説明

3−アミノ−ベンゾ[D]イソチアゾールジオキシド誘導体類及び殺虫剤としてのそれらの使用

下記式I:
[式中、Wは、C-R3であり;Xは、C-R4であり;Yは、C-R5であり;R1及びR6は、お互い独立して、H、C1-C6-アルキル、C2-C6-アルケニル、C2-C6-アルキニル、C3- C8-シクロアルキル、C1-C6-アルキル-C(=O)であり;R2は、Hであり;そしてR3、R4及びR5は、お互い独立して、H、ハロゲン、シアノ、ニトロ、C1-C6-アルキル又はC1-C6-ハロアルキルであり;但し、式IIにおいては、R1はHであり、そしてR6は上記に定義される通りであり;そして式Iにおいては、(a)R1及びR3〜R6の少なくとも1つは水素以外であり、(b)R3又はR4は、個々の場合、R1〜R6の残る5つの基が水素である場合、Cl以外であり、そして(c)(i)R3はメチル以外であり、(ii)R4はCl以外であり、(iii)R5はCl以外であり、そして(iv)R5がメトキシである場合、R3はClではなく、(i)〜(iv)の個々の場合、R1がHであり、R6がMeC(=O)であり、そしてR2〜R5の残る基が水素である]で表される化合物、及び/又はその塩;及び殺虫剤としてのそれらの使用。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、定義された3−アミノ−1,2−ベンズイソチアゾールジオキシド誘導体類及びそれらの塩類、それらの組成物及び処理された材料、及びそのような化合物類及び塩類の使用方法に関する。
【背景技術】
【0002】
EP 33984号、EP 86748号、EP 110829号、DE 3544436号、EP 191734号、EP 207891号、JP 01319467号、JP 02006496号、WO 2007057407号及びWO 2007113119号は、殺虫活性を有する一定の3−アミノ−1,2−ベンズイソチアゾールジオキシド誘導体類を開示する。
【発明の概要】
【0003】
特定の3−アミノ−1,2−ベンズイソチアゾールジオキシド誘導体類が殺虫性質を有することが現在、見出された。従って、第1の観点においては、本発明は、下記式I又はII:
【0004】
【化1】

【0005】
[式中、Wは、C-R3であり;
Xは、C-R4であり;
Yは、C-R5であり;
R1及びR6は、お互い独立して、H、C1-C6-アルキル、C2-C6-アルケニル、C2-C6-アルキニル、C3- C8-シクロアルキル、R7C(=O)又は R8HNC(=O)であり、ここで前記C1-C6-アルキル、C2-C6-アルケニル、C2-C6-アルキニル、C3- C8-シクロアルキル、R7C(=O)又は R8HNC(=O)基は、置換されていないか、1又は複数のハロゲン原子を担持することができ、そして/又はお互い独立して、シアノ、ニトロ、アミノ、OH、C1-C6-アルキル、C1-C6-ハロアルキル、 C1-C6-アルコキシ、 C1-C6-ハロアルコキシ、C1-C6-アルキルチオ、C1-C6-アルキルスルフィニル、C1- C6-アルキルスルホニル、C1-C6-ハロアルコキシ、C1-C6-ハロアルキルチオ、(C1-C6-アルコキシ)カルボニル、(C1-C6-アルキル)アミノ、ジ-(C1-C6-アルキル)アミノ、C3-C8-シクロアルキル、C1-C6-アルキルカルボニルオキシ、アリールカルボニルオキシ及びアリールから成る群からそれぞれ選択された、1,2又は3個の基を担持することができ、ここで前記アリール基は置換されていないか、1又は複数のハロゲン原子を担持することができ、そして/又はお互い独立して、C1-C6-アルキル、C1-C6-ハロアルキル、 C1-C6-アルコキシ、 C1-C6-ハロアルコキシ、シアノ及びニトロから成る群から選択された、1,2又は3個の置換基を担持することができ;
【0006】
R2は、Hであり;
R3、R4及びR5は、お互い独立して、H、ハロゲン、シアノ、ニトロ、C1-C6-アルキル、C1-C6-ハロアルキル、C3-C8-シクロアルキル、C2-C6-アルケニル、N−結合された4−7員のN原子含有複素環、C2-C6-アルキニル、R9C(=O)、OD又はアリールであり;ここでDはC1-C6-アルキル、C2-C6-アルケニル、C2-C6-アルキニル、C3- C8-シクロアルキル、ベンジル又はアリールであり;前記4−7員の複素環は前記結合されたN原子の他に、お互い独立して、C(=O)、O、S及びNから選択された、環員としての1、2又は3個のヘテロ原子及び/又はヘテロ原子群を含むことができ、そして置換されていないか、又はハロゲン、C1-C6-(ハロ)アルキル及びC1-C6-(ハロ)アルコキシから置換された1又は2個の置換基により置換され得;そして前記アリールは、言及される場合いつでも、お互い独立して、置換されていないか、1又は複数のハロゲン原子を担持することができ、そして/又はお互い独立して、シアノ、C1-C6-アルキル、C1-C6-ハロアルキル、 C1-C6-アルコキシ及びC1-C6-ハロアルコキシから成る群から選択された1,2又は3個の置換基を担持することができ;
【0007】
R7は、C1-C6-アルキル、C2-C6-アルケニル又はC3-C8-シクロアルキルであり、ここで個々の基はハロゲン化され得;
R8は、C1-C6−アリキル、C1-C6−ハロアルキル又はフェニルであり、ここで前記フェニル基は、置換されていないか、1又は複数のハロゲン原子を担持することができるか、そして/又はお互い独立して、C1-C6-アルキル、C1-C6-ハロアルキル、 C1-C6-アルコキシ及びC1-C6-ハロアルコキシから成る群から選択された1、2又は3個の置換基を担持することができ;そして
【0008】
R9は、H又はC1-C6−アルキルであり;
但し、式IIにおいては、R1はHであり、そしてR6は上記に定義される通りであり;そして式Iにおいては、(a)R1及びR3〜R6の少なくとも1つは水素以外であり、(b)R3又はR4は、個々の場合、R1〜R6の残る5つの基が水素である場合、Cl以外であり、そして(c)(i)R3はメチル以外であり、(ii)R4はCl以外であり、(iii)R5はCl以外であり、そして(iv)R5がメトキシである場合、R3はClではなく、(i)〜(iv)の個々の場合、R1がHであり、R6がMeC(=O)であり、そしてR2〜R5の残る基が水素である]
で表される化合物、及び/又はその塩に関する。
【0009】
従って、本発明は、
(I)下記式I:
【0010】
【化2】

【0011】
[式中、Wは、C-R3であり;
Xは、C-R4であり;
Yは、C-R5であり;
R1及びR6は、お互い独立して、H、C1-C6-アルキル、C2-C6-アルケニル、C2-C6-アルキニル、C3- C8-シクロアルキル、R7C(=O)又は R8HNC(=O)であり、ここで前記C1-C6-アルキル、C2-C6-アルケニル、C2-C6-アルキニル、C3- Cδ-シクロアルキル、R7C(=O)又は R8HNC(=O)基は、置換されていないか、1又は複数のハロゲン原子を担持することができ、そして/又はお互い独立して、シアノ、ニトロ、アミノ、OH、C1-C6-アルキル、C1-C6-ハロアルキル、 C1-C6-アルコキシ、 C1-C6-ハロアルコキシ、C1-C6-アルキルチオ、C1-C6-アルキルスルフィニル、C1- C6-アルキルスルホニル、C1-C6-ハロアルコキシ、C1-C6-ハロアルキルチオ、(C1-C6-アルコキシ)カルボニル、(C1-C6-アルキル)アミノ、ジ-(C1-C6-アルキル)アミノ、C3-C8-シクロアルキル、C1-C6-アルキルカルボニルオキシ、アリールカルボニルオキシ及びアリールから成る群からそれぞれ選択された、1,2又は3個の基を担持することができ、ここで前記アリール基は置換されていないか、1又は複数のハロゲン原子を担持することができ、そして/又はお互い独立して、C1-C6-アルキル、C1-C6-ハロアルキル、 C1-C6-アルコキシ、 C1-C6-ハロアルコキシ、シアノ及びニトロから成る群から選択された、1,2又は3個の置換基を担持することができ;
【0012】
R2は、Hであり;
R3、R4及びR5は、お互い独立して、H、ハロゲン、シアノ、ニトロ、C1-C6-アルキル、C1-C6-ハロアルキル、C3-C8-シクロアルキル、C2-C6-アルケニル、N−結合された4−7員のN原子含有複素環、C2-C6-アルキニル、R9C(=O)、OD又はアリールであり;ここでDはC1-C6-アルキル、C2-C6-アルケニル、C2-C6-アルキニル、C3- C8-シクロアルキル、ベンジル又はアリールであり;前記4−7員の複素環は前記結合されたN原子の他に、お互い独立して、C(=O)、O、S及びNから選択された、環員としての1、2又は3個のヘテロ原子及び/又はヘテロ原子群を含むことができ、そして置換されていないか、又はハロゲン、C1-C6-(ハロ)アルキル及びC1-C6-(ハロ)アルコキシから置換された1又は2個の置換基により置換され得;そして前記アリールは、言及される場合いつでも、お互い独立して、置換されていないか、1又は複数のハロゲン原子を担持することができ、そして/又はお互い独立して、シアノ、C1-C6-アルキル、C1-C6-ハロアルキル、 C1-C6-アルコキシ及びC1-C6-ハロアルコキシから成る群から選択された1,2又は3個の置換基を担持することができ;
【0013】
R7は、C1-C6-アルキル、C2-C6-アルケニル又はC3-C8-シクロアルキルであり、ここで個々の基はハロゲン化され得;
R8は、C1-C6−アリキル、C1-C6−ハロアルキル又はフェニルであり、ここで前記フェニル基は、置換されていないか、1又は複数のハロゲン原子を担持することができるか、そして/又はお互い独立して、C1-C6-アルキル、C1-C6-ハロアルキル、 C1-C6-アルコキシ及びC1-C6-ハロアルコキシから成る群から選択された1、2又は3個の置換基を担持することができ;そして
【0014】
R9は、H又はC1-C6−アルキルであり;
但し、(a)R1及びR3〜R6の少なくとも1つは水素以外であり、(b)R3又はR4は、個々の場合、R1〜R6の残る5つの基が水素である場合、Cl以外であり、そして(c)(i)R3はメチル以外であり、(ii)R4はCl以外であり、(iii)R5はCl以外であり、そして(iv)R5がメトキシである場合、R3はClではなく、(i)〜(iv)の個々の場合、R1がHであり、R6がMeC(=O)であり、そしてR2〜R5の残る基が水素である]で表される化合物;及び/又はその塩;及び
【0015】
(II)下記式II:
【化3】

【0016】
[式中、Wは、C-R3であり;
Xは、C-R4であり;
Yは、C-R5であり;
【0017】
R1はHであり、そしてR6はH、C1-C6-アルキル、C2-C6-アルケニル、C2-C6-アルキニル、C3- C8-シクロアルキル、R7C(=O)又は R8HNC(=O)であり、ここで前記C1-C6-アルキル、C2-C6-アルケニル、C2-C6-アルキニル、C3- Cδ-シクロアルキル、R7C(=O)又は R8HNC(=O)基は、置換されていないか、1又は複数のハロゲン原子を担持することができ、そして/又はお互い独立して、シアノ、ニトロ、アミノ、OH、C1-C6-アルキル、C1-C6-ハロアルキル、 C1-C6-アルコキシ、 C1-C6-ハロアルコキシ、C1-C6-アルキルチオ、C1-C6-アルキルスルフィニル、C1- C6-アルキルスルホニル、C1-C6-ハロアルコキシ、C1-C6-ハロアルキルチオ、(C1-C6-アルコキシ)カルボニル、(C1-C6-アルキル)アミノ、ジ-(C1-C6-アルキル)アミノ、C3-C8-シクロアルキル、C1-C6-アルキルカルボニルオキシ、アリールカルボニルオキシ及びアリールから成る群からそれぞれ選択された、1,2又は3個の基を担持することができ、ここで前記アリール基は置換されていないか、1又は複数のハロゲン原子を担持することができ、そして/又はお互い独立して、C1-C6-アルキル、C1-C6-ハロアルキル、 C1-C6-アルコキシ、 C1-C6-ハロアルコキシ、シアノ及びニトロから成る群から選択された、1,2又は3個の置換基を担持することができ;
【0018】
R2は、Hであり;
R3、R4及びR5は、お互い独立して、H、ハロゲン、シアノ、ニトロ、C1-C6-アルキル、C1-C6-ハロアルキル、C3-C8-シクロアルキル、C2-C6-アルケニル、N−結合された4−7員のN原子含有複素環、C2-C6-アルキニル、R9C(=O)、OD又はアリールであり;ここでDはC1-C6-アルキル、C2-C6-アルケニル、C2-C6-アルキニル、C3- C8-シクロアルキル、ベンジル又はアリールであり;前記4−7員の複素環は前記結合されたN原子の他に、お互い独立して、C(=O)、O、S及びNから選択された、環員としての1、2又は3個のヘテロ原子及び/又はヘテロ原子群を含むことができ、そして置換されていないか、又はハロゲン、C1-C6-(ハロ)アルキル及びC1-C6-(ハロ)アルコキシから置換された1又は2個の置換基により置換され得;そして前記アリールは、言及される場合いつでも、お互い独立して、置換されていないか、1又は複数のハロゲン原子を担持することができ、そして/又はお互い独立して、シアノ、C1-C6-アルキル、C1-C6-ハロアルキル、 C1-C6-アルコキシ及びC1-C6-ハロアルコキシから成る群から選択された1,2又は3個の置換基を担持することができ;
【0019】
R7は、C1-C6-アルキル、C2-C6-アルケニル又はC3-C8-シクロアルキルであり、ここで個々の基はハロゲン化され得;
R8は、C1-C6−アリキル、C1-C6−ハロアルキル又はフェニルであり、ここで前記フェニル基は、置換されていないか、1又は複数のハロゲン原子を担持することができるか、そして/又はお互い独立して、C1-C6-アルキル、C1-C6-ハロアルキル、 C1-C6-アルコキシ及びC1-C6-ハロアルコキシから成る群から選択された1、2又は3個の置換基を担持することができ;そして
【0020】
R9はH又はC1-C6-アルキルである」で表される化合物;及び/又はその塩に関する。
式(I)又は(II)の化合物は、異なった幾何学的又は光学的異性体又は互変異体形で存在することができる。本発明はすべてのそのような異性体及び互変異体、及びすべての割合でのそれらの混合物を保護する。特に、式Iの化合物が1又は複数のキラル中心を有する場合、それらは鏡像異性体又はジアステレオマーの混合物として存在することができる。本発明は純粋な鏡像異性体又はジアステレオマー、それらの個々の混合物、及び同位体形、例えば重水素化物を提供する。
【0021】
上記変数の定義において言及される有機成分は、個々のグループメンバーの個々の列挙についての集合的用語である。個々の場合、接頭語Cn-Cmは、基における炭素原子の可能な数を示す。同様に、用語“x〜y員”とは、その対応する環における閉鎖を形成する原子の可能な数を示す。
用語ハロゲンとは、個々の場合、弗素、臭素、塩素又はヨウ素を示す。
【0022】
用語“C1-C6−アルキル”とは、本明細書において使用される場合、1〜6個の炭素原子を有する、炭素原子のいずれかを通して結合される、飽和直鎖又は枝分れ鎖の炭素化水素基、例えば下記基のいずれかを言及する:1-メチルブチル、2-メチルブチル、3-メチルブチル、2、2- ジメチルプロピル、1 -エチルプロピル、n-ヘキシル、n-ペンチル、1 、1-ジメチルプロピル、1 、2-ジメチルプロピル、1- メチルペンチル、2-メチルペンチル、3-メチルペンチル、4-メチルペンチル、1 、 1-ジメチルブチル、1 、2- ジメチルブチル、1 、 3-ジメチルブチル、2、 2-ジメチルブチル、2、 3-ジメチルブチル、3、 3-ジメチルブチル、1- エチルブチル、2-エチルブチル、1 、1 、2-トリメチルプロピル、1 、2、 2-トリメチルプロピル、1-エチル-1- メチルプロピル、又は 1-エチル-2-メチルプロピル。
【0023】
用語“C1-C6-ハロアルキル”とは、本明細書において使用される場合、(上記に言及されるような)1〜6個の炭素原子を有する、炭素原子のいずれかを通して結合される、直鎖又は枝分れ鎖の飽和アルキル基(ここで、それらの基における水素原子のいくつか又はすべてが弗素、塩素、臭素及び/又はヨウ素により置換され得る)、すなわち次の基のいずれかを言及する:クロロメチル、 ジクロロメチル、トリクロロメチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、 トリフルオロメチル、クロロフルオロメチル、ジクロロフルオロメチル、クロロジフルオロメチル、 2-フルオロエチル、 2-クロロエチル、 2- ブロモエチル、 2-ヨードエチル、 2、2-ジフルオロエチル、 2、2、2-トリフルオロエチル、 2-クロロ-2-フルオロエチル、 2-クロロ-2、2-ジフルオロエチル、 2、2-ジクロロ-2-フルオロエチル、 2、2、2-トリクロロエチル、 ペンタフルオロエチル、2- フルオロプロピル、3-フルオロプロピル、2、2- ジフルオロプロピル、 2、3-ジフルオロプロピル、2-クロロプロピル、3-クロロプロピル、 2、3-ジクロロプロピル、 2-ブロモプロピル、3-ブロモプロピル、 3、3、3-トリフルオロプロピル、 3、3、3-トリクロロプロピル、 2、2、3、3、 3- ペンタフルオロプロピル、 ヘプタフルオロプロピル、1-(フルオロメチル)-2-フルオロエチル、1-(クロロメチル)-2-クロロエチル、1-(ブロモメチル)-2-ブロモエチル、4-フルオロブチル、4- クロロブチル、4-ブロモブチル又はノナフルオロブチル。従って、用語“C1-C2-フルオロアルキル”とは、1,2,3,4又は5個の弗素原子を担持するC1-C2−アルキル基、例えばジフルオロメチル、トリフルオロメチル、1−フルオロエチル、2−フルオロエチル、2,2−ジフルオロエチル、2,2,2−トリフルオロエチル、1,1,2,2−テトラフルオロエチル又はペンタフルオロエチルのいずれか1つを言及する。基の前に置かれる用語“(ハロ)”(すなわち、括弧内の用語ハロ)の使用は、任意にハロゲン置換される、その対応する基を言及し、例えば用語“(ハロ)アルキル”とは、任意にハロゲン置換されるアルキル基を言及する。
【0024】
用語“C1-C6−アルコキシ”とは、本明細書において使用される場合、酸素原子を通して結合される(上記に言及されるような)1〜6個の炭素原子を有する、直鎖又は枝分れ鎖の飽和アルキル基、すなわちメトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、1−メトキシ、n−ブトキシ、1−メチルプロポキシ、2−メチルプロポキシ又は1−ジメチルエトキシのいずれか1つを言及する。同様に、用語“アルケノキシ”、“アルキノキシ”及び“ベンジルオキシ”とは、酸素原子を通して結合される、それぞれ、その対応するアルケニル、アルキニル及びベンジル基を言及する。
【0025】
用語“C1-C6−ハロアルコキシ”とは、本明細書において使用される場合、弗素、塩素、臭素及び/又はヨウ素により一部又は完全に置換される、上記に言及されるようなC1-C6−アルコキシ基、すなわち次の基のいずれか1つを意味する:
【0026】
クロロメトキシ、ジクロロメトキシ、トリクロロメトキシ、フルオロメトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、クロロフルオロメトキシ、ジクロロフルオロメトキシ、クロロジフルオロメトキシ、2-フルオロエトキシ、2-クロロエトキシ、2-ブロモエトキシ、2-ヨードエトキシ、2、2- ジフルオロエトキシ、2、2、2-トリフルオロエトキシ、2-クロロ-2-フルオロエトキシ、2-クロロ-2、2-ジフルオロエトキシ、2、2-ジクロロ-2-フルオロエトキシ、2、2、2-トリクロロエトキシ、ペンタフルオロエトキシ、2-フルオロプロポキシ、3- フルオロプロポキシ、2、2-ジフルオロプロポキシ、2、3-ジフルオロプロポキシ、2- クロロプロポキシ、3-クロロプロポキシ、2、3-ジクロロプロポキシ、2-ブロモプロポキシ、3- ブロモプロポキシ、3、3、3−トリフルオロプロポキシ、3、3、3- トリクロロプロポキシ、2、2、3、3、3- ペンタルオロプロポキシ、ヘプタフルオロプロポキシ、1- (フルオロメチル)-2- フルオロエトキシ、1- (クロロメチル)-2-クロロエトキシ、1-(ブロモメチル)-2-ブロモエトキシ、4-、4- クロロブトキシ、4-ブロモブトキシ又は ノナフルオロブトキシ。
【0027】
用語“C1-C6”−アルキルチオ“(又はC1-C6−アルキルスルファニル:C1-C6−アルキル−S−)とは、本明細書において使用される場合、硫黄原子を通して結合される(上記に言及されるような)1〜6個の炭素原子を有する、直鎖又は枝分れ鎖のアルキル基、すなわちメチルチオ、エチルチオ、n−プロピルチオ又は1,1−ジメチルエチルチオのいずれか1つを言及する。
【0028】
用語“C1-C6−アルキルスルフィニル”(又はC1-C6−アルキル−S(=0)−)とは、本明細書において使用される場合、スルフィニル基の硫黄原子を通して結合される(上記に言及されるような)1〜6個の炭素原子を有する、直鎖又は枝分れ鎖の飽和アルキル基、すなわち下記の基のいずれか1つを言及する:CH3-SO、 C2H5-SO、n-プロピルスルフィニル、 1-メチルエチル-スルフィニル、 n-ブチルスルフィニル、 1-メチルプロピルスルフィニル、 2-メチルプロピルスルフィニル、1 、 1 -ジメチルエチルスルフィニル、 n-ペンチルスルフィニル、 1-メチルブチルスルフィニル、 2- メチルブチルスルフィニル、 3-メチル- ブチルスルフィニル、1 、1-ジメチルプロピルスルフィニル、1 、2- ジメチルプロピルスルフィニル、2、2- ジメチルプロピルスルフィニル 又は 1-エチルプロピルスルフィニル。
【0029】
用語“C1-C6−アルキルスルホニル”(又はC1-C6−アルキル−S(=O)2-)とは、本明細書において使用される場合、スルホニル基の硫黄原子を通して結合される(上記に言及されるような)1〜6個の炭素原子を有する、直鎖又は枝分れ鎖の飽和アルキル基、すなわち次の基のいずれか1つを意味する:CH3-S02、C2H5-S02、n-プロピルスルホニル、(CH3)2CH-S02、 n-ブチルスルホニル、1-メチルプロピルスルホニル、2-メチルプロピルスルホニル 又は(CH3)3C-S02。
【0030】
用語“C1-C6−ハロアルキルチオ”とは、本明細書において使用される場合、弗素、塩素、臭素及び/又はヨウ素により一部又は完全に置換される、上記に言及されるようなC1-C6−アルキルチオ基、すなわち次の差のいずれか1つを言及する:フルオロメチルチオ、ジフルオロメチルチオ、トリフルオロメチルチオ、クロロジフルオロメチルチオ、ブロモジフルオロメチルチオ、2- フルオロエチルチオ、2-クロロエチルチオ、2-ブロモエチルチオ、2-ヨードエチルチオ、2、2-ジフルオロエチルチオ、2,2,2-トリフルオロエチルチオ、2,2、2-トリクロロエチルチオ、2-クロロ-2-フルオロエチルチオ、2-クロロ-2,2- ジフルオロエチルチオ、2、2-ジクロロ-2-フルオロエチルチオ、ペンタフルオロエチルチオ、2-フルオロプロピルチオ、3- フルオロプロピルチオ、2-クロロプロピルチオ、3-クロロプロピルチオ、2-ブロモプロピルチオ、3-ブロモプロピルチオ、2,2-ジフルオロプロピルチオ、2,3-ジフルオロプロピルチオ、2、3-ジクロロプロピルチオ、3,3、3- トリフルオロプロピルチオ、3,3、3-トリクロロプロピルチオ、2,2、3,3、3-ペンタフルオロプロピルチオ、ヘプタフルオロプロピルチオ、1- (フルオロメチル)-2-フルオロエチルチオ、1- (クロロメチル)-2-クロロエチルチオ、1- (ブロモメチル)-2- ブロモエチルチオ、4-フルオロブチルチオ、4-クロロブチルチオ、4- ブロモブチルチオ又はノナフルオロブチルチオ。
【0031】
用語“C1-C6−アルコキシカルボニル”とは、本明細書において使用される場合、カルボニル基の炭素原子を通して結合される(上記に言及されるような)1〜6個の炭素原子を有する、直鎖又は枝分れ鎖のアルコキシ基、すなわち次の基のいずれか1つを言及する:メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、n- プロポキシカルボニル、1-メチルエトキシカルボニル、n-ブトキシカルボニル、1-メチルプロポキシカルボニル、2- メチルプロポキシカルボニル又は 1、1-ジメチルエトキシカルボニル。
【0032】
用語“C2-C6−アルケニル”とは、本明細書において使用される場合、2〜6個の炭素原子及びいずれかの位置に二重結合を有する炭素原子のいずれかを通して結合される、直鎖又は枝分れ鎖の一不飽和炭化水素基、すなわち次の基のいずれか1つを意味する:
【0033】
エテニル、1-プロペニル、2- プロペニル、1-メチル-エテニル、1-ブテニル、2-ブテニル、3-ブテニル、1-メチル-1-プロペニル、2-メチル-1- プロペニル、1-メチル-2-プロペニル、2- メチル-2-プロペニル、1-ペンテニル、2-ペンテニル、3-ペンテニル、4- ペンテニル、1-メチル-l-ブテニル、2-メチル-1-ブテニル、3-メチル-1-ブテニル、1-メチル-2-ブテニル、2- メチル-2-ブテニル、3- メチル-2-ブテニル、1-メチル-3-ブテニル、2-メチル-3-ブテニル、3-メチル-3- ブテニル、1 ,1-ジメチル2-プロペニル、1 、2-ジメチル1-プロペニル、1 、2-ジメチル2-プロペニル、1-エチル- 1-プロペニル、1-エチル-2-プロペニル、1-ヘキセニル、2-ヘキセニル、3-ヘキセニル、4-ヘキセニル、5-ヘキセニル、1- メチル-1-ペンテニル、2-メチル-1-ペンテニル、3-メチル-1-ペンテニル、4-メチル-1-ペンテニル、1- メチル- 2-ペンテニル、2-メチル-2-ペンテニル、3-メチル-2-ペンテニル、4-メチル-2-ペンテニル、1- メチル-3- ペンテニル、2-メチル-3-ペンテニル、3-メチル-3-ペンテニル、4-メチル-3-ペンテニル、1- メチル-4- ペンテニル、2-メチル-4-ペンテニル、3-メチル-4-ペンテニル、4-メチル-4-ペンテニル、1 ,1-ジメチル2- ブテニル、1 、1-ジメチル3-ブテニル、1 、2-ジメチルl-ブテニル、1 、2-ジメチル2-ブテニル、1 、2- ジメチル3-ブテニル、1、3-ジメチル1-ブテニル、1、3-ジメチル2-ブテニル、1,3-ジメチル3-ブテニル、2,2-ジメチル3-ブテニル、2、3-ジメチル1-ブテニル、2、3-ジメチル2-ブテニル、2、3-ジメチル3- ブテニル、3、3-ジメチル1-ブテニル、3、3-ジメチル2-ブテニル、1 -エチル- 1-ブテニル、1-エチル-2-ブテニル、1-エチル-3-ブテニル、2-エチル-1-ブテニル、2-エチル-2-ブテニル、2- エチル-3-ブテニル、1 、1 、2-トリメチル-2- プロペニル、1-エチル-1-メチル-2-プロペニル、1-エチル-2- メチル-1-プロペニル又は1 -エチル-2-メチル-2- プロペニル。
【0034】
用語“C2-C6-アルキニル”とは、本明細書において使用される場合、C-C三重結合を含み、そして2〜6個の炭素原子を有する、炭素原子のいずれかを通して結合される、直鎖又は枝分れ鎖の炭化水素基、例えば次の基のいずれか1つを言及する:エチニル、 プロプ-1-イン-1-イル、 プロプ-2-イン-1-イル、 n-ブト-1-イン-1-イル、 n-ブト-1-イン-3-イル、 n-ブト-1-イン-4-イル、 n-ブト-2-イン-1-イル、 n-ペント-1-イン-1-イル、 n-ペント-1-イン- 3-イル、 n-ペント-1-イン-4-イル、 n-ペント-1- イン-5-イル、 n-ペント-2-イン-1-イル、 n-ペント-2-イン-4-イル、 n-ペント-2-イン-5-イル、 3-メチルブト-1-イン-3-イル、 3- メチルブト-1-イン-4-イル、 n-ヘキセ-1-イン-1-イル、 n-ヘキセ-1-イン-3-イル、 n-ヘキセ-1-イン-4- イル、 n-ヘキセ-1 -イン-5-イル、 n-ヘキセ-1-イン-6-イル、 n-ヘキセ-2-イン-1-イル、 n-ヘキセ-2-イン-4-イル、 n-ヘキセ-2-イン-5-イル、 n-ヘキセ- 2-イン-6-イル、 n- ヘキセ-3-イン-1-イル、 n-ヘキセ-3-イン-2-イル、 3-メチルペント-1-イン-1-イル、 3-メチルペント-1-イン-3-イル、 3- メチルペント-1-イン-4-イル、 3-メチルペント-1 -イン-5-イル、 4-メチルペント-1-イン-1-イル、 4-メチルペント-2- イン-4-イル又は4-メチルペント-2-イン-5-イル 及び同様のもの。
【0035】
用語“C3-C8−シクロアルキル”とは、本明細書において使用される場合、3〜8個の炭素原子を有する単環式の炭化水素基、例えばシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロ−ヘキシル、シクロヘプチル又はシクロオクチルのいずれか1つを言及する。
【0036】
用語“(C1-C6−アルキル)アミノ”とは、本明細書において使用される場合、アミノ基の窒素原子を通して結合される(上記に言及されるような)1〜6個の炭素原子を有する、直鎖又は枝分れ鎖の飽和アルキル基、すなわちメチルアミノ、エチルアミノ、n−プロピルアミノ、1−メチルエチルアミノ、n−ブチルアミノ、1−メチルプロピルアミノ、2−メチルプロピルアミノ又は1,2−ジメチルエチルアミノのいずれか1つを言及する。
【0037】
用語“ジ(C1-C6−アルキル)アミノ”とは、本明細書において使用される場合、アミノ基の窒素原子を通してそれぞれ結合される(上記に言及されるような)1〜6個の炭素原子を有する、2つの直鎖又は枝分れ鎖の飽和アルキル基、例えば次の基のいずれか1つを言及する:
【0038】
NN- ジメチルアミノ、 N、N-ジエチルアミノ、 N、N-ジ(1-メチルエチル)アミノ、 N.N-ジプロピルアミノ、 NN- ジブチルアミノ、 N、N-ジ-(1-メチルプロピル)アミノ、 N、N-ジ-(2-メチルプロピル)アミノ、 NN- ジ-(1 、1-ジメチルエチル)アミノ、 N-エチル-N-メチルアミノ、 N-メチルN-プロピルアミノ、 N-メチルN- (1-メチルエチル)アミノ、 N-ブチル-N-メチルアミノ、 N-メチルN-(1-メチルプロピル)-アミノ、 N-メチル N-(2-メチルプロピル)アミノ、 N-(1 、1-ジメチルエチル)-N-メチルアミノ、 N-エチル-N-プロピルアミノ、 N- エチル-N-(1-メチルエチル)アミノ、 N-ブチル-N-エチルアミノ、 N-エチル-N-(1-メチルプロピル)アミノ、 N- エチル-N-(2-メチルプロピル)アミノ、 N-エチル-N-(1 、 1 -ジメチルエチル)アミノ、 N-(l-メチルエチル)-N- プロピルアミノ、 N-ブチル-N-プロピルアミノ、 N-(1-メチルプロピル)-N-プロピルアミノ、 N-(2-メチルプロピル)- N-プロピルアミノ、 N-(1 、1-ジメチルエチル)-N-プロピルアミノ、 N-ブチル-N-(1-メチルエチル)アミノ、 N-(1- メチルエチル)-N-(1-メチルプロピル)-アミノ、 N-(1-メチルエチル)-N-(2-メチルプロピル)アミノ、 N-(1 、1- ジメチルエチル)-N-(1 -メチルエチル)アミノ、 N-ブチル-N-(1 -メチルプロピル)アミノ、 N-ブチル-N-(2- メチルプロピル)アミノ、 N-ブチル-N-(1 、1-ジメチルエチル)アミノ、 N-(1-メチルプロピル)-N-(2- メチルプロピル)アミノ、 N-(1 、1-ジメチルエチル)-N-(1-メチルプロピル)アミノ 又は N-(1 、1-ジメチルエチル)- N-(2-メチルプロピル)-アミノ。
【0039】
用語“C1-C6−アルキルカルボニルオキシ”とは、本明細書において使用される場合、カルボニル基の酸素原子を通して結合される、1〜6個の炭素原子を有する直鎖又は枝分れ鎖の飽和アルキル基(上記に言及されるような)、すなわちメチルC(=O)O、 エチルC(=O)O、 n-プロピルC(=O)O、 1-メチルエチルC(=O)O、 n-ブチルC(=O)O、 1-メチルプロピルC(=O)O、 2-メチルプロピルC(=O)O 又は1,2-ジメチルエチルC(=O)Oのいずれか1つを意味する。
【0040】
用語“アリール”(及びまた、アリールカルボニルオキシにおいては)とは、本明細書において使用される場合、単、二又は三環式であり得る芳香族炭化水素環を言及する。そのような環の例は、フェニル、ナフタレニル、アントラセニル、インデニル又はフェナントレニルを包含する。好ましいアリール基はフェニル(Ph)である。
【0041】
用語“アリール−C1-C6−アルキル”とは、本明細書において使用される場合(及びまた、C3-C8−シクロアルキル−C1-C6−アルキル、ヘテロアリール−C1-C6−アルキル、複素環式−C1-C6−アルキル)、C1-C6−アルキレン基のいずれかの炭素原子を通して分子の残りに結合されるそれぞれの基を言及する。好ましい“アリール−C1-C6−アルキル”の例は、ベンジル、1−フェニルエチル及び2−フェニルエチルである。同様に、アリール−C2-C6−アルケニル及びアリール−C2-C6−アルキニルとは、それぞれ、C2-C6−アルケニレン及びC2-C6−アルキニレン基のいずれかの炭素原子を通して分子の残りに結合されるアリール基を意味する。
【0042】
用語“N原子を含むN−結合された4〜7員の複素環”とは、環窒素原子を通して分子の残りに結合されるそれぞれの基を意味する。複素環式化合物は、1又は複数の環、好ましくは1個の環を有する、飽和、部分的不飽和又は芳香族環式基でありえる。4〜7員の複素環式基は、結合されるN原子の他に、お互い独立して、C(=0)、O、S及びNから選択された、環員としての1,2又は3個のヘテロ原子及び/又はヘテロ原子群を含むことができる。複素環は置換され得るか、又は置換され得ず、置換基の例は、ハロゲン、C1-C6−(ハロ)アルキル、C1-C6−(ハロ)アルコキシを包含する。好ましい態様においては、4〜7員の複素環は、1つの他のヘテロ原子又はヘテロ原子群を有する、置換されていない5−又は6−員の環である。
【0043】
例としては、N原子により結合される4〜6員のラクタムを包含し、それらの例は、β−ラクタム、γ−ラクタム及びδ−ラクタム、例えば2−オキソ−ピロリジン−1−イル又は2−オキソ−ピペリジン−1−イル;不飽和複素環、例えばピロール−1−イル、ピラゾール−1−イル、1,2,4−トリアゾリル−1−イル、1,2,3−トリアゾリル−1−イル、テトラゾール−1−イル、テトラゾール−2−イル;及び飽和複素環、例えばピペリジン−1−イル、モルホリン−4−イル又はチオモルホリン−4−イルを包含する。
【0044】
好ましい態様においては、C1-C6成分は、それが例えばC1-C6−アルキル置換基又は基、C1-C6−アルコキシ、C1-C6−ハロアルコキシ、C1-C6−アルキルチオ、C1-C6−アルキルスルホニル、C1-C6−アルキルスルフィニル、C1-C6−ハロアルキルチオ、C1-C6−ハロアルキル、(C1-C6−アルキル)アミノ、ジ(C1-C6−アルキル)アミノ、等として示される場合いつでも、成分の型に関係なく、C1-C4−成分、好ましくはC1-C3−成分、例えばC1-成分、C2-成分又はC3-成分のいずれか1つである。1つよりも多くのアルキル成分が存在する場合、その鎖長は異なることができる。
【0045】
好ましい態様においては、C2-C6-成分は、それらが例えばC2-C6−アルケニル置換基又は基、C2-C6−アルキニル、C2-C6−ハロアルケニル、C2-C6−ハロアルキニル、C2-C6−アルキニルオキシ、C2-C6−アルケニルオキシ、C2-C6−アルキニルオキシ、等として示される場合いつでも、成分の型に関係なく、C2-C5−成分、好ましくはC2-C4−成分、例えばC2−成分、C3−成分又はC4−成分のいずれか1つである。
【0046】
好ましい態様においては、C3-C8成分は、それが例えばC3-C8−シクロアルキル置換基又は基、C3-C8−シクロハロアルキル、C3-C8−シクロアルコキシ、等を示す場合いつでも、成分の型に関係なく、C3-C5−成分、例えばC3−成分又はC5−成分のいずれかである。
1つの態様においては、式Iの化合物に関して、R1〜R6は第1の観点において定義される通りであり、但し(i)R3はCl又はMeではなく、(ii)R4はClではなく、(iii)R5はCl ではなく、そして(iv)R3は、R5がメトキシである場合、Clではなく、それぞれ(i)〜(iv)の場合、R2〜R5の残る基は水素である。
【0047】
1つの態様においては、式Iの化合物に関して、R1がHであり、そしてR3〜R5のいずれか1つがCl 又はメチルである場合、R6はH又はCH3C(=O)以外である。
1つの態様においては、式Iの化合物に関して、R1及びR6は第1の観点において定義される通りであり、そして
−R3〜R5の1つは、水素以外であり、その置換基はCl及びMe以外であり、そして
−R3〜R5の2つは水素以外であり、その置換基の1つは、メトキシ以外である。
1つの態様においては、式Iの化合物に関して、R1〜R6は第1の観点において定義される通りであり、但しR3〜R5はCl及びMe以外であり、好ましくはハロゲン及びC1-C3−(ハロ)アルキル以外である。
【0048】
1つの態様においては、式Iの化合物に関して、R3〜R5のいずれか1つがハロゲン又はC1-C3-(ハロ)アルキルである場合、R1及びR6の1つはH及びC1-C3-(ハロ)アルキル‐C(=O)以外である。
1つの態様においては、式Iの化合物に関して、H及びCH3C(=O)は、R1又はR6のいずれか上の置換基ではない。
他の態様とは関係なく、1つの態様においては、R3〜R5のいずれか2つはHである。好ましくは、R3及びR4はHであり、そしてR5は第1の観点において定義された通りである。
【0049】
他の態様とは関係なく、1つの態様においては、式I又はIIに関して、R3はC1-C4-アルキルである。
他の態様とは関係なく、1つの態様においては、式I又はIIに関して、R3、R4及びR5のいずれか2つはHである。
他の態様とは関係なく、1つの態様においては、式I又はIIに関して、R3及びR4はHである。
【0050】
他の態様とは関係なく、1つの態様においては、式I又はIIに関して、R1はHである。
他の態様とは関係なく、1つの態様においては、式Iの化合物に関して、R1はH又はC1-C6-アルキルである。
他の態様とは関係なく、1つの態様においては、式I又はIIに関して、R1はC1-C6-アルキルである。
【0051】
他の態様とは関係なく、1つの態様においては、式I又はIIに関して、R6はH、C2-C6-アルキニル、R7C(=O)、R8HNC(=O)及びC1-C6-アルキルから選択され、ここで前記C1-C6-アルキル基が、シアノ、C1-C6-アルコキシ、C3-C8-シクロアルキル又はアリールにより置換され得、そして前記C2-C6-アルキニル、R7C(=O)、R8HNC(=O)及びC1-C6-アルキル基が1又は複数のハロゲン原子を担持することができる。好ましくは、R6 はH、C1-C3- (ハロ)アルキル及びC1-C3-(ハロ)アルキルC(=O)である。
【0052】
他の態様に関係なく、1つの態様においては、R5はハロゲン、C1-C6-アルキル又はC1-C6-ハロアルキルである。
他の態様に関係なく、1つの態様においては、式IにおけるR1, R6, R2, R3及びR4はそれぞれHであり、そしてR5はハロゲン、CN又はアリールであり、前記アリールは、置換されていないか、1又は複数のハロゲン原子を担持することができ、そして/又はお互い独立して、シアノ、C1-C6-アルキル、C1-C6-ハロアルキル、C1-C6-アルコキシ、C1-C6-ハロアルコキシ、R9C(=O)から成る群から選択された1,2又は3個の置換基を担持することができる。好ましい態様においては、R5はハロゲンである。
【0053】
他の態様に関係なく、1つの態様においては、式IIにおけるR1, R2, R3及びR4はそれぞれHであり、R6はC1-C6-アルキルであり、そしてR5はハロゲンである。
式Iの特定の例が、下記表に開示される。
【0054】
【化4】

【0055】
式Iの特定の例が、下記表に開示される。
テーブル1.1:R1、R2及びR6がHであり、そしてW、 X及びYについての値は表1〜表4に与えられる通りである、式(I)の化合物;
テーブル1.2:R1 がCH3-であり、R2 及びR6 が Hであり、そしてW、 X及びYについての値は表1〜表4に与えられる通りである、式(I)の化合物;
テーブル1.3:R1 がCH3CH2-であり、R2 及びR6 が Hであり、そしてW、 X及びYについての値は表1〜表4に与えられる通りである、式(I)の化合物;
テーブル1.4:R1 がCH3CH2CH2-であり、R2 及びR6 が Hであり、そしてW、 X及びYについての値は表1〜表4に与えられる通りである、式(I)の化合物;
テーブル1.5:R1 が(CH3)2CH-であり、R2 及びR6 が Hであり、そしてW、 X及びYについての値は表1〜表4に与えられる通りである、式(I)の化合物;
【0056】
テーブル1.6:R1 がCH3CH2CH2CH2-であり、R2 及びR6 が Hであり、そしてW、 X及びYについての値は表1〜表4に与えられる通りである、式(I)の化合物;
テーブル1.7:R1 が(CH3)2CH2CH2-であり、R2 及びR6 が Hであり、そしてW、 X及びYについての値は表1〜表4に与えられる通りである、式(I)の化合物;
テーブル1.8:R1 がNCCH2-であり、R2 及びR6 が Hであり、そしてW、 X及びYについての値は表1〜表4に与えられる通りである、式(I)の化合物;
テーブル1.9:R1 がシクロプロピル-CH2-であり、R2 及びR6 が Hであり、そしてW、 X及びYについての値は表1〜表4に与えられる通りである、式(I)の化合物;
テーブル1.10:R1 がCH3OCH2CH2-であり、R2 及びR6 が Hであり、そしてW、 X及びYについての値は表1〜表4に与えられる通りである、式(I)の化合物;
【0057】
テーブル1.11:R1 がH2C=CHCH2-であり、R2 及びR6 が Hであり、そしてW、 X及びYについての値は表1〜表4に与えられる通りである、式(I)の化合物;
テーブル1.12:R1 がH2C≡CCH2-であり、R2 及びR6 が Hであり、そしてW、 X及びYについての値は表1〜表4に与えられる通りである、式(I)の化合物;
テーブル1.13:R1 がフェニル-CH2-であり、R2 及びR6 が Hであり、そしてW、 X及びYについての値は表1〜表4に与えられる通りである、式(I)の化合物;
テーブル1.14:R2がHであり、R1及びR6がCH3であり、そしてW、 X及びYについての値は表1〜表4に与えられる通りである、式(I)の化合物;
テーブル1.15:R1がH2C≡CCH2-であり、R2がHであり、R6がCH3であり、そしてW、 X及びYについての値は表1〜表4に与えられる通りである、式(I)の 化合物;
【0058】
テーブル1.16:R1がCH3CH2-であり、R2がHであり、R6がCH3であり、そしてW、 X及びYについての値は表1〜表4に与えられる通りである、式(I)の 化合物;
テーブル1.17:R1がCH3CH2CH2-であり、R2がHであり、R6がCH3であり、そしてW、 X及びYについての値は表1〜表4に与えられる通りである、式(I)の 化合物;
テーブル1.18:R1が(CH3)2CH-であり、R2がHであり、R6がCH3であり、そしてW、 X及びYについての値は表1〜表4に与えられる通りである、式(I)の 化合物;
テーブル1.19:R1がCH3CH2CH2CH2-であり、R2がHであり、R6がCH3であり、そしてW、 X及びYについての値は表1〜表4に与えられる通りである、式(I)の 化合物;
テーブル1.20:R1が(CH3)2CH2CH2-であり、R2がHであり、R6がCH3であり、そしてW、 X及びYについての値は表1〜表4に与えられる通りである、式(I)の 化合物;
【0059】
テーブル1.21:R1がNCCH2-であり、R2がHであり、R6がCH3であり、そしてW、 X及びYについての値は表1〜表4に与えられる通りである、式(I)の 化合物;
テーブル1.22:R1がシクロプロピル-CH2-であり、R2がHであり、R6がCH3であり、そしてW、 X及びYについての値は表1〜表4に与えられる通りである、式(I)の 化合物;
テーブル1.23:R1がフェニル-CH2-であり、R2がHであり、R6がCH3であり、そしてW、 X及びYについての値は表1〜表4に与えられる通りである、式(I)の 化合物;
テーブル1.24:R2がHであり、R1及びR6がCH3CH2-であり、そしてW、 X及びYについての値は表1〜表4に与えられる通りである、式(I)の化合物;
テーブル1.25:R2がHであり、R1がCH3OCH2CH2-であり、R6がCH3CH2−であり、そしてW、 X及びYについての値は表1〜表4に与えられる通りである、式(I)の化合物;
【0060】
テーブル1.26:R2がHであり、R1がHC≡CCH2-であり、R6がCH3CH2−であり、そしてW、 X及びYについての値は表1〜表4に与えられる通りである、式(I)の化合物;
テーブル1.27:R2がHであり、R1がCH3CH2CH2-であり、R6がCH3CH2−であり、そしてW、 X及びYについての値は表1〜表4に与えられる通りである、式(I)の化合物;
テーブル1.28:R2がHであり、R1が(CH3)2CH-であり、R6がCH3CH2−であり、そしてW、 X及びYについての値は表1〜表4に与えられる通りである、式(I)の化合物;
テーブル1.29:R2がHであり、R1がCH3CH2CH2CH2-であり、R6がCH3CH2−であり、そしてW、 X及びYについての値は表1〜表4に与えられる通りである、式(I)の化合物;
テーブル1.30:R2がHであり、R1が(CH3)2CH2CH2-であり、R6がCH3CH2−であり、そしてW、 X及びYについての値は表1〜表4に与えられる通りである、式(I)の化合物;
【0061】
テーブル1.31:R2がHであり、R1がNCCH2-であり、R6がCH3CH2−であり、そしてW、 X及びYについての値は表1〜表4に与えられる通りである、式(I)の化合物;
テーブル1.32:R2がHであり、R1がシクロプロピル-CH2-であり、R6がCH3CH2−であり、そしてW、 X及びYについての値は表1〜表4に与えられる通りである、式(I)の化合物;
テーブル1.33:R2がHであり、R1がフェニル-CH2-であり、R6がCH3CH2−であり、そしてW、 X及びYについての値は表1〜表4に与えられる通りである、式(I)の化合物;
テーブル1.34:R1がCH3(C=O)-であり、R2及びR6がHであり、そしてW、 X及びYについての値は表1〜表4に与えられる通りである、式(I)の化合物;
テーブル1.35:R1がCH3CH2(C=O)-であり、R2及びR6がHであり、そしてW、 X及びYについての値は表1〜表4に与えられる通りである、式(I)の化合物;
【0062】
テーブル1.36:R1がCH3CH2CH2(C=O)-であり、R2及びR6がHであり、そしてW、 X及びYについての値は表1〜表4に与えられる通りである、式(I)の化合物;
テーブル1.37:R1が(CH3)2CH(C=O)-であり、R2及びR6がHであり、そしてW、 X及びYについての値は表1〜表4に与えられる通りである、式(I)の化合物;
テーブル1.38:R1がCH3CH2CH2CH2(C=O)-であり、R2及びR6がHであり、そしてW、 X及びYについての値は表1〜表4に与えられる通りである、式(I)の化合物;
テーブル1.39:R1が(CH3)2CH2CH2(C=O)-であり、R2及びR6がHであり、そしてW、 X及びYについての値は表1〜表4に与えられる通りである、式(I)の化合物;
テーブル1.40:R1がCH3NH(C=O)-であり、R2及びR6がHであり、そしてW、 X及びYについての値は表1〜表4に与えられる通りである、式(I)の化合物;
【0063】
テーブル1.41:R1がCH3CH2NH(C=O)-であり、R2及びR6がHであり、そしてW、 X及びYについての値は表1〜表4に与えられる通りである、式(I)の化合物;
テーブル1.42:R1がCH3CH2CH2 NH (C=O)-であり、R2及びR6がHであり、そしてW、 X及びYについての値は表1〜表4に与えられる通りである、式(I)の化合物;
テーブル1.43:R1が(CH3)2CHNH(C=O)-であり、R2及びR6がHであり、そしてW、 X及びYについての値は表1〜表4に与えられる通りである、式(I)の化合物;
テーブル1.44:R1がCH3CH2CH2CH2NH(C=O)-であり、R2及びR6がHであり、そしてW、 X及びYについての値は表1〜表4に与えられる通りである、式(I)の化合物;
テーブル1.45:R1が(CH3)2CH2CH2NH(C=O)-であり、R2及びR6がHであり、そしてW、 X及びYについての値は表1〜表4に与えられる通りである、式(I)の化合物;
【0064】
テーブル1.46:R1がフェニルNH(C=O)-であり、R2及びR6がHであり、そしてW、 X及びYについての値は表1〜表4に与えられる通りである、式(I)の化合物;
テーブル1.47:R1がCH3OC2H5-であり、R2がHであり、R6がCH3であり、そしてW、 X及びYについての値は表1〜表4に与えられる通りである、式(I)の化合;
テーブル1.48:R1がCH2=CHCH2-であり、R2がHであり、R6がCH3であり、そしてW、 X及びYについての値は表1〜表4に与えられる通りである、式(I)の化合;
テーブル1.49:R1がCH2=CHCH2-であり、R2がHであり、R6がCH3CH2-であり、そしてW、 X及びYについての値は表1〜表4に与えられる通りである、式(I)の化合;
【0065】
テーブル2.1:R1及びR2がHであり、R6がCH3OCH2-であり、そしてW、 X及びYについての値は表1〜表4に与えられる通りである、式(II)の化合物;
テーブル2.2:R6がCH3-であり、R1及びR2がHであり、そしてW、 X及びYについての値は表1〜表4に与えられる通りである、式(II)の化合物;
テーブル2.3:R6がCH3CH2-であり、R1及びR2がHであり、そしてW、 X及びYについての値は表1〜表4に与えられる通りである、式(II)の化合物;
テーブル2.4:R6がCH3CH2CH2-であり、R1及びR2がHであり、そしてW、 X及びYについての値は表1〜表4に与えられる通りである、式(II)の化合物;
テーブル2.5:R6が(CH3)2CH-であり、R1及びR2がHであり、そしてW、 X及びYについての値は表1〜表4に与えられる通りである、式(II)の化合物;
【0066】
テーブル2.6:R6がCH3CH2CH2CH2-であり、R1及びR2がHであり、そしてW、 X及びYについての値は表1〜表4に与えられる通りである、式(II)の化合物;
テーブル2.7:R6が(CH3)2CH2CH2-であり、R1及びR2がHであり、そしてW、 X及びYについての値は表1〜表4に与えられる通りである、式(II)の化合物;
テーブル2.8:R6がNCCH2-であり、R1及びR2がHであり、そしてW、 X及びYについての値は表1〜表4に与えられる通りである、式(II)の化合物;
テーブル2.9:R6がHC≡CCH2-であり、R1及びR2がHであり、そしてW、 X及びYについての値は表1〜表4に与えられる通りである、式(II)の化合物;
テーブル2.10:R6がH2C=CHCH2-であり、R1及びR2がHであり、そしてW、 X及びYについての値は表1〜表4に与えられる通りである、式(II)の化合物;
【0067】
テーブル2.11:R6がシクロプロピル-CH2-であり、R1及びR2がHであり、そしてW、 X及びYについての値は表1〜表4に与えられる通りである、式(II)の化合物;
テーブル2.12:R6がフェニル-CH2-であり、R1及びR2がHであり、そしてW、 X及びYについての値は表1〜表4に与えられる通りである、式(II)の化合物;
テーブル2.13:R1及びR2がHであり、R6がCH3OCH3CH2-であり、そしてW、 X及びYについての値は表1〜表4に与えられる通りである、式(II)の化合物。
【0068】
【表1】

【0069】
【表2】

【0070】
【表3】

【0071】
【表4】

【0072】
下記成分である、式Iの化合物、好ましくは式I及びIIの化合物は、本発明の範囲から排除される:
R1〜R6の個々がHであり;
R1, R2, R3, R5及びR6がそれぞれHである場合、R4がCl以外であり;
R1, R2, R4, R5及びR6がそれぞれHである場合、R3がCl以外であり;
R1, R2, R4及びR5がそれぞれHであり、R6がアシルである場合、R3はメチル以外であり;
R1, R2, R3及びR5がそれぞれHであり、R6がアシルである場合、R4はCl以外であり;
R1, R2, R3及びR4がそれぞれHであり、R6がアシルである場合、R5はCl以外であり;そして
R1, R2及びR4がそれぞれHであり、R5がメトキシであり、そしてR6がアシルである場合、R3はCl以外である。
【0073】
W, X, Y, R2, R1及びR6が、第1の観点において定義される通りである、式Iの化合物は、3−クロロ−ベンゾ[d]−イソチアゾール1,1−ジオキシドAと、第1又は第2アミンBとを反応することにより調製され得る。Halは、ハロゲン、好ましくは塩素又は臭素、最も好ましくは塩素である。
【0074】
【化5】

【0075】
それらの反応は、例えばDuphar(EP33984号)又はBASF(WO07113119号)による出版物、又はC.W.Whitehead, Journal of Organic Chemistry, 25, 413-16; 1960又はH. B. Rode, Pharmazie, 60(10), 723-731 ; 2005による文献において、過去に記載される標準方法に類似して実施され得る。
【0076】
3−クロロ−ベンゾ[d]−イソチアゾール1,1−ジオキシドAは、H. B. Rode , Pharmazie, 60(10), 723-731 ; 2005により記載されるようにして、サッカリンCと塩素化剤、例えばSOCl2、PCl5/POCl3とを反応することにより調製され得る。
【0077】
【化6】

【0078】
Halが塩素であり、WがCHであり、XがCHであり、そしてYがC-CH3又はC-Fである、化合物Aは新規であり、そしてその対応する活性成分の調製のために中間体として使用され得る。
置換されたサッカリンCは、Desai, Ranjit C, Journal of Organic Chemistry (1994), 59(23), 7161-3又は Naoyuki Masuda, Bioorgaic & Medicinal Chemistry 13 (2005) 949-961により記載されるようにして、2−クロロスルホニル−安息香酸エステルDとアンモニアとを反応することにより調製され得る。
【0079】
【化7】

【0080】
後者の文献はまた、ジアゾ化及び続くクロロスルホニル化を通してのその対応するメチルアントラニレートEからの2−クロロスルホニル−安息香酸エステルDの合成を記載する。類似する方法が、M. L. Trudell et al. in Journal of Heterocyclic Chemistry, 2004, 41 , 435-438により記載される。
【0081】
【化8】

【0082】
メチルアントラニレートEが市販されていない場合、それらは、J.F.W. Keana et al. in Bioorganic&Medicinal Chemistry 1 1 (2003) 1769-1780により記載されているように触媒性水素化により、又はF. H. Jung, J. Med. Chem. 2006, 49, 955-970 又は M. H. Rabinowitz et al., J. Med. Chem. 2006, 49, 6371-6390により記載されているようにSnCl2又はNa2(S2O4)のような還元剤により、その対応する2−ニトロ安息香酸メチルエステルから調製され得る。
【0083】
【化9】

【0084】
他方では、サッカリン(C)は、K.F. Burri, Helvetica Chimia acta, 1990, 73, 69-80により記載される方法に類似する強酸、例えばトリフルオロ酢酸との加熱によるその対応するN−t−ブチルサッカリンGの切断により調製され得る。
【0085】
【化10】

【0086】
N-t−ブチルサッカリンGは、塩基、例えばブチルリチウム又はリチウムジイソプロピルアミノによる指図されたオルト金属化、及び閉環下で二酸化炭素による前記金属化された種の続くトラッピングにより、式J(R6はt−ブチルである)の化合物から調製され得る。前記方法は、D. Becker et al., Tetrahedron, 1992, 2515-2522により記載されている。金属化は、N. Murugesan et al., Journal of Medicinal Chemisry, 1998, 41 , 5198-5212により記載されるようにして実施され得る。
【0087】
【化11】

【0088】
他方では、式I(式中、W, X, Y, R2, R1及びR6は第1の観点において定義された通りである)の化合物は、標準方法、例えばアシル化、イソシアネートとの反応又は還元性アミン化を用いて、式(Ia)の化合物から調製され得る。類似する転換は、EP33984号(Duphar)による出版物においてすでに記載されている。
【0089】
【化12】

【0090】
式(Ia)又は(IIa)の化合物は、塩基性条件下での環化により、スルホンアミドH又はKを通して、塩化スルホニルから調製され得る。
【0091】
【化13】

【0092】
他方では、式(I)(式中、W, X, Y, R2及びR1は第1の観点において定義された通りであり、そしてR6は水素である)の化合物は、高温での第1アミンとの反応を通して式Mの化合物から調製され得る。前記反応は、純粋に又は適切な溶媒、好ましくは極性の高沸点溶媒、例えばTHF又はジオキサンにおいて実施され得る。好ましくは、反応は純粋に実施される。反応が純粋に実施される場合、好ましい温度は、室温〜アミンの沸点である。反応が溶媒下で実施される場合、好ましい温度は、室温〜溶媒の沸点である。この方法における置換基R99は好ましくは、アルキル置換基、例えばメチル又はエチルである。
【0093】
【化14】

【0094】
式Mのイミデート化合物は、R.F.Meyer, Journal of Organic Chemistry, 1963, 28, 2902-2903により記載される方法に類似して、式Hのスルホンアミドと炭酸オルトエステルとの反応により得られる。
【0095】
【化15】

【0096】
新規の2−シアノ−スルホニルハロゲン化物Lは、この後に記載される方法により調製され得る。
出版物WO07/014913号(BASFによる)に記載される標準方法に類似して、化合物L, N, O及びPは、化合物Q(W, X, Y及びR2は第1の観点において定義される通りである)から出発して調製され得る。
【0097】
【化16】

【0098】
他方では、式Lのスルホニルハロゲン化物は、式Rのアミノ化合物から調製され得る。
【0099】
【化17】

【0100】
化合物Rにおけるアミノ基は、その対応するジアゾニウム塩に転換され、続いて、塩化第II銅の存在下での前記ジアゾニウム塩とジオキシドとの反応により、塩化スルホニルLが得られる。
適切なニトロソ化剤は、ニトロシウムテトラフルオロボレート、塩化ニトロシル、ニトロシル硫酸、亜硝酸アルキル、例えばtert-ブチルニトリット、又は亜硝酸の塩、例えば亜硝酸ナトリウムである。好ましくは、亜硝酸ナトリウムが使用される。
【0101】
一般的に、二酸化硫黄が氷酢酸に溶解される。
ジアゾニウム塩はまた、シアン化第I銅及びシアン化ナトリウムの混合物と反応し、シアネート化合物が得られ、これが、硫化ナトリウムにより処理され、ジスルフィド化合物が得られる。ジスルフィド化合物は、塩素の存在下で亜硝酸により、塩化スルホニルLに転換される。
【0102】
式L(式中、Halは塩素であり、WはCHであり、XはCHであり、YはC-Fである)の化合物、又は式L(式中、Halは塩素であり、WはC-CH3であり、XはCHであり、YはC-CH3である)の化合物は、新規であり、そしてその対応する活性成分の調製のための中間体として使用され得る。
式Rのアミノ化合物が市販されていない場合、それらは、アミノ化合物Eの調製のために記載されるような類似する方法により、その対応する2−ニトロ化合物から調製され得る。
【0103】
【化18】

【0104】
他方では、式Rのアミノ化合物は、James B. Campbell, Synthetic Communications (1989), 19(13-14), 2255-63により記載されるようにして、式Uのオキシムを通して、式Tの化合物から調製され得る。
【0105】
【化19】

【0106】
式(I)又は(II)の化合物は、例えばシアノ化、Sonogashira、 Stille、 Heck又はSuzukiクロスカップリング反応のような金属触媒されたクロスカップリング反応により、式(I)又は(II)(式中、W、X及びYのいずれか1つはC-ハロゲンであり、そしてハロゲンは塩素、臭素又はヨウ素である)の化合物から調製され得る。それらの反応は、文献に記載される標準方法に類似して実施され得る。多くの例が、参考本"Metal Catalyzed Cross Coupling Reactions" 2nd ed.; Diederich, F., de Meijere, A., Eds.; Wiley-VCH: Weinheim, Germany, 2004に見出され得る。
例として、基R5の導入は、下記スキームに示される:
【0107】
【化20】

【0108】
当業者は、上記反応条件への適切な変更が特定のシアノ−置換されたフェニル化合物及び式I又はIIのその対応する窒素誘導体化合物のために必要とされ得ることを理解するであろう。
式I又はIIの化合物は、それぞれ式I又はIIの出発化合物の1又は複数の置換基を、本発明に従って他の置換基により置換することにより、それぞれもう1つの式I又はIIの化合物に、それ自体知られている態様で転換され得る。
【0109】
個々の場合において適切である反応条件及び出発材料の選択に依存して、1つの置換基を本発明のもう1つの置換基により単に置換することは、1つの反応段階において可能であり、又は多くの置換基は、同じ反応段階において、本発明の他の置換基により置換され得る。
【0110】
式I又はIIの化合物の塩は、それ自体既知の態様で調製され得る。従って、例えば式I又はIIの化合物の酸付加塩は、適切な酸又は適切なイオン交換試薬による処理により得られ、そして塩基付加塩は、適切な塩基又は適切なイオン交換試薬による処理により得られる。
【0111】
式I又はIIの化合物の塩は、適切な塩基化合物又は適切なイオン交換試薬による処理により、それぞれ式I又はIIの遊離化合物、すなわち酸付加塩に転換され得、そして適切な酸又は適切なイオン交換試薬による処理により塩基付加塩に転換され得る。
【0112】
式I又はIIの化合物の塩は、それ自体知られている態様で、塩化銀が形成する無機塩が不溶性であり、そして従って、反応混合物から沈殿する適切な溶媒中、適切な金属塩、例えば酸のナトリウム、バリウム又は銀塩、例えば酢酸銀による、無機酸の塩、例えば塩酸塩により、それぞれ式I又はIIの化合物の他の塩、酸付加塩、例えば他の酸付加塩に転換され得る。
【0113】
前記手順又は反応条件に依存して、塩形性性質を有する式I又はIIの化合物は、遊離形又は塩形で得られる。
本発明に従って使用するために適切な式I又はIIの化合物の塩は、特に農業学的に許容できる塩である。それらは、例えば化合物と問題のアニオンの酸とを反応せしめることにより、通常の方法で形成され得る。
【0114】
適切な農業学的に有用な塩は特に、それらのカチオンの塩又はそれらの酸の酸付加塩であり、それらのカチオン及びアニオンは、有害な昆虫類、クモ形類及び/又は線虫類の攻撃のために有用である、本発明の化合物の作用に対していずれの悪影響も有さない。従って、適切なカチオンは特に、アルカリ金属、好ましくはリチウム、ナトリウム及びカリウム、アルカリ土類金属、好ましくはカルシウム、マグネシウム及びバリウム、及び遷移金属、好ましくはマンガン、銅、亜鉛及び鉄のイオン、及びまた、所望には、1〜4個のC1-C4−アルキル置換基及び/又は1つのフェニル又はベンジル置換基を担持するアンモニウムイオン、好ましくはジイソプロピルアンモニウム、テトラメチルアンモニウム、テトラブチルアンモニウム、トリメチルベンジルアンモニウム、さらに、ホスホニウムイオン、スルホニウムイオン、好ましくはトリ(C1-C4−アルキル)スルホニウム、及びスルホキソニウムイオン、好ましくはトリ(C1-C4−アルキル)スルホキソニウムである。
【0115】
有用な酸付加塩のアニオンは主に、塩化物、臭化物、フッ化物、硫酸水素塩、スルフェート、リン酸2水素、水和物、水酸化物、リン酸水素塩、リン酸塩、硝酸塩、炭酸水素塩、炭酸塩、ヘキサフルオロ珪酸塩、ヘキサフルオロホスフェート、ベンゾエート、及びC1-C4−アルカリ酸のアニオン、好ましくはホルメート、アセテート、プロピオネート及びブチレートである。それらは、式Iの化合物と、その対応するアニオンの酸、好ましくは塩酸、臭酸、硫酸、リン酸又は硝酸とを反応せしめることにより形成され得る。また適切な塩は、式Iのアダクト、例えばマレイン酸、ジマレイン酸、フマル酸、ジフマル酸及びメタンスルホン酸を包含する。
【0116】
式I又はIIの化合物及び適切な場合、その互異性体(個々の場合、遊離形での又は塩形での)は、可能である異性体の1つの形で、又はそれらの混合物として、例えば純粋な異性体、例えば対掌体及び/又はジアステレオマーの形で、又は異性体混合物、例えば鏡像異性体混合物、例えばラセミ体、ジアステレオマー混合物又はラセミ体混合物として、分子に存在する不斉炭素原子の数、絶対的及び相対的形状に依存して、及び/又は分子に存在する非芳香族二重結合の形状に依存して、存在することができ;本発明は、純粋な異性体及びまた、可能であるすべての異性体混合物に関し、そして立体化学の詳細が個々の場合、特別に言及されていない場合でさえ、上記及び下記に記載される意味で理解されるべきである。
【0117】
選択される出発材料及び方法に依存して得られる、遊離形又は塩形での式I又はIIの化合物のジアステレオマー混合物又はラセミ体混合物は、例えば分別結合化、蒸留及び/又はクロマトグラフィーにより、成分の生理化学的差異に基づいて、純粋なジアステレオマー又はラセミ体に、既知態様で分離され得る。
【0118】
類似する態様で得られる鏡像異性体混合物、例えばラセミ体は、既知方法により、例えば光学的活性溶媒からの再結晶化により、キラル吸着剤上でのクロマトグラフィー、例えば、適切な微生物の助けを伴っての、アセチルセルロース上での高性能液体クロマトグラフィー(HPLC)により、わずか1つの鏡像異性体が複合体化される場合、キラルクラウンエーテルを用いて、包接化合物の形成を通しての特異的固定酵素による分解により、又は所望する鏡像異性体が適切な剤、例えば塩基性剤の作用により開放され得るジアステレオマーを得るために、塩基性最終生成物のラセミ体と、光学的活性酸、カルボン酸、例えば樟脳酸、酒石酸、リンゴ酸又はスルホン酸とを反応し、そしてこの態様で得られるジアステレオマー混合物を、それらの異なる溶解性に基づいての分別結晶化により分離することにより、光学的対掌体に分解され得る。
【0119】
純粋なジアステレオマー又は鏡像異性体は、適切な異性体混合物の分離によるのみならず、またジアステレオ選択性又は鏡像選択性合成の一般的に知られている方法により、例えば適切な立体化学の出発材料により本発明の方法を実施することにより、本発明に従って得られる。
【0120】
個々の成分が異なった生物学的活性を有する場合、個々の場合、生物学的により効果的な異性体、例えば鏡像異性体又はジアステレオマー、又は異性体混合物、例えば鏡像異性体混合物又はジアステレオマー混合物を単離するか又は合成することが好都合である。
【0121】
個々の場合、遊離形又は塩形での式I又はIIの化合物及び適切な場合、その互変異体は、適切な場合、水和物の形でも得られ、そして/又は他の溶媒、例えば固体形で存在する化合物の結晶化のために使用されて来たそれらのものを包含する。
【0122】
式I又はIIの化合物への新規中間体化合物がまた、本明細書において入手できる。
本発明の式I又はIIの化合物は、非常に好ましい殺生物範囲を有し、そして温血種、魚類及び植物により十分に許容される、低い適用割合でさえ、害虫制御の分野において、予防的及び/又は治療的に価値ある活性成分である。本発明の活性成分は、通常感受性であるが、しかしまた、耐性である動物害虫、例えば昆虫又はダニ目の代表物のすべて又は個々の発生段階に対して作用する。本発明の活性成分の殺虫又は殺ダニ活性は、直接的に、すなわち時間の経過の直後、又は単にその後、例えば脱皮の間、害虫の破壊において、又は間接的に、例えば低められた産卵及び/又は孵化割合、すなわち少なくとも50〜60%の破壊割合(死虫率)に対応する良好な活性において、それ自体明白である。
【0123】
式I又はIIの化合物及びその組成物は、特に作物保護において昆虫網、クモ網及び/又は円虫網空の害虫を効果的に制御するために適切である。特に、それらは次の昆虫類害虫を制御するために適切である:
【0124】
鱗翅類(鱗翅目)、例えばアグロチス・イプシロン(Agrotis ypsilon)、アグロチス・セゲタム( Agrotis segetum)、 アラバマ・アルギラセア(Alabama argillacea)、 アンチカルシア・ゲマタリス(Anticarsia gemmatalis)、 アルギレスチア・コンジュゲラ(Argyresthia conjugella)、 アウトグラフ・ガンマ(Autographa gamma)、 ブパラス・ピニアリウス(Bupalus piniarius)、 カコエシア・ムリナナ(Cacoecia murinana)、 カパス・レチキュラナ(Capua reticulana)、 ケイマトビア・ブルマタ(Cheimatobia brumata)、 コリストネウラ・フミフェラ(Choristoneura fumiferana)、 コリストネウラ・オシデンタリス(Choristoneura occidentalis)、 シルピス・ウニパンクタ(Cirphis unipuncta)、 シヂア・ポメネラ(Cydia pomonella)、 デンドロリマス・ピニ(Dendrolimus pini)、 ジアファニア・ニチダリス(Diaphania nitidalis)、 ジアトラエア・グランジオセラ(Diatraea grandiosella)、 エアリアス・インスラナ(Earias insulana)、 エラスモパルパス・リグノパルプサ(Elasmopalpus lignosellus)、 ユウポエシリア・アンビグエラ(Eupoecilia ambiguella)、 エベトリイア・ボウリアナ(Evetria bouliana)、 フェルチア・スブテラネア(Feltia subterranea)、 ガレリア・メノレラ(Galleria mellonella)、 グラホリタ・フネブラナ(Grapholitha funebrana)、グラホリタ・モラスタ( Grapholitha molesta)、 ヘリオチス・アルミゲラ(Heliothis armigera)、 ヘリオチス・ビレスセンス(Heliothis virescens)、 ヘリチズ・ゼア(Heliothis zea)、 ヘルラ・ウンダリス(Hellula undalis)、 ヒベルニア・デフォリアニア(Hibernia defoliaria)、 ヒファントリア・クネア(Hyphantria cunea)、 ヒポノメウタ・マリネラス(Hyponomeuta malinellus)、 ケイフェリア・リコペルシセラ(Keiferia lycopersicella)、 ランブジナ・フィスセラリア(Lambdina fiscellaria)、 ラフィグマ・エキセグア(Laphygma exigua)、 レウコプテラ・コフェエラ(Leucoptera coffeella)、
【0125】
レウコプテラ・スシテラ(Leucoptera scitella)、 リトコレチス・ブランカルデラ(Lithocolletis blancardella)、 ロベシア・ボトラナ(Lobesia botrana)、 ロキソステゲ・スチクチカリス(Loxostege sticticalis)、 リマントリア・ジスパー(Lymantria dispar)、 リマントリア・モナカ(Lymantria monacha)、 リオネチア・クレルケラ(Lyonetia clerkella)、 マラコソマ・ネウストリス(Malacosoma neustria)、 マネスチア・ブラシカエ(Mamestra brassicae)、 オルギア・シュードツガタ(Orgyia pseudotsugata)、 オストリニア・ヌビラリス(Ostrinia nubilalis)、 パノリス・フラメア(Panolis flammea)、 ペクチノフォラ・ゴシピエラ(Pectinophora gossypiella)、 ペリドロマ・サウシア(Peridroma saucia)、 ファレラ・ブセファラ(Phalera bucephala)、 プトリマエア・オペルキュレラ(Phthorimaea operculella)、 フィロクニスチス・シトレラ(Phyllocnistis citrella)、 ピエリス・ブラシカエ(Pieris brassicae)、 プラチネナ・スカブラ(Plathypena scabra)、 プルテラ・キシロステラ(Plutella xylostella)、 シュードプルシア・インクルデンス(Pseudoplusia includens)、 フィアシオニア・フルストランス(Rhyacionia frustrana)、 スクロビパルプラ・アブソルタ(Scrobipalpula absoluta)、 シトトロガ・セレアレラ(Sitotroga cerealella)、 スパルガノチス・ピレリアナ(Sparganothis pilleriana)、 スポドプテラ・フルギペルダ(Spodoptera frugiperda)、 スポドプテラ・リトラリス(Spodoptera littoralis)、 スポドプテラ・リツラ(Spodoptera litura)、 タウマトポエア・ピチオカンパ(Thaumatopoea pityocampa)、 トルトリクス・ビリダナ(Tortrix viridana)、 トリコプルシア・ニ(Trichoplusia ni)及びゼイラフェラ・カナデンシス(Zeiraphera canadensis);
【0126】
甲虫類(昆虫目)、例えばアルギラス・シヌアタス(Agrilus sinuatus)、 アグリオテス・リネアタス(Agriotes lineatus)、 アグリオテス・オブスクラス(Agriotes obscurus)、 アンフィマラウ・ソルスチチラス(Amphimallus solstitialis)、 アニサンドラス・ジスパー(Anisandrus dispar)、 アントノマス・グランジス(Anthonomus grandis)、 アントノマス・ポモラム(Anthonomus pomorum)、 アトマリア・リネアリス(Atomaria linearis)、 ブラストファグス・ピニペルダ(Blastophagus piniperda)、 ブリトファガ・ウンダテ(Blitophaga undata)、 ブルカス・ルフィマナス(Bruchus rufimanus)、 ブルカス・ピソラム(Bruchus pisorum)、 ブルカス・レンチス(Bruchus lentis)、 ビクチスカス・ベツラエ(Byctiscus betulae)、 カシダ・ネブロサ(Cassida nebulosa)、 セロトマ・トリフルカタ(Cerotoma trifurcata)、 セウトリンカス・アシミリス(Ceuthorrhynchus assimilis)、 セウトリンカス・ナピ(Ceuthorrhynchus napi)、 カエトクネマ・チビアリス(Chaetocnema tibialis)、 コノデラス・ベスペルチナス(Conoderus vespertinus)、 クリオセリス・アスパラギ(Crioceris asparagi)、 ジアブロチカ・ベルテアタ(Diabrotica balteata)、 ジアブロチカ・ロンジコルニス(Diabrotica longicornis)、 ジアブロチカ-12・プンクタタ(Diabrotica 12- punctata)、 ジアブロチカ・ビルギフェラ(Diabrotica virgifera)、 エピラカナ・バリベウチス(Epilachna varivestis)、 エピトリクス・ヒルチペニス(Epitrix hirtipennis)、 ユウチノボトラス・ブラシリエシス(Eutinobothrus brasiliensis)、 ヒロビウス・アビエチス(Hylobius abietis)、
【0127】
ヒペラ・ブルネイペニス(Hypera brunneipennis)、 ヒペラ・ポスチカ(Hypera postica)、 リプス・チポグラパス(lps typographus)、 レマ・ビリネアタ(Lema bilineata)、 レマ・マラノパス(Lema melanopus)、 レプチノタルサ・デセムリネアタ(Leptinotarsa decemlineata)、 リモニウス・カルフォルニカス(Limonius californicus)、 リソルホプトラス・オリゾフィラス(Lissorhoptrus oryzophilus)、 メラノタス・コムニス(Melanotus communis)、 メリゲテス・アエネウス(Meligethes aeneus)、 メロロンタ・ヒポカスタニ(Melolontha hippocastani)、 メロロンタ・メロロンタ(Melolontha melolonth)、 オウレマ・オリザエ(Oulema oryzae)、 オルチオリンカス・スルカタス(Ortiorrhynchus sulcatus)、 オチオリンカス・オバタス(Otiorrhynchus ovatus)、 ファエドン・コケレリアエ(Phaedon cochleariae)、 フィロトレタ・キソセファラ(Phyllotreta chrysocephala)、 フィロファガ sp.(Phyllophaga sp.)、 フィロペルタ・ホルチコラ(Phyllopertha horticola)、 フィロトレタ・ネモラス(Phyllotreta nemorum)、 フィロトレタ・ストリオトレタ(Phyllotreta striolata)、 ポピリア・ジャポニカ(Popillia japonica)、 シトナ・リネアタス(Sitona lineatus)及び シトフィラス・グラナリア(Sitophilus granaria);
【0128】
双翅類(双翅目)、例えばネッタイシマカ(Aedes aegypti)、キンイロヤブカ(Aedes vexans)、 アナストレファ・ルデンス(Anastrepha ludens)、 アノフェレス・マクリペニス(Anopheles maculipennis)、チチュウカイミバエ(Ceratitis capitata)、キソミヤ・ベジアナ( Chrysomya bezziana)、 キソミヤ・ホミニボラックス(Chrysomya hominivorax)、 キソミヤ・マセラリア(Chrysomya macellaria)、ソルガムタマバエ(Contarinia sorghicola)、食人バエ(Cordylobia anthropophaga)、アカイエカ(Culex pipiens)、ウリミバエ(Dacus cucurbitae)、オリーブ・バエ(Dacus oleae)、 ダシネウラ・ブラシカエ(Dasineura brassicae)、ヒメイエバエ(Fannia canicularis)、ウマバエ(Gasterophilus intestinalis)、ツェツェバエ(Glossina morsitans)、ノサシバエ(Haematobia irritans)、 ハプロジプロシス・エクエストリス(Haplodiplosis equestris)、タネバエ(Hylemyia platura)、 ヒポデルマ・リネアタ(Hypoderma lineata)、 リリオミザ・サチバエ(Liriomyza sativae)、マメハモグリバエ(Liriomyza trifolii)、 ルシリア・カプリナ(Lucilia caprina)、ヒツジキンバエ(Lucilia cuprina)、ヒロズキンバエ(Lucilia sericata)、 リコリア・ペクトラリス(Lycoria pectoralis)、コムギタマバエ(Mayetiola destructor)、イエバエ(Musca domestica)、オオイエバエ(Muscina stabulans)、ヒツジバエ(Oestrus ovis)、 オスシネラ・フリット(Oscinella frit)、 ペゴミア・ヒソシアミ(Pegomya hysocyami)、 フォルビア・アンチクア(Phorbia antiqua)、 フォルビア・ブラシカエ(Phorbia brassicae)、 フォルビア・コアルクタタ(Phorbia coarctata)、 ファゴレチス・セラシ(Rhagoletis cerasi)、 ファゴレチス・ポモネラ(Rhagoletis pomonella)、アブ(Tabanus bovinus)、 チプラ・オレラセア(Tipula oleracea) 及びチプラ・パルドサ(Tipula paludosa);
【0129】
アザミウマ(総翅類)、例えばフランクリニエラ・フスカ(Frankliniella fusca)、 フランクリニエラ・オキシデンタリス(Frankliniella occidentalis)、 フランクリニエラ・トリチチ(Frankliniella tritici)、 スシルトセリプス・シトリス(Scirtothrips citri)、 トリプス・オリザエ(Thrips oryzae)、ミナミキイロアザミウマ(Thrips palmi) 及びネギアザミウマ(Thrips tabaci);
膜翅類(膜翅目)、例えばアタリア・ロサエ(Athalia rosae)、アタ・セファロテス(Atta cephalotes)、チャイロハキリアリ(Atta sexdens)、テキサスハキリアリ(Atta texana)、プラムハバチ(Hoplocampa minuta)、 ホプロカムパ・テスチュジネア(Hoplocampa testudinea)、イエヒメアリ(Monomorium pharaonis)、 ソレノプシス・ゲミナタ(Solenopsis geminata) 及びソレノプシス・インビクタ( Solenopsis invicta);
【0130】
異翅類(異翅目)、例えばアクロステルナム・ヒラレ(Acrosternum hilare)、 ブリサス・リュウコプテラス(Blissus leucopterus)、 シルトペルチス・ノタタス(Cyrtopeltis notatus)、 ダイスデルカス・シンギュラタス(Dysdercus cingulatus)、 ダイスデルカス・インテルカス(Dysdercus intermedius)、 ユウリガステル・インテリセプス(Eurygaster integriceps)、 ユウシキスタス・インピクチベントリス(Euschistus impictiventri)、 レプトグロサス・フィロパス(Leptoglossus phyllopus)、 リガス・リネオラリス(Lygus lineolaris)、 リガス・プラテンシス(Lygus pratensis)、 ネザラ・ビリジュラ(Nezara viridula)、 ピエスマ・キュドラタ(Piesma quadrata)、 ソルベア・インスラリス(Solubea insularis) 及びチアンタ・ペルジトル(Thyanta perditor);
【0131】
同翅類(同翅目)、例えばアシルトシフォン・オノブリカス(Acyrthosiphon onobrychis)、カラマツカサアブラムシ(Adelges laricis)、 アフィダラ・ナスツチ(Aphidula nasturtii)、 アフィス・ファバエ(Aphis fabae)、イチゴネアブラムシ(Aphis forbesi)、 アフィス・ポミ(Aphis pomi)、ワタアブラムシ(Aphis gossypi)、 アフィス・グロスラリアエ(Aphis grossulariae)、 アフィス・スクネイデリ(Aphis schneideri)、 アフィス・スピラエコラ(Aphis spiraecola)、ニワトコアブラムシ(Aphis sambuci)、エンドウヒゲナガアブラムシ(Acyrthosiphon pisum)、ジャガイモヒゲナガアブラムシ(Aulacorthum solani)、 ブラキカウダス・カルヅイ(Brachycaudus cardui)、ムギワラギクオマルアブラムシ(Brachycaudus helichrysi)、 ブラキカウダス・ペルシカエ(Brachycaudus persicae)、 ブラキカウダス・プルニコラ(Brachycaudus prunicola)、ダイコンアブラムシ(Brevicoryne brassicae)、 カピトフォラス・ホルニ(Capitophorus horni)、 セロシファ・ゴシピ(Cerosipha gossypii)、イチゴケナガアブラムシ(Chaetosiphon fragaefolii)、スグリトックリアブラムシ(Cryptomyzus ribis)、 ドレフシア・ノルドマンニアナエ(Dreyfusia nordmannianae)、 ドレフシア・ピセアエ(Dreyfusia piceae)、 ジサフィス・ラジコラ(Dysaphis radicola)、 ジサウラコルタム・シュードソラニ(Dysaulacorthum pseudosolani)、オオバコアブラムシ(Dysaphis plantaginea)、ジサフィス・フィリ( Dysaphis pyri)、 エンポアスカ・ファバエ(Empoasca fabae)、モモコフキアブラムシ(Hyalopterus pruni)、チシャミドリアブラムシ(Hyperomyzus lactucae)、
【0132】
マクロシファム・アベナエ(Macrosiphum avenae)、チューリップヒゲナガアブラムシ(Macrosiphum euphorbiae)、 マクロシフォン・ロザエ(Macrosiphon rosae)、 メゴウラ・ビシアエ(Megoura viciae)、 マラナフィス・ピラリウス(Melanaphis pyrarius)、 メトポロフィウム・ジルホダム(Metopolophium dirhodum)、モモアカアブラムシ(Myzus persicae)、ワケギコブアブラムシ(Myzus ascalonicus)、ニワウメクロコブアブラムシ(Myzus cerasi)、ハンショウズルコブアブラムシ(Myzus varians)、 ナソノビア・リビス-ニグリ(Nasonovia ribis-nigri)、トビイロウンカ(Nilaparvata lugens)、 ペムフィガス・バルサリウス(Pemphigus bursarius)、クロフツノウンカ(Perkinsiella saccharicida)、ホップイボアブラムシ(Phorodon humuli)、リンゴキジラミ(Psylla mali)、 プシラ・ピリ(Psylla piri)、 ロパロミザス・アスカロニカス(Rhopalomyzus ascalonicus)、キビクビレアブラムシ(Rhopalosiphum maidis)、ムギクビレアブラムシ(Rhopalosiphum padi)、 ロパロシパム・インセルタム(Rhopalosiphum insertum)、 サパフィス・マラ(Sappaphis mala)、 サパフィス・マリ(Sappaphis mali)、ムギミドリアブラムシ(Schizaphis graminum)、 シゾネウラ・ラヌギノサ(Schizoneura lanuginosa)、 シトビオン・アベナエ(Sitobion avenae)、オンシツコナジラミ(Trialeurodes vaporariorum)、 トキソプテラ・アウランチアンド(Toxoptera aurantiiand)、及びブドウネアブラムシ(Viteus vitifolii);
【0133】
等翅類(等翅目)、例えばキクビサツマシロアリ(Calotermes flavicollis)、 レウコテルメス・フラビペス(Leucotermes flavipes)、 レチキュリテルメス・ルシフガス(Reticulitermes lucifugus) 及び テルメス・ナタレンシス(Termes natalensis);
【0134】
直翅類(直翅目)、例えばオウシュウイエコオロギ(Acheta domestica)、コバネゴキブリ(Blatta orientalis)、チャバネゴキブリ(Blattella germanica)、オウシュウクギヌキハサミムシ(Forficula auricularia、オウシュウケラ(Gryllotalpa gryllotalpa)、トノサマバッタ(Locusta migratoria)、 メラノプラス・ビビタタス(Melanoplus bivittatus)、 メラノプラス・フェムル-ルブラム(Melanoplus femur-rubrum)、 メラノプラス・メキシカナス(Melanoplus mexicanus)、メリケンフキバッタ(Melanoplus sanguinipes)、 メラノプラス・スプレタス(Melanoplus spretus)、 ノマダクリス・セプテムファシアタ(Nomadacris septemfasciata)、ワモンゴキブリ(Periplaneta americana)、 シストセルカ・アメリカナ(Schistocerca americana)、 シストセルカ・ペレグリナ(Schistocerca peregrina)、 スタウロノタス・マロカナス(Stauronotus maroccanus) 及びクラズミウマ(Tachycines asynamorus);
【0135】
クモ形類、例えばクモ形類(ダニ目)、例えばヒメダニ科、マダニ科及びヒゼンダニ科、例えばアムブリオンマ-アメリカヌム(Amblyomma americanum)、アムブリオンマ-バリエガツム(Amblyomma variegatum)、ナガヒメダニ(Argas persicus)、中壁ダニ(Boophilus annulatus)、 ブーフィラス・デコロラタス(Boophilus decoloratus)、オウシマダニ(Boophilus microplus)、デルマセンター-シルバルム(Dermacentor silvarum)、 ヒアロマ・ツルンカタム(Hyalomma truncatum)、ヒツジマダニ(Ixodes ricinus)、 イクソデス・ルビクンダス(Ixodes rubicundus)、オルニトドルス-モウバタ(Ornithodorus moubata)、 オトビウス・メグニニ(Otobius megnini)、ニワトリダニ(Dermanyssus gallinae)、 プソロプタス・オビス(Psoroptes ovis)、 リピセファラス・アペンジキュラタス(Rhipicephalus appendiculatus)、 リピセファラス・エベルツシ(Rhipicephalus evertsi)、ヒゼンダニ(Sarcoptes scabiei)、 及びコムギサビダニspp.(Eriophyidae spp.)、 例えばリンゴサビダニ(Aculus schlechtendali)、 フィロコプトラタ・オレイボラ(Phyllocoptrata oleivora) 及び エリオフィエス・シェルドニ(Eriophyes sheldoni); ホコリダニ科(Tarsonemidae spp.)、 例えばフィトネマス・パリダス(Phytonemus pallidus) 及びチャノホコリダニ(Polyphagotarsonemus latus); ヒメハダニ科(Tenuipalpidae spp.)、例えばミナミヒメハダニ(Brevipalpus phoenicis); ハダニ科(Tetranychidae spp.)、例えばニセナミハダニ(Tetranychus cinnabarinu)、カンザワハダニ(Tetranychus kanzawai)、 テトラニカス・パシフィカス(Tetranychus pacificus)、ハダニ(Tetranychus telarius)及びナミハダニ(Tetranychus urticae)、リンゴハダニ(Panonychus ulmi)、 パノニカス・シトリ(Panonychus citri)、 及びオリゴニカス・プラテンシス(oligonychus pratensis);及び
【0136】
線虫類、例えば植物寄生性線虫類及び土壌に存在する線虫。植物寄生性線虫類は、例えばネコブセンチュウ、キタネコブセンチュウ(Meloidogyne hapla)、サツマイモネコブセンチュウ(Meloidogyne incognita)、ジャワネコブセンチュウ(Meloidogyne javanica)、及び 他のネコブセンチュウ種; 包嚢形成線虫、 グロボデラ・ロストキエンシス(Globodera rostochiensis)及び他のグロボデラ(Globodera)種; ヘテロデラ・アベナエ(Heterodera avenae)、ダイズシストセンチュウ(Heterodera glycines)、シストセンチュウ(Heterodera schachtii)、クローバーシストセンチュウ(Heterodera trifolii)、及び 他のシストセンチュウ属種; 種子瘤ネマトーダ(Seed gall nematodes)、 アングイナ種(Anguina species); 茎及び葉ネマトーダ、 アフェレンコイデス種(Aphelenchoides species); スティングネマトーダ(Sting nematodes)、 ベロノライマス・ロンジカウダタス(Belonolaimus longicaudatus) 及び他の ベロノライマス種(Belonolaimus species); 松ネマトーダ(Pine nematodes)、マツノザイセンチュウ(Bursaphelenchus xylophilus)及び他のセンチュウ種(Bursaphelenchus species); リングネマトーダ(Ring nematodes)、 クリコネマ種(Criconema species)、 クリコネメラ種(Criconemella species)、 クリコネモイデス種(Criconemoides species)、 メソクリコネマ種(Mesocriconema species);茎及び鱗茎ネマトーダ(Stem and bulb nematodes)、イモグサレセンチュウ(Ditylenchus destructor)、クキセンチュウ(Ditylenchus dipsaci)及び他のジチレンカス種( Ditylenchus species); Awlネマトーダ、ドリコドラス種(Dolichodorus species); 螺旋状ネマトーダ(Spiral nematodes)、 ヘリオコチレンカス・マルチシンクタス(Heliocotylenchus multicinctus) 及び他のヘリオコチレンカス種;さや及び線虫 ネマトーダ(Sheath and sheathoid nematodes)、 ヘミシクリオフォラ種(Hemicycliophora species )及びヘミクリコネマトーダ種(Hemicriconemoides species); ヒルシャマニエラ種(Hirshmanniella species);
【0137】
ランスネマトーダ(Lance nematodes)、 ホプロアイマス種(Hoploaimus species);偽根瘤ネマトーダ(false rootknot nematodes)、 ナコバス種(Nacobbus species); 針状ネマトーダ(Needle nematodes)、ナガハリセンチュウ(Longidorus elongatus) 及び他のナガハリセンチュウ種( Longidorus species); ピンネマトーダ(Pin nematodes)、ピンセンチュウ種(Paratylenchus species); 病斑ネマトーダ(Lesion nematode)s、ムギネグサレセンチュウ(Pratylenchus neglectus)、キタネグサレセンチュウ(Pratylenchus penetrans)、ネグサレセンチュウ(Pratylenchus curvitatus)、 プラチレンカス・グーデイ(Pratylenchus goodeyi)及び他の ネグサレセンチュウ種(Pratylenchus species); 穿孔ネマトーダ(Burrowing nematodes)、 ラドフォラス・シミリス(Radopholus similis )及び他のラドフォラス種(Radopholus species); 腎臓形ネマトーダ(Reniform nematodes)、 ロチレンカス・ロブスタス(Rotylenchus robustus)及び他のロチレンカス種(Rotylenchus species); スキュテロネマ種(Scutellonema species); スタブルートネマトーダ(Stubby root nematodes)、トリコドラス・プリミチバス(Trichodorus primitivus)及び他のユミハリセンチュウ種(Trichodorus species)、パラトリコドラス種(Paratrichodorus species); スタントネマトーダ(Stunt nematodes)、ナミイシュクセンチュウ(Tylenchorhynchus claytoni)、 チレンコリンカス・ダビウス(Tylenchorhynchus dubius) 及び他の萎縮線虫種(Tylenchorhynchus species); ミカン属ネマトーダ(Citrus nematodes)、 チレンクラス種(Tylenchulus species); ダガーネマトーダ(Dagger nematodes)、オオガタハリセンチュウ種(Xiphinema species); 及び他の植物寄生ネマトーダ種を包含する。
【0138】
式I又はIIの化合物類及びそれらを含む組成物はまた、軟体動物駆除作用のために、特にナメクジに対して有用であり得る。本発明の方法及び組成物により制御され得る軟体類は好ましくは、腹足目、より好ましくは有肺亜網、さらにより好ましくはカタツムリ類及びナメクジ類に包含される軟体類であり、そして最も好ましくは、例えば次のものを包含する:アンプラリダエ(Ampullariidae); アリオン(Arion) (A.アテル(A. ater)、 A.シルクムスクリプタス(A. circumscriptus)、 A.ホルテンシス(A. hortensis)、 A.ルフス(A. rufus)); ブラジバエニダエ(Bradybaenidae) (ブラジバエナ・フルチカス(Bradybaena fruticum)); セパエア(Cepaea) (C.ホルテンシス(C. hortensis)、C.ネモラリス( C. Nemoralis));オキロジナ(ochlodin); デロセラス(Deroceras) (D.アグレスチス(D. agrestis)、 D.エンピリコルム(D. empiricorum)、 D.ラエベ(D. laeve)、 D.レチキュラタム(D. reticulatum)); ジスカス(Discus )(D.ロツンダタス(D. rotundatus)); ユウノファリア(Euomphalia); ガルバ(Galba) (G.ツルンキュレータ(G. trunculata); ヘリセリア(Helicelia) (H.イタラ(H. itala)、 H.オブビア(H. obvia)); ヘリシダエ(Helicidae) (ヘリシゴナ・アルブストラム(Helicigona arbustorum));ヘリコジスカス( Helicodiscus); ヘリックス(Helix )(H. アペルタ(H. aperta)); リマックス(Limax) (L.シネレオニガー(L. cinereoniger)、 L.フラバス(L. flavus)、 L.マルギナタス(L. marginatus)、 L.マキシマス(L. maximus)、 L.テネラス(L. tenellus));リムナエア( Lymnaea); ミラックス(Milax) (M.ガガテス(M. gagates)、 M.マルギナタス(M. marginatus)、 M.ソウェルビー(M. sowerbyi)); オペアス(Opeas); ポマセア(Pomacea) (P.カナチキュラタ(P. canaticulata)); バロニア(Vallonia) 及びザニトイデス(Zanitoides)。本発明に従っての組合せは、デロセラス(Deroceras)、例えばノハラナメクジ(Deroceras reticulatum)に対して特に効果的である。
【0139】
式I又はIIの化合物類、及びそれらを含む組成物は、昆虫類及び/又は線虫類の制御のために特に適切である。さらに、式Iの化合物類(特に表1.1−1.49に開示されるそれらの化合物)又は式IIの化合物類(特に表2.1−2.13に開示されるそれらの化合物)及びそれらを含む組成物は、同翅目、鱗翅目、双翅目、総翅目及び/又は線虫網から選択された害虫の制御のために特に適切である。
【0140】
本発明の好ましい態様においては、式Iの化合物類(例えば、表1.1−1.49に開示されるそれらの化合物)又は式IIの化合物類(特に、表2.1−2.13に開示されるそれらの化合物)及びそれらの組成物は、昆虫類又はクモ形類、特に鱗翅目、総翅目、鞘翅目及び/又は同翅目、及びダニ目のクモ形類の制御のために使用され得る。
【0141】
本発明の式Iの化合物(例えば、表1.1−1.49に開示されるそれらの化合物)又は式IIの化合物(例えば、表2.1−2.13に開示されるそれらの化合物)、及びその組成物は、鱗翅目、鞘翅目、総翅目、同翅目、及びダニ目のクモ形類、例えばヘリオチスspp.(Heliothis spp.)、 スリプスspp.(Thrips spp.)、 ジアブロチカspp.(Diabrotica spp.)、 ミズスspp.(Myzus spp.)、 アフィスspp.(Aphis spp.)、 スポドプテラspp.(Spodoptera spp.)、 プルテラspp.(Plutella spp.)、 及びテトラニキダエspp.(Tetranychidae spp.)の昆虫を制御するために特に有用である。
本発明の方法への使用のためには、式I又はIIの化合物は通常の配合物、例えば溶液、エマルジョン、懸濁液、ダスト、粉末、ペースト、顆粒及び直接噴霧できる溶液に転換され得る。その使用形は、特定の目的及び適用方法に依存する。配合及び適用方法は、個々の場合、本発明の式Iの化合物の均等な分布を確保するよう選択される。
【0142】
配合物は、本発明の化合物を、農薬の配合のために適切な通常の配合助剤、例えば溶媒及び/又はキャリヤー、所望により乳化剤、界面活性剤及び分散剤、保存剤、消泡剤、抗−凝固剤、種子の処理配合のためにはまた、任意には着色剤及び/又は結合剤及び/又はゲル化剤により広げることによる既知手段で調製される(例えば、再考のためには、アメリカ特許第 3,060,084号, EP-A 707 445号 (液体濃縮物に関しては), Browning, "Agglomeration", Chemical Engineering, Dec. 4, 1967, 147-48, Perry's Chemical Engineer's Handbook, 4th Ed., McGraw-Hill, New York, 1963, pages 8-57 and et seq. WO 91/13546号, アメリカ特許第 4,172,714号, アメリカ特許第 4,144,050号, アメリカ特許第 3,920,442号, アメリカ特許第 5,180,587号, アメリカ特許第 5,232,701号 , アメリカ特許第 5,208,030号, GB 2,095,558号, アメリカ特許第 3,299,566号, Klingman, Weed Control as a Science, John Wiley and Sons, Inc., New York, 1961 , Hance et al., Weed Control Handbook, 8th Ed., Blackwell Scientific Publications, Oxford, 1989 及び Mollet, H., Grubemann, A., Formulation technology, Wiley VCH Verlag GmbH, Weinheim (Germany), 2001 , 2. D. A. Knowles, Chemistry and Technology of Agrochemical Formulations, Kluwer Academic Publishers, Dordrecht, 1998 (ISBN 0-7514-0443-8)を参照のこと)。
【0143】
適切な溶媒/キャリヤーは、例えば次のものである:
−溶媒、例えば芳香族溶媒(例えば、Solvesso製品、キシレン及び同様のもの)、パラフィン(例えば、鉱物画分、アルコール(例えば、メタノール、ブタノール、ペンタノール、ベンジルアルコール)、ケトン(例えば、シクロキキサノン、γ−ブチロラクトン)、ピロリドン(N−メチル−ピロリドン(NMP)、N−オクチルピロリドン(NOP))、アセテート(グルコールジアセテート)、アルキルラクテート、ラクトン、例えばg−ブチロラクトン、グリコール、脂肪酸ジメチルアミド、脂肪酸及び脂肪酸エステル、トリブリセリド、植物又は動物起源の油及び変性油、例えばアルキル化されたピーナッツ油。原則として、溶媒混合物がまた使用され得る。
【0144】
−キャリヤー、例えば粉砕された天然鉱物及び粉砕された合成鉱物、例えばシリカゲル、細かく分割された珪酸、シリケート、タルク、カオリン、アタクレー(attaclay)、石炭石、ライム、チョーク、樹身、黄土、粘土、苦灰石、珪藻土、硫酸カルシウム及び硫酸マグネシウム、酸化マグネシウム、粉砕された合成材料、肥料、例えば硫酸アンモニウム、リン酸アンモニウム、硝酸アンモニウム、ウレア及び植物起源の製品、例えば穀物食品、樹木樹皮食物、木粉及びナッツ殻食物、セルロース粉末及び他の固形キャリヤー。
適切な乳化剤は、非イオン性及びアニオン性乳化剤(例えば、ポリオキシエチレン脂肪アルコールエーテル、アルキルスルホネート及びアリールスルホネート)である。
分散剤の例は、リグニン−亜硫酸パルプ廃液及びメチルセルロースである。
【0145】
適切な界面活性剤は、リグノスルホン酸、ナフタレンスルホン酸、フェノールスルホン酸、ジブチルナフタレンスルホン酸のアルカリ金属、アルカリ土類金属及びアンモニウム塩、アルキルアリールスルホネート、アルキルスルフェート、アルキルスルホネート、脂肪アルコールスルフェート、脂肪酸及びスルフェート化された脂肪アルコールエーテル、さらにスルホネート化されたナフタレン及びナフタレン誘導体とホルムアルデヒドとの縮合物、ナフタレン又はナフタレンスルホン酸とフェノール及びホルムアルデヒドとの縮合物、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、エトキシル化されたイソオクチルフェノール、オクチルフェノール、ノニルフェノール、アルキルフェニルポリグリコールエーテル、トリブチルフェニルポリグリコールエーテル、トリステアリルフェニルポリグリコールエーテル、アルキルアリールポリエーテルアルコール、アルコール及び脂肪アルコール/酸化エチレン縮合物、エトキシル化されたヒマシ油、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、エトキシル化されたポリオキシプロピレン、ラウリルアルコールポリグリコールエーテルアセタール、ソルビトールエステルである。
【0146】
また、抗凍結剤、例えばグリセリン、エチレングリコール、プロピレングリコール及び殺菌剤が配合物に添加され得る。
適切な消泡剤は例えば、珪素又はステアリン酸マグネシウムに基づく消泡剤である。
適切な保存剤は例えば、ジクロロフェン及びベンジルアルコールヘミホルマールである。
【0147】
適切な増粘剤は、配合物に擬塑性流動挙動性、すなわち振盪段階において低粘性を付与する化合物である。例えば、多糖類に基づく市販の増粘剤、例えばXanthan Gum(商標)(Kelco からのKelzan(商標))、Rhodopol(商標)23 (Rhone Poulenc)又はVeegum(商標)(RT. Vanderbiltからの)、 又は 有機フィロシリケート、例えば Attaclay(商標)(Engelhardtからの)が本明細書において言及され得る。
【0148】
本発明の分散液のために適切な消泡剤は例えば、シリコーンエマルジョン(例えばRhodiaからのSilikon(商標)SRE、Wacker 又は Rhodorsil(商標))、長鎖アルコール、脂肪酸、有機弗素化合物及びそれらの混合物である。殺生物剤は、微生物による攻撃に対して本発明の組成物を安定化するために添加され得る。
【0149】
適切な殺生物剤は例えば、イソチアゾロン、例えば商品、Avecia (又は Arch)からのProxel(商標)from 又はThor Chemie からのActicide(商標)RS 及びRohm and Haas からのKathon(商標)MKとして市販されている化合物に基づかれる。
【0150】
適切な抗凍結剤は、有機ポリオール、例えばエチレングリコール、プロピレングリコール又はグリセロールである。それらは通常、活性化合物の合計重量に基づいて10重量%以下の量で使用される。
【0151】
適切な場合、本発明の活性化合物の組成物は、pHを調節するために、調製される配合物の合計量に基づいて、1〜5重量%の緩衝液を含んで成り、使用される緩衝液の量及びタイプは、活性化合物の化学的性質に依存する。緩衝液の例は、弱無機又は有機酸、例えばリン酸、硝素酸、酢酸、プロピオン酸、クエン酸、フマル酸、酒石酸、シュウ酸及び琥珀酸のアルカリ金属塩である。
【0152】
直接噴霧できる溶液、エマルジョン、ペースト又は油分散体の調製のために適切な物質は、中位〜高い沸点の鉱油画分、例えばケロシン又はディゼル油、さらにコールタール油、及び植物又は動物起源の油、脂肪族環状及び芳香族炭化水素、例えばトルエン、キシレン、パラフィン、テトラヒドロナフタレン、アルキル化されたナフタレン又はその誘導体、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、シクロヘキサノール、シクロヘキサノン、イソホロン、強い極性の溶媒、例えばジメチルスルホキシド、N−メチルピロリドン及び水である。
【0153】
粉末、広げるための材料及びダストは、固形キャリヤーと共に活性物質を混合するか、又は同時に粉砕することにより調製され得る。
【0154】
顆粒、例えば被覆された顆粒、インプリグネイティド顆粒及び均質顆粒は、固形キャリヤーに活性成分を結合することにより調製され得る。固形キャリヤーの例は、鉱物アース、例えばシリカゲル、シリケート、タルク、カオリン、アタクレー、石炭石、ライム、チョーク、樹身、黄土、粘土、苦炭岩、珪藻土、硫酸カルシウム、硫酸マグネシウム、酸化マグネシウム、粉砕された合成材料、肥料、例えば硫酸アンモニウム、リン酸アンモニウム、硝酸、アンモニウム、ウレア、及び植物起源の製品、例えば穀物食物、樹木樹皮食物、ナッツ殻食物、セルロース粉末及び他の固形キャリヤーである。
【0155】
一般的に、配合物は、0.01〜95重量%、好ましくは0.1〜90重量%の活性成分を含んで成る。活性成分は、90%〜100%、好ましくは95%〜100%の純度で使用される(NMRスペクトルに従って)。
種子の処理目的のためには、それぞれの配合物は、0.01〜60重量%、好ましくは0.1〜40重量%の活性化合物の調製を容易に使用するための濃度へ導くために2〜10倍に希釈され得る。
【0156】
式I又はIIの化合物は、それらの配合物の形又はそれから調製される使用形で、例えば直接噴霧できる溶液、粉末懸濁液又は分散液、エマルジョン、油分散体、ペースト、ダスト生成物、広げるための材料又は顆粒の形で、噴霧、霧化、粉塵化、延展化又は注入の手段により使用され得る。それらの使用形は意図される目的に完全に依存し;それらは、個々の場合、活性化合物の最も最適な可能性ある分布を確保するために意図される。
【0157】
水性使用形は、水を添加することにより、エマルジョン濃縮物、ペースト又は湿潤性粉末(噴霧できる粉末、油分散体)から調製され得る。エマルジョン、ペースト又は油分散体を調製するためには、物質それ自体又は油又は溶媒に溶解された物質が、湿潤剤、増粘剤、分散剤又は乳化剤により、水中において均質化され得る。他方では、活性物質、湿潤剤、増粘剤、分散剤又は乳化剤、及び可能な場合、溶媒又は油から構成される濃縮物を調製することが可能であり、そしてそのような濃縮物は水による希釈のために適切である。
【0158】
すぐ使用できる製品における活性成分濃度は、比較的広い範囲内で変化することができる。一般的に、それらは0.0001〜10重量%、好ましくは0.01〜1重量%である。活性成分はまた、微量工程(ULV)においても都合良く使用され、95重量%以上の活性成分を含んで成る配合物の適用、又は添加剤なしでの活性成分の適用を可能にする。
【0159】
次のものは、配合物の例である:
1.水による希釈のための生成物。種子の処理の目的のためには、そのような生成物が、希釈された種子又は希釈されていない種子に適用され得る。
【0160】
A)水溶性濃縮物(SL, LS)
10重量部の活性化合物を、90重量部の水又は水溶性溶媒に溶解する。代わりの手段として、湿潤剤又は他の助剤を添加する。活性化合物は、水による希釈に基づいて溶解し、それにより10%(w/w)の活性化合物を含む配合物を得る。
【0161】
B)分散性濃縮物(DC)
20重量部の活性化合物を、70重量部のシクロヘキサノンに溶解し、そして10重量部の分散剤、例えばポリビニルピロリドンを添加する。水による希釈により、分散体を得、それにより20%(w/w)の活性化合物を含む配合物を得る。
【0162】
C)乳化できる濃縮物(EC)
15重量部の活性化合物を、7重量部のキシレンに溶解し、そしてカルシウムドデシルベンゼンスルホネート及びヒマシ油エトキシレート(個々の場合、5重量部)を添加する。水による希釈により、エマルジョンを得、それにより15%(w/w)の活性化合物を有する配合物を得る。
【0163】
D)エマルジョン(EW, EO, ES)
25重量部の活性化合物を、35重量部のキシレンに溶解し、そしてカルシウムドデシルベンゼンスルホネート及びヒマシ油エトキシレート(個々の場合、5重量部)を添加する。この混合物を30重量部の水中に、乳化機械(例えば、Ultraturrax)により導入し、そして均質エマルジョンを製造する。水による希釈により、エマルジョンを得、それにより、25%(w/w)の活性化合物を含む配合物を得る。
【0164】
E)懸濁液(SC, OD, FS)
撹拌ボールミルにおいて、20重量部の活性化合物を、10重量部の分散剤、湿潤剤及び70重量部の水又は有機溶媒と共に微粉砕し、細かな活性化合物の懸濁液を得る。水による希釈により、活性化合物の安定性懸濁液を得、それにより20%(w/w)の活性化合物を有する配合物を得る。
【0165】
F)水分散性顆粒及び水溶性顆粒(WG, SG)
50重量部の活性化合物を、50重量部の分散剤及び湿潤剤と共に細かく粉砕し、そして技術的装置(例えば、押し出し、噴霧タワー、流動層)により、水分散性の水溶性顆粒として製造する。水による希釈により、活性化合物の安定分散体又は溶液を得、それにより50%(w/w)の活性化合物を有する配合物を得る。
【0166】
G)水分散性粉末及び水溶性粉末(WP, SP, SS, WS)
75重量部の活性化合物を、ローター−スターターミルにおいて、25重量部の分散剤、湿潤剤及びシリカゲルと共に粉砕する。水による希釈により、活性化合物の安定性分散体又は溶液を得、それにより75%(w/w)の活性化合物を有する配合物を得る。
【0167】
H)ゲル−配合物(GF)
撹拌ボールミルにおいて、20重量部の活性化合物を、10重量部の分散剤、1重量部のゲル化剤湿潤剤及び70重量部の水又は有機溶媒と共に微粉砕し、きめの細かい活性化合物の懸濁液を得る。水による希釈により、活性化合物の安定懸濁液を得、それにより20%(w/w)の活性化合物を有する配合物を得る。
【0168】
2.葉面散布のために希釈されないまま適用される生成物。種子処理目的のためには、そのような生成物を希釈されるか又は希釈されないで種子に適用され得る。
I)微粉性粉末(DP, DS)
5重量部の活性化合物を細かく粉砕し、そして95重量部の細かく分割されたカリオンと共に均質に混合する。これにより、5%(w/w)の活性化合物を有する微粉性生成物を得る。
【0169】
J)顆粒(GR, FG, GG, MG)
0.5重量部の活性化合物を細かく粉砕し、そして95重量部のキャリヤーと共に組合し、それにより0.5%(w/w)の活性化合物を有する配合物を得る。現方法は、押し出し、噴霧−乾燥又は流動層である。これにより、葉面使用のために希釈されないまま適用される顆粒を得る。
【0170】
K)UlV溶液(UL)
10重量部の活性化合物を、90重量部の有機溶媒、例えばキシレンに溶解する。これにより、10%(w/w)の活性化合物を有する生成物を得、これを葉面使用のために希釈されないまま適用する。
【0171】
従って、第1の観点において定義されたような式I又はIIの化合物、及び1又は複数の通常の配合不活性剤を含んで成る配合物の形での組成物がまた本明細書において供給され;この組成物は特に種子処理のために好ましい。
種々のタイプの油、湿潤剤、アジュバント、除草剤、殺カビ剤、他の殺虫剤又は殺菌剤が、適切な場合、使用の直前(タンク混合物)、化合物に添加され得る。それらの剤は通常、1:10〜10:1の重量比で本発明の剤と共に混合される。
1つの態様においては、式Iの化合物及び式IIの化合物はまた、本明細書に記載される害虫制御適用のための混合物としても使用され得る。
【0172】
式I又はIIの化合物及びその組成物は、他の活性成分、例えば他の殺虫剤、殺昆虫剤、殺カビ剤、除草剤、飼料、例えば硝酸アンモニウム、ウレア、カリ及び過リン酸塩、殺草剤及び植物成長調節剤、薬害軽減剤及び殺線虫剤と共に適用され得る。それらの追加の成分は、連続的に又は適切な場合、単に使用の直前(タンク−ミックス)添加されるか、又は配合された生成物(プレ−ミックス)として供給される、上記活性成分と組合して使用され得る。例えば、植物は、他の活性成分により処理される前又は後、式I又はIIの化合物を含んで成る組成物により噴霧され得る。一般的に、活性成分、例えば式I又はIIの化合物の組合せは、タンク−ミックス又はプレーミックス組成物として種子処理用途に使用される。
【0173】
個々の追加の活性成分は、1:10〜10:1の重量比で式I又はIIの化合物と共に混合され得る。複数の追加の活性成分及び式I又はIIの化合物の場合、いずれかの2種の活性成分(式I又はIIの化合物を包含する)間の重量比は、1:10〜10:1であり得る。得られる組成物はしばしば、より広い殺虫範囲の作用をもたらす。
【0174】
一緒に本発明の式I又はIIの化合物が使用され得、そして使用され得る実質的な相乗効果が生成される、殺虫剤の次の列挙(M&F)は、可能性ある組合せを例示するものであり、いずれかの制限を付与するものではない:
【0175】
M.1. 有機(チオ)ホスフェート:アセフェート、 アゼメチホス、 アジンホスメチル、 クロルピリホス、 クロルピリホス-間チル、クロルフェンビンホス、ダイアジノン、ジクロルボス、ジクロトホス、ジメトエート、ジスルホトン、エチオン、フェニトロチオン、フェンチオン、イソキサチオン、マラチオン、メタミドホス、 メチダチオン、メチルパラチオン、メビンホス、モノクロトホス、オキシデメトンメチル、パラオクソン、パラチオン、フェントエート、ホサロン、ホスメット、ホスファミドン、ホラート、 フォキシム、ピリミホスメチル、 プロフェノホス、プロチオホス、 サルプロホス、テトラクロルビンホス、テルブホス、 トリアゾホス、トリクロルホン;
【0176】
M.2. カルバメート:アラニカルブ、アルジカルブ、ベンジオカルブ、ベンフラカルブ、カルバリル、カルボフラン、カルボスルファン、 フェニキシカルブ、 フラチオカルブ、 メチオカルブ、メソミル、オキサミル、ピリミカルブ、プロポキスル、 チオジカルブ、 トリアザメート;
【0177】
M.3. ピレトロイド:アレスリン、 ビフェンスリン、シフルトリン、シハロトリン、 シフェノスリン、シペルメトリン、α‐シペルメトリン、β-シペルメトリン、ζ-シペルメトリン、デルタメトリン、 エンペンスリン、エスフェンバレレート、 エトフェンプロキシ、フェンプロパスリン、フェンバレート、 イミプロスリン、λ-シハロトリン、ペルメトリン、 プラレスリン、ピレトリンI 及び II、レスメトリン、シラフルオフェン、τ-フルバリネート、 テフルスリン、テトラメトリン、トラロメトリン、 トランスフルスリン、 プロフルスリン、 ジメフルスリン:
【0178】
M.4. 成長調整剤:a)キチン合成インヒビター:ベンゾイル尿素: クロルフルアズロン、ジフルベンズロン、 フルシクロウロン、 フルフェノキシウロン、ヘキサフルムロン、 ルフェヌロン、 ノバルロン、 テフルベンズロン、 トリフルムロン; ブプロフェジン、 ジオフェノロン、ヘキシチアゾクス、エトキサゾール、 クロフェンタジン;b)エクジソンアンタゴニスト:ハロフェノジド、メトキシフェノジド、テブフェノジド、アザジラクチン;c)ジュベノイド:ピリプロキシフェン、メトプレン、フェノキシカルブ;d)脂質生合成インヒビター:スピロジクロフェン、スピロメシフェン、スピロテトラメート;
【0179】
M.5. ニコチン性受容体アゴニスト/アンタゴニスト化合物:クロチアニジン、 ジノテフラン、イミダクロプリド、 チオメトキサム、 ニテンピラン、 アセタミプリド、 チアクロプリド及び AKD-1022;
M.6. GABAアンタゴニスト化合物:アセトプロール、エンドスルファン、エピプロール、フィプロニル、バニリプロール、ピラフルプロール、ピリプロール、下記式I2
【0180】
【化21】

【0181】
で表されるフェニルピラゾール化合物;
M.7. 大環状クラトン殺虫剤:アバメクチン、エマメクチン、ミルベメクチン、レピメクチン、スピノサド;
M.8. METI I化合物:フェナザキン、 ピリダベン、テブフェンピラド、トルフェンピラド、フルフェネリム;
【0182】
M.9. METI II及びIII 化合物:アセキノシル、フルアシプリム、ヒドラメチルノン;
M.10. 脱共役剤化合物:クロルフェナピル;
M.11. 酸化リン酸化インヒビター化合物:シヘキサチン、ジアフェンチウロン、酸化フェンブタ錫、プロパルギット;
M.12. 脱皮破壊剤化合物:シロマジン;
M.13. 混合された機能オキシダーゼインヒビター化合物;ピペロニル;ピペロニルブトキシド;
【0183】
M.14. ナトリウムチャネル遮断剤化合物:インドキサカルブ、メタフルミゾン;
M.15. 種々:アミトラズ、 ベンクロチアズ、 ビフェナザータ、カルタップ、 フロニカミド、 ピリダリル、 ピメトロジン、硫黄、チオシクラム、フルベンジアミド、シエノピラフェン、 フルピラゾホス、スフルメトフェン、アミドフルメット、 ピリフルキナゾン、下記式I3
【0184】
【化22】

【0185】
で表されるアミノキナゾリノン化合物、N-R'-2,2-ジヒドロ-1-R"シクロ-プロパンカルボキサミド-2-(2, 6-ジクロロ-α,α, α -トリ-フルオロ-p- トリル)ヒドラゾン 又は N-R'-2,2-ジ(Rl")プロピオンアミド-2-(2,6-ジクロロ- α, α, α -トリフルオロ-p- トリル)- ヒドラゾン、ここでR’はメチル又はエチルであり、ハロはクロロ又はブロモであり、R’’は水素又はメチルであり、そしてR’’’はメチル、又はエチルであり;
クロラントラニリプロールとしてのアントラニルアミド化合物又は下記式I4
【0186】
【化23】

【0187】
で表される化合物;JP 2002 284608号、 WO 02/89579号、 WO 02/90320号、 WO 02/90321 号、 WO 04/06677号、 WO 04/20399号、 JP 2004 99597号、 WO 05/68423号、 WO 05/68432号又はWO 05/63694号に記載されるマロノニトリル化合物、特にマロノニトリル化合物CF3(CH2)2C(CN)2CH2(CF2)3CF2H、 CF3(CH2)2C(CN)2CH2(CF2)5CF2H、 CF3(CH2)2C(CN)2(CH2)2C(CF3)2F、 CF3(CH2)2C(CN)2(CH2)2(CF2)3CF3、 CF2H(CF2)3CH2C(CN)2CH2(CF2)3CF2H、 CF3(CH2)2C(CN)2CH2(CF2)3CF3、 CF3(CF2)2CH2C(CN)2CH2(CF2)3CF2H、及び CF3CF2CH2C(CN)2CH2(CF2)3CF2H;及びWO07/101601号に記載されるような、下記式I5
【0188】
【化24】

【0189】
で表される化合物。
グループMの市販の化合物は、他の出版物の中で、The Pesticide Manual, 13th Edition, British Crop Protection Council (2003)に見出され得る。
【0190】
式I2 の化合物類及びそれらの調製は、WO98/28279号に記載されている。レピメクチンはAgro Project, PJB Publications Ltd, November 2004から知られている。ベンクロチアザ及びその調製は、EP−A145462号に記載されている。メチダチオン及びパラオクソン及びそれらの調製は、Farm Chemicals Handbook, Volume 88, Meister Publishing Company, 2001に記載されている。アセトプロール及びその調製は、WO98/28277号に記載されている。メタフルミゾン及びその調製は、EP-A1462456号に記載されている。フルピラゾフォスは、Pesticide Science 54, 1988, p.237-243 及びUS 4822779号に記載されている。ピラフルプロール及びその調製は、JP 2002193709号及びWO 01/00614号に記載されている。ピリプロール及びその調製は、WO 98/45274号及びUS 6335357号に記載されている。
【0191】
アミドフルメト及びその調製は、US 6221890号及びJP 21010907号に記載されている。フルフェネリム及びその調製は、WO 03/007717語y及びWO 03/007718号に記載されている。シフルメトフェン及びその調製は、WO04/080180号に記載されている。式I3のアミノキナゾリノン化合物は、EP A1097932号に記載され散る。
【0192】
式I4の1つとしての又はクロルアントラニリプロールとしてのアントラニルアミド及びそれらの調製はWO 01/70671号 ; WO 02/48137号; WO 03/24222号、WO 03/15518号、WO 04/67528号; WO 04/33468号;及びWO 05/1 18552号に記載されている。マクロニトリル化合物CF3(CH2)2C(CN)2CH2(CF2)3CF2H、 F3(CH2)2C(CN)2CH2(CF2)5CF2H、 CF3(CH2)2C(CN)2(CH2)2C(CF3)2F、 F3(CH2)2C(CN)2(CH2)2(CF2)3CF3、 CF2H(CF2)3CH2C(CN)2CH2(CF2)3CF2H、 F3(CH2)2C(CN)2CH2(CF2)3CF3、 CF3(CF2)2CH2C(CN)2CH2(CF2)3CF2H、及びF3CF2CH2C(CN)2CH2(CF2)3CF2Hは、WO05/63694号に記載されている。
【0193】
殺カビ混合パートナーは、下記からなるグループFから選択されたそれらのパートナーである:
F. 1 アシルアラニン、例えばベナラキシル、メタラキシル、オフラセ、オキサジキシル:
F. 2 アミン誘導体、例えばアルジモルフ、 ドジン、 ドデモルフ、フェンプロピモルフ、 フェンプロピジン、グアザチン、 イミンオクタジン、 スピロキサミン、トリデモルフ;
【0194】
F. 3 アニリノピリミジン、例えばピリメタニル、 メパニピリム又はシロジニル;
F. 4 抗生物質、例えばシクロヘキシミド、グリセオフルビン、カスガマイシン、ナタマイシン、ポリオキシン又はストレプトマイシン;
F. 5 アゾール、例えばビテルタノール、 ブロモコナゾール、シプロコナゾール、 ジフェノコナゾール、 ジニトロコナゾール、エポキシコナゾール、 フェンブコナゾール、 フルキコナゾール、 フルシラゾール、 ヘキサコナゾール、イマザリル、 メトコナゾール、 ミクロブタニルl、 ペンコナゾール、 プロピコナゾール、 プロクロラザz、 プロチオコナゾール、 テブコナゾール、トリアジメホン、トリアジメノール、 トリフルミゾール、 トリチコナゾール、 フルトリアホール;
【0195】
F. 6 ジカルボキシミド、例えばイプロジオン、ミクロゾリン、プロシミドン、ビンクロゾリン;
F. 7 ジチオカルバメート、例えばファーバム、 ナバム、マネブ、 マノコゼブ、 メタム、メチラム、 プロピネブ、ポリカーバメート、チラム、ジラム、ジネブ;
【0196】
F. 8 複素環式化合物、例えばアニラジン、ベノミル、 ボスカリド、カルベンダジム、カルボキシン、オキシカルボキシン、 シアゾファミド、ダゾメット、ジチアノン、 ファモキサドン、 フェナミドン、フェナリモル、 フベリダゾール、フルトラニル、 フラメトピル、イソプロチオラン、メプロニル、ヌアリモル、 プロベナゾール、プロキナジド、ピリフェノキシ、 ピノキノロン、 キノキシフェン、 シルチオファム、チアベンダゾール、チフルザミド、チオファネートメチル、 チアジニル、トリシクラゾール、トリホリン;
【0197】
F. 9 銅殺カビ剤、例えばボルドー混合物、酢酸銅、塩基性塩化銅、塩基性硫酸銅;
F. 10 ニトロフェニル誘導体、例えばビナパクリル、ジノカップ、ジノブトン、 ニトロフタルイソプロピル;
F. 11 フェニルピロール、例えばフェンピクロニル又はフルジオキソニル
F. 12 ストロビルリン、例えばアゾキシストロビン、 ジモキシストロビン、 フルオキサストロビン、 クレソキシム-メチル、 メトミノストロビン、 オリサストロビン、 ピコキシストロビン又はトリフロキシストロビン;
【0198】
F. 13 スルフェン酸誘導体、例えばカプタフォイ、キャプタン、 ジチオフィウアニドフォイペット、トリフルアニド;
F. 14 シンネマミド及び類似体、例えばジメトネルホ、フルメトベル又はスルモルホ;
F. 15 硫黄、及び他の殺カビ剤、例えばアシベンゾラー-S-メチル、 ベンチアバリカルブ、 カルプロパミド、クロロタロニル、 シフルフェナミド、 シモキサニル、ダゾメット、 ジクロメジン、ジクロシメト、 ジエトフェンカルブ、エジフェンホス、 エタボキサム、フェンヘキサミド、 フェンチン-アセテート、 フェノキサニル、 フェリムゾン、 フルジナム、 フォセチル、フォセチル-アルミニュウム、イプロバリカルブ、ヘキサクロロベンゼン、メトラフェノン、ペンシクロン、 プロパモクラブ、フタリド、 トロクロフォス-メチル、キントゼン、ゾキサミド。
【0199】
好ましい態様においては、本発明はまた、上記に定義されるような式I又はIIの化合物及び1又は複数の一般的配合助剤を含んで成る配合物の形での組成物にも関する。
従って、第1の観点において定義されたような式I又はIIの化合物、及び1又は複数の活性成分、例えば他の殺虫剤(上記の列挙M及び/又はFにおいて記載されるような)、殺昆虫剤、殺カビ剤、除草剤、肥料、例えば硝酸アンモニウム、ウレア、カリ及び過リン酸塩、植物毒性剤及び成長調整剤、薬害軽減剤及び殺線虫剤、及び任意には、1又は複数の通常の配合不活性剤を含んで成る組成物がまた、本明細書において供給され;種子処理用組成物が特に好ましい。
【0200】
もう1つの態様においては、本発明はまた、上記に定義されるような式I又はIIの化合物及び1又は複数の活性成分、及び任意には1又は複数の一般的配合助剤を含んで成る配合物の形での組成物にも関する。
動物性害虫、すなわち昆虫、クモ形及び線虫、植物、種子、土壌又は水(ここにおいて、植物が成長する)が、式I又はIIの本化合物又はその組成物と、当業界において知られているいずれかの適用方法により接触され得る。
【0201】
式I又はIIの化合物又はその殺虫組成物は、植物/作物と、殺虫的に有効な量の式I又はIIの化合物とを接触することにより、動物性害虫、特に昆虫、コナダニ又はクモ形による攻撃又は汚染から成長する植物及び作物を保護するために使用され得る。本発明の活性成分は、特に植物上に、特に農業的に、園芸的に及び森林的に有用な植物及び装飾植物上に、又はそのような食物の器官、例えば、果実、花、葉、茎、塊茎、種子又は根上に、及び多くの場合、それらの害虫に対して保護されたまま、後での点で形成される植物器官上でさえ発生する上記タイプの害虫を制御するために、すなわち含み又は破壊するために使用され得る。用語“作物”とは、成長する及び収穫された作物の両者を言及する。
【0202】
適切な標的作物は特に、次のものである:穀物、例えば小麦、大麦、ライ麦、燕麦、米、トウモロコシ(飼料用トウモロコシ及び砂糖トウモロコシ/スイート及びフィールドトウモロコシ)、又はサトウモロコシ;ビート、例えば砂糖又は飼料用ビート;果物、例えば仁果、核果又は小果実、例えばリンゴ、ナシ、プラム、モモ、バナナ、アーモンド、サクランボ又はベリー、例えばイチゴ、ラズベリー又はブラックベリー;マメ科作物、例えばマメ、レンズマメ、エンドウマメ又は大豆;油作物、例えばアブラナ種子、マスタード、ケシ、オリーブ、ヒマワリ、ココナツ、ヒマ、ココア又はグラウンドナッツ;ウリ科、例えばカボチャ、キュウリ又はメロン;繊維食物、例えば綿、麻、大麻又は黄麻;柑橘果実、例えばオレンジ、レモン、グレープフルーツ又はミカン;野菜、例えばホウレンソウ、レタス、アスパラガス、キャベツ、アイスベーグ、ニンジン、タマネギ、トマト、ジャガイモ又はピーマン;樟科、例えばアボカド、シナモン、樟脳;及びまた、タバコ、ナッツ、コーヒー、ナスビ、サトウキビ、茶、コショウ、ブトウつる、ホップ、オオガコ科、ラテックス植物、芝生、芝、まぐさ草、及び装飾物、ツクバネアサガオ、ゼラニイウム/テングシアオイ、サンシキスミレ及びツリフネソウ属植物。
【0203】
さらに、式I又はIIの化合物はまた、遺伝子工学方法を包含する繁殖のために、除草剤、殺カビ剤又は殺昆虫剤の作用に耐性である植物からの種子の処理のためにも有用である。
【0204】
例えば、繁殖又は遺伝子工学の従来の方法の結果として、除草剤、例えばブロモキシニル又は種々の除草剤(例えば、HPPDインヒビター、例えばプリミスルフロン、プロスルフロン及びトリフロキシスルフロン、EPSPS(5−エノール−ピロビル−ジキメート−3−ホスフェート−シンターゼ)インヒビター、GS(グルタミンシンセターゼ)インヒビター)に対して耐性にされた作物。繁殖の従来の方法(突然変異誘発)により、イミダゾリノン、例えばイマザモキシに対して耐性にされた作物の例は、Clearfield(商標)夏ナタネ(カノラ)である。遺伝子工学方法により除草剤又は種々の除草剤に対して耐性にされた作物の例は、商品名RoundupReady(商標)及びLibertyLink(商標)として市販されているグリホセート−及びグルホシネート−耐性トウモロコシ品種を包含する。
【0205】
さらに、式I又はIIの化合物はまた、従来の繁殖方法及び/又は変異体の生成により、又は組換え方法により生成され得る、存在する食物に比較して、修飾された特徴を有する植物及び種子の処理のためにも使用され得る。例えば、植物において合成される澱粉を修飾するために作物植物の組換え修飾(例えば、WO 92/11376号、WO 92/14827号、WO 91/19806号)、又は修飾された脂肪酸組成を有するトランスジェニック作物植物(WO91/13972号)を記載する多くの事例が存在する。
【0206】
さらに、動物害虫は、標的害虫、その食物供給、生息地、繁殖地面又はその場所と、殺虫的に効果的な量の式I又はIIの化合物とを接触することにより制御され得る。適用は、前記場所、成長作物又は収穫された作物の害虫による感染の前又は後に実施され得る。
【0207】
本発明の化合物はまた、害虫の発生が予測される場所に、防止的に適用され得る。式I又はIIの化合物はまた、植物と殺虫的に有効な量の式I又はIIの化合物とを接触することにより、害虫による攻撃又は感染から成長する植物を保護するためにも使用され得る。“接触”とは、直接的接触(害虫及び/又は植物、典型的には植物の種子、葉、茎又は根に対して直接的に化合物/組成物を適用する)、及び間接的接触(害虫及び/又は植物の場所に化合物/組成物を適用する)の両者を包含する。
【0208】
“場所”とは、害虫又は寄生体が成長しているか又は成長することができる、生息地、生殖地面、植物、種子、土壌、地域、材料又は環境を意味する。
【0209】
一般的に、“殺虫的に効果的な量”とは、成長に対する観察できる効果、例えば壊死、死亡、遅延、防止及び除去、破壊、又は他方では、標的生物の発生及び活性の低減の効果を達成するために必要とされる活性成分の量を意味する。殺虫的に効果的な量は、本発明において使用される種々の化合物/組成物により変化する。前記組成物の殺虫的に効果的な量はまた、一般的な条件、例えば所望の殺虫効果及び持続期間、気候、標的種、場所、適用の態様、及び同様のものに従っても変化するであろう。
【0210】
さらなる観点においては、本発明は、上記で定義されたような式I又はIIの化合物又はその組成物を、害虫、植物、種子、植物の一部及び/又は植物器官、及び/又はその個々の環境に適用することを含んで成る、収穫物保護における害虫を制御するか、又は害虫損傷に対して後での点で時間以内に、種子、植物、植物の一部及び/又は成長する植物器官を保護するための方法に関する。
【0211】
もう1つの観点においては、本発明は、上記で定義されたような式I又はIIの化合物を、害虫、保護のための材料及び/又はその環境に適用することを含んで成る、害虫を制御するための方法に関する。第1の態様においては、前記材料は、原料、例えば木材、織物、床材及び建築材料から選択される。第2の態様においては、前記害虫は貯蔵された商品の損傷に対して制御される。第3の態様においては、前記害虫は、衛生領域、特にヒト、家畜及び生産性家畜の保護において制御される。
【0212】
式I又はIIの化合物は、接触(例えば、土壌、草、壁、ベッドネット、カーペット、植物部分又は動物部分を通して)及び摂食(餌又は植物部分)の両者を通して効果的である。
1つの態様においては、本発明は、上記で定義されたような式I又はIIの化合物又はその組成物を、害虫、植物、種子、植物の一部及び/又は植物器官、及び/又はその個々の環境に適用することを含んで成る、収穫植物の収率を改良するための方法に関する。
【0213】
アリ、シロアリ、黄蜂、ハエ、蚊、コオロギ又はゴキブリへの使用に関しては、式Iの化合物は好ましくは、餌組成物に使用される。
餌は、液体、固体又は半固体調製物(例えば、ゲル)であり得る。固形餌は、それぞれの用途に適切な種々の形状及び形、例えば顆粒、ブロック、スチック、ディスクに形成され得る。液体餌は、適切な適用を確保するための種々の装置、例えば開放容器、噴霧装置、液滴源又は蒸発源中に充填され得る。ゲルは水性又は油状マトリックスに基づかれ、そして粘着性、水分保持又はエージング特徴の点から特定の必要なものに配合され得る。
【0214】
組成物に使用される餌は、昆虫、例えばアリ、シロアリ、黄蜂、ハエ、蚊、コオロギ等、又はゴキブリによるその摂取を誘発するのに十分に魅力的である生成物である。誘引効果は、摂食刺激物又は性フェロモンを用いることにより操作され得る。食物刺激物は例えば、動物及び/又は植物タンパク質(肉−、魚−又は血液ミール、昆虫部分、黄卵)から、動物及び/又は植物起源の脂肪及び油、又はモノ−、オリゴ−又はポリ有機糖類、特にスクロース、ラクトース、フルクトース、デキストロース、グルコース、澱粉、ペクチン又はモラッセ又は密から選択されるが、それらは排他的ではない。果物、食物、植物、動物、昆虫又はそれらの特定の部分の新鮮な又は崩壊部分がまた、摂取刺激物として作用することができる。性フェロモンは、より昆虫特異的であることが知られている。特定のフェロモンが文献に記載されており、そして当業者に知られている。
【0215】
エアロゾル(例えば、スプレーカンにおける)、オイルスプレー又はポンプスプレーとしての式Iの化合物の配合物は、害虫、ハエ、ノミ、ダニ、蚊又はゴキブリの非専門使用者による制御のために非常に適切である。エアロゾルレセピーは好ましくは、活性化合物、溶媒、例えば低級アルコール(例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール)、ケトン(例えば、アセトン、メチルエチルケトン、パラフィン系炭化水素(例えば、ケロシン)(約50〜250℃の沸点範囲を有する)、ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン、ジメチルスルホキシド、芳香族炭化水素、例えばトルエン、キシレン、水、さらに助剤、例えば乳化剤、例えばソルビトールモノオレエート、3〜7モルの酸化エチレンを有するオレイルエトキシレート、脂肪アルコールエトキシレート、香油、例えば精油、中位の脂肪酸と低級アルコールとのエステル、芳香族カルボニル化合物、適切な場合、安定化剤、例えば安息香酸ナトリウム、両性界面活性剤、低級エポキシド、トリエチルオルトホルメート、及び必要な場合、推進剤、例えばプロパン、ブタン、窒素、圧縮空気、ジメチルエーテル、二酸化炭素、亜酸化窒素、又はそれらのガスの混合物から構成される。
【0216】
オイルスプレー配合物は、推進剤が使用されないエアロゾルレセピーとは異なる。式Iの化合物及びそのそれぞれの組成物はまた、蚊及び燻蒸コイル、煤煙カートリッジ、蒸発器プレート又は長期蒸発器に、及びまた、蛾紙、蛾パッド又は他の熱無関係蒸発器システムにも使用され得る。
【0217】
式I又はIIの化合物及びそのそれぞれの組成物による、昆虫により伝達される感染性疾病(例えば、マラリア、デング熱及び黄熱病、リンパ性糸状虫症及びリーシュマニア症)の制御方法はまた、小屋及び家の表面を処理し、空気噴霧し、そしてカーテン、テント、布製品、ベッドネット、ツエツエバエ罠又は同様のものを含浸することを含んで成る。繊維、布、ニット製品、不織布、ネット材料又は箔、及びターポリンへの適用のための殺虫組成物は好ましくは、殺虫剤、任意には駆虫剤及び少なくとも1つの結合剤を含む混合物を含んで成る。
【0218】
適切な駆虫剤は好ましくは、次のものである:N,N-ジエチル-メタ-トルアミド (DEET), N,N- ジエチルフェニルアセトアミド(DEPA)、 1-(3-シクロヘキサン-1-イル-カルボニル)-2-メチルピペラジン、(2- ヒドロキシメチルシクロヘキシル)酢酸ラクトン、2-エチル-1 ,3-ヘキサンジオール、 インダロン、メチルネオデカンアミド(MNDA)、昆虫制御のために使用されないピレトロイド、例えば{(+/-)- 3-アリル-2- メチル-4-オキソシクロペント-2-(+)-エニル-(+)-トランス-クリサンテメート(Esbiothrin)、リモネンのような植物抽出物由来の又はそれと同一の駆虫剤、オイゲノール、(+)−ユーカマロール(1)、(−)−i−エピ−ユーカマロール又は植物、例えばスポッテッドガム、ハマゴウ、シムボポガン・マルチニ(Cymbopogan martini)、レモングラス、シトロネランウからの粗植物抽出物。
【0219】
適切な結合剤は、例えば脂肪族酸のビニルエステル(例えば、酢酸ビニル及びビニルバーサテート)、アルコールのアクリル酸及びメタクリル酸エステル、例えばブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート及びメチルアクリレート、モノ−及びジ−エチレン性不飽和炭化水素、例えばスチレン、及び脂肪族ジエン、例えばプロジエンのポリマー及びコポリマーから選択される。
【0220】
カーテン及びベッドネットの含浸は、一般的に、繊維材料を、殺虫剤のエマルジョン又は分散液中に浸漬し、又はそれらをネット上に噴霧することにより行われる。
【0221】
式I又はIIの化合物及び組成物は、木質材料、例えば樹木、板の囲い、枕木、等、及び建物、例えば家、屋外便所、工場、構造材料、家具、革、繊維、ビニル製品、電線及びケーブル、等を、アリ及び/又はシロアリから保護するために、及び作物又はヒトに対して害を与えるアリ及びシロアリを制御するためひ(害虫が家及び公共施設に侵入する場合)、使用され得る。式Iの化合物は、木質材料を保護するために周囲の土壌表面又は床下の土に適用されるのみならず、それはまた、材料製品、例えば床下のコンクリート、床柱、ビーム、ベニヤ板、家具、等、木質製品、例えばパーティクルボード、ハーフボード、等、及びビニル製品、例えば被覆された電線、ビニルシート、遮断材料、例えば発泡スチロール等の表面に適用され得る。作物又はヒトに害を与えるアリへの適用の場合、本発明のアリ制御剤は、作物又は周囲の土壌に適用され、又はありの巣又は同様のものに直接適用される。
【0222】
本発明の式I又はIIの化合物及びその組成物の使用のさらなる分野は、貯蔵品及び貯蔵所の保護、及び原料、例えば木材、織物、床材又は建築物の保護、及びまた、衛生セクターにおける、特に言及されるタイプの昆虫に対するヒト、家畜及び生産性家畜の保護である。
【0223】
衛生セクターにおいては、式I又はIIの化合物及びそのの組成物は、外部寄生体、例えばマダニ類、ヒメダニ類、キュウセンヒゼンダニ、秋ダニ、ハエ(噛み付き及び舐め型)、寄生性ハエ幼虫、シラミ、髪シラミ、鳥シラミ及びノミに対して活性的である。
【0224】
そのような寄生体の例は、次の通りである:
アノプルリダ(Anoplurida)目の中で:ブタジラミ属(Haematopinus spp.), ケモノホソジラミ属(Linognathus spp.), シラミ属(Pediculus spp.)、ピチルスspp.(Phtirus spp.)及び ソレノポテスspp.(Solenopotes spp.);
マロファギダ目(Mallophagida)の中で、トリメノポンspp.(Trimenopon spp.), メノポンspp.(Menopon spp.), トリノトンspp.(Trinoton spp.), ボビコラspp.(Bovicola spp.)、ウェルネキエラspp.(Werneckiella spp.), レピケントロンspp.(Lepikentron spp.), ダマリナspp.(Damalina spp.), トリコデクテスspp. (Trichodectes spp.)及びフェリコラspp.(Felicola spp.) ;
【0225】
双翅目及びネマトセリナ(Nematocerina)及びブラキセリナ(Brachycerina)亜目の中で、アエデスspp.(Aedes spp.), アノフェレスspp.(Anopheles spp.), クレクスspp.(Culex spp.), シムリウムspp.(Simulium spp.), ユーシムリウムspp.(Eusimulium spp.), フェボトマスspp.(Phlebotomus spp.), ルゾミアspp.(Lutzomyia spp.), クリコイデスspp.(Culicoides spp.), クリソプスspp.(Chrysops spp.), ヒボミトラspp.(Hybomitra spp.), アチロタスspp.(Atylotus spp.), タバナスspp.(Tabanus spp.), ハエマトポタspp.(Haematopota spp.), フィリポミアspp.(Philipomyia spp.), ブラカラspp.(Braula spp.), ムスカspp.(Musca spp.), ハイドロタエspp.(Hydrotaea spp.), ストモキシspp.(Stomoxys spp.), ハエマトビアspp.(Haematobia spp.), モレリアspp.(Morellia spp.), ファンニアspp.(Fannia spp.), グロシナspp.(Glossina spp.), カリフォラspp.(Calliphora spp.), ルシリアspp.(Lucilia spp.), クリソミアspp.(Chrysomyia spp.), ウォルファリチアspp.(Wohlfahrtia spp.), サルコファガspp.(Sarcophaga spp.), オエストラスspp.(Oestrus spp.), ヒポダーマspp.(Hypoderma spp.), ガステロフィラスspp.(Gasterophilus spp.), ヒポボスカspp.(Hippobosca spp.), リポプテナspp.(Lipoptena spp.), 及びメロファガスspp.(Melophagus spp.);
【0226】
シフォナプテリド(Siphonapterida)目の中で、プラックスspp.(Pulex spp.), シテノセファリデスspp.(Ctenocephalides spp.), キセノプシラspp.(Xenopsylla spp.), セラトフィラスspp.(Ceratophyllus spp.);
ヘテロプテリダ(heteropterida)目の中で、シメックスspp.(Cimex spp.), トリアトマspp.(Triatoma spp.), ロドジニスspp.(Rhodnius spp.), パンストロングリウスspp.(Panstrongylus spp.);
【0227】
ゴキブリ目の中で、ブラタ・オリエンタリス(Blatta orientalis)、ペリファネタ・アメリカナ(Periplaneta americana)、ブラテラゲルマニカ(Blattelagermanica)及びスペラspp.(Supella spp.);
ダニ(フナダニ)亜目及びメタ−及びメソ−スチグマタ(stigmata)目の中で、アルガスspp.(Argas spp.), オルニトドラスspp.(Ornithodorus spp.), オトビウスspp.(Otobius spp.), イクソデスspp.(Ixodes spp.), アンブリオマspp.(Amblyomma spp.), ブーフィラスspp.(Boophilus spp.), デルマセントルspp.(Dermacentor spp.), ハエモフィサリスspp.(Haemophysalis spp.), ヒアロマspp.(Hyalomma spp.), リピセファラスspp.(Rhipicephalus spp.), ダルマニサスspp.(Dermanyssus spp.), ライチエチアspp.(Raillietia spp.), プネウモニサスspp.(Pneumonyssus spp.), ステルノストマspp.(Sternostoma spp.), 及びバロラspp.(Varroa spp.);
【0228】
アクチネジダ(Actinedida)(プロスチグマタ(Prostigmata))目及びコナダニ亜目(アスチグマタ(Astigmata))の中で、アカラピスspp.(Acarapis spp.), チイレチエラspp.(Cheyletiella spp.), オーニトチエイレチアspp.(Ornithocheyletia spp.), マイオビアspp.(Myobia spp.), プソレルブテスピspp.(Psorergatesspp.), デモデックスspp.(Demodex spp.)、トロムビクラspp.(Trombicula spp.), リストロフォラスspp.(Listrophorus spp.), アカラスspp.(Acarus spp.), チロファガスspp.(Tyrophagus spp.), カログリパスspp.(Caloglyphus spp.), ヒポデクテスspp.(Hypodectes spp.), プテロリカスspp.(Pterolichus spp.), プソロプテスspp.(Psoroptes spp.), コリオプテスspp.(Chorioptes spp.), オトデクテスspp.(Otodectes spp.), サルコプテスspp.(Sarcoptes spp.)、ノトエドレスspp.(Notoedres spp.), クネミドコプテスspp.(Knemidocoptes spp.), シトジテスspp. (Cytodites spp.)及びラミノシオプテスspp.(Laminosioptes spp.)。
【0229】
式Iの化合物及びその組成物はまた、材料、例えば木材、織物、プラスチック、接着剤、塗布剤、紙及びカード、革、床材及び建築物の場合、昆虫出現に対する保護のためにも適切である。
土壌処理、又は害虫の住む場所又は巣への適用の場合、活性成分の量は、0.0001〜500g/100m2、好ましくは0.001〜20g/100m2の範囲である。
材料の保護における通常の適用割合は、0.01〜1000gの式Iの化合物/m2処理される材料、所望には0.1〜50g/m2である。
【0230】
材料の含浸に使用するための殺虫剤組成物は典型的には、0.001〜95重量%、好ましくは0.1〜45重量%、及びより好ましくは1〜25重量%の少なくとも1つの駆虫剤及び/又は殺虫剤を含む。
餌組成物への使用に関しては、活性成分の典型的な含有率は、0.001〜15重量5、所望には0.001〜5重量%の式I又はIIの化合物である。
【0231】
噴霧組成物への使用に関しては、活性成分の含有率は、0.001〜80重量%、好ましくは0.01〜50重量、及び最も好ましくは0.01〜15重量%である。
作物の処理への使用に関しては、本発明の活性成分の適用率は、0.1g〜4000g/ヘクタール、所望には25〜600g/ヘクタール、より所望には50〜500g/ヘクタールである。
【0232】
式I又はIIの化合物は、土壌害虫からの種子の保護、及び土壌害虫及び葉の昆虫からのその得られる植物の根、新芽及び葉の保護のために特に有用である。得られる植物の根及び新芽の保護が好ましい。突き刺す及び吸血昆虫からのその得られる植物の新芽の保護がより好ましく、ここでアブラムシからの保護が最も好ましい。
【0233】
従って、本発明は、種蒔きの前、及び/又は発芽前の種子と、一般式I又はIIの化合物又はその塩とを接触することを含んで成る、昆虫、特に土壌昆虫からの種子の、及び昆虫、特に土壌及び葉昆虫から苗木の根、新芽及び葉の保護のための方法を包含する。植物の根、新芽及び/又は葉が保護される方法、最も好ましくは、植物の新芽がアブラムシから保護される方法が特に好ましい。
【0234】
用語、種子とは、すべての種類の種子及び植物繁殖体、例えば完全種子、種子断片、サッカー、穀物、球茎、果実、塊茎、穀類、根茎、さし木、切断された新芽及び同様のもの(但し、それらだけには限定されない)を包含し、そして好ましい態様においては、完全な種子を意味する。
【0235】
本発明はまた、式I又はIIの化合物により被覆された又はそれを含む種子を含んで成る。
用語“〜により被覆された及び/又は〜を含む”とは一般的に、活性成分が大部分、適用の時点で種子の表面上に存在することを意味し、但しその成分の多くの部分又は少ない部部が、適用方法に依存して、種子材料中に浸透することができる。前記種子が(再び)植えられる場合、それは活性成分を吸収することができる。
【0236】
種子処理は、当業界において知られている適切な種子処理技法、例えば種子ドレッシング、種子被覆、種子散布、種子ソーキング及び種子ペレット化を包含する。式I又はIIの化合物の種子処理適用は、いずれかの既知方法、例えば種蒔きの前、又は種子の種蒔き/植え付けの間、噴霧により、又は散布により実施され得る。
【0237】
種子処理のために特に有用である組成物は、例えば下記のものである:
A 可溶性濃縮物(SL, LS) D エマルジョン(EW, EO, ES)
E 懸濁液(SC, OD, FS)
F 水分散性顆粒及び水溶性顆粒(WG, SG)
G 水分散性粉末及び水溶性粉末(WP, SP, WS)
H ゲル−配合物(GF)I 散布可能粉末(DP, DS)
【0238】
従来の種子処理配合物は例えば、流動性濃縮物FS、溶液LS、乾式処理のための粉末DS、スラリー処理のための水分散性粉末WS、水溶性粉末SS及びエマルジョンES及びEC、及びゲル配合物GFを包含する。それらの配合物は、希釈されて、又は希釈されないで、種子に適用され得る。種子への適用は、種蒔きの前、種子上に直接的に、又は後に前発芽した後、実施される。それはまた、種子の種蒔きの間、適用され得る。
【0239】
好ましい態様においては、FS配合物が種子処理のために使用される。典型的には、FS配合物は、1〜800g/lの活性成分、1〜200g/lの界面活性剤、0〜200g/lの不凍剤、0〜400g/lの結合剤、0〜200g/lの色素及び1Lまでの溶媒、好ましくは水を含んで成る。
【0240】
種子処理のための式Iの化合物の特に好ましいFS配合物は通常、0.1〜80重量%(1〜800g/l)の活性成分、0.1〜20重量%(1〜200g/l)の少なくとも1つの界面活性剤、例えば0.05〜5重量%の水及び0.5〜15重量%の分散剤、20重量%までの、例えば5〜20重量%の不凍剤、0〜15重量%、例えば1〜15重量%の色素及び/又は顔料、0〜40重量%、例えば1〜40重量%の結合剤(固着剤/付着剤)、任意には5重量%までの、例えば0.1〜5重量%の増粘剤、任意には0.1〜2重量%の消泡剤、及び任意には保存剤、例えば殺生物剤、酸化防止剤又は同時のもの(0.01〜1重量%の量での)、及び100重量%までの充填剤/ビークルを含んで成る。
【0241】
種子処理配合物はさらにまた、結合剤及び任意には着色剤を含むことができる。
結合剤は、処理の後、種子上への活性材料の付着性を改良するために添加され得る。適切な結合剤は、ブロックコポリマーEO/PO界面活性剤、またポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、ポリブレン、ポリイソブチレン、ポリスチレン、ポリエチレンアミン、ポリエチレンアミド、ポリエチレンイミン(Lupasol(商標)、Polymin(商標))、ポリエーテル、ポリウレタン、ポリビニルアセテート、チロース及びそれらのポリマー由来のコポリマーである。
【0242】
任意には、着色剤はまた、配合物に含まれ得る。種子処理配合物のための適切な着色剤又は色素は、ローダミン B、 C.I. 色素赤 1 12、 C.I. 溶媒赤 1 、 色素青 15:4、 色素青 15:3、 色素青 15:2、 色素青 15:1 、 色素青 80、 色素黄 1 、 色素黄 13、 色素赤 1 12、 色素赤 48:2、 色素赤 48:1 、 色素赤 57:1 、 色素赤 53:1 、 色素オレンジ 43、 色素オレンジ 34、 色素オレンジ 5、 色素緑 36、 色素緑 7、 色素白 6、 色素褐色 25、 基本紫 10、 基本紫 49、 アシドレッド 51 、 アシドレッド 52、 アシドレッド 14、 アシドブルー 9、 アシドイエロー 23、 基本赤 10、 基本赤 108である。
【0243】
ゲル化剤の例は、カラギーナン(Satiagel(商標))である。
種子の処理においては、式I又はIIの化合物の適用割合は一般的に、0.1g〜10kg/100kgの種子、好ましくは1g〜5kg/100kgの種子、より好ましくは1g〜1000g/100kgの種子、及び特に1g〜200g/100kgの種子である。
従って、本発明は、本明細書において定義されるような、式I又はIIの化合物、又は農業学的に有用なその塩を含んで成る(又はそれにより処理される)種子にも関する。式I又はIIの化合物又は農業的に有用なその塩の量は一般的に、0.1g〜10kg/100kgの種子、好ましくは1g〜5kg/100kgの種子、特に1g〜1000g/100kgの種子である。
【0244】
従って、式I又はIIの化合物により処理される材料は、いずれかの材料、例えば種子、木材、ネットに関する。
本発明の個々の観点及び態様においては、“実質的に成る”及びその活用形は、“含んで成る”及びその活用形の好ましい態様であり、そして“〜から成る”及びその活用形は、“〜から実質的に成る”及びその活用形の好ましい態様である。
次の例は、例示目的であり、本発明を制限するものではない。
【実施例】
【0245】
S1a) 2−ブロモ−6−シアノ−ベンゼンスルホニル塩化物
3mlの水中、0.37gの亜硝酸ナトリウムの溶液を、8mlの濃塩酸中、1gの2−アミノ−3−ブロモ−ベンゾニトリル(Synthetic Communications (1989), 19(13-14), 2255-63)の溶液に-5℃で添加する。その混合物を-5℃で90分間、撹拌する。別のフラスコにおいて、14mlの氷酢酸中、0.22gの塩化第II銅・二水和物の溶液を、二酸化硫黄により飽和し、そして次に、-8℃に冷却する。次に、ジアゾニウム塩との混合物を、-8℃〜-3℃で滴下し、そして2時間、撹拌する。その反応混合物を、氷冷却された水中に注ぐ。水性層をジクロロメタンにより3度、抽出する。組合された有機層を硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、そして真空下で濃縮する。得られる残渣をシクロヘキサンにおいて懸濁し、そして濾過する。得られる残渣をシクロヘキサンにより洗浄し、そして乾燥し、1.2gの2−ブロモ−6−シアノ−ベンゼンスルホニル塩化物を得る。
1H-NMR (CDCl3, 400 MHz): 8.15 (d, 1 H), 7.96 (d, 1 H), 7.67 (t, 1 H) ppm。
【0246】
S1b) 7−ブロモ−1,1−ジオキソ−1H−1λ6―ベンゾ[d]イソチアゾール−3−イルアミン
メタノール中、2.1mlのアンモニア(7M)を、40mlのテトラヒドロフラン中、1.85gの2−ブロモ−6−シアノ−ベンゼンスルホニル塩化物の溶液に、周囲温度で添加する。その反応混合物を周囲温度で16時間、撹拌する。次に、その混合物を水中に注ぎ、そして酢酸エチルにより抽出する。有機層を水により洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過し、そして濃縮する。シクロヘキサン:酢酸エチル(1:1)による残渣のクロマトグラフィー処理により、730mgの7−ブロモ−1,1−ジオキソ−1H−1λ6―ベンゾ[d]イソチアゾール−3−イルアミン(P1.1)を得る。
1H-NMR (DMSO d6, 400 MHz): 9.00 (s,br, 2H), 8.09 (d, 1 H), 7.77 (d, 1 H), 7.70 (t, 1 H) ppm。
【0247】
S2a)7−ブロモ−2−イソプロピル−1,1−ジオキソ−1,2−ジヒドロ−1λ6−ベンゾ[d]イソチアゾール−3−イリデンアミン
70mgのイソプロピルアミンを、5mlのテトラヒドロフラン中、150mgの2−ブロモ−6−シアノ−ベンゼンスルホニル塩化物の溶液に、周囲温度で添加する。周囲温度での16時間の撹拌の後、その混合物を水中に注ぎ、そして酢酸エチルにより抽出する。有機層を水により洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過し、そして濃縮する。シクロヘキサン:酢酸エチル(2:1)による残渣のクロマトグラフィー処理により、99mgの7−ブロモ−2−イソプロピル−1,1−ジオキソ−1,2−ジヒドロ−1λ6−ベンゾ[d]イソチアゾール−3−イリデンアミン(P2.1)を得る。
1H-NMR (DMSO d6, 400 MHz):9.88 (s, 1 H), 8.40 (d, 1 H), 8.10 (d, 1 H), 7.85 (t, 1 H), 4.60 (m, 1 H), 1.53 (d, 6H)。
【0248】
S3a)3−アミノ−1,1−ジオキソ−1H−1λ6―ベンゾ[d]イソチアゾール−7−カルボニトリル
30mgのテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(O)を、アルゴン雰囲気下で100mgの7−ブロモ−1,1−ジオキソ−1H−1λ6―ベンゾ[d]イソチアゾール−3−イルアミン及び30mgのシアン化第II銅の溶液に添加する。120℃で24時間の撹拌の後、その混合物を水中に注ぎ、そしてトルエンにより抽出する。有機相を20%水性アンモニア及び水により洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、そして蒸発する。シクロヘキサン:酢酸エチル(1:1)による残渣のクロマトグラフィー処理により、22mgの3−アミノ−1,1−ジオキソ−1H−1λ6―ベンゾ[d]イソチアゾール−7−カルボニトリル(P1.4)を得る。
1H-NMR (DMSO d6, 400 MHz): 9.21 (s,br, 2H), 8.40 (d, 1 H), 8.27 (d, 1 H), 8.00 (t, 1 H) ppm。
【0249】
S4a)1,1−ジオキソ−7−フェニル−1H−1λ6−ベンゾ[d]イソチアゾール−3−イルアミン
170mgの7−ブロモ−1,1−ジオキソ−1H−1λ6―ベンゾ[d]イソチアゾール−3−イルアミン、119mgのフェニル硼素酸、10mgの酢酸第IIパラジウム、21mgの2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’, 6’−ジメトキシビフェニル及び415mgのリン酸カリウムを、5mlのトルエンにおいて懸濁する。その混合物をアルゴン雰囲気下で100℃で16時間、撹拌する。その反応混合物を水中に注ぎ、そして酢酸エチルにより抽出する。有機相を水により洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、そして蒸発する。シクロヘキサン:酢酸エチル(1:1)による残渣のクロマトグラフィー処理により、41mgの1,1−ジオキソ−7−フェニル−1H−1λ6−ベンゾ[d]イソチアゾール−3−イルアミン(P1.5)を得る。
1H-NMR (DMSO d6, 400 MHz): 9.00 (d,br, 2H), 8.20 (d, 1 H), 7.94-7.80 (m, 4H), 7.55-7.45 (m, 3H) ppm。
【0250】
S5:(7−フルオロ−1,1−ジオキソ−1H−1λ6−ベンゾ[d]イソチアゾール−3−イル)−メチル−アミン(P1.15)
段階1:3−クロロ−7−フルオロ−1,2−ベンゾイソチアゾール1,1−ジオキシド
13mlのジオキサン中、3.02gの7−フルオロ−1,2−ベンズイソチアゾール−3(2H)−オン1,1−ジオキシド(EP291851 A2 19881123)、1.64mlの塩化チオニル及び触媒量のDMFを、還流下で45時間、加熱する。その混合物を濃縮し、そして残渣をトルエン下で結晶化する。2.5gの粗固形物を得る。
【0251】
段階2:(7−フルオロ−1,1−ジオキソ−1H−1λ6−ベンゾ[d]イソチアゾール−3−イル)−メチル−アミン(P1.15)
段階1で得られる、260mgの粗3−クロロ−7−フルオロ−1,2−ベンズイソチアゾール1,1−ジオキシドを8mlのジオキサンに溶解し、そして0.33mlのトリエチルアミンを添加する。次に、水中、メチルアミンの溶液(41%)0.91mlを導入する。室温での1時間の撹拌の後、その反応混合物を水中に注ぐ。水性相を酢酸エチルにより2度、抽出する。組合された有機相を水及びブラインにより洗浄し、そして濃縮する。ジエチルエーテル下での残渣の結晶化により、190mgの(7−フルオロ−1,1−ジオキソ−1H−1λ6−ベンゾ[d]イソチアゾール−3−イル)−メチル−アミンを固形物として得る(m. p. 231-232℃)。
【0252】
次の方法を、LC−MS分析のために使用する:
方法:次のHPLCグラジエント条件(溶液A:水/アセトニトリル(9:1)中、0.1%蟻酸及び溶媒B:アセトニトリル中、0.1%蟻酸)による方法(Waters Alliance 2795LC)
【0253】
時間(分)A(%) B(%) 流速(ml/分)
0 90 10 1.7
2.5 0 100 1.7
2.8 0 100 1.7
2.9 90 10 1.7
【0254】
カラムのタイプ:Waters Atlantis dc18;カラム長:20mm;カラムの内径:3mml:粒子サイズ:3ミクロン;温度:40℃。
表P1:調製され、そして特徴づけられる、下記式の化合物の列挙。化合物は上記のようにして、又は文献において知られている類似する方法により調製され得る。
【0255】
【化25】

【0256】
【表5】

【0257】
【表6】

【0258】
表P2:調製され、そして特徴づけられる、下記式の化合物の列挙。
【0259】
【化26】

【0260】
【表7】

【0261】
生物学的例:
B1:ミズス・ペルシカエ(Myzus persicae)(アカアブラムシ)(混合された集団、香紛試験):
24−ウェルマイクロタイタープレートの個々のウェルを、12.5ppmの試験化合物を含む、30%スクロース溶液0.6mlにより充填する。香紛を生成するために、ウェルをストレッチされたパラフィンにより被覆し、そしてミズス・ペルシカエの混合された集団により感染せしめる。感染の6日後、サンプルを死亡率(摂取活性)について調べる。
化合物P1.2, P1.3, P1.6, P1.7, P1.8, P1.10, P2.1 及び P2.2が、ミズス・ペルシカエの少なくとも80%の制御を付与した。
【0262】
B2:ミズス・ペルシカエ(アカアブラムシ)(混合される集団、摂食/残留接触活性、予防):
ヒマワリの葉のディスクを、24ウェルマイクロタイタープレート上の寒天上に置き、そして200ppmの試験溶液を噴霧する。乾燥の後、その葉ディスクを、混合された年齢の油虫集団により感染する。6日間のインキュベーションの後、サンプルを、死亡率、及び特定効果(例えば、植物毒性)について調べる。
化合物P1.1 , P1.2, P1.3, P1.7, P1.8, P1.9, P1.11 , P1.13, P1.14, P1.15, P1.16, 及びP2.2が、ミズス・ペルシカエの少なくとも80%の制御を付与した。
【0263】
B3:ミズス・ペルシカエ(アカアブラムシ)(混合された集団、全身性/摂食活性、治療):
混合された年齢の油虫集団により感染されたエンドウ実生の根を、24ppmの試験溶液中に直接、配置する。6日間のインキュベーションの後、サンプルを死亡率、及び植物に対する特定の効果について調べる。
化合物P1.1 , P1.2 , P1.3, P1.7, P1.8, P1.9, P1.10, P1.1 1 , P1.12, P1.13, P1.14, P1.15, P1.16, P1.17, P1.18, P1.19, P1.20, P1.21 及び P1.22が、ミズス・ペルシカエの少なくとも80%の制御を付与した。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記式I又はII:
【化1】

[式中、Wは、C-R3であり;
Xは、C-R4であり;
Yは、C-R5であり;
R1及びR6は、お互い独立して、H、C1-C6-アルキル、C2-C6-アルケニル、C2-C6-アルキニル、C3- C8-シクロアルキル、R7C(=O)又は R8HNC(=O)であり、ここで前記C1-C6-アルキル、C2-C6-アルケニル、C2-C6-アルキニル、C3- C8-シクロアルキル、R7C(=O)又は R8HNC(=O)基は、置換されていないか、1又は複数のハロゲン原子を担持することができ、そして/又はお互い独立して、シアノ、ニトロ、アミノ、OH、C1-C6-アルキル、C1-C6-ハロアルキル、 C1-C6-アルコキシ、 C1-C6-ハロアルコキシ、C1-C6-アルキルチオ、C1-C6-アルキルスルフィニル、C1- C6-アルキルスルホニル、C1-C6-ハロアルコキシ、C1-C6-ハロアルキルチオ、(C1-C6-アルコキシ)カルボニル、(C1-C6-アルキル)アミノ、ジ-(C1-C6-アルキル)アミノ、C3-C8-シクロアルキル、C1-C6-アルキルカルボニルオキシ、アリールカルボニルオキシ及びアリールから成る群からそれぞれ選択された、1,2又は3個の基を担持することができ、ここで前記アリール基は置換されていないか、1又は複数のハロゲン原子を担持することができ、そして/又はお互い独立して、C1-C6-アルキル、C1-C6-ハロアルキル、 C1-C6-アルコキシ、 C1-C6-ハロアルコキシ、シアノ及びニトロから成る群から選択された、1,2又は3個の置換基を担持することができ;
R2は、Hであり;
R3、R4及びR5は、お互い独立して、H、ハロゲン、シアノ、ニトロ、C1-C6-アルキル、C1-C6-ハロアルキル、C3-C8-シクロアルキル、C2-C6-アルケニル、N−結合された4−7員のN原子含有複素環、C2-C6-アルキニル、R9C(=O)、OD又はアリールであり;ここでDはC1-C6-アルキル、C2-C6-アルケニル、C2-C6-アルキニル、C3- C8-シクロアルキル、ベンジル又はアリールであり;前記4−7員の複素環は前記結合されたN原子の他に、お互い独立して、C(=O)、O、S及びNから選択された、環員としての1、2又は3個のヘテロ原子及び/又はヘテロ原子群を含むことができ、そして置換されていないか、又はハロゲン、C1-C6-(ハロ)アルキル及びC1-C6-(ハロ)アルコキシから置換された1又は2個の置換基により置換され得;そして前記アリールは、言及される場合いつでも、お互い独立して、置換されていないか、1又は複数のハロゲン原子を担持することができ、そして/又はお互い独立して、シアノ、C1-C6-アルキル、C1-C6-ハロアルキル、 C1-C6-アルコキシ及びC1-C6-ハロアルコキシから成る群から選択された1,2又は3個の置換基を担持することができ;
R7は、C1-C6-アルキル、C2-C6-アルケニル又はC3-C8-シクロアルキルであり、ここで個々の基はハロゲン化され得;
R8は、C1-C6−アリキル、C1-C6−ハロアルキル又はフェニルであり、ここで前記フェニル基は、置換されていないか、1又は複数のハロゲン原子を担持することができるか、そして/又はお互い独立して、C1-C6-アルキル、C1-C6-ハロアルキル、 C1-C6-アルコキシ及びC1-C6-ハロアルコキシから成る群から選択された1、2又は3個の置換基を担持することができ;そして
R9は、H又はC1-C6−アルキルであり;
但し、式IIにおいては、R1はHであり、そしてR6は上記に定義される通りであり;そして式Iにおいては、(a)R1及びR3〜R6の少なくとも1つは水素以外であり、(b)R3又はR4は、個々の場合、R1〜R6の残る5つの基が水素である場合、Cl以外であり、そして(c)(i)R3はメチル以外であり、(ii)R4はCl以外であり、(iii)R5はCl以外であり、そして(iv)R5がメトキシである場合、R3はClではなく、(i)〜(iv)の個々の場合、R1がHであり、R6がMeC(=O)であり、そしてR2〜R5の残る基が水素である]
で表される化合物、及び/又はその塩。
【請求項2】
R3がC1-C4-アルキルである、請求項1記載の化合物。
【請求項3】
R3、R4及びR5のいずれか2つがHである、請求項1記載の化合物。
【請求項4】
R3及びR4がHである、請求項1又は3記載の化合物。
【請求項5】
R1がHである、請求項1〜4のいずれか1項記載の化合物。
【請求項6】
R1がC1-C6-アルキルである、請求項1〜5のいずれか1項記載の化合物。
【請求項7】
R6がH、C2-C6-アルキニル、R7C(=O)、R8HNC(=O)及びC1-C6-アルキルから選択され、ここで前記C1-C6-アルキル基が、シアノ、C1-C6-アルコキシ、C3-C8-シクロアルキル又はアリールにより置換され得、そして前記C2-C6-アルキニル、R7C(=O)、R8HNC(=O)及びC1-C6-アルキル基が1又は複数のハロゲン原子を担持することができる、請求項1〜6のいずれか1項記載の化合物。
【請求項8】
R5がハロゲン、C1-C6-アルキル又はC1-C6-ハロアルキルである、請求項1〜7のいずれか1項記載の化合物。
【請求項9】
請求項1〜8のいずれか1項記載の式I又はIIの化合物、及び1又は複数の通例の配合助剤を含んで成る組成物。
【請求項10】
請求項1〜8のいずれか1項記載の式I又はIIの化合物、1又は複数の活性成分、及び任意には、1又は複数の通例の配合助剤を含んで成る組成物。
【請求項11】
収穫物保護における害虫を制御するか、又は害虫損傷に対して後での点で時間以内に、種子、植物、植物の一部及び/又は成長する植物器官を保護するための方法であって、請求項1〜8のいずれか1項記載の式I又はIIの化合物又はその組成物を、害虫、植物、種子、植物の一部及び/又は植物器官、及び/又はその個々の環境に適用することを含んで成る方法。
【請求項12】
請求項1〜8のいずれか1項記載の式I又はIIの化合物を含んで成る種子。
【請求項13】
請求項1〜8のいずれか1項記載の式I又はIIの化合物又はその組成物を、害虫、植物、種子、植物の一部及び/又は植物器官、及び/又はその個々の環境に適用することを含んで成る、収穫植物の収率を改良するための方法。
【請求項14】
請求項1〜8のいずれか1項記載の式I又はIIの化合物を、害虫、保護のための材料及び/又はその環境に適用することを含んで成る、害虫を制御するための方法。
【請求項15】
前記材料が、原料、例えば木材、織物、床材及び建築材料から選択される、請求項14記載の方法。
【請求項16】
前記害虫が貯蔵された商品の損傷に対して制御される、請求項14記載の方法。
【請求項17】
前記害虫が、衛生領域、特にヒト、家畜及び生産性家畜の保護において制御される、請求項14記載の方法。

【公表番号】特表2011−524859(P2011−524859A)
【公表日】平成23年9月8日(2011.9.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−509944(P2011−509944)
【出願日】平成21年5月18日(2009.5.18)
【国際出願番号】PCT/EP2009/055999
【国際公開番号】WO2009/141305
【国際公開日】平成21年11月26日(2009.11.26)
【出願人】(500584309)シンジェンタ パーティシペーションズ アクチェンゲゼルシャフト (352)
【Fターム(参考)】