説明

2次元コード分割表示方法、2次元コード読取方法および2次元コード読取装置

【課題】 2次元コードを分割して表示する場合、分割数を少なくして狭い部分にでも2次元コードを表示できるようにする。
【解決手段】 PDF417コード32を対象とする場合、所望の行番号の表示セル行で縦方向に複数分割する。この分割されたPDF417画像33a,33bを読み取る場合、特定パターンであるスタート・ストップコードS,Tが存在することで、各分割PDF417コード画像33a,33bの存在位置、表示セルの大きさを迅速に決定してその明暗パターンを認識できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、2次元コードを分割して表示する方法、その分割された2次元コードを読み取る方法およびその読取装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
2次元コードとしては、QRコード(登録商標)、マイクロQRコード、PDF417、データマトリクスなど多種多様のコードがある。QRコードは、例えば特許文献1に示されているように、正方形の表示エリアを持ち、そのエリアの3つの切り出しシンボルを有している。この切り出しシンボルは、QRコードを読み取る場合に、コードの位置、コードの大きさ、傾きなどを検出するためのもので、この切り出しシンボルの存在によって高速読み取りが可能となっている。
データマトリクスは、そのデータ表示領域を、連続した黒の表示セルで形成されたL字形の2辺と、白の表示セルと黒の表示セルとが交互に配置された逆L字形の2辺とで囲まれた構成となっており、データの記録領域の検出を容易にしている。PDF417は、その左右の端にスタートコード、ストップコードと呼ばれるシンボルを配置し、データ領域の検出を容易にしている。
QRコードを含めて2次元コードは、縦および横の両方向に広がりを持つため、分割して表示できれば、幅の狭い個所に2次元コードを表示する場合などに便利である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004−54581号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
例えば、QRコードを分割して表示する場合、従来では、QRコードによって表示する情報(データ)そのものを複数に分け、その分けられた分割情報毎にQRコードを構成するようになっている。1つ1つの分割情報を記録したQRコードは、それ自身小型になるが、それぞれの3角部に切り出しシンボルを表示するため、1つ1つのQRコードに表示できる情報量はそれ程多くはない。従って、データを分割して小さな多数のQRコードを表示する場合、面積の利用効率が悪くなり、分割しないQRコードを配置する面席に比べ格段に広い面積を持った長い帯状の領域が必要であった。
【0005】
本発明は上記の事情に鑑みてなされたもので、その目的は、情報を記録した2次元コード画像を生成し、この2次元コード画像を分割することで、分割する前の面積と比べてそれ程大きくない細長い領域に記録することができる2次元コード分割表示方法、その分割された2次元コードを読み取る方法、およびその読取装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1の発明では、所望の情報が記録された2次元コード画像であって表示セルの行番号を記録した並び序列情報を含んだ2次元コード画像を、所望の行番号の表示セル行で縦方向に分割して出力する。
この請求項1の発明によれば、所望の情報が記録された2次元コード画像をそのまま複数に分割し、或いは、分割された画像に僅かな情報を付加するだけであるので、分割された分割コード画像には多くの情報を含ませることができる。このため、分割コード画像の数を少なくすることができる。
【0007】
請求項2の発明では、2次元コードを縦方向または横方向に分割する場合、分割後の分割コード画像どうしの表示セルの行数または列数の差が0または1となるように分割位置を設定するので、複数の分割コード画像の大きさをほぼ同じにすることができる。
【0008】
請求項3の発明では、複数の分割コード画像を、縦方向および横方向の辺のうち、長さが短い方の辺が平行に対向するように配置するので、幅の狭い帯状の個所であっても、複数の分割コード画像を一列に並べて配置することができる。
請求項4の発明では、複数の分割コード画像を並べる場合、それら分割コード画像の相互間の間隔を、表示セルの幅の複数倍に定めたので、読取装置により複数の分割コード画像を取り込ませて1つの2次元コード画像として復元する場合、各分割コード画像の4頂
点を検出し易くなる。
請求項5の発明では、分割コード画像の周辺に、分割情報を示す補助シンボル画像を出力するので、読取装置により複数の分割コード画像を取り込ませて1つの2次元コード画像として復元する場合、その復元がし易くなる。
【0009】
上記補助シンボル画像は、請求項6の発明のように、1次元バーコード画像または2次元コード画像から構成することができる。この場合、解読すべき2次元コード画像が特定パターンを持つものであれば、請求項7の発明のように、補助シンボル画像も、同じ特定パターンを持つ2次元コード画像から構成することができる。
補助シンボル画像は、請求項8の発明のように、その縦または横の長さが前記分割コード画像の縦または横の長さに等しく定めことができる。また、請求項9の発明のように、補助シンボル画像は、1個または1列に並べられた複数個の矩形の直線片からなる1本の連続または不連続な直線からなり、分割情報としては、直線片からなる補助シンボル画像の長さ方向が分割コード画像の分割方向の長さを示すものとすることができる。この場合において、請求項10の発明のように、補助シンボル画像は、複数本の直線片を所定の間隔を隔てて一列に配設した不連続な直線からなり、直線片の長さまたは直線片間の間隔が表示セルの幅の整数倍の長さを示すように構成することができる。また、請求項11の発明のように、補助シンボル画像を構成する直線片の幅は、前記表示セルの幅の整数倍とすることができる。
上記の補助シンボル画像を分割コード画像の周辺に配置する場合、請求項12の発明のように、補助シンボル画像の一辺が前記分割コード画像の短辺の一つと平行に対向するように前記表示セルの幅の整数倍の距離を隔てて配置することが好ましい。
【0010】
補助シンボル画像としては、請求項13の発明のように、複数の分割コード画像の配列方向を含ませることができる。この場合、補助シンボル画像は、請求項14の発明のように、1個または1列に並べられた複数個の矩形の直線片からなる1本の連続または不連続な直線として形成され、分割情報は、直線片からなる補助シンボル画像の長さ方向を分割コード画像の配列方向と一致させることによって示し、且つ、補助シンボル画像の長さは、配置された複数の補助シンボル画像の全体の長さに等しく設定することができる。また、補助シンボル画像は、請求項15の発明のように、複数本の直線片を所定の間隔を隔てて一列に配設した不連続な直線からなり、各直線片の長さは、表示セルの幅の整数倍に設定することができる。また、補助シンボル画像を構成する直線片の幅は、請求項16の発明のように、表示セルの幅の整数倍とすることができる。更に、分割コード画像の配列方向を含む分割情報を有する補助シンボル画像は、請求項17の発明のように、補助シンボル画像の一辺が前記分割コード画像の長辺の一つと平行に対向するように前記表示セルの幅の整数倍の距離を隔てて配置することが好ましい。
【0011】
請求項18,21の発明は、請求項1の方法によって分割された2次元コード画像を復元してこれを読み取ることができる。
請求項19,22の発明では、補助シンボル画像が示す分割情報によって分割コード画像の4頂点を迅速に検出することが可能となる。
請求項20,23の発明では、補助シンボル画像が示す分割情報によって分割コード画像の表示セルの位置を迅速に検出することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の第1の参考例を示し、分割QRコード画像を示す図
【図2】分割QRコード画像を表示したプリント配線基板の平面図
【図3】QRコードの一例を示す図
【図4】他のQRコードを示す図
【図5】切り出しシンボルの検出方法の説明図
【図6】コード分割装置のブロック図
【図7】読取装置のブロック図
【図8】QRコードの分割方向を示す図
【図9】マイクロQRコード補助シンボルを付加した分割QRコード画像を示す図
【図10】直線補助シンボルを付加した分割QRコード画像の一例を示す図
【図11】直線補助シンボルを付加した分割QRコード画像の他の例を示す図
【図12】直線補助シンボルを付加した分割QRコード画像の更に異なる他の例を示す図
【図13】付加パターンの位置を示す図
【図14】付加パターンを付加した分割QRコード画像を示す図
【図15】QRコード画像を分割する場合のフローチャート
【図16】分割QRコード画像を読み取る場合のフローチャート
【図17】マイクロQRコード補助シンボルが付加されている分割QRコード画像を読み取る場合のフローチャート
【図18】直線補助シンボルが付加されている分割QRコード画像を読み取る場合のフローチャート
【図19】プリント配線基板の分割QRコード画像表示部分の全体を撮像した画像を示す図
【図20】プリント配線基板の分割QRコード画像表示部分を分割して撮像する場合の画像を示す図
【図21】本発明の実施形態を示すもので、PDF417コード画像を示す図
【図22】分割PDF417コード画像を読み取る場合のフローチャート
【図23】本発明の第2の参考例を示すもので、マイクロQRコード画像を分解する場合の手順を示す図
【図24】分割マイクロQRコード画像を読み取る場合の手順を示す図
【図25】データマトリクスを分割する場合を示す図
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、本発明を実施形態により具体的に説明する。
(第1の参考例)
この参考例において、分割の対象とする2次元コードはQRコードである。まず、このQRコードについて図3を参照しながら説明する。図3に示すように、QRコード1は、3個の切り出しシンボルAとタイミングパターンTとデータ領域Bとから構成され、正方形の表示セルCが行方向(縦方向)と列方向(横方向)に同数ずつ並ぶように正方形をなしている。
【0014】
表示セルCは、1ビットの情報を白(明)と黒(暗)によって表現する。なお、図3では、表示セルCを1つだけ黒く塗りつぶして表示してある。切り出しシンボルAは、QRコード1の4つの角部のうち、3つの角部に配置されている。QRコード1が大きくなると、図4に示すように、データ領域B中に位置合せシンボルaが配置される。切り出しシンボルAは、図5(a)にも拡大して示されているように、黒の正方形枠(黒の表示セルCの集合)の中に白の正方形枠(白の表示セルCの集合)を描き、更に白の正方形枠の中に黒の正方形を描いたパターンのものである。この切り出しシンボルAの外側の黒の正方形枠の枠の太さは表示セルCの幅と同じ、白の正方形枠の枠の太さも表示セルCの幅と同じ、中心の黒い正方形の幅は表示セルCの幅の3倍に設定されている。
【0015】
タイミングパターンTは、3個の切り出しシンボルAの相互間に、白の表示セルCと黒の表示セルCを交互に配置して構成されている。位置合せシンボルaは、切り出しシンボルAと同様のパターンであるが、外側の黒の正方形枠の枠の太さ、白の正方形枠の枠の太さ、中心の黒い正方形の幅は、全て表示セルCの幅と同じに設定されている。これらタイミングパターンTや位置合せシンボルaは、読み取り時の撮影画像の歪を校正するなどの目的で配置される。データ領域Bには、白および黒の表示セルCを縦横に並べることによって、所望の情報を表現できるようになっており、このデータ領域Bには、誤り訂正のためのリードソロモン符号のデータも配置されている。なお、図3、図4おいて、便宜上、データ領域Bの表示セルCの白黒のパターンは省略してある。
【0016】
QRコード画像を分割して出力するための装置2は、図6に示されている。このコード分割装置2は、パソコン3を主体として構成されている。パソコン3は、周知のように制御部(制御手段)4に入力部5、表示部6、記憶部7などを接続して構成されている。制御部4は、図示はしないがCPU、ROM、RAMなどを備えている。入力部5は、キーボードやマウスなどからなり、表示部6は、液晶ディスプレイなどから構成され、記憶部7は、ハードディスクなどから構成されている。そして、このパソコン3の制御部4には、出力部としての出力装置8が接続されている。
【0017】
上記記憶部7には、入力部5から入力された文字情報などからなる情報をQRコード化してQRコード画像を生成し、且つ生成したQRコード画像を複数に分割するためのコード分割プログラムなどが記憶されている。そして、1つのQRコード画像を分割して得た複数の分割コード画像は、出力装置8により出力される。この出力装置8としては、分割QRコード画像を設ける相手が紙片であればプリンタを用い、プリント配線基板に設ける場合には、レーザ装置を用いて直接プリント配線基板に焼き付けるようにしても良い。
【0018】
複数の分割コード画像から元のQRコード画像に復元して読み取る(デコード)ための読取装置9は、図7に示されている。図7に示すように、この読取装置9は、読取対象部分を撮像するカメラ部10、A/D変換器11、2値化回路12、クロック発生回路13、アドレス発生回路14、アドレス記憶メモリ15、画像メモリ16、液晶表示器17、外部機器との間でデータの送受を行う入出力回路18、および制御手段としての制御回路19などから構成されている。
【0019】
上記カメラ部10は、受光素子としてのCCDを縦横に配列して構成された2次元画像検出手段としてのCCDエリアセンサ20、読取対象部を照明する照明手段としてのLED(発光ダイオード)21、読取対象部分からの反射光をCCDエリアセンサ20上に結像するレンズ22から構成されている。CCDエリアセンサ20は、2次元画像を検出すると、その2次元画像を水平方向の走査線信号としてA/D変換器11に出力する。A/D変換器11は、CCDエリアセンサ20から出力されたアナログの走査線信号を多段階のレベルからなるデジタル信号に変換する。
【0020】
一方、クロック発生回路13は、CCDエリアセンサ20から出力される同期パルスに応じて、当該CCDエリアセンサ20が出力する走査線信号のパルスよりも細かいクロックパルスを出力する。アドレス発生回路14は、クロック発生回路13から出力されるパルスをカウントして画像メモリ16に対するアドレスを発生させる。そして、制御回路19は、多段階レベルの走査線信号をアドレス発生回路14により定められた画像メモリ16のアドレスに記憶させる。なお、制御回路19は、CPU、RAM、ROMなどを備えたマイクロコンピュータシステムからなる。
【0021】
ところで、QRコード1において、切り出しシンボルAは、読取装置9が撮像した画像中でのQRコード画像の位置、大きさおよび傾きなどを検出するためのものである。ここで切り出しシンボルAを検出し、QRコード1を読み取る場合に適用して上記読取装置9の各部の機能を説明する。なお、ここでは、QRコードは、図3に示す分割されていないQRコードであり、切り出しシンボルAを3つの角部に配置したものであるとする。
【0022】
CCDエリアセンサ21は、QRコード画像を含む2次元画像を検出すると、その2次元画像を水平方向の走査線信号としてA/D変換器11に出力する。A/D変換器11は、CCDエリアセンサ20から出力されたアナログの走査線信号を多段階のレベルからなるデジタル信号にして2値化回路12と制御回路19に送る。2値化回路12は、制御回路19に指示されたレベルで走査線信号を2値化し、その2値化された走査線信号を制御回路19に送る。そして、制御回路19は、2値化された走査線信号をアドレス発生回路14により定められた画像メモリ16のアドレスに記憶させる。
【0023】
一方、制御回路19は、A/D変換器11から出力された多段階の走査線信号を例えば自身が有するRAMに記憶する。このとき、RAMに記憶された多段階の走査線信号のアドレスと、画像メモリ16に記憶された2値化された走査線信号のアドレスとは、一対一の関係をもって画像メモリ16に記憶される。
【0024】
制御回路19は、画像メモリ16に記憶された2値の走査線信号(2次元画像)に基づいて、分割コード画像の切り出しシンボルAを検出する。すなわち、図5(a)に示すような、切り出しシンボルAの中心を代表的な角度で横切る走査線(イ),(ロ),(ハ)での明暗パターンは、図5(b)に示す通り、全て同じ明暗成分比になっている。具体的な明暗成分比は、暗:明:暗:明:暗=1:1:3:1:1である。もちろん、走査線(イ),(ロ),(ハ)の中間の角度の走査線においても、その明暗成分比を維持する。
このことから、制御回路19は、この「1:1:3:1:1」なる明暗成分比となるところを検出し、これを検出した場合、その明暗成分比を持つ画像メモリ16のアドレスをアドレス記憶メモリ15に記憶させる。そして、制御回路19は、切り出しシンボルAの存在するアドレスに基づいて、3つの切り出しシンボルAの間の間隔を求め、この間隔からQRコードのセル数を算出する。
【0025】
次に、制御回路19は、切り出しシンボルAからQRコード1の外形の大きさを求め、外形の大きさをセル数で分割して各セルの中心の位置を、QRコード11の座標上の位置として求める。そして、制御回路19は、RAMに記憶した多段階の走査線信号から各セルの中心座標上での輝度を検出し、白と黒を区別するための閾値により2値化して画像メモリ18に記憶する。このようにしてQRコード画像の明暗パターンが画像メモリ16に記憶される。そして、制御回路19は、この明暗パターンに基づいて、QRコード1を読み取る(デコード)。
【0026】
次に、1つのQRコード1を分割して出力対象物、例えば図2に示すプリント配線基板23に焼き付ける方法、および、このプリント配線基板23に焼き付けられた分割QRコードを読取装置9により読み取る方法について説明する。
まず、本参考例では、QRコード1の画像(QRコード画像)を分割する場合、その分割方向は、QRコード1を図8(a)に示すように縦方向(列に沿う方向)に複数分割することも、図8(b)に示すように横方向(行に沿う方向)に複数分割することもできるが、本参考例では、縦方向に複数割することとしている。この結果、QRコード画像を分割する線(分割線)は、横方向(行に沿う方向)となる。
【0027】
分割線の位置、つまり分割位置を決定する場合、各分割QRコード画像に特定パターンの少なくとも一部が含まれるようにする。特定パターンとは、2次元コードの読み取りを補助するために固定的に設けられるパターンを総称していい、QRコード1の場合には、切り出しシンボルA、タイミングパターンT、位置合せシンボルaがこれに相当する。切り出しシンボルAおよび位置合せシンボルaを分割QRコード画像に含ませる場合には、各分割QRコード画像に切り出しシンボルAおよび位置合せシンボルaが少なくとも1個入るように分割する。タイミングパターンTのときには、各分割QRコード画像にその一部が入るように分割する。
【0028】
更に、複数の分割QRコード画像を並べて出力する場合、所定の位置関係をもって配置して出力する。本参考例では、図4に示すようにQRコード画像24を3分割した場合を例にとると、その分割QRコード画像25a,25b,25cを、図1に示すように、表示セルCの幅wの整数倍(本参考例では2倍)の間隔をもって横方向に並ぶように配置して出力することとしている。
【0029】
また、本参考例では、分割QRコード画像25a,25b,…の周辺に、補助シンボルを付加することを選択できると共に、その補助シンボルは、複数種の補助シンボルのうちから、少なくとも1つを選択することができるようになっている。この場合の選択可能な補助シンボルは2種類あり、その1つは、図9に示すように2次元コード化された補助シンボル、例えば特定パターンとして、分割されるQRコードと同じ形態の切り出しシンボルAを有するマイクロQRコードの画像(マイクロQRコード画像)26であり、残る1つは、図10〜図12に示すように縦方向または横方向に伸びる直線補助シンボル27〜29である。2次元コードの補助シンボルを用いる場合、分割される2次元コードと同じ特定パターンを持つ2次元コードを用いると、読み取りアルゴリズムとして同じものを用いることができるので、都合が良い。
【0030】
上記マイクロQRコード画像26は、QRコード画像24の分割方向(分割線と直交する方向)の長さ情報(表示セルCの数)の他、分割数、分割線に沿う方向の長さ情報(表示セルCの数)、マイクロQRコード画像26および分割QRコード画像25a,25b,…の相互の間隔(表示セルCの幅の何倍か;本参考例では2倍に設定)などの情報を有している。
【0031】
また、直線補助シンボル27〜29のうち、図10に示す直線補助シンボル27は、並べられた複数個の分割QRコード画像25a,25b,…の横方向両側に、分割QRコード画像から表示セルCの幅の整数倍(本参考例では2倍に設定)だけ離して配置される。この直線補助シンボル27は、表示セルCの幅の整数倍の幅(本参考例では1倍に設定)を有する1本の連続した矩形の太い直線片からなり、その長さが分割QRコード画像のうち最大縦方向長さの分割QRコード画像と同じ長さ(表示セルCの幅の整数倍)に設定される。これにより、直線補助シンボル27は、分割QRコード画像25a,25b,…の分割方向(縦方向)の長さ、表示セルCの幅の情報を提供することとなる。
【0032】
図11の直線補助シンボル28は、矩形の直線片を、表示セルCの幅の整数倍、本参考例では表示セルCの幅に等しい(1倍)間隔をもって一列に並べた不連続な直線によって構成している。この直線補助シンボル28も、表示セルCの幅の整数倍の幅(本参考例では1倍に設定)を有し、その長さが最大縦方向長さの分割QRコード画像と同じ長さ(表示セルCの幅の整数倍)に設定される。図11では、直線補助シンボル28を分割QRコード画像25a,25b,25cの相互間に配置したが、図10のように両側に配置するようにしても良い。このような直線補助シンボル28を分割QRコード画像25a,25b,25cの相互間に配置する場合、分割QRコード画像25a,25cとは表示セルCの幅の2倍の間隔をもって配置し、分割QRコード画像25bとは表示セルCの幅と同じ間隔をもって配置されている。
なお、図10に示す直線補助シンボル27を図11の不連続な直線補助シンボル28に換えても良い。図11における直線補助シンボル28を図11の直線補助シンボル27に換えても良い。直線補助シンボル27,28は、いずれかを1本だけ配置するようにしても良い。
【0033】
図12の直線補助シンボル29は、複数個の矩形の直線片を横方向に一列に並べた不連続な直線からなり、分割QRコード画像25a,25b,25cの上下両側に配置している。この直線シンボル29も、表示セルCの幅の整数倍の幅(本参考例では2倍に設定)を有し、その全体の長さは分割QRコード画像25a,25b,25cの配置領域の横方向長さに等しく設定され、且つ不連続部分は分割QRコード画像25a,25b,25c相互間の間隔に一致している。この直線補助シンボル29によって分割QRコード画像25a,25b,25cの配列方向と、横方向に配列された分割QRコード画像25a,25b,25c全体の長さ、各分割QRコード画像25a,25b,25cの横方向長さの情報が取得できる。このような直線補助シンボル29を分割QRコード画像25a,25b,25cの上下両側に配置する場合、分割QRコード画像25a,25b,25cとは表示セルCの幅の2倍の間隔をもって配置する。なお、直線補助シンボル29は、分割QRコード画像25a,25b,25cの上下両側のうち、片側だけに配置しても良い。また、直線補助シンボル29は、一本の直線片で構成しても良い。
【0034】
この参考例では、1つの分割位置を境にして分割される2つの分割QRコード画像のうち、表示セルCの行数の多い方を第1の分割QRコード画像、行数の少ない方を第2の分割QRコード画像と定め、図13に示すように、第1の分割QRコード画像の分割位置に接する1行分の表示セルCの並び画像を付加パターン30,31として、これを図14に示すように、第2の分割QRコード画像の分割位置に付加することを選択できるようにしている。なお、1つの分割位置を境にして分割される2つの分割QRコード画像の表示セルCの行数が同じである場合には、行番号の小さい方を第1の分割QRコード画像、行番号の大きい方を第2の分割QRコード画像と定める。
【0035】
図15はコード分割装置2によりコード画像を生成し、且つそのQRコード画像を分割して出力する場合の制御内容を示している。即ち、入力部5を操作してQRコード化したい情報のデータを入力する(ステップS1)。すると、制御部4は、その入力されたデータをビット列に変換する(ステップS2)と共に、誤りデータのビット列を生成し(ステップS3)、それらデータのビット列および誤りデータのビット列をQRコードのデータ領域に表示セルC化して配置する(ステップS4)。次いで、制御部4は、切り出しシンボルAをその配置領域に配置し、これにてQRコード画像24を生成する(ステップS5;2次元コード画像生成手段)。この場合、データ量が多く、そのためQRコード画像が大きくなったことにより、そのQRコード画像には、図4に示すように、データ領域B中にも位置合せシンボルaが生成されたものとする。
【0036】
その後、制御部4は、QRコード画像24の分割位置を決定し、その分割位置をQRコード画像24上に設定する(ステップS6)。この場合、例えば3分割するものとし、その2箇所の分割位置は、その位置でQRコード画像を3分割した場合、各分割QRコード画像25a,25b,25cの行数の差が0または1となるように定める。これにより、各分割QRコード画像25a,25b,25cの縦方向の幅がほぼ同じになる。
【0037】
次に、制御部4は、設定された分割位置でQRコード画像24を分割し(ステップS7)、分割QRコード画像25a,25b,25cを所定の位置関係で配置する(ステップS8)。この分割QRコード画像25a,25b,25cを配置する所定の位置関係は、縦方向および横方向の辺のうち、長さが短い方の辺、本参考例では縦方向の辺が互いに並行となるように、例えば行番号の大きいものが小さいものの右側に位置するように、横方向に並べる。そして、それら分割QRコード画像25a,25b,25cの間隔は、表示セルCの幅の整数倍、本参考例の場合、前述の通り2倍に定める。
【0038】
制御部4は、次に付加パターンを設けることが選択されているか否か(ステップS9)、直線補助シンボルを設けることが選択されているか(ステップS12)、マイクロQRコード補助シンボルを設けることが選択されているか(ステップS15)を順に判断する。付加パターン、直線補助シンボル、マイクロQRコード補助シンボルのいずれも設けない場合(ステップS9で「NO」、ステップS12で「NO」、ステップS15で「NO」)、制御部4は、生成した分割QRコード画像25a,25b,25cの黒パターン部分に、単位面積当たり所手数のドットを付与して出力パターンを生成し(ステップS18)、出力装置8としてのレーザ装置によって図2に示すようにプリント配線基板23の幅狭の細長い空き領域に分割QRコード画像25a,25b,25cを焼き付ける(ステップS19)。
【0039】
付加パターンを設けることが選択されている場合(ステップS9で「YES」)、制御部4は、分割位置を境にして分割された2つの分割QRコード画像、つまり分割QRコード画像25aと分割QRコード画像25b、分割QRコード画像25bと分割QRコード画像25cのそれぞれについて行数を比較し、多い方を第1の分割QRコード画像、少ない方を第2の分割QRコード画像と定める。また、行数が同じである場合には、行番号の小さい方を第1の分割QRコード画像、大きい方を第2の分割QRコード画像と定める。そして、図13および図14に示すように、第1の分割コード画像の分割位置に接する1行分の表示セルCの並び画像を付加パターン30,31として第2の分割QRコード画像の分割位置に付加する(ステップS11)。
【0040】
また、直線補助シンボルを設けることが選択されている場合(ステップS12で「YES」)、分割QRコード画像25a,25b,25cのうち最も行数の大きい分割QRコード画像の縦方向長さと同じ長さの直線補助シンボル27および/または28を生成し、或いは、分割QRコード画像25a,25b,25cの全体の横方向長さに等しく、且つ各分割QRコード画像25a,25b,25cの横長さを表示できるような不連続な直線補助シンボル28を生成し(ステップS13)、図10、図11、或いは図12のように配置する(ステップS14)。なお、直線補助シンボル27〜29の全てを設けるようにしても良い。
【0041】
更に、マイクロQRコード補助シンボルを設けることが選択されている場合(ステップS15で「YES」)、制御部4は、QRコード画像24の分割方向の長さ情報(表示セルCの数)、分割数、分割線に沿う方向の長さ情報(表示セルCの数)、マイクロQRコード画像26および分割QRコード画像25a,25b,…の相互の間隔(本参考例では2倍に設定)などの情報をコード化したマイクロQRコード画像26を生成し(ステップS16)、そのマイクロQRコード画像26を分割QRコード画像25a,25b,25cの並びの横方向左側に、分割QRコード画像25aの短辺と平行に、表示セルCの幅の整数倍(本参考例では2倍)の間隔をもって配置する(ステップS17)。
【0042】
付加パターン、直線補助シンボル、マイクロQRコード補助シンボルのうちの1つ、或いは2つ以上を分割QRコード画像25a,25b,25cの周辺に配置すると、制御部4は、その黒パターン部分に、単位面積当たり所定数のドットを付与して出力パターンを生成し(ステップS18)、出力装置8としてのレーザ装置によってプリント配線基板23の幅狭の細長い空き領域に分割QRコード画像25a,25b,25cを焼き付ける(ステップS19)。
【0043】
以上のようにしてプリント配線基板23に焼き付けられた分割QRコード画像25a,25b,25cを、読取装置9によって読み取る場合の制御内容を図16のフローチャートにより説明する。図16のフローチャートは、分割QRコード画像25a,25b,25cに、付加パターンも、直線補助シンボルも、マイクロQRコード補助シンボルも付加しない場合を示している。
【0044】
分割QRコード画像25a,25b,25cを読み取るには、まず、読取対象であるプリント配線基板23の分割QRコード画像25a,25b,25cの焼付け部分を読取装置9によって撮像する。この場合、図19のように全部の分割QRコード画像25a,25b,25cを撮像視野に入るようにして撮像しても良いし、図20のように撮像視野が互いに一部重なるようにして複数回撮像しても良い。撮影した画像は、前述のようにして画像メモリ16に2値の走査線信号として記憶(画像データの取り込み)される(以上、ステップA1:画像取得手段)。
【0045】
画像データを取り込むと、制御回路19は、周知のコード存在領域推定処理を行い、分割QRコード画像25a,25b,25cが存在する領域を推定し(ステップA2:存在領域推定手段)、存在すると推定した領域とその周辺の領域で切り出しシンボルA、位置合せシンボルa、タイミングパターンTを検出し、その位置を特定する(ステップA3:特定パターン検出手段)。次に、制御回路19は、各切り出しシンボルA、位置合せシンボルaの位置と大きさから、表示セルCの大きさを決定する(ステップA4:表示セル大きさ決定手段)この場合、切り出しシンボルAの中心位置が分かれば、その中心位置を通って行方向または列方向に走る走査線を辿れば、「1:1:3:1:1」の明暗比が得られるので、その切り出しシンボルAの大きさから表示セルCの大きさを決定することができるのである。同様に、位置合せシンボルaの中心位置が分かれば、その中心位置を通って行方向または列方向に走る走査線を辿れば、「1:1:1:1:1」の明暗比が得られるので、その位置合せシンボルaの大きさから表示セルCの大きさを決定することができるのである。
【0046】
次に、制御回路19は、切り出しシンボルA,aの位置と表示セルCの大きさとから、分割QRコード画像25a,25b,25cの存在領域(4つの頂点の位置)と相互の位置関係(並び順)を検出する(ステップA5:輪郭検出手段、位置関係検出手段)。この場合、分割QRコード画像25a,25b,25cの相互の間隔は、表示セルCの幅の2倍に設定されているのであるから、分割QRコード画像25a,25b,25cの4つの頂点と相互の間隔部分は容易に検出することができる。
【0047】
分割QRコード画像25a,25b,25cの存在領域を検出すると、制御回路19は、分割QRコード画像25a,25b,25cの存在領域内を、表示セルCの大きさと同じ大きさで桝目状に区分して表示セルCの位置を算出し、各表示セルCの明暗を判定して分割QRコード画像25a,25b,25cの明暗パターンを生成する(ステップA6:分割コード明暗パターン生成手段)。
【0048】
次いで、制御回路19は、分割QRコード画像25a,25b,25cをその位置関係、つまり行番号の小さい方の分割QRコード画像の右に行番号の大きい分割コード画像が並ぶという位置関係に基いて、それら分割QRコード画像25a,25b,25cの明暗パターンの結合処理を行い、分割前のQRコード画像24を復元する(ステップA7:結合明暗パターン生成手段)。そして、制御回路19は、復元されたQRコード画像24の明暗パターンをデータビット列に変換し、そのデータビット列に対して誤り訂正処理を実行し、読み取りデータ(デコードデータ)として出力する(ステップA8、ステップA9:解読手段)。
【0049】
付加パターンが設けられている場合には、隣同士の分割QRコード画像の下端の行と上端の行の明暗パターンを検出し(表示セル並び検出手段)、両者を比較することにより(比較手段)、一致することを確認(確認手段)することによって、分割QRコード画像25a,25b,25cを結合する場合にその結合する分割QRコード画像の組み合わせに誤りがないかどうかを容易に判別することができる。
【0050】
マイクロQRコード補助シンボルが付加されている場合の読み取りのフローチャートは、図17に示されている。図17のルーチンでは、まず、画像データを取り込み、分割QRコード画像25a,25b,25cが存在する範囲を推定し、切り出しシンボルAの位置を特定する(ステップB1〜ステップB3;ステップA1〜ステップA3と同じ)。その後、制御回路19は、マイクロQRコード補助シンボルの特徴を有する部分、即ち切り出しシンボルAをQRコードのそれを検出する場合と同様にして検出し(ステップB4:補助シンボル検出手段)、そのマイクロQRコード補助シンボルの明暗パターンを検出して読み取り(補助シンボル解読手段)、QRコード画像24の分割方向の長さ情報(表示セルCの数)、分割数、分割線に沿う方向の長さ情報(表示セルCの数)、マイクロQRコード画像26、分割QRコード画像25a,25b,25cの相互の間隔(表示セルCの幅の何倍か)などの情報を取得する(ステップB5)。
【0051】
次に、制御回路19は、切り出しシンボルAの位置と大きさとから表示セルCの大きさを決定し(ステップB6;ステップA4と同じ)、決定した切り出しシンボルAの位置と表示セルCの大きさ、並びにマイクロQRコード画像26の分割情報に基づいて分割QRコード画像25a,25b,25cの存在領域(4つの頂点)を検出すると共に、マイクロQRコード画像26の分割情報から、マイクロQRコード画像26および分割QRコード画像25a,25b,25cの相互の間隔を取得する(ステップB7:輪郭検出手段)。この場合、マイクロQRコード補助シンボルから取得した分割情報のうち、分割線方向および分割線と直交する方向の長さ情報、画像相互間の間隔情報などを参照することによって分割QRコード画像25a,25b,25cの存在領域の検出を容易に行うことができる。
【0052】
次に、制御回路19は、マイクロQRコード画像26の分割情報のうち、長さ情報(縦方向の表示セル数など)に基づいて分割QRコード画像25a,25b,25cのそれぞれの表示セルCの位置を算出して各表示セルCの明暗を判別して明暗パターンを生成する(ステップB8:分割コード明暗パターン生成手段)。そして、制御回路19は、分割QRコード画像25a,25b,25cの明暗パターンの結合を行い、分割前のQRコード画像24を復元する(ステップB9;ステップA8と同じ)。そして、制御回路19は、復元されたQRコード画像24の明暗パターンをビット列に変換し(ステップB10;ステップA8と同じ)、そのデータビット列に対して誤り訂正処理を実行し、読み取りデータ(デコードデータ)として出力する(ステップB11;ステップA9と同じ)。
【0053】
直線補助シンボルが付加されている場合の読み取りのフローチャートは、図18に示されている。図18のルーチンでは、まず、画像データを取り込み、分割QRコード画像25a,25b,25cが存在する範囲を推定する(ステップC1、ステップC2;ステップA1、ステップA2と同じ)。その後、制御回路19は、分割QRコード画像25a,25b,25cの存在領域の周辺の領域で、直線補助シンボル27〜29を検出し(ステップC3)、そして、直線補助シンボル27〜29の位置を基準にして切り出しシンボルAを検出してその位置を特定する(ステップC4)。
【0054】
次に、制御回路19は、各切り出しシンボルAの位置と大きさから、表示セルCの大きさを決定し(ステップC5;ステップA4と同じ)、続いて、切り出しシンボルAの位置と表示セルCの大きさとから、分割QRコード画像25a,25b,25cの存在領域(4つの頂点)と相互の間隔を検出する(ステップC6;ステップA5と同じ)。この場合、直線補助シンボル27〜29の存在によって各分割QRコード画像25a,25b,25cの存在領域や間隔の検出がし易くなる。
【0055】
そして、制御回路19は、分割QRコード画像25a,25b,25cの存在領域内を、表示セルCの大きさと同じ大きさで桝目状に区分して表示セルCの位置を算出し、各表示セルCの明暗を判定して分割QRコード画像25a,25b,25cの明暗パターンを生成する(ステップC7;ステップA6と同じ)。この場合も、直線補助シンボル27〜29の存在によって表示セルCの幅の修正などが可能となり、より正確に明暗パターンを生成できる。例えば、取得した画像が歪んでいて、左右の表示セルCの幅が異なるような場合、図11〜図12に示すように、直線補助シンボル27〜29が左右に存在することによって、その直線補助シンボル27〜29の幅によって表示セルCの幅の修正を行うことができる。
【0056】
次いで、制御回路19は、分割QRコード画像25a,25b,25cの明暗パターンの結合処理を行い、分割前のQRコード画像24を復元する(ステップC8:ステップA7と同じ)。そして、制御回路19は、復元されたQRコード画像24の明暗パターンをデータビット列に変換し(ステップC9;ステップA8と同じ)、そのデータビット列に対して誤り訂正処理を実行し、読み取りデータ(デコードデータ)として出力する(ステップC10;ステップA9と同じ)。
【0057】
(本発明の実施形態)
図21および図22は本発明の実施形態を示す。本実施形態は、分割の対象とする2次元コードをPDF417としたものである。PDF417は、図21(a)に示すように、左右にスタート・ストップコードS,T、そのスタート・ストップコードS,Tの内側に左右のローインジケータI、その左右のローインジケータIの内側に所望の情報を記録するコードワード領域Dが存在する。
【0058】
左右のローインジケータIには、行の通し番号、列の総数などの序列情報が記載されている。コードワード領域Dの最初のコードワードは、コードワード領域内のコードワードの総数を表しており、最後の行の最後尾からは、エラー検出・訂正用のコードワード領域となっている。なお、1コードワードは、17モジュールで構成されている。1モジュールMは、表示セルとして機能し、1ビットの情報を白(明)と黒(暗)によって表現する。なお、1モジュールMは正方形ではなく、モジュールMの幅という場合、行方向に沿う幅を言う。
【0059】
PDF417コードを分割する場合、その分割方向は、各分割PDF417コード画像が序列情報を有するように、図21(b)に示す縦方向、つまり分割線が行方向となるように定められる。このPDF417コードも、図6に示すコード分割装置2を使用して分割される。即ち、入力部5を操作してコード化したい情報のデータを入力する。すると、制御部4は、その入力されたデータをコードワード列に変換すると共に、誤りデータのコードワード列を生成し、それらのコードワード列をコードワード領域に表示セルC化して配置し、図21(a)に示すようなPDF417コード画像を生成する(2次元コード画像生成手段)。
【0060】
次いで、制御部4は、PDF417コード画像32の分割位置を決定し、その分割位置をPDF417コード画像32上に設定する。この場合、例えば、図21(b)に示すように2分割するものとすると、その分割位置は、その位置でPDF417コード画像32を2分割した場合、各分割PDF417コード画像33a,33bの行数の差が0または1となるように定める。次に、制御部4は、設定された分割位置でPDF417コード画像32を分割し、分割PDF417コード画像33a,33bを所定の位置関係で配置する。
【0061】
この分割PDF417コード画像33a,33bを配置する所定の位置関係は、例えば行番号の大きいものが小さいものの右側となるように列(横)方向に並べるものとし、それら分割PDF417コード画像33a,33b間隔は、1モジュールMの幅の整数倍に定めるものとする。そして、制御部4は、所定の位置関係で配置された分割PDF417コード画像33a,33bの黒パターン部分に、単位面積当たり所定のドットを付与して出力パターンを生成し、出力装置8としてのレーザ装置によってプリント配線基板23の幅狭の細長い空き領域に分割PDF417コード画像33a,33bを焼き付ける。
【0062】
なお、分割の際、第1の参考例で説明したようなコード化された補助シンボル、或いは、直線で表された補助シンボルを分割PDF417コード画像33a,33bの周辺に配置しても良い。また、一方の分割PDF417コード画像について、分割位置に接する1行分のモジュールMの並び画像を付加パターンとし、この付加パターンを他方の分割PDF417コード画像の分割位置に付加するようにしても良い。
【0063】
次に、上記のように分割されたPDF417コード画像28を、読取装置9によって読み取る場合の制御内容を図22により説明する。まず、読取対象であるプリント配線基板23の分割PDF417コード画像33a,33bの焼付け部分を読取装置9によって撮像する。撮影した画像は、画像メモリ16に2値の走査線信号として記憶(画像データの取り込み)される(以上、ステップD1:画像取得手段)。
【0064】
画像データを取り込むと、制御回路19は、周知のコード存在領域推定処理を行い、分割PDF417コード画像33a,33bが存在する領域を推定し(ステップD2)、コードが存在すると推定した領域とその周辺の領域で所定のパターン、つまり行方向両側に一定の白黒パターンで表されるスタート・ストップコードS,Tを検出し、その位置を特定する(ステップD3)。次に、制御回路19は、スタート・ストップコードS,Tの位置と大きさから、モジュールMの大きさを決定する(ステップD4:モジュール大きさ決定手段)。
【0065】
次に、制御回路19は、スタート・ストップコードS,Tの位置に基いて、各分割PDF417コード画像33a,33bの輪郭(4つの頂点)を検出すると共に、各分割PDF417コード画像33a,33bの明暗を判定して分割PDF417コード画像33a,33bの明暗パターンを生成する(ステップD5:輪郭検出手段、分割コード明暗パターン検出手段)。次いで、制御回路19は、それぞれの分割PDF417コード画像33a,33bの行番号を検出し(ステップD6:序列情報検出手段)、行番号が一連の並びとなるように、分割PDF417コード画像33a,33bの位置関係を決定する(ステップD7:位置関係検出手段)。そして、制御回路19は、相互の位置関係に基づいて、具体的には、一連の行番号に従って各分割PDF417コード画像33a,33bの各行の明暗パターンを順次コードワード列に変換し(ステップD8)、そのコードワード列に対して誤り訂正処理を実行し、読み取りデータ(デコードデータ)として出力する(ステップD9:解読手段)。
【0066】
(第2の参考例)
図23および図24は本発明の第2の参考例を示す。本参考例は、分割の対象とする2次元コードをマイクロQRコードとしたものである。マイクロQRコードは、QRコードと同じように構成された切り出しシンボルAを1つの角にだけ有し、切り出しシンボルAが接する2辺に黒表示セルと白表示セルを交互に配置した特定パターンを備えた2次元コードである。
【0067】
マイクロQRコード画像を縦方向に2分割する場合の流れを図23によって説明する。まず、コード分割装置2を用いて所望の情報を入力する。すると、コード分割装置2の制御部4は、入力された情報をマイクロQRコード化し、図23(a)に示すようなマイクロQRコード画像34を生成し、マイクロQRコード画像34の分割位置を決定する。この分割位置は、マイクロQRコード画像34を2分割した場合、一方の分割マイクロQRコード画像の行数が他方の分割マイクロQRコード画像の行数と同数か、1つ少なくなるような位置に定める。そして、制御部4は、マイクロQRコード画像34を上記のように定めた分割位置で分割し、図23(b)に示す2個の分割マイクロQRコード画像35a,35bを生成する。なお、分割の際、第1の参考例で説明したようなコード化された補助シンボル、或いは、直線で表された補助シンボルを分割マイクロQRコード画像35a,35bの周辺に配置しても良い。
【0068】
次に、制御部4は、例えば、図23(c)に示すように、分割マイクロQRコード画像35a(第1の分割コード画像)の分割位置に接する表示セルCの並び画像(付加パターン)36を生成する。そして、制御部4は、図23(d)に示すように、付加パターン32を分割マイクロQRコード画像35b(第2の分割コード画像)の分割位置に付加する。次いで、制御部4は、図23(e)に示すように、分割マイクロQRコード画像35a,35bを、表示セルCの幅の整数倍の間隔をおいて横方向に並ぶように配置し、出力装置8によりプリント配線基板23に焼き付ける。
【0069】
プリント配線基板23に焼き付けられた分割マイクロQRコード画像35a,35bを読み取る場合の流れを図24により説明する。まず、図24(a)に示すように読取装置9に分割マイクロQRコード画像35a,35bを取り込む(画像取得手段)。そして、読取装置9の制御部19は、図24(b)に示すように、分割マイクロQRコード画像35a,35bの存在領域を推定し、所定のパターンである切り出しシンボルAの位置を検出する。次いで、制御回路19は、図24(c),(d)に示すように、切り出しシンボルAに基いて分割マイクロQRコード画像35a,35bの輪郭(4つの頂点)を検出する(輪郭検出手段)。そして、制御回路19は、図24(e),(f)に示すように、切り出しシンボルAから表示セルCの大きさを特定し、分割マイクロQRコード画像25a,35bの存在領域を桝目に区画して明暗パターンを検出する(分割コード明暗パターン生成手段)。
【0070】
次に、制御回路19は、図24(g)に示すように、分割マイクロQRコード画像35aの最下行の明暗パターンと、分割マイクロQRコード画像35bの最上行の明暗パターン(付加パターン36)とを比較して(表示セル並び検出手段)、その一致により両分割マイクロQRコード画像35a,35bの位置関係を検出する(位置関係検出手段)。そして、制御回路19は、図24(h)に示すように分割マイクロQRコード画像45a,35bの分割位置の明暗パターンの一致により図24(f)に示すように分割マイクロQRコード画像35a,35bを結合する処理を行う(結合明暗パターン生成手段)。そして、制御回路19は、復元されたマイクロQRコード画像34の明暗パターンをデータビット列に変換し、そのデータビット列に対して誤り訂正処理を実行し、読み取りデータとして出力する(解読手段)。
【0071】
(その他の実施形態、参考例)
QRコード画像24、マイクロQRコード34の分割は、横(列)方向であっても良い。また、QRコード画像24、マイクロQRコード34は、各分割コード画像に特定パターンの一部が含まれていれば、縦横に分割するようにしても良い。
第1の参考例、或いは第2の参考例では、各分割QRコード画像25a,25b,25c、或いは各分割マイクロQRコード画像35a,35bの明暗パターンを結合して分割前のQRコード画像24、或いはマイクロQRコード画像34の明暗パターンを生成し、この明暗パターンをビット列に変換したが、これに限られず、分割マイクロQRコード画像35a,35bの明暗パターン、或いは各分割マイクロQRコード画像35a,35bの明暗パターンを順にビット列に変換してそれを順に繋げるようにしても良い。
直線補助シンボル27〜29は、表示セルCの幅よりも狭い直線から構成しても良い。
コードからなる補助シンボルは、バーコードなどの1次元コードであっても良い。
分割する2次元コードは、図25に示すようにデータマトリクスであっても良い。このデータマトリクスの場合には、周囲の連続した黒の表示セルCで形成された辺、白の表示セルCと黒の表示セルCとが交互に配列された辺の少なくとも1部が含まれるように分割すれば良い。
分割する2次元コードは、QRコード、PDF417コード、データマトリクス、マイクロQRコードに限られない。
【符号の説明】
【0072】
図面中、1はQRコード(2次元コード)、2はコード分割装置、9は読取装置、10はカメラ部(画像データ取得手段)、19は制御回路(画像データ取得手段、特定パターン検出手段、輪郭検出手段、位置関係検出手段、分割コード明暗パターン検出手段、解読手段、序列検出手段、表示セル並び検出手段、確認手段、補助シンボル検出手段)、23はプリント配線基板、24はQRコード画像(2次元コード画像)、25a〜25cは分割QRコード画像(分割コード画像)、26はマイクロQRコード画像(補助シンボル)、27〜29は直線補助シンボル(補助シンボル)、30,31は付加パターン、32はPDF417コード画像(2次元コード画像)、33a,33bは分割PDF417コード画像(分割コード画像)、34はマイクロQRコード画像(2次元コード画像)、35a,35bは分割マイクロQRコード画像(分割コード画像)、36は付加パターンである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
明暗により1ビットの情報を表示する表示セルを2次元平面に縦横に並べることにより、縦横に情報を持つように生成された2次元コードを、複数の分割2次元コードに分割して表示する方法において、
所望の情報が記録された2次元コード画像であって、当該2次元コード画像の縦方向に前記表示セルの行番号を記録した並び序列情報を含んだ2次元コード画像を生成する過程と、
前記生成された2次元コード画像を、所望の前記行番号の前記表示セル行で縦方向に分割するための分割位置を設定する過程と、
前記生成された2次元コード画像を前記設定された分割位置で分割して前記複数の分割コード画像を生成する過程と、
前記生成された分割コード画像を所定の位置関係となるように前記各分割コード画像の配置位置を設定する過程と、
前記所定の位置関係となるように配置された前記複数の分割コード画像を含む画像を出力する過程と、
を含んでなる2次元コード分割表示方法。
【請求項2】
請求項1記載の2次元コード分割表示方法において、
前記生成された2次元コード画像を縦方向または横方向に分割するための分割位置を設定する過程では、前記2次元コードを縦方向または横方向に分割する場合、分割後の前記分割コード画像どうしの前記表示セルの行数または列数の差が0または1となるように分割位置を設定することを特徴とする2次元コード分割表示方法。
【請求項3】
請求項1または2記載の2次元コード分割表示方法において、
前記生成された分割コード画像を所定の位置関係となるように前記各分割コード画像の配置位置を設定する過程では、複数の前記分割コード画像を、縦方向および横方向の辺のうち、長さが短い方の辺が平行に対向するように配置することを特徴とする2次元コード画像分割方法。
【請求項4】
請求項3記載の2次元コード画像分割方法において、
前記生成された分割コード画像を所定の位置関係となるように前記各分割コード画像の配置位置を設定する過程では、前記複数の分割コード画像の相互間の間隔を、前記表示セルの幅の整数倍に定めることを特徴とする2次元コード画像分割方法。
【請求項5】
請求項1ないし4のいずれかに記載の2次元コード画像分割方法において、
更に、前記分割コード画像の分割方向の長さを含む分割情報を示す補助シンボル画像を生成する過程と、
前記所定の位置関係となるように配置位置を定められた前記各分割コード画像の周辺に前記補助シンボル画像を配置する過程と、
を含み、
前記所定の位置関係となるように配置された前記複数の分割コード画像を含む画像を出力する過程では、前記所定の位置関係となるように配置された前記複数の分割コード画像の周辺に前記補助シンボル画像を配置した画像を出力することを特徴とする2次元コード分割表示方法。
【請求項6】
請求項5記載の2次元コード分割表示方法において、
前記補助シンボル画像は、1次元コード画像または2次元コード画像として生成されることを特徴とする2次元コード分割表示方法。
【請求項7】
請求項6記載の2次元コード分割表示方法において、
前記分割される2次元コード画像は、前記特定パターンを含むものであって、
前記補助シンボル画像は、前記特定パターンを持つ2次元コード画像であることを特徴とする2次元コード分割表示方法。
【請求項8】
請求項6または7記載の2次元コード分割表示方法において、
前記補助シンボル画像は、その縦または横の長さが前記分割コード画像の縦または横の長さに等しく定められることを特徴とする2次元コード分割表示方法。
【請求項9】
請求項5記載の2次元コード分割表示方法において、
前記補助シンボル画像は、1個または1列に並べられた複数個の矩形の直線片からなる1本の連続または不連続な直線からなり、
前記分割情報は、前記直線片からなる前記補助シンボル画像の長さを前記分割コード画像の分割方向の長さと一致させることによって示されていることを特徴とする2次元コード分割表示方法。
【請求項10】
請求項9記載の2次元コード分割表示方法において、
前記補助シンボル画像は、複数個の前記直線片を所定の間隔を隔てて一列に配設した不連続な直線からなり、
前記直線片の長さまたは前記直線片間の間隔が前記表示セルの幅の整数倍であることを特徴とする2次元コード分割表示方法。
【請求項11】
請求項9または11記載の2次元コード分割表示方法において、
前記補助シンボル画像を構成する前記直線片の幅は、前記表示セルの幅の整数倍であることを特徴とする2次元コード分割表示方法。
【請求項12】
請求項5ないし11のいずれかに記載の2次元コード分割表示方法において、
前記所定の位置関係となるように配置位置を定められた前記各分割コード画像の周辺に前記補助シンボル画像を配置する過程では、
前記補助シンボル画像の一辺が前記分割コード画像の短辺の一つと平行に対向するように前記表示セルの幅の整数倍の距離を隔てて配置することを特徴とする2次元コード分割表示方法。
【請求項13】
請求項1ないし4のいずれかに記載の2次元コード分割表示方法において、
更に、前記複数の分割コード画像の配列方向を含む分割情報を示す補助シンボル画像を生成する過程と、
前記所定の位置関係となるように配置位置を定められた前記各分割コード画像の周辺に前記補助シンボル画像を配置する過程と、
を含み、
前記所定の位置関係となるように配置された前記複数の分割コード画像を含む画像を出力する過程では、前記所定の位置関係となるように配置された前記複数の分割コード画像の周辺に前記補助シンボル画像を配置した画像を出力することを特徴とする2次元コード分割表示方法。
【請求項14】
請求項13記載の2次元コード分割表示方法において、
前記補助シンボル画像は、1個または1列に並べられた複数個の矩形の直線片からなる1本の連続または不連続な直線として形成され、
前記分割情報は、前記直線片からなる前記補助シンボル画像の長さ方向を前記分割コード画像の配列方向と一致させることによって示し、前記補助シンボル画像の長さは、前記配置された前記補助シンボル画像の全体の長さに等しく設定されていることを特徴とする2次元コード分割表示方法。
【請求項15】
請求項14記載の2次元コード分割表示方法において、
前記補助シンボルは画像、複数本の直線片を所定の間隔を隔てて一列に配設した不連続な直線からなり、
前記各直線片の長さは、前記表示セルの幅の整数倍に設定されていることを特徴とする2次元コード分割表示方法。
【請求項16】
請求項18または19記載の2次元コード分割表示方法において、
前記補助シンボル画像を構成する直線片の幅は、前記表示セルの幅の整数倍であることを特徴とする2次元コード分割表示方法。
【請求項17】
請求項13ないし16のいずれかに記載の2次元コード分割表示方法において、
前記所定の位置関係となるように配置位置を定められた前記各分割コード画像の周辺に前記補助シンボル画像を配置する過程では、
前記補助シンボル画像の一辺が前記分割コード画像の長辺の一つと平行に対向するように前記表示セルの幅の整数倍の距離を隔てて配置することを特徴とする2次元コード分割表示方法。
【請求項18】
請求項1記載の2次元コード分割表示方法によって分割された複数の分割コード画像から2次元コードを読み取る2次元コード読取方法において、
前記2次元コード画像を分割した前記複数の分割コード画像を撮像してその画像データを取得する過程と、
前記複数の分割コード画像のいずれかに含まれる所定のパターンに基いて前記各分割コード画像の4つの頂点を検出する過程と、
前記各分割コード画像の前記表示セルの位置を算出して各表示セルの明暗を判別することにより、前記各分割コード画像の明暗パターンを生成する過程と、
前記複数の分割コード画像の画像データ中に含まれる前記序列情報を検出する過程と、
前記序列情報に基づいて前記複数の分割コード画像の相互の位置関係を検出する過程と、
前記各分割コード画像を前記相互の位置関係に基づいて繋げることで前記2次元コード画像を復元できることにより、前記各分割コード画像の明暗パターンに基づいて前記2次元コードに記録された情報を読み取る過程と、
を含むことを特徴とする2次元コード読取方法。
【請求項19】
請求項18記載の2次元コード読取方法において、
更に、前記複数の分割コード画像の周辺に補助シンボル画像が配置されている場合、その補助シンボルを検出する過程を含み、
前記分割コード画像の4つの頂点を検出する過程では、前記補助シンボル画像が示す分割情報に基づいて前記分割コード画像の4つの頂点を検出することを特徴とする2次元コード読取方法。
【請求項20】
請求項19記載の2次元コード読取方法において、
前記補助シンボル画像が2次元コード画像であって、その補助シンボル画像に示された分割情報に前記2次元コード画像に含まれる前記表示セルの数が含まれる場合、
前記分割コード画像に含まれる前記表示セルの位置を検出する過程では、前記分割コード画像に含まれる前記表示セルの数に基づいて前記表示セルの位置を算出することを特徴とする2次元コード読取方法。
【請求項21】
請求項18記載の2次元コード読取方法に使用する2次元コード読取装置おいて、
前記2次元コード画像を分割した前記複数の分割コード画像を撮像してその画像データを取得する画像取得手段と、
前記複数の分割コード画像のいずれかに含まれる所定のパターンに基いて前記各分割コード画像の4つの頂点を検出する輪郭検出手段と、
前記各分割コード画像の前記表示セルの位置を算出して各表示セルの明暗を判別することにより、前記各分割コード画像の明暗パターンを生成する分割コード明暗パターン生成手段と、
前記複数の分割コード画像の画像データ中に含まれる前記序列情報を検出する序列情報検出手段と、
前記序列情報に基づいて前記複数の分割コード画像の相互の位置関係を検出する位置関係検出手段と、
前記各分割コード画像を前記相互の位置関係に基づいて繋げることで前記2次元コード画像を復元できることにより、前記各分割コード画像の明暗パターンに基づいて前記2次元コードに記録された情報を読み取る解読手段と、
を含むことを特徴とする2次元コード読取装置。
【請求項22】
請求項21記載の2次元コード読取装置おいて、
更に、前記複数の分割コード画像の周辺に補助シンボル画像が配置されている場合、その補助シンボル画像を検出する補助シンボル検出手段を含み、
前記分割コード画像の4つの頂点を検出する輪郭検出手段は、前記補助シンボル画像が示す分割情報に基づいて前記分割コード画像の4つの頂点を検出することを特徴とする2次元コード読取装置。
【請求項23】
請求項22記載の2次元コード読取装置において、
前記補助シンボル画像が2次元コード画像であって、その補助シンボルに示された分割情報に前記2次元コード画像に含まれる前記表示セルの数が含まれる場合、
前記分割コード画像に含まれる前記表示セルの位置を検出する位置検出手段は、前記分割コード画像に含まれる前記表示セルの数に基づいて前記表示セルの位置を算出することを特徴とする2次元コード読取装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate

【図18】
image rotate

【図19】
image rotate

【図20】
image rotate

【図21】
image rotate

【図22】
image rotate

【図23】
image rotate

【図24】
image rotate

【図25】
image rotate


【公開番号】特開2011−54211(P2011−54211A)
【公開日】平成23年3月17日(2011.3.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−276999(P2010−276999)
【出願日】平成22年12月13日(2010.12.13)
【分割の表示】特願2005−265216(P2005−265216)の分割
【原出願日】平成17年9月13日(2005.9.13)
【出願人】(501428545)株式会社デンソーウェーブ (1,155)
【Fターム(参考)】