説明

2シェル型及び2引出し型の各容器

第1及び第2の各脚部及びアクチュエータ部分を含むラッチを含むパッケージが提供される。第1及び第2の各脚部はある角度で連結される。第1脚部のアクチュエータ部分は、全体に横方向に移動して第2脚部を全体に長手方向に移動させてラッチを釈放するように位置決めされる。他の実施例ではパッケージはその内面上に底部ウェルを有する.全体に平坦な周囲シール面が第1及び第2の各底部ウェルを包囲する。底部及びまたは蓋部の各ウェルはカバーシートで覆われて閉鎖される.更に他の実施例では、シェル、2つの引出し、ストッパ、ラッチ、を含む乳幼児安全性容器が提供される。各引出しは、一方の引出しをその中身へのアクセスが提供されるに十分開放され、他方の引出しがそのように開放されないとき、その移動限界を超えて摺動及び離間するのが防止される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、2009年8月24日付米国仮出願特許第61/236,370号及び2009年11月3日付米国仮出願特許第61/257,735号の優先権を主張するものである。これら出願の明細書、請求の範囲及び図面の全体はここでの参照により本明細書の一部に含まれるものとする。
【背景技術】
【0002】
本発明はパッケージ、例えば、医薬品またはたばこ製品等の物品を格納する、チャイルドセーフティで且つシニアフレンドリーなパッケージに関する。
チャイルドセーフティ機能付きの容器は特に北アメリカでは医薬品パッケージ用として斯界によく知られている。チャイルドセーフティ機能はチャイルドレジスタントクロ−ジャ(CRC)とも参照される。一般に、乳幼児安全蓋(以下、チャイルドセーフティクロージャ)は5歳児以下には開け難いが、50歳以上、特に60歳以上のユーザーには開け易くなければならない。米国政府はチャイルドセーフティクロージャの有効性を評価するチャイルドセーフティプロトコルを定めている。チャイルドセーフティプロトコル試験はCFRのタイトル16、パート1700に従い食品医薬品局が定めたものである。これら容器はそれを使用するであろう消費者に容易性及び利便性と共に提供されるのが理想的である。
製品パッケージは、環境や損傷等から製品を守る等の多数の機能を追加することで製品の魅力が高まる。製品の多くは消費者利便性及びパッケージ効率上、マルチユニットまたはバルク形態でパッケージ化される。製品は代表的にはパッケージ開封時にその全体が露呈される。製品を環境、例えば湿気から守るにはシールが必要となる。
【0003】
製品を確実に保護する方法の1つはパッケージの中身全体をシールすることである。この種の方法はパッケージデザインに寸法形状またはその他のデザイン上の制約をもたらす。この方法ではパッケージを開封する消費者または乳幼児に製品全部が露呈され得る。当該製品へのアクセスは容易だがパッケージから製品がこぼれ出さないよう製品を然るべく保持する何らかの拘束手段が必要である。
その他方法では製品を保護性の覆いまたはラップで保護する。この方法ではラップ開封後は製品全体が露呈される。製品全体が環境に露呈されるため製品はもはや保護されないばかりか、残りの製品全部が乳幼児に露呈される。
パッケージは、その条件への合致を強いられる幾つかの相反する制約によってデザインは複雑化する。これは消費者の負担を増やすと共にパッケージの魅力を低下させる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国仮出願特許第61/236,370号明細書
【特許文献2】米国仮出願特許第61/257,735号明細書
【特許文献3】米国特許第5,911,937号明細書
【特許文献4】米国特許第6,214,255号明細書
【特許文献5】米国特許第6,130,263号明細書
【特許文献6】米国特許第6,174,952号明細書
【特許文献7】米国特許第6,613,405号明細書
【特許文献8】米国特許第6,124,006号明細書
【特許文献9】米国特許第6,486,261号明細書
【特許文献10】米国特許第7,005,459号明細書
【特許文献11】米国特許第6,080,350号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
異なるタイプの製品及びパッケージ条件を収受可能な、シンプルで製造が容易なパッケージを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明によれば、第1シェル部分、第2シェル部分、随意的にはヒンジ、及びラッチ、を含むパッケージが提供される。
前記第1シェル部分は第1周囲部分及び第2周囲部分を有する。前記第2シェル部分は第1周囲部分及び第2シェル部分を有する。第2シェル部分の第2周囲部分は第1ラッチアバットメントを含む。
随意的であって必ずしもその必要は無いが、第1シェル部分と第2シェル部分とを第1周囲部分位置で連結するヒンジを設け得る。
第1ラッチは第1シェル部分及び第2シェル部分の各第2周囲部分を相互に釈放自在にラッチ止めする形態を有する。第1ラッチは第1及び第2の各脚部、アクチュエータ部分、第2ラッチアバットメントを含む。第1及び第2の各脚部はある角度で連結される。第1脚部は第2シェル部分に固定される。
【0007】
第1脚部はアクチュエータ部分を有し、第2脚部は第2ラッチアバットメントを有する。第1脚部のアクチュエータ部分は、ユーザーが第2脚部を、例えばそのラッチ止め位置から釈放位置へと全体に長手方向に偏倚させると全体に横方向に偏倚されるよう位置決めされる。第2ラッチアバットメントは第2脚部に固定される。第2ラッチアバットメントは、第2脚部がそのラッチ位置を取る時は第1ラッチアバットメントと係合し、第2脚部がその釈放位置を取るときは第1ラッチアバットメントを釈放する形態を有する。
本発明の他の実施例は二枚貝型(クラムシェル型)パッケージであって、底部シェル、蓋部シェル、一体ヒンジ、蓋を含む。
底部シェルは内外の各面を有し、内面上には少なくとも第1及び第2の各底部を有する。全体に平坦な縁部シール面が第1及び第2の底部ウエルを包囲する。蓋部シェルも内外の各面を有する。蓋部シェルはその内面上に少なくとも第1及び第2の各底部蓋ウェルを随意的に有する。全体に平坦な縁部シール面が第1及び第2の各底部蓋ウェルを包囲する。
一体ヒンジは底部シェル及び蓋部シェルを連結する。一体ヒンジは底部シェル及び蓋部シェルの二枚貝様式での閉鎖を可能とする。二枚貝様式のパッケージを閉じると蓋部シェル及び底部シェルの縁部シール面同士が隣り合って対面し、かくして各ウェルへのアクセスを防止する。蓋は、閉じた底部及び蓋の各シェルを釈放自在に固定する。
【0008】
本発明の他の実施例では底部シェルはその内面上に少なくとも第2底部ウェルを更に含む。
本発明の更に他の実施例では底部シェルの全体に平坦な縁部シール面が底部ウェルを包囲する。
本発明の更に他の実施例では蓋部シェルがその内面上に少なくとも第1蓋部ウェルを含み、蓋部シェルの全体に平坦な縁部シール面が第1蓋部ウェルを包囲する。
本発明の更に他の実施例では蓋部シェルが、その内面上に少なくとも第2蓋部ウェルを更に含む。
本発明の更に他の実施例では蓋部シェルの全体に平坦な縁部シール面が各蓋部ウェルを包囲する。
【0009】
本発明の更に他の実施例ではパッケージが、夫々の底部ウェルを密封シールするための、各底部ウェルの全体に平坦な縁部シール面に付着したシール用シートを更に含む。
本発明の他の実施例ではパッケージが、夫々の蓋部ウェルを密封シールするための、各蓋部ウェルを包囲する全体に平坦な縁部シール面に付着したシール用シートを更に含む。
本発明の更に他の実施例ではシール用シートが、隣り合う各ウェル間で弱化またはカットされ、かくして隣接するウェルをアンシールすることなく一方のウェルをアンシールするべく個別に除去し得る、分離除去自在のストリップを画定する。
本発明の更に他の実施例では底部シェル、蓋部シェル、一体ヒンジ、蓋、が単一の射出成型部品として形成される。
【0010】
本発明の他の実施例ではパッケージが、底部シェルの内面上に少なくとも第3底部ウェルを更に含み、底部シェルの全体に平坦な縁部シール面が該第3底部ウェルを包囲する。
本発明の他の実施例ではパッケージが、蓋部シェルの内面上に少なくとも第3蓋部ウェルを更に含み、蓋部シェルの全体に平坦な縁部シール面が該第3蓋部ウェルを包囲する。
本発明の他の実施例では第1蓋が、蓋部シェルに固定した上向きの少なくとも第1蓋部アバットメントと、底部蓋に固定した下向きの少なくとも第1底部アバットメントにして、パッケージ閉鎖時は通常は蓋部アバットメントに常接触する第1底部アバットメントとを含む。
【0011】
本発明の他の実施例ではパッケージが、第2蓋にして、蓋部シェルに固定した上向きの少なくとも第2蓋部アバットメントと、底部シェルに固定した下向きの少なくとも第2底部アバットメントにして、パッケージ閉鎖時には蓋部アバットメントに常接触する第2底部アバットメントとを含む第2蓋を更に含む。
本発明更の他の実施例では第1蓋が第2蓋から離間される。
本発明の更に他の実施例では少なくとも1つの第1アバットメントが、相当するシェルに弾性取り付けされ、常バイアス印加されて他方の第1アバットメントと係合し、該バイアスに抗して弾性偏倚して前記他方の第1アバットメントと脱係合し、かくして第1蓋を釈放する。
本発明の更に他の実施例では少なくとも1つの第2アバットメントが相当するシェルに弾性取り付けされ、常バイアス印加されて他方の第2アバットメントと係合し、該バイアスに抗して弾性偏倚して前記他方の第2アバットメントと脱係合し、かくして第2蓋を釈放する。
【0012】
本発明の更に他の実施例では第1及び第2の各蓋は少なくとも実質的に同時に動作してパッケージを開封させる必要がある。
本発明の他の実施例では第1及び第2の各蓋の弾性取り付けした各アバットメントは、一方の蓋の弾性取り付けしたアバットメントを他方の蓋の弾性取り付けしたアバットメントの方向に賦勢させることにより各蓋を釈放するよう動作自在である。
本発明の更に他の実施例では底部及び蓋部の各ウェルは、底部シェルの全体に平坦な縁部シール面に全体に平行な長さ及び幅を有し、底部シェルの全体に平坦な縁部シール面に全体に直交する深さとを有する。
本発明の更に他の実施例では底部及び蓋部の各ウェルの長さはその幅の少なくとも3倍である。
本発明の更に他の実施例ではパッケージは、底部または蓋部の各ウェルの少なくとも一方の内部に錠剤形態の製品を更に含む。
【0013】
本発明の更に他の実施例では錠剤は配合物の押し出しスティック形態を有する。
本発明の更に他の実施例では錠剤は配合物の巻きシート形態を有する。
本発明の更に他の実施例では配合物の巻きシート形態がリーフの一部を含む。
本発明の更に他の実施例では配合物が粉末材料及び結合材を含む。
本発明の他の実施例では底部または蓋部の各ウェルが、相当するシェルから全体に平坦な縁部シール面に伸延してウェルを包囲する直立壁により画定される。
本発明の更に他の実施例では、少なくとも2つの隣り合う底部ウェルまたは蓋部ウェルの直立壁が相互に離間されてその間部分に間隙を画定する。
【0014】
本発明の更に他の実施例では底部または蓋部のウェルが、相当する底部シェルまたは蓋部シェル内の波状部分により形成される。
本発明の更に他の実施例では底部または蓋部のウェルが、相当する底部シェルまたは蓋部シェル内の凹部により形成される。
本発明の更に他の実施例では底部及び蓋部のウェルが、底部及び蓋部の各シェルの対変形性を補強する。
本発明の他の実施例では閉鎖時の水分進入日量は2500マイクログラムを超過しない。
本発明の更に他の実施例ではシールされた各ウェルの水分進入日量は750マイクログラムを超過しない。
本発明の更に他の実施例では底部及び蓋部の各シェルの各最薄部の厚さは少なくとも0.5mmである。
本発明の更に他の実施例では底部及び蓋部の各シェルの各最薄部の厚さは少なくとも0.8mmである。
本発明の更に他の実施例では底部及び蓋部の各シェルの各最薄部の厚さは少なくとも1.0mmである。
【0015】
本発明の更に他の実施例では底部及び蓋部の各シェルの各最薄部の厚さは少なくとも2.0mmである。
本発明の更に他の実施例ではパッケージは、底部及び蓋部の各シェルの壁周囲に配置した周囲シールを更に含む。
本発明の更に他の実施例ではパッケージは、底部及び蓋部の各シェルのウェルの壁周囲に配置した再シール自在の周囲シールを更に含む。
本発明の更に他の実施例ではパッケージに、ガス除去用の能動エージェント同伴プラスチックが組み込まれる。
本発明の更に他の実施例では能動エージェントは酸素吸収材である。
本発明の更に他の実施例では能動エージェントは乾燥材である。
本発明の更に他の実施例では能動エージェントはモレキュラシーブまたはシリカゲルである。
【0016】
本発明の他の様相によれば製品のパッケージ充填法が提供される。各製品は底部及びまたは蓋部の各ウェル内に配置される。底部及びまたは蓋部の各ウェルはカバーシートで覆われて閉鎖される。カバーシートは全体に平坦な縁部シール面にシールされ、かくして各ウェルをシールする。カバーシートの、2つのウェル間の一部は弱化またはカットされてカバーシートのストリップを構成する。ある実施例ではカバーシートの各ストリップは1つのウェルをカバーする。ある実施例では各ストリップはカバーシートの、ウェルの別の部分をカバーする1つ以上の隣り合うストリップとは別個に除去自在である。
【0017】
更に他の様相によれば、シェル、2つの引出し、ストッパ、ラッチ、を含むチャイルドセーフティ性容器が提供される。シェルは随意的には、対向する第1及び第2の引出し開口を有し得る。シェルは、第1引出し開口から第2引出し開口に至る長手方向通路を画定し得る。第1引出しは長手方向通路内に摺動自在に受けられ、第1引出し開放時は第1引出し開口を貫いて突出する。第2引出しは長手方向通路内に摺動自在に受けられ、第1引出しに関して相対的に可動であり、第2引出し開放時は第2引出し開口を貫いて突出する。
【0018】
ストッパは通路内に位置付けられる。ストッパは第1及び第2の各引出しと係合してこれら第1及び第2の引出しが移動限界を超えてシェルの外側に摺動するのを防止する。前記移動限界へは、第1及び第2の各引出しの何れかがその中身へのアクセスを提供するに十分開放され、他方の引出しがその中身へのアクセスを防止するに十分閉じられた場合に到達される。
ラッチは第1及び第2の各引出しを閉鎖状態に常偏倚させる。ラッチはその常偏倚力印加に抗して少なくとも一方の引出しをアンラッチさせる。
本発明の他の実施例ではストッパは、第1引出しにおける、第1開口に面するアバットメントと、第2引出しにおける、第2開口に面するアバットメントとを含み、これら第1及び第2の各アバットメントは各引出しを離間させた場合に係合してストッパを画定する。
【0019】
本発明の他の実施例では少なくとも一方のアバットメントが、他方の引出し方向に伸びるリンクにより、相当する引出しに連結される。
本発明の他の実施例では各アバットメントが、他方の引出し方向に伸びるリンクにより相当する引出しに連結される。
本発明の他の実施例では各引出しの形状は同一である。
本発明の他の実施例ではシェルが、該シェルの外側から長手方向通路へのアクセスを提供する側部開口を更に画定する。
本発明の他の実施例ではラッチが、長手方向通路内に少なくとも部分的に配置され且つ引出しのアンラッチに際して前記側部開口を貫いてアクセス可能である。
本発明の他の実施例ではラッチが、第1引出しと係合する第1ラッチと、第2引出しと係合する第2ラッチとを含む。
本発明の他の実施例ではシェルが、シェル外側から長手方向通路へのアクセスを提供する第1及び第2の各側部開口を更に画定する。
【0020】
本発明の更に他の実施例では第1及び第2の各ラッチが、長手方向通路内に少なくとも部分的に配置され、第1及び第2の各引出しのアンラッチに際し夫々第1及び第2の各開口を通してアクセス可能である。
本発明の他の実施例では第1引出しが、第1引出し開口に面する第1引出しアバットメントを有し、ラッチが、第2引出し開口に面した第1ラッチアバットメントを有し、第1引出しアバットメント及び第1ラッチアバットメントが、第1引出しを閉じ且つラッチが第1引出しを閉鎖するべく常偏倚されるとき、相互に係合するよう位置決めされる。
【0021】
本発明の他の実施例では第2引出しが、第1引出し開口に面する第2引出しアバットメントを有し、ラッチが、第2側部開口に面する第2ラッチアバットメントを有し、第2引出しアバットメント及び第2ラッチアバットメントが、第1引出しを閉じ且つラッチを第1引出しを閉じるべく常偏倚するときは相互に係合するよう位置決めされる。
本発明の他の実施例では第1及び第2の各ラッチが、長手方向通路内で反対方向に横断方向に移動することによりアンラッチされ、両ラッチが開放すると、第1及び第2の各引出しアバットメントを、相当するラッチアバットメントから脱係合させる。
【0022】
本発明の他の実施例では第1引出し及びラッチが、第1引出しを押して更に閉じてアンラッチ機構に係合させ、かくしてラッチを動作させて第1引出しをアンラッチさせた場合にのみ、第1引出しがアンラッチされる構成を有する。
本発明の他の実施例では第2引出し及びラッチが、第2引出しを押して更に閉じてアンラッチ機構に係合させ、かくしてラッチを動作させて第2引出しをアンラッチさせた場合にのみ、第2引出しがアンラッチされる構成を有する。
【0023】
本発明の他の実施例ではアンラッチ機構が、ラッチ上の傾斜部分と、引出しから突出するリンク上の傾斜部分とであり、係合した前記リンクが引出しアバットメントをラッチアバットメントから離間する方向に移動させる。
本発明の他の実施例ではラッチ上の傾斜部と、引出し上の相当する傾斜部とが、引出し閉鎖時は長手方向に常偏倚され、引出しを更に押して閉じると係合関係下に長手方向に整列する。
本発明の他の実施例では容器がストッパを更に含み、該ストッパが、各引出しが同時に押し込まれて第1引出しのアンラッチ機構及び第2引出しのアンラッチ機構の両方と係合するに十分接近するのを防止し、かくして第1及び第2の各引出しの一方のみが一度に開放可能とされる。
本発明の他の実施例では第1及び第2の各ラッチは形状が同一である。
【発明の効果】
【0024】
異なるタイプの製品及びパッケージ条件を収受可能な、シンプルで製造が容易なパッケージが提供される。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】図1は、蓋を開放させて内部が見える状態としたパッケージ実施例の斜視図である。
【図2】図2は、インサートトレイの一部を切り取りその下側の詳細を示す図1と類似の斜視図である。
【図2A】図2Aは、改変された第1及び第3脚部60及び90を有するがピボット84及び102は有さない別態様の、図2に類似の斜視図である。
【図3】図3は、ラッチをその釈放位置に進行させた状態で示す図2と類似の斜視図である。
【図3A】図3Aは図2Aの別態様を示す図3と類似の斜視図である。
【図4】図4は、一方のラッチの係合状況を示す部分詳細断面図である。
【図5】図5は、ラッチの脱係合状況を示す図4と類似の部分詳細断面図である。
【図6】図6は、本発明の1実施例に従うパッケージの開放状態を示す斜視図である。
【図7】図7は、パッケージを閉じた状態で示す図6の実施例の斜視図である。
【図8】図8は、底部ウェルの詳細を示す図6の実施例の部分破除した斜視図である。
【図9】図9は、底部シェルの内側を示す図6の実施例の平面図である。
【図10】図10は、底部シェルの外側を示す図6の実施例の平面図である。
【図11】図11は、図6の実施例の底部シェルの外側を示す側面図である。
【図12】図12は、パッケージを閉じた状態の図6の実施例の、部分破除して底部ウェル及び蓋ウェルの関係を示す斜視図である。
【図13】図13は、図6の実施例の蓋部シェルの斜視図である。
【図14】図14は、図6の実施例の、開放され、各ウェルを示すべく部分破除し、ウェル内に製品スティックを配し、シールシートで各セルを覆った状態で示す斜視図である。
【図15】図15は、ウェルの異なる配置構成及び形状を示す、他の実施例のパッケージの斜視図である。
【図16】図16は、底部シェル及びまたは蓋部シェル用の波形シェルを示す、他の実施例のパッケージの詳細図である。
【図17】図17は、底部シェルの各ウェルが周囲シールを有する他の実施例の、図9に類似の平面図である。
【図18】図18は、蓋部シェルの各ウェルが周囲シールを有する他の実施例の、図13に類似の平面図である。
【図19】図19は、パッケージに連結したブリスターシート及び各ウェル周囲の周囲シールを有する、他の実施例のパッケージの閉じた状態で示す断面図である。
【図20】図20は、図19の実施例の、開放状態で示す部分破除した斜視図である。
【図21】図21は、本発明の1実施例の斜視図である。
【図22】図22は、図21の実施例のシェルを単独で示す類似の斜視図である。
【図23】図23は、引出しの詳細を示す、図21の実施例の断面図である。
【図24】図24は、シェルを取り外してラッチ及び引出しの詳細を示し、傾斜部70、72、84、86を仮想線で示す図21の実施例の平面図である。
【図25】図25は、図21の実施例の引出しの、主にその底部を示す斜視図である。
【図26】図26は、図21の実施例の引出しの、主にその上部を示す斜視図である。
【図27】図27は、図21の実施例に従うラッチの、その一方側を示す斜視図である。
【図28】図28は、図21の実施例に従うラッチの、その他方側を示す斜視図である。
【図29】図29は、図21の実施例の横断方向断面図である。
【図30】図30は、図21の実施例の、内側壁を示すべく部分破除した斜視図である。
【図31】図31は、内部をより詳細に示す図21の実施例の他の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下に幾つかの実施例を示す図面を参照して本発明を詳しく説明する。しかしながら本発明は異なる多様な形態において具体化され得、図示された実施例に限定されるものでは無い。図中、同じ参照番号は同じ要素を表すものとする。
図1〜図5を参照するに、パッケージ40が示され、共通特徴部としての第1シェル部分42、第2シェル部分44、ヒンジ56、ラッチ58を有している。パッケージはここでは開閉可能であるよう釈放自在に連結した2つの部分または各リーフを有するものとして略定義される。前記2つの部分または各リーフは、ここで定義するパッケージにおいて一致する、または同サイズの、または合致する縁部を有する必要は無い。
【0027】
例示実施例では第1シェル部分42が第1周囲部分46及び第2周囲部分48を、第2シェル部分44が第1周囲部分50及び第2周囲部分52を夫々有する。第2周囲部分48及び52は第1及び第2の各シェル部分42、44の、第1周囲部分46及び50を除く各全周囲部分である。
例示実施例では第2シェル部分44の第2周囲部分52は、以下に説明する如くラッチ58により係合または脱係合する第1ラッチアバットメント54を含む。各例示実施例ではヒンジ56が、第1シェル部分42及び第2シェル部分44にその第1周囲部分46及び50位置で連結し、かくして二枚貝型パッケージを画定する。しかしながら、各ヒンジ及び各ヒンジ連結部分は基本構成ではなく、本明細書に開示した任意の発明実施例の実施上必須のものでは無い。例えば、ヒンジ56に代えて、第1及び第2の各シェル部分42及び44がその各第1周囲部分46または50間に第1及び第2の各シェル部分42及び44と釈放自在に係合する2つ以上のフックまたはその他ラッチを有し得る。
【0028】
例示実施例では第1及び第2の各シェル部分42及び44の各第2周囲部分48及び52を相互ラッチ止めするラッチ58を設け得る。例示したラッチ58は第1脚部60、第2脚部62、アクチュエータ部分64、第2ラッチアバットメント66を含む。第1及び第2の各第1脚部60及び62はある角度(例えば90度及びまたは第2シェル部分44の側方縁部と第2シェル部分の前縁部との間の各角度に相当する)で連結され、第1脚部60は第1シェル部分42に固定される。
【0029】
各例示実施例では、第1脚部60のアクチュエータ部分64はユーザーが指で第2脚部62を図2及び図4に例示するラッチ止め位置から全体に長手方向において図3及び図5に例示する釈放位置に移動させると全体に横方向(図1〜図3Aで“L”で示す方向)に移動されるよう位置決めされる。各例示実施例ではアクチュエータ部分64は指で内側に押すと横方向に移動され得る。本実施例では、第2脚部が第2シェル部分44の前縁部と平行配置され、2つの脚部間の角度が90度であることから、アクチュエータ部分の横方向移動は第1脚部60と直交(第1脚部60が図1〜図3Aで“V”で示す方向に伸延する)し、かくして第2シェル部分44の側方縁部とも直交し、第2シェル部分44の前縁部とは平行である。随意的には、図2、図2A、図3及び図3Aに示す如く、移動に抵抗し且つアクチュエータ部分64にそのラッチ止め位置へのバイアスを印加するリーフバネ106等の弾性要素を設け得る。各例示実施例ではリーフバネ106は随意的にはインサート78の一部(以下に説明する、各例示実施例における側壁を画定する凹所110)に押接され、アクチュエータ部分64の進行に弾性的に抵抗する。
各例示実施例では第2ラッチアバットメント66が第2脚部62に固定される。第2ラッチアバットメント66は、各例示実施例では第2脚部62は、図1及び図2に例示するそのラッチ止め位置にある時は第1ラッチアバットメント54に係合し、第2脚部62が図3〜図5に例示する釈放位置にあるときは第1ラッチアバットメント54を釈放するよう構成される。随意的には、図2及び図3に示す如く、リーフバネ106と同様に機能するリーフバネ108を設け得る。
【0030】
各図に例示するパッケージ40は各例示実施例における共通及び随意的特徴部分に加え、多数の追加及び随意的特徴部分の任意の1つ以上を有し得る。これら追加及び随意的特徴部分のゼロ、1つ、または1つ以上を個別にまたは任意の組み合わせにおいて採用し得る。
図1〜図5の各実施例の第1の随意的特徴は、第1及び第2の各シェル部分42及び44が合致する周囲縁部68及び70を有し得ることである。合致する周囲縁部は、パッケージ40を閉じた時に全体に一致及び整合する周囲縁部として定義される。
【0031】
図1〜図5の各実施例の第2の随意的特徴は、パッケージ40を閉じた時にパッケージ40内側を外部環境から隔絶するリップシール配列を設け得ることである。例えばパッケージ40は、第1シェル部分42上の、エンクロージャ74を画定する第1閉鎖リップ72と、第2シェル部分44上の合致する第2閉鎖リップ78とを含み得る。第2閉鎖リップ76は、第1シェル部分42及び第2シェル部分44をラッチ止めした場合に第1閉鎖リップ72と係合し、エンクロージャ74を当該エンクロージャ74の外部周囲空気からシールするよう位置決めされ得る。リップがリング状の無端のまたは連続する場合を“閉鎖ループ”とする。ループは丸形、楕円型、角を丸み付けした矩形、異形、またはその他形状を有し得る。
図1〜図5の各実施例の第3の随意的特徴は、インサート78が第1シェル部分の一部として設けられ、第1閉鎖リップ72を画定し且つ第1シェル部分42の残余部分104に連結されることである。図1に例示するインサート78は第1閉鎖リップ72の内部に位置付けた凹所を有するトレーの形態を有し得(以下、トレー78とも称する)、側壁112により画定され得る。前記凹所は容器のシール部分を画定し得る。トレー78は第1閉鎖リップ72の外側に位置付けた周囲フランジ114をも含み得る。各例示実施例では周囲フランジ114がラッチ58及び88の大半を隠すが、第1及び第2の各ラッチアバットメント54及び66を、また第3及び第4の第3ラッチアバットメント86及び98を係合させ得る孔116及び118を含む。
【0032】
図1〜図5の各実施例の第4の随意的特徴は、ラッチ58の少なくとも一部及び第2ラッチ88の少なくとも一部がインサート78の周囲フランジ114と第1シェル部分42との間に位置決めされ得ることである。これによりラッチ58及び88は隠されつつも、第2及び第4の各第2脚部62及び第4脚部92またはリーフバネ106及び108がそこに押接し、かくしてラッチ58及び88にそのラッチ止め位置へのバイアスを印加する支承面として作用する側壁112を提供することである。第2ラッチ88及び当該第2ラッチが係合する構造は基本または必須構成では無く、容器を閉鎖するよう適切にラッチ止めする単一のラッチで代替させ得る。例えば、単一の第2ラッチ88を、第2及び第4の各第2ラッチアバットメント66及び98の両方を担持するよう改変し得、両アバットメントを同一方向でラッチ止めするよう改変し得る。
【0033】
図1〜図5の各実施例の第5の随意的特徴は、第2脚部62が係合するよう位置決めした曲げ傾斜部80を設け、第2脚部62がそのラッチ止め位置(例えば図1、図2、図4に示す)から全体に長手方向に、その釈放位置(図3及び図5に示す)に移動させたとき、前記曲げ傾斜部80がバイアス印加用のアバットメント82と接触することである。各例示実施例では曲げ傾斜部80は第4脚部92の屈曲部であるが、ラッチ58及び88がそのアンラッチ位置へと反対方向に移動するとき、第2脚部62が図で左方向に移動する一方、当該曲げ傾斜部80が図で右方向に移動する利益がある。2つのラッチの相対移動によりその通過速度は、固定構造に関する何れかのラッチの移動速度と比較して倍増され、かくして第2脚部62の屈曲速度が倍増される。
【0034】
図1〜図5の各実施例の第6の随意的特徴は、第1脚部60が第1ピボット84により第1シェル部分42に固定され得ることである。第1ピボット84を設けることで、ユーザーはアクチュエータ部分64を移動させて第1脚部60を第1シェル部分42に関してピボット廻動させ得る。或いは第1ピボット84を、第1脚部60が弾性を有するとの仮定の下に、その何れもがラッチ58にそのラッチ止め位置へのバイアスを印加する、他の、または代替可能な、バイアス力を提供する固定装着ポイントまたは支承ポイントで代替させ得る。
図1〜図5の各実施例の第7の随意的特徴は、容器ラッチ止め構成が、第3ラッチアバットメント及び第2ラッチ88を更に含み得ることである。第3ラッチアバットメント86は第1及び第2の各シェル部分42及び44の何れか一方に設け得る。第2ラッチ88は第1シェル部分42及び第2シェル部分44の各第2周囲部分48及び52を釈放自在にラッチ止めするために設け得る。
【0035】
図1〜図5の各実施例の第8の随意的特徴は、第2ラッチ88が第3及び第4の各第3脚部90及び92と、アクチュエータ部分94及び第4ラッチアバットメント88とを含むことである。第3及び第4の各第3脚部90及び92は例示した如くある角度位置で連結し得る。第3脚部90は第3ラッチアバットメント86に関し、第1及び第2の各シェル部分42及び44の他方に固定し得る。第3脚部90のアクチュエータ部分94は、ユーザーが指で全体に横方向に移動し得るよう位置決めされ得る。例示実施例の第3脚部90のアクチュエータ部分94を移動させると第4脚部92がそのラッチ止め位置から釈放位置へと全体に長手方向に移動される。
【0036】
第4ラッチアバットメント88は第4脚部92に固定し得る。第4ラッチアバットメント88は、例示実施例に示すように、第4脚部92をそのラッチ止め位置としたとき第3ラッチアバットメント86と係合する構成を有し得る。第4ラッチアバットメント88は、例示実施例に示す如く、第4脚部92をその釈放位置としたとき、第3ラッチアバットメント86を釈放するよう構成され得る。
図1〜図5の各実施例の第9の随意的特徴は、第1及び第3の各第1脚部60及び90の各アクチュエータ部分64及び94が、少なくとも5cm、随意的には少なくとも6cm、随意的には少なくとも7cm、随意的には少なくとも8cm、随意的には少なくとも9cm、随意的には少なくとも10cm離間され得ることである。
【0037】
図1〜図5の各実施例の第10の随意的特徴は、第1及び第3の各第1脚部60及び90の各アクチュエータ部分64及び90が、同時に動作して第1シェル部分42及び第2シェル部分44の各第2周囲部分48及び52をアンラッチさせるよう随意的に構成され得ることである。
前記第9及び第10の、またはその何れかの特徴は、チャイルドセーフティ性を提供するがシニアフレンドリーなパッケージ40を提供するために採用され得るものである。
この目的上望ましくは、アクチュエータ部分64及び94は、パッケージ40の中身にアクセスすべきではない乳幼児が片手では同時に操作しにくい、または操作できない程に十分離間される。アクチュエータ部分64及び94は、パッケージ40の中身にアクセスすべき、シニアを含む大人が片手で、好ましくは容易に動作させてパッケージを開放させ得るに十分接近されることが望ましい。
【0038】
図1〜図5の各実施例の第11の随意的特徴は、アンラッチに際してパッケージを自動開放させるための開放用バネ、ストラット、或いはその他が無いことである。ラッチ58及び88を脱係合させると、本実施例では蓋であるところの第2シェル部分44はバネで自動開放せず、第2シェル部分44を手で持ち上げてパッケージを開放させる必要がある。この目的上、第1シェル部分42は曲げ傾斜部96に一致する凹部を有し、第2シェル部分44の第2周囲部分52がこの凹部を跨ぐ。
ラッチ58及び88を釈放させた後、ユーザーはパッケージ40の前記凹部を跨ぐ第2周囲部分52のセクションを持ち上げてパッケージ40を開放させ、その中身にアクセスし得る。当該構成にはチャイルドセーフティ性がある。なぜなら、通常動作では2つのアクチュエータ部分64及び94を片手で係合させ、他方の手で第2シェル部分44を持ち上げるからである。ユーザーの手は2つのアクチュエータ部分64及び94を同時に脱係合させるに十分大きい必要がある。しかも、パッケージ40を開放させるには複雑な動作、例えば、一方を掴んで他方に関して捻る等の動作が不要であるため、開放に際して大きな力を必要としないよう、必要なバイアス力を制御することで容易にデザインし得る。
【0039】
図1〜図5の各実施例の第12の随意的特徴は、第2及び第4の各第2脚部62及び92が随意的にはそのラッチ止め位置で全体に平行に位置決めされ得ることである。“全体に平行”とは、パッケージがラッチ止めされる場合に各脚部の長さの大半がその共通長さ部分に沿ってほぼ同じ距離離間した状態で隣り合って伸びる状況を言うものとする。本明細書から理解される如く各脚部は、パッケージ40をアンラッチしたときはその各動作部分が横方向となるため、相互平行状態に維持される必要は無い。
図1〜図5の各実施例の第13の随意的特徴は、第2及び第4の各第2脚部62及び92を、随意的にはそのラッチ止め位置から釈放位置を向いた、全体に長手方向の逆向き配置状態に位置決めし得ることである。
図1〜図5の各実施例の第14の随意的特徴は、曲げ傾斜部80及び随意的には曲げ傾斜部96を、第2及び第4の各第2脚部62及び92の一方または随意的には両方と係合させ、係合した第2及び第4の各第2脚部62及び92をそのラッチ止め位置から釈放位置へと全体に長手方向に移動したとき、これら第2及び第4の各第2脚部62及び92をバイアス印加用のアバットメント98または100と接触させるように位置決めし得ることである。
【0040】
各例示実施例では、第2及び第4の各第2脚部62及び92は共に曲げ傾斜部、即ち、第4脚部92により画定される曲げ傾斜部80と、第1シェル部分42の第2周囲部分48を画定する壁の凹部により画定される曲げ傾斜部96と夫々係合する。2つの曲げ傾斜部を並置することで、以下に説明する如く、パッケージ40をアンラッチした場合の第2脚部62の横方向移動が増大される。曲げ傾斜部96が第4脚部92と係合すると第4脚部92が、かくして曲げ傾斜部80がパッケージに関して横方向内側に移動され、第2脚部62も横方向内側に移動される。曲げ傾斜部80が第2脚部62と係合すると第2脚部62が更に横方向内側に移動される。これにより複合レバーに匹敵する動作が生じる。随意的には、第2脚部62だけを側壁112に、または随意的には或いは追加的に孔116の壁に当接させてアンラッチに抵抗するバイアス力を生成させる。
【0041】
図1〜図5の各実施例の第15の随意的特徴は、アクチュエータ部分をそのラッチ止め位置に向けるバイアスの印加方法にある。第2脚部62をそのラッチ止め位置から釈放位置へと全体に長手方向に移動させたとき該第2脚部62と係合し、該第2脚部をバイアス印加用の第1アバットメント82と接触させるよう位置決めした第1曲げ傾斜部80を設け得る。
前記構成の第16の随意的特徴は、第4脚部92をそのラッチ止め位置から釈放位置に全体に長手方向に移動させたとき、該第4脚部92と係合して該第4脚部92を第2バイアス用アバットメント100と接触させるように第2曲げ傾斜部96を提供及び位置決めし得ることである。
図1〜図5の各実施例の第17の随意的特徴は、第1ピボット84により第1脚部60を第1シェル部分42に固定し得、第3脚部90もまた、第2ピボット102により第1シェル部分42に固定し得ることである。
【0042】
図6〜図20を参照するに、パッケージ120が示され、底部シェル122、蓋部シェル124、一体ヒンジ126、第1蓋部128、第2蓋部130を含んでいる。これら部材は設計仕様に依存して異なるプロセスで製造し得る。各例示実施例では底部シェル122、蓋部シェル124、一体ヒンジ126、第1蓋部128、第2蓋部130は、1つの型内にワンショット成型した単一射出成型部品120として形成される。他の実施例では1つ以上の各構成部品または部分を別個に形成して連結し、かくしてワンピース型パッケージに形成し得、或いは各構成部品を1つ以上の型または1回以上のショットにおいて形成し得る。パッケージはブロー成型または熱形成し得る。
【0043】
底部シェル122は内面132及び外面134を有し、また、少なくとも1つの第1底部ウェルにして、本実施例では前記内面132上の5つの底部ウェル136、138、140、142、144である第1底部ウェルを有する。各ウェルは底部シェル122の凹部により形成される。各例示実施例では各底部ウェル、例えば136は、底部シェル122から全体に平坦な縁部シール面に伸延してウェル136等を包囲する直立壁146により画定される。
【0044】
各例示実施例では底部ウェル136〜144、詳しくは146及び148等の直立壁が、底部シェル122の対変形性を補強する。この補強作用は、底部シェル122の対曲げ性を強化し、かくして、パッケージ120が閉じ、各蓋部128〜131が相互係合する間における底部シェル122のこじ開け或いはそうでなければ屈曲による各底部ウェル136〜144の中身へのアクセスに対し当該シェルの中身をより安全に保持する上で有益である。
各例示実施例では136等の底部ウェルは長さ(146及び148等の長い方の直立壁に沿って測定される)と、底部シェル122の全体に平坦な縁部シール面156〜164と全体に平行な幅(152及び154等の短い方の直立壁に沿って測定される)と、底部シェル122の、全体に平坦な縁部シール面156〜164と全体に直交する深さとを有する。
【0045】
各例示実施例では縁部シール面156〜164は、底部シェル122の各底部ウェル136、138、140、142、144の、全体に同一平面内の縁部シール面156、158、160、162、164により画定される不連続面である。他の実施例では、2つのウェル間の、148及び166等の対面する直立壁は結合され得、かくして150等の間隙を低減または排除し得、また恐らくは、縁部シール面156〜164の各部分を連結して単一の連続するシール面156〜164を形成し得る。
図16に示す他の実施例では底部ウェルは底部シェル122の波状部分168により形成される。波状構造では内面132及び外面134は共に起伏する。
各例示実施例では底部ウェル136〜144の長さはその幅より少なくとも3倍、また例示した如くおよそ20倍長い。
【0046】
蓋部シェル124も内面172及び外面174を有する。蓋部シェルはその内面172上に、少なくとも第1及び第2の各蓋ウェルにして、本実施例では5つの蓋ウェル176、178、180、182、184である蓋ウェルを有する。各ウェルは蓋部シェル124の各凹部により形成され得る。各例示実施例では176等の各蓋ウェルは、蓋部シェル124から全体に平坦な縁部シール面へと伸延し且つ176等のウェルを包囲する直立壁186により各々画定される。各例示実施例では、少なくとも2つの隣り合う蓋ウェルにして、本実施例では5つの蓋ウェルである蓋ウェルの直立壁186及び188は相互に離間され、その間部分に190で示す如き間隙を画定する。
各例示実施例では蓋ウェル176〜184、詳しくは186及び188等の直立壁が蓋部シェル124の対変形性を補強する。この補強作用は、蓋部シェル124の対曲げ性を強化し、かくしてパッケージ120が閉じ、各蓋部128〜131が相互係合する間における蓋部シェル124のこじ開け或いはそうでなければ屈曲による各蓋ウェル176〜184の中身へのアクセスに対し当該シェルの中身をより安全に保持する上で有益である。
【0047】
各例示実施例では、176等の蓋ウェルは長さ(186及び188等の長い方の直立壁に沿って測定される)と、蓋部シェル124の全体に平坦な縁部シール面196〜204と全体に平行な幅(192及び194等の短い方の直立壁に沿って測定される)と、蓋部シェル124の、全体に平坦な縁部シール面196〜204と全体に直交する深さとを有する。
各例示実施例では縁部シール面196〜204は、蓋部シェル124の各蓋ウェル176、178、180、182、184の、全体に同一平面内の縁部シール面196、198、200、202、204により画定される不連続面である。他の実施例では、2つのウェル間の、198及び206等の対面する直立壁は結合され得、かくして190等の間隙を低減または排除し得、また恐らくは、縁部シール面196〜204の各部分を連結して単一の連続するシール面196〜204を形成し得る。
例示した実施例では蓋部ウェル176〜184はその幅より少なくとも3倍の、また例示した如く12倍の長さを有する。
【0048】
各例示実施例では、底部シェル122及び蓋部シェル124の、底部ウェル136〜144を容器の外側から分離する各部分は夫々厚さが少なくとも0.5mm、或いは少なくとも0.8mm、或いは少なくとも1mm、あるいは少なくとも2mmであり、また各ウェル内に担持し得る特定物品の要求に合致するバリヤ層を提供し且つ水分、酸素またはその両方の通過をシールするに十分な厚さを有し得る。
一体ヒンジ126は底部シェル122と蓋部シェル124とを連結する。一体ヒンジ126は底部シェル122及び蓋部シェル124の相互態様での閉鎖を可能とする。製造コストを増大する恐れがあるが、非一体ヒンジをも随意的に使用し得る。
【0049】
パッケージ120は少なくとも1つ、本実施例では2つの蓋を有する。パッケージ120を閉じると蓋部シェル124及び底部シェル122の各縁部シール面が図12に示す如く相互に向き合い且つ隣り合い、かくして各ウェルへのアクセスを防止する。本実施例では第1蓋部128〜129及び第2蓋部130〜131である蓋を閉じると、これらの蓋が底部シェル122を蓋部シェル124に釈放自在に固定する。
第1蓋部128〜129は、蓋部シェル124に固定した少なくとも第1上向き蓋部アバットメント210(図7及び図13)と、底部シェル122に固定した第1蓋戻り止め128の、下向きの少なくとも第1底部アバットメント212にして、パッケージ120を閉じた(図2に示す如く)時に上向きの第1蓋部アバットメント210に常押接する第1底部アバットメントとを含む。他の実施例では第1蓋を中央に位置付け、この単一の蓋を用いてパッケージ120を固定し得る。
【0050】
第1下向き底部アバットメント212は図9に最もよく示されるように、相当する(底部)シェル122に弾性取り付けされる。第1蓋戻り止め128はその近位部分216で弾性タブ214に取り付けられる。弾性タブの遠位部分218は、本実施例ではタブ214の、パッケージ120の残余部分と接触することなく下方(図9の方向を参照しての)に撓む量を増大させるべくオフセットされる。
タブ214上に担持した下向きの第1底部アバットメント212は各図に示す成形時位置に常バイアス印加され、その位置で、戻り止め128を孔129内に挿入させるべく、蓋部シェル124に固定した上向きの第1蓋部アバットメント210と係合(図7及び図13参照)する。下向きの第1底部アバットメント212はバイアス印加に抗して、本実施例ではパッケージ120の残余部分に向けて弾性的に撓み得、かくして上向きの第1蓋部アバットメント210を脱係合させ、戻り止め128を孔129から除去して第1蓋部128を釈放させる。
【0051】
第2蓋部130〜131は、蓋部シェル124に固定した上向きの少なくとも第2蓋部アバットメント220(図7及び図13)と、底部シェル122に固定した、第2蓋戻り止め130の下向きの第2底部アバットメント212にして、パッケージ120を閉じた時に上向きの第2蓋部アバットメント220に常押接する第2底部アバットメントとを含む。
戻り止め130上の下向きの第2底部アバットメントは図9に最もよく示すように相当する(底部)シェル122に弾性取り付けされる。戻り止め130はその近位部分224で弾性タブ222に取り得付けられる。弾性タブ222の遠位部分226は、本実施例ではタブ222の、パッケージ120の残余部分と接触することなく上方(図9の方向を参照しての)に撓む量を増大させるべくオフセットされる。第2蓋部130〜131は先に説明した如き第1蓋部128〜129と同一様式下に機能する。
【0052】
第1蓋部128は第2蓋部130から離間される。例示実施例では第1及び第2の各蓋128〜129及び130〜131は通常は少なくとも実質的に同時に動作してパッケージ120を開放させるべきである。第1及び第2の各蓋の弾性取付けされた各アバットメントは、その遠位部分218及び226を片手の指と親指でつまみ、一方の蓋の弾性取り付けしたアバットメントを他方の蓋の弾性取り付けしたアバットメントに向けて賦勢してり蓋を釈放させる等により動作させ得る。遠位部分218及び226を片手で内側に捻りつつ、親指タブ228を係合させてパッケージを開放させ得る。パッケージ120の異なるパーツ上の2つの弾性タブ及び親指タブを操作する必要性が、チャイルドセーフティ性を有するが、手のスパンが子供より広い大人にとっては尚、比較的開け易い蓋が提供される。
【0053】
パッケージ120は、図14に示す如く、底部ウェル136〜144を包囲する全体に平坦な縁部シール面156〜164に付着して個々の底部ウェルを密封シールするシール用シート230を含む。シール用シートは、例えば、超音波溶接、溶剤溶接、熱シール、接着剤或いはその他の当業者に既知のものを含む好都合な手段により被着させ得る。図14に示すパッケージ120は、蓋ウェル176〜184を包囲する全体に平坦な縁部シール面196〜204に被着されて個々のウェルを密封シールするシール用シート232をも含む。随意的には各ウェルは以下に定義するところの“湿密”シールされ得る。
本実施例においてシールが不要である場合は可撓性フィルムはシールを提供するバリヤ及びシール特性を持つ必要は無い。例えば、紙シールを使用できる。他の実施例では可撓性フィルムを不要化するべくパッケージ内に製品を拘束する如きポケットを設計上設け得る。
【0054】
可撓性フィルム材は、一度に1つの画室を開放できる様式で形成し得る。シール用シート230及び232は随意的には、例えば隣り合う各ウェル間で、シール用シート230のカット部分234〜240及びシール用シート232のカット部分242〜248の如く弱化、カット或いは孔開けし、かくして、隣接するウェルをアンシールまたは開封させることなく個別に除去されて1つのウェルをアンシールまたは開封させ得る、270(234及び236等の隣り合う2つのカット部間の)等の分離除去可能なストリップを画定させ得る。消費者は可撓性フィルム材を剥がして1つの画室を露呈させて製品にアクセスする。また、或いはそれに代えて、ツールを用いて各画室を開封することもできる。別のオプションとして、ウェルを覆う可撓性フィルムを通して引張されると画室を開封する糸或いはその他材料を持つプルタブを設け得る。
【0055】
各実施例ではシール用シート230及び232は本来2枚の別個のシート形態または一枚のシートの一部が一体ヒンジを跨ぐ形態を有し得る。ウェブを跨ぐシートは除去するか、または然るべく残され得る。
本発明の他の様相によれば、パッケージ120への製品充填法が提供される。製品の各ピース、例えば図14に断面を示すスティック状の製品ピース252〜268が、底部及び蓋の各ウェル136〜144及び176〜184内に配置される。底部シェル122及び蓋部シェル124の各ウェル136〜144及び176〜184はそれらを閉じるシール用シート230及び232で覆われる。シール用シート230及び232は全体に平坦な縁部シール面156〜164及び196〜204にシールされ、かくして各ウェル136〜144及び176〜184をシールする。シール用シート230及び232の2つのウェル間の各部分は、シール用シート230の234〜240で示す位置で弱化またはカットされ及びシール用シート232の242〜248で示す位置で弱化またはカットされ、かくして番号270で示す如き2つのカット部間のストリップを形成する。ある実施例ではシール用シートの各ストリップ270等は1つのウェルをカバーするが、被分与物品が錠剤であり一回分の推奨投与量が二錠である時などは1つのストリップ270が1つ以上のウェルをカバーするようにしても良い。ある実施例では各ストリップは別のウェルをカバーするシート用シールの隣り合う1つ以上のストリップから分離除去される。
図15に示す本発明の他の実施例では272で示す如きウェルが全体に円形とされ、蓋274内及び底部276内においても2本のオフセットライン上に提供される。本実施例は錠剤または円盤状または螺旋投与形態或いはその他物品用に使用され得る。蓋及び底部の各例示ウェルはパッケージ閉鎖時は交叉しない。底部及び蓋の各ウェルをオフセットさせた場合のユーティリティの1つは、各底部ウェル開封用のプルタブ或いはその他構造を、オフセットされた各蓋ウェル間のスペースに突出させ得、及びその逆の構成を利用し得ることである。或いは蓋及び底部のオフセットされた各ウェルを相互綴じ込み形態とし、底部ウェルを2つの蓋ウェル間の一部に相対する状態で突入させ及びその逆の構成とし得る。
【0056】
図16はパッケージの他の実施例の詳細を示し、蓋部シェル124用としても使用し得る底部シェル122用の波状シェル壁の詳細が示される。本実施例では内面132及び外面134は何れも波状化される。
図17及び図18には本発明の追加実施例が示され、やはり底部シェル280及び蓋部シェル282を含んでいる。本実施例では周囲シール283が二枚貝に組み込まれ、底部シェル280のリップ284及び蓋シェル282のリップ286を含んでいる。各リップは、リップ同士の突き合わせシールを形成し得、または各リップの側部が係合するための合致するテーパを有する同心状表面を構成し得る。随意的には周囲シール283が以下に説明する“湿密”性を有し得る。更に他の実施例では周囲シールは二枚貝型パッケージの開閉に際して湿密シールを再確立させる再シール性を有し得る。例えば、少なくともパッケージは、一回につき1つのウェルにアクセスするとた場合の全ウェルへのアクセス所要開放数に達するまで湿密性を保持するように設計され得る。
【0057】
図19及び図20には、ブリスターパッケージホルダまたは外側パッケージとして使用可能な本発明の他の実施例が示される。各リップ284及び286は、図17及び図18にも示すが図19〜図20では随意的特徴であるところの、周囲シール283を形成する、合致するテーパーを有する同心状表面であり得る。図19及び図20には底部シェル290及び蓋部シェル292も示され、これら各シェルはカバーシート298及び300にシールしたブリスターシート294及び296を支持し且つこれらブリスターシートに装着される。パッケージから中身を分与する前にブリスターパックを外側パッケージから除去することでチャイルドセーフティ性の蓋が回避されないよう、ブリスターシート294及び296をパッケージ内で恒久的に固定するのが有益である。
図17及び図18又は図19及び図20の外側パッケージは一体ヒンジ及びチャイルドセーフティ性蓋を有する単一ピースとして成型し得る。これら実施例では可撓性フィルムは随意的にはシールを提供する必要が無く、その場合はデザイン及び材料上の融通性が高まる。例えば、簡単な、安価な紙ベースの材料を使用して各画室を閉鎖し、他方、周囲シールがシール機能を提供し得る。
【0058】
本発明の各実施例では、シールが必要な場合は各ウェル或いはその他パッケージ要素が、製品をそれらから保護する必要のあるガスを除去する材料を随意的に含み得る。それら材料はウェルに別個に添加され得、または底部シェル及びまたは蓋部シェルの一体部分として作製できる。例えば、多材料成型プロセスを使用して底部用の第1材料と、内部に活性剤を同伴するポリマーまたはプラスチック材料形態の第2材料とを成型し得る。
プラスチック同伴活性剤の一例は3成分型配合物であり、その製造法は、ここへの引用により本明細書の一部とする米国特許第5,911,937、第6,214,255、第6,130,263、第6,174,952、第6,613,405、第6,124,006の各号の1つ以上に記載される。他の例は活性剤及びポリマーの2成分混合物である。
【0059】
ある実施例では同伴ポリマーにおける活性剤として乾燥材を使用できる。乾燥材は製品及びまたはパッケージ済み環境での水分除去のために使用し得る。乾燥材は所定の相対湿度範囲を維持するように選択し得る。1例では相対湿度を10%未満に維持するためにモレキュラーシーブ乾燥剤が使用され得る。他の実施例ではシリカゲル乾燥剤を使用して相対湿度範囲を10〜30RH(相対湿度)%または30〜50%RHまたは40〜60%RHに維持し得る。相対湿度は、例えばポリマー中へのシリカゲル組み込み量により制御可能である。
随意的にはその他活性剤、例えば、酸素吸収材または防腐剤を使用できる。それらもまた、上述した3成分配合物のみならず2成分配合物中に組み込み得る。
ある実施例では製品の剤形が底部または蓋の各ウェルの少なくとも1つに提供される。製品は、これに限定しないが、成分の押し出しスティック、成分のロールシート、リーフの一部、粉末材及び結合剤、ロゼンジ、錠剤、プラグ、これらタイプの組み合わせ(例えばリーフのロール部分等の)或いはその他形態を含み得る。
【0060】
パッケージ、各ウェル或いはその他容器における“湿密”について以下に定義する。
周囲シールを備える完全パッケージの場合、“湿密”とはパッケージ内への水分進入日量が約2500マイクログラム未満、他の実施例では約2000マイクログラム未満、他の実施例では約1500マイクログラム未満、他の実施例では約500マイクログラム未満、更に他の実施例では約300マイクログラム未満、尚他の実施例では約150マイクログラム未満であることを意味し、以下のテスト法、即ち、(a)容器内にモレキュラシーブ約1グラムを配置して重量を記録し、(b)容器を閉鎖及びシールし、(c)シールした容器を相対湿度80%、温度22℃(72°F)の条件下に環境チャンバ内に配置し、(c)一日後、モレキュラシーブを含む容器重量を計測し、(d)2週間後、容器重量を測定し、(e)容器重量測定結果から前記1日後の測定重量サンプル値を差し引き、次いで日数で除算し、かくしてマイクログラム単位での水分進入日量を算出するテスト法により決定する。
【0061】
パッケージの各ウェルに関しては“湿密”とは、個々のシール済みウェル内への水分進入日量が約750マイクログラム未満、他の実施例では約500マイクログラム未満、他の実施例では約250マイクログラム未満、他の実施例では約150マイクログラム未満、他の実施例では約100マイクログラム未満であることを意味し、以下のテスト法、即ち、(a)約0.2グラムのモレキュラシーブ(ウェルサイズに依存してそれ以上またはそれ未満)を容器内に配置して重量を記録し、(b)ウェルを閉鎖及びシールし、容器を閉鎖し、(c)シール済み容器を相対湿度80%、温度22℃(72°F)の条件下に環境チャンバ内に配置し、(c)一日後、モレキュラシーブを含む容器重量を計測し、(d)2週間後、容器重量を測定し、(e)容器重量測定結果から前記1日後の測定重量サンプル値を差し引き、次いで日数で除算し、かくしてマイクログラム単位での水分進入日量を算出するテスト法により決定する。マルチウェルパッケージ用のテストは個別のウェル、全てのウェル、または1つ及び全部の間の任意数のウェルについて実施され得る。
【0062】
図21〜図23を参照するに、全体を番号330として示すチャイルドセーフティ性容器が示され、シェルまたはハウジングカバー332、2つの引出しまたは製品トレー334及び336、アバットメント338及び340により画定されるストッパ、本実施例では第1ラッチ342及び第2ラッチ344により画定されるラッチ、を含んでいる。
シェル332は随意的には対向する第1及び第2の各引出し開口346及び348を有し得る。シェル332は第1引出し開口346から第2引出し開口348に掛けての長手方向通路350を画定し得る。例示実施例ではシェル332は、シェル332の外側から長手方向通路へのアクセスを提供する、第1側部開口352及び、本実施例では第2側部開口354を画定し得る。
第1引出し334は長手方向通路350内に摺動自在に受けられ、第1引出し334の開放時に第1引出し開口346を貫いて突出し、また、他の実施例では引出し閉鎖時にも僅かに突出する。例示実施例では第1引出し334は、第1開口350に面する第1引出しアバットメント340を随意的に有し得る。第1引出し334はガスケット356と、容器330内に物品を格納しておく保存エリア358とを有する。
【0063】
第2引出し336は長手方向通路350内に摺動自在に受けられ、第1引出し334に関して相対的に可動であり、第2引出し開放時に第2引出し開口348を貫いて突出し、他の実施例では引出し閉鎖時にも若干突出する。例示実施例では引出し334及び336は同一形状及び機能を有する。
アバットメント338及び340により画定されるストッパが通路350内に位置付けられる。ストッパは、第1及び第2の各引出し334及び336と係合し、これら第1及び第2の各引出しがシェルに関する移動限界を超えて摺動離間するのを防止する。前記移動限界へは、第1及び第2の各引出しの何れか一方が、その中身へのアクセスを提供するに十分開放され、他方がその中身へのアクセスを防止するに十分閉じた場合に到達する。
【0064】
例示実施例ではストッパは、第1引出し334における、第1開口346に面するアバットメント336と、第2引出し336における、第2開口348に面するアバットメント340とを含み、引出し334及び336を離間方向に移動すると第1及び第2の各アバットメント338及び340が係合してストッパを画定する。例示実施例では、本実施例では各アバットメントであるところのアバットメント338及び340の少なくとも一方が、一方の引出し334の、他方の引出し336方向に伸延する(及び、逆に他方の引出し336から伸延する構成におけるリンク362)リンク360により、相当する引出し334または336に連結される。例示実施例ではストッパは、第1引出し334に関する第1部分360と、第2引出し336に関する第2部分362とを随意的に有し得る。あるいはストッパは例示する如く相互に係合する第1及び第2の各部分であり、あるいは他の実施例ではシェルの一部に係合する第1及び第2の各部分またはラッチの一部に係合する第1及び第2の各部分であり得る。
【0065】
本実施例では第1ラッチ342及び第2ラッチ344であるラッチはシェル332に押し当てて変形した第1及び第2の押しボタンガスケット364及び366の弾性により常バイアス印加され、かくして第1及び第2の各引出し334及び336をラッチ止め及びシールし、図21〜図24に示す如く閉鎖する。番号342等のラッチはその常バイアス印加に抗して引出し334及び336の少なくとも一方をアンラッチさせるよう動作自在である。例示実施例ではラッチは、第1引出し334と係合する第1ラッチ342と、第2引出し336と係合する第2ラッチ44とを含む。あるいは、ワンパートラッチを用いて引出し334及び336の両方に同時にまたは交互に係合させ得る。第1ラッチ342は随意的には、第1引出し開口346に面する第1ラッチアバットメント368を有し得、第1ラッチ342は以下に説明する、本実施例では傾斜部370であり、また本実施例では詳しくはラッチ342上の一対の傾斜部370及び372であるところのアンラッチ機構の一部を含む。
【0066】
本実施例では第1及び第2の各ラッチ342及び344は少なくとも部分的には長手方向通路350内に配置され、第1及び第2の各引出し334及び336をアンラッチさせるために第1及び第2の各側方開口352及び354を介して夫々アクセス可能である。第2ラッチ344は随意的には、第1引出し開口346に面する第2ラッチアバットメント374を有し得る。
例示実施例ではラッチ344は、本実施例では押しボタン376及び378であるところの押しボタンを用いて動作させる。
例示実施例では第1及び第2の各ラッチ342及び344は同一形状を有する。
各引出し334及び336、及び相当するラッチ342及び344がアンラッチ機構380及び382を画定する。例示実施例ではアンラッチ機構380及び382はラッチ342または344上の傾斜部370または372と、引出し334から突出するリンク388にして、引出しアバットメント390に係合し且つ当該アバットメントをラッチアバットメント368から遠方に(図24の平面の背後方向に)逸らせるリンク上に傾斜部(本実施例では傾斜部384及び386)とを含む。
【0067】
例示実施例では第1引出しアバットメント390及び第1ラッチアバットメント368は、第1引出し334が閉鎖され且つラッチ342が常バイアス印加されて第1引出し334を閉鎖状態にラッチ止めする時は相互に係合するよう位置決めされる。同様に本実施例では、第2引出しアバットメント392及び第2ラッチアバットメント374は、第2引出し336が閉鎖され且つラッチ344が常バイアス印加されて第2引出し336を閉鎖状態にラッチ止めする時は相互に係合するように位置決めされる。
例示実施例では第1及び第2の各ラッチ342及び344は、長手方向通路350内で相互方向に横断移動してアンラッチされ、両ラッチ342及び344が作動されると、相当するラッチアバットメント368または374から第1及び第2の各引出しアバットメント390及び392を脱係合させる。
【0068】
例示実施例では第1引出し334及びラッチ342は、第1引出し334を更に閉じるように押してアンラッチ機構380に係合させると共にラッチ342を作動させて第1引出し334をアンラッチさせた場合にのみ、第1引出し334をアンラッチするように構成される。例示実施例では第2引出し342及びラッチ344も同様に、第2引出し336を更に閉じるように押して第2アンラッチ機構382に係合させると共にラッチ344から第2引出しをアンラッチさせた場合にのみ、第2引出し336をアンラッチさせる構成とされる。
本実施例の、番号380で示す如きアンラッチ機構は以下の如く動作する。
例示実施例ではラッチ344上の傾斜部370及び372と、引出し334上の相当する傾斜部384及び386とは、引出し334を閉じたときは図24(各傾斜部はその全体が下部構造をなす)に示すように長手方向に常移動され、引出し334を押して更に閉じて傾斜部384及び386が図24で右側に移動すると係合関係下に長手方向に整列する。
【0069】
例示実施例では各第1ストッパ394(引出し334の)及び第2ストッパ396(引出し336の)はリンク360及び398の移動を制限し、かくして各引出し334及び336が第1引出し334のアンラッチ機構380及び第2引出し336のアンラッチ機構382を係合させるに十分閉じる方向に押されるのを防止し、かくして第1及び第2の各引出しの一方のみが一度に開放させる。
例示実施例のシェル332は、アンラッチ機構380が係合され、リンク388が移動されたとき、引出し334のリンク388を受けるガイド400及び402と、アンラッチ機構382が係合され、引出し336のリンクが移動されたとき、引出し336のリンクを受ける類似のガイド404及び406とを有し、何れの場合でも各ガイドは開放時の引出しをガイドする。シェル332は、引出しリンク360をガイドするガイド408と、他方の引出しリンク398をガイドするガイド410とをも有する。
【0070】
番号334で示す如き引出しは、番号412で示す如き部分カバーを更に含み得る。ある実施例では部分カバー412は引出し332の一体部分として一体ヒンジ414と共に、図24に仮想線412’で示す方向において成型され得る。次いで部分カバー412’は折り返され、キャッチまたは類似構成により引出し334の胴部に随意的に固定され得る。また、若しくはそれに代えて、部分カバー412が図24に実線で示す閉鎖位置を取る状態での容器330の組み立て中に引出し334をシェル332に挿入すると、部分カバー412がその閉鎖位置に捕捉され得る。番号412で示す如き部分カバーは積層体416へのアクセスを制限し、かくしてユーザーにシート416の積層体の最上部から一度に1枚のシート416を除去することを促す。
以下に例示実施例を更に説明する。
【0071】
例示実施例は、例えば、バルク配列下の固形経口投薬の、ユーザーへの提示投薬数を制限する上で有益なパッケージ330を含む。パッケージ330は随意的には携帯可能であり、軽量且つ使用が容易である。例示したパッケージ330は、乳幼児には押しにくい押しボタン376、378を有し且つ引出しを同時にパッケージ内に押し込む点で有効なチャイルドセーフティ性の蓋を有する。また、一度の一方のみを作動させ得る2引出し構成が、内容物への所定時間におけるユーザーアクセス量を制限する。パッケージ330は随意的には製品に対するユーザーの愛着を高め得る。操作が楽しく且つ魅力的な触覚要素を持つパッケージはここではそうした愛着を生み出すものと見なされる。
【0072】
例示実施例は、固形経口投薬をユーザーに分配するバルクパッケージを含む。固形経口投薬には、これに限定しないが、可食フィルム、錠剤、ロゼンジ、カプセルが含まれ得る。1実施例では製品は可食フィルムである。1実施例では可食フィルムは矩形形状を有し、そのサイズは例えば、25mm×35mmであり得る。例示実施例のバルクパッケージは実質的には、例えば、縁部及び角部を丸み付けした平行パイプによる矩形形状を有し、パッケージをポケットまたはハンドバッグに容易に担持し得るよう比較的薄い。可食フィルムはバルクパッケージ内に位置付けたトレーに積層される。バルクパッケージには2つのトレーが組み込まれ、パッケージの各端部に各1つが位置付けられる。
各トレーはパッケージの各端部から摺動して外に出る。ある実施例では各トレーは25枚まで、より好ましくは約10枚までの可食フィルムを保持する。図21に示すバルクパッケージは随意的には、各トレーに10枚、計20枚の可食フィルムピースを有し得る。
【0073】
パッケージは、パッケージの中央に位置付けた2つのボタン376及び378を用いて各トレーを外にスライドさせることで開放される。各ボタンはチャイルドセーフティ性機構を制御するラッチ342、344に装着される。パッケージは、各ボタンを押し込んで保持しつつ同時に、一方のトレー(または引出し)を約1〜2mm内側に押し込むことで開放される。内側に押し込まれたトレーを釈放するとトレーはバルクパッケージのハウジングから外側に移動する。トレーを釈放した後、ユーザーはトレーを手でスライドさせて更に開放させることで製品にアクセス可能となる。
パッケージは、一度に一方のトレーのみにアクセスし得るように設計される。一方のトレーがユーザーに対して開放されると他方のトレーはパッケージ内で錠止される。
【0074】
トレー開放後、ユーザーは2つの押しボタン376及び378を釈放し得る。釈放された押しボタンは柔軟なガスケットのスプリングバックによりラッチを外側に移動させ、そのホームポジションに復帰させる。ユーザーは、開放したトレーをスライドさせてハウジングカバーに戻すことでパッケージを閉鎖し得る。例示実施例ではトレーはパッケージ内に完全に座着するとハウジングカバーと面一化され得る。トレーを面一状態から約1〜2mm押し出すことが可能である。トレーはその閉鎖位置でパッケージ内に再度錠止され、上述したシーケンスを反復するまでは再開放させ得ない。
例示実施例ではバルクパッケージは5つのパーツ、即ち、ハウジングカバー、ラッチを備える2つの同一の側方ボタン、同一の2つの製品トレーとから構成される。
【0075】
バルクパッケージは製品を水分露呈に関して保護するべく設計される。バルクパッケージは、例示した如く、製品トレーとハウジングカバーとの間に形成したシールを随意的に有し得、また、押しボタンとハウジングカバーとの間に形成したシールをも随意的に有し得る。バルクパッケージは、その使用寿命中(トレーを開閉した後)前記シールを再確立する。再シール自在シールはトレー当たり50回までの開閉に対して設計される。ある実施例では各シールは以下のテスト法、即ち、(a)容器内にモレキュラシーブ約1グラムを配置して重量を記録し、(b)容器を閉鎖及びシールし、(c)シールした容器を相対湿度80%、温度22℃(72°F)の条件下に環境チャンバ内に配置し、(c)一日後、モレキュラシーブを含む容器重量を計測し、(d)2週間後、容器重量を測定し、(e)容器重量測定結果から前記1日後の測定重量サンプル値を差し引き、次いで日数で除算し、かくしてマイクログラム単位での水分進入日量を算出するテスト法により決定した、22℃/80%RH(相対湿度)の条件下における2000マイクログラム未満、好ましくは1500マイクログラム未満である水分進入日量を有する。
【0076】
トレーアセンブリは3つのパーツ、即ち、(1)製品トレー、(2)一方の端部位置における柔軟ガスケット(ボタンとしても使用される)、(3)製品へのアクセスを部分的に制約する製品蓋、から構成される。
製品トレーは積層した可食フィルムを保持するリザーバとして作用する。製品トレーは随意的には、積層状態の可食フィルムからの1ピース除去を容易化する傾斜部を有し得る。前記傾斜部は積層状態の可食フィルム最上部からのフィルムピース分離を助成する。代表的にはユーザは積層可食フィルムの最上部に置いた指で最上部のピースを傾斜部に向けてスライドさせる。製品トレーは単一材料から構成され得(即ち、ポリプロピレンまたはポリエチレン)または製品内の水分レベルをコントロールする活性ポリマー(即ち、乾燥材プラスチック)を組み込み得る。ある実施例では製品トレーは2ショット射出成型プロセスで製造され、外側部分が熱可塑性樹脂(即ち、ポリプロピレンまたはポリエチレン)で成型され、内側部分(傾斜部)が乾燥材プラスチックで成型される。乾燥材プラスチック材料は例えば、ここに引用することにより本明細書の一部とする米国特許第5,911,937、第6,080,350、第6,130,263、第6,174,952、第6,214,255、第6,486,261、第7,005,459の各号に記載される。
【0077】
柔軟ガスケット材料は製品トレーの一方の端部上に位置決めされる。柔軟ガスケット材料とは反対側の側部上には2つの突起が位置付けられる。図24を参照するに、短い方の突起が随意的にはその中央内部に長孔を有し得る。長い方の突起は随意的にはその一方側に沿って銛状の特徴部を有し得る。短い方の突起はラッチ機構と相互作用する。長い方の突起は対向するトレー内に伸延して両トレーの同時開放を防止する。
製品トレーは随意的には、トレー上部を覆って部分的に伸延する蓋を有し得る。蓋は別個の部品として、または製品トレーと一体化して作製し得る。一体部品とした場合、蓋は製品トレーにヒンジ止めし得る。1実施例では製品トレー及び蓋は一回の射出成型プロセスで成型される。蓋は製品充填以前はトレー上部を覆って組み立てない。蓋はその“開放”位置においてヒンジ止めされ得る。製品トレーへの製品充填後、蓋を回転して閉じ、然るべく錠止し得る。閉じた蓋は除去され得ない。
【0078】
ガスケットは2つの機能、即ち、(1)ハウジングカバーと製品トレーとの間のシールを提供し、(2)ユーザーが製品トレーを内側に押し込む際にバネ復元力を提供する。パッケージを操作する間、ユーザーはガスケット材料上でトレーに内向き力を加える。
ガスケットは別個の部品または製品トレーに一体化して製造され得る。ある実施例ではガスケットは2ショット射出成型プロセスにより製品トレー内に成型される。ガスケットは熱可塑性エラストマー(TPE)から構成され得る。好適なTPEは、水蒸気透過速度が良好な材料及び製品トレー用の熱可塑性樹脂に容易に接着(親和性の)する材料である。
【0079】
押しボタンラッチ及び製品トレーはハウジングカバー内に組み込まれる。各押しボタンラッチはその遠位端にフック機能特徴部を有する。押しボタンをハウジングカバー内に組み込むとこれらフックが相互錠止され、かくしてパッケージからの押しボタンラッチ離脱が防止される。各押しボタンはパッケージにおけるチャイルドセーフティ性機構の一体部品である。各ラッチはその閉鎖位置において、押しボタンを押さない場合は製品トレーの開放を防止する。製品トレー内は、その遠位端に沿って突起を有する長孔付きの短いタブを随意的に有し得、このタブをラッチを覆って組み立て得る。前記突起とラッチとが相互干渉することで製品トレーの開放が防止される。
【0080】
ハウジングカバーは単一材料から構成され得る。好ましい実施例ではハウジングカバーは射出成形法により単一パーツとして製造され得る。ハウジングカバー用の材料は随意的には、パッケージ内の製品を水分や紫外線から保護する上で良好なバリヤを提供し得る。ハウジングカバー内には、他形態のバルクパッケージに関わるパッケージ操作を支援する機能特徴部が存在するため、前記材料は随意的には寸法安定性をも有し得る。好適な材料には、ポリプロピレン(PP)、高密度ポリエチレン(HDPE)、環状オレフィンコポリマー(COC)等が含まれる。
ハウジングカバーの内側及び底面は、該底面から外側に突出する2つのチャネルを随意的に有し得る。これらチャネルは前記突起を有する長孔付きの短いタブを捕捉するために使用される。
【0081】
製品トレーの長孔付きの前記タブは上面に沿った中間に滑り止めセットを随意的に有し得る。押しボタンラッチを押し込むとこれら滑り止めが押しボタンラッチに沿って乗り上がる。同時に、製品トレーの一方が押し込まれる。押しボタンラッチの底面は、前記タブが下方に約2〜3mm移動されるよう、相当する滑り止めを随意的に有し得る。押しボタンタブを完全に押し下げると前記タブが下方に移動され、かくしてタブはハウジングカバー内のチャネルの1つと整列する。製品トレーは、釈放されるとパッケージの外側に摺動し、その間、前記タブがハウジングカバー内のチャネルの1つに捕捉される。
次いで製品トレーを、該製品トレーの長いタブがその移動端に到達するまで引出し得る。前記移動端は、一方の製品トレーの銛状特徴部が、対応する製品トレーの銛状特徴部と接触し得る位置である。製品トレーの最大開放距離は銛状特徴部により画定される。
【0082】
押しボタンラッチは2つの部品、即ち、(1)ハウジングカバーとシールを形成する押しボタンと、(2)製品トレーを釈放する可動のラッチとから構成され得る。押しボタンラッチは2つのパーツから作製し且つ組み立て得る。好ましい実施例では押しボタンラッチは2ショット射出成形法で作製される。押しボタンは、製品トレー上のガスケットと類似の材料条件を伴う熱可塑性エラストマー製である。
押しボタンラッチは相互に内方に押される。本実施例では各押しボタンラッチは約4mm内方に移動する。各ラッチの底面上の滑り止めセットが製品トレー上の突起を有する長孔付きの短いタブ上の相当する滑り止めセットと係合して前記タブを下方に移動させる。これにより前記タブはハウジングかバー内のチャネルの1つに嵌入し、かくして一方の製品トレーを外側に開放可能とする。
ここで“含む”とはその他要素またはステップを除外するものでは無く、“1つの”とは複数を除外しないものとする。
以上、本発明を実施例を参照して説明したが、本発明の内で種々の変更をなし得ることを理解されたい。
【符号の説明】
【0083】
12 蓋部シェル
40 パッケージ
42 第1シェル部分
44 第2シェル部分
46 第1周囲部分
48 第2周囲部分
50 第1周囲部分
52 第2周囲部分
54 第1ラッチアバットメント
56 ヒンジ
58 ラッチ
60 第1脚部
62 第2脚部
64 アクチュエータ部分
66 第2ラッチアバットメント
68、70 周囲縁部
72 第1閉鎖リップ
74 エンクロージャ
76 第2閉鎖リップ
78 インサート
80 第1傾斜部
82 第1アバットメント
84 第1ピボット
86 第3ラッチアバットメント
88 第2ラッチ
90 第3脚部
92 第4脚部
94 アクチュエータ部分
96 第2傾斜部
98 第4ラッチアバットメント
100 第2アバットメント
102 第2ピボット
104 残余部分
106 リーフバネ
108 リーフバネ
110 凹所
112 側壁
114 周囲フランジ
116、118 孔
120 単一射出成型部品
122 底部シェル
124 蓋部シェル
126 一体ヒンジ
128 第1蓋部
129 第1孔
130 第2蓋部
132 内面
134 外面
136、138、140、142、144 底部ウェル
146 直立壁
156 縁部シール面
168 波状部分
172 内面
174 外面
176 蓋ウェル
186 直立壁
196 縁部シール面
210 蓋部アバットメント
212 底部アバットメント
214 弾性タブ
216 近位部分
218 遠位部分
220 蓋部アバットメント
222 弾性タブ
224 近位部分
226 遠位部分
228 親指タブ
230 シール用シート
232 シール用シート
240 カット部分
268 製品ピース
270 ストリップ
280 底部シェル
282 蓋部シェル
283 周囲シール
284 リップ
286 リップ
290 底部シェル
292 蓋部シェル
294 ブリスターシート
298 カバーシート
330 容器
332 ハウジングカバー
334 製品トレー
336 アバットメント
338 アバットメント
340 アバットメント
342 第1ラッチ
344 第2ラッチ
346 第1開口
348 第2開口
352 第1側部開口
354 第2側部開口
356 ガスケット
358 保存エリア
360 第1部分
362 第2部分
364 ボタンガスケット
368 第1ラッチアバットメント
370 傾斜部
374 第2ラッチアバットメント
376 ボタン
378 ボタン
380 アンラッチ機構
382 第2アンラッチ機構
384 傾斜部
388 リンク
390 アバットメント
392 アバットメント
394 第1ストッパ
396 第2ストッパ
398 第2リンク
400 ガイド
404 ガイド
408 ガイド
410 ガイド
412 部分カバー
414 一体ヒンジ
416 積層体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
パッケージであって、
第1周囲部分(46)及び第2周囲部分(48)を有する第1シェル部分(42)と、
第1周囲部分(50)及び第2周囲部分(52)を有し、該第2周囲部分(52)が第1ラッチアバットメント(54)を含む第2シェル部分(44)と、
前記第1シェル部分及び第2シェル部分をそれらの第1周囲部分(46、50)位置で連結する随意的なヒンジ(56)と、
前記第1シェル部分及び第2シェル部分の各第2周囲部分を相互に釈放自在にラッチ止めするラッチ(58)とを含み、
該ラッチが、
ある角度で連結した第1及び第2の各脚部(60、62)にして、第1脚部(60)が前記第1シェル部分に固定された第1及び第2の各脚部と、
前記第1脚部のアクチュエータ部分(64)にして、ユーザーが指で偏倚させることにより第2脚部をそのラッチ止め位置から釈放位置に移動させ得るようになっているアクチュエータ部分と、
前記第2脚部に固定した第2ラッチアバットメント(66)にして、そのラッチ止め位置では第1ラッチアバットメント(54)と係合し、釈放位置では第1ラッチアバットメント(54)を釈放する構成を有する第2ラッチアバットメントと、
を含むパッケージ。
【請求項2】
前記第1及び第2の各シェル部分(42、44)合致する周囲縁部を有する請求項1に記載のパッケージ。
【請求項3】
前記第1シェル部分上の、エンクロージャを画定する第1閉鎖リップ(72)と、
前記第2シェル部分上の、合致する第2閉鎖リップ(76)にして、前記第1シェル部分及び第2シェル部分の各第2周囲部分が相互にラッチ止めされるとエンクロージャの外側の周囲空気から該エンクロージャをシールする第2閉鎖リップと、
を更に含む請求項1または2に記載のパッケージ。
【請求項4】
第1閉鎖リップ(72)を画定し且つ第1シェル部分に連結するインサート(78)を更に含む請求項3に記載のパッケージ。
【請求項5】
ラッチ(58)の少なくとも一部分がインサート(78)と第1シェル部分(42)との間に位置決めされる請求項4に記載のパッケージ。
【請求項6】
第2脚部がそのラッチ止め位置から釈放位置に向けて全体に長手方向に移動されると第2脚部と係合して該第2脚部をバイアス印加用のアバットメント(82)と接触状態とするよう位置決めした曲げ傾斜部(80)を更に含む請求項1〜5の何れかに記載のパッケージ。
【請求項7】
第1脚部がピボット(84)により第1シェル部分に固定され、アクチュエータ部分を移動させると第1脚部が第1シェル部分に関してピボット廻動する請求項1〜6の何れかに記載のパッケージ。
【請求項8】
第1脚部のアクチュエータ部分がそのラッチ止め位置に向けて常バイアス印加される請求項1〜7の何れかに記載のパッケージ。
【請求項9】
第1及び第2の各シェル部分の何れかの上の第3ラッチアバットメント(86)と、
第1及び第2の各シェル部分の各第2周囲部分を相互に釈放自在にラッチ止めする第2ラッチ(88)と、
を更に含み、
前記第2ラッチ(88)が、
ある角度で連結した第3及び第4の各脚部(90、92)にして、第3脚部(90)が第1及び第2の各シェル部分の、第3ラッチアバットメント(86)に関する他方に固定された第3及び第4の各脚部と、
第3脚部(90)のアクチュエータ部分(94)にして、ユーザーの指で移動するようになっており、第4脚部(92)をそのラッチ止め位置から釈放位置に移動させるアクチュエータ部分と、
第4脚部(92)に固定した第4ラッチアバットメント(98)にして、第4脚部がそのラッチ止め位置にあるとき第3ラッチアバットメント(86)と係合し、第4脚部が粗の釈放位置にあるときは第3ラッチアバットメントを釈放する構成を有する第4ラッチアバットメントと、
を含む請求項1〜8の何れかに記載のパッケージ。
【請求項10】
第1及び第3の各脚部のアクチュエータ部分が少なくとも3インチ離間される請求項9に記載のパッケージ。
【請求項11】
第2予備第4の各脚部が、そのラッチ止め位置において全体に平行である請求項9または10に記載のパッケージ。
【請求項12】
第2及び第4の各脚部がそのラッチ止め位置から釈放位置へと全体に長手方向で反対方向に移動するよう位置決めされる請求項9〜11の何れかに記載のパッケージ。
【請求項13】
第2及び第4の各脚部の少なくとも一方と係合し、係合した脚部がそのラッチ止め位置から釈放位置へと全体に長手方向に移動されると、係合した脚部をバイアス印加用のアバットメント(82、100)と接触させるように位置決めした曲げ傾斜部(80、96)を更に含む請求項9〜12の何れかに記載のパッケージ。
【請求項14】
曲げ傾斜部(80)が、第4脚部と係合し且つ第2脚部により画定されるよう位置決めされる請求項13に記載のパッケージ。
【請求項15】
曲げ傾斜部(96)が、第2脚部と係合し且つ第1シェル部分により画定されるように位置決めされる請求項13または14に記載のパッケージ。
【請求項16】
第1及び第3の各脚部の少なくとも一方がピボット(84、102)により第1シェル部分に固定され、アクチュエータ部分を移動すると第2脚部が第1シェル部分に関してピボット廻動する請求項9〜15の何れかに記載のパッケージ。
【請求項17】
第1及び第3の各脚バットの少なくとも一方のアクチュエータ部分がそのラッチ止め一方向に常バイアス印加される請求項9に記載のパッケージ。
【請求項18】
第2脚部と係合する第1曲げ傾斜部(80)にして、第2脚部がそのラッチ止め位置から釈放位置に向けて全体に長手方向に移動されると該第2脚部を曲げて第1バイアス印加用アバットメント(82)と接触させるよう位置決めした第1曲げ傾斜部と、
第4脚部と係合する第2曲げ傾斜部(96)にして、第4脚部がそのラッチ止め位置から釈放位置へと全体に長手方向に移動されると第4脚部を曲げて該第2バイアス印加用のアバットメント(100)と接触させる第2曲げ傾斜部とを更に含む請求項9に記載のパッケージ。
【請求項19】
第1曲げ傾斜部(80)が第1シェル部分により画定され、第2曲げ傾斜部(96)が第2脚部により画定される請求項18に記載のパッケージ。
【請求項20】
第1脚部が第1ピボット(84)により第1シェル部分に固定され、アクチュエータ部分を移動させると第1脚部が第1シェル部分に関してピボット廻動され、第3脚部が第2ピボット(102)により第1シェル部分に固定され、第3脚部のアクチュエータ部分を移動させると第3脚部が第1シェル部分に関してピボット廻動する請求項9に記載のパッケージ。

【図1】
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【図2】
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【図2A】
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【図3】
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【図3A】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【公表番号】特表2013−502356(P2013−502356A)
【公表日】平成25年1月24日(2013.1.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−526042(P2012−526042)
【出願日】平成22年8月24日(2010.8.24)
【国際出願番号】PCT/EP2010/062357
【国際公開番号】WO2011/023704
【国際公開日】平成23年3月3日(2011.3.3)
【出願人】(512047368)トータル・イノベーティブ・パッケージング・インコーポレイテッド (1)
【氏名又は名称原語表記】TOTAL INNOVATIVE PACKAGING,INC.
【住所又は居所原語表記】960 West Veterans Boulevard,Auburn,Alabama 36832 U.S.A.
【Fターム(参考)】