説明

3次元(3D)画像データボリュームにおける断面をサンプリングするための画像形成方法

自動血管分析(AVA)は、最小限のユーザ入力で狭窄症などの血管病変に関し質的及び量的なフィードバックをユーザに行える。但し、本アルゴリズムは大きなデータセットには不向きとなりうる。これは特に相当長い前処理時間が理由である。ここで、血管樹にプローブを配置する画像形成方法は、前処理時間を全く要せず、速度及びメモリ消費の両方に関し(非常に)大きなデータセットに対し非常に良好に機能するものである。本方法は、第1、第2又は他のタイプのボクセルとして3Dデータボリュームのボクセルを分類するステップ、第1のタイプのボクセルの管状構造における開始ボクセルを判定するステップ、開始ボクセルの近くの中心ラインを判定するステップ及び中心ラインに直角に開始ボクセルを通じる平面を適合させるステップを有する。さらに該断面上の血管断面の輪郭が判定され、血管断面のその最大、最小及び平均直径並びに面積が判定される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、3次元データセットにおける管状物体の分析の分野、正確には自動血管分析(AVA;Automatic Vessel Analysis)の分野に関する。
【背景技術】
【0002】
自動血管分析は、ユーザ入力を最小限にして、血管病変(狭窄症など)について、ユーザに質的及び量的なフィードバックを可能にする。しかしながら、現在のアルゴリズムは、大きなデータセットに対しては不適切な場合がある。それは特に、前処理時間がかなり長いからである。狭窄の長さや非閉塞血管の直径を正確に評価することは臨床上非常に重要であるので、本発明は、血管狭窄症の侵襲性を最小限にした介入療法にとって有用なものとなることができる。さらに、本発明は、血管樹の高解像度復元のために利用可能なものとなりうる。また、CT又はMRボリューム上のステント及びステントグラフトのプランニング及びモデリングにこの方法を用いることもできる。前処理/(再)表示ステーションにおいて当該モデリングを行うことは自然なことと思われる。さらに、本発明の主題は、インターベンショナルX線血管造影処理において用いることができる。グレースケール又は色ラスタ画像において関心対象の強化された視認性を提供することは望ましいものとなる。
【0003】
インターベンショナルX線血管造影処理は、人の血管を通じた血管内物質のリアルタイム2D最小限侵襲性画像案内に基づいている。ガイドワイヤ及びカテーテルの双方向トラッキングに好まれる画像診断法は、X線Cアームである。3D回転血管造影(3DRA;3D Rotational Angiography)技術は、第3の画像形成次元を加えることにより標準の2D血管造影画像形成を大幅に向上させることができ、それ自体は、血管形態と血管病変及び周囲枝路の相互関係との良好な理解を可能にする。
【0004】
自動血管分析は、3DRAデータセットに対して行うことのできるより重要な機能のうちの1つである。これは、ユーザの入力を最小限にして、血管病変(狭窄など)についてユーザに質的なもの及び量的なもののフィードバックを可能にする。標準のAVA機能は、血管構造に2つのプローブを配すること及びトレース機能からなる。これらプローブは、それらが配されている血管部分上の断面表示を、当該断面における血管の直径についての量的なもののフィードバックとともに行うことができる。本方法はまた、血管以外の構造、特に管状構造にも適用可能である。
【0005】
AVA機能の後の技術は、Jan Bruijns氏により文書化されている(J. Bruijns, Semi-Automatic Shape Extraction from Tube-like Geometry;In Proceedings Vision Modeling and Visualization (VMV) 2000, Saarbruecken, Germany, pp. 347-355, November 2000, or J. Bruijns;Fully-Automatic Branch Labelling of Voxel Vessel Structures;In Proceedings Vision Modeling and Visualization (VMV) 2001, Stuttgart, Germany, November 2001, or J. Bruijns. Verification of the Self-adjusting Probe: Shape Extraction from Cerebral Vasculature;In Proceedings Vision Modeling and Visualization (VMV) 2003, Munich, Germany, pp. 159-166, November 2003参照)。
【0006】
現に知られているAVA方法は、2つの大きな欠点を有しうる。多量のメモリを使うことであり、AVA機能が利用可能となる前に前処理ステップを必要とすることである。この前処理ステップは、かなり長い時間がかかる(時間は介入処置の間貴重である)。この前処理は、256MBデータセット(512ボクセル)に対して5分を超える可能性がある。こうした欠点のために、AVA機能を最高解像度データセットに対し利用することができない。
【0007】
これら不利な点の重大さは、より高速な復元速度及びより大きなディスク空間がこのような大きなデータセットの使用を増やすことになるので、大きくなりうる。
【0008】
さらに、3DRA(リアルタイムリンクインポート、高速復元、高速視覚化、少ない待機時間、高速AVA)全体における高解像度復元(例えば、512ボクセル)の対話型の使用は、後者の用途の急所を形成する可能性がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明の1つの目的は、少ない処理時間で済む方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
ここでは、血管樹上にプローブを配するための方法は、前処理時間を全く必要としないものとすることができ、速度及びメモリ消費の両方に関して(非常に)大きなデータセットについて良好に機能するものが提示される。かかる技術的方策は、前処理時間を全く伴うことなく、プローブの即座の配置及び断面の視覚化を可能にすることができる。さらに、請求項に記載の方法は、非常に少ないメモリ消費で済む。
【0011】
本発明の模範的実施例によれば、被写体の3次元(3D)画像データボリュームにおける断面をサンプリングする画像処理方法であって、前記画像データボリュームは、少なくとも第1のタイプ及び第2のタイプのボクセルを含むようにしたものが提供される。本方法は、当該ボクセルを前記第1のタイプ、前記第2のタイプ又はその他のタイプのボクセルとして分類するステップと、前記3次元(3D)画像データボリュームにおける前記第1のタイプのボクセルの管状構造(例えば、血管樹)における開始ボクセルを判定するステップと、前記開始ボクセルを有する第1の関心ボリュームを判定するステップと、前記第1の関心ボリュームにおける前記第1のタイプの各ボクセルに、当該ボクセルと前記第2のタイプの最も近いボクセルとの間の距離の程度を表すデータ値を割り当てるステップと、第1の距離極大値を持つボクセルへ当該測定距離の勾配方向において前記開始ボクセルからステップさせるステップと、前記第1の極大値を有する第2の関心ボリュームを判定するステップと、距離極大値を持つ前記第2のボリュームにおける全てのボクセルを取得するステップと、前記管状構造を通じる中心ラインを判定するよう極大値を持つ当該取得したボクセルにフィッティング関数を適用するステップと、を有する。
【0012】
他の実施例において、この方法は、第1、第2又はその他のタイプのボクセルとして3Dデータボリュームのボクセルを分類するステップと、当該第1のタイプのボクセルの管状構造における開始ボクセルを判定するステップと、当該開始ボクセルの近隣における中心線を判定するステップと、当該開始ボクセルを通じる平面を当該中心線に直角に合わせるステップと、を有する。
【0013】
さらに他の実施例において、この方法は、付加的に、当該平面における当該血管断面の輪郭、その最大、最小及び平均直径、並びに当該血管断面の面積を測定することができる。
【0014】
<ボクセルの分類>
当該管状構造、例えば血管樹モデルの定義は、次のようなものとすることができる。2つの閾値、下側閾値と上側閾値がある。この下側閾値を下回る値を持つボクセルは、背景ボクセルとみなされ、第2のタイプのボクセルとして分類される。上側閾値よりも高い値を含むボクセルは、当該血管樹の一部とみなされ、第1のタイプのボクセルとして分類される。下側閾値と上側閾値との間の値を持つボクセルは、当該血管樹の一部とみなされ、これにより、当該ボクセルを取り巻く他の関心ボリュームとしてボックス内の上側閾値より高い値を持つ隣接ボクセルがある場合に、第1のタイプのボクセルとして分類される。かかる場合でないと、背景ボクセル又は第2のタイプのボクセルとみなされる。当該ボックスの12ボクセルのボックスサイズは、好ましく用いられるが、このサイズを違うものに選ぶことができる。
【0015】
<管状構造における開始ボクセルの判定>
本発明の一実施例によれば、当該画像処理方法は、さらに、ユーザによりプローブを配置するステップを有し、ユーザは、例えばスクリーン上のポイントを選択することにより管状構造における開始ボクセルを決める。かかる選択は、コンピュータマウスのマウスクリックによって行うことができる。正確には、3D空間におけるラインを、表示スクリーン上のポイント及び3D空間におけるカメラの方向(スクリーン法線)を選択することによって定義することができる。このラインと管状構造例えば血管樹のモデルとの交差は、プローブと断面の第1のポイント(開始ボクセル)をもたらす。交差が見つからない場合、プローブを配置することができない。本発明のこの実施例では、当該管状構造は、ボクセルデータ値例えばグレースケール値を用いることによって明確に規定される。
【0016】
他の実施例において、本方法は、3Dデータボリュームにおける当該ラインを、或いはこれに付加的又は互いに代替的に、ボクセルボリュームにおけるラインを、サンプリングするためのブレゼンハム(Bresenham)のアルゴリズムの3Dバージョンを用いることができる。先ず、このラインに対応する方程式を3Dボクセル空間に変換しなければならない。このラインは、プレゼンハムのアルゴリズム(J. E. Bresenham. Algorithm for computer control of a digital plotter. IBM Systems Journal, Vol. 4, No. 1, pp. 25-30, 1965)の3Dバージョンを用いることによってサンプリングされる。そして、実際のサンプル箇所のボクセルは、前述した方法により分類される。
【0017】
<開始ボクセルを有する第1の関心ボリュームの判定>
開始ボクセル/交差ポイントの近辺においてのみ中央ラインを見つける必要があるので、当該交差ポイント周辺の関心ボックスの第1の領域が規定される。模範的には、100ボクセルのボックスサイズが用いられる。そして、2進ボリュームが形成され、これが関心ボックスの当該領域に対応し、これにより、例えば下側閾値を下回る値を持つ第2のタイプのボクセルは、背景ボクセルに分類され、第1のタイプのボクセルは血管ボクセルに分類される。
【0018】
<第1の関心ボリュームの第1のタイプの各ボクセルへのデータ値割当>
本発明の一実施例によれば、当該2進ボリュームの第1のタイプのボクセルに対して距離変換が行われる。模範的なものとして、このことは、直近のものとしの背景ボクセル(第2のタイプのボクセル)を伴う血管ボクセル(第1のタイプのボクセル)に、距離1が割り当てられることを意味する。距離1を持つボクセルに隣接するが背景ボクセルには隣接しない血管ボクセルは、距離2が割り当てられ、その他も同様となる。好ましくは、N6隣接定義が距離変換のために用いられ、上下左右前後のボクセルが隣接のものとされるが対角線状に隣接するボクセルは隣接のものとされないことを意味している。
【0019】
<勾配方向における開始ボクセルからのステッピング>
分割される管状構造のスケルトンボクセルは、その中央ラインを形成する。Ji氏とPiper氏は、距離変換における極大値群を事実上スケルトンポイントとすることを示している(L. Ji and J. Piper. Fast Homotropy-Preserving Skeletons Using Mathematical Morphology. In IEEE Transactions on Pattern Analysis and Machine Intelligence, Vol. 14, No. 6, pp. 653-664, June 1992)。したがって、かかるスケルトンを明確に計算するのではなく、交差ポイントの近隣における極大値を探すのである。このことは、次のようにして行われる。当該交差ポイント(開始ボクセル)から開始し、極大値が見つかるまで当該距離変換の勾配の方向においてステッピングする、というものである。この極大値は、第1のスケルトンポイントである。
【0020】
<第2の関心ボリュームの判定>
第1のスケルトンポイントの周辺のボックスは、第2の関心ボリュームと判定される。この第2のボリュームは、このボックスの中の当該距離変換の全ての極大値(他のスケルトンポイント)を集めるものである。例えば、16ボクセルのボックスサイズは、第2の関心ボリュームのために用いられるが、別のサイズでも可能である。
【0021】
<管状構造を通じる中央ラインの判定のための取得ボクセル(スケルトンボクセル)へのフィッティング関数の適用>
極大/スケルトンポイントの集合が得られた後、ベクトルは、当該断面の法線(当該血管のタンジェントベクトル)として仕えるようこの集合のポイントに適合させられる必要がある。このアプローチは、ポイントの集まりを通じるラインを適合させることに基づいてる[E.W. Weisstein. Least Squares Fitting--Perpendicular Offsets. From MathWorld--A Wolfram Web Resource, http://mathworld.wolfram.com/LeastSquaresFittingPerpendicularOffsets.html参照]。2次元の場合、ポイントの集合を通じるよう適合させられたラインの方向は、
【数1】

となり、
【数2】

である。
【0022】
他の模範的実施例によれば、このポイント集合に重み付けが付加される。本発明の一実施例によれば、この画像処理方法は、ボクセルに対する距離に対応する当該第2のボリュームの取得した全てのボクセルを当該第1の極大値で重み付けするステップを有する。
【0023】
加重係数wは、
【数3】

で定義することができる。
【0024】
distをユークリッド距離とし、pを第1のスケルトンポイントの3D位置とし、pをi番目のスケルトンポイントの3D位置とするものである。この関数は、増加する距離のために、良好な下降型加重関数を得るために選ばれる。但し、勿論のことではあるが、wの異なる選択も可能である。より高い次元にラインを合わせることは、2つの次元においてラインを連続的に適合させることにより達成可能である。例えば、3Dの次元の場合、x,y平面における方向が(1,dxy)でy,z平面では(1,dyz)であれば、3D方向は、(1,dxy,dxy・dyz)である。
【0025】
本発明の一実施例によれば、本画像処理方法は、さらに、当該管状構造を通じる断面を規定するステップを有し、当該断面の法線が中央ラインに平行に方向づけられ当該開始ボクセルを含むようにしている。換言すれば、この断面は、管状構造/血管の接平面に直角であるのが好ましく、このことは、当該平面の法線がタンジェントベクトルに対応する筈であることを意味している。このタンジェントベクトルは、血管の中央ラインを規定することによって見つけることができる。血管モデルが離散ポイント(ボクセル)からなる場合、当該中央ラインは、当該血管モデルのスケルトンに対応する。ここで、交差ポイントp及び法線nは、共に、この実施例による断面を規定する。
【0026】
他の実施例によれば、当該断面を示すビットマップは、当該平面上のボクセル強度を補間し、オプションとしてその補間された値に伝達関数を適用することによって形成することができる。
【0027】
本発明の一実施例によれば、本画像処理方法は、さらに、当該管状構造のプローブ領域を判定するステップを有し、このプローブ領域が当該断面の第1のタイプのボクセル/ピクセルの部分であるものとする。換言すれば、このプローブ領域は、血管として分類されることができ交差ポイント又は開始ボクセルを含む断面ビットマップ上のピクセル集合である。この領域は、次のようにして見つけられる。すなわち、適合された法線に沿って当該断面ビットマップ上の第1のスケルトンポイントの投影をなすことによる。この投影ポイントから開始して、繰り返し、血管画素に繋がり当該下側閾値よりも高い強度を有するビットマップにおける各画素は、血管画素として分類される。模範的には、この繋がりは、N4隣接、すなわち、上下左右のものとして規定可能である。この分類ステップは、血管画素が見つからなくなるまで、ビットマップ全体において繰り返される。
【0028】
他の実施例によれば、分類されたボクセルは、ボクセルデータセットを視覚化するために用いることができる。上述したアルゴリズムにおける下側及び上側閾値は、これら視覚化閾値から得ることができる。
【0029】
本発明の一実施例によれば、本画像処理方法は、さらに、当該管状構造の当該プローブ領域のプローブ輪郭を判定するステップを有し、当該第1のタイプの第1の輪郭ボクセルが見つかるまで正又は負の方向において当該断面のエッジから段階的に動くことを伴う以下のステップを有する。次の輪郭ボクセルは、時計回り又は反時計回りのステッピング方向において全てのボクセルを第1の輪郭ボクセルの隣接のものとみなし、その際に第2のタイプの隣接ボクセルを有する第1のタイプの第1の隣接ボクセルが、第2の輪郭ボクセルとして判定されるようにし、前のステッピング方向において全てのボクセルを第2の輪郭ボクセルの隣接のものとみなし、その際に第2のタイプの隣接ボクセルを有する第1のタイプの第1の隣接ボクセルが、第3の輪郭ボクセルとして判定されるようにし、第1の判定された輪郭ボクセルが再び出現するまで、第3のそしてこれに続く全ての輪郭ボクセルにつき前のステップを継続することによって、見つけられる。
【0030】
換言すれば、どんな輪郭画素(ピクセル)/ボクセルでも開始するのに十分なものとなりうるのである。以下の方法は、一実施例において好適なものである。
【0031】
投影された第1のスケルトンポイントのy座標に対応するy座標において、断面ビットマップ(x=0)の左エッジから開始する。血管画素が見つかるまで、このポイントを正のx方向へ動かす。これが第1の輪郭画素である。
【0032】
第1の輪郭画素で開始し、次の輪郭画素は、時計回り方向(反時計回りでもよい)において全てのN8を隣接部とみなすことにより、見つけることができる。血管画素である第1の隣接画素は、我々の輪郭における次の画素である。この手法は、開始輪郭画素が再び出現するまで続けられる。
【0033】
本発明の一実施例によれば、本画像処理方法は、ボクセルのサンプリングのための3次元ブレゼンハムアルゴリズムを用いる。
【0034】
本発明の一実施例によれば、本画像処理方法は、さらに、プローブ領域の中心及び/又は最小直径及び/又は最大直径及び/又はサイズを規定するステップを有する。
【0035】
プローブ領域の中心は、次の如く、全ての画素位置の平均として規定することができる。
【数4】

【0036】
ここで所定の輪郭画素を考える。反対の輪郭ポイントは、この所定の画素からプローブ中心を通じた線と輪郭外形線との交差として規定される。所定の輪郭画素における血管の直径は、輪郭画素とその反対の輪郭ポイントとの間の距離である。直径は、画素の距離にミリメートルの画素サイズを掛けることによってミリメートルで表現することができる。
【0037】
さらに、全ての輪郭画素から全ての直径の集合を考える。最小直径は、この集合の最も小さい要素であり、最大直径は、最も大きい要素である。また、この集合から平均直径を計算することもでき、プローブの面積(例えばmm)は、プローブにおける血管画素の数に単一の画素の面積を掛けることにより得ることができる。
【0038】
本発明の一実施例によれば、被写体の3次元(3D)画像データボリュームにおける断面をサンプリングする画像形成システムであって、前記画像データボリュームは、少なくとも第1のタイプ及び第2のタイプのボクセルを含み、当該画像形成システムは、処理ユニットを有し、この処理ユニットは、当該ボクセルを前記第1のタイプ、前記第2のタイプ又はその他のタイプのボクセルとして分類するステップと、前記3次元(3D)画像データボリュームにおける前記第1のタイプのボクセルの管状構造における開始ボクセルを判定するステップと、前記開始ボクセルを有する第1の関心ボリュームを判定するステップと、前記第1の関心ボリュームにおける前記第1のタイプの各ボクセルに、当該ボクセルと前記第2のタイプの最も近いボクセルとの間の距離の程度を表すデータ値を割り当てるステップと、第1の距離極大値を持つボクセルに対する当該測定距離の勾配方向において前記開始ボクセルからステップさせるステップと、前記第1の極大値を有する第2の関心ボリュームを判定するステップと、距離極大値を持つ前記第2のボリュームにおける全てのボクセルを取得するステップと、前記管状構造を通じる中心ラインを判定するよう極大値を持つ当該取得したボクセルにフィッティング関数を適用するステップと、を行うように適合させられている、システムが提供される。
【0039】
本発明の一実施例によれば、被写体の3次元(3D)画像データボリュームにおける断面をサンプリングするためのコンピュータ読取可能媒体であって、前記画像データボリュームは、少なくとも第1のタイプ及び第2のタイプのボクセルを含み、管状構造の検査のコンピュータプログラムは、プロセッサにより実行されているときに、当該ボクセルを前記第1のタイプ、前記第2のタイプ又はその他のタイプのボクセルとして分類するステップと、前記3次元(3D)画像データボリュームにおける前記第1のタイプのボクセルの管状構造における開始ボクセルを判定するステップと、前記開始ボクセルを有する第1の関心ボリュームを判定するステップと、前記第1の関心ボリュームにおける前記第1のタイプの各ボクセルに、当該ボクセルと前記第2のタイプの最も近いボクセルとの間の距離の程度を表すデータ値を割り当てるステップと、第1の距離極大値を持つボクセルに対する当該測定距離の勾配方向において前記開始ボクセルからステップさせるステップと、前記第1の極大値を有する第2の関心ボリュームを判定するステップと、距離極大値を持つ前記第2のボリュームにおける全てのボクセルを取得するステップと、前記管状構造を通じる中心ラインを判定するよう極大値を持つ当該取得したボクセルにフィッティング関数を適用するステップと、を行うように適合させられるものとして記憶される、コンピュータ読取可能媒体が提供される。
【0040】
本発明の一実施例によれば、被写体の3次元(3D)画像データボリュームにおける断面をサンプリングするためのプログラム要素であって、前記画像データボリュームは、少なくとも第1のタイプ及び第2のタイプのボクセルを含み、プロセッサにより実行されているときに、当該ボクセルを前記第1のタイプ、前記第2のタイプ又はその他のタイプのボクセルとして分類するステップと、前記3次元(3D)画像データボリュームにおける前記第1のタイプのボクセルの管状構造における開始ボクセルを判定するステップと、前記開始ボクセルを有する第1の関心ボリュームを判定するステップと、前記第1の関心ボリュームにおける前記第1のタイプの各ボクセルに、当該ボクセルと前記第2のタイプの最も近いボクセルとの間の距離の程度を表すデータ値を割り当てるステップと、第1の距離極大値を持つボクセルに対する当該測定距離の勾配方向において前記開始ボクセルからステップさせるステップと、前記第1の極大値を有する第2の関心ボリュームを判定するステップと、距離極大値を持つ前記第2のボリュームにおける全てのボクセルを取得するステップと、前記管状構造を通じる中心ラインを判定するよう極大値を持つ当該取得したボクセルにフィッティング関数を適用するステップと、を行うように適合させられるプログラム要素が提供される。
【0041】
この実施例の1つの利点は、本方法は、血管樹上にプローブを配し、後で、前処理を用いることなく対応の断面を表示する機能を有しうる点である。プローブの配置は、巨大なデータセット(例えば、1GB)に対しても即座になされる。さらに、本方法は、当該データセットに存在するノイズに対する感度は高くない。
【0042】
本発明のこれらの態様及びその他の態様は、以下に説明する実施例に基づいて明らかとなる。
【0043】
以下において、本発明の模範的実施例は、図面を参照して説明される。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】血管樹の3D画像及びプローブ領域の画素画像を示す図。
【図2】本発明の実施例のフローチャート。
【図3】血管樹モデルを含む3Dボリュームの概略図。
【図4】分類ステップのフローチャート。
【図5】高速タンジェント判定のフローチャート。
【図6】請求項に記載の方法を行うよう適合させられた装置を示す図。
【図7】請求項に記載の方法の実施例のフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0045】
図の描写は概略的なものである。種々の図面において、同様の又は同一の要素には、同じ参照数字が付されている。
【0046】
図1は、管状構造、より正確には血管樹を3次元(3D)画像で示している。この3D画像の右上には、血管の選択されたプローブが示される。このプローブは、9.7mmの最大直径(濃い灰色)と、6.51mmの最小直径(薄い灰色)を有し、請求項に記載の方法により捕捉される。
【0047】
図2は、一実施例に用いられるアルゴリズムのフローチャートを示している。ステップ201において、管状構造との交差点が、例えばマウスのクリックによって配置される。ステップ202において、血管の断面は、この交差点において規定される。ステップ203において、プローブが配され(図1参照)、プローブの量的なデータが得られる。
【0048】
図2及び図3によれば、プローブ203を配置することは、ユーザが、ステップ201によりスクリーン301上のポイントを選択することにより(大抵はマウスのクリックにより)開始される。3D空間における線は、表示スクリーン301上におけるポイント及び3D空間303におけるカメラの方向(スクリーン法線302)により規定可能である。この線と血管樹304のモデルとの交差は、ステップ202により、プローブと断面に対して第1のポイントを付与するものとなる。交差を見つけることができない場合、プローブを置くことができない。
【0049】
図4は、ブレゼンハムアルゴリズムの応用に関するものである。ステップ401において、当該方程式は、ユークリッド空間から(図3、303に示される)ボクセル空間に変換される。このラインは、ステップ402において、ブレゼンハムアルゴリズムの3Dバージョンを用いてサンプリングされる。
【0050】
血管樹は、次のようにしてボクセルを分類することにより規定可能である。2つの閾値、下側閾値と上側閾値がある。下側閾値より小さい値のボクセルvは、背景ボクセルとみなされる(403の左側「No」)。上側閾値よりも高い値を含むボクセルvは、血管樹の一部とみなされる(ステップ402の右側「Yes」)。問題となっているボクセルvを取り巻くボックス内の上側閾値(ステップ404)よりも高い値のボクセルがある場合、下側閾値と上側閾値との間の値を持つボクセルvは、血管樹の一部とみなされる。そうでない場合、背景ボクセルとみさなれる。
【0051】
好ましくは、12ボクセルのボックスサイズが用いられるが、このサイズは別のものを選択することができる。
【0052】
換言すれば、ステップ403において、当該質問は、サンプル箇所におけるボクセルvが下側閾値よりも高い値を有するかどうかというものである。有しない場合(ボックス403の左側)、それは背景ボクセルであり、有する場合、ステップ404において、当該質問は、ボクセルv周辺のボックスにあるボクセルが上側閾値よりも高いかどうかというものである。高い場合、交差vが見つかる(ボックス405)。その答えが「No」であれば、ステップ402のサンプリングが繰り返される。
【0053】
図5において、開始ボクセル/交差ポイントにおける管状構造の接線を判定する方法に関するフローチャートが、以下の5つのステップとともに示される。
【0054】
<関心領域>
交差ポイントの隣接部においてのみ中央線が見つからなければならないので、交差ポイントの周辺の関心ボックスの領域は、ステップ501において規定される。例えば、100ボクセルのボックスサイズが用いられる。そして、2進ボリュームは、関心ボックス領域に対応して形成され、これにより、下側閾値より小さい値のボクセルは、背景ボクセルとして扱われ、それ以外のものは、血管のものとして扱われる。
【0055】
<距離変換>
距離変換は、ステップ502における2進ボリュームの血管ボクセルについて行われる。このことは、直近のものとして背景ボクセルを伴う血管ボクセルに、距離1を割り当てることを意味する。距離1のボクセルに隣接する血管ボクセルだが隣接の背景ボクセルではないものには、距離2が割り当てられ、以降も同様に扱われる。N6隣接規定が用いられ、これは、上下左右前後のボクセルが隣接のものとみなされ、対角方向のボクセルは隣接のものとみなされないことを意味する。
【0056】
<最大値への移行>
Ji氏とPiper氏は、距離変換における極大値が事実上スケルトンポイントとすることを示している。したがって、スケルトンを明確に計算するのではなく、交差ポイントの近くにおける極大値を探すようにしている。これは、次のようにして行われる。交差ポイントから開始して、極大値が見つかるまで、ステップ503において距離変換の勾配の方向にステップさせる。この極大値は、第1のスケルトンポイントである。
【0057】
<同胞種検索>
ここで、第1のスケルトンポイントを持つが、この特定の位置における中央線の方向を判定するよう幾つかのスケルトンポイントを必要とする。したがって、第1のスケルトンポイントの周辺にボックスを規定し、ステップ504においてこのボックス内の距離変換の全ての極大値を集める。ここで、16ボクセルのボックスサイズが用いられるが、別のサイズでも可能である。
【0058】
<法線合わせ>
スケルトンポイントの集合が得られ、ベクトルは、ステップ505においてこの集合のポイントに合わせ込まれ、断面の法線(血管の接線ベクトル)として機能するようにする必要がある。本アプローチは、ポイント群を通じるようラインを適合させることに基づいている。2次元の場合、ポイント集合を通じるよう合わされたラインの方向は、
【数5】

であり、
【数6】

である。
【0059】
但し、当該群におけるポイントに重み付けを加えるようにしている。この論理的根拠は、第1のスケルトンポイントに近いポイントが、さらに遠いポイントよりも、当該適合法線の方向に対して大きな影響を与えることが望まれる、というものである。したがって、本ケースでは、Bは、次のようにして計算される。
【数7】

【0060】
次のようにして重み係数wを規定している。
【数8】

【0061】
distはユークリッド距離であり、pは第1のスケルトンポイントの3D位置である、pは、i番目のスケルトンポイントの3D位置である。増加する距離に対して良好な下降する重み付け関数を得るようこの関数が選定される。但し、勿論のことではあるが、wに対して別の選択も可能である。
【0062】
より高い次元におけるラインの適合は、2つの次元におけるラインの連続的適合により達成可能である。例えば、3Dの場合、x,y平面における方向が(1,dxy)でy,z平面が(1,dyz)であれば、3D方向は、(1,dxy,dxy・dyz)である。
【0063】
図6は、請求項8による被写体の3次元(3D)画像データボリュームにおける断面をサンプリングするための画像形成システムを概略的に示している。さらに、図6は、請求項9による3次元(3D)画像データボリュームにおける断面をサンプリングするためのCD−ROMとしてのコンピュータ読取可能媒体、及び請求項10によるプロセッサを概略的に示している。
【0064】
図7は、被写体の3次元(3D)画像データボリュームにおける断面をサンプリングするための画像処理方法のフローチャートを示しており、当該画像データボリュームは、少なくとも第1のタイプ及び第2のタイプのボクセルを含み、この方法は、第1、第2又は他のタイプのボクセルとして当該ボクセルを分類するステップ(701)と、3次元(3D)画像データボリュームにおける第1のタイプのボクセルの管状構造における開始ボクセルを判定するステップ(702)と、開始ボクセルを有する第1の関心ボリュームを判定するステップ(703)と、第1の関心ボリュームにおける第1のタイプの各ボクセルに、当該ボクセルと当該第2のタイプの最も近いボクセルとの間の距離の程度を表すデータ値を割り当てるステップ(704)と、第1の極大距離によりボクセルに対する当該測定された距離の勾配方向において開始ボクセルからステップするステップ(705)と、当該第1の極大値を有する第2の関心ボリュームを判定するステップ(706)と、距離極大値により第2のボリュームにおける全てのボクセルを取得するステップ(708)と、管状構造を通じる中心ラインを判定するよう極大値により当該取得したボクセルにフィッティング関数を適用するステップ(709)と、を有する。
【0065】
なお、「有する」なる文言は、他の要素又はステップを排除せず、単数表現は複数を排除しない。また、種々の実施例に関して説明した要素を組み合わせることもできる。
【0066】
また、請求項における参照符号は、当該請求項の範囲を限定するものと解釈してはならない。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被写体の3次元(3D)画像データボリュームにおける断面をサンプリングする画像処理方法であって、前記画像データボリュームは、少なくとも第1のタイプ及び第2のタイプのボクセルを含み、
当該ボクセルを前記第1のタイプ、前記第2のタイプ又はその他のタイプのボクセルとして分類するステップと、
前記3次元(3D)画像データボリュームにおける前記第1のタイプのボクセルの管状構造における開始ボクセルを判定するステップと、
前記開始ボクセルを有する第1の関心ボリュームを判定するステップと、
前記第1の関心ボリュームにおける前記第1のタイプの各ボクセルに、当該ボクセルと前記第2のタイプの最も近いボクセルとの間の距離の程度を表すデータ値を割り当てるステップと、
第1の距離極大値を持つボクセルへ当該測定距離の勾配方向において前記開始ボクセルからステップさせるステップと、
前記第1の極大値を有する第2の関心ボリュームを判定するステップと、
距離極大値を持つ前記第2のボリュームにおける全てのボクセルを取得するステップと、
前記管状構造を通じる中心ラインを判定するよう極大値を持つ当該取得したボクセルにフィッティング関数を適用するステップと、
を有する方法。
【請求項2】
請求項1に記載の画像処理方法であって、
前記管状構造を通じる断面を規定し、この断面の法線は、前記断面との交差点において当該中心ラインの接線と平行に方向づけられ、前記開始ボクセルを含むようにしたステップ
をさらに有する方法。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の画像処理方法であって、前記管状構造のプローブ領域を判定し、このプローブ領域は、前記断面と交差する前記第1のタイプのボクセルの部分とするようにしたステップをさらに有する方法。
【請求項4】
請求項1ないし3のうちいずれか1つに記載の画像処理方法であって、前記管状構造の前記プローブ領域のプローブ輪郭を判定するステップをさらに有し、このステップは、
前記断面のエッジから正又は負の方向に前記第1のタイプの第1の輪郭ボクセルが見つかるまでステップ毎に移動するステップと、
時計回り又は反時計回りの移行方向における前記第1の輪郭ボクセルの全てのボクセル隣接部を対象とし、前記第2のタイプの隣接ボクセルを有する前記第1のタイプの当該第1の隣接ボクセルは、第2の輪郭ボクセルと判定されるようにするステップと、
前の移行方向における前記第2の輪郭ボクセルの全てのボクセル隣接部を対象とし、前記第2のタイプの隣接ボクセルを有する前記第1のタイプの前記第1の隣接ボクセルは、第3の輪郭ボクセルと判定されるようにするステップと、
前記第1の判定された輪郭ボクセルが再び出現するまで前記第3の輪郭ボクセル及びその後の輪郭ボクセルに対して前のステップを継続するステップと、
を有する、
方法。
【請求項5】
請求項1ないし4のうちいずれか1つに記載の画像処理方法であって、3次元ブレゼンハムアルゴリズムを用いたボクセルのサンプリングを有する方法。
【請求項6】
請求項1に記載の画像処理方法であって、前記第1の極大値を持つボクセルまでのそれらの距離に対応する前記第2のボリュームの全ての取得したボクセルに重み付けをするステップをさらに有する方法。
【請求項7】
請求項1ないし6のうちいずれか1つに記載の画像処理方法であって、前記プローブ領域の中心及び/又は最小直径及び/又は最大直径及び/又はサイズを規定するステップをさらに有する方法。
【請求項8】
被写体の3次元(3D)画像データボリュームにおける断面をサンプリングする画像形成システムであって、前記画像データボリュームは、少なくとも第1のタイプ及び第2のタイプのボクセルを含み、当該画像形成システムは、処理ユニットを有し、この処理ユニットは、
当該ボクセルを前記第1のタイプ、前記第2のタイプ又はその他のタイプのボクセルとして分類するステップと、
前記3次元(3D)画像データボリュームにおける前記第1のタイプのボクセルの管状構造における開始ボクセルを判定するステップと、
前記開始ボクセルを有する第1の関心ボリュームを判定するステップと、
前記第1の関心ボリュームにおける前記第1のタイプの各ボクセルに、当該ボクセルと前記第2のタイプの最も近いボクセルとの間の距離の程度を表すデータ値を割り当てるステップと、
第1の距離極大値を持つボクセルに対する当該測定距離の勾配方向において前記開始ボクセルからステップさせるステップと、
前記第1の極大値を有する第2の関心ボリュームを判定するステップと、
距離極大値を持つ前記第2のボリュームにおける全てのボクセルを取得するステップと、
前記管状構造を通じる中心ラインを判定するよう極大値を持つ当該取得したボクセルにフィッティング関数を適用するステップと、
を行うように適合させられている、
システム。
【請求項9】
被写体の3次元(3D)画像データボリュームにおける断面をサンプリングするためのコンピュータ読取可能媒体であって、前記画像データボリュームは、少なくとも第1のタイプ及び第2のタイプのボクセルを含み、管状構造の検査のコンピュータプログラムは、プロセッサにより実行されているときに、
当該ボクセルを前記第1のタイプ、前記第2のタイプ又はその他のタイプのボクセルとして分類するステップと、
前記3次元(3D)画像データボリュームにおける前記第1のタイプのボクセルの管状構造における開始ボクセルを判定するステップと、
前記開始ボクセルを有する第1の関心ボリュームを判定するステップと、
前記第1の関心ボリュームにおける前記第1のタイプの各ボクセルに、当該ボクセルと前記第2のタイプの最も近いボクセルとの間の距離の程度を表すデータ値を割り当てるステップと、
第1の距離極大値を持つボクセルに対する当該測定距離の勾配方向において前記開始ボクセルからステップさせるステップと、
前記第1の極大値を有する第2の関心ボリュームを判定するステップと、
距離極大値を持つ前記第2のボリュームにおける全てのボクセルを取得するステップと、
前記管状構造を通じる中心ラインを判定するよう極大値を持つ当該取得したボクセルにフィッティング関数を適用するステップと、
を行うように適合させられるものとして記憶される、
コンピュータ読取可能媒体。
【請求項10】
被写体の3次元(3D)画像データボリュームにおける断面をサンプリングするためのプログラム要素であって、前記画像データボリュームは、少なくとも第1のタイプ及び第2のタイプのボクセルを含み、プロセッサにより実行されているときに、
当該ボクセルを前記第1のタイプ、前記第2のタイプ又はその他のタイプのボクセルとして分類するステップと、
前記3次元(3D)画像データボリュームにおける前記第1のタイプのボクセルの管状構造における開始ボクセルを判定するステップと、
前記開始ボクセルを有する第1の関心ボリュームを判定するステップと、
前記第1の関心ボリュームにおける前記第1のタイプの各ボクセルに、当該ボクセルと前記第2のタイプの最も近いボクセルとの間の距離の程度を表すデータ値を割り当てるステップと、
第1の距離極大値を持つボクセルに対する当該測定距離の勾配方向において前記開始ボクセルからステップさせるステップと、
前記第1の極大値を有する第2の関心ボリュームを判定するステップと、
距離極大値を持つ前記第2のボリュームにおける全てのボクセルを取得するステップと、
前記管状構造を通じる中心ラインを判定するよう極大値を持つ当該取得したボクセルにフィッティング関数を適用するステップと、
を行うように適合させられるプログラム要素。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公表番号】特表2010−536412(P2010−536412A)
【公表日】平成22年12月2日(2010.12.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−520658(P2010−520658)
【出願日】平成20年8月11日(2008.8.11)
【国際出願番号】PCT/IB2008/053209
【国際公開番号】WO2009/022283
【国際公開日】平成21年2月19日(2009.2.19)
【出願人】(590000248)コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ (12,071)
【Fターム(参考)】