説明

2成分混合容器

【課題】 使用開始前には、ボトルに収容した第1成分である溶液と、固体状、粉粒体
状、液体状などの第2成分とが混合せず、使用開始の際には、簡単かつ確実に第1成分と
第2成分とを混合して使用することが可能な2成分混合容器を提供する。
【解決手段】 使用に際して、ノズルキャップを、ボトルの口部に沿って、ボトル方向に移動させることによって、ロッド部材が、第2成分収容部の上部開口部に装着された上部栓部材を、下方に押圧して移動させて、上部栓部材を第2成分収容部より下方に離脱させ、ボトル内で混合された第1成分と第2成分の混合液を、ホルダーに形成した流通開口部、ロッド部材、ノズルキャップのノズル開口部を介して吐出できるように構成した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、2成分混合容器に関し、より詳細には、使用開始前には、ボトルに収容した第1成分である溶液と、固体状、粉粒体状、液体状などの第2成分とが混合せず、使用開
始の際には、簡単かつ確実に第1成分と第2成分とを混合して使用することが可能な2成
分混合容器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば、病院の眼科から処方される点眼容器、薬局にて販売される点眼容器のように、ボトルに収容した第1成分である溶液と、錠剤、凍結乾燥成分などの第2成分とを
混合して使用する場合には、特許文献1(実公昭61−25894号公報)に開示されるような方法を用いて行われている。
【0003】
すなわち、特許文献1(実公昭61−25894号公報)では、図26に示したように、口部104に、ノズルヘッド106、キャップ108を装着し、内部に第1成分S1で
ある溶液を収容した容器102と、内部に錠剤、凍結乾燥成分などの第2成分を収容したガラス容器110、またはアルミ包装体112を用意している。
【0004】
そして、図27に示したように、ガラス容器110を用いる場合には、容器102の口部104からノズルヘッド106、キャップ108を取り外して、容器110の蓋114を取り外して、ガラス容器110を傾けて容器102の口部104から、第2成分S2を容器102内に入れて、第1成分と第2成分を混合するようになっている。
【0005】
また、図28に示したように、アルミ包装体112を用いる場合には、アルミ包装体112をノッチ116で開封して、アルミ包装体112を傾けて容器102の口部104から、第2成分を容器102内に入れて、第1成分S1と第2成分S2を混合するようになっている。
【0006】
また、特許文献2(実開平3−105483号公報)では、1個の容器内に、第1成分
S1である溶液と、錠剤、凍結乾燥成分などの第2成分S2を分離した状態で収容することができる容器が開示されている。
【0007】
すなわち、特許文献2(実開平3−105483号公報)では、図29(A)に示したように、口部120の外周面にねじ部122が形成された容器本体124と、内周面にねじ部122に螺合するねじ部126が形成されたキャップ128とを備えている。そして、容器本体124の内面上端から、底部近傍まで延設された筒体130を係止し、この筒体130の下端部の内周面に、第2成分S2である固形状他物体132が載置された底蓋134を離脱自在に嵌合している。
【0008】
また、キャップ128の下端に、ストッパー136を設けるとともに、キャップ128の頂面の内面から押棒138を下方に延設している。
そして、使用時には、図29(B)に示したように、ストッパー136を押し開きながら、キャップ128を下方に移動させることによって、押棒138が押し下げられ、この押棒138の押し下げにより底蓋134が下方に押圧されて、筒体130の下端部から離脱するようになっている。これにより、第1成分S1と第2成分S2を混合するようになっている。
【特許文献1】実公昭61−25894号公報
【特許文献2】実開平3−105483号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、特許文献1のように、第1成分S1である溶液を収容した容器102と
は別に、内部に錠剤、凍結乾燥成分などの第2成分を収容したガラス容器110、またはアルミ包装体112を用いる場合には、使用の際に、錠剤、凍結乾燥成分などの第2成分S2を、容器102の口部104から容器102内に移しかえなければならない。
【0010】
従って、このような移しかえ作業には、容器102の口部104が小径であるので、熟練を有し、煩雑な操作が必要であり、第2成分S2がこぼれる場合があり、手指などの周囲を汚染するだけでなく、所定の量の第2成分S2を第1成分S1と混合できず、目的と
する濃度に達せず、薬理効果などが期待できないおそれもある。
【0011】
また、第1成分S1である溶液と、錠剤、凍結乾燥成分などの第2成分とが、別々の容
器、包装体に収容されているため、携帯に不便であり、どちらかの容器、包装体を紛失してしまい、使用できない場合もある。
【0012】
さらに、使用方法の誤りによって、第1成分S1である溶液と、錠剤、凍結乾燥成分な
どの第2成分とが、別々の容器、包装体に収容されているため、第2成分S2を入れ忘れ、使用してしまい、薬理効果などが期待できないおそれもある。
【0013】
一方、特許文献2(実開平3−105483号公報)では、筒体130が容器本体124の底部近傍まで延設されているので、使用時に容器本体124を下向きに傾けた場合に、容器本体124内の第1成分S1と第2成分S2の混合液の一部が、容器本体124の
内周面と筒体130の外周面との間の空間140に残り、全量を取り出すことができないおそれがある。
【0014】
また、使用時に底蓋134が下方に押圧されて、筒体130の下端部から離脱して、容器本体124内に落下するので、使用時に容器本体124を下向きに傾けた場合に、この底蓋134が、筒体130の下端部に当接して、筒体130からの容器本体124内の第1成分S1と第2成分S2の混合液の取り出し通路を閉塞して、円滑な混合液の吐出がで
きないおそれがある。
【0015】
しかも、未使用時には、容器本体124内の第1成分S1である液体中に筒体130の
下半分が浸漬しており、この筒体130の下半分には、第1成分s1である液体が底蓋1
34によって、入らないようになっている。従って、この分だけ容器本体124の内部空間を広くしなければならず、容器本体120が大形化することになる。
【0016】
本発明は、このような現状に鑑み、使用開始前には、ボトルに収容した第1成分である
溶液と、第2成分とが混合せず、使用開始の際には、簡単かつ確実に第1成分と第2成分
とを混合して使用することができ、容器内の内容物を全量取り出すことができるとともに、使用時にはコンパクトな容器となる2成分混合容器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0017】
本発明は、前述したような従来技術における課題及び目的を達成するために発明されたものであって、本発明の2成分混合容器は、
第1成分である溶液を収容するボトルと、
前記ボトルの口部内部に嵌合係止され、ボトル内に収容された溶液の流通が可能な流通開口部が形成された略筒状のホルダーと、
前記ホルダー内に配置され、第2成分を収容する略筒状の第2成分収容部と、
前記第2成分収容部の上部開口部に装着された上部栓部材と
前記第2成分収容部の下部開口部に装着された下部栓部材と、
前記ボトルの口部に装着され、ボトルの口部に沿って、ボトル方向に移動可能なノズルキャップと、
前記ノズルキャップの内部に、ノズルキャップのノズル開口部に連通するように、ノズルキャップより下方に延設するように設けられた略パイプ状のロッド部材とを備え、
使用に際して、ノズルキャップを、ボトルの口部に沿って、ボトル方向に移動させることによって、
前記ロッド部材が、第2成分収容部の上部開口部に装着された上部栓部材を、下方に押圧して移動させて、
第2成分収容部内に収容された第2成分の圧力によって、第2成分収容部の下部開口部に装着された下部栓部材を第2成分収容部より下方に離脱させ、
これにより、前記第2成分収容部内に収容した第2成分と、ボトル内に収容した第1成分である溶液とを、ホルダーに形成した流通開口部を介して、混合するようにするとともに、
さらにノズルキャップを、ボトルの口部に沿って、ボトル方向に移動させることによって、
前記ロッド部材が、第2成分収容部の上部開口部に装着された上部栓部材を、下方に押圧して移動させて、上部栓部材を第2成分収容部より下方に離脱させ、
これにより、ボトル内で混合された第1成分と第2成分の混合液を、ホルダーに形成した流通開口部、ロッド部材、ノズルキャップのノズル開口部を介して吐出できるように構成したことを特徴とする。
【0018】
このように構成することによって、使用開始前には、第2成分収容部内に収容した第2成分が、上部栓部材と下部栓部材とで閉栓した状態で、ホルダー内に配置されているので、ボトル内に収容した第1成分である溶液と、隔離した状態となっており混合しないようになっている。
【0019】
そして、使用に際して、ノズルキャップを、ボトルの口部に沿って、ボトル方向に移動させることによって、ロッド部材が、第2成分収容部の上部開口部に装着された上部栓部材を、下方に押圧して移動させて、第2成分収容部内に収容された第2成分の圧力によって、第2成分収容部の下部開口部に装着された下部栓部材が、第2成分収容部より下方に離脱することになる。
【0020】
これにより、第2成分収容部内に収容した第2成分と、ボトル内に収容した第1成分である溶液とを、ホルダーに形成した流通開口部を介して、混合することができる。
さらにノズルキャップを、ボトルの口部に沿って、ボトル方向に移動させることによって、ロッド部材が、第2成分収容部の上部開口部に装着された上部栓部材を、下方に押圧して移動させて、上部栓部材が第2成分収容部より下方に離脱することになる。
【0021】
これにより、ボトル内で混合された第1成分と第2成分の混合液を、ホルダーに形成した流通開口部、ロッド部材、ノズルキャップのノズル開口部を介して、確実に吐出できるようになる。
【0022】
従って、このような混合操作をしなければ、第1成分と第2成分の混合液を吐出できない構造であるので、誤って第1成分と第2成分の混合液を吐出するおそれがない。
また、このような混合操作をしなければ、第1成分と第2成分の混合液を吐出できない構造であるので、混合操作をしなければ、第1成分のみや第2成分のみを吐出してしまうおそれがない。
【0023】
また、ノズルキャップを、ボトルの口部に沿って、ボトル方向に移動させるだけで、第1成分と第2成分の混合を行うことができ、操作が容易であり、熟練を要することがなく、誰にでも操作可能である。
【0024】
しかも、第1成分と第2成分の混合の際に、第1成分と第2成分が外気に触れることがないので、特に、医療分野の点眼液などに用いる場合に、無菌性に優れることになる。
さらに、従来のように、第1成分用の容器と第2成分用の容器に別れていないため、コンパクトであり、しかも、使用時には、ノズルキャップがボトルの口部に嵌った状態になるので、さらにコンパクトであり、例えば、通常の点眼容器とほぼ同じサイズとすることができる。
【0025】
また、本発明の2成分混合容器は、前記ノズルキャップとボトルの肩部との間のボトル口部の外周に、使用開始前にノズルキャップが、ボトルの口部に沿って、ボトル方向に移動するのを防止するストッパー部材が設けられていることを特徴とする。
【0026】
このようにストッパー部材を設けることによって、ストッパー部材を解除しない限り、誤ってノズルキャップを、ボトルの口部に沿って、ボトル方向に移動させることができないので、誤って第1成分と第2成分の混合液を吐出するおそれがない。
【0027】
また、本発明の2成分混合容器は、前記ストッパー部材が、ボトル口部に対して着脱自在に装着されていることを特徴とする。
このように構成することによって、ストッパー部材を、ボトル口部から取り外さない限り、誤ってノズルキャップを、ボトルの口部に沿って、ボトル方向に移動させることができないので、誤って第1成分と第2成分の混合液を吐出するおそれがない。しかも、ストッパー部材を取り外した後には、ストッパー部材がないことを視認できるので、既に第1成分と第2成分の混合が行われ、使用可能状態であることを使用者が認識することができ、使用に際して便利である。
【0028】
また、本発明の2成分混合容器は、前記ホルダーが、ボトルの口部の外周部を覆う外周折り返し部を備え、
前記外周折り返し部に、ノズルキャップを、ボトルの口部に沿って、ボトル方向に移動させた最終位置において、ノズルキャップがボトルから離反する方向に移動するのを防止する係止部が形成されていることを特徴とする。
【0029】
このように構成することによって、ホルダーの外周折り返し部に形成した係止部によって、第1成分と第2成分との混合が終了した最終位置にあるノズルキャップがボトルから離反する方向に移動するのを防止することができる。
【0030】
従って、ノズルキャップが元の位置に復帰して、ノズルキャップのロッド部材が上方に移動してしまい、第2成分収容部から離脱した上部栓部材と下部栓部材が、上方に移動して第2成分収容部を閉塞して、通液が不可能となってしまうのを確実に防止することができる。
【0031】
また、本発明の2成分混合容器は、前記ホルダーが、有底筒状であって、その下方側部に流通開口部が形成されるとともに、
前記ホルダーの底部に、第2成分収容部から離脱した上部栓部材と下部栓部材が収容されるように構成されていることを特徴とする。
【0032】
このように構成することによって、第1成分と第2成分との混合の際に、第1成分と第2成分とが、このホルダーの下方側部に形成した流通開口部を介して、確実に混合するこ
とができる。しかも、混合溶液の吐出の際には、ボトル内部からホルダーの下方側部に形成した流通開口部を介して、ロッド部材、ノズルキャップのノズル開口部を介して吐出できる。
【0033】
さらに、ホルダーの底部に、第2成分収容部から離脱した上部栓部材と下部栓部材が収容された状態であるので、この混合、吐出の際に、上部栓部材と下部栓部材が邪魔にならないようになっている。
【0034】
また、本発明の2成分混合容器は、前記ノズルキャップを、ボトルの口部に沿って、ボトル方向に移動させた最終位置において、第2成分収容部から離脱され、ホルダーの底部に収容された上部栓部材と下部栓部材とが移動不能となるように、ロッド部材の下端が上部栓部材に当接するように構成されていることを特徴とする。
【0035】
このように構成することによって、ノズルキャップを、ボトルの口部に沿って、ボトル方向に移動させ、混合が終了した最終位置において、ロッド部材の下端が上部栓部材に当接するので、第2成分収容部から離脱され、ホルダーの底部に収容された上部栓部材と下部栓部材とが移動不能となるので、吐出の際に、上部栓部材と下部栓部材が邪魔にならず、確実に混合溶液を吐出することができる。
【0036】
また、本発明の2成分混合容器は、前記ロッド部材の側部に開口部が形成されていることを特徴とする。
このように構成することによって、ノズルキャップを、ボトルの口部に沿って、ボトル方向に移動させ、混合が終了した最終位置において、ロッド部材の下端が上部栓部材に当接した状態において、ロッド部材の側部に形成された開口部が通液路を構成して、確実に混合溶液を吐出することができる。
【0037】
また、本発明の2成分混合容器は、前記ノズルキャップのノズル開口部に着脱自在に装着されたキャップを備えることを特徴とする。
このように構成することによって、ノズルキャップのノズル開口部に着脱自在に装着されたキャップによって、キャップを装着することによって、使用開始前、不使用時にノズルキャップのノズル開口部が汚染するのを防止できるとともに、使用開始後において、不使用時に誤って混合液を吐出するのを防止することができる。
【0038】
また、本発明の2成分混合容器は、
第1成分である溶液を収容するボトルと、
前記ボトルの口部内部に嵌合係止され、ボトル内に収容された溶液の流通が可能な流通開口部が形成された略筒状のホルダーと、
前記ホルダー内に配置され、第2成分を収容する略筒状の第2成分収容部と、
前記第2成分収容部の上部開口部に装着された破断可能な上部栓部材と
前記第2成分収容部の下部開口部に装着された破断可能な下部栓部材と、
前記ボトルの口部に装着され、ボトルの口部に沿って、ボトル方向に移動可能なノズルキャップと、
前記ノズルキャップの内部に、ノズルキャップのノズル開口部に連通するように、ノズルキャップより下方に延設するように設けられた略パイプ状のロッド部材と、
前記ロッド部材の下端に下方に突設するように形成された破断用ロッド突設部と、
前記ホルダーの下端に、上方側に突設するように形成された破断用ホルダー突設部とを備え、
使用に際して、ノズルキャップを、ボトルの口部に沿って、ボトル方向に移動させることによって、
前記ロッド部材の破断用ロッド突設部が、第2成分収容部の上部開口部に装着された上
部栓部材を、下方に押圧して上部栓部材を破断させ、
さらにノズルキャップを、ボトルの口部に沿って、ボトル方向に移動させることによって、
前記ロッド部材の下端部が、第2成分収容部をホルダー内で下方に移動させて、第2成分収容部の下部開口部に装着された下部栓部材を、ホルダーの破断用ホルダー突設部に当接させて、下部栓部材を破断させ、
これにより、前記第2成分収容部内に収容した第2成分と、ボトル内に収容した第1成分である溶液とを、ホルダーに形成した流通開口部を介して、混合するようにするとともに、
ボトル内で混合された第1成分と第2成分の混合液を、ホルダーに形成した流通開口部、ロッド部材、ノズルキャップのノズル開口部を介して吐出できるように構成したことを特徴とする。
【0039】
このように構成することによって、使用開始前には、第2成分収容部内に収容した第2成分が、上部栓部材と下部栓部材とで閉栓した状態で、ホルダー内に配置されているので、ボトル内に収容した第1成分である溶液と、隔離した状態となっており混合しないようになっている。
【0040】
そして、使用に際して、ノズルキャップを、ボトルの口部に沿って、ボトル方向に移動させることによって、ロッド部材の下端の破断用ロッド突設部が、第2成分収容部の上部開口部に装着された上部栓部材を、下方に押圧して上部栓部材を破断させるようになっている。
【0041】
さらにノズルキャップを、ボトルの口部に沿って、ボトル方向に移動させることによって、ロッド部材の下端部が、第2成分収容部をホルダー内で下方に移動させて、第2成分収容部の下部開口部に装着された下部栓部材を、ホルダーの破断用ホルダー突設部に当接させて、下部栓部材を破断させるようになっている。
【0042】
これにより、第2成分収容部内に収容した第2成分と、ボトル内に収容した第1成分である溶液とを、ホルダーに形成した流通開口部を介して、混合することができるとともに、ボトル内で混合された第1成分と第2成分の混合液を、ホルダーに形成した流通開口部、ロッド部材、ノズルキャップのノズル開口部を介して、確実に吐出できるようになる。
【0043】
従って、このように第1成分と第2成分の混合の際に、ノズルキャップを、ボトルの口部に沿って、ボトル方向に移動させることにより、第2成分収容部の上部開口部に装着された、例えば、アルミ箔などの破断可能な上部栓部材と、第2成分収容部の下部開口部に装着された、例えば、アルミ箔などの破断可能な下部栓部材とをそれぞれ、ロッド部材の破断用ロッド突設部と、ホルダーの破断用ホルダー突設部を当接、押圧するだけで、確実にしかも力を要することがなく破断して、混合、吐出を確実に行うことができる。
【0044】
また、このような混合操作をしなければ、第1成分と第2成分の混合液を吐出できない構造であるので、誤って第1成分と第2成分の混合液を吐出するおそれがない。
さらに、このような混合操作をしなければ、第1成分と第2成分の混合液を吐出できない構造であるので、混合操作をしなければ、第1成分のみや第2成分のみを吐出してしまうおそれがない。
【0045】
また、ノズルキャップを、ボトルの口部に沿って、ボトル方向に移動させるだけで、第1成分と第2成分の混合を行うことができ、操作が容易であり、熟練を要することがなく、誰にでも操作可能である。
【0046】
しかも、第1成分と第2成分の混合の際に、第1成分と第2成分が外気に触れることがないので、特に、医療分野の点眼液などに用いる場合に、無菌性に優れることになる。
さらに、従来のように、第1成分用の容器と第2成分用の容器に別れていないため、コンパクトであり、しかも、使用時には、ノズルキャップがボトルの口部に嵌った状態になるので、さらにコンパクトであり、例えば、通常の点眼容器とほぼ同じサイズとすることができる。
【0047】
また、本発明の2成分混合容器は、前記ノズルキャップとボトルの肩部との間のボトル口部の外周に、使用開始前にノズルキャップが、ボトルの口部に沿って、ボトル方向に移動するのを防止するストッパー部材が設けられていることを特徴とする。
【0048】
このようにストッパー部材を設けることによって、ストッパー部材を解除しない限り、誤ってノズルキャップを、ボトルの口部に沿って、ボトル方向に移動させることができないので、誤って第1成分と第2成分の混合液を吐出するおそれがない。
【0049】
また、本発明の2成分混合容器は、前記ストッパー部材が、ボトル口部に対して着脱自在に装着されていることを特徴とする。
このように構成することによって、ストッパー部材を、ボトル口部から取り外さない限り、誤ってノズルキャップを、ボトルの口部に沿って、ボトル方向に移動させることができないので、誤って第1成分と第2成分の混合液を吐出するおそれがない。しかも、ストッパー部材を取り外した後には、ストッパー部材がないことを視認できるので、既に第1成分と第2成分の混合が行われ、使用可能状態であることを使用者が認識することができ、使用に際して便利である。
【0050】
また、本発明の2成分混合容器は、前記ホルダーが、ボトルの口部の外周部を覆う外周折り返し部を備え、
前記外周折り返し部に、ノズルキャップを、ボトルの口部に沿って、ボトル方向に移動させた最終位置において、ノズルキャップがボトルから離反する方向に移動するのを防止する係止部が形成されていることを特徴とする。
【0051】
このように構成することによって、ホルダーの外周折り返し部に形成した係止部によって、第1成分と第2成分との混合が終了した最終位置にあるノズルキャップがボトルから離反する方向に移動するのを防止することができる。
【0052】
従って、ノズルキャップが元の位置に復帰して、ノズルキャップのロッド部材が上方に移動してしまい、第2成分収容部から離脱した上部栓部材と下部栓部材が、上方に移動して第2成分収容部を閉塞して、通液が不可能となってしまうのを確実に防止することができる。
【0053】
また、本発明の2成分混合容器は、前記ホルダーが、有底筒状であって、その下方側部と底部に流通開口部が形成されるように構成されていることを特徴とする。
このように構成することによって、第1成分と第2成分との混合の際に、第1成分と第2成分とが、このホルダーの下方側部と底部に形成した流通開口部を介して、確実に混合することができる。しかも、混合溶液の吐出の際には、ボトル内部からホルダーの底部に形成した流通開口部を介して、ロッド部材、ノズルキャップのノズル開口部を介して吐出できる。
【0054】
また、本発明の2成分混合容器は、前記ノズルキャップを、ボトルの口部に沿って、ボトル方向に移動させた最終位置において、第2成分収容部が移動不能となるように、ロッド部材の下端が第2成分収容部に当接するように構成されていることを特徴とする。
【0055】
このように構成することによって、ノズルキャップを、ボトルの口部に沿って、ボトル方向に移動させ、混合が終了した最終位置において、ロッド部材の下端が第2成分収容部に当接するので、第2成分収容部が移動不能となる。
【0056】
この結果、ロッド部材の破断用ロッド突設部とホルダーの破断用ホルダー突設部とが、第2成分収容部の上下開口部を開口した状態に、破断した上部栓部材と下部栓部材を維持することになり、吐出の際に、上部栓部材と下部栓部材が邪魔にならず、確実に混合溶液を吐出することができる。
【0057】
また、本発明の2成分混合容器は、前記ノズルキャップのノズル開口部にフィルター部材が配設されていることを特徴とする。
このように構成することによって、破断した上部栓部材と下部栓部材の破片が、このフィルター部材によって捕捉されることになり、ノズルキャップのノズル開口部を介してこの破片が誤って、混合液とともに吐出されるのを防止することができる。
【0058】
また、本発明の2成分混合容器は、前記ノズルキャップのノズル開口部に着脱自在に装着されたキャップを備えることを特徴とする。
このように構成することによって、ノズルキャップのノズル開口部に着脱自在に装着されたキャップによって、キャップを装着することによって、使用開始前、不使用時にノズルキャップのノズル開口部が汚染するのを防止できるとともに、使用開始後において、不使用時に誤って混合液を吐出するのを防止することができる。
【発明の効果】
【0059】
本発明によれば、ノズルキャップを、ボトルの口部に沿って、ボトル方向に移動させる混合操作をしなければ、第1成分と第2成分の混合液を吐出できない構造であるので、誤って第1成分と第2成分の混合液を吐出するおそれがない。
【0060】
また、ノズルキャップを、ボトルの口部に沿って、ボトル方向に移動させるだけで、第1成分と第2成分の混合を行うことができ、操作が容易であり、熟練を要することがなく、誰にでも操作可能である。
【0061】
しかも、第1成分と第2成分の混合の際に、第1成分と第2成分が外気に触れることがないので、特に、医療分野の点眼液などに用いる場合に、無菌性に優れることになる。
さらに、従来のように、第1成分用の容器と第2成分用の容器に別れていないため、コンパクトであり、しかも、使用時には、ノズルキャップがボトルの口部に嵌った状態になるので、さらにコンパクトであり、例えば、通常の点眼容器とほぼ同じサイズとすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0062】
以下、本発明の実施の形態(実施例)を図面に基づいてより詳細に説明する。
図1は、本発明の2成分混合容器の第1の実施例の斜視図、図2は、図1の成分混合容
器の分解斜視図、図3は、図1の2成分混合容器の縦断面図、図4は、図3の部分拡大断面図である。
【0063】
図1〜図4において、1は全体で本発明の2成分混合容器を示している。2成分混合容器1は、ボトル2を備えており、このボトル2は、第1成分である溶液S1を収容する略有底筒状のボトル本体4と、開口部を有する口部6とから構成されている。
【0064】
そして、ボトル2の口部6には、略筒状のホルダー8が装着されている。このホルダー
8は、図3および図4に示したように、ボトル2の口部6の内径と略同一の外径を有する有底筒状のホルダー本体10と、ボトル2の口部6の外周部12を覆うように、ホルダー本体10の上部14から折り返すように延設された外周折り返し部16を備えている。
【0065】
また、このホルダー本体10の底部には、ボトル2のボトル本体4内に位置する栓部材収容部18が形成されている。この栓部材収容部18には、図3および図4に示したように、その下方側部に軸方向に延びるスリット形状の流通開口部21が形成されている。なお、この実施例の場合、流通開口部21は、栓部材収容部18の外周の周りに、一定間隔離間して複数個の流通開口部21が形成されている。
【0066】
一方、図2〜図4に示したように、ホルダー8の外周折り返し部16の内壁16aの下方には、ホルダー8をボトル2の口部6に装着した際に、ホルダー8がボトル2の口部6から抜け落ちるのを防止するための係止用突設部22が形成されている。
【0067】
すなわち、ボトル2の口部6の外周の下端部には、ホルダー8の係止用突設部22に対応する位置に、ホルダー係止用のアンダーカット形状のホルダー係止用突設部24が形成されている。
【0068】
これにより、図4に示したように、ホルダー8をボトル2の口部6に装着する際に、ホルダー8をボトル2の口部6に沿って下方に移動して装着した際に、ホルダー8の係止用突設部22が、ボトル2の口部6のホルダー係止用突設部24のテーパ面24aに沿って拡径しながら下方に移動して、ホルダー係止用突設部24の係止用水平面24bの位置で縮径して係止され、抜け落ちが防止されるようになっている。
【0069】
また、図2〜図4に示したように、ホルダー8のホルダー本体10の内壁10aには、第2成分を収容する略筒状の第2成分収容部26が、移動不能に嵌合されている。
そして、図3および図4に示したように、第2成分収容部26には、第2成分収容部26の上部開口部28に、第2成分収容部26の内壁26bに沿って、上下に摺動可能に装着された上部栓部材30と、第2成分収容部26の下部開口部32に、第2成分収容部26の内壁26bに沿って、上下に摺動可能に装着された下部栓部材34とを備えている。
【0070】
この第2成分収容部26の上部栓部材30と下部栓部材34との間に、固体状、粉粒体状、液体状などの第2成分S2が収容されるようになっている。
この場合、第2成分収容部26を構成する材料としては、例えば、第2成分S2を第2成分収容部26内に充填する充填工程で、第2成分収容部26内部の充填状況を確認するために、透明性があるのが好ましく、例えば、COC(環状オレフィン共重合体)やCOP(シクロオレフィン系ポリマー)等の高透明で高防湿な材質が望ましい。
【0071】
また、特に、例えば、ビタミンB2、ビタミンKなどのビタミンなど、このような合成樹脂では、水蒸気の透過によって、薬効が維持できないものは、水蒸気を遮断する材料、例えば、ガラスや金属などの材質を適宜選択することができる。なお、上記の第2成分収容部26を構成する材料については、下記の第2の実施例および第3の実施例においても同様である。
【0072】
この上部栓部材30は、上部栓部材本体30aと、上部栓部材本体30aの側周部に突設した上下一対のリップ部30b、30cと、上部栓部材本体30aの中央部から下方に突設する突設部30dとから構成されている。
【0073】
一方、下部栓部材34は、上部栓部材30と略同一の形状を有しており、下部栓部材本体34aと、下部栓部材本体34aの側周部に突設した上下一対のリップ部34b、34
cと、下部栓部材本体34aの中央部から上方に突設する突設部34dとから構成されている。
【0074】
そして、これらのリップ部30b、30c、34b、34cと、第2成分収容部26の内壁26bとの間で、第2成分収容部26内に収容した第2成分S2が漏洩しないようにシール部Aを構成している。
【0075】
なお、図4に示したように、ホルダー8のホルダー本体10の内壁10aには、その第2成分収容部26の上部26aが位置する箇所に、複数個のシール用突設部10bが形成されており、第2成分収容部26の上部26aの外周壁と、シール用突設部10bによって液止めシール部Bを構成している。
【0076】
さらに、ホルダー8のホルダー本体10の外壁10cの上端には、シール部10dが僅かに突出するように形成されており、このシール部10dとボトル2の口部6の内壁6aの上端部6bとによって、液止めシール部Cを構成している。
【0077】
また、図3および図4に示したように、ホルダー8の上部には、ノズルキャップ36が装着されている。
すなわち、図4に示したように、ホルダー8のホルダー8の外周折り返し部16の外壁16bの上端部には、ノズルキャップ36を装着係止するためのノズルキャップ係止用溝部37が形成されており、ノズルキャップ36のノズルキャップ本体38の下端38aの内壁38bに形成した係止用突設部41を、ノズルキャップ係止用溝部37内に嵌合することによって、ホルダー8の上部には、ノズルキャップ36が装着されている。
【0078】
さらに、ホルダー8の外周折り返し部16の外壁16bの下端部には、後述する図9〜図10に示したように、ノズルキャップ36を、ボトル2の口部6に沿って、ボトル方向に移動させた最終位置において、ノズルキャップ36の係止用突設部41を係止して、ノズルキャップ36がボトル2から離反する方向に移動するのを防止するアンダーカット形状のノズルキャップ係止部40が形成されている。
【0079】
このノズルキャップ36は、図3に示したように、ノズルキャップ本体38と、ノズルキャップ本体38の上壁38cの中央部に上方に突出するように形成されたノズル部42とを備えている。
【0080】
また、ノズルキャップ本体38の上壁38cの内壁側の略中央部には、ノズル部42のノズル開口部42aに連通するように、ノズルキャップ本体38の上壁38cより下方に延設するように固着された略パイプ状のロッド部材44を備えている。
【0081】
このロッド部材44には、図2に示したように、ロッド部材44の側部にスリット形状の開口部44aが形成されている。
なお、このロッド部材44の長さは、図3に示した状態(使用開始前の状態)において、ロッド部材44の下端44bが、第2成分収容部26の上部栓部材30の上端部に位置するか、僅かの上方に位置した状態となるように設定されている。
【0082】
また、図1〜図4に示したように、ノズルキャップ36のノズルキャップ本体38の下端38aとボトル2の肩部2aとの間のボトル口部6の外周に、すなわち、ノズルキャップ本体38の下端38aとホルダー8の外周折り返し部16の下端に形成したフランジ部16cとの間に、使用開始前にノズルキャップ36が、ボトル2の口部6に沿って、ボトル方向に移動するのを防止するストッパー部材46が着脱自在に装着されている。
【0083】
このストッパー部材46は、半円筒形状のストッパー本体48と、ストッパー本体48の両端に外方に突設したテーパ部50、50と、ストッパー本体48の側部の中央部分から外方に突設した摘み部52とから構成されている。
【0084】
これにより、ストッパー部材46を、ノズルキャップ本体38の下端38aとホルダー8の外周折り返し部16の下端に形成したフランジ部16cとの間に、ボトル口部6の外周に、テーパ部50、50の内方テーパ面50a、50aを介して、ストッパー本体48を拡径、縮径することによって着脱自在に装着できるように構成されている。
【0085】
さらに、ノズルキャップ36のノズル部42には、ノズル部42のノズル開口部42aを開閉するためのキャップ54が着脱自在に装着されている。
すなわち、キャップ54の内壁には、内螺子部54aが形成されているとともに、ノズルキャップ36のノズル部42の外周には、このキャップ54の内螺子部54aに螺合する外螺子部42bが形成されており、キャップ54の内壁の内螺子部54aと、ノズル部42の外周の外螺子部42bとを螺合することによって、ノズルキャップ36のノズル部42に、キャップ54が着脱自在に装着されている。
【0086】
そして、キャップ54の内壁の上端には、ノズルキャップ36のノズル部42にキャップ54を装着した状態で、ノズル部42のノズル開口部42aをシールするための、シール部54bが形成されている。
【0087】
このように構成される本発明の第1の実施例の2成分混合容器1の使用方法について、以下に、図5〜図10に基づいて説明する。
本発明の第1の実施例の2成分混合容器1は、使用開始前は、図5(A)に示したような状態となっている。
【0088】
すなわち、図3に示したように、ボトル2のボトル本体4の内部に予め、第1成分である溶液S1が収容されている。そして、ボトル2の口部6には、ホルダー8が装着されており、このホルダー8のホルダー本体10の内壁10aには、第2成分を収容する略筒状の第2成分収容部26が、移動不能に嵌合されている。
【0089】
この第2成分収容部26の上部栓部材30と下部栓部材34との間に、固体状、粉粒体状、液体状などの第2成分S2が収容されている。
また、図4に示したように、ホルダー8の上部には、ノズルキャップ36が装着されている。すなわち、ノズルキャップ36の係止用突設部41を、ノズルキャップ係止用溝部37内に嵌合することによって、ホルダー8の上部には、ノズルキャップ36が装着されている。
【0090】
そして、この状態では、ノズルキャップ本体38の上壁38cより下方に延設するように固着されたロッド部材44の下端44bが、第2成分収容部26の上部栓部材30の上端部に位置するか、僅かに上方に位置した状態となるようになっている。
【0091】
そして、ノズルキャップ36のノズル部42には、ノズル部42のノズル開口部42aを開閉するためのキャップ54が、キャップ54の内壁の内螺子部54aと、ノズル部42の外周の外螺子部42bとを螺合することによって着脱自在に装着されている。
【0092】
また、図3に示したように、ノズルキャップ36のノズルキャップ本体38の下端38aとボトル2の肩部2aとの間のボトル口部6の外周に、すなわち、ノズルキャップ本体38の下端38aとホルダー8の外周折り返し部16の下端に形成したフランジ部16cとの間に、使用開始前にノズルキャップ36が、ボトル2の口部6に沿って、ボトル方向
に移動するのを防止するストッパー部材46が装着されている。
【0093】
この状態では、図4に示したように、第2成分収容部26の上部栓部材30と下部栓部材34との間に、固体状、粉粒体状、液体状などの第2成分S2が収容されており、これらの上部栓部材30と下部栓部材34によってシールされた状態となっている。
【0094】
従って、この状態では、第2成分収容部26内に収容された第2成分S2と、ボトル2のボトル本体4に収容した第1成分である溶液S1とは、混合することがないようになっている。
【0095】
なお、ボトル2のボトル本体4に収容した第1成分である溶液S1は、図4に示したように、第2成分収容部26の上部26aの外周壁と、ホルダー本体10の内壁10aに形成したシール用突設部10bによって形成した液止めシール部Bと、ホルダー本体10の外壁10cに形成したシール部10dと、ボトル2の口部6の内壁6aの上端部6bとによって形成した液止めシール部Cによって、ボトル2の外部に漏洩しないように構成されている。
【0096】
そして、この状態から、ストッパー部材46の摘み部52を手指などで把持して、図5(B)の矢印Dに示した方向に引っ張ることによって、ノズルキャップ36のノズルキャップ本体38の下端38aとボトル2の肩部2aとの間のボトル口部6の外周から、すなわち、ノズルキャップ本体38の下端38aとホルダー8の外周折り返し部16の下端に形成したフランジ部16cとの間から、ストッパー部材46を取り外す。
【0097】
次に、図5(C)の矢印Eに示したように、ノズルキャップ36を、ボトル2の口部6に沿って、ボトル方向に移動させる。
すなわち、図6および図7に示したように、ノズルキャップ36を、ボトル2の口部6に沿って、ボトル方向に移動させることによって、ノズルキャップ36の係止用突設部41を、ノズルキャップ係止用溝部37内からの嵌合から離脱させる。
【0098】
このようにノズルキャップ36を、ボトル2の口部6に沿って、ボトル方向に移動させることによって、図7の矢印Fで示したように、ノズルキャップ本体38の上壁38cより下方に延設するように固着されたロッド部材44の下端44bが、第2成分収容部26の上部開口部28に装着された上部栓部材30の上端部に当接して、この上部栓部材30を、下方に押圧して移動させるようになる。
【0099】
そして、第2成分収容部26内に収容された第2成分S2の圧力によって、第2成分収容部26の下部開口部32に装着された下部栓部材34が、第2成分収容部26より下方に離脱する。
【0100】
このように第2成分収容部26より下方に離脱した下部栓部材34は、図7および図8に示したように、ホルダー本体10の底部の栓部材収容部18に収容されることになる。
これにより、図7の矢印Gで示したように、第2成分収容部26内に収容した第2成分S2と、ボトル2のボトル本体4内に収容した第1成分である溶液S1とが、ホルダー本体10の底部の栓部材収容部18に形成した流通開口部21を介して、混合することができるようになる。なお、本明細書で、以下、「混合」とは、溶解、混合状態、コロイド状態など、2成分が混じりあう状態の全てを包含する意味で用いる。
【0101】
なお、この混合は、第2成分収容部26内に収容した第2成分S2が、自然に第1成分である溶液S1と溶解などで混合することができるが、混合が不十分である場合には、2成分混合容器1全体を、手で把持して振ることによって、振動させるなどによって攪拌混
合することもできる。
【0102】
このように、第2成分収容部26内に収容した第2成分S2と、ボトル2のボトル本体4内に収容した第1成分である溶液S1との混合が行われた後、図9および図10に示したように、さらにノズルキャップ36を、ボトル2の口部6に沿って、ボトル方向に移動させる。
【0103】
この状態では、図9〜図10に示したように、ノズルキャップ36を、ボトル2の口部6に沿って、ボトル方向に移動させた最終位置において、ノズルキャップ36の係止用突設部41が、ホルダー8の外周折り返し部16に形成されたアンダーカット形状のノズルキャップ係止部40に係止され、ノズルキャップ36がボトル2から離反する方向に移動するのを防止するようになっている。
【0104】
また、このようにノズルキャップ36を、ボトル2の口部6に沿って、ボトル方向に移動させた最終位置においては、図9および図10に示したように、ロッド部材44の下端44bが、上部開口部28に装着された上部栓部材30を、下方に押圧してさらに移動させて、上部栓部材30を第2成分収容部26より下方に離脱させるようになっている。
【0105】
このように第2成分収容部26より下方に離脱した上部栓部材30は、図9および図10に示したように、ホルダー本体10の底部の栓部材収容部18に収容されることになる。
【0106】
また、この状態では、栓部材収容部18において、下部栓部材34の上に上部栓部材30が、突設部30dと突設部34dを介して当接した状態になるとともに、ホルダー本体10の底部の栓部材収容部18に収容された上部栓部材30と下部栓部材とが移動不能となるように、ロッド部材44の下端44bが、上部栓部材30に当接するようになっている。従って、ロッド部材44の長さは、このような最終位置において、このような状態となるように長さが設定されている。
【0107】
このような状態において、図5(D)の矢印で示したように、キャップ54を回転させることによって、キャップ54の内螺子部54aと、ノズルキャップ36のノズル部42の外螺子部42bとの螺合を解除することによって、図5(E)のように、キャップ54をノズルキャップ36のノズル部42から取り外して、ノズル部42のノズル開口部42aを開放した使用状態とする。
【0108】
そして、この状態では、図10の矢印Hで示したように、ボトル2内で混合された第1成分と第2成分の混合液S3が、ホルダー本体10の底部の栓部材収容部18に形成したスリット形状の流通開口部21、ロッド部材44の側部に形成したスリット形状の開口部44a、ロッド部材44内、ノズルキャップ36のノズル部42のノズル開口部42aを介して、吐出できるようになっている。
【0109】
なお、この状態では、図10に示したように、ノズルキャップ本体38の上壁38cのノズル開口部42aの周囲に形成した下方フランジ38dと、ホルダー8のホルダー本体10の内壁10aの上端部が当接することによって、液止め部Iを構成して、ノズル開口部42a以外の箇所から、ボトル2内で混合された第1成分と第2成分の混合液S3が外部に漏れでないように構成されている。
【0110】
また、前述したように、ノズルキャップ36を、ボトル2の口部6に沿って、ボトル方向に移動させた最終位置において、ノズルキャップ36がボトル2から離反する方向に移動するのが防止されるようになっている。
【0111】
従って、このような最終位置において、栓部材収容部18において、下部栓部材34の上に上部栓部材30が、突設部30dと突設部34dを介して当接し、しかも、ロッド部材44の下端44bが、上部栓部材30に当接して、上部栓部材30と下部栓部材34とが移動不能となる。
【0112】
これにより、この最終位置において、上部栓部材30と下部栓部材34との間に、突設部30dと突設部34dを介して間隙が形成されることになって、ボトル2内から、栓部材収容部18に形成したスリット形状の流通開口部21を介して、ロッド部材44の側部に形成したスリット形状の開口部44aへ至る流通路が常に確保されることになり、前述した吐出経路Hが確保され、吐出操作が円滑に行われることになる。
【0113】
このように構成することによって、本発明の第1の実施例の2成分混合容器1によれば、上記したような混合操作をしなければ、第1成分S1と第2成分S2の混合液S3を吐出できない構造であるので、誤って第1成分S1と第2成分S2の混合液S3を吐出するおそれがない。
【0114】
また、ノズルキャップ36を、ボトル2の口部6に沿って、ボトル方向に移動させるだけで、第1成分S1と第2成分S2の混合を行うことができ、操作が容易であり、熟練を要することがなく、誰にでも操作可能である。
【0115】
しかも、第1成分S1と第2成分S2の混合の際に、第1成分S1と第2成分S2が外気に触れることがないので、特に、医療分野の点眼液などに用いる場合に、無菌性に優れることになる。
【0116】
さらに、従来のように、第1成分用の容器と第2成分用の容器に別れていないため、コンパクトであり、しかも、使用時には、ノズルキャップ36がボトル2の口部6に嵌った状態になるので、さらにコンパクトであり、例えば、通常の点眼容器とほぼ同じサイズとすることができる。
【0117】
また、本発明の2成分混合容器1では、ストッパー部材46が設けられているので、ストッパー部材46を解除し(取り外し)ない限り、誤ってノズルキャップ36を、ボトル2の口部6に沿って、ボトル方向に移動させることができないので、誤って第1成分S1と第2成分S2の混合液S3を吐出するおそれがない。
しかも、ストッパー部材46を取り外した後には、ストッパー部材46がないことを視認できるので、既に第1成分S1と第2成分S2の混合が行われ、使用可能状態であることを使用者が認識することができ、使用に際して便利である。
【0118】
また、本発明の2成分混合容器1では、ホルダー8の外周折り返し部16に形成した係止部であるホルダー係止用突設部24によって、第1成分S1と第2成分S2との混合が終了した最終位置にあるノズルキャップ36が、ボトル2から離反する方向に移動するのを防止することができる。
【0119】
従って、ノズルキャップ36が元の位置に復帰して、ノズルキャップ36に連結されたロッド部材44が上方に移動してしまい、第2成分収容部26から離脱した上部栓部材30と下部栓部材34が、上方に移動して第2成分収容部26を閉塞して、通液が不可能となってしまうのを確実に防止することができる。
【0120】
また、本発明の2成分混合容器1では、第1成分S1と第2成分S2との混合の際に、第1成分S1と第2成分S2とが、このホルダー8の下方側部に形成した流通開口部21
を介して、確実に混合することができる。しかも、混合溶液S3の吐出の際には、ボトル2の内部からホルダー8の下方側部に形成した流通開口部21を介して、ロッド部材44、ノズルキャップ36のノズル開口部42aを介して吐出できる。
【0121】
さらに、ホルダー8の底部に、第2成分収容部26から離脱した上部栓部材30と下部栓部材34が収容された状態であるので、この混合、吐出の際に、上部栓部材30と下部栓部材34が邪魔にならないようになっている。
【0122】
また、本発明の2成分混合容器1では、ノズルキャップ36を、ボトル2の口部6に沿って、ボトル方向に移動させ、混合が終了した最終位置において、ロッド部材44の下端44bが上部栓部材30に当接するので、第2成分収容部26から離脱され、ホルダー8の底部に収容された上部栓部材30と下部栓部材34とが移動不能となるので、吐出の際に、上部栓部材30と下部栓部材34が邪魔にならず、確実に混合溶液S3を吐出することができる。
【0123】
また、本発明の2成分混合容器1では、ノズルキャップ36を、ボトル2の口部6に沿って、ボトル方向に移動させ、混合が終了した最終位置において、ロッド部材44の下端44bが上部栓部材30に当接した状態において、ロッド部材44の側部に形成された開口部44aが通液路を構成して、確実に混合溶液S3を吐出することができる。
【0124】
また、本発明の2成分混合容器1では、ノズルキャップ36のノズル開口部42aに着脱自在に装着されたキャップ54によって、キャップ54を装着することによって、使用開始前、不使用時にノズルキャップ36のノズル開口部42aが汚染するのを防止できるとともに、使用開始後において、不使用時に誤って混合液S3を吐出するのを防止することができる。
【0125】
また、上記のような混合操作をしなければ、第1成分S1と第2成分S2の混合液S3を吐出できない構造であるので、混合操作をしなければ、第1成分S1のみや第2成分S3のみを吐出してしまうおそれがない。
【0126】
図11は、本発明の2成分混合容器の第2の実施例の図2と同様な分解斜視図、図12は、図11の2成分混合容器の図3と同様な縦断面図、図13は、図12の図4と同様な部分拡大断面図、図14は、本発明の2成分混合容器の第2の実施例の図6と同様な使用状態を示す縦断面図、図15は、図14の図7と同様な部分拡大断面図、図16は、本発明の2成分混合容器の第2の実施例の図8と同様な部分切断正面図、図17は、本発明の2成分混合容器の第2の実施例の図9と同様な使用状態を示す縦断面図、図18は、図17の図10と同様な部分拡大断面図である。
【0127】
この第2の実施例の2成分混合容器1は、図1〜10に示した第1の実施例の2成分混合容器1と基本的には同様な構成であり、同一の構成部材には同一の参照番号を付して、その詳細な説明を省略する。また、この第2の実施例の2成分混合容器1は、使用方法も、図1〜10に示した第1の実施例の2成分混合容器1と基本的には同様であり、その詳細な説明を省略する。
【0128】
この第2の実施例の2成分混合容器1では、図12および図13に示したように、第2成分収容部26の上部栓部材30と下部栓部材34とが、略円柱形状であり、例えば、ゴム、可撓性を有する樹脂などの弾性シール部材から構成されている。
【0129】
また、上部栓部材30の下端中央部には、スペーサ収容凹部30eが形成され、下部栓部材34の上端中央部には、スペーサ収容凹部34eが形成されており、このスペーサ収
容凹部34e内の略円柱形状のスペーサ部材31が嵌合されている。
【0130】
そして、使用開始前の状態において、このような状態で、第2成分収容部26の上部栓部材30と下部栓部材34との間に、固体状、粉粒体状、液体状などの第2成分S2が収容されている。
【0131】
従って、ノズルキャップ36を、ボトル2の口部6に沿って、ボトル方向に移動させた最終位置において、図17および図18に示したように、栓部材収容部18において、下部栓部材34の上に上部栓部材30が、スペーサ部材31を介して当接した状態になるとともに、ホルダー本体10の底部の栓部材収容部18に収容された上部栓部材30と下部栓部材とが移動不能となるように、ロッド部材44の下端44bが、上部栓部材30に当接するようになっている。
【0132】
これにより、この最終位置において、上部栓部材30と下部栓部材34との間に、スペーサ部材31を介して間隙が形成されることになって、ボトル2内から、栓部材収容部18に形成したスリット形状の流通開口部21を介して、ロッド部材44の側部に形成したスリット形状の開口部44aへ至る流通路が常に確保されることになり、前述した吐出経路Hが確保され、吐出操作が円滑に行われるようになっている。
【0133】
従って、本発明の第2の実施例の2成分混合容器1によれば、上記の第1の実施例の2成分混合容器1とほぼ同じ作用効果を奏する。
図19は、本発明の2成分混合容器の第3の実施例の図2と同様な分解斜視図、図20は、図19の2成分混合容器の図3と同様な縦断面図、図21は、図20の部分拡大斜視図である。
【0134】
この第3の実施例の2成分混合容器1は、図1〜10に示した第1の実施例の2成分混合容器1と基本的には同様な構成であり、同一の構成部材には同一の参照番号を付して、その詳細な説明を省略する。
【0135】
この第3の実施例の2成分混合容器1では、図19〜図21に示したように、ノズルキャップ本体38の上壁38cより下方に延設するように固着された略パイプ状のロッド部材44には、図1〜10に示した第1の実施例のように、ロッド部材44の側部にスリット形状の開口部44aが形成されていない。
【0136】
また、ロッド部材44には、図21に示したように、その下端44bの肩部44cからに下方に突設するように形成された破断用ロッド突設部60が形成されている。この破断用ロッド突設部60は、図20および図21に示したように、円筒の先端を斜めに切断した形状となっており、複数の破断刃部分62、62を備えている。これらの複数の破断刃部分62、62が、その間のスリット開口部64、64で一定間隔離間して配置されている。
【0137】
一方、ホルダー8のホルダー本体10の底部11に、上方側に突設するように形成された破断用ホルダー突設部66が形成されている。この破断用ホルダー突設部66は、ロッド部材44の破断用ロッド突設部60と略相補的な形状を有しており、図20および図21に示したように、円筒の先端を斜めに切断した形状となっており、複数の破断刃部分68、68を備えている。これらの複数の破断刃部分68、68が、その間のスリット開口部70、70で一定間隔離間して配置されている。
【0138】
また、この第3の実施例の2成分混合容器1では、図19〜図25に示したように、ホルダー8のホルダー本体10の内壁10aに、第2成分収容部26が、上下に移動可能に
嵌合されている。
【0139】
しかも、第2成分収容部26には、図1〜10に示した第1の実施例のような、第2成分収容部26内を上下に移動可能な上部栓部材30と下部栓部材34とが設けられていない。
【0140】
すなわち、第3の実施例の2成分混合容器1では、これらの上部栓部材30と下部栓部材34の代わりに、破断可能な材料から構成された上部栓部材72が、第2成分収容部26の上部開口部28に貼着されているとともに、同様な破断可能な材料から構成された下部栓部材74が、第2成分収容部26の下部開口部32に貼着されている。
【0141】
なお、これらの上部栓部材72、下部栓部材74を構成する破断可能な材料としては、破断可能な材料であれば、特に限定されるものではないが、例えば、アルミ箔などの金属箔、薄い合成樹脂からなる樹脂薄膜などが使用可能であり、これらを、公知の接着方法、例えば、溶着、接着剤、超音波接合などの適宜の接着方法で貼着すればよい。
【0142】
さらに、この第3の実施例の2成分混合容器1では、図21に示したように、ノズルキャップ36のノズル部42のノズル開口部42aにフィルター部材76が配設されている。
【0143】
このように構成することによって、後述するように、破断した上部栓部材72と下部栓部材74の破片が、このフィルター部材76によって捕捉されることになり、ノズルキャップ36のノズル開口部42aを介してこの破片が誤って、混合液S3とともに吐出されるのを防止することができるようになっている。
【0144】
このようなフィルター部材76としては、通液可能なものであれば良く、メッシュ状、多孔質膜などその形状、材料も特に限定されるものではない。
このように構成される本発明の第3の実施例の2成分混合容器1の使用方法について、以下に、図19〜図25に基づいて説明する。
【0145】
本発明の第1の実施例の2成分混合容器1は、使用開始前は、図5(A)に示したような状態となっている。
すなわち、図20に示したように、ボトル2のボトル本体4の内部に予め、第1成分である溶液S1が収容されている。そして、ボトル2の口部6には、ホルダー8が装着されており、このホルダー8のホルダー本体10の内壁10aには、第2成分を収容する略筒状の第2成分収容部26が、上下に移動可能に嵌合されている。
【0146】
この第2成分収容部26の、例えば、アルミ箔などの破断可能な材料から構成された上部栓部材72と下部栓部材74との間に、固体状、粉粒体状、液体状などの第2成分S2が収容されている。
【0147】
また、図21に示したように、ホルダー8の上部には、ノズルキャップ36が装着されている。すなわち、ノズルキャップ36の係止用突設部41を、ノズルキャップ係止用溝部37内に嵌合することによって、ホルダー8の上部には、ノズルキャップ36が装着されている。
【0148】
そして、この状態では、ロッド部材44の破断用ホルダー突設部66の破断刃部分68の最も下方に位置する下端68aが、第2成分収容部26の上部栓部材30の上端部に位置するか、僅かに上方に位置した状態となるようになっている。
【0149】
そして、ノズルキャップ36のノズル部42には、ノズル部42のノズル開口部42aを開閉するためのキャップ54が、キャップ54の内壁の内螺子部54aと、ノズル部42の外周の外螺子部42bとを螺合することによって着脱自在に装着されている。
【0150】
また、図20に示したように、ノズルキャップ36のノズルキャップ本体38の下端38aとボトル2の肩部2aとの間のボトル口部6の外周に、すなわち、ノズルキャップ本体38の下端38aとホルダー8の外周折り返し部16の下端に形成したフランジ部16cとの間に、使用開始前にノズルキャップ36が、ボトル2の口部6に沿って、ボトル方向に移動するのを防止するストッパー部材46が装着されている。
【0151】
この状態では、図21に示したように、第2成分収容部26の上部栓部材72と下部栓部材74との間に、固体状、粉粒体状、液体状などの第2成分S2が収容されており、これらの上部栓部材30と下部栓部材34によってシールされた状態となっている。
【0152】
従って、この状態では、第2成分収容部26内に収容された第2成分S2と、ボトル2のボトル本体4に収容した第1成分である溶液S1とは、混合することがないようになっている。
【0153】
そして、この状態から、ストッパー部材46の摘み部52を手指などで把持して、図5(B)の矢印Dに示した方向に引っ張ることによって、ノズルキャップ36のノズルキャップ本体38の下端38aとボトル2の肩部2aとの間のボトル口部6の外周から、すなわち、ノズルキャップ本体38の下端38aとホルダー8の外周折り返し部16の下端に形成したフランジ部16cとの間から、ストッパー部材46を取り外す。
【0154】
次に、図5(C)の矢印Eに示したように、ノズルキャップ36を、ボトル2の口部6に沿って、ボトル方向に移動させる。
すなわち、図22および図23に示したように、ノズルキャップ36を、ボトル2の口部6に沿って、ボトル方向に移動させることによって、ノズルキャップ36の係止用突設部41を、ノズルキャップ係止用溝部37内からの嵌合から離脱させる。
【0155】
このようにノズルキャップ36を、ボトル2の口部6に沿って、ボトル方向に移動させることによって、図23の矢印Fで示したように、ロッド部材44の破断用ロッド突設部60の破断刃部分62、62が、第2成分収容部26の上部開口部28に装着された上部栓部材72を、下方に押圧することによって、例えば、アルミ箔などの破断可能な材料から構成された上部栓部材72が破断する。
【0156】
さらにノズルキャップ36を、ボトル2の口部6に沿って、ボトル方向に移動させることによって、図23に示したように、ロッド部材44の破断用ロッド突設部60が、第2成分収容部26内に進入して、ロッド部材44の下端44bの肩部44cが、第2成分収容部26の上端部28aに当接した状態になる。
【0157】
さらに、図24および図25に示したように、この状態から、ノズルキャップ36を、ボトル2の口部6に沿って、ボトル方向に移動させることによって、ロッド部材44の下端44bの肩部44cによって下方に押圧されて、第2成分収容部26がホルダー8のホルダー本体10内で下方に移動する。
【0158】
そして、この第2成分収容部26の下方の移動に伴って、第2成分収容部26の下部開口部32に装着された、例えば、アルミ箔などの破断可能な材料から構成された下部栓部材74が、ホルダー8のホルダー本体10の底部11に上方に突設するように形成された破断用ホルダー突設部66の破断刃部分68、68に当接して、下部栓部材74が破断し
た状態となる。
【0159】
これによって、図25の矢印Hで示したように、第2成分収容部26内に収容した第2成分S2と、ボトル2内に収容した第1成分である溶液S1とが、ホルダー8のホルダー本体10の底部に形成した流通開口部78を介して混合し始める。
【0160】
なお、この混合の開始の際には(図25の位置になる直前までは)、第1成分S1と第2成分S2との混合の際に、第1成分S1と第2成分S2とが、このホルダー8のホルダー本体10の下方側部に形成した流通開口部21と底部に形成した流通開口部78を介して、確実に混合することができる。
【0161】
そして、この状態から、ノズルキャップ36を、ボトル2の口部6に沿って、ボトル方向に移動させることによって、図25に示したように、ロッド部材44の下端44bの肩部44cによって下方に押圧されて、第2成分収容部26がホルダー8のホルダー本体10内で、第2成分収容部26の下端部32aが、ホルダー本体10の底部11に当接した最終位置に位置するようになる。従って、ロッド部材44の長さは、このような最終位置において、このような状態となるように長さが設定されている。
【0162】
このような状態において、図5(D)の矢印で示したように、キャップ54を回転させることによって、キャップ54の内螺子部54aと、ノズルキャップ36のノズル部42の外螺子部42bとの螺合を解除することによって、図5(E)のように、キャップ54をノズルキャップ36のノズル部42から取り外して、ノズル部42のノズル開口部42aを開放した使用状態とする。
【0163】
そして、この状態では、図25の矢印Hで示したように、ボトル2内で混合された第1成分と第2成分の混合液S3が、ホルダー8のホルダー本体10の底部に形成した流通開口部78、ロッド部材44内、ノズルキャップ36のノズル部42のノズル開口部42aを介して、吐出できるようになっている。
【0164】
従って、本発明の第3の実施例の2成分混合容器1によれば、上記の第1の実施例および第2の実施例の2成分混合容器1とほぼ同じ作用効果を奏する。
しかも、本発明の第3の実施例の2成分混合容器1によれば、このように第1成分と第2成分の混合の際に、ノズルキャップを、ボトルの口部に沿って、ボトル方向に移動させることにより、第2成分収容部の上部開口部に装着された、例えば、アルミ箔などの破断可能な上部栓部材と、第2成分収容部の下部開口部に装着された、例えば、アルミ箔などの破断可能な下部栓部材とをそれぞれ、ロッド部材の破断用ロッド突設部と、ホルダーの破断用ホルダー突設部を当接、押圧するだけで、確実にしかも力を要することがなく破断して、混合、吐出を確実に行うことができる。
【0165】
また、本発明の第3の実施例の2成分混合容器1によれば、ノズルキャップ36を、ボトル2の口部6に沿って、ボトル方向に移動させ、混合が終了した最終位置において、ロッド部材44の下端44bが第2成分収容部26に当接するので、第2成分収容部26が移動不能となる。
【0166】
この結果、ロッド部材44の破断用ロッド突設部60とホルダー8の破断用ホルダー突設部66とが、第2成分収容部26の上下開口部を開口した状態に、破断した上部栓部材72と下部栓部材74を維持することになり、吐出の際に、上部栓部材72と下部栓部材74が邪魔にならず、確実に混合溶液を吐出することができる。
【0167】
また、本発明の第3の実施例の2成分混合容器1によれば、破断した上部栓部材72と
下部栓部材74の破片が、このフィルター部材76によって捕捉されることになり、ノズルキャップ36のノズル開口部42aを介してこの破片が誤って、混合液S3とともに吐出されるのを防止することができる。
【0168】
以上、本発明の好ましい実施の態様を説明してきたが、本発明はこれに限定されるものではない。
すなわち、上記の第1の実施例および第2の実施例では、栓部材収容部18の流通開口部21、ロッド部材44の側部に形成した開口部44aをスリット形状としたが、これに限定されるものではなく、例えば、複数の開口部を形成するようにしてもよい。
【0169】
また、上記実施例では、キャップ54の内螺子部54aと、ノズルキャップ36のノズル部42の外螺子部42bとの螺合することによって、キャップ54をノズルキャップ36のノズル部42に着脱自在に装着するようにしたが、例えば、いわゆるスナップフィット形式によって着脱自在に構成するようにすることもできる。
【0170】
さらに、キャップ54、ノズルキャップ36のノズル部42などは、必須のものではなく、例えば、ノズル部42を省略して、ピン部材などでノズルキャップ36に使用時に吐出用開口部を形成するように構成するなど適宜設計変更によリ省略することもできる。
【0171】
また、本発明の2成分混合容器は、その適用分野は限定されるものではなく、例えば、点眼容器、点鼻容器などの医療用分野の各種容器、化粧品などの容器、塗料、コーティング剤などの工業用容器などあらゆる2成分を混合して使用する容器に適用可能である。
【0172】
さらに、本発明の2成分混合容器は、ボトル2に収容する第1成分S1と、第2成分収容部26に収容する第2成分S2の組み合わせは、上記実施例のように第1成分S1が液体で、第2成分S2が錠剤状、粉状、粒状などの固体に限定されるものではなく、例えば、第1成分S1、第2成分S2とも液体とするなど、あらゆる組み合わせで適用することができる。
【0173】
また、本発明の2成分混合容器は、上記実施例では、第2成分収容部26に収容する第2成分として、1種類の成分について説明したが、第2成分収容部26に収容する第2成分として、複数の成分を同時に収容して、本発明の2成分混合容器を多成分の混合容器として使用することも可能であるなど本発明の目的を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0174】
【図1】図1は、本発明の2成分混合容器の第1の実施例の斜視図である。
【図2】図2は、図1の成分混合容器の分解斜視図である。
【図3】図3は、図1の2成分混合容器の縦断面図である。
【図4】図4は、図3の部分拡大断面図である。
【図5】図5は、本発明の2成分混合容器の使用状態を説明する斜視図である。
【図6】図6は、本発明の2成分混合容器の第1の実施例の使用状態を示す縦断面図である。
【図7】図7は、図6の部分拡大断面図である。
【図8】図8は、本発明の2成分混合容器の第1の実施例の部分切断正面図である。
【図9】図9は、本発明の2成分混合容器の第1の実施例の使用状態を示す縦断面図である。
【図10】図10は、図9の部分拡大断面図である。
【図11】図11は、本発明の2成分混合容器の第2の実施例の図2と同様な分解斜視図である。
【図12】図12は、図11の2成分混合容器の図3と同様な縦断面図である。
【図13】図13は、図12の図4と同様な部分拡大断面図である。
【図14】図14は、本発明の2成分混合容器の第2の実施例の図6と同様な使用状態を示す縦断面図である。
【図15】図15は、図15は、図14の図7と同様な部分拡大断面図である。
【図16】図16は、図16は、本発明の2成分混合容器の第2の実施例の図8と同様な部分切断正面図である。
【図17】図17は、本発明の2成分混合容器の第2の実施例の図9と同様な使用状態を示す縦断面図である。
【図18】図18は、図17の図10と同様な部分拡大断面図である。
【図19】図19は、本発明の2成分混合容器の第3の実施例の図2と同様な分解斜視図である。
【図20】図20は、図19の2成分混合容器の図3と同様な縦断面図である。
【図21】図21は、図20の部分拡大斜視図である。
【図22】図22は、本発明の2成分混合容器の第3の実施例の使用状態を説明する縦断面である。
【図23】図23は、図22の部分拡大斜視図である。
【図24】図24は、本発明の2成分混合容器の第3の実施例の使用状態を説明する縦断面である。
【図25】図25は、図24の部分拡大斜視図である。
【図26】図26は、従来の点眼容器の斜視図である。
【図27】図27は、従来の点眼容器の使用状態を説明する斜視図である。
【図28】図28は、従来の点眼容器の使用状態を説明する斜視図である。
【図29】図29は、従来の2成分混合容器の使用状態を説明する縦断面図である。
【符号の説明】
【0175】
1 成分混合容器
2 ボトル
2a 肩部
4 ボトル本体
6 ボトル口部
6a 内壁
6b 上端部
8 ホルダー
10 ホルダー本体
10a 内壁
10b シール用突設部
10c 外壁
10d シール部
11 底部
12 外周部
14 上部
16 外周折り返し部
16a 内壁
16b 外壁
16c フランジ部
18 栓部材収容部
20 容器本体
21 流通開口部
22 係止用突設部
24 ホルダー係止用突設部
24a テーパ面
24b 係止用水平面
26 第2成分収容部
26a 上部
26b 内壁
28 上部開口部
28a 上端部
30 上部栓部材
30a 上部栓部材本体
30b、30c リップ部
30d 突設部
30e スペーサ収容凹部
31 スペーサ部材
32 下部開口部
32a 下端部
34 下部栓部材
34a 下部栓部材本体
34b、34c リップ部
34d 突設部
34e スペーサ収容凹部
36 ノズルキャップ
37 ノズルキャップ係止用溝部
38 ノズルキャップ本体
38a 下端
38b 内壁
38c 上壁
38d 下方フランジ
40 ノズルキャップ係止部
41 係止用突設部
42 ノズル部
42a ノズル開口部
42b 外螺子部
44 ロッド部材
44a 開口部
44b 下端
44c 肩部
46 ストッパー部材
48 ストッパー本体
50 テーパ-部
50a 内方テーパ面
52 摘み部
54 キャップ
54a 内螺子部
54b シール部
60 破断用ロッド突設部
62 破断刃部分
64 スリット開口部
66 破断用ホルダー突設部
68 破断刃部分
68a 下端
70 スリット開口部
72 上部栓部材
74 下部栓部材
76 フィルター部材
78 流通開口部
102 容器
104 口部
106 ノズルヘッド
108 キャップ
110 ガラス容器
112 アルミ包装体
114 蓋
116 ノッチ
120 口部
122 ねじ部
124 容器本体
126 ねじ部
128 キャップ
130 筒体
132 固形状他物体
134 底蓋
136 ストッパー
138 押棒
140 空間
A シール部
B シール部
C シール部
S1 溶液
S2 第2成分
S3 混合液

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1成分である溶液を収容するボトルと、
前記ボトルの口部内部に嵌合係止され、ボトル内に収容された溶液の流通が可能な流通開口部が形成された略筒状のホルダーと、
前記ホルダー内に配置され、第2成分を収容する略筒状の第2成分収容部と、
前記第2成分収容部の上部開口部に装着された上部栓部材と
前記第2成分収容部の下部開口部に装着された下部栓部材と、
前記ボトルの口部に装着され、ボトルの口部に沿って、ボトル方向に移動可能なノズルキャップと、
前記ノズルキャップの内部に、ノズルキャップのノズル開口部に連通するように、ノズルキャップより下方に延設するように設けられた略パイプ状のロッド部材とを備え、
使用に際して、ノズルキャップを、ボトルの口部に沿って、ボトル方向に移動させることによって、
前記ロッド部材が、第2成分収容部の上部開口部に装着された上部栓部材を、下方に押圧して移動させて、
第2成分収容部内に収容された第2成分の圧力によって、第2成分収容部の下部開口部に装着された下部栓部材を第2成分収容部より下方に離脱させ、
これにより、前記第2成分収容部内に収容した第2成分と、ボトル内に収容した第1成分である溶液とを、ホルダーに形成した流通開口部を介して、混合するようにするとともに、
さらにノズルキャップを、ボトルの口部に沿って、ボトル方向に移動させることによって、
前記ロッド部材が、第2成分収容部の上部開口部に装着された上部栓部材を、下方に押圧して移動させて、上部栓部材を第2成分収容部より下方に離脱させ、
これにより、ボトル内で混合された第1成分と第2成分の混合液を、ホルダーに形成した流通開口部、ロッド部材、ノズルキャップのノズル開口部を介して吐出できるように構成したことを特徴とする2成分混合容器。
【請求項2】
前記ノズルキャップとボトルの肩部との間のボトル口部の外周に、使用開始前にノズルキャップが、ボトルの口部に沿って、ボトル方向に移動するのを防止するストッパー部材が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の2成分混合容器。
【請求項3】
前記ストッパー部材が、ボトル口部に対して着脱自在に装着されていることを特徴とする請求項2に記載の2成分混合容器。
【請求項4】
前記ホルダーが、ボトルの口部の外周部を覆う外周折り返し部を備え、
前記外周折り返し部に、ノズルキャップを、ボトルの口部に沿って、ボトル方向に移動させた最終位置において、ノズルキャップがボトルから離反する方向に移動するのを防止する係止部が形成されていることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の2成分混合容器。
【請求項5】
前記ホルダーが、有底筒状であって、その下方側部に流通開口部が形成されるとともに、
前記ホルダーの底部に、第2成分収容部から離脱した上部栓部材と下部栓部材が収容されるように構成されていることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の2成分混合容器。
【請求項6】
前記ノズルキャップを、ボトルの口部に沿って、ボトル方向に移動させた最終位置において、第2成分収容部から離脱され、ホルダーの底部に収容された上部栓部材と下部栓部
材とが移動不能となるように、ロッド部材の下端が上部栓部材に当接するように構成されていることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の2成分混合容器。
【請求項7】
前記ロッド部材の側部に開口部が形成されていることを特徴とする請求項6に記載の2成分混合容器。
【請求項8】
前記ノズルキャップのノズル開口部に着脱自在に装着されたキャップを備えることを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の2成分混合容器。
【請求項9】
第1成分である溶液を収容するボトルと、
前記ボトルの口部内部に嵌合係止され、ボトル内に収容された溶液の流通が可能な流通開口部が形成された略筒状のホルダーと、
前記ホルダー内に配置され、第2成分を収容する略筒状の第2成分収容部と、
前記第2成分収容部の上部開口部に装着された破断可能な上部栓部材と
前記第2成分収容部の下部開口部に装着された破断可能な下部栓部材と、
前記ボトルの口部に装着され、ボトルの口部に沿って、ボトル方向に移動可能なノズルキャップと、
前記ノズルキャップの内部に、ノズルキャップのノズル開口部に連通するように、ノズルキャップより下方に延設するように設けられた略パイプ状のロッド部材と、
前記ロッド部材の下端に下方に突設するように形成された破断用ロッド突設部と、
前記ホルダーの下端に、上方側に突設するように形成された破断用ホルダー突設部とを備え、
使用に際して、ノズルキャップを、ボトルの口部に沿って、ボトル方向に移動させることによって、
前記ロッド部材の破断用ロッド突設部が、第2成分収容部の上部開口部に装着された上部栓部材を、下方に押圧して上部栓部材を破断させ、
さらにノズルキャップを、ボトルの口部に沿って、ボトル方向に移動させることによって、
前記ロッド部材の下端部が、第2成分収容部をホルダー内で下方に移動させて、第2成分収容部の下部開口部に装着された下部栓部材を、ホルダーの破断用ホルダー突設部に当接させて、下部栓部材を破断させ、
これにより、前記第2成分収容部内に収容した第2成分と、ボトル内に収容した第1成分である溶液とを、ホルダーに形成した流通開口部を介して、混合するようにするとともに、
ボトル内で混合された第1成分と第2成分の混合液を、ホルダーに形成した流通開口部、ロッド部材、ノズルキャップのノズル開口部を介して吐出できるように構成したことを特徴とする2成分混合容器。
【請求項10】
前記ノズルキャップとボトルの肩部との間のボトル口部の外周に、使用開始前にノズルキャップが、ボトルの口部に沿って、ボトル方向に移動するのを防止するストッパー部材が設けられていることを特徴とする請求項9に記載の2成分混合容器。
【請求項11】
前記ストッパー部材が、ボトル口部に対して着脱自在に装着されていることを特徴とする請求項10に記載の2成分混合容器。
【請求項12】
前記ホルダーが、ボトルの口部の外周部を覆う外周折り返し部を備え、
前記外周折り返し部に、ノズルキャップを、ボトルの口部に沿って、ボトル方向に移動させた最終位置において、ノズルキャップがボトルから離反する方向に移動するのを防止する係止部が形成されていることを特徴とする請求項9から11のいずれかに記載の2成分混合容器。
【請求項13】
前記ホルダーが、有底筒状であって、その下方側部と底部に流通開口部が形成されるように構成されていることを特徴とする請求項9から12のいずれかに記載の2成分混合容器。
【請求項14】
前記ノズルキャップを、ボトルの口部に沿って、ボトル方向に移動させた最終位置において、第2成分収容部が移動不能となるように、ロッド部材の下端が第2成分収容部に当接するように構成されていることを特徴とする請求項9から13のいずれかに記載の2成分混合容器。
【請求項15】
前記ノズルキャップのノズル開口部にフィルター部材が配設されていることを特徴とする請求項9から14のいずれかに記載の2成分混合容器。
【請求項16】
前記ノズルキャップのノズル開口部に着脱自在に装着されたキャップを備えることを特徴とする請求項9から15のいずれかに記載の2成分混合容器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【公開番号】特開2006−213332(P2006−213332A)
【公開日】平成18年8月17日(2006.8.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−25119(P2005−25119)
【出願日】平成17年2月1日(2005.2.1)
【出願人】(000206185)大成化工株式会社 (83)
【Fターム(参考)】