説明

ATM通信装置およびその通信方法

【課題】
ヘッダ情報を削減してデータの転送効率を上げるATM通信装置を提供する。
【解決手段】
ATM通信装置10は、送信側では、端末側のプロトコルがどのような条件下にある時にヘッダ情報内のどの情報を省略するかを表す省略条件登録テーブル11と、省略条件登録テーブル11を参照して端末側のプロトコルのデータフレーム中のヘッダ情報を削除すると共に、削除してあるヘッダ情報の種別を示す識別子をLLCヘッダ内にセットして送信データフレームを生成する送信ヘッダ処理部12を備える。受信側では、復元するためのヘッダ情報を保存しておく復元ヘッダ情報記憶部14と、受信データフレーム中のLLCヘッダから識別子を読み取り、復元ヘッダ情報記憶部14を参照して識別子に対応するヘッダ情報を復元し、端末側のプロトコルのデータフレームを生成する受信ヘッダ処理部13と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ATM(Asynchronous Transfer Mode:非同期転送モード)通信装置およびその通信方法に関し、特に、所定のプロトコルのヘッダ情報を削減するATM通信装置およびその通信方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ATM網やADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line:非対称ディジタル加入者線)のようなATMをデータリンク層に用いるネットワークでは、ユーザデータを伝達する為に上位層に多くのプロトコルレイヤが介在しており、これらプロトコルレイヤ毎にデータ転送の為のフォーマットが存在している。このため、ユーザデータに付加されるヘッダ情報の量が多く、データ転送において総転送データ量に対するヘッダ情報の割合が高くなり、データ転送の効率が低下してしまう。
【0003】
そこで、このようなヘッダ情報を削減させる技術が従来から知られている。例えば、特許文献1には、RFC2684準拠のカプセル化におけるLLC/SNAP(Logical Link Control/Subnetwork Access Point)ヘッダ情報10バイト分を1バイトの情報に変換し、AAL5(ATM Adaptation Layer type 5)のプロトコルデータユニットフォーマットにおける共通部識別子(CPI:Common Part Indicator)領域にセットすることで、ヘッダ情報を削減する技術が記載されている。
【0004】
【特許文献1】特開2002−335285号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1の技術においては、ヘッダ情報の削減の対象が固定値であるヘッダ情報に限定されている。したがって、通信開始後にサーバから与えられるような可変のヘッダ情報を省略することができず、データ転送の効率の点で不十分であった。
【0006】
本発明の目的は、通信を始めてから値が定まるヘッダ情報を含むヘッダ情報のサイズを減らし、データの転送効率を上げるATM通信装置およびその通信方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一つのアスペクトに係るATM通信装置は、端末側プロトコルがどのような省略条件にある時に、端末側プロトコルに従うヘッダ情報中のどの情報を省略するかを定める情報を保持する省略条件登録部と、省略条件登録部を参照し、端末側から入力される端末側プロトコルに従うデータフレームのヘッダ情報中の所定の情報を削除すると共に、削除した情報の種別を示す省略識別子を送信データフレームの送信ヘッダ内にセットして網側に出力するための送信データフレームを生成する送信ヘッダ処理部と、を備える。また、復元するためのヘッダ情報を保存しておく復元ヘッダ情報記憶部と、網側から入力される受信データフレーム中の受信ヘッダから省略識別子を読み取り、省略条件登録部と復元ヘッダ情報記憶部との内容に基づいて省略識別子に対応する端末側のヘッダ情報を復元し、端末側プロトコルに従うデータフレームを生成して端末側に出力する受信ヘッダ処理部と、を備える。
【0008】
第1の展開形態のATM通信装置において、省略条件登録部は、省略識別子と、省略条件を表す情報と、ヘッダ情報中のどの情報を省略するかを表す省略箇所情報とを組で保持するように構成されてもよい。
【0009】
第2の展開形態のATM通信装置において、送信ヘッダ処理部は、端末側プロトコルに従うデータフレーム中のヘッダ情報が省略条件を表す情報に所定の通信において初めて一致する際には、ヘッダ省略開始を表す開始フラグと省略識別子とを送信ヘッダ中にセットし、二番目以降に一致する際には、端末側プロトコルに従うデータフレーム中の、省略箇所情報で示される情報を削除すると共に、省略識別子を送信ヘッダ中にセットする機能を備え、受信ヘッダ処理部は、受信データフレームの受信ヘッダ中に省略識別子および開始フラグが存在する場合には、省略箇所情報で示される情報を復元ヘッダ情報記憶部に記憶させ、受信データフレームの受信ヘッダを削除して端末側プロトコルに従うデータフレームを生成し、受信データフレームのヘッダ中に省略識別子が存在し、かつ、開始フラグが存在しない場合には、受信データフレームの受信ヘッダを削除し、復元ヘッダ情報記憶部に記憶されている省略箇所情報で示される情報を受信データフレームに挿入して端末側プロトコルに従うデータフレームを生成する機能を備えてもよい。
【0010】
第3の展開形態のATM通信装置において、省略条件を満たす通信が複数ある場合に、複数の通信におけるヘッダ情報を区別するための識別番号と、識別番号毎に省略条件に対応する省略箇所情報とを記憶する省略ヘッダ情報記憶部をさらに備え、送信ヘッダ処理部は、複数の通信における一つの通信毎に、端末側プロトコルに従うデータフレーム中のヘッダ情報が省略条件を表す情報に初めて一致する際には、ヘッダ省略開始を表す開始フラグと省略識別子と識別番号とを送信ヘッダ中にセットし、二番目以降に一致する際には、端末側プロトコルに従うデータフレーム中の、省略箇所情報で示される情報を削除すると共に、省略識別子と識別番号とを送信ヘッダ中にセットする機能を備え、復元ヘッダ情報記憶部は、復元ヘッダ情報として省略箇所情報で示されるヘッダ情報と受信ヘッダ中の識別番号とを対応させて記憶し、受信ヘッダ処理部は、受信データフレーム中の受信ヘッダから省略識別子を探し、省略識別子が存在する場合、開始フラグが存在するか否かを判断し、開始フラグが存在する場合には、復元ヘッダ情報として省略箇所情報で示されるヘッダ情報と受信ヘッダ中の識別番号とを復元ヘッダ情報記憶部に記憶させ、受信ヘッダを削除して端末側プロトコルに従うデータフレームを生成し、開始フラグが存在しない場合には、受信ヘッダを削除し、受信ヘッダ中の識別番号に対応して復元ヘッダ情報記憶部に記憶されている復元ヘッダ情報を受信データフレームに付加して端末側プロトコルに従うデータフレームを生成する機能を備えてもよい。
【0011】
第4の展開形態のATM通信装置において、送信ヘッダ処理部が出力する送信データフレームからATMセルのペイロード部分となるデータユニットを作成してATM処理部に出力すると共に、ATM処理部から入力したデータユニットから受信データフレームを生成して受信ヘッダ処理部に出力するAAL5(ATM Adaptation Layer type 5)処理部と、AAL5処理部が出力するデータユニットにATMヘッダを付加して生成したATMセルをATM網に送出すると共に、ATM網から受信したATMセルからATMヘッダを取り除いて生成したデータユニットをAAL5処理部に出力するATM処理部と、をさらに備えてもよい。
【0012】
第5の展開形態のATM通信装置において、送信ヘッダおよび受信ヘッダは、LLC(Logical Link Control)のヘッダであってもよい。
【0013】
第6の展開形態のATM通信装置において、端末側プロトコルは、イーサネット(登録商標)のプロトコルであって、イーサネット(登録商標)フレーム中のヘッダ情報が削除・復元されてもよい。
【0014】
第7の展開形態のATM通信装置において、イーサネット(登録商標)フレームのペイロード内の他のプロトコル中のヘッダ情報も合せて削除・復元されてもよい。
【0015】
第8の展開形態のATM通信装置において、他のプロトコルは、PPPoE(Point to Point Protocol over Ethernet(登録商標))であってもよい。
【0016】
第9の展開形態のATM通信装置において、ATM通信装置は、互いにATM網を介して対向して通信を行うようにしてもよい。
【0017】
本発明の第1のアスペクトに係る通信方法は、ATM通信装置が端末側プロトコルに従うヘッダ情報を削除・復元して通信する方法である。この方法は、送信側において、端末側から端末側プロトコルに従うデータフレームを入力するステップと、端末側プロトコルがどのような省略条件にある時に、端末側プロトコルに従うヘッダ情報内のどの情報を省略するかを定める情報を参照し、データフレーム中のヘッダ情報を削除するステップと、削除したヘッダ情報の種別を示す省略識別子を送信ヘッダ内にセットして網側に出力するための送信データフレームを生成するステップと、を含む。また、受信側において、網側から受信データフレームを入力するステップと、受信データフレーム中の受信ヘッダから省略識別子を読み取るステップと、予め記憶してある省略条件と復元するためのヘッダ情報との内容に基づいて省略識別子に対応するヘッダ情報を復元するステップと、復元したヘッダ情報を付加して端末側プロトコルに従うデータフレームを生成して端末側に出力するステップと、を含む。
【0018】
本発明の第2のアスペクトに係る通信方法は、ATM通信装置が端末側プロトコルに従うヘッダ情報を削除・復元して通信する方法である。この方法は、送信側において、端末側から端末側プロトコルに従うデータフレームを入力するステップと、端末側プロトコルがどのような省略条件にある時に、データフレーム中のヘッダ情報内のどの情報を省略するかを定める省略箇所情報を参照するステップと、ヘッダ情報が、省略条件に所定の通信において初めて一致したか否かを判断するステップと、判断の結果、初めて一致した場合に、ヘッダ省略開始を表す開始フラグと削除するヘッダ情報の種別を示す省略識別子とを送信ヘッダ中にセットし、二番目以降に一致する場合には、端末側プロトコルに従うデータフレーム中の、省略箇所情報で示されるヘッダ情報を削除すると共に、送信ヘッダ中に省略識別子をセットするステップと、セットされた送信ヘッダを付加して網側に出力するための送信データフレームを生成するステップと、を含む。また、受信側において、網側から受信データフレームを入力するステップと、受信データフレーム中の受信ヘッダから省略識別子を探し、省略識別子が存在する場合、開始フラグが存在するか否かを判断するステップと、開始フラグが存在する場合には、省略箇所情報で示されるヘッダ情報を復元ヘッダ情報として記憶し、受信ヘッダを削除して端末側プロトコルに従うデータフレームを生成し、開始フラグが存在しない場合には、受信ヘッダを削除し、記憶されている復元ヘッダ情報を受信データフレームに付加して端末側プロトコルに従うデータフレームを生成するステップと、生成したデータフレームを端末側に出力するステップと、を含む。
【0019】
本発明の第3のアスペクトに係る通信方法は、ATM通信装置が端末側プロトコルに従うヘッダ情報を削除・復元して通信する方法である。この方法は、送信側において、端末側から端末側プロトコルに従うデータフレームを入力するステップと、端末側プロトコルがどのような省略条件にある時に、データフレーム中のヘッダ情報内のどの情報を省略するかを定める省略箇所情報を参照するステップと、複数の通信における一つの通信毎に、端末側プロトコルに従うデータフレーム中のヘッダ情報が省略条件を表す情報に初めて一致する際には、ヘッダ省略開始を表す開始フラグと削除するヘッダ情報の種別を示す省略識別子と複数の通信におけるヘッダ情報を区別するための識別番号とを送信ヘッダ中にセットし、二番目以降に一致する際には、端末側プロトコルに従うデータフレーム中の、省略箇所情報で示される情報を削除すると共に、省略識別子と識別番号とを送信ヘッダ中にセットするステップと、セットされた送信ヘッダを付加して網側に出力するための送信データフレームを生成するステップと、を含む。また、受信側において、網側から受信データフレームを入力するステップと、受信データフレーム中の受信ヘッダから省略識別子を探し、省略識別子が存在する場合、開始フラグが存在するか否かを判断するステップと、開始フラグが存在する場合には、復元ヘッダ情報として省略箇所情報で示されるヘッダ情報と受信ヘッダ中の識別番号とを対応させて記憶し、受信ヘッダを削除して端末側プロトコルに従うデータフレームを生成し、開始フラグが存在しない場合には、受信ヘッダを削除し、受信ヘッダ中の識別番号に対応して記憶されている復元ヘッダ情報を受信データフレームに付加して端末側プロトコルに従うデータフレームを生成するステップと、生成したデータフレームを端末側に出力するステップと、を含む。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、ATMの上位層プロトコルのデータフレームにおける、固定値であるヘッダ情報の他に通信を始めてから値が定まるヘッダ情報を削除して通信を行うので、ATM網またはATMをデータリンク層に用いるネットワークにおけるデータ転送効率をより高めることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
本発明の実施形態に係るATM通信装置(図1の10)は、上位レイヤのプロトコルがどのような条件下にある時にヘッダ情報内のどの情報を省略するかを表す情報を登録する省略条件登録テーブル(図1の11)と、省略しているヘッダ情報種別を示す識別子をLLCヘッダ情報内にセットする送信ヘッダ処理部(図1の12)と、受信フレームのLLCヘッダ中から識別子を読み取り、その識別子に対応するヘッダ情報を復元する受信ヘッダ処理部(図1の13)と、復元するためのヘッダ情報を保存しておく復元ヘッダ情報記憶部(図1の14)とを備えている。
【0022】
ATM通信装置(図1の10)は、送信時にAAL5より上位レイヤのヘッダ情報を省略してLLCヘッダ情報内に省略を示す識別子をセットし、受信時にこの識別子を元に省略されたヘッダ情報を復元することで、データ転送におけるヘッダ情報の総量を削減する。すなわち、上位層プロトコルのヘッダ内容が省略条件登録テーブル(図1の11)に登録した省略条件に一致した時に、省略するヘッダ情報を復元ヘッダ情報記憶部(図1の14)に保存しているので、固定値のみでなく通信を始めてから値が定まるヘッダ情報であっても省略・復元を行うことができる。通信を始めてから値が定まるヘッダ情報としては、例えば、PPPoE(Point to Point Protocol over Ethernet(登録商標))におけるアクセスサーバのMAC(Media Access Control)アドレス情報やセッションIDなどがある。
【0023】
ATM通信装置(図1の10)は、ATM網(図1の30)またはADSLのようなATMをデータリンク層に用いる上位層プロトコルの中継網において適用される。RFC2684(RFC1483の改訂版)準拠のAAL5のLLCカプセル化を用いたマルチプロトコル転送方式において、LLCヘッダ仕様を拡張することでLLCヘッダサイズを変更することなく追加情報を持たせるようにする。これにより、ATM通信装置(図1の10)をATM網を介して対向させて通信を行う場合に、AAL5より上位レイヤのプロトコルにおけるヘッダ情報サイズを削減した通信を可能としている。したがって、ATM網、またはATMをデータリンク層に用いるネットワークにおけるデータ転送において、データの転送効率を上げることができる。以下、実施例に即して詳しく説明する。
【実施例1】
【0024】
図1は、本発明の第1の実施例に係るATM通信装置の構成を示すブロック図である。図1において、ATM通信装置10は、端末装置20とATM網30との間に配置され、省略条件登録テーブル11、送信ヘッダ処理部12、受信ヘッダ処理部13、復元ヘッダ情報記憶部14、AAL5処理部15、ATM処理部16を備える。
【0025】
省略条件登録テーブル11は、上位レイヤのプロトコルがどのような条件下にある時にヘッダ情報内のどの情報を省略するかを表す情報を登録しておく。
【0026】
送信ヘッダ処理部12は、省略条件登録テーブル11を参照して、端末装置20から入力した上位レイヤのプロトコルのデータフレーム中のヘッダ情報を削除すると共に、削除してあるヘッダ情報の種別を示す識別子をLLCヘッダ情報内にセットして送信データフレームを生成し、AAL5処理部15に出力する。
【0027】
受信ヘッダ処理部13は、AAL5処理部15から入力した受信データフレーム中のLLCヘッダから識別子を読み取り、復元ヘッダ情報記憶部14を参照して識別子に対応するヘッダ情報を復元し、上位レイヤのプロトコルのデータフレームを生成して端末装置20に出力する。復元ヘッダ情報記憶部14は、受信ヘッダ処理部13において復元するためのヘッダ情報を保存しておく。
【0028】
AAL5処理部15は、送信ヘッダ処理部12より受け取ったデータフレームに対して、ATMセルとするための処理を行い、ATMセルのペイロード部分となるデータユニットをATM処理部16に渡す。また、ATM処理部16から入力したデータユニットに対して処理を行い、受信データフレームを生成して受信ヘッダ処理部13に出力する。
【0029】
ATM処理部16は、AAL5処理部15から受け取ったデータユニットにATMヘッダを付加してATMセルを生成し、ATM網30に送出する。また、ATM網30から受信したATMセルからATMヘッダを取り除いたデータユニットをAAL5処理部15に渡す。
【0030】
以上のような構成のATM通信装置10は、端末装置20からのデータ送信時に、端末装置20からAAL5よりも上位レイヤのプロトコルにおけるデータフレームを受け取り、このデータフレームにAAL5のLLCカプセル化、AAL5におけるATMセルへ分割するための処理を行い、ATMセルへ分割してATM網30へ送出する。また、ATM網30からのデータ受信においては、データ送信時と逆の処理を行い、ATM網30から受け取ったATMセルを結合してAAL5の上位層プロトコルにおけるデータフレームとして端末装置20に出力する。以下において、各部をより詳しく説明する。
【0031】
省略条件登録テーブル11は、図2に示すように、省略識別子11a、省略条件11b、省略箇所11cの3要素から構成されるヘッダ省略の情報を複数登録可能なテーブルである。省略識別子11aは、省略条件11bと省略箇所11cとの組み合わせてヘッダ省略の識別に用いる。省略条件11bは、上位層プロトコルのヘッダ内容がどのような値の時にヘッダの省略を行うかを指定する。省略箇所11cは、省略条件11bが成立する時に省略・復元処理の対象となるヘッダ情報内のフィールドを指定する。省略条件11b、省略箇所11cについては、複数の条件、省略箇所を組み合わせて指定することも可能である。
【0032】
送信ヘッダ処理部12は、端末装置20からデータフレームを受け取ると、AAL5よりも上位側の各プロトコルレイヤにおけるヘッダ情報が省略条件登録テーブル11に登録された省略条件11bに一致するか確認する。一致した場合、省略条件11bに対応する省略箇所11cを、端末装置20から受け取ったデータフレーム中から削除し、データフレームサイズを小さくする。更に、従来のLLCヘッダ情報に省略識別子11aを埋め込んだ新たなヘッダ情報を端末装置20からのデータフレームに付加してカプセル化し、AAL5処理部15へ渡す。一方、端末装置20から受け取ったデータフレームのAAL5よりも上位側の各プロトコルレイヤにおけるヘッダ情報が、省略条件登録テーブル11に登録された省略条件11bに一致しない場合は、従来のLLCヘッダ情報を端末装置20からのデータフレームに付加してカプセル化し、AAL5処理部15へ渡す。
【0033】
受信ヘッダ処理部13は、ATM網30からのデータ受信時に、AAL5処理部15からデータフレームを受け取ると、LLCヘッダ情報を確認する。確認したヘッダ情報が省略条件に該当するヘッダ情報であれば、LLCヘッダ情報相当部分に含まれる省略識別子11aを読み取る。次に、読み取った省略識別子11aに対応する省略情報を復元ヘッダ情報記憶部14から取り出し、AAL5処理部15から受け取ったデータフレームに対して、AAL5より上位層プロトコルのヘッダ情報部分を復元し、LLCヘッダ情報を削除して、端末装置20へ渡す。また、確認したヘッダ情報が従来のLLCヘッダ情報であれば、AAL5処理部15から受け取ったデータフレームからLLCヘッダ情報を削除して、端末装置20へ渡す。
【0034】
次に、送信ヘッダ処理部12において付加されるLLCヘッダ情報および受信ヘッダ処理部13において削除されるLLCヘッダ情報について説明する。本実施例におけるAAL5のLLCカプセル化は、RFC2684(RFC1483の改訂版)準拠のカプセル化方式を拡張したものである。RFC2684準拠のカプセル化におけるLLCヘッダは、DSAP(Destination Service Access Point)、SSAP(Source Service Access Point)、Ctrl(Control)の各1バイト、計3バイトから成り、カプセル化される上位層プロトコルのデータフレームがISO準拠であるか否かでその値が異なる。DSAP、SSAP、Ctrlの順で、カプセル化される上位層プロトコルのデータフレームがISO準拠であれば16進数値「FEFE03」となり、ISO準拠でなければ16進数値「AAAA03」となる。LLCヘッダの後には、ISO準拠であればNLPID(Network Level Protocol Identifier)が続き、ISO準拠でなければSNAPヘッダが続く。
【0035】
本実施例では、カプセル化される上位層プロトコルのデータフレームがISO準拠であってもISO準拠でなくても、LLCヘッダのCtrl部は、常に16進数値「03」であることから、値が0固定であるCtrl部の上位6ビットに、先に説明した省略識別子11a、後に説明するヘッダ省略を開始することを伝えるヘッダ省略開始フラグ、さらに第2の実施例で説明する「子番号」を割り当てる。これにより、LLCヘッダ構成やサイズを変更することなく、LLCヘッダのCtrl部に設定される値を追加定義することで、本発明における新たな情報の伝達が可能となる。具体的な例としては、省略識別子を2ビット、ヘッダ省略開始フラグを1ビット、「子番号」を3ビット割り当てる。
【0036】
次に、PPPoEoA(Point to Point Protocol over Ethernet(登録商標) over ATM)通信におけるPPPoEを例に、PPPセッションの確立後にヘッダ情報を省略して通信を行う場合の動作について、図3〜図6を用いて説明する。
【0037】
端末装置20がATM網30の先に存在する不図示のPPPoEサーバ(アクセスコンセントレータ)との間でセッションを確立しようとする場合、端末装置20は、PPPoEサーバのMACアドレスやセッションIDを取得するためにRFC2516(A Method for Transmitting PPP Over Ethernet(登録商標))に定めるディスカバリを開始する。ディスカバリ時には、その段階により送受信するEthernet(登録商標)ヘッダ及びPPPoEヘッダの内容が変化していく。例えば、図4のフレームフォーマットにおいて、DESTINATION_ADDRESS(6バイト)は、ディスカバリ開始時に端末装置20から送出するPADI(The PPPoE Active Discovery Initiation)パケットにおいてはブロードキャストアドレスであるが、PPPoEサーバからの返信を受けると、それ以降は、PPPoEサーバのユニキャストアドレスをセットする。SESSION_ID(2バイト)においても、PADIパケット送出時には0固定であるが、PPPoEサーバからIDが指定されると、それ以降は指定されたIDをSESSION_IDにセットする。このようにDESTINATION_ADDRESSやSESSION_IDフィールドの値は、ディスカバリ段階では固定ではなく、また、セッション確立前には値が判らず、セッション確立時に初めて値を得ることができるものである。しかし、セッションが確立し、ディスカバリ段階からPPPセッション段階に入ると、PPPoEセッションが終了されるまでは、図4におけるフォーマットにおいて、DESTINATION_ADDRESS、SESSION_ID等、図3の省略箇所11cに示したフィールドの値は不変となる。この為、PPPセッション段階に入ると、ヘッダ省略が利用可能となる。
【0038】
次に、PPPoEセッション確立後のPPPセッション段階におけるヘッダ省略の処理について説明する。図5は、送信ヘッダ処理部の動作を表すフローチャートである。送信ヘッダ処理部12は、端末装置20からイーサネット(登録商標)フレームを受け取り(ステップA10)、イーサネット(登録商標)ヘッダのETHER_TYPEフィールド値が、省略条件登録テーブル11における省略条件11b(例えば、ETHER_TYPE=0x8864:PPPセッション段階)であるかを比較する(ステップA11)。ステップA11において、ETHER_TYPEフィールド値が省略条件11bに一致しない場合、従来のLLCヘッダ情報を端末装置20からのイーサネット(登録商標)フレームに付加してカプセル化し(ステップA12)、AAL5処理部15に出力し(ステップA13)、一連の処理を終了する。
【0039】
ステップA11において、端末装置20から受信したイーサネット(登録商標)フレームのETHER_TYPEフィールド値が省略条件11b(ETHER_TYPE=0x8864:PPPセッション段階)に一致した場合、一致が初めてであるかを確認する(ステップA21)。ステップA21において、省略条件11bに初めて一致した場合、イーサネット(登録商標)フレームには、従来のLLCヘッダ情報に省略識別子11aとヘッダ省略を開始することを伝えるフラグとを埋め込んだLLCヘッダを付加し(ステップA22)、AAL5処理部15に出力し(ステップA13)、一連の処理を終了する。
【0040】
一方、ステップA21において、省略条件11bに既に一致済みである場合、省略箇所11cであるDESTINATION_ADDRESS、SOURCE_ADDRESS、ETHER_TYPE、VER、TYPE、CODE、SESSION IDフィールドを削除してヘッダ情報サイズを小さくする(ステップA41)。続いて、従来のLLCヘッダ情報に省略識別子11aを埋め込んだLLCヘッダを付加し(ステップA42)、AAL5処理部15に出力し(ステップA13)、一連の処理を終了する。
【0041】
次に、受信ヘッダ処理部13の動作について説明する。図6は、受信ヘッダ処理部の動作を表すフローチャートである。図6において、ATM網30から受信したセルは、ATM処理部16、AAL5処理部15を経てデータフレームに結合され、受信ヘッダ処理部13に入力される(ステップB10)。受信ヘッダ処理部13では、まずデータフレームのLLCヘッダが従来のLLCヘッダであるかを確認する(ステップB11)。従来のLLCヘッダであれば、LLCヘッダ部を削除し(ステップB13)、端末装置20にイーサネット(登録商標)フレームを出力し(ステップB14)、一連の処理を終了する。
【0042】
ステップB11において、LLCヘッダが省略対象に該当するLLCヘッダである場合、受信ヘッダ処理部13は、受信したデータフレームのLLCヘッダから省略識別子11aを読み取り、続いてLLCヘッダにヘッダ省略開始フラグがセットされているかを確認する(ステップB21)。LLCヘッダにヘッダ省略開始フラグがセットされている場合、省略識別子11aに対応する省略箇所11cを受信データフレームから取得して復元ヘッダ情報記憶部14に保存する(ステップB22)。その後、ステップB13に進む。
【0043】
ステップB21において、LLCヘッダにヘッダ省略開始フラグがセットされていない場合、省略識別子11aに対応する省略箇所11cの内容を復元ヘッダ情報記憶部14から取り出し、上位層プロトコルのデータフレームを復元し(ステップB31)、ステップB13に進む。
【0044】
ATM装置10は、以上のように動作し、省略するヘッダ情報を復元ヘッダ情報記憶部14に保存しているので、PPPoEセッション確立後のPPPセッション段階のような通信を始めてから値が定まるヘッダ情報であっても省略・復元を行うことができる。
【実施例2】
【0045】
本発明の第2の実施例として、1つの省略条件11bを満たす通信が複数存在しても、これらを混同することなくそれぞれの通信においてヘッダの省略化が可能となる方法について説明する。以下において、PPPoEプロトコルであって、例えばPPPセッションが複数確立された場合の動作について図7〜図9を用いて説明する。
【0046】
図7は、本発明の第2の実施例に係るATM装置の構成を表すブロック図である。図7において、図1と同じ符号は、同一物あるいは相当物を表す。図7に示すATM装置10aは、図1のATM装置に対して、省略ヘッダ情報記憶部17が追加されている。省略ヘッダ情報記憶部17は、送信ヘッダ処理部12aにおいて、省略条件登録テーブル11に登録された省略条件11bに一致するデータフレームを受け取った場合に、省略条件11bに対応する省略箇所11cを記憶する。この際、省略条件11bを満たすヘッダ情報が複数ある場合にそれらを区別するための識別番号(例えば、セッション識別番号等に相当し、ここでは子番号と呼ぶ)も保存する。
【0047】
次に、ATM装置10aの動作を説明する。図8は、本発明の第2の実施例に係る送信ヘッダ処理部の動作を表すフローチャートである。図8において、図5と同じ符号のステップは、同様の処理が行われる。
【0048】
端末装置20から受信したイーサネット(登録商標)フレームのETHER_TYPEフィールドの値が省略条件11b(ETHER_TYPE=0x8864:PPPセッション段階)に一致した場合の処理(ステップA21)において、省略条件11bに初めて一致した場合、今回受信したヘッダ情報から省略箇所11cが示す内容を省略ヘッダ情報記憶部17に保存する。この際、省略条件11bを満たすヘッダ情報が複数ある場合にそれらを区別するための子番号も保存する(ステップA23)。その後、イーサネット(登録商標)フレームには、従来のLLCヘッダ情報のCtrl部に、ヘッダ省略内容を示す省略識別子11aと、同一省略条件を満たすヘッダが複数ある場合にそれらを区別するための子番号と、ヘッダ省略を開始することを伝える省略開始フラグとを埋め込んだLLCヘッダを付加し(ステップA24)、AAL5処理部15に出力し(ステップA13)、一連の処理を終了する。
【0049】
ステップA21において、省略条件11bにすでに一致済みである場合、次に省略箇所11cの内容として登録済みであるDESTINATION_ADDRESS、SOURCE_ADDRESS、ETHER_TYPE、VER、TYPE、CODE、SESSION IDフィールドの値が、今回受信したイーサネット(登録商標)フレーム内のイーサネット(登録商標)ヘッダ、PPPoEヘッダ情報と異なるかを確認する(ステップA40)。ステップA40において今回受信したイーサネット(登録商標)フレームのヘッダ情報が、省略ヘッダ情報記憶部17に登録済みの省略箇所11cの内容と異なる場合、ステップA23へ遷移する。ステップA40において今回受信したイーサネット(登録商標)フレームのヘッダ情報が、省略ヘッダ情報記憶部17に登録済みの省略箇所11cの内容と一致する場合、受け取ったイーサネット(登録商標)フレームは、省略箇所11cであるDESTINATION_ADDRESS、SOURCE_ADDRESS、ETHER_TYPE、VER、TYPE、CODE、SESSION IDフィールドを削除し(ステップA41)、ヘッダ情報サイズを小さくする。続いて、従来のLLCヘッダ情報に、省略識別子11aと子番号を埋め込んだLLCヘッダを付加し(ステップA43)、AAL5処理部15に出力し(ステップA13)、一連の処理を終了する。
【0050】
図9は、本発明の第2の実施例に係る受信ヘッダ処理部の動作を表すフローチャートである。図9において、図6と同じ符号のステップは、同様の処理が行われる。ATM網30からデータフレームを受信した際、ステップB23で復元ヘッダ情報記憶部14へ保存する場合に子番号も保存するようにする。また、ステップB32において、省略個所11cの内容を復元する際に、省略識別子11aだけでなく、子番号も一致する省略個所11cの内容を復元ヘッダ情報記憶部14から取り出し、上位層プロトコルのデータフレームを復元する。
【0051】
以上により、同じ省略条件11bを満たすが、異なるヘッダ情報を持つ通信(例えばPPPセッション)が複数個存在する場合であっても、複数の通信を子番号によって識別することで、複数の通信を混同することなくそれぞれの通信におけるヘッダの省略・復元を行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0052】
【図1】本発明の第1の実施例に係るATM通信装置の構成を示すブロック図である。
【図2】省略条件登録テーブルの構成を表す図である。
【図3】省略条件登録テーブルの構成の詳細を表す図である。
【図4】イーサネット(登録商標)フレームのフォーマットを表す図である。
【図5】本発明の第1の実施例に係る送信ヘッダ処理部の動作を表すフローチャートである。
【図6】本発明の第1の実施例に係る受信ヘッダ処理部の動作を表すフローチャートである。
【図7】本発明の第2の実施例に係るATM装置の構成を表すブロック図である。
【図8】本発明の第2の実施例に係る送信ヘッダ処理部の動作を表すフローチャートである。
【図9】本発明の第2の実施例に係る受信ヘッダ処理部の動作を表すフローチャートである。
【符号の説明】
【0053】
10、10a ATM通信装置
11 省略条件登録テーブル
11a 省略識別子
11b 省略条件
11c 省略箇所
12、12a 送信ヘッダ処理部
13 受信ヘッダ処理部
14 復元ヘッダ情報記憶部
15 AAL5処理部
16 ATM処理部
17 省略ヘッダ情報記憶部
20 端末装置
30 ATM網

【特許請求の範囲】
【請求項1】
端末側プロトコルがどのような省略条件にある時に、前記端末側プロトコルに従うヘッダ情報中のどの情報を省略するかを定める情報を保持する省略条件登録部と、
前記省略条件登録部を参照し、端末側から入力される前記端末側プロトコルに従うデータフレームのヘッダ情報中の所定の情報を削除すると共に、削除した前記情報の種別を示す省略識別子を送信データフレームの送信ヘッダ内にセットして網側に出力するための前記送信データフレームを生成する送信ヘッダ処理部と、
復元するためのヘッダ情報を保存しておく復元ヘッダ情報記憶部と、
網側から入力される受信データフレーム中の受信ヘッダから前記省略識別子を読み取り、前記省略条件登録部と前記復元ヘッダ情報記憶部との内容に基づいて前記省略識別子に対応する端末側のヘッダ情報を復元し、前記端末側プロトコルに従うデータフレームを生成して端末側に出力する受信ヘッダ処理部と、
を備えることを特徴とするATM(Asynchronous Transfer Mode)通信装置。
【請求項2】
前記省略条件登録部は、前記省略識別子と、前記省略条件を表す情報と、前記ヘッダ情報中のどの情報を省略するかを表す省略箇所情報とを組で保持するように構成されることを特徴とする請求項1記載のATM通信装置。
【請求項3】
前記送信ヘッダ処理部は、前記端末側プロトコルに従うデータフレーム中のヘッダ情報が前記省略条件を表す情報に所定の通信において初めて一致する際には、ヘッダ省略開始を表す開始フラグと前記省略識別子とを前記送信ヘッダ中にセットし、二番目以降に一致する際には、前記端末側プロトコルに従うデータフレーム中の、前記省略箇所情報で示される情報を削除すると共に、前記省略識別子を前記送信ヘッダ中にセットする機能を備え、
前記受信ヘッダ処理部は、前記受信データフレームの前記受信ヘッダ中に前記省略識別子および前記開始フラグが存在する場合には、前記省略箇所情報で示される情報を前記復元ヘッダ情報記憶部に記憶させ、前記受信データフレームの前記受信ヘッダを削除して前記端末側プロトコルに従うデータフレームを生成し、前記受信データフレームのヘッダ中に前記省略識別子が存在し、かつ、前記開始フラグが存在しない場合には、前記受信データフレームの前記受信ヘッダを削除し、前記復元ヘッダ情報記憶部に記憶されている前記省略箇所情報で示される情報を前記受信データフレームに挿入して前記端末側プロトコルに従うデータフレームを生成する機能を備えることを特徴とする請求項2記載のATM通信装置。
【請求項4】
前記省略条件を満たす通信が複数ある場合に、前記複数の通信におけるヘッダ情報を区別するための識別番号と、前記識別番号毎に前記省略条件に対応する前記省略箇所情報とを記憶する省略ヘッダ情報記憶部をさらに備え、
前記送信ヘッダ処理部は、前記複数の通信における一つの通信毎に、前記端末側プロトコルに従うデータフレーム中のヘッダ情報が前記省略条件を表す情報に初めて一致する際には、ヘッダ省略開始を表す開始フラグと前記省略識別子と前記識別番号とを前記送信ヘッダ中にセットし、二番目以降に一致する際には、前記端末側プロトコルに従うデータフレーム中の、前記省略箇所情報で示される情報を削除すると共に、前記省略識別子と前記識別番号とを前記送信ヘッダ中にセットする機能を備え、
前記復元ヘッダ情報記憶部は、復元ヘッダ情報として前記省略箇所情報で示される前記ヘッダ情報と前記受信ヘッダ中の前記識別番号とを対応させて記憶し、
前記受信ヘッダ処理部は、前記受信データフレーム中の受信ヘッダから前記省略識別子を探し、前記省略識別子が存在する場合、前記開始フラグが存在するか否かを判断し、前記開始フラグが存在する場合には、復元ヘッダ情報として前記省略箇所情報で示される前記ヘッダ情報と前記受信ヘッダ中の識別番号とを前記復元ヘッダ情報記憶部に記憶させ、前記受信ヘッダを削除して前記端末側プロトコルに従うデータフレームを生成し、前記開始フラグが存在しない場合には、前記受信ヘッダを削除し、前記受信ヘッダ中の識別番号に対応して前記復元ヘッダ情報記憶部に記憶されている前記復元ヘッダ情報を前記受信データフレームに付加して前記端末側プロトコルに従うデータフレームを生成する機能を備えることを特徴とする請求項2記載のATM通信装置。
【請求項5】
前記送信ヘッダ処理部が出力する前記送信データフレームからATMセルのペイロード部分となるデータユニットを作成してATM処理部に出力すると共に、前記ATM処理部から入力したデータユニットから前記受信データフレームを生成して前記受信ヘッダ処理部に出力するAAL5(ATM Adaptation Layer type 5)処理部と、
前記AAL5処理部が出力するデータユニットにATMヘッダを付加して生成したATMセルをATM網に送出すると共に、前記ATM網から受信したATMセルからATMヘッダを取り除いて生成したデータユニットを前記AAL5処理部に出力するATM処理部と、
をさらに備えることを特徴とする請求項1記載のATM通信装置。
【請求項6】
前記送信ヘッダおよび前記受信ヘッダは、LLC(Logical Link Control)のヘッダであることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一に記載のATM通信装置。
【請求項7】
前記端末側プロトコルは、イーサネット(登録商標)のプロトコルであって、イーサネット(登録商標)フレーム中のヘッダ情報が削除・復元されることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一に記載のATM通信装置。
【請求項8】
前記イーサネット(登録商標)フレームのペイロード内の他のプロトコル中のヘッダ情報も合せて削除・復元されることを特徴とする請求項7記載のATM通信装置。
【請求項9】
前記他のプロトコルは、PPPoE(Point to Point Protocol over Ethernet(登録商標))であることを特徴とする請求項8記載のATM通信装置。
【請求項10】
請求項1〜9のいずれか一に記載のATM通信装置は、互いにATM網を介して対向して通信を行うことを特徴とするATM通信装置。
【請求項11】
ATM通信装置が端末側プロトコルに従うヘッダ情報を削除・復元して通信する方法であって、
送信側において、
端末側から前記端末側プロトコルに従うデータフレームを入力するステップと、
前記端末側プロトコルがどのような省略条件にある時に、前記端末側プロトコルに従うヘッダ情報内のどの情報を省略するかを定める情報を参照し、前記データフレーム中のヘッダ情報を削除するステップと、
削除した前記ヘッダ情報の種別を示す省略識別子を送信ヘッダ内にセットして網側に出力するための送信データフレームを生成するステップと、
を含み、
受信側において、
前記網側から受信データフレームを入力するステップと、
前記受信データフレーム中の受信ヘッダから前記省略識別子を読み取るステップと、
予め記憶してある前記省略条件と復元するためのヘッダ情報との内容に基づいて前記省略識別子に対応するヘッダ情報を復元するステップと、
前記復元したヘッダ情報を付加して前記端末側プロトコルに従うデータフレームを生成して端末側に出力するステップと、
を含むことを特徴とする通信方法。
【請求項12】
ATM通信装置が端末側プロトコルに従うヘッダ情報を削除・復元して通信する方法であって、
送信側において、
端末側から前記端末側プロトコルに従うデータフレームを入力するステップと、
前記端末側プロトコルがどのような省略条件にある時に、前記データフレーム中のヘッダ情報内のどの情報を省略するかを定める省略箇所情報を参照するステップと、
前記ヘッダ情報が、前記省略条件に所定の通信において初めて一致したか否かを判断するステップと、
前記判断の結果、初めて一致した場合に、ヘッダ省略開始を表す開始フラグと削除する前記ヘッダ情報の種別を示す省略識別子とを送信ヘッダ中にセットし、二番目以降に一致する場合には、前記端末側プロトコルに従うデータフレーム中の、前記省略箇所情報で示されるヘッダ情報を削除すると共に、前記送信ヘッダ中に前記省略識別子をセットするステップと、
セットされた前記送信ヘッダを付加して網側に出力するための送信データフレームを生成するステップと、
を含み、
受信側において、
前記網側から受信データフレームを入力するステップと、
前記受信データフレーム中の受信ヘッダから前記省略識別子を探し、前記省略識別子が存在する場合、前記開始フラグが存在するか否かを判断するステップと、
前記開始フラグが存在する場合には、前記省略箇所情報で示される前記ヘッダ情報を復元ヘッダ情報として記憶し、前記受信ヘッダを削除して前記端末側プロトコルに従うデータフレームを生成し、前記開始フラグが存在しない場合には、前記受信ヘッダを削除し、記憶されている前記復元ヘッダ情報を前記受信データフレームに付加して前記端末側プロトコルに従うデータフレームを生成するステップと、
生成した前記データフレームを端末側に出力するステップと、
を含むことを特徴とする通信方法。
【請求項13】
ATM通信装置が端末側プロトコルに従うヘッダ情報を削除・復元して通信する方法であって、
送信側において、
端末側から前記端末側プロトコルに従うデータフレームを入力するステップと、
前記端末側プロトコルがどのような省略条件にある時に、前記データフレーム中のヘッダ情報内のどの情報を省略するかを定める省略箇所情報を参照するステップと、
複数の通信における一つの通信毎に、前記端末側プロトコルに従うデータフレーム中のヘッダ情報が前記省略条件を表す情報に初めて一致する際には、ヘッダ省略開始を表す開始フラグと削除する前記ヘッダ情報の種別を示す省略識別子と複数の通信におけるヘッダ情報を区別するための識別番号とを前記送信ヘッダ中にセットし、二番目以降に一致する際には、前記端末側プロトコルに従うデータフレーム中の、前記省略箇所情報で示される情報を削除すると共に、前記省略識別子と前記識別番号とを前記送信ヘッダ中にセットするステップと、
セットされた前記送信ヘッダを付加して網側に出力するための送信データフレームを生成するステップと、
を含み、
受信側において、
前記網側から受信データフレームを入力するステップと、
前記受信データフレーム中の受信ヘッダから前記省略識別子を探し、前記省略識別子が存在する場合、前記開始フラグが存在するか否かを判断するステップと、
前記開始フラグが存在する場合には、復元ヘッダ情報として前記省略箇所情報で示される前記ヘッダ情報と前記受信ヘッダ中の識別番号とを対応させて記憶し、前記受信ヘッダを削除して前記端末側プロトコルに従うデータフレームを生成し、前記開始フラグが存在しない場合には、前記受信ヘッダを削除し、前記受信ヘッダ中の識別番号に対応して記憶されている前記復元ヘッダ情報を前記受信データフレームに付加して前記端末側プロトコルに従うデータフレームを生成するステップと、
生成した前記データフレームを端末側に出力するステップと、
を含むことを特徴とする通信方法。
【請求項14】
前記送信側において、
生成された前記送信データフレームからATMセルのペイロード部分となるデータユニットを作成するステップと、
作成された前記データユニットにATMヘッダを付加して生成したATMセルをATM網に送出するステップと、
をさらに含み、
前記受信側において、
前記ATM網から受信したATMセルからATMヘッダを取り除いてデータユニットを生成するステップと、
生成された前記データユニットから前記受信データフレームを生成するステップと、
をさらに含むことを特徴とする請求項11〜13のいずれか一に記載の通信方法。
【請求項15】
前記送信ヘッダおよび前記受信ヘッダは、LLC(Logical Link Control)のヘッダであることを特徴とする請求項11〜13のいずれか一に記載の通信方法。
【請求項16】
前記端末側プロトコルは、イーサネット(登録商標)のプロトコルであって、イーサネット(登録商標)フレーム中のヘッダ情報が削除・復元されることを特徴とする請求項11〜13のいずれか一に記載の通信方法。
【請求項17】
前記イーサネット(登録商標)フレームのペイロード内の他のプロトコル中のヘッダ情報も合せて削除・復元されることを特徴とする請求項16記載の通信方法。
【請求項18】
前記他のプロトコルは、PPPoE(Point to Point Protocol over Ethernet(登録商標))であることを特徴とする請求項17記載の通信方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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