説明

6−(6−O−置換−トリアゾロピリダジン−スルファニル)ベンゾチアゾールおよびベンゾイミダゾールの誘導体、これらの調製、薬物としてのこれらの使用、ならびにMET阻害剤としてのこれらの使用

本発明は、式(I)


の新規生成物[式中、(II)は、単二重結合であり;Raは、−O−Z−Rcであり、この場合のZは、単結合または場合により置換されているアルキレンであり、およびRcは、場合により置換されているシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールまたはヘテロアリールであり;Rbは、HまたはFであり;RbがHである場合は、Zが単結合であるときRcはシクロアルキルでなく、およびZがアルキレンであるときRcはヘテロシクロアルキルでなく;Xは、S、SOまたはSOであり;Aは、NHまたはSであり;Wは、H、アルキル、シクロアルキルまたはCORであり、この場合のRは、シクロアルキル;アルキル;アルコキシ;O−フェニル;−O−(CH2)n−フェニル(この場合、n=1から4);またはNR1R2(この場合、R1がHまたはalkであり、およびR2がH、シクロアルキルまたはアルキルであるか;R1、R2が、O、S、Nおよび/またはNHを場合により含有する環を、Nと一緒に形成する。)であり;これらのラジカルのすべてが場合により置換されている。]に関し、前記生成物は、任意の異性体または塩の形態であり、および薬物として、特にMET阻害剤として、使用することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、新規6−(6−O−置換トリアゾロピリダジン−スルファニル)ベンゾチアゾールおよびベンゾイミダゾール誘導体に、これらを調製するための方法に、得られる新規中間体に、医薬品としてのこれらの使用に、これらを含有する医薬組成物に、ならびにこのような6−トリアゾロピリダジン−スルファニルベンゾチアゾールおよびベンゾイミダゾール誘導体の新規用途に関する。
【0002】
さらに詳細には、本発明は、タンパク質、特にキナーゼ、の活性の変調による抗癌活性を有する、新規6−(6−O−置換トリアゾロピリダジン−スルファニル)ベンゾチアゾールおよびベンゾイミダゾール誘導体に関する。
【背景技術】
【0003】
今日までに化学療法において使用されている市販化合物の大部分は、細胞毒性であり、副作用および患者による許容性といった大きな問題を提起する。使用する医薬品が、健常細胞を除外して癌細胞に対して選択的に作用するならば、これらの作用を制限することができる。従って、化学療法の望ましくない作用を制限するための1つの解決策は、癌細胞において主として発現され、健常細胞において発現されないまたはほんの少ししか発現されない代謝経路またはこれらの経路の構成要素に対して作用する、医薬品の使用に存する。キナーゼタンパク質は、チロシン、セリンまたはトレオニン残基などの特定のタンパク質残基のヒドロキシル基のリン酸化を触媒する酵素の1ファミリーである。このようなリン酸化は、タンパク質の機能を広範に変更し得る:従って、キナーゼタンパク質は、とりわけ細胞代謝および増殖、細胞接着および移動、細胞分化または細胞生存をはじめとする多種多様な細胞作用の調節に重要な役割を果たし、一定のキナーゼタンパク質は、細胞周期事象の開始、進展および完了に一定の役割を果たす。
【0004】
キナーゼタンパク質の活性が関係する様々な細胞機能の中で、一定の方法は、一定の疾患の治療の魅力的なターゲットになる。特に言及することができる例としては、キナーゼタンパク質が不可欠な役割を果たし得る、血管新生、細胞周期制御およびまた細胞増殖制御が挙げられる。これらの方法は、とりわけ固形腫瘍の成長にとっておよび他の疾患にとっても不可欠である:特に、このようなキナーゼを阻害する分子は、癌において観察されるものなどの望ましくない細胞増殖を制限することができ、およびアルツハイマー病またはニューロンのアポトーシスなどの神経変性疾患の予防、調節または治療に介在することができる。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の1つの主題は、キナーゼタンパク質に対する阻害作用を備えている新規誘導体である。従って、本発明の生成物は、とりわけ、キナーゼタンパク質の阻害により変調され得る疾患の予防または治療に用いることができる。
【0006】
本発明の生成物は、とりわけ、キナーゼの活性の変調により抗癌活性を示す。活性変調が望まれるキナーゼの中では、METが、およびタンパク質METの突然変異体も、好ましい。
【0007】
本発明は、人間を治療するための医薬品を調製するための前記誘導体の使用にも関する。
【0008】
従って、本発明の1つの目的は、特にキナーゼに対して作用することによる、抗癌活性を有する組成物を提案することである。活性変調が望まれるキナーゼの中では、METが好ましい。
【0009】
下記の薬理学セクションにおいて、本特許出願の生成物が、例えばとりわけ、METの自己リン酸化活性、およびこの成長がMETまたはこの突然変異形に依存する細胞の増殖を阻害することを、生化学検定でおよび細胞系を用いて示す。
【0010】
MET、即ち肝細胞増殖因子受容体は、特に末梢および内皮細胞において発現される、チロシンキナーゼ活性を有する受容体である。HGF、肝細胞増殖因子は、METの特定のリガンドとして説明されている。HGFは、間葉細胞によって分泌され、MET受容体を活性化し、MET受容体はホモ二量体化する。この結果として、該受容体は、触媒ドメインのチロシンY1230、Y1234およびY1235で自己リン酸化されることになる。
【0011】
HGFでのMETの刺激は、細胞の増殖、散乱(即ち分散)および移動、耐アポトーシス性、浸潤および血管新生を誘導する。
【0012】
METおよび同じくHGFは、多くのヒト腫瘍および多種多様な癌において過発現されることが判っている。METは、胃腫瘍および膠芽腫において増幅されることも判っている。MET遺伝子の多くの点突然変異も腫瘍に関して、特に、キナーゼドメインに関して、しかし膜近傍ドメインおよびSEMAドメインに関しても、記載されている。過発現、増幅または突然変異は、受容体の構成的活性化およびこの機能の調節解除の原因となる。
【0013】
従って、本発明は、とりわけ腫瘍学において抗増殖および抗転移治療に用いることができる、キナーゼタンパク質METおよびこの突然変異体の新規阻害剤に、とりわけ関する。
【0014】
本発明は、とりわけ腫瘍学において抗血管新生治療に用いることができる、キナーゼタンパク質METおよびこの突然変異体の新規阻害剤にも関する。
【0015】
本発明の1つの主題は、任意の可能なラセミ、エナンチオマーまたはジアステレオマー異性体形である、式(I)の生成物:
【0016】
【化1】

[式中、
【0017】
【化2】

は、単結合または二重結合を表し;
Rbは、水素原子またはフッ素原子を表し;
Raは、ラジカル−O−Z−Rcを表し、この場合、
Zは、単結合であるか、1から6個の炭素原子を含有するおよびアルキル基またはハロゲン原子で場合により置換されている線状もしくは分岐アルキレンラジカルであり;
Rcは、場合により置換されているシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールまたはヘテロアリールラジカルを表し;
Xは、S、SOまたはSO2を表し;
Aは、NHまたはSを表し;
Wは、水素原子;アルコキシ、ヘテロシクロアルキルもしくはNR3R4で場合により置換されている、アルキルもしくはシクロアルキルラジカル;またはラジカルCORを表し、この場合のRは、
− ラジカルNR3R4、アルコキシ、−O−シクロアルキル、−O−CO−R5、ヒドロキシル、フェニル、ヘテロアリールもしくはヘテロシクロアルキル(これらは、これら自体、場合により置換されている。)で場合により置換されている、シクロアルキルラジカルもしくはアルキルラジカル;
− NR3R4、アルコキシ、ヒドロキシルもしくはヘテロシクロアルキルで場合により置換されているアルコキシラジカル;ラジカルO−フェニルもしくはラジカルO−(CH2)n−フェニル(この場合、フェニルは、場合により置換されており、およびnは、1から4の整数を表す。)、または
− ラジカルNR1R2[この場合、R1およびR2は、R1およびR2のうちの一方が、水素原子、シクロアルキルラジカルまたはアルキルラジカルを表し、ならびにR1およびR2のうちの他方が、水素原子を表す、または1つ以上のラジカルで場合により置換されているシクロアルキルラジカルもしくはアルキルラジカルを表すようなものであり、この1つ以上のラジカルは、同一であるもしくは異なることがあり、次のラジカル:場合により置換されている、ヒドロキシル、アルコキシ、ヘテロアリール、ヘテロシクロアルキル、NR3R4、フェニル、から選択され;または代替的に、R1およびR2は、これらが付いている窒素原子と共に、3から10員環状ラジカルを形成し、この環状ラジカルは、O、S、NおよびNHから選択される1個以上の他のヘテロ原子を場合により含有し、この場合、前記自由選択のSは、ことによるとSOもしくはSO2の形態であり;このラジカルは、これが含有する可能なNHを含めて、場合により置換されている。]、
を表し、
− この場合のR3およびR4は、同一であるもしくは異なることがあり、水素原子、アルキルラジカル、シクロアルキルラジカル、ヘテロシクロアルキルラジカル、ヘテロアリールラジカルもしくはフェニルラジカルを表し、前記ラジカルのすべてが、1つ以上のラジカルで場合により置換されており、この1つ以上のラジカルは、同一であるもしくは異なることがあり、次のラジカル:ヒドロキシル、アルコキシ、ヘテロアリール、ヘテロシクロアルキル、NH2、NHAlk、N(Alk)2およびフェニル(これは、これ自体、場合により置換されている。)、から選択され;または代替的に、R3およびR4は、これらが付いている窒素原子と共に、3から10員環状ラジカルを形成し、この環状ラジカルは、O、S、NおよびNHから選択される1個以上の他のヘテロ原子を場合により含有し、この場合、前記自由選択のSは、ことによるとSOもしくはSO2の形態であり;このラジカルは、これが含有する可能なNHを含めて、場合により置換されており;
上で定義したすべてのアルキル、アルコキシ、−O−シクロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリール、アラルキルおよびフェニルラジカル、ならびにまた、R1およびR2またはR3およびR4とこれらが付いている窒素原子によって形成されることがある環状ラジカルは、1つ以上のラジカルで場合により置換されており、この1つ以上のラジカルは、ハロゲン原子および次のラジカル:ヒドロキシル、オキソ、アルコキシ、−O−CO−R5、−OR5−COOH、COOR5、−CONH2、CONHR5、NH2、NHR5、NR5R5’、−NH−CO−R5、−NHCOOR5ならびにアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、CH2−ヘテロシクロアルキル、フェニル、CH2−フェニル、CO−フェニル、ヘテロアリールおよびS−ヘテロアリールラジカルから選択され、例えば、後半のラジカルにおいて、アルキル、アルコキシ、ヘテロシクロアルキル、フェニルおよびヘテロアリールラジカルは、これら自体、1つ以上のラジカルで場合により置換されており、この1つ以上のラジカルは、ハロゲン原子および次のラジカル:ヒドロキシル、オキソ、アルキルおよびアルコキシ(1から4個の炭素原子を含有するもの)、NH2、NHalkならびにN(alk)2から選択され;
上で定義したすべてのシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールおよびフェニルラジカルは、ラジカルSi(alk)3で場合によりさらに置換されており;
R5およびR5’は、同一であるまたは異なることがあり、6個以下の炭素原子を含有するアルキルまたはシクロアルキルラジカルを表し;
alkは、4個以下の炭素原子を含有するアルキルラジカルを表し;
i)Rbが水素を表し、およびZが、単結合を表すときには、Rcは、シクロアルキルラジカルを表さないと;ならびにii)Rbが水素を表し、およびZがアルキレンラジカルを表すときには、Rcはヘテロシクロアルキルラジカルを表さないと、解される。]
ならびにまた、前記式(I)の生成物の無機および有機酸とのまたは無機および有機塩基との付加塩である。
【0018】
本発明の主題は、
【0019】
【化3】

が、単結合または二重結合を表し;
Raが、ラジカル−O−Z−Rcを表し、
この場合、Zは、単結合であり、およびRcは、場合により置換されているアリールを表し;
Rbが、水素原子またはフッ素原子を表し;
Xが、S、SOまたはSO2を表し;
Aが、NHまたはSを表し;
Wが、水素原子;アルコキシ、ヘテロシクロアルキルもしくはNR3R4で場合により置換されている、アルキルもしくはシクロアルキルラジカル;またはラジカルCORを表し、この場合のRは、
− ラジカルNR3R4、アルコキシ、−O−シクロアルキル、−O−CO−R5、ヒドロキシル、フェニル、ヘテロアリールもしくはヘテロシクロアルキル(これらは、これら自体、場合により置換されている。)で場合により置換されている、シクロアルキルラジカルもしくはアルキルラジカル;
− NR3R4、アルコキシ、ヒドロキシルもしくはヘテロシクロアルキルで場合により置換されているアルコキシラジカル;ラジカルO−フェニルもしくはラジカルO−(CH2)n−フェニル(この場合、フェニルは、場合により置換されており、およびnは、1から4の整数を表す。)、または
− ラジカルNR1R2[この場合、R1およびR2は、R1およびR2のうちの一方が、水素原子、シクロアルキルラジカルまたはアルキルラジカルを表し、ならびにR1およびR2のうちの他方が、水素原子を表す、または1つ以上のラジカルで場合により置換されているシクロアルキルラジカルもしくはアルキルラジカルを表すようなものであり、この1つ以上のラジカルは、同一であるもしくは異なることがあり、次のラジカル:場合により置換されている、ヒドロキシル、アルコキシ、ヘテロアリール、ヘテロシクロアルキル、NR3R4、フェニル、から選択され;または代替的に、R1およびR2は、これらが付いている窒素原子と共に、3から10員環状ラジカルを形成し、この環状ラジカルは、O、S、NおよびNHから選択される1個以上の他のヘテロ原子を場合により含有し、前記自由選択のSは、ことによるとSOもしくはSO2の形態であり;このラジカルは、これが含有する可能なNHを含めて、場合により置換されている。]、
を表し、
この場合のR3およびR4は、同一であるもしくは異なることがあり、水素原子、アルキルラジカル、シクロアルキルラジカル、ヘテロシクロアルキルラジカル、ヘテロアリールラジカルもしくはフェニルラジカルを表し、前記ラジカルのすべてが、1つ以上のラジカルで場合により置換されており、この1つ以上のラジカルは、同一であるもしくは異なることがあり、次のラジカル:場合により置換されている、ヒドロキシル、アルコキシ、ヘテロアリール、ヘテロシクロアルキル、NH2、NHAlk、N(Alk)2、フェニル、から選択され;または代替的に、R3およびR4は、これらが付いている窒素原子と共に、3から10員環状ラジカルを形成し、この環状ラジカルは、O、S、NおよびNHから選択される1個以上の他のヘテロ原子を場合により含有し、前記自由選択のSは、ことによるとSOもしくはSO2の形態であり;このラジカルは、これが含有する可能なNHを含めて、場合により置換されており;
上で定義したすべてのアルキル、アルコキシ、−O−シクロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリール、アラルキルおよびフェニルラジカル、ならびにまた、R1およびR2またはR3およびR4とこれらが付いている窒素原子によって形成されることがある環状ラジカルが、1つ以上のラジカルで場合により置換されており、この1つ以上のラジカルは、ハロゲン原子および次のラジカル:ヒドロキシル、オキソ、アルコキシ、−O−CO−R5、−OR5、NH2、NHalk、N(alk)2ならびにアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、CH2−ヘテロシクロアルキル、フェニル、CH2−フェニル、CO−フェニル、ヘテロアリールおよびS−ヘテロアリールラジカルから選択され、例えば、後半のラジカルにおいて、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、フェニルおよびヘテロアリールラジカルが、これら自体、1つ以上のラジカルで場合により置換されており、この1つ以上のラジカルが、ハロゲン原子および次のラジカル:ヒドロキシル、オキソ、アルキルおよびアルコキシ(1から4個の炭素原子を含有するもの)、NH2、NHalkならびにN(alk)2から選択され;
R5が、6個以下の炭素原子を含有するアルキルまたはシクロアルキルラジカルを表す;
任意の可能なラセミ、エナンチオマーまたはジアステレオマー異性体形である、上で定義したまたは下で定義するとおりの式(I)の生成物、ならびにまた、前記式(I)の生成物の無機および有機酸とのまたは無機および有機塩基との付加塩である。
【0020】
本発明の主題は、
【0021】
【化4】

、Ra、RbおよびXが、他の請求項のいずれか一項において定義する値を有し;ならびに
Aが、NHまたはSを表し;
Wが、水素原子;アルコキシ、ヘテロシクロアルキルもしくはNR3R4で場合により置換されているアルキルラジカル;またはラジカルCORを表し、この場合のRは、
− ラジカルNR3R4、アルコキシ、−O−シクロアルキル、−O−CO−R5、ヒドロキシル、フェニルもしくはヘテロシクロアルキル(これらは、これら自体、場合により置換されている。)で場合により置換されている、シクロアルキルラジカルもしくはアルキルラジカル;
− NR3R4、アルコキシ、ヒドロキシルもしくはヘテロシクロアルキルで場合により置換されているアルコキシラジカル;ラジカルO−フェニルもしくはラジカルO−(CH2)n−フェニル(この場合、フェニルは、場合により置換されており、およびnは、1から4の整数を表す。)、または
− ラジカルNR1R2[この場合、R1およびR2は、R1およびR2のうちの一方が、水素原子またはアルキルラジカルを表し、ならびにR1およびR2のうちの他方が、水素原子を表す、またはアルコキシもしくはヘテロシクロアルキルラジカルまたはNR3R4で場合により置換されている、シクロアルキルラジカルもしくはアルキルラジカルを表すようなものであり;または代替的に、R1およびR2は、これらが付いている窒素原子と共に、3から10員環状ラジカルを形成し、この環状ラジカルは、O、S、NおよびNHから選択される1個以上の他のヘテロ原子を場合により含有し、このラジカルは、これが含有する可能なNHを含めて、場合により置換されている。]、
を表し;
この場合のNR3R4は、R3およびR4(これらは、同一であるもしくは異なることがある。)が、水素原子を表す、または1つ以上のラジカルで場合により置換されているアルキルラジカルまたはヘテロシクロアルキルラジカルを表すようなものであり、この1つ以上の置換基は、同一であるまたは異なることがあり、アルコキシ、ヘテロアリールもしくはヘテロシクロアルキルラジカルまたはNH2、NHAlk、N(Alk)2から選択され;または代替的に、R3およびR4が、これらが付いている窒素原子と共に、3から10員環状ラジカルを形成するようなものであり、この環状ラジカルは、O、S、NおよびNHから選択される1個以上の他のヘテロ原子を場合により含有し、このラジカルは、これが含有する可能なNHを含めて、場合により置換されており;
上で定義したすべてのアルキル、アルコキシ、−O−シクロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキルおよびフェニルラジカル、ならびにまた、R1およびR2またはR3およびR4とこれらが付いている窒素原子によって形成されることがある環状ラジカルが、1つ以上のラジカルで場合により置換されており、この1つ以上のラジカルが、ハロゲン原子および次のラジカル:ヒドロキシル、アルコキシ、O−シクロアルキル、NH2、NHalk、N(alk)2ならびにアルキル、ヘテロシクロアルキル、CH2−ヘテロシクロアルキル、フェニル、CH2−フェニルおよびヘテロアリールラジカルから選択され、例えば、後半のラジカルにおいて、アルキル、ヘテロシクロアルキル、フェニルおよびヘテロアリールラジカルが、ハロゲン原子ならびにヒドロキシル、アルキルおよびアルコキシラジカル(1から4個の炭素原子を含有するもの)、NH2、NHalkならびにN(alk)2から選択される1つ以上のラジカルで、これら自体、場合により置換されている;
任意の可能なラセミ、エナンチオマーまたはジアステレオマー異性体形である、上で定義したまたは下で定義するとおりの式(I)の生成物、ならびにまた、前記式(I)の生成物の無機および有機酸とのまたは無機および有機塩基との付加塩である。
【0022】
R1およびR2またはR3およびR4とこれらが付いている窒素原子によって形成され得る環状ラジカルに関して、これらのラジカルは、O、S、NおよびNHから選択される1個以上の他のヘテロ原子を場合により含有し、前記自由選択のSは、ことによるとSOまたはSO2の形態であり;これらが含有する自由選択のNHを含むこれらのラジカルは、例えば、とりわけ、アルキル、アルコキシ、シクロアルキルおよびヘテロシクロアルキルから選択されるラジカル(これらは、これら自体が、ハロゲン原子ならびにラジカルアルキル、アルコキシ、NH2、NHAlkおよびN(Alk)2から選択される1つ以上のラジカルで、場合により置換されている。)で、場合により置換されていることがある。
【発明を実施するための形態】
【0023】
本発明の1つの主題は、任意の可能なラセミ、エナンチオマーまたはジアステレオマー異性体形である、式(I)の生成物:
【0024】
【化5】

[式中、
【0025】
【化6】

は、単結合または二重結合を表し;
Rbは、水素原子またはフッ素原子を表し;
Raは、ラジカル−O−Z−Rcを表し、この場合、
Zは、単結合であるか、1から6個の炭素原子を含有するおよびアルキル基またはハロゲン原子で場合により置換されている線状もしくは分岐アルキレンラジカルであり;
Rcは、場合により置換されているシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールまたはヘテロアリールラジカルを表し;
Xは、S、SOまたはSO2を表し;
Aは、NHまたはSを表し;
Wは、水素原子;アルコキシ、ヘテロシクロアルキルもしくはNR3R4で場合により置換されている、アルキルもしくはシクロアルキルラジカル;またはラジカルCORを表し、この場合のRは、
− ラジカルNR3R4、アルコキシ、ヒドロキシル、フェニル、ヘテロアリールもしくはヘテロシクロアルキル(これらは、これら自体、場合により置換されている。)で場合により置換されている、シクロアルキルラジカルもしくはアルキルラジカル;
− NR3R4、アルコキシ、ヒドロキシルもしくはヘテロシクロアルキルで場合により置換されているアルコキシラジカル;ラジカルO−フェニルもしくはラジカルO−(CH2)n−フェニル(この場合、フェニルは、場合により置換されており、およびnは、1から4の整数を表す。)、または
− ラジカルNR1R2[この場合、R1およびR2は、R1およびR2のうちの一方が、水素原子、シクロアルキルラジカルまたはアルキルラジカルを表し、ならびにR1およびR2のうちの他方が、水素原子を表す、または1つ以上のラジカルで場合により置換されているシクロアルキルラジカルもしくはアルキルラジカルを表すようなものであり、この1つ以上のラジカルが、同一であるもしくは異なることがあり、次のラジカル:場合により置換されている、ヒドロキシル、アルコキシ、ヘテロアリール、ヘテロシクロアルキル、NR3R4、フェニル、から選択され;または代替的に、R1およびR2は、これらが付いている窒素原子と共に、3から10員環状ラジカルを形成し、この環状ラジカルは、O、S、NおよびNHから選択される1個以上の他のヘテロ原子を場合により含有し;このラジカルは、これが含有する可能なNHを含めて、場合により置換されている。]、
を表し、
この場合のR3およびR4は、同一であるもしくは異なることがあり、水素原子、アルキルラジカル、シクロアルキルラジカル、ヘテロアリールラジカルもしくはフェニルラジカルを表し、前記ラジカルのすべてが、場合により置換されており;または代替的に、R3およびR4は、これらが付いている窒素原子と共に、3から10員環状ラジカルを形成し、この環状ラジカルは、O、S、NおよびNHから選択される1個以上の他のヘテロ原子を場合により含有し;このラジカルは、これが含有する可能なNHを含めて、場合により置換されており;
上で定義したすべてのアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリール、アリールおよびフェニルラジカル、ならびにまた、R1およびR2またはR3およびR4とこれらが付いている窒素原子によって形成されることがある環状ラジカルは、1つ以上のラジカルで場合により置換されており、この1つ以上のラジカルは、ハロゲン原子および次のラジカル:ヒドロキシル、オキソ、アルコキシ、−O−CO−R5、−OR5、−COOH、COOR5、−CONH2、CONHR5、NH2、NHR5、NR5R5’、−NH−CO−R5ならびにアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、CH2−ヘテロシクロアルキル、フェニル、CH2−フェニル、CO−フェニル、ヘテロアリールおよびS−ヘテロアリールラジカルから選択され、例えば、後半のラジカルにおいて、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、フェニルおよびヘテロアリールラジカルが、これら自体、1つ以上のラジカルで場合により置換されており、この1つ以上のラジカルは、ハロゲン原子および次のラジカル:ヒドロキシル、オキソ、アルキルおよびアルコキシ(1から4個の炭素原子を含有するもの)、NH2、NHalkならびにN(alk)2から選択され;
上で定義したすべてのシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールおよびフェニルラジカルは、ラジカルSi(alk)3で場合によりさらに置換されており;
R5およびR5’は、同一であるまたは異なることがあり、6個以下の炭素原子を含有するアルキルまたはシクロアルキルラジカルを表し;
alkは、4個以下の炭素原子を含有するアルキルラジカルを表し;
i)Rbが水素を表し、およびZが単結合を表すときには、Rcは、シクロアルキルラジカルを表さないと、ならびに
ii)Rbが水素を表し、およびZがアルキレンラジカルを表すときには、Rcはヘテロシクロアルキルラジカルを表さないと、
解される。]
ならびにまた、前記式(I)の生成物の無機および有機酸とのまたは無機および有機塩基との付加塩である。
【0026】
本発明の主題は、
【0027】
【化7】

が、単結合または二重結合を表し;
Raが、ラジカル−O−Z−Rcを表し、
この場合、Zは、単結合であり、およびRcは、場合により置換されているアリールラジカルを表し;
Rbが、水素原子またはフッ素原子を表し;
Xが、S、SOまたはSO2を表し;
Aが、NHまたはSを表し;
Wが、水素原子;アルコキシ、ヘテロシクロアルキルもしくはNR3R4で場合により置換されている、アルキルもしくはシクロアルキルラジカル;またはラジカルCORを表し、この場合のRは、
− ラジカルNR3R4、アルコキシ、ヒドロキシル、フェニル、ヘテロアリールもしくはヘテロシクロアルキル(これらは、これら自体、場合により置換されている。)で場合により置換されている、シクロアルキルラジカルもしくはアルキルラジカル;
− NR3R4、アルコキシ、ヒドロキシルもしくはヘテロシクロアルキルで場合により置換されているアルコキシラジカル;ラジカルO−フェニルもしくはラジカルO−(CH2)n−フェニル(この場合、フェニルは、場合により置換されており、およびnは、1から4の整数を表す。)、または
− ラジカルNR1R2[この場合、R1およびR2は、R1およびR2のうちの一方が、水素原子、シクロアルキルラジカルまたはアルキルラジカルを表し、ならびにR1およびR2のうちの他方が、水素原子を表す、または1つ以上のラジカルで場合により置換されているシクロアルキルラジカルもしくはアルキルラジカルを表すようなものであり、この1つ以上のラジカルは、同一であるもしくは異なることがあり、次のラジカル:場合により置換されている、ヒドロキシル、アルコキシ、ヘテロアリール、ヘテロシクロアルキル、NR3R4、フェニル、から選択され;または代替的に、R1およびR2は、これらが付いている窒素原子と共に、3から10員環状ラジカルを形成し、この環状ラジカルは、O、S、NおよびNHから選択される1個以上の他のヘテロ原子を場合により含有し、このラジカルは、これが含有する可能なNHを含めて、場合により置換されている。]、
を表し、
この場合のR3およびR4は、同一であるもしくは異なることがあり、水素原子、場合により置換されている、アルキルラジカル、シクロアルキルラジカル、ヘテロアリールラジカルもしくはフェニルラジカルを表し;または代替的に、R3およびR4は、これらが付いている窒素原子と共に、3から10員環状ラジカルを形成し、この環状ラジカルは、O、S、NおよびNHから選択される1個以上の他のヘテロ原子を場合により含有し、このラジカルは、これが含有する可能なNHを含めて、場合により置換されており;
上で定義したすべてのシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリール、アリールおよびフェニルラジカル、ならびにまた、R1およびR2またはR3およびR4とこれらが付いている窒素原子によって形成されることがある環状ラジカルが、1つ以上のラジカルで場合により置換されており、この1つ以上のラジカルが、ハロゲン原子および次のラジカル:ヒドロキシル、オキソ、アルコキシ、−O−CO−R5、−OR5、NH2、NHalk、N(alk)2ならびにアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、CH2−ヘテロシクロアルキル、フェニル、CH2−フェニル、CO−フェニル、ヘテロアリールおよびS−ヘテロアリールラジカルから選択され、例えば、後半のラジカルにおいて、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、フェニルおよびヘテロアリールラジカルが、これら自体、1つ以上のラジカルで場合により置換されており、この1つ以上のラジカルが、ハロゲン原子および次のラジカル:ヒドロキシル、オキソ、アルキルおよびアルコキシ(1から4個の炭素原子を含有するもの)、NH2、NHalkならびにN(alk)2から選択され;
R5が、6個以下の炭素原子を含有するアルキルまたはシクロアルキルラジカルを表す;
任意の可能なラセミ、エナンチオマーまたはジアステレオマー異性体形である、上で定義したまたは下で定義するとおりの式(I)の生成物、ならびにまた、前記式(I)の生成物の無機および有機酸とのまたは無機および有機塩基との付加塩である。
【0028】
本発明の主題は、
【0029】
【化8】

、Ra、RbおよびXが、他の請求項のいずれか一項において定義する値を有し;ならびに
Aが、NHまたはSを表し;
Wが、水素原子;アルコキシ、ヘテロシクロアルキルもしくはNR3R4で場合により置換されているアルキルラジカル;またはラジカルCORを表し、この場合のRは、
− ラジカルNR3R4、アルコキシ、ヒドロキシル、フェニルもしくはヘテロシクロアルキル(これらは、これら自体、場合により置換されている。)で場合により置換されている、シクロアルキルラジカルもしくはアルキルラジカル;
− NR3R4、アルコキシ、ヒドロキシルもしくはヘテロシクロアルキルで場合により置換されているアルコキシラジカル;ラジカルO−フェニルもしくはラジカルO−(CH2)n−フェニル(この場合、フェニルは、場合により置換されており、およびnは、1から4の整数を表す。)、または
− ラジカルNR1R2[この場合、R1およびR2は、R1およびR2のうちの一方が、水素原子またはアルキルラジカルを表し、ならびにR1およびR2のうちの他方が、水素原子を表す、またはアルコキシもしくはヘテロシクロアルキルラジカルまたはNR3R4で場合により置換されている、シクロアルキルラジカルもしくはアルキルラジカルを表すようなものであり;または代替的に、R1およびR2は、これらが付いている窒素原子と共に、3から10員環状ラジカルを形成し、この環状ラジカルは、O、S、NおよびNHから選択される1個以上の他のヘテロ原子を場合により含有し、このラジカルは、これが含有する可能なNHを含めて、場合により置換されている。]、
を表し;
この場合のNR3R4は、R3およびR4(これらは、同一であるもしくは異なることがある。)が、水素原子またはアルキルラジカルを表すようなものであり;または代替的に、R3およびR4が、これらが付いている窒素原子と共に、3から10員環状ラジカルを形成するようなものであり、この環状ラジカルは、O、S、NおよびNHから選択される1個以上の他のヘテロ原子を場合により含有し、このラジカルは、これが含有する可能なNHを含めて、場合により置換されており;
上で定義したすべてのシクロアルキル、ヘテロシクロアルキルおよびフェニルラジカル、ならびにまた、R1およびR2またはR3およびR4とこれらが付いている窒素原子によって形成されることがある環状ラジカルが、1つ以上のラジカルで、場合により置換されており、この1つ以上のラジカルが、ハロゲン原子および次のラジカル:ヒドロキシル、アルコキシ、−O−シクロアルキル、NH2、NHalk、N(alk)2ならびにアルキル、ヘテロシクロアルキル、CH2−ヘテロシクロアルキル、フェニル、CH2−フェニルおよびヘテロアリールラジカルから選択され、例えば、後半のラジカルにおいて、アルキル、ヘテロシクロアルキル、フェニルおよびヘテロアリールラジカルが、ハロゲン原子ならびにヒドロキシル、アルキルおよびアルコキシラジカル(1から4個の炭素原子を含有するもの)、NH2、NHalkならびにN(alk)2から選択される1つ以上のラジカルで、これら自体、場合により置換されている;
任意の可能なラセミ、エナンチオマーまたはジアステレオマー異性体形である、上で定義したまたは下で定義するとおりの式(I)の生成物、ならびにまた、前記式(I)の生成物の無機および有機酸とのまたは無機および有機塩基との付加塩である。
【0030】
本発明の主題は、
【0031】
【化9】

、Ra、RbおよびXが、他の請求項のいずれか一項において定義する値を有し;
Aが、NHまたはSを表し;
Wが、水素原子;ヘテロシクロアルキルラジカルもしくはNR3R4で場合により置換されているアルキルラジカル;またはラジカルCORを表し、この場合のRは、
− ラジカルNR3R4もしくはアルコキシで場合により置換されている、シクロアルキルラジカルもしくはアルキルラジカル;
− ラジカルO−フェニルもしくはラジカルO−(CH2)n−フェニル(この場合、フェニルは、場合により置換されており、およびnは、1から2の整数を表す。)、または
− ラジカルNR1R2[この場合、R1およびR2は、R1およびR2のうちの一方が、水素原子またはシクロアルキルラジカルもしくはアルキルラジカルを表し、ならびにR1およびR2のうちの他方が、水素原子を表す、または複素環式ラジカルもしくはNR3R4で場合により置換されているアルキルラジカルを表すようなものであり;または代替的に、R1およびR2は、これらが付いている窒素原子と共に、環状ラジカルを形成し、この環状ラジカルは、O、S、NおよびNHから選択される1個以上の他のヘテロ原子を場合により含有し、このラジカルは、これが含有する可能なNHを含めて、場合により置換されている。]、
を表し;
この場合のNR3R4は、例えば、R3およびR4(これらは、同一であるもしくは異なることがある。)が、水素原子もしくはアルキルラジカルを表すようなものであり;または代替的に、R3およびR4が、これらが付いている窒素原子と共に、環状ラジカルを形成するようなものであり、この環状ラジカルは、O、S、NおよびNHから選択される1個以上の他のヘテロ原子を場合により含有し、このラジカルは、これが含有する可能なNHを含めて、場合により置換されており;
上で定義したすべてのシクロアルキル、複素環式およびフェニルラジカル、ならびにまた、R1およびR2またはR3およびR4とこれらが付いている窒素原子によって形成されることがある環状ラジカルが、1つ以上のラジカルで場合により置換されており、この1つ以上のラジカルが、ハロゲン原子および次のラジカル:ヒドロキシル、アルコキシ、O−シクロアルキル、NH2、NHalk、N(alk)2ならびにアルキルおよびフェニルラジカルから選択され、後半のラジカルが、ハロゲン原子ならびにヒドロキシル、アルキルおよびアルコキシラジカル(1から4個の炭素原子を含有するもの)、NH2、NHalkならびにN(alk)2から選択される1つ以上のラジカルで、これら自体、場合により置換されている;
任意の可能なラセミ、エナンチオマーまたはジアステレオマー異性体形である、上で定義したまたは下で定義するとおりの式(I)の生成物、ならびにまた、前記式(I)の生成物の無機および有機酸とのまたは無機および有機塩基との付加塩である。
【0032】
本発明の主題は、Aが、NHを表し;置換基
【0033】
【化10】

、Ra、Rb、XおよびWが、他の請求項のいずれか一項においてこれらのラジカルについて定義するすべての値から選択される;任意の可能なラセミ、エナンチオマーまたはジアステレオマー異性体形である、上で定義したまたは下で定義するとおりの式(I)の生成物、ならびにまた、前記式(I)の生成物の無機および有機酸とのまたは無機および有機塩基との付加塩である。
【0034】
本発明の主題は、Aが、Sを表し;置換基
【0035】
【化11】

、Ra、Rb、XおよびWが、他の請求項のいずれか一項においてこれらのラジカルについて定義するすべての値から選択される;任意の可能なラセミ、エナンチオマーまたはジアステレオマー異性体形である、上で定義したまたは下で定義するとおりの式(I)の生成物、ならびにまた、前記式(I)の生成物の無機および有機酸とのまたは無機および有機塩基との付加塩である。
【0036】
本発明のもう1つの主題は、式(Ia)または(Ib):
【0037】
【化12】


(式中、
【0038】
【化13】

、Ra、RbおよびWは、他の請求項のいずれか一項において示す意味から選択される。)
に対応する、上で定義したまたは下で定義するとおりの式(I)の生成物であって、任意の可能なラセミ、エナンチオマーまたはジアステレオマー異性体形である前記式(Ia)および(Ib)の生成物、ならびにまた、前記式(Ia)および(Ib)の生成物の無機および有機酸とのまたは無機および有機塩基との付加塩である。
【0039】
本発明の主題は、式(I’)の生成物:
【0040】
【化14】

(式中、置換基Ra、Rb、X、AおよびWは、上に示したまたは下に示す意味のいずれか1つを有する。)
に対応するものである、
【0041】
【化15】

が単結合を表す、任意の可能なラセミ、エナンチオマーまたはジアステレオマー異性体形である、上で定義したまたは下で定義するとおりの式(I)の生成物、ならびにまた、前記式(I)の生成物の無機および有機酸とのまたは無機および有機塩基との付加塩である。
【0042】
本発明の主題は、式(I’’)の生成物:
【0043】
【化16】

(式中、置換基Ra、Rb、X、AおよびWは、上に示したまたは下に示す意味のいずれか1つを有する。)
に対応するものである、
【0044】
【化17】

が二重結合を表す、任意の可能なラセミ、エナンチオマーまたはジアステレオマー異性体形である、上で定義したまたは下で定義するとおりの式(I)の生成物、ならびにまた、前記式(I)の生成物の無機および有機酸とのまたは無機および有機塩基との付加塩である。
【0045】
本発明の主題は、式(Ia’)の生成物:
【0046】
【化18】

(式中、Ra、RbおよびWは、上に示したまたは下に示す意味のいずれか1つを有する。)
に対応するものである、
【0047】
【化19】

が単結合を表す、上で定義したまたは下で定義するとおりの式(I)の生成物であって、任意の可能なラセミ、エナンチオマーまたはジアステレオマー異性体形である前記式(I’a)の生成物、ならびにまた、前記式(I’a)の生成物の無機および有機酸とのまたは無機および有機塩基との付加塩である。
【0048】
本発明の主題は、式(I’’a)の生成物:
【0049】
【化20】

(式中、Ra、RbおよびWは、上に示したまたは下に示す意味のいずれか1つを有する。)
に対応するものである、
【0050】
【化21】

が二重結合を表す、上で定義したまたは下で定義するとおりの式(I)の生成物であって、任意の可能なラセミ、エナンチオマーまたはジアステレオマー異性体形である前記式(I’’a)の生成物、ならびにまた、前記式(I’’a)の生成物の無機および有機酸とのまたは無機および有機塩基との付加塩である。
【0051】
本発明の主題は、式(I’b)の生成物:
【0052】
【化22】

(式中、Ra、RbおよびWは、上に示したまたは下に示す意味のいずれか1つを有する。)
に対応するものである、
【0053】
【化23】

が単結合を表す、上で定義したまたは下で定義するとおりの式(I)の生成物であって、任意の可能なラセミ、エナンチオマーまたはジアステレオマー異性体形である前記式(I’b)の生成物、ならびにまた、前記式(I’b)の生成物の無機および有機酸とのまたは無機および有機塩基との付加塩である。
【0054】
本発明の主題は、式(I’’b)の生成物:
【0055】
【化24】

(式中、Ra、RbおよびWは、上に示したまたは下に示す意味のいずれか1つを有する。)
に対応するものである、
【0056】
【化25】

が二重結合を表す、上で定義したまたは下で定義するとおりの式(I)の生成物であって、任意の可能なラセミ、エナンチオマーまたはジアステレオマー異性体形である前記式(I’’b)の生成物、ならびにまた、前記式(I’’b)の生成物の無機および有機酸とのまたは無機および有機塩基との付加塩である。
【0057】
式(I)の生成物中、および下文において、
− 用語アルキルラジカル(またはAlk)は、線状のおよび、適切な場合には、分岐したメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ヘキシル、イソヘキシルならびにまたヘプチル、オクチル、ノニルおよびデシルラジカル、ならびにまた、これらの線状または分岐位置異性体を示す:1から6個の炭素原子を含有するアルキルラジカル、およびさらに特に、上のリストのうちの1から4個の炭素原子を含有するアルキルラジカルが好ましい;
− 用語アルコキシラジカルは、線状のおよび、適切な場合には、分岐したメトキシ、エトキシ、プロポキシまたはイソプロポキシ、第二級または第三級線状ブトキシ、ペントキシまたはヘキソキシ、およびまた、これらの線状または分岐位置異性体を示す:上のリストのうちの1から4個の炭素原子を含有するアルコキシラジカルが好ましい;
− 用語ハロゲン原子は、塩素、臭素、ヨウ素またはフッ素原子、および好ましくは、塩素、臭素またはフッ素原子を示す。
【0058】
− 用語シクロアルキルラジカルは、3から10個の炭素原子を含有する飽和炭素環式ラジカルを示し、従って、とりわけ、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチルおよびシクロヘキシルラジカル、ならびに最も特に、シクロプロピル、シクロペンチルおよびシクロヘキシルラジカルを示す;
− 従って、用語ヘテロシクロアルキルラジカルは、酸素、窒素および硫黄原子から選択される、同一であるまたは異なることがある、1個以上のヘテロ原子が割り込んでいる、3から10員単環式または二環式炭素環式ラジカルを示す:言及することができる例としては、モルホリニル、チオモルホリニル、アジリジル、アゼチジル、ピペラジニル、ピペリジル、ホモピペラジニル、ピロリジニル、イミダゾリジニル、ピラゾリジニル、テトラヒドロフリル、テトラヒドロチエニル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロチオピラニルおよびオキソジヒドロピリダジニルラジカル、または代替的に、オキセタニルもしくはチエタニルラジカルが挙げられ、これらのラジカルのすべてが、場合により置換されている;これらのヘテロシクロアルキルラジカルは、例えばオキサ−5−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタンもしくはアザスピロ[3.3]ヘプタンラジカルまたは他のアザビシクロアルカンもしくはアザスピロアルカン環を形成するような2つの環員から成る架橋を含むことがあることを特筆することができる。
【0059】
− 用語アリールおよびヘテロアリールは、−C(O)環員をことによると含有する、それぞれ、12員以下である不飽和または部分不飽和単環式または二環式、炭素環式および複素環式ラジカルを示し、前記複素環式ラジカルは、O、NおよびSから選択される、同一であるまたは異なることがある、1個以上のヘテロ原子を含有し、前記Nは、適切な場合には、場合により置換されている;
− 従って、用語アリールラジカルは、6から12員単環式または二環式ラジカル、例えば、フェニル、ナフチル、ビフェニル、インデニル、フルオレニルおよびアントラセニルラジカル、さらに特に、フェニルおよびナフチルラジカル、およびさらにいっそう特に、フェニルラジカルを示す。−C(O)環員を含有する炭素環式ラジカルが、例えば、テトラロンラジカルであること特筆することができ;フェニルなどのアリールラジカルが、例えば2個のアルコキシラジカルで置換されて、ベンゾジオキソリルラジカル(場合により、これ自体、アリールラジカルについて示したように置換されている。)を形成することがあることも特筆することができる;
− 従って、用語ヘテロアリールラジカルは、5から12員単環式または二環式ラジカル:単環式ヘテロアリールラジカル、例えば、チエニルラジカル、例えば2−チエニルおよび3−チエニル、フリル、例えば2−フリル、3−フリル、ピラニル、ピロリル、ピロリニル、ピラゾリニル、イミダゾリル、ピラゾリル、ピリジル、例えば2−ピリジル、3−ピリジルおよび4−ピリジル、ピラジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、オキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、ジアゾリル、チアジアゾリル、チアトリアゾリル、オキサジアゾリル、イソオキサゾリル、例えば3−または4−イソオキサゾリル、フラザニル、遊離または塩化テトラゾリル(これらすべてのラジカルが、場合により置換されている。)[これらの中では、さらに特に、チエニルラジカル、例えば2−チエニルおよび3−チエニル、フリル、例えば2−フリル、ピロリル、ピロリニル、ピラゾリニル、イミダゾリル、ピラゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、ピリジルおよびピリダジニル(これらのラジカルは、場合により置換されている。)である。];二環式ヘテロアリールラジカル、例えば、ベンゾチエニルラジカル、例えば3−ベンゾチエニル、ベンゾチアゾリル、キノリル、イソキノリル、ジヒドロキノリル、キノロン、テトラロン、アダマンチル、ベンゾフリル、イソベンゾフリル、ジヒドロベンゾフリル、エチレンジオキシフェニル、チアントレニル、ベンゾピロリル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾオキサゾリル、チオナフチル、インドリル、アザインドリル、インダゾリル、プリニル、チエノピラゾリル、テトラヒドロインダゾリル、テトラヒドロシクロペンタピラゾリル、ジヒドロフロピラゾリル、テトラヒドロピロロピラゾリル、オキサテトラヒドロピロロピラゾリル、テトラヒドロピラノピラゾリル、テトラヒドロピリジノピラゾリルまたはオキソジヒドロピリジノピラゾリル(これらすべてのラジカルが、場合により置換されている。)、を示す。
【0060】
ヘテロアリールまたは二環式ラジカルの例として、上に示したような1つ以上の同一のまたは異なる置換基で場合により置換されている、ピリミジニル、ピリジル、ピロリル、アザインドリル、インダゾリルまたはピラゾリルラジカルに、さらに特に言及することができる。
【0061】
シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリール、アリールおよびフェニルラジカル上の、ならびにまた、R1およびR2またはR3およびR4と、これらが付いている窒素原子によってそれぞれ形成されることがある環状ラジカル上の、2個の置換基が、この事例におよび当業者に公知の通常の技術に依存して、シクロアルキルまたはヘテロシクロアルキル型の環を場合により形成することがあることを特筆することができる。
【0062】
式(I)の生成物のカルボキシルラジカル(単数または複数)を、当業者に公知の様々な基で塩化またはエステル化することができ、これらの基の中で言及することができる例としては、以下のものが挙げられる:
− 塩化用化合物の中では、無機塩基、例えば、1当量のナトリウム、カリウム、リチウム、カルシウム、マグネシウムもしくはアンモニウムなど、または有機塩基、例えば、メチルアミン、プロピルアミン、トリメチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、N,N−ジメチルエタノールアミン、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン、エタノールアミン、ピリジン、ピコリン、ジシクロヘキシルアミン、モルホリン、ベンジルアミン、プロカイン、リシン、アルギニン、ヒスチジンもしくなN−メチルグルカミン;
− エステル化用化合物の中では、アルコキシカルボニル基、例えばメトキシカルボニル、エトキシカルボニル、tert−ブトキシカルボニルもしくはベンジルオキシカルボニル、を形成するためのアルキルラジカル。これらのアルキルラジカルは、例えば、クロロメチル、ヒドロキシプロピル、メトキシメチル、プロピオニルオキシメチル、メチルチオメチル、ジメチルアミノエチル、ベンジルまたはフェネチル基の場合、例えばハロゲン原子ならびにヒドロキシル、アルコキシ、アシル、アシルオキシ、アルキルチオ、アミノおよびアリールラジカルから選択されるラジカルで、ことによると置換されている。
【0063】
式(I)の生成物の無機または有機酸との付加塩は、例えば、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硝酸、硫酸、リン酸、プロピオン酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、ギ酸、安息香酸、マレイン酸、フマル酸、コハク酸、酒石酸、クエン酸、シュウ酸、グリオキシル酸、アスパラギン酸またはアスコルビン酸、アルキルモノスルホン酸、例えばメタンスルホン酸、エタンスルホン酸、プロパンスルホン酸、アルキルジスルホン酸、例えばメタンジスルホン酸、α,β−エタンジスルホン酸、アリールモノスルホン酸、例えばベンゼンスルホン酸、ならびにアリールジスルホン酸とで形成される塩であり得る。
【0064】
立体異性は、この最も広い意味で、同じ式を有するがこの様々な基が空間的に異なって配列されている化合物の異性(とりわけ、例えば、置換基がアキシアル位にあることもありまたはエクアトリアル位にあることもある一置換シクロヘキサンにおけるもの)、およびエタン誘導体の様々な可能な回転配座の異性と定義されることがあることが思い出されるだろう。しかし、別のタイプの立体異性が、二重結合上または環上いずれかの固定置換基の様々な空間配列のために存在し、これは、多くの場合、幾何異性またはシス−トランス異性と呼ばれる。用語立体異性体は、本特許出願ではこの最も広い意味で用いており、従って、上に示したすべての化合物に関する。
【0065】
一方ではR1およびR2とこれらが付いている窒素原子によって、ならびに他方ではR3およびR4とこれらが付いている窒素原子によって、形成されることがある環状ラジカルは、ヘテロシクロアルキル上の可能な置換基について上に示したものから選択される1つ以上のラジカル、即ち、ハロゲン原子および次のラジカル:ヒドロキシル、オキソ、アルコキシ、NH2、NHalk、N(alk)2ならびにアルキル、ヘテロシクロアルキル、CH2−ヘテロシクロアルキル、フェニル、CH2−フェニル、ヘテロアリールおよびCO−フェニルラジカル[例えば、後述のラジカルにおいて、アルキル、ヘテロシクロアルキルおよびフェニルラジカルは、これら自体、1つ以上のラジカルで場合により置換されており、この1つ以上のラジカルは、ハロゲン原子および次のラジカルから選択される:ヒドロキシ、オキソ、アルキルおよびアルコキシ(1から4個の炭素原子を含有するもの)、NH2、NHalkならびにN(alk)2]から選択される1つ以上のラジカル、で場合により置換されている。
【0066】
一方ではR1およびR2とこれらが付いている窒素原子によって、ならびに他方ではR3およびR4とこれらが付いている窒素原子によって、形成されることがある環状ラジカルは、とりわけ、ハロゲン原子ならびにアルキル、ヒドロキシル、アルコキシ、CH2−ピロリジニル、CH2−フェニル、ヘテロアリールおよびフェニルラジカルから選択される1つ以上の同一のまたは異なるラジカルで場合により置換されており、この場合、前記アルキル、ピロリジニルおよびフェニルラジカルは、ハロゲン原子ならびにアルキル、ヒドロキシ、オキソおよびアルコキシラジカルから選択される1つ以上の同一のまたは異なるラジカルで、これら自体、場合により置換されている。
【0067】
上で定義したヘテロシクロアルキルラジカルは、上で定義したまたは下で定義するような、これら自体が場合により置換されている、アゼパニル、モルホリニル、ピロリジニル、ピペリジルおよびピペラジニルラジカルをとりわけ表す。
【0068】
NR1R2またはNR3R4が、上で定義したような環を形成するとき、このようなアミン環は、とりわけ、ピロリジニル、ピラゾリジニル、ピラゾリニル、ピペリジル、アゼピニル、モルホリニルおよびピペラジニルラジカルから選択することができ、これらのラジカルは、上で示したまたは下で示すように、例えば1つ以上のラジカルで、これら自体、場合により置換されており、この1つ以上のラジカルは、同一であるまたは異なることがあり、ハロゲン原子ならびにアルキル、ヒドロキシル、アルコキシ、フェニルおよびCH2−フェニルラジカルから選択され、前記アルキルまたはフェニルラジカルは、ハロゲン原子ならびにアルキル、ヒドロキシルおよびアルコキシラジカルから選択される1つ以上の同一のまたは異なるラジカルで、これら自体、場合により置換されている。
【0069】
環NR1R2またはNR3R4は、1つまたは2つのアルキルまたはピペラジニルラジカルで場合により置換されているピロリジニルおよびモルホリニルラジカルから、さらに特に選択することができ、前記ピペラジニルラジカルは、この第二の窒素上で、アルキル、フェニルまたはCH2フェニルラジカル(これらは、ハロゲン原子ならびにアルキル、ヒドロキシおよびアルコキシラジカルから選択される1つ以上の同一のまたは異なるラジカルで、これら自体、場合により置換されている。)で、場合により置換されている。
【0070】
本発明の主題は、とりわけ、上で定義したまたは下で定義するとおりの式(I)の生成物であって、式中のRbが、フッ素原子を表し、前記式(I)の生成物の他の置換基が、上で示したまたは下で示す定義のいずれか1つを有する、式(I)の生成物である。
【0071】
本発明の主題は、とりわけ、上で定義したまたは下で定義するとおりの式(I)の生成物であって、式中のRaが、1つ以上のラジカルで場合により置換されているラジカル−O−フェニルであり、この1つ以上のラジカルがハロゲン原子ならびに次のラジカル:ヒドロキシル、アルコキシ、O−シクロアルキル、アルキルおよびCF3から選択され、前記式(I)の生成物の他の置換基が、上で示したまたは下で示す定義のいずれか1つを有する、式(I)の生成物である。
【0072】
本発明の主題は、
【0073】
【化26】

が、単結合または二重結合を表し;
Raが、1個以上のハロゲン原子で場合により置換されているラジカル−O−フェニルを表し;
Rbが、水素原子を表し;
Xが、Sを表し;
Aが、Sを表し;
Wが、水素原子またはラジカルCORを表し、この場合のRが、
− シクロアルキルラジカルもしくはアルキルラジカル;または
ラジカルNR1R2[この場合、R1およびR2は、R1およびR2のうちの一方が水素原子を表し、ならびにR1およびR2のうちの他方が、ヘテロシクロアルキルラジカルで場合により置換されているアルキルラジカルを表すようなものである。]
を表す;
任意の可能なラセミ、エナンチオマーまたはジアステレオマー異性体形である、上で定義したまたは下で定義するとおりの式(I)の生成物、ならびにまた、前記式(I)の生成物の無機および有機酸とのまたは無機および有機塩基との付加塩である。
【0074】
従って、本発明の主題は、以下の式:
− 6−[(6−フェノキシ[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル)スルファニル]−1,3−ベンゾチアゾール−2−アミン
− N−{6−[(6−フェノキシ[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル)スルファニル]−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル}シクロプロパンカルボキサミド
− N−{6−[(6−フェノキシ[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル)スルファニル]−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル}アセトアミド
− 1−[2−(モルホリン−4−イル)エチル]−3−{6−[(6−フェノキシ[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル)スルファニル]−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル}尿素
− 1−(6−{[6−(3−フルオロフェノキシ)[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル]スルファニル}−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル)−3−[2−(モルホリン−4−イル)エチル]尿素
− 6−{[6−(3−フルオロフェノキシ)[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル]スルファニル}−1,3−ベンゾチアゾール−2−アミン
− N−(6−{[6−(3−フルオロフェノキシ)[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル]スルファニル}−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル)−2−(2−メトキシエトキシ)アセトアミド
− N,N−ジエチル−N−(6−{[6−(3−フルオロフェノキシ)[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル]スルファニル}−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル)グリシンアミド
− N−シクロプロピル−N−(6−{[6−(3−フルオロフェノキシ)[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル]スルファニル}−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル)グリシンアミド
− N−[6−({6−[3−(モルホリン−4−イルメチル)フェノキシ][1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル}スルファニル)−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル]シクロプロパンカルボキサミド
− N−(6−{[6−(3−フルオロフェノキシ)[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル]スルファニル}−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル)アセトアミド
− N−(6−{[6−(3−フルオロフェノキシ)[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル]スルファニル}−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル)シクロプロパンカルボキサミド
− 1−(6−{[6−(4−フルオロフェノキシ)[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル]スルファニル}−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル)−3−[2−(モルホリン−4−イル)エチル]尿素
− 1−(6−{[6−(3−フルオロ−4−メチルフェノキシ)[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル]スルファニル}−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル)−3−[2−(モルホリン−4−イル)エチル]尿素
− 6−{[6−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルオキシ)[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル]スルファニル}−1,3−ベンゾチアゾール−2−アミン
− 6−{[6−(4−フルオロフェノキシ)[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル]スルファニル}−1,3−ベンゾチアゾール−2−アミン
− 1−[2−(モルホリン−4−イル)エチル]−3−(6−{[6−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルオキシ)[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル]スルファニル}−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル)尿素
− 1−[6−({6−[(1−エチルピペリジン−4−イル)オキシ][1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル}スルファニル)−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル]−3−[2−(モルホリン−4−イル)エチル]尿素
− N−(6−{[6−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルオキシ)[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル]スルファニル}−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル)シクロプロパンカルボキサミド
− N−(6−{[6−(4−フルオロフェノキシ)[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル]スルファニル}−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル)シクロプロパンカルボキサミド
− N−(6−{[6−(3−フルオロ−4−メチルフェノキシ)[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル]スルファニル}−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル)シクロプロパンカルボキサミド
− N−[6−({6−[(1−エチルピペリジン−4−イル)オキシ][1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル}スルファニル)−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル]シクロプロパンカルボキサミド
− 1−[2−(モルホリン−4−イル)エチル]−3−(6−{[6−(テトラヒドロフラン−3−イルオキシ)[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル]スルファニル}−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル)尿素
− 1−(6−{[6−(1,3−ベンゾジオキソール−5−イルオキシ)[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル]スルファニル}−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル)−3−[2−(モルホリン−4−イル)エチル]尿素
− 1−(6−{[6−(3,4−ジクロロフェノキシ)[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル]スルファニル}−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル)−3−[2−(モルホリン−4−イル)エチル]尿素
− 6−{[6−(3,4−ジクロロフェノキシ)[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル]スルファニル}−1,3−ベンゾチアゾール−2−アミン
− 6−{[6−(テトラヒドロフラン−3−イルオキシ)[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル]スルファニル}−1,3−ベンゾチアゾール−2−アミン
− 1−(6−{[6−(1H−インドール−6−イルオキシ)[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル]スルファニル}−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル)−3−[2−(モルホリン−4−イル)エチル]尿素
− N−(6−{[6−(テトラヒドロフラン−3−イルオキシ)[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル]スルファニル}−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル)シクロプロパンカルボキサミド
− N−(6−{[6−(1,3−ベンゾジオキソール−5−イルオキシ)[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル]スルファニル}−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル)シクロプロパンカルボキサミド
− N−(6−{[6−(3,4−ジクロロフェノキシ)[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル]スルファニル}−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル)シクロプロパンカルボキサミド
− N−(6−{[6−(1H−インドール−6−イルオキシ)[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル]スルファニル}−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル)シクロプロパンカルボキサミド
− N−(6−{[6−(3−フルオロフェノキシ)[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル]スルファニル}−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル)シクロブタンカルボキサミド
− N−(6−{[6−(3−フルオロフェノキシ)[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル]スルファニル}−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル)−N,N−ジメチルグリシンアミド
− 2−エトキシ−N−(6−{[6−(3−フルオロフェノキシ)[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル]スルファニル}−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル)アセトアミド
− 2−(シクロヘキシルオキシ)−N−(6−{[6−(3−フルオロフェノキシ)[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル]スルファニル}−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル)アセトアミド
− 6−{[6−(ピリジン−3−イルオキシ)[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル]スルファニル}−1,3−ベンゾチアゾール−2−アミン
− 6−({6−[3−(トリフルオロメトキシ)フェノキシ][1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル}スルファニル)−1,3−ベンゾチアゾール−2−アミン
− [3−({3−[(2−アミノ−1,3−ベンゾチアゾール−6−イル)スルファニル][1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−6−イル}オキシ)フェニル]カルバミン酸2−メチルプロパン−2−イル
− N−(6−{[6−(ピリジン−3−イルオキシ)[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル]スルファニル}−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル)シクロブタンカルボキサミド
− N−(6−{[6−(3−フルオロフェノキシ)[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル]スルファニル}−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル)−2−(モルホリン−4−イル)アセトアミド
− N−シクロヘキシル−N−(6−{[6−(3−フルオロフェノキシ)[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル]スルファニル}−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル)グリシンアミド
− N−(6−{[6−(3−フルオロフェノキシ)[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル]スルファニル}−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル)−N−メチル−N−[2−(モルホリン−4−イル)エチル]グリシンアミド
− 2−(4−エチルピペラジン−1−イル)−N−(6−{[6−(3−フルオロフェノキシ)[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル]スルファニル}−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル)アセトアミド
− 6−{[6−(3,5−ジフルオロフェノキシ)[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル]スルファニル}−1,3−ベンゾチアゾール−2−アミン
− 6−{[6−(3−アミノフェノキシ)[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル]スルファニル}−1,3−ベンゾチアゾール−2−アミン
− N−(6−{[6−(3−フルオロフェノキシ)[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル]スルファニル}−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル)−N〜2〜−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)グリシンアミド
− N−[6−({6−[4−(トリフルオロメチル)フェノキシ][1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル}スルファニル)−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル]シクロプロパンカルボキサミド
− N−[6−({6−[3−(トリフルオロメトキシ)フェノキシ][1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル}スルファニル)−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル]シクロプロパンカルボキサミド
− N−[6−({6−[(2−メチルピリジン−3−イル)オキシ][1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル}スルファニル)−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル]シクロプロパンカルボキサミド
− N−(6−{[6−(3,5−ジフルオロフェノキシ)[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル]スルファニル}−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル)シクロプロパンカルボキサミド
− 2−[(6−{[6−(3−フルオロフェノキシ)[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル]スルファニル}−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル)アミノ]−2−オキソエチルアセタート
− N−[6−({6−[(6−メチルピリジン−3−イル)オキシ][1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル}スルファニル)−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル]シクロプロパンカルボキサミド
− N−[6−({6−[4−(モルホリン−4−イルメチル)フェノキシ][1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル}スルファニル)−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル]シクロプロパンカルボキサミド
− (3−{[3−({2−[(シクロプロピルカルボニル)アミノ]−1,3−ベンゾチアゾール−6−イル}スルファニル)[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−6−イル]オキシ}フェニル)カルバミン酸2−メチルプロパン−2−イル
− N−(6−{[6−(ピリジン−3−イルオキシ)[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル]スルファニル}−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル)シクロプロパンカルボキサミド
− N−{6−[(6−{3−[(1S,4S)−2−オキサ−5−アザビシクロ[2,2,1]ヘプト−5−イルメチル]フェノキシ}[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル)スルファニル]−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル}シクロプロパンカルボキサミド
− N−{6−[(6−{3−[(ジエチルアミノ)メチル]フェノキシ}[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル)スルファニル]−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル}シクロプロパンカルボキサミド
− N−(6−{[6−(3,5−ジフルオロフェノキシ)[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル]スルファニル}−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル)−N,N−ジエチルグリシンアミド
− N−(6−{[6−(3−フルオロフェノキシ)[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル]スルファニル}−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル)−2−ヒドロキシアセトアミド
− 2−(4−シクロプロピルピペラジン−1−イル)−N−(6−{[6−(3−フルオロフェノキシ)[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル]スルファニル}−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル)アセトアミド
− N−(6−{[6−(3,5−ジフルオロフェノキシ)[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル]スルファニル}−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル)−2−(4−エチルピペラジン−1−イル)アセトアミド
− 2−(4−シクロプロピルピペラジン−1−イル)−N−(6−{[6−(3,5−ジフルオロフェノキシ)[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル]スルファニル}−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル)アセトアミド
− N−{6−[(6−{3−[(ジエチルアミノ)メチル]フェノキシ}[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル)スルファニル]−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル}アセトアミド
− N−{6−[(6−{3−[(ジエチルアミノ)メチル]フェノキシ}[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル)スルファニル]−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル}−2−メトキシアセトアミド
− 2−メトキシ−N−{6−[(6−{3−[(1S,4S)−2−オキサ−5−アザビシクロ[2,2,1]ヘプト−5−イルメチル]フェノキシ}[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル)スルファニル]−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル}アセトアミド
− 6−{[6−(オキセタン−3−イルオキシ)[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル]スルファニル}−1,3−ベンゾチアゾール−2−アミン
− 2−(モルホリン−4−イル)−N−(6−{[6−(テトラヒドロフラン−3−イルオキシ)[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル]スルファニル}−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル)アセトアミド
− N−(6−{[6−(3,5−ジフルオロフェノキシ)[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル]スルファニル}−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル)−2−(モルホリン−4−イル)アセトアミド
− N,N−ジエチル−N−(6−{[6−(テトラヒドロフラン−3−イルオキシ)[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル]スルファニル}−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル)グリシンアミド
− 2−(4−エチルピペラジン−1−イル)−N−(6−{[6−(テトラヒドロフラン−3−イルオキシ)[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル]スルファニル}−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル)アセトアミド
− 2−(4−シクロプロピルピペラジン−1−イル)−N−(6−{[6−(テトラヒドロフラン−3−イルオキシ)[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル]スルファニル}−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル)アセトアミド
− N−(6−{[6−(オキセタン−3−イルオキシ)[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル]スルファニル}−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル)シクロプロパンカルボキサミド
− 2−(4−エチルピペラジン−1−イル)−N−(6−{[6−(オキセタン−3−イルオキシ)[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル]スルファニル}−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル)アセトアミド
− 2−(4−シクロプロピルピペラジン−1−イル)−N−(6−{[6−(オキセタン−3−イルオキシ)[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル]スルファニル}−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル)アセトアミド
に対応するものである、上で定義したまたは下で定義するとおりの式(I)の生成物、ならびにまた、前記式(I)の生成物の無機および有機酸とのまたは無機および有機塩基との付加塩である。
【0075】
本発明の主題は、上で定義した式(I)の生成物を調製するための任意の方法でもある。
【0076】
従って、本発明の主題は、AがNHを表す、上で定義した式(I)の生成物を調製するための任意の方法である。
【0077】
従って、本発明の主題は、AがSを表す、上で定義した式(I)の生成物を調製するための任意の方法である。
【0078】
有機化学の従来の方法から本発明の生成物を調製することができる。下のスキーム1、2、2bis、3、4、5および6は、式(I)の生成物の調製のために用いることができる方法を例証するものである。この態様において、これらは、本請求項記載の化合物を調製するための方法に関して、本発明の範囲の限定とならないものとする。
【0079】
従って、本発明による上で定義したとおりの式(I)の生成物は、とりわけ、下のスキーム1、2、2bis、3、4、5および6において説明する方法に従って調製することができる。
【0080】
従って、本発明の主題は、下で定義するスキーム1に従って式(I)の生成物を調製する方法でもある。
【0081】
従って、本発明の主題は、下で定義するスキーム2に従って式(I)の生成物を調製する方法でもある。
【0082】
従って、本発明の主題は、下で定義するスキーム2bisに従って式(I)の生成物を調製する方法でもある。
【0083】
従って、本発明の主題は、下で定義するスキーム3に従って式(I)の生成物を調製する方法でもある。
【0084】
従って、本発明の主題は、下で定義するスキーム4に従って式(I)の生成物を調製する方法でもある。
【0085】
従って、本発明の主題は、下で定義するスキーム5に従って式(I)の生成物を調製する方法でもある。
【0086】
従って、本発明の主題は、下で定義するスキーム6に従って式(I)の生成物を調製する方法でもある。
【0087】
同様に、
【0088】
【化27】

が単結合または二重結合を表す、上で定義した式(I)の生成物の中で、
【0089】
【化28】

が単結合を表す式(I)の生成物を表す式(I’)の生成物、および
【0090】
【化29】

が二重結合を表す式(I)の生成物を表す式(I’’)の化合物を定義し、ならびに同様に、
【0091】
【化30】

が単結合または二重結合を表す式(a)、(b)、(c)、(d)、(e)および(f)の、下で定義するとおりの合成中間体について、
【0092】
【化31】

が単結合を表す式(a’)、(b’)、(c’)、(d’)、(e’)および(f’)の化合物、ならびに
【0093】
【化32】

が二重結合を表す式(a’’)、(b’’)、(c’’)、(d’’)、(e’’)および(f’’)の化合物を定義する。
【0094】
スキーム1:式(1a’’)、(1b’’)、(1c’’)、(1d’’)、(1e’’)、(1a’)、(1b’)、(1c’)、(1d’)、および(1e’)のベンゾイミダゾール誘導体の合成
【0095】
【化33】

【0096】
上のスキーム1において、置換基、RaおよびRbは、式(I’)および(I’’)の生成物について上に与えた意味を有する。式(J)、(1a’)および(1a’’)の化合物中の置換基R5は、アルキルラジカルを表す。
【0097】
上のスキーム1において、Wを構成する基CONR1R2、CO2R6およびCOR7は、W≠Hのときの式(I’)および(I’’)の生成物について上で定義したとおりのWの値をとり得る。
【0098】
上のスキーム1において、一般式(1a’’)、(1b’’)、(1c’’)、(1d’’)および(1e’’)のベンゾイミダゾールならびにまた一般式(1a’)、(1b’)、(1c’)、(1d’)および(1e’)のこれらの還元類似体は、式(S)の市販の3,6−ジクロロ[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジンから調製することができる。
【0099】
【化34】

【0100】
化合物(E)は、例えば、塩基の存在下でのフェノールまたはアルコールの化合物(S)に対する反応によって得ることができる。この反応は、例えば約20℃の温度で、行われる。
【0101】
【化35】

【0102】
Rb=Hの場合の化合物(G)は、例えば、N,N−ジメチルホルムアミドなどの溶媒中、水素化ナトリウムなどの塩基の存在下、約20℃の温度で、式(F)の3−アミノ−4−ニトロベンゼンチオールを式(E)の化合物と反応させることによって、得ることができる。式(F)の化合物は、例えば、N,N−ジメチルホルムアミドなどの溶媒中、水素化ホウ素ナトリウムの存在下、約20℃の温度での、3−アミノ−4−ニトロフェニルチオシアナート(Q)(市販化合物)の原位置での還元によって得られる。
【0103】
Rb=Fの場合の化合物(G)は、例えば、N,N−ジメチルホルムアミドなどの溶媒中、水素化ナトリウムなどの塩基の存在下、約20℃の温度で、式(F)の2−フルオロ−5−アミノ−4−ニトロベンゼンチオールと式(E)の化合物を反応させることによって得ることができる。Rb=Fの場合の式(F)の化合物は、例えば、N,N−ジメチルホルムアミドなどの溶媒中、チオ酢酸カリウム(C)の存在下、約20℃の温度で、2−ニトロ−4,5−ジフルオロアニリン(Q’)(市販化合物)を反応させることによって得られる。
【0104】
【化36】

【0105】
【化37】

が二重結合を表すような化合物(H’’)は、例えば、メタノールなどの溶媒中、酢酸の存在下、約70℃の温度での式(G)の化合物の鉄(0)での還元によって、得ることができる。
【0106】
【化38】

が単結合を表すような化合物(H’)は、例えば、酢酸の存在下、約20℃の温度での式(G)の化合物の亜鉛(0)での還元によって、得ることができる。
【0107】
さらに詳細には、一般式(1a’)および(1a’’)のカルバマートは、酢酸の存在下、およびメタノールなどのプロトン性溶媒中、約80℃の温度で、それぞれ、式(H’)および(H’’)の硫化3,4−ジアミノフェニルでならびに式(J)の擬似チオ尿素で出発したが、特許WO 03/028721 A2に記載されているとおりに、とりわけ、調製することができる。
【0108】
さらに詳細には、一般式(1b’)および(1b’’)のベンゾイミダゾールは、例えば、1−メチル−2−ピロリジノンなどの非プロトン性溶媒の存在下での、それぞれ、式(1a’)および(1a’’)のカルバマートと式(R)のアミンNHR1R2(この場合のR1およびR2は、上で定義したとおりである。)の反応によって調製することができる。この反応は、例えば、マイクロ波のもと、封管内で、約120℃の温度で行われる。
【0109】
さらに詳細には、一般式(1c’)および(1C’’)の2−アミノベンゾイミダゾールは、例えば、エタノールなどのプロトン性溶媒の存在下、臭素シアンを式(H’)および(H’’)の化合物とそれぞれ反応させることによって、調製することができる。この反応は、約80℃の温度で行われる。
【0110】
さらに詳細には、一般式(1d’)および(1d’’)のカルバマートは、例えば、テトラヒドロフランなどの溶媒中、炭酸水素ナトリウムなどの塩基の存在下、約20℃の温度で、式(O)のクロロカルボナート(X=Cl)を一般式(1c’)および(1c’’)の化合物と反応させることによって得ることができる。
【0111】
さらに詳細には、カルボキサミド(1e’)および1(e’’)は、それぞれ、一般式(1c’)および(1c’’)のアミンから、
− 例えばピリジンなどの溶媒の存在下、約20℃の温度で、アミン(1c’)および(1C’’)を式(P)の酸塩化物(X=Cl)と反応させることによって;
− 例えばピリジンなどの溶媒の存在下、約20℃の温度で、アミン(1c’)および(1C’’)を式(P)の酸無水物(X=OCOR7)と反応させることによって;
− 1−ヒドロキシベンゾトリアゾールおよび1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミドの存在下、ならびにトリエチルアミンなどの塩基の存在下、約40℃の温度で、例えばD.D.DesMarteau;V.Montanari(Chem.Lett.,2000(9).1052)によって記載された条件下で、アミン(1c’)および(1C’’)を式(P)の酸(X=OH)とカップリングさせることによって、
得ることができる。
【0112】
スキーム2:式(2a’)、(2b’)、(2c’)、(2d’)、(2a)’、(2b’)、(2c’)および(2d’)のベンゾチアゾール誘導体の合成
【0113】
【化39】

【0114】
上のスキーム2において、置換基RaおよびRbは、式(I’)および(I’’)の生成物について上に示した意味を有する。同様に、Wを構成する基CONR1R2、CO2R6およびCOR7は、W≠Hのときの式(I’)および(I’’)の生成物について上で定義したとおりのWの値をとり得る。
【0115】
上のスキーム2において、一般式(2a’’)、(2b’’)、(2c’’)および(2d’’)のベンゾチアゾール、ならびに一般式(2a’)、(2b’)、(2c’)および(2d’)のこれらの還元類似体(この場合、Rb=H)は、2−アミノ−1,3−ベンゾチアゾール−6−イルチオシアナート(K)(市販化合物)から調製することができる。
【0116】
【化40】

【0117】
例えば、テトラヒドロフランなどの溶媒中、炭酸水素ナトリウムなどの塩基の存在下、約20℃の温度で、式(O)のクロロカルボナート(X=Cl)を2−アミノ−1,3−ベンゾチアゾール−6−イルチオシアナート(K)と反応させることによって、一般式(L1)のカルバマートを得ることができる。
【0118】
【化41】

【0119】
上のスキーム2において、一般式(2a’’)、(2b’’)、(2c’’)および(2d’’)のベンゾチアゾール、ならびに一般式(2a’)、(2b’)、(2c’)および(2d’)のこれらの還元類似体(この場合、Rb=F)は、2−アミノ−5−フルオロ−1,3−ベンゾチアゾール−6−イルチオシアナートから調製することができる。2−アミノ−5−フルオロ−1,3−ベンゾチアゾール−6−イルチオシアナート(K)は、Pharmazie;GE;22,5 1967,P229−233にK.PapkeおよびR.Pohloudek−Fabiniよって記載された手法で、酢酸中の臭素の存在下でチオシアン酸カリウムと3−フルオロアニリンを反応させることにより、3−フルオロアニリンから調製することができる。
【0120】
【化42】

【0121】
例えば、テトラヒドロフランなどの非プロトン性溶媒の存在下、約20℃の温度で、R6=フェニルである式(L1)のカルバマートを式(R)のアミンNHR1R2(この場合のRb、R1およびR2は、上で定義したとおり)と反応させることによって、一般式(L2)の化合物を得ることができる。
【0122】
例えば、タイプ(L1)のカルバマートに対するアミンの反応によって尿素(L2)を得るのと同じ手法で、尿素(2b’)および(2b’’)を、それぞれ、R6=フェニルであるカルバマート(2a’)および(2a’’)から得ることができる。
【0123】
【化43】

【0124】
一般式(L3)の化合物は、例えば、
− 例えばピリジンなどの溶媒の存在下、約20℃の温度で、式(P)の酸塩化物(X=Cl)を2−アミノ−1,3−ベンゾチアゾール−6−イルチオシアナート(K)と反応させることによって;
− 例えばピリジンなどの溶媒の存在下、約20℃の温度で、式(P)の酸無水物(X=OCOR7)を2−アミノ−1,3−ベンゾチアゾール−6−イルチオシアナート(K)と反応させることによって;
− 1−ヒドロキシベンゾトリアゾールおよび1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミドの存在下、ならびにトリエチルアミンなどの塩基の存在下、約40℃の温度で、例えばD.D.DesMarteau;V.Montanari(Chem.Lett.,2000(9).1052)によって記載された条件下で、2−アミノ−1,3−ベンゾチアゾール−6−イルチオシアナート(K)を式(P)の酸(X=OH)とカップリングさせることによって、
得ることができる。
【0125】
アミン(K)のアシル化によりカルボキサミド(L3)を得ることができるのと同じ手法で、例えば、N.Xiら.,Bioorg.Med.Chem.Lett.15(2005)5211−5217により記載された条件下、O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウム ヘキサフルオロホスファート(HATU)の存在下、N,N−ジメチルホルムアミドなどの溶媒中、ジイソプロピルエチルアミンなどの塩基の存在下、約20℃の温度で式(P)の酸(X=OH)とカップリングさせることによってアミン(2d’)および(2d’’)から、それぞれ、カルボキサミド(2c’)および(2c’’)を得ることができる。
【0126】
スキーム2bis:グリシンアミド誘導体(2c’)および(2c’’)を合成するための経路
【0127】
【化44】

【0128】
上のスキーム2bisにおいて、置換基R7は、アミノメチル基の意味をとることができる。酸(P)(X=OH)について上で説明した方法を用いてアミン(2d’)および(2d’’)とグリシド酸(P’)をカップリングさせることによって、これらのグリシンアミド(2c’/2c’’)を得ることができる。
【0129】
グリシド酸(P’)は、D.T.Witiakら;J.Med.Chem.1985,28,1228によって記載されたものに類似した条件下でブロモ酢酸およびアミンHNR3R4から調製することができる。
【0130】
または、アミン(2d’)および(2d’’)を、ピリジン、トリエチルアミンまたはN−メチルモルホリンなどの塩基の存在下、ジクロロメタンなどの溶媒中、約0℃から約20℃の温度で、塩化フルオロアセチルで処理することができる。このようにして形成されたα−クロロアセトアミド(2e’/2e’’)を、ピリジンなどの溶媒中、約20℃の温度で、上で定義したとおりのタイプNHR3R4のアミンと反応させて、上のスキーム2bisにおいて定義したとおりの誘導体(2c’/2c’’)を得ることができる。
【0131】
一般式(M1)、(M2)および(M3)の化合物は、例えば、炭酸水素ナトリウムの存在下、エタノールなどの溶媒中、および約80℃の温度での、DL−ジチオトレイトールでの一般式(L1)、(L2)または(L3)の化合物の還元によって、得ることができる。
【0132】
例えば、N,N−ジメチルホルムアミドなどの溶媒中、トリチルアミンなどの塩基の存在下、約95℃の温度、または20℃と95℃の間の温度での、水素化ホウ素ナトリウムでの式(K)の化合物の還元により、一般式(N)の化合物を原位置で調製することができる。
【0133】
【化45】

【0134】
上のアリールチオール中間体は、遊離チオールの形態で存在することがあり、またはジスルフィドの形態で存在することがあり、または残りの反応において優先性なしで用いることができるこれら2つの形態の混合物で存在することがある。
【0135】
さらに詳細には、一般式(2d’)および(2d’’)のベンゾチアゾールを、例えば、ジクロロメタンなどの溶媒中、約20℃の温度でのトリフルオロ酢酸との反応によって、それぞれ、R=t−ブチルである式(2a’)および(2a’’)のカルバマートから調製することもできる。
【0136】
相互的に、一般式(2a’)および(2a’’)のベンゾチアゾールを、例えば、テトラヒドロフランなどの溶媒中、炭酸水素ナトリウムなどの塩基の存在下、約20℃の温度で、式(O)のクロロカルボナート(X=Cl)との反応により、それぞれ、式(2d’)および(2d’’)のベンゾチアゾールから調製することもできる。
【0137】
さらに詳細には、一般式(2a’’)、(2b’’)、(2c’’)および(2d’’)のベンゾチアゾール、ならびに一般式(2a’)、(2b’)、(2c’)および(2d’)のこれらの還元類似体を、例えば、
1)N,N−ジメチルホルムアミドなどの溶媒中、およびトリエチルアミンなどの塩基の存在下、約95℃の温度もしくは50℃と95の間の温度での、水素化ホウ素ナトリウムでの誘導体(L1)、(L2)、(L3)および(K)の還元により原位置で生成された誘導体(M1)、(M2)および(M3)ならびに(N)と式(E)の化合物をカップリングさせることよって;または
2)単離された誘導体(M1)、(M2)および(M3)と式(E)の化合物を、N,N−ジメチルホルムアミドなどの溶媒中、およびトリエチルアミンなどの塩基の存在下、約95℃の温度でカップリングさせることによって;または
3)DL−ジチオトレイトールおよび炭酸水素ナトリウムの存在下、エタノールなどの溶媒中、および約80℃の温度での誘導体(L1)、(L2)、(L3)および(K)の還元により原位置で生成された誘導体(M1)、(M2)および(M3)ならびに(N)と式(E)の化合物をカップリングさせることによって、
調製することができる。
【0138】
還元的条件1)および2)により、
【0139】
【化46】

が単結合または二重結合を表すような式(2a)、(2b)、(2c)および(2d)の生成物を得ることができ、これに対して、条件3)および4)により、
【0140】
【化47】

が二重結合を表すような式(2a)、(2b)、(2c)および(2d)の生成物が得られる。
【0141】
スキーム3:式(E)のトリアゾロピリダジン誘導体の合成のための経路
【0142】
【化48】

【0143】
上のスキーム3において、置換基Ra、ZおよびRcは、式(I’)および(I’’)の生成物について上に示した意味を有する。
【0144】
式(E)の化合物は、例えば、式(S)の市販の3,6−ジクロロ[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジンから、上のスキーム3に示したようにして得ることができる。
【0145】
さらに詳細には、RaがラジカルO−Z−Rcを表す式(E)の化合物は、約20℃の温度で、テトラヒドロフランなどの溶媒中の3,6−ジクロロ[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン(S)を式(U)のアルコキシドで処理することによって得ることができ、このアルコキシは、これ自体、約0℃から約20℃の温度でこの対応するアルコールを水素化ナトリウムなどの塩基で処理することによって得られる。
【0146】
スキーム4:式(2e’)および(2e’’)のベンゾチアゾール誘導体の合成
【0147】
【化49】

【0148】
上のスキーム4に従って、一般式(2e’)および(2e’’)のベンゾチアゾールを、それぞれ、一般式(2a’)および(2a’’)の化合物から調製することができる。
【0149】
上のスキーム4において、置換基OR6は、優先的に、O−t−ブチルを表す。置換基R9は、アルコキシもしくはヘテロシクロアルキルラジカルまたはNR3R4(R3およびR4は上で定義したとおり)で場合により置換されている、アルキルまたはシクロアルキルラジカルを表す。
【0150】
【化50】

【0151】
一般式(T’)および(T’’)のカルバマートは、R6=tBuの場合の一般式(2a’)および(2a’’)のカルバマートを、優先的には、例えば式(W)のハロゲン化アルキルと、N,N−ジメチルホルムアミドなどの溶媒中、水素化ナトリウムなどの存在下、20℃と90℃の間の温度で反応させることによって、それぞれ、得ることができる。
【0152】
式(L1)の化合物(この場合、好ましくはR6=tBu)から、式(T’)および(T’’)の化合物経由で、一般式(2e’)および(2e’’)のベンゾチアゾールを調製することもできる。
【0153】
さらに詳細には、単離された化合物(T’)および(T’’)を、例えば、ジクロロメタンなどの溶媒中のトリフルオロ酢酸で、約20℃の温度で処理することによって、それぞれ、一般式(2e’)および(2e’’)の化合物を得ることができる。
【0154】
または、例えば、DL−ジチオトレイトールおよび炭酸水素ナトリウムの存在下、エタノールなどの溶媒中および約80℃の温度での、式(L4)の化合物と式(E)の化合物の反応、場合により、その後、必要な場合には、20℃でのトリフルオロ酢酸での原位置の処理によって、原位置で生成される化合物(T’’)を経由して一般式(2e’’)の化合物を直接得ることができる。
【0155】
【化51】

【0156】
一般式(L4)のカルバマートは、一般式(L1)のカルバマートを、例えば、N,N−ジメチルホルムアミドなどの溶媒中、水素化ナトリウムの存在下、20と90℃の間の温度で、式(W)のハロゲン化アルキルと反応させることによって得ることができる。
【0157】
スキーム5:式(2e’)および(2e’’)のベンゾチアゾール誘導体の合成
【0158】
【化52】

【0159】
または、上のスキーム5に従って、例えば、DL−ジチオトレイトールおよび炭酸水素ナトリウムの存在下、エタノールなどの溶媒中、および約80℃の温度で、式(L6)および(E)の化合物から一般式(2e’’)のベンゾチアゾールを調製することができる。
【0160】
化合物(I’’)からの化合物(I’)の調製について下で説明する方法に従って、式(2e’’)の化合物から一般式(2e’)のベンゾチアゾールを調製することができる。
【0161】
例えば、テトラヒドロフランなどの溶媒中、約20℃の温度での、誘導体NH2R9での処理により、2−ブロモベンゾチアゾール誘導体(L5)から式(L6)の化合物を調製することができる。
【0162】
置換基R9は、アルコキシもしくはヘテロシクロアルキルラジカルまたはNR3R4(R3およびR4は上で定義したとおり)で場合により置換されている、アルキルまたはシクロアルキルラジカルを表す。
【0163】
例えば、Jagabおよびhu DasらによりJ.Med.Chem.2006,49,6819−6832に記載された方法に従って、アセトニトリルなどの溶媒中、約0〜20℃の温度で、亜硝酸アルキルおよび臭化第一銅で処理することによって、2−アミノ−1,3−ベンゾチアゾール−6−イルチオシアナート(K)(市販化合物)から式(L5)の化合物を調製することができる。
【0164】
スキーム6:式(I’)の還元誘導体を合成するための他の経路
【0165】
【化53】

【0166】
上のスキーム6に従って、例えばエタノールなどの溶媒中、約80℃の温度で水素化ホウ素ナトリウムでの還元により、または酢酸の存在下、約20℃の温度での亜鉛(0)での還元により、式(I’’)の化合物から一般式(I’)のベンゾチアゾールを調製することもできる。
【0167】
または、スキーム2において上で説明したような、原位置での化合物L1、L2、L3もしくはKの還元により中間体として得た、タイプM1、M2、M3もしくはNの化合物とのカップリングによって、式(E’)の化合物から化合物(I’)を調製することもできる。タイプM1、M2またはM3の化合物は、単離することもでき、および(E’)とのカップリングに使用することもできる。化合物(E’)は、例えば、約20℃の温度で、酢酸の存在下、亜鉛(0)での還元によって、式(E)の化合物から得ることができる。
【0168】
または、Wについて上で定義したのと同じ性質の基W’への基Wの転化により、およびスキーム2において定義した反応のタイプ:2d’/2d’’から2a’/2a’’へのおよび2c’/2c’’への転化、2a’/2a’’から2d’/2d’’へのおよび2b’/2b’’への転化に従って、化合物(I’)を他の化合物(I’)から調製することもできる。
【0169】
上で定義した一般式(I)の化合物において、任意の反応性の基を適する保護基で保護することが必要な場合、当業者に公知の方法に従って硫黄SをスルホキシドSOまたはスルホンSO2に酸化することができる。
【0170】
式J、K、O、P、P’、Q、Q’、R、S、UおよびWの出発原料のうち、幾つかは公知であり、および商業的に得ることができ、または当業者に公知の通常の方法に従って例えば市販品から得ることができる。
【0171】
前に説明した本発明による方法を実行するために、副反応を回避するためにアミノ、カルボキシルおよびアルコール官能基のための保護基を導入することが必要な場合があることは、当業者には理解される。
【0172】
反応性官能基の保護の例の以下の非網羅的リストに言及することができる:
− ヒドロキシル基を、例えば、アルキルラジカル、例えばtert−ブチル、トリメチルシリル、tert−ブチルジメチルシリル、メトキシメチル、テトラヒドロピラニル、ベンジルまたはアセチルで保護することができ、
− アミノ基を、例えば、アセチル、トリチル、ベンジル、tert−ブトキシカルボニル、BOC、ベンジルオキシカルボニルもしくはフタルイミドラジカル、またはペプチド化学において公知の他のラジカルで保護することができる。
【0173】
酸官能基を、例えば、容易に開裂可能なエステル、例えばベンジルもしくはtert−ブチルエステル、またはペプチド化学において公知のエステルとで形成されるエステルの形態で保護することができる。
【0174】
使用することができる様々な保護基のリストは、当業者に公知のマニュアルにおいて、および例えば特許BF 2 499 995において、見つけられるだろう。
【0175】
上に示した方法によりこうして得られた中間生成物または式(I)の生成物を、所望される場合および必要な場合には、他の中間体または式(I)の他の生成物を得ために、当業者に公知の1つ以上の変換反応、例えば、
a)酸官能基のエステル化のための反応、
b)酸官能基へのエステル官能基の鹸化のための反応、
c)アルコール官能基への遊離またはエステル化カルボキシル官能基の還元のための反応、
d)ヒドロキシル官能基へのアルコキシ官能基の、または代替的にアルコキシ官能基へのヒドロキシル官能基の転化のための反応、
e)保護されている反応性官能基が有し得る保護基の除去のための反応、
f)対応する塩を得るための無機もしくは有機酸とのまたは塩基との塩化反応、
g)分割生成物へのラセミ形の分割のための反応、
に付すことができ、このようにして得られる前記式(I)の生成物は、任意の可能なラセミ、エナンチオマーまたはジアステレオマー異性体形である。
【0176】
当業者に公知の条件下、例えば下に示す条件下で、反応a)からg)を果たすことができる。
【0177】
a)上で説明した生成物を、所望される場合には、この可能なカルボキシル官能基でエステル化反応させることができ、このエステル化反応は、当業者に公知の通常の方法に従って果たすことができる。
【0178】
b)上で説明した生成物の酸性官能基へのエステル官能基の可能な転化は、所望される場合には、当業者に公知の通常の条件下で、とりわけ、例えば、アルコール系媒体中、例えばエタノール中、での水酸化ナトリウムもしくは水酸化カリウムでの、または代替的に、塩酸もしくは硫酸での、酸水解またはアルカリ加水分解によって果たすことができる。
【0179】
この鹸化反応は、当業者に公知の通常の方法に従って、例えば、メタノール、エタノール、ジオキサンまたはジメトキシエタンなどの溶媒中、水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウムの存在下で果たすことができる。
【0180】
c)上で説明した生成物の可能な遊離またはエステル化カルボキシル官能基を、所望される場合には、当業者に公知の方法によってアルコール官能基に還元することができる:所望される場合には、当業者に公知の方法によって、とりわけ、例えばテトラヒドロフラン、ジオキサンまたはエチルエーテルなどの溶媒中の水素化アルミニウムリチウムで、この可能なエステル化カルボキシル官能基をアルコール官能基に還元することができる。
【0181】
上で説明した生成物の可能な遊離カルボキシル官能基を、所望される場合には、とりわけ水素化ホウ素で、アルコール官能基に還元することができる。
【0182】
d)上で説明した生成物の、可能なアルコキシ官能基、例えばとりわけメトキシを、所望される場合には、当業者に公知の通常の条件下で、例えば、塩化メチレンなどの溶媒中の三臭化ホウ素で、ピリジン・臭化水素酸塩もしくは塩酸塩で、または代替的に、還流させながら水もしくはトリフルオロ酢酸中の臭化水素酸もしくは塩酸で、ヒドロキシル官能基に転化させることができる。
【0183】
e)例えば上に示したものなどの保護基の除去は、当業者に公知の通常の条件下で、とりわけ、塩酸、ベンゼンスルホン酸もしくはp−トルエンスルホン酸、フマル酸もしくはトリフルオロ酢酸などの酸を用いて行われる酸水解によって、または代替的に触媒を用いる水素化によって、果たすことができる。
【0184】
フタルイミド基をヒドラジンで除去することができる。
【0185】
f)上で説明した生成物を、所望される場合には、当業者に公知の通常の方法に従って、例えば無機もしくは有機酸とのまたは無機もしくは有機塩基との、鹸化反応に付すことができる:このような鹸化反応は、例えば、例えば塩酸、または酒石酸、クエン酸もしくはメタンスルホン酸の存在下、アルコール、例えばエタノールまたはメタノール中で、果たすことができる。
【0186】
g)当業者に公知の通常の方法に従ってラセミ混合物を分割することにより、上で説明した生成物の可能な光学活性形を調製することができる。
【0187】
上で定義したとおりの式(I)の生成物およびこれらの酸付加塩は、とりわけ、上で示したようなこれらのキナーゼ阻害特性のため、有利な薬理学的特性を有する。
【0188】
本発明の生成物は、とりわけ、腫瘍の治療に有用である。
【0189】
従って、本発明の生成物は、一般に用いられる抗腫瘍薬の治療効果を増加させることもできる。
【0190】
これらの特性によりこれらの治療的使用が正当化され、本発明の主題は、特に、医薬品としての、上で定義したとおりの式(I)の生成物であって、任意の可能なラセミ、エナンチオマーまたはジアステレオマー異性体形である前記式(I)の生成物、ならびにまた、前記式(I)の生成物の医薬的に許容される無機および有機酸とのまたは医薬的に許容される無機および有機塩基との付加塩である。
【0191】
本発明の主題は、最も特に、医薬品としての、以下の式に対応する生成物:
− 6−[(6−フェノキシ[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル)スルファニル]−1,3−ベンゾチアゾール−2−アミン
− N−{6−[(6−フェノキシ[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル)スルファニル]−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル}シクロプロパンカルボキサミド
− N−{6−[(6−フェノキシ[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル)スルファニル]−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル}アセトアミド
− 1−[2−(モルホリン−4−イル)エチル]−3−{6−[(6−フェノキシ[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル)スルファニル]−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル}尿素
− 1−(6−{[6−(3−フルオロフェノキシ)[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル]スルファニル}−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル)−3−[2−(モルホリン−4−イル)エチル]尿素
− 6−{[6−(3−フルオロフェノキシ)[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル]スルファニル}−1,3−ベンゾチアゾール−2−アミン
− N−(6−{[6−(3−フルオロフェノキシ)[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル]スルファニル}−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル)−2−(2−メトキシエトキシ)アセトアミド
− N,N−ジエチル−N−(6−{[6−(3−フルオロフェノキシ)[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル]スルファニル}−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル)グリシンアミド
− N−シクロプロピル−N−(6−{[6−(3−フルオロフェノキシ)[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル]スルファニル}−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル)グリシンアミド
− N−[6−({6−[3−(モルホリン−4−イルメチル)フェノキシ][1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル}スルファニル)−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル]シクロプロパンカルボキサミド
− N−(6−{[6−(3−フルオロフェノキシ)[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル]スルファニル}−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル)アセトアミド
− N−(6−{[6−(3−フルオロフェノキシ)[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル]スルファニル}−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル)シクロプロパンカルボキサミド
− 1−(6−{[6−(4−フルオロフェノキシ)[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル]スルファニル}−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル)−3−[2−(モルホリン−4−イル)エチル]尿素
− 1−(6−{[6−(3−フルオロ−4−メチルフェノキシ)[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル]スルファニル}−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル)−3−[2−(モルホリン−4−イル)エチル]尿素
− 6−{[6−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルオキシ)[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル]スルファニル}−1,3−ベンゾチアゾール−2−アミン
− 6−{[6−(4−フルオロフェノキシ)[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル]スルファニル}−1,3−ベンゾチアゾール−2−アミン
− 1−[2−(モルホリン−4−イル)エチル]−3−(6−{[6−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルオキシ)[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル]スルファニル}−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル)尿素
− 1−[6−({6−[(1−エチルピペリジン−4−イル)オキシ][1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル}スルファニル)−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル]−3−[2−(モルホリン−4−イル)エチル]尿素
− N−(6−{[6−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルオキシ)[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル]スルファニル}−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル)シクロプロパンカルボキサミド
− N−(6−{[6−(4−フルオロフェノキシ)[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル]スルファニル}−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル)シクロプロパンカルボキサミド
− N−(6−{[6−(3−フルオロ−4−メチルフェノキシ)[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル]スルファニル}−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル)シクロプロパンカルボキサミド
− N−[6−({6−[(1−エチルピペリジン−4−イル)オキシ][1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル}スルファニル)−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル]シクロプロパンカルボキサミド
− 1−[2−(モルホリン−4−イル)エチル]−3−(6−{[6−(テトラヒドロフラン−3−イルオキシ)[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル]スルファニル}−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル)尿素
− 1−(6−{[6−(1,3−ベンゾジオキソール−5−イルオキシ)[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル]スルファニル}−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル)−3−[2−(モルホリン−4−イル)エチル]尿素
− 1−(6−{[6−(3,4−ジクロロフェノキシ)[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル]スルファニル}−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル)−3−[2−(モルホリン−4−イル)エチル]尿素
− 6−{[6−(3,4−ジクロロフェノキシ)[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル]スルファニル}−1,3−ベンゾチアゾール−2−アミン
− 6−{[6−(テトラヒドロフラン−3−イルオキシ)[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル]スルファニル}−1,3−ベンゾチアゾール−2−アミン
− 1−(6−{[6−(1H−インドール−6−イルオキシ)[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル]スルファニル}−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル)−3−[2−(モルホリン−4−イル)エチル]尿素
− N−(6−{[6−(テトラヒドロフラン−3−イルオキシ)[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル]スルファニル}−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル)シクロプロパンカルボキサミド
− N−(6−{[6−(1,3−ベンゾジオキソール−5−イルオキシ)[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル]スルファニル}−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル)シクロプロパンカルボキサミド
− N−(6−{[6−(3,4−ジクロロフェノキシ)[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル]スルファニル}−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル)シクロプロパンカルボキサミド
− N−(6−{[6−(1H−インドール−6−イルオキシ)[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル]スルファニル}−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル)シクロプロパンカルボキサミド
− N−(6−{[6−(3−フルオロフェノキシ)[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル]スルファニル}−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル)シクロブタンカルボキサミド
− N−(6−{[6−(3−フルオロフェノキシ)[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル]スルファニル}−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル)−N,N−ジメチルグリシンアミド
− 2−エトキシ−N−(6−{[6−(3−フルオロフェノキシ)[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル]スルファニル}−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル)アセトアミド
− 2−(シクロヘキシルオキシ)−N−(6−{[6−(3−フルオロフェノキシ)[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル]スルファニル}−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル)アセトアミド
− 6−{[6−(ピリジン−3−イルオキシ)[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル]スルファニル}−1,3−ベンゾチアゾール−2−アミン
− 6−({6−[3−(トリフルオロメトキシ)フェノキシ][1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル}スルファニル)−1,3−ベンゾチアゾール−2−アミン
− [3−({3−[(2−アミノ−1,3−ベンゾチアゾール−6−イル)スルファニル][1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−6−イル}オキシ)フェニル]カルバミン酸2−メチルプロパン−2−イル
− N−(6−{[6−(ピリジン−3−イルオキシ)[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル]スルファニル}−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル)シクロブタンカルボキサミド
− N−(6−{[6−(3−フルオロフェノキシ)[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル]スルファニル}−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル)−2−(モルホリン−4−イル)アセトアミド
− N−シクロヘキシル−N−(6−{[6−(3−フルオロフェノキシ)[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル]スルファニル}−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル)グリシンアミド
− N−(6−{[6−(3−フルオロフェノキシ)[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル]スルファニル}−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル)−N−メチル−N−[2−(モルホリン−4−イル)エチル]グリシンアミド
− 2−(4−エチルピペラジン−1−イル)−N−(6−{[6−(3−フルオロフェノキシ)[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル]スルファニル}−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル)アセトアミド
− 6−{[6−(3,5−ジフルオロフェノキシ)[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル]スルファニル}−1,3−ベンゾチアゾール−2−アミン
− 6−{[6−(3−アミノフェノキシ)[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル]スルファニル}−1,3−ベンゾチアゾール−2−アミン
− N−(6−{[6−(3−フルオロフェノキシ)[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル]スルファニル}−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル)−N−2〜−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)グリシンアミド
− N−[6−({6−[4−(トリフルオロメチル)フェノキシ][1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル}スルファニル)−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル]シクロプロパンカルボキサミド
− N−[6−({6−[3−(トリフルオロメトキシ)フェノキシ][1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル}スルファニル)−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル]シクロプロパンカルボキサミド
− N−[6−({6−[(2−メチルピリジン−3−イル)オキシ][1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル}スルファニル)−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル]シクロプロパンカルボキサミド
− N−(6−{[6−(3,5−ジフルオロフェノキシ)[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル]スルファニル}−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル)シクロプロパンカルボキサミド
− 2−[(6−{[6−(3−フルオロフェノキシ)[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル]スルファニル}−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル)アミノ]−2−オキソエチルアセタート
− N−[6−({6−[(6−メチルピリジン−3−イル)オキシ][1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル}スルファニル)−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル]シクロプロパンカルボキサミド
− N−[6−({6−[4−(モルホリン−4−イルメチル)フェノキシ][1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル}スルファニル)−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル]シクロプロパンカルボキサミド
− (3−{[3−({2−[(シクロプロピルカルボニル)アミノ]−1,3−ベンゾチアゾール−6−イル}スルファニル)[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−6−イル]オキシ}フェニル)カルバミン酸2−メチルプロパン−2−イル
− N−(6−{[6−(ピリジン−3−イルオキシ)[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル]スルファニル}−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル)シクロプロパンカルボキサミド
− N−{6−[(6−{3−[(1S,4S)−2−オキサ−5−アザビシクロ[2,2,1]ヘプト−5−イルメチル]フェノキシ}[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル)スルファニル]−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル}シクロプロパンカルボキサミド
− N−{6−[(6−{3−[(ジエチルアミノ)メチル]フェノキシ}[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル)スルファニル]−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル}シクロプロパンカルボキサミド
− N−(6−{[6−(3,5−ジフルオロフェノキシ)[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル]スルファニル}−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル)−N,N−ジエチルグリシンアミド
− N−(6−{[6−(3−フルオロフェノキシ)[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル]スルファニル}−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル)−2−ヒドロキシアセトアミド
− 2−(4−シクロプロピルピペラジン−1−イル)−N−(6−{[6−(3−フルオロフェノキシ)[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル]スルファニル}−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル)アセトアミド
− N−(6−{[6−(3,5−ジフルオロフェノキシ)[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル]スルファニル}−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル)−2−(4−エチルピペラジン−1−イル)アセトアミド
− 2−(4−シクロプロピルピペラジン−1−イル)−N−(6−{[6−(3,5−ジフルオロフェノキシ)[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル]スルファニル}−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル)アセトアミド
− N−{6−[(6−{3−[(ジエチルアミノ)メチル]フェノキシ}[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル)スルファニル]−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル}アセトアミド
− N−{6−[(6−{3−[(ジエチルアミノ)メチル]フェノキシ}[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル)スルファニル]−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル}−2−メトキシアセトアミド
− 2−メトキシ−N−{6−[(6−{3−[(1S,4S)−2−オキサ−5−アザビシクロ[2,2,1]ヘプト−5−イルメチル]フェノキシ}[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル)スルファニル]−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル}アセトアミド
− 6−{[6−(オキセタン−3−イルオキシ)[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル]スルファニル}−1,3−ベンゾチアゾール−2−アミン
− 2−(モルホリン−4−イル)−N−(6−{[6−(テトラヒドロフラン−3−イルオキシ)[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル]スルファニル}−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル)アセトアミド
− N−(6−{[6−(3,5−ジフルオロフェノキシ)[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル]スルファニル}−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル)−2−(モルホリン−4−イル)アセトアミド
− N,N−ジエチル−N−(6−{[6−(テトラヒドロフラン−3−イルオキシ)[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル]スルファニル}−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル)グリシンアミド
− 2−(4−エチルピペラジン−1−イル)−N−(6−{[6−(テトラヒドロフラン−3−イルオキシ)[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル]スルファニル}−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル)アセトアミド
− 2−(4−シクロプロピルピペラジン−1−イル)−N−(6−{[6−(テトラヒドロフラン−3−イルオキシ)[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル]スルファニル}−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル)アセトアミド
− N−(6−{[6−(オキセタン−3−イルオキシ)[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル]スルファニル}−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル)シクロプロパンカルボキサミド
− 2−(4−エチルピペラジン−1−イル)−N−(6−{[6−(オキセタン−3−イルオキシ)[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル]スルファニル}−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル)アセトアミド
− 2−(4−シクロプロピルピペラジン−1−イル)−N−(6−{[6−(オキセタン−3−イルオキシ)[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル]スルファニル}−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル)アセトアミド、
ならびにまた、前記式(I)の生成物の医薬的に許容される無機および有機酸とのまたは医薬的に許容される無機および有機塩基との付加塩である。
【0192】
本発明は、上で定義した式(I)の生成物またはこの生成物の医薬的に許容される塩またはこの生成物のプロドラッグのうちの少なくとも1つを活性成分として含有すると共に、適切な場合には、医薬的に許容される支持体を含有する、医薬組成物にも関する。
【0193】
従って、本発明は、上で定義したとおりの医薬品のうちの少なくとも1つを活性成分として含有する医薬組成物を包含する。
【0194】
本発明のこのような医薬組成物は、適切な場合には、とりわけタキソール、シスプラチン、DNAインターカレート物質およびこれらに類するものに基づくものなどの、他の抗有糸分裂性医薬品の活性成分を含有することもある。
【0195】
これらの医薬組成物は、経口投与することができ、皮膚および粘膜への局所塗布または静脈内もしくは筋肉内注射として非経口または局所投与することができる。
【0196】
これらの組成物は、固体であることがあり、または液体であることがあり、および人間用の薬に一般に用いられている任意の医薬形、例えば、素錠(simple tablets)もしくは糖衣錠、ピル、トローチ、ゲルカプセル、滴剤、顆粒、注射用製剤、軟膏、クリームまたはゲルであることがあり;これらは、通常の方法に従って調製される。通常用いられる賦形剤、例えばタルク、アラビアゴム、ラクトース、デンプン、ステアリン酸マグネシウム、カカオ脂、水性または非水性ビヒクル、動物または植物由来の脂肪物質、パラフィン誘導体、グリコール、様々な湿潤剤、分散剤または乳化剤、および保存薬と共に、前記活性成分をこれらの医薬組成物に組み込むことができる。
【0197】
通常の投薬量は、使用する生成物、治療する患者および考慮している愁訴によって様々であり、例えば、成人については1日あたり0.05から5gまたは好ましくは1日あたり0.1から2gであり得る。
【0198】
本発明の主題は、キナーゼタンパク質の活性を阻害するための医薬品の調製のための、上で定義したとおりの式(I)の生成物のまたはこれらの生成物の医薬的に許容される塩の使用でもある。
【0199】
本発明の主題は、キナーゼタンパク質の活性の調節解除を特徴とする疾患を治療または予防するための医薬品の調製のための、上で定義したとおりの式(I)の生成物の使用でもある。
【0200】
このような医薬品は、とりわけ、哺乳動物における疾患の治療または予防のためのものであり得る。
【0201】
本発明の主題は、キナーゼタンパク質がチロシンキナーゼタンパク質である、上で定義した使用でもある。
【0202】
本発明の主題は、チロシンキナーゼタンパク質がMETまたはこの突然変異形である、上で定義した使用でもある。
【0203】
本発明の主題は、キナーゼタンパク質が細胞培養物中に存在する、上で定義した使用でもある。
【0204】
本発明の主題は、キナーゼタンパク質が哺乳動物中に存在する、上で定義した使用でもある。
【0205】
本発明の主題は、とりわけ、無制御細胞増殖に関連した疾患を予防または治療するための医薬品の調製のための、上で定義したとおりの式(I)の生成物の使用である。
【0206】
本発明の主題は、特に、次の群から選択される疾患を予防または治療するための医薬品の調製のための、上で定義したとおりの式(I)の生成物の使用である:血管増殖疾患、線維障害、「メサンギウム」細胞増殖障害、代謝性障害、アレルギー、喘息、血栓症、神経系疾患、網膜症、乾癬、関節リウマチ、糖尿病、筋肉変性および癌。
【0207】
従って、本発明の主題は、最も特に、腫瘍学疾患を治療または予防するための、とりわけ癌を治療するための、医薬品の調製のための、上で定義したとおりの式(I)の生成物の使用である。
【0208】
これらの癌の中で、固形または液状腫瘍の治療、および細胞毒性剤に耐性である癌の治療に関心が寄せられる。
【0209】
本発明の特記生成物は、とりわけ、原発腫瘍および/または転移を治療するために、特に胃、肝臓、腎臓、卵巣、腸または前立腺癌、肺癌(NSCLCおよびSCLC)、膠芽腫、甲状腺、膀胱または乳癌、黒色腫、リンパ性または骨髄性造血性腫瘍、肉腫、脳癌、喉頭癌、リンパ系の癌、骨癌および膵臓癌において、使用することができる。
【0210】
本発明の主題は、癌化学療法を意図した医薬品の調製のための、上で定義したとおりの式(I)の生成物の使用でもある。
【0211】
癌化学療法を意図したこのような医薬品を単独で使用することができ、または併用することができる。
【0212】
とりわけ、本特許出願の生成物を、単独で、または化学療法もしくは放射線療法と併用で、または代替的に、例えば他の治療薬と併用で投与することができる。
【0213】
このような治療薬は、一般に使用されている抗腫瘍薬であり得る。
【0214】
言及することができるキナーゼ阻害剤としては、ブチロラクトン、フラボピリドール、およびオロモウシンとして公知の2−(2−ヒドロキシエチルアミノ)−6−ベンジルアミノ−6−メチルプリンが挙げられる。
【0215】
本発明の主題は、新規工業製品としての、上で定義したおよび下で思い出されるような、Rbがフッ素原子Fを表す場合の式M1、M2、M3およびNの合成中間体でもある:
【0216】
【化54】

(式中、Wを構成する基CONR1R2、CO2R6およびCOR7は、W≠Hのとき、式(I’)および(I’’)の生成物について上で定義したとおりのWの値をとり得る。)。
【0217】
式(I)の生成物である、後続の実施例は、本発明を例証するものであるが、本発明を限定するものではない。
【0218】
実験セクション
本発明の化合物の学名は、ACDLABSソフトウェア・バージョン11.0で生成したものである。
【0219】
使用したマイクロ波オーブン:
Biotage、Initiator EXP−EU、300W max、2450MHz
Bruker Avance DRX−400またはBruker Avance DPX−300分光計を使用して、303Kの温度で、2.5ppmを基準にした溶媒ジメチルスルホキシド−d(DMSO−d)中での化学シフト(δ in ppm)で、400MHzおよび300MHz 1H NMRスペクトルを獲得した。
【0220】
質量スペクトルは、分析:
− LC−MS−DAD−ELSD(MS=Waters ZQ)
− LC−MS−DAD−ELSD(MS=Platform II Waters Micromass)
− UPLC−MS−DAD−ELSD(MS=Quattro Premier XE Waters)
のいずれかによって獲得した。
【0221】
DAD波長は、λ=210〜400nmを考慮した。
ELSD:Sedere SEDEX 85;噴霧温度=35℃;噴霧圧=3.7bar。
【実施例】
【0222】
(実施例1)
6−[(6−フェノキシ[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル)スルファニル]−1,3−ベンゾチアゾール−2−アミン
a)6−[(6−フェノキシ[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル)スルファニル]−1,3−ベンゾチアゾール−2−アミンを次の手法で調製することができる:
アルゴン流を622mgの2−アミノ−1,3−ベンゾチアゾール−6−イルチオシアナート(市販)を含む30cmのエタノールの溶液に5分間通す。その後、14mgのリン酸二水素カリウムを含む0.3cmの水、1.39gのDL−ジチオトレイトールおよび740mgの3−クロロ−6−フェノキシ[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジンを添加する。この反応混合物を80℃で24時間加熱し、その後、減圧下で濃縮乾固させる。95/05から80/20 ジクロロメタン/(38 ジクロロメタン/17 メタノール/2 アンモニア水)勾配で溶離する、シリカでの固体の付着により残留物を精製する。このようにして、717mgの6−[(6−フェノキシ[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル)スルファニル]−1,3−ベンゾチアゾール−2−アミンを白色粉末の形態で得る。この特性は、次のとおりである:
1H NMRスペクトル(400MHz,DMSO−d)δ ppm 7.13(dd,J=8.3,2.0Hz,1H)7.21(d,J=8.3Hz,1H)7.25−7.32(m,2H)7.32−7.39(m,2H)7.50(t,J=7.8Hz,2H)7.61(d,J=1.5Hz,1H)7.64(s,2H)8.43(d,J=9.8Hz,1H)。
質量スペクトル:Waters UPLC−SQD:MH+ m/z=393+;MH−=391−
b)3−クロロ−6−フェノキシ[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジンを次の手法で調製することができる:
油中60%での254mgの水素化ナトリウムを、0℃、アルゴン下で、996mgのフェノールを含む20cmのテトラヒドロフランの溶液に添加する。15分間攪拌した後、1gの3,6−ジクロロ[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン(市販)を添加する。この反応媒体を攪拌し、この間、これを放置して23時間かけて徐々に20℃に温める。この反応混合物を水に注入し、得られた混合物を酢酸エチルで抽出する。有機相を真空下で濃縮乾固させる。95/5から50/50 シクロヘキサン/酢酸エチル勾配で溶離する、Biotage Quad 12/25(KP−SIL、60Å;32〜63μM)でのクロマトグラフィーにこの残留物を付す。このようにして、1.07gの3−クロロ−6−フェノキシ[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジンを白色粉末の形態で得、この特性は、次のとおりである:
質量スペクトル:Waters UPLC−SQD:MH+ m/z=247+
【0223】
(実施例2)
N−{6−[(6−フェノキシ[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル)スルファニル]−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル}シクロプロパンカルボキサミド
a)N−{6−[(6−フェノキシ[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル)スルファニル]−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル}シクロプロパンカルボキサミドを次の手法で調製することができる:
0.120cmのシクロプロパンカルボン酸塩化物を、20℃で、250mgの6−[(6−フェノキシ[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル)スルファニル]−1,3−ベンゾチアゾール−2−アミン(1a)を含む5cmのピリジンの混合物に添加する。2時間30分後、この反応混合物を濃縮乾固させ、この固体残留物を、100%ジクロロメタンから96/4 ジクロロメタン/メタノールの勾配で溶離する、Biotage Quad 12/25(KP−SIL、60A;32〜63μM)での固体付着によるクロマトグラフィーに付す。このようにして、221mgのN−{6−[(6−フェノキシ[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル)スルファニル]−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル}シクロプロパンカルボキサミドを白色粉末の形態で得、この特性は、次のとおりである:
1H NMRスペクトル(400MHz,DMSO−d)δ ppm 0.93−0.98(m,4H)1.99(quint,J=6.2Hz,1H)7.20−7.45(m,7H)7.60(d,J=8.3Hz,1H)7.86(d,J=1.7Hz,1H)8.46(d,J=10.0Hz,1H)12.67(br.s.,1H)。
質量スペクトル:Waters UPLC−SQD:MH+ m/z=461+;MH−=459−
【0224】
(実施例3)
N−{6−[(6−フェノキシ[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル)スルファニル]−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル}アセトアミド
N−{6−[(6−フェノキシ[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル)スルファニル]−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル}アセトアミドは、実施例2aのものに類似した手法で、しかし、302mgの6−[(6−フェノキシ[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル)スルファニル]−1,3−ベンゾチアゾール−2−アミン(1a)を含む10cmのピリジンと0.220cmの塩化アセチルで出発し、20℃での24時間の反応の後、調製することができる。このようにして、280mgのN−{6−[(6−フェノキシ[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル)スルファニル]−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル}アセトアミドを白色粉末の形態で得、この特性は、次のとおりである:
1H NMRスペクトル(400MHz,DMSO−d)δ ppm 2.20(s,3H)7.23(d,J=7.6Hz,2H)7.26−7.33(m,2H)7.34−7.44(m,3H)7.61(d,J=8.6Hz,1H)7.87(d,J=1.7Hz,1H)8.46(d,J=9.8Hz,1H)12.39(br.s.,1H)
質量スペクトル:Waters UPLC−SQD:MH+ m/z=435+;MH−=433−
【0225】
(実施例4)
1−[2−(モルホリン−4−イル)エチル]−3−{6−[(6−フェノキシ[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル)スルファニル]−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル}尿素
a)1−[2−(モルホリン−4−イル)エチル]−3−{6−[(6−フェノキシ[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル)スルファニル]−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル}尿素は、実施例1aのものに類似した手法で、しかし、533mgの1−[2−(モルホリン−4−イル)エチル]−3−(6−スルファニル―1,3−ベンゾチアゾール−2−イル)尿素、10cmの脱気エタノール、0.1cmの水中の6mgのリン酸二水素カリウム、606mgのDL−ジチオトレイトールおよび324mgの3−クロロ−6−フェノキシ[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン(1b)で出発し、80℃で32時間後、調製することができる。このようにして、320mgの1−[2−(モルホリン−4−イル)エチル]−3−{6−[(6−フェノキシ[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル)スルファニル]−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル}尿素を白色粉末の形態で得、この特性は、次のとおりである:
1H NMRスペクトル(400MHz,DMSO−d)δ ppm 2.36−2.46(m,6H)3.24−3.29(m,2H)3.59(t,J=4.4Hz,4H)6.80(t,J=5.7Hz,1H)7.20−7.28(m,3H)7.29−7.34(m,1H)7.36(d,J=9.8Hz,1H)7.44(t,J=7.8Hz,2H)7.49(d,J=8.6Hz,1H)7.80(d,J=1.7Hz,1H)8.45(d,J=9.8Hz,1H)10.93(br.s.,1H)
質量スペクトル:Waters UPLC−SQD:MH+ m/z=549+;MH−=547−
b)1−(2−(モルホリン−4−イルエチル)−3−(6−スルファニル―1,3−ベンゾチアゾール−2−イル)尿素を次の手法で調製することができる:
アルゴン流を、5分間、20℃で900mgの2−{[(2−モルホリン−4−イルエチル)カルバモイル]アミノ}−1,3−ベンゾチアゾール−6−イルチオシアナートと40cmのエタノールの混合物に通す。その後、0.4cmの水中の11mgのリン酸二水素カリウム、および1.1gのDL−ジチオトレイトールを添加する。この混合物を80℃で3.5時間加熱する。この反応混合物を20℃に冷却し、その後、水に注入する。アルゴンでの穏やかなバブリングを維持しながら、この懸濁液を45分間攪拌する。形成された沈殿を吸引により濾過し、3×10cmの水で洗浄し、その後、真空下、20℃で乾燥させる。このようにして、633mgの1−(2−(モルホリン−4−イルエチル)−3−(6−スルファニル―1,3−ベンゾチアゾール−2−イル)尿素を白色固体の形態で得、この特性は、次のとおりである:
質量スペクトル:LC−MS−DAD−ELSD:MH+ m/z=339+;(M−H)−=337−
c)2−{[(2−モルホリン−4−イルエチル)カルバモイル]アミノ}−1,3−ベンゾチアゾール−6−イルチオシアナートを次の手法で調製することができる:
0.44cmの2−モルホリン−4−イルエタンアミンを、20℃で、1gの(6−チオシアナト−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル)カルバミン酸フェニルを含む30cmのテトラヒドロフランの溶液に、20℃で添加する。24時間後、この反応混合物を蒸発乾固させ、得られた残留物を、Merck 70gカートリッジ(固体付着;ジクロロメタンおよびその後90/10 ジクロロメタン/メタノールの勾配で溶離)でのクロマトグラフィーに付す。このようにして、902mgの2−{[(2−モルホリン−4−イルエチル)カルバモイル]アミノ}−1,3−ベンゾチアゾール−6−イルチオシアナートを無色泡の形態で回収し、この特性は、次のとおりである:
質量スペクトル:UPLC−MS−DAD−ELSD:MH+ m/z=364+
d)(6−チオシアナト−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル)カルバミン酸フェニルを次の手法で調製した:
7.5gのクロリド炭酸フェニル、ならびにその後、4.05gの炭酸水素ナトリウムおよび9.4cmの水を、2.5gの市販2−アミノ−1,3−ベンゾチアゾール−6−イルチオシアナートを含む94cmのテトラヒドロフランに、20℃で添加する。その後、この得られた混合物を20℃で20時間攪拌し、その後、2×150cmの酢酸エチルで抽出する。有機相を併せ、その後、3×50cmの炭酸水素ナトリウム飽和水溶液で洗浄する。得られた有機相を硫酸マグネシウムで脱水させ、その後、減圧下で濃縮乾固させる。残留物を50cmの水に溶かし、その後、吸引により濾過し、真空下、20℃で乾燥させる。このようにして、3.45gの(6−チオシアナト−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル)カルバミン酸フェニルを淡黄色固体の形態で得、この特性は、次のとおりである:
質量スペクトル:LC−MS−DAD−ELSD:MH+ m/z=328+;(M−H)−=326−
【0226】
(実施例5)
1−(6−{[6−(3−フルオロフェノキシ)[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル]スルファニル}−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル)−3−[2−(モルホリン−4−イル)エチル]尿素
a)1−(6−{[6−(3−フルオロフェノキシ)[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル]スルファニル}−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル)−3−[2−(モルホリン−4−イル)エチル]尿素を実施例1aのものに類似した手法で、しかし、305mgの1−[2−(モルホリン−4−イル)エチル]−3−(6−スルファニル―1,3−ベンゾチアゾール−2−イル)尿素(4b)、5cmの脱気エタノール、0.1cmの脱気エタノール中の4mgのリン酸二水素カリウム、347mgのDL−ジチオトレイトールおよび202mgの3−クロロ−6−(3−フルオロフェノキシ)[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジンで出発して、調製することができる。このようにして、253mgの1−(6−{[6−(3−フルオロフェノキシ)[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル]スルファニル}−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル)−3−[2−(モルホリン−4−イル)エチル]尿素を白色粉末の形態で得、この特性は、次のとおりである:
1H NMRスペクトル(400MHz,DMSO−d)δ ppm 2.36−2.45(m,6H)3.25−3.28(m,2H)3.59(t,J=4.3Hz,4H)6.78(br.s.,1H)7.14(dd,J=8.3,1.7Hz,1H)7.18(td,J=8.5,2.3Hz,1H)7.23−7.31(m,2H)7.38(d,J=9.8Hz,1H)7.42−7.51(m,2H)7.84(d,J=1.7Hz,1H)8.47(d,J=9.8Hz,1H)10.89(br.s.,1H)
質量スペクトル:Waters UPLC−SQD:MH+ m/z=567+;MH−=565−
b)3−クロロ−6−(3−フルオロフェノキシ)[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジンを実施例1bのものに類似した手法で、しかし1.19gの3−フルオロフェノールを含む15cmのテトラヒドロフラン、油中60%での254mgの水素化ナトリウム、および1gの3,6−ジクロロ[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン(市販)で出発して、調製することができる。このようにして、837mgの3−クロロ−6−(3−フルオロフェノキシ)[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジンを白色粉末の形態で得、この特性は、次のとおりである:
質量スペクトル:Waters UPLC−SQD:MH+ m/z=265+
【0227】
(実施例6)
6−{[6−(3−フルオロフェノキシ)[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル]スルファニル}−1,3−ベンゾチアゾール−2−アミン
6−{[6−(3−フルオロフェノキシ)[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル]スルファニル}−1,3−ベンゾチアゾール−2−アミンは、実施例1aのものに類似した手法で、しかし、529mgの3−クロロ−6−(3−フルオロフェノキシ)[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン(5b)、0.1cmの脱気エタノール中の10mgのリン酸二水素カリウム、926mgのDL−ジチオトレイトールおよび10cmのエタノール中の414mgの2−アミノ−1,3−ベンゾチアゾール−6−イルチオシアナート(市販)で出発して、調製することができる。このようにして、587mgの6−{[6−(3−フルオロフェノキシ)[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル]スルファニル}−1,3−ベンゾチアゾール−2−アミンを白色粉末の形態で得、この特性は、次のとおりである:
H NMRスペクトル(400MHz,δ in ppm,DMSO−d):7.11 − 7.25(m,4H);7.32(td,J=2.3 および 10.0Hz,1H);7.37(d,J=9.8Hz,1H);7.53(dt,J=6.8 および 8.3Hz,1H);7.63(broad s,2H);7.65(d,J=2.0Hz,1H);8.45(d,J=9.8Hz,1H)
質量スペクトル:Waters UPLC−SQD:[M+H]+:m/z 411;[M−H]−:m/z 409
【0228】
(実施例7)
N−(6−{[6−(3−フルオロフェノキシ)[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル]スルファニル}−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル)−2−(2−メトキシエトキシ)アセトアミド
a)N−(6−{[6−(3−フルオロフェノキシ)[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル]スルファニル}−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル)−2−(2−メトキシエトキシ)アセトアミドを次の手法で調製することができる:
20℃での131mgの(2−メトキシエトキシ)酢酸(市販)と0.17cmのジイソプロピルエチルアミンと3cmのN,N−ジメチルホルムアミド中の371mgのO−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウム・ヘキサフルオロホスファート(HATU)との混合物を、1時間、20℃で攪拌する。200mgの6−{[6−(3−フルオロフェノキシ)[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル]スルファニル}−1,3−ベンゾチアゾール−2−アミン(6)をこの反応媒体に添加する。18時間後、この褐色溶液を氷水に注入し、沈殿を濾過する。この沈殿を乾燥させた後、219mgのN−(6−{[6−(3−フルオロフェノキシ)[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル]スルファニル}−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル)−2−(2−メトキシエトキシ)アセトアミドを白色粉末の形態で得、この特性は、次のとおりである:
H NMRスペクトル(400MHz,δ in ppm,DMSO−d):3.29(partially masked s,3H);3.48 − 3.54(m,2H);3.66 − 3.71(m,2H);4.29(s,2H);7.11(dd,J=2.2 および 8.3Hz,1H);7.16(dt,J=2.2 および 8.3Hz,1H);7.24(td,J=2.2 および 10.0Hz,1H);7.31(dd,J=2.0 および 8.6Hz,1H);7.39(d,J=9.8Hz,1H);7.42(dt,J=6.9 および 8.3Hz,1H);7.63(d,J=8.6Hz,1H);7.93(d,J=2.0Hz,1H);8.49(d,J=9.8Hz,1H);12.20(broad m,1H)
質量スペクトル:Waters ZQ:[M+H]+:m/z 527;[M−H]−:m/z 525
【0229】
(実施例8)
,N−ジエチル−N−(6−{[6−(3−フルオロフェノキシ)[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル]スルファニル}−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル)グリシンアミド
a)N,N−ジエチル−N−(6−{[6−(3−フルオロフェノキシ)[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル]スルファニル}−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル)グリシンアミドを次の手法で調製することができる:
エーテル中で塩化水素の2N溶液(2.4cm)に373mgのN,N−ジエチルグリシン酸ナトリウム(市販)を含む混合物を1時間、20℃で攪拌する。得られた懸濁液を真空下で蒸発乾固させる。得られた白色残留物に、4cmのピリジン、100mgの6−{[6−(3−フルオロフェノキシ)[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル]スルファニル}−1,3−ベンゾチアゾール−2−アミン(6)および467mgのN−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド・塩酸塩を20℃で添加する。4時間30分後、この褐色反応媒体を蒸発乾固させる。残留物を水に溶かし、その後、この混合物を酢酸エチルで抽出する。有機相を蒸発乾固させる。この油性褐色残留物をエーテルに溶かし、沈殿を吸引によって濾過する。このようにして、76mgのN,N−ジエチル−N−(6−{[6−(3−フルオロフェノキシ)[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル]スルファニル}−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル)グリシンアミドをベージュ色の粉末の形態で得、この特性は、次のとおりである:
H NMRスペクトル(400MHz,δ in ppm,DMSO−d):この収量について、すべてのシグナルは幅が広い(broad)である:1.00(t,J=6,9Hz,6H);2.63(q,J=6.9Hz,4H);3.41(s,2H);7.06 − 7.20(m,2H);7.24(d,J=9.5Hz,1H);7.31(d,J=8.3Hz,1H);7.35 − 7.47(m,2H);7.61(d,J=8.3Hz,1H);7.92(s,1H);8.49(d,J=9.8Hz,1H);9.44 − 14.07(very broad m,1H)
質量スペクトル:Waters UPLC−SQD:[M+H]+:m/z 524;[M−H]−:m/z 522
【0230】
(実施例9)
−シクロプロピル−N−(6−{[6−(3−フルオロフェノキシ)[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル]スルファニル}−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル)グリシンアミド
a)N−シクロプロピル−N−(6−{[6−(3−フルオロフェノキシ)[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル]スルファニル}−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル)グリシンアミドを次の手法で調製することができる:
0.13cmのシクロプロピルアミンを、20℃で1.5cmのピリジンン中の137mgの2−クロロ−N−(6−{[6−(3−フルオロフェノキシ)[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル]スルファニル}−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル)アセトアミド(9b)に添加する。5時間攪拌した後、この反応媒体を20℃で蒸発乾固させる。この残留物を、100%ジクロロメタンから97/3 ジクロロメタン/メタノールの勾配で溶離する、固体付着によるMerckシリカ・カートリッジでのクロマトグラフィーに付す。このようにして、52mgのN−シクロプロピル−N−(6−{[6−(3−フルオロフェノキシ)[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル]スルファニル}−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル)グリシンアミドを白色固体の形態で得、この特性は、次のとおりである:
H NMRスペクトル(400MHz,δ in ppm,DMSO−d):0.19 − 0.42(m,4H);2.18(m,1H);3.52(s,2H);7.11(dd,J=2.3 および 8.3Hz,1H);7.16(ddt,J=1.0 および 2.3 ならびに 8.3Hz,1H);7.25(td,J=2.3 および 10.0Hz,1H);7.31(dd,J=2.0 および 8.3Hz,1H);7.39(d,J=9.8Hz,1H);7.45(dt,J=6.9 および 8.3Hz,1H);7.45(broad m,1H);7.60(d,J=8.3Hz,1H);7.91(d,J=2.0Hz,1H);8.49(d,J=9.8Hz,1H)
質量スペクトル:Waters ZQ:[M+H]+:m/z 508;[M−H]−:m/z 506
b)2−クロロ−N−(6−{[6−(3−フルオロフェノキシ)[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル]スルファニル}−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル)アセトアミドを次の手法で調製することができる:
0.06cmの塩化クロロアセチルを、0〜5℃で2cmのジクロロメタンおよび0.5cmのピリジン中の205mgの6−{[6−(3−フルオロフェノキシ)[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル]スルファニル}−1,3−ベンゾチアゾール−2−アミン(6)に、一滴ずつ添加する。得られた白色懸濁液を30分間、20℃で攪拌する。0.03cmの塩化クロロアセチルを添加し、この混合物をさらに30分間攪拌する。少量のメタノールをこの混合物に添加し、その後この媒体をアルゴン下、20℃で蒸発乾固させる。この残留物を、100%ジクロロメタンから92/8 ジクロロメタン/(ジクロロメタン:38/メタノール:17/アンモニア水:2)の勾配で溶離する、Merkシリカ・カートリッジでの固体付着によるクロマトグラフィーによって精製する。このようにして、137mgの2−クロロ−N−(6−{[6−(3−フルオロフェノキシ)[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル]スルファニル}−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル)アセトアミドを白色固体の形態で得、この特性は、次のとおりである:
質量スペクトル:Waters ZQ:[M+H]+:m/z 487;[M−H]−:m/z 485
【0231】
(実施例10)
N−[6−({6−[3−(モルホリン−4−イルメチル)フェノキシ][1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル}スルファニル)−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル]シクロプロパンカルボキサミド
a)N−[6−({6−[3−(モルホリン−4−イルメチル)フェノキシ][1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル}スルファニル)−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル]シクロプロパンカルボキサミドは、実施例2aのものに類似した手法で、しかし、85mgの6−({6−[3−(モルホリン−4−イルメチル)フェノキシ][1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル}スルファニル)−1,3−ベンゾチアゾール−2−アミン(10b)を含む5cmのピリジンと0.124cmの塩化シクロプロパンカルボニルで出発し、50℃での3時間30分の反応後、調製することができる。このようにして、57.3mgのN−[6−({6−[3−(モルホリン−4−イルメチル)フェノキシ][1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル}スルファニル)−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル]シクロプロパンカルボキサミドを白色粉末の形態で得、この特性は、次のとおりである:
H NMRスペクトル(400MHz,δ in ppm,DMSO−d):0.88 − 1.00(m,4H);1.92 − 2.04(m,1H);2.30 − 2.35(m,4H);3.39(s,2H);3.51 − 3.57(m,4H);7.09 − 7.14(m,1H);7.20 − 7.25(m,2H);7.28(dd,J=2.0 および 8.6Hz,1H);7.31 − 7.39(m,2H);7.59(d,J=8.6Hz,1H);7.83(d,J=2.0Hz,1H);8.47(d,J=9.8Hz,1H);12.68(broad m,1H)
質量スペクトル:Waters UPLC−SQD:[M+H]+:m/z 560;[M−H]−:m/z 558
b)6−({6−[3−(モルホリン−4−イルメチル)フェノキシ][1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル}スルファニル)−1,3−ベンゾチアゾール−2−アミン(10b)は、実施例1aのものに類似した手法で、しかし、133mgの3−クロロ−6−[3−(モルホリン−4−イルメチル)フェノキシ][1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン(10c)、0.1cmの脱気エタノール中の3mgのリン酸二水素カリウム、176mgのDL−ジチオトレイトール、および5cmのエタノール中の79mgの2−アミノ−1,3−ベンゾチアゾール−6−イルチオシアナート(市販)で出発して、調製することができる。このようにして、111mgの6−({6−[3−(モルホリン−4−イルメチル)フェノキシ][1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル}スルファニル)−1,3−ベンゾチアゾール−2−アミンを無色油の形態で得、この特性は、次のとおりである:
質量スペクトル:Waters UPLC−SQD:[M+H]+:m/z 492;[M+2H]2+:m/z 246.5(ベースピーク);[M−H]−:m/z 490
c)3−クロロ−6−[3−(モルホリン−4−イルメチル)フェノキシ][1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン(10c)は、実施例1bのものに類似した手法で、しかし、310mgの3−(モルホリン−4−イルメチル)フェノール(10d)を含む5cmのテトラヒドロフラン、油中60%での76mgの水素化ナトリウム、および275mgの3,6−ジクロロ[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン(市販)で出発して、調製することができる。このようにして、138mgの3−クロロ−6−[3−(モルホリン−4−イルメチル)フェノキシ][1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジンを褐色油の形態で得、この特性は、次のとおりである:
質量スペクトル:Waters ZQ:[M+H]+:m/z 346
d)3−(モルホリン−4−イルメチル)フェノール(10d)は、次の手法で調製することができる。
438mgのモルホリンを、20℃で5cmのTHF中の188mgの3−(ブロモメチル)フェノール(10e)の溶液に添加する。24時間後、この白色懸濁液を減圧下で濃縮乾固させる。残留物を水に溶かし、その後、ジクロロメタンで抽出する。有機相を蒸発乾固させて、徐々に結晶化する無色の油を得る。このようにして、182mgの3−(モルホリン−4−イルメチル)フェノールを得、この特性は、次のとおりである:
質量スペクトル:Waters UPLC−SQD:[M+H]+:m/z 194
e)3−(ブロモメチル)フェノール(10e)は、次の手法で調製することができる:
ジクロロメタン中の三臭化ホウ素の1M溶液(3.19cm)を、20℃で500mgの1−(クロロメチル)−3−メトキシベンゼン(市販)を含む5cmのジクロロメタンの溶液に添加する。19時間後、この溶液を氷水に注入し、その後、ジクロロメタンで抽出する。有機相を真空下で蒸発乾固させて、結晶化する紫色の油を得る。固体付着後、100%ジクロロメタンから100%メタノールの勾配で溶離する、SVF D26 15−40μMシリカ・カートリッジを装備したSPOT IIマシンでのクロマトグラフィーによってこの残留物を精製する。このようにして、328mgの3−(ブロモメチル)フェノールをピンク色の結晶の形態で得、この特性は、次のとおりである:
質量スペクトル:Waters ZQ:[M−H]−:m/z 185
上の実施例の類推により調製した他の実施例およびこれらの中間体を下の表に記載する:
【0232】
【表1】















上の表の生成物の特性は、次のとおりである:
【0233】
【表2】














【0234】
(実施例76)
医薬組成物
次の処方に対応する錠剤を調製した:
実施例2の生成物..........0.2g
完成錠剤秤量のための賦形剤..........1g
(賦形剤の詳細:ラクトース、タルク、デンプン、ステアリン酸マグネシウム)
【0235】
(実施例77)
医薬組成物
次の処方に対応する錠剤を調製した:
実施例5の生成物..........0.2g
完成錠剤秤量のための賦形剤..........1g
(賦形剤の詳細:ラクトース、タルク、デンプン、ステアリン酸マグネシウム)
実施例2および5を医薬調製の例として考え、所望される場合には、ことによると、本発明特許出願において例証する他の生成物を用いてこの調製を行う。
【0236】
薬理学セクション:
実験プロトコル
I)METの発現および精製、細胞質ドメイン
バキュロウイルスの場合の発現
pFastBac(Invitrogen)における組換えDNA His−Tev−MET(956−1390)を昆虫細胞にトランスフェクトし、数回のウイルス増幅段階後、最終暴露ウイルス株を、関心のあるタンパク質の発現について検定する。
【0237】
72時間、27℃で、組換えウイルスの感染後、SF21細胞培養物を遠心分離によって回収し、細胞ペレットを−80℃で保管する。
【0238】
精製
細胞ペレットを溶解バッファー(バッファーA[50mM HEPES、pH7.5、250mM NaCl、グリセロール10%、TECP 1mM];+Roche Diagnostics EDTA不含プロテアーゼ阻害剤カクテル、ref.1873580)に再び浮遊させ、均質になるまで4℃で攪拌し、その後、「Dounce」マシンを使用して機械的に溶解する。
【0239】
遠心分離後、溶解上清を2時間、4℃で、ニッケルキレート樹脂(His−Trap 6 Fast Flow(商標)、GE HealthCare)と共にインキュベートする。20容量のバッファーAで洗浄した後、この懸濁液をカラムに充填し、バッファーB(バッファーA+290mM イミダゾール)の勾配でタンパク質を溶離する。
【0240】
電気泳動分析(SDS PAGE)に照らして関心のあるタンパク質を含有する画分をプールし、限外濾過(カットオフ 10kDa)によって濃縮し、バッファーAと平衡させた排除クロマトグラフィーカラム(Superdex(商標)200、GE HealthCare)に注入する。
【0241】
ヒスチジンタグの酵素的開裂後、バッファーAと平衡させた新たなIMAC Nickel Chelateクロマトグラフィーカラム(His−Trap 6 Fast Flow(商標)、GE HealthCare)にタンパク質を再注入する。バッファーBの勾配で溶離された画分であって、電気泳動(SDS PAGE)後に関心のあるタンパク質を含有する画分を最終的にプールし、−80℃で保管する。
【0242】
自己リン酸化タンパク質の生産のために、ATP 2mM、MgCl 2mM、およびNaVO 4mMの添加後、前述の画分を1時間、室温でインキュベートする。5mMのEDTAで反応を停止させた後、バッファーA+NaVO 4mMと予め平衡させておいたHiPrep脱塩カラム(GE HealthCare)にこの反応混合物を注入し、関心のあるタンパク質を含有する画分(SDS PAGE分析)をプールし、−80℃で保管する。質量分析(LC−MS)によっておよびペプチドマッピングによってリン酸化度を確認する。
【0243】
II)検定AおよびBおよびC
A)検定A:96ウエルフォーマットでのHTRF MET検定
50μLの最終容量の酵素反応において、MET 最終5nMを、MOPS 10mM pH7.4、DTT 1mM、0.01% Tween 20バッファー中、被検分子(0.17nMから10μMの最終濃度範囲について、DMSO 最終3%)の存在下でインキュベートする。基質溶液で反応を開始させて、poly−(GAT) 1μg/mL、ATP 10μMおよびMgCl 5mMの最終濃度を得る。10分間、室温でインキュベートした後、30μLの混合物で反応を停止させて、1ウエルあたり80ngのストラプタビジン61SAXLB Cis−Bio Int.および18ngの抗ホスホチロシンMab PT66−Europium Cryptateが存在する状態のHepes 50mM pH7.5、フッ化カリウム 500mM、0.1% BSAおよびEDTA 133mMの最終溶液を得る。室温で2時間のインキュベーションの後、TRACE/HTRF技術用のリーダーを用いて2つの波長、620nmおよび665nm、での読取値を取り、この665/620比から阻害率を計算する。
【0244】
実験セクションにおいて例証した式(I)の生成物についてこの検定Aによって得られる結果は、IC50が、500nM未満、とりわけ100nM未満であるような結果である。
【0245】
B)検定B:METの自己リン酸化の阻害;ELISA技術(pppY1230、1234、1235)
a)細胞溶解産物:MKN45細胞を、96ウエルプレート(Cell coat BDポリリシン)に、RPMI培地+10%FCS+1%L−グルタミン中200μLで20000細胞/ウエルの比率まで接種する。インキュベーターの中で24時間放置して接着させる。
【0246】
接種の翌日、二重反復で6種の濃度の生成物を用いて1時間、細胞を処理する。少なくとも3つの対照ウエルを同量の最終DMSOで処理する。
【0247】
生成物希釈:純粋なDMSO中10mMでストックする − 純粋なDMSO中、増分3で10mMから30μMの範囲 − 培養基で中間50倍希釈、その後、10μLを取って細胞(200μL)に直接添加する:10000から30nMの最終範囲。
【0248】
インキュベーション終了時、上清を慎重に除去し、200μLのPBSですすぐ。次に、100μLの溶解バッファーを氷上のウエルに直接入れ、4℃で30分間、インキュベートする。溶解バッファー:10mM Tris−HCl pH7.4、100mM NaCl、1mM EDTA、1mM EGTA、1%Tri-n X−100、10%グリセロール、0.1% SDS、0.5%デオキシコラート、20mM NaF,2mM NaVO、1mM PMSFおよび抗プロテアーゼカクテル。
【0249】
100μLの溶解産物をV底ポリプロピレンプレートに移し、ELISAを直接行うか、このプレートを−80℃で凍結させる。
【0250】
b)ELISA PhosphoMET BioSource Kit KHO0281
70μLのキット希釈バッファー+30μLの細胞溶解産物、またはブランクのために30μLの溶解バッファーを、キットプレートのそれぞれのウエルに添加する。室温で穏やかに揺動させながら2時間インキュベートする。
【0251】
400μLのキット洗浄バッファーで4回これらのウエルを洗浄する。1時間、室温で、100μLの抗phospho MET抗体と共にインキュベートする。
【0252】
ウエルを400μLのキット洗浄バッファーで4回すすぐ。100μLの抗ウサギHRP抗体と共に30分間、室温でインキュベートする(色素原のみを有するウエルを除く)。
【0253】
400μLの洗浄バッファーでウエルを4回すすぐ。100μLの色素原を導入し、暗所で、室温で、30分間、インキュベートする。
【0254】
100μLの停止溶液で反応を停止させる。Wallac Vic-rプレートリーダーを用いて450nMで、0.1秒、即座に読取りを行う。
【0255】
C)検定C:14C−チミジンパルスによる細胞増殖の測定
37℃および5%COで4時間、180μLでCy-star 96ウエルプレートに細胞を接種する:DMEM培地+10%ウシ胎仔血清+1% L−グルタミン中、1ウエルあたり細胞2500の比率でHCT116細胞、およびRPMI培地+10%ウシ胎仔血清+1% L−グルタミン中、1ウエルあたり細胞7500の比率でMKN45細胞。これらを4時間インキュベートした後、ELISAについて特記した希釈法に従って20倍濃縮溶液として10μLの生成物を添加する。増分3で10000nMから0.3nMの10種類濃度で生成物を二重反復で検定する。
【0256】
72時間の処理の後、10μCi/mLの14C−チミジン 10μLを添加して、1ウエルあたり0.1μCiを得る。24時間のパルスおよび96時間の処理後、Micro−Betaマシン(Perkin−Elmer)で14C−チミジンの組み込みを測定する。
【0257】
すべての検定段階をBIOMEK 2000またはTECANステーションで自動化する。
【0258】
実験セクションにおいて例証した式(I)の生成物についてこの検定Bによって得られる結果は、IC50が10μM未満、とりわけ1μM未満であるような結果である。
【0259】
実験セクションにおいて例証した生成物について得た結果を、次のとおり、下の薬理学的結果の表に与える:
検定Aについて、+記号は、500nM未満に相当し、++記号は、100nM未満に相当する。
【0260】
検定Bについて、+記号は、500nM未満に相当し、++記号は、100nM未満に相当する。
【0261】
検定Cについて、+記号は、10μM未満に相当し、++記号は、1μM未満に相当する。
【0262】
【表3】





【特許請求の範囲】
【請求項1】
任意の可能なラセミ、エナンチオマーまたはジアステレオマー異性体形である、式(I)の生成物:
【化1】

[式中、
【化2】

は、単結合または二重結合を表し;
Rbは、水素原子またはフッ素原子を表し;
Raは、ラジカル−O−Z−Rcを表し、この場合、
Zは、単結合であるか、1から6個の炭素原子を含有するおよびアルキル基またはハロゲン原子で場合により置換されている線状もしくは分岐アルキレンラジカルであり;
Rcは、場合により置換されているシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールまたはヘテロアリールラジカルを表し;
Xは、S、SOまたはSO2を表し;
Aは、NHまたはSを表し;
Wは、水素原子;アルコキシ、ヘテロシクロアルキルもしくはNR3R4で場合により置換されている、アルキルもしくはシクロアルキルラジカル;またはラジカルCORを表し、この場合のRは、
− ラジカルNR3R4、アルコキシ、−O−シクロアルキル、−O−CO−R5、ヒドロキシル、フェニル、ヘテロアリールもしくはヘテロシクロアルキル(これらは、これら自体、場合により置換されている。)で場合により置換されている、シクロアルキルラジカルもしくはアルキルラジカル;
− NR3R4、アルコキシ、ヒドロキシルもしくはヘテロシクロアルキルで場合により置換されているアルコキシラジカル;ラジカルO−フェニルもしくはラジカルO−(CH2)n−フェニル(この場合、フェニルは、場合により置換されており、およびnは、1から4の整数を表す。)、または
− ラジカルNR1R2[この場合、R1およびR2は、R1およびR2のうちの一方が、水素原子、シクロアルキルラジカルまたはアルキルラジカルを表し、ならびにR1およびR2のうちの他方が、水素原子を表す、または1つ以上のラジカルで場合により置換されているシクロアルキルラジカルもしくはアルキルラジカルを表すようなものであり、この1つ以上のラジカルは、同一であるもしくは異なることがあり、次のラジカル:場合により置換されている、ヒドロキシル、アルコキシ、ヘテロアリール、ヘテロシクロアルキル、NR3R4、フェニル、から選択され;または代替的に、R1およびR2は、これらが付いている窒素原子と共に、3から10員環状ラジカルを形成し、この環状ラジカルは、O、S、NおよびNHから選択される1個以上の他のヘテロ原子を場合により含有し、前記自由選択のSは、ことによるとSOもしくはSO2の形態であり;このラジカルは、これが含有する可能なNHを含めて、場合により置換されている。]、
を表し、
− この場合のR3およびR4は、同一であるもしくは異なることがあり、水素原子、アルキルラジカル、シクロアルキルラジカル、ヘテロシクロアルキルラジカル、ヘテロアリールラジカルもしくはフェニルラジカルを表し、前記ラジカルのすべてが、1つ以上のラジカルで場合により置換されており、この1つ以上のラジカルは、同一であるもしくは異なることがあり、次のラジカル:場合により置換されているヒドロキシル、アルコキシ、ヘテロアリール、ヘテロシクロアルキル、NH2、NHAlk、N(Alk)2、フェニル、から選択され;または代替的に、R3およびR4は、これらが付いている窒素原子と共に、3から10員環状ラジカルを形成し、この環状ラジカルは、O、S、NおよびNHから選択される1個以上の他のヘテロ原子を場合により含有し、前記自由選択のSは、ことによるとSOもしくはSO2の形態であり;このラジカルは、これが含有する可能なNHを含めて、場合により置換されており;
上で定義したすべてのアルキル、アルコキシ、−O−シクロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリール、アラルキルおよびフェニルラジカル、ならびにまた、R1およびR2またはR3およびR4とこれらが付いている窒素原子によって形成されることがある環状ラジカルは、1つ以上のラジカルで場合により置換されており、この1つ以上のラジカルは、ハロゲン原子および次のラジカル:ヒドロキシル、オキソ、アルコキシ、−O−CO−R5、−OR5−COOH、COOR5、−CONH2、CONHR5、NH2、NHR5、NR5R5’、−NH−CO−R5、−NHCOOR5ならびにアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、CH2−ヘテロシクロアルキル、フェニル、CH2−フェニル、CO−フェニル、ヘテロアリールおよびS−ヘテロアリールラジカルから選択され、例えば、後半のラジカルにおいて、アルキル、アルコキシ、ヘテロシクロアルキル、フェニルおよびヘテロアリールラジカルは、これら自体、1つ以上のラジカルで場合により置換されており、この1つ以上のラジカルは、ハロゲン原子および次のラジカル:ヒドロキシル、オキソ、アルキルおよびアルコキシ(1から4個の炭素原子を含有するもの)、NH2、NHalkならびにN(alk)2から選択され;
上で定義したすべてのシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールおよびフェニルラジカルは、ラジカルSi(alk)3で場合によりさらに置換されており;
R5およびR5’は、同一であるまたは異なることがあり、6個以下の炭素原子を含有するアルキルまたはシクロアルキルラジカルを表し;
alkは、4個以下の炭素原子を含有するアルキルラジカルを表し;
i)Rbが水素を表し、およびZが、単結合を表すときには、Rcは、シクロアルキルラジカルを表さないと;ならびにii)Rbが水素を表し、およびZがアルキレンラジカルを表すときには、Rcはヘテロシクロアルキルラジカルを表さないと、解される。]
ならびにまた、前記式(I)の生成物の無機および有機酸とのまたは無機および有機塩基との付加塩。
【請求項2】
【化3】

が、単結合または二重結合を表し;
Raが、ラジカル−O−Z−Rcを表し、
この場合、Zは、単結合であり、およびRcは、場合により置換されているアリールを表し;
Rbが、水素原子またはフッ素原子を表し;
Xが、S、SOまたはSO2を表し;
Aが、NHまたはSを表し;
Wが、水素原子;アルコキシ、ヘテロシクロアルキルもしくはNR3R4で場合により置換されている、アルキルもしくはシクロアルキルラジカル;またはラジカルCORを表し、この場合のRは、
− ラジカルNR3R4、アルコキシ、−O−シクロアルキル、−O−CO−R5、ヒドロキシル、フェニル、ヘテロアリールもしくはヘテロシクロアルキル(これらは、これら自体、場合により置換されている。)で場合により置換されている、シクロアルキルラジカルもしくはアルキルラジカル;
− NR3R4、アルコキシ、ヒドロキシルもしくはヘテロシクロアルキルで場合により置換されているアルコキシラジカル;ラジカルO−フェニルもしくはラジカルO−(CH2)n−フェニル(この場合、フェニルは、場合により置換されており、およびnは、1から4の整数を表す。)、または
− ラジカルNR1R2[この場合、R1およびR2は、R1およびR2のうちの一方が、水素原子、シクロアルキルラジカルまたはアルキルラジカルを表し、ならびにR1およびR2のうちの他方が、水素原子を表す、または1つ以上のラジカルで場合により置換されているシクロアルキルラジカルもしくはアルキルラジカルを表すようなものであり、この1つ以上のラジカルは、同一であるもしくは異なることがあり、次のラジカル:場合により置換されている、ヒドロキシル、アルコキシ、ヘテロアリール、ヘテロシクロアルキル、NR3R4、フェニル、から選択され;または代替的に、R1およびR2は、これらが付いている窒素原子と共に、3から10員環状ラジカルを形成し、この環状ラジカルは、O、S、NおよびNHから選択される1個以上の他のヘテロ原子を場合により含有し、前記自由選択のSは、ことによるとSOもしくはSO2の形態であり;このラジカルは、これが含有する可能なNHを含めて、場合により置換されている。]、
を表し、
この場合のR3およびR4は、同一であるもしくは異なることがあり、水素原子、アルキルラジカル、シクロアルキルラジカル、ヘテロシクロアルキルラジカル、ヘテロアリールラジカルもしくはフェニルラジカルを表し、前記ラジカルのすべてが、1つ以上のラジカルで場合により置換されており、この1つ以上のラジカルは、同一であるもしくは異なることがあり、次のラジカル:場合により置換されているヒドロキシル、アルコキシ、ヘテロアリール、ヘテロシクロアルキル、NH2、NHAlk、N(Alk)2、もしくはフェニル、から選択され;または代替的に、R3およびR4は、これらが付いている窒素原子と共に、3から10員環状ラジカルを形成し、この環状ラジカルは、O、S、NおよびNHから選択される1個以上の他のヘテロ原子を場合により含有し、前記自由選択のSは、ことによるとSOもしくはSO2の形態であり;このラジカルは、これが含有する可能なNHを含めて、場合により置換されており;
上で定義したすべてのアルキル、アルコキシ、−O−シクロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリール、アラルキルおよびフェニルラジカル、ならびにまた、R1およびR2またはR3およびR4とこれらが付いている窒素原子によって形成されることがある環状ラジカルが、1つ以上のラジカルで場合により置換されており、この1つ以上のラジカルが、ハロゲン原子および次のラジカル:ヒドロキシル、オキソ、アルコキシ、−O−CO−R5、−OR5、NH2、NHalk、N(alk)2ならびにアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、CH2−ヘテロシクロアルキル、フェニル、CH2−フェニル、CO−フェニル、ヘテロアリールおよびS−ヘテロアリールラジカルから選択され、例えば、後半のラジカルにおいて、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、フェニルおよびヘテロアリールラジカルが、これら自体、1つ以上のラジカルで場合により置換されており、この1つ以上のラジカルが、ハロゲン原子および次のラジカル:ヒドロキシル、オキソ、アルキルおよびアルコキシ(1から4個の炭素原子を含有するもの)、NH2、NHalkならびにN(alk)2から選択され;
R5が、6個以下の炭素原子を含有するアルキルまたはシクロアルキルラジカルを表す;
任意の可能なラセミ、エナンチオマーまたはジアステレオマー異性体形である、請求項1に記載の式(I)の生成物、ならびにまた、前記式(I)の生成物の無機および有機酸とのまたは無機および有機塩基との付加塩。
【請求項3】
【化4】

、Ra、RbおよびXが、他の請求項のいずれか一項において定義する値を有し;ならびに
Aが、NHまたはSを表し;
Wが、水素原子;アルコキシ、ヘテロシクロアルキルもしくはNR3R4で場合により置換されているアルキルラジカル;またはラジカルCORを表し、この場合のRは、
− ラジカルNR3R4、アルコキシ、−O−シクロアルキル、−O−CO−R5、ヒドロキシル、フェニルもしくはヘテロシクロアルキル(これらは、これら自体、場合により置換されている。)で場合により置換されている、シクロアルキルラジカルもしくはアルキルラジカル;
− NR3R4、アルコキシ、ヒドロキシルもしくはヘテロシクロアルキルで場合により置換されているアルコキシラジカル;ラジカルO−フェニルもしくはラジカルO−(CH2)n−フェニル(この場合、フェニルは、場合により置換されており、およびnは、1から4の整数を表す。)、または
− ラジカルNR1R2[この場合、R1およびR2は、R1およびR2のうちの一方が、水素原子またはアルキルラジカルを表し、ならびにR1およびR2のうちの他方が、水素原子を表す、またはアルコキシもしくはヘテロシクロアルキルラジカルまたはNR3R4で場合により置換されている、シクロアルキルラジカルもしくはアルキルラジカルを表すようなものであり;または代替的に、R1およびR2は、これらが付いている窒素原子と共に、3から10員環状ラジカルを形成し、この環状ラジカルは、O、S、NおよびNHから選択される1個以上の他のヘテロ原子を場合により含有し、このラジカルは、これが含有する可能なNHを含めて、場合により置換されている。]、
を表し;
この場合のNR3R4は、R3およびR4(これらは、同一であるもしくは異なることがある。)が、水素原子を表す、または1つ以上のラジカルで場合により置換されているアルキルラジカルまたはヘテロシクロアルキルラジカルを表すようなものであり、この1つ以上の置換基は、同一であるまたは異なることがあり、アルコキシ、ヘテロアリールもしくはヘテロシクロアルキルラジカルまたはNH2、NHAlk、N(Alk)2から選択され;または代替的に、R3およびR4が、これらが付いている窒素原子と共に、3から10員環状ラジカルを形成するようなものであり、この環状ラジカルは、O、S、NおよびNHから選択される1個以上の他のヘテロ原子を場合により含有し、このラジカルは、これが含有する可能なNHを含めて、場合により置換されており;
上で定義した、すべてのアルキル、アルコキシ、−O−シクロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキルおよびフェニルラジカル、ならびにまた、R1およびR2またはR3およびR4とこれらが付いている窒素原子によって形成されることがある環状ラジカルが、1つ以上のラジカルで場合により置換されており、この1つ以上のラジカルが、ハロゲン原子および次のラジカル:ヒドロキシル、アルコキシ、O−シクロアルキル、NH2、NHalk、N(alk)2ならびにアルキル、ヘテロシクロアルキル、CH2−ヘテロシクロアルキル、フェニル、CH2−フェニルおよびヘテロアリールラジカルから選択され、例えば、後半のラジカルにおいて、アルキル、ヘテロシクロアルキル、フェニルおよびヘテロアリールラジカルが、ハロゲン原子ならびにヒドロキシル、アルキルおよびアルコキシラジカル(1から4個の炭素原子を含有するもの)、NH2、NHalkならびにN(alk)2から選択される1つ以上のラジカルで、これら自体、場合により置換されている;
任意の可能なラセミ、エナンチオマーまたはジアステレオマー異性体形である、請求項1または2に記載の式(I)の生成物、ならびにまた、前記式(I)の生成物の無機および有機酸とのまたは無機および有機塩基との付加塩。
【請求項4】
【化5】

、Ra、RbおよびXが、他の請求項のいずれか一項において定義する値を有し;
Aが、NHまたはSを表し;
Wが、水素原子;ヘテロシクロアルキルラジカルもしくはNR3R4で場合により置換されているアルキルラジカル;またはラジカルCORを表し、この場合のRは、
− ラジカルNR3R4もしくはアルコキシで場合により置換されている、シクロアルキルラジカルもしくはアルキルラジカル;
− ラジカルO−フェニルもしくはラジカルO−(CH2)n−フェニル(この場合、フェニルは、場合により置換されており、およびnは、1から2の整数を表す。)、または
− ラジカルNR1R2[この場合、R1およびR2は、R1およびR2のうちの一方が、水素原子、シクロアルキルラジカルもしくはアルキルラジカルを表し、ならびにR1およびR2のうちの他方が、水素原子を表す、または複素環式ラジカルもしくはNR3R4で場合により置換されているアルキルラジカルを表すようなものであり;または代替的に、R1およびR2は、これらが付いている窒素原子と共に、環状ラジカルを形成し、この環状ラジカルは、O、S、NおよびNHから選択される1個以上の他のヘテロ原子を場合により含有し、このラジカルは、これが含有する可能なNHを含めて、場合により置換されている。]、
を表し;
この場合のNR3R4は、R3およびR4(これらは、同一であるもしくは異なることがある。)が、水素原子もしくはアルキルラジカルを表すようなものであり;または代替的に、R3およびR4が、これらが付いている窒素原子と共に、環状ラジカルを形成するようなものであり、この環状ラジカルは、O、S、NおよびNHから選択される1個以上の他のヘテロ原子を場合により含有し、このラジカルは、これが含有する可能なNHを含めて、場合により置換されており;
上で定義した、すべてのシクロアルキル、複素環式およびフェニルラジカル、ならびにまた、R1およびR2またはR3およびR4とこれらが付いている窒素原子によって形成されることがある環状ラジカルが、1つ以上のラジカルで場合により置換されており、この1つ以上のラジカルが、ハロゲン原子および次のラジカル:ヒドロキシル、アルコキシ、−O−シクロアルキル、NH2、NHalk、N(alk)2ならびにアルキルおよびフェニルラジカルから選択され、後半のラジカルが、ハロゲン原子ならびにヒドロキシル、アルキルおよびアルコキシラジカル(1から4個の炭素原子を含有するもの)、NH2、NHalkならびにN(alk)2から選択される1つ以上のラジカルで、これら自体、場合により置換されている;
任意の可能なラセミ、エナンチオマーまたはジアステレオマー異性体形である、請求項1から3のいずれか一項に記載の式(I)の生成物、ならびにまた、前記式(I)の生成物の無機および有機酸とのまたは無機および有機塩基との付加塩。
【請求項5】
Aが、NHを表し;
置換基
【化6】

、Ra、Rb、XおよびWが、他の請求項のいずれか一項においてこれらのラジカルについて定義するすべての値から選択される;
任意の可能なラセミ、エナンチオマーまたはジアステレオマー異性体形である、請求項1から4のいずれか一項に記載の式(I)の生成物、ならびにまた、前記式(I)の生成物の無機および有機酸とのまたは無機および有機塩基との付加塩。
【請求項6】
Aが、Sを表し;
置換基
【化7】

、Ra、Rb、XおよびWが、他の請求項のいずれか一項においてこれらのラジカルについて定義するすべての値から選択される;
任意の可能なラセミ、エナンチオマーまたはジアステレオマー異性体形である、請求項1から5のいずれか一項に記載の式(I)の生成物、ならびにまた、前記式(I)の生成物の無機および有機酸とのまたは無機および有機塩基との付加塩。
【請求項7】
式(Ia)または(Ib):
【化8】


(式中、
【化9】

、Ra、RbおよびWは、他の請求項のいずれか一項において示す意味から選択される。)
に対応する、請求項1から6のいずれか一項に記載の式(I)の生成物であって、任意の可能なラセミ、エナンチオマーまたはジアステレオマー異性体形である前記式(Ia)および(Ib)の生成物、ならびにまた、前記式(Ia)および(Ib)の生成物の無機および有機酸とのまたは無機および有機塩基との付加塩。
【請求項8】
式(I’’)の生成物:
【化10】

(式中、置換基Ra、Rb、X、AおよびWは、上に示したまたは下に示す意味のいずれか1つを有する。)
に対応するものである、
【化11】

が二重結合を表す、任意の可能なラセミ、エナンチオマーまたはジアステレオマー異性体形である、請求項1か7のいずれか一項に記載の式(I)の生成物、ならびにまた、前記式(I)の生成物の無機および有機酸とのまたは無機および有機塩基との付加塩。
【請求項9】
式(I’’a)の生成物:
【化12】

(式中、置換基Ra、RbおよびWは、上に示したまたは下に示す意味のいずれか1つを有する。)
に対応するものである、
【化13】

が二重結合を表す、請求項1か8のいずれか一項に記載の式(I)の生成物であって、任意の可能なラセミ、エナンチオマーまたはジアステレオマー異性体形である前記式(I’’a)の生成物、ならびにまた、前記式(I’’a)の生成物の無機および有機酸とのまたは無機および有機塩基との付加塩。
【請求項10】
式(I’’b)の生成物:
【化14】

(式中、置換基Ra、RbおよびWは、上に示したまたは下に示す意味のいずれか1つを有する。)
に対応するものである、
【化15】

が二重結合を表す、請求項1か9のいずれか一項に記載の式(I)の生成物であって、任意の可能なラセミ、エナンチオマーまたはジアステレオマー異性体形である前記式(I’’b)の生成物、ならびにまた、前記式(I’’b)の生成物の無機および有機酸とのまたは無機および有機塩基との付加塩。
【請求項11】
【化16】

が、単結合または二重結合を表し;
Raが、1個以上のハロゲン原子で場合により置換されているラジカル−O−フェニルを表し;
Rbが、水素原子を表し;
Xが、Sを表し;
Aが、Sを表し;
Wが、水素原子またはラジカルCORを表し、この場合のRが、
− シクロアルキルラジカルもしくはアルキルラジカル;または
ラジカルNR1R2[この場合、R1およびR2は、R1およびR2のうちの一方が水素原子を表し、ならびにR1およびR2のうちの他方が、ヘテロシクロアルキルラジカルで場合により置換されているアルキルラジカルを表すようなものである。]
を表す;
任意の可能なラセミ、エナンチオマーまたはジアステレオマー異性体形である、請求項1から10のいずれか一項に記載の式(I)の生成物、ならびにまた、前記式(I)の生成物の無機および有機酸とのまたは無機および有機塩基との付加塩。
【請求項12】
以下の式:
− 6−[(6−フェノキシ[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル)スルファニル]−1,3−ベンゾチアゾール−2−アミン
− N−{6−[(6−フェノキシ[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル)スルファニル]−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル}シクロプロパンカルボキサミド
− N−{6−[(6−フェノキシ[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル)スルファニル]−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル}アセトアミド
− 1−[2−(モルホリン−4−イル)エチル]−3−{6−[(6−フェノキシ[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル)スルファニル]−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル}尿素
− 1−(6−{[6−(3−フルオロフェノキシ)[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル]スルファニル}−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル)−3−[2−(モルホリン−4−イル)エチル]尿素
− 6−{[6−(3−フルオロフェノキシ)[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル]スルファニル}−1,3−ベンゾチアゾール−2−アミン
− N−(6−{[6−(3−フルオロフェノキシ)[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル]スルファニル}−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル)−2−(2−メトキシエトキシ)アセトアミド
− N,N−ジエチル−N−(6−{[6−(3−フルオロフェノキシ)[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル]スルファニル}−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル)グリシンアミド
− N−シクロプロピル−N−(6−{[6−(3−フルオロフェノキシ)[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル]スルファニル}−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル)グリシンアミド
− N−[6−({6−[3−(モルホリン−4−イルメチル)フェノキシ][1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル}スルファニル)−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル]シクロプロパンカルボキサミド
− N−(6−{[6−(3−フルオロフェノキシ)[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル]スルファニル}−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル)アセトアミド
− N−(6−{[6−(3−フルオロフェノキシ)[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル]スルファニル}−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル)シクロプロパンカルボキサミド
− 1−(6−{[6−(4−フルオロフェノキシ)[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル]スルファニル}−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル)−3−[2−(モルホリン−4−イル)エチル]尿素
− 1−(6−{[6−(3−フルオロ−4−メチルフェノキシ)[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル]スルファニル}−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル)−3−[2−(モルホリン−4−イル)エチル]尿素
− 6−{[6−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルオキシ)[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル]スルファニル}−1,3−ベンゾチアゾール−2−アミン
− 6−{[6−(4−フルオロフェノキシ)[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル]スルファニル}−1,3−ベンゾチアゾール−2−アミン
− 1−[2−(モルホリン−4−イル)エチル]−3−(6−{[6−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルオキシ)[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル]スルファニル}−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル)尿素
− 1−[6−({6−[(1−エチルピペリジン−4−イル)オキシ][1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル}スルファニル)−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル]−3−[2−(モルホリン−4−イル)エチル]尿素
− N−(6−{[6−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルオキシ)[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル]スルファニル}−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル)シクロプロパンカルボキサミド
− N−(6−{[6−(4−フルオロフェノキシ)[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル]スルファニル}−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル)シクロプロパンカルボキサミド
− N−(6−{[6−(3−フルオロ−4−メチルフェノキシ)[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル]スルファニル}−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル)シクロプロパンカルボキサミド
− N−[6−({6−[(1−エチルピペリジン−4−イル)オキシ][1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル}スルファニル)−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル]シクロプロパンカルボキサミド
− 1−[2−(モルホリン−4−イル)エチル]−3−(6−{[6−(テトラヒドロフラン−3−イルオキシ)[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル]スルファニル}−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル)尿素
− 1−(6−{[6−(1,3−ベンゾジオキソール−5−イルオキシ)[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル]スルファニル}−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル)−3−[2−(モルホリン−4−イル)エチル]尿素
− 1−(6−{[6−(3,4−ジクロロフェノキシ)[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル]スルファニル}−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル)−3−[2−(モルホリン−4−イル)エチル]尿素
− 6−{[6−(3,4−ジクロロフェノキシ)[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル]スルファニル}−1,3−ベンゾチアゾール−2−アミン
− 6−{[6−(テトラヒドロフラン−3−イルオキシ)[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル]スルファニル}−1,3−ベンゾチアゾール−2−アミン
− 1−(6−{[6−(1H−インドール−6−イルオキシ)[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル]スルファニル}−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル)−3−[2−(モルホリン−4−イル)エチル]尿素
− N−(6−{[6−(テトラヒドロフラン−3−イルオキシ)[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル]スルファニル}−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル)シクロプロパンカルボキサミド
− N−(6−{[6−(1,3−ベンゾジオキソール−5−イルオキシ)[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル]スルファニル}−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル)シクロプロパンカルボキサミド
− N−(6−{[6−(3,4−ジクロロフェノキシ)[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル]スルファニル}−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル)シクロプロパンカルボキサミド
− N−(6−{[6−(1H−インドール−6−イルオキシ)[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル]スルファニル}−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル)シクロプロパンカルボキサミド
− N−(6−{[6−(3−フルオロフェノキシ)[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル]スルファニル}−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル)シクロブタンカルボキサミド
− N−(6−{[6−(3−フルオロフェノキシ)[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル]スルファニル}−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル)−N,N−ジメチルグリシンアミド
− 2−エトキシ−N−(6−{[6−(3−フルオロフェノキシ)[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル]スルファニル}−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル)アセトアミド
− 2−(シクロヘキシルオキシ)−N−(6−{[6−(3−フルオロフェノキシ)[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル]スルファニル}−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル)アセトアミド
− 6−{[6−(ピリジン−3−イルオキシ)[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル]スルファニル}−1,3−ベンゾチアゾール−2−アミン
− 6−({6−[3−(トリフルオロメトキシ)フェノキシ][1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル}スルファニル)−1,3−ベンゾチアゾール−2−アミン
− [3−({3−[(2−アミノ−1,3−ベンゾチアゾール−6−イル)スルファニル][1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−6−イル}オキシ)フェニル]カルバミン酸2−メチルプロパン−2−イル
− N−(6−{[6−(ピリジン−3−イルオキシ)[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル]スルファニル}−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル)シクロブタンカルボキサミド
− N−(6−{[6−(3−フルオロフェノキシ)[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル]スルファニル}−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル)−2−(モルホリン−4−イル)アセトアミド
− N−シクロヘキシル−N−(6−{[6−(3−フルオロフェノキシ)[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル]スルファニル}−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル)グリシンアミド
− N−(6−{[6−(3−フルオロフェノキシ)[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル]スルファニル}−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル)−N−メチル−N−[2−(モルホリン−4−イル)エチル]グリシンアミド
− 2−(4−エチルピペラジン−1−イル)−N−(6−{[6−(3−フルオロフェノキシ)[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル]スルファニル}−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル)アセトアミド
− 6−{[6−(3,5−ジフルオロフェノキシ)[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル]スルファニル}−1,3−ベンゾチアゾール−2−アミン
− 6−{[6−(3−アミノフェノキシ)[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル]スルファニル}−1,3−ベンゾチアゾール−2−アミン
− N−(6−{[6−(3−フルオロフェノキシ)[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル]スルファニル}−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル)−N〜2〜−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)グリシンアミド
− N−[6−({6−[4−(トリフルオロメチル)フェノキシ][1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル}スルファニル)−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル]シクロプロパンカルボキサミド
− N−[6−({6−[3−(トリフルオロメトキシ)フェノキシ][1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル}スルファニル)−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル]シクロプロパンカルボキサミド
− N−[6−({6−[(2−メチルピリジン−3−イル)オキシ][1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル}スルファニル)−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル]シクロプロパンカルボキサミド
− N−(6−{[6−(3,5−ジフルオロフェノキシ)[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル]スルファニル}−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル)シクロプロパンカルボキサミド
− 2−[(6−{[6−(3−フルオロフェノキシ)[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル]スルファニル}−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル)アミノ]−2−オキソエチルアセタート
− N−[6−({6−[(6−メチルピリジン−3−イル)オキシ][1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル}スルファニル)−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル]シクロプロパンカルボキサミド
− N−[6−({6−[4−(モルホリン−4−イルメチル)フェノキシ][1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル}スルファニル)−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル]シクロプロパンカルボキサミド
− (3−{[3−({2−[(シクロプロピルカルボニル)アミノ]−1,3−ベンゾチアゾール−6−イル}スルファニル)[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−6−イル]オキシ}フェニル)カルバミン酸2−メチルプロパン−2−イル
− N−(6−{[6−(ピリジン−3−イルオキシ)[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル]スルファニル}−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル)シクロプロパンカルボキサミド
− N−{6−[(6−{3−[(1S,4S)−2−オキサ−5−アザビシクロ[2,2,1]ヘプト−5−イルメチル]フェノキシ}[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル)スルファニル]−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル}シクロプロパンカルボキサミド
− N−{6−[(6−{3−[(ジエチルアミノ)メチル]フェノキシ}[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル)スルファニル]−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル}シクロプロパンカルボキサミド
− N−(6−{[6−(3,5−ジフルオロフェノキシ)[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル]スルファニル}−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル)−N,N−ジエチルグリシンアミド
− N−(6−{[6−(3−フルオロフェノキシ)[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル]スルファニル}−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル)−2−ヒドロキシアセトアミド
− 2−(4−シクロプロピルピペラジン−1−イル)−N−(6−{[6−(3−フルオロフェノキシ)[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル]スルファニル}−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル)アセトアミド
− N−(6−{[6−(3,5−ジフルオロフェノキシ)[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル]スルファニル}−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル)−2−(4−エチルピペラジン−1−イル)アセトアミド
− 2−(4−シクロプロピルピペラジン−1−イル)−N−(6−{[6−(3,5−ジフルオロフェノキシ)[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル]スルファニル}−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル)アセトアミド
− N−{6−[(6−{3−[(ジエチルアミノ)メチル]フェノキシ}[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル)スルファニル]−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル}アセトアミド
− N−{6−[(6−{3−[(ジエチルアミノ)メチル]フェノキシ}[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル)スルファニル]−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル}−2−メトキシアセトアミド
− 2−メトキシ−N−{6−[(6−{3−[(1S,4S)−2−オキサ−5−アザビシクロ[2,2,1]ヘプト−5−イルメチル]フェノキシ}[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル)スルファニル]−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル}アセトアミド
− 6−{[6−(オキセタン−3−イルオキシ)[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル]スルファニル}−1,3−ベンゾチアゾール−2−アミン
− 2−(モルホリン−4−イル)−N−(6−{[6−(テトラヒドロフラン−3−イルオキシ)[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル]スルファニル}−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル)アセトアミド
− N−(6−{[6−(3,5−ジフルオロフェノキシ)[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル]スルファニル}−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル)−2−(モルホリン−4−イル)アセトアミド
− N,N−ジエチル−N−(6−{[6−(テトラヒドロフラン−3−イルオキシ)[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル]スルファニル}−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル)グリシンアミド
− 2−(4−エチルピペラジン−1−イル)−N−(6−{[6−(テトラヒドロフラン−3−イルオキシ)[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル]スルファニル}−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル)アセトアミド
− 2−(4−シクロプロピルピペラジン−1−イル)−N−(6−{[6−(テトラヒドロフラン−3−イルオキシ)[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル]スルファニル}−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル)アセトアミド
− N−(6−{[6−(オキセタン−3−イルオキシ)[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル]スルファニル}−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル)シクロプロパンカルボキサミド
− 2−(4−エチルピペラジン−1−イル)−N−(6−{[6−(オキセタン−3−イルオキシ)[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル]スルファニル}−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル)アセトアミド
− 2−(4−シクロプロピルピペラジン−1−イル)−N−(6−{[6−(オキセタン−3−イルオキシ)[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−イル]スルファニル}−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル)アセトアミド
に対応するものである、請求項1から11のいずれか一項に記載の式(I)の生成物、ならびにまた、前記式(I)の生成物の無機および有機酸とのまたは無機および有機塩基との付加塩。
【請求項13】
他の請求項のいずれか一項に記載の式(I)の生成物を調製するための方法。
【請求項14】
AがNHを表す、他の請求項のいずれか一項に記載の式(I)の生成物を調製するための方法。
【請求項15】
AがSを表す、他の請求項のいずれか一項に記載の式(I)の生成物を調製するための方法。
【請求項16】
医薬品としての、請求項1から12のいずれか一項に記載の式(I)の生成物、ならびにまた、前記式(I)の生成物の医薬的に許容される無機および有機酸とのまたは医薬的に許容される無機および有機塩基との付加塩。
【請求項17】
医薬品としての、請求項12に記載の式(I)の生成物、ならびにまた、前記式(I)の生成物の医薬的に許容される無機および有機酸とのまたは医薬的に許容される無機および有機塩基との付加塩。
【請求項18】
活性成分としての、請求項1から12のいずれか一項に記載の式(I)の生成物の少なくとも1つまたはこれらの生成物の医薬的に許容される塩またはこの生成物のプロドラッグと、医薬的に許容される支持体とを含有する、医薬組成物。
【請求項19】
キナーゼタンパク質METおよびこの突然変異形の活性を阻害するための医薬品の調製のための、請求項1から12のいずれか一項に記載の式(I)の生成物の、またはこれらの生成物の医薬的に許容される塩の、使用。
【請求項20】
キナーゼタンパク質が、細胞培養物中に存在する、請求項19に記載の使用。
【請求項21】
キナーゼタンパク質が、哺乳動物中に存在する、請求項19または20に記載の使用。
【請求項22】
次の群:血管増殖障害、線維障害、「メサンギウム」細胞増殖障害、代謝性障害、アレルギー、喘息、血栓症、神経系疾患、網膜症、乾癬、関節リウマチ、糖尿病、筋肉変性および癌、から選択される疾患を治療または予防するための医薬品の調製のための、請求項1から12のいずれか一項に記載の式(I)の生成物の使用。
【請求項23】
癌を治療するための医薬品の調製のための、請求項1から12のいずれか一項に記載の式(I)の生成物の使用。
【請求項24】
固形または液状腫瘍を治療するための、請求項23に記載の使用。
【請求項25】
細胞毒性剤に耐性である癌を治療するための、請求項23または24に記載の使用。
【請求項26】
原発腫瘍および/または転移を治療するための、特に、胃、肝臓、腎臓、卵巣、腸または前立腺癌、肺癌(NSCLCおよびSCLC)、膠芽腫、甲状腺、膀胱または乳癌、黒色腫、リンパ性または骨髄性造血性腫瘍、肉腫、脳癌、喉頭癌、リンパ系の癌、骨癌および膵臓癌における、請求項23および24のうちの一項以上に記載の使用。
【請求項27】
癌化学療法のための医薬品の調製のための、請求項1から12に記載の式(I)の生成物の使用。
【請求項28】
癌化学療法のための医薬品の調製のための、単独でのまたは併用での、請求項1から12に記載の式(I)の生成物の使用。
【請求項29】
キナーゼ阻害剤としての、請求項1から12のいずれか一項に記載の式(I)の生成物。
【請求項30】
MET阻害剤としての、請求項1から12のいずれか一項に記載の式(I)の生成物。
【請求項31】
新規工業製品としての、下で定義するとおりの、Rbがフッ素原子Fを表す場合の式M1、M2、M3およびNの合成中間体:
【化17】

(この場合、Wを構成する基CONR1R2、CO2R6およびCOR7は、請求項1から11のいずれか一項においてW≠Hのときの式(I’)および(I’’)の生成物について定義したとおりのWの値をとり得る。)。

【公表番号】特表2012−517408(P2012−517408A)
【公表日】平成24年8月2日(2012.8.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−548751(P2011−548751)
【出願日】平成22年2月4日(2010.2.4)
【国際出願番号】PCT/FR2010/050178
【国際公開番号】WO2010/089507
【国際公開日】平成22年8月12日(2010.8.12)
【出願人】(504456798)サノフイ (433)
【Fターム(参考)】