説明

8−[3−アミノ−ピペリジン−1−イル]−キサンチン、それらの製造及び医薬組成物としてのそれらの使用

本発明は、一般式(I):
【化1】


(R1及びR2は、請求項1〜3において定義したものである)の置換キサンチン、その互変体、その立体異性体、それらの混合物又はそれらの塩に関し、それらは、有益な薬理学的特性、特には、酵素ジペプチジルペプチダーゼ−IV(DPP−IV)の活性に対する抑制効果を有する。

【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
本発明は、一般式(I):
【化1】

の新規置換キサンチン、その互変体、エナンチオマー、ジアステレオマー、それらの混合物又はそれらの塩、特には、有益な薬理学的特性、特には、酵素ジペプチジルペプチダーゼ−IV(DPP−IV)の活性に対する抑制効果を有する、無機又は有機酸又は塩基とそれらの生理学的に許容可能な塩、それらの製造、上昇DPP活性に関連する病気又は状態を防止又は治療する又はDPP−IV活性、特にはI型又はII型糖尿病を低減することにより予防又は緩和することが可能なそれらの使用、一般式(I)の化合物又はそれらの生理学的に許容可能な塩を含む医薬組成物、及びそれらの製造方法に関する。
【0002】
構造的に同様の化合物は、例えば、WO 02/068420に記載されている。
上記式(I)において、
1が、ベンジル、2−フルオロベンジル、3−フルオロベンジル、4−フルオロベンジル、2−クロロベンジル、3−クロロベンジル、4−クロロベンジル、2−(トリフルオロメチル)−ベンジル、3−(トリフルオロメチル)−ベンジル又は4−(トリフルオロメチル)−ベンジル基、
2−メトキシベンジル、3−メトキシベンジル、4−メトキシベンジル、2−(ジフルオロメトキシ)−ベンジル、3−(ジフルオロメトキシ)−ベンジル、4−(ジフルオロメトキシ)−ベンジル、2−(トリフルオロメトキシ)−ベンジル、3−(トリフルオロメトキシ)−ベンジル又は4−(トリフルオロメトキシ)−ベンジル基、
2−シアノベンジル、3−シアノベンジル又は4−シアノベンジル基、
2−シアノ−3−メトキシ−ベンジル、2−シアノ−4−メトキシ−ベンジル、2−シアノ−5−メトキシ−ベンジル、2−シアノ−4−フルオロ−ベンジル、2−シアノ−5−フルオロ−ベンジル又は2−シアノ−6−フルオロ−ベンジル基、
2−オキソ−2−フェニル−エチル又は2−(3−メトキシ−フェニル)−2−オキソ−エチル基、
2−(3−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−ベンゾオキサゾール−4−イル)−2−オキソ−エチル基、
(ピリジン−2−イル)メチル、(3−シアノピリジン−2−イル)メチル、(6−シアノピリジン−2−イル)メチル、(5−シアノ−ピリジン−2−イル)メチル、(4−シアノ−ピリジン−2−イル)メチル、(4−シアノ−ピリジン−3−イル)メチル、(3−シアノ−ピリジン−4−イル)メチル、(2−シアノ−ピリジン−3−イル)メチル、(2−シアノ−ピリジン−4−イル)メチル、(5−シアノ−ピリジン−3−イル)メチル又は(6−シアノ−ピリジン−3−イル)メチル基、
(3−シアノ−キノリン−2−イル)メチル基、
(1−シアノ−イソキノリン−3−イル)メチル又は(4−シアノ−イソキノリン−1−イル)メチル基、
(4−メチル−キナゾリン−2−イル)メチル基、
(キノキサリン−6−イル)メチル又は(2,3−ジメチル−キノキサリン−6−イル)メチル基、
([1,5]ナフチリジン−2−イル)メチル基を示し及び
2が、シクロプロピル又はフェニル基を示す、
その互変体、エナンチオマー、ジアステレオマー、それらの混合物又はそれらの塩。
【0003】
第2の態様において、本発明は、R1が、本件明細書に定義されたものであり、及び、R2が、シクロプロピル基を示す一般式(I)の化合物、その互変体、エナンチオマー、ジアステレオマー、それらの混合物又はそれらの塩に関する。
第3の態様において、本発明は、R1が、本件明細書に定義されたものであり、及び、R2が、フェニル基を示す一般式(I)の化合物、その互変体、エナンチオマー、ジアステレオマー、それらの混合物又はそれらの塩に関する。
本発明によれば、一般式(I)の化合物は、それ自体既知の方法により、例えば以下の方法により得られる:
a)一般式(II):
【化2】

(R1及びR2は、本件明細書において定義したものであり、及び
1は、離脱基、例えば、ハロゲン原子、置換ヒドロキシ、メルカプト、スルフィニル、スルホニル又はスルホニルオキシ基、例えば、塩素又は臭素原子、メタンスルホニル又はメタンスルホニルオキシ基を示す)の化合物を、3−アミノピペリジン、それらのエナンチオマー又はそれらの塩と反応させること。
【0004】
反応は、便宜上、溶剤、例えば、イソプロパノール、ブタノール、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル又はスルホラン中において、場合により、無機又は第4級有機塩基、例えば、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム又は水酸化カリウム、第4級有機塩基、例えば、トリエチルアミンの存在下において、又は、N−エチル−ジイソプロピルアミン(ヒューニッヒ塩基)の存在下において(一方、これらの有機塩基は、同時にまた、溶剤としても機能し得る)、及び場合により、反応促進剤、例えばアルカリ金属ハロゲン化物又はパラジウム−ベースの触媒の存在下において、−20〜180℃の温度で、好ましくは、−10〜120℃の温度で行う。反応は、しかしながら、また、溶剤を用いずに、又は過剰な3−アミノピペリジン中において行うことができる。
【0005】
b)一般式(III):
【化3】

(式中、R1及びR2は、本件明細書において定義したものである)の化合物を脱保護すること。
【0006】
tert−ブチルオキシカルボニル基は、好ましくは、酸、例えばトリフルオロ酢酸又は塩酸での処理により又はブロモトリメチルシラン又はヨードトリメチルシランでの処理により、場合により、溶剤、例えば塩化メチレン、酢酸エチル、ジオキサン、メタノール、イソプロパノール又はジエチルエーテルを用いて0〜80℃の温度で開裂される。
上記反応において、存在する反応基、例えば、アミノ、アルキルアミノ又はイミノ基は、反応の間、反応後に再び開裂される通常の保護基により保護されていてもよい。
例えば、アミノ、アルキルアミノ又はイミノ基についての保護基は、ホルミル、アセチル、トリフルオロアセチル、エトキシカルボニル、tert−ブトキシカルボニル、ベンジルオキシカルボニル、ベンジル、メトキシベンジル又は2,4−ジメトキシベンジル基及び付加的にアミノ基についてはフタリル基であってもよい。
使用される保護基は、場合により、次いで、例えば、加水分解により、水性溶剤中において、例えば、水、イソプロパノール/水、酢酸/水、テトラヒドロフラン/水又はジオキサン/水中において、酸、例えば、トリフルオロ酢酸、塩酸又は硫酸の存在下で又はアルカリ金属塩基、例えば、水酸化ナトリウム又は水酸化カリウムの存在下で又は非プロトン的に、例えば、ヨードトリメチルシランの存在下で、0〜120℃の温度で、好ましくは、10〜100℃の温度で開裂される。
【0007】
しかしながら、ベンジル、メトキシベンジル又はベンジルオキシカルボニル基は、例えば、水素添加分解的に、例えば、水素を用いて、触媒、例えば、パラジウム/木炭の存在下において、適切な溶剤、例えば、メタノール、エタノール、酢酸エチル又は氷酢酸中において、場合により、酸、例えば、塩酸の添加を伴って、0〜100℃の温度で、好ましくは、20〜60℃の周囲温度で、及び1〜7バール、好ましくは3〜5バールの水素圧で開裂される。しかしながら、2,4−ジメトキシベンジル基は、好ましくは、トリフルオロ酢酸中において、アニソールの存在下において開裂される。
tert−ブチルオキシカルボニル基は、好ましくは、酸、例えば、トリフルオロ酢酸又は塩酸での処理により又はヨードトリメチルシランでの処理により、場合により、溶剤、例えば、塩化メチレン、ジオキサン、メタノール又はジエチルエーテルを用いて開裂される。
トリフルオロアセチル基は、好ましくは、酸、例えば、塩酸での処理により、場合により、溶剤、例えば酢酸の存在下において、50〜120℃の温度で、又は、水酸化ナトリウムでの処理により、場合により、溶剤、例えば、テトラヒドロフランの存在下において、0〜50℃の温度で開裂される。
【0008】
フタリル基は、好ましくは、ヒドラジン又は第1級アミン、例えば、メチルアミン、エチルアミン又はn−ブチルアミンの存在下において、溶剤、例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノール、トルエン/水又はジオキサン中において、20〜50℃の温度で開裂される。
更に、一般式(I)の化合物は、上述したように、それらのエナンチオマー及び/又はジアステレオマーに分解され得る。従って、例えば、シス/トランス混合物は、それらのシス及びトランスアイソマーに分解され得、及び少なくとも1つの光学的に活性な炭素原子を有する化合物は、それらのエナンチオマーに分けられ得る。
従って、例えば、得られるシス/トランス混合物は、クロマトグラフィーにより、それらのシス及びトランスアイソマーに分けられ得、ラセメートとして生じる得られる一般式(I)の化合物は、それ自体既知の方法(Allinger N.L. and Eliel E.L. in “Topics in Stereochemistry”, Vol. 6, Wiley Interscience, 1971参照)によりそれらの光学的エナンチオマーに分けられ得、及び少なくとも2つの不斉炭素原子を有する一般式(I)の化合物は、それ自体既知の方法を用いて、例えば、クロマトグラフィー及び/又は部分(fractional)結晶化によりそれらの物理−化学的相違に基づいてそれらのジアステレオマーに分解され得、及び、これらの化合物がラセミ形態で得られる場合には、それらは、その後、上述したように、エナンチオマーに分解され得る。
【0009】
エナンチオマーは、好ましくは、キラル相でのカラム分離により又は光学的に活性な溶剤からの再結晶化により又は塩又は誘導体、例えば、ラセミ化合物とのエステル又はアミドを形成する光学的に活性な物質、特には酸及びそれらの活性な誘導体又はアルコールと反応させること、及びそのようにして得られる塩又は誘導体のジアステレオマー混合物を、例えば、それらの溶解性の相違に基づいて分離することにより分離されるが、遊離対掌体は、適切な薬剤の作用により純粋なジアステレオマー塩又は誘導体から放出され得る。通常使用において光学的に活性な酸は、例えば、酒石酸又はジベンゾリル酒石酸、ジ−o−トリル酒石酸、リンゴ酸、マンデリン酸、カンファースルホン酸、グルタミン酸、アスパラギン酸又はキナ酸のD−及びL−型である。光学的に活性なアルコールは、例えば、(+)又は(−)−メントールであってもよく及びアミド中の光学的に活性なアシル基は、例えば、(+)又は(−)−メンチルオキシカルボニルであってもよい。
更に、得られる式(I)の化合物は、それらの塩へ、特には、無機又は有機酸との生理学的に許容可能な塩への医薬的使用のために転化することができる。この目的のために使用することができる酸は、例えば、塩酸、臭化水素酸、硫酸、メタンスルホン酸、リン酸、フマル酸、コハク酸、乳酸、クエン酸、酒石酸又はマレイン酸を含む。
【0010】
出発化合物として使用される一般式(II)及び(III)の化合物は、いずれか文献により知られており又は文献で知られる方法により製造することができる(実施例I〜VII参照)。
すでに上述したように、本発明による一般式(I)の化合物及びそれらの生理学的に許容可能な塩は、有益な薬理学的特性、特には、酵素DPP−IVの抑制作用を有する。
新規化合物の生物学的特性は、以下のように研究した:
物質及びそれらの対応する塩のDPP−IV活性を抑制する能力は、ヒト結腸癌細胞株Caco−2の抽出物をDPP IV源として使用する実験において証明することができる。DPP−IV発現を誘発するための細胞の差別化は、Proc. Natl. Acad. Sci. Vol. 90, pp. 5757-5761(1993)においてみられる“Increased expression of intestinal cell line Caco-2”というタイトルの文献におけるReiherらの記載に従って行った。細胞抽出物は、バッファー(10mM Tris HCl, 0.15M NaCl, 0.04 t.i.u. aprotinin, 0.5% Nonidet-P40, pH 8.0)に溶解した細胞から、35,000gで30分間、4℃での遠心分離により得た(細胞残屑を除去するため)。
【0011】
DPP−IVアッセイは以下のようにして行った:
50μlの基質溶液(AFC;AFCはアミド−4−トリフルオロメチルクマリンである)、最終濃度100μMをブラックマイクロタイタープレートに置いた。20μlのアッセイバッファー(最終濃度50mMトリスHCl pH7.8、50mM NaCl、1%DMSO)をピペットインした。反応は、30μlの溶解されたCaco−2タンパクの添加により開始した(最終濃度ウェルあたり0.14μgのタンパク)。研究する試験物質は、典型的には、添加され20μlに前希釈されたが、アッセイバッファーの容量は、その後、それに応じて低減された。反応は、周囲温度で行い、インキュベーション期間は60分間とした。その後、蛍光を、Victor 1420 Multilabel Counterにおいて、405nmの励起波長で及び535nmの放射波長で測定した。ダミー値(0%活性に相当)を、Caco−2タンパクを含まない混合物中において得(アッセイバッファーにより置き換えられた容量)、コントロール値(100%活性に相当)を添加した物質なしの混合物において得た。IC50値として表される、問題の試験物質の効能は、各ケースにおいて11測定ポイントからなる投与量/活性曲線から計算した。以下の結果が得られた:
【0012】

【0013】
本発明に従って製造された化合物は、良好に許容され、なぜなら、毒性の副作用が、例えば、実施例1(8)の化合物を10mg/kg経口投与したラットにおいて検出されなかったからである。
DPP−IV活性を抑制するそれらの能力の観点から、本発明の一般式(I)の化合物及びそれらの対応する医薬的に許容可能な塩は、DPP−IV活性の抑制により影響を受け得る状態又は疾患に影響を与えるのに適する。従って、本発明の化合物が、疾患又は状態、例えば、I型及びII型糖尿病、前糖尿病、空腹時血糖における低減されたグルコース許容又は変化、糖尿病性合併症(例えば、網膜症、腎症又は神経障害)、代謝性アシドーシス又はケトーシス、反応性低血糖症、インシュリン抵抗性、代謝症候群、種々の起源の異常脂質血症、関節炎、アテローム性動脈硬化症及び関連疾患、肥満症、同種移植及び骨粗鬆症(カルシトニンにより生じる)の予防又は治療に適するであろうことが予想される。また、これらの物質は、B−細胞変性、例えば、膵臓B細胞のアポトーシス又は壊死を防止するのに適する。物質は、また、膵臓細胞の機能を計量又は復元するのに及び付加的に膵臓B−細胞のサイズ及び数を増加させるのに適する。付加的に、グルカゴン様ペプチド、例えば、GLP−1及びGLP−2及びDPP−IV抑制を有するそれらの結合の役割に基づいて、本発明の化合物が、とりわけ、鎮静又は精神安定作用を達成し、及び、ホルモン性ストレス応答又は手術後の異化状態における好ましい作用を有する又は心筋梗塞後の死亡率及び疾病率を可能な限り低減するのに適することが予想される。更に、それらは、上記作用に関連し及びGLP−1又はGLP−2により介在される状態を治療するのに適する。本発明の化合物は、また、利尿薬又は降圧剤として使用することができ、及び、急性腎不全を予防及び治療するのに適する。本発明の化合物は、また、使用して、気道の炎症性の病気を治療することができる。
【0014】
それらは、また、慢性炎症性大腸炎、例えば、過敏性腸症候群(IBS)、クローン病又は潰瘍性大腸炎及びまた膵炎を予防又は治療するのに適する。それらは、例えば、結腸炎及び腸炎において生じ得る胃腸管への全ての種の損傷又はダメージのために使用することができることが予想される。更に、DPP−IV抑制剤及び従って本発明の化合物は、特に不妊症がインシュリン抵抗性と又は多嚢胞性卵巣症候群と関連する場合に、使用して、不妊症を治療し又はヒト又は哺乳類における受精率を系全することができることが予想される。一方、これらの物質は、精子の運動性に影響を与えるのに適しており、及び、従って、男性用避妊薬としての使用に適する。また、物質は、制限された成長と関連する成長ホルモン欠損症を治療するのに適しており、及び、合理的に、成長ホルモンが使用される全ての兆候のために使用することができる。本発明の化合物は、また、それらのDPP−IV抑制作用に基づいて、種々の自己免疫疾患、例えば、関節リウマチ、多発性硬化症、甲状腺炎及びバセドー氏病などを治療するために適する。それらは、また、使用して、ウイルス病、及びまた、例えば、HIV感染を、血液生産を刺激するために、良性前立腺過形成、歯肉炎において、及び神経欠陥及び神経変性病、例えば、アルツハイマー病の治療のために治療することができる。記載の化合物は、また、腫瘍の治療のために、特には、腫瘍侵入及びまたメタスタシゼーション(metastasisation)を修正するために使用することができ;ここで、例は、T細胞リンパ腫、急性リンパ芽球性白血病、細胞ベースの膵臓癌、基底細胞癌又は乳癌を治療する際のそれらの使用である。他の兆候は、脳卒中、種々の起源の虚血、パーキンソン病及び片頭痛である。また、更なる兆候としては、毛孔性角化症及び表皮剥離性角質増殖症、上昇ケラチノサイト増殖、乾癬、脳脊髄炎、糸球体腎炎、リポジストロフィ、及び全ての種の精神治療学的病気、うつ病及び神経精神病が挙げられる。
【0015】
本発明の化合物は、また、他の活性物質との関連で使用することができる。そのような組み合わせのために適する治療剤としては、例えば、抗糖尿病薬、例えば、メトホルミン、スルホニル尿素(例えば、グリベンクラミド、トルブタミド、グリメピリド(glimepiride))、ナテグリニド(nateglinide)、レパグリニド(repaglinide)、チアゾリジンジオン(例えば、ロシグリタゾン(rosiglitazone)、ピオグリタゾン(pioglitazone))、PPAR−γアゴニスト(例えば、GI262570)及びアンタゴニスト、PPAR−γ/αモジュレーター(例えば、KRP297)、PPAR−γ/α/δモジュレーター、AMPKアクチベーター、ACC1及びACC2抑制剤、DGAT抑制剤、SMT3レセプターアゴニスト、11β−HSD抑制剤、FGF19アゴニスト又は模倣剤、α−グルコシダーゼ抑制剤(例えば、アカルボース(acarbose)、ボグリボース(voglibose))、他のDPPIV抑制剤、α2アンタゴニスト、インシュリン及びインシュリン類似体、GLP−1及びGLP−1類似体(例えば、エクセンジン(exendin)−4)又はアミリンが挙げられる。また、SGLT抑制剤、例えば、T−1095又はKGT−1251(869682)、タンパクチロシンホスファターゼ1の抑制剤、肝臓において無秩序なグルコース産生に影響を与える物質、例えば、グルコース−6−ホスファターゼ、又はフルクトース−1,6−ビスホスファターゼ、グリコーゲンホスホリラーゼ、グルカゴンレセプターアンタゴニストの抑制剤及びホスホエノールピルベートカルボキシキナーゼ、グリコーゲンシンターゼキナーゼ又はピルベートデヒドロキナーゼの抑制剤、脂質低減剤、例えば、HMG−CoAリダクターゼ抑制剤(例えば、シンバスタチン、アトルバスタチン(atorvastatin))、フィブラート(例えば、ベザフィブラート、フェノフィブラート)、ニコチン酸及びその誘導体、PPAR−αアゴニスト、PPAR−δアゴニスト、ACAT抑制剤(例えば、アバシミブ(avasimibe))又はコレステロール吸収抑制剤、例えば、エゼチミブ(ezetimibe)、胆汁酸−結合物質、例えば、コレスチラミン(cholestyramine)、回腸の胆汁酸輸送の抑制剤、HDL上昇化合物、例えば、CETPの抑制剤又はABC1又はLXRαアンタゴニストの調整剤、LXRβアゴニスト又はLXRα/β調整剤又は肥満症の治療用活性物質、例えば、シブトラミン又はテトラヒドロリポスタチン、デクスフェンフルラミン、アクソカイン(axokine)、カンナビノイド1レセプターのアンタゴニスト、MCH−1レセプターアンタゴニスト、MC4レセプターアゴニスト、NPY5又はNPY2アンタゴニスト又はβ3−アゴニスト、例えば、SB−418790又はAD−9677及び5HT2cレセプターのアゴニストとの組み合わせ。
【0016】
また、化合物を、高血圧治療用薬剤、例えば、AIIアンタゴニスト又はACE抑制剤、利尿薬、β−ブロッカー、Caアンタゴニストなど又はそれらの組み合わせと組み合せることが可能である。
そのような作用を達成するために必要とされる投与量は、便宜上、静脈ルートにより、1〜100mg、好ましくは、1〜30mg、及び経口ルートにより、1〜1000mg、好ましくは、1〜100mg、各ケースにおいて1日に1〜4回である。この目的のために、場合により、他の活性物質と組み合せられる、本発明に従って製造される式(I)の化合物は、1又は2以上の不活性な通常のキャリヤ及び/又は希釈剤と、例えば、コーンスターチ、ラクトース、グルコース、微結晶性セルロース、ステアリン酸マグネシウム、ポリビニルピロリドン、クエン酸、酒石酸、水、水/エタノール、水/グリセロール、水/ソルビトール、水/ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、セチルステアリルアルコール、カルボキシメチルセルロース、脂肪物質、例えば、硬質脂肪、又はそれらの適切な混合物と一緒に、従来のガレン製剤、例えば、プレイン又は被覆タブレット、カプセル、パウダー、サスペンション又は座薬に導入することができる。
以下の実施例は、本発明を説明することが意図される:
【0017】
出発化合物の製造
例I
1-[2-(3-メチル-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-ベンズオキサゾール-4-イル)-2-オキソ-エチル]-3-シクロプロピル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-[(R)-3-(tert-ブチルオキシカルボニルアミノ)-ピペリジン-1-イル]-キサンチン
250mgの3-シクロプロピル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-[(R)-3-(tert-ブチルオキシカルボニルアミノ)-ピペリジン-1-イル]-キサンチン、175mgの4-(2-ブロモ-アセチル)-3-メチル-3H-ベンズオキサゾール-2-オン及び300mgの炭酸カリウム(3mlのN,N-ジメチルホルムアミド中)の混合物を1時間75℃で攪拌し、次いで、別の60mgの4-(2-ブロモ-アセチル)-3-メチル-3H-ベンズオキサゾール-2-オンを添加した。更なる1.5時間後、反応が終了し、及び反応混合物を氷水と組み合せた。析出した沈殿物を吸い込みフィルターにかけ、水で洗浄し、及び塩化メチレン中に溶解した。溶液を硫酸マグネシウムで乾燥し及び蒸発(evaporate down)させた。粗生成物を、ジエチルエーテルを用いて結晶化させ、吸い込みフィルターにかけ及び乾燥した。
収量:310mg(87%理論)
f値:0.56(シリカゲル、塩化メチレン/メタノール=95:5)
質量スペクトル(ESI+):m/z=632[M+H]+
【0018】
以下の化合物を例Iと同様にして得た:
(1) 1-[(4-メチル-キナゾリン-2-イル)メチル]-3-シクロプロピル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-[(R)-3-(tert-ブチルオキシカルボニルアミノ)-ピペリジン-1-イル]-キサンチン
Rf 値: 0.40 (シリカゲル、エチルアセテート)
質量スペクトル (ESI+): m/z = 599 [M+H]+
(2) 1-[2-(3-メトキシ-フェニル)-2-オキソ-エチル]-3-シクロプロピル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-[(R)-3-(tert-ブチルオキシカルボニルアミノ)-ピペリジン-1-イル]-キサンチン
Rf 値: 0.60 (シリカゲル、塩化メチレン/エチルアセテート = 1:1)
質量スペクトル (ESI+): m/z = 591 [M+H]+
(3) 1-[(4-シアノ-イソキノリン-1-イル)メチル]-3-シクロプロピル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-[(R)-3-(tert-ブチルオキシカルボニルアミノ)-ピペリジン-1-イル]-キサンチン
Rf 値: 0.65 (シリカゲル、エチルアセテート)
質量スペクトル (ESI+): m/z = 609 [M+H]+
(4) 1-[(1-シアノ-イソキノリン-3-イル)メチル]-3-シクロプロピル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-[(R)-3-(tert-ブチルオキシカルボニルアミノ)-ピペリジン-1-イル]-キサンチン
Rf 値: 0.59 (シリカゲル、エチルアセテート/石油エーテル= 4:1)
質量スペクトル (ESI+): m/z = 609 [M+H]+
【0019】
(5) 1-[([1,5]ナフチリジン-2-イル)メチル]-3-シクロプロピル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-[(R)-3-(tert-ブチルオキシカルボニルアミノ)-ピペリジン-1-イル]-キサンチン
Rf 値: 0.48 (シリカゲル、エチルアセテート/メタノール= 95:5)
質量スペクトル (ESI+): m/z = 585 [M+H]+
(6) 1-[(2,3-ジメチル-キノキサリン-6-イル)メチル]-3-シクロプロピル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-[(R)-3-(tert-ブチルオキシカルボニルアミノ)-ピペリジン-1-イル]-キサンチン
Rf 値: 0.38 (シリカゲル、エチルアセテート)
質量スペクトル (ESI+): m/z = 613 [M+H]+
(7) 1-(2-オキソ-2-フェニル-エチル)-3-フェニル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-[(R)-3-(tert-ブチルオキシカルボニルアミノ)-ピペリジン]-キサンチン
Rf 値: 0.65 (シリカゲル、塩化メチレン/エチルアセテート = 7:3)
質量スペクトル (ESI+): m/z = 597 [M+H]+
(8) 1-[(4-メチル-キナゾリン-2-イル)メチル]-3-フェニル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-[(R)-3-(tert-ブチルオキシカルボニルアミノ)-ピペリジン]-キサンチン
Rf 値: 0.67 (シリカゲル、塩化メチレン/メタノール/濃縮水性アンモニア = 90:10:1)
質量スペクトル (ESI+): m/z = 635 [M+H]+
【0020】
(9) 1-[2-(3-メチル-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-ベンズオキサゾール-4-イル)-2-オキソ-エチル]-3-フェニル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-[(R)-3-(tert-ブチルオキシカルボニルアミノ)-ピペリジン-1-イル]-キサンチン
Rf 値: 0.52 (シリカゲル、塩化メチレン/メタノール = 95:5)
質量スペクトル (ESI+): m/z = 668 [M+H]+
(10) 1-[2-(3-メトキシ-フェニル)-2-オキソ-エチル]-3-フェニル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-[(R)-3-(tert-ブチルオキシカルボニルアミノ)-ピペリジン-1-イル]-キサンチン
Rf 値: 0.85 (シリカゲル、塩化メチレン/エチルアセテート = 1:1)
質量スペクトル (ESI+): m/z = 627 [M+H]+
(11) 1-[(4-シアノ-イソキノリン-1-イル)メチル]-3-フェニル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-[(R)-3-(tert-ブチルオキシカルボニルアミノ)-ピペリジン-1-イル]-キサンチン
Rf 値: 0.85 (シリカゲル、エチルアセテート)
質量スペクトル (ESI+): m/z = 645 [M+H]+
(12) 1-[(1-シアノ-イソキノリン-3-イル)メチル]-3-フェニル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-[(R)-3-(tert-ブチルオキシカルボニルアミノ)-ピペリジン-1-イル]-キサンチン
Rf 値: 0.74 (シリカゲル、エチルアセテート/石油エーテル = 4:1)
質量スペクトル (ESI+): m/z = 645 [M+H]+
【0021】
(13) 1-[([1,5]ナフチリジン-2-イル)メチル]-3-フェニル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-[(R)-3-(tert-ブチルオキシカルボニルアミノ)-ピペリジン-1-イル]-キサンチン
Rf 値: 0.62(シリカゲル、エチルアセテート/メタノール = 95:5)
質量スペクトル (ESI+): m/z = 621 [M+H]+
(14) 1-[(2,3-ジメチル-キノキサリン-6-イル)メチル]-3-フェニル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-[(R)-3-(tert-ブチルオキシカルボニルアミノ)-ピペリジン-1-イル]-キサンチン
Rf 値: 0.59 (シリカゲル、エチルアセテート)
質量スペクトル (ESI+): m/z = 649 [M+H]+
(15) 1-(2-シアノ-ベンジル)-3-フェニル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-[(R)-3-(tert-ブチルオキシカルボニルアミノ)-ピペリジン-1-イル]-キサンチン
Rf 値: 0.90 (シリカゲル、塩化メチレン/エチルアセテート = 1:1)
質量スペクトル (ESI+): m/z = 594 [M+H]+
(17) 1-(2-シアノ-ベンジル)-3-シクロプロピル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-[(R)-3-(tert-ブチルオキシカルボニルアミノ)-ピペリジン-1-イル]-キサンチン
Rf 値: 0.70 (シリカゲル、塩化メチレン/エチルアセテート = 1:1)
質量スペクトル (ESI+): m/z = 558 [M+H]+
【0022】
例II
3-シクロプロピル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-[(R)-3-(tert-ブチルオキシカルボニルアミノ)-ピペリジン-1-イル]-キサンチン
3-シクロプロピル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-ブロモ-キサンチンを(R)-3-tert-ブチルオキシカルボニルアミノ-ピペリジンと、ジメチルスルホキシド中の炭酸カリウムの存在下で、80℃で反応させることにより製造。
Rf 値: 0.35 (逆相既成のTLCプレート(E. Merck)、アセトニトリル/水/トリフルオロ酢酸 = 50:50:1)
質量スペクトル (ESI+): m/z = 443 [M+H]+
以下の化合物を例IIと同様にして得た:
(1) 3-フェニル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-[(R)-3-(tert-ブチルオキシカルボニルアミノ)-ピペリジン-1-イル]-キサンチン
Rf 値: 0.25 (逆相既成のTLCプレート(E. Merck)、アセトニトリル/水/トリフルオロ酢酸 = 50:50:1)
質量スペクトル (ESI+): m/z = 479 [M+H]+
【0023】
例III
3-シクロプロピル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-ブロモ-キサンチン
3-シクロプロピル-8-ブロモ-キサンチンを1-ブロモ-2-ブチンと、N,N-ジメチルホルムアミド中のジイソプロピルエチルアミンの存在下において周囲温度で反応させることにより製造。
Rf 値: 0. 45 (逆相既成のTLCプレート(E. Merck)、アセトニトリル/水/トリフルオロ酢酸 = 50:50:1)
質量スペクトル(ESI+): m/z = 323, 325 [M+H]+
以下の化合物を例IIIと同様にして得た:
(1) 3-フェニル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-ブロモ-キサンチン
Rf 値: 0.41 (逆相既成のTLCプレート(E. Merck)、アセトニトリル/水/トリフルオロ酢酸 = 50:50:1)
質量スペクトル (ESI+): m/z = 359, 361 [M+H]+
【0024】
例IV
3-シクロプロピル-8-ブロモ-キサンチン
3-シクロプロピル-キサンチンを臭素と、アセトニトリル中の炭酸カリウムの存在下において、60℃で反応させることにより製造。
Rf 値: 0.65 (逆相既成のTLCプレート(E. Merck)、アセトニトリル/水/トリフルオロ酢酸 = 50:50:1)
質量スペクトル (ESI+): m/z = 271, 273 [M+H]+
以下の化合物を例IVと同様にして得た:
(1) 3-フェニル-8-ブロモ-キサンチン
Rf 値: 0.54 (逆相既成のTLCプレート(E. Merck)、アセトニトリル/水/トリフルオロ酢酸 = 50:50:1)
質量スペクトル (ESI+): m/z = 307, 309 [M+H]+
【0025】
例V
4-(2-ブロモ-アセチル)-3-メチル-3H-ベンズオキサゾール-2-オン
塩化メチレン中で周囲温度での4-アセチル-3-メチル-3H-ベンズオキサゾール-2-オンの臭素化により製造。
Rf 値: 0.50 (シリカゲル、石油エーテル/酢酸エチル = 2:1)
質量スペクトル (ESI+): m/z = 270, 272 [M+H]+
【0026】
例VI
4-アセチル-3-メチル-3H-ベンズオキサゾール-2-オン
4-アセチル-3H-ベンズオキサゾール-2-オンをヨウ化メチルと、N,N-ジメチルホルムアミド中のカリウム-tert-ブトキシドの存在下において、周囲温度で反応させることにより製造。
Rf 値: 0.40 (シリカゲル、石油エーテル/酢酸エチル = 2:1)
質量スペクトル (ESI+): m/z = 192 [M+H]+
【0027】
例VII
1-ブルモメチル-4-シアノ-イソキノリン
1-メチル-4-シアノ-イソキノリンをN-ブロモ-スクシンイミドを用いて、四塩化炭素中のアゾビスイソブチロニトリルの存在下において還流温度で処理することにより製造。
Rf 値: 0.58 (シリカゲル、塩化メチレン)
質量スペクトル (ESI+): m/z = 247, 249 [M+H]+
以下の化合物を例VIIと同様にして得た:
(1) 3-ブロモメチル-1-シアノ-イソキノリン
Rf 値: 0.61 (シリカゲル、塩化メチレン)
質量スペクトル (ESI+): m/z = 247, 249 [M+H]+
(2) 2-ブロモメチル-[1,5]ナフチリジン
Rf 値: 0.60 (酸化アルミニウム、塩化メチレン)
質量スペクトル (ESI+): m/z = 223, 225 [M+H]+
【0028】
最終化合物の製造
実施例1
1-[2-(3-メチル-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-ベンズオキサゾール-4-イル)-2-オキソ-エチル]-3-シクロプロピル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-((R)-3-アミノ-ピペリジン-1-イル)-キサンチン
イソプロパン系塩酸(5〜6M)1.5mlを、塩化メチレン5ml中の1-[2-(3-メチル-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-ベンズオキサゾール-4-イル)-2-オキソ-エチル]-3-シクロプロピル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-[(R)-3-(tert-ブチルオキシカルボニルアミノ)-ピペリジン-1-イル]-キサンチン300mgに添加し、及び、反応混合物を5.5時間周囲温度で攪拌した。次いで、混合物を、1N水酸化ナトリウム8mlでアルカリ性にし及び塩化メチレン及びメタノールの混合物で抽出した。組み合せられた有機相を飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し及び蒸発させた。フラスコ残留物を溶離剤としての塩化メチレン/メタノール/メタノール系アンモニア溶液(98:2:0〜94:5:1)でシリカゲルカラムを通してクロマトグラフィーにかけた。粗生成物をジエチルエーテルで結晶化させ、吸い込みフィルターにかけ、洗浄し及び乾燥した。
収量:140mg(55%理論)
融点:168〜171℃
質量スペクトル(ESI+): m/z = 532 [M+H]+
【0029】
以下の化合物を実施例1と同様にして得た:
(1) 1-[(4-メチル-キナゾリン-2-イル)メチル]-3-シクロプロピル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-((R)-3-アミノ-ピペリジン-1-イル)-キサンチン
(トリフルオロ酢酸で行われたBOC分裂)
Rf 値: 0. 55 (逆相既成のTLCプレート(E. Merck)、アセトニトリル/水/トリフルオロ酢酸 = 50:50:1)
質量スペクトル (ESI+): m/z = 499 [M+H]+
(2) 1-[2-(3-メトキシ-フェニル)-2-オキソ-エチル]-3-シクロプロピル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-((R)-3-アミノ-ピペリジン-1-イル)-キサンチン
(トリフルオロ酢酸で行われたBOC分裂)
Rf 値: 0. 35 (逆相既成のTLCプレート(E. Merck)、アセトニトリル/水/トリフルオロ酢酸 = 50:50:1)
質量スペクトル (ESI+): m/z = 491 [M+H]+
(3) 1-[(4-シアノ-イソキノリン-1-イル)メチル]-3-シクロプロピル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-((R)-3-アミノ-ピペリジン-1-イル)-キサンチン
Rf 値: 0.38 (シリカゲル、塩化メチレン/メタノール/濃縮水性アンモニア = 90:10:1)
質量スペクトル (ESI+): m/z = 509 [M+H]+
(4) 1-[(1-シアノ-イソキノリン-3-イル)メチル]-3-シクロプロピル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-((R)-3-アミノ-ピペリジン-1-イル)-キサンチン
Rf 値: 0.32 (シリカゲル、塩化メチレン/メタノール/濃縮水性アンモニア = 90:10:1)
質量スペクトル (ESI+): m/z = 509 [M+H]+
【0030】
(5) 1-[([1,5]ナフチリジン-2-イル)メチル]-3-シクロプロピル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-((R)-3-アミノ-ピペリジン-1-イル)-キサンチン
Rf 値: 0.39 (シリカゲル、塩化メチレン/メタノール/濃縮水性アンモニア = 90:10:1)
質量スペクトル (ESI+): m/z = 485 [M+H]+
(6) 1-[(2,3-ジメチルキノキサリン-6-イル)メチル]-3-シクロプロピル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-((R)-3-アミノ-ピペリジン-1-イル)-キサンチン
Rf 値: 0.50 (シリカゲル、塩化メチレン/メタノール/濃縮水性アンモニア = 90:10:1)
質量スペクトル (ESI+): m/z = 513 [M+H]+
(7) 1-(2-オキソ-2-フェニル-エチル)-3-フェニル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-((R)-3-アミノ-ピペリジン-1-イル)-キサンチン
Rf 値: 0.40 (シリカゲル、塩化メチレン/メタノール/濃縮水性アンモニア = 90:10:1)
質量スペクトル (ESI+): m/z = 497 [M+H]+
(8) 1-[(4-メチル-キナゾリン-2-イル)メチル]-3-フェニル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-((R)-3-アミノ-ピペリジン-1-イル)-キサンチン
Rf 値: 0.32 (シリカゲル、塩化メチレン/メタノール/濃縮水性アンモニア = 90:10:1)
質量スペクトル (ESI+): m/z = 535 [M+H]+
【0031】
(9) 1-[2-(3-メチル-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-ベンズオキサゾール-4-イル)-2-オキソ-エチル]-3-フェニル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-((R)-3-アミノ-ピペリジン-1-イル)-キサンチン
Rf 値: 0.53 (シリカゲル、塩化メチレン/メタノール/濃縮水性アンモニア = 90:10:1)
質量スペクトル (ESI+): m/z = 568 [M+H]+
(10) 1-[2-(3-メトキシ-フェニル)-2-オキソ-エチル]-3-フェニル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-((R)-3-アミノ-ピペリジン-1-イル)-キサンチン
Rf 値: 0. 30 (逆相既成のTLCプレート(E. Merck)、アセトニトリル/水/トリフルオロ酢酸 = 50:50:1)
質量スペクトル (ESI+): m/z = 527 [M+H]+
(11) 1-[(4-シアノ-イソキノリン-1-イル)メチル]-3-フェニル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-((R)-3-アミノ-ピペリジン-1-イル)-キサンチン
Rf 値: 0.45 (シリカゲル、塩化メチレン/メタノール/濃縮水性アンモニア = 90:10:1)
質量スペクトル (ESI+): m/z = 545 [M+H]+
(12) 1-[(1-シアノ-イソキノリン-3-イル)メチル]-3-フェニル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-((R)-3-アミノ-ピペリジン-1-イル)-キサンチン
Rf 値: 0.37 (シリカゲル、塩化メチレン/メタノール/濃縮水性アンモニア = 90:10:1)
質量スペクトル (ESI+): m/z = 545 [M+H]+
【0032】
(13) 1-[([1,5]ナフチリジン-2-イル)メチル]-3-フェニル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-((R)-3-アミノ-ピペリジン-1-イル)-キサンチン
Rf 値: 0.42 (シリカゲル、塩化メチレン/メタノール/濃縮水性アンモニア = 90:10:1)
質量スペクトル (ESI+): m/z = 521 [M+H]+
(14) 1-[(2,3-ジメチルキノキサリン-6-イル)メチル]-3-フェニル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-((R)-3-アミノ-ピペリジン-1-イル)-キサンチン
Rf 値: 0.51 (シリカゲル、塩化メチレン/メタノール/濃縮水性アンモニア = 90:10:1)
質量スペクトル (ESI+): m/z = 549 [M+H]+
(15) 1-(2-シアノ-ベンジル)-3-フェニル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-((R)-3-アミノ-ピペリジン-1-イル)-キサンチン
(トリフルオロ酢酸で行われたBOC分裂)
Rf 値: 0. 45 (逆相既成のTLCプレート(E. Merck)、アセトニトリル/水/トリフルオロ酢酸 = 50:50:1)
質量スペクトル (ESI+): m/z = 494 [M+H]+
(16) 1-(2-シアノ-ベンジル)-3-シクロプロピル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-((R)-3-アミノ-ピペリジン-1-イル)-キサンチン
Rf 値: 0. 45 (逆相既成のTLCプレート(E. Merck)、アセトニトリル/水/トリフルオロ酢酸 = 50:50:1)
質量スペクトル (ESI+): m/z = 458 [M+H]+
【0033】
以下の化合物をまた、前述の例及び他の文献から既知の方法と同様にして得ることができる:
(1) 1-(2-シアノ-4-フルオロ-ベンジル)-3-フェニル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-((R)-3-アミノ-ピペリジン-1-イル)-キサンチン
(2) 1-(2-シアノ-5-フルオロ-ベンジル)-3-フェニル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-((R)-3-アミノ-ピペリジン-1-イル)-キサンチン
(3) 1-(2-シアノ-6-フルオロ-ベンジル)-3-フェニル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-((R)-3-アミノ-ピペリジン-1-イル)-キサンチン
(4) 1-(3-シアノベンジル)-3-フェニル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-((R)-3-アミノ-ピペリジン-1-イル)-キサンチン
(5) 1-(4-シアノベンジル)-3-フェニル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-((R)-3-アミノ-ピペリジン-1-イル)-キサンチン
(6) 1-ベンジル-3-フェニル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-((R)-3-アミノ-ピペリジン-1-イル)-キサンチン
(7) 1-[(ピリジン-2-イル)メチル]-3-フェニル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-((R)-3-アミノ-ピペリジン-1-イル)-キサンチン
(8) 1-(2-クロロベンジル)-3-フェニル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-((R)-3-アミノ-ピペリジン-1-イル)-キサンチン
(9) 1-(2-フルオロ-ベンジル)-3-フェニル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-((R)-3-アミノ-ピペリジン-1-イル)-キサンチン
(10) 1-[(3-シアノ-ピリジン-2-イル)メチル]-3-フェニル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-((R)-3-アミノ-ピペリジン-1-イル)-キサンチン
【0034】
(11) 1-[(6-シアノ-ピリジン-2-イル)メチル]-3-フェニル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-((R)-3-アミノ-ピペリジン-1-イル)-キサンチン
(12) 1-[(5-シアノ-ピリジン-2-イル)メチル]-3-フェニル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-((R)-3-アミノ-ピペリジン-1-イル)-キサンチン
(13) 1-[(4-シアノ-ピリジン-2-イル)メチル]-3-フェニル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-((R)-3-アミノ-ピペリジン-1-イル)-キサンチン
(14) 1-[(4-シアノ-ピリジン-3-イル)メチル]-3-フェニル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-((R)-3-アミノ-ピペリジン-1-イル)-キサンチン
(15) 1-[(3-シアノ-ピリジン-4-イル)メチル]-3-フェニル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-((R)-3-アミノ-ピペリジン-1-イル)-キサンチン
(16) 1-[(2-シアノ-ピリジン-3-イル)メチル]-3-フェニル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-((R)-3-アミノ-ピペリジン-1-イル)-キサンチン
(17) 1-[(2-シアノ-ピリジン-4-イル)メチル]-3-フェニル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-((R)-3-アミノ-ピペリジン-1-イル)-キサンチン
(18) 1-[(5-シアノ-ピリジン-3-イル)メチル]-3-フェニル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-((R)-3-アミノ-ピペリジン-1-イル)-キサンチン
(19) 1-[(6-シアノ-ピリジン-3-イル)メチル]-3-フェニル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-((R)-3-アミノ-ピペリジン-1-イル)-キサンチン
(20) 1-(2-シアノ-4-メトキシ-ベンジル)-3-フェニル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-((R)-3-アミノ-ピペリジン-1-イル)-キサンチン
【0035】
(21) 1-(2-シアノ-5-メトキシ-ベンジル)-3-フェニル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-((R)-3-アミノ-ピペリジン-1-イル)-キサンチン
(22) 1-[(3-シアノ-キノリン-2-イル)メチル]-3-フェニル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-((R)-3-アミノ-ピペリジン-1-イル)-キサンチン
(23) 1-(2-メトキシ-ベンジル)-3-フェニル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-((R)-3-アミノ-ピペリジン-1-イル)-キサンチン
(24) 1-(2-トリフルオロメチル-ベンジル)-3-フェニル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-((R)-3-アミノ-ピペリジン-1-イル)-キサンチン
(25) 1-[(キノキサリン-6-イル)メチル]-3-フェニル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-((R)-3-アミノ-ピペリジン-1-イル)-キサンチン
(26) 1-(3-フルオロ-ベンジル)-3-フェニル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-((R)-3-アミノ-ピペリジン-1-イル)-キサンチン
(27) 1-(4-フルオロ-ベンジル)-3-フェニル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-((R)-3-アミノ-ピペリジン-1-イル)-キサンチン
(28) 1-(3-クロロベンジル)-3-フェニル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-((R)-3-アミノ-ピペリジン-1-イル)-キサンチン
(29) 1-(4-クロロベンジル)-3-フェニル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-((R)-3-アミノ-ピペリジン-1-イル)-キサンチン
(30) 1-[3-(トリフルオロメチル)-ベンジル]-3-フェニル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-((R)-3-アミノ-ピペリジン-1-イル)-キサンチン
【0036】
(31) 1-[4-(トリフルオロメチル)-ベンジル]-3-フェニル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-((R)-3-アミノ-ピペリジン-1-イル)-キサンチン
(32) 1-(3-メトキシ-ベンジル)-3-フェニル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-((R)-3-アミノ-ピペリジン-1-イル)-キサンチン
(33) 1-(4-メトキシ-ベンジル)-3-フェニル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-((R)-3-アミノ-ピペリジン-1-イル)-キサンチン
(34) 1-[2-(ジフルオロメトキシ)-ベンジル]-3-フェニル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-((R)-3-アミノ-ピペリジン-1-イル)-キサンチン
(35) 1-[3-(ジフルオロメトキシ)-ベンジル]-3-フェニル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-((R)-3-アミノ-ピペリジン-1-イル)-キサンチン
(36) 1-[4-(ジフルオロメトキシ)-ベンジル]-3-フェニル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-((R)-3-アミノ-ピペリジン-1-イル)-キサンチン
(37) 1-[2-(トリフルオロメトキシ)-ベンジル]-3-フェニル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-((R)-3-アミノ-ピペリジン-1-イル)-キサンチン
(38) 1-[3-(トリフルオロメトキシ)-ベンジル]-3-フェニル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-((R)-3-アミノ-ピペリジン-1-イル)-キサンチン
(39) 1-[4-(トリフルオロメトキシ)-ベンジル]-3-フェニル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-((R)-3-アミノ-ピペリジン-1-イル)-キサンチン
(40) 1-(2-シアノ-3-メトキシ-ベンジル)-3-フェニル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-((R)-3-アミノ-ピペリジン-1-イル)-キサンチン
【0037】
実施例2
活性物質75mgを含有する被覆タブレット
1タブレットコアは以下のものを含む:

【0038】
製造:
活性物質を、リン酸カルシウム、コーンスターチ、ポリビニルピロリドン、ヒドロキシプロピルメチルセルロース及び特定した半分量のステアリン酸マグネシウムと混合した。直径13mmのブランクをタブレット製造機で製造し及びこれらを次いで、適切な機械を用いてメッシュサイズ1.5mmのスクリーンを通してラブ(rub)し及び残りのステアリン酸マグネシウムと混合した。この粒状物をタブレット製造機において圧縮して、所望の形状のタブレットを形成した。
コアの質量:230mg
ダイ:9mm、凸状
そのようにして製造したタブレットコアを、本質的に、ヒドロキシプロピルメチルセルロースからなるフィルムで被覆した。最終フィルム被覆タブレットを蜜蝋を用いて磨いた。
被覆タブレットの質量:245mg
【0039】
実施例3
活性物質100mgを含有するタブレット
組成:
1タブレットは以下のものを含む:

【0040】
製造方法:
活性物質、ラクトース及びスターチを一緒に混合し及びポリビニルピロリドンの水溶液を用いて均質に湿らせた。湿潤組成物をスクリーニング(メッシュサイズ2.0mm)にかけ及びラックタイプドライヤーにおいて50℃で乾燥した後、それを再びスクリーニング(1.5mmメッシュサイズ)にかけ及び潤滑剤を添加した。最終混合物を圧縮して、タブレットを形成した。
タブレットの質量:220mg
直径:10mm、両側においてファセットされ及び片側においてノッチされた2平面
【0041】
実施例4
活性物質150mgを含有するタブレット
組成:
1タブレットは以下のものを含有する:

【0042】
製造:
ラクトース、コーンスターチ及びシリカと混合された活性物質を20%水性ポリビニルピロリドン溶液を用いて湿らせ及びメッシュサイズ1.5mmのスクリーンに通した。
45℃で乾燥した粒状物を再び同一のスクリーンに通し及び規定量のステアリン酸マグネシウムと混合した。タブレットを混合物から圧縮した。
タブレットの質量:300mg
ダイ:10mm、フラット
【0043】
実施例5
活性物質150mgを含有する硬質ゼラチンカプセル
1カプセルは以下のものを含有する:

【0044】
製造:
活性物質を賦形剤と混合し、メッシュサイズ0.75mmのスクリーンに通し及び適切な装置を用いて均質に混合した。最終混合物を、サイズ1の硬質ゼラチンカプセルにパックした。
カプセル充填:約320mg
カプセルシェル:サイズ1硬質ゼラチンカプセル
【0045】
実施例6
活性物質150mgを含有する座薬
1座薬は以下のものを含有する:

製造:
座薬塊を溶解した後、活性物質をそれらの中に均質に分配し及び溶融物を冷却された金型へ注入した。
【0046】
実施例7
活性物質50mgを含有するサスペンション
サスペンション100mlは以下のものを含有する:

【0047】
製造:
蒸留水を70℃に加熱した。メチル及びプロピルp−ヒドロキシベンゾエートを、グリセロール及びカルボキシメチルセルロースのナトリウム塩と一緒に、それらの中に、攪拌を伴って溶解した。溶液を周囲温度に冷却し及び活性物質を添加し及びそれらの中に攪拌を伴って分散させた。糖、ソルビトール溶液及び香味料を添加し及び溶解した後、サスペンションを攪拌を伴ってエバキュエート(evacuate)して、空気を除去した。
サスペンション5mlは、活性物質50mgを含んでいた。
【0048】
実施例8
活性物質10mgを含有するアンプル
組成:

製造:
活性物質を必要量の0.01N HCl中に溶解し、塩化ナトリウムで等張にし、無菌フィルターにかけ及び2mlアンプルに移送した。
【0049】
実施例9
活性物質50mgを含有するアンプル
組成:

製造:
活性物質を必要量の0.01N HCl中に溶解し、塩化ナトリウムで等張にし、無菌フィルターにかけ及び10mlアンプルに移送した。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
以下の一般式(I)の化合物、その互変体、エナンチオマー、ジアステレオマー、それらの混合物又はそれらの塩:
【化1】

(式中、R1が、ベンジル、2−フルオロベンジル、3−フルオロベンジル、4−フルオロベンジル、2−クロロベンジル、3−クロロベンジル、4−クロロベンジル、2−(トリフルオロメチル)−ベンジル、3−(トリフルオロメチル)−ベンジル又は4−(トリフルオロメチル)−ベンジル基、
2−メトキシベンジル、3−メトキシベンジル、4−メトキシベンジル、2−(ジフルオロメトキシ)−ベンジル、3−(ジフルオロメトキシ)−ベンジル、4−(ジフルオロメトキシ)−ベンジル、2−(トリフルオロメトキシ)−ベンジル、3−(トリフルオロメトキシ)−ベンジル又は4−(トリフルオロメトキシ)−ベンジル基、
2−シアノベンジル、3−シアノベンジル又は4−シアノベンジル基、
2−シアノ−3−メトキシ−ベンジル、2−シアノ−4−メトキシ−ベンジル、2−シアノ−5−メトキシ−ベンジル、2−シアノ−4−フルオロ−ベンジル、2−シアノ−5−フルオロ−ベンジル又は2−シアノ−6−フルオロ−ベンジル基、
2−オキソ−2−フェニル−エチル又は2−(3−メトキシ−フェニル)−2−オキソ−エチル基、
2−(3−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−ベンゾオキサゾール−4−イル)−2−オキソ−エチル基、
(ピリジン−2−イル)メチル、(3−シアノピリジン−2−イル)メチル、(6−シアノピリジン−2−イル)メチル、(5−シアノ−ピリジン−2−イル)メチル、(4−シアノ−ピリジン−2−イル)メチル、(4−シアノ−ピリジン−3−イル)メチル、(3−シアノ−ピリジン−4−イル)メチル、(2−シアノ−ピリジン−3−イル)メチル、(2−シアノ−ピリジン−4−イル)メチル、(5−シアノ−ピリジン−3−イル)メチル又は(6−シアノ−ピリジン−3−イル)メチル基、
(3−シアノ−キノリン−2−イル)メチル基、
(1−シアノ−イソキノリン−3−イル)メチル又は(4−シアノ−イソキノリン−1−イル)メチル基、
(4−メチル−キナゾリン−2−イル)メチル基、
(キノキサリン−6−イル)メチル又は(2,3−ジメチル−キノキサリン−6−イル)メチル基、
([1,5]ナフチリジン−2−イル)メチル基を示し及び
2が、シクロプロピル又はフェニル基を示す)。
【請求項2】
1が、請求項1において定義したものであり及びR2が、シクロプロピル基を示す請求項1に記載の一般式(I)の化合物、その互変体、エナンチオマー、ジアステレオマー、それらの混合物又はそれらの塩。
【請求項3】
1が、請求項1において定義したものであり及びR2が、フェニル基を示す請求項1に記載の一般式(I)の化合物、その互変体、エナンチオマー、ジアステレオマー、それらの混合物又はそれらの塩。
【請求項4】
無機又は有機酸と請求項1〜3のいずれか1項に記載の化合物の生理学的に許容可能な塩。
【請求項5】
場合により1又は2以上の不活性キャリヤ及び/又は希釈剤と一緒に、請求項1〜3のいずれか1項に記載の化合物又は請求項4に記載の生理学的に許容可能な塩を含む医薬組成物。
【請求項6】
I型及びII型糖尿病、関節炎、肥満症、同種移植及びカルシトニンにより生じる骨粗しょう症の治療に適する医薬組成物を製造するための、請求項1〜4のいずれか1項に記載の化合物の使用。
【請求項7】
請求項5に記載の医薬組成物を製造する方法であって、請求項1〜4のいずれか1項に記載の化合物を、非化学的方法により、1又は2以上の不活性キャリヤ及び/又は希釈剤に導入することを特徴とする方法。
【請求項8】
請求項1〜4のいずれか1項に記載の一般式(I)の化合物を製造する方法であって、
a)一般式(II)の化合物:
【化2】

(R1及びR2は、請求項1〜3において定義したものであり及びZ1は、離脱基、例えば、ハロゲン原子、置換ヒドロキシル、メルカプト、スルフィニル、スルホニル又はスルホニルオキシ基を示す)を3−アミノピペリジン、そのエナンチオマー又はそれらの塩と反応させるか又は
b)一般式(III)の化合物:
【化3】

(R1及びR2は、請求項1〜3において定義したものである)を脱保護し、
及び/又は
反応の間に使用した保護基を、次いで、開裂させ及び/又は
そのようにして得られる一般式(I)の化合物を、それらのエナンチオマー及び/又はジアステレオマーに分解し及び/又は
そのようにして得られる一般式(I)の化合物を、特に、無機又は有機酸とそれらの生理学的に許容可能な塩への医薬的使用のために、それらの塩に転化することを特徴とする方法。

【公表番号】特表2007−523114(P2007−523114A)
【公表日】平成19年8月16日(2007.8.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−553528(P2006−553528)
【出願日】平成17年2月17日(2005.2.17)
【国際出願番号】PCT/EP2005/001587
【国際公開番号】WO2005/082906
【国際公開日】平成17年9月9日(2005.9.9)
【出願人】(503385923)ベーリンガー インゲルハイム インターナショナル ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング (976)
【Fターム(参考)】