説明

6−アリール−イミダゾ[1,2−a]ピラジン誘導体、その製造方法、及びその使用方法

本発明では、式Iで表される化合物群から選択されるいくつかの化学物質並びにその薬学的に許容される塩及び混合物が提供される。少なくとも1種の化学物質と1種又はそれ以上の薬学的に許容されるビヒクルとを含んでいる医薬組成物;Syk活性の阻害に応答性のある種の疾患及び障害を病んでいる患者の治療方法であって、そのような患者に疾患又は障害の兆候又は症状を減少させるのに有効な量の少なくとも1種の化学物質を投与することを含む方法;が開示される。そのような疾患としては、ガン(例えば、B細胞リンパ腫、白血病)、自己免疫性疾患、炎症性疾患、急性炎症反応、及びアレルギー性障害が挙げられる。治療の方法としては、少なくとも1種の化学物質を単一活性薬剤として投与する方法又は少なくとも1種の化学物質を1種又はそれ以上の他の治療用薬剤との組み合わせで投与する方法が挙げられる。サンプル中にSykキナーゼが存在しているかいないかを測定するための方法も提供される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、あらゆる目的のために参照により本明細書に組み込まれている、2008年2月13日に出願された米国仮出願第61/028,463号の優先権を主張するものである。
【0002】
本発明で提供されるのは、ある種の置換されたアミド、組成物、及びその使用方法である。
【背景技術】
【0003】
ヒト酵素の最大のファミリーであるタンパク質キナーゼには500種を優に超えるタンパク質が包含される。Spleen Tyrosine Kinase(脾臓チロシンキナーゼ)(Syk)は、チロシンキナーゼSykファミリーの構成員であって、早期B細胞成長並びに成熟B細胞活性化、シグナル伝達、及び生存の調節因子である。
【0004】
Sykは、B細胞、マクロファージ、単球、マスト細胞、好酸球、好塩基球、好中球、樹状細胞、T細胞、ナチュラルキラー細胞、血小板、及び破骨細胞を含めた、さまざまな細胞種における免疫受容体介在並びにインテグリン介在シグナル伝達で重要な役割を演じる非受容体チロシンキナーゼである。本発明に記載されている免疫受容体としては、古典的免疫受容体及び免疫受容体様分子が挙げられる。古典的免疫受容体としては、B細胞抗原受容体及びT細胞抗原受容体並びに各種の免疫グロブリン受容体(Fc受容体)が挙げられる。免疫受容体様分子は、免疫受容体に構造的に関連しているか又は同じようなシグナル伝達経路に関与し、好中球活性化、ナチュラルキラー細胞認識、及び破骨細胞活性化を含めた、非適応免疫機能に主として関与する。インテグリンは細胞表面受容体であり、先天免疫並びに適応免疫での白血球付着及び活性化の調節で重要な役割を演じる。
【0005】
リガンド結合は免疫受容体並びにインテグリンの活性化をもたらし、これによりSrcファミリーキナーゼ群の活性化が生じて、受容体関与膜貫通アダプター細胞質面での免疫受容体チロシン活性化モチーフ[immunoreceptor tyrosine-based activation motif](ITAM)のリン酸化が起こる。Sykはこのアダプターのリン酸化されたITAMモチーフに結合し、Sykの活性化及びそのあとの下流シグナル伝達経路のリン酸化と活性化をもたらす。
【0006】
B細胞受容体(BCR)シグナル伝達によるB細胞活性化にはSykは必須である。SYKはリン酸化されたBCRに結合すると活性化される、つまりBCR活性化に後続する早期シグナル伝達事象を開始させる。BCRを通るB細胞シグナル伝達はさまざまな生体出力をもたらし得るが、これは続いてのB細胞の成長段階によって決まる。BCRシグナルの大きさ及び期間は、正確に調節されなければならない。異常BCR介在シグナル伝達は無調節B細胞活性化及び/又は病因性自己抗体生成を引き起こし、多くの自己免疫性及び/又は炎症性疾患をもたらし得る。Syk欠失マウスは、B細胞成熟障害、免疫グロブリン産生消失、T細胞非依存免疫応答障害、及び、BCR刺激したときの持続的カルシウムサインの顕著な減衰を見せる。
【0007】
大量の証拠が自己免疫性及び/又は炎症性疾患病因におけるB細胞及び体液性免疫機構の役割を支持している。B細胞を激減させるために開発されたタンパク質系治療薬(例えばリツキサン)は多くの自己免疫性疾患及び炎症性疾患の治療方法を代表している。自己抗体及びその結果生じる免疫複合体は自己免疫性疾患及び/又は炎症性疾患で病因的役割を演じることが知られている。そのような抗体に対する病因性応答は、Fc受容体を通るシグナル伝達によって決まり、これは、続いての、Sykによって決まる。B細胞活性化でのSykの役割、並びにFcR依存シグナル伝達でのSykの役割から、Sykの阻害物質は、自己抗体産生も含めた、B細胞介在病因活性の阻害薬として有用であり得る。したがって、細胞におけるSyk酵素活性阻害は、自己抗体産生に対するその効果から自己免疫性疾患の治療法として提案される。
【0008】
Sykは、FcεRI介在マスト細胞及び好酸球活性化でも重要な役割を演じる。つまり、Sykは、喘息を含めたアレルギー性障害に関係している。SykはFcεRIのリン酸化ガンマ鎖上にあるITAMモチーフにそのSH2ドメインを介して結合するものであり、下流シグナル伝達には必須である。マウスにおけるSykの欠失は、欠陥性脱顆粒、ロイコトリエン放出、及びサイトカイン分泌(例えばTNF−アルファ)により特徴づけられるように、IgE介在マスト細胞活性化の障害を伴う。Syk活性を阻害する薬理剤はマスト細胞脱顆粒、ロイコトリエン放出、及びサイトカイン分泌も阻害することが細胞ベースのアッセイで明らかになっている。さらには、Syk阻害物質は、抗原起因性受身皮膚アナフィラキシー、気管支収縮及び気管支浮腫を阻害することがラットで明らかになっている。喘息の動物モデルにおいてSykアンチセンス・オリゴヌクレオチドで処置すると好酸球及び好中球の抗原起因性浸潤が阻害される。Syk欠失好酸球もFcεRI刺激応答活性化の障害を見せる。したがって、Syk小分子阻害物質は、喘息を含めたアレルギー起因炎症性疾患の治療に有用であろう。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
つまり、Syk活性阻害は、SLE、関節リウマチ、多発性脈管炎、特発性血小板減少性紫斑病(ITP)、重症筋無力症、アレルギー性鼻炎、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、成人呼吸窮迫症候群(ARD)及び喘息のようなアレルギー性障害、自己免疫性疾患及び炎症性疾患の治療に有用であり得る。加えて、Sykは、B細胞の重要な生存シグナルであると知られているB細胞受容体を通るリガンド非依存持続性シグナル伝達で重要な役割を演じていると報告されている。つまり、Syk活性の阻害は、B細胞リンパ腫及び白血病を含めたある種のガン種の治療に有用であり得る。
【課題を解決するための手段】
【0010】
提供されるのは、式I
【化1】

【0011】
[式中、
Wは、置換されていてもよいアリール及び置換されていてもよいヘテロアリールから選択され;
Aは、置換されていてもよいアルキル、置換されていてもよいアルコキシ、置換されていてもよいアミノ、カルボキシ、シアノ、ハロ、水素、ヒドロキシ及びニトロから選択され;
Xは、CH及びNから選択され;
Qは、CO及びSOから選択され;
Yは、水素、置換されていてもよいアルキル;置換されていてもよいシクロアルキル、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいヘテロアリール、及び置換されていてもよいヘテロシクロアルキルから選択され;
Zは、水素、置換されていてもよいアルキル;置換されていてもよいシクロアルキル、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいヘテロアリール、及び置換されていてもよいヘテロシクロアルキル;から選択され;又は
Zは、Y、及び、それらが結合されている窒素と一緒になって、O及びSから選択される1又は2個のさらなるヘテロ原子を場合により含む、置換されていてもよい5〜13員窒素含有環を形成しており;
ただし、Wが4−(モルホリノ)フェニルであり、Aが水素であり、XがCHであり、QがCOであり、Yが水素である場合は、Zはヒドロキシエチルではなく;
また、Wがp−クロロフェニル又は4−(p−トリルスルホンアミド)フェニルであり、Aが水素であり、XがCHであり、QがCOであり、Yが水素である場合は、ZはN,N−ジメチルアミノエチルではなく;
また、Wが4−(モルホリンカルボニル)フェニルであり、Aが水素であり、XがCHであり、QがCOであり、Yが水素である場合は、Zは3−クロロベンジル又は4−t−ブチルフェニルではない]
で表される化合物群から選択される少なくとも1種の化学物質及びその薬学的に許容される塩である。
【0012】
提供されるのは、式I
【化2】

【0013】
[式中、
Wは、置換されていてもよいアリール及び置換されていてもよいヘテロアリールから選択され;
Aは、置換されていてもよいアルキル、置換されていてもよいアルコキシ、置換されていてもよいアミノ、カルボキシ、シアノ、ハロ、水素、ヒドロキシ及びニトロから選択され;
Xは、CH及びNから選択され;
Qは、CO及びSOから選択され;
Yは、水素、置換されていてもよいアルキル;置換されていてもよいシクロアルキル、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいヘテロアリール、及び置換されていてもよいヘテロシクロアルキル;から選択され;
Zは、水素、置換されていてもよいアルキル;置換されていてもよいシクロアルキル、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいヘテロアリール、及び置換されていてもよいヘテロシクロアルキル;から選択され;又は
Zは、Y、及び、それらが結合されている窒素と一緒になって、5〜13員窒素含有環を形成しており;
ただし、Wが4−(モルホリノ)フェニルであり、Aが水素であり、XがCHであり、QがCOであり、Yが水素である場合は、Zはヒドロキシエチルではなく;
また、Wがp−クロロフェニル又は4−(p−トリルスルホンアミド)フェニルであり、Aが水素であり、XがCHであり、QがCOであり、Yが水素である場合は、ZはN,N−ジメチルアミノエチルではなく;
また、Wが4−(モルホリンカルボニル)フェニルであり、Aが水素であり、XがCHであり、QがCOであり、Yが水素である場合は、Zは3−クロロベンジル又は4−t−ブチルフェニルではない]
で表される化合物群から選択される少なくとも1種の化学物質及びその薬学的に許容される塩である。
【0014】
また、担体、補佐剤、及び賦形剤から選択される少なくとも1種の薬学的に許容されるビヒクルと一緒に、本明細書に記載されている少なくとも1種の化学物質を含んでいる医薬組成物も提供される。
【0015】
また、Syk活性の阻害に応答性の疾患をもっている患者に本明細書に記載されている少なくとも1種の化学物質の有効量を投与することを含む、そのような患者を治療するための方法も提供される。
【0016】
また、ガン、自己免疫性疾患、炎症性疾患、急性炎症反応、及びアレルギー性障害から選択される疾患をもっている患者に本明細書に記載されている少なくとも1種の化学物質の有効量を投与することを含むそのような患者を治療するための方法も提供される。
【0017】
また、化学療法剤による化学療法を受けている患者に、化学療法剤に対するガン細胞の感受性を増大させるのに十分な量の本明細書に記載されている少なくとも1種の化学物質を投与することを含む、化学療法薬に対するガン細胞の感受性を増大させるための方法も提供される。
【0018】
ATP加水分解を阻害するための方法も提供され、その方法は、Sykを発現している細胞に、インビトロでATP加水分解のレベルを検出可能に減少させるのに十分な量で本明細書に記載されている少なくとも1種の化学物質を接触させることを含む。
【0019】
また、Syk活性を検出すること、サンプル中のSyk活性レベルを検出すること、及び、それらからサンプル中にSykが存在しているか存在していないかを測定することを可能にする条件下でサンプルに本明細書に記載されている少なくとも1種の化学物質を接触させることを含む、サンプル中にSykが存在するかを測定するための方法も提供される。
【0020】
また、Sykを発現している細胞に、インビトロでB細胞活性を検出可能に減少させるのに十分な量で本明細書に記載されている少なくとも1種の化学物質を接触させることを含む、B細胞活性を阻害するための方法も提供される。
【0021】
本明細書で使われているとおり、任意の可変部が化学式中に1回より多く出現するとき、それぞれの出現におけるその定義は、ほかのすべての出現におけるその定義とは無関係の関係にある。特許における「不定冠詞(a)」及び「定冠詞(the)」の通常の意味に従って、例えば、「a」キナーゼ又は「the」キナーゼの言及は、1つのキナーゼ又はそれ以上のキナーゼを含めてのことである。
【0022】
本明細書で使われているとおり、以下の単語、句及び記号は、通常、以下に定義されている意味を有するものとするが、それらが使われている文脈がそうでないと意味している場合はその限りではない。以下の略記号及び用語は全体を通して以下に指定されている意味を有する。
【0023】
2つの文字と文字又は記号と記号の間ではないハイフン(「−」)は置換基の結合点を指定するのに使われている。例えば、−CONHは、その炭素原子を通して結合されている。
【0024】
「場合による」又は「場合によっては」とは、その後に記載される事象又は状況が起こるかもしれないしまた起こらないかも知れないことを意味しており、したがってその記述にはその事象又は状況が起こる事例とそれが起こらない事例とが含まれる。例えば、「場合によっては置換された(置換されていてもよい)アルキル」には、以下に定義されているように、「アルキル」と「置換されたアルキル」のいずれもが包含される。1つ又はそれ以上の置換基を含有している任意の基に関しては、当業者なら、そのような基は、立体的に実施不可能である、合成の点から実現可能でない、及び/又は本質的に不安定であるいかなる置換又は置換パターンも導入するものではないことを理解しているものである。
【0025】
「アルキル」には、指定された数の炭素原子、通常1〜20炭素原子、例えば1〜8炭素原子(例えば1〜6炭素原子)を有している直鎖及び分岐鎖が包含される。例えばC〜Cアルキルには、1〜6炭素原子の直鎖アルキルと分岐鎖アルキルのいずれもが包含される。アルキル基の例としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、2−ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、2−ヘキシル、3−ヘキシル、3−メチルペンチル、等が挙げられる。アルキレンはアルキルのもう1つのサブセットであり、アルキルと同じ残基であるが2つの結合点を有しているもののことを言う。アルキレン基は、通常、2〜20炭素原子、例えば2〜8炭素原子(例えば2〜6炭素原子)を有している。例えば、Cアルキレンは共有結合を意味しており、Cアルキレンはメチレン基である。特定の数の炭素を有しているアルキル残基が指定されているときは、その数の炭素を有しているすべての位置異性体は包含されているものとする。つまり、例えば、「ブチル」には、n−ブチル、sec−ブチル、イソブチル及びt−ブチルが含まれることが;「プロピル」には、n−プロピル及びイソプロピルが含まれることが;意味されている。「低級アルキル」とは、1〜4個の炭素を有しているアルキル基のことを言う。
【0026】
「アルケニル」は、親アルキルの隣接炭素原子から1個の水素分子を除去することによって誘導される少なくとも1個の炭素−炭素二重結合を有している不飽和の分岐鎖又は直鎖アルキル基を意味している。この基は、その二重結合(複数も)に関してシス配置かトランス配置にあり得る。典型的なアルケニル基としては、限定するものではないが、エテニル;プロペニル(例えばプロパ−1−エン−1−イル、プロパ−1−エン−2−イル、プロパ−2−エン−1−イル(アリル)、プロパ−2−エン−2−イル);ブテニル(例えばブト−1−エン−1−イル、ブト−1−エン−2−イル、2−メチル−プロパ−1−エン−1−イル、ブト−2−エン−1−イル、ブト−2−エン−1−イル、ブト−2−エン−2−イル、ブタ−1,3−ジエン−1−イル、ブタ−1,3−ジエン−2−イル);等が挙げられる。一部の実施形態においては、アルケニル基は、2〜20炭素原子を有しており、他の実施形態においては、2〜6炭素原子を有している。
【0027】
「アルキニル」は、親アルキルの隣接炭素原子から2個の水素分子を除去することによって誘導される少なくとも1個の炭素−炭素三重結合を有している不飽和の分岐鎖又は直鎖アルキル基を意味している。典型的なアリキニル基としては、限定するものではないが、エチニル;プロピニル(例えばプロパ−1−イン−1−イル、プロパ−2−イン−1−イル);ブチニル(例えばブト−1−イン−1−イル、ブト−1−イン−3−イル、ブト−3−イン−1−イル);等が挙げられる。一部の実施形態においては、アルキニル基は、2〜20炭素原子を有しており、他の実施形態においては、3〜6炭素原子を有している。
【0028】
用語「カルボキシ」とは、基−C(=O)OHのことを言う。
【0029】
「シクロアルキル」は、特定された数の炭素原子を有している飽和炭化水素環基を意味している(通常3〜7環炭素原子)。シクロアルキル基の例としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、及びシクロヘキシル、並びに橋架け型及びケージ型飽和環基(例えばノルボルナン)が挙げられる。
【0030】
用語「シクロアルキルオキシ」とは、基−O−シクロアルキルのことを言う。
【0031】
「アルコキシ」とは、例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、n−ブトキシ、sec−ブトキシ、tert−ブトキシ、ペントキシ、2−ペンチルオキシ、イソペントキシ、ネオペントキシ、ヘキソキシ、2−ヘキソキシ、3−ヘキソキシ、3−メチルペントキシ、等のような、橋架け酸素を通して結合されている指定された数の炭素原子アルキル基を意味する。アルコキシ基は、橋架け酸素を通して結合されている1〜6炭素原子を有している。「低級アルコキシ」とは、1〜4個の炭素を有しているアルコキシ基のことを言う。
【0032】
「アミノカルボニル」には式−(C=O)NR[ここで、R及びRは、水素、及び、後に記載される「置換されたアミノ」の場合による置換基群から独立に選択される]で表される基が包含される。
【0033】
「アシル」とは、基(アルキル)−C(O)−;(シクロアルキル)−C(O)−;(アリール)−C(O)−;(ヘテロアリール)−C(O)−;及び(ヘテロシクロアルキル)−C(O)−;のことを言い、この基はカルボニル官能を通してその親構造に結合されており、アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、及びヘテロシクロアルキルは本明細書に記載されているとおりである。アシル基は指定された数の炭素原子を有しており、そのケト基の炭素はその指定された数の炭素原子に含まれる。例えばCアシル基は、式CH(C=O)−を有するアセチル基である。
【0034】
「アルコキシカルボニル」とは、アルコキシ基が指定された数の炭素原子を有しているカルボニル炭素を通して結合されている式(アルコキシ)(C=O)−で表されるエステル基を意味する。つまり、C〜Cアルコキシカルボニル基は、アルコキシの酸素を通してカルボニルリンカーに結合されている1〜6炭素原子を有するアルコキシ基である。
【0035】
「アミノ」とは、基−NHを意味する。
【0036】
「アリール」には、
5員及び6員炭素環式芳香族環(例えば、ベンゼン);
少なくとも1つの環が炭素環式及び芳香族である二環式環系(例えば、ナフタレン、インダン、及びテトラリン);
少なくとも1つの環が炭素環式及び芳香族である三環式環系(例えば、フルオレン);
が包含される。
【0037】
例えば、アリールには、N、O、及びSから選択される1個又はそれ以上のヘテロ原子を含有している5〜7員へテロシクロアルキル環に縮合された5員及び6員炭素環式芳香族環が含まれる。各環の1つだけが炭素環式芳香族環であるそのような縮合、二環式環系については、結合点はその炭素環式芳香族環又はそのヘテロシクロアルキル環のところであり得る。置換されたベンゼン誘導体から生成され、環原子のところに遊離価を有している二価の基は置換されたフェニレン基と呼ばれる。名が「−イル」で終わる一価多環式炭化水素基においてその炭素原子から1個の水素原子を除去することによって誘導される遊離価を有する二価の基は、対応する一価の基の名に「−イデン」を付けることで命名される(例えば、2つの結合点を有するナフチル基はナフチリデンと呼ばれる)。アリールは、しかしながら、以下に独立に定義されているヘテロアリールを包含すること又はそれと重なり合うことは決してない。したがって、1つ又はそれ以上の炭素環式芳香族環がヘテロシクロアルキル芳香族環と縮合している場合、得られる環系は、本明細書に定義されているように、ヘテロアリールであって、アリールではない。
【0038】
用語「アリールオキシ」とは、基−O−アリールのことを言う。
【0039】
用語「ハロ」には、フルオロ、クロロ、ブロモ、及びヨードが含まれ、用語「ハロゲン」には、フッ素、塩素、臭素、及びヨウ素が含まれる。
【0040】
「ヘテロアリール」は、
N、O、及びSから選択される1個又はそれ以上(例えば、1〜4個、又は、一部の実施形態においては、1〜3個)のへテロ原子を含有し、残りの環原子が炭素である5〜7員芳香族、モノ環式環;及び
N、O、及びSから選択される1個又はそれ以上(例えば、1〜4個、又は、一部の実施形態においては、1〜3個)のへテロ原子を含有し、残りの環原子が炭素である、少なくとも1個のヘテロ原子が芳香族環中に存在している二環式へテロシクロアルキル環;
が包含される。
【0041】
例えば、ヘテロアリールには、5〜7員シクロアルキル環に縮合された5〜7員へテロシクロアルキル、芳香族環が含まれる。各環の1つだけが1個又はそれ以上のヘテロ原子を含有しているそのような縮合、二環式へテロアリール環系については、結合点は、そのヘテロ芳香族環又はそのシクロアルキル環のところであり得る。ヘテロアリール基中にあるS原子及びO原子の全体数が1を超えると、そのようなヘテロ原子は互いに隣接していない。一部の実施形態においては、ヘテロアリール基中にあるS原子及びO原子の全体数は2より多くない。一部の実施形態においては、芳香族へテロ環中にあるS原子及びO原子の全体数は1より多くない。ヘテロアリール基の例としては、限定するものではないが、(優先順位1が割り当てられている結合位置から付番されている)、2−ピリジル、3−ピリジル、4−ピリジル、2,3−ピラジニル、3,4−ピラジニル、2,4−ピリミジニル、3,5−ピリミジニル、2,3−ピラゾリニル、2,4−イミダゾリニル、イソオキサゾリニル、オキサゾリニル、チアゾリニル、チアジアゾリニル、テトラゾリル、チエニル、ベンゾチオフェニル、フラニル、ベンゾフラニル、ベンゾイミダゾリニル、インドリニル、ピリジジニル、トリアゾリル、キノリニル、ピラゾリル、及び5,6,7,8−テトラヒドロイソキノリンが挙げられる。名が「−イル」で終わる一価へテロアリール基においてその炭素原子から1個の水素原子を除去することによって誘導される遊離価を有する二価の基は、対応する一価の基の名に「−イデン」を付けることで命名される(例えば、2つの結合点を有するピリジル基はピリジリデンである)。ヘテロアリールは上記に定義されているアリールを包含すること又はそれと重なり合うことはない。
【0042】
置換されたヘテロアリールには1個又はそれ以上のオキシド(−O−)置換基で置換された環系(例えばピリジニルN−オキシド)も含まれる。
【0043】
用語「ヘテロアリールオキシ」とは、基−O−ヘテロアリールのことを言う。
【0044】
「ヘテロシクロアルキル」とは、酸素、硫黄、及び窒素から独立に選択される1〜3個のへテロ原子、並びに少なくとも1つの前述のヘテロ原子群に加えて少なくとも2個の炭素原子を含有している、通常3〜7個の環原子を有する脂肪族単一環を意味する。適するヘテロシクロアルキル基としては、例えば、(優先順位1が割り当てられている結合位置から付番されている)、2−ピロリニル、2,4−イミダゾリジニル、2,3−ピラゾリジニル、2−ピペリジル、3−ピペリジル、4−ピペルジル、及び2,5−ピペルジニルが挙げられる。2−モルホリニル及び3−モルホリニル(酸素が優先順位1に割り当てられて付番されている)を含めたモルホリニル基も想到される。置換されたヘテロシクロアルキルには、1個又はそれ以上のオキソ部分構造で置換された環系(例えばピペリジニルN−オキシド、モルホリニル−N−オキシド、1−オキソ−1−チオモルホリニル及び1,1−ジオキソ−1−チオモルホリニル)も含まれる。
【0045】
用語「ヘテロシクロアルキルオキシ」とは、基−O−ヘテロシクロアルキルのことを言う。
【0046】
用語「ニトロ」とは、基−NOのことを言う。
【0047】
用語「ホスホノ」とは、基−POのことを言う。
【0048】
「チオカルボニル」とは、基−C(=O)SHのことを言う。
【0049】
用語「置換されていてもよいチオカルボニル」には、以下の基:−C(=O)S−(置換されていてもよい(C〜C)アルキル)、−C(=O)S−(置換されていてもよいアリール)、−C(=O)S−(置換されていてもよいヘテロアリール)、及び−C(=O)S−(置換されていてもよいヘテロシクロアルキル)、が含まれる。
【0050】
用語「スルファニル」には、基:−S−(置換されていてもよい(C〜C)アルキル)、−S−(置換されていてもよいアリール)、−S−(置換されていてもよいヘテロアリール)、及び−S−(置換されていてもよいヘテロシクロアルキル)、が含まれる。したがって、スルファニルには基C〜Cアルキルスルファニルが含まれる。
【0051】
用語「スルフィニル」には、基:−S(O)−H、−S(O)−(置換されていてもよい(C〜C)アルキル)、−S(O)−置換されていてもよいアリール)、−S(O)−置換されていてもよいヘテロアリール)、−S(O)−(置換されていてもよいヘテロシクロアルキル);及び−S(O)−(置換されていてもよいアミノ);が含まれる。
【0052】
用語「スルホニル」には、基:−S(O)−H、−S(O)−(置換されていてもよい(C〜C)アルキル)、−S(O)−置換されていてもよいアリール)、−S(O)−置換されていてもよいヘテロアリール)、−S(O)−(置換されていてもよいヘテロシクロアルキル)、S(O)−(置換されていてもよいアルコキシ)、−S(O)−置換されていてもよいアリールオキシ)、−S(O)−置換されていてもよいヘテロアリールオキシ)、−S(O)−(置換されていてもよいヘテロシクリルオキシ);及び−S(O)−(置換されていてもよいアミノ);が含まれる。
【0053】
用語「置換された」は、本明細書で使われる場合、明示されている原子又は基上にある任意の1個又はそれ以上の水素が指定された群から選択されるもので置き換えられていることを意味する(ただし、明示されている原子の正規の価は超えられない)。置換基がオキソ(すなわち=O)であると、その原子上にある2個の水素が置き換えられる。置換基及び/又は可変部の組み合わせは、そのような組み合わせが安定な化合物又は有用な合成中間体を生じる場合のみ許される。安定な化合物又は安定な構造とは、反応混合物からの単離、及びその後の少なくとも実用的な有用性を有している薬剤としての製剤化に耐えるのに十分強固である化合物を意味するものとする。特に断らない限り、置換基は、核となる構造に向かって命名される。例えば、(シクロアルキル)アルキルがあり得る置換基として掲載されている場合、この置換基の核となる構造への結合点はそのアルキル部分にあることは理解されるべきである。
【0054】
用語「置換された」アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクロアルキル、及びヘテロアリールとは、そうでないとはっきりと定義されていない限り、それぞれ、1個又はそれ以上(5個まで等、例えば3個まで)の水素原子が、
−R、−OR、−O(C〜Cアルキル)O−(例えばメチレンジオキシ−)、−SR、グアニジン、1個又はそれ以上のグアニジン水素が低級アルキル基で置き換えられているグアニジン、−NR、ハロ、シアノ、ニトロ、−COR、−CO、−CONR、−OCOR、−OCO、−OCONR、−NRCOR、−NRCO、−NRCONR、−CO、−CONR、−NRCOR、−SOR、−SO、−SONR、及び−NRSO
(ここで、
は、置換されていてもよいC〜Cアルキル、置換されていてもよいアリール、及び置換されていてもよいヘテロアリールから選択され;
は、H、置換されていてもよいC〜Cアルキル、置換されていてもよいアリール、及び置換されていてもよいヘテロアリールから選択され;
は、水素及び置換されていてもよいC〜Cアルキルから選択され;又は
とR、及びそれらが結合されている窒素は、置換されていてもよいヘテロシクロアルキル基を形成しており;また
それぞれの置換されていてもよい基は、置換されていない、又は、C〜Cアルキル、アリール、ヘテロアリール、アリール−C〜Cアルキル−、ヘテロアリール−C〜Cアルキル−、C〜Cハロアルキル−、−OC〜Cアルキル、−OC〜Cアルキルフェニル、−C〜Cアルキル−OH、−OC〜Cハロアルキル、ハロ、−OH、−NH、−C〜Cアルキル−NH、−N(C〜Cアルキル)(C〜Cアルキル)、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)(C〜Cアルキルフェニル)、−NH(C〜Cアルキルフェニル)、シアノ、ニトロ、オキソ(ヘテロアリールの置換基として)、−COH、−C(O)OC〜Cアルキル、−CON(C〜Cアルキル)(C〜Cアルキル)、−CONH(C〜Cアルキル)、−CONH、−NHC(O)(C〜Cアルキル)、−NHC(O)(フェニル)、−N(C〜Cアルキル)C(O)(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)C(O)(フェニル)、−C(O)C〜Cアルキル、−C(O)C〜Cフェニル、−C(O)C〜Cハロアルキル、−OC(O)C〜Cアルキル、−SO(C〜Cアルキル)、−SO(フェニル)、−SO(C〜Cハロアルキル)、−SONH、−SONH(C〜Cアルキル)、−SONH(フェニル)、−NHSO(C〜Cアルキル)、−NHSO(フェニル)、及び−NHSO(C〜Cハロアルキル)から独立に選択される1個又はそれ以上(1個、2個、又は3個等)の置換基で独立に置換されている)、
から独立に選択される置換基によって置き換えられているアルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクロアルキル、及びヘテロアリールのことを言う。
【0055】
用語「置換されたアシル」とは、カルボニル官能を通して親構造に結合されている基(置換されたアルキル)−C(O)−;(置換されたシクロアルキル)−C(O)−;(置換されたアリール)−C(O)−;(置換されたヘテロアリール)−C(O)−;及び(置換されたヘテロシクロアルキル)−C(O)−;のことを言い置換されたアルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、及びヘテロシクロアルキルとは、それぞれ、1個又はそれ以上(5個まで等、例えば3個まで)の水素原子が、
−R、−OR、−O(C〜Cアルキル)O−(例えばメチレンジオキシ−)、−SR、グアニジン、1個又はそれ以上のグアニジン水素が低級アルキル基で置き換えられているグアニジン、−NR、ハロ、シアノ、ニトロ、−COR、−CO、−CONR、−OCOR、−OCO、−OCONR、−NRCOR、−NRCO、−NRCONR、−CO、−CONR、−NRCOR、−SOR、−SO、−SONR、及び−NRSO
(ここで、
は、置換されていてもよいC〜Cアルキル、置換されていてもよいアリール、及び置換されていてもよいヘテロアリールから選択され;
は、H、置換されていてもよいC〜Cアルキル、置換されていてもよいアリール、及び置換されていてもよいヘテロアリールから選択され;
は、水素及び置換されていてもよいC〜Cアルキルから選択され;又は
とR、及びそれらが結合されている窒素は、置換されていてもよいヘテロシクロアルキル基を形成しており;また
それぞれの置換されていてもよい基は、置換されていない、又は、C〜Cアルキル、アリール、ヘテロアリール、アリール−C〜Cアルキル−、ヘテロアリール−C〜Cアルキル−、C〜Cハロアルキル−、−OC〜Cアルキル、−OC〜Cアルキルフェニル、−C〜Cアルキル−OH、−OC〜Cハロアルキル、ハロ、−OH、−NH、−C〜Cアルキル−NH、−N(C〜Cアルキル)(C〜Cアルキル)、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)(C〜Cアルキルフェニル)、−NH(C〜Cアルキルフェニル)、シアノ、ニトロ、オキソ(ヘテロアリールの置換基として)、−COH、−C(O)OC〜Cアルキル、−CON(C〜Cアルキル)(C〜Cアルキル)、−CONH(C〜Cアルキル)、−CONH、−NHC(O)(C〜Cアルキル)、−NHC(O)(フェニル)、−N(C〜Cアルキル)C(O)(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)C(O)(フェニル)、−C(O)C〜Cアルキル、−C(O)C〜Cフェニル、−C(O)C〜Cハロアルキル、−OC(O)C〜Cアルキル、−SO(C〜Cアルキル)、−SO(フェニル)、−SO(C〜Cハロアルキル)、−SONH、−SONH(C〜Cアルキル)、−SONH(フェニル)、−NHSO(C〜Cアルキル)、−NHSO(フェニル)、及び−NHSO(C〜Cハロアルキル)から独立に選択される1個又はそれ以上(1個、2個、又は3個等)の置換基で独立に置換されている)、
から独立に選択される置換基によって置き換えられているアルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクロアルキル、及びヘテロアリールのことを言う。
【0056】
用語「置換されたアルコキシ」とはアルキル構成要素が置換されているアルコキシ(すなわち−O−(置換されたアルキル))のことを言い「置換されたアルキル」とは1個又はそれ以上(5個まで等、例えば3個まで)の水素原子が、
−R、−OR、−O(C〜Cアルキル)O−(例えばメチレンジオキシ−)、−SR、グアニジン、1個又はそれ以上のグアニジン水素が低級アルキル基で置き換えられているグアニジン、−NR、ハロ、シアノ、ニトロ、−COR、−CO、−CONR、−OCOR、−OCO、−OCONR、−NRCOR、−NRCO、−NRCONR、−CO、−CONR、−NRCOR、−SOR、−SO、−SONR、及び−NRSO
(ここで、
は、置換されていてもよいC〜Cアルキル、置換されていてもよいアリール、及び置換されていてもよいヘテロアリールから選択され;
は、H、置換されていてもよいC〜Cアルキル、置換されていてもよいアリール、及び置換されていてもよいヘテロアリールから選択され;
は、水素及び置換されていてもよいC〜Cアルキルから選択され;又は
とR、及びそれらが結合されている窒素は、置換されていてもよいヘテロシクロアルキル基を形成しており;また
それぞれの置換されていてもよい基は、置換されていない、又は、C〜Cアルキル、アリール、ヘテロアリール、アリール−C〜Cアルキル−、ヘテロアリール−C〜Cアルキル−、C〜Cハロアルキル−、−OC〜Cアルキル、−OC〜Cアルキルフェニル、−C〜Cアルキル−OH、−OC〜Cハロアルキル、ハロ、−OH、−NH、−C〜Cアルキル−NH、−N(C〜Cアルキル)(C〜Cアルキル)、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)(C〜Cアルキルフェニル)、−NH(C〜Cアルキルフェニル)、シアノ、ニトロ、オキソ(ヘテロアリールの置換基として)、−COH、−C(O)OC〜Cアルキル、−CON(C〜Cアルキル)(C〜Cアルキル)、−CONH(C〜Cアルキル)、−CONH、−NHC(O)(C〜Cアルキル)、−NHC(O)(フェニル)、−N(C〜Cアルキル)C(O)(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)C(O)(フェニル)、−C(O)C〜Cアルキル、−C(O)C〜Cフェニル、−C(O)C〜Cハロアルキル、−OC(O)C〜Cアルキル、−SO(C〜Cアルキル)、−SO(フェニル)、−SO(C〜Cハロアルキル)、−SONH、−SONH(C〜Cアルキル)、−SONH(フェニル)、−NHSO(C〜Cアルキル)、−NHSO(フェニル)、及び−NHSO(C〜Cハロアルキル)から独立に選択される1個又はそれ以上(1個、2個、又は3個等)の置換基で独立に置換されている)、
から独立に選択される置換基によって置き換えられているアルキルのことを言う。一部の実施形態においては、置換されたアルコキシ基は「ポリアルコキシ」又は−O−(置換されていてもよいアルキレン)−(置換されていてもよいアルコキシ)であって、−OCHCHOCHのような基、及びポリエチレングリコールのようなグリコールエーテルの残基、及び−O(CHCHO)CH(ここで、xは、2〜20(例えば2〜10、さらには例えば2〜5)の整数である)が挙げられる。もう1つの置換されたアルコキシ基はヒドロキシアルコキシ又は−OCH(CHOH(ここで、yは、1〜10(例えば1〜4)の整数である)である。
【0057】
用語「置換されたアルコキシカルボニル」とは、カルボニル官能を通して親構造に結合されている基(置換されたアルキル)−O−C(O)−のことを言い、置換されたとは1個又はそれ以上(5個まで等、例えば3個まで)の水素原子が、
−R、−OR、−O(C〜Cアルキル)O−(例えばメチレンジオキシ−)、−SR、グアニジン、1個又はそれ以上のグアニジン水素が低級アルキル基で置き換えられているグアニジン、−NR、ハロ、シアノ、ニトロ、−COR、−CO、−CONR、−OCOR、−OCO、−OCONR、−NRCOR、−NRCO、−NRCONR、−CO、−CONR、−NRCOR、−SOR、−SO、−SONR、及び−NRSO
(ここで、
は、置換されていてもよいC〜Cアルキル、置換されていてもよいアリール、及び置換されていてもよいヘテロアリールから選択され;
は、H、置換されていてもよいC〜Cアルキル、置換されていてもよいアリール、及び置換されていてもよいヘテロアリールから選択され;
は、水素及び置換されていてもよいC〜Cアルキルから選択され;又は
とR、及びそれらが結合されている窒素は、置換されていてもよいヘテロシクロアルキル基を形成しており;また
それぞれの置換されていてもよい基は、置換されていない、又は、C〜Cアルキル、アリール、ヘテロアリール、アリール−C〜Cアルキル−、ヘテロアリール−C〜Cアルキル−、C〜Cハロアルキル−、−OC〜Cアルキル、−OC〜Cアルキルフェニル、−C〜Cアルキル−OH、−OC〜Cハロアルキル、ハロ、−OH、−NH、−C〜Cアルキル−NH、−N(C〜Cアルキル)(C〜Cアルキル)、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)(C〜Cアルキルフェニル)、−NH(C〜Cアルキルフェニル)、シアノ、ニトロ、オキソ(ヘテロアリールの置換基として)、−COH、−C(O)OC〜Cアルキル、−CON(C〜Cアルキル)(C〜Cアルキル)、−CONH(C〜Cアルキル)、−CONH、−NHC(O)(C〜Cアルキル)、−NHC(O)(フェニル)、−N(C〜Cアルキル)C(O)(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)C(O)(フェニル)、−C(O)C〜Cアルキル、−C(O)C〜Cフェニル、−C(O)C〜Cハロアルキル、−OC(O)C〜Cアルキル、−SO(C〜Cアルキル)、−SO(フェニル)、−SO(C〜Cハロアルキル)、−SONH、−SONH(C〜Cアルキル)、−SONH(フェニル)、−NHSO(C〜Cアルキル)、−NHSO(フェニル)、及び−NHSO(C〜Cハロアルキル)から独立に選択される1個又はそれ以上(1個、2個、又は3個等)の置換基で独立に置換されている)、
から独立に選択される置換基によって置き換えられているアルキルのことを言う。
【0058】
用語「置換されたアリールオキシ」とはアリール構成要素が置換されているアリールオキシ(すなわち−O−(置換されたアリール))のことを言い「置換されたアリール」とは1個又はそれ以上(5個まで等、例えば3個まで)の水素原子が、
−R、−OR、−O(C〜Cアルキル)O−(例えばメチレンジオキシ−)、−SR、グアニジン、1個又はそれ以上のグアニジン水素が低級アルキル基で置き換えられているグアニジン、−NR、ハロ、シアノ、ニトロ、−COR、−CO、−CONR、−OCOR、−OCO、−OCONR、−NRCOR、−NRCO、−NRCONR、−CO、−CONR、−NRCOR、−SOR、−SO、−SONR、及び−NRSO
(ここで、
は、置換されていてもよいC〜Cアルキル、置換されていてもよいアリール、及び置換されていてもよいヘテロアリールから選択され;
は、H、置換されていてもよいC〜Cアルキル、置換されていてもよいアリール、及び置換されていてもよいヘテロアリールから選択され;
は、水素及び置換されていてもよいC〜Cアルキルから選択され;又は
とR、及びそれらが結合されている窒素は、置換されていてもよいヘテロシクロアルキル基を形成しており;また
それぞれの置換されていてもよい基は、置換されていない、又は、C〜Cアルキル、アリール、ヘテロアリール、アリール−C〜Cアルキル−、ヘテロアリール−C〜Cアルキル−、C〜Cハロアルキル−、−OC〜Cアルキル、−OC〜Cアルキルフェニル、−C〜Cアルキル−OH、−OC〜Cハロアルキル、ハロ、−OH、−NH、−C〜Cアルキル−NH、−N(C〜Cアルキル)(C〜Cアルキル)、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)(C〜Cアルキルフェニル)、−NH(C〜Cアルキルフェニル)、シアノ、ニトロ、オキソ(ヘテロアリールの置換基として)、−COH、−C(O)OC〜Cアルキル、−CON(C〜Cアルキル)(C〜Cアルキル)、−CONH(C〜Cアルキル)、−CONH、−NHC(O)(C〜Cアルキル)、−NHC(O)(フェニル)、−N(C〜Cアルキル)C(O)(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)C(O)(フェニル)、−C(O)C〜Cアルキル、−C(O)C〜Cフェニル、−C(O)C〜Cハロアルキル、−OC(O)C〜Cアルキル、−SO(C〜Cアルキル)、−SO(フェニル)、−SO(C〜Cハロアルキル)、−SONH、−SONH(C〜Cアルキル)、−SONH(フェニル)、−NHSO(C〜Cアルキル)、−NHSO(フェニル)、及び−NHSO(C〜Cハロアルキル)から独立に選択される1個又はそれ以上(1個、2個、又は3個等)の置換基で独立に置換されている)、
から独立に選択される置換基によって置き換えられているアリールのことを言う。
【0059】
用語「置換されたヘテロアリールオキシ」とはアリール構成要素が置換されているヘテロアリールオキシ(すなわち−O−(置換されたヘテロアリール)のことを言い「置換されたヘテロアリール」とは1個又はそれ以上(5個まで等、例えば3個まで)の水素原子が、
−R、−OR、−O(C〜Cアルキル)O−(例えばメチレンジオキシ−)、−SR、グアニジン、1個又はそれ以上のグアニジン水素が低級アルキル基で置き換えられているグアニジン、−NR、ハロ、シアノ、ニトロ、−COR、−CO、−CONR、−OCOR、−OCO、−OCONR、−NRCOR、−NRCO、−NRCONR、−CO、−CONR、−NRCOR、−SOR、−SO、−SONR、及び−NRSO
(ここで、
は、置換されていてもよいC〜Cアルキル、置換されていてもよいアリール、及び置換されていてもよいヘテロアリールから選択され;
は、H、置換されていてもよいC〜Cアルキル、置換されていてもよいアリール、及び置換されていてもよいヘテロアリールから選択され;
は、水素及び置換されていてもよいC〜Cアルキルから選択され;又は
とR、及びそれらが結合されている窒素は、置換されていてもよいヘテロシクロアルキル基を形成しており;また
それぞれの置換されていてもよい基は、置換されていない、又は、C〜Cアルキル、アリール、ヘテロアリール、アリール−C〜Cアルキル−、ヘテロアリール−C〜Cアルキル−、C〜Cハロアルキル−、−OC〜Cアルキル、−OC〜Cアルキルフェニル、−C〜Cアルキル−OH、−OC〜Cハロアルキル、ハロ、−OH、−NH、−C〜Cアルキル−NH、−N(C〜Cアルキル)(C〜Cアルキル)、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)(C〜Cアルキルフェニル)、−NH(C〜Cアルキルフェニル)、シアノ、ニトロ、オキソ(ヘテロアリールの置換基として)、−COH、−C(O)OC〜Cアルキル、−CON(C〜Cアルキル)(C〜Cアルキル)、−CONH(C〜Cアルキル)、−CONH、−NHC(O)(C〜Cアルキル)、−NHC(O)(フェニル)、−N(C〜Cアルキル)C(O)(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)C(O)(フェニル)、−C(O)C〜Cアルキル、−C(O)C〜Cフェニル、−C(O)C〜Cハロアルキル、−OC(O)C〜Cアルキル、−SO(C〜Cアルキル)、−SO(フェニル)、−SO(C〜Cハロアルキル)、−SONH、−SONH(C〜Cアルキル)、−SONH(フェニル)、−NHSO(C〜Cアルキル)、−NHSO(フェニル)、及び−NHSO(C〜Cハロアルキル)から独立に選択される1個又はそれ以上(1個、2個、又は3個等)の置換基で独立に置換されている)、
から独立に選択される置換基によって置き換えられているアリールのことを言う。
【0060】
用語「置換されたシクロアルキルオキシ」とはシクロアルキル構成要素が置換されているシクロアルキルオキシ(すなわち−O−(置換されたシクロアルキル))のことを言い「置換されたシクロアルキル」とは1個又はそれ以上(5個まで等、例えば3個まで)の水素原子が、
−R、−OR、−O(C〜Cアルキル)O−(例えばメチレンジオキシ−)、−SR、グアニジン、1個又はそれ以上のグアニジン水素が低級アルキル基で置き換えられているグアニジン、−NR、ハロ、シアノ、ニトロ、−COR、−CO、−CONR、−OCOR、−OCO、−OCONR、−NRCOR、−NRCO、−NRCONR、−CO、−CONR、−NRCOR、−SOR、−SO、−SONR、及び−NRSO
(ここで、
は、置換されていてもよいC〜Cアルキル、置換されていてもよいアリール、及び置換されていてもよいヘテロアリールから選択され;
は、H、置換されていてもよいC〜Cアルキル、置換されていてもよいアリール、及び置換されていてもよいヘテロアリールから選択され;
は、水素及び置換されていてもよいC〜Cアルキルから選択され;又は
とR、及びそれらが結合されている窒素は、置換されていてもよいヘテロシクロアルキル基を形成しており;また
それぞれの置換されていてもよい基は、置換されていない、又は、C〜Cアルキル、アリール、ヘテロアリール、アリール−C〜Cアルキル−、ヘテロアリール−C〜Cアルキル−、C〜Cハロアルキル−、−OC〜Cアルキル、−OC〜Cアルキルフェニル、−C〜Cアルキル−OH、−OC〜Cハロアルキル、ハロ、−OH、−NH、−C〜Cアルキル−NH、−N(C〜Cアルキル)(C〜Cアルキル)、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)(C〜Cアルキルフェニル)、−NH(C〜Cアルキルフェニル)、シアノ、ニトロ、オキソ(ヘテロアリールの置換基として)、−COH、−C(O)OC〜Cアルキル、−CON(C〜Cアルキル)(C〜Cアルキル)、−CONH(C〜Cアルキル)、−CONH、−NHC(O)(C〜Cアルキル)、−NHC(O)(フェニル)、−N(C〜Cアルキル)C(O)(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)C(O)(フェニル)、−C(O)C〜Cアルキル、−C(O)C〜Cフェニル、−C(O)C〜Cハロアルキル、−OC(O)C〜Cアルキル、−SO(C〜Cアルキル)、−SO(フェニル)、−SO(C〜Cハロアルキル)、−SONH、−SONH(C〜Cアルキル)、−SONH(フェニル)、−NHSO(C〜Cアルキル)、−NHSO(フェニル)、及び−NHSO(C〜Cハロアルキル)から独立に選択される1個又はそれ以上(1個、2個、又は3個等)の置換基で独立に置換されている)、
から独立に選択される置換基によって置き換えられているシクロアルキルのことを言う。
【0061】
用語「置換されたヘテロシクロアルキルオキシ」とはアルキル構成要素が置換されているヘテロシクロアルキルオキシ(すなわち−O−(置換されたヘテロシクロアルキル))のことを言い「置換されたヘテロシクロアルキル」とは1個又はそれ以上(5個まで等、例えば3個まで)の水素原子が、
−R、−OR、−O(C〜Cアルキル)O−(例えばメチレンジオキシ−)、−SR、グアニジン、1個又はそれ以上のグアニジン水素が低級アルキル基で置き換えられているグアニジン、−NR、ハロ、シアノ、ニトロ、−COR、−CO、−CONR、−OCOR、−OCO、−OCONR、−NRCOR、−NRCO、−NRCONR、−CO、−CONR、−NRCOR、−SOR、−SO、−SONR、及び−NRSO
(ここで、
は、置換されていてもよいC〜Cアルキル、置換されていてもよいアリール、及び置換されていてもよいヘテロアリールから選択され;
は、H、置換されていてもよいC〜Cアルキル、置換されていてもよいアリール、及び置換されていてもよいヘテロアリールから選択され;
は、水素及び置換されていてもよいC〜Cアルキルから選択され;又は
とR、及びそれらが結合されている窒素は、置換されていてもよいヘテロシクロアルキル基を形成しており;また
それぞれの置換されていてもよい基は、置換されていない、又は、C〜Cアルキル、アリール、ヘテロアリール、アリール−C〜Cアルキル−、ヘテロアリール−C〜Cアルキル−、C〜Cハロアルキル−、−OC〜Cアルキル、−OC〜Cアルキルフェニル、−C〜Cアルキル−OH、−OC〜Cハロアルキル、ハロ、−OH、−NH、−C〜Cアルキル−NH、−N(C〜Cアルキル)(C〜Cアルキル)、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)(C〜Cアルキルフェニル)、−NH(C〜Cアルキルフェニル)、シアノ、ニトロ、オキソ(ヘテロアリールの置換基として)、−COH、−C(O)OC〜Cアルキル、−CON(C〜Cアルキル)(C〜Cアルキル)、−CONH(C〜Cアルキル)、−CONH、−NHC(O)(C〜Cアルキル)、−NHC(O)(フェニル)、−N(C〜Cアルキル)C(O)(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)C(O)(フェニル)、−C(O)C〜Cアルキル、−C(O)C〜Cフェニル、−C(O)C〜Cハロアルキル、−OC(O)C〜Cアルキル、−SO(C〜Cアルキル)、−SO(フェニル)、−SO(C〜Cハロアルキル)、−SONH、−SONH(C〜Cアルキル)、−SONH(フェニル)、−NHSO(C〜Cアルキル)、−NHSO(フェニル)、及び−NHSO(C〜Cハロアルキル)から独立に選択される1個又はそれ以上(1個、2個、又は3個等)の置換基で独立に置換されている)、
から独立に選択される置換基によって置き換えられているヘテロシクロアルキルオキシのことを言う。
【0062】
用語「置換されたアミノ」とは基−NHR又は−NR[ここで、それぞれのRは、ヒドロキシ、置換されていてもよいアルキル、置換されていてもよいシクロアルキル、置換されていてもよいアシル、アミノカルボニル、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいヘテロアリール、置換されていてもよいヘテロシクロアルキル、アルコキシカルボニル、スルフィニル及びスルホニルから独立に選択される(ただし1つのRのみがヒドロキシルであり得る)]のことを言い置換されたアルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクロアルキル、及びヘテロアリールとは、それぞれ、1個又はそれ以上(5個まで等、例えば3個まで)の水素原子が、
−R、−OR、−O(C〜Cアルキル)O−(例えばメチレンジオキシ−)、−SR、グアニジン、1個又はそれ以上のグアニジン水素が低級アルキル基で置き換えられているグアニジン、−NR、ハロ、シアノ、ニトロ、−COR、−CO、−CONR、−OCOR、−OCO、−OCONR、−NRCOR、−NRCO、−NRCONR、−CO、−CONR、−NRCOR、−SOR、−SO、−SONR、及び−NRSO
(ここで、
は、置換されていてもよいC〜Cアルキル、置換されていてもよいアリール、及び置換されていてもよいヘテロアリールから選択され;
は、H、置換されていてもよいC〜Cアルキル、置換されていてもよいアリール、及び置換されていてもよいヘテロアリールから選択され;
は、水素及び置換されていてもよいC〜Cアルキルから選択され;又は
とR、及びそれらが結合されている窒素は、置換されていてもよいヘテロシクロアルキル基を形成しており;また
それぞれの置換されていてもよい基は、置換されていない、又は、C〜Cアルキル、アリール、ヘテロアリール、アリール−C〜Cアルキル−、ヘテロアリール−C〜Cアルキル−、C〜Cハロアルキル−、−OC〜Cアルキル、−OC〜Cアルキルフェニル、−C〜Cアルキル−OH、−OC〜Cハロアルキル、ハロ、−OH、−NH、−C〜Cアルキル−NH、−N(C〜Cアルキル)(C〜Cアルキル)、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)(C〜Cアルキルフェニル)、−NH(C〜Cアルキルフェニル)、シアノ、ニトロ、オキソ(ヘテロアリールの置換基として)、−COH、−C(O)OC〜Cアルキル、−CON(C〜Cアルキル)(C〜Cアルキル)、−CONH(C〜Cアルキル)、−CONH、−NHC(O)(C〜Cアルキル)、−NHC(O)(フェニル)、−N(C〜Cアルキル)C(O)(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)C(O)(フェニル)、−C(O)C〜Cアルキル、−C(O)C〜Cフェニル、−C(O)C〜Cハロアルキル、−OC(O)C〜Cアルキル、−SO(C〜Cアルキル)、−SO(フェニル)、−SO(C〜Cハロアルキル)、−SONH、−SONH(C〜Cアルキル)、−SONH(フェニル)、−NHSO(C〜Cアルキル)、−NHSO(フェニル)、及び−NHSO(C〜Cハロアルキル)から独立に選択される1個又はそれ以上(1個、2個、又は3個等)の置換基で独立に置換されている)、
から独立に選択される置換基によって置き換えられているアルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクロアルキル、及びヘテロアリールのことを言い;及び
置換されていてもよいアシル、アミノカルボニル、アルコキシカルボニル、スルフィニル及びスルホニルは、本明細書に定義されているとおりである。
【0063】
用語「置換されたアミノ」は、それぞれが先に記載されているとおりである基−NHR、及び基−NRのN−オキシドのことも言う。N−オキシドは、対応するアミノ基を、例えば、過酸化水素又はm−クロロペルオキシ安息香酸で処理することで調製され得る。当業者ならN−酸化を行うための反応条件を熟知しているものである。
【0064】
本明細書に記載されている化合物には、限定するものではないが、その光学異性体、ラセミ体、並びにそれらの他の混合物が含まれる。そのような状況においては、単一エナンチオマー又はジアステレオマー(すなわち光学活性形態)は、不斉合成又はラセミ体分割によって得られ得る。ラセミ体分割は、例えば、分割剤の存在下での結晶化、あるいは例えばキラル高圧液体クロマトグラフィー(HPLC)カラムを用いたクロマトグラフィーのような通常の方法によって達成され得る。加えて、そのような化合物には、炭素−炭素二重結合を有する化合物のZ体及びE体(又はシス体及びトランス体)が含まれる。本明細書に記載されている化合物が各種の互変異性形態で存在する場合は、化学物質にはその化合物のあらゆる互変異性形態が含まれる。そのような化合物には多形体及び包接体を含めた結晶形態も含まれる。
【0065】
化学物質には、限定するものではないが本明細書に記載されている化合物及びその薬学的に許容されるあらゆる形態が含まれる。本明細書に記載されている化合物の薬学的に許容される形態としては、薬学的に許容される塩、溶媒和物、キレート体、非共有結合型複合体、プロドラッグ、及びこれらの混合物が挙げられる。一部の実施形態においては、本明細書に記載されている化合物は薬学的に許容される塩の形態にある。したがって、用語「化学物質」及び「化学物質群」には、薬学的に許容される塩、溶媒和物、キレート体、非共有結合型複合体、プロドラッグ、及び混合物も包含される。
【0066】
「薬学的に許容される塩」としては、限定するものではないが無機酸との塩(例えば塩化水素酸塩、リン酸塩、二リン酸塩、臭化水素酸塩、硫酸塩、スルフィン酸塩、硝酸塩、等);並びに有機酸との塩(例えばリンゴ酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、酒石酸塩、コハク酸塩、クエン酸塩、酢酸塩、乳酸塩、メタンスルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、2−ヒドロキシエチルスルホン酸塩、安息香酸塩、サリチル酸塩、ステアリン酸塩、さらには酢酸塩等のアルカン酸塩、HOOC−(CH−COOH[式中nは0〜4である]との塩等);が挙げられる。同様に、薬学的に許容される陽イオンとしては、限定するものではないがナトリウム、カリウム、カルシウム、アルミニウム、リチウム、及びアンモニウムが挙げられる。
【0067】
加えて、本明細書に記載されている化合物が酸付加塩として得られる場合、遊離塩基は、その酸塩の溶液を塩基性化することで得られ得る。反対に、生成物が遊離塩基である場合、付加塩(特に薬学的に許容される付加塩)は、塩基化合物から酸付加塩を調製するための通常の手順に従って、その遊離塩基を適する有機溶媒に溶解させ、その溶液を酸で処理することによって生成され得る。当業者なら、薬学的に許容される非有害性の付加塩を調製するのに用いられ得る各種の合成方法を認識しているものである。
【0068】
先に注記したように、本明細書に記載されている化合物の、例えばエステル又はアミド誘導体であるプロドラッグも、化学物質の範囲内に入る。用語「プロドラッグ」には、患者に投与された場合、例えば、プロドラッグが代謝処理されると、本明細書に記載されている化合物になるあらゆる化合物が含まれる。プロドラッグの例としては、限定するものではないが、本明細書に記載されている化合物中にある官能性基(例えばアルコール基又はアミン基)の酢酸誘導体、ギ酸誘導体、及び安息香酸誘導体等が挙げられる。
【0069】
用語「溶媒和物」とは、溶媒と化合物との相互作用によって生成される化学物質のことを言う。適する溶媒和物は薬学的に許容される溶媒和物であって、例えば、モノ水和物及び半水和物も含めた水和物である。
【0070】
用語「キレート体」とは、2つ(又はそれ以上)の点で化合物が金属イオンに配位されることによって生成される化学物質のことを言う。
【0071】
用語「非共有結合型複合体」とは、化合物と他の分子との間に共有結合が形成されていない化合物と分子との相互作用によって生成される化学物質のことを言う。例えば、複合体化は、ファンデルワールス相互作用、水素結合、及び静電気的相互作用(イオン結合とも呼ばれる)により生じ得る。
【0072】
用語「水素結合」とは、電気陰性原子(水素結合受容体とも呼ばれる)と、位置的に次にある、比較的電気陰性原子に結合された水素原子(水素結合供与体とも呼ばれる)との間における会合形態のことを言う。適する水素結合供与体及び受容体は医薬品化学では十分理解されている(G. C. Pimentel and A. L. McClellan, The Hydrogen Bond, Freeman, San Francisco, 1960;R. Taylor and O. Kennard, "Hydrogen Bond Geometry in Organic Crystals", Accounts of Chemical Research, 17, pp. 320-326(1984))。
【0073】
「水素結合受容体」とは、酸素又は窒素を含んでいる基のことを言い、特にはsp混成である酸素又は窒素、エーテル酸素、又はスルホキシドもしくはN−オキシドの酸素を含んでいる基のことを言う。
【0074】
用語「水素結合供与体」とは、環窒素含有水素基又は環窒素含有ヘテロアリール基を有している酸素、窒素、又はヘテロ芳香族炭素のことを言う。
【0075】
本明細書で使われている用語「基」、「ラジカル」又は「断片」は同義語であり、結合部又は分子の他の断片に結合可能な分子の官能性の基又は断片を意味するものとする。
【0076】
用語「活性薬剤」は、生物活性を有する化学物質を意味するのに使われている。一部の実施形態においては、「活性薬剤」は、医薬としての有用性を有する化合物である。例えば活性薬剤は抗ガン治療薬であり得る。
【0077】
用語である本明細書に記載されている化学物質の「治療有効量」とは、ヒト又は非ヒト患者に投与された場合、症状の改善、疾患進行の遅延、あるいは疾患の予防のような治療上の恩恵をもたらすのに効果がある量を意味するものであり、例えば、治療有効量はSyk活性の阻害に応答性の疾患の症状を減少させるのに十分な量であり得る。一部の実施形態においては、治療有効量は、ガンの症状、アレルギー性障害の症状、自己免疫性及び/又は炎症性の疾患の症状、あるいは急性炎症反応の症状を低減させるのに十分な量である。一部の実施形態においては治療有効量は、器官中の検出可能な癌性細胞の数を減少させるのに十分な量、癌性腫瘍の増殖を検出可能に遅延又は停止させるのに十分な量である。一部の実施形態においては、治療有効量は、癌性腫瘍を収縮させるのに十分な量である。一部の状況ではガンを患っている患者は効果があるという症状を表さないことがある。一部の実施形態においては、化学物質の治療有効量は、患者の血液、血清、又は組織中の検出可能な癌性細胞又はガンマーカーのレベルの有意な増大を防ぐ又はそれを有意に減少させるのに十分な量である。本明細書に記載されているアレルギー性障害及び/又は自己免疫性及び/又は炎症性疾患及び/又は急性炎症反応を治療するための方法では、治療有効量は、患者に投与された場合、その疾患の進行を検出可能に遅延させるのに十分な量、あるいはその化学物質を与えられた患者がアレルギー性障害及び/又は自己免疫性及び/又は炎症性疾患症状、及び/又は急性炎症反応を現すのを検出可能に防ぐのに十分な量であってもよい。本明細書に記載されているアレルギー性障害及び/又は自己免疫性及び/又は炎症性疾患及び/又は急性炎症反応を治療するための一部の方法では、治療有効量は、患者の血液又は血清中のマーカータンパク質又は細胞種の量に検出可能な減少を生じさせるのに十分な量であってもよい。例えば、一部の実施形態においては、治療有効量は、B細胞の活性を有意に減少させるのに十分な本明細書に記載されている化学物質の量である。もう1つの例においては、一部の実施形態では、治療有効量は、B細胞の数を有意に減少させるのに十分な本明細書に記載されている化学物質の量である。もう1つの例においては、一部の実施形態では、治療有効量は、重症筋無力症を持つ患者の血液中の抗アセチルコリン受容体抗体のレベルを減少させるのに十分な本明細書に記載されている化学物質の量である。
【0078】
用語「阻害」とは、生体内活性又は作用のベースライン活性の有意な減少を意味する。「Syk活性の阻害」とは、本明細書に記載されている少なくとも1種の化学物質の存在に対する直接的又は間接的な応答としての、その少なくとも1種の化学物質の不存在下におけるSykの活性に比較した、Syk活性の減少のことを言う。活性の減少は、化合物とSykとの直接的な相互作用によるものであり得るし、あるいは本明細書に記載されている化学物質と、Syk活性に順々に影響を及ぼす1つ又はそれ以上の他の因子との相互作用によるものであり得る。例えば、化学物質の存在は、Sykに直接結合することによって、他の因子にSyk活性を減少させることを(直接的に又は間接的に)引き起こすことによって、あるいは細胞又は生物中に存在しているSykの量を(直接的に又は間接的に)減少させることによって、Syk活性を減少させ得る。
【0079】
Syk活性の阻害は、以下に記載されるATP加水分解アッセイのような、Syk活性についての標準的生化学アッセイでの観測可能なSyk活性の阻害も言う。一部の実施形態においては、本明細書に記載されている化学物質は、1マイクロモル以下のIC50値を有している。一部の実施形態においては、本化学物質は、100ナノモル以下のIC50値を有している。一部の実施形態においては、本化学物質は、10ナノモル以下のIC50値を有している。
【0080】
「B細胞活性の阻害」とは、本明細書に記載されている少なくとも1種の化学物質の存在に対する直接的又は間接的な応答としての、その少なくとも1種の化学物質の不存在下におけるB細胞の活性に比較した、B細胞活性の減少のことを言う。活性の減少は、化合物と、Sykとの、又はB細胞活性に順々に影響を及ぼす1つ又はそれ以上の他の因子との直接的な相互作用によるものであり得る。
【0081】
B細胞活性の阻害は、以下に記載されるアッセイのような標準的アッセイでのCD86発現の観測可能な阻害も言う。一部の実施形態においては、本明細書に記載されている化学物質は、10マイクロモル以下のIC50値を有している。一部の実施形態においては、本化学物質は、1マイクロモル以下のIC50値を有している。一部の実施形態においては、本化学物質は、500ナノモル以下のIC50値を有している。
【0082】
「B細胞活性」には、活性化、再分配、再組織化、あるいは1種又はそれ以上の各種のB細胞膜受容体のキャッピング、又は膜結合免疫グロブリン(例えば、IgM、IgG、及びIgD)のキャッピングも含まれる。多くのB細胞は、抗原−抗体複合体か凝集IgGの形態にあるIgGのFc部分の膜受容体ももっている。B細胞は、活性化された補体成分(例えば、C3b、C3d、C4、及びClq)の膜受容体ももっている。これらの各種の膜受容体及び膜結合免疫グロブリンは膜移動能を有していて再分配及びキャッピングを受けることができ、これによりシグナル伝達が開始され得る。
【0083】
B細胞活性には抗体又は免疫グロブリンの合成又は産生も含まれる。免疫グロブリンはB細胞系によって合成され、共通の構造的特徴及び構造単位を有している。5つの免疫グロブリン群(すなわち、IgG、IgA、IgM、IgD、及びIgE)は、アミノ酸配列及びポリペプチド鎖長さを含めたその重鎖の構造差を基にして認識される。ある与えられた抗原に対する抗体は、免疫グロブリンのすべての群又はいくつかの群において検出され得るかあるいはそれは免疫グロブリンの単一の群又はその下位群に限定されたものであり得る。自己抗体又は自己免疫抗体も同様に免疫グロブリンの1つ又はいくつかの群に属し得る。例えば、リウマチ因子(IgGに対する抗体)は、ほとんどの場合、IgM免疫グロブリンとして認識されるが、IgG又はIgAからも構成され得る。
【0084】
さらには、B細胞活性には、抗原結合及び他の細胞からのサイトカインシグナルと連動して起こる前駆体Bリンパ球からのB細胞クローナル膨脹(増殖)並びに抗体合成形質細胞への分化に至る一連の事象も含まれるものとする。
【0085】
「B細胞増殖の阻害」とは、ガン性B細胞(例えばリンパ腫B細胞)のような異常なB細胞の増殖の阻害、及び/又は、正常な、健常B細胞の阻害のことを言う。用語「B細胞増殖の阻害」は、インビトロかインビボでの、B細胞の個数の有意な減少を意味する。つまりインビトロでのB細胞増殖の阻害は、本明細書に記載されている少なくとも1種の化学物質と接触させたインビトロサンプル中のB細胞の個数の、化学物質とは接触させていない対等のサンプルに比較した場合の、有意な減少となるだろう。
【0086】
B細胞増殖の阻害は、本明細書に記載されているアッセイのような、B細胞増殖についての標準的チミジン組み込みアッセイでの観測可能なB細胞増殖の阻害も言う。一部の実施形態においては、本化学物質は、10マイクロモル以下のIC50値を有している。一部の実施形態においては、本化学物質は、1マイクロモル以下のIC50値を有している。一部の実施形態においては、本化学物質は、500ナノモル以下のIC50値を有している。
【0087】
「アレルギー」又は「アレルギー性障害」とは、物質(アレルゲン)に対する獲得された過感受性のことを言う。アレルギー性病態としては、湿疹、アレルギー性鼻炎又は鼻風邪、花粉症、気管支喘息、蕁麻疹及び食物アレルギー、並びに他のアトピー性病態が挙げられる。
【0088】
「喘息」とは、炎症、気道の狭窄、吸入外的病原因子に対する気道の反応性の増大を特徴とする呼吸器系障害のことを言う。喘息は、多くの場合、必ずではないがアトピー性又はアレルギー性症状を伴う。
【0089】
「有意な」とは、スチューデントのT検定[Student's T-test](ここでp<0.05)のような統計的意義についての標準的パラメーター検定で、統計的に意義がある検出可能な変化を意味する。
【0090】
「Syk活性の阻害に応答性の疾患」とは、Sykキナーゼの阻害が、症状の改善、疾患進行の減少、疾患の始まりの阻止又は遅延、又はある種の細胞種(単球、B細胞、及びマスト細胞)の異常活性の阻害のような治療効果をもたらす疾患である。
【0091】
「治療又は治療する」とは、
a)疾患を予防すること、すなわち、疾患の臨床症状が進展しないようにすること;
b)疾患を阻止すること;
c)臨床症状の進展を遅延又は停止させること;及び/又は
d)疾患を軽減させること、すなわち、臨床症状の後退を引き起こすこと;
を含めた、患者における疾患のあらゆる治療を意味する。
【0092】
「患者」とは、治療、観察又は実験の対象となっている又はなるであろう、哺乳動物のような動物のことを言う。本明細書に記載されている方法は、ヒト治療並びに獣医学用途で有用であり得る。一部の実施形態においては、患者は哺乳動物であり;一部の実施形態においては患者はヒトであり;一部の実施形態においては患者はネコ及びイヌから選択される。
【発明を実施するための形態】
【0093】
提供されるのは、式I
【化3】

【0094】
[式中、
Wは、置換されていてもよいアリール及び置換されていてもよいヘテロアリールから選択され;
Aは、置換されていてもよいアルキル、置換されていてもよいアルコキシ、置換されていてもよいアミノ、カルボキシ、シアノ、ハロ、水素、ヒドロキシ及びニトロから選択され;
Xは、CH及びNから選択され;
Qは、CO及びSOから選択され;
Yは、水素、置換されていてもよいアルキル;置換されていてもよいシクロアルキル、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいヘテロアリール、及び置換されていてもよいヘテロシクロアルキル;から選択され;
Zは、水素、置換されていてもよいアルキル;置換されていてもよいシクロアルキル、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいヘテロアリール、及び置換されていてもよいヘテロシクロアルキル;から選択され;又は
Zは、Y、及び、それらが結合されている窒素と一緒になって、O及びSから選択される1又は2個のさらなるヘテロ原子を場合により含む、置換されていてもよい5〜13員窒素含有環を形成しており;
ただし、Wが4−(モルホリノ)フェニルであり、Aが水素であり、XがCHであり、QがCOであり、Yが水素である場合は、Zはヒドロキシエチルではなく;
また、Wがp−クロロフェニル又は4−(p−トリルスルホンアミド)フェニルであり、Aが水素であり、XがCHであり、QがCOであり、Yが水素である場合は、ZはN,N−ジメチルアミノエチルではなく;
また、Wが4−(モルホリンカルボニル)フェニルであり、Aが水素であり、XがCHであり、QがCOであり、Yが水素である場合は、Zは3−クロロベンジル又は4−t−ブチルフェニルではない]
で表される化合物群から選択される少なくとも1種の化学物質及びその薬学的に許容される塩である。
【0095】
提供されるのは、
式I
【化4】

【0096】
[式中、
Wは、置換されていてもよいアリール及び置換されていてもよいヘテロアリールから選択され;
Aは、置換されていてもよいアルキル、置換されていてもよいアルコキシ、置換されていてもよいアミノ、カルボキシ、シアノ、ハロ、水素、ヒドロキシ及びニトロから選択され;
Xは、CH及びNから選択され;
Qは、CO及びSOから選択され;
Yは、水素、置換されていてもよいアルキル;置換されていてもよいシクロアルキル、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいヘテロアリール、及び置換されていてもよいヘテロシクロアルキル;から選択され;
Zは、水素、置換されていてもよいアルキル;置換されていてもよいシクロアルキル、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいヘテロアリール、及び置換されていてもよいヘテロシクロアルキル;から選択され;又は
Zは、Y、及び、それらが結合されている窒素と一緒になって、5〜13員窒素含有環を形成しており;
ただし、Wが4−(モルホリノ)フェニルであり、Aが水素であり、XがCHであり、QがCOであり、Yが水素である場合は、Zはヒドロキシエチルではなく;
また、Wがp−クロロフェニル又は4−(p−トリルスルホンアミド)フェニルであり、Aが水素であり、XがCHであり、QがCOであり、Yが水素である場合は、ZはN,N−ジメチルアミノエチルではなく;
また、Wが4−(モルホリンカルボニル)フェニルであり、Aが水素であり、XがCHであり、QがCOであり、Yが水素である場合は、Zは3−クロロベンジル又は4−t−ブチルフェニルではない]
で表される化合物群から選択される少なくとも1種の化学物質及びその薬学的に許容される塩である。
【0097】
一部の実施形態においては、Qは、SOである。一部の実施形態においては、Qは、C(O)である。
【0098】
一部の実施形態においては、Wは、置換されていてもよいアリールである。一部の実施形態においては、Wは、置換されていてもよいヘテロアリールである。
【0099】
一部の実施形態においては、Aは、ハロ、置換されていてもよい低級アルキル、及び水素から選択される。一部の実施形態においては、Aは、ハロ、低級アルキル、及び水素から選択される。一部の実施形態においては、Aは、水素である。
【0100】
一部の実施形態においては、Xは、CHである。一部の実施形態においては、Xは、Nである。
【0101】
一部の実施形態においては、Yは、置換されていてもよい低級アルキル及び水素から選択される。一部の実施形態においては、Yは、低級アルキル及び水素から選択される。一部の実施形態においては、Yは、水素である。
【0102】
一部の実施形態においては、YとZはそれらが結合されている窒素と一緒になって5〜13員窒素含有環を形成している。一部の実施形態においては、YとZはそれらが結合されている窒素と一緒になって、置換されていてもよいピペラジニル、置換されていてもよいピペリジニル及び置換されていてもよいジアゼパニルから選択される5〜13員窒素含有環を形成している。一部の実施形態においては、Zは、Y、及び、それらが結合されている窒素と一緒になって、さらなる酸素へテロ原子も含有している置換されていてもよい5〜13員窒素含有環を形成している。一部の実施形態においては、Zは、Y、及び、それらが結合されている窒素と一緒になって、置換されていてもよいモルホリニル環を形成している。
【0103】
一部の実施形態においては、Zは、水素、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいヘテロアリール、置換されていてもよいシクロアルキル及び置換されていてもよいヘテロシクロアルキルから選択される。一部の実施形態においては、Zは、置換されていてもよいフェニル、置換されていてもよいピペリジニル、置換されていてもよいベンゾジアゾリル、置換されていてもよいピリジニル及び置換されていてもよいシクロヘキシルから選択される。
【0104】
一部の実施形態においては、Zは、水素、及び、アミノ、(低級アルキル)アミノ、ジ−(低級アルキル)アミノ、ヒドロキシ、及び低級アルコキシから選択される基で置換されていてもよい低級アルキルから選択される。一部の実施形態においては、Zは、水素から選択される。
【0105】
一部の実施形態においては、Zは、以下の構造:
【化5】

【0106】
[式中、
、R、R、R及びR10は、それぞれ、置換されていてもよいアシル、置換されていてもよいアルコキシ、置換されていてもよいアルコキシカルボニル、置換されていてもよいアルキル、置換されていてもよいアルケニル、置換されていてもよいアルキニル、置換されていてもよいアミノ、置換されていてもよいアミノカルボニル、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいアリールオキシ、カルボキシ、シアノ、置換されていてもよいシクロアルキル、置換されていてもよいシクロアルキルオキシ、ハロ、置換されていてもよいヘテロアリール、置換されていてもよいヘテロアリールオキシ、置換されていてもよいヘテロシクロアルキル、置換されていてもよいヘテロシクロアルキルオキシ、水素、ヒドロキシ、ニトロ、ホスホノ、スルファニル、スルフィニル、スルホニル、及び置換されていてもよいチオカルボニルから独立に選択され;又は
、R、R、R及びR10から選択される2つの隣接する置換基は、それらが結合されている炭素と一緒になって、置換されていてもよいシクロアルキル環、置換されていてもよいアリール環、置換されていてもよいヘテロアリール環及び置換されていてもよいヘテロ環式環から選択される縮合5〜7員環を形成しており;及び
Vは、C及びNから選択され、VがNである場合は、Rは存在していない]
によって表わされる。
【0107】
一部の実施形態においては、Y及びZは、いずれも水素である。
【0108】
一部の実施形態においては、Vは、Cである。一部の実施形態においては、Vは、Nである。
【0109】
一部の実施形態においては、R、R、R、R及びR10は、それぞれ、置換されていてもよいC〜Cアルコキシ、置換されていてもよいC〜Cアルキル、置換されていてもよいC〜Cアルキルカルボニル、置換されていてもよいアミノカルボニル、置換されていてもよいアリール、カルボキシ、シアノ、置換されていてもよいC〜Cアルコキシカルボニル、ハロ、置換されていてもよいヘテロアリール、水素、ヒドロキシ、及びスルホニルから独立に選択される。一部の実施形態においては、R、R、R及びR10は、それぞれ、水素である。
【0110】
一部の実施形態においては、Rは、置換されていてもよいC〜Cアルキル、置換されていてもよいC〜Cアルコキシ、置換されていてもよいC〜Cアルコキシカルボニル、置換されていてもよいアミノカルボニル、カルボキシ、シアノ、ハロ、置換されていてもよいヘテロアリール、置換されていてもよいヘテロシクロアルキル、ヒドロキシル及びスルホニルから選択される。一部の実施形態においては、Rは、カルボキシである。一部の実施形態においては、Rは、−C(O)−NH(低級アルキル)である。
【0111】
また、式II:
【化6】

【0112】
[式中、
A、X、Y、及びZは、式Iの化合物群に対して記載されているとおりであり、
、R、R、R及びRは、それぞれ、置換されていてもよいアシル、置換されていてもよいアルコキシ、置換されていてもよいアルコキシカルボニル、置換されていてもよいアルキル、置換されていてもよいアルケニル、置換されていてもよいアルキニル、置換されていてもよいアミノ、置換されていてもよいアミノカルボニル、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいアリールオキシ、カルボキシ、シアノ、置換されていてもよいシクロアルキル、置換されていてもよいシクロアルキルオキシ、ハロ、置換されていてもよいヘテロアリール、置換されていてもよいヘテロアリールオキシ、置換されていてもよいヘテロシクロアルキル、置換されていてもよいヘテロシクロアルキルオキシ、水素、ヒドロキシ、ニトロ、ホスホノ、スルファニル、スルフィニル、スルホニル、及び置換されていてもよいチオカルボニルから独立に選択され;又は
、R、R、R及びRから選択される2つの隣接する置換基は、それらが結合されている炭素と一緒になって、置換されていてもよいシクロアルキル環、置換されていてもよいアリール環、置換されていてもよいヘテロアリール環及び置換されていてもよいヘテロ環式環から選択される縮合5〜7員環を形成している]
で表される化合物群から選択される少なくとも1種の化学物質及びその薬学的に許容される塩も提供される。
【0113】
一部の実施形態においては、R、R、R、R及びRは、それぞれ、置換されていてもよいC〜Cアルコキシ、置換されていてもよいC〜Cアルキル、置換されていてもよいアミノカルボニル、置換されていてもよいヘテロシクロアルキル及び水素から独立に選択される。一部の実施形態においては、R、R及びRは、水素である。一部の実施形態においては、R及びRは、それぞれ、置換されていてもよいC〜Cアルコキシ、置換されていてもよいC〜Cアルキル、及び置換されていてもよいヘテロシクロアルキルから独立に選択される。一部の実施形態においては、R及びRは、いずれも、置換されていてもよいC〜Cアルコキシから独立に選択される。一部の実施形態においては、R及びRは、いずれも、メトキシである。
【0114】
また、式III:
【化7】

【0115】
[式中、A、X、Y、及びZは、式Iの化合物に対して記載されているとおりであり、R、R、R、R及びRは、式IIの化合物に対して記載されているとおりである]
で表される化合物群から選択される少なくとも1種の化学物質及びその薬学的に許容される塩も提供される。
【0116】
また、
3−{8−[(3,4−ジメトキシフェニル)−アミノ]イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル}−N−(ピペリジン−4−イル)ベンズアミド;
6−[3−(2,3−ジヒドロ−1H−インドール−1−イルカルボニル)フェニル]−N−(3,4−ジメトキシフェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピラジン−8−アミン;
4−({3−[8−(1H−インダゾール−6−イルアミノ)−イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル]ベンゼン}アミド)安息香酸;
4−[(3−{8−[(3,4−ジメトキシフェニル)アミノ]−イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル}ベンゼン)−アミド]シクロヘキサン−1−カルボン酸;
4−{1−[(3−{8−[(3,4−ジメトキシフェニル)−アミノ]イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル}−フェニル)ホルムアミド]−2−メチルプロパン−2−イル}安息香酸;
2−(モルホリン−4−イル)エチル4−[(3−{8−[(3,4−ジメトキシフェニル)アミノ]イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル}ベンゼン)アミド]ベンゾアート;
2−{4−[(3−{8−[(3,4−ジメトキシフェニル)−アミノ]イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル}−フェニル)カルボニル]ピペラジン−1−イル}エタン−1−オール;
N−(3,4−ジメトキシフェニル)−6−{3−[(4−メチルピペラジン−1−イル)カルボニル]フェニル}−イミダゾ[1,2−a]ピラジン−8−アミン;
N−(3,4−ジメトキシフェニル)−6−[3−(ピペラジン−1−イルカルボニル)フェニル]−イミダゾ[1,2−a]ピラジン−8−アミン;
1−[(3−{8−[(3,4−ジメトキシフェニル)アミノ]−イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル}フェニル)−カルボニル]ピペリジン−4−カルボン酸;
3−{8−[(3,4−ジメトキシフェニル)アミノ]−イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル}−N,N−ジメチルベンズアミド;
N−(3,4−ジメトキシフェニル)−6−[3−(1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−2−イルカルボニル)−フェニル]イミダゾ[1,2−a]ピラジン−8−アミン;
3−{8−[(3,4−ジメトキシフェニル)アミノ]−イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル}−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)ベンズアミド;
4−[(3−{8−[(3,4−ジメトキシフェニル)アミノ]−イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル}フェニル)−カルボニル]ピペラジン−2−オン;
4−{8−[(3,4−ジメトキシフェニル)アミノ]−イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル}−N−[2−(ピリジン−4−イル)エチル]ベンズアミド;
3−{8−[(3,4−ジメトキシフェニル)アミノ]−イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル}−N−メチルベンズアミド;
3−{8−[(3,4−ジメトキシフェニル)アミノ]イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル}−N−(ピリジン−4−イルメチル)−ベンズアミド;
4−{[(3−{8−[(3,4−ジメトキシフェニル)アミノ]−イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル}フェニル)−ホルムアミド]メチル}安息香酸;
6−[3−(1,4−ジアゼパン−1−イルカルボニル)−フェニル]−N−(3,4−ジメトキシフェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピラジン−8−アミン;
3−{8−[(3,4−ジメトキシフェニル)アミノ]イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル}−N−[(6−ヒドロキシピリジン−3−イル)メチル]ベンズアミド;
2−{4−[(3−{8−[(3,4−ジメトキシフェニル)−アミノ]イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル}−フェニル)カルボニル]ピペラジン−1−イル}酢酸;
1−[(3−{8−[(3,4−ジメトキシフェニル)アミノ]−イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル}フェニル)−カルボニル]ピペリジン−4−オール;
5−{8−[(3,4−ジメトキシフェニル)アミノ]−イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル}−N−[4−(1H−ピラゾール−4−イル)フェニル]ピリジン−3−カルボキサミド;
N−(1H−1,3−ベンゾジアゾール−6−イル)−3−{8−[(3,4−ジメトキシフェニル)アミノ]イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル}ベンズアミド;
4−[(3−{8−[(3,4−ジメトキシフェニル)−アミノ]イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル}ベンゼン)アミド]−2−メトキシ安息香酸;
4−[(3−{8−[(3,4−ジメトキシフェニル)アミノ]イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル}ベンゼン)アミド]−2−フルオロ安息香酸;
ベンジル4−[(3−{8−[(3,4−ジメトキシフェニル)−アミノ]イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル}−ベンゼン)アミド]ベンゾアート;
N−(1H−1,2,3−ベンゾトリアゾール−5−イル)−3−{8−[(3,4−ジメトキシフェニル)アミノ]−イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル}ベンズアミド;
4−[(3−{8−[(3,4−ジメトキシフェニル)アミノ]−イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル}−2−メチル−ベンゼン)アミド]安息香酸;
3−[(4−{8−[(3,4−ジメトキシフェニル)アミノ]−イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル}ベンゼン)−アミド]安息香酸;
4−[(3−{8−[(3,4−ジメトキシフェニル)アミノ]−イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル}ベンゼン)−アミド]−3−メチル安息香酸;
3−{8−[(3,4−ジメトキシフェニル)アミノ]−イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル}−N−[3−(メチルスルファモイル)フェニル]ベンズアミド;
3−{8−[(3,4−ジメトキシフェニル)アミノ]−イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル}−N−フェニルベンズアミド;
3−{8−[(3,4−ジメトキシフェニル)アミノ]−イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル}−N−(1H−インダゾール−5−イル)ベンズアミド;
3−{8−[(3,4−ジメトキシフェニル)アミノ]−イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル}−N−(1H−インダゾール−6−イル)−ベンズアミド;
3−[(3−{8−[(3,4−ジメトキシフェニル)アミノ]−イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル}ベンゼン)−アミド]安息香酸;
4−[(3−{8−[(3,4−ジメトキシフェニル)アミノ]−イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル}ベンゼン)アミド]−2−メチル安息香酸;
N−(1H−1,3−ベンゾジアゾール−5−イル)−3−(8−{[4−(モルホリン−4−イル)フェニル]アミノ}−イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル)ベンズアミド;
3−{8−[(3,4−ジメトキシフェニル)アミノ]−イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル}−N−[3−メチル−4−(1H−ピラゾール−4−イル)フェニル]ベンズアミド;
3−{8−[(3,4−ジメトキシフェニル)アミノ]−イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル}−N−[2−メチル−4−(1H−ピラゾール−4−イル)フェニル]ベンズアミド;
4−{3−[8−(3,4−ジメトキシ−フェニルアミノ)−イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル]−ベンゾイルアミノ}−安息香酸;
3−{8−[(3−メトキシ−4−メチルフェニル)アミノ]イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル}−N−[4−(1H−ピラゾール−4−イル)フェニル]ベンズアミド;
5−(3−(8−(3,4−ジメトキシフェニルアミノ)−イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル)ベンズアミド)−N−メチルピコリンアミド;
3−{8−[(3,4−ジメトキシフェニル)アミノ]−イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル}−N−(4−アセチルフェニル)ベンズアミド;
3−{8−[(3,4−ジメトキシフェニル)アミノ]−イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル}−N−[4−(メチルカルバモイル)フェニル]ベンズアミド;
N−(4−シアノフェニル)−3−{8−[(3,4−ジメトキシフェニル)アミノ]イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル}ベンズアミド;
エチル4−[(3−{8−[(3,4−ジメトキシフェニル)−アミノ]イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル}ベンゼン)アミド]ベンゾアート;
3−{8−[(3,4−ジメトキシフェニル)アミノ]−イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル}−N−[4−(メタンスルホニルカルバモイル)フェニル]−ベンズアミド;
3−{8−[(3,4−ジメトキシフェニル)アミノ]−イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル}−N−[4−(1H−ピラゾール−4−イル)フェニル]ベンズアミド;
3−{8−[(3,4−ジメトキシフェニル)アミノ]−イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル}−N−[4−(1H−1,2,3,4−テトラゾール−5−イル)フェニル]ベンズアミド;
N−{4−[(ジメチルアミノ)メチル]フェニル}−3−(8−{[4−(モルホリン−4−イル)フェニル]アミノ}−イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル)ベンズアミド;
3−{8−[(3,4−ジメトキシフェニル)アミノ]−イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル}−N−[4−(ピペラジン−1−イル)フェニル]ベンズアミド;
3−(8−{[4−(モルホリン−4−イル)フェニル]−アミノ}イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル)−N−[4−(1H−ピラゾール−4−イル)フェニル]ベンズアミド;
3−{8−[(3,4−ジメトキシフェニル)アミノ]−イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル}−N−[4−(1−ヒドロキシエチル)フェニル]ベンズアミド;
3−{8−[(3,4−ジメトキシフェニル)アミノ]−イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル}−N−[4−(1H−イミダゾール−2−イル)フェニル]ベンズアミド;
2−{4−[(3−{8−[(3,4−ジメトキシフェニル)−アミノ]イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル}ベンゼン)アミド]フェニル}酢酸;
3−{8−[(3,4−ジメトキシフェニル)アミノ]−イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル}−N−[4−(メチルスルファモイル)フェニル]ベンズアミド;
N−{4−[(1R)−1−アミノエチル]フェニル}−3−{8−[(3,4−ジメトキシフェニル)アミノ]−イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル}ベンズアミド;
3−[8−({4−[(4−エチルピペラジン−1−イル)メチル]−フェニル}アミノ)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル]−N−[4−(1H−ピラゾール−4−イル)フェニル]−ベンズアミド;
3−{8−[(3,4−ジメトキシフェニル)アミノ]−イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル}−N−[4−(1H−ピラゾール−5−イル)フェニル]ベンズアミド;
5−[(3−{8−[(3,4−ジメトキシフェニル)アミノ]−イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル}ベンゼン)−アミド]ピリジン−2−カルボン酸;
3−{8−[(3,4−ジメトキシフェニル)アミノ]−イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル}−N−{4−[(メチルカルバモイル)メチル]フェニル}ベンズアミド;
N−(4−カルバモイルフェニル)−3−{8−[(3,4−ジメトキシフェニル)アミノ]イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル}ベンズアミド;
3−{8−[(3,4−ジメトキシフェニル)アミノ]イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル}−N−(4−フルオロフェニル)ベンズアミド;
メチル4−[(3−{8−[(3,4−ジメトキシフェニル)−アミノ]イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル}ベンゼン)アミド]ベンゾアート;
N−{4−[(1S)−1−アミノエチル]フェニル}−3−{8−[(3,4−ジメトキシフェニル)アミノ]−イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル}ベンズアミド;
3−{8−[(3,4−ジメトキシフェニル)アミノ]−イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル}−N−(4−メチルフェニル)ベンズアミド;
3−{8−[(3,4−ジメトキシフェニル)アミノ]−イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル}−N−(6−ヒドロキシピリジン−3−イル)ベンズアミド;
N−{4−[(メチルアミノ)メチル]フェニル}−3−(8−{[4−(モルホリン−4−イル)フェニル]アミノ}イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル)ベンズアミド;
4−{[3−(8−{[4−(モルホリン−4−イル)フェニル]−アミノ}イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル)ベンゼン]アミド}安息香酸;
3−[8−({4−[2−(ジメチルアミノ)エトキシ]−3−メトキシフェニル}アミノ)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル]−N−[4−(1H−ピラゾール−4−イル)フェニル]ベンズアミド;
N−[4−(ヒドロキシカルバモイル)フェニル]−3−(8−{[4−(モルホリン−4−イル)フェニル]アミノ}−イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル)ベンズアミド;
3−(8−{[4−(モルホリン−4−イル)フェニル]アミノ}−イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル)−N−[4−(1H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)フェニル]ベンズアミド;
3−(8−{[3−メトキシ−4−(モルホリン−4−イル)−フェニル]アミノ}イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル)−N−[4−(1H−ピラゾール−4−イル)フェニル]−ベンズアミド;
3−(8−{[3−メトキシ−4−(モルホリン−4−イルカルボニル)フェニル]アミノ}イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル)−N−[4−(1H−ピラゾール−4−イル)フェニル]ベンズアミド;
N−[4−(1H−イミダゾール−4−イル)フェニル]−3−(8−{[4−(モルホリン−4−イル)フェニル]アミノ}−イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル)ベンズアミド;
3−{8−[(3,4−ジエトキシフェニル)アミノ]−イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル}−N−[4−(1H−ピラゾール−4−イル)フェニル]ベンズアミド;
3−{8−[(3−エトキシ−4−メトキシフェニル)−アミノ]イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル}−N−[4−(メチルカルバモイル)フェニル]ベンズアミド;
3−{8−[(4−エトキシ−3−メトキシフェニル)−アミノ]イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル}−N−[4−(メチルカルバモイル)フェニル]ベンズアミド;
3−{8−[(4−メトキシ−3−メチルフェニル)−アミノ]イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル}−N−[4−(メチルカルバモイル)フェニル]ベンズアミド;
4−{8−[(3,4−ジメトキシフェニル)アミノ]−イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル}−N−[2−(ピリジン−4−イル)エチル]ベンズアミド;
4−[(3−{8−[(3,4−ジメトキシフェニル)アミノ]−イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル}ベンゼン)−スルホンアミド]安息香酸;
4−{8−[(3,4−ジメトキシフェニル)アミノ]−イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル}−N−(ピリジン−3−イルメチル)ベンズアミド;
3−{8−[(6−メトキシピリダジン−3−イル)アミノ]−イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル}−N−[4−(メチルカルバモイル)フェニル]ベンズアミド;及び
3−{8−[(1−エチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ]−イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル}−N−[4−(1H−ピラゾール−4−イル)フェニル]ベンズアミド;並びに
これらの薬学的に許容される塩;
から選択される少なくとも1種の化学物質も提供される。
【0117】
また、
3−{8−[(3−フルオロ−4−メトキシフェニル)アミノ]イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル}−N−[4−(メチルカルバモイル)フェニル]ベンズアミド;
N−[4−(メチルカルバモイル)フェニル]−3−(8−{[4−(ピペラジン−1−イル)フェニル]アミノ}イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル)ベンズアミド;
3−(8−{[4−(4−エチルピペラジン−1−イル)フェニル]アミノ}イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル)−N−[4−(メチルカルバモイル)フェニル]ベンズアミド;
4−{8−[(3,4−ジメトキシフェニル)アミノ]イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル}−N−[4−(メチルカルバモイル)フェニル]ピリジン−2−カルボキサミド;
3−{8−[(3,4−ジメトキシフェニル)アミノ]イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル}−5−メチル−N−[4−(メチルカルバモイル)フェニル]ベンズアミド;
4−(8−{[4−(1H−イミダゾール−2−イル)フェニル]アミノ}イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル)ベンズアミド;
5−{8−[(3,4−ジメトキシフェニル)アミノ]イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル}−N−[4−(メチルカルバモイル)フェニル]ピリジン−3−カルボキサミド;
3−{8−[(3,4−ジメトキシフェニル)アミノ]イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル}−5−フルオロ−N−[4−(メチルカルバモイル)フェニル]ベンズアミド;
N−[4−(メチルカルバモイル)フェニル]−3−(8−{[4−(3−オキソピペラジン−1−イル)フェニル]アミノ}イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル)ベンズアミド;
5−{8−[(3,4−ジメトキシフェニル)アミノ]イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル}ピリジン−3−カルボキサミド;
4−{8−[(4−エトキシ−3−メトキシフェニル)アミノ]イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル}ベンズアミド;
4−{8−[(3,4,5−トリメトキシフェニル)アミノ]イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル}ベンズアミド;
3−{8−[(3,4−ジメトキシフェニル)アミノ]イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル}−5−フルオロベンズアミド;
4−{8−[(3,4−ジメトキシフェニル)アミノ]イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル}−2−メチルベンズアミド;
4−{8−[(3,4−ジメトキシフェニル)アミノ]イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル}−N,N−ジエチルベンズアミド;
6−[4−(1,4−ジアゼパン−1−イルカルボニル)フェニル]−N−(3,4−ジメトキシフェニル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−8−アミン;
4−{8−[(3,4−ジメトキシフェニル)アミノ]イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル}−2−フルオロベンズアミド;
5−{8−[(3,4−ジメトキシフェニル)アミノ]イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル}−2−メチルベンズアミド;
4−{8−[(3,4−ジメトキシフェニル)アミノ]イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル}−N−エチルベンズアミド;
2−クロロ−4−{8−[(3,4−ジメトキシフェニル)アミノ]イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル}ベンズアミド;
3−{8−[(3,4−ジメトキシフェニル)アミノ]イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル}−5−メチルベンズアミド;
4−(8−{[4−(プロピルカルバモイル)フェニル]アミノ}イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル)ベンズアミド;
5−{8−[(4−エトキシ−3−メトキシフェニル)アミノ]イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル}−2−メチル−N−[4−(メチルカルバモイル)フェニル]ベンズアミド;
5−{8−[(3,4−ジメトキシフェニル)アミノ]イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル}−2−フルオロベンズアミド;
N−(3,4−ジメトキシフェニル)−6−[4−(ピペラジン−1−イルカルボニル)フェニル]イミダゾ[1,2−a]ピラジン−8−アミン;
4−(8−{[4−(1H−イミダゾール−2−イル)フェニル]アミノ}イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル)ベンズアミド;
4−(8−{[3−メトキシ−4−(プロパン−2−イルオキシ)フェニル]アミノ}イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル)ベンズアミド;
4−{8−[(3−メトキシ−4−プロポキシフェニル)アミノ]イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル}ベンズアミド;
3−{8−[(3,4−ジメトキシフェニル)アミノ]イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル}−4−フルオロベンズアミド;
4−{8−[(3,4−ジメトキシフェニル)アミノ]イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル}−3−フルオロベンズアミド;
4−{8−[(3,4−ジメトキシフェニル)アミノ]イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル}−3−メチルベンズアミド;
4−(8−{[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3−メトキシフェニル]アミノ}イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル)ベンズアミド;
4−{8−[(3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−1,4−ベンゾキサジン−6−イル)アミノ]イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル}ベンズアミド;
3−{8−[(3,4−ジメトキシフェニル)アミノ]イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル}−4−メチルベンズアミド;
4−[8−({4−[2−(ジメチルアミノ)エトキシ]−3−メトキシフェニル}アミノ)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル]ベンズアミド;
4−{8−[(3,4−ジメトキシフェニル)アミノ]イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル}−N−(2−メトキシエチル)ベンズアミド;
4−{8−[(3,4−ジメトキシフェニル)アミノ]イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル}−N−(2−ヒドロキシエチル)ベンズアミド;
4−(8−{[3−メトキシ−4−(2−メトキシエトキシ)フェニル]アミノ}イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル)ベンズアミド;
4−{8−[(3,4−ジメトキシフェニル)アミノ]イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル}−N−[2−(メチルアミノ)エチル]ベンズアミド;
4−{8−[(3,4−ジメトキシフェニル)アミノ]イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル}−N−[2−(ジメチルアミノ)エチル]ベンズアミド;
N−(3,4−ジメトキシフェニル)−6−[4−(モルホリン−4−イルカルボニル)フェニル]イミダゾ[1,2−a]ピラジン−8−アミン;
4−(8−{[4−(1H−イミダゾール−2−イル)−3−メチルフェニル]アミノ}イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル)ベンズアミド;
4−{8−[(3,4−ジメトキシフェニル)アミノ]イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル}−2−メトキシベンズアミド;
4−(8−{[3−メトキシ−4−(ピペリジン−4−イルオキシ)フェニル]アミノ}イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル)ベンズアミド;
4−(8−{[4−(ヒドロキシメチル)フェニル]アミノ}イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル)ベンズアミド;
4−(8−{[4−(シアノメトキシ)−3−メトキシフェニル]アミノ}イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル)ベンズアミド;
4−(8−{[3−(1−ヒドロキシエチル)フェニル]アミノ}イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル)ベンズアミド;
4−(8−{[3−メトキシ−4−(1H−ピラゾール−5−イル)フェニル]アミノ}イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル)ベンズアミド;
5−{8−[(3,4−ジメトキシフェニル)アミノ]イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル}−2−メトキシベンズアミド;
5−{8−[(3,4−ジメトキシフェニル)アミノ]イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル}ピリジン−2−カルボキサミド;
4−(8−{[4−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)フェニル]アミノ}イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル)ベンズアミド;及び
5−(8−{[4−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)フェニル]アミノ}イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル)−2−メチル−N−[4−(メチルカルバモイル)フェニル]ベンズアミド;並びに
薬学的に許容されるこれらの塩;
から選択される少なくとも1種の化学物質も提供される。
【0118】
上述の例すべてで、本化学物質は、単独で、混合物として、あるいは他の活性薬剤との組み合わせで投与され得る。
【0119】
本明細書に記載されている新規な化合物を得るのに適している手順は、例えば、以下の反応スキーム及び実施例さらには本明細書に引用されている文献に記載されているので、そのようなものを得るための方法は当業者には明らかであろう。
【0120】
(反応スキーム1)
【化8】

【0121】
反応スキーム1のステップ1を参照するに、ジクロロメタンのような極性溶媒中式101化合物の溶液を式102[ここでR12は塩素等の脱離基である]化合物に過剰(例えば約1.1当量)で加える。この混合物にN,N−ジイソプロピルエチルアミンのような三級アミンを過剰(例えば約3.3当量)で加える。混合物を室温にて約13時間撹拌する。生成物である式103化合物を単離し、場合により精製する。
【0122】
(反応スキーム2)
【化9】

【0123】
反応スキーム2のステップ2を参照するに、1:1比の式103化合物と式204[ここでR13はBr等のハライドである]化合物とを塩基(例えば1M炭酸ナトリウム)と1,4−ジオキサンのような不活性溶媒との水性溶液に取り込む。反応混合物を窒素でスパージし、5分間撹拌する。得られた混合物を約0.2当量のテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)で処理し、2.5時間還流に撹拌する。得られた生成物である式205化合物を単離し、場合により精製する。
【0124】
(反応スキーム3)
【化10】

【0125】
反応スキーム3のステップ1を参照するに、DMFのような不活性溶媒中式301塩(例えば約0.7当量)、式101化合物(例えば約1.0当量)、ベンゾトリアゾール−1−イルオキシ−トリス(ジメチルアミノ)−ホスホニウムヘキサフルオロホスファート(例えば約1.0当量)及び4−メチルモルホリン(例えば約3.3当量)の混合物を室温にて18時間撹拌する。混合物をこのあと45℃で6時間撹拌する。そのあと、メチル4−アミノ−3−メチルベンゾアート(例えば約1.0当量)を加え、得られた混合物を室温にてさらに18時間撹拌する。そのあと、ベンゾトリアゾール−1−イル−オキシトリピロリジノホスホニウムヘキサフルオロホスファート(例えば約0.7当量)を加え、得られた反応混合物を、45℃で18時間、そのあと周囲温度で6日間、撹拌する。生成物である式205化合物を単離し、場合により精製する。
【0126】
(反応スキーム4)
【化11】

【0127】
反応スキーム4のステップ1を参照するに、MeOHの水混合物中式205化合物をHCl(例えば2N溶液(pH<2))で処理し、およそ45分間超音波処理する。生成する固形物すべてを少量の2N HCl+EtOで処理する。得られた生成物である式401塩を場合によりアセトニトリルによる粉砕により精製する。
【0128】
したがって、提供されるのは、Syk活性の阻害に応答性の疾患をもっている患者(例えば哺乳動物(例えばヒト))に、本明細書に記載されている少なくとも1種の化学物質の有効量を投与することを含む、そのような疾患をもっている患者の治療方法である。
【0129】
一部の実施形態においては、本明細書に記載されている化学物質は他のキナーゼも阻害し得るので、そのようなキナーゼと関連している疾患、疾患症状、及び病態も治療される。
【0130】
治療の方法には、本明細書に記載されている少なくとも1種の選択される化学物質の有効濃度を投与することによって、Syk活性の阻害に応答性の疾患を病む患者の、Sykによるもしくは他の何らかのメカニズムによるATP結合又は加水分解をインビボで阻害することで、Syk活性を阻害すること及び/又はB細胞活性を阻害することも含まれる。有効濃度の1例は、インビトロでSyk活性を阻害するのに十分な濃度であろう。有効濃度は、例えば本化学物質の血液濃度をアッセイすることによって、実験的に確定され得るし、あるいはバイオアベイラビリティを計算することによって、理論的に確定され得る。
【0131】
一部の実施形態においては、Syk活性及び/又はB細胞活性の阻害に応答性の病態は、ガン、アレルギー性障害及び/又は自己免疫性及び/又は炎症性疾患、及び/又は急性炎症反応である。
【0132】
また、本明細書に記載されている少なくとも1種の化学物質の有効量を投与することによる、ガン、アレルギー性障害及び/又は自己免疫性及び/又は炎症性疾患、及び/又は急性炎症反応をもっている患者の治療方法も提供される。
【0133】
一部の実施形態においては、本明細書に記載されている化学物質を用いて影響を及ぼすことができる病態及び疾患には、限定するものではないが:湿疹、アレルギー性鼻炎又は鼻風邪に限定されるものではないがこれらを含めたアレルギー性障害、花粉症、気管支喘息、蕁麻疹、及び食物アレルギー、さらには他のアトピー性病態;乾癬、クローン病、過敏性大腸症候群、シェーグレン病、組織移植片拒否、さらには移植臓器超急性拒否、喘息、全身性紅斑性狼瘡(及び関連の糸球体腎炎)、皮膚筋炎、多発性硬化症、硬皮症、脈管炎(ANCA関与及び他の脈管炎)、自己免疫性溶血性血小板減少性状態、グッドパスチャー症候群(及び関連の糸球体腎炎及び肺出血)、アテローム性動脈硬化症、関節リウマチ、慢性特発性血小板減少紫斑病(ITP)、アジソン病、パーキンソン病、アルツハイマー病、糖尿病、敗血症ショック、重症筋無力症、等に限定されるものではないがこれらを含めた自己免疫性及び/又は炎症性の疾患;皮膚日焼け、炎症性骨盤疾患、炎症性腸疾患、尿道炎、口蓋垂炎、副鼻腔炎、肺臓炎、脳炎、髄膜炎、心筋炎、腎炎、骨髄炎、筋炎、肝炎、胃炎、腸炎、皮膚炎、歯肉炎、虫垂炎、膵炎、及び胆嚢炎に限定されるものではないがこれらを含めた急性炎症反応;及び、限定するものではないが、B細胞リンパ腫、リンパ腫(ホジキンリンパ腫及び非ホジキンリンパ腫を含めて)、毛様細胞白血病、多発性骨髄腫、慢性及び急性骨髄性白血病、さらには慢性及び急性リンパ球性白血病に限定されるものではないがこれらを含めた、ガン;が含まれる。
【0134】
Sykはリンパ腫B細胞アポトーシスの周知の阻害因子である。欠陥あるアポトーシスは、ヒト白血病及びリンパ腫の発症機序及び薬剤耐性の一因となる。つまり、さらに提供されるのは、本明細書に記載されている少なくとも1種の化学物質をSykを発現している細胞に接触させることを含むそのような細胞のアポトーシスを促進又は誘発させる方法である。
【0135】
また本明細書に記載されている少なくとも1種の化学物質が患者に与えられる唯一つの活性薬剤である治療方法が提供されるがこれには本明細書に記載されている少なくとも1種の化学物質が1種又はそれ以上のさらなる活性薬剤との組み合わせで患者に与えられる治療方法も含まれる。
【0136】
つまり、一部の実施形態においては、ガン、アレルギー性障害及び/又は自己免疫性及び/又は炎症性疾患、及び/又は急性炎症反応の治療方法は、ガン、アレルギー性障害及び/又は自己免疫性及び/又は炎症性疾患、及び/又は急性炎症反応を治療するのに有用であり得る、第2の活性薬剤と一緒に、本明細書に記載されている少なくとも1種の化学物質の有効量をそれを必要としている患者に投与することを含む。例えば第2の薬剤は抗炎症剤であり得る。第2の活性薬剤による治療は、本明細書に記載されている少なくとも1種の化学物質による治療の前、それと同時、又はその後であり得る。一部の実施形態においては、本明細書に記載されている少なくとも1種の化学物質は、別の活性薬剤と単一投与剤形に組み合わせられる。本明細書に記載されている少なくとも1種の化学物質との組み合わせで用いられ得る適する抗腫瘍治療薬としては、限定するものではないが、化学療法薬、例えばミトマイシンC、カルボプラチン、タキソール、シスプラチン、パクリタキセル、エトポシド、ドキソルビシン、又は上述の化学療法薬の少なくとも1種を含んでいる組み合わせ、が挙げられる。抗腫瘍放射線治療薬も、単独で又は化学療法薬との組み合わせで用いられ得る。
【0137】
本明細書に記載されている化学物質は化学感作剤として有用であり得るものであり、したがって、他の化学療法薬(特には、アポトーシスを誘発する薬物)との組み合わせで有用であり得る。
【0138】
化学療法薬に対するガン細胞の感受性を増大させるのに十分な量で本明細書に記載されている少なくとも1種の化学物質と一緒に化学療法薬を化学療法を受けている患者に投与することを含む、化学療法に対するガン細胞の感受性を増大させるための方法も本発明で提供される。
【0139】
本明細書に記載されている化学物質との組み合わせで用いられ得る他の化学療法薬の例としては、トポイソメラーゼI阻害薬(カンプトテシン又はトポテカン)、トポイソメラーゼII阻害薬(例えばダウノマイシン及びエトポシド)、アルキル化剤(例えばシクロホスフアミド、メルファラン及びBCNU)、チューブリン直結剤(例えばタキソール及びビンブラスチン)、及び生物剤(例えば、抗CD20抗体のような抗体、IDEC 8、抗毒素、及びサイトカイン)が挙げられる。
【0140】
一部の実施形態においては、本明細書に記載されている化学物質は、CD20+B細胞を選択的に枯渇させることによって作用するRituxan[登録商標](リツキシマブ)又は他の薬剤との組み合わせで用いられる。
【0141】
本発明に含まれているのは、本明細書に記載されている少なくとも1種の化学物質が抗炎症薬との組み合わせで投与される治療方法である。抗炎症薬としては、限定するものではないが、NSAID、非特異的及びCOX−2特異的シクロオキシゲナーゼ酵素阻害剤、金化合物、コルチコステロイド、メトトレキセート、腫瘍壊死因子受容体(TNF)受容体拮抗薬、免疫抑制剤及びメトトレキセートが挙げられる。
【0142】
NSAIDの例としては、限定するものではないが、イブプロフェン、フルルビプロフェン、ナプロキセン及びナプロキセンナトリウム、ジクロフェナク、ジクロフェナクナトリウムとミソプロストールの組み合わせ、スリンダク、オキサプロジン、ジフルニサール、ピロキシカム、インドメタシン、エトドラク、フェノプロフェンカルシウム、ケトプロフェン、ナトリウムナブメトン、スルファサラジン、トルメチンナトリウム、及びヒドロキシクロロキンが挙げられる。NSAIDの例としては,セレコキシブ、バルデコキシブ、ルミラコキシブ、エトリコキシブ及び/又はロフェコキシブのようなCOX−2特異的阻害薬(すなわち、COX−1のIC50よりも少なくとも50倍低いIC50でCOX−2を阻害する化合物)も挙げられる。
【0143】
さらなる実施形態においては、抗炎症薬はサリチレートである。サリチレートとしては、限定するものではないが、アセチルサリチル酸つまりアスピリン、サリチル酸ナトリウム、サリチル酸コリン、及びサリチル酸マグネシウムが挙げられる。
【0144】
抗炎症薬は、コルチコステロイドであってもよい。例えば、コルチコステロイドは、コルチゾン、デキサメタソン、メチルプレドニゾロン、プレドニゾロン、プレドニゾロンリン酸ナトリウム、及びプレドニゾンから選択され得る。
【0145】
一部の実施形態においては、抗炎症治療薬は、金チオリンゴ酸ナトリウムつまりアウラノフィンのような金化合物である。
【0146】
一部の実施形態においては、抗炎症薬は、ジヒドロフォレートレダクターゼ阻害薬(例えばメトトレキセート)又はジヒドロオロテートデヒドロゲナーゼ阻害薬(例えばレフルノミド)のような代謝阻害薬である。
【0147】
一部の実施形態においては、少なくとも1つの抗炎症性化合物が抗C5モノクローナル抗体(例えばエクリズマブ又はペキセリズマブ)、TNF拮抗薬(例えばエンタネルセプト)、又はインフリキシマブ(これは抗TNFアルファモノクローナル抗体である)である組み合わせが用いられる。
【0148】
一部の実施形態においては、少なくとも1つの活性薬剤が、メトトレキサート、レフルノミド、シクロスポリン、タクロリムス、アザチオプリン、又はミコフェノール酸モフェチルのような免疫抑制化合物である組み合わせが用いられる。
【0149】
例えば、1日1キログラムの体重当たり0.1mg〜140mg程度の投与量が、上記した病態の治療で有用であり得る(0.5mg〜7g/患者/1日)。単一投薬形態を製造するためにビヒクルと組み合わせられることがある活性成分の量は、治療される受容者及び投与の特定の方式に応じて変わるものである。投薬単位形態は一般に1mg〜500mgの活性成分を含有しているものである。
【0150】
投薬の回数も用いられる化合物及び治療されるその特定の疾患に応じて変わり得る。一部の実施形態においては、例えば、アレルギー性障害及び/又は自己免疫性及び/又は炎症性疾患を治療するのには、1日4回以下の投薬レジメンが用いられる。一部の実施形態においては、1日1回又は2回の投薬レジメンが用いられる。しかしながら、いずれの特定の患者の具体的な投薬量も、用いられるその特定の化合物の活性、治療を受けている患者の年齢、体重、一般健康状態、性別、食事習慣、投与の時期、投与の経路、さらには排泄の速度、薬物組み合わせ、及びその特定の疾患の重症度を含めたさまざまな要因によって決まるものであることは理解されるだろう。
【0151】
本明細書に記載されている化学物質の標識化された形態は、本明細書に記載されているキナーゼの活性をモジュレートする機能を有する化合物を識別及び/又は取得するための診断薬として用いられ得る。本明細書に記載されている化学物質は、さらには、バイオアッセイを立証するのに、至適化するのに、及び標準化するのに用いられ得る。
【0152】
本発明で言う「標識化」とは、化合物が、検出可能シグナルをもたらす標識、例えば、放射性同位体、蛍光発光タグ、酵素、抗体、磁性粒子のような粒子、化学発光タグ、又は特異的結合性分子、ほかで直接的又は間接的に標識化されていることを意味する。特異的結合性分子には、ビオチンとストレプトアビジン、ジゴキシンとアンチジゴキシンほかのような対が含まれている。特異的結合性構成員については、相補的構成員が、検出をもたらす分子で、上記で略述した公知の手順に従って、通常、標識化されるものである。標識は、検出可能シグナルを直接的又は間接的にもたらし得る。
【実施例】
【0153】
本発明を以下の非限定的実施例によりさらに説明する。
【0154】
以下の実施例においては、略記号は、以下の意味を有している。略記号が定義されていない場合は、それは、その一般に認められている意味を有している。
【0155】
DME = ジメチルエーテル
DMEM = ダルベッコ改変イーグル培地
DMF = N,N−ジメチルホルムアミド
DMSO = ジメチルスルホキシド
EtO = ジエチルエーテル
g = グラム
h = 時
mg = ミリグラム
min = 分
mL = ミリリットル
mmol = ミリモル
mM = ミリモル
ng = ナノグラム
nm = ナノメーター
nM = ナノモル
PBS = リン酸緩衝生理食塩水
μL = マイクロリットル
μM = マイクロモル
【0156】
(実施例1)
4−(3−(8−(3,4−ジメトキシフェニルアミノ)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル)ベンズアミド)安息香酸(1)の調製
【化12】

【0157】
ベンジル4−(3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ベンズアミド)ベンゾアート(2)の調製
塩化メチレン(50mL)中ベンジル4−アミノベンゾアート(4.39g、19.3mmol)、3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ベンゾイルクロリド(4.30g、16.1mmol)及びN,N−ジイソプロピルエチルアミン(7.49g、57.9mmol)の混合物を周囲温度にて13時間撹拌した。この時点の後、反応物を減圧下で濃縮し、クロマトグラフィー(シリカ、ヘプタン→1:3エチルアセタート/ヘプタン)で精製して、ベンジル4−(3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ベンズアミド)ベンゾアート(3.07g、78%純度(Massによる)、27%収率)を淡黄色の粘着質の泡状物として得た。これは、さらに精製することなく用いた。
【0158】
ベンジル4−(3−(8−(3,4−ジメトキシフェニルアミノ)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル)ベンズアミド)ベンゾアート(3)の調製
1M炭酸ナトリウム水溶液(8mL)+1,4−ジオキサン(24mL)中6−ブロモ−N−(3,4−ジメトキシフェニル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−8−アミン(1.82g、5.22mmol)及びベンジル4−(3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ベンズアミド)ベンゾアート(3.06g、5.22mmol、78%純度(Massによる))の混合物を撹拌しながら5分間窒素でスパージした。得られた混合物をテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(1.20g、1.04mmol)で処理し、還流で2.5時間撹拌した。この時点の後、反応物を周囲温度まで冷却させ、酢酸エチル(100mL)で希釈し、ブライン(100mL)で洗浄した。水層を酢酸エチル(100mL)で抽出し、合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残留物をクロマトグラフィー(シリカ、塩化メチレン〜1:4酢酸エチル/塩化メチレン)で精製して、ベンジル4−(3−(8−(3,4−ジメトキシフェニルアミノ)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル)ベンズアミド)ベンゾアート(2.02g、65%)を白から外れた色の固形物として得た:mp 154〜160℃;1H NMR(300 MHz, CDCl3)δ 10.72(s, 1H), 9.57(s, 1H), 8.74(s, 1H), 8.57(s, 1H), 8.25(d, J = 7.8 Hz, 1H), 8.08-7.94(m, 7H), 7.69-7.60(m, 3H), 7.50-7.34(m, 5H), 6.92(d, J = 8.7 Hz, 1H), 5.36(s, 2H), 3.78(s, 3H), 3.73(s, 3H);ESI MS m/z 600 [M + H]+;HPLC, 8.93 min, 95.9%(AUC)。
【0159】
4−(3−(8−(3,4−ジメトキシフェニルアミノ)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル)ベンズアミド)安息香酸(1)の調製
60℃にある酢酸エチル(500mL)+エタノール(500mL)中ベンジル4−(3−(8−(3,4−ジメトキシフェニルアミノ)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル)ベンズアミド)ベンゾアート(1.75g、2.92mmol)の溶液を炭素担持10%パラジウム(5.11g、50重量%水)で処理し、水素で30分間60℃にてスパージしそのあと60℃にて30分間バルーン圧水素下で撹拌した。この時点の後、反応物を10分間窒素でスパージし、珪藻土で熱濾過した。濾液を減圧下で濃縮し、得られた残留物を:沸騰アセトニトリル(50mL×2);そのあと沸騰メタノール(50mL);そのあと沸騰1:1メタノール/アセトニトリル(50mL);そのあと沸騰アセトニトリル(50mL);そのあと沸騰1:1メタノール/アセトニトリル(50mL);で徹底的に粉砕して、4−(3−(8−(3,4−ジメトキシフェニルアミノ)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル)ベンズアミド)安息香酸(458mg、31%)を白から外れた色の固形物として得た:mp >250℃;1H NMR(300 MHz, DMSO-d6)δ 12.74(br s, 1H), 10.67(s, 1H), 9.57(s, 1H), 8.74(s, 1H), 8.56(s, 1H), 8.25(d, J = 7.8 Hz, 1H), 8.80-7.89(m, 7H), 7.69-7.53(m, 3H), 6.93(d, J = 8.7 Hz, 1H), 3.78(s, 3H), 3.71(s, 3H);ESI MS m/z 510 [M + H]+;HPLC, 6.50 min, 95.6%(AUC)。
【0160】
(実施例2)
4−(3−(8−(3,4−ジメトキシフェニルアミノ)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル)ベンズアミド)−3−メチル安息香酸ヒドロクロリド塩の調製
【化13】

【0161】
メチル4−(3−(8−(3,4−ジメトキシフェニルアミノ)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル)ベンズアミド)−3−メチルベンゾアートの調製
DMF(1.5mL)中3−(8−(3,4−ジメトキシフェニルアミノ)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル)安息香酸ヒドロクロリド塩(80mg、0.187mmol)、メチル4−アミノ−3−メチルベンゾアート(46mg、0.281mmol)、ベンゾトリアゾール−1−イルオキシ−トリス(ジメチルアミノ)−ホスホニウムヘキサフルオロホスファート(124mg、0.281mmol)及び4−メチルモルホリン(95mg、0.937mmol)の混合物を周囲温度にて18時間撹拌した。混合物をこのあと45℃にて6時間撹拌し、そのあとさらなるメチル4−アミノ−3−メチルベンゾアート(46mg、0.281mmol)を加え、得られた混合物を周囲温度にて18時間撹拌した。この反応混合物に(ベンゾトリアゾール−1−イルオキシ)トリピロリジノホスホニウムヘキサフルオロホスファート(97mg、0.187mmol)を加え、得られた混合物を45℃にて18時間、そのあと周囲温度にて6日間撹拌した。この時点の後、反応物を酢酸エチル(50mL)で希釈し、水(30mL)そのあと5%塩化リチウム水溶液(30mL)で洗浄した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残留物をクロマトグラフィー(シリカ、塩化メチレン〜39:1塩化メチレン/メタノール)で精製して、メチル4−(3−(8−(3,4−ジメトキシフェニルアミノ)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル)ベンズアミド)−3−メチルベンゾアート(36mg、36%)を得た:ESI MS m/z 538 [M + H]+
【0162】
4−(3−(8−(3,4−ジメトキシフェニルアミノ)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル)ベンズアミド)−3−メチル安息香酸ヒドロクロリド塩の調製
メタノール(6mL)+THF(0.4mL)+水(0.4mL)中メチル4−(3−(8−(3,4−ジメトキシフェニルアミノ)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル)ベンズアミド)−3−メチルベンゾアート(36mg、0.070mmol)の混合物を水酸化リチウム(14mg、0.330mmol)で処理し、得られた混合物を周囲温度にて20時間撹拌した。この時点の後、揮発分を減圧下で除去し、得られた溶液を2N塩酸(pH<2)で処理した。この混合物をおよそ45分間超音波処理し、生成した固形物を濾過により回収し、少量の2N塩酸及びそのあとジエチルエーテルで洗浄した。得られた残留物をアセトニトリルによる粉砕処理により精製して、4−(3−(8−(3,4−ジメトキシフェニルアミノ)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル)ベンズアミド)−3−メチル安息香酸ヒドロクロリド塩(26mg、67%)を黄色の固形物として得た:mp 188-215℃;1H NMR(300 MHz, DMSO-d6)δ 10.12(s, 1H), 9.83(s, 1H), 8.77(s, 1H), 8.59(s, 1H), 8.31-8.24(m, 1H), 8.10-7.99(m, 3H), 7.88-7.83(m, 3H), 7.70-7.45(m, 3H), 6.96-6.93(d, J = 8.4 Hz, 1H), 3.79-3.77(m, 6H), 2.34(s, 3H);ESI MS m/z 524.9 [M + H]+;HPLC, 6.38 min, 95.4%(AUC)。
【0163】
(実施例3)
上記で述べた手順に類似の手順を用いて以下の化合物を調製した。有機合成の分野の当業者なら所望化合物を得るためにはいつ出発物質又は反応条件を変えなければならないかを認識しているものである。
【0164】
この実施例に報告されているMSデータは、以下のようにして得られた:
MS条件:エレクトロスプレーMSは、精確なMass測定用LockSpray源が装着されたMICROMASS LCTで行われた。スペクトルは、ポジティブイオンモードで100〜1000Daをスキャン間デレイが0.1秒の1スペクトル/0.9秒の取得率で取得した。機器は5000(FWHM)の分解度に調整した。5つ目毎のスキャンをLockspray源の基準位置から採取した。ロイシンエンケファリン(556.2771 [M+H])を基準物質として用い、又はlock massを用いた。
【表1】

【0165】

【0166】

【0167】

【0168】

【0169】

【0170】

【0171】

【0172】

【0173】

【0174】

【0175】

【0176】

【0177】

【0178】

【0179】

【0180】

【0181】

【0182】

【0183】

【0184】

【0185】

【0186】

【0187】

【0188】

【0189】

【0190】

【0191】

【0192】

【0193】

【0194】

【0195】

【0196】
(実施例4)
Syk生化学アッセイ
本出願に開示されている化合物を試験するのに用いられ得る標準的生化学Sykキナーゼアッセイの1つの一般化された手順は以下のとおりである。
【0197】
1X細胞シグナル伝達キナーゼバッファー(25mM Tris−HCl、pH 7.5、5mMベータ−グリセロホスファート、2mMジチオトレイトール、0.1mM NaVO、10mM MgCl)、0.5μM Promega PTKビオチニル化ペプチドサブストレート1、0.01%カゼイン、0.01%Triton−X100、及び0.25%グリセリンを含有しているマスターミックス・マイナス・Syk酵素を調製する。1X細胞シグナル伝達キナーゼバッファー、0.5μM PTKビオチニル化ペプチドサブストレート1、0.01%カゼイン、0.01%Triton−X100、0.25%グリセリン、及び0.4ng/ウェルSyk酵素を含有しているマスターミックス・プラス・Syk酵素を調製する。バキュロウイルス中に発現されており、N末端GSTタグ完全長ヒト野生型SykであるSyk酵素はCell Signaling Technologiesから購入した。Sykヌクレオチド配列アクセッション番号はNM_003177であり、またコードされたSyk酵素についてのアクセッション番号はNP_003168である。Sykタンパク質はグルタチオン−アガロースを用いて1ステップで精製された。タンパク質最終調製物の純度はSDS−PAGE及びCoomassie染色により評定された。200μM ATP溶液を水中に調製し、1N NaOHでpH7.4に調整する。5%DMSO中化合物の1.25μL量を96ウェル半面積Costarポリスチレンプレートに移す。化合物は単独で及び11点用量応答曲線(出発濃度は10−1μM;1:2希釈;である)で試験される。マスターミックス・マイナス・酵素(ネガティブ対照としての)及びマスターミックス・プラス・酵素の18.75μL量を96ウェル半面積costarポリスチレンプレートの適切な各ウェルに移す。この96ウェル半面積Costarポリスチレンプレートの混合物に5μLの200μM ATPを加えて40μMのATP最終濃度にする。室温にて1時間インキュベートして反応させる。30mM EDTA、80nM SA−APC、及び4nM PT66 Abを含有しているPerkin Elmer 1X検出バッファーで反応を停止させる。励起フィルター330nm、発光フィルター665nm、及び第2発光フィルター615nmを用いるPerkin Elmer Envisionによる時間分割蛍光発光を用いてプレートを読み取る。このあとログ−ロジット・レグレッション・アルゴリズムを用いてIC50値を計算する。
【0198】
(実施例5)
ラモス細胞pBLNK(Y96)アッセイ
本出願に開示されている化合物を試験するのに用いられ得る標準的細胞Sykキナーゼアッセイのもう1つの一般化された手順は以下のとおりである。
【0199】
直立型T175 Falcon TCフラスコ中でラモス[Ramos]細胞を1時間無血清RPMI中2×10細胞/mlで血清飢餓処理する。細胞を遠心分離し(1100rpm×5分)、試験化合物又はDMSO対照の存在下に37℃にて1時間0.5×10細胞/mlの密度でインキュベートする。細胞をこのあと10μg/ml抗ヒトIgM F(ab)で5分間37℃にてインキュベートすることによって刺激する。細胞をペレット化し、40μl細胞溶解バッファーに溶解させて、Invitrogen SDS−PAGEローディングバッファーと混合する。各サンプルの細胞溶解液20μlをSDS−PAGE及び抗phosphoBLNK(Tyr96)抗体(Cell Signaling Technology #3601)とのウエスタンブロッティングに付して、Syk活性及び各溶解液中の全体タンパク質負荷を調節するための抗Syk抗体(BD Transduction Labs #611116)を評定する。蛍光二次検出装置及びLiCor Odyssey製計器を用いてイメージを検出する。
【0200】
(実施例6)
B細胞増殖アッセイ
本出願に開示されている化合物を試験するのに用いられ得る標準的細胞B細胞増殖アッセイの一般化された手順は以下のとおりである。
【0201】
B細胞単離キット(Miltenyi Biotech、Cat # 130−090−862)を用いて8〜16週齢Balb/cマウスの脾臓からB細胞を精製する。最終100μlの体積で試験化合物を0.25%DMSOに希釈し、2.5×10精製マウス脾臓B細胞と30分間インキュベートしてから、10μg/mlの抗マウスIgM抗体(Southern Biotechnology Associates Cat # 1022−01)を加える。24時間のインキュベーションの後、1μCi H−チミジンを加え、プレートをさらに36時間インキュベートしてから、SPA[H]チミジン取り込みアッセイ装置(Amersham Biosciences # RPNQ 0130)の製造者プロトコルを用いて収穫した。マイクロベータカウンター(Wallace Triplex 1450、Perkin Elmer)でSPA−beadからの蛍光をカウントした。
【0202】
(実施例7)
T細胞増殖アッセイ
本出願に開示されている化合物を試験するのに用いられ得る標準的T細胞増殖アッセイの一般化された手順は以下のとおりである。
【0203】
Pan T細胞単離キット(Miltenyi Biotech、Cat # 130−090−861)を用いて8〜16週齢Balb/cマウスの脾臓からT細胞を精製する。抗CD3(BD # 553057)抗体及び抗CD28(BD # 553294)抗体それぞれ10μg/mlが37℃で90分間プレコートされた平坦透明底プレート中最終100μlの体積で試験化合物を0.25%DMSOに希釈し、2.5×10精製マウス脾臓T細胞とインキュベートする。24時間のインキュベーションの後、1μCi H−チミジンを加え、プレートをさらに36時間インキュベートしてから、SPA[H]チミジン取り込みアッセイ装置(Amersham Biosciences # RPNQ 0130)の製造者プロトコルを用いて収穫した。マイクロベータカウンター(Wallace Triplex 1450、Perkin Elmer)でSPA−beadからの蛍光をカウントした。
【0204】
(実施例8)
CD69阻害アッセイ
本出願に開示されている化合物を試験するのに用いられ得る標準的B細胞活性阻害アッセイの一般化された手順は以下のとおりである。
【0205】
赤血球細胞ライシス[red blood cell lysis](BD Pharmingen #555899)により8〜16週齢Balb/cマウスの脾臓から全マウス脾細胞を精製する。平坦透明底プレート(Falcon 353072)中最終200μlの体積で試験化合物を0.5%DMSOに希釈し、1.25×10脾細胞と60分間37℃にてインキュベートする。細胞をこのあと15μg/ml IgM(Jackson ImmunoResearch 115−006−020)を加えることで刺激して、16時間37℃、5%COにてインキュベートする。16時間のインキュベーションの後、細胞を円錐底透明96ウェルプレートに移し、1200×g×5分で遠心分離することによってペレット化する。細胞をCD16/CD32(BD Pharmingen #553142)によってプレブロックし、続いてCD19−FITC(BD Pharmingen #553785)、CD69−PE(BD Pharmingen #553237)、及び7AAD(BD Pharmingen #51−68981E)で三重染色する。細胞をBD FACSCaliburでソートし、CD19/7AAD母集団にゲートする。ゲートされた母集団についてのCD69表面発現レベルはこのようにして測定される。CD69発現が、さまざまな濃度の試験化合物での処理の後測定される場合は、CD69発現レベルは、試験化合物濃度に対してプロットされ得る。
【0206】
(実施例9)
BMMC脱顆粒
本出願に開示されている化合物を試験するのに用いられ得る標準的骨髄由来マウスマスト細胞(BMMC)脱顆粒アッセイの一般化された手順は以下のとおりである。
【0207】
骨髄由来マスト細胞をIL−3(10ng/ml)及びSCF(10ng/ml)と>4週間培養した。使用時細胞はFACS分析により>90%cKit/FceRIであると測定された。細胞(6×10細胞/50ml)を、IL−3及びSCFの不存在下IgE抗DNPが1μg/mlで入っているT150組織培養フラスコ中で16時間血清飢餓処理した。一晩感作さされた細胞を2回Tyrodesバッファー中で洗浄し、5×10細胞/mlに再懸濁させる。5×10細胞(100μl)を96ウェルマイクロタイタープレート(Falcon 353072)にプレート注入し、プレート中で37℃、5%COにて1時間試験化合物を最終濃度0.25%DMSOに連続希釈する。ウェルをDNP−BSA抗原負荷(50ng/ml)で処理し、37℃にてさらに30分間インキュベートする。上澄み液をヘキソサミニダーゼ放出について対照ウェルと対比してアッセイする。細胞ペレットを、同じ時に、溶解させ、全ヘキソサミニダーゼ放出についてアッセイして、特異放出を計算する。4パラメーターロジスティックフィットを用いて用量応答曲線を作成し、IC50を計算する。
【0208】
(実施例10)
受身皮膚アナフィラキシー(PCA)
以下は、マウス耳の炎症部位に注射されたエバンスブルー染料によって探知される急性血管性透過を引き起こすマスト細胞脱顆粒及び免疫調節因子放出を誘発するIgE抗DNP Ab感作並びにDNP−BSA抗原をインビボ測定するのに用いられる標準的PCAモデルの手順である。
【0209】
試薬:IgE抗DNPは、さらなるタンパク質としてのBSA及び滅菌のためのアジドを含むリン酸塩緩衝溶液中1.2mg/mlとして提供されている。これを、適切な注射濃度までPBSにさらに希釈され得る12μg/ml作業ストック液として滅菌PBSに1:100希釈する。さらなる1:5希釈により2.4ng/μlの最終1:500溶液がもたらされる。滅菌PBS単独がネガティブ対照として用いられることになる。−DNP−BSAは、滅菌ddHO中4mg/mlに作り上げられ、40℃溶液で貯蔵されることになる。使用の前にこれを滅菌生理食塩水でさらに1:1希釈される。この溶液又は生理食塩水中さらなる希釈液を、0.02μmフィルターで濾過してあり注射の前に再濾過される滅菌生理食塩水中2%エバンスブルーで1:1希釈する。この実験には1%エバンスブルー中0.5mg/ml DNP−BSA最終溶液が用いられ得る。尾静脈注射は、1%エバンスブルーの200μl=100μgで、一定に保たれることになる。エバンスブルー染料は、生理食塩水中2%ストック液を滅菌濾過し、DNP−BSA生理食塩水溶液で1:1希釈して注射用1%の最終濃度にする。
【0210】
皮内耳感作を用いた一般的PCAプロトコル
1)日0に、29ゲージインスリン注射器を用いてIgE抗DNPを皮内注射することによって、イソフルオリンで麻酔させた動物を受身的に感作させる。慣例により、右耳に10μlのIgE抗DNP皮内注射を与え、左耳にPBSを与える。2)感作後20時間に、1%エバンスブルー染料生理食塩水中溶液200μl中DNP−BSAを尾i.v.注射することにより抗原負荷を投与する。成功率を上げるために尾はiv注射の前に温かい水に浸す。3)この抗原負荷の30分〜2時間前に、薬物を、10%EtOH/20%クレマホール[cremaphor]/70%生理食塩水でsc又はpo送達する。4)抗原負荷30〜60分後にCO吸入により動物を死なせ、耳を切除してエバンスブルー染料を500μlのホルムアミドに65℃にて一晩抽出する。5)最後の頚椎脱臼の直前に心臓穿刺により血液を取得し、血漿について処理してPK分析に供する。6)マイクロタイタープレート中の抽出された溶液200μlの620nmにおける吸収を読み取ることによりエバンスブルー染料を定量する。
【0211】
実験の研究設定
それぞれの動物は1つのIgE抗DNP感作耳(慣例により右耳)と1つのPBS対照耳(慣例により左耳)を有している。群1〜8は、ビヒクル及び各化合物試験治療群を代表しており;群9は、非抗原ネガティブ対照を代表しており;群10は、非感作負荷ネガティブ対照を代表しており;群11は、非抗原負荷、非感作ネガティブ対照群を代表している(群9〜11は、バックグランドレベルのみについてのネガティブ対照を代表しており、群当たりほんの少数の動物を必要とする)。
【0212】
先の実施例で開示されている化合物を本明細書に記載されているSyk生化学アッセイ(実施例4)で試験した。これらの化合物のうちのいくつかは1マイクロモル以下のIC50値を示した。これらの化合物のうちのいくつかは100nM以下のIC50値を示した。これらの化合物のうちのいくつかは10nM以下のIC50値を示した。
【0213】
合成実施例3に開示されている化合物を(実施例6に記載されている)B細胞増殖アッセイで試験したが一部のものは10マイクロモル以下のIC50値を示した。これらの化合物のうちのいくつかは1マイクロモル以下のIC50値を示した。
【0214】
本明細書に記載されている(実施例7に記載されている)条件下でアッセイするとこれらの化合物のうちのいくつかはT細胞増殖を阻害せず、5マイクロモル以上のIC50値を有していた。
【0215】
本明細書に記載されているいくつかの化合物は、そのような化合物のB細胞増殖阻害のIC50値よりも少なくとも3倍大きい(一部の例では5倍大きい)T細胞増殖阻害のIC50値を示した。
【0216】
本明細書に記載されている化合物のうちの一部のものをB細胞活性阻害アッセイで試験したが(実施例8に記載されている条件下で)、結果は10マイクロモル以下のIC50値を示した。これらの化合物のうちのいくつかは1マイクロモル以下のIC50値を示した。
【0217】
本明細書に開示されて記載されている化合物のうちの一部のものは生化学的及び細胞系活性の双方を示した。例えば、本明細書に記載されている化合物のうちの一部のものは、本明細書に記載されているSyk生化学アッセイ(実施例4)で10マイクロモル以下のIC50値及び本明細書に記載されている各細胞系アッセイ(実施例5、6、8又は9)のうちの少なくとも1つで(T細胞アッセイ以外で)10マイクロモル以下のIC50値を示した。これらの化合物のうちのいくつかは、本明細書に記載されているSyk生化学アッセイ(実施例4)で1マイクロモル以下のIC50値及び本明細書に記載されている各細胞系アッセイ(実施例5、6、8又は9)のうちの少なくとも1つで(T細胞アッセイ以外で)10マイクロモル以下のIC50値を示した。これらの化合物のうちのいくつかは、本明細書に記載されているSyk生化学アッセイ(実施例4)で0.1マイクロモル以下のIC50値及び本明細書に記載されている各細胞系アッセイ(実施例5、6、8又は9)のうちの少なくとも1つで(T細胞アッセイ以外で)10マイクロモル以下のIC50値を示した。
【0218】
一部の実施形態が示され、記載されてきたが、これらには本発明の思想及び範囲から逸脱することなしにさまざまな改変及び置き換えがなされ得る。例えば、請求項作成の目的では、本明細書以下に開陳されている各請求項がその文字通りの言葉よりも多少なりともより狭く解釈されるということは意図されておらず、また、したがって、明細書の例示的実施形態が各請求項に読み込まれるということも意図されていない。つまり、本発明は説明のために述べられてきたこと及び特許請求の範囲を限定するものでないことは理解されるべきである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式I
【化1】

[式中、
Wは、置換されていてもよいアリール及び置換されていてもよいヘテロアリールから選択され;
Aは、置換されていてもよいアルキル、置換されていてもよいアルコキシ、置換されていてもよいアミノ、カルボキシ、シアノ、ハロ、水素、ヒドロキシ及びニトロから選択され;
Xは、CH及びNから選択され;
Qは、CO及びSOから選択され;
Yは、水素、置換されていてもよいアルキル;置換されていてもよいシクロアルキル、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいヘテロアリール、及び置換されていてもよいヘテロシクロアルキルから選択され;
Zは、水素、置換されていてもよいアルキル;置換されていてもよいシクロアルキル、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいヘテロアリール、及び置換されていてもよいヘテロシクロアルキルから選択され;又は
Zは、Y、及び、それらが結合されている窒素と一緒になって、O及びSから選択される1又は2個のさらなるヘテロ原子を場合により含む、置換されていてもよい5〜13員窒素含有環を形成しており;
ただし、Wが4−(モルホリノ)フェニルであり、Aが水素であり、XがCHであり、QがCOであり、Yが水素である場合は、Zはヒドロキシエチルではなく;
また、Wがp−クロロフェニル又は4−(p−トリルスルホンアミド)フェニルであり、Aが水素であり、XがCHであり、QがCOであり、Yが水素である場合は、ZはN,N−ジメチルアミノエチルではなく;
また、Wが4−(モルホリンカルボニル)フェニルであり、Aが水素であり、XがCHであり、QがCOであり、Yが水素である場合は、Zは3−クロロベンジル又は4−t−ブチルフェニルではない]
で表される化合物群から選択される少なくとも1種の化学物質及びその薬学的に許容される塩。
【請求項2】
Zが、Y、及び、それらが結合されている窒素と一緒になって、5〜13員窒素含有環を形成している、請求項1に記載の少なくとも1種の化学物質。
【請求項3】
Qが、SOである、請求項1又は2に記載の少なくとも1種の化学物質。
【請求項4】
Qが、COである、請求項1又は2に記載の少なくとも1種の化学物質。
【請求項5】
Wが、置換されていてもよいアリールである、請求項1〜4のいずれかに記載の少なくとも1種の化学物質。
【請求項6】
Wが、アリールである、請求項5に記載の少なくとも1種の化学物質。
【請求項7】
Wが、置換されていてもよいヘテロアリールである、請求項1〜4のいずれかに記載の少なくとも1種の化学物質。
【請求項8】
Wが、ヘテロアリールである、請求項7に記載の少なくとも1種の化学物質。
【請求項9】
式Iの化合物が、式II:
【化2】

[式中、
、R、R、R及びRは、それぞれ、置換されていてもよいアシル、置換されていてもよいアルコキシ、置換されていてもよいアルコキシカルボニル、置換されていてもよいアルキル、置換されていてもよいアルケニル、置換されていてもよいアルキニル、置換されていてもよいアミノ、置換されていてもよいアミノカルボニル、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいアリールオキシ、カルボキシ、シアノ、置換されていてもよいシクロアルキル、置換されていてもよいシクロアルキルオキシ、ハロ、置換されていてもよいヘテロアリール、置換されていてもよいヘテロアリールオキシ、置換されていてもよいヘテロシクロアルキル、置換されていてもよいヘテロシクロアルキルオキシ、水素、ヒドロキシ、ニトロ、ホスホノ、スルファニル、スルフィニル、スルホニル、及び置換されていてもよいチオカルボニルから独立に選択され;又は
、R、R、R及びRから選択される2つの隣接する置換基は、それらが結合されている炭素と一緒になって、置換されていてもよいシクロアルキル環、置換されていてもよいアリール環、置換されていてもよいヘテロアリール環及び置換されていてもよいヘテロ環式環から選択される縮合5〜7員環を形成している]
で表される化合物群から選択される、請求項1又は2に記載の少なくとも1種の化学物質。
【請求項10】
式Iの化合物が、式III:
【化3】

[式中、
、R、R、R及びRは、それぞれ、置換されていてもよいアシル、置換されていてもよいアルコキシ、置換されていてもよいアルコキシカルボニル、置換されていてもよいアルキル、置換されていてもよいアルケニル、置換されていてもよいアルキニル、置換されていてもよいアミノ、置換されていてもよいアミノカルボニル、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいアリールオキシ、カルボキシ、シアノ、置換されていてもよいシクロアルキル、置換されていてもよいシクロアルキルオキシ、ハロ、置換されていてもよいヘテロアリール、置換されていてもよいヘテロアリールオキシ、置換されていてもよいヘテロシクロアルキル、置換されていてもよいヘテロシクロアルキルオキシ、水素、ヒドロキシ、ニトロ、ホスホノ、スルファニル、スルフィニル、スルホニル、及び置換されていてもよいチオカルボニルから独立に選択され;又は
、R、R、R及びRから選択される2つの隣接する置換基は、それらが結合されている炭素と一緒になって、置換されていてもよいシクロアルキル環、置換されていてもよいアリール環、置換されていてもよいヘテロアリール環及び置換されていてもよいヘテロ環式環から選択される縮合5〜7員環を形成している]
で表される化合物群から選択される、請求項1又は2に記載の少なくとも1種の化学物質。
【請求項11】
、R、R、R及びRが、それぞれ、置換されていてもよいC〜Cアルコキシ、置換されていてもよいC〜Cアルキル、置換されていてもよいアミノカルボニル、置換されていてもよいヘテロシクロアルキル及び水素から独立に選択される、請求項9又は10に記載の少なくとも1種の化学物質。
【請求項12】
、R及びRが、水素である、請求項11に記載の少なくとも1種の化学物質。
【請求項13】
及びRが、それぞれ、置換されていてもよいC〜Cアルコキシ、置換されていてもよいC〜Cアルキル、及び置換されていてもよいヘテロシクロアルキルから独立に選択される、請求項9〜12のいずれかに記載の少なくとも1種の化学物質。
【請求項14】
及びRが、いずれも、独立して置換されていてもよいC〜Cアルコキシである、請求項13に記載の少なくとも1種の化学物質。
【請求項15】
及びRが、いずれもメトキシである、請求項14に記載の少なくとも1種の化学物質。
【請求項16】
Aが、ハロ、置換されていてもよい低級アルキル、及び水素から選択される、請求項1〜15のいずれかに記載の少なくとも1種の化学物質。
【請求項17】
Aが、ハロ、低級アルキル、及び水素から選択される、請求項16に記載の少なくとも1種の化学物質。
【請求項18】
Aが、水素である、請求項17に記載の少なくとも1種の化学物質。
【請求項19】
Xが、CHである、請求項1〜18のいずれかに記載の少なくとも1種の化学物質。
【請求項20】
Xが、Nである、請求項1〜18のいずれかに記載の少なくとも1種の化学物質。
【請求項21】
Yが、置換されていてもよい低級アルキル及び水素から選択される、請求項1〜20のいずれかに記載の少なくとも1種の化学物質。
【請求項22】
Yが、低級アルキル及び水素から選択される、請求項21に記載の少なくとも1種の化学物質。
【請求項23】
Yが、水素である、請求項22に記載の少なくとも1種の化学物質。
【請求項24】
Zが、水素、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいヘテロアリール、置換されていてもよいシクロアルキル及び置換されていてもよいヘテロシクロアルキルから選択される、請求項1〜23のいずれかに記載の少なくとも1種の化学物質。
【請求項25】
Zが、置換されていてもよいフェニル、置換されていてもよいピペリジニル、置換されていてもよいベンゾジアゾリル、置換されていてもよいピリジニル及び置換されていてもよいシクロヘキシルから選択される、請求項24に記載の少なくとも1種の化学物質。
【請求項26】
Zが、水素、及び、アミノ、(低級アルキル)アミノ、ジ−(低級アルキル)アミノ、ヒドロキシ、及び低級アルコキシから選択される基で場合により置換されている低級アルキルから選択される、請求項1〜23のいずれかに記載の少なくとも1種の化学物質。
【請求項27】
Zが、水素から選択される、請求項26に記載の少なくとも1種の化学物質。
【請求項28】
Y及びZが、それらが結合されている窒素と一緒になって、5〜13員窒素含有環を形成している、請求項1〜20のいずれかに記載の少なくとも1種の化学物質。
【請求項29】
Y及びZが、それらが結合されている窒素と一緒になって、置換されていてもよいピペラジニル、置換されていてもよいピペリジニル及び置換されていてもよいジアゼパニルから選択される5〜13員窒素含有環を形成している、請求項27に記載の少なくとも1種の化学物質。
【請求項30】
Y及びZが、それらが結合されている窒素と一緒になって、置換されていてもよいモルホリニルを形成している、請求項27に記載の少なくとも1種の化学物質。
【請求項31】
Zが、以下の構造:
【化4】

[式中、
、R、R、R及びR10は、それぞれ、置換されていてもよいアシル、置換されていてもよいアルコキシ、置換されていてもよいアルコキシカルボニル、置換されていてもよいアルキル、置換されていてもよいアルケニル、置換されていてもよいアルキニル、置換されていてもよいアミノ、置換されていてもよいアミノカルボニル、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいアリールオキシ、カルボキシ、シアノ、置換されていてもよいシクロアルキル、置換されていてもよいシクロアルキルオキシ、ハロ、置換されていてもよいヘテロアリール、置換されていてもよいヘテロアリールオキシ、置換されていてもよいヘテロシクロアルキル、置換されていてもよいヘテロシクロアルキルオキシ、水素、ヒドロキシ、ニトロ、ホスホノ、スルファニル、スルフィニル、スルホニル、及び置換されていてもよいチオカルボニルから独立に選択され;又は
、R、R、R及びR10から選択される2つの隣接する置換基は、それらが結合されている炭素と一緒になって、置換されていてもよいシクロアルキル環、置換されていてもよいアリール環、置換されていてもよいヘテロアリール環及び置換されていてもよいヘテロ環式環から選択される縮合5〜7員環を形成しており;及び
Vは、C及びNから選択され、VがNである場合は、Rは存在していない]
によって表わされる、請求項24に記載の少なくとも1種の化学物質。
【請求項32】
Vが、Nである、請求項31に記載の少なくとも1種の化学物質。
【請求項33】
Vが、Cである、請求項31に記載の少なくとも1種の化学物質。
【請求項34】
、R、R、R及びR10が、それぞれ、置換されていてもよいC〜Cアルコキシ、置換されていてもよいC〜Cアルキル、置換されていてもよいC〜Cアルキルカルボニル、置換されていてもよいアミノカルボニル、置換されていてもよいアリール、カルボキシ、シアノ、置換されていてもよいC〜Cアルコキシカルボニル、ハロ、置換されていてもよいヘテロアリール、水素、ヒドロキシ、及びスルホニルから独立に選択される、請求項31に記載の少なくとも1種の化学物質。
【請求項35】
、R、R及びR10が、それぞれ水素である、請求項34に記載の少なくとも1種の化学物質。
【請求項36】
が、置換されていてもよいC〜Cアルキル、置換されていてもよいC〜Cアルコキシ、置換されていてもよいC〜Cアルコキシカルボニル、置換されていてもよいアミノカルボニル、カルボキシ、シアノ、ハロ、置換されていてもよいヘテロアリール、置換されていてもよいヘテロシクロアルキル、ヒドロキシル及びスルホニルから選択される、請求項34又は35に記載の少なくとも1種の化学物質。
【請求項37】
が、カルボキシである、請求項36に記載の少なくとも1種の化学物質。
【請求項38】
が、−C(O)−NH(低級アルキル)である、請求項36に記載の少なくとも1種の化学物質。
【請求項39】
式Iの化合物が、
3−{8−[(3,4−ジメトキシフェニル)−アミノ]イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル}−N−(ピペリジン−4−イル)ベンズアミド;
6−[3−(2,3−ジヒドロ−1H−インドール−1−イルカルボニル)フェニル]−N−(3,4−ジメトキシフェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピラジン−8−アミン;
4−({3−[8−(1H−インダゾール−6−イルアミノ)−イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル]ベンゼン}アミド)安息香酸;
4−[(3−{8−[(3,4−ジメトキシフェニル)アミノ]−イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル}ベンゼン)−アミド]シクロヘキサン−1−カルボン酸;
4−{1−[(3−{8−[(3,4−ジメトキシフェニル)−アミノ]イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル}−フェニル)ホルムアミド]−2−メチルプロパン−2−イル}安息香酸;
2−(モルホリン−4−イル)エチル4−[(3−{8−[(3,4−ジメトキシフェニル)アミノ]イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル}ベンゼン)アミド]ベンゾアート;
2−{4−[(3−{8−[(3,4−ジメトキシフェニル)−アミノ]イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル}−フェニル)カルボニル]ピペラジン−1−イル}エタン−1−オール;
N−(3,4−ジメトキシフェニル)−6−{3−[(4−メチルピペラジン−1−イル)カルボニル]フェニル}−イミダゾ[1,2−a]ピラジン−8−アミン;
N−(3,4−ジメトキシフェニル)−6−[3−(ピペラジン−1−イルカルボニル)フェニル]−イミダゾ[1,2−a]ピラジン−8−アミン;
1−[(3−{8−[(3,4−ジメトキシフェニル)アミノ]−イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル}フェニル)−カルボニル]ピペリジン−4−カルボン酸;
3−{8−[(3,4−ジメトキシフェニル)アミノ]−イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル}−N,N−ジメチルベンズアミド;
N−(3,4−ジメトキシフェニル)−6−[3−(1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−2−イルカルボニル)−フェニル]イミダゾ[1,2−a]ピラジン−8−アミン;
3−{8−[(3,4−ジメトキシフェニル)アミノ]−イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル}−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)ベンズアミド;
4−[(3−{8−[(3,4−ジメトキシフェニル)アミノ]−イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル}フェニル)−カルボニル]ピペラジン−2−オン;
4−{8−[(3,4−ジメトキシフェニル)アミノ]−イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル}−N−[2−(ピリジン−4−イル)エチル]ベンズアミド;
3−{8−[(3,4−ジメトキシフェニル)アミノ]−イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル}−N−メチルベンズアミド;
3−{8−[(3,4−ジメトキシフェニル)アミノ]イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル}−N−(ピリジン−4−イルメチル)−ベンズアミド;
4−{[(3−{8−[(3,4−ジメトキシフェニル)アミノ]−イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル}フェニル)−ホルムアミド]メチル}安息香酸;
6−[3−(1,4−ジアゼパン−1−イルカルボニル)−フェニル]−N−(3,4−ジメトキシフェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピラジン−8−アミン;
3−{8−[(3,4−ジメトキシフェニル)アミノ]イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル}−N−[(6−ヒドロキシピリジン−3−イル)メチル]ベンズアミド;
2−{4−[(3−{8−[(3,4−ジメトキシフェニル)−アミノ]イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル}−フェニル)カルボニル]ピペラジン−1−イル}酢酸;
1−[(3−{8−[(3,4−ジメトキシフェニル)アミノ]−イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル}フェニル)−カルボニル]ピペリジン−4−オール;
5−{8−[(3,4−ジメトキシフェニル)アミノ]−イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル}−N−[4−(1H−ピラゾール−4−イル)フェニル]ピリジン−3−カルボキサミド;
N−(1H−1,3−ベンゾジアゾール−6−イル)−3−{8−[(3,4−ジメトキシフェニル)アミノ]イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル}ベンズアミド;
4−[(3−{8−[(3,4−ジメトキシフェニル)−アミノ]イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル}ベンゼン)アミド]−2−メトキシ安息香酸;
4−[(3−{8−[(3,4−ジメトキシフェニル)アミノ]イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル}ベンゼン)アミド]−2−フルオロ安息香酸;
ベンジル4−[(3−{8−[(3,4−ジメトキシフェニル)−アミノ]イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル}−ベンゼン)アミド]ベンゾアート;
N−(1H−1,2,3−ベンゾトリアゾール−5−イル)−3−{8−[(3,4−ジメトキシフェニル)アミノ]−イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル}ベンズアミド;
4−[(3−{8−[(3,4−ジメトキシフェニル)アミノ]−イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル}−2−メチル−ベンゼン)アミド]安息香酸;
3−[(4−{8−[(3,4−ジメトキシフェニル)アミノ]−イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル}ベンゼン)−アミド]安息香酸;
4−[(3−{8−[(3,4−ジメトキシフェニル)アミノ]−イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル}ベンゼン)−アミド]−3−メチル安息香酸;
3−{8−[(3,4−ジメトキシフェニル)アミノ]−イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル}−N−[3−(メチルスルファモイル)フェニル]ベンズアミド;
3−{8−[(3,4−ジメトキシフェニル)アミノ]−イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル}−N−フェニルベンズアミド;
3−{8−[(3,4−ジメトキシフェニル)アミノ]−イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル}−N−(1H−インダゾール−5−イル)ベンズアミド;
3−{8−[(3,4−ジメトキシフェニル)アミノ]−イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル}−N−(1H−インダゾール−6−イル)−ベンズアミド;
3−[(3−{8−[(3,4−ジメトキシフェニル)アミノ]−イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル}ベンゼン)−アミド]安息香酸;
4−[(3−{8−[(3,4−ジメトキシフェニル)アミノ]−イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル}ベンゼン)アミド]−2−メチル安息香酸;
N−(1H−1,3−ベンゾジアゾール−5−イル)−3−(8−{[4−(モルホリン−4−イル)フェニル]アミノ}−イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル)ベンズアミド;
3−{8−[(3,4−ジメトキシフェニル)アミノ]−イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル}−N−[3−メチル−4−(1H−ピラゾール−4−イル)フェニル]ベンズアミド;
3−{8−[(3,4−ジメトキシフェニル)アミノ]−イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル}−N−[2−メチル−4−(1H−ピラゾール−4−イル)フェニル]ベンズアミド.
4−{3−[8−(3,4−ジメトキシ−フェニルアミノ)−イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル]−ベンゾイルアミノ}−安息香酸;
3−{8−[(3−メトキシ−4−メチルフェニル)アミノ]イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル}−N−[4−(1H−ピラゾール−4−イル)フェニル]ベンズアミド;
5−(3−(8−(3,4−ジメトキシフェニルアミノ)−イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル)ベンズアミド)−N−メチルピコリンアミド;
3−{8−[(3,4−ジメトキシフェニル)アミノ]−イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル}−N−(4−アセチルフェニル)ベンズアミド;
3−{8−[(3,4−ジメトキシフェニル)アミノ]−イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル}−N−[4−(メチルカルバモイル)フェニル]ベンズアミド;
N−(4−シアノフェニル)−3−{8−[(3,4−ジメトキシフェニル)アミノ]イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル}ベンズアミド;
エチル4−[(3−{8−[(3,4−ジメトキシフェニル)−アミノ]イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル}ベンゼン)アミド]ベンゾアート;
3−{8−[(3,4−ジメトキシフェニル)アミノ]−イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル}−N−[4−(メタンスルホニルカルバモイル)フェニル]−ベンズアミド;
3−{8−[(3,4−ジメトキシフェニル)アミノ]−イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル}−N−[4−(1H−ピラゾール−4−イル)フェニル]ベンズアミド;
3−{8−[(3,4−ジメトキシフェニル)アミノ]−イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル}−N−[4−(1H−1,2,3,4−テトラゾール−5−イル)フェニル]ベンズアミド;
N−{4−[(ジメチルアミノ)メチル]フェニル}−3−(8−{[4−(モルホリン−4−イル)フェニル]アミノ}−イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル)ベンズアミド;
3−{8−[(3,4−ジメトキシフェニル)アミノ]−イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル}−N−[4−(ピペラジン−1−イル)フェニル]ベンズアミド;
3−(8−{[4−(モルホリン−4−イル)フェニル]−アミノ}イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル)−N−[4−(1H−ピラゾール−4−イル)フェニル]ベンズアミド;
3−{8−[(3,4−ジメトキシフェニル)アミノ]−イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル}−N−[4−(1−ヒドロキシエチル)フェニル]ベンズアミド;
3−{8−[(3,4−ジメトキシフェニル)アミノ]−イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル}−N−[4−(1H−イミダゾール−2−イル)フェニル]ベンズアミド;
2−{4−[(3−{8−[(3,4−ジメトキシフェニル)−アミノ]イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル}ベンゼン)アミド]フェニル}酢酸;
3−{8−[(3,4−ジメトキシフェニル)アミノ]−イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル}−N−[4−(メチルスルファモイル)フェニル]ベンズアミド;
N−{4−[(1R)−1−アミノエチル]フェニル}−3−{8−[(3,4−ジメトキシフェニル)アミノ]−イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル}ベンズアミド;
3−[8−({4−[(4−エチルピペラジン−1−イル)メチル]−フェニル}アミノ)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル]−N−[4−(1H−ピラゾール−4−イル)フェニル]−ベンズアミド;
3−{8−[(3,4−ジメトキシフェニル)アミノ]−イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル}−N−[4−(1H−ピラゾール−5−イル)フェニル]ベンズアミド;
5−[(3−{8−[(3,4−ジメトキシフェニル)アミノ]−イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル}ベンゼン)−アミド]ピリジン−2−カルボン酸;
3−{8−[(3,4−ジメトキシフェニル)アミノ]−イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル}−N−{4−[(メチルカルバモイル)メチル]フェニル}ベンズアミド;
N−(4−カルバモイルフェニル)−3−{8−[(3,4−ジメトキシフェニル)アミノ]イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル}ベンズアミド;
3−{8−[(3,4−ジメトキシフェニル)アミノ]イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル}−N−(4−フルオロフェニル)ベンズアミド;
メチル4−[(3−{8−[(3,4−ジメトキシフェニル)−アミノ]イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル}ベンゼン)アミド]ベンゾアート;
N−{4−[(1S)−1−アミノエチル]フェニル}−3−{8−[(3,4−ジメトキシフェニル)アミノ]−イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル}ベンズアミド;
3−{8−[(3,4−ジメトキシフェニル)アミノ]−イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル}−N−(4−メチルフェニル)ベンズアミド;
3−{8−[(3,4−ジメトキシフェニル)アミノ]−イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル}−N−(6−ヒドロキシピリジン−3−イル)ベンズアミド;
N−{4−[(メチルアミノ)メチル]フェニル}−3−(8−{[4−(モルホリン−4−イル)フェニル]アミノ}イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル)ベンズアミド;
4−{[3−(8−{[4−(モルホリン−4−イル)フェニル]−アミノ}イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル)ベンゼン]アミド}安息香酸;
3−[8−({4−[2−(ジメチルアミノ)エトキシ]−3−メトキシフェニル}アミノ)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル]−N−[4−(1H−ピラゾール−4−イル)フェニル]ベンズアミド;
N−[4−(ヒドロキシカルバモイル)フェニル]−3−(8−{[4−(モルホリン−4−イル)フェニル]アミノ}−イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル)ベンズアミド;
3−(8−{[4−(モルホリン−4−イル)フェニル]アミノ}−イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル)−N−[4−(1H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)フェニル]ベンズアミド;
3−(8−{[3−メトキシ−4−(モルホリン−4−イル)−フェニル]アミノ}イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル)−N−[4−(1H−ピラゾール−4−イル)フェニル]−ベンズアミド;
3−(8−{[3−メトキシ−4−(モルホリン−4−イルカルボニル)フェニル]アミノ}イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル)−N−[4−(1H−ピラゾール−4−イル)フェニル]ベンズアミド;
N−[4−(1H−イミダゾール−4−イル)フェニル]−3−(8−{[4−(モルホリン−4−イル)フェニル]アミノ}−イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル)ベンズアミド;
3−{8−[(3,4−ジエトキシフェニル)アミノ]−イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル}−N−[4−(1H−ピラゾール−4−イル)フェニル]ベンズアミド;
3−{8−[(3−エトキシ−4−メトキシフェニル)−アミノ]イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル}−N−[4−(メチルカルバモイル)フェニル]ベンズアミド;
3−{8−[(4−エトキシ−3−メトキシフェニル)−アミノ]イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル}−N−[4−(メチルカルバモイル)フェニル]ベンズアミド;
3−{8−[(4−メトキシ−3−メチルフェニル)−アミノ]イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル}−N−[4−(メチルカルバモイル)フェニル]ベンズアミド;
4−{8−[(3,4−ジメトキシフェニル)アミノ]−イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル}−N−[2−(ピリジン−4−イル)エチル]ベンズアミド;
4−[(3−{8−[(3,4−ジメトキシフェニル)アミノ]−イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル}ベンゼン)−スルホンアミド]安息香酸;
4−{8−[(3,4−ジメトキシフェニル)アミノ]−イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル}−N−(ピリジン−3−イルメチル)ベンズアミド;
3−{8−[(6−メトキシピリダジン−3−イル)アミノ]−イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル}−N−[4−(メチルカルバモイル)フェニル]ベンズアミド;
3−{8−[(1−エチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ]−イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル}−N−[4−(1H−ピラゾール−4−イル)フェニル]ベンズアミド;
3−{8−[(3−フルオロ−4−メトキシフェニル)アミノ]イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル}−N−[4−(メチルカルバモイル)フェニル]ベンズアミド;
N−[4−(メチルカルバモイル)フェニル]−3−(8−{[4−(ピペラジン−1−イル)フェニル]アミノ}イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル)ベンズアミド;
3−(8−{[4−(4−エチルピペラジン−1−イル)フェニル]アミノ}イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル)−N−[4−(メチルカルバモイル)フェニル]ベンズアミド;
4−{8−[(3,4−ジメトキシフェニル)アミノ]イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル}−N−[4−(メチルカルバモイル)フェニル]ピリジン−2−カルボキサミド;
3−{8−[(3,4−ジメトキシフェニル)アミノ]イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル}−5−メチル−N−[4−(メチルカルバモイル)フェニル]ベンズアミド;
4−(8−{[4−(1H−イミダゾール−2−イル)フェニル]アミノ}イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル)ベンズアミド;
5−{8−[(3,4−ジメトキシフェニル)アミノ]イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル}−N−[4−(メチルカルバモイル)フェニル]ピリジン−3−カルボキサミド;
3−{8−[(3,4−ジメトキシフェニル)アミノ]イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル}−5−フルオロ−N−[4−(メチルカルバモイル)フェニル]ベンズアミド;
N−[4−(メチルカルバモイル)フェニル]−3−(8−{[4−(3−オキソピペラジン−1−イル)フェニル]アミノ}イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル)ベンズアミド;
5−{8−[(3,4−ジメトキシフェニル)アミノ]イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル}ピリジン−3−カルボキサミド;
4−{8−[(4−エトキシ−3−メトキシフェニル)アミノ]イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル}ベンズアミド;
4−{8−[(3,4,5−トリメトキシフェニル)アミノ]イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル}ベンズアミド;
3−{8−[(3,4−ジメトキシフェニル)アミノ]イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル}−5−フルオロベンズアミド;
4−{8−[(3,4−ジメトキシフェニル)アミノ]イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル}−2−メチルベンズアミド;
4−{8−[(3,4−ジメトキシフェニル)アミノ]イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル}−N,N−ジエチルベンズアミド;
6−[4−(1,4−ジアゼパン−1−イルカルボニル)フェニル]−N−(3,4−ジメトキシフェニル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−8−アミン;
4−{8−[(3,4−ジメトキシフェニル)アミノ]イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル}−2−フルオロベンズアミド;
5−{8−[(3,4−ジメトキシフェニル)アミノ]イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル}−2−メチルベンズアミド;
4−{8−[(3,4−ジメトキシフェニル)アミノ]イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル}−N−エチルベンズアミド;
2−クロロ−4−{8−[(3,4−ジメトキシフェニル)アミノ]イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル}ベンズアミド;
3−{8−[(3,4−ジメトキシフェニル)アミノ]イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル}−5−メチルベンズアミド;
4−(8−{[4−(プロピルカルバモイル)フェニル]アミノ}イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル)ベンズアミド;
5−{8−[(4−エトキシ−3−メトキシフェニル)アミノ]イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル}−2−メチル−N−[4−(メチルカルバモイル)フェニル]ベンズアミド;
5−{8−[(3,4−ジメトキシフェニル)アミノ]イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル}−2−フルオロベンズアミド;
N−(3,4−ジメトキシフェニル)−6−[4−(ピペラジン−1−イルカルボニル)フェニル]イミダゾ[1,2−a]ピラジン−8−アミン;
4−(8−{[4−(1H−イミダゾール−2−イル)フェニル]アミノ}イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル)ベンズアミド;
4−(8−{[3−メトキシ−4−(プロパン−2−イルオキシ)フェニル]アミノ}イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル)ベンズアミド;
4−{8−[(3−メトキシ−4−プロポキシフェニル)アミノ]イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル}ベンズアミド;
3−{8−[(3,4−ジメトキシフェニル)アミノ]イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル}−4−フルオロベンズアミド;
4−{8−[(3,4−ジメトキシフェニル)アミノ]イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル}−3−フルオロベンズアミド;
4−{8−[(3,4−ジメトキシフェニル)アミノ]イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル}−3−メチルベンズアミド;
4−(8−{[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3−メトキシフェニル]アミノ}イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル)ベンズアミド;
4−{8−[(3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−1,4−ベンゾキサジン−6−イル)アミノ]イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル}ベンズアミド;
3−{8−[(3,4−ジメトキシフェニル)アミノ]イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル}−4−メチルベンズアミド;
4−[8−({4−[2−(ジメチルアミノ)エトキシ]−3−メトキシフェニル}アミノ)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル]ベンズアミド;
4−{8−[(3,4−ジメトキシフェニル)アミノ]イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル}−N−(2−メトキシエチル)ベンズアミド;
4−{8−[(3,4−ジメトキシフェニル)アミノ]イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル}−N−(2−ヒドロキシエチル)ベンズアミド;
4−(8−{[3−メトキシ−4−(2−メトキシエトキシ)フェニル]アミノ}イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル)ベンズアミド;
4−{8−[(3,4−ジメトキシフェニル)アミノ]イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル}−N−[2−(メチルアミノ)エチル]ベンズアミド;
4−{8−[(3,4−ジメトキシフェニル)アミノ]イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル}−N−[2−(ジメチルアミノ)エチル]ベンズアミド;
N−(3,4−ジメトキシフェニル)−6−[4−(モルホリン−4−イルカルボニル)フェニル]イミダゾ[1,2−a]ピラジン−8−アミン;
4−(8−{[4−(1H−イミダゾール−2−イル)−3−メチルフェニル]アミノ}イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル)ベンズアミド;
4−{8−[(3,4−ジメトキシフェニル)アミノ]イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル}−2−メトキシベンズアミド;
4−(8−{[3−メトキシ−4−(ピペリジン−4−イルオキシ)フェニル]アミノ}イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル)ベンズアミド;
4−(8−{[4−(ヒドロキシメチル)フェニル]アミノ}イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル)ベンズアミド;
4−(8−{[4−(シアノメトキシ)−3−メトキシフェニル]アミノ}イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル)ベンズアミド;
4−(8−{[3−(1−ヒドロキシエチル)フェニル]アミノ}イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル)ベンズアミド;
4−(8−{[3−メトキシ−4−(1H−ピラゾール−5−イル)フェニル]アミノ}イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル)ベンズアミド;
5−{8−[(3,4−ジメトキシフェニル)アミノ]イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル}−2−メトキシベンズアミド;
5−{8−[(3,4−ジメトキシフェニル)アミノ]イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル}ピリジン−2−カルボキサミド;
4−(8−{[4−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)フェニル]アミノ}イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル)ベンズアミド;及び
5−(8−{[4−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)フェニル]アミノ}イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル)−2−メチル−N−[4−(メチルカルバモイル)フェニル]ベンズアミド;
から選択される、請求項1又は2に記載の少なくとも1種の化学物質。
【請求項40】
担体、補佐剤及び賦形剤から選択される少なくとも1種の薬学的に許容されるビヒクルと一緒に、請求項1〜39のいずれかに記載の少なくとも1種の化学物質を含んでいる、医薬組成物。
【請求項41】
Syk活性の阻害に応答性の疾患をもっている患者に請求項1〜39のいずれかに記載の少なくとも1種の化学物質の有効量を投与することを含む、そのような患者を治療するための方法。
【請求項42】
患者が、ヒトである、請求項41に記載の方法。
【請求項43】
ガン、自己免疫性疾患、炎症性疾患、急性炎症反応、及びアレルギー性障害から選択される疾患をもっている患者に請求項1〜39のいずれかに記載の少なくとも1種の化学物質の有効量を投与することを含む、そのような患者を治療するための方法。
【請求項44】
患者が、ヒトである、請求項43に記載の方法。
【請求項45】
Syk活性の阻害に応答性の疾患が、ガンである、請求項41に記載の方法。
【請求項46】
Syk活性の阻害に応答性の疾患が、B細胞リンパ腫及び白血病である、請求項45に記載の方法。
【請求項47】
前記少なくとも1種の化学物質の有効量が、静脈内的、筋肉内的、及び非経口的から選択される方法で投与される、請求項41に記載の方法。
【請求項48】
前記少なくとも1種の化学物質の有効量が、経口的に投与される、請求項41に記載の方法。
【請求項49】
ATP加水分解を阻害するための方法であって、Sykを発現している細胞に、インビトロでATP加水分解のレベルを検出可能に減少させるのに十分な量で請求項1〜39のいずれかに記載の少なくとも1種の化学物質を接触させることを含む前記方法。
【請求項50】
前記細胞が、哺乳動物中に存在している、請求項49に記載の方法。
【請求項51】
哺乳動物が、ヒトである、請求項50に記載の方法。
【請求項52】
Syk活性を検出すること、サンプル中のSyk活性レベルを検出すること、及び、それらからサンプル中にSykが存在しているか存在していないかを決定することを可能にする条件下で、サンプルに請求項1〜39のいずれかに記載の少なくとも1種の化学物質を接触させることを含む、サンプル中におけるSykの存在を測定するための方法。
【請求項53】
Sykを発現している細胞に、インビトロでB細胞活性を検出可能に減少させるのに十分な量で、請求項1〜39のいずれかに記載の少なくとも1種の化学物質を接触させることを含む、B細胞活性を阻害するための方法。
【請求項54】
Syk活性の阻害に応答性の疾患が、関節リウマチである、請求項41に記載の方法。
【請求項55】
Syk活性の阻害に応答性の疾患が、アレルギー性鼻炎である、請求項41に記載の方法。
【請求項56】
Syk活性の阻害に応答性の疾患が、慢性閉塞性肺疾患(COPD)である、請求項41に記載の方法。
【請求項57】
Syk活性の阻害に応答性の疾患が、成人呼吸窮迫症候群(ARD)である、請求項41に記載の方法。
【請求項58】
Syk活性の阻害に応答性の疾患が、アレルギー性炎症性疾患である、請求項41に記載の方法。
【請求項59】
Syk活性の阻害に応答性の疾患が、多発性硬化症である、請求項41に記載の方法。
【請求項60】
Syk活性の阻害に応答性の疾患が、喘息である、請求項41に記載の方法。

【公表番号】特表2011−511835(P2011−511835A)
【公表日】平成23年4月14日(2011.4.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−546786(P2010−546786)
【出願日】平成21年2月12日(2009.2.12)
【国際出願番号】PCT/US2009/000919
【国際公開番号】WO2009/102468
【国際公開日】平成21年8月20日(2009.8.20)
【出願人】(507237314)シージーアイ ファーマシューティカルズ,インコーポレーテッド (3)
【Fターム(参考)】