説明

3−アルキル化−5,5’,6,6’,7,7’,8,8’−オクタヒドロ−2,2’−ビナフトールおよび3,3’−ジアルキル化−5,5’,6,6’,7,7’,8,8’−オクタヒドロ−2,2’−ビナフトールおよびそれらの製造法

【課題】5,5’,6,6’,7,7’,8,8’−オクタヒドロ−2,2’−ビナフトールのアルキル化により製造される5,5’,6,6’,7,7’,8,8’−オクタヒドロ−2,2’−ビナフトール誘導体の提供。
【解決手段】誘導体は、3−アルキル化−5,5’,6,6’,7,7’,8,8’−オクタヒドロ−2,2’−ビナフトールおよび3,3’−ジアルキル化−5,5’,6,6’,7,7’,8,8’−オクタヒドロ−2,2’−ビナフトール化合物である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、組成物3−アルキル化−5,5’,6,6’,7,7’,8,8’−オクタヒドロ−2,2’−ビナフトールおよびある種の3,3’−ジアルキル化−5,5’,6,6’,7,7’,8,8’−オクタヒドロ−2,2’−ビナフトールに関し、また、概して、3−アルキル化−、および3,3’−ジアルキル化−5,5’,6,6’,7,7’,8,8’−オクタヒドロ−2,2’−ビナフトールの製造方法に関するに関する原出願(特願2003−547343号)に基づく分割出願であって、そのうち、3−アルキル化−5,5’,6,6’,7,7’,8,8’−オクタヒドロ−2,2’−ビナフトールに関するものである。
【背景技術】
【0002】
リンをベースとする配位子は、ヒドロホルミル化やヒドロシアン化(hydrocyanation)など、工業的に重要な反応における触媒系の一部として有用である。これらの有用な配位子には、ホスフィン、ホスフィナイト、ホスホナイト、およびホスファイトが含まれる。(特許文献1)および(特許文献2)を参照のこと。単座(リン)配位子と二座(リン)配位子との両方が、当技術分野で利用される。単座(リン)配位子が、遷移金属に対する供与体として働く単一のリン原子を含む化合物であるのに対し、二座(リン)配位子は一般に、2個のリン供与体原子を含み、通常、遷移金属と共に環状のキレート構造を形成する。
【0003】
3,3’−ジアルキル−5,5’,6,6’,7,7’,8,8’−オクタヒドロ−2,2’−ビナフトールを調製するための方法は、その3−アルキル−5,5’,6,6’,7,7’,8,8’−オクタヒドロ−2,2’−ビナフトール類似体とは異なり、文献に出ている。(非特許文献1)に開示されているその方法は、フェリシアン化カリウムおよびFeCl3をベースにする方法(収率はそれぞれ、わずか25%と6%である)を用いて3−t−ブチル−5,6,7,8−テトラヒドロ−2−ナフトールをカップリングさせることによる、3,3’−ジ−t−ブチル−5,5’,6,6’,7,7’8,8’−オクタヒドロ−2,2’−ビナフトールの調製を教示している。非常に過剰なMnO2(重量で20倍)を用いて実施することができる、3−t−ブチル−5,6,7,8−テトラヒドロ−2−ナフトールをカップリングさせて3,3’−ジ−t−ブチル−5,5’,6,6’,7,7’,8,8’−オクタヒドロ−2,2’−ビナフトールを得ることも開示されている。
【0004】
(非特許文献2)に開示されている別の方法は、3,4−ジメチル−5,6,7,8−テトラヒドロ−2−ナフトールをカップリングさせて収率43%で3,3’,4,4’−テトラメチル−5,5’,6,6’,7,7’,8,8’−オクタヒドロ−2,2’−ビナフトールを得ることを教示している。(非特許文献3)は、3,3’−ジ(ブロモメチル)−5,5’,6,6’,7,7’,8,8’−オクタヒドロ−2,2’−ビナフトールのLiAlH4還元による3,3’−ジメチル−5,5’,6,6’,7,7’,8,8’−オクタヒドロ−2,2’−ビナフトールの調製を開示している。
【0005】
3−アルキル−5,5’,6,6’,7,7’,8,8’−オクタヒドロ−2,2’−ビナフトールまたは3,3’−ジアルキル−5,5’,6,6’,7,7’8,8’−オクタヒドロ−2,2’−ビナフトールを生成するための、5,5’,6,6’,7,7’,8,8’−オクタヒドロ−2,2’−ビナフトールの、酸を触媒とするアルキル化に関しては、従来の技術においては報告されていない。フェノールの、酸を触媒とするアルキル化は、知られている。例えば、米国特許公報(特許文献3)は、ヘテロポリ酸を触媒とする、フェノールおよびナフトールのアルキル化を開示している。米国特許公報(特許文献4)は、クレゾールスルホン酸を触媒とするフェノールのアルキル化を開示している。(非特許文献4)は、塩化アルミニウムを触媒とするフェノールのアルキル化を開示している。(非特許文献5)は、硫酸を触媒とするフェノールのアルキル化を開示している。芳香族化合物のフリーデル−クラフツ(Friedel−Crafts)アルキル化も、見直されている。例えば、(非特許文献6)、(非特許文献7)、および(非特許文献8)を参照のこと。
【0006】
最近、水に安定なルイス酸触媒としての希土類金属のトリトリフルオロメタンスルホン酸塩が、メタンスルホン酸第二級アルキルを用いる、ベンゼンおよびフェノール誘導体のフリーデル−クラフツ(Friedel−Crafts)アルキル化に利用できることが開示された。(非特許文献9)および(非特許文献10)を参照のこと。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】国際公開第99/06146号パンフレット
【特許文献2】国際公開第99/62855号パンフレット
【特許文献3】米国特許第4,912,264号明細書
【特許文献4】米国特許第2,733,274号明細書
【特許文献5】米国特許第5,235,113号明細書
【特許文献6】米国特許第6,031,120号明細書
【特許文献7】米国特許第6,069,267号明細書
【非特許文献】
【0008】
【非特許文献1】J.Chem.Soc.,C1971,23
【非特許文献2】Acta Chem.Scand.1970,24,580
【非特許文献3】J.Org.Chem.1978,43,1930
【非特許文献4】J.Am.Chem.Soc.,1945,67,303
【非特許文献5】Industrial and Engineering Chem.,1943,35,264
【非特許文献6】オラー,G.A.(Olah,G.A.) フリーデル−クラフツと関連反応(Friedel−Crafts and Related Reactions)、ワイリー−インターサイエンス出版(Wiley−Interscience):ニューヨーク(New York)、1964年、Vol.II、part I
【非特許文献7】ロバーツ,R.(Roberts,R.) フリーデル−クラフツアルキル化化学(Friedel−Crafts Alkylation Chemistry)、マーセルデッカー社(Marcel Dekker)、1984
【非特許文献8】マーチ J.(March J.)、有機化学(Advanced Organic Chemistry)、第4版、ワイリー−インターサイエンス出版(Wiley−Interscience):ニューヨーク(New York)、1992年、534〜539頁
【非特許文献9】SynLett、1998年、255〜256頁
【非特許文献10】Synthesis、1999年、603〜606頁
【非特許文献11】テトラヘドロンレターズ(Tetrahedron Lett.)1997年、5273
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
アルキル化された水素化ビナフトールの工業規模の調製を実施するために、LiAlH4、非常に過剰なMnO2、またはさらには化学量論量のフェリシアン化カリウムを使用することは実際的ではない。こうした方法は、大量の副生成物を産生することが予想される。したがって、3−アルキル化−5,5’,6,6’,7,7’,8,8’−オクタヒドロ−2,2’−ビナフトールおよび3,3’−ジアルキル化−5,5’,6,6’,7,7’,8,8’−オクタヒドロ−2,2’−ビナフトールを調製するための実際的かつ一般的な方法が、当技術分野で必要とされる。
【課題を解決するための手段】
【0010】
組成物の態様では、本発明は、式(1)の3−アルキル化−5,5’,6,6’,7,7’,8,8’−オクタヒドロ−2,2’−ビナフトールおよび式(2)の3,3’−ジアルキル化−5,5’,6,6’,7,7’,8,8’−オクタヒドロ−2,2’−ビナフトールを提供する。
【0011】
【化1】

【0012】
式中、
Rは、式(2)において、Rがアルキルである場合、このアルキルは、メチルまたはt−ブチル以外でなければならないという条件で、C1〜C20アルキル、C3〜C20シクロアルキル、または次式の、
【0013】
【化2】

【0014】
ベンジルであり、
式中、各R’はそれぞれ独立して、H、炭素が6個までのアルキル、またはシクロアルキルである。
【0015】
第1の方法態様では、本発明は、塩化アルミニウム、トリフルオロメタンスルホン酸、トシル酸(tosylic acid)、リンタングステン酸、ケイタングステン酸、リンモリブデン酸、ジルコニウムまたはアルミニウムトリフラート、過フッ化スルホン酸ポリマー(ナフィオン(Nafion)(登録商標)として販売されている本願特許出願人製の材料など)、ならびにスルホン酸ポリマー(アルドリッチ社(Aldrich)によってアンバーリスト(Amberlyst)(登録商標)15 イオン交換樹脂として販売されている材料、あるいはダウ社(Dow)によってダウエックス(Dowex)32(登録商標)として販売されている材料など)などの酸触媒の存在下で、5,5’,6,6’,7,7’,8,8’−オクタヒドロ−2,2’−ビナフトールを、アルケンまたはシクロアルケンと接触させることによって、3−アルキル化−5,5’,6,6’,7,7’,8,8’−オクタヒドロ−2,2’−ビナフトールおよび3,3’−ジアルキル化−5,5’,6,6’,7,7’,8,8’−オクタヒドロ−2,2’−ビナフトールを製造するための方法を提供する。
【0016】
第2の方法態様では、本発明は、塩化アルミニウムや塩化亜鉛などのルイス酸触媒の存在下で、5,5’,6,6’,7,7’,8,8’−オクタヒドロ−2,2’−ビナフトールを、ハロゲン化ベンジルまたは第三級ハロゲン化アルキルと接触させることによって、3−アルキル化−5,5’,6,6’,7,7’,8,8’−オクタヒドロ−2,2’−ビナフトール、および3,3’−ジアルキル化−5,5’,6,6’,7,7’,8,8’−オクタヒドロ−2,2’−ビナフトールを製造するための方法を提供する。
【0017】
第3の方法態様では、本発明は、トリフルオロメタンスルホン酸またはスカンジウムトリフラートなどの酸触媒の存在下で、5,5’,6,6’,7,7’,8,8’−オクタヒドロ−2,2’−ビナフトールを、スルホン酸アルキル、スルホン酸フッ化アルキル、ベンゼンスルホン酸アルキル、またはp−トルエンスルホン酸アルキルと接触させることによって、3−アルキル化−5,5’,6,6’,7,7’,8,8’−オクタヒドロ−2,2’−ビナフトールおよび3,3’−ジアルキル化−5,5’,6,6’,7,7’,8,8’−オクタヒドロ−2,2’−ビナフトールを製造するための方法を提供する。
【0018】
第4の方法態様では、本発明は、塩化アルミニウム、トリフルオロメタンスルホン酸、トシル酸、リンタングステン酸、ケイタングステン酸、リンモリブデン酸、ジルコニウムまたはアルミニウムトリフラート、過フッ化スルホン酸ポリマー(ナフィオン(Nafion)(登録商標)など)またはスルホン酸ポリマーの存在下で、5,5’,6,6’,7,7’,8,8’−オクタヒドロ−2,2’−ビナフトールを、ベンジルアルコール、あるいは第二級または第三級アルコールと接触させることによって、3−アルキル化−5,5’,6,6’,7,7’,8,8’−オクタヒドロ−2,2’−ビナフトールおよび3,3’−ジアルキル化−5,5’,6,6’,7,7’,8,8’−オクタヒドロ−2,2’−ビナフトールを製造するための方法を提供する。
【0019】
別の態様では、本発明は、次式の
【0020】
【化3】

【0021】
(式中、
RはHであり、
R’は、エチル、C3〜C6の第二級、第三級、または環状アルキルである)化合物、
あるいは、上記式の(式中、RとR’が同じであり、かつ、エチル、C3〜C6第二級アルキル、またはC3〜C6環状アルキルからなる群から選択される)化合物である。
【0022】
好ましい化合物は、RとR’が同じであり、かつ、エチル、イソプロピル、シクロペンチル、およびシクロヘキシルからなる群から選択されるものである。
【発明を実施するための形態】
【0023】
本発明のアルキル化された5,5’,6,6’,7,7’,8,8’−オクタヒドロ−2,2’−ビナフトールは、以下に示す通り、触媒の存在下で、5,5’,6,6’,7,7’,8,8’−オクタヒドロ−2,2’−ビナフトールをアルキル化することによって調製することができる。
【0024】
【化4】

【0025】
出発物質である5,5’,6,6’,7,7’,8,8’−オクタヒドロ−2,2’−ビナフトールは、(非特許文献11)に記載されている通り、PtO2触媒を使用する2,2’−ビナフトールの水素化によって得ることができる。
【0026】
本発明の第1の方法態様は、酸触媒の存在下で、アルケンまたはシクロアルケンによって、5,5’,6,6’,7,7’,8,8’−オクタヒドロ−2,2’−ビナフトールを、酸を触媒として選択的にアルキル化することによって、アルキル化された5,5’,6,6’,7,7’,8,8’−オクタヒドロ−2,2’−ビナフトールを製造するための方法である。酸触媒は、ルイス酸またはプロトン性の酸であり得る。適切な触媒には、次のものが含まれる:AlCl3、トリフルオロメタンスルホン酸、トシル酸、リンタングステン酸、ケイタングステン酸、リンモリブデン酸、ジルコニウムまたはアルミニウムトリフラート、過フッ化スルホン酸ポリマー(本願特許出願人によってナフィオン(Nafion)(登録商標)として販売されている材料など)、およびスルホン酸ポリマー(アルドリッチ社(Aldrich)によってアンバーリスト(Amberlyst)(登録商標)15 イオン交換樹脂として販売されている材料や、またはダウ社(Dow)によってダウエックス(Dowex)32(登録商標)として販売されている材料など)。リンタングステン酸が、好ましい。アルケンには、プロピレン、ブテン、ペンテン、ヘキセン、シクロペンテン、シクロヘキセンなど、3個から20個の炭素を含むモノエチレン性不飽和化合物が含まれる。反応は、アルキル化試薬として一置換型または1,2−二置換型アルケンが利用される場合は、20℃から220℃、好ましくは90℃から180℃で、アルキル化試薬として1,1−二置換型、三置換型、四置換型、またはアリール置換型アルケンが利用される場合は40℃から90℃で実施することができる。このアルキル化反応は、ニート(溶媒なし)で実施してもよいし、またはニトロメタン、塩化メチレン、ジクロロエタン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、ニトロベンゼン、またはこれらの溶媒の組み合わせなどの不活性な溶媒中で実施することもできる。ベンゼン、トルエン、およびキシレンなどの他の溶媒も使用することができるが、これらの溶媒は、アルキル化される可能性がある。アルケンの沸点が、反応温度よりも低い場合、この反応は、オートクレーブ中で実施してもよいし、または大気圧でアルケンを供給することによって実施することもできる。溶媒の沸点が、反応温度よりも低い場合、この反応は、オートクレーブ中で実施することができる。ビナフトールに対して非常に過剰なアルケンは、2つアルキル化された5,5’,6,6’,7,7’,8,8’−オクタヒドロ−2,2’−ビナフトールを与えるのに対し、(5,5’,6,6’,7,7’,8,8’−オクタヒドロ−2,2’−ビナフトールに対して約2当量以下のアルケンは、1つアルキル化された5,5’,6,6’,7,7’,8,8’−オクタヒドロ−2,2’−ビナフトールと、2つアルキル化された5,5’,6,6’,7,7’,8,8’−オクタヒドロ−2,2’−ビナフトールの両方を与える。
【0027】
本発明の第2の方法態様は、5,5’,6,6’,7,7’,8,8’−オクタヒドロ−2,2’−ビナフトールをハロゲン化ベンジルまたは第三級ハロゲン化アルキルと、ルイス酸触媒の存在下で反応させることによって、アルキル化された5,5’,6,6’,7,7’,8,8’−オクタヒドロ−2,2’−ビナフトールを製造するための方法である。適切な触媒には、次のものが含まれる:塩化アルミニウム、塩化亜鉛、三塩化ホウ素、SnCl4、SbCl5、およびZrCl4。塩化亜鉛が、好ましい。適切なハロゲン化物は、臭化物および塩化物である。反応は、0℃から100℃で、好ましくは20℃から80℃で実施することができる。このアルキル化反応は、ニトロメタン、塩化メチレン、ジクロロエタン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、ニトロベンゼン、またはこれらの溶媒の組み合わせなどの不活性な溶媒中で実施することができる。ベンゼン、トルエン、およびキシレンなどの他の溶媒も使用することができるが、これらの溶媒は、アルキル化される可能性がある。アルキル化試薬として、第三級ハロゲン化アルキルが使用される場合、数当量過剰の第三級ハロゲン化アルキルが使用される場合であっても、この反応は、1つアルキル化された5,5’,6,6’,7,7’,8,8’−オクタヒドロ−2,2’−ビナフトールに対して非常に選択的である。しかし、非常に過剰な第三級ハロゲン化アルキルが使用され、この反応が、より高温で、より長時間実施される場合、2つアルキル化された5,5’,6,6’,7,7’,8,8’−オクタヒドロ−2,2’−ビナフトールが、最終的に形成される。アルキル化試薬として、ハロゲン化ベンジルが使用される場合、ビナフトールに対して非常に過剰なハロゲン化ベンジルが使用される場合には、2つベンジル化された5,5’,6,6’,7,7’,8,8’−オクタヒドロ−2,2’−ビナフトールが形成されるのに対し、(5,5’,6,6’,7,7’,8,8’−オクタヒドロ−2,2’−ビナフトールに対して)1当量のハロゲン化ベンジルは、主として、1つベンジル化された5,5’,6,6’,7,7’,8,8’−オクタヒドロ−2,2’−ビナフトールをもたらす。
【0028】
本発明の第3の方法態様は、酸触媒の存在下で、5,5’,6,6’,7,7’,8,8’−オクタヒドロ−2,2’−ビナフトールを、メタンスルホン酸アルキル、アルキルトリフラート、p−トルエンスルホン酸アルキル、およびベンゼンスルホン酸アルキルなどのスルホン酸アルキルと反応させることによって、アルキル化された5,5’,6,6’,7,7’,8,8’−オクタヒドロ−2,2’−ビナフトールを製造するための方法である。適切なスルホン酸アルキルは、Aが、C1〜C8アルキル、C1〜C8フッ化アルキル、C6〜C10アリール、またはC6〜C10フッ化アリールであり、Bが、C1〜C20アルキルである式A−SO3−Bからなるものである。スルホン酸アルキルを用いた5,5’,6,6’,7,7’,8,8’−オクタヒドロ−2,2’−ビナフトールのアルキル化に適した触媒には、塩化アルミニウムおよび三フッ化ホウ素などのルイス酸、ならびに、トリフルオロメタンスルホン酸、トシル酸、およびトリフルオロメタンスルホン酸スカンジウム、トリフルオロメタンスルホン酸イッテルビウム、またはトリフルオロメタンスルホン酸ランタンなどの希土類金属トリフラートなどの他の酸触媒が含まれる。トリフルオロメタンスルホン酸およびトリフルオロメタンスルホン酸スカンジウムが、好ましい触媒である。5,5’,6,6’,7,7’,8,8’−オクタヒドロ−2,2’−ビナフトールのアルキル化は、20℃から220℃で、好ましくは90℃から180℃で、実施することができる。このアルキル化反応は、ニトロメタン、塩化メチレン、四塩化炭素、ジクロロエタン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、ニトロベンゼン、またはこれらの溶媒の組み合わせなどの不活性な溶媒中で実施することができる。ベンゼン、トルエン、およびキシレンなどの他の溶媒も使用することができるが、これらの溶媒は、アルキル化される可能性がある。5,5’,6,6’,7,7’,8,8’−オクタヒドロ−2,2’−ビナフトールの、スルホン酸アルキルとの反応の生成物は、化学量論および使用されるアルキル化試薬に応じて変化する。非常に過剰なスルホン酸アルキルが、2つアルキル化された5,5’,6,6’,7,7’,8,8’−オクタヒドロ−2,2’−ビナフトールをもたらすのに対し、(5,5’,6,6’,7,7’,8,8’−オクタヒドロ−2,2’−ビナフトールに対して)約1.5当量以下のスルホン酸アルキルは、主として、1つアルキル化された5,5’,6,6’,7,7’,8,8’−オクタヒドロ−2,2’−ビナフトールをもたらす。
【0029】
本発明の第4の方法態様は、酸触媒の存在下で、5,5’,6,6’,7,7’,8,8’−オクタヒドロ−2,2’−ビナフトールを、ベンジルアルコール、3から20個の炭素原子を含む第二級および第三級アルコールと反応させることによって、アルキル化された5,5’,6,6’,7,7’,8,8’−オクタヒドロ−2,2’−ビナフトールを製造するための方法である。適切な触媒には、以下のものが含まれる:トリフルオロメタンスルホン酸、トシル酸、塩化アルミニウム、リンタングステン酸、ケイタングステン酸、リンモリブデン酸、過フッ化スルホン酸ポリマー(ナフィオン(Nafion)(登録商標)など)、およびスルホン酸ポリマー(アンバーリスト(Amberlyst)(登録商標)15 イオン交換樹脂や、ダウエックス(Dowex)32(登録商標)など)。トリフルオロメタンスルホン酸が、好ましい。アルコールを用いた5,5’,6,6’,7,7’,8,8’−オクタヒドロ−2,2’−ビナフトールのアルキル化は、20℃から220℃で、好ましくは90℃から180℃で実施することができる。このアルキル化反応は、ニトロメタン、塩化メチレン、四塩化炭素、ジクロロエタン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、ニトロベンゼン、またはこれらの溶媒の組み合わせなどの不活性な溶媒中で実施することができる。ベンゼン、トルエン、およびキシレンなどの他の溶媒も使用することができるが、これらの溶媒は、アルキル化される可能性がある。5,5’,6,6’,7,7’,8,8’−オクタヒドロ−2,2’−ビナフトールの、アルコールとの反応の生成物は、化学量論および使用されるアルキル化試薬に応じて変化する。アルキル化剤として第三級アルコールが使用される場合、数当量過剰の第三級アルコールが適用された場合であっても、1つアルキル化された5,5’,6,6’,7,7’,8,8’−オクタヒドロ−2,2’−ビナフトールが、主として得られた。(5,5’,6,6’,7,7’,8,8’−オクタヒドロ−2,2’−ビナフトールに対して)非常に過剰な第二級アルコールは、1つアルキル化された生成物と2つアルキル化された生成物の両方をもたらした。
【0030】
本発明の方法で使用される触媒は、支持体を伴わなくても支持体を伴ってもよい。適切な支持体には、二酸化ケイ素、ゼオライト、アルミノケイ酸塩、およびポリスチレンが含まれる。
【0031】
本発明の方法によって生じる化合物は、触媒を製造するために有用であり、さらにはヒドロシアン化にもヒドロホルミル化反応にも有用であるリン含有配位子を製造するための反応物質として使用することができる。ホスファイト二座配位子が、特に有用である。
【0032】
ホスファイト二座配位子は、ホスホロクロリダイトを、本発明の方法によって製造される化合物と接触させることによって、米国特許公報(特許文献5)に記載されている通りに調製することができる。参照によって本明細書に組み込まれる、より最近の米国特許公報(特許文献6)および(特許文献7)は、ホスホロクロリダイトが、三塩化リン、およびo−クレゾールなどのフェノールからその場所で(in−situ)調製され、その後同じ反応容器内で、芳香族ジオールで処理されて、ホスファイト二座配位子が与えられる、ホスファイト二座配位子の選択的合成を記載している。本発明の方法のアルキル化された生成物は、上の方法において、芳香族ジオールを置換することができる。
【0033】
本発明の方法によって製造された化合物を使用し、(1)本発明の方法によって製造された化合物を、ルイス酸触媒の存在下で、塩化ベンジルを含むポリマーと反応させること、および(2)工程(1)の生成物を、有機塩基の存在下で、少なくとも1種のホスホロクロリダイト化合物と反応させることを含む方法によって、高分子配位子を製造することができる。ルイス酸触媒が、塩化亜鉛または塩化アルミニウムであり、有機塩基が、トリアルキルアミンであることが好ましい。
【0034】
リン含有配位子を使用する、2つの特に重要な工業的触媒反応は、オレフィンヒドロシアン化および分枝ニトリルの直鎖ニトリルへの異性化である。ホスファイト配位子は、どちらの反応にとっても特に有用である。ホスファイト単座配位子および二座配位子を伴う遷移金属錯体を使用する、非活性化および活性化エチレン性不飽和化合物(オレフィン)のヒドロシアン化は、よく知られている。ホスフィナイトおよびホスホナイト二座配位子は、エチレン性不飽和化合物のヒドロシアン化のための触媒系の一部として有用である。ホスフィナイト二座配位子はまた、芳香族ビニル化合物のヒドロシアン化のための触媒系の一部としても有用である。
【0035】
ヒドロホルミル化は、リン含有配位子から製造される触媒を利用するもう1つの工業的に有用な方法である。ジホスフィンを含めたホスフィン配位子の使用は、この目的で知られている。ホスファイト配位子から製造される触媒の使用も、知られている。こうした触媒は通常、VIII族の金属を含む。例えば米国特許公報(特許文献5)(その開示を参照によって本明細書に組み込む)を参照のこと。
【0036】
本発明はまた、次式の
【0037】
【化5】

【0038】
(式中、
RはHであり、
R’は、エチル、C3〜C6の第二級、第三級、または環状アルキルである)化合物、
あるいは、上記式の(式中、RとR’が同じであり、かつ、エチル、C3〜C6第二級アルキル、またはC3〜C6環状アルキルからなる群から選択される)化合物に関する。
【0039】
好ましい化合物は、RとR’が同じであり、かつ、エチル、イソプロピル、シクロペンチル、およびシクロヘキシルからなる群から選択されるものである。
【実施例】
【0040】
以下の非限定的な代表的な実施例は、本発明の方法および組成物を例示する。
【0041】
(実施例1)
(3−イソプロピル−5,5’,6,6’,7,7’,8,8’−オクタヒドロ−2,2’−ビナフトールおよび3,3’−ジイソプロピル−5,5’,6,6’,7,7’,8,8’−オクタヒドロ−2,2’−ビナフトールの合成)
5,5’,6,6’,7,7’,8,8’−オクタヒドロ−2,2’−ビナフトール(30.0g)とキシレン(5ml)とリンタングステン酸(1.5g)の混合物を140℃に加熱した。この混合物に、ドライアイス冷却器(dry−ice condenser)を介して、プロピレン(8.9g)をゆっくりと加えた。この反応混合物のGC分析によれば、5,5’,6,6’,7,7’,8,8’−オクタヒドロ−2,2’−ビナフトールの転換率98%が示された。少量のイソプロピル化されたキシレンも認められた。この混合物をフラッシュカラムによって精製すると、3−イソプロピル−5,5’,6,6’,7,7’,8,8’−オクタヒドロ−2,2’−ビナフトール(融点110℃)14.5g、3,3’−ジイソプロピル−5,5’,6,6’,7,7’8,8’−オクタヒドロ−2,2’−ビナフトール(融点152〜3℃)3.7g、ならびに3−イソプロピル−5,5’,6,6’,7,7’,8,8’−オクタヒドロ−2,2’−ビナフトール38%および3,3’−ジイソプロピル−5,5’,6,6’,7,7’8,8’−オクタヒドロ−2,2’−ビナフトール33%を含む混合物(15g)が得られた。
3−イソプロピル−5,5’,6,6’,7,7’,8,8’−オクタヒドロ−2,2’−ビナフトール:
13C NMR(CDCl3):22.57、22.63、22.96、23.02、23.2、26.9、27.09、27.14、29.3、29.4、112.9、118.4、119.2、127.7、129.5、130.1、131.0、132.5、133.9、137.2、148.7、151.5ppm。1H NMR(CDCl3):1.27(d,J=7Hz,6H)、1.68(m,4H)、1.75(m,4H)、2.23(m,4H)、2.76(m,4H)、3.28(septet,J=7Hz,1H)、4.61(s,1H)、4.63(s,1H)、6.83(s,1H)、7.01(s,1H)、7.08(s,1H)ppm。
3,3’−ジイソプロピル−5,5’,6,6’,7,7’,8,8’−オクタヒドロ−2,2’−ビナフトール:
1H NMR(CDCl3):1.27(d,J=7Hz,12H)、1.68(m,4H)、1.73(m,4H)、2.17(AB q&t,J=17,6Hz,4H)、2.78(t,J=6Hz,4H)、3.27(septet,J=7Hz,2H)、4.64(s,2H)、6.98(s,2H)ppm。
【0042】
(実施例2)
(3,3’−ジイソプロピル−5,5’,6,6’,7,7’,8,8’−オクタヒドロ−2,2’−ビナフトールの合成)
5,5’,6,6’,7,7’,8,8’−オクタヒドロ−2,2’−ビナフトール(44.0g)とジクロロベンゼン(10ml)とリンタングステン酸(2.3g)の混合物を、130℃に加熱した。この混合物に、ドライアイス冷却器を介して過剰のプロピレンを加えた。この反応物を、GC分析によって測定した。この反応混合物は、1つイソプロピル化された生成物6%と、ジイソプロピル化された生成物83%を含んでいた。この混合物をフラッシュカラムによって精製し、3,3’−ジイソプロピル−5,5’,6,6’,7,7’,8,8’−オクタヒドロ−2,2’−ビナフトール20.0gが得られた。
【0043】
(実施例3)
(3,3’−ジシクロペンチル−5,5’,6,6’,7,7’,8,8’−オクタヒドロ−2,2’−ビナフトールの合成)
5,5’,6,6’,7,7’,8,8’−オクタヒドロ−2,2’−ビナフトール(48g)とリンタングステン酸(2.4g)とシクロペンテン(58g)の混合物を、ハステロイ(Hastelloy)反応器に入れた。この反応器を、40時間、180℃に加熱した。この混合物を、カラムクロマトグラフィー(シリカゲル、2%酢酸エチル/ヘキサンで溶出)によって精製し、3,3’−ジシクロペンチル−5,5’,6,6’,7,7’,8,8’−オクタヒドロ−2,2’−ビナフトール(融点143〜152℃)29.5g(42%)を得た。13C NMR(CDCl3):22.96、25.31、26.68、29.19、32.72、32.75、39.20、118.58、128.14、129.20、129.74、133.91、149.14ppm。1H NMR(CDCl3):1.60(m,10H)、2.0(d,4H)、2.65(t,J=4Hz,2H)、3.27(quintet,J=7Hz,1H)、4.55(s,1H)、6.92(s,1H)ppm。
【0044】
(実施例4)
(プロピレンとリンタングステン酸触媒を用いた、5,5’,6,6’,7,7’,8,8’−オクタヒドロ−2,2’−ビナフトールのアルキル化)
5,5’,6,6’,7,7’,8,8’−オクタヒドロ−2,2’−ビナフトールをo−ジクロロベンゼンとドデカンに入れた溶液(5,5’,6,6’,7,7’,8,8’−オクタヒドロ−2,2’−ビナフトール24重量%、o−ジクロロベンゼン63重量%、ドデカン13重量%)を、17重量%のリンタングステン酸の存在下、60〜70psiのプロピレン下で3時間、140℃に加熱した。GC分析によると、5,5’,6,6’,7,7’,8,8’−オクタヒドロ−2,2’−ビナフトールの100%の転換、ならびに3,3’−ジイソプロピル−5,5’,6,6’,7,7’,8,8’−オクタヒドロ−2,2’−ビナフトール(55%)の形成が示された。
【0045】
(実施例5)
(プロピレンとアンバーリスト(Amberlyst)(登録商標)15 イオン交換樹脂触媒を用いた、5,5’,6,6’,7,7’,8,8’−オクタヒドロ−2,2’−ビナフトールのアルキル化)
5,5’,6,6’,7,7’,8,8’−オクタヒドロ−2,2’−ビナフトールをo−ジクロロベンゼンとドデカンに入れた溶液(5,5’,6,6’,7,7’,8,8’−オクタヒドロ−2,2’−ビナフトール24重量%、o−ジクロロベンゼン63重量%、ドデカン13重量%)を、アルドリッチ(Aldrich)(私書箱355、ミルウォーキー(Milwaukee)、ウィスコンシン(WI)53201 アメリカ合衆国(USA))から購入した17重量%のアンバーリスト(Amberlyst)(登録商標)15 イオン交換樹脂の存在下、60〜70psiのプロピレン下で3時間、140℃に加熱した。GC分析によると、5,5’,6,6’,7,7’,8,8’−オクタヒドロ−2,2’−ビナフトールの100%の転換、ならびに3,3’−ジイソプロピル−5,5’,6,6’,7,7’,8,8’−オクタヒドロ−2,2’−ビナフトール(53%)と3−イソプロピル−5,5’,6,6’,7,7’,8,8’−オクタヒドロ−2,2’−ビナフトール(18%)の形成が示された。
【0046】
(実施例6)
(プロピレンとナフィオン(Nafion)(登録商標)/シリカ触媒を用いた、5,5’,6,6’,7,7’,8,8’−オクタヒドロ−2,2’−ビナフトールのアルキル化)
5,5’,6,6’,7,7’,8,8’−オクタヒドロ−2,2’−ビナフトールをo−ジクロロベンゼンとドデカンに入れた溶液(5,5’,6,6’,7,7’,8,8’−オクタヒドロ−2,2’−ビナフトール24重量%、o−ジクロロベンゼン63重量%、ドデカン13重量%)を、エンゲルハード社(Engelhard Corp)(ナフィオン(Nafion)(登録商標)SAC 13、エンゲルハード社(Engelhard Corp.)ビーチウッド(Beachwood)、オハイオ(Ohio))から購入した17重量%ナフィオン(Nafion)(登録商標)/シリカの存在下、60〜70psiのプロピレン下で3時間、140℃に加熱した。GC分析によると、5,5’,6,6’,7,7’,8,8’−オクタヒドロ−2,2’−ビナフトールの100%の転換、ならびに3−イソプロピル−5,5’,6,6’,7,7’,8,8’−オクタヒドロ−2,2’−ビナフトール(22%)と3,3’−ジイソプロピル−5,5’,6,6’,7,7’,8,8’−オクタヒドロ−2,2’−ビナフトール(54%)の形成が示された。
【0047】
(実施例7)
(プロピレンとシリカ担持トリフルオロメタンスルホン酸触媒を用いた、5,5’,6,6’,7,7’,8,8’−オクタヒドロ−2,2’−ビナフトールのアルキル化)
5,5’,6,6’,7,7’,8,8’−オクタヒドロ−2,2’−ビナフトールをo−ジクロロベンゼンとドデカンに入れた溶液(5,5’,6,6’,7,7’,8,8’−オクタヒドロ−2,2’−ビナフトール24重量%、o−ジクロロベンゼン63重量%、ドデカン13重量%)を、ユナイテッド キャタリスツ(United Catalysts)(ルイビル(Louisville)、私書箱32370、ケンタッキー(KY)40232)から購入した17重量%シリカ担持トリフルオロメタンスルホン酸の存在下、60〜70psiのプロピレン下で3時間、140℃に加熱した。GC分析によると、5,5’,6,6’,7,7’,8,8’−オクタヒドロ−2,2’−ビナフトールの81%の転換、ならびに消費される5,5’,6,6’,7,7’,8,8’−オクタヒドロ−2,2’−ビナフトールに対して、3−イソプロピル−5,5’,6,6’,7,7’,8,8’−オクタヒドロ−2,2’−ビナフトール(55%)と3,3’−ジイソプロピル−5,5’,6,6’,7,7’,8,8’−オクタヒドロ−2,2’−ビナフトール(25%)の形成が示された。
【0048】
(実施例8)
(プロピレンと硫酸化ジルコニア触媒を用いた、5,5’,6,6’,7,7’,8,8’−オクタヒドロ−2,2’−ビナフトールのアルキル化)
5,5’,6,6’,7,7’,8,8’−オクタヒドロ−2,2’−ビナフトールをo−ジクロロベンゼンとドデカンに入れた溶液(5,5’,6,6’,7,7’,8,8’−オクタヒドロ−2,2’−ビナフトール24重量%、o−ジクロロベンゼン63重量%、ドデカン13重量%)を、エムイーエルケミカルズ(MEL Chemicals)(XZO682/01、エムイーエルケミカルズ(MEL Chemicals)、フレミントン(Flemington)、ニュージャージー(NJ))から購入した17重量%硫酸化ジルコニアの存在下、60〜70psiのプロピレン下で3時間、140℃に加熱した。GC分析によると、5,5’,6,6’,7,7’,8,8’−オクタヒドロ−2,2’−ビナフトールの100%の転換、ならびに3−イソプロピル−5,5’,6,6’,7,7’,8,8’−オクタヒドロ−2,2’−ビナフトール(5%)と3,3’−ジイソプロピル−5,5’,6,6’,7,7’,8,8’−オクタヒドロ−2,2’−ビナフトール(77%)の形成が示された。
【0049】
(実施例9)
(プロピレンとダウエックス(Dowex)32(登録商標)(スルホン酸ベースのイオン交換樹脂)触媒を用いた、5,5’,6,6’,7,7’,8,8’−オクタヒドロ−2,2’−ビナフトールのアルキル化)
5,5’,6,6’,7,7’,8,8’−オクタヒドロ−2,2’−ビナフトールをo−ジクロロベンゼンとドデカンに入れた溶液(5,5’,6,6’,7,7’,8,8’−オクタヒドロ−2,2’−ビナフトール24重量%、o−ジクロロベンゼン63重量%、ドデカン13重量%)を、ダウ ケミカル(Dow Chemical)(ミッドランド(Midland)、ミシガン(Michigan)、アメリカ合衆国(USA))から購入した17重量%ダウエックス(Dowex)32(登録商標)、ダウ(Dow)No.8435445の存在下、60〜70psiのプロピレン下で3時間、140℃に加熱した。GC分析によると、5,5’,6,6’,7,7’,8,8’−オクタヒドロ−2,2’−ビナフトールの100%の転換、ならびに3−イソプロピル−5,5’,6,6’,7,7’,8,8’−オクタヒドロ−2,2’−ビナフトール(25%)と3,3’−ジイソプロピル−5,5’,6,6’,7,7’,8,8’−オクタヒドロ−2,2’−ビナフトール(55%)の形成が示された。
【0050】
(実施例10)
(プロピレンとデロキシン(Deloxin)(登録商標)ASP(シリカ担持スルホン酸アルキル)触媒を用いた、5,5’,6,6’,7,7’,8,8’−オクタヒドロ−2,2’−ビナフトールのアルキル化)
5,5’,6,6’,7,7’,8,8’−オクタヒドロ−2,2’−ビナフトールをo−ジクロロベンゼンとドデカンに入れた溶液(5,5’,6,6’,7,7’,8,8’−オクタヒドロ−2,2’−ビナフトール24重量%、o−ジクロロベンゼン63重量%、ドデカン13重量%)を、デグサ(Degussa)(ハーナウ(Hanau)、ドイツ(Deutschland))によって製造された17重量%のデロキシン(Deloxin)(登録商標)ASP(シリカ担持スルホン酸アルキル)の存在下、60〜70psiのプロピレン下で3時間、140℃に加熱した。GC分析によると、5,5’,6,6’,7,7’,8,8’−オクタヒドロ−2,2’−ビナフトールの100%の転換、ならびに3−イソプロピル−5,5’,6,6’,7,7’,8,8’−オクタヒドロ−2,2’−ビナフトール(63%)と3,3’−ジイソプロピル−5,5’,6,6’,7,7’,8,8’−オクタヒドロ−2,2’−ビナフトール(<10%)の形成が示された。
【0051】
(実施例11)
(第三級塩化ブチルと塩化亜鉛触媒を用いた、5,5’,6,6’,7,7’,8,8’−オクタヒドロ−2,2’−ビナフトールのアルキル化)
5,5’,6,6’,7,7’,8,8’−オクタヒドロ−2,2’−ビナフトール(5.0g)と、塩化亜鉛(0.4g)と、クロロホルム(5ml)と、第三級塩化ブチル(10g)の混合物を、60℃で4時間加熱した。GC分析によると、5,5’,6,6’,7,7’,8,8’−オクタヒドロ−2,2’−ビナフトールの90%の転換、ならびに5,5’,6,6’,7,7’,8,8’−オクタヒドロ−2,2’−ビナフトールの消費に対して、3−t−ブチル−5,5’,6,6’,7,7’,8,8’−オクタヒドロ−2,2’−ビナフトール(95%)と3,3’−ジ−t−ブチル−5,5’,6,6’,7,7’,8,8’−オクタヒドロ−2,2’−ビナフトール(〜2.4%)の形成が示された。この混合物を、フラッシュカラムクロマトグラフィーによって精製し、固体4.36gを得た。1H NMR(CDCl3):1.43(s,9H)、1.65〜1.88(m,8H)、2.09〜2.34(m,4H)、2.71〜2.79(m,4H)、4.66(s,1H)、4.87(s,1H)、6.82(d,1H,J=8Hz)、7.04(d,1H,J=8Hz)、7.10(s,1H)ppm。13C NMR(CDCl3):22.9、23.0、23.1、23.2、26.8、27.0、29.2、29.4、29.6、34.5、113.0、119.1、119.3、128.2、128.9、130.0、131.0、133.8、134.2、137.2、149.9、151.6ppm。
【0052】
(実施例12)
(ベンジルアルコールとトリフルオロメタンスルホン酸を用いた、5,5’,6,6’,7,7’,8,8’−オクタヒドロ−2,2’−ビナフトールのアルキル化)
5,5’,6,6’,7,7’,8,8’−オクタヒドロ−2,2’−ビナフトール(1.5g)と、トリフルオロメタンスルホン酸(61mg)と、o−四塩化炭素(2ml)と、ベンジルアルコール(0.55g)の混合物を、80℃で2.5時間加熱した。GC分析によると、5,5’,6,6’,7,7’,8,8’−オクタヒドロ−2,2’−ビナフトールの73%の転換、ならびに5,5’,6,6’,7,7’,8,8’−オクタヒドロ−2,2’−ビナフトールの消費に対して、3−ベンジル−5,5’,6,6’,7,7’,8,8’−オクタヒドロ−2,2’−ビナフトール(90%)の形成が示された。冷却した反応混合物に、10%NaOH10mLを加えた。層を分離し、水層を、酢酸エチルで抽出した。有機層を合わせ、ブラインで洗浄し、乾燥および濃縮させた。この未精製の物質を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、2%酢酸エチル/ヘキサン〜5%酢酸エチル/ヘキサンで溶出)によって精製し、白色固体1.13g(収率58%)を得た。1H NMR(CDCl3):1.56〜1.67(m,8H)、2.03〜2.21(m,4H)、2.59〜2.67(m,4H)、3.93(s,2H)、4.47(s,1H)、4.56(s,1H)、6.72(d,1H,J=5Hz)、6.79(s,1H)、6.96(d,1H,J=5Hz)、7.10〜7.21(m,5H)ppm。13C NMR(CDCl3):22.79、22.87、22.91、26.79、26.94、29.00、29.07、35.72、112.78、118.52、118.90、125.02、125.71、128.18、128.68、129.62、129.94、130.83、131.68、134.76、136.96、140.85、149.07、151.23ppm。
【0053】
(実施例13)
(塩化ベンジルと塩化亜鉛触媒を用いた、5,5’,6,6’,7,7’,8,8’−オクタヒドロ−2,2’−ビナフトールのアルキル化)
5,5’,6,6’,7,7’,8,8’−オクタヒドロ−2,2’−ビナフトール(0.59g)と、塩化亜鉛(40mg)と、クロロホルム(2ml)と、塩化ベンジル(0.27g)の混合物を、60℃で4.5時間加熱した。GC分析によると、5,5’,6,6’,7,7’,8,8’−オクタヒドロ−2,2’−ビナフトールの70%の転換、ならびに5,5’,6,6’,7,7’,8,8’−オクタヒドロ−2,2’−ビナフトールの消費に対して、3−ベンジル−5,5’,6,6’,7,7’,8,8’−オクタヒドロ−2,2’−ビナフトール(95%)の形成が示された。
【0054】
(実施例14)
(3−イソプロピル−5,5’,6,6’,7,7’,8,8’−オクタヒドロ−2,2’−ビナフトールの合成)
5,5’,6,6’,7,7’,8,8’−オクタヒドロ−2,2’−ビナフトール(2g、6.8ミリモル)、メタンスルホン酸イソプロピル(5.5ミリモル)と、スカンジウムトリフラート(0.34g、5モル%)と、四塩化炭素(10ml)の混合物を、アルゴン下で還流させた。18時間後、GC分析は、所望の生成物78%を与える、65%の転換を示した。追加のメタンスルホン酸イソプロピル(3.1ミリモル)を加え、その反応混合物をもう8時間還流させた。GCによると、86%の転換、ならびに3−イソプロピル−5,5’,6,6’,7,7’,8,8’−オクタヒドロ−2,2’−ビナフトールに対する76%の選択性が示された。この混合物をエーテル(20ml)と10%HCl(20ml)で希釈した。層を分離し、水層をエーテル(3×20ml)で抽出した。このエーテル層を、合わせ、乾燥させ(MgSO4)、濃縮した。この未精製の生成物を、カラムクロマトグラフィー(SiO2、2%酢酸エチル/ヘキサン)によって精製し、1.1gの白色固体(48%)(融点:100〜102℃)を得た。
【0055】
(実施例15)
(3−シクロペンチル−5,5’,6,6’,7,7’,8,8’−オクタヒドロ−2,2’−ビナフトールの合成)
5,5’,6,6’,7,7’,8,8’−オクタヒドロ−2,2’−ビナフトール(2g、6.8ミリモル)、メタンスルホン酸シクロペンチル(6.34ミリモル)と、スカンジウムトリフラート(0.34g、5モル%)と、四塩化炭素(10ml)の混合物を、アルゴン下で10時間加熱還流した。GCによると、93%の転換、ならびに3−シクロペンチル−5,5’,6,6’,7,7’,8,8’−オクタヒドロ−2,2’−ビナフトールに対する77%の選択性が示された。この混合物をエーテル(20ml)と10%HCl(20ml)で希釈した。層を分離し、水層を、エーテル(3×20ml)で抽出した。このエーテル層を合わせ、乾燥させ(MgSO4)、濃縮した。この未精製の生成物を、カラムクロマトグラフィー(SiO2、2%酢酸エチル/ヘキサン)によって精製し、1.4gの白色固体(57%)を得た。1H NMR(CDCl3):1.58(m,14H)、2.05(m,6H)、2.66(m,J=5Hz,4H)、3.18(quintet,J=8Hz,1H)、4.52(s,1H)、4.51(s,1H)、6.73(d,J=8Hz,1H)、6.92(s,1H)、6.97(d,J=8Hz,1H)ppm。13C NMR(CDCl3):22.82、22.87、23.01、25.36、26.70、26.94、29.09、29.20、32.73、32.75、39.28、112.73、118.23、119.13、128.24、129.19、129.85、130.72、133.72、137.03、149.14、および151.33ppm。
【0056】
(実施例16)
(3−tert−ブチル−5,5’,6,6’,7,7’,8,8’−オクタヒドロ−2,2’−ビナフトールの合成)
5,5’,6,6’,7,7’,8,8’−オクタヒドロ−2,2’−ビナフトール(1.0g、3.4ミリモル)、tert−ブチルアルコール(1.4g)、トリフルオロメタンスルホン酸(0.04g)の混合物を、2mlの1,2−ジクロロベンゼンに溶解した。この混合物を、120℃で2.5時間加熱した。GCによると、87%の1つブチル化された生成物と10%の2つブチル化された生成物への97%の転換が示された。この混合物を、冷却し、10mlの水と10mlのエーテルで希釈した。層を分離し、有機層を炭酸水素ナトリウム溶液で洗浄し、乾燥させ、濃縮した。この未精製の生成物を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、2%酢酸エチル/ヘキサン)によって精製し、白色固体0.7gを得た。
以下に、本発明の好ましい態様を示す。
1. 次式の
【0057】
【化6】

【0058】
(式中、
Rは、C1〜C20アルキル、C3〜C20シクロアルキル、または次式の、
【0059】
【化7】

【0060】
ベンジルであり、
式中、各R’はそれぞれ独立して、H、炭素が6個までのアルキル、またはシクロアルキルである)化合物、
および/または次式の
【0061】
【化8】

【0062】
(式中、Rは、メチルまたはt−ブチル以外のC1〜C20アルキル、C3〜C20シクロアルキル、または次式の、
【0063】
【化9】

【0064】
ベンジルであり、
式中、各R’はそれぞれ独立して、H、炭素が6個までのアルキル、またはシクロアルキルである)化合物。
2. 3−アルキル化−5,5’,6,6’,7,7’,8,8’−オクタヒドロ−2,2’−ビナフトールおよび/または3,3’−ジアルキル化−5,5’,6,6’,7,7’,8,8’−オクタヒドロ−2,2’−ビナフトールの製造方法であって、5,5’,6,6’,7,7’,8,8’−オクタヒドロ−2,2’−ビナフトールを、少なくとも1種のアルケンまたはシクロアルケンと、酸触媒の存在下で接触させる工程を含むことを特徴とする方法。
3. 少なくとも1種のアルケンまたはシクロアルケンが、モノエチレン性不飽和であり、3から20個の炭素原子を含むことを特徴とする2.に記載の方法。
4. 少なくとも1種のアルケンまたはシクロアルケンが、プロピレン、ブテン、ペンテン、ヘキセン、シクロペンテン、およびシクロヘキセンからなる群から選択されることを特徴とする3.に記載の方法。
5. 前記酸触媒が、塩化アルミニウム、トリフルオロメタンスルホン酸、トシル酸、リンタングステン酸、ケイタングステン酸、リンモリブデン酸、ジルコニウムトリフラート、アルミニウムトリフラート、過フッ化スルホン酸ポリマー、およびスルホン酸ポリマーからなる群から選択されることを特徴とする2.に記載の方法。
6. 前記酸触媒が、塩化アルミニウム、リンタングステン酸、またはリンモリブデン酸であることを特徴とする5.に記載の方法。
7. 前記酸触媒が、リンタングステン酸であることを特徴とする6.に記載の方法。
8. 前記接触工程が、ニトロメタン、塩化メチレン、ジクロロエタン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、およびニトロベンゼンからなる群から選択される少なくとも1種の溶媒の存在下で行われることを特徴とする2.に記載の方法。
9. 前記接触工程が、20℃と220℃の間の温度で行われることを特徴とする2.に記載の方法。
10. 前記温度が、90℃と180℃の間であり、5,5’,6,6’,7,7’,8,8’−オクタヒドロ−2,2’−ビナフトールを、一置換型または1,2−二置換型アルケンと接触させることを特徴とする9.に記載の方法。
11. 前記温度が、40℃と90℃の間であり、5,5’,6,6’,7,7’,8,8’−オクタヒドロ−2,2’−ビナフトールを、1,1−二置換型アルケン、三置換型アルケン、四置換型アルケン、またはアリール置換型アルケンからなる群から選択される少なくとも1種のアルケンと接触させることを特徴とする9.に記載の方法。
12. 3−アルキル化−5,5’,6,6’,7,7’,8,8’−オクタヒドロ−2,2’−ビナフトールおよび/または3,3’−ジアルキル化−5,5’,6,6’,7,7’,8,8’−オクタヒドロ−2,2’−ビナフトールの製造方法であって、5,5’,6,6’,7,7’,8,8’−オクタヒドロ−2,2’−ビナフトールを、ハロゲン化物が臭化物または塩化物であるハロゲン化ベンジルまたは第三級ハロゲン化アルキルと、ルイス酸触媒の存在下で接触させる工程を含むことを特徴とする方法。
13. 前記ルイス酸触媒が、塩化アルミニウム、塩化亜鉛、三塩化ホウ素、SnCl4、SbCl5、およびZrCl4からなる群から選択されることを特徴とする12.に記載の方法。
14. 前記ルイス酸触媒が、塩化亜鉛であることを特徴とする13.に記載の方法。
15. 3−アルキル化−5,5’,6,6’,7,7’,8,8’−オクタヒドロ−2,2’−ビナフトールおよび/または3,3’−ジアルキル化−5,5’,6,6’,7,7’,8,8’−オクタヒドロ−2,2’−ビナフトールの製造方法であって、5,5’,6,6’,7,7’,8,8’−オクタヒドロ−2,2’−ビナフトールを、スルホン酸アルキル、アルキルトリフラート、p−トルエンスルホン酸アルキル、またはベンゼンスルホン酸アルキルと、塩化アルミニウム、トシル酸、リンタングステン酸、ケイタングステン酸、リンモリブデン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、ならびにトリフルオロメタンスルホン酸スカンジウム、トリフルオロメタンスルホン酸イッテルビウム、およびトリフルオロメタンスルホン酸ランタンからなる群から選択される希土類金属トリフラートからなる群から選択される酸触媒の存在下で接触させる工程を含むことを特徴とする方法。
16. スルホン酸アルキルが、式A−SO3−B(式中、Aが、C1〜C8アルキル、C1〜C8フッ化アルキル、C6〜C10アリール、またはC6〜C10フッ化アリールであり、Bが、C1〜C20アルキルである)からなるものであることを特徴とする15.に記載の方法。
17. 3−アルキル化−5,5’,6,6’,7,7’,8,8’−オクタヒドロ−2,2’−ビナフトールおよび/または3,3’−ジアルキル化−5,5’,6,6’,7,7’,8,8’−オクタヒドロ−2,2’−ビナフトールの製造方法であって、5,5’,6,6’,7,7’,8,8’−オクタヒドロ−2,2’−ビナフトールを、ベンジル、3から20個の炭素原子を含む第二級アルコール、または第三級アルコールと、トリフルオロメタンスルホン酸、硫酸、HF、リン酸、および塩化アルミニウムからなる群から選択される酸触媒の存在下で接触させる工程を含むことを特徴とする方法。
18. 次式の
【0065】
【化10】

【0066】
(式中、
RはHであり、
R’は、エチル、C3〜C6の第二級、第三級、または環状アルキルである)化合物、
あるいは、上記式の(式中、RとR’が同じであり、かつ、エチル、C3〜C6第二級アルキル、またはC3〜C6環状アルキルからなる群から選択される)化合物。
19. RとR’が同じであり、かつ、エチル、イソプロピル、シクロペンチル、およびシクロヘキシルからなる群から選択されることを特徴とする18.に記載の化合物。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
次式の
【化1】

(式中、
RはHであり、
R’は、エチル、C3〜C6の第二級、第三級、または環状アルキルである)化合物、あるいは、上記式の(式中、RとR’が同じであり、かつ、エチル、C3〜C6第二級アルキル、またはC3〜C6環状アルキルからなる群から選択される)化合物。

【公開番号】特開2009−149671(P2009−149671A)
【公開日】平成21年7月9日(2009.7.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−35928(P2009−35928)
【出願日】平成21年2月18日(2009.2.18)
【分割の表示】特願2003−547343(P2003−547343)の分割
【原出願日】平成14年11月20日(2002.11.20)
【出願人】(505245302)インヴィスタ テクノロジー エスアエルエル (81)
【氏名又は名称原語表記】INVISTA Technologies S.a.r.l.
【Fターム(参考)】