説明

2位官能化及び2,7位二官能化カルバゾール類のモノマー類、オリゴマー類、及びポリマー類

本発明は2位官能化及び2,7位二官能化カルバゾール類、並びに2,7−カルバゾレンビニレンオリゴマー類及びポリマー類に関する。より詳細には、本発明は式(I)の化合物(式中、Rは、H、アルキル、及びアリールからなる群から選択され;R2及びR3は独立して、H、アルキル、ホルミル、ヒドロキシメチル、トリチルオキシメチル、アセトニトリル、クロロメチル、メチルホスホネート、メチルトリフェニルホスホニウム、及びビニルからなる群から選択される)。前記オリゴマー類及びポリマー類は、電界効果トランジスタ、発光ダイオードなどの発光デバイス、及び太陽電池に用いられる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、新しい群の有機物質に関する。より具体的には、本発明は2位官能化及び2,7位二官能化カルバゾール類のモノマー類、オリゴマー類、及びポリマー類に関する。
【背景技術】
【0002】
共役ポリマー及びオリゴマー有機物質は、発光ダイオード、電界効果トランジスタ、センサー、太陽電池など1−7の用途に対する大きな可能性のために、学術界及び産業界の研究室の両方からの重要な研究の対象である。
【0003】
比較的低価格での合成、加工の容易さ、及び、化学修飾を通してそれらの光学的及び電気的特性の大きな可変性は、有機半導体物質によって提供される、無機の対応品よりも有利ないくつかの点である。
【0004】
最新の合成化学、特に炭素−炭素結合形成の化学における重要な発展(Kumada, Stille, Yamamoto, Suzuki, Heck,及びSonogashiraカップリングなど)は、従来の酸化カップリングによって得られるものと比較して、高い純度及び改良された物性を有する洗練された共役オリゴマー及び共役ポリマーを合成することを可能にしている。さらに、現在得られる、多くの新しい高選択的合成法と組み合わされた、構造物性相関についての良い理解が、それらの無機の対応品に近い特定の性質及び性能を有するほとんど無限の構造の開発を可能にしている。平面構造を有する低分子(小分子:small molecure)は、一般に高度に秩序づけられた固体π-π相互作用をもたらす。したがって、2,7−カルバゾレンビニレン系物質は、良好な電荷輸送特性を必要とする電子デバイス、例えば電界効果トランジスタに用いることができる。求められている用途に応じて、チオフェン、ピロール、フェニレン、フルオレン、及びカルバゾールなどの様々なビルディングブロックを、それらの特定の性質に関わりなく用いることができる。これに関連して、2,7−カルバゾール系の洗練されたポリマーが最近調製されている8,9。それらの良好な蛍光特性は、全可視領域におよぶエレクトロルミネッセンスポリマーの調製及びそのポリマーの発光ダイオード中での試験へと導いている10,11,12。ポリマー骨格中へのビニレン単位の導入は、このビニレン単位と一般のアリール基との間のかなり小さな2面角(dihedral angle)のために、バンドギャップを小さくすることが知られている。結局、中程度〜小さなバンドギャップの物質を得ることができ、緑から赤までの発光をもたらす非常に様々なルミネッセンスポリマーを調製することを可能にしている。
【非特許文献1】Morin, J.-F.; Leclerc,M.; Macromolecules 2002, 35, 8413.
【非特許文献2】Morin, J.-F.; Beaupre, S.; Leclerc, M.; Levesque, I.; D’lorio, M. Appl. Phys. Lett. 2002, 80, 341.
【非特許文献3】Drolet, N.; Bequpre, S.; Morin, J.-F.; Tao, Y.; Leclerc, M. J. Opt. A: Pure Appl. Opt., 2002, 4, S252.
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、2,7−カルバゾレンビニレン系物質を調製するための新しいビルディングブロックの開発は、良好な電荷輸送特性を必要とする電子デバイス中の物質性能を最適化することを望んでいる化学者又は物理学者にとっての課題として残っている。
【0006】
本発明は、これらの要求及びその他の要求に合うことを目的としている。
【0007】
本明細書は多数の文献を参照している。それらの内容は、その全体を本願に援用する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
〔本発明のまとめ〕
本発明は、2位官能化(2位に官能基を有する)及び2,7位二官能化(2及び7位に官能基を有する)カルバゾール類、並びにこれらのカルバゾール類の製造法(調製法)に関する。さらに詳細には、本発明は以下の式Iの化合物に関する。
【0009】
【化1】

【0010】
式I中、Rは、H、アルキル、及びアリールからなる群から選択される;R及びRは、独立して、H、アルキル、ホルミル、ヒドロキシメチル、トリチルオキシメチル、アセトニトリル、クロロメチル、メチルホスホネート、メチルトリフェニルホスホニウム、及びビニルからなる群から選択される。
【0011】
さらにより詳細には、本発明は、以下の化合物からなる群から選択される2位官能化及び2,7位二官能化カルバゾール類に関する。
【0012】
【化2A】

【化2B】

【0013】
本発明はまた、2,7−カルバゾレンビニレン系オリゴマー、並びにそれらオリゴマーの製造法にも関する。
【0014】
さらにより詳細には、本発明は式Iの第一の化合物と少なくとも第二の化合物の反応生成物を含む2,7−カルバゾレンビニレン系オリゴマーに関するものであり、前記第二の化合物は、式Iの化合物;ベンズアルデヒド;5,5’−ジホルミル−2−2’ビチオフェン;4−ブロモ−1,1’ビフェニル;ベンジルシアナイド;又は1,4−ビス(メチルホスホネート)ベンゼンのいずれかである。
【0015】
第一の具体的態様においては、本発明は、以下の式を有する2,7−カルバゾレンビニレン系オリゴマーに関する。
【0016】
【化3】

(式中、Rは、H、アルキル、及びアリールからなる群から選択される。)
【0017】
第二の具体的態様においては、本発明は、以下の式を有する2,7−カルバゾレンビニレン系オリゴマーに関する。
【0018】
【化4】

(式中、Rは、H、アルキル、及びアリールからなる群から選択される。)
【0019】
第三の具体的態様においては、本発明は、以下の式を有する2,7−カルバゾレンビニレン系オリゴマーに関する。
【0020】
【化5】

(式中、Rは、H、アルキル、及びアリールからなる群から選択される。)
【0021】
第四の具体的態様においては、本発明は、以下の式を有する2,7−カルバゾレンビニレン系オリゴマーに関する。
【0022】
【化6】

(式中、Rは、H、アルキル、及びアリールからなる群から選択される。)
【0023】
第五の具体的態様においては、本発明は、以下の式を有する2,7−カルバゾレンビニレン系オリゴマーに関する。
【0024】
【化7】

(式中、Rは、H、アルキル、及びアリールからなる群から選択される。)
【0025】
第六の具体的態様においては、本発明は、以下の式を有する2,7−カルバゾレンビニレン系オリゴマーに関する。
【0026】
【化8】

(式中、Rは、H、アルキル、及びアリールからなる群から選択される。)
【0027】
本発明は、さらに、2,7−カルバゾレンビニレン系ポリマー、ならびにそれらのポリマーの製造方法に関する。
【0028】
さらにより詳細には、本発明は、式Iの化合物の反応生成物を含む2,7−カルバゾレンビニレン系ポリマー、及び、
【0029】
場合によっては、式Iの化合物と、2,5−ジオクチルオキシ−1,4−ジホルミルベンゼン;2,5−ビス(ジフェニルアミノ)テレフタルジカルボキシアルデヒド;[4−(2−エチルへキシルオキシ)−フェニル]ビス−(4’ホルミルフェニル);6,6’−ジブロモ−2,2’−ビス(2”−エチルへキシルオキシ)−1,1’−ビナフチル;及び3−へキシル−2,5−ビス(メチルホスホネート)チオフェンからなる群から選択される少なくとも1種の化合物との反応生成物を含む2,7−カルバゾレンビニレン系ポリマーに関する。
【0030】
第一の具体的態様においては、本発明は以下の式を有する2,7−カルバゾレンビニレン系ポリマーに関する。
【0031】
【化9】

(式中、nは5〜100の範囲の整数である。)
【0032】
第二の具体的態様においては、本発明は以下の式を有する2,7−カルバゾレンビニレン系ポリマーに関する。
【0033】
【化10】

(式中、nは5〜100の範囲の整数である。)
【0034】
第三の具体的態様においては、本発明は以下の式を有する2,7−カルバゾレンビニレン系ポリマーに関する。
【0035】
【化11】

(式中、nは5〜100の範囲の整数である。)
【0036】
第四の具体的態様においては、本発明は以下の式を有する2,7−カルバゾレンビニレン系ポリマーに関する。
【0037】
【化12】

(式中、n、m、及びoは、5〜100の範囲の整数である。)
【0038】
第五の具体的態様においては、本発明は以下の式を有する2,7−カルバゾレンビニレン系ポリマーに関する。
【0039】
【化13】

(式中、n、m、及びoは、5〜100の範囲の整数である。)
【0040】
第六の具体的態様においては、本発明は以下の式を有する2,7−カルバゾレンビニレン系ポリマーに関する。
【0041】
【化14】

(式中、nは、5〜100の範囲の整数である。)
【0042】
第七の具体的態様においては、本発明は以下の式を有する2,7−カルバゾレンビニレン系ポリマーに関する。
【0043】
【化15】

(式中、nは、5〜100の範囲の整数である。)
【0044】
本発明は、電界効果トランジスタ、発光ダイオードなどの発光デバイス、太陽電池を含むが、これらに限定されない用途に用いるための2,7−カルバゾレンビニレン系オリゴマー及びポリマーにも関する。
【0045】
本発明のその他の対象、利点、及び特徴は、それらの好ましい態様の非制限的な説明(添付した図面を参照して例のみの目的で提供する。)を読んだ場合に、より明らかとなるであろう。
【0046】
〔具体的態様の説明〕
本明細書で用いるように、「アルキル」の語は、10以下の炭素数を有する、直鎖状、分岐状、及び環状構造、並びにそれらの組み合わせ、を含むことを意図している。制限されるものではないアルキル基の例には、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、シクロプロピル、ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、シクロブチル、ペンチル、シクロペンチル、へキシル、シクロへキシル、ヘプチル、シクロヘプチル、オクチル、シクロオクチル、2−エチルへキシル、ノニル、及びデシルが含まれる。
【0047】
本明細書で用いるように、「アルコキシ」の語は、上記定義のアルキル基であって酸素原子に結合したものを含むことを意図している。アルコキシ基の非制限的な例には、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、シクロプロポキシ、ブトキシ、sec−ブトキシ、tert−ブトキシ、シクロブトキシ、ペントキシ、シクロペントキシ、ヘキシルオキシ、シクロヘキシルオキシ、ヘプチルオキシ、シクロヘプチルオキシ、オクチルオキシ、シクロオクチルオキシ、ノニルオキシ、及びデシルオキシが含まれる。
【0048】
本明細書で用いるように、「アリール」の語は、例えば、6〜10の炭素原子を有する芳香族環構造、好ましくは、フェニル基、又はアルキルもしくはアルコキシ基で置換されたフェニル基(アルキル及びアルコキシの語は上で定義した通りである。)を意味することを意図している。
【0049】
本明細書で用いるように、「オリゴマー」の語は、少なくとも2の連結されたモノマー単位:さらに好ましくは2〜4の連結されたモノマー単位、からできている分子を意味することを意図している。
【0050】
本明細書で用いるように、「ポリマー」の語は、少なくとも5の連結したモノマー単位;好ましくは5〜500の連結したモノマー単位、さらに好ましくは5〜100の連結したモノマー単位、からできている分子を意味することを意図している。本明細書に記載しているとおり、ポリマーは異なるモノマー単位からなることができることが理解されよう。
【0051】
[実施例]
〔キャラクタリゼーション〕
数平均分子量(Mn)及び重量平均分子量(Mw)は、HPLCポンプ及びWatersのUV可視検出器を用いて、サイズ排除クロマトグラフィー(SEC)によって測定した。較正曲線は、THF(HPLCグレード、Aldrich社)中で、一連の単分散標準ポリスチレンを用いて作成した。UV可視吸収スペクトルは、石英セル(1cm透過長)を用い、Hewlett-Packardダイオードアレイ分光計(model 8452A)で記録した。光学バンドギャップは、UV可視吸収バンドの開始点から計算した。固体状態での測定のためには、ポリマーのクロロホルム溶液を石英板にキャストした。蛍光スペクトルはVarian Eclipse分光蛍光計を用いて測定した。溶液での蛍光分析については、ポリマー濃度は約10−6Mだった。
PCVBNについての蛍光量子収率(φ)は、シクロヘキサン中の9,10−ジフェニルアントラセン(Aldrich)(φ=0.90)を基準として用いて、298°Kにおいて、アルゴンで飽和したクロロホルム溶液中で測定した。PCV、PCVP、及びPCVDPATAについての蛍光量子収率は、クロロホルム中、PQC10(φ=0.11)に対して測定し13、一方、PCCVP及びPCVDPAPに対しては、エタノール中の1,3,5,7,8−ペンタメチル−2,6−ジエチルピロメタン・BF(φ=0.83)を用いた14。固体状態の蛍光分析のためには、三角形の石英セル上にポリマー溶液をキャストし、入射ビームに対して45°に配置した。全ての蛍光励起スペクトルは、それら個々の吸収スペクトルに等しいことがわかった。
【0052】
〔物質〕
クロロホルム(スペクトルグレード)は、Aldrich社から購入し、そのまま使用した。2,5−ビス(ジフェニルアミノ)テレフタルジカルボキシアルデヒド、[4−(2−エチルへキシルオキシ)−フェニル]−ビス−(4’−ホルミルフェニル)アミン、2,5−ジオクチルオキシ−1,4−ジホルミルベンゼン、6,6’−ジブロモ−2,2’−ビス(2”−エチルへキシルオキシ)−1,1’−ビナフチル、及び3−へキシル−2,5−ビス(メチルホスホネート)チオフェンは、文献に以前記載されたようにして合成した15,16,17,18,19
【0053】
制限されることのない以下の実施例によってさらに詳細に本発明を説明する。
【0054】
以下は、本発明のオリゴマー及びポリマーを調製するために用いた、前駆体及び反応剤、並びに反応スキームの詳細な説明である。かっこ内の数値は、図(Figure)1〜3に描いた反応スキーム中の化合物を表す。
【0055】
4−ブロモ−3−ニトロ安息香酸(1):
1Lフラスコ中で、4−ブロモ安息香酸(50.0g、0.25mol、Aldrich社)、硝酸(450mL)及び発煙硝酸(100mL)を混合し、24時間還流させた。混合物を0℃で冷却し、白色沈殿をブフナーロートを通して濾過し、水で充分に洗い、減圧下で乾燥させて、53.9gの標題化合物を白色固体として得た。融点202〜204℃(収率88%)。
1H NMR (300 MHz, Acetone-d6, ppm): 11.37 (s,1H); 8.47 (d,1H, J= 1.9 Hz); 8.16 (dd,1H, J= 6.6及び1.6 Hz); 8.04 (d,1H, J= 8.3 Hz). 13C NMR (75 MHz, Acetone-d6, ppm): 206.35; 165.07; 136.29; 134.55; 132.26; 126.90; 119.08。
【0056】
4−ブロモ−3−ニトロベンジルアルコール(2):
700mLの無水THF中の化合物(1)(45.0g、0.18mol)の溶液に、ボラン−ジメチルスルフィド錯体(19.4mL、0.19mol、ジメチルスルフィド中10.0M、Aldrich社)を室温でゆっくり加えた。混合物を、アルゴン下、室温で48時間撹拌し、次に蒸留水250mLで反応停止させた。ジエチルエーテル(500mL)を加え、有機層を水(250mL)で3回洗い、次に食塩水(250mL)で洗った。合わせた有機層を硫酸マグネシウム上で乾燥させ、さらに溶媒を減圧下で除去して、41.3gの標題化合物を黄色固体として得た。融点61〜62℃(収率98%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3, ppm): 7.81 (s, 1H); 7.67 (d, 1H, J = 8.3 Hz); 7.38 (d, 1H, J = 8.5 Hz); 4.71 (s, 2H); 2.61 (s, 1H). 13C NMR (100 MHz, CDC13, ppm): 149.88; 142.16; 135.03; 131.17; 123.45; 112.88; 63.19。
【0057】
トリフェニルメチル−(4−ブロモ−3−ニトロベンジル)エーテル(3)20
1Lのフラスコ中で、化合物2(42.0g、0.18mol)、トリチルクロライド(56.0g、0.20mol、Aldrich社)、ジメチルアミノピリジン(0.89g、7.30mmol、Aldrich社)、トリエチルアミン(46mL、Aldrich社)、及びジクロロメタン(400mL)を混合し、24時間撹拌した。蒸留水(250mL)を加え、有機層を飽和NHCl水溶液で2回、次に水で洗った。合わせた有機層を硫酸マグネシウム上で乾燥させ、さらに溶媒を減圧下で除去した。粗生成物をエタノール中で再結晶し、76.4gの標題化合物を黄色結晶性固体として得た。融点148〜150℃(収率89%)。
1H NMR (400 MHz, CDC13, ppm): 7.83 (s, 1H); 7.69 (d, 1H, J = 8.3 Hz); 7.53 (d, 1 H, J = 7.2 Hz); 7.34 (m, 15H); 4.29 (s, 2H). 13C NMR (100 MHz, CDC13, ppm): 149.98; 143.57; 140.62; 134.81; 131.46; 128.64; 128.14; 127.45; 123.79; 112.55; 87.71; 64.33。
【0058】
トリフェニルメチル−(4−ブロモベンジル)エーテル(4)19
1Lフラスコ中で、4−ブロモベンジルアルコール(50.0g、0.27mol、Aldrich社)、トリチルクロライド(82.0g、0.29mol、Aldrich社)、ジメチルアミノピリジン(1.31g、10.6mol、Aldrich社)、トリエチルアミン(67mL、Aldrich社)、及びジクロロメタン(550mL)を混合し、24時間撹拌した。蒸留水(300mL)を加え、有機層を飽和NHCl溶液で2回洗い、続いて水で洗った。合わせた有機層を硫酸マグネシウム上で乾燥し、溶媒を減圧下で除去した。粗生成物をエタノール中で再結晶し、標題化合物111gを白色結晶性固体として得た。融点149〜150℃(収率96%)。
1H NMR (300 MHz, CDC13, ppm): 7.59 (d, 2H, J = 7.4 Hz); 7.53 (d, 2H, J = 8.4 Hz); 7.35 (m, 15H); 4.23 (s, 2H). 13C NMR (75 MHz, CDC13, ppm): 144.06; 138.24; 131.46; 128.78(2C); 128.03; 127.25; 121.00; 87.27; 65.26。
【0059】
トリフェニルメチル−(4−(ジメトキシボラン)ベンジル)エーテル(5):
無水THF(500mL)中の化合物4(50.0g、0.12mol)の溶液に、アルゴン下、−78℃でn−ブチルリチウム(51.7mL、0.13mol、ヘキサン中2.5M、Aldrich社)を滴下して加えた。混合物を−78℃で2時間撹拌し、この間に溶液はピンク色に変わり、次に白色沈殿物が生成した。トリメチルボレート(26.4mL、0.24mol、Aldrich社)を次に滴下して加え、溶液は透明に変化した。混合物を−78℃でさらに1時間、次に室温で16時間撹拌した。溶液を、次に飽和NaHCO水溶液(550mL)で反応停止させた。ジエチルエーテル(500mL)を添加し、有機層を水(200mL)で3回、次に食塩水(200mL)で洗った。合わせた有機層を硫酸マグネシウム上で乾燥し、溶媒を減圧下で除去して無色オイルを得、これはさらに精製することなく次にステップで用いた。
【0060】
4,4’−ビス(トリチルオキシメチル)−2−ニトロビフェニル(6):
250mLのフラスコ中で、化合物3(42.4g、89.4mol)、化合物5(39.7g、94.0mmol)、トルエン(200mL)及びKCO水溶液(2M、75mL)を混合した。得られた溶液を、1時間、アルゴンを激しく流して脱ガスした。酢酸パラジウム(II)(0.42g、1.88mmol、Aldrich社)とトリフェニルホスフィン(1.98g、7.52mmol、Aldrich社)を次に加え、混合物をアルゴン下で16時間還流させた。混合物を室温に冷却し、白色沈殿物をブフナーロートで濾過した。得られた固体を、水、次にメタノールで充分に洗い、減圧下で乾燥させて標題化合物65.8gを白色固体として得た。融点250〜251℃(収率85%)。
1H NMR (300 MHz, CDCl3, ppm): 7.87 (s, 1H); 7.58 (m, 14H); 7.38 (m, 22H); 4.36 (s, 2H); 4.30 (s, 2H). 13C NMR (75 MHz, CDCl3, ppm): 149.32; 144.11; 143.73; 140.08; 139.37; 136.06; 134.82; 131.87; 130.53; 128.80; 128.71; 128.10; 127.97; 127.90; 127.37; 127.21; 127.16; 122.36; 87.58; 87.15; 65.40; 64.67。
【0061】
2,7−ビス(トリチルオキシメチル)カルバゾール(7):
500mLフラスコ中で、化合物6(40.0g、54.2mmol)及びトリエチルホスファイト(250mL)を混合し、アルゴン下で12時間還流させた。混合物を0℃で冷却し、沈殿をブフナーロートで濾過した。固体をメタノールで充分に洗い、減圧下で乾燥して標題化合物23.0gを白色固体として得た。融点240℃(分解)(収率60%)。
1H NMR (400 MHz, THF-d8, ppm): 10.24 (s, 1H); 7.94 (d, 2H, J = 8.0 Hz); 7.53 (m, 14H); 7.28 (m, 12H); 7.20 (m, 6H); 7.08 (dd, 2H, J = 8. 0 及び 1.4 Hz); 4.30 (s, 4H)。13C NMR測定は、本化合物が通常の重水素化溶媒に非常に低い溶解度しか有していないために行うことができる。
【0062】
N-(2-エチルへキシル)-2,7-ビス(トリチルオキシメチル)カルバゾール(8)
250mLフラスコに、化合物7(20.0g、28.4mmol)、水酸化ナトリウム(2.28g、56.8mmol)、硫酸水素テトラブチルアンモニウム(0.48g、1.42mmol)、2−エチルへキシルブロマイド(11.0g、57.0mmol、Aldrich社)、及び無水アセトン(140mL)を入れた。得られた混合物をアルゴン下で24時間還流させ、次に室温に冷却した。激しく撹拌しながら水(300mL)を次に加え、形成された白色沈殿物を濾過によって集めた。この固体を少量のアセトンに溶かし、0℃でメタノール中に注いだ。沈殿物を濾過し、メタノールで充分に濯いで、標題化合物21.6gを白色固体として得た。融点180〜182℃(収率93%)。
1H NMR (300 MHz, CDCl3, ppm): 8.15 (d, 2H, J = 8.0 Hz); 7.74 (d, 12H, J = 7.6 Hz); 7.68 (s, 2H); 7.46 (m, 12H); 7.39 (m, 6H); 7.31 (d, 2H, J = 8.0 Hz); 4.55 (s, 4H); 4.34 (m, 2H); 2.30 (m, 1H) ; 1.47 (m,8H) ; 1.11 (t, 3H, J = 7.2 Hz); 0.94 (t, 3H, J = 6.8Hz). 13C NMR (75 MHz, CDC13, ppm): 144.46; 141.55; 136.86; 128.97; 128.02; 127.20; 122.03; 120.02; 118.12; 107.57; 87.25; 66.66; 39.60; 31.21; 28.92; 28.56; 24.56; 23.24; 14.17; 11.14。
【0063】
N-へキシル-2,7-ビス(トリチルオキシメチル)カルバゾール(9)
この生成物は、2−エチルへキシルブロマイドの代わりに1−ブロモヘキサンを用い、化合物8の合成のために用いたものと同様の方法に従って(化合物7を経由して)得られ、白色固体として標題化合物が得られた。融点183〜184℃(収率90%)。
1H NMR (300 MHz, CDCl3, ppm): 8.13 (d, 2H, J = 8.0 Hz); 7.71 (d, 12H, J = 7.6 Hz); 7.56 (s, 2H); 7.44 (m, 12H); 7.36 (m, 8H); 4.52 (s, 4H); 4.39 (t, 2H, J = 7.0 Hz); 2.00 (m, 2H); 1,48 (m, 6H); 0.96 (t, 3H, J = 6.8 Hz). 13C NMR (75 MHz, CDC13, ppm) : 144.44; 141.00; 136.84; 128.96; 128.01; 127.18; 122.07; 120.11; 118.21; 107.35; 87.26; 66.72; 43.23; 31.76; 29.11; 27.18; 22.72; 14.18。
【0064】
N-(2-エチルへキシル)-2,7-ビス(ヒドロキシメチル)カルバゾール(10):
500mLフラスコに、化合物8(20.0g、24.6mmol)、ジクロロメタン(500mL)、メタノール(100mL)、及び濃HCl(2mL)を入れた。得られた混合物を2時間撹拌し、飽和NaHCO水溶液(200mL)の添加を続いて行った。水層を除去し、有機層を蒸留水(200mL)で3回洗った。合わせた有機層を硫酸マグネシウム上で乾燥し、さらに溶媒を減圧下で除去した。得られた固体をトルエン中で2回再結晶し、標題化合物6.44gを白色固体として得た。融点119〜120℃(収率81%)。
1H NMR (300 MHz, Acetone-d6, ppm): 8.04 (d, 2H, J = 8.0 Hz); 7.55 (s, 2H); 7.18 (d, 2H, J = 7.9); 4.83 (s, 2H); 4.82 (s, 4H); 4.28 (m, 2H); 2.13 (m,1H); 1.40 (m, 6H); 1.25 (m, 2H); 0.92 (t, 3H, J = 7.4 Hz); 0.84 (t, 3H, J = 7.2 Hz). 13C NMR (75 MHz, Acetone-d6, ppm): 142.14 ; 140.98; 122.39; 120.34; 118.45; 107.93; 65.32; 47.59; 39.89; 31.43; 29.18; 24.83; 23.58; 14.11; 11.10。
【0065】
N-へキシル-2,7-ビス(ヒドロキシメチル)カルバゾール(11):
本生成物は、化合物10の合成のために用いたものと同様の方法に従い、(化合物9を経由して)得られ、標題化合物が白色固体として得られた。融点96〜97℃(収率87%)。
1H NMR (400 MHz, Acetone-d6, ppm): 8.03 (d, 2H, J = 8.0 Hz); 7.55 (s, 2H); 7.18 (d, 2H, J = 7.9 Hz) ; 4.83 (d, 4H, J=5.8Hz); 4.36 (t, 2H,J = 7.3 Hz); 4.31 (t, 2H, J = 5.8 Hz); 1.85 (m, 2H); 1.34 (m, 6H); 0.85 (t, 3H, J = 7.1 Hz). 13C NMR (100 MHz, Acetone-d6, ppm): 141.12; 140.43; 121.86; 119.85; 117.93; 107.14; 64.80; 42.69; 31.69; 29.02; 26.81; 22.59; 13.63。
【0066】
N-(2-エチルへキシル)-2,7-ビス(ホルミル)カルバゾール(12)21
250mLのフラスコ中で、0℃で、ジクロロメタン(150mL)に、化合物10(5.00g、14.8mmol)、ピリジニウムクロロクロメート(PCC)(12.8g、59.3mmol、Aldrich社)、乾燥モレキュラーシーブス4Å(2.50g、Aldrich社)、及びシリカゲル(2.50g)を加えた。得られた混合物を室温で2時間撹拌し、次にシリカゲル上で濾過し(溶離液としてジクロロメタン)、標題化合物を鮮黄色固体として得た。融点120〜121℃(収率76%)。
1H NMR (300 MHz, CDCl3, ppm): 10.14 (s, 2H); 8.20 (d, 2H, J = 8.01 Hz); 7.90 (s, 2H); 7.74 (d, 2H, J = 8.04 Hz); 4.20 (d, 2H, J = 7.6 Hz); 2.06 (s, 1H); 1.29 (m, 8H); 0.89 (t, 3H, J = 7.4 Hz); 0.82 (t, 3H, J = 6.8 Hz). 13C NMR (75 MHz, CDCl3, ppm): 192.24; 142.13; 135.16; 126.75; 121.70; 121.18; 110.62; 47.84; 39.38; 30.81; 28.54; 24.34; 22.97; 13.94; 10.84。
【0067】
N-へキシル-2,7-ビス(ホルミル)カルバゾール(13)21
本生成物は、化合物12の合成のために用いたものと同様の方法に従い、(化合物11を経由して)得られ、標題化合物が鮮黄色固体として得られた。融点98〜99℃(収率76%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3, ppm): 10.16 (s, 2H); 8.22 (d, 2H, J = 8.4 Hz); 7.95 (s, 2H); 7.75 (dd, 2H, J = 8.0及び0.9 Hz); 4.36 (t, 2H, J = 7.4 Hz); 1.88 (m, 2H); 1.34 (m, 6H); 0.84 (t, 3H, J = 7.0 Hz). 13C NMR (100 MHz, CDCl3, ppm): 192.56; 141.87; 135.34; 127.00; 121.96; 121.55; 110.44; 43.77; 31.68; 29.29; 27.08; 22.72; 14.18。
【0068】
N-(2-エチルへキシル)-2,7-ビス(アセトニトリル)カルバゾール(14)22
THF(150mL)中のカリウムtert-ブトキシド(7.23g、67.1mmol、Aldrich社)溶液に、アルゴン下、トシルメチルイソシアニド(6.26g、32.0mmol、Aldrich社)の無水THF(50mL)溶液をゆっくり加えた。得られた混合物を−30℃に冷却し、無水THF(50mL)中に化合物12(5.00g、14.9mmol)を含有する溶液をゆっくり加えた。混合物を−30℃で45分間撹拌し、次にMeOH(200mL)を加えた。この溶液を80℃に15分間加熱し、さらに室温に冷却した。溶媒を減圧下で除去し、得られた暗色固体に氷酢酸10mLを加えた。水(100mL)を加え、さらに固体をジクロロメタンで3回洗った。合わせた有機層を硫酸マグネシウム上で乾燥し、溶媒を減圧下で除去した。粗暗赤色粘稠オイルをカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、溶離液としてヘキサン中30%酢酸エチル)によって精製して、標題化合物を淡黄色固体として得た。融点79〜80℃(収率29%)。
1H NMR (300 MHz, CDC13, ppm): 8.01 (d, 2H, J = 8.0 Hz); 7.32 (s, 2H); 7.13 (d, 2H, J= 8.0 Hz); 4.04 (m, 2H); 3.95 (s, 4H); 2.02 (m, 1H); 1.33 (m, 8H); 0.80 (m,6H). 13C NMR (75 MHz, CDC13, ppm): 141.50; 127.72; 122.03; 120.99; 119.02; 118.35; 108.55; 47.37; 39.31; 30.92; 28.69; 24.38; 24.26; 23.06; 14.03; 10.94。
【0069】
N-(2-エチルへキシル)-2,7-ビス(クロロメチル)カルバゾール(15):
2、3滴のピリジンを含む乾燥トルエン(140mL)中の化合物10(5.00g、14.8mmol)の溶液に、0℃で塩化チオニル(6.48mL、88.9mmol、Aldrich社)をゆっくり加えた。混合物を0℃で1時間、さらに室温で2時間撹拌した。過剰の塩化チオニル及びトルエンを減圧下で除去した。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、溶離液としてヘキサン中10%酢酸エチル)によって精製した。得られた黄色オイルを、活性炭を用いて脱色し、3.82gの標題化合物を淡黄色固体として得た(収率〜85%)。(最終生成物は5〜10%の未知不純物を含んでおり、そのまま用いた。)
【0070】
N-へキシル-2,7-ビス(クロロメチル)カルバゾール(16):
この生成物は、化合物15の合成のために用いたものと同様の方法に従って(化合物11を経由して)得られ、標題化合物が淡黄色固体として得られた(収率〜82%)。(最終生成物は5〜10%の未知の不純物を含んでおり、そのまま用いた)。
【0071】
N-(2-エチルへキシル)-2,7-ビス(メチルホスホネート)カルバゾール(17):
100mLフラスコ中で、化合物15(3.80g、12.5mmol)及びトリエチルホスファイト(50mL)を混合し、アルゴン下で24時間加熱して還流させた。過剰のトリエチルホスファイトを減圧下で除去し、粗生成物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、溶離液としてヘキサン中50%アセトン)によって精製し、4.86gの標題化合物を黄色ワックス状固体として得た。融点70〜71℃(収率83%)。
1H NMR (300 MHz, CDC13, ppm): 7.89 (d, 2H, J = 8.0 Hz); 7.26 (s, 2H); 7.06 (d, 2H, J = 7.9 Hz); 4.06 (m, 2H); 3.92 (m, 8H); 3.28 (d, 4H, J = 21.3 Hz); 1.99 (m,1H); 1.27 (m, 8H); 1.15 (t, 12H,J = 7.0 Hz); 0.79 (m, 6H). 13C NMR (75 MHz, CDC13, ppm): 141.33; 128.92; 128.80; 121.48; 120.83; 120.76; 120.06; 110.19; 110.10; 62.05; 61.97; 47.45; 39.20; 35.37; 33.54; 30.94; 28.76; 24.31; 22.96; 16.38; 16.31; 13.94; 10.90。
【0072】
N-へキシル-2,7-ビス(メチルホスホネート)カルバゾール(18):
この生成物は、化合物17の合成のために用いたものと同様の方法に従って、(化合物16を経由して)得られた。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、溶離液としてヘキサン中50%アセトン)によって精製し、標題化合物を白色固体として得た。融点117〜119℃(収率80%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3, ppm): 7.97 (d, 2H, J= 7.9 Hz); 7.35 (s, 2H); 7.12 (d, J = 7.9 Hz); 4.26 (t, 2H, J = 7.3 Hz); 3.99 (m, 8H); 3.36 (d, 4H, J = 21.5 Hz); 1.84 (m, 2H); 1.34 (m, 6H); 1.23 (t, 12H, J = 7.0 Hz); 0.85 (t, 3H, J = 6.9 Hz). 13C NMR (100 MHz, CDCl3, ppm): 141.11; 129.16; 126.06; 121.76; 121.06; 121.00; 120.40; 110.15; 110.07; 62.37; 62.30; 43.36; 35.40; 33.99; 31.86; 29.17; 27.16; 22.75; 16.65; 16.59; 14.24。
【0073】
N-(2-エチルへキシル)-2,7-ビス(メチルトリフェニルホスホニウムクロライド)カルバゾール(19):
100mLフラスコ中で、化合物15(3.00g、7.98mmol)、トリフェニルホスフィン(5.23g、19.9mmol)、及び無水DMF(80mL)を、アルゴン下、120℃で24時間撹拌した。混合物を室温で冷却し、激しく撹拌しながら冷たいジエチルエーテル300mLに注いだ。淡黄色沈殿を濾過し、ジエチルエーテルで充分に洗った。固体を水に溶かし、ジクロロメタンで5回抽出した。合わせた有機層を硫酸マグネシウム上で乾燥し、溶媒を減圧下で除去して5.13gの標題化合物を淡黄色固体として得た。融点>260℃(収率71%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3, ppm): 7.91 (m, 10H); 7.72 (m, 22H); 7.21 (s, 2H); 6.83 (m, 2H); 5.20 (d, 4H, J = 14.7 Hz); 3.80 (m, 2H); 1.44 (m, 1H); 0.95 (m, 8H); 0.78 (t, 3H, J = 6.7 Hz); 0.71 (t, 3H, J = 7.3 Hz). 13C NMR (100 MHz, CDCl3, ppm): 141.37; 135.30; 134.34; 130.26; 125.38; 122.42; 120.83; 118.69; 117.80; 111.93; 53.87; 38.38; 30.64; 30.47; 29.99; 29.69; 28.67; 24.29; 22.90。
【0074】
N-(2-エチルへキシル)-2,7-ジビニルカルバゾール(20):
100mLフラスコ中で、化合物12(2.00g、5.96mmol)、水素化ナトリウム(0.36mg、14.9mmol、Aldrich社)、メチルトリフェニルホスホニウムブロマイド(5.11g、14.3mmol、Aldrich社)、及び無水THF(60mL)をアルゴン下で2時間加熱して還流させた。得られた溶液を室温で冷却し、メタノール(50mL)をゆっくり加え、続いて水(50mL)を加えた。水層をジクロロメタン(100mL)で3回洗い、合わせた有機層を食塩水、次に水で洗った。有機層を硫酸マグネシウム上で乾燥し、溶媒を減圧下で除去した。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(溶離液としてヘキサン中5%酢酸エチル)によって精製し、1.80gの標題化合物を淡黄色固体として得た。融点59〜60℃(収率92%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3, ppm): 8.03 (d, 2H, J = 7.9 Hz); 7.39 (m, 4H); 6.98 (dd, 2H,J = 8.2 Hz及び6.6 Hz); 5.95 (d, 2H, J = 0.9 Hz); 5.90 (d, 2H, J = 0.9 Hz); 4.13 (m, 2H); 2.11 (m,1H); 1.40 (m, 8H); 0.98 (m, 6H). 13C NMR (100 MHz, CDCl3, ppm): 142.06; 138.17; 135.57; 122.81; 120.50; 117.66; 113.31; 107.15; 47.38; 39.62; 31.20; 29.02; 24.73; 23.34; 14.37; 11.23。
【0075】
N-(4-オクチルオキシフェニル)-2,7-ビス(ヒドロキシメチル)カルバゾール(21):
50mLフラスコ中で、化合物7(6.00g、8.52mmol)、4−オクチルオキシ−1−ヨードベンゼン(3.40g、10.2mmol)、水酸化カリウム(3.20g、57.1mmol)、塩化銅(I)(67mg、0.68mmol、Aldrich社)、1,10−フェナントロリン(67mg、0.37mmol)、及びトルエン(25mL)を混合し、24時間還流させた。混合物を室温で冷却し、水中に注いだ。水層をジクロロメタンで3回抽出し、合わせた有機層を硫酸マグネシウム上で乾燥させた。溶媒を減圧下で除去し、得られた粗生成物を、ジクロロメタン(250mL)と数滴の濃塩酸(1mL)含有メタノール(75mL)との混合物中に溶かした。得られた混合物を2時間撹拌し、次に飽和NaHCO水溶液(100mL)を加えた。水層を除去し、有機層を蒸留水(100mL)で3回洗った。合わせた有機層を硫酸マグネシウム上で乾燥させ、溶媒を減圧下で除去した。溶媒留去中、白色沈殿が形成され、これを続いて濾過によって溶液から分離した。沈殿物がもはや形成されなくなるまでこの工程を繰り返した。合わせた沈殿物を減圧下で乾燥して、2.89gの標題化合物を白色固体として得た(収率94%)。
1H NMR (400 MHz, Acetone-d6, ppm): 8.10 (d, 2H, J = 8.0 Hz); 7.48 (d, 2H, J= 8.9 Hz); 7.34 (s, 2H); 7.23 (m, 4H); 4.76 (d, 4H, J = 5.9 Hz); 4.22 (t, 2H, J = 5.8 Hz); 4.14 (t, 2H, J = 6.5 Hz); 1.86 (m, 2H); 1.55 (m, 2H); 1.38 (m, 8H); 0.91 (t, 3H, J = 7.0 Hz). 13C NMR (100 MHz, Acetone-d6, ppm): 158.92; 142.04; 140.90; 130.17; 128.81; 122.12; 119.89; 118.80; 115.86; 107.69; 68.28; 64.53; 31.91; 29.42; 29.36; 26.14; 22.65; 13.69。
【0076】
N-(4-オクチルオキシフェニル)-2,7-ビス(ホルミル)カルバゾール(22):
100mLフラスコ中で、化合物21(1.50g、3.48mmol)、ピリジニウムクロロクロメート(3.75g、17.4mmol、Aldrich社)、モレキュラーシーブス4Å(750mg)、シリカゲル(750mg)、及びジクロロメタン(35mL)を室温で混合した。得られた混合物を室温で2時間撹拌し、次にシリカゲル上で濾過(溶離液としてジクロロメタン)して、標題化合物を鮮黄色固体として得た。融点(収率99%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3, ppm) : 10.08 (s, 2H); 8.29 (d, 2H, J= 8.1 Hz); 7.86 (s, 2H); 7.83 (dd, 4H, J = 8.0及び1.3 Hz); 7.41 (d, 2H, J = 8.9 Hz); 7.14 (d, 2H, J = 8.9 Hz); 4.08 (t, 2H, J = 6.6 Hz); 1.87 (m, 2H); 1.53 (m, 2H); 1.36 (m, 8H) ; 0.91 (t, 3H, J = 6.8Hz). 13C NMR (100MHz, CDCl3, ppm): 192.46; 159.57; 143.00; 135.60; 128.78; 128.45; 121.95; 121.74; 121.12; 116.27; 112.32; 68.71; 32.06; 29.59; 29.50; 29.45; 26.30; 22.90; 14.36。
【0077】
4-メチルトリチルオキシ-2-ニトロビフェニル(23):
500mLフラスコ中で、化合物3(55.0g、117mmol)、フェニルボロン酸(15.0g、123mmol、Aldrich社)、トルエン(180mL)、及びKCOの2M水溶液(70mL)を混合した。得られた溶液を、アルゴンを激しく通じて1時間脱ガスした。酢酸パラジウム(II)(0.55g、2.46mmol、Aldrich社)、及びトリフェニルホスフィン(2.58g、9.84mmol、Aldrich社)を次に加え、混合物をアルゴン下で16時間還流させた。混合物を室温で冷却し、水(200mL)を加えた。水層をトルエン(100mL)で3回洗い、合わせた有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させた。残渣を濾過し、濾液を活性炭存在下で加熱することによって脱色し、続いてCelite(登録商標)上で濾過した。溶媒を減圧下で除去し、粗生成物をエタノール中で沈殿させることによって精製して、51.9gの標題化合物を白色固体として得た。融点113〜115℃(収率95%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3, ppm): 7.88 (m, 1H); 7.63 (m, 1H); 7.58 (m, 3H); 7.56 (m, 3H); 7.44 (m, 4H); 7.38 (m, 8H); 7.31 (m, 3H); 4.36 (s, 2H). 13C NMR (100 MHz, CDCl3, ppm): 149.44; 143.90; 140.35; 137.58; 135.17; 132.05; 130.76; 128.94; 128.88; 128.42; 128.30; 128.19; 127.57; 122.55; 87.75; 64.84。
【0078】
2-メチルトリチルオキシカルバゾール(24):
500mLのフラスコ中で、化合物23(51.5g、110mmol)とトリエチルホスファイト(275mL)を混合し、アルゴン下で12時間還流させた。混合物を室温で冷却し、過剰なトリエチルホスファイトを減圧下で除去した。メタノール(250mL)を加え、沈殿をブフナーロートで濾過した。白色の沈殿を酢酸エチル/ヘキサン中で再結晶し、31.0gの標題化合物を白色固体として得た。融点228〜230℃(収率65%)。
1H NMR (300 MHz, CDCl3, ppm): 10.34 (s, 1H) ; 8.09 (m, 2H); 7.65 (m, 1H); 7.60 (m, 3H); 7.58 (m, 3H); 7.52 (m, 1H); 7.37 (m, 7H); 7.29 (m, 3H); 7.17 (m, 2H); 4.34 (s, 2H). 13C NMR (75 MHz, CDCl3, ppm): 144.58; 140.57; 140.51; 136.94; 128.86; 128.07; 127.29; 125.60; 123.22; 122.50; 120.13; 120.06; 119.02; 118.38; 111.04; 109.59; 87.18; 86.45。
【0079】
N-へキシル-2-ヒドロキシメチルカルバゾール(25):
500mLのフラスコに、化合物24(20.0g、45.9mmol)、水酸化ナトリウム(3.67g、91.8mmol)、硫酸水素テトラブチルアンモニウム(0.78g、2.29mmol)、1−ブロモヘキサン(15.2g、91.8mmol、Aldrich社)、及び無水アセトン(230mL)を入れた。得られた混合物をアルゴン下で24時間還流させ、次に蒸留水250mL中に注いだ。水層をジエチルエーテル(100mL)で3回抽出した。合わせた有機層を硫酸マグネシウム上で乾燥させ、溶媒を減圧下で除去して橙色オイルを得た。粗生成物をジクロロメタン(500mL)とメタノール(100mL)混合物中に溶かした。濃塩酸(2mL)を加え、混合物を室温で30分間撹拌した。次に飽和NaHCO水溶液(200mL)を加えた。水層を除去し、有機層を蒸留水(100mL)で3回抽出した。合わせた有機層を硫酸マグネシウム上で乾燥させ、溶媒を減圧下で除去した。残留物をカラムクロマトグラフィー(溶離液としてヘキサン中30%エチルアセテート)によって精製し、11.7gの標題生成物を白色固体として得た。融点54〜55℃(収率90%)。
1H NMR (300 MHz, CDCl3, ppm): 8.09 (t, 2H, J = 8.5 Hz); 7.43 (m, 3H); 7.23 (m, 2H); 4.89 (s, 2H); 4.28 (t, 2H, J = 7.4 Hz); 1.93 (s, 1H); 1.87 (m, 2H); 1.36 (m, 6H); 0.89 (t, 3H, J = 6.9 Hz). 13C NMR (75 MHz, Acetone-d6, ppm): 141.54; 141.50; 141.29; 126.09; 123.56; 122.52; 120.79; 120.66; 119.45; 118.60; 109.70; 107.75; 65.47; 43.30; 32.25; 29.60; 27.43; 23.18; 14.29。
【0080】
N-へキシル-2-ホルミルカルバゾール(26):
250mLのフラスコ中で、化合物25(2.00g、7.11mmol)、ピリジニウムクロロクロメート(PCC)(3.06g、14.2mmol、Aldrich社)、乾燥モレキュラーシーブス4Å(1.20g、Aldrich社)、及びシリカゲル(1.20g)を0℃でジクロロメタン(70mL)に加えた。得られた混合物を室温で2時間撹拌し、次にシリカゲル(溶離液としてジクロロメタン)上で濾過し、1.79gの標題化合物を橙色オイルとして得た(収率90%)。
1H NMR (300 MHz, CDCl3, ppm): 10.15 (s, 1H); 8.14 (m, 2H); 7.92 (s, 1H); 7.71 (d, 1H, J = 8.0 Hz); 7.55 (t, 1H, J =7.3 Hz); 7.41 (d, 1H, J = 8.3 Hz); 7,27 (t, 1H, J = 7.4 Hz); 4.27 (t, 2H, J = 7.4 Hz); 1.85 (m, 2H); 1.30 (m, 6H); 0.88 (t, 3H, J = 6.5 Hz). 13C NMR (75 MHz, CDCl3, ppm); 192.63; 142.21; 140.06; 133.85; 128.08; 127.60; 121.92; 121.45; 121.18; 120.52; 119.59; 109.64; 109.22; 43.26; 31.55; 29.00; 26.93; 22.56; 14.03。
【0081】
N-へキシル-2-クロロメチルカルバゾール(27):
数滴のピリジンを含む乾燥トルエン(140mL)中の化合物25(5.00g、14.8mmol)の溶液に、0℃で塩化チオニル(6.48mL、88.9mmol、Aldrich社)をゆっくり加えた。混合物を0℃で1時間、さらに室温で2時間撹拌した。過剰な塩化チオニルとトルエンを減圧下で除去した。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、溶離液としてヘキサン中10%酢酸エチル)によって精製した。得られた黄色オイルを活性炭を用いて脱色し、3.82gの標題化合物を微黄色固体として得た(収率〜87%)。(最終生成物は5〜10%の未知不純物を含んでいたがそのまま使用した。)
【0082】
N-へキシル-2-メチルホスホネートカルバゾール(28):
250mLのフラスコ中で、化合物27(10.0g、33.3mmol)とトリエチルホスファイト(125mL)を混合し、アルゴン下で24時間加熱し還流させた。溶液を室温まで冷却し、過剰のトリエチルホスファイトを減圧下で除去した。得られた橙色溶液をカラムクロマトグラフィー(溶離液としてヘキサン中40%アセトン)によって精製して、8.40gの標題化合物を黄色粘稠オイルとして得た(収率63%)。
1H NMR (300 MHz, CDCl3, ppm): 8.08 (d, 1H, J = 7.8 Hz); 8.03 (d, 1H, J = 8.0 Hz); 7.46 (m, 1H); 7.38 (m, 2H); 7.23 (m, 1H); 7.16 (m, 1H); 4.28 (t, 2H. J =6.5 Hz); 4.02 (m, 4H); 3.38 (d, 2H, J = 21.5 Hz); 1.86 (m, 2H); 1.34 (m, 6H); 1.24 (t, 6H, J = 7.3 Hz); 0.88 (t, 3H, J = 7.0 Hz). 13C NMR (75 MHz, CDCl3, ppm): 140.86; 129.21; 129.12; 129.12; 125.74; 122.85; 122.83; 121.98; 121.95; 121.01; 120.94; 120.52; 120.50; 120.44; 119.03; 110.13; 110.06; 108.93; 62.39; 62.33; 43.29; 35.40; 34.03; 31.85; 29.16; 27.18; 22.78; 16.68; 16.62; 14.26。
【0083】
4-へキシル-4’-トリチルオキシメチル-2’-ニトロ-1,1’−ビフェニル(29):
500mLフラスコ中で、4−へキシルフェニルボロン酸(21.36g、104mmol)、4−ブロモ−3−ニトロ(トリチルオキシメチル)ベンゼン(46.3g、98mmol)、トルエン(250mL)、及び炭酸カリウムの2M水溶液(100mL)を混合した。得られた溶液を、1時間激しくアルゴンを流すことで脱ガスした。酢酸パラジウム(0.47g、2.10mmol、Aldrich社)、トリフェニルホスフィン(2.17g、8.40mmol、Aldrich社)を次に加え、溶液をアルゴン雰囲気下で16時間還流させた。溶液を室温で冷却し、蒸留水(150mL)を加えた。有機層を分離し、蒸留水で3回洗い、硫酸マグネシウム上で乾燥させた。溶媒を除去して黄色粘稠オイルを得た。熱いメタノール(300mL)を次に加えた。得られた混合物を撹拌しながら、氷水浴中で冷却した。得られた黄色沈殿を濾過で集め、24時間減圧下で乾燥させて33.9gの標題化合物を白色粉末として得た。融点86〜87℃(収率=84%)。
1H NMR (400MHz, CDCl3, ppm): 7.84 (s, 1H); 7.61 (d, 1H, J=.8 Hz); 7.58 (m, 2H); 7.56 (m, 4H); 7.43 (d, 1H, J= 7.9 Hz); 7.37 (m, 6H); 7.32 (m, 3H); 7.28 (m, 4H); 4.35 (s, 2H); 2.70 (t, 2H, J=8.2 Hz); 1.70(m, 2H); 1.39(m, 6H); 0.95(t, 3H,J = 7.2Hz). 13C NMR (100 MHz, CDCl3, ppm): 149.54; 143.91; 143.35; 140.01; 135.13; 134.69; 132.03;
130.65; 129.01; 128.88; 128.28; 128.03; 127.55; 122.48; 87.72; 64.85; 35.97; 31.99; 31.56; 29.33; 22.88; 14.40。
【0084】
2-へキシル-7-(トリチルオキシメチル)カルバゾール(30):
250mLのフラスコ中で、化合物29(32.0g、58.0mmol)とトリエチルホスファイト(150mL、Aldrich社)を混合した。得られた溶液をアルゴン雰囲気下で16時間還流させた。過剰のトリエチルホスファイトを減圧下で除去した。激しく撹拌しながらエタノール(250mL)を次に加え、白色沈殿が生じた。この固体を濾過で集め、メタノールで充分に濯ぎ、減圧下で24時間乾燥させて、標題化合物を白色粉末として得た。融点155〜156℃(収率67%)。
1H NMR(400MHz, CDCl3, ppm): 8.03 (t, 2H, J = 6.5 Hz); 7.82 (s, 1H); 7.68 (m, 6H); 7.54 (s, 1H); 7.41 (m, 6H); 7.33 (m, 3H); 7.24 (m, 2H); 7.15 (dd, 1H, J= 8.O及び 1.3 Hz); 4.43 (s, 2H); 7.84 (t, 2H, J = 8.0 Hz); 1.78 (m, 2H); 1.43 (m, 6H); 1.00 (t, 3H, J= 7.0 Hz). 13C NMR (100 MHz, CDCl3, ppm): 144.56; 141.29; 140.41; 140.01; 136.82; 129.09; 128.20; 127.36; 122.82; 121.48; 120.65; 120.16; 119.98; 118.83; 110.42; 109.25; 87.37; 66.61; 36.86; 32.27; 32.12; 29.40; 22.98; 14.48。
【0085】
N-メチル-2-へキシル-7-(ヒドロキシメチル)カルバゾール(31):
無水アセトン(200mL)中の化合物30(19.33g、37.4mmol)の溶液に、水酸化ナトリウム(2.98g、74.5mmol)、硫酸水素テトラブチルアンモニウム(0.39g、1.12mmol)、及びヨウ化メチル(10.6g、74.5mmol)を加えた。得られた溶液を4時間還流させ、次に室温に冷却した。アセトンを減圧下で除去し、ジエチルエーテル(250mL)と蒸留水(200mL)を加えた。有機層を分離し、蒸留水で2回洗った。溶媒を減圧下で除去し、得られた白色固体をジクロロメタン(400mL)と数滴の濃塩酸を含むメタノール(100mL)との混合物中に溶かした。得られた混合物を1時間撹拌し、飽和重炭酸ナトリウム水溶液(250mL)を加えた。有機層を分離し、硫酸マグネシウム上で乾燥し、減圧下で溶媒留去した。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、溶離液としてヘキサン中30%酢酸エチル)で精製して、9.43gの標題化合物を白色固体として得た。融点90〜91℃(収率87%)。
1H NMR (400MHz, CDCl3, ppm): 8.00 (d, 2H, J = 7.9 Hz); 7.32 (s, 1H); 7.16 (m, 3H); 4.84 (s, 2H); 3.70 (s, 3H); 2.88 (t, 2H, J = 7.7 Hz); 2.51 (s, 1H); 1.81 (m, 2H); 1.45 (m, 6H); 1.00 (t, 3H, J = 7.1 Hz). 13C NMR (100 MHz, CDCl3, ppm): 141.95; 141.52; 141.36; 138.45; 122.58; 120.76; 120.19; 120.14; 120.10; 118.14; 108.28; 107.10; 66.22; 37.12; 32.43; 32.13; 29.49; 29.08; 22.98; 14.47。
【0086】
N-メチル-2-へキシル-7-クロロメチルカルバゾール(32):
無水トルエン(140mL)中の化合物31(2.00g、6.89mmol)の溶液に、0℃で塩化チオニル(1.64g、13.9mmol)を加えた。得られた溶液を0℃で1時間、次に室温で2時間撹拌した。過剰の塩化チオニルとトルエンを減圧下で除去した。得られた暗色オイルを活性炭を用いて脱色し、さらなる精製なしにそのまま用いた。
【0087】
N-メチル-2-へキシル-7-(メチルホスホネート)カルバゾール(33):
25mLのフラスコ中に、化合物32(2.10g、6.80mmol)とトリエチルホスファイト(10mL)を加えた。得られた溶液をアルゴン雰囲気下で24時間還流させた。過剰のトリエチルホスファイトを減圧下で除去した。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、溶離液としてヘキサン中30%アセトン)で精製して、2.42gの標題化合物を橙色固体として得た。融点61〜62℃(収率86%)。
1H NMR (400MHz, CDCl3, ppm): 7.97 (m, 2H); 7.35 (m, 1H); 7.19 (s, 1H); 7.13 (dt, 1H, J=7.9及び1.6 Hz); 7.08 (dd, 1H, J= 7.9及び1.4 Hz); 4.00 (m, 4H); 3.81 (s, 3H); 3.36 (d, 2H, J= 21.4 Hz); 2.82 (t, 2H, J= 7.7 Hz); 1.74 (m, 2H); 1.37 (m, 6H); 1.24 (t, 6H, J = 7.1 Hz); 0.92 (t, 3H, J = 7.0 Hz). 13C NMR(100 MHz, CDCl3, ppm): 141.84; 141.59; 141.56; 141.35; 141.34; 129.58; 129.50; 122.06; 122.03; 120.95; 120.89; 120.71; 120.69; 120.12; 120.09; 120.08; 109.85; 109.77; 108.25; 62.43; 62.37; 37.03; 35.34; 33.97; 32.36; 32.04; 29.35; 29.24; 22.88; 16.67; 16.61; 14.37.
【0088】
N-メチル-2-へキシル-7-(ホルミル)カルバゾール(34):
無水ジクロロメタン(75mL)中の化合物31(2.00g、6.86mmol)の溶液に、0℃で、ピリジニウムクロロクロメート(PCC)(2.97g、13.9mmol、Aldrich社)、モレキュラーシーブス4Å(1.14g)、及びシリカゲル(1.14g)を加えた。得られた溶液をアルゴン雰囲気下、室温で2時間撹拌し、次にシリカゲル上(溶離液としてジクロロメタン)で濾過して、標題化合物を鮮黄色固体として得た。融点55〜56℃(収率85%)。
1H NMR (400MHz, CDC13, ppm): 10.14 (s, 1H); 8.15 (d, 1H, J= 8.0 Hz); 8.03 (d, 1H, J= 8.0 Hz); 7.93 (s, 1H); 7.72 (dd, 1H, J= 8.0及び1.4 Hz); 7.24 (s, 1 H); 7.13 (dd, 1H, J = 8.0及び1.3 Hz); 3.90 (s, 3H); 2.83 (t, 2H, J = 7.7 Hz); 1.73 (m, 2H); 1.34 (m, 6H); 0.90 (t, 3H, J = 7.0Hz). 13C NMR (100 MHz, CDC13, ppm): 192.90; 143.74; 143.43; 140.93; 133.58; 128.43; 121.62; 121.30; 121.00; 120.29; 120.00; 109.50; 108.63; 37.11; 32.18; 31.99; 29.43; 29.31; 22.85; 14.35。
【0089】
5,5’-ジホルミル-2,2’-ビチオフェン(35):
無水THF(30mL)中の5,5’-ジブロモ-2,2’-ビチオフェン(2.00g、6.17mmol、Aldrich社)の溶液に、アルゴン下、−78℃でn−ブチルリチウム(5.43mL、13.6mmol、ヘキサン中2.5M、Aldrich社)を滴下して加えた。この混合物を−78℃で30分間撹拌し、室温まで温め、さらに90分間撹拌した。無水ジメチルホルムアミド(1.43mL、18.5mmol、Aldrich社)を滴下して加え、溶液をさらに2時間、室温で撹拌した。HCl水溶液(1M、10mL)をゆっくり加え、次にアセトン(50mL)を加えた。得られた混合物を0℃で150mLのヘキサン中に注ぎ、褐色沈殿物を濾過し、ヘキサンで洗い、真空下で24時間乾燥させて、1.05gの標題化合物を橙茶色固体として得た。融点213〜214℃(収率76%)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6, ppm): 9.89 (s, 2H); 8.00 (d, 2H, J = 4.0 Hz); 7.73 (d, 2H, J = 4.0 Hz). 13C NMR (100 MHz, DMSO-d6, ppm): 185.00; 144.14; 144.03; 139.60; 128.57.
【0090】
以下の実施例は本発明で考えられるオリゴマー及びポリマーの好ましい態様を提供する。実施例1〜6はオリゴマー類を示し、実施例7〜14はポリマー類を示す。
【0091】
〔実施例1〕
N-へキシル-2,7-ビス(ビニレンフェニレン)カルバゾール(36)(PCP):
無水THF(20mL)中の化合物18(500mg、0.91mmol)とベンズアルデヒド(240mg、2.27mmol、Aldrich社)との溶液に、カリウムtert-ブトキシド(470mg、4.19mmol、Aldrich社)をゆっくり加えた。混合物を室温で16時間撹拌し、次に300mLのメタノール中に注いだ。黄色沈殿を濾過し、メタノールで充分に洗って、394mgの標題化合物を黄色固体として得た。融点198〜200℃(収率95%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3, ppm): 8.02 (d, 2H, J = 8.0 Hz); 7.61 (d, 4H, J = 7.3 Hz); 7.42 (m, 8H); 7.28 (m, 6H); 4.32 (t, 2H, J = 7.2 Hz); 1.94 (m, 2H); 1.41 (m, 6H); 0.94 (t, 3H, J = 7.0Hz). 13C NMR (100 MHz, CDC13, ppm): 141.72; 137.84; 135.36; 130.07; 128.96; 128.29; 127.70; 126.73; 122.77; 120.69; 118.05; 107.12; 43.22; 31.87; 29.23; 27.25; 22.85; 14.35。
【0092】
〔実施例2〕
N-へキシル-2,7-ビス(ビニレン-(N-へキシル-2-カルバゾール))カルバゾール(37)(CCC):
無水THF(25mL)中の化合物28(500mg、1.25mmol)と化合物13(179mg、0.59mmol)の溶液に、カリウムtert-ブトキシド(560mg、5.00mmol、Aldrich社)をゆっくり加えた。混合物を室温で16時間撹拌し、次に100mLの水に注いだ。水層をクロロホルムで3回洗い、合わせた有機層を水で3回洗った。有機層を硫酸マグネシウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残留物をカラムクロマトグラフィー(溶離液としてクロロホルム)で精製し、次に冷メタノール中で沈殿させ、400mgの標題化合物を緑色固体として得た。融点228〜230℃(収率82%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3, ppm): 8.08 (m, 6H); 7.54 (m, 8H); 7.46 (m, 8H); 7.23 (m, 2H); 4.35 (m, 6H); 1.93 (m, 6H); 1.40 (m, 18H); 0.90 (m, 9H). 13C NMR (100 MHz, CDCl3, ppm): 141.78; 141.28; 141.14; 135.62; 135.60; 129.47; 129.41; 125.80; 123.02; 122.70; 122.68; 120.74; 120.64; 120.49; 119.13; 118.06; 117.81; 108.90; 106.97; 106.96; 43.28 (2C); 31.90; 31.86; 29.26; 29.22; 27.27; 27.24; 22.86; 22.82; 14.35; 14.30。
【0093】
〔実施例3〕
5,5’-ビス(ビニレン-(N-へキシル-2-カルバゾール))-2,2’-ビチオフェン(38)(CTTC):
無水THF(25mL)中の化合物28(500mg、1.25mmol)と化合物35(133mg、0.58mmol)の溶液に、カリウムtert-ブトキシド(560mg、5.00mmol、Aldrich社)をゆっくり加えた。混合物を室温で16時間撹拌し、次に100mLの水に注いだ。水層をクロロホルムで3回洗い、合わせた有機層を水で3回洗った。有機層を硫酸マグネシウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残留物をカラムクロマトグラフィー(溶離液としてクロロホルム)で精製し、次に冷メタノール中で沈殿させ、217mgの標題化合物を橙色固体として得た。融点207〜209℃(収率49%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3, ppm): 8.07 (t, 4H, J = 6.5 Hz); 7.43 (m, 8H); 7.27 (m, 4H); 7.13 (m, 4H); 7.03 (d, 2H, J = 3.8 Hz); 4.32 (t, 4H, J = 7.4 Hz); 1.90 (m, 4H); 1.38 (m, 12H): 0.89 (t, 6H, J = 7.0 Hz). 13C NMR (100 MHz, CDCl3, ppm): 142.55: 141.31;
141.05; 136.21; 134.78; 129.92; 127.26; 125.91; 124.33; 122.94; 122.88; 121.18; 120.78; 120.51; 119.17; 117.54; 108.91; 106.96; 43.29; 31.83; 29.19; 27.22; 22.80;
14.27。
【0094】
〔実施例4〕
N-(2-エチルへキシル)-2,7-ビス(ビニレン-4-(1,1’-ビフェニレン))カルバゾール(BPCBP)(39):
25mLフラスコ中で、化合物20(200mg、0.61mmol)、4-ブロモ-1,1’-ビフェニル(354mg、1.52mmol、Aldrich社)、酢酸パラジウム(II)(5.50mg、0.02mmol、Aldrich社)、トリ-o-トリルホスフィン(37.0mg、0.12mmol、Aldrich社)、及び脱ガスした無水DMF(4mL)を、アルゴン下で混合した。溶液を80℃で加熱し、続いてトリエチルアミン(0.21mL、1.53mmol、Aldrich社)を添加した。得られた溶液を、アルゴン下、110℃で24時間撹拌した。混合物を室温に冷却し、水(150mL)に注いだ。水層をクロロホルム(100mL)で3回洗い、合わせた有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を減圧下で除去し、緑色固体粗生成物を150mLの熱いベンゼン中に完全に溶かした。この溶液を激しい撹拌下にメタノール(300mL)中に注ぎ、緑色沈殿物を濾過によって集めた。後者の工程を2回繰り返して、263mgの標題化合物を緑色固体として得た。融点>260℃(収率68%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3, ppm): 8.04 (d, 2H, J = 8.6 Hz); 7.65 (m, 12H); 7.47 (m, 8H); 7.36 (m, 4H); 7.26 (m, 2H); 4.24 (m, 2H); 2.16 (m, 1H); 1.40 (m, 8H); 0.98 (t, 3H, J = 7.3 Hz); 0.92 (t, 3H, J = 7.2 Hz). 13C NMR (100 MHz, CDCl3, ppm) : 142.25 ; 140.91 ; 140.36 ; 136.85 ; 135.32 ; 130.11 ; 129.02 ; 127.77 ; 127.59 ; 127.52 ; 127.12 ; 127.09 ; 122.74 ; 120.62 ; 118.03 ; 107.41 ; 47.59 ; 39.61 ; 31.17 ; 29.01 ; 24.73 ; 23.31 ; 14.36 ; 11.24。
【0095】
〔実施例5〕
N-へキシル-2,7-ビス(シアノビニレンフェニレン)カルバゾール(PCP-CN)(40):
25mLフラスコ中で、化合物13(500mg、1.63mmol)、ベンジルシアナイド(457mg、3.90mmol)、及びメタノール(16mL)をアルゴン下で混合した。触媒量のカリウムtert-ブトキシドを加え、溶液を、アルゴン下、室温で24時間撹拌した。反応の間に生成した緑黄色沈殿を濾過し、メタノールで濯ぎ、減圧下で乾燥させて、722mgの標題化合物を鮮緑黄色粉末として得た。融点126〜128℃(収率88%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3, ppm): 8.09 (m, 3H); 8.07 (s, 1H) ; 7.72 (m, 2H); 7.70 (m, 2H); 7.66 (s, 2H); 7.62 (m, 2H); 7.45 (m, 4H); 7.39 (m, 2H); 4.33 (t, 2H, J = 7.3 Hz); 1.94 (m, 2H); 1.44 (m, 2H); 1.33 (m, 4H); 0.87 (t, 3H, J = 7.1 Hz). 13C NMR (100 MHz, CDCl3, ppm) : 143.07; 141.72; 134.89; 132.05; 129.28; 129.25; 126.14; 124.30; 121.76; 121.27; 118.83; 110.70; 109.41; 43.65; 31.77; 29.22; 27.22; 22.78; 14.26.
【0096】
〔実施例6〕
1,4-ビス(ビニレン-(N-へキシル-7-へキシル-2-カルバゾール))フェニレン (H-CPC-H)(41):
無水THF(15mL)中の化合物34(1.03g、3.51mmol)及び1,4-ビス(メチルホスホネート)ベンゼン(0.53g、1.41mmol)の溶液に、ナトリウムtert-ブトキシド(0.54g、5.63mmol)を加えた。得られた混合物をアルゴン雰囲気下で24時間撹拌し、続いてメタノール(10mL)を添加した。そうして得られた緑黄色沈殿物を濾過によって集め、アセトンで充分濯ぎ、減圧下で24時間乾燥して、855mgの標題化合物を緑黄色固体として得た(収率79%)。融点280℃(走査速度10℃/分でのDSC分析によって測定した)。H-CPC-Hは、NMR分析のために充分なほどには溶けなかった。
【0097】
〔実施例7〕
ポリ(N-(2-エチルへキシル)-2,7-カルバゾレンビニレン) (PCV)、McMurry反応による23
100mLのフラスコ中で、亜鉛粉末(1.17g、17.9mmol、Aldrich社)と無水THF(15mL)をアルゴン下で混合した。得られた懸濁液を氷水浴中で0℃に冷却し、塩化チタン(IV)(1.70g、8.94mmol、Aldrich社)をゆっくり加えた。混合物を1時間還流させながら撹拌し、次に無水THF(5mL)中の化合物12(0.50g、1.49mmol)の溶液をゆっくり加えた。得られた溶液を還流させながら24時間撹拌し、続いて室温に冷却した。NaCO水溶液(10%)を加え、得られた溶液を10分間撹拌した。沈殿を濾過し、水、続いてメタノールで充分に濯ぎ、アセトンを用いてソックスレー装置内で48時間洗い、標題生成物を黄色粉末として得た。
【0098】
〔実施例8〕
ポリ(N-(2-エチルへキシル)-2,7-カルバゾール-alt-2,5-ジオクチルオキシ-1,4-フェニレンビニレン)(PCVP)、Wittig反応による:
25mLフラスコ中で、化合物19(1.00g、1.11mmol)、2,5-ジオクチルオキシ-1,4-ジホルミルベンゼン(434mg、1.11mmol)、無水エタノール(4mL)、及び無水クロロホルム(6mL)をアルゴン下で混合し、得られた溶液を0℃に冷却した。ナトリウムエトキシド(378mg、5.55mmol)をゆっくり加え、溶液を室温に温め、アルゴン下で24時間撹拌した。溶液を200mLのメタノール中に注ぎ、沈殿物を濾過し、メタノールで充分に濯ぎ、アセトンを用いてソックスレー装置中で48時間洗い、標題生成物を橙色粉末として得た。
【0099】
〔実施例9〕
ポリ(N-(2-エチルへキシル)-2,7-カルバゾール-alt-2,5-ジオクチルオキシ-1,4-フェニレンビニレン)(PCVP)、Wittig-Horner反応による:
25mLのフラスコ中で、化合物17(571mg、0.99mmol)、2,5-ジオクチルオキシ-1,4-ジホルミルベンゼン(385mg、0.99mmol)、及び無水THF(10mL)をアルゴン下で混合した。カリウムtert-ブトキシド(443mg、3.96mmol)をゆっくり加え、溶液を、アルゴン下、室温で24時間撹拌した。得られた溶液を200mLのメタノール中に注ぎ、沈殿物を濾過し、メタノールで充分に濯ぎ、アセトンを用いてソックスレー装置中で48時間洗い、良好な薄膜形成性を有する橙色固体として標題生成物を得た。
【0100】
〔実施例10〕
ポリ(N-(2-エチルへキシル)-2,7-カルバゾレンシアノビニレン-alt-2,5-ジオクチルオキシ-1,4-フェニレンビニレン)(PCCVP)、Knoevenagel反応による:
25mLフラスコ中で、化合物14(250mg、0.70mmol)、2,5-ジオクチルオキシ-1,4-ジホルミルベンゼン(273mg、0.70mmol)、無水THF(4mL)、及び無水tert-ブチルアルコールを、アルゴン下で混合した。触媒量のカリウムtert-ブトキシドを加え、溶液を、アルゴン下、室温で24時間撹拌した。得られた溶液を200mLのメタノール中に注ぎ、沈殿物を濾過し、水で充分に濯ぎ、次にメタノールで濯ぎ、アセトンを用いてソックスレー装置中で48時間洗い、良好な薄膜形成性を有する赤色固体として標題生成物を得た。
【0101】
〔実施例11〕
ポリ(N-(2-エチルへキシル)-2,7-カルバゾレンビニレン-co-2,5-ビス(ジフェニルアミン)-1,4-フェニレンビニレン-co-((4-(2-エチルへキシルオキシ)-フェニル)-ビス-(4’-フェニレン)アミン) (PCVDPATA)、Wittig-Horner反応による:
25mLフラスコ中で、化合物17(343mg、0.60mmol)、2,5-ビス(ジフェニルアミノ)テレフタルジカルボキシアルデヒド(139mg、0.30mmol)、[4-(2-エチルへキシルオキシ)-フェニル]-ビス-(4’-ホルミルフェニル)(127mg、0.30mmol)、及び無水THF(12mL)をアルゴン下で混合した。カリウムtert-ブトキシド(265mg、2.37mmol)をゆっくり加え、溶液を、アルゴン下、室温で24時間撹拌した。得られた溶液を200mLのメタノール中に注ぎ、橙色沈殿を濾過し、メタノールで充分に濯ぎ、さらに、アセトンを用いてソックスレー装置中で48時間洗い、良好な薄膜形成性を有する橙色固体として標題生成物を得た。
【0102】
〔実施例12〕
ポリ(N-(2-エチルへキシル-2,7-カルバゾレンシアノビニレン-co-2,5-ビス(ジフェニルアミン)-1,4-フェニレンシアノビニレン-co-2,5-ジオクチルオキシ-1,4-フェニレンシアノビニレン)(PCVDPAP)、Knoevenagel反応による:
25mLフラスコ中で、化合物14(250mg、0.70mmol)、2,5-ビス(ジフェニルアミノ)テレフタルジカルボキシアルデヒド(164mg、0.35mmol)、2,5-ジオクチルオキシ-1,4-ジホルミルベンゼン(137mg、0.35mmol)、無水THF(5mL)、及び無水tert-ブチルアルコール(5mL)を、アルゴン下で混合した。触媒量のカリウムtert-ブトキシドを加え、溶液を、アルゴン下、室温で24時間撹拌した。得られた溶液を200mLのメタノール中に注ぎ、沈殿物を濾過し、水で充分に濯ぎ、次にメタノールで濯ぎ、アセトンを用いてソックスレー装置中で48時間洗い、良好な薄膜形成性を有する赤色固体として標題生成物を得た。
【0103】
〔実施例13〕
ポリ(N-(2-エチルへキシル-2,7-カルバゾレンビニレン-alt-6,6’-(2,2’-ビス(2”-エチルへキシルオキシ)-1,1’-ビナフチレン)(PCVBN)、Heck反応による:
25mLフラスコ中で、化合物20(200mg、0.61mmol)、6,6’-ジブロモ-2,2’-ビス(2”-エチルへキシルオキシ)-1,1’-ビナフチル(406mg、0.61mmol、Aldrich社)、酢酸パラジウム(II)(14.0mg、0.06mmol、Aldrich社)、テトラブチルアンモニウムクロライド(202mg、0.61mmol、Aldrich社)、乾燥したての塩化リチウム(26.0mg、0.61mmol)、無水炭酸カリウム(168mg、1.22mmol)、及び脱ガスした無水DMF(18mL)をアルゴン下で混合した。溶液を120℃で加熱し、アルゴン下で72時間撹拌した。得られた溶液を200mLの冷メタノール中に注ぎ、沈殿物を濾過し、水で充分に濯ぎ、次にメタノールで濯ぎ、アセトンを用いてソックスレー装置中で48時間洗い、黄色固体として標題生成物を得た。
【0104】
〔実施例14〕
ポリ[(N-(4-オクチルオキシフェニル))-2,7-カルバゾレンビニレン-alt-(3-へキシル-2,5-チオフェンビニレン)](PPCVT)、Horner-Emmons反応による:
25mLフラスコ中で、化合物22(412mg、0.96mmol)、3-へキシル-2,5-ビス(メチルホスホネート)チオフェン(452mg、0.96mmol)、及び無水THF(11mL)をアルゴン下で混合した。カリウムtert-ブトキシド(471mg、3.85mmol)をゆっくり加え、溶液を、アルゴン下、室温で24時間撹拌した。得られた溶液を200mLのメタノール中に注ぎ、橙色沈殿を濾過し、メタノールで充分に濯ぎ、さらに、アセトンを用いてソックスレー装置中で48時間洗い、良好な薄膜形成性を有する赤色固体として標題生成物を得た。
【0105】
本発明をその好ましい態様によって上に説明したが、それは添付した特許請求の範囲に定義した対象発明の精神と性質から離れることなく修飾されうる。
【0106】
〔参考文献1〕

〔参考文献2〕

【図面の簡単な説明】
【0107】
【図1A】図(Figure)1は新規な2,7位二官能化カルバゾール類の合成を説明する図である。
【図1B】図(Figure)1は新規な2,7位二官能化カルバゾール類の合成を説明する図である。
【図2】図(Figure)2は、2位官能化カルバゾール類の合成を説明する図である。
【図3】図(Figure)3は、様々なオリゴマーの化学構造を示す図である。
【図4】図(Figure)4は、様々なポリマーの化学構造を示す図である。
【図5】図(Figure)5は、様々なポリマーについて得られた重合収率並びにそれらの分子量の説明図である。
【図6】図(Figure)6は、様々なポリマーの光学特性の説明図である。
【図7】図(Figure)7は、様々なオリゴマーの光学的及び電気化学的特性の説明図である。
【図8】図(Figure)8は、クロロホルム中、並びに固体状態での、PCCVPの吸収及び発光スペクトルを示す図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
以下の式I:
【化1】

(式I中、Rは、H、アルキル、及びアリールからなる群から選択され;
及びRは、独立して、H、アルキル、ホルミル、ヒドロキシメチル、トリチルオキシメチル、アセトニトリル、クロロメチル、メチルホスホネート、メチルトリフェニルホスホニウム、及びビニルからなる群から選択される。)
の化合物。
【請求項2】
以下の:
【化2A】

【化2B】

(式中、Rは請求項1で定義したとおりである。)
からなる群から選択される、請求項1記載の化合物。
【請求項3】
以下の:
【化3】

(式中、Rは請求項1で定義したとおりである。)
からなる群から選択される、請求項1記載の化合物。
【請求項4】
下記式:
【化4】

(式中、Rはアルキルである。)
を有する、請求項2又は3に記載の化合物。
【請求項5】
がへキシル又は2−エチルへキシルである、請求項4に記載の化合物。
【請求項6】
がアリールである、請求項4に記載の化合物。
【請求項7】
が4−オクチルオキシフェニルである、請求項4に記載の化合物。
【請求項8】
下記式:
【化5】

(式中、Rはアルキルである。)
を有する、請求項2又は3に記載の化合物。
【請求項9】
がへキシル又は2−エチルへキシルである、請求項8に記載の化合物。
【請求項10】
下記式:
【化6】

(式中、Rはアルキルである。)
を有する、請求項2又は3に記載の化合物。
【請求項11】
が2−エチルへキシルである、請求項10に記載の化合物。
【請求項12】
下記式:
【化7】

(式中、Rはアルキルである。)
を有する、請求項2又は3に記載の化合物。
【請求項13】
が2−エチルへキシルである、請求項12に記載の化合物。
【請求項14】
下記式:
【化8】

(式中、Rはアルキルである。)
を有する、請求項2又は3に記載の化合物。
【請求項15】
が2−エチルへキシルである、請求項14に記載の化合物。
【請求項16】
下記式:
【化9】

(式中、Rはアルキルである。)
を有する、請求項2に記載の化合物。
【請求項17】
がへキシル又は2−エチルへキシルである、請求項16に記載の化合物。
【請求項18】
下記式:
【化10】

(式中、RはH又はアルキルである。)
を有する、請求項2に記載の化合物。
【請求項19】
がへキシル又は2−エチルへキシルである、請求項18に記載の化合物。
【請求項20】
がアリールである、請求項18に記載の化合物。
【請求項21】
が4−オクチルオキシフェニルである、請求項20に記載の化合物。
【請求項22】
下記式:
【化11】

(式中、Rはアルキルである。)
を有する、請求項2に記載の化合物。
【請求項23】
がへキシルである、請求項22に記載の化合物。
【請求項24】
下記式:
【化12】

(式中、RはH又はアルキルである。)
を有する、請求項2に記載の化合物。
【請求項25】
がへキシルである、請求項24に記載の化合物。
【請求項26】
下記式:
【化13】

(式中、Rはアルキルである。)
を有する、請求項2に記載の化合物。
【請求項27】
がへキシルである、請求項26に記載の化合物。
【請求項28】
下記式:
【化14】

(Rはアルキルである。)
を有する、請求項2に記載の化合物。
【請求項29】
がへキシルである、請求項28に記載の化合物。
【請求項30】
下記式:
【化15】

(式中、Rはアルキルである。)
を有する、請求項2に記載の化合物。
【請求項31】
がへキシルである、請求項30に記載の化合物。
【請求項32】
下記式:
【化16】

(式中、Rはアルキルである。)
を有する、請求項2に記載の化合物。
【請求項33】
がへキシルである、請求項32に記載の化合物。
【請求項34】
下記式:
【化17】

(式中、RはH又はアルキルである。)
を有する、請求項2に記載の化合物。
【請求項35】
がメチルである、請求項34に記載の化合物。
【請求項36】
下記式:
【化18】

(式中、Rはアルキルである。)
を有する、請求項2に記載の化合物。
【請求項37】
がメチルである、請求項36に記載の化合物。
【請求項38】
下記式:
【化19】

(式中、Rはアルキルである。)
を有する、請求項2に記載の化合物。
【請求項39】
がメチルである、請求項38に記載の化合物。
【請求項40】
下記式:
【化20】

(式中、Rはアルキルである。)
を有する、請求項2に記載の化合物。
【請求項41】
がメチルである、請求項40に記載の化合物。
【請求項42】
下記式:
【化21】

(式中、Rはアルキルである。)
を有する、請求項2に記載の化合物。
【請求項43】
がメチルである、請求項42に記載の化合物。
【請求項44】
式Iの第一の化合物と少なくとも1の第二の化合物との反応生成物を含むオリゴマーであって、前記第二の化合物が、式Iの化合物;ベンズアルデヒド;5,5’-ジホルミル-2-2’ビチオフェン、4-ブロモ-1,1’ビフェニル;ベンジルシアナイド;又は1,4-ビス(メチルホスホネート)ベンゼンのいずれかであるオリゴマー。
【請求項45】
下記式:
【化22】

(式中、Rは、H、アルキル、及びアリールからなる群から選択される。)
を有する、請求項44に記載のオリゴマー。
【請求項46】
がアルキルである、請求項45に記載のオリゴマー。
【請求項47】
がへキシル又は2−エチルへキシルである、請求項46に記載のオリゴマー。
【請求項48】
がへキシルである、請求項47に記載のオリゴマー。
【請求項49】
前記式Iの第一の化合物が、下記式:
【化23】

(式中、Rは、H、アルキル、及びアリールからなる群から選択される。)
の化合物である、請求項45に記載のオリゴマー。
【請求項50】
がアルキルである、請求項49に記載のオリゴマー。
【請求項51】
がへキシル又は2−エチルへキシルである、請求項50に記載のオリゴマー。
【請求項52】
がへキシルである、請求項51に記載のオリゴマー。
【請求項53】
前記第二の化合物がベンズアルデヒドである、請求項45〜52のいずれか一項に記載のオリゴマー。
【請求項54】
下記式:
【化24】

(式中、Rは、H、アルキル、及びアリールからなる群から選択される。)
を有する、請求項44に記載のオリゴマー。
【請求項55】
がアルキルである、請求項54に記載のオリゴマー。
【請求項56】
がへキシル又は2−エチルへキシルである、請求項55に記載のオリゴマー。
【請求項57】
がへキシルである、請求項56に記載のオリゴマー。
【請求項58】
前記式Iの第一の化合物が下記式:
【化25】

(式中、Rは、H、アルキル、及びアリールからなる群から選択される。)
の化合物である、請求項54に記載のオリゴマー。
【請求項59】
がアルキルである、請求項58に記載のオリゴマー。
【請求項60】
がへキシル又は2−エチルへキシルである、請求項59に記載のオリゴマー。
【請求項61】
がへキシルである、請求項59に記載のオリゴマー。
【請求項62】
がアリールである、請求項58に記載のオリゴマー。
【請求項63】
が4−オクチルオキシフェニルである、請求項62に記載のオリゴマー。
【請求項64】
前記式Iの第二の化合物が下記式:
【化26】

(式中、Rは、H、アルキル、及びアリールからなる群から選択される。)
の化合物である、請求項54に記載のオリゴマー。
【請求項65】
がアルキルである、請求項64に記載のオリゴマー。
【請求項66】
がへキシルである、請求項65に記載のオリゴマー。
【請求項67】
下記式:
【化27】

(式中、Rは、H、アルキル、及びアリールからなる群から選択される。)
を有する、請求項44記載のオリゴマー。
【請求項68】
がアルキルである、請求項67に記載のオリゴマー。
【請求項69】
がへキシルである、請求項68に記載のオリゴマー。
【請求項70】
前記式Iの第一の化合物が下記式:
【化28】

(式中、Rは、H、アルキル、及びアリールからなる群から選択される。)
の化合物である、請求項67に記載のオリゴマー。
【請求項71】
がアルキルである、請求項70に記載のオリゴマー。
【請求項72】
がへキシルである、請求項71に記載のオリゴマー。
【請求項73】
前記第二の化合物が、5,5’-ジホルミル-2,2’-ビチオフェンである、請求項67〜72のいずれか一項に記載のオリゴマー。
【請求項74】
下記式:
【化29】

(式中、Rは、H、アルキル、及びアリールからなる群から選択される。)
を有する請求項44に記載のオリゴマー。
【請求項75】
がアルキルである、請求項74に記載のオリゴマー。
【請求項76】
が2−エチルへキシルである、請求項75に記載のオリゴマー。
【請求項77】
前記式Iの第一の化合物が下記式:
【化30】

(式中、Rは、H、アルキル、及びアリールからなる群から選択される。)
の化合物である、請求項74に記載のオリゴマー。
【請求項78】
がアルキルである、請求項77に記載のオリゴマー。
【請求項79】
が2−エチルへキシルである、請求項78に記載のオリゴマー。
【請求項80】
前記第二の化合物が4−ブロモ−1,1’-ビフェニルである、請求項74〜79のいずれか一項に記載のオリゴマー。
【請求項81】
下記式:
【化31】

(式中、Rは、H、アルキル、及びアリールからなる群から選択される。)
を有する、請求項44に記載のオリゴマー。
【請求項82】
がアルキルである、請求項81に記載のオリゴマー。
【請求項83】
がへキシル又は2−エチルへキシルである、請求項82に記載のオリゴマー。
【請求項84】
がアリールである、請求項81に記載のオリゴマー。
【請求項85】
が4−オクチルオキシフェニルである、請求項84に記載のオリゴマー。
【請求項86】
前記式Iの第一の化合物が下記式:
【化32】

(式中、Rは、H、アルキル、及びアリールからなる群から選択される。)
の化合物である、請求項81に記載のオリゴマー。
【請求項87】
がアルキルである、請求項86に記載のオリゴマー。
【請求項88】
がへキシル又は2−エチルへキシルである、請求項87に記載のオリゴマー。
【請求項89】
がへキシルである、請求項88に記載のオリゴマー。
【請求項90】
がアリールである、請求項86に記載のオリゴマー。
【請求項91】
が4−オクチルオキシフェニルである、請求項90に記載のオリゴマー。
【請求項92】
前記第二の化合物がベンジルシアナイドである、請求項81〜91のいずれか一項に記載のオリゴマー。
【請求項93】
下記式:
【化33】

(式中、Rは、H、アルキル、及びアリールからなる群から選択される。)
を有する、請求項44に記載のオリゴマー。
【請求項94】
がアルキルである、請求項93に記載のオリゴマー。
【請求項95】
がメチルである、請求項94に記載のオリゴマー。
【請求項96】
前記式Iの第一の化合物が下記式:
【化34】

(式中、Rは、H、アルキル、及びアリールからなる群から選択される。)
の化合物である、請求項93に記載のオリゴマー。
【請求項97】
がアルキルである、請求項96に記載のオリゴマー。
【請求項98】
がメチルである、請求項97に記載のオリゴマー。
【請求項99】
前記第二の化合物が1,4-ビス(メチルホスホネート)ベンゼンである、請求項93〜98のいずれか一項に記載のオリゴマー。
【請求項100】
式Iの化合物、及び、任意選択で、2,5-ジオクチルオキシ-1,4-ジホルミルベンゼン;2,5-ビス(ジフェニルアミノ)テレフタルジカルボキシアルデヒド;[4-(2-エチルへキシルオキシ)-フェニル]-ビス(4’ホルミルフェニル);6,6’-ジブロモ-2,2’-ビス(2”-エチルへキシルオキシ)-1,1’-ビナフチル;及び3-へキシル-2,5-ビス(メチルホスホネート)チオフェンからなる群から選択される少なくとも1種の化合物、の反応生成物を含むポリマー。
【請求項101】
下記式:
【化35】

(式中、Rは、H、アルキル、及びアリールからなる群から選択される。)
のモノマー基を含む、請求項100に記載のポリマー。
【請求項102】
がアルキルである、請求項101に記載のポリマー。
【請求項103】
がへキシル又は2−エチルへキシルである、請求項102に記載のポリマー。
【請求項104】
が2−エチルへキシルである、請求項103のポリマー。
【請求項105】
下記式:
【化36】

(式中、nは5〜100の範囲の整数である。)
を有する、請求項104に記載のポリマー。
【請求項106】
下記式:
【化37】

(式中、Rは、H、アルキル、及びアリールからなる群から選択される。)
のモノマー基を含む、請求項100に記載のポリマー。
【請求項107】
がアルキルである、請求項106に記載のポリマー。
【請求項108】
がへキシル又は2−エチルへキシルである、請求項107に記載のポリマー。
【請求項109】
が2−エチルへキシルである、請求項108に記載のポリマー。
【請求項110】
下記式:
【化38】

(式中、nが5〜100の範囲の整数である。)
を有する、請求項109に記載のポリマー。
【請求項111】
下記式:
【化39】

(式中、Rは、H、アルキル、及びアリールからなる群から選択される。)
のモノマー基を含む、請求項100に記載のポリマー。
【請求項112】
がアルキルである、請求項111に記載のポリマー。
【請求項113】
がへキシル又は2−エチルへキシルである、請求項112に記載のポリマー。
【請求項114】
が2−エチルへキシルである、請求項113に記載のポリマー。
【請求項115】
下記式:
【化40】

(式中、nは5〜100の範囲の整数である。)
を有する、請求項114に記載のポリマー。
【請求項116】
下記式:
【化41】

(式中、Rは、H、アルキル、及びアリールからなる群から選択される。)
のモノマー基を含む、請求項100に記載のポリマー。
【請求項117】
がアルキル基である、請求項116に記載のポリマー。
【請求項118】
がへキシル又は2−エチルへキシルである、請求項117に記載のポリマー。
【請求項119】
が2−エチルへキシルである、請求項118に記載のポリマー。
【請求項120】
下記式:
【化42】

(式中、n、m、及びoは、5〜100の範囲の整数である。)
を有する、請求項119に記載のポリマー。
【請求項121】
下記式:
【化43】

(式中、Rは、H、アルキル、及びアリールからなる群から選択される。)
のモノマー基を含む、請求項100に記載のポリマー。
【請求項122】
がアルキルである、請求項121に記載のポリマー。
【請求項123】
がへキシル又は2−エチルへキシルである、請求項122に記載のポリマー。
【請求項124】
が2−エチルへキシルである、請求項123に記載のポリマー。
【請求項125】
下記式:
【化44】

(式中、n、m、及びoは、5〜100の範囲の整数である。)
を有する、請求項124に記載のポリマー。
【請求項126】
下記式:
【化45】

(式中、Rは、H、アルキル、及びアリールからなる群から選択される。)
のモノマー基を含む、請求項100に記載のポリマー。
【請求項127】
がアルキルである、請求項126に記載のポリマー。
【請求項128】
がへキシル又は2−エチルへキシルである、請求項127に記載のポリマー。
【請求項129】
が2−エチルへキシルである、請求項128に記載のポリマー。
【請求項130】
下記式:
【化46】

(式中、nは5〜100の範囲の整数である。)
を有する、請求項129に記載のポリマー。
【請求項131】
下記式:
【化47】

(式中、Rは、H、アルキル、及びアリールからなる群から選択される。)
のモノマー基を含む、請求項100に記載のポリマー。
【請求項132】
がアリールである、請求項131に記載のポリマー。
【請求項133】
が4−オクチルオキシフェニルである、請求項132に記載のポリマー。
【請求項134】
下記式:
【化48】

(式中、nは5〜100の範囲の整数である。)
を有する、請求項133に記載のポリマー。
【請求項135】
請求項44〜134に記載のオリゴマー及び/又はポリマーを含む組成物。
【請求項136】
請求項44〜134に記載のオリゴマー及び/又はポリマーを含むフィルムもしくはコーティングを含有する電子デバイス。
【請求項137】
発光ダイオードとして構成された、請求項136に記載の電子デバイス。
【請求項138】
電界効果トランジスタとして構成された、請求項136に記載の電子デバイス。
【請求項139】
太陽電池として構成された、請求項136に記載の電子デバイス。

【図1A】
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【図1B】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公表番号】特表2007−502251(P2007−502251A)
【公表日】平成19年2月8日(2007.2.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−522863(P2006−522863)
【出願日】平成16年8月16日(2004.8.16)
【国際出願番号】PCT/CA2004/001509
【国際公開番号】WO2005/016882
【国際公開日】平成17年2月24日(2005.2.24)
【出願人】(501399588)ユニヴェルシテ・ラヴァル (1)
【Fターム(参考)】