説明

3次元情報表示装置

【課題】画像保持手段の保持する地図などの上に、現地を巡回して獲得した情報を張り付けて表示できるようにした3次元情報表示装置を提供する。
【解決手段】地図などの画像情報に現在位置を入力する位置情報入力手段81と、地図や巡視路、鉄塔などの情報を保持している画像情報保持手段82と、現地の電波状況などを入力する現地情報入力手段83と、現地情報入力手段83によって入力された情報を記録する現地情報記録手段84と、現地情報と画像情報保持手段82によって保持された画像を合成して表示画像を生成する画像情報合成手段85と、画像情報合成手段85によって生成された画像情報を記録する表示内容保持手段86と、この内容を表示する表示手段87とから構成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、送電線などの不良箇所を写真などで報告する携帯端末に関するものであり、不良箇所の発生する鉄塔などの設備は3次元で表示しておき、不良を示す実際の写真をこの3次元データに張りつけることにより、物体の状態を把握することが容易となる3次元情報表示装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
(第1の従来の技術)
近年、電子式スチルカメラの普及にともなって、現場の写真を直接送信することが、巡視業務の一つとしておこなわれるようになっている。図22はこの様子を示している。図22において、スチルカメラ225で撮った画像は、巡視業務に利用される携帯端末221に接続されて、利用される。携帯端末の画面222には、鉄塔などの絵が表示される。さらには、不良箇所の様子を示す写真223や、不良箇所を識別するID224も表示される。
【0003】
鉄塔などの巡視現場で不良箇所が発見されると、スチルカメラ225で不良箇所の写真をとる。この画像は、携帯端末のシリアルポートや、ICカードを通して、すぐに携帯端末221に取り込むことが可能である。取り込まれた画像は不良箇所の様子を示す写真223のように携帯端末に表示される。このとき、不良箇所が鉄塔のA31の箇所である場合には、故障箇所IDとして、A31を写真の下の故障箇所ID入力欄に入力しておく。
【0004】
このような情報は、携帯電話などを用いて鉄塔を管理する営業所などに送られ、復旧の対策が講じられる。
【0005】
図21は、従来の画像表示装置のブロック構成図を示している。図21において、画像表示装置は、ID入力手段211と、表示内容生成手段212と、画像保持手段213と、付加情報保持手段214と、付加情報入力手段215と、ディスプレイ216とから構成されている。
【0006】
写真などの付加情報は、付加情報入力手段215によって入力され、付加情報保持手段214に保持される。図21では、215がスチルカメラに相当し、214は携帯端末の内蔵メモリに相当する。画像保持手段213は、鉄塔などの画像を保持している。ID入力手段211によって不良箇所のIDが入力される。表示内容生成手段212は、鉄塔などの情報や写真などの付加情報を編集する。その結果は、ディスプレイ216に表示される。
【0007】
(第2、第3の従来の技術)
図23、図24は第2の従来の技術を説明する説明図である。移動端末にGPS(Global Positioning System 衛星による位置測定システム)を接続し、地図情報を表示することによって、現在の場所を知る方法はカーナビゲーションシステムで用いられており、携帯端末にも同様の機能が盛り込まれている。この携帯端末に、携帯電話をつなぐことにより鉄塔などの巡視情報を正確かつ迅速に伝えることが可能になっている。
【0008】
図24は、携帯端末に表示する画面の様子を示している。画面には、巡視路241と、鉄塔242と、送電線243と、現在位置244とが表示されている。
【0009】
図23は、第2の従来の画像表示装置のブロック構成図である。図23において、画像表示装置は、位置入力手段231と、経路保持手段232と、地形情報保持手段233と、構造物保持手段234と、画像情報合成手段235と、表示内容保持手段236と、表示手段237とから構成されている。
【0010】
位置入力手段231は例えば、GPSのようなもので携帯端末の位置を入力する。経路保持手段232には巡視路241などの情報、構造物保持手段234には鉄塔242などの情報、地形情報保持手段233には山の起伏などの地形情報が保持されている。これらの情報は、画像情報合成手段235によって位置情報入力手段231から入力された情報とともに表示画像となり、表示内容保持手段236に保持され、表示手段237に表示される。
【0011】
(第4の従来の技術)
図25は第4の従来の画像表示装置のブロック構成図である。図25において、画像表示装置は、地図などの画像保持手段251と、雨量などのグラフ情報保持手段252と、地図の情報と雨量などのグラフ情報を重ねて表示画像を生成する表示画像生成手段253と、生成された画像を実際に表示させる画像表示手段254とから構成されている。
【0012】
図26は第4の従来の技術の動作を説明した説明図である。近年、雨量などの情報を地図の上に重ねて3次元的に見せることが多くなっている。この様子を示したものが図26である。
【特許文献1】特開平6−332993公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
しかしながら、従来の画像表示装置では、不良箇所のIDを入力する必要があるため、写真に添付されたIDとそのIDが鉄塔などでどこを示すのかといったことをその都度照合する必要があった。
【0014】
第2の従来の技術においては、巡視している時、その状況を鉄塔などを管理している管理事務所に携帯電話を使って報告する際場所によって電波の届かない場合がある。そこで、電波の届きそうな場所を探して歩き回らなければならないといった問題点があった。
【0015】
また、巡視路に上に障害が発生した場合、従来の技術では、電波の届きやすい範囲をあらかじめ知ることができないため、迂回路に予定されている場所について、その都度電波の強弱を測定しなければならないという問題点があった。
【0016】
第4の従来の技術においては、図27に示すような問題点がある。すなわち、手前に表示するグラフが後ろのものより高くなってしまった場合には、後ろのものが見えなくなってしまうという問題があった。
【課題を解決するための手段】
【0017】
本発明は、地図などの画像情報に現在位置を入力する位置情報入力手段と、画像情報を保持する画像保持手段と、地図に示された現地の情報などを入力する現地情報入力手段と、前記現地情報入力手段によって入力された現地の情報を保持する現地情報記録手段と、前記現地情報記録手段に記録された情報と前記画像保持手段に保持された画像を合成して表示用の画像を生成する画像情報合成手段と、前記画像情報合成手段によって生成された画像を保持する表示内容保持手段と、前記表示内容保持手段によって保持された情報を表示する表示手段の構成を有している。
【0018】
この構成により、現地情報を地図上に蓄えておくことができるようになり、現地の情報を理解したり、現地での状況判断が容易となる。
【0019】
また本発明は、3次元表示を可能とするための数値情報を保持する数値情報保持手段と、視点の優先順位を保持する優先順位保持手段と、前記優先順位保持手段の保持する視点の中から前記数値情報保持手段に保持された数値情報を3次元表示する際に最も見やすくなる位置を決定する視点位置決定手段と、前記画像保持手段の上に前記数値情報保持手段の保持する数値情報を3次元情報に変えて前記視点位置決定手段の決定した視点からの画像情報を生成する表示画像生成手段と、をさらに備えている。
【0020】
この構成により、3次元表示が沢山なされていても、可能な限り全体を把握しやすい視点から見ることが可能となる。
【発明の効果】
【0021】
以上のように本発明の3次元情報表示装置は、従来の3次元情報表示装置の課題を解決して、現場の状況を蓄積して後の巡視に役立てることができ、また3次元表示の重なりができるだけ少ない視点で表示できる、といった優れた効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下、本発明の各実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
【0023】
(第1の実施の形態)
以下、本発明の第1の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。図1は本発明の第1の実施の形態における画像表示装置のブロック構成図である。図1において、画像表示装置は、不良箇所の位置などを指示する位置指示手段1と、鉄塔などの画像情報を保持している画像保持手段2と、電子式スチルカメラなどで構成される付加情報入力手段3と、付加情報入力手段3で入力した写真などの情報を保持している付加情報保持手段4と、付加情報保持手段4に保持された写真などの情報と画像保持手段2に保持された画像との関係を保持している関係情報保持手段5と、ディスプレイに表示すべき内容を生成する表示内容生成手段6と、鉄塔などを表示する向きを指示する視点変更手段7と、ディスプレイ8とから構成されている。
【0024】
図2ないし図6は、本発明の画像表示装置の動作を説明する説明図である。図2において、スチルカメラ26で撮った画像は、画像表示装置本体21に接続されて、利用される。画像表示装置本体の画面22には、鉄塔などの絵や写真などの付加情報24が表示される。さらに、画像の視点を変更する操作パネル25および画面に表示された画像の一部分を指示する操作ペン23が用意されている。
【0025】
鉄塔などの不良箇所の状態は、スチルカメラ26によって撮影される。この情報は、付加情報24として表示される。一方、本体21には、あらかじめ鉄塔などの絵22が表示されている。この鉄塔の表示の向きは、視点変更パネル25の操作によって変更される。
【0026】
図3は、鉄塔を表示する視点が変更される様子を示しており、視点変更パネル25を操作することによって、図2の内容22が31、32、33のように変更される。
【0027】
鉄塔などの不良箇所を撮影したのち、視点変更パネル25を操作することによって、表示する角度を変更し撮影した時と同じ角度の表示方向にする。そのあと、操作ペン23によって不良箇所を指定する。
【0028】
図4はこの操作の結果、鉄塔などの画像に写真などの付加情報が添付された様子を示している。鉄塔の表示される向きを2つの方向41と43について示している。最初、鉄塔の向きと写真を撮影した向きが41であれば、その箇所に写真42を張り付ける。このあと、鉄塔を回転させると、43のように写真も同時に回転する。
【0029】
図5は、新たな写真53が表示された様子を示している。このように、不良箇所のさまざまな方向から見た写真を鉄塔などに張り付けることができるため、不良箇所の状態を把握しやすくなる。
【0030】
図6は、視点変更手段62によって、原画像保持手段61に保持された画像が様々な方向から見たように描画される様子を示している。図6において、原画像保持手段61は、鉄塔などの3次元的な情報を保持している。視点変更手段62は、表示画像を左右方向に何度、上下方向に何度といった具合に角度の変化を表示画像生成手段63に伝える。表示画像生成手段63は、この指示に基づいて、表示画像を65、66、67の様に変化させる。
【0031】
図7は、図1の関係情報保持手段5の内容を示している。関係情報として、付加情報の種類、付加する鉄塔など物体の種類、鉄塔の何番目の腕であるのかといった物体の位置、付加情報を張り付ける向きなどが保持されており、この情報を元に画像が表示される。
【0032】
このように本発明の第1の実施形態は、ディスプレイに表示する物体の形状データを保持する画像保持手段と、ディスプレイに表示された画像の一部分を指示する位置指示手段と、ディスプレイに表示される画像に付加する情報を入力する付加情報入力手段と、前記付加情報入力手段によって入力された付加情報を保持する付加情報保持手段と、前記位置指示手段によって指示された前記画像保持手段と前記付加情報の位置関係を保持する関係情報保持手段と、前記関係情報保持手段によって位置情報を元に前記画像情報保持手段に保持された画像情報と前記付加情報保持手段に保持された付加情報を表示する内容を生成する表示内容生成手段と、前記表示内容生成手段によって生成される画像の表示の向きを指示する視点変更手段と、前記表示内容生成手段によって生成された情報を表示するディスプレイによって構成されるものであり、特にディスプレイに表示する物体の3次元などの形状データを保持する画像保持手段と、この形状データの一部分を指示する位置指示手段を有することに特長がある。
【0033】
そして付加情報入力手段は、写真などの付加情報を入力する。この付加情報は、先の形状データの一部分に張り付ける形で保存される。関係情報保持手段は、付加情報と画像保持手段の保持しているデータの一部との位置関係を保持している。3次元などの形状データを回転させることにより、付加情報との位置関係を容易に推測することが可能となる。
【0034】
(第2の実施の形態)
図8は本発明の第2の実施の形態の画像表示装置のブロック構成図である。図8において、画像表示装置は、地図などの画像情報に現在位置を入力する位置情報入力手段81と、地図や巡視路、鉄塔などの情報を保持している画像情報保持手段82と、現地の電波状況などを入力する現地情報入力手段83と、現地情報入力手段83によって入力された情報を記録する現地情報記録手段84と、現地情報と画像情報保持手段82によって保持された画像を合成して表示画像を生成する画像情報合成手段85と、画像情報合成手段85によって生成された画像情報を記録する表示内容保持手段86と、この内容を表示する表示手段87とから構成されている。
【0035】
図9、図10は本発明の第2の実施の形態の説明図である。図9には、電波の弱い場所91および電波の強い場所92が示され、また、鉄塔93、送電線94、巡視路95および現在位置96がそれぞれ示されている。
【0036】
鉄塔93などの巡視は定期的に行なわれる。また、電波の場所による強弱は日によってそれほど大きな変動はない。そこで、巡視を行なう際に、巡視路95に沿って、電波の強弱がどのように変化して行くのかを自動的に測定しておきその結果を巡視路95に表示しておく。このようにすることによって、ある地点で交信が困難なとき、どこまで進めばよいかがわかる。
【0037】
図10は同じように、鉄塔102などの見通せる場所101を巡視路95に登録しておくものである。
【0038】
図11および図12において、位置情報入力手段としてGPSを利用したときの本発明の3次元画像表示装置の動作を示す。図11には、3次元画像表示装置本体111に接続されるGPS117および通信装置118が示されている。そして、表示装置本体111の表示画面112には、巡視路113、鉄塔114、送電線115および現在位置116が示されている。
【0039】
巡視路113に沿って本装置をもって移動して行くと、通信装置118は定期的にその場所での電波の強さを測定し、本体111に送る。その結果、図9のような電波の強さの場所を歩いた結果は、図12のようになる。
【0040】
図12では、電波の強い場所が実線で、電波の弱い場所が波線で表わされている。巡視路121を一度歩けばこのようなデータが得られるので、2回目からはこのデータを元にして交信する場所を決定すればよい。
【0041】
このように本発明の第2の実施形態は、地図などの画像情報に現在位置を入力する位置情報入力手段と、地図などの画像情報を保持する画像保持手段と、地図に示された現地の情報などを入力する現地情報入力手段と、前記現地情報入力手段によって入力された現地の情報を保持する現地情報記録手段と、前記現地情報記録手段に記録された情報と前記画像保持手段に保持された画像を合成して表示用の画像を生成する画像情報合成手段と、前記画像情報合成手段によって生成された画像を保持する表示内容保持手段と、前記表示内容保持手段によって保持された情報を表示する表示手段によって構成されるものであり、画像保持手段の保持する地図などの上に、現地情報入力手段によって入力され、現地情報記録手段に記録された現地の情報を張り付けることができる。張り付けることは、画像情報合成手段が行なう。この結果は、表示内容保持手段によって特定の視点や大きさが決められた画像として保持され、表示手段によって表示される。
【0042】
(第3の実施の形態)
図13は、本発明の第3の実施の形態の3次元画像表示装置のブロック構成図である。図13において、画像表示装置は、電波発信源記録手段131と、地形情報保持手段132と、見通し地域算出手段133と、見通し地域保持手段134と、経路情報保持手段135と、経路情報変更手段136と、表示手段137とから構成されている。
【0043】
電波発信源記録手段131には、アンテナの位置が記録されている。地形情報保持手段132には、地形の情報が保持されている。これらの情報から地形図上の見通し地域を算出するのが、見通し地域算出手段133である。この結果は見通し地域保持手段134に記録される。経路情報保持手段135には巡視路の位置が記録されている。この経路を変更するときは、経路情報変更手段136によって変更する。これらの結果は、表示手段137に表示される。
【0044】
図14、図15および図16は、本発明の第3の実施の形態の3次元画像表示装置の動作を説明する説明図である。図14に示すように、電波はほぼ直進するので、アンテナ141を見通すことが可能な場所は、142のように電波の強いところ、アンテナ141を見通せない場所は、143のように電波の弱いところと考える。
【0045】
このようなルールに基づいて、地形図上で、電波の強いところと弱いところを色分けしたものが、図15である。図15の地形図において、アンテナ151および障害物152が示されている。このような状況で地点A153と地点B154について、アンテナ151が見通せるか否かを調べると、地点A153は見通すことが可能であるが、地点B154は見通すことが不可能である。
【0046】
このような結果、地形図上に電波の強いところと弱いところを区分けしたのが、図16である。図16の地形図において、アンテナ161、障害物162、電波の弱いところ163が示されている。また、図16の地形図上には、本来の巡視路165が描画されている。巡視路165上に164に示すように障害が発生した場合は、迂回路を探さなければならない。このような場合、迂回路としては、迂回路A166と迂回路B167を選択することが可能である。しかし、迂回路B167は電波の弱い地域163を通っていると考えられるので、迂回路としては、迂回路A166を選択するようにする。
【0047】
このように本発明の第3の実施形態は、電波を発生する電波発信源の位置を記録する電波発信源記録手段と、地形の情報を記録する地形情報保持手段と、前記電波発信源記録手段に記録されている電波発信源の位置と前記地形情報保持手段に記録されている地形情報から電波の届く地域を算出する見通し地域算出手段と、前記見通し地域算出手段によって算出された見通し地域を保持する見通し地域保持手段と、地図上の経路を記録する経路情報保持手段と、前記経路情報を変更する経路情報変更手段と、前記地形情報保持手段に記録された地形情報と前記見通し地域保持手段に記録された見通し地域と前記経路情報に記録された経路を表示する表示手段によって構成されるものであり、電波発信源記録手段が記録している電波を発生する鉄塔などの位置と、地形情報保持手段が保持する山の高さなどの地形の情報を元に、見通し地域算出手段が電波の届く見通し地域を算出する。
【0048】
また算出された見通し地域は見通し地域保持手段によって保持される。一方、経路情報保持手段は、地図上の道などの経路情報を保持しており、経路情報変更手段はこの経路情報を変更する。見通し地域と経路情報は表示手段によって表示され、経路を変更する際に、電波の届きやすい地域を選択しながら経路を決定することができる。
【0049】
(第4の実施の形態)
図17は本発明の第4の実施の形態の3次元画像表示装置のブロック構成図である。図17において、地図などの画像を保持する画像保持手段171と、グラフなどで表示する元のデータを保持する数値情報保持手段172と、視点位置を決定する視点位置決定手段175と、視点の優先順位を保持する優先順位保持手段176と、表示画像を生成する表示画像生成手段173と、表示画像生成手段173の生成した画像を表示する画像表示手段174とから構成されている。
【0050】
図18、図19および図20は、本発明の第4の実施の形態の3次元画像表示装置の動作を説明する説明図である。図18のようにグラフが重なっていない場合は従来のものと動作は同じである。しかし、図19の191のように手前のグラフが後ろのグラフより高くなり後ろのグラフが見えなくなってしまった場合は、192のように全体を少し回転させて後ろのグラフを見えやすくする。
【0051】
図20はグラフを見える範囲を示した説明図である。202に示す地図などを配置する面の上にグラフなどを重ねて表示する場合、アンケートなどを通して、より多くの人が見やすいと思う角度を求めておく。201はこの視点を示している。この視点から遠ざかるにしたがって次第に見にくいものと考えられる。地図などを配置する面202の上にグラフが重なってきて、後ろのものが見えなくなってきた場合は、少しずつ角度を変えて、後ろのものも見える範囲内で視点を変えていく。
【0052】
このように本発明の第4の実施形態は、画像を保持する画像保持手段と、グラフなどを表示するための数値情報を保持する数値情報保持手段と、視点の優先順位を保持する優先順位保持手段と、前記優先順位保持手段の保持する視点の中から前記数値情報保持手段に保持された数値情報をグラフにして表わす際最も見やすくなる位置を決定する視点位置決定手段と、前記画像保持手段の上に前記数値情報保持手段の保持する数値情報をグラフなどに変えて前記視点位置決定手段の決定した視点からの画像情報を生成する表示画像生成手段と、前記表示画像生成手段の生成した画像を表示する画像表示手段によって構成されるものであり、地図などの画像情報を保持する画像保持手段の上に、数値情報保持手段によって保持された数値情報をグラフとして表示する。
【0053】
また表示は3次元的に行なわれ、地図の上に乗ったグラフをさまざまな角度から見ることが可能である。この様子を見る時の視点には、多くの人が最も見やすいと感じる視点から、見やすくないと感ずる角度まで段階的に存在している。そこで、優先順位保持手段は、地図を表示するときの視点の優先順位を見やすい角度から順に保持している。
【0054】
さらにグラフの数が多くなると奥にあるものが重なって見えなくなることがあるので、視点位置決定手段は、先の視点の優先順位に従って、視点を決定する。以上の処理は、数値的に行なわれ、最終的に決定された視点の位置から見た画像が表示画像生成手段によって生成され、表示手段によって表示される。
【図面の簡単な説明】
【0055】
【図1】本発明の第1の実施の形態の3次元情報表示装置のブロック構成図、
【図2】第1の実施の形態における3次元情報表示装置の動作を示す説明図、
【図3】第1の実施の形態における3次元情報表示装置の動作を示す説明図、
【図4】第1の実施の形態における3次元情報表示装置の動作を示す説明図、
【図5】第1の実施の形態における3次元情報表示装置の動作を示す説明図、
【図6】第1の実施の形態における3次元情報表示装置の動作を示す説明図、
【図7】第1の実施の形態における3次元情報表示装置の動作を示す説明図、
【図8】本発明の第2の実施の形態における3次元情報表示装置のブロック構成図、
【図9】第2の実施の形態における3次元情報表示装置の動作を示す説明図、
【図10】第2の実施の形態における3次元情報表示装置の動作を示す説明図、
【図11】第2の実施の形態における3次元情報表示装置の動作を示す説明図、
【図12】第2の実施の形態における3次元情報表示装置の動作を示す説明図、
【図13】第3の実施の形態における3次元情報表示装置のブロック構成図、
【図14】第3の実施の形態における3次元情報表示装置の説明図、
【図15】第3の実施の形態における3次元情報表示装置の説明図、
【図16】第3の実施の形態における3次元情報表示装置の説明図、
【図17】第4の実施の形態における3次元情報表示装置のブロック構成図、
【図18】第4の実施の形態における3次元情報表示装置の説明図、
【図19】第4の実施の形態における3次元情報表示装置の説明図、
【図20】第4の実施の形態における3次元情報表示装置の説明図、
【図21】従来の3次元情報表示装置のブロック構成図、
【図22】従来の3次元情報表示装置の説明図、
【図23】従来の3次元情報表示装置のブロック構成図、
【図24】従来の3次元情報表示装置の説明図、
【図25】従来の3次元情報表示装置のブロック構成図、
【図26】従来の3次元情報表示装置の説明図、
【図27】従来の3次元情報表示装置の説明図である。
【符号の説明】
【0056】
1 位置指示手段
2、171、213、251 画像保持手段
3、215 付加情報入力手段
4、214 付加情報保持手段
5 関係情報保持手段
6、212 表示内容生成手段
7、62 視点変更手段
8 ディスプレイ
21、111 表示装置本体
23 操作ペン
25 操作パネル
26 スチルカメラ
61 原画像保持手段
63、173、253 表示画像生成手段
81 位置情報入力手段
82 画像情報保持手段
83 現地情報入力手段
84 現地情報保持手段
85、235 画像情報合成手段
86、236 表示内容保持手段
87、137、237 表示手段
117 GPS
118 通信装置
131 電波発信源記録手段
132、233 地形情報保持手段
133 見通し地域算出手段
134 見通し地域保持手段
135 経路情報保持手段
136 経路情報変更手段
172 数値情報保持手段
174、254 画像表示手段
175 視点位置決定手段
176 優先順位保持手段
211 ID入力手段
231 位置入力手段
232 経路保持手段
234 構造物保持手段
252 グラフ情報保持手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
地図などの画像情報に現在位置を入力する位置情報入力手段と、地図などの画像情報を保持する画像保持手段と、地図に示された現地の情報などを入力する現地情報入力手段と、前記現地情報入力手段によって入力された現地の情報を保持する現地情報記録手段と、前記現地情報記録手段に記録された情報と前記画像保持手段に保持された画像を合成して表示用の画像を生成する画像情報合成手段と、前記画像情報合成手段によって生成された画像を保持する表示内容保持手段と、前記表示内容保持手段によって保持された情報を表示する表示手段によって構成される3次元画像表示装置。
【請求項2】
3次元表示を可能とするための数値情報を保持する数値情報保持手段と、視点の優先順位を保持する優先順位保持手段と、前記優先順位保持手段の保持する視点の中から前記数値情報保持手段に保持された数値情報を3次元表示する際に最も見やすくなる位置を決定する視点位置決定手段と、前記画像保持手段の上に前記数値情報保持手段の保持する数値情報を3次元情報に変えて前記視点位置決定手段の決定した視点からの画像情報を生成する表示画像生成手段と、をさらに備えていることを特徴とする請求項1に記載の3次元画像表示装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【公開番号】特開2007−323085(P2007−323085A)
【公開日】平成19年12月13日(2007.12.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−190374(P2007−190374)
【出願日】平成19年7月23日(2007.7.23)
【分割の表示】特願2005−239377(P2005−239377)の分割
【原出願日】平成8年5月10日(1996.5.10)
【出願人】(000003687)東京電力株式会社 (2,580)
【出願人】(000005821)松下電器産業株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】