説明

5−HT6アンタゴニストとしてのトリプタミンスルホンアミド

構造式(I)の新規化合物は5−HT受容体のアンタゴニストであり、5−HT受容体により媒介される疾患の治療、予防及び抑制に有用である。本発明の化合物は、肥満症、糖尿病、代謝異常、認知障害、加齢による認知障害、うつ病、躁病、双極性障害、統合失調症、不安、全般性不安障害、パニック障害及び強迫性障害、てんかん、けいれん、偏頭痛、アヘン剤、ニコチン、タバコ製品、アルコール、ベンゾジアゼピン、鎮痛剤等を含むがこれらに限定されない物質からの薬物離脱、睡眠障害、注意欠陥/多動性障害及びアルツハイマー病の治療に有用である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
セロトニン(5−ヒドロキシ−トリプタミン)(5−HT)受容体は、不安、睡眠調節、攻撃性、食物摂取及びうつ病のような、多くの生理学的及び病理学的機能において重要な役割を果たしている。5−HT受容体は身体の至るところに分布しており、種々の特性を有する7種の異なる5−HT受容体亜型、すなわち、5−HT、5−HT、5−HT、5−HT、5−HT、5−HT及び5−HTに分類することができる。5−HT受容体は、主に中枢神経系(CNS)内で見いだされる。インジツ(in situ)のハイブリダイゼーション研究から、ラットの脳内の5−HT受容体は、線条体、側坐核、嗅結節及び海馬体のような部位に局在していることが知られている(Ward et al.,Neuroscience,64,p1105−1111,1995)。
【背景技術】
【0002】
科学的研究は、5−HT受容体のモジュレータ、特にさまざまなCNS障害に関しての潜在的な治療的使用を示している。5−HT受容体機能の阻害がコリン作動性伝達を向上させることがわかっている(Bentley et al,Br J Pharmacol 126:1537−1542,1999;Riemer et al J Med Chem 46,1273−1276)。5−HTは、ムスカリンアンタゴニスト、スコポラミンにより誘発されるインビボの認知モデルにおける認知欠乏を反転させることもわかっている(Woolley et al.Phychopharmacolgy,170,358−367,2003;Foley et al.Neuropsychopharmacology,29 93−100,2004)。研究は、5−HTアンタゴニストが、前頭皮質及び背側海馬内のグルタミン酸及びアスパラギン酸、並びに前頭皮質内のアセチルコリンのレベルを上昇させることを示している。これらの神経化学物質は、記憶及び認知に関与していることが知られている(Dawson et al.,Neuropsychopharmacology,25(5),p 662−668,2001;Gerard et al.,Brain Res.,746,p 207−219,1997及びRiemer et al J Med Chem 46(7),p1273−1276,2003)。
【0003】
アセチルコリンエステラーゼ阻害剤は、CNS中のアセチルコリンのレベルを上昇させ、アルツハイマー病のような認知障害の治療に用いられている。従って、5−HTアンタゴニストも認知障害の治療に用いることができる(Bentley et al.,Br.J.Pharmacol.(1999)126,1537−1542)。
【0004】
研究は、5−HTが、内側前頭前皮質中のドーパミン及びノルアドレナリンのレベルを上昇させることも示している(Lacroix et al.Synapse 51,158−164,2004)。更に、5−HT受容体アンタゴニストは、注意セットの移動課題(attentional set shifting task)における性能を改善することがわかっている(Hatcher et al.Psychopharmacology 181(2):253−9,2005)。従って、5−HTリガンドは、統合失調症のような、認知欠乏が特徴である障害の治療に有用であると予想される。いくつかの抗うつ薬及び非定型抗精神病薬は5−HT受容体に結合し、これは、それらの活性プロフィールの要因となり得る(Roth et al.,J.Pharm.Exp.Therapeut.,268,1402−1420,1994;Sleight et al.,Exp.Opin.Ther.Patents,8,1217−1224,1998; Kohen et al.,J.Neurochem.,66(1),p47−56,1996; Sleight et al.Brit.J.Pharmacol.,124,p 556−562,1998及びBourson et al.,Brit.J.Pharmacol.,125, p1562−1566,1998)。
【0005】
研究は、てんかんの治療における5−HTモジュレータの潜在的使用を開示している(Stean et al.,Brit.J.Pharmacol.127 Proc.Supplement 131P,1999)。5−HT受容体は、全身のストレス及び不安状態と関連づけられる(Yoshioka et al.,Life Sciences,62,17/18,p1473−1477,1998)。5−HTアゴニストは、不安と関連する脳部位内のGABAのレベルを上昇させ、強迫観念障害のモデル予測にプラス効果であることがわかった(Schechter et al.NeuroRx.2005 October;2(4):590−611)。従って、この受容体についてのモジュレータの使用は広い範囲のCNS障害に期待される。
【0006】
更に、5−HT受容体モジュレータの使用による、ラットにおける食物摂取量の減少が報告されている(Woolley et al.Neuropharmacology 41(2001)210−219;Chen et al.,European J.Pharmacology 534(2006)77−82)。従って、5−HTアンタゴニストのような5−HT受容体モジュレータは、拒食症、肥満症、過食症及び2型糖尿病を含むがこれらに限定されない同様の障害の治療においても有用であり得る。
【0007】
インドール5−HTアンタゴニストはWO 02/078693に開示されている。
【発明の概要】
【0008】
発明の要旨
本発明は、構造式I:
【0009】
【化1】

の新規なインドール類及び薬学的に許容されるその塩に関し、これは、5−HT受容体のモジュレータ、特にアンタゴニストであり、5−HT受容体により媒介される疾患の治療、予防又は抑制に有用である。一態様においては、本発明は、5−HT受容体に選択的に拮抗する新規化合物の使用に関する。そのようなものとして、本発明の化合物は、肥満症、糖尿病、代謝障害、認知障害、加齢による認知障害、うつ病、躁病、双極性障害、統合失調症、不安、全般性不安障害、パニック障害及び強迫性障害、てんかん、けいれん、偏頭痛、アヘン剤、ニコチン、タバコ製品、アルコール、ベンゾジアゼピン、鎮痛剤等を含むがこれらに限定されない物質からの薬物禁断、睡眠障害、注意欠陥/多動性障害及びアルツハイマー病の治療に有用である。
【0010】
本発明は、これらの病状の治療及びこれらの病状を治療するのに有用な薬物の製造のための本発明の化合物の使用にも関する。本発明は、式Iの化合物及び現在入手できる他の薬物との併用による、これらの病状の治療にも関する。
【0011】
本発明は、活性成分として1種の本発明の化合物を含む医薬薬剤、並びに本発明の化合物の調製方法にも関する。
【0012】
発明の詳細な記載
本発明の化合物は、構造式I:
【0013】
【化2】

[式中、
Xは:
(1)−O−、
(2)−NH−、
(3)−S−、
(4)−SO−、
(5)−CH−、
(6)−CHF−、
(7)−CF−、
(8)−CH(OH)−、
(9)−CO−、
(10)−NHCO−、
(11)−CONH−、及び
(12)−CO−からなる群から選択され;
は:
(1)−水素、及び
(2)−C1−3アルキルからなる群から選択され;
は:
(1)−C1−6アルキル、
(2)−C3−7シクロアルキル、
(3)−C2−6シクロヘテロアルキル、
(4)フェニル、
(5)ナフチル、及び
(6)ヘテロアリールからなる群から選択され、ここで、各アルキル、シクロアルキル、シクロヘテロアルキル、フェニル、ナフチル及びヘテロアリールは、置換されていないか、又は−C1−6アルキル、−C3−7シクロアルキル、ハロゲン、−CF、−OCF、−CN、−SO、−CO、フェニル、−C2−6シクロヘテロアルキル、−OR、−SR、−CONHR、−NHSO及び−NHCORから選択される1、2又は3個の置換基で置換され;
及びRは、それぞれ独立して:
(1)水素、
(2)ハロゲン、
(3)−C1−6アルキル、
(4)−OC1−6アルキル、
(5)−CN、
(6)−OR
(7)−SO
(8)−SR
(9)−N(R
(10)−CONHR
(11)−NHSO、及び
(12)−NHCORからなる群から選択され、ここで、各アルキルは置換されていないか、又は各炭素上で、ハロゲン、−C1−6アルキル、−C3−7シクロアルキル、−CF、−OCF、−CN、−SO、−CO、フェニル、−C2−6シクロヘテロアルキル、−OR、−SR、−CONHR、−NHSO及び−NHCORから選択される1、2又は3個の置換基で置換され;
は:
(1)−C1−6アルキル、
(2)−C1−6アルケニル、
(3)フェニル、及び
(4)ベンジルから選択され、ここで、各アルキル、アルケニル、フェニル及びベンジルは、置換されていないか、又は各炭素上で、ハロゲン、−C1−6アルキル、−C3−7シクロアルキル、−CF、−OCF、−CN、−SO、−CO、フェニル、−C−Cシクロヘテロアルキル、−OR、−SR、−CONHR、−NHSO及び−NHCORから選択される1、2又は3個の置換基で置換され;
は:
(1)水素、及び
(2)−C1−4アルキルからなる群から選択され;
は:
(1)−C1−6アルキル、及び
(2)−C3−6シクロアルキルからなる群から選択され;
は:
(1)水素、
(2)−C1−6アルキル、及び
(3)−C3−6シクロアルキルからなる群から選択される]の化合物、又は薬学的に許容されるその塩により表わされる。
【0014】
本発明の一実施態様においては、Xは:−O−、−NH−、−S−、−SO−、−CH−、−CHF−、−CF−、−CH(OH)−、−CO−、−NHCO−、−CONH−及び−CO−からなる群から選択される。
【0015】
本発明の他の実施態様においては、Xは:−O−、−NH−、−S−、−SO−、−CH−、−CHF−、−CH(OH)−及び−CO−からなる群から選択される。
【0016】
本発明の他の実施態様においては、Xは:−O−、−NH−、−S−及び−CH−からなる群から選択される。この実施態様の一クラスにおいては、Xは−O−である。この実施態様の他のクラスにおいては、Xは−S−である。
【0017】
本発明の他の実施態様においては、Rは水素である。
【0018】
本発明の他の実施態様においては、Rは:−C−Cアルキル、−C−Cシクロアルキル、−フェニル、−ナフチル、ヘテロアリール及び−C−Cシクロヘテロアルキルからなる群から選択され、ここで各アルキル、シクロアルキル、フェニル、ナフチル、ヘテロアリール及びシクロヘテロアルキルは、置換されていないか、又は−C−Cアルキル、−C−Cシクロアルキル、ハロゲン、CF、OCF、CN、SO、CO、フェニル、−C−Cシクロヘテロアルキル、−OR、SR、CONHR、NHSO及びNHCORから選択される1、2又は3個の置換基で置換されている。この実施態様の一クラスにおいては、Rは:−C−Cアルキル及びフェニルから選択され、ここで各アルキル及びフェニルは、置換されていないか、又はC−Cアルキル、C−Cシクロアルキル、ハロゲン、CF、OCF、CN、SO、CO、フェニル、シクロヘテロアルキル、−OR、SR、CONHR、NHSO及びNHCORから選択される1、2又は3個の置換基で置換されている。この実施態様の他のクラスにおいては、Rは:−C−Cアルキル及びフェニルから選択され、ここで各アルキル及びフェニルは、置換されていないか、又はC−Cアルキル、C−Cシクロアルキル、ハロゲン、CF、OCF、CN、SO、CO、フェニル、−OR、SR、CONHR、NHSO及びNHCORから選択される1、2又は3個の置換基で置換されている。この実施態様の他のクラスにおいては、Rは:−C−Cアルキル及びフェニルから選択され、ここで各アルキル及びフェニルは、置換されていないか、又はC−Cアルキル、C−Cシクロアルキル、ハロゲン、CF、OCF、CN、SO、CO、−OR、SR、CONHR、NHSO及びNHCORから選択される1、2又は3個の置換基で置換されている。この実施態様の他のクラスにおいては、Rは:メチル、エチル、イソプロピル及びフェニルから選択され、ここで各フェニルは、置換されていないか、又はハロゲン、CF、OCF及び−ORから選択される1、2又は3個の置換基で置換されている。このクラスの一サブクラスにおいては、Rは:メチル、エチル、イソプロピル及びフェニルから選択され、ここでフェニルは、置換されていないか、又はハロゲン、CF、OCF及び−OCHから選択される1、2又は3個の置換基で置換されている。このクラスの他のサブクラスにおいては、Rは:メチル及びフェニルから選択され、ここでフェニルは、置換されていないか、又はハロゲン、CF、OCF及び−OCHから選択される1、2又は3個の置換基で置換されている。
【0019】
本発明の他の実施態様においては、Rは:メチル、エチル、イソプロピル及びフェニルから選択され、ここで各メチル、エチル、イソプロピル及びフェニルは、置換されていないか、又はC−Cアルキル、C−Cシクロアルキル、ハロゲン、CF、OCF、CN、SO、CO、フェニル、−C2−6シクロヘテロアルキル、−OR、SR、CONHR、NHSO及びNHCORから選択される1、2又は3個の置換基で置換されている。この実施態様の一クラスにおいては、Rは:メチル、エチル、イソプロピル及びフェニルから選択され、ここで各メチル、エチル、イソプロピル及びフェニルは、置換されていないか、又はC−Cアルキル、C−Cシクロアルキル、ハロゲン、CF、OCF、CN、SO、CO、フェニル、−OR、SR、CONHR、NHSO及びNHCORから選択される1、2又は3個の置換基で置換されている。この実施態様の他のクラスにおいては、Rは:−C−Cアルキル、メチル、エチル、イソプロピル及びフェニルから選択され、ここで各アルキル及びフェニルは、置換されていないか、又はC−Cアルキル、C−Cシクロアルキル、ハロゲン、CF、OCF、CN、SO、CO、−OR、SR、CONHR、NHSO及びNHCORから選択される1、2若又は3個の置換基で置換されている。この実施態様の他のクラスにおいては、Rは:メチル、エチル、イソプロピル及びフェニルから選択され、ここで各エチル、メチル、イソプロピル及びフェニルは、置換されていないか、又はC−Cアルキル、C−Cシクロアルキル、ハロゲン、CF、OCF、CN、SO、CO、−OR、SR、CONHR、NHSO及びNHCORから選択される1、2又は3個の置換基で置換されている。この実施態様の他のクラスにおいては、Rは:メチル、エチル、イソプロピル及びフェニルから選択され、ここで各フェニルは、置換されていないか、又はハロゲン、CF、OCF及び−ORから選択される1、2又は3個の置換基で置換されている。このクラスの一サブクラスにおいては、Rは:メチル、エチル、イソプロピル及びフェニルから選択され、ここで各フェニルは、置換されていないか、又はハロゲン、CF、OCF及び−OCHから選択される1、2又は3個の置換基で置換されている。このクラスの他のサブクラスにおいては、Rは:メチル及びフェニルから選択され、ここで各フェニルは、置換されていないか、又はハロゲン、CF、OCF及び−OCHから選択される1、2又は3個の置換基で置換されている。
【0020】
本発明の他の実施態様においては、R及びRは、それぞれ独立して:水素、ハロゲン、−C1−6アルキル、−OC1−6アルキル、−CN、−OR、−SO、−SR、−N(R、−CONHR、−NHSO及び−NHCORからなる群から選択され、ここで各−C1−6アルキル及び−OC1−6アルキルは、置換されていないか、又は各炭素上で、ハロゲン、C−Cアルキル、C−Cシクロアルキル、CF、OCF、CN、SO、CO、フェニル、−C−Cシクロヘテロアルキル、−OR、SR、CONHR、NHSO及びNHCORから選択される1、2又は3個の置換基で置換されている。
【0021】
本発明の他の実施態様においては、R及びRは、それぞれ独立して:水素、ハロゲン、−C1−6アルキル、−OC1−6アルキル、−CN、−OR、−SO、−SR、−N(R、−CONHR、−NHSO及び−NHCORからなる群から選択され、ここで各−C1−6アルキル及び−OC1−6アルキルは、置換されていないか、又は各炭素上でハロゲンから選択される1、2又は3個の置換基で置換されている。この実施態様の一クラスにおいては、R及びRは、独立して:水素、ハロゲン、−C1−6アルキル、−OC1−6アルキル、−CN、−OR、−SO、−SR、−N(R、−CONHR、−NHSO及び−NHCORからなる群から選択され、ここで各−C1−6アルキル及び−OC1−6アルキルは、置換されていないか、又は各炭素上でフッ素から選択される1、2又は3個の置換基で置換されている。
【0022】
本発明の他の実施態様においては、R及びRは、独立して:水素、ハロゲン、−C1−6アルキル、−OC1−6アルキル、−CN、−OR、−SO及び−SRからなる群から選択され、ここで各−C1−6アルキル及び−OC1−6アルキルは、置換されていないか、又は各炭素上でハロゲン及びC−Cアルキル、C−Cシクロアルキル、CF、OCF、CN、SO、CO、フェニル、−C−Cシクロヘテロアルキル、−OR、SR、CONHR、NHSO及びNHCORから選択される1、2又は3個の置換基で置換されている。この実施態様の一サブクラスにおいては、R及びRは、独立して:水素、ハロゲン、−C1−6アルキル、−OC1−6アルキル、−CN、−OR、−SO及び−SRからなる群から選択され、ここで各−C1−6アルキル及び−OC1−6アルキルは、置換されていないか、又は各炭素上でハロゲンから選択される1、2又は3個の置換基で置換されている。この実施態様の他のサブクラスにおいては、R及びRは、独立して:水素、ハロゲン、−C1−6アルキル、−OC1−6アルキル、−CN、−OR、−SO及び−SRからなる群から選択され、ここで各−C1−6アルキル及び−OC1−6アルキルは、置換されていないか、又は各炭素上でフッ素から選択される1、2又は3個の置換基で置換されている。
【0023】
本発明の他の実施態様においては、Rは:−水素、−ハロゲン、−C1−6アルキル、−OC1−6アルキル、−CN、−OR、−SO及び−SRから選択され、ここで各−C1−6アルキル及び−OC1−6アルキルは、置換されていないか、又は各炭素上でフルオロから選択される1、2又は3個の置換基で置換されている。本発明の他の実施態様においては、Rは:−水素、フッ素、塩素、臭素、−CF、−OCF、−CN、−OR、−SO及び−SRから選択される。この実施態様の一クラスにおいては、Rは:水素及びハロゲンから選択される。このクラスの一サブクラスにおいては、Rは:水素、フルオロ及びクロロから選択される。この実施態様の他のクラスにおいては、Rは:水素及びフッ素から選択される。この実施態様の他のクラスにおいては、Rは水素である。この実施態様の更に他のクラスにおいては、Rはフッ素である。
【0024】
本発明の他の実施態様においては、Rは:−水素、−フルオロ、−クロロ、−ブロモ、CF、−OCF、−CN、−OR、−SO及び−SRから選択される。この実施態様の一クラスにおいては、Rは:水素及びハロゲンから選択される。このクラスの一サブクラスにおいては、Rは:水素、フッ素及び塩素から選択される。この実施態様の他のクラスにおいては、Rは水素である。
【0025】
本発明の他の実施態様においては、Rは:−C1−6アルキル、−C1−6アルケニル、フェニル及びベンジルから選択され、ここで各アルキル、アルケニル、フェニル及びベンジルは、置換されていないか、又は各炭素上で、ハロゲン、C1−6アルキル、C3−7シクロアルキル、−CF、−OCF、−CN、−SO、−CO、フェニル、−C2−6シクロヘテロアルキル、−OR、−SR、−CONHR、−NHSO及び−NHCORから選択される1、2又は3個の置換基で置換されている。この実施態様の一クラスにおいては、Rは:−C1−6アルキル、−C1−6アルケニル、フェニル及びベンジルから選択され、ここで各アルキル、アルケニル、フェニル及びベンジルは、置換されていないか、又は各炭素上で、ハロゲンから選択される1、2又は3個の置換基で置換されている。この実施態様の他のクラスにおいては、Rは:−C1−6アルキル、−C1−6アルケニル、フェニル及びベンジルから選択され、ここで各アルキル、アルケニル、フェニル及びベンジルは、置換されていないか、又は各炭素上で、フッ素から選択される1、2又は3個の置換基で置換されている。この実施態様の他クラスにおいては、Rは:−C1−6アルキルであり、ここで各アルキルは、置換されていないか、又は各炭素上で、ハロゲン、−C1−6アルキル、−C3−7シクロアルキル、−CF、−OCF、−CN、−SO、−CO、フェニル、−C2−6シクロヘテロアルキル、−OR、−SR、−CONHR、−NHSO及び−NHCORから選択される1、2又は3個の置換基で置換されている。この実施態様の他のクラスにおいては、Rは−C1−6アルキルであり、ここで各アルキルは、置換されていないか、又は各炭素上で、ハロゲンから選択される1、2又は3個の置換基で置換されている。このクラスの一サブクラスにおいては、Rは−C1−6アルキルであり、ここで各アルキル炭素は、置換されていないか、又は各炭素上で、フルオロから選択される1、2又は3個の置換基で置換されている。このクラスの他のサブクラスにおいては、Rはフッ素化されたC2−4アルキルである。このクラスの他のサブクラスにおいては、Rは−CHCFCHFである。
【0026】
本発明の更に他の実施態様においては、Rは:−C1−6アルキル、−C1−6アルケニル、フェニル及びベンジルから選択され、ここで各アルキル、アルケニル、フェニル及びベンジルは、置換されていないか、又は各炭素上で、ハロゲン、−CF、−OCF、−OR及び−SR、−CONHR、−NHSOから選択される1、2又は3個の置換基で置換されている。
【0027】
本発明の他の実施態様においては、Rは:水素及び−C−Cアルキルから選択される。この実施態様の一クラスにおいては、Rは水素である。
【0028】
本発明の一実施態様においては、Rは:−C−Cアルキル及び−C−Cシクロアルキルから選択される。この実施態様の一クラスにおいては、Rは−C−Cアルキルである。このクラスの一サブクラスにおいては、Rはメチルである。
【0029】
本発明の他の実施態様においては、Rは:水素、−C−Cアルキル及び−C−Cシクロアルキルから選択される。
【0030】
本発明の他の実施態様においては、本発明は、構造式Iの化合物、又は薬学的に許容されるその塩に関し、ここで
Xは−O−であり;
は水素であり;
は:
(1)メチル、
(2)エチル、
(3)イソプロピル、及び
(4)フェニルでから選択され、ここで、フェニルは置換されていないか、又はハロゲン、−CF、−OCF及び−OCHから選択される1、2又は3個の置換基で置換され;
は:
(1)水素、
(2)フルオロ、
(3)クロロ、
(4)ブロモ、
(5)−CF
(6)−OCF
(7)−CN、
(8)−OR
(9)−SO、及び
(10)−SRからなる群から選択され;
は:
(1)水素、
(2)フルオロ、及び
(3)クロロからなる群から選択され;
はC−Cアルキルであり、ここで、各アルキル炭素は置換されていないか、又は1、2又は3個のフルオロ置換基で置換され;
は水素であり;
は:
(1)−C1−6アルキル、及び
(2)−C3−6シクロアルキルからなる群から選択され;
は:
(1)水素、
(2)−C1−6アルキル、及び
(3)−C3−6シクロアルキルからなる群から選択される。
【0031】
本発明の他の実施態様においては、本発明は、構造式IA:
【0032】
【化3】

[式中、
は:
(1)メチル、
(2)エチル、
(3)イソプロピル、及び
(4)フェニルから選択され、ここで、フェニルは置換されていないか、又はハロゲン、−CF、−OCF及び−OCHから選択される1、2又は3個の置換基で置換され;
は:
(1)水素、
(2)フルオロ、
(3)クロロ、
(4)ブロモ、
(5)−CF
(6)−OCF
(7)−CN、
(8)−OR
(9)−SO、及び
(10)−SRからなる群から選択され;
は:
(1)水素、
(2)フルオロ、及び
(3)クロロからなる群から選択され;
はC−Cアルキルであり、ここで、各アルキル炭素は置換されていないか、又は1、2又は3個のフルオロ置換基で置換され;
は:
(1)−C1−6アルキル、及び
(2)−C3−6シクロアルキルからなる群から選択される]の化合物、又は薬学的に許容されるその塩に関する。
【0033】
本発明の他の実施態様においては、本発明は、構造式IB:
【0034】
【化4】

[式中、
は:
(1)メチル、
(2)エチル、
(3)イソプロピル、及び
(4)フェニルから選択され、ここで、フェニルは置換されていないか、又はハロゲン、−CF、−OCF及び−OCHから選択される1、2又は3個の置換基で置換され;
は:
(1)水素、
(2)フルオロ、
(3)クロロ、
(4)ブロモ、
(5)−CF
(6)−OCF
(7)−CN、
(8)−OR
(9)−SO、及び
(10)−SRからなる群から選択され;
はC−Cアルキルであり、ここで、各アルキル炭素は置換されていないか、又は1、2若しくは3個のフルオロ置換基で置換され;
は:
(1)−C1−6アルキル、及び
(2)−C3−6シクロアルキルからなる群から選択される]の化合物、又は薬学的に許容されるその塩に関する。
【0035】
本発明の更に他の実施態様においては、本発明は、構造式IC:
【0036】
【化5】

[式中、
は:
(1)メチル、
(2)エチル、
(3)イソプロピル、及び
(4)フェニルから選択され、ここで、フェニルは置換されていないか、又はハロゲン、−CF、−OCF及び−OCHから選択される1、2又は3個の置換基で置換され;
は:
(1)−C−Cアルキル、
(2)−C−Cアルケニル、
(3)フェニル、及び
(4)ベンジルからなる群から選択され、ここで、各アルキル、アルケニル、フェニル及びベンジルは、置換されていないか、又は各炭素上で、ハロゲンから選択される1、2又は3個の置換基で置換される]の化合物、又は薬学的に許容されるその塩に関する。
【0037】
このクラスの一サブクラスにおいては、RはC2−4アルキルであり、ここで各アルキル炭素は置換されていないか、又は1、2又は3個のフルオロ置換基で置換されている。
【0038】
「アルキル」並びにアルコキシ及びアルカノイルのような接頭辞「アルカ(alk)」を有する他の基は、直鎖若しくは分岐鎖又はそれらの組み合わせである、10個以下の炭素の炭素鎖を意味する。アルキル基の具体例には、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−及びtert−ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル等が含まれる。
【0039】
「アルケニル」は、直鎖若しくは分岐鎖又はそれらの組み合わせである、少なくとも1個の炭素−炭素二重結合を含む炭素鎖を意味する。アルケニルの具体例には、ビニル、アリル、イソプロペニル、ペンテニル、ヘキセニル、ヘプテニル、1−プロペニル、2−ブテニル、2−メチル−2−ブテニル等が含まれる。
【0040】
「シクロアルキル」は、それぞれ3〜10個の炭素原子を有する、単環又は二環又は架橋飽和炭素環を意味する。シクロアルキルの具体例には、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル(cyclooxtyl)、テトラヒドロナフチル、デカヒドロナフチル、ビシクロ等が含まれる。本発明の一実施態様においては、シクロアルキルは、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル及び1,2,3,4−テトラヒドロナフチルから選択される。
【0041】
「アリール」は、炭素原子のみを含む単環又は二環の芳香族環を意味する。アリールの具体例には、フェニル、ナフチル等が含まれる。
【0042】
「ヘテロアリール」は、O、S及びNから選択される少なくとも1個の環ヘテロ原子を含む、芳香族又は部分芳香族複素環を意味する。従って、「ヘテロアリール」には、アリール、シクロアルキル及び芳香族でないシクロへテロアルキルのような他の種類の環と縮合したヘテロアリールが含まれる。ヘテロアリール基の具体例には:ピロリル、イソキサゾリル、イソチアゾリル、ピラゾリル、ピリジル、オキサゾリル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、チアゾリル、イミダゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、フリル、トリアジニル、チエニル、ピリミジル、ピリダジニル、ピラジニル、ベンゾキサゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンズイミダゾリル、ベンゾフラニル、ジベンジルフラニル、イソベンジルフラニル、ベンゾピラゾリル、ベンゾチエニル、ベンゾチアゾリル、フロ(2,3−b)ピリジル、キノリル、インドリル、イソキノリル、オキサゾリジニル、イミダゾチアチアゾリル、ピラゾリルピリジル、ベンゾトリアゾリル、メチレンジオキシフェニル、ヘキサヒドロチエノ−ピリジニル、チエノピリジニル等が含まれる。本発明の一実施態様においては、ヘテロアリールは、ピリジル、フリル、チエニル、ピラゾリル、オキサゾリル、イソキサゾリル、オキサジアゾリル、インダゾリル、オキサジアゾリル、テトラゾリル、イミダゾリル、インドリル、ベンズイミダゾリル、トリアゾリル及びベンゾピラゾリルから選択される。
【0043】
「シクロへテロアルキル」は、O、S及びNから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含み、更にイオウの酸化形態、すなわちSO及びSOを含み、連結部が炭素又は窒素である、飽和又は不飽和の非芳香族環又は環システムを意味する。「シクロヘテロアルキル」の具体例には、テトラヒドロフラニル、アゼチジニル、パーヒドロアゼピニル、ジヒドロフラニル、ジオキサニル、オキサニル、モルホリニル、1,4−ジチアニル、ピペラジニル、ピペリジニル、1,3−ジオキソラニル、イミダゾリジニル、イミダゾリニル、ピロリニル、ピロリジニル、ピラニル、テトラヒドロピラニル、ジヒドロピラニル、オキサチオラニル、ジチオラニル、1,3−ジチアニル、オキサチアニル、チオモルホリニル、ジオキシドイソチアゾリジニル、アザシクロヘプチル、ジアゾビシクロ[3.2.1]−オクタン及びヘキサヒドロインダゾリルが含まれる。シクロへテロアルキル環は、環炭素及び/又は環窒素上で置換されていてもよい。本発明の一実施態様においては、シクロへテロアルキルは、テトラヒドロフラニル、イミダゾリジニル、ピペリジニル、ピロリジニル、イソチアゾリジニル、モルホリニル及びチオモルホリニルから選択される。
【0044】
「ハロゲン」には、フッ素、塩素、臭素及びヨウ素が含まれる。フルオロはフッ素を意味し;クロロは塩素を意味し、ブロモは臭素を意味し、ヨードはヨウ素を意味する。
【0045】
任意の変数(例えば、R、R等)が、任意の構成又は式Iにおいて1回以上出現する場合、各出現におけるその定義は、他の全ての出現における定義とは独立している。また、置換基及び/又は変数の組み合わせは、そのような組み合わせが安定な化合物をもたらす場合にのみ許容される。置換基、変数内の結合を横切るねじれた線は連結点を表す。
【0046】
本明細書を通して用いられる標準的命名法の下、指定される側鎖の末端部分を最初に記載し、次いで隣接する官能基を連結部分に向かって記載する。例えば、C1−5アルキルカルボニルアミノC1−6アルキル置換基は、
【0047】
【化6】

と同等である。
【0048】
本発明の化合物の選択において、当業者は、種々の置換基、すなわち、R、R等が、化学構造の連結性及び安定性の周知の原則に従って選択されることを認識するであろう。
【0049】
「置換される」なる用語は、名前がついた置換基による複数の置換の度合いを含むと考えられるであろう。複数の置換基の部位が開示されるか又はクレームされる場合、置換化合物は、1個以上の開示されるか又はクレームされる置換基部位に、1個又は複数により独立して置換され得る。独立して置換されるとは、(2個以上の)置換基が同一であっても異なっていてもよいことである。
【0050】
式Iの化合物は、1個以上の不斉中心を含んでいてもよく、従って、ラセミ化合物及びラセミ混合物、単一の鏡像異性体、ジアステレオマー混合物及び個々のジアステレオマーとして存在し得る。本発明は、式Iの化合物のこのような全ての異性体形態を含むことを意味する。
【0051】
本明細書に開示される化合物のいくつかはオレフィン性二重結合を含み、特に指定しない限りはE及びZ幾何異性体の両方を含むことを意味する。
【0052】
互変異性体は、化合物の1個の原子から該化合物の他の原子への急速なプロトン移動を起こす化合物として定義される。本明細書に開示される化合物のいくつかは、水素の異なった連結点を有する互変異性体として存在してもよい。このような例は、ケト−エノール互変異性体として知られる、ケトン及びそのエノール形態であってもよい。個々の互変異性体、並びにそれらの混合物は、式Iの化合物に包含される。
【0053】
式Iの化合物は、例えば、MeOH若しくは酢酸エチル又はそれらの混合物のような適切な溶媒からの分別結晶により、鏡像異性体のジアステレオマー対に分離してもよい。このようにして得られる鏡像異性体の対は、従来の手段、例えば、分割剤として光学活性アミンを使用することにより、又はキラルHPLCカラムにより個々の立体異性体に分離してもよい。
【0054】
また、一般式Iの化合物の任意の鏡像異性体は、光学的に純粋な出発原料又は公知の立体配置の試薬を用いた立体特異的合成により得てもよい。
【0055】
更に、本発明の化合物の結晶形態のいくつかは多形として存在し、これらは本発明に含まれることが意図される。更に、本発明の化合物のいくつかは、水又は通常の有機溶媒との溶媒和物を形成し得る。このような溶媒和物は本発明の範囲に包含される。
【0056】
本発明の化合物は、通常、鏡像異性的に純粋な製剤として投与することが好ましい。ラセミ混合物は、任意の多くの従来の方法によって個々の鏡像異性体に分離することができる。これらには、キラルクロマトグラフィー、キラル補助基による誘導体化、それに続くクロマトグラフィー又は結晶化による分離、並びにジアステレオマー塩の分別結晶化が含まれる。
【0057】
「薬学的に許容される塩」なる用語は、無機又は有機塩基、並びに無機又は有機酸を含む、薬学的に許容される非毒性の塩基又は酸から調製される塩を意味する。無機塩基に由来する塩には、アルミニウム、アンモニウム、カルシウム、銅、第二鉄、第一鉄、リチウム、マグネシウム、マンガン塩、マンガン、カリウム、ナトリウム、亜鉛等が含まれる。特に好ましくはアンモニウム、カルシウム、マグネシウム、カリウム及びナトリウム塩である。薬学的に許容される有機の非毒性塩基に由来する塩には、一級、二級及び三級アミン、天然の置換アミン、環状アミンを含む置換アミン、塩基性のイオン交換樹脂が含まれ、例えば、アルギニン、ベタイン、カフェイン、コリン、N,N’−ジベンジルエチレンジアミン、ジエチルアミン、2−ジエチルアミノエタノール、2−ジメチルアミノエタノール、エタノールアミン、エチレンジアミン、N−エチルモルホリン、N−エチルピペリジン、グルカミン、グルコサミン、ヒスチジン、ヒドラバミン、イソプロピルアミン、リジン、メチルグルカミン、モルホリン、ピペラジン、ピペリジン、ポリアミン樹脂、プロカイン、プリン、テオブロミン、トリエチルアミン、トリメチルアミン、トリプロピルアミン、トロメタミン等である。「薬学的に許容される塩」なる用語には、更に、酢酸塩、トリフルオロ酢酸塩、ラクトビオン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、ラウリン酸塩、安息香酸塩、リンゴ酸塩、炭酸水素塩、マレイン酸塩、重硫酸塩、マンデル酸塩、重酒石酸塩、メシラート、ホウ酸塩、メチル臭化物、臭化物、メチル硝酸塩、エデト酸カルシウム塩、メチル硫酸塩、カンシル酸塩、ムケート、炭酸塩、ナプシル酸塩、塩化物、硝酸塩、クラブラン酸塩、N−メチルグルカミン、クエン酸塩、アンモニウム塩、ジヒドロ塩化物、オレイン酸塩、エデト酸塩、シュウ酸塩、エジシル酸塩、パモ酸塩(エンボン酸塩)、エストレート、パルミチン酸塩、エシレート、パントテン酸塩、フマル酸塩、リン酸塩/二リン酸塩、グルセプト酸塩、ポリガラクツロン酸塩、グルコン酸塩、サリチル酸塩、グルタミン酸塩、ステアリン酸塩、グリコシルアルサニレート、硫酸塩、ヘキシルレゾルシネート、塩基性酢酸塩、ヒドラバミン、コハク酸塩、ヒドロブロマイド、タンニン酸塩、ヒドロクロライド、酒石酸塩、ヒドロキシナフトエ酸塩、テオクレート、ヨウ化物、トシラート、イソチオネート、トリエチオダイド、乳酸塩、パノエート、吉草酸塩のような全ての許容される塩が含まれ、これは、溶解度又は加水分解特性を修飾するための剤形として用いることができ、又は徐放性若しくはプロドラッグ製剤中で用いることができる。
【0058】
本明細書で用いられる場合、式Iの化合物は、薬学的に許容される塩をも含むことを意味することが理解されるであろう。
【0059】
本発明の化合物は5−HT受容体のモジュレータである。特に、構造式Iの化合物は5−HT受容体のアンタゴニストである。
【0060】
「アンタゴニスト」とは、内因性アゴニストの結合を阻害し、又はアゴニストの作用を阻害することにより効果をもたらす、固有の調節活性を欠く化合物である。
【0061】
本発明の化合物は5−HT受容体のアンタゴニストであり、その結果、肥満症、糖尿病、代謝異常、過食症、認知欠乏、認知力障害、加齢による認知障害、うつ病、躁病、双極性障害、統合失調症、不安、全般性不安障害、パニック障害、強迫性障害、てんかん、睡眠障害、注意欠陥/多動性障害及びアルツハイマー病の治療に有用である。
【0062】
本発明は、治療的有効量の式Iの5−HT受容体アンタゴニスト、又は薬学的に許容されるその塩を、治療を必要とする患者に投与することを含む、肥満症、糖尿病、代謝異常、過食症、認知欠乏、認知力障害、加齢による認知障害、うつ病、躁病、双極性障害、統合失調症、不安、全般性不安障害、パニック障害、強迫性障害、てんかん、睡眠障害、注意欠陥/多動性障害及びアルツハイマー病からなる群から選択される障害の治療方法を提供する。本発明は、治療的有効量の式Iの5−HT受容体アンタゴニスト、又は薬学的に許容されるその塩を、必要とする患者に投与することを含む、記憶及び認知の強化方法をも提供する。本発明は、更に、治療的有効量の式Iの5−HT受容体アンタゴニスト、又は薬学的に許容されるその塩を、必要とする患者に投与することを含む、食事摂取量の減少方法を提供する。
【0063】
本発明は、更に、予防に有効な量の式Iの5−HT受容体アンタゴニスト、又は薬学的に許容されるその塩を、予防を必要とする患者に投与することを含む、肥満症、糖尿病、代謝異常、過食症、認知欠乏、認知力障害、加齢による認知障害、うつ病、躁病、双極性障害、統合失調症、不安、全般性不安障害、パニック障害、強迫性障害、てんかん、睡眠障害、注意欠陥/多動性障害及びアルツハイマー病からなる群から選択される障害の予防方法を提供する。本発明は、治療的有効量の式Iの5−HT受容体アンタゴニスト、又は薬学的に許容されるその塩を、予防を必要とする患者に投与することを含む、記憶喪失の予防方法をも提供する。
【0064】
化合物の「投与」及び、又は化合物を「投与する」なる用語は、本発明の化合物又は本発明の化合物のプロドラッグを治療の必要な個体に提供することを意味すると理解されるべきである。
【0065】
本発明の治療方法を実施するための構造式Iの化合物の投与は、治療的有効量の構造式Iの化合物を、このような治療又は予防を必要とする哺乳動物患者に投与することにより実施される。本発明の方法による予防的投与の必要性は、周知の危険因子の使用により決定される。個々の化合物の治療的有効量は、最終的な解析において、そのケースの担当医師又は獣医師によって決定されるが、治療すべき正確な疾患、その疾患並びに患者が患っている他の疾患又は病状の重症度、選択される投与経路、患者が付随して必要とし得る他の薬物及び治療、並びに医師の判断による他の因子に依存する。
【0066】
式Iの化合物の予防又は治療的投与量の大きさは、当然に、治療すべき病状の重症度の性質、式Iの特定の化合物及びその投与経路によって異なる。それは、個々の患者の年齢、体重及び反応によっても変化するであろう。一般に、毎日の投与量は、1回又は分割投与で、哺乳動物の体重1kgあたり約0.001mg〜約100mg、好ましくは1kgあたり0.01mg〜約50mg、最も好ましくは1kgあたり0.1〜10mgの範囲である。一方、あるケースにおいてはこの範囲外の投与量を用いることが必要であり得る。
【0067】
静脈注射投与用組成物が使用される場合の使用には、適切な投与量範囲は、1日あたり体重1kgあたり、式Iの化合物約0.001mg〜約100mgであり、一実施態様においては約0.01mg〜約50mgであり、他の実施態様においては0.1mg〜10mgである。
【0068】
経口投与組成物が使用される場合においては、適切な投与量範囲は、例えば、1日あたり式Iの化合物約0.01mg〜約1000mgである。一実施態様においては、範囲は1日あたり約0.1mg〜約10mgである。経口投与のために、組成物は、好ましくは、治療すべき患者に、投与量の対症調節のためには、0.01〜1000mg、好ましくは0.01、0.05、0.1、0.5、1、2、2.5、3、4、5、6、7、8、9、10、12、12.5、15、20、25、30、40、50、100、250、500、750又は1000ミリグラムの活性成分を含む錠剤の形態で提供される。
【0069】
本発明の他の態様は、式Iの化合物と薬学的に許容される担体とを含む医薬組成物を提供する。医薬組成物における「組成物」なる用語は、活性成分及び担体となる不活性成分(薬学的に許容される賦形剤)を含有する製品、並びに任意の2種以上の成分の組み合わせ、複合体又は凝集から、又は1種以上の成分の解離から、又は1種以上の成分の他のタイプの反応又は相互作用から、直接的若しくは間接的に得られる任意の製品を包含することが意図される。従って、本発明の医薬組成物は、式Iの化合物と追加の活性成分及び薬学的に許容される賦形剤とを混合することによって製造される任意の組成物を包含する。
【0070】
患者、特にヒト又はイヌ若しくはネコのような愛玩動物に、有効投与量の本発明の化合物を供給するために、任意の適切な投与経路を使用してもよい。例えば、経口、直腸、局所、非経口、眼、肺、経鼻投与を使用してもよい。剤形には、錠剤、トローチ、分散液、懸濁液、溶液、カプセル、クリーム、軟膏、エアロゾル等が含まれる。
【0071】
本発明の医薬組成物は、活性成分として式Iの化合物又は薬学的に許容されるその塩を含み、薬学的に許容される担体を含んでいてもよく、場合により他の治療成分を含んでいてもよい。「薬学的に許容される」については、担体、希釈剤又は賦形剤が製剤の他の成分と適合可能でなければならず、受容者に対して毒性であってはならないことを意味する。組成物には、経口、直腸、局所、非経口(皮下、筋肉内及び静脈を含む)、眼(眼科)、肺(エアロゾル吸入)又は経鼻投与に適した組成物が含まれるが、任意の特定のケースにおける最も適切な投与経路は、治療すべき病状の性質及び重症度及び活性成分の性質に依存するであろう。それらは、好都合に単位剤形において提供され、薬学の分野における任意の周知の方法により調製してもよい。
【0072】
吸入による投与のためには、本発明の化合物は、加圧パック又は噴霧器からのエアロゾル噴霧投与の形態で、又は処方され得る粉末として都合よく送達され、この粉末組成物は、ガス粉末吸入装置の補助で吸入され得る。吸入のために好ましい送達システムは、フッ化炭素又は炭化水素のような適切な噴霧剤における式Iの化合物の懸濁液又は溶液として処方され得る定量吸入(MDI)エアロゾル、並びに追加の賦形剤と共に又はなしで式Iの化合物の乾燥粉末として処方され得る乾燥粉末吸入(DPI)エアロゾルである。
【0073】
式Iの化合物の適切な局所製剤には、経皮装置、エアロゾル、クリーム、溶液、軟膏、ゲル、ローション、散布剤等が含まれる。本発明の化合物を含む局所用医薬組成物は、通常、約0.005〜5重量%の活性化合物を、薬学的に許容されるビヒクルと混合して含む。本発明の化合物を投与するのに有用な経皮皮膚用パッチには、当業者に周知のものが含まれる。
【0074】
実際の使用においては、式Iの化合物は、従来の薬学の配合技術により、薬学的担体と緊密に混合した活性成分として組み合わせることができる。この担体は、投与、例えば、経口又は非経口(静脈内を含む)のために望まれる製剤の形態に依存して種々の形態を取り得る。経口剤形のための組成物の調製においては、任意の有用な薬学的媒体、例えば、懸濁液、エリキシル剤及び溶液のような経口の液状製剤の場合には、水、グリコール、油、アルコール、香味量、防腐剤、着色料等を、又は例えば粉末、カプセル及び錠剤のような経口の固形製剤の場合には、例えば、デンプン、糖類、微結晶性セルロース、希釈剤、顆粒化剤、潤滑剤、結合剤、分散剤のような担体を使用してもよく、ここで固形経口製剤は液状製剤よりも好ましい。それらの投与の容易さのために、錠剤及びカプセルは、最も有利な経口単位剤形であり、この場合、固形の医薬担体が明らかに使用される。必要であれば、錠剤は、標準的な水性又は非水性の技術によってコーティングしてもよい。
【0075】
前述した通常の剤形に加えて、式Iの化合物を、米国特許第3,845,770号;第3,916,899号;第3,536,809号;第3,598,123号;第3,630,200号及び第4,008,719号に開示されたような徐放性手段及び/又は送達デバイスによって投与してもよい。
【0076】
経口投与に適切な本発明の医薬組成物は、カプセル(時間放出及び徐放性の製剤を含む)、丸剤、カシェ剤、粉末、顆粒又は錠剤のような別個の単位として投与してもよく、そのそれぞれが、所定量の活性成分を、粉末又は顆粒として、又は水溶液、非水溶液、水中油型エマルション又は油中水型エマルション中の溶液又は懸濁液として含み、これにはエリキシル剤、チンキ、溶液、懸濁液、シロップ及びエマルションが含まれる。このような組成物は、薬学の任意の方法によって調製することができるが、全ての方法は、活性成分と1種以上の必須成分を構成する担体とを会合させる工程を含む。一般には、この組成物は、活性成分と液状担体又は微粉化した固形担体又はその両方とを均一にかつ緊密に混合し、次いで必要に応じて、この生成物を所望の形状に成形することによって調製される。例えば、錠剤は、場合により1種以上の補助成分とともに、圧縮又は成型によって調製することができる。圧縮錠剤は、適切な機械中で、活性成分を、適宜、結合剤、潤滑剤、不活性希釈剤、界面活性剤又は分散剤等を混合した、粉末又は顆粒のような自由流動型中で圧縮することによって調製することができる。成型錠剤は、適切な機械中で、不活性液体希釈剤で湿らした粉末化合物の混合物を成型することによって製造することができる。所望であれば、各錠剤、カシェ剤又はカプセルは、治療すべき患者に対する投薬の対症調節のために、約0.01〜1,000mg、特には0.01、0.05、0.1、0.5、1.0、2、2.5、3、4、5、6、7、8、9、10、12、15、25、30、40、50、75、100、125、150、175、180、200、225、250、500、750及び1、000mgの活性成分を含む。
【0077】
本発明の化合物の投与の更なる適切な手段には、注射、静脈内ボーラス又は静脈内注射、腹腔内、皮下、筋肉内、鼻腔内及び局所(閉塞の有無)が含まれる。
【0078】
本発明の具体例は、前述の任意の化合物と薬学的に許容される担体とを含む医薬組成物である。また、本発明の具体例は、前述の任意の化合物と薬学的に許容される担体とを組み合わせることによって製造される医薬組成物である。本発明の1つの具体例は、上記の任意の化合物及び薬学的に許容される担体を組み合わせる工程を含む、医薬組成物を製造するための方法である。
【0079】
投与用量は、単回の1日量で投与されてもよく、又は1日総量を毎日2回、3回又は4回の分割投与量で投与されてもよい。更に、投与のために選択される個々の化合物の特性に基づいて、その投与量は、より少ない頻度、例えば、毎週、週に2回、毎月等で投与されてもよい。この単位投与量は、当然に、頻度が低い投与ほど、対応して大きい。
【0080】
経鼻経路、経皮経路を介して、肛門座剤又は膣座剤により、又は継続的な静脈内溶液を通して投与する場合、この投与量の投与は、当然に、投与レジメを通して間欠的ではなく連続的である。
【0081】
以下は、式Iの化合物についての代表的な医薬剤形の例である:
【0082】
【化7】

【0083】
式Iの化合物は、式Iの化合物が有用である疾患又は病状の治療/予防/抑制又は改善において用いられる他の薬物と併用してもよい。このような他の薬物は、それらの常用の経路及び量で、式Iの化合物と同時に又は連続して投与することができる。式Iの化合物が1種以上の他の薬物と同時に用いられる場合、式Iの化合物に加えてこのような他の薬物を含む医薬組成物が好ましい。従って、本発明の医薬組成物には、式Iの化合物に加えて、1種以上の他の活性成分をも含むものが含まれる。式Iの化合物と併用することができる他の活性成分の例は:抗精神病薬、認知亢進薬、抗偏頭痛薬、抗喘息薬、抗炎症剤、抗不安薬、抗パーキンソン剤、抗てんかん薬、食欲抑制剤、セトロニン再取り込み阻害薬、他の抗肥満薬、並びに抗糖尿病薬、脂質低下剤及び降圧剤が含まれるがこれらに限定されず、別々に投与されてもよく、又は同じ医薬組成物中で投与されてもよい。
【0084】
本発明は、5−HT受容体モジュレータ媒介性の疾患の治療又は予防のための方法も提供し、この方法は、5−HT受容体モジュレータ媒介性疾患の治療の必要な、又は発症の危険性のある患者に対し、それらが一緒になって有効な軽減をもたらすそれぞれの量の5−HT受容体モジュレータ及び1種以上の活性成分を投与する工程を含む。
【0085】
本発明の更なる態様においては、5−HT受容体モジュレータ及び1種以上の活性成分を、少なくとも1種の薬学的に許容される担体又は賦形剤と一緒に含む医薬組成物が提供される。
【0086】
従って、本発明のさらなる態様によれば、5−HT受容体モジュレータ媒介性の疾患の治療又は予防用の医薬の製造のための、5−HT受容体モジュレータ及び1種以上の活性成分の使用が提供される。本発明の更なる態様又は他の態様においては、5−HT受容体モジュレータ及び1種以上の活性成分を、5−HT受容体モジュレータ媒介性疾患の治療又は予防において、同時、別々又は連続した使用のために組み合わせた製剤として含む生成物が提供される。このような組み合わせた製剤は、例えば、ツインパックの形態であってもよい。
【0087】
肥満、過食症及び強迫的摂食障害を含む摂食障害の治療又は予防のために、本発明の化合物を、他の食欲抑制剤と組み合わせて用いてもよいことが理解されるであろう。
【0088】
本発明は、摂食障害の治療又は予防のための方法をも提供し、この方法は、このような治療の必要な患者に対し、それらが一緒になって有効な軽減をもたらすようなそれぞれの量の本発明の化合物及び食欲抑制剤を投与する工程を包含する。
【0089】
本発明の化合物と組み合わせて用いられる適切な食欲抑制剤には、アミノレックス、アンフェクロラール、アンフェタミン、ベンズフェタミン、クロルフェンテルミン、クロベンゾレックス、クロフォレックス、クロミノレックス、クロルテルミン、シクレキセドリン、デクスフェンフルラミン、デキストロアンフェタミン、ジエチルプロピオン、ジフェメトキシジン、N−エチルアンフェタミン、フェンブトラゼート、フェンフルラミン、フェニソレックス、フェンプロポレックス、フルドレックス、フルミノレックス、フルフリルメチルアンフェタミン、レバムフェタミン、レボファセトペラン、マジンドール、メフェノレックス、メタンフェプラモン、メタンフェタミン、ノルシュードドエフェドリン、ペントレックス、フェンジメトラジン、フェンメトラジン、フェンテルミン、フェニルプロパノールアミン、ピシロレックス及びシブトラミン;並びに薬学的に許容されるその塩を含むが、これらに限定されない。食欲抑制剤の特に適切なクラスは、クロルフェンテルミン、クロフォレックス、クロルテルミン、デクスフェンフルラミン、フェンフルラミン、ピシロレックス及びシブトラミン;並びに薬学的に許容されるその塩を含むハロゲン化アンフェタミン誘導体である。本発明の化合物と併用される、特にハロゲン化アンフェタミン誘導体には:フェンフルラミン及びデクスフェンフルラミン、並びに薬学的に許容されるその塩が含まれる。
【0090】
本発明は、それらが一緒になって有効な軽減をもたらすようなそれぞれの量の本発明の化合物並びに肥満及び肥満関連症状を治療するのに有用な他の薬剤を、治療を必要とする患者に投与することを含む、肥満の治療又は予防方法をも提供する。
【0091】
本発明の化合物と併用される適切な薬剤には:
(a)抗糖尿病薬、例えば、(1)PPARγアゴニスト、例えば、グリタゾン(例えば、シグリタゾン;ダルグリタゾン;エングリタゾン;イサグリタゾン(MCC−555);ピオグリタゾン(アクトス);ロシグリタゾン(AVANDIA);トログリタゾン;リボグリタゾン、BRL49653;CLX−0921;5−BTZD、GW−0207、LG−100641、R483及びLY−300512等、並びにWO97/10813、97/27857、97/28115、97/28137、97/27847、03/000685及び03/027112に開示される化合物、並びにSPPARMS(選択的PPARγモジュレータ)、例えば、T131(アムジェン)、FK614(フジサワ)、ネトグリタゾン及びメタグリダセン;(2)ビグアニド、例えば、ブホルミン;メトホルミン及びフェンホルミン等;(3)タンパク質チロシンホスファターゼ−1B(PTP−1B)阻害剤、例えば、ISIS113715、A−401674、A−364504、IDD−3、IDD2846、KP−40046、KR61639、MC52445、MC52453、C7、OC−060062、OC−86839、OC29796、TTP−277BC1、並びにWO04/041799、04/050646、02/26707、02/26743、04/092146、03/048140、04/089918、03/002569、04/065387、04/127570及びUS2004/167183に開示される薬剤;(4)スルホニル尿素、例えば、アセトヘキサミド;クロルプロパミド;ダイアビネーゼ;グリベンクラミド;グリピジド;グリブリド;グリメピリド;グリクラジド;グリペンチド;グリキドン;グリソラミド;トラザミド及びトルブタミド等;(5)メグリチニド、例えばレパグリニド、メチグリニド(GLUFAST)及びナテグリニド等;(6)アルファグルコシドヒドロラーゼ阻害剤、例えばアカルボース;アジポシン;カミグリボース;エミグリテート;ミグリトール;ヴォグリボース;プラジマイシン−Q;サルボスタチン;CKD−711;MDL−25,637;MDL−73,945及びMOR14等;(7)アルファアミラーゼ阻害剤、例えばテンダミスタット、トレスタチン及びAl−3688等;(8)インシュリン分泌促進物質、例えばリノグリライド、ナテグリニド、ミチグリニド(GLUFAST)、ID1101 A−4166等;(9)脂肪酸酸化阻害剤、例えばクロモキシル及びエトモキシル等;(10)A2アンタゴニスト、例えば、ミダグリゾール;イサグリドール;デリグリドール;イダゾキサン;エアロキサン及びフルパロキサン等;(11)インシュリン又はインシュリン模倣物、例えば、ビオタ、LP−100、ノバラピド、インシュリンデテミル、インシュリンリスプロ、インシュリングラルギン、インシュリン亜鉛懸濁液(レンテ及びウルトラレンテ);Lys−Proインシュリン、GLP−1(17−36)、GLP−1(73−7)(インシュリントロピン);GLP−1(7−36)−NH)エキセナチド/エキセジン−4、エキセジンLAR、リナグルチド、AVE0010、CJC1131、BIM51077、CS872、THO318、BAY−694326、GP010、ALBUGON(アルブミンと縮合したGLP−1)、HGX−007(Epacアゴニスト)、S−23521及びWO04/022004、WO04/37859等に開示される化合物等;(12)非チアゾリジンジオン、例えばJT−501及びファルグリタザル(GW−2570/GI−262579)等;(13)PPARα/γ二重アゴニスト、例えばAVE0847、CLX−0940、GW−1536、GW1929、GW−2433、KRP−297、L−796449、LBM642、LR−90、LY510919、MK−0767、ONO5129、SB219994、TAK−559、TAK−654、677954(グラクソスミスクライン)、E−3030(エーザイ)、LY510929(リリー)、AK109(アサヒ)、DRF2655(Dr.Reddy)、DRF8351(Dr.Reddy)、MC3002(Maxocore)、TY51501(トーアエイヨー)、ナベグリタザル、ムラグリタザル、ペリグリタザル、テスグリタザル(GALIDA)、レグリタザル(JTT−501)、チグリタザル及びWO99/16758、WO99/19313、WO99/20614、WO99/38850、WO00/23415、WO00/23417、WO00/23445、WO00/50414、WO01/00579、WO01/79150、WO02/062799、WO03/033481、WO03/033450、WO03/033453に開示されるもの;並びに(14)他のインシュリン増感剤;(15)VPAC2受容体アゴニスト;(16)GLKモジュレーター、例えば、PSN105、RO281675、RO274375及びWO03/015774、WO03/000262、WO03/055482、WO04/046139、WO04/045614、WO04/063179、WO04/063194、WO04/050645に開示されるもの等;(17)レチノイドモジュレータ、例えば、WO03/000249に開示されるもの;(18)GSK3ベータ/GSK3阻害剤、例えば4−[2−(2−ブロモフェニル)−4−(4−フルオロフェニル−1H−イミダゾール−5−イル)ピリジン、CT21022、CT20026、CT−98023、SB−216763、SB410111、SB−675236、CP−70949、XD4241及びWO03/037869、03/03877、03/037891、03/024447、05/000192、05/019218等に開示されるもの等;(19)グリコーゲンホスホリラーゼ(HGLPa)阻害剤、例えば、AVE5688、PSN357、GPi−879、WO03/037864、WO03/091213、WO04/092158、WO05/013975、WO05/013981、US2004/0220229及びJP2004−196702に開示されるもの等;(20)ATP消費プロモータ、例えばWO03/007990に開示されるもの;(21)AVANDAMETのようなPPARγアゴニスト及びメトホルミンの固定の組み合わせ;(22)PPAR汎アゴニスト(pan agonists)、例えばGSK677954;(23)SNORF55とも呼ばれるGPR40(G−タンパク質共役受容体40)、例えばBG700及び、WO04/041266、04/022551、03/099793に開示されるもの;(24)GPR119(G−タンパク質共役受容体119、RUP3とも呼ばれる;SNORF25)、例えば、RUP3、HGPRBMY26、PFI007、SNORF25;(25)アデノシン受容体2Bアンタゴニスト、例えばATL−618、ATl−802、E3080等;(26)カルニチンパルミトイルトランスフェラーゼ阻害剤、例えば、ST1327及びST1326等;(27)フルクトース1,6−ビスホスファターゼ阻害剤、例えば、CS−917、MB7803等;(28)グルカゴンアンタゴニスト、例えばAT77077、BAY694326、GW4123X、NN2501及びWO03/064404、WO05/00781、US2004/0209928、US2004/029943に開示されるもの等;(30)グルコース−6−ホスファーゼ阻害薬;(31)ホスホエノールピルビン酸カルボキシキナーゼ(PEPCK)阻害剤;(32)ピルビン酸デヒドロゲナーゼキナーゼ(PDK)活性化因子;(33)RXRアゴニスト、例えば、MC1036、CS00018、JNJ10166806及びWO04/089916、米国特許第6759546号に開示されるもの等;(34)SGLT阻害剤、例えばAVE2268、KGT1251、T1095/RWJ394718;(35)BLX−1002;(36)アルファグルコシダーゼ阻害剤;(37)グルカゴン受容体アゴニスト;並びに(38)グルコキナーゼ活性化因子;
(b)脂質低下剤、例えば、(1)胆汁酸金属イオン封鎖剤、例えば、コレスチラミン、コレセベレム、コレスチポール、架橋デキストランのジアルキルアミノアルキル誘導体;Colestid(登録商標);LoCholest(登録商標)及びQuestran(登録商標)等;(2)HMG−CoAレダクターゼ阻害剤、例えば、アトルバスタチン、イタバスタチン、ピタバスタチン、フルバスタチン、ロバスタチン、プラバスタチン、リバスタチン、ロスバスタチン、シンバスタチン、ロスバスタチン(ZD−4522)等、特にシンバスタチン;(3)HMG−CoAシンターゼ阻害剤;(4)コレステロール吸収阻害剤、例えば、FMVP4(Forbes Medi−Tech)、KT6−971(コトブキ製薬)、FM−VA12(Forbes Medi−Tech)、FM−VP−24(Forbes Medi−Tech)、スタノールエステル、ベータ−シトステロール、チクエシドのようなステロールグリコシド;並びにエゼチミブのようなアゼチジノン、及びWO04/005247に開示されるもの等;(5)アシル補酵素A−コレステロールアシルトランスフェラーゼ(ACAT)阻害剤、例えば、アバシミブ、エフルシミブ、パシチミブ(KY505)、SMP797(スミトモ)、SM32504(スミトモ)及びWO03/091216に開示されるもの等;(6)CETP阻害剤、例えばJTT705(日本タバコ)、トルセトラピブ、CP532,632、BAY63−2149(バイエル)、SC591、SC795等;(7)スクアレンシンテターゼ阻害剤;(8)抗酸化物質、例えばプロブコール等;(9)PPARαアゴニスト、例えばベクロフィブラート、ベンザフィブラート、シプロフィブラート、クロフィブラート、エトフィブラート、フェノフィブラート、ゲムカベン及びゲムフィブロジル、GW7647、BM170744(コーワ)、LY518674(リリー)、GW590735(グラクソスミスクライン)、KRP−101(キョーリン)、DRF10945(Dr.Reddy)、NS−220/R1593(日本新薬/ロッシュ,ST1929)(Sigma Tau)MC3001/MC3004(MaxoCore Pharmaceuticals、ゲムカベンカルシウム、他のフィブリン酸誘導体、例えば、Atromid(登録商標)、Lopid(登録商標)及びTricor(登録商標)、並びに米国特許第6,548,538号に開示されるもの等;(10)FXR受容体モジュレータ、例えばGW4064(グラクソスミスクライン)、SR103912、QRX401、LN−6691(Lion Bioscience)、並びにWO02/064125、WO04/045511に開示されるもの等;(11)LXR受容体モジュレーター、例えばGW3965(グラクソスミスクライン)、T9013137及びXTCO179628(X−Ceptor Therapeutics/Sanyo)及びWO03/031408、WO03/063796、WO04/072041に開示されるものなど;(12)リポタンパク質合成阻害剤、例えば、ナイアシン;(13)レニンアンジオテンシン系阻害剤;(14)PPARδ部分アゴニスト、例えば、WO03/024395に開示されるもの;(15)胆汁酸再吸収阻害剤、例えばBARI1453、SC435、PHA384640、S8921、AZD7706等;並びに胆汁酸金属イオン封鎖剤、例えばコレセベラム(WELCHOL/CHOLESTAGEL)、(16)PPARδアゴニスト、例えばGW501516(Ligand,GSK)、GW590735、GW−0742(グラクソスミスクライン)、T659(アムジェン/Tularik)、LY934(リリー)、NNC610050(Novo Nordisk)、並びにWO97/28149、WO01/79197、WO02/14291、WO02/46154、WO02/46176、WO02/076957、WO03/016291、WO03/033493、WO03/035603、WO03/072100、WO03/097607、WO04/005253、WO04/007439及びJP10237049に開示されるもの等;(17)トリグリセリド合成阻害剤;(18)ミクロソームトリグリセリド輸送(MTTP)阻害剤、例えばイミプリタピド、LAB687、JTT130(日本タバコ)、CP346086、並びにWO03/072532に開示されるもの等;(19)転写モジュレータ;(20)スクアレンエポキシダーゼ阻害剤;(21)低密度リポタンパク質(LDL)受容体誘導因子;(22)血小板凝集阻害剤;(23)5−LO又はFLAP阻害剤;並びに(24)HM74A受容体アゴニストを含むナイアシン受容体アゴニスト;(25)PPARモジュレータ、例えば、WO01/25181、WO01/79150、WO02/79162、WO02/081428、WO03/016265、WO03/033453に開示されるもの;(26)WO03/039535に開示されるようなナイアシン結合クロム;(27)WO03/040114に開示された、置換酸誘導体;(28)注入HDL、例えばLUV/ETC−588(ファイザー)、APO−A1 Milano/ETC216(ファイザー)、ETC−642(ファイザー)、ISIS301012、D4F(Bruin Pharma)、ApoA1合成三量体、泡沫細胞に標的化されたBioral ApoA1等;(29)IBAT阻害剤、例えばBARI143/HMR145A/HMR1453(サノフィ−アベンティス、PHA384640E(ファイザー)、S8921(シオノギ)AZD7806(アストラゼネカ)、AK105(アサヒ化成)等;(30)Lp−PLA2阻害剤、例えば、SB480848(グラクソスミスクライン)、659032(グラクソスミスクライン)、677116(グラクソスミスクライン)等;(31)ETC1001/ESP31015(ファイザー)、ESP−55016(ファイザー)、AGI1067(AtheroGenics)、AC3056(Amylin)、AZD4619(アストラゼネカ)を含む脂質組成に影響する他の薬剤;並びに
アムジェン等グラクソスミスクラインエーザイリリーアサヒDr.ReddyDr.Reddyトーアエイヨー、コトブキ製薬、スミトモスミトモ日本タバコバイエルコーワリリーグラクソスミスクラインキョーリンDr.Reddy日本新薬ロッシュグラクソスミスクライングラクソスミスクラインアムジェンリリー日本タバコファイザーファイザーファイザーファイザーシオノギアストラゼネカアサヒ化成グラクソスミスクライングラクソスミスクライングラクソスミスクラインファイザーファイザーアストラゼネカ (c)降圧剤、例えば、(1)利尿薬、例えばクロロサリドン、クロルチアジド、ジクロロフェナミド、ヒドロフルメチアジド、インダパミド及びヒドロクロロチアジドを含むチアジド類;ブメタニド、エタクリン酸、フロセミド及びトルセミドのようなループ利尿薬;アミロリド及びトリアムテレンのようなカリウム保持性利尿薬;並びにスピロノラクトン、エピレノンのようなアルドステロンアンタゴニストなど;(2)ベータ−アドレナリン遮断薬、例えば、アセブトロール、アテノロール、ベタキソロール、ベバントロール、ビソプロロール、ボピノドロール、カルテオロール、カルベジロール、セリプロロール、エスモロール、インデノロール、メタプロロール、ナンドロール、ネビボロール、ペンブトロール、ピンドロール、プロパノロール、ソタロール、テルタトロール、チリソロール及びチモロール等;(3)カルシウムチャネル遮断薬、例えば、アムロジピン、アラニジピン、アゼルニジピン、バルニジピン、ベニジピン、ベプリジル、シナルジピン、クレビジピン、ジルチアゼム、エホニジピン、フェロジピン、ガロパミル、イスラジピン、ラシジピン、レミルジピン、レルカニジピン、ニカルジピン、ニフェジピン、ニルバジピン、ニモデピン、ニソルジピン、ニトレンジピン、マニジピン、プラニジピン及びベラパミル等;(4)アンジオテンシン変換酵素(ACE)阻害剤、例えば、ベナゼプリル;カプトプリル;シラザプリル;デラプリル;エナラプリル;ホシノプリル;イミダプリル;ロシノプリル;モエキシプリル;キナプリル;キナプリラト;ラミプリル;ペリンドプリル;ペリンドロプリル;カニプリル;スピラプリル;テノカプリル;トランドラプリル及びゾフェノプリル等;(5)中性エンドペプチダーゼ阻害剤、例えばオマパトリラト、カドキサトリル及びエカドトリル、ホシドトリル、サムパトリラト、AVE7688、ER4030等;(6)エンドセリンアンタゴニスト、例えば、テゾセンタン、A308165及びYM62899等;(7)血管拡張薬、例えば、ヒドララジン、クロニジン、ミノキシジル及びニコチニルアルコール等;(8)アンジオテンシンII受容体アンタゴニスト、例えば、カンデサルタン、エプロサルタン、イルベサルタン、ロサルタン、プラトサルタン、タソサルタン、テルミサルタン、ヴァルサルタン、並びにEXP−3137、FI6828K及びRNH6270等;(9)α/βアドレナリン遮断薬、例えばニプラジロール、アロチノロール及びアモスラロール等;(10)アルファ1遮断薬、例えば、テラゾシン、ウラピジル、プラゾシン、ブナゾシン、トリマゾシン、ドキサゾシン、ナフトピジル、インドラミン、WHIP164及びXEN010等;(11)アルファ2アゴニスト、例えば、ロフェキシジン、チアメニジン、モキソニジン、リルメニジン及びグアノベンズ等;(12)アルドステロン阻害剤等;(13)アンギオポエチン−2−結合剤、例えばWO03/030833に開示されるもの;並びに
(d)抗肥満薬、例えば、(1)5HT(セロトニン)トランスポーター阻害剤、例えば、パロキセチン、フルオキセチン、フェンフルラミン、フルボキサミン、セルトラリン及びイミプラミン、並びにWO03/00663に開示されるもの、並びにセロトニン/ノルアドレナリン再取り込み阻害薬、例えばシブトラミン(MERIDIA/REDUCTIL)及びドーパミン取り込み阻害剤/ノルエピネフリン取り込み阻害剤、例えば塩酸ラダファキシン、353162(グラクソスミスクライン)等;(2)NE(ノルエピネフリン)トランスポーター阻害剤、例えばGW320659、デスピラミン、タルスプラム及びノミフェンシン;(3)CB1(カンナビノイド−1受容体)アンタゴニスト/インバースアゴニスト、例えば、リモナバント(アコンプリア サノフィ シンセラボ)、SR−147778(サノフィ シンセラボ)、AVE1625(サノフィ−アベンティス)、BAY65−2520(バイエル)、SLV319(ソルベイ)、SLV326(ソルベイ)、CP945598(ファイザー)、E−6776(Esteve)、O1691(Organix)、ORG14481(オルガノン)、VER24343(Vernalis)、NESS0327(サッサリ大学)/カグリアリ大学)、タラナバント、並びに米国特許第4,973,587号、第5,013,837号、第5,081,122号、第5,112,820号、第5,292,736号、第5,532,237号、第5,624,941号、第6,028,084号及び第6,509,367号に開示されるもの;並びにWO96/33159、WO97/29079、WO98/31227、WO98/33765、WO98/37061、WO98/41519、WO98/43635、WO98/43636、WO99/02499、WO00/10967、WO00/10968、WO01/09120、WO01/58869、WO01/64632、WO01/64633、WO01/64634、WO01/70700、WO01/96330、WO02/076949、WO03/006007、WO03/007887、WO03/020217、WO03/026647、WO03/026648、WO03/027069、WO03/027076、WO03/027114、WO03/037332、WO03/040107、WO04/096763、WO04/111039、WO04/111033、WO04/111034、WO04/111038、WO04/013120、WO05/000301、WO05/016286、WO05/066126及びEP658546号に開示されるもの等;(4)グレリンアゴニスト/アンタゴニスト、例えばBVT81−97(BioVitrum)、RC1291(Rejuvenon)、SRD−04677(スミトモ)、非アシル化グレリン(TheraTechnologies)及びWO01/87335、WO02/08250、WO05/012331に開示されるもの等;(5)H3(ヒスタミンH3)アンタゴニスト/インバースアゴニスト、例えば、チオペラミド、3−(1H−イミダゾール−4−イル)プロピルN−(4−ペンテニル)カルバメート)、クロベノプロピット、ヨードフェンプロピット、イモプロキシファン、GT2394(Gliatech)及びA331440、並びにWO02/15905に開示されるもの;並びにO−[3−(1H−イミダゾール−4−イル)プロパノール]カルバメート(Kiec−Kononowicz,K.et al.,Pharmazie,55:349−55(2000))、ピペリジン−含有ヒスタミンH3−受容体アンタゴニスト(Lazewska,D.et al.,Pharmazie,56:927−32(2001)、ベンゾフェノン誘導体及び関連化合物(Sasse,A.et al.,Arch.Pharm.(Weinheim)334:45−52(2001))、置換N−フェニルカルバメート(Reidemeister,S.et al.,Pharmazie,55:83−6(2000))及びプロキシフェン誘導体(Sasse,A.et al.,J.Med.Chem..43:3335−43(2000))及びヒスタミンH3受容体モジュレータ、例えばWO03/024928及びWO03/024929に開示されるもの;(6)メラニン凝集ホルモン1受容体(MCH1R)アンタゴニスト、例えばT−226296(タケダ)、T71(タケダ/アムジェン)、AMGN−608450、AMGN−503796(アムジェン)、856464(グラクソスミスクライン)、A224940(アボット)、A798(アボット)、ATC0175/AR224349(Arena Pharmaceuticals)、GW803430(グラクソスミスクライン)、NBI−1A(Neurocrine Biosciences)、NGX−1(ニューロジェン)、SNP−7941(シナプティック)、SNAP9847(シナプティック)、T−226293(シェーリング プラウ)、TPI−1361−17(埼玉医科大学/カリフォルニア大学アーバイン校)及びWO01/21169、WO01/82925、WO01/87834、WO02/051809、WO02/06245、WO02/076929、WO02/076947、WO02/04433、WO02/51809、WO02/083134、WO02/094799、WO03/004027、WO03/13574、WO03/15769、WO03/028641、WO03/035624、WO03/033476、WO03/033480、WO04/004611、WO04/004726、WO04/011438、WO04/028459、WO04/034702、WO04/039764、WO04/052848、WO04/087680に開示されるもの;並びに日本国特許出願公開JP13226269、JP1437059、JP2004315511に開示されるもの等;(7)MCH2R(メラニン凝集ホルモン2R)アゴニスト/アンタゴニスト;(8)NPY1(ニューロペプチドYY1)アンタゴニスト、例えばBMS205749、BIBP3226、J−115814、BIBO3304、LY−357897、CP−671906及びGI−264879A;並びに米国特許第6,001,836号;並びにWO96/14307、WO01/23387、WO99/51600、WO01/85690、WO01/85098、WO01/85173及びWO01/89528に開示されるもの;(9)NPY5(神経ペプチドYY5)アンタゴニスト、例えば、152,804、S2367(シオノギ)、E−6999(Esteve)、GW−569180A、GW−594884A(グラクソスミスクライン)、GW−587081X、GW−548118X;FR235,208;FR226928,FR240662、FR252384;1229U91、GI−264879A、CGP71683A、C−75(Fasgen)LY−377897、LY366377、PD−160170、SR−120562A、SR−120819A、S2367(シオノギ)、JCF−104及びH409/22;並びに米国特許第6,140,354号、第6,191,160号、第6,258,837号、第6,313,298号、第6,326,375号、第6,329,395号、第6,335,345号、第6,337,332号、第6,329,395号及び第6,340,683号;並びにEP第01010691号、EP第01044970号及びFR252384号;並びにPCT国際公開番号WO97/19682、WO97/20820、WO97/20821、WO97/20822、WO97/20823、WO98/27063、WO00/107409、WO00/185714、WO00/185730、WO00/64880、WO00/68197、WO00/69849、WO01/09120、WO01/14376、WO01/85714、WO01/85730、WO01/07409、WO01/02379、WO01/02379、WO01/23388、WO01/23389、WO01/44201、WO01/62737、WO01/62738、WO01/09120、WO02/20488、WO02/22592、WO02/48152、WO02/49648、WO02/051806、WO02/094789、WO03/009845、WO03/014083、WO03/022849、WO03/028726、WO05/014592、WO05/01493;並びにNorman et al.,J.Med.Chem.43:4288−4312(2000)に開示される化合物;(10)レプチン、例えば、組換え型ヒトレプチン(PEG−OB、ホフマン ラ ロッシュ)及び組換え型メチオニルヒトレプチン(アムジェン);(11)レプチン誘導体、例えば米国特許第5,552,524号;第5,552,523号;第5,552,522号;同第5,521,283号;並びにWO96/23513;WO96/23514;WO96/23515;WO96/23516;WO96/23517;WO96/23518;WO96/23519及びにWO96/23520に開示されるもの;(12)オピオイドアンタゴニスト、例えば、ナルメフェン(Revex(登録商標))、3−メトキシナルトレキソン、ナロキソン及びナルトレキソン;並びにWO00/21509に開示されるもの;(13)オレキシンアンタゴニスト、例えば、SB−334867−A(グラクソスミスクライン);並びにWO01/96302、01/68609、02/44172、02/51232、02/51838、02/089800、02/090355、03/023561、03/032991、03/037847、04/004733、04/026866、04/041791、04/085403に開示されるもの等;(14)BRS3(ボンベシン受容体サブタイプ3)アゴニスト;(15)CCK−A(コレシストキニン−A)アゴニスト、例えば、AR−R15849、GI181771、JMV−180、A−71378、A−71623、PD170292、PD149164、SR146131、SR125180、ブタビンジド及び米国特許第5,739,106号に開示されるもの;(16)CNTF(毛様体神経栄養因子)、例えば、GI−181771(グラクソスミスクライン);SR146131(サノフィ シンセラボ);ブタビンジド及びPD170,292、PD149164(ファイザー);(17)CNTF誘導体、例えば、アキソキン(Regeneron);並びにWO94/09134、WO98/22128及びWO99/43813に開示されるもの;(18)GHS(成長ホルモン分泌促進物質受容体)アゴニスト、例えばNN703、ヘキサレリン、MK−0677、SM−130686、CP−424,391、L−692,429及びL−163,255、並びに米国特許第6358951号、米国特許出願公開第2002/049196号及び第2002/022637号;並びにWO01/56592及びWO02/32888に開示されるもの;(19)5HT2c(セロトニン受容体2c)アゴニスト、例えば、APD3546/AR10A(Arena Pharmaceuticals)、ATH88651(Athersys)、ATH88740(Athersys)、BVT933(Biovitrum/GSK)、DPCA37215(BMS)、IK264;LY448100(リリー)、PNU22394;WAY470(ワイス)、WAY629(ワイス)、WAY161503(Biovitrum)、R−1065、VR1065(Vernalis/ロッシュ)、YM348;並びに米国特許第3,914,250号;並びにPCT国際公開番号01/66548、02/36596、02/48124
、02/10169、02/44152;02/51844、02/40456、02/40457、03/057698、05/000849に開示のもの等;(20)Mc3r(メラノコルチン3受容体)アゴニスト;(21)Mc4r(メラノコルチン4受容体)アゴニスト、例えば、CHIR86036(Chiron)、CHIR915(Chiron);ME−10142(Melacure)、ME−10145(Melacure)、HS−131(Melacure)、NBI72432(Neurocrine Biosciences)、NNC70−619(Nove Nordisk)、TTP2435(Transtech)、並びにPCT国際公開番号WO99/64002,00/74679、01/991752、01/0125192、01/52880、01/74844、01/70708、01/70337、01/91752、01/010842、02/059095、02/059107,02/059108、02/059117、02/062766、02/069095、02/12166、02/11715、02/12178、02/15909、02/38544、02/068387、02/068388、02/067869、02/081430、03/06604、03/007949、03/009847、03/009850、03/013509、03/031410、03/094918、04/028453、04/048345、04/050610、04/075823、04/083208、04/089951、05/000339及びEP第1460069号及び米国特許第2005049269号及びJP2005042839に開示されるもの等;(22)モノアミン再取り込み阻害薬、例えば、シブトラミン(Meridia(登録商標)/Reductil(登録商標))及びその塩、並びに、米国特許第4,746,680号、第4,806,570号及び同第5,436,272号及び米国特許出願公開第2002/0006964号、並びにWO01/27068及びWO01/62341に開示される化合物;(23)セロトニン再取り込み阻害薬、例えば、デクスフェンフルラミン、フルオキセチン、並びにUS第6,365,633号、並びにWO01/27060及びWO01/162341に開示されるもの;(24)GLP−1(グルカゴン様ペプチド1)アゴニスト;(25)トピラメート(Topimax(登録商標));(26)フィトファルム化合物57(CP644,673);(27)ACC2(アセチル−CoAカルボキシラーゼ−2)阻害剤;(28)β3(βアドレナリン受容体3)アゴニスト、例えば、ラフェベルグロン/AD9677/TAK677(ダイニッポン/タケダ)、CL−316,243、SB418790、BRL−37344、L−796568、BMS−196085、BRL−35135A、CGP12177A、BTA−243、GRC1087(Glenmark Pharmaceuticals)、GW427353(ソラベグロン塩酸塩)、トレカドリン、Zeneca D7114、N−5984(ニッシン キョーリン)、LY−377604(リリー)、KT07924(キッセイ)、SR59119A、並びに米国特許第5,705,515号、米国特許第5,451,677号;並びにWO94/18161、WO95/29159、WO97/46556、WO98/04526、WO98/32753、WO01/74782、WO02/32897、WO03/014113、WO03/016276、WO03/016307、WO03/024948、WO03/024953、WO03/037881、WO04/108674に開示されるもの等;(29)DGAT1(ジアシルグリセロールアシルトランスフェラーゼ1)阻害剤;(30)DGAT2(ジアシルグリセロールアシルトランスフェラーゼ2)阻害剤;(31)FAS(脂肪酸シンターゼ)阻害剤、例えばセルレニン及びC75;(32)PDE(ホスホジエステラーゼ)阻害剤、例えば、テオフィリン、ペントキシフィリン、ザプリナスト、シルデナフィル、アムリノン、ミルリノン、シロスタミド、ロリプラム及びシロミラスト、並びにWO03/037432、WO03/037899に開示されるもの;(33)甲状腺ホルモンβアゴニスト、例えば、KB−2611(KaroBioBMS)、並びにWO02/15845及びJP2000256190に開示されるもの;(34)UCP−1(非共役タンパク質1)、2又は3の活性化因子、例えばフィタン酸、4−[(E)−2−(5,6,7,8−テトラヒドロ−5,5,8,8−テトラメチル−2−ナフタレニル)−1−プロペニル]安息香酸(TTNPB)及びレチノイン酸及びWO99/00123に開示されるもの;(35)アシル−エストロゲン、例えば、del Mar−Grasa,M.et al.,Obesity Research,9:202−9(2001)に開示されるオレオイル−エストロン;(36)グルココルチコイド受容体アンタゴニスト、例えば、CP472555(ファイザー)、KB3305、並びにWO04/000869、WO04/075864に開示されるもの等;(37)11βHSD−1(11−ベータヒドロキシステロイドデヒドロゲナーゼ1型)阻害剤、例えば、BVT3498(AMG331)、BVT2733、3−(1−アダマンチル)−4−エチル−5−(エチルチオ)−4H−1,2,4−トリアゾール、3−(1−アダマンチル)−5−(3,4,5−トリメトキシフェニル)−4−メチル−4H−1,2,4−トリアゾール、3−アダマンチル−4,5,6,7,8,9,10,11,12,3a−デカヒドロ−1,2,4−トリアゾロ[4,3−a][11]アヌレン、並びにWO01/90091、01/90090、01/90092、02/072084、04/011410、04/033427、04/041264、04/027047、04/056744、04/065351、04/089415、04/037251に開示される化合物等;(38)SCD−1(ステアロイル−CoAデサチュラーゼ−1)阻害剤;(39)ジペプチジルペプチダーゼIV(DPP−4)阻害剤、例えば、イソロイシンチアゾリジド、バリンピロリジド、シタグリプチン、サクサグリプチン、NVP−DPP728、LAF237(ビルダグリプチン)、P93/01、TSL225、TMC−2A/2B/2C、FE999011、P9310/K364、VIP0177、SDZ274−444、GSK823093、E3024、SYR322、TS021、SSR162369、GRC8200、K579、NN7201、CR14023、PHX1004、PHX1149、PT−630、SK−0403;並びにWO02/083128、WO02/062764、WO02/14271、WO03/000180、WO03/000181、WO03/000250、WO03/002530、WO03/002531、WO03/002553、WO03/002593、WO03/004498、WO03/004496、WO03/005766、WO03/017936、WO03/024942、WO03/024965、WO03/033524、WO03/055881、WO03/057144、WO03/037327、WO04/041795、WO04/071454、WO04/0214870、WO04/041273、WO04/041820、WO04/050658、WO04/046106、WO04/067509、WO04/048532、WO04/099185、WO04/108730、WO05/009956、WO04/09806、WO05/023762、米国特許出願公開第2005/043292号及びEP第1258476号に開示される化合物;(40)リパーゼ阻害剤、例えば、テトラヒドロリプスタチン(オーリスタット/XENICAL)、ATL962(Alizyme/タケダ)、GT389255(Genzyme/Peptimmune)、Triton WR1339、RHC80267、リプスタチン、テアサポニン及びジエチルウンベリフェリルホスフェート、FL−386、WAY−121898、Bay−N−3176、バリラクトン、エステラシン、エベラクトンA、エベラクトンB及びRHC80267、並びにWO01/77094、WO04/111004、並びに米国特許第4,598,089号、第4,452,813号、第5,512,565号、第5,391,571号、第5,602,151号、第4,405,644号、第4,189,438号及び第4,242,453号に開示されるもの等;(41)脂肪酸トランスポーター阻害剤;(42)ジカルボキシレートトランスポーター阻害剤;(43)グルコーストランスポーター阻害剤;並びに(44)ホスフェートトランスポーター阻害剤;(45)食欲抑制二環式化合物、例えば、1426(アベンティス)及び1954(アベンティス)、並びにWO00/18749、WO01/32638、WO01/62746、WO01/62747及びWO03/015769に開示される化合物;(46)ペプチドYY及びPYYアゴニスト、例えば、PYY336(Nastech/メルク)、AC162352(IC Innovations/Curis/Amylin)、TM30335/TM30338(7TM Pharma)、PYY336(Emisphere Tehcnologies)、ペグ化ペプチドYY3−36、WO03/026591、04/089279に開示されるもの等;(47)脂質代謝モジュレータ、例えば、マスリン酸、エリスロジオール、ウルソル酸ウバオール、ベツリン酸、ベツリン等、並びにWO03/011267に開示される化合物;(48)転写因子モジュレーター、例えば、WO03/026576に開示されるもの;(49)Mc5r(メラノコルチン5受容体)モジュレータ、例えば、WO97/19952、WO00/15826、WO00/15790、米国特許出願公開第20030092041号に開示されるもの等;(50)脳由来向神経性因子(BDNF)、(51)Mc1r(メラノコルチン1受容体モジュレータ、例えばLK−184(Proctor&Gamble)等;(52)他の5−HTアンタゴニスト、例えば、BVT74316(BioVitrum)、BVT5182c(BioVitrum)、E−6795(Esteve)、E−6814(Esteve)、SB399885(グラクソスミスクライン)、SB271046(グラクソスミスクライン)、RO−046790(ロッシュ)等;(53)脂肪酸トランスポータータンパク質4(FATP4);(54)アセチル−CoAカルボキシラーゼ(ACC)阻害剤、例えば、CP640186、CP610431、CP640188(ファイザー);(55)C−末端成長ホルモンフラグメント、例えば、AOD9604(Monash Univ/Metabolic Pharmaceuticals)等;(56)オキシントモジュリン;(57)神経ペプチドFF受容体アンタゴニスト、例えば、WO04/083218に開示されるもの等;(58)アミリンアゴニスト、例えば、シムリン/プラムリンチド/AC137(Amylin);(59)フーディア及びトリコカウロン抽出物;(60)BVT74713及び他の腸脂質食欲抑制剤;(61)ドーパミンアゴニスト、例えば、ブプロピオン(WELLBUTRIN/グラクソスミスクライン);(62)ゾニサミド(ZONEGRAN/ダイニッポン/エラン)等が含まれるが、これらに限定されない。
グラクソスミスクラインバイエルファイザーオルガノンスミトモタケダタケダアムジェンアムジェングラクソスミスクラインアボットアボットグラクソスミスクラインシェーリング プラウシオノギグラクソスミスクラインシオノギロッシュアムジェングラクソスミスクライングラクソスミスクラインファイザーリリーワイスワイスロッシュタケダニッシンキョーリンリリーキッセイファイザータケダグラクソスミスクライングラクソスミスクラインロッシュファイザーグラクソスミスクライン
【0092】
本発明の化合物と併用される特定の化合物には、シンバスタチン、メバスタチン、エゼチミブ、アトルバスタチン、シタグリプチン、メトホルミン、シブトラミン、オーリスタット、Qnexa、トピラメート、ナルトレキソン、ブプリオピオン、フェンテルミン及びロサルタン、ヒドロクロロチアジドを含むロサルタンが含まれる。本発明の化合物と併用される特定のCB1アンタゴニスト/インバースアゴニストには、N−[3−(4−クロロフェニル)−2(S)−フェニル−1(S)−メチルプロピル]−2−(4−トリフルオロメチル−2−ピリミジルオキシ)−2−メチルプロパンアミド、 N−[3−(4−クロロフェニル)−2−(3−シアノフェニル)−1−メチルプロピル]−2−(5−トリフルオロメチル−2−ピリジルオキシ)−2−メチルプロパンアミド、N−[3−(4−クロロフェニル)−2−(5−クロロ−3−ピリジル)−1−メチルプロピル]−2−(5−トリフルオロメチル−2−ピリジルオキシ)−2−メチルプロパンアミド及び薬学的に許容されるその塩を含む、WO03/077847に開示されるもの;並びに以下の3−{1−[ビス(4−クロロフェニル)メチル]アゼチジン−3−イリデン}−3−(3,5−ジフルオロフェニル)−2,2−ジメチルプロパンニトリル、1−{1−[1−(4−クロロフェニル)ペンチル]アゼチジン−3−イル}−1−(3,5−ジフルオロフェニル)−2−メチルプロパン−2−オール、3−((S)−(4−クロロフェニル){3−[(1S)−1−(3,5−ジフルオロフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロピル]アゼチジン−1−イル}メチル)ベンゾニトリル、3−((S)−(4−クロロフェニル){3−[(1S)−1−(3,5−ジフルオロフェニル)−2−フルオロ−2−メチルプロピル]アゼチジン−1−イル}メチル)ベンゾニトリル、3−((4−クロロフェニル){3−[1−(3,5−ジフルオロフェニル)−2,2−ジメチルプロピル]アゼチジン−1−イル}メチル)ベンゾニトリル、3−((1S)−1−{1−[(S)−(3−シアノフェニル)(4−シアノフェニル)メチル]アゼチジン−3−イル}−2−フルオロ−2−メチルプロピル)−5−フルオロベンゾニトリル、3−[(S)−(4−クロロフェニル)(3−{(1S)−2−フルオロ−1−[3−フルオロ−5−(4H−1,2,4−トリアゾール−4−イル)フェニル]−2−メチルプロピル}アゼチジン−1−イル)メチル]ベンゾニトリル及び5−((4−クロロフェニル){3−[(1S)−1−(3,5−ジフルオロフェニル)−2−フルオロ−2−メチルプロピル]アゼチジン−1−イル}メチル)チオフェン−3−カルボニトリル、並びに薬学的に許容されるその塩を含む、WO05/000809に開示されるもの;並びに3−[(S)−(4−クロロフェニル)(3−{(1S)−2−フルオロ−1−[3−フルオロ−5−(5−オキソ−4,5−ジヒドロ−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)フェニル]−2−メチルプロピル}アゼチジン−1−イル)メチル]ベンゾニトリル、3−[(S)−(4−クロロフェニル)(3−{(1S)−2−フルオロ−1−[3−フルオロ−5−(1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)フェニル]−2−メチルプロピル}アゼチジン−1−イル)メチル]ベンゾニトリル、3−[(S)−(3−{(1S)−1−[3−(5−アミノ−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)−5−フルオロフェニル]−2−フルオロ−2−メチルプロピル}アゼチジン−1−イル)(4−クロロフェニル)メチル]ベンゾニトリル、3−[(S)−(4−シアノフェニル)(3−{(1S)−2−フルオロ−1−[3−フルオロ−5−(5−オキソ−4,5−ジヒドロ−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)フェニル]−2−メチルプロピル}アゼチジン−1−イル)メチル]ベンゾニトリル、3−[(S)−(3−{(1S)−1−[3−(5−アミノ−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)−5−フルオロフェニル]−2−フルオロ−2−メチルプロピル}アゼチジン−1−イル)(4−シアノフェニル)メチル]ベンゾニトリル、3−[(S)−(4−シアノフェニル)(3−{(1S)−2−フルオロ−1−[3−フルオロ−5−(1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)フェニル]−2−メチルプロピル}アゼチジン−1−イル)メチル]ベンゾニトリル、3−[(S)−(4−クロロフェニル)(3−{(1S)−2−フルオロ−1−[3−フルオロ−5−(1,2,4−オキサジアゾール−3−イル)フェニル]−2−メチルプロピル}アゼチジン−1−イル)メチル]ベンゾニトリル、3−[(1S)−1−(1−{(S)−(4−シアノフェニル)[3−(1,2,4−オキサジアゾール−3−イル)フェニル]−メチル}アゼチジン−3−イル)−2−フルオロ−2−メチルプロピル]−5−フルオロベンゾニトリル、5−(3−{1−[1−(ジフェニルメチル)アゼチジン−3−イル]−2−フルオロ−2−メチルプロピル}−5−フルオロフェニル)−1H−テトラゾール、5−(3−{1−[1−(ジフェニルメチル)アゼチジン−3−イル]−2−フルオロ−2−メチルプロピル}−5−フルオロフェニル)−1−メチル−1H−テトラゾール、5−(3−{1−[1−(ジフェニルメチル)アゼチジン−3−イル]−2−フルオロ−2−メチルプロピル}−5−フルオロフェニル)−2−メチル−2H−テトラゾール、3−[(4−クロロフェニル)(3−{2−フルオロ−1−[3−フルオロ−5−(2−メチル−2H−テトラゾール−5−イル)フェニル]−2−メチルプロピル}アゼチジン−1−イル)メチル]ベンゾニトリル、3−[(4−クロロフェニル)(3−{2−フルオロ−1−[3−フルオロ−5−(1−メチル−1H−テトラゾール−5−イル)フェニル]−2−メチルプロピル}アゼチジン−1−イル)メチル]ベンゾニトリル、3−[(4−シアノフェニル)(3−{2−フルオロ−1−[3−フルオロ−5−(1−メチル−1H−テトラゾール−5−イル)フェニル]−2−メチルプロピル}アゼチジン−1−イル)メチル]ベンゾニトリル、3−[(4−シアノフェニル)(3−{2−フルオロ−1−[3−フルオロ−5−(2−メチル−2H−テトラゾール−5−イル)フェニル]−2−メチルプロピル}アゼチジン−1−イル)メチル]ベンゾニトリル、5−{3−[(S)−{3−[(1S)−1−(3−ブロモ−5−フルオロフェニル)−2−フルオロ−2−メチルプロピル]アゼチジン−1−イル}(4−クロロフェニル)メチル]フェニル}−1,3,4−オキサジアゾール−2(3H)−オン、3−[(1S)−1−(1−{(S)−(4−クロロフェニル)[3−(5−オキソ−4,5−ジヒドロ−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)フェニル]メチル}アゼチジン−3−イル)−2−フルオロ−2−メチルプロピル]−5−フルオロベンゾニトリル、3−[(1S)−1−(1−{(S)−(4−シアノフェニル)[3−(5−オキソ−4,5−ジヒドロ−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)フェニル]メチル}アゼチジン−3−イル)−2−フルオロ−2−メチルプロピル]−5−フルオロベンゾニトリル、3−[(1S)−1−(1−{(S)−(4−シアノフェニル)[3−(1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)フェニル]メチル}アゼチジン−3−イル)−2−フルオロ−2−メチルプロピル]−5−フルオロベンゾニトリル、3−[(1S)−1−(1−{(S)−(4−クロロフェニル)[3−(1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)フェニル]メチル}アゼチジン−3−イル)−2−フルオロ−2−メチルプロピル]−5−フルオロベンゾニトリル、3−((1S)−1−{1−[(S)−[3−(5−アミノ−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)フェニル](4−クロロフェニル)メチル]アゼチジン−3−イル}−2−フルオロ−2−メチルプロピル)−5−フルオロベンゾニトリル、3−((1S)−1−{1−[(S)−[3−(5−アミノ−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)フェニル](4−シアノフェニル)メチル]アゼチジン−3−イル}−2−フルオロ−2−メチルプロピル)−5−フルオロベンゾニトリル、3−[(1S)−1−(1−{(S)−(4−シアノフェニル)[3−(1,2,4−オキサジアゾール−3−イル)フェニル]メチル}アゼチジン−3−イル)−2−フルオロ−2−メチルプロピル]−5−フルオロベンゾニトリル、3−[(1S)−1−(1−{(S)−(4−クロロフェニル)[3−(1,2,4−オキサジアゾール−3−イル)フェニル]メチル}アゼチジン−3−イル)−2−フルオロ−2−メチルプロピル]−5−フルオロベンゾニトリル、5−[3−((S)−(4−クロロフェニル){3−[(1S)−1−(3,5−ジフルオロフェニル)−2−フルオロ−2−メチルプロピル]アゼチジン−1−イル}メチル)フェニル]−1,3,4−オキサジアゾール−2(3H)−オン、5−[3−((S)−(4−クロロフェニル){3−[(1S)−1−(3,5−ジフルオロフェニル)−2−フルオロ−2−メチルプロピル]アゼチジン−1−イル}メチル)フェニル]−1,3,4−オキサジアゾール−2(3H)オン及び4−{(S)−{3−[(1S)−1−(3,5−ジフルオロフェニル)−2−フルオロ−2−メチルプロピル]アゼチジン−1−イル}[3−(5−オキソ−4,5−ジヒドロ−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)フェニル]メチル}−ベンゾニトリル、並びに薬学的に許容されるその塩が含まれる。
【0093】
本発明の化合物と併用される特定のNPY5アンタゴニストには、3−オキソ−N−(5−フェニル−2−ピラジニル)−スピロ[イソベンゾフラン−1(3H)、4’−ピペリジン]−1’−カルボキサミド、3−オキソ−N−(7−トリフルオロメチルピリド[3,2−b]ピリジン−2−イル)スピロ−[イソベンゾフラン−1(3H),4’−ピペリジン]−1’−カルボキサミド、N−[5−(3−フルオロフェニル)−2−ピリミジニル]−3−オキソスピロ−[イソベンゾフラン−1(3H),4’−ピペリジン]−1’−カルボキサミド、トランス−3’−オキソ−N−(5−フェニル−2−ピリミジニル)スピロ[シクロヘキサン−1,1’(3’H)−イソベンゾフラン]−4−カルボキサミド、トランス−3’−オキソ−N−[1−(3−キノリル)−4−イミダゾリル]スピロ[シクロヘキサン−1,1’(3’H)−イソベンゾフラン]−4−カルボキサミド、トランス−3−オキソ−N−(5−フェニル−2−ピラジニル)スピロ[4−アザイソ−ベンゾフラン−1(3H),1’(−シクロヘキサン]−4’−カルボキサミド、トランス−N−[5−(3−フルオロフェニル)−2−ピリミジニル]−3−オキソスピロ[5−アザイソベンゾフラン−1(3H),1’−シクロヘキサン]−4’−カルボキサミド、トランス−N−[5−(2−フルオロフェニル)−2−ピリミジニル]−3−オキソスピロ[5−アザイソベンゾフラン−1(3H),1’−シクロヘキサン]−4’−カルボキサミド、トランス−N−[1−(3,5−ジフルオロフェニル)−4−イミダゾリル]−3−オキソスピロ[7−アザイソベンゾフラン−1(3H),1’−シクロヘキサン]−4’−カルボキサミド、トランス−3−オキソ−N−(1−フェニル−4−ピラゾリル)スピロ[4−アザイソベンゾフラン−1(3H),1’−シクロヘキサン]−4’−カルボキサミド、トランス−N−[1−(2−フルオロフェニル)−3−ピラゾリル]−3−オキソスピロ[6−アザイソベンゾフラン−1(3H),1’−シクロヘキサン]−4’−カルボキサミド、トランス−3−オキソ−N−(1−フェニル−3−ピラゾリル)スピロ[6−アザイソベンゾフラン−1(3H),1’−シクロヘキサン]−4’−カルボキサミド,トランス−3−オキソ−N−(2−フェニル−1,2,3−トリアゾール−4−イル)スピロ[6−アザイソベンゾフラン−1(3H),1’−シクロヘキサン]−4’−カルボキサミド、並びに薬学的に許容されるその塩及びエステルが含まれる。
【0094】
本発明の化合物と併用される特定のACC−1/2阻害剤には:1’−[(4,8−ジメトキシキノリン−2−イル)カルボニル]−6−(1H−テトラゾール−5−イル)スピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−4−オン;(5−{1’−[(4,8−ジメトキシキノリン−2−イル)カルボニル]−4−オキソスピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−6−イル}−2H−テトラゾール−2−イル)メチルピバレート;5−{1’−[(8−シクロプロピル−4−メトキシキノリン−2−イル)カルボニル]−4−オキソスピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−6−イル}ニコチン酸;1’−(8−メトキシ−4−モルホリン−4−イル−2−ナフトイル)−6−(1H−テトラゾール−5−イル)スピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−4−オン及び1’−[(4−エトキシ−8−エチルキノリン−2−イル)カルボニル]−6−(1H−テトラゾール−5−イル)スピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−4−オン;並びに薬学的に許容されるその塩及びエステルが含まれる。
【0095】
本発明の化合物と併用される特定のMCH1Rアンタゴニスト化合物には:1−{4−[(1−エチルアゼチジン−3−イル)オキシ]フェニル}−4−[(4−フルオロベンジル)オキシ]ピリジン−2(1H)−オン、4−[(4−フルオロベンジル)オキシ]−1−{4−[(1−イソプロピルアゼチジン−3−イル)オキシ]フェニル}ピリジン−2(1H)−オン、1−[4−(アゼチジン−3−イルオキシ)フェニル]−4−[(5−クロロピリジン−2−イル)メトキシ]ピリジン−2(1H)−オン、4−[(5−クロロピリジン−2−イル)メトキシ]−1−{4−[(1−エチルアゼチジン−3−イル)オキシ]フェニル}ピリジン−2(1H)−オン、4−[(5−クロロピリジン−2−イル)メトキシ]−1−{4−[(1−プロピルアゼチジン−3−イル)オキシ]フェニル}ピリジン−2(1H)−オン及び4−[(5−クロロピリジン−2−イル)メトキシ]−1−(4−{[(2S)−1−エチルアゼチジン−2−イル]メトキシ}フェニル)ピリジン−2(1H)−オン、又は薬学的に許容されるその塩が含まれる。
【0096】
本発明の化合物と併用される特定のDP−IV阻害剤は、7−[(3R)−3−アミノ−4−(2,4,5−トリフルオロフェニル)ブタノイル]−3−(トリフルオロメチル)−5,6,7,8−テトラヒドロ−1,2,4−トリアゾロ[4,3−a]ピラジンから選択される。特に、式Iの化合物は、好ましくは、7−[(3R)−3−アミノ−4−(2,4,5−トリフルオロフェニル)ブタノイル]−3−(トリフルオロメチル)−5,6,7,8−テトラヒドロ−1,2,4−トリアゾロ[4,3−a]ピラジン及び薬学的に許容されるその塩から選択される。
【0097】
本発明の化合物と併用される特定のH3(ヒスタミンH3)アンタゴニスト/インバースアゴニストには:3−{4−[(1−シクロブチル−4−ピペリジニル)オキシ]フェニル}−2−エチルピリド[2,3−d]−ピリミジン−4(3H)−オン、3−{4−[(1−シクロブチル−4−ピペリジニル)オキシ]フェニル}−2−メチルピリド[4,3−d]ピリミジン−4(3H)−オン、2−エチル−3−(4−{3−[(3S)−3−メチルピペリジン−1−イル]プロポキシ}フェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−4(3H)−オン、2−メチル−3−(4−{3−[(3S)−3−メチルピペリジン−1−イル]プロポキシ}フェニル)ピリド[4,3−d]ピリミジン−4(3H)−オン、3−{4−[(1−シクロブチル−4−ピペリジニル)オキシ]フェニル}−2,5−ジメチル−4(3H)−キナゾリノン、3−{4−[(1−シクロブチル−4−ピペリジニル)オキシ]フェニル}−2−メチル−5−トリフルオロメチル−4(3H)−キナゾリノン、3−{4−[(1−シクロブチル−4−ピペリジニル)オキシ]フェニル}−5−メトキシ−2−メチル−4(3H)−キナゾリノン、3−{4−[(1−シクロブチルピペリジン−4−イル)オキシ]フェニル}−5−フルオロ−2−メチル−4(3H)−キナゾリノン、3−{4−[(1−シクロブチルピペリジン−4−イル)オキシ]フェニル}−7−フルオロ−2−メチル−4(3H)−キナゾリノン、3−{4−[(1−シクロブチルピペリジン−4−イル)オキシ]フェニル}−6−メトキシ−2−メチル−4(3H)−キナゾリノン、3−{4−[(1−シクロブチルピペリジン−4−イル)オキシ]フェニル}−6−フルオロ−2−メチル−4(3H)−キナゾリノン、3−{4−[(1−シクロブチルピペリジン−4−イル)オキシ]フェニル}−8−フルオロ−2−メチル−4(3H)−キナゾリノン、3−{4−[(1−シクロペンチル−4−ピペリジニル)オキシ]フェニル}−2−メチルピリド[4,3−d]ピリミジン−4(3H)−オン、3−{4−[(1−シクロブチルピペリジン−4−イル)オキシ]フェニル}−6−フルオロ−2−メチルピリド[3,4−d]ピリミジン−4(3H)−オン、3−{4−[(1−シクロブチル−4−ピペリジニル)オキシ]フェニル}−2−エチルピリド[4,3−d]ピリミジン−4(3H)−オン、6−メトキシ−2−メチル−3−{4−[3−(1−ピペリジニル)プロポキシ]フェニル}ピリド[3,4−d]ピリミジン−4(3H)−オン、6−メトキシ−2−メチル−3−{4−[3−(1−ピロリジニル)プロポキシ]フェニル}ピリド[3,4−d]ピリミジン−4(3H)−オン、2,5−ジメチル−3−{4−[3−(1−ピロリジニル)プロポキシ]フェニル}−4(3H)−キナゾリノン、2−メチル−3−{4−[3−(1−ピロリジニル)プロポキシ]フェニル}−5−トリフルオロメチル−4(3H)−キナゾリノン、5−フルオロ−2−メチル−3−{4−[3−(1−ピペリジニル)プロポキシ]フェニル}−4(3H)−キナゾリノン、6−メトキシ−2−メチル−3−{4−[3−(1−ピペリジニル)プロポキシ]フェニル}−4(3H)−キナゾリノン、5−メトキシ−2−メチル−3−(4−{3−[(3S)−3−メチルピペリジン−1−イル]プロポキシ}フェニル)−4(3H)−キナゾリノン、7−メトキシ−2−メチル−3−(4−{3−[(3S)−3−メチルピペリジン−1−イル]プロポキシ}フェニル)−4(3H)−キナゾリノン、2−メチル−3−(4−{3−[(3S)−3−メチルピペリジン−1−イル]プロポキシ}フェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−4(3H)−オン、5−フルオロ−2−メチル−3−(4−{3−[(2R)−2−メチルピロリジン−1−イル]プロポキシ}フェニル)−4(3H)−キナゾリノン、2−メチル−3−(4−{3−[(2R)−2−メチルピロリジン−1−イル]プロポキシ}フェニル)ピリド[4,3−d]ピリミジン−4(3H)−オン、6−メトキシ−2−メチル−3−(4−{3−[(2R)−2−メチルピロリジン−1−イル]プロポキシ}フェニル)−4(3H)−キナゾリノン、6−メトキシ−2−メチル−3−(4−{3−[(2S)−2−メチルピロリジン−1−イル]プロポキシ}フェニル)−4(3H)−キナゾリノン、並びに薬学的に許容されるその塩を含む、WO05/077905に開示されるものが含まれる。
【0098】
本発明の化合物と併用される特定のCCK1Rアゴニストには:3−(4−{[1−(3−エトキシフェニル)−2−(4−メチルフェニル)−1H−イミダゾール−4−イル]カルボニル}−1−ピペラジニル)−1−ナフトエ酸;3−(4−{[1−(3−エトキシフェニル)−2−(2−フルオロ−4−メチルフェニル)−1H−イミダゾール−4−イル]カルボニル}−1−ピペラジニル)−1−ナフトエ酸;3−(4−{[1−(3−エトキシフェニル)−2−(4−フルオロフェニル)−1H−イミダゾール−4−イル]カルボニル}−1−ピペラジニル)−1−ナフトエ酸;3−(4−{[1−(3−エトキシフェニル)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1H−イミダゾール−4−イル]カルボニル}−1−ピペラジニル)−1−ナフトエ酸及び3−(4−{[1−(2,3−ジヒドロ−1,4−ベンゾジオキシン−6−イル)−2−(4−フルオロフェニル)−1H−イミダゾール−4−イル]カルボニル}−1−ピペラジニル)−1−ナフトエ酸;並びに薬学的に許容されるその塩が含まれる。
【0099】
本発明の化合物と併用される特定のMC4Rアゴニストには:1)(5S)−1’−{[(3R,4R)−1−tert−ブチル−3−(2,3,4−トリフルオロフェニル)ピペリジン−4−イル]カルボニル}−3−クロロ−2−メチル−5−[1−メチル−1−(1−メチル−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)エチル]−5H−スピロ[フロ[3,4−b]ピリジン−7,4’−ピペリジン];2)(5R)−1’−{[(3R,4R)−1−tert−ブチル−3−(2,3,4−トリフルオロフェニル)−ピペリジン−4−イル]カルボニル}−3−クロロ−2−メチル−5−[1−メチル−1−(1−メチル−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)エチル]−5H−スピロ[フロ[3,4−b]ピリジン−7,4’−ピペリジン];3)2−(1’−{[(3S,4R)−1−tert−ブチル−4−(2,4−ジフルオロフェニル)ピロリジン−3−イル]カルボニル}−3−クロロ−2−メチル−5H−スピロ[フロ[3,4−b]ピリジン−7,4’−ピペリジン]−5−イル)−2−メチルプロパンニトリル;4)1’−{[(3S,4R)−1−tert−ブチル−4−(2,4−ジフルオロフェニル)ピロリジン−3−イル]カルボニル}−3−クロロ−2−メチル−5−[1−メチル−1−(1−メチル−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)エチル]−5H−スピロ[フロ[3,4−b]ピリジン−7,4’−ピペリジン];5)N−[(3R,4R)−3−({3−クロロ−2−メチル−5−[1−メチル−1−(1−メチル−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)エチル]−1’H,5H−スピロ[フロ−[3,4−b]ピリジン−7,4’−ピペリジン]−1’−イル}カルボニル)−4−(2,4−ジフルオロフェニル)−シクロペンチル]−N−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−アミン;6)2−[3−クロロ−1’−({(1R,2R)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−4−[メチル(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ]−シクロペンチル}−カルボニル)−2−メチル−5H−スピロ[フロ[3,4−b]ピリジン−7,4’−ピペリジン]−5−イル]−2−メチル−プロパン−ニトリル;並びに薬学手に許容されるその塩が含まれる。
【0100】
「肥満」は、過剰な体脂肪がある状態である。肥満の運用上の定義は、1平方メートルあたりの体重(kg/m)として計算されるボディ・マス・インデックス(BMI)に基づく。「肥満」は、30kg/m以上のボディ・マス・インデックス(BMI)を有し、それ以外は健康な患者である状態か、又は患者が27kg/m以上のBMIを有し、少なくとも1つの併存疾患を有する状態を意味する。「肥満患者」は、30kg/m以上のボディ・マス・インデックス(BMI)を有し、それ以外は健康な患者であるか、又は27kg/m以上のBMIを有し、少なくとも1つの併存疾患を有する患者である。「肥満のリスクにある患者」とは、25kg/m〜30kg/m未満のBMIを有し、それ以外は健康な患者であるか、又は25kg/m〜27kg/m未満のBMIを有し、少なくとも1つの併存疾患を有する患者である。
【0101】
肥満に関連するリスクの増大は、アジア人においては、より低いボディ・マス・インデックス(BMI)で発生する。日本を含むアジアの国々においては、「肥満」は、少なくとも1種の肥満誘発性又は肥満関連の併存疾患を有し、体重の低下を要するか、又は体重減少によって改善される患者が、25kg/m以上のBMIを有する状態を意味する。日本を含むアジアの国々においては「肥満患者」は、少なくとも1つの肥満誘発性又は肥満関連の併存疾患を有し、体重の低下を要するか、又は体重減少によって改善される患者であって、25kg/m以上のBMIを有する患者を意味する。アジアの国々においては、「肥満のリスクにある患者」は、23kg/mより大きく25kg/m未満のBMIを有する患者である。
【0102】
本明細書で用いられる場合、「肥満」なる用語は、肥満の上記の定義のすべてを包含することを意味する。
【0103】
肥満誘発性又は肥満関連の併存疾患には、糖尿病、非インシュリン依存性2型糖尿病、グルコース耐性異常、空腹時血糖異常、インシュリン耐性症候群、脂質異常症、高血圧、高尿酸血症、痛風、冠動脈疾患、心筋梗塞、狭心症、睡眠時無呼吸症候群、ピックウイック症候群、脂肪肝、脳梗塞、脳血栓症、一過性脳虚血発作、整形外科的障害、変形性関節炎、腰痛、月経異常及び不妊症が含まれるが、これらに限定されない。特に、併存疾患には:高血圧、高脂血症、脂質異常症、グルコース耐性異常、心血管系疾患、睡眠時無呼吸、糖尿病及び他の肥満関連症状が含まれる。
【0104】
(肥満症及び肥満症関連障害)の「治療」は、本発明の化合物を投与して、肥満症患者の体重を低減又は維持することを意味する。治療の一つの結果は、本発明の化合物投与直前における患者の体重と比較した肥満患者の体重の減少であり得る。治療の他の結果は、食事、運動又は薬物療法の結果として以前に失われた体重が戻ることを防止することであり得る。治療の更に他の結果は、肥満症関連疾患の発生及び/又は重症度の低下であり得る。この治療は、総食物摂取の減少、若しくは炭水化物又は脂肪のような食事の特定の成分の摂取の減少を含む患者の食物又はカロリー摂取の減少及び/又は栄養素吸収の阻害、及び/又は代謝速度低下の阻害;並びに治療を必要とする患者の減量を適切に生じることもある。この治療は、代謝速度の低下を抑えるというよりは代謝速度の上昇等の代謝速度の変化、及び/又は通常は体重の減少によって生じる代謝抵抗性の最小化を生じることもある。
【0105】
(肥満症及び肥満症関連障害)の「予防」は、本発明の化合物を投与して、肥満のリスクのある患者の体重を減少又は維持することを意味する。予防の一つの結果は、本発明の化合物の投与直前における患者の体重と比較した肥満のリスクのある患者の体重の減少であり得る。予防の他の結果は、食事、運動又は薬物療法の結果として以前失われた体重が戻ることを防止することであり得る。予防の更に他の結果は、肥満のリスクのある患者における肥満発症の前に治療を行った場合の肥満発生の防止であり得る。予防の他の結果は、肥満のリスクのある患者における肥満発症の前に治療を行った場合の肥満症関連障害の発生及び/又は重症度の低下であり得る。更に、すでに肥満である患者において治療を開始する場合、このような治療は、限定されないがアテローム性動脈硬化、2型糖尿病、多嚢胞卵巣、心血管疾患、変形性関節症、皮膚障害、高血圧、インシュリン耐性、高コレステロール血症、高トリグリセリド血症及び胆石症のような肥満症関連障害の発症、進行又は重症度を防止することであり得る。
【0106】
本明細書における肥満症関連障害は、肥満に付随するか又は肥満を原因とし、又は肥満の結果として生じる。肥満症関連疾患の具体例には、過食、食欲亢進症、高血圧、糖尿病、血漿インシュリン濃度及びインシュリン耐性の向上、脂質異常症、高脂血症、子宮内膜癌、乳癌、前立腺癌、結腸癌、骨関節炎、閉塞性睡眠時無呼吸、胆石症、胆石、心疾患、異常心拍及び不整脈、心筋梗塞、うっ血性心不全、冠動脈性心疾患、突然死、卒中、多嚢胞性卵巣疾患、頭蓋咽頭腫、プレーダー・ウィリィ症候群、フレーリッヒ症候群、GH欠損事象、正常変異体不足体質、ターナー症候群、並びに代謝活性の低下、又は、例えば、急性リンパ芽球白血病の小児では全無脂肪重量の割合として表される安静時エネルギー消費の減少を示すその他の病的症状が含まれる。肥満症関連疾患の他の具体例は、X症候群として知られるメタボリックシンドローム、インシュリン耐性症候群、不妊症、男性における性機能不全症、女性における多毛症のような性機能及び生殖機能の不全、肥満関連胃食道逆流のような胃腸の運動障害、肥満低換気症候群(ピクウィック症候群)のような呼吸障害、心血管障害、全身脈管系炎症のような炎症、アテローム性動脈硬化症、高コレステロール血症、高尿酸血症、背下部疼痛、胆嚢病、痛風及び腎臓癌である。本発明の化合物は、左心室肥大の危険抑制のような肥満症の副作用の危険の抑制にも有用である。
【0107】
式Iの化合物はまた、ネコ及びイヌにおいて肥満及び肥満関連障害を治療又は予防するのにも有用である。従って、「哺乳動物」なる用語は、ネコ及びイヌのような愛玩動物を包含する。
【0108】
本明細書で用いられる場合、「糖尿病」なる用語は、インシュリン依存性糖尿病(IDDM、1型糖尿病としても知られている)及び非インシュリン依存性糖尿病(NIDDM、2型糖尿病としても知られている)の両方を包含する。1型糖尿病又はインシュリン依存性糖尿病は、グルコース利用を調節するホルモンであるインシュリンの絶対的な欠乏の結果である。2型糖尿病又はインシュリン非依存性糖尿病(すなわち、非インシュリン依存性糖尿病)は、正常な局面で、又は上昇したレベルのインシュリンでさえ生じる場合があり、組織がインシュリンに適切に応答できない結果と考えられる。ほとんどの2型糖尿病は肥満でもある。本発明の化合物は、1型糖尿病及び2型糖尿病の両方を治療するのに有用である。この化合物は2型糖尿病を治療するのに特に有効である。本発明の化合物は、妊娠糖尿病を治療及び/又は予防するために有用である。
【0109】
偏頭痛の治療又は予防のために、本発明の化合物を、他の偏頭痛薬、例えば、エルゴタミン又は5−HTアゴニスト、特にスマトリプタン、ナラトリプタン、ゾルマトリプタン又はリザトリプタンと組み合わせて用いてもよいことが理解されるであろう。
【0110】
うつ病又は不安の治療のために、本発明の化合物を、他の抗うつ薬又は抗不安薬と組み合わせて用いてもよいことが理解されるであろう。
【0111】
適切なクラスの抗うつ薬には、ノルエピネフリン再取り込み阻害薬、選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRIs)、モノアミンオキシダーゼ阻害薬(MAOIs)、モノアミンオキシダーゼの可逆的阻害薬(RIMAs)、セロトニン及びノルアドレナリンの再取り込み阻害薬(SNRIs)、コルチコトロピン放出因子(CRF)アンタゴニスト、α−アドレナリン受容体アンタゴニスト、ニューロキニン−1受容体アンタゴニスト及び非定形抗うつ薬が含まれる。
【0112】
適切なノルエピネフリン再取り込み阻害薬には、三環系三級アミン及び三環系二級アミンが含まれる。三環系三級アミンの適切な例には:アミトリプチリン、クロミプラミン、ドキセピン、イミプラミン及びトリミプラミン、並びに薬学的に許容されるその塩が含まれる。三環系二級アミンの適切な例には:アモキサピン、デシプラミン、マプロチリン、ノルトリプチリン及びプロトリプチリン、並びに薬学的に許容されるその塩が含まれる。
【0113】
適切な選択的セロトニン再取り込み阻害薬には:フルオキセチン、フルボキサミン、パロキセチン、イミプラミン及びセルトラリン、並びに薬学的に許容されるその塩が含まれる。
【0114】
適切なモノアミンオキシダーゼ阻害剤には:イソカルボキサジド、フェネルジン、トラニルシプロミン及びセレギリン、並びに薬学的に許容されるその塩が含まれる。
【0115】
モノアミンオキシダーゼの適切な可逆的阻害剤には:モクロベミド及び薬学的に許容されるその塩が含まれる。
【0116】
本発明における使用に適しているセロトニン及びノルアドレナリン再取り込み阻害薬には:ベンラファキシン及び薬学的に許容されるその塩が含まれる。
【0117】
適切なCRFアンタゴニストには、国際特許公開WO94/13643、94/13644、94/13661、94/13676及び94/13677に開示される化合物が含まれる。更に、ニューロキニン−1(NK−1)受容体アンタゴニストは好ましくは、本発明のCB1受容体モジュレータと共に用いてもよい。本発明において用いられるNK−1受容体アンタゴニストは、当該分野で詳細に記載される。本発明に用いられる特定のニューロキニン−1受容体アンタゴニストには:(±)−(2R3R,2S3S)−N−{[2−シクロプロポキシ−5−(トリフルオロメトキシ)−フェニル]メチル}−2−フェニルピペリジン−3−アミン;2−(R)−(1−(R)−(3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル)エトキシ)−3−(S)−(4−フルオロフェニル)−4−(3−(5−オキソ−1H,4H−1,2,4−トリアゾロ)メチル)モルホリン;アプレピタント;CJ17493;GW597599;GW679769;R673;RO67319;R1124;R1204;SSR146977;SSR240600;T−2328及びT2763、又は薬学的に許容されるその塩が含まれる。
【0118】
適切な非定形の抗うつ薬には:ブプロピオン、リチウム、ネファゾドン、トラゾドン及びビロキサジン、並びに薬学的に許容されるその塩が含まれる。
【0119】
適切なクラスの抗不安薬には、ベンゾジアゼピン及び5−HT1Aアゴニスト又はアンタゴニスト、特に、5−HT1A部分アゴニスト及びコルチコトロピン放出因子(CRF)アンタゴニストが含まれる。適切なベンゾジアゼピンには:アルプラゾラム、クロルジアゼポキシド、クロナゼパム、クロラゼペート、ジアゼパム、ハラゼパム、ロラゼパム、オキサゼパム及びプラゼパム、並びに薬学的に許容されるその塩が含まれる。適切な5−HT1A受容体アゴニスト又はアンタゴニストには、特に、5−HT1A受容体部分アゴニストであるブスピロン、フレシノキサン、ゲピロン及びイプサピロン、並びに薬学的に許容されるその塩が含まれる。適切なコルチコトロピン放出因子(CRF)アンタゴニストには、本明細書において前記で議論されたアンタゴニストが含まれる。
【0120】
従来の抗精神病薬と5−HT受容体モジュレータとの組み合わせは、躁病の治療において効果の増強をもたらし得ると理解されるであろう。このような組み合わせによって、躁病エピソードを治療するための急速な作用発現がもたらされ、その結果、「必要な基剤として」処方が可能になることが予想される。更に、このような組み合わせは、抗精神病薬の効果を損なわず、より低い用量の抗精神病薬を用いることを可能にし、その結果、有害な副作用のリスクが減少される。このような組み合わせの更なる利点は、5−HT受容体モジュレータの作用により、抗精神病薬によって引き起こされる有害な副作用、例えば、急性のジストニア、ジスキネジア、アカシジア及び震えが軽減し、又は予防され得るということである。
【0121】
従って、本発明の更なる態様によれば、躁病の治療又は予防用の薬物の製造のための5−HT受容体モジュレータ及び抗精神病薬の使用が提供される。
【0122】
本発明は、特定量の5−HT受容体モジュレータと抗精神病薬とを、それらが一緒になって有効な軽減をもたらすよう、躁病の治療を必要とする患者又は躁病の発症のリスクのある患者に投与することを含む、躁病の治療又は予防方法をも提供する。
【0123】
本発明の更なる態様においては、5−HT受容体モジュレータと抗精神病薬が少なくとも1つの薬学的に許容される担体又は賦形剤とともに含まれる医薬組成物を提供し、ここで、5−HT受容体モジュレータ及び抗精神病薬は躁病の治療又は予防のための同時、別個又は順次的な使用のための併用製剤として存在する。このような併用製剤は、例えばツインパックの形態であり得る。
【0124】
従って、本発明の更なる又は他の態様においては、躁病の治療又は予防のための同時、別個又は順次的な使用のための併用製剤としての5−HT受容体モジュレータ及び抗精神病薬を含む製品が提供される。
【0125】
本発明の併用製剤を用いる場合、5−HT受容体モジュレータ及び抗精神病薬は同じ薬学的に許容される担体中にあり、その結果、同時に投与されることが理解されるであろう。それらは、同時に摂取される従来の経口剤形のような別個の薬学的担体内にあってもよい。「併用」なる用語は、化合物が別個の剤形で提供され、逐次的に投与されることをも意味する。従って、具体例として、抗精神病薬は適度な時間内に錠剤として投与され、5−HT受容体モジュレータは、錠剤又は速溶性経口剤形のような経口剤形のいずれかで投与することができる。「速溶性経口製剤」は、患者の舌の上に置いた時に約10秒以内に溶解する経口送達形態を意味する。
【0126】
軽躁病の治療又は予防における抗精神病薬と組み合わせた5−HT受容体モジュレータの使用も本発明の範囲内に含まれる。
【0127】
従来の抗精神病薬と5−HT受容体モジュレーターとの組み合わせが、統合失調症の治療における効果の増強をもたらし得ることが理解されるであろう。このような組み合わせは、統合失調症を治療するための急速な作用発現をもたらし、その結果、「必要な基剤として」処方が可能になると期待される。
【0128】
本明細書で用いられる場合、「統合失調症」なる用語は、妄想、解体、緊張、未分化分裂病及び残遺分裂病;分裂病様障害;統合失調性感情障害;妄想性障害;短期精神異常;共有精神病障害;物質誘発性精神異常;並びに他の特定不能の精神異常を含む。
【0129】
統合失調症に共通して関連する他の症状には、自傷行動(例えば、レッシュ・ナイハン(Lesch−Nyhan)症候群)及び自殺の意思表示が含まれる。
【0130】
5−HT受容体モジュレータと併用される適切な抗精神病薬には、フェノチアジン、チオキサンテン、複素環式ジベンザゼピン、ブチロフェノン、ジフェニルブチルピペリジン及びインドロンクラスの抗精神病薬が含まれる。フェノチアジンの適切な例としては、クロルプロマジン、メソリダジン、チオリダジン、アセトフェナジン、フルフェナジン、ペルフェナジン及びトリフルオペラジンが含まれる。チオキサンテンの適切な例には、クロルプロチキセン及びチオチキセンが含まれる。ジベンズアゼピンの適切な例には、クロザピン及びオランザピンが含まれる。ブチロフェノンの例はハロペリドールである。ジフェニルブチルピペリジンの例はピモジドである。インドロンの例はモリンドロンである。他の抗精神病薬には、ロキサピン、スルピリド及びリスペリドンが含まれる。5−HT受容体モジュレータと併用される抗精神病薬は、薬学的に受容可能な塩の形態、例えば、塩酸クロルプロマジン、メソリダジンベシレート、塩酸チオリダジン、マレイン酸アセトフェナジン、塩酸フルフェナジン、フルルフェナジンエナテート、デカン酸フルフェナジン、塩酸トリフルオペラジン、塩酸チオチキセン、デカン酸ハロペリドール、コハク酸ロキサピン及び塩酸モリンドンであってもよい。ペルフェナジン、クロルプロチキセン、クロザピン、オランザピン、ハロペリドール、ピモジド及びレスペリドンは一般に非塩型で用いられる。
【0131】
5−HT受容体モジュレータと併用される他のクラスの抗精神病薬には、ドーパミン受容体アンタゴニスト、特にD2、D3及びD4ドーパミン受容体アンタゴニスト及びムスカリン性m1受容体アゴニストが含まれる。D3ドーパミン受容体アンタゴニストの例は、化合物PNU−99194Aである。D4ドーパミン受容体アンタゴニストの例は、PNU−101387である。ムスカリン性m1受容体アゴニストの例は、キサノメリンである。
【0132】
5−HT受容体モジュレータと併用される他のクラスの抗精神病薬は、5−HT2A受容体アンタゴニストであり、その例には、MDL100907及びファナンセリンが含まれる。また、5−HT受容体モジュレータと併用されるのは、セロトニンドーパミンアンタゴニスト(SDAs)であり、5−HT2A及びドーパミン受容体のアンタゴニスト活性を組み合わせると考えられ、その例としてはオランザピン及びジペラシドンが含まれる。
【0133】
更に、NK−1受容体アンタゴニストは、好ましくは本発明の5−HT受容体モジュレーターと一緒に使用することができる。本発明における使用に好ましいNK−1受容体アンタゴニストは、前述のクラスの化合物から選択される。
【0134】
本発明は、特定量の本発明の化合物及び抗てんかん薬を、それらが一緒になって有効な軽減を与える量で、治療を必要する患者に投与することを含む、てんかんの治療又は予防方法をも提供する。
【0135】
本発明は、特定量の本発明の化合物及び抗アルツハイマー薬を、それらが一緒になって有効な軽減を与える量で、治療を必要する患者に投与することを含む、アルツハイマー病の治療又は予防方法をも提供する。
【0136】
「治療的に有効な量」なる用語は、治療される障害の症状の緩和を含む、研究者、獣医師、医師又は他の臨床家によって求められている、組織、系、動物又はヒトの生物学的又は医学的反応を誘発する、構造式Iの化合物の量を意味する。本発明の新規な治療方法は、当業者に公知の障害についての治療方法である。「哺乳動物」なる用語は、ヒト、並びにイヌ及びネコのような愛玩動物を包含する。
【0137】
第二の活性な成分に対する式Iの化合物の重量比は、変化し得、それぞれの成分の有効量に依存する。一般には、それぞれの有効量が用いられる。従って、例えば、式Iの化合物がβ−3アゴニストと併用される場合、β−3アゴニストに対する式Iの化合物の重量比は一般に、約1000:1〜約1:1000、好ましくは約200:1〜約1:200であろう。式Iの化合物と他の活性な成分との組み合わせも一般に上述の範囲内であるが、それぞれの場合には、各々の活性成分の有効量が用いられるべきである。
【0138】
本発明のスキーム及び実施例においては以下の略語が用いられる:RBFは丸底フラスコであり;DMFはジメチルホルムアミドであり;MPLCは中圧液体クロマトグラフィーであり;HPLCは高圧液体クロマトグラフィーであり;Lはリットルであり;mmolはミリモルであり;molはモルであり;gはグラムであり;mgはミリグラムであり、ml又はmLはミリリットルであり、hr又はhは時間であり;Nは規定であり;hは時間であり;minは分であり;Meはメチルであり;MeOHはメタノールであり;BOC又はBocはtert−ブトキシであり;EtOAcは酢酸エチルであり;Mはモルであり;Tos又はTsはトルエンスルホニルであり;TsCl又はTosClは塩化トルエンスルホニルであり;THFはテトラヒドロフランである。
【0139】
以下の反応スキームは、本発明に開示される構造式Iの新規なトリプタミンスルホンアミドの合成に使用することができる方法を示す。全ての置換基は、特に示さない限り、前記で定義した通りである。有機合成の文献において公知の合成変換に基づくいくつかの方法は、一般式Iの標題の化合物の調製のために使用することができる。Xが酸素又はイオウであり、Rが水素である一般式Iの化合物を調製するための好ましい合成方法を、以下の一般的な合成スキームに示す。
【0140】
【化8】

【0141】
1のようなアルコール又はチオールを、塩基(例えばピリジン)の存在下、適切な塩化スルホニル(例えばTosCl)と処理することにより、対応するトシラート(又はメシラート)に変換することができる。また、R=Br又はR=Iを、以下の工程において求電子試薬として用いることができる。次いで、得られたトシラート(又はメシラート、臭化物及びヨウ化物)を、塩基(例えば、炭酸カリウム)の存在下、DMF及びTHFを含むいくつかの可能な溶媒を用いてヒドロキシベンズアルデヒド2(又は関連するチオフェノール)と反応させ、エーテル(又はスルフィド)3を得ることができる。反応は、基質に依存して種々の温度(例えば100℃)で実施し得る。トリプタミン又は置換トリプタミン4を用いて、3の還元的アミノ化を容易に実施することができる。これは、対応するイミンの生成、それに続くNaBH又はNaBHCNを用いた還元を含む二段階工程によるものを含む種々の方法で実施することができる。得られたアミン5は、Boc−カルバメート(BocOを用いる)を含む種々の方法において保護し、化合物6を得ることができる。インドールスルホンアミド7は、塩基(例えばNaOH又はNaH)の存在下、6と塩化スルホニル(R−SOCl)との反応により調製することができる。目的とする化合物8は、保護基の除去により調製することができる。例えば、化合物7を、ジオキサン、エーテル又は酢酸エチル中でHClと処理し、8を得ることができる。
本発明を説明するため、以下の実施例が挙げられる。これらの実施例は本発明を限定するものではない。それらは、実施するための発明を減らす方法を提示するためだけのものである。当業者は、彼らに、容易に明らかな本発明を実施する他の方法を見いだすかもしれない。しかし、それらの方法も本発明の範囲内であると判断される。
【0142】
実施例1
【0143】
【化9】

【0144】
工程A:
温度計/N導入口及び磁気撹拌器を備えた1Lの三ツ口RBFに、2,2,3,3−テトラフルオロプロピルp−トルエンスルホネート(Matrix # 003479 lot# V16E,25g,87mmol)、3−ヒドロキシベンズアルデヒド(Aldrich # H1,980−8 lot# 10420CS,12.8g,105mmol)、炭酸カリウム(Sigma/Aldrich #347825 lot# 10106CE,18.1g,131mmol)及びDMF(200mL)を加えた。混合物を、マントルヒーターにより100℃で16時間加熱した。次いで、反応混合物を室温まで冷却し、氷水2Lを含む分液漏斗に注ぎ入れた。混合物を酢酸エチルで3回抽出し、有機抽出物を混合し、1N NaOHで2回、飽和NaHCOで1回、食塩水で1回洗浄した。有機層をMgSOで乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮し、黒い油状物質を得た。油状物質を、25%CHCl/ヘプタンを含む330g Redi SepシリカゲルカートリッジによるMPLCにより精製し、600mLの25%CHCl/ヘプタン、1Lの40%CHCl/ヘプタン及び2Lの50%CHCl/ヘプタンで溶出し、2,2,3,3−テトラフルオロプロピルベンズアルデヒドを黄色の油状物質として得た。
【0145】
工程B:
6−フルオロトリプタミン(合計、6.18g,34mmol、MP Biomedicals#158153 lot 1126J及びSigma#F−7126 lot 129H0746)をイソプロパノール約125mLに溶解した。この混合物に、工程Aからの2,2,3,3−テトラフルオロプロピルベンズアルデヒド(7.2g,30.5mmol)を加えた。得られた混合物を、マントルヒーターを用いてN存在下、還流温度で4.5時間加熱した。次いで、反応混合物を室温まで冷却し、一晩静置した。次いで、反応混合物を50℃に再加熱し、水素化ホウ素ナトリウム(Sigma/Aldrich #213462 lot 03826LD,1.21g,32mmol)を一度に加えた。混合物を2時間撹拌し、次いで、水を慎重に加え、反応混合物を室温まで冷却した。減圧下で反応混合物を濃縮し、イソプロパノールを除去した。残渣を分液漏斗に移し、CHClで3回抽出した。有機層を混合し、1N HCl 約40mLを加えた。混合物を室温で約1.5時間撹拌し、次いで、ろ過し、水で洗浄し部分的に乾燥した。集めた固体をエーテル、次いでヘプタンで粉砕し、次いで、漏斗中で空気乾燥し、生成物、N−(2−(6−フルオロ−1H−インドール−3−イル)エチル)−3−(2,2,3,3−テトラフルオロプロピル)ベンジルアミンを灰色がかった白色の固体として得た。ろ液を再度ろ過し、追加の生成物を得た。次いで、水層を一緒にし、飽和NaHCO溶液を用いて塩基性にした。次いで、塩基性化した水溶液をCHClで3回抽出し、MgSOで乾燥し、ろ過し、濃縮して油状物質を得た。油状物質をCHClに溶解し、2%MeOH/CHClで平衡化した90gシリカゲルカートリッジによるMPLCにより精製し、2%〜5%MeOH/CHClで溶出し、N−(2−(6−フルオロ−1H−インドール−3−イル)エチル)−3−(2,2,3,3−テトラフルオロプロピル)ベンジルアミンを得た。
【0146】
工程C:
N−(2−(6−フルオロ−1H−インドール−3−イル)エチル)−3−(2,2,3,3−テトラフルオロプロピル)ベンジルアミン(12.0g,30.1mmol)を、N導入口及び磁気撹拌器を備えた1LのRBFに加えた。CHClを加え、トリエチルアミン(Aldrich #47,128−3 lot JO10526DO,4.57g,45.2mmol)を加えながら、得られた懸濁液を撹拌した。得られた溶液に、ジ−tert−ブチル−ジカルボネート(Acros#189775000 lot AO214831001,7.23g,33.1mmol)を加え、混合物を室温で1時間撹拌した。反応混合物を、食塩水を含む分液漏斗内に注ぎ入れた。層を分離し、水層をCHClで2回以上抽出し、MgSOで乾燥し、ろ過し、濃縮して粗生成物を得た。粗生成物をCHClに溶解し、20%酢酸エチル/ヘプタンを含む120gシリカゲルカートリッジによるMPLCにより精製し、20%酢酸エチル/ヘプタン〜40%酢酸エチル/ヘプタンで溶出し、Bocインドールを粘度が高い油状物質として得た。
【0147】
工程D:
温度計/Nの導入口、追加の漏斗及び磁気攪拌器を備えた、500mLの三ツ口RBFに、DMF 100mLを加え、氷浴を用いて約0℃まで冷却した。水素化ナトリウム60%(Aldrich #452912−100g lot10429PD,1.38g,34.2mmol)を加え、泡立ちが静まるまで混合物を撹拌した。この混合物に、工程CからのBOCインドール(15.5g,31.1mmol)のDMF 50mL中の溶液を追加の漏斗を通して加えた。得られた反応混合物が冷却した時、塩化ベンゼンスルホニル(Acros#14847 2500 lot AO16623101,6.59g,37.3mmol)をピペットにより滴下して加えた。10分後、氷浴を取り除き、N雰囲気下、混合物を室温まで加温した。反応混合物を一晩撹拌し、次いで氷水1.5Lに注ぎ入れた。分液漏斗に移した後、混合物をエーテルで3回抽出した。一緒にした抽出物を食塩水で洗浄し、MgSOで乾燥し、ろ過し、濃縮して粘度の高い油状物質を得た。油状物質を最小量のCHClに溶解し、ヘプタンで希釈し、次いで、10%EtOAc/ヘプタンで予め処理した330gシリカゲルカートリッジによるMPLCにより精製し、10%、15%、20%、25%及び30%酢酸エチル/ヘプタンで溶出し、BOCインドールスルホンアミド生成物を得た。
【0148】
工程E:
工程DからのBOCインドールスルホンアミド(14.7g,32.0mmol)をエーテル50mLに溶解した。この混合物に、塩化水素100mL(100mmol/4.34当量、ジエチルエーテル中1M溶液)(Aldrich #294837−800ml lot 11628EC)を加えた。混合物を、N雰囲気下、室温で一晩撹拌した。次いで、混合物をロータリーエバポレータで濃縮し、残渣を塩化水素100mL(400mmol/17.4当量、1,4−ジオキサン中、4M溶液)(Aldrich #345547−800ml lot 08711CC)に溶解し、N雰囲気下、室温で約1時間撹拌した。反応混合物を濃縮し、粘度の高い油状物質とした。油状物質を最小量のジオキサンに溶解し、トルエンで希釈し、次いで濃縮して固体を得た。エーテルを加え、混合物を磁気的に撹拌した。次いで、混合物をろ過し、エーテルで十分に洗浄し、空気乾燥し、所望の粗生成物を白色固体として得た。塩酸塩としての実施例1のH NMR(500MHz,CDCl):H NMR(500MHz,d6−DMSO):δ9.53(br s,2H),8.03(d,J=7.5Hz,2H),7.79(s,1H),7.72(m,3H),7.61(t,J=7.5Hz,2H),7.40(t,J=8Hz,1H),7.36(br s,1H),7.18−7.23(m,2H),7.12(dd,J=8.5,2.5Hz,1H),6.70(tt,J=52.0,5.5Hz,1H),4.62(t,J=13.5Hz,2H),4.15(s,2H),3.19(m,2H),3.12(m,2H).
【0149】
HPLCにより粗生成物が精製される。実施例1の塩をHPLCによる精製に従って調製してもよい。凍結乾燥後に、実施例1のTFA塩を直接得る。また、実施例1のフリーの塩基を酢酸に溶解し、凍結乾燥し、実施例1の酢酸塩を得ることができる。実施例1のフリーの塩基を1当量のHClと処理し、実施例1のモノHCl塩を得ることができる。実施例1の酢酸塩についてのHPLC/MS:(M+1)=539.2.実施例1のトリフルオロ酢酸塩についてのHPLC /MS:(M+1)=539.23.
【0150】
実施例1に記載の一般的方法及び適切な出発原料を用いて、以下の化合物を得た:
【0151】
【化10−1】

【0152】
【化10−2】

【0153】
【化10−3】

【0154】
【化10−4】

【0155】
【化10−5】

【0156】
生物学的実施例1
5−HT受容体結合アッセイ
クローニングされたヒト、ラット又はマウスの5−HT受容体についての化合物の親和性(IC50)を、培養細胞から調製した細胞膜及び細胞膜に結合するシンチレーション近接アッセイ(SPA)ビーズ(カタログ番号RPNQ0001;GE Healthcare Life Sciences,Piscataway,NJ)を用いて、[H]5−HTを置換する能力により測定した。アッセイは、96ウェルプレート中、結合バッファー(50mM Tris−HCl,pH7.4,5mM MgCl,0.5mM EDTA,10μM パーギリン及び0.1%アスコルビン酸)200μL中で実施した。細胞膜を0.2mgタンパク質/mL以下の最終濃度まで結合バッファーで再懸濁し、再構成SPAビーズで0.25mg/mLの最終濃度に混合した。各ウェルに、前記混合物145μL、非放射性化合物(10−10〜10−5M最終濃度)5μL及び[H]5−HT放射性リガンド(比放射能、100Ci/mmol、GE Healthcare Life Sciences;最終濃度5nM)50μLを加えた。室温で1時間インキュベーションした後、細胞膜に結合する放射能をシンチレーションカウンターで測定した。
【0157】
本発明の化合物は、5−HT結合アッセイにおいて5マイクロモル未満のIC50値を有している。特に、実施例1〜15の化合物を5−HT結合アッセイにおいてアッセイし、ヒト5−HT受容体に対して5マイクロモル未満のIC50値を有することがわかる。本発明の化合物についての特定のIC50値を表2に示す。
【0158】
【表1】

【0159】
生物学的実施例2
5−HT受容体機能活性アッセイ
CHO細胞内で発現するヒト、ラット又はマウスの5−HT受容体の機能活性を、96ウェルのOptiPlate(カタログ番号6005190,PerkinElmer,Boston,MA)中、SPA cAMP Screening System(カタログ番号RPA556,GE Healthcare)を用いて細胞を化合物にさらした後に細胞性cAMPレベルを測定することにより測定した。組換え型受容体を発現する細胞を集め、25mM Hepes,5mM MgCl及び0.05% BSAを補充したEarleの緩衝塩類溶液(EBSS,pH7.4)を含むアッセイ媒体内に、約2.0×10細胞/mLに再懸濁した。細胞(50μL,〜10細胞)を種々の濃度の化合物を含むウェルに移し、最終容量を100μLとした。プレートを37℃で30分間インキュベートし、3分間煮沸することにより反応を停止した。15μLの溶解物中のcAMPの蓄積を、製造業者の使用説明書に従って測定した。
【0160】
肥満症の治療に有用な本発明の化合物を5−HT受容体について試験し、各化合物について10μモルまででは5−HT受容体について検出可能な活性を示さないことがわかった。特に、実施例1の化合物は、10マイクロモルまでの濃度で5−HT受容体について検出可能な活性を示さなかった。
【0161】
生物学的実施例3
ラット又はマウスにおける短期的飼料摂取量試験
成体のオスの食餌誘発性肥満(DIO)SDラット又はC57B16マウスを、本試験において用いる。げっ歯動物を、温度及び湿度を制御した環境下、飼料及び水に自由にアクセスできるようにし、12時間の明/暗サイクル下、個々にケージに入れ、高脂肪飼料(ラット:D12266B、脂肪から32%のkcal、Research Diets、New Brunswick,NJ;マウス:D12492、脂肪から60%のkcal、Research Diets)で維持する。光サイクルの暗相の開始前に、媒体として5%のTween80及び0.5%のメチルセルロースを用いて、約30分間で化合物を強制経口投与する。数時間間隔で飼料消費量を測定する。一晩の(光サイクルの暗相の開始16〜18時間後)体重変化も測定する。
【0162】
生物学的実施例4
マウスにおける準長期的飼料摂取量及び体重試験
オスのやせたC57B16マウス(6〜8週齢)を、12時間の明/暗サイクル下、個々にケージに入れ、標準的な飼料(Diet7012、Harlan Teklad、Madison、WI)で維持する。媒体として5%のTween80及び0.5%のメチルセルロースを用いて、1日に2回(午前9時及び午後5時)、4日間連続して、化合物を強制的に経口投与する。投与により、飼料を高脂肪飼料(S3282、脂肪から60%のkcal、Bio−Serv、Frenchtown、NJ)に切り替える。毎日の飼料摂取量及び体重変化を測定し、飼料摂取の蓄積量及び体重変化を計算する。
【0163】
本発明を、特定の実施態様を参照して開示及び説明したが、当業者は、種々の変形、修飾及び置換を本発明の精神及び範囲を逸脱せずになし得ることを理解するであろう。例えば、前記に記載の特定の投与量以外の有効な投与量を、上記に提示した本発明の化合物に対し特定の病状について治療される哺乳動物の反応性における変化の結果として適用することができる。同様に、特定の薬理学的反応は、選択される特定の活性化合物、薬学的担体が存在するかどうか、製剤のタイプ及び用いられる投与方法により、及び依存して変化し得、結果におけるこのような予想される変形又は相違は、本発明の目的及び実施に従って意図される。従って、本発明は、以下の請求の範囲によって定義され、このような請求の範囲は、妥当である限り広く解釈されることが意図される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
構造式I:
【化1】

[式中、
Xは:
(1)−O−、
(2)−NH−、
(3)−S−、
(4)−SO−、
(5)−CH−、
(6)−CHF−、
(7)−CF−、
(8)−CH(OH)−、
(9)−CO−、
(10)−NHCO−、
(11)−CONH−、及び
(12)−CO−からなる群から選択され;
は:
(1)−水素、及び
(2)−C1−3アルキルからなる群から選択され;
は:
(1)−C1−6アルキル、
(2)−C3−7シクロアルキル、
(3)−C2−6シクロヘテロアルキル、
(4)フェニル、
(5)ナフチル、及び
(6)ヘテロアリールからなる群から選択され、ここで、各アルキル、シクロアルキル、シクロヘテロアルキル、フェニル、ナフチル及びヘテロアリールは、置換されていないか、又は−C1−6アルキル、−C3−7シクロアルキル、ハロゲン、−CF、−OCF、−CN、−SO、−CO、フェニル、−C2−6シクロヘテロアルキル、−OR、−SR、−CONHR、−NHSO及び−NHCORから選択される1、2又は3個の置換基で置換され;
及びRは、それぞれ独立して:
(1)水素、
(2)ハロゲン、
(3)−C1−6アルキル、
(4)−OC1−6アルキル、
(5)−CN、
(6)−OR
(7)−SO
(8)−SR
(9)−N(R
(10)−CONHR
(11)−NHSO、及び
(12)−NHCORからなる群から選択され、ここで、各アルキルは置換されていないか、又は各炭素上で、ハロゲン、−C1−6アルキル、−C3−7シクロアルキル、−CF、−OCF、−CN、−SO、−CO、フェニル、−C2−6シクロヘテロアルキル、−OR、−SR、−CONHR、−NHSO及び−NHCORから選択される1、2又は3個の置換基で置換され;
は:
(1)−C1−6アルキル、
(2)−C1−6アルケニル、
(3)フェニル、及び
(4)ベンジルからなる群から選択され、ここで、各アルキル、アルケニル、フェニル及びベンジルは、置換されていないか、又は各炭素上で、ハロゲン、−C1−6アルキル、−C3−7シクロアルキル、−CF、−OCF、−CN、−SO、−CO、フェニル、−C2−6シクロヘテロアルキル、−OR、−SR、−CONHR、−NHSO及び−NHCORから選択される1、2又は3個の置換基で置換され;
は:
(1)水素、及び
(2)−C1−4アルキルからなる群から選択され;
は:
(1)−C1−6アルキル、及び
(2)−C3−6シクロアルキルからなる群から選択され;
は:
(1)水素、
(2)−C1−6アルキル、及び
(3)−C3−6シクロアルキルからなる群から選択される]の化合物、又は薬学的に許容されるその塩。
【請求項2】
及びRが水素である、請求項1記載の化合物、又は薬学的に許容されるその塩。
【請求項3】
Xが−O−である、請求項2記載の化合物、又は薬学的に許容されるその塩。
【請求項4】
が:
(1)水素、
(2)フルオロ、
(3)クロロ、
(4)ブロモ、
(5)−CF
(6)−OCF
(7)−CN、
(8)−OR
(9)−SO、及び
(10)−SRからなる群から選択される、請求項3記載の化合物、又は薬学的に許容されるその塩。
【請求項5】
が:
(1)水素、
(2)フルオロ、及び
(3)クロロからなる群から選択される、請求項4記載の化合物、又は薬学的に許容されるその塩。
【請求項6】
がフルオロであり、Rが水素である、請求項5記載の化合物、又は薬学的に許容されるその塩。
【請求項7】
が:
(1)メチル、
(2)エチル、
(3)イソプロピル、及び
(4)フェニルから選択され、ここで、フェニルは置換されていないか、又はハロゲン、CF、OCF及び−OCHから選択される1、2又は3個の置換基で置換される、請求項1記載の化合物、又は薬学的に許容されるその塩。
【請求項8】
がC2−4アルキルであり、ここで、各アルキル炭素は置換されていないか、又は1、2又は3個のフルオロ置換基で置換される、請求項1記載の化合物、又は薬学的に許容されるその塩。
【請求項9】
が−CHCFCHFである、請求項1記載の化合物、又は薬学的に許容されるその塩。
【請求項10】
構造式IC:
【化2】

[式中、Rは:
(1)メチル、
(2)エチル、
(3)イソプロピル、及び
(4)フェニルから選択され、ここで、フェニルは置換されていないか、又はハロゲン、CF、OCF及び−OCHから選択される1、2又は3個の置換基で置換され、
はC2−4アルキルであり、ここで、各アルキル炭素は置換されていないか、又は1、2又は3個のフルオロ置換基で置換される]で表わされる、請求項1記載の化合物、又は薬学的に許容されるその塩。
【請求項11】
【化3−1】

【化3−2】

から選択される、請求項1記載の化合物、又は薬学的に許容されるその塩。
【請求項12】
【化4】

から選択される、請求項1記載の化合物、又は薬学的に許容されるその塩。
【請求項13】
請求項1記載の化合物と薬学的に許容される担体とを含む組成物。
【請求項14】
請求項1記載の化合物、及びシンバスタチン、タラナバント、エゼチミブ及びシタグリプチンから選択される化合物;並びに薬学的に許容される担体を含む組成物。
【請求項15】
5−HT受容体の拮抗作用により改善される病状の治療に有用な薬物の調製のための、請求項1記載の化合物の使用。
【請求項16】
前記病状が:肥満症、糖尿病、代謝異常、過食症、認知欠乏、認知力障害、うつ病、躁病、双極性障害、統合失調症、不安、全般性不安障害、パニック障害、強迫性障害、てんかん、睡眠障害、アルツハイマー病及び肥満症関連障害から選択される、請求項15記載の使用。
【請求項17】
前記病状が肥満症である、請求項16記載の使用。
【請求項18】
肥満症の危険性のある人において肥満症を予防するのに有用な薬物の製造のための、請求項1記載の化合物の使用。
【請求項19】
治療的有効量の請求項1記載の化合物を投与することを含む、治療を必要とする患者における、5−HT受容体の拮抗作用により改善される病状の治療方法。
【請求項20】
約0.01mg〜約50mgの請求項1記載の化合物を投与することを含む、肥満症の危険性のある患者における肥満症の予防方法。

【公表番号】特表2011−505418(P2011−505418A)
【公表日】平成23年2月24日(2011.2.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−536911(P2010−536911)
【出願日】平成20年11月25日(2008.11.25)
【国際出願番号】PCT/US2008/013104
【国際公開番号】WO2009/073118
【国際公開日】平成21年6月11日(2009.6.11)
【出願人】(390023526)メルク・シャープ・エンド・ドーム・コーポレイション (924)
【Fターム(参考)】