取HPLC(RP18カラム;溶離剤:アセトニトリル/水10:90→90:10)により直接精製する。
収量:20mg(理論値の12%)
HPLC(方法1):R=4.56分、λmax=194nm
MS(ESIpos):m/z=601(M+H)
1H-NMR (300 MHz, DMSO-d6): δ = 8.78 (d, 1H), 8.72 (m, 1H), 7.99 (m, 1H), 7.94 (s, 1H), 7.85-7.76 (m, 3H), 7.71 (d, 1H), 7.54 (d, 2H), 7.47 (m, 1H), 7.15 (d, 1H), 6.51 (s, 1H), 5.65 (s, 1H), 4.81 (d, 1H), 4.48 (d, 1H), 3.78 (s, 3H), 1.41 (s, 3H) ppm.
【0155】
実施例51
メチル5−{[6−(4−シアノフェニル)−5−(2−フロイル)−4−メチル−2−オキソ−3−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]−3,6−ジヒドロピリミジン−1(2H)−イル]メチル}−2−フロエート
【化61】

実施例20Aから、実施例50に記載の操作に従い、但し、反応時間は48時間とし、表題化合物を製造する。
収量:40mg(理論値の27%)
LC−MS(方法6):R=2.50分
MS(ESIpos):m/z=590(M+H)
1H-NMR (300 MHz, DMSO-d6): δ = 8.03-7.64 (m, 7H), 7.47 (d, 2H), 7.30 (d, 1H), 7.15 (d, 1H), 6.70-6.62 (m, 1H), 6.49 (d, 1H), 5.64 (s, 1H), 4.80 (d, 1H), 4.44 (d, 1H), 3.79 (s, 3H), 1.52 (s, 3H) ppm.
【0156】
実施例52
5−{[6−(4−シアノフェニル)−5−(2−フロイル)−4−メチル−2−オキソ−3−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]−3,6−ジヒドロピリミジン−1(2H)−イル]メチル}−2−フロ酸
【化62】

テトラヒドロフラン(1.5ml)中のメチル5−{[6−(4−シアノフェニル)−5−(2−フロイル)−4−メチル−2−オキソ−3−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]−3,6−ジヒドロピリミジン−1(2H)−イル]メチル}−2−フロエート(実施例51)(30mg、0.51mmol)の撹拌溶液に、水(1.5ml)中の水酸化リチウム(2.4mg、0.10mmol)の溶液を添加する。反応物を室温で終夜(16時間)撹拌し、次いで1N塩酸で酸性化する。沈殿を得る。メタノール(7ml)を添加し、粗生成物を分取HPLC(RP18カラム;溶離剤:アセトニトリル/0.1%aq.蟻酸30:70→90:10)により精製する。
収量:19mg(理論値の63%)
LC−MS(方法5):R=2.27分
MS(ESIpos):m/z=576(M+H)
1H-NMR (300 MHz, DMSO-d6): δ = 13.0 (br. s, 1H), 7.93 (d, 1H), 7.87 (s, 1H), 7.79-7.76 (m, 3H), 7.76-7.65 (m, 2H), 7.48 (d, 2H), 7.30 (d, 1H), 7.06 (d, 1H), 6.70-6.62 (m, 1H), 6.46 (d, 1H), 5.63 (s, 1H), 4.86 (d, 1H), 1.52 (s, 3H) ppm.
【0157】
実施例53
2−{[6−(4−シアノフェニル)−5−(2−フロイル)−4−メチル−2−オキソ−3−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]−3,6−ジヒドロピリミジン−1(2H)−イル]メチル}−1,3−オキサゾール−4−カルボン酸
【化63】

実施例49から、実施例52に記載の操作に従い表題化合物を製造する。表題化合物を茶色がかった無定形固体として単離する。
収量:24mg(理論値の80%)
LC−MS(方法5):R=2.34分
MS(ESIpos):m/z=577(M+H)
1H-NMR (300 MHz, DMSO-d6): δ = 13.0 (br. s, 1H), 8.59 (s, 1H), 7.75 (d, 1H), 7.90-7.66 (m, 6H), 7.54 (d, 2H), 7.45 (d, 1H), 6.69-6.63 (m, 1H), 5.77 (s, 1H), 4.91 (d, 1H), 4.41 (d, 1H), 1.54 (s, 3H) ppm.
【0158】
実施例54
3−{[6−(4−シアノフェニル)−4−メチル−2−オキソ−5−(ピリジン−3−イルカルボニル)−3−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]−3,6−ジヒドロピリミジン−1(2H)−イル]メチル}安息香酸
【化64】

実施例47から、実施例44に記載の操作に従い、但し、反応時間を30分間とし、表題化合物を製造する。
収量:30mg(理論値の78%)
HPLC(方法1):R=4.36分、λmax=196nm
LC−MS(方法3):R=2.46分
MS(ESIpos):m/z=597(M+H)
1H-NMR (300 MHz, DMSO-d6): δ = 13.0 (br. s, 1H), 8.78 (d, 1H), 8.70 (m, 1H), 8.00-7.89 (m, 2H), 7.88-7.77 (m, 5H), 7.76-7.64 (m, 2H), 7.61-7.52 (m, 3H), 7.49-7.39 (m, 2H), 5.55 (s, 1H), 4.98 (d, 1H), 4.23 (d, 1H), 1.42 (s, 3H) ppm.
【0159】
実施例55
2−[6−(4−シアノフェニル)−4−メチル−2−オキソ−5−(ピリジン−3−イルカルボニル)−3−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]−3,6−ジヒドロピリミジン−1(2H)−イル]−N−[(2,2,2−トリフルオロエチル)スルホニル]アセトアミド
【化65】

実施例31Aから、実施例46に記載の操作に従い、但し、表題化合物を中性条件下の分取HPLC(RP18カラム;溶離剤:アセトニトリル/水30:70→90:10)により精製し、表題化合物を製造する。
収量:37mg(理論値の55%)
HPLC(方法1):R=4.38分、λmax=234nm
LC−MS(方法5):R=2.68分
MS(ESIpos):m/z=666(M+H)
1H-NMR (300 MHz, DMSO-d6): δ = 8.86 (d, 1H), 8.73 (m, 1H), 8.06 (m, 1H), 7.92-7.61 (m, 8H), 7.54-7.46 (m, 1H), 5.70 (s, 1H), 4.62 (m, 2H), 4.31 (d, 1H), 3.80 (d, 1H), 1.45 (s, 3H) ppm.
【0160】
実施例56
2−[6−(4−シアノフェニル)−4−メチル−2−オキソ−5−(ピリジン−3−イルカルボニル)−3−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]−3,6−ジヒドロピリミジン−1(2H)−イル]−N−[(4−シアノフェニル)スルホニル]アセトアミド
【化66】

実施例31Aから、実施例45に記載の操作に従い、但し、表題化合物を分取HPLC(RP18カラム;溶離剤:アセトニトリル/水30:70→90:10)により精製し、表題化合物を製造する。
収量:18mg(理論値の47%)
LC−MS(方法5):R=2.58分
MS(ESIpos):m/z=685(M+H)
HPLC(方法1):R=4.39分、λmax=234nm
1H-NMR (300 MHz, DMSO-d6): δ = 8.81 (d, 1H), 8.72 (m, 1H), 8.11-7.97 (m, 5H), 7.87-7.75 (m, 3H), 7.74-7.53 (m, 5H), 7.52-7.42 (m, 1H), 5.59 (s, 1H), 5.55 (d, 2H), 4.17 (d, 1H), 3.80 (d, 1H), 1.41 (s, 3H) ppm.
【0161】
実施例57
アリル(4R)−3−[(ベンジルオキシ)メチル]−4−(4−シアノフェニル)−6−メチル−2−オキソ−1−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]−1,2,3,4−テトラヒドロピリミジン−5−カルボキシレート
【化67】

実施例6A50mg(0.11mmol)を、乾燥テトラヒドロフラン2mlに溶解し、水素化ナトリウム9.5mg(0.24mmol)を添加し、混合物を室温で15分間撹拌する。23.1mg(0.15mmol)クロロメチルベンジルエーテルを添加し、反応混合物を室温で終夜撹拌する。混合物を酢酸エチルと塩化アンモニウム水溶液とに分配し、有機抽出物を水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、真空で蒸発させる。粗生成物をシリカゲルのカラムクロマトグラフィー(溶離剤シクロヘキサン/酢酸エチル3:1)により濃縮し、そのままさらなる反応に使用する。
収量:37mg(理論値の54%)
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ = 1.98 (s, 3H), 4.40-4.50 (m, 2H), 4.60 (d, 2H), 4.68 (d, 1H), 5.12-5.23 (m, 3H), 5.68 (s, 1H), 5.90 (ddt, 1H), 7.10-7.90 (m, 13H) ppm.
【0162】
実施例58
(4R)−3−[(ベンジルオキシ)メチル]−4−(4−シアノフェニル)−6−メチル−2−オキソ−1−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]−1,2,3,4−テトラヒドロピリミジン−5−カルボン酸
【化68】

485mg(0.86mmol)の実施例57およびモルホリン112mg(1.30mmol)をアルゴン下でテトラヒドロフラン5mlに室温で溶解する。テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)50mg(0.04mmol)を添加し、混合物を30分間室温で反応させる。溶媒を真空で蒸発させ、残部を酢酸エチルに溶解し、塩化アンモニウム水溶液で洗浄する。有機相を硫酸マグネシウムで乾燥し、蒸発乾固する。粗生成物を分取RP−HPLCにより水/アセトニトリル勾配を用いて精製する。
収量:97mg(理論値の21%)
1H-NMR (300 MHz, DMSO-d6): δ = 1.98 (s, 3H), 4.40 (d, 1H), 4.46 (d, 1H), 4.71 (d, 1H), 5.12 (d, 1H), 5.17 (s, 1H), 7.10-7.20 (m, 2H), 7.22-7.32 (m, 3H), 7.53-7.65 (m, 3H), 7.55-7.65 (m, 3H), 7.68-7.75 (m, 2H), 7.78-7.89 (m, 3H), 12.62 (br. s, 1H) ppm.
【0163】
実施例23Aの操作と同様に、以下の化合物を製造する:
【表14】

【0164】
実施例26Aの操作と同様に、以下の化合物を製造する:
【表15】

【0165】
実施例64
1−[6−(4−シアノフェニル)−5−(エトキシカルボニル)−4−メチル−2−オキソ−3−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]−3,6−ジヒドロピリミジン−1(2H)−イル]シクロプロパンカルボン酸
【化69】

100mg(0.18mmol)の実施例61を、テトラヒドロフラン1mlに懸濁し、メタノール1mlおよび2N水酸化ナトリウム水溶液0.36mlを添加する。反応混合物を30分間室温で撹拌し、次いで、2N塩酸と酢酸エチルとに分配する。有機抽出物を硫酸マグネシウムで乾燥し、真空で蒸発乾固する。粗生成物は、部分的に加水分解された物質およびトランスエステル化された物質の混合物からなる。粗生成物をエタノール2mlに再溶解し、ナトリウムエタノレート102mg(0.32mmol)を添加し、混合物を室温で終夜撹拌し、次いで前の通りに後処理する。粗生成物を、RP−HPLCにより水/アセトニトリル勾配を用いて精製する。
収量:10mg(理論値の12%)
1H-NMR (300 MHz, DMSO-d6): δ = 1.00-1.55 (m, 7H), 2.02 (s, 3H), 3.98-4.10 (m, 2H), 5.45 (s, 1H), 7.56-7.87 (m, 8H), 12.1 (br. s, 1H) ppm.
【0166】
実施例65
3−(1−カルボキシシクロプロピル)−4−(4−シアノフェニル)−6−メチル−2−オキソ−1−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]−1,2,3,4−テトラヒドロピリミジン−5−カルボン酸
【化70】

この化合物を、実施例64の製造の副生成物として収量22%で単離する。
1H-NMR (300 MHz, DMSO-d6): δ = 1.00-1.20 (m, 1H), 1.32-1.56 (m, 3H), 2.00 (s, 3H), 5.47 (s, 1H), 7.55-7.90 (m, 8H), 12.30 (br. s, 2H) ppm.
【0167】
実施例66
アリル4−(4−シアノフェニル)−6−メチル−2−オキソ−3−(2−オキソ−2−{[(2,2,2−トリフルオロエチル)スルホニル]アミノ}エチル)−1−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]−1,2,3,4−テトラヒドロピリミジン−5−カルボキシレート
【化71】

実施例26A75mg(0.15mmol)、2,2,2−トリフルオロエタンスルホンアミド26.9mg(0.17mmol)、1,3−ジシクロヘキシルカルボジイミド34.1mg(0.17mmol)および4−N,N−ジメチルアミノピリジン20.2mg(0.17mmol)を、ジクロロメタン4mlに溶解し、室温で60時間反応させる。反応混合物を2N塩酸で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、真空で蒸発乾固する。粗生成物を分取HPLCにより水/アセトニトリル勾配で精製する。
収量:90mg(理論値の93%)
1H-NMR (300 MHz, DMSO-d6): δ = 2.0 (s, 3H), 3.80 (d, 1H), 4.21 (d, 1H), 4.46-4.67 (m, 4H), 5.08-5.20 (m, 2H), 5.58 (s, 1H), 5.75-6.90 (m, 1H), 7.60-7.93 (m, 8H) ppm.
【0168】
実施例66の操作と同様に、以下の化合物を製造する:
【表16】

【0169】
【表17】

【0170】
実施例75
4−(4−シアノフェニル)−6−メチル−2−オキソ−3−(2−オキソ−2−{[(2,2,2−トリフルオロエチル)スルホニル]アミノ}エチル)−1−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]−1,2,3,4−テトラヒドロピリミジン−5−カルボン酸
【化72】

140mg(0.22mmol)の実施例66およびモルホリン28.4mg(0.33mmol)をアルゴン下でテトラヒドロフラン2mlに室温で溶解する。テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)12.5mg(0.01mmol)を添加し、混合物を30分間室温で反応させる。溶媒を真空で蒸発させ、残部を酢酸エチルに溶解し、2N塩酸で洗浄する。有機相を硫酸マグネシウムで乾燥し、蒸発乾固する。粗生成物を分取RP−HPLCにより水/アセトニトリル勾配で精製する。
収量:73mg(理論値の55%)
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ = 2.04 (s, 3H), 3.75 (br. d, 1H), 4.23 (d, 1H), 4.52-4.70 (m, 2H), 5.55 (s, 1H), 7.60-7.68 (m, 3H), 7.70-7.75 (m, 2H), 7.81 (d, 1H), 7.89 (d, 2H), 12.12 (br. s, 1H) ppm.
【0171】
実施例76
2−ヒドロキシエチル4−(4−シアノフェニル)−6−メチル−2−オキソ−3−(2−オキソ−2−{[(2,2,2−トリフルオロエチル)スルホニル]アミノ}エチル)−1−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]−1,2,3,4−テトラヒドロピリミジン−5−カルボキシレート
【化73】

50mg(0.08mmol)の実施例75、2−ブロモエタノール11.4mg(0.09mmol)およびN,N−ジイソプロピルエチルアミン16.0mg(0.12mmol)をジメチルホルムアミド2mlに溶解し、70℃で終夜撹拌する。さらに11.4mg(0.09mmol)の2−ブロモエタノールおよびN,N−ジイソプロピルエチルアミン16.0mg(0.12mmol)を添加し、70℃での撹拌を終夜継続する。混合物を酢酸エチルと2N塩酸とに分配し、有機層を硫酸マグネシウムで乾燥し、真空で蒸発乾固する。粗生成物をシリカゲルのカラムクロマトグラフィー(溶離剤:ジクロロメタン/メタノール100:3)により精製する。
収量:5.5mg(理論値の9%)
1H-NMR (300 MHz, DMSO-d6): δ = 2.04 (s, 3H), 3.15-3.40 (m, 2H), 3.52 (t, 2H), 4.01 (dt, 2H), 4.15-4.35 (m, 3H), 5.57 (s, 1H), 7.58-7.68 (m, 3H), 7.72 (t, 2H), 7.77-7.90 (m, 3H) ppm.
【0172】
実施例77
4−{[5−[(アリルオキシ)カルボニル]−6−(4−シアノフェニル)−4−メチル−2−オキソ−3−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]−3,6−ジヒドロピリミジン−1(2H)−イル]スルホニル}安息香酸
【化74】

実施例5A100mg(0.23mmol)を、ジオキサン4mlに溶解し、0℃に冷却する。水素化ナトリウム19.9mg(0.50mmol)を添加し、混合物を室温に温め、30分間反応させる。4−(クロロスルホニル)安息香酸60.0mg(0.27mmol)をジオキサン溶液として添加し、撹拌を1時間継続する。混合物を酢酸エチルと塩化アンモニウム水溶液とに分配し、有機相を水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、真空で蒸発乾固する。粗生成物を分取RP−HPLCにより水/アセトニトリル勾配で精製する。
収量:28mg(理論値の19%)
1H-NMR (300 MHz, DMSO-d6): δ = 2.02 (s, 3H), 4.70 (d, 2H), 5.25 (d, 1H), 5.27 (d, 1H), 5.95 (ddt, 1H), 6.59 (s, 1H), 7.47-7.61 (m, 3H), 7.63-7.91 (m, 7H), 7.95 (d, 2H) ppm.
【0173】
実施例78
アリル3−[N−(tert.−ブトキシカルボニル)グリシル]−4−(4−シアノフェニル)−6−メチル−2−オキソ−1−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]−1,2,3,4−テトラヒドロピリミジン−5−カルボキシレート
【化75】

試薬A:N−tert.−ブトキシカルボニルグリシン71.4mg(0.41mmol)およびN−メチルモルホリン41.2mg(0.41mmol)を、乾燥1,2−ジメトキシエタン1mlに溶解する。イソブチルクロロホルミエート(formiate)55.9mg(0.41mmol)を添加し、反応混合物を5分間撹拌し、次いで濾過し、残渣を1,2−ジメトキシエタンで1回洗浄する。合わせた濾液を試薬Aとして以下の反応で使用する。
【0174】
実施例5A150mg(0.34mmol)を乾燥テトラヒドロフラン2mlに溶解し、0℃に冷却する。水素化ナトリウム14.2mg(0.36mmol)を添加し、混合物を室温に温め、撹拌を30分間継続する。試薬A(上記参照)を添加し、反応を室温で終夜継続する。反応混合物を酢酸エチルと水とに分配し、有機抽出物を硫酸マグネシウムで乾燥し、真空で蒸発乾固する。粗生成物を、連続的なシリカゲルのカラムクロマトグラフィー(溶離剤:シクロヘキサン/酢酸エチル3:1)および水/アセトニトリル勾配を用いる分取RP−HPLCにより精製する。
収量:120mg(理論値の19%)
1H-NMR (300 MHz, DMSO-d6): δ = 1.40 (s, 9H), 2.11 (s, 3H), 4.20 (dd, 1H), 4.32 (dd, 1H), 4.70 (d, 2H), 5.18-5.28 (m, 2H), 5.92 (ddt, 1H), 6.69 (s, 1H), 7.09 (t, 1H), 7.48 (br. s, 1H), 7.55 (d, 2H), 7.65-7.80 (m, 2H), 7.83 (d, 1H), 7.90 (d, 2H) ppm.
【0175】
実施例79
5−アリル1−[2−(ベンジルオキシ)−2−オキソエチル]6−(4−シアノフェニル)−4−メチル−2−オキソ−3−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]−3,6−ジヒドロピリミジン−1,5(2H)−ジカルボキシレート
【化76】

試薬B:ベンジル2−ヒドロキシアセテート150mg(0.90mmol)およびピリジン142mg(1.81mmol)を、ジクロロメタン1mlに0℃で溶解する。4−ニトロフェニルクロロホルミエート191mg(0.95mmol)を添加し、反応溶液を室温に温め、撹拌を1時間継続する。反応混合物をジクロロメタンと2N塩酸とに分配し、有機層を水および飽和塩化ナトリウム水溶液で連続的に洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、真空で蒸発乾固する。残渣を試薬Bとして以下の反応で使用する。
【0176】
実施例5A200mg(0.45mmol)を、乾燥テトラヒドロフラン2mlに溶解する。水素化ナトリウム19mg(0.48mmol)を0℃で添加し、反応混合物を室温に温め、撹拌を30分間継続する。試薬B(上記参照)をテトラヒドロフラン溶液1mlとして添加し、反応を室温で終夜継続する。反応混合物を酢酸エチルと2N塩酸とに分配し、有機層を水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、真空で蒸発乾固する。粗生成物を連続的なシリカゲルのカラムクロマトグラフィー(溶離剤:シクロヘキサン/酢酸エチル3:1)および水/アセトニトリル勾配を用いる分取RP−HPLCにより精製する。
収量:139mg(理論値の48%)
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ = 2.10 (s, 3H), 4.65-4.78 (m, 2H), 4.98 (s, 2H), 5.16-5.28 (m, 4H), 5.93 (ddt, 1H), 6.45 (s, 1H), 7.31-7.42 (m, 6H), 7.56-7.65 (m, 3H), 7.70 (t, 1H), 7.82 (d, 1H), 7.90 (d, 2H) ppm.
【0177】
実施例79の操作と同様に、以下の化合物を製造する:
【表18】

【0178】
実施例81
4−{5−アセチル−3−アリル−6−メチル−2−オキソ−1−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]−1,2,3,4−テトラヒドロピリミジン−4−イル}ベンゾニトリル
【化77】

実施例7A100mg(0.25mmol)を、ジメチルホルムアミド2mlに溶解し、アリルブロミド45mg(0.38mmol)および炭酸カリウム115mg(0.50mmol)を添加する。反応混合物を室温で終夜撹拌し、次いで生成物を分取RP−HPLCにより水/アセトニトリル勾配を用いて精製する。
収量:67mg(理論値の61%)
1H-NMR (300 MHz, DMSO-d6): δ = 1.9 (s, 3H), 2.3 (s, 3H), 3.5 (m, 1H), 4.3 (m, 1H), 5.1 (dd, 1H), 5.2 (dd, 1H), 5.6 (s, 1H), 5.6 (m, 1H), 7.6 (m, 3H), 7.7 (m, 2H), 7.8 (m, 1H), 7.9 (m, 2H) ppm.
【0179】
実施例82
tert.−ブチル{2−[5−アセチル−6−(4−シアノフェニル)−4−メチル−2−オキソ−3−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]−3,6−ジヒドロピリミジン−1(2H)−イル]エチル}カルバメート
【化78】

実施例7A1.82g(4.57mmol)をテトラヒドロフラン40mlに溶解し、水素化ナトリウム(鉱油中60%分散)274mg(6.85mmol)を添加する。反応混合物を室温で30分間撹拌し、次いで実施例32A1.64g(6.85mmol)を添加する。室温で終夜撹拌した後、水を添加し、混合物を真空で蒸発乾固し、生成物をカラムクロマトグラフィー(シリカ、溶離剤:ジクロロメタン/メタノール100:1→50:1)により精製する。
収量:137mg(理論値の6%)
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ = 1.4 (s, 9H), 1.9 (s, 3H), 2.3 (s, 3H), 2.9 (m, 1H), 3.1 (m, 1H), 3.2 (m, 1H), 3.6 (m, 1H), 5.6 (s, 1H), 6.9 (br t, 1H), 7.6 (m, 3H), 7.6 (m, 1H), 7.7 (m, 1H), 7.8 (m, 1H), 7.9 (m, 2H) ppm.
【0180】
実施例83
メチル2−{[6−(4−シアノフェニル)−5−イソブチリル−4−メチル−2−オキソ−3−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]−3,6−ジヒドロピリミジン−1(2H)−イル]メチル}−1,3−オキサゾール−4−カルボキシレート
【化79】

実施例33Aから、実施例48に記載の操作に従い表題化合物を製造する。
収量:34mg(理論値の28%)
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ = 8.72 (s, 1H), 7.95-7.54 (m, 8H), 5.78 (s, 1H), 4.89 (d, 1H), 4.57 (d, 1H), 3.79 (s, 3H), 3.03 (m, 1H), 1.83 (s, 3H), 0.98-0.78 (m, 6H) ppm.
【0181】
実施例84
2−[6−(4−シアノフェニル)−5−イソブチリル−4−メチル−2−オキソ−3−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]−3,6−ジヒドロピリミジン−1(2H)−イル]−N−[(2,2,2−トリフルオロエチル)スルホニル]アセトアミド
【化80】

実施例35Aから、実施例46に記載の操作に従い表題化合物を製造する。
収量:43mg(理論値の36%)
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ = 7.95-7.54 (m, 9H), 5.68 (s, 1H), 4.69-4.48 (m, 2H), 4.34-3.77 (m, 2H), 3.00 (m, 1H), 1.84 (s, 3H), 0.94 (d, 3H), 0.84 (d, 3H) ppm.
【0182】
実施例85
2−{[6−(4−シアノフェニル)−5−イソブチリル−4−メチル−2−オキソ−3−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]−3,6−ジヒドロピリミジン−1(2H)−イル]メチル}−1,3−オキサゾール−4−カルボン酸
【化81】

実施例83から、実施例52に記載の操作に従い表題化合物を製造する。
収量:23mg(理論値の86%)
1H-NMR (300 MHz, DMSO-d6): δ = 12.8 (s, 1H), 8.54 (s, 1H), 7.91-7.52 (m, 8H), 5.76 (s, 1H), 4.91 (d, 1H), 4.48 (d, 1H), 3.03 (m, 1H), 1.83 (s, 3H), 0.92-0.78 (m, 6H) ppm.
【0183】
C. 医薬組成物に関する操作実施例
本発明による化合物を、以下のように医薬製剤に変換できる:
錠剤:
組成:
実施例1の化合物100mg、ラクトース(一水和物)50mg、メイズスターチ(天然)50mg、ポリビニルピロリドン(PVP25)(BASF, Ludwigshafen, Germany より)10mgおよびステアリン酸マグネシウム2mg。
錠剤重量212mg、直径8mm、曲率半径12mm。
【0184】
製造:
有効成分、ラクトースおよびスターチの混合物を、PVPの5%水溶液(m/m)で造粒する。乾燥後、顆粒をステアリン酸マグネシウムと5分間混合する。この混合物を慣用の打錠機を使用して成形する(錠剤の形状は上記参照)。適用する成形力は、典型的に15kNである。
【0185】
経口投与可能な懸濁剤:
組成:
実施例1の化合物1000mg、エタノール(96%)1000mg、Rhodigel(FMC, Pennsylvania, USA からのキサンタンガム)400mgおよび水99g。
本発明による化合物の単回用量100mgが、10mlの経口懸濁液によりもたらされる。
【0186】
製造:
Rhodigelをエタノールに懸濁し、有効成分を懸濁液に添加する。撹拌しながら水を添加する。撹拌を、約6時間、Rhodigelの膨張が完了するまで継続する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一般式(I)
【化1】

式中、
Aは、アリールまたはヘテロアリール環を表し、
、RおよびRは、相互に独立して、水素、ハロゲン、ニトロ、シアノ、C−C−アルキル、ヒドロキシまたはC−C−アルコキシを表し、ここで、C−C−アルキルおよびC−C−アルコキシは、ハロゲン、ヒドロキシおよびC−C−アルコキシからなる群から選択される1個ないし3個の同一かまたは異なる基でさらに置換されていてもよく、
は、トリフルオロメチルカルボニル、C−C−アルキルカルボニル、C−C−アルコキシカルボニル、C−C−アルケンオキシカルボニル、ヒドロキシカルボニル、アミノカルボニル、モノ−またはジ−C−C−アルキルアミノカルボニル、C−C10−アリールアミノカルボニル、アリールカルボニル、ヘテロアリールカルボニル、複素環カルボニル、ヘテロアリール、複素環またはシアノを表し、ここで、C−C−アルキルカルボニル、C−C−アルコキシカルボニル、モノ−およびジ−C−C−アルキルアミノカルボニルは、C−C−シクロアルキル、ヒドロキシ、C−C−アルコキシ、C−C−アルコキシカルボニル、ヒドロキシカルボニル、アミノカルボニル、モノ−およびジ−C−C−アルキルアミノカルボニル、C−C−アルキルカルボニルアミノ、N−(C−C−アルキルカルボニル)−N−(C−C−アルキル)アミノ、シアノ、アミノ、モノ−およびジ−C−C−アルキルアミノ、ヘテロアリール、複素環およびトリ−(C−C−アルキル)−シリルからなる群から選択される1個ないし3個の同一かまたは異なる基でさらに置換されていてもよく、そして、ヘテロアリールカルボニル、複素環カルボニル、ヘテロアリールおよび複素環は、C−C−アルキルでさらに置換されていてもよく、
は、C−C−アルキルを表し、これは、ハロゲン、ヒドロキシ、C−C−アルコキシ、C−C−アルケンオキシ、C−C−アルキルチオ、アミノ、モノ−およびジ−C−C−アルキルアミノ、アリールアミノ、ヒドロキシカルボニル、C−C−アルコキシカルボニルおよび基−O−C−C−アルキル−O−C−C−アルキルからなる群から選択される1個ないし3個の同一かまたは異なる基で置換されていてもよいか、
または、
はアミノを表し、
は、式−T−Uの基
[式中、Tは、C−C−アルカンジイルまたはC−C−アルケンジイル基を表し、
そして、Uは、
・C−C10−アリールまたは5員もしくは6員のヘテロアリール{これらの各々は、ハロゲン、C−C−アルキル、5員もしくは6員のヘテロアリールおよび式−V−Wの基(ここで、Vは、結合またはC−C−アルカンジイルまたはC−C−アルケンジイル基を表し、これらは両方とも、C−C−シクロアルキルによりさらに置換されていてもよく、WはC−C−アルコキシカルボニルまたはヒドロキシカルボニルを表す)からなる群から独立して選択される1個、2個または3個の基により置換されている}、
・式−C(=O)−NR−SO−Rの基{ここで、Rは水素またはC−C−アルキルを表し、RはC−C−アルキル(これはトリフルオロメチルにより置換されていてもよい)を表すか、または、RはC−C10−アリール(これは、C−C−アルキル、ハロゲン、シアノ、ニトロまたはトリフルオロメチルにより置換されていてもよい)を表す}、
・式−C(=O)−NRの基{ここで、Rは水素またはC−C−アルキルを表し、そして、RはC−C10−アリール(これは、C−C−アルコキシカルボニルまたはヒドロキシカルボニルにより置換されていてもよい)を表す}、
・式−C(=O)−NR−ORの基(ここで、RおよびRは、相互に独立して水素またはC−C−アルキルを表す)、
または、
・C−C10−アリールアルコキシ(これは、アリール部分で、ハロゲン、C−C−アルキル、C−C−アルコキシカルボニルまたはヒドロキシカルボニルにより置換されていてもよい)
を表す]
を表すか、または、
は、
−C−C−シクロアルキル(これは、C−C−アルキル、ヒドロキシ、オキソ、C−C−アルコキシカルボニルおよびヒドロキシカルボニルからなる群から独立して選択される3個までの基により置換されていてもよい)、
−C−C−アルケニル(これは、C−C−アルコキシカルボニルまたはヒドロキシカルボニルにより置換されていてもよい)、
−C−C−アルキルまたはC−C−アルキルカルボニル(これらは、C−C−アルコキシカルボニルアミノにより置換されている)、
−C−C−アルコキシカルボニル(これは、フェニル−C−C−アルコキシカルボニルにより置換されており、フェニル部分において、ハロゲン、C−C−アルキル、C−C−アルコキシカルボニルまたはヒドロキシカルボニルによりさらに置換されていてもよい)、
または、
−式−SO−Rの基{ここで、Rは、C−C−アルキル(これは、トリフルオロメチルにより置換されていてもよい)を表すか、または、Rは、C−C10−アリール(これは、C−C−アルキル、ハロゲン、シアノ、ニトロ、トリフルオロメチル、C−C−アルコキシカルボニルもしくはヒドロキシカルボニルにより置換されていてもよい)を表す}
を表し、
は、ハロゲン、ニトロ、シアノ、C−C−アルキル、ヒドロキシまたはC−C−アルコキシを表し、ここで、C−C−アルキルおよびC−C−アルコキシは、ハロゲン、ヒドロキシおよびC−C−アルコキシからなる群から選択される1個ないし3個の同一かまたは異なる基でさらに置換されていてもよく、
そして、
、Y、Y、YおよびYは、相互に独立して、CHまたはNを表し、ここで、該環は、0個、1個または2個の窒素原子を含有する、
の化合物およびそれらの塩、水和物および/または溶媒和物並びにそれらの互変異性体。
【請求項2】
式中、
Aが、アリールまたはヘテロアリール環を表し、
、RおよびRが、相互に独立して、水素、ハロゲン、ニトロ、シアノ、C−C−アルキル、ヒドロキシまたはC−C−アルコキシを表し、ここで、C−C−アルキルおよびC−C−アルコキシは、ハロゲン、ヒドロキシおよびC−C−アルコキシからなる群から選択される1個ないし3個の同一かまたは異なる基でさらに置換されていてもよく、
が、C−C−アルキルカルボニル、C−C−アルコキシカルボニル、C−C−アルケンオキシカルボニル、ヒドロキシカルボニル、アミノカルボニル、モノ−またはジ−C−C−アルキルアミノカルボニル、C−C10−アリールアミノカルボニル、ヘテロアリールカルボニル、複素環カルボニル、ヘテロアリール、複素環またはシアノを表し、ここで、C−C−アルキルカルボニル、C−C−アルコキシカルボニル、モノ−およびジ−C−C−アルキルアミノカルボニルは、C−C−シクロアルキル、ヒドロキシ、C−C−アルコキシ、C−C−アルコキシカルボニル、ヒドロキシカルボニル、アミノカルボニル、モノ−およびジ−C−C−アルキルアミノカルボニル、C−C−アルキルカルボニルアミノ、アミノ、モノ−およびジ−C−C−アルキルアミノ、ヘテロアリール、複素環およびトリ−(C−C−アルキル)−シリルからなる群から選択される1個ないし3個の同一かまたは異なる基でさらに置換されていてもよく、
が、C−C−アルキルを表し、これは、ハロゲン、ヒドロキシ、C−C−アルコキシ、C−C−アルケンオキシ、C−C−アルキルチオ、アミノ、モノ−およびジ−C−C−アルキルアミノ、アリールアミノ、ヒドロキシカルボニル、C−C−アルコキシカルボニルおよび基−O−C−C−アルキル−O−C−C−アルキルからなる群から選択される1個ないし3個の同一かまたは異なる基で置換されていてもよく、
が、式−T−Uの基
[式中、Tは、C−C−アルカンジイルまたはC−C−アルケンジイル基を表し、
そして、Uは、
・C−C10−アリールまたは5員もしくは6員のヘテロアリール{これらの各々は、ハロゲン、C−C−アルキル、5員もしくは6員のヘテロアリール、式−V−Wの基(ここで、Vは、結合、C−C−アルケンジイル基またはC−C−アルカンジイル基を表し、これらの後者は、C−C−シクロアルキルによりさらに置換されていてもよく、そして、Wは、C−C−アルコキシカルボニルまたはヒドロキシカルボニルを表す)からなる群から独立して選択される1個、2個または3個の基により置換されている}、
・式−C(=O)−NH−SO−Rの基{ここで、Rは、C−C−アルキル(これはトリフルオロメチルにより置換されていてもよい)を表すか、または、RはC−C10−アリール(これはC−C−アルキル、ハロゲン、シアノ、ニトロまたはトリフルオロメチルにより置換されていてもよい)を表す}、
または、
・式−C(=O)−NHRの基{ここで、Rは、C−C10−アリール(これは、C−C−アルコキシカルボニルまたはヒドロキシカルボニルにより置換されていてもよい)を表す}、
を表す]
を表すか、または、
が、
−C−C−シクロアルキル(これは、C−C−アルキル、ヒドロキシ、オキソ、C−C−アルコキシカルボニルおよびヒドロキシカルボニルからなる群から独立して選択される3個までの基により置換されていてもよい)、
または、
−C−C−アルケニル(これは、C−C−アルコキシカルボニルまたはヒドロキシカルボニルにより置換されていてもよい)
を表し、
が、ハロゲン、ニトロ、シアノ、C−C−アルキル、ヒドロキシまたはC−C−アルコキシを表し、ここで、C−C−アルキルおよびC−C−アルコキシは、ハロゲン、ヒドロキシおよびC−C−アルコキシからなる群から選択される1個ないし3個の同一かまたは異なる基でさらに置換されていてもよく、
そして、
、Y、Y、YおよびYが、相互に独立して、CHまたはNを表し、ここで、該環は、0個、1個または2個の窒素原子を含有する、
請求項1に記載の一般式(I)の化合物。
【請求項3】
式中、
Aが、フェニル、ナフチルまたはピリジル環を表し、
、RおよびRが、相互に独立して、水素、フルオロ、クロロ、ブロモ、ニトロ、シアノ、メチル、エチル、トリフルオロメチルまたはトリフルオロメトキシを表し、
が、C−C−アルキルカルボニル、C−C−アルコキシカルボニル、アリルオキシカルボニル、ヒドロキシカルボニル、アミノカルボニル、モノ−C−C−アルキルアミノカルボニル、フリルカルボニル、ピリジルカルボニルまたはシアノを表し、ここで、C−C−アルキルカルボニル、C−C−アルコキシカルボニルおよびモノ−C−C−アルキルアミノカルボニルは、C−C−シクロアルキル、ヒドロキシ、C−C−アルコキシ、C−C−アルコキシカルボニル、ヒドロキシカルボニル、アミノ、モノ−およびジ−C−C−アルキルアミノからなる群から選択される1個ないし3個の同一かまたは異なる基で置換されていてもよく、
が、メチルまたはエチルを表し、
が、式−T−Uの基
[式中、Tは、C−C−アルカンジイル基を表し、
そして、Uは、
・フェニル、フリル、チエニル、オキサゾリル、チアゾリルまたはピリジル{これらの各々は、フルオロ、クロロ、ブロモ、C−C−アルキル、チエニル、ピリジルおよび式−V−Wの基(ここで、Vは、結合またはC−C−アルカンジイルまたはC−C−アルケンジイル基を表し、Wは、C−C−アルコキシカルボニルまたはヒドロキシカルボニルを表す)からなる群から独立して選択される1個または2個の基により置換されている}、
・式−C(=O)−NH−SO−Rの基{ここで、Rは、C−C−アルキル(これはトリフルオロメチルにより置換されていてもよい)を表すか、または、Rはフェニル(これは、C−C−アルキル、フルオロ、クロロ、ブロモ、シアノ、ニトロもしくはトリフルオロメチルにより置換されていてもよい)を表す}、
または、
・式−C(=O)−NHRの基{ここで、Rはフェニル(これは、C−C−アルコキシカルボニルまたはヒドロキシカルボニルにより置換されていてもよい)を表す}、
を表す]
を表すか、または、
が、
−C−C−シクロアルキル(これは、C−C−アルキル、ヒドロキシ、オキソ、C−C−アルコキシカルボニルおよびヒドロキシカルボニルからなる群から独立して選択される2個までの基により置換されていてもよい)、
または、
−C−C−アルケニル(これは、C−C−アルコキシカルボニルまたはヒドロキシカルボニルにより置換されている)、
を表し、
が、ハロゲン、ニトロ、シアノ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、メチルまたはエチルを表し、
そして、
、Y、Y、YおよびYが、各々CHを表す、
請求項1に記載の一般式(I)の化合物。
【請求項4】
式中、
Aが、フェニルまたはピリジル環を表し、
およびRが、各々水素を表し、
が、フルオロ、クロロ、ブロモ、ニトロまたはシアノを表し、
が、シアノ、ヒドロキシカルボニル、フリルカルボニル、ピリジルカルボニル、C−C−アルキルカルボニルまたはC−C−アルコキシカルボニルを表し、ここで、C−C−アルキルカルボニルおよびC−C−アルコキシカルボニルは、ヒドロキシ、C−C−アルコキシ、C−C−アルコキシカルボニル、ヒドロキシカルボニル、モノ−およびジ−C−C−アルキルアミノからなる群から選択される基で置換されていてもよく、
が、メチルを表し、
が、式−T−Uの基
[式中、Tは−CH−基を表し、
そして、Uは、
・フェニル、フリルまたはオキサゾリル{これらの各々は、フルオロ、クロロ、ブロモ、C−C−アルキルおよび式−V−Wの基(ここで、Vは、結合、−CH−基または−CH=CH−基を表し、WはC−C−アルコキシカルボニルまたはヒドロキシカルボニルを表す)からなる群から独立して選択される1個または2個の基により置換されている}、
・式−C(=O)−NH−SO−Rの基{ここで、Rは、C−C−アルキル(これはトリフルオロメチルにより置換されていてもよい)を表すか、または、Rはフェニル(これは、C−C−アルキル、フルオロ、クロロ、ブロモ、シアノ、ニトロまたはトリフルオロメチルにより置換されていてもよい)を表す}、
または、
・式−C(=O)−NHRの基{ここで、Rはフェニル(これは、C−C−アルコキシカルボニルまたはヒドロキシカルボニルにより置換されていてもよい)を表す}、
を表す]
を表すか、または、
が、
−C−C−シクロアルキル(これは、C−C−アルキル、ヒドロキシ、オキソ、C−C−アルコキシカルボニルおよびヒドロキシカルボニルからなる群から独立して選択される2個までの基により置換されていてもよい)、
または、
−−CH=CH−基(これは、C−C−アルコキシカルボニルまたはヒドロキシカルボニルにより置換されている)
を表し、
が、トリフルオロメチルまたはニトロを表し、
そして、
、Y、Y、YおよびYは、各々CHを表す、
請求項1に記載の一般式(I)の化合物。
【請求項5】
Aがフェニルまたはピリジルである、請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の一般式(I)の化合物。
【請求項6】
が水素である、請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の一般式(I)の化合物。
【請求項7】
がシアノである、請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の一般式(I)の化合物。
【請求項8】
が水素である、請求項1ないし請求項7のいずれかに記載の一般式(I)の化合物。
【請求項9】
が、ヒドロキシにより置換されていることもあるC−C−アルコキシカルボニルであるか、または、Rが、C−C−アルキルカルボニル、ヒドロキシカルボニルまたはシアノである、請求項1ないし請求項8のいずれかに記載の一般式(I)の化合物。
【請求項10】
がメチルである、請求項1ないし請求項9のいずれかに記載の一般式(I)の化合物。
【請求項11】
がトリフルオロメチルまたはニトロである、請求項1ないし請求項10のいずれかに記載の一般式(I)の化合物。
【請求項12】
一般式(IA)
【化2】

式中、ZはCHまたはNを表し、そして、
、R、RおよびRは、請求項1ないし請求項11のいずれかに記載の意味を有する、
の化合物。
【請求項13】
請求項1に記載の一般式(I)の化合物の合成方法であって、
一般式(II)
【化3】

(式中、A、RおよびRは、請求項1に記載の意味を有する)
の化合物を、一般式(III)
【化4】

(式中、RおよびRは、請求項1に記載の意味を有する)
の化合物および一般式(IV)
【化5】

(式中、R、RおよびYないしYは、請求項1に記載の意味を有する)
の化合物と縮合し、一般式(IB)
【化6】

(式中、A、RないしR、RおよびYないしYは、請求項1に記載の意味を有する)
の化合物を得、続いて一般式(IB)の化合物を、一般式(V)
−X (V)
(式中、Rは、請求項1に記載の意味を有し、そして、
Xは脱離基を表す)
の化合物と、塩基の存在下で反応させることによる、方法。
【請求項14】
少なくとも1種の請求項1に記載の一般式(I)の化合物と、薬理的に許容し得る希釈剤を含有する、組成物。
【請求項15】
急性および慢性炎症性、虚血性および/またはリモデリング過程の処置のための、請求項14に記載の組成物。
【請求項16】
請求項1に記載の一般式(I)の化合物を、慣用の助剤と一緒に適する投与形にすることを特徴とする、請求項14および請求項15のいずれかに記載の組成物の製造方法。
【請求項17】
医薬を製造するための、請求項1に記載の一般式(I)の化合物の使用。
【請求項18】
急性および慢性炎症性、虚血性および/またはリモデリング過程の処置用の医薬を製造するための、請求項17に記載の使用。
【請求項19】
過程が慢性閉塞性肺疾患、急性冠症候群、急性心筋梗塞または心不全の発症である、請求項18に記載の使用。
【請求項20】
少なくとも1種の請求項1に記載の一般式(I)の化合物の好中球エラスターゼ阻害量を投与することによる、ヒトおよび動物における慢性閉塞性肺疾患、急性冠症候群、急性心筋梗塞または心不全の発症の制御方法。

【公表番号】特表2007−523931(P2007−523931A)
【公表日】平成19年8月23日(2007.8.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−500100(P2007−500100)
【出願日】平成17年2月15日(2005.2.15)
【国際出願番号】PCT/EP2005/001487
【国際公開番号】WO2005/082863
【国際公開日】平成17年9月9日(2005.9.9)
【出願人】(503412148)バイエル・ヘルスケア・アクチェンゲゼルシャフト (206)
【氏名又は名称原語表記】Bayer HealthCare AG
【Fターム(参考)】