説明

8−ヒドロキシ−2,4(1H,3H)−キナゾリンジオン誘導体

【課題】 ポリ(ADP-リボース)ポリメラーゼ(PARP)を有効に阻害し、脳梗塞等の虚血性脳疾患、パーキンソン病、アルツハイマー性痴呆症などの神経変性疾患、II型糖尿病、心筋梗塞等の虚血性心疾患、敗血症ショック、虚血性腎疾患などの循環器系疾患、又は癌に対する治療又は予防もしくは、血栓溶解療法、血管形成術、冠動脈バイパス手術又は臓器移植施などの処置時の細胞死に対する治療又は予防に有用な8-ヒドロキシ-2,4(1H,3H)-キナゾリンジオン誘導体又はその塩を提供すること。
【解決手段】式(I)


で表される8-ヒドロキシ-2,4(1H,3H)-キナゾリンジオン誘導体又はその薬学的に許容される塩。式中、Xはアルキレン基、Yはアミノ基を表す。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はポリ(ADP-リボース)ポリメラーゼ(PARP)阻害作用を有する8-ヒドロキシ-2,4(1H,3H)-キナゾリンジオン誘導体又はその塩に関する。
【背景技術】
【0002】
虚血・再灌流時に生じるDNAの障害により活性化されるPARPは細胞内のATPを大量に消費して細胞内エネルギーを枯渇させ、結果として細胞死を引起すことが知られている。そこで、このPARPを阻害することにより細胞死を伴う疾患に対する治療薬とする試みが行われている。従来、このPARPを阻害する物質としては特許文献1にはキナゾリノン誘導体、特許文献2及び特許文献3にはベンズ1H-イミダゾール誘導体、特許文献4には1,11b-ジヒドロ[1]ベンゾピラノ[4,3,2-de]イソキノリン-3-オン誘導体、特許文献5には3,4-ジヒドロピロロ[4,3,2-de]イソキノリン5(1H)-オン誘導体や特許文献6には2H-フタラジン-1-オン誘導体等が記載されている。また、非特許文献1、特許文献7又は特許文献8において2,4(1H,3H)-キナゾリンジオンにPARP阻害作用のあることが報告されているが、本発明で示す1-置換-8-ヒドロキシ-2,4(1H,3H)-キナゾリンジオン誘導体に関する報告は一切ない。
【0003】
【非特許文献1】J. Biol. Chem., 1992, 267, 1856.
【特許文献1】WO9833802号
【特許文献2】WO9704771号
【特許文献3】WO0029384号
【特許文献4】WO9911645号
【特許文献5】WO0042040号
【特許文献6】WO0044726号
【特許文献7】特開2001-302515号公報
【特許文献8】特開2002-284699号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、PARPを阻害する化合物を提供し、ひいては細胞死を伴う疾患、すなわち、脳梗塞等の虚血性脳疾患、パーキンソン病、アルツハイマー性痴呆症などの神経変性疾患、II型糖尿病、心筋梗塞等の虚血性心疾患、敗血症ショック、虚血性腎疾患などの循環器系疾患、又は癌に対する治療又は予防もしくは、血栓溶解療法、血管形成術、冠動脈バイパス手術又は臓器移植施などの処置時の細胞死に対する治療又は予防に用いることができる化合物を得ることにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明者らはかかる課題を解決するべく鋭意検討した結果、ある種の8-ヒドロキシ-2,4(1H,3H)-キナゾリンジオン誘導体又はその塩が、PARPを阻害することを見出し、本発明を完成するに至った。
【0006】
すなわち本発明は
1.式(I)
【0007】
【化1】

【0008】
(式中、Xは式-(CH2)n1-(式中、n1は1〜4の整数を示す。)で表される基を示し、Yは水素、式-NR1R2(式中、R1は水素原子、C1〜C8アルキル基、C2〜C4アシル基、ベンゾイル基、ベンゼンスルホニル基、C3〜C6シクロアルキル基、(C4〜C8シクロアルキル)C1〜C8アルキル基、C2〜C4ヒドロキシアルキル基、C3〜C6アルコキシアルキル基、C3〜C5アルケニル基、C2〜C5シアノアルキル基、テトラヒドロ-4H-ピラニル基、又は式
【0009】
【化2】

【0010】
(式中、n2は1〜3の整数を示し、R3及びR4は、独立して、水素原子又はC1〜C6アルコキシ基を示す。)で表される基を示し、R2はC1〜C8アルキル基、C3〜C6シクロアルキル基、C2〜C4ヒドロキシアルキル基、ベンジル基又はC3〜C6アルコキシアルキル基を示すか、又はR1とR2は隣接する窒素原子と一緒となって式
【0011】
【化3】

【0012】
(式中、A1は単結合、式-(CH2)n3CHR9-(式中、n3は0〜3の整数を示し、R9は水素原子、C1〜C8アルキル基、C2〜C4ヒドロキシアルキル基、ヒドロキシル基、カルバモイル基又はピペリジル基を示す。)で表される基、酸素原子、硫黄原子、式-CH2NR10-(式中、R10は水素原子又はC1〜C8アルキル基を示す。)で表される基又は式-NR11-(式中、R11は水素原子、C1〜C8アルキル基、C3〜C6シクロアルキル基、C2〜C4アシル基、3-(トリフルオロメチル)ピリジル基、2-(トリフルオロメチル)キノリル基又は式
【0013】
【化4】

【0014】
(式中、n4は0又は1を示し、R12及びR13は、独立して、水素原子、ハロゲン原子、C1〜C8アルキル基又はトリフルオロメチル基を示す。)で表される基を示す。)で表される基を示し、R5は水素原子、C1〜C8アルキル基、C2〜C4ヒドロキシアルキル基又はカルバモイル基を示し、R6は水素原子を示すか、又はR5とR6は一緒になってカルボニル基を示し、R7は水素原子、C1〜C8アルキル基、ヒドロキシル基、C2〜C4ヒドロキシアルキル基、C2〜C5アルコキシカルボニル基、式-CONR14R15(式中、R14及びR15は、独立して、水素原子又はC1〜C8アルキル基を示す。)で表される基又は式-NR16COR17(式中、R16及びR17は、独立して、水素原子又はC1〜C8アルキル基を示す。)で表される基を示し、R8は水素原子又はC1〜C8アルキル基を示す。)で表される基を示す。)で表される基を示し、1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリル基、デカヒドロイソキノリル基、1,3-ジオキソ-1,3-ジヒドロ-2H-イソインドリル基、3-オキソ-3,4-ジヒドロ-ベンゾ[1,4]キサジニル基、ピリジル基、ベンジル基、式
【0015】
【化5】

【0016】
(式中、A2及びA3は、独立して、N又はCHを示し、A4はN又はCR25(式中、R25は水素原子又はC1〜C8アルキル基を示す。)を示し、A5及びA6は、独立して、N又はCHを示し、R18は水素原子、C1〜C8アルキル基又は単環式もしくは2環式のアリール基を示し、R19は水素原子又はC1〜C8アルキル基を示し、R20は水素原子、C1〜C8アルキル基又はハロゲン原子を示し、R21は水素原子又はC1〜C8アルキル基を示し、R22は水素原子、C1〜C8アルキル基、ハロゲン原子、C1〜C6アルコキシ基、アミノ基、ニトロ基、ヒドロキシル基、シアノ基、C1〜C6アルキルスルホニル基、C2〜C5アルコキシカルボニル基、トリフルオロメチル基、カルバモイル基又は式
【0017】
【化6】

【0018】
(式中、n5は0〜4の整数を示し、n6は0〜4の整数を示し、A7は単結合又はSを示し、R26は水素原子又は式-NR27R28(式中、R27及びR28は、独立して、水素原子又はC1〜C8アルキル基を示すか、又はR27とR28は隣接する窒素原子と一緒になってピロリジニル基又はイミダゾリル基を示す。)で表される基を示す。)で表される基を示し、R23は水素原子、C1〜C8アルキル基、ハロゲン原子、C1〜C6アルコキシ基又はニトロ基を示すか、又はR22とR23は一緒になって式-(CH2)n7CO-(式中、n7は2〜4の整数を示す。)で表される環、式-(CH2)n8-(式中、n8は3〜5の整数を示す。)で表される環もしくはベンゼン環を示し、R24は水素原子又はC1〜C8アルキル基を示す。)で表される基を示すか、又はX及びYは、-X-Yとして式
【0019】
【化7】

【0020】
(式中、n9は0〜4の整数を示し、R29は水素原子、単環式もしくは2環式のアリール基又はベンジル基を示し、R30は水素原子又はニトロ基を示す。)で表される基を示す。)で表される8-ヒドロキシ-2,4(1H,3H)-キナゾリンジオン誘導体又はその薬学的に許容される塩である。
【0021】
2.Yが式-NR1R2(式中、R1がC2〜C4アシル基、ベンゾイル基、ベンゼンスルホニル基、C3〜C6シクロアルキル基、(C4〜C8シクロアルキル)C1〜C8アルキル基、C2〜C4ヒドロキシアルキル基、C3〜C6アルコキシアルキル基、C3〜C5アルケニル基、C2〜C5シアノアルキル基、テトラヒドロ-4H-ピラン-4-イル基、又は式
【0022】
【化8】

【0023】
(式中、n2は1又は2を示し、R3及びR4は、独立して、水素原子又はC1〜C6アルコキシ基を示す。)で表される基を示し、R2はC1〜C8アルキル基、C2〜C4ヒドロキシアルキル基、ベンジル基又はC3〜C6アルコキシアルキル基を示すか、又はR1とR2は隣接する窒素原子と一緒となって式
【0024】
【化9】

【0025】
(式中、A1は単結合、式-(CH2)n3CHR9-(式中、n3は0〜3の整数を示し、R9は水素原子、C1〜C8アルキル基、C2〜C4ヒドロキシアルキル基、ヒドロキシル基、カルバモイル基又はピペリジル基を示す。)で表される基、硫黄原子又は式-NR11-(式中、R11はC3〜C6シクロアルキル基、C2〜C4アシル基、3-(トリフルオロメチル)-2-ピリジル基、2-(トリフルオロメチル)-4-キノリル基又は式
【0026】
【化10】

【0027】
(式中、n4は0又は1を示し、R12及びR13は、独立して、水素原子、ハロゲン原子、C1〜C8アルキル基又はトリフルオロメチル基を示す。)で表される基を示す。)で表される基を示し、R5は水素原子、C1〜C8アルキル基、C2〜C4ヒドロキシアルキル基又はカルバモイル基を示し、R6は水素原子を示すか、又はR5とR6は一緒になってカルボニル基を示し、R7は水素原子、C1〜C8アルキル基、C2〜C4ヒドロキシアルキル基、式-CONR14R15(式中、R14及びR15は、独立して、水素原子又はC1〜C8アルキル基を示す。)で表される基又は式-NR16COR17(式中、R16及びR17は、C1〜C8アルキル基を示す。)で表される基を示し、R8は水素原子又はC1〜C8アルキル基を示す。但し、R5、R6、R7及びR8は、同時に水素原子である場合を除く。)で表される基を示す。)で表される基、1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン-2-イル基、デカヒドロイソキノリン-2-イル基、3-オキソ-3,4-ジヒドロ-ベンゾ[1,4]オキサジン-4-イル基、1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル基、2-フェニルイミダゾリル基又は式
【0028】
【化11】

【0029】
(式中、R22はC1〜C8アルキル基、ハロゲン原子、C1〜C6アルコキシ基、アミノ基、ニトロ基、ヒドロキシル基、シアノ基、C1〜C6アルキルスルホニル基、C2〜C5アルコキシカルボニル基、トリフルオロメチル基、カルバモイル基又は式
【0030】
【化12】

【0031】
(式中、n5は0〜4の整数を示し、n6は0〜4の整数を示し、A7は単結合又は硫黄原子を示し、R26は水素原子又は式-NR27R28(式中、R27及びR28は、独立して、水素原子又はC1〜C8アルキル基を示すか、又はR27とR28は隣接する窒素原子と一緒になってピロリジニル基又はイミダゾリル基を示す。)で表される基を示す。)で表される基を示し、R23は水素原子、C1〜C8アルキル基、ハロゲン原子又はニトロ基を示すか、又はR22とR23は一緒になって式-(CH2)n7CO-(式中、n7は2〜4の整数を示す。)で表される環、式-(CH2)n8-(式中、n8は3〜5の整数を示す。)で表される環もしくはベンゼン環を示し、R24は水素原子又はC1〜C8アルキル基を示す。)で表される基を示すか、
【0032】
【化13】

【0033】
(式中、n9は0〜4の整数を示し、R29は単環式のアリール基又はベンジル基を示し、R30は水素原子)で表される基を示す。)で表される基を示す上記1記載の式(I)で表される8-ヒドロキシ-2,4(1H,3H)-キナゾリンジオン誘導体又はその薬学的に許容される塩である。
【0034】
3.Xが式-(CH2)n1-(式中、n1は2〜4の整数を示す。)で表される基を示し、Yが式
【0035】
【化14】

【0036】
(式中、A1は単結合、酸素原子又は式-NR11-(式中、R11はC3〜C6シクロアルキル基又は式
【0037】
【化15】

【0038】
(式中、n4は0を示し、R12及びR13は、独立して、水素原子、ハロゲン原子又はC1〜C8アルキル基を示す。)で表される基を示す。)で表される基を示し、R5は水素原子を示し、R6は水素原子を示すか、又はR5とR6は一緒になってカルボニル基を示し、R7及びR8は水素原子を示す。)で表される基、1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン-2-イル基、3-オキソ-3,4-ジヒドロ-ベンゾ[1,4]オキサジン-4-イル基、ピリジル基、ベンゼンスルホンアミド基、フェニルアセトアミド基、式
【0039】
【化16】

【0040】
(式中、A2及びA3は、独立して、N又はCHを示し、A4はN又はCR25(式中、R25は水素原子又はC1〜C8アルキル基を示す。)を示し、A5及びA6は、独立して、N又はCHを示し、R18は水素原子、C1〜C8アルキル基又はアリール基を示し、R19は水素原子を示し、R20は水素原子、C1〜C8アルキル基又はハロゲン原子を示し、R21は水素原子又はC1〜C8アルキル基を示し、R22は水素原子、C1〜C8アルキル基、ハロゲン原子、C1〜C6アルコキシ基、アミノ基、ニトロ基、ヒドロキシル基、シアノ基、C1〜C6アルキルスルホニル基、C2〜C5アルコキシカルボニル基、カルバモイル基又は式
【0041】
【化17】

【0042】
(式中、n5は0〜4の整数を示し、n6は0を示し、A7は単結合を示し、R26は水素原子又は式-NR27R28(式中、R27及びR28は、独立して、水素原子又はC1〜C8アルキル基を示すか、又はR27とR28は隣接する窒素原子と一緒になってピロリジニル基又はイミダゾリル基を示す。)で表される基を示す。)で表される基を示し、R23は水素原子、C1〜C8アルキル基、ハロゲン原子又はニトロ基を示すか、又はR22とR23は一緒になって式-(CH2)n7CO-(式中、n7は2〜4の整数を示す。)で表される環もしくはベンゼン環を示し、R24は水素原子を示す。)で表される基を示すか、又はX及びYは、-X-Yとして式
【0043】
【化18】

【0044】
(式中、n9は3又は4を示し、R29は水素原子を示し、R30は水素原子を示す。)で表される基を示す上記1記載の式(I)で表される8-ヒドロキシ-2,4(1H,3H)-キナゾリンジオン誘導体又はその薬学的に許容される塩である。
【0045】
4.Xが式-(CH2)n1-(式中、n1は2〜4の整数を示す。)で表される基を示し、Yが式
【0046】
【化19】

【0047】
(式中、A1は単結合又は式-NR11-(式中、R11はC3〜C6シクロアルキル基又は式
【0048】
【化20】

【0049】
(式中、n4は0を示し、R12及びR13は、独立して、水素原子、ハロゲン原子又はC1〜C8アルキル基を示す。)で表される基を示す。)で表される基を示し、R5とR6は一緒になってカルボニル基を示し、R7は水素原子を示し、R8は水素原子を示す。)で表される基を示す。)で表される基、1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン-2-イル基、3-オキソ-3,4-ジヒドロ-ベンゾ[1,4]オキサジン-4-イル基、ベンゼンスルホンアミド基、フェニルアセトアミド基、1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル基、2-フェニルイミダゾリル基又は式
【0050】
【化21】

【0051】
(式中、R22はC1〜C8アルキル基、ハロゲン原子、C1〜C6アルコキシ基、アミノ基、ニトロ基、ヒドロキシル基、シアノ基、C1〜C6アルキルスルホニル基、C2〜C5アルコキシカルボニル基、カルバモイル基又は式
【0052】
【化22】

【0053】
(式中、n5は0〜4の整数を示し、n6は0を示し、A7は単結合を示し、R26は式-NR27R28(式中、R27及びR28は、独立して、水素原子又はC1〜C8アルキル基を示すか、又はR27とR28は隣接する窒素原子と一緒になってピロリジニル基又はイミダゾリル基を示す。)で表される基を示す。)で表される基を示し、R23は水素原子、C1〜C8アルキル基、ハロゲン原子又はニトロ基を示すか、又はR22とR23は一緒になって式-(CH2)n7CO-(式中、n7は2〜4の整数を示す。)で表される環もしくはベンゼン環を示し、R24は水素原子を示す。)で表される基を示す上記1記載の式(I)で表される8-ヒドロキシ-2,4(1H,3H)-キナゾリンジオン誘導体又はその薬学的に許容される塩である。
【0054】
5.ポリ(ADP-リボース)ポリメラーゼ(PARP)阻害剤である上記1〜4のいずれか1つに記載の8-ヒドロキシ-2,4(1H,3H)-キナゾリンジオン誘導体又はその薬学的に許容される塩を有効成分とする医薬である。
【0055】
6.細胞死を伴う疾患に対する治療剤又は予防剤である上記1〜4のいずれか1つに記載の8-ヒドロキシ-2,4(1H,3H)-キナゾリンジオン誘導体又はその薬学的に許容される塩を有効成分とする医薬である。
【0056】
7.虚血性脳疾患、パーキンソン病、神経変性疾患、II型糖尿病、虚血性心疾患、敗血症ショック、循環器系疾患、又は癌に対する治療剤又は予防剤である上記1〜4のいずれか1つに記の8-ヒドロキシ-2,4(1H,3H)-キナゾリンジオン誘導体又はその薬学的に許容される塩を有効成分とする医薬である。
【0057】
8.血栓溶解療法、血管形成術、冠動脈バイパス手術又は臓器移植施の処置時の細胞死に対する治療剤又は予防剤である上記1〜4のいずれか1つに記載の8-ヒドロキシ-2,4(1H,3H)-キナゾリンジオン誘導体又はその薬学的に許容される塩を有効成分とする医薬である。
【発明の効果】
【0058】
本発明の化合物は、脳梗塞等の虚血性脳疾患、パーキンソン病、アルツハイマー性痴呆症などの神経変性疾患、II型糖尿病、心筋梗塞等の虚血性心疾患、敗血症ショック、虚血性腎疾患などの循環器系疾患、又は癌に対する治療又は予防もしくは、血栓溶解療法、血管形成術、冠動脈バイパス手術又は臓器移植施などの処置時の細胞死に対する治療又は予防に有用である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0059】
本発明においてアルキル基とは、C1〜C8の直鎖状又は分枝鎖状のアルキル基を意味し、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、イソヘキシル基、ヘプチル基又はオクチル基が挙げられる。
【0060】
アシル基とは、C2〜C4の直鎖状又は分枝鎖状の脂肪族アシル基を意味し、例えばアセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、イソブチリル基、バレリル基、イソバレリル基又はピバロイル基が挙げられる。
【0061】
シクロアルキル基とは、C3〜C6の置換もしくは無置換のシクロアルキル基を意味し、例えばシクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基又はシクロヘキシル基が挙げられる。
【0062】
(シクロアルキル)アルキル基とは、C4〜C8の置換もしくは無置換の(シクロアルキル)アルキル基を意味し、例えば(シクロプロピル)メチル基、(シクロプロピル)エチル基、(シクロブチル)メチル基、(シクロペンチル)メチル基、(シクロペンチル)メチル基、(シクロヘキシル)メチル基又は(シクロヘキシル)エチル基が挙げられる。
【0063】
ヒドロキシアルキル基とは、C2〜C4の直鎖状又は分枝鎖状のヒドロキシアルキル基を意味し、例えば2-ヒドロキシエチル基、2-ヒドロキシプロピル基、3-ヒドロキシプロピル基、4-ヒドロキシブチル基、3-ヒドロキシ-2-メチルプロピル基又は2-ヒドロキシ-2-メチルプロピル基が挙げられる。
【0064】
アルコキシアルキル基とは、C3〜C6の直鎖状又は分枝鎖状のアルコキシアルキル基を意味し、例えば2-メトキシエチル基、2-エトキシエチル基、2-プロポキシエチル基、2-イソプロポキシエチル基、2-メトキシプロピル基、3-メトキシプロピル基、2-エトキシプロピル基、3-エトキシプロピル基、4-メトキシブチル基、3-メトキシ-2-メチルプロピル基、2-メトキシ-2-メチルプロピル基、2-エトキシ-2-メチルプロピル基又は2-メトキシ-2-エチルプロピル基が挙げられる。
【0065】
アルケニル基とは、C3〜C5の直鎖状又は分枝鎖状のアルケニル基を意味し、例えばアリル基、2-メチル-2-プロペニル基、2-ブテニル基、3-メチル-2-ブテニル基又は2-メチル-2-ブテニル基が挙げられる。
【0066】
シアノアルキル基とは、C2〜C5の直鎖状又は分枝鎖状のシアノアルキル基を意味し、例えばシアノメチル基、2-シアノエチル基、2-シアノプロピル基、3-シアノプロピル基、2-シアノブチル基、3-シアノブチル基、4-シアノブチル基、3-シアノ-2-メチルプロピル基又は2-シアノ-2-メチルプロピル基が挙げられる。
【0067】
ハロゲン原子とは、フッ素原子、塩素原子又は臭素原子を意味する。
【0068】
アルコキシ基とは、C1〜C6の直鎖状又は分枝鎖状のアルコキシ基を意味し、例えばメトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、sec-ブオキシ基、tert-ブトキシ基、ペンチロキシ基又はヘキシロキシ基が挙げられる。
【0069】
アルキルスルホニル基とは、C1〜C6の直鎖状又は分枝鎖状のアルキルスルホニル基を意味し、例えばメタンスルホニル基、エチルスルホニル基、プロピルスルホニル基、イソプロピルスルホニル基、ブチルスルホニル基、ペンチルスルホニル基又はヘキシルスルホニル基が挙げられる。
【0070】
アルコキシカルボニル基とは、C2〜C5の直鎖状又は分枝鎖状のアルコキシカルボニル基を意味し、例えばメトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、プロポキシカルボニル基、イソプロポキシカルボニル基又はブトキシカルボニル基が挙げられる。
【0071】
アリール基とは、単環式もしくは2環式の芳香環を意味し、例えば、フェニル基、1-ナフチル基、2-ナフチル基、ビフェニル基が挙げられる。
【0072】
また、薬学的に許容される塩とは、例えば塩酸、臭化水素酸、燐酸、硫酸、硝酸などの鉱酸との塩、酢酸、乳酸、酒石酸、フマール酸、マレイン酸、トリフルオロ酢酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、トルエンスルホン酸などの有機酸との塩を挙げることができる。さらに、カルシウム、ナトリウム、マグネシウム、カリウムなどの無機塩基、有機塩基と塩を挙げることができる。
【0073】
以下に、一般的な製造法を示す。なお、特に指定が無い場合は、各記号は、上記で定義された記号と同じ意味を表わす。
(製造法1)
【0074】
【化23】

【0075】
上記製造法1は、本発明による式(I)の化合物で、Yが下記式
【0076】
【化24】

【0077】
(式中、R22=-NHCO(CH2)n5-A7-(CH2)n6-R26を示す。)で表される化合物以外の式(5)で表される化合物の製造法を示す。
【0078】
式(1)で表わされる化合物と適当なアルコールとを塩基存在下反応させ、式(2)で表わされる化合物を得る。ここで、塩基としては、カリウムtert-ブトキシド、水酸化ナトリウム、水素化ナトリウム、炭酸カリウム等の有機及び無機塩基を用いることができ、反応溶媒としては、N,N−ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン等を用いることができ、また適宜よう化カリウム等の反応添加剤を用いることができる。また、反応温度は、室温から還流温度である。
【0079】
次に、式(2)で表わされる化合物を塩基存在下、メタンスルホニルクロリドと反応させることにより、式(3)で表わされる化合物を得る。ここで、塩基としては、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン等の有機及び無機塩基を用いることができ、反応溶媒としては、ジクロロメタン、クロロホルム等を用いることができる。また、反応温度は、-78℃〜室温である。
【0080】
次に、式(3)で表わされる化合物を適当なY1と無塩基下反応させ、又は塩基存在下反応させることにより、式(4)で表わされる化合物を得る。ここで、塩基としては、カリウムtert-ブトキシド、水酸化ナトリウム、水素化ナトリウム、炭酸カリウム、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン等の有機及び無機塩基を用いることができ、反応溶媒としては、N,N−ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン等を用いることができる。また、反応温度は、室温から還流温度である。
【0081】
次に、式(4)で表わされる化合物を脱保護することにより本願発明化合物である式(5)で表わされる化合物を得ることができる。ここで、脱保護剤は、塩化アルミニウム等のルイス塩基を用いることができ、反応溶媒としては、アニソール等を用いることができる。また、反応温度は、0℃から還流温度である。
製造法2
【0082】
【化25】

【0083】
製造法1で得られた本願発明化合物である式(5)で表わされる化合物は、次の別法でも得ることができる。
【0084】
製造法1で得られた本願発明化合物である式(5)で表わされる化合物は、必要に応じて式(6)で表わされる化合物と式(1)で表わされる化合物とを塩基存在下反応させ、式(4)で表わされる化合物として後、製造法1と同様に脱保護することにより得ることができる。ここで、塩基としては、カリウムtert-ブトキシド、水酸化ナトリウム、水素化ナトリウム、炭酸カリウム、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン等の有機及び無機塩基を用いることができ、反応溶媒としては、N,N−ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン等を用いることができ、さらに適宜よう化カリウム等の反応添加剤を用いることができる。また、反応温度は、室温から還流温度である。
【0085】
式(6)で表わされる化合物の製造法
適当なY1-Raと適当なアルコールとを塩基存在下反応させ、式(7)で表わされる化合物を得る。ここで、塩基としては、カリウムtert-ブトキシド、水酸化ナトリウム、水素化ナトリウム、炭酸カリウム等の有機及び無機塩基を用いることができ、反応溶媒としては、N,N−ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン等を用いることができ、また適宜よう化カリウム等の反応添加剤を用いることができる。また、反応温度は、室温から還流温度である。
【0086】
次に、式(7)で表わされる化合物を塩基存在下、メタンスルホニルクロリドと反応させることにより、式(6)で表わされる化合物を得る。ここで、塩基としては、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン等の有機及び無機塩基を用いることができ、反応溶媒としては、ジクロロメタン、クロロホルム等を用いることができる。また、反応温度は、-78℃〜室温である。
製造法3
【0087】
【化26】

【0088】
製造法1で得られた本願発明化合物である式(5)で表わされる化合物は、次の別報でも得ることができる。
【0089】
式(1)で表わされる化合物と適当なアルコールとを塩基存在下反応させ、式(8)で表わされる化合物を得る。ここで、塩基としては、カリウムtert-ブトキシド、水酸化ナトリウム、水素化ナトリウム、炭酸カリウム、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン等の有機及び無機塩基を用いることができ、反応溶媒としては、N,N−ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン等を用いることができる。また、反応温度は、室温から還流温度である。
【0090】
得られた式(8)で表わされる化合物を脱保護することにより式(9)で表わせる化合物を得る。ここで、脱保護剤は、パラジウム炭素−水素などの環元剤や無水トリフルオロ酢酸、塩酸などの強酸を用いることができ、反応溶媒としては、水、メタノール、エタノールなどの低級アルコール、テトラヒドロフランなどの溶媒を単独又は混合して用いることができる。また、反応温度は、0℃から還流温度である。
【0091】
次に、式(9)で表わされる化合物から製造法1と同様の操作により本願発明化合物である式(10)で表わされる化合物を得ることができる。
製造法4
【0092】
【化27】

【0093】
製造法1〜3で得られた本発願化合物のうち、上記構造を満たす化合物(11)で表わされる化合物は、さらに還元することにより本願発明化合物である式(12)で表わされる化合物を得ることができる。ここで還元とは、パラジウム炭素−水素、パラジウム炭素−ギ酸アンモニウム、塩化ニッケル−水素化ホウ素ナトリウム、鉄−塩化アンモニウム、鉄−酢酸、鉄−塩酸、スズ−塩酸、スズ−塩化アンモニウム、ラネーニッケル−ギ酸、ラネーニッケル−ヒドラジンなどの環元剤を用い、反応溶媒としては、水、メタノール、エタノールなどの低級アルコール、テトラヒドロフラン、酢酸などの溶媒を単独又は混合して用いることである。また、反応温度は、0℃から還流温度である。
製造法5
【0094】
【化28】

【0095】
本願発明化合物である式(I)の化合物で、Yが下記式
【0096】
【化29】

【0097】
(式中、R22=-NHCO(CH2)n5-A7-(CH2)n6-R26を示す。)で表される化合物である式(17)で表わされる化合物は、以下の方法により得ることができる。
【0098】
式(13)で表わされる化合物を還元することにより式(14)で表わせる化合物を得る。ここで還元とは、パラジウム炭素−水素、パラジウム炭素−ギ酸アンモニウム、塩化ニッケル−水素化ホウ素ナトリウム、鉄−塩化アンモニウム、鉄−酢酸、鉄−塩酸、スズ−塩酸、スズ−塩化アンモニウム、ラネーニッケル−ギ酸、ラネーニッケル−ヒドラジンなどの環元剤を用い、反応溶媒としては、水、メタノール、エタノールなどの低級アルコール、テトラヒドロフラン、酢酸などの溶媒を単独又は混合して用いることである。また、反応温度は、0℃から還流温度である。
【0099】
次に、式(14)で表わされる化合物と適当な酸無水物又は酸化ハライドとを無塩基又は塩基存在下反応させ、式(15)で表わされる化合物を得る。ここで、塩基としては、カリウムtert-ブトキシド、水酸化ナトリウム、水素化ナトリウム、炭酸カリウム、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミンなどの有機及び無機塩基を用いることができ、反応溶媒としては、N,N−ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、エーテル、ジクロロメタン、クロロホルムなどを用いることができる。また、反応温度は、-78℃から還流温度である。
【0100】
次に、式(15)で表わされる化合物と適当なアミン類とを無塩基又は塩基存在下反応させ、式(16)で表わされる化合物を得る。ここで、塩基としては、カリウムtert-ブトキシド、水酸化ナトリウム、水素化ナトリウム、炭酸カリウムなどの有機及び無機塩基を用いることができ、反応溶媒としては、N,N−ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフランなどを用いることができる。また、反応温度は、室温から還流温度である。
【0101】
次に、式(16)で表わされる化合物を製造法1と同じ脱保護をすることにより本願発明化合物である式(17)で表わされる化合物を得ることができる。
製造法6
【0102】
【化30】

【0103】
製造法1〜3で得られた式(18)で表わされる化合物を適当なアシル基と還元的アミノ化させることにより式(19)で表わせる化合物を得る。
【0104】
ここで、還元的アミノ化とは、パラジウム炭素−水素、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム、シアノ水素化ホウ素ナトリウムなどの環元剤を用い、反応溶媒としては、水、メタノール、エタノールなどの低級アルコール、テトラヒドロフラン、酢酸などの溶媒を単独又は混合して用いることである。また、反応温度は、0℃から還流温度である。
【0105】
次に、式(19)で表わされる化合物を製造法1と同じ脱保護を行うことにより本願発明化合物である式(20)で表わされる化合物を得ることができる。
【0106】
本発願化合物は、適宜公知の担体、希釈剤などを用いて適宜医薬組成形態(錠剤、丸剤、カプセル剤、顆粒剤、ドライシロップ、粉剤、散剤、液剤、乳剤、懸濁剤、注射剤などの製剤)に調製して経口又は直腸内、皮下、筋肉内、静脈内、経皮などの非経口剤に使用できる。
【0107】
固形剤を製造するには種々の賦形剤、例えば、増量剤、崩壊剤、結合剤、滑沢剤、コーティング基剤を用い、攪拌造粒法、流動層造粒法、粉砕造粒法で製造できる。
【0108】
増量剤としては、マンニトール、キシリトール、ソルビトール、ブドウ糖、白糖、乳糖、結晶セルロースなどが挙げられる。
【0109】
崩壊剤としては、低置換ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウムなどが挙げられる。
【0110】
結合剤としては、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニールプロリドン、ゼラチン、アラビアゴムなどが挙げられる。
【0111】
滑沢剤としては、タルク、ステアリン酸マグネシウム、オリーブ油、ゴマ油などが挙げられる。
【0112】
また、その他必要に応じて抗酸化剤、コーチィング剤、着色剤、矯味矯臭剤、界面活性剤、可塑剤、pH調製剤、安定化剤を加えることができる。
【0113】
また、本発明化合物は、α、β若しくはγ−シクロデキストリン又はメチル化シクロデキストリン等と包接化合物を形成させて製剤化することができる。
【0114】
本発明化合物の有効成分の投与量は、疾患、症状、体重、年齢、性別、投与経路等により異なるが、成人に対し、経口投与の場合、好ましくは0.1〜1000 mg/日であり、これを1日1回又は数回に分けて投与することができる。
【実施例】
【0115】
以下、参考例、実施例及び試験例により本発明を詳細に説明する。
【0116】
参考例1
3-ヒドロキシ-2-ニトロ安息香酸メチル;
3-ヒドロキシ-2-ニトロ安息香酸(50.00g, 273.0mmol)のメタノール(800ml)溶液に、濃硫酸(40.00g, 408.0mmol)を加え、40時間加熱還流した。反応終了後、溶媒を減圧留去し、残留物を水にあけ、析出した粗結晶を濾取後、ヘキサンで洗浄し、目的物3-ヒドロキシ-2-ニトロ安息香酸メチル(52.53g, Y.98%)を得た。
1H-nmr(200MHz, CDCl3)δ; 3.93(s, 3H), 7.09(dd, J=1, 8Hz, 1H), 7.25(dd, J=1, 8Hz, 1H), 7.58(t, J=8Hz, 1H), 10.18(s, 1H)
【0117】
参考例2
3-(ベンジルオキシ)-2-ニトロ安息香酸メチル;
3-ヒドロキシ-2-ニトロ安息香酸メチル(52.53g, 267.0mmol)のアセトン(800ml)溶液に、ベンジルブロミド(54.71g, 320.0mmol)と炭酸カリウム(110.40g, 800.0mmol)を加え、18時間加熱還流した。反応終了後、不溶物を濾過し、溶媒を減圧留去した。この残留物に水を加え、酢酸エチルで抽出し、有機層を水、1M 塩酸、飽和食塩水で順次洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧留去した。得られた粗結晶をヘキサン−クロロホルム(5:1)で洗浄して目的物3-(ベンジルオキシ)-2-ニトロ安息香酸メチル(74.4g, Y97%)を得た。
1H-nmr(200MHz, CDCl3)δ; 3.90(s, 3H), 5.21(s, 2H), 7.26(dd, J=1, 8Hz, 1H), 7.37(s, 5H), 7.43(t, J=8Hz, 1H), 7.60(dd, J=1, 8Hz, 1H)
【0118】
参考例3
3-(ベンジルオキシ)-2-アミノ安息香酸メチル;
3-(ベンジルオキシ)-2-ニトロ安息香酸メチル(9.65g, 33.6mmol)のエタノール−水(5:1)溶液(240ml)に、鉄粉(13.10g, 235.0mmol)と塩化アンモニウム(1.80g, 33.6mmol)を加え、室温で4時間攪拌した。さらに鉄粉(13.10g, 235.0mmol)と塩化アンモニウム(1.80g, 33.6mmol)を加え、このまま18時間攪拌した。反応終了後、不溶物を濾過し、溶媒を減圧留去した。得られた粗結晶をヘキサンで洗浄し、目的物3-(ベンジルオキシ)-2-アミノ安息香酸メチル(7.87g, Y.91%)を得た。
1H-nmr(200MHz, CDCl3)δ; 3.88(s, 3H), 5.09(s, 2H), 6.05(bs, 2H), 6.55(t, J=8Hz, 1H), 6.93(dd, J=2, 7Hz, 1H), 7.28-7.54(m, 6H)
【0119】
参考例4
3-(ベンジルオキシ)-2-[3-(4-メトキシベンジル)ウレイド]安息香酸メチル;
トリホスゲン(3.34g, 11.3mmol)のジクロロメタン(200ml)溶液に、ピリジン(6ml, 76.5mmol)を加え、氷冷下で1時間攪拌後、3-(ベンジルオキシ)-2-アミノ安息香酸メチル(7.87g, 30.6mmol)を添加した。1時間後トリエチルアミン(9ml, 61.2mmol)を加え、このまま氷冷下で1時間攪拌した。次にこの反応液を室温で18時間攪拌し、反応終了後、水を加えジクロロメタンで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧留去した。得られた粗結晶をヘキサン−クロロホルム(1:1)で洗浄し、目的物3-(ベンジルオキシ)-2-[3-(4-メトキシベンジル)ウレイド]安息香酸(7.68g, Y.60%)を得た。
1H-nmr(200MHz, CDCl3)δ; 3.76(s, 3H), 3.84(s, 3H), 4.33(d, J=6Hz, 2H), 5.08(s, 2H), 5.16(t, J=6Hz, 1H), 6.80(d, J=9Hz, 2H), 7.00-7.11(m, 2H), 7.18(d, J=9Hz, 2H), 7.30-7.51(m, 6H), 7.80(bs, 1H)
【0120】
参考例5
8-(ベンジルオキシ)-3-(4-メトキシベンジル)キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン;
3-(ベンジルオキシ)-2-[3-(4-メトキシベンジル)ウレイド]安息香酸メチルのエタノール(100ml)溶液に、10%NaOH水溶液(50ml)を加え、4時間加熱還流した。反応終了後、溶媒を減圧留去した。残留物に水を加え、濃塩酸でpH3とした後、析出した結晶を濾取した。得られた粗結晶を水、ヘキサンで順次洗浄し、目的物8-(ベンジルオキシ)-3-(4-メトキシベンジル)キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン(6.96g, 95%)を得た。
1H-nmr(200MHz, DMSO-d6)δ; 3.73(s, 3H), 5.02(s, 2H), 5.30(s, 2H), 6.86(d, J=9Hz, 2H), 7.11(t, J=7Hz, 1H), 7.24-7.60(m, 9H), 10.95(bs, 1H)
【0121】
参考例6
8-(ベンジルオキシ)-3-(4-メトキシベンジル)-1-(3-フェニル-2-プロペニル)キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン;
8-(ベンジルオキシ)-3-(4-メトキシベンジル)キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン(0.50g, 1.3mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(40ml)溶液に、シンナミルブロミド(0.30g, 1.5mmol)と炭酸カリウム(0.50g, 3.6mmol)を加え、室温で16時間攪拌した。一晩放置後、反応溶液を水にあけ、得られた不溶物を濾取し、クロロホルムに溶解した。硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧留去した。得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィ[溶出溶媒;クロロホルム]で精製して目的物8-(ベンジルオキシ)-3-(4-メトキシベンジル)-1-(3-フェニル-2-プロペニル)キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン(0.61g, Y.94%)を得た。
1H-nmr(200MHz, CDCl3)δ; 3.74(s, 3H), 5.10(s, 2H), 5.15(d, J=6Hz, 2H), 5.21(s, 2H), 6.13(dt, J=6, 15Hz, 1H), 6.37(d, J=15Hz, 1H), 6.82(d, J=9Hz, 2H), 7.11-7.22(m, 12H), 7.50(d, J=9Hz, 2H), 7.92(dd, J=2, 8Hz, 1H)
【0122】
参考例7
8-ヒドロキシ-3-(4-メトキシベンジル)-1-(3-フェニルプロピル)キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン;
8-(ベンジルオキシ)-3-(4-メトキシベンジル)-1-(3-フェニル-2-プロペニル)キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン(0.61g, 1.2mmol)のエタノール−テトラヒドロフラン(1:2)溶液(60ml)に、10%パラジウム−炭素(0.07g)を加え、水素雰囲気下、室温で18時間攪拌した。不溶物を濾過した後、溶媒を減圧留去して、目的物8-ヒドロキシ-3-(4-メトキシベンジル)-1-(3-フェニルプロピル)キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン(0.47g, Y.94%)を得た。
1H-nmr(200MHz, CDCl3)δ; 2.12(quint, J=7Hz, 2H), 2.65(t, J=7Hz, 2H), 3.73(s, 3H), 4.48(t, J=7Hz, 2H), 5.20(s, 2H), 6.04(s, 1H), 6.81(d, J=9Hz, 2H), 6.97-7.28(m, 7H), 7.49(d, J=9Hz, 2H), 7.84(dd, J=3, 7Hz, 1H)
【0123】
参考例8
8-(ベンジルオキシ)-1-(3-メタンスルホニルオキシプロピル)-3-(4-メトキシベンジル)キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン;
8-(ベンジルオキシ)-3-(4-メトキシベンジル)キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン(14.9g, 38.4mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(200ml)溶液に、炭酸カリウム(10.60g, 76.8mmol)とよう化カリウム(12.75g, 76.8mmol)を加え、つぎに3-ブロモ-1-プロパノール(10.67g, 22.9mmol)を室温で滴下した。室温下24時間後、反応系に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧留去した。得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィ[溶出溶媒;ヘキサン−クロロホルム(1:1)→クロロホルム−酢酸エチル(5:2)]で精製して8-(ベンジルオキシ)-3-(4-メトキシベンジル)-1-(3-ヒドロキシプロピル)キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン (4.10g)を得た。得られた 8-(ベンジルオキシ)-3-(4-メトキシベンジル)-1-(3-ヒドロキシプロピル)キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン (4.07g, 8.04mmol)のジクロロメタン(100ml)溶液に、トリエチルアミン(1.22g, 12.06mmol)を氷冷下加え、メタンスルホニルクロリド(1.11g, 9.65mmol)を適下した。室温下1時間攪拌後、水で反応を停止し、ジクロロメタンで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄後、硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧留去した。得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィ[溶出溶媒;ヘキサン−クロロホルム(1:1)]で精製して目的物8-(ベンジルオキシ)-1-(3-メタンスルホニルオキシプロピル)-3-(4-メトキシベンジル)キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン(4.04g, Y. 61%,2工程)を得た。
1H-nmr(200MHz, DMSO-d6)δ; 1.96(quint, J=7Hz, 2H), 3.05(s, 3H), 3.71(s, 3H), 3.81(t, J=7Hz, 2H), 4.29(t, J=7Hz, 2H), 5.05(s, 2H), 5.23(s, 2H), 6.85(d, J=10Hz, 2H), 7.20-7.60(m, 9H), 7.71(dd, J=1, 7Hz, 1H)
1H-nmr(200MHz, CDCl3)δ; 2.06(quint, J=6Hz, 2H), 2.88(s, 3H), 3.77(s, 3H), 3.84(t, J=6Hz, 2H), 4.36(t, J=6Hz, 2H), 5.11(s, 2H), 5.18(s, 2H), 6.83(d, J=10Hz, 2H), 7.18(t, J=7Hz, 1H), 7.28(dd, J=1, 7Hz, 1H), 7.38-7.53(m, 7H), 7.90(dd, J=1, 7Hz, 1H)
【0124】
参考例9
2-(2-ニトロフェノキシ)エタノール;
2-ニトロフェノール(4.18g, 30mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(50ml)溶液にカリウムtert-ブトキシド(3.36g, 30mmol)を加え、室温で10分間攪拌した。反応溶液に2-ブロモエタノール(4.00g, 32mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(5ml)溶液を加え、更に室温で24時間攪拌した。反応溶液を水にあけ、酢酸エチルで抽出した。有機層を炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で順次洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィ[溶出溶媒;クロロホルム]で精製して目的物2-(2-ニトロ)エタノール(1.52g, Y. 28%)を得た。
1H-nmr(200MHz, CDCl3)δ; 3.99(t, J=5Hz, 2H), 4.24(t, J=5Hz, 2H), 7.08(t, J=8Hz, 1H), 7.11(d, J=8Hz, 1H), 7.56(dt, J=2, 8Hz, 1H), 7.88(dd, J=2, 8Hz, 1H)
【0125】
参考例10
2-(2-メトキシフェノキシ)エタノール;
グアヤコール(3.72g, 30mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(50ml)溶液に炭酸カリウム(5.00g, 36.18mmol)を加え、室温で10分間攪拌した。反応溶液に2-ブロモエタノール(4.00g, 32mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(5ml)溶液を加え、更に50℃で3時間攪拌した。反応溶液を水にあけ、酢酸エチルで抽出した。有機層を炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で順次洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィ[溶出溶媒;クロロホルム]で精製して目的物2-(2-メトキシ)エタノール(0.59g, Y. 9%)を得た。
1H-nmr(200MHz, CDCl3)δ; 3.88(s, 3H), 3.94(t, J=5Hz, 2H), 4.15(t, J=5Hz, 2H), 3.87-7.05(m, 4H)
【0126】
参考例11
8-(ベンジルオキシ)-3-(4-メトキシベンジル)-1-[2-(3-ニトロフェノキシ)エチル]キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン;
3-ニトロフェノール(4.17g, 30mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(35ml)溶液に炭酸カリウム(10.0g, 60mmol)を加え、室温で10分間攪拌した。反応溶液に2-ブロモエタノール(8.0g, 32mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(35ml)溶液を加え、更に50℃で10時間攪拌した。反応溶液を水にあけ、酢酸エチルで抽出した。有機層を炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で順次洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィ[溶出溶媒;クロロホルム]で精製して目的物2-(3-ニトロフェノキシ)エタノール(1.53g, Y. 28%)を得た。得られた2-(3-ニトロフェノキシ)エタノール(1.52g, 8.3mmol)とトリエチルアミン(1.68g, 16.6mmol)のジクロロメタン(20ml)溶液に、氷冷下、メタンスルホニルクロリド(1.43g, 12.5mmol)のジクロロメタン(5ml)溶液を滴下し、2時間攪拌した。飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(20ml)で反応を停止し、有機層を分取、硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去して3-(2-メタンスルホニルオキシ)エトオキシ-ニトロベンゼン(2.16g)を得た。得られた3-(2-メタンスルホニルオキシ)エトオキシニトロベンゼン(0.40g, 1.53mmol)と8-(ベンジルオキシ)-3-(4-メトキシベンジル)キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン(0.30g, 0.77mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(10ml)溶液によう化カリウム(0.26g, 1.57mmol)と炭酸カリウム(0.53g, 3.83mmol)を加え、100℃で6時間攪拌した。一晩放置後、反応溶液を水にあけ、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄した後、硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィ[溶出溶媒;クロロホルム]で精製して目的物8-(ベンジルオキシ)-3-(4-メトキシベンジル)-1-[2-(3-ニトロフェノキシ)エチル]キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン(0.28g, Y. 65%)を得た。
1H-nmr(300MHz, CDCl3)δ; 3.77(s, 3H), 4.12(t, J=7Hz, 2H), 4.72(t, J=7Hz, 2H), 5.09(s, 2H), 5.20(s, 2H), 6.83(d, J=8Hz, 2H), 6.91(dd, J=3, 8Hz, 1H), 7.12-7.38(m, 8H), 7.41(t, J=3Hz, 1H), 7.49(d, J=8Hz, 2H), 7.76(d, J=8Hz, 1H), 7.91(d, J=8Hz, 1H)
【0127】
参考例12-a
4-(3-ヒドロキシプロポキシ)-1-インダノン;
4-ヒドロキシ-1-インダノン(1.48g, 10.0mmol)と3-ブロモ-1-プロパノール(1.52g, 11.0mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(20ml)溶液に、よう化カリウム(1.66g, 10.0mmol)と炭酸カリウム(2.76g, 20.0mmol)を加えて室温で20時間攪拌した。反応溶液を水にあけ、酢酸エチルで抽出した。有機層を水洗した後、硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去した後、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィ[溶出溶媒;クロロホルム]で精製して目的物4-(3-ヒドロキシプロポキシ)-1-インダノン(1.16g, Y. 56%)を得た。
1H-nmr(300MHz, CDCl3)δ; 1.90(bs, 1H), 2.11(quint, J=6Hz, 2H), 2.66(t, J=6Hz, 2H), 3.03(t, J=6Hz, 2H), 3.91(t, J=6Hz, 2H), 4.22(t, J=6Hz, 2H), 7.06(dd, J=2, 8Hz, 1H), 7.28-7.35(m, 2H)
【0128】
参考例12-a同様の方法で以下の化合物を合成した。
参考例12-b
3-(3-ブロモフェノキシ)プロパノール
1H-nmr(200MHz, CDCl3)δ; 2.04(quint, J=6Hz, 2H), 3.86(t, J=6Hz, 2H), 4.10(t, J=6Hz, 2H), 6.84(dt, J=2, 8Hz, 1H), 7.07-7.20(m, 3H)
【0129】
参考例12-c
3-(3-tert-ブチルフェノキシ)プロパノール
1H-nmr(200MHz, CDCl3)δ; 1.32(s, 9H), 2.06(quint, J=6Hz, 2H), 3.89(t, J=6Hz, 2H), 4.15(t, J=6Hz, 2H), 6.74(dt, J=2, 8Hz, 1H), 6.95(t, J=2Hz, 1H), 6.99(d, J=8Hz, 1H), 7.23(t, J=8Hz, 1H)
【0130】
参考例12-d
3-(3-メチルフェノキシ)プロパノール
1H-nmr(200MHz, CDCl3)δ; 2.04(quint, J=6Hz, 2H), 2.56(s, 3H), 3.86(t, J=6Hz, 2H), 4.11(t, J=6Hz, 2H), 6.68-6.80(m, 3H), 7.17(t, J=8Hz, 1H)
【0131】
参考例12-e
3-(1-ナフトキシ)プロパノール
1H-nmr(200MHz, CDCl3)δ; 2.20(quint, J=6Hz, 2H), 3.98(t, J=6Hz, 2H), 4.31(t, J=6Hz, 2H), 6.84(dd, J=2, 9Hz, 1H), 7.32-7.54(m, 4H), 7.76-7.85(m, 1H), 8.20-8.28(m, 1H)
【0132】
参考例12-f
3-(3-イソプロピルフェノキシ)プロパノール
1H-nmr(200MHz, CDCl3)δ; 1.24(d, J=7Hz, 6H), 1.79(s, 1H), 2.05(quint, J=6Hz, 2H), 2.88(septet, J=7Hz, 1H), 3.88(t, J=6Hz, 2H), 4.13(t, J=6Hz, 2H), 6.73(dd, J=2, 8Hz, 1H), 6.79(d, J=2Hz, 1H), 6.83(d, J=8Hz, 1H), 7.21(t, J=8Hz, 1H)
【0133】
参考例12-g
3-(3-エチルフェノキシ)プロパノール
1H-nmr(200MHz, CDCl3)δ; 1.23(t, J=7Hz, 3H), 2.05(quint, J=6Hz, 2H), 2.63(q, J=7Hz, 2H), 3.88(t, J=6Hz, 2H), 4.13(t, J=6Hz, 2H), 6.70-6.84(m, 3H), 7.20(t, J=8Hz, 1H)
【0134】
参考例12-h
3-(3-フルオロフェノキシ)プロパノール
1H-nmr(200MHz, CDCl3)δ; 2.05(quint, J=6Hz, 2H), 3.87(t, J=6Hz, 2H), 4.11(t, J=6Hz, 2H), 6.58-6.72(m, 3H), 7.16-7.28(m, 1H)
【0135】
参考例12-i
3-(3-クロロフェノキシ)プロパノール
1H-nmr(200MHz, CDCl3)δ; 2.04(quint, J=6Hz, 2H), 3.86(t, J=6Hz, 2H), 4.11(t, J=6Hz, 2H), 6.80(dt, J=2, 8Hz, 1H), 6.91(d, J=2Hz, 1H), 6.94(dd, J=2, 8Hz, 1H), 7.20(t, J=8Hz, 1H)
【0136】
参考例12-j
3-(3,5-ジメチルフェノキシ)プロパノール
1H-nmr(200MHz, CDCl3)δ; 2.03(quint, J=6Hz, 2H), 2.28(s, 6H), 3.86(t, J=6Hz, 2H), 4.11(t, J=6Hz, 2H), 6.55(s, 2H), 6.61(s, 1H)
【0137】
参考例12-k
3-(2-フルオロフェノキシ)プロパノール
1H-nmr(200MHz, CDCl3)δ; 2.08(quint, J=6Hz, 2H), 3.89(t, J=6Hz, 2H), 4.20(t, J=6Hz, 2H), 6.86-7.13(m, 4H)
【0138】
参考例12-l
3-(2,3,5-トリメチルフェノキシ)プロパノール
1H-nmr(200MHz, CDCl3)δ; 1.85(t, J=6Hz, 1H), 2.06(quint, J=6Hz, 2H), 2.09(s, 3H), 2.22(s, 3H), 2.27(s, 3H), 3.89(t, J=6Hz, 2H), 4.10(t, J=6Hz, 2H), 6.56(s, 1H), 6.62(s, 1H)
【0139】
参考例12-m
3-(5,6,7,8-テトラヒドロ-1-ナフトキシ)プロパノール
1H-nmr(200MHz, CDCl3)δ; 1.68-1.88(m, 4H), 2.07(quint, J=6Hz, 2H), 2.64(t, J=6Hz, 2H), 2.75(t, J=6Hz, 2H), 3.89(t, J=6Hz, 2H), 4.13(t, J=6Hz, 2H), 6.66(d, J=8Hz, 1H), 6.71(d, J=8Hz, 1H), 7.06(t, J=8Hz, 1H)
【0140】
参考例12-n
3-(3-メトキシ-5-メチルフェノキシ)プロパノール
1H-nmr(200MHz, CDCl3)δ; 2.04(quint, J=6Hz, 2H), 2.29(s, 3H), 3.77(s, 3H), 3.86(t, J=6Hz, 2H), 4.11(t, J=6Hz, 2H), 6.29(t, J=2Hz, 1H), 6.35(d, J=2Hz, 2H)
【0141】
参考例12-o
3-(3,5-ジクロロフェノキシ)プロパノール
1H-nmr(200MHz, CDCl3)δ; 2.04(quint, J=7Hz, 2H), 3.86(t, J=7Hz, 2H), 4.10(t, J=7Hz, 2H), 6.81(d, J=2Hz, 2H), 6.96(t, J=2Hz, 1H)
【0142】
参考例12-p
3-(5-オキソ-5,6,7,8-テトラヒドロナフトキシ)プロパノール
1H-nmr(200MHz, CDCl3)δ; 2.04-2.20(m, 4H), 2.63(t, J=7Hz, 2H), 2.90(t, J=6Hz, 2H), 3.91(t, J=7Hz, 2H), 4.14(t, J=7Hz, 2H), 7.04(d, J=8Hz, 1H), 7.26(t, J=8Hz, 1H), 7.68(t, J=8Hz, 1H)
【0143】
参考例12-q
3-[2-(ベンジルオキシ)フェノキシ]プロパノール
1H-nmr(200MHz, CDCl3)δ; 2.07(quint, J=6Hz, 2H), 3.88(t, J=6Hz, 2H), 4.21(t, J=6Hz, 2H), 5.10(s, 2H), 6.87-7.00(m, 4H), 7.25-7.46(m, 5H)
【0144】
参考例12-r
3-(3-クロロ-4-フルオロフェノキシ)プロパノール
1H-nmr(200MHz, CDCl3)δ; 2.03(quint, J=7Hz, 2H), 3.85(t, J=7Hz, 2H), 4.07(t, J=7Hz, 2H), 6.76(dt, J=3, 9Hz, 1H), 6.94(dd, J=3, 6Hz, 1H), 7.05(t, J=9Hz, 1H)
【0145】
参考例12-s
3-(4-シアノ-3-フルオロフェノキシ)プロパノール
1H-nmr(200MHz, CDCl3)δ; 2.06(quint, J=6Hz, 2H), 3.85(t, J=6Hz, 2H), 4.18(t, J=6Hz, 2H), 6.70-6.82(m, 2H), 7.48-7.56(m, 1H)
【0146】
参考例12-t
3-(4-クロロ-3-メチルフェノキシ)プロパノール
1H-nmr(200MHz, CDCl3)δ; 2.03(quint, J=6Hz, 2H), 2.33(s, 3H), 3.86(t, J=6Hz, 2H), 4.09(t, J=6Hz, 2H), 6.69(dd, J=3, 9Hz, 1H), 6.79(d, J=3Hz, 1H), 7.23(d, J=9Hz, 1H)
【0147】
参考例12-u
3-(3,4-ジメチルフェノキシ)プロパノール
1H-nmr(200MHz, CDCl3)δ; 2.03(quint, J=6Hz, 2H), 2.18(s, 3H), 2.23(s, 3H), 3.86(t, J=6Hz, 2H), 4.10(t, J=6Hz, 2H), 6.67(dd, J=3, 8Hz, 1H), 6.73(d, J=3Hz, 1H), 7.03(d, J=8Hz, 1H)
【0148】
参考例12-v
3-(2,3-ジフルオロフェノキシ)プロパノール
1H-nmr(200MHz, CDCl3)δ; 2.08(quint, J=6Hz, 2H), 3.90(t, J=6Hz, 2H), 4.21(t, J=6Hz, 2H), 6.72-6.85(m, 2H), 6.93-7.06(m, 1H)
【0149】
参考例12-w
3-(3,4-ジフルオロフェノキシ)プロパノール
1H-nmr(200MHz, CDCl3)δ; 2.03(quint, J=7Hz, 2H), 3.86(t, J=7Hz, 2H), 4.06(t, J=7Hz, 2H), 6.56-6.80(m, 2H), 7.05(q, J=9Hz, 1H)
【0150】
参考例12-x
3-[3-(メトキシカルボニル)フェノキシ]プロパノール
1H-nmr(200MHz, CDCl3)δ; 2.07(quint, J=7Hz, 2H), 3.88(t, J=7Hz, 2H), 3.90(s, 3H), 4.18(t, J=7Hz, 2H), 7.12(d, J=8Hz, 1H), 7.35(t, J=8Hz, 1H), 7.58(s, 1H), 7.64(d, J=8Hz, 1H)
【0151】
参考例12-y
3-(3-メチル-4-ニトロフェノキシ)プロパノール
1H-nmr(200MHz, CDCl3)δ; 2.08(quint, J= 6Hz, 2H), 2.67(s, 3H), 3.88(t, J=6Hz, 2H), 4.19(t, J=6Hz, 2H), 6.80(s, 1H), 6.82(d, J=8Hz, 1H), 8.09(d, J=8Hz, 1H)
【0152】
参考例12-z
3-[4-ニトロ-3-(トリフルオロメチル)フェノキシ]プロパノール
1H-nmr(200MHz, CDCl3)δ; 2.10(quint, J= 6Hz, 2H), 3.88(t, J=6Hz, 2H), 4.24(t, J=6Hz, 2H), 7.13(dd, J=3, 9Hz, 1H), 7.33(d, J=3Hz, 1H), 8.03(d, J=9Hz, 1H)
【0153】
参考例12-aa
3-フェノキシフェノール
1H-nmr(200MHz, CDCl3)δ; 1.80(t, J=6Hz, 1H), 1.96-2.20(m, 2H), 3.89(dt, J=6, 11Hz, 2H), 4.15(t, J=6Hz, 2H), 6.84-7.02(m, 3H), 7.20-7.40(m, 2H)
【0154】
参考例13
8-(ベンジルオキシ)-1-(2-ヒドロキシエチル)-3-(4-メトキシベンジル)キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン;
8-(ベンジルオキシ)-3-(4-メトキシベンジル)キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン(2.00g, 5.2mmol)と2-ブロモエタノール(1.29g, 10.3mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(40ml)溶液に炭酸カリウム(2.13g, 15.4mmol)を加え、100℃で8時間攪拌した。同量の2-ブロモエタノールと炭酸カリウムを加え、さらに8時間加熱攪拌した。一晩放置後、反応溶液を水にあけ、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄した後、硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィ[溶出溶媒;クロロホルム]で精製して目的物8-(ベンジルオキシ)-1-(2-ヒドロキシエチル)-3-(4-メトキシベンジル)キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン(1.64g, Y. 74 %)を得た。
1H-nmr(200MHz, CDCl3)δ; 2.87(t, J=5Hz, 1H), 3.66(q, J=5Hz, 2H), 3.77(s, 3H), 4.40(t, J=5Hz, 2H), 5.08(s, 2H), 5.19(s, 2H), 6.84(d, J=9Hz, 2H), 7.20(t, J=8Hz, 1H), 7.29(dd, J=2, 8Hz, 1H), 7.42(s, 5H), 7.48(d, J=9Hz, 2H), 7.91(dd, J=2, 8Hz, 1H)
【0155】
参考例14
8-(ベンジルオキシ)-1-[2-(メタンスルホニルオキシ)エチル]-3-(4-メトキシベンジル)キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン;
8-(ベンジルオキシ)-1-(2-ヒドロキシエチル)-3-(4-メトキシベンジル)キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン(1.60g, 3.7mmol)とトリエチルアミン(0.75g, 7.4mmol)のジクロロメタン(50ml)溶液に、氷冷下、メタンスルホニルクロリド(0.64g, 5.6mmol)のジクロロメタン(10ml)溶液を滴下し、30分間攪拌した。飽和炭酸水素ナトリウム水溶液にあけて反応を停止し、クロロホルムで抽出した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧留去して目的物8-(ベンジルオキシ)-1-[2-(メタンスルホニルオキシ)エチル]-3-(4-メトキシベンジル)キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン(1.87g, Y.99 %)を得た。
1H-nmr(200MHz, CDCl3)δ; 2.72(s, 3H), 3.75(s, 3H), 4.34(t, J=6Hz, 2H), 4.75(t, J=6Hz, 2H), 5.15(s, 2H), 5.18(s, 2H), 6.83(d, J=9Hz, 2H), 7.14-7.53(m, 9H), 7.93(dd, J=2, 8Hz, 1H)
【0156】
参考例15-a
8-(ベンジルオキシ)-1-[2-(1-イミダゾイル)エチル]-3-(4-メトキシベンジル)キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン;
8-(ベンジルオキシ)-1-[2-(メタンスルホニルオキシ)エチル]-3-(4-メトキシベンジル)キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン(0.74g, 1.5mmol)と1H-イミダゾール(0.84g, 15.0mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(20ml)溶液を100℃で2時間攪拌した。反応溶液を水にあけ、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄して、硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去して、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィ[溶出溶媒;クロロホルム−メタノール(20:1)]にて精製して目的物8-(ベンジルオキシ)-1-[2-(1-イミダゾイル)エチル]-3-(4-メトキシベンジル)キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン (0.47g, Y. 77%)を得た。
1H-nmr(200MHz, CDCl3)δ; 3.77(s, 3H), 4.14(t, J=7Hz, 2H), 4.49(t, J=7Hz, 2H), 5.13(s, 2H), 5.18(s, 2H), 6.52(s, 1H), 6.75(s, 1H), 6.85(d, J=9Hz, 2H), 6.89(s, 1H), 7.23(t, J=8Hz, 1H), 7.35(dd, J=2, 8Hz, 1H), 7.47(d, J=9Hz, 2H), 7.49(s, 5H), 7.94(dd, J=2, 8Hz, 1H)
【0157】
参考例15-aと以下同様に下記化合物を合成した。
参考例15-b
8-(ベンジルオキシ)-1-[2-[(N-ベンジル)アミノ]エチル]-3-(4-メトキシベンジル)キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン;
1H-nmr(300MHz, DMSO-d6)δ; 2.65(t, J=8Hz, 2H), 3.46(s, 2H), 3.69(s, 3H), 4.66(t, J=8Hz, 2H), 5.05(s, 2H), 5.19(s, 2H), 6.81(d, J=9Hz, 2H), 7.06-7.55(m, 14H), 7.71(dd, J=1, 8Hz, 1H)
【0158】
参考例16
8-(ベンジルオキシ)-1-[4-(ベンジルオキシ)ブチル]-3-(4-メトキシベンジル)キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン;
4-(ベンジルオキシ)-1-ブタノール(1.80g, 10.0mmol)とトリエチルアミン(3ml, 22.0mmol)のジクロロメタン(20ml)溶液に、氷冷下、メタンスルホニルクロリド(1.72g, 15.0mmol)のジクロロメタン(5ml)溶液を滴下し、1時間攪拌した。飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(20ml)で反応を停止し、クロロホルムで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄した後、硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去して4-(ベンジルオキシ)-1-(メタンスルホニルオキシ)ブチル(2.58g)を得た。
【0159】
得られた4-(ベンジルオキシ)-1-(メタンスルホニルオキシ)ブチル (1.33g, 5.2mmol)と8-(ベンジルオキシ)-3-(4-メトキシベンジル)キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン(1.00g, 2.6mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(15ml)溶液によう化カリウム(0.42g, 2.5mmol)と炭酸カリウム(1.42g, 10.3mmol)を加え、60℃で3時間攪拌した。反応終了後、反応溶液を水にあけ、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄した後、硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィ[溶出溶媒;クロロホルム]で精製して目的物8-(ベンジルオキシ)-1-[4-(ベンジルオキシ)ブチル]-3-(4-メトキシベンジル)キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン(1.03g, Y. 73%)を得た。
1H-nmr(200MHz, CDCl3)δ; 1.26(quint, J=7Hz, 2H), 1.64-1.83(m, 2H), 3.25(t, J=7Hz, 2H), 3.75(s, 3H), 4.32(t, J=7Hz, 2H), 4.51(s, 2H), 5.08(s, 2H), 5.20(s, 2H), 6.82(d, J=9Hz, 2H), 7.10-7.52(m, 14H), 7.90(dd, J=2, 8Hz, 1H)
【0160】
参考例17
8-ヒドロキシ-1-(4-ヒドロキシブチル)-3-(4-メトキシベンジル)キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン;
8-(ベンジルオキシ)-1-[4-(ベンジルオキシ)ブチル]-3-(4-メトキシベンジル)キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン(0.63g, 1.1mmol)のエタノール−テトラヒドロフラン(1:1)溶液(100ml)に、10%パラジウム−炭素(0.15g)を加え、水素雰囲気下、室温で20時間攪拌した。不溶物を濾過した後、溶媒を減圧留去して、目的物8-ヒドロキシ-1-(4-ヒドロキシブチル)-3-(4-メトキシベンジル)キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン(0.42g, Y. 99%)を得た。
1H-nmr(200MHz, DMSO-d6)δ; 1.41(quint, J=7Hz, 2H), 1.69(quint, J=7Hz, 2H), 3.39(t, J=7Hz, 2H), 3.70(s, 3H), 4.42(t, J=7Hz, 2H), 5.05(s, 2H), 6.86(d, J=9Hz, 2H), 7.11(t, J=8Hz, 1H), 7.21(dd, J=2, 8Hz, 1H), 7.28(d, J=9Hz, 2H), 7.59(dd, J=2, 8Hz, 1H)
【0161】
参考例18
8-(ベンジルオキシ)-1-(4-ヒドロキシブチル)-3-(4-メトキシベンジル)キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン;
8-ヒドロキシ-1-(4-ヒドロキシブチル)-3-(4-メトキシベンジル)キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン(0.49g, 1.3mmol)とベンジルブロミド(0.34g, 2.0mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(20ml)溶液に炭酸カリウム(0.36g, 2.6mmol)を加え、室温で7時間攪拌した。一晩放置後、反応溶液を水にあけ、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄した後、硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィ[溶出溶媒;クロロホルム]で精製して目的物8-(ベンジルオキシ)-1-(4-ヒドロキシブチル)-3-(4-メトキシベンジル)キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン(0.33g, Y. 54%)を得た。
1H-nmr(200MHz, CDCl3)δ; 1.11(quint, J=7Hz, 2H), 1.55-1.76(m, 2H), 3.40(t, J=7Hz, 2H), 3.77(s, 3H), 4.27(t, J=7Hz, 2H), 5.09(s, 2H), 5.19(s, 2H), 6.83(d, J=8Hz, 2H), 7.17(t, J=8Hz, 1H), 7.29(dd, J=2, 8Hz, 1H), 7.43(s, 5H), 7.49(d, J=8Hz, 2H), 7.91(dd, J=2, 8Hz, 1H)
【0162】
参考例19
8-(ベンジルオキシ)-1-[4-(メタンスルホニルオキシ)ブチル]-3-(4-メトキシベンジル)キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン;
8-(ベンジルオキシ)-1-(4-ヒドロキシブチル)-3-(4-メトキシベンジル)キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン(0.32g, 0.70mmol)とトリエチルアミン(0.14g, 1.4mmol)のジクロロメタン(20ml)溶液に、氷冷下、メタンスルホニルクロリド(0.12g, 1.0mmol)のジクロロメタン(5ml)溶液を滴下し、60分間攪拌した。飽和炭酸水素ナトリウム水溶液にあけて反応を停止し、クロロホルムで抽出した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧留去して目的物8-(ベンジルオキシ)-1-[4-(メタンスルホニルオキシ)ブチル]-3-(4-メトキシベンジル)キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン(0.37g, Y. 99%)を得た。
1H-nmr(200MHz, CDCl3)δ; 1.22(quint, J=7Hz, 2H), 1.62-1.80(m, 2H), 2.92(s, 3H), 3.75(s, 3H), 3.91(t, J=7Hz, 2H), 4.23(t, J=7Hz, 2H), 5.08(s, 2H), 5.18(s, 2H), 6.82(d, J=8Hz, 2H), 7.19(t, J=8Hz, 1H), 7.30(dd, J=2, 8Hz, 1H), 7.43(s, 5H), 7.47(d, J=8Hz, 2H), 7.93(dd, J=2, 8Hz, 1H)
【0163】
参考例20
8-(ベンジルオキシ)-3-(4-メトキシベンジル)-1-[4-(1,2,4-トリアゾール-1-イル)ブチル]キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン;
1,2,4-トリアゾール(0.19g, 2.75mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(10ml)溶液に、氷冷下、水素化ナトリウム(60% in mineral oil)(0.11g, 2.75mmol)を加え1時間攪拌した。次いで、反応溶液に8-(ベンジルオキシ)-1-[4-(メタンスルホニルオキシ)ブチル]-3-(4-メトキシベンジル)キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン(0.30g, 0.56mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(5ml)溶液を加えて室温で5時間攪拌した。反応溶液を水にあけ、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄した後、硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィ[溶出溶媒;クロロホルム−メタノール(9:1)]で精製して目的物8-(ベンジルオキシ)-3-(4-メトキシベンジル)-1-[4-(1,2,4-トリアゾール-1-イル)ブチル]キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン(0.24g, Y.84%)を得た。
1H-nmr(200MHz, CDCl3)δ; 1.20-1.70(m, 4H), 3.77(s, 3H), 3.87(t, J=7Hz, 2H), 4.25(t, J=7Hz, 2H), 5.06(s, 2H), 5.19(s, 2H), 6.83(d, J=9Hz, 2H), 7.18(t, J=8Hz, 1H), 7.29(dd, J=2, 8Hz, 1H), 7.35-7.52(m, 7H), 7.87-7.96(m, 3H)
【0164】
参考例21
8-(ベンジルオキシ)-1-[4-(1,3-ジオキソ-1,3-ジヒドロ-イソインドール-2-イル)ブチル]-3-(4-メトキシベンジル)キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン;
8-(ベンジルオキシ)-1-[4-(メタンスルホニルオキシ)ブチル]-3-(4-メトキシベンジル)キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン(1.09g, 2.0mmol)とフタルイミド(0.35g, 2.4mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(20ml)溶液に炭酸カリウム(0.66g, 4.8mmol)を加え、室温で7時間攪拌した。反応溶液を水にあけ、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄した後、硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィ[溶出溶媒;クロロホルム]で精製して目的物8-(ベンジルオキシ)-1-[4-(1,3-ジオキソ-1,3-ジヒドロ-イソインドール-2-イル)ブチル]-3-(4-メトキシベンジル)キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン(1.18g, Y. 99%)を得た。
1H-nmr(300MHz, DMSO-d6)δ; 1.11-1.28(m, 2H), 1.48-1.60(m, 2H), 3.25-3.40(m, 2H), 3.70(s, 3H), 4.19(t, J=7Hz, 2H), 5.01(s, 2H), 5.18(s, 2H), 6.83(d, J=9Hz, 2H), 7.20-7.58(m, 9H), 7.70(dd, J=1, 7Hz, 1H), 7.85(s, 4H)
【0165】
参考例22
1-[2-(2-アミノフェノキシ)エチル]-8-ヒドロキシ-3-(4-メトキシベンジル)キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン;
2-(2-ニトロフェノキシ)エタノール(5.84g, 28.3mmol)とトリエチルアミン(5.70g, 56.5mmol)のジクロロメタン(40ml)溶液に、氷冷下、メタンスルホニルクロリド(3.95g, 34.5mmol)のジクロロメタン(10ml)溶液を滴下し、2時間攪拌した。飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(40ml)で反応を停止し、有機層を分取、硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去して2-(2-メタンスルホニルオキシエトキシ)ニトロベンゼン(8.00g)を得た。
【0166】
得られたスルホン酸エステル(6.42g, 21.04mmol)と8-(ベンジルオキシ)-3-(4-メトキシベンジル)キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン(3.56g, 10.52mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(30ml)溶液によう化カリウム(3.48g, 21.04mmol)と炭酸カリウム(6.98g, 50.5mmol)を加え、100℃で8時間攪拌した。一晩放置後、反応溶液を水にあけ、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄した後、硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィ[溶出溶媒;クロロホルム]で精製して8-(ベンジルオキシ)-3-(4-メトキシベンジル)-1-[2-(2-ニトロフェノキシ)エチル]キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン(3.04g, Y. 60 %)を得た。
1H-nmr(200MHz, CDCl3)δ; 3.77(s, 3H), 4.23(t, J=7Hz, 2H), 4.76(t, J=7Hz, 2H), 5.10(s, 2H), 5.20(s, 2H), 6.80-6.88(m, 3H), 6.97(t, J=8Hz, 1H), 7.10-7.44(m, 11H), 7.48(d, J=9Hz, 2H), 7.76(dd, J=2, 8Hz, 1H), 7.89(dd, J=2, 8Hz, 1H)
【0167】
得られた8-(ベンジルオキシ)-3-(4-メトキシベンジル)-1-[2-(2-ニトロフェノキシ)エチル]キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン(2.24g, 4.1mmol)のエタノール−テトラヒドロフラン(1:2)混合溶液(90ml)に10%パラジウム−炭素(0.24g)を加え、水素雰囲気下、室温で18時間攪拌した。不溶物を濾過した後、溶媒を減圧留去した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィ[溶出溶媒;クロロホルム]で精製して目的物1-[2-(2-アミノフェノキシ)エチル]-8-ヒドロキシ-3-(4-メトキシベンジル)キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン(1.48g, Y. 85%)を得た。
1H-nmr(200MHz, CDCl3)δ; 3.76(s, 3H), 4.39(t, J=5Hz, 2H), 4.92(t, J=5Hz, 2H), 5.20(s, 2H), 6.64-7.13(m, 8H), 7.48(d, J=9Hz, 2H), 7.84(dd, J=2, 8Hz, 1H)
【0168】
参考例23
1-[2-[2-(クロロアセタミド)フェノキシ]エチル]-8-ヒドロキシ-3-(4-メトキシベンジル)キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン;
1-[2-(2-アミノフェノキシ)エチル]-8-ヒドロキシ-3-(4-メトキシベンジル)キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン(0.40g, 0.92mmol)のテトラヒドロフラン(200ml)溶液にクロロ無水酢酸(0.20g, 1.2mmol)を加え、室温で4時間攪拌した。溶媒を減圧留去して、残留物をヘキサン−クロロホルム(1:1)混合溶液で結晶化させて目的物1-[2-[2-(クロロアセタミドフェノキシ)]エチル]-8-ヒドロキシ-3-(4-メトキシベンジル)キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン(0.42g, Y. 89%)を得た。
1H-nmr(200MHz, DMSO-d6)δ; 3.70(s, 3H), 4.32(s, 2H), 4.41(t, J=6Hz, 2H), 4.84(t, J=6Hz, 2H), 5.08(s, 2H), 6.82-7.30(m, 9H), 7.60(dd, J=2, 8Hz, 1H), 8.03(d, J=8Hz, 1H), 9.23(s, 1H), 10.68(bs, 1H)
【0169】
参考例24
1-[2-[2-[(2-アミノエチルチオ)アセタミド]フェノキシ]エチル]-8-ヒドロキシ-3-(4-メトキシベンジル)キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン;
1-[2-[2-(クロロアセタミド)フェノキシ]エチル]-8-ヒドロキシ-3-(4-メトキシベンジル)キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン(0.42g, 0.82mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(15ml)溶液に2-アミノエタンチオール(0.30g, 3.9mmol)と炭酸カリウム(0.30g, 2.2mmol)を加え、室温で15時間攪拌した。反応溶液を水にあけ、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄して、硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去して、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィ[溶出溶媒;クロロホルム−メタノール(9:1)]で精製して目的物1-[2-[2-[(2-アミノエチルチオ)アセタミド]フェノキシ]エチル]-8-ヒドロキシ-3-(4-メトキシベンジル)キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン(0.34g, Y. 76%)を得た。
1H-nmr(200MHz, DMSO-d6)δ; 2.68-2.90(m, 4H), 3.42(s, 2H), 3.70(s, 3H), 4.36-4.47(m, 2H), 4.88-4.97(m, 2H), 5.08(s, 2H), 6.82-7.30(m, 9H), 7.45(dd, J=2, 8Hz, 1H), 7.98(d, J=8Hz, 1H), 9.33(s, 1H)
【0170】
参考例25
1-[2-[2-[(5-ブロモバレロイル)アミノ]フェノキシ]エチル]-8-ヒドロキシ-3-(4-メトキシベンジル)キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン;
1-[2-(2-アミノフェノキシ)エチル]-8-ヒドロキシ-3-(4-メトキシベンジル)キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン(0.5g, 1.2mmol)とN,N-ジイソプロピルエチルアミン(0.17g, 1.3mmol)のテトラヒドロフラン(20ml)溶液に5-ブロモバレロイルクロリド(0.25g, 1.3mmol)を加え、室温で4時間攪拌した。反応溶液を水にあけ、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィ[溶出溶媒;クロロホルム]で精製して目的物1-[2-[2-[(5-ブロモバレロイル)アミノ]フェノキシ]エチル]-8-ヒドロキシ-3-(4-メトキシベンジル)キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン(0.40g, Y. 58%)を得た。
1H-nmr(200MHz, CDCl3)δ; 1.70-1.90(m, 4H), 2.38(t, J=7Hz, 2H), 3.34(t, J=7Hz, 2H), 3.75(s, 3H), 4.43(t, J=5Hz, 2H), 4.96(t, J=5Hz, 2H), 5.23(s, 2H), 6.78-7.22(m, 7H), 7.41(d, J=9Hz, 2H), 7.48(s, 1H), 7.87(dd, J=2, 8Hz, 1H), 8.23-8.30(m, 2H)
【0171】
参考例26
8-ヒドロキシ-3-(4-メトキシベンジル)-1-[2-[2-[(5-ピロリジノバレロイル)アミノ]フェノキシ]エチル]キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン;
1-[2-[2-[(5-ブロモバレロイル)アミノ]フェノキシ]エチル]-8-ヒドロキシ-3-(4-メトキシベンジル)キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン(0.39g, 0.65mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(15ml)溶液に、ピロリジン(0.56g, 7.9mmol)を加え、70℃で3時間攪拌した。一晩放置後、反応溶液を水にあけ、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去した後、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィ[溶出溶媒;クロロホルム−メタノール(9:1)]で精製して目的物8-ヒドロキシ-3-(4-メトキシベンジル)-1-[2-[2-[(5-ピロリジノバレロイル)アミノ]フェノキシ]エチル]キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン(0.30g, Y. 79%)を得た。
1H-nmr(200MHz, CDCl3)δ; 1.80-1.92(m, 8H), 2.39(t, J=7Hz, 2H), 2.77-2.90(m, 6H), 3.77(s, 3H), 4.38(t, J=5Hz, 2H), 5.22(s, 2H), 5.26(t, J=5Hz, 2H), 6.82-7.13(m, 7H), 7.50(d, J=9Hz, 2H), 7.77(dd, J=2, 8Hz, 1H), 8.14(s, 1H), 8.23(dd, J=2, 8Hz, 1H)
【0172】
参考例27
1-[2-[2-(アセタミド)フェノキシ]エチル]-8-ヒドロキシ-3-(4-メトキシベンジル)キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン;
1-[2-(2-アミノフェノキシ)エチル]-8-ヒドロキシ-3-(4-メトキシベンジル)キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン(0.10g, 0.23mmol)のテトラヒドロフラン(15ml)溶液に無水酢酸(0.80g, 0.75mmol)を加え、室温で1時間攪拌した。溶媒減圧留去した後、メタノール(15ml)とテトラヒドロフラン(30ml)を加えて30分間攪拌した。再び溶媒を減圧留去して残留物をヘキサン−クロロホルム(1:1)で順次洗浄して目的物1-[2-[2-(アセタミド)フェノキシ]エチル]-8-ヒドロキシ-3-(4-メトキシベンジル)キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン(0.10g, Y. 96%)を得た。
1H-nmr(200MHz, DMSO-d6)δ; 2.03(s, 3H), 3.71(s, 3H), 4.38(t, J=6Hz, 2H), 4.89(t, J=6Hz, 2H), 5.10(s, 2H), 6.80-7.30(m, 9H), 7.59(dd, J=2, 8Hz, 1H), 8.04(d, J=8Hz, 1H), 8.75(s, 1H)
【0173】
参考例28
8-ヒドロキシ-3-(4-メトキシベンジル)-1-[2-[2-(ピロリジノアセタミド)フェノキシ]エチル]キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン;
1-[2-[2-(クロロアセタミド)フェノキシ]エチル]-8-ヒドロキシ-3-(4-メトキシベンジル)キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン(0.40g, 0.79mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(10ml)溶液に、ピロリジン(0.56g, 7.9mmol)を加え、70℃で6時間攪拌した。一晩放置後、反応溶液を水にあけ、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去した後、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィ[溶出溶媒;クロロホルム−メタノール(9:1)]で精製して目的物8-ヒドロキシ-3-(4-メトキシベンジル)-1-[2-[2-(ピロリジノアセタミド)フェノキシ]エチル]キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン(0.42g, Y. 98%)を得た。
1H-nmr(200MHz, CDCl3)δ; 1.94-2.07(m, 4H), 2.86-2.98(m, 4H), 3.54(s, 2H), 3.77(s, 3H), 4.38(t, J=5Hz, 2H), 5.17-5.27(m, 4H), 6.80-7.20(m, 7H), 7.49(d, J=9Hz, 2H), 7.83(d, J=8Hz, 1H), 8.38(d, J=8Hz, 1H), 9.07(s, 1H)
【0174】
参考例29
8-(ベンジルオキシ)-1-[2-(シクロヘキシルアミノ)エチル]-3-(4-メトキシベンジル)キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン;
8-(ベンジルオキシ)-1-[2-(メタンスルホニルオキシ)エチル]-3-(4-メトキシベンジル)キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン(2.37g, 4.6mmol)とシクロヘキシルアミン(1.38g, 13.9mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(20ml)溶液を100℃で6時間攪拌した。反応溶液を水にあけ、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄して、硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去して、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィ[溶出溶媒;クロロホルム−メタノール(9:1)]にて精製して目的物8-(ベンジルオキシ)-1-[2-(シクロヘキシルアミノ)エチル]-3-(4-メトキシベンジル)キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン(1.34g, Y. 56%)を得た。
1H-nmr(200MHz, CDCl3)δ; 0.70- 1.70(m, 10H), 2.15-2.24(m, 1H), 2.80(t, J=7Hz, 2H), 3.76(s, 3H), 4.37(t, J=7Hz, 2H), 5.10(s, 2H), 5.19(s, 2H), 6.83(d, J=9Hz, 2H), 7.16(t, J=8Hz, 1H), 7.25-7.52(m, 8H), 7.90(dd, J=2, 8Hz, 1H)
【0175】
参考例30
1-[2-(N-ベンゾイル-N-シクロヘキシルアミノ)エチル]-8-(ベンジルオキシ)-3-(4-メトキシベンジル)キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン;
8-(ベンジルオキシ)-1-[2-(シクロヘキシルアミノ)エチル]-3-(4-メトキシ-ベンジル)キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン(0.20g, 0.39mmol)とトリエチルアミン(0.12g, 1.2mmol)のジクロロメタン(20ml)溶液に氷冷下ベンゾイルクロリド(0.11g, 0.78mmol)を加え、その後室温で2.5時間攪拌した。反応溶液を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液にあけ、クロロホルムで抽出した。硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧留去して、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィ[溶出溶媒;酢酸エチル−ヘキサン(1:4)]で精製して目的物1-[2-(N-ベンゾイル-N-シクロヘキシルアミノ)エチル]-8-(ベンジルオキシ)-3-(4-メトキシベンジル)キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン(0.19g, Y. 79%)を得た。
1H-nmr(200MHz, CDCl3)δ; 0.80-1.60(m, 10H), 3.20-3.40(m, 1H), 3.55(t, J=6Hz, 2H), 3.76(s, 3H), 4.84(t, J=6Hz, 2H), 5.21(s, 4H), 6.81(d, J=9Hz, 2H), 7.06-7.53(m, 14H), 7.89(dd, J=2, 8Hz, 1H)
【0176】
参考例31
1-[2-[N-(ベンゼンスルホニル)-N-シクロヘキシルアミノ]エチル]-8-(ベンジルオキシ)-3-(4-メトキシベンジル)キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン;
8-(ベンジルオキシ)-1-[2-(シクロヘキシルアミノ)エチル]-3-(4-メトキシベンジル)キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン(0.20g, 0.39mmol)とトリエチルアミン(0.12g, 1.2mmol)のジクロロメタン(20ml)溶液に氷冷下ベンゼンスルホニルクロリド(0.14g, 0.78mmol)を加え、その後室温で2.5時間攪拌した。反応溶液を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液にあけ、クロロホルムで抽出した。硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧留去して、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィ[溶出溶媒;酢酸エチル−ヘキサン(1:4)]で精製して目的物1-[2-[N-(ベンゼンスルホニル)-N-シクロヘキシルアミノ]エチル]-8-(ベンジルオキシ)-3-(4-メトキシベンジル)キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン(0.18g, Y. 72%)を得た。
1H-nmr(200MHz, CDCl3)δ; 1.00-1.80(m, 10H), 3.45-3.65(m, 3H), 3.79(s, 3H), 4.73(t, J=7Hz, 2H), 5.21(s, 2H), 5.45(s, 2H), 6.83(d, J=9Hz, 2H), 7.10(t, J=8Hz, 1H), 7.19(dd, J=2, 8Hz, 1H), 7.32-7.53(m, 10H), 7.72(d, J=8Hz, 2H), 7.85(dd, J=2, 8Hz, 1H)
【0177】
参考例32
1-[3-(3-アミノフェノキシ)プロピル]-8-ヒドロキシ-3-(4-メトキシベンジル)キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン;
3-ニトロフェノール(0.40g, 2.88mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(30ml)溶液に、炭酸カリウム(0.79g, 5.70mmol)を加えた。次いで、反応溶液に8-(ベンジルオキシ)-1-[3-(メタンスルホニルオキシ)プロピル]-3-(4-メトキシベンジル)キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン(1.00g, 1.90mmol)を加えて100℃で6時間攪拌した。反応溶液を水にあけ、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄して、硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去した後、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィ[溶出溶媒;酢酸エチル−クロロホルム(1:3)]で精製して8-(ベンジルオキシ)-3-(4-メトキシベンジル)-1-[3-(3-ニトロフェノキシ)プロピル]キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオンを(0.52g, Y. 90%)を得た。
1H-nmr(200MHz, DMSO-d6)δ; 2.04(quint, J=6Hz, 2H), 3.55(t, J=6Hz, 2H), 3.68(s, 3H), 4.36(t, J=6Hz, 2H), 5.03(s, 2H), 5.21(s, 2H), 6.81(d, J=9Hz, 1H), 7.16(dd, J=1, 7Hz, 1H), 7.20-7.64(m, 11H), 7.69-7.84(m, 2H)
【0178】
得られた8-(ベンジルオキシ)-3-(4-メトキシベンジル)-1-[3-(3-ニトロフェノキシ)プロピル]キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン (0.47g, 0.83mmol) のエタノール−テトラヒドロフラン−N,N-ジメチルホルムアミド(1:1:1)混合溶液(60ml)に10%パラジウム−炭素(0.10g)を加え、水素雰囲気下、室温で20時間攪拌した。不溶物を濾過した後、濾液を水にあけ、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄、硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧留去した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィ[溶出溶媒;クロロホルム]で精製して目的物1-[3-(3-アミノフェノキシ)プロピル]-8-ヒドロキシ-3-(4-メトキシベンジル)キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン(0.32g, Y. 86%)を得た。
1H-nmr(200MHz, CDCl3)δ; 2.27(quint, J=7Hz, 2H), 3.75(s, 3H), 4.02(t, J=7Hz, 2H), 4.64(t, J=7Hz, 2H), 5.18(s, 2H), 6.16(t, J=2Hz, 1H), 6.23-6.30(m, 2H), 7.47(d, J=9Hz, 2H), 7.89(dd, J=3, 8Hz, 1H)
【0179】
参考例33
1-[3-[3-(クロロアセタミド)フェノキシ]プロピル]-8-ヒドロキシ-3-(4-メトキシベンジル)キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン;
1-[3-(3-アミノフェノキシ)プロピル]-8-ヒドロキシ-3-(4-メトキシベンジル)キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン(0.32g, 0.72mmol)のジクロロメタン(30ml)溶液にクロロ無水酢酸(0.15g, 0.88mmol)を加え、室温で20時間攪拌した。反応溶液にヘキサンを加え、析出した結晶を濾取、硫酸マグネシウムで乾燥して目的物1-[3-[3-(クロロアセタミド)フェノキシ]プロピル]-8-ヒドロキシ-3-(4-メトキシベンジル)キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン(0.35g, Y. 95%)を得た。
1H-nmr(200MHz, DMSO-d6)δ; 2.15(quint, J=7Hz, 2H), 3.68(s, 3H), 3.99(t, J=7Hz, 2H), 4.23(s, 2H), 4.59(t, J=7Hz, 2H), 5.03(s, 2H), 6.57(dd, J=2, 9Hz, 2H), 6.81(d, J=9Hz, 2H), 7.06-7.28(m, 7H), 7.59(dd, J=2, 8Hz, 1H), 10.26(s, 1H), 10.53(s, 1H)
【0180】
参考例34
1-[3-[3-[(ジメチルアミノ)アセタミド]フェノキシ]プロピル]-8-ヒドロキシ-3-(4-メトキシベンジル)キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン;
1-[3-[3-(クロロアセタミド)フェノキシ]プロピル]-8-ヒドロキシ -3-(4-メトキシベンジル)キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン(0.34g, 0.65mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(15ml)溶液にN,N-ジメチルアミン50%水溶液(10ml)を加え、室温で24時間攪拌した。反応溶液を水にあけ、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄、硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧留去した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィ[溶出溶媒;メタノール−クロロホルム(1:9)]で精製して目的物1-[3-[3-[(ジメチルアミノ)アセタミド]フェノキシ]プロピル]-8-ヒドロキシ-3-(4-メトキシベンジル)キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン(0.34g, Y. 99%)を得た。1H-nmr(200MHz, CDCl3)δ; 2.23(quint, J=7Hz, 2H), 2.40(s, 6H), 3.14(s, 2H), 3.74(s, 3H), 4.15(t, J=7Hz, 2H), 4.56(t, J=7Hz, 2H), 5.18(s, 2H), 6.64(d, J=9Hz, 1H), 6.74(dd, J=3, 9Hz, 1H), 6.81(d, J=9Hz, 2H), 7.00(t, J=8Hz, 1H), 7.12(dd, J=2, 8Hz, 1H), 7.22(d, J=9Hz, 1H), 7.46(d, J=9Hz, 2H), 7.54(t, J=3Hz, 1H), 7.76(dd, J=2, 8Hz, 1H), 8.98(s, 1H), 9.30(s, 1H)
【0181】
参考例35
1-[3-(2-アミノフェノキシ)プロピル]-8-ヒドロキシ-3-(4-メトキシベンジル)キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン;
カリウム-t-ブトキシド(0.64g, 5.72mmol)と2-ニトロフェノール(0.67g, 5.72mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(20ml)溶液に8-(ベンジルオキシ)-1-[3-(メタンスルホニルオキシ)プロピル]-3-(4-メトキシベンジル)キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン(1.00g, 1.91mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(5ml)溶液を0℃で滴下し、室温で4時間攪拌した。反応溶液を水にあけ、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄して、硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去した後、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィ[溶出溶媒;クロロホルム−酢酸エチル(1:1)]で精製して8-(ベンジルオキシ)-3-(4-メトキシベンジル)-1-[3-(2-ニトロフェノキシ)プロピル]キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン (0.57g, Y. 31%)を得た。
1H-nmr(200MHz, DMSO-d6)δ; 2.03(quint, J=6Hz, 2H), 3.64(t, J= 6Hz, 2H), 3.70(s, 3H), 4.34(t, J=6Hz, 2H), 5.03(s, 2H), 5.20(s, 2H), 6.83(d, J=10Hz, 2H), 7.00(d, J=9Hz, 1H), 7.10(t, J=9Hz, 1H), 7.20-7.69(m, 10H), 7.74(dd, J=1, 7Hz, 1H), 7.86(dd, J=1, 7Hz, 1H)。
【0182】
得られた8-(ベンジルオキシ)-3-(4-メトキシベンジル)-1-[3-(2-ニトロフェノキシ)プロピル]キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン(0.44g, 0.78mmol) のエタノール−N,N-ジメチルホルムアミド(1:1)混合溶液(40ml)に10%パラジウム−炭素(0.10g)を加え、水素雰囲気下、室温で20時間攪拌した。不溶物を濾過した後、濾液を水にあけ、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄、硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧留去して目的物1-[3-(2-アミノフェノキシ)プロピル]-8-ヒドロキシ-3-(4-メトキシベンジル)キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン(0.36g, Y. 99%)を得た。
1H-nmr(200MHz, CDCl3)δ; 2.26(quint, J=7Hz, 2H), 3.73(s, 3H), 3.98(t, J=7Hz, 2H), 4.74(t, J=7Hz, 2H), 5.18(s, 2H), 6.64-7.06(m, 8H), 7.44(d, J=9Hz, 2H), 7.78(dd, J=3, 9Hz, 1H)
【0183】
参考例36
1-[3-[2-(クロロアセタミド)フェノキシ]プロピル]-8-ヒドロキシ-3-(4-メトキシベンジル)キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン;
1-[3-(2-アミノフェノキシ)プロピル]-8-ヒドロキシ-3-(4-メトキシベンジル)キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン(0.35g, 0.78mmol)のジクロロメタン(30ml)溶液にクロロ無水酢酸(0.13g, 0.76mmol)を加え、室温で20時間攪拌した。溶媒を減圧留去し、得られた残留物をヘキサン−酢酸エチル(4:1)で結晶化させて目的物1-[3-[2-(クロロアセタミド)フェノキシ]プロピル]-8-ヒドロキシ-3-(4-メトキシベンジル)キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン(0.31g, Y. 76%)を得た。
1H-nmr(200MHz, CDCl3)δ; 2.34(quint, J=7Hz, 2H), 3.75(s, 3H), 4.11(t, J=7Hz, 2H), 4.19(s, 2H), 4.66(t, J=7Hz, 2H), 5.18(s, 2H), 6.75-7.10(m, 7H), 7.44(d, J=9Hz, 2H), 7.84(dd, J=3, 8Hz, 1H), 8.19(dd, J=2, 8Hz, 1H), 8.98(s, 1H)
【0184】
参考例37
1-[3-[2-[(ジメチルアミノ)アセタミド]フェノキシ]プロピル]-8-ヒドロキシ-3-(4-メトキシベンジル)キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン;
1-[3-[2-(クロロアセタミド)フェノキシ]プロピル]-8-ヒドロキシ -3-(4-メトキシベンジル)キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン(0.30g, 0.57mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(15ml)溶液にジメチルアミンの50%水溶液(10ml)を加え、室温で24時間攪拌した。反応溶液を水にあけ、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄、硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧留去した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィ[溶出溶媒;メタノール−クロロホルム(1:9)]で精製して目的物1-[3-[2-[(ジメチルアミノ)アセタミド]フェノキシ]プロピル]-8-ヒドロキシ-3-(4-メトキシベンジル)キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン(0.30g, Y. 99%)を得た。
1H-nmr(200MHz, CDCl3)δ; 2.20-2.35(m, 2H), 2.48(s, 6H), 3.34(s, 2H), 3.78(s, 3H), 4.10(t, J=6Hz, 2H), 4.82(t, J=7Hz, 2H), 5.22(s, 2H), 6.80-7.10(m, 8H), 7.50(d, J=9Hz, 2H), 7.82(dd, J=2, 8Hz, 1H), 8.36(dd, J=2, 8Hz, 1H), 8.87(s, 1H)
【0185】
参考例38
4-クロロ-1-(4-ピリジル)ブタン;
1)窒素雰囲気下4-メチルピリジン(1.86g, 20.0mmol)の無水テトラヒドロフラン(20ml)溶液に、-78oC攪拌下n-ブチル−ヘキサン溶液(15ml, 24mmol)を30分かけて滴下した。
2)窒素雰囲気下1-ブロモ-3-クロロプロパン(3.46g, 22mmol)の無水テトラヒドロフラン(30ml)溶液に、-78oC攪拌下先に調製した溶液1)を30分かけて滴下した。このままの温度で7時間攪拌した。水(100ml)を加えて反応を停止した後、溶媒を減圧留去した。酢酸エチルで処理し、その有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄、硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を留去した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィ[溶出溶媒;酢酸エチル−ヘキサン(1:1)]で精製し、目的物4-クロロ-1-(4-ピリジル)ブタン(1.05g, Y.31%)を得た。
1H-nmr(200MHz, CDCl3)δ; 1.68-1.95(m, 4H), 2.56-2.74(m, 2H), 3.50-3.64(m, 2H), 7.13(d, J=7Hz, 2H), 8.50(d, J=7Hz, 2H)
【0186】
参考例39
8-(ベンジルオキシ)-3-(4-メトキシベンジル)-1-[4-(4-ピリジル)ブチル]キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン;
4-クロロ-1-(4-ピリジル)ブタン(0.27g, 1.55mmol)と8-(ベンジルオキシ)-3-(4-メトキシベンジル)キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン(0.40g, 1.03mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(30ml)溶液に、炭酸カリウム(0.43g, 3.1mmol)を加え、100oCで7時間攪拌した。反応溶液を水にあけ、酢酸エチルで抽出し、その有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去した後、得られた粗生成物をクロロホルム−ヘキサン(1:5)で洗浄して目的物8-(ベンジルオキシ)-3-(4-メトキシベンジル)-1-[4-(4-ピリジル)ブチル]キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン (0.50g, Y.93%)を得た。
1H-nmr(200MHz, DMSO-d6)δ; 1.00-1.20(m, 2H), 1.43-1.65(m, 2H), 2.30(t, J=8Hz, 2H), 3.68(s, 3H), 4.16(t, J=8Hz, 2H), 5.04(s, 2H), 5.16(s, 2H), 6.83(d, J=8Hz, 2H), 7.00-7.80(m, 12H), 8.41(d, J=7Hz, 2H)
【0187】
参考例40
1-[3-[3-[(5-ブロモバレロイル)アミノ]フェノキシ]プロピル]-8-ヒドロキシ-3-(4-メトキシベンジル)キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン;
参考例35と同様な方法で合成した8-ヒドロキシ-3-(4-メトキシベンジル)-1-[3-(3-アミノフェノキシ)プロピル]キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン(3.70g, 8.3mmol)のテトラヒドロフラン(50ml)溶液に、5-ブロモバレロイルクロリド(1.74g, 8.72mmol)とN,N-ジイソプロピルエチルアミン(1.6ml, 8.72mmol)を加え、室温で24時間攪拌した。反応溶液を水にあけ、析出した不溶物を濾取した。得られた粗生成物をクロロホルム−ヘキサン(1:5)で洗浄して目的物1-[3-[3-[(5-ブロモバレロイル)アミノ]フェノキシ]プロピル]-8-ヒドロキシ-3-(4-メトキシベンジル)キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン(4.78g, Y. 95%)を得た。
1H-nmr(200MHz, DMSO-d6)δ; 1.60-1.93(m, 4H), 2.16(quint, J=6Hz, 2H), 2.33(t, J=6Hz, 2H), 3.56(t, J=6Hz, 2H), 3.70(s, 3H), 3.98(t, J=6Hz, 2H), 4.60(t, J=6Hz, 2H), 5.04(s, 2H), 6.52(dd, J=1, 7Hz, 1H), 6.81(d, J=9Hz, 2H), 7.00-7.40(m, 7H), 7.60(dd, J=1, 7Hz, 1H), 9.88(s, 1H), 10.52(s, 1H)
【0188】
参考例41
1-[3-[3-[[5-(1H-イミダゾール-1-イル)バレロイル]アミノ]フェノキシ]プロピル]-8-ヒドロキシ-3-(4-メトキシベンジル)キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン;
1-[3-[3-[(5-ブロモバレロイル)アミノ]フェノキシ]プロピル]-8-ヒドロキシ-3-(4-メトキシベンジル)キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン(0.61g, 1.0mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(10ml)溶液に、イミダゾール(0.68g, 10.0mmol)を加え、100oCで7時間攪拌した。反応溶液を水にあけ、酢酸エチルで抽出し、その有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去した後、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィ[溶出溶媒;クロロホルム−酢酸エチル−メタノール(15:2:1)]で精製して目的物1-[3-[3-[[5-(1H-イミダゾール-1-イル)バレロイル]アミノ]フェノキシ]プロピル]-8-ヒドロキシ-3-(4-メトキシベンジル)キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン(0.46g, Y.77%)を得た。
1H-nmr(200MHz, CDCl3)δ; 1.60-1.95(m, 4H), 2.20-2.40(m, 4H), 3.75(s, 3H), 3.95(t, J=7Hz, 2H), 4.10(t, J=6Hz, 2H), 4.69(t, J=7Hz, 2H), 5.11(s, 2H), 6.60(d, J=8Hz, 1H), 6.81(d, J=8Hz, 2H), 6.88-7.25(m, 7H), 7.48(d, J=8Hz, 2H), 7.40-7.66(m, 2H), 7.75(dd, J=1, 8Hz, 1H), 7.93(bs, 1H)
【0189】
参考例42
8-ヒドロキシ-3-(4-メトキシベンジル)-1-[3-[3-[5-(1-ピロリジニル)バレロイル]アミノ]フェノキシ]プロピル]キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン;
1-[3-[3-[(5-ブロモバレロイル)アミノ]フェノキシ]プロピル]-8-ヒドロキシ-3-(4-メトキシベンジル)キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン(0.61g, 1.0mmol)N,N-ジメチルホルムアミド(10ml)溶液に、ピロリジン(0.71g, 10.0mmol)を加え、100oCで7時間攪拌した。反応溶液を水にあけ、酢酸エチルで抽出し、その有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去した後、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィ[溶出溶媒;クロロホルム−酢酸エチル−メタノール(15:2:1)]で精製し、目的物8-ヒドロキシ-3-(4-メトキシベンジル)-1-[3-[3-[5-(1-ピロリジニル)バレロイル]アミノ]フェノキシ]プロピル]キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン(0.50g, Y.83%)を得た。
1H-nmr(200MHz, DMSO-d6)δ; 1.35-1.80(m, 7H), 2.05-2.60(m, 11H), 3.68(s, 3H), 3.98(t, J=6Hz, 2H), 4.60(t, J=6Hz, 2H), 5.04(s, 2H), 6.50(d, J=7Hz, 1H), 6.81(d, J=10Hz, 2H), 7.05-7.38(m, 8H), 7.59(dd, J=1, 8Hz, 1H), 9.83(s, 1H)
【0190】
参考例43
1-[3-[2-[(5-ブロモバレロイル)アミノ]フェノキシ]プロピル]-8-ヒドロキシ-3-(4-メトキシベンジル)キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン;
8-ヒドロキシ-3-(4-メトキシベンジル)-1-[3-(2-アミノフェノキシ)プロピル]キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン(2.80g, 6.3mmol)のテトラヒドロフラン(50ml)溶液に、5-ブロモバレロイルクロリド(1.45g, 7.25mmol)とN,N-ジイソプロピルエチルアミン(1.3ml, 7.25mmol)を加え、室温で20時間攪拌した。反応溶液を水にあけ、析出した不溶物を濾取した。得られた粗生成物をクロロホルム−ヘキサン(1:5)で洗浄して目的物1-[3-[2-[(5-ブロモバレロイル)アミノ]フェノキシ]プロピル]-8-ヒドロキシ-3-(4-メトキシベンジル)キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン(2.43g, Y. 64%)を得た。
1H-nmr(200MHz, DMSO-d6)δ; 1.60-1.90(m, 4H), 2.09-2.34(m, 2H), 2.41(t, J=8Hz, 2H), 3.50(d, J=8Hz, 2H), 3.70(s, 3H), 4.05(t, J=7Hz, 2H), 4.64(t, J=7Hz, 2H), 5.06(s, 2H), 6.81(d, J=10Hz, 2H), 6.80-7.33(m, 5H), 7.25(d, J=10Hz, 2H), 7.60(dd, J=1, 8Hz, 1H), 7.88(d, J=6Hz, 1H), 8.78(s, 1H), 10.55(bs, 1H)
【0191】
参考例44
8-ヒドロキシ-1-[3-[2-[[5-(1H-イミダゾール-1-イル)バレロイル]アミノ]フェノキシ]プロピル]-3-(4-メトキシベンジル)キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン;
1-[3-[2-[(5-ブロモバレロイル)アミノ]フェノキシ]プロピル]-8-ヒドロキシ-3-(4-メトキシベンジル)キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン(0.61g, 1.0mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(10ml)溶液に、イミダゾール(0.68g, 10.0mmol)を加え、100oCで4時間攪拌した。反応溶液を水にあけ、酢酸エチルで抽出し、その有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去した後、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィ[溶出溶媒;クロロホルム−酢酸エチル−メタノール(15:2:1)]で精製して目的物8-ヒドロキシ-1-[3-[2-[[5-(1H-イミダゾール-1-イル)バレロイル]アミノ]フェノキシ]プロピル]-3-(4-メトキシベンジル)キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン(0.41g, Y.69%)を得た。
1H-nmr(300MHz, DMSO-d6)δ; 1.36(quint, J=9Hz, 2H), 1.69(quint, J=9Hz, 2H), 2.12(quint, J=7Hz, 2H), 2.40(t, J=9Hz, 2H), 3.68(s, 3H), 3.93(t, J=9Hz, 2H), 4.03(t, J=7Hz, 2H), 4.62(t, J=7Hz, 2H), 5.05(s, 2H), 6.75-7.16(m, 9H), 7.20-7.29(m, 3H), 7.56(s, 1H), 7.60(dd, J=1, 7Hz, 1H), 7.97(d, J=7Hz, 1H), 8.75(s, 1H)
【0192】
参考例45
1-[3-(N-ベンジルアミノ)プロピル]-8-(ベンジルオキシ)-3-(4-メトキシベンジル)キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン;
8-(ベンジルオキシ)-1-(3-メタンスルホニルオキシプロピル)-3-(4-メトキシベンジル)キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン(2.85g, 5.44mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(40ml)溶液に、ベンジルアミン(1.75g, 16.32mmol)を加え、100oCで6時間攪拌した。反応溶液を水にあけ、酢酸エチルで抽出し、その有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去した後、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィ[溶出溶媒;クロロホルム−酢酸エチル−メタノール(15:2:1)]で精製し、目的物1-[3-(N-ベンジルアミノ)プロピル]-8-(ベンジルオキシ)-3-(4-メトキシベンジル)キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン(2.52g, Y. 87%)を得た。
1H-nmr(300MHz, DMSO-d6)δ; 1.68(quint, J=9Hz, 2H), 2.08(t, J=9Hz, 2H), 3.46(s, 2H), 3.70(s, 3H), 4.24(t, J=9Hz, 2H), 5.05(s, 2H), 5.20(s, 2H), 6.86(d, J=9Hz, 2H), 7.10-7.60(m, 14H), 7.73(dd, J=1, 7Hz, 1H)
【0193】
参考例46
1-[3-[N-(ベンゼンスルホニル)-N-ベンジルアミノ]プロピル]-8-(ベンジルオキシ)3-(4-メトキシベンジル)キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン;
1-[3-(N-ベンジルアミノ)プロピル]-8-(ベンジルオキシ)-3-(4-メトキシベンジル)キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン(0.38g, 0.7mmol)のテトラヒドロフラン(20ml)溶液にベンゼンスルホニルクロリド(0.14g, 0.77mmol)とN,N-ジイソプロピルエチルアミン(0.4ml, 0.84mmol)を加え、室温で24時間攪拌した。反応溶液を水にあけ、酢酸エチルで抽出し、その有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去した後、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィ[溶出溶媒;酢酸エチル−ヘキサン(1:1)]で精製した。精製放置後、得られた結晶をメタノール−イソプロピルエーテル(1:5)で洗浄して目的物1-[3-[N-(ベンゼンスルホニル)-N-ベンジルアミノ]プロピル]-8-(ベンジルオキシ)3-(4-メトキシベンジル)キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン(0.38g, Y.80%)を得た。
1H-nmr(200MHz, DMSO-d6)δ; 1.51(quint, J=7Hz, 2H), 2.73(t, J=7Hz, 2H), 3.71(s, 3H), 4.06(t, J=7Hz, 2H), 4.14(s, 2H), 5.01(s, 2H), 5.10(s, 2H), 6.83(d, J=9Hz, 2H), 7.05-7.80(m, 20H)
【0194】
参考例47
8-(ベンジルオキシ)-1-[3-(N,N-ジベンジルアミノ)プロピル]-3-(4-メトキシベンジル)キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン;
1-[3-(N-ベンジルアミノ)プロピル]-8-(ベンジルオキシ)-3-(4-メトキシベンジル)キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン(0.38g, 0.7mmol)のテトラヒドロフラン(20ml)溶液にベンズアルデヒド(0.9g, 0.77mmol)とトリアセトキシ水素化ほう素ナトリウム(0.21g, 0.98mmol)を加え、室温で5時間攪拌した。反応溶液を水にあけ、酢酸エチルで抽出し、その有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去した後、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィ[溶出溶媒;クロロホルム]で精製し、目的物8-(ベンジルオキシ)-1-[3-(N,N-ジベンジルアミノ)プロピル]-3-(4-メトキシベンジル)キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン(0.28g, Y. 64%)を得た。
1H-nmr(300MHz, CDCl3)δ; 1.88(quint, J=10Hz, 2H), 2.16(t, J=10Hz, 2H), 3.43(s, 4H), 3.78(s, 3H), 4.31(t, J=10Hz, 2H), 4.90(s, 2H), 5.16(s, 2H), 6.81(d, J=9Hz, 2H), 7.05-7.34(m, 17H), 7.68(d, J=9Hz, 2H), 7.88(dd, J=1, 7Hz, 1H)
【0195】
参考例48
1-[3-[N-ベンジル-N-(シクロヘキシルメチル)アミノ]プロピル]-8-(ベンジルオキシ)-3-(4-メトキシベンジル)キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン;
1-[3-(N-ベンジルアミノ)プロピル]-8-(ベンジルオキシ)-3-(4-メトキシベンジル)キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン(0.38g, 0.7mmol)のテトラヒドロフラン(20ml)溶にシクロヘキサンカルボキシアルデヒド(0.09g, 0.77mmol)とトリアセトキシ水素化ほう素ナトリウム(0.21g, 0.98mmol)を加え、室温で5時間攪拌した。反応溶液を水にあけ、酢酸エチルで抽出し、その有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去した後、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィ[溶出溶媒;クロロホルム]で精製し、目的物1-[3-[N-ベンジル-N-(シクロヘキシルメチル)アミノ]プロピル]-8-(ベンジルオキシ)-3-(4-メトキシベンジル)キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン(0.46g, Y. quant.)を得た。
1H-nmr(300MHz, CDCl3)δ; 0.60-1.86(m, 14H), 2.00-2.14(m, 3H), 3.38(s, 2H), 3.78(s, 2H), 4.33(t, J=9Hz, 2H), 5.00(s, 2H), 5.18(s, 2H), 6.81(d, J=9Hz, 2H), 7.06-7.40(m, 12H), 7.50(d, J=9Hz, 2H), 7.88(dd, J=1, 8Hz, 1H)
【0196】
参考例49
1-[3-(N-ベンジル-N-ベンゾイルアミノ)プロピル]-8-(ベンジルオキシ)-3-(4-メトキシベンジル)キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン;
1-[3-(N-ベンジルアミノ)プロピル]-8-(ベンジルオキシ)-3-(4-メトキシベンジル)キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン(0.38g, 0.7mmol)のテトラヒドロフラン(50ml)溶液に、ベンゾイルクロリド(0.12g, 0.84mmol)とN,N-ジイソプロピルエチルアミン(0.15ml, 0.84mmol)を加え、室温で8時間攪拌した。反応溶液を水にあけ、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィ[溶出溶媒;酢酸エチル−ヘキサン(1:1)]で精製して、目的物1-[3-(N-ベンジル-N-ベンゾイルアミノ)プロピル]-8-(ベンジルオキシ)-3-(4-メトキシベンジル)キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン(0.36g, Y. 80%)を得た。
1H-nmr(200MHz, CDCl3)δ; 1.63-2.15(m, 2H), 2.85-3.34(m, 1H), 3.77(s, 3H), 4.00-5.28(m, 9H), 6.83(d, J=9Hz, 2H), 7.00-7.45(m, 19H), 7.89(dd, J=2, 9Hz, 1H)
【0197】
参考例50
3,3-ジフェニル-1-メタンスルホニルオキシプロパン;
3,3-ジフェニル-1-プロパノール(1.06g, 5.0mmol)のジクロロメタン(30ml)溶液に、トリエチルアミン(1.25ml, 9.0mmol)を氷冷下加え、メタンスルホニルクロリド(0.58ml, 7.5mmol)を滴下した。室温下1時間攪拌後、水で反応を停止し、ジクロロメタンで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で順次順次洗浄後、硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧留去し、粗生成物3,3-ジフェニル-1-メタンスルホニルオキシプロパンを得た。
1H-nmr(200MHz, DMSO-d6)δ; 2.50(q, J=8Hz, 2H), 2.91(s, 3H), 4.14(t, J=8Hz, 1H), 4.19(t, J=8Hz, 2H), 7.08-7.40(m, 10H)
【0198】
参考例51
8-(ベンジルオキシ)-1-(3,3-ジフェニルプロピル)-3-(4-メトキシベンジル)キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン;
参考例50で得られた3,3-ジフェニル-1-メタンスルホニルオキシプロパンのN,N-ジメチルホルムアミド(50ml)溶液に、8-(ベンジルオキシ)-3-(4-メトキシベンジル)キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン(0.39g, 1.0mmol)と炭酸カリウム(0.41g, 3.0mmol)とよう化カリウム(0.25g, 1.5mmol)を加え、100oCで2時間攪拌した。反応溶液を水にあけ、酢酸エチルで抽出し、その有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去した後、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィ[溶出溶媒;酢酸エチル−ヘキサン(1:1)]で精製し、目的物8-(ベンジルオキシ)-1-(3,3-ジフェニルプロピル)-3-(4-メトキシベンジル)キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン(0.46g, Y. 79%)を得た。
1H-nmr(300MHz, DMSO-d6)δ; 2.29(q, J=6Hz, 2H), 3.46(t, J=6Hz, 1H), 3.70(s, 3H), 4.23(t, J=6Hz, 2H), 5.01(s, 2H), 5.19(s, 2H), 6.84(d, J=9Hz, 2H), 6.98-7.55(m, 19H), 7.70(d, J=7Hz, 1H)
【0199】
参考例52
3,4-ジフェニル-2-酪酸エチル;
デオキシベンゾイン(1.96g, 10.0mmol)のテトラヒドロフラン(50ml)溶液に、トリエチルホスフィノアセテート(4.71g, 21.0mmol)と水素化ナトリウム(0.84g, 21mmol)と18-クラウン-6(1.32g, 5.0mmol)を加え、室温で17時間攪拌した。反応溶液を水にあけ、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィ[溶出溶媒;クロロホルム−ヘキサン(1:1)]で精製して、目的物3,4-ジフェニル-2-酪酸エチル(1.18g, Y. 44%)を得た。
1H-nmr(200MHz, CDCl3)δ; 1.31(t, J=7Hz, 3H), 4.24(q, J=7Hz, 2H), 4.50(s, 2H), 6.26(s, 1H), 7.05-7.55(m, 10H)
【0200】
参考例53
エチル (3,4-ジフェニル)ブチレイト;
エチル 3,4-ジフェニル-2-酪酸エチル(1.18g, 4.4mmol)のエタノール溶液(30ml)に10%パラジウム−炭素(0.2g)を加え、水素雰囲気下室温で、16時間攪拌した。不溶物を濾過した後、濾液を水にあけ、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄、硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧留去し、粗生成物エチル (3,4-ジフェニル)ブチレイト(0.99g)を得た。
1H-nmr(200MHz, CDCl3)δ; 1.09(t, J=6Hz, 3H), 2.50-2.75(m, 2H), 2.93(d, J=8Hz, 2H), 3.44(quint, J=8Hz, 1H), 4.00(q, J=6Hz, 2H), 7.00-7.33(m, 10H)
【0201】
参考例54
3,4-ジフェニル-1-ブタノール;
参考例53で得られたエチル (3,4-ジフェニル)ブチレイト(0.98g)のテトラヒドロフラン(20ml)溶液に、水素化リチウムアルミニウム(0.14g, 3.66mmol)を加え、室温で7時間攪拌した。反応溶液に飽和硫酸ナトリウムを加え反応を停止させ、不溶物を取り除いた。濾液を減圧留去し、得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィ[溶出溶媒;酢酸エチル−ヘキサン(3:7)]で精製して、目的物3,4-ジフェニル-1-ブタノール(0.90g, Y. quant.)を得た。
1H-nmr(200MHz, DMSO-d6)δ; 1.60-1.82(m, 2H), 2.73-3.36(m, 5H), 4.30(t, J=5Hz, 1H), 7.00-7.15(m, 10H)
【0202】
参考例55
3,4-ジフェニル-1-(メタンスルホニルオキシ)ブチル;
3,4-ジフェニル-1-ブタノール(0.9g)のジクロロメタン(20ml)溶液に、トリエチルアミン(0.95ml, 6.6mmol)を氷冷下加え、メタンスルホニルクロリド(0.4ml, 5.0mmol)を滴下した。室温下3時間攪拌後、水で反応を停止し、ジクロロメタンで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で順次順次洗浄後、硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧留去し、粗生成物3,4-ジフェニル-1-(メタンスルホニルオキシ)ブチル(1.27g)を得た。
1H-nmr(200MHz, CDCl3)δ; 1.85-2.33(m, 2H), 2.80(s, 3H), 2.85-3.10(m, 3H), 3.85-4.18(m, 2H), 6.95-7.38(m, 10H)
【0203】
参考例56
8-(ベンジルオキシ)-1-(3,4-ジフェニルブチル)-3-(4-メトキシベンジル)キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン;
参考例55で得られた3,4-ジフェニル-1-(メタンスルホニルオキシ)ブチル(0.50g)のN,N-ジメチルホルムアミド(50ml)溶液に、8-(ベンジルオキシ)-3-(4-メトキシベンジル)キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン(0.39g, 1.0mmol)と炭酸カリウム(0.41g, 3.0mmol)とよう化カリウム(0.25g, 1.5mmol)を加え、100oCで2時間攪拌した。反応溶液を水にあけ、酢酸エチルで抽出し、その有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去した後、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィ[溶出溶媒;酢酸エチル−ヘキサン(3:7)]で精製し、目的物8-(ベンジルオキシ)-1-(3,4-ジフェニルブチル)-3-(4-メトキシベンジル)キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン(0.37g, Y. 62%)を得た。
1H-nmr(200MHz, DMSO-d6)δ; 1.74-2.05(m, 2H), 2.40-2.76(m, 3H), 3.75(s, 3H), 3.98-4.33(m, 2H), 5.10(s, 2H), 5.11(s, 2H), 6.75-6.98(m, 6H), 7.00-7.31(m, 9H), 7.35-7.65(m, 6H), 7.66(dd, J=1, 7Hz, 1H)
【0204】
参考例57
N-シクロヘキシルベンジルアミン;
ベンジルアミン(1.61g, 15mmol)のテトラヒドロフラン(50ml)溶液にシクロヘキサンカルボキシアルデヒド(1.47g, 15.0mmol)とトリアセトキシ水素化ほう素ナトリウム(4.45g, 21.0mmol)を加え、室温で5時間攪拌した。反応溶液を水にあけ、クロロホルムで抽出し、その有機層を水、1M水酸化ナトリウム、飽和食塩水で順次洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、粗生成物N-シクロヘキシルベンジルアミン(2.86g)を得た。
1H-nmr(200MHz, CDCl3)δ; 0.95-2.00(m, 11H), 2.40-2.60(m, 1H), 3.83(s, 2H), 7.20-7.40(m, 5H)
【0205】
参考例58
2-(N-ベンジル-N-シクロヘキシルアミノ)エタノール;
参考例57で得られたN-シクロヘキシルベンジルアミン(2.34g, 12.3mmol)のテトラヒドロフラン(20ml)溶液に2-ブロモエタノール(1.54g, 12.3mmol)とN,N-ジイソプロピルエチルアミン(2.6ml, 14.8mmol)を加え、100℃で24時間攪拌した。反応溶液を水にあけ、酢酸エチルで抽出し、その有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去した後、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィ[溶出溶媒;クロロホルム−酢酸エチル−メタノール(15:2:1)]で精製して、目的物2-(N-ベンジル-N-シクロヘキシルアミノ)エタノール(1.65g, Y. 57%)を得た。
1H-nmr(200MHz, CDCl3)δ; 0.93-2.00(m, 10H), 2.40-2.60(m, 1H), 2.70(t, J=5Hz, 2H), 3.43(t, J=5Hz, 2H), 3.65(s, 2H), 7.20-7.40(m, 5H)
【0206】
参考例59
1-[2-(N-ベンジル-N-シクロヘキシルアミノ)エチル]-8-(ベンジルオキシ)-3-(4-メトキシベンジル)キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン;
2-(N-ベンジル-N-シクロヘキシルアミノ)エタノール(0.82g, 3.5mmol)のピリジン(0.3ml)溶液にチオニルクロリド(0.54g, 4.55mmol)を氷冷下加え、30分後1時間加熱還流した。溶媒を減圧留去しN-ベンジル-N-(2-クロロエチル)シクロヘキシルアミンを粗生成物として得た。このN-ベンジル-N-(2-クロロエチル)シクロヘキシルアミンのN,N-ジメチルホルムアミド(30ml)溶液に、8-(ベンジルオキシ)-3-(4-メトキシベンジル)キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン(1.5g, 3.85mmol)と炭酸カリウム(0.97g, 7.0mmol)を加え、100oCで2時間攪拌した。反応溶液を水にあけ、酢酸エチルで抽出し、その有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去した後、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィ[溶出溶媒;酢酸エチル−ヘキサン(3:7)]で精製した。得られた粗結晶をイソプロピルエーテル−メタノール(5:1)から再結晶して目的物1-[2-(N-ベンジル-N-シクロヘキシルアミノ)エチル]-8-(ベンジルオキシ)-3-(4-メトキシベンジル)キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン(0.9g, Y. 42%:2工程)を得た。
1H-nmr(200MHz, CDCl3)δ; 0.65-1.90(m, 10H), 2.20-2.45(m, 1H), 2.68(t, J=7Hz, 2H), 3.48(s, 2H), 3.75(s, 3H), 4.60(t, J=7Hz, 2H), 4.94(s, 2H), 5.15(s, 2H), 6.81(d, J=9Hz, 2H), 6.90-7.18(m, 6H), 7.20-7.44(m, 7H), 7.50(d, J=9Hz, 2H)
【0207】
参考例60
N-(テトラヒドロ-4H-ピラン-4-イル)ベンジルアミン;
ベンジルアミン(1.61g, 15.0mmol)のテトラヒドロフラン(50ml)溶液にテトラヒドロ-4H-ピラン-4-オン(1.50g, 15.0mmol)とトリアセトキシ水素化ほう素ナトリウム(4.45g, 21.0mmol)を加え、室温で4時間攪拌した。反応溶液を水にあけ、クロロホルムで抽出し、その有機層を水、1M水酸化ナトリウム、飽和食塩水で順次洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、粗生成物N-(テトラヒドロ-4H-ピラン-4-イル)ベンジルアミン(3.12g)を得た。
1H-nmr(300MHz, DMSO-d6)δ; 1.16-1.38(m, 2H), 1.78(d, J=7Hz, 2H), 2.50-2.65(m, 1H), 3.25(dt, J=1, 6Hz, 2H), 3.73(s, 2H), 3.80(dt, J=1, 6Hz, 2H), 7.15-7.40(m, 5H)
【0208】
参考例61
2-[N-ベンジル-N-(テトラヒドロ-4H-ピラン-4-イル)アミノ]エタノール;
参考例60で得られたN-(テトラヒドロ-4H-ピラン-4-イル)ベンジルアミン(3.07g)のN,N-ジメチルホルムアミド(30ml)溶液に、2-ブロモエタノール(2.00g, 16.0mmol)とN,N-ジイソプロピルエチルアミン(3.4ml, 19.2mmol)を加え、100oCで10時間攪拌した。反応溶液を水にあけ、酢酸エチルで抽出し、その有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去した後、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィ[溶出溶媒;クロロホルム−メタノール(5:1)、次にクロロホルム−酢酸エチル−メタノール(15:2:1)]で精製して、目的物2-[N-ベンジル-N-(テトラヒドロ-4H-ピラン-4-イル)アミノ]エタノール(1.79g, Y. 49%:2工程)を得た。
1H-nmr(200MHz, DMSO-d6)δ; 1.35-1.75(m, 4H), 2.40-2.78(m, 3H), 3.20(dt, J=1, 7Hz, 2H), 3.35(t, J=7Hz, 2H), 3.64(s, 2H), 3.88(dd, J=3, 10Hz, 2H), 4.25(t, J=5Hz, 1H), 7.15-7.40(m, 5H)
【0209】
参考例62
1-[2-[N-ベンジル-N-(テトラヒドロ-4H-ピラン-4-イル)アミノ]エチル]-8-(ベンジルオキシ)-3-(4-メトキシベンジル)キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン;
2-[N-ベンジル-N-(テトラヒドロ-4H-ピラン-4-イル)アミノ]エタノール(1.65g, 7.0mmol)のクロロホルム(20ml)溶液にチオニルクロリド(1.67g, 14.0mmol)を氷冷下加え、30分後4時間加熱還流した。溶媒を減圧留去し、 N-(2-クロロエチル)-N-(テトラヒドロ-4H-ピラン-4-イル)ベンジルアミン 塩酸塩を粗生成物として得た。このN-(2-クロロエチル)-N-(テトラヒドロ-4H-ピラン-4-イル)ベンジルアミン 塩酸塩のN,N-ジメチルホルムアミド(30ml)溶液に、8-(ベンジルオキシ)-3-(4-メトキシベンジル)キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン(0.39g, 1.0mmol)と炭酸カリウム(0.41g, 3.0mmol)とよう化カリウム(0.24g, 1.5mmol)を加え、100oCで6時間攪拌した。反応溶液を水にあけ、酢酸エチルで抽出し、その有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去した後、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィ[溶出溶媒;酢酸エチル−ヘキサン(3:7)]で精製して目的物1-[2-[N-ベンジル-N-(テトラヒドロ-4H-ピラン-4-イル)アミノ]エチル]-8-(ベンジルオキシ)-3-(4-メトキシベンジル)キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン(0.57g, Y. 94%:2工程)を得た。
1H-nmr(200MHz, CDCl3)δ; 1.20-1.45(m, 4H), 2.50-2.70(m, 1H), 2.66(t, J=9Hz, 2H), 3.08-3.28(m, 2H), 3.48(s, 2H), 3.76(s, 3H), 3.79-3.93(m, 2H), 4.60(t, J=6Hz, 2H), 4.96(s, 2H), 5.15(s, 2H), 6.80(d, J=9Hz, 2H), 6.90-7.55(m, 15H)
【0210】
実施例1
8-ヒドロキシ-1-(3-フェニルプロピル)キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン;
8-ヒドロキシ-3-(4-メトキシベンジル)-1-(3-フェニルプロピル)キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン(0.47g, 1.1mmol)のアニソール(40ml)懸濁液に塩化アルミニウム(1.50g, 11.3mmol)を加え、室温で2時間攪拌した。メタノール(10ml)を加えて反応を停止させてから、溶媒を減圧留去した。残留物に希塩酸を加え、酢酸エチルで抽出した。溶媒を硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧留去し、得られた粗結晶をヘキサン−クロロホルム(1:1)で洗浄して目的物8-ヒドロキシ-1-(3-フェニルプロピル)キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン(0.21g, Y.61%)を得た。
【0211】
【表1】

【0212】
実施例2
8-ヒドロキシ-1-[3-(1-ピロリジニル)プロピル]キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン 塩酸塩;
ピロリジン(0.71g, 10mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(15ml)溶液に、8-(ベンジルオキシ)-1-[3-(メタンスルホニルオキシ)プロピル]-3-(4-メトキシベンジル)キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン(0.58g, 1.1mmol)を加えて100℃で4時間攪拌した。反応溶液を水にあけ、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄して、硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去した後、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィ[溶出溶媒;クロロホルム−メタノール(3:1)]で精製して8-(ベンジルオキシ)-3-(4-メトキシベンジル)-1-[3-(1-ピロリジニル)プロピル]キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン(0.52g)を得た。
【0213】
得られた8-(ベンジルオキシ)-3-(4-メトキシベンジル)-1-[3-(1-ピロリジニル)プロピル]キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン(0.26g)をアニソール(15ml)懸濁液に塩化アルミニウム(1.05g, 7.9mmol)を加え、室温で1.5時間攪拌した。メタノール(10ml)で反応を停止した後、溶媒を減圧留去した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィ[溶出溶媒;クロロホルム−メタノール(10:1)]にて精製して目的物8-ヒドロキシ-1-[3-(1-ピロリジニル)プロピル]キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン 塩酸塩(0.11g, Y89%)を得た。
【0214】
【表2】

【0215】
実施例2と同様の方法で以下の化合物を合成した。
【0216】
【表3−1】

【0217】
【表3−2】

【0218】
【表3−3】

【0219】
実施例19
1-[3-(1H)-(1,2,3-ベンゾトリアゾール-1-イル)プロピル]-8-ヒドロキシキナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン;
8-(ベンジルオキシ)-1-[3-(メタンスルホニルオキシ)プロピル]-3-(4-メトキシベンジル)キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン(0.26g, 0.50mmol)とベンゾトリアゾール(0.18g, 1.5mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(20ml)溶液を100℃で3時間攪拌した。反応溶液を一晩放置後、水にあけ、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄して、硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、8-(ベンジルオキシ)-1-[3-(1H-ベンゾトリアゾール-1-イル)プロピル]-3-(4-メトキシベンジル)キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン(0.52g)を得た。このままアニソール(15ml)懸濁液に塩化アルミニウム(1.05g, 7.9mmol)を加え、室温で1.5時間攪拌した。メタノール(10ml)で反応を停止した後、溶媒を減圧留去した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィ[溶出溶媒;クロロホルム−メタノール(10:1)]にて精製して目的物1-[3-(1H)-(1,2,3-ベンゾトリアゾール-1-イル)プロピル]-8-ヒドロキシキナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン (0.14g, Y. 83%)を得た。
【0220】
【表4】

【0221】
実施例19と同様の方法で以下の化合物を合成した。
【0222】
【表5−1】

【0223】
【表5−2】

【0224】
【表5−3】

【0225】
【表5−4】

【0226】
【表5−5】

【0227】
【表5−6】

【0228】
【表5−7】

【0229】
【表5−8】

【0230】
【表5−9】

【0231】
【表5−10】

【0232】
【表5−11】

【0233】
【表5−12】

【0234】
実施例98
1-[3-[1-(2-エチル)イミダゾリル]プロピル]-8-ヒドロキシキナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン 塩酸塩;
8-(ベンジルオキシ)-1-[3-(メタンスルホニルオキシ)プロピル]-3-(4-メトキシベンジル)キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン(1.00g, 1.91mmol)と2-エチルイミダゾール(1.83g, 19.0mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(10ml)溶液を100℃で4時間攪拌した。反応溶液を一晩放置後、水にあけ、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄して、硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、8-(ベンジルオキシ)-3-(4-メトキシベンジル)-1-[3-(2-エチルイミダゾール-1-イル)プロピル]キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン(0.99g)を得た。このままアニソール(20ml)懸濁液に塩化アルミニウム(1.05g, 7.9mmol)を加え、室温で1.5時間攪拌した。メタノール(10ml)で反応を停止した後、溶媒を減圧留去した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィ[溶出溶媒;クロロホルム−メタノール(10:1)]にて精製して目的物1-[3-[1-(2-エチル)イミダゾリル]プロピル]-8-ヒドロキシキナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン 塩酸塩(0.26g, Y. 44%)を得た。
【0235】
【表6】

【0236】
実施例99
1-[3-(1-インドリル)プロピル] -8-ヒドロキシキナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン;
カリウム-t-ブトキシド(0.64g, 5.72mmol)とインドール(0.67g, 5.72mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(20ml)溶液に8-(ベンジルオキシ)-1-[3-(メタンスルホニルオキシ)プロピル]-3-(4-メトキシベンジル)キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン(1.00g, 1.91mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(5ml)溶液を0℃で滴下し、室温で4時間攪拌した。反応溶液を水にあけ、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄して、硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去した後、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィ[溶出溶媒;クロロホルム−酢酸エチル(1:1)]で精製して8-(ベンジルオキシ)-1-[3-(1-インドリル)プロピル]-3-(4-メトキシベンジル)キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン(0.57g, Y. 55%)を得た。
1H-nmr(200MHz, CDCl3)δ; 2.23(quint, J=7Hz, 2H), 3.76(s, 3H), 3.83(t, J= 7Hz, 2H), 4.36(t, J=7Hz, 2H), 4.86(s, 2H), 5.19(s, 2H), 6.41(d, J=3Hz, 1H), 6.83(d, J=9Hz, 2H), 6.94(d, J=3Hz, 1H), 6.97-7.40(m, 10H), 7.47(d, J=9Hz, 2H), 7.55(d, J=8Hz, 1H), 7.87(dd, J=2, 8Hz, 1H)
【0237】
得られた8-(ベンジルオキシ)-1-[3-(1-インドリル)プロピル]-3-(4-メトキシベンジル)キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン(0.57g, 0.32mmol)のアニソール(5ml)懸濁液に塩化アルミニウム(0.42g, 3.2mmol)を加え、室温で3.5時間攪拌した。メタノール(10ml)で反応を停止した後、溶媒を減圧留去した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィ[溶出溶媒;クロロホルム−酢酸エチル(1:1)]にて精製して目的物1-[3-(1-インドリル)プロピル] -8-ヒドロキシキナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン(0.16g, Y. 46%)を得た。
【0238】
【表7】

【0239】
実施例99と同様の方法で以下の化合物を合成した。
【0240】
【表8】

【0241】
実施例106
1-[3-[(5,6-ジメチル)-1H-ベンゾイミダゾール-1-イル]プロピル]-8-ヒドロキシキナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン 塩酸塩;
5,6ジメチルベンゾイミダゾール(0.21g, 1.44mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(20ml)溶液に、炭酸カリウム(0.40g, 2.89mmol)を加えた。次いで、反応溶液に8-(ベンジルオキシ)-1-[3-(メタンスルホニルオキシ)プロピル]-3-(4-メトキシベンジル)キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン(0.50g, 0.95mmol)を加えて100℃で6時間攪拌した。反応溶液を水にあけ、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄して、硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去した後、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィ[溶出溶媒;酢酸エチル−クロロホルム(1:3)]で精製して8-(ベンジルオキシ)-1-[3-[(5,6-ジメチル)-1H-ベンゾイミダゾール-1-イル]プロピル]-3-(4-メトキシベンジル)キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオンを(0.26g, Y. 47%)を得た。1H-nmr(200MHz, CDCl3)δ; 2.22(quint, J=7Hz, 2H), 2.31(s, 3H), 2.32(s, 3H), 3.75(t, J=7Hz, 2H), 3.75(s, 3H), 4.33(t, J=7Hz, 2H), 4.88(s, 2H), 5.19(s, 2H), 6.83(d, J=8Hz, 2H), 6.97(s, 1H), 7.12-7.56(m, 11H), 7.91(dd, J=3, 8Hz, 1H)
【0242】
得られた8-(ベンジルオキシ)-1-[3-[(5,6-ジメチル)-1H-ベンゾイミダゾール-1-イル]プロピル]-3-(4-メトキシベンジル)キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン(0.57g, 0.32mmol)のアニソール(5ml)懸濁液に塩化アルミニウム(0.42g, 3.2mmol)を加え、室温で3.5時間攪拌した。メタノール(10ml)で反応を停止した後、溶媒を減圧留去した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィ[溶出溶媒;クロロホルム−酢酸エチル(1:1)]にて精製して目的物1-[3-[(5,6-ジメチル)-1H-ベンゾイミダゾール-1-イル]プロピル]-8-ヒドロキシキナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン 塩酸塩 (0.16g, Y. 64%)を得た。
【0243】
【表9】

【0244】
実施例106と同様の方法で以下の化合物を合成した。
【0245】
【表10−1】

【0246】
【表10−2】

【0247】
【表10−3】

【0248】
実施例118
1-[3-(1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-インダン-4-イルオキシ)プロピル] -8-ヒドロキシキナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン;
4-(3-ヒドロキシプロポキシ)-1-インダノン(1.16g, 5.62mmol)とトリエチルアミン(1.14g, 11.3mmol)のジクロロメタン(20ml)溶液に、氷冷下、メタンスルホニルクロリド(0.79g, 6.90mmol)のジクロロメタン(5ml)溶液を滴下し、2時間攪拌した。飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(20ml)で反応を停止し、有機層を分取、硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去して4-(3-メタンスルホニルオキシプロポキシ)-1-インダノン(1.60g)を得た。得られたスルホン酸エステル(0.43g, 1.41mmol)と8-(ベンジルオキシ)-3-(4-メトキシベンジル)キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン(0.30g, 0.77mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(25ml)溶液によう化カリウム(0.26g, 1.57mmol)と炭酸カリウム(0.53g, 3.83mmol)を加え、100℃で8時間攪拌した。一晩放置後、反応溶液を水にあけ、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄した後、硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィ[溶出溶媒;クロロホルム]で精製して8-(ベンジルオキシ)-3-(4-メトキシベンジル)-1-[3-(1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-インダン-4-イルオキシ)プロピル]キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン(0.36g, Y. 80 %)を得た。
1H-nmr(200MHz, CDCl3)δ; 2.18(quint, J=7Hz, 2H), 2.59(t, J=6Hz, 2H), 2.88(t, J=6Hz, 2H), 3.64(t, J=7Hz, 2H), 3.76(s, 3H), 4.52(t, J=7Hz, 2H), 5.10(s, 2H), 5.18(s, 2H), 6.70-6.83(m, 3H), 7.14-7.47(m, 11H), 7.92(dd, J=2, 8Hz, 1H)
【0249】
得られた8-(ベンジルオキシ)-3-(4-メトキシベンジル)-1-[3-(1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-インダン-4-イルオキシ)プロピル]キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン(0.57g, 0.32mmol)のアニソール(5ml)懸濁液に塩化アルミニウム(0.42g, 3.2mmol)を加え、室温で3.5時間攪拌した。メタノール(10ml)で反応を停止した後、溶媒を減圧留去した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィ[溶出溶媒;クロロホルム−酢酸エチル(1:1)]にて精製して目的物1-[3-(1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-インダン-4-イルオキシ)プロピル] -8-ヒドロキシキナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン(0.16g, Y. 64%)を得た。
【0250】
【表11】

【0251】
実施例118と同様の方法で以下の化合物を合成した。
【0252】
【表12−1】

【0253】
【表12−2】

【0254】
【表12−3】

【0255】
【表12−4】

【0256】
【表12−5】

【0257】
【表12−6】

【0258】
実施例157
8-ヒドロキシ-1-[3-[4-(メタンスルホニル)-3-メチルフェノキシ]プロピル]キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン;
3-[3-メチル-4-(メチルチオ)フェノキシ]プロピルアルコール(1.61g, 7.6mmol)とトリエチルアミン(1.53g, 15.1mmol)のジクロロメタン(20ml)溶液に、氷冷下、メタンスルホニルクロリド(1.04g, 9.1mmol)のジクロロメタン(5ml)溶液を滴下し、2時間攪拌した。飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(20ml)で反応を停止し、有機層を分取、硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去して1-メタンスルホニルオキシ-3-[3-メチル-4-(メチルチオ)フェノキシ]プロピル(2.20g)を得た。
【0259】
得られた1-メタンスルホニルオキシ-3-[3-メチル-4-(メチルチオ)フェノキシ]プロピル(0.75g, 4.16mmol)と8-(ベンジルオキシ)-3-(4-メトキシベンジル)キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン(0.50g, 0.95mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(10ml)溶液によう化カリウム(0.43g, 2.59mmol)と炭酸カリウム(0.89g, 6.44mmol)を加え、50℃で6時間攪拌した。反応終了後、反応溶液を水にあけ、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄した後、硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィ[溶出溶媒;ヘキサン−酢酸エチル(1:1)]で精製し8-(ベンジルオキシ)-3-(4-メトキシベンジル)-1-[3-[3-メチル-4-(メチルチオ)フェノキシ]プロピル]キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン(0.73g, Y. 97 %)を得た。
【0260】
得られた8-(ベンジルオキシ)-3-(4-メトキシベンジル)-1-[3-[3-メチル4-(メチルチオ)フェノキシ]プロピル]キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン(0.37g, 0.99mmol)のクロロホルム(30ml)溶液にm-クロロ過安息香酸(0.51g, 3.0mmol)を加え、室温で18時間攪拌した。反応溶液をクロロホルムで希釈した後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去して租精製物8-(ベンジルオキシ)-3-(4-メトキシベンジル)-1-[3-[4-(メタンスルホニル)-3-メチルフェノキシ]プロピル]キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン(0.30g, Y. 77%)を得た。
1H-nmr(200MHz, CDCl3)δ; 2.15(quint, J=7Hz, 2H), 2.62(s, 3H), 3.04(s, 3H), 3.55(t, J=7Hz, 2H), 3.77(s, 3H), 4.47(t, J=7Hz, 2H), 5.11(s, 2H), 5.18(s, 2H), 6.52-6.60(m, 2H), 6.81(d, J=9Hz, 2H), 7.18(t, J=8Hz, 1H), 7.29(dd, J=2, 8Hz, 1H), 7.35-7.50(m, 7H), 7.87-7.96(m, 2H)
【0261】
次に、8-(ベンジルオキシ)-3-(4-メトキシベンジル)-1-[3-[4-(メタンスルホニル)-3-メチルフェノキシ]プロピル]キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン(0.28g, 0.51mmol)のアニソール(10ml)溶液に塩化アルミニウム(0.30g, 2.25mmol)を加え、室温で2時間攪拌した。メタノール(10ml)を加え反応を停止させ、さらに30分間攪拌した後、溶媒を減圧留去した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィ[溶出溶媒;クロロホルム−メタノール(10:1)]で精製して目的物8-ヒドロキシ-1-[3-[4-(メタンスルホニル)-3-メチルフェノキシ]プロピル]キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン(0.16g, Y. 64 %)を得た。
【0262】
【表13】

【0263】
実施例158
8-ヒドロキシ-1-[2-(1-イミダゾイル)エチル]キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン 塩酸塩;
8-(ベンジルオキシ)-1-[2-(1-イミダゾイル)エチル]-3-(4-メトキシベンジル)キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン(0.45g, 0.93mmol)のアニソール(20ml)懸濁液に塩化アルミニウム(0.78g, 5.9mmol)を加え、室温で4時間攪拌した。メタノール(10ml)で反応を停止した後、溶媒を減圧留去した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィ[溶出溶媒;クロロホルム−メタノール(10:1)]にて精製して目的物8-ヒドロキシ-1-[2-(1-イミダゾイル)エチル]キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン 塩酸塩 (0.15g, Y. 83%)を得た。
【0264】
【表14】

【0265】
実施例158と以下同様に下記化合物を合成した。
【0266】
【表15】

【0267】
実施例162
8-ヒドロキシ-1-[4-(1-ピペリジノ)ブチル]キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン 塩酸塩;
8-(ベンジルオキシ)-1-[4-(メタンスルホニルオキシ)ブチル]-3-(4-メトキシベンジル)キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン(0.35g, 0.65mmol)とピペリジン(0.55g, 6.5mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(5ml)溶液を100℃で1.5時間攪拌した。反応溶液を水にあけ、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄した後、硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィ[溶出溶媒;クロロホルム−メタノール(10:1)]で精製して8-(ベンジルオキシ)-3-(4-メトキシベンジル)-1-[4-(1-ピペリジノ)ブチル]キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン(0.34g, Y. 100%)を得た。
1H-nmr(200MHz, CDCl3)δ; 1.12-1.70(m, 10H), 2.08-2.30(m, 6H), 3.76(s, 3H), 4.35(t, J=7Hz, 2H), 5.11(s, 2H), 5.20(s, 2H), 6.83(d, J=8Hz, 2H), 7.15(t, J=8Hz, 1H), 7.25(dd, J=2, 8Hz, 1H), 7.41(s, 5H), 7.48(d, J=8Hz, 2H), 7.91(dd, J=2, 8Hz, 1H)
【0268】
得られた8-(ベンジルオキシ)-3-(4-メトキシベンジル)-1-[4-(1-ピペリジノ)ブチル]キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン(0.28g, 0.51mmol)のアニソール(10ml)溶液に塩化アルミニウム(0.30g, 2.25mmol)を加え、室温で2時間攪拌した。メタノール(10ml)を加え反応を停止させ、さらに30分間攪拌した後、溶媒を減圧留去した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィ[溶出溶媒;クロロホルム−メタノール(10:1)]で精製して目的物8-ヒドロキシ-1-[4-(1-ピペリジノ)ブチル]キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン 塩酸塩(0.16g, Y. 87 %)を得た。
【0269】
【表16】

【0270】
実施例162と同様の方法により以下の化合物を合成した。
【0271】
【表17−1】

【0272】
【表17−2】

【0273】
【表17−3】

【0274】
【表17−4】

【0275】
実施例186及び187
8-ヒドロキシ-1-[3-(N-ベンゼンスルホニルアミノ)プロピル]キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン、8-ヒドロキシ-1-[3-[N-(ベンゼンスルホニル)-N-ベンジルアミノ]プロピル]キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン;
1-[3-[N-(ベンゼンスルホニル)-N-ベンジルアミノ]プロピル]-8-(ベンジルオキシ)3-(4-メトキシベンジル)キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン(0.38g, 0.56mmol)のアニソール(10ml)懸濁液に塩化アルミニウム(0.45g, 3.36mmol)を加え、室温で6時間攪拌した。メタノール(10ml)を加えて反応を停止した後、溶媒を減圧留去した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィ[溶出溶媒;クロロホルム−酢酸エチル−メタノール(15:2:1)]で精製してそれぞれ目的物8-ヒドロキシ-1-[3-(N-ベンゼンスルホニルアミノ)プロピル]キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン(0.04g, Y. 18%)、8-ヒドロキシ-1-[3-[N-(ベンゼンスルホニル)-N-ベンジルアミノ]プロピル]キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン(0.05g, Y. 21%)を得た。
【0276】
【表18】

【0277】
実施例188
8-ヒドロキシ-1-[3-(N-ベンジルアミノ)プロピル]キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン 塩酸塩;
1-[3-(N-ベンジルアミノ)プロピル]-8-(ベンジルオキシ)-3-(4-メトキシベンジル)キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン(0.34g, 0.54mmol)のアニソール(10ml)懸濁液に塩化アルミニウム(0.51g, 3.84mmol)を加え、室温で2時間攪拌した。メタノール(10ml)を加えて反応を停止した後、溶媒を減圧留去した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィ[溶出溶媒;クロロホルム−メタノール(5:1)]で精製して目的物8-ヒドロキシ-1-[3-(N-ベンジルアミノ)プロピル]キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン 塩酸塩(0.18g, Y. 78%)を得た。
【0278】
【表19】

【0279】
実施例188と同様の方法により以下の化合物を合成した。
【0280】
【表20】

【0281】
実施例194
1-[2-(N-シクロヘキシル-N-ベンジルアミノ)エチル]-8-ヒドロキシキナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン 塩酸塩;
1-[2-(N-シクロヘキシル-N-ベンジルアミノ)エチル]-8-(ベンジルオキシ)-3-(4-メトキシベンジル)キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン(0.45g, 0.75mmol)のアニソール(20ml)懸濁液に塩化アルミニウム(0.60g, 4.5mmol)を加え、室温で2時間攪拌した。メタノール(10ml)を加えて反応を停止した後、溶媒を減圧留去した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィ[溶出溶媒;クロロホルム−メタノール(5:1)]で精製して、1-[2-(N-シクロヘキシ-N-ベンジルアミノ)エチル]-8-ヒドロキシ-3-(4-メトキシベンジル)キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン(0.22g, 54%)を得た。この1-[2-(N-シクロヘキシ-N-ベンジルアミノ)エチル]-8-ヒドロキシ-3-(4-メトキシベンジル)キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオンをさらにアニソール(10ml)懸濁液に塩化アルミニウム(0.60g, 4.5mmol)を加え、室温で6時間攪拌した。メタノール(10ml)を加えて反応を停止した後、溶媒を減圧留去した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィ[溶出溶媒;酢酸エチル−ヘキサン(1:1)]で精製して、目的物1-[2-(N-シクロヘキシ-N-ベンジルアミノ)エチル]-8-ヒドロキシキナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン 塩酸塩(0.013g, Y. 7%)を得た。
【0282】
【表21】

【0283】
実施例195
1-[2-(N-(テトラヒドロ-4H-ピラン-4-イル)-N-ベンジルアミノ)エチル]-8-ヒドロキシキナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン;
1-[2-[N-(テトラヒドロ-4H-ピラン-4-イル)-N-ベンジルアミノ]エチル]-8-(ベンジルオキシ)-3-(4-メトキシベンジル)quinazoline-2,4(1H,3H)-ジonのアニソール(10ml)懸濁液に塩化アルミニウム(0.93g, 7.0mmol)を加え、室温で8時間攪拌した。メタノール(10ml)を加えて反応を停止した後、溶媒を減圧留去した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィ[溶出溶媒;クロロホルム−酢酸エチル−メタノール(15:2:1)からメタノールのみ]で粗精製物を得、得られた租精製物をさらにNH型シリカゲルカラムクロマトグラフィ[溶出溶媒;酢酸エチル−ヘキサン(1:1)から目的物1-[2-(N-(テトラヒドロ-4H-ピラン-4-イル)-N-ベンジルアミノ)エチル]-8-ヒドロキシキナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン(0.10g, Y.35%)を得た。
【0284】
【表22】

【0285】
試験例1
PARP阻害活性の測定法
PARP酵素活性は以下の方法で測定した。
20μlの反応液(50mM Tris-塩酸(pH8.0), 24mM MgCl2, 0.1mM [3H]NAD(0.1MBq/ml), 1/10(vol/vol)activated DNA(Trevigen社), 20units/ml PARP(Trevigen社))の反応をPARP添加によって開始し、室温で1分間反応させた。0.5mlの20%トリクロロ酢酸を添加して反応を停止させ、凝集したPARPを吸引ろ過法によりグラスフィルター上に回収した。このグラスフィルターを2.5%TCA及びエタノールで洗浄した後、液体シンチレーター法によりポリADPリボース化したPARP酵素の3H標識量を定量して、PARP酵素活性とした。
検体の阻害作用は上記反応液中に検体のDMSO溶液(DMSOの反応液中の濃度は1%とした)を添加して評価し、PARP酵素活性を50%阻害するのに必要な化合物の濃度をIC50値とした。
【0286】
【表23】

【産業上の利用可能性】
【0287】
本発明の化合物は、脳梗塞等の虚血性脳疾患、パーキンソン病、アルツハイマー性痴呆症などの神経変性疾患、II型糖尿病、心筋梗塞等の虚血性心疾患、敗血症ショック、虚血性腎疾患などの循環器系疾患、又は癌に対する治療又は予防に利用できる。
また、本発明の化合物は、血栓溶解療法、血管形成術、冠動脈バイパス手術又は臓器移植施などの処置時の細胞死に対する治療又は予防に利用できる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I)
【化1】

(式中、Xは式-(CH2)n1-(式中、n1は1〜4の整数を示す。)で表される基を示し、Yは水素、式-NR1R2(式中、R1は水素原子、C1〜C8アルキル基、C2〜C4アシル基、ベンゾイル基、ベンゼンスルホニル基、C3〜C6シクロアルキル基、(C4〜C8シクロアルキル)C1〜C8アルキル基、C2〜C4ヒドロキシアルキル基、C3〜C6アルコキシアルキル基、C3〜C5アルケニル基、C2〜C5シアノアルキル基、テトラヒドロ-4H-ピラニル基、又は式
【化2】

(式中、n2は1〜3の整数を示し、R3及びR4は、独立して、水素原子又はC1〜C6アルコキシ基を示す。)で表される基を示し、R2はC1〜C8アルキル基、C3〜C6シクロアルキル基、C2〜C4ヒドロキシアルキル基、ベンジル基又はC3〜C6アルコキシアルキル基を示すか、又はR1とR2は隣接する窒素原子と一緒となって式
【化3】

(式中、A1は単結合、式-(CH2)n3CHR9-(式中、n3は0〜3の整数を示し、R9は水素原子、C1〜C8アルキル基、C2〜C4ヒドロキシアルキル基、ヒドロキシル基、カルバモイル基又はピペリジル基を示す。)で表される基、酸素原子、硫黄原子、式-CH2NR10-(式中、R10は水素原子又はC1〜C8アルキル基を示す。)で表される基又は式-NR11-(式中、R11は水素原子、C1〜C8アルキル基、C3〜C6シクロアルキル基、C2〜C4アシル基、3-(トリフルオロメチル)ピリジル基、2-(トリフルオロメチル)キノリル基又は式
【化4】

(式中、n4は0又は1を示し、R12及びR13は、独立して、水素原子、ハロゲン原子、C1〜C8アルキル基又はトリフルオロメチル基を示す。)で表される基を示す。)で表される基を示し、R5は水素原子、C1〜C8アルキル基、C2〜C4ヒドロキシアルキル基又はカルバモイル基を示し、R6は水素原子を示すか、又はR5とR6は一緒になってカルボニル基を示し、R7は水素原子、C1〜C8アルキル基、ヒドロキシル基、C2〜C4ヒドロキシアルキル基、C2〜C5アルコキシカルボニル基、式-CONR14R15(式中、R14及びR15は、独立して、水素原子又はC1〜C8アルキル基を示す。)で表される基又は式-NR16COR17(式中、R16及びR17は、独立して、水素原子又はC1〜C8アルキル基を示す。)で表される基を示し、R8は水素原子又はC1〜C8アルキル基を示す。)で表される基を示す。)で表される基を示し、1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリル基、デカヒドロイソキノリル基、1,3-ジオキソ-1,3-ジヒドロ-2H-イソインドリル基、3-オキソ-3,4-ジヒドロ-ベンゾ[1,4]キサジニル基、ピリジル基、ベンジル基、式
【化5】

(式中、A2及びA3は、独立して、N又はCHを示し、A4はN又はCR25(式中、R25は水素原子又はC1〜C8アルキル基を示す。)を示し、A5及びA6は、独立して、N又はCHを示し、R18は水素原子、C1〜C8アルキル基又は単環式もしくは2環式のアリール基を示し、R19は水素原子又はC1〜C8アルキル基を示し、R20は水素原子、C1〜C8アルキル基又はハロゲン原子を示し、R21は水素原子又はC1〜C8アルキル基を示し、R22は水素原子、C1〜C8アルキル基、ハロゲン原子、C1〜C6アルコキシ基、アミノ基、ニトロ基、ヒドロキシル基、シアノ基、C1〜C6アルキルスルホニル基、C2〜C5アルコキシカルボニル基、トリフルオロメチル基、カルバモイル基又は式
【化6】

(式中、n5は0〜4の整数を示し、n6は0〜4の整数を示し、A7は単結合又はSを示し、R26は水素原子又は式-NR27R28(式中、R27及びR28は、独立して、水素原子又はC1〜C8アルキル基を示すか、又はR27とR28は隣接する窒素原子と一緒になってピロリジニル基又はイミダゾリル基を示す。)で表される基を示す。)で表される基を示し、R23は水素原子、C1〜C8アルキル基、ハロゲン原子、C1〜C6アルコキシ基又はニトロ基を示すか、又はR22とR23は一緒になって式-(CH2)n7CO-(式中、n7は2〜4の整数を示す。)で表される環、式-(CH2)n8-(式中、n8は3〜5の整数を示す。)で表される環もしくはベンゼン環を示し、R24は水素原子又はC1〜C8アルキル基を示す。)で表される基を示すか、又はX及びYは、-X-Yとして式
【化7】

(式中、n9は0〜4の整数を示し、R29は水素原子、単環式もしくは2環式のアリール基又はベンジル基を示し、R30は水素原子又はニトロ基を示す。)で表される基を示す。)で表される8-ヒドロキシ-2,4(1H,3H)-キナゾリンジオン誘導体又はその薬学的に許容される塩。
【請求項2】
Yが式-NR1R2(式中、R1がC2〜C4アシル基、ベンゾイル基、ベンゼンスルホニル基、C3〜C6シクロアルキル基、(C4〜C8シクロアルキル)C1〜C8アルキル基、C2〜C4ヒドロキシアルキル基、C3〜C6アルコキシアルキル基、C3〜C5アルケニル基、C2〜C5シアノアルキル基、テトラヒドロ-4H-ピラン-4-イル基、又は式
【化8】

(式中、n2は1又は2を示し、R3及びR4は、独立して、水素原子又はC1〜C6アルコキシ基を示す。)で表される基を示し、R2はC1〜C8アルキル基、C2〜C4ヒドロキシアルキル基、ベンジル基又はC3〜C6アルコキシアルキル基を示すか、又はR1とR2は隣接する窒素原子と一緒となって式
【化9】

(式中、A1は単結合、式-(CH2)n3CHR9-(式中、n3は0〜3の整数を示し、R9は水素原子、C1〜C8アルキル基、C2〜C4ヒドロキシアルキル基、ヒドロキシル基、カルバモイル基又はピペリジル基を示す。)で表される基、硫黄原子又は式-NR11-(式中、R11はC3〜C6シクロアルキル基、C2〜C4アシル基、3-(トリフルオロメチル)-2-ピリジル基、2-(トリフルオロメチル)-4-キノリル基又は式
【化10】

(式中、n4は0又は1を示し、R12及びR13は、独立して、水素原子、ハロゲン原子、C1〜C8アルキル基又はトリフルオロメチル基を示す。)で表される基を示す。)で表される基を示し、R5は水素原子、C1〜C8アルキル基、C2〜C4ヒドロキシアルキル基又はカルバモイル基を示し、R6は水素原子を示すか、又はR5とR6は一緒になってカルボニル基を示し、R7は水素原子、C1〜C8アルキル基、C2〜C4ヒドロキシアルキル基、式-CONR14R15(式中、R14及びR15は、独立して、水素原子又はC1〜C8アルキル基を示す。)で表される基又は式-NR16COR17(式中、R16及びR17は、C1〜C8アルキル基を示す。)で表される基を示し、R8は水素原子又はC1〜C8アルキル基を示す。但し、R5、R6、R7及びR8は、同時に水素原子である場合を除く。)で表される基を示す。)で表される基、1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン-2-イル基、デカヒドロイソキノリン-2-イル基、3-オキソ-3,4-ジヒドロ-ベンゾ[1,4]オキサジン-4-イル基、1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル基、2-フェニルイミダゾリル基又は式
【化11】

(式中、R22はC1〜C8アルキル基、ハロゲン原子、C1〜C6アルコキシ基、アミノ基、ニトロ基、ヒドロキシル基、シアノ基、C1〜C6アルキルスルホニル基、C2〜C5アルコキシカルボニル基、トリフルオロメチル基、カルバモイル基又は式
【化12】

(式中、n5は0〜4の整数を示し、n6は0〜4の整数を示し、A7は単結合又は硫黄原子を示し、R26は水素原子又は式-NR27R28(式中、R27及びR28は、独立して、水素原子又はC1〜C8アルキル基を示すか、又はR27とR28は隣接する窒素原子と一緒になってピロリジニル基又はイミダゾリル基を示す。)で表される基を示す。)で表される基を示し、R23は水素原子、C1〜C8アルキル基、ハロゲン原子又はニトロ基を示すか、又はR22とR23は一緒になって式-(CH2)n7CO-(式中、n7は2〜4の整数を示す。)で表される環、式-(CH2)n8-(式中、n8は3〜5の整数を示す。)で表される環もしくはベンゼン環を示し、R24は水素原子又はC1〜C8アルキル基を示す。)で表される基を示すか、
【化13】

(式中、n9は0〜4の整数を示し、R29は単環式のアリール基又はベンジル基を示し、R30は水素原子)で表される基を示す。)で表される基を示す請求項1記載の式(I)で表される8-ヒドロキシ-2,4(1H,3H)-キナゾリンジオン誘導体又はその薬学的に許容される塩。
【請求項3】
Xが式-(CH2)n1-(式中、n1は2〜4の整数を示す。)で表される基を示し、Yが式
【化14】

(式中、A1は単結合、酸素原子又は式-NR11-(式中、R11はC3〜C6シクロアルキル基又は式
【化15】

(式中、n4は0を示し、R12及びR13は、独立して、水素原子、ハロゲン原子又はC1〜C8アルキル基を示す。)で表される基を示す。)で表される基を示し、R5は水素原子を示し、R6は水素原子を示すか、又はR5とR6は一緒になってカルボニル基を示し、R7及びR8は水素原子を示す。)で表される基、1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン-2-イル基、3-オキソ-3,4-ジヒドロ-ベンゾ[1,4]オキサジン-4-イル基、ピリジル基、ベンゼンスルホンアミド基、フェニルアセトアミド基、式
【化16】

(式中、A2及びA3は、独立して、N又はCHを示し、A4はN又はCR25(式中、R25は水素原子又はC1〜C8アルキル基を示す。)を示し、A5及びA6は、独立して、N又はCHを示し、R18は水素原子、C1〜C8アルキル基又はアリール基を示し、R19は水素原子を示し、R20は水素原子、C1〜C8アルキル基又はハロゲン原子を示し、R21は水素原子又はC1〜C8アルキル基を示し、R22は水素原子、C1〜C8アルキル基、ハロゲン原子、C1〜C6アルコキシ基、アミノ基、ニトロ基、ヒドロキシル基、シアノ基、C1〜C6アルキルスルホニル基、C2〜C5アルコキシカルボニル基、カルバモイル基又は式
【化17】

(式中、n5は0〜4の整数を示し、n6は0を示し、A7は単結合を示し、R26は水素原子又は式-NR27R28(式中、R27及びR28は、独立して、水素原子又はC1〜C8アルキル基を示すか、又はR27とR28は隣接する窒素原子と一緒になってピロリジニル基又はイミダゾリル基を示す。)で表される基を示す。)で表される基を示し、R23は水素原子、C1〜C8アルキル基、ハロゲン原子又はニトロ基を示すか、又はR22とR23は一緒になって式-(CH2)n7CO-(式中、n7は2〜4の整数を示す。)で表される環もしくはベンゼン環を示し、R24は水素原子を示す。)で表される基を示すか、又はX及びYは、-X-Yとして式
【化18】

(式中、n9は3又は4を示し、R29は水素原子を示し、R30は水素原子を示す。)で表される基を示す請求項1記載の式(I)で表される8-ヒドロキシ-2,4(1H,3H)-キナゾリンジオン誘導体又はその薬学的に許容される塩。
【請求項4】
Xが式-(CH2)n1-(式中、n1は2〜4の整数を示す。)で表される基を示し、Yが式
【化19】

(式中、A1は単結合又は式-NR11-(式中、R11はC3〜C6シクロアルキル基又は式
【化20】

(式中、n4は0を示し、R12及びR13は、独立して、水素原子、ハロゲン原子又はC1〜C8アルキル基を示す。)で表される基を示す。)で表される基を示し、R5とR6は一緒になってカルボニル基を示し、R7は水素原子を示し、R8は水素原子を示す。)で表される基を示す。)で表される基、1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン-2-イル基、3-オキソ-3,4-ジヒドロ-ベンゾ[1,4]オキサジン-4-イル基、ベンゼンスルホンアミド基、フェニルアセトアミド基、1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル基、2-フェニルイミダゾリル基又は式
【化21】

(式中、R22はC1〜C8アルキル基、ハロゲン原子、C1〜C6アルコキシ基、アミノ基、ニトロ基、ヒドロキシル基、シアノ基、C1〜C6アルキルスルホニル基、C2〜C5アルコキシカルボニル基、カルバモイル基又は式
【化22】

(式中、n5は0〜4の整数を示し、n6は0を示し、A7は単結合を示し、R26は式-NR27R28(式中、R27及びR28は、独立して、水素原子又はC1〜C8アルキル基を示すか、又はR27とR28は隣接する窒素原子と一緒になってピロリジニル基又はイミダゾリル基を示す。)で表される基を示す。)で表される基を示し、R23は水素原子、C1〜C8アルキル基、ハロゲン原子又はニトロ基を示すか、又はR22とR23は一緒になって式-(CH2)n7CO-(式中、n7は2〜4の整数を示す。)で表される環もしくはベンゼン環を示し、R24は水素原子を示す。)で表される基を示す請求項1記載の式(I)で表される8-ヒドロキシ-2,4(1H,3H)-キナゾリンジオン誘導体又はその薬学的に許容される塩。
【請求項5】
ポリ(ADP-リボース)ポリメラーゼ(PARP)阻害剤である請求項1〜4のいずれか1項に記載の8-ヒドロキシ-2,4(1H,3H)-キナゾリンジオン誘導体又はその薬学的に許容される塩を有効成分とする医薬。
【請求項6】
細胞死を伴う疾患に対する治療剤又は予防剤である請求項1〜4のいずれか1項に記載の8-ヒドロキシ-2,4(1H,3H)-キナゾリンジオン誘導体又はその薬学的に許容される塩を有効成分とする医薬。
【請求項7】
虚血性脳疾患、パーキンソン病、神経変性疾患、II型糖尿病、虚血性心疾患、敗血症ショック、循環器系疾患、又は癌に対する治療剤又は予防剤である請求項1〜4のいずれか1項に記載の8-ヒドロキシ-2,4(1H,3H)-キナゾリンジオン誘導体又はその薬学的に許容される塩を有効成分とする医薬。
【請求項8】
血栓溶解療法、血管形成術、冠動脈バイパス手術又は臓器移植施の処置時の細胞死に対する治療剤又は予防剤である請求項1〜4のいずれか1項に記載の8-ヒドロキシ-2,4(1H,3H)-キナゾリンジオン誘導体又はその薬学的に許容される塩を有効成分とする医薬。



【公開番号】特開2007−137818(P2007−137818A)
【公開日】平成19年6月7日(2007.6.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−333411(P2005−333411)
【出願日】平成17年11月17日(2005.11.17)
【出願人】(000002819)大正製薬株式会社 (437)
【Fターム(参考)】