説明

1,4−ナフトキノン誘導体およびその治療用途

式(I):


[式中、Aは次の環:


から選択される]
の1,4-ナフトキノン誘導体、それらの製造法および抗マラリア剤としての適用。


Notice: Undefined index: DEJ in /mnt/www/gzt_disp.php on line 298

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I):
【化1】

[式中、- Aは次の環:
【化2】

ここで、R6はナフトキノンのフェニル環の5、6、7もしくは8位またはキノリン-5,8-ジオンの2、3もしくは4位に位置していてもよく、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、直鎖もしくは分枝鎖状の(C1-C4)アルキル基、ジ-もしくはトリ-フルオロメチル基、トリフルオロメトキシ基、ペンタフルオロスルファニル基を表し、nは0〜4の整数であり、R7はメチル基を表し、
- Xは-C(O)-または-CHY-(ここで、Yは水素原子、ヒドロキシ基、直鎖もしくは分枝鎖状の(C1-C4)アルキル基および(C3-C6)シクロアルキル基を含む群から選択される)を表し、
- R1、R2、R3、R4およびR5は、それぞれ独立して、
・水素原子、
・ハロゲン原子、
・ヒドロキシ基、
・直鎖もしくは分枝鎖状の(C1-C4)アルキル基、
・トリフルオロメチル基、
・ジフルオロメチル基、
・直鎖もしくは分枝鎖状の(C1-C4)アルコキシ基、
・トリフルオロメトキシ基、
・ジフルオロメトキシ基、
・ペンタフルオロスルファニル基、
・-COOH、
・-COO(C1-C4)アルキル基、
・-CONR8(CH2)mCN(ここで、R8は水素原子または直鎖もしくは分枝鎖状の(C1-C4)アルキル基であり、mは1、2または3である)、
・-CSNR8(CH2)mCN(ここで、R8は水素原子または直鎖もしくは分枝鎖状の(C1-C4)アルキル基であり、mは1、2または3である)、
・-CONR8Het(ここで、R8は水素原子または直鎖もしくは分枝鎖状の(C1-C4)アルキル基であり、Hetはピリジン-2-イル基、または6位においてアミノ基で置換されているかもしくは5位において-CONH2で置換されたピリジン-2-イル基を表す)、
・-NO2
・-CN、
・-NR9R10(ここで、R9およびR10は、それぞれ独立して、水素原子、Boc基および(C1-C4)アルキル基から選択されるアミノ保護基を表すか、またはR9およびR10はそれらが結合している窒素原子と共にモルホリン基およびピペラジン基を含む群から選択される環式基または置換されていてもよい環式基を形成する)、
・アリール基、または(C1-C4)アルキル基、-NO2基、-COOR11(ここで、R11は水素原子および直鎖もしくは分枝鎖状の(C1-C4)アルキル基から選択される)、-NR12R13(ここで、R12およびR13は独立して、水素原子および直鎖もしくは分枝鎖状の(C1-C4)アルキル基を含む群から選択される)を含む群から選択される1以上の置換基で置換されたアリール基、
・モルホリニル基またはピペラジニル基を含む群から選択される複素環式基を表し、これらの複素環式基は直鎖もしくは分枝鎖状の(C1-C4)アルキル基、-COOCH2CH3または基:
【化3】

を含む群から選択される1以上の置換基で置換されていてもよい]
の化合物、およびその医薬的に許容される塩、
(ただし、式(I)の化合物は、次の:
【化4】

を含む群から選択されない)。
【請求項2】
Aが次の環:
【化5】

[式中、R7はメチルを表す]
から選択される、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
Xが-C(O)または-CH2-を表す、請求項1または2のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項4】
R1、R2、R3、R4、R5が、それぞれ独立して、
・水素原子、
・Br、ClおよびFを含む群から選択されるハロゲン原子、
・ヒドロキシ基、
・メチルおよびt-ブチルを含む群から選択される直鎖もしくは分枝鎖状の(C1-C4)アルキル基、
・ジ-またはトリ-フルオロメチル基、
・メトキシ基、
・トリフルオロメトキシ基、
・ペンタフルオロスルファニル基、
・-NO2
・-CN、
・-COOR14(ここで、R14は水素原子またはメチル基を表す)、
・-CONH(CH2)2CN、
・-NHBoc、
・次の:
【化6】

を含む群から選択される基、
・t-ブチル基、-NO2、N(CH3)2または-NHC(CH3)3でパラ位が置換されたフェニル基
を表す、請求項1〜3のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項5】
R1、R2、R3、R4およびR5が、それぞれ独立して、水素原子、ヒドロキシ基、メトキシ基、ジ-もしくはトリ-フルオロメチル基およびトリフルオロメトキシ基、ペンタフルオロスルファニル基、またはアミノ基を含む群から選択される、請求項1〜4のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項6】
R1、R2、R3、R4およびR5が、フッ素原子、ジ-もしくはトリ-フルオロメチル基、またはトリフルオロメトキシ基、ペンタフルオロスルファニル基を表す、請求項1〜2のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項7】
式(IIa)または(IIb):
【化7】

[式中、R6は1,4-ナフトキノンのフェニル環の5、6、7もしくは8位、またはキノリン-5,8-ジオンの2、3もしくは4位に位置していてもよく、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、直鎖もしくは分枝鎖状の(C1-C4)アルキル基、ジ-もしくはトリ-フルオロメチル基、トリフルオロメトキシ基、ペンタフルオロスルファニル基を表し、nは0〜4の整数であり、R7はメチル基を表す]
の化合物を、式(III):
【化8】

[式中、R1、R2、R3、R4およびR5は請求項1で定義されたとおりである]
と反応させて、式(Ia):
【化9】

または式(Ib):
【化10】

の化合物をそれぞれ得、これらの化合物を酸性条件下で処理して、式(Ic):
【化11】

の化合物、または式(Id):
【化12】

[式中R1、R2、R3、R4、R5、R6およびnは上記で定義されたとおりである]
の化合物をそれぞれ得ることを含む、Aが基:
【化13】

を表す請求項1に記載の式(I)の化合物の製造法。
【請求項8】
(a)対応するキノン類を還元し、次いでジヒドロナフトキノン中間体をメチル化して、式(IIc)のジメトキシナフタレンまたは式(IId)のジメトキシキノリンとすることにより、式(IIc):
【化14】

または式(IId):
【化15】

[式中、R6は1,4-ジメトキシナフタレンのフェニル環の5、6、7もしくは8位、または5,8-ジメトキシキノリンの2、3もしくは4に位置していてもよく、水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、直鎖もしくは分枝鎖状の(C1-C4)アルキル基、ジ-もしくはトリ-フルオロメチル基、トリフルオロメトキシ基、ペンタフルオロスルファニル基を表し、nは0〜4を含む整数であり、R7はメチルを表し、Halは塩素、臭素またはヨウ素原子を表す]
の化合物を製造し、
(b)式(IIc)または式(IId)のうちの一方の化合物を式HNR9R10のアミノ化合物(ここで、R9およびR10は、両者が共に水素原子ではないという条件で、それぞれ独立して、水素原子または(C1-C4)アルキル基を表すか、あるいはR9およびR10はそれらが結合している窒素原子と共にモルホリンおよびピペラジン基を含む群から選択される、置換もしくは非置換の環式基を形成する)と、パラジウム触媒および適当なパラジウムリガンドの存在下で、それぞれ反応させて、式(Ie):
【化16】

または式(If):
【化17】

[式中、R6、R7、R9およびR10は上記で定義されたとおりである]
の化合物を得、
(c)式(Ie)または(If)の化合物を再び酸化して、式(Ia1)または(Ic1):
【化18】

の最終化合物あるいは式(Ib1)または式(Id1):
【化19】

の化合物を得ることを含む、請求項1に記載の式(I)の化合物(ここで、Aは次の基:
【化20】

を表し、Xは-CH2-または-C(O)-を表す)
に相当する、式(Ia1、Ib1、Ic1、Id1、IeおよびIf)の化合物を製造する方法。
【請求項9】
式(Ia):
【化21】

[式中、R1、R2、R3、R4およびR5のうちの1つはハロゲン原子を表し、その他は水素原子であり、
- Xは-C(O)-または-CHY-(ここで、Yは水素原子、ヒドロキシ基、直鎖または分枝鎖状の(C1-C4)アルキル基および(C3-C6)シクロアルキル基を含む群から選択される)を表す]
に該当する化合物と、式(IV):
【化22】

[式中、R15はtert-ブチル基、-NO2、-COOR11(ここで、R11は水素原子または直鎖もしくは分枝鎖状の(C1-C4)アルキル基である)またはNMe2基を表す]
のボロニックアシッド誘導体から出発して、パラジウム触媒および塩基の存在下に、式(I):
【化23】

[式中、Aは次の環:
【化24】

(ここで、R6はナフトキノンのフェニル環の5、6、7もしくは8位またはキノリン-5,8-ジオンの2、3もしくは4位に位置していてもよく、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、直鎖もしくは分枝鎖状の(C1-C4)アルキル基、ジ-もしくはトリ-フルオロメチル基、トリフルオロメトキシ基、ペンタフルオロスルファニル基を表し、nは0〜4を含む整数であり、R7はメチルを表す)から選択され、
- R1、R2、R3、R4およびR5のうちの1つは、パラ位にtert-ブチル基、NO2、-COOR11(ここで、R11は水素原子または直鎖もしくは分枝鎖状の(C1-C4)アルキル基である)またはNMe2基を有するフェニル環を表す]
の化合物の製造法。
【請求項10】
式(I)の化合物が:
【化25】

ではないという条件で、薬剤としての、式(I):
【化26】

[式中、A、X、R1、R2、R3、R4、R5は請求項1で定義されたとおりである]
の化合物。
【請求項11】
式(I)の化合物が
【化27】

ではないという条件で、治療および予防に使用するための、式(I):
【化28】

[式中、A、X、R1、R2、R3、R4、R5は請求項1に定義されたとおりである]
の化合物。
【請求項12】
式(I)の化合物が:
【化29】

ではないという条件で、抗マラリア剤としての、式(I):
【化30】

[式中、A、X、R1、R2、R3、R4、R5は請求項1で定義されたとおりである]
の化合物。
【請求項13】
式(I)の化合物が:
【化31】

ではないという条件で、賦形剤および/または医薬的に許容される希釈剤もしくは担体と組み合わせて、式(I):
【化32】

[式中、A、X、R1、R2、R3、R4、R5は請求項1で定義されたとおりである]
の1以上の化合物を活性成分として含む医薬組成物。
【請求項14】
アトバクオン、クロロキン、アモジアキン、メフロキン、アルテミシニンならびにアルテスネート、アルティーサーおよびアルテミーサー、メナジオン、メチレンブルー、プログアニル、シクログアニル、クロルプログアニル、ピリメタミン、プリマキン、ピペラキン、ホスミドマイシン、ハロファントリン、ダプソン、トリメトプリム、スルファメトキサゾール、スルファドキシンのような医薬市場からの関連ペルオキサンを含む群から選択され、同時に、別々にまたは連続的に投与される1〜3の他の抗マラリア剤を活性成分としてさらに含む、請求項13に記載の医薬組成物。
【請求項15】
【化33】

を含む群から選択される式(I)の化合物を含み、マラリアの予防およびまたは治療に用いられる、式(I)の化合物。
【請求項16】
式(II)の化合物が:
【化34】

を含む群から選択されないという条件で、式(I):
【化35】

[式中、Aは:
【化36】

(ここで、R6は1,4-ジメトキシナフタレンのフェニル環の5、6、7もしくは8位、または5,8-ジメトキシキノリンの2、3もしくは4位に位置していてもよい、水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、直鎖もしくは分枝鎖状の(C1-C4)アルキル基、ジ-もしくはトリ-フルオロメチル基、トリフルオロメトキシ基、ペンタフルオロスルファニル基を表し、nは0〜4の整数であり、R7はメチル基を表す)を表し、
- XはCH2、-C(O)-または-CHY-(ここで、Yは水素原子、ヒドロキシ基、直鎖もしくは分枝鎖状の(C1-C4)アルキル基および(C3-C6)シクロアルキル基を含む群から選択される)を表し、
- R1、R2、R3、R4およびR5は請求項1で定義されたとおりである]
の化合物に相当する、式(II)の化合物。
【請求項17】
式(I)記載の化合物を合成するための中間体としての、請求項16に記載の化合物。

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5−1】
image rotate

【図5−2】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate


【公表番号】特表2011−515441(P2011−515441A)
【公表日】平成23年5月19日(2011.5.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−501210(P2011−501210)
【出願日】平成21年3月25日(2009.3.25)
【国際出願番号】PCT/EP2009/053483
【国際公開番号】WO2009/118327
【国際公開日】平成21年10月1日(2009.10.1)
【出願人】(502205846)サントル ナショナル ドゥ ラ ルシェルシュ シアンティフィク (154)
【Fターム(参考)】