説明

2次電池の冷却構造および組電池の冷却構造

【課題】 電池の温度を十分に低減させることができる2次電池の冷却構造および組電池の冷却構造を提供する。
【解決手段】 電池セル10の冷却構造は、正極シート、セパレータおよび負極シートを有する電極体13と、内部空間11を形成し、内部空間11に電極体13を収容するラミネート外装体12と、内部空間11で電極体13に接続され、内部空間11から内部空間11の外側に突出し、一方端21mおよび26mから他方端21nおよび26nに向けて延びる正極端子21および負極端子26とを備える。正極端子21および負極端子26には、一方端21mおよび26mと、他方端21nおよび26nとの間で連通する中空部22および27が形成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、一般的には、2次電池の冷却構造および組電池の冷却構造に関し、たとえば、ハイブリッド自動車に搭載され、内燃機関とともに動力源となる2次電池の冷却構造およびその2次電池が複数、組み合わされた組電池の冷却構造に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の2次電池の冷却構造に関して、たとえば、特開2002−319388号公報には、温度上昇の抑制を目的としたリチウムイオン2次電池が開示されている(特許文献1)。特許文献1に開示されたリチウムイオン2次電池は、電極体の両端にそれぞれ接続された正極端子および負極端子を備える。正極端子および負極端子には、放熱用のフィンが形成されている。
【0003】
また、特開2003−31206号公報には、構成の簡易化を目的としたリチウムイオン2次電池が開示されている(特許文献2)。特許文献2に開示されたリチウムイオン2次電池は、電極体を収容する容器と、電極体に接続された正極端子および負極端子とを備える。電池の製造工程時、負極端子には、容器内外を連通させる貫通孔が形成される。また、特開2000−260490号公報には、電池状態を検出するセンサ等の破損の防止を目的とした集合電池が開示されている(特許文献3)。
【0004】
また、特開2002−373638号公報には、大電流に対応しつつバスバーの軽量化を達成し、かつ、バスバーと電極との接続を容易にすることを目的とした電池が開示されている(特許文献4)。特許文献4に開示された電池では、電極積層体を収容するケースの外側で正極および負極に溶接され、隣り合う電池セル間を電気的に接続するバスバーが設けられている。バスバーには、冷却風を流通させる開口が形成されている。
【特許文献1】特開2002−319388号公報
【特許文献2】特開2003−31206号公報
【特許文献3】特開2000−260490号公報
【特許文献4】特開2002−373638号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述の特許文献1に開示されたリチウムイオン2次電池では、フィン構造として、たとえば、正極端子および負極端子の外径に、環状または螺旋状の溝が形成されている。しかしながら、このようなフィン構造は、正極端子および負極端子の一部にのみ形成されており、またフィン構造が形成される位置も、発熱が最も大きくなる電極体から離れてしまう。このため、フィン構造による冷却作用では、電池全体の温度への影響が小さく、電池の温度を十分に低減させることが難しい。
【0006】
そこでこの発明の目的は、上記の課題を解決することであり、電池の温度を十分に低減させることができる2次電池の冷却構造および組電池の冷却構造を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この発明に従った2次電池の冷却構造は、正極シート、セパレータおよび負極シートを有する電極体と、内部空間を形成し、内部空間に電極体を収容する容器と、内部空間で電極体に接続され、内部空間から内部空間の外側に突出し、一方端から他方端に向けて延びる端子とを備える。端子には、一方端と他方端との間で連通する中空部が形成されている。
【0008】
このように構成された2次電池の冷却構造によれば、一方端と他方端との間で連通する中空部を端子に形成することで、端子の表面積が大幅に増大する。このため、電極体で発生し、電極体から端子に伝わった熱を効率良く放出することができる。これにより、2次電池の温度を十分に低減させることができる。
【0009】
また好ましくは、中空部には、一方端から他方端に向けて流れる冷却風が供給される。このように構成された2次電池の冷却構造によれば、冷却風は、中空部に案内されて一方端と他方端との間を流れる間、端子から熱を奪い続ける。このため、中空部を規定する端子表面からの放熱を、より効率良く行なうことができる。
【0010】
また、電極体は、セパレータを介して重ね合わせた正極シートおよび負極シートを、所定の軸を中心に巻回することによって形成されている。正極シートおよび負極シートは、電極体の状態で所定の軸を中心とした半径方向に多層に重なり、端子に接続されるシート周縁部を含む。好ましくは、シート周縁部は、所定の軸を中心とした半径方向の全体に渡って端子に接触している。このように構成された2次電池の冷却構造によれば、シート周縁部と端子との接触面積が増大するため、電極体で発生した熱を効率良く端子に伝えることができる。これにより、2次電池の温度をさらに低減させることができる。
【0011】
この発明に従った組電池の冷却構造は、上述のいずれかに記載の2次電池の冷却構造を複数、組み合わせた組電池の冷却構造である。端子は、中空部を規定する表面とは反対側に面する外表面を有する。組電池の冷却構造は、外表面に設けられ、互いに隣り合う2次電池の端子を電気的に接続する接続部材をさらに備える。
【0012】
このように構成された組電池の冷却構造によれば、接続部材は、中空部とは反対側の端子の外表面に設けられているため、中空部が、接続部材によって閉塞するということがない。このため、中空部を規定する端子表面からの放熱性が、接続部材によって低下することを防止できる。
【発明の効果】
【0013】
以上説明したように、この発明に従えば、電池の温度を十分に低減させることができる2次電池の冷却構造および組電池の冷却構造を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
この発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。
【0015】
図1は、この発明の実施の形態における電池セルを示す斜視図である。図中には、リチウムイオン2次電池から形成された電池セルが示されている。この電池セルは、ハイブリッド自動車に搭載され、ガソリンエンジンやディーゼルエンジン等の内燃機関とともに、ハイブリッド自動車の動力源となる組電池を構成する。
【0016】
図1を参照して、電池セル10は、巻回型の電極体13と、電極体13の両端にそれぞれ接続された正極端子21および負極端子26と、電極体13を収容する内部空間11を形成するラミネート外装体12とを備える。正極端子21および負極端子26には、それぞれ、一方向に延びる中空部22および27が形成されている。正極端子21および負極端子26は、筒形状に形成されている。
【0017】
図2は、図1中の電極体を示す斜視図である。図3は、図1中の電極体の分解組立図である。図2および図3を参照して、電極体13は、正極シート17と、セパレータ20を介して正極シート17と重ね合わされた負極シート14とから構成されている。正極シート17は、略矩形形状を有するアルミニウム箔から形成されている。正極シート17の両面には、正極活物質を含有するペースト18が塗布されている。正極活物質としては、LiMn24、LiCoO2、LiNiO3等、リチウムイオン二次電池に用いられる正極活物質の1種もしくは2種以上を特に限定することなく使用できる。正極シート17の長手方向に沿った一方の周縁には、ペースト18が塗布されていないペースト未塗布部19が、帯状に延びて形成されている。
【0018】
負極シート14は、正極シート17と同一形状を有する銅箔から形成されている。負極シート14の両面には、負極活物質を含有するペースト15が塗布されている。負極活物質としては、アモルファスカーボン、グラファイトカーボン等、リチウムイオン二次電池に用いられる負極活物質の1種もしくは2種以上を特に限定することなく使用できる。負極シート14の長手方向に沿った一方の周縁には、ペースト15が塗布されていないペースト未塗布部16が、帯状に延びて形成されている。
【0019】
セパレータ20は、短手方向の長さが正極シート17および負極シート14よりも小さく形成された略矩形形状を有する。セパレータ20としては、たとえば、多孔質のポリプロピレン樹脂シートを使用することができる。
【0020】
正極シート17、負極シート14および2枚のセパレータ20が、セパレータ20、負極シート14、セパレータ20、正極シート17の順に重ね合わされている。このとき、正極シート17にペースト18が塗布された領域と、負極シート14にペースト15が塗布された領域とが、セパレータ20を介して向い合う。また、正極シート17のペースト未塗布部19が、セパレータ20の長手方向に延びる一方の端辺から露出し、負極シート14のペースト未塗布部16が、セパレータ20の長手方向に延びる他方の端辺から露出する。
【0021】
電極体13は、正極シート17、負極シート14および2枚のセパレータ20からなる積層体が、中心軸101を中心に巻回されることによって形成されている。積層体は、中心軸101に直交する平面で切断した場合の断面形状が、長円となるように巻回されている。中心軸101に沿った方向に隔てた電極体13の両端には、正極端子21に接続される正極集電部36と、負極端子26に接続される負極集電部37とが形成されている。正極集電部36は、正極シート17のペースト未塗布部19が、中心軸101を中心とした半径方向に多層に重なって形成されている。負極集電部37は、負極シート14のペースト未塗布部16が、中心軸101を中心とした半径方向に多層に重なって形成されている。電極体13には、リチウム塩を有機溶媒に溶かした有機電解質が含浸させられている。
【0022】
図4は、図1中の電池セルの分解組立図である。図1および図4を参照して、正極端子21および負極端子26は、金属から形成されている。正極端子21は、たとえばアルミニウムから形成されており、負極端子26は、たとえば銅から形成されている。
【0023】
正極端子21は、一方端21mおよび他方端21nを有し、負極端子26は、一方端26mおよび他方端26nを有する。正極端子21には、一方端21mから他方端21nにまで達し、矢印102に示す方向に延びる中空部22が形成されている。負極端子26には、一方端26mから他方端26nにまで達し、中空部22と同じ方向に延びる中空部27が形成されている。中空部22および27は、略円形の断面形状を有する。
【0024】
なお、中空部22および27の断面形状は、略円形に限定されず、矩形形状や楕円形状等の適当な形状であっても良い。また、中空部22および27は、途中で延びる方向を変えながら、一方端21mと他方端21nとの間および一方端26mと他方端26nとの間で、それぞれ形成されていても良い。また、正極端子21および負極端子26の少なくともいずれか一方に、中空部22または27が形成されていれば良い。
【0025】
正極端子21は、中空部22を規定する内周面21bと、内周面21bの裏側に位置し、外側に露出する外周面21aとを有する。負極端子26は、中空部27を規定する内周面26bと、内周面26bに裏側に位置し、外側に露出する外周面26aとを有する。正極端子21には、外周面21aから内周面21bにまで達する複数のスリット31が形成されている。負極端子26には、外周面26aから内周面26bにまで達する複数のスリット32が形成されている。外周面21aには、一方端21mとスリット31との間に位置して、雄ねじ23が形成されている。外周面26aには、一方端26mとスリット32との間に位置して、雄ねじ28が形成されている。
【0026】
スリット31に正極集電部36が全体的に差し込まれることによって、正極端子21と、電極体13の正極シート17とが電気的に接続されている。スリット32に負極集電部37が全体的に差し込まれることによって、負極端子26と、電極体13の負極シート14とが電気的に接続されている。正極集電部36および負極集電部37は、スリット31および32に差し込まれた後、内周面21bおよび26b側から溶接されることによって、正極端子21および負極端子26にそれぞれ固定されている。このような接続方法により、正極集電部36および負極集電部37は、中心軸101を中心とした半径方向の全体に渡って、それぞれ、正極端子21および負極端子26と接触している。
【0027】
ラミネート外装体12は、たとえば、アルミニウム等の金属からなる基材にポリエチレンテレフタラート樹脂(PET:poly ethylene terephthalate)等の樹脂材料が被膜されて形成されている。ラミネート外装体12は、電極体13を収容する内部空間11を形成する中央部12rと、中央部12rの両側に位置し、それぞれ、外周面21aおよび26aの一部を覆う両端部12pおよび12qとから構成されている。ラミネート外装体12は、中央部12r、両端部12pおよび両端部12qが一体となって形成されている。雄ねじ23および28がそれぞれ形成された、一方端21mとスリット31との間および一方端26mとスリット32との間の領域は、両端部12pおよび12qから露出している。ラミネート外装体12の厚みは、たとえば、1mm以下である。ラミネート外装体12は、一般的な熱溶着工程によって設けられる。
【0028】
このように、正極端子21および負極端子26を電極体13とともにラミネート外装体12で覆うことにより、電極体13に含浸させた電解質がラミネート外装体12の外側に漏れることを確実に防止できる。
【0029】
なお、本実施の形態では、内部空間11を形成する容器としてラミネート外装体12を用いたが、ラミネート外装体12に替えて、金属製のケース体を用いても良い。この場合、ケース体には、正極端子21と負極端子26との間を絶縁するための絶縁構造が設けられる。
【0030】
電極体13に正極端子21および負極端子26が固定された状態で、中空部22および27が延びる矢印102に示す方向は、電極体13の巻回中心である中心軸101が延びる方向と直交する。中空部22および27は、ラミネート外装体12から離れた位置で開口している。このため、中空部22および27が、ラミネート外装体12によって塞がれるということがない。
【0031】
図5は、図1中の電池セルが複数、組み合わされて構成された組電池を示す斜視図である。図6は、図5中の組電池の上面図である。図7は、図6中の2点鎖線VIIに囲まれた位置を示す分解組立図である。
【0032】
図5から図7を参照して、電池パック41には、複数の電池セル10が直列に接続された組電池40が収容されている。複数の電池セル10は、互いに隣り合う電池セル10pの正極端子21と電池セル10qの負極端子26とが向い合い、電池セル10pの負極端子26と電池セル10qの正極端子21とが向い合うように、一方向に配列されている。互いに隣り合う電池セル10の間には、ハーモニカチューブ46が挿入されている。ハーモニカチューブ46には、中空部22および27と同じ方向に延びる通風孔47が形成されている。通風孔47は、正極端子21と負極端子26とを結ぶ方向に並んで複数、形成されている。
【0033】
バスバー51により、電池セル10の正極端子21は、一方の側に隣り合う電池セル10の負極端子26に電気的に接続されており、電池セル10の負極端子26は、他方の側に隣り合う電池セル10の正極端子21に電気的に接続されている。バスバー51の両端には、それぞれ、正極端子21の一方端21mと、負極端子26の一方端26mとが挿入される貫通孔52が形成されている。貫通孔52に一方端21mおよび26mが挿入された状態で、雄ねじ23および28にナット55が締め込まれる。このような構成により、バスバー51は、内周面21bおよび内周面26bに接触することなく、外周面21aおよび26aにのみ接触して、正極端子21および負極端子26に固定される。
【0034】
電池パック41には、ブロアファン42が設けられた冷却風供給ダクト43と、冷却風排出ダクト44とが接続されている。ブロアファン42を稼動させると、車両室内の空気が、冷却風として冷却風供給ダクト43から電池パック41内に取り込まれる。取り込まれた冷却風は、電池パック41内で通風孔47と中空部22および27とを同時に流れる。
【0035】
この際、通風孔47と中空部22および27とは、同じ方向に延びて形成されているため、電池パック41内の冷却風流れが乱れることを抑制できる。これにより、電池パック41に収容された複数の電池セル10を、より均一に冷却することができる。また、バスバー51は、外周面21aおよび26aに接触して設けられているため、中空部22および27内の冷却風流れが、バスバー51によって阻害されるということがない。また、中空部22および27は、ラミネート外装体12から離れた位置で開口しているため、中空部22および27内の冷却風流れが、ラミネート外装体12によって阻害されるということもない。冷却風は、通風孔47と中空部22および27とを流れた後、冷却風排出ダクト44からトランクルーム内または車外に排出される。
【0036】
電極体13と正極端子21および負極端子26とは、熱伝導性に優れた金属から形成されており、互いに直接、接続されている。また、正極集電部36および負極集電部37は、中心軸101を中心とした半径方向の全体に渡って、それぞれ、正極端子21および負極端子26と接触している。このため、電極体13で発生した熱は、電極体13から正極端子21および負極端子26へと効率良く伝わる。
【0037】
本実施の形態では、正極端子21および負極端子26に、それぞれ中空部22および27が形成されている。このため、中空部22および27を規定する内周面21bおよび26bの分だけ、正極端子21および負極端子26の表面積が増大する。また、中空部22および27には、冷却風が流され、内周面21bおよび26bと冷却風との間で、熱交換が積極的に行なわれる。これらの理由から、正極端子21および負極端子26から放出される熱量を、大きく増大させることができる。これにより、電池セル10の冷却を効率良く行なうことができる。
【0038】
この発明の実施の形態における2次電池としての電池セル10の冷却構造は、正極シート17、セパレータ20および負極シート14を有する電極体13と、内部空間11を形成し、内部空間11に電極体13を収容する容器としてのラミネート外装体12と、内部空間11で電極体13に接続され、内部空間11から内部空間11の外側に突出し、一方端21mおよび26mから他方端21nおよび26nに向けて延びる端子としての正極端子21および負極端子26とを備える。正極端子21および負極端子26には、一方端21mおよび26mと、他方端21nおよび26nとの間で連通する中空部22および27が形成されている。
【0039】
電極体13は、セパレータ20を介して重ね合わせた正極シート17および負極シート14を、所定の軸としての中心軸101を中心に巻回することによって形成されている。正極シート17および負極シート14は、電極体13の状態で中心軸101を中心とした半径方向に多層に重なり、正極端子21および負極端子26に接続されるシート周縁部としての正極集電部36および負極集電部37を含む。正極集電部36および負極集電部37は、中心軸101を中心とした半径方向の全体に渡って正極端子21および負極端子26に接触している。
【0040】
正極端子21および負極端子26は、一方端21mおよび26mと他方端21nおよび26nとの間に位置して、電極体13に接続されている。中空部22および27は、正極端子21および負極端子26と、電極体13とが接続された位置に隣接して形成されている。組電池40は、隣り合う電池セル10間に配置されたスペーサ部材としてのハーモニカチューブ46をさらに備える。ハーモニカチューブ46には、中空部22および27と平行に延びる通風孔47が形成されている。
【0041】
なお、本実施の形態では、電池セル10がリチウムイオン2次電池である場合を説明したが、電池セル10は、これ以外の2次電池、たとえばニッケル水素2次電池であっても良い。この場合、ニッケル水素2次電池を構成する電極体は、たとえば、互いに向い合うように配置された櫛の歯状の正極シートおよび負極シートが、セパレータを介して交互に噛み合うように形成される。
【0042】
このように構成された、この発明の実施の形態における電池セル10および組電池40の冷却構造によれば、電池セル10を効率良く冷却することができる。これにより、組電池40が搭載されたハイブリッド自動車の性能や信頼性を向上させることができる。
【0043】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】この発明の実施の形態における電池セルを示す斜視図である。
【図2】図1中の電極体を示す斜視図である。
【図3】図1中の電極体の分解組立図である。
【図4】図1中の電池セルの分解組立図である。
【図5】図1中の電池セルが複数、組み合わされて構成された組電池を示す斜視図である。
【図6】図5中の組電池の上面図である。
【図7】図6中の2点鎖線VIIに囲まれた位置を示す分解組立図である。
【符号の説明】
【0045】
10 電池セル、11 内部空間、12 ラミネート外装体、13 電極体、14 負極シート、17 正極シート、20 セパレータ、21 正極端子、21a,26a 外周面、21b,26b 内周面、21m,26m 一方端、21n,26n 他方端、22,27 中空部、26 負極端子、36 正極集電部、37 負極集電部、40 組電池、51 バスバー、101 中心軸。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
正極シート、セパレータおよび負極シートを有する電極体と、
内部空間を形成し、前記内部空間に前記電極体を収容する容器と、
前記内部空間で前記電極体に接続され、前記内部空間から前記内部空間の外側に突出し、一方端から他方端に向けて延びる端子とを備え、
前記端子には、前記一方端と前記他方端との間で連通する中空部が形成されている、2次電池の冷却構造。
【請求項2】
前記中空部には、前記一方端から前記他方端に向けて流れる冷却風が供給される、請求項1に記載の2次電池の冷却構造。
【請求項3】
前記電極体は、前記セパレータを介して重ね合わせた前記正極シートおよび前記負極シートを、所定の軸を中心に巻回することによって形成されており、
前記正極シートおよび前記負極シートは、前記電極体の状態で前記所定の軸を中心とした半径方向に多層に重なり、前記端子に接続されるシート周縁部を含み、
前記シート周縁部は、前記所定の軸を中心とした半径方向の全体に渡って前記端子に接触している、請求項1または2に記載の2次電池の冷却構造。
【請求項4】
請求項1から3のいずれか1項に記載の2次電池の冷却構造を複数、組み合わせた組電池の冷却構造であって、
前記端子は、前記中空部を規定する表面とは反対側に面する外表面を有し、
前記外表面に設けられ、互いに隣り合う2次電池の前記端子を電気的に接続する接続部材をさらに備える、組電池の冷却構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2006−210185(P2006−210185A)
【公開日】平成18年8月10日(2006.8.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−21687(P2005−21687)
【出願日】平成17年1月28日(2005.1.28)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】