説明

2−’4−(フェニルアミノ)−ピペリジン−イル!−N−フェニル−アセトアミド誘導体および肥満症の治療用の神経ペプチドY5(NPY5)リガンドとしての関連化合物

本発明の目的は、動物および哺乳動物(ヒトが含まれる)の特に薬物、好ましくは、神経ペプチドY受容体、特に好ましくは神経ペプチドY5(NPY5)受容体の調節、食物摂取(食料摂取)の調節、好ましくは肥満、無食欲、悪液質、食欲亢進、またはII型(非インスリン依存性)糖尿病などの食物摂取障害の予防および/または治療、末梢神経系障害、中枢神経系障害、不安症、鬱病、認識障害、好ましくは記憶障害、心血管疾患、痛み、癲癇、関節炎、高血圧症候群、炎症性疾患、免疫疾患、および他のNPY5媒介性障害の予防および/または治療のための薬物の活性物質として適切な新規の化合物を提供することであった。一般式(I)(式中、置換基は請求項1で定義する)の1,4二置換ピペリジン化合物の提供によって本目的を達成した。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般式(I)の1,4二置換ピペリジン化合物、その調製方法、これらの化合物を含む薬物、およびヒトまたは動物の治療薬の調製のためのその使用に関する。
【背景技術】
【0002】
ブタ脳抽出物から最初に単離された神経ペプチドY(NPY)(Tatemoto et.al.Nature 1982,296,659)は、膵臓ポリペプチドファミリーに属する36アミノ酸ペプチドであり、脳内および中枢神経系中の最も豊富なペプチドの1つである。さらに、NPYは、末梢神経系のいくつかの部分にも分布している。
【0003】
いくつかの研究により、食物摂取調節、特に肥満症、不安症、および食欲亢進のような食物機能不全(food dysfunction)におけるNPYの重要な役割が示唆されている。詳細には、NPYは、食物摂取の強力な刺激物質である。したがって、満腹マウスのCNSにNPYを直接注射した場合、食欲が有意に増加する(Clark J.T.et.al.Endocrinology 1984,115,427;Levine A.S.et.al.Peptides 1984,5,1025;Stanley B.G.et.al.Life Sci.1984,35,2635;Stanley B.G.et.al.Proc.Nat.Acad.Sci.USA 1985,82,3940)。他方では、NPYは、認識機能の調節(例えば、記憶(Flood J.F.et.al.Brain Res.1987,421,280;Redrobe J.P.et.Al.Brain Res.1999,848,153))で役割を果たし、不安症過程(Heilig M.et.al.Reg.Peptides 1992,41,61)および鬱病過程(Heilig M.et.al.Eur.J.Pharmacol.1988,147,465)で活性であり得る。
【0004】
NPYは、末梢系にも分布する。いくつかの研究により、NPYは、特に、高血圧(Michel M.C:et.al.J.Hypertens.1995,13,385)および沈痛過程(Gehlert D.R.Life Sci.1994,55,551)に関与し得ることが示唆されている。
【0005】
NPY結合受容体を構成する内因性タンパク質は広範に研究されている。いくつかがクローン化および発現されている。現在、Y1〜Y6と呼ばれる6つの異なる受容体サブタイプが認識されている(Hispkind P.A.et.al.Annu.Rep.Med.Chem.1996,31,1;Grundemar L.et.al.TIPS Reviews.,15,153,1994)。各NPY受容体のサブタイプは、一般に、異なる生物活性に関連する。例えば、Y2受容体は、ラットの痙攣の誘導に関与する(Dumont Y.et.al.Brit.J.Pharmacol.2000,129,1075)。
【0006】
ごく最近同定された受容体はY5である(Hu et.al.J.Biol.Chem.1996,271,26315)。Y5受容体は、他の受容体サブタイプと比較して食物摂取に関して固有の薬理学的プロフィールを有するという証拠が存在する。[D−Trp32]NPYペプチド(Y1受容体に対して親和性を持たない選択的Y5−受容体アゴニスト)がラットの食物摂取を刺激するという事実(Gerald C.et.al.Nature,1996,382,168)により、Y5受容体が食物消費の増大に関連するという仮説が支持される。したがって、Y5受容体に親和性を示す化合物は、食物摂取の阻害に有効であり、肥満のような疾患または無食欲、食欲亢進、悪液質、もしくはII型糖尿病などの他の食物摂取(食料摂取)障害の調節に非常に有用なはずである。さらに、このような化合物は関節炎または癲癇などの疾患の調節に有用であることが示唆されている。
【0007】
いくつかのNPY5非ペプチドアンタゴニストが記載されている。したがって、2−アミノキナゾリン誘導体(PCT国際出願WO 9720823,1997(Novartis AG))、スルホンアミド(PCT国際出願WO 9719682,1997(Synaptic Pharmaceutical Corp.))、ピラゾール(PCT国際出願WO 9824768,1998(Banyu Pharmaceutical Co.,Ltd))、アミノピリジン(PCT国際出願WO 9840356,1998(Banyu Pharmaceutical Co.,Ltd))、N−アラルキル−2−テトラリンアミン(PCT国際出願WO 0020376,2000(Ortho McNeil Pharmaceutical Inc.))、いくつかのアミド(PCT国際出願WO 9835957,1998(Bayer Corp.))、ピリジンおよびピリミジンの誘導体(PCT国際出願WO 9940091,1999(Amgen Inc.))、カルバゾール(PCT国際出願WO 0107409,2001(Astra Zeneca AB.))、およびスピロイソキノリノン(PCT国際出願WO 0113917,2001(Bristol−Myers Squibb Co.))が調製されている。
【発明の開示】
【0008】
したがって本発明の目的は、動物および哺乳動物(ヒトが含まれる)の特に薬物、好ましくは、神経ペプチドY受容体、特に好ましくは神経ペプチドY5(NPY5)受容体の調節、食物摂取(食料摂取)の調節、好ましくは肥満、無食欲、悪液質、食欲亢進、またはII型(非インスリン依存性)糖尿病などの食物摂取障害の予防および/または治療、末梢神経系障害、中枢神経系障害、不安症、鬱病、認識障害、好ましくは記憶障害、心血管疾患、痛み、癲癇、関節炎、高血圧症候群、炎症性疾患、免疫疾患、および他のNPY5媒介性障害の予防および/または治療のための薬物の活性物質として適切な新規の化合物を提供することであった。
【0009】
前記目的は、一般式(I):
【化1】

(式中、R1、R2、R3、R4は、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、非分岐または分岐しており、飽和または不飽和で、少なくとも一置換されていてもよい脂肪族ラジカル、環員(ring member)として少なくとも一置換されていてもよいアルキレン基を介して結合することができ、そして/または少なくとも一置換されていてもよい単環系または多環系と縮合することができる脂環式ラジカルを含む、飽和または不飽和で、少なくとも一置換されていてもよい任意に少なくとも1つのヘテロ原子、少なくとも一置換されていてもよいアルキレン基を介して結合することができ、そして/または少なくとも一置換されていてもよい単環系または多環系と縮合することができる少なくとも一置換されていてもよいアリールラジカルまたはヘテロアリールラジカル、ニトロ、シアノ、−OR12、−OC(=O)R13、−SR14、−SOR14、−SO214、−NH−SO214、−SO2NH2、−NR1516部分、およびO−Pからなる群から選択され、
5は、水素、非分岐または分岐しており、飽和または不飽和で、少なくとも一置換されていてもよい脂肪族ラジカル、または飽和または不飽和で、少なくとも一置換されていてもよい脂環式ラジカルを示し、
6、R7、R8、R9は、それぞれ独立して、水素、非分岐または分岐しており、飽和または不飽和で、少なくとも一置換されていてもよい脂肪族ラジカル、環員として脂環式ラジカルを含む、飽和または不飽和で、少なくとも一置換されていてもよい任意に少なくとも1つのヘテロ原子、シアノ、およびCOOR17部分からなる群から選択され、
Aは、架橋員(bridge member)である−CHR18−または−CHR18−CH2−を示し、
Bは、非分岐または分岐しており、飽和または不飽和で、少なくとも一置換されていてもよい脂肪族ラジカル、飽和または不飽和で、少なくとも一置換されていてもよい脂環式ラジカル、COOR19部分、−(C=O)R20部分、または−CH2OR23部分を示し、
10は、水素、非分岐または分岐しており、飽和または不飽和で、少なくとも一置換されていてもよい脂肪族ラジカル、環員として少なくとも一置換されていてもよいアルキレン基を介して結合することができ、そして/または少なくとも一置換されていてもよい単環系または多環系と縮合することができる脂環式ラジカルまたは少なくとも一置換されていてもよいアリールラジカルまたはヘテロアリールラジカルを含む、飽和または不飽和で、少なくとも一置換されていてもよい任意に少なくとも1つのヘテロ原子を示し、
11は、非分岐または分岐しており、飽和または不飽和で、少なくとも一置換されていてもよい脂肪族ラジカル、環員として少なくとも一置換されていてもよいアルキレン基を介して結合することができ、そして/または少なくとも一置換されていてもよい単環系または多環系と縮合することができる脂環式ラジカルを含む、飽和または不飽和で、少なくとも一置換されていてもよい任意に少なくとも1つのヘテロ原子、または少なくとも一置換されていてもよいアルキレン基を介して結合することができ、そして/または少なくとも一置換されていてもよい単環系または多環系と縮合することができる少なくとも一置換されていてもよいアリールラジカルまたはヘテロアリールラジカルを示すか、
10およびR11は、架橋窒素原子と共に、環員として少なくとも1つのさらなるヘテロ原子を含むことができ、そして/または少なくとも一置換されていてもよい単環系または多環系と縮合することができる、少なくとも一置換されていてもよいか、飽和、不飽和、または芳香族の複素環を形成し、
12は、水素、非分岐または分岐しており、飽和または不飽和で、少なくとも一置換されていてもよい脂肪族ラジカル、環員として少なくとも一置換されていてもよいアルキレン基を介して結合することができ、そして/または少なくとも一置換されていてもよい単環系または多環系と縮合することができる脂環式ラジカルを含む、飽和または不飽和で、少なくとも一置換されていてもよい任意に少なくとも1つのヘテロ原子、または少なくとも一置換されていてもよいアルキレン基を介して結合することができ、そして/または少なくとも一置換されていてもよい単環系または多環系と縮合することができる少なくとも一置換されていてもよいアリールラジカルまたはヘテロアリールラジカルを示し、
13は、水素、非分岐または分岐しており、飽和または不飽和で、少なくとも一置換されていてもよい脂肪族ラジカル、環員として少なくとも一置換されていてもよいアルキレン基を介して結合することができ、そして/または少なくとも一置換されていてもよい単環系または多環系と縮合することができる脂環式ラジカルを含む、飽和または不飽和で、少なくとも一置換されていてもよい任意に少なくとも1つのヘテロ原子、または少なくとも一置換されていてもよいアルキレン基を介して結合することができ、そして/または少なくとも一置換されていてもよい単環系または多環系と縮合することができる少なくとも一置換されていてもよいアリールラジカルまたはヘテロアリールラジカルを示し、
14は、非分岐または分岐しており、飽和または不飽和で、少なくとも一置換されていてもよい脂肪族ラジカル、環員として少なくとも一置換されていてもよいアルキレン基を介して結合することができ、そして/または少なくとも一置換されていてもよい単環系または多環系と縮合することができる脂環式ラジカルを含む、飽和または不飽和で、少なくとも一置換されていてもよい任意に少なくとも1つのヘテロ原子、または少なくとも一置換されていてもよいアルキレン基を介して結合することができ、そして/または少なくとも一置換されていてもよい単環系または多環系と縮合することができる少なくとも一置換されていてもよいアリールラジカルまたはヘテロアリールラジカルを示し、
15およびR16は、それぞれ独立して、水素、非分岐または分岐しており、飽和または不飽和で、少なくとも一置換されていてもよい脂肪族ラジカル、環員として少なくとも一置換されていてもよいアルキレン基を介して結合することができ、そして/または少なくとも一置換されていてもよい単環系または多環系と縮合することができる脂環式ラジカルを含む、飽和または不飽和で、少なくとも一置換されていてもよい任意に少なくとも1つのヘテロ原子、または少なくとも一置換されていてもよいアルキレン基を介して結合することができ、そして/または少なくとも一置換されていてもよい単環系または多環系と縮合することができる少なくとも一置換されていてもよいアリールラジカルまたはヘテロアリールラジカルからなる群から選択されるか、
15およびR16は、架橋窒素原子と共に、少なくとも一置換することができ、そして/または環員として少なくとも1つのさらなるヘテロ原子を含むことができる飽和、不飽和、または芳香族の複素環を形成し、
17は、水素、非分岐または分岐しており、飽和または不飽和で、少なくとも一置換されていてもよい脂肪族ラジカル、環員として少なくとも一置換されていてもよいアルキレン基を介して結合することができ、そして/または少なくとも一置換されていてもよい単環系または多環系と縮合することができる脂環式ラジカルまたは少なくとも一置換されていてもよいアリールラジカルまたはヘテロアリールラジカルを含む、飽和または不飽和で、少なくとも一置換されていてもよい任意に少なくとも1つのヘテロ原子を示し、
18は、水素、非分岐または分岐しており、飽和または不飽和で、少なくとも一置換されていてもよい脂肪族ラジカル、環員として少なくとも一置換されていてもよいアルキレン基を介して結合することができ、そして/または少なくとも一置換されていてもよい単環系または多環系と縮合することができる脂環式ラジカルまたは少なくとも一置換されていてもよいアリールラジカルまたはヘテロアリールラジカルを含む、飽和または不飽和で、少なくとも一置換されていてもよい任意に少なくとも1つのヘテロ原子を示し、
19は、水素、非分岐または分岐しており、飽和または不飽和で、少なくとも一置換されていてもよい脂肪族ラジカル、飽和または不飽和で、少なくとも一置換されていてもよい脂環式ラジカル、または少なくとも一置換されていてもよい単環系または多環系と縮合することができる少なくとも一置換されていてもよいアリールラジカルまたはヘテロアリールラジカルを示し、
20は、水素、非分岐または分岐しており、飽和または不飽和で、少なくとも一置換されていてもよい脂肪族ラジカル、飽和または不飽和で、少なくとも一置換されていてもよい脂環式ラジカル、少なくとも一置換されていてもよい単環系または多環系と縮合することができる少なくとも一置換されていてもよいアリールラジカルまたはヘテロアリールラジカル、またはNR2122部分を示し、
21は、水素、非分岐または分岐しており、飽和または不飽和で、少なくとも一置換されていてもよい脂肪族ラジカル、飽和または不飽和で、少なくとも一置換されていてもよい脂環式ラジカル、または少なくとも一置換されていてもよい単環系または多環系と縮合することができる少なくとも一置換されていてもよいアリールラジカルまたはヘテロアリールラジカルを示し、
22は、水素、非分岐または分岐しており、飽和または不飽和で、少なくとも一置換されていてもよい脂肪族ラジカル、飽和または不飽和で、少なくとも一置換されていてもよい脂環式ラジカル、または少なくとも一置換されていてもよい単環系または多環系と縮合することができる少なくとも一置換されていてもよいアリールラジカルまたはヘテロアリールラジカルを示し、
23は、水素、鎖員(chain member)として少なくとも1つのヘテロ原子を含むことができる、非分岐または分岐しており、飽和または不飽和で、少なくとも一置換されていてもよい脂肪族ラジカル、または−(C=O)R13部分を示し、
Pは、水素、直鎖または分岐C13アルキルラジカル、
−PO(O−C14−アルキル)、−CO(OC15−アルキル)、
【化2】

を示し、
Pは、−OCO−C13−アルキル、−CH2−N(C14−アルキル)2、または
【化3】

を示す)の1,4二置換ピペリジン化合物、任意に、その立体異性体の1つ、好ましくは鏡像異性体もしくはジアステレオマー、そのラセミ化合物の形態、その立体異性体、好ましくは鏡像異性体もしくはジアステレオマーの任意の混合比の混合物の形態、またはその塩、好ましくはその生理学的に許容可能な塩、もしくは対応する溶媒和物を得ることによって達成された。
【0010】
1、R2、R3、R4は、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、非分岐または分岐しており、飽和または不飽和で、少なくとも一置換されていてもよい脂肪族ラジカル、環員(ring member)として少なくとも一置換されていてもよいアルキレン基を介して結合することができ、そして/または少なくとも一置換されていてもよい単環系または多環系と縮合することができる脂環式ラジカルを含む、飽和または不飽和で、少なくとも一置換されていてもよい任意に少なくとも1つのヘテロ原子、少なくとも一置換されていてもよいアルキレン基を介して結合することができ、そして/または少なくとも一置換されていてもよい単環系または多環系と縮合することができる少なくとも一置換されていてもよいアリールラジカルまたはヘテロアリールラジカル、ニトロ、シアノ、−OR12、−OC(=O)R13、−SR14、−SOR14、−SO214、−NH−SO214、−SO2NH2、−NR1516部分、および−O−Pからなる群から選択され、
5は、水素、非分岐または分岐しており、飽和または不飽和で、少なくとも一置換されていてもよい脂肪族ラジカル、または飽和または不飽和で、少なくとも一置換されていてもよい脂環式ラジカルを示し、
6、R7、R8、R9は、それぞれ独立して、水素、非分岐または分岐しており、飽和または不飽和で、少なくとも一置換されていてもよい脂肪族ラジカル、環員として脂環式ラジカルを含む、飽和または不飽和で、少なくとも一置換されていてもよい任意に少なくとも1つのヘテロ原子、シアノ部分、およびCOOR17部分からなる群から選択され、
Aは、架橋員(bridge member)である−CHR18−または−CHR18−CH2−を示し、
Bは、非分岐または分岐しており、飽和または不飽和で、少なくとも一置換されていてもよい脂肪族ラジカル、飽和または不飽和で、少なくとも一置換されていてもよい脂環式ラジカル、COOR19部分、−(C=O)R20部分、または−CH2OR23部分を示し、
10は、水素、非分岐または分岐しており、飽和または不飽和で、少なくとも一置換されていてもよい脂肪族ラジカル、環員として少なくとも一置換されていてもよいアルキレン基を介して結合することができ、そして/または少なくとも一置換されていてもよい単環系または多環系と縮合することができる脂環式ラジカルまたは少なくとも一置換されていてもよいアリールラジカルまたはヘテロアリールラジカルを含む、飽和または不飽和で、少なくとも一置換されていてもよい任意に少なくとも1つのヘテロ原子を示し、
11は、非分岐または分岐しており、飽和または不飽和で、少なくとも一置換されていてもよい脂肪族ラジカル、環員として少なくとも一置換されていてもよいアルキレン基を介して結合することができ、そして/または少なくとも一置換されていてもよい単環系または多環系と縮合することができる脂環式ラジカルを含む、飽和または不飽和で、少なくとも一置換されていてもよい任意に少なくとも1つのヘテロ原子、または少なくとも一置換されていてもよいアルキレン基を介して結合することができ、そして/または少なくとも一置換されていてもよい単環系または多環系と縮合することができる少なくとも一置換されていてもよいアリールラジカルまたはヘテロアリールラジカルを示すか、
10およびR11は、架橋窒素原子と共に、環員として少なくとも1つのさらなるヘテロ原子を含むことができ、そして/または少なくとも一置換されていてもよい単環系または多環系と縮合することができる、少なくとも一置換されていてもよいか、飽和、不飽和、または芳香族の複素環を形成し、
12は、水素、非分岐または分岐しており、飽和または不飽和で、少なくとも一置換されていてもよい脂肪族ラジカル、環員として少なくとも一置換されていてもよいアルキレン基を介して結合することができ、そして/または少なくとも一置換されていてもよい単環系または多環系と縮合することができる脂環式ラジカルを含む、飽和または不飽和で、少なくとも一置換されていてもよい任意に少なくとも1つのヘテロ原子、または少なくとも一置換されていてもよいアルキレン基を介して結合することができ、そして/または少なくとも一置換されていてもよい単環系または多環系と縮合することができる少なくとも一置換されていてもよいアリールラジカルまたはヘテロアリールラジカルを示し、
13は、水素、非分岐または分岐しており、飽和または不飽和で、少なくとも一置換されていてもよい脂肪族ラジカル、環員として少なくとも一置換されていてもよいアルキレン基を介して結合することができ、そして/または少なくとも一置換されていてもよい単環系または多環系と縮合することができる脂環式ラジカルを含む、飽和または不飽和で、少なくとも一置換されていてもよい任意に少なくとも1つのヘテロ原子、または少なくとも一置換されていてもよいアルキレン基を介して結合することができ、そして/または少なくとも一置換されていてもよい単環系または多環系と縮合することができる少なくとも一置換されていてもよいアリールラジカルまたはヘテロアリールラジカルを示し、
14は、非分岐または分岐しており、飽和または不飽和で、少なくとも一置換されていてもよい脂肪族ラジカル、環員として少なくとも一置換されていてもよいアルキレン基を介して結合することができ、そして/または少なくとも一置換されていてもよい単環系または多環系と縮合することができる脂環式ラジカルを含む、飽和または不飽和で、少なくとも一置換されていてもよい任意に少なくとも1つのヘテロ原子、または少なくとも一置換されていてもよいアルキレン基を介して結合することができ、そして/または少なくとも一置換されていてもよい単環系または多環系と縮合することができる少なくとも一置換されていてもよいアリールラジカルまたはヘテロアリールラジカルを示し、
15およびR16は、それぞれ独立して、水素、非分岐または分岐しており、飽和または不飽和で、少なくとも一置換されていてもよい脂肪族ラジカル、環員として少なくとも一置換されていてもよいアルキレン基を介して結合することができ、そして/または少なくとも一置換されていてもよい単環系または多環系と縮合することができる脂環式ラジカルを含む、飽和または不飽和で、少なくとも一置換されていてもよい任意に少なくとも1つのヘテロ原子、または少なくとも一置換されていてもよいアルキレン基を介して結合することができ、そして/または少なくとも一置換されていてもよい単環系または多環系と縮合することができる少なくとも一置換されていてもよいアリールラジカルまたはヘテロアリールラジカルからなる群から選択されるか、
15およびR16は、架橋窒素原子と共に、少なくとも一置換することができ、そして/または環員として少なくとも1つのさらなるヘテロ原子を含むことができる飽和、不飽和、または芳香族の複素環を形成し、
17は、水素、非分岐または分岐しており、飽和または不飽和で、少なくとも一置換されていてもよい脂肪族ラジカル、環員として少なくとも一置換されていてもよいアルキレン基を介して結合することができ、そして/または少なくとも一置換されていてもよい単環系または多環系と縮合することができる脂環式ラジカルまたは少なくとも一置換されていてもよいアリールラジカルまたはヘテロアリールラジカルを含む、飽和または不飽和で、少なくとも一置換されていてもよい任意に少なくとも1つのヘテロ原子を示し、
18は、水素、非分岐または分岐しており、飽和または不飽和で、少なくとも一置換されていてもよい脂肪族ラジカル、環員として少なくとも一置換されていてもよいアルキレン基を介して結合することができ、そして/または少なくとも一置換されていてもよい単環系または多環系と縮合することができる脂環式ラジカルまたは少なくとも一置換されていてもよいアリールラジカルまたはヘテロアリールラジカルを含む、飽和または不飽和で、少なくとも一置換されていてもよい任意に少なくとも1つのヘテロ原子を示し、
19は、水素、非分岐または分岐しており、飽和または不飽和で、少なくとも一置換されていてもよい脂肪族ラジカル、飽和または不飽和で、少なくとも一置換されていてもよい脂環式ラジカル、または少なくとも一置換されていてもよい単環系または多環系と縮合することができる少なくとも一置換されていてもよいアリールラジカルまたはヘテロアリールラジカルを示し、
20は、水素、非分岐または分岐しており、飽和または不飽和で、少なくとも一置換されていてもよい脂肪族ラジカル、飽和または不飽和で、少なくとも一置換されていてもよい脂環式ラジカル、少なくとも一置換されていてもよい単環系または多環系と縮合することができる少なくとも一置換されていてもよいアリールラジカルまたはヘテロアリールラジカル、またはNR2122部分を示し、
21は、水素、非分岐または分岐しており、飽和または不飽和で、少なくとも一置換されていてもよい脂肪族ラジカル、飽和または不飽和で、少なくとも一置換されていてもよい脂環式ラジカル、または少なくとも一置換されていてもよい単環系または多環系と縮合することができる少なくとも一置換されていてもよいアリールラジカルまたはヘテロアリールラジカルを示し、
22は、水素、非分岐または分岐しており、飽和または不飽和で、少なくとも一置換されていてもよい脂肪族ラジカル、飽和または不飽和で、少なくとも一置換されていてもよい脂環式ラジカル、または少なくとも一置換されていてもよい単環系または多環系と縮合することができる少なくとも一置換されていてもよいアリールラジカルまたはヘテロアリールラジカルを示し、
23は、水素、鎖員(chain member)として少なくとも1つのヘテロ原子を含むことができる、非分岐または分岐しており、飽和または不飽和で、少なくとも一置換されていてもよい脂肪族ラジカル、または−(C=O)R13部分を示し、
Pは、水素、直鎖または分岐C1-3アルキルラジカル、
−PO(O−C14アルキル)、−CO(OC15アルキル)、
を示し、
【化4】

Pは、フェニル環のメタ位またはパラ位にオルト−OCO−C13アルキル、−CH2−N(C14アルキル)2を示すか、フェニル環のメタ位またはパラ位に
【化5】

を示す、上記の一般式(I)の1,4二置換ピペリジン化合物、任意に、その立体異性体の1つ、好ましくは鏡像異性体もしくはジアステレオマー、そのラセミ化合物の形態、その立体異性体、好ましくは鏡像異性体もしくはジアステレオマーの任意の混合比の混合物の形態、またはその塩、好ましくはその生理学的に許容可能な塩、もしくは対応する溶媒和物が好ましい。
【0011】
本発明の単環系または多環系は、飽和、不飽和、または芳香族であり得る単環式または多環式炭化水素環系を意味する。環系が多環式である場合、その各異なる環は、異なる飽和度を示し得る(すなわち、飽和、不飽和、または芳香族であり得る)。任意に、単環系または多環系の各環は、同一であっても異なっていてもよく、好ましくは、N、O、S、およびPからなる群から選択することができ、より好ましくは、N、O、およびSからなる群から選択することができる、環員として1つまたは複数のヘテロ原子を含み得る。好ましくは、多環系は、縮合した2つの環を含み得る。単環系または多環系の環は、好ましくは5員環または6員環である。
【0012】
1つまたは複数の残基R1〜R23およびBが1つまたは複数の置換基で置換された脂肪族ラジカルを示す場合、他で定義しない限り、これらの各置換基は、好ましくは、ヒドロキシ、ハロゲン、分岐または非分岐C14アルコキシ、分岐または非分岐C14ペルフルオロアルコキシ、分岐または非分岐C14ペルフルオロアルキル、アミノ、カルボキシ、アミド、シアノ、ニトロ、−SO2NH2、−CO−C14アルキル、−SO−C14アルキル、−SO2−C14アルキル、−NH−SO2−C14アルキル(C14アルキルは、いずれの場合にも、分岐または非分岐の、非置換または少なくとも一置換されたフェニルまたはナフチルラジカル、ならびに非置換または少なくとも一置換されたフラニル、チエニル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、ピリジニル、ピリミジニル、キノリニル、およびイソキノリニルラジカルであり得る)からなる群から選択することができ、より好ましくは、ヒドロキシ、F、Cl、Br、メトキシ、エトキシ、CF3、および非置換フェニルラジカルからなる群から選択することができる。これらの置換基自体の任意の1つが少なくとも一置換されている場合、置換基は、好ましくは、F、Cl、メチル、およびメトキシからなる群から選択することができる。
【0013】
1つまたは複数の残基R1〜R22およびBが1つまたは複数の置換基で置換された脂環式ラジカルを示すまたは含む場合、他で定義しない限り、これらの各置換基は、好ましくは、ヒドロキシ、ハロゲン、分岐または非分岐C14アルキル、分岐または非分岐C14アルコキシ、分岐または非分岐C14ペルフルオロアルコキシ、フェノキシ、ベンゾイル、シクロヘキシル、分岐または非分岐C14ペルフルオロアルキル、−NRAB(式中、RA、RBは、それぞれ独立して、H、分岐または非分岐C14アルキル−ラジカル、−CH2−CH2−OH、およびフェニル、カルボキシ、アミド、シアノ、ニトロ、−SO2NH2、−CO−C14アルキル、−CO−OC14アルキル、−SO−C14アルキル、−SO2−C14アルキル、−NH−SO2−C14アルキル(C14アルキルは、いずれの場合にも、分岐または非分岐の非置換または少なくとも一置換されたフェニルまたはナフチルおよび非置換または少なくとも一置換されたフラニル、チエニル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、ピリジニル、ピリミジニル、キノリニル、およびイソキノリニルラジカル)からなる群から選択される)からなる群から選択することができ、より好ましくは、ヒドロキシ、F、Cl、Br、メチル、エチル、メトキシ、エトキシ、ベンゾイル、フェノキシ、シクロヘキシル、−CF3、−CO−CH3、−CO−OCH3、−NRAB(式中、RA、RBは、それぞれ独立して、H、分岐または非分岐C14アルキル−ラジカル、−CH2−CH2−OH、およびフェニル、ならびに非置換フェニルラジカル)からなる群から選択することができる。これらの置換基自体の任意の1つが少なくとも一置換されている場合、置換基は、好ましくは、F、Cl、メチル、およびメトキシからなる群から選択することができる。
【0014】
1つまたは複数の残基R1〜R4およびR10〜R18が1つまたは複数の置換基で置換されたアルキレン基を含む場合、他で定義しない限り、これらの各置換基は、好ましくは、ヒドロキシ、ハロゲン、分岐または非分岐C14アルコキシ、分岐または非分岐C14ペルフルオロアルコキシ、分岐または非分岐C14ペルフルオロアルキル、アミノ、カルボキシ、アミド、シアノ、ニトロ、−SO2NH2、−CO−C14アルキル、−SO−C14アルキル、−SO2−C14アルキル、−NH−SO2−C14アルキル(式中、C14アルキルは、分岐または非分岐の、非置換または少なくとも一置換されたフェニルまたはナフチルラジカル、ならびに非置換または少なくとも一置換されたフラニル、チエニル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、ピリジニル、ピリミジニル、キノリニル、およびイソキノリニルラジカルであり得る)からなる群から選択することができ、より好ましくは、ヒドロキシ、F、Cl、Br、メトキシ、エトキシ、CF3、および非置換フェニルからなる群から選択することができる。これらの置換基自体の任意の1つが少なくとも一置換されている場合、置換基は、好ましくは、F、Cl、メチル、およびメトキシからなる群から選択することができる。
【0015】
1つまたは複数の残基R1〜R4およびR10〜R22が1つまたは複数の置換基で置換された単環系または多環系を含む場合、他で定義しない限り、これらの各置換基は、好ましくは、ヒドロキシ、ハロゲン、分岐または非分岐C14アルキル、分岐または非分岐C14アルコキシ、分岐または非分岐C14ペルフルオロアルコキシ、分岐または非分岐C14ペルフルオロアルキル、アミノ、カルボキシ、アミド、シアノ、ケト、ニトロ、−SO2NH2、−CO−C14アルキル、−SO−C14アルキル、−SO2−C14アルキル、−NH−SO2−C14アルキル(式中、C14アルキルは、分岐または非分岐の、非置換または少なくとも一置換されたフェニルまたはナフチルラジカル、ならびに非置換または少なくとも一置換されたフラニル、チエニル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、ピリジニル、ピリミジニル、キノリニル、およびイソキノリニルであり得る)からなる群から選択することができ、より好ましくは、ヒドロキシ、F、Cl、Br、メチル、エチル、メトキシ、エトキシ、CF3、ケト(=O)、シアノ、および非置換フェニルラジカルからなる群から選択することができる。これらの置換基自体の任意の1つが少なくとも一置換されている場合、置換基は、好ましくは、F、Cl、メチル、およびメトキシからなる群から選択することができる。
【0016】
1つまたは複数の残基R1〜R4およびR10〜R22が1つまたは複数の置換基で置換されたアリールラジカルを示すまたは含む場合、他で定義しない限り、これらの各置換基は、好ましくは、ヒドロキシ、ハロゲン、分岐または非分岐C14アルコキシ、分岐または非分岐C14アルキル、分岐または非分岐C14ペルフルオロアルコキシ、非置換または少なくとも一置換されたフェノキシ、非置換または少なくとも一置換されたベンゾイル、シクロヘキシル、分岐または非分岐C14ペルフルオロアルキル、NRAB(式中、RA、RBは、それぞれ独立して、H、分岐または非分岐C14アルキル−ラジカル、−CH2−CH2−OH、フェニル、カルボキシ、アミド、シアノ、−C(H)(OH)(フェニル)、−C(H)(OH)(CH3)、ニトロ、−SO2NH2、−CO−C14アルキル、−CO−OC14アルキル、−SO−C14アルキル、−SO2−C14アルキル、−NH−SO2−C14アルキル(式中、C14アルキルは、分岐または非分岐の、非置換または少なくとも一置換されたフェニルまたはナフチルラジカル、ならびに非置換または少なくとも一置換されたフラニル、チエニル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、ピリジニル、ピリミジニル、キノリニル、およびイソキノリニルラジカルであり得る)からなる群から選択される)からなる群から選択することができ、より好ましくは、ヒドロキシ、F、Cl、Br、メチル、エチル、シアノ、−C(H)(OH)(フェニル)、−C(H)(OH)(CH3)、メトキシ、エトキシ、非置換または少なくとも一置換されたベンゾイル、非置換または少なくとも一置換されたフェノキシ、シクロヘキシル、CF3、−CO−CH3、−CO−OCH3、−NRAB(式中、RA、RBは、それぞれ独立してH、分岐または非分岐C14アルキル−ラジカル、−CH2−CH2−OH、フェニル、および非置換フェニルラジカルからなる群から選択される)からなる群から選択することができる。これらの置換基自体の任意が少なくとも一置換されている場合、置換基は、好ましくは、F、Cl、メチル、およびメトキシからなる群から選択することができる。
【0017】
1つまたは複数の残基R1〜R4およびR10〜R22が1つまたは複数の置換基で置換されたヘテロアリールラジカルを示すまたは含む場合、他で定義しない限り、これらの各置換基は、好ましくは、ヒドロキシ、ハロゲン、分岐または非分岐C14アルコキシ、分岐または非分岐C14アルキル、分岐または非分岐C14ペルフルオロアルコキシ、非置換または少なくとも一置換されたフェノキシ、非置換または少なくとも一置換されたベンゾイル、シクロヘキシル、分岐または非分岐C14ペルフルオロアルキル、NRAB(式中、RA、RBは、それぞれ独立して、H、分岐または非分岐C14アルキル−ラジカル、−CH2−CH2−OH、およびフェニル、カルボキシ、アミド、シアノ、ニトロ、−C(H)(OH)(フェニル)、−C(H)(OH)(CH3)、−SO2NH2、−CO−C14アルキル、−CO−OC14アルキル、SO−C14アルキル、SO2−C14アルキル、−NH−SO2−C14アルキル(式中、C14アルキルは、分岐または非分岐の、非置換または少なくとも一置換されたフェニルまたはナフチルラジカル、および非置換または少なくとも一置換されたフラニル、チエニル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、ピリジニル、ピリミジニル、キノリニル、およびイソキノリニルラジカルであり得る)からなる群から選択される)からなる群から選択することができ、より好ましくは、ヒドロキシ、F、Cl、Br、メチル、エチル、シアノ、メトキシ、エトキシ、非置換または少なくとも一置換されたベンゾイル、非置換または少なくとも一置換されたフェノキシ、シクロヘキシル、CF3、−−C(H)(OH)(フェニル)、−C(H)(OH)(CH3)、−CO−CH3、−CO−OCH3、−NRAB(式中、RA、RBは、それぞれ独立して、H、分岐または非分岐C1-4アルキル−ラジカル、−CH2−CH2−OHフェニル、および非置換フェニルラジカルからなる群から選択される)からなる群から選択することができる。これらの置換基自体の任意の1つが少なくとも一置換されている場合、置換基は、好ましくは、F、Cl、メチル、およびメトキシからなる群から選択することができる。
【0018】
10およびR11ならびに/またはR15およびR16が1つまたは複数の置換基で置換された複素環を形成する場合、他で定義しない限り、これらの各置換基は、好ましくは、ヒドロキシ、ハロゲン、分岐または非分岐C14アルコキシ、分岐または非分岐C14アルキル、分岐または非分岐C14ペルフルオロアルコキシ、分岐または非分岐C14ペルフルオロアルキル、アミノ、カルボキシ、アミド、シアノ、ニトロ、−SO2NH2、−CO−C14アルキル、−SO−C14アルキル、−SO2−C14アルキル、−NH−SO2−C14アルキル(式中、C14アルキルは、分岐または非分岐の、非置換または少なくとも一置換されたフェニルまたはナフチルラジカル、および非置換または少なくとも一置換されたフラニル、チエニル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、ピリジニル、ピリミジニル、キノリニル、およびイソキノリニルラジカルであり得る)からなる群から選択することができ、より好ましくは、ヒドロキシ、F、Cl、Br、メトキシ、エトキシ、メチル、CF3、および非置換フェニルラジカルから選択することができる。これらの置換基自体の任意が少なくとも一置換されている場合、置換基は、好ましくは、F、Cl、メチル、およびメトキシからなる群から選択することができる。
【0019】
10およびR11ならびに/またはR15およびR16が環員として1つまたは複数のさらなるヘテロ原子を含む複素環を形成する場合、他で定義しない限り、これらの各ヘテロ原子は、好ましくは、N、O、およびSからなる群から選択することができ、より好ましくは、NおよびOからなる群から選択することができる。
【0020】
1つまたは複数の残基R1〜R22およびBが環員として1つまたは複数のヘテロ原子を含む脂環式ラジカルを示す場合、他で定義しない限り、これらの各置換基は、好ましくは、N、O、S、およびPからなる群から選択することができ、より好ましくは、N、OおよびSからなる群から選択することができる。
【0021】
1〜R4およびR10〜R22が環員として1つまたは複数のヘテロ原子を含むヘテロアリールラジカルを示すまたは含む場合、他で定義しない限り、これらの各置換基は、好ましくは、N、O、S、およびPからなる群から選択することができ、より好ましくは、N、OおよびSからなる群から選択することができる。
【0022】
23が鎖員として少なくとも1つのヘテロ原子を含む脂肪族ラジカルを示す場合、これらの各ヘテロ原子は、好ましくは、OまたはS、より好ましくはOであり得る。
【0023】
一般式(I)の好ましい化合物は、R1、R2、R3、R4は、それぞれ独立して、H、F、Cl、Br、非分岐または分岐しており、飽和または不飽和で、少なくとも一置換されていてもよいC16脂肪族ラジカル、環員(ring member)として少なくとも一置換されていてもよいC16アルキレン基を介して結合することができ、そして/または少なくとも一置換されていてもよい単環系または多環系と縮合することができるC38脂環式ラジカルを含む、飽和または不飽和で、少なくとも一置換されていてもよい任意に少なくとも1つのヘテロ原子、少なくとも一置換されていてもよいC16アルキレン基を介して結合することができ、そして/または少なくとも一置換されていてもよい単環系または多環系と縮合することができる少なくとも一置換されていてもよい5員環または6員環のアリールラジカルまたはヘテロアリールラジカル、ニトロ、シアノ、−OR12、−OC(=O)R13、−SR14、−SOR14、−SO214、−NH−SO214、−SO2NH2、および−NR1516部分からなる群から選択され、
5は、水素、非分岐または分岐しており、飽和または不飽和で、少なくとも一置換されていてもよいC16脂肪族ラジカル、または飽和または不飽和で、少なくとも一置換されていてもよいC38脂環式ラジカルを示し、
6、R7、R8、R9は、それぞれ独立して、水素、非分岐または分岐しており、飽和または不飽和で、少なくとも一置換されていてもよいC16脂肪族ラジカル、環員としてC38脂環式ラジカルを含む、飽和または不飽和で、少なくとも一置換されていてもよい任意に少なくとも1つのヘテロ原子、シアノ部分、およびCOOR17部分からなる群から選択され、
Aは、架橋員(bridge member)である−CHR18−または−CHR18−CH2−を示し、
Bは、非分岐または分岐しており、飽和または不飽和で、少なくとも一置換されていてもよいC16脂肪族ラジカル、飽和または不飽和で、少なくとも一置換されていてもよいC38脂環式ラジカル、COOR19部分、COR20部分、または−CH2−OR23部分を示し、
10は、水素、非分岐または分岐しており、飽和または不飽和で、少なくとも一置換されていてもよいC16脂肪族ラジカル、環員として少なくとも一置換されていてもよいC16アルキレン基を介して結合することができ、そして/または少なくとも一置換されていてもよい単環系または多環系と縮合することができるC38脂環式ラジカルまたは少なくとも一置換されていてもよい5員環または6員環のアリールラジカルまたはヘテロアリールラジカルを含む、飽和または不飽和で、少なくとも一置換されていてもよい任意に少なくとも1つのヘテロ原子を示し、
11は、非分岐または分岐しており、飽和または不飽和で、少なくとも一置換されていてもよいC16脂肪族ラジカル、環員として少なくとも一置換されていてもよいC16アルキレン基を介して結合することができ、そして/または少なくとも一置換されていてもよい単環系または多環系と縮合することができるC38脂環式ラジカルを含む、飽和または不飽和で、少なくとも一置換されていてもよい任意に少なくとも1つのヘテロ原子、または少なくとも一置換されていてもよいC16アルキレン基を介して結合することができ、そして/または少なくとも一置換されていてもよい単環系または多環系と縮合することができる少なくとも一置換されていてもよい5員環または6員環のアリールラジカルまたはヘテロアリールラジカルを示すか、
10およびR11は、架橋窒素原子と共に、環員として少なくとも1つのさらなるヘテロ原子を含むことができ、そして/または少なくとも一置換されていてもよい単環系または多環系と縮合することができる、少なくとも一置換されていてもよい、飽和、不飽和、または芳香族の5員環または6員環の複素環を形成し、
12は、水素、非分岐または分岐しており、飽和または不飽和で、少なくとも一置換されていてもよいC16脂肪族ラジカル、環員として少なくとも一置換されていてもよいC16アルキレン基を介して結合することができ、そして/または少なくとも一置換されていてもよい単環系または多環系と縮合することができるC38脂環式ラジカルを含む、飽和または不飽和で、少なくとも一置換されていてもよい任意に少なくとも1つのヘテロ原子、または少なくとも一置換されていてもよいC16アルキレン基を介して結合することができ、そして/または少なくとも一置換されていてもよい単環系または多環系と縮合することができる少なくとも一置換されていてもよい5員環または6員環のアリールラジカルまたはヘテロアリールラジカルを示し、
13は、水素、非分岐または分岐しており、飽和または不飽和で、少なくとも一置換されていてもよいC16脂肪族ラジカル、環員として少なくとも一置換されていてもよいC16アルキレン基を介して結合することができ、そして/または少なくとも一置換されていてもよい単環系または多環系と縮合することができるC38脂環式ラジカルを含む、飽和または不飽和で、少なくとも一置換されていてもよい任意に少なくとも1つのヘテロ原子、または少なくとも一置換されていてもよいC16アルキレン基を介して結合することができ、そして/または少なくとも一置換されていてもよい単環系または多環系と縮合することができる少なくとも一置換されていてもよい5員環または6員環のアリールラジカルまたはヘテロアリールラジカルを示し、
14は、非分岐または分岐しており、飽和または不飽和で、少なくとも一置換されていてもよいC16脂肪族ラジカル、環員として少なくとも一置換されていてもよいC16アルキレン基を介して結合することができ、そして/または少なくとも一置換されていてもよい単環系または多環系と縮合することができるC38脂環式ラジカルを含む、飽和または不飽和で、少なくとも一置換されていてもよい任意に少なくとも1つのヘテロ原子、または少なくとも一置換されていてもよいC16アルキレン基を介して結合することができ、そして/または少なくとも一置換されていてもよい単環系または多環系と縮合することができる少なくとも一置換されていてもよい5員環または6員環のアリールラジカルまたはヘテロアリールラジカルを示し、
15およびR16は、それぞれ独立して、水素、非分岐または分岐しており、飽和または不飽和で、少なくとも一置換されていてもよいC16脂肪族ラジカル、環員として少なくとも一置換されていてもよいC16アルキレン基を介して結合することができ、そして/または少なくとも一置換されていてもよい単環系または多環系と縮合することができるC38脂環式ラジカルを含む、飽和または不飽和で、少なくとも一置換されていてもよい任意に少なくとも1つのヘテロ原子、または少なくとも一置換されていてもよいC16アルキレン基を介して結合することができ、そして/または少なくとも一置換されていてもよい単環系または多環系と縮合することができる少なくとも一置換されていてもよい5員環または6員環のアリールラジカルまたはヘテロアリールラジカルからなる群から選択されるか、
15およびR16は、架橋窒素原子と共に、少なくとも一置換することができ、そして/または環員として少なくとも1つのさらなるヘテロ原子を含むことができる飽和、不飽和、または芳香族の5員環または6員環の複素環を形成し、
17は、水素、非分岐または分岐しており、飽和または不飽和で、少なくとも一置換されていてもよいC16脂肪族ラジカル、環員として少なくとも一置換されていてもよいC16アルキレン基を介して結合することができ、そして/または少なくとも一置換されていてもよい単環系または多環系と縮合することができるC38脂環式ラジカルまたは少なくとも一置換されていてもよい5員環または6員環のアリールラジカルまたはヘテロアリールラジカルを含む、飽和または不飽和で、少なくとも一置換されていてもよい任意に少なくとも1つのヘテロ原子を示し、
18は、水素、非分岐または分岐しており、飽和または不飽和で、少なくとも一置換されていてもよいC16脂肪族ラジカル、環員として少なくとも一置換されていてもよいC16アルキレン基を介して結合することができ、そして/または少なくとも一置換されていてもよい単環系または多環系と縮合することができるC38脂環式ラジカルまたは少なくとも一置換されていてもよい5員環または6員環のアリールラジカルまたはヘテロアリールラジカルを含む、飽和または不飽和で、少なくとも一置換されていてもよい任意に少なくとも1つのヘテロ原子を示し、
19は、水素、非分岐または分岐しており、飽和または不飽和で、少なくとも一置換されていてもよいC16脂肪族ラジカル、飽和または不飽和で、少なくとも一置換されていてもよいC38脂環式ラジカル、または少なくとも一置換されていてもよい単環系または多環系と縮合することができる少なくとも一置換されていてもよい5員環または6員環のアリールラジカルまたはヘテロアリールラジカルを示し、
20は、水素、非分岐または分岐しており、飽和または不飽和で、少なくとも一置換されていてもよいC16脂肪族ラジカル、飽和または不飽和で、少なくとも一置換されていてもよいC38脂環式ラジカル、少なくとも一置換されていてもよい単環系または多環系と縮合することができる少なくとも一置換されていてもよい5員環または6員環のアリールラジカルまたはヘテロアリールラジカル、またはNR2122部分を示し、
21は、水素、非分岐または分岐しており、飽和または不飽和で、少なくとも一置換されていてもよいC16脂肪族ラジカル、飽和または不飽和で、少なくとも一置換されていてもよいC38脂環式ラジカル、または少なくとも一置換されていてもよい単環系または多環系と縮合することができる少なくとも一置換されていてもよい5員環または6員環のアリールラジカルまたはヘテロアリールラジカルを示し、
22は、水素、非分岐または分岐しており、飽和または不飽和で、少なくとも一置換されていてもよいC16脂肪族ラジカル、飽和または不飽和で、少なくとも一置換されていてもよいC38脂環式ラジカル、または少なくとも一置換されていてもよい単環系または多環系と縮合することができる少なくとも一置換されていてもよい5員環または6員環のアリールラジカルまたはヘテロアリールラジカルを示し、
23は、水素、鎖員(chain member)として少なくとも1つのヘテロ原子を含むことができる、非分岐または分岐しており、飽和または不飽和で、少なくとも一置換されていてもよいC16脂肪族ラジカル、または−(C=O)R13部分を示す化合物、任意に、その立体異性体の1つ、好ましくは鏡像異性体もしくはジアステレオマー、そのラセミ化合物の形態、少なくとも2つのその立体異性体、好ましくは鏡像異性体もしくはジアステレオマーの任意の混合比の混合物の形態、またはその生理学的に許容可能な塩、もしくは対応する溶媒和物でもある。
【0024】
一般式(I)(R1、R2、R3、R4は、それぞれ独立して、H、F、Cl、Br、飽和しており、分岐または非分岐の、少なくとも一置換されていてもよいC13脂肪族ラジカル、環員として少なくとも一置換されていてもよいC1またはC2アルキレン基を介して結合することができるC5またはC6脂環式ラジカルを含む、飽和しており、少なくとも一置換されていてもよい任意に少なくとも1つのヘテロ原子、ニトロ、シアノ、−OR12、−OC(=O)R13、−SR14、および−NR1516部分からなる群から選択され、好ましくは、それぞれ独立して、H、F、Cl、Br、CH3、CH2CH3、CF3、CF2CF3、シクロペンチル、シクロヘキシル、ニトロ、シアノ、および−OR12からなる群から選択され、残りの残基R5〜R23、A、およびBは上記の意味を有する)の化合物、任意に、その立体異性体の1つ、好ましくは鏡像異性体もしくはジアステレオマー、そのラセミ化合物の形態、少なくとも2つのその立体異性体、好ましくは鏡像異性体もしくはジアステレオマーの任意の混合比の混合物の形態、または塩、好ましくはその生理学的に許容可能な塩、もしくは対応する溶媒和物が特に好ましい。
【0025】
一般式(I)(式中、R5が、Hまたは分岐または非分岐のC13アルキルラジカル、好ましくはH、CH3、またはCH2CH3を示し、残りの残基R1〜R4、R6〜R23、A、およびBは上記の意味を有する)の化合物、任意に、その立体異性体の1つ、好ましくは鏡像異性体もしくはジアステレオマー、そのラセミ化合物の形態、少なくとも2つのその立体異性体、好ましくは鏡像異性体もしくはジアステレオマーの任意の混合比の混合物の形態、または塩、好ましくはその生理学的に許容可能な塩、もしくは対応する溶媒和物も特に好ましい。
【0026】
一般式(I)(式中、R6、R7、R8、R9が、それぞれ独立して、H、分岐または非分岐のC13アルキルラジカル、シアノ、およびCOOR17部分からなる群から選択され、好ましくは、H、CH3、CH2CH3、およびシアノ部分からなる群から選択され、より好ましくは全てがHを示し、残りの残基R1〜R5、R10〜R23、A、およびBは上記の意味を有する)の化合物、任意に、その立体異性体の1つ、好ましくは鏡像異性体もしくはジアステレオマー、そのラセミ化合物の形態、少なくとも2つのその立体異性体、好ましくは鏡像異性体もしくはジアステレオマーの任意の混合比の混合物の形態、または塩、好ましくはその生理学的に許容可能な塩、もしくは対応する溶媒和物も特に好ましい。
【0027】
一般式(I)(式中、Bが、分岐していてもよく、少なくとも一置換されていてもよいC13アルキルラジカル、COOR19部分、またはCH2OR23部分、好ましくはCOOR19部分、CH2OR23部分、またはC12アルキルラジカル、より好ましくはCOOR19部分またはCH2OR23部分を示し、残りの残基R1〜R23およびAは上記の意味を有する)の化合物、任意に、その立体異性体の1つ、好ましくは鏡像異性体もしくはジアステレオマー、そのラセミ化合物の形態、少なくとも2つのその立体異性体、好ましくは鏡像異性体もしくはジアステレオマーの任意の混合比の混合物の形態、または塩、好ましくはその生理学的に許容可能な塩、もしくは対応する溶媒和物も特に好ましい。
【0028】
一般式(I)(式中、R10が、水素または分岐または非分岐のC14アルキルラジカル、より好ましくは水素を示し、残りの残基R1〜R9、R11〜R23、A、およびBは上記の意味を有する)の化合物、任意に、その立体異性体の1つ、好ましくは鏡像異性体もしくはジアステレオマー、そのラセミ化合物の形態、少なくとも2つのその立体異性体、好ましくは鏡像異性体もしくはジアステレオマーの任意の混合比の混合物の形態、または塩、好ましくはその生理学的に許容可能な塩、もしくは溶媒和物も特に好ましい。
【0029】
一般式(I)(式中、R11が、非置換フェニルラジカル、分岐または非分岐C14アルキルラジカル、分岐または非分岐C14アルキルラジカル、分岐または非分岐C14ペルフルオロアルキルラジカル、分岐または非分岐C14ペルフルオロアルコキシラジカル、F、Cl、Br、シクロフェニル、フェニル、フェノキシ、フェニルチオ、ベンゾイル、シアノ、−C(=O)C12アルキル、−C(=O)OC12アルキル、カルボキシ、−C(H)(OH)(フェニル)、−C(H)(OH)(CH3)、および−NRAB(式中、RA、RBは、それぞれ独立して、H、分岐または非分岐C14アルキルラジカル、−CH2−CH2−OH、および非置換フェニルラジカルからなる群から選択される)からなる群から選択される置換基で少なくとも一置換されていてもよいフェニルラジカル、
非置換チアゾールラジカル、
一般式(A):
【化6】

(式中、nは1または2であり、
Xは、CHまたはNを示し、
Yは、CH2、O、N−RC、CH−OH、またはC(=O)を示し、
Cは、Hまたは分岐または非分岐C14アルキルラジカルである)の基、
式(B):
【化7】

の基、
式(C):
【化8】

の基、
一般式(D):
【化9】

(式中、RDは、Hまたは分岐または非分岐C14アルキルラジカルである)の基、および
一般式(E):
【化10】

(式中、REは、H、分岐または非分岐C14アルキルラジカル、または分岐または非分岐C14アルコキシラジカルを示し、
Wは、2つの芳香環の間の結合、CH2、CH−OH、またはC(=O)を示し、
Zは、CH2、O、S、CH−OH、C(=O)、またはN−RF(式中、RFはH、または分岐または非分岐C14アルキルラジカルを示す)を示し、残りの残基R1〜R10、R12〜R23、A、およびBは上記の意味を有する)の化合物、任意に、その立体異性体の1つ、好ましくは鏡像異性体もしくはジアステレオマー、そのラセミ化合物の形態、少なくとも2つのその立体異性体、好ましくは鏡像異性体もしくはジアステレオマーの任意の混合比の混合物の形態、または塩、好ましくはその生理学的に許容可能な塩、もしくは対応する溶媒和物も特に好ましい。
【0030】
当業者は、上記基(A)〜(E)を任意の環の任意の適切な環員を介して結合することができる(例えば、基(B)を窒素原子を含む環を介して結合することもできる)と理解している。
【0031】
一般式(I)(式中、R10およびR11が、架橋窒素原子と共に、メチルラジカルと少なくとも一置換されており、および/または非置換または少なくとも一置換されたフェニルラジカルまたはシクロヘキシルラジカルと縮合された飽和6員環複素環を形成し、前記フェニルラジカルまたはシクロヘキシルラジカルが、好ましくはFおよび/またはOCH3と少なくとも一置換されており、残りの残基R1〜R9、R12〜R23、A、およびBは上記の意味を有する)の化合物、任意に、その立体異性体の1つ、好ましくは鏡像異性体もしくはジアステレオマー、そのラセミ化合物の形態、少なくとも2つのその立体異性体、好ましくは鏡像異性体もしくはジアステレオマーの任意の混合比の混合物の形態、または塩、好ましくはその生理学的に許容可能な塩、もしくは対応する溶媒和物も特に好ましい。
【0032】
一般式(I)(式中、R12が、H、C14アルキルラジカル、シクロヘキシルラジカル、またはフェニルラジカル、好ましくは、H、CH3、C25、またはフェニルラジカルを示し、残りの残基R1〜R11、R13〜R23、A、およびBは上記の意味を有する)の化合物、任意に、その立体異性体の1つ、好ましくは鏡像異性体もしくはジアステレオマー、そのラセミ化合物の形態、少なくとも2つのその立体異性体、好ましくは鏡像異性体もしくはジアステレオマーの任意の混合比の混合物の形態、または塩、好ましくはその生理学的に許容可能な塩、もしくは対応する溶媒和物も特に好ましい。
【0033】
一般式(I)(式中、R13が、H、C14アルキルラジカル、シクロヘキシル、またはフェニルラジカル、好ましくは、H、CH3、C25またはフェニルを示し、残りの残基R1〜R12、R14〜R23、A、およびBは上記の意味を有する)の化合物、任意に、その立体異性体の1つ、好ましくは鏡像異性体もしくはジアステレオマー、そのラセミ化合物の形態、少なくとも2つのその立体異性体、好ましくは鏡像異性体もしくはジアステレオマーの任意の混合比の混合物の形態、または塩、好ましくはその生理学的に許容可能な塩、もしくは対応する溶媒和物も特に好ましい。
【0034】
一般式(I)(式中、R14が、H、C14アルキルラジカル、シクロヘキシル、またはフェニルラジカル、好ましくは、H、CH3、C25またはフェニルを示し、残りの残基R1〜R13、R15〜R23、A、およびBは上記の意味を有する)の化合物、任意に、その立体異性体の1つ、好ましくは鏡像異性体もしくはジアステレオマー、そのラセミ化合物の形態、少なくとも2つのその立体異性体、好ましくは鏡像異性体もしくはジアステレオマーの任意の混合比の混合物の形態、または塩、好ましくはその生理学的に許容可能な塩、もしくは対応する溶媒和物も特に好ましい。
【0035】
一般式(I)(式中、R15およびR16が、それぞれ独立して、H、C14アルキルラジカル、シクロヘキシル、およびフェニルラジカルからなる群から選択され、好ましくは、H、CH3、C25、およびフェニルからなる群から選択され、残りの残基R1〜R14、R17〜R23、A、およびBは上記の意味を有する)の化合物、任意に、その立体異性体の1つ、好ましくは鏡像異性体もしくはジアステレオマー、そのラセミ化合物の形態、少なくとも2つのその立体異性体、好ましくは鏡像異性体もしくはジアステレオマーの任意の混合比の混合物の形態、または塩、好ましくはその生理学的に許容可能な塩、もしくは対応する溶媒和物も特に好ましい。
【0036】
一般式(I)(式中、R17が、H、C14アルキルラジカル、シクロヘキシル、またはフェニルラジカル、好ましくは、H、CH3、C25、またはフェニルを示し、残りの残基R1〜R16、R18〜R23、A、およびBは上記の意味を有する)の化合物、任意に、その立体異性体の1つ、好ましくは鏡像異性体もしくはジアステレオマー、そのラセミ化合物の形態、少なくとも2つのその立体異性体、好ましくは鏡像異性体もしくはジアステレオマーの任意の混合比の混合物の形態、または塩、好ましくはその生理学的に許容可能な塩、もしくは対応する溶媒和物も特に好ましい。
【0037】
一般式(I)(式中、R18が、H、C14アルキルラジカルまたはフェニルラジカル、好ましくは、H、CH3またはフェニルを示し、残りの残基R1〜R17、R19〜R23、A、およびBは上記の意味を有する)の化合物、任意に、その立体異性体の1つ、好ましくは鏡像異性体もしくはジアステレオマー、そのラセミ化合物の形態、少なくとも2つのその立体異性体、好ましくは鏡像異性体もしくはジアステレオマーの任意の混合比の混合物の形態、または塩、好ましくはその生理学的に許容可能な塩、もしくは対応する溶媒和物も特に好ましい。
【0038】
一般式(I)(式中、R19が、Hまたは非分岐または分岐C14アルキルラジカル、好ましくはHまたはC12アルキルラジカルを示し、残りの残基R1〜R18、R20〜R23、A、およびBは上記の意味を有する)の化合物、任意に、その立体異性体の1つ、好ましくは鏡像異性体もしくはジアステレオマー、そのラセミ化合物の形態、少なくとも2つのその立体異性体、好ましくは鏡像異性体もしくはジアステレオマーの任意の混合比の混合物の形態、または塩、好ましくはその生理学的に許容可能な塩、もしくは対応する溶媒和物も特に好ましい。
【0039】
一般式(I)(式中、R20が、H、非置換または置換C14アルキルラジカルまたはNR2122部分、好ましくは、H、C12アルキルラジカル、またはNR2122部分を示し、残りの残基R1〜R19、R21〜R23、A、およびBは上記の意味を有する)の化合物、任意に、その立体異性体の1つ、好ましくは鏡像異性体もしくはジアステレオマー、そのラセミ化合物の形態、少なくとも2つのその立体異性体、好ましくは鏡像異性体もしくはジアステレオマーの任意の混合比の混合物の形態、または塩、好ましくはその生理学的に許容可能な塩、もしくは対応する溶媒和物も特に好ましい。
【0040】
一般式(I)(式中、R21が、Hまたは非分岐または分岐C14アルキルラジカル、好ましくは、HまたはC12アルキルラジカルを示し、残りの残基R1〜R20、R22、R23、A、およびBは上記の意味を有する)の化合物、任意に、その立体異性体の1つ、好ましくは鏡像異性体もしくはジアステレオマー、そのラセミ化合物の形態、少なくとも2つのその立体異性体、好ましくは鏡像異性体もしくはジアステレオマーの任意の混合比の混合物の形態、または塩、好ましくはその生理学的に許容可能な塩、もしくは対応する溶媒和物も特に好ましい。
【0041】
一般式(I)(式中、R22が、Hまたは非分岐または分岐C14アルキルラジカル、好ましくは、HまたはC12アルキルラジカルを示し、残りの残基R1〜R21、R23、A、およびBは上記の意味を有する)の化合物、任意に、その立体異性体の1つ、好ましくは鏡像異性体もしくはジアステレオマー、そのラセミ化合物の形態、少なくとも2つのその立体異性体、好ましくは鏡像異性体もしくはジアステレオマーの任意の混合比の混合物の形態、または塩、好ましくはその生理学的に許容可能な塩、もしくは対応する溶媒和物も特に好ましい。
【0042】
一般式(I)(式中、R23が、Hまたは非分岐または分岐C14アルキルラジカル、好ましくは、HまたはC12アルキルラジカルを示し、残りの残基R1〜R22、A、およびBは上記の意味を有する)の化合物、任意に、その立体異性体の1つ、好ましくは鏡像異性体もしくはジアステレオマー、そのラセミ化合物の形態、少なくとも2つのその立体異性体、好ましくは鏡像異性体もしくはジアステレオマーの任意の混合比の混合物の形態、または塩、好ましくはその生理学的に許容可能な塩、もしくは対応する溶媒和物も特に好ましい。
【0043】
一般式(I)(式中、Aが、−CH2基を示し、残りの残基R1〜R23およびBは上記の意味を有する)の化合物、任意に、その立体異性体の1つ、好ましくは鏡像異性体もしくはジアステレオマー、そのラセミ化合物の形態、少なくとも2つのその立体異性体、好ましくは鏡像異性体もしくはジアステレオマーの任意の混合比の混合物の形態、または塩、好ましくはその生理学的に許容可能な塩、もしくは対応する溶媒和物も特に好ましい。
【0044】
上記一般式(I)(式中、R1、R2、R3、R4は、それぞれ独立して、H、F、Cl、Br、OH、CH3、およびOCH3からなる群から選択され、
5は、水素を示し、
6、R7、R8、R9は全てHを示し、
Aは、−CH2−を示し、
Bは、−CH2−OHまたは−(C=O)−O−CH3基を示し、
10は、水素を示し、
11は、非置換フェニル、独立してシクロヘキシル、フェニル、フェノキシ、ベンゾイル、−C(=O)−C1-2アルキル、−C(H)(OH)(フェニル)、および−C(H)(OH)(CH3)からなる群から選択される1つまたは複数の置換基で少なくとも一置換されていてもよいフェニル、
一般式(A):
【化11】

(式中、nは1または2であり、
Xは、CHを示し、
YはCH−OHまたはC(=O)を示す)の基、
式(B):
【化12】

の基、
式(C):
【化13】

の基、および
一般式(E):
【化14】

(式中、REは、H、分岐または非分岐C1-4アルキルラジカル、または分岐または非分岐C1-4アルコキシラジカルを示し、
Zは、CH2、O、S、CH−OH、C(=O)、またはN−RF(式中、RFは、Hまたはメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、およびtert−ブチルからなる群から選択されるアルキルラジカルを示す)を示す)からなる群から選択される)の1,4二置換ピペリジン化合物、任意に、その立体異性体の1つ、好ましくは鏡像異性体もしくはジアステレオマー、そのラセミ化合物の形態、少なくとも2つのその立体異性体、好ましくは鏡像異性体もしくはジアステレオマーの任意の混合比の混合物の形態、または塩、好ましくはその生理学的に許容可能な塩、または対応する溶媒和物も特に好ましい。
【0045】
以下の実施例のリストBから選択される一般式(I)の1,4二置換ピペリジン化合物が最も好ましい。
【0046】
以下の一般式(I)の1,4二置換ピペリジン化合物:
[1]N−(9−エチル−9H−カルバゾール−3−イル)−2−[4−(2−ヒドロキシメチル−6−メチル−フェニルアミノ)−ピペリジン−イル]アセトアミド;
[2]2−[4−(2−ヒドロキシメチル−4−メチル−フェニルアミノ)−ピペリジン−1−イル]−N−(9−オキソ−9H−フルオレン−3−イル)−アセトアミド;
[3]2−[4−(2−ヒドロキシメチル−6−メチル−フェニルアミノ)−ピペリジン−1−イル−]−N−(9−オキソ−9H−フルオレン−3−イル)−アセトアミド;
[4]N−(9−ヒドロキシ−9H−フルオレン−3−イル)−2−[4−(2−ヒドロキシメチル−4−メチル−フェニルアミノ)−ピペリジン−1−イル]−アセトアミド;
[5]N−(9−ヒドロキシ−9H−フルオレン−3−イル)−2−[4−(2−ヒドロキシメチル−6−メチル−フェニルアミノ)−ピペリジン−1yl]−アセトアミド;
[6]2−{1−[(9−オキソ−9H−フルオレン−3イルカルバモイル)−メチル]−ピペリジン−4−イルアミノ}安息香酸メチルエステル、および
[7]2−[4−(2−ヒドロキシメチル−4−メチル−フェニルアミノ)−ピペリジン−1−イル]−N−フェニル−アセトアミド、
[8]2−[4−(2−ヒドロキシメチル−フェニルアミノ)−ピペリジン−1−イル]−N−(1−オキソ−インダン−5−イル)−アセトアミド、
任意に、塩、好ましくは生理学的に許容可能な塩の形態、特に好ましくは生理学的に許容可能な酸付加塩、最も好ましくは塩酸塩、または対応する溶媒和物の形態も最も好ましい。
【0047】
さらなる態様では、本発明はまた、少なくとも1つの一般式(II):
【化15】

(式中、R10およびR11は、上記の意味を有する)の化合物を、適切な反応媒体および好ましくは少なくとも1つの塩基および/または少なくとも1つの助剤の存在下で、少なくとも1つの一般式(III):
【化16】

(式中、Aは上記の意味を有し、Fは、ハロゲン、ヒドロキシ、またはO−アルキル基を示し、Gはハロゲン、好ましくは塩素を示す)の化合物と反応させ、このようにして得られた一般式(IV):
【化17】

(式中、A、G、R10、およびR11は、上記定義の意味を有する)の化合物を、適切な反応媒体、任意に少なくとも1つの塩基および/または任意に少なくとも1つの助剤の存在下で、一般式(V):
【化18】

(式中、R1〜R9およびBは、上記定義の意味を有する)の少なくとも1つのピペリジン化合物、および/またはその塩、好ましくは塩酸塩と反応させて一般式(I)の化合物を得ることによる、一般式(I)(式中、R1〜R23、A、およびBは上記の意味を有する)の1,4二置換ピペリジン化合物の調製方法を提供する。
【0048】
本発明によれば、例として、以下の反応スキームA:
スキームA:
【化19】

(式中、R1〜R11、A、および上記の意味を有する)によって方法を例示することができる。
【0049】
なおさらなる態様では、本発明はまた、少なくとも1つの一般式(II):
【化20】

(式中、R10およびR11は、上記の意味を有する)の化合物を、適切な反応媒体および好ましくは少なくとも1つの塩基および/または少なくとも1つの助剤の存在下で、少なくとも1つの一般式(III):
【化21】

(式中、Aは、上記意味を有し、Fは、ハロゲン、ヒドロキシ、またはO−アシル基を示し、Gはハロゲン、好ましくは塩素を示す)の化合物と反応させ、このようにして得られた一般式(IV):
【化22】

(式中、A,G,R10、およびR11は、上記定義の意味を有する)の化合物を、適切な反応媒体任意に少なくとも1つの塩基および/または少なくとも1つの助剤の存在下で、少なくとも1つの一般式(V):
【化23】

(式中、R1〜R9は上記定義の意味を有し、Rxは水素が含まれる任意の置換基、好ましくは水素を示す)のピペリジン化合物、および/またはその塩、好ましくは塩酸塩と反応させて、一般式(VI):
【化24】

の化合物を生成し、好ましくは適切な反応媒体、より好ましくは水とエタノールとの混合物中で、塩基と反応させて、一般式(I)(式中、R1〜R4、R6〜R23、およびAは上記定義の意味を有し、R5はHを示し、Bは置換脂肪族ラジカルまたは−CH2OR23部分を示す)の化合物を得ることによる、一般式(I)(R1〜R23およびAは上記意味を有し、Bは置換脂肪族ラジカルまたは−CH2OR23部分を示す)の1,4二置換ピペリジン化合物の調製方法を提供する。
【0050】
本発明によれば、例として、以下の反応スキームB:
スキームB:
【化25】

によって方法を例示することができる。
【0051】
適切な反応媒体は、例えば、エーテル(好ましくは、ジエチルエーテル)、ジオキサン、テトラヒドロフラン、ジメチルグリコールエーテル、またはアルコール(例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、イソブタノール、tert−ブタノール)、炭化水素(好ましくは、ベンゼン、トルエン、キシレン、ヘキサン、シクロヘキサン、石油エーテル)もしくはハロゲン化炭化水素(例えば、ジクロロメタン、トリクロロメタン、テトラクロロメタン、ジクロロエチレン、トリクロロエチレン、クロロベンゼン)などの有機溶媒、および/または他の溶媒(好ましくは、酢酸エチル、トリエチルアミン、ピリジン、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、ヘキサメチルホスホラミド、アセトニトリル、アセトン、またはニトロメタン)が含まれる。1つまたは複数の上記溶媒に基づいた混合物も使用することができる。
【0052】
本発明の方法で使用することができる塩基は、一般に、有機または無機塩基、好ましくはアルカリ金属水酸化物(例えば、水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウム)であるか、水酸化バリウムもしくは異なる炭酸塩(好ましくは、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カルシウム)、アルコキシド(例えば、ナトリウムメトキシド、カリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムメトキシド、カリウムエトキシド、またはカリウムtert−ブトキシド)、有機アミン(好ましくは、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン)、または複素環(例えば、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデク−7−エンピリジン、ジアミノピリジン、ジメチルアミノピリジン、メチルピペリジン、またはモルホリン)から得られる。ナトリウムなどのアルカリ金属または水酸化物(例えば、水素化ナトリウム)を使用することもできる。1つまたは複数の上記塩基に基づいた混合物も使用することができる。
【0053】
上記塩基を、適切な場合、助剤として方法のために使用することができる。上記反応のための他の適切な助剤は、特に、例えば、カルボジイミド(例えば、ジイソプロピルカルボジイミド、シクロヘキシルカルボジイミド、またはN−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミドヒドロクロリド)またはカルボニル化合物(例えば、カルボニルジイミダゾール)、またはイソブチルクロロホルミエートまたはメタンスルホニルクロリドのような化合物のような脱水剤である。これらの試薬を、一般に、1molの対応反応物に対して0.5から5molまでの量で使用する。これらの塩基を、一般に、1molの対応反応物に対して0.05から10molまでの量で使用する。
【0054】
いくつかの記載の合成反応の間または一般式(I)、(II)、(III)、(IV)、(V)、および(VI)の化合物の調製時に、反応性の高い基または試薬の保護は、必然および/または望ましい。文献に記載のような従来の保護基の使用によってこれを行うことができる。当業者に周知の手段によって、保護基を都合よく除去することもできる。
【0055】
一般式(II)、(III)、(IV)、および(V)の化合物は、市販されているか、当業者に公知の方法にしたがって生成することができる。一般式(I)の1,4二置換ピペリジン化合物を得るための一般式(IV)および(V)の化合物の反応を、当業者に公知の従来の方法によって促進することもできる。
【0056】
一般式(IV)の化合物は、市販されているか、当業者に公知の従来の方法によってスキームIにしたがって生成することができる。本質的に、一般式(II)の各化合物を、有機反応媒体(好ましくは、ジクロロメタン)および塩基(好ましくは、トリエチルアミンおよび/またはジクロロプロピルエチルアミン)の存在下でクロロアセチルクロリドまたは一般式(III)の各化合物と反応させる。
【0057】
一般式(V)の化合物の調製および一般式(I)の化合物の調製のためのその使用を、以下のスキーム1および2に例示する。
【0058】
スキーム1
方法A
【化26】

【0059】
方法B
【化27】

【0060】
スキーム2
【化28】

【0061】
さらなる態様では、本発明はまた、少なくとも1つの塩基性基を有する少なくとも1つの一般式(I)の化合物を、好ましくは適切な反応媒体の存在下で、無機酸および/または有機酸と反応させる、一般式(I)の1,4二置換ピペリジン化合物の塩の調製方法を提供する。適切な反応媒体は、上記である。適切な無機酸は、例えば、塩酸、臭化水素酸、リン酸、硫酸、硝酸であり、適切な有機酸は、例えば、クエン酸、マレイン酸、フマル酸、酒石酸、またはp−トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、またはショウノウスルホン酸などのその誘導体である。
【0062】
なおさらなる態様では、本発明はまた、少なくとも1つの酸性基を有する少なくとも1つの一般式(I)の化合物を、好ましくは適切な反応媒体の存在下で、1つまたは複数の適切な塩基と反応させる、一般式(I)の1,4二置換ピペリジン化合物の塩の調製方法を提供する。適切な塩基は、例えば、アルカリ金属、アルカリ土類金属、または有機カチオン(例えば、[NHn4n+(式中、nは、0、1、2、3、または4であり、Rは、分岐または非分岐C14アルキルラジカルを示す))由来の適切なカチオンを含む水酸化物、炭酸塩、またはアルコキシドである。
【0063】
一般式(I)の1,4二置換ピペリジン化合物、対応する立体異性体、または対応する塩の溶媒和物(好ましくは、水和物)を、当業者に公知の標準的な手順によって得ることもできる。
【0064】
一般式(I)の1,4二置換ピペリジン化合物が立体異性体(特に、鏡像異性体またはジアステレオマー)の混合物の形態で得られた場合、混合物を、当業者に公知の標準的な手順(例えば、キラル試薬を使用したクロマトグラフィ法または結晶化)によって分離することができる。
【0065】
一般式(I)の1,4二置換ピペリジン化合物、対応する立体異性体、対応する塩、または対応する溶媒和物それぞれの精製および単離を、必要に応じて、当業者に公知の従来の方法(例えば、クロマトグラフィ法または再結晶)によって行うことができる。
【0066】
一般式(I)の1,4二置換ピペリジン化合物、その立体異性体、または各塩もしくは溶媒和物は毒物学呈に許容可能であるので、薬物調製のための薬学的に活性な物質として適切である。
【0067】
したがって本発明はまた、一般式(I)の少なくとも1つの1,4二置換ピペリジン化合物、任意に、その立体異性体の1つ、好ましくは鏡像異性体もしくはジアステレオマー、そのラセミ化合物の形態、少なくとも2つのその立体異性体、好ましくは鏡像異性体もしくはジアステレオマーの任意の混合比の混合物の形態、その生理学的に許容可能な塩、もしくは溶媒和物、ならびに任意に1つまたは複数の薬学的に許容可能なアジュバントを含む薬物を提供する。
【0068】
さらに、本発明はまた、以前として薬物に処方されていない、任意に、その立体異性体の1つ、好ましくは鏡像異性体もしくはジアステレオマー、そのラセミ化合物の形態、任意の混合比の少なくとも2つのその立体異性体の混合物、またはその生理学的に許容可能な塩または溶媒和物の形態の一般式(I)の少なくとも1つの1,4二置換ピペリジン化合物および任意に1つまたは複数の薬学的に許容可能なアジュバントを含む薬学的組成物を提供する。
【0069】
好ましくは、薬物は、神経ペプチドY受容体、好ましくは神経ペプチドY5(NPY5)受容体の調節、認知の改善、食欲の調節、体重の調節、食物摂取(食料摂取)の調節、好ましくは食物摂取障害、好ましくは肥満症、無食欲、食欲亢進、悪液質、またはII型糖尿病(非インスリン依存性糖尿病)の予防および/または治療、末梢神経系障害、中枢神経系障害、糖尿病、関節炎、癲癇、不安症、鬱病、認識障害、好ましくは記憶障害、心血管疾患、痛み、高血圧症候群、炎症性疾患または免疫疾患の予防および/または治療に適切である。
【0070】
本発明はまた、認識の改善、食欲の調節、体重の調節、食物摂取(食料摂取)の調節、好ましくは食物摂取障害、好ましくは肥満症、無食欲、食欲亢進、悪液質、またはII型糖尿病(非インスリン依存性糖尿病)の予防および/または治療、末梢神経系障害、中枢神経系障害、糖尿病、関節炎、癲癇、不安症、鬱病、認識障害、好ましくは記憶障害、心血管疾患、痛み、高血圧症候群、炎症性疾患または免疫疾患の予防および/または治療のための神経ペプチドY受容体、好ましくは神経ペプチドY5(NPY5)受容体の調節用薬物の製造のための、任意に、その立体異性体の1つ、好ましくは鏡像異性体もしくはジアステレオマー、そのラセミ化合物の形態もしくは任意の混合比での少なくとも2つのその立体異性体、好ましくは鏡像異性体またはジアステレオマーの混合物の形態、またはその生理学的に許容可能な塩もしくは溶媒和物の形態の一般式(I)の少なくとも1つの1,4二置換ピペリジン化合物の使用を提供する。
【0071】
薬物は、ヒトおよび/または動物(好ましくは、哺乳動物)への適用に適切な任意の形態であってよく、当業者に公知の標準的手順によって生成することができる。薬物組成物は、投与経路によって変化し得る。
【0072】
本発明の薬物を、例えば、水または適切なアルコールなどの従来の注射用液体キャリアと組み合わせて非経口投与することができる。安定剤、可溶化剤、および緩衝液などの従来の注射用薬学的アジュバントを、このような注射用組成物に含めることができる。これらの薬物を、好ましくは、筋肉内、腹腔内、または静脈内に注射することができる。
【0073】
本発明の薬物を、1つまたは複数の生理学的に適合可能なキャアリアまたは賦形剤を含む固体形態または液体形態の経口投与用組成物に処方することもできる。これらの組成物は、結合剤、充填剤、潤滑剤、および許容可能な湿潤剤などの従来の成分を含み得る。組成物は、錠剤、ペレット、カプセル、ロゼンジ、任意の錠剤に打錠するかカプセルに充填される顆粒またはペレットなどの多粒子(multiparticulate)、水性または油性溶液、懸濁液、乳濁液、または直後に放出させるか徐放させるために使用前に水または他の適切な液体で再構成するのに適切な乾燥粉末形態などの任意の従来の形態を取ることができる。
【0074】
液体経口投与形態は、甘味料、香味物質、防腐剤、および乳化剤などの特定の添加剤も含み得る。例えば、食用油を含む経口投与のための非水性液体組成物を処方することもできる。このような液体組成物を、例えば、単位投薬量でゼラチンカプセルに都合良くカプセル化することができる。
【0075】
本発明の組成物を、局所的または坐剤によって投与することもできる。
【0076】
上記組成物は、好ましくは、1〜60重量%の任意に、その立体異性体の1つ、好ましくは鏡像異性体もしくはジアステレオマー、そのラセミ化合物の形態、任意の混合比の少なくとも2つのその立体異性体の混合物、またはその生理学的に許容可能な塩または溶媒和物の形態の一般式(I)の1つまたは複数の1,4二置換ピペリジン化合物、ならびに40〜99重量%の適切な薬学的溶剤を含む。
【0077】
ヒトおよび動物の1日量は、各種で基本となる要因または年齢、体重、疾患の重症度などの他の要因によって変化し得る。ヒトを含む哺乳動物の1日量は、通常、1mgから2000mgまで、好ましくは1〜1500mg、より好ましくは1〜1000mgの1回、または数回の摂取で投与すべき物質の範囲である。
【0078】
薬理学的方法:
神経ペプチドY5受容体結合研究:
膜の調製および結合のために使用した方法は、修正したY.Hu,B.T.Bloomquist et al.in Y.Hu,B.T.Bloomquist et al.,The Journal of Biological Chemistry,1996,271,26315−26319に記載の方法に類似する。この文献の説明は、本明細書中で参考として組み込まれ、本開示の一部を形成する。細胞C6を、Y5受容体でトランスフェクトした。細胞を、150cm2の皿にて標準的な培養条件下で成長させ、ラバースクレーパーおよび10mlPBSを使用して回収した。5つの皿由来の細胞を回収し、2,500で5分間(4℃)遠心分離した。ペレットを、3mlの緩衝液(Tris−HCl 10mM(pH7.4))での再懸濁によって洗浄し、Potter Sホモジナイザーを使用して600rpmで10ストロークホモジナイズし、48,000gで20分間遠心分離した(4℃)。ペレットを、8mlの膜緩衝液(Tris−HCl 25mM、NaCl 120mM、KCl 5mM、KH2PO4 1.2mM、CaCl2 2.5mM、MgSO4 1.2mM、BSA 0.15mg/ml、バシトラシン0.5mg/ml(pH7.4))に再懸濁し、Potter Sを使用して、600rpmで10ストローク再ホモジナイズした。インキュベーション中のタンパク質濃度は、40μg/mlであった。放射性リガンドは、総インキュベーション体積が200μlの[125I]−PYY(100pM)であった。25℃で2時間のインキュベーション後、5mlの氷冷緩衝液(Tris−HCl 25mM、NaCl 120mM、KCl 5mM、KH2PO4 1.2mM、CaCl2 2.5mM、MgSO4 1.2mM(pH7.4))の添加によって反応を停止させ、0.5%ポリエチレンイミンを使用して2時間前処理したフィルター(Schleicher & Schuell GF 3362)を使用したHarvester Brandell Cellにて迅速に濾過した。5ml氷冷緩衝液を使用してフィルターを1回洗浄した。フィルターをプラスチック製のシンチレーションバイアルに入れ、5mlのシンチレーションカクテルEcoscint Hを添加した。放射能の存在量を、Wallac Winspectral 1414カウンターで決定した。1μM de pNPYの存在下で非特異的結合を決定した。全ての結合アッセイを、三連で行った。
【0079】
神経ペプチドY2への結合
実験プロトコールは、わずかに修正したY.Dumont,A.Fournier,S.St−Pierre,R.Quirion:Characterization of Neuropeptide Y Binding Sites in Rat Brain Preparations Using [125I][Leu31,Pro34]Peptide YY and [125I]Peptide YY3-36 as Selective Y1 and Y2 Radioligands,The Journal of Pharmacology and Experimental Therapeutics,1995,272,673−680に記載のY.Dumont et al.の方法に従う。この文献の説明は、本明細書中で参考として組み込まれ、本開示の一部を形成する。
【0080】
雄Wistarラットを、被膜剥離術によって屠殺し、その脳を迅速に取り出し、海馬を切開した。緩衝液:120mM NaCl、4.7mM KCl、2.2mM CaCI2、1.2mM KH2PO4、1.2mM MgSO4、25mM NaHCO3、5.5mMグルコース(pH7.4)中での冷条件下でUltra−Turraxホモジナイザーによって13,500rpmで15秒間ホモジナイズを行う。新鮮な組織の重量と緩衝液との間の比は10倍である。膜を48,000gで10分間遠心分離する。上清を破棄し、ペレットを洗浄し、再懸濁し、さらに2回再遠心分離する。緩衝液:120mM NaCl、4.7mM KCl、2.2mM CaCl2、1.2mM KH2PO4、1.2mM MgSO4、25mM NaHCO3、5.5mMグルコース、0.1%BSA、0.05%バシトラシン(pH7.4)中にて90ml/gの新鮮な組織の比で最終の膜再懸濁を行う。使用した放射性リガンドは、28pMの濃度の[125I]−PYY3-36である。インキュベーション体積:500μl。25℃で150分間インキュベーションを行い、0.5%ポリエチレンイミン溶液で前処理したブランドSchleicher & Schuell GF 3362のグラスファイバーフィルターを介してHarvester Brandel Cellでの迅速な濾過によって停止させる。ホモジナイズで使用したものと同一の3mlの緩衝液を使用して、フィルターを3回冷洗浄する。フィルターをバイアルに移し、各バイアルに5mlの Ecoscint H液体シンチレーションカクテルを添加する。バイアルを数時間定常状態に到達させ、Wallac Winspectral 1414シンチレーションカウンターで計数する。1μMのpNPY(ブタ起源の神経ペプチドY)の存在下で非特異的結合を決定する。アッセイを三連で行う。
【0081】
挙動モデル(食物摂取の測定)
両試験では、動物ラット(雄W、200〜270g、Harlan,S.A.から入手)を使用した。ラットを、任意の実験手順に供する前に動物施設に少なくとも5日間馴化させる。この間、動物を半透明のケージに5匹の群で収容し、飼料および水を自由に与えた。少なくとも試験の24時間前に、動物を個別収容条件に馴化する。
【0082】
夜間の栄養補給:
収容条件の変化に起因する食物摂取に対する非特異的ストレス効果を最小にするために、食物摂取をホームケージで測定する。飼料および水を自由に得る。消灯直前にラットを秤量し、無作為に分類し、溶剤または選択した一般式(I)の1,4二置換ピペリジン化合物のいずれかを投与する(経口または腹腔内)。その後、ラットをホームケージに戻し、上蓋の飼料の残量を測定する。翌朝に残りの飼料および動物の体重を測定する。
【0083】
上記方法は、Ants Kask et al., Europan Journal of Pharmacology 414(2001)215−224 and Turnbull et al.,Diabetes,Vol.51,August 2002(本明細書中で参考として組み込まれ、本開示の一部を形成する)に記載されている。
【0084】
絶食ラットにおける食物摂取に対する選択した化合物の急性効果:
ラットをホームケージ中で23時間絶食させ、その後に溶剤または一般式(I)の1,4二置換ピペラジン化合物を投与した(経口または腹腔内)。1時間後に予め秤量していた飼料が上蓋に残されており、1、2、4、および6時間後の飼料摂取の蓄積を測定する。この方法は、Ants Kask et al., Europan Journal of Pharmacology 414(2001)215−224 and Turnbull et al.,Diabetes,Vol.51,August 2002(本明細書中で参考として組み込まれ、本開示の一部を形成する)に記載されている。
【0085】
以下の実施例は、本発明を例示するために記載しているが、本発明の範囲を制限しない。
【実施例】
【0086】
一般式(IV)のハロアミド誘導体の一般的獲得方法
【化29】

【0087】
本発明の化合物を得るために使用されるハロアミドは市販されているか、従来の方法を使用したスキーム2に従って調製されている。本質的に対応するアミンを、クロロアセチルクロリドまたは一般式(IIIa)の誘導体と反応させ、有機溶媒(通常、ジクロロメタン)および塩基(通常、トリエチルアミン)を使用して反応させる。
【0088】
実施例A:
2−クロロ−N−(9−オキソ−9H−フルオレン−3−イル)−アセトアミド
【化30】

3−アミノ−9−フルオレノン(1.95g、10mmol)、トリエチルアミン(2.07mL、15mmol)を含む25mlの乾燥ジクロロメタン溶液を、10℃に冷却し、クロロアセチルクロリド(1.18g、10.5mmol)を含む10mlの乾燥ジクロロメタン溶液を、滴下した。得られた混合物を、室温で一晩1時間撹拌する。混合物を2×30mlの水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、蒸発させる。2,63gの2−クロロ−N−(9−オキソ−9H−フルオレン−3−イル)−アセトアミド(97%)が得られる。
【0089】
1H RMN(d6−DMSO):10.7(s,1H),7.98(s,1H),7.66(d,1H),7.57(m,3H),7.50(d,1H),7.37(t,1H),4,32(s,2H)
【0090】
実施例6a:
2−{1−[(9−オキソ−9H−フルオレン−3−イル−カルバモイル)−メチル]−ピペリジン−4−イル−アミノ}安息香酸メチルエステルクロロヒドレート
【化31】

【0091】
a)4−(2−メトキシカルボニル−フェニルアミノ)−ピペリジン−1−tert−ブチルカルボキシレート。
1−(tert−ブチルオキシカルボニル)−4−ピペリジノン(2g、0.01mol)、アントラニン酸メチル(1.66g、0.011mol)、酢酸(1.4mL、0.022mol)を含む乾燥トルエン(50mL)溶液を、還流で加熱し、Dean−Starkでの30時間の供沸蒸留によって水を除去した。次いで、混合物を冷却し、元の体積の半分まで減圧濃縮した。NaBH3CN(2g、0.032mol)および乾燥THF(30mL)を得られた溶液に添加する。
【0092】
その後、酢酸(1mL、0.017mol)を、1時間にわたり滴下した(1mL、0.017mol)。反応混合物を、室温で24時間撹拌した。混合物を減圧濃縮し、残渣を酢酸エチル(75mL)に溶解し、飽和NaHCO3(4×25mL)および飽和NaCl溶液(25mL)で洗浄し乾燥し、蒸発乾燥させた。未精製材料(raw material)を以下の工程で使用した。
【0093】
b)2−(ピペリジン−4−イル−アミノ)−メチルベンゾエート
前の工程で得た3.2gの未精製材料を含む40mLの乾燥酢酸エチル溶液を、0℃に冷却した。次いで、5Mの塩酸溶液を含むエチルエーテル(40mL)を添加し、得られた混合物を0℃で4時間保持した。溶媒を蒸発させ、残渣を水に懸濁し、水酸化ナトリウムでアルカリ性にし、クロロホルム(3×20mL)で抽出し、合わせた有機抽出物を水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、蒸発させた。未精製材料を、クロロホルム:メタノール=9:1(vol/vol)での溶離によるカラムクロマトグラフィによって精製した。この方法では、1.45gの黄色固体が得られる。
IR(cm-1)KBr.:3349,3232,2941,2812,1686,1578,1518,1436,1253,1162,1079,742.
M.P.:113−115℃
【0094】
c)2−{1−[(9−オキソ−9H−フルオレン−3−イル−カルバモイル)−メチル]−ピペリジン−4−イル−アミノ}安息香酸メチルエステルクロルヒドレート(chlorhidrate)
2−(ピペリジン−4−イル−アミノ)−メチルベンゾエート(1100mg、4.70mmol)、2−クロロ−N−(9−オキソ−9H−フルオレン−3−イル)−アセトアミド(1358mg、5mmol)、およびK2CO3(1380mg、10mmol)を含むDMF(40mL)の混合物を、10℃で2時間撹拌し、その後、室温で一晩撹拌した。反応混合物を、50mLの水および100mLの酢酸エチルに添加し、有機相をデキャントし、水(3×50mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、2.8Mの塩酸を含む無水エタノール(1.80mL)溶液を添加して塩酸塩を沈殿させ、濾過して酢酸エチルで洗浄した。1840mgの白色固体が得られた。収率:77%。
実施例7a
2−[4−2(2−ヒドロキシメチル−4−メチル−フェニルアミノ)−ピペリジン−1−イル]−N−フェニル−アセトアミドの調製。
【化32】

4−メチル−(2−ヒドロキシメチルフェニルアミノ)ぺリジンジヒドロクロリド(234mg、0.80mmol)、2−クロロ−N−フェニルアセトアミド(149mg、0.88mmol)、およびK2CO3(440mg、3.20mmol)を含むDMF(10mL)の混合物を、室温で一晩撹拌した。溶媒を蒸発させ、H2O(15mL)を添加し、形成された沈殿物を酢酸エチルで抽出する。得られた相を、水で洗浄し、乾燥させ、蒸発乾燥させる。未精製物質を、酢酸エチルから結晶化し、濾過し、乾燥させて、178mgの白色固体を得た。収率:63%。
【0095】
実施例8a
2−[4−(2−ヒドロキシメチル−フェニルアミノ)−ピペリジン−1−イル]−N−(1−オキソ−インダン−5−イル)−アセトアミドの調製:
【化33】

5mLの10%水酸化ナトリウムを、2−[4−(2−オキソ−4H−ベンゾ[d][1,3]オキサジン−1−イル)−ピペリジン−1−イル]−N−(1−オキソ−インダン−5−イル)−アセトアミド(25mg、0.06mmol)を含む5mLエタノールの懸濁液に添加した。得られた混合物を、50℃で2時間加熱し、冷却し、エタノールを蒸発させ、水相を中和し、塩化メチレン(2×15mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を、水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、蒸発乾燥させた。粗物質を、酢酸エチルで溶離するシリカゲルカラムで精製した。15mgの白色固体が得られた(すなわち、収率64%)。
【0096】
【表1】

【表2】

【表3】

【0097】
実施例9a
錠剤処方物の例:
実施例6aの化合物 5mg
ラクトース 60mg
結晶セルロース 25mg
Providone K90 5mg
α化デンプン 3mg
コロイド状シリカジオキシド 1mg
ステアリン酸マグネシウム 1mg
錠剤あたりの総重量 100mg
【0098】
上記成分を混合し、当業者に公知の従来の方法によって打錠した。
【0099】
以下のリストBの化合物も上記方法によって調製した。
【0100】
リストB:
【表4】

【表5】

【表6】

【表7】

【表8】

【表9】

【表10】

【表11】

【表12】

【表13】

【表14】

【表15】

【表16】

【表17】

【表18】

【表19】

【表20】

【表21】

【表22】

【表23】

【表24】

【表25】

【表26】

【表27】

【表28】

【表29】

【表30】

【表31】

【表32】

【表33】

【表34】

【表35】

【表36】

【表37】

【表38】

【表39】

【表40】

【表41】

【表42】

【表43】

【表44】

【表45】

【表46】

【表47】

【表48】

【表49】

【表50】

【0101】
薬物学的データ
(a)
上記方法にしたがって、一般式(I)の1,4二置換ピペリジン化合物の神経ペプチドY5およびY2結合を決定した。いくつかのY5値を、以下の表1および2に示す。
【0102】
【表51】

【0103】
【表52】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
一般式(I):
【化1】

(式中、R1、R2、R3、R4は、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、非分岐または分岐しており、飽和または不飽和で、少なくとも一置換されていてもよい脂肪族ラジカル、環員(ring member)として少なくとも一置換されていてもよいアルキレン基を介して結合することができ、そして/または少なくとも一置換されていてもよい単環系または多環系と縮合することができる脂環式ラジカルを含む、飽和または不飽和で、少なくとも一置換されていてもよい任意に少なくとも1つのヘテロ原子、少なくとも一置換されていてもよいアルキレン基を介して結合することができ、そして/または少なくとも一置換されていてもよい単環系または多環系と縮合することができる少なくとも一置換されていてもよいアリールラジカルまたはヘテロアリールラジカル、ニトロ、シアノ、−OR12、−OC(=O)R13、−SR14、−SOR14、−SO214、−NH−SO214、−SO2NH2、−NR1516部分、およびO−Pからなる群から選択され、
5は、水素、非分岐または分岐しており、飽和または不飽和で、少なくとも一置換されていてもよい脂肪族ラジカル、または飽和または不飽和で、少なくとも一置換されていてもよい脂環式ラジカルを示し、
6、R7、R8、R9は、それぞれ独立して、水素、非分岐または分岐しており、飽和または不飽和で、少なくとも一置換されていてもよい脂肪族ラジカル、環員として脂環式ラジカルを含む、飽和または不飽和で、少なくとも一置換されていてもよい任意に少なくとも1つのヘテロ原子、シアノ、およびCOOR17部分からなる群から選択され、
Aは、架橋員(bridge member)である−CHR18−または−CHR18−CH2−を示し、
Bは、非分岐または分岐しており、飽和または不飽和で、少なくとも一置換されていてもよい脂肪族ラジカル、飽和または不飽和で、少なくとも一置換されていてもよい脂環式ラジカル、COOR19部分、−(C=O)R20部分、または−CH2OR23部分を示し、
10は、水素、非分岐または分岐しており、飽和または不飽和で、少なくとも一置換されていてもよい脂肪族ラジカル、環員として少なくとも一置換されていてもよいアルキレン基を介して結合することができ、そして/または少なくとも一置換されていてもよい単環系または多環系と縮合することができる脂環式ラジカルまたは少なくとも一置換されていてもよいアリールラジカルまたはヘテロアリールラジカルを含む、飽和または不飽和で、少なくとも一置換されていてもよい任意に少なくとも1つのヘテロ原子を示し、
11は、非分岐または分岐しており、飽和または不飽和で、少なくとも一置換されていてもよい脂肪族ラジカル、環員として少なくとも一置換されていてもよいアルキレン基を介して結合することができ、そして/または少なくとも一置換されていてもよい単環系または多環系と縮合することができる脂環式ラジカルを含む、飽和または不飽和で、少なくとも一置換されていてもよい任意に少なくとも1つのヘテロ原子、または少なくとも一置換されていてもよいアルキレン基を介して結合することができ、そして/または少なくとも一置換されていてもよい単環系または多環系と縮合することができる少なくとも一置換されていてもよいアリールラジカルまたはヘテロアリールラジカルを示すか、
10およびR11は、架橋窒素原子と共に、環員として少なくとも1つのさらなるヘテロ原子を含むことができ、そして/または少なくとも一置換されていてもよい単環系または多環系と縮合することができる、少なくとも一置換されていてもよいか、飽和、不飽和、または芳香族の複素環を形成し、
12は、水素、非分岐または分岐しており、飽和または不飽和で、少なくとも一置換されていてもよい脂肪族ラジカル、環員として少なくとも一置換されていてもよいアルキレン基を介して結合することができ、そして/または少なくとも一置換されていてもよい単環系または多環系と縮合することができる脂環式ラジカルを含む、飽和または不飽和で、少なくとも一置換されていてもよい任意に少なくとも1つのヘテロ原子、または少なくとも一置換されていてもよいアルキレン基を介して結合することができ、そして/または少なくとも一置換されていてもよい単環系または多環系と縮合することができる少なくとも一置換されていてもよいアリールラジカルまたはヘテロアリールラジカルを示し、
13は、水素、非分岐または分岐しており、飽和または不飽和で、少なくとも一置換されていてもよい脂肪族ラジカル、環員として少なくとも一置換されていてもよいアルキレン基を介して結合することができ、そして/または少なくとも一置換されていてもよい単環系または多環系と縮合することができる脂環式ラジカルを含む、飽和または不飽和で、少なくとも一置換されていてもよい任意に少なくとも1つのヘテロ原子、または少なくとも一置換されていてもよいアルキレン基を介して結合することができ、そして/または少なくとも一置換されていてもよい単環系または多環系と縮合することができる少なくとも一置換されていてもよいアリールラジカルまたはヘテロアリールラジカルを示し、
14は、非分岐または分岐しており、飽和または不飽和で、少なくとも一置換されていてもよい脂肪族ラジカル、環員として少なくとも一置換されていてもよいアルキレン基を介して結合することができ、そして/または少なくとも一置換されていてもよい単環系または多環系と縮合することができる脂環式ラジカルを含む、飽和または不飽和で、少なくとも一置換されていてもよい任意に少なくとも1つのヘテロ原子、または少なくとも一置換されていてもよいアルキレン基を介して結合することができ、そして/または少なくとも一置換されていてもよい単環系または多環系と縮合することができる少なくとも一置換されていてもよいアリールラジカルまたはヘテロアリールラジカルを示し、
15およびR16は、それぞれ独立して、水素、非分岐または分岐しており、飽和または不飽和で、少なくとも一置換されていてもよい脂肪族ラジカル、環員として少なくとも一置換されていてもよいアルキレン基を介して結合することができ、そして/または少なくとも一置換されていてもよい単環系または多環系と縮合することができる脂環式ラジカルを含む、飽和または不飽和で、少なくとも一置換されていてもよい任意に少なくとも1つのヘテロ原子、または少なくとも一置換されていてもよいアルキレン基を介して結合することができ、そして/または少なくとも一置換されていてもよい単環系または多環系と縮合することができる少なくとも一置換されていてもよいアリールラジカルまたはヘテロアリールラジカルからなる群から選択されるか、
15およびR16は、架橋窒素原子と共に、少なくとも一置換することができ、そして/または環員として少なくとも1つのさらなるヘテロ原子を含むことができる飽和、不飽和、または芳香族の複素環を形成し、
17は、水素、非分岐または分岐しており、飽和または不飽和で、少なくとも一置換されていてもよい脂肪族ラジカル、環員として少なくとも一置換されていてもよいアルキレン基を介して結合することができ、そして/または少なくとも一置換されていてもよい単環系または多環系と縮合することができる脂環式ラジカルまたは少なくとも一置換されていてもよいアリールラジカルまたはヘテロアリールラジカルを含む、飽和または不飽和で、少なくとも一置換されていてもよい任意に少なくとも1つのヘテロ原子を示し、
18は、水素、非分岐または分岐しており、飽和または不飽和で、少なくとも一置換されていてもよい脂肪族ラジカル、環員として少なくとも一置換されていてもよいアルキレン基を介して結合することができ、そして/または少なくとも一置換されていてもよい単環系または多環系と縮合することができる脂環式ラジカルまたは少なくとも一置換されていてもよいアリールラジカルまたはヘテロアリールラジカルを含む、飽和または不飽和で、少なくとも一置換されていてもよい任意に少なくとも1つのヘテロ原子を示し、
19は、水素、非分岐または分岐しており、飽和または不飽和で、少なくとも一置換されていてもよい脂肪族ラジカル、飽和または不飽和で、少なくとも一置換されていてもよい脂環式ラジカル、または少なくとも一置換されていてもよい単環系または多環系と縮合することができる少なくとも一置換されていてもよいアリールラジカルまたはヘテロアリールラジカルを示し、
20は、水素、非分岐または分岐しており、飽和または不飽和で、少なくとも一置換されていてもよい脂肪族ラジカル、飽和または不飽和で、少なくとも一置換されていてもよい脂環式ラジカル、少なくとも一置換されていてもよい単環系または多環系と縮合することができる少なくとも一置換されていてもよいアリールラジカルまたはヘテロアリールラジカル、またはNR2122部分を示し、
21は、水素、非分岐または分岐しており、飽和または不飽和で、少なくとも一置換されていてもよい脂肪族ラジカル、飽和または不飽和で、少なくとも一置換されていてもよい脂環式ラジカル、または少なくとも一置換されていてもよい単環系または多環系と縮合することができる少なくとも一置換されていてもよいアリールラジカルまたはヘテロアリールラジカルを示し、
22は、水素、非分岐または分岐しており、飽和または不飽和で、少なくとも一置換されていてもよい脂肪族ラジカル、飽和または不飽和で、少なくとも一置換されていてもよい脂環式ラジカル、または少なくとも一置換されていてもよい単環系または多環系と縮合することができる少なくとも一置換されていてもよいアリールラジカルまたはヘテロアリールラジカルを示し、
23は、水素、鎖員(chain member)として少なくとも1つのヘテロ原子を含むことができる、非分岐または分岐しており、飽和または不飽和で、少なくとも一置換されていてもよい脂肪族ラジカル、または−(C=O)R13部分を示し、
Pは、水素、直鎖または分岐C13アルキルラジカル、
−PO(O−C14−アルキル)、−CO(OC15−アルキル)、
【化2】

を示し、
Pは、−OCO−C13−アルキル、−CH2−N(C14−アルキル)2、または
【化3】

を示す)の1,4二置換ピペリジン化合物、または任意に、その立体異性体の1つ、好ましくは鏡像異性体もしくはジアステレオマー、そのラセミ化合物の形態、少なくとも2つのその立体異性体、好ましくは鏡像異性体もしくはジアステレオマーの任意の混合比の混合物の形態、またはその塩、好ましくはその生理学的に許容可能な塩、もしくは対応する溶媒和物。
【請求項2】
1、R2、R3、R4は、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、非分岐または分岐しており、飽和または不飽和で、少なくとも一置換されていてもよい脂肪族ラジカル、環員(ring member)として少なくとも一置換されていてもよいアルキレン基を介して結合することができ、そして/または少なくとも一置換されていてもよい単環系または多環系と縮合することができる脂環式ラジカルを含む、飽和または不飽和で、少なくとも一置換されていてもよい任意に少なくとも1つのヘテロ原子、少なくとも一置換されていてもよいアルキレン基を介して結合することができ、そして/または少なくとも一置換されていてもよい単環系または多環系と縮合することができる少なくとも一置換されていてもよいアリールラジカルまたはヘテロアリールラジカル、ニトロ、シアノ、−OR12、−OC(=O)R13、−SR14、−SOR14、−SO214、−NH−SO214、−SO2NH2、および−NR1516部分からなる群から選択され、
5は、水素、非分岐または分岐しており、飽和または不飽和で、少なくとも一置換されていてもよい脂肪族ラジカル、または飽和または不飽和で、少なくとも一置換されていてもよい脂環式ラジカルを示し、
6、R7、R8、R9は、それぞれ独立して、水素、非分岐または分岐しており、飽和または不飽和で、少なくとも一置換されていてもよい脂肪族ラジカル、環員として脂環式ラジカルを含む、飽和または不飽和で、少なくとも一置換されていてもよい任意に少なくとも1つのヘテロ原子、シアノ、およびCOOR17部分からなる群から選択され、
Aは、架橋員(bridge member)である−CHR18−または−CHR18−CH2−を示し、
Bは、非分岐または分岐しており、飽和または不飽和で、少なくとも一置換されていてもよい脂肪族ラジカル、飽和または不飽和で、少なくとも一置換されていてもよい脂環式ラジカル、COOR19部分、−(C=O)R20部分、または−CH2OR23部分を示し、
10は、水素、非分岐または分岐しており、飽和または不飽和で、少なくとも一置換されていてもよい脂肪族ラジカル、環員として少なくとも一置換されていてもよいアルキレン基を介して結合することができ、そして/または少なくとも一置換されていてもよい単環系または多環系と縮合することができる脂環式ラジカルまたは少なくとも一置換されていてもよいアリールラジカルまたはヘテロアリールラジカルを含む、飽和または不飽和で、少なくとも一置換されていてもよい任意に少なくとも1つのヘテロ原子を示し、
11は、非分岐または分岐しており、飽和または不飽和で、少なくとも一置換されていてもよい脂肪族ラジカル、環員として少なくとも一置換されていてもよいアルキレン基を介して結合することができ、そして/または少なくとも一置換されていてもよい単環系または多環系と縮合することができる脂環式ラジカルを含む、飽和または不飽和で、少なくとも一置換されていてもよい任意に少なくとも1つのヘテロ原子、または少なくとも一置換されていてもよいアルキレン基を介して結合することができ、そして/または少なくとも一置換されていてもよい単環系または多環系と縮合することができる少なくとも一置換されていてもよいアリールラジカルまたはヘテロアリールラジカルを示すか、
10およびR11は、架橋窒素原子と共に、環員として少なくとも1つのさらなるヘテロ原子を含むことができ、そして/または少なくとも一置換されていてもよい単環系または多環系と縮合することができる、少なくとも一置換されていてもよいか、飽和、不飽和、または芳香族の複素環を形成し、
12は、水素、非分岐または分岐しており、飽和または不飽和で、少なくとも一置換されていてもよい脂肪族ラジカル、環員として少なくとも一置換されていてもよいアルキレン基を介して結合することができ、そして/または少なくとも一置換されていてもよい単環系または多環系と縮合することができる脂環式ラジカルを含む、飽和または不飽和で、少なくとも一置換されていてもよい任意に少なくとも1つのヘテロ原子、または少なくとも一置換されていてもよいアルキレン基を介して結合することができ、そして/または少なくとも一置換されていてもよい単環系または多環系と縮合することができる少なくとも一置換されていてもよいアリールラジカルまたはヘテロアリールラジカルを示し、
13は、水素、非分岐または分岐しており、飽和または不飽和で、少なくとも一置換されていてもよい脂肪族ラジカル、環員として少なくとも一置換されていてもよいアルキレン基を介して結合することができ、そして/または少なくとも一置換されていてもよい単環系または多環系と縮合することができる脂環式ラジカルを含む、飽和または不飽和で、少なくとも一置換されていてもよい任意に少なくとも1つのヘテロ原子、または少なくとも一置換されていてもよいアルキレン基を介して結合することができ、そして/または少なくとも一置換されていてもよい単環系または多環系と縮合することができる少なくとも一置換されていてもよいアリールラジカルまたはヘテロアリールラジカルを示し、
14は、非分岐または分岐しており、飽和または不飽和で、少なくとも一置換されていてもよい脂肪族ラジカル、環員として少なくとも一置換されていてもよいアルキレン基を介して結合することができ、そして/または少なくとも一置換されていてもよい単環系または多環系と縮合することができる脂環式ラジカルを含む、飽和または不飽和で、少なくとも一置換されていてもよい任意に少なくとも1つのヘテロ原子、または少なくとも一置換されていてもよいアルキレン基を介して結合することができ、そして/または少なくとも一置換されていてもよい単環系または多環系と縮合することができる少なくとも一置換されていてもよいアリールラジカルまたはヘテロアリールラジカルを示し、
15およびR16は、それぞれ独立して、水素、非分岐または分岐しており、飽和または不飽和で、少なくとも一置換されていてもよい脂肪族ラジカル、環員として少なくとも一置換されていてもよいアルキレン基を介して結合することができ、そして/または少なくとも一置換されていてもよい単環系または多環系と縮合することができる脂環式ラジカルを含む、飽和または不飽和で、少なくとも一置換されていてもよい任意に少なくとも1つのヘテロ原子、または少なくとも一置換されていてもよいアルキレン基を介して結合することができ、そして/または少なくとも一置換されていてもよい単環系または多環系と縮合することができる少なくとも一置換されていてもよいアリールラジカルまたはヘテロアリールラジカルからなる群から選択されるか、
15およびR16は、架橋窒素原子と共に、少なくとも一置換することができ、そして/または環員として少なくとも1つのさらなるヘテロ原子を含むことができる飽和、不飽和、または芳香族の複素環を形成し、
17は、水素、非分岐または分岐しており、飽和または不飽和で、少なくとも一置換されていてもよい脂肪族ラジカル、環員として少なくとも一置換されていてもよいアルキレン基を介して結合することができ、そして/または少なくとも一置換されていてもよい単環系または多環系と縮合することができる脂環式ラジカルまたは少なくとも一置換されていてもよいアリールラジカルまたはヘテロアリールラジカルを含む、飽和または不飽和で、少なくとも一置換されていてもよい任意に少なくとも1つのヘテロ原子を示し、
18は、水素、非分岐または分岐しており、飽和または不飽和で、少なくとも一置換されていてもよい脂肪族ラジカル、環員として少なくとも一置換されていてもよいアルキレン基を介して結合することができ、そして/または少なくとも一置換されていてもよい単環系または多環系と縮合することができる脂環式ラジカルまたは少なくとも一置換されていてもよいアリールラジカルまたはヘテロアリールラジカルを含む、飽和または不飽和で、少なくとも一置換されていてもよい任意に少なくとも1つのヘテロ原子を示し、
19は、水素、非分岐または分岐しており、飽和または不飽和で、少なくとも一置換されていてもよい脂肪族ラジカル、飽和または不飽和で、少なくとも一置換されていてもよい脂環式ラジカル、または少なくとも一置換されていてもよい単環系または多環系と縮合することができる少なくとも一置換されていてもよいアリールラジカルまたはヘテロアリールラジカルを示し、
20は、水素、非分岐または分岐しており、飽和または不飽和で、少なくとも一置換されていてもよい脂肪族ラジカル、飽和または不飽和で、少なくとも一置換されていてもよい脂環式ラジカル、少なくとも一置換されていてもよい単環系または多環系と縮合することができる少なくとも一置換されていてもよいアリールラジカルまたはヘテロアリールラジカル、またはNR2122部分を示し、
21は、水素、非分岐または分岐しており、飽和または不飽和で、少なくとも一置換されていてもよい脂肪族ラジカル、飽和または不飽和で、少なくとも一置換されていてもよい脂環式ラジカル、または少なくとも一置換されていてもよい単環系または多環系と縮合することができる少なくとも一置換されていてもよいアリールラジカルまたはヘテロアリールラジカルを示し、
22は、水素、非分岐または分岐しており、飽和または不飽和で、少なくとも一置換されていてもよい脂肪族ラジカル、飽和または不飽和で、少なくとも一置換されていてもよい脂環式ラジカル、または少なくとも一置換されていてもよい単環系または多環系と縮合することができる少なくとも一置換されていてもよいアリールラジカルまたはヘテロアリールラジカルを示し、
23は、水素、鎖員(chain member)として少なくとも1つのヘテロ原子を含むことができる、非分岐または分岐しており、飽和または不飽和で、少なくとも一置換されていてもよい脂肪族ラジカル、または−(C=O)R13部分を示すことを特徴とする、請求項1に記載の化合物、または任意に、その立体異性体の1つ、好ましくは鏡像異性体もしくはジアステレオマー、そのラセミ化合物の形態、その立体異性体、好ましくは鏡像異性体もしくはジアステレオマーの任意の混合比の混合物の形態、またはその塩、好ましくはその生理学的に許容可能な塩、もしくは対応する溶媒和物。
【請求項3】
1、R2、R3、R4は、それぞれ独立して、H、F、Cl、Br、非分岐または分岐しており、飽和または不飽和で、少なくとも一置換されていてもよいC16脂肪族ラジカル、環員(ring member)として少なくとも一置換されていてもよいC16アルキレン基を介して結合することができ、そして/または少なくとも一置換されていてもよい単環系または多環系と縮合することができるC38脂環式ラジカルを含む、飽和または不飽和で、少なくとも一置換されていてもよい任意に少なくとも1つのヘテロ原子、少なくとも一置換されていてもよいC16アルキレン基を介して結合することができ、そして/または少なくとも一置換されていてもよい単環系または多環系と縮合することができる少なくとも一置換されていてもよい5員環または6員環のアリールラジカルまたはヘテロアリールラジカル、ニトロ、シアノ、−OR12、−OC(=O)R13、−SR14、−SOR14、−SO214、−NH−SO214、−SO2NH2、および−NR1516部分からなる群から選択され、
5は、水素、非分岐または分岐しており、飽和または不飽和で、少なくとも一置換されていてもよいC16脂肪族ラジカル、または飽和または不飽和で、少なくとも一置換されていてもよいC38脂環式ラジカルを示し、
6、R7、R8、R9は、それぞれ独立して、水素、非分岐または分岐しており、飽和または不飽和で、少なくとも一置換されていてもよいC16脂肪族ラジカル、環員としてC38脂環式ラジカルを含む、飽和または不飽和で、少なくとも一置換されていてもよい任意に少なくとも1つのヘテロ原子、シアノ、およびCOOR17部分からなる群から選択され、
Aは、架橋員(bridge member)である−CHR18−または−CHR18−CH2−を示し、
Bは、非分岐または分岐しており、飽和または不飽和で、少なくとも一置換されていてもよいC16脂肪族ラジカル、飽和または不飽和で、少なくとも一置換されていてもよいC38脂環式ラジカル、COOR19部分、COR20部分、または−CH2−OR23部分を示し、
10は、水素、非分岐または分岐しており、飽和または不飽和で、少なくとも一置換されていてもよいC16脂肪族ラジカル、環員として少なくとも一置換されていてもよいC16アルキレン基を介して結合することができ、そして/または少なくとも一置換されていてもよい単環系または多環系と縮合することができるC38脂環式ラジカルまたは少なくとも一置換されていてもよい5員環または6員環のアリールラジカルまたはヘテロアリールラジカルを含む、飽和または不飽和で、少なくとも一置換されていてもよい任意に少なくとも1つのヘテロ原子を示し、
11は、非分岐または分岐しており、飽和または不飽和で、少なくとも一置換されていてもよいC16脂肪族ラジカル、環員として少なくとも一置換されていてもよいC16アルキレン基を介して結合することができ、そして/または少なくとも一置換されていてもよい単環系または多環系と縮合することができるC38脂環式ラジカルを含む、飽和または不飽和で、少なくとも一置換されていてもよい任意に少なくとも1つのヘテロ原子、または少なくとも一置換されていてもよいC16アルキレン基を介して結合することができ、そして/または少なくとも一置換されていてもよい単環系または多環系と縮合することができる少なくとも一置換されていてもよい5員環または6員環のアリールラジカルまたはヘテロアリールラジカルを示すか、
10およびR11は、架橋窒素原子と共に、環員として少なくとも1つのさらなるヘテロ原子を含むことができ、そして/または少なくとも一置換されていてもよい単環系または多環系と縮合することができる、少なくとも一置換されていてもよいか、飽和、不飽和、または芳香族の5員環または6員環の複素環を形成し、
12は、水素、非分岐または分岐しており、飽和または不飽和で、少なくとも一置換されていてもよいC16脂肪族ラジカル、環員として少なくとも一置換されていてもよいC16アルキレン基を介して結合することができ、そして/または少なくとも一置換されていてもよい単環系または多環系と縮合することができるC38脂環式ラジカルを含む、飽和または不飽和で、少なくとも一置換されていてもよい任意に少なくとも1つのヘテロ原子、または少なくとも一置換されていてもよいC16アルキレン基を介して結合することができ、そして/または少なくとも一置換されていてもよい単環系または多環系と縮合することができる少なくとも一置換されていてもよい5員環または6員環のアリールラジカルまたはヘテロアリールラジカルを示し、
13は、水素、非分岐または分岐しており、飽和または不飽和で、少なくとも一置換されていてもよいC16脂肪族ラジカル、環員として少なくとも一置換されていてもよいC16アルキレン基を介して結合することができ、そして/または少なくとも一置換されていてもよい単環系または多環系と縮合することができるC38脂環式ラジカルを含む、飽和または不飽和で、少なくとも一置換されていてもよい任意に少なくとも1つのヘテロ原子、または少なくとも一置換されていてもよいC16アルキレン基を介して結合することができ、そして/または少なくとも一置換されていてもよい単環系または多環系と縮合することができる少なくとも一置換されていてもよい5員環または6員環のアリールラジカルまたはヘテロアリールラジカルを示し、
14は、非分岐または分岐しており、飽和または不飽和で、少なくとも一置換されていてもよいC16脂肪族ラジカル、環員として少なくとも一置換されていてもよいC16アルキレン基を介して結合することができ、そして/または少なくとも一置換されていてもよい単環系または多環系と縮合することができるC38脂環式ラジカルを含む、飽和または不飽和で、少なくとも一置換されていてもよい任意に少なくとも1つのヘテロ原子、または少なくとも一置換されていてもよいC16アルキレン基を介して結合することができ、そして/または少なくとも一置換されていてもよい単環系または多環系と縮合することができる少なくとも一置換されていてもよい5員環または6員環のアリールラジカルまたはヘテロアリールラジカルを示し、
15およびR16は、それぞれ独立して、水素、非分岐または分岐しており、飽和または不飽和で、少なくとも一置換されていてもよいC16脂肪族ラジカル、環員として少なくとも一置換されていてもよいC16アルキレン基を介して結合することができ、そして/または少なくとも一置換されていてもよい単環系または多環系と縮合することができるC38脂環式ラジカルを含む、飽和または不飽和で、少なくとも一置換されていてもよい任意に少なくとも1つのヘテロ原子、または少なくとも一置換されていてもよいC16アルキレン基を介して結合することができ、そして/または少なくとも一置換されていてもよい単環系または多環系と縮合することができる少なくとも一置換されていてもよい5員環または6員環のアリールラジカルまたはヘテロアリールラジカルからなる群から選択されるか、
15およびR16は、架橋窒素原子と共に、少なくとも一置換することができ、そして/または環員として少なくとも1つのさらなるヘテロ原子を含むことができる飽和、不飽和、または芳香族の5員環または6員環の複素環を形成し、
17は、水素、非分岐または分岐しており、飽和または不飽和で、少なくとも一置換されていてもよいC16脂肪族ラジカル、環員として少なくとも一置換されていてもよいC16アルキレン基を介して結合することができ、そして/または少なくとも一置換されていてもよい単環系または多環系と縮合することができるC38脂環式ラジカルまたは少なくとも一置換されていてもよい5員環または6員環のアリールラジカルまたはヘテロアリールラジカルを含む、飽和または不飽和で、少なくとも一置換されていてもよい任意に少なくとも1つのヘテロ原子を示し、
18は、水素、非分岐または分岐しており、飽和または不飽和で、少なくとも一置換されていてもよいC16脂肪族ラジカル、環員として少なくとも一置換されていてもよいC16アルキレン基を介して結合することができ、そして/または少なくとも一置換されていてもよい単環系または多環系と縮合することができるC38脂環式ラジカルまたは少なくとも一置換されていてもよい5員環または6員環のアリールラジカルまたはヘテロアリールラジカルを含む、飽和または不飽和で、少なくとも一置換されていてもよい任意に少なくとも1つのヘテロ原子を示し、
19は、水素、非分岐または分岐しており、飽和または不飽和で、少なくとも一置換されていてもよいC16脂肪族ラジカル、飽和または不飽和で、少なくとも一置換されていてもよいC38脂環式ラジカル、または少なくとも一置換されていてもよい単環系または多環系と縮合することができる少なくとも一置換されていてもよい5員環または6員環のアリールラジカルまたはヘテロアリールラジカルを示し、
20は、水素、非分岐または分岐しており、飽和または不飽和で、少なくとも一置換されていてもよいC16脂肪族ラジカル、飽和または不飽和で、少なくとも一置換されていてもよいC38脂環式ラジカル、少なくとも一置換されていてもよい単環系または多環系と縮合することができる少なくとも一置換されていてもよい5員環または6員環のアリールラジカルまたはヘテロアリールラジカル、またはNR2122部分を示し、
21は、水素、非分岐または分岐しており、飽和または不飽和で、少なくとも一置換されていてもよいC16脂肪族ラジカル、飽和または不飽和で、少なくとも一置換されていてもよいC38脂環式ラジカル、または少なくとも一置換されていてもよい単環系または多環系と縮合することができる少なくとも一置換されていてもよい5員環または6員環のアリールラジカルまたはヘテロアリールラジカルを示し、
22は、水素、非分岐または分岐しており、飽和または不飽和で、少なくとも一置換されていてもよいC16脂肪族ラジカル、飽和または不飽和で、少なくとも一置換されていてもよいC38脂環式ラジカル、または少なくとも一置換されていてもよい単環系または多環系と縮合することができる少なくとも一置換されていてもよい5員環または6員環のアリールラジカルまたはヘテロアリールラジカルを示し、
23は、水素、鎖員(chain member)として少なくとも1つのヘテロ原子を含むことができる、非分岐または分岐しており、飽和または不飽和で、少なくとも一置換されていてもよいC16脂肪族ラジカル、または−(C=O)R13部分を示すことを特徴とする、請求項1または2に記載の化合物。
【請求項4】
1、R2、R3、R4は、それぞれ独立して、H、F、Cl、Br、飽和しており、分岐または非分岐の、少なくとも一置換されていてもよいC13脂肪族ラジカル、環員として少なくとも一置換されていてもよいC1またはC2アルキレン基を介して結合することができるC5またはC6脂環式ラジカルを含む、飽和しており、少なくとも一置換されていてもよい任意に少なくとも1つのヘテロ原子、ニトロ、シアノ、−OR12、−OC(=O)R13、−SR14、および−NR1516部分からなる群から選択され、好ましくは、H、F、Cl、Br、CH3、CH2CH3、CF3、CF2CF3、シクロペンチル、シクロヘキシル、ニトロ、シアノ、および−OR12からなる群から選択され、より好ましくは、H、F、Cl、Br、CH3、OH、およびOCH3からなる群から選択されることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項5】
5が、Hまたは分岐または非分岐のC13アルキルラジカル、好ましくはH、CH3、またはCH2CH3、より好ましくはHを示すことを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項6】
6、R7、R8、R9が、それぞれ独立して、H、分岐または非分岐のC13アルキルラジカル、シアノ部分、およびCOOR17基、好ましくは、H、CH3、CH2CH3、およびシアノ部分からなる群から選択され、より好ましくは全てがHを示すことを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項7】
Bが、分岐していてもよく、少なくとも一置換されていてもよいC13アルキルラジカル、COOR19部分、またはCH2OR23部分、好ましくはCOOR19部分、CH2OR23部分、またはC12アルキルラジカル、より好ましくはCOOR19部分またはCH2OR23部分を示すことを特徴とする、請求項1〜6のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項8】
10が、水素または分岐または非分岐のC14アルキルラジカル、より好ましくはHを示すことを特徴とする、請求項1〜7のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項9】
11が、非置換フェニル、独立して分岐または非分岐C14アルキルラジカル、分岐または非分岐C14アルキルラジカル、分岐または非分岐C14ペルフルオロアルキルラジカル、分岐または非分岐C14ペルフルオロアルコキシラジカル、F、Cl、Br、シクロヘキシル、フェニル、フェノキシ、フェニルチオ、ベンゾイル、シアノ、−C(=O)C12アルキル、−C(=O)OC12アルキル、カルボキシ、−C(H)(OH)(フェニル)、−C(H)(OH)(CH3)、および−NRAB(式中、RA、RBは、それぞれ独立して、H、分岐または非分岐C14アルキルラジカル、−CH2−CH2−OH、および非置換フェニルラジカルからなる群から選択される)からなる群から選択される1つまたは複数の置換基で少なくとも一置換されていてもよいフェニル、
非置換チアゾールラジカル、
一般式(A):
【化4】

(式中、nは1または2であり、
Xは、CHまたはNを示し、
Yは、CH2、O、N−RC、CH−OH、またはC(=O)を示し、
Cは、Hまたは分岐または非分岐C14アルキルラジカルである)の基、
式(B):
【化5】

の基、
式(C):
【化6】

の基、
一般式(D):
【化7】

(式中、RDは、Hまたは分岐または非分岐C14アルキルラジカルである)の基、および
一般式(E):
【化8】

(式中、REは、H、分岐または非分岐C14アルキルラジカル、または分岐または非分岐C14アルコキシラジカルを示し、
Wは、2つの芳香環の間の結合、CH2、CH−OH、またはC(=O)を示し、
Zは、CH2、O、S、CH−OH、C(=O)、またはN−RF(式中、RFはH、または分岐または非分岐C14アルキルラジカルを示す)を示す)の基からなる群から選択されることを特徴とする、請求項1〜8のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項10】
10およびR11が、架橋窒素原子と共に、メチルラジカルと少なくとも一置換されており、および/または非置換または少なくとも一置換されたフェニルラジカルまたはシクロヘキシルラジカルと縮合された飽和6員環複素環を形成し、前記フェニルラジカルまたはシクロヘキシルラジカルが、好ましくはFおよび/またはOCH3と少なくとも一置換されていることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項11】
12が、H、C14アルキルラジカル、シクロヘキシル、またはフェニルラジカル、好ましくは、H、CH3、C25、またはフェニル、より好ましくはHまたはCH3を示すことを特徴とする、請求項1〜10のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項12】
13が、H、C14アルキルラジカル、シクロヘキシル、またはフェニルラジカル、好ましくは、H、CH3、C25またはフェニルを示すことを特徴とする、請求項1〜11のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項13】
14が、H、C14アルキルラジカル、シクロヘキシル、またはフェニルラジカル、好ましくは、H、CH3、C25またはフェニルを示すことを特徴とする、請求項1〜12のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項14】
15およびR16が、それぞれ独立して、H、C14アルキルラジカル、シクロヘキシル、およびフェニルラジカルからなる群から選択され、好ましくは、H、CH3、C25、およびフェニルからなる群から選択されることを特徴とする、請求項1〜13のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項15】
17が、H、C14アルキルラジカル、シクロヘキシル、またはフェニルラジカル、好ましくは、H、CH3、C25、またはフェニルを示すことを特徴とする、請求項1〜14のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項16】
18が、H、C14アルキルラジカルまたはフェニルラジカル、好ましくは、H、CH3またはフェニルを示すことを特徴とする、請求項1〜15のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項17】
19が、Hまたは非分岐または分岐C14アルキルラジカル、好ましくはHまたはC12アルキルラジカルを示すことを特徴とする、請求項1〜16のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項18】
20が、H、非置換または置換C14アルキルラジカルまたはNR2122部分、好ましくは、H、C12アルキルラジカル、またはNR2122部分を示すことを特徴とする、請求項1〜17のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項19】
21が、Hまたは非分岐または分岐C14アルキルラジカル、好ましくは、HまたはC12アルキルラジカルを示すことを特徴とする、請求項1〜18のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項20】
22が、Hまたは非分岐または分岐C14アルキルラジカル、好ましくは、HまたはC12アルキルラジカルを示すことを特徴とする、請求項1〜19のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項21】
23が、Hまたは非分岐または分岐C14アルキルラジカル、好ましくは、HまたはC12アルキルラジカル、より好ましくはHを示すことを特徴とする、請求項1〜20のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項22】
1、R2、R3、R4は、それぞれ独立して、H、F、Cl、Br、OH、CH3、およびOCH3からなる群から選択され、
5は、水素を示し、
6、R7、R8、R9は全てHを示し、
Aは、−CH2−を示し、
Bは、−CH2−OHまたは−(C=O)−O−CH3基を示し、
10は、水素を示し、
11は、非置換フェニル、独立してシクロヘキシル、フェニル、フェノキシ、ベンゾイル、−C(=O)−C1-2アルキル、−C(H)(OH)(フェニル)、および−C(H)(OH)(CH3)からなる群から選択される1つまたは複数の置換基で少なくとも一置換されていてもよいフェニル、
一般式(A):
【化9】

(式中、nは1または2であり、
XはCHを示し、
YはCH−OHまたはC(=O)を示す)の基、
式(B):
【化10】

の基、
式(C):
【化11】

の基、および
一般式(E):
【化12】

(式中、REは、H、分岐または非分岐C1-4アルキルラジカル、または分岐または非分岐C1-4アルコキシラジカルを示し、
Zは、CH2、O、S、CH−OH、C(=O)、またはN−RF(式中、RFは、Hまたは分岐または非分岐C1-4アルキルラジカルを示す)を示す)の基からなる群から選択されることを特徴とする、請求項1〜21のいずれか一項に記載の化合物、任意に、その立体異性体の1つ、好ましくは鏡像異性体もしくはジアステレオマー、そのラセミ化合物の形態、少なくとも2つのその立体異性体、好ましくは鏡像異性体もしくはジアステレオマーの任意の混合比の混合物の形態、またはその塩、好ましくはその生理学的に許容可能な塩、または対応する溶媒和物。
【請求項23】
【表1】

【表2】

【表3】

【表4】

【表5】

【表6】

【表7】

【表8】

【表9】

から成る群から選択される化合物、または任意に、その立体異性体の1つ、好ましくは鏡像異性体もしくはジアステレオマー、そのラセミ化合物の形態、少なくとも2つのその立体異性体、好ましくは鏡像異性体もしくはジアステレオマーの任意の混合比の混合物の形態、またはその塩、好ましくはその生理学的に許容可能な塩、または対応する溶媒和物の各々の形態の請求項1〜請求項22のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項24】
[1]N−(9−エチル−9H−カルバゾール−3−イル)−2−[4−(2−ヒドロキシメチル−6−メチル−フェニルアミノ)−ピペリジン−イル]アセトアミド;
[2]2−[4−(2−ヒドロキシメチル−4−メチル−フェニルアミノ)−ピペリジン−1−イル]−N−(9−オキソ−9H−フルオレン−3−イル)−アセトアミド;
[3]2−[4−(2−ヒドロキシメチル−6−メチル−フェニルアミノ)−ピペリジン−1−イル−]−N−(9−オキソ−9H−フルオレン−3−イル)−アセトアミド;
[4]N−(9−ヒドロキシ−9H−フルオレン−3−イル)−2−[4−(2−ヒドロキシメチル−4−メチル−フェニルアミノ)−ピペリジン−1−イル]−アセトアミド;
[5]N−(9−ヒドロキシ−9H−フルオレン−3−イル)−2−[4−(2−ヒドロキシメチル−6−メチル−フェニルアミノ)−ピペリジン−1yl]−アセトアミド;
[6]2−{1−[(9−オキソ−9H−フルオレン−3イルカルバモイル)−メチル]−ピペリジン−4−イルアミノ}安息香酸メチルエステル、および
[7]2−[4−(2−ヒドロキシメチル−4−メチル−フェニルアミノ)−ピペリジン−1−イル]−N−フェニル−アセトアミド、
[8]2−[4−(2−ヒドロキシメチル−フェニルアミノ)−ピペリジン−1−イル]−N−(1−オキソ−インダン−5−イル)−アセトアミド、
から成る群から選択される化合物、または任意に、塩、好ましくは生理学的に許容可能な塩の形態、より好ましくは生理学的に許容可能な酸付加塩、最も好ましくは塩酸塩、または対応する溶媒和物の形態の請求項1〜23のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項25】
少なくとも1つの一般式(II):
【化13】

(式中、R10およびR11は、請求項1〜24の1つまたは複数に記載の意味を有する)の化合物を、適切な反応媒体および好ましくは少なくとも1つの塩基および/または少なくとも1つの助剤の存在下で、少なくとも1つの一般式(III):
【化14】

(式中、Aは、請求項1〜24の1つまたは複数に記載の意味を有し、Fは、ハロゲン、ヒドロキシ、またはO−アルキル基を示し、Gはハロゲン、好ましくは塩素を示す)の化合物と反応させ、このようにして得られた一般式(IV):
【化15】

(式中、A、G、R10、およびR11は、上記定義の意味を有する)の化合物を、適切な反応媒体、任意に少なくとも1つの塩基および/または少なくとも1つの助剤の存在下で、一般式(V):
【化16】

(式中、R1〜R9は、請求項1〜24の1つまたは複数に記載の意味を有する)の少なくとも1つのピペリジン化合物、および/またはその塩、好ましくは塩酸塩と反応させることを特徴とする、請求項1〜24のいずれか一項に記載の1,4二置換ピペリジン化合物の調製方法。
【請求項26】
少なくとも1つの一般式(II):
【化17】

(式中、R10およびR11は、請求項1〜24の1つまたは複数に記載の意味を有する)の化合物を、適切な反応媒体および好ましくは少なくとも1つの塩基および/または少なくとも1つの助剤の存在下で、少なくとも1つの一般式(III):
【化18】

(式中、Aは、上記意味を有し、Fは、ハロゲン、ヒドロキシ、またはO−アシル基を示し、Gはハロゲン、好ましくは塩素を示す)の化合物と反応させ、このようにして得られた一般式(IV):
【化19】

(式中、A,G,R10、およびR11は、上記定義の意味を有する)の化合物を、適切な反応媒体および任意に少なくとも1つの塩基および/または少なくとも1つの助剤の存在下で、少なくとも1つの一般式(V):
【化20】

(式中、R1〜R9は上記定義の意味を有し、Rxは水素が含まれる任意の置換基、好ましくは水素を示す)のピペリジン化合物、および/またはその塩、好ましくは塩酸塩と反応させて、一般式(VI):
【化21】

の化合物を生成し、好ましくは適切な反応媒体、より好ましくは水とエタノールとの混合物中で、塩基と反応させて、一般式(I)(式中、R1〜R4、R6〜R23、およびAは上記定義の意味を有し、R5はHを示し、Bは置換脂肪族ラジカルまたは−CH2OR23部分を示す)の化合物を得ることによる、請求項1〜24の1つまたは複数に記載の一般式(I)(R1〜R23およびAは上記意味を有し、Bは置換脂肪族ラジカルまたは−CH2OR23部分を示す)の1,4二置換ピペリジン化合物の調製方法。
【請求項27】
少なくとも1つの塩基性基を有する少なくとも1つの一般式(I)の化合物を、好ましくは適切な反応媒体の存在下で、少なくとも1つの酸、好ましくは無機酸または有機酸と反応させることを特徴とする、請求項1〜24に記載の1,4二置換ピペリジン化合物の生理学的に許容可能な塩の調製方法。
【請求項28】
少なくとも1つの酸性基を有する少なくとも1つの一般式(I)の化合物を、好ましくは適切な反応媒体の存在下で、少なくとも1つの塩基と反応させることを特徴とする、請求項1〜24に記載の1,4二置換ピペリジン化合物の生理学的に許容可能な塩の調製方法。
【請求項29】
任意に、その立体異性体の1つ、好ましくは鏡像異性体もしくはジアステレオマー、そのラセミ化合物の形態、任意の混合比の少なくとも2つのその立体異性体の混合物、またはその生理学的に許容可能な塩または溶媒和物の形態の請求項1〜24のいずれか一項に記載の少なくとも1つの1,4二置換ピペリジン化合物および任意に1つまたは複数の薬学的に許容可能なアジュバントを含む薬物。
【請求項30】
神経ペプチドY受容体、好ましくは神経ペプチドY5(NPY5)受容体の調節、認知の改善、食欲の調節、体重の調節、食物摂取(食料摂取)の調節、好ましくは食物摂取障害、好ましくは肥満症、無食欲、悪液質、食欲亢進、または(II)型糖尿病の予防および/または治療、末梢神経系障害、中枢神経系障害、糖尿病、関節炎、癲癇、不安症、鬱病、認識障害、好ましくは記憶障害、心血管疾患、痛み、高血圧症候群、炎症性疾患または免疫疾患の予防および/または治療、パニック発作の予防および/または治療、二極性障害の予防および/または治療のための請求項29に記載の薬物。
【請求項31】
神経ペプチドY受容体、好ましくは神経ペプチドY5(NPY5)受容体の調節用薬物の製造のための、任意に、その立体異性体の1つ、好ましくは鏡像異性体もしくはジアステレオマー、そのラセミ化合物の形態もしくは任意の混合比での少なくとも2つのその立体異性体の混合物の形態、またはその生理学的に許容可能な塩もしくは溶媒和物の形態の請求項1〜24のいずれか一項に記載の少なくとも1つの1,4二置換ピペリジン化合物の使用。
【請求項32】
神経ペプチドY受容体、好ましくは神経ペプチドY5(NPY5)受容体によって少なくとも一部が媒介される障害または疾患の予防および/または治療用薬物の製造のための、任意に、その立体異性体の1つ、好ましくは鏡像異性体もしくはジアステレオマー、そのラセミ化合物の形態もしくは任意の混合比での少なくとも2つのその立体異性体の混合物の形態、またはその生理学的に許容可能な塩もしくは溶媒和物の形態の請求項1〜24のいずれか一項に記載の少なくとも1つの1,4二置換ピペリジン化合物の使用。
【請求項33】
食欲調節用薬物の製造のための、任意に、その立体異性体の1つ、好ましくは鏡像異性体もしくはジアステレオマー、そのラセミ化合物の形態もしくは任意の混合比での少なくとも2つのその立体異性体の混合物の形態、またはその生理学的に許容可能な塩もしくは溶媒和物の形態の請求項1〜24のいずれか一項に記載の少なくとも1つの1,4二置換ピペリジン化合物の使用。
【請求項34】
体重調節用薬物の製造のための、任意に、その立体異性体の1つ、好ましくは鏡像異性体もしくはジアステレオマー、そのラセミ化合物の形態もしくは任意の混合比での少なくとも2つのその立体異性体の混合物の形態、またはその生理学的に許容可能な塩もしくは溶媒和物の形態の請求項1〜24のいずれか一項に記載の少なくとも1つの1,4二置換ピペリジン化合物の使用。
【請求項35】
食物摂取(食料摂取)の調節、好ましくは食物摂取障害の予防および/または治療のための薬物の製造のための、任意に、その立体異性体の1つ、好ましくは鏡像異性体もしくはジアステレオマー、そのラセミ化合物の形態もしくは任意の混合比での少なくとも2つのその立体異性体の混合物の形態、またはその生理学的に許容可能な塩もしくは溶媒和物の形態の請求項1〜24のいずれか一項に記載の少なくとも1つの1,4二置換ピペリジン化合物の使用。
【請求項36】
肥満症の予防および/または治療のための請求項35に記載の使用。
【請求項37】
無食欲の予防および/または治療のための請求項35に記載の使用。
【請求項38】
悪液質の予防および/または治療のための請求項35に記載の使用。
【請求項39】
食欲亢進の予防および/または治療のための請求項35に記載の使用。
【請求項40】
(II)型糖尿病の予防および/または治療のための請求項35に記載の使用。
【請求項41】
末梢神経系障害の予防および/または治療用の薬物の製造のための、任意に、その立体異性体の1つ、好ましくは鏡像異性体もしくはジアステレオマー、そのラセミ化合物の形態もしくは任意の混合比での少なくとも2つのその立体異性体の混合物の形態、またはその生理学的に許容可能な塩もしくは溶媒和物の形態の請求項1〜24のいずれか一項に記載の少なくとも1つの1,4二置換ピペリジン化合物の使用。
【請求項42】
中枢神経系障害の予防および/または治療用の薬物の製造のための、任意に、その立体異性体の1つ、好ましくは鏡像異性体もしくはジアステレオマー、そのラセミ化合物の形態もしくは任意の混合比での少なくとも2つのその立体異性体の混合物の形態、またはその生理学的に許容可能な塩もしくは溶媒和物の形態の請求項1〜24のいずれか一項に記載の少なくとも1つの1,4二置換ピペリジン化合物の使用。
【請求項43】
関節炎の予防および/または治療用の薬物の製造のための、任意に、その立体異性体の1つ、好ましくは鏡像異性体もしくはジアステレオマー、そのラセミ化合物の形態もしくは任意の混合比での少なくとも2つのその立体異性体の混合物の形態、またはその生理学的に許容可能な塩もしくは溶媒和物の形態の請求項1〜24のいずれか一項に記載の少なくとも1つの1,4二置換ピペリジン化合物の使用。
【請求項44】
癲癇の予防および/または治療用の薬物の製造のための、任意に、その立体異性体の1つ、好ましくは鏡像異性体もしくはジアステレオマー、そのラセミ化合物の形態もしくは任意の混合比での少なくとも2つのその立体異性体の混合物の形態、またはその生理学的に許容可能な塩もしくは溶媒和物の形態の請求項1〜24のいずれか一項に記載の少なくとも1つの1,4二置換ピペリジン化合物の使用。
【請求項45】
不安症の予防および/または治療用の薬物の製造のための、任意に、その立体異性体の1つ、好ましくは鏡像異性体もしくはジアステレオマー、そのラセミ化合物の形態もしくは任意の混合比での少なくとも2つのその立体異性体の混合物の形態、またはその生理学的に許容可能な塩もしくは溶媒和物の形態の請求項1〜24のいずれか一項に記載の少なくとも1つの1,4二置換ピペリジン化合物の使用。
【請求項46】
鬱病の予防および/または治療用の薬物の製造のための、任意に、その立体異性体の1つ、好ましくは鏡像異性体もしくはジアステレオマー、そのラセミ化合物の形態もしくは任意の混合比での少なくとも2つのその立体異性体の混合物の形態、またはその生理学的に許容可能な塩もしくは溶媒和物の形態の請求項1〜24のいずれか一項に記載の少なくとも1つの1,4二置換ピペリジン化合物の使用。
【請求項47】
認識障害、好ましくは記憶障害の予防および/または治療用の薬物の製造のための、任意に、その立体異性体の1つ、好ましくは鏡像異性体もしくはジアステレオマー、そのラセミ化合物の形態もしくは任意の混合比での少なくとも2つのその立体異性体の混合物の形態、またはその生理学的に許容可能な塩もしくは溶媒和物の形態の請求項1〜24のいずれか一項に記載の少なくとも1つの1,4二置換ピペリジン化合物の使用。
【請求項48】
心血管疾患の予防および/または治療用の薬物の製造のための、任意に、その立体異性体の1つ、好ましくは鏡像異性体もしくはジアステレオマー、そのラセミ化合物の形態もしくは任意の混合比での少なくとも2つのその立体異性体の混合物の形態、またはその生理学的に許容可能な塩もしくは溶媒和物の形態の請求項1〜24のいずれか一項に記載の少なくとも1つの1,4二置換ピペリジン化合物の使用。
【請求項49】
痛みの予防および/または治療用の薬物の製造のための、任意に、その立体異性体の1つ、好ましくは鏡像異性体もしくはジアステレオマー、そのラセミ化合物の形態もしくは任意の混合比での少なくとも2つのその立体異性体の混合物の形態、またはその生理学的に許容可能な塩もしくは溶媒和物の形態の請求項1〜24のいずれか一項に記載の少なくとも1つの1,4二置換ピペリジン化合物の使用。
【請求項50】
高血圧症候群の予防および/または治療用の薬物の製造のための、任意に、その立体異性体の1つ、好ましくは鏡像異性体もしくはジアステレオマー、そのラセミ化合物の形態もしくは任意の混合比での少なくとも2つのその立体異性体の混合物の形態、またはその生理学的に許容可能な塩もしくは溶媒和物の形態の請求項1〜24のいずれか一項に記載の少なくとも1つの1,4二置換ピペリジン化合物の使用。
【請求項51】
炎症性疾患の予防および/または治療用の薬物の製造のための、任意に、その立体異性体の1つ、好ましくは鏡像異性体もしくはジアステレオマー、そのラセミ化合物の形態もしくは任意の混合比での少なくとも2つのその立体異性体の混合物の形態、またはその生理学的に許容可能な塩もしくは溶媒和物の形態の請求項1〜24のいずれか一項に記載の少なくとも1つの1,4二置換ピペリジン化合物の使用。
【請求項52】
免疫疾患の予防および/または治療用の薬物の製造のための、任意に、その立体異性体の1つ、好ましくは鏡像異性体もしくはジアステレオマー、そのラセミ化合物の形態もしくは任意の混合比での少なくとも2つのその立体異性体の混合物の形態、またはその生理学的に許容可能な塩もしくは溶媒和物の形態の請求項1〜24のいずれか一項に記載の少なくとも1つの1,4二置換ピペリジン化合物の使用。
【請求項53】
パニック発作の予防および/または治療用の薬物の製造のための、任意に、その立体異性体の1つ、好ましくは鏡像異性体もしくはジアステレオマー、そのラセミ化合物の形態もしくは任意の混合比での少なくとも2つのその立体異性体の混合物の形態、またはその生理学的に許容可能な塩もしくは溶媒和物の形態の請求項1〜24のいずれか一項に記載の少なくとも1つの1,4二置換ピペリジン化合物の使用。
【請求項54】
双極性障害の予防および/または治療用の薬物の製造のための、任意に、その立体異性体の1つ、好ましくは鏡像異性体もしくはジアステレオマー、そのラセミ化合物の形態もしくは任意の混合比での少なくとも2つのその立体異性体の混合物の形態、またはその生理学的に許容可能な塩もしくは溶媒和物の形態の請求項1〜24のいずれか一項に記載の少なくとも1つの1,4二置換ピペリジン化合物の使用。
【請求項55】
糖尿病の予防および/または治療用の薬物の製造のための、任意に、その立体異性体の1つ、好ましくは鏡像異性体もしくはジアステレオマー、そのラセミ化合物の形態もしくは任意の混合比での少なくとも2つのその立体異性体の混合物の形態、またはその生理学的に許容可能な塩もしくは溶媒和物の形態の請求項1〜24のいずれか一項に記載の少なくとも1つの1,4二置換ピペリジン化合物の使用。
【請求項56】
認識の改善用薬物の製造のための、任意に、その立体異性体の1つ、好ましくは鏡像異性体もしくはジアステレオマー、そのラセミ化合物の形態もしくは任意の混合比での少なくとも2つのその立体異性体の混合物の形態、またはその生理学的に許容可能な塩もしくは溶媒和物の形態の請求項1〜24のいずれか一項に記載の少なくとも1つの1,4二置換ピペリジン化合物の使用。

【公表番号】特表2007−500162(P2007−500162A)
【公表日】平成19年1月11日(2007.1.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−521526(P2006−521526)
【出願日】平成16年7月29日(2004.7.29)
【国際出願番号】PCT/EP2004/008508
【国際公開番号】WO2005/013988
【国際公開日】平成17年2月17日(2005.2.17)
【出願人】(500031124)ラボラトリオス・デル・ドクトル・エステベ・ソシエダッド・アノニマ (55)
【Fターム(参考)】