説明

2−アリール−ヘテロシクリル−シクロヘキサン−1,3−ジオン化合物及び除草剤としてのこれらの使用

式(I)のシクロヘキサンジオン化合物(式中、R1は、メチル、エチル、n−プロピル、iso−プロピル、シクロプロピル、ハロメチル、ハロエチル、ハロゲン、ビニル、エチニル、メトキシ、エトキシ、ハロメトキシ又はハロエトキシであり、R2及びR3は、独立に、水素、ハロゲン、C1−C6アルキル、C1−C6ハロアルキル、C1−C6アルコキシ、C1−C6ハロアルコキシ、C2−C6アルケニル、C2−C6ハロアルケニル、C2−C6アルキニル、C3−C6アルケニルオキシ、C3−C6ハロアルケニルオキシ、C3−C6アルキニルオキシ、C3−C6シクロアルキル、C1−C6アルキルチオ、C1−C6アルキルスルフィニル、C1−C6アルキルスルホニル、C1−C6アルキルスルホニルオキシ、C1−C6ハロアルキルスルホニルオキシ、シアノ、ニトロ、フェニル、C1−C4アルキル、C1−C3ハロアルキル、C1−C3アルコキシ、C1−C3ハロアルコキシ、シアノ、ニトロ、ハロゲン、C1−C3アルキルチオ、C1−C3アルキルスルフィニルもしくはC1−C3アルキルスルホニルにより置換されたフェニル、又はヘテロアリールもしくはC1−C4アルキル、C1−C3ハロアルキル、C1−C3アルコキシ、C1−C3ハロアルコキシ、シアノ、ニトロ、ハロゲン、C1−C3アルキルチオ、C1−C3アルキルスルフィニルもしくはC1−C3アルキルスルホニルで置換されたヘテロアリールであり、R4は、水素、メチル、エチル、n−プロピル、iso−プロピル、ハロメチル、ハロエチル、ハロゲン、ビニル、エチニル、メトキシ、エトキシ、ハロメトキシ又はハロエトキシであり、Xは、O、S、S(O)又はS(O)2であり、R5は、水素又はメチルであり、R6は、水素、メチル又はエチルであり、あるいはR6に付随している、R7又はR8の隣接炭素原子と共に二重結合を形成し、R7及びR8は、互いに独立に、置換されていない、あるいはメチル又はエチルにより置換されているC1−C5アルキレン、又は置換されていない、あるいはメチル又はエチルにより置換されているC2−C5アルケニレンであり、そしてGは、水素、アルカリ金属、アルカリ土類金属、スルホニウム、アンモニウム又は潜在性基である)。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、新規な除草活性環式ジオン及びこれらの誘導体、これらの調製方法、これらの化合物を含む組成物、及び特に有用植物の作物における雑草の制御又は植物成長の阻害におけるこれらの使用に関する。
【背景技術】
【0002】
除草活性を有する環式ジオンは、例えばWO 01/74770に記載されている。
【発明の概要】
【0003】
このたび、除草特性及び成長阻害特性を有する新規なシクロヘキサンジオン化合物及びこれらの誘導体が見出された。
【0004】
したがって、本発明は、式(I)
【化1】

(式中、
1は、メチル、エチル、n−プロピル、iso−プロピル、シクロプロピル、ハロメチル、ハロエチル、ハロゲン、ビニル、エチニル、メトキシ、エトキシ、ハロメトキシ又はハロエトキシであり、
2及びR3は、独立に、水素、ハロゲン、C1−C6アルキル、C1−C6ハロアルキル、C1−C6アルコキシ、C1−C6ハロアルコキシ、C2−C6アルケニル、C2−C6ハロアルケニル、C2−C6アルキニル、C3−C6アルケニルオキシ、C3−C6ハロアルケニルオキシ、C3−C6アルキニルオキシ、C3−C6シクロアルキル、C1−C6アルキルチオ、C1−C6アルキルスルフィニル、C1−C6アルキルスルホニル、C1−C6アルキルスルホニルオキシ、C1−C6ハロアルキルスルホニルオキシ、シアノ、ニトロ、フェニル、C1−C4アルキル、C1−C3ハロアルキル、C1−C3アルコキシ、C1−C3ハロアルコキシ、シアノ、ニトロ、ハロゲン、C1−C3アルキルチオ、C1−C3アルキルスルフィニルもしくはC1−C3アルキルスルホニルにより置換されたフェニル、又はヘテロアリールもしくはC1−C4アルキル、C1−C3ハロアルキル、C1−C3アルコキシ、C1−C3ハロアルコキシ、シアノ、ニトロ、ハロゲン、C1−C3アルキルチオ、C1−C3アルキルスルフィニルもしくはC1−C3アルキルスルホニルで置換されたヘテロアリールであり、
4は、水素、メチル、エチル、n−プロピル、iso−プロピル、ハロメチル、ハロエチル、ハロゲン、ビニル、エチニル、メトキシ、エトキシ、ハロメトキシ又はハロエトキシであり、
Xは、O、S、S(O)又はS(O)2であり、
5は、水素又はメチルであり、
6は、水素、メチル又はエチルであり、あるいはR6に付随している、R7又はR8の隣接炭素原子と共に二重結合を形成し、
7及びR8は、互いに独立に、置換されていない、あるいはメチル又はエチルにより置換されているC1−C5アルキレン、又は置換されていない、あるいはメチル又はエチルにより置換されているC2−C5アルケニレンであり、そして
Gは、水素、アルカリ金属、アルカリ土類金属、スルホニウム、アンモニウム又は潜在性(latentiating)基である)の化合物、に関する。
【0005】
式(I)の化合物の置換基の定義において、1〜6の炭素原子を有するアルキル置換基及びアルコキシ、アルキルアミノ等のアルキル部分は、好ましくはメチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル及びヘキシル、ならびに直鎖及び分岐鎖のこれらの異性体である。最大18の炭素原子の高度なアルキル基は、好ましくはオクチル、ノニル、デシル、ウンデシル及びドデシルを含む。2〜6の炭素原子、ならびに最大18の炭素原子を有するアルケニル及びアルキニルラジカルは、直鎖又は分岐鎖であってよく、そしてそれぞれ1以上の二重結合又は三十結合を含有してよい。例は、ビニル、アリル、プロパルギル、ブテニル、ブチニル、ペンテニル及びペンチニルである。適当なシクロアルキル基は、3〜6の炭素原子を含有し、そして例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル及びシクロヘプチルである。シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル及びシクロヘキシルが好ましい。ヘテロアリールの好ましい例は、チエニル、フリル、ピロリル、オキサゾリル、チアゾリル、ピラゾリル、イミダゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、ピリジル、ピリミジニル、ピラジニル、トリアジニル、ベンゾフリル、ベンゾチエニル、ベンゾチアゾリル、ベンゾキサゾリル、インドリル、キノリニル及びキノキサリニル基であり、そして適当な場合にはこれらのN−オキシド及び塩である。基Gは、水素又はアルカリ金属、アルカリ土類金属、スルホニウム(−S(C1−C6アルキル3+)、アンモニウム(−NH4+又は−N(C1−C6アルキル)4+)又は脱離基である。この潜在性(latentiating)基Gは、処理される領域又は植物に適用する間又はその後、式(I)の化合物(式中GはHである)を与えるための生物化学的、化学的又は物理的な方法の1つ又はその組み合わせにより除去することができるように選択される。これらの方法の例は、酵素的切断、化学的加水分解及び光分解を含む。潜在性基Gを有する化合物は、一定の利点、例えば処置された植物の角皮の改善された浸透、増大した作物の耐性、ほかの除草剤、除草剤薬害軽減剤、植物成長制御剤、殺真菌剤又は殺虫剤を含有する処方混合物における改善された適合性もしくは安定性、又は土壌における低下した浸出を提供することができる。当業界において知られている多くの潜在性基が、新規化合物において使用することができる。
【0006】
式Iの化合物の好ましい基において、R1は、メチル、エチル、ビニル、エチニル、メトキシ又はハロゲンである。より好ましくは、R1はメチル又はエチルである。
【0007】
好ましくは、R2及びR3は、独立に、水素、メチル、エチル、ハロゲン、任意に置換されたフェニル又は任意に置換されたヘテロアリールである。
【0008】
好ましくは、R4は、水素、メチル、エチル、ビニル又はエチニルであり、そしてより好ましくは、R4は、水素、メチル又はエチルである。
【0009】
式(I)の化合物の他の好ましい基において、R1、R2及びR4は、互いに独立に、メチル又はエチルであり、そしてR3は、水素である。
【0010】
式(I)の化合物の他の好ましい基において、R1は、メチル又はエチルであり、R2は、水素であり、R3は、フェニルもしくはC1−C4アルキル、C1−C3ハロアルキル、C1−C3アルコキシ、C1−C3ハロアルコキシ、シアノ、ニトロもしくはハロゲンで置換されたフェニル、又はヘテロアリールもしくはC1−C4アルキル、C1−C3ハロアルキル、C1−C3アルコキシ、C1−C3ハロアルコキシ、シアノ、ニトロもしくはハロゲンで置換されたヘテロアリールである。
【0011】
式(I)の化合物の他の好ましい基において、R1は、メチル又はエチルであり、R2は、フェニルもしくはC1−C4アルキル、C1−C3ハロアルキル、C1−C3アルコキシ、C1−C3ハロアルコキシ、シアノ、ニトロもしくはハロゲンで置換されたフェニル、又はヘテロアリールもしくはC1−C4アルキル、C1−C3ハロアルキル、C1−C3アルコキシ、C1−C3ハロアルコキシ、シアノ、ニトロもしくはハロゲンで置換されたヘテロアリールであり、R3は、水素であり、そしてR4は、水素、メチル又はエチルである。
【0012】
置換基R5は、好ましくは水素である。
【0013】
置換基R6は、好ましくは水素である。
【0014】
式(I)の化合物の好ましい基において、R7及びR8は、互いに独立に、メチレン、エチレン、プロピレン又はプロペニレンである。
【0015】
より好ましくは、R7及びR8は、エチレンである。
【0016】
潜在性の基Gは、好ましくは、C1−C8アルキル、C2−C8ハロアルキル、フェニルC1−C8アルキル(ここで該フェニルは、C1−C3アルキル、C1−C3ハロアルキル、C1−C3アルコキシ、C1−C3ハロアルコキシ、C1−C3アルキルチオ、C1−C3アルキルスルフィニル、C1−C3アルキルスルホニル、ハロゲン、シアノもしくはニトロで任意に置換されていてよい)、ヘテロアリールC1−C8アルキル(該ヘテロアリールは、C1−C3アルキル、C1−C3ハロアルキル、C1−C3アルコキシ、C1−C3ハロアルコキシ、C1−C3アルキルチオ、C1−C3アルキルスルフィニル、C1−C3アルキルスルホニル、ハロゲン、シアノもしくはニトロで任意に置換されていてよい)、C3−C8アルケニル、C3−C8ハロアルケニル、C3−C8アルキニル、C(Xa)−Ra、C(Xb)−Xc−Rb、C(Xd)−N(Rc)−Rd、−SO2−Re、−P(Xe)(Rf)−Rg又はCH2−Xf−Rhであり、ここでXa、Xb、Xc、Xd、Xe及びXfは、互いに独立に、酸素又は硫黄であり;
aは、H、C1−C18アルキル、C2−C18アルケニル、C2−C18アルキニル、C1−C10ハロアルキル、C1−C10シアノアルキル、C1−C10ニトロアルキル、C1−C10アミノアルキル、C1−C5アルキルアミノC1−C5アルキル、C2−C8ジアルキルアミノC1−C5アルキル、C3−C7シクロアルキルC1−C5アルキル、C1−C5アルコキシC1−C5アルキル、C1−C5アルケニルオキシCrCsアルキル、C3−C5アルキニルC1−C5オキシアルキル、C1−C5アルキルチオC1−C5アルキル、C1−C5アルキルスルフィニルC1−C5アルキル、C1−C5アルキルスルホニルC1−C5アルキル、C2−C8アルキリデンアミノオキシC1−C5アルキル、C1−C5アルキルカルボニルC1−C5アルキル、C1−C5アルコキシカルボニルC1−C5アルキル、アミノカルボニルC1−C5アルキル、C1−C5アルキルアミノカルボニルC1−C5アルキル、C2−C8ジアルキルアミノカルボニルC1−C5アルキル、C1−C5アルキルカルボニルアミノC1−C5アルキル、N−C1−C5アルキルカルボニル−N−C1−C5アルキルアミノC1−C5アルキル、C5−C6トリアルキルシリルC1−C5アルキル、フェニルC1−C5アルキル(ここで、該フェニルはC1−C3アルキル、C1−C3ハロアルキル、C1−C3アルコキシ、C1−C3ハロアルコキシ、C1−C3アルキルチオ、C1−C3アルキルスルフィニル、C1−C3アルキルスルホニル、ハロゲン、シアノ、又はニトロで任意に置換されていてよい)、ヘテロアリールC1−C5アルキル(ここで、該ヘテロアリールは、C1−C3アルキル、C1−C3ハロアルキル、C1−C3アルコキシ、C1−C3ハロアルコキシ、C1−C3アルキルチオ、C1−C3アルキルスルフィニル、C1−C3アルキルスルホニル、ハロゲン、シアノ、又はニトロで任意に置換されていてよい)、C2−C5ハロアルケニル、C3−C8シクロアルキル、フェニルもしくはC1−C3アルキル、C1−C3ハロアルキル、C1−C3アルコキシ、C1−C3ハロアルコキシ、ハロゲン、シアノもしくはニトロで置換されたフェニル、ヘテロアリールもしくはC1−C3アルキル、C1−C3ハロアルキル、C1−C3アルコキシ、C1−C3ハロアルコキシ、ハロゲン、シアノもしくはニトロで置換されたヘテロアリールであり、
bは、C1−C18アルキル、C3−C18アルケニル、C3−C18アルキニル、C2−C10ハロアルキル、C1−C10シアノアルキル、C1−C10ニトロアルキル、C2−C10アミノアルキル、C1−C5アルキルアミノC1−C5アルキル、C2−C8ジアルキルアミノC1−C5アルキル、C3−C7シクロアルキルC1−C5アルキル、C1−C5アルコキシC1−C5アルキル、C1−C5アルケニルオキシC1−C5アルキル、C3−C5アルキニルオキシCrC5アルキル、C1−C5アルキルチオC1−C5アルキル、C1−C5アルキルスルフィニルC1−C5アルキル、C1−C5アルキルスルホニルC1−C5アルキル、C2−C8アルキリデンアミノオキシC1−C5アルキル、C1−C5アルキルカルボニルC1−C5アルキル、C1−C5アルコキシカルボニルC1−C5アルキル、アミノカルボニルC1−C5アルキル、C1−C5アルキルアミノカルボニルC1−C5アルキル、C2−C8ジアルキルアミノカルボニルC1−C5アルキル、C1−C5アルキルカルボニルアミノC1−C5アルキル、N−C1−C5アルキルカルボニル−N−C1−C5アルキルアミノC1−C5アルキル、C3−C6トリアルキルシリルC1−C5アルキル、フェニルC1−C5アルキル(ここで、該フェニルは、C1−C3アルキル、C1−C3ハロアルキル、C1−C3アルコキシ、C1−C3ハロアルコキシ、C1−C3アルキルチオ、C1−C3アルキルスルフィニル、C1−C3アルキルスルホニル、ハロゲン、シアノ、又はニトロで任意に置換されていてよい)、ヘテロアリールC1−C5アルキル(ここで、該ヘテロアリールは、C1−C3アルキル、C1−C3ハロアルキル、C1−C3アルコキシ、C1−C3ハロアルコキシ、C1−C3アルキルチオ、C1−C3アルキルスルフィニル、C1−C3アルキルスルホニル、ハロゲン、シアノ、又はニトロで任意に置換されていてよい)、C3−C5ハロアルケニル、C3−C8シクロアルキル、フェニルもしくはフェニルC1−C3アルキル、C1−C3ハロアルキル、C1−C3アルコキシ、C1−C3ハロアルコキシ、ハロゲン、シアノもしくはニトロで置換されたフェニル、ヘテロアリールもしくはC1−C3アルキル、C1−C3ハロアルキル、C1−C3アルコキシ、C1−C3ハロアルコキシ、ハロゲン、シアノもしくはニトロで置換されたヘテロアリールであり、
Rc及びRdは、各々互いに独立に、水素、C1−C10アルキル、C3−C10アルケニル、C3−C10アルキニル、C2−C10ハロアルキル、C1−C10シアノアルキル、C1−C10ニトロアルキル、C1−C10アミノアルキル、C1−C5アルキルアミノC1−C5アルキル、C2−C8ジアルキルアミノC1−C5アルキル、C3−C7シクロアルキルC1−C5アルキル、C1−C5アルコキシC1−C5アルキル、C3−C5アルケニルオキシC1−C5アルキル、C3−C5アルキニルオキシC1−C5アルキル、C1−C5アルキルチオC1−C5アルキル、C1−C5アルキルスルフィニルC1−C5アルキル、C1−C5アルキルスルホニルC1−C5アルキル、C2−C8アルキリデンアミノオキシC1−C5アルキル、C1−C5アルキルカルボニルC1−C5アルキル、C1−C5アルコキシカルボニルC1−C5アルキル、アミノカルボニルC1−C5アルキル、C1−C5アルキルアミノカルボニルC1−C5アルキル、C2−C8ジアルキルアミノカルボニルC1−C5アルキル、C1−C5アルキルカルボニルアミノC1−C5アルキル、N−C1−C5アルキルカルボニル−N−C2−C5アルキルアミノアルキル、C3−C6トリアルキルシリルC1−C5アルキル、フェニルC1−C5アルキル(ここで、該フェニルはC1−C3アルキル、C1−C3ハロアルキル、C1−C3アルコキシ、C1−C3ハロアルコキシ、C1−C3アルキルチオ、C1−C3アルキルスルフィニル、C1−C3アルキルスルホニル、ハロゲン、シアノ、又はニトロで任意に置換されていてよい)、ヘテロアリールC1−C5アルキル(ここで、該ヘテロアリールは、C1−C3アルキル、C1−C3ハロアルキル、C1−C3アルコキシ、C1−C3ハロアルコキシ、C1−C3アルキルチオ、C1−C3アルキルスルフィニル、C1−C3アルキルスルホニル、ハロゲン、シアノ、又はニトロで任意に置換されていてよい)、C2−C5ハロアルケニル、C3−C8シクロアルキル、フェニルもしくはC1−C3アルキル、C1−C3ハロアルキル、C1−C3アルコキシ、C1−C3ハロアルコキシ、ハロゲン、シアノもしくはニトロで置換されたフェニル、ヘテロアリールもしくはC1−C3アルキル、C1−C3ハロアルキル、C1−C3アルコキシ、C1−C3ハロアルコキシ、ハロゲン、シアノもしくはニトロで置換されたヘテロアリール、ヘテロアリールアミノもしくはC1−C3アルキル、C1−C3ハロアルキル、C1−C3アルコキシ、C1−C3ハロアルコキシ、ハロゲン、シアノもしくはニトロで置換されたヘテロアリールアミノ、ジヘテロアリールアミノもしくはC1−C3アルキル、C1−C3ハロアルキル、C1−C3アルコキシ、C1−C3ハロアルコキシ、ハロゲン、シアノもしくはニトロで置換されたジヘテロアリールアミノ、フェニルアミノもしくはC1−C3アルキル、C1−C3ハロアルキル、C1−C3アルコキシ、C1−C3ハロアルコキシ、ハロゲン、シアノもしくはニトロで置換されたフェニルアミノ、ジフェニルアミノもしくはC1−C3アルキル、C1−C3ハロアルキル、C1−C3アルコキシ、C1−C3ハロアルコキシ、ハロゲン、シアノもしくはニトロで置換されたジフェニルアミノ、又はC3−C7シクロアルキルアミノ、ジ−C3−C7シクロアルキルアミノ又はC3−C7シクロアルコキシであり、あるいはRc及びRdは、一緒に結合して、O又はSから選択される1つのヘテロ原子を任意に含有する3〜7員環を形成し、
eは、C1−C10アルキル、C2−C10アルケニル、C2−C10アルキニル、C1−C10ハロアルキル、C1−C10シアノアルキル、C1−C10ニトロアルキル、C1−C10アミノアルキル、C1−C5アルキルアミノC1−C5アルキル、C2−C8ジアルキルアミノC1−C5アルキル、C3−C7シクロアルキルC1−C5アルキル、C1−C5アルコキシC1−C5アルキル、C1−C5アルケニルオキシC1−C5アルキル、C3−C5アルキニルオキシC1−C5アルキル、C1−C5アルキルチオC1−C5アルキル、C1−C5アルキルスルフィニルC1−C5アルキル、C1−C5アルキルスルホニルC1−C5アルキル、C2−C8アルキリデンアミノオキシC1−C5アルキル、C1−C5アルキルカルボニルC1−C5アルキル、C1−C5アルコキシカルボニルC1−C5アルキル、アミノカルボニルC1−C5アルキル、C1−C5アルキルアミノカルボニルC1−C5アルキル、C2−C8ジアルキルアミノカルボニルC1−C5アルキル、C1−C5アルキルカルボニルアミノC1−C5アルキル、N−C1−C5アルキルカルボニル−N−C1−C5アルキルアミノC1−C5アルキル、C5−C6トリアルキルシリルC1−C5アルキル、フェニルC1−C5アルキル(ここで、該フェニルは、C1−C3アルキル、C1−C3ハロアルキル、C1−C3アルコキシ、C1−C3ハロアルコキシ、C1−C3アルキルチオ、C1−C5アルキルスルフィニル、C1−C3アルキルスルホニル、ハロゲン、シアノ、又はニトロで任意に置換されていてよく)、ヘテロアリールC1−C5アルキル(ここで、該ヘテロアリールは、C1−C3アルキル、C1−C3ハロアルキル、C1−C3アルコキシ、C1−C3ハロアルコキシ、C1−C3アルキルチオ、C1−C3アルキルスルフィニル、C1−C3アルキルスルホニル、ハロゲン、シアノ、又はニトロで任意に置換されていてよく)、C2−C5ハロアルケニル、C3−C8シクロアルキル、フェニルもしくはC1−C3アルキル、C1−C3ハロアルキル、C1−C3アルコキシ、C1−C3ハロアルコキシ、ハロゲン、シアノもしくはニトロで置換されたフェニル、ヘテロアリールもしくはC1−C3アルキル、C1−C3ハロアルキル、C1−C3アルコキシ、C1−C3ハロアルコキシ、ハロゲン、シアノもしくはニトロで置換されたヘテロアリール、ヘテロアリールアミノもしくはC1−C3アルキル、C1−C3ハロアルキル、C1−C3アルコキシ、C1−C3ハロアルコキシ、ハロゲン、シアノもしくはニトロで置換されたヘテロアリールアミノ、ジヘテロアリールアミノもしくはC1−C3アルキル、C1−C3ハロアルキル、C1−C3アルコキシ、C1−C3ハロアルコキシ、ハロゲン、シアノもしくはニトロで置換されたジヘテロアリールアミノ、フェニルアミノもしくはC1−C3アルキル、C1−C3ハロアルキル、C1−C3アルコキシ、C1−C3ハロアルコキシ、ハロゲン、シアノもしくはニトロで置換されたフェニルアミノ、ジフェニルアミノもしくはC1−C3アルキル、C1−C3ハロアルキル、C1−C3アルコキシ、C1−C3ハロアルコキシ、ハロゲン、シアノもしくはニトロで置換されたジフェニルアミノ、又はC3−C7シクロアルキルアミノ、ジC3−C7シクロアルキルアミノ又はC3−C7シクロアルコキシ、C1−C10アルコキシ、C1−C10ハロアルコキシ、C1−C5アルキルアミノ又はC2−C8ジアルキルアミノであり、
f及びRgは、各々互いに独立に、C1−C10アルキル、C2−C10アルケニル、C2−C10アルキニル、C1−C10アルコキシ、C1−C10ハロアルキル、C1−C10シアノアルキル、C1−C10ニトロアルキル、C1−C10アミノアルキル、C1−C5アルキルアミノC1−C5アルキル、C2−C8ジアルキルアミノC1−C5アルキル、C5−C7シクロアルキルC1−C5アルキル、C1−C5アルコキシC1−C5アルキル、C3−C5アルケニルオキシC1−C5アルキル、C5−C5アルキニルオキシC1−C5アルキル、C1−C5アルキルチオC1−C5アルキル、C1−C5アルキルスルフィニルC1−C5アルキル、C1−C5アルキルスルホニルC1−C5アルキル、C2−C8アルキリデンアミノオキシC1−C5アルキル、C1−C5アルキルカルボニルC1−C5アルキル、C1−C5アルコキシカルボニルC1−C5アルキル、アミノカルボニルC1−C5アルキル、C1−C5アルキルアミノカルボニルC1−C5アルキル、C2−C8ジアルキルアミノカルボニルC1−C5アルキル、C1−C5アルキルカルボニルアミノC1−C5アルキル、N−C1−C5アルキルカルボニル−N−C2−C5アルキルアミノアルキル、C3−C6トリアルキルシリルC1−C5アルキル、フェニルC1−C5アルキル(ここで、該フェニルは、C1−C3アルキル、C1−C3ハロアルキル、C1−C3アルコキシ、C1−C3ハロアルコキシ、C1−C3アルキルチオ、C1−C3アルキルスルフィニル、C1−C3アルキルスルホニル、ハロゲン、シアノ、又はニトロで任意に置換されていてよい)、ヘテロアリールC1−C5アルキル(ここで、該ヘテロアリールは、C1−C3アルキル、C1−C3ハロアルキル、C1−C3アルコキシ、C1−C3ハロアルコキシ、C1−C3アルキルチオ、C1−C3アルキルスルフィニル、C1−C3アルキルスルホニル、ハロゲン、シアノ、又はニトロで任意に置換されていてよい)、C2−C5ハロアルケニル、C3−C8シクロアルキル、フェニルもしくはC1−C3アルキル、C1−C3ハロアルキル、C1−C3アルコキシ、C1−C3ハロアルコキシ、ハロゲン、シアノもしくはニトロで置換されたフェニル、ヘテロアリールもしくはC1−C3アルキル、C1−C3ハロアルキル、C1−C3アルコキシ、C1−C3ハロアルコキシ、ハロゲン、シアノもしくはニトロで置換されたヘテロアリール、ヘテロアリールアミノもしくはC1−C3アルキル、C1−C3ハロアルキル、C1−C3アルコキシ、C1−C3ハロアルコキシ、ハロゲン、シアノもしくはニトロで置換されたヘテロアリールアミノ、ジヘテロアリールアミノもしくはC1−C3アルキル、C1−C3ハロアルキル、C1−C3アルコキシ、C1−C3ハロアルコキシ、ハロゲン、シアノもしくはニトロで置換されたジヘテロアリールアミノ、フェニルアミノもしくはC1−C3アルキル、C1−C3ハロアルキル、C1−C3アルコキシ、C1−C3ハロアルコキシ、ハロゲン、シアノもしくはニトロで置換されたフェニルアミノ、ジフェニルアミノもしくはC1−C3アルキル、C1−C3ハロアルキル、C1−C3アルコキシ、C1−C3ハロアルコキシ、ハロゲン、シアノもしくはニトロで置換されたジフェニルアミノ、又はC3−C7シクロアルキルアミノ、ジC3−C7シクロアルキルアミノ又はC3−C7シクロアルコキシ、C1−C10ハロアルコキシ、C1−C5アルキルアミノ又はC2−C8ジアルキルアミノ、ベンジルオキシ又はフェノキシ、ここで、該ベンジル及びフェニル基は、C1−C3アルキル、C1−C3ハロアルキル、C1−C3アルコキシ、C1−C3ハロアルコキシ、ハロゲン、シアノもしくはニトロで置換されていてもよく、そして
hは、C1−C10アルキル、C3−C10アルケニル、C3−C10アルキニル、C1−C10ハロアルキル、C1−C10シアノアルキル、C1−C10ニトロアルキル、C2−C10アミノアルキル、C1−C5アルキルアミノC1−C5アルキル、C2−C8ジアルキルアミノC1−C5アルキル、C3−C7シクロアルキルC1−C5アルキル、C1−C5アルコキシC1−C5アルキル、C3−C5アルケニルオキシC1−C5アルキル、C3−C5アルキニルオキシC1−C5アルキル、C1−C5アルキルチオC1−C5アルキル、C1−C5アルキルスルフィニルC1−C5アルキル、C1−C5アルキルスルホニルC1−C5アルキル、C2−C8アルキリデンアミノオキシC1−C5アルキル、C1−C5アルキルカルボニルC1−C5アルキル、C1−C5アルコキシカルボニルC1−C5アルキル、アミノカルボニルC1−C5アルキル、C1−C5アルキルアミノカルボニルC1−C5アルキル、C2−C8ジアルキルアミノカルボニルC1−C5アルキル、C1−C5アルキルカルボニルアミノC1−C5アルキル、N−C1−C5アルキルカルボニル−N−C1−C5アルキルアミノC1−C5アルキル、C3−C6トリアルキルシリルC1−C5アルキル、フェニルC1−C5アルキル(ここで、該フェニルは、C1−C3アルキル、C1−C3ハロアルキル、C1−C3アルコキシ、C1−C3ハロアルコキシ、C1−C3アルキルチオ、C1−C3アルキルスルフィニル、C1−C3アルキルスルホニル、ハロゲン、シアノもしくはニトロで任意に置換されていてよい)、ヘテロアリールC1−C5アルキル(ここで、該ヘテロアリールは、C1−C3アルキル、C1−C3ハロアルキル、C1−C3アルコキシ、C1−C3ハロアルコキシ、C1−C3アルキルチオ、C1−C3アルキルスルフィニル、C1−C3アルキルスルホニル、ハロゲン、シアノもしくはニトロで任意に置換されていてよい)、フェノキシC1−C5アルキル(ここで、該フェニルは、C1−C3アルキル、C1−C3ハロアルキル、C1−C3アルコキシ、C1−C3ハロアルコキシ、C1−C3アルキルチオ、C1−C3アルキルスルフィニル、C1−C3アルキルスルホニル、ハロゲン、シアノもしくはニトロで任意に置換されていてよい)、ヘテロアリールオキシC1−C5アルキル(ここで、該ヘテロアリールは、C1−C3アルキル、C1−C3ハロアルキル、C1−C3アルコキシ、C1−C3ハロアルコキシ、C1−C3アルキルチオ、C1−C3アルキルスルフィニル、C1−C3アルキルスルホニル、ハロゲン、シアノもしくはニトロで任意に置換されていてよい)、C3−C5ハロアルケニル、C3−C8シクロアルキル、フェニルもしくはC1−C3アルキル、C1−C5ハロアルキル、C1−C3アルコキシ、C1−C3ハロアルコキシ、ハロゲンもしくはニトロで置換されたフェニル、又はヘテロアリールもしくはC1−C3アルキル、C1−C5ハロアルキル、C1−C3アルコキシ、C1−C3ハロアルコキシ、ハロゲンもしくはニトロで置換されたヘテロアリールである。
【0017】
特に、潜在性基Gは、基−C(Xa)−Ra又は−C(Xb)−Xc−Rbであり、そしてXa、Ra、Xb、Xc及びRbの意味は上記で定義したとおりである。
【0018】
Gは、水素、アルカリ金属又はアルカリ土類金属であることが好ましく、水素である場合が特に好ましい。
【0019】
式(I)の化合物の好ましい基において、Xは、O又はSである。
【0020】
式(I)の化合物の好ましい基において、Xは、S(O)又はS(O)2である。
【0021】
本発明はまた、式Iの化合物が、アミン、アルカリ金属アルカリ土類金属塩基又は第4級アンモニウム塩基と形成することができる塩に関する。前者の塩としてのアルカリ金属及びアルカリ土類金属水酸化物のうち、特に言及すべきものは、リチウム、ナトリウム、カリウム、マグネシウム及びカルシウムの水酸化物であるが、特には、ナトリウム及びカリウムの水酸化物である。本発明の式Iの化合物はまた、塩形成の間意に形成することができる水和物を含む。
【0022】
アンモニウム塩の形成に適当なアミンの例は、アンモニア、ならびに第1級、第2級及び第3級C1−C18アルキルアミン、C1−C4ヒドロキシアルキルアミン及びC2−C4−アルコキシアルキルアミン、例えば、メチルアミン、エチルアミン、n−プロピルアミン、イソプロピルアミン、4つのブチルアミン異性体、n−アミルアミン、イソアミルアミン、ヘキシルアミン、ヘプチルアミン、オクチルアミン、ノニルアミン、デシルアミン、ペンタデシルアミン、ヘキサデシルアミン、ヘプタデシルアミン、オクタデシルアミン、メチルエチルアミン、メチルオクタプロピルアミン、メチルヘキシルアミン、メチルノニルアミン、メチルペンタデシルアミン、メチルオクタデシルアミン、エチルブチルアミン、エチルヘプチルアミン、エチルオクチルアミン、ヘキシルヘプチルアミン、ヘキシルオクチルアミン、ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジ−n−プロピルアミン、ジイソプロピルアミン、ジ−n−ブチルアミン、ジ−n−アミルアミン、ジイソアミルアミン、ジヘキシルアミン、ジヘプチルアミン、ジオクチルアミン、エタノールアミン、n−プロパノールアミン、イソプロパノールアミン、N,N−ジエタノールアミン、N−エチルプロパノールアミン、N−ブチルエタノールアミン、アリルアミン、n−ブト−2−エニルアミン、n−ペント−2−エニルアミン、2,3−ジメチルブト−2−エニルアミン、ジブト−2−エニルアミン、n−ヘキシ−2−エニルアミン、プロピレンジアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリ−n−プロピルアミン、トリイソプロピルアミン、トリ−n−ブチルアミン、トリイソブチルアミン、トリ−sec−ブチルアミン、トリ−n−アミルアミン、メトキシエチルアミン及びエトキシエチルアミン;複素環式アミン、例えば、ピリジン、キノリン、イソキノリン、モルホリン、ピペリジン、ピロリジン、インドリン、キヌクリジン及びアゼピン;第1級アミン、例えば、アニリン、メトキシアニリン、エトキシアニリン、o−、m−及びp−トルイジン、フェニレンジアミン、ベンジジン、ナフチルアミン及びo−、m−及びp−クロロアニリン;を含むが、特に、トリエチルアミン、イソプロピルアミン及びジイソプロピルアミンである。
【0023】
塩形成に適当な、好ましい第4級アンモニウム塩基は、例えば、式[N(Rabcd)]OH(式中Ra、Rb、Rc及びRdは、各々独立に、C1−C4アルキルである)に対応する。さらに適当な、他の陰イオンとの第4級アンモニウム塩基は、例えば陰イオン変換反応により得ることができる。
【0024】
置換基G、Rc、R2、R3及びR4の性質に依存して、式Iの化合物は、異なる異性体として存在してもよい。Gが水素である場合、例えば、式Iの化合物は異なる互変異性体として存在することができる。本発明は、全てのこのような異性体及び互変異性体、ならびに全ての割合におけるこれらの混合物を網羅する。また、置換基が二重結合を含む場合、シス−及びトランス−異性体が存在しうる。これらの異性体もまた、本発明の式(I)の化合物の範囲である。
【0025】
式(I)の化合物(置換基は上述の意味を有する)は、既知の方法、例えば式Aの化合物をアルキル化、アシル化、リン酸化又はスルホニル化試薬で処理することにより調製することができる。
【0026】
式(I)の化合物(式中、Gは、C1−C8アルキル、C2−C8ハロアルキル、フェニルC1−C8アルキル(ここで、該フェニルは、C1−C3アルキル、C1−C3ハロアルキル、C1−C3アルコキシ、C1−C3ハロアルコキシ、C1−C3アルキルチオ、C1−C3アルキルスルフィニル、C1−C3アルキルスルホニル、ハロゲン、シアノ又はニトロで任意に置換されていてよい)、ヘテロアリールC1−C8アルキル(ここで、該ヘテロアリールは、C1−C3アルキル、C1−C3ハロアルキル、C1−C3アルコキシ、C1−C3ハロアルコキシ、C1−C3アルキルチオ、C1−C3アルキルスルフィニル、C1−C3アルキルスルホニル、ハロゲン、シアノ又はニトロで任意に置換されていてよい)、C3−C8アルケニル、C3−C8ハロアルケニル、C3−C8アルキニル、C(Xa)−Ra、C(Xb)−Xc−Rb、C(Xd)−N(Rc)−Rd、−SO2−Re、−P(Xe)(Rf)−Rg又はCH2−Xf−Rh(ここでXa、Xb、Xc、Xd、Xe、Xf、Ra、Rb、Rc、Rd、Re、Rf、Rg及びRhは、上記で定義したとおりである)である)は、式(A)の化合物(式中、GはHである)を試薬G−Z(ここでG−Zはアルキル化剤、例えばハロゲン化アルキル(ハロゲン化アルキルの定義は、単純なハロゲン化C1−C8アルキル、例えばヨウ化メチル及びヨウ化エチル、置換されたハロゲン化アルキル、例えばフェニルC1−C8アルキルハロゲン化物、クロロメチルアルキルエーテル、Cl−CH2−Xf−Rh(式中Xfは、酸素である)、及びクロロメチルアルキルスルフィドCl−CH2−Xf−Rh(式中Xfは、硫黄である)、C1−C8アルキルスルホネート、又はジ−C1−C8アルキルスルホネートにより、あるいはC3−C8アルケニルハロゲン化物、又はC3−C8アルキニルハロゲン化物、又はアシル化剤、例えばカルボン酸、HO−C(Xa)Ra(式中Xaは、酸素である)、酸塩化物、Cl−C(Xa)Ra(式中Xaは、酸素である)、又は酸無水物、[RaC(Xa)]2O(式中Xaは、酸素である)、又はイソシアネート、RcN=C=O、又はカルバモイル塩化物、Cl−C(Xd)−N(Rc)−Rd(式中Xdは、酸素であり、ただしRc又はRdのいずれかは水素ではない)、又はチオカルバモイル塩化物、Cl−C(Xd)−N(Rc)−Rd(式中Xdは、硫黄であり、ただしRc又はRdのいずれかは水素ではない)、又はクロロホルメート、Cl−C(Xb)−Xc−Rb(式中Xb及びXcは、酸素である)、又はクロロチオホルメート、Cl−C(Xb)−Xc−Rb(式中Xbは、酸素であり、そしてXcは、硫黄である)、又はクロロジチオホルメート、Cl−C(Xb)−Xc−Rb(式中Xb及びXcは、硫黄である)、又はイソチオシアネート、RcN=C=S、又は二硫化炭素とアルキル化剤の連続処理により、あるいはリン酸化剤、例えば塩化ホスホリル、Cl−P(Xe)(Rf)−Rgにより、又はスルホニル化剤、例えば塩化スルホニル、Cl−SO2−Reにより、好ましくは少なくとも1当量の塩基の存在下において処理することにより調製することができる。
【化2】

【0027】
環式1,3ジオンのO−アルキル化は知られており、適当な方法は、例えばT. Wheeler, US4436666により記載されている。他の手順は、M. Pizzorno and S. Albonico, Chem. Ind. (London), (1972), 425-426; H. Born et al., J. Chem. Soc, (1953), 1779-1782; M. G. Constantino et al., Synth. Commun., (1992), 22 (19), 2859-2864; Y. Tian et al., Synth. Commun., (1997), 27 (9), 1577-1582; S. Chandra Roy et al., Chem. Letters, (2006), 35 (1), 16-17; P. K. Zubaidha et al., Tetrahedron Lett., (2004), 45, 7187-7188により報告されている。環式1,3ジオンのO−アシル化は、例えばR. Haines, US4175135及びT. Wheeler, US4422870, US4659372 及びUS4436666に記載されるものと類似する手段により達成することができる。式(A)の典型的なジオンは、好ましくは少なくとも1当量の適当な塩基の存在下において、及び任意には適当な溶媒の存在下でアシル化剤で処理することができる。これの塩基は、無機塩基、例えば炭酸もしくは水酸化アルカリ金属、水素化金属、あるいは有機塩基、例えば第3級アミン又は金属アルコキシドであってよい。適当な無機塩基の例は、炭酸ナトリム、水酸化ナトリウムもしくはカリウム、水素化ナトリウムを含み、そして適当な有機塩基は、トリアルキルアミン、例えばトリメチルアミン及びトリエチルアミン、ピリジン又は他のアミン塩基、例えば1,4−ジアゾビシクロ[2,2,2]−オクタン及び1、8−ジアザビシクロ[5.4.0]−ウンデク−7−エンを含む。好ましい塩基は、トリエチルアミン及びピリジンを含む。この反応に適当な溶媒は、該試薬に混合可能であるように選択され、そしてエーテル、例えばテトラヒドロフラン及び1,2−ジメトキシエタン及びハロゲン化溶媒、例えばジクロロメタン及びクロロホルムを含む。一定の塩基、例えばピリジン及びトリエチルアミンは、塩基と溶媒の両方として成功的に利用することができる。該アシル化剤がカルボン酸である場合、アシル化は、好ましくは既知のカップリング剤、例えば2−クロロ−1−メチルピリジウムヨウ化物、N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド及びN,N’−カルボジイミダゾールの存在下において、そして任意には、適当な溶媒、例えばテトラヒドロフラン、ジクロロメタン又はアセトニトリル中の塩基、例えばトリエチルアミン又はピリジンの存在下において達成することができる。適当な手順は、例えばW. Zhang and G. Pugh, Tetrahedron Lett., (1999), 40 (43), 7595-7598; T. lsobe and T. Ishikawa, J. Org. Chem., (1999), 64 (19), 6984-6988 and K. Nicolaou, T. Montagnon, G. Vassilikogiannakis, C. Mathison, J. Am. Chem. So[alpha], (2005), 127(24), 8872-8888に記載される。
【0028】
環式1,3−ジオンのリン酸化は、L. Hodakowski, US4409153に記載されるものと類似の手順により、ハロゲン化ホスホリル又はハロゲン化チオホスホリル及び塩基を使用して達成することができる。
【0029】
式(A)の化合物のスルホニル化は、ハロゲン化アルキルもしくはアリールスルホニルを使用して、好ましくは少なくとも1当量の塩基の存在下において、例えばC. Kowalski and K. Fields, J. Org. Chem., (1981), 46, 197-201の手順により達成することができる。
【0030】
式(A)の化合物(式中、XはS(O)であるか、又はXがS(O)2である)は、既知の手順に従い、例えば既知の条件下で過酸化水素、又は過酸、例えば過酢酸又はメタ−クロロ過安息香酸で処理することによる、酸化により、式(A)の化合物(式中、XはSである)から調製することができる。
【0031】
式(A)の化合物は、酸又は塩基の存在下において、そして任意には適当な溶媒の存在下において、T. Wheeler, US4209532に記載されるものと類似の方法により、式(B)の化合物(式中、Rは水素又はアルキル基である)の環化により調製することができる。式(B)の化合物は、式(I)の化合物の合成における中間体として特に設計されている。式(B)の化合物(式中、Rは水素である)は、酸性条件下、好ましくは強酸、例えば硫酸、ポリリン酸又はイートン試薬の存在下において、任意には適当な溶媒、例えば酢酸、トルエン又はジクロロメタンの存在下において環化することができる。
【化3】

【0032】
式(B)の化合物(式中、Rはアルキル(好ましくはメチル又はエチル)である)は、酸性又は塩基性条件下において、好ましくは少なくとも1当量の強塩基、例えばカリウムtert−ブトキシド、リチウムジイソプロピルアミド、又は水素化ナトリウムの存在下において、そして溶媒、例えばテトラヒドロフラン、ジメチルスルホキシド又はN,N−ジメチルホルムアミド中で環化することができる。
【0033】
式(B)の化合物(式中、RはHである)は、Wheeler, US4209532に記載されるものと類似の方法によって、標準条件下において、式(C)の化合物(式中、R’はアルキル(好ましくはメチル又はエチル)である)をケン化し、その後該反応混合物の酸性化によって脱カルボキシル化することにより調製することができる。
【化4】

【0034】
式(B)の化合物(式中、RはHである)は、既知の条件下において、例えば酸触媒の存在中アルキルアルコール、ROHで加熱することにより、式(B)の化合物(式中、Rはアルキルである)にエステル化することができる。
【0035】
式(C)の化合物(式中、Rはアルキルである)は、塩基性条件下において、式(D)の化合物を式(E)の適当なカルボン酸クロライドで処理することにより調製することができる。適当な塩基は、カリウムtert−ブトキシド、ナトリウムビス(トリメチルシリル)アミド及びリチウムジイソプロピルアミドを含み、そして該反応は、好ましくは、適当な溶媒(例えばテトラヒドロフラン又はトルエン)中、−80℃〜30℃の温度において行われる。あるいは、式(C)の化合物(式中、RはHである)は、式(D)の化合物を適当な塩基(例えば、カリウムtert−ブトキシド、ナトリウムビス(トリメチルシリル)アミド及びリチウムジイソプロピルアミド)で、適当な溶媒(例えばテトラヒドロフラン又はトルエン)中、適当な温度(−80℃〜30℃)において処理し、そして生じたアニオンを適当な式(F)の無水物と反応させることにより調製することができる:
【化5】

【0036】
式(D)の化合物は既知の化合物であるか、あるいは既知の方法により既知の化合物から調製することができる。
【0037】
式(E)の化合物は、既知の条件下において、アルキルアルコール、R−OHで処理し、その後生じた酸を塩素化剤、例えば塩化オキサリル又は塩化チオニルで処理することにより式(F)の化合物から調製することができる(例えばC. Rouvier. Tetrahedron Lett., (1984), 25 (39), 4371 ; D. Walba and M. Wand, Tetrahedron Lett., (1982), 23, 4995; J. Cason, Org. Synth. Coll. Vol. Ill, (1955), 169を参照のこと)。
【化6】

【0038】
式(F)の化合物は、式(G)の化合物を脱水剤、例えば酸無水物で処理することにより調製することができる(例えばJ. Cason, Org. Synth. Coll. Vol. IV, (1963), 630に記載される)。好ましい酸無水物は無水酢酸である。
【化7】

【0039】
式(G)の化合物は、式(H)のエステル(式中R’’及びR’’’は適当なアルキル基である)をケン化し、その後生じた酸を脱カルボキシル化することにより調製することができる。適当なアルキル基は、C1−C6アルキル、特にはメチル又はエチルである。ケン化を達成するための適当な方法は既知であり、例えば式(H)の化合物を適当な塩基の水溶液、例えば水酸化ナトリウム又は水酸化カリウムで処理し、そして脱カルボキシル化を促進するために、該反応混合物を酸、例えば塩酸で酸性化することを含む。
【化8】

【0040】
式(H)の化合物は、塩基性条件下において、式(J)の化合物をマロン酸ジアルキル、例えばマロン酸ジメチル又はマロン酸ジエチルと反応させることにより調製することができる。好ましい塩基は、ナトリムアルコキシド塩基、例えばナトリウムメトキシド及びナトリウムエトキシドを含み、そして該反応は、好ましくは溶媒、例えばメタノール、エタノール又はトルエン中で行われる。
【化9】

【0041】
式(J)の化合物は既知の化合物であり、あるいは既知の方法により既知の化合物から調製することができる。
【0042】
式(B)の化合物(式中、R及びR5は共にHである)は、式(K)の化合物の加水分解及び脱カルボキシル化を介しても調製することができる。これは順番に、適当な溶媒、例えばメタノール、エタノール又はトルエン中、適当な塩基、例えばナトリウムメトキシド又はナトリウムエトキシドの存在下において、マロン酸ジアルキル(好ましくはマロン酸ジメチル又はマロン酸ジエチル)を式(L)の化合物に添加することにより調製することができる。式(L)の化合物は、既知の手順に従い、式(M)のアルデヒドと式(N)のβ−ケトエステル(式中R’’’’はアルキルである)のKnoevenagel縮合により調製することができる(例えばJ. March, Advanced Organic Chemistry, 3rd Edition, pp 835-841 , John Wiley and Sons Inc. 1985を参照のこと)。式(N)の化合物は、式(D)の化合物(式中、RはHである)から、対応する酸塩化物への変換及びその後、文献に記載される手順に従う式(N)のβ−ケトエステルを与える反応を介して調製することができる(例えばJ. Wemple et al., Synthesis, (1993), 290-292; J. Bowman, J. Chem. Soc, (1950), 322を参照のこと)。
【化10】

【0043】
式(M)の化合物は既知の化合物であるか、あるいは既知の方法により既知の化合物から調製することができる。
【0044】
式(A)の更なる化合物は、既知の条件下において、式(O)の2−ジアゾシクロヘキサン−1,3−ジオンを式(P)の化合物と反応させることにより調製することができる。適当な手順は、ジアゾケトンの光増感分解を含み(例えばT. Wheeler, J. Org. Chem., (1979), 44, 4906を参照のこと)、あるいは既知の条件下における適当な溶媒中の適当な金属触媒、例えば酢酸ロジウム、塩化銅又は銅トリフレートを使用することを含む(例えばM. Oda et al., Chem. Lett. , (1987), 1263を参照のこと)。式(P)の化合物が室温において液体である場合、これらの反応はいずれかの溶媒の不存在下において達成することができる。
【0045】
式(P)の化合物は既知の化合物であるか、あるいは既知の方法により既知の化合物から調製することができる。
【化11】

【0046】
式(O)の化合物は、例えばT. Ye and M. McKervey (Chem. Rev., (1994), 94, 1091-1160), H. Stetter and K. Kiehs (Chem. Ber, (1965), 98, 1181)及びD. Taber ef a/. (J. Org. Chem., (1986), 51 , 4077)に記載されるとおり、式(Q)の化合物をジアゾ転移剤、例えばトシルアジド又はメシルアジド及び塩基で処理することにより調製することができる。
【化12】

【0047】
式(Q)の化合物は、既知の条件下において、式(R)の化合物の加水分解及び脱カルボキシル化を介して調製することができる。好ましくはR’’はメチル又はエチルである。
【化13】

【0048】
式(R)の化合物は、塩基性条件下において、式(S)の化合物をマロン酸ジアルキルと反応させることにより調製することができる。好ましいマロン酸ジアルキルはマロン酸ジメチル又はマロン酸ジエチルであり、該塩基は金属アルコキシド、例えばナトリウムメトキシド又はナトリウムエトキシドであり、そして該反応は、適当な溶媒、例えばメタノール、エタノール又はトルエン中で行われる。
【化14】

【0049】
式(S)の化合物は既知の化合物であるか、あるいは既知の方法により既知の化合物から調製することができる。
【0050】
式(A)の更なる化合物は、適当な溶媒中、適当なパラジウム触媒、塩基の存在下において、式(Z)のヨードニウムイリド(式中、Arは任意に置換されたフェニル基である)、及び式(AA)アリールボロン酸を反応させることにより調製することができる。
【化15】

【0051】
適当なパラジウム触媒は、一般にパラジウム(II)又はパラジウム(0)錯体、例えばパラジウム(II)ジハライド、パラジウム(II)アセテート、パラジウム(II)スルフェート、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロライド、ビス(トリシクロフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロライド、ビス(トリシクロヘキシルホスフィン)パラジウム(II)ジクロライド、ビス(ジベンジリデナセトン)パラジウム(0)又はテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)である。該パラジウム触媒はまた、所望のリガンド、例えばトリフェニルホスフィン(PPh3)、トリシクロペンチルホスフィン、トリシクロヘキシルホスフィン、2−ジシクロヘキシル−ホスフィノ−2’,6’−ジメトキシビフェニル又は2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,4’,6’−トリイソプロピルビフェニル及び選択した溶媒、式(Z)の化合物、式(AA)のアリールボロン酸、及び塩基と一緒に、例えばパラジウム(II)を混合して、錯体、例えばパラジウム(II)ジクロライド(PdCl2)又はパラジウム(II)アセテート(Pd(OAc)2)とすることにより、所望のリガンドと錯化させて、パラジウム(II)又はパラジウム(0)化合物から「in situ」で調製することができる。また、好適には、二座リガンド、例えば1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン又は1,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)エタンである。反応媒体を加熱することにより、C−Cカップリング反応に所望されるパラジウム(II)錯体又はパラジウム(0)錯体は、「in situ」で形成され、その後C−Cカップリング反応が開始する。
【0052】
パラジウム触媒は、式(Z)の化合物に基づき、0.01〜50モル%の量、好ましくは0.1〜15モル%の量において使用される。また、該反応は、他の添加剤、例えばテトラアルキルアンモニウム塩、例えばテトラブチルアンモニウムブロミドの存在下において行うことができる。好ましくは、該パラジウム触媒は、パラジウムアセテートであり、該塩基は水酸化リチウムであり、そして該溶媒は、水性1,2−ジメトキシエタンである。
【0053】
式(Z)の化合物は、K. Schank and C. Lick, Synthesis, (1983), 392, R. Moriarty et al, J. Am. Chem. Soc, (1985), 107, 1375, 又はZ. Yang et al., Org. Lett., (2002), 4 (19), 3333の手順に従い、式(Q)の化合物から、溶媒、例えば水又は水性アルコール、例えば水性エタノール中、超原子価ヨード試薬、例えば(ジアセトキシ)ヨードベンゼン又はヨードシルベンゼン、及び塩基例えば、水性炭酸ナトリウム、水酸化リチウム又は水酸化ナトリウムでの処理により、調製することができる。
【0054】
式(AA)のアリールボロン酸は、式(BB)のハロゲン化アリール(式中、Halは臭素又はヨウ素である)から、既知の方法(例えばW. Thompson and J. Gaudino, J. Org. Chem, (1984), 49, 5237 及び R. Hawkins et al., J. Am. Chem. Soc, (1960), 82, 3053を参照のこと)により調製することができる。例えば、式(BB)のハロゲン化アリールは、適当な溶媒、好ましくはジエチルエーテル又はテトラヒドロフラン中、−80℃〜30℃の温度において、ハロゲン化アルキルリチウム又はアルキルマグネシウムで処理し、その後得られたアリールマグネシウム又はアリールリチウム試薬は、トリアルキルボレート(好ましくはトリメチルボレート)で処理し、酸性条件下において、式(AA)の所望のボロン酸に加水分解することができるアリールジアルキルボロネートを与えることができる。
【化16】

【0055】
あるいは、式(BB)の化合物は、既知の条件下において、ビス(ピナコレート)ジボロンと反応させることができ(例えばN. Miyaura et al., J. Org. Chem., (1995), 60, 7508を参照のこと)、そして生じたボロン酸アリールは酸性条件下で加水分解し、式(AA)のボロン酸を与える。式(BB)のハロゲン化アリールは、式(CC)のアニリンから、既知の方法、例えばサンドマイヤー反応により、対応するジアゾニウム塩を介して調製することができる。
【0056】
式(CC)のアニリンは既知の化合物であるか、あるいは既知の方法により既知の化合物から調製することができる。
【化17】

【0057】
式(A)の更なる化合物(式中、R2は、任意に置換されたアリール又はヘテロアリールである)は、式(DD)の化合物(式中、X’は、既知の条件下において適当なパラジウム触媒及び塩基の存在中、アリール−又はヘテロアリールボロン酸とのクロスカップリングに適当な原子又は基である)から調製することができる(例えばF. Bellina, A. Carpita and R. Rossi, Synthesis, (2004), 15, 2419 及び A. Suzuki, Journal of Organometallic Chemistry, (2002), 653, 83を参照のこと)。適当な原子及び基X’は、トリフレート及びハロゲン、特に塩素、臭素及びヨウ素を含む。
【化18】

【0058】
同様に、式(A)の化合物(式中、R3は任意に置換されたアリール又はへテロアリールである)は、式(EE)の化合物(式中、X’は上記のとおりであり、そして同様のパラジウム触媒条件下において適当なアリール−又はヘテロアリールボロン酸である)から調製することができる。
【化19】

【0059】
式(DD)及び式(EE)の化合物は、それぞれ式(FF)及び式(GG)の化合物から、上述した1又は複数の手順により調製することができる。
【化20】

【0060】
式(FF)及び式(GG)の化合物は、既知の方法により既知の化合物から調製することができる。
【0061】
式(DD)の化合物はまた、式(O)の化合物の式(A)の化合物の変換のために上述した同様の条件下において、式(O)の化合物を式(HH)の化合物と反応させることにより調製することができる。
【化21】

【0062】
同様に、式(EE)の化合物は、式(O)の化合物及び式(JJ)の化合物から、同様の条件下で調製することができる。
【0063】
式(I)の更なる化合物(式中、GはC1-4アルキルである)は、適当なパラジウム触媒お延期の存在下において、そして好ましくは、適当なリガンドの存在中、適当な溶媒中において、式(KK)の化合物(式中、GはC1-4アルキルである)を式(AA)のアリールボロン酸と反応させることにより調製することができる。好ましくは、該パラジウム触媒は、パラジウムアセテートであり、該塩基はリン酸カリウムであり、該リガンドは2−ジシクロヘキシルホスホリノ−2’,6’−ジメトキシビフェニルであり、そして該溶媒はトルエンである。
【化22】

【0064】
式(KK)の化合物は、適当な条件下、例えばR. Shepherd and A. White, J. Chem. Soc. Perkin Trans. 1 (1987), 2153 及び Y.-L. Lin et al., Bioorg. Med. Chem. 10 (2002), 685の手順により、式(Q)の化合物をハロゲン化し、その後生じた式(LL)のハロゲン化物をC1-4アルキルハロゲン化物又はトリ−C1-4アルキルオルトホルメートでアルキル化することにより調製することができる。あるいは、式(KK)の化合物は、既知の条件下において、式(Q)の化合物をC1-4アルキルハロゲン化物又はトリ−C1-4アルキルオルトホルメートでアルキル化し、そして生じた式(MM)のエノンをハロゲン化することにより調製することができる。
【化23】

【0065】
式(I)の化合物(式中、GはHである)は、式(I)の化合物(式中、GはC1-4アルキルである)の化合物から、好ましくは酸触媒、例えば塩酸の存在中、そして任意には適当な溶媒、例えばテトラヒドロフランの存在中における加水分解により調製することができる。式(A)の更なる化合物は、例えばJ. Pinhey, Pure and Appl. Chem., (1996), Vol. 68 (4), 819 及びM. Moloney et al., Tetrahedron Lett., (2002), 43, 3407-3409に記載される条件下において、式(Q)の化合物を式(NN)の有機鉛化剤と反応させることにより調製することができる。
【化24】

【0066】
式(NN)の有機鉛化剤は、式(Z)のボロン酸、式(OO)のスタンナン(式中、RはC1−C4アルキルである)から、あるいは既知の手順に従うリード・テトラアセテートでの式(PP)の化合物の直接的なプラムベーション(plumbation)により調製することができる。
【化25】

【0067】
式(A)の更なる化合物は、例えばA. Yu. Fedorov et al., Russ. Chem. Bull. Int. Ed., (2005), 54 (11), 2602, 及びP. Koech and M. Krische, J. Am. Chem. Soc, (2004), 126 (17), 5350、ならびにその参考文献に記載される条件下において、式(Q)の化合物を適当なトリアリールビスマス化合物と反応させることにより調製することができる。
【0068】
本発明の式(I)の化合物は、合成により得られる、未修飾形態において除草剤として使用することができるが、これらは、一般的に、製剤アジュバント、例えば担体、溶媒及び界面活性物質を使用して多様な方法において除草組成物に処方される。該製剤は、多様な物理的形状、例えば散布剤、ゲル、水和剤、水分散性顆粒、水分散性錠剤、発泡性圧縮錠、乳剤、マイクロ乳剤、水中油型乳剤、油流動剤、水分散液、油性分散剤分散剤、サスポエマルション、カプセル懸濁液、乳化顆粒、溶液、水溶性濃縮物(担体として水又は水混和性有機溶媒を伴う)、含浸ポリマーフィルムの形態、あるいは例えばthe Manual on Development and Use of FAO Specifications for Plant Protection Products, 5th Edition, 1999から既知の他の形態であってよい。このような製剤は、直接又は使用前に希釈して使用することができる。希釈製剤は、例えば水、液体肥料、微量栄養素、生物有機体、油又は溶媒と共に調製することができる。
【0069】
製剤は、例えば、微粉化固形物、顆粒、溶液、分散剤、エマルションの形態における組成物を得るために、活性成分を製剤アジュバントと混合することにより調製することができる。該活性成分はまた、ほかのアジュバント、例えば微粉化固形物、ミネラル油、植物油、変性植物油、有機溶媒、水、界面活性物質及びこれらの組み合わせと共に処方することができる。該活性成分はまた、ポリマーから成る超細マイクロカプセルに含有されていてもよい。マイクロカプセルは、多孔質担体中に活性成分を含有する。これは、該活性成分を制御された量においてこれらの周囲に放出させることができる(例えば持続放出)。マイクロカプセルは、通常0.1〜500ミクロンの直径を有する。これらは、カプセル重量の約25〜95重量%の量において活性成分を含有する。該活性成分は、モノリシック固形物の形態において、固体又は液体分散剤中の微粒子の形態において、あるいは適当な溶液の形態において存在することができる。封入メンブランは、例えば天然及び合成ゴム、セルロース、スチレン−ブタジエンコポリマー、ポリアクリロニトリル、ポリアクリレート、ポリエステル、ポリアミド、ポリウレア、ポリウレタン又は化学修飾ポリマー及びスターチキサンタン、又は当業者に知られる他のポリマーを含む。あるいは、活性成分が基体の固形マトリックス中の微粉化粒子の形態中に存在する微細マイクロカプセルを形成することも可能であるが、この場合マイクロカプセルは封入されていない。
【0070】
本発明の組成物の調製に適当な製剤アジュバントは既知である。使用できる液体担体は、水、トルエン、キシレン、石油エーテル、植物油、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサン、酸無水物、アセトニトリル、アセトフェノン、酢酸アミル、2−ブタノン、炭酸ブチレン、クロロベンゼン、シクロヘキサン、シクロヘキサノール、酢酸のアルキルエステル、ジアセトンアルコール、1,2−ジクロロプロパン、ジエタノールアミン、p−ジエチルベンゼン、ジエチルグリコール、アビエチン酸ジエチレングリコール、ジエチレングリコールブチルエーテル、ジエチレングリコールエチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエーテル、N、N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、1,4−ジオキサン、ジプロピレングリコール、ジプロピレングリコールメチルエーテル、ジプロピレングリコールジベンゾエート、ジプロキシトール、アルキルプロリドン、酢酸エチル、2−エチルヘキサノール、炭酸エチレン、1,1,1−トリクロロエタン、2−ヘプタノン、α−ピネン、d−リモネン、乳酸エチル、エチレングリコール、エチレングリコールブチルエーテル、エチレングリコールメチルエーテル、γ−ブチロラクトン、グリセロール、グリセロールアセテート、グリセロールジアセテート、グリセロールトリアセテート、ヘキサデカン、ヘキシレングリコール、イソアミルアセテート、イソボルニルアセテート、イソオクタン、イソホロン、イソプロピルベンゼン、イソプロピルミリステート、乳酸、ラウリルアミン、メシチルオキシド、メトキシプロパノール、メチルイソアミルケトン、メチルイソブチルケトン、メチルラウレート、メチルオクタノエート、メチルオレエート、塩化メチレン、m−キシレン、n−ヘキサン、n−オクチルアミン、オクタデカン酸、オクチルアミンアセテート、オレイン酸、オレイルアミン、o−キシレン、フェノール、ポリエチレングリコール(PEG400)、プロピオン酸、プロピルラクテート、炭酸プロピレン、プロピレングリコール、プロピレングリコールメチルエーテル、p−キシレン、トルエン、トリエチルホスフェート、トリエチレングリコール、キシレンスルホン酸、パラフィン、ミネラル油、トリクロロエチレン、ペルクロロエチレン、エチルアセテート、アミルアセテート、ブチルアセテート、プロピレングリコールメチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエーテル、メタノール、エタノール、イソプロパノール、及び高分子量アルコール、例えばアミルアルコール、テトラヒドロフルフリルアルコール、ヘキサノール、オクタノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセロール、N−メチル−2−ピロリドン等である。水は、一般に、濃縮物の希釈のために選択される担体である。適当な固形担体は、例えばタルク、二酸化チタン、パイロフィライト粘土、シリカ、アタパルジャイト粘度、珪藻土、石灰岩、炭酸カルシウム、ベントナイト、カルシウム・モントモリロナイト、綿実殻、大豆粉、軽石、木粉、クルミ殻、リグニン及び例えばCFR 180.1001. (c) & (d)に記載される同様の材料を含む。
【0071】
固体及び液体製剤の両方において、特に使用の前に担体により希釈できる製剤において、多数の界面活性物質を有利に使用することができる。界面活性物質は、陰イオン性、陽イオン性、非イオン性又はポリマー性であってよく、これらは乳化剤、湿潤剤又は懸濁剤として、あるいは他の目的のために使用することができる。典型的な界面活性物質は、例えばアルキルスルフェートの塩、例えばジエタノールアンモニウムラウリルスルフェート、;アルキルアリールスルホネートの塩、例えばカルシウムドデシルベンゼンスルホネート;アルキルフェノールアルキレンオキシド付加生成物、例えばノニルフェノールエトキシレート;アルコール−アルキレンオキシド付加生成物、例えばトリデシルアルコールエトキシレート;例えばステアリン酸ナトリウム;アルキルナフタレンスルホネートの塩、例えばナトリウムジブチルナフタレンスルホネート;スルホコハク酸塩のジアルキルエステル、例えばナトリウムジ(2−エチルヘキシル)スルホスクシネート;ソルビトールエステル、例えばスルビトールオレエート;第4級アミン、例えばラウリルトリメチルアンモニウムクロライド、脂肪酸のポリエチレングリコールエステル、例えばポリエチレングリコールステアレート;エチレンオキシドとプロピレンオキシドのブロックコポリマー;及びモノ−及びジ−アルキルホスフェートエステルの塩;ならびに、例えば"McCutcheon's Detergents and Emulsifiers Annual", MC Publishing Corp., Ridgewood, New Jersey, 1981に記載される更なる物質を含む。
【0072】
殺虫製剤に通常使用できる更なるアジュバントは、結晶化阻害剤、粘度修飾物質、懸濁剤、色素、抗酸化剤、発泡剤、光吸収剤、混合剤、消泡剤、錯化剤、中和剤もしくはpH−修飾物質及び緩衝液、腐食阻害剤、芳香剤、湿潤剤、吸収促進剤、微量栄養素、可塑剤、流動促進剤、潤滑剤、分散剤、増粘剤、不凍剤、殺微生物剤、及び液体及び固体の肥料を含む。
【0073】
上記製剤はまた、更なる活性物質、例えば更なる除草剤、除草剤薬害軽減剤、植物成長制御剤、殺真菌剤又は殺虫剤を含んでよい。
【0074】
本発明の組成物は、更に、添加剤、例えば植物若しくは動物起源の油、ミネラル油、これらの油のアルキルエステル、又はこれらの油と油誘導体の混合物を含んでよい。本発明の組成物に使用される油添加剤の量は、噴霧混合物に基づき、一般に0.01〜10%である。例えば、該添加剤は、噴霧混合物が調製された後に、所望の濃度においてスプレータンクに添加することができる。好ましい油添加剤は、ミネラル油、植物起源の油、例えばナタネ油、オリーブ油又はヒマワリ油、乳化植物油、例えばAMIGO(登録商標)(Rhone-Poulenc Canada Inc.)、植物起源の油のアルキルエステル、例えばメチル誘導体、又は動物起源の油、例えば魚油又は牛脂を含む。好ましい添加剤は、例えば活性成分として、本質的に80重量%の魚油のアルキルエステル及び15重量%のメチル化ナタネ油、及び5重量%の慣習的な乳化剤及びpH修飾剤を含有する。特に好ましい油添加剤は、重要なものとして、C8−C22脂肪酸のアルキルエステル、特にC12−C18脂肪酸のメチル誘導体、例えばラウリン酸、パルミチン酸及びオレイン酸のメチルエステルを含む。これらのエステルは、メチルラウレート(CAS-112-39-0)及びメチルオレエート(CAS-112-62-9)として知られている。好ましい脂肪酸メチルエステル誘導体は、Emery(登録商標)2230及び2231(Cognis GmbH)である。これら及び他の誘導体はまたthe Compendium of Herbicide Adjuvants, 5th Edition, Southern Illinois University, 2000により知られている。
【0075】
上記油添加剤の適用及び作用は、これらと界面活性物質、例えば非イオン性、陰イオン性又は陽イオン性界面活性剤との組み合わせにより更に改善することができる。適当な陰イオン性、非イオン性及び陽イオン性界面活性剤の例は、WO97/34485の7及び8頁に挙げられている。好ましい界面活性物質は、ドデシルベンジルスルホネート型の陰イオン性界面活性剤、特にそのカルシウム塩であり、そして脂肪アルコールエトキシレート型の非イオン性界面活性剤である。特に好ましいものは5〜40のエトキシル化を有するエトキシル化C12−C22脂肪アルコールである。商業的に入手可能な界面活性剤の例はゲナポール(Genapol)型(Clariant AG)である。また、好ましいものはシリコーン界面活性剤、特にポリアルキル−オキシド−修飾ヘプタメチルトリシロキサン(これは例えばSilwet L-77(登録商標)として商業的に入手可能である)及びペルフルオロ化界面活性剤である。全添加剤に対する界面活性物質の濃度は一般に1〜30重量%である。油又はミネラル油又はそれらの混合物と界面活性剤とから成る油添加剤の例は、Edenor ME SU(登録商標)、Turbocharge(登録商標)(Syngenta AG, CH)及びActipron(登録商標)(BP Oil UK Limited, GB)である。
【0076】
また、上記界面活性物質は製剤単独で、すなわち油添加剤を伴わずに使用することもできる。
【0077】
更に、有機溶媒の上記油添加剤/界面活性剤混合物への添加は、更なる作用の増強に寄与しうる。適当な溶媒は、例えばSolvesso(登録商標)(ESSO)及びAromatic Solvent(登録商標)(Exxon Corporation)である。このような溶媒の濃度は、全重量の10〜80%であってよい。このような油添加物(これは溶媒との混合剤中に存在してよい)は例えばUS-A-4 834 908に記載されている。本明細書に開示される商業的に入手可能な油添加剤は、MERGE(登録商標)(BASF Corporation)の名称で知られている。本発明に好ましい更なる油添加剤は、SCORE(登録商標)(Syngenta Crop Protection Canada)である。
【0078】
上記の油添加物に加えて、本発明の組成物の活性を増強するために、アルキルピロリドン(例えばAgrimax(登録商標))を製剤用の噴霧混合物に加えることが可能である。合成ラテックスの製剤、例えばポリアクリルアミド、ポリビニル化合物又はポリ−1−p−メンテン(例えばBond(登録商標)、Courier(登録商標)又はEmerald(登録商標))もまた使用することができる。プロピオン酸を含有する溶液、例えばEurogkem Pen-e-trate(登録商標)もまた活性増強剤として噴霧混合物に混ぜることができる。
【0079】
除草製剤は、一般に0.1〜99重量%、特には0.1〜95重量%の式Iの化合物、及び1〜99.9重量%の製剤アジュバントを含有し、これは好ましくは、0〜25重量%の界面活性物質を含む。商業的な製品は、好ましくは濃縮物として処方されるが、末端消費者は通常希釈製剤を利用するものと考えられる。
【0080】
式Iの化合物の適用の割合は、広範な制限において変更することができ、そして土壌の性質、適用方法(発芽前後;種子粉衣;種子溝に対する適用;非耕作適用等)、作物、制御すべき雑草又は草、一般的な気候条件、及び適用方法、適用時間及び標的作物により支配される他の要因に依存する。本発明の式Iの化合物は、一般に1〜4000g/ha、特には5〜1000g/haの割合で適用される。好ましい製剤は特に以下の組成を有する(%=重量パーセント)。
【0081】
乳剤:
活性成分: 1〜95%、好ましくは60〜90%
界面活性剤: 1〜30%、好ましくは5〜20%
液体担体: 1〜80%、好ましくは1〜35%
【0082】
粉剤:
活性成分: 0.1〜10%、好ましくは0.1〜5%
固形担体: 99.9〜90%、好ましくは99.9〜99%
【0083】
懸濁濃縮剤:
活性成分: 5〜75%、好ましくは10〜50%
水: 94〜24%、好ましくは88〜30%
界面活性剤: 1〜40%、好ましくは2〜30%
【0084】
水和剤:
活性成分: 0.5〜90%、好ましくは1〜80%
界面活性剤: 0.5〜20%、好ましくは1〜15%
固形担体: 5〜95%、好ましくは15〜90%
【0085】
顆粒:
活性成分: 0.1〜30%、好ましくは0.1〜15%
固形担体: 99.5〜70%、好ましくは97〜85%
【0086】
以下の例は制限することなく本発明をさらに実証する。
【0087】
【表1】

いずれかの所望の濃度のエマルションは、水による希釈によってこのような濃縮物から調製することができる。
【0088】
【表2】

該溶液は微液滴の形態における適用に適当である。
【0089】
【表3】

活性成分をアジュバントと完全に混合させ、そして該混合物を適当なミルにおいて完全に粉末化し、水で希釈して懸濁液を与えることができる水和剤が産生する。
【0090】
【表4】

活性成分を塩化メチレン中に溶かし、該溶液を担体上に噴霧し、その後真空下で溶媒を留去する。
【0091】
【表5】

細かく粉末化した活性成分を均一に、ミキサー中で、ポリエチレングリコールで湿らせた担体に適用する。この方法において非粉末性コート剤が得られる。
【0092】
【表6】

活性成分をアジュバントと混合して粉末化し、そして該混合物を水で湿らせる。生じた混合物を押し出し、その後空気流中で乾燥させる。
【0093】
【表7】

活性成分を担体と混合し、そして該混合物を適当なミル中で粉末化することにより使用準備済みの粉末を得る。
【0094】
【表8】

まず、細かく粉末化した活性成分をアジュバントと混合し、懸濁液濃縮物を産生する。ここで所望の濃度の懸濁液は水による希釈によって調製することができる。
【0095】
本発明はまた、有用な植物の栽培において草及び雑草を選択的に制御するための方法であって、有用な植物又はその栽培下における領域もしくは場所を式Iの化合物で処理することを含んで成る方法に関する。
【0096】
本発明の組成物が使用できる有用な植物の作物は、特に穀物、綿、大豆、シュガービート、サトウキビ、プランテーション作物、アブラナ、トウモロコシ及び稲を含む。用語「作物」は、品種改良又は遺伝子工学技術による慣習的な方法の結果として除草剤又は除草剤のクラス(例えばALS、GS、EPSPS、PPO、ACCアーゼ及びHPPD阻害剤)に対して耐性を与えられた作物を含むものと理解される。慣習的な品種改良方法により、例えばイミダゾリノン、例えばイマザモックスに対して耐性を与えられた作物の例は、クリアフィールド(登録商標)サマーレイプ(キャノーラ)である。遺伝子工学方法により除草剤に対して耐性を与えられた作物の例は、例えばグリホセート−及びグルホシネート抵抗性トウモロコシ品種であり、RoundupReady(登録商標)及びLibertyLink(登録商標)の商標名において商業的に入手可能である。制御すべき雑草は、単子葉及び双子葉雑草の両方であり、例えばハコベ属(Stellaria)、キンレンカ(Nasturtium)、コヌカグサ属(Agrostis)、メヒシバ属(Digitaria)、アベナ(Avena)、セタリア属(Setaria)、シロガラシ属(Sinapis)、ドクムギ属(Lolium)、ソラヌム属(Solanum)、ヒエ属(Echinochloa)、スキルプス属(Scirpus)、モノコリア属(Monochoria)、オモダカ属(Sagittaria)、スズメノチャヒキ属(Bromus)、アロペクルス属(Alopecurus)、モロコシ属(Sorghum)、ロトボエリア属(Rottboellia)、カヤツリグサ属(Cyperus)、アブチロン属(Abutilon)、シダ属(Sida)、キサンチウム属(Xanthium)、アマランサス属(Amaranthus)、アカザ属(Chenopodium)、イポメア属(Ipomoea)、クリサンセマム属(Chrysanthemum)、ヤエムグラ属(Galium)、ビオラ属(Viola)及びクワガタソウ属(Veronica)を含む。
【0097】
作物はまた、遺伝子工学方法により害虫に対して耐性を与えられたもの、例えばBtトウモロコシ(ヨーロッパ・コーン・ボーラーに対する抵抗性)、Bt綿花(綿花ゾウムシに対する抵抗性)及びBtジャガイモ(コロラドハムシに対する抵抗性)を含むものとして理解される。Btトウモロコシの例は、NK(登録商標)のBt−176トウモロコシハイブリッド(Syngenta Seeds)である。Bt毒素は、バチルス・チューリンゲンシス(Bacillus thuringiensis)土壌細菌により天然に形成されるタンパク質である。毒素及びこのような毒素を合成することができる遺伝子導入植物の例は、EP-A-451 878、EP- A-374 753、WO 93/07278、WO 95/34656、WO 03/052073及びEP-A-427 529に記載されている。殺虫剤抵抗性についてコードし、1又は複数の毒素を発現する1又は複数の遺伝子を含有する遺伝子導入植物の例は、KnockOut(登録商標)(トウモロコシ)、Yield Gard(登録商標)(トウモロコシ)、NuCOTIN33B(登録商標)(綿花)、Bollgard(登録商標)(綿花)、NewLeaf(登録商標)(ジャガイモ)、NatureGard(登録商標)及びProtexcta(登録商標)である。植物作物及びこれらの種子材料は、除草剤に対して抵抗性であると同時に虫の摂食に対しても抵抗性であってよい(「積層」遺伝子組み換え事象)。種子は、例えば殺虫的に活性なCry3タンパク質を発現する能力を有し、同時にグリホセート耐性である。「作物」の用語は、品種改良又は遺伝子工学の慣習的な方法の結果として得られる作物も含むものと理解され、これはいわゆるアウトプット・トレート(output trait)(例えば改善された風味、貯蔵安定性、栄養量)を含む。
【0098】
栽培における領域は、作物植物がすでに生長している土壌、ならびにこれらの作物植物の栽培が意図される土壌を含むものとして理解される。
【0099】
また、本発明の式(I)の化合物は、1又は複数の他の除草剤との組み合わせにおいて使用することができる。特に式(I)の化合物の以下の混合物は重要である。好ましくは、式(I)の化合物は、以下の表1〜35に挙げられる化合物である:
式(I)の化合物+アセトクロル、式(I)の化合物+アシフルオルフェン、式(I)の化合物+アシフルオルフェン−ナトリウム、式(I)の化合物+アクロニフェン、式(I)の化合物+アクロレイン、式(I)の化合物+アラクロル、式(I)の化合物+アロキシジム、式(I)の化合物+アリルアルコール、式(I)の化合物+アメトリン、式(I)の化合物+アミカルバゾン、式(I)の化合物+アミドスルフロン、式(I)の化合物+アミノピラリド、式(I)の化合物+アミトロール、式(I)の化合物+アンモニウムスルファメート、式(I)の化合物+アニロホス、式(I)の化合物+アスラム、式(I)の化合物+アトラトン、式(I)の化合物+アトラジン、式(I)の化合物+アジムスルフロン、式(I)の化合物+BCPC、式(I)の化合物+ベフルブタミド、式(I)の化合物+ベナゾリン、式(I)の化合物+ベンフレセート、式(I)の化合物+ベンフレセート、式(I)の化合物+ベンスルフロン、式(I)の化合物+ベンスルフロン・メチル、式(I)の化合物+ベンスリド、式(I)の化合物+ベンタゾン、式(I)の化合物+ベンズフェンジゾン、式(I)の化合物+ベンゾビシクロン、式(I)の化合物+ベンゾフェナプ、式(I)の化合物+ビフェノクス、式(I)の化合物+ビラナホス、式(I)の化合物+ビスピリバク、式(I)の化合物+ビスピリバク−ナトリウム、式(I)の化合物+ボラックス、式(I)の化合物+ブロマシル、式(I)の化合物+ブロモブチド、式(I)の化合物+ブロモキシニル、式(I)の化合物+ブタクロル、式(I)の化合物+ブタフェナシル、式(I)の化合物+ブタミホス、式(I)の化合物+ブトラリン、式(I)の化合物+ブトロキシジム、式(I)の化合物+ブチレート、式(I)の化合物+カコジル酸、式(I)の化合物+塩素酸カルシウム、式(I)の化合物+カフェンストロール、式(I)の化合物+カルベタミド、式(I)の化合物+カフェントラゾン、式(I)の化合物+カフェントラゾン・エチル、式(I)の化合物+CDEA、式(I)の化合物+CEPC、式(I)の化合物+クロルフレノール、式(I)の化合物+クロルフレノール・メチル、式(I)の化合物+クロリダゾン、式(I)の化合物+クロリムロン、式(I)の化合物+クロリムロン・エチル、式(I)の化合物+クロロ酢酸、式(I)の化合物+クロロトルロン、式(I)の化合物+クロルプロファム、式(I)の化合物+クロルスルフロン、式(I)の化合物+クロルタール、式(I)の化合物+クロルタール・ジメチル、式(I)の化合物+シニドン・エチル、式(I)の化合物+シンメチリン、式(I)の化合物+シノスルフロン、式(I)の化合物+シスアニリド、式(I)の化合物+クレソジム、式(I)の化合物+クロジナフォプ、式(I)の化合物+クロジナフォプ・プロパルギル、式(I)の化合物+クロマゾン、式(I)の化合物+クロメプロプ、式(I)の化合物+クロピラリド、式(I)の化合物+クロランスラム、式(I)の化合物+クロランスラム・メチル、式(I)の化合物+CMA、式(I)の化合物+4−CPB、式(I)の化合物+CPMF、式(I)の化合物+4−CPP、式(I)の化合物+CPPC、式(I)の化合物+クレゾール、式(I)の化合物+クミルロン、式(I)の化合物+シアンアミド、式(I)の化合物+シアンアジン、式(I)の化合物+シクロエート、式(I)の化合物+シクロスルファムロン、式(I)の化合物+シクロキシジム、式(I)の化合物+シハロフォプ、式(I)の化合物+シハロフォプ・ブチル、式(I)の化合物+2,4−D、式(I)の化合物+3,4−DA、式(I)の化合物+ダイムロン、式(I)の化合物+ダラポン、式(I)の化合物+ダゾメット、式(I)の化合物+2,4−DB、式(I)の化合物+3,4−DB、式(I)の化合物+2,4−DEB、式(I)の化合物+デスメジファム、式(I)の化合物+ジカムバ、式(I)の化合物+ジクロベニル、式(I)の化合物+オルト−ジクロロベンゼン、式(I)の化合物+パラ−ジクロロベンゼン、式(I)の化合物+ジクロルプロプ、式(I)の化合物+ジクロルプロプ−P、式(I)の化合物+ジクロホプ、式(I)の化合物+ジクロホプ・メチル、式(I)の化合物+ジクロスラム、式(I)の化合物+ジフェンゾケット、式(I)の化合物+ジフェンゾケット・メチルスルフェート、式(I)の化合物+ジフルフェニカン、式(I)の化合物+ジフルフェンゾピル、式(I)の化合物+ジメフロン、式(I)の化合物+ジメピレレート、式(I)の化合物+ジメタクロル、式(I)の化合物+ジメタメトリン、式(I)の化合物+ジメテナミド、式(I)の化合物+ジメテナミド−P、式(I)の化合物+ジメチピン、式(I)の化合物+ヒ酸ジメチル、式(I)の化合物+ジニトラミン、式(I)の化合物+ジノテルブ、式(I)の化合物+ジフェナミド、式(I)の化合物+ジクアット、式(I)の化合物+アイクアットジブロミド、式(I)の化合物+ジチオピル、式(I)の化合物+ジウロン、式(I)の化合物+DNOC、式(I)の化合物+3,4−DP、式(I)の化合物+DSMA、式(I)の化合物+EBEP、式(I)の化合物+エンドサル、式(I)の化合物+EPTC、式(I)の化合物+エスプロカルブ、式(I)の化合物+エタルフラリン、式(I)の化合物+エタメトスルフロン、式(I)の化合物+エタメトスルフロン・メチル、式(I)の化合物+エトフメセート、式(I)の化合物+エトキシフェン、式(I)の化合物+エトキシスルフロン、式(I)の化合物+エトベンザニド、式(I)の化合物+フェノキサプロプ−P、式(I)の化合物+フェノキサプロプ−P−エチル、式(I)の化合物+フェントラザミド、式(I)の化合物+フェロウススルフェート、式(I)の化合物+フラムプロプ−M、式(I)の化合物+フラザスルフロン、式(I)の化合物+フロラスラム、式(I)の化合物+フルアジホプ、式(I)の化合物+フルアジホプ・ブチル、式(I)の化合物+フルアジホプ−P、式(I)の化合物+フルアジホプ−P−ブチル、式(I)の化合物+フルカルバゾン、式(I)の化合物+フルカルバゾン・ナトリウム、式(I)の化合物+フルセトスルフロン、式(I)の化合物+フルクロラリン、式(I)の化合物+フルフェナセト、式(I)の化合物+フルフェンピル、式(I)の化合物+フルフェンピル・エチル、式(I)の化合物+フルメトスラム、式(I)の化合物+フルミクロラク、式(I)の化合物+フルミクロラク・ペンチル、式(I)の化合物+フルミオキサジン、式(I)の化合物+フルメツロン、式(I)の化合物+フルオロギリコフェン、式(I)の化合物+フルオロギリコフェン・エチル、式(I)の化合物+フルプロパネート、式(I)の化合物+フルピルスルフロン、式(I)の化合物+フルピルスルフロン−メチル−ナトリウム、式(I)の化合物+フルレノール、式(I)の化合物+フルリドン、式(I)の化合物+フルロクロリドン、式(I)の化合物+フルロキシピル、式(I)の化合物+フルルタオン、式(I)の化合物+フルチアセト、式(I)の化合物+フルチアセト・メチル、式(I)の化合物+ホメサフェン、式(I)の化合物+ホラムスルフロン、式(I)の化合物+ホサミン、式(I)の化合物+グルホシネート、式(I)の化合物+グルホシネート・アンモニウム、式(I)の化合物+グリホセート、式(I)の化合物+ハロスルフロン、式(I)の化合物+ハロスルフロン・メチル、式(I)の化合物+ハロキシホプ、式(I)の化合物+ハロキシホプ−P、式(I)の化合物+HC−252、式(I)の化合物+ヘキサジノン、式(I)の化合物+イマザメタベンズ、式(I)の化合物+イマザメタベンズ・メチル、式(I)の化合物+イマザモクス、式(I)の化合物+イマザピク、式(I)の化合物+イマザピル、式(I)の化合物+イマザキン、式(I)の化合物+イマゼタピル、式(I)の化合物+イマゾスルフロン、式(I)の化合物+インダノファン、式(I)の化合物+インドメタン、式(I)の化合物+インドスルフロン、式(I)の化合物+インドスルフロン−メチル−ナトリウム、式(I)の化合物+イオキシニル、式(I)の化合物+イソプロツロン、式(I)の化合物+イソウロン、式(I)の化合物+イソキサベン、式(I)の化合物+イソキサクロルトール、式(I)の化合物+イソキサフルトール、式(I)の化合物+カルブチレート、式(I)の化合物+ラクトフェン、式(I)の化合物+レナシル、式(I)の化合物+リヌロン、式(I)の化合物+MAA、式(I)の化合物+MAMA、式(I)の化合物+MCPA、式(I)の化合物+MCPA−チオエチル、式(I)の化合物+MCPB、式(I)の化合物+メクロプロプ、式(I)の化合物+メクロプロプ−P、式(I)の化合物+メフェナセト、式(I)の化合物+メフルイジド、式(I)の化合物+メソスルフロン、式(I)の化合物+メソスルフロン・メチル、式(I)の化合物+メソトリオン、式(I)の化合物+メタム、式(I)の化合物+メタミフォプ、式(I)の化合物+メタミトロン、式(I)の化合物+メタゾクロル、式(I)の化合物+メタベンズチアズロン、式(I)の化合物+メチルアルソン酸、式(I)の化合物+メチルジムロン、式(I)の化合物+メチルイソチオシアネート、式(I)の化合物+メトベンズロン、式(I)の化合物+メトラクロル、式(I)の化合物+S−メトラクロル、式(I)の化合物+メトスラム、式(I)の化合物+メトクスロン、式(I)の化合物+メトリブジン、式(I)の化合物+メトスルフロン、式(I)の化合物+メトスルフロン・メチル、式(I)の化合物+MK−616、式(I)の化合物+モリネート、式(I)の化合物+モノリヌロン、式(I)の化合物+MSMA、式(I)の化合物+ナプロアニリド、式(I)の化合物+ナプロパミド、式(I)の化合物+ナプタラム、式(I)の化合物+ネブロン、式(I)の化合物+ニコスルフロン、式(I)の化合物+ノナン酸、式(I)の化合物+ノルフルラゾン、式(I)の化合物+オレイン酸(脂肪酸)、式(I)の化合物+オルベンカルブ、式(I)の化合物+オルトスルファムロン、式(I)の化合物+オリルザリン、式(I)の化合物+オキサジアルギル、式(I)の化合物+オキサジアゾン、式(I)の化合物+オキサスルフロン、式(I)の化合物+オキサジクロメホン、式(I)の化合物+オキシフルオルフェン、式(I)の化合物+パラコート、式(I)の化合物+パラコートジクロライド、式(I)の化合物+ペブレート、式(I)の化合物+ペンディメタリン、式(I)の化合物+ペノクススラム、式(I)の化合物+ペンタクロロフェノール、式(I)の化合物+ペンタノクロル、式(I)の化合物+ペントキサゾン、式(I)の化合物+ペントキサミド、式(I)の化合物+石油、式(I)の化合物+pフェンメジファム、式(I)の化合物+フェンメジファム・エチル、式(I)の化合物+ピクロラム、式(I)の化合物+ピコリナフェン、式(I)の化合物+ピノキサデン、式(I)の化合物+ピペロホス、式(I)の化合物+亜ヒ酸カリウム、式(I)の化合物+カリウムアジド、式(I)の化合物+プレチラクロル、式(I)の化合物+プリミスルフロン、式(I)の化合物+プリミスルフロン・メチル、式(I)の化合物+プロジアミド、式(I)の化合物+プロフルアゾール、式(I)の化合物+プロホキシジム、式(I)の化合物+プロメトン、式(I)の化合物+プロメトリン、式(I)の化合物+プロパクロル、式(I)の化合物+プロパニル、式(I)の化合物+プロパクイザホップ、式(I)の化合物+プロパジン、式(I)の化合物+プロファム、式(I)の化合物+プロピソクロル、式(I)の化合物+プロポキシカルバゾン、式(I)の化合物+プロポキシカルバゾン・ナトリウム、式(I)の化合物+プロピザミド、式(I)の化合物+プロスルホカルブ、式(I)の化合物+プロスルフロン、式(I)の化合物+ピラコニル、式(I)の化合物+ピラフルフェン、式(I)の化合物+ピラフルフェン・エチル、
式(I)の化合物+ピラゾリネート、式(I)の化合物+ピラゾスルフロン、式(I)の化合物+ピラゾスルフロン・エチル、式(I)の化合物+ピラゾキシフェン、式(I)の化合物+ピリベンゾキシム、式(I)の化合物+ピリブチカルブ、式(I)の化合物+ピリダホル、式(I)の化合物+ピリデート、式(I)の化合物+ピリフタリド、式(I)の化合物+ピリミノバク、式(I)の化合物+ピリミノバク・メチル、式(I)の化合物+ピリミスルファン、式(I)の化合物+ピリチオバク、式(I)の化合物+ピリチオバク・ナトリウム、式(I)の化合物+クインクロラク、式(I)の化合物+クインメラク、式(I)の化合物+キノクラミン、式(I)の化合物+キザロホップ、式(I)の化合物+キザロホップ−P、式(I)の化合物+リムスルフロン、式(I)の化合物+セトキシジム、式(I)の化合物+シズロン、式(I)の化合物+シマジン、式(I)の化合物+シメトリン、式(I)の化合物+SMA、式(I)の化合物+亜ヒ酸ナトリウム、式(I)の化合物+ナトリウムアジド、式(I)の化合物+塩素酸ナトリウム、式(I)の化合物+スルコトリオン、式(I)の化合物+スルフェントラゾン、式(I)の化合物+スルホメツロン、式(I)の化合物+スルホメツロン・メチル、式(I)の化合物+スルホセート、式(I)の化合物+スルホスルフロン、式(I)の化合物+硫酸、式(I)の化合物+タール油、式(I)の化合物+2,3,6−TBA、式(I)の化合物+TCA、式(I)の化合物+TCA−ナトリム、式(I)の化合物+テブチウロン、式(I)の化合物+テプラロキシジム、式(I)の化合物+テルバシル、式(I)の化合物+テルブメトン、式(I)の化合物+テルブチルアジン、式(I)の化合物+テルブトリン、式(I)の化合物+セニルクロル、式(I)の化合物+チアゾピル、式(I)の化合物+チフェンスルフロン、式(I)の化合物+チフェンスルフロン・メチル、式(I)の化合物+チオベンカルブ、式(I)の化合物+チオカルバジル、式(I)の化合物+トプラメゾン、式(I)の化合物+トラルコキシジム、式(I)の化合物+トリアレート、式(I)の化合物+トリアスルフロン、式(I)の化合物+トリアジフラム、式(I)の化合物+トリベヌロン、式(I)の化合物+トリベヌロン・メチル、式(I)の化合物+トリカムバ、式(I)の化合物+トリクロピル、式(I)の化合物+トリエタジン、式(I)の化合物+トリフロキシスルフロン、式(I)の化合物+トリフロキシスルフロン−ナトリウム、式(I)の化合物+トリフルラリン、式(I)の化合物+トリフルスルフロン、式(I)の化合物+トリフルスルフロン・メチル、式(I)の化合物+トリヒドロキシトリアジン、式(I)の化合物+トリトスルフロン、式(I)の化合物+[3−[2−クロロ−4−フルオロ−5−(1−メチル−6−トリフルオロメチル−2,4−ジオキソ−1,2,3,4−テトラヒドロピリミジン−3−イル)フェノキシ]−2−ピリジルオキシ]酢酸エチルエステル(CASRN353292−31−6)、式(I)の化合物+4−[(4,5−ジヒドロ−3−メトキシ−4−メチル−5−オキソ)−1H−1,2,4−トリアゾール−1−イルカルバモイルスルファモイル]−5−メチルチオフェン−3−カルボン酸(BAY636)、式(I)の化合物+BAY747(CASRN335104−84−2)、式(I)の化合物+トプラメゾン(CASRN210631−68−8)、式(I)の化合物+4−ヒドロキシ−3−[[2−[(2−メトキシエトキシ)メチル]−6−(トリフルオロメチル)−3−ピペリジニル]カルバモイル]−ビシクロ[3.2.1]オクト−3−エン−2−オン(CASRN352010−68−5)、及び式(I)の化合物+4−ヒドロキシ−3−[[2−(3−メトキシプロピル)−6−(ジフルオロメチル)−3−ピリジニル]カルボニル]−ビシクロ[3.2.1]オクト−3−エン−2−オン。
【0100】
式(I)の化合物はまた、例えばThe Pesticide Manual, 12th Edition (BCPC), 2000に挙げられるようなエステル又は塩の形態におけるものであってもよい。
【0101】
式(I)の化合物と混合パートナーの混合比は1:100〜1000:1である。
【0102】
上記混合物は、上述の製剤(この場合「活性成分」は式(I)の化合物と混合パートナーのそれぞれの混合物を意味する)において有利に使用することができる。
【0103】
本発明の式(I)の化合物はまた、薬害軽減剤との組み合わせにおいても使用することができる。好ましくはこれらの混合物において、式(I)の化合物は以下の表1〜35に挙げられる化合物の1つである。以下の薬害軽減剤との混合物は、特に考慮されるものである:
式(I)の化合物+クロキントセト−メキシル、式(I)の化合物+クロキントセト酸(cloquintocet acid)及びその塩、式(I)の化合物+フェンクロラゾール−エチル、式(I)の化合物+フェンクロラゾール酸及びその塩、式(I)の化合物+メフェンピル−ジエチル、式(I)の化合物+メフェンピル二酸、式(I)の化合物+イソキサジフェン−エチル、式(I)の化合物+イソキサジフェン酸、式(I)の化合物+フリラゾール、式(I)の化合物+フリラゾールR異性体、式(I)の化合物+ベノキサコル、式(I)の化合物+ジクロルミド、式(I)の化合物+AD−67、式(I)の化合物+オキサベトリニル、式(I)の化合物+シオメトリニル、式(I)の化合物+シオメトリニルZ−異性体、式(I)の化合物+フェンクロリム、式(I)の化合物+シプロスルファミド、式(I)の化合物+ナフタル酸無水物、式(I)の化合物+フルラゾール、式(I)の化合物+N−(2−メトキシベンゾイル)−4−[(メチルアミノカルボニル)アミノ]ベンゼンスルホンアミド、式(I)の化合物+CL304415、式(I)の化合物+ジシクロノン、式(I)の化合物+フルキソフェニム、式(I)の化合物+DKA−24、式(I)の化合物+R−29148及び式(I)の化合物+PPG−1292。薬害軽減効果はまた、式(I)の化合物+ジムロン、式(I)の化合物+MCPA、式(I)の化合物+メコプロプ、及び式(I)の化合物+メコプロプ−Pの混合物についても観察することができる。
【0104】
上述の薬害軽減剤及び除草剤は、例えばthe Pesticide Manual, Twelfth Edition, British Crop Protection Council, 2000に記載されている。R−29148は、例えばP. B. Goldsbrough et al., Plant Physiology, (2002), Vol. 130 pp. 1497-1505 及びその中の参考文献中に記載されており、PPG−1292はWO09211761から知られており、そしてN−(2−メトキシベンゾイル)−4−[(メチルアミノカルボニル)アミノ]ベンゼンスルホンアミドはEP365484より知られている。
【0105】
本発明の式(I)の化合物はまた、上述の共除草剤及び薬害軽減剤との組み合わせにおいても使用することができ、式(I)の化合物、共除草剤及び薬害軽減剤を含有する三系混合物を形成する。
【0106】
以下の実施例は本発明を制限することなく本発明を実証する。
【実施例】
【0107】
調製例:
例1
2−(2,6−ジエチル−4−メチルフェニル)−5−(テトラヒドロピラン−4−イル)シクロヘキサン−1,3−ジオン(表T1中の化合物T2)の調製
工程1
メトキシメチルトリフェニルホスホニウム・クロライド(81.8g)を乾燥THF(200ml)中に懸濁し、そして窒素下0℃で攪拌する。窒素下でカニューレによりTHF(239ml)中のリチウム・ビス(トリメチルシリル)アミドの1モル溶液を滴下漏斗に移し、そして20分間にわたり添加する。生じる赤褐色の溶液を0〜20℃で1時間攪拌する。その後、該混合物を−25℃に冷却し、そしてテトラヒドロ−4H−ピラン−4−オン(20ml)を10分間にわたり添加する。冷却浴をはずし、そして該混合物を室温まで上昇させ、その後22時間攪拌する。該反応混合物を水(400ml)に注ぎ、そしてエーテル中に抽出させる(2×400ml)。有機抽出物をあわせ、水(2×400ml)及びブライン(400ml)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、そして濾液を真空下で濃縮する。残渣を800mlのエーテル:ヘキサン(1:1)で処理し、15分間攪拌し、その後氷浴中で10分間冷却し、そして真空下で濾過し、沈殿したトリフェニルホスフィンオキシドを除く。濾液を濃縮し、400mlのエーテル:ヘキサン(1:1)で再度処理し、15分間攪拌し、その後氷浴中で冷却し、濾過により更なる沈殿物を除く。濾液を濃縮し、25.371gの褐色の油を得る。該原料を真空蒸留により生成し、4−(メトキシメチレン)テトラヒドロピランを得る(沸点66℃/20mmHg)。
【0108】
工程2
水(90ml)とTHF(90ml)の混合物中の4−(メトキシメチレン)テトラヒドロピラン(17.18g、134mmol)とトルエン−4−スルホン酸水和物(35.76g、188mmol)の混合物を室温で4時間半加熱する。該混合物をNaHCO3(300ml)の飽和水溶液で処理し、そして泡立ちが停止するまで攪拌する。該混合物を分離漏斗に移し、ブライン(100ml)を添加し、そして反応物をジクロロメタン(4×150ml)中に抽出する。有機抽出物をあわせ、無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、そして濾液を真空下で濃縮し、テトラヒドロピラン−4−カルボキシアルデヒドを得る。
【0109】
工程3
ジクロロメタン(300ml)中のテトラヒドロピラン−4−カルボキシアルデヒド(12.0g、105mmol)の溶液に、トリフェニルホスホラニリデン−2−プロパノン(33.43g、105mmol)を添加する。該反応混合物を還流温度で16時間加熱する。該反応混合物を冷却し、そして真空下で濃縮する。ヘキサン(300ml)を残渣に添加し、そして該混合物を攪拌し、その後真空下で濾過する。固形物をヘキサン(100ml)中に懸濁させ、攪拌し、その後濾過し、そして残りの固形物を捨てる。濾液をあわせ、そして真空下で濃縮し、黄色の油を得る。該油をジクロロメタン(250ml)中に溶解し、トリフェニルホスホラニリデン−2−プロパノン(9.55g、30mmol)を添加し、そして該混合物を還流温度でさらに7日間加熱する。
【0110】
反応混合物を真空下で濃縮し、そしてヘキサン(300ml)を添加する。該混合物を数分間攪拌し、濾過し、そして濾液を真空下で蒸発させる。酢酸エチルとヘキサンの混合物で溶出するシリカゲルにおけるカラムクロマトグラフィーによる精製によって、4−(テトラヒドロピラン−4−イル)−3−ブテン−2−オンを得る。
【0111】
工程4
マロン酸ジエチル(8.86ml、58mmol)を3分間にわたり、エタノール(80ml)中のナトリウムの冷却(氷浴)溶液(1.48g、64mmol)中に滴下する。添加が完了したら、氷浴を除き、そして反応物を25分間室温で攪拌し、その後反応混合物を再度氷浴で冷却する。エタノール(45ml)中の4−(テトラヒドロピラン−4−イル)−3−ブテン−2−オン(7.50g、49mmol)の溶液を、滴下漏斗を介して反応混合物中に15分間にわたり添加する。添加が完了したら、冷却浴をはずし、そして黄色の溶液を室温で19時間攪拌する。反応混合物を、2Mの水性塩酸の滴下によりpH3に酸性化させ、沈殿物を溶解させるために水を添加し、そして反応混合物をジクロロメタン中に抽出させる。有機抽出物を無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、そして濾液を真空下で濃縮する。
【0112】
残渣をイソプロパノール(50ml)中に取り、そして水酸化ナトリウムの2M水溶液(140ml)を添加する。反応混合物を室温で20時間攪拌する。反応混合物を真空下で濃縮し、イソプロパノールを除去し、その後70℃に加熱する。反応混合物がpH2に達するまで、2Mの水性塩酸の溶液を注意深く添加する。該反応混合物を75℃で2時間半加熱し、その後室温に冷却し、そして生成物を酢酸エチル中に抽出させる。有機抽出物をあわせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、そして濾液を真空下で濃縮し、5−(テトラヒドロピラン−4−イル)−シクロヘキサン−1,3−ジオンを得る。
【0113】
工程5
水(20ml)中の5−(テトラヒドロピラン−4−イル)−シクロヘキサン−1,3−ジオン(1.50g、7.64mmol)と炭酸ナトリウム(0.81g、7.64mol)の溶液を、水(25ml)中のヨードベンゼンジアセテート(2.46g、7.64mmol)と炭酸ナトリウム(0.81g、7.64mmol)の懸濁液に滴下し、そして該混合物を室温で3時間半攪拌する。濾過によりヨードニウムイリド(2.186g)を回収する。
【0114】
工程6
工程5で調製したイリドの一部(0.70g、1.76mmol)、2,6−ジエチル−4−メチルフェニルボロン酸(0.02g、0.09mmol)、酢酸パラジウム(0.583g、1.76mmol)、テトラブチルアンモニウムブロミド(0.583g、1.76mmol)及び水酸化リチウム一水和物(0.222g、5.28mmol)を、1,2−ジメトキシエタン(20ml)及び水(5ml)の混合物に添加し、そして該混合物を50℃で5時間45分間加熱する。該混合物を室温に冷却し、珪藻土を介して濾過して触媒を除去し、そして濾液を酢酸エチルと水に分割する。有機抽出物をあわせ、無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、そして濾液を真空下で蒸発させる。残渣をさらに、酢酸エチルとヘキサンの混合物で溶出するシリカゲルにおけるカラムクロマトグラフィーにより精製し、2−(2,6−ジエチル−4−メチルフェニル)−5−(テトラヒドロピラン−4−イル)シクロヘキサン−1,3−ジオンを得る。
【表9】

【0115】
例2
2−(2,6−ジエチル−4−メチルフェニル)−5−(テトラヒドロフラン−3−イル)シクロヘキサン−1,3−ジオン(表T1中の化合物T4)の調製
工程1
ジメチル(2−オキソプロピル)ホスホネート(32.06g、193mmol)を水(30ml)とエタノール(170ml)中の水酸化カリウムの冷却(氷浴)溶液に添加し、そして該混合物を攪拌する。テトラヒドロフラン−3−カルボキシアルデヒド(50%、wt%、水溶液、25ml、138mmol)を滴下し、そして該反応混合物を5℃で10分間攪拌する。冷却浴をはずし、そして混合物を室温で7時間攪拌する。ほとんどの溶媒を真空下で除去し、水(100ml)とジエチルエーテル(200ml)を添加し、そして該混合物を分離漏斗に注ぎ、そして有機相を回収する。水相をジエチルエーテルで3回抽出し、そして有機抽出物をあわせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、そして濾液を真空下で蒸発させる。残渣をさらに、酢酸エチルとヘキサンの混合物で溶出するシリカゲルのカラムクロマトグラフィーにより精製し、4−(テトラヒドロフラン−3−イル)−3−ブテン−2−オンを淡黄色の液体として得る。
【0116】
工程2
マロン酸ジエチル(6.50ml、43mmol)を、無水エタノール(60ml)中のナトリウムの冷却(氷浴)溶液(1.07g、46mmol)に滴下し、添加が完了したら、冷却浴をはずし、そして反応混合物を室温で25分間攪拌する。該混合物を氷浴中で冷却し、そしてエタノール(30ml)中の4−(テトラヒドロフラン−3−イル)−3−ブテン−2−オン(5.0g、36mmol)の溶液を滴下する。添加が完了したら冷却浴をはずし、そして反応混合物を室温で19時間攪拌する。該反応混合物を2Mの水性塩酸の滴下によりpH3に酸性化し、水を添加して、形成されたいずれかの沈殿を溶解し、そして該反応混合物をジクロロメタン中で抽出させる。有機抽出物を無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、そして濾液を真空下で濃縮し、イソプロパノール(35ml)中に取った黄色の油を得て、そして2Mの水酸化ナトリウム水溶液(100ml)を添加する。該反応混合物を室温で20時間攪拌する。該反応混合物を真空下で濃縮してイソプロパノールを除去し、その後70℃に加熱する。反応混合物がpH1に達するまで2Mの塩酸水溶液を注意深く添加する。該反応混合物を70℃で1時間半加熱し、その後室温に冷却し、水で希釈し、そして生成物を酢酸エチル中で抽出させる。有機抽出物をあわせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、そして濾液を真空下で濃縮し、黄色の固形物として5−(テトラヒドロフラン−3イル)シクロヘキサン−1,3−ジオンを得る。
【0117】
工程3
水(25ml)中の5−(テトラヒドロフラン−3イル)シクロヘキサン−1,3−ジオン(1.82g、10mmol)と炭酸ナトリウム(1.06g、10mol)の溶液を、水(35ml)中のヨードベンゼンジアセテート(3.22g、10mmol)と炭酸ナトリウム(1.06g、10mmol)の懸濁液に滴下し、そして室温で3時間半攪拌する。該混合物をブラインとジクロロメタンに分割し、そして有機抽出物を無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、そして濾液を蒸発させ、黄色の発泡体を得る。該残渣をジエチルエーテルに取り、そしてエーテルを蒸発させ、黄色の固形物として所望のヨードニウムイリドを得る。
【0118】
工程4
上記イリドの一部(0.85g、2.21mmol)、2,6−ジエチル−4−メチルフェニルボロン酸(0.467g、2.43mmol)、酢酸パラジウム(0.025g、0.11mmol)、テトラブチルアンモニウムブロミド(0.734g、2.21mmol)及び水酸化リチウム一水和物(0.278g、6.63mmol)を、1,2−ジメトキシエタン(24ml)及び水(6ml)の混合物に添加し、そして該混合物を50℃で5時間45分間加熱する。該混合物を室温に冷却し、珪藻土を介して濾過して触媒を除去し、そして濾液を酢酸エチルと水に分割する。有機抽出物をあわせ、無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、そして濾液を真空下で蒸発させる。残渣をさらに、酢酸エチルとヘキサンの混合物で溶出するシリカゲルのカラムクロマトグラフィーにより精製し、2−(2,6−ジエチル−4−メチルフェニル)−5−(テトラヒドロフラン−3−イル)シクロヘキサン−1,3−ジオンを得る。
【表10】

【0119】
例3
2−(3,5−ジメチルビフェン−4−イル)−5−(テトラヒドロピラン−4−イル)シクロヘキサン−1,3−ジオン(表T1中の化合物T26)の調製
5−(テトラヒドロピラン−4−イル)シクロヘキサン−1,3−ジオン(196mg;1mmol)と4−ジメチルアミノピリジン(610mg;5mmol)の混合物に乾燥クロロホルム(4ml)を窒素雰囲気下で添加し、そして全ての固形物が溶解するまで該混合物を室温で攪拌する。その後、この溶液に乾燥トルエン(2ml)及びクロロホルム中の3,5−ジメチルビフェン−4−イルリードトリアセテート(1.2mmol)の溶液を添加する。該反応混合物を還流温度で1時間加熱する。該反応混合物を室温に冷却し、2N水性塩酸でpH1に酸性化し、濾過し、そして濾液をジクロロメタン(2×40ml)で抽出する。有機抽出物をあわせ、無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、そして濾液を真空下で蒸発させる。残渣をさらに、シリカゲルにおけるカラムクロマトグラフィーにより精製し、2−(3,5−ジメチルビフェン−4−イル)−5−(テトラヒドロピラン−4−イル)シクロヘキサン−1,3−ジオンを得る。
【表11】

【0120】
以下の表T1中の化合物は、適当な出発材料を用いて同様の方法によって調製される。
【0121】
【表12】

【0122】
【表13】

【0123】
【表14】

【0124】
【表15】

【0125】
【表16】

【0126】
【表17】

【0127】
以下の表1〜35の化合物は類似の方法において得ることができる。
【0128】
以下の表において用いられるC.Cは、これらの2つの炭素原子間の三重結合の存在を表す。例えばC.CHはアセチレン基を表す。
【0129】
表1
この表は以下のタイプの290の化合物を網羅する:
【化26】

式中Gは水素であり、R1、R2、R3及びR4は表1に規定される。
【0130】
【表18】

【0131】
【表19】

【0132】
【表20】

【0133】
【表21】

【0134】
【表22】

【0135】
【表23】

【0136】
【表24】

【0137】
【表25】

【0138】
【表26】

【0139】
【表27】

【0140】
表2
この表は以下のタイプの290の化合物を網羅する:
【化27】

式中Gは水素であり、R1、R2、R3及びR4は表1に規定される。
【0141】
表3
この表は以下のタイプの290の化合物を網羅する:
【化28】

式中Gは水素であり、R1、R2、R3及びR4は表1に規定される。
【0142】
表4
この表は以下のタイプの290の化合物を網羅する:
【化29】

式中Gは水素であり、R1、R2、R3及びR4は表1に規定される。
【0143】
表5
この表は以下のタイプの290の化合物を網羅する:
【化30】

式中Gは水素であり、R1、R2、R3及びR4は表1に規定される。
【0144】
表6
この表は以下のタイプの290の化合物を網羅する:
【化31】

式中Gは水素であり、R1、R2、R3及びR4は表1に規定される。
【0145】
表7
この表は以下のタイプの290の化合物を網羅する:
【化32】

式中Gは水素であり、R1、R2、R3及びR4は表1に規定される。
【0146】
表8
この表は以下のタイプの290の化合物を網羅する:
【化33】

式中Gは水素であり、R1、R2、R3及びR4は表1に規定される。
【0147】
表9
この表は以下のタイプの290の化合物を網羅する:
【化34】

式中Gは水素であり、R1、R2、R3及びR4は表1に規定される。
【0148】
表10
この表は以下のタイプの290の化合物を網羅する:
【化35】

式中Gは水素であり、R1、R2、R3及びR4は表1に規定される。
【0149】
表11
この表は以下のタイプの290の化合物を網羅する:
【化36】

式中Gは水素であり、R1、R2、R3及びR4は表1に規定される。
【0150】
表12
この表は以下のタイプの290の化合物を網羅する:
【化37】

式中Gは水素であり、R1、R2、R3及びR4は表1に規定される。
【0151】
表13
この表は以下のタイプの290の化合物を網羅する:
【化38】

式中Gは水素であり、R1、R2、R3及びR4は表1に規定される。
【0152】
表14
この表は以下のタイプの290の化合物を網羅する:
【化39】

式中Gは水素であり、R1、R2、R3及びR4は表1に規定される。
【0153】
表15
この表は以下のタイプの290の化合物を網羅する:
【化40】

式中Gは水素であり、R1、R2、R3及びR4は表1に規定される。
【0154】
表16
この表は以下のタイプの290の化合物を網羅する:
【化41】

式中Gは水素であり、R1、R2、R3及びR4は表1に規定される。
【0155】
表17
この表は以下のタイプの290の化合物を網羅する:
【化42】

式中Gは水素であり、R1、R2、R3及びR4は表1に規定される。
【0156】
表18
この表は以下のタイプの290の化合物を網羅する:
【化43】

式中Gは水素であり、R1、R2、R3及びR4は表1に規定される。
【0157】
表19
この表は以下のタイプの290の化合物を網羅する:
【化44】

式中Gは水素であり、R1、R2、R3及びR4は表1に規定される。
【0158】
表20
この表は以下のタイプの290の化合物を網羅する:
【化45】

式中Gは水素であり、R1、R2、R3及びR4は表1に規定される。
【0159】
表21
この表は以下のタイプの290の化合物を網羅する:
【化46】

式中Gは水素であり、R1、R2、R3及びR4は表1に規定される。
【0160】
表22
この表は以下のタイプの290の化合物を網羅する:
【化47】

式中Gは水素であり、R1、R2、R3及びR4は表1に規定される。
【0161】
表23
この表は以下のタイプの290の化合物を網羅する:
【化48】

式中Gは水素であり、R1、R2、R3及びR4は表1に規定される。
【0162】
表24
この表は以下のタイプの290の化合物を網羅する:
【化49】

式中Gは水素であり、R1、R2、R3及びR4は表1に規定される。
【0163】
表25
この表は以下のタイプの290の化合物を網羅する:
【化50】

式中Gは水素であり、R1、R2、R3及びR4は表1に規定される。
【0164】
表26
この表は以下のタイプの290の化合物を網羅する:
【化51】

式中Gは水素であり、R1、R2、R3及びR4は表1に規定される。
【0165】
表27
この表は以下のタイプの290の化合物を網羅する:
【化52】

式中Gは水素であり、R1、R2、R3及びR4は表1に規定される。
【0166】
表28
この表は以下のタイプの290の化合物を網羅する:
【化53】

式中Gは水素であり、R1、R2、R3及びR4は表1に規定される。
【0167】
表29
この表は以下のタイプの290の化合物を網羅する:
【化54】

式中Gは水素であり、R1、R2、R3及びR4は表1に規定される。
【0168】
表30
この表は以下のタイプの290の化合物を網羅する:
【化55】

式中Gは水素であり、R1、R2、R3及びR4は表1に規定される。
【0169】
表31
この表は以下のタイプの290の化合物を網羅する:
【化56】

式中Gは水素であり、R1、R2、R3及びR4は表1に規定される。
【0170】
表32
この表は以下のタイプの290の化合物を網羅する:
【化57】

式中Gは水素であり、R1、R2、R3及びR4は表1に規定される。
【0171】
表33
この表は以下のタイプの290の化合物を網羅する:
【化58】

式中Gは水素であり、R1、R2、R3及びR4は表1に規定される。
【0172】
表34
この表は以下のタイプの290の化合物を網羅する:
【化59】

式中Gは水素であり、R1、R2、R3及びR4は表1に規定される。
【0173】
表35
この表は以下のタイプの290の化合物を網羅する:
【化60】

式中Gは水素であり、R1、R2、R3及びR4は表1に規定される。
【0174】
例4
3−オキソ−5−(テトラヒドロフラン−3−イル)−2−(2,4,6−トリメチルフェニル)シクロヘクス−1−エニルアセテート(表T2中の化合物P1)の調製
ジクロロメタン(2ml)中のトリエチルアミン(0.11ml、0.79mmol)の溶液を、ジクロロメタン(4.5ml)中の2−(2,4,6−トリメチルフェニル)−5−(テトラヒドロフラン−3−イル)シクロヘキサン−1,3−ジオン(例2に記載される方法と類似の方法により調製される)と塩化アセチル(0.056ml、0.79mmol)の冷却した(氷浴)溶液に滴下する。添加が完了したら、冷却浴をはずし、そして反応混合物を室温で一晩攪拌する。該反応混合物をジクロロメタン(35ml)で希釈し、そして炭酸水素ナトリウムの飽和水溶液(20ml)で洗浄する。有機相をあわせ、無水硫酸マグネシウムにより乾燥させ、濾過し、そして濾液を真空下において蒸発させる。残渣を、酢酸エチルとヘキサンの混合物で溶出する、シリカゲルによるカラムクロマトグラフィーにより精製し、3−オキソ−5−(テトラヒドロフラン−3−イル)−2−(2,4,6−トリメチルフェニル)シクロヘクス−1−エニルアセテートを得る。
【表28】

【0175】
以下の表T2の化合物は、適当な出発材料を用いて同様の方法により調製される。
【0176】
【表29】

【0177】
【表30】

【0178】
重要中間体に対する実験手順
例1A
2,6−ジエチル−4−メチルフェニルボロン酸の調製
−78℃における240mlのテトラヒドロフラン中の25g(110mmol)の2,6−ジエチル−4−メチルブロモベンゼン(WO 2000078712に記載される調製物)の溶液に、ヘキサン中のブチルリチウムの〜1.6M溶液を10分間にわたり滴下する。該混合物を−78℃で10分間攪拌し、その後トリメチルボレート(24.6ml,22.9g;220mmol)を一度に添加し、そして−78℃で30分間かくはんする。冷却浴をはずし、そして該溶液を1時間にわたり室温に加温させ、そして2Nの水性酢酸(140ml)でクエンチする。
【0179】
有機層を分離し、そして水相をジエチルエーテル:ヘキサン1:1で3回抽出する。有機抽出物をあわせ、無水硫酸マグネシウムにより乾燥させ、濾過し、そして濾液を真空下において濃縮させる。攪拌しながら油性残渣をヘキサン中に取り、そして濾過により白色の固形物を回収し、2,6−ジエチル−4−メチルフェニルボロン酸を得る。濾液を濃縮し、そしてシリカゲルにおけるカラムクロマトグラフィーにより精製し、更なる量の所望の生成物を得る。あわせて16.6g(78%)の2,6−ジエチル−4−メチルフェニルボロン酸が得られる。
【0180】
例1B
5−(4−クロロフェニル)−2−メチルフェニルボロン酸の調製
工程1
4−クロロフェニルボロン酸(20.2g、0.13mol)及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(3.7g、0.003mol)を、1,2−ジメトキシエタン(200ml)中の5−ブロモ−2−メチルアニリン(20g、0.1mol)の溶液に添加する。該反応混合物を20℃で15分間攪拌後、20%水性炭酸ナトリウム(300ml)の溶液を該混合物に添加し、そして生じる混合物を24時間還流させる。該反応混合物を室温に冷却し、水(600ml)で希釈し、そして酢酸エチルを使用して抽出する。あわせた有機抽出物を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、そして濾液を真空下で蒸発させる。残渣を、ヘキサン中7%酢酸エチルにより溶出する、シリカゲルにおけるカラムクロマトグラフィーによりさらに精製し、5−(4−クロロフェニル)−2−メチルアニリン(21.0g)を得る。
【0181】
工程2
臭化水素酸(水中48%wt、120ml)を、水(80ml)中の5−(4−クロロフェニル)−2−メチルアニリン(21g、0.09mol)の懸濁液に滴下し、そして固形物が溶解するまで該混合物を攪拌する。該混合物を−5℃まで冷却し、そして0〜5℃の温度を維持しながら、水(50ml)中のナトリウムニトリル(10.12g、0.14mol)の溶液を滴下する。該反応混合物を1時間攪拌し、その後臭化水素酸(水中48%wt、120ml)中の臭化第一銅(17.9g、0.12mol)の0℃にあらかじめ冷却した溶液に添加する。該反応混合物を攪拌し、そして室温に一晩加温する。該混合物を酢酸エチルで抽出し、そして有機抽出物をあわせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、そして濾液を真空下で濃縮する。ヘキサン中2%酢酸エチルにより溶出する、シリカゲルにおけるカラムクロマトグラフィーによりさらに精製し、5−(4−クロロフェニル)−2−メチル−1−ブロモベンゼン(15.0g)を得る。
【0182】
工程3
5−(4−クロロフェニル)−2−メチル−1−ブロモベンゼン(5.0g、0.02mol)をTHF(125ml)中に溶解し、そして温度を−78℃にする。温度をおよそ−78℃に維持しながら、n−ブチルリチウム(ヘキサン中1.33モル、17.3ml)を30分間にわたり滴下する。該反応混合物を−78℃で1時間半攪拌し、その後トリメチルボレート(2.58g、0.024mol)を滴下し、そして該反応混合物を3時間半攪拌し、0℃に加温させる。その後2Nの水性塩酸の溶液(50ml)を滴下し、そして添加が完了したら、該混合物を2時間攪拌する。該混合物を真空下で濃縮し、ほとんどのテトラヒドロフランを除去し、その後水(〜80ml)で希釈し、そしてジエチルエーテルで抽出する。有機抽出物をあわせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、そして濾液を真空下で蒸発させる。ヘキサン中7%酢酸エチルにより溶出する、シリカゲルにおけるカラムクロマトグラフィーによりさらに精製し、5−(4−クロロフェニル)−2−メチルフェニルボロン酸(2.5g)を得る。
【0183】
例1C
5−(4−クロロフェニル)−2−エチルフェニルボロン酸の調製
工程1
硝酸アンモニウム(39.6g、0.49mol)を、外部冷却により−10℃〜0℃の温度に維持しながら、濃硫酸(100ml)中の4−エチルアニリン(20g、0.16mol)の冷却した(氷浴)溶液に滴下する。該反応混合物を2時間攪拌し、その後砕いた氷上に注ぎ、そして濾過により沈殿物を回収する。該固形物を水に入れ、希釈した水酸化ナトリウム水溶液の添加により該溶液を中性にし、そして酢酸エチルで抽出する。有機抽出物をあわせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、そして濾液を真空下で蒸発させ、4−エチル−3−ニトロアニリン(20g)を得る。
【0184】
工程2
臭化水素酸(水中48%wt、240ml)を、水(80ml)中の4−エチル−ニトロアニリン(20g、0.12mol)の懸濁液に滴下し、そして固形物が溶解するまで該混合物を攪拌する。該混合物を−5℃に冷却し、そして温度を0〜5℃に維持しながら、水(100ml)中のナトリウムニトリル(19.8g、0.28mol)の溶液を滴下する。添加が完了したら冷却浴をはずし、そして該反応混合物を室温で1時間攪拌する。該混合物を、臭化水素酸(水中48%wt)中の臭化第一銅(22.4g、0.16mol)の0℃にあらかじめ冷却した溶液に滴下する。該反応混合物を攪拌し、そして3時間にわたり室温に加温させる。該混合物をジエチルエーテルで抽出し、そして有機抽出物をあわせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、そして濾液を真空下で濃縮する。ヘキサンにより溶出する、シリカゲルにおけるカラムクロマトグラフィーによりさらに精製し、4−ブロモ−1−エチル−2−ニトロベンゼン(18g)を得る。
【0185】
工程3
水(30ml)中の塩化アンモニウム(12.5g、0.2mol)の溶液を、メタノール(720ml)と水(180ml)中の亜鉛末(35.7g、0.5mol)と4−ブロモ−1−エチル−2−ニトロベンゼン(18g、0.07mol)の混合物に添加する。該反応混合物を1時間還流させ、その後室温に冷却し、そして珪藻土のプラグを介して濾過する。濾液を真空下で濃縮し、その後水で基sy策し、そして酢酸エチルで抽出する。あわせた有機抽出物を水及びブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、そして濾液を真空下で濃縮し、次の工程において更に精製することなく使用される、5−ブロモ−2−エチルアニリン(14g)を産生する。
【0186】
工程4
4−クロロフェニルボロン酸(13.2g、0.08mol)及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(2.4g、0.002mol)を、1,2−ジメトキシエタン(140ml)中の5−ブロモ−2−エチルアニリン(14.1g、0.07mol)の溶液に添加する。該反応混合物を20℃で15分間攪拌後、20%水性炭酸ナトリウム(300ml)の溶液を該混合物に添加し、そして生じる混合物を24時間還流させる。該反応混合物を室温に冷却し、水で希釈し、そして酢酸エチルを使用して抽出する。あわせた有機抽出物を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、そして濾液を真空下で蒸発させる。残渣を、ヘキサン中5%酢酸エチルにより溶出する、シリカゲルにおけるカラムクロマトグラフィーによりさらに精製し、5−(4−クロロフェニル)−2−エチルアニリン(14.3g)を得る。
【0187】
工程5
臭化水素酸(水中48%wt、85ml)を、水(57ml)中の5−(4−クロロフェニル)−2−エチルアニリン(14.3g、0.062mol)の懸濁液に滴下し、そして該混合物を攪拌する。該混合物を−5℃まで冷却し、そして0〜5℃の温度を維持しながら、水(25ml)中のナトリウムニトリル(5.07g、0.072mol)の溶液を滴下する。該反応混合物を1時間攪拌し、その後臭化水素酸(水中48%wt、64ml)中の臭化第一銅(9g、0.062mol)の0℃にあらかじめ冷却した溶液に添加する。該反応混合物を攪拌し、そして室温に一晩加温する。該混合物を水で希釈し、ジエチルエーテルで抽出し、そして有機抽出物をあわせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、そして濾液を真空下で濃縮する。ヘキサン中2%酢酸エチルにより溶出する、シリカゲルにおけるカラムクロマトグラフィーによりさらに精製し、5−(4−クロロフェニル)−2−エチル−1−ブロモベンゼン(10g)を得る。
【0188】
工程6
5−(4−クロロフェニル)−2−エチル−1−ブロモベンゼン(10g、0.03mol)をTHF(250ml)中に溶解し、そして温度を−78℃にする。温度をおよそ−78℃に維持しながら、n−ブチルリチウム(ヘキサン中1.33モル、34.6ml)を30分間にわたり滴下する。該反応混合物を1時間半攪拌し、その後トリメチルボレート(4.9g、0.05mol)を滴下し、そして該反応混合物を2時間攪拌する。2Nの水性塩酸の溶液(100ml)を滴下し、そして添加が完了したら、該混合物を2時間攪拌する。該混合物を真空下で濃縮し、ほとんどのテトラヒドロフランを除去し、その後水で希釈し、そしてジエチルエーテルで抽出する。有機抽出物を水及びブラインで洗浄し、あわせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、そして濾液を真空下で蒸発させる。ヘキサン中7%酢酸エチルにより溶出する、シリカゲルにおけるカラムクロマトグラフィーによりさらに精製し、5−(4−クロロフェニル)−2−メチルフェニルボロン酸(5.4g)を得る。
【0189】
例1D
3,5−ジメチルビフェニルボロン酸の調製
Tert−ブチルリチウム(ヘキサン中1.7M溶液、36.2ml、62.6mmol)を、乾燥テトラヒドロフラン(150ml)中の3.5−ジメチルビフェニル(7.27g;28mmol)の溶液に−78℃において滴下し、そして窒素雰囲気下で30分間攪拌する。ホウ酸トリメチル(9.54ml;84mmol)を添加し、そして生じる混合物を−78℃で30分間攪拌し、その後室温に加温させる。該反応混合物を水性塩酸で酸性化し、そしてエーテル(2×150ml)で抽出する。有機層をあわせ、無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、そして濾液を真空下で蒸発させ、黄色の固形物を得る。該粗生成物をiso−ヘキサンで粉末化し、白色の粉末として3,5−ジメチルビフェニルボロン酸(5.89g)を得る。
【0190】
例1E
3,5−ジメチルビフェン−4−イルリードトリアセテートの調製
45℃における乾燥クロロホルム(15ml)中のテトラ酢酸鉛(4.3g、9.7mmol)の溶液に、3,5−ジメチルビフェン−4イルボロン酸(2.0g;8.8mmol)を窒素雰囲気下で添加する。該混合物を40℃で4時間攪拌し、その後室温に冷却する。濾過により沈殿物を除去し、そして濾液を珪藻土に支持された炭酸カリウムのプラグを通過させて、酢酸を除去する。濾液を真空下で蒸発させ、褐色の油として3,5−ジメチルビフェン−4−イルリードトリアセテート(3.37g)を得る。
【0191】
生物学的例
単子葉及び双子葉試験植物をポット中の標準的な土壌にまいた。室温における制御条件下における栽培から1日後(発芽前)又は10日後(発芽後)、0.6mlのアセトン及び10.6%のEmulsogen EL(登録番号61791−12−6)、42.2%のN−メチルピロリドン、42.2%のジプロピレングリコールモノメチルエーテル(登録番号34590−94−8)及び0.2%のX−77(登録番号11097−66−8)を含有する45mlの製剤溶液中の技術的活性成分の製剤に由来する散布水溶液を植物に散布した。その後、温室中の最適な条件下において、該試験植物を発芽後から14又は15日間、発芽前から19、20又は21日間成長させ、該試験を評価した(100=植物に対して全てのダメージ;0=植物に対してダメージなし)。
【0192】
試験植物:
ノスズメノテッポウ(Alopecurus myosuroides)(ALOMY)、カラスムギ(Avena fatua)(AVEFA)、ホソムギ(Lolium perenne)(LOLPE)、アキノエノコログサ(Setaria faberi)(SETFA)、オニメヒシバ(Digitaria sanguinalis)(DIGSA)、イヌビエ(Echinochloa crus-galli)(ECHCG)。
【0193】
【表31】

【0194】
【表32】

【0195】
【表33】

【0196】
【表34】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I)
【化1】

(式中、
1は、メチル、エチル、n−プロピル、iso−プロピル、シクロプロピル、ハロメチル、ハロエチル、ハロゲン、ビニル、エチニル、メトキシ、エトキシ、ハロメトキシ又はハロエトキシであり、
2及びR3は、独立に、水素、ハロゲン、C1−C6アルキル、C1−C6ハロアルキル、C1−C6アルコキシ、C1−C6ハロアルコキシ、C2−C6アルケニル、C2−C6ハロアルケニル、C2−C6アルキニル、C3−C6アルケニルオキシ、C3−C6ハロアルケニルオキシ、C3−C6アルキニルオキシ、C3−C6シクロアルキル、C1−C6アルキルチオ、C1−C6アルキルスルフィニル、C1−C6アルキルスルホニル、C1−C6アルキルスルホニルオキシ、C1−C6ハロアルキルスルホニルオキシ、シアノ、ニトロ、フェニル、C1−C4アルキル、C1−C3ハロアルキル、C1−C3アルコキシ、C1−C3ハロアルコキシ、シアノ、ニトロ、ハロゲン、C1−C3アルキルチオ、C1−C3アルキルスルフィニルもしくはC1−C3アルキルスルホニルにより置換されたフェニル、又はヘテロアリールもしくはC1−C4アルキル、C1−C3ハロアルキル、C1−C3アルコキシ、C1−C3ハロアルコキシ、シアノ、ニトロ、ハロゲン、C1−C3アルキルチオ、C1−C3アルキルスルフィニルもしくはC1−C3アルキルスルホニルで置換されたヘテロアリールであり、
4は、水素、メチル、エチル、n−プロピル、iso−プロピル、ハロメチル、ハロエチル、ハロゲン、ビニル、エチニル、メトキシ、エトキシ、ハロメトキシ又はハロエトキシであり、
Xは、O、S、S(O)又はS(O)2であり、
5は、水素又はメチルであり、
6は、水素、メチル又はエチルであり、あるいはR6に付随している、R7又はR8の隣接炭素原子と共に二重結合を形成し、
7及びR8は、互いに独立に、置換されていない、あるいはメチル又はエチルにより置換されているC1−C5アルキレン、又は置換されていない、あるいはメチル又はエチルにより置換されているC2−C5アルケニレンであり、そして
Gは、水素、アルカリ金属、アルカリ土類金属、スルホニウム、アンモニウム又は潜在性基である)の化合物。
【請求項2】
前記式中、R1がメチル、エチル、メトキシ又はハロゲンである、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
前記式中、R1がメチル又はエチルである、請求項2に記載の化合物。
【請求項4】
前記式中、R2が、水素、ハロゲン、メチル、エチル、フェニルもしくはC1−C3アルキル、C1−C3ハロアルキル、C1−C3アルコキシ、C1−C3ハロアルコキシ、シアノ、ニトロ、ハロゲン、C1−C3アルキルチオ、C1−C3アルキルスルフィニルもしくはC1−C3アルキルスルホニルで置換されたフェニルである、請求項1に記載の化合物。
【請求項5】
前記式中、R2が水素又はメチルである、請求項4に記載の化合物。
【請求項6】
前記式中、R3が水素、ハロゲン、メチル、エチル、フェニルもしくはC1−C3アルキル、C1−C3ハロアルキル、C1−C3アルコキシ、C1−C3ハロアルコキシ、シアノ、ニトロ、ハロゲン、C1−C3アルキルチオ、C1−C3アルキルスルフィニルもしくはC1−C3アルキルスルホニルで置換されたフェニルである、請求項1に記載の化合物。
【請求項7】
前記式中、R3が水素又はハロゲンで置換されたフェニルである、請求項6に記載の化合物。
【請求項8】
前記式中、R4が水素、メチル又はエチルである、請求項1に記載の化合物。
【請求項9】
前記式中、R1、R2及びR4が、互いに独立に、メチル又はエチルであり、そしてR3が水素である、請求項1に記載の化合物。
【請求項10】
前記式中、R1がメチル又はエチルであり、R2が水素であり、R3がフェニルもしくはC1−C4アルキル、C1−C3ハロアルキル、C1−C3アルコキシ、C1−C3ハロアルコキシ、シアノ、ニトロもしくはハロゲンで置換されたフェニル、又はヘテロアリールもしくはアルキル、C1−C3ハロアルキル、C1−C3アルコキシ、C1−C3ハロアルコキシ、シアノ、ニトロもしくはハロゲンで置換されたヘテロアリールである、請求項1に記載の化合物。
【請求項11】
前記式中、R1がメチル又はエチルであり、R2がフェニルもしくはC1−C4アルキル、C1−C3ハロアルキル、C1−C3アルコキシ、C1−C3ハロアルコキシ、シアノ、ニトロもしくはハロゲンで置換されたフェニル、又はヘテロアリールもしくはC1−C4アルキル、C1−C3ハロアルキル、C1−C3アルコキシ、C1−C3ハロアルコキシ、シアノ、ニトロもしくはハロゲンで置換されたヘテロアリールであり、R3が水素であり、そしてR4が水素、メチル又はエチルである、請求項1に記載の化合物。
【請求項12】
前記式中、R5が水素である、請求項1に記載の化合物。
【請求項13】
前記式中、R6が水素である、請求項1に記載の化合物。
【請求項14】
前記式中、R7及びR8が、互いに独立に、メチレン、エチレン、プロピレン、エテニレン又はプロペニレンである、請求項1に記載の化合物。
【請求項15】
前記式中、R7及びR8がエチレンである、請求項14に記載の化合物。
【請求項16】
前記式中、潜在性基GがC(Xa)−Ra又はC(Xb)−Xc−Rbである、請求項1に記載の化合物。
【請求項17】
前記式中、Gが水素、アルカリ金属又はアルカリ土類金属である、請求項1に記載の化合物。
【請求項18】
前記式中、Gが水素である、請求項15に記載の化合物。
【請求項19】
前記式中、XがO又はSである、請求項1に記載の化合物。
【請求項20】
前記式中、XがS(O)又はS(O)2である、請求項1に記載の化合物。
【請求項21】
請求項1に記載の式(I)の化合物(式中、Gは水素である)の調製方法であって、式(Z)の化合物
【化2】

(式中、R6、R7、R8及びXは請求項1において示された意味を有し、そしてArは任意に置換されたフェニル基である)と、式(AA)のアリール臭化水素酸
【化3】

(式中、R1、R2、R3及びR4は請求項1において示された意味を有する)とを、パラジウム触媒及び塩基の存在下で反応させることを含む、方法。
【請求項22】
請求項1に記載の式(I)の化合物(式中、Gは水素である)の調製方法であって、式(B)の化合物
【化4】

(式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8及びXは請求項1において示された意味を有し、そしてRはアルキルである)の酸性又は塩基性条件下における環化を含む、方法。
【請求項23】
請求項1に記載の式(I)の化合物(式中、Gは、アルキル、アシル、ホスホリル又はスルホニル基である)の調製方法であって、式(A)の化合物
【化5】

(式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8及びXは請求項1において示された意味を有する)を、少なくとも1当量の塩基の存在下において、式G−Yの化合物(式中、Gは、組み込まれるアルキル、アシル、ホスホリル又はスルホニル基を表し、そしてYは適当なヌクレオフュージである)で処理することを含む、方法。
【請求項24】
請求項1に記載の式(I)の化合物(式中、Gは水素である)の調製方法であって、式(B)の化合物
【化6】

(式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8及びXは請求項1において示された意味を有し、そしてRはアルキルである)の酸性条件下における環化を含む、方法。
【請求項25】
請求項1に記載の式(I)の化合物(式中、GはC1−C4アルキルであり、そしてR5、R6、R7及びR8は請求項1において示された意味を有する)の調製方法であって、式(KK)の化合物
【化7】

(式中、GはC1−C4アルキル、Halは塩素、臭素又はヨウ素である)を、式(AA)のアリール臭化水素酸
【化8】

(式中、R1、R2、R3及びR4は請求項1において示された意味を有する)で、塩基、溶媒及びパラジウム触媒の存在下において処理することを含む、方法。
【請求項26】
請求項1に記載の式(I)の化合物(式中、Hである)の調製方法であって、式(I)の化合物(式中、GはC1−C4アルキルである)の酸性条件下における加水分解を含む、方法。
【請求項27】
式(Z)
【化9】

(式中、R6、R7、R8及びXは請求項1において示された意味を有し、そしてArは任意に置換されたフェニル基である)の化合物。
【請求項28】
有用な植物の作物における草及び雑草を制御する方法であって、除草的有効量の式(I)の化合物、又はこのような化合物を含む組成物を、植物又はその場所に適用することを含む、方法。
【請求項29】
製剤用アジュバントを含むことに加えて、除草的有効量の式(I)の化合物を含む、除草組成物。
【請求項30】
式(I)の化合物を含むことに加えて、混合パートナーをさらに含む、請求項29に記載の組成物。
【請求項31】
式(I)の化合物を含むことに加えて、薬害軽減剤をさらに含む、請求項29に記載の組成物。
【請求項32】
式(I)の化合物を含むことに加えて、混合パートナーとして除草剤及び薬害軽減剤をさらに含む、請求項29に記載の組成物。

【公表番号】特表2010−520866(P2010−520866A)
【公表日】平成22年6月17日(2010.6.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−552127(P2009−552127)
【出願日】平成20年3月7日(2008.3.7)
【国際出願番号】PCT/EP2008/001840
【国際公開番号】WO2008/110307
【国際公開日】平成20年9月18日(2008.9.18)
【出願人】(500584309)シンジェンタ パーティシペーションズ アクチェンゲゼルシャフト (352)
【出願人】(500371307)シンジェンタ リミテッド (141)
【Fターム(参考)】