説明

2−アルコキシ−4,6−ビス[4−(2H−ベンゾトリアゾ−ル−2−イル)−3−ヒドロキシフェノキシ]−1,3,5−トリアジンと2−アリ−ルオキシ−4,6−ビス[4−(2H−ベンゾトリアゾ−ル−2−イル)−3−ヒドロキシフェノキシ]−1,3,5−トリアジン並びに2−アルコキシ−4,6−ビス[4−(ジメチルアミノ)アニリノ]−1,3,5−トリジンと2−アリ−ルオキシ−4,6−ビス[4−(ジメチルアミノ)アニリノ]−1,3,5−トリアジンの合成と紫外線吸収剤としての利用

【課題】高度の耐熱性(高温安定性)および耐蒸散性と、同時に慣用の溶剤に対する易溶性をあわせ有するビス型のベンゾトリアゾ−ル系紫外線吸収剤、並びにFriedel−Crafts反応を経由することなく得られ、しかも有効性が認められるビス型のトリアジン系紫外線吸収剤を合成すること。
【解決手段】2−アルコキシ−4,6−ジクロロ−1,3,5−トリアジンあるいは2−アリ−ルオキシ−4,6−ジクロロ−1,3,5−トリアジンと2−(2H−ベンゾトリアゾ−ル−2−イル)レゾルシノ−ルを脱塩酸縮合させてビス型のベンゾトリアゾ−ル系紫外線吸収剤を合成し、それらの物性について調べた。同じく2−アルコキシ−4,6−ジクロロ−1,3,5−トリアジンあるいは2−アリ−ルオキシ−4,6−ジクロロ−1,3,5−トリアジンとN,N−ジメチル−1,4−フェニレンジアミンを脱塩酸縮合させてビス型のトリアジン系紫外線吸収剤を合成し、それらの物性について調べた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は1,3,5−トリアジンの2,4,6−位に2ケの4−(2H−ベンゾトリアゾ−ル−2−イル)−3−ヒドロキシフェノキシ基あるいは2ケの4−(ジメチルアミノ)アニリノ基を有する、そして残りの1ケがアルコキシ基あるいはアリ−ルオキシ基である紫外線吸収剤の合成と紫外線吸収剤としての利用に関する。詳しくは2,4−ビス[4−(2H−ベンゾトリアゾ−ル−2−イル)−3−ヒドロキシフェノキシ]−6−メトキシ−1,3,5−トリアジン(IIa)、2,4−ビス[4−(2H−ベンゾトリアゾ−ル−2−イル)−3−ヒドロキシフェノキシ]−6−エトキシ−1,3,5−トリアジン(IIb)、2,4−ビス[4−(2H−ベンゾトリアゾ−ル−2−イル)−3−ヒドロキシフェノキシ]−6−ブトキシ−1,3,5−トリアジン(IIc)、2,4−ビス[4−(2H−ベンゾトリアゾ−ル−2−イル)−3−ヒドロキシフェノキシ]−6−(2−エチルヘキシル)オキシ−1,3,5−トリアジン(IId)、2,4−ビス[4−(2H−ベンゾトリアゾ−ル−2−イル)−3−ヒドロキシフェノキシ]−6−フェノキシ−1,3,5−トリアジン(IIIa)、2,4−ビス[4−(2H−ベンゾトリアゾ−ル−2−イル)−3−ヒドロキシフェノキシ]−6−(p−トリルオキシ)−1,3,5−トリアジン(IIIb)、2,4−ビス[4−(2H−ベンゾトリアゾ−ル−2−イル)−3−ヒドロキシフェノキシ]−6−(4−メトキシフェノキシ)−1,3,5−トリアジン(IIIc)、2,4−ビス[4−(2H−ベンゾトリアゾ−ル−2−イル)−3−ヒドロキシフェノキシ]−6−(4−tert−ブチルフェノキシ)−1,3,5−トリアジン(IIId)、2,4−ビス[4−(2H−ベンゾトリアゾ−ル−2−イル)−3−ヒドロキシフェノキシ]−6−[4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェノキシ]−1,3,5−トリアジン(IIIe)、2,4−ビス[4−(ジメチルアミノ)アニリノ]−6−メトキシ−1,3,5−トリアジン(Va)、2,4−ビス[4−(ジメチルアミノ)アニリノ]−6−エトキシ−1,3,5−トリアジン(Vb)、2,4−ビス[4−(ジメチルアミノ)アニリノ]−6−ブトキシ−1,3,5−トリアジン(Vc)、2,4−ビス[4−(ジメチルアミノ)アニリノ]−6−フェノキシ−1,3,5−トリアジン(VIa)、2,4−ビス[4−(ジメチルアミノ)アニリノ]−6−(p−トリオルオキシ)−1,3,5−トリアジン(VIb)、2,4−ビス[4−(ジメチルアミノ)アニリノ]−6−(4−メトキシフェノキシ)−1,3,5−トリアジン(VIc)および2,4−ビス[4−(ジメチルアミノ)アニリノ]−6−(4−tert−ブチルフェノキシ)−1,3,5−トリアジン(VId)の合成と紫外線吸収剤としての利用に関する。
【背景技術】
【0002】
最初にIIおよびIIIに関連した従来の技術について述べる。ベンゾトリアゾ−ル系紫外線吸収剤の化学修飾に関する報告の中に、1分子中に2ケ以上の2−(2H−ベンゾトリアゾ−ル−2−イル)フェノ−ル構造を有する化合物を合成しているものがある。近年になってポリマ−等の使用条件がより過酷になり、添加してある紫外線吸収剤もその過酷な条件に耐えうることが必要になってきたからである。すなはち、紫外線吸収剤により高度な耐熱性(高温安定性)および耐蒸散性と、同時に慣用の溶剤に対する易溶性が要求されてきたのである。このように相反する2種類の要求を両方ともに満足させるために考案されたと考えられる紫外線吸収剤として、1,3−ビス[3−(2H−ベンゾトリアゾ−ル−2−イル)−2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル]−2−イミダゾリジノン(VII)、ビス[3−(2H−ベンゾトリアゾ−ル−2−イル)−2−ヒドロキシ−5−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェニル]メタン(VIII)、1,2−ビス[2−(3,5−ジ−tert−ブチル−2−ヒドロキシフェニル)−2H−ベンゾトリアゾ−ル−5−イルチオ]エタン(IX)、ビス[4−(2H−ベンゾトリアゾ−ル−2−イル)−3−ヒドロキシフェニル]−1,4−フェニレンジアクリラ−ト(X)、ビス[3−(2H−ベンゾトリアゾ−ル−2−イル)−2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル]スベラ−ト(XI)、ビス[3−(2H−ベンゾトリアゾ−ル−2−イル)−2−ヒドロキシ−5−メトキシベンジル]テレフタラ−ト(XII)、ビス[3−(2H−ベンゾトリアゾ−ル−2−イル)−2−ヒドロキシ−5−メトキシベンジル]−3,3,−ジチオジプロピオナ−ト(XIII)、ビス[3−(2H−ベンゾトリアゾ−ル−2−イル)−2−ヒドロキシ−5−メトキシベンジル]アジパ−ト(XIV)、2,4,6−トリス[4−(2H−ベンゾトリアゾ−ル−2−イル)−3−ヒドロキシフェノキシ]−1,3,5−トリアジン(XV)、2,4,6−トリス[4−(5−クロロ−2H−ベンゾトリアゾ−ル−2−イル)−3−ヒドロキシフェノキシ]−1,3,5−トリアジン(XVI)等があげられる。VII〜XIVのすべては、非特許文献1に参考文献として引用されている。また、XVおよびXVIは特許文献1に提案されている。
【化5】

【化6】

【化7】

【化8】

【化9】

【化10】

【化11】

【化12】

【化13】

【化14】

【0003】
【非特許文献1】谷本、染料と薬品,41,295(1996).
【特許文献1】特開2000−178276号公報
【0004】
次にVおよびVIに関連した従来の技術について述べる。IIおよびIIIは1,3,5−トリアジン構造をも有するがトリアジン系紫外線吸収剤ではない。普通にトリアジン系のものといえば2−(2−ヒドロキシフェニル)−1,3,5−トリアジン構造を有するものである。しかし、これらの多量生産となると必要なFriedel−Crafts反応について依然として困難な問題が残っており、多量生産は実施されていないのが現状である。同じトリアジン系といっても2−(2−ヒドロキシフェニル)−1,3,5−トリアジン構造を有しないものもある。例えば、2種類の2,4,6−トリス[4−(アルコキシカルボニル)アニリノ]−1,3,5−トリアジン(XVIIおよびXVIII)が特許文献2に提案されている。
【化15】

【化16】

【0005】
【特許文献2】特開平7−330565号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
VII〜XVIのうち、市販されているものはVIIIだけである。VIIは合成に用いる原料がいささか高価で経済性に乏しい、IXは合成に熟練を要する、Xは高温安定性に疑問がある、XI〜XIVについては、反応の原料である2−(2H−ベンゾトリアゾ−ル−2−イル)−6−ヒドロキシメチル−4−メチルフェノ−ルおよび2−(2H−ベンゾトリアゾ−ル−2−イル)−6−ヒドロキシメチル−4−メトキシフェノ−ルの製造にホルムアルデヒドを使用すること、これらからXI〜XIVへの工程における収率がいささか低く、収率の改善がなされていない現時点では経済性に乏しい。XVおよびXVIについては慣用の溶剤に難溶である。このような理由で市販されているものはVIIIだけである。高度の耐熱性(高温安定性)および耐蒸散性と、同時に慣用の溶剤に対する易溶性ということになると合格しているのはVIIIだけである。本発明が解決しようとする課題はVIIIと同様に優れた性能を有するベンゾトリアゾ−ル系紫外線吸収剤を合成することである。
【0007】
XVIIおよびXVIIIについては化粧料への添加が提案されているが、実際に上市そして使用されているか否かについてははっきりしない。このことはトリアジン系紫外線吸収剤で確実に上市されているものは無いことを示している。XVIIおよびXVIIIが三塩化シアヌリルとp−アミノ安息香酸エステルの脱塩酸縮合で得られていることを考慮して、類似した新規な組み合わせによりFriedel−Crafts反応を経由することなく有効なトリアジン系紫外線吸収剤の合成について試みることも本特許が解決しようとする課題である。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者は2−アルコキシ−4,6−ジクロロ−1,3,5−トリアジンおよび2−アリ−ルオキシ−4,6−ジクロロ−1,3,5−トリアジンに注目した。なぜなら、これらが非特許文献2にまとめて述べられているように安価に合成できるからである。そして、これらを用いて2分子の4−(2H−ベンゾトリアゾ−ル−2−イル)レゾルシノ−ル(I)を連結することを考えた。これらの反応はアセトンと水の混合溶媒中で炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム等を用いると円滑に進行することが見い出されたのである。もちろん、得られたものが高度な耐熱性(高温安定性)および耐蒸散性と、同時に慣用の溶剤に対する易溶性を有するか否かについては実験的に確かめられなければならないが、ある程度満足に近い結果に至ることは十分に予測できる。
【0009】
2−アルコキシ−4,6−ジクロロ−1,3,5−トリアジンおよび2−アリ−ルオキシ−4,6−ジクロロ−1,3,5−トリアジンが塩基性下でOH基を有する化合物と容易に脱塩酸縮合するという結果は、NH基を有する化合物とも容易に脱塩酸縮合するという判断を与えた。このようなことから2−アルコキシ−4,6−ジクロロ−1,3,5−トリアジンあるいは2−アリ−ルオキシ−4,6−ジクロロ−1,3,5−トリアジンとN,N−ジメチル−p−フェニレンジアミンの反応がとりあげられたのである。後者のジメチルアミノ基の窒素原子にある非共有電子対の寄与を期待した上でのことでもある。
【0010】
【非特許文献2】谷本、染料と薬品,40,325(1995).
【発明の効果】
【0011】
本研究において合成したIIおよびIIIはVIIIと同様に高度な耐熱性(高温安定性)を有する紫外線吸収剤であることが表Iから明らかである。それらの構造式から推定してVIII以上であると考えてよいだろう。特に、IIa,IIIaおよびIIIdを推薦したい。IIaについては原料となっている2,4−ジクロロ−6−メトキシ−1,3,5−トリアジンが非特許文献3に示されているように極めて安価に合成しうること、IIaの精製がエチレングリコ−ルモノメチルエ−テル以外にトルエンを用いてもなしうること、他と比較して純粋に得られること等があげられる。IIIaおよびIIIdについてはそれらの精製がエチレングリコ−ルモノメチルエ−テルを用いて比較的容易にしかも効果的になしうること、収率がIIおよびIIIのうちでは比較的高いこと等があげられる。もちろん、IIおよびIIIの合成に関しては欠点といえることもある。再結晶操作に比較的熟練を必要とし、再結晶前に2−プロパノ−ルで洗浄していること等である。2−プロパノ−ルが多量であるほどに洗浄が効果的であるが、経済性を考慮して必要最小限にとどめるべきであろう。必要最小限の2−プロパノ−ルの量はIIおよびIIIの種類により違っているが、極端な場合としてIIIdについては2−プロパノ−ルによる洗浄を必要としなかった。また、次に合成したVおよびVIは耐熱性(高温安定性)という点では期待できない紫外線吸収剤であることが表2から明らかである。ベンゾトリアゾ−ル系紫外線吸収剤によっては往々にして効果が得られない塩基性の添加対象物でしかもそれが室温で使用される場合についてのみ効果が得られる可能性があるが、使用方法等については現在のところ明らかではない。しかし、εmaxが大きく、その有効波長範囲がUV−A領域にまで及んでいることは注目すべきことである。なお、VおよびVIの合成に関連して注意せねばならないことは、原料のN,N−ジメチル−1,4−フェニレンジアミンが極めて空気酸化され易いことである。比較的純粋なN,N−ジメチル−1,4−フェニレンジアミンを用いてそれの空気酸化を防ぎつつVおよびVIを合成することが必要である。
【0012】
【非特許文献3】J.R,Dudeley,J.A.C.S.,73,2986(1951).
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は該実施例に限られるものではない。得られたものはすべて新規な化合物であるので元量分析値を付してある。また、H−NMRスペクトルについてはここに記載されていないが、すべてが所期の構造であることを示している。また、IIおよびIIIを合成する際の操作法は炭酸カリウムを反応系に最初から加えるということに、そしてVおよびVIを合成するさいのそれは炭酸ナトリウムを反応系に最後に加えることになっている。両操作法がおのおのの場合に適していることは実験の過程で見い出されたことであり、当然のことながらおのおのが最適の操作法であるか否かについてははっきりしない。収率等において極度に改善された操作法が見い出せればそれは本特許の及ぶところではない。
【実施例1】
【0014】
I4.54g(0.02mol)にアセトン130mlを加えて溶解させ、それに炭酸カリウム3.46g(0.025mol)を水50〜60mlに溶かした水溶液を加えてかきまぜた。反応混合物の状態が変らなくなってから、0.5〜1時間かきまぜながら還流煮沸した。つぎに、2,4−ジクロロ−6−メトキシ−1,3,5−トリアジン1.98g(0.011mol)の飽和アセトン溶液を5〜6時間かけて室温で滴下した。滴下後、3時間かきまぜながら還流煮沸した。反応後、15〜20%の塩酸で反応混合物を弱酸性にしてから減圧でアセトンの大部分を留去した。残留を多量の水に加えて析出した沈殿を濾過しとった。温水洗後、さらに未反応のI等の存在が認められる場合は2−プロパノ−ルで洗浄後、エチレングリコ−ルモノメチルエ−テルで再結晶してから、減圧で減量が認められなくなるまで加熱乾燥して微黄色のIIa3.52gを得た。収率63%、融点221〜223℃、元素分析実験値(%)C59.67,H3.36,N22.24;C2819に対する計算値(%)C59.89,H3.41,N22.45。
【実施例2】
【0015】
実施例Iにおける2,4−ジクロロ−6−メトキシ−1,3,5−トリアジン1.98g(0.011mol)の代りに2,4−ジクロロ−6−エトキシ−1,3,5−トリアジン2.14g(0.011mol)を用い、これを実施例1と同様にしてI4.54g(0.02mol)と脱塩酸縮合させ、同様にして析出した沈殿を濾過しとった。温水洗後、さらに未反応のI等の存在が認められる場合は2−プロパノ−ルで洗浄後、エチレングリコ−ルモノメチルエ−テルで再結晶してから、減圧で減量が認められなくなるまで加熱乾燥して微黄色のIIb3.05gを得た。収率53%、融点215〜217℃、元素分析実験値(%)C60.40,H3.66,N21.84;C2821に対する計算値(%)C60.52,H3.68,N21.91。
【実施例3】
【0016】
実施例Iにおける2,4−ジクロロ−6−メトキシ−1,3,5−トリアジン1.98g(0.011mol)の代りに2−ブトキシ−4,6−ジクロロ−1,3,5−トリアジン2.44g(0.011mol)を用い、これを実施例1と同様にしてI4.54g(0.02mol)と脱塩酸縮合させ、同様にして析出した沈殿を濾過しとった。温水洗後、さらに未反応のI等の存在が認められる場合は2−プロパノ−ルで洗浄後、エチレングリコ−ルモノメチルエ−テルで再結晶してから、減圧で減量が認められなくなるまで加熱乾燥して微黄色のIIc3.13gを得た。収率52%、融点209〜211℃、元素分析実験値(%)C61.54,H4.06,N20.79;C3125に対する計算値(%)C61.68,H4.18,N20.89。
【実施例4】
【0017】
実施例1における2,4−ジクロロ−6−メトキシ−1,3,5−トリアジン1.98g(0.011mol)の代りに2,4−ジクロロ−6−(2−エチルヘキシル)オキシ−1,3,5−トリアジン3.06g(0.011mol)を用い、これを実施例1と同様にしてI4.54g(0.02mol)と脱塩酸縮合させ、同様にして析出した沈殿を濾過しとった。温水洗後、さらに未反応のI等の存在が認められる場合は2−プロパノ−ルで洗浄後、エチレングリコ−ルモノメチルエ−テルで再結晶してから、減圧で減量が認められなくなるまで加熱乾燥して無色のIId4.50gを得た。収率68%、融点184〜186℃、元素分析実験値(%)C63.69,H4.98,N18.98;C3533に対する計算値(%)C63.72,H5.04,N19.11。
【実施例5】
【0018】
実施例1における2,4−ジクロロ−6−メトキシ−1,3,5−トリアジン1.98g(0.011mol)の代りに2,4−ジクロロ−6−フェノキシ−1,3,5−トリアジン2.67g(0.011mol)を用い、これを実施例1と同様にしてI4.54g(0.02mol)と脱塩酸縮合させ、同様にして析出した沈殿を濾過しとった。温水洗後、さらに未反応のI等の存在が認められる場合は2−プロパノ−ルで洗浄後、エチレングリコ−ルモノメチルエ−テルで再結晶してから減圧で減量が認められなくなるまで加熱乾燥して無色のIIIa4.20gを得た。収率67%、融点225〜227℃、元素分析実験値(%)C63.52,H3.13,N20.08;C3321に対する計算値(%)C63.56,H3.39,N20.22。
【実施例6】
【0019】
実施例Iにおける2,4−ジクロロ−6−メトキシ−1,3,5−トリアジン1.98g(0.011mol)の代りに2,4−ジクロロ−6−(p−トリルオキシ)−1,3,5−トリアジン2.82g(0.011mol)を用い、これを実施例1と同様にしてI4.54g(0.02mol)と脱塩酸縮合させ、同様にして析出した沈殿を濾過しとった。温水洗後、さらに未反応のI等の存在が認められる場合は2−プロパノ−ルで洗浄後、エチレングリコ−ルモノメチルエ−テルで再結晶してから減圧で減量が認められなくなるまで加熱乾燥して無色のIIIb3.93gを得た。収率62%、融点228〜230℃、元素分析実験値(%)C63.93,H3.49,N19.58;C3423に対する計算値(%)C64.04,H3.64,N19.77。
【実施例7】
【0020】
実施例Iにおける2,4−ジクロロ−6−メトキシ−1,3,5−トリアジン1.98g(0.011mol)の代りに2,4−ジクロロ−6−(4−メトキシフェノキシ)−1,3,5−トリアジン2.99g(0.011mol)を用い、これを実施例1と同様にしてI4.54g(0.02mol)と脱塩酸縮合させ、同様にして析出した沈殿を濾過しとった。温水洗後、さらに未反応のI等の存在が認められる場合は2−プロパノ−ルで洗浄後、エチレングリコ−ルモノメチルエ−テルで再結晶してから減圧で減量が認められなくなるまで加熱乾燥して無色のIIIc3.92gを得た。収率60%、融点214〜216℃、元素分析実験値(%)C62.24,H3.26,N19.08;C3423に対する計算値(%)C62.48,H3.55,N19.29。
【実施例8】
【0021】
実施例1における2,4−ジクロロ−6−メトキシ−1,3,5−トリアジン1.98g(0.011mol)の代りに2−(4−tert−ブチルフェノキシ)−4,6−ジクロロ−1,3,5−トリアジン3.28g(0.011mol)を用い、これを実施例1と同様にしてI4.54g(0.02mol)と脱塩酸縮合させ、同様にして析出した沈殿を濾過しとった。温水洗後、さらに未反応のI等の存在が認められる場合は2−プロパノ−ルで洗浄後、エチレングリコ−ルモノメチルエ−テルで再結晶してから減圧で減量が認められなくなるまで加熱乾燥して微黄色のIIId4.85gを得た。収率71%、融点222〜224℃、元素分析実験値(%)C65.09,H4.08,N18.40;C3729に対する計算値(%)C65.38,H4.30,N18.55。
【実施例9】
【0022】
実施例Iにおける2,4−ジクロロ−6−メトキシ−1,3,5−トリアジン1.98g(0.011mol)の代りに2,4−ジクロロ−6−[4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェノキシ]−1,3,5−トリアジン3.90g(0.011mol)を用い、これを実施例1と同様にしてI4.54g(0.02mol)と脱塩酸縮合させ、同様にして析出した沈殿を濾過しとった。温水洗後、さらに未反応のI等の存在が認められる場合は2−プロパノ−ルで洗浄後、エチレングリコ−ルモノメチルエ−テルで再結晶してから減圧で減量が認められなくなるまで加熱乾燥して無色のIIIe4.53gを得た。収率62%、融点244〜246℃、元素分析実験値(%)C66.75,H4.86,N16.92;C4137に対する計算値(%)C66.92,H5.07,N17.13。
【実施例10】
【0023】
IIおよびIIIの100.0mgを、試験管中において加熱ブロックで200℃に5.5時間加熱し、それぞれの加熱することによる重量およびUVスペクトルにおける変化を表1に示す。なお比較のために、VIIIおよび2−(2H−ベンゾトリアゾ−ル−2−イル)−4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェノ−ル(XIX)についての同様な試験結果をあわせ示す。IIおよびIIIのすべてがVIIIと同様に、高度な耐蒸散性を有する紫外線吸収剤であることが理解される。
【化17】

【表1】

【実施例11】
【0024】
2,4−ジクロロ−6−メトキシ−1,3,5−トリアジン1.80g(0.01mol),N,N−ジメチル−1,4−フェニレンジアミン2.72g(0.02mol)、アセトン70mlを冷却下混合し、この混合物を室温に保ちかきまぜながら、窒素雰囲気下で炭酸ナトリウム1.80g(0.017mol)を水50mlに溶かした水溶液を0.5時間かけて滴下した。滴下後、1時間室温でかきまぜた後、3〜4時間還流煮沸した。減圧でアセトンの大部分を留去し、残留を60〜70℃において熱濾過して結晶のみを濾過しとった。50〜60℃の多量の水で洗浄後、トルエンを用いて再結晶して灰白色のVa2.73gを得た。収率72%、融点163.5〜165℃、λmax299nm,εmax36400(溶媒:クロロホルム)、元素分析実験値(%)C63.10,H6.55,N25.71;C2025Oに対する計算値(%)C63.30,H6.64,N25.84。
【実施例12】
【0025】
2,4−ジクロロ−6−エトキシ−1,3,5−トリアジン1.95g(0.01mol),N,N−ジメチル−1,4−フェニレンジアミン2.72g(0.02mol)、アセトン70mlを冷却下混合し、この混合物を室温に保ちかきまぜながら、窒素雰囲気下で炭酸ナトリウム1.80g(0.017mol)を水50mlに溶かした水溶液を0.5時間かけて滴下した。滴下後、実施例11と同様にして反応させ、同様に後処理してからトルエンを用いて再結晶して灰白色のVb2.40gを得た。収率61%、融点153.5〜155℃、λmax298nm,εmax36300(溶媒:クロロホルム)、元素分析実験値(%)C63.99,H6.85,N24.72;C2127Oに対する計算値(%)C64.10,H6.92,N24.92。
【実施例13】
【0026】
2−ブトキシ−4,6−ジクロロ−1,3,5−トリアジン2.23g(0.01mol),N,N−ジメチル−I,4−フェニレンジアミン2.72g(0.02mol)、アセトン70mlを冷却下混合し、この混合物を室温に保ちかきまぜながら、窒素雰囲気下で炭酸ナトリウム1.80g(0.017mol)を水50mlに溶かした水溶液を0.5時間かけて滴下した。滴下後、実施例11と同様にして反応させ、同様に後処理してからトルエンを用いて再結晶して灰白色のVc2.41gを得た。収率57%、融点162〜164℃、λmax298nm,εmax35000(溶媒:クロロホルム)、元素分析実験値(%)C65.25,H7.23,N23.14;C2331Oに対する計算値(%)C65.53,H7.41,N23.26。
【実施例14】
【0027】
2,4−ジクロロ−6−フェノキシ−1,3,5−トリアジン2.42g(0.01mol)、N,N−ジメチル−I,4−フェニレンジアミン2.72g(0.02mol)、アセトン70mlを冷却下混合し、この混合物を室温に保ちかきまぜながら、窒素雰囲気下で炭酸ナトリウム1.80g(0.017mol)を水50mlに溶かした水溶液を0.5時間かけて滴下した。滴下後、1時間室温でかきまぜた後、3〜4時間還流煮沸した。減圧でアセトンの大部分を留去し、残留を60〜70℃のトルエン60〜70mlを、あるいはそれ以上を用いて熱抽出した。トルエン溶液を熱水洗後、減圧濃縮して全容を10ml以下とし、冷却後析出した結晶を濾過しとり、これをトルエンを用いて再結晶して微黄土色のVla2.78gを得た。収率63%、融点169〜170.5℃、λmax301nm,εmax37500(溶媒:クロロホルム)、元素分析実験値(%)C67.78,H5.94,N22.09;C2527Oに対する計算値(%)C68.00,H6.16,N22.21。
【実施例15】
【0028】
2,4−ジクロロ−6−(p−トリルオキシ)−1,3,5−トリアジン2.56g(0.01mol),N,N−ジメチル−I,4−フェニレンジアミン2.72g(0.02mol)、アセトン70mlを冷却下混合し、この混合物を室温に保ちかきまぜながら、窒素雰囲気下で炭酸ナトリウム1.80g(0.017mol)を水50mlに溶かした水溶液を0.5時間かけて滴下した。滴下後、実施例14と同様にして反応させ、同様に後処理してからトルエンを用いて再結晶して微黄土色のVlb3.10gを得た。収率68%、融点124.5〜125.3℃、λmax299nm,εmax39200(溶媒:クロロホルム)、元素分析実験値(%)、C68.32,H6.20,N21.27;C2629Oに対する計算値(%)C68.55,H6.42,N21.52。
【実施例16】
【0029】
2,4−ジクロロ−6−(4−メトキシフェノキシ)−1,3,5−トリアジン2.72g(0.01mol)、N,N−ジメチル−1,4−フェニレンジアミン2.72g(0.02mol)、アセトン70mlを冷却下混合し、この混合物を室温に保ちかきまぜながら、窒素雰囲気下で炭酸ナトリウム1.80g(0.017mol)を水50mlに溶かした水溶液を0.5時間かけて滴下した。滴下後、実施例14と同様にして反応させ、同様に後処理してからトルエンを用いて再結晶して微黄色のVlc2.83gを得た。収率60%、融点189〜190.4℃、λmax299nm,εmax38100(溶媒:クロロホルム)、元素分析実験値(%)C66.04,H6.07,N20.50;C2629に対する計算値(%)C66.22,H6.20,N20.79。
【実施例17】
【0030】
2−(4−tert−ブチルフェノキシ)−4,6−ジクロロ−1,3,5−トリアジン2.99g(0.01mol)、N,N−ジメチル−1,4−フェニレンジアミン2.72g(0.02mol)、アセトン70mlを冷却下混合し、この混合物を室温に保ちかきまぜながら、窒素雰囲気下で炭酸ナトリウム1.80g(0.017mol)を水50mlに溶かした水溶液を0.5時間かけて滴下した。滴下後、実施例14と同様にして反応させ、同様に後処理してからトルエンを用いて再結晶して微黄色のVld2.97gを得た。収率60%、融点124〜126℃、λmax301nm,εmax40300(溶媒:クロロホルム)、元素分析実験値(%)C69.77,H6.98,N19.43;C2935Oに対する計算値(%)C69.99,H7.09,N19.70。
【実施例18】
【0031】
三塩化シアヌリルとN,N−ジメチル−I,4−フェニレンジアミンの反応も比較的円滑に進行する。三塩化シアヌリル1.84g(0.01mol)、N,N−ジメチル−I,4−フェニレンジアミン4.09g(0.03mol)、アセトン70mlを冷却下混合し、この混合物を室温に保ちかきまぜながら、窒素雰囲気下で炭酸ナトリウム2.66g(0.025mol)を水50mlに溶かした水溶液を0.5時間かけて滴下した。滴下後、1時間室温でかきまぜた後、3〜4時間還流煮沸した。減圧でアセトンの大部分を留去し、残留を60〜70℃において熱濾過して結晶のみを濾過しとった。60〜70℃の多量の水で洗浄後、トルエンを用いて再結晶して明るい灰白色の2,4,6−トリス[4−(ジメチルアミノ)アニリノ]−1,3,5−トリアジン(XX)3.05gを得た。収率63%、融点219.9〜220.4℃、λmax304nm,εmax42100(溶媒:クロロホルム)、元素分析実験値(%)C66.99,H6.67,N25.95;C2733に対する計算値(%)C67.05,H6.88,N26.07。XXは表題に示す化合物の範囲外のものであるので本特許の特許請求の範囲に加えない。
【実施例19】
【0032】
N,N−ジエチル−I,4−フェニレンジアミンもN,N−ジメチル−1,4−フェニレンジアミンと同様に使用しうることが認められた。1例としてN,N−ジエチル−1,4−フェニレンジアミンと2,4−ジクロロ−6−(p−トリルオキシ)−1,3,5−トリアジンの反応を示す。この化合物2.56g(0.01mol)、N,N−ジエチル−1,4−フェニレンジアミン3.29g(0.02mol)、アセトン70mlを冷却下混合し、この混合物を室温に保ちかきまぜながら、窒素雰囲気下で炭酸ナトリウム1.80g(0.017mol)を水50mlに溶かした水溶液を0.5時間かけて滴下した。滴下後、1時間室温でかきまぜた後、3〜4時間還流煮沸した。減圧でアセトンの大部分を留去し、残留を60〜70℃において熱濾過し、結晶のみを濾過しとった。60〜70℃の水で洗浄後、トルエンを用いて再結晶して明るい灰白色の2,4−ビス[4−(ジエチルアミノ)アニリノ]−6−(p−トリルオキシ)−1,3,5−トリアジン(XXI)4.14gを得た。収率81%、融点178.5〜179.3℃、λmax305nm,εmax39700(溶媒:クロロホルム)、元素分析実験値(%)C70.24,H7.07,N18.95;C3037Oに対する計算値(%)C70.42,H7.29,N19.16。XXIは表題に示す化合物の範囲外のものであるので本特許の特許請求の範囲に加えない。
【実施例20】
【0033】
VおよびVIのそれぞれの100mgを、試験管中において加熱ブロックで空気中200℃に1時間加熱した後、クロロホルム10mlに溶かして被検体とした。また、未加熱のVおよびVIのそれぞれの100mgを、クロロホルム10mlに溶かして一方の被検体とした。両被検体の可視部(440,460および500nm)における透過率を比較することによって加熱による呈色の程度を調べた。結果を表2に示す。なお、比較のために2−(2H−ベンゾトリアゾ−ル−2−イル)−4−メチルフェノ−ル(XXII)についての同様な試験結果をあわせ示す。
【化18】

【表2】

【産業上の利用可能性】
【0034】
本特許により示された化合物のうちのIIおよびIIIにより光安定化される有機材料等については特に限定されるものではないが、それらを例示すると、ポリエチレン、ポリプロピレン等のオレフィンポリマ−、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリスチレンおよびそれらの共重合体からなる各種のプラスチック、繊維材料等である。すなわち、在来のベンゾトリアゾ−ル系紫外線吸収剤の添加対象物として認められているものの殆んどである。高度な耐熱性(高温安定性)から考えて高温作業工程を必要とする各種のプラスチック、繊維材料等に特に適していると考えれる。当然のことながら、必要に応じて従来より公知の紫外線吸収剤、酸化防止剤、光安定剤等と併用することができる。次のVおよびVIにより光安定化される有機材料等については明確ではない。耐熱性(高温安定性)に劣ることから常温において使用されるものであろう。そして、その化学構造から考えて塩基性の添加対象物が適当であろうと考えている。すなわち、在来のものの代表格であるベンゾトリアゾ−ル系紫外線吸収剤が塩基性の添加対象物には幾分不適切であるという過去の事例を考慮してのことであるが、現在のところどのような添加対象物が適切であるかについてははっきりしない。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】本発明の化合物IIaのUVスペクトル
【図2】本発明の化合物IIIdのUVスペクトル
【図3】本発明の化合物VIbのUVスペクトル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
4−(2H−ベンゾトリアゾ−ル−2−イル)レゾルシノ−ル(I)と2−アルコキシ−4,6−ジクロロ−1,3,5−トリアジンの脱塩酸縮合による2−アルコキシ−4,6−ビス[4−(2H−ベンゾトリアゾ−ル−2−イル)−3−ヒドロキシフェノキシ]−1,3,5−トリアジン(II)の合成並びに同じく4−(2H−ベンゾトリアゾ−ル−2−イル)レゾルシノ−ル(I)と2−アリ−ルオキシ−4,6−ジクロロ−1,3,5−トリアジンの脱塩酸縮合による2−アリ−ルオキシ−4,6−ビス[4−(2H−ベンゾトリアゾ−ル−2−イル)−3−ヒドロキシフェノキシ]−1,3,5−トリアジン(III)の合成
【化1】

【化2】

【請求項2】
IIおよびIIIで示される2−アルコキシ−4,6−ビス[4−(2H−ベンゾトリアゾ−ル−2−イル)−3−ヒドロキシフェノキシ]−1,3,5−トリアジンおよび2−アリ−ルオキシ−4,6−ビス[4−(2H−ベンゾトリアゾ−ル−2−イル)−3−ヒドロキシフェノキシ]−1,3,5−トリアジンの紫外線吸収剤としての利用。
【請求項3】
N,N−ジメチル−1,4−フェニレンジアミン(IV)と2−アルコキシ−4,6−ジクロロ−1,3,5−トリアジンの脱塩酸縮合による2−アルコキシ−4,6−ビス[4−(ジメチルアミノ)アニリノ]−1,3,5−トリアジン(V)の合成並びに同じくN,N−ジメチル−1,4−フェニレンジアミン(IV)と2−アリ−ルオキシ−4,6−ジクロロ−1,3,5−トリアジンの脱塩酸縮合による2−アリ−ルオキシ−4,6−ビス[4−(ジメチルアミノ)アニリノ]−1,3,5−トリアジン(VI)の合成
【化3】

【化4】

【請求項4】
VおよびVIで示される2−アルコキシ−4,6−ビス[4−(ジメチルアミノ)アニリノ]−1,3,5−トリアジンおよび2−アリ−ルオキシ−4,6−ビス[4−(ジメチルアミノ)アニリノ]−1,3,5−トリアジンの紫外線吸収剤としての利用。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2007−63250(P2007−63250A)
【公開日】平成19年3月15日(2007.3.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−291693(P2005−291693)
【出願日】平成17年8月31日(2005.8.31)
【出願人】(301000675)シプロ化成株式会社 (33)
【Fターム(参考)】