説明

17β−シアノ−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスト−4−エン誘導体、その使用及び該誘導体を含む医薬

一般化学式1:


[式中、
Zは、O、2つの水素原子、NOR及びNNHSORを含む群より選ばれ、
Rは、水素又はC−C−アルキルであり;
は、水素又はハロゲンであり:
更に、
6a、R6bは一緒になってメチレン又は1,2−エタンジイルを形成するか、又はR6aは水素であり、かつR6bは水素、メチル及びヒドロキシメチレンを含む群より選ばれ、そして
は、水素、C−Cアルキル、C−C−アルケニル及びシクロプロピルを含む群より選ばれ、あるいは
6aは水素であり、R6b及びRは一緒になってメチレンを形成するか又はCとCとの間の二重結合の形成がなく;
、R10は、水素であるか、又はCとC10との間の二重結合の形成がなく;
15、R16は、水素であるか、又は一緒になってメチレンを形成し;
17は、水素、C−C−アルキル及びアリルであり;
置換基R、R6a、R6b、R、R15、R16及びR17のいずれか1つは、水素でないか、又はR6a及びRはCとCとの間の二重結合の形成がないか、又はCとCとの間の二重結合の形成がない。]
で表される17β−シアノ−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスト−4−エン誘導体、並びにその溶媒和物、水和物、立体異性体、ジアステレオマー、エナンチオマー及び塩。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ある17β−シアノ−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスト−4−エン誘導体、その使用、並びに該誘導体を含み、黄体ホルモン作用を有する、例えば月経閉止前の、月経閉止に近い及び月経閉止後の、及び月経前の症状の治療のための医薬に関する。
【背景技術】
【0002】
文献から、例えば19−ノル−アンドロスト−4−エン−3−オン又はその誘導体から得られるステロイド構造に基づく黄体ホルモン、抗ミネラルコルチコイド、抗アンドロゲン又は抗アンドロゲン作用を有する化合物は知られている(ステロイド構造の番号付けは例えばFresenius/Gorlitzer,第3版,1991“Organic chemical nomenclature,第60頁)。
【0003】
従って、WO2006072467 A1は、例えば、経口避妊薬、及び月経停止症状の治療のために製造において使用されてきた、黄体ホルモン作用を有する、化合物6β,7β−15β,16β−ジメチレン−3−オキソ−17−プレグン−4−エン−21,17β−カルボラクトン(ドロスピレノン)を記載する。ゲスターゲン受容体に対する比較的低親和性及びその比較的高い排卵−阻害用量を考慮すると、ドロスピレノンは、避妊薬中に含まれるが、3mgの比較的高い日量に含まれる。ドロスピレノンは、更に、黄体ホルモン作用に加えて、アルドステロン−アンタゴニスト作用(抗ミネラルコルチコイド)及び抗アンドロゲン作用を有する点で、識別される。これらの2つの性質は、ドロスピレノンを、天然ゲスターゲンプロゲステロンに対するその薬理学的プロファイルにおいて非常に類似させるが、非類似のドロスピレノンは経口的には十分に生物学的に利用可能でない点で、似ていない。投与されるべき用量を低減させるために、WO2006072467 A1では、ドロスピレノンよりも高い黄体ホルモン能力を有する18−メチル−19−ノル−17−プレグン−4−エン−21,17−カルボラクトン及びこれを含む医薬調製物が更に提案される。
【0004】
加えて、例えば、US−A3,705,179は、抗アンドロゲン活性を有し、アンドロゲンに関連する疾患の治療のために好適である、ステロイドを開示している。
【0005】
DE 22 26 552 B2には、外因性の性質を有する、プロゲストミメティック、抗アンドロゲン及び抗エストロゲン作用を示す17−シアノ−19−ノル−アンドロスト−4−エン−3−オン化合物が記載されている。
【発明の概要】
【0006】
本発明の目的は、ゲスターゲン受容体への強い結合を有する化合物を入手することである。更に、該化合物はまた、好ましくは、抗ミネラルコルチコイド作用を有する。
【0007】
本目的は、請求項1に記載の新規の17β−シアノ−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスト−4−エン誘導体、請求項11に記載の該新規誘導体の使用、及び請求項13の少なくとも1つの新規誘導体を含む医薬によって達成される。本発明の有利な実施態様は従属項に示されている。
【0008】
従って、一般化学式1:
【0009】
【化1】

【0010】
[式中、
ZはO、2つの水素原子、NOR及びNNHSORを含む群より選ばれ、
Rは水素又はC−C−アルキルであり;
は、水素又はハロゲンであり:
更に、
6a、R6bは一緒になってメチレン又は1,2−エタンジイルを形成するか、又はR6aは水素であり、かつR6bは水素、メチル及びヒドロキシメチレンを含む群より選ばれ、そして
は、水素、C−Cアルキル、C−C−アルケニル及びシクロプロピルを含む群より選ばれ、あるいは
6aは水素であり、R6b及びRは一緒になってメチレンを形成するか又はCとCとの間の二重結合の形成がなく;
、R10は、水素であるか、又はCとC10との間の二重結合の形成がなく;
15、R16は、水素であるか、又は一緒になってメチレンを形成し;
17は、水素、C−C−アルキル及びアリルであり;
置換基R、R6a、R6b、R、R15、R16及びR17のいずれか1つは、水素でないか、又はR6a及びRはCとCとの間の二重結合の形成がないか、又はCとCとの間の二重結合の形成がない。]
で表される17β−シアノ−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスト−4−エン誘導体、並びにその溶媒和物、水和物、立体異性体、ジアステレオマー、エナンチオマー及び塩に関する。
【発明を実施するための形態】
【0011】
一般化学式1の新規誘導体のC環系の番号付けは、例えばFresenius,loc,citに記載されている、ステロイド環系の番号付けに習慣的に従う。クレームに示されたラジカルの番号付けは、該誘導体のC環系に対する結合位置に同じように対応する。例えば、ラジカルRは、該新規誘導体のC−位に結合する。
【0012】
Zについて定義された基に関して、各場合において基NOR及びNNHSORは、=NOR及び=N−NH−SORのように、該誘導体のC骨格に対するNを介する二重結合を用いて結合する。
【0013】
−C−アルキルは、各々の場合に、直鎖又は分枝のアルキルラジカル、すなわち、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル又はtert−ブチルを意味するものとして理解される。メチル、エチル及びn−プロピルは、特に好ましい。17α位に結合されたアルキルラジカルは、この場合、R17がトリフルオロメチル、ペンタフルオロエチル、n−ヘプタフルオロプロピル、イソヘプタフルオロプロピル、n−ノナフルオロブチル、イソノナフルオロブチル及びtert−ノナフルオロブチルであり得るように、更に、パーフルオロ化され得る。
【0014】
−C−アルケニルは、好ましくは、ビニル又はアリルを意味すると理解される。
【0015】
ハロゲンは、各々の場合において、フッ素、塩素、臭素又はヨードを意味すると理解される。
【0016】
異性体は、同一の化学式の化合物であるが、化学構造が異なる。明確に、すべての可能な異性体及び異性体混合物(ラセミ体)も追加的に含まれ、17β−シアノ位は新規誘導体において特定される。
【0017】
一般的に、構造異性体と立体異性体とは識別される。構造異性体は同一の化学式を有するが、その原子又は原子基の結合方法が異なる。これらは、機能性異性体、位置異性体、互変異性体又は結合異性体を含む。原則的に、立体異性体は、同一の構造(構成)を有し、よって、それはまた同一の化学式を有するが、原子の空間配置が異なる。一般的に、配置異性体と配座異性体とは識別される。配置異性体は、結合切断によって互いに変換され得るにすぎない立体異性体である。これらは、エナンチオマー、ジアステレオマー及びE/Z(シス/トランス)異性体を含む。エナンチオマーは、互いに像と鏡像として働き、対称平面を有さない、立体異性体である。エナンチオマーでないすべての立体異性体は、ジアステレオマーとして指定される。二重結合上のE/Z(シス/トランス)異性体は、具体的なケースである。配座異性体は、単一結合の回転によって互いに変換され得る立体異性体である。互いに異性の種類の表現については、IUPAC規則、セクションE(Pure Appl.Chem.45,11−30(1976))を参照。
【0018】
一般化学式1を有する新規誘導体も、可能な互変異性体を含み、E又はZ異性体を含み、あるいはキラル中心が存在する場合にはすべてのラセミ体及びエナンチオマーを含む。二重結合異性体もこれらのなかで理解されるだろう。
【0019】
新規誘導体はまた、新規化合物の結晶格子の構造的要素として、溶媒和物、特に水和物の形態、従って極性溶媒、特に水、を含む新規化合物、の形態で存在し得る。極性溶媒、特に水は、化学量論的又は非化学量論的な割合で存在し得る。化学量論的な溶媒和物、水和物の場合には、ヘミ−、(セミ−)、モノ−、セスキ−、ジ−、トリ−、テトラ−、ペンタ−等の溶媒和物、水和物も挙げられる。
【0020】
新規化合物又は誘導体がインビボで優れた黄体ホルモン作用を有することが見出されている。更に、新規な化合物の中には、興味深いミネラルコルチコイド受容体のアンタゴニストとして働く化合物もある。
【0021】
前記の一般化学式1を有する新規誘導体は、ZがO、NOH及びNNHSOHを含む郡より選ばれるものが好ましい。Zは特に好ましくはOである。
【0022】
Zの選択とは無関係に、前記の一般化学式1を有する新規誘導体は、以下の変形体が代わりに又は少なくともいくつかの場合に起こり、互いに独立に選ばれるものが更に好ましい。
【0023】
15及びR16は、特に好ましくは、一緒になってメチレンを形成し、α−及びβ−メチレン基がこれらの位置で結合され得る。
【0024】
は、更に好ましくは、水素又は塩素である。
【0025】
6a、R6bは、更に好ましくは、一緒になって1,2−エタンジイルを形成するか、又は各場合において水素である。
【0026】
は、更に好ましくは、水素及びメチルを含む群より選ばれ、該メチル基はα−及びβ−でよい。
【0027】
6b及びRは、更に好ましくは、一緒になってメチレンを形成し、該メチレン基は、α−及びβ−でよい。
【0028】
17は、更に好ましくは、水素及びメチルを含む群より選ばれる。
【0029】
ラジカルR6a、R6b、R、R15及びR16は、更に、α−及びβ−でよい。
【0030】
新規17β−シアノ−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスト−4−エン誘導体は、この場合、特に好ましくは以下を含む群より選ばれる。
【0031】
【表1】

【0032】
【表2】

【0033】
【表3】

【0034】
【表4】

【0035】
【表5】

【0036】
【表6】

【0037】
【表7】

【0038】
上記リスト中の15α,16α−及び15β,16β−メチレン誘導体は、非常に特に好ましい。
【0039】
その黄体ホルモン活性を考慮すると、一般化学式1を有する新規化合物は、避妊のために医薬において、単独で又はエストロゲンと組み合わせて使用され得る。
【0040】
そのため、本発明の誘導体は、経口避妊薬のために医薬の製造のために、並びにホルモン代替療法(HRT)のための調製物における使用を含む、月経閉止前の、月経閉止近くの及び月経閉止後の症状の治療のために、特に好適である。
【0041】
その好ましい作用プロファイルのために、本発明の誘導体は、頭痛、鬱的不機嫌、水分保持及び乳房痛のような月経症状の治療のために特に好適である。
【0042】
黄体ホルモン及び抗ミネラルコルチコイド作用を有する医薬の製造のための本発明に従う誘導体の使用は、特に好ましい。
【0043】
本発明に従う誘導体による治療は、好ましくはヒトで行うが、関連する哺乳動物種、例えばイヌ及びネコにおいて実施され得る。
【0044】
本発明に従う誘導体の医薬としての使用のために、これらは、少なくとも1つの好適な薬学的に無害の添加物、例えばビヒクル、と混合される。該添加物は、例えば、非経口的、好ましくは経口的投与に好適である。それは、薬学的に好適な有機又は無機の不活性添加物質、例えば、水、ゼラチン、アラビアゴム、ラクトース、デンプン、ステアリン酸マグネシウム、タルク、植物油、ポリアルキレングリコール等のことである。医薬は、固体形態、例えば錠剤、コート錠剤、座薬、カプセル剤、又は液状形態、例えば溶液、座薬又はエマルジョン中に存在してよい。場合により、それらは、更に、保存料、安定剤、湿潤剤もしくは乳化剤等の賦形剤、浸透圧を変化させるための塩、又はバッファーを含む。非経口投与のためには、油状液体、例えばゴマ油、ヒマシ油及び綿実油が特に好適である。溶解性を増加させるために、溶解剤、例えば安息香酸ベンジル又はベンジルアルコールを添加してもよい。本発明に従う誘導体を経皮系に組み込み、よって経皮的にそれを投与することも可能である。経口投与のためには、錠剤、コート錠剤、カプセル剤、ピル剤、懸濁剤又は液剤が特に好適である。
【0045】
避妊調製物での本発明に従う誘導体の投薬量は、0.01〜10mg/日であるべきである。月経閉止前の症状の治療の場合の日量は、0.1〜20mgである。本発明に従う黄体ホルモン誘導体は、好ましくは、避妊調製物において及び月経閉止前の症状の治療のための医薬では、経口的に投与される。日量は好ましくは単一用量として投与される。
【0046】
黄体ホルモン及びエストロゲン活性物質成分は、好ましくは、経口調製物において経口的に一緒に投与される。日量は好ましくは単一用量として投与される。
【0047】
可能なエストロゲンは合成エストロゲンであり、好ましくはエチニルエストラジオールであるが、メストラノールも好ましい。
【0048】
エストロゲンは、0.01〜0.04mgのエチニルエストラジオールの日量に対応するに治療で投与される。
【0049】
エストロゲンは、当然のことながら、月経閉止前の、月経閉止近くの、及び月経閉止後の症状のための、及びホルモン代替療法のための医薬においてエストロゲン、特にエストラジオール又はそのエステル、例えばエストラジオール吉草酸塩又は複合化エストロゲン、として主に使用される(CEE=複合化ウマエストロゲン)。
【0050】
出発化合物の調製が本明細書に記載されていない場合には、これらは当業者に公知であるか、あるいは公知の化合物又は本明細書に記載の工程に類似して調製され得る。異性体混合物は、結晶化、クロマトグラフィー又は塩形成のような慣用的方法によって、エナンチオマー、E/Z異性体又はエピマーに分離され得る。
【0051】
一般化学式1を有する本発明に従う誘導体は、以下に記載するように調製される。
【0052】
本明細書に記載の17β−シアノ−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスト−4−エン−3−オン誘導体のための好適な出発物質は、様々なステロイド出発物質、例えば18a−ホモ−19−ノル−アンドロスト−4−エン−3,17−ジオンであり、又は部分的に還元したアナログでもよい。
【0053】
15β,16β−メチレン−3−メトキシ−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスタ−3,5−ジエン−17−オン(WO 2006/072467 A1)は、15β,16β−メチレン化17−シアノ誘導体の出発物質として好適である。対応する17−シアノステロイドの合成に好適な15α,16α−メチレン化前駆体も同様に公知であり、例えばDE−A 22 07 421(1973)に記載の17β−ヒドロキシ−15α,16α−メチレン−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスト−4−エン−3−オンである。
【0054】
合成変換の説明において、好適な形態で保護されるステロイド環系状に場合により存在する他の機能性基が必ず提供される、ことは当業者には明らかである。
【0055】
ニトリルの、ステロイド環系の位置17(C17)への導入は、様々な方法で行われる。単一段階方法及び多段階変形法の両方が本発明では可能である。シアニドによる酸素機能の置換を最終的に意味する方法は本明細書では好ましい。多くの可能な方法変形法が、Science of Synthesis Houben−Weyl methods of Molecular Transformations Category 3 第19巻 第197〜213頁(2004 Georg Thieme Verlag Stuttgart,New York)及びHouben−Weyl Methods of Organic chemistry 第55巻 E5 第2部 第1318〜1527頁(1985 Georg Thieme Verlag Stuttgart,New York)に記載されている。
【0056】
それ自体を示唆する単一段階方法は、例えば、シアノ基によるカルボニル酸素の直接的な還元的置換である。このために、17−ケトステロイドは、アルカリ金属アルコキシド、アルカリ金属水素化物、ヘキサメチルジシラジドカリウムのような好適な塩基、又はリチウムジイソプロピルアミドのようなアルカリ金属アミドを用いて、0℃〜100℃の温度範囲で、ジメトキシエタン、ジメチルスルホキシド、エーテル、アルコール又はそれらの混合物のような好適な溶媒中でトシルメチルイソシアニドと反応する。形成され得る
17−エピマー混合物は、クロマトグラフィー、分別結晶又はこれらの方法の組合せを用いて分離される。
【0057】
位置17の好適な脱離基のSN−型置換、例えば、ハライド又は17−アルコールのスルホン酸エステルのシアニドによる置換も可能である。使用されるシアニド源は、好ましくは、無機シアニドであり、例えばリチウムシアニド、ナトリウムシアニド及びカリウムシアニドである。
【0058】
以下は、ニトリル導入の多段階変形法の例である:17−ケトンは、対応する17−エキソメチレン化合物へのウィッティヒオレフィン化の手段によって変化され、これは、ホウ素水素化及びアルデヒドへの酸化の後に、対応する17−カルバルデヒドオキシムを与えるように反応し得る。次いで、オキシムの脱水は17−ニトリルになる。
【0059】
ニトリルの導入は、存在してもよい更なる機能性基が好適な方法で保護されることを条件に、合成手順の初めに行われ、また任意の所望の後の時点で行われてもよい。
【0060】
17−シアノ化合物は、場合によりアルキル化され、立体化学的に同じような17β−シアノ−17α−置換誘導体を導く。このために、17−シアノステロイドは、例えばエーテル、例えばテトラヒドロフランのような好適な溶媒中で脱プロトン化される。様々な塩基、例えばリチウムジイソプロピルアミドのようなアルカリ金属アミドが本明細書では使用できる。アルキル又はアルケニルハライドのようなアルキル化剤の添加、及びワークアップの後に、17β−シアノ−17α−置換誘導体が得られる。
【0061】
例として、更なる合成手法が以下の合成スキームを用いて説明される。そこでは、化合物3は出発物質として記載されている(WO 2006072467 A1参照)。
【0062】
【化2】

【0063】
上記の方法の1つに従って、ジエノールエーテル3は、17−シアノ誘導体5に変換され得る。6,7−二重結合の導入は、3,5−ジエノールエーテル5の臭素化の手段及び次の臭化水素の脱離によって実行される(J.Fried,J.A.Edwards,Organic Reaction in Steroid Chemistry,von Nostrand Reinhold Company 1972,第265〜374頁)。
【0064】
置換基Rの導入は、例えば、酸−触媒化エノールエーテル開裂によって5から得られる式2の化合物から出発して、アルカリ条件下での過酸化水素による4,5−二重結合のエポキシ化、及び得られたエポキシドと一般化学式H−R(ここで、Rは、ハロゲン原子又はプソイドハロゲンである)を有する酸との好適な溶媒中での反応によって、あるいはジメチルホルムアミド中、ヨウ化銅(I)の存在下で、鉱酸の触媒量、場合により一般化学式I(R=臭素)を有する、得られた4−ブロモ化合物を、メチル2,2−ジフルオロ−2−(フルオロスルホニル)−アセテートと反応させることによって、達成され得る。
【0065】
化合物5のジエノールエーテル臭素化は、例えば、Steroids 1,233(1963)の手法と同様に実施され得る。臭化水素の脱離は、50℃〜120℃の温度で、ジメチルホルムアミドのような非プロトン性溶媒中で、LiBr又はLiCOのような塩基性試薬で6−ブロモ化合物を加熱することによって、あるいは6−ブロモ化合物をコリジン又はルチジンのような溶媒中で加熱することによって、化合物6を与えることが可能である。エノールエーテルが存在せず、むしろ2のような不飽和ケトンが存在する場合には、後者は容易に5のようなジエノールエーテルに変換され得る。
【0066】
化合物7は、例えばジメチルスルホキソニウムメチリドを用いて、公知の方法に従って、6,7−二重結合のメテニル化によって、得られるα−及びβ−異性体の混合物である
化合物8に変換される(例えば、DE−A 1183 500、DE−A 29 22500、EP−A 0019 690、US−A 4,291,029;J.Am.Chem.Soc.84,867(1962)参照)。これは、例えばクロマトグラフィーによる個々の異性体に分離され得る。
【0067】
7のような化合物は、実施例に記載されるように、又はそこに記載されるものと類似の試薬を用いてそれらの方法と同様にして得られる。
【0068】
スピロ環式化合物12の合成は2から出発し、3−アミノ−3,5−ジエン誘導体9に先ず変換される。アルコール性溶液中でホルマリンとの反応によって、6−ヒドロキシメチレン誘導体10が得られる。ヒドロキシル基の脱離基、例えばメシレート、トシレート(化合物11)又はベンゾエートへの変換後、化合物13は、ジメチルスルホキシドのような好適な溶媒中で、アルカリ金属水酸化物又はアルカリ金属アルコキシドのような塩基を用いて、トリメチルスルホキソニウムヨードとの反応によって調製される。
【0069】
6−メチレン基の導入のためには、化合物10は、例えば塩酸のジオキサン/水を用いて脱水され得る。6−メチレンは、11から製造してもよい(例えばDE−A 34 02 3291、EP−A 0 150 157、US−A 4,584,288;J.Med.Chem.34,2464(1991)参照)。
【0070】
6−メチレン化合物の調製のための更なる可能性は、クロロホルムのような好適な溶媒中、例えばオキシ塩化リン又は五塩化リンを用いて、酢酸ナトリウムの存在下で、化合物2のような4(5)不飽和3−ケトンとホルムアルデヒドのアセタールとの直接的反応にある(例えば、K.Annen,H.Hofmeister,H.Laurent and R.Wiechert,Synthesis 34(1982)参照)。
【0071】
6−メチレン化合物は、一般化学式1を有する化合物(R6aはメチルに等しく、R6b及びRはCとCとの間の二重結合の形成がない)の調製のために使用され得る。
【0072】
このために、例えば、Tetrahedron 21,1618(1965)に記載の方法が使用できる。この方法では、二重結合の異性化が、水素と共に、又は少量のシクロへキセンを用いて加熱することのいずれかで予備処理した6−メチレン化合物を、5%パラジウム−炭素触媒でエタノール中で加熱することによって達成される。異性化は、少量のシクロへキセンが反応混合物に添加される場合には、予備処理しない触媒を用いて行ってもよい。少量の水素化物の発生は、過剰の酢酸ナトリウムの添加によって抑制され得る。
【0073】
しかしながら、6−メチル−4,6−ジエン−3−オン誘導体は、直接的に調製してもよい(K.Annen,H.Hofmeister,H.Laurent and R.Wiechert,Lieb.Ann.712(1983)参照)。
【0074】
6bがα−機能である化合物は、好適な条件下に水素化によって6−メチレン化合物から調製され得る。最もよい結果(エキソメチレン機能の選択的水素化)は、水素転換によって達成される(J.Chem.Soc.,3578(1954))。6−メチレン誘導体がシクロへキセンのようなヒドリドドナーの存在下で、エタノール等の好適な溶媒中で加熱される場合には、6α−メチル誘導体は、非常に良い収率で得られる。少量の6β−メチル化合物は酸によって異性化され得る(Tetrahedron 1619(1965))。
【0075】
6β−メチル化合物の選択的調製も可能である。このためには、化合物2のような4−エン−3−オンが、触媒量の酸、例えばp−トルエンスルホン酸の存在下にジクロロメタン中で、例えばエチレングリコール又はトリメチルオルトホルメートと反応して、対応する3−ケタールを与える。このケタール化において、位置5(C)の二重結合が異性化する。この5−二重結合の選択的エポキシ化は、ジクロロメタン等の好適な溶媒中、例えば有機過酸、例えばm−クロロ過安息香酸の使用によって可能である。あるいは、このために、エポキシ化は、例えばヘキサクロロアセトン又は3−ニトロトリフルオロアセトフェノンの存在下で過酸化水素を用いて行うこともできる。次いで、5,6α−エポキシドは、好適なアルキルマグネシウムハライド又はアルキルリチウム化合物を用いて、軸方向に開環され得る。5α−ヒドロキシ−6β−アルキル化合物はこのようにして得られる。3−ケト保護基の開裂は、温和な酸性条件(0℃で酢酸又は4N塩酸)下で処理することによって5α−ヒドロキシ機能の獲得と共に実行され得る。例えば希釈された水酸化ナトリウム水溶液を用いる5α−ヒドロキシ機能の塩基性脱離は、β−6−アルキル基を有する3−ケト−4−エン化合物を与える。あるいは、このために、より劇的な条件(塩酸水溶液又は別の強酸)下でのケタール開裂は、対応する6α−アルキル化合物を与える。
【0076】
Zが酸素原子である一般化学式Iを有する得られた化合物は、−20℃〜+40℃の温度で、三級アミンの存在下でのヒドロキシルアミン塩酸塩との反応によって、その対応するオキシムに変換され得る(ZがNOHである一般化学式I、ここでヒドロキシル基はシン−又はアンチ−でよい)。好適な三級塩基は、例えば、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ピリジン、N,N−ジメチルアミノピリジン、1,5−ジアザビシクロ[4,3,0]ノン−5−エン(DBN)及び1,5−ジアザビシクロ[5,4,0]ウンデク−5−エン(DBU)であり、ピリジンが好ましい。これは、ドロスピレノンの対応する3−オキシイミノ誘導体の調製についてのWO−A 98/24801に記載されているように同様に当てはまる。
【0077】
Zが2つのハロゲン原子である一般化学式1を有する最終生成物の調製のための3−オキソ基の除去は、例えば、DE−A 28 05 490に記載の方法に従って、3−ケト化合物のチオケタールの還元的開裂によって実行され得る。
【0078】
以下の実施例は、本発明のより詳細な説明のために役立つ:
本発明に従う化合物は、驚くべきことに強力な黄体ホルモン活性によって識別され、そして皮下的投与の後のラットでの妊娠試験の維持において強く活性である。
【0079】
ラットに対する妊娠試験の維持を実行する:
妊娠ラットにおいて、黄体の除去又は卵巣摘出は流産を誘発する。エストロゲンの好適な用量と組み合わせたプロゲスチン(ゲスターゲン)の外的投与によって、妊娠維持は可能である。卵巣切除ラットでの妊娠試験の維持は、化合物の末梢黄体ホルモン活性の測定に役立つ。
【0080】
ラットは発情前期に終夜つがいにした。交尾、翌日の朝、膣の汚れによってチェックした。精子の存在は、妊娠開始の第1日目にそこで評価した。妊娠の第8日目に、エーテル麻酔下で動物を卵巣切除した。試験化合物及び外因性エストロゲン(エストロン、5μg/kg/日)での処置を、妊娠の第8日目〜15日目又は第21日目まで一日一回皮下的に行った。第8日目での第1投与は、卵巣切除の前2時間に行った。インタクト対照動物には専らビヒクルを与えた。
【0081】
評価:
実験の最後に(第15日目又は第21日目)、CO雰囲気下で動物を殺し、そして、生きた胎児(鼓動する心臓を有する)及び着床部位(初期の吸収、及び自己分解及び有節胎盤を含む死んだ胎児)を2つの子宮角においてカウントした。第22日目に、更に、胎児を奇形について試験することができた。胎児無しの子宮又は着床部位において、10%強度の硫化アンモニウム溶液を用いて染色することによって、着床部位の数を測定した。妊娠率の維持は、生きている胎児の数及び着床部位(再吸収及び死んだ胎児、及び着床部位)の総数の指数として計算した。ある試験物質について、表1に示した妊娠−維持用量(ED50)を決定した。ドロスピレノンについて、その値は3.5mg/kg/日である。
【0082】
一般化学式1を有する本発明に従う化合物は、非常に強い黄体ホルモン活性を有する。本発明に従う誘導体がインビトロで抗ミネラルコルチコイド作用を示すことが更に見出された。従って、それらは、インビボのカリウム−保持の、ナトリウム排泄増加(抗ミネラルコルチコイド)作用を有する。これらの性質は以下の試験を用いて決定した。
【0083】
アッセイのために使用した細胞の培養のために、使用した培養培地は、10%FCS(Biochrom、S0115、バッチ番号615B)、4mM L−グルタミン、1%ペニシリン/ストレプトマイシン、1mg/mlのG418及び0.5μg/mlのプロマイシンを有するDMEM(ダルベッコ改変イーグル培地:4500mg/mlのグルコース;PAA、E15−009番)であった。
【0084】
各々96ウェルを有し、及び6%DCC−FCS(血清中に含まれる妨害成分を除くために活性炭処理された血清)で維持された、白色の非透明の組織培養プレート中で、4×10細胞/ウェルの濃度で、レポータ細胞株を生育した。試験されるべき化合物は8日後に加え、細胞を該化合物で16時間インキュベートした。実験は3点で行った、インキュベーションの最後に、エフェクタ−含有培地を除き、溶解バッファーで置換した。ルシフェラーゼアッセイ後に、基質(プロメガ、E1501番)を加え、次いで96ウェルのプレートをマイクロプレート照度計(Pherastar,BMG labtech)に入れ、発光を測定した。用量−活性相関関係の計算のためにソフトウェアを用いてIC50値を評価した。実験結果を表1に示す。
【0085】
【表8】

【0086】
好ましい発明の合成のための以下の例は、本発明の更なる説明として役立つ。個々の合成例に開示された新規中間体は、本発明に必須の、本発明に従う17β−シアノ−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスト−4−エン誘導体である。
【0087】
HPLC分離は、キラル順相で行った。通常使用した不動相はChiralpak AD−H 5μである。慣用的に、溶出は、ヘキサンとエタノールとの混合物を用いて行った。しかし、場合によっては、メタノールとエタノールとの混合物のような他の溶出混合物を使用した。
【実施例】
【0088】
実施例1
17β−シアノ−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスト−4−エン−3−オン
1a
3−メトキシ−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスタ−3(4),5(6)−ジエン−17−オン
50gの18a−ホモ−19−ノル−アンドロスト−4−エン−3,17−ジオンを1Lのメタノール及び175mlのトリメチルオルトホルメートに溶解した。250mgのp−トルエンスルホン酸を25℃で攪拌しながら加えた。少し間をおいて、生成物が沈殿した。混合物を25℃で1時間及び−5℃で1時間攪拌した。ピリジンで中和し、生成物を減圧濾過し、3−メトキシ−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスタ−3(4),5(6)−ジエン−17−オンを得た。
【0089】
1b
3−メトキシ−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスタ−3(4),5(6)−ジエン−17(S)−スピロ−1’,2’−オキシラン
50gの3−メトキシ−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスタ−3(4),5(6)−ジエン−17−オンを1Lのジメチルホルムアミドに25℃で入れた。次いで、68gのヨウ化トリメチルスルホニウム及び41gのカリウムt−ブトキシドを攪拌しながら加え、同時に温度を約2〜25℃に維持した。90分後、反応液を2Lの10%塩化アンモニウム溶液に攪拌しながら加え、混合物を30分間攪拌した。沈殿生成物を減圧濾過し、水で洗浄し、減圧乾燥することによって、3−メトキシ−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスタ−3(4),5(6)−ジエン−17(S)−スピロ−1’,2’−オキシランを得た。MS:M+1=315.3
【0090】
1c
17β−ヒドロキシ−17α−アジドメチル−3−メトキシ−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスタ−3(4),5(6)−ジエン
50gの3−メトキシ−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスタ−3(4),5(6)−ジエン−17(S)−スピロ−1’,2’−オキシランを1.5Lのエチレングリコール中で攪拌しながら懸濁し、90gのナトリウムアジドと混合し、110〜120℃で9時間攪拌した。冷却後、混合物を3Lの水に注ぎ、沈殿を減圧濾取し、フィルタ残渣をメタノールから再結晶して、17β−ヒドロキシ−17α−アジドメチル−3−メトキシ−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスタ−3(4),5(6)−ジエンを得た。MS:M+1=358.3
【0091】
1d
3−メトキシ−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスタ−3,5−ジエン−17β−カルボキサアルデヒド
50gの17β−ヒドロキシ−17α−アジドメチル−3−メトキシ−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスタ−3(4),5(6)−ジエンを450mlのジクロロメタンに溶解し、22℃で攪拌することによって、68gのトリフェニルホスフィンと徐々に混合した。この混合物を12時間攪拌し、次いで乾燥するまで濃縮して、3−メトキシ−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスタ−3,5−ジエン−17β−カルボキサアルデヒドを得た。これは、更なる精製をすることなく次のステップに使用した。
【0092】
1e
18a−ホモ−20−ヒドロキシイミノ−21,19−ジノル−プレグン−4−エン−3−オン
先のステージ3からの粗生成物である、3−メトキシ−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスタ−3,5−ジエン−17β−カルボキサアルデヒドを400mlのピリジンに溶解し、22℃で攪拌することによって、15gのヒドロキシルアミン塩酸塩の150mlピリジンの溶液と混合した。これは、次いで、60℃で2時間加熱し、該溶液を22℃に冷却した。濃塩酸でpH1〜2に調整し、次いで500mlの水で希釈し、酢酸エチルで抽出し、濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製して、18a−ホモ−20−ヒドロキシイミノ−21,19−ジノル−プレグン−4−エン−3−オンを得た。
【0093】
1f
17β−シアノ−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスト−4−エン−3−オン
4gの18a−ホモ−20−ヒドロキシイミノ−21,19−ジノル−プレグン−4−エン−3−オンを40mlのピリジンに溶解し、6.5mlの塩化メタンスルホニルを10℃で滴下した。1時間後、反応混合物を400mlの水に注ぎ、次いで酢酸エチルで抽出し、濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、メチル tert−ブチルエーテルから再結晶化して、17β−シアノ−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスト−4−エン−3−オンを得た。
【0094】
【化3】

【0095】
実施例2
17β−シアノ−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスタ−4,6−ジエン−3−オン
2a
17β−シアノ−3−メトキシ−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスタ−3,5(6)−ジエン
3.3gの17β−シアノ−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスト−4−エン−3−オンを実施例1aに示した記載と同様に反応させて、更に反応した粗生成物である、17β−シアノ−3−メトキシ−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスタ−3,5(6)−ジエンを得た。
【0096】
2b
17β−シアノ−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスタ−4,6−ジエン−3−オン
実施例2aの粗生成物を100mlの1−メチル−2−ピロリドンに懸濁した。これは、次いで0℃で、4mlの10%酢酸ナトリウム溶液と続けて混合し、その温度で、1.6gの1,3−ジブロモ−5,5−ジメチルヒダントインと少しの間混合し、0℃(氷浴)で0.5時間攪拌し、1.5gの臭化リチウム及び1.3gの炭酸リチウムと混合し、100℃の浴槽温度で3.5時間攪拌した。これは、次いで、氷−水/通常の塩に攪拌しながら加え、沈殿を濾取して、17β−シアノ−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスタ−4,6−ジエン−3−オンを得た。
【0097】
【化4】

【0098】
実施例3
17β−シアノ−7α−メチル−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスト−4−エン−3−オン
67mgの塩化銅(I)を、1.0gの17β−シアノ−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスタ−4,6−ジエン−3−オンの50mlテトラヒドロフラン溶液に室温で加え、混合物を10分間攪拌し、その後−15℃まで冷却した。その後、450mgの塩化アルミニウムで処理し、この温度で30分間攪拌し、4.5mlの臭化メチルマグネシウム(3Mのテトラヒドロフラン溶液)で徐々に処理し、−15℃で1時間攪拌した。ワークアップのために、この反応混合物を30mlの2M塩酸で−15℃で30分間処理し、室温で0.5時間攪拌し、水に加え、酢酸エチルで3回抽出し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、減圧濃縮して、ヘキサン/酢酸エチルを用いてシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付した。17β−シアノ−7α−メチル−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスト−4−エン−3−オンを得た。
【0099】
【化5】

【0100】
実施例4
17β−シアノ−7α−エチル−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスト−4−エン−3−オン、及び17β−シアノ−7β−エチル−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスト−4−エン−3−オン
臭化メチルマグネシウムの代わりにエーテル中で臭化エチルマグネシウムを用いる実施例3の方法に従って、HPLC後、17β−シアノ−7α−エチル−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスト−4−エン−3−オンをフラクションIとして、17β−シアノ−7β−エチル−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスト−4−エン−3−オンをフラクションIIとして得た。
【0101】
【化6】

【0102】
【化7】

【0103】
実施例5
17β−シアノ−7α−ビニル−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスト−4−エン−3−オン、及び17β−シアノ−7β−ビニル−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスト−4−エン−3−オン
臭化メチルマグネシウムの代わりに臭化ビニルマグネシウムを用いる実施例3の方法に従って、HPLC後、17β−シアノ−7α−ビニル−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスト−4−エン−3−オンをフラクションIとして、17β−シアノ−7β−ビニル−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスト−4−エン−3−オンをフラクションIIとして得た。
【0104】
【化8】

【0105】
【化9】

【0106】
実施例6
17β−シアノ−7α−シクロプロピル−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスト−4−エン−3−オン、及び17β−シアノ−7β−シクロプロピル−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスト−4−エン−3−オン
臭化メチルマグネシウムの代わりに臭化シクロプロピルマグネシウムを用いる実施例3の方法に従って、HPLC後、17β−シアノ−7α−シクロプロピル−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスト−4−エン−3−オンをフラクションIとして、17β−シアノ−7β−シクロプロピル−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスト−4−エン−3−オンをフラクションIIとして得た。
【0107】
【化10】

【0108】
【化11】

【0109】
実施例7
17β−シアノ−6β−ヒドロキシメチル−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスト−4−エン−3−オン
3gの17β−シアノ−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスト−4−エン−3−オンを16mlのメタノール中にとり、1.6mlのピロリジンで処理し、1時間リフラックスするまで加熱した。冷却後、精製物を減圧濾取した。結晶を30mlのベンゼン及び60mlのエタノールに溶解した。3.1mlの30%強度のホルムアルデヒド溶液を加えた。室温で2時間攪拌した後、混合物を乾燥するまで濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーに付した。17β−シアノ−6β−ヒドロキシメチル−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスト−4−エン−3−オンを得た。
【0110】
【化12】

【0111】
実施例8
17β−シアノ−6,6−エチレン−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスト−4−エン−3−オン
2.93gのトシルクロリドを1.74gの17β−シアノ−6β−ヒドロキシメチル−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスト−4−エン−3−オンの20mlピリジン溶液に1回で加え、混合物を室温で6時間攪拌した。次いで、反応混合物を氷冷1N HClに注ぎ、沈殿した粗生成物を減圧濾取し、酢酸エチルで再度溶解した。各々の場合に水、飽和炭酸ナトリウム溶液及び飽和塩化ナトリウム溶液で2回洗浄した後、硫酸ナトリウムで有機相を乾燥し、その後、乾燥するまで濃縮して、17β−シアノ−6β−トシルオキシメチル−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスト−4−エン−3−オンを得た。それを次のステップに直ちに使用した。
【0112】
450mgの水素化ナトリウムを、3gのヨウ化トリメチルスルホオキソニウムの50mlの乾燥DMSO溶液に室温で徐々に加え、添加終了後、混合物を室温で1時間攪拌した。次に。1.5gの17β−シアノ−6β−トシルオキシメチル−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスト−4−エン−3−オンの溶液を形成されたイリドに加え、混合物を室温で6時間攪拌した。350mlの水の添加による反応の停止後に、150mlの酢酸エチルで2回抽出し、有機相を水及び通常の飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、有機相を濃縮して、17β−シアノ−6,6−エチレン−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスト−4−エン−3−オンを得た。
【0113】
【化13】

【0114】
実施例9
17β−シアノ−6β,7β−メチレン−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスト−4−エン−3−オン、及び17β−シアノ−6α,7α−メチレン−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスト−4−エン−3−オン
468mgの水素化ナトリウムを、3.09gのヨウ化トリメチルスルホオキソニウムの25mlの乾燥DMSO溶液に室温で徐々に加え、添加終了後、混合物を室温で1時間攪拌した。次に。1.0gの17β−シアノ−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスト−4,6−ジエン−3−オンの溶液を形成されたイリドに加え、混合物を室温で6時間攪拌した。150mlのNHClの添加による反応の停止後に、75mlの酢酸エチルで2回抽出し、有機相を水及び通常の飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、有機相を乾燥するまで濃縮した。シリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル(0〜50%)により、17β−シアノ−6β,7β−メチレン−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスト−4−エン−3−オン、及び17β−シアノ−6α,7α−メチレン−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスト−4−エン−3−オンを得た。
【0115】
【化14】

【0116】
【化15】

【0117】
実施例10
17β−シアノ−17α−メチル−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスト−4−エン−3−オン
10a
17β−シアノ−17α−メチル−3−メトキシ−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスタ−3,5−ジエン
2.6gの17β−シアノ−3−メトキシ−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスト−4−エン−3−オンの80ml THF溶液に、−78℃で、14.7mlの2M リチウムジイソプロピルアミド溶液を徐々に加えた。混合物を−78℃で1時間攪拌し、2.35mlのヨウ化メチルを加え、混合物を室温まで上昇させた。25mlの飽和塩化アンモニウムを加え、混合物を100mlの酢酸エチルで3回抽出した。併せた有機抽出物を濃縮し、メタノールから結晶化して、17β−シアノ−17α−メチル−3−メトキシ−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスタ−3,5−ジエンを得た。これは、更に直ちに反応させた。
【0118】
10b
17β−シアノ−17α−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスト−4−エン−3−オン
2gの17β−シアノ−17α−メチル−3−メトキシ−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスタ−3,5−ジエンを50mlのメタノールにとり、3mlの1N塩酸と混合した。1時間後、該バッチを飽和重炭酸ナトリウム溶液で中和し、減圧濃縮し、生成物を沈殿させた。それを減圧濾取し、水で洗浄し、酢酸エチルから結晶化して、17β−シアノ−17α−メチル−15β,16β−メチレン−19−ノル−アンドロスト−4−エン−3−オンを得た。
【0119】
【化16】

【0120】
実施例11
17β−シアノ−17α−エチル−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスト−4−エン−3−オン
ヨウ化メチルの代わりにヨウ化エチルを用いて実施例10a及び10bに記載の方法と同様にして、17β−シアノ−17α−エチル−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスト−4−エン−3−オンを得た。
【0121】
【化17】

【0122】
実施例12
17β−シアノ−15β,16β−メチレン−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスト−4−エン−3−オン
12a
17β−シアノ−15β,16β−メチレン−3−メトキシ−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスタ−3,5(6)−ジエン
860mlのジメトキシエタンと603mlの三級ブタノールとの混合物に、50gの15β,16β−メチレン−3−メトキシ−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスタ−3,5(6)−ジエンを溶解し、180gのカリウムt−ブトキシドを同時に少し混合した。次いで、62.5gのp−トシルメチルイソシアニド(TOSMIC)を激しく攪拌しながら加え、次いで該バッチを室温で4時間攪拌した。次いで、該バッチを1.5Lの氷水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機相を硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過し、濾液を濃縮した。このようにして得られた粗生成物を精製することなく更に反応させた。
【0123】
12b
17β−シアノ−15β,16β−メチレン−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスト−4−エン−3−オン、及び17α−シアノ−15β,16β−メチレン−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスト−4−エン−3−オン
4.5gのシリカゲルを7.8mlのジクロロメタンに懸濁し、2mlの飽和シュウ酸水溶液と混合した。次いで、1.2gの17β−シアノ−15β,16β−メチレン−3−メトキシ−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスタ−3,5(6)−ジエンを2mlのジクロロメタンに溶解し、これを加えた後、混合物を24時間攪拌した。次いで、シリカゲルを減圧濾取し、フィルタ残渣をジクロロメタンで洗浄し、濾液を濃縮した。ヘキサンと酢酸エチルとの混合物を用いるシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーの後、ヘキサンとエタノールとの混合物を用いるキラル順相でのHPLCの方法によって、エピマー17−ニトリルを分離した。17α−シアノ−15β,16β−メチレン−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスト−4−エン−3−オンをフラクションIとして、17β−シアノ−15β,16β−メチレン−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスト−4−エン−3−オンをフラクションIIとして得た。
【0124】
【化18】

【0125】
【化19】

【0126】
実施例13
17β−シアノ−15β,16β−メチレン−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスタ−4,6−ジエン−3−オン
17β−シアノ−15β,16β−メチレン−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスト−4−エン−3−オンは、実施例1aに記載の方法と同様にしてジエノールエーテルに変換した。これは、精製することなく、実施例2bに記載の方法と同様にして更に反応させて、17β−シアノ−15β,16β−メチレン−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスタ−4,6−ジエン−3−オンを得た。
【0127】
【化20】

【0128】
実施例14
17β−シアノ−6β,7β−15β,16β−ビスメチレン−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスト−4−エン−3−オン、及び17β−シアノ−6α,7α−15β,16β−ビスメチレン−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスト−4−エン−3−オン
17β−シアノ−15β,16β−メチレン−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスタ−4,6−ジエン−3−オンを、実施例9に記載の方法と同様に反応させた。ワークアップ及びHPLC分離の後、17β−シアノ−6β,7β−15β,16β−ビスメチレン−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスト−4−エン−3−オン、及び17β−シアノ−6α,7α−15β,16β−ビスメチレン−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスト−4−エン−3−オンを得た。
【0129】
【化21】

【0130】
【化22】

【0131】
実施例15
17β−シアノ−17α−メチル−15β,16β−メチレン−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスト−4−エン−3−オン
17β−シアノ−17α−メチル−15β,16β−メチレン−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスト−4−エン−3−オンを、実施例10a及び10bに記載の方法に従って、17β−シアノ−15β,16β−メチレン−3−メトキシ−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスタ−3,5(6)−ジエンから得た。
【0132】
【化23】

【0133】
実施例16
17β−シアノ−17α−メチル−15β,16β−メチレン−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスタ−4,6−ジエン−3−オン
17β−シアノ−17α−メチル−15β,16β−メチレン−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスタ−4,6−ジエン−3−オンを、実施例2bと同様にして、17β−シアノ−17α−メチル−15β,16β−メチレン−3−メトキシ−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスタ−3,5−ジエンから得た。
【0134】
【化24】

【0135】
実施例17
17β−シアノ−7α,17α−ビスメチル−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスト−4−エン−3−オン
17β−シアノ−17α−メチル−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスタ−4,6−ジエン−3−オンを、実施例3に記載の方法によって、HPLC分離後に得た17β−シアノ−7α,17α−ビスメチル−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスト−4−エン−3−オンに変換した。
【0136】
【化25】

【0137】
実施例18
17β−シアノ−7α−エチル−17α−メチル−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスト−4−エン−3−オン、及び17β−シアノ−7β−エチル−17α−メチル−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスト−4−エン−3−オン
臭化メチルマグネシウムの代わりに臭化エチルマグネシウムを用いて実施例3に記載の方法と同様に、17β−シアノ−17α−メチル−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスタ−4,6−ジエン−3−オンからのHPLC分離の後に、17β−シアノ−7α−エチル−17α−メチル−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスト−4−エン−3−オン及び17β−シアノ−7β−エチル−17α−メチル−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスト−4−エン−3−オンを得た。
【0138】
【化26】

【0139】
【化27】

【0140】
実施例19
17β−シアノ−17α−メチル−7α−ビニル−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスト−4−エン−3−オン、及び17β−シアノ−17α−メチル−7β−ビニル−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスト−4−エン−3−オン
臭化メチルマグネシウムの代わりに臭化ビニルマグネシウムを用いて実施例3に記載の方法と同様に、17β−シアノ−17α−メチル−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスタ−4,6−ジエン−3−オンからのHPLC分離の後に、17β−シアノ−17α−メチル−7α−ビニル−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスト−4−エン−3−オン、及び17β−シアノ−17α−メチル−7β−ビニル−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスト−4−エン−3−オンを得た。
【0141】
【化28】

【0142】
【化29】

【0143】
実施例20
17β−シアノ−7α−シクロプロピル−17α−メチル−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスト−4−エン−3−オン、及び17β−シアノ−7β−シクロプロピル−17α−メチル−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスト−4−エン−3−オン
臭化メチルマグネシウムの代わりに臭化シクロプロピルマグネシウムを用いて実施例3に記載の方法と同様に、17β−シアノ−17α−メチル−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスタ−4,6−ジエン−3−オンからのHPLC分離の後に、17β−シアノ−7α−シクロプロピル−17α−メチル−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスト−4−エン−3−オン、及び17β−シアノ−7β−シクロプロピル−17α−メチル−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスト−4−エン−3−オンを得た。
【0144】
【化30】

【0145】
【化31】

【0146】
実施例21
17β−シアノ−17α−メチル−6α,7α−メチレン−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスト−4−エン−3−オン、及び17β−シアノ−17α−メチル−6β,7β−メチレン−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスト−4−エン−3−オン
実施例9に記載の方法と同様にして、17β−シアノ−17α−メチル−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスタ−4,6−ジエン−3−オンから、17β−シアノ−17α−メチル−6α,7α−メチレン−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスト−4−エン−3−オン、及び17β−シアノ−17α−メチル−6β,7β−メチレン−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスト−4−エン−3−オンを得た。
【0147】
【化32】

【0148】
【化33】

【0149】
実施例22
17β−シアノ−17α−エチル−15β,16β−メチレン−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスト−4−エン−3−オン
22a
17β−シアノ−17α−エチル−15β,16β−メチレン−3−メトキシ−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスタ−3,5(6)−ジエン
ヨウ化メチルの代わりにヨウ化エチルを使用する以外は、実施例10aに記載の方法と同様にして、17β−シアノ−15β,16β−メチレン−3−メトキシ−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスタ−3,5(6)−ジエンから、17β−シアノ−17α−エチル−15β,16β−メチレン−3−メトキシ−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスタ−3,5(6)−ジエンを得た。
【0150】
【化34】

【0151】
22b
17β−シアノ−17α−エチル−15β,16β−メチレン−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスタ−3,5(6)−ジエン
実施例10bに記載の方法と同様にして、17β−シアノ−17α−エチル−15β,16β−メチレン−3−メトキシ−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスタ−3,5(6)−ジエンを反応させて、17β−シアノ−17α−メチル−15β,16β−メチレン−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスタ−3,5(6)−ジエンを得た。
【0152】
【化35】

【0153】
実施例23
17β−シアノ−17α−エチル−15β,16β−メチレン−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスタ−4,6−ジエン−3−オン
実施例2bと同様にして、17β−シアノ−17α−エチル−15β,16β−メチレン−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスタ−3,5(6)−ジエンから、17β−シアノ−17α−エチル−15β,16β−メチレン−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスタ−4,6−ジエン−3−オンを得た。
【0154】
【化36】

【0155】
実施例24
17β−シアノ−17α−エチル−7α−メチル−15β,16β−メチレン−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスタ−4,6−ジエン−3−オン、及び17β−シアノ−17α−エチル−7β−メチル−15β,16β−メチレン−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスタ−4,6−ジエン−3−オン
実施例3に記載の方法と同様にして、17β−シアノ−17α−エチル−15β,16β−メチレン−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスタ−4,6−ジエン−3−オンからHPLC分離の後、17β−シアノ−17α−エチル−7α−メチル−15β,16β−メチレン−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスタ−4,6−ジエン−3−オン、及び17β−シアノ−17α−エチル−7β−メチル−15β,16β−メチレン−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスタ−4,6−ジエン−3−オンを得た。
【0156】
【化37】

【0157】
【化38】

【0158】
実施例25
17β−シアノ−7α,17α−ビスエチル−15β,16β−メチレン−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスタ−4,6−ジエン−3−オン、及び17β−シアノ−7β,17α−ビスエチル−15β,16β−メチレン−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスタ−4,6−ジエン−3−オン
臭化メチルマグネシウムの代わりに臭化エチルマグネシウムを使用する以外は、実施例3に記載の方法と同様にして、17β−シアノ−17α−エチル−15β,16β−メチレン−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスタ−4,6−ジエン−3−オンからのHPLC分離の後に、17β−シアノ−7α,17α−ビスエチル−15β,16β−メチレン−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスタ−4,6−ジエン−3−オン、及び17β−シアノ−7β,17α−ビスエチル−15β,16β−メチレン−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスタ−4,6−ジエン−3−オンを得た。
【0159】
【化39】

【0160】
【化40】

【0161】
実施例26
17β−シアノ−17α−エチル−15β,16β−メチレン−7α−ビニル−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスト−4−エン−3−オン、及び17β−シアノ−17α−エチル−15β,16β−メチレン−7β−ビニル−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスト−4−エン−3−オン
臭化メチルマグネシウムの代わりに臭化ビニルマグネシウムを使用する以外は、実施例3に記載の方法と同様にして、17β−シアノ−17α−エチル−15β,16β−メチレン−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスタ−4,6−ジエン−3−オンからのHPLC分離の後に、17β−シアノ−17α−エチル−15β,16β−メチレン−7α−ビニル−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスト−4−エン−3−オン、及び17β−シアノ−17α−エチル−15β,16β−メチレン−7β−ビニル−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスト−4−エン−3−オンを得た。
【0162】
【化41】

【0163】
【化42】

【0164】
実施例27
17β−シアノ−7α−シクロピロピル−17α−エチル−15β,16β−メチレン−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスト−4−エン−3−オン、及び17β−シアノ−7β−シクロピロピル−17α−エチル−15β,16β−メチレン−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスト−4−エン−3−オン
臭化メチルマグネシウムの代わりに臭化シクロプロピルマグネシウムを使用する以外は、実施例3に記載の方法と同様にして、17β−シアノ−17α−エチル−15β,16β−メチレン−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスタ−4,6−ジエン−3−オンからのHPLC分離の後に、17β−シアノ−7α−シクロピロピル−17α−エチル−15β,16β−メチレン−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスト−4−エン−3−オン、及び17β−シアノ−7β−シクロピロピル−17α−エチル−15β,16β−メチレン−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスト−4−エン−3−オンを得た。
【0165】
【化43】

【0166】
【化44】

【0167】
実施例28
17β−シアノ−17α−エチル−6α,7α−15β,16β−ビスメチレン−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスト−4−エン−3−オン、及び17β−シアノ−17α−エチル−6β,7β−15β,16β−ビスメチレン−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスト−4−エン−3−オン
実施例9に記載の方法と同様にして、17β−シアノ−17α−エチル−15β,16β−メチレン−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスタ−4,6−ジエン−3−オンからのHPLC分離の後に、17β−シアノ−17α−エチル−6α,7α−15β,16β−ビスメチレン−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスト−4−エン−3−オン、及び17β−シアノ−17α−エチル−6β,7β−15β,16β−ビスメチレン−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスト−4−エン−3−オンを得た。
【0168】
【化45】

【0169】
【化46】

【0170】
実施例29
17β−シアノ−7α,17α−ビスメチル−15β,16β−メチレン−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスト−4−エン−3−オン
実施例3に記載の方法と同様にして、17β−シアノ−17α−メチル−15β,16β−メチレン−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスタ−4,6−ジエン−3−オンからのHPLC分離の後に、17β−シアノ−7α,17α−ビスメチル−15β,16β−メチレン−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスト−4−エン−3−オンを得た。
【0171】
【化47】

【0172】
実施例30
17β−シアノ−7α−エチル−17α−メチル−15β,16β−メチレン−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスト−4−エン−3−オン、及び17β−シアノ−7β−エチル−17α−メチル−15β,16β−メチレン−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスト−4−エン−3−オン
臭化メチルマグネシウムの代わりに臭エチルマグネシウムを用いて、実施例3に記載の方法と同様にして、17β−シアノ−17α−メチル−15β,16β−メチレン−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスタ−4,6−ジエン−3−オンからのHPLC分離の後に、17β−シアノ−7α−エチル−17α−メチル−15β,16β−メチレン−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスト−4−エン−3−オン、及び17β−シアノ−7β−エチル−17α−メチル−15β,16β−メチレン−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスト−4−エン−3−オンを得た。
【0173】
【化48】

【0174】
【化49】

【0175】
実施例31
17β−シアノ−17α−メチル−7α−ビニル−15β,16β−メチレン−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスト−4−エン−3−オン、及び17β−シアノ−17α−メチル−7β−ビニル−15β,16β−メチレン−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスト−4−エン−3−オン
臭化メチルマグネシウムの代わりに臭化ビニルマグネシウムを用いて、実施例3に記載の方法と同様にして、17β−シアノ−17α−メチル−15β,16β−メチレン−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスタ−4,6−ジエン−3−オンからのHPLC分離の後に、17β−シアノ−17α−メチル−7α−ビニル−15β,16β−メチレン−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスト−4−エン−3−オン、及び17β−シアノ−17α−メチル−7β−ビニル−15β,16β−メチレン−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスト−4−エン−3−オンを得た。
【0176】
【化50】

【0177】
【化51】

【0178】
実施例32
17β−シアノ−7α−シクロプロピル−17α−メチル−15β,16β−メチレン−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスト−4−エン−3−オン、及び17β−シアノ−7β−シクロプロピル−17α−メチル−15β,16β−メチレン−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスト−4−エン−3−オン
臭化メチルマグネシウムの代わりに臭化シクロプロピルマグネシウムを用いて、実施例3に記載の方法と同様にして、17β−シアノ−17α−メチル−15β,16β−メチレン−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスタ−4,6−ジエン−3−オンからのHPLC分離の後に、17β−シアノ−7α−シクロプロピル−17α−メチル−15β,16β−メチレン−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスト−4−エン−3−オン、及び17β−シアノ−7β−シクロプロピル−17α−メチル−15β,16β−メチレン−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスト−4−エン−3−オンを得た。
【0179】
【化52】

【0180】
【化53】

【0181】
実施例33
17β−シアノ−17α−メチル−6α,7α−メチレン−15β,16β−メチレン−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスト−4−エン−3−オン、及び17β−シアノ−17α−メチル−6β,7β−メチレン−15β,16β−メチレン−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスト−4−エン−3−オン
実施例9に記載の方法と同様にして、17β−シアノ−17α−メチル−15β,16β−メチレン−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスタ−4,6−ジエン−3−オンから、17β−シアノ−17α−メチル−6α,7α−メチレン−15β,16β−メチレン−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスト−4−エン−3−オン、及び17β−シアノ−17α−メチル−6β,7β−メチレン−15β,16β−メチレン−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスト−4−エン−3−オンを得た。
【0182】
【化54】

【0183】
【化55】

【0184】
実施例34
4−クロロ−17β−シアノ−17α−メチル−15β,16β−メチレン−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスト−4−エン−3−オン
100mgの17β−シアノ−17α−メチル−15β,16β−メチレン−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスト−4−エン−3−オンを1mlのピリジンに溶解し、0℃に冷却した。42μlの塩化スルフリルを添加した後、該バッチを0℃で1.5時間攪拌した。飽和重炭酸ナトリウム水溶液、水及び酢酸エチルと混合した後、該相を分離し、有機相を水及び飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄した。有機相を硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過し、濾液を濃縮して4−クロロ−17β−シアノ−17α−メチル−15β,16β−メチレン−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスト−4−エン−3−オンを得た。
【0185】
【化56】

【0186】
実施例35
17β−シアノ−3−ヒドロキシイミノ−17α−メチル−15β,16β−メチレン−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスト−4−エン
100mgの17β−シアノ−17α−メチル−15β,16β−メチレン−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスト−4−エン−3−オンを1mlのピリジンに溶解し、34.5mgのヒドロキシルアミン塩酸塩と混合した。125℃の浴温で1時間攪拌した後、該バッチを水と酢酸エチルで分配した。有機相を水及び飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過し、濾液を濃縮して17β−シアノ−3−ヒドロキシイミノ−17α−メチル−15β,16β−メチレン−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスト−4−エンをオキシムのE/Z混合物として得た。
【0187】
【化57】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
一般化学式1:
【化1】

[式中、
Zは、O、2つの水素原子、NOR及びNNHSORを含む群より選ばれ、
Rは、水素又はC−C−アルキルであり;
は、水素又はハロゲンであり:
更に、
6a、R6bは一緒になってメチレン又は1,2−エタンジイルを形成するか、又はR6aは水素であり、かつR6bは水素、メチル及びヒドロキシメチレンを含む群より選ばれ、そして
は、水素、C−Cアルキル、C−C−アルケニル及びシクロプロピルを含む群より選ばれ、あるいは
6aは水素であり、R6b及びRは一緒になってメチレンを形成するか又はCとCとの間の二重結合の形成がなく;
、R10は、水素であるか、又はCとC10との間の二重結合の形成がなく;
15、R16は、水素であるか、又は一緒になってメチレンを形成し;
17は、水素、C−C−アルキル及びアリルであり;
置換基R、R6a、R6b、R、R15、R16及びR17のいずれか1つは、水素でないか、又はR6a及びRはCとCとの間の二重結合の形成がないか、又はCとCとの間の二重結合の形成がない。]
で表される17β−シアノ−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスト−4−エン誘導体、並びにその溶媒和物、水和物、立体異性体、ジアステレオマー、エナンチオマー及び塩。
【請求項2】
15及びR16が一緒になってメチレンを形成する、請求項1記載の17β−シアノ−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスト−4−エン誘導体。
【請求項3】
Zが、O、NOR及びNNHSORを含む群より選ばれる、請求項1又は2記載の17β−シアノ−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスト−4−エン誘導体。
【請求項4】
ZがOを示す、請求項1〜3のいずれか1項記載の17β−シアノ−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスト−4−エン誘導体。
【請求項5】
が水素又は塩素である、請求項1〜4のいずれか1項記載の17β−シアノ−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスト−4−エン誘導体。
【請求項6】
6a、R6bが一緒になって1,2−エタンジイルを形成するか、又は各場合において水素である、請求項1〜5のいずれか1項記載の17β−シアノ−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスト−4−エン誘導体。
【請求項7】
が、水素及びメチルを含む群より選ばれる、請求項1〜6のいずれか1項記載の17β−シアノ−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスト−4−エン誘導体。
【請求項8】
6b及びRが一緒になってメチレンを形成する、請求項1〜7のいずれか1項記載の17β−シアノ−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスト−4−エン誘導体。
【請求項9】
17が水素及びメチルを含む群より選ばれる、請求項1〜8のいずれか1項記載の17β−シアノ−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスト−4−エン誘導体。
【請求項10】
以下:
17β−シアノ−17α−メチル−15β,16β−メチレン−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスト−4−エン、
17β−シアノ−15β,16β−メチレン−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスト−4−エン、
17β−シアノ−6β−ヒドロキシメチレン−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスト−4−エン、
17β−シアノ−6,6−エタンジイル−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスト−4−エン、
17β−シアノ−6β,7β−メチレン−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスト−4−エン、
17β−シアノ−6α,7α−メチレン−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスト−4−エン、
17β−シアノ−17α−メチル−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスト−4−エン、
17β−シアノ−17α−エチル−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスト−4−エン、
17β−シアノ−7α−メチル−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスト−4−エン、
17β−シアノ−7β−エチル−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスト−4−エン、
17β−シアノ−7α−エチル−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスト−4−エン、
17β−シアノ−6β,7β;15β,16β−ビスメチレン−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスト−4−エン、
17β−シアノ−6α,7α;15β,16β−ビスメチレン−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスト−4−エン、
17β−シアノ−7α−シクロプロピル−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスト−4−エン、
17β−シアノ−7β−シクロプロピル−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスト−4−エン、
17β−シアノ−18a−ホモ−19−ノル−ジエン−3−オン、
17β−シアノ−15β,16β−メチレン−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスタ−4,6−ジエン−3−オン、
17β−シアノ−7α−ビニル−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスト−4−エン−3−オン、
17β−シアノ−7β−ビニル−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスト−4−エン−3−オン、
17β−シアノ−17α−メチル−15β,16β−メチレン−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスタ−4,6−ジエン−3−オン、
17β−シアノ−7α,17α−ビスメチル−15β,16β−メチレン−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスト−4−エン−3−オン、
17β−シアノ−7α−エチル−17α−メチル−15β,16β−メチレン−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスト−4−エン−3−オン、
17β−シアノ−7β−エチル−17α−メチル−15β,16β−メチレン−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスト−4−エン−3−オン、
17β−シアノ−7α−メチル−15β,16β−メチレン−7α−ビニル−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスト−4−エン−3−オン、
17β−シアノ−7α−メチル−15β,16β−メチレン−7β−ビニル−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスト−4−エン−3−オン、
17β−シアノ−7α−シクロプロピル−17α−メチル−15β,16β−メチレン−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスト−4−エン−3−オン、
17β−シアノ−7β−シクロプロピル−17α−メチル−15β,16β−メチレン−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスト−4−エン−3−オン、
17β−シアノ−17α−メチル−6β,7β−15β,16β−ビスメチレン−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスト−4−エン−3−オン、
17β−シアノ−17α−メチル−6α,7α−15β,16β−ビスメチレン−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスト−4−エン−3−オン、
17β−シアノ−17α−エチル−15β,16β−メチレン−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスト−4−エン−3−オン、
17β−シアノ−17α−エチル−7α−メチル−15β,16β−メチレン−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスト−4−エン−3−オン、
17β−シアノ−17α−エチル−7β−メチル−15β,16β−メチレン−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスト−4−エン−3−オン、
17β−シアノ−7α,17α−ビスエチル−15β,16β−メチレン−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスト−4−エン−3−オン、
17β−シアノ−7β,17α−ビスエチル−15β,16β−メチレン−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスト−4−エン−3−オン、
17β−シアノ−17α−エチル−15β,16β−メチレン−7α−ビニル−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスト−4−エン−3−オン、
17β−シアノ−17α−エチル−15β,16β−メチレン−7β−ビニル−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスト−4−エン−3−オン、
17β−シアノ−7α−シクロプロピル−17α−エチル−15β,16β−メチレン−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスト−4−エン−3−オン、
17β−シアノ−7β−シクロプロピル−17α−エチル−15β,16β−メチレン−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスト−4−エン−3−オン、
17β−シアノ−7α−エチル−6β,7β−15β,16β−ビスメチレン−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスト−4−エン−3−オン、及び
17β−シアノ−7α−エチル−6α,7α−15β,16β−ビスメチレン−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスト−4−エン−3−オン
を含む群より選ばれる、請求項1記載の17β−シアノ−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスト−4−エン誘導体。
【請求項11】
経口避妊のための、及び月経閉止前の、月経閉止に近い及び月経閉止後の症状の治療のための医薬の製造のための、請求項1〜10のいずれか1項記載の17β−シアノ−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスト−4−エン誘導体の使用。
【請求項12】
前記医薬が黄体ホルモン作用及び抗ミネラルコルチコイド作用を有する、請求項11記載の使用。
【請求項13】
請求項1〜10のいずれか1項記載の少なくとも1つの17β−シアノ−18a−ホモ−19−ノル−アンドロスト−4−エン誘導体及び少なくとも1つの好適な薬学的に無害な添加物を含む、医薬。
【請求項14】
少なくとも1つのエストロゲンを更に含む、請求項13記載の医薬。
【請求項15】
前記エストロゲンが、エチニルエストラジオールである、請求項14記載の医薬。
【請求項16】
前記エストロゲンが、天然エストロゲンである、請求項14記載の医薬。
【請求項17】
前記天然エストロゲンが、エストラジオールである、請求項16記載の医薬。
【請求項18】
前記天然エストロゲンが、エストラジオール吉草酸塩である、請求項16記載の医薬。
【請求項19】
前記天然エストロゲンが、複合化エストロゲンである、請求項16記載の医薬。

【公表番号】特表2010−529152(P2010−529152A)
【公表日】平成22年8月26日(2010.8.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−511525(P2010−511525)
【出願日】平成20年6月4日(2008.6.4)
【国際出願番号】PCT/EP2008/004428
【国際公開番号】WO2008/151745
【国際公開日】平成20年12月18日(2008.12.18)
【出願人】(300049958)バイエル・シエーリング・ファーマ アクチエンゲゼルシャフト (357)
【Fターム(参考)】