説明

5−チオキシロピラノースの新規誘導体

【課題】5−チオキシロピラノースの新規誘導体の提供。
【解決手段】本発明は5−チオキシロースの新規化合物、好ましくは5−チオキシロピラノース型誘導体に関し、さらに上記化合物の調製プロセスに関し、またさらに血栓症又は心臓麻痺又は血栓塞栓症の治療又は予防を特に目的とした医薬品の活性物質としての上記化合物の使用に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は新規5−チオキシロース化合物、好ましくは5−チオキシロピラノース型誘導体に関し、さらに上記化合物の調製方法に関し、またさらに、血栓症の治療又は予防を特に目的とした医薬品の活性物質としての上記化合物の使用に関する。
【背景技術】
【0002】
Dキシロース又は5−β−D−チオキシロース誘導体は、例えば特許文献1〜7又は非特許文献1及び2において既に公知である。上記文献に記載された化合物は、ヒトの静脈血栓症のリスクを低減する上で有用である。上記化合物の作用メカニズムは、グリコサミノグリカンに対する効果であると考えられる(非特許文献3、4)。上記化合物は様々な置換ベンゾピラノン、ベンゾフェノン、フェニル又はピリジン誘導体などの芳香族構造のアグリコン部分を有する。「アグリコン部分」という用語は上記化合物の非糖質部分を意味すると解される。
【0003】
さらに、経腔的冠動脈血管形成術の有益な効果が血管の再狭窄のために損なわれ、従って動脈内腔の新たな閉塞が引き起こされる可能性があることが知られている。よって、該再狭窄を防ぐことができる化合物は、アテローム性動脈硬化症の外科手術後の良好な経過を維持するために最も有利である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】欧州特許第051023号明細書(B1)
【特許文献2】欧州特許第290321号明細書(B1)
【特許文献3】欧州特許第365397号明細書(B1)
【特許文献4】欧州特許第367321号明細書(B1)
【特許文献5】欧州特許第421829号明細書(B1)
【特許文献6】欧州特許第451007号明細書(B1)
【特許文献7】国際公開第2005/030785号パンフレット
【非特許文献】
【0005】
【非特許文献1】J.Med.Chem.Vol.36,No.7,pp 898−903
【非特許文献2】Eur.J.Med.Chem.,Vol.30,pp 101S−105S(1995)
【非特許文献3】J.Biol.Chem.,Vol.270,No.6,pp 2662−68
【非特許文献4】Thromb.Haemost.,1999,81,pp 945−950
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
今回、先行技術の化合物とは構造上異なる新規化合物であって、上記化合物の経口投与時に良好な有効性を示し、動脈血栓症又は静脈血栓症の発現を抑制する薬理上優れた結果(概ね、約100%)が得られる化合物が見出された。該化合物が本発明の主題である。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る新規化合物は、
a)化学式:
【0008】
【化1】

〔式中、
・ペンタピラノシル基は5−チオ−β−D−キシロピラノシル基を表し、
・Rは水素原子又はC〜Cアシル基を表し、
・R’及びR”はそれぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子、又はC〜Cアルキル基を表し、
・Aは、化学式:
【0009】
【化2】

(式中、
・Xは窒素、酸素又は硫黄原子を表し、
・Yは炭素原子又は単結合を表し、
・Z、Z及びZは、それぞれ独立して炭素又は窒素原子を表し、
・R、R及びRは、それぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、C〜Cアルキル基、ヒドロキシル基、C〜Cアルコキシ基、トリフルオロメチル基、若しくはジアルキルアミノ基を表すか;又は、
・R及びRは、それらが結合している複素環の原子とともに、6個の炭素原子を含む芳香環を形成し、従ってこの場合は、Aが縮合二環式基、特にベンゾチアゾリル、ベンゾフラニル、インドリル若しくはベンゾチエニル基を表す)
の5又は6員環の芳香環を表す〕
の化合物、
b)その付加塩、
c)その代謝物
から選択されることを特徴とする。
【0010】
本発明はまた、薬理活性物質として使用するための化学式Iの化合物に関する。
【0011】
特に本発明は、血栓症、特に静脈血栓症の予防又は治療を目的とした、ヒト又は動物治療用医薬品の調剤における、化学式Iの化合物及びその非毒性塩から選択される少なくとも1つの物質の使用に関する。本発明に係る化合物はまた、経腔的冠動脈血管形成術後の再狭窄の予防を目的とした医薬品の活性物質として有用である。本発明に係る化合物は、グリコサミノグリカンが関係する作用機序に応じて活性であるので、上記化合物は、グリコサミノグリカンが関係する他の任意の疾患の治療又は予防を目的とした医薬品の活性物質としても有用である可能性がある。
【発明を実施するための形態】
【0012】
化学式Iにおいて、「C〜Cアルキル基」という用語は、1〜4個の炭素原子を有する、直鎖若しくは分枝鎖の飽和炭化水素鎖、又は、部分的に環構造であるか、若しくは全体が環構造の飽和炭化水素鎖(この環部分は3若しくは4個の炭素原子を有する)を意味すると解される。C〜Cアルキル基の例としては、特にメチル、エチル、プロピル、ブチル、1−メチルエチル、1,1−ジメチルエチル、1−メチルプロピル、2−メチルプロピル、シクロプロピル又はシクロプロピルメチル基が挙げられる。
【0013】
「ハロゲン」という用語は、フッ素、塩素、臭素又はヨウ素原子、好ましくはフッ素又は塩素原子を意味すると解すべきである。
【0014】
「C〜Cアシル基」という用語は、R−CO−基(式中、Rは、1〜5個の炭素原子を有する、上記で定義されたようなアルキル基を表す)を意味すると解される。C〜Cアシル基の例としては、特にアセチル、プロパノイル、ブタノイル、ペンタノイル又はヘキサノイル基、さらにその同族体(分枝鎖であってもよい)が挙げられる。
【0015】
「C〜Cアルコキシ基」という用語は、RO−基(式中、Rは、上記で定義されたような1〜4個の炭素原子を有するアルキル基を表す)を意味すると解される。C〜Cアルコキシ基の例としては、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、1−メチルエトキシ、1,1−ジメチルエトキシ、1−メチルプロポキシ、2−メチルプロポキシ又はシクロプロピルメトキシ基が挙げられる。
【0016】
「ジアルキルアミノ基」という用語は、−NRR”基(式中、R及びR”は独立して、上記で定義されたようなC〜Cアルキル基を表す)を意味すると解される。
【0017】
「付加塩」という用語は、化学式Iの化合物と無機酸又は有機酸との反応によって得られる付加塩を意味すると解される。上記付加塩が薬学的に許容される付加塩であることが好ましい。化学式Iの化合物の水和物若しくは溶媒和物、又は化学式Iの化合物の塩の水和物若しくは溶媒和物もまた、本発明の一部である。
【0018】
化学式Iの塩基性化合物を塩化するのに好適な無機酸の中では、塩化水素酸、臭化水素酸、リン酸及び硫酸が好ましい。化学式Iの塩基性化合物を塩化するのに好適な有機酸の中では、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、トルエンスルホン酸、マレイン酸、フマル酸、シュウ酸、クエン酸、酒石酸、乳酸及びトリフルオロ酢酸が好ましい。
【0019】
「活性代謝物」という用語は、生物学的媒体において化学式Iの化合物から生成する化合物であって、本願明細書に記載される化学式Iの化合物と同じ性質の薬理活性を有する化合物を意味すると解される。例えば、化学式Iの化合物は、ヒドロキシル化反応によって代謝され、化学式Iの化合物と同じ性質の薬理活性を保持する新たな化合物(代謝物)を生成してもよい。
【0020】
及びRが結びついて、6個の炭素原子を含む芳香環を形成する場合のAで表される縮合二環式基の具体例としては、ベンゾフラニル、ベンゾチエニル、ベンズイソオキサゾリル、ベンゾオキサゾリル、ベンズイミダゾリル、キノリニル、キノキサリニル、キナゾリニル、インドリル、ベンゾチアゾリル又はインダゾリル基が挙げられる。
【0021】
本発明に係る化合物の中では、Aがピリジニル環を表すものがとりわけ特に好ましい。
【0022】
また、本発明に係る化合物の中では、Rが水素原子又は−COCH基である化合物も好ましい。
【0023】
本発明に係る特に好ましい化合物は、ピリジニル環及びチオキシロース基のベンゼン環上の相対位置がメタ位である化学式Iの化合物である。
【0024】
本発明の範囲の他の好ましい化合物は、ピリジニル環及びチオキシロース基のベンゼン環上の相対位置がパラ位である上記化学式Iの化合物である。
【0025】
本発明に係る化学式Iの化合物は、当業者に公知のグリコシル化法、具体的には
a)文献“The Carbohydrate,Chemistry and Biochemistry”,第二版,Academic Press,New York−London,1972,Volume IA,pages 292−294に記載された、ルイス酸存在下で過アセチル化糖をフェノール誘導体と縮合させることによるHelferich法;
b)シアン化水銀、銀イミダゾレート又はトリフルオロメタンスルホン酸銀などのプロトン受容体存在下でハロゲン化アシロース(acylose)をフェノール性ヒドロキシル基と縮合させることによるKoenigs−Knorr法(同上,pages 295−299);
c)例えばトリフルオロメタンスルホン酸トリメチルシリル又は三フッ化ホウ素エーテラート等のルイス酸存在下で、オシルトリクロロアセトイミダートをフェノール誘導体と縮合させることによるSchmidt法
を用いて調製できる。
【0026】
化学式Iの化合物は、上記プロセスに基づく方法に従って調製するのが好ましい。
【0027】
第一の概略的なプロセスによれば、以下の工程:
a)化学式:
【0028】
【化3】

〔式中、
・R’及びR”はそれぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子、又はC〜Cアルキル基を表し、
・Aは、化学式:
【0029】
【化4】

(式中、
・Xは窒素、酸素又は硫黄原子を表し、
・Yは炭素原子又は単結合を表し、
・Z、Z及びZは、それぞれ独立して炭素又は窒素原子を表し、
・R、R及びRは、それぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、C〜Cアルキル基、ヒドロキシル基、C〜Cアルコキシ基、トリフルオロメチル基、若しくはジアルキルアミノ基を表すか;又は、
・R及びRは、それらが結合している複素環の原子とともに、6個の炭素原子を含む芳香環を形成し、従ってこの場合は、Aが縮合二環式基、特にベンゾチアゾリル、ベンゾフラニル、インドリル若しくはベンゾチエニル基を表す)
の5又は6員環の芳香環を表す〕
のフェノールを、化学式:
【0030】
【化5】

(式中、Halはハロゲン、好ましくは臭素を表し、かつ、RはC〜Cアシル基、好ましくはアセチル基を表す)
の5−チオキシロピラノース誘導体と、
アセトニトリル又はトルエン等の非プロトン性溶媒中で、無水媒体中の銀塩、特に酸化銀若しくは銀イミダゾレートの存在下、又は無水媒体中の亜鉛塩(特にその酸化物若しくはその塩化物)の存在下、25〜110℃の温度で1〜10時間反応させて、化学式:
【0031】
【化6】

(式中、A、R、R’及びR”は、出発化合物と同じ意味のままである)
の化合物を得る工程;
b)所望により、上記で得た化学式Iの化合物をアンモニアのメタノール溶液と反応させて、脱アシル化を行うことでアシル基を水素原子に置換し、化学式:
【0032】
【化7】

(式中、R及びRは、上記と同じ意味のままである)
の化合物を得る工程;
c)所望により、上記で得た化合物I又はIaの1つを酸と、当業者に公知の方法に従って反応させて、相当する付加塩を得る工程
が実行される。
【0033】
上記工程b)の代わりに、0〜30℃の温度で0.5〜2時間、メタノール中、金属アルコキシド、好ましくはナトリウムメトキシドを触媒量で作用させることにより、アシル基を水素原子に置換して、化学式Iの化合物(式中、RはC〜Cアシル基を表す)から化学式Iaの化合物を得ることもできる。
【0034】
第二のプロセスによれば、化学式Iの化合物は以下の工程により得ることができる。すなわち、化学式:
【0035】
【化8】

(式中、Acはアセチル基を表す)
のテトラ−O−アセチル−5−チオキシロピラノースを、化学式:
【0036】
【化9】

〔式中、
・R’及びR”はそれぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子、又はC〜Cアルキル基を表し、
・Aは、化学式:
【0037】
【化10】

(式中、
・Xは窒素、酸素又は硫黄原子を表し、
・Yは炭素原子又は単結合を表し、
・Z、Z及びZは、それぞれ独立して炭素又は窒素原子を表し、
・R、R及びRは、それぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、C〜Cアルキル基、ヒドロキシル基、C〜Cアルコキシ基、トリフルオロメチル基、若しくはジアルキルアミノ基を表すか;又は、
・R及びRは、それらが結合している複素環の原子とともに、6個の炭素原子を含む芳香環を形成し、従ってこの場合は、Aが縮合二環式基、特にベンゾチアゾリル、ベンゾフラニル、インドリル若しくはベンゾチエニル基を表す)
の5又は6員環の芳香環を表す〕
のフェノールと、
例えばジクロロメタン等の非プロトン性溶媒中で、四塩化スズ等のルイス酸型触媒の存在下、20〜60℃の温度で1〜2時間作用させて、化学式:
【0038】
【化11】

(式中、A、R、R’及びR”は、出発化合物と同じ意味のままである)
の化合物を得る。
【0039】
その後、化学式Iの化合物を、上記プロセス中で説明されたプロトコルに従って反応させることで、非置換ピラノシル化合物(Ia)、及び/又は、酸との塩を得ることができる。
【0040】
第三のプロセスによれば、化学式Iの化合物は以下の工程により得ることができる。すなわち、化学式:
【0041】
【化12】

(式中、Acはアセチル基を表す)
のチオキシロース誘導体を、化学式:
【0042】
【化13】

〔式中、
・R’及びR”はそれぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子、又はC〜Cアルキル基を表し、
・Aは、化学式:
【0043】
【化14】

(式中、
・Xは窒素、酸素又は硫黄原子を表し、
・Yは炭素原子又は単結合を表し、
・Z、Z及びZは、それぞれ独立して炭素又は窒素原子を表し、
・R、R及びRは、それぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、C〜Cアルキル基、ヒドロキシル基、C〜Cアルコキシ基、トリフルオロメチル基、若しくはジアルキルアミノ基を表すか;又は、
・R及びRは、それらが結合している複素環の原子とともに、6個の炭素原子を含む芳香環を形成し、従ってこの場合は、Aが縮合二環式基、特にベンゾチアゾリル、ベンゾフラニル、インドリル若しくはベンゾチエニル基を表す)
の5又は6員環の芳香環を表す〕
のフェノールと、
ジクロロメタン等の非プロトン性溶媒中で、トリフルオロメタンスルホン酸トリメチルシリル等の触媒の存在下、−25℃〜周囲温度の温度で1〜5時間反応させて、化学式:
【0044】
【化15】

(式中、A、R’及びR”は、出発化合物と同じ意味のままである)
のチオキシロピラノシドを得る。
【0045】
その後、このようにして得た化学式Ibの化合物を、上記のように反応させて、非置換ピラノシル化合物及び/又はその酸塩を得ることができる。
【0046】
また、本発明に係る化学式Iの化合物は、芳香環と複素芳香環の2環に対する鈴木カップリング反応によって、グリコシル化ベンゼン環のハロゲン化誘導体から有利に調製することもできる。
【0047】
概略的なプロセスによれば、以下の工程:
a)化学式:
【0048】
【化16】

〔式中、Halはハロゲン原子、好ましくは臭素又はヨウ素であり、R’及びR”はそれぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子(臭素とヨウ素は除く)又はC〜Cアルキル基を表し、かつ、Rは水素原子又はC〜Cアシル基を表す〕
の化合物を、化学式:
【0049】
【化17】

〔式中、
・Xは窒素、酸素又は硫黄原子を表し、
・Yは炭素原子又は単結合を表し、
・Z、Z及びZは、それぞれ独立して炭素又は窒素原子を表し、
・R、R及びRは、それぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、C〜Cアルキル基、ヒドロキシル基、C〜Cアルコキシ基、トリフルオロメチル基、若しくはジアルキルアミノ基を表すか;又は、
・R及びRは、それらが結合している複素環の原子とともに、6個の炭素原子を含む芳香環を形成し、
・Alkは水素原子又はC〜Cアルキル基を表し、さらに、以下の組み合わせ:
【0050】
【化18】

が「4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル」基(以後、本願において、「ピナコラートボリル」と略される)を表すことがあり得る〕
のヘテロアリールボロン酸アルキル又はヘテロアリールボロン酸と、
[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム・ジクロロメタン錯体などのパラジウム触媒、樹脂固定化パラジウム触媒、若しくはHerrmann触媒の存在下、かつ、メタノール等の極性溶媒存在下、かつ、フッ化セシウム若しくは炭酸ナトリウム若しくは他の無機塩基の存在下で、所望により塩化リチウムを添加して、70℃〜150℃の温度で、5分間〜72時間、電子レンジ若しくは従来の加熱方法を使用して反応させて、化学式:
【0051】
【化19】

(式中、
R、R、R、R、R’、R”、X、Y、Z、Z及びZは、出発物質と同じ意味のままである)
の化合物を得る工程;
b)所望により、上記で得た化学式Iの化合物をアンモニアのメタノール溶液と反応させて、脱アシル化を行うことでアシル基を水素原子に置換し、化学式:
【0052】
【化20】

(式中、R、R、R、R’、R”、X、Y、Z、Z及びZは、上記と同じ意味のままである)
の化合物を得る工程;
c)所望により、上記で得た化合物I又はIaの1つを酸と、当業者に公知の方法に従って反応させて、相当する付加塩を得る工程
が実行される。
【0053】
この種の化合物に対して、別の同様なプロセスは以下の工程から成る。すなわち、化学式:
【0054】
【化21】

〔式中、Rはハロゲン原子又はC〜Cアシル基を表し、R’及びR”はそれぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子(臭素とヨウ素は除く)又はC〜Cアルキル基を表し、かつ、
・Alkは水素原子又はC〜Cアルキル基を表し、さらに、以下の組み合わせ:
【0055】
【化22】

が「ピナコラートボリル」基を表すことがあり得る〕
のグリコシル化フェニルボロン酸エステル又はグリコシル化フェニルボロン酸を、化学式:
【0056】
【化23】

〔・式中、Halはハロゲン、好ましくは臭素又はヨウ素を表し、かつ、
・R、R及びRは、それぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、C〜Cアルキル基、ヒドロキシル基、C〜Cアルコキシ基、トリフルオロメチル基、若しくはジアルキルアミノ基を表すか;又は
・R及びRは、それらが結合している複素環の原子とともに、6個の炭素原子を含む芳香環を形成する〕
のハロゲン化ヘテロアリールと、
上記と同じ条件下で反応させて、化学式:
【0057】
【化24】

(式中、
R、R、R、R、R’、R”、X、Y、Z、Z及びZは、出発物質と同じ意味のままである)
の化合物を得る。
【0058】
概して、β−D−5−チオキシロピラノース誘導体を得ようとする場合に、2,3,4−トリ−O−アセチル−5−チオ−α−D−キシロピラノシルブロミド、又はテトラ−O−アセチル−5−チオ−α−D−キシロピラノースを使用するのが好ましい。
【0059】
アリール−又はヘテロアリールボロン酸系化合物は、公知又は新規化合物であり、当業者に公知のプロセスに従って、ハロゲン化芳香族又は複素芳香族誘導体を出発物質として、ビス(ピナコラート)ジボロン等と反応させることにより、さらに所望によってはボロン酸エステルを得たい場合にハロゲン原子を置換することにより、調製することができる。
【0060】
上述のグリコシル化反応により、通常、α及びβ配置の異性体の混合物が生成することになるので、β配置異性体が有利な比率で得られるように操作条件を最適化することが通常必要である。また、上記と同じ理由から、純粋なβ異性体が得られるように、再結晶化又はクロマトグラフィーのいずれかによって精製を行うことが必要となる場合もある。
【0061】
本発明に係る化合物を合成するための概略的プロセスは、従来の加熱方法(油浴、加熱マントル及びジャケット等)の使用とともに記載される。これらの加熱方法は、電子レンジによる加熱に置き換えることができる。この場合、温度維持時間は大幅に低減される。
【0062】
以下の実施例の目的は、本発明を例証することであり、その範囲を限定することでは決してない。融点はコフラーベンチで測定された。
【0063】
以下の略号を使用している。
mmol(又はmM)は、ミリモル(10−3モル)を意味する。
DMSOは、ジメチルスルホキシドを表す。
THFは、テトラヒドロフランを表す。
CHClは、クロロホルムを表す。
CHOHは、メタノールを表す。
「ピナコラートボリル」基は、化学式:
【0064】
【化25】

を表す。
【実施例】
【0065】
調製I
3−ヨードフェニル 2,3,4−トリ−O−アセチル−5−チオ−β−D−キシロピラノシド
38.63g(0.28mol)の塩化亜鉛を反応器に入れアルゴン雰囲気下で溶解するまで加熱する。反応塊を冷却後、800mlのトルエン、800mlのアセトニトリル、及び、44gの4Åモレキュラーシーブを添加する。反応混合物を90分間室温で撹拌し、25g(0.113mol)の3−ヨードフェノールを添加する。反応混合物を90℃にする。2分後、39ml(0.28mol)のトリエチルアミン、及び、44.39g(0.12mol)の2,3,4−トリ−O−アセチル−5−チオ−α−D−キシロピラノシルブロミドを添加する。該反応混合物を30分間80℃で撹拌し続ける。冷却後、水及び酢酸エチルを添加し、不溶性化合物を濾別する。有機相を、水、1N水酸化ナトリウム溶液、及び、飽和塩化ナトリウム溶液の順で洗滌する。有機相を硫酸マグネシウムで乾燥し、活性炭を使用して脱色し、濾過し、減圧下で溶媒を留去する。残留物をシリカカラムでクロマトグラフィーにより精製する。溶出には、シクロヘキサン/酢酸エチル混合物(70/30;v/v)を用いる。イソプロパノールから再結晶化して、所望の生成物を37%の収率で、白色粉末として得る。
M.p.(融点)=127℃
[α]29=−11°(c=0.43;DMSO)
【0066】
好適なハロゲン化フェノール類から出発して、調製Iと同様の操作を行うことにより、下記の中間体を得る。
【0067】
調製II
4−ヨードフェニル 2,3,4−トリ−O−アセチル−5−チオ−β−D−キシロピラノシド
白色粉末(収率=32%)
M.p.=148℃
[α]29=−7°C(c=0.35;DMSO)
【0068】
調製III
4−ブロモ−3,5−ジメチルフェニル 2,3,4−トリ−O−アセチル−5−チオ−β−D−キシロピラノシド
桃色粉末(収率=25%)
M.p.=159℃
[α]30=9.2°(c=0.1;DMSO)
【0069】
調製IV
2−ブロモフェニル 2,3,4−トリ−O−アセチル−5−チオ−β−D−キシロピラノシド
白色粉末(収率=33%)
M.p.=176℃
[α]29=−242°(c=0.2;CHOH)
【0070】
調製V
2−ブロモ−5−フルオロフェニル 2,3,4−トリ−O−アセチル−5−チオ−β−D−キシロピラノシド
白色固体(収率=61%)
M.p.=174℃
[α]26=−109°(c=0.18;DMSO)
【0071】
調製VI
4−ブロモ−2−フルオロフェニル 2,3,4−トリ−O−アセチル−5−チオ−β−D−キシロピラノシド
白色固体(収率=46%)
M.p.=131℃
[α]29=−27°(c=0.27;DMSO)
【0072】
調製VII
3−ブロモフェニル 2,3,4−トリ−O−アセチル−5−チオ−β−D−キシロピラノシド
白色固体(収率=32%)
M.p.=157℃
[α]32=−21°(c=0.44;DMSO)
【0073】
調製VIII
5−ブロモ−2,3−ジフルオロフェニル 2,3,4−トリ−O−アセチル−5−チオ−β−D−キシロピラノシド
クリーム色の粉末(収率=73%)
M.p.=135℃
[α]25=−62°(c=0.36;CHCl
【0074】
調製IX
3−ブロモ−4−クロロフェニル 2,3,4−トリ−O−アセチル−5−チオ−β−D−キシロピラノシド
白色粉末(収率=37%)
M.p.=177℃(エチルエーテルから結晶化)
[α]27=−7°(c=0.16;DMSO)
【0075】
調製X
5−ブロモ−2−クロロフェニル 2,3,4−トリ−O−アセチル−5−チオ−β−D−キシロピラノシド
白色粉末(収率=35%)
M.p.=250℃(エチルエーテルから結晶化)
[α]30=−27°(c=0.21;DMSO)
【0076】
調製XI
5−ブロモ−2−フルオロフェニル 2,3,4−トリ−O−アセチル−5−チオ−β−D−キシロピラノシド
白色固体(収率=56%)
M.p.=122℃
[α]35=43°(c=0.40;DMSO)
【0077】
調製XII
5−ブロモ−2−ピリジニルアセテート
5−ブロモ−2−ピリジノール0.5g(2.87mmol)をエチルエーテル10mlに添加して懸濁液を調製し、1ml(7.1mmol)のトリエチルアミン、次いで、1ml(14mmol)の塩化アセチルを室温で添加する。混合物を24時間室温で撹拌し、次いで、不溶性物質を濾別する。濾液を減圧下で濃縮し、粗生成物をシリカゲルでクロマトグラフィーにより精製する。溶出には、トルエン/2−プロパノール混合物(9/1;v/v)を用いる。所望の生成物を52%の収率で、浅黄色粉末として得る。
H NMR(DMSO;300MHz)δ:8.52(d、1H);8.19(dd、1H);7.23(d、1H);2.30(s、3H)
【0078】
実施例1
3−(4−ピリジニル)フェニル 2,3,4−トリ−O−アセチル−5−チオ−β−D−キシロピラノシド
調製Iで得られた0.4g(0.809mmol)の3−ヨードフェニル 2,3,4−トリ−O−アセチル−5−チオ−β−D−キシロピラノシドを、アルゴン雰囲気下で、磁気攪拌子を備え付けた容量10mlのマイクロ波反応器中に入れる。3.8ml(1.01mmol)の4−ピリジンボロン酸をジメトキシエタン6mlに溶解させて溶液として添加し、次いで2M炭酸カリウム溶液(2.18mmol)を添加する。最後に、62mg(0.08mmol)のトランス−ジ(μ−アセテート)ビス[2−(ジ−O−トリルホスフィノ)ベンジル]ジパラジウム(II)を添加し、反応器をクリンプ(crimp)する。電子レンジを用いて反応混合物を112℃で1時間加熱した後、濾過する。固体残渣をメタノールで洗滌し、集めた濾液を減圧下で濃縮する。留去後の残留物を酢酸エチルに溶かし、飽和塩化アンモニウム溶液で洗滌する。硫酸マグネシウムで乾燥後、有機相を減圧下で濃縮する。得られた生成物をシリカカラムでクロマトグラフィーにより精製する。溶出には、ジクロロメタン/酢酸エチル混合物(15/85〜20/80;v/v)を用いる。所望の生成物を91%の収率で、黄色粉末として得る。
M.p.=112℃
[α]27=−72°(c=0.42;CHCl
【0079】
実施例2
3−(4−ピリジニル)フェニル−5−チオ−β−D−キシロピラノシド
実施例1で得られた0.435g(1.04mmol)の生成物を、8mlのTHFに溶解し、5.5mlの水及び307mg(7.28mmol)の水酸化リチウムを添加する。反応混合物を44℃で2時間撹拌する。THFを減圧下で留去し、留去後の残留物を水に溶かし、pHが中性になるまで1N塩酸を添加して中和する。沈殿物が形成され、その沈殿物を濾過により単離し、真空オーブン中で乾燥する。所望の生成物を96%の収率で、薄茶色粉末として得る。
M.p.=253℃
[α]28=−79°(c=0.31;DMSO)
【0080】
実施例3
5−フルオロ−2−(3−ピリジニル)フェニル 2,3,4−トリ−O−アセチル−5−チオ−β−D−キシロピラノシド
調製Vで得られた2−ブロモ−5−フルオロフェニル 2,3,4−トリ−O−アセチル−5−チオ−β−D−キシロピラノシド0.930g(2mmol)をジメトキシエタン8mlに溶解させた溶液を電子レンジ対応の密閉反応器に入れ、炭酸ナトリウム0.318g(3mmol)を水2mlに溶解させた水溶液、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)・ジクロロメタン錯体0.163g(0.2mmol)、及び、3−ピリジンボロン酸0.492g(4mmol)を添加する。電子レンジを用いて反応混合物を110℃で20分間加熱し、冷却し、水を添加し、酢酸エチルで抽出を行う。有機相を0.5Mの炭酸ナトリウム溶液で、次いで水で洗滌してpHを中性にし、硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下で濃縮する。得られた残留物をシリカカラムでクロマトグラフィーにより精製する。溶出には、ジクロロメタン/酢酸エチル混合物(97/3;v/v)を用いる。所望の生成物を88%の収率で、白色固体として得る。
M.p.=66℃
[α]30=−65°(c=0.24;DMSO)
【0081】
実施例4
5−フルオロ−2−(3−ピリジニル)フェニル−5−チオ−β−D−キシロピラノシド
実施例3で得られた0.4g(0.86mmol)の生成物をアンモニアの7Mメタノール溶液10mlと共に3時間室温で攪拌する。反応混合物を減圧下で濃縮し、得られた固体生成物をCHOH/HO混合液(90/10;v/v)から再結晶化する。所望の生成物を91%の収率で、白色固体として得る。
M.p.=110℃
[α]31=−69°(c=0.19;DMSO)
【0082】
実施例5
4−(3−ピリジニル)フェニル 2,3,4−トリ−O−アセチル−5−チオ−β−D−キシロピラノシド
調製IIで得られた4−ヨードフェニル 2,3,4−トリ−O−アセチル−5−チオ−β−D−キシロピラノシド、及び、3−ピリジンボロン酸から出発して、実施例1と同様の操作を行うことにより、所望の生成物を79%の収率で、黄色固体として得る。
M.p.=150℃
[α]28=−47°(c=0.45;CHCl
【0083】
実施例6
4−(3−ピリジニル)フェニル 5−チオ−β−D−キシロピラノシド
実施例5で得られた生成物から出発して、実施例2と同様の操作を行うことにより、4−(3−ピリジニル)フェニル 5−チオ−β−D−キシロピラノシドを83%の収率で、淡黄色粉末として得る。
M.p.=166℃
[α]29=−240°(c=0.37;DMSO)
【0084】
実施例7
4−(4−ピリジニル)フェニル 2,3,4−トリ−O−アセチル−5−チオ−β−D−キシロピラノシド
調製IIで得られた4−ヨードフェニル 2,3,4−トリ−O−アセチル−5−チオ−β−D−キシロピラノシド、及び、4−ピリジンボロン酸から出発して、実施例3と同様の操作を行うことにより、所望の生成物を78%の収率で、クリーム色の粉末として得る。
M.p.=180℃
[α]27=−46°(c=0.39;CHCl
【0085】
実施例8
4−(4−ピリジニル)フェニル−5−チオ−β−D−キシロピラノシド
実施例7で得られた生成物から出発して、実施例2と同様の操作を行うことにより、4−(4−ピリジニル)フェニル 5−チオ−β−D−キシロピラノシドを89%の収率で、薄茶色粉末として得る。
M.p.=217℃
[α]28=−44°(c=0.28;DMSO)
【0086】
実施例9
4−(2−ピリジニル)フェニル 2,3,4−トリ−O−アセチル−5−チオ−β−D−キシロピラノシド
調製IIで得られた0.499g(0.101mmol)の4−ヨードフェニル 2,3,4−トリ−O−アセチル−5−チオ−β−D−キシロピラノシドを、磁気攪拌子を備え付けた容量20mlのマイクロ波反応器に無水条件及びアルゴン雰囲気下で入れる。0.542g(2.02mmol)のN−フェニルジエタノールアミン2−ピリジルボロネートをジメトキシエタン12.5mlに溶解させて溶液として添加し、次いで1.38mlの2M炭酸カリウム溶液(2.76mmol)を添加する。最後に、ヨウ化銅(I)77mg(0.41mmol)、及び[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)・ジクロロメタン錯体83mg(0.101mmol)を添加し、反応器をクリンプする。反応混合物を電子レンジ中、112℃で1時間加熱する。冷却した反応混合物を、水及び酢酸エチルで希釈する。有機相を分離し、濾過し、減圧下で濃縮する。得られた生成物を酢酸エチルに溶かし、塩化アンモニウム溶液で洗滌して、pHを中性にする。次いで、有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下で溶媒を留去する。得られた残留物をシリカカラムでクロマトグラフィーにより精製する。溶出には、ジクロロメタン/酢酸エチル混合物(0/100−6/94;v/v)を用いる。所望の生成物を49%の収率で、白色粉末として得る。
M.p.=125〜130℃
[α]26=−62°(c=0.24;CHOH)
【0087】
実施例10
4−(2−ピリジニル)フェニル 5−チオ−β−D−キシロピラノシド
実施例9で得られた生成物から出発して、実施例2と同様の操作を行うことにより、4−(2−ピリジニル)フェニル 5−チオ−β−D−キシロピラノシドを97%の収率で、浅黄色粉末として得る。
M.p.=197℃
[α]27=−55°(c=0.24;DMSO)
【0088】
実施例11
3−(2−ピリジニル)フェニル 2,3,4−トリ−O−アセチル−5−チオ−β−D−キシロピラノシド
調製Iで得られた3−ヨードフェニル 2,3,4−トリ−O−アセチル−5−チオ−β−D−キシロピラノシドから出発して、実施例9と同様の操作を行うことにより、所望の生成物を60%の収率で、白色の薄片として得る。
M.p.=68〜97℃
[α]27=−46°(c=0.24;CHOH)
【0089】
実施例12
3−(2−ピリジニル)フェニル 5−チオ−β−D−キシロピラノシド
実施例11で得られた生成物から出発して、実施例2と同様の操作を行うことにより、3−(2−ピリジニル)フェニル 5−チオ−β−D−キシロピラノシドを79%の収率で、黄色粉末として得る。
M.p.=138〜139℃
[α]27=−88°(c=0.3;DMSO)
【0090】
実施例13
3,5−ジメチル−4−(4−ピリジニル)フェニル 2,3,4−トリ−O−アセチル−5−チオ−β−D−キシロピラノシド
調製IIIで得られた1g(2.1mmol)の4−ブロモ−3,5−ジメチルフェニル 2,3,4−トリ−O−アセチル−5−チオ−β−D−キシロピラノシドを、容量10mlのマイクロ波反応器中で0.310g(2.52mmol)の4−ピリジンボロン酸と混合し、次いで、MP−カーボネート樹脂〔3.03mmol/gの割合でグラフトされた樹脂(Argonaut社)〕1.6g(4.8mmol)、及び、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)・ジクロロメタン錯体0.182g(0.22mmol)を添加する。ジメトキシエタン/メタノール混合物(7ml/3ml)を添加し、反応混合物を電子レンジ中で30分間120°Cにする。冷却後、反応媒体を濾過し、濾液をメタノールで洗滌し、減圧下で濃縮する。得られた残留物をシリカカラムでクロマトグラフィーにより精製する。溶出には、トルエン/イソプロパノール混合物(9/1;v/v)を用いる。その後、イソプロピルエーテルから結晶化して、所望の生成物を31%の収率で、灰白色粉末として得る。
M.p.=170〜171℃
[α]30=−21°(c=0.2;DMSO)
【0091】
実施例14
3,5−ジメチル−4−(4−ピリジニル)フェニル 5−チオ−β−D−キシロピラノシド
実施例13で得られた生成物0.3g(0.6mmol)をメタノール10mlに添加して懸濁液を調製する。ナトリウムメトキシドのメタノール溶液(3.47mol/l)0.3ml(1.04mmol)を添加し、反応混合物を室温で2時間撹拌する。懸濁液中の生成物が溶解した後、沈殿物が形成され、該沈殿物を濾別する。得られた固体を減圧下、70℃で3時間乾燥する。所望の生成物を28%の収率で、白色粉末として得る。
M.p.=106〜107℃
[α]30=−54°(c=0.16;DMSO)
【0092】
実施例15
2−(4−ピリジニル)フェニル 2,3,4−トリ−O−アセチル−5−チオ−β−D−キシロピラノシド
調製IVで得られた2−ブロモフェニル 2,3,4−トリ−O−アセチル−5−チオ−β−D−キシロピラノシド、及び、4−ピリジンボロン酸から出発して、実施例1と同様の操作を行うことにより、所望の生成物を65%の収率で、白色粉末として得る。
M.p.=165℃
[α]29=−108°(c=0.25;CHOH)
【0093】
実施例16
2−(4−ピリジニル)フェニル 5−チオ−β−D−キシロピラノシド
実施例15で得られた生成物から出発して、実施例2と同様の操作を行うことにより、2−(4−ピリジニル)フェニル 5−チオ−β−D−キシロピラノシドを52%の収率で、白色粉末として得る。
M.p.=134℃
[α]29=−138°(c=0.1;CHOH)
【0094】
実施例17
2−(3−ピリジニル)フェニル 2,3,4−トリ−O−アセチル−5−チオ−β−D−キシロピラノシド
調製IVで得られた2−ブロモフェニル 2,3,4−トリ−O−アセチル−5−チオ−β−D−キシロピラノシド、及び、3−ピリジンボロン酸から出発して、実施例1と同様の操作を行うことにより、所望の化合物を得る。該化合物は単離せず、次工程で直接使用する。
【0095】
実施例18
2−(3−ピリジニル)フェニル 5−チオ−β−D−キシロピラノシド
実施例17で得られた生成物から出発して、実施例2と同様の操作を行うことにより、2−(3−ピリジニル)フェニル 5−チオ−β−D−キシロピラノシドを全収率(実施例17及び実施例18)27%で、白色粉末として得る。
M.p.=195℃
[α]28=−168°(c=0.1;CHOH)
【0096】
実施例19
3,5−ジメチル−4−(3−ピリジニル)フェニル 2,3,4−トリ−O−アセチル−5−チオ−β−D−キシロピラノシド
調製IIIで得られた4−ブロモ−3,5−ジメチルフェニル 2,3,4−トリ−O−アセチル−5−チオ−β−D−キシロピラノシド、及び、3−ピリジンボロン酸から出発して、実施例13と同様の操作を行うことにより、所望の生成物を45%の収率で、無色泡状体として得る。
M.p.=75〜80℃
[α]30=−1°(c=0.22;DMSO)
【0097】
実施例20
3,5−ジメチル−4−(3−ピリジニル)フェニル 5−チオ−β−D−キシロピラノシド
実施例19で得られた生成物から出発して、実施例14と同様の操作を行うことにより、所望の生成物を73%の収率で、茶色固体として得る。
M.p.=215℃
[α]30=−44°(c=0.21;DMSO)
【0098】
実施例21
3−(3−ピリジニル)フェニル 2,3,4−トリ−O−アセチル−5−チオ−β−D−キシロピラノシド
調製Iで得られた3−ヨードフェニル 2,3,4−トリ−O−アセチル−5−チオ−β−D−キシロピラノシド、及び、3−ピリジンボロン酸から出発して、実施例3と同様の操作を行うことにより、所望の生成物を66%の収率で、薄茶色粉末として得る。
M.p.=123〜126℃
[α]27=−68°(c=0.4;CHCl
【0099】
実施例22
3−(3−ピリジニル)フェニル 5−チオ−β−D−キシロピラノシド
実施例21で得られた生成物から出発して、実施例2と同様の操作を行うことにより、3−(3−ピリジニル)フェニル 5−チオ−β−D−キシロピラノシドを99%の収率で、クリーム色の粉末として得る。
M.p.=197℃
[α]28=−84°(c=0.29;DMSO)
【0100】
実施例23
2−フルオロ−4−(3−ピリジニル)フェニル 2,3,4−トリ−O−アセチル−5−チオ−β−D−キシロピラノシド
調製VIで得られた4−ブロモ−2−フルオロフェニル 2,3,4−トリ−O−アセチル−5−チオ−β−D−キシロピラノシド、及び、3−ピリジンボロン酸から出発して、実施例3と同様の操作を行うことにより、所望の生成物を61%の収率で、白色固体として得る。
M.p.=122℃
[α]28=8°(c=0.36;DMSO)
【0101】
実施例24
2−フルオロ−4−(3−ピリジニル)フェニル 5−チオ−β−D−キシロピラノシド
実施例23で得られた生成物から出発して、実施例4と同様の操作を行うことにより、2−フルオロ−4−(3−ピリジニル)フェニル 5−チオ−β−D−キシロピラノシドを73%の収率で、白色固体として得る。
M.p.=207℃
[α]28=−27°(c=0.43;DMSO)
【0102】
実施例25
2−フルオロ−4−(4−ピリジニル)フェニル 2,3,4−トリ−O−アセチル−5−チオ−β−D−キシロピラノシド
調製VIで得られた4−ブロモ−2−フルオロフェニル 2,3,4−トリ−O−アセチル−5−チオ−β−D−キシロピラノシド、及び、4−ピリジンボロン酸から出発して、実施例3と同様の操作を行うことにより、所望の生成物を51%の収率で、白色固体として得る。
M.p.=179℃
[α]28=14°(c=0.38;DMSO)
【0103】
実施例26
2−フルオロ−4−(4−ピリジニル)フェニル 5−チオ−β−D−キシロピラノシド
実施例25で得られた生成物から出発して、実施例4と同様の操作を行うことにより、2−フルオロ−4−(4−ピリジニル)フェニル 5−チオ−β−D−キシロピラノシドを73%の収率で、白色固体として得る。
M.p.=215℃
[α]28=−24°(c=0.39;DMSO)
【0104】
実施例27
5−フルオロ−2−(4−ピリジニル)フェニル 2,3,4−トリ−O−アセチル−5−チオ−β−D−キシロピラノシド
調製Vで得られた2−ブロモ−5−フルオロフェニル 2,3,4−トリ−O−アセチル−5−チオ−β−D−キシロピラノシド、及び、4−ピリジンボロン酸から出発して、実施例3と同様の操作を行うことにより、所望の生成物を79%の収率で、白色固体として得る。
M.p.=187℃
[α]33=−72°(c=0.24;DMSO)
【0105】
実施例28
5−フルオロ−2−(4−ピリジニル)フェニル 5−チオ−β−D−キシロピラノシド
実施例27で得られた生成物から出発して、実施例4と同様の操作を行うことにより、5−フルオロ−2−(4−ピリジニル)フェニル 5−チオ−β−D−キシロピラノシドを33%の収率で、白色固体として得る。
M.p.=209℃
[α]31=−80°(c=0.29;DMSO)
【0106】
実施例29
3−(6−メチル−3−ピリジニル)フェニル 5−チオ−β−D−キシロピラノシド
調製VIIで得られた500mg(1.12mmol)の3−ブロモフェニル 2,3,4−トリ−O−アセチル−5−チオ−β−D−キシロピラノシド、及び、260mg(1.68mmol)の6−メチル−3−ピリジンボロン酸を好適なマイクロ波反応器に入れた後、500mgのPSトリフェニルホスフィンパラジウム樹脂(Argonaut社)、及び、730mg(2.24mmol)の炭酸セシウムを添加する。ジメトキシエタン7ml及びメタノール3mlの混合物を添加し、反応混合物を1時間120℃にする。冷却後、反応混合物を濾過し、濾液をメタノールで洗滌し、減圧下で濃縮する。残留物をシリカカラムでクロマトグラフィーにより精製する。溶出には、ジクロロメタン/メタノール混合物(90/10;v/v)を用いる。その後、水から再結晶化して、3−(6−メチル−3−ピリジニル)フェニル 5−チオ−β−D−キシロピラノシドを65%の収率で、白色固体として得る。
M.p.=177℃
[α]29=−89°(c=0.13;DMSO)
【0107】
実施例30
3−(6−フルオロ−3−ピリジニル)フェニル 2,3,4−トリ−O−アセチル−5−チオ−β−D−キシロピラノシド
調製Iで得られた3−ヨードフェニル 2,3,4−トリ−O−アセチル−5−チオ−β−D−キシロピラノシド、及び、6−フルオロ−3−ピリジンボロン酸から出発して、実施例3と同様の操作を行うことにより、所望の生成物を55%の収率で、白色粉末として得る。
M.p.=115℃
[α]29=−15°(c=0.13;DMSO)
【0108】
実施例31
3−(6−フルオロ−3−ピリジニル)フェニル 5−チオ−β−D−キシロピラノシド
実施例30で得られた生成物から出発して、実施例4と同様の操作を行うことにより、3−(6−フルオロ−3−ピリジニル)フェニル 5−チオ−β−D−キシロピラノシドを73%の収率で、白色固体として得る。
M.p.=170℃
[α]29=−70°(c=0.13;DMSO)
【0109】
実施例32
3−(2−メトキシ−3−ピリジニル)フェニル 2,3,4−トリ−O−アセチル−5−チオ−β−D−キシロピラノシド
調製Iで得られた3−ヨードフェニル 2,3,4−トリ−O−アセチル−5−チオ−β−D−キシロピラノシド、及び、2−メトキシ−3−ピリジンボロン酸から出発して、実施例3と同様の操作を行うことにより、所望の生成物を66%の収率で、白色粉末として得る。
M.p.=179℃
[α]29=−26°(c=0.40;DMSO)
【0110】
実施例33
3−(2−メトキシ−3−ピリジニル)フェニル 5−チオ−β−D−キシロピラノシド
実施例32で得られた生成物から出発して、実施例14と同様の操作を行うことにより、3−(2−メトキシ−3−ピリジニル)フェニル 5−チオ−β−D−キシロピラノシドを64%の収率で、白色固体として得る。
M.p.=194℃
[α]30=−62°(c=0.22;DMSO)
【0111】
実施例34
3−(6−シアノ−3−ピリジニル)フェニル 2,3,4−トリ−O−アセチル−5−チオ−β−D−キシロピラノシド
調製VIIで得られた3−ブロモフェニル 2,3,4−トリ−O−アセチル−5−チオ−β−D−キシロピラノシド、及び、6−シアノ−3−ピリジンボロン酸から出発して、実施例3と同様の操作を行うことにより、所望の生成物を45%の収率で、白色固体として得る。
M.p.=130℃
[α]29=−6°(c=0.28;DMSO)
【0112】
実施例35
3−(6−シアノ−3−ピリジニル)フェニル 5−チオ−β−D−キシロピラノシド
実施例34で得られた生成物から出発して、実施例4と同様の操作を行うことにより、3−(6−シアノ−3−ピリジニル)フェニル 5−チオ−β−D−キシロピラノシドを42%の収率で、白色粉末として得る。
M.p.=179℃
[α]30=−65°(c=0.21;DMSO)
【0113】
実施例36
3−(4−メチル−3−ピリジニル)フェニル 2,3,4−トリ−O−アセチル−5−チオ−β−D−キシロピラノシド
3−ブロモ−4−メチルピリジン1g(5.81mmol)、DME8ml、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)・ジクロロメタン錯体0.142g(0.17mmol)、ビス(ピナコラート)ジボロン2.21g(8.72mmol)、及び、酢酸カリウム1.7g(17.4mmol)から成る混合物を不活性雰囲気下120℃で60分間、電子レンジを用いて加熱する。冷却後、反応媒体を濾過し、調製VIIで得られた3−ブロモフェニル 2,3,4−トリ−O−アセチル−5−チオ−β−D−キシロピラノシド1.73g(3.86mmol)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)・ジクロロメタン錯体0.32g(0.39mmol)、及び、1M炭酸ナトリウム水溶液5.8mlを濾液に添加する。電子レンジを用いて混合物を120℃で30分間再加熱する。媒体を冷却し、水で希釈し、酢酸エチルで抽出する。有機相を重炭酸ナトリウム水溶液で、次いで水で洗滌し、硫酸マグネシウムで乾燥して、減圧下で濃縮する。留去後の残留物をシリカカラムでクロマトグラフィーにより精製する。溶出には、トルエン/アセトン混合物(80/20;v/v)を用いる。所望の生成物を21%の収率で、灰白色固体として得る。
M.p.=170℃
[α]29=−14°(c=0.40;DMSO)
【0114】
実施例37
3−(4−メチル−3−ピリジニル)フェニル 5−チオ−β−D−キシロピラノシド
実施例36で得られた生成物から出発して、実施例4と同様の操作を行うことにより、所望の化合物を55%の収率で、淡褐白色粉末として得る。
M.p.=143℃
[α]30=−52°(c=0.34;DMSO)
【0115】
実施例38
3−(5−メトキシ−3−ピリジニル)フェニル 2,3,4−トリ−O−アセチル−5−チオ−β−D−キシロピラノシド
3−ブロモ−5−メトキシピリジンから出発して、実施例36と同様の操作を行うことにより、所望の化合物を58%の収率で、白色固体として得る。
M.p.=167℃
[α]29=−17°(c=0.39;DMSO)
【0116】
実施例39
3−(5−メトキシ−3−ピリジニル)フェニル 5−チオ−β−D−キシロピラノシド
実施例38で得られた生成物から出発して、実施例4と同様の操作を行うことにより、所望の化合物を82%の収率で、白色固体として得る。
M.p.=194℃
[α]29=−69°(c=0.31;DMSO)
【0117】
実施例40
3−(2−メチル−3−ピリジニル)フェニル 2,3,4−トリ−O−アセチル−5−チオ−β−D−キシロピラノシド
2−メチル−3−ピリジニル トリフルオロメタンスルホネートから出発して、実施例36と同様の操作を行うことにより、所望の化合物を38%の収率で、ベージュ色固体として得る。
M.p.=153℃
[α]29=−19°(c=0.32;DMSO)
【0118】
実施例41
3−(2−メチル−3−ピリジニル)フェニル 5−チオ−β−D−キシロピラノシド
実施例40で得られた生成物から出発して、実施例14と同様の操作を行うことにより、所望の化合物を58%の収率で、淡褐白色固体として得る。
M.p.=162〜164℃
[α]25=−78°(c=0.40;DMSO)
【0119】
実施例42
3−(5−メチル−3−ピリジニル)フェニル 2,3,4−トリ−O−アセチル−5−チオ−β−D−キシロピラノシド
3−ブロモ−5−メチルピリジンから出発して、実施例36と同様の操作を行うことにより、所望の化合物を31%の収率で、ベージュ色固体として得る。
M.p.=156℃
[α]27=−17°(c=0.20;DMSO)
【0120】
実施例43
3−(5−メチル−3−ピリジニル)フェニル 5−チオ−β−D−キシロピラノシド
実施例42で得られた生成物から出発して、実施例14と同様の操作を行うことにより、所望の化合物を55%の収率で、白色固体として得る。
M.p.=239〜240℃
[α]29=−76°(c=0.19;DMSO)
【0121】
実施例44
3−(3−フルオロ−2−ピリジニル)フェニル 2,3,4−トリ−O−アセチル−5−チオ−β−D−キシロピラノシド
2−クロロ−3−フルオロピリジンから出発して、実施例36と同様の操作を行うことにより、所望の化合物を7%の収率で、微細な白色固体として得る。
M.p.=51℃
[α]29=−32°(c=0.08;DMSO)
【0122】
実施例45
3−(3−フルオロ−2−ピリジニル)フェニル 5−チオ−β−D−キシロピラノシド
実施例44で得られた生成物から出発して、実施例4と同様の操作を行うことにより、所望の化合物を42%の収率で、白色粉末として得る。
M.p.=150℃
[α]29=−87°(c=0.09;DMSO)
【0123】
実施例46
3−(6−メトキシ−2−ピリジニル)フェニル 2,3,4−トリ−O−アセチル−5−チオ−β−D−キシロピラノシド
2−ブロモ−6−メトキシピリジンから出発して、実施例36と同様の操作を行うことにより、所望の化合物を50%の収率で、ベージュ色粉末として得る。
M.p.=195℃(2−プロパノールから結晶化)
[α]27=−21°(c=0.40;DMSO)
【0124】
実施例47
3−(6−メトキシ−2−ピリジニル)フェニル 5−チオ−β−D−キシロピラノシド
実施例46で得られた生成物から出発して、実施例4と同様の操作を行うことにより、所望の化合物を63%の収率で、白色針状体として得る。
M.p.=206℃(エタノール/水混合液から結晶化)
[α]27=−86°(c=0.23;DMSO)
【0125】
実施例48
3−(2,4−ジメチル−5−チアゾリル)フェニル 2,3,4−トリ−O−アセチル−5−チオ−β−D−キシロピラノシド
a)3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル 2,3,4−トリ−O−アセチル−5−チオ−β−D−キシロピラノシド:
調製VIIで得られた3−ブロモフェニル 2,3,4−トリ−O−アセチル−5−チオ−β−D−キシロピラノシド8g(17.9mmol)、DME30ml、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)・ジクロロメタン錯体0.438g(0.537mmol)、ビス(ピナコラート)ジボロン6.8g(26.8mmol)、及び、酢酸カリウム5.2g(53.7mmol)から成る混合物を不活性雰囲気下150℃で35分間、電子レンジを用いて加熱する。次いで、反応混合物を減圧下で濃縮し、残留生成物をシリカカラムでクロマトグラフィーにより精製する。溶出には、トルエン/イソプロピルエーテル混合物(6/4;v/v)を用いる。所望の生成物を69%の収率で、白色結晶として得る。
M.p.=198〜200℃
[α]27=−16°(c=0.59;DMSO)
【0126】
b)3−(2,4−ジメチル−5−チアゾリル)フェニル 2,3,4−トリ−O−アセチル−5−チオ−β−D−キシロピラノシド:
工程aで得られた化合物0.9g(1.82mmol)、5−ブロモ−2,4−ジメチルチアゾール0.437g(0.18mmol)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)・ジクロロメタン錯体0.15g(0.18mmol)、及び、2M炭酸カリウム水溶液1.36mlを不活性雰囲気下で混合する。混合物を120℃で30分間、電子レンジを用いて加熱する。該媒体を冷却し、水で希釈し、酢酸エチルで抽出する。有機相を塩化アンモニウム水溶液で、次いで水で洗滌し、硫酸マグネシウムで乾燥して、減圧下で濃縮する。留去後の残留物をシリカカラムでクロマトグラフィーにより精製する。溶出には、ジクロロメタン/酢酸エチル混合物(勾配:9/1−7/3;v/v)を用いる。所望の生成物を70%の収率で、浅黄色固体として得る。
M.p.=114〜120℃
[α]23=−23°(c=0.20;DMSO)
【0127】
実施例49
3−(2,4−ジメチル−5−チアゾリル)フェニル 5−チオ−β−D−キシロピラノシド
実施例48で得られた生成物から出発して、実施例14と同様の操作を行うことにより、所望の化合物を78%の収率で、灰白色結晶として得る。
M.p.=158〜164℃
[α]23=−74°(c=0.63;DMSO)
【0128】
実施例50
3−(4−クロロ−2−ピリジニル)フェニル 2,3,4−トリ−O−アセチル−5−チオ−β−D−キシロピラノシド
2−ブロモ−4−クロロピリジンから出発して、実施例48と同様の操作を行うことにより、所望の化合物を35%の収率で、白色結晶として得る。
M.p.=152℃(エチルエーテルから結晶化)
[α]26=−19°(c=0.30;DMSO)
【0129】
実施例51
3−(4−クロロ−2−ピリジニル)フェニル 5−チオ−β−D−キシロピラノシド
実施例50で得られた生成物から出発して、実施例4と同様の操作を行うことにより、所望の化合物を94%の収率で、灰白色固体として得る。
M.p.=97〜105℃
[α]26=−76°(c=0.18;DMSO)
【0130】
実施例52
3−(5−メチル−2−ピリジニル)フェニル 2,3,4−トリ−O−アセチル−5−チオ−β−D−キシロピラノシド
2−ブロモ−5−メチルピリジンから出発して、実施例48と同様の操作を行うことにより、所望の化合物を28%の収率で、白色結晶として得る。
M.p.=140℃(エチルエーテルから結晶化)
[α]26=−11°(c=0.17;DMSO)
【0131】
実施例53
3−(5−メチル−2−ピリジニル)フェニル 5−チオ−β−D−キシロピラノシド
実施例52で得られた生成物から出発して、実施例14と同様の操作を行うことにより、所望の化合物を76%の収率で、白色固体として得る。
M.p.=185〜189℃
[α]26=−76°(c=0.15;DMSO)
【0132】
実施例54
3−(6−クロロ−2−ピリジニル)フェニル 2,3,4−トリ−O−アセチル−5−チオ−β−D−キシロピラノシド
2−ブロモ−6−クロロピリジンから出発して、実施例48と同様の操作を行うことにより、所望の化合物を71%の収率で、白色結晶として得る。
M.p.=186〜189℃(エチルエーテルから結晶化)
[α]27=−19°(c=0.36;DMSO)
【0133】
実施例55
3−(6−クロロ−2−ピリジニル)フェニル 5−チオ−β−D−キシロピラノシド
実施例54で得られた生成物から出発して、実施例4と同様の操作を行うことにより、所望の化合物を44%の収率で、白色結晶として得る。
M.p.=180〜222℃
[α]27=−50°(c=0.36;DMSO)
【0134】
実施例56
3−(ピラジニル)フェニル 2,3,4−トリ−O−アセチル−5−チオ−β−D−キシロピラノシド
ヨードピラジンから出発して、実施例48と同様の操作を行うことにより、所望の化合物を18%の収率で、灰白色固体として得る。
M.p.=92℃
[α]30=−13°(c=0.19;DMSO)
【0135】
実施例57
3−(ピラジニル)フェニル 5−チオ−β−D−キシロピラノシド
実施例56で得られた生成物から出発して、実施例14と同様の操作を行うことにより、所望の化合物を86%の収率で、白色結晶として得る。
M.p.=206〜209℃(メタノールから結晶化)
[α]30=−80°(c=0.22;DMSO)
【0136】
実施例58
3−(6−ヒドロキシ−3−ピリジニル)フェニル 2,3,4−トリ−O−アセチル−5−チオ−β−D−キシロピラノシド
調製XIIで得られた化合物から出発して、3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル 2,3,4−トリ−O−アセチル−5−チオ−β−D−キシロピラノシドを単離せずに(実施例48aに係る当該化合物の調製において得られる溶液を、単純濾過後、直接使用する)、実施例48と同様の操作を行うことにより、所望の化合物を29%の収率で、白色固体として得る。
M.p.=131℃
[α]30=−15°(c=0.14;DMSO)
【0137】
実施例59
3−(6−ヒドロキシ−3−ピリジニル)フェニル 5−チオ−β−D−キシロピラノシド
実施例58で得られた生成物から出発して、実施例14と同様の操作を行うことにより、所望の化合物を44%の収率で、白色固体として得る。
M.p.=200℃
[α]30=−60°(c=0.10;DMSO)
【0138】
実施例60
3−[1−メチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−4−イル]フェニル 2,3,4−トリ−O−アセチル−5−チオ−β−D−キシロピラノシド
4−ブロモ−1−メチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾールから出発して、実施例58と同様の操作を行うことにより、所望の化合物を24%の収率で、ベージュ色固体として得る。
M.p.=131〜133℃
[α]29=−25°(c=0.25;DMSO)
【0139】
実施例61
3−[1−メチル−3−(トリフルオロメチル)1H−ピラゾール−4−イル]フェニル 5−チオ−β−D−キシロピラノシド
実施例60で得られた生成物から出発して、実施例14と同様の操作を行うことにより、所望の化合物を61%の収率で、ベージュ色固体として得る。
M.p.=182〜185℃
[α]29=−63°(c=0.22;DMSO)
【0140】
実施例62
3−[5−メチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−4−イル]フェニル 2,3,4−トリ−O−アセチル−5−チオ−β−D−キシロピラノシド
4−ブロモ−5−メチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾールから出発して、実施例58と同様の操作を行うことにより、所望の化合物を20%の収率で、ベージュ色固体として得る。
M.p.=194℃
[α]30=−14°(c=0.19;DMSO)
【0141】
実施例63
3−[5−メチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−4−イル]フェニル 5−チオ−β−D−キシロピラノシド
実施例62で得られた生成物から出発して、実施例14と同様の操作を行うことにより、所望の化合物を60%の収率で、白色固体として得る。
M.p.=104〜109℃
[α]30=−53°(c=0.21;DMSO)
【0142】
実施例64
3−(2−チアゾリル)フェニル 2,3,4−トリ−O−アセチル−5−チオ−β−D−キシロピラノシド
2−ブロモチアゾールから出発して、実施例58と同様の操作を行うことにより、所望の化合物を7%の収率で、ベージュ色固体として得る。
M.p.=65℃
[α]30=−17°(c=0.21;DMSO)
【0143】
実施例65
3−(2−チアゾリル)フェニル 5−チオ−β−D−キシロピラノシド
実施例64で得られた生成物から出発して、実施例14と同様の操作を行うことにより、所望の化合物を76%の収率で、白色の薄片として得る。
M.p.=209〜223℃
[α]30=−90°(c=0.27;DMSO)
【0144】
実施例66
3−(5−フルオロ−2−ピリジニル)フェニル 2,3,4−トリ−O−アセチル−5−チオ−β−D−キシロピラノシド
2−ブロモ−5−フルオロピリジンから出発して、実施例58と同様の操作を行うことにより、所望の化合物を22%の収率で、白色結晶として得る。
M.p.=113℃(エチルエーテルから結晶化)
[α]24=−20°(c=0.24;DMSO)
【0145】
実施例67
3−(5−フルオロ−2−ピリジニル)フェニル 5−チオ−β−D−キシロピラノシド
実施例66で得られた生成物から出発して、実施例14と同様の操作を行うことにより、所望の化合物を40%の収率で、白色の薄片として得る。
M.p.=168〜201℃
[α]30=−93°(c=0.30;DMSO)
【0146】
実施例68
3−(3−クロロ−2−ピリジニル)フェニル 2,3,4−トリ−O−アセチル−5−チオ−β−D−キシロピラノシド
2,3−ジクロロピリジンから出発して、実施例58と同様の操作を行うことにより、所望の化合物を58%の収率で、白色固体として得る。
M.p.=148℃(エチルエーテルから結晶化)
[α]29=−32°(c=0.11;DMSO)
【0147】
実施例69
3−(3−クロロ−2−ピリジニル)フェニル 5−チオ−β−D−キシロピラノシド
実施例68で得られた生成物から出発して、実施例4と同様の操作を行うことにより、所望の化合物を83%の収率で、茶色針状体として得る。
M.p.=217℃(エタノール/水混合液から結晶化)
[α]29=−68°(c=0.41;DMSO)
【0148】
実施例70
3−(5−メチル−4−イソオキサゾリル)フェニル 2,3,4−トリ−O−アセチル−5−チオ−β−D−キシロピラノシド
5−メチル−4−ヨードイソオキサゾールから出発して、実施例58と同様の操作を行うことにより、所望の化合物を69%の収率で、白色固体として得る。
M.p.=60℃
[α]29=−43°(c=0.19;DMSO)
【0149】
実施例71
3−(5−メチル−4−イソオキサゾリル)フェニル 5−チオ−β−D−キシロピラノシド
実施例70で得られた生成物から出発して、実施例4と同様の操作を行うことにより、所望の化合物を47%の収率で、白色固体として得る。
M.p.=180℃
[α]28=−90°(c=0.23;DMSO)
【0150】
実施例72
3−(4−メチル−2−ピリジニル)フェニル 2,3,4−トリ−O−アセチル−5−チオ−β−D−キシロピラノシド
2−ブロモ−4−メチルピリジンから出発して、実施例58と同様の操作を行うことにより、所望の化合物を20%の収率で、白色固体として得る。
M.p.=116℃
[α]29=−25°(c=0.26;DMSO)
【0151】
実施例73
3−(4−メチル−2−ピリジニル)フェニル 5−チオ−β−D−キシロピラノシド
実施例72で得られた生成物から出発して、実施例4と同様の操作を行うことにより、所望の化合物を23%の収率で、ベージュ色粉末として得る。
M.p.=194℃
[α]29=−112°(c=0.25;DMSO)
【0152】
実施例74
3−[6−(ジメチルアミノ)−3−ピリジニル]フェニル 2,3,4−トリ−O−アセチル−5−チオ−β−D−キシロピラノシド
5−ブロモ−2−(ジミチルアミノ)ピリジンから出発して、実施例58と同様の操作を行うことにより、所望の化合物を粗生成物の形態で得て、該粗生成物をさらに精製することなく脱アセチル化工程で使用する。
【0153】
実施例75
3−[6−(ジメチルアミノ)−3−ピリジニル]フェニル 5−チオ−β−D−キシロピラノシド
実施例74で得られた生成物から出発して、実施例4と同様の操作を行うことにより、所望の化合物を20%の収率で、白色固体として得る。
M.p.=186℃
[α]30=−59°(c=0.17;DMSO)
【0154】
実施例76
3−[6−(ジメチルアミノ)−3−ピリジニル]フェニル 5−チオ−β−D−キシロピラノシド(塩酸塩)
実施例75で得られた化合物0.05g(0.248mmol)をメタノール3mlに溶解させた溶液を調製し、塩酸の1.25Mメタノール溶液0.2ml(0.25mmol)を添加する。混合物を室温で5分間撹拌し、減圧下で濃縮する。留去後の残留物を5mlの水に溶かし、得られた溶液を凍結乾燥する。凍結乾燥物をメタノール/エーテル混合液から結晶化し、次いで濾別し、乾燥する。所望の化合物を91%の収率で、白色固体として得る。
M.p.=119℃
[α]31=−71°(c=0.18;DMSO)
【0155】
実施例77
2−クロロ−5−(3,5−ジメチル−4−イソオキサゾリル)フェニル 2,3,4−トリ−O−アセチル−5−チオ−β−D−キシロピラノシド
調製Xで得られた5−ブロモ−2−クロロフェニル 2,3,4−トリ−O−アセチル−5−チオ−β−D−キシロピラノシド、及び、3,5−ジメチル−4−ヨードイソオキサゾールから出発して、実施例58と同様の操作を行うことにより、所望の化合物を粗生成物の形態で得て、該粗生成物をさらに精製することなく脱アセチル化工程で使用する。
【0156】
実施例78
2−クロロ−5−(3,5−ジメチル−4−イソオキサゾリル)フェニル 5−チオ−β−D−キシロピラノシド
実施例77で得られた生成物から出発して、実施例4と同様の操作を行うことにより、所望の化合物を26%の収率で、白色固体として得る。
M.p.=194℃
[α]31=−64°(c=0.12;DMSO)
【0157】
実施例79
2−クロロ−5−(5−メチル−4−イソオキサゾリル)フェニル 2,3,4−トリ−O−アセチル−5−チオ−β−D−キシロピラノシド
5−メチル−4−ヨードイソオキサゾールから出発して、実施例77と同様の操作を行うことにより、所望の化合物を粗生成物の形態で得て、該粗生成物をさらに精製することなく脱アセチル化工程で使用する。
【0158】
実施例80
2−クロロ−5−(5−メチル−4−イソオキサゾリル)フェニル 5−チオ−β−D−キシロピラノシド
実施例79で得られた生成物から出発して、実施例4と同様の操作を行うことにより、所望の化合物を15%の収率で、白色固体として得る。
M.p.=183℃
[α]31=−28°(c=0.10;DMSO)
【0159】
実施例81
2−クロロ−5−(2−ピリジニル)フェニル 2,3,4−トリ−O−アセチル−5−チオ−β−D−キシロピラノシド
2−クロロピリジンから出発して、実施例77と同様の操作を行うことにより、所望の化合物を粗生成物の形態で得て、該粗生成物をさらに精製することなく脱アセチル化工程で使用する。
【0160】
実施例82
2−クロロ−5−(2−ピリジニル)フェニル 5−チオ−β−D−キシロピラノシド
実施例81で得られた生成物から出発して、実施例4と同様の操作を行うことにより、所望の化合物を18%の収率で、白色固体として得る。
M.p.=108℃
[α]31=−45°(c=0.10;DMSO)
【0161】
実施例83
2,3−ジフルオロ−5−(2−ピリジニル)フェニル 2,3,4−トリ−O−アセチル−5−チオ−β−D−キシロピラノシド
調製VIIIで得られた5−ブロモ−2,3−ジフルオロフェニル 2,3,4−トリ−O−アセチル−5−チオ−β−D−キシロピラノシド、及び、2−クロロピリジンから出発して、実施例58と同様の操作を行うことにより、所望の化合物を粗生成物の形態で得て、該粗生成物をさらに精製することなく脱アセチル化工程で使用する。
【0162】
実施例84
2,3−ジフルオロ−5−(2−ピリジニル)フェニル 5−チオ−β−D−キシロピラノシド
実施例83で得られた生成物から出発して、実施例4と同様の操作を行うことにより、所望の化合物を39%の収率で、白色固体として得る。
M.p.=162℃
[α]26=−55°(c=0.20;DMSO)
【0163】
実施例85
3−(6−メチル−2−ピリジニル)フェニル 2,3,4−トリ−O−アセチル−5−チオ−β−D−キシロピラノシド
2−クロロ−6−メチルピリジンから出発して、実施例58と同様の操作を行うことにより、所望の化合物を粗生成物の形態で得て、該粗生成物をさらに精製することなく脱アセチル化工程で使用する。
【0164】
実施例86
3−(6−メチル−2−ピリジニル)フェニル 5−チオ−β−D−キシロピラノシド
実施例85で得られた生成物から出発して、実施例4と同様の操作を行うことにより、所望の化合物を16%の収率で、黄色固体として得る。
M.p.=143℃
[α]29=−34°(c=0.15;DMSO)
【0165】
実施例87
3−(1,3,5−トリメチル−1H−ピラゾール−4−イル)フェニル 2,3,4−トリ−O−アセチル−5−チオ−β−D−キシロピラノシド
調製VIIで得られた3−ブロモフェニル 2,3,4−トリ−O−アセチル−5−チオ−β−D−キシロピラノシド、及び、4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1,3,5−トリメチル−1H−ピラゾールから出発して、実施例3と同様の操作を行うことにより、所望の生成物を46%の収率で、白色固体として得る。
M.p.=164℃
[α]29=−32°(c=0.24;DMSO)
【0166】
実施例88
3−(1,3,5−トリメチル−1H−ピラゾール−4−イル)フェニル 5−チオ−β−D−キシロピラノシド
実施例87で得られた生成物から出発して、実施例4と同様の操作を行うことにより、所望の化合物を35%の収率で、白色固体として得る。
M.p.=95℃
[α]32=−77°(c=0.27;DMSO)
【0167】
実施例89
3−(5−クロロ−3−ピリジニル)フェニル 2,3,4−トリ−O−アセチル−5−チオ−β−D−キシロピラノシド
5−クロロ−3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリジンから出発して、実施例87と同様の操作を行うことにより、所望の生成物を26%の収率で、白色固体として得る。
M.p.=139〜141℃
[α]29=−23°(c=0.27;DMSO)
【0168】
実施例90
3−(5−クロロ−3−ピリジニル)フェニル 5−チオ−β−D−キシロピラノシド
実施例89で得られた生成物から出発して、実施例14と同様の操作を行うことにより、所望の化合物を89%の収率で、白色固体として得る。
M.p.=239〜241℃
[α]29=−77°(c=0.19;DMSO)
【0169】
実施例91
3−(5−フルオロ−3−ピリジニル)フェニル 2,3,4−トリ−O−アセチル−5−チオ−β−D−キシロピラノシド
5−フルオロ−3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリジンから出発して、実施例87と同様の操作を行うことにより、所望の生成物を44%の収率で、白色固体として得る。
M.p.=135℃
[α]26=−18°(c=0.31;DMSO)
【0170】
実施例92
3−(5−フルオロ−3−ピリジニル)フェニル 5−チオ−β−D−キシロピラノシド
実施例91で得られた生成物から出発して、実施例14と同様の操作を行うことにより、所望の化合物を90%の収率で、白色固体として得る。
M.p.=211〜212℃
[α]29=−75°(c=0.41;DMSO)
【0171】
実施例93
3−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)フェニル 2,3,4−トリ−O−アセチル−5−チオ−β−D−キシロピラノシド
1−メチル−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピラゾールから出発して、実施例87と同様の操作を行うことにより、所望の生成物を50%の収率で、白色固体として得る。
M.p.=140℃
[α]29=−20°(c=0.18;DMSO)
【0172】
実施例94
3−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)フェニル 5−チオ−β−D−キシロピラノシド
実施例93で得られた生成物から出発して、実施例4と同様の操作を行うことにより、所望の化合物を39%の収率で、白色固体として得る。
M.p.=213℃
[α]30=−73°(c=0.25;DMSO)
【0173】
実施例95
3−(3,5−ジメチル−1H−ピラゾール−4−イル)フェニル 2,3,4−トリ−O−アセチル−5−チオ−β−D−キシロピラノシド
3,5−ジメチル−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−ピラゾールから出発して、実施例87と同様の操作を行うことにより、所望の生成物を59%の収率で、白色粉末として得る。
M.p.=195℃(エチルエーテルから結晶化)
[α]29=−32°(c=0.21;DMSO)
【0174】
実施例96
3−(3,5−ジメチル−1H−ピラゾール−4−イル)フェニル 5−チオ−β−D−キシロピラノシド
実施例95で得られた生成物から出発して、実施例4と同様の操作を行うことにより、所望の化合物を55%の収率で、白色粉末として得る。
M.p.=213℃(メタノールから結晶化)
[α]29=−99°(c=0.28;DMSO)
【0175】
実施例97
2−クロロ−5−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)フェニル 2,3,4−トリ−O−アセチル−5−チオ−β−D−キシロピラノシド
1−メチル−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−ピラゾール、及び、調製Xで得られた5−ブロモ−2−クロロフェニル 2,3,4−トリ−O−アセチル−5−チオ−β−D−キシロピラノシドから出発して、実施例87と同様の操作を行うことにより、所望の生成物を得て、さらに精製することなく反応させ、非アセチル化キシロシドとする。
【0176】
実施例98
2−クロロ−5−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)フェニル 5−チオ−β−D−キシロピラノシド
実施例97で得られた生成物から出発して、実施例4と同様の操作を行うことにより、所望の化合物を54%の収率で、白色固体として得る。
M.p.=158℃
[α]30=−54°(c=0.24;DMSO)
【0177】
実施例99
2,3−ジフルオロ−5−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)フェニル 2,3,4−トリ−O−アセチル−5−チオ−β−D−キシロピラノシド
調製VIIIで得られた5−ブロモ−2,3−ジフルオロフェニル 2,3,4−トリ−O−アセチル−5−チオ−β−D−キシロピラノシドから出発して、実施例97と同様の操作を行うことにより、所望の生成物を得て、さらに精製することなく反応させ、非アセチル化キシロシドとする。
【0178】
実施例100
2,3−ジフルオロ−5−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)フェニル 5−チオ−β−D−キシロピラノシド
実施例99で得られた生成物から出発して、実施例4と同様の操作を行うことにより、所望の化合物を35%の収率で、白色固体として得る。
M.p.=184℃
[α]27=−44°(c=0.18;DMSO)
【0179】
実施例101
2−クロロ−5−(3−ピリジニル)フェニル 2,3,4−トリ−O−アセチル−5−チオ−β−D−キシロピラノシド
調製Xで得られた5−ブロモ−2−クロロフェニル 2,3,4−トリ−O−アセチル−5−チオ−β−D−キシロピラノシドから出発して、実施例3と同様の操作を行うことにより、所望の生成物を57%の収率で、桃色粉末として得る。
M.p.=155℃(エチルエーテルから結晶化)
[α]30=−14°(c=0.30;DMSO)
【0180】
実施例102
2−クロロ−5−(3−ピリジニル)フェニル 5−チオ−β−D−キシロピラノシド
実施例101で得られた生成物から出発して、実施例4と同様の操作を行うことにより、所望の化合物を99%の収率で、白色粉末として得る。
M.p.=172℃
[α]30=−43°(c=0.60;DMSO)
【0181】
実施例103
4−クロロ−3−(3−ピリジニル)フェニル 2,3,4−トリ−O−アセチル−5−チオ−β−D−キシロピラノシド
調製IXで得られた3−ブロモ−4−クロロフェニル 2,3,4−トリ−O−アセチル−5−チオ−β−D−キシロピラノシドから出発して、実施例3と同様の操作を行うことにより、所望の生成物を50%の収率で、白色粉末として得る。
M.p.=133℃(イソプロピルエーテルから結晶化)
[α]27=−8°(c=0.23;DMSO)
【0182】
実施例104
4−クロロ−3−(3−ピリジニル)フェニル 5−チオ−β−D−キシロピラノシド
実施例103で得られた生成物から出発して、実施例4と同様の操作を行うことにより、所望の化合物を27%の収率で、白色粉末として得る。
M.p.=139℃
[α]27=−59°(c=0.21;DMSO)
【0183】
実施例105
2,3−ジフルオロ−5−(3−ピリジニル)フェニル 2,3,4−トリ−O−アセチル−5−チオ−β−D−キシロピラノシド
調製VIIIで得られた5−ブロモ−2,3−ジフルオロフェニル 2,3,4−トリ−O−アセチル−5−チオ−β−D−キシロピラノシドから出発して、実施例3と同様の操作を行うことにより、所望の生成物を87%の収率で、白色粉末として得る。
M.p.=134℃
[α]26=−23°(c=0.23;CHCl
【0184】
実施例106
2,3−ジフルオロ−5−(3−ピリジニル)フェニル 5−チオ−β−D−キシロピラノシド
実施例105で得られた生成物から出発して、実施例14と同様の操作を行うことにより、所望の化合物を93%の収率で、白色粉末として得る。
M.p.=177℃
[α]26=−31°(c=0.32;DMSO)
【0185】
実施例107
2−フルオロ−5−(3−ピリジニル)フェニル 2,3,4−トリ−O−アセチル−5−チオ−β−D−キシロピラノシド
調製XIで得られた5−ブロモ−2−フルオロフェニル 2,3,4−トリ−O−アセチル−5−チオ−β−D−キシロピラノシドから出発して、実施例3と同様の操作を行うことにより、所望の生成物を25%の収率で、白色固体として得る。
M.p.=152℃
[α]33=14°(c=0.40;DMSO)
【0186】
実施例108
2−フルオロ−5−(3−ピリジニル)フェニル 5−チオ−β−D−キシロピラノシド
実施例107で得られた生成物から出発して、実施例4と同様の操作を行うことにより、所望の化合物を71%の収率で、綿毛状白色固体として得る。
M.p.=100℃(水から結晶化)
[α]35=−42°(c=0.50;DMSO)
【0187】
実施例109
3−(2−フルオロ−4−ピリジニル)フェニル 2,3,4−トリ−O−アセチル−5−チオ−β−D−キシロピラノシド
調製VIIで得られた3−ブロモフェニル 2,3,4−トリ−O−アセチル−5−チオ−β−D−キシロピラノシド、及び、2−フルオロ−4−ピリジンボロン酸から出発して、実施例3と同様の操作を行うことにより、所望の生成物を52%の収率で、白色固体として得る。
M.p.=117℃
[α]29=−19°(c=0.19;DMSO)
【0188】
実施例110
3−(2−フルオロ−4−ピリジニル)フェニル 5−チオ−β−D−キシロピラノシド
実施例109で得られた生成物から出発して、実施例14と同様の操作を行うことにより、所望の化合物を74%の収率で、白色固体として得る。
M.p.=199℃
[α]30=−82°(c=0.19;DMSO)
【0189】
実施例111
3−(3−クロロ−4−ピリジニル)フェニル 2,3,4−トリ−O−アセチル−5−チオ−β−D−キシロピラノシド
3−クロロ−4−ピリジンボロン酸から出発して、実施例109と同様の操作を行うことにより、所望の生成物を12%の収率で、白色固体として得る。
M.p.=169〜171℃
[α]25=−23°(c=0.24;DMSO)
【0190】
実施例112
3−(3−クロロ−4−ピリジニル)フェニル 5−チオ−β−D−キシロピラノシド
3−クロロ−4−ピリジンボロン酸から出発して、実施例29と同様の操作を行うことにより、所望の化合物を23%の収率で、白色固体として得る。
M.p.=158〜161℃
[α]25=−63°(c=0.37;DMSO)
【0191】
実施例113
3−(2−クロロ−3−ピリジニル)フェニル 2,3,4−トリ−O−アセチル−5−チオ−β−D−キシロピラノシド
2−クロロ−3−ピリジンボロン酸から出発して、実施例109と同様の操作を行うことにより、所望の生成物を48%の収率で、白色固体として得る。
M.p.=146〜147℃
[α]29=−20°(c=0.34;DMSO)
【0192】
実施例114
3−(2−クロロ−3−ピリジニル)フェニル 5−チオ−β−D−キシロピラノシド
実施例113で得られた化合物から出発して、実施例14と同様の操作を行うことにより、所望の化合物を34%の収率で、白色固体として得る。
M.p.=130℃
[α]29=−70°(c=0.27;DMSO)
【0193】
実施例115
3−(2−チエニル)フェニル 2,3,4−トリ−O−アセチル−5−チオ−β−D−キシロピラノシド
2−チオフェンボロン酸から出発して、実施例109と同様の操作を行うことにより、所望の生成物を18%の収率で、白色固体として得る。
M.p.=122〜123℃
[α]28=−15°(c=0.21;DMSO)
【0194】
実施例116
3−(2−チエニル)フェニル 5−チオ−β−D−キシロピラノシド
実施例115で得られた化合物から出発して、実施例14と同様の操作を行うことにより、所望の化合物を92%の収率で、ベージュ色固体として得る。
M.p.=165〜166℃
[α]28=−65°(c=0.22;DMSO)
【0195】
実施例117
3−(2−フルオロ−3−ピリジニル)フェニル 2,3,4−トリ−O−アセチル−5−チオ−β−D−キシロピラノシド
2−フルオロ−3−ピリジンボロン酸から出発して、実施例109と同様の操作を行うことにより、所望の生成物を78%の収率で、白色固体として得る。
M.p.=116℃
[α]27=−28°(c=0.24;DMSO)
【0196】
実施例118
3−(2−フルオロ−3−ピリジニル)フェニル 5−チオ−β−D−キシロピラノシド
実施例117で得られた化合物から出発して、実施例4と同様の操作を行うことにより、所望の化合物を25%の収率で、白色固体として得る。
M.p.=160℃
[α]30=−74°(c=0.31;DMSO)
【0197】
実施例119
3−(3−チエニル)フェニル 2,3,4−トリ−O−アセチル−5−チオ−β−D−キシロピラノシド
調製VIIで得られた3−ブロモフェニル 2,3,4−トリ−O−アセチル−5−チオ−β−D−キシロピラノシド、及び、3−チオフェンボロン酸から出発して、実施例13と同様の操作を行うことにより、所望の生成物を26%の収率で、白色結晶として得る。
M.p.=111℃(イソプロピルエーテルから結晶化)
[α]26=−11°(c=0.27;DMSO)
【0198】
実施例120
3−(3−チエニル)フェニル 5−チオ−β−D−キシロピラノシド
実施例119で得られた化合物から出発して、実施例14と同様の操作を行うことにより、所望の化合物を38%の収率で、白色結晶として得る。
M.p.=182℃
[α]27=−50°(c=0.31;DMSO)
【0199】
実施例121
3−(5−メチル−2−フリル)フェニル 2,3,4−トリ−O−アセチル−5−チオ−β−D−キシロピラノシド
5−メチル−2−フランボロン酸から出発して、実施例109と同様の操作を行うことにより、所望の生成物を31%の収率で、白色固体として得る。
M.p.=132℃
[α]28=−10°(c=0.27;DMSO)
【0200】
実施例122
3−(5−メチル−2−フリル)フェニル 5−チオ−β−D−キシロピラノシド
実施例121で得られた化合物から出発して、実施例4と同様の操作を行うことにより、所望の化合物を46%の収率で、白色固体として得る。
M.p.=156℃
[α]29=−75°(c=0.22;DMSO)
【0201】
実施例123
3−(6−クロロ−3−ピリジニル)フェニル 2,3,4−トリ−O−アセチル−5−チオ−β−D−キシロピラノシド
6−クロロ−3−ピリジンボロン酸から出発して、実施例109と同様の操作を行うことにより、所望の生成物を24%の収率で、白色泡状体として得る。
M.p.=129℃
[α]28=−14°(c=0.29;DMSO)
【0202】
実施例124
3−(6−クロロ−3−ピリジニル)フェニル 5−チオ−β−D−キシロピラノシド
実施例123で得られた化合物から出発して、実施例4と同様の操作を行うことにより、所望の化合物を83%の収率で、白色固体として得る。
M.p.=189℃
[α]30=−67°(c=0.44;DMSO)
【0203】
実施例125
3−(6−メトキシ−3−ピリジニル)フェニル 2,3,4−トリ−O−アセチル−5−チオ−β−D−キシロピラノシド
6−メトキシ−3−ピリジンボロン酸から出発して、実施例109と同様の操作を行うことにより、所望の生成物を47%の収率で、白色固体として得る。
M.p.=132℃
[α]30=−7°(c=0.26;DMSO)
【0204】
実施例126
3−(6−メトキシ−3−ピリジニル)フェニル 5−チオ−β−D−キシロピラノシド
実施例125で得られた化合物から出発して、実施例4と同様の操作を行うことにより、所望の化合物を74%の収率で、白色固体として得る。
M.p.=174℃
[α]29=−80°(c=0.31;DMSO)
【0205】
実施例127
3−(3,5−ジメチル−4−イソオキサゾリル)フェニル 2,3,4−トリ−O−アセチル−5−チオ−β−D−キシロピラノシド
調製Iで得られた3−ヨードフェニル 2,3,4−トリ−O−アセチル−5−チオ−β−D−キシロピラノシド、及び、3,5−ジメチル−4−イソオキサゾールボロン酸から出発して、実施例13と同様の操作を行うことにより、所望の生成物を53%の収率で、桃色粉末として得る。
M.p.=167〜169℃
[α]28=−31°(c=0.13;DMSO)
【0206】
実施例128
3−(3,5−ジメチル−4−イソオキサゾリル)フェニル 5−チオ−β−D−キシロピラノシド
実施例127で得られた化合物から出発して、実施例14と同様の操作を行うことにより、所望の化合物を66%の収率で、白色固体として得る。
M.p.=170℃
[α]28=−86°(c=0.30;DMSO)
【0207】
実施例129
2,3−ジフルオロ−5−(4−ピリジニル)フェニル 2,3,4−トリ−O−アセチル−5−チオ−β−D−キシロピラノシド
調製VIIIで得られた5−ブロモ−2,3−ジフルオロフェニル 2,3,4−トリ−O−アセチル−5−チオ−β−D−キシロピラノシド、及び、4−ピリジンボロン酸から出発して、実施例3と同様の操作を行うことにより、所望の生成物を81%の収率で、白色粉末として得る。
M.p.=139℃
[α]28=−36°(c=0.33;CHCl
【0208】
実施例130
2,3−ジフルオロ−5−(4−ピリジニル)フェニル 5−チオ−β−D−キシロピラノシド
実施例129で得られた生成物から出発して、実施例14と同様の操作を行うことにより、所望の化合物を99%の収率で、クリーム色の粉末として得る。
M.p.=151℃
[α]29=−52°(c=0.35;MeOH)
【0209】
実施例131
2,3−ジフルオロ−5−(3,5−ジメチル−4−イソオキサゾリル)フェニル 2,3,4−トリ−O−アセチル−5−チオ−β−D−キシロピラノシド
3,5−ジメチル−4−イソオキサゾールボロン酸から出発して、実施例129と同様の操作を行うことにより、所望の生成物を得て、さらに精製することなく反応させ、非アセチル化キシロシドとする。
【0210】
実施例132
2,3−ジフルオロ−5−(3,5−ジメチル−4−イソオキサゾリル)フェニル 5−チオ−β−D−キシロピラノシド
実施例131で得られた生成物から出発して、実施例4と同様の操作を行うことにより、所望の化合物を30%の収率で、白色固体として得る。
M.p.=171℃
[α]30=−82°(c=0.10;DMSO)
【0211】
実施例133
2,3−ジフルオロ−5−(6−メチル−3−ピリジニル)フェニル 2,3,4−トリ−O−アセチル−5−チオ−β−D−キシロピラノシド
6−メチル−3−ピリジンボロン酸から出発して、実施例129と同様の操作を行うことにより、所望の生成物を得て、さらに精製することなく反応させ、非アセチル化キシロシドとする。
【0212】
実施例134
2,3−ジフルオロ−5−(6−メチル−3−ピリジニル)フェニル 5−チオ−β−D−キシロピラノシド
実施例133で得られた生成物から出発して、実施例4と同様の操作を行うことにより、所望の化合物を56%の収率で、白色固体として得る。
M.p.=186℃
[α]33=−46°(c=0.15;DMSO)
【0213】
実施例135
2,3−ジフルオロ−5−(2−メチル−4−ピリジニル)フェニル 2,3,4−トリ−O−アセチル−5−チオ−β−D−キシロピラノシド
2−メチル−4−ピリジンボロン酸から出発して、実施例129と同様の操作を行うことにより、所望の生成物を得て、さらに精製することなく反応させ、非アセチル化キシロシドとする。
【0214】
実施例136
2,3−ジフルオロ−5−(2−メチル−4−ピリジニル)フェニル 5−チオ−β−D−キシロピラノシド
実施例135で得られた生成物から出発して、実施例4と同様の操作を行うことにより、所望の化合物を25%の収率で、白色固体として得る。
M.p.=171℃
[α]30=−45°(c=0.10;DMSO)
【0215】
実施例137
2,3−ジフルオロ−5−(2−メトキシ−3−ピリジニル)フェニル 2,3,4−トリ−O−アセチル−5−チオ−β−D−キシロピラノシド
2−メトキシ−3−ピリジンボロン酸から出発して、実施例129と同様の操作を行うことにより、所望の生成物を得て、さらに精製することなく反応させ、非アセチル化キシロシドとする。
【0216】
実施例138
2,3−ジフルオロ−5−(2−メトキシ−3−ピリジニル)フェニル 5−チオ−β−D−キシロピラノシド
実施例137で得られた生成物から出発して、実施例4と同様の操作を行うことにより、所望の化合物を75%の収率で、白色固体として得る。
M.p.=127℃
[α]27=−45°(c=0.16;DMSO)
【0217】
実施例139
2,3−ジフルオロ−5−(2−フルオロ−3−ピリジニル)フェニル 2,3,4−トリ−O−アセチル−5−チオ−β−D−キシロピラノシド
2−フルオロ−3−ピリジンボロン酸から出発して、実施例129と同様の操作を行うことにより、所望の生成物を得て、さらに精製することなく反応させ、非アセチル化キシロシドとする。
【0218】
実施例140
2,3−ジフルオロ−5−(2−フルオロ−3−ピリジニル)フェニル 5−チオ−β−D−キシロピラノシド
実施例139で得られた生成物から出発して、実施例4と同様の操作を行うことにより、所望の化合物を21%の収率で、白色固体として得る。
M.p.=170℃
[α]29=−18°(c=0.12;DMSO)
【0219】
実施例141
2,3−ジフルオロ−5−(5−ピリミジニル)フェニル 2,3,4−トリ−O−アセチル−5−チオ−β−D−キシロピラノシド
5−ピリミジンボロン酸から出発して、実施例129と同様の操作を行うことにより、所望の生成物を得て、さらに精製することなく反応させ、非アセチル化キシロシドとする。
【0220】
実施例142
2,3−ジフルオロ−5−(5−ピリミジニル)フェニル 5−チオ−β−D−キシロピラノシド
実施例141で得られた生成物から出発して、実施例4と同様の操作を行うことにより、所望の化合物を20%の収率で、白色固体として得る。
M.p.=191℃
[α]29=−12°(c=0.10;DMSO)
【0221】
実施例143
2,3−ジフルオロ−5−(2−フルオロ−4−ピリジニル)フェニル 2,3,4−トリ−O−アセチル−5−チオ−β−D−キシロピラノシド
2−フルオロ−4−ピリジンボロン酸から出発して、実施例129と同様の操作を行うことにより、所望の生成物を得て、さらに精製することなく反応させ、非アセチル化キシロシドとする。
【0222】
実施例144
2,3−ジフルオロ−5−(2−フルオロ−4−ピリジニル)フェニル 5−チオ−β−D−キシロピラノシド
実施例143で得られた生成物から出発して、実施例4と同様の操作を行うことにより、所望の化合物を68%の収率で、白色粉末として得る。
M.p.=184℃
[α]30=−37°(c=0.10;DMSO)
【0223】
実施例145
2,3−ジフルオロ−5−(6−フルオロ−3−ピリジニル)フェニル 2,3,4−トリ−O−アセチル−5−チオ−β−D−キシロピラノシド
6−フルオロ−3−ピリジンボロン酸から出発して、実施例129と同様の操作を行うことにより、所望の生成物を得て、さらに精製することなく反応させ、非アセチル化キシロシドとする。
【0224】
実施例146
2,3−ジフルオロ−5−(6−フルオロ−3−ピリジニル)フェニル 5−チオ−β−D−キシロピラノシド
実施例145で得られた生成物から出発して、実施例4と同様の操作を行うことにより、所望の化合物を53%の収率で、灰白色固体として得る。
M.p.=179℃
[α]30=−121°(c=0.10;DMSO)
【0225】
実施例147
2−(3,5−ジメチル−4−イソオキサゾリル)フェニル 2,3,4−トリ−O−アセチル−5−チオ−β−D−キシロピラノシド
調製IVで得られた2−ブロモフェニル 2,3,4−トリ−O−アセチル−5−チオ−β−D−キシロピラノシド、及び、3,5−ジメチル−4−イソオキサゾールボロン酸から出発して、実施例3と同様の操作を行うことにより、所望の化合物を76%の収率で、白色固体として得る。
M.p.=136〜138℃
[α]28=−61°(c=0.13;DMSO)
【0226】
実施例148
2−(3,5−ジメチル−4−イソオキサゾリル)フェニル 5−チオ−β−D−キシロピラノシド
実施例147で得られた生成物から出発して、実施例14と同様の操作を行うことにより、所望の化合物を99%の収率で、白色粉末として得る。
M.p.=110〜117℃
[α]28=−55°(c=0.24;DMSO)
【0227】
実施例149
2−フルオロ−4−(3,5−ジメチル−4−イソオキサゾリル)フェニル 2,3,4−トリ−O−アセチル−5−チオ−β−D−キシロピラノシド
調製VIで得られた4−ブロモ−2−フルオロフェニル 2,3,4−トリ−O−アセチル−5−チオ−β−D−キシロピラノシド、及び、3,5−ジメチル−4−イソオキサゾールボロン酸から出発して、実施例3と同様の操作を行うことにより、所望の化合物を59%の収率で、白色固体として得る。
M.p.=177℃
[α]26=−1°(c=0.26;DMSO)
【0228】
実施例150
2−フルオロ−4−(3,5−ジメチル−4−イソオキサゾリル)フェニル 5−チオ−β−D−キシロピラノシド
実施例149で得られた生成物から出発して、実施例4と同様の操作を行うことにより、所望の化合物を74%の収率で、白色固体として得る。
M.p.=140℃
[α]30=−41°(c=0.37;DMSO)
【0229】
実施例151
2−フルオロ−4−(3−フリル)フェニル 2,3,4−トリ−O−アセチル−5−チオ−β−D−キシロピラノシド
3−フランボロン酸から出発して、実施例149と同様の操作を行うことにより、所望の化合物を95%の収率で、白色固体として得る。
M.p.=137℃
[α]28=1°(c=0.37;DMSO)
【0230】
実施例152
2−フルオロ−4−(3−フリル)フェニル 5−チオ−β−D−キシロピラノシド
実施例151で得られた生成物から出発して、実施例4と同様の操作を行うことにより、所望の化合物を40%の収率で、白色固体として得る。
M.p.=155℃
[α]28=−26°(c=0.47;DMSO)
【0231】
実施例153
5−フルオロ−2−(3−フリル)フェニル 2,3,4−トリ−O−アセチル−5−チオ−β−D−キシロピラノシド
3−フランボロン酸から出発して、実施例3と同様の操作を行うことにより、所望の化合物を61%の収率で、白色固体として得る。
[α]33=−93°(c=0.27;DMSO)
【0232】
実施例154
5−フルオロ−2−(3−フリル)フェニル 5−チオ−β−D−キシロピラノシド
実施例153で得られた生成物から出発して、実施例4と同様の操作を行うことにより、所望の化合物を91%の収率で、白色固体として得る。
M.p.=139℃
[α]31=−105°(c=0.28;DMSO)
【0233】
実施例155
5−フルオロ−2−(3,5−ジメチル−4−イソオキサゾリル)フェニル 2,3,4−トリ−O−アセチル−5−チオ−β−D−キシロピラノシド
3,5−ジメチル−4−イソオキサゾールボロン酸から出発して、実施例3と同様の操作を行うことにより、所望の化合物を53%の収率で、ベージュ色固体として得る。
[α]30=−64°(c=0.24;DMSO)
【0234】
実施例156
5−フルオロ−2−(3,5−ジメチル−4−イソオキサゾリル)フェニル 5−チオ−β−D−キシロピラノシド
実施例155で得られた生成物から出発して、実施例4と同様の操作を行うことにより、所望の化合物を78%の収率で、白色固体として得る。
M.p.=192℃
[α]31=−50°(c=0.19;DMSO)
【0235】
実施例157
2−クロロ−5−(2−メチル−4−ピリジニル)フェニル 2,3,4−トリ−O−アセチル−5−チオ−β−D−キシロピラノシド
調製Xで得られた5−ブロモ−2−クロロフェニル 2,3,4−トリ−O−アセチル−5−チオ−β−D−キシロピラノシド、及び、2−メチル−4−ピリジンボロン酸から出発して、実施例3と同様の操作を行うことにより、所望の生成物を得て、さらに精製することなく反応させ、非アセチル化キシロシドとする。
【0236】
実施例158
2−クロロ−5−(2−メチル−4−ピリジニル)フェニル 5−チオ−β−D−キシロピラノシド
実施例157で得られた生成物から出発して、実施例4と同様の操作を行うことにより、所望の化合物を31%の収率で、白色固体として得る。
M.p.=137℃
[α]31=−49°(c=0.11;DMSO)
【0237】
実施例159
2−クロロ−5−(6−メチル−3−ピリジニル)フェニル 2,3,4−トリ−O−アセチル−5−チオ−β−D−キシロピラノシド
6−メチル−3−ピリジンボロン酸から出発して、実施例157と同様の操作を行うことにより、所望の生成物を得て、さらに精製することなく反応させ、非アセチル化キシロシドとする。
【0238】
実施例160
2−クロロ−5−(6−メチル−3−ピリジニル)フェニル 5−チオ−β−D−キシロピラノシド
実施例159で得られた生成物から出発して、実施例4と同様の操作を行うことにより、所望の化合物を48%の収率で、白色固体として得る。
M.p.=201℃
[α]30=−84°(c=0.25;DMSO)
【0239】
実施例161
2−クロロ−5−(2−メトキシ−3−ピリジニル)フェニル 2,3,4−トリ−O−アセチル−5−チオ−β−D−キシロピラノシド
2−メトキシ−3−ピリジンボロン酸から出発して、実施例157と同様の操作を行うことにより、所望の生成物を得て、さらに精製することなく反応させ、非アセチル化キシロシドとする。
【0240】
実施例162
2−クロロ−5−(2−メトキシ−3−ピリジニル)フェニル 5−チオ−β−D−キシロピラノシド
実施例161で得られた生成物から出発して、実施例4と同様の操作を行うことにより、所望の化合物を43%の収率で、白色固体として得る。
M.p.=119℃
[α]30=−55°(c=0.14;DMSO)
【0241】
実施例163
2−クロロ−5−(2−フルオロ−4−ピリジニル)フェニル 2,3,4−トリ−O−アセチル−5−チオ−β−D−キシロピラノシド
2−フルオロ−4−ピリジンボロン酸から出発して、実施例157と同様の操作を行うことにより、所望の生成物を得て、さらに精製することなく反応させ、非アセチル化キシロシドとする。
【0242】
実施例164
2−クロロ−5−(2−フルオロ−4−ピリジニル)フェニル 5−チオ−β−D−キシロピラノシド
実施例163で得られた生成物から出発して、実施例4と同様の操作を行うことにより、所望の化合物を40%の収率で、白色固体として得る。
M.p.=162℃
[α]30=−65°(c=0.16;DMSO)
【0243】
実施例165
2−クロロ−5−(2−フルオロ−3−ピリジニル)フェニル 2,3,4−トリ−O−アセチル−5−チオ−β−D−キシロピラノシド
2−フルオロ−3−ピリジンボロン酸から出発して、実施例157と同様の操作を行うことにより、所望の生成物を得て、さらに精製することなく反応させ、非アセチル化キシロシドとする。
【0244】
実施例166
2−クロロ−5−(2−フルオロ−3−ピリジニル)フェニル 5−チオ−β−D−キシロピラノシド
実施例165で得られた生成物から出発して、実施例4と同様の操作を行うことにより、所望の化合物を15%の収率で、白色固体として得る。
M.p.=165℃
[α]30=−49°(c=0.10;DMSO)
【0245】
実施例167
2−クロロ−5−(4−ピリジニル)フェニル 2,3,4−トリ−O−アセチル−5−チオ−β−D−キシロピラノシド
4−ピリジンボロン酸から出発して、実施例157と同様の操作を行うことにより、所望の生成物を得て、さらに精製することなく反応させ、非アセチル化キシロシドとする。
【0246】
実施例168
2−クロロ−5−(4−ピリジニル)フェニル 5−チオ−β−D−キシロピラノシド
実施例167で得られた生成物から出発して、実施例4と同様の操作を行うことにより、所望の化合物を29%の収率で、白色固体として得る。
M.p.=189℃
[α]30=−68°(c=0.16;DMSO)
【0247】
実施例169
2−クロロ−5−(5−ピリミジニル)フェニル 2,3,4−トリ−O−アセチル−5−チオ−β−D−キシロピラノシド
5−ピリミジンボロン酸から出発して、実施例157と同様の操作を行うことにより、所望の生成物を得て、さらに精製することなく反応させ、非アセチル化キシロシドとする。
【0248】
実施例170
2−クロロ−5−(5−ピリミジニル)フェニル 5−チオ−β−D−キシロピラノシド
実施例169で得られた生成物から出発して、実施例4と同様の操作を行うことにより、所望の化合物を31%の収率で、白色固体として得る。
M.p.=186℃
[α]27=−58°(c=0.24;DMSO)
【0249】
実施例171
2−クロロ−5−(6−フルオロ−3−ピリジニル)フェニル 2,3,4−トリ−O−アセチル−5−チオ−β−D−キシロピラノシド
6−フルオロ−3−ピリジンボロン酸から出発して、実施例157と同様の操作を行うことにより、所望の生成物を得て、さらに精製することなく反応させ、非アセチル化キシロシドとする。
【0250】
実施例172
2−クロロ−5−(6−フルオロ−3−ピリジニル)フェニル 5−チオ−β−D−キシロピラノシド
実施例171で得られた生成物から出発して、実施例4と同様の操作を行うことにより、所望の化合物を38%の収率で、白色固体として得る。
M.p.=185℃
[α]26=−59°(c=0.12;DMSO)
【0251】
実施例173
4−(2−フリル)フェニル 2,3,4−トリ−O−アセチル−5−チオ−β−D−キシロピラノシド
調製IIで得られた4−ヨードフェニル 2,3,4−トリ−O−アセチル−5−チオ−β−D−キシロピラノシド、及び、2−フランボロン酸から出発して、実施例3と同様の操作を行うことにより、所望の生成物を得て、さらに精製することなく反応させ、非アセチル化キシロシドとする。
【0252】
実施例174
4−(2−フリル)フェニル 5−チオ−β−D−キシロピラノシド
実施例173で得られた生成物から出発して、実施例14と同様の操作を行うことにより、所望の化合物を30%の収率で、黄色粉末として得る。
M.p.=200℃
[α]31=−49°(c=0.20;CHOH)
【0253】
実施例175
3−(2−フリル)フェニル 2,3,4−トリ−O−アセチル−5−チオ−β−D−キシロピラノシド
調製Iで得られた3−ヨードフェニル 2,3,4−トリ−O−アセチル−5−チオ−β−D−キシロピラノシド、及び、2−フランボロン酸から出発して、実施例3と同様の操作を行うことにより、所望の生成物を得て、さらに精製することなく反応させ、非アセチル化キシロシドとする。
【0254】
実施例176
3−(2−フリル)フェニル 5−チオ−β−D−キシロピラノシド
実施例175で得られた生成物から出発して、実施例14と同様の操作を行うことにより、所望の化合物を30%の収率で、白色粉末として得る。
M.p.=138℃
[α]28=−96°(c=0.22;CHOH)
【0255】
実施例177
3−(2−メトキシ−5−ピリミジニル)フェニル 2,3,4−トリ−O−アセチル−5−チオ−β−D−キシロピラノシド
調製VIIで得られた3−ブロモフェニル 2,3,4−トリ−O−アセチル−5−チオ−β−D−キシロピラノシド、及び、2−メトキシ−5−ピリミジンボロン酸から出発して、実施例3と同様の操作を行うことにより、所望の生成物を得て、さらに精製することなく反応させ、非アセチル化キシロシドとする。
【0256】
実施例178
3−(2−メトキシ−5−ピリミジニル)フェニル 5−チオ−β−D−キシロピラノシド
実施例177で得られた生成物から出発して、実施例4と同様の操作を行うことにより、所望の化合物を69%の収率で、白色固体として得る。
M.p.=171℃
[α]30=−76°(c=0.12;DMSO)
【0257】
実施例179
4−クロロ−2−(5−イソオキサゾリル)−5−メチルフェニル 2,3,4−トリ−O−アセチル−5−チオ−β−D−キシロピラノシド
0.8g(5.87mmol)の塩化亜鉛、2gのモレキュラーシーブ13X、2g(5.6mmol)の2,3,4−トリ−O−アセチル−5−チオ−α−D−キシロピラノシルブロミド、1g(4.77mmol)の4−クロロ−2−(5−イソオキサゾリル)−5−メチルフェノール、1g(5.7mmol)の銀イミダゾレート、5mlのトルエン、及び、5mlのアセトニトリルの混合物を調製する。該混合物を90分間80℃で撹拌し続け、冷却し、濾過する。固体残渣をフィルター上でメタノールにより洗滌し、合わせた濾液を減圧下で濃縮する。得られた粗生成物をシリカゲルでクロマトグラフィーにより精製する。溶出には、ジクロロメタン/酢酸エチル混合物(9/1;v/v)を用いる。純粋な画分をエチルエーテルから結晶化する。このようにして、所望の化合物を10%の収率で、白色固体として得る。
M.p.=203℃
[α]28=−49°(c=0.18;DMSO)
【0258】
実施例180
4−クロロ−2−(5−イソオキサゾリル)−5−メチルフェニル 5−チオ−β−D−キシロピラノシド
実施例179で得られた生成物から出発して、実施例14と同様の操作を行うことにより、所望の化合物を45%の収率で、白色固体として得る。
M.p.=239℃
[α]29=−78°(c=0.17;DMSO)
【0259】
実施例181
4−クロロ−5−メチル−2−(1−フェニル−1H−ピラゾール−5−イル)フェニル 2,3,4−トリ−O−アセチル−5−チオ−β−D−キシロピラノシド
4−クロロ−5−メチル−2−(1−フェニル−1H−ピラゾール−5−イル)フェノールから出発して、実施例179と同様の操作を行うことにより、所望の生成物を得て、さらに精製することなく反応させ、非アセチル化キシロシドとする。
【0260】
実施例182
4−クロロ−5−メチル−2−(1−フェニル−1H−ピラゾール−5−イル)フェニル 5−チオ−β−D−キシロピラノシド
実施例181で得られた生成物から出発して、実施例14と同様の操作を行うことにより、所望の化合物を2%の収率で、白色固体として得る。
M.p.=95〜99℃
[α]27=−109°(c=0.22;DMSO)
【0261】
実施例183
2−(5−イソオキサゾリル)フェニル 2,3,4−トリ−O−アセチル−5−チオ−β−D−キシロピラノシド
2−(5−イソオキサゾリル)フェノールから出発して、調製Iと同様の操作を行うことにより、所望の化合物を18%の収率で、白色固体として得る。
M.p.=75℃
[α]26=−92°(c=0.22;DMSO)
【0262】
実施例184
2−(5−イソオキサゾリル)フェニル 5−チオ−β−D−キシロピラノシド
実施例183で得られた生成物から出発して、実施例4と同様の操作を行うことにより、所望の化合物を70%の収率で、白色固体として得る。
M.p.=200℃
[α]25=−106°(c=0.24;DMSO)
【0263】
実施例185
2−(1H−インドール−1−イル)フェニル 2,3,4−トリ−O−アセチル−5−チオ−β−D−キシロピラノシド
2−(1H−インドール−1−イル)フェノールから出発して、調製Iと同様の操作を行うことにより、所望の生成物を得て、さらに精製することなく反応させ、非アセチル化キシロシドとする。
【0264】
実施例186
2−(1H−インドール−1−イル)フェニル 5−チオ−β−D−キシロピラノシド
実施例185で得られた生成物から出発して、実施例4と同様の操作を行うことにより、所望の化合物を10%の収率で、白色固体として得る。
M.p.=70〜73℃
[α]29=−79°(c=0.22;DMSO)
【0265】
実施例187
2−(2−ベンゾチアゾリル)フェニル 2,3,4−トリ−O−アセチル−5−チオ−β−D−キシロピラノシド
2,3,4−トリ−O−アセチル−5−チオ−D−キシロピラノース2.19g(7.5mmol)をTHF30mlに溶解させた溶液を調製し、1.136g(5mmol)の2−(2−ベンゾチアゾリル)フェノール、1.97g(7.5mmol)のトリフェニルホスフィン、及び、1.52g(7.5mmol)のジイソプロピルアゾジカルボキシレートを0℃で添加する。反応混合物を0℃で1時間、次いで室温で4時間攪拌し、濾過する。濾液を減圧下で濃縮し、得られた粗生成物をシリカゲルでクロマトグラフィーにより精製する。溶出には、トルエン/イソプロパノール混合物(98/2;v/v)を用いる。純粋な画分を酢酸エチル/エチルエーテル混合液から結晶化する。このようにして所望の化合物を32%の収率で、白色固体として得る。
M.p.=168℃
[α]29=−81°(c=0.25;DMSO)
【0266】
実施例188
2−(2−ベンゾチアゾリル)フェニル 5−チオ−β−D−キシロピラノシド
実施例187で得られた生成物から出発して、実施例4と同様の操作を行うことにより、所望の化合物を60%の収率で、白色固体として得る。
M.p.=196℃
[α]29=−47°(c=0.21;DMSO)
【0267】
実施例189
4−(1H−イミダゾール−1−イル)フェニル 2,3,4−トリ−O−アセチル−5−チオ−β−D−キシロピラノシド
3g(22mmol)の塩化亜鉛、5gの4Åモレキュラーシーブ、6.5gの酸化亜鉛、9g(25mmol)の2,3,4−トリ−O−アセチル−5−チオ−α−D−キシロピラノシルブロミド、3.2g(20mmol)の4−(1H−イミダゾール−1−イル)フェノール、70mlのトルエン、及び、70mlのアセトニトリルの混合物を調製する。該混合物を24時間55℃で撹拌し続け、冷却し、濾過する。固体残渣をフィルター上で酢酸エチルにより洗滌し、合わせた濾液を水、N水酸化ナトリウム溶液、再び水の順番で洗滌し、pHを中性にする。次いで、有機相を硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下で濃縮する。得られた粗生成物をシリカゲルでクロマトグラフィーにより精製する。溶出には、酢酸エチル/エチルエーテル混合物(8/5;v/v)を用いる。このようにして所望の化合物を粉末状固体として得る。該粉末状固体をさらに反応させることで、非アセチル化キシロシドを得る。
【0268】
実施例190
4−(1H−イミダゾール−1−イル)フェニル 5−チオ−β−D−キシロピラノシド
実施例189で得られた生成物から出発して、実施例14と同様の操作を行うことにより、所望の化合物を5%の収率で、綿毛状白色固体として得る。
M.p.=180℃
[α]22=−62°(c=0.30;DMSO)
【0269】
実施例191
3−(3−メチル−2−ピリジニル)フェニル 5−チオ−β−D−キシロピラノシド
3−メチル−2−ピリジンボロン酸から出発して、実施例29と同様の操作を行うことにより、所望の化合物を23%の収率で、淡灰色固体として得る。
M.p.=97〜109℃
[α]29=−50°(c=0.34;DMSO)
【0270】
実施例192
3−(4−メトキシ−3−ピリジニル)フェニル 5−チオ−β−D−キシロピラノシド
4−メトキシ−3−ピリジンボロン酸から出発して、実施例29と同様の操作を行うことにより、所望の化合物を8%の収率で、白色固体として得る。
M.p.=195℃
[α]27=−52°(c=0.22;DMSO)
【0271】
実施例193
3−(2−クロロ−4−ピリジニル)フェニル 5−チオ−β−D−キシロピラノシド
2−クロロ−4−ピリジンボロン酸から出発して、実施例29と同様の操作を行うことにより、所望の化合物を14%の収率で、白色粉末として得る。
M.p.=207℃(水/イソプロパノール混合液から結晶化)
[α]29=−79°(c=0.26;DMSO)
【0272】
実施例194
3−(2−メチル−4−ピリジニル)フェニル 5−チオ−β−D−キシロピラノシド
2−メチル−4−ピリジンボロン酸から出発して、実施例29と同様の操作を行うことにより、所望の化合物を50%の収率で、白色粉末として得る。
M.p.=223℃
[α]28=−76°(c=0.39;DMSO)
【0273】
実施例195
3−(5−ピリミジニル)フェニル 5−チオ−β−D−キシロピラノシド
5−ピリミジンボロン酸から出発して、実施例29と同様の操作を行うことにより、所望の化合物を46%の収率で、白色結晶として得る。
M.p.=241℃(水から結晶化)
[α]25=−87°(c=0.12;DMSO)
【0274】
実施例196
3−(2−ピリミジニル)フェニル 5−チオ−β−D−キシロピラノシド
2−ピリミジンボロン酸から出発して、実施例29と同様の操作を行うことにより、所望の化合物を33%の収率で、ベージュ色固体として得る。
M.p.=164〜166℃
[α]26=−69°(c=0.28;DMSO)
【0275】
実施例197
3−(3−フリル)フェニル 5−チオ−β−D−キシロピラノシド
3−フランボロン酸から出発して、実施例29と同様の操作を行うことにより、所望の化合物を65%の収率で、白色粉末として得る。
M.p.=152℃
[α]27=−73°(c=0.15;MeOH)
【0276】
実施例198
2−(3−フリル)フェニル 5−チオ−β−D−キシロピラノシド
調製IVで得られた2−ブロモフェニル 2,3,4−トリ−O−アセチル−5−チオ−β−D−キシロピラノシド、及び、3−フランボロン酸から出発して、実施例29と同様の操作を行うことにより、所望の化合物を57%の収率で、白色の薄片として得る。
M.p.=102℃
[α]32=−107°(c=0.16;MeOH)
【0277】
実施例199
4−(3,5−ジメチル−4−イソオキサゾリル)フェニル 5−チオ−β−D−キシロピラノシド
調製IIで得られた4−ヨードフェニル 2,3,4−トリ−O−アセチル−5−チオ−β−D−キシロピラノシド、及び、3,5−ジメチル−4−イソオキサゾールボロン酸から出発して、実施例29と同様の操作を行うことにより、所望の化合物を63%の収率で、白色固体として得る。
M.p.=175〜179℃
[α]30=−56°(c=0.26;DMSO)
【0278】
実施例200
4−(5−ピリミジニル)フェニル 5−チオ−β−D−キシロピラノシド
5−ピリミジンボロン酸から出発して、実施例199と同様の操作を行うことにより、所望の化合物を55%の収率で、白色固体として得る。
M.p.=196〜200℃
[α]31=−34°(c=0.13;DMSO)
【0279】
実施例201
4−(3−フリル)フェニル 5−チオ−β−D−キシロピラノシド
3−フランボロン酸から出発して、実施例199と同様の操作を行うことにより、所望の化合物を84%の収率で、白色の薄片として得る。
M.p.=194℃
[α]31=−197°(c=0.30;CHOH)
【0280】
実施例202
2,3−ジフルオロ−5−(6−シアノ−3−ピリジニル)フェニル 2,3,4−トリ−O−アセチル−5−チオ−β−D−キシロピラノシド
調製VIIIで得られた化合物、及び、2−シアノ−5−(ピナコラートボリル)ピリジンから出発して、実施例97と同様の操作を行うことにより、所望の生成物を得て、さらに精製することなく反応させ、非アセチル化キシロシドとする。
【0281】
実施例203
2,3−ジフルオロ−5−(6−シアノ−3−ピリジニル)フェニル 5−チオ−β−D−キシロピラノシド
実施例202で得られた生成物から出発して、実施例4と同様の操作を行うことにより、所望の化合物を33%の収率で、白色固体として得る。
M.p.=173℃
[α]31=−71°(c=0.10;DMSO)
【0282】
実施例204
2−クロロ−5−(6−シアノ−3−ピリジニル)フェニル 2,3,4−トリ−O−アセチル−5−チオ−β−D−キシロピラノシド
調製Xで得られた化合物から出発して、実施例202と同様の操作を行うことにより、所望の生成物を得て、さらに精製することなく反応させ、非アセチル化キシロシドとする。
【0283】
実施例205
2−クロロ−5−(6−シアノ−3−ピリジニル)フェニル 5−チオ−β−D−キシロピラノシド
実施例204で得られた生成物から出発して、実施例4と同様の操作を行うことにより、所望の化合物を8%の収率で、白色固体として得る。
M.p.=192℃
[α]30=−28°(c=0.10;DMSO)
【0284】
上述の式Iの化合物の構造を次の表に示す:
【0285】
【化26】

【0286】
【表1−1】

【0287】
【表1−2】

【0288】
【表1−3】

【0289】
【表1−4】

【0290】
【表1−5】

【0291】
【表1−6】

【0292】
【表1−7】

上記表において、
・R’及びR”の位置は、フェニル環の5−チオ−β−D−キシロピラノシド基の位置1に対して示される。
・A位は、5−チオ−β−D−キシロピラノシド基の位置1に対する複素環Aの位置を示す。
・Xは複素環Aの第一ヘテロ原子の性質を示し、その位置を、複素環Aとフェニル環との結合部に対する位置として示す。
・「sb」は単結合を意味する。
・R1、R2及びR3置換基において、数字は、ヘテロ原子Xに対する、複素環A上の置換基の位置を示す。

【0293】
【数1】

は、R1及びR2が、それらが結合している複素環の原子とともに、ベンゼン環を形成し、従ってこの場合は、Aが縮合した二環式複素環を表すことを意味する。
・Ac=COCH
【0294】
例えば、実施例156は、下記構造:
【0295】
【化27】

に相当する。
【0296】
本発明に係る化合物の抗血栓活性を、静脈血栓を形成させる試験に基づき、ラットにおいてインビボで調査した。
【0297】
静脈血栓は、文献:Thromb.Haemost.,1992,67(1),176−179に記載されるプロトコルに従って誘発させた。経口投与による活性は、下記手順に従って調査した。
【0298】
それぞれ10個体から成る群に分けた雄のWistarラット(非絶食、体重:250〜280g)に対して実験を行う。試験化合物は、メチルセルロース溶液(水中0.5%)中の溶液又は懸濁液として経口的に(挿管により)投与する。溶液を10ml/kgの量で経口的に吸収させるように、化合物の濃度を算出する。上記試験化合物の投与後、時間Tで血栓形成を誘発させ、形成された血栓を取り除き、秤量する。上記血栓を誘発させるために、Wesslerにより述べられた技術(J.Applied Physiol.,1959,943−946)に従って、凝固亢進状態下で静脈うっ滞を引き起こす。この際、Biogenic社(モンペリエ)により供給された活性化因子X(Xa)の溶液を投与量:7.5nKat/kgで、凝固亢進剤(hypercoagulant)として用いる。静脈うっ滞は、凝固亢進剤を注射してちょうど10秒後に引き起こされる。試験化合物の活性を、様々な用量を投与して確認した。血栓形成は、化合物を投与して2時間後に誘発された。例として、本発明に係る化合物の数例について上記試験の結果を下記表に示す〔活性は、本発明に係る化合物の非存在下で形成された血栓の重量と比較して、当該化合物の存在下で確認された血栓形成阻害率(%)として表す〕。
【0299】
【表2】

【0300】
これらの結果は、本発明に係る化合物が抗血栓活性を示すことを表す。
【0301】
以上のように、本発明の主題は、本発明に係る化学式(I)の化合物、さらに、医薬品として使用する上で薬学的に許容される、当該化合物の、酸との塩、溶媒和物、及び水和物である。化学式(I)の化合物、又は、その薬学的に許容される塩、溶媒和物若しくは水和物の1つは、特に静脈又は動脈の循環障害の治療又は予防を目的とした抗血栓剤、とりわけ、静脈において影響を受けやすい特定の血液学的パラメータの正常化、又は心不全の代償を目的とした抗血栓剤の調剤において使用することができる。また、化学式(I)の化合物、又は、その薬学的に許容される塩、溶媒和物若しくは水和物の1つは、動脈若しくは冠動脈の経腔的血管形成術後の再狭窄の予防、あるいは、例えば股関節若しくはひざ関節の形成といった外科的処置などの後に発症するおそれのある血栓塞栓性病変の予防若しくは治療を目的とした医薬品の調剤においても使用することができる。さらに、本発明に係る化合物は、脳卒中又は心臓発作の予防を目的とした医薬品の活性物質として使用することもできる。
【0302】
以上のように、本発明の主題は、化学式(I)の化合物、又は、その薬学的に許容される塩、溶媒和物若しくは水和物の1つを含有する医薬組成物でもある。これら医薬組成物は通常、好適な賦形剤を含有する。この賦形剤は、所望の製剤形態、及び所望の投与方法(具体的には、経口投与であるのか注射による投与であるのか)に応じて選択される。
【0303】
これら医薬組成物は、当業者に周知の従来法に従って調製される。例えば、本発明に係る化合物を、生理学的に許容される賦形剤と共に処方することで、そのまま使用される注射剤形、用時調製される注射剤形、又は、例えばハードゼラチンカプセル若しくは錠剤といった経口投与用の固形剤形を得てもよい。
【0304】
例として、注射剤形は、好ましくは、注射用水を用時添加した際に等張液を得るのに必要十分な量の可溶性賦形剤と本発明に係る化合物とを含む濾過・滅菌済み溶液を凍結乾燥させることによって調剤される。得られた溶液は、単回の皮下若しくは筋肉内注射か、又は、緩徐投与(slow infusion)形態のいずれかで投与することができる。経口投与できる剤形としては、本発明の化合物を含有するハードゼラチンカプセルが好ましいだろう。この場合、本発明の化合物は、微粉砕されるか、より好適にはさらに超微粉砕されて、例えば乳糖、α化(pregelatinized)澱粉、若しくはステアリン酸マグネシウム等の当業者に公知の賦形剤と混合される。
【0305】
所望の治療又は予防効果が得られるように、本発明に係る少なくとも1つの化合物を単位用量当たり10〜500mg含有してもよい。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
a)化学式:
【化1】

〔式中、
・ペンタピラノシル基は5−チオ−β−D−キシロピラノシル基を表し、
・Rは水素原子又はC〜Cアシル基を表し、
・R’及びR”はそれぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子、又はC〜Cアルキル基を表し、
・Aは、化学式:
【化2】

(式中、
・Xは窒素、酸素又は硫黄原子を表し、
・Yは炭素原子又は単結合を表し、
・Z、Z及びZは、それぞれ独立して炭素又は窒素原子を表し、
・R、R及びRは、それぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、C〜Cアルキル基、ヒドロキシル基、C〜Cアルコキシ基、トリフルオロメチル基、若しくはジアルキルアミノ基を表すか;又は、
・R及びRは、それらが結合している複素環の原子とともに、6個の炭素原子を含む芳香環を形成し、従ってこの場合は、Aが縮合二環式基、特にベンゾチアゾリル、ベンゾフラニル、インドリル若しくはベンゾチエニル基を表す)
の5又は6員環の芳香環を表す〕
の化合物、
b)その付加塩、
c)その代謝物
から選択されることを特徴とする、新規チオキシロース化合物。
【請求項2】
前記5−チオ−β−D−キシロピラノシル基及びAは、ベンゼン環上の相対位置がメタ位であることを特徴とする、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
前記5−チオ−β−D−キシロピラノシル基及びAは、ベンゼン環上の相対位置がパラ位であることを特徴とする、請求項1に記載の化合物。
【請求項4】
Aが、請求項1に記載されるようなR、R及びR基の少なくとも1つにより置換されていてもよいピリジン環を表すことを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項5】
Rが水素原子を表すことを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項6】
RがCOCH基を表すことを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項7】
以下の工程:
a)化学式:
【化3】

〔式中、Halはハロゲン原子、好ましくは臭素又はヨウ素であり、R’及びR”はそれぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子(臭素とヨウ素は除く)又はC〜Cアルキル基を表し、かつ、Rは水素原子又はC〜Cアシル基を表す〕
の化合物を、化学式:
【化4】

(式中、
・Xは窒素、酸素又は硫黄原子を表し、
・Yは炭素原子又は単結合を表し、
・Z、Z及びZは、それぞれ独立して炭素又は窒素原子を表し、
・R、R及びRは、それぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、C〜Cアルキル基、ヒドロキシル基、C〜Cアルコキシ基、トリフルオロメチル基、若しくはジアルキルアミノ基を表すか;又は、
・R及びRは、それらが結合している複素環の原子とともに、6個の炭素原子を含む芳香環を形成し、従ってこの場合は、Aが縮合二環式基、特にベンゾチアゾリル、ベンゾフラニル、インドリル若しくはベンゾチエニル基を表し、
・Alkは水素原子又はC〜Cアルキル基を表し、さらに、以下の組み合わせ:
【化5】

がピナコラートボリル基を表すことがあり得る)
のヘテロアリールボロン酸アルキル又はヘテロアリールボロン酸と、
パラジウム触媒存在下、かつ、極性溶媒存在下、かつ、フッ化セシウム若しくは炭酸ナトリウム若しくは他の無機塩基の存在下で、所望により塩化リチウムを添加して、70℃〜150℃の温度で、5分間〜72時間反応させて、化学式:
【化6】

(式中、
R、R、R、R、R’、R”、X、Y、Z、Z及びZは、出発物質と同じ意味のままである)
の化合物を得る工程;
b)所望により、前記で得た化学式Iの化合物をメタノール中のアンモニア溶液と反応させて、脱アシル化を行うことでアシル基を水素原子に置換し、化学式:
【化7】

(式中、R、R、R、R’、R”、X、Y、Z、Z及びZは、前記と同じ意味のままである)
の化合物を得る工程;
c)所望により、前記で得た化合物I又はIaの1つを酸と、当業者に公知の方法に従って反応させて、相当する付加塩を得る工程
が実行されることを特徴とする、
請求項1に記載の化合物を製造する方法。
【請求項8】
薬理活性物質として使用するための請求項1〜6のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項9】
血栓症、特に静脈血栓症の予防又は治療を目的とした医薬品の調剤における、請求項1〜6のいずれか一項に記載の化合物の使用。
【請求項10】
血管形成術後の再狭窄の予防、又は血栓塞栓性病変の予防を目的とした医薬品の調剤における、請求項1〜6のいずれか一項に記載の化合物の使用。
【請求項11】
心不全の予防又は治療を目的とした医薬品の調剤における、請求項1〜5のいずれか一項に記載の化合物の使用。

【公表番号】特表2010−504948(P2010−504948A)
【公表日】平成22年2月18日(2010.2.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−529741(P2009−529741)
【出願日】平成19年9月26日(2007.9.26)
【国際出願番号】PCT/FR2007/052006
【国際公開番号】WO2008/037923
【国際公開日】平成20年4月3日(2008.4.3)
【出願人】(596160894)ラボラトワール フルニエ エス・アー (16)
【Fターム(参考)】