説明

A1アデノシンレセプターアンタゴニストとしての縮合プリン誘導体

【課題】 アデノシンアンタゴニストを提供すること
【解決手段】 本発明は、式Iおよび式IIの化合物が、アデノシンレセプターの特定のサブタイプの潜在的かつ選択性のインヒビターであるという発見に基づく。この発見に基づき、本発明は、心臓および循環器の障害、中枢神経系の変性障害、呼吸障害、および利尿薬の処置が適切である多くの障害を含む、多くの疾患の予防および/または処置に有用なアデノシンアンタゴニストを特徴とする。式IおよびIIの化合物は、サブタイプA1のアデノシンレセプターのアンタゴニストとして開示される。これらの化合物は全身性高血圧、腎不全、糖尿病、ぜん息、水腫状状態、うっ血性心不全、および腎機能不全を含む種々の疾患および障害の処置に有用である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、米国特許仮出願第60/250,658号(2000年12月1日出願)(これは、本明細書中に参考として援用される)の利益を主張する。
【0002】
(発明の技術分野)
本発明は、医薬品化学および薬理学に関する。より詳しくは、それは、アデノシンレセプターのアンタゴニスト、それらの化合物を含む薬学的組成物、ならびに疾患の処置においてその化合物および薬学的組成物を作製および使用する方法に関する。
【背景技術】
【0003】
(発明の背景)
アデノシンは、遍在する生化学的メッセンジャーである。アデノシンは、7つの膜貫通スパニングG−タンパク質に結合されたレセプターに結合し、かつそれを活性化し、種々の生理学的応答を誘発する。アデノシンレセプターは、4種類の公知のサブタイプ(すなわち、A、A2a、A2b、およびA)に分類される。これらのレセプターサブタイプは、異なり、時折反対の効果を媒介する。例えば、アデノシンA2aの活性化は腎血管耐性の減少を誘発するが、アデノシンAレセプターの活性化は腎血管耐性の増加を誘発する。
【0004】
ほとんどの哺乳動物器官の系において、ある期間の代謝ストレスは、組織中のアデノシンの濃度の有意な増加を生じる。例えば、心臓は、アデノシンを産生および放出して、ストレスに対して適応性のある応答(例えば、心拍数の減少および冠状血管の拡張)を媒介させる。同様にして、腎臓中のアデノシン濃度は、低酸素、代謝ストレス、および多くの腎細胞毒素物質に応答して、増加する。腎臓はまた、アデノシンを構成的に産生する。腎臓は、糸球体濾過および電解質再吸収を調節するように、構成的に産生されたアデノシンの量を調整する。糸球体濾過の制御に関して、A2aレセプターの活性化は、遠心性小動脈の拡張を導くが、Aレセプターの活性化は、求心性小動脈の狭窄を導く。A2aレセプターの活性化は、求心性小動脈に血管拡張効果を与える。全体として、これらの糸球体アデノシンレセプター活性化の効果は、糸球体濾過率を減少させることである。さらに、Aアデノシンレセプターは、近位の細管および遠位の細管部位の中に配置される。これらのレセプターの活性化は、ナトリウムの、血管内腔からの再吸収を刺激する。従って、これらのレセプターへのアデノシンの効果を阻害することは、糸球体濾過率の上昇およびナトリウム分泌の増加を生じる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、後述するとおりの特徴を達成することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明によれば、詳細に後述するとおりの構成を採用することにより、上記課題が解決される。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、後述するとおりの効果が達成される。
【発明を実施するための形態】
【0008】
(発明の要旨)
本発明は、式Iおよび式IIの化合物が、アデノシンレセプターの特定のサブタイプの潜在的かつ選択性のインヒビターであるという発見に基づく。この発見に基づき、本発明は、心臓および循環器の障害、中枢神経系の変性障害、呼吸障害、および利尿薬の処置が適切である多くの障害を含む、多くの疾患の予防および/または処置に有用なアデノシンアンタゴニストを特徴とする。一般的に、本発明は、アデノシンAレセプターの高度に潜在的でかつ選択性のアンタゴニストを特徴とする。
【0009】
本発明は、以下の式Iまたは式IIの化合物を特徴とし:
【0010】
【化7】

ここで、RおよびRは以下からなる群より独立して選択され:
a)水素;
b)アルキル、アルケニルまたはアルキニル(ここでこのアルキル、アルケニル、またはアルキニルは、置換されていないか、またはヒドロキシ、アルコキシ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、ヘテロシクリル、アシルアミノ、アルキルスルホニルアミノ、およびヘテロシクリルカルボニルアミノからなる群より選択される1つ以上の置換基で官能基化されているかのいずれかである);および
c)アリールまたは置換されているアリール;
は、以下からなる群より選択され:
(a)以下からなる群より選択される、二環式基、三環式基、または五環式基であり:
【0011】
【化8】

ここで、この二環式基、三環式基、または五環式基は、置換されていないか、または以下からなる群より選択される1つ以上の置換基で官能基化されているかのいずれかである:
(i)アルキル、アルケニル、およびアルキニル;ここでアルキル基、アルケニル基、およびアルキニル基の各々は、置換されていないか、(アルコキシカルボニル)アラルキルカルバモイル、(アミノ)(R)アシルヒトラジニルカルボニル、(アミノ)(R)アシルオキシカルボキシ、(ヒドロキシ)(カルボアルコキシ)アルキルカルバモイル、アシルアミノアルキルアミノ、アシルオキシ、アルデヒド、アルケノキシ、アルケニルアミノ、アルケニルスルホニルアミノ、アルコキシ、アルコキシカルボニル、アルコキシカルボニルアルキルアミノ、アルコキシカルボニルアミノ、アルコキシカルボニルアミノアシルオキシ、
アルコキシカルボニルアミノアルキルアミノ、アルキルアミノ、アルキルアミノアルキルアミノ、アルキルカルバモイル、アルキルホスホノ、アルキルスルホニルアミノ、アルキルスルホニルオキシ、アミノ、アミノアシルオキシ、アミノアルキルアラルキルカルバモイル、アミノアルキルカルバモイル、アミノアルキルヘテロシクリルアルキルカルバモイル、アミノシクロアルキルアルキルシクロアルキルカルバモイル、アミノシクロアルキルカルバモイル、アラルコキシカルボニル、アラルコキシカルボニルアミノ、アリールヘテロシクリル、アリールオキシ、アリールスルホニルアミノ、アリールスルホニルオキシ、カルバモイル、カルボニル、シアノ、シアノアルキルカルバモイル、シクロアルキルアミノ、ジアルキルアミノ、ジアルキルアミノアルキルアミノ、ジアルキルアミノアルキルカルバモイル、ジアルキルホスホノ、ハロアルキルスルホニルアミノ、ハロゲン、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキルアミノ、ヘテロシクリルカルバモイル、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキルスルホニルアミノ、オキシミノ、ホスフェート、ホスホノ、−R、R−アルコキシ、R−アルキル(アルキル)アミノ、R−アルキルアルキルカルバモイル、R−アルキルアミノ、R−アルキルカルバモイル、R−アルキルスルホニル、R−アルキルスルホニルアミノ、R−アルキルチオ、R−ヘテロシクリルカルボニル、置換されたアラルキルアミノ、置換されたアリールカルボキシアルコキシカルボニル、置換されたアリールスルホニルアミノアルキルアミノ、置換されたヘテロアリールスルホニルアミノ、置換されたヘテロシクリル、置換されたヘテロシクリルアミノアルキルアミノ、置換されたヘテロシクリルスルホニルアミノ、スルホキシアシルアミノ、チオカルバモイル、トリフルオロメチルからなる群より選択される1つ以上の置換基で官能基化されているかのいずれかである;および
(ii)(アルコキシカルボニル)アラルキルカルバモイル、(アミノ)(R)アシルヒドラジニルカルボニル、(アミノ)(R)アシルオキシカルボキシ、(ヒドロキシ)(カルボアルコキシ)アルキルカルバモイル、アシルアミノアルキルアミノ、アシルオキシ、アルデヒド、アルケノキシ、アルケニルアミノ、アルケニルスルホニルアミノ、アルコキシ、アルコキシカルボニル、アルコキシカルボニルアルキルアミノ、アルコキシカルボニルアミノ、アルコキシカルボニルアミノアシルオキシ、アルコキシカルボニルアミノアルキルアミノ、アルキルアミノ、アルキルアミノアルキルアミノ、アルキルカルバモイル、アルキルホスホノ、アルキルスルホニルアミノ、アルキルスルホニルオキシ、アミノ、アミノアシルオキシ、アミノアルキルアラルキルカルバモイル、アミノアルキルカルバモイル、アミノアルキルヘテロシクリルアルキルカルバモイル、アミノシクロアルキルアルキルシクロアルキルカルバモイル、アミノシクロアルキルカルバモイル、アラルコキシカルボニル、アラルコキシカルボニルアミノ、アリールヘテロシクリル、アリールオキシ、アリールスルホニルアミノ、アリールスルホニルオキシ、カルバモイル、カルボニル、シアノ、シアノアルキルカルバモイル、シクロアルキルアミノ、ジアルキルアミノ、ジアルキルアミノアルキルアミノ、ジアルキルアミノアルキルカルバモイル、ジアルキルホスホノ、ハロアルキルスルホニルアミノ、ハロゲン、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキルアミノ、ヘテロシクリルカルバモイル、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキルスルホニルアミノ、オキシミノ、ホスフェート、ホスホノ、−R、R−アルコキシ、R−アルキル(アルキル)アミノ、R−アルキルアルキルカルバモイル、R−アルキルアミノ、R−アルキルカルバモイル、R−アルキルスルホニル、R−アルキルスルホニルアミノ、R−アルキルチオ、R−ヘテロシクリルカルボニル、置換されたアラルキルアミノ、置換されたアリールカルボキシアルコキシカルボニル、置換されたアリールスルホニルアミノアルキルアミノ、置換されたヘテロアリールスルホニルアミノ、置換されたヘテロシクリル、置換されたヘテロシクリルアミノアルキルアミノ、置換されたヘテロシクリルスルホニルアミノ、スルホキシアシルアミノ、チオカルバモイル、トリフルオロメチル;
は、水素、C1−4−アルキル、C1−4−アルキル−COHおよびフェニルからなる基より選択され、ここで、C1−4−アルキル基、C1−4−アルキル−COH基、およびフェニル基は置換されていないか、または、ハロゲン、−OH、−OMe、−NH、NO基、ベンジル基、ならびにハロゲン、−OH、−OMe、−NHおよび−NOからなる基より選択される1〜3個の置換基で官能化されたベンジル基、からなる基より選択される1〜3個の置換基で官能化されているかのいずれかであり;
は、−(CRCOOH、−C(CFOH、−CONHNHSOCF、−CONHOR、−CONHSO、−CONHSONHR、−C(OH)RPO、−NHCOCF、−NHCONHSO、−NHPO、−NHSO、−NHSONHCOR、−OPO、−OSOH、−PO(OH)R、−PO、−SOH、−SONHR、−SONHCOR、−SONHCONHCO、および以下:
【0012】
【化9】

からなる群より選択され;
nは、0、1、2または3であり;
Aは、−CH=CH、−(CH)−(CH)、CH=CH−CH、および−CH−CH=CHからなる基より選択され;
mは、1または2であり;
Xは、OまたはSであり;
Zは、単結合、−O−、−(CH−、−O(CH1−2−、−CHOCH−、−(CH1−2O−、−CH=CHCH−、−CH=CH−および−CHCH=CH−からなる群より選択され;そして
は、水素、アルキル、アシル、アルキルスルホニル、アラルキル、置換されたアラルキル、置換されたアルキル、およびヘテロシクリルからなる基より選択され;そして
は、以下:
a)水素;
b)アルキル、炭素数3以上のアルケニル、または炭素数3以上のアルキニルからなる群より選択され;
ここで、前述のアルキル、アルケニル、またはアルキニルは置換されていないか、またはヒドロキシ、アルコキシ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、ヘテロシクリル、アシルアミノ、アシルスルホニルアミノ、およびヘテロシクリルカルボニルアミノからなる基より選択される1つ以上の置換基で官能化されているかのいずれかである;および
c)アリールまたは置換されたアリール;
d)アルキルアリールまたはアルキル置換されたアリール
式Iまたは式IIの化合物は、必要に応じて、例えば、アキラル化合物、ラセミ化合物、光学活性な化合物、純粋なジアステレオマー、ジアステレオマーの混合物、または薬理的に受容可能な付加塩の形態であり得る。特定の好ましい実施例において、本発明の化合物は式Iまたは式IIの化合物であり、ここでRもRも水素でなく、つまり、RおよびRの各々は、以下からなる基より独立して選択される:
a)アルキル、アルケニルまたはアルキニル(ここで前述のアルキル、アルケニルまたはアルキニルは、置換されていないか、またはヒドロキシ、アルコキシ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、ヘテロシクリル、アクリルアミノ、アルキルスルホニルアミノ、およびヘテロシクリルカルボニルアミノからなる群より選択される1つ以上の置換基により官能化されているかのいずれかである);および、
b)アリールまたは置換されたアリール。
【0013】
より好ましくは、RおよびRのうちの少なくとも1つがアルキルである。なお他の好ましい実施形態において、
Aは、−(CH)−(CH)である。
は、他のより好ましい実施形態において、アルキルであり、そしてZは好ましくは単結合である。
【0014】
本発明の好ましい化合物は、以下:
2−(4−ヒドロキシ−ビシクロ[2.2.2]オクト−1−イル)−7−イソプロピル−4−プロピル−1,4,6,7−テトラヒドロ−1,3,4,5a,8−ペンタアザ−as−インダセン−5−オン(化合物1);
7−エチル−2−(4−ヒドロキシ−ビシクロ[2.2.2]オクト−1−イル)−4−プロピル−1,4,6,7−テトラヒドロ−1,3,4,5a,8−ペンタアザ−as−インダセン−5−オン(化合物2);
3−[4−(7−エチル−5−オキソ−4−プロピル−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−1,3,4,5a,8−ペンタアザ−as−インダセン−2−イル)−ビシクロ[2.2.2]オクト−1−イル]−プロピオン酸(化合物3);
2−(4−ヒドロキシ−ビシクロ[2.2.2]オクト−1−イル)−7−メチル−4−プロピル−1,4,6,7−テトラヒドロ−1,3,4,5a,8−ペンタアザ−as−インダセン−5−オン(化合物4);および
3−[4−(7−イソプロピル−5−オキソ−4−プロピル−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−1,3,4,5a,8−ペンタアザ−as−インダセン−2−イル)−ビシクロ[2.2.2]オクト−1−イル]−プロピオン酸(化合物5)、である。
【0015】
本発明の化合物は、所望の特性を増強するために改変され得る。そのような改変は、当該分野で公知であり、そして所定の生物学的系(例えば、血液系、リンパ系、中枢神経系)への生物学的な透過を増大し、経口利用能を増大し、注射による投与を可能にする溶解性を増大し、代謝を変更し、そして/または排出速度を変更する改変を包含する。これら改変の非限定的な例としては、ポリエチレングリコールとのエステル化、ピボレートまたは脂肪酸置換基との誘導体化、カルバメートへの転換、芳香環の水酸化、および芳香環のヘテロ原子置換が挙げられる。
【0016】
本発明はまた、上記化合物のいずれかを、単独でまたは組み合わせで、適切な賦形剤と共に含む薬学的組成物を特徴とする。
【0017】
本発明はまた、疾患または障害の徴候または症状を呈する患者の処置方法を特徴とし、ここでA1アデノシンレセプターの活性化は、その疾患または障害において原因となる役割を果たす。本方法は、患者に有効量の任意の上記化合物を投与する工程を包含する。その疾患または障害は、例えば、全身性高血圧症、腎不全、糖尿病、喘息、水腫状性状態、圧迫性心不全、または腎機能障害(例えば、圧迫性心不全の処置に使用される利尿剤の副作用として起こる腎機能不全、または化学療法薬剤を用いた処置の副作用として起こる腎毒性)であり得る。
【0018】
本発明の化合物は、以下のことを含む利点を提供する。例えば、(1)化合物は、副作用の可能性を最小限にするべく低用量で使用され得る、および(2)化合物は、非限定的な例として、丸薬、錠剤、カプセル、噴霧剤、座薬、経口摂取用または注射用の液体処方物、食物補充剤、または局所用調製物が挙げられる、多くの投薬形態に組み込まれ得る。ヒトの医療的用途に加え、本発明の化合物は、動物の獣医的処置において使用され得る。いくつかの実施形態において、薬学的組成物は経口投与、静脈内投与、筋肉内投与、または皮内投与のために処方される。
【0019】
本発明はまた、上記化合物を調製するプロセスを特徴とし、このプロセスは、以下の工程を包含する:a)チオケトンをアルキル化してチオエーテルを生成する工程;b)そのチオエーテルを置換されたアミノアルコールと反応させて、アルコール中間体を生成する工程;およびc)そのアルコール中間体を環化させて、環化生成物を生成する工程。
【0020】
いくつかの実施形態において、上記プロセスは、以下の工程をさらに包含する:a)環化生成物をカルボキシル酸誘導体に転換する工程。いくつかの実施形態において、このプロセスは、以下の工程を包含する;a)ジアミノウラシルをビシクロ[2.2.2]オクタン−1,4−ジカルボキシル酸モノメチルエステルとカップリングして、酸を生成する工程;b)その酸を対応するアルコールに還元する工程;c)そのアルコールを酸化してアルデヒドを生成する工程;d)そのアルデヒドを(トリフェニルホスホロアニリデン)酢酸メチルとカップリングして、カップリングされた生成物を生成する工程;e)そのカップリングされた生成物をチオケトンに転換する工程;f)そのチオケトンをアルキル化してチオエーテルを生成する工程;g)そのチオエーテルを置換されたアミノアルコールと反応させてアルコール中間体を生成する工程;およびh)そのアルコール中間体を環化させて環化生成物を生成する工程;ならびにi)その環化生成物をカルボキシル酸誘導体に転換する工程。
【0021】
いくつかの実施形態において、このプロセスは以下の工程を包含する:a)ジアミノウラシルをビシクロ[2.2.2]オクタン−1,4−ジカルボキシル酸モノメチルエステルとカップリングして酸を生成する工程;b)その酸を対応するエステルにエステル化する工程;c)そのエステルを転換してチオケトンを生成する工程;d)そのチオケトンをアルキル化してチオエーテルを生成する工程;e)そのチオエーテルを置換されたアミノアルコールと反応させてアルコール中間体を生成する工程;およびf)そのアルコール中間体を環化させて環化生成物を生成する工程;ならびにg)その環化生成物をカルボキシル酸誘導体に転換する工程。
【0022】
いくつかの実施形態において、このプロセスは、以下の工程を包含する:a)6−アミノ−1−プロピル−1H−ピリミジン−2,4−ジオンをニトロソ化してニトロソ中間体を生成する工程;b)そのニトロソ中間体を還元して対応するジアミノウラシルを生成する工程;c)そのジアミノウラシルをアミン塩に転換する工程;d)そのアミン塩を4−ヒドロキシ−ビシクロ[2.2.2]オクタン−1−カルボキシル酸とカップリングして、カップリングされた生成物を生成する工程;およびe)そのカップリングされた生成物をチオケトンに転換する工程;f)そのチオケトンをアルキル化してチオエーテルを生成する工程;g)そのチオエーテルを置換されたアミノアルコールと反応させてアルコール中間体を生成する工程;ならびにh)そのアルコール中間体を環化させて環化生成物を生成する工程。
【0023】
本発明の他の特徴および他の利点は、以下の詳細な説明および特許請求の範囲から明らかである。
【0024】
(発明の詳細な説明)
特に定義されない限り、本明細書中で用いられる全ての技術用語および科学用語は、本発明が属する当業者によって一般に理解されるのと同様の意味を有する。本明細書中に記載されるものと類似または等価な方法および材料が、本発明の実行および試験において用いられ得るが、適切な方法および材料は、以下に記載される。本明細書中に記載される刊行物、特許出願、特許および他の参考文献全ては、その全体が参考として援用される。加えて、材料、方法および実施例は、例示のみであり、限定することを意図しない。
【0025】
本明細書全体にわたって、単語「含む(comprise)」あるいは「含む(comprises)」または「含んでいる(comprising)」のようなバリエーションは、単に指定された整数または整数の群を含むことを意味し、いずれの他の整数または整数の群の除外も意味しないことが理解される。
【0026】
本明細書中で使用される場合、「アルケニル」基は、少なくとも1つの二重結合を有する脂肪族炭素基である。アルケニル基は、直鎖または分枝鎖であり得、そして例えば、鎖中に3〜6の炭素原子および1または2の二重結合を有し得る。アルケニル基の例としては、アリルおよびイソプレニルが挙げられるが、これらに限定されない。
【0027】
本明細書中で使用される場合、「アルキニル」基は、少なくとも1つの三重結合を有する脂肪族炭素基である。アルキニル基は、直鎖または分枝鎖であり得、そして例えば、鎖中に3〜6の炭素原子および1〜2の三重結合を有し得る。アルキニル基の例としては、プロパギルおよびブチニルが挙げられるが、これらに限定されない。
【0028】
本明細書中で使用される場合、「アリール」基は、フェニル基もしくはナフチル基、またはそれらの誘導体である。「置換アリール」基は、1つ以上の置換基(例えば、アルキル、アルコキシ、アミノ、ニトロ、カルボキシ、カルボアルコキシ、シアノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、ハロ、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、メルカプチル、アルキルメルカプチル、トリハロアルキル、カルボキシアルキル、スルホキシ、またはカルバモイル)で置換されたアリール基である。
【0029】
本明細書中で使用される場合、「アラルキル」基は、アリール基で置換されたアルキル基である。アラルキル基の一例としては、ベンジルがある。
【0030】
本明細書中で使用される場合、「シクロアルキル」基は、例えば、3〜8の炭素原子の脂肪族環である。シクロアルキル基の例としては、シクロプロピルおよびシクロヘキシルが挙げられる。
【0031】
本明細書中で使用される場合、「アシル」基は、直鎖または分枝鎖のアルキル−C(=O)−基またはホルミル基である。アシル基の例としては、アルカノイル基(例えば、アルキル基中に1〜6の炭素原子を有する)が挙げられる。アセチルおよびピバロイルが、アシル基の例である。アシル基は、置換されていても置換されていなくてもよい。
【0032】
本明細書中で使用される場合、「カルバモイル」基は、構造、HN−CO−を有する基である。「アルキルカルバモイル」および「ジアルキルカルバモイル」とは、それぞれ、窒素が、水素の代わりに結合した1つまたは2つのアルキル基を有するカルバモイル基をいう。類推によって、「アリールカルバモイル」基および「アリールアルキルカルバモイル」基は、水素の1つの代わりにアリール基を含み、そして後者の場合、第2の水素の代わりにアルキル基を含む。
【0033】
本明細書中で使用される場合、「カルボキシル」基は、−COOH基である。
【0034】
本明細書中で使用される場合、「アルコキシ」基は、アルキル−O−基であり、ここで「アルキル」は、前述されている通りである。
【0035】
本明細書中で使用される場合、「アルコキシアルキル」基は、前述のアルコキシ基によって置換された水素を有する前述のアルキル基である。
【0036】
本明細書中で使用される場合、「ハロゲン」または「ハロ」基は、フッ素、塩素、臭素、またはヨウ素である。
【0037】
本明細書中で使用される場合、「ヘテロシクリル」基は、5〜約10員環構造であり、ここで環における1つ以上の原子は、炭素以外の元素(例えば、N、O、S)である。ヘテロシクリル基は、芳香族または非芳香族であり得る(すなわち、飽和であり得るか、または部分的もしくは完全に不飽和であり得る)。ヘテロシクリル基の例としては、ピリジル、イミダゾリル、フラニル、チエニル、チアゾリル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル、モルホリニル、チオモルホリニル、インドリル、インドリニル、イソインドリニリル、ピペリジニル、ピリミジニル、ピペラジニル、イソキサゾリル、イソキサゾリジニル、テトラゾリル、およびベンジミダゾリルが挙げられる。
【0038】
本明細書中で使用される場合、「置換ヘテロシクリル」基は、1つ以上の水素が、置換基(例えば、アルコキシ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、カルバルコキシ、カルバモイル、シアノ、ハロ、トリハロメチル、ヒドロキシ、カルボニル、チオカルボニル、ヒドロキシアルキル、またはニトロ)によって置換されたヘテロシクリル基である。
【0039】
本明細書中で使用される場合、「ヒドロキシアルキル」とは、ヒドロキシ基によって置換されたアルキル基を意味する。
【0040】
本明細書中で使用される場合、「スルファモイル」基は、構造−S(O)NHを有する。「アルキルスルファモイル」および「ジアルキルスルファモイル」とは、それぞれ、窒素が、水素の代わりに結合した1つまたは2つのアルキル基を有するスルファモイル基をいう。類推によって、「アリールスルファモイル」および「アリールアルキルスルファモイル」基は、水素の1つの代わりにアリール基を含み、そして後者の場合、第2の水素の代わりにアルキル基を含む。
【0041】
本明細書中で使用される場合、「アンタゴニスト」は、受容体を活性化することなく、この受容体に結合する分子である。アンタゴニストは、この結合部位について内因性リガンドと競合し、従って、受容体を刺激する内因性リガンドの能力を減少する。
【0042】
本発明の文脈において、「選択的アンタゴニスト」は、他のアデノシン受容体サブタイプに対するよりも高い親和性で特定のサブタイプのアデノシン受容体に結合するアンタゴニストである。例えば、本発明のアンタゴニストは、A受容体に対する高い親和性を有し得、そして選択的であり、(a)A受容体に対するナノモルの結合親和性、および(b)他の任意の受容体サブタイプに対する親和性より、少なくとも10倍、より好ましくは50倍、そして最も好ましくは少なくとも100倍高い、A受容体サブタイプに対する親和性を有する。
【0043】
本明細書中で使用される場合、「薬学的に有効な量」とは、上昇したアデノシン濃度および/またはアデノシンに対する増加した感受性によって特徴づけられる状態の処置または予防に有効な量を意味する。本明細書中で使用される場合、用語「患者」とは、ヒトを含む哺乳動物を意味する。
【0044】
本明細書中で使用される場合、「薬学的に受容可能なキャリアまたはアジュバント」とは、本発明の化合物と共に動物に投与され得る無毒のキャリアまたはアジュバントを意味し、そしてこれは、本発明の化合物の薬学的活性を破壊しない。
【0045】
一般的に、本発明は、アデノシンA受容体の強力かつ選択的なアンタゴニストに関する。本発明の例示的な化合物が、表1に記載される。本明細書中で教示される化合物は、Rat A1受容体に対して約7〜約1095の範囲のIC50を示す。
【0046】
(アデノシンアンタゴニスト化合物の合成)
本発明の化合物は、多数の公知の方法によって調製され得る。例えば、これらの化合物は、Suzuki,F.ら、J.Med.Chem.1992、35、3581−3583、および/またはShimada,J.;Suzuki,F.Tetrahedron Lett.1992、33、3151−3154において教示される方法によって調製され得る。
【0047】
本発明の化合物を生成するための3つの一般的な合成スキームが、以下に記載される。
【0048】
(方法1についての一般的なスキーム)
【0049】
【化10】

(方法2についての一般的なスキーム)
【0050】
【化11】

(方法3についての一般的なスキーム)
【0051】
【化12】

当業者によって理解され得るように、上記の合成スキームは、本明細書中で記載および請求される化合物が合成され得る全ての手段の総覧を含むことを意図されない。さらなる方法が、当業者に対して明らかとなる。
【0052】
(アデノシンアンタゴニスト化合物のための使用)
サブタイプA1アデノシンレセプターの活性化は、腎性血流の減少、糸球体濾過率の減少、および腎臓中のナトリウム再吸収の増加を含む、多くの生理学的応答を誘発する。A1アデノシンレセプターの活性化はまた、心拍数を減少し、伝導速度を減少し、そして収縮性を減少する。他の器官におけるA1アデノシンレセプターの活性化についての、これらの効果および他の効果は、正常な調節プロセスである。しかし、これらの効果は、多くの疾患状態において、病的となる。従って、A1アデノシンレセプターアンタゴニストは、疾患の予防および処置の両方において、広範な用途を有する。A1アデノシンレセプターアンタゴニストを用いて予防および/または処置され得る疾患としては、A1アデノシンレセプターの活性化が病態生理学において役割を果たすような疾患および障害が、挙げられる。これらの疾患および障害の例としては、以下のものが挙げられるが、これらに限定されない:うっ血性心不全、呼吸障害(例えば、気管支喘息、アレルギー性肺疾患);および利尿処置が指示される多くの疾患(例えば、急性腎不全および慢性腎不全、腎不全、高血圧)。
【0053】
さらに、本発明は、例えば、単独で投与した場合に利尿応答を誘発し、そして従来の利尿薬に対する利尿応答を増強するために、高い選択性および高い効力のあるアデノシンAレセプターアンタゴニストの投与を、提供する。さらに、従来の利尿薬を用いたA1アデノシンレセプターアンタゴニストの投与は、従来の利尿薬によって誘導される糸球体濾過率の減少を、軽減する。これは、例えば、水腫性状態(例えば、うっ血性心不全および腹水)を処置するのに有用である。
【0054】
(アデノシンアンタゴニスト化合物の投与)
この化合物は、動物(例えば、哺乳類(例えば、ヒト、非ヒト霊長類、ウマ、イヌ、ウシ、ブタ、ヒツジ、ヤギ、ネコ、マウス、ラット、モルモット、ウサギ、ハムスター、アレチネズミ、フェレット)、トカゲ、爬虫類または鳥類)に投与され得る。この化合物は、以下のものが挙げられるが、これらに限定されない薬学的化合物の投与に適する任意の様式において、投与され得る:丸薬、錠剤、カプセル、エアロゾル、座薬、液体処方(摂取もしくは注入のため、または目薬もしくは点耳法としての使用のため)、栄養補助食品、および局所調製物。この化合物は、経口、経鼻、経皮、皮内、経膣、経耳、経眼、経頬、経直腸、経粘膜で投与され得、または吸入、移植(例えば、外科的に)もしくは静脈注射の投与を介して、投与され得る。
【0055】
必要に応じて、この化合物は、薬学的化合物を改変する非アデノシンと併用して(例えば、同時係属出願PCT/US99/08879(1999年4月23日提出)において記載されたような、利尿剤を改変する非アデノシンとの組合せ)、投与され得る。
【0056】
(薬学的組成物)
アデノシンレセプターアンタゴニストは、動物(ヒトを含む)への投与のために、薬学的組成物へ処方され得る。これらの薬学的組成物は、好ましくは、血管縮小を減少するか、または肺血行動態および薬学的に受容可能なキャリアを強めるために効果的な量のAアデノシンレセプターアンタゴニストを、含む。
【0057】
これらの薬学的組成物中で有用な薬学的に受容可能なキャリアとしては、以下のものが挙げられる:例えば、イオン交換体、アルミナ、ステアリン酸アルミニウム、レクチン、血清タンパク質(例えば、ヒト血清アルブミン)、緩衝物質(例えば、リン酸塩)、グリシン、ソルビン酸、ソルビン酸カリウム、飽和植物脂肪酸の部分的グリセリド混合物、水、塩または電解質(例えば、硫酸プロタミン、リン酸水素2ナトリウム、リン酸水素カリウム、塩化ナトリウム、亜鉛塩、コロイダルシリカ、3ケイ素マグネシウム、ポリビニルピロリドン、セルロースに基づく物質、ポリエチレングリコール、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ポリアクリレート、ワックス、ポリエチレン−ポリオキシプロピレン−ブロックポリマー、ポリエチレングリコールおよび羊毛脂)。
【0058】
本発明の組成物は、非経口、経口、噴霧吸入、局所的、経直腸、経鼻、経頬、経膣で投与され得るか、または移植されたリザーバーを介して投与され得る。用語「非経口」は、本明細書中で使用される場合、皮下、静脈内、筋内、関節内、滑膜内、胸骨内、鞘内、肝内、病変内および頭蓋内の注入技術または投入技術を、含む。好ましくは、これらの組成物は、経口、腹腔内、または静脈内に投与される。
【0059】
本発明の組成物の滅菌注入可能な形態は、水性懸濁液または油性懸濁液であり得る。これらの懸濁液は、適切な分散剤または湿潤剤および懸濁剤を使用する当該分野に公知の技術に従って、処方され得る。この滅菌注入可能調製物はまた、非毒性で非経口的に受容可能な希釈液または溶媒中の、滅菌注入可能溶液または滅菌注入可能懸濁液(例えば、1,3−ブタンジオール中の溶液)であり得る。特に、使用され得る受容可能なビヒクルおよび溶媒は、水、リンガー液および等張食塩水である。さらに、滅菌不揮発性油は、溶媒または懸濁媒介物として、従来から使用される。このために、無刺激性の任意の不揮発性油(合成モノグリセリドまたは合成ジグリセリドを含む)が、使用され得る。脂肪酸(例えばオレイン酸)およびそのグリセリド誘導体は、特にポリオキシエチル化バージョンにおいて、薬学的に受容可能な天然油(例えば、オリーブオイルまたはヒマシ油)のような注射剤の調製において有用である。これらの油溶液または油懸濁液はまた、薬学的に受容可能な投薬形態(乳濁液および懸濁液)の処方において通常使用される、長鎖アルコール希釈液または長鎖アルコール分散剤(例えば、カルボキシメチルセルロースまたは類似する分散剤)を、含み得る。他の通常使用される界面活性剤(例えば、Tween、Spanおよび他の乳化剤または生物学的利用能のエンハンサーで、薬学的に受容可能な固体、液体または他の投薬形態の製造において通常使用される)もまた、処方の目的のために使用され得る。
【0060】
非経口処方は、単回ボーラス用量、注入または充填ボーラス用量に続く維持用量である。これらの組成物は、1日1回または「必要とされるような」方法で、投与され得る。
【0061】
本発明の薬学的な組成物は、経口的に受容可能な任意の投薬形態(カプセル、錠剤、水性懸濁液または水溶液を含む)において、経口的に投与され得る。経口使用のための錠剤の場合、通常使用されるキャリアは、ラクトースおよびコーンスターチを含む。潤滑剤(例えば、ステアリン酸マグネシウム)がまた、典型的に添加される。カプセル形態における経口投与に関して、有用な希釈液は、ラクトースおよび乾燥コーンスターチを含む。水性懸濁液が経口の使用のために必要とされる場合、活性成分は乳化剤および懸濁剤と合わされる。所望の場合、特定の甘味剤、香料添加剤または着色剤もまた、添加され得る。
【0062】
あるいは本発明の薬学的な組成物は、直腸投与のために座薬の形態において、投与され得る。これらは、薬剤と適切な非刺激性賦形剤を混合することによって調製され得、この非刺激性賦形剤は、室温では固体であるが直腸温度では液体であり、ゆえに、薬を放出するために直腸内で溶ける。このような物質としては、ココアバター、蜜蝋およびポリエチレングリコールが、挙げられる。
【0063】
本発明の薬学的な組成物はまた、局所的に投与され得る。局所的適用は、直腸の座薬処方(上記参照)において、または適切な浣腸処方においてもたらされ得る。局所的経皮パッチがまた、使用され得る。
【0064】
局所的な適用に関して、薬学的な組成物は、1つ以上のキャリア中に懸濁または溶解された活性成分を含む、適切な軟膏において、処方され得る。本発明の化合物の局所的処方のためのキャリアとしては、鉱油、流動パラフィン、白色ワセリン、プロピレングリコール、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン化合物、乳化ワックスおよび水が、挙げられる。あるいは、薬学的な組成物は、1つ以上の薬学的に受容可能なキャリア中に懸濁または溶解された活性成分を含む、適切なローションまたはクリームにおいて、処方され得る。適切なキャリアとしては、以下のようなものが挙げられるが、これらに限定されない:鉱油、ソルビタン、モノステアリン酸、ポリソルベート60、セチルエステルワックス、セテアリールアルコール、2−オクチルドデカノール、ベンジルアルコールおよび水。
【0065】
眼の使用に関して、薬学的組成物は、保存剤(例えば、塩化ベンジルアルコニウム)を用いるか、または保存剤を用いないかのいずれかで、pH調整された等張滅菌食塩水中の微粉された懸濁液として、または、好ましくは、pH調整された等張滅菌食塩水中の溶液として、処方され得る。あるいは、眼の使用に関して、薬学的な組成物は、軟膏(例えば、ワセリン)に、処方され得る。
【0066】
本発明の薬学的な組成物はまた、鼻エアロゾルまたは鼻吸入によって、投与され得る。このような組成物は、薬学的処方の分野において周知である技術に従って調製され、そして、以下のものを使用した生理食塩水中の溶液として、調製され得る:ベンジルアルコールもしくは他の適切な防腐剤、生物学的利用能を高めるための吸収プロモーター、フッ化炭素、および/または従来の可溶化剤もしくは分散剤。
【0067】
単回投薬形態を生成するためにキャリア物質と組合せられ得る、Aアデノシンレセプターアンタゴニストの量は、処置される宿主および特定の投与様式に依存して、変化する。この組成物は、Aアデノシンレセプターアンタゴニストの0.01mg/kg体重〜100mg/kg体重の投与量が、これらの組成物を受ける患者へ投与されるように、処方され得る。本発明のある実施形態において、投薬量は、0.1mg/kg体重〜10mg/kg体重である。この組成物は、単回用量、多回数の用量、または注入において設定された時間をかけて、投与され得る。
【0068】
特定の任意の患者に対する、特定の投薬および処置レジメンは、以下のものを含む、種々の因子に依存する:特定のAアデノシンレセプターアンタゴニスト、患者の年齢、体重、基本的健康、性別ならびに食餌、および投与時間、排泄率、薬の組合せ、および処置される特定の疾患の重症度。医療介護者による、このような因子の判断は、当該分野における通常技術の範囲内である。アンタゴニストの量はまた、治療される個々の患者、投与の経路、処方の型、使用される化合物の特性、疾患の重症度、および所望の効果にも、依存する。アンタゴニストの量は、当該分野において周知である薬理学的原則および薬物動態学的原則によって、決定され得る。
【0069】
本明細書中に記載される本発明がより完全に理解され得るために、次の実施例が記載される。これらの実施例は例示的な目的のためだけであり、いかなる様式においても本発明に限定されると解釈されないことが、理解されるべきである。
【実施例】
【0070】
(実施例)
(実施例1)
化合物1、化合物2、化合物4、化合物8、化合物9、化合物11、化合物12〜化合物21、化合物24、化合物27、化合物28、化合物31および化合物32を、工程5における適切なアミノアルコールを使用する、以下の方法に従って調製した。化合物を調製するために使用したアミノアルコールは、以下であった:(R)−2−アミノ−3−メチル−1−ブタノール(化合物1);(R)−2−アミノ−1−ブタノール(化合物2);(R)−2−アミノ−1−プロパノール(化合物4);(R)−イソロイシノール(化合物8);(R)−2−アミノ−1−ブタノール(化合物9);(R)−2−アミノ−1−ペンタノール(化合物11);(S)−1−アミノ−2−プロパノール(化合物12);(R)−2−アミノ−2−フェンエタノール(phenethanol)(化合物13);(R)−1−アミノ−2−プロパノール(化合物14);(S)−イソロイシノール(化合物15);(R)−2−アミノ−3,3−ジメチル−ブタン−1−オール(化合物16);(R)−2−アミノ−4−メチル−ペンタン−1−オール(化合物17);(R)−2−アミノ−3−フェニル−プロパン−1−オール(化合物18);(R)−2−アミノ−ヘキサン−1−オール(化合物19);3−アミノプロパノール(化合物20);2−アミノエタノール(化合物21);(S)−2−アミノ−1−ブタノール(化合物24);4−アミノブタノール(化合物27);(R)−4−(2−アミノ−3−ヒドロキシ−プロピル)−フェノール(化合物28);(R)−3−アミノ−ブタン−1−オール(化合物31);および(R)−3−アミノ−ペンタン−1−オール(化合物32)。
【0071】
表1は、合成された化合物の構造、化合物を合成するために用いた方法および化合物についての質量分析データを示す。
【0072】
(工程1:5,6−ジアミノ−1−プロピル−1H−ピリミジン−2,4−ジオン塩酸塩:)
出発物質(6−アミノ−1−プロピル−1H−ピリミジン−2,4−ジオン)を文献に公知の手順に従って調製した(J.Med.Chem.1989、p.1231)。この物質(8.5g、50mmol)を、250mLの酢酸水溶液に溶解し、次いで、氷浴中で冷却した。亜硝酸ナトリウム(4.14g、1.2当量)を、約15分間にわたって10mLの水中の溶液として加えた。約10分後、薄赤色の固体が、反応混合物から沈殿し始めた。この固体を、濾過によって回収し、そして一晩減圧下で乾燥し、8.0gのニトロソ中間体を得た。
【0073】
ニトロソ中間体(6.0g、30mmol)を、100mLの水中に懸濁し、そして80〜85℃まで加熱した。亜ジチオン酸ナトリウム(15.8g、3.0当量)を、約5分間にわたって相当に迅速に添加した。約5分後、加熱の供給源を除き、そして薄緑色の反応混合物を、室温まで冷却し、次いで、氷浴中で冷却した。固体を、濾過によって回収し、そして減圧下乾燥して、ジアミノウラシルを得た。次いで、これを、1.5当量のHClを含有する、10mLのHO中に溶解することによって塩酸塩に変換し、次いで、凍結乾燥(liophylize)した。
【0074】
(工程2:8−(4−ヒドロキシ−ビシクロ[2.2.2]オクト−1−イル)−3−プロピル−3,7−ジヒドロ−プリン−2,6−ジオン:)
5,6−ジアミノ−1−プロピル−1H−ピリミジン−2,4−ジオン塩酸塩(3.4g)を、4−ヒドロキシ−ビシクロ[2.2.2]オクタン−1−カルボン酸(2.5g、15mmol)とともに、80mLのDMF中に溶解した。HATU(5.9g、1.05当量)を加え、続いてEtN(8.30mL、4.05当量)を加えた。得られる反応混合物を、室温で一晩撹拌した。この反応(teaction)混合物を、沈殿物の一部を除去するために濾過した。濾液を、減圧下で濃縮した。得られる残渣を、10当量のNaOH(5.9g)を含有する60mLのHO中に溶解した。反応混合物を、還流させながら1時間撹拌し、室温まで冷却し、そして濃HClでpH2まで酸性にした。得られる沈殿物を、濾過によって回収し、そして1.85gのキサンチン誘導体を得た。
【0075】
(工程3:8−(4−ヒドロキシ−ビシクロ[2.2.2]オクト−1−イル)−3−プロピル−6−チオキソ−1,3,6,7−テトラヒドロ−プリン−2−オン:)
8−(4−ヒドロキシ−ビシクロ[2.2.2]オクト−1−イル)−3−プロピル−3,7−ジヒドロ−プリン−2,6−ジオン(500mg、1.57mmol)を、10mLのピリジン中に溶解した。P10(1.05g、1.5当量)を添加し、そして反応混合物を、還流させながら6時間撹拌した。次いで、この混合物を、室温まで冷却し、そして5mLのHOでゆっくりとクエンチした。次いで、この混合物を、0℃で、6N HClでpH5まで酸性にした。この水層を、EtOAcで抽出した。混合した有機層を、乾燥(NaSO)し、そして減圧下で濃縮した。分取用HPLCによる精製は、100mgの表題の化合物を与えた。
【0076】
(工程4:8−(4−ヒドロキシ−ビシクロ[2.2.2]オクト−1−イル)−6−メチルスルファニル−3−プロピル−3,7−ジヒドロ−プリン−2−オン:)
8−(4−ヒドロキシ−ビシクロ[2.2.2]オクト−1−イル)−3−プロピル−6−チオキソ−1,3,6,7−テトラヒドロ−プリン−2−オン(120mg、0.36mmol)を、3mLのHOおよび1.5mLのEtOH中に懸濁した。NaOHを、0.4mLのHO中の溶液として加え、続いてMeIを加えた。反応混合物を、室温で1時間撹拌した。次いで、これを、0.1N HClで中和し、そしてCHClで抽出した。合わせた有機層を、乾燥(NaSO)し、そして減圧下で濃縮し、本質的に定量的な量の表題の化合物を得た。
【0077】
(工程5:8−(4−ヒドロキシ−ビシクロ[2.2.2]オクト−1−イル)−6−(1−ヒドロキシメチル−プロピルアミノ)−3−プロピル−3,7−ジヒドロ−プリン−2−オン:)
8−(4−ヒドロキシ−ビシクロ[2.2.2]オクト−1−イル)−6−メチルスルファニル−3−プロピル−3,7−ジヒドロ−プリン−2−オン(125mg、0.36mmol)を、過剰の適切なアミノアルコール(例えば、化合物2について(R)−(−)−2−アミノ−1−ブタノール(0.24mL、7当量))とともに3mLのDMSO中に溶解した。得られた反応混合物を、150℃で3時間撹拌した。次いで、これを室温まで冷却し、そして分取用HPLCにより精製し、110mgの表題の化合物を得た。
【0078】
(工程6:7−エチル−2−(4−ヒドロキシ−ビシクロ[2.2.2]オクト−1−イル)−4−プロピル−1,4,6,7−テトラヒドロ−1,3,4,5a,8−ペンタアザ−as−インダセン−5−オン(化合物2):)
8−(4−ヒドロキシ−ビシクロ[2.2.2]オクト−1−イル)−6−(1−ヒドロキシメチル−プロピルアミノ)−3−プロピル−3,7−ジヒドロ−プリン−2−オン(110mg)を、3mLのSOCl中に溶解し、そして還流させながら20分間撹拌した。次いで、これを室温まで冷却し、そして濃縮した。この残渣を、NaHCO飽和水溶液でクエンチし、そしてCHClで抽出した。合わせた有機層を、乾燥(NaSO)し、そして減圧下で濃縮した。分取用HPLCによる精製は、50mgの表題の化合物をTFA塩として与えた。
【0079】
(実施例2)
化合物3、化合物5および化合物7を、工程8において適切なアミノアルコールを用いる、以下の方法に従って調製した。化合物を調製するために使用したアミノアルコールは:(R)−2−アミノ−1−ブタノール(化合物3);(R)−2−アミノ−3−メチル−1−ブタノール(化合物5);および(R)−2−アミノ−1−プロパノール(化合物7)であった。
【0080】
表1は、合成された化合物の構造、化合物を合成するために用いた方法および化合物についての質量分析データを示す。
【0081】
(工程1:4−(2,6−ジオキソ−3−プロピル−2,3,6,7−テトラヒドロ−1H−プリン−8−イル)−ビシクロ[2.2.2]オクタン−1−カルボン酸:)
5,6−ジアミノ−1−プロピル−1H−ピリミジン−2,4−ジオン塩酸塩(570mg)を、ビシクロ[2.2.2]オクタン−1,4−ジカルボン酸モノメチルエステル(520mg、2.45mmol)とともに、20mLのDMF中に溶解した。HATU(980mg、1.05当量)を加え、続いてEtN(1.40mL、4.05当量)を加えた。得られる反応混合物を、室温で一晩撹拌した。翌朝、反応混合物を、沈殿物の一部を除去するために濾過した。濾液を、減圧下で濃縮した。得られる残渣を、10当量のNaOH(980mg)を含有する10mLのHO中に溶解した。反応混合物を、還流させながら2時間撹拌した。次いで、これを、室温まで冷却し、そして濃HClでpH2まで酸性にした。得られる沈殿物を、濾過により回収し、そして乾燥し、680mgの酸誘導体を得た。
【0082】
(工程2:8−(4−ヒドロキシメチル−ビシクロ[2.2.2]オクト−1−イル)−3−プロピル−3,7−ジヒドロ−プリン−2,6−ジオン:)
4−(2,6−ジオキソ−3−プロピル−2,3,6,7−テトラヒドロ−1H−プリン−8−イル)−ビシクロ[2.2.2]オクタン−1−カルボン酸(3.2g、9.25mmol)を無水THF 100mLに溶解し、0℃に冷却した。ボラン−THF(THF中1.0M、18.5mL、2当量)を添加し、反応混合物を0℃で10分間攪拌し、次いで室温に温め、48時間攪拌した。次いで、この反応混合物をMeOH 10mLで注意してクエンチし、次いで、減圧下で濃縮した。得られた残渣をMeOH 20mLで溶解し、減圧下で濃縮した。この処理を、4回さらに繰り返し、所望されたアルコールを得た。
【0083】
(工程3:4−(2,6−ジオキソ−3−プロピル−2,3,6,7−テトラヒドロ−1H−プリン−8−イル)−ビシクロ[2.2.2]オクタン−1−カルバアルデヒド:)
8−(4−ヒドロキシメチル−ビシクロ[2.2.2]オクト−1−イル)−3−プロピル−3,7−ジヒドロ−プリン−2,6−ジオン:)(2.70g、8.13mmol)をDMSO 40mLに溶解した。ピリジン−SO(3.88g、3当量)を添加し、続いてEtN(7.4mL、7当量)を室温にて添加した。得られた反応混合物を室温で18時間攪拌した。次いで、これをEtOAcで希釈し、クエン酸5%水溶液、HO、ブラインで洗浄し、乾燥させ(NaSO)、そして、減圧下で濃縮して所望されたアルデヒド900mgを得た。
【0084】
(工程4:3−[4−(2,6−ジオキソ−3−プロピル−2,3,6,7−テトラヒドロ−1H−プリン−8−イル)−ビシクロ[2.2.2]オクト−1−イル]−アクリル酸メチルエステル:)
4−(2,6−ジオキソ−3−プロピル−2,3,6,7−テトラヒドロ−1H−プリン−8−イル)−ビシクロ[2.2.2]オクタン−1−カルバアルデヒド(900mg、2.73mmol)をTHF 25mLに溶解し、メチル(トリフェニルホスホルアニリデン)アセテート(1.83g、2当量)を添加した。得られた反応混合物を還流して18時間攪拌した。次いで、室温に冷却し、水性アセトニトリルの混合物を用いて調製用HPLCにより精製し、所望された生成物を300mg得た。
【0085】
(工程5:3−[4−(2,6−ジオキソ−3−プロピル−2,3,6,7−テトラヒドロ−1H−プリン−8−イル)−ビシクロ[2.2.2]オクト−1−イル]−プロピオン酸メチルエステル:)
3−[4−(2,6−ジオキソ−3−プロピル−2,3,6,7−テトラヒドロ−1H−プリン−8−イル)−ビシクロ[2.2.2]オクト−1−イル]−アクリル酸メチルエステル(300mg)を、THF 20mLに溶解した。炭素上10%Pd(25mg)を添加し、得られた反応混合物を、H 50psi下で6時間室温にて水素化した。反応混合物をセライトをとおして濾過し、濾過物を減圧下で濃縮して所望の生成物280mgを得た。
【0086】
(工程6:3−[4−(2−オキソ−3−プロピル−6−チオキソ−2,3,6,7−テトラヒドロ−1H−プリン−8−イル)−ビシクロ[2.2.2]オクト−1−イル]−プロピオン酸メチルエステル:)
3−[4−(2,6−ジオキソ−3−プロピル−2,3,6,7−テトラヒドロ−1H−プリン−8−イル)−ビシクロ[2.2.2]オクト−1−イル]−プロピオン酸メチルエステル(250mg、0.64mmol)を、ピリジン8mLに溶解した。P10(430mg、1.5当量)を添加し、反応混合物を還流して3時間攪拌した。次いで、室温に冷却し、HO 3mLでクエンチし、次いで十分な6N HClでpHを3にした。得られる反応混合物をCHClで抽出した。有機層を乾燥させ(NaSO)、減圧下で濃縮した。未精製の残渣を調製用HPLCにより精製し、所望された生成物100mgを得た。
【0087】
(工程7:3−[4−(6−メチルスルファニル−2−オキソ−3−プロピル−3,7−ジヒドロ−2H−プリン−8−イル)−ビシクロ[2.2.2]オクト−1−イル]−プロピオン酸メチルエステル:)
3−[4−(2−オキソ−3−プロピル−6−チオキソ−2,3,6,7−テトラヒドロ−1H−プリン−8−イル)−ビシクロ[2.2.2]オクト−1−イル]−プロピオン酸メチルエステル(100mg)をEtOH 2mLおよびHO 1mLで溶解した。HO 1mL中に、NaOH(20mg)を溶液として添加し、続いてMeI(23μL、1.5当量)を添加した。得られた反応混合物を室温で30分攪拌した。次いで、EtOAcで抽出した。有機層を乾燥させ(NaSO)、減圧下で濃縮し、表題の化合物105mgを得た。
【0088】
(工程8:3−{4−[6−(1−ヒドロキシメチル−プロピルアミノ)−2−オキソ−3−プロピル−3,7−ジヒドロ−2H−プリン−8−イル]−ビシクロ[2.2.2]オクト−1−イル}−プロピオン酸メチルエステル:)
3−[4−(6−メチルスルファニル−2−オキソ−3−プロピル−3,7−ジヒドロ−2H−プリン−8−イル)−ビシクロ[2.2.2]オクト−1−イル]−プロピオン酸メチルエステル(105mg)を適切なアミノアルコール(例えば、化合物3における(R)−2−アミノ−1−ブタノール160μL)とともにDMSO 2mLに溶解した。この反応混合物を、150℃で3時間攪拌した。次いで、室温で冷却し、調製用HPLCにより精製し、表題の化合物50mgを得た。
【0089】
(工程9:3−[4−(7−エチル−5−オキソ−4−プロピル−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−1,3,4,5a,8−ペンタアザ−アズ−インダセン−2−イル)−ビシクロ[2.2.2]オクト−1−イル]−プロピオン酸(化合物3):)
3−{4−[6−(1−ヒドロキシメチル−プロピルアミノ)−2−オキソ−3−プロピル−3,7−ジヒドロ−2H−プリン−8−イル]−ビシクロ[2.2.2]オクト−1−イル}−プロピオン酸メチルエステル(30mg)をSOCl 1mLに溶解し、還流して15分攪拌した。次いで、反応混合物を室温に冷却し、減圧下で濃縮した。得られた残渣を水 1mL、MeOH 0.5mL、10%NaOH水溶液0.1mLを含む溶液で溶解した。この反応混合物を室温で30分攪拌した。次いで、1N希HClでpH2に酸性化し、濃縮した。得られた未精製の生成物を調製用HPLCにより精製し、表題の化合物を得た。
【0090】
(実施例3)
工程3での適切なアミノアルコールを用いて、以下の方法にしたがって化合物6、10、22、23、25、26、29および30を調製した。化合物を調製するために用いたアミノアルコールは以下:2−アミノエタノール(化合物6);(R)−2−アミノ−1−ブタノール(化合物10);(R)−2−アミノ−1−プロパノール(化合物22);(R)−2−アミノ−1−ペンタノール(化合物23);(R)−イソルシノール(化合物25);(S)−2−アミノ−1−ブタノール(化合物26);3−アミノプロパノール(化合物29);および4−アミノブタノール(化合物30)である。表1は、合成された化合物の構造、合成するために用いられた方法、および化合物の質量分析法データを表す。
【0091】
(工程1:4−(2,6−ジオキソ−3−プロピル−2,3,6,7−テトラヒドロ−1H−プリン−8−イル)−ビシクロ[2.2.2]オクタン−1−カルボン酸メチルエステル:)
4−(2,6−ジオキソ−3−プロピル−2,3,6,7−テトラヒドロ−1H−プリン−8−イル)−ビシクロ[2.2.2]オクタン−1−カルボン酸を、上記に概要された手順にしたがって調製した。この材料(1.4g)をMeOH 50mLで懸濁し、濃硫酸を5滴添加した。反応混合物を還流して18時間攪拌した。次いで、室温に冷却し、減圧下で濃縮した。得られた残渣をCHClで希釈し、NaHCO水溶液、ブラインで洗浄し、乾燥させ(NaSO)、そして、濃縮して表題の化合物1.2gを得た。
【0092】
(工程2:4−(6−メチルスルファニル−2−オキソ−3−プロピル−3,7−ジヒドロ−2H−プリン−8−イル)ビシクロ[2.2.2]オクタン−1−カルボン酸メチルエステル:)
4−(2,6−ジオキソ−3−プロピル−2,3,6,7−テトラヒドロ−1H−プリン−8−イル)−ビシクロ[2.2.2]オクタン−1−カルボン酸メチルエステル(1.2g、3.33mmol)をピリジン20mLに溶解した。P10(2.22g、1.5当量)を添加し、反応混合物を還流して3時間攪拌した。次いで、0℃に冷却し、注意深く水でクエンチした。十分な6N HClを添加してpH5にし、反応混合物をCHClで溶出した。有機層を乾燥させ(NaSO)、濃縮して、チオエステル誘導体860mgを得た。この物質(860mg、2.29mmol)を、EtOH 5mLおよびHO 5mLで溶解した。HO 2mL中に、NaOH(183mg、2当量)を溶液として添加し、続いてMeI(213μL、1.5当量)を添加した。得られた反応混合物を室温で30分攪拌した。次いで、EtOAcで抽出した。有機層を乾燥させ(NaSO)、減圧下で濃縮し、表題の化合物800mgを得た。
【0093】
(工程3:4−[6−(2−ヒドロキシ−エチルアミノ)−2−オキソ−3−プロピル−3,7−ジヒドロ−2H−プリン−8−イル−ビシクロ[2.2.2]オクタン−1−カルボン酸メチルエステル:)
4−(6−メチルスルファニル−2−オキソ−3−プロピル−3,7−ジヒドロ−2H−プリン−8−イル)ビシクロ[2.2.2]オクタン−1−カルボン酸メチルエステル(50mg)を、適切なアミノアルコール(例えば、化合物6に対して2−アミノエタノールを7当量)とともにDMSO 2mLのうち1mLに溶解した。この反応混合物を、150℃で3時間攪拌した。次いで、室温に冷却し、調製用HPLCにより精製し、表題の化合物30mgを得た。
【0094】
(工程4:(4−(5−オキソ−4−プロピル−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−1,3,4,5a,8−ペンタアザ−アズ−インダセン−2−イル)−ビシクロ[2.2.2]オクタン−1−カルボン酸:)
4−[6−(2−ヒドロキシ−エチルアミノ)−2−オキソ−3−プロピル−3,7−ジヒドロ−2H−プリン−8−イル−ビシクロ[2.2.2]オクタン−1−カルボン酸メチルエステル(30mg)をSOCl1mLに溶解し、還流して15分攪拌した。次いで、反応混合物を室温で冷却し、減圧下で濃縮した。得られた残渣を水 1mL、MeOH 0.5mL、10%NaOH水溶液0.1mLを含む溶液で溶解した。この反応混合物を室温に30分攪拌した。次いで、1N希釈HClでpH2に酸性化し、濃縮した。得られた未精製の生成物を調製用HPLCにより精製し、表題の化合物を得た。
【0095】
(実施例4)
(アッセイの方法論)
表1に示される構造を有する、多数のキサンチン誘導体を調製した。これら化合物のいくつかについて、ラットおよびヒトアデノシンAレセプターに対するK値を以下の結合アッセイプロトコールに従って決定した。
【0096】
(原料)
アデノシンデアミナーゼおよびHEPESをSigma(St.Louis,MO)から購入した。ハムのF−12細胞培養培地およびウシ胎児血清をGIBCO Life Technologies(Gaithersburg,MD)から購入した。抗生物質G−418、Falcon150mM培養プレートおよびCostar 12−ウェル培養プレートをFisher(Pittsburgh,PA)から購入した。[H]CPXをDuPont−New England Nuclear Research Products(Boston,MA)から購入した。ペニシリン/ストレプトマイシン抗生物質混合物をMediatech(Washington,DC)から購入した。HEPES緩衝化ハンクの溶液の組成は、以下のとおりであった:130mM NaCl、5.0mM Cl、1.5mM CaCl、0.41mM MgSO、0.49mM NaHPO、0.44mM KHPO、5.6mMデキストロース、および5mM HEPES(pH7.4)。
【0097】
(膜の調製)
ラットAレセプター:膜を、新たに安楽死させたラットから単離したラットの大脳皮質から調製した。組織をプロテアーゼインヒビター(10μg/ml ベンザミジン、100μM PMSF、ならびにアプロチニン、ペプスタチンおよびロイペプシン各々2μg/ml)を補充した緩衝液A(10mM EDTA、10mM Na−HEPES、pH7.4)中にホモジナイズし、そして20,000×gで20分間遠心分離した。緩衝液HE(10mM Na−HEPES、1mM EDTA、pH7.4、およびプロテアーゼインヒビター)で、ペレットを再懸濁し、2回洗浄した。最終ペレットを、10%(重量/容量)スクロースおよびプロテアーゼインヒビターを補充した緩衝液HE中に再懸濁し、アリコートとして−80℃で凍らせた。タンパク質濃度をBCAタンパク質アッセイキット(Pierce)を使用して測定した。
【0098】
ヒトAレセプター:ヒトA1アデノシンレセプターcDNAをRT−PCRによって得て、pcDNA3.1(Invitrogen)へサブクローニングした。CHO−K1細胞の安定なトランスフェクションをLIPOFECTAMINE−PLUS(GIBCO−BRL)を使用して実行し、コロニーを1mg/mlのG418中で選択し、そして放射性リガンド結合アッセイを使用してスクリーニングした。膜調製について、完全培地(F12+10%FCS+1mg/ml G418)中で単層として増殖するCHO−K1細胞をPBSで洗浄し、プロテアーゼインヒビターを補充した緩衝液A中に採取した。上記のように緩衝液HEで2回、細胞をホモジナイズし、遠心分離し、そして洗浄した。最終ペレットをアリコートとして−80℃で保存した。
【0099】
(放射性リガンド結合アッセイ)
膜(ラットA1ARに対しては、50μgの膜タンパク質、およびヒトA1ARに対しては、25μgのCHO−K1膜タンパク質)、放射性リガンドおよび種々の濃度の競合リガンドを、3つにして0.1mlの緩衝液HEおよび2単位/mlのアデノシンデアミナーゼ中で、21℃で2.5時間インキュベーションした。放射性リガンド[H]DPCPX(NEN由来の112Ci/mmol、最終濃度:1nM)をAARに対する競合結合アッセイについて使用した。非特異的結合を、10μM BG9719の存在下で測定した。結合アッセイを、BRANDEL細胞ハーベスターを使用し、Whatman GF/Cガラス繊維フィルターを通して濾過することによって終了した。フィルターを、3〜4mlの氷冷した10mM Tris−HCl、pH7.4および5mM MgClで4℃で3回リンスした。濾紙をバイアルに移し、3mlのシンチレーションカクテルScinti VerseII(Fisher)を加えた。放射能をWallac β計数管で計測した。
【0100】
(結合データの解析)
決定について:競合結合データを、単一結合部位モデルに当てはめ、Prizm GraphPadを使用してプロットした。Cheng−Prusoff方程式 K=IC50/(1+[I]/K)を使用して、IC50値からK値を計算した。ここでKは競合リガンドに対する親和性定数であり、[I]は遊離放射性リガンドの濃度であり、そしてKは放射性リガンドの親和性定数である。
【0101】
%結合について:一点結合アッセイについて、データを、1μMの競合化合物における特異的な結合の合計%として表した。:合計%=100*(1μMの競合化合物との特異的な結合/全特異的結合)。%結合は、1μMの競合アンタゴニストの存在下で残っている結合した放射性リガンドの量を表す。
【0102】
(結果)
試験された化合物の全ては、約4nM〜約800nMの間のラットAのK値を示した。表2において、ラットA1アデノシンレセプターKi値および化合物の%結合を示す。
【0103】
(実施例5)
(代替的なアッセイの方法論)
(原料)
実施例4を参照のこと。
【0104】
(細胞培養)
組換えヒトAAdoR(CHO:AAdoR細胞)を安定して発現するCHO細胞を、記載されたように(Kollias−Barkerら、J.Pharma.Exp.Ther.281(2)、761、1997)調製し、CHO:野生型細胞についてと同様に培養した。CHO細胞を、37℃にて5%CO/95%空気の加湿空気中で、10%ウシ胎児血清、100UペニシリンGおよび100μgストレプトマイシンを補充したハムのF−12培地でプラスチック皿上で、単層として培養した。CHO細胞の[H]CPX結合部位の密度は、26±2(n=4)fmol/タンパク質1mgであった。Ca2+−Mg2+−遊離HEPES緩衝化ハンク溶液中の1mM EDTAを使用した脱離の後、細胞を1週間に2回、継代培養した。CHO:AAdoR細胞の3つの異なるクローンを実験に使用し、全ての結果を、2つまたは3つのクローン由来の細胞で確認した。[H]CPX特異的結合のアッセイによって決定される場合、これらの細胞におけるAAdoRの密度は、4000fmol/タンパク質1mg〜8000fmol/タンパク質1mgであった。
【0105】
(放射性リガンド結合)
150mmの培養皿で増殖させたCHO細胞をHEPES緩衝化ハンク溶液でリンスし、次いで、細胞スクレーパー(scraper)で取り出し、氷冷した50mM Tris−HCl、pH7.4中でホモジナイズした。細胞膜を、細胞ホモジネートを48,000×gで15分間遠心分離することによって、ペレット化した。この膜ペレットを新鮮な緩衝液での再懸濁および遠心分離によって、2回洗浄した。最終ペレットを少量の50mM Tris−HCl、pH7.4で再懸濁し、アッセイに使用するまで、1mlのアリコートとして−80℃で保存した。
【0106】
CHO細胞膜中のAAdoR密度を決定するために、膜の100μlアリコート(5μgタンパク質)を、100μlの50mM Tris−HCl、pH7.4中の0.15nM〜20nMの[H]CPXおよびアデノシンデアミナーゼ(2U/ml)を用いて、25℃で2時間インキュベーションした。インキュベーションを、4mlの氷冷した50mM Tris−HCl緩衝液での希釈および真空濾過による(Brandel,Gaithersburg,MD)ガラス繊維フィルター上(SchleicherおよびSchuell,Keene,NH)への膜の即時収集によって終了した。フィルターを、氷冷緩衝液ですばやく3回洗浄し、結合していない放射性リガンドを除去した。トラップされた膜結合放射性リガンドを含むフィルター板を、4mlのScintiverse
BD(Fisher)中に置き、そして放射能を液体シンチレーション計測器を使用して定量した。[H]CPXの非特異的結合を決定するために、膜を上記のようにインキュベーションし、そして、10μMのCPTをインキュベーション緩衝液に加えた。非特異的結合を、10μMのCPT存在下で結合した[H]CPXとして定義した。放射性リガンドのAAdoRへの特異的な結合を結合全体から非特異的結合を差し引くことによって、決定した。非特異的結合は、[H]CPX濃度の増加と共に直線的に増加することが見出された。3つのアッセイを、各々の試験された[H]CPX濃度において行った。
【0107】
CHO細胞中に発現されたヒト組換えAAdoRに対するAAdoRのアンタゴニストの親和性を決定するために、増加する濃度のアンタゴニストの存在下での2nMの[H]CPXの結合を、測定した。CHO細胞膜(100μl:5μgタンパク質)、[H]CPX、アンタゴニスト(0.1nM−100μM)、およびアデノシンデアミナーゼ(2U/ml)のアリコートを、200μlの50mM Tris−HCl緩衝液(pH7.4)中で、25℃で3時間インキュベートした。アッセイを、上記のように終了した。
【0108】
(他の実施形態)
本発明は、その発明の詳細な説明に関連して記載されたが、前述の記載は、例示を意図し、本発明の範囲を限定することを意図しない、本発明の範囲は添付された特許請求の範囲によって規定されるということは理解されるべきである。他の局面、利点、および改変は以下の特許請求の範囲内にある。
【0109】
【表1】






【0110】
【表2】

【産業上の利用可能性】
【0111】
本発明の好ましい実施形態によれば、以下の化合物などが提供される。
(項1) 式Iの化合物であって:
【化1】

ここで、RおよびRは、以下:
a)水素;
b)アルキル、アルケニルまたはアルキニルであって、ここで該アルキル、アルケニル、またはアルキニルは、置換されないかまたはヒドロキシ、アルコキシ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、ヘテロシクリル、アシルアミノ、アルキルスルホニルアミノ、およびヘテロシクリルカルボニルアミノからなる群から選択される1以上の置換基で官能基化されているかのいずれかである、アルキル、アルケニルまたはアルキニル;および
c)アリールまたは置換されたアリール;
からなる群から独立して選択され、
は、以下:
(a)以下:
【化2】

からなる群から選択される、2環系、3環系、または5環系の基であり、
ここで、該2環系、3環系5環系の基は、置換されないかまたは以下:
(i)アルキル、アルケニルおよびアルキニル;ここで、各々のアルキル基、アルケニル基またはアルキニル基は、置換されないかまたは以下:(アルコキシカルボニル)アラルキルカルバモイル、(アミノ)(R)アシルヒドラジニルカルボニル、(アミノ)(R)アシルオキシカルボキシ、(ヒドロキシ)(カルボアルコキシ)アルキルカルバモイル、アシルアミノアルキルアミノ、アシルオキシ、アルデヒド、アルケンオキシ、アルケニルアミノ、アルケニルスルホニルアミノ、アルコキシ、アルコキシカルボニル、アルコキシカルボニルアルキルアミノ、アルコキシカルボニルアミノ、アルコキシカルボニルアミノアシルオキシ、アルコキシカルボニルアミノアルキルアミノ、アルキルアミノ、アルキルアミノアルキルアミノ、アルキルカルバモイル、アルキルホスホノ、アルキルスルホニルアミノ、アルキルスルホニルオキシ、アミノ、アミノアシルオキシ、アミノアルキルアラルキルカルバモイル、アミノアルキルカルバモイル、アミノアルキルヘテロシクリルアルキルカルバモイル、アミノシクロアルキルアルキルシクロアルキルカルバモイル、アミノシクロアルキルカルバモイル、アラルコキシカルボニル、アラルコキシカルボニルアミノ、アリールヘテロシクリル、アリールオキシ、アリールスルホニルアミノ、アリールスルホニルオキシ、カルバモイル、カルボニル、シアノ、シアノアルキルカルバモイル、シクロアルキルアミノ、ジアルキルアミノ、ジアルキルアミノアルキルアミノ、ジアルキルアミノアルキルカルバモイル、ジアルキルホスホノ、ハロアルキルスルホニルアミノ、ハロゲン、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキルアミノ、ヘテロシクリルカルバモイル、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキルスルホニルアミノ、オキシミノ、ホスフェート、ホスホノ、−R、R−アルコキシ、R−アルキル(アルキル)アミノ、R−アルキルアルキルカルバモイル、R−アルキルアミノ、R−アルキルカルバモイル、R−アルキルスルホニル、R−アルキルスルホニルアミノ、R−アルキルチオ、R−ヘテロシクリルカルボニル、置換されたアラルキルアミノ、置換されたアリールカルボキシアルコキシカルボニル、置換されたアリールスルホニルアミノアルキルアミノ、置換されたヘテロアリールスルホニルアミノ、置換されたヘテロシクリル、置換されたヘテロシクリルアミノアルキルアミノ、置換されたヘテロシクリルスルホニルアミノ、スルホキシアシルアミノ、チオカルバモイル、トリフルオロメチルからなる群から選択される1以上の置換基で官能基化されている;および
(ii)(アルコキシカルボニル)アラルキルカルバモイル、(アミノ)(R)アシルヒドラジニルカルボニル、(アミノ)(R)アシルオキシカルボキシ、(ヒドロキシ)(カルボアルコキシ)アルキルカルバモイル、アシルアミノアルキルアミノ、アシルオキシ、アルデヒド、アルケンオキシ、アルケニルアミノ、アルケニルスルホニルアミノ、アルコキシ、アルコキシカルボニル、アルコキシカルボニルアルキルアミノ、アルコキシカルボニルアミノ、アルコキシカルボニルアミノアシルオキシ、アルコキシカルボニルアミノアルキルアミノ、アルキルアミノ、アルキルアミノアルキルアミノ、アルキルカルバモイル、アルキルホスホノ、アルキルスルホニルアミノ、アルキルスルホニルオキシ、アミノ、アミノアシルオキシ、アミノアルキルアラルキルカルバモイル、アミノアルキルカルバモイル、アミノアルキルヘテロシクリルアルキルカルバモイル、アミノシクロアルキルアルキルシクロアルキルカルバモイル、アミノシクロアルキルカルバモイル、アラルコキシカルボニル、アラルコキシカルボニルアミノ、アリールヘテロシクリル、アリールオキシ、アリールスルホニルアミノ、アリールスルホニルオキシ、カルバモイル、カルボニル、シアノ、シアノアルキルカルバモイル、シクロアルキルアミノ、ジアルキルアミノ、ジアルキルアミノアルキルアミノ、ジアルキルアミノアルキルカルバモイル、ジアルキルホスホノ、ハロアルキルスルホニルアミノ、ハロゲン、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキルアミノ、ヘテロシクリルカルバモイル、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキルスルホニルアミノ、オキシミノ、ホスフェート、ホスホノ、−R、R−アルコキシ、R−アルキル(アルキル)アミノ、R−アルキルアルキルカルバモイル、R−アルキルアミノ、R−アルキルカルバモイル、R−アルキルスルホニル、R−アルキルスルホニルアミノ、R−アルキルチオ、R−ヘテロシクリルカルボニル、置換されたアラルキルアミノ、置換されたアリールカルボキシアルコキシカルボニル、置換されたアリールスルホニルアミノアルキルアミノ、置換されたヘテロアリールスルホニルアミノ、置換されたヘテロシクリル、置換されたヘテロシクリルアミノアルキルアミノ、置換されたヘテロシクリルスルホニルアミノ、スルホキシアシルアミノ、チオカルバモイル、トリフルオロメチル;
からなる群から選択される1以上の置換基で官能基化されるかのいずれかであり、
は、水素、C1−4−アルキル、C1−4−アルキル−COH、およびフェニルからなる群から選択され、ここで、C1−4−アルキル、C1−4−アルキル−COH、およびフェニル基は、置換されないかまたはハロゲン、−OH、−OMe、−NH、NO、ベンジル、および(ハロゲン、−OH、−OMe、−NH、および−NOからなる群から選択される1〜3の置換基で官能基化される)ベンジルからなる群から選択される1〜3の置換基で、官能基化されるかのいずれかであり;
は、−(CRCOOH、−C(CFOH、−CONHNHSOCF、−CONHOR、−CONHSO、−CONHSONHR、−C(OH)RPO、−NHCOCF、−NHCONHSO、−NHPO、−NHSO、−NHSONHCOR、−OPO、−OSOH、−PO(OH)R、−PO、−SOH、−SONHR、−SONHCOR、−SONHCONHCO、および以下:
【化3】

からなる群から選択され;
n=0、1、2または3であり;
Aは、−CH=CH、−(CH)−(CH)、CH=CH−CH、および−CH−CH=CHからなる群から選択され;
m=lまたは2であり;
XはOまたはSであり;
Zは、単結合、−O−、−(CH−、−O(CH1−2−、−CHOCH−、−(CH1−2O−、からなる群から選択され、そして、
は水素、アルキル、アシル、アルキルスルホニル、アラルキル、置換されたアラルキル、置換されたアルキル、およびヘテロシクリルからなる群から選択され;そして
は、以下:
a)水素;
b)アルキル、3以上の炭素数のアルケニル、または3以上の炭素数のアルキニル;ここで該アルキル、アルケニルまたはアルキニルは、置換されないかまたはヒドロキシ、アルコキシ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、ヘテロシクリル、アシルアミノ、アルキルスルホニルアミノ、およびヘテロシクリルカルボニルアミノからなる群から選択される1以上の置換基で官能基化されている;および
c)アリールまたは置換されたアリール
d)アルキルアリールまたはアルキル置換されたアリール
からなる群から選択される、
化合物。
(項2) 上記項1に記載の化合物であり、ここで該化合物はアキラル化合物、ラセミ化合物、光学的に活性な化合物、純粋なジアステレオマー、ジアステレオマーの混合物、および薬学的に受容可能な付加塩からなる群から選択される形態である、化合物。
(項3) 上記項1に記載の化合物であり、RおよびRが、独立して以下:
a)アルキル、アルケニルまたはアルキニルであって、ここで該アルキル、アルケニル、またはアルキニルは、置換されないかまたはヒドロキシ、アルコキシ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、ヘテロシクリル、アシルアミノ、アルキルスルホニルアミノ、およびヘテロシクリルカルボニルアミノからなる群から選択される1以上の置換基で官能基化されつかのいずれかである、アルキル、アルケニルまたはアルキニル;および
b)アリールまたは置換されたアリール
からなる群から選択される、化合物。
(項4) RおよびRのうちの少なくとも1つがアルキルである、上記項3に記載の化合物。
(項5) Aが(CH)−(CH)である、上記項1に記載の化合物。
(項6) Rがアルキルである、上記項1に記載の化合物。
(項7) Zが単結合である、上記項1に記載の化合物。
(項8) 式II:
【化4】

の化合物であり、ここでRおよびRは、独立して以下:
a)水素;
b)アルキル、アルケニルまたはアルキニルであって、ここで該アルキル、アルケニル、またはアルキニルは、置換されないかまたはヒドロキシ、アルコキシ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、ヘテロシクリル、アシルアミノ、アルキルスルホニルアミノ、およびヘテロシクリルカルボニルアミノからなる群から選択される1以上の置換基で官能基化されるかのいずれかである、アルキル、アルケニルまたはアルキニル;および
c)アリールまたは置換されたアリール;
からなる群から選択され、
は、以下:
(a)以下:
【化5】

からなる群から選択される、2環系、3環系、または5環系の基であり、
ここで、該2環系、3環系5環系の基は、置換されないかまたは以下:
(i)アルキル、アルケニルおよびアルキニル;ここで各々のアルキル基、アルケニル基またはアルキニル基は、置換されないかまたは(アルコキシカルボニル)アラルキルカルバモイル、(アミノ)(R)アシルヒドラジニルカルボニル、(アミノ)(R)アシルオキシカルボキシ、(ヒドロキシ)(カルボアルコキシ)アルキルカルバモイル、アシルアミノアルキルアミノ、アシルオキシ、アルデヒド、アルケンオキシ、アルケニルアミノ、アルケニルスルホニルアミノ、アルコキシ、アルコキシカルボニル、アルコキシカルボニルアルキルアミノ、アルコキシカルボニルアミノ、アルコキシカルボニルアミノアシルオキシ、アルコキシカルボニルアミノアルキルアミノ、アルキルアミノ、アルキルアミノアルキルアミノ、アルキルカルバモイル、アルキルホスホノ、アルキルスルホニルアミノ、アルキルスルホニルオキシ、アミノ、アミノアシルオキシ、アミノアルキルアラルキルカルバモイル、アミノアルキルカルバモイル、アミノアルキルヘテロシクリルアルキルカルバモイル、アミノシクロアルキルアルキルシクロアルキルカルバモイル、アミノシクロアルキルカルバモイル、アラルコキシカルボニル、アラルコキシカルボニルアミノ、アリールヘテロシクリル、アリールオキシ、アリールスルホニルアミノ、アリールスルホニルオキシ、カルバモイル、カルボニル、シアノ、シアノアルキルカルバモイル、シクロアルキルアミノ、ジアルキルアミノ、ジアルキルアミノアルキルアミノ、ジアルキルアミノアルキルカルバモイル、ジアルキルホスホノ、ハロアルキルスルホニルアミノ、ハロゲン、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキルアミノ、ヘテロシクリルカルバモイル、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキルスルホニルアミノ、オキシミノ、ホスフェート、ホスホノ、−R、R−アルコキシ、R−アルキル(アルキル)アミノ、R−アルキルアルキルカルバモイル、R−アルキルアミノ、R−アルキルカルバモイル、R−アルキルスルホニル、R−アルキルスルホニルアミノ、R−アルキルチオ、R−ヘテロシクリルカルボニル、置換されたアラルキルアミノ、置換されたアリールカルボキシアルコキシカルボニル、置換されたアリールスルホニルアミノアルキルアミノ、置換されたヘテロアリールスルホニルアミノ、置換されたヘテロシクリル、置換されたヘテロシクリルアミノアルキルアミノ、置換されたヘテロシクリルスルホニルアミノ、スルホキシアシルアミノ、チオカルバモイル、トリフルオロメチルからなる群から選択される1以上の置換基で官能基化されるかのいずれかである;および
(ii)(アルコキシカルボニル)アラルキルカルバモイル、(アミノ)(R)アシルヒドラジニルカルボニル、(アミノ)(R)アシルオキシカルボキシ、(ヒドロキシ)(カルボアルコキシ)アルキルカルバモイル、アシルアミノアルキルアミノ、アシルオキシ、アルデヒド、アルケンオキシ、アルケニルアミノ、アルケニルスルホニルアミノ、アルコキシ、アルコキシカルボニル、アルコキシカルボニルアルキルアミノ、アルコキシカルボニルアミノ、アルコキシカルボニルアミノアシルオキシ、アルコキシカルボニルアミノアルキルアミノ、アルキルアミノ、アルキルアミノアルキルアミノ、アルキルカルバモイル、アルキルホスホノ、アルキルスルホニルアミノ、アルキルスルホニルオキシ、アミノ、アミノアシルオキシ、アミノアルキルアラルキルカルバモイル、アミノアルキルカルバモイル、アミノアルキルヘテロシクリルアルキルカルバモイル、アミノシクロアルキルアルキルシクロアルキルカルバモイル、アミノシクロアルキルカルバモイル、アラルコキシカルボニル、アラルコキシカルボニルアミノ、アリールヘテロシクリル、アリールオキシ、アリールスルホニルアミノ、アリールスルホニルオキシ、カルバモイル、カルボニル、シアノ、シアノアルキルカルバモイル、シクロアルキルアミノ、ジアルキルアミノ、ジアルキルアミノアルキルアミノ、ジアルキルアミノアルキルカルバモイル、ジアルキルホスホノ、ハロアルキルスルホニルアミノ、ハロゲン、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキルアミノ、ヘテロシクリルカルバモイル、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキルスルホニルアミノ、オキシミノ、ホスフェート、ホスホノ、−R、R−アルコキシ、R−アルキル(アルキル)アミノ、R−アルキルアルキルカルバモイル、R−アルキルアミノ、R−アルキルカルバモイル、R−アルキルスルホニル、R−アルキルスルホニルアミノ、R−アルキルチオ、R−ヘテロシクリルカルボニル、置換されたアラルキルアミノ、置換されたアリールカルボキシアルコキシカルボニル、置換されたアリールスルホニルアミノアルキルアミノ、置換されたヘテロアリールスルホニルアミノ、置換されたヘテロシクリル、置換されたヘテロシクリルアミノアルキルアミノ、置換されたヘテロシクリルスルホニルアミノ、スルホキシアシルアミノ、チオカルバモイル、トリフルオロメチル;
からなる群から選択される1以上の官能基で官能基化されるかのいずれかであり、
は、水素、C1−4−アルキル、C1−4−アルキル−COH、およびフェニルからなる群から選択され、ここで該C1−4−アルキル基、C1−4−アルキル−COH基、およびフェニル基は、置換されないかまたはハロゲン、−OH、−OMe、−NH、NO、ベンジル、および(ハロゲン、−OH、−OMe、−NH、および−NOからなる群から選択される1〜3の置換基で官能基化される)ベンジルからなる群から選択される1〜3の置換基で官能基化されるかのいずれかであり;
は、−(CRCOOH、−C(CFOH、−CONHNHSOCF、−CONHOR、−CONHSO、−CONHSONHR、−C(OH)RPO、−NHCOCF、−NHCONHSO、−NHPO、−NHSO、−NHSONHCOR、−OPO、−OSOH、−PO(OH)R、−PO、−SOH、−SONHR、−SONHCOR、−SONHCONHCO、および以下:
【化6】

からなる群から選択され;
n=0、1、2または3であり;
Aは、−CH=CH、−(CH)−(CH)、CH=CH−CH、および−CH−CH=CHからなる群から選択され;
m=lまたは2であり;
XはOまたはSであり;
Zは、単結合、−O−、−(CH−、−O(CH1−2−、−CHOCH−、および−(CH1−2O−からなる群から選択され;
は、水素、アルキル、アシル、アルキルスルホニル、アラルキル、置換されたアラルキル、置換されたアルキル、およびヘテロシクリルからなる群から選択され;そして
は、以下:
a)水素;
b)アルキル、3以上の炭素数のアルケニル、または3以上の炭素数のアルキニル;ここで該アルキル、アルケニルまたはアルキニルは、置換されないかまたはヒドロキシ、アルコキシ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、ヘテロシクリル、アシルアミノ、アルキルスルホニルアミノ、およびヘテロシクリルカルボニルアミノからなる群から選択される1以上の置換基で官能基化されるかのいずれかである;および
c)アリールまたは置換されたアリール
d)アルキルアリールまたはアルキル置換されたアリール
からなる群から選択される、
化合物。
(項9) 上記項8に記載の化合物であり、ここで該化合物はアキラル化合物、ラセミ化合物、光学的に活性な化合物、純粋なジアステレオマー、ジアステレオマーの混合物、および薬学的に受容可能な付加塩からなる群から選択される形態である、化合物。
(項10) 上記項8に記載の化合物であり、RおよびRが、独立して以下:
a)アルキル、アルケニルまたはアルキニルであって、ここで該アルキル、アルケニル、またはアルキニルは、置換されないかまたはヒドロキシ、アルコキシ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、ヘテロシクリル、アシルアミノ、アルキルスルホニルアミノ、およびヘテロシクリルカルボニルアミノからなる群から選択される1以上置換基で官能基化されるかのいずれかである;および
b)アリールまたは置換されたアリール
からなる群から選択される、化合物。
(項11) RおよびRのうちの少なくとも1つがアルキルである、上記項10に記載の化合物。
(項12) Aが(CH)−(CH)である、上記項8に記載の化合物。
(項13) Rがアルキルである、上記項8に記載の化合物。
(項14) Zが単結合である、上記項8に記載の化合物。
(項15) 上記項1または8に記載の化合物であり、ここで該化合物は、表1の化合物1〜32からなる群から選択される、化合物
(項16) 上記項15に記載の化合物であり、ここで該化合物は、以下:
2−(4−ヒドロキシ−ビシクロ[2.2.2]オクト−1−イル)−7−イソプロピル−4−プロピル−1,4,6,7−テトラヒドロ−1,3,4,5a,8−ペンタアザ−as−インダセン−5−オン(化合物1);
7−エチル−2−(4−ヒドロキシ−ビシクロ[2.2.2]オクト−1−イル)−4−プロピル−1,4,6,7−テトラヒドロ−1,3,4,5a,8−ペンタアザ−as−インダセン−5−オン(化合物2);
3−[4−(7−エチル−5−オキソ−4−プロピル−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−1,3,4,5a,8−ペンタアザ−as−インダセン−2−イル)−ビシクロ[2.2.2]オクト−1−イル]−プロピオン酸(化合物3);
2−(4−ヒドロキシ−ビシクロ[2.2.2]オクト−1−イル)−7−メチル−4−プロピル−1,4,6,7−テトラヒドロ−1,3,4,5a,8−ペンタアザ−as−インダセン−5−オン(化合物4);および
3−[4−(7−イソプロピル−5−オキソ−4−プロピル−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−1,3,4,5a,8−ペンタアザ−as−インダセン−2−イル)−ビシクロ[2.2.2]オクト−1−イル]−プロピオン酸(化合物5)
からなる群から選択される、化合物。
(項17) 上記項1または8に記載の薬学的に有効量の化合物および薬学的に受容可能なキャリア、アジュバント、またはビヒクルを含有する、薬学的組成物。
(項18) 非アデノシン改変化剤をさらに含有する、上記項17に記載の薬学的組成物。
(項19) 上記項17に記載の薬学的組成物であって、ここで該組成物は、経口投与、静脈内投与、筋肉内投与または皮下投与のために処方される組成物。
(項20) 患者のAアデノシンレセプターをブロックするための医薬の製造のための、上記項1〜16のいずれか1項に記載の化合物の使用。
(項21) Aアデノシンレセプターの活性化が、疾患または障害の原因となる役割を果たす、患者の疾患または障害を処置または予防するための医薬の製造のための、上記項1〜16のいずれか1項に記載の化合物の使用。
(項22) A1アデノシンレセプターの活性化が、疾患または障害の原因となる役割を果たす、疾患または障害の兆候または症状を示す患者を処置する方法であり、前記患者に対して、薬学的に有効量の上記項17に記載の薬学的組成物を投与する工程を包含する、方法。
(項23) 上記項22に記載の方法であって、ここで前記疾患または障害は全身性高血圧、腎不全、糖尿病、ぜん息、水腫状状態、うっ血性心不全、および腎機能不全からなる群から選択される、方法。
(項24) 上記項1または8に記載の化合物を調製するプロセスであって、以下の工程:
a)チオケトンをアルキル化してチオエーテルを生成する工程;
b)該チオエーテルを置換されたアミノアルコールと反応させて、アルコール中間体を生成する工程;
c)アルコール中間体を環状化して、環状化された生成物を生成する工程
を包含するプロセス。
(項25) 上記項24に記載のプロセスであって、以下の工程:
a)前記環化された生成物をカルボン酸誘導体に転換する工程、
をさらに包含する、プロセス。
(項26) 上記項25に記載のプロセスであって、以下の工程:
a)ジアミノウラシルをビシクロ[2.2.2]オクタン−1,4−ジカルボン酸モノメチルエステルに結合させて、酸を生成させる工程;
b)該酸を対応するアルコールに還元する工程;
c)該アルコールをアルデヒドに酸化する工程;
d)該アルデヒドをメチル(トリフェニルホスホロアニリデン)アセテートにカップリングさせて、カップリングされた生成物を生成させる工程;および
e)カップリングされた生成物をチオケトンに還元する工程、
をさらに包含する、プロセス。
(項27) 上記項25に記載のプロセスであり、以下の工程:
a)ジアミノウラシルをビシクロ[2.2.2]オクタン−1,4−ジカルボン酸モノメチルエステルにカップリングさせて、酸を生成させる工程;
b)該酸を対応するエステルにエステル化する工程;
c)該エステルを転換して、チオケトンを生成させる工程;
をさらに包含する、プロセス。
(項28) 上記項24に記載のプロセスであって、以下の工程:
a)6−アミノ−1−プロピル−1H−ピリミジン−2,4−ジオンをニトロソ化して、ニトロソ中間体を生成させる、工程;
b)該ニトロソ中間体を還元して、対応するジアミノウラシルを生成させる工程;
c)該ジアミノウラシルをアミン塩に転換する工程;
d)該アミンを4−ヒドロキシ−ビシクロ[2.2.2]オクタン−1−カルボン酸にカップリングさせて、カップリングされた生成物を生成させる工程;および
e)該カップリングされた生成物をチオケトンに転換する工程、
をさらに包含する、プロセス。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
明細書に記載の発明。

【公開番号】特開2010−53148(P2010−53148A)
【公開日】平成22年3月11日(2010.3.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−278047(P2009−278047)
【出願日】平成21年12月7日(2009.12.7)
【分割の表示】特願2002−546552(P2002−546552)の分割
【原出願日】平成13年11月30日(2001.11.30)
【出願人】(592221528)バイオジェン・アイデック・エムエイ・インコーポレイテッド (224)
【Fターム(参考)】