説明

8β−ビニル−11β(ω−置換された)アルキル−エストラ−1,3,5(10)−トリエン

本発明は、ERβ−アンタゴニスト活性を有する、一般式(I)の8β−ビニル−11β(ω−置換された)アルキル−エストラ−1,3,5(10)−トリエン、それらの生成方法、それらの中間体、本発明の化合物を含む医薬製剤、及び医薬剤の生成のためへのそれらの使用に関する。新規化合物は、他のエストロゲン感受性器官、例えば子宮又は肝臓に影響を及ぼさないで、男性及び女性において避妊目的のために使用され得、そして良性又は悪性増殖性卵巣疾患、例えば卵巣癌及び顆粒膜細胞腫の処理のためにも適切である。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ERβ−アンタゴニスト活性を有する8β−ビニル−11β(ω−置換された)アルキル−エストラ−1,3,5(10)−トリエン、それらの生成方法、それらの中間体、本発明の化合物を含む医薬製剤、及び医薬剤の生成のためへのそれらの使用に関する。
本発明の化合物は、ラット子宮からのエストロゲン受容体調製物よりもラット前立腺からのエストロゲン受容体調製物に対してより高いインビトロ親和性を有し、そして卵巣に対するそれらの選択的作用により避妊作用をインビボ発揮し、そして改良された生理化学プロフィールにより区別されるそれらのステロイド性組織−選択性エストロゲンである。
【0002】
化合物を用いる避妊方法は、妊娠を所望しない女性に共通する。女性用避妊の次の化学的方法が現在、入手できる:
(A)ゴナドトロピン放出及び従って排卵の阻害による排卵の制御(内分泌原理);
(B)受精が起こるファローピウス管への女性生殖路を通しての精子の上昇の阻止;
(C)子宮における受精された胚の移植又は着床の阻止;
(D)殺精子剤;
(E)流産誘発剤。
【0003】
ゲスタゲンとエストロゲンとの最も多様な組合せから成る経口避妊薬は、最も頻繁に使用される女性用避妊薬である。それらは、内分泌原理に従って作用する。そのような避妊薬は非常に効果的であるが、しかしながら、所望しない副作用、例えば不規則の出血、吐気、嘔吐、うつ状態、体重増加又は頭痛が生じる。より重症の疾病、例えば凝塊−塞栓、発作、肝臓腺腫、胆嚢疾患又は高血圧がまた時々、観察される。現在使用される経口避妊薬のそれらの所望しない副作用が、副作用を有さない新規避妊方法についての医学的必要性を明確にする。
【0004】
理想的な避妊方法は、内分泌視床下部−下垂体−卵巣軸に影響を及ぼさないで、卵巣小胞に対して直接的に作用する方法である。これは、卵細胞と顆粒層との間のパラクライン相互作用を破壊することにより、小胞生成を妨げ、そして従って下記のことを提供する化合物により達成され得る:
a)小胞プログラムが適切に進行することができず、その結果、特異的に排卵されるが、しかし受精され得ない機能不全卵細胞が成熟し;又は
b)小胞プログラムが適切に進行することができず、その結果、特異的に排卵され、そして受精されるが、しかしいずれのプレ移植の進行をもたらさない機能不全卵細胞が成熟し;又は
c)小胞形成が限定された程度までのみ可能であり、そしてそれはいずれの排卵をももたらさない。
【0005】
小胞増殖は、原基段階から、亀裂を有さない大きな腔小胞への卵巣小胞の進行である。最適に構築される腔小胞のみが、成熟卵細胞を排卵する可能性を有する。卵巣不妊症を有する患者、例えばPCOS(多嚢胞卵巣症候群)患者は、ホルモン及び排卵障害に関連する破壊された小胞形成及び不十分に成熟された卵素細胞を有する(Franksなど. (2000) Mol. Cell. Endocrinol. 163: 49-52)。
【0006】
小胞形成の初期段階、すなわち原基小胞から初期腔小胞への進行段階はゴナドトロピン依存性ではないが、しかし同定されるオートクライン又はパラクライン因子(Elvinなど. (1999), Mol. Cell Endocrinol. 13: 1035-1048; McNattyなど. (1999), J. Reprod, Fertil. Suppl. 54: 3-16)が、初期小胞形式において最も重要であることに関して、まだ決定的には説明されていない多くの指摘が存在する。しかしながら、ゴナドトロピン、例えばFSH(小胞刺激ホルモン)が、小胞形成の後期段階、すなわち初期腔小胞から大きな卵巣小胞への進行に主に関与している。小胞形成の追加のモジュレーターがまた、後期小胞形成において論じられている。(Elvinなど. (1999), Mol. Cell Endocrinol. 13: 1035-1048)。
【0007】
エストロゲン受容体β(ERβ)が最近、エストロゲン受容体の第2サブタイプとして発見されている(Kujperなど. (1996), Proc. Natl. Acad. Sci. 93: 5925-5930; Mosselman, Dijkema (1996) Febs Letters 392: 49-53; Tremblayなど. (1997), Molecular Endocrinology 11 : 353-365)。ERβの発現パターンは、ERαのそのパターンとは異なる(Kuiperなど. (1996), Endocrinology 138: 863-870)。ERαの発現は研究されるほとんどすべての器官に検出され得るが、雌動物におけるERβの最も高い発現が卵巣に見出され、そして雄動物においては、前立腺に見出された(Couseなど. (1997) Endocrinology 138: 4613-4621)。
【0008】
卵巣においては、小胞における明白なERβ発現がほとんどすべての成長段階において示されている。小胞においては、ERαは外部小胞細胞(胞膜)においてのみ発現されるが、ERβの強い発現はエストラジオールー成長顆粒層細胞に存在する。卵巣小胞におけるERα及びERβの種々の細胞分布に基づけば、ERα又はERβとリガンドとの相互作用が異なった細胞応答を導くであろうことが予測される。ERα及びERβが機能的に異なる事実が最近、ERα及びERβノックアウトマウスの好結果をもたらす生成により確かめられた(Couseなど. (1999), Endocrine Reviews 20: 358-418)。従って、ERαは、子宮の機能、乳腺、性−内分泌軸の制御に決定的には関与しているが、ところがERβは、卵巣生理学の工程、特に小胞形成及び排卵に主に関与している。
【0009】
高いERβ発現を有するもう1つの器官系は精巣(Mosselmannなど. 1996, Febs. Lett. 392: 49-53)、例えば精子細胞(Shugrueなど. 1998, Steroids 63: 498-504)である。ERβが雄動物において機能的である事実がまた、ERα−(ERKO)又はERβ−(βERKO)−ノックアウトマウスの研究を通して発生する。雄ERKOマウス(Hess, R. A. など. 1997, Nature 390: 509-512)は、相当の受精能障害を有する。結果として、受精能に関する精巣機能の維持に関するエストロゲンの重要な機能が確かめられる。
【0010】
ERα及びERβは、それらのリガンド結合ドメイン及び相互活性ドメインにおいて有意に異なるアミノ酸配列を有する。これは、
(1)ERサブタイプが異なった親和性でそれらのリガンドに結合し、そして
(2)リガンドが2種の受容体サブタイプに対して異なったアゴニスト及び/又はアンタゴニスト能力を示すことができることを示唆する。
【0011】
特許出願WO00/47603号、WO00/63228号、WO01/32680号、WO01/77138号、US60/207,370号、及び出版物(Sunなど. (1999), Endocrinology 140: 800-804; Staufferなど. (2000), J. Camb. Chem. 2: 318-329)は最近、ERα及びERβに対して高い親和性を有するステロイド及び非ステロイドリガンドが見出されたことを示している。いくつかの化合物は、ERαで相当に強いアゴニスト/アンタゴニストであるが、ところが他の化合物はERβで強いアゴニスト/アンタゴニストであった。
【0012】
WO00/31112号においては、5〜9個の炭素原子を有する個々の線状鎖を含む炭化水素基を11β―位置に担持する、8−位置において置換されていないエストラジオールの構成単位に基づいての新規ステロイド化合物が記載されている。それらの化合物は、ERα−アゴニスト/ERβ−アンタゴニスト作用プロフィールを有する。この混合されたエストロゲン受容体プロフィールに基づけば、それらの化合物は、エストロゲン誘発された疾病の処理及びゲスタゲンと共に避妊のための改良されたエストロゲンとして適切である。
【0013】
WO02/068548号においては、ERβ−選択性アゴニストが小胞形成の改良をもたらすが、ところがERβ−選択性アンタゴニストは、受胎能、すなわち排卵割合を低めることが明白であるこのインビボ発現が最初に示されている。
WO01/77138号(#51844B)は、ERβ−アンタゴニスト作用を有する、11β−n−ペンチル−及び11β−n−ヘキシル−8β−置換されたエストラ−1,3,5(10)−トリエンを開示する。しかしながら、11β−n−アルキル置換は、極性のさらなる低下をもたらし、そして従って、そのような化合物の不良な水溶解性をもたらす。
【0014】
本発明の目的は、ラット前立腺及びラット子宮からのエストロゲン受容体調製物への結合に関するインビトロ解離を有し、そして他のエストロゲン感受性器官、例えば子宮又は肝臓に対して影響を及ぼさないで、卵巣に対してのそれらの選択的作用により避妊作用をインビボで発揮する、改良された生理化学性質を有する化合物を提供することである。それらの化合物はまた、男性における避妊及び卵巣の良性又は悪性増殖疾患のためにも使用される。
【発明の開示】
【0015】
この目的は、一般式Iの化合物の供給により、本発明に従って達成される。
【0016】
本発明は、下記一般式I:
【化1】

【0017】
[式中、R3は、基R19-O-、R20SO2-O-、又は-O-C(O)R21を表わし;
nは、3,4又は5を表わし;
Xは、下記式II:
【0018】
【化2】

【0019】
(式中、Z及びWは、お互い独立して、R19 を表わすか;、又は
Z及びWは、酸素原子を表わし;
Yは、-OR19, -CN, -SCN, ハロゲン原子、R20, R20SO2-O-を表わすか、又は
Yは、Z及びWが一緒に酸素原子を表わす場合、R19又はR20を表わす)で表わされる基を表わし;
R17及びR17’は一緒に、酸素原子、又は基=CR23R24を表わし;
R23及びR24は、お互い独立して、水素原子又はハロゲンを表わすか;又は
R17は、水素、-OR19又はハロゲンを表わし;
R17’は、R19, -OR19、ハロゲン、R20SO2-O-、-C(O)R21又は-O-C(O)R21を表わし;
【0020】
R19は、水素原子、式CpFqHr=(p=1,2,3,4,5,6,7,8,9;q>1、及びq+r=2p+1)で表わされる基、枝なしのC1-C8-アルキル基又は枝分かれしたC3-C6−アルキル基、フェニル基により任意に置換されていてもよいC3−C6−シクロアルキル基、(C3-C6−シクロアルキル)−C1-C4−アルキレン基、枝分かれした又は枝なしのC2-C5−アルケニル基、C2-C5−アルキニル基、又は置換されていないか又は置換されたアリール−、ヘテロアリール-、ヘテロシクリル−、アリール−C1-C4−アルキレン−、又はヘテロアリール−C1-C4−アルキレン基を表わし;
R20は、R21R22N−基、基-C(NOR19)H、又は下記一般式III :
【0021】
【化3】

【0022】
(式中、Vは、-CH2-, 酸素原子又は硫黄原子、又は=N−R25を表わし;
mは、0,1,2,3,4,5,6,7又は8を表わし;
Oは、0,1,2,3,4,5,6,7又は8を表わし、それにより、それらの合計、m+Oは、2,3,4,5,6,7,8,9,10, 11, 12であり;
R21及びR22はお互い独立して、R19を表わし;
R25は、R19、R20SO2−又はアシル基-C(O)R21を表わす)
で表わされる基を表わす]
で表わされる化合物に関する。
本発明はまた、一般式Iの本発明化合物の医薬的適合できる塩も包含する。
【0023】
枝なしのC1-C8−アルキル基は、例えばメチル−、エチル−、n−プロピル−、n−ブチル−、n−ペンチル−、n−ヘキシル−、n−ヘプチル−、又はn−オクチルであり得;枝分かれC3-C8−アルキル基は、イソ−プロピル−、イソ−ブチル、sec−ブチル−、tert−ブチル−、イソ−ペンチル−、neo-ペンチル−、2−メチルペンチル−、2,2−ジメチルブチル−、2,3−ジメチルブチル−、2−メチルヘキシル−、2,2−ジメチルペンチル−、2,2,3−トリメチルブチル−又は2,3,3−トリメチルブチル基である。
【0024】
フェニル基により任意に置換されてもよいC3-C6−シクロアルキル基は、シクロプロピル−、シクロブチル−、シクロペンチル−、シクロヘキシル−、又はフェニルシクロプロピル−、フェニルシクロブチル−、フェニルシクロペンチル−又はフェニルシクロヘキシル基であり得る。
【0025】
(C3-C6−シクロアルキル)−C1-C4−アルキレン基は例えば、シクロプロピルメチル−、シクロブチルメチル−、シクロペンチルメチル−、シクロヘキシルメチル−、シクロプロピルエチル−、シクロブチルエチル−、シクロペンチルエチル−、シクロヘキシルエチル−、シクロプロピルプロピル−、シクロブチルプロピル−、シクロペンチルプロピル−、シクロヘキシルプロピル−、シクロプロピルブチル−、シクロブチルブチル、シクロペンチルブチル−又はシクロヘキシルブチル基である。
【0026】
枝分かれ又は枝なしのC2-C5−アルケニル基はたとえば、ビニル−、トリフルオロビニル−、アリル−、ホモアリル−、(E)−ブト−2−エニル−、(Z)−ブト−2−エニル−、(E)−ブト−1−エニル−、(Z)−ブト−1−エニル−、ペント−4−エニル−、(E)−ペント−3−エニル、(Z)−ペント−3−エニル−、(E)−ペント−2−エニル、(Z)−ペント−2−エニル−、(E)−ペント−1−エニル−、(Z)−ペント−1−エニル−、2−メチルビニル−、3−メチルブト−3−エニル−、2−メチルブト−3−エニル−、(E)−2−メチルブト−2−エニル−、(Z)−2−メチルブト−2−エニル−、又は3−メチルブト−2−エニル−基であり得る。
【0027】
C2-C5−アルキル基は、例えばエチニル−、プロプ−1−イニル−、プロプ−2−イニル−、ブト−1―イニル−、ブト−2−イニル−、ブト−3−イニル−、ペント−1−イニル、ペント−2−イニル−、ペント−3−イニル−、ペント−4−イニル、1−メチルプロプ−2−イニル−、1−メチルブト−3−イニル、又は1−エチルプロプ−2−イニル基であり得る。
従って、R19O基は、例えばメトキシ−、エトキシ−、n−プロポキシ−、イソ−プロポキシ−、n−ブトキシ−、sec−ブトキシ−、イソ−ブトキシ−、又はtert−ブトキシ基であり得る。
【0028】
アリール基は例えば、フェニル−、ナフタレン−1−イル、ナフタレン−2−イル−、[1,1’−ビフェニル]−2−イル−、[1,1’−ビフェニル]−3−イル−、又は[1,1’−ビフェニル]−4−イル−基であり得る。
ヘテロアリール基は、ピリジニル−、ピリミジニル−、キノリニル−、イソキノリニル−、ベンゾフラニル−、ベンゾチエニル−、1,3−ベンゾジオキソリル−、2,1,3−ベンゾチアジアゾリル−、インドリル−、フラニル−、チエニル−、オキサゾリル−、イソキサゾリル−、チアゾリル−、ピロリル−、ピラゾリル−、ピラジニル−、ピリダジニル基、又は置換され得る点の1つにより連結されるイミダゾリル基であり得る。
【0029】
基Z及びZ’のためのヘテロシクリル基は、ピペリジニル−、モルホリニル−、チオモルホリニル−、ピペラジニル−、テトラヒドロフラニル−、テトラヒドロチエニル−、イミダゾリジニル−基、又は置換され得る点の1つにより連結されるピロリジニル基であり得る。
【0030】
アリール、ヘテロアリール及びヘテロシクリル基の置換基は、枝なし又は枝つきのC1-C4アルキル基(メチル−、エチル−、n−プロピル−、イソ−プロピル−、n−ブチル−、sec−ブチル−、イソ−ブチル−、及びtert−ブチル−)及びC2-C6−アルケニル基(ビニル−、アリル−、ホモアリル−、(E)−ブト−2−エニル−、(Z)−ブト−2−エニル−、ペント−4−エニル−、(E)−ペント−3−エニル−、(Z)−ペント−3−エニル−、(E)−ペント−2−エニル−、(Z)−ペント−2−エニル−、2−メチルビニル−、2−メチルブト−3−エニル−、2−メチルブト−3−エニル−、(E)−2−メチルブト−2−エニル−、(Z)−2−メチルブト−2−エニル−、2−エチルプロプ−2−エニル−、ヘキセ−5−エニル−、(E)−ヘキセ−4−エニル−、(Z)−ヘキセ−4−エニル−、(E)−ヘキセ−3−エニル−、(Z)−ヘキセ−3−エニル−、(E)−ヘキセ−2−エニル−、(Z)−ヘキセ−2−エニル−、1−メチルペント−4−エニル−、(E)−1−メチルペント−3−エニル−、(Z)−1−メチルペント−3−エニル、1−エチルブト−3−エニル−、(E)−1−メチルペント−2−エニル−、(Z)−1−メチルペント−2−エニル−)、及び/又はC3-C6−シクロアルキル基(シクロプロピル−、シクロブチル−、シクロペンチル−、シクロヘキシル−)、及び/又はハロゲン(弗素、塩素、臭素又はヨウ素)、及び/又は−OH, −0−(C1-C4−アルキル)、ホルミル−、−CH2H、−CO2(C1-C4−アルキル)、−NO2、−N3、−CN, C1-C8−アシル−、C1-C8−アシルオキシ−、トリフルオロメチル−、ペンタフルオロエチル−、メチルチオ−、トリフルオロメチルチオ−、及び/又はアミノ−、モノ(C1-C8−アルキル)アミノ−、又はジ(C1-C8−アルキル)アミノ(両アルキル基は同一であるか又は異なっている)であり得る。
【0031】
基Z及びZ’のためのアリール−C1-C4−アルキル基は、上記に定義されるアリール及びC1-C4−アルキル基の組合せ、例えば次のものであり得る:フェニルメチル−、1−フェニルエチル−、2−フェニルエチル−1−、1−メチル−1−フェニルエチル−、3−フェニルプロピル−4−フェニルブチル−、(ナフタレン−1−イル)メチル−、1−(ナフタレン−1−イル)エチル−、2−(ナフタレン−1−イル)−エチル−、(ナフタレン−2−イル)メチル−、1−(ナフタレン−2−イル)エチル−、2−(ナフタレン−2−イル)エチル−、([1,1’−ビフェニル]−2−イル)メチル−、([1, 1’−ビフェニル]−3−イル)メチル−又は([1,1’−ビフェニル]−4−イル)メチル基。
【0032】
基Z及びZ’のためのヘテロアリール−C1-C4−アルキレン基は、上記に定義されるヘテロアリール−及びC1-C4アルキレン基の組合せ、例えば(ピリジン−2−イル)メチル−、(ピリジン−3−イル)メチル−、(ピリジン−4−イル)メチル−、(フラン−2−イル)メチル−、(フラン−3−イル)メチル−、(チエン−2−イル)メチル−、(チエン−3−イル)メチル−、2−(チエン−2−イル)エチル−、又は2−(チエン−3−イル)エチル基であり得る。
【0033】
式CpFqHr(p=1,2,3,4,5,6,7,8、9:q>1及びq+r=2p+1)で表わされる基は、モノフルオロメチル−、ジフルオロメチル−、トリフルオロメチル−、ペンタフルオロエチル−、ペルフリオロプロピル−、ペルフルオロブチル−、2,2,2−トリフルオロエチル−、5,5,5,4,4−ペンタフルオロペンチル−、6,6,6,5,5,4,4,3,3−ノナフルオロへキシル−、9,9,9,8,8−ペンタフルオロノニル−又は9,9,9,8,8,7,7−ヘプタフルオロノニル基であり得る。
本発明によれば、ハロゲンは、弗素、塩素、臭素又はヨウ素である。
【0034】
本発明の一般式I の化合物の医薬的に適合できる塩の形成に関しては、次のものが当業者に知られている方法に従って考慮される:無機酸として、塩酸、臭酸、硫酸、リン酸及び硝酸;カルボン酸として、酢酸、プロピオン酸、ヘキサン酸、オクタン酸、デカン酸、オレイン酸、ステアリン酸、マレイン酸、フマル酸、琥珀酸、安息香酸、アスコルビン酸、ショウ酸、サリチル酸、酒石酸、クエン酸、乳酸、グリコール酸、リンゴ酸、マンデリン酸、ケイ皮酸、グルタミン酸、アスパラギン酸;スルホン酸として、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、トルエンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸及びナフタレンスルホン酸。
【0035】
Yが、-OH, -CN, -SCN, ハロゲン又はR20であり、又は
Z及びWが一緒に、酸素原子を表わす場合、YがR20である一般式Iのそれらの化合物が好ましい。
Yが、-OH, -CN, -SCN, ハロゲン又はR20であり、又は
Z及びWが一緒に、酸素原子を表わす場合、YがR20であり、そして
R17及びR17’が一緒に、酸素原子を表わすか、又は
R17が、水素又は‐OHを表わし、
R17’が、水素、-OH, C1-C4-アルキル基、C2-C5−アルケニル基、C2-C5−アルキニル基、又はトリフルオロメチル基を表わす、一般式Iのそれらの化合物が特に好ましい。
【0036】
下記に言及される本発明の化合物が特に好ましい。エピマー性アルコールの場合、2種の可能なジアステレオマーがまた、特に好ましい。
11β- [ (R) 6,6,6-トリフルオロ-5-ヒドロキシヘキシル]-8-ビニル-エストラ-1, 3,5(10)-トリエン-3,17β-ジオール (ジアステレオマー 1), 15aD1(ZK283336)、
11β- [ (S) 6,6,6-トリフルオロ-5-ヒドロキシヘキシル]-8-ビニル-エストラ-1, 3,5(10)-トリエン-3,17β-ジオール (ジアステレオマー 2), 15aD2(ZK283337、D1/2ZK283361)、
11 β-[7, 7, 7-トリフルオロ-6-ヒドロキシヘプチル]-8-ビニル-エストラ-1, 3,5 (10)-トリエン-3,17β-ジオール (ジアステレオマー 1), 15bD1(D1/2ZK283515)、
11β- [7, 7, 7-トリフルオロ-6-ヒドロキシヘプチル]-8-ビニル-エストラ-1,3,5(10)-トリエン-3, 17β-ジオール (ジアステレオマー 2), 15bD2(D1/2ZK283515)、
11β- [8, 8,8-トリフルオロ-7-ヒドロキシオクチル]-8-ビニル-エストラ-1, 3,5 (10)-トリエン-3,17β-ジオール, (ジアステレオマー 1),
11 β- [8, 8, 8-トリフルオロ-7-ヒドロキシオクチル]-8-ビニル-エストラ-1, 3,5(10)-トリエン-3, 17β-ジオール (ジアステレオマー 2),
11 β- [6, 6, 6-トリフルオロ-5-ヒドロキシ-5-(トリフルオロメチル)ヘキシル]-8-ビニル-エストラ-1,3,5(10)-トリエン-3,17β-ジオール、18a (ZK283498),
11 β- [7, 7, 7-トリフルオロ-6-ヒドロキシ-6-(トリフルオロメチル)ヘプチル]-8-ビニル-エストラ-1,3,5(10)-トリエン-3,17β-ジオール、18b (ZK283511),
11 β- [8, 8, 8-トリフルオロ-7-ヒドロキシ-7-(トリフルオロメチル)オクチル]-8-ビニル-エストラ-1,3,5(10)-トリエン-3,17β-ジオール、
11 β- [7, 7, 7, 6, 6-ペンタフルオロ-5-ヒドロキシヘプチル]-8-ビニル-エストラ-1, 3,5(10)-トリエン-3,17β-ジオール (ジアステレオマー 1), 20aD1、
【0037】
11 β- [7, 7, 7, 6, 6-ペンタフルオロ-5-ヒドロキシヘプチル]-8-ビニル-エストラ-1, 3,5(10)-トリエン-3,17β-ジオール (ジアステレオマー 2), 20aD2、
11 β- [8, 8, 8, 7, 7-ペンタフルオロ-6-ヒドロキシオクチル]-8-ビニル-エストラ-1, 3,5(10)-トリエン-3,17β-ジオール (ジアステレオマー 1), 20bD1、
11 β- [8, 8, 8, 7, 7-ペンタフルオロ-6-ヒドロキシオクチル]-8-ビニル-エストラ-1, 3,5(10)-トリエン-3,17β-ジオール (ジアステレオマー 2), 20bD2、
11 β- [9, 9, 9, 8, 8-ペンタフルオロ-7-ヒドロキシノニル]-8-ビニル-エストラ-1, 3,5(10)-トリエン-3,17β-ジオール (ジアステレオマー 1),
11 β- [9, 9, 9, 8, 8-ペンタフルオロ-7-ヒドロキシノニル]-8-ビニル-エストラ-1, 3,5(10)-トリエン-3,17β-ジオール (ジアステレオマー 2),
11β-[8,8,8, 7,7, 6, 6-ヘプタフルオロ-5-ヒドロキシオクチル]-8-ビニル-エストラ-1, 3,5 (10)-トリエン-3,17β-ジオール (ジアステレオマー1), 22aD1(D1/2 ZK283348)、
11β-[8,8,8,7,7,6,6-ヘプタフルオロ-5-ヒドロキシオクチル]-8-ビニル-エストラ-1, 3,5(10)-トリエン-3, 17β-ジオール (ジアステレオマー 2), 22aD2(D1/2 ZK283348)、
11β- [9, 9,9, 8,8, 7,7-ヘプタフルオロ-6-ヒドロキシノニル]-8-ビニル-エストラ-1, 3,5 (10)-トリエン-3,17β-ジオール (ジアステレオマー 1), 22aD1(D1/2 ZK283396)、
11 β- [9, 9,9, 8, 8,7, 7-ヘプタフルオロ-6-ヒドロキシノニル]-8-ビニル-エストラ-1,3,5 (10)-トリエン-3,17β-ジオール (ジアステレオマー 2) 、22aD2(D1/2 ZK283396)
11 β- [10, 10,10, 9, 9,8,8-ヘプタフルオロ-7-ヒドロキシデシル]-8-ビニル-エストラ-1,3,5 (10)-トリエン-3,17β-ジオール (ジアステレオマー 1) 、
【0038】
11 β- [10, 10,10, 9, 9,8,8-ヘプタフルオロ-7-ヒドロキシデシル]-8-ビニル-エストラ-1,3,5 (10)-トリエン-3,17β-ジオール (ジアステレオマー 2) 、
11 β-(5-ブロモペンチル)-8-ビニル-エストラ-1,3,5 (10)-トリエン-3,17β-ジオール、23a (ZK283090) 、
11 β-[5-(メチルアミノ)ペンチル]-8-ビニル-エストラ-1,3,5 (10)-トリエン-3,17β-ジオール、24a (ZK283126) 、
11 β-[5-(ジメチルアミノ)ペンチル]-8-ビニル-エストラ-1,3,5 (10)-トリエン-3,17β-ジオール、25a (ZK283125) 、
11 β-[5-(ピロリジン-1-イル)ペンチル]-8-ビニル-エストラ-1,3,5 (10)-トリエン-3,17β-ジオール、26a (ZK283131) 、
11 β-[5-(1-ピペリジル)ペンチル]-8-ビニル-エストラ-1,3,5 (10)-トリエン-3,17β-ジオール、27a (ZK283124) 、
11 β-(5-モルホリノペンチル)-8-ビニル-エストラ-1,3,5 (10)-トリエン-3,17β-ジオール、28a (ZK283130) 、
11β-{5-[メチル (9, 9, 9, 8, 8-ペンタフルオロノニル) アミノ]ペンチル}-8-ビニル-エストラ-1,3,5(10)-トリエン-3, 17β-ジオール,29a(ZK283150) 、
11β-{5-[メチル (9, 9, 9, 8, 8, 7 , 7-ヘプタフルオロノニル) メチルアミノ]ペンチル}-8-ビニル-エストラ-1,3,5(10)-トリエン-3, 17β-ジオール,30a(ZK283158) 、
11β-{5-[メチル (オクタノイル) アミノ]ペンチル}-8-ビニル-エストラ-1,3,5(10)-トリエン-3, 17β-ジオール,31a(ZK283260) 、
【0039】
11 β-(6-クロロヘキシル)-8-ビニル-エストラ-1,3,5 (10)-トリエン-3,17β-ジオール、23b (ZK283189) 、
11 β-[6-(メチルアミノ)ヘキシル]-8-ビニル-エストラ-1,3,5 (10)-トリエン-3,17β-ジオール、24b (ZK283202) 、
11 β-[6-(ジメチルアミノ)ヘキシル]-8-ビニル-エストラ-1,3,5 (10)-トリエン-3,17β-ジオール、25b (ZK283201) 、
11 β-[6-(ピロリジン-1-イル)ヘキシル]-8-ビニル-エストラ-1,3,5 (10)-トリエン-3,17β-ジオール、26b (ZK283200) 、
11 β-[6-(1-ピペリジル)ヘキシル]-8-ビニル-エストラ-1,3,5 (10)-トリエン-3,17β-ジオール、27b (ZK283198) 、
11 β-(6-モルホリノヘキシル)-8-ビニルエストラ-1,3,5 (10)-トリエン-3,17β-ジオール、28b (ZK283199) 、
11β-{6-[メチル (9, 9, 9, 8, 8-ペンタフルオロノニル) アミノ]ヘキシル}-8-ビニル-エストラ-1,3,5(10)-トリエン-3, 17β-ジオール,29b(ZK283219) 、
11β-{6-[ (9, 9, 9, 8, 8, 7, 7-ヘプタフルオロノニル)メチルアミノ]ヘキシル}-8-ビニル-エストラ-1,3,5(10)-トリエン-3, 17β-ジオール,30b(ZK283220) 、
11β-{6-[ メチル(オクタノイル)アミノ]ヘキシル}-8-ビニル-エストラ-1,3,5(10)-トリエン-3, 17β-ジオール,31b、
11 β- (7-ブロモヘプチル)-8-ビニル-エストラ-1,3,5(10)-トリエン-3, 17β-ジオール,
【0040】
11β-[7-(メチルアミノ)ヘプチル]-8-ビニルエストラ-3,5 (10)-トリエン-3,17β-ジオール,
11β-[7-(ジメチルアミノ)ヘプチル]-8-ビニルエストラ-1, 3,5 (10)-トリエン-3,17β-ジオール,
11β-[7-(ピロリジン-1-イル)ヘプチル]-8-ビニルエストラ-1, 3,5 (10)-トリエン-3,17β-ジオール,
11 β- [7- (1-ピペリジル) ヘプチル]-8-ビニルエストラ-1, 3,5 (10)-トリエン-3,17β-ジオール,
11β-(7-モルホリノヘプチル)-8-ビニルエストラ-1, 3,5 (10)-トリエン-3,17β-ジオール,
11β- {7- [メチル (9,9, 9, 8,8-ペンタフルオロノニル) アミノ] ヘプチル}-8-ビニルエストラ-1, 3,5(10)-トリエン- 3, 17β-ジオール,
11β- {7- [ (9, 9,9, 8,8, 7, 7-ヘプタフルオロノニル)メチルアミノ]ヘプチル}-8-ビニルエストラ-1, 3,5(10)-トリエン- 3, 17β-ジオール,
11β- {7- [メチル (オクタノイル) アミノ] ヘプチル}-8-ビニル-エストラ-1, 3,5 (10)-トリエン-3,17β-ジオール,
N-n-ブチル-N-メチル-5- [3, 17β-ジヒドロキシ-8-ビニルエストラ-1, 3,5 (10)-トリエン-11β-イル]バレルアミド, 34a
N-nブチル-N-メチル-6- [3, 17β-ジヒドロキシ-8-ビニルエストラ-1, 3,5 (10)-トリエン-11β-イル] カプロンアミド, 34b
【0041】
N-n-ブチル-N-メチル-7-[3,17β-ジヒドロキシ-8-ビニルエストラ-1,3, 5 (10)-トリエン-11β-イル] エナントアミド,
11β-(5-チオシアナトペンチル)-8-ビニルエストラ-1, 3,5 (10)-トリエン-3,17β-ジオール, 35(ZK283360)、
11β-(6-チオシアナトヘキシル)-8-ビニルエストラ-1, 3,5 (10)-トリエン-3,17β-ジオール,
11β-(7-チオシアナトヘプチル)-8-ビニルエストラ-1, 3,5 (10)-トリエン-3,17β-ジオール,
6-[3, 17β-ジヒドロキシ-8-ビニルエストラ-1,3,5 (10)-トリエン-11β-イル]カプロニトリル,36(ZK283100)、
7-[3, 17β-ジヒドロキシ-8-ビニルエストラ-1,3,5 (10)-トリエン-11β-イル]エナントニトリル、
17β-ヒドロキシ-11β-[(R)6,6,6-トリフルオロ-5-ヒドロキシヘキシル]-8-ビニル-エストラ-1,3,5 (10)-トリエン-3-イル-スルファメート (ジアステレオマー 1),
17β-ヒドロキシ-11β-[(S)6,6,6-トリフルオロ-5-ヒドロキシヘキシル]-8-ビニル-エストラ-1,3,5 (10)-トリエン-3-イル-スルファメート (ジアステレオマー 2),
17β-ヒドロキシ-11β-[7,7,7-トリフルオロ-6-ヒドロキシヘプチル]-8-ビニル-エストラ-1,3,5 (10)-トリエン-3-イル-スルファメート (ジアステレオマー 1),
17β-ヒドロキシ-11β-[7,7,7-トリフルオロ-6-ヒドロキシヘプチル]-8-ビニル-エストラ-1,3,5 (10)-トリエン-3-イル-スルファメート (ジアステレオマー 2),
【0042】
17β-ヒドロキシ-11β-[8,8,8-トリフルオロ-7-ヒドロキシオクチル]-8-ビニル-エストラ-1, 3,5 (10)-トリエン-3-イル-スルファメート (ジアステレオマー 1),
17β-ヒドロキシ-11β-[8,8,8-トリフルオロ-7-ヒドロキシオクチル]-8-8ビニル-エストラ-1, 3,5(10)-トリエン-3-イル- スルファメート (ジアステレオマー 2),
17β-ヒドロキシ-11 β- [6, 6,6-トリフルオロ-5-ヒドロキシ-5- (トリフルオロメチル) ヘキシル]-8-ビニル-エストラ- 1,3, 5 (10)-トリエン-3-イル-スルファメート,
17β-ヒドロキシ-11 β- [7, 7, 7-トリフルオロ-6-ヒドロキシ-6-(トリフルオロメチル)ヘプチル]-8-ビニル-エストラ- 1,3, 5(10)-トリエン-3-イル-スルファメート,
17β-ヒドロキシ-11 β- [8, 8,8-トリフルオロ-7-ヒドロキシ-7-(トリフルオロメチル) オクチル]-8-ビニル-エストラ-1, 3,5(10)- トリエン-3-イル-スルファメート,
17β-ヒドロキシ-11 β- [7, 7, 7, 6, 6-ペンタフルオロ-5-ヒドロキシヘプチル]-8-ビニル-エストラ-1, 3,5(10)-トリエン-3- イル-スルファメート (ジアステレオマー 1),
17β-ヒドロキシ-11 β- [7, 7, 7, 6,6-ペンタフルオロ-5-ヒドロキシヘプチル]-8-ビニル-エストラ-1, 3,5(10)-トリエン-3-イル-スルファメート (ジアステレオマー 2),
17β-ヒドロキシ-11 β- [8, 8, 8, 7, 7-ペンタフルオロ-6-ヒドロキシオクチル]-8-ビニル-エストラ-1, 3,5(10)-トリエン-3-イル-スルファメート (ジアステレオマー 1),
17β-ヒドロキシ-11 β- [8, 8, 8, 7,7-ペンタフルオロ-6-ヒドロキシオクチル]-8-ビニル-エストラ-1, 3,5(10)-トリエン-3-イル- スルファメート (ジアステレオマー 2),
17β-ヒドロキシ-11β-[9, 9, 9, 8, 8-ペンタフルオロ-7-ヒドロキシノニル]-8-ビニル-エストラ-1, 3,5(10)-トリエン-3-イル-スルファメート (ジアステレオマー 1),
【0043】
17β-ヒドロキシ-11 β- [9, 9, 9, 8,8-ペンタフルオロ-7-ヒドロキシノニル]-8-ビニル-エストラ-1, 3,5(10)-トリエン-3- イル-スルファメート (ジアステレオマー 2),
11 β- [5- (ジメチルアミノ) ペンチル]-17β-ヒドロキシ-8-ビニルエストラ-1, 3,5 (10)-トリエン-3-イル-スルファメート,
17β-ヒドロキシ-11 β- [5- (ピロリジン-1-イル) ペンチル]-8-ビニルエストラ-1, 3, 5 (10)-トリエン-3-イル-スルファメート,
17β-ヒドロキシ-11β-[5-(1-ピペリジル)ペンチル]-8-ビニルエストラ-1, 3, 5 (10)-トリエン-3-イル-スルファメート,
17β-ヒドロキシ-11 β- (5-モルホリノペンチル)-8-ビニルエストラ-1, 3,5 (10)-トリエン-3-イル-スルファメート,
11 β- [6- (ジメチルアミノ)ヘキシル]-17β-ヒドロキシ-8-ビニルエストラ-1, 3,5 (10)-トリエン-3-イル-スルファメート,
17β-ヒドロキシ-11 β- [6- (ピロリジン-1-イル) ヘキシル]-8-ビニル-エストラ- 1,3, 5 (10)-トリエン-3-イル-スルファメート,
17β-ヒドロキシ-11 β- [6- (1-ピペリジル) ヘキシル]-8-ビニル-エストラ- 1,3, 5 (10)-トリエン-3-イル-スルファメート,
17β-ヒドロキシ-11 β- (6-モルホリノヘキシル) -8-ビニル-エストラ- 1,3, 5 (10)-トリエン-3-イル-スルファメート,
11 β- [7- (ジメチルアミノ)ヘプチル]-17β-ヒドロキシ-8-ビニルエストラ-1,3,5 (10)-トリエン-3-イル-スルファメート,
【0044】
17β-ヒドロキシ-11 β- [7- (ピロリジン-1-イル) ヘプチル]-8-ビニル-エストラ- 1,3, 5 (10)-トリエン-3-イル-スルファメート,
17β-ヒドロキシ-11 β- [7- (1-ピペリジル) ヘプチル]-8-ビニル-エストラ- 1,3, 5 (10)-トリエン-3-イル-スルファメート,
17β-ヒドロキシ-11 β- (7-モルホリノヘプチル) -8-ビニル-エストラ- 1,3, 5 (10)-トリエン-3-イル-スルファメート,
11β-[7, 7,6-トリフルオロ-5-ヒドロキシヘプト-6-エニル]-8-ビニル-エストラ- 1,3, 5 (10)-トリエン-3,17β-ジオール(ジアステレオマー 1),
11β-[7, 7, 6-トリフルオロ-5-ヒドロキシヘプト-6-エニル]-8-ビニル-エストラ- 1,3, 5 (10)-トリエン-3,17-β-ジオール(ジアステレオマー 2),
11β-[8, 8, 7-トリフルオロ-6-ヒドロキシオクト-7-エニル]-8-ビニル-エストラ- 1,3, 5 (10)-トリエン-3,17β-ジオール(ジアステレオマー 1),
11β-[8, 8, 7-トリフルオロ-6-ヒドロキシオクト-7-エニル]-8-ビニル-エストラ- 1,3, 5 (10)-トリエン-3,17β-ジオール(ジアステレオマー 2),
11 β- [9, 9,8-トリフルオロ-7-ヒドロキシノン-8-エニル]-8-ビニル-エストラ-1, 3,5 (10) -トリエン-3, 17β-ジオール (ジアステレオマー 1),
11 β- [9, 9, 8-トリフルオロ-7-ヒドロキシノン-8-エニル]-8-ビニル-エストラ-1, 3,5(10)-トリエン-3, 17β-ジオール (ジアステレオマー 2),
11β-[5-ヒドロキシヘキシル]-8-ビニル-エストラ-1, 3,5 (10)-トリエン-3,17β-ジオール (ジアステレオマー 1),
【0045】
11β- [5-ヒドロキシヘキシル]-8-ビニル-エストラ-1, 3,5(10)-トリエン-3,17β-ジオール (ジアステレオマー 2),
11β- [6-ヒドロキシヘプチル]-8-ビニル-エストラ-1, 3,5(10)-トリエン-3,17β-ジオール (ジアステレオマー 1),
11β- [6-ヒドロキシヘプチル]-8-ビニル-エストラ-1, 3,5(10)-トリエン-3,17β-ジオール (ジアステレオマー 2),
11β- [7-ヒドロキシオクチル]-8-ビニル-エストラ-1, 3,5(10)-トリエン-3,17β-ジオール (ジアステレオマー 1),
11β- [7-ヒドロキシオクチル]-8-ビニル-エストラ-1, 3,5(10)-トリエン-3,17β-ジオール (ジアステレオマー 2),
11β- [5-メチル-5-ヒドロキシヘキシル]-8-ビニル-エストラ-1, 3,5(10)-トリエン-3,17β-ジオール,
11β- [6-メチル-6-ヒドロキシヘプチル]-8-ビニル-エストラ-1, 3,5(10)-トリエン-3,17β-ジオール,
11β- [7-メチル-7-ヒドロキシオクチル]-8-ビニル-エストラ-1, 3,5(10)-トリエン-3,17β-ジオール,
17α-メチル-11β-[(R)6,6,6-トリフルオロ-5-ヒドロキシヘキシル]-8-ビニル-エストラ-1, 3,5(10)-トリエン-3, 17β-ジオール (ジアステレオマー 1)、
17α-メチル-11β-[(S)6,6,6-トリフルオロ-5-ヒドロキシヘキシル]-8-ビニル-エストラ-1, 3,5(10)-トリエン-3, 17β-ジオール (ジアステレオマー 2)、
【0046】
17α-メチル-11β-[7,7,7-トリフルオロ-6-ヒドロキシヘプチル]-8-ビニル-エストラ-1, 3,5(10)-トリエン-3, 17β-ジオール (ジアステレオマー 1)、
17α-メチル-11β-[7,7,7-トリフルオロ-6-ヒドロキシヘプチル]-8-ビニル-エストラ-1, 3,5(10)-トリエン-3, 17β-ジオール (ジアステレオマー 2)、
17α-メチル-11β-[8,8,8-トリフルオロ-7-ヒドロキシオクチル]-8-ビニル-エストラ-1, 3,5(10)-トリエン-3, 17β-ジオール (ジアステレオマー 1)、
17α-メチル-11β-[8,8,8-トリフルオロ-7-ヒドロキシオクチル]-8-ビニル-エストラ-1, 3,5(10)-トリエン-3, 17β-ジオール (ジアステレオマー 2)、
17β-ヒドロキシ-11 β-[8, 8, 8, 7, 7, 6, 6-ヘプタフルオロ-5-ヒドロキシオクチル]-8-ビニル-エストラ-1, 3,5 (10)-トリエン- 3-イル-スルファメート (ジアステレオマー 1),
17β-ヒドロキシ-11 β- [8, 8, 8,7, 7,6, 6-ヘプタフルオロ-5-ヒドロキシオクチル]-8-ビニル-エストラ-1, 3,5 (10)-トリエン- 3-イル-スルファメート (ジアステレオマー 2),
17β-ヒドロキシ-11 β- [9, 9,9, 8, 8, 7, 7-ヘプタフルオロ-6-ヒドロキシノニル]-8-ビニル-エストラ-1, 3,5 (10)-トリエン- 3-イル-スルファメート (ジアステレオマー 1),
17β-ヒドロキシ-11 β- [9, 9,9, 8,8, 7, 7-ヘプタフルオロ-6-ヒドロキシノニル]-8-ビニル-エストラ-1, 3,5 (10)-トリエン- 3-イル-スルファメート (ジアステレオマー 2),
17β-ヒドロキシ-11β-[10, 10, 10, 9,9, 8, 8-ヘプタフルオロ-7-ヒドロキデシル]-8-ビニル-エストラ-1, 3,5 (1 0)- トリエン-3-イル-スルファメート (ジアステレオマー 1),
17β-ヒドロキシ-11 β- [10, 10,10, 9,9, 8, 8-ヘプタフルオロ-7-ヒドロキデシル]-8-ビニル-エストラ-1, 3,5(1 0)- トリエン-3-イル-スルファメート (ジアステレオマー 2),
【0047】
17β-ヒドロキシ-11 β- [7, 7,6-トリフルオロ-5-ヒドロキシヘプト-6-エニル]-8-ビニル-エストラ-1, 3,5(10)-トリエン-3-イル- スルファメート (ジアステレオマー 1),
17β-ヒドロキシ-11 β- [7, 7, 6-トリフルオロ-5-ヒドロキシヘプト-6-エニル]-8-ビニル-エストラ-1, 3,5(10)-トリエン-3-イル-スルファメート (ジアステレオマー 2),
17β-ヒドロキシ-11 β- [8, 8, 7-トリフルオロ-6-ヒドロキシオクト-7-エニル]-8-ビニル-エストラ-1, 3,5 (10)-トリエン-3-イル- スルファメート (ジアステレオマー 1),
17β-ヒドロキシ-11β-[8, 8, 7-トリフルオロ-6-ヒドロキシオクト-7-エニル]-8-ビニル-エストラ-1, 3,5(10)-トリエン-3-イル- スルファメート (ジアステレオマー 2),
17β-ヒドロキシ-11 β- [9, 9, 8-トリフルオロ-7-ヒドロキシノン-8-エニル]-8-ビニル-エストラ-1, 3,5 (10)-トリエン-3-イル-スルファメート (ジアステレオマー 1),
17β-ヒドロキシ-11 β- [9, 9, 8-トリフルオロ-7-ヒドロキシノン-8-エニル]-8-ビニル-エストラ-1, 3,5 (10)-トリエン-3-イル-スルファメート (ジアステレオマー 2),
17β-ヒドロキシ-17α-メチル-11β-[(R) 6,6,6-トリフルオロ-5-ヒドロキシヘキシル]-8-ビニル-エストラ-1, 3,5 (10) - トリエン-3-イル-スルファメート (ジアステレオマー 1),
17β-ヒドロキシ-17α-メチル-11β-[(S) 6,6, 6-トリフルオロ-5-ヒドロキシヘキシル]-8-ビニル-エストラ-1, 3,5 (10) - トリエン-3-イル-スルファメート (ジアステレオマー 2),
【0048】
17β-ヒドロキシ-1 7α-メチル-11β- [7, 7,7-トリフルオロ-6-ヒドロキシヘプチル]-8-ビニル-エストラ-1, 3,5(10)- トリエン-3-イル-スルファメート (ジアステレオマー 1),
17β-ヒドロキシ-17α-メチル-11β-[7, 7, 7-トリフルオロ-6-ヒドロキシヘプチル]-8-ビニル-エストラ-1, 3,5(10)- トリエン-3-イル-スルファメート (ジアステレオマー 2),
17β-ヒドロキシ-17α-メチル-11 β- [8, 8, 8-トリフルオロ-7-ヒドロキシオクチル]-8-ビニル-エストラ-1, 3,5(10)-トリエン- 3-イル-スルファメート (ジアステレオマー 1),
17β-ヒドロキシ-17α-メチル-11β-[8, 8, 8-トリフルオロ-7-ヒドロキシオクチル,]-8-ビニル-エストラ-1, 3,5(10)-トリエン-3-イル-スルファメート (ジアステレオマー 2)。
【0049】
本発明の化合物は、小胞形成及び排卵の阻害、男性用避妊、及び卵巣の良性及び悪性増殖疾患の処理のために適切である。
ホルモン性避妊のために通常使用されるエストロゲンエチニルエストラジオール、又は他に、WO00/31112号に従って避妊のために使用される化合物とは異なって、本発明の一般式Iの化合物は、単独で、すなわち避妊のためのゲスタゲンの追加の投与なしで使用され得る。
【0050】
本発明のエストラトリエンのエステル誘導体は、それらの投与方法、それらの作用型、作用の強さ及び持続期間に関して、エステル化されていない活性成分に比較して、プロドラッグとしての利点を有すことができる。
本発明のエストラトリエンのスルファメート誘導体はまた、薬物動力学及び薬力学的利点を有する。関連する効果はすでに、他のステロイド−スルファメートにおいて記載されている(J. Steroid Biochem. Molec. Biol. 55, 395-403 (1995); Exp. Opinion Invest. Drugs. 1998, 7, 575-589)。
【0051】
本発明は、8β−ビニル−11β(ω−置換された)アルキル−エストラ−1,3,5(10)−トリエンを記載し、それらは、ラット前立腺及びラット子宮からのエストロゲン受容体調製物への結合に関して、インビトロ解離を有し、そして好ましくは、小胞形成及び排卵のインビボ阻害を有する。本発明の化合物は、他のエストロゲン感受性器官、例えば子宮又は肝臓に影響を及ぼさないで、広範囲の容量範囲にわたって避妊作用を有する。
さらに、それらの化合物は、男性用避妊のために、及び卵巣の良性又は悪性増殖疾患の処理のために使用され得る。
【0052】
従って、本発明は、少なくとも1つの一般式Iの化合物又はそれらの生理学的適合できる塩を含む医薬製剤、及び男性/又は女性に避妊、及び卵巣の良性及び悪性増殖性疾患の処理のための医薬剤の生成のためへの一般式Iの化合物の使用に関する。
本発明の化合物は、経口及び非経口投与の後、次の指標のために使用され得る。
本発明の一般式Iの化合物は、医薬製剤における、又は特に、GnRH−アンタゴニスト、プロゲステロン受容体アンタゴニスト、メソプロゲスチン又はゲスタゲン、又は組織−選択ゲスタゲン(A/B−形に対する作用)との組み合わせにおける個々の成分として使用され得る。
【0053】
本発明の化合物類及びそれらを含む製剤は特に、卵巣避妊、すなわち卵巣の良性又は悪性増殖疾患、例えば卵巣癌及び顆粒層細胞腫瘍のために適切である。
さらに、前記化合物は、男性受精能疾患及び前立腺疾患を処理するために使用され得る。
投与されるべき一般式Iの化合物の量は、広範囲内で変化し、そしていずれかの効果的な量を包含することができる。処理されるべき条件及び投与の型に基づけば、投与される化合物の量は、1日当たり0.01μg/kg〜100mg/kg体重、好ましくは0.04μg/kg〜1mg/kg体重であり得る。
【0054】
ヒトにおいては、これは、毎日、0.8μg〜8g、好ましくは、3.2μg〜80mgの用量に対応する。
本発明によれば、用量単位は、1.6μg〜200mgの一般式Iの1又は複数の化合物を含む。
本発明の化合物及びその酸付加塩は、医薬組成物及び製剤の製造のために適切である。医薬組成物又は医薬剤は、任意には、他の薬理学的又は医薬的活性物質と共に混合される、1又は複数の本発明の化合物又はそれらの酸付加塩を、活性成分として含む。医薬剤の製造はいずれかの手段により行なわれ、ここで既知の及び通常使用される医薬アジュバント、及び他の通常使用されるビークル及び希釈剤が使用され得る。
【0055】
ビークル及びアジュバント自体、例えば医薬、化粧品及び関連する分野のためのアジュバントとして、次の文献に推薦されるか又は示されるそれらが適切である:Ullmans Encyklopadie der technischen Chemie [Ullman’s Encyclopedia of Technical Chemistry], Volume 4 (1953), pages 1 to 39; Jounal of Pharmaceutical Sciences, Volume 52 (1963), page 918 ff., issued by Czetsch-Lindenwald, Hilfsstoffe fur pharmazie und angrenzende Gebiete [Adjuvants for Pharmaceutics and Related Fields]; Oharm, Ind., Issue 2, 1961, p. 72 and ff.: Dr. H.P. Fiedler, Lexikon der Hilfsstoffe fur Pharmazie, Kosmetik und angrenzende Gebiete Dictionary of adjuvants for pHrmaceutics, Cosmetics and related Fields], Cantor KG, Aulendorf in Wurttemberg 1971。
【0056】
本発明の化合物は、経口又は非経口、例えば腹膜内、筋肉内、皮下又は経皮投与され得、または、組織に移植され得る。
経口投与に関しては、カプセル、ピル、錠剤、被覆された錠剤、等が適切である。活性成分の他に、用量単位は、医薬的に適合できるビークル、例えば澱粉、糖、ソルビトール、ゼラチン、滑剤、ケイ酸、タルク、等を含むことができる。
非経口投与に関しては、活性成分は、生理学的に適合する希釈剤に溶解されるか、又は懸濁され得る。溶解剤、界面活性剤、懸濁剤又は乳化剤の添加を伴なって又はそれを伴わないで、希釈剤としての油が非常にしばしば使用される。使用される油の例は、オリーブ油、ビーナッツ油、綿花種子、大豆油、ひまし油及びごま油である。
【0057】
化合物はまた、活性成分の持効性が可能にされるよう配合され得る、補充物注入又は移植物調製の形で使用され得る。
不活性材料として、移植物は、例えば生分解性ポリマー、又は合成シリコーン、例えばシリコーンゴムを含むことができる。さらに、経皮投与に関しては、活性成分は、例えばパッチに添加され得る。
局部投与のための一般式Iの活性成分と共に負荷される、膣内システム(例えば、膣用リング)又は子宮内システム(例えば、ペッサリー、コイル、IUD) の製造に関しては、種々のポリマー、例えばシリコーンポリマー、エチレン酢酸ビニル、ポリエチレン又はポリプロピレンが適切である。
【0058】
活性成分の良好な生物利用性を達成するためには、化合物はまた、シクロデキストリン包接待として配合され得る。このためには、化合物は、α−、β−又はα―シクロデキストリン又は後者の誘導体と反応せしめられる(PCT/EP95/02656号)。
本発明の一般式Iの化合物はまた、リポソームにより封入され得る。
【0059】
薬理学的研修:
エストロゲン受容体結合研究:
本発明の化合物の結合親和性が、ラット前立腺及びラット子宮からのエストロゲン受容体調製物に対するリガンドとしての3H−エストラジオールの使用と伴なっての競争実験において試験された。前立腺細胞ゾルの調製及び前立腺細胞ゾルとのエストロゲン受容体試験が、Testasなど. (1981) (Testas, J. など., 1981, Endocrinology 109: 1287-1289) により記載のようにして行なわれた。
【0060】
子宮細胞質ゾルの調製及びER−含有細胞質ゾルとの受容体試験が、基本的には、Fuhrmannなど. (1995) (Fuhrmann, U. など. 1995, Contraception 51: 45-52) に記載のようないくつかの修飾を伴なって、Stack and Gorski, 1985 (Stack, Gorski 1985, Endocrinology 117, 2024-2032) により記載のようにして行なわれた。
【0061】
本発明の化合物は、ラット子宮からのエストロゲン受容体に対してよりもラット前立腺からのエストロゲンの受容体に対して高い結合親和性を有する(表1〜表4)。この場合、ERβがERαよりもラット前立腺において卓越し、そしてREαがERβよりもラット子宮において卓越することが推定される。表1及び表2は、前立腺及び子宮受容体に対する結合の割合は、ヒトERβ及びラットERαに対する相対的結合親和性(RBA)の比率と定性的に一致することを示す(kuiper など. (1996), Endocrinology 138: 863-870によれば)(表1及び表2)。
【0062】
【表1】

【0063】
【表2】

【0064】
エストロゲン性アゴニスト及びアンタゴニストについての相互活性化:
細胞の培養:
U-2 OS細胞を、フェノールレッド(Gibco BRL; #11880-028)+5%ウシ胎児血清(FCS)(Seromed; #SO115)+100単位/mlのペニシリン/100μg/mlのストレプトマイシン(Seromed; #A2213)、4mモルのL−グルタミン(Gibco BRL;#25030−024)(PSG)を有さないダルベッコ培地(DMEM)において、37℃及び8,5%CO2下で培養する。
5%活性化された炭素−処理されたFCS(CCS)+PSGを有するD−MEMにおいて少なくとも24時間、保持された細胞を、洗浄し、そしてPBS−ダルベッコ(Gibco BRL;#14190−094)(トリプシン/EDTA(0.05/0.02%);Seromed;#L2153)によりトリプシン処理する。前記細胞の再懸濁を、10mlのD−MEM+5%CCS+PSGにおいて行う。
【0065】
8個の96mウェルプレート(Packard; CulturePlate-96, #6005180)に関して、8×106個の細胞を、D−MEM+5%CCS+PSGにより80mlに希釈する。ウェル当たり100μlの細胞懸濁駅(1×104個の細胞)を播種する。播種の6時間後、トランスフェクションを行う。
FuGENE6によるトランスフェクション:
使用されるERβα−発現プラスミド(HEGO)(Chambon教授より入手)を、E. コリDH5α(Invitrogen Company)において増幅した。使用されるERβ−発現プラスミド(ERβ0)を内部で生成し、そしてE. コリDH5αにおいて増幅した。ERαの場合におけるように、発現プラスミドpSG5を使用した。レポータープラスミドとして、2つのTandem-ERE(ビテロゲニンプロモーターのエストロエン−応答要素を有するベクターpBL-LUC+を供給し、そしてE. コリ(XL1−Blue;Stratagene Company)において増幅した。
【0066】
プラスミド−DNAを、NucleoBond Plasmid Maxi Kit (CLONTECH、#K3003-2)及びFuGENE6試薬(Boehringer Mannbeim; #1814443)により調製した。後者を、最初に適切な体積のDMEMにおいて別々に希釈し、そして溶液を組合す前、インキュベートし、そして再びインキュベートした。
【0067】
96−ウェルプレートのためのバッチ:
DNA混合物(A);50ml−BlueMax(Falcon;#2070)管における:
pSG5−ERα/βFL(Hego/ERBO):2ng/ウェル(エストロゲン受容体−発現プラスミド)
p(ERE)2−Luc+:100ng/ウェル(ルシフェラーゼ−受容体プラスミド)
トランスフェクション試薬(B):14ml−ポリプロピレン管(Falcon;#2059)における;
DMEM又は血清(導入);9.7μl/ウェル
FuGENE6(培地中に直接的に):0.3μl/ウェル
【0068】
室温(RT)で5 分間、溶液A及びBをインキュベーションする。次に、溶液Bを、溶液Aに滴下し、そして混合する。溶液ABを室温で15分間インキュベートする。
4個のプレートのためのトランスフェクション混合物を、22.5mlのD−MEM+5%CCS+PSGにより希釈する。この溶液100μlを、ウェル当たり細胞に添加し、そして8.5%CO2及び37℃で一晩(16−18時間)インキュベートする。プレート当たりわずか60のウェルを突き刺し;外側のウェルは培地のみを受ける。
【0069】
ホルモン処理:
用量−作用曲線のために、参照及び試薬物質についての一連の希釈溶液を、ジメチルスルホキシド(DMSO、Sigma;#D−2650)に溶解された10-3Mの原液から出発して、96−ウェルプレート(Costar;#3595)において生成する。10-3MのDMSO溶液は、−20℃で貯蔵され、そして除去の前(15分、37℃)、溶液に溶解されるべきである。
作動性についての試験プレート上の最終濃度が10-7-10-12M(E2に関して、10-8-10-13M)
の範囲になるよう、希釈段階を選択する。
従って、すべての希釈段階は1%のDMSOを含む。
【0070】
トランスフェクションの後、トランスフェクション培地を、ウェル当たり180μlのD−MEM+5%CCS+PSGにより置換する。
拮抗性について試験するために、細胞をさらにエストラジオールにより処理する。次に、20μlの物質希釈溶液をピペットで移す。負の対照は、ウェル当たり、20μlのDNEM+1%DMSOを受ける。最終試験物質濃度は、ERαに関して、3×10-11Mであり、又はERβに関して、3×10-10Mである。参照物質として、既知の抗エストロゲンフルベストラント(AstraZencca)を、同じ濃度で使用する(表3及び表4)。
インキュベーションを、8.5%CO2及び37℃で一晩(16−18時間)、行う。
【0071】
細胞の溶解及びルシフェラーゼ活性の決定:
培地を吸入した後、個々の場合、30μlの溶解1×試薬(Promega;#E1531 )を、前記細胞に添加し、そして激しく振盪しながら(IKA−VIBRAX−VXR、600rpm)、室温で0.5〜1時間インキュベートする。
次に、前記溶解物を、30μlのルシフェラーゼ基質A(PharMingen;#556867))及び30μlのルシフェラーゼ基質B(PharMingen; #556869)と共に混合する。ルシフェラーゼ活性の測定を、基質Bをルミノメーター(DYNATECH;ML3000)の循環サイクルにおいて添加した後、30秒で行う。
【0072】
測定データの評価を、その装置製造業者(BioLinx)により指定されたソフトウェアにより行う。作用性及び拮抗性についての用量−作用曲線としての結果の生成を、平均値(n=3)及び標準偏差を伴って、Sigma Plotプログラムにおいて行う。作用性についてのEC50、効能及びEMR値、又は拮抗性についてのIC50及び効能の計算は、“MTS”ソフトウェアにより可能である(表3及び表4)。
【0073】
生理化学的プロフィール:
WO01/77138号からの化合物に比較して、本発明の化合物の分配係数[logD(HPLC方法、pH:7.0、25℃)]、及び/及び溶解性[Sw(濁り滴定、pH7.4、25℃)]に関して、本発明の生理学的プロフィールの改良性を達成する(表3及び表4)。
さらに、驚くべきことには、ERβ(EMR値)での有効性及び/又はERβに関する選択性を高めることがまた可能であった。
【0074】
【表3】

【0075】
【表4】

【0076】
避妊作用のサンプル研究:
初期小胞形成の研究:
未成熟ラットを、エクトロレエイックス及びERβ−選択的エストロゲン8β−ビニルエストラ−1,3,5(10)−トリエン−3,17β−ジオールの組合せ(25mg/kg、s.c.)により、1日目〜4日目に処理する。さらに、ビークル又は活性物質を、1日目〜4日目に、種々の用量(1;3;10;30mg/kg、s.c.)で投与する。動物を5日で検死した。卵巣を除き、そして器官重量を肉眼で分析し、そして例えば小胞、いわゆる小胞病期分類の組織学的評価を顕微鏡的に分析した。
【0077】
後期小胞形成/排卵の研究:
雌の未熟ラットを、下垂体切除する。この日は、ゼロ日として定義される。1日〜4日で、皮下及び/又は経口処理を、17β−エストラジオールと組合して活性物質により行う。5日で、PMSG(妊娠雌馬血清ゴナドトロピン)による皮下注射を行う。7日で、hCGを、腹膜内投与し、排卵を誘発する。8日で、卵巣を除き、そして肉眼で分析し(例えば、器官重量)、そして/又は顕微鏡的に分析した(例えば、小胞、いわゆる小胞病期分類の組織学的評価)。管をフラッシュし、そして卵細胞の存在について調べる。
【0078】
排卵の研究:
雌の未熟ラットを、生後23日で、PMSG(妊娠雌ウマ血清ゴナドトロピン)により皮下処理する(1日)。同じ日、24及び48時間後、動物は活性物質を、皮下又は経口投与される。PMSG注射の54時間後、動物は、hCGの腹膜内注射を受け、排卵を誘発される。検死を、hCG投与の16時間後、行う。管をフラッシュし、そして卵細胞の存在について調べる。
【0079】
本発明の物質の解離されるエストロゲン作用をインビボで検出するもう1つの可能性は、ラットにおける物質の1度の投与の後、5HT2α−受容体及びセロトニン輸送体タンパク質の発現、及びERβに富んでいる脳領域におけるmRNAレベルに対する効果が測定され得る事実から成る。セロトニン受容体及び輸送体発現に対する効果を比較する場合、LH−分泌に対する効果が測定される。ラット前立腺に対して高い結合性を有する物質(ラット子宮エストロゲン受容体に比較して)は、LH開放に対するそれらの効果に比較して、セロトニン受容体及び輸送体の発現の上昇に関してより影響を及ぼす。セロトニン受容体及び輸送体の密度を、放射性リガンドを用いて、脳断片において決定し、そしてその対応するmRNAを現場ハイブリダイゼーションを用いて決定する。前記方法は、次の文献に記載される:G. Fink & G.E.H. Sumner 1996 Nature 383: 306; B.E.H. Sumnerなど. 1999 Molecular Brain Research。
【0080】
本発明の化合物の生成方法:
本発明はまた、下記一般式VI:
【化4】

【0081】
で表わされる中間体生成物、下記一般式VII :
【化5】

【0082】
で表わされる中間体生成物、下記一般式VIII :
【化6】

で表わされる中間体生成物、下記一般式IX:
【0083】
【化7】

【0084】
[上記式中、基X、R3、R17及びnは一般式Iにおけるのと同じ意味を有する]
で表わされる中間体生成物に関する。
一般式IV−Xの化合物は、一般式Iの化合物を形成するために、生成工程において中間体生成物として使用される:
【0085】
【化8】

【0086】
i) トリフルオロメタンスルホン酸無水物/ピリジン;
ii) 一般式Xの化合物、パラジウム(II)−アセテート/トリフェニルホスフィン/銅(I)−ヨウジド/ピペリジン50℃;
iii) パラジウム/炭酸マグネシウム(10%)/1バールの水素/テトラヒドロフラン/メタノール;
iv) ジイソブチルアルミニウム水素化物/トルエン/0℃;
v) 保護基操作;
vi) a) 保護基操作;b)Pd/C(10%)/100バールの水素/テトラヒドロフラン/メタノール;
vii) Ph3P=CHによるWittigオレフィン化。
【0087】
一般式IVの化合物は、WO01/77139号によれば、当業者に入手でき;一般式Vの中間体段階はまた、PCT/EP/02/11533号から知られている。
さらに、本発明はまた、一般式Iの化合物の生成方法、及び個々の場合、個々の中間体段階VI−IXの生成方法に関する。
本発明の一般式Iの化合物を、例におけるようにして生成する。一般式Iの追加の化合物を、例に記載される試薬に相同である試薬を用いて、類似する方法により得ることができる。
遊離ヒドロキシ基のエーテル化及び/又はエステル化を、当業者に知られている方法に従って行う。
【0088】
本発明の化合物は、α、β−立体異性体として、炭素原子17で存在することができる。記載される方法に従っての化合物の生成においては、化合物は、ほとんどの場合、その対応するα、β−異性体の混合物として蓄積する。混合物は、例えばクロマトグラフィー方法により分離され得る。
一般式Iによれば、可能性ある置換基は、所望する最終生成物においてさえ、最終形又は前駆体の形ですでに存在することができる。
17−置換基がまた、所望する置換機又はその反応性前駆体の求核性付加により既知の方法に従って導入され、そして任意にはさらに構築される。
【0089】
本発明のエストラトリエン−カルボン酸エステルは、また良く知られている方法に類似して、その対応するヒドロキシステロイドから生成される(例えば、Pharmazeutische Wirkstoffe, Synthesen, Patente, Anwendungen [Pharmaceutical Active Ingredients, Syntheses, Patents, Applications]; A. Kleemann, J. Engel’, Georg Thieme Verlag Stuttgart 1978. Arzneimittel, Fortschritte [Pharmaceutical Agents, Improvements] 1972 to 1985; A. Kleemann, E. Lindner, J. Engel (Editors), VCH 1987, pp. 773-814を参照のこと)。
【0090】
本発明のエストラトリエン−スルファメートは、塩基の存在下での塩化スルファモイルによるエステル化により、その対応するヒドロキシステロイドから、当業界において知られている手段により入手できる(Z. Chem. 15, 270-272 (1975); Steroids 61, 710〜717 (1996))。
スルファミド基の続くアシル化は、薬物力学的利点が8−置換基の不在の場合、すでに検出されている、本発明の(N−アシル)スルファメートをもたらす(WO97/14712号を参照のこと)。
【0091】
N−置換された及びN−置換されていない塩化スルファモイルによる、ポリヒドロキシル化されたステロイドの部位選択的エステル化を、未エステル化のまま存続するそれらのヒドロキシル基の部分保護に従って行う。シリルエーテルは、それらのシリルエーテルがスルファメート形成の条件下で安定性であり、そしてスルファメート基が、シリルエーテルが分子にまだ含まれる残留ヒドロキシル基の再生のために再び切除される場合、損なわれないまま存続するので、この目的のために適切である選択的反応性を有する保護基であることがわかっている(Steroids 1996, 61, 710-717)。
【0092】
分子に1又は複数の付加ヒドロキシル基を有する本発明のスルファメートの生成はまた、出発材料が適切なヒドロキシ−ステロイドケトンである場合にも可能である。最初に、目的に依存して、存在する1又は複数のヒドロキシル基がスルファモイル化にゆだねられる。次に、スルファメート基が任意には、問題の(N−アシル)スルファメートに、塩基の存在下で所望する塩化アシルにより転換され得る。現在存在するオキソスルファメート又はオキソ(N−アシル)スルファメートが還元により、その対応するヒドロキシスルファメート又はヒドロキシー(N−アシル)スルファメートに転換される(Steroids 1996, 61, 710-717)。硼水素化ナトリウム及びボラン−ジメチルスルフィド複合体が、適切な還元剤として適切である。
【0093】
しかしながら、一般式Iの置換基はまた、8−位置においてすでに置換されているエストトリエンの段階においても導入され得る。これは、特に所望する最終化合物の多置換の場合において、有用であるか又は必要とされる。
下記例が、本発明のより詳細な説明のために使用される。
【0094】
そのような合成のための出発材料として、シアン化ジエチルアルミニウムとの反応において8β−位置で立体選択的に置換される11−ケト−エストラテトラエン誘導体(アメリカ特許第3491089号、Tetrahedron Letters, 1967, 37, 3603)が使用される。化合物(1)の合成は記載されている(WO01/77139号)。Δ−9、11―エノールトリフレートへの転換及び続くSonogashiraカップリングにより、8β−置換された11−アルキル−エストラ−1,3,5(10),9(11)−テトラエンが得られる。次に、8β−シアノ基が、8β−アルデヒドに転換され得る。C(9)−C(11)二重結合の水素化が生じた後、官能化(例えば、Wittig反応による)が、本発明の8β−二置換されたステロイドをもたらす(流れ図1)。
【0095】
この順序において最初に得られる8β−置換された11−アルキル−エストラ−1,3,5(10),9(10)l−テトラエン、例えば8β−置換された11β−アルキル−エストラ−1,3,5(10),9(11)−トリエンは、当業者に知られている方法に従って、ステロイドに対して多くの置換パターンを形成するために、さらに反応せしめられ得る。
【0096】
頻繁に使用される略語:
THP=テトラヒドロピラン−2−イル;Me=メチル;Bn=ベンジル;Tf−トリフルオロメタンスルホニル;TBS=tert−ブチルジメチルシリル;TMS=トリメチルシリル;
【0097】
5−ベンジルオキシペント−1−インの合成:
15mlの4−ペンチン−1−オール、0℃でのDMF200ml中、17.4gの水素化ナトリウム(55%)の懸濁液に0℃で滴下し、そしてそれを、0℃で1時間、攪拌する。次に、30mlの臭化ベンジルを、この温度で添加し、そしてそれを0℃でさらに2時間、攪拌する。次に、反応を注意して、1Nの塩酸により中和する。相分離を、ジエチルエーテルと水との間で行い、そして水性相をジエチルエーテルにより数度、抽出する。組合された有機層を、水、飽和炭酸水素ナトリウム溶液及び飽和塩化ナトリウム溶液により洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥し、そして蒸発により濃縮する。残渣を油ポンプ真空下で蒸留し、そして22.7gの5−ベンジルオキシペント−1−インを、無色の油状物として得る。
【0098】
アルデヒド9の合成(流れ図1):
3−メトキシ−17β−(テトラヒドロピラン−2−イルオキシ)−11−トリフルオロメタンスルホニルオキシ−エストラ−1,3,5(10)9,(11)−テトラエン−8−カルボニトリル(2)
16mlのトリフルオロメタンスルホン酸無水物を、0℃でのピリジン490ml中、20gのケトン1の溶液に滴下し、そしてそれを、反応が完結するまで、室温で攪拌する。ピリジンを補助溶媒としてトルエンを用いて、蒸留し、残渣を酢酸エチルに取り、1Nの塩酸、水、飽和炭酸水素ナトリウム溶液及び飽和塩化ナトリウム溶液により洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥し、そして蒸発により濃縮する。残渣をシリカゲル(シクロヘキサン/酢酸エチル)上で濾過し、そして18.12gのトリフレート2を、淡黄色の発泡体として生成し、それを、精製しないで、次の段階に使用する。
【0099】
11−[5−(ベンジルオキシ)−ペント−1−イニル]−3−メトキシ−17β−(テトラヒドロピラン−2−イルオキシ)−エストラ−1,3,5(10),9(11)−テトラエン−8−カルボニトリル(3)
0.75gのパラジウム(II)−酢酸塩(47%)、1.8gのトリフェニルホスフィン及び1.28gのヨウ化銅(I)を170mlのピペリジン中、18.1gのトリフレート2の溶液に連続して添加し、そして次に、50mlのピペリジン中、11.66gの5−ベンジルオキシペント−1−インの溶液を滴下する。反応溶液を50℃に加熱し、そして、反応が完結するまで、攪拌する。作業のために、ジエチルエーテルと水との間に相分離を行い、そして水性相を、ジエチルエーテルにより数回、抽出する。組合された有機層を、1Nの塩酸により中和し、飽和炭酸水素ナトリウム溶液及び飽和塩化ナトリウム溶液により洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥し、そして蒸発により濃縮する。残渣を、カラムクロマトグラフィー(シクロヘキサン/酢酸エチル)により精製し、そして15.26gのアルキン3を、淡褐色の発泡体として得る[LC−MS:m/z, 理論値565、実測値566 (M+H)+]。
【0100】
11−[5−(ベンジルオキシ)−ペンチル]−3−メトキシ−17β−(テトラヒドロピラン−2−イルオキシ)−エストラ−1,3,5(10),9(11)−テトラエン−8−カルボニトリル(4)
300mlのテトラヒドロフラン/メタノール(3:1)中、15,26gのアルキン3の溶液を、2.7gのパラジウム(炭酸マグネシウム上10%)と共に混合し、そして反応が完結するまで、水素雰囲気(1バール)下で室温で攪拌する。作業の完結のために、それをセライト上で濾過し、そして真空下での蒸発により濃縮する。15.4gの無色の発泡体4を得、これを、さらに精製しないで、次の段階に使用する(GC−MS:m/z理論値:569、実測値:569)。
【0101】
11−[5−(ベンジルオキシ)ペンチル]−17β−ヒドロキシ−3−メトキシエストラ−1,3,5(10),9(11)−テトラエン−8−カルバルデヒド(5)
83mlのトルエン中、28mlのジイソブチルアルミニウム水素化物から成る溶液を、280mlのトルエン中、15.4gのニトリル4の溶液に、−10℃で滴下する。その反応溶液を、反応が完結されるまで、0℃で攪拌し、460mlのトルエン、92mlの飽和炭酸水素ナトリウム溶液及び9mlの2−プロパノールと共に連続して混合し、そしてこれを、室温で数時間、攪拌する。次に、それをセライト上で濾過し、そして濾液を蒸発により濃縮する。このようにして得られた無色の発泡体を、280mlのエタノール/水(5:1)に溶解し、28.75gのp−トルエンスルホン酸を添加し、反応溶液を60℃に加熱し、そしてそれを、反応が完結されるまで、攪拌する。次に、大部分のエタノールを、回転蒸発器により除去し、残渣を酢酸エチルにより希釈し、水、飽和炭酸水素ナトリウム溶液及び飽和塩化ナトリウム溶液により洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥し、そして蒸発により濃縮する。残渣を、カラムクロマトグラフィー(シクロヘキサン/酢酸エチル)により精製し、そして12.49gのアルデヒド5を、淡黄色の粘性塊状物として得る(GC−MS:m/z理論値:488、実測値:488)。
【0102】
11−[5−(ベンジルオキシ)ペンチル]−17β−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−3−メトキシエストラ−1,3,5(10),9(11)−テトラエン−8−カルバルデヒド(6)
4.46gのイミダゾール及び9.66gのtert−ブチルジメチルシリル塩化物を、160mlのN, N−ジメチルホルムアミド中12.49gのアルコール5の溶液に0℃で連続して添加し、そして反応が完結されるまで、室温で攪拌する。作業のために、水性性を水と共に混合し、そしてジエチルエーテルにより数回、抽出する。組合された有機相を、水及び飽和塩化ナトリウム溶液により洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥し、そして蒸発により濃縮し、そして14.36gのシリルエーテル6を、黄色の粘性塊状物として得る(GC−MS:m/z理論値:602、実測値602)。
【0103】
17β−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−11β−(5−ヒドロキシペンチル)−3−メトキシエストラ−1,3,5(10)−トリエン−8−カルバルデヒド(7)
400mlのテトラヒドロフラン/メタノール(3:1)中、14.36gのテトラエン6の溶液を、2.8gのパラジウム(炭素上10%)と共に混合し、そして室温で2日間、水素雰囲気(100バール)下で攪拌する。この反応を2度、反復する。作業のために、それをセライト上で濾過し、そして真空下で蒸発により濃縮する。残渣を、カラムクロマトグラフィー(シクロヘキサン/酢酸エチル)により精製し、そして無色の発泡体として8.25gの7を得る(GC−MS:m/z理論値:514、実測値514)。
【0104】
エストラトリエン−8−カルバルデヒドのWittigオレフィン化のための一般的操作指針
ジメチルスルホキシド(0.5ml/mモル)中、水素化ナトリウム(80%、15当量)から成る懸濁液を、70℃に1時間、加熱する。次に、ジメチルスルホキシド(2ml/mモル)中、その対応するアルキルトリフェニルホスホニウム臭化物(15当量)の溶液を、室温で滴下する。その反応溶液は、黄緑色になり、そしてそれを、室温でさらに1時間、攪拌する。
ジメチルスルホキシド(5ml/mモル)中、その対応する8−カルバルデヒドの溶液を、イリドの溶液に、室温で滴下する。その反応混合物を、反応が完結するまで、40℃で攪拌し、0℃に冷却し、そして水と共に混合する。次に、それを、ジエチルエーテルにより数度、抽出し、組合された有機相を、水及び飽和塩化ナトリウム溶液により洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥し、そして蒸発により濃縮する。カラムクロマトグラフィー精製(シクロヘキサン/酢酸エチル)により、その対応するオレフィンを得る。
【0105】
17β−tert−ブチルジメチルシリルオキシ−11β−(5−ヒドロキシペンチル)−3−メトキシ−8−ビニル−エストラ−1,3,5(10)−トリエン(8)
一般的なオレフィン化指針に類似して、4gのアルデヒド7とメチルトリフェニルホスホニウム塩化物との反応により、3.62のオレフィン8を、無色の発泡体として得る(GC−MS:m/z理論値:512、実測値:512)。
【0106】
5−[17β−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−3−メトキシ−8−ビニルエストラ−1,3,5(10)−トリエン−11β−イル]バレルアルデヒド(9a)
1,24gのピリジニウムクロロクロメートを、9mlのジクロロメタン中に導入し、15mlのジクロロメタン中、1.5gのアルコール8の溶液を滴下し、そして次に、940mgのセライトを添加する。その反応混合物を、反応が完結するまで、室温で攪拌し、回転蒸発器における蒸発により濃縮し、次にジエチルエーテルに取り、そしてシリカゲル上で濾過する。これにより、1.41gのアルデヒド9aを、淡黄色の粘性塊状物として得(GC−MS:m/z理論値:510、実測値:510)、これを、さらに精製しないで続く反応に使用する。
【0107】
アルデヒド9bの合成(流れ図2):
11β−(5−ブロモペンチル)−17β−tert−ブチルジメチルシリルオキシ−3−メトキシ−8−ビニル−エストラ−1,3,5(10)−トリエン(10)
1.62gのトリフェニルホスフィン及び420mgのイミダゾールを、41mlのジクロロメタン中、2.11gのアルコール8の溶液に連続して添加する。その溶液を0℃に冷却し、そして2.05gのテトラブロモメタンを添加する。その反応混合物を、室温に加熱し、そして反応が完結するまで、攪拌する。作業のために、それを、ジクロロメタンにより希釈し、有機相を水及び飽和塩化ナトリウム溶液により洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥し、そして蒸発により濃縮する。カラムクロマトグラフィー精製(シクロヘキサン/酢酸エチル)により、2.3gの臭化物10を、無色の粘性塊状物として得る(GC−MS:m/z理論値:574、実測値:574)。
【0108】
6−[17β−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−3−メトキシ−8−ビニルエストラ−1,3,5(10)−トリエン−11β−イル]カプロニトリル(11a)
295mgのシアン化ナトリウム及び触媒量のヨウ化ナトリウムを、20mlのN, N−ジメチルホルムアミド中、2.3gの臭化物10の溶液に添加する。その反応混合物を、反応が完結するまで、室温で攪拌する。作業のために、それを、ジエチルエーテルにより希釈し、有機相を水及び飽和塩化ナトリウム溶液により洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥し、そして蒸発により濃縮する。これにより、1.97gのシアン化物11aを、無色の発泡体として得、これをさらに精製しないで、次の段階に使用する(GC−MS:m/z理論値:521、実測値:521)。
【0109】
6−[17β−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−3−メトキシ−8−ビニルエストラ−1,3,5(10)−トリエン−11β−イル]カプロンアルデヒド(9b)
1mlのトルエン中、1mlのジイソブチルアルミニウム水素化物から成る溶液を、23mlのトルエン中、1.16gのシアン化物11aの溶液に、−10℃で滴下する。その反応溶液を、反応が完結するまで、−10℃で攪拌し、17mlのトルエン、6mlの飽和炭酸水素ナトリウム溶液及び0.7mlの2−プロパノールと共に連続して混合し、そして室温で数時間、攪拌する。次に、それをセライト上で濾過し、そして濾液を蒸発により濃縮する。カラムクロマトグラフィー精製(シクロヘキサン/酢酸エチル)により、1.13gの臭化物9aを、無色の粘性発泡体として得る(GC−MS:m/z理論値:524、実測値:524)。
【0110】
臭化物13の合成(流れ図2):
17β−tert−ブチルジメチルシリルオキシ−11β−(6−ヒドロキシヘキシル)−3−メトキシ−8−ビニル−エストラ−1,3,5(10)−トリエン(12)
282mgの硼水素化ナトリウムを、37mlのテトラヒドロフラン/メタノール(1:1)中、1.95gのアルデヒド9bの溶液に、0℃で添加する。その反応溶液を、反応が完結するまで、室温で攪拌する。作業のために、それを、ジエチルエーテルにより希釈し、有機相を1Nの塩酸、水、飽和炭酸水素ナトリウム溶液及び飽和塩化ナトリウム溶液により洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥し、そして蒸発により濃縮する。カラムクロマトグラフィー精製(シクロヘキサン/酢酸エチル)により、1.06gのアルコール12を、無色の粘性塊状物として得る(GC−MS:m/z理論値:526、実測値:526)。
【0111】
11β−(6−ブロモヘキシル)−17β−tert−ブチルジメチルシリルオキシ−3−メトキシ−8−ビニル−エストラ−1,3,5(10)−トリエン(13)
930mgのアルコール12の反応を、アルコール8の臭化物10への転換のために、試験指針に類似して行う。この手段においては、975mgの臭化物13を、無色の粘性油状物として得る(GC−MS:m/z理論値:588、実測値:588)。
【0112】
アルデヒド9cの合成(流れ図3):
7−[17β−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−3−メトキシ−8−ビニルエストラ−1,3,5(10)−トリエン−11β−イル]ヘプタニトリル(11b)
(シアノメチル)トリメチルホスホニウムヨウ化物の合成を、トリメチルホスフィン及びヨードアセトニトリルから、文献[J. Org. Chem. 2001, 66, 2518-2521]に記載される方法と同じ手段で行う。
【0113】
2.42gの(シアノメチル)トリメチルホスホニウムヨウ化物を、18mlのプロピオニトリル中、1gのアルコール8の溶液に添加し、そして次に、2.1mlのジイソプロピルエチルアミンを滴下する。反応混合物を97℃で14時間、攪拌する。室温への冷却の後、バッチを10mlの水及び1mlの濃塩酸と共に混合する。相分離を、酢酸エチルと水との間で行う。有機相を水及び飽和塩化ナトリウム溶液により洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥し、そして蒸発により濃縮する。カラムクロマトグラフィー精製(シクロヘキサン/酢酸エチル)により、480mgのシアン化物11bを、無色の発泡体として得る(GC−MS:m/z理論値:535、実測値:535)。
【0114】
7−[17β−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−3−メトキシ−8−ビニルエストラ−1,3,5(10)−トリエン−11β−イル]ヘプタナール(9c)
0.4mlのトルエン中、0.4mlのジイソブチルアルミニウム水素化物から成る溶液を、10mlのトルエン中、480mgのシアン化物11bの溶液に、−10℃で滴下する。その反応溶液を、反応が完結するまで、−10℃で攪拌し、8mlのトルエン、3mlの飽和炭酸水素ナトリウム溶液及び0.3mlの2−プロパノールと共に連続して混合し、そして室温で数時間、攪拌する。次に、それをセライト上で濾過し、そして濾液を蒸発により濃縮する。カラムクロマトグラフィー精製(シクロヘキサン/酢酸エチル)により、361mgの臭化物9cを、無色の発泡体として得る(GC−MS:m/z理論値:538、実測値:538)。
【実施例】
【0115】
例1:アルデヒド9a-cと(ペルフルオロアルキル)−トリメチルシランとの反応及び続くテトラブチルアンモニウム弗化物−3水和物によるトリメチルシリルエーテルの分解についての一般的操作指針(流れ図4−5)
触媒量のテトラブチルアンモニウム弗化物−3水和物を、テトラヒドロフラン(2ml/mモル)中、その対応するカルボニル化合物(1当量)の溶液に添加し、その溶液を−20℃に冷却し、そして(ペルフルオロアルキル)−トリメチルシラン(15当量)を滴下する。冷浴を除き、そして反応溶液を、反応が完結するまで、室温で攪拌する。作業のために、それを、ジエチルエーテルにより希釈し、有機相を水及び飽和塩化ナトリウム溶液により洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥し、そして蒸発により濃縮する。
【0116】
このようにして得られたトリメチルシリルエーテルは、続くカラムクロマトグラフィーにおいては部分的に不安定であることがわかっており、そしてその対応するアルコールと、混合物において反応せしめる。このためには、混合物をテトラヒドロフラン(10ml/mモル)に溶解し、テトラブチルアンモニウム弗化物−3水和物(1.5当量)と共に室温で混合し、そして反応が完結するまで、室温で攪拌する。作業のために、それを、ジエチルエーテルにより希釈し、有機相を水及び飽和塩化ナトリウム溶液により洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥し、そして蒸発により濃縮する。カラムクロマトグラフィー精製(シクロヘキサン/酢酸エチル)により、対応するペルフルオロアルキル−置換されたアルコールを、無色の発泡体として得る。
【0117】
17β−tert−ブチルジメチルシリルオキシ−3−メトキシ−11β−[(R/S)−6,6,6−トリフルオロ−5−ヒドロキシへキシル]−8−ビニル−エストラ−1,3,5(10)−トリエン(14a)
(トリフルオロメチル)−トリメチルシランとの反応においては、指針1.1に類似して、900mgのアルデヒド9aが、804mgのアルコール14aを、無色の発泡体(GC−MS:m/z理論値:580、実測値:580)として及びそのジアステレオマーの混合物を生成する。
【0118】
三弗化硼素/テトラブチルアンモニウムイオジドによるtert−ブチルジメチルシリルエーテル及びメチルエーテルの同時分解のための一般的操作指針(流れ図流れ図2−8)
相当する量の三塩化硼素(分解されるべき、1.5当量の個々のエーテル、個々の塩基性基に関しての追加の1当量)を、ジクロロメタン(5ml/mモル)中、その対応するステロイド及びテトラブチルアンモニウムイオジド(分解されるべき、1.5当量の個々のエーテル、個々の塩基性基に関して追加の1当量)の−78℃に冷却された溶液に滴下する。その反応溶液を、0℃にゆっくり加熱し、そして反応が完結するまで、攪拌する。作業のために、バッチを、氷水と共に混合し、そしてさらに約30分間、攪拌し、次にそれを、飽和炭酸水素ナトリウム溶液と共に混合し、そしてジクロロメタンにより数度、抽出する。組合された有機相を、硫酸マグネシウム上で乾燥し、そして蒸発により濃縮する。得られる残渣を、カラムクロマトグラフィーにより精製し、そしてその対応するステロイドを生成する。
【0119】
11β−[(R/S)−6,6,6−トリフルオロ−5−ヒドロキシへキシル]−8−ビニル−エストラ−1,3,5(10)−トリエン−3,17β−ジオール(15aD1/2)
指針1.2に類似する反応において、100mgのステロイド14aが、78mgの淡黄色の粘性塊状物(3−メチルエーテルであることがわかった)を生成する。次に、3−メチルエーテルを、2.7mlのトルエンに溶解し、その溶液を0℃に冷却し、そして0.5mlのジイソブチルアルミニウム水素化物を滴下する。反応溶液を、反応が完結するまで還流する。作業のために、その溶液を0℃に冷却し、そしてエタノール(1ml)、エタノール/水(1:1、2ml)及び半濃縮された塩酸(2ml)を、連続的に滴下する。相分離を、ジエチルエーテルと水との間で行い、そして水性相をジエチルエーテルにより数回、抽出する。
【0120】
組合された有機相を、水及び飽和塩化ナトリウム溶液により洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥し、そして蒸発により濃縮する。カラムクロマトグラフィー精製(シクロヘキサン/酢酸エチル)により、62mgのエストラトリエンジオール15aを、無色の粘性塊状物(GC−MS:m/z理論値:452、実測値:452)として、及びそのジアステレオマーD1/D2の混合物を得る。
【0121】
ジアステレオマー分離を、分離用HPLC(Chiralpak AD250×10、n−ヘプタン/2−プロパノール9/1, v/v, 4.7ml/分)により行い、そして個々の場合、16mgの2種のジアステレオマー15aD1([α]D=66°、クロロホルム)及び15aD2 ([α]D=33°、クロロホルム)を生成する。
X−線構造分析により、R−形状を、ジアステレオマー15aD1として割り当て、そしてエピマー中心でのS−形状を、ジアステレオマー15aD2として割り当てる。
【0122】
例2:17β−tert−ブチルジメチルシリルオキシ−3−メトキシ−11β−[(R/S)−7,7,7−トリフルオロ−6−ヒドロキシヘプチル]−8−ビニル−エストラ−1,3,5(10)−トリエン(14b)
指針1.1に類似して、(トリフルオロメチル)−トリメチルシランとの反応において、500mgのアルデヒド9bは、292mgのアルコール14bを、無色の発泡体として(GC−MS:m/z理論値:594、実測値:594)、及びそのジアステレオーマーの混合物を得る。
【0123】
11 β-[(R/S)−7, 7, 7-トリフルオロ-6-ヒドロキシヘプチル]-8-ビニル-エストラ-1, 3,5 (10)-トリエン-3,17β-ジオール (15bD1/2)
指針1.2に類似する反応において、90mgのステロイド14bは、56mgのエストラトリエンジオール15bを、無色の発泡体(GC−MS:m/z理論値:466、実測値:466)として及びそのジアステレオマーD1/D2の混合物を得る。ジアステレオマー分離を、分離用HPLC(Chiralcel OD250×51、n−ヘキサン/2−プロパノール9/1, v/v, 100ml/分)により行い、そして9mgのジアステレオマー15bD1及び7mgのジアステレオマー15bD2を得る。
【0124】
例3:17β−tert−ブチルジメチルシリルオキシ−3−メトキシ−11β−[(R/S)−8,8,8−トリフルオロ−7−ヒドロキシオクチル]−8−ビニル−エストラ−1,3,5(10)−トリエン(14C)
指針1.1に類似して、(トリフルオロメチル)−トリメチルシランとの反応において、360mgのアルデヒド9cは、370mgのアルコール14cを、無色の発泡体として(GC−MS:m/z理論値:608、実測値:608)、及びそのジアステレオーマーの混合物を得る。
【0125】
11 β-[(R/S)−8, 8, 8-トリフルオロ-7-ヒドロキシオクチル]-8-ビニル-エストラ-1, 3,5 (10)-トリエン-3,17β-ジオール (15cD1/2)
指針1.2に類似する反応において、90mgのステロイド14cは、78mgのエストラトリエンジオール15cを、無色の発泡体(GC−MS:m/z理論値:466、実測値:466)として及びそのジアステレオマーD1/D2の混合物を得る。ジアステレオマー分離を、分離用HPLC(Chiralpak AD250×60、n−ヘキサン/エタノール95/5, v/v, 80ml/分)により行い、そして23mgのジアステレオマー15cD1及び17mgのジアステレオマー15cD2を得る。
【0126】
例4:トリフルオロメチル−置換されたアルコールの酸化についての一般的操作指針(流れ図4)
ジクロロメタン(15ml/mモル)中、対応するアルコール(1当量)の溶液を、ジクロロメタン(5ml/mモル)中、Dess-Martin−ペルヨージナン(6当量)から成る懸濁液に室温で滴下し、そしてそれを、反応が完結するまで攪拌する。次に、反応混合物を、水と共に混合し、そしてさらに約30分間、攪拌する。相分離を、ジエチルエーテルと水との間で行い、そして水性相をジエチルエーテルにより数回、抽出する。組合された有機相を、飽和チオ硫酸ナトリウム、飽和炭酸水素ナトリウム、水及び飽和塩化ナトリウム溶液により洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥し、そして蒸発により濃縮する。カラムクロマトグラフィー精製(シクロヘキサン/酢酸エチル)により、対応するケトンを得る。
【0127】
6−[17β−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−3−メトキシ−8−ビニルエストラ−1,3,5(10)−トリエン−11β−イル]−1,1,1−トリフルオロへキサン−2−オン(16a)
指針4.1に類似する反応において、312mgのアルコール14aが、252mgのケトン16aを、黄色の粘性塊状物(GC−MS:m/z理論値:578、実測値:578)として生成する。
【0128】
17β−tert−ブチルジメチルシリルオキシ−3−メトキシ−11β−[6,6,6−トリフルオロ−5−トリフルオロメチル−5−(トリメチルシリルオキシ)ヘキシル]−8−ビニル−エストラ−1,3,5(10)−トリエン(17a)
指針1.1に類似して(トリフルオロメチル)−トリメチルシランとの反応において、200mgのアルコール16aが、200mgのカラムクロマトグラフィー安定性トリメチルシリルエーテル17aを、淡黄色の粘性塊状物(GC−MS:m/z理論値:720、実測値:720)として生成する。後者を、テトラブチルアンモニウム弗化物−3水和物との反応を行わないで、次の段階に使用する。
【0129】
11 β- [6, 6, 6-トリフルオロ-5-ヒドロキシ-5-(トリフルオロメチル)ヘキシル]-8-ビニル-エストラ-1,3,5(10)-トリエン-3,17β-ジオール(18a)
指針1.2に類似する反応において、200mgのステロイド17aが、19mgのエストラトリエンジオール18aを、無色の発泡体(GC−MS:m/z理論値:520、実測値:520)として、及び副生成物として蓄積する46mgの未反応トリメチルシリルエーテルを生成し、後者は、テトラヒドロフラン中、テトラブチルアンモニウム弗化物−3水和物との反応(例えば、指針1.1/トリメチルシリルエーテル分解)により、化合物18a (33mg)に転換される。
【0130】
例5:7−[17β−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−3−メトキシ−8−ビニルエストラ−1,3,5(10)−トリエン−11β−イル]−1,1,1−トリフルオロヘプタン−2−オン(16b)
指針4.1に類似する反応において、182mgのアルコール14bが、131mgのケトン16bを、黄色の粘性塊状物(GC−MS:m/z理論値:592、実測値:592)として生成する。
【0131】
17β−tert−ブチルジメチルシリルオキシ−3−メトキシ−11β−[7,7,7−トリフルオロ−6−トリフルオロメチル−6−(トリメチルシリルオキシ)ヘプチル]−8−ビニル−エストラ−1,3,5(10)−トリエン(17b)
指針1.1に類似して(トリフルオロメチル)−トリメチルシランとの反応において、131mgのアルコール16bが、162mgのトリメチルシリルエーテル17bを、淡黄色の粘性塊状物(GC−MS:m/z理論値:734、実測値:734)として生成する。後者を、テトラブチルアンモニウム弗化物−3水和物との反応を行わないで、次の段階に使用する。
【0132】
11 β- [7, 7, 7-トリフルオロ-6-ヒドロキシ-6-(トリフルオロメチル)ヘプチル]-8-ビニル-エストラ-1,3,5(10)-トリエン-3,17β-ジオール(18b)
指針1.2に類似する反応において、161mgのステロイド17bが57mgの未反応トリメチルシリルエーテルを生成する。テトラヒドロフラン中、テトラブチルアンモニウム弗化物−3水和物との反応(例えば、指針1.1/トリメチルシリルエーテル分解)により、37mgのトリメチルシリルエーテルが、20mgのエストラトリエンジオール18bを、無色の発泡体として生成する(GC−MS:m/z理論値:534、実測値:534)。
【0133】
例6:8−[17β−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−3−メトキシ−8−ビニルエストラ−1,3,5(10)−トリエン−11β−イル]−1,1,1−トリフルオロオクタン−2−オン(16c)
指針4.1に類似する反応において、200mgのアルコール14cが、138mgのケトン16cを、黄色の粘性塊状物(GC−MS:m/z理論値:606、実測値:606)として生成する。
【0134】
17β−tert−ブチルジメチルシリルオキシ−3−メトキシ−11β−[8,8,8−トリフルオロ−7−トリフルオロメチル−7−(トリメチルシリルオキシ)オクチル]−8−ビニル−エストラ−1,3,5(10)−トリエン(17c)
指針1.1に類似して(トリフルオロメチル)−トリメチルシランとの反応において、135mgのアルコール16cが、159mgのトリメチルシリルエーテル17cを、淡黄色の粘性塊状物(GC−MS:m/z理論値:748、実測値:748)として生成する。後者を、テトラブチルアンモニウム弗化物−3水和物との反応を行わないで、次の段階に使用する。
【0135】
11 β- [8, 8, 8-トリフルオロ-7-ヒドロキシ-7-(トリフルオロメチル)オクチル]-8-ビニル-エストラ-1,3,5(10)-トリエン-3,17β-ジオール(18c)
指針1.2に類似する反応において、155mgのステロイド17cが57mgの未反応トリメチルシリルエーテルを生成し、テトラヒドロフラン中、テトラブチルアンモニウム弗化物−3水和物との反応(例えば、指針1.1/トリメチルシリルエーテル分解)により、45mgのエストラトリエンジオール18cを、無色の発泡体として生成する(GC−MS:m/z理論値:548、実測値:548)。
【0136】
例7:ペンタフルオロエチルリチウムとアルデヒド9a-bとの反応についての一般的操作指針(流れ図5)
n−ブチルリチウム(ヘキサン中、1.6M、1当量)を、ペンタフルオロエチルヨウ化物(カルボニル化合物に対して10当量)の1Mの溶液に、-78℃で滴下し、そしてその溶液を-78℃で1時間、攪拌する。次に、この温度で、テトラヒドロフラン(5ml/mモル)中、その対応するカルボニル化合物の溶液を滴下する。その反応溶液をゆっくり加熱し、そして転換が完結するまで、攪拌する。作業のために、反応溶液を、飽和塩化アンモニウム溶液と共に混合し、そしてジエチルエーテルにより数度、抽出する。組合された有機相を、水及び飽和塩化ナトリウム溶液により洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥し、そして蒸発により濃縮する。カラムクロマトグラフィー精製(シクロヘキサン/酢酸エチル)により、対応するペンタフルオロエチル置換されたアルコールを得る。
【0137】
17β−tert−ブチルジメチルシリルオキシ−3−メトキシ−11β−[(R/S)−7,7,7, 6, 6−ペンタフルオロ−5−ヒドロキシヘプチル]−8−ビニル−エストラ−1,3,5(10)−トリエン(19a):
指針7.1に類似する反応において、55mgのアルデヒド9aが、61mgのアルコール19aを、無色の発泡体(GC−MS:m/z理論値:630、実測値:630)として、及びそのシアステレオマーの混合物を生成する。
【0138】
11 β- [(R/S)-7, 7, 7, 6, 6-ペンタフルオロ-5-ヒドロキシヘプチル]-8-ビニル-エストラ-1,3,5(10)-トリエン-3,17β-ジオール(20aD1/2)
指針1.2に類似する反応において、60mgのステロイド19aが、26mgのエストラトリエンジオール20aD1/2を、無色の発泡体(GC−MS:m/z理論値:502、実測値:502)として、及びそのジアステレオマーの混合物を生成する。
【0139】
例8:17β−tert−ブチルジメチルシリルオキシ−3−メトキシ−11β−[(R/S)−8,8,8, 7, 7−ペンタフルオロ−6−ヒドロキシオクチル]−8−ビニル−エストラ−1,3,5(10)−トリエン(19b):
指針7.1に類似する反応において、45mgのアルデヒド9bが、47mgのアルコール19bを、無色の発泡体(GC−MS:m/z理論値:644、実測値:644)として、及びそのシアステレオマーの混合物を生成する。
【0140】
11 β- [(R/S)-8, 8, 8, 7, 7-ペンタフルオロ-6-ヒドロキシオクチル]-8-ビニル-エストラ-1,3,5(10)-トリエン-3,17β-ジオール(20bD1/2)
指針1.2に類似する反応において、45mgのステロイド19bが、16mgのエストラトリエンジオール20bD1/2を、無色の発泡体(GC−MS:m/z理論値:516、実測値:516)として、及びそのジアステレオマーの混合物を生成する。
【0141】
例9:17β−tert−ブチルジメチルシリルオキシ−11β−[(R/S)−8,8,8, 7, 7,6,6−ヘプタフルオロ−5−トリメチルシリルオキシオクチル]−3−メトキシ−8−ビニル−エストラ−1,3,5(10)−トリエン(21a):
指針1.1に類似して(ヘプタフルオロプロピル)−トリメチルシランとの反応において、60mgのアルデヒド9aが、81mgの安定性トリメチルシリル21aを、無色の発泡体(GC−MS:m/z理論値:752、実測値:752)として、及びそのジアステレオマーの混合物を生成する。後者を、テトラブチルアンモニウム弗化物−3水和物との反応を行わないで、次の段階に使用する。
【0142】
11β-[(R/S)-8,8,8, 7,7, 6, 6-ヘプタフルオロ-5-ヒドロキシオクチル]-8-ビニル-エストラ-1,3,5 (10)-トリエン-3,17β-ジオール(22aD1/2)
指針1.2に類似する反応において、80mgのステロイド21aが、27mgのエストラトリエンジオール22aD1/2を、無色の発泡体(GC−MS:m/z理論値:552、実測値:552)として、及びそのジアステレオマーの混合物を生成する。
【0143】
例10:17β−tert−ブチルジメチルシリルオキシ−11β−[(R/S)−9,9,9, 8, 8, 7 ,7−ヘプタフルオロ−6−トリメチルシリルオキシノニル]−3−メトキシ−8−ビニル−エストラ−1,3,5(10)−トリエン(21b):
指針1.1に類似して(ヘプタフルオロプロピル)−トリメチルシランとの反応において、70mgのアルデヒド9bが、94mgの安定性トリメチルシリルエーテル21bを、無色の発泡体(GC−MS:m/z理論値:766、実測値:766)として、及びそのジアステレオマーの混合物を生成する。後者を、テトラブチルアンモニウム弗化物−3水和物との反応を行わないで、次の段階に使用する。
【0144】
11β-[(R/S)-9,9,9,8,8, 7, 7-ヘプタフルオロ-6-ヒドロキシノニル]-8-ビニル-エストラ-1,3,5 (10)-トリエン-3,17β-ジオール(22bD1/2)
指針1.2に類似する反応において、94mgのステロイド21bが、41mgのエストラトリエンジオール22bD1/2を、無色の発泡体(GC−MS:m/z理論値:566、実測値:566)として、及びそのジアステレオマーの混合物を生成する。
【0145】
例11:17β−tert−ブチルジメチルシリルオキシ−3−メトキシ−11β−[(R/S)−7,7,6−トリフルオロ−5−トリメチルシリルオキシヘプト−6−エニル]−8−ビニル−エストラ−1,3,5(10)−トリエン(23a):
1,1,2−トリフルオロ−2−トリメチルシリルエチレンの合成を、1−ブロモ−1,2,2−トリフルオロメタン、亜鉛及びトリメチルシリル塩化物から、文献[J. Fluorine Chem. 2003, 121, 75-77]に記載される方法と同じ手段で行う。
指針1.1に類似して1,1,2−トリフルオロ−2−トリメチルシリルエチレンとの反応において、60mgのアルデヒド9aが、77mgの安定性トリメチルシリルエーテル23aを、無色の発泡体(GC−MS:m/z理論値:664、実測値:664)として、及びそのジアステレオマーの混合物を生成する。後者を、さらに精製しないで、次の段階に使用する。
【0146】
11β-[(R/S)-7,7,6-トリフルオロ-5-ヒドロキシヘプト−6−エニル]-8-ビニル-エストラ-1,3,5 (10)-トリエン-3,17β-ジオール(24aD1/2)
0.16mlの10%塩酸を、4mlのアセトン中、77mgのシリルエーテル23aの溶液に室温で添加する。その反応溶液を、反応完結するまで、室温で攪拌し、そして飽和炭酸水素ナトリウム溶液と共に混合する。相分離を、酢酸エチルと水との間で行う。有機層を、飽和塩化ナトリウム溶液により洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥し、そして蒸発により濃縮する。このようにして得られた残渣を、シリカゲル(シクロヘキサン/酢酸エチル)上で濾過し、そして再び、蒸発により濃縮する。
【0147】
得られる無色の発泡体を、1mlのトルエンに溶解し、0.15mlのジイソブチルアルミニウム水素化物を0℃で滴下し、そして反応溶液を、転換が完結するまで、還流する。0℃に冷却した後、反応混合物を、0.5mlのエタノール、0.5mlのエタノール/水(1:1)及び0.5mlの半濃縮された塩酸と共に連続して混合し、そしてさらに約30分間、攪拌する。相分離を、ジエチルエーテルと水との間に行う。有機相を、飽和塩化ナトリウム溶液により洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥し、そして蒸発により濃縮する。カラムクロマトグラフィー精製(シクロヘキサン/酢酸エチル)により、14mgのエストラトリエンジオール24aD1/2を、無色の発泡体(GC−MS:m/z理論値:464、実測値:464)として、及びそのジアステレオマーの混合物を得る。
【0148】
例12:17β−tert−ブチルジメチルシリルオキシ−3−メトキシ−11β−[(R/S)−8,8,7−トリフルオロ−6−トリメチルシリルオキシオクト−7−エニル]−8−ビニル−エストラ−1,3,5(10)−トリエン(23b):
指針1.1に類似して1,1,2−トリフルオロ−2−トリメチルシリルエチレンとの反応において、80mgのアルデヒド9bが、95mgのトリメチルシリルエーテル23bを、無色の発泡体(GC−MS:m/z理論値:678、実測値:678)として、及びそのジアステレオマーの混合物を生成する。後者を、さらに精製しないで、次の段階に使用する。
【0149】
11β-[(R/S)-8,8,7-トリフルオロ-6-ヒドロキシオクト-7-エニル]-8-ビニル-エストラ-1,3,5 (10)-トリエン-3,17β-ジオール(24bD1/2)
指針1.2に類似する反応において、95mgのステロイド23bが、22mgのトリメチルシリルエーテル24bD1/2を、無色の発泡体(GC−MS:m/z理論値:478、実測値:478)として、及びそのジアステレオマーの混合物を生成する。
【0150】
例13:アルデヒド又はケトンとメチルリチウムとの反応についての一般操作指針
過剰のメチルリチウム(5−10当量、ジエチルエーテル中、1.6M)を、テトラヒドロフラン(10ml/mモル)中、その対応するカルボニル化合物(1当量)の−78℃に冷却された溶液に滴下し、そしてその反応溶液を、反応が完結するまで、この温度で攪拌する。作業のために、反応溶液を、飽和塩化アンモニウム溶液/水/ジエチルエーテルと共に混合し、有機相を、水及び飽和塩化ナトリウム溶液により洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥し、そして蒸発により濃縮する。カラムクロマトグラフィー精製(シクロヘキサン/酢酸エチル)により、対応するメチル置換されたアルコールを、無色の発泡体として得る。
【0151】
17β−tert−ブチルジメチルシリルオキシ−11β−[(R/S)−5−ヒドロキシヘキシル]−3−メトキシ−8−ビニル−エストラ−1,3,5(10)−トリエン(25a):
指針13.1に類似する反応において、200mgのアルデヒド9aが、120mgのアルコール25aを、無色の発泡体(GC−MS:m/z理論値:526、実測値:526)として、及びそのシアステレオマーの混合物を生成する。
【0152】
11β-[(R/S)-5-ヒドロキシヘキシル]-8-ビニル-エストラ-1,3,5 (10)-トリエン-3,17β-ジオール(26aD1/2)
指針1.2に類似する反応において、25mgのステロイド25aが、8mgのエストラトリエンジオール26aD1/2を、無色の発泡体(GC−MS:m/z理論値:398、実測値:398)として、及びそのジアステレオマーの混合物を生成する。
【0153】
例14:17β−tert−ブチルジメチルシリルオキシ−11β−[(R/S)−6−ヒドロキシヘプチル]−3−メトキシ−8−ビニル−エストラ−1,3,5(10)−トリエン(25b):
指針13.1に類似する反応において、155mgのアルデヒド9bが、100mgのアルコール25bを、無色の発泡体(GC−MS:m/z理論値:540、実測値:540)として、及びそのシアステレオマーの混合物を生成する。
【0154】
11β-[(R/S)-6-ヒドロキシヘプチル]-8-ビニル-エストラ-1,3,5 (10)-トリエン-3,17β-ジオール(26bD1/2)
指針1.2に類似する反応において、25mgのステロイド25bが、10mgのエストラトリエンジオール26bD1/2を、無色の発泡体(GC−MS:m/z理論値:412、実測値:412)として、及びそのジアステレオマーの混合物を生成する。
【0155】
例15:6-[17β−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−3−メトキシ−8−ビニルエストラ−1,3,5(10)−トリエン−11β−イル]−ヘキサン−2−オン(27a):
58mgのピリジニウムクロロクロメート及び58mgのセライトを、0.5mlのジクロロメタン中に導入し、0.9mlのジクロロメタン中、95mgのアルコール25aの溶液を滴下し、そして反応混合物を、反応が完結するまで、室温で攪拌する。次に、反応混合物を、セライト及びシリカゲル上で濾過し、そして濾液を蒸発により濃縮する。これにより、81mgのケトン27aを、淡黄色の粘性塊状物(GC−MS:m/z理論値:524、実測値:524)を得、これを、さらに精製しないで、下記反応に使用する。
【0156】
17β−tert−ブチルジメチルシリルオキシ−3−メトキシ−11β−[5−メチル−5−ヒドロキシヘキシル]−8−ビニル−エストラ−1,3,5(10)−トリエン(28a):
指針13.1に類似する反応において、75mgのケトン27aが、45mgのアルコール28aを、無色の発泡体(GC−MS:m/z理論値:540、実測値:540)として生成する。
【0157】
11β-[5-メチル−5−ヒドロキシヘキシル]-8-ビニル-エストラ-1,3,5 (10)-トリエン-3,17β-ジオール(29a)
指針1.2に類似する反応において、40mgのステロイド28aが、22mgのエストラトリエンジオール29aを、無色の発泡体(GC−MS:m/z理論値:412、実測値:412)として生成する。
【0158】
例16:7-[17β−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−3−メトキシ−8−ビニルエストラ−1,3,5(10)−トリエン−11β−イル]−ヘプタン−2−オン(27b):
指針15.1に類似する反応において、70mgのアルコール25bが、56mgのケトン27bを、黄色の発泡体(GC−MS:m/z理論値:538、実測値:538)として生成し、これを、さらに精製しないで、下記反応に使用する。
【0159】
17β−tert−ブチルジメチルシリルオキシ−3−メトキシ−11β−[6−メチル−6−ヒドロキシヘプチル]−8−ビニル−エストラ−1,3,5(10)−トリエン(28b):
指針13.1に類似する反応において、53mgのケトン27bが、30mgのアルコール28bを、無色の発泡体(GC−MS:m/z理論値:554、実測値:554)として生成する。
【0160】
11β-[6-メチル−6−ヒドロキシヘプチル]-8-ビニル-エストラ-1,3,5 (10)-トリエン-3,17β-ジオール(29b)
指針1.2に類似する反応において、26mgのステロイド28bが、9mgのエストラトリエンジオール29bを、無色の発泡体(GC−MS:m/z理論値:426、実測値:426)として生成する。
【0161】
例17:11β-(5-ブロモペンチル)-8-ビニル-エストラ-1,3,5 (10)-トリエン-3,17β-ジオール(30a)
指針1.2に類似する反応において、1.55gのステロイド10が、836mgのエストラトリエンジオール30aを、無色の発泡体(GC−MS:m/z理論値:446、実測値:446)として生成する。
【0162】
アミノ基を導入するための一般操作指針(流れ図7)
相当する量の臭化物を、N, N−ジメチルホルムアミド(5ml/mモル)に溶解し、過剰の対応するアミンと共に混合し、そして反応が完結するまで、室温で(任意には、40℃で)攪拌する。相分離を、酢酸エチルと水との間で行い、そして水性相を酢酸エチルにより数度、抽出する。有機相を、水及び飽和塩化ナトリウム溶液により洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥し、そして蒸発により濃縮する。カラムクロマトグラフィー精製を、溶離剤として酢酸エチル/メタノール混合物を用いて、シリカゲル上で行い、そして対応するアミンを生成する。
【0163】
11β-[5-(メチルアミノ)ペンチル]-8-ビニルエストラ-1,3,5 (10)-トリエン-3,17β-ジオール(31a)
指針17.2に類似してメチルアミン(水中、40%、2ml/mモル)との反応において、258mgのブロミド30aが、161mgのアミン31aを、無色の固形物(GC−MS:m/z理論値:397、実測値:397)として生成する。
【0164】
例18:11β-[5-(ジメチルアミノ)ペンチル]-8-ビニルエストラ-1,3,5 (10)-トリエン-3,17β-ジオール(32a)
指針17.2に類似してジメチルアミン(テトラヒドロフラン中、2M、10当量)との反応において、30mgのブロミド30aが、12mgのアミン32aを、無色の発泡体(GC−MS:m/z理論値:411、実測値:411)として生成する。
【0165】
例19:11β-[5-(ピロリジン−1−イル)ペンチル]-8-ビニルエストラ-1,3,5 (10)-トリエン-3,17β-ジオール(33a)
指針17.2に類似してピロリジン(10当量)との反応において、30mgのブロミド30aが、23mgのアミン33aを、無色の発泡体(GC−MS:m/z理論値:437、実測値:437)として生成する。
【0166】
例20:11β-[5-(1−(ピペリジル)ペンチル]-8-ビニルエストラ-1,3,5 (10)-トリエン-3,17β-ジオール(34a)
指針17.2に類似してピペリジン(10当量)との反応において、50mgのブロミド30aが、41mgのアミン34aを、無色の発泡体(GC−MS:m/z理論値:451、実測値:451)として生成する。
【0167】
例21:11β-(5−(モルホリノペンチル)-8-ビニルエストラ-1,3,5 (10)-トリエン-3,17β-ジオール(35a)
指針17.2に類似してモルホリン(10当量)との反応において、30mgのブロミド30aが、10mgのアミン35aを、無色の発泡体(GC−MS:m/z理論値:453、実測値:453)として生成する。
【0168】
例22:ポリ弗素化されたアルキル鎖をアミン31a-b中に導入するための一般操作指針(流れ図7)
相当する量のアミンを、N, N−ジエンチルホルムアミド(5ml/mモル)に溶解し、N, N−ジメチルホルムアミド(5ml/mモル)中、その対応するトシレート(1.5当量)の溶液を滴下し、そして20当量の炭酸ナトリウムを添加する。次に、反応混合物を40℃で8時間、攪拌する。作業のために、相分離を、酢酸エチルと水との間で行い、そして水性相を酢酸エチルにより数度、抽出する。カラムクロマトグラフィー精製を、溶離剤としてクロロホルム/メタノール混合物を用いて、シリカゲル上で行い、そして未処理の出発材料の他に、その対応する第三アミンを生成する。
【0169】
11β-{5-[メチル (8, 8, 9, 9, 9-ペンタフルオロノニル)アミノ]ペンチル}-8-ビニルエストラ-1,3,5(10)-トリエン-3, 17β-ジオール(36a)
指針22.1に類似して8, 8, 9, 9, 9-ペンタフルオロノニルトシレートとの反応において、32mgのアミン31aが、16mgのアミン36aを、無色の結晶(GC−MS:m/z理論値:613、実測値:613)として生成する。
【0170】
例23:11β-{5-[ (7, 7, 8, 8, 9 ,9, 9-ヘプタフルオロノニル)メチルアミノ]ペンチル}-8-ビニルエストラ-1,3,5(10)-トリエン-3, 17β-ジオール(37a)
指針22.1に類似して7, 7, 8, 8, 9 ,9, 9-ヘプタフルオロノニルトシレートとの反応において、31mgのアミン31aが、22mgのアミン37aを、無色の結晶(GC−MS:m/z理論値:649、実測値:649)として生成する。
【0171】
例24:アミン31a-bのアシル化のための一般指針(流れ図7)
相当する量のアミンを、エタノール(5ml/mモル)に溶解し、エタノール(5ml/mモル)中、その対応するカルボン酸(2当量)のN−スクシンイミドエステル溶液を滴下し、そして4当量の炭酸水素ナトリウムを添加する。次に、反応混合物を室温で、反応が完結するまで、攪拌する。作業のために、相分離を、酢酸エチルと水との間で行い、そして水性相を酢酸エチルにより数度、抽出する。有機相を、硫酸マグネシウム上で乾燥し、そして蒸発により濃縮する。カラムクロマトグラフィー精製を、溶離剤としてクロロヘキサン/酢酸エチルを用いて、シリカゲル上で行い、そしてその対応するアミドを生成する。
【0172】
11β-{5-[メチル (オクタノイル)アミノ]ペンチル}-8-ビニルエストラ-1,3,5(10)-トリエン-3, 17β-ジオール(38a)
指針24.1に類似してN−スクシンイミドエステルとの反応において、9mgのアミン31aが、10mgのアミン38aを、無色の結晶[LC−MS:m/z理論値:523、実測値:524(M+H)+]として生成する。
【0173】
例25:11β-(6-クロロヘキシル)-8-ビニル-エストラ-1,3,5 (10)-トリエン-3,17β-ジオール(30b)
指針1.2に類似する反応において、975mgのステロイド13が、424mgの30bを、無色の発泡体(GC−MS:81%、m/z理論値:416、実測値:416)として生成し、これはその対応する塩素化合物の他に、その対応する臭素化合物(GC−MS:17%、m/z理論値:460、実測値:460)を含む。
【0174】
11β- [ 6− (メチルアミノ)ヘキシル]-8-ビニルエストラ-1,3,5(10)-トリエン-3, 17β-ジオール(31b)
指針17.2に類似して、炭酸ナトリウムの添加を伴って、メチルアミン(水中、40%、3ml/mモル)との反応において、155mgの生成物混合物30bが、152mgのアミン31bを、無色の固形物(GC−MS:m/z理論値:411、実測値:411)として生成する。
【0175】
例26:11β- [ 6− (ジメチルアミノ)ヘキシル]-8-ビニルエストラ-1,3,5(10)-トリエン-3, 17β-ジオール(32b)
指針17.2に類似して、炭酸ナトリウムの添加を伴って、ジメチルアミン(テトラヒドロフラン中、2M、10当量)との反応において、33mgの混合物30bが、30mgのアミン32bを、無色の発泡体(GC−MS:m/z理論値:425、実測値:425)として生成する。
【0176】
例27:11β-[6-(ピロリジン−1−イル)ヘキシル]-8-ビニルエストラ-1,3,5 (10)-トリエン-3,17β-ジオール(33b)
指針17.2に類似して、炭酸ナトリウムの添加を伴って、ピロリジン(10当量)との反応において、32mgの混合物30bが、33mgのアミン31bを、無色の発泡体(GC−MS:m/z理論値:451、実測値:451)として生成する。
【0177】
例28:11β-[6-(1−(ピペリジル)ヘキシル]-8-ビニルエストラ-1,3,5 (10)-トリエン-3,17β-ジオール(34b)
指針17.2に類似して、炭酸ナトリウムの添加を伴って、ピペリジン(10当量)との反応において、34mgの混合物30bが、40mgのアミン30bを、無色の発泡体(GC−MS:m/z理論値:465、実測値:465)として生成する。
【0178】
例29:11β-(6−(モルホリノヘキシル)-8-ビニルエストラ-1,3,5 (10)-トリエン-3,17β-ジオール(35b)
指針17.2に類似してモルホリン(10当量)との反応において、32mgの混合物30bが、32mgのアミン35bを、無色の発泡体(GC−MS:m/z理論値:467、実測値:467)として生成する。
【0179】
例30:11β-{6-[メチル (8, 8, 9, 9, 9-ペンタフルオロノニル)アミノ]ヘキシル}-8-ビニルエストラ-1,3,5(10)-トリエン-3, 17β-ジオール(36b)
指針22.1に類似して8, 8, 9, 9, 9-ペンタフルオロノニルトシレートとの反応において、39mgのアミン31bが、22mgのアミン36bを、無色の発泡体(GC−MS:m/z理論値:627、実測値:627)として生成する。
【0180】
例31:11β-{6-[ (7, 7, 8, 8, 9 ,9, 9-ヘプタフルオロノニル)メチルアミノ]ヘキシル}-8-ビニルエストラ-1,3,5(10)-トリエン-3, 17β-ジオール(37b)
指針22.1に類似して7, 7, 8, 8, 9 ,9, 9-ヘプタフルオロノニルトシレートとの反応において、39mgのアミン31bが、21mgのアミン37bを、無色の発泡体(GC−MS:m/z理論値:663、実測値:663)として生成する。
【0181】
例32:11β-{6-[メチル (オクタノイル)アミノ]ヘキシル}-8-ビニルエストラ-1,3,5(10)-トリエン-3, 17β-ジオール(38b)
指針24.1に類似してN−スクシンイミジルエステルとの反応において、10mgのアミン31bが、10mgのアミン38bを、無色の結晶[LC−MS:m/z理論値:537、実測値:538(M+H)+]として生成する。
【0182】
例33:アルデヒド9a-bの酸化のための一般指針(流れ図8)
相当する量のアルデヒドを、tert−ブタノール(5ml/mモル)に溶解する。2−メチルブト−2−エン(1ml/mモル)、及び水(1ml/mモル)中、亜塩素酸ナトリウム(1.1当量)及びリン酸に水素ナトリウム−2水和物(1.1当量)のから成る溶液を連続的に滴下する。次に、反応混合物を室温で、反応が完結するまで、攪拌する。作業のために、相分離を、酢酸エチルと水との間で行い、水性相を塩酸によりpH約2に設定し、塩化ナトリウムにより飽和し、そしてジエチルエーテルにより数度、抽出する。有機相を、水及び飽和塩化ナトリウムにより洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥し、そして蒸発により濃縮する。カラムクロマトグラフィー精製を、溶離剤としてシクロヘキサン/酢酸エチルを用いて、シリカゲル上で行い、そしてその対応するカルボン酸を生成する。
【0183】
5−[17β−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−3−メトキシ−8−ビニルエストラ−1,3,5(10)−トリエン−11β−イル]吉草酸(39a)
指針33.1に類似しての反応において、195mgのアルデヒド9aが、136mgのカルボン酸39aを、無色の結晶[LC−MS:m/z理論値:526、実測値:527(M+H)+]として生成する。
【0184】
カルボン酸39a-bをアミド40a-bに転換するための一般操作指針(流れ図8)
相当する量のカルボン酸を、ジクロロメタン(10ml/mモル)に溶解し、そして−10℃に冷却する。N−メチルモルホリン(4当量)、イソブチルクロロホルメート(4当量)及びさらに30分後、n−ブチルメチルアミン(6当量)を連続的に滴下する。次に、反応混合物を室温で、反応が完結するまで、攪拌する。作業のために、相分離を、ジクロロメタンと飽和炭酸水素ナトリウム溶液との間で行う。水性相をジクロロメタンにより数度、抽出し、組合された有機相を、飽和塩化ナトリウムにより洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥し、そして蒸発により濃縮する。カラムクロマトグラフィー精製を、溶離剤としてシクロヘキサン/酢酸エチルを用いて、シリカゲル上で行い、そしてその対応するアミドを生成する。
【0185】
N-n-ブチル−N-メチル−5−[17β−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−3−メトキシ−8−ビニルエストラ−1,3,5(10)−トリエン−11β−イル]バレルアミド(40a)
指針33.2に類似しての反応において、130mgのカルボン酸39aが、81mgのアミド40aを、無色の発泡体[LC−MS:m/z理論値:595、実測値:596(M+H)+]として生成する。
【0186】
N-n-ブチル−N-メチル−5−[3,17β−ジヒドロキシ−8−ビニルエストラ−1,3,5(10)−トリエン−11β−イル]バレルアミド(41a)
指針1.2に類似しての反応において、80mgのアミド40aが、31mgのエストラトリエンジオール41aを、無色の発泡体[LC−MS:m/z理論値:467、実測値:468(M+H)+]として生成する。
【0187】
例34:6−[17β−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−3−メトキシ−8−ビニルエストラ−1,3,5(10)−トリエン−11β−イル]カプロン酸(39b)
指針33.1に類似しての反応において、150mgのアルデヒド9bが、108mgのカルボン酸39bを、無色の結晶[LC−MS:m/z理論値:540、実測値:541(M+H)+]として生成する。
【0188】
N-n-ブチル−N-メチル−6−[17β−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−3−メトキシ−8−ビニルエストラ−1,3,5(10)−トリエン−11β−イル]カプロンアミド(40b)
指針33.2に類似しての反応において、105mgのカルボン酸39bが、63mgのアミド40bを、無色の発泡体[LC−MS:m/z理論値:609、実測値:610(M+H)+]として生成する。
【0189】
N-n-ブチル−N-メチル−6−[3,17β−ジヒドロキシ−8−ビニルエストラ−1,3,5(10)−トリエン−11β−イル]カプロンアミド(41b)
指針1.2に類似しての反応において、60mgのアミド40bが、28mgのエストラトリエンジオール41bを、無色の発泡体[LC−MS:m/z理論値:481、実測値:482(M+H)+]として生成する。
【0190】
例35:11β-(5-チオシアナトペンチル)-8-ビニルエストラ-1,3,5(10)-トリエン-3, 17β-ジオール(42)(流れ図7)
8.4mgのロダン化カルシウム及び32mgのテトラブチルアンモニウムヨウ化物を、0.3mlのN, N−ジエンチルホルムアミド中、13mgの臭化物30aの溶液に連続的に添加し、そしてその反応溶液を、反応が完結するまで、攪拌する。作業のために、相分離を、酢酸エチル/水により行い、そして水性相を酢酸エチルにより数度、抽出する。有機相を、水及び飽和塩化ナトリウム溶液により洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥し、そして蒸発により濃縮する。残渣を、カラムクロマトグラフィー(シクロヘキサン/酢酸エチル)により精製し、そして9mgのロダン化物42を、無色の発泡体として生成する[LC−MS:m/z理論値:425、実測値:426(M+H)+]。
【0191】
例36:6−[3,17β−ジヒドロキシ−8−ビニルエストラ−1,3,5(10)−トリエン−11β−イル]カプロンニトリル(43a)(流れ図2)
指針1.2に類似しての反応において、16mgのステロイド11aが、7mgのエストラトリエンジオール43aを、無色の発泡体(GC−MS:m/z理論値:393、実測値:393)として生成する。
【0192】
例37:7−[3,17β−ジヒドロキシ−8−ビニルエストラ−1,3,5(10)−トリエン−11β−イル]ヘプタニトリル(43b)
指針1.2に類似しての反応において、22mgのステロイド11bが、12mgのエストラトリエンジオール43bを、無色の発泡体(GC−MS:m/z理論値:407、実測値:407)として生成する。
【0193】
例38:17β−ヒドロキシ基のオッペナウエル−酸化のための一般操作指針
シクロヘキサン(50当量)及びアルミニウムイソプロピレート(10当量)を、トルエン(20ml/mモル)中、その対応するアルコール(1当量)の溶液に連続的に添加する。次に、その反応溶液を、反応が完結するまで、還流する。作業のために、その反応溶液を、1Nの塩酸により室温で酸性化し、そして相を、ジエチルエーテル/水により分離する。有機相を、水及び飽和塩化ナトリウム溶液により洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥し、ジエチルエーテル及びトルエンを真空回転蒸発器により除去し、そして残留量の溶媒を水と共に共沸蒸留する。このようにして得られた残渣を、カラムクロマトグラフィー(シクロヘキサン/酢酸エチル)により精製し、そして対応する17−ケトンを得る。
【0194】
3−ヒドロキシ−11β-[(R)−6, 6, 6−トリフルオロ−5-ヒドロキシヘキシル]-8-ビニル−エストラ-1,3,5(10)-トリエン-17-オン(44aD1)
指針38.1に類似しての反応において、50mgのアルコール15aD1が、40mgのケトン44aD1を、無色の発泡体(GC−MS:m/z理論値:450、実測値:450)として生成する。
【0195】
17α−メチル−11β-[(R)−6, 6, 6−トリフルオロ−5-ヒドロキシヘキシル]-8-ビニル−エストラ-1,3,5(10)-トリエン-3, 17β-ジオール(45aD1)
指針13.1に類似しての反応において、39mgのケトン44aD1が、30mgのアルコール45aD1を、無色の発泡体(GC−MS:m/z理論値:466、実測値:466)として生成する。
【0196】
例39:3−ヒドロキシ−11β-[(S)−6, 6, 6−トリフルオロ−5-ヒドロキシヘキシル]-8-ビニル−エストラ-1,3,5(10)-トリエン-17-オン(44aD2)
指針38.1に類似しての反応において、50mgのアルコール15aD2が、42mgのケトン44aD2を、無色の発泡体(GC−MS:m/z理論値:450、実測値:450)として生成する。
【0197】
17α−メチル−11β-[(S)−6, 6, 6−トリフルオロ−5-ヒドロキシヘキシル]-8-ビニル−エストラ-1,3,5(10)-トリエン-3, 17β-ジオール(45aD2)
指針13.1に類似しての反応において、28mgのケトン44aD2が、19mgのアルコール45aD2を、無色の発泡体(GC−MS:m/z理論値:466、実測値:466)として生成する。
【0198】
例40:3−ヒドロキシ−11β−(7, 7, 7−トリフルオロ−6-ヒドロキシヘプチル)-8-ビニル−エストラ-1,3,5(10)-トリエン-17-オン(44bD1)
指針38.1に類似しての反応において、35mgのアルコール15dD1が、27mgのケトン44bD1を、無色の発泡体(GC−MS:m/z理論値:464、実測値:464)として生成する。
【0199】
17α−メチル−11β-(7, 7, 7−トリフルオロ−6-ヒドロキシヘプチル)-8-ビニル−エストラ-1,3,5(10)-トリエン-3, 17β-ジオール(45bD1)
指針13.1に類似しての反応において、25mgのケトン44bD1が、20mgのアルコール45bD1を、無色の発泡体(GC−MS:m/z理論値:480、実測値:480)として生成する。
【0200】
例41:3−ヒドロキシ−11β-(7, 7, 7−トリフルオロ−6-ヒドロキシヘプチル)-8-ビニル−エストラ-1,3,5(10)-トリエン-17-オン(44bD2)
指針38.1に類似しての反応において、35mgのアルコール15bD2が、25mgのケトン44bD2を、無色の発泡体(GC−MS:m/z理論値:464、実測値:464)として生成する。
【0201】
17α−メチル−11β-(7, 7, 7−トリフルオロ−6-ヒドロキシヘプチル)-8-ビニル−エストラ-1,3,5(10)-トリエン-3, 17β-ジオール(45bD2)
指針13.1に類似しての反応において、23mgのケトン44bD2が、18mgのアルコール45bD2を、無色の発泡体(GC−MS:m/z理論値:480、実測値:480)として生成する。
【0202】
【化9】

【0203】
【化10】

【0204】
【化11】

【0205】
【化12】

【0206】
【化13】

【0207】
【化14】

【0208】
【化15】

【0209】
【化16】

【0210】
【化17】

【図1】

【図2】

【図3】

【図4】

【図5】

【図6】

【図7】

【図8】

【図9】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記一般式I:
【化1】

[式中、R3は、基R19-O-、R20SO2-O-、又は-O-C(O)R21を表わし;
nは、3,4又は5を表わし;
Xは、下記式II:
【化2】

(式中、Z及びWは、お互い独立して、R19 を表わすか;、又は
Z及びWは、酸素原子を表わし;
Yは、-OR19, -CN, -SCN, ハロゲン原子、R20, R20SO2-O-を表わすか、又は
Yは、Z及びWが一緒に酸素原子を表わす場合、R19又はR20を表わす)
で表わされる基を表わし;
R17及びR17’は一緒に、酸素原子、又は基=CR23R24を表わし;
R23及びR24は、お互い独立して、水素原子又はハロゲンを表わすか;又は
R17は、水素、-OR19又はハロゲンを表わし;
R17’は、R19, -OR19、ハロゲン、R20SO2-O-、-C(O)R21又は-O-C(O)R21を表わし;
R19は、水素原子、式CpFqHr(p=1,2,3,4,5,6,7,8,9;q>1、及びq+r=2p+1)で表わされる基、枝なしのC1-C8-アルキル基又は枝分かれしたC3-C6−アルキル基、フェニル基により任意に置換されていてもよいC3−C6−シクロアルキル基、(C3-C6−シクロアルキル)−C1-C4−アルキレン基、枝分かれした又は枝なしのC2-C5−アルケニル基、C2-C5−アルキニル基、又は置換されていないか又は置換されたアリール−、ヘテロアリール-、ヘテロシクリル−、アリール−C1-C4−アルキレン−又はヘテロアリール−C1-C4−アルキレン基を表わし;
R20は、R21R22N−基、基-C(NOR19)H、又は下記一般式III :
【化3】

(式中、Vは、-CH2-, 酸素原子又は硫黄原子、又は=N−R25を表わし;
mは、0,1,2,3,4,5,6,7又は8を表わし;
Oは、0,1,2,3,4,5,6,7又は8を表わし、それにより、それらの合計、m+Oは、2,3,4,5,6,7,8,9,10, 11, 12であり;
R21及びR22はお互い独立して、R19を表わし;
R25は、R19、R20SO2−又はアシル基-C(O)R21を表わす)
で表わされる基を表わす]
で表わされる化合物。
【請求項2】
Yが、-OH, -CN, -SCN, ハロゲン又はR20である請求項1記載の一般式Iの化合物。
【請求項3】
Z及びWが一緒に、酸素原子を表わす場合、YがR20である請求項1記載の一般式Iの化合物。
【請求項4】
Yが、-OH, -CN, -SCN, ハロゲン原子、又はR20を表わし;そして
R17及びR17’が一緒に、酸素原子を表わすか、又は
R17が、水素又は-OHを表わし;
R17’が、水素、-OH, C1-C4-アルキル基、C2-C5−アルケニル基、C2-C5−アルキニル基、又はトリフルオロメチル基を表わす請求項1記載の一般式Iの化合物。
【請求項5】
Z及びWが一緒に、酸素原子を表わす場合、YはR20を表わし、そして
R17及びR17’は一緒に、酸素原子を表わすか、又は
R17が、水素又は-OHを表わし;
R17’が、水素、-OH, C1-C4-アルキル基、C2-C5−アルケニル基、C2-C5−アルキニル基、又はトリフルオロメチル基を表わす請求項1記載の一般式Iの化合物。
【請求項6】
下記化合物:
11β- [ (R) 6,6,6-トリフルオロ-5-ヒドロキシヘキシル]-8-ビニル-エストラ-1, 3,5(10)-トリエン-3,17β-ジオール (ジアステレオマー 1), 15aD1(ZK283336)、
11β- [ (S) 6,6,6-トリフルオロ-5-ヒドロキシヘキシル]-8-ビニル-エストラ-1, 3,5(10)-トリエン-3,17β-ジオール (ジアステレオマー 2), 15aD2(ZK283337、D1/2ZK283361)、
11 β-[7, 7, 7-トリフルオロ-6-ヒドロキシヘプチル]-8-ビニル-エストラ-1, 3,5 (10)-トリエン-3,17β-ジオール (ジアステレオマー 1), 15bD1(D1/2ZK283515)、
11β- [7, 7, 7-トリフルオロ-6-ヒドロキシヘプチル]-8-ビニル-エストラ-1,3,5(10)-トリエン-3, 17β-ジオール (ジアステレオマー 2), 15bD2(D1/2ZK283515)、
11β- [8, 8,8-トリフルオロ-7-ヒドロキシオクチル]-8-ビニル-エストラ-1, 3,5 (10)-トリエン-3,17β-ジオール, (ジアステレオマー 1),
11 β- [8, 8, 8-トリフルオロ-7-ヒドロキシオクチル]-8-ビニル-エストラ-1, 3,5(10)-トリエン-3, 17β-ジオール (ジアステレオマー 2),
11 β- [6, 6, 6-トリフルオロ-5-ヒドロキシ-5-(トリフルオロメチル)ヘキシル]-8-ビニル-エストラ-1,3,5(10)-トリエン-3,17β-ジオール、18a (ZK283498),
11 β- [7, 7, 7-トリフルオロ-6-ヒドロキシ-6-(トリフルオロメチル)ヘプチル]-8-ビニル-エストラ-1,3,5(10)-トリエン-3,17β-ジオール、18b (ZK283511),
11 β- [8, 8, 8-トリフルオロ-7-ヒドロキシ-7-(トリフルオロメチル)オクチル]-8-ビニル-エストラ-1,3,5(10)-トリエン-3,17β-ジオール、
11 β- [7, 7, 7, 6, 6-ペンタフルオロ-5-ヒドロキシヘプチル]-8-ビニル-エストラ-1, 3,5(10)-トリエン-3,17β-ジオール (ジアステレオマー 1), 20aD1、
11 β- [7, 7, 7, 6, 6-ペンタフルオロ-5-ヒドロキシヘプチル]-8-ビニル-エストラ-1, 3,5(10)-トリエン-3,17β-ジオール (ジアステレオマー 2), 20aD2、
11 β- [8, 8, 8, 7, 7-ペンタフルオロ-6-ヒドロキシオクチル]-8-ビニル-エストラ-1, 3,5(10)-トリエン-3,17β-ジオール (ジアステレオマー 1), 20bD1、
11 β- [8, 8, 8, 7, 7-ペンタフルオロ-6-ヒドロキシオクチル]-8-ビニル-エストラ-1, 3,5(10)-トリエン-3,17β-ジオール (ジアステレオマー 2), 20bD2、
11 β- [9, 9, 9, 8, 8-ペンタフルオロ-7-ヒドロキシノニル]-8-ビニル-エストラ-1, 3,5(10)-トリエン-3,17β-ジオール (ジアステレオマー 1),
11 β- [9, 9, 9, 8, 8-ペンタフルオロ-7-ヒドロキシノニル]-8-ビニル-エストラ-1, 3,5(10)-トリエン-3,17β-ジオール (ジアステレオマー 2),
11β-[8,8,8, 7,7, 6, 6-ヘプタフルオロ-5-ヒドロキシオクチル]-8-ビニル-エストラ-1, 3,5 (10)-トリエン-3,17β-ジオール (ジアステレオマー1), 22aD1(D1/2 ZK283348)、
11β-[8,8,8,7,7,6,6-ヘプタフルオロ-5-ヒドロキシオクチル]-8-ビニル-エストラ-1, 3,5(10)-トリエン-3, 17β-ジオール (ジアステレオマー 2), 22aD2(D1/2 ZK283348)、
11β- [9, 9,9, 8,8, 7,7-ヘプタフルオロ-6-ヒドロキシノニル]-8-ビニル-エストラ-1, 3,5 (10)-トリエン-3,17β-ジオール (ジアステレオマー 1), 22aD1(D1/2 ZK283396)、
11 β- [9, 9,9, 8, 8,7, 7-ヘプタフルオロ-6-ヒドロキシノニル]-8-ビニル-エストラ-1,3,5 (10)-トリエン-3,17β-ジオール (ジアステレオマー 2) 、22aD2(D1/2 ZK283396)
11 β- [10, 10,10, 9, 9,8,8-ヘプタフルオロ-7-ヒドロキシデシル]-8-ビニル-エストラ-1,3,5 (10)-トリエン-3,17β-ジオール (ジアステレオマー 1) 、
11 β- [10, 10,10, 9, 9,8,8-ヘプタフルオロ-7-ヒドロキシデシル]-8-ビニル-エストラ-1,3,5 (10)-トリエン-3,17β-ジオール (ジアステレオマー 2) 、
11 β-(5-ブロモペンチル)-8-ビニル-エストラ-1,3,5 (10)-トリエン-3,17β-ジオール、23a (ZK283090) 、
11 β-[5-(メチルアミノ)ペンチル]-8-ビニル-エストラ-1,3,5 (10)-トリエン-3,17β-ジオール、24a (ZK283126) 、
11 β-[5-(ジメチルアミノ)ペンチル]-8-ビニル-エストラ-1,3,5 (10)-トリエン-3,17β-ジオール、25a (ZK283125) 、
11 β-[5-(ピロリジン-1-イル)ペンチル]-8-ビニル-エストラ-1,3,5 (10)-トリエン-3,17β-ジオール、26a (ZK283131) 、
11 β-[5-(1-ピペリジル)ペンチル]-8-ビニル-エストラ-1,3,5 (10)-トリエン-3,17β-ジオール、27a (ZK283124) 、
11 β-(5-モルホリノペンチル)-8-ビニル-エストラ-1,3,5 (10)-トリエン-3,17β-ジオール、28a (ZK283130) 、
11β-{5-[メチル (9, 9, 9, 8, 8-ペンタフルオロノニル) アミノ]ペンチル}-8-ビニル-エストラ-1,3,5(10)-トリエン-3, 17β-ジオール,29a(ZK283150) 、
11β-{5-[メチル (9, 9, 9, 8, 8, 7 , 7-ヘプタフルオロノニル) メチルアミノ]ペンチル}-8-ビニル-エストラ-1,3,5(10)-トリエン-3, 17β-ジオール,30a(ZK283158) 、
11β-{5-[メチル (オクタノイル) アミノ]ペンチル}-8-ビニル-エストラ-1,3,5(10)-トリエン-3, 17β-ジオール,31a(ZK283260) 、
11 β-(6-クロロヘキシル)-8-ビニル-エストラ-1,3,5 (10)-トリエン-3,17β-ジオール、23b (ZK283189) 、
11 β-[6-(メチルアミノ)ヘキシル]-8-ビニル-エストラ-1,3,5 (10)-トリエン-3,17β-ジオール、24b (ZK283202) 、
11 β-[6-(ジメチルアミノ)ヘキシル]-8-ビニル-エストラ-1,3,5 (10)-トリエン-3,17β-ジオール、25b (ZK283201) 、
11 β-[6-(ピロリジン-1-イル)ヘキシル]-8-ビニル-エストラ-1,3,5 (10)-トリエン-3,17β-ジオール、26b (ZK283200) 、
11 β-[6-(1-ピペリジル)ヘキシル]-8-ビニル-エストラ-1,3,5 (10)-トリエン-3,17β-ジオール、27b (ZK283198) 、
11 β-(6-モルホリノヘキシル)-8-ビニルエストラ-1,3,5 (10)-トリエン-3,17β-ジオール、28b (ZK283199) 、
11β-{6-[メチル (9, 9, 9, 8, 8-ペンタフルオロノニル) アミノ]ヘキシル}-8-ビニルエストラ-1,3,5(10)-トリエン-3, 17β-ジオール,29b(ZK283219) 、
11β-{6-[ (9, 9, 9, 8, 8, 7, 7-ヘプタフルオロノニル)メチルアミノ]ヘキシル}-8-ビニルエストラ-1,3,5(10)-トリエン-3, 17β-ジオール,30b(ZK283220) 、
11β-{6-[ メチル(オクタノイル)アミノ]ヘキシル}-8-ビニル-エストラ-1,3,5(10)-トリエン-3, 17β-ジオール,31b、
11 β- (7-ブロモヘプチル)-8-ビニル-エストラ-1,3,5(10)-トリエン-3, 17β-ジオール,
11β-[7-(メチルアミノ)ヘプチル]-8-ビニルエストラ-3,5 (10)-トリエン-3,17β-ジオール,
11β-[7-(ジメチルアミノ)ヘプチル]-8-ビニルエストラ-1, 3,5 (10)-トリエン-3,17β-ジオール,
11β-[7-(ピロリジン-1-イル)ヘプチル]-8-ビニルエストラ-1, 3,5 (10)-トリエン-3,17β-ジオール,
11 β- [7- (1-ピペリジル) ヘプチル]-8-ビニルエストラ-1, 3,5 (10)-トリエン-3,17β-ジオール,
11β-(7-モルホリノヘプチル)-8-ビニルエストラ-1, 3,5 (10)-トリエン-3,17β-ジオール,
11β- {7- [メチル (9,9, 9, 8,8-ペンタフルオロノニル) アミノ] ヘプチル}-8-ビニルエストラ-1, 3,5(10)-トリエン- 3, 17β-ジオール,
11β- {7- [ (9, 9,9, 8,8, 7, 7-ヘプタフルオロノニル)メチルアミノ]ヘプチル}-8-ビニルエストラ-1, 3,5(10)-トリエン- 3, 17β-ジオール,
11β- {7- [メチル (オクタノイル) アミノ] ヘプチル}-8-ビニル-エストラ-1, 3,5 (10)-トリエン-3,17β-ジオール,
N-n-ブチル-N-メチル-5- [3, 17β-ジヒドロキシ-8-ビニルエストラ-1, 3,5 (10)-トリエン-11β-イル]バレルアミド, 34a
N-n-ブチル-N-メチル-6- [3, 17β-ジヒドロキシ-8-ビニルエストラ-1, 3,5 (10)-トリエン-11β-イル] カプロンアミド, 34b
N-n-ブチル-N-メチル-7-[3,17β-ジヒドロキシ-8-ビニルエストラ-1,3, 5 (10)-トリエン-11β-イル] エナントアミド,
11β-(5-チオシアナトペンチル)-8-ビニルエストラ-1, 3,5 (10)-トリエン-3,17β-ジオール, 35(ZK283360)、
11β-(6-チオシアナトヘキシル)-8-ビニルエストラ-1, 3,5 (10)-トリエン-3,17β-ジオール,
11β-(7-チオシアナトヘプチル)-8-ビニルエストラ-1, 3,5 (10)-トリエン-3,17β-ジオール,
6-[3, 17β-ジヒドロキシ-8-ビニルエストラ-1,3,5 (10)-トリエン-11β-イル]カプロニトリル,36(ZK283100)、
7-[3, 17β-ジヒドロキシ-8-ビニルエストラ-1,3,5 (10)-トリエン-11β-イル]エナントニトリル、
17β-ヒドロキシ-11β-[(R)6,6,6-トリフルオロ-5-ヒドロキシヘキシル]-8-ビニル-エストラ-1,3,5 (10)-トリエン-3-イル-スルファメート (ジアステレオマー 1),
17β-ヒドロキシ-11β-[(S)6,6,6-トリフルオロ-5-ヒドロキシヘキシル]-8-ビニル-エストラ-1,3,5 (10)-トリエン-3-イル-スルファメート (ジアステレオマー 2),
17β-ヒドロキシ-11β-[7,7,7-トリフルオロ-6-ヒドロキシヘプチル]-8-ビニル-エストラ-1,3,5 (10)-トリエン-3-イル-スルファメート (ジアステレオマー 1),
17β-ヒドロキシ-11β-[7,7,7-トリフルオロ-6-ヒドロキシヘプチル]-8-ビニル-エストラ-1,3,5 (10)-トリエン-3-イル-スルファメート (ジアステレオマー 2),
17β-ヒドロキシ-11β-[8,8,8-トリフルオロ-7-ヒドロキシオクチル]-8-ビニル-エストラ-1, 3,5 (10)-トリエン-3-イル-スルファメート (ジアステレオマー 1),
17β-ヒドロキシ-11β-[8,8,8-トリフルオロ-7-ヒドロキシオクチル]-8-8ビニル-エストラ-1, 3,5(10)-トリエン-3-イル- スルファメート (ジアステレオマー 2),
17β-ヒドロキシ-11 β- [6, 6,6-トリフルオロ-5-ヒドロキシ-5- (トリフルオロメチル) ヘキシル]-8-ビニル-エストラ- 1,3, 5 (10)-トリエン-3-イル-スルファメート,
17β-ヒドロキシ-11 β- [7, 7, 7-トリフルオロ-6-ヒドロキシ-6-(トリフルオロメチル)ヘプチル]-8-ビニル-エストラ- 1,3, 5(10)-トリエン-3-イル-スルファメート,
17β-ヒドロキシ-11 β- [8, 8,8-トリフルオロ-7-ヒドロキシ-7-(トリフルオロメチル) オクチル]-8-ビニル-エストラ-1, 3,5(10)- トリエン-3-イル-スルファメート,
17β-ヒドロキシ-11 β- [7, 7, 7, 6, 6-ペンタフルオロ-5-ヒドロキシヘプチル]-8-ビニル-エストラ-1, 3,5(10)-トリエン-3- イル-スルファメート (ジアステレオマー 1),
17β-ヒドロキシ-11 β- [7, 7, 7, 6,6-ペンタフルオロ-5-ヒドロキシヘプチル]-8-ビニル-エストラ-1, 3,5(10)-トリエン-3-イル-スルファメート (ジアステレオマー 2),
17β-ヒドロキシ-11 β- [8, 8, 8, 7, 7-ペンタフルオロ-6-ヒドロキシオクチル]-8-ビニル-エストラ-1, 3,5(10)-トリエン-3-イル-スルファメート (ジアステレオマー 1),
17β-ヒドロキシ-11 β- [8, 8, 8, 7,7-ペンタフルオロ-6-ヒドロキシオクチル]-8-ビニル-エストラ-1, 3,5(10)-トリエン-3-イル- スルファメート (ジアステレオマー 2),
17β-ヒドロキシ-11β-[9, 9, 9, 8, 8-ペンタフルオロ-7-ヒドロキシノニル]-8-ビニル-エストラ-1, 3,5(10)-トリエン-3-イル-スルファメート (ジアステレオマー 1),
17β-ヒドロキシ-11 β- [9, 9, 9, 8,8-ペンタフルオロ-7-ヒドロキシノニル]-8-ビニル-エストラ-1, 3,5(10)-トリエン-3- イル-スルファメート (ジアステレオマー 2),
11 β- [5- (ジメチルアミノ) ペンチル]-17β-ヒドロキシ-8-ビニルエストラ-1, 3,5 (10)-トリエン-3-イル-スルファメート,
17β-ヒドロキシ-11 β- [5- (ピロリジン-1-イル) ペンチル]-8-ビニルエストラ-1, 3, 5 (10)-トリエン-3-イル-スルファメート,
17β-ヒドロキシ-11β-[5-(1-ピペリジル)ペンチル]-8-ビニルエストラ-1, 3, 5 (10)-トリエン-3-イル-スルファメート,
17β-ヒドロキシ-11 β- (5-モルホリノペンチル)-8-ビニルエストラ-1, 3,5 (10)-トリエン-3-イル-スルファメート,
11 β- [6- (ジメチルアミノ)ヘキシル]-17β-ヒドロキシ-8-ビニルエストラ-1, 3,5 (10)-トリエン-3-イル-スルファメート,
17β-ヒドロキシ-11 β- [6- (ピロリジン-1-イル) ヘキシル]-8-ビニルエストラ- 1,3, 5 (10)-トリエン-3-イル-スルファメート,
17β-ヒドロキシ-11 β- [6- (1-ピペリジル) ヘキシル]-8-ビニル-エストラ- 1,3, 5 (10)-トリエン-3-イル-スルファメート,
17β-ヒドロキシ-11 β- (6-モルホリノヘキシル) -8-ビニル-エストラ- 1,3, 5 (10)-トリエン-3-イル-スルファメート,
11 β- [7- (ジメチルアミノ)ヘプチル]-17β-ヒドロキシ-8-ビニルエストラ-1,3,5 (10)-トリエン-3-イル-スルファメート,
17β-ヒドロキシ-11 β- [7- (ピロリジン-1-イル) ヘプチル]-8-ビニル-エストラ- 1,3, 5 (10)-トリエン-3-イル-スルファメート,
17β-ヒドロキシ-11 β- [7- (1-ピペリジル) ヘプチル]-8-ビニル-エストラ- 1,3, 5 (10)-トリエン-3-イル-スルファメート,
17β-ヒドロキシ-11 β- (7-モルホリノヘプチル) -8-ビニル-エストラ- 1,3, 5 (10)-トリエン-3-イル-スルファメート,
11β-[7, 7,6-トリフルオロ-5-ヒドロキシヘプト-6-エニル]-8-ビニル-エストラ- 1,3, 5 (10)-トリエン-3,17β-ジオール(ジアステレオマー 1),
11β-[7, 7, 6-トリフルオロ-5-ヒドロキシヘプト-6-エニル]-8-ビニル-エストラ- 1,3, 5 (10)-トリエン-3,17-β-ジオール(ジアステレオマー 2),
11β-[8, 8, 7-トリフルオロ-6-ヒドロキシオクト-7-エニル]-8-ビニル-エストラ- 1,3, 5 (10)-トリエン-3,17β-ジオール(ジアステレオマー 1),
11β-[8, 8, 7-トリフルオロ-6-ヒドロキシオクト-7-エニル]-8-ビニル-エストラ- 1,3, 5 (10)-トリエン-3,17β-ジオール(ジアステレオマー 2),
11 β- [9, 9,8-トリフルオロ-7-ヒドロキシノン-8-エニル]-8-ビニル-エストラ-1, 3,5 (10) -トリエン-3, 17β-ジオール (ジアステレオマー 1),
11 β- [9, 9, 8-トリフルオロ-7-ヒドロキシノン-8-エニル]-8-ビニル-エストラ-1, 3,5(10)-トリエン-3, 17β-ジオール (ジアステレオマー 2),
11β-[5-ヒドロキシヘキシル]-8-ビニル-エストラ-1, 3,5 (10)-トリエン-3,17β-ジオール (ジアステレオマー 1),
11β- [5-ヒドロキシヘキシル]-8-ビニル-エストラ-1, 3,5(10)-トリエン-3,17β-ジオール (ジアステレオマー 2),
11β- [6-ヒドロキシヘプチル]-8-ビニル-エストラ-1, 3,5(10)-トリエン-3,17β-ジオール (ジアステレオマー 1),
11β- [6-ヒドロキシヘプチル]-8-ビニル-エストラ-1, 3,5(10)-トリエン-3,17β-ジオール (ジアステレオマー 2),
11β- [7-ヒドロキシオクチル]-8-ビニル-エストラ-1, 3,5(10)-トリエン-3,17β-ジオール (ジアステレオマー 1),
11β- [7-ヒドロキシオクチル]-8-ビニル-エストラ-1, 3,5(10)-トリエン-3,17β-ジオール (ジアステレオマー 2),
11β- [5-メチル-5-ヒドロキシヘキシル]-8-ビニル-エストラ-1, 3,5(10)-トリエン-3,17β-ジオール,
11β- [6-メチル-6-ヒドロキシヘプチル]-8-ビニル-エストラ-1, 3,5(10)-トリエン-3,17β-ジオール,
11β- [7-メチル-7-ヒドロキシオクチル]-8-ビニル-エストラ-1, 3,5(10)-トリエン-3,17β-ジオール,
17α-メチル-11β-[(R)6,6,6-トリフルオロ-5-ヒドロキシヘキシル]-8-ビニル-エストラ-1, 3,5(10)-トリエン-3, 17β-ジオール (ジアステレオマー 1)、
17α-メチル-11β-[(S)6,6,6-トリフルオロ-5-ヒドロキシヘキシル]-8-ビニル-エストラ-1, 3,5(10)-トリエン-3, 17β-ジオール (ジアステレオマー 2)、
17α-メチル-11β-[7,7,7-トリフルオロ-6-ヒドロキシヘプチル]-8-ビニル-エストラ-1, 3,5(10)-トリエン-3, 17β-ジオール (ジアステレオマー 1)、
17α-メチル-11β-[7,7,7-トリフルオロ-6-ヒドロキシヘプチル]-8-ビニル-エストラ-1, 3,5(10)-トリエン-3, 17β-ジオール (ジアステレオマー 2)、
17α-メチル-11β-[8,8,8-トリフルオロ-7-ヒドロキシオクチル]-8-ビニル-エストラ-1, 3,5(10)-トリエン-3, 17β-ジオール (ジアステレオマー 1)、
17α-メチル-11β-[8,8,8-トリフルオロ-7-ヒドロキシオクチル]-8-ビニル-エストラ-1, 3,5(10)-トリエン-3, 17β-ジオール (ジアステレオマー 2)、
17β-ヒドロキシ-11 β-[8, 8, 8, 7, 7, 6, 6-ヘプタフルオロ-5-ヒドロキシオクチル]-8-ビニル-エストラ-1, 3,5 (10)-トリエン- 3-イル-スルファメート (ジアステレオマー 1),
17β-ヒドロキシ-11 β- [8, 8, 8,7, 7,6, 6-ヘプタフルオロ-5-ヒドロキシオクチル]-8-ビニル-エストラ-1, 3,5 (10)-トリエン- 3-イル-スルファメート (ジアステレオマー 2),
17β-ヒドロキシ-11 β- [9, 9,9, 8, 8, 7, 7-ヘプタフルオロ-6-ヒドロキシノニル]-8-ビニル-エストラ-1, 3,5 (10)-トリエン- 3-イル-スルファメート (ジアステレオマー 1),
17β-ヒドロキシ-11 β- [9, 9,9, 8,8, 7, 7-ヘプタフルオロ-6-ヒドロキシノニル]-8-ビニル-エストラ-1, 3,5 (10)-トリエン- 3-イル-スルファメート (ジアステレオマー 2),
17β-ヒドロキシ-11β-[10, 10, 10, 9,9, 8, 8-ヘプタフルオロ-7-ヒドロキデシル]-8-ビニル-エストラ-1, 3,5 (1 0)- トリエン-3-イル-スルファメート (ジアステレオマー 1),
17β-ヒドロキシ-11 β- [10, 10,10, 9,9, 8, 8-ヘプタフルオロ-7-ヒドロキデシル]-8-ビニル-エストラ-1, 3,5(1 0)- トリエン-3-イル-スルファメート (ジアステレオマー 2),
17β-ヒドロキシ-11 β- [7, 7,6-トリフルオロ-5-ヒドロキシヘプト-6-エニル]-8-ビニル-エストラ-1, 3,5(10)-トリエン-3-イル- スルファメート (ジアステレオマー 1),
17β-ヒドロキシ-11 β- [7, 7, 6-トリフルオロ-5-ヒドロキシヘプト-6-エニル]-8-ビニル-エストラ-1, 3,5(10)-トリエン-3-イル-スルファメート (ジアステレオマー 2),
17β-ヒドロキシ-11 β- [8, 8, 7-トリフルオロ-6-ヒドロキシオクト-7-エニル]-8-ビニル-エストラ-1, 3,5 (10)-トリエン-3-イル- スルファメート (ジアステレオマー 1),
17β-ヒドロキシ-11β-[8, 8, 7-トリフルオロ-6-ヒドロキシオクト-7-エニル]-8-ビニル-エストラ-1, 3,5(10)-トリエン-3-イル- スルファメート (ジアステレオマー 2),
17β-ヒドロキシ-11 β- [9, 9, 8-トリフルオロ-7-ヒドロキシノン-8-エニル]-8-ビニル-エストラ-1, 3,5 (10)-トリエン-3-イル-スルファメート (ジアステレオマー 1),
17β-ヒドロキシ-11 β- [9, 9, 8-トリフルオロ-7-ヒドロキシノン-8-エニル]-8-ビニル-エストラ-1, 3,5 (10)-トリエン-3-イル-スルファメート (ジアステレオマー 2),
17β-ヒドロキシ-17α-メチル-11β-[(R) 6,6,6-トリフルオロ-5-ヒドロキシヘキシル]-8-ビニル-エストラ-1, 3,5 (10) - トリエン-3-イル-スルファメート (ジアステレオマー 1),
17β-ヒドロキシ-17α-メチル-11β-[(S) 6,6, 6-トリフルオロ-5-ヒドロキシヘキシル]-8-ビニル-エストラ-1, 3,5 (10) - トリエン-3-イル-スルファメート (ジアステレオマー 2),
17β-ヒドロキシ-1 7α-メチル-11β- [7, 7,7-トリフルオロ-6-ヒドロキシヘプチル]-8-ビニル-エストラ-1, 3,5(10)- トリエン-3-イル-スルファメート (ジアステレオマー 1),
17β-ヒドロキシ-17α-メチル-11β-[7, 7, 7-トリフルオロ-6-ヒドロキシヘプチル]-8-ビニル-エストラ-1, 3,5(10)- トリエン-3-イル-スルファメート (ジアステレオマー 2),
17β-ヒドロキシ-17α-メチル-11 β- [8, 8, 8-トリフルオロ-7-ヒドロキシオクチル]-8-ビニル-エストラ-1, 3,5(10)-トリエン- 3-イル-スルファメート (ジアステレオマー 1),
17β-ヒドロキシ-17α-メチル-11β-[8, 8, 8-トリフルオロ-7-ヒドロキシオクチル,]-8-ビニル-エストラ-1, 3,5(10)-トリエン-3-イル-スルファメート (ジアステレオマー 2)である請求項1記載の化合物。
【請求項7】
少なくとも1つの請求項1〜6のいずれか1項記載の化合物、及び医薬的に適合できるアジュバント及び/又はビークルを含む医薬組成物。
【請求項8】
少なくとも1つの請求項1記載の一般式Iの化合物の他に、GnRHアンタゴニスト、プロゲステロン受容体アンタゴニスト、メソプロゲスチン、ゲスタゲン又は組織選択性ゲスタゲンから成る群から選択された少なくとも1つの化合物を含む請求項1〜7のいずれか1項記載の医薬組成物。
【請求項9】
医薬剤の生成のためへの請求項1〜6のいずれか1項記載の一般式Iの化合物の使用。
【請求項10】
女性における避妊のためへの請求項9記載の一般式Iの化合物の使用。
【請求項11】
男性における避妊のためへの請求項9記載の一般式Iの化合物の使用。
【請求項12】
卵巣の良性又は悪性増殖性疾患の処理のためへの請求項9記載の一般式Iの化合物の使用。
【請求項13】
卵巣癌の処理のためへの請求項12記載の使用。
【請求項14】
顆粒膜細胞腫の処理のためへの請求項12記載の使用。
【請求項15】
他のエストロゲン−感受性器官、例えば子宮又は肝臓の機能が損なわれない請求項9〜14のいずれか1項記載の使用。
【請求項16】
下記一般式VI:
【化4】

[式中、基X, R3, R17, R17’及びnは、一般式Iにおける意味と同じ意味を有する]で表わされる中間体生成物。
【請求項17】
下記一般式VII:
【化5】

[式中、基X, R3, R17, R17’及びnは、一般式Iにおける意味と同じ意味を有する]で表わされる中間体生成物。
【請求項18】
下記一般式VIII:
【化6】

[式中、基X, R3, R17, R17’及びnは、一般式Iにおける意味と同じ意味を有する]で表わされる中間体生成物。
【請求項19】
下記一般式IX:
【化7】

[式中、基X, R3, R17, R17’及びnは、一般式Iにおける意味と同じ意味を有する]で表わされる中間体生成物。

【公表番号】特表2006−524202(P2006−524202A)
【公表日】平成18年10月26日(2006.10.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−505174(P2006−505174)
【出願日】平成16年4月16日(2004.4.16)
【国際出願番号】PCT/EP2004/004086
【国際公開番号】WO2004/094451
【国際公開日】平成16年11月4日(2004.11.4)
【出願人】(300049958)シエーリング アクチエンゲゼルシャフト (357)
【Fターム(参考)】