説明

6−[3−(1−アダマンチル)−4−メトキシフェニル]−2−ナフトエ酸の合成方法

本発明は、6-[3-(1-アダマンチル)-4-メトキシフェニル]-2-ナフトエ酸の新規な合成方法に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、式(I):
【化1】

の6-[3-(1-アダマンチル)-4-メトキシフェニル]-2-ナフトエ酸の新規な製造方法に関する。この化合物は、製薬組成物、特に、いくつかのタイプの座瘡の治療のための製薬組成物において用いられる。
【背景技術】
【0002】
式(I)の化合物は、特に、欧州特許第0 199 636号に記載されている。欧州特許第0 199 636号には、以下のスキーム1に従ったこの化合物の合成が記載されている:
【化2】

【0003】
この方法では、第一の段階(a)で、2-(1-アダマンチル)-4-ブロモアニソールが有機マグネシウム化合物に変換され、次いで塩化亜鉛(ZnCl2)の作用によってその有機化合物に変換され、その後、6-ブロモナフトエ酸メチルでカップリングされる。この反応は、遷移金属(パラジウムもしくはニッケル)、またはこれらと様々なホスフィンとの錯体の1つによって触媒される。式(I)の6-[3-(1-アダマンチル)-4-メトキシフェニル]-2-ナフトエ酸の合成は、欧州特許第0 199 636号(スキーム1)に記載されているように、2-アダマンチル-4-ブロモアニソールから3段階、63%の収率で実施される。
【0004】
この反応の不利点の1つは、不純物の生成である。これらの不純物の1つは、系内(in situ)に生じた有機化合物が2-アダマンチル-4-ブロモアニソールと反応して、下記構造:
【化3】

を有する3,3’-ジ(1-アダマンチル)-4,4’-ジメトキシ-1.1’-ビフェニルを与えることに起因する。
【0005】
別の不純物が、2-(1-アダマンチル)-4-ブロモアニソールの亜鉛化合物の6-ブロモナフトエ酸メチルへの転移によっても生成する。この新規な亜鉛化合物が6-ブロモナフトエ酸メチルと反応すると、下記構造:
【化4】

を有する二量化生成物を与える。
【0006】
この生成物は、鹸化反応(段階(b))および酸性化(段階(c))後に下記不純物:
【化5】

をもたらす。
【0007】
第三の不純物は、反応媒体の加水分解中に生成する。実際には、この加水分解中に、2-(1-アダマンチル)-4-ブロモアニソールの未反応の有機亜鉛化合物が、下記構造:
【化6】

を有する不純物を生じる。
【0008】
工業的な工程では、これらの不純物を最終生成物から除去することは困難であり、再結晶による再処理が必要とされることが最も多い。
【0009】
さらに、いくつかの触媒〔例えば、[1,2-ビス(ジフェニルホスフィノ)エタン]ニッケルクロライド(NiCl2(dppe)2)等〕は、別個に調製されなければならず、この方法に1工程が追加される。
【0010】
段階(a)のカップリング反応中、酸官能基はメチルエステルの形態で保護される。この酸官能性基は再生されなければならない。したがって、第二の段階(b)において、6-[3-(1-アダマンチル)-4-メトキシフェニル]-2-ナフトエ酸メチルは、アルコール(例えば、メタノール等)中、還流下で、塩基(例えば、水酸化ナトリウム(NaOH)または水酸化カリウム(KOH)等)で処理することによって鹸化される。
【0011】
第3の段階(c)では、反応媒体を塩酸で酸性化することによって、6-[3-(1-アダマンチル)-4-メトキシフェニル]-2-ナフトエ酸が得られる。この方法では、6-ブロモナフトエ酸のメチルエステルが、対応する酸から1段階で合成されなければならないことにも注意されたい。したがって、従来技術の方法は、複雑であり、完全に満足なものとはいえないことが理解されよう。
【特許文献1】欧州特許第0 199 636号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
こうした状況の下、本発明の目的の1つは、6-[3-(1-アダマンチル)-4-メトキシフェニル]-2-ナフトエ酸の合成方法であって、より簡単で、より経済的な方法を提供することである。本発明の方法は、工業的な生産に、特にコストおよび適正製造基準への適合性の点でより適しているべきである。本発明の目的の1つは、化合物(I)の新規な合成方法であって、最終段階で酸官能基の脱保護を必要とせず、上述した不純物の生成を回避し、合成工程数を低減することを可能にする方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
こうした状況の下、本発明の主題は、式(I):
【化7】

の6-[3-(1-アダマンチル)-4-メトキシフェニル]-2-ナフトエ酸の合成方法であって、式(II):
【化8】

の3-アダマンチル-4-メトキシフェニルボロン酸と、
式(III):
【化9】

の6-ブロモ-2-ナフトエ酸と
の間の単一工程の鈴木反応による方法である。
【0014】
本発明の主題はさらに、式(I)の化合物の合成のための、一方では化合物(II)の使用であり、他方では化合物(III)の使用である。
【0015】
本発明の方法によれば、したがって、6-[3-(1-アダマンチル)-4-メトキシフェニル]-2-ナフトエ酸の1-アダマンチルフェニル部分とナフチル部分とを単一工程でカップリングさせることが可能である。
【0016】
本発明の方法による6-[3-(1-アダマンチル)-4-メトキシフェニル]-2-ナフトエ酸の合成を、以下のスキーム2で表す:
【化10】

【0017】
6-[3-(1-アダマンチル)-4-メトキシフェニル]-2-ナフトエ酸(I)の合成は、(国際出願公開第WO 02/072009 A2号および同第WO 03/011808 A1号に記載されている方法と同様の方法にしたがって合成された)3-アダマンチル-4-メトキシフェニルボロン酸(II)と、商業的に入手可能な6-ブロモ-2-ナフトエ酸(III)との間の鈴木反応によって実施する。スキーム2のこの新規な方法による、上述した式(I)の6-[3-(1-アダマンチル)-4-メトキシフェニル]-2-ナフトエ酸の合成は、(例えば、欧州特許第EP 0 199 636号にしたがって合成された)2-(1-アダマンチル)-4-ブロモアニソール(IV)から二工程で、従来技術の方法を用いて得られる収率よりはるかに高い収率で実施される。後述する実施例で示すように、本発明の方法の収率は、95%程度またはそれ以上である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
本発明においては、鈴木反応は、極性溶媒中、パラジウム触媒および塩基の存在下での化合物(II)と化合物(III)との間のカップリング工程、およびこれに続く酸処理工程によって実施される。
【0019】
典型的には、鈴木反応は、非プロトン性極性溶媒(例えば、アセトニトリル、N,N‐ジメチルホルムアミド、ジメトキシエタン、またはテトラヒドロフラン)もしくはプロトン性極性溶媒(例えば、n-プロパノール、i-プロパノール)またはこれらの溶媒と水との混合物中、パラジウム触媒〔例えば、酢酸パラジウム(II)、(テトラキス(トリフェニルホスフィン)-パラジウム(0)、パラジウム炭素、またはジクロロ[1,1'-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]-パラジウム(II)等〕の存在下で実施することができる。使用する溶媒の体積は、6-ブロモ-2-ナフトエ酸の量の7倍〜13倍であり、かつ、使用する水の体積は、6-ブロモ-2-ナフトエ酸の量の7倍〜13倍である。
【0020】
有利には、パラジウム触媒は、トリフェニルホスフィン、トリ-o-トリルホスフィン、トリ-m-トリルホスフィン、またはトリ-p-トリルホスフィンから選択される配位子を含有していてよい。特に好適な触媒は、酢酸パラジウム(II)およびパラジウム炭素であり、これらにより特に速い反応速度を得ることが可能になる。酢酸パラジウム(II)は、2-(ジシクロヘキシルホスフィノ)ビフェニルタイプの配位子(J. P. Wolfeら、J. Am. Chem. Soc., 1999, 121, 9550-9561)と組み合わせて有利に用いることができる。
【0021】
これらの触媒は、例えば、Pd EnCat(登録商標)タイプの触媒のように、カプセル化されていてもよい。反応は、一般に、無機塩基(例えば、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸セシウム、水酸化ナトリウム、または水酸化カリウム等)の存在下で、あるいは第三級アミン(例えば、トリエチルアミンまたはジイソプロピルエチルアミン等)の存在下で実施する。特に好ましい塩基は、炭酸カリウム、水酸化カリウム、およびジイソプロピルエチルアミンである。
【0022】
鈴木反応は、不活性雰囲気下、例えば、アルゴン雰囲気下もしくは窒素雰囲気下で実施することが好ましい。反応混合物を、有利には、60℃〜110℃の範囲の温度にて30分〜24時間加熱する。酸性媒体中の処理(例えば、HClの存在下の処理)を実施する。実施例1および2で用いる条件によれば、反応速度が非常に速く、2時間以内に完結することに注目されたい。当業者であれば、特に、文献(N. MiyauraおよびA. Suzuki、Chem. Rev., 1995, 95, 2457-2483;A. Suzuki、J. Organomet. Chem., 1999, 576, 147-168)に記載されている鈴木反応の変形態様を適用することによって、これらの条件を変形することが可能であろう。したがって、本発明の方法は、簡単で経済的であり、化合物(I)を定量的に近い高収率で直接得ることを可能にする。
【0023】
この新たな方法は、従来技術の方法において得られていた不純物を全く含まない、高度な純度の6-[3-(1-アダマンチル)-4-メトキシフェニル]-2-ナフトエ酸を得ることも可能にする。以下の合成例により、本発明の方法を説明する。
【実施例】
【0024】
[実施例1]:
a)3-アダマンチル-4-メトキシフェニルボロン酸(II)の合成:
2-(1-アダマンチル)-4-ブロモアニソール(IV)100g(0.311 mol)およびTHF 500mlを、窒素下で2L三つ口反応器に導入する。この反応媒体を-75℃に冷却する。2.5MのnBuLi溶液 137 ml(0.342 mol)を添加する。-70℃にて1時間撹拌した後、ホウ酸トリイソプロピル 80 ml(0.342 mol)を添加する。室温に戻した後、この反応混合物を1.2 N HCl 1リットルで加水分解する。水相を酢酸エチルで抽出し、合わせた有機相を飽和NaCl 1リットルで洗浄し、次いで水 1リットルで洗浄する。有機相を硫酸ナトリウムで無水にし、溶媒を蒸発させる。白色固体が88.37 g得られ、この固体をヘプタン440 mlに再びペースト化する。濾過後、得られた沈殿をヘプタンでリンスし、その後、減圧下、35℃にて恒量に達するまで乾燥する。84.4 g の3-アダマンチル-4-メトキシフェニルボロン酸が、白色固体の形態で得られる(収率=94.8%、m.p.=263℃)。
1H NMR (CDCl3):δ:1.77 (s; 6H); 2.10 (m; 3H); 2.20 (s; 6H); 3.91 (s; 3H); 7.00 (d; IH; J1=8.0 Hz); 8.05 (dxd; IH; J2=I.5 HzおよびJ1=8.0 Hz); 8.15 (d; IH, J2=I.5 Hz)
【0025】
b)6-[3-(1-アダマンチル)-4-メトキシフェニル]-2-ナフトエ酸(I)の合成:
テトラヒドロフラン 20 mL(12体積倍)、3-アダマンチル-4-メトキシフェニルボロン酸(II)2 g(7 mmol)、6-ブロモ-2-ナフトエ酸(III)1.65 g(6.6 mmol)、および2 M炭酸カリウム水溶液 20 mLを、窒素気流下、攪拌機を備えた丸底フラスコに導入する。次いで、酢酸パラジウム 15 mg(1%)および2-(ジシクロヘキシルホスフィノ)ビフェニル 46 mg(2%)を導入する。この媒体を還流下にて2時間加熱する。HPLCによる反応速度モニターにより、生成した6-[3-(1-アダマンチル)-4-メトキシフェニル]-2-ナフトエ酸の量(%)が1時間後に94%であり、2時間後に98%であることが示される。
【0026】
室温に戻した後、触媒をカートリッジ上に濾別し、次いで、1N塩酸水溶液 30 mlにゆっくりと注ぐ。
【0027】
媒体を1時間撹拌したままにする。沈殿物を濾過し、水で洗浄した後、減圧下で乾燥する。2.68 gの6-[3-(1-アダマンチル)-4-メトキシフェニル]-2-ナフトエ酸が、白色固体の形態で得らる。この白色固体の純度は、HPLCで決定して99.9%である(収率=94.8%、m.p.=321℃)。
[以下の融点(m.p.)が文献に記載されている]:m.p.= 319℃〜322℃(B. Charpentierら、J. Med. Chem., 1995, 38, 4993-5006))、およびm.p.= 325℃〜327℃(欧州特許第0 199 636号)。
【0028】
[実施例2]:
6-[3-(1-アダマンチル)-4-メトキシフェニル]-2-ナフトエ酸(I)の合成:
6-ブロモ-2-ナフトエ酸 80 g(0.319 mol)、3-アダマンチル-4-メトキシフェニルボロン酸 95.7 g(0.335 mol、1.05当量)、5%パラジウム炭素(50%ウエット、Degussa type E105CA/W)0.8 g、およびテトラヒドロフラン 800 ml(10体積倍)を、4リットル反応器に導入した。媒体を55℃に加熱する。85%の水酸化カリウム 85 g(1.05 mol、3.3当量)を水240 ml(3体積倍)に溶解する。
【0029】
得られた溶液を反応媒体に注ぎ入れる。この添加は発熱的である。反応媒体は還流温度に達する。還流状態で2時間保持する。
【0030】
反応媒体を20℃を35〜40℃にてカートリッジで濾過し、THF/水混合液(1/1) 400 mlで洗浄する。
【0031】
反応媒体を20℃に冷却し、35%HCl 100 mlの水600 ml溶液を添加する。6-[3-(1-アダマンチル)-4-メトキシフェニル]-2-ナフトエ酸が沈殿する。これを濾過し、水4リットルで洗浄する。洗液のpHは、約6〜7である。生成物を減圧下、100℃にて24時間乾燥する。
【0032】
131 gの6-[3-(1-アダマンチル)-4-メトキシフェニル]-2-ナフトエ酸が得られる(粗収率=99%)。
【0033】
この粗生成物を15〜22体積倍のTHFに還流下で溶解する。熱い状態で濾過した後、15〜22体積倍のヘプタンを添加し、媒体を5℃まで1時間〜2時間冷却する。
6-[3-(1-アダマンチル)-4-メトキシフェニル]-2-ナフトエ酸を焼結ガラスで濾過し、1〜2体積倍のヘプタンで洗浄する。
【0034】
108gの6-[3-(1-アダマンチル)-4-メトキシフェニル]-2-ナフトエ酸が、白色固体の形態で得られる。この白色固体の純度は、HPLCで決定して99.9%である(収率=82%、m.p.=320〜322℃)。
【0035】
[実施例3]:
6-[3-(1-アダマンチル)-4-メトキシフェニル]-2-ナフトエ酸(I)の合成:
テトラヒドロフラン 20 mL(12体積倍)、3-アダマンチル-4-メトキシフェニルボロン酸(II)2 g(7 mmol)、6-ブロモ-2-ナフトエ酸(III)1.65 g(6.6 mmol)、および2 M炭酸カリウム水溶液 20 mLを、窒素気流下、攪拌機を備えた丸底フラスコに導入した。次いで、10%パラジウム炭素(50%ウエット、Heraeus type K-0218)0.7 g(5%)を導入する。HPLCによる速度モニターが、生成した6-[3-(1-アダマンチル)-4-メトキシフェニル]-2-ナフトエ酸の量(%)が1時間後に94%であり、2時間後に98%であることを示す。
【0036】
この媒体を還流下にて8時間加熱する。触媒をカートリッジ上に濾別した後、媒体を1 N 塩酸水溶液 30 mlにゆっくりと注ぐ。
【0037】
この媒体を1時間撹拌したままにする。沈殿物を濾過し、水で洗浄した後、減圧下で乾燥する。2.06 gの6-[3-(1-アダマンチル)-4-メトキシフェニル]-2-ナフトエ酸が、白色固体の形態で得られる。この白色固体の純度は、HPLCで決定して99.9%である(収率=79%、m.p.=321℃)。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I):
【化1】

の6-[3-(1-アダマンチル)-4-メトキシフェニル]-2-ナフトエ酸の合成方法であって、
式(II):
【化2】

の3-アダマンチル-4-メトキシフェニルボロン酸と、
式(III):
【化3】

の6-ブロモ-2-ナフトエ酸と
の間の鈴木反応による、方法。
【請求項2】
前記鈴木反応が、極性溶媒中、パラジウム触媒および塩基の存在下での、化合物(II)と化合物(III)との間のカップリング工程、これに続く酸処理工程によって実施されることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記触媒が、酢酸パラジウム(II)、パラジウム炭素、ジクロロ[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)、および、ホスフィン配位子を含有するパラジウム錯体(例えば、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム等)から選択されることを特徴とする、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記ホスフィン配位子が、2-(ジシクロヘキシルホスフィノ)ビフェニル、トリフェニルホスフィン、トリ-o-トリルホスフィン、トリ-m-トリルホスフィン、またはトリ-p-トリルホスフィンから選択されることを特徴とする、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記触媒が、酢酸パラジウム(II)またはパラジウム炭素であることを特徴とする、請求項3に記載の方法。
【請求項6】
前記触媒が、配位子2-(ジシクロヘキシルホスフィノ)ビフェニルの存在下における酢酸パラジウム(II)であることを特徴とする、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記塩基が、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸セシウム、水酸化ナトリウムもしくは水酸化カリウムから選択される無機塩基、または、トリエチルアミンおよびジイソプロピルアミンから選択される第三級アミンであることを特徴とする、請求項2〜6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記極性溶媒が、アセトニトリル、N,N-ジメチルホルムアミド、ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、n-プロパノール、i-プロパノール、または、これらの溶媒と水との混合物から選択されることを特徴とする、請求項2〜7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
前記カップリング工程が、不活性なアルゴンまたは窒素の雰囲気下、60℃〜110℃の範囲の温度にて30分〜24時間実施されることを特徴とする、請求項2〜8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
前記酸処理工程が、塩酸を用いて実施されることを特徴とする、請求項2〜9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
式(II):
【化4】

の3-アダマンチル-4-メトキシフェニルボロン酸の、式(I):
【化5】

の6-[3-(1-アダマンチル)-4-メトキシフェニル]-2-ナフトエ酸の合成のための使用。
【請求項12】
式(III):
【化6】

の6-ブロモ-2-ナフトエ酸の、式(I):
【化7】

の6-[3-(1-アダマンチル)-4-メトキシフェニル]-2-ナフトエ酸の合成のための使用。
【請求項13】
使用する前記溶媒の体積が、使用する6-ブロモ-2-ナフトエ酸(III)の量の7〜13倍であり、かつ、使用する水の体積が、使用する6-ブロモ-2-ナフトエ酸(III)の量の7〜13倍であることを特徴とする、請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。

【公表番号】特表2008−534643(P2008−534643A)
【公表日】平成20年8月28日(2008.8.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−504711(P2008−504711)
【出願日】平成18年4月6日(2006.4.6)
【国際出願番号】PCT/EP2006/003790
【国際公開番号】WO2006/108717
【国際公開日】平成18年10月19日(2006.10.19)
【出願人】(599045604)ガルデルマ・リサーチ・アンド・デヴェロップメント (117)
【Fターム(参考)】