説明

7−[4−[4−(2,3−ジクロロフェニル)ピペラジン−1−イル]ブトキシ]−3,4−ジヒドロ−1H−キノリン−2−オン塩基またはその塩もしくは水和物を含む経口フィルム

7−[4−[4−(2,3−ジクロロフェニル)ピペラジン−1−イル]ブトキシ]−3,4−ジヒドロ−1H−キノリン−2−オン塩基またはその塩もしくは水和物を含む経口フィルム。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明の分野:
本発明は、医薬有効成分(API)である7−[4−[4−(2,3−ジクロロフェニル)ピペラジン−1−イル]ブトキシ]−3,4−ジヒドロ−1H−キノリン−2−オンを含む経口フィルムおよび7−[4−[4−(2,3−ジクロロフェニル)ピペラジン−1−イル]ブトキシ]−3,4−ジヒドロ−1H−キノリン−2−オンを含む経口フィルムの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
発明の背景:
7−[4−[4−(2,3−ジクロロフェニル)ピペラジン−1−イル]ブトキシ]−3,4−ジヒドロ−1H−キノリン−2−オン(本明細書ではアリピプラゾールと呼ぶ)は、最初にEP0367141において請求されたカルボスチリル誘導体である。その公報中で、アリピプラゾールは統合失調症の処置に有用であるとして同定された。
【0003】
1990年代初頭のアリピプラゾールの公開後、アリピプラゾールの多様な多形、塩および溶媒和物をカバーする数多くの特許明細書および科学論文が存在した。
【0004】
第4回日韓合同分離技術シンポジウム報告書(1996年10月6〜8日)は、アリピプラゾールの水和形態および無水形態の両方を開示し、それらは1型、2型および3型と呼ばれた。
【0005】
その後のWO03/026659(形態A〜Gおよび非結晶質アリピプラゾール);EP1618103(形態II、III、IV);WO05/058835(形態I、II、VI、VIII、X〜XII、XIV、XIXおよびXX);WO06/012237(形態アルファ);WO06/053780(メタノラートおよびエタノラート);WO06/079548(形態X、ヘミエタノラートおよびメタノール溶媒和物)およびWO07/004061(形態H〜L)を含む特許出願は、種々のアリピプラゾール形態を請求した。これらの特許出願に開示されている多数の多形および溶媒和物は重複しているが、該APIに関するこの多数の特許出願は、該API周辺の活性の強さを強調している。
【0006】
2004年から、アリピプラゾールは、統合失調症、躁病または混合エピソード、双極性障害および大鬱病性障害の処置のためのフィルムコーティングされた口腔内崩壊錠としておよび注射溶液として、Bristol-Meyers Squibbおよび大塚製薬によりAbilify(登録商標)の商標名で販売されている。
【0007】
近年、APIの送達媒体としての経口フィルム(ORF)の開発に興味が持たれている。ORFは、Listerine POCKETPAKSTMのような消費者向け製品として最初に上市された1990年代後期から知られており、Theraflu(登録商標) Thin Strips、Gas-X(登録商標) Thin Strips、Triaminic Thin Strips(登録商標)、Children's Benadryl(登録商標)、Chloraseptic(登録商標)のような製品における医薬送達媒体として既に使用されている。経口フィルムは口腔への適用が意図され、そこで、それらは嚥下前に急速に溶解する。
【0008】
さらに最近、ORFは、薬の服用を嫌がり、あるいはこれに抵抗する難患者集団に、特に有用な送達媒体であることが認識されている。ORFを使用したAPI投与は、投与後簡単に吐きだせず、またかさばる錠剤の嚥下が困難な患者の服用を楽にするという理由により、極めて高いコンプライアンスをもたらすことが示されている。
【0009】
しかしながら、フィルムコート錠および口腔内崩壊錠のような伝統的な医薬製剤を超える利点にもかかわらず、ORFは製造が困難であり、製造工程中にAPIが遭遇する好ましくない条件のために、多くのAPIにとっては適切な送達媒体ではないことが多い。
【0010】
ORFの製造に伴う問題は次のものを含む:
1. 全製造工程中均質なままでなければならないコーティング材(溶液、エマルジョンまたは分散体のいずれか)の安定性;
2. 得られるラミネートおよびフィルムの性質が、包装体からの押出しおよび安全な取出しを可能にすると同時に、口腔内での速やかな崩壊および薬物の速やかな放出を可能にする性質の併有(例えば、崩壊速度と妥協しない適切な引張り強度を達成しなければならない);
3. 所望の多形を変える傾向がある製造工程中で必要とされる水性環境および高温のために不純物が増加する可能性があり、APIの物理的および化学的安定性を達成するのは困難となる;このことは、さらに、APIの最終放出特性に影響し得る。
【0011】
アリピプラゾールの経口フィルムへの添加は、その水への低い溶解性が、経口フィルムを溶液から製造することを極めて困難にしているため、特別の問題を提起する。ある種の溶媒に完全に溶解したとき、アリピプラゾールは溶解度がより低い溶媒和物形態で晶出し、それが、インビボで経口投与後に必要とされるAPI放出速度を達成するのに適さないことが判明している。
【0012】
バイオアベイラビリティの問題は、経口フィルムのために必要な厳しい製造工程に耐えることができるだけでなく、完成した経口フィルムにおける必要な安定性および放出特性(cmax、tmaxおよびAUC)も提供できる、アリピプラゾールの多形または溶媒和物の発見の重要性も強調する。
【発明の概要】
【0013】
発明の概要:
本発明により、上に記載した問題が、7−[4−[4−(2,3−ジクロロフェニル)ピペラジン−1−イル]ブトキシ]−3,4−ジヒドロ−1H−キノリン−2−オン塩基またはその塩もしくは水和物を含む経口フィルムを提供することにより解決される。好ましくは、7−[4−[4−(2,3−ジクロロフェニル)ピペラジン−1−イル]ブトキシ]−3,4−ジヒドロ−1H−キノリン−2−オンは無水物多形体である。
【0014】
本発明のさらなる面において、7−[4−[4−(2,3−ジクロロフェニル)ピペラジン−1−イル]ブトキシ]−3,4−ジヒドロ−1H−キノリン−2−オンは、10.0、11.6、15.7、16.3、18.5、20.4、21.8、22.2および23.3度2シータ、±0.2度2シータにピークを有するX線粉末回折パターンにより特徴付けられる結晶多形体である。
【0015】
本発明のさらなる面において、経口フィルムは10〜40wt%の7−[4−[4−(2,3−ジクロロフェニル)ピペラジン−1−イル]ブトキシ]−3,4−ジヒドロ−1H−キノリン−2−オンを含み、さらに、多糖類、ポリペプチド類、合成ポリマー類またはそれらの混合物から成る群から選択されるフィルム形成ポリマーを含んでよい。
【0016】
好ましくは、本発明の経口フィルムは:15〜40wt%のアリピプラゾール;5〜30wt%のフィルム形成ポリマー;0〜5wt%の界面活性剤;10〜40wt%の増量剤;5〜50wt%の可塑剤;および0〜5wt%の風味剤を含む。
【0017】
本発明はまた7−[4−[4−(2,3−ジクロロフェニル)ピペラジン−1−イル]ブトキシ]−3,4−ジヒドロ−1H−キノリン−2−オン塩基またはその塩もしくは水和物を含む経口フィルムの製造方法であって:
(a) 7−[4−[4−(2,3−ジクロロフェニル)ピペラジン−1−イル]ブトキシ]−3,4−ジヒドロ−1H−キノリン−2−オンを、フィルム形成ポリマー類、増量剤、可塑剤および風味剤から選択される少なくとも1種の添加剤と共に溶媒に添加し;そして
(b) 当該混合物を乾燥させて、経口フィルムを形成する
工程を含む、方法にも関する。
【0018】
特に、本発明の方法は、2−プロパノールおよび水の少なくとも一つから選択される溶媒を使用する。本発明のさらなる態様において、溶媒は2−プロパノールと水の混合物であり、2−プロパノール対水の比が1:3〜1:1であるのが好ましい。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】実施例1によって製造した経口フィルムと、アリピプラゾール一水和物を含む標準的経口フィルムを比較した溶解プロファイルを示す。溶解は、Apparatus 2, PhEur.を使用し、pH4.0の媒体1000ml中、75rpmおよび37℃で行った。
【発明を実施するための形態】
【0020】
詳細:
アリピプラゾールに加えて、本発明の経口フィルムはフィルム形成ポリマー類を含み、そして好ましくは以下に詳述する界面活性剤;増量剤;可塑剤および香味剤を含むさらなる添加剤を含む。
【0021】
好ましくはフィルム形成ポリマー類は、多糖類(例えばセルロースおよびその誘導体、デンプンおよびその誘導体、カラギーナン)、合成ポリマー類(例えばポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、アクリレート類)、ポリペプチド類(コラーゲン、ゼラチン)およびそれらの混合物を含み、これらに限定されない。好ましいセルロース誘導体は、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、特に30〜70センチポアズ、理想的には40〜60センチポアズの見掛け粘度のものを含む。見掛け粘度は、ヒプロメロースについてのUSPモノグラフに記載されている。端的に、ヒドロキシプロピルメチルセルロースの水性2%m/m溶液は、ウッベローデ型粘度計で20℃で分析される。
【0022】
好ましくは、完成したORF中のフィルム形成ポリマーのパーセンテージは、完成した経口フィルムの総重量の0〜40wt%、好ましくは5〜30wt%、最も好ましくは10〜20wt%である。
【0023】
適当な界面活性剤は、Tween 80、パルミチン酸イソプロピルおよびセバシン酸ジブチルを含むが、これらに限定されない。完成したORF中に存在する界面活性剤の量は、完成した経口フィルムの総重量の0〜5wt%、好ましくは0.01〜3wt%、最も好ましくは0,1〜1wt%である。
【0024】
増量剤は、TiO、SiO、微晶性セルロース、マルトデキストリンから選択してよいが、これらに限定されず、完成した経口フィルムの総重量の0〜50wt%、好ましくは10〜40wt%、最も好ましくは20〜30wt%の量で存在する。
【0025】
グリセロールおよびプロピレングリコールのような可塑剤を、完成した経口フィルムの総重量の5〜50wt%、好ましくは10〜40wt%、最も好ましくは20〜30wt%の範囲の量で使用してよく、スクラロースおよびエチルバニリンのような風味剤もまた、完成した経口フィルムの総重量の0〜5wt%、好ましくは0.01〜3wt%、最も好ましくは0.1〜1wt%の低用量で含んでよい。
【0026】
本発明の経口フィルムを製造するために、アリピプラゾールおよび上に記載した添加剤を最初に溶媒に添加する。
【0027】
溶媒は、好ましくは水、エタノール、2−プロパノール、1−プロパノール、アセトン、メチルエチルケトン、テトラヒドロフラン、メタノール、酢酸エチル、エチルエーテル、酢酸、ギ酸、アセトニトリル、ジメチルスルホキシド、ギ酸エチル、ヘプタン、アニソール、1−ブタノール、2−ブタノール、酢酸ブチル、tert−ブチルメチルエーテル、クメン、イソ酢酸ブチル、酢酸イソプロピル、酢酸メチル、3−メチル−1−ブタノール、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、2−メチル−1−プロパノール、ペンタン、1−ペンタノール、酢酸プロピル、クロロベンゼン、クロロホルム、シクロ(cycle)ヘキサン、1,2−ジクロロエチレン(ehtylene)、ジクロロメタン、1,2.ジメトキシエタン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、1,4−ジオキサン、2−エトキシエタノール、エチレングリコール、ホルムアミド、ヘキサン、N−メチルピロリドン、ニトロメタン、ピリジン、スルホラン、テトラリン、トルエン、1,1,1−トリクロロエタン、1,1,2−トリクロロエテン、キシレン、およびそれらの混合物から選択される。水、エタノール、2−プロパノール、1−プロパノールおよびアセトンまたはそれらの混合物が好ましい。2種の溶媒を使用するとき、使用する溶媒によって、それらは1:9;1:4;3:7;2:3;2:1、好ましくは1:1を含む、種々の比率で組合せ得る。最も好ましくは1:1比の水:2−プロパノールを使用するが、2:1;3:2;3:1またはそれより高い比率も適する。
【0028】
添加剤の溶媒への添加は、5〜40℃、好ましくは10〜35℃、より好ましくは15〜30℃、理想的には20〜25℃で行い得る。添加中、混合物を撹拌することが推奨されるが、必須ではない。使用するならば、撹拌を好ましくは20〜300分間、より好ましくは40〜200分間、最も好ましくは50〜120分間続ける。
【0029】
アリピプラゾールおよび添加剤を添加する順番は溶媒および添加剤によって変わってよいが、界面活性剤を最初に溶媒に溶解し、その後残りの添加剤およびアリピプラゾールを添加するのが好ましい。さらに、全ての残りの添加剤の添加後にアリピプラゾールのみを添加するのが好ましいことがある。
【0030】
完成したORFは、完成した経口フィルムの総重量の10〜50wt%のアリピプラゾール塩基またはその塩もしくは水和物を含み得る;好ましくは、それは完成した経口フィルムの総重量の15〜40wt%、最も好ましくは20〜35wt%を含む。
【0031】
任意の形態のアリピプラゾールを本発明の経口フィルムに使用し得るが、好ましい多形体は、表1に示す、ここで形態Xと呼ぶものである。最も好ましくは、形態Xは、WO2006/079548の実施例13に従い得られる。
【0032】
【表1】

【0033】
添加剤およびアリピプラゾールの全ての添加の後、混合物を均質化させる。好ましくは均質化は1時間未満で起るが、使用する溶媒および添加剤によって、均質化は1〜24時間;3〜20時間かかる可能性があり;多くの場合6〜16時間または一夜(12時間)かかる。
【0034】
最後に、均質化した混合物を支持ホイルに広げ、標準経口フィルム製造器具(例えば塗布ナイフ)を使用して、所望のフィルム厚を達成する。次いで、フィルムを40〜110℃;好ましくは40〜80℃、最も好ましくは50℃で、20〜100分間;好ましくは30〜60分間、最も好ましくは45分間乾燥させる。
【0035】
乾燥したら、標準的経口フィルム技法および技術を使用して、得られたフィルムを切断し、包装する。
【0036】
本明細書中の用語“混合”または“混合物”は、溶液;エマルジョン;分散体および懸濁液およびその形成を含むことを意図する。
【0037】
ここで、本発明を、以下の実施例においてより詳細に記載するが、それらに限定されない。
【実施例】
【0038】
実施例1:
コーティング材を、20℃で、24.38gの水と13.13gの2−プロパノールを混和し、37mgのTween 80と5分間完全に混合することにより製造した。3.75gのアリピプラゾール無水物(形態X)を添加し、さらに5分間、200回転/分(rpm)で撹拌した。3gのグリセロールおよび1.83gのマルトデキストリン(デキストロース当量13.0〜17.0)を添加し、さらに2分間撹拌した。撹拌しながら、1.583gのEmcocel SP15および1.800gのMetolose 60 SH-50をゆっくり添加し、コーティング材の撹拌を2時間続けた。
コーティング材を、シリコン処理したPETホイル上に注加し、乾燥後、80g/m重量のコートを得た。得られたラミネートを50℃で45分間乾燥させた。乾燥後、ラミネートを所望の形に切断し、ホイルを外して、フィルムを包装した。
【0039】
実施例2:
第一混合物を、20℃で、37mgのTween 80を24.38gの水中で混合し、3gのグリセロールおよび1.83gのマルトデキストリン(デキストロース当量13.0〜17.0)を添加することにより製造した。撹拌中、1.583gのEmcocel SP15および1.800gのMetolose 60 SH-50をゆっくり添加し、コーティング材の撹拌を1時間続けた。
第二混合物を、3.75gのアリピプラゾール無水物(形態X)を13.13gの2−プロパノールに懸濁し、5分間撹拌することにより製造した。
次いで、第二混合物を第一混合物に撹拌しながら添加し、撹拌を1時間続けた。
コーティング材をシリコン処理したPETホイル上に注加し、乾燥後、80g/m重量のコートを得た。得られたラミネートを50℃で45分間乾燥させた。乾燥後、ラミネートを所望の形に切断し、ホイルを外して、フィルムを包装した。
【0040】
溶解結果:
実施例1に従い製造した経口フィルムの溶解速度を、アリピプラゾール一水和物を含む標準経口フィルムの溶解速度と比較した。溶解は、Apparatus 2, PhEur.を使用し、pH4.0の媒体1000ml中、75rpmおよび37℃で、ORFの6cmサンプルを使用して行った。表2および図1に示す結果は、本発明の経口フィルムが、アリピプラゾール一水和物を含む標準的経口フィルムと比較したとき、速い溶解プロファイルを有することを示す。
【表2】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
7−[4−[4−(2,3−ジクロロフェニル)ピペラジン−1−イル]ブトキシ]−3,4−ジヒドロ−1H−キノリン−2−オン塩基またはその塩もしくは水和物が無水物多形体であることを特徴とする、7−[4−[4−(2,3−ジクロロフェニル)ピペラジン−1−イル]ブトキシ]−3,4−ジヒドロ−1H−キノリン−2−オン塩基またはその塩もしくは水和物を含む経口フィルム。
【請求項2】
7−[4−[4−(2,3−ジクロロフェニル)ピペラジン−1−イル]ブトキシ]−3,4−ジヒドロ−1H−キノリン−2−オンが、10.0、11.6、15.7、16.3、18.5、20.4、21.8、22.2および23.3度2シータ、±0.2度2シータにピークを有するX線粉末回折パターンにより特徴付けられる結晶多形体である、請求項1に記載の経口フィルム。
【請求項3】
完成した経口フィルムの10wt%〜50wt%の7−[4−[4−(2,3−ジクロロフェニル)ピペラジン−1−イル]ブトキシ]−3,4−ジヒドロ−1H−キノリン−2−オンを含む、請求項1または2に記載の経口フィルム。
【請求項4】
多糖類、ポリペプチド類、合成ポリマー類またはそれらの混合物から成る群から選択されるフィルム形成ポリマーを含む、請求項1〜3のいずれかに記載の経口フィルム。
【請求項5】
完成した経口フィルムの:15〜40wt%のアリピプラゾール;5〜30wt%のフィルム形成ポリマー;0〜5wt%の界面活性剤;10〜40wt%の増量剤;5〜50wt%の可塑剤;および0〜5wt%の風味剤を含む、請求項1〜4のいずれかに記載の経口フィルム。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれかに記載の経口フィルムの製造方法であって:
(a) 7−[4−[4−(2,3−ジクロロフェニル)ピペラジン−1−イル]ブトキシ]−3,4−ジヒドロ−1H−キノリン−2−オンを、フィルム形成ポリマー類、増量剤、可塑剤および風味剤から選択される少なくとも1種の添加剤と共に溶媒に添加し;そして
(b) 混合物を乾燥させて、経口フィルムを形成する
工程を含む、方法。
【請求項7】
溶媒が水、エタノール、2−プロパノール、1−プロパノール、アセトン、メチルエチルケトン、テトラヒドロフラン、メタノール、酢酸エチル、エチルエーテル、酢酸、ギ酸、アセトニトリル、ジメチルスルホキシド、ギ酸エチル、ヘプタン、アニソール、1−ブタノール、2−ブタノール、酢酸ブチル、tert−ブチルメチルエーテル、クメン、イソ酢酸ブチル、酢酸イソプロピル、酢酸メチル、3−メチル−1−ブタノール、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、2−メチル−1−プロパノール、ペンタン、1−ペンタノール、酢酸プロピル、クロロベンゼン、クロロホルム、シクロ(cycle)ヘキサン、1,2−ジクロロエチレン(ehtylene)、ジクロロメタン、1,2.ジメトキシエタン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、1,4−ジオキサン、2−エトキシエタノール、エチレングリコール、ホルムアミド(fomamide)、ヘキサン、N−メチルピロリドン、ニトロメタン、ピリジン、スルホラン、テトラリン、トルエン、1,1,1−トリクロロエタン、1,1,2−トリクロロエテン、キシレン、およびそれらの混合物から選択される、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
溶媒が2−プロパノールおよび水の少なくとも一つから選択される、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
溶媒が2−プロパノールと水の混合物である、請求項6〜8のいずれかに記載の方法。
【請求項10】
2−プロパノール対水の比が1:3〜1:1である、請求項6〜9のいずれかに記載の方法。

【図1】
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【公表番号】特表2012−522742(P2012−522742A)
【公表日】平成24年9月27日(2012.9.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−502588(P2012−502588)
【出願日】平成22年3月25日(2010.3.25)
【国際出願番号】PCT/EP2010/053925
【国際公開番号】WO2010/115724
【国際公開日】平成22年10月14日(2010.10.14)
【出願人】(300015403)ヘクサル・アクチェンゲゼルシャフト (1)
【氏名又は名称原語表記】Hexal AG
【Fターム(参考)】