説明

3次元コンピュータグラフィックス描画システム

【課題】 本発明は,1つの画像データから,リアルタイムに複数種類の3次元コンピュータグラフィックスを得ることができる3次元コンピュータグラフィックス描画システムを提供することを目的とする。
【解決手段】 本発明は,基本的には,描画対象を画像IDにより識別子,この画像IDに応じた処理を行うことで,ハードウェア規模を最小にしながら,高速かつ低消費電力で3次元コンピュータグラフィックスを得ることができるという知見に基づくものである。本発明の3次元コンピュータグラフィックス描画システムは,ジオメトリ処理部11と,ラスタライズ処理部12と,カラー処理部13と,バッファ14と,を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は3次元コンピュータグラフィックス描画システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年,マルチディスプレイや立体画像動画など,1つの画像をもとに複数種類の3次元コンピュータグラフィックスを得て表示する技術が開発されている。
【0003】
特開2009−116856号公報には,複数の視点から描画する際にシーンデータを管理する方法が開示されている。この方法は,実際に複数の視点の描画をより速く行う処理することはできない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009−116856号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
そこで,本発明は,1つの画像データから,リアルタイムに複数種類の3次元コンピュータグラフィックスを得ることができる3次元コンピュータグラフィックス描画システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は,基本的には,描画対象を画像IDにより識別子,この画像IDに応じた処理を行うことで,ハードウェア規模を最小にしながら,高速かつ低消費電力で3次元コンピュータグラフィックスを得ることができるという知見に基づくものである。
【0007】
本発明の第1の側面は,3次元コンピュータグラフィックス描画システムに関する。この3次元コンピュータグラフィックス描画システムは,ジオメトリ処理部11と,ラスタライズ処理部12と,カラー処理部13と,バッファ14と,を有する。
【0008】
ジオメトリ処理部11は,入力される描画プリミティブデータにジオメトリ処理を行う要素である。ジオメトリ処理部11は,描画プリミティブデータに画像IDを付加する画像ID付加部13と,画像ID付加部により付加される画像IDに応じてジオメトリ演算を行うジオメトリ演算部16とを有する。そして,ジオメトリ処理部11は,ジオメトリ演算を行ったプリミティブデータを画像IDとともに出力するものである。
【0009】
ラスタライズ処理部12は,ジオメトリ処理部によりジオメトリ処理が行われたポリゴンデータに対してラスタライズ処理を行うための要素である。ラスタライズ処理部12は,画像IDを判別するための第1の画像ID判別部17と,第1の画像ID判別部が判別した画像IDに応じてラスタライズ演算を行うラスタライズ演算部18と,を有する。そして,ラスタライズ処理部12は,ラスタライズ演算を行った画像データを画像IDとともに出力するものである。
【0010】
カラー処理部13は,ラスタライズ処理部によりラスタライズ処理が行われた画像データに対してカラー処理を行うための要素である。カラー処理部13は,画像IDを判別するための第2の画像ID判別部19と,第2の画像ID判別部が判別した画像IDに応じてカラー演算を行うカラー演算部20と,を有する。そして,カラー処理部13は,カラー演算を行った画像データを画像IDとともに出力するものである。
【0011】
バッファ14は,カラー処理が行われた画像データを記憶するための要素である。バッファ14は,画像IDによって指定されるターゲットバッファ21を有し,バッファ14に入力される画像データは,画像IDに応じたターゲットバッファ21に格納される。
【0012】
第1の側面の好ましい態様は,描画プリミティブデータに画像IDを付加する第2の画像ID付加部33をさらに有するものである
【0013】
第1の側面の好ましい態様は,ジオメトリ演算部16は,幾何変換処理部31及び光源演算処理部32を有するものである。そして,幾何変換処理部31は,画像IDに応じて幾何演算を行い,光源演算処理部32は,画像IDに応じて光源演算を行う。
【0014】
第1の側面の好ましい態様は,ジオメトリ演算部16は,幾何変換処理部31及び光源演算処理部32を有する。そして,幾何変換処理部31は,画像IDのグループごとに幾何演算を行う複数の幾何変換処理要素を有し,光源演算処理部32は,画像IDのグループごとに光源演算を行う複数の光源演算要素を有する。
【0015】
第1の側面の好ましい態様は,ラスタライズ演算部18は,ラスタライズ処理コア部35及びパラメータ補間処理部36を有する。そして,ラスタライズ処理コア部35は,画像IDのグループごとに演算を行う複数のラスタライズ処理コア要素を有する。そして,パラメータ補間処理部36は,画像IDのグループごとにパラメータ補間演算を行う複数のパラメータ補間要素を有する。
【0016】
第1の側面の好ましい態様は,カラー演算部20はカラーブレンディング演算を行うカラーブレンディング部37と,奥行き値演算を行う奥行き値処理部38と,画像IDに基づいてカラーブレンディング部37が求めたカラーブレンディング値,及び奥行き値処理部38が求めた奥行き値を記憶するカラー及び奥行き値キャッシュ部39を有する。
【0017】
第1の側面の好ましい利用態様は,上記の3次元コンピュータグラフィックス描画システムを具備するマルチディスプレイシステムに関する。
【0018】
第1の側面の好ましい利用態様は,上記の3次元コンピュータグラフィックス描画システムを具備する立体ディスプレイシステムに関する。
【0019】
第1の側面の好ましい利用態様は,上記の3次元コンピュータグラフィックス描画システムを具備するコンピュータに関する。
【0020】
第1の側面の好ましい利用態様は,上記の3次元コンピュータグラフィックス描画システムを具備するゲーム機に関する。
【0021】
第1の側面の好ましい利用態様は,上記の3次元コンピュータグラフィックス描画システムを具備する携帯電話に関する。
【0022】
第1の側面の好ましい利用態様は,上記の3次元コンピュータグラフィックス描画システムを具備するナビゲーションシステムに関する。
【0023】
第1の側面の好ましい利用態様は,上記の3次元コンピュータグラフィックス描画システムを具備するスロットマシーンに関する。
【発明の効果】
【0024】
本発明によれば,1つの画像データから,リアルタイムに複数種類の3次元コンピュータグラフィックスを得ることができる3次元コンピュータグラフィックス描画システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】図1は,本発明の基本構成を示すブロック図である。
【図2】図2は,ジオメトリ演算部の例を示すブロック図である。
【図3】図3は,ラスタライズ演算部の例を示すブロック図である。
【図4】図4は,本発明の好ましいカラー処理部を示すブロック図である。
【図5】図5は,本発明の好ましいカラー書き出し部を示すブロック図である。
【図6】図6は,マルチディスプレイシステムの例を示す図である。
【図7】図7は,本発明のある実施態様(コンピュータ)を示すブロック図である。
【図8】図8は,本発明のある実施形態(ゲーム機)のブロック図である。
【図9】図9は,本発明のある実施形態(コンピュータグラフィック機能つき携帯電話機)のブロック図である。
【図10】図10は,本発明のある実施形態(ナビゲーションシステム)のブロック図である。
【図11】図11は,パチスロ機の主制御回路361を示すブロック図である。
【図12】図12は,パチスロ機の副制御回路を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
図1は,本発明の基本構成を示すブロック図である。図1に示されるように,本発明の
3次元コンピュータグラフィックス描画システムは,ジオメトリ処理部11と,ラスタライズ処理部12と,カラー処理部13と,バッファ14と,を有する。
【0027】
ジオメトリ処理部11は,入力される描画プリミティブデータにジオメトリ処理を行う要素である。すなわち,ジオメトリ処理部11は,プリミティブの頂点単位の座標変換処理を行う。ジオメトリ処理部11は,描画プリミティブデータに画像IDを付加する画像ID付加部13と,画像ID付加部により付加される画像IDに応じてジオメトリ演算を行うジオメトリ演算部16とを有する。そして,ジオメトリ処理部11は,ジオメトリ演算を行ったプリミティブデータを画像IDとともに出力するものである。
【0028】
ジオメトリ演算部16は,幾何変換処理部31及び光源演算処理部32を有するものである。そして,幾何変換処理部31は,画像IDに応じて幾何演算を行い,光源演算処理部32は,画像IDに応じて光源演算を行う。たとえば,記憶部が画像IDに対応する変換行列を有しており,画像IDに対応する行列変換を行うようにすればよい。このようにすることで,複数視点や複数表示範囲に対応する幾何変換を行うことができる。さらに,同一の幾何変換処理部31及び同一の光源演算処理部32を並列に複数並べることで,上記の処理を行うことができ,これによりシステムを小さくすることができるほか,システムの処理を迅速なものにすることができる。
【0029】
図2は,ジオメトリ演算部の例を示すブロック図である。図2に示されるように,ジオメトリ演算部16は,幾何変換処理部31及び光源演算処理部32を有する。そして,幾何変換処理部31は,画像IDのグループごとに幾何演算を行う複数の幾何変換処理要素を有し,光源演算処理部32は,画像IDのグループごとに光源演算を行う複数の光源演算要素を有する。
【0030】
プリミティブデータである,頂点,及び頂点の属性が,入力インターフェイス41を介して,ジオメトリ演算部16に入力する。そして,あらかじめ,画像IDに応じた幾何変換処理部31,及び光源演算処理部32を選択しておき,画像ID付加部13が画像IDを読み出し可能な状態としておく。また,画像ID付加部13には,処理に応じて各画像IDを付加するための制御信号が入力されてもよい。たとえば,立体映像を得る場合は,ジオメトリ演算部16が,右目用の幾何変換処理部31及び光源演算処理部32と,左目用の幾何変換処理部31及び光源演算処理部32を含み,それぞれ画像IDにより選択できるようにされていればよい。そして,画像ID付加部13では,プリミティブデータに対して,画像IDを付加する。
【0031】
また,複数の幾何変換処理部31及び光源演算処理部32は,それぞれ画像IDで指定できるようにされており,それぞれ異なる種類の幾何変換処理及び光源演算処理を行うことができるようにされていてもよい。そして,その場合,画像ID付加部は,対応する幾何変換処理及び光源演算処理に関する情報を受け取って,プリミティブデータに処理に応じた画像IDを付加すればよい。
【0032】
複数の幾何変換処理部31及び光源演算処理部32での処理を経たプリミティブデータは,出力インターフェイス42を介して,出力される。
【0033】
ジオメトリ演算部の処理例は以下のとおりである。入力されたトライアングルデータは,あらかじめ指定された各変換行列T1−Tを適用し複数トライアングルを生成する。このとき同時に画像出力IDを付加し後段に出力する。その後,ラスタライズ処理部にてそれぞれのトライアングルに対してピクセルにサンプリングするラスタライズ処理を行う。なお,このラスタライズを行う際,それぞれのトライアングルに対して並列処理で行ってもいいし,入力された順番に行ってもいいし,ブロック単位で各画像出力IDを変えながら行ってもいい(ブロック1−画像ID1, ブロック1−画像ID2,
ブロック1−画像ID3, ブロック2−画像ID1, ブロック2−画像ID2, ブロック1−画像ID3...)。
【0034】
ラスタライズ処理部12は,ジオメトリ処理部によりジオメトリ処理が行われたポリゴンデータに対してラスタライズ処理を行うための要素である。ラスタライズ処理部12は,画像IDを判別するための第1の画像ID判別部17と,第1の画像ID判別部が判別した画像IDに応じてラスタライズ演算を行うラスタライズ演算部18と,を有する。そして,ラスタライズ処理部12は,ラスタライズ演算を行った画像データを画像IDとともに出力するものである。
【0035】
図3は,ラスタライズ演算部の例を示すブロック図である。図3に示されるように,ラスタライズ演算部18は,ラスタライズ処理コア部35及びパラメータ補間処理部36を有する。ラスタライズ処理コア部は,ラスタライズ処理を行うためのコア部である。コア部の例は,IPコアである。ラスタライズ処理コア部は,データを一時的に記憶するほか,データの経路を決定する処理を行う。パラメータ補間処理部36は,頂点間の各種パラメータを内掃補間するための要素である。そして,ラスタライズ処理コア部35は,画像IDのグループごとに演算を行う複数のラスタライズ処理コア要素を有する。そして,パラメータ補間処理部36は,画像IDのグループごとにパラメータ補間演算を行う複数のパラメータ補間要素を有する。
【0036】
プリミティブの頂点,頂点に対応する属性情報及び画像IDが入力インターフェイス部43に入力する。例えば,クリッピング処理,ビューポート処理,及び補間パラメータ演算処理を含む頂点に関する前処理が前処理部44にて行われる。前処理が行われた画像データは,画像IDに従って,ラスタライズ処理コア部35へと伝えられる。そして,ラスタライズ処理コア部35では,例えば画像IDに従って画像データが記憶され,適切なパラメータ処理を行うパラメータ補間処理部36へと送られる。その後,ピクセルのサンプリング位置を示す,x,y座標,属性情報,及び画像IDとともに,出力インターフェイス44から出力される。
【0037】
なお,本発明のシステムをマルチプルモニタに用いる場合は,画面ブロック単位にてラスタライズ処理コア部35及びパラメータ補間処理部36が存在するものが好ましい。そのようにすることで,処理を迅速に行うことができる。
【0038】
カラー処理部13は,ラスタライズ処理部によりラスタライズ処理が行われた画像データに対してカラー処理を行うための要素である。カラー処理部13は,画像IDを判別するための第2の画像ID判別部19と,第2の画像ID判別部が判別した画像IDに応じてカラー演算を行うカラー演算部20と,を有する。そして,カラー処理部13は,カラー演算を行った画像データを画像IDとともに出力するものである。なお,カラー処理部は,画像IDに基づかない通常のコンピュータグラフィックス処理におけるカラー処理を行ってもよい。ただし,後述するようにカラー処理部13にも画像IDが伝えられ,画像IDに応じてカラー処理された画像データが,ターゲットバッファ21に格納される。
【0039】
図4は,本発明の好ましいカラー処理部を示すブロック図である。この例では,カラー処理部は,テクスチャ処理を行うテクスチャ処理部45と,テクスチャデータを記憶するテクスチャデータベース46とを含む。コンピュータグラフィックスの分野において,テクスチャ処理は既に知られている。よって,本発明においては,公知のテクスチャ処理部を採用できる。さらに,図4の例では,カラー処理部13が,カラー書き出し部46を含む。カラー書き出し部46は,入力された画像IDを基に画像データをいずれかのターゲットバッファ21に格納する。
【0040】
図5は,本発明の好ましいカラー書き出し部を示すブロック図である。この例では,カラー書き出し部は,カラーブレンディング演算を行うカラーブレンディング部37と,奥行き値演算を行う奥行き値処理部38と,画像IDに基づいてカラーブレンディング部37が求めたカラーブレンディング値,及び奥行き値処理部38が求めた奥行き値を記憶するカラー及び奥行き値キャッシュ部39を有する。
【0041】
すなわち,カラー処理部においてテクスチャ処理及びカラー処理が行われたピクセルデータが,入力インターフェイス51を介して伝えられる。ピクセルデータは,入力インターフェイス51から,カラーブレンディング部37及び奥行き値処理部38へ入力される。カラーブレンディング部37が求めたカラーブレンディング値,及び奥行き値処理部38が求めた奥行き値は,画像IDに基づいてカラー及び奥行き値キャッシュ部39に記憶される。そして,必要なタイミングで,メモリアクセスアービトレーション及び出力インターフェイス53を介して,外部メモリへの書き出しが行われる。
【0042】
バッファ14は,カラー処理が行われた画像データを記憶するための要素である。バッファ14は,画像IDによって指定されるターゲットバッファ21を有し,バッファ14に入力される画像データは,画像IDに応じたターゲットバッファ21に格納される。
【0043】
第1の側面の好ましい態様は,描画プリミティブデータに画像IDを付加する第2の画像ID付加部33をさらに有するものである
【0044】
この例では,たとえば,プリミティブデータとともに画像IDが,ジオメトリ処理部11に入力する。そして,この画像IDを用いて,各種演算処理が行われる。この場合,外部から画像IDを指定することができるので,さまざまな画像処理を行うことができる。
【0045】
第1の側面の好ましい利用態様は,上記の3次元コンピュータグラフィックス描画システムを具備するマルチディスプレイシステムに関する。360度に並んだディスプレイや,複数ディスプレイからなる大きなディスプレイに対して本発明のシステムを用いることで,1回のトライアングルデータで複数画像を同時に生成,低遅延かつバッファサイズ最適化により高効率なメモリアクセスを実現することができる。また,画像IDを入力データに負荷することで,効率のいいコマンド描画生成を行うことできる。
【0046】
図6は,マルチディスプレイシステムの例を示す図である。3Dグラフィックス描画部から描画された複数視点からみたイメージを複数の画像出力インターフェイスから出力を行う。この際,3Dグラフィックス描画部からは1回ポリゴンデータなど3Dグラフィックス描画に必要なデータの読み出しが行われ複数画像バッファに同時に描画が行われる。今回の発明はこの同時描画を行う3Dグラフィックス処理部に関するものとなる。
【0047】
第1の側面の好ましい利用態様は,上記の3次元コンピュータグラフィックス描画システムを具備する立体ディスプレイシステムに関する。立体視を実現する3Dディスプレイ向けの出力としては,右目用,左目用の画像を生成する必要がある。この際,本発明の本システムを用いることで,1回のトライアングルデータ入力で右目,左目用の画像を生成できると共に,ジオメトリ位置の差は小さいためテクスチャメモリアクセスキャッシュ,カラー・奥行き値のメモリアクセスキャッシュを効率よく使いこなすことができる。
【0048】
第1の側面の好ましい利用態様は,上記の3次元コンピュータグラフィックス描画システムを具備するコンピュータに関する。
【0049】
第1の側面の好ましい利用態様は,上記の3次元コンピュータグラフィックス描画システムを具備するゲーム機に関する。
【0050】
第1の側面の好ましい利用態様は,上記の3次元コンピュータグラフィックス描画システムを具備する携帯電話に関する。
【0051】
第1の側面の好ましい利用態様は,上記の3次元コンピュータグラフィックス描画システムを具備するナビゲーションシステムに関する。
【0052】
第1の側面の好ましい利用態様は,上記の3次元コンピュータグラフィックス描画システムを具備するスロットマシーンに関する。
【0053】
[コンピュータの構成]
図7は,本発明のある実施態様(コンピュータ)を示すブロック図である。この実施態様は,コンピュータグラフィックスによるコンピュータ(グラフィック用コンピュータなど)に関する。図7に示されるとおり,このコンピュータ101は,中央演算装置(CPU)102,ジオメトリ演算回路103などのジオメトリ演算部,レンダラー104などの描画部,テクスチャ生成回路105などのテクスチャ生成部,照光処理回路107などの照光処理部,表示回路108などの表示情報作成部,フレームバッファ109,及びモニター110を具備する。これらの要素は,バスなどにより接続され,相互にデータを伝達できる。そのほか,図示しないメインメモリや,各種テーブル,ワーク領域となるワークメモリ111,テクスチャを格納するテクスチャメモリ112などを具備する記憶部などを有しても良い。各部を構成するハードウェアは,例えばバスなどを介して連結されている。なお,記憶部は,VRAMなどのRAMや,CR−ROM,DVD,ハードディスクなどにより構成されても良い。
【0054】
中央演算装置(CPU)102は,画像を生成するためのプログラムなどを制御するための装置である。ワークメモリ111は,CPU102で使用するデータ及びディスプレイリストなどを記憶してもよい。そして,CPU102は,メインメモリに記憶されたプログラムなどを読み出して,所定の処理を行ってもよい。ただし,ハードウェア処理のみにより所定の処理を行っても良い。CPU102は,たとえばワークメモリ111から,ワールド座標の3次元オブジェクトデータとしてのポリゴンデータを読出し,ポリゴンデータをジオメトリ演算回路103へ出力する。具体的には,メインプロセッサ,コプロセッサ,データ処理プロセッサ,四則演算回路又は汎用演算回路などを適宜有するものがあげられる。これらはバスなどにより連結され,信号の授受が可能とされる。また,圧縮された情報を伸張するためのデータ伸張プロセッサを備えても良い。
【0055】
ジオメトリ演算回路103は,入力されたポリゴンデータに対して,視点を原点とする視点座標系のデータに座標変換などを行うための回路である。ジオメトリ演算回路103は,処理したポリゴンデータを,レンダラー104へ出力する。具体的なジオメトリ演算回路として,前記メインプロセッサとバスなどで連結された,ジオメトリプロセッサ,コプロセッサ,データ処理プロセッサ,四則演算回路又は汎用演算回路などがあげられる。
【0056】
レンダラー104は,ポリゴン単位のデータをピクセル単位のデータに変換するための回路又は装置である。レンダラー104は,ピクセル単位のデータをテクスチャ生成回路105へ出力する。具体的なレンダラー104として,前記メインプロセッサとバスなどで連結されたデータ処理プロセッサ,四則演算回路又は汎用演算回路などがあげられる。
【0057】
テクスチャ生成回路105は,テクスチャメモリ112に記憶されるテクスチャデータに基づき,ピクセル単位のテクスチャカラーを生成するための回路である。テクスチャ生成回路105は,テクスチャカラー情報を有するピクセル単位のデータを,照光処理回路107へ出力する。具体的なテクスチャ生成回路105として,前記メインプロセッサとバスなどで連結されたデータ処理プロセッサ,四則演算回路又は汎用演算回路などがあげられる。
【0058】
照光処理回路107は,テクスチャカラー情報を有するポリゴンに対し,ピクセル単位で法線ベクトル,重心座標などを利用して陰影付けなどを行うための回路である。照光処理回路107は,陰影付けした画像データを,表示回路108へ出力する。具体的な照光処理回路107として,前記メインプロセッサとバスなどで連結されたデータ処理プロセッサ,四則演算回路又は汎用演算回路などがあげられる。そして,メモリに格納されたテーブルなどから適宜光に関する情報を読み出して陰影付けを行えばよい。
【0059】
表示回路108は,照光処理回路107から入力された画像データをフレームバッファ109に書き込み,またフレームバッファ109に書き込まれた画像データを読み出し,制御して表示画像情報を得るための回路である。表示回路108は,表示画像情報をモニター110へ出力する。具体的な表示回路として,前記メインプロセッサとバスなどで連結された描画プロセッサ,データ処理プロセッサ,四則演算回路又は汎用演算回路などがあげられる。
【0060】
モニター110は,入力された表示画像情報にしたがって,コンピュータグラフィックス画像を表示するための装置である。
【0061】
本発明のコンピュータは,レンダラー,テクスチャ生成回路及び,表示装置として,本発明の画像生成装置を具備するので,これらにおける回路素子を共用することで,ハードウェアの規模を小さくできる。また,ジオメトリ部を2Dベクタ画像に適用することで,2Dベクタ画像に対するジオメトリ変換が可能となり,専用ハードウェアまたは,ソフトウェアによる演算を加えることなく,行列演算による形状変形,拡大縮小をベクタ画像に対して行うことができる。さらに,従来別々の物と扱われてきた,2D及び3Dの表示命令を一元的に扱うことが可能となり,また,これら2D/3D画像の合成についても同時に処理を行うことができることから,システムが複雑になる事態を効果的に防止できる。
【0062】
[コンピュータの動作]
以下,コンピュータを用いて画像を生成する動作例を説明する。CPU102は,ワークメモリ111から,ポリゴンデータを読出し,ポリゴンデータをジオメトリ演算回路103へ出力する。ジオメトリ演算回路103は,入力されたポリゴンデータに対して,視点を原点とする視点座標系のデータに座標変換するなどの処理を行う。ジオメトリ演算回路103は,処理したポリゴンデータを,レンダラー104へ出力する。レンダラー104は,ポリゴン単位のデータをピクセル単位のデータに変換する。レンダラー104とテクスチャ生成回路105は,テクスチャメモリ112に記憶されるテクスチャデータに基づき,ピクセル単位のテクスチャカラーを生成する。テクスチャ生成回路105は,テクスチャカラー情報を有するピクセル単位のデータを,照光処理回路107へ出力する。照光処理回路107は,テクスチャカラー情報を有するポリゴンに対し,ピクセル単位で法線ベクトル,重心座標などを利用して陰影付けを行う。照光処理回路107は,陰影付けした画像データを,表示回路108へ出力する。表示回路108は,照光処理回路107から入力された画像データをフレームバッファ109に書き込み,またフレームバッファ109に書き込まれた画像データを読み出し,表示画像情報を得る。また,このとき同時にエッジバッファ等の情報を用いることで,2D/3Dの合成処理を行うことができる。表示回路108は,表示画像情報をモニター110へ出力する。モニター110は,入力された表示画像情報にしたがって,コンピュータグラフィックス画像を表示する。
【0063】
本発明のコンピュータは,レンダラー,テクスチャ生成回路及び,表示装置として,本発明の画像生成装置を具備するので,これらにおける回路素子を共用することで,ハードウェアの規模を小さくできる。また,ジオメトリ部を2Dベクタ画像に適用することで,2Dベクタ画像に対するジオメトリ変換が可能となり,専用ハードウェアまたは,ソフトウェアによる演算を加えることなく,行列演算による形状変形,拡大縮小をベクタ画像に対して行うことができる。さらに,従来別々の物と扱われてきた,2D・ベクタ及び3Dの表示命令を一元的に扱うことが可能となり,また,これら2D/3D及びベクタ画像の合成についても同時に処理を行うことができることから,システムが複雑になる事態を効果的に防止できる。
【0064】
[ゲーム機の構成]
図8は,本発明のある実施形態(ゲーム機)のブロック図である。このブロック図で表される実施形態は,特に携帯用,家庭用又は業務用のゲーム機として好適に利用されうる。そこで,以下では,ゲーム機として説明する。なお,同図に示されるゲーム機は,少なくとも処理部200を含めばよく(又は処理部200と記憶部270,又は処理部200と記憶部270と情報記憶媒体280を含んでもよく),それ以外のブロック(例えば操作部260,表示部290,音出力部292,携帯型情報記憶装置294,通信部296)については,任意の構成要素とすることができる。
【0065】
処理部200は,システム全体の制御,システム内の各ブロックへの命令の指示,ゲーム処理,画像処理,音処理などの各種の処理を行うものである。処理部200の機能は,各種プロセッサ(CPU,DSP等),又はASIC(ゲートアレイ等)などのハードウェアや,所与のプログラム(ゲームプログラム)により実現できる。
【0066】
操作部260は,プレーヤが操作データを入力するためのものである。操作部260は,の機能は,例えば,レバー,ボタン,外枠,及びハードウェアを備えたコントローラにより実現できる。なお,特に携帯用ゲーム機の場合は,操作部260は,ゲーム機本体と一体として形成されても良い。コントローラからの処理情報は,シリアルインターフェース(I/F)やバスを介してメインプロセッサなどに伝えられる。
【0067】
記憶部270は,処理部200や通信部296などのワーク領域となるものである。また,プログラムや各種テーブルなどを格納しても良い。記憶部270は,例えば,メインメモリ272,フレームバッファ274,及びテクスチャ記憶部276を含んでもよく,そのほか各種テーブルなどを記憶しても良い。記憶部270の機能は,ROMやRAMなどのハードウェアにより実現できる。 RAMとして,VRAM,DRAM又はSRAMなどがあげられ,用途に応じて適宜選択すればよい。フレームバッファ274を構成するVRAMなどは,各種プロセッサの作業領域として用いられる。
【0068】
情報記憶媒体(コンピュータにより使用可能な記憶媒体)280は,プログラムやデータなどの情報を格納するものである。情報記憶媒体280は,いわゆるゲームカセットなどとして販売されうる。そして,情報記憶媒体280の機能は,光ディスク(CD,DVD),光磁気ディスク(MO),磁気ディスク,ハードディスク,磁気テープ,又はメモリ(ROM)などのハードウェアにより実現できる。処理部200は,この情報記憶媒体280に格納される情報に基づいて種々の処理を行う。情報記憶媒体280には,本発明(本実施形態)の手段(特に処理部200に含まれるブロック)を実行するための情報(プログラム又はプログラム及びデータ)が格納される。なお,上記記憶部にプログラムやデータなどの情報を格納した場合は,情報記憶媒体280は必ずしも必要ない。情報記憶媒体280に格納される情報の一部又は全部は,例えば,システムへの電源投入時等に記憶部270に転送されることになる。また,情報記憶媒体280に記憶される情報として,所定の処理を行うためのプログラムコード,画像データ,音データ,表示物の形状データ,テーブルデータ,リストデータ,本発明の処理を指示するための情報,その指示に従って処理を行うための情報等の少なくとも2つを含むものがあげられる。
【0069】
表示部290は,本実施形態により生成された画像を出力するものであり,その機能は,CRT(ブラウン管),LCD(液晶),OEL(有機電界発光素子),PDP(プラズマディスプレイパネル)又はHMD(ヘッドマウントディスプレイ)などのハードウェアにより実現できる。
【0070】
音出力部292は,音を出力するものである。音出力部292の機能は,スピーカなどのハードウェアにより実現できる。音出力は,例えばバスを介してメインプロセッサなどと接続されたサウンドプロセッサにより,音処理が施され,スピーカなどの音出力部から出力される。
【0071】
携帯型情報記憶装置294は,プレーヤの個人データやセーブデータなどが記憶されるものである。この携帯型情報記憶装置294としては,メモリカードや携帯型ゲーム装置などがあげられる。携帯型情報記憶装置294の機能は,メモリカード,フラッシュメモリ,ハードディスク,USBメモリなど公知の記憶手段により達成できる。
【0072】
通信部296は,外部(例えばホスト装置や他の画像生成システム)との間で通信を行うための各種の制御を行う任意のものである。通信部296の機能は,各種プロセッサ,又は通信用ASICなどのハードウェアや,プログラムなどにより実現できる。
【0073】
ゲーム機を実行するためのプログラム又はデータは,ホスト装置(サーバー)が有する情報記憶媒体からネットワーク及び通信部296を介して情報記憶媒体280に配信するようにしてもよい。
【0074】
処理部200は,ゲーム処理部220,画像処理部230,及び音処理部250を含むものがあげられる。具体的には,メインプロセッサ,コプロセッサ,ジオメトリプロセッサ,描画プロセッサ,データ処理プロセッサ,四則演算回路又は汎用演算回路などがあげられる。これらは適宜バスなどにより連結され,信号の授受が可能とされる。また,圧縮された情報を伸張するためのデータ伸張プロセッサを備えても良い。
【0075】
ここでゲーム処理部220は,コイン(代価)の受け付け処理,各種モードの設定処理,ゲームの進行処理,選択画面の設定処理,オブジェクトの位置や回転角度(X,Y又はZ軸回り回転角度)を求める処理,オブジェクトを動作させる処理(モーション処理),視点の位置(仮想カメラの位置)や視線角度(仮想カメラの回転角度)を求める処理,マップオブジェクトなどのオブジェクトをオブジェクト空間へ配置する処理,ヒットチェック処理,ゲーム結果(成果,成績)を演算する処理,複数のプレーヤが共通のゲーム空間でプレイするための処理,又はゲームオーバー処理などの種々のゲーム処理を,操作部260からの操作データや,携帯型情報記憶装置294からの個人データ,保存データや,ゲームプログラムなどに基づいて行う。
【0076】
画像処理部230は,ゲーム処理部220からの指示等にしたがって,各種の画像処理を行うものである。また,音処理部250は,ゲーム処理部220からの指示等にしたがって,各種の音処理を行う。
【0077】
ゲーム処理部220,画像処理部230,音処理部250の機能は,その全てをハードウェアにより実現してもよいし,その全てをプログラムにより実現してもよい。又は,ハードウェアとプログラムの両方により実現してもよい。画像処理部230は,ジオメトリ演算部232(3次元座標演算部),描画部240(レンダリング部)を含むものがあげられる。
【0078】
ジオメトリ演算部232は,座標変換,クリッピング処理,透視変換,又は光源計算などの種々のジオメトリ演算(3次元座標演算)を行う。そして,ジオメトリ処理後(透視変換後)のオブジェクトデータ(オブジェクトの頂点座標,頂点テクスチャ座標,又は輝度データ等)は,例えば,記憶部270のメインメモリ272に格納されて,保存される。
【0079】
描画部240は,ジオメトリ演算後(透視変換後)のオブジェクトデータと,テクスチャ記憶部276に記憶されるテクスチャなどに基づいて,オブジェクトをフレームバッファ274に描画する。
【0080】
描画部240は,例えば,テクスチャマッピング部242,シェーディング処理部244を含むものがあげられる。具体的には,描画プロセッサにより実装できる。描画プロセッサは,テクスチャ記憶部,各種テーブル,フレームバッファ,VRAMなどとバスなどを介して接続され,更にディスプレイと接続される。
【0081】
テクスチャマッピング部242は,環境テクスチャをテクスチャ記憶部276から読み出し,読み出された環境テクスチャを,オブジェクトに対してマッピングする。
【0082】
シェーディング処理部244は,オブジェクトに対するシェーディング処理を行う。例えば,ジオメトリ処理部232が光源計算を行い,シェーディング処理用の光源の情報や,照明モデルや,オブジェクトの各頂点の法線ベクトルなどに基づいて,オブジェクトの各頂点の輝度(RGB)を求める。シェーディング処理部244は,この各頂点の輝度に基づいて,プリミティブ面(ポリゴン,曲面)の各ドットの輝度を例えば,ホンシェーディングや,グーローシェーディングなどにより求める。
【0083】
ジオメトリ演算部232は,法線ベクトル処理部234を含むものがあげられる。法線ベクトル処理部234は,オブジェクトの各頂点の法線ベクトル(広義にはオブジェクトの面の法線ベクトル)を,ローカル座標系からワールド座標系への回転マトリクスで回転させる処理を行ってもよい。
【0084】
本発明のゲーム機は,画像処理部に,本発明の画像生成装置を具備する。これにより,回路素子の共有化を図れるとともに,ゲーム処理部220からの制御先を画像処理に関して一元化することが可能となり,ベクタ・2D・3D画像処理に関する処理部を1つにすることにより,複雑な制御を避け,システムの複雑度を低減することができる。なお,ゲーム機における構成を適宜利用すれば,スロットマシーンやパチンコ遊技機などにおける画像表示装置としても機能しうるものを得ることができる。
【0085】
[ゲーム機の基本動作]
システムの電源がONになると,情報記憶媒体280に格納される情報の一部又は全部は,例えば,記憶部270に転送される。そして,ゲーム処理用のプログラムが,例えばメインメモリ272に格納され,様々なデータが,テクスチャ記憶部276や,図示しないテーブルなどに格納される。
【0086】
操作部260からの操作情報は,例えば,図示しないシリアルインターフェイスやバスを介して,処理部200へ伝えられ,音処理や,様々な画像処理が行われる。音処理部250により処理された音情報は,バスを介して音出力部292へ伝えられ,音として放出される。また,メモリカードなどの携帯型情報記憶装置194に記憶されたセーブ情報なども,図示しないシリアルインターフェイスやバスを介して,処理部200へ伝えられ所定のデータが記憶部170から読み出される。
【0087】
画像処理部230が,ゲーム処理部220からの指示等にしたがって,各種の画像処理を行う。具体的には,ジオメトリ演算部232が,座標変換,クリッピング処理,透視変換,又は光源計算などの種々のジオメトリ演算(3次元座標演算)を行う。そして,ジオメトリ処理後(透視変換後)のオブジェクトデータ(オブジェクトの頂点座標,頂点テクスチャ座標,又は輝度データ等)は,例えば,記憶部270のメインメモリ272に格納されて,保存される。次に,描画部240が,ジオメトリ演算後(透視変換後)のオブジェクトデータと,テクスチャ記憶部276に記憶されるテクスチャなどとに基づいて,オブジェクトをフレームバッファ274に描画する。
【0088】
フレームバッファ274に格納された情報は,バスを介して表示部290へ伝えられ,描画されることとなる。このようにして,コンピュータグラフィックを有するゲーム機として機能する。
【0089】
本発明のゲーム機は,画像処理部に,本発明の画像生成装置を具備するので,回路素子などを共有することで,ハードウェア規模を縮減でき,ベクタ・2D・3D画像処理部を一元化することにより,システムが複雑になる事態を防止できることで,無駄なハードウェア・制御処理を少なくすることができる。前記により,開発・製造コスト,消費電力を低減することができるため,特に携帯式ゲーム機などに好適に利用される。
【0090】
[携帯電話機の構成]
図9は,本発明のある実施形態(コンピュータグラフィック機能つき携帯電話機)のブロック図である。このブロック図で表される実施形態は,特に3次元コンピュータグラフィック機能つき携帯電話機,特にゲーム機能付携帯電話や,ナビゲーション機能付形態電話として好適に利用されうる。
【0091】
図9に示されるように,この携帯電話は,制御部221と,制御部221のためのプログラムや画像データなどが格納され,制御部や通信部などのワーク領域となるメモリ部222と,無線通信を行うための無線通信機能部223と,静止画や動画を撮影してデジタル信号に変換するCCDカメラなどの任意要素である撮像部224と,画像や文字を表示するためのLCDなどの表示部225と,テンキーや各種機能キーなどを含む操作部226と,音声通話のためのマイクなどの音声入力部227と,レシーバやスピーカなど音を出力するための音声出力部228と,当該携帯電話端末を動作させるための電池229と,電池229を安定化し各機能部へ分配する電源部230を含む。
【0092】
制御部201は,携帯電話システム全体の制御,システム内の各ブロックへの命令の指示,ゲーム処理,画像処理,音処理などの各種の処理を行うものである。制御部221の機能は,各種プロセッサ(CPU,DSP等),又はASIC(ゲートアレイ等)などのハードウェアや,所与のプログラム(ゲームプログラム)により実現できる。
【0093】
より具体的には,制御部は,図示しない画像処理部を具備し,画像処理部は,ジオメトリ演算回路などのジオメトリ演算部と,描画部(レンダラー)とを具備する。さらに,テクスチャ生成回路,照光処理回路,又は表示回路などを具備してもよい。更には,先に説明したコンピュータやゲーム機における描画処理回路を適宜具備すればよい。
【0094】
本発明の携帯電話は,制御部に含まれるジオメトリ演算部や描画部として,本発明の画像生成装置を具備するので,回路素子などを共有することで,ハードウェア規模を縮減でき,ベクタ・2D・3D画像処理部を一元化することにより,システムが複雑になる事態を防止できることで,無駄なハードウェア・制御処理を少なくすることができる。前記により,開発・製造コスト,消費電力を低減することができるため,携帯電話など小規模な電話に好適に利用される。
【0095】
[携帯電話機の動作例]
まず,音声による通信動作について説明する。例えば音声入力部227に入力された音声は,インターフェイスによりデジタル情報に変換され,制御部221によって,所定の処理が施され,無線通信機能部223から無線信号として出力される。また,相手の音情報を受信する場合は,無線通信機能部223が無線信号を受信し,所定の変換処理が施された後,制御部221の制御を受けて,音声出力部228から出力される。
【0096】
次に,画像を処理するための動作や処理は,基本的には先に説明したコンピュータやゲーム機における動作や処理と同様である。操作部224から,図示しないインターフェイスやバスを介して処理情報が入力されると,例えば,制御部221中の画像処理部の指令に基づき,ジオメトリプロセッサなどが,RAMなどの作業領域,各種テーブルなどを適宜利用し,ジオメトリ演算を行う。さらに,制御部221のレンダラーは,制御部221中の画像処理部の指令に基づき,レンダリング処理を行う。カリング処理やクリッピング処理,アンチエイリアス処理などが適宜施された画像情報は,描画プロセッサにより所定の描画処理を施され,フレームバッファに記憶され,表示部に画像として表示される。このようにして,3次元コンピュータグラフィックスが表示される。
【0097】
本発明の携帯電話は,制御部に含まれるジオメトリ演算部や描画部として,本発明の画像生成装置を具備するので,回路素子などを共有することで,ハードウェア規模を縮減でき,システムが複雑になる事態を防止できるので,携帯電話など小規模な電話に好適に利用される。
【0098】
[カーナビの構成]
図10は,本発明のある実施形態(ナビゲーションシステム)のブロック図である。このブロック図で表される実施形態は,特に3次元コンピュータグラフィック機能つきカーナビゲーションとして好適に利用されうる。図10に示されるように,このナビゲーションシステムは,GPS部241と,任意要素としての自律測位部242と,地図記憶部243と,制御部244と,表示部245と,任意要素としてのマップマッチング部246とを含むものがあげられる。
【0099】
GPS部241は,GPS受信機を備え,複数のGPS衛星からの電波を同時に受信して車両の測位データを得るGPS部である。GPS部241は,GPS受信機において受信したデータから車両の絶対位置を得るものであるが,この測位データには車両の位置情報の他に車両の進行方向情報,仰角情報が含まれている。
【0100】
自律測位部242は,自律型センサを備え,自律型センサの出力データから車両の移動距離,移動方位を算出する自律測位部である。自律型センサとしては,車輪の回転数に応じた信号を検出する車輪側センサ,車両の加速度を検出する加速度センサ,車両の角速度を検出するジャイロセンサなどが含まれる。この例では,ジャイロセンサとして,さらに車両のピッチ動作方向における姿勢角度(以下「ピッチ角」と称する)も検出できる3次元ジャイロセンサが使用されており,したがって,自律測位部242から出力される測位データには車両のピッチ角が含まれている。
【0101】
地図記憶部243は,2次元地図情報,3次元道路情報,及び3次元建物情報を有するデジタル地図データが記憶された地図記憶部である。地図記憶部243を構成する記憶媒体として,CD−ROM,ハードディスクがあげられる。地図データは,データ量が大きいと読み込み時間を要するため,好ましくは複数のブロックに分割されて記憶される。また,道路情報とは,交差点や屈曲点などの主要な地点(ノード)を示す情報を有したものであってもよく,ノード情報はその地点における座標データなどを備え,道路は各ノードを結ぶ直線(リンク)として近似されてもよい。このシステムでの3次元道路情報とは,ノード情報が3次元の座標データを備えていることを意味している。
【0102】
制御部244は,GPS部241または自律測位部242から得られた車両の位置情報に基づいて,地図記憶部243から車両の位置が該当する所定領域の地図データを読み出すなど所定の制御を行うためのものである。
【0103】
表示部245は,測位制御部244により読み出された地図データを表示するためのものである。
【0104】
マップマッチング部246は,車両の測位データおよび地図データの3次元道路情報を基に,車両の位置を道路上に補正するためのものである。
【0105】
本発明のカーナビは,たとえば,制御部に幾何演算部と描画部とを具備し,それらに本発明の画像生成装置を具備する。これにより,ベクタ・2D・3D画像処理部を一元化することにより,システムが複雑になる事態を防止できることで,制御処理を少なくすることができる。
【0106】
[カーナビの動作例]
GPS部241が,複数のGPS衛星からの電波を同時に受信し車両の測位データを得る。自律測位部242は,自律型センサの出力データから車両の移動距離,移動方位を算出する。制御部244は,GPS部241または自律測位部242から得られたデータに所定の処理を施して車両の位置情報を得る。そして,車両の位置情報に基づいて,地図記憶部243から車両の位置に関連する所定領域の地図データを読み出す。また,図示しない操作部からの操作情報を受けて表示モードを変え,表示モードに応じた地図データを読み出す。また,制御部244は,位置情報に基づいて,所定の描画処理を行い建物の立体画像,地図の立体画像,車の立体画像などを表示する。さらに,Z値に基づいて,カリング処理などを行う。表示部245が,制御部244により読み出された地図データを表示する。
【0107】
本発明のカーナビは,たとえば,幾何演算部と描画部に,本発明の画像生成装置を具備するので,回路素子などを共有することで,ハードウェア規模を縮減でき,ベクタ・2D・3D画像処理部を一元化することにより,システムが複雑になる事態を防止できる。
【0108】
図11は,パチスロ機の主制御回路361を示すブロック図である。図11に示されるとおり,主制御回路361はマイクロコンピュータ(以下,「マイコン」という。)363を主な構成要素とし,これに乱数サンブリングのための回路を加えて構成されている。マイコン363は,予め設定されたプログラムに従って制御動作を行うメインCPU(中央演算処理装置)364と,プログラム(画像演出プログラムなどを含む)や各種のテーブルデータなどを格納しているROM365およびバックアップ機能付き制御RAM(以下,単にRAMと称する)366とを含んで構成されている。
【0109】
メインCPU364には,基準クロックパルスを発生するクロックパルス発生回路367および分周器368と,一定範囲の乱数を発生する乱数発生器369および発生した乱数の1つを特定するサンプリング回路370とが接続されている。さらに,メインCPU364には,後述する周辺装置(アクチュエータ)との間で信号を授受するI/Oポート371が接続されている。
【0110】
ここで,R0M365は,入賞確率テーブル,図柄テーブル,入賞シンボル組合せテーブル,シーケンスプログラム,告知演出テーブルおよび演出画像プログラムを格納するように記憶部が区分され,さらに,スタートレバー328を操作(スタート操作)する毎に行われる乱数サンプリングの判定に用いられる確率抽選テーブル,停止ボタンの操作に応じてリールの停止態様を決定するための停止テーブル等が格納されている。
【0111】
マイコン363からの制御信号により動作が制御される主要なアクチュエータとしては,各リール305,306,307を回転駆動するステッピングモータ345L,345C,345R,各種ランプ(賭数表示ランプ319〜321,スタートランプ329,WINランプ330,インサートランプ332),各種表示部(クレジット表示ランプ323,遊技状態表示ランプ324〜327,ボーナスカウント表示ランプ318,配当枚数表示ランプ322),およびメダルを収納するホッパー372がある。これらはそれぞれモータ駆動回路373,各ランプ駆動回路374,各表示部駆動回路375およびホッパー駆動回路376によって駆動される。これら駆動回路373〜376は,マイコン363のI/Oポート371を介してメインCPU364に接続されている。
【0112】
また,マイコン363が制御信号を生成するために必要な入力信号を発生する主な入力信号発生手段としては,メダル投入口から投入されたメダルを検出する投入メダルセンサ331S,スタートレバーの操作を検出するスタートスイッチ328S,前述したBETスイッチ33,およびクレジットメダル精算スイッチ334がある。さらに,フォトセンサからの出力パルス信号を受けて各リール305,306,307の回転位置を検出するリール位置検出回路377がある。なお,フォトセンサは各リール305〜307の駆動機構に含まれており,同図では図示されていない。
【0113】
さらに,上記の入力信号発生手段としては,停止ボタン335〜337が押されたときに対応するリールを停止させる信号を発生するリール停止信号回路378と,ホッパー372から払い出されるメダル数を計数するメダル検出部372Sと,図示しない払出完了信号発生回路とがある。
【0114】
また,I/Oポート371には副制御回路381が接続されている。図12は,パチスロ機の副制御回路を示すブロック図である。
【0115】
副制御回路381は,主制御回路361からの制御指令(コマンド)に基づいて表示装置350の表示制御およびスピーカ382L,382Rからの音の出力制御を実行する。この副制御回路381は,好ましくは,主制御回路361を構成する基板とは別の基板上に構成され,サブマイクロコンピュータ83を主たる構成要素とし,表示装置350の表示制御手段としての画像制御回路391,スピーカ382L,382Rからの出力音を制御する音源IC388,増幅器としてのパワーアンプ389で構成されている。
【0116】
サブマイクロコンピュータ383は,主制御回路61から送信された制御指令に従って制御動作を行うサブCPU384と,記憶手段としてのプログラムROM385およびワークRAM386とを含む。この例では,副制御回路381は,クロックパルス発生回路,分周器,乱数発生器及びサンプリング回路を備えていないが,サブCPU384の動作プログラム上で乱数サンプリングを実行するように構成されている。
【0117】
プログラムROM385は,サブCPU84で実行する制御プログラムを格納する。ワークRAM386は,上記制御プログラムをサブCPU384で実行するときの一時記憶手段として構成される。
【0118】
画像制御回路391は,画像制御CPU392,画像制御プログラムROM394,画像制御ワークRAM393,画像制御IC398,画像ROM396,ビデオRAM397で構成される。
【0119】
ここで,画像制御CPU392は,サブマイクロコンピュータ383で設定されたパラメータに基づき,画像制御プログラムROM394内に格納する画像制御プログラムに沿って表示装置350での表示内容を決定する。画像制御プログラムROM394は,表示装置350での表示に関する画像制御プログラムや各種選択テーブルを格納する。画像制御ワークRAM393は,上記画像制御プログラムを画像制御CPU392で実行するときの一時記憶手段として構成される。画像制御IC398は,画像制御CPU392で決定された表示内容に応じた画像を形成し,表示装置350に出力する。画像ROM396は,画像を形成するためのドットデータを格納する。ビデオRAM397は,画像制御IC398で画像を形成するときの一時記憶手段として構成される。
【0120】
なお,主制御回路361からの出力はINポート387を介してサブCPU384に入力され,サブCPU384からの出力はOUTポート390およびINポート395を介して画像制御CPU392に入力される。
【0121】
次に,本実施の形態のパチスロ機の動作について説明する。遊技者がメダル投入口にメダルを投入すると,投入メダルセンサ331Sから検知信号がメインCPU364へ送られ,メインCPU364はメダルの投入を検知し,賭数に応じた賭数表示ランプ319〜321が点灯する。遊技者がスタートレバー328を押すと,スタートスイッチ328Sから操作信号がメインCPU364へ伝えられ,メインCPU364はスタートレバー328の操作を検知し,I/Oポート371を介してモータ駆動部373へスタート信号を送り,リール305,306,307を一斉に回転させる。
【0122】
また,スタートスイッチ328Sがスタートレバーの操作を検出すると,メインCPU364は乱数発生器369より発生された乱数値をサンプリング回路370により取り込み,取り込んだ乱数値とROM365に格納された判定値とを比較して,当選,落選を決定する内部抽選を行う。その抽選結果はRAM366の所定領域に格納されるが,内部当選すると,当選の種類に応じたフラグがRAM366の所定領域に立てられる。ここで,当該ゲームで立てられたフラグは当該ゲームが終了すると消滅するのが基本であるが,内部当選確率が低いBBやRBに限って,立てられたフラグが対応する図柄が揃って入賞するまで複数ゲームにわたって持ち越される場合がある。
【0123】
さらに,スタートスイッチ328Sがスタートレバーの操作を検出すると,メインCPU364はROM365から複数ゲームにわたって表示装置350に演出画像を表示するための演出指示コマンドを読み出し,これをI/Oポート371を介して副制御回路381に送出する。なお,メインCPU364は副制御回路381に送出する演出指示コマンドをRAM366の所定領域に保持しておく。
【0124】
副制御回路381はメインCPU364から入力された演出指示コマンドに従った演出内容の画像を表示装置350に表示し,内部当選の契機となるスタートレバー328の有効な操作毎に入力される演出指示コマンドに従って画像を表示させる。
【0125】
次にメインCPU364は,RAM366上の内部抽選結果をチェックして,内部抽選の判定結果に対応する停止テーブルを選択決定し,それぞれに対応する停止テーブルをROM365からRAM366上に読み出す。
【0126】
その後,遊技者が,停止ボタン335,336,337のいずれかを操作すると,リール停止信号回路378から操作信号がメインCPU364へ伝えられ,メインCPU364はリール位置検出回路377からの各リール305,306,307の位置とRAM366上の停止テーブルに基づいてリール305,306,307を停止させる制御を行う。
【0127】
これにより,内部抽選で当選していない限り,遊技者はどのようなタイミングで停止ボタン335,336,337を操作しても,当選図柄が揃わないように各リール305,306,307の停止制御が行われる。一方,内部抽選で当選し且つ,内部当選結果に対応する図柄が揃えられる停止テーブルが選択されている場合,遊技者の停止ボタン335,336,337の操作タイミング如何によっては内部当選に対応した図柄が揃う停止制御が存在することになる。
【0128】
すなわち,内部抽選結果が当選の場合には,メインCPU364は引き込み停止制御に基づくストップ信号をモータ駆動部373へ送り,操作された停止ボタン335,336,337に対応するリール305,306,307を停止させるが,このとき,このリール305,306,307上の入賞に係るシンボルが有効な停止ライン上で停止するようなリール停止制御を行う。
【0129】
内部抽選結果が外れの場合,メインCPU364は,停止ボタン335,336,337の操作にて,入賞に係るシンボルが有効な停止ライン上で止まらないように,操作された停止ボタン335,336,337に対応するリール305,306,307を停止させる。
【0130】
本発明のパチスロ機は,たとえば,副制御回路381に含まれる画像制御プログラムや画像制御CPUとして,本発明の画像生成装置を具備するので,回路素子などを共有することで,ハードウェア規模を縮減でき,ベクタ・2D・3D画像処理部を一元化することにより,システムが複雑になる事態を防止できる。これにより,無駄なハードウェア・制御処理を少なくすることができる。前記したとおり,開発・製造コスト,消費電力を低減することができるため,パチスロ機などにおいても好適に利用される。
【産業上の利用可能性】
【0131】
本発明はコンピュータ産業において好適に利用されうる。
【符号の説明】
【0132】
11 ジオメトリ処理部
12 ラスタライズ処理部
13 カラー処理部
14 バッファ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力される描画プリミティブデータにジオメトリ処理を行う,ジオメトリ処理部(11)と,
前記ジオメトリ処理部によりジオメトリ処理が行われたポリゴンデータに対してラスタライズ処理を行う,ラスタライズ処理部(12)と,
前記ラスタライズ処理部によりラスタライズ処理が行われた画像データに対してカラー処理を行うカラー処理部(13)と,
前記カラー処理が行われた画像データを記憶するバッファ(14)と,を有する
3次元コンピュータグラフィックス描画システムであって,

前記ジオメトリ処理部(11)は,
前記描画プリミティブデータに画像IDを付加する画像ID付加部(13)と,
前記画像ID付加部により付加される画像IDに応じてジオメトリ演算を行うジオメトリ演算部(16)と,
を有し,
ジオメトリ演算を行ったプリミティブデータを前記画像IDとともに出力するものであり,

前記ラスタライズ処理部(12)は,
前記画像IDを判別するための第1の画像ID判別部(17)と,
前記第1の画像ID判別部が判別した画像IDに応じてラスタライズ演算を行うラスタライズ演算部(18)と,
を有し,
ラスタライズ演算を行った画像データを前記画像IDとともに出力するものであり,

前記カラー処理部(13)は,
前記画像IDを判別するための第2の画像ID判別部(19)と,
前記第2の画像ID判別部が判別した画像IDに応じてカラー演算を行うカラー演算部(20)と,
を有し,
カラー演算を行った画像データを前記画像IDとともに出力するものであり,

前記バッファ(14)は,
前記画像IDによって指定されるターゲットバッファ(21)を有し,
前記バッファ(14)に入力される画像データは,前記画像IDに応じた前記ターゲットバッファ(21)に格納される,

3次元コンピュータグラフィックス描画システム。

【請求項2】
前記描画プリミティブデータに画像IDを付加する第2の画像ID付加部(33)をさらに有する,
請求項1に記載の3次元コンピュータグラフィックス描画システム。

【請求項3】
前記ジオメトリ演算部(16)は,幾何変換処理部(31)及び光源演算処理部(32)を有し,
前記幾何変換処理部(31)は,前記画像IDに応じて幾何演算を行い,
前記光源演算処理部(32)は,前記画像IDに応じて光源演算を行う,
請求項1に記載の3次元コンピュータグラフィックス描画システム。

【請求項4】
前記ジオメトリ演算部(16)は,幾何変換処理部(31)及び光源演算処理部(32)を有し,
前記幾何変換処理部(31)は,前記画像IDのグループごとに幾何演算を行う複数の幾何変換処理要素を有し,
前記光源演算処理部(32)は,前記画像IDのグループごとに光源演算を行う複数の光源演算要素を有する,
請求項1に記載の3次元コンピュータグラフィックス描画システム。

【請求項5】
前記ラスタライズ演算部(18)は,
ラスタライズ処理コア部(35)及びパラメータ補間処理部(36)を有し,
前記ラスタライズ処理コア部(35)は,前記画像IDのグループごとに演算を行う複数のラスタライズ処理コア要素を有し,
前記パラメータ補間処理部(36)は,前記画像IDのグループごとにパラメータ補間演算を行う複数のパラメータ補間要素を有する,
請求項1に記載の3次元コンピュータグラフィックス描画システム。

【請求項6】
前記カラー演算部(20)は,
カラーブレンディング演算を行うカラーブレンディング部(37)と,
奥行き値演算を行う奥行き値処理部(38)と,
前記画像IDに基づいてカラーブレンディング部(37)が求めたカラーブレンディング値,及び前記奥行き値処理部(38)が求めた奥行き値を記憶するカラー及び奥行き値キャッシュ部(39)を有する,
請求項1に記載の3次元コンピュータグラフィックス描画システム。

【請求項7】
請求項1に記載の3次元コンピュータグラフィックス描画システムを具備するマルチディスプレイシステム。

【請求項8】
請求項1に記載の3次元コンピュータグラフィックス描画システムを具備する立体ディスプレイシステム。

【請求項9】
請求項1に記載の3次元コンピュータグラフィックス描画システムを具備するコンピュータ。

【請求項10】
請求項1に記載の3次元コンピュータグラフィックス描画システムを具備するゲーム機。

【請求項11】
請求項1に記載の3次元コンピュータグラフィックス描画システムを具備する携帯電話。

【請求項12】
請求項1に記載の3次元コンピュータグラフィックス描画システムを具備するナビゲーションシステム。

【請求項13】
請求項1に記載の3次元コンピュータグラフィックス描画システムを具備するスロットマシーン。




【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2011−216032(P2011−216032A)
【公開日】平成23年10月27日(2011.10.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−85598(P2010−85598)
【出願日】平成22年4月2日(2010.4.2)
【出願人】(502401703)株式会社ディジタルメディアプロフェッショナル (26)
【Fターム(参考)】