説明

8−ヒドロキシ−5−[(1R)−1−ヒドロキシ−2−[[(1R)−2−(4−メトキシフェニル)−1−メチルエチル]アミノ]エチル]−2(1H)−キノリノン一塩酸塩の多形体

本発明は、8−ヒドロキシ−5−[(1R)−1−ヒドロキシ−2−[[(1R)−2−(4−メトキシフェニル)−1−メチルエチル]−アミノ]エチル]−2(1H)−キノリノン一塩酸塩の新規な多形結晶形に関する。本発明はまた、その調製方法、その医薬組成物および医薬品としてのその使用に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明の分野
本発明は、8−ヒドロキシ−5−[(1R)−1−ヒドロキシ−2−[[(1R)−2−(4−メトキシフェニル)−1−メチルエチル]−アミノ]エチル]−2(1H)−キノリノン一塩酸塩の新規な多形結晶形に関する。
【0002】
本発明はまた、その調製方法、その医薬組成物および医薬品としてのその使用に関する。
【背景技術】
【0003】
発明の背景
8−ヒドロキシ−5−[(1R)−1−ヒドロキシ−2−[[(1R)−2−(4−メトキシフェニル)−1−メチルエチル]アミノ]エチル]−2(1H)−キノリノン一塩酸塩(I)は、強力なβ−2−アドレナリン受容体刺激作用を有する気管支拡張薬として、欧州特許第147719号(特許文献1)に開示されている。
【0004】
【化1】

【0005】
化合物は、文献中にコードTA2005およびCHF4226とも称されており、例4に与えられている方法に従って、一般的に非晶形で調製され得る。
【0006】
この化合物(以下、CHF4226と称する)は、炎症性または閉塞性気道疾患を治療するための医薬品としての使用について検討されている。
【0007】
しかし、適した医薬組成物を調製するためには、化合物が熱力学的に安定な結晶形であることが重要である。化合物が、良好な操作性を有し、商業規模で容易に得ることができることも非常に重要である。
【0008】
CHF4226の熱力学的に安定な結晶形(以下、A形と称する)は、WO2005/089760(特許文献2)に開示され、精密に特性決定されているが、前記形は、特定の結晶化条件を適用することによってのみ、適切な製薬学的レベルの化学的純度および結晶化度で得ることができる。
【0009】
したがって、結晶化によって得ることが容易であり、製薬学的に使用するための、高レベルの化学的純度および結晶化度ならびに良好な操作性を特徴とする、CHF4226の熱力学的にさらに安定な結晶形を提供することは有利である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】欧州特許第147719号明細書
【特許文献2】国際公開第2005/089760号パンフレット
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は、8−ヒドロキシ−5−[(1R)−1−ヒドロキシ−2−[[(1R)−2−(4−メトキシフェニル)−1−メチルエチル]アミノ]エチル]−2(1H)−キノリノン一塩酸塩(CHF4226)の新規な多形結晶形(以下、結晶形Dと呼ぶ)に関する。
【0012】
前記多形体は、熱力学的に安定な無水形であり、医薬組成物を調製するための、高レベルの化学的純度および結晶化度ならびに良好な操作特性を特徴とする。
【0013】
結晶形Dは、適切な溶媒および条件から結晶化によって選択的に製造され得、X線粉末回折(XRPD)パターンにおけるその特有のピークおよびその特有の融解範囲に基づいて区別することができる。
【0014】
それ故に、本発明はまた、適切な溶媒からの結晶化または再結晶を含む、前記形の調製方法に関する。
【0015】
本発明はさらに、本明細書において記載されているCHF4226結晶形Dを含む医薬組成物および医薬品としてのその使用に関する。
【0016】
本発明の多形体は、喘息または慢性閉塞性肺疾患(COPD)などの炎症性または閉塞性呼吸器疾患の予防および/または治療のために、吸入によって投与されることが好ましい。
【0017】
それ故に、さらなる態様では、本発明は、喘息または慢性閉塞性肺疾患(COPD)などの炎症性または閉塞性呼吸器疾患の予防および/または治療のための、前述のCHF4226結晶形Dの使用を含む。
【0018】
その上さらなる態様では、本発明は、喘息または慢性閉塞性肺疾患(COPD)などの炎症性または閉塞性呼吸器疾患の予防および/または治療方法であって、有効量の前述のCHF4226結晶形Dの吸入投与を含む方法を含む。
【0019】
定義
他に特に定義しない限り、本明細書において使用される科学技術用語はすべて、本主題が属する当業者によって共通に理解されているものと同じ意味を有する。
【0020】
用語「非晶質」とは、鋭いピークを全く有さない散乱X線粉末回折を特徴とする、不規則的な固体状態を表す。
【0021】
用語「一般に非晶質」とは、鋭いピークをほとんど有さない散乱X線粉末回折パターンを特徴とする、不規則的な固体状態を表す。
【0022】
「多形」とは、化合物が2種以上の別個の結晶種に結晶化する能力である。多形体(または結晶変態(crystalline modification))は、同一の化学構造を有するが、全く異なる物理化学的性質を有する。
【0023】
特定の疾患を治療するための化合物の「有効量」とは、疾患に関連する症状を改善するかまたは幾分軽減するのに十分な量である。
【0024】
「熱力学的に安定な」とは、長期間の条件下(25℃、60%相対湿度)での保存中に、薬学的に許容される期間(少なくとも3カ月、好ましくは6カ月、より好ましくは1年)に、別のものに実質的に変換されない多形形態を指す。
【0025】
「高レベルの化学的純度」とは、そのような純度を評価するために当業者によって使用される、薄層クロマトグラフィー(TLC)または高速液体クロマトグラフィー(HPLC)などの標準分析法によって決定される場合の、容易に検出できる不純物の総量が、5重量%未満、有利には2.5重量%未満、好ましくは1.0未満、より好ましくは0.5重量%未満である多形体を指す。
【0026】
「高レベルの結晶化度」とは、結晶化度の百分率が、X線粉末回折またはマイクロ熱量測定法などの、当業者によって使用される標準分析法によって決定される場合、90%に等しいまたは90%を超える、好ましくは95%を超える多形体を指す。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】結晶形Dの示差走査熱量測定法(DSC)熱曲線である。
【図2】結晶形DのX線粉末回折(XRPD)パターンである。
【図3】結晶形Aの比較DSC熱曲線である。
【図4】結晶形Aの比較XRPDパターンである。
【発明を実施するための形態】
【0028】
本発明は、高レベルの化学的純度および結晶化度を有する、CHF4226の新規な熱力学的に安定な結晶形(結晶形Dと呼ぶ)を提供する。
【0029】
結晶形Dは、種々のやり方で特性決定することができる無水結晶性粉末である。
【0030】
図1に示されているその熱曲線は、170.7℃の融解ピークを示す。
【0031】
結晶形Dは、図2に示されているCu−Kα放射線を使用したそのXRPDパターンにおいて、特有の回折線を有する。
【0032】
前記特有の回折線を表1に報告する。
【0033】
【表1】

【0034】
結晶形Dは、相対湿度のいくつかの条件下で安定な特徴を示す。実験証明が例2に提示されている。
【0035】
本発明はまた、粗CHF4226を、溶媒中または溶媒の混合物中のその溶液から、前記結晶形を生じる条件下で結晶化させることを含む、前記多形体の調製方法を提供する。
【0036】
前記形が得られる正確な条件は、経験的に決定することができ、実際に適切であることが見出された若干の方法を与えることのみが可能である。
【0037】
一般に、本発明の多形形態は、欧州特許第147719号に報告されている通りに得られた粗CHF4226の特定の条件下での結晶化によって、またはこれまでに単離されている結晶形Aの再結晶によって、または将来知られるようになり得る任意の他の結晶形の再結晶によって調製され得る。
【0038】
したがって、例えば、結晶形Dは、還流温度(55〜80℃)に保たれている溶媒からの結晶化によって調製され得る。
【0039】
一般に、CHF4226の溶解度が低い溶媒、例えば、アセトン、アセトニトリルまたはテトラヒドロフランが使用される。出発物質を溶解させるために、溶媒系中に最大15%v/vまでの量の水またはメタノールを加えることは、役に立つ可能性がある。次いで、その溶液から結晶形Dを生じさせるために、5°から10℃/時、好ましくは10℃/時の冷却速度で、溶液を0〜5℃の温度に冷却する。
【0040】
本発明の多形体は容易に単離でき、それは好都合なろ過特性を示す。
【0041】
場合によって、それは、結晶化媒質からろ過分離され、その後、洗浄および乾燥され得る。
【0042】
本発明の結晶形は、穏やかな温度条件下で乾燥させることができ、乾燥後に、それは、典型的には0.5重量%未満の低量の残留溶媒を示す。
【0043】
所望ならば、上記のように調製された結晶形Dは、以上に記載されている条件に類似した結晶化条件を使用して、さらに再結晶され得る。
【0044】
その後の結晶化については、結晶化を誘導するために、結晶性物質の「種」を溶液に加えることが好ましい可能性がある。
【0045】
本発明の多形体は、都合の良い任意のやり方で投与するために製剤され得、本発明はまた、CHF4226結晶形Dを含む医薬組成物に関する。
【0046】
当業者は、過度の実験を行うことなく、特定の治療目的のために、有効投与量および/または有効濃度の活性成分を組成物中に定着させることができる。
【0047】
本明細書において提供されている組成物において、有効濃度の本発明の多形体は、1種または複数種の適した医薬用担体またはビヒクルまたは賦形剤(excipient)、例えばRemington's Pharmaceutical Sciences Handbook,Mack.Pub.,N.Y.,USAに記載されているものと混合される。
【0048】
製剤中の多形体の濃度は、投与時に治療に有用な効果を発揮するのに十分な量を送達するのに有効である。
【0049】
組成物は、必要に応じて、1種または複数種の他の治療薬、好ましくは呼吸器障害の治療に現在使用されているもの、例えば、ブデソニドおよびそのエピマー、ジプロピオン酸ベクロメタゾン、トリアムシノロンアセトニド、プロピオン酸フルチカゾン、フルニソリド、モメタゾンフロエート、ロフレポニドならびにシクレソニドなどのコルチコステロイド、臭化イプラトロピウム、臭化オキシトロピウム、臭化チオトロピウム、臭化グリコピロレートなどの抗コリン作用薬または抗ムスカリン剤ならびにロフルミラストなどのホスホジエステラーゼ−4(PDE−4)阻害剤の群も含み得る。
【0050】
本発明の多形体は、経口、経頬、局所、非経口、経膣、直腸または吸入投与用に製剤され得る。
【0051】
吸入投与が特に好ましい。
【0052】
前記投与経路に関しては、用法は、1日2回または1回であり、適した用量は、有利には0.5から8μgまで、好ましくは1から4μgまで、より好ましくは2から4μgまでの範囲である。
【0053】
吸入可能な調製品には、吸入可能な散剤、噴射剤を含む定量式エアゾール剤または噴射剤を含まない吸入可能な液剤もしくは懸濁製剤が含まれる。
【0054】
有利には、吸入用の吸入可能な粉末製剤は、本発明の多形体を相互作用性規則混合物(interactive ordered mixture)の形で含む。
【0055】
より有利には、前記製剤は、α−乳糖一水和物などの生理学的に許容される賦形剤の粗粒子の画分を含み、前記粒子は、90ミクロンを超える中央粒子径(MMD)、好ましくは50ミクロンと500ミクロンとの間、より好ましくは150と400ミクロンとの間、さらに好ましくは210と355ミクロンとの間に含まれる粒子径(MD)を有する。
【0056】
好ましくは、前記粉末製剤は共粉砕によって得られ、35ミクロン未満のMMDを有し、生理学的に許容される賦形剤ならびにアミノ酸のロイシンおよびイソロイシンなどの抗付着剤またはステアリン酸マグネシウム、ステアリルフマル酸ナトリウム、ステアリルアルコール、ステアリン酸およびショ糖モノパルミテートなどの滑沢剤の類から選択される添加物質の粒子から構成されている、微粒子の画分をさらに含む。
【0057】
より好ましくは、前記粉末製剤は、15ミクロン未満、好ましくは10ミクロン未満のMMDを有し、α−乳糖一水和物の粒子およびステアリン酸マグネシウムの粒子から構成されている微粒子の画分をさらに含む。
【0058】
さらに好ましくは、本発明の多形体を含む吸入可能な粉末製剤は、同時係属出願PCT/IB2007/0038924の教示に従って調製される。
【0059】
一般に、CHF4226結晶形Dは、治療に有効であることが見出されている任意の疾患または状態のための医薬品の調製に使用され得る。
【0060】
そのβ2−アドレナリン受容体刺激活性を考慮して、CHF4226結晶形Dは、気管支平滑筋の弛緩および気管支収縮の軽減に有用である。気管支収縮の軽減は、インビボモルモットモデル(Kikkawa et al Biol Pharm Bull 1994,17(8),1047−1052)および相似モデルなどのモデルにおいて測定することができる。
【0061】
本発明の多形体の投与は、喘息および慢性閉塞性肺疾患(COPD)などの閉塞性呼吸器疾患の軽度、中等度もしくは重症の急性症状もしくは慢性症状の予防および/または治療または同疾患の予防的治療に対して必要とされ得る。炎症の結果および粘液の存在の結果として末梢気道が閉塞することを特徴とする、慢性閉塞性細気管支炎および慢性気管支炎などの他の呼吸器障害も、その使用から恩恵を受け得る。
【実施例】
【0062】
本発明は以下の例によってさらに説明される。
【0063】
例1は結晶形Dの調製に関するものであり、例2は安定性実験を扱い、例3は例示的な製剤に言及し、例4は結晶形Aの比較特性に言及している。
【0064】

例1 結晶化によるCHF4226結晶形Dの調製
温度を正確に制御することができるように、低温恒温装置に連結した500mlジャケット付きガラス製反応器中で結晶化を行う。さらに、核生成および結晶成長をモニターすることができるように、Lasentec FBRM D600プローブを使用して、結晶化を追跡する。
【0065】
欧州特許第147719号に報告されている通りに得られた粗CHF4226の30gを、250mlのアセトニトリルに還流温度(55℃)で懸濁させ、次いで36mlの水(87:13 v/v)を、溶解が完了するまで分けて加える。
【0066】
溶液を、0〜5℃の温度に、10℃/分の冷却速度で冷却する。
【0067】
20時間後、固体サンプルを収集し、ろ過し、T=40℃にて真空下で乾燥し、固体状態について、例えばXRPDおよびDSCによって分析する。
【0068】
分析方法
1.X線粉末回折(XRPD)
XRPD分析は、PANanalytical X’pert ProX線粉末回折計を用い、Cu−Kα放射線を使用して行う。この機器には、X’Celerator検出器が備えられている。
【0069】
2.5°2θから40°2θまでのθ−2θ連続走査を使用する。それぞれのサンプルを、石英製サンプルホルダーに充填することによって、分析用に準備する。
【0070】
XRPDパターンは、°2θ(°2θ、精度±0.1°)、回折ピーク強度(高さ[cts])、半値全幅(FWHM、[°2Th])、オングストロームでの原子面間隔(d−面間隔、[Å])および相対強度(%)に関して報告される。相対強度は、最も強いピークの強度に対するピーク強度の比率として報告される。
【0071】
2.示差走査熱量測定法(DSC)
示差走査熱量測定データは、Diamon Perkin Elmer Instrumentを用いて得られる。
【0072】
使用する較正標準はインジウムである。およそ2から5mgまでのサンプルをDSCパンに入れ、重量が正確に測定され、記録される。パンを密閉する。サンプルを窒素下にて10℃/分の速度で、25℃から最終温度の200℃まで加熱する。
【0073】
DSCおよびXRPD分析の結果を、図1および2に示す。
【0074】
収量:12.4g(41.3%)
純度(HPLC):>99%。
【0075】
例2 安定性試験
その熱力学的安定性を調べるために、CHF4226結晶形Dを、異なる相対湿度(RH)条件下で、室温にて保存する
・40%RHおよび25℃にて1週間
・60%RHおよび25℃にて1週間
・80%RHおよび25℃にて1週間
・60%RHおよび25℃にて1週間
・40%RHおよび25℃にて1週間
・30%RHおよび25℃にて1週間
・0%RHおよび25℃にて1週間
・40%RHおよび25℃にて1週間。
【0076】
すべてのサンプルのXRPDパターンを記録することによって、それらの熱力学的安定性を調べる。
【0077】
結晶形Dは、すべての安定性スクリーニング条件下で、安定な特徴を示す。
【0078】
例3 CHF4226結晶形Dを含む例示的な吸入可能な乾燥粉末製剤
組成物を表2に報告する。
【0079】
【表2】

【0080】
比較例4
CHF4226結晶形Aを、係属出願WO2005/089760の例に従って調製する。
【0081】
図3に示されているその熱曲線は、190.0℃で融解ピークを示す。
【0082】
結晶形Aは、図4に示されているそのXRPDパターンにおいて、特有の回折線を有する。
【0083】
前記特有の回折線を、表3に報告する。
【0084】
【表3】

【0085】
結果は、結晶形Dが、CHF4226の結晶形Aとは明らかに区別できることを示している。
【0086】
比較例5
CHF4226はまた、欧州特許第147719号の例4に従って調製される。
【0087】
化合物は、一般に非晶質で得られる。
【0088】
しかし、表4に報告されているXRPDパターンにおける回折線は、得られた形が異なっており、結晶形Dとは明らかに区別できることを立証するものである。
【0089】
【表4】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
Cu−Kα放射線を使用して、角度2θにおいて以下の特有のXRPDピーク(精度±0.1°):3.39、6.54、8.32、10.49、12.16、12.85、13.42、14.79、16.44、17.56、18.69、21.02、21.47、23.33、24.82、26.73、28.43、29.85、33.80および37.73を有する、結晶性の8−ヒドロキシ−5−[(1R)−1−ヒドロキシ−2−[[(1R)−2−(4−メトキシ−フェニル)−1−メチルエチル]アミノ]エチル]−2(1H)−キノリノン一塩酸塩(CHF4226)。
【請求項2】
還流温度下に保たれている、アセトン、アセトニトリルおよびテトラヒドロフランからなる群から選択される溶媒中のその溶液から、粗8−ヒドロキシ−5−[(1R)−1−ヒドロキシ−2−[[(1R)−2−(4−メトキシフェニル)−1−メチルエチル]アミノ]エチル]−2(1H)−キノリノン一塩酸塩を結晶化させるステップを含む、請求項1に記載の結晶形を調製する方法。
【請求項3】
溶液を5から10℃/分の冷却速度で0〜5℃の温度に冷却する、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
請求項1に記載の結晶形を、薬学的に許容される担体と混合して含む医薬組成物。
【請求項5】
コルチコステロイド、抗コリン作用薬または抗ムスカリン剤およびホスホジエステラーゼ−4(PDE−4)阻害剤からなる群から選択される治療薬をさらに含む、請求項4に記載の医薬組成物。
【請求項6】
噴射剤を含む吸入可能なエアゾール剤の形態の、請求項4または5に記載の医薬組成物。
【請求項7】
吸入可能な散剤の形態の、請求項4または5に記載の医薬組成物。
【請求項8】
医薬品としての、請求項1に記載の結晶形の使用。
【請求項9】
炎症性または閉塞性呼吸器疾患の予防および/または治療のための、請求項1に記載の結晶形Dの使用。
【請求項10】
炎症性または閉塞性呼吸器疾患の予防および/または治療のための医薬品の製造における、請求項1に記載の結晶形の使用。
【請求項11】
呼吸器疾患が、喘息または慢性閉塞性肺疾患(COPD)である、請求項9または10に記載の使用。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2011−519875(P2011−519875A)
【公表日】平成23年7月14日(2011.7.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−507804(P2011−507804)
【出願日】平成21年4月7日(2009.4.7)
【国際出願番号】PCT/EP2009/002549
【国際公開番号】WO2009/135579
【国際公開日】平成21年11月12日(2009.11.12)
【出願人】(304037234)シエシー ファルマセウティチィ ソシエタ ペル アチオニ (24)
【Fターム(参考)】