説明

2D/3D切換表示装置の回折格子構造

【課題】電流の伝導速度を高め、溶液型エレクトロクロミック材料の変色時の効率と均一度を向上させることができる、2D/3D切換表示装置の回折格子構造を提供すること。
【解決手段】第一透明基板と、第一透明導電膜と、第二透明基板と、第二透明導電膜と、溶液型エレクトロクロミック材料と、分離部材と、導線層とによって構成する。前記第二透明導電膜は、前記第一透明導電膜の一側に間隔を空けて設けられ、それにより、前記第一透明導電膜と前記第二透明導電膜の間に電位差が生じる。前記溶液型エレクトロクロミック材料は、前記第一透明導電膜と前記第二透明導電膜の間に設けられる。無機材料からなる前記分離部材は、前記第二透明導電膜の一面に設けられる。前記導線層は、前記第一透明導電膜及び/或いは前記第二透明導電膜の一側面の周縁に設けられる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は装置に関し、特に金属導線を用いてフレームを生成することにより、透明導電膜が伝導する速度を速め、変色時の効率と均一度を高めることができる2D/3D切換表示装置の回折格子構造に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の立体映像表示技術の原理では、両眼視差(Binoculardisparity)を利用して、左右の目でそれぞれ異なる映像を受信し、最後に、大脳で一つの立体映像に融合させる。
裸眼立体表示技術で用いられる構造は、大きく、レンチキュラレンズ(Lenticular)と視差バリア方式(Barrier)の二種類に分けられ、いずれも、エレクトロクロミック材料を用いてバリア(Barrier)の効果を達成し、立体映像或いは平面映像を切換表示する立体映像表示装置とする。
【0003】
台湾特許第M368088号の「統合式エレクトロクロミック2D/3D表示器」、第M371902号の「2D平面映像/3D立体映像表示画面の切換表示装置」、台湾特許第I296723号の「立体映像を表示する液晶パネルに用いられるカラーフィルター及びその製造方法」及び米国特許第2006087499号の「Autostereoscopic 3D display device and fabrication method thereof」等の特許においては、いずれもエレクトロクロミック材料(Electrochromism、略称EC)を、立体映像を切換表示する視差バリア装置として用いている。前記エレクトロクロミック材料は、電流或いは電場の作用を利用して、光吸収或いは光散乱等の現象を生じさせ、前記エレクトロクロミック材料の色に可逆性変化を起こさせる。
【0004】
この種のエレクトロクロミック材料は、適切に結合させることで、2D/3D表示を切り換える回折格子構造を形成する。図1を参照する。図1は、従来の回折格子構造の構造を示した概略図である。図に示すように、回折格子構造1は、第一基板11と、第二基板12と、エレクトロクロミック層13と、電解質層14とによってなる。
その内、第一基板11の上表面には第一透明導電薄膜111が設けられ、第二基板12の下表面には第二透明導電薄膜121が設けられ、エレクトロクロミック層13と電解質層14は、第一基板11と第二基板12の間に挟んで設けられる。その内、エレクトロクロミック層13の材料は、遷移元素の酸化物或いは水酸化物或いはその化合物からなる無機固体薄膜、或いは、前記無機固体薄膜と有機化合物/電解質材料を混合させてなる複合材料、例えば、WO3、Ni(OH)2、プルシャンブルー等である。
また、電解質層14の材質は、ほとんどが、固体電解質、液体電解質、及びゲル電解質である。それを使用すると、第一透明導電薄膜111及び/或いは第二透明導電薄膜121によって電子が、電解質層14によってイオンがエレクトロクロミック層13に提供され、イオンが結晶格子内に進入することで変色の効果が生じる。
【0005】
しかしながら、前記第M368088号と第M371902号の構造は共通の欠点がある。
それは、いずれも、エレクトロクロミック材料が必要とする電解質層が足りないたいことである。
イオンをエレクトロクロミック層13に提供することができる電解質層1が足りないことにより、エレクトロクロミック層13は、スムーズに酸化或いは還元の可逆反応を発生させることができず、それにより、エレクトロクロミック層13は着色或いは脱色等の変化をスムーズに行うことができなくなり、前記特許の実施を行うことができない。
【0006】
また、回折格子構造1を視差バリア装置とする場合、透明の透明導電薄膜111、121及びエレクトロクロミック層13が呈する柵状のパターンは、分層塗布、スパッタ、或いは、エッチング等の工程によって生成されるが、各層を重ねる際に正確に位置を合わせなければならず、正確でないと、各柵と柵の間に中空領域が形成され、光線透過、屈折或いは反射等の光学効果全体に影響が及ぶ。
従って、製造過程が相当複雑になる。しかも、一般的な2D表示に適用させた場合、映像品質に影響し、色差或いは輝度が不均一になる等の問題が生じる可能性がある。
【0007】
また、従来のエレクトロクロミック材料は、より大きな駆動電圧が必要であり、変色効率も悪い。
また、エレクトロクロミック層13を通電させた後、電気接続箇所に近い位置の変色効果は速く、電気接続箇所から遠い位置の変色効果は遅くなるため、使用時に変色が不均一になるという欠点がある。
【0008】
このため、上述の欠点に鑑み、本発明者は、2D/3D切換表示装置の回折格子構造を提供する。
本発明は、溶液型エレクトロクロミック材料を採用するとともに、無機材料からなる分離部材を用いて前記溶液型エレクトロクロミック材料を分離して形成させる回折格子構造であり、それに加え、新しい設計である導線層を設けることにより、前記エレクトロクロミック材料の着色/退色(即ち変色)の速度と変色の均一度を大幅に高めることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】台湾特許第M368088号明細書
【特許文献2】台湾特許第M371902号明細書
【特許文献3】台湾特許第I296723号明細書
【特許文献4】米国特許第2006087499号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は、透明導電膜の外側に環設された導線層を用いることにより、電流の伝導速度を高め、溶液型エレクトロクロミック材料の変色時の効率と均一度を向上させることができる、2D/3D切換表示装置の回折格子構造を提供することを目的とする。
【0011】
また、本発明は、導線層を透明導電薄膜に設ける際の披覆性を向上させることにより、使用する際にとれてしまうのを防ぐことができる2D/3D切換表示装置の回折格子構造を提供することを目的とする。
【0012】
また、本発明は、回折格子構造の分離部材が耐有機溶媒の特性をもっており、使用寿命が長い2D/3D切換表示装置の回折格子構造を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上述の目的を達成するために、本発明の2D/3D切換表示装置の回折格子構造は、第一透明基板と、第一透明導電膜と、第二透明基板と、第二透明導電膜と、溶液型エレクトロクロミック材料と、分離部材と、導線層とによって構成する。
【0014】
第一透明導電膜は、前記第一透明基板の一側の表面に設けられる。
【0015】
第二透明導電膜は、前記第二透明基板の一側の表面に設けられるとともに、前記第一透明導電膜の一側に間隔を空けて設けられ、それにより、前記第一透明導電膜と前記第二透明導電膜の間には電位差が生じる。
【0016】
溶液型エレクトロクロミック材料は、前記第一透明導電膜と前記第二透明導電膜の間に設けられ、前記第一透明導電膜と前記第二透明導電膜の電気的導通によって色の変化が生じる。分離部材は、前記第二透明導電膜の一面に設けられる。
【0017】
前記分離部材は無機材料からなり、前記分離部材を前記第一透明導電膜と前記第二透明導電膜の間に配置することにより、前記溶液型エレクトロクロミック材料を分離させる。
【0018】
導線層は、前記第一透明導電膜及び/或いは前記第二透明導電膜の一側面の周縁に設けられる。
【0019】
前記導線は、通電した後に、前記溶液型エレクトロクロミック材料と電気的導通が生じ、前記導線層はインピーダンスが低い特性を備えているため、電流が伝導する速度を速めることができるだけでなく、前記導線層を周縁に設けることにより、周縁から中央に放電されて距離が短くなり、変色効率が向上するとともに変色効果を更に均一にすることができる。
【0020】
その内、前記溶液型エレクトロクロミック材料は、少なくとも一種類の無機エレクトロクロミック材料と少なくとも一種類の有機エレクトロクロミック材料を溶媒内に溶かしてなる。
【0021】
前記無機エレクトロクロミック材料は、遷移元素の酸化物、硫化物、塩化物、水酸化物等の無機化合物である。
また、前記遷移元素は、スカンジウム族(IIIB)、バナジウム族(VB)、チタン族(IVB)、クロム族(VIB)、マンガン族(VIIB)、鉄系(VIII)、銅族(IB)、亜鉛族(IIB)、或いは、白金系(VIII)材料、及びそれらの組合せの内の一つからなる。また、前記無機エレクトロクロミック材料は、ハロゲン族(VIIA)、酸素族(VIA)、窒素族(VA)、炭素族(IVA)、硼素族(IIIA)、アルカリ土類族(IIA)、アルカリ金属族(IA)の酸化物、硫化物、塩化物、水酸化物等の無機化合物の内の一つである。
【0022】
また、前記無機エレクトロクロミック材料は、塩化第一鉄(FeCl2)、塩化第二鉄(FeCl3)、三塩化チタン(TiCl3)、四塩化チタン(TiCl4)、三塩化ビスマス(BiCl3)、或いは、塩化銅(CuCl2)、或いは、臭化リチウム(LiBr)の内の一つである。また、前記有機エレクトロクロミック材料は、酸化還元指示薬、pH指示薬、或いは、その他の有機化合物である。また、前記溶媒の材質は、ジメチルスルホキシド[(CH32SO]、アセト酢酸(C463)、水(H2O)、γ−ブチロラクトン、アセトニトリル、プロピオニトリル、ベンゾニトリル、グルタルアルデヒド、メチルグルタルアルデヒド、3,3’−オキシビスプロピオニトリル、ヒドロキシプロピオニトリル、ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン、スルホラン、3−メチルスルホラン 或いはそれらの組合せの内の一つである。
【0023】
また、前記溶液型エレクトロクロミック材料は、有機エレクトロクロミック材料を溶媒内に溶かして生成することもでき、前記有機エレクトロクロミック材料はビオロゲンである。
【0024】
また、前記分離部材は、二酸化ケイ素(SiO2)である。
【0025】
また、前記導線層の材質は、金属導線であるか、或いは、第一被覆層、導電層、第二被覆層からなる重畳層導線層である。
【0026】
以上の構造により、本発明を使用すると、一つ或いは二つの透明導電膜の外側(或いは内側)に環設された導線層により、前記導線層はインピーダンスが低い特性を備えているため、前記二つの透明導電膜の間の電流の伝導速度が速くなるとともに、周縁から中央に平均して放電されるため、前記溶液型エレクトロクロミック材料の変色時の効率と均一度を大幅に向上させることができる。
また、本発明は、前記導線層の前記第一被覆層を利用することにより、前記透明導電膜の間との披覆性が高く、しかも、前記導電層は前記第一被覆層上に付着しやすい。最後に、前記第二被覆層で前記導電層を被覆することにより、前記導線層全体が前記透明導電膜上に付着しやすくなってとれにくくなり、前記導線層がはがれる現象が生じるのを防ぐことができる。
【0027】
また、前記第一透明導電膜及び/或いは前記第二透明導電膜の導電性を高めるために、前記第一透明基板及び/或いは前記第二透明基板には、さらに透明導電金属薄膜を設けることができる。前記透明導電金属薄膜は、前記第一透明導電膜及び/或いは前記第二透明導電膜を被覆する。なお、前記透明導電金属薄膜は、ナノ金属材料からなる薄膜状の構造体であり、前記ナノ金属材料は、ナノ銅、ナノ銀、或いは、ナノ銀管の内の一つである。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】従来の回折格子構造の構造を示した概略図である。
【図2】本発明の実施例1を示した分解斜視図である。
【図3】本発明の実施例1を組み立てた後を示した断面図である。
【図4】本発明の実施例2を示した断面図である。
【図5】本発明の実施例3を示した断面図である。
【図6】本発明の実施例4を示した断面図である。
【図7】本発明の実施例1の別の実施形態を示した断面図である。
【図8】本発明の実施例2の別の実施形態を示した断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
本発明の内容をはっきりと理解してもらえるよう、以下に図を参照しながら説明を行う。
【実施例1】
【0030】
図2と図3を参照する。
図2は、本発明の実施例1を示した分解斜視図であり、図3は、本発明の実施例1を組み立てた後を示した断面図である。
図に示すように、本発明の2D/3D切換表示装置の回折格子構造2は、第一透明基板21と、第一透明導電膜211と、第二透明基板22と、第二透明導電膜221と、溶液型エレクトロクロミック材料23と、分離部材24と、導線層25とによってなる。
【0031】
その内、第一透明導電膜211と第二透明導電膜221は、第一透明基材21と第二透明基材22に結合して使用され、第二透明導電膜221は、第一透明導電膜211の一側に間隔をあけて設けられ、それにより、第一透明導電膜211と第二透明導電膜221の間には電位差が生じる。
【0032】
その内、第一透明導電膜21と第二透明導電膜22の材質は、酸化インジウムスズ(Indium Tin Oxide,ITO)、酸化インジウム・酸化亜鉛(Indium Zinc Oxide,IZO)、アルミニウムドープ酸化亜鉛(Al−doped ZnO,AZO)、及びアンチモンドープ酸化スズ(Antimony Tin Oxide,ATO)からなる不純物添加酸化物(Impurity−Doped Oxides)の組合せの内の一つ、或いは、カーボンナノチューブ(carbon nanotube)、ポリエチレンジオキシチオフェン(Poly−3,4−Ethylenedioxythiophene,PEDOT)等の導電高分子材質である。
【0033】
なお、第一透明導電膜21と第二透明導電膜22は、酸化インジウムスズ(Indium Tin Oxide,ITO)を用いるのが好ましく、それは高透光性と高導電性を備えており、本発明の二つの導電電極となる。また、第一透明基材21と第二透明基材22の材質は、プラスチック、高分子プラスチック、ガラスの内の一つであるか、或いは、樹脂、ポリエチレンテレフタラート(Polyethylene Terephthalate,PET)、ポリカーボネート(Poly Carbonate,PC)、ポリエチレン(polyethylene,PE)、ポリ塩化ビニル(Poly Vinyl Chloride,PVC)、ポリプロピレン(Poly Propylene,PP)、ポリスチレン(Poly Styrene,PS)、ポリメタクリル酸メチル樹脂(Polymethylmethacrylate,PMMA)、或いはそれらの混合物であるプラスチックポリマーの内の一つである。
【0034】
溶液型エレクトロクロミック材料23は、第一透明導電膜211と第二透明導電膜221の間に充填され、第一透明導電膜211及び第二透明導電膜221の電気的導通によって色の変化が生じる。また、溶液型エレクトロクロミック材料23は、少なくとも一種類の無機エレクトロクロミック材料と少なくとも一種類の有機エレクトロクロミック材料を溶媒内に溶かしてなる。
【0035】
その内、前記無機エレクトロクロミック材料は、遷移元素の酸化物、硫化物、塩化物、水酸化物等の無機化合物であり、前記遷移元素は、銅族(IB)、亜鉛族(IIB)、スカンジウム族(IIIB)、チタン族(IVB)、バナジウム族(VB)、クロム族(VIB)、マンガン族(VIIB)、鉄系(VIIIB)、白金系(第5、6周期VIIIB)材料、及びその組合せの内の一つである。前記無機エレクトロクロミック材料は、ハロゲン族(VIIA)、酸素族(VIA)、窒素族(VA)、炭素族(IVA)、硼素族(IIIA)、アルカリ土類族(IIA)、アルカリ金属族(IA)の酸化物、硫化物、塩化物、水酸化物等の無機化合物の内の一つであるか、或いは、前記無機エレクトロクロミック材料は、塩化第一鉄(FeCl2)、塩化第二鉄(FeCl3)、三塩化チタン(TiCl3)、四塩化チタン(TiCl4)、三塩化ビスマス(BiCl3)、塩化銅(CuCl2)、臭化リチウム(LiBr)の内の一つである。前記有機エレクトロクロミック材料は、酸化還元指示薬、或いは、pH指示薬、或いは、その他の有機化合物である。
【0036】
前記酸化還元指示薬は、メチレンブルー(Methylene blue,C1618ClN3S・3H2O)、ビオロゲン(Viologen)、N−ヒドロキシベンズアニリド(C1311NO2)、ジフェニルアミン−4−スルホン酸ナトリウム(C1210NNaO3S)、2,6−ジクロロフェノールインドフェノールナトリウムエタノール溶液(C126Cl2NNaO2)、或いは、N,N’−ビス(4−メチルフェニル)−P−フェニレンジアミン(C20202)の内の一つである。前記pH指示薬は、バリアミンブルーBジアゾニウム塩(Variamine Blue,B Diazonium salt,C1312ClN3O)である。
【0037】
前記有機化合物は、7,7,8,8−テトラシアノキノジメタン(7,7,8,8−Tetracyanoquinodimethane)、或いは、フェロセン[Fe(C552]の内の一つである。溶液型エレクトロクロミック材料23を調合する前記溶媒の材質は、ジメチルスルホキシド[(CH32SO]、アセト酢酸(C463)、水(H2O)、γ−ブチロラクトン、アセトニトリル、プロピオニトリル、ベンゾニトリル、グルタルアルデヒド、メチルグルタルアルデヒド、3,3’−オキシビスプロピオニトリル、ヒドロキシプロピオニトリル、ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン、スルホラン、3−メチルスルホラン、或いは、その組合せの内の一つである。
【0038】
以上により、溶液型エレクトロクロミック材料23は、有機エレクトロクロミック材料と無機エレクトロクロミック材料の互いに補う効能を利用することにより、それ自体に酸化と還元反応の特性を同時にもたせることができ、前記透明導電素子が電子を提供し、電子が移動して伝わることにより、エレクトロクロミック材料内のイオン価数が変わり、変色する。この種の駆動方法は、従来のエレクトロクロミック材料と比較し、電子とイオンが同時に進入と退出を行うことにより変色メカニズムを達成するため、本発明は、変色が速く均一で、駆動電圧が小さく、寿命が長いという利点をもつ。
【0039】
液体エレクトロクロミック素子の変色原理を更に明確にするために、鉄系(VIIIB)の塩化第一鉄(FeCl2)、及び、メチレンブルーを例に挙げて説明を行う。
【0040】
溶媒をジメチルスルホキシド(DMSO)として、互いに補うシステムをもつエレクトロクロミック溶液を形成させる。塩化第一鉄結晶体の顆粒の色は青色(Fe2+)であり、表面が酸化すると赤褐色(Fe3+は淡い黄色)を形成する。塩化第一鉄を溶媒内に溶かした場合、酸化により、Fe2+からFe3+になり、溶媒は淡い黄色になる。
【0041】
第一透明導電膜211と第二透明導電膜221によって電子が提供され、透明導電膜のメチレンブルー分子に近づくと、電子を獲得することにより還元反応が生じ、メチレンブルーは遊離基に変わり、また、外電圧がとりのぞかれた時、Fe3+とメチレンブルー遊離基の電位エネルギーが違くなり、即ち、メチレンブルー遊離基の電位エネルギーはFe3+より低くなり、電子は自動的にメチレンブルー遊離基からFe3+に伝わり、淡い黄色のFe3+は還元されて青色のFe2+となり、溶液型エレクトロクロミック材料23は、還元により価数が変化する関係で、淡い黄色から青色に変わり、それにより、色が変化する効果を達成し、視差回折格子を形成する。
【0042】
また、第一透明導電膜211と第二透明導電膜221内の電子が、電気ショート或いは逆電圧により離れると、溶液型エレクトロクロミック材料23は、酸化により価数が変化する関係で、青色から淡い黄色に変わり、脱色の効果を達成することができる。
【0043】
また、溶液型エレクトロクロミック材料23は、有機エレクトロクロミック材料を溶媒内に溶かして生成することもできる。
【0044】
その内、溶液型エレクトロクロミック材料23に関して、有機エレクトロクロミック材料を溶媒内に溶かして生成する場合、前記有機エレクトロクロミック材料の好ましい実施例はビオロゲン(Viologen)であり、前記ビオロゲンのR置換基の炭素鎖の長さ、或いは、構造が異なることにより、異なる色が生じる。
【0045】
そのR置換基は、Methyl、Ethyl、Propyl、Butyl、Pentyl、Hexyl、Heptyl、Octyl、Iso−pentyl、或いは、Benzylの内の一つである。
なお、前記ビオロゲンでよく見られるのは、1,1’−ジメチル−4,4’−ビピリジニウムジクロリド水和物(1,1’−Dimethyl−4,4’−bipyridinium Dichloride Hydrate,MV)、1,1’−ジヘプチル−4,4’−ビピリジニウムジブロミド(1,1’−Diheptyl−4,4’−bipyridinium Dibromide,HV)、1,1’−ジベンジル−4,4’−ビピリジニウムジクロリド水和物(1,1’−Dibenzyl−4,4’−bipyridinium Dichloride Hydrate,BV)、1,1’−ビス(2,4−ジニトロフェニル)−4,4’−ビピリジニウムジクロリド(1,1’−Bis(2、4−dinitrophenyl)−4,4’−bipyridinium Dichloride)、1,1’−ジ−n−オクチル−4,4’−ビピリジニウムジブロミド(1,1’−Di−n−octyl−4,4’−bipyridinium Dibromide,Octyl)、1,1’−ジフェニル−4,4’−ビピリジニウムジクロリド(1,1’−Diphenyl−4,4’−bipyridinium Dichloride)、4,4’−ビピリジル(4,4’−Bipyridyl)等である。
【0046】
分離部材24は、第二透明導電膜221の一面に設けられるとともに、柵状のパターンを形成する。一般的にフォトレジスト等の材料からなる分離部材は、溶液型エレクトロクロミック材料23内では、フォトレジストが有機材料であるため有機溶媒内で溶解しやすく、その使用寿命が短くなる。本発明の分離部材24は、無機材料からなり、最良の実施例は二酸化ケイ素(SiO2)を採用する。
【0047】
分離部材24は、第一透明導電膜211と第二透明導電膜221の間に配置することで、溶液型エレクトロクロミック材料23を分離させる。溶液型エレクトロクロミック材料23は、分離部材24の柵状のパターンの隙間内に充填させ、それにより、通電した後、溶液型エレクトロクロミック材料23に著色或いは脱色等の変化が生じる。
【0048】
以上のように、分離部材24と溶液型エレクトロクロミック材料23は、2D/3D表示映像を切り換える効果をもつ視差バリア(Barrier)を形成する。
【0049】
導線層25は、第二透明基板22の一側面の周縁に設けられる。図に示すように、第二透明基板22の周縁には、まず、導線層25を環設した後、さらに、第二透明基板22の表面に第二透明導電膜221を敷設し、第二透明導電膜221に導線層25の表面を被覆させる。
【0050】
また、導線層25は、金属、或いは、合金材質、例えば、アルミニウム(Al)、銀(Ag)、銅(Cu)、金(Au)、白金(Pt)、及びその合金である。
また、導線層25は、第一被覆層251と、導電層252と、第二被覆層253とを重ねてなり、導線層25の第一被覆層251と第二被覆層252の材質は、モリブデン(Mo)、チタン(Ti)、コバルト(Co)、クロム(Cr)、及びその合金等の披覆性が優れた金属材質の内の一つである。
第一被覆層251によって、第二透明基板22に対する付着効果を高めることができるとともに、第二被覆層253によって導電層252に対する披覆性と保護性を向上させることができ、それにより、使用した際にはがれる現象が生じるのを防ぐことができる。
【0051】
また、導電層252は、アルミニウム(Al)、銀(Ag)、銅(Cu)、金(Au)、白金(Pt)、及び、その合金等の導電性が優れた金属材質の内の一つである。そのため、導線層25は、前記透明導電膜に比べかなり低いインピーダンスをもち、それにより、電流の伝導速度が速くなり、溶液型エレクトロクロミック材料23の変色時の速度と均一度が高まる効果が生じる。なお、導線層25の具体的な好ましい実施例は、Cr/Al/Cr、或いは、Mo/Al/Mo等の配列方法である。
【実施例2】
【0052】
図4を参照する。
図4は、本発明の実施例2を示した断面図である。
図に示すように、その構造は、実施例1とほぼ同じであり、第一透明基板21の一側の周縁に、同様に導線層25が設けられる点だけが異なる。
【0053】
導線層25は、同様に金属或いはその合金材質からなるか、或いは、第一被覆層251と、導電層252と、第二被覆層253とを重ねてなる。その製造過程は、上述したように、まず、第一透明基板21に導線層25を環設し、最後に、第一透明基板21の表面に第一透明導電膜211を敷設し、導線層25の表面を被覆する。
【0054】
以上の構成により、実施例1と比較して、電流を第一、第二透明導電膜211、221の表面に更に速く伝導させることができ、溶液型エレクトロクロミック材料23の変色効率を大幅に向上させて、2D/3Dの表示を素早く切り換える効果と、変色をより均一にするという目的を達成することができる。
【実施例3】
【0055】
図5を参照する。
図5は、本発明の実施例3を示した断面図である。
図に示すように、実施例1と比較して異なる箇所は、導線層25の製造順序が、第二透明導電膜221と置き換えられる点である。
即ち、まず、第二透明基板22の表面に第二透明導電膜221を設け、さらに、第二透明導電膜221の表面の周縁に導線層25を環設する。実施例1と同様に、導線層25は、単純な金属材質、或いは、合金材質からなるか、或いは、第一被覆層251と、導電層252と、第二被覆層253とを重ねてなる。
【実施例4】
【0056】
図6を参照する。
図6は、本発明の実施例4を示した断面図である。
実施例4は、実施例3の第一透明基板21の表面に、更に導線層25を設けている。
本実施例では、第一透明基板21の一側面に、まず、第一透明導電膜211を設け、さらに、透明導電膜211に、導線層25を環設する。第一、第二透明導電薄膜211、221の電流が伝導する速度は、導線層25を設けることにより、大幅に速くなる。
【0057】
図7を参照する。
図7は、本発明の実施例1の別の実施形態を示した断面図である。
第一透明導電膜211の導電性を高めるために、第一透明基板21の一側の表面に、さらに、透明導電金属薄膜26が設けられる。
【0058】
透明導電金属薄膜26は、ナノ金属材料からなる薄膜状の構造体であり、透明導電金属薄膜26のナノ金属材料は、網状、或いは、最大エントロピーで、薄膜層内に均一に分布される。
注意が必要なのは、前記ナノ金属材料は、ナノ銅、ナノ銀、或いは、ナノ銀管の内の一つであり、透明導電金属薄膜26は厚さが350nm以下に制御された透明薄膜であるため、金属の導電特性をもつがその透光度には影響がなく、実施例1と比較すると、透明導電金属薄膜26を設けた場合、第一透明導電薄膜211の電流が伝導する速度が更に速くなる、という点である。
【0059】
図8を参照する。
図8は、本発明の実施例2の別の実施形態を示した断面図である。
第二透明基板22の一側の表面にも、透明導電金属薄膜26が設けられる。
その材質、厚さ、及び、その機能は上述と同様であるため、ここでは記載を省略する。
【0060】
また、本発明の実施例3と実施例4も同様に、第一透明基板21及び/或いは第二透明基板22の表面に透明導電金属薄膜26を設けることができ(図示せず)、第一透明導電膜211及び/或いは第二透明導電膜221を利用して更に優れた導電性をもたせることができる。
注意が必要なのは、導線層25と透明導電金属薄膜26と第一透明導電膜211(或いは、第二透明導電膜221)の重畳層の関係は、上述の各実施例に限定されるわけではなく、重ねる位置をどのように組み換えても、本発明は導線層25と透明導電金属薄膜26によって電荷伝導速度と伝導均一度を高めることができる、という点である。
【0061】
上述したことをまとめると、本発明の2D/3D切換表示装置の回折格子構造2は、使用する際、第一透明導電膜211及び/或いは第二透明導電膜221の外側(或いは内側)に環設された導線層25により、或いは、透明導電金属薄膜26により、溶液型エレクトロクロミック材料23の変色効率を大幅に高めることができ、それにより、2D/3D表示を素早く切り換える効果を達成することができる。
【0062】
また、導線層25の第一被覆層251により、第一透明基板21、第一透明導電膜211、或いは、第二透明基板22、第二透明導電膜221の披覆性を高めることができ、しかも、導電層252は第一被覆層251に更に付着しやくなる。
【0063】
最後に、第二被覆層253で導電層252を被覆することにより、導線層25全体が透明基板21、22或いは透明導電膜211、221に付着しやすくなってとれにくくなり、導線層25を使用する際にはがれる現象を防ぐことができる。
【0064】
以上で述べた内容は、本発明の好ましい実施例にすぎず、本発明の実施範囲を限定するものではない。その他、例えば、前記透明導電膜の材質、サイズ、或いは形状等、或いは前記溶液型エレクトロクロミック材料の調合方法、或いは、配合比率等の変更は、いずれも本発明の範囲内に含まれる。
従って、当技術領域に対して通常の知識を有する者、或いは当技術を熟知した者による、本発明の主旨を逸脱しない範囲において行われた同様の効果をもつ変更は、いずれも特許請求の範囲に含まれるものとする。
【符号の説明】
【0065】
1 回折格子構造
11 第一基板
111 第一透明導電薄膜
12 第二基板
121 第二透明導電薄膜
13 エレクトロクロミック層
14 電解質層
2 回折格子構造
21 第一透明基板
211 第一透明導電膜
22 第二透明基板
221 第二透明導電膜
23 溶液型エレクトロクロミック材料
24 分離部材
25 導線層
251 第一被覆層
252 導電層
253 第二被覆層
26 透明導電金属薄膜

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第一透明基板と、第一透明導電膜と、第二透明基板と、第二透明導電膜と、溶液型エレクトロクロミック材料と、分離部材と、導線層とによって構成する2D/3D切換表示装置の回折格子構造であって、
前記第一透明導電膜は、前記第一透明基板の一側の表面に設けられ、
前記第二透明導電膜は、前記第二透明基板の一側の表面に設けられるとともに、前記第一透明導電膜の一側に間隔を空けて設けられ、それにより、前記第一透明導電膜と前記第二透明導電膜の間に電位差が生じ、
前記溶液型エレクトロクロミック材料は、前記第一透明導電膜と前記第二透明導電膜の間に設けられ、前記第一透明導電膜と前記第二透明導電膜の電気的導通によって色の変化が生じ、
前記分離部材は、前記第二透明導電膜の一面に設けられ、前記分離部材は無機材料からなり、前記分離部材を前記第一透明導電膜と前記第二透明導電膜の間に配置させることにより、前記溶液型エレクトロクロミック材料は分離され、
前記導線層は、前記第一透明導電膜及び/或いは前記第二透明導電膜の一側面の周縁に設けられ、前記導線層は、通電した後、前記溶液型エレクトロクロミック材料と電気的導通が生じ、それにより電流が伝導する速度が速まり、前記溶液型エレクトロクロミック材料の変色時の効率と均一度が向上することを特徴とする、
2D/3D切換表示装置の回折格子構造。
【請求項2】
前記第一透明導電膜と前記第二透明導電膜の材質は、酸化インジウムスズ(Indium Tin Oxide,ITO)、酸化インジウム・酸化亜鉛(Indium Zinc Oxide,IZO)、アルミニウムドープ酸化亜鉛(Al−doped ZnO,AZO)、及び、アンチモンドープ酸化スズ(Antimony Tin Oxide,ATO)からなる不純物添加酸化物(Impurity−Doped Oxides)の組合せの内の一つ、或いは、カーボンナノチューブ(carbon nanotube)、ポリエチレンジオキシチオフェン(Poly−3,4−Ethylenedioxythiophene,PEDOT)等の導電高分子材質であることを特徴とする、請求項1に記載の2D/3D切換表示装置の回折格子構造。
【請求項3】
前記溶液型エレクトロクロミック材料は、少なくとも一種類の無機エレクトロクロミック材料と少なくとも一種類の有機エレクトロクロミック材料を溶媒内に溶かしてなることを特徴とする、請求項1に記載の2D/3D切換表示装置の回折格子構造。
【請求項4】
前記無機エレクトロクロミック材料は、遷移元素の酸化物、硫化物、塩化物、水酸化物等の無機化合物であることを特徴とする、請求項3に記載の2D/3D切換表示装置の回折格子構造。
【請求項5】
前記遷移元素は、スカンジウム族(IIIB)、バナジウム族(VB)、チタン族(IVB)、クロム族(VIB)、マンガン族(VIIB)、鉄系(VIII)、銅族(IB)、亜鉛族(IIB)、或いは、白金系(VIII)材料、及びその組合せの内の一つからなることを特徴とする、請求項4に記載の2D/3D切換表示装置の回折格子構造。
【請求項6】
前記無機エレクトロクロミック材料は、ハロゲン族(VIIA)、酸素族(VIA)、窒素族(VA)、炭素族(IVA)、硼素族(IIIA)、アルカリ土類族(IIA)、アルカリ金属族(IA)の酸化物、硫化物、塩化物、水酸化物等の無機化合物の内の一つであることを特徴とする、請求項3に記載の2D/3D切換表示装置の回折格子構造。
【請求項7】
前記無機エレクトロクロミック材料は、塩化第一鉄(FeCl2)、塩化第二鉄(FeCl3)、三塩化チタン(TiCl3)、四塩化チタン(TiCl4)、三塩化ビスマス(BiCl3)、或いは、塩化銅(CuCl2)、或いは、臭化リチウム(LiBr)の内の一つであることを特徴とする、請求項3に記載の2D/3D切換表示装置の回折格子構造。
【請求項8】
前記有機エレクトロクロミック材料は、酸化還元指示薬、pH指示薬、或いは、その他の有機化合物であることを特徴とする、請求項3に記載の2D/3D切換表示装置の回折格子構造。
【請求項9】
前記酸化還元指示薬は、メチレンブルー(Methylene blue,C1618ClN3S・3H2O)、ビオロゲン(Viologen)、N−ヒドロキシベンズアニリド(C1311NO2)、ジフェニルアミン−4−スルホン酸ナトリウム(C1210NNaO3S)、2,6−ジクロロフェノールインドフェノールナトリウムエタノール溶液(C126Cl2NNaO2)、或いは、N,N’−ビス(4−メチルフェニル)−P−フェニレンジアミン(C20202)の内の一つであることを特徴とする、請求項8に記載の2D/3D切換表示装置の回折格子構造。
【請求項10】
前記pH指示薬は、バリアミンブルーBジアゾニウム塩(Variamine Blue,B Diazonium salt,C1312ClN3O)であることを特徴とする、請求項8に記載の2D/3D切換表示装置の回折格子構造。
【請求項11】
前記有機化合物は、7,7,8,8−テトラシアノキノジメタン(7,7,8,8−Tetracyanoquinodimethane)、或いは、フェロセン[Fe(C552]の内の一つであることを特徴とする、請求項8に記載の2D/3D切換表示装置の回折格子構造。
【請求項12】
前記溶媒の材質は、ジメチルスルホキシド[(CH32SO]、アセト酢酸(C463)、水(H2O)、γ−ブチロラクトン、アセトニトリル、プロピオニトリル、ベンゾニトリル、グルタルアルデヒド、メチルグルタルアルデヒド、3,3’−オキシビスプロピオニトリル、ヒドロキシプロピオニトリル、ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン、スルホラン、3−メチルスルホラン、或いは、その組合せの内の一つであることを特徴とする、請求項3に記載の2D/3D切換表示装置の回折格子構造。
【請求項13】
前記溶液型エレクトロクロミック材料は、有機エレクトロクロミック材料を溶媒内に溶かして生成されることを特徴とする、請求項1に記載の2D/3D切換表示装置の回折格子構造。
【請求項14】
前記有機エレクトロクロミック材料はビオロゲンであることを特徴とする、請求項13に記載の2D/3D切換表示装置の回折格子構造。
【請求項15】
前記分離部材は、二酸化ケイ素(SiO2)であることを特徴とする、請求項1に記載の2D/3D切換表示装置の回折格子構造。
【請求項16】
前記導線層は、金属材質、或いは、合金材質であることを特徴とする、請求項1に記載の2D/3D切換表示装置の回折格子構造。
【請求項17】
前記導線層は、第一被覆層と、導電層と、第二被覆層とを重ねてなることを特徴とする、請求項1に記載の2D/3D切換表示装置の回折格子構造。
【請求項18】
前記第一被覆層と前記第二被覆層の材質は、モリブデン(Mo)、チタン(Ti)、コバルト(Co)、クロム(Cr)、及び、その合金等披覆性が優れた金属材質の内の一つであることを特徴とする、請求項17に記載の2D/3D切換表示装置の回折格子構造。
【請求項19】
前記導電層は、アルミニウム(Al)、銀(Ag)、銅(Cu)、金(Au)、白金(Pt)及その合金等の導電性が優れた金属材質の内の一つであることを特徴とする、請求項17に記載の2D/3D切換表示装置の回折格子構造。
【請求項20】
前記第一透明基板及び/或いは前記第二透明基板の一側の表面には、さらに、透明導電金属薄膜が設けられ、前記透明導電金属薄膜は、前記第一透明導電膜及び/或いは前記第二透明導電膜を被覆することを特徴とする、請求項1に記載の2D/3D切換表示装置の回折格子構造。
【請求項21】
前記透明導電金属薄膜は、ナノ金属材料からなる薄膜状の構造体であることを特徴とする、請求項20に記載の2D/3D切換表示装置の回折格子構造。
【請求項22】
前記ナノ金属材料は、ナノ銅、ナノ銀、或いは、ナノ銀管の内の一つであることを特徴とする、請求項21に記載の2D/3D切換表示装置の回折格子構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2012−185464(P2012−185464A)
【公開日】平成24年9月27日(2012.9.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−93152(P2011−93152)
【出願日】平成23年4月19日(2011.4.19)
【出願人】(507294753)介面光電股▲ふん▼有限公司 (29)
【Fターム(参考)】