説明

BCR−ABL/C−KIT/PDGF−RTK阻害剤を含む、がんの処置用の組合せ剤

【課題】増殖性疾患の予防または処置に用いるための新たな組合せ剤の提供。
【解決手段】式(1)の化合物とプロテインホスファターゼ阻害剤との組合せ剤。


(式中、R1は水素、低級アルキル等;R2は水素、所望により1個以上の同一または異なる基で置換されている、低級アルキル、シクロアルキル、ベンズシクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール基等;R4は水素、低級アルキルまたはハロゲンを意味する)

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、Bcr−Abl、c−KitおよびPDGF−Rチロシンキナーゼ阻害剤と、1種以上の薬学的に活性な薬剤を含む組合せ剤;前記組合せ剤を含む医薬組成物;前記組合せ剤を含む処置方法;前記組合せ剤の製造方法;および前記組合せ剤を含む商品パッケージに関する。
【背景技術】
【0002】
発明の背景
プロテインキナーゼ(PK)は特定の細胞性タンパク質のセリン、スレオニンまたはチロシンのリン酸化を触媒する酵素である。これらの基質タンパク質の翻訳後修飾は、細胞増殖、活性化および/または分化を制御するスイッチとして作用する。異常または過剰なPK活性は、良性および悪性増殖性障害を含む多くの疾患状態において観察されている。多くの場合、増殖性疾患のような疾患を、PK阻害剤をインビトロおよびインビボで用いることによって処置することが可能である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
有効成分の異なる組合せが抗腫瘍動態を上昇させ得ることも知られている。したがって、Bcr−Abl、c−KitおよびPDGF−Rチロシンキナーゼ阻害剤、とりわけ4−メチル−3−[[4−(3−ピリジニル)−2−ピリミジニル]アミノ]−N−[5−(4−メチル−1H−イミダゾール−1−イル)−3−(トリフルオロメチル)フェニル]ベンズアミドの新規な組合せが引き続き必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0004】
発明の要約
本発明は、
(a)Bcr−Abl、c−KitおよびPDGF−Rチロシンキナーゼ阻害剤;と
(b)1種以上の薬学的に活性な薬剤
を含む組合せ剤に関する。
本発明はさらに、
(a)Bcr−Abl、c−KitおよびPDGF−Rチロシンキナーゼ阻害剤;
(b)1種以上の薬学的に活性な薬剤;および
(c)薬学的に許容される担体
を含む医薬組成物に関する。
本発明はさらに、
(a)Bcr−Abl、c−KitおよびPDGF−Rチロシンキナーゼ阻害剤の医薬製剤;と
(b)薬学的に活性な薬剤の医薬製剤
を含む、同時、並行、個別または逐次使用のための商品パッケージまたは製品に関する。
【0005】
組合せパートナー(a)および(b)を、一緒に、次々に、または個別に、1個の組合せ単位投与形態でまたは2個の別個の単位投与形態で投与することができる。単位投与形態は固定された組合せ剤であってもよい。
【発明の効果】
【0006】
本発明はさらに、哺乳類、とりわけヒトにおける増殖性疾患または難治性血管形成に関連するもしくはそれによって引き起こされる疾患を、
(a)Bcr−Abl、c−KitおよびPDGF−Rチロシンキナーゼ阻害剤;と
(b)1種以上の薬学的に活性な薬剤
を含む組合せ剤で予防または処置する方法に関する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図面の簡単な説明
【図1】図1:4−メチル−3−[[4−(3−ピリジニル)−2−ピリミジニル]アミノ]−N−[5−(4−メチル−1H−イミダゾール−1−イル)−3−(トリフルオロメチル)フェニル]ベンズアミドとビンデシンの組合せについての、81点、9×9用量マトリックスでA549細胞における阻害率を示す。
【図2】図2:4−メチル−3−[[4−(3−ピリジニル)−2−ピリミジニル]アミノ]−N−[5−(4−メチル−1H−イミダゾール−1−イル)−3−(トリフルオロメチル)フェニル]ベンズアミドとビンデシンの組合せについての、各用量点でのA549細胞におけるLoewe相加モデルと比較した相乗効果を示す。
【図3】図3:4−メチル−3−[[4−(3−ピリジニル)−2−ピリミジニル]アミノ]−N−[5−(4−メチル−1H−イミダゾール−1−イル)−3−(トリフルオロメチル)フェニル]ベンズアミドとビンデシンの組合せについての、A549細胞における20%阻害でのアイソボログラム曲線を示す。
【図4】図4:4−メチル−3−[[4−(3−ピリジニル)−2−ピリミジニル]アミノ]−N−[5−(4−メチル−1H−イミダゾール−1−イル)−3−(トリフルオロメチル)フェニル]ベンズアミドとスタウロスポリンの組合せについての、81点、9×9用量マトリックスでA549細胞における阻害率を示す。
【図5】図5:4−メチル−3−[[4−(3−ピリジニル)−2−ピリミジニル]アミノ]−N−[5−(4−メチル−1H−イミダゾール−1−イル)−3−(トリフルオロメチル)フェニル]ベンズアミドとスタウロスポリンの組合せについての、各用量点でのA549細胞におけるLoewe相加モデルと比較した相乗効果を示す。
【図6】図6:4−メチル−3−[[4−(3−ピリジニル)−2−ピリミジニル]アミノ]−N−[5−(4−メチル−1H−イミダゾール−1−イル)−3−(トリフルオロメチル)フェニル]ベンズアミドとスタウロスポリンの組合せについての、A549細胞における40%阻害でのアイソボログラム曲線を示す。
【発明を実施するための形態】
【0008】
発明の詳細な説明
I.Bcr−Abl、c−KitおよびPDGF−Rチロシンキナーゼ阻害剤
本発明のBcr−Abl、c−KitおよびPDGF−Rチロシンキナーゼ阻害剤は、式(I)
【化1】

〔式中、
は水素、低級アルキル、低級アルコキシ−低級アルキル、アシルオキシ−低級アルキル、カルボキシ−低級アルキル、低級アルコキシカルボニル−低級アルキルまたはフェニル−低級アルキルを意味し;
は水素、所望により1個以上の同一または異なる基Rで置換されている、低級アルキル、シクロアルキル、ベンズシクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール基、または0、1、2または3個の環窒素原子と、0または1個の酸素原子と、0または1個の硫黄原子を含む単環または二環式ヘテロアリール基(これらの基は各々の場合において非置換であるか、またはモノ−もしくはポリ置換されている)を意味し;
そしてRはヒドロキシ、低級アルコキシ、アシルオキシ、カルボキシ、低級アルコキシカルボニル、カルバモイル、N−モノ−もしくはN,N−ジ置換カルバモイル、アミノ、モノ−もしくはジ置換アミノ、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール基、または0、1、2または3個の環窒素原子と、0または1個の酸素原子と、0または1個の硫黄原子を含む単環または二環式ヘテロアリール基(これらの基は各々の場合において非置換であるか、またはモノ−もしくはポリ置換されている)を意味するか;
または式中、RとRは一体となって、所望により低級アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、フェニル、ヒドロキシ、低級アルコキシ、アミノ、モノ−もしくはジ置換アミノ、オキソ、ピリジル、ピラジニルまたはピリミジニルでモノ−もしくはジ置換された、4、5または6個の炭素原子を有するアルキレン;4または5個の炭素原子を有するベンズアルキレン;1個の酸素と3または4個の炭素原子を有するオキサアルキレン;または1個の窒素と3または4個の炭素原子を有するアザアルキレン(ここで、窒素は非置換であるか、または低級アルキル、フェニル−低級アルキル、低級アルコキシカルボニル−低級アルキル、カルボキシ−低級アルキル、カルバモイル−低級アルキル、N−モノ−もしくはN,N−ジ置換カルバモイル−低級アルキル、シクロアルキル、低級アルコキシカルボニル、カルボキシ、フェニル、置換フェニル、ピリジニル、ピリミジニルまたはピラジニルで置換されている)を意味し;
は水素、低級アルキルまたはハロゲンを意味する〕
の化合物およびかかる化合物のN−オキシドまたは薬学的に許容される塩である。
【0009】
本明細書で用いる一般的な用語は、特に記載が無い限り、好ましくはこの開示の文脈内で、下記の意味を有する:
「低級」なる接頭語は、最大7個、とりわけ最大4個の炭素原子を有する基を意味し、当該基は直鎖状、または1個もしくは複数の分枝を有する分枝鎖状である。
【0010】
複数形が化合物、塩等に用いられているとき、これは1個の化合物、塩等も意味していると理解される。
【0011】
あらゆる不斉炭素原子は、(R)−、(S)−または(R,S)−立体配置、好ましくは(R)−または(S)−立体配置で存在し得る。したがって化合物は、異性体または純粋な異性体、好ましくはエナンチオマー的に純粋なジアステレオマーとして存在し得る。
本発明はまた、式(I)の化合物の可能性のある互変異性体に関する。
【0012】
低級アルキルは、1〜7個、好ましくは1〜4個を含み、そして直鎖状または分枝鎖状であるアルキルであり;好ましくは、低級アルキルはブチル、例えばn−ブチル、sec−ブチル、イソブチル、tert−ブチル、プロピル、例えばn−プロピルまたはイソプロピル、エチルまたはメチルである。好ましくは低級アルキルはメチル、プロピルまたはtert−ブチルである。
低級アシルは好ましくはホルミルまたは低級アルキルカルボニル、とりわけアセチルである。
【0013】
アリール基は基の芳香環炭素原子に位置する結合を介して分子と結合している芳香族性基である。好ましい態様において、アリールは6〜14個の炭素原子を有する芳香族性基、とりわけフェニル、ナフチル、テトラヒドロナフチル、フルオレニルまたはフェナントレニルであり、そして非置換であるか、または1個以上、好ましくは3個まで、とりわけ1または2個の、とりわけアミノ、モノ−もしくはジ置換アミノ、ハロゲン、低級アルキル、置換低級アルキル、低級アルケニル、低級アルキニル、フェニル、ヒドロキシ、エーテル化もしくはエステル化ヒドロキシ、ニトロ、シアノ、カルボキシ、エステル化カルボキシ、アルカノイル、ベンゾイル、カルバモイル、N−モノ−もしくはN,N−ジ置換カルバモイル、アミジノ、グアニジノ、ウレイド、メルカプト、スルホ、低級アルキルチオ、フェニルチオ、フェニル−低級アルキルチオ、低級アルキルフェニルチオ、低級アルキルスルフィニル、フェニルスルフィニル、フェニル−低級アルキルスルフィニル、低級アルキルフェニルスルフィニル、低級アルキルスルホニル、フェニルスルホニル、フェニル−低級アルキルスルホニル、低級アルキルフェニルスルホニル、ハロゲン−低級アルキルメルカプト、ハロゲン−低級アルキルスルホニル、例えばとりわけトリフルオロメタンスルホニル、ジヒドロキシボロ(−B(OH))、ヘテロシクリル、環の隣接するC原子で結合している単環式−もしくは二環式ヘテロアリール基および低級アルキレンジオキシ、例えばメチレンジオキシである。アリールは、最も好ましくはフェニル、ナフチルまたはテトラヒドロナフチルであり、これは各々の場合、非置換であるか、または独立して1個以上のハロゲン、とりわけフッ素、塩素または臭素;ヒドロキシ;低級アルキル、例えばメチル、ハロゲン−低級アルキル、例えばトリフルオロメチル、またはフェニルでエーテル化されたヒドロキシ;2個の隣接するC原子と結合している低級アルキレンジオキシ、例えばメチレンジオキシ、低級アルキル、例えばメチルまたはプロピル;ハロゲン−低級アルキル、例えばトリフルオロメチル;ヒドロキシ−低級アルキル、例えばヒドロキシメチルまたは2−ヒドロキシ−2−プロピル;低級アルコキシ−低級アルキル;例えばメトキシメチルまたは2−メトキシエチル;低級アルコキシカルボニル−低級アルキル、例えばメトキシカルボニルメチル;低級アルキニル、例えば1−プロピニル;エステル化カルボキシ、とりわけ低級アルコキシカルボニル、例えばメトキシカルボニル、n−プロポキシカルボニルまたはイソプロポキシカルボニル;N−モノ−置換カルバモイル、とりわけ低級アルキル、例えばメチル、n−プロピルまたはイソプロピルで置換されたカルバモイルモノ;アミノ;低級アルキルアミノ、例えばメチルアミノ;ジ−低級アルキルアミノ、例えばジメチルアミノまたはジエチルアミノ;低級アルキレン−アミノ、例えばピロリジノまたはピペリジノ;低級オキサアルキレン−アミノ、例えばモルホリノ、低級アザアルキレン−アミノ、例えばピペラジノ、アシルアミノ、例えばアセチルアミノまたはベンゾイルアミノ;低級アルキルスルホニル、例えばメチルスルホニル;スルファモイル;またはフェニルスルホニルを含む基から選択される置換基で置換されている。
【0014】
シクロアルキル基は、好ましくはシクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシルまたはシクロヘプチルであり、そして非置換であるか、または1個以上、とりわけ1または2個の、上記アリールについての置換基で定義の基から選択される置換基、最も好ましくは低級アルキル、例えばメチル、低級アルコキシ、例えばメトキシもしくはエトキシ、またはヒドロキシで、そしてさらにオキソで置換されているか、またはベンゾ環、例えばベンズシクロペンチルまたはベンズシクロヘキシルと縮合している。
【0015】
置換アルキルは、上記定義のアルキル、とりわけ低級アルキル、好ましくはメチルであり;ハロゲン、とりわけフッ素、アミノ、N−低級アルキルアミノ、N,N−ジ−低級アルキルアミノ、N−低級アルカノイルアミノ、ヒドロキシ、シアノ、カルボキシ、低級アルコキシカルボニル、およびフェニル−低級アルコキシカルボニルから選択される、1個以上、とりわけ3個までの置換基が存在していてもよい。トリフルオロメチルがとりわけ好ましい。
【0016】
モノ−もしくはジ置換アミノは、とりわけ低級アルキル、例えばメチル;ヒドロキシ−低級アルキル、例えば2−ヒドロキシエチル;低級アルコキシ低級アルキル、例えばメトキシエチル;フェニル−低級アルキル、例えばベンジルまたは2−フェニルエチル;低級アルカノイル、例えばアセチル;ベンゾイル;置換ベンゾイル(ここで、フェニル基はとりわけ1個以上、好ましくは1または2個のニトロ、アミノ、ハロゲン、N−低級アルキルアミノ、N,N−ジ−低級アルキルアミノ、ヒドロキシ、シアノ、カルボキシ、低級アルコキシカルボニル、低級アルカノイルおよびカルバモイルから選択される置換基で置換されている);およびフェニル−低級アルコキシカルボニル(ここで、フェニル基は非置換であるか、またはとりわけ、1個以上、好ましくは1または2個の、ニトロ、アミノ、ハロゲン、N−低級アルキルアミノ、N,N−ジ−低級アルキルアミノ、ヒドロキシ、シアノ、カルボキシ、低級アルコキシカルボニル、低級アルカノイルおよびカルバモイルから選択される置換基で置換されている)から互いに独立して選択される1または2個の基で置換されているアミノであり;そして好ましくはN−低級アルキルアミノ、例えばN−メチルアミノ、ヒドロキシ−低級アルキルアミノ、例えば2−ヒドロキシエチルアミノまたは2−ヒドロキシプロピル、低級アルコキシ低級アルキル、例えばメトキシエチル、フェニル−低級アルキルアミノ、例えばベンジルアミノ、N,N−ジ−低級アルキルアミノ、N−フェニル−低級アルキル−N−低級アルキルアミノ、N,N−ジ−低級アルキルフェニルアミノ、低級アルカノイルアミノ、例えばアセチルアミノであるか、またはベンゾイルアミノおよびフェニル−低級アルコキシカルボニルアミノ(ここで、フェニル基は各々の場合、非置換であるか、またはとりわけニトロもしくはアミノで、またはハロゲン、アミノ、N−低級アルキルアミノ、N,N−ジ−低級アルキルアミノ、ヒドロキシ、シアノ、カルボキシ、低級アルコキシカルボニル、低級アルカノイル、カルバモイルもしくはアミノカルボニルアミノで置換されている)を含む群から選択される基である。ジ置換アミノはまた、低級アルキレン−アミノ、例えばピロリジノ、2−オキソピロリジノまたはピペリジノ;低級オキサアルキレン−アミノ、例えばモルホリノ、または低級アザアルキレン−アミノ、例えばピペラジノまたはN−置換ピペラジノ、例えばN−メチルピペラジノまたはN−メトキシカルボニルピペラジノである。
【0017】
ハロゲンは、とりわけフッ素、塩素、臭素またはヨウ素、とりわけフッ素、塩素または臭素である。
【0018】
エーテル化ヒドロキシは、とりわけC−C20アルキルオキシ、例えばn−デシルオキシ、低級アルコキシ(好ましい)、例えばメトキシ、エトキシ、イソプロピルオキシ、またはtert−ブチルオキシ、フェニル−低級アルコキシ、例えばベンジルオキシ、フェニルオキシ、ハロゲン−低級アルコキシ、例えばトリフルオロメトキシ、2,2,2−トリフルオロエトキシまたは1,1,2,2−テトラフルオロエトキシ、または1または2個の窒素原子を含む単環式−もしくは二環式ヘテロアリールで置換されている低級アルコキシ、好ましくはイミダゾリルで置換されている低級アルコキシ、例えば1H−イミダゾール−1−イル、ピロリル、ベンゾイミダゾリル、例えば1−ベンゾイミダゾリル、ピリジル、とりわけ2−、3−または4−ピリジル、ピリミジニル、とりわけ2−ピリミジニル、ピラジニル、イソキノリニル、とりわけ3−イソキノリニル、キノリニル、インドリルまたはチアゾリルである。
【0019】
エステル化ヒドロキシは、とりわけ低級アルカノイルオキシ、ベンゾイルオキシ、低級アルコキシカルボニルオキシ、例えばtert−ブトキシカルボニルオキシ、またはフェニル−低級アルコキシカルボニルオキシ、例えばベンジルオキシカルボニルオキシである。
【0020】
エステル化カルボキシは、とりわけ低級アルコキシカルボニル、例えばtert−ブトキシカルボニル、イソプロポキシカルボニル、メトキシカルボニルまたはエトキシカルボニル、フェニル−低級アルコキシカルボニルまたはフェニルオキシカルボニルである。
【0021】
アルカノイルは第1に、アルキルカルボニル、とりわけ低級アルカノイル、例えばアセチルである。
【0022】
N−モノ−もしくはN,N−ジ置換カルバモイルは、とりわけ1または2個の低級アルキル、フェニル−低級アルキルおよびヒドロキシ−低級アルキル、または低級アルキレン、オキサ低級アルキレンまたは所望により末端窒素原子で置換されているアザ低級アルキレンから独立して選択される置換基で置換されている。
【0023】
0、1、2または3個の環窒素原子と、0または1個の酸素原子と、0または1個の硫黄原子を含む単環または二環式ヘテロアリール基(これらの基は各々の場合において非置換であるか、またはモノ−もしくはポリ置換されている)は、ヘテロアリール基が式(I)における分子の残りと結合している環において、不飽和であるヘテロ環式基を意味しており、該結合環、または所望によりいずれかの縮合された環において、少なくとも1個の炭素原子が窒素、酸素および硫黄から成る群から選択されるヘテロ原子で置換されており;結合環は好ましくは5〜12個、より好ましくは5または6個の環原子を有しており;そしてこれは非置換であるか、または1個以上、とりわけ1または2個の、上記アリールについての置換基で定義の基から選択される置換基、最も好ましくは低級アルキル、例えばメチル、低級アルコキシ、例えばメトキシもしくはエトキシ、またはヒドロキシで置換されている。好ましくは、単環式−もしくは二環式ヘテロアリール基は、2H−ピロリル、ピロリル、イミダゾリル、ベンゾイミダゾリル、ピラゾリル、インダゾリル、プリニル、ピリジル、ピラジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、4H−キノリジニル、イソキノリル、キノリル、フタラジニル、ナフチリジニル、キノキサリル、キナゾリニル、キノリニル、プテリジニル、インドリジニル、3H−インドリル、インドリル、イソインドリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、フラザニル、ベンゾ[d]ピラゾリル、チエニルおよびフラニルから選択される。より好ましくは、単環式−もしくは二環式ヘテロアリール基は、ピロリル、イミダゾリル、例えば1H−イミダゾール−1−イル、ベンゾイミダゾリル、例えば1−ベンゾイミダゾリル、インダゾリル、とりわけ5−インダゾリル、ピリジル、とりわけ2−、3−もしくは4−ピリジル、ピリミジニル、とりわけ2−ピリミジニル、ピラジニル、イソキノリニル、とりわけ3−イソキノリニル、キノリニル、とりわけ4−もしくは8−キノリニル、インドリル、とりわけ3−インドリル、チアゾリル、ベンゾ[d]ピラゾリル、チエニル、およびフラニルから成る群から選択される。本発明の1つの好ましい態様において、ピリジル基は窒素原子に対してオルト位でヒドロキシによって置換されており、したがって少なくとも部分的に、ピリジン−(1H)2−オンである対応する互変異性体の形態で存在する。他の好ましい態様において、ピリミジニル基は2および4位のいずれもにおいてヒドロキシで置換されており、したがって、複数の互変異性型、例えばピリミジン−(1H、3H)2,4−ジオンで存在する。
【0024】
ヘテロシクリルは、とりわけ窒素、酸素および硫黄から成る群から選択される1または2個のヘテロ原子を有する5、6または7員ヘテロ環式系であって、これは不飽和または完全もしくは部分飽和であり、そして非置換であるか、またはとりわけ低級アルキル、例えばメチル、フェニル−低級アルキル、例えばベンジル、オキソ、またはヘテロアリール、例えば2−ピペラジニルで置換されていてもよく;ヘテロシクリルは、とりわけ2−もしくは3−ピロリジニル、2−オキソ−5−ピロリジニル、ピペリジニル、N−ベンジル−4−ピペリジニル、N−低級アルキル−4−ピペリジニル、N−低級アルキル−ピペラジニル、モルホリニル、例えば2−もしくは3−モルホリニル、2−オキソ−1H−アゼピン−3−イル、2−テトラヒドロフラニル、または2−メチル−1,3−ジオキソラズ−2−イルである。
【0025】
塩は、とりわけ式(I)の化合物の薬学的に許容される塩である。
【0026】
とりわけ好ましい他の化合物は、下記のものである:
4−メチル−3−[[4−(3−ピリジニル)−2−ピリミジニル]アミノ]ベンズアミド、
4−メチル−3−[[4−(3−ピリジニル)−2−ピリミジニル]アミノ]ベンズアニリド、
4−メチル−N−(3−ピリジニル)−3−[[4−(3−ピリジニル)−2−ピリミジニル]アミノ]ベンズアミド、
N−(4−クロロフェニル)−4−メチル−3−[[4−(3−ピリジニル)−2−ピリミジニル]アミノ]ベンズアミド、
2(R)−および2(S)−[4−メチル−3−[[4−(3−ピリジニル)−2−ピリミジニル]アミノ]ベンゾイルアミノ]プロパン酸、
4−メチル−3−[[4−(3−ピリジニル)−2−ピリミジニル]アミノ]−N−(8−キノリニル)ベンズアミド、
4−メチル−3−[[4−(3−ピリジニル)−2−ピリミジニル]アミノ]−N−(3−[トリフルオロメトキシ]フェニル)ベンズアミド、
4−メチル−3−[[4−(3−ピリジニル)−2−ピリミジニル]アミノ]−N−(2−ピロリジノエチル)ベンズアミド、
4−メチル−3−[[4−(3−ピリジニル)−2−ピリミジニル]アミノ]−N−(3−ピロリジノフェニル)ベンズアミド、
4−メチル−3−[[4−(3−ピリジニル)−2−ピリミジニル]アミノ]−N−(1−[2−ピリミジニル]−4−ピペリジニル)ベンズアミド、
N−(4−ジ−[2−メトキシエチル]アミノ−3−トリフルオロメチルフェニル)−4−メチル−3−[[4−(3−ピリジニル)−2−ピリミジニル]アミノ]ベンズアミド、
N−(4−[1H−イミダゾリル]−3−トリフルオロメチルフェニル)−4−メチル−3−[[4−(3−ピリジニル)−2−ピリミジニル]アミノ]ベンズアミド、
4−メチル−3−[[4−(3−ピリジニル)−2−ピリミジニル]アミノ]−N−(2−ピロリジノ−5−トリフルオロメチルフェニル)ベンズアミド、
N−(3,4−ジフルオロフェニル)−4−メチル−3−[[4−(3−ピリジニル)−2−ピリミジニル]アミノ]ベンズアミド、
4−メチル−3−[[4−(3−ピリジニル)−2−ピリミジニル]アミノ]−N−(3−トリフルオロメチルベンジル)ベンズアミド、
4−メチル−3−[[4−(3−ピリジニル)−2−ピリミジニル]アミノ]−N−(3−トリフルオロメチルフェニル)ベンズアミド、
N−(3−クロロ−5−トリフルオロメチルフェニル)−4−メチル−3−[[4−(3−ピリジニル)−2−ピリミジニル]アミノ]ベンズアミド、
N−(4−ジメチルアミノブチル)−4−メチル−3−[[4−(3−ピリジニル)−2−ピリミジニル]アミノ]ベンズアミド、
4−メチル−N−[4−(4−メチル−1−ピペラジニル)−3−トリフルオロメチルフェニル]−3−[[4−(3−ピリジニル)−2−ピリミジニル]アミノ]ベンズアミド、
4−メチル−3−[[4−(3−ピリジニル)−2−ピリミジニル]アミノ]−N−[4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−3−トリフルオロメチルフェニル]ベンズアミド、
4−メチル−N−[4−(2−メチル−1H−イミダゾリル)−3−トリフルオロメチルフェニル]−3−[[4−(3−ピリジニル)−2−ピリミジニル]アミノ]ベンズアミド、
4−メチル−N−(4−フェニル−3−トリフルオロメチルフェニル)−3−[[4−(3−ピリジニル)−2−ピリミジニル]アミノ]ベンズアミド、
4−メチル−N−[4−(4−メチル−1H−イミダゾリル)−3−トリフルオロメチルフェニル]−3−[[4−(3−ピリジニル)−2−ピリミジニル]アミノ]ベンズアミド、
【0027】
メチル2(R)−および2(S)−[4−メチル−3−[[4−(3−ピリジニル)−2−ピリミジニル]アミノ]ベンゾイルアミノ(amio)]−3−[4−ヒドロキシフェニル]プロパノエート、
N−[2−(N−シクロヘキシル−N−メチルアミノメチル)フェニル]−4−メチル−3−[[4−(3−ピリジニル)−2−ピリミジニル]アミノ]ベンズアミド、
N−[3−[2−(1H−イミダゾリル)エトキシ]フェニル]−4−メチル−3−[[4−(3−ピリジニル)−2−ピリミジニル]アミノ]ベンズアミド、
4−メチル−N−[3−モルホリノ−5−トリフルオロメチルフェニル]−3−[[4−(3−ピリジニル)−2−ピリミジニル]アミノ]ベンズアミド、
4−メチル−3−[[4−(3−ピリジニル)−2−ピリミジニル]アミノ]−N−(4−ピロリジノ−3−トリフルオロメチルフェニル)ベンズアミド、
4−メチル−3−[[4−(3−ピリジニル)−2−ピリミジニル]アミノ]−N−(4−ピペリジノ−3−トリフルオロメチルフェニル)ベンズアミド、
4−メチル−N−[4−モルホリノ−3−トリフルオロメチルフェニル]−3−[[4−(3−ピリジニル)−2−ピリミジニル]アミノ]ベンズアミド、
N−(4−エチルアミノ−3−トリフルオロメチルフェニル)−4−メチル−3−[[4−(3−ピリジニル)−2−ピリミジニル]アミノ]ベンズアミド、
4−メチル−3−[[4−(3−ピリジニル)−2−ピリミジニル]アミノ]−N−(3−トリフルオロメトキシフェニル)ベンズアミド、
N−[4−(2−ヒドロキシプロピルアミノ)−3−トリフルオロメチルフェニル]−4−メチル−3−[[4−(3−ピリジニル)−2−ピリミジニル]アミノ]ベンズアミド、
N−(4−ジエチルアミノ−3−トリフルオロメチルフェニル)−4−メチル−3−[[4−(3−ピリジニル)−2−ピリミジニル]アミノ]ベンズアミド、
4−メチル−3−[[4−(3−ピリジニル)−2−ピリミジニル]アミノ]−N−[3−(3−ピリジニル)−5−トリフルオロフェニル]ベンズアミド、
N−[3−[3−(1H−イミダゾリル)プロポキシ]フェニル]−4−メチル−3−[[4−(3−ピリジニル)−2−ピリミジニル]アミノ]ベンズアミド、
4−メチル−3−[[4−(3−ピリジニル)−2−ピリミジニル]アミノ]−N−[4−(3−ピリジニル)−3−トリフルオロフェニル]ベンズアミド、
4−メチル−N−[3−(4−メチル−1−ピペラジニル)−5−トリフルオロフェニル]−3−[[4−(3−ピリジニル)−2−ピリミジニル]アミノ]ベンズアミド、
4−メチル−N−[3−メチルカルバモイル−5−トリフルオロフェニル]−3−[[4−(3−ピリジニル)−2−ピリミジニル]アミノ]ベンズアミド、
4−メチル−N−[3−メチルカルバモイル−5−モルホリノ]−3−[[4−(3−ピリジニル)−2−ピリミジニル]アミノ]ベンズアミド。
【0028】
とりわけ好ましいさらなる化合物は、下記のものである:
4−メチル−3−[[4−(3−ピリジニル)−2−ピリミジニル]アミノ]−N−[3−[3−(1H−イミダゾール−1−イル)プロポキシ]−フェニル]ベンズアミド、
4−メチル−3−[[4−(3−ピリジニル)−2−ピリミジニル]アミノ]−N−[3−[2−(1H−イミダゾール−1−イル)エトキシ]フェニル]ベンズアミド、
4−メチル−3−[[4−(3−ピリジニル)−2−ピリミジニル]アミノ]−N−[4−(エチルアミノ)−3−(トリフルオロメチル)フェニル]ベンズアミド、
4−メチル−3−[[4−(3−ピリジニル)−2−ピリミジニル]アミノ]−N−[4−(ジエチルアミノ)−3−(トリフルオロメチル)フェニル]ベンズアミド、
(±)−4−メチル−3−[[4−(3−ピリジニル)−2−ピリミジニル]アミノ]−N−[4−[(2−ヒドロキシプロピル)アミノ]−3−(トリフルオロメチル)フェニル]ベンズアミド、
4−メチル−3−[[4−(3−ピリジニル)−2−ピリミジニル]アミノ]−N−[4−[ビス(2−メトキシエチル)アミノ]−3−(トリフルオロメチル)フェニル]ベンズアミド、
4−メチル−3−[[4−(3−ピリジニル)−2−ピリミジニル]アミノ]−N−[4−(4−メチル−1−ピペラジニル)−3−(トリフルオロメチル)フェニル]ベンズアミド、
4−メチル−3−[[4−(3−ピリジニル)−2−ピリミジニル]アミノ]−N−[4−(1−ピペリジニル)−3−(トリフルオロメチル)フェニル]ベンズアミド、
4−メチル−3−[[4−(3−ピリジニル)−2−ピリミジニル]アミノ]−N−[4−(1−ピロリジニル)−3−(トリフルオロメチル)フェニル]ベンズアミド、
4−メチル−3−[[4−(3−ピリジニル)−2−ピリミジニル]アミノ]−N−[4−(4−モルホリニル)−3−(トリフルオロメチル)フェニル]ベンズアミド、
4−メチル−3−[[4−(3−ピリジニル)−2−ピリミジニル]アミノ]−N−[4−フェニル−3−(トリフルオロメチル)フェニル]ベンズアミド、
4−メチル−3−[[4−(3−ピリジニル)−2−ピリミジニル]アミノ]−N−[3−[4−(3−ピリジニル)−3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル]ベンズアミド、
4−メチル−3−[[4−(3−ピリジニル)−2−ピリミジニル]アミノ]−N−[4−(1H−イミダゾール−1−イル)−3−(トリフルオロメチル)フェニル]ベンズアミド、
【0029】
4−メチル−3−[[4−(3−ピリジニル)−2−ピリミジニル]アミノ]−N−[4−(2,4−ジメチル−1H−イミダゾール−1−イル)−3−(トリフルオロメチル)フェニル]ベンズアミド、
4−メチル−3−[[4−(3−ピリジニル)−2−ピリミジニル]アミノ]−N−[4−(4−メチル−1H−イミダゾール−1−イル)−3−(トリフルオロメチル)フェニル]ベンズアミド、
4−メチル−3−[[4−(3−ピリジニル)−2−ピリミジニル]アミノ]−N−[4−(2−メチル−1H−イミダゾール−1−イル)−3−(トリフルオロメチル)フェニル]ベンズアミド、
4−メチル−3−[[4−(3−ピリジニル)−2−ピリミジニル]アミノ]−N−[3−(4−モルホリニル)−5−[(メチルアミノ)カルボニル]フェニル]ベンズアミド、
4−メチル−3−[[4−(3−ピリジニル)−2−ピリミジニル]アミノ]−N−[3−[(メチルアミノ)カルボニル]−5−(トリフルオロメチル)フェニル]ベンズアミド、
4−メチル−3−[[4−(3−ピリジニル)−2−ピリミジニル]アミノ]−N−[5−(3−ピリジニル)−3−(トリフルオロメチル)フェニル]ベンズアミド、
4−メチル−3−[[4−(3−ピリジニル)−2−ピリミジニル]アミノ]−N−[5−(4−モルホリニル)−3−(トリフルオロメチル)フェニル]ベンズアミド、
4−メチル−3−[[4−(3−ピリジニル)−2−ピリミジニル]アミノ]−N−[5−(2−メチル−1H−イミダゾール−1−イル)−3−(トリフルオロメチル)フェニル]ベンズアミド、
4−メチル−3−[[4−(3−ピリジニル)−2−ピリミジニル]アミノ]−N−[5−(4−メチル−1H−イミダゾール−1−イル)−3−(トリフルオロメチル)フェニル]ベンズアミド、
4−メチル−3−[[4−(3−ピリジニル)−2−ピリミジニル]アミノ]−N−[5−(5−メチル−1H−イミダゾール−1−イル)−3−(トリフルオロメチル)フェニル]ベンズアミド、
4−メチル−3−[[4−(3−ピリジニル)−2−ピリミジニル]アミノ]−N−[3−(4−メチル−1−ピペラジニル)−5−(トリフルオロメチル)フェニル]ベンズアミド、および
4−メチル−3−[[4−(3−ピリジニル)−2−ピリミジニル]アミノ]−N−[2−(1−ピロリジニル)−5−(トリフルオロメチル)フェニル]ベンズアミド。
【0030】
本発明はまた、4−メチル−3−[[4−(3−ピリジニル)−2−ピリミジニル]アミノ]安息香酸および3−[[4−(3−ピリジニル)−2−ピリミジニル]アミノ]安息香酸;本発明の好ましいアミドの形成のための中間体に関する。
【0031】
II.薬学的に活性な薬剤
「薬学的に活性な薬剤」なる用語は、異なる作用機構を有する多くの薬学的に活性な薬剤を含む広いものである。これらのいくつかとBcr−Abl、c−KitおよびPDGF−Rチロシンキナーゼ阻害剤の組合せ剤は、がん治療における改善をもたらし得る。一般的に、薬学的に活性な薬剤は作用機構に従って分類される。多くの利用可能な薬剤は、様々な腫瘍の増殖経路の代謝拮抗剤であるか、または腫瘍細胞のDNAと反応する。トポイソメラーゼIおよびトポイソメラーゼIIのような酵素を阻害するか、あるいは抗分裂剤である薬剤も存在する。
【0032】
「薬学的に活性な薬剤」なる用語は、とりわけBcr−Abl、c−KitおよびPDGF−Rチロシンキナーゼ阻害剤またはその誘導体以外のあらゆる薬学的に活性な薬剤を意味する。これらに限定されないが、下記のものが含まれる:
i. アポトーシスタンパク質の阻害剤;
ii. ステロイド;
iii. アデノシン−キナーゼ−阻害剤;
iv. アジュバント;
v. 副腎皮質アンタゴニスト;
vi. AKT経路阻害剤;
vii. アルキル化剤;
viii. 血管形成阻害剤;
ix. 抗アンドロゲン剤;
x. 抗エストロゲン剤;
xi. 抗高カルシウム血症剤;
xii. 代謝拮抗剤;
xiii. アポトーシス誘導剤;
xiv. オーロラキナーゼ阻害剤;
xv. ブルートンチロシンキナーゼ(BTK)阻害剤;
xvi. カルシニューリン阻害剤;
xvii. CaMキナーゼII阻害剤;
xviii. CD45チロシンホスファターゼ阻害剤;
xix. CD25ホスファターゼ阻害剤阻害剤;
xx. CHKキナーゼ阻害剤;
xxi. ゲニステイン、オロモウシン(olomucine)および/またはチルホスチンを制御するための調節剤;
xxii. シクロオキシゲナーゼ阻害剤;
xxiii. cRAFキナーゼ阻害剤;
xxiv. サイクリン依存性キナーゼ阻害剤;
xxv. システインプロテアーゼ阻害剤;
xxvi. DNA挿入剤;
xxvii. DNAストランドブレーカー;
xxviii.E3リガーゼ阻害剤;
xxix. 内分泌系ホルモン;
xxx. 上皮増殖因子ファミリーの活性を標的とし、減少させるまたは阻害する化合物;
【0033】
xxxi. EGFR、PDGFRチロシンキナーゼ阻害剤;
xxxii. ファルネシルトランスフェラーゼ阻害剤;
xxxiii.Flk−1キナーゼ阻害剤;
xxxiv. グリコーゲンシンターゼキナーゼ−3(GSK3)阻害剤;
xxxv. ヒストンデアセチラーゼ(HDAC)阻害剤;
xxxvi. HSP90阻害剤;
xxxvii.I−カッパB−アルファキナーゼ阻害剤(IKK);
xxxviii.インシュリン受容体チロシンキナーゼ阻害剤;
xxxix. c−Jun N末端キナーゼ(JNK)キナーゼ阻害剤;
xl. 微小管結合剤;
xli. マイトジェン活性化タンパク質(MAP)キナーゼ−阻害剤;
xlii. MDM2阻害剤;
xliii. MEK阻害剤;
xliv. マトリックスメタロプロテイナーゼ阻害剤(MMP)阻害剤;
xlv. NGFRチロシン−キナーゼ−阻害剤;
xlvi. p38MAPキナーゼ阻害剤、SAPK2/p38キナーゼ阻害剤を含む;
xlvii. p56チロシンキナーゼ阻害剤;
xlviii.PDGFRチロシンキナーゼ阻害剤;
xlix. ホスファチジルイノシトール3−キナーゼ阻害剤;
l. ホスファターゼ阻害剤;
li. プラチナ薬剤;
lii. プロテインホスファターゼ阻害剤、PP1およびPP2阻害剤、ならびにチロシンホスファターゼ阻害剤を含む;
liii. PKC阻害剤およびPKCデルタキナーゼ阻害剤;
liv. ポリアミン合成阻害剤;
lv. プロテオソーム阻害剤;
lvi. PTP1B阻害剤;
lvii. タンパク質チロシンキナーゼ阻害剤SRCファミリーチロシンキナーゼ阻害剤;Sykチロシンキナーゼ阻害剤;およびJAK−2および/またはJAK−3チロシンキナーゼ阻害剤を含む;
lviii. レチノイド;
lix. RNAポリメラーゼII伸長阻害剤;
lx. セリン/スレオニンキナーゼ阻害剤;
lxi. ステロール生合成阻害剤;
lxii. トポイソメラーゼ阻害剤;
lxiii. VEGFRチロシンキナーゼ阻害剤。
【0034】
「アポトーシスタンパク質の阻害剤」なる用語は、本明細書において使用するとき、Smacタンパク質のアポトーシス阻害タンパク質(IAP)への結合を阻害する化合物を意味する。「アポトーシスタンパク質の阻害剤」の例には、これらに限定されないが、化合物が含まれる。本発明は、式(I)
【化2】

〔式中、
はH;C−Cアルキル;C−Cアルケニル;C−CアルキニルまたはC−C10シクロアルキルであり、これらは置換もしくは非置換であり;
はH;C−Cアルキル;C−Cアルケニル;C−CアルキニルまたはC−C10シクロアルキルであり、これらは置換もしくは非置換であり;
はH;−CF;−C;C−Cアルキル;C−Cアルケニル;C−Cアルキニル;−CH−Zであるか、またはRとRは窒素と一体となって、het環を形成し;
ZはH;−OH;F;Cl;−CH;−CF;−CHCl;−CHFまたは−CHOHであり;
はC−C16直鎖または分枝鎖アルキル;C−C16アルケニル;C−C16アルキニル;または−C−C10シクロアルキル;−(CH1−6−Z;−(CH0−6−アリールフェニル;および−(CH0−6−hetであり;ここでアルキル、シクロアルキルおよびフェニルは置換もしくは非置換であり;
【0035】
は−N(R)−C(O)−C−C10アルキル;−N(R)−C(O)−(CH1−6−C−Cシクロアルキル;−N(R)−C(O)−(CH0−6−フェニル;−N(R)−C(O)−(CH1−6−het;−C(O)−N(R)(R10);−C(O)−O−C−C10アルキル;−C(O)−O−(CH1−6−C−Cシクロアルキル;−C(O)−O−(CH0−6−フェニル;−C(O)−O−(CH1−6−het;−O−C(O)−C−C10アルキル;−O−C(O)−(CH1−6−C−Cシクロアルキル;−O−C(O)−(CH0−6−フェニル;−O−C(O)−(CH1−6−hetであり;ここでアルキル、シクロアルキルおよびフェニルは置換もしくは非置換であり;
hetはN、OおよびSから成る群から選択される1−4個のヘテロ原子を含む5−7員ヘテロ環式環であるか、またはN、OおよびSから選択される1、2または3個のヘテロ原子を含む少なくとも1個の5−7員ヘテロ環式環を含む8−12員縮合環系であって、ヘテロ環式環または縮合環系は非置換であるか、もしくは炭素または窒素原子上で置換されており;
はH;−CH;−CF;−CHOHまたは−CHClであり;
およびR10は各々独立して、H;C−Cアルキル;C−Cシクロアルキル;−(CH1−6−C−Cシクロアルキル;−(CH0−6−フェニルであり;ここでアルキル、シクロアルキルおよびフェニルは置換もしくは非置換であるか、またはRとR10は窒素と一体となってhetを形成し;
はH;C−C10−アルキル;アリール;フェニル;C−Cシクロアルキル;−(CH1−6−C−Cシクロアルキル;−C−C10アルキル−アリール;−(CH0−6−C−Cシクロアルキル−(CH0−6−フェニル;−(CH0−4CH−((CH1−4−フェニル);−(CH0−6−CH(フェニル)2;−インダニル; −C(O)−C−C10アルキル;−C(O)−(CH1−6−C−C−シクロアルキル;−C(O)−(CH0−6−フェニル;−(CH0−6−C(O)−フェニル;−(CH0−6−het;−C(O)−(CH1−6−hetであるか;またはRはアミノ酸残基であり、ここでアルキル、シクロアルキル、フェニルおよびアリール置換基は置換もしくは非置換であり;
【0036】
Uは構造II
【化3】

{式中、
n=0−5;
Xは−CHまたはNであり;
RaおよびRbは独立してO、SもしくはN原子、またはアルキル鎖の1個以上の炭素原子がO、SまたはNから選択されるヘテロ原子で置換されていてもよく、そしてアルキルが置換もしくは非置換であり得るC0−8アルキルであり;
【0037】
Rdは:
(a) −Re−Q−(Rf)(Rg);または
(a) (b) Ar−D−Ar;または
Ar−D−Ar
から選択され;
RcはHであるか、またはRcとRdは一体となってシクロアルキルまたはhetを形成してもよく;RdとRcがシクロアルキルまたはhetを形成するとき、Rは形成された環とCまたはN原子で結合しており;
pおよびqは独立して0または1であり;
ReはC1−8アルキルまたはアルキリデンであり、そしてReは置換もしくは非置換であってもよく;
QはN、O、S、S(O)またはS(O)であり;
ArおよびArは置換もしくは非置換アリールまたはhetであり;
RfおよびRgは各々独立して、存在しないか、またはH;−C−C10アルキル;C−C10アルキルアリール;−OH;−O−C−C10アルキル;−(CH0−6−C−Cシクロアルキル;−O−(CH0−6−アリール;フェニル;アリール;フェニル−フェニル;−(CH1−6−het;−O−(CH1−6−het;−OR11; −C(O)−R11;−C(O)−N(R11)(R12);−N(R11)(R12);−S−R11;−S(O)−R11;−S(O)−R11;−S(O)−NR1112;−NR11−S(O)−R12;S−C−C10アルキル;アリール−C−Cアルキル;het−C−C−アルキル(アルキル、シクロアルキル、hetおよびアリールは置換もしくは非置換である);−SO2−1−アルキル;−SO2−1−アルキルフェニル;−O−C−Cアルキルであるか;またはRとRはhetまたはアリールから選択される環を形成し;
【0038】
Dは−CO−;−C(O)−;C1−7アルキレンまたはアリーレン;−CF−;−O−;または−S(O)nr(ここで、rnは0−2である);1,3−ジオキサラン(dioaxolane);またはC1−7アルキル−OHであり;ここでアルキル、アルキレンまたはアリーレンは非置換であるか、またはハロゲン、OH、−O−C−Cアルキル、−S−C−Cアルキルまたは−CFの1個以上で置換されていてもよく;あるいはDは−N(Rh)であり、ここでRhはH;C1−7アルキル(置換もしくは非置換);アリール;−O(C1−7シクロアルキル)(置換もしくは非置換);C(O)−C1o−C10アルキル;C(O)−C−C10アルキル−アリール;C−O−C−C10アルキル;C−O−C−C10アルキル−アリールまたはSO−C1o−C10−アルキル;SO−(C−C10−アルキルアリール)であり;
、R、R’およびR’は各々独立して、H;−C−C10アルキル;−C−C10アルコキシ;アリール−C−C10アルコキシ;−OH;−O−C−C10アルキル;−(CH0−6−C−Cシクロアルキル;−O−(CH0−6−アリール;フェニル;−(CH1−6−het;−O−(CH1−6−het;−OR11;−C(O)−R11;−C(O)−N(R11)(R12);−N(R11)(R12);−S−R11;−S(O)−R11;−S(O)−R11;−S(O)−NR1112;−NR11−S(O)−R12であり;ここでアルキル、シクロアルキルおよびアリールは置換もしくは非置換であり;そしてR、R、R’およびR’は一体となって環系を形成することができ;
【0039】
11およびR12は独立してH;C−C10アルキル;−(CH0−6−C−Cシクロアルキル;−(CH0−6−(CH)0−1(アリール)1−2;−C(O)−C−C10アルキル;−C(O)−(CH1−6−C−Cシクロアルキル;−C(O)−O−(CH0−6−アリール;−C(O)−(CH0−6−O−フルオレニル;−C(O)−NH−(CH0−6−アリール;−C(O)−(CH0−6−アリール;−C(O)−(CH1−6−het;−C(S)−C−C10アルキル;−C(S)−(CH1−6−C−Cシクロアルキル;−C(S)−O−(CH0−6−アリール;−C(S)−(CH0−6−O−フルオレニル;−C(S)−NH−(CH0−6−アリール;−C(S)−(CH0−6−アリール;−C(S)−(CH1−6−hetであり;ここでアルキル、シクロアルキルおよびアリールは置換もしくは非置換であるか;またはR11およびR12は、細胞膜を通過する分子の移動を促進する置換基であるか;またはR11とR12は窒素原子と一体となってhetを形成し;
ここでR11およびR12のアルキル置換基は非置換であるか、またはC−C10アルキル、ハロゲン、OH、−O−C−Cアルキル、−S−C−Cアルキルまたは−CFから選択される1個以上の置換基で置換されていてもよく;
11およびR12の置換されたシクロアルキル置換基は、C−C10アルケン;C−Cアルキル;ハロゲン;OH;−O−C−Cアルキル;−S−C−Cアルキルまたは−CFから選択される1個以上の置換基で置換されており;そして
11およびR12の置換フェニルまたはアリールは、ハロゲン;ヒドロキシ;C−Cアルキル;C−Cアルコキシ;ニトロ;−CN;−O−C(O)−C−Cアルキルおよび−C(O)−O−C−C−アリールから選択される1個以上の置換基で置換されている}
に示すとおりである〕
の化合物、またはその薬学的に許容される塩に関する。
【0040】
「アリール」は、6〜14個の炭素原子を有する芳香族性基であり、これは縮合または非縮合であってよく、そしてこれは非置換であるか、または1個以上、好ましくは1または2個の下記定義の置換基で置換されている。好ましい「アリール」は、フェニル、ナフチルまたはインダニルである。
【0041】
「Het」は、ヘテロアリールおよびヘテロ環式環、ならびに芳香族性および非芳香族性ヘテロ環式環を含む縮合環を意味する。「Het」は、N、OおよびSから選択される1−4個のヘテロ原子を含む5−7員ヘテロ環式環であるか、またはN、OおよびSから選択される1、2または3個のヘテロ原子を含む少なくとも1個の5−7員ヘテロ環式環を含む8−12員縮合環系である。適当なhet置換基には、置換および非置換ピロリジル、テトラヒドロフリル、テトラヒドロチオフラニル、ピペリジル、ピペラジル、テトラヒドロピラニル、モルフィリノ、1,3−ジアザパン、1,4−ジアザパン、1,4−オキサゼパン、1,4−オキサチアパン、フリル、チエニル、ピロール、ピラゾール、トリアゾール、1,2,3−トリアゾール、テトラゾリル、オキサジアゾール、チオフェン、イミダゾール、ピロリジン、ピロリドン、チアゾール、オキサゾール、ピリジン、ピリミジン、イソオキサゾリル、ピラジン、キノリン、イソキノリン、ピリドピラジン、ピロロピリジン、フロピリジン、インドール、ベンゾフラン、ベンゾチオフラン、ベンズインドール、ベンゾオキサゾール、ピロロキノリン等が含まれる。het置換基は、非置換であるか、または炭素原子上で、ハロゲン、とりわけフッ素または塩素、ヒドロキシ、C−Cアルキル、例えばメチルおよびエチル、C−Cアルコキシ、とりわけメトキシおよびエトキシ、ニトロ、−O−C(O)−C−Cアルキルまたは−C(O)−O−C−Cアルキルで、あるいは窒素上でC−Cアルキル、とりわけメチルまたはエチル、−O−C(O)−C−Cアルキルまたは−C(O)−O−C−Cアルキル、例えばカルボメトキシもしくはカルボエトキシで置換されている。
【0042】
2個の置換基が共に結合している窒素と一体となってhetであるとき、得られたヘテロ環式環は窒素含有環、例えばアジリジン、アゼチジン、アゾール、ピペリジン、ピペラジン、モルフィリン、ピロール、ピラゾール、チアゾール、オキサゾール、ピリジン、ピリミジン、イソオキサゾリル等であると理解される。
【0043】
ハロゲンは、フッ素、塩素、臭素またはヨウ素、とりわけフッ素および塩素である。
特に記載がない限り、「アルキル」には、直鎖または分枝鎖アルキル、例えばメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、n−ペンチルおよび分枝鎖ペンチル、n−ヘキシルおよび分枝鎖ヘキシル等が含まれる。
【0044】
「シクロアルキル」基は、3〜8個の環炭素原子を有するC〜C10シクロアルキル基を意味し、例えばシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチルまたはシクロオクチルであり得る。好ましくは、シクロアルキルはシクロヘプチルである。シクロアルキル基は非置換であるか、または下記定義の置換基のいずれか、好ましくはハロ、ヒドロキシまたはC−Cアルキル、例えばメチルで置換されていてもよい。
【0045】
好ましい式Iの化合物は、下記のものである:
N−[1−シクロヘキシル−2−オキソ−2−(6−フェネチル−オクタヒドロ−ピロロ[2,3−c]ピリジン−1−イル)−エチル]−2−メチルアミノ−アセトアミド;
2−メチルアミノ−N−[2−メチル−1−(7−オキソ−6−フェネチル−オクタヒドロ−ピロロ[2,3−c]ピリジン−1−カルボニル)−プロピル]−プロピオンアミド;
2−メチルアミノ−N−[2−メチル−1−(7−オキソ−6−フェネチル−オクタヒドロ−ピロロ[2,3−c]ピリジン−1−カルボニル)−プロピル]−プロピオンアミド;
2−メチルアミノ−N−[2−メチル−1−(8−オキソ−7−フェネチル−オクタヒドロ−ピロロ[2,3−c]アゼピン−1−カルボニル)−プロピル]−プロピオンアミド;
2−メチルアミノ−N−[2−メチル−1−(7−オキソ−6−フェネチル−オクタヒドロ−ピロロ[2,3−c]ピリジン−1−カルボニル)−プロピル]−ブチルアミド;
2−メチルアミノ−N−[2−メチル−1−(7−オキソ−6−フェネチル−オクタヒドロ−ピロロ[2,3−c]ピリジン−1−カルボニル)−プロピル]−ブチルアミド;
2−メチルアミノ−N−[2−メチル−1−(8−オキソ−7−フェネチル−オクタヒドロ−ピロロ[2,3−c]アゼピン−1−カルボニル)−プロピル]−ブチルアミド;
N−[1−シクロヘキシル−2−オキソ−2−(7−オキソ−6−フェネチル−オクタヒドロ−ピロロ[2,3−c]ピリジン−1−イル)−エチル]−2−メチルアミノ−プロピオンアミド;
2−メチルアミノ−N−{2−メチル−1−[5−(3−メチル−ヘキサ−3,5−ジエニル)−6−オキソ−ヘキサヒドロ−ピロロ[3,4−b]ピロール−1−カルボニル]−プロピル}−プロピオンアミド;
【0046】
2−メチルアミノ−N−[2−メチル−1−(3−メチル−7−オキソ−6−フェネチル−オクタヒドロ−ピロロ[2,3−c]ピリジン−1−カルボニル)−プロピル]−プロピオンアミド;
2−メチルアミノ−N−[2−メチル−1−(3−メチル−7−オキソ−6−フェネチル−オクタヒドロ−ピロロ[2,3−c]ピリジン−1−カルボニル)−プロピル]−プロピオンアミド;
N−[1−(4−ベンジルオキシ−7−オキソ−6−フェネチル−オクタヒドロ−ピロロ[2,3−c]ピリジン−1−カルボニル)−2−メチル−プロピル]−2−メチルアミノ−プロピオンアミド;
N−[1−シクロヘキシル−2−オキソ−2−(8−オキソ−7−フェネチル−オクタヒドロ−ピロロ[2,3−c]アゼピン−1−イル)−エチル]−2−メチルアミノ−ブチルアミド;
N−[1−シクロヘキシル−2−オキソ−2−(8−オキソ−7−フェネチル−オクタヒドロ−ピロロ[2,3−c]アゼピン−1−イル)−エチル]−2−メチルアミノ−ブチルアミド;
N−[1−シクロヘキシル−2−オキソ−2−(7−フェネチル−オクタヒドロ−ピロロ[2,3−c]アゼピン−1−イル)−エチル]−2−メチルアミノ−プロピオンアミド;および
2−メチルアミノ−N−[2−メチル−1−(8−オキソ−7−フェネチル−オクタヒドロ−ピロロ[2,3−c]アゼピン−1−カルボニル)−プロピル]−ブチルアミド;
(S)−N−{(S)−2−[(R)−2−(3−ベンジル−フェニル)−ピロリジン−1−イル]−1−シクロヘキシル−2−オキソ−エチル}−2−メチルアミノ−プロピオンアミド;
(S)−N−{(S)−2−[(S)−2−(3−ベンジル−フェニル)−ピロリジン−1−イル]−1−シクロヘキシル−2−オキソ−エチル}−2−メチルアミノ−プロピオンアミド;
(S)−2−メチルアミノ−N−((S)−2−メチル−1−{(S)−2−[3−(メチル−フェニル−アミノ)−フェニル]−ピロリジン−1−カルボニル}−プロピル)−プロピオンアミド;
(S)−N−((S)−1−シクロヘキシル−2−{(S)−2−[3−(メチル−フェニル−アミノ)−フェニル]−ピロリジン−1−イル}−2−オキソ−エチル)−2−メチルアミノ−プロピオンアミド;
【0047】
(S)−N−((S)−1−シクロヘキシル−2−{(R)−2−[3−(メチル−フェニル−アミノ)−フェニル]−ピロリジン−1−イル}−2−オキソ−エチル)−2−メチルアミノ−プロピオンアミド;
(S)−N−{(S)−1−シクロヘキシル−2−オキソ−2−[(R)−2−(3−フェノキシ−フェニル)−ピロリジン−1−イル]−エチル}−2−メチルアミノ−プロピオンアミド;
(S)−N−{(S)−1−シクロヘキシル−2−オキソ−2−[(S)−2−(3−フェノキシ−フェニル)−ピロリジン−1−イル]−エチル}−2−メチルアミノ−プロピオンアミド;
(S)−N−{(S)−1−シクロヘキシル−2−オキソ−2−[(R)−2−(3−フェニルスルファニル−フェニル)−ピロリジン−1−イル]−エチル}−2−メチルアミノ−プロピオンアミド;
(S)−N−{(S)−1−シクロヘキシル−2−オキソ−2−[(S)−2−(3−フェニルスルファニル−フェニル)−ピロリジン−1−イル]−エチル}−2−メチルアミノ−プロピオンアミド;
(S)−N−{(S)−2−[(R)−2−(3−ベンゼンスルホニル−フェニル)−ピロリジン−1−イル]−1−シクロヘキシル−2−オキソ−エチル}−2−メチルアミノ−プロピオンアミド;
(S)−N−{(S)−2−[(S)−2−(2−ベンジル−2H−テトラゾール−5−イル)−ピロリジン−1−イル]−1−シクロヘキシル−2−オキソ−エチル}−2−メチルアミノ−プロピオンアミド;
(S)−N−{(S)−2−[(S)−2−(2−ベンジル−2H−テトラゾール−5−イル)−ピロリジン−1−イル]−1−シクロヘキシル−2−オキソ−エチル}−2−メチルアミノ−ブチルアミド;
(S)−N−{(S)−2−[(S)−2−(1−ベンジル−1H−テトラゾール−5−イル)−ピロリジン−1−イル]−1−シクロヘキシル−2−オキソ−エチル}−2−メチルアミノ−プロピオンアミド;
【0048】
(S)−N−{(S)−2−[(S)−2−(1−ベンジル−1H−テトラゾール−5−イル)−ピロリジン−1−イル]−1−シクロヘキシル−2−オキソ−エチル}−2−メチルアミノ−ブチルアミド;
(S)−N−{(S)−2−[2−(ベンジルオキシイミノ)−ピロリジン−1−イル]−1−シクロヘキシル−2−オキソ−エチル}−2−メチルアミノ−プロピオンアミド;
(S)−2−メチルアミノ−N−{(S)−2−メチル−1−[2−((S)−フェニルメタンスルホニルアミノ−メチル)−ピロリジン−1−カルボニル]−プロピル}−プロピオンアミド;
(S)−2−メチルアミノ−N−{(S)−2−メチル−1−[2−((S)−フェニルメタンスルホニルアミノ−メチル)−ピロリジン−1−カルボニル]−プロピル}−ブチルアミド;
N−(1−シクロヘキシル−2−{(S)−2−[(エチル−インダン−2−イル−アミノ)−メチル]−ピロリジン−1−イル}−2−オキソ−エチル)−2−((S)−メチルアミノ)−プロピオンアミド;
(S)−N−[(S)−1−シクロヘキシル−2−(2−{[(S)−インダン−2−イル−(2,2,2−トリフルオロ−エチル)−アミノ]−メチル}−ピロリジン−1−イル)−2−オキソ−エチル]−2−メチルアミノ−プロピオンアミド;
(S)−N−((S)−1−シクロヘキシル−2−{2−[((S)−シクロヘキシル−フェネチル−アミノ)−メチル]−ピロリジン−1−イル}−2−オキソ−エチル)−2−メチルアミノ−プロピオンアミド;
(S)−N−((S)−2−{2−[((S)−tert−ブチル−フェネチル−アミノ)−メチル]−ピロリジン−1−イル}−1−シクロヘキシル−2−オキソ−エチル)−2−メチルアミノ−プロピオンアミド;
(S)−N−((S)−1−シクロヘキシル−2−{2−[((S)−フラン−2−イルメチル−フェネチル−アミノ)−メチル]−ピロリジン−1−イル}−2−オキソ−エチル)−2−メチルアミノ−プロピオンアミド;
(S)−N−[(S)−1−シクロヘキシル−2−オキソ−2−(2−{[(S)−フェネチル−(4−フェニル−ブチル)−アミノ]−メチル}−ピロリジン−1−イル)−エチル]−2−メチルアミノ−プロピオンアミド;
(S)−N−[(S)−1−シクロヘキシル−2−(2−{[(S)−メチル−(4−フェニル−ブチル)−アミノ]−メチル}−ピロリジン−1−イル)−2−オキソ−エチル]−2−メチルアミノ−プロピオンアミド;
【0049】
N−[(S)−1−(S)−シクロヘキシル−2−オキソ−2−((R)−6−フェネチル−オクタヒドロ−ピロロ[2,3−c]ピリジン−1−イル)−エチル]−アセトアミド;
(S)−N−[(S)−1−(S)−シクロヘキシル−2−オキソ−2−((R)−6−フェネチル−オクタヒドロ−ピロロ[2,3−c]ピリジン−1−イル)−エチル]−2−メチルアミノ−ブチルアミド;
(S)−2−メチルアミノ−N−[(S)−2−メチル−1−((R)−6−フェネチル−オクタヒドロ−ピロロ[2,3−c]ピリジン−1−カルボニル)−プロピル]−プロピオンアミド;
(S)−N−[(S)−2,2−ジメチル−1−((R)−6−フェネチル−オクタヒドロ−ピロロ[2,3−c]ピリジン−1−カルボニル)−プロピル]−2−メチルアミノ−プロピオンアミド;
(S)−2−メチルアミノ−N−[(S)−2−メチル−1−((R)−6−フェネチル−オクタヒドロ−ピロロ[2,3−c]ピリジン−1−カルボニル)−プロピル]−ブチルアミド;
(S)−N−[(S)−2,2−ジメチル−1−((3aR,7aS)−6−フェネチル−オクタヒドロ−ピロロ[2,3−c]ピリジン−1−カルボニル)−プロピル]−2−メチルアミノ−プロピオンアミド;
(S)−N−((S)−1−シクロヘキシル−2−オキソ−2−{(3aR,7aS)−6−[2−(2−トリフルオロメトキシ−フェニル)−エチル]−オクタヒドロ−ピロロ[2,3−c]ピリジン−1−イル}−エチル)−2−メチルアミノ−プロピオンアミド;
(S)−N−((S)−1−シクロヘキシル−2−オキソ−2−{(3aR,7aS)−6−[2−(3−トリフルオロメトキシ−フェニル)−エチル]−オクタヒドロ−ピロロ[2,3−c]ピリジン−1−イル}−エチル)−2−メチルアミノ−プロピオンアミド;
(S)−N−[(S)−1−シクロヘキシル−2−オキソ−2−((3aR,6aR)−5−フェネチル−ヘキサヒドロ−ピロロ[3,4−b]ピロル−1−イル)−エチル]−2−メチルアミノ−ブチルアミド;
(S)−N−[(S)−1−シクロヘキシル−2−オキソ−2−((3aS,6aS)−5−フェネチル−ヘキサヒドロ−ピロロ[3,4−b]ピロル−1−イル)−エチル]−2−メチルアミノ−ブチルアミド;
(S)−N−[(S)−1−シクロヘキシル−2−オキソ−2−((3aS,6aS)−5−フェネチル−ヘキサヒドロ−ピロロ[3,4−b]ピロル−1−イル)−エチル]−2−メチルアミノ−プロピオンアミド;
【0050】
(S)−N−[(S)−1−シクロヘキシル−2−オキソ−2−((3aS,6aS)−6−オキソ−5−フェネチル−ヘキサヒドロ−ピロロ[3,4−b]ピロル−1−イル)−エチル]−2−メチルアミノ−ブチルアミド;
(S)−N−[(R)−1−シクロヘキシル−2−オキソ−2−((3aS,6aS)−6−オキソ−5−フェネチル−ヘキサヒドロ−ピロロ[3,4−b]ピロル−1−イル)−エチル]−2−メチルアミノ−ブチルアミド;
(S)−N−[(S)−1−シクロヘキシル−2−オキソ−2−((3aS,6aS)−6−オキソ−5−フェネチル−ヘキサヒドロ−ピロロ[3,4−b]ピロル−1−イル)−エチル]−2−メチルアミノ−プロピオンアミド;
(S)−N−[(R)−1−シクロヘキシル−2−オキソ−2−((3aS,6aS)−6−オキソ−5−フェネチル−ヘキサヒドロ−ピロロ[3,4−b]ピロル−1−イル)−エチル]−2−メチルアミノ−プロピオンアミド;
(S)−N−[(S)−1−(R)−シクロヘキシル−2−オキソ−2−((S)−7−フェネチル−オクタヒドロ−ピロロ[2,3−c]アゼピン−1−イル)−エチル]−2−メチルアミノ−プロピオンアミド;
(S)−N−[(S)−1−(S)−シクロヘキシル−2−オキソ−2−((R)−8−オキソ−7−フェネチル−オクタヒドロ−ピロロ[2,3−c]アゼピン−1−イル)−エチル]−2−メチルアミノ−ブチルアミド;
N−[1−シクロヘキシル−2−オキソ−2−(6−フェネチル−オクタヒドロ−ピロロ[2,3−c]ピリジン−1−イル)−エチル]−2−メチルアミノ−プロピオンアミド;
N−{1−シクロヘキシル−2−オキソ−2−(2−(3−フェノキシ−フェニル)ピロリジン−1−イル]−エチル}−2−メチルアミノ−プロピオンアミド;
N−[1−シクロヘキシル−2−オキソ−2−(7−フェネチル−オクタヒドロ−ピロロ[2,3−c]アゼピン−1−イル)−エチル]−2−メチルアミノプロピオンアミド;
(S)−N−((S)−1−シクロヘキシル−2−{(2S,3R)−2−[(エチル−フェネチル−アミノ)−メチル]−
3−メチル−ピロリジン−1−イル}−2−オキソ−エチル)−2−メチルアミノ−プロピオンアミド;
N−{2−[2−(2−ベンジル−2H−テトラゾール−5−イル)−ピロリジン−1−イル]−シクロヘキシル−2−オキソ−エチル}−2−メチルアミノ−ブチルアミド;
N−{2−[2−ベンジルオキシイミノ−メチル)−ピロリジン−1−イル}−1−シクロヘキシル−2−オキソ−エチル−2−メチルアミノ−プロピオンアミド;
【0051】
(S)−N−{(S)−1−シクロヘキシル−2−オキソ−2−[(S)−2−(3−フェノキシ−フェニル)−ピロリジン−1−イル]−エチル}−2−メチルアミノ−プロピオンアミド;
(S)−N−{(S)−1−シクロヘキシル−2−オキソ−2−[(S)−2−(3−フェニルスルファニル−フェニル)−ピロリジン−1−イル]−エチル}−2−メチルアミノ−プロピオンアミド;
(S)−N−{(S)−2−[(S)−2−(2−ベンジル−2H−テトラゾール−5−イル)−ピロリジン−1−イル]−1−シクロヘキシル−2−オキソ−エチル}−2−メチルアミノ−プロピオンアミド;
(S)−N−{(S)−2−[(S)−2−(2−ベンジル−2H−テトラゾール−5−イル)−ピロリジン−1−イル]−1−シクロヘキシル−2−オキソ−エチル}−2−メチルアミノ−ブチルアミド;
(S)−N−{(S)−2−[(S)−2−(1−ベンジル−1H−テトラゾール−5−イル)−ピロリジン−1−イル]−1−シクロヘキシル−2−オキソ−エチル}−2−メチルアミノ−プロピオンアミド;
(S)−N−{(S)−2−[(S)−2−(1−ベンジル−1H−テトラゾール−5−イル)−ピロリジン−1−イル]−1−シクロヘキシル−2−オキソ−エチル}−2−メチルアミノ−ブチルアミド;およびその薬学的に許容される塩。
【0052】
式(I)の範囲内の好ましい化合物は、式(III):
【化4】

のN−[1−シクロヘキシル−2−オキソ−2−(6−フェネチル−オクタヒドロ−ピロロ[2,3−c]ピリジン−1−イル−エチル]−2−メチルアミノ−プロピオンアミドである。
【0053】
「ステロイド」なる用語は、本明細書において使用するときプレドニゾンを意味する。
「アデノシン−キナーゼ−阻害剤」なる用語は、本明細書において使用するとき、核酸塩基、ヌクレオシド、ヌクレオチドおよび核酸代謝産物を標的とし、減少させるまたは阻害する化合物を意味する。アデノシン−キナーゼ−阻害剤の例には、これらに限定されないが、7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン、5−ヨード−7−β−D−リボフラノシル−(9Cl)としても知られている5−ロドツベルシジンが含まれる。
【0054】
「アジュバント」なる用語は、本明細書において使用するとき、5−FU−TS結合を上昇させる化合物、ならびにアルカリホスファターゼを標的とし、減少させるまたは阻害する化合物に関する。アジュバントの例には、これらに限定されないが、ロイコボリンおよびレバミソールが含まれる。
【0055】
「副腎皮質アンタゴニスト」なる用語は、本明細書において使用するとき、副腎皮質の活性を標的とし、減少させるまたは阻害し、コルチコステロイドの末梢代謝を変化させて17−ヒドロキシコルチコステロイドを減少させる化合物に関する。副腎皮質アンタゴニストの例には、これらに限定されないが、ミトタンが含まれる。
【0056】
「AKT経路阻害剤」なる用語は、本明細書において使用するとき、細胞増殖を標的とし、減少させるまたは阻害する化合物を意味する。プロテインキナーゼB(PKB)、セリン/スレオニンキナーゼとしても知られているAktは、糖尿病に関係する様々なシグナル伝達経路において重要な酵素である。細胞におけるAktの重要な役割は、増殖因子介在性細胞生存を促進し、アポトーシス性細胞死を阻止することである。AKT経路阻害剤の標的には、これらに限定されないが、Pi3K/AKTが含まれる。AKT経路阻害剤の例には、これらに限定されないが、3H−ビス[1]ベンゾピラノ[3,4−b:6’,5’−e]ピラン−7(7aH)−オン,13、13a−ジヒドロ−9,10−ジメトキシ−3,3−ジメチル−(7aS、13aS)−(9Cl)としても知られているデグエリン;および1,4,5,6,8−ペンタアザアセナフチレン−3−アミン,1,5−ジヒドロ−5−メチル−1−β−D−リボフラノシル−(9Cl)としても知られているトロシリビンが含まれる。
【0057】
「アルキル化剤」なる用語は、本明細書において使用するとき、DNAのアルキル化を引き起こしてDNA分子および二本鎖の架橋を破壊し、かくしてDNA複製およびRNA転写に緩衝する化合物に関する。アルキル化剤の例には、これらに限定されないが、クロラムブシル、シクロホスファミド、デカルバジン、ロムスチン、プロカルバジン、チオテパ、メルファラン、テモゾロミド(TEMODAR)、カルムスチン、イフォスファミド、ミトマイシン、アルトレタミン、ブスルファン、マクロレタミンヒドロクロライド、ニトロソウレア(BCNUまたはGliadel)、ストレプトゾシン、およびエストラムスチンが含まれる。シクロホスファミドは、例えばCYCLOSTINの商品名で、例えば市販されている形態で;;イフォスファミドはHOLOXANとして、投与することができる。
【0058】
「血管形成阻害剤」なる用語は、本明細書において使用するとき、新血管の形成を標的とし、減少させるまたは阻害する化合物に関する。血管形成阻害剤の標的には、これらに限定されないが、メチオニンアミノペプチダーゼ−2(MetAP−2)、マクロファージ炎症性タンパク質−1(MIP−1アルファ)、CCL5、TGF−ベータ、リポキシゲナーゼ、シクロオキシゲナーゼ、およびトポイソメラーゼが含まれる。血管形成阻害剤の間接的な標的には、これらに限定されないが、p21、p53、CDK2、およびコラーゲン合成が含まれる。血管形成阻害剤の例には、これらに限定されないが、2,4,6,8−デカテトラエンジオン酸,モノ[(3R,4S,5S,6R)−5−メトキシ−4−[(2R,3R)−2−メチル−3−(3−メチル−2−ブテニル)オキシラニル]−1−オキサスピロ[2.5]オクト−6−イル]エステル、(2E,4E,6E,8E)−(9CI)としても知られているフマギリン;1,4−ナフタレンジオン,5,8−ジヒドロキシ−2−[(1R)−1−ヒドロキシ−4−メチル−3−ペンテニル]−(9CI)としても知られているシコニン;安息香酸、2−[[3−(3,4−ジメトキシフェニル)−1−オキソ−2−プロペニル]アミノ]−(9Cl)としても知られているトラニラスト;ウルソル酸;スラミン;およびサリドマイドが含まれる。
【0059】
「抗アンドロゲン剤」なる用語は、本明細書において使用するとき、正常および悪性前立腺組織の増殖を刺激する副腎および睾丸起源のアンドロゲンの作用を阻止する化合物に関する。抗アンドロゲン剤の例には、これらに限定されないが、ニルタミド;例えば米国特許第4,636,505に記載の通りに製剤することができるビカルタミド(CASODEX)が含まれる。
【0060】
「抗エストロゲン剤」なる用語は、本明細書において使用するとき、エストロゲンの効果とエストロゲン受容体レベルで拮抗する化合物に関する。抗エストロゲン剤の例には、これらに限定されないが、トレミフェン;レトロゾール;テストラクトン;アナストロゾール;ビカルタミド;フルタミド;タモキシフェンサイトレート;エキセメスタン;フレストラント;タモキシフェン;フルベストラント;ラロキシフェンおよびラロキシフェンヒドロクロライドが含まれる。タモキシフェンは、例えばNOLVADEXとして市販されている形態で;そしてラロキシフェンヒドロクロライドはEVISTAとして市販されている形態で投与することができる。フルベストラントは、米国特許第4,659,516に記載の通りに製剤することができ、FASLODEXとして市販されている。抗エストロゲン剤である薬学的に活性な薬剤を含む本発明の組合せ剤は、とりわけエストロゲン受容体陽性腫瘍、例えば乳がんの処置に有用である。
【0061】
「抗高カルシウム血症剤」なる用語は、本明細書において使用するとき、高カルシウム血症の処置に使用される化合物を意味する。抗高カルシウム血症剤の例には、これらに限定されないが、ガリウム(III)ニトレート水和物;およびパミドロネート2ナトリウムが含まれる。
【0062】
「代謝拮抗剤」なる用語は、本明細書において使用するとき、DNAの合成を阻害または中断させて細胞死をもたらす化合物に関する。代謝拮抗剤の例には、これらに限定されないが、6−メルカプトプリン;シタラビン;フルダラビン;フレキシウリジン;フルオロウラシル;カペシタビン;ラルチトレキセド;メトトレキセート;クラドリビン;ゲムシタビン;ゲムシタビンヒドロクロライド;チオグアニン;ヒドロキシウレア;DNA脱メチル化剤、例えば5−アザシチジンおよびデシタビン;エダトレキセートおよび葉酸アンタゴニスト、例えばこれらに限定されないがペメトレキセドが含まれる。カペシタビンは、例えばXELODAの商品名で;そしてゲムシタビンはGEMZARとして、例えば市販されている形態で投与することができる。
【0063】
「アポトーシス誘導剤」なる用語は、本明細書において使用するとき、細胞におけるその死を誘導する通常の連続事象を誘導する化合物に関する。本発明のアポトーシス誘導剤は、哺乳類のX連鎖アポトーシス抑制タンパク質XIAPを選択的に誘導し得る。本発明のアポトーシス誘導剤は、BCL−xLを下方制御し得る。アポトーシス誘導剤の例には、これらに限定されないが、エタノール、2−[[3−(2,3−ジクロロフェノキシ)プロピル]アミノ]−(9Cl);ガンボグ酸;2,5−シクロヘキサジエン−1,4−ジオン,2,5−ジヒドロキシ−3−ウンデシル−(9CI)としても知られているエムベリン;およびアルセニックトリオキシドが含まれる。
【0064】
「オーロラキナーゼ阻害剤」なる用語は、本明細書において使用するとき、G2/Mチェックポイントから有糸分裂および後期有糸分裂チェックポイントまでの全体を通じて、細胞サイクルの後期段階を標的とし、減少させるまたは阻害する化合物に関する。オーロラキナーゼ阻害剤の例には、これらに限定されないが、メタンイミダミドN’−[1−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−4−シアノ−1H−ピラゾール−5−イル]−N,N−ジメチル−(9CI)としても知られているビヌクレイン2が含まれる。
【0065】
「ブルートンチロシンキナーゼ(BTK)阻害剤」なる用語は、本明細書において使用するとき、ヒトおよびマウスB細胞成長を標的とし、減少させるまたは阻害する化合物に関する。BTK阻害剤の例には、これらに限定されないが、テルレ酸が含まれる。
【0066】
「カルシニューリン阻害剤」なる用語は、本明細書において使用するとき、T細胞活性化経路を標的とし、減少させるまたは阻害する化合物に関する。カルシニューリン阻害剤の標的には、プロテインホスファターゼ2Bが含まれる。カルシニューリン阻害剤の例には、これらに限定されないが、シクロプロパンカルボン酸,3−(2,2−ジクロロエテニル)−2,2−ジメチル−,シアノ(3−フェノキシフェニル)メチルエステル(9Cl)としても知られているシペルメトリン;シクロプロパンカルボン酸,3−(2,2−ジブロモエテニル)−2,2−ジメチル−(S)−シアノ(3−フェノキシフェニル)メチルエステル,(1R,3R)−(9Cl)としても知られているデルタメトリン;ベンゼン酢酸,4−クロロ−α−(1−メチルエチル)−,シアノ(3−フェノキシフェニル)メチルエステル(9Cl)としても知られているフェンバレレート;およびチルホスチン8が含まれる。
【0067】
「CaMキナーゼII阻害剤」なる用語は、本明細書において使用するとき、CaMキナーゼを標的とし、減少させるまたは阻害する化合物に関する。CaMキナーゼはホスホリラーゼキナーゼ、ミオシン軽鎖キナーゼ、およびCaMキナーゼI−IVを含む構造的に関連した酵素のファミリーを構成する。最もよく研究されている多機能酵素の1つであるCaMキナーゼIIは、神経シナプスにおいて、および脳のある領域において見出され、これは全タンパク質含有量の2%以下を構成し得る。CaMキナーゼIIの活性化は、脊椎動物の神経系における記憶および学習プロセスに関連している。CaMキナーゼII阻害剤の標的には、CaMキナーゼIIが含まれる。CaMキナーゼII阻害剤の例には、これらに限定されないが、5−イソキノリンスルホン酸、4−[(2S)−2−[(5−イソキノリニルスルホニル)メチルアミノ]−3−オキソ−3−(4−フェニル−1−ピペラジニル)プロピル]フェニルエステル(9CI);およびベンゼンスルホンアミド、N−[2−[[[3−(4−クロロフェニル)−2−プロペニル]メチル]アミノ]メチル]フェニル]−N−(2−ヒドロキシエチル)−4−メトキシ−(9Cl)が含まれる。
【0068】
「CD45チロシンホスファターゼ阻害剤」なる用語は、本明細書において使用するとき、様々な炎症性および免疫障害の処置に用いられるSrc−ファミリータンパク質チロシンキナーゼの調節性pTyr残基の脱リン酸化を標的とし、減少させるまたは阻害する化合物に関する。CD45チロシンホスファターゼ阻害剤の例には、これらに限定されないが、[[2−(4−ブロモフェノキシ)−5−ニトロフェニル]ヒドロキシメチル]−(9Cl)が含まれる。
【0069】
「CD25ホスファターゼ阻害剤阻害剤」なる用語は、本明細書において使用するとき、腫瘍における脱リン酸化サイクリン依存性キナーゼの過剰発現を標的とし、減少させるまたは阻害する化合物に関する。CD25ホスファターゼ阻害剤の例には、1,4−ナフタレンジオン,2,3−ビス[(2−ヒドロエチル)チオ]−(9Cl)が含まれる。
【0070】
「CHKキナーゼ阻害剤」なる用語は、本明細書において使用するとき、抗アポトーシスタンパク質Bcl−2の過剰発現を標的とし、減少させるまたは阻害する化合物に関する。CHKキナーゼ阻害剤の標的は、CHK1および/またはCHK2である。CHKキナーゼ阻害剤の例には、これらに限定されないが、デブロモヒメニアルジシンが含まれる。
【0071】
「ゲニステイン、オロモウシン(olomucine)および/またはチルホスチンを制御するための調節剤」の例には、これらに限定されないが、4H−1−ベンゾピラン−4−オン,7−ヒドロキシ−3−(4−ヒドロキシフェニル)−(9Cl)としても知られているダイドゼイン;イソオロモウシン、およびチルホスチン1が含まれる。
【0072】
「シクロオキシゲナーゼ阻害剤」なる用語は、本明細書において使用するとき、これらに限定されないが、例えばCox−2阻害剤を含む。「COX−2阻害剤」なる用語は、本明細書において使用するとき、酵素cox−2(シクロオキシゲナーゼ−2)を標的とし、減少させるまたは阻害する化合物に関する。COX−2阻害剤の例には、これらに限定されないが、1H−インドール−3−アセトアミド、1−(4−クロロベンゾイル)−5−メトキシ−2−メチル−N−(2−フェニルエチル)−(9Cl);5−アルキル置換2−アリールアミノフェニル酢酸および誘導体、例えばセレコキシブ(CELEBREX)、ロフェコキシブ(VIOXX)、エトリコキシブ、バルデコキシブ;または5−アルキル−2−アリールアミノフェニル酢酸、例えば5−メチル−2−(2’−クロロ−6’−フルオロアニリノ)フェニル酢酸、ルミラコキシブ;およびセレコキシブが含まれる。
【0073】
「cRAFキナーゼ阻害剤」なる用語は、本明細書において使用するとき、E−セレクチンおよびTNFによって誘導される血管接着分子−1を標的とし、減少させるまたは阻害する化合物に関する。Rafキナーゼは細胞分化、増殖およびアポトーシスにおいて細胞外シグナル制御キナーゼとして重要な役割を果たす。cRAFキナーゼ阻害剤の標的には、これに限定されないが、RAF1が含まれる。cRAFキナーゼ阻害剤の例には、これらに限定されないが、3−(3,5−ジブロモ−4−ヒドロキシベンジリデン)−5−ヨード−1,3−ジヒドロインドール−2−オン;およびベンズアミド、3−(ジメチルアミノ)−N−[3−[(4−ヒドロキシベンゾイル)アミノ]−4−メチルフェニル]−(9Cl)が含まれる。
【0074】
「サイクリン依存性キナーゼ阻害剤」なる用語は、本明細書において使用するとき、哺乳類の細胞サイクルの制御に関連するサイクリン依存性キナーゼを標的とし、減少させるまたは阻害する化合物に関する。細胞サイクル進行は、サイクリン依存性キナーゼ(Cdk)およびサイクリンの活性化および不活性化を含む一連の連続事象によって制御されている。Cdkは制御サブユニット、サイクリンと結合することによって活性なヘテロダイマー複合体を形成させるセリン/スレオニンキナーゼのグループである。サイクリン依存性キナーゼ阻害剤の標的の例には、これらに限定されないが、CDK、AHR、CDK1、CDK2、CDK5、CDK4/6、GSK3ベータ、およびERKが含まれる。サイクリン依存性キナーゼ阻害剤の例には、これらに限定されないが、N9−イソプロピル−オロモウシン;オロモウシン;安息香酸,2−クロロ−4−[[2−[[(1R)−1−(ヒドロキシメチル)−2−メチルプロピル]アミノ]−9−(1−メチルエチル)−9H−プリン−6−イル]アミノ]−(9CI)としても知られているプルバラノールB;ロアスコビチン;2H−インドール−2−オン,3−(1,3−ジヒドロ−3−オキソ−2H−インドール−2−イリデン)−1,3−ジヒドロ−(9CI)としても知られているインジルビン;インドロ[3,2−d][1]ベンズアゼピン−6(5H)−オン,9−ブロモ−7,12−ジヒドロ−(9CI)としても知られているカンパウロン;1−ブタノール、2−[[6−[(3−クロロフェニル)アミノ]−9−(1−メチルエチル)−9H−プリン−2−イル]アミノ]−3−メチル−,(2R)−(9CI)としても知られているプルバラノールA;およびインジルビン−3’−モノオキシムが含まれる。
【0075】
「システインプロテアーゼ阻害剤」なる用語は、本明細書において使用するとき、哺乳類細胞の代謝回転およびアポトーシスに深く関与しているシステインプロテアーゼを標的とし、減少させるまたは阻害する化合物に関する。システインプロテアーゼ阻害剤の例には、これに限定されないが、4−モルホリンカルボキサミド,N−[(1S)−3−フルオロ−2−オキソ−1−(2−フェニルエチル)プロピル]アミノ]−2−オキソ−1−(フェニルメチル)エチル]−(9Cl)が含まれる。
【0076】
「DNA挿入剤」なる用語は、本明細書において使用するとき、DNAと結合してDNA、RNAおよびタンパク質の合成を阻害する化合物に関する。DNA挿入剤の例には、これらに限定されないが、プリカマイシンおよびダクチノマイシンが含まれる。
【0077】
「DNAストランドブレーカー」なる用語は、本明細書において使用するとき、DNAストランド切断を引き起こして、DNA合成の阻害、RNAおよびタンパク質合成の阻害をもたらす化合物に関する。DNAストランドブレーカーの例には、これらに限定されないが、ブレオマイシンが含まれる。
【0078】
「E3リガーゼ阻害剤」なる用語は、本明細書において使用するとき、ユビキチン鎖のタンパク質への移動を阻害し、プロテアソーム中での分解のためにそれらに印しをつけるE3リガーゼを標的とし、減少させるまたは阻害する化合物に関する。E3リガーゼ阻害剤の例には、これに限定されないが、N−((3,3,3−トリフルオロ−2−トリフルオロメチル)プロピオニル)スルファニルアミドが含まれる。
【0079】
「内分泌系ホルモン」なる用語は、本明細書において使用するとき、下垂体で主として作用することによって哺乳類におけるホルモンの抑制を引き起こし、正味の影響はテストステロンの去勢レベルへの減少である化合物に関する。メスにおいては、卵巣エストロゲンおよびアンドロゲンいずれもの合成が阻害される。内分泌系ホルモンの例には、これらに限定されないが、ロイプロリドおよびメゲストロールアセテートが含まれる。
【0080】
「上皮増殖因子ファミリーの活性を標的とし、減少させるまたは阻害する化合物」なる用語は、本明細書において使用するとき、受容体チロシンキナーゼ(ホモまたはヘテロダイマーとしてのEGFR、ErbB2、ErbB3、ErbB4)の上皮増殖因子ファミリーの活性を標的とし、減少させるまたは阻害する化合物、例えば上皮増殖因子受容体ファミリーの活性を標的とし、減少させるまたは阻害する化合物、とりわけEGF受容体チロシンキナーゼファミリー、例えばEGF受容体、ErbB2、ErbB3およびErbB4のメンバーを阻害するか、またはEGFもしくはEGF関連リガンドと結合する化合物、タンパク質または抗体、およびとりわけ、WO 97/02266に一般的かつ具体的に記載の化合物、タンパク質、モノクローナル抗体、例えばEP 0 564 409、WO 99/03854、EP 0520722、EP 0 566 226、EP 0 787 722、EP 0 837 063、米国特許第5,747,498号、WO 98/10767、WO 97/30034、WO 97/49688、WO 97/38983および、とりわけWO 96/30347に記載の化合物、例えばCP 358774として知られている化合物、WO 96/33980、例えば化合物ZD 1839;およびWO 95/03283、例えば化合物ZM105180、例えばトラスツズマブ(HERCEPTIN(登録商標))、セツキシマブ、イレッサ、OSI−774、CI 1033、EKB−569、GW−2016、E1.1、E2.4、E2.5、E6.2、E6.4、E2.11、E6.3またはE7.6.3、およびWO 03/013541に記載の7H−ピロロ−[2,3−d]ピリミジン誘導体、エルロチニブおよびゲフィチニブである。エルロチニブは、例えばTARCEVAとして、ゲフィチニブはIRESSA(ABX−EGFRを含む上皮増殖因子受容体に対するヒトモノクローナル抗体)として、市販されている形態で、投与することができる。EGFRキナーゼ阻害剤の標的には、これらに限定されないが、グアニリルシクラーゼ(GC−C)およびHER2が含まれる。EGFRキナーゼ阻害剤の他の例には、これらに限定されないが、チルホスチン23、チルホスチン25、チルホスチン47、チルホスチン51およびチルホスチンAG 825が含まれる。EGFRチロシンキナーゼ阻害剤の標的には、EGFR、PTKおよびチューブリンが含まれる。EGFRチロシンキナーゼ阻害剤の他の例には、これらに限定されないが、2−プロペンアミド、2−シアノ−3−(3,4−ジヒドロキシフェニル)−N−フェニル−,(2E)−(9Cl);チルホスチンAg 1478;ラベンヅスチンA;および3−ピリジンアセトニトリル、α−[(3,5−ジクロロフェニル)メチレン]−、(αZ)−(9Cl)が含まれる。EGFR、PDGFRチロシンキナーゼ阻害剤の例には、これらに限定されないが、チルホスチン46が含まれる。
【0081】
「ファルネシルトランスフェラーゼ阻害剤」なる用語は、本明細書において使用するとき、がんにおいて共通して異常な活性であるRasタンパク質を標的とし、減少させるまたは阻害する化合物に関する。ファルネシルトランスフェラーゼ阻害剤の例には、これらに限定されないが、ヒドロキシファルネシルホスホン酸;ブタン酸,2−[[(2S)−2−[[(2S,3S)−2−[[(2R)−2−アミノ−3−メルカプトプロピル]アミノ]−3−メチルペンチル]オキシ]−1−オキソ−3−フェニルプロピル]アミノ]−4−(メチルスルホニル)−1−メチルエチルエステル,(2S)−(9cl);およびマヌマイシンAが含まれる。
【0082】
「Flk−1キナーゼ阻害剤」なる用語は、本明細書において使用するとき、Flk−1チロシンキナーゼ活性を標的とし、減少させるまたは阻害する化合物に関する。Flk−1キナーゼ阻害剤には、これに限定されないが、KDRが含まれる。Flk−1キナーゼ阻害剤の例には、これに限定されないが、2−プロペンアミド、2−シアノ−3−[4−ヒドロキシ−3,5−ビス(1−メチルエチル)フェニル]−N−(3−フェニルプロピル)−,(2E)−(9Cl)が含まれる。
【0083】
「グリコーゲンシンターゼキナーゼ−3(GSK3)阻害剤」なる用語は、本明細書において使用するとき、グリコーゲンシンターゼキナーゼ−3(GSK3)を標的とし、減少させるまたは阻害する化合物に関する。グリコーゲンシンターゼキナーゼ−3(GSK−3;タウプロテインキナーゼI)、高度に保存された偏在的に発現しているセリン/スレオニンプロテインキナーゼは、様々な細胞プロセスのシグナル伝達カスケードに関与する。これは、タンパク質合成、細胞増殖、細胞分化、微小管凝集/脱凝集およびアポトーシスを含む細胞機能の様々な配列の制御に関与すると考えられている。GSK3阻害剤の例には、これに限定されないが、インジルビン−3’−モノオキシムが含まれる。
【0084】
「ヒストンデアセチラーゼ(HDAC)阻害剤」なる用語は、本明細書において使用するとき、ヒストンデアセチラーゼを阻害し、抗増殖活性を有する化合物に関する。これらに限定されないが、WO 02/22577に記載の化合物、とりわけN−ヒドロキシ−3−[4−[[(2−ヒドロキシエチル)[2−(1H−インドール−3−イル)エチル]−アミノ]メチル]フェニル]−2E−2−プロペンアミド、およびN−ヒドロキシ−3−[4−[[[2−(2−メチル−1H−インドール−3−イル)−エチル]−アミノ]メチル]フェニル]−2E−2−プロペンアミドならびにそれらの薬学的に許容される塩が含まれる。さらに、スベロイルアニリドヒドロキサム酸(SAHA);[4−(2−アミノ−フェニルカルバモイル)−ベンジル]−カルバミン酸ピリジン−3−イルメチルエステルおよびその誘導体;ブチル酸、ピロキサミド、トリコスタチンA、オキサムフラチン、アピシジン、デプシペプチド;デプデシンおよびトラポキシンが含まれる。他の例には、デプデシン;シクロ[L−アラニル−D−アラニル−(αS,2S)−α−アミノ−η−オキソオキシランオクタノイル−D−プロリル](9CI)としても知られているHCトキシン;ナトリウムフェニルブチレート、スベロイルビス−ヒドロキサム酸;およびトリコスタチンAが含まれる。
【0085】
「HSP90阻害剤」なる用語は、本明細書において使用するとき、HSP90の内因性ATPアーゼ活性を標的とし、減少させるまたは阻害する化合物;HSP90クライエントタンパク質をユビキチンプロテオソーム経路を介して分解する、標的とし、減少させるまたは阻害する化合物に関する。HSP90阻害剤の潜在的な間接的な標的には、FLT3、BCR−ABL、CHK1、CYP3A53および/またはNQ012が含まれる。HSP90の内因性ATPアーゼ活性を標的とし、減少させるまたは阻害する化合物は、とりわけHSP90のATPアーゼ活性を阻害する化合物、タンパク質または抗体、例えば、17−アリルアミノ,17−デメトキシゲルダナマイシン(17AAG)、ゲルダナマイシン誘導体;他のゲルダナマイシン関連化合物;ラジシコールおよびHDAC阻害剤である。HSP90阻害剤の他の例には、ゲルダナマイシン,17−デメトキシ−17−(2−プロペニルアミノ)−(9Cl);およびゲルダナマイシンが含まれる。
【0086】
「I−カッパB−アルファキナーゼ阻害剤(IKK)」なる用語は、本明細書において使用するとき、NF−カッパBを標的とし、減少させるまたは阻害する化合物に関する。IKK阻害剤の例には、これに限定されないが、2−プロペンニトリル,3−[(4−メチルフェニル)スルホニル]−(2E)−(9Cl)が含まれる。
【0087】
「インシュリン受容体チロシンキナーゼ阻害剤」なる用語は、本明細書において使用するとき、ホスファチジルイノシトール3−キナーゼ、微小管関連タンパク質、およびS6キナーゼの活性を調節する化合物に関する。インシュリン受容体チロシンキナーゼ阻害剤の例には、これに限定されないが、ヒドロキシル−2−ナフタレニルメチルホスホン酸が含まれる。
【0088】
「c−Jun N末端キナーゼ(JNK)キナーゼ阻害剤」なる用語は、本明細書において使用するとき、Jun N末端キナーゼを標的とし、減少させるまたは阻害する化合物に関する。セリン指向性タンパク質キナーゼであるJun N末端キナーゼ(JNK)は、c−JunおよびATF2のリン酸化および活性化に関与し、そして代謝、増殖、細胞分化およびアポトーシスに重要な役割を果たしている。JNK キナーゼ阻害剤の標的には、これに限定されないが、DNMTが含まれる。JNKキナーゼ阻害剤の例には、これらに限定されないが、ピラゾラントロンおよび/またはエピガロカテチンガラートが含まれる。
【0089】
「微小管結合剤」なる用語は、本明細書において使用するとき、有糸分裂および中間期の細胞機能に重要である微小管ネットワークを破壊する作用を有する化合物に関する。微小管結合剤の例には、これらに限定されないが、ビンブラスチンサルフェート;ビンクリスチンサルフェート;ビンデシン;ビノレルビン;ドセタキセル;パクリタキセル;ビノレルビン;ディスコデルモリド;コヒチンおよびそのエポチロン誘導体、例えばエポチロンBまたはその誘導体が含まれる。パクリタキセルは、TAXOLとして;ドセタキセルはTAXOTEREとして;ビンブラスチンサルフェートはVINBLASTIN R.Pとして;そしてビンクリスチンサルフェートはFARMISTINとして、市販されている。一般的な形態のパクリタキセルならびに様々な投与形態のパクリタキセルも含まれる。パクリタキセルの一般的な形態には、これに限定されないが、ベタキソロールヒドロクロライドが含まれる。様々な投与形態のパクリタキセルには、これらに限定されないが、ABRAXANEとして市販されているアルブミンナノ粒子パクリタキセル;ONXOL、CYTOTAXが含まれる。ディスコデルモリドを例えば、米国特許第5,010,099号に記載の通りに得ることができる。米国特許第6,194,181号、WO 98/10121、WO 98/25929、WO 98/08849、WO 99/43653、WO 98/22461およびWO 00/31247に記載されているエポチロン誘導体も含まれる。エポチロンAおよび/またはBがとりわけ好ましい。
【0090】
「マイトジェン活性化タンパク質(MAP)キナーゼ−阻害剤」なる用語は、本明細書において使用するとき、マイトジェン活性化タンパク質を標的とし、減少させるまたは阻害する化合物に関する。マイトジェン活性化タンパク質(MAP)キナーゼは、様々な細胞外刺激に応答して活性化される、細胞表面から核へのシグナル伝達を仲介するタンパク質セリン/スレオニンキナーゼのグループである。それらは、炎症、アポトーシス細胞死、発がん形質転換、腫瘍細胞浸潤および転移を含む、様々な生理的および病理的細胞現象を制御する。MAPキナーゼ阻害剤の例には、これに限定されないが、ベンゼンスルホンアミド、N−[2−[[[3−(4−クロロフェニル)−2−プロペニル]メチル]アミノ]メチル]フェニル]−N−(2−ヒドロキシエチル)−4−メトキシ−(9Cl)が含まれる。
【0091】
「MDM2阻害剤」なる用語は、本明細書において使用するとき、MDM2とp53腫瘍サプレッサーの相互作用を標的とし、減少させるまたは阻害する化合物に関する。MDM2阻害剤の例には、これに限定されないが、トランス−4−ヨード,4’−ボラニル−カルコンが含まれる。
【0092】
「MEK阻害剤」なる用語は、本明細書において使用するとき、MAPキナーゼ、MEKのキナーゼ活性を標的とし、減少させるまたは阻害する化合物に関する。MEK阻害剤の標的には、これに限定されないが、ERKが含まれる。MEK阻害剤の間接的な標的には、これに限定されないが、サイクリンD1が含まれる。MEK阻害剤の例には、これに限定されないが、ブタンジニトリル,ビス[アミノ[2−アミノフェニル)チオ]メチレン]−(9Cl)が含まれる。
【0093】
「MMP阻害剤」なる用語は、本明細書において使用するとき、ポリペプチド結合の加水分解を選択的に触媒するプロテアーゼ酵素のクラス、例えば腫瘍周辺の組織構造の喪失の促進および腫瘍増殖、血管形成および転移の促進に関与する酵素MMP−2およびMMP−9を標的とし、減少させるまたは阻害する化合物に関する。MMP阻害剤の標的には、これに限定されないが、ポリペプチドデホルミラーゼが含まれる。MMP阻害剤の例には、これらに限定されないが、ブタンジアミド,N4−ヒドロキシ−N1−[(1S)−1−[[(2S)−2−(ヒドロキシメチル)−1−ピロリジニル]カルボニル]−2−メチルプロピル]−2−ペンチル−(2R)−(9CI)としても知られているアクチノニン;エピガロカテチンガラート;コラーゲンペプチド模倣薬および非ペプチド模倣阻害剤;テトラサイクリン誘導体、例えばヒドロキサメートペプチド模倣阻害剤バチマスタット;およびその経口的に利用可能なアナログ、マリマスタット、プリノマスタット、メタスタット、ネオバスタット、タノマスタット、TAA211、MMI270BまたはAAJ996が含まれる。
【0094】
「NGFRチロシン−キナーゼ−阻害剤」なる用語は、本明細書において使用するとき、神経増殖因子依存性p140c−trkチロシンリン酸化を標的とし、減少させるまたは阻害する化合物に関する。NGFRチロシンキナーゼ阻害剤の標的には、これらに限定されないが、HER2、FLK1、FAK、TrkA、および/またはTrkCが含まれる。間接的な標的はRAF1の発現を阻害する。NGFRチロシンキナーゼ阻害剤の例には、これに限定されないが、チルホスチンAG 879が含まれる。
【0095】
「p38MAPキナーゼ阻害剤」なる用語は、本明細書において使用するとき、MAPKファミリーメンバーであるp38−MAPKを標的とし、減少させるまたは阻害する化合物に関する。MAPKファミリーメンバーは、チロシンおよびスレオニン残基のリン酸化によって活性化されるセリン/スレオニンキナーゼである。このキナーゼは多くの細胞ストレスおよび炎症性刺激によってリン酸化および活性化され、アポトーシスおよび炎症性応答のような重要な細胞応答の制御に関与していると考えられている。p38MAPキナーゼ阻害剤の例には、これに限定されないが、フェノール,4−[4−(4−フルオロフェニル)−5−(4−ピリジニル)−1H−イミダゾール−2−イル]−(9Cl)が含まれる。SAPK2/p38キナーゼ阻害剤の例には、これに限定されないが、ベンズアミド,3−(ジメチルアミノ)−N−[3−[(4−ヒドロキシベンゾイル)アミノ]−4−メチルフェニル]−(9Cl)が含まれる。
【0096】
「p56チロシンキナーゼ阻害剤」なる用語は、本明細書において使用するとき、T細胞成長および活性化に重要なリンパ特異的srcファミリーチロシンキナーゼである酵素である、p56チロシンキナーゼを標的とし、減少させるまたは阻害する化合物に関する。p56チロシンキナーゼ阻害剤の標的には、これに限定されないが、Lckが含まれる。LckはCD4、CD8の細胞質ドメイン、およびIL−2受容体のベータ鎖に関連し、TCR介在性T細胞活性化の初期段階に関与していると考えられている。p56チロシンキナーゼ阻害剤の例には、これらに限定されないが、2−アントラセンカルボキシアルデヒド,9,10−ジヒドロ−3−ヒドロキシ−1メトキシ−9,10−ジオキソ−(9Cl)としても知られているダムナカンタル、および/またはチルホスチン46が含まれる。
【0097】
「PDGFRチロシンキナーゼ阻害剤」なる用語は、本明細書において使用するとき、C−kit受容体チロシンキナーゼ(PDGFRファミリーの一部)の活性を標的とし、減少させるまたは阻害する化合物、例えばc−Kit受容体チロシンキナーゼファミリーの活性を標的とし、減少させるまたは阻害する化合物、とりわけc−Kit受容体を阻害する化合物に関し、PDGFは細胞増殖、走化性、および正常細胞の生存の制御において、ならびにがん、アテローム性動脈硬化症および繊維性疾患のような様々な疾患状態において、中心的な役割を果たしている。PDGFファミリーは、2tの受容体チロシンキナーゼと特異的に結合することによってそれらの細胞性効果を発揮する、二量体アイソフォーム(PDGF−AA、PDGF−BB、PDGF−AB、PDGF−CCおよびPDGF−DD)を構成する。PDGFR−およびPDGFR−βは、170および180kDaの分子量をそれぞれ有する。PDGFRチロシンキナーゼ阻害剤の標的の例には、これらに限定されないが、PDGFR、FLT3および/またはc−KITが含まれる。PDGFRチロシンキナーゼ阻害剤の例には、これらに限定されないが、チルホスチンAG 1296;チルホスチン9;1,3−ブタジエン−1,1,3−トリカルボニトリル,2−アミノ−4−(1H−インドール−5−イル)−(9Cl);イマチニブおよびIRESSAが含まれる。
【0098】
「ホスファチジルイノシトール3−キナーゼ阻害剤」なる用語は、本明細書において使用するとき、PI3−キナーゼを標的とし、減少させるまたは阻害する化合物に関する。PI3−キナーゼ活性は、様々なホルモン性および増殖因子刺激、例えばインシュリン、血小板由来増殖因子、インシュリン様増殖因子、上皮増殖因子、コロニー刺激因子および肝細胞増殖因子に応答して上昇することが知られており、細胞増殖および形質転換に関するプロセスに関与していると考えられている。ホスファチジルイノシトール3−キナーゼ阻害剤の標的の例には、これに限定されないが、Pi3kが含まれる。ホスファチジルイノシトール3−キナーゼ阻害剤の例には、これらに限定されないが、3H−フロ[4,3,2−デ]インデノ[4,5−h]−2−ベンゾピラン−3,6,9−トリオン,11−(アセチルオキシ)−1,6b,7,8,9a,10,11,11b−オクタヒドロ−1−(メトキシメチル)−9a,11b−ジメチル−(1S,6bR,9aS,11R,11bR)−(9CI)としても知られているウォルトマンニン;8−フェニル−2−(モルホリン−4−イル)−クロメン−4−オン;および/またはクエルセチン2水和物が含まれる。
【0099】
「ホスファターゼ阻害剤」なる用語は、本明細書において使用するとき、ホスファターゼを標的とし、減少させるまたは阻害する化合物に関する。ホスファターゼはホスホリル基を除去し、タンパク質を本来の脱リン酸化状態に回復させる。したがって、リン酸化−脱リン酸サイクルを分子の「オン−オフ」スイッチと見なすことができる。ホスファターゼ阻害剤の例には、これらに限定されないが、カンタリド酸;カンタリジン;およびL−ロイシンアミド,N−[4−(2−カルボキシエテニル)ベンゾイル]グリシル−L−α−グルタミル−(E)−(9Cl)が含まれる。
【0100】
「プラチナ薬剤」なる用語は、本明細書において使用するとき、白金を含み、DNA分子のストランド内およびストランド間に架橋を形成することによってDNA合成を阻害する化合物に関する。プラチナ薬剤の例には、これらに限定されないが、カルボプラチン;シスプラチン;オキサリプラチン;シスプラチナム;サトラプラチンおよびZD0473のようなプラチナム薬剤が含まれる。カルボプラチンは、例えばCARBOPLATとして;そしてオキサリプラチンはELOXATINとして、例えば市販されている形態で投与することができる。
【0101】
「プロテインホスファターゼ阻害剤」なる用語は、本明細書において使用するとき、プロテインホスファターゼを標的とし、減少させるまたは阻害する化合物に関する。「PP1またはPP2阻害剤」なる用語は、本明細書において使用するとき、Ser/Thrプロテインホスファターゼを標的とし、減少させるまたは阻害する化合物に関する。PP1を含むI型ホスファターゼは、阻害剤−1(I−1)および阻害剤−2(I−2)として知られている2種の熱安定タンパク質によって阻害され得る。それらは選択的にホスホリラーゼキナーゼの□−サブユニットを脱リン酸化する。II型ホスファターゼは自発的にホスファターゼの活性クラス(PP2A)、CA2+−依存性クラス(PP2B)、およびMg2+−依存性クラス(PP2C)にさらに分類される。PP1およびPP2A阻害剤の例には、これらに限定されないが、カンタリド酸および/またはカンタリジンが含まれる。「チロシンホスファターゼ阻害剤」なる用語は、本明細書において使用するとき、チロシンホスファターゼを標的とし、減少させるまたは阻害する化合物に関する。プロテインチロシンホスファターゼ(PTP)は比較的最近ホスファターゼファミリーに加えられている。それらはリン酸基をタンパク質のリン酸化チロシン残基から除去する。PTPは様々な構造的特徴を示し、細胞増殖、分化、細胞接着および運動性、ならびに細胞骨格機能の制御に深く関与している。チロシンホスファターゼ阻害剤の標的の例には、これらに限定されないが、アルカリホスファターゼ(ALP)、ヘパラナーゼ、PTPアーゼ、および/またはプロスタット酸ホスファターゼが含まれる。チロシンホスファターゼ阻害剤の例には、これらに限定されないが、L−P−ブロモテトラミソールオキサレート;2(5H)−フラノン,4−ヒドロキシ−5−(ヒドロキシメチル)−3−(1−オキソヘキサデシル)−(5R)−(9Cl);およびベンジルホスホン酸が含まれる。
【0102】
「PKC阻害剤」なる用語は、本明細書において使用するとき、プロテインキナーゼCおよびそのアイソザイムを標的とし、減少させるまたは阻害する化合物に関する。プロテインキナーゼC(PKC)、ユビキタス、リン脂質依存性酵素は、細胞増殖、分化、およびアポトーシスに関するシグナル伝達に関与している。PKC阻害剤の標的の例には、これらに限定されないが、MAPKおよび/またはNF−カッパBが含まれる。PKC阻害剤の例には、これらに限定されないが、1−H−ピロロ−2,5−ジオン,3−[1−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]−1H−インドール−3−イル]−4−(1H−インドール−3−イル)−(9Cl);ビスインドリルマレイミドIX;4−オクタデセン−1,3−ジオール,2−アミノ−(2S,3R,4E)−(9CI)としても知られているスフィンゴシン;9,13−エポキシ−1H,9H−ジインドロ[1,2,3−gh:3’,2’,1’−lm]ピロロ[3,4−j][1,7]ベンゾジアゾニン−1−オン,2,3,10,11,12,13−ヘキサヒドロ−10−メトキシ−9−メチル−11−(メチルアミノ)−(9S,10R,11R,13R)−(9CI)としても知られているスタウロスポリン;チルホスチン51;およびフェナントロ[1,10,9,8−オプクラ]ペリレン−7,14−ジオン,1,3,4,6,8,13−ヘキサヒドロキシ−10,11−ジメチル−立体異性体(6CI,7CI,8CI,9CI)としても知られているハイペリシンが含まれる。
【0103】
「PKCデルタキナーゼ阻害剤」なる用語は、本明細書において使用するとき、PKCのデルタアイソザイムを標的とし、減少させるまたは阻害する化合物に関する。デルタアイソザイムは常套のPKCアイソザイムであり、そしてCa2+−依存性である。PKCデルタキナーゼ阻害剤の例には、これに限定されないが、2−プロペン−1−オン,1−[6−[(3−アセチル−2,4,6−トリヒドロキシ−5−メチルフェニル)メチル]−5,7−ジヒドロキシ−2,2−ジメチル−2H−1−ベンゾピラン−8−イル]−3−フェニル−(2E)−(9CI)としても知られているロトレリンが含まれる。
【0104】
「ポリアミン合成阻害剤」なる用語は、本明細書において使用するとき、ポリアミンスペルミジンを標的とし、減少させるまたは阻害する化合物に関する。ポリアミンスペルミジンおよびスペルミンは、細胞増殖に極めて重要であるが、それらの正確な作用機構は不明である。腫瘍細胞は、生合成酵素の活性の上昇を反映してポリアミンホメオスタシスが変化しており、ポリアミン貯蔵量が上昇している。ポリアミン合成阻害剤の例には、これらに限定されないが、(−)−2−ジフルオロメチルオルニチンとしても知られているDMFO;N1,N12−ジエチルスペルミン4HClが含まれる。
【0105】
「プロテオソーム阻害剤」なる用語は、本明細書において使用するとき、プロテアソームを標的とし、減少させるまたは阻害する化合物に関する。プロテオソーム阻害剤の標的の例には、これらに限定されないが、O(2)(−)−産生NADPHオキシダーゼ、NF−カッパB、および/またはファルネシルトランスフェラーゼ、ゲラニルゲラニルトランスフェラーゼIが含まれる。プロテオソーム阻害剤の例には、これらに限定されないが、アクラシノマイシンA;グリオトキシン;PS−341;MLN341;ボルテゾミブ;またはベルカードが含まれる。
【0106】
「PTP1B阻害剤」なる用語は、本明細書において使用するとき、タンパク質チロシンキナーゼ阻害剤であるPTP1Bを標的とし、減少させるまたは阻害する化合物に関する。PTP1B阻害剤の例には、これに限定されないが、L−ロイシンアミド、N−[4−(2−カルボキシエテニル)ベンゾイル]グリシル−L−α−グルタミル−,(E)−(9Cl)が含まれる。
【0107】
「タンパク質チロシンキナーゼ阻害剤」なる用語は、本明細書において使用するとき、タンパク質チロシンキナーゼを標的とし、減少させるまたは阻害する化合物に関する。タンパク質チロシンキナーゼ(PTK)は、細胞増殖、分化、代謝、移動および生存の制御に重要な役割を果たす。それらは受容体PTKと、非受容体PTKに分類される。受容体PTKは膜貫通セグメントを有する1ポリペプチド鎖を含む。このセグメントの細胞外末端には、高親和性リガンド結合ドメインが含まれるが、細胞質末端には触媒核および制御配列が含まれる。チロシンキナーゼ阻害剤の標的の例には、これらに限定されないが、ERK1、ERK2、ブルートンチロシンキナーゼ(Btk)、JAK2、ERK1/2、PDGFRおよび/またはFLT3が含まれる。間接的な標的の例には、これらに限定されないが、TNFアルファ、NO、PGE2、IRAK、iNOS、ICAM−1および/またはE−セレクチンが含まれる。チロシンキナーゼ阻害剤の例には、これらに限定されないが、チルホスチンAG 126;チルホスチンAg 1288;チルホスチンAg 1295;ゲルダナマイシン;およびゲニステインが含まれる。
【0108】
非受容体チロシンキナーゼには、Src、Tec、JAK、Fes、Abl、FAK、CskおよびSykファミリーのメンバーが含まれる。それらは細胞質および核に存在する。それらは異なるキナーゼ制御、基質リン酸化および機能を示す。これらのキナーゼの脱制御も、様々なヒトの疾患に関与する。
【0109】
「SRCファミリーチロシンキナーゼ阻害剤」なる用語は、本明細書において使用するとき、SRCを標的とし、減少させるまたは阻害する化合物に関する。SRCファミリーチロシンキナーゼ阻害剤の例には、これらに限定されないが、1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン、1−(1,1−ジメチルエチル)−3−(1−ナフタレニル)−(9CI)としても知られているPP1;および1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン、3−(4−クロロフェニル)−1−(1,1−ジメチルエチル)−(9CI)としても知られているPP2が含まれる。
【0110】
「Sykチロシンキナーゼ阻害剤」なる用語は、本明細書において使用するとき、Sykを標的とし、減少させるまたは阻害する化合物に関する。Sykチロシンキナーゼ阻害剤の標的の例には、これらに限定されないが、Syk、STAT3および/またはSTAT5が含まれる。Sykチロシンキナーゼ阻害剤の例には、これに限定されないが、1,2−ベンゼンジオール,4−[(1E)−2−(3,5−ジヒドロキシフェニル)エテニル]−(9CI)としても知られているピセアタノールが含まれる。
【0111】
「Janus(JAK−2および/またはJAK−3)チロシンキナーゼ阻害剤」なる用語は、本明細書において使用するとき、janusチロシンキナーゼを標的とし、減少させるまたは阻害する化合物に関する。Janusチロシンキナーゼ阻害剤は、抗血栓、抗アレルギーおよび免疫抑制特性を有する抗白血病薬を示す。JAK−2および/またはJAK−3チロシンキナーゼ阻害剤の標的の例には、これらに限定されないが、JAK2、JAK3、STAT3が含まれる。JAK−2および/またはJAK−3チロシンキナーゼ阻害剤の間接的な標的には、これに限定されないが、CDK2が含まれる。JAK−2および/またはJAK−3チロシンキナーゼ阻害剤の例には、これらに限定されないが、チルホスチンAG 490;および2−ナフチルビニルケトンが含まれる。
【0112】
「レチノイド」なる用語は、本明細書において使用するとき、レチノイド依存性受容体を標的とし、減少させるまたは阻害する化合物に関する。これらに限定されないが、例えばイソトレチノインおよびトレチノインが含まれる。
【0113】
「RNAポリメラーゼII伸長阻害剤」なる用語は、本明細書において使用するとき、CHO細胞におけるインシュリン刺激性核および細胞質p70S6キナーゼを標的とし、減少させるまたは阻害する化合物;カゼインキナーゼIIに依存し得るRNAポリメラーゼIIを標的とし、減少させるまたは阻害する化合物;およびウシ卵母細胞における卵核胞崩壊を標的とし、減少させるまたは阻害する化合物に関する。RNAポリメラーゼII伸長阻害剤の例には、これに限定されないが、5,6−ジクロロ−1−ベータ−D−リボフラノシルベンゾイミダゾールが含まれる。
【0114】
「セリン/スレオニンキナーゼ阻害剤」なる用語は、本明細書において使用するとき、セリン/スレオニンキナーゼを阻害する化合物に関する。セリン/スレオニンキナーゼ阻害剤の標的の例には、これに限定されないが、dsRNA依存性プロテインキナーゼ(PKR)が含まれる。セリン/スレオニンキナーゼ阻害剤の間接的な標的の例には、これらに限定されないが、MCP−1、NF−カッパB、elF2アルファ、COX2、RANTES、IL8,CYP2A5、IGF−1、CYP2B1、CYP2B2、CYP2H1、ALAS−1、HIF−1、エリスロポエチン、および/またはCYP1A1が含まれる。セリン/スレオニンキナーゼ阻害剤の例には、これに限定されないが、1H−プリン−2−アミン(9Cl)としても知られている2−アミノプリンが含まれる。
【0115】
「ステロール生合成阻害剤」なる用語は、本明細書において使用するとき、コレステロールのようなステロールの生合成を阻害する化合物に関する。ステロール生合成阻害剤の標的の例には、これらに限定されないが、スクアレンエポキシダーゼおよびCYP2D6が含まれる。ステロール生合成阻害剤の例には、これに限定されないが、テルビナジンが含まれる。
【0116】
「トポイソメラーゼ阻害剤」なる用語は、トポイソメラーゼI阻害剤およびトポイソメラーゼII阻害剤を含む。トポイソメラーゼI阻害剤の例には、これらに限定されないが、トポテカン、ギマテカン、イリノテカン、カンプトテカンおよびそのアナログ、9−ニトロカンプトテシンおよび巨大分子カンプトテシン結合体PNU−166148(WO 99/17804の化合物A1);10−ヒドロキシカンプトテシン酢酸塩;エトポシド;イダルビシンヒドロクロライド;テニポシド;トポテカンヒドロクロライド;ドキソルビシン;塩酸エピルビシン;塩酸ミトキサントロン;およびダウノルビシンヒドロクロライドが含まれる。イリノテカンは、例えばCAMPTOSARの商品名で、例えば市販されている形態で投与することができる。トポテカンは、例えばHYCAMTINの商品名で、例えば市販されている形態で投与することができる。「トポイソメラーゼII阻害剤」なる用語は、本明細書において使用するとき、これに限定されないが、アントラサイクリン、例えばリポソーム製剤を含むドキソルビシン、例えばCAELYX、リポソーム製剤を含むダウノルビシン、例えばDAUNOSOME、エピルビシン、イダルビシンおよびネモルビシン;アントラキノンミトキサントロンおよびロソキサントロン;ならびにポドフィロトキシンエトポシドおよびテニポシドが含まれる。エトポシドはETOPOPHOSとして;テニポシドはVM 26−BRISTOLとして;ドキソルビシンはADRIBLASTINまたはADRIAMYCINとして;エピルビシンはFARMORUBICINとして;イダルビシンはZAVEDOSとして;そしてミトキサントロンはNOVANTRONとして、市販されている。
【0117】
「VEGFRチロシンキナーゼ阻害剤」なる用語は、本明細書において使用するとき、既知の血管形成増殖因子、ならびに正常および病的新血管形成の調節に関与しているサイトカインを、標的とし、減少させるおよび/または阻害する化合物に関する。VEGFファミリー(VEGF−A、VEGF−B、VEGF−C、VEGF−D)およびそれらの対応する受容体チロシンキナーゼ[VEGFR−1(Flt−1)、VEGFR−2(Flk−1、KDR)およびVEGFR−3(Flt−4)]が血管形成およびリンパ管形成プロセスの様々な面で決定的かつ必須の役割を果たす。VEGFRチロシンキナーゼ阻害剤の例には、これに限定されないが、3−(4−ジメチルアミノベンジリデニル)−2−インドリノンが含まれる。
【0118】
各々の場合において、特許出願または科学文献の記載、とりわけそれぞれの化合物および実施例の最終生成物に関する記載が存在するとき、最終生成物、医薬組成物および請求項の主題を、これらの文献の記載を参照して本明細書の一部とする。同様に、それらに記載されている対応する立体異性体、ならびに対応する結晶修飾物、例えば溶媒和物および多形も含まれる。本明細書に記載の組合せ剤において有効成分として使用される化合物を、文献に記載の通りに、それぞれ製造および投与することができる。
【0119】
コード番号、一般名または商品名で同定されている活性薬剤の構造は、標準的な概説書「The Merck Index」の現行版またはデータベース、例えばPatents International、例えばIMS World Publications、または本明細書に記載の文献から得ることができる。それらの対応する内容を、参照により本明細書の一部とする。
【0120】
成分(a)および(b)についての記載は、任意の活性物質の薬学的に許容される塩も意味していることが理解される。成分(a)および/または(b)に含まれる活性物質が、例えば少なくとも1個の塩基性中心を有するとき、それらは酸付加塩を形成することができる。対応する酸付加塩は、所望によりさらなる塩基性中心を有するように形成することもできる。酸性基、例えばCOOHを有する活性物質は、塩基との塩を形成することができる。成分(a)および/または(b)またはそれらの薬学的に許容される塩に含まれる活性物質は、水和物または結晶化のために用いられる他の溶媒を含む形態で使用することもできる。4−メチル−3−[[4−(3−ピリジニル)−2−ピリミジニル]アミノ]−N−[5−(4−メチル−1H−イミダゾール−1−イル)−3−(トリフルオロメチル)フェニル]ベンズアミドは、最も好ましい組合せパートナー(a)である。
【0121】
III.組合せ剤
本発明は、
(a)Bcr−Abl、c−KitおよびPDGF−Rチロシンキナーゼ阻害剤;と
(b)薬学的に活性な薬剤
の組合せ剤に関する。
好ましい態様において、本発明は、
(a)Bcr−Abl、c−KitおよびPDGF−Rチロシンキナーゼ阻害剤;と
(b)下記群から選択される1種以上の薬学的に活性な薬剤を含む組合せ剤を提供する:アデノシン−キナーゼ−阻害剤;アジュバント;副腎皮質アンタゴニスト;AKT経路阻害剤;アルキル化剤;血管形成阻害剤;抗アンドロゲン剤;抗エストロゲン剤;抗高カルシウム血症剤;代謝拮抗剤;アポトーシス誘導剤;オーロラキナーゼ阻害剤;ブルートンチロシンキナーゼ(BTK)阻害剤;カルシニューリン阻害剤;CaMキナーゼII阻害剤;CD45チロシンホスファターゼ阻害剤;CD25ホスファターゼ阻害剤阻害剤;CHKキナーゼ阻害剤;ゲニステイン、オロモウシン(olomucine)および/またはチルホスチンを制御するための調節剤;シクロオキシゲナーゼ阻害剤;cRAFキナーゼ阻害剤;サイクリン依存性キナーゼ阻害剤;システインプロテアーゼ阻害剤;DNA挿入剤;DNAストランドブレーカー;E3リガーゼ阻害剤;内分泌系ホルモン;上皮増殖因子ファミリーの活性を標的とし、減少させるまたは阻害する化合物;EGFR、PDGFRチロシンキナーゼ阻害剤;ファルネシルトランスフェラーゼ阻害剤;Flk−1キナーゼ阻害剤;グリコーゲンシンターゼキナーゼ−3(GSK3)阻害剤;ヒストンデアセチラーゼ(HDAC)阻害剤;HSP90阻害剤;I−カッパB−アルファキナーゼ阻害剤(IKK);インシュリン受容体チロシンキナーゼ阻害剤;c−Jun N末端キナーゼ(JNK)キナーゼ阻害剤;微小管結合剤;マイトジェン活性化タンパク質(MAP)キナーゼ−阻害剤;MDM2阻害剤;MEK阻害剤;マトリックスメタロプロテイナーゼ阻害剤(MMP)阻害剤;NGFRチロシン−キナーゼ−阻害剤;p38MAPキナーゼ阻害剤、SAPK2/p38キナーゼ阻害剤を含む;p56チロシンキナーゼ阻害剤;PDGFRチロシンキナーゼ阻害剤;ホスファチジルイノシトール3−キナーゼ阻害剤;ホスファターゼ阻害剤;プラチナ薬剤;プロテインホスファターゼ阻害剤、PP1およびPP2阻害剤、ならびにチロシンホスファターゼ阻害剤を含む;PKC阻害剤およびPKCデルタキナーゼ阻害剤;ポリアミン合成阻害剤;プロテオソーム阻害剤;PTP1B阻害剤;タンパク質チロシンキナーゼ阻害剤SRCファミリーチロシンキナーゼ阻害剤;Sykチロシンキナーゼ阻害剤;およびJAK−2および/またはJAK−3チロシンキナーゼ阻害剤を含む;レチノイド;RNAポリメラーゼII伸長阻害剤;セリン/スレオニンキナーゼ阻害剤;ステロール生合成阻害剤;トポイソメラーゼ阻害剤;およびVEGFRチロシンキナーゼ阻害剤。
【0122】
他の好ましい態様において、本発明は、
(a)Bcr−Abl、c−KitおよびPDGF−Rチロシンキナーゼ阻害剤;と
(b)下記群から選択される1種以上の薬学的に活性な薬剤を含む組合せ剤を提供する:5−ロドツベルシジン;ロイコボリン;レバミソール;ミトタン;デグエリン;トルシリビン;クロラムブシル;シクロホスファミド;デカルバジン;ロムスチン;プロカルバジン;チオテパ;メルファラン;テモゾロミド;カルムスチン;イフォスファミド;ミトマイシン;アルトレタミン;ブスルファン;マクロレタミンヒドロクロライド;ニトロソウレア;ストレプトゾシン;エストラムスチン;フマギリン;シコニン;トラニラスト;ウルソル酸;スラミン;サリドミド;ニルタミド;ビカルタミド;トレミフェン;レトロゾール;テストラクトン;アナストロゾール;ビカルタミド;フルタミド;タモキシフェンサイトレート;エキセメスタン;フレストラント;フルベストラント;ラロキシフェン;ラロキシフェンヒドロクロライド;ガリウム(III)ニトレート水和物;パミドロネート2ナトリウム;6−メルカプトプリン;シタラビン;フルダラビン;フレキシウリジン;フルオロウラシル;カペシタビン;ラルチトレキセド;メトトレキセート;クラドリビン;ゲムシタビン;ゲムシタビンヒドロクロライド;チオグアニン;ヒドロキシウレア;5−アザシチジン;デシタビン;エダトレキセート;ペメトレキセド;エタノール2−[[3−(2,3−ジクロロフェノキシ)プロピル]アミノ]−(9Cl);ガンボグ酸;エムベリン;アルセニックトリオキシド;ビヌクレイン2;テルレ酸;シペルメトリン;デルタメトリン;フェンバレレート;チルホスチン8;5−イソキノリンスルホン酸4−[(2S)−2−[(5−イソキノリニルスルホニル)メチルアミノ]−3−オキソ−3−(4−フェニル−1−ピペラジニル)プロピル]フェニルエステル(9CI);およびベンゼンスルホンアミドN−[2−[[[3−(4−クロロフェニル)−2−プロペニル]メチル]アミノ]メチル]フェニル]−N−(2−ヒドロキシエチル)−4−メトキシ−(9Cl);ホスホン酸[[2−(4−ブロモフェノキシ)−5−ニトロフェニル]ヒドロキシメチル]−(9Cl);1,4−ナフタレンジオン2,3−ビス[(2−ヒドロエチル)チオ]−(9Cl);デブロモヒメニアルジシン;ダイドゼイン;1H−インドール−3−アセトアミド、1−(4−クロロベンゾイル)−5−メトキシ−2−メチル−N−(2−フェニルエチル)−(9Cl);5−アルキル置換2−アリールアミノフェニル酢酸および誘導体、例えばセレコキシブ(CELEBREX)、ロフェコキシブ(VIOXX)、エトリコキシブ、バルデコキシブ;5−メチル−2−(2’−クロロ−6’−フルオロアニリノ)フェニル酢酸、ルミラコキシブ;セレコキシブ;3−(3,5−ジブロモ−4−ヒドロキシベンジリデン)−5−ヨード−1,3−ジヒドロインドール−2−オン;
【0123】
ベンズアミド3−(ジメチルアミノ)−N−[3−[(4−ヒドロキシベンゾイル)アミノ]−4−メチルフェニル]−(9Cl);N9−イソプロピル−オロモウシン;オロモウシン;プルバラノールB;ロアスコビチン;インジルビン;カンパウロン;プルバラノールA;インジルビン−3’−モノオキシム;4−モルホリンカルボキサミド,N−[(1S)−3−フルオロ−2−オキソ−1−(2−フェニルエチル)プロピル]アミノ]−2−オキソ−1−(フェニルメチル)エチル]−(9Cl);プリカマイシン;ダクチノマイシン;ブレオマイシン;N−((3,3,3−トリフルオロ−2−トリフルオロメチル)プロピオニル)スルファニルアミド;ロイプロリド;メゲストロールアセテート;トラスツズマブ;セツキシマブ;イレッサ;OSI−774;CI 1033;EKB−569;GW−2016;エルロチニブ;ゲフィチニブ;チルホスチン23;チルホスチン25;チルホスチン47;チルホスチン51;チルホスチンAG 825;2−プロペンアミド2−シアノ−3−(3,4−ジヒドロキシフェニル)−N−フェニル−(2E)−(9Cl);チルホスチンAg 1478;ラベンヅスチンA;3−ピリジンアセトニトリルα−[(3,5−ジクロロフェニル)メチレン]−(αZ)−(9Cl);チルホスチン46;a−ヒドロキシファルネシルホスホン酸;ブタン酸2−[[(2S)−2−[[(2S,3S)−2−[[(2R)−2−アミノ−3−メルカプトプロピル]アミノ]−3−メチルペンチル]オキシ]−1−オキソ−3−フェニルプロピル]アミノ]−4−(メチルスルホニル)−,1−メチルエチルエステル(2S)−(9cl);マヌマイシンA;2−プロペンアミド2−シアノ−3−[4−ヒドロキシ−3,5−ビス(1−メチルエチル)フェニル]−N−(3−フェニルプロピル)−(2E)−(9Cl);インジルビン−3’−モノオキシム;N−ヒドロキシ−3−[4−[[(2−ヒドロキシエチル)[2−(1H−インドール−3−イル)エチル]−アミノ]メチル]フェニル]−2E−2−プロペンアミド;N−ヒドロキシ−3−[4−[[[2−(2−メチル−1H−インドール−3−イル)−エチル]−アミノ]メチル]フェニル]−2E−2−プロペンアミド;スベロイルアニリドヒドロキサム酸(SAHA);[4−(2−アミノ−フェニルカルバモイル)−ベンジル]−カルバミン酸ピリジン−3−イルメチルエステルおよびその誘導体;ブチル酸;ピロキサミド;トリコスタチンA;オキサムフラチン;アピシジン;デプシペプチド;デプデシン;トラポキシン;シクロ[L−アラニル−D−アラニル−(αS,2S)−α−アミノ−η−オキソオキシランオクタノイル−D−プロリル](9CI);ナトリウムフェニルブチレート、スベロイルビス−ヒドロキサム酸;トリコスタチンA;17−アリルアミノ,17−デメトキシゲルダナマイシン(17AAG);ラジシコール;ゲルダナマイシン17−デメトキシ−17−(2−プロペニルアミノ)−(9Cl);
【0124】
ゲルダナマイシン;2−プロペンニトリル、3−[(4−メチルフェニル)スルホニル]−(2E)−(9Cl);ヒドロキシル−2−ナフタレニルメチルホスホン酸;ピラゾラントロン;エピガロカテチンガラート;ビンブラスチンサルフェート;ビンクリスチンサルフェート;ビンデシン;ビノレルビン;ドセタキセル;パクリタキセル;ビノレルビン;ディスコデルモリド;コヒチンエポチロンおよびその誘導体;エポチロンBおよびその誘導体;ベンゼンスルホンアミドN−[2−[[[3−(4−クロロフェニル)−2−プロペニル]メチル]アミノ]メチル]フェニル]−N−(2−ヒドロキシエチル)−4−メトキシ−(9Cl);トランス−4−ヨード4’−ボラニルカルコン;ブタンジニトリルビス[アミノ[2−アミノフェニル)チオ]メチレン]−(9Cl);アクチノニン;エピガロカテチンガラート;バチマスタット;マリマスタット;プリノマスタット;メタスタット;BMS279251l;BAY12−9566;TAA211;MMI270B;AAJ996;チルホスチンAG879;フェノール4−[4−(4−フルオロフェニル)−5−(4−ピリジニル)−1H−イミダゾール−2−イル]−(9Cl);ベンズアミド、3−(ジメチルアミノ)−N−[3−[(4−ヒドロキシベンゾイル)アミノ]−4−メチルフェニル]−(9Cl);2−アントラセンカルボキシアルデヒド,9,10−ジヒドロ−3−ヒドロキシ−1メトキシ−9,10−ジオキソ−(9Cl)、チルホスチン46;チルホスチンAG1296;チルホスチン9;1,3−ブタジエン−1,1,3−トリカルボニトリル,2−アミノ−4−(1H−インドール−5−イル)−(9Cl);イマチニブ;イレッサ;ウォルトマンニン;クエルセチン2水和物;カンタリド酸;カンタリジン;L−ロイシンアミド,N−[4−(2−カルボキシエテニル)ベンゾイル]グリシル−L−α−グルタミル−(E)−(9Cl);カルボプラチン;シスプラチン;オキサリプラチン;
【0125】
シスプラチナム;サトラプラチン、ZD0473;L−P−ブロモテトラミソールオキサレート;2(5H)−フラノン4−ヒドロキシ−5−(ヒドロキシメチル)−3−(1−オキソヘキサデシル)−(5R)−(9Cl);ベンジルホスホン酸;1−H−ピロロ−2,5−ジオン,3−[1−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]−1H−インドール−3−イル]−4−(1H−インドール−3−イル)−(9Cl);ビスインドリルマレイミドIX;スフィンゴシン;スタウロスポリン;チルホスチン51;ハイペリシン;ロトレリン;DMFO;アクラシノマイシンA;グリオトキシン;PS−341;MLN341;ボルテゾミブ;ベルカード;L−ロイシンアミドN−[4−(2−カルボキシエテニル)ベンゾイル]グリシル−L−α−グルタミル−(E)−(9Cl);チルホスチンAG 126;チルホスチンAg 1288;チルホスチンAg 1295;ゲルダナマイシン;ゲニステイン;PP1;PP2;1,2−ベンゼンジオール4−[(1E)−2−(3,5−ジヒドロキシフェニル)エテニル]−(9CI);チルホスチンAG 490;2−ナフチルビニルケトン;イソトレチノイン;トレチノイン;5,6−ジクロロ−1−ベータ−D−リボフラノシルベンゾイミダゾール;2−アミノプリン;テルビナジン;トポテカン;ギマテカン;イリノテカン;9−ニトロカンプトテシン;10−ヒドロキシカンプトテシン酢酸塩;エトポシド;イダルビシンヒドロクロライド;イリノテカンヒドロクロライド;テニポシド;トポテカンヒドロクロライド;ドキソルビシン;塩酸エピルビシン;塩酸ミトキサントロン;ダウノルビシンヒドロクロライド;ドキソルビシン;エピルビシン;イダルビシン;ネモルビシン;ミトキサントロン;ロソキサントロン;エトポシド;テニポシドおよび3−(4−ジメチルアミノベンジリデニル)−2−インドリノン。
【0126】
好ましい態様において、本発明は、
(a)式(I)
【化5】

〔式中、
は水素、低級アルキル、低級アルコキシ−低級アルキル、アシルオキシ−低級アルキル、カルボキシ−低級アルキル、低級アルコキシカルボニル−低級アルキルまたはフェニル−低級アルキルを意味し;
は水素、所望により1個以上の同一または異なる基Rで置換されている、低級アルキル、シクロアルキル、ベンズシクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール基、または0、1、2または3個の環窒素原子と、0または1個の酸素原子と、0または1個の硫黄原子を含む単環または二環式ヘテロアリール基(これらの基は各々の場合において非置換であるか、またはモノ−もしくはポリ置換されている)を意味し;そして
はヒドロキシ、低級アルコキシ、アシルオキシ、カルボキシ、低級アルコキシカルボニル、カルバモイル、N−モノ−もしくはN,N−ジ置換カルバモイル、アミノ、モノ−もしくはジ置換アミノ、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール基、または0、1、2または3個の環窒素原子と、0または1個の酸素原子と、0または1個の硫黄原子を含む単環または二環式ヘテロアリール基(これらの基は各々の場合において非置換であるか、またはモノ−もしくはポリ置換されている)を意味するか;または
式中、RとRは一体となって所望により低級アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、フェニル、ヒドロキシ、低級アルコキシ、アミノ、モノ−もしくはジ置換アミノ、オキソ、ピリジル、ピラジニルまたはピリミジニルでモノ−もしくはジ置換された、4、5または6個の炭素原子を有するアルキレン;4または5個の炭素原子を有するベンズアルキレン;1個の酸素と3または4個の炭素原子を有するオキサアルキレン;または1個の窒素と3または4個の炭素原子を有するアザアルキレン(ここで、窒素は非置換であるか、または低級アルキル、フェニル−低級アルキル、低級アルコキシカルボニル−低級アルキル、カルボキシ−低級アルキル、カルバモイル−低級アルキル、N−モノ−もしくはN,N−ジ置換カルバモイル−低級アルキル、シクロアルキル、低級アルコキシカルボニル、カルボキシ、フェニル、置換フェニル、ピリジニル、ピリミジニルまたはピラジニルで置換されている)を意味し;
は水素、低級アルキルまたはハロゲンを意味する〕
のBcr−Abl、c−KitおよびPDGF−Rチロシンキナーゼ阻害剤およびかかる化合物のN−オキシドまたは薬学的に許容される塩;と
(b)アポトーシスタンパク質の阻害剤、ステロイド、トポイソメラーゼI阻害剤、PKC阻害剤、HDAC阻害剤、DNAインターカレーター、プラチナ薬剤および微小管結合剤から成る群から選択される1種以上の薬学的に活性な薬剤を含む組合せ剤を提供する。
【0127】
他の好ましい態様において、本発明は、
(a)式(I)
【化6】

〔式中、
は水素、低級アルキル、低級アルコキシ−低級アルキル、アシルオキシ−低級アルキル、カルボキシ−低級アルキル、低級アルコキシカルボニル−低級アルキルまたはフェニル−低級アルキルを意味し;
は水素、所望により1個以上の同一または異なる基Rで置換されている、低級アルキル、シクロアルキル、ベンズシクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール基、または0、1、2または3個の環窒素原子と、0または1個の酸素原子と、0または1個の硫黄原子を含む単環または二環式ヘテロアリール基(これらの基は各々の場合において非置換であるか、またはモノ−もしくはポリ置換されている)を意味し;そして
はヒドロキシ、低級アルコキシ、アシルオキシ、カルボキシ、低級アルコキシカルボニル、カルバモイル、N−モノ−もしくはN,N−ジ置換カルバモイル、アミノ、モノ−もしくはジ置換アミノ、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール基、または0、1、2または3個の環窒素原子と、0または1個の酸素原子と、0または1個の硫黄原子を含む単環または二環式ヘテロアリール基(これらの基は各々の場合において非置換であるか、またはモノ−もしくはポリ置換されている)を意味するか;または
式中、RとRは一体となって所望により低級アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、フェニル、ヒドロキシ、低級アルコキシ、アミノ、モノ−もしくはジ置換アミノ、オキソ、ピリジル、ピラジニルまたはピリミジニルでモノ−もしくはジ置換された、4、5または6個の炭素原子を有するアルキレン;4または5個の炭素原子を有するベンズアルキレン;1個の酸素と3または4個の炭素原子を有するオキサアルキレン;または1個の窒素と3または4個の炭素原子を有するアザアルキレン(ここで、窒素は非置換であるか、または低級アルキル、フェニル−低級アルキル、低級アルコキシカルボニル−低級アルキル、カルボキシ−低級アルキル、カルバモイル−低級アルキル、N−モノ−もしくはN,N−ジ置換カルバモイル−低級アルキル、シクロアルキル、低級アルコキシカルボニル、カルボキシ、フェニル、置換フェニル、ピリジニル、ピリミジニルまたはピラジニルで置換されている)を意味し;
は水素、低級アルキルまたはハロゲンを意味する〕
のBcr−Abl、c−KitおよびPDGF−Rチロシンキナーゼ阻害剤化合物およびかかる化合物のN−オキシドまたは薬学的に許容される塩;と
(b)プレドニゾン、N−[1−シクロヘキシル−2−オキソ−2−(6−フェネチル−オクタヒドロ−ピロロ[2,3−c]ピリジン−1−イル−エチル]−2−メチルアミノ−プロピオンアミド、シクロ[L−アラニル−D−アラニル−(αS,2S)−α−アミノ−η−オキソオキシランオクタノイル−D−プロリル](9CI)、プリカマイシン;硫酸ビンデシン;シスプラチン;スタウロスポリン;10−ヒドロキシカンプトテシン酢酸塩;塩酸ドキソルビシン;塩酸エピルビシン;および塩酸ミトキサントロンから成る群から選択される1種以上の薬学的に活性な薬剤
を含む組合せ剤を提供する。
【0128】
好ましい態様において、本発明は、
(a)4−メチル−3−[[4−(3−ピリジニル)−2−ピリミジニル]アミノ]−N−[5−(4−メチル−1H−イミダゾール−1−イル)−3−(トリフルオロメチル)フェニル]ベンズアミド;と
(b)アポトーシスタンパク質の阻害剤、ステロイド、トポイソメラーゼI阻害剤、PKC阻害剤、HDAC阻害剤、DNAインターカレーター、プラチナ薬剤および微小管結合剤から成る群から選択される1種以上の薬学的に活性な薬剤
を含む組合せ剤を提供する。
【0129】
他の好ましい態様において、本発明は、
(a)4−メチル−3−[[4−(3−ピリジニル)−2−ピリミジニル]アミノ]−N−[5−(4−メチル−1H−イミダゾール−1−イル)−3−(トリフルオロメチル)フェニル]ベンズアミド;および
(b)プレドニゾン、N−[1−シクロヘキシル−2−オキソ−2−(6−フェネチル−オクタヒドロ−ピロロ[2,3−c]ピリジン−1−イル−エチル]−2−メチルアミノ−プロピオンアミド、シクロ[L−アラニル−D−アラニル−(αS,2S)−α−アミノ−η−オキソオキシランオクタノイル−D−プロリル](9CI)、プリカマイシン;硫酸ビンデシン;シスプラチン;スタウロスポリン;10−ヒドロキシカンプトテシン酢酸塩;塩酸ドキソルビシン;塩酸エピルビシン;および塩酸ミトキサントロンから成る群から選択される1種以上の薬学的に活性な薬剤
を含む組合せ剤を提供する。
【0130】
成分(a)と(b)のあらゆる組合せ剤、これらの2つの成分を投与することを含む温血動物の処置方法、これらの2つの成分を含む、同時、個別または逐次使用のための医薬組成物、増殖性疾患の進行の遅延または処置のための、あるいはこれらの目的用の医薬組成物の製造のための組合せ剤の使用、または成分(a)と(b)の組合せを含む商業製品、上記のとおりまたは上記定義のとおりである全てのものについて、以後本発明の組合せ剤と称する(この用語はこれらの態様の各々を意味し、したがってこの用語を適当なとき置き換えることができる)。
【0131】
IV.投与
同時投与は、例えば2種以上の有効成分を有する1個の固定された組合せ剤の形態で、または独立して製剤された2種以上の有効成分を投与することによって、行うことができる。逐次使用(投与)は、好ましくは組合せ剤の1種(またはそれ以上)の成分をある時点で投与し、他の成分を異なる時点で投与する、すなわち時間が異なるように、好ましくは組合せが1種の化合物の独立した投与よりもより効果を示す(とりわけ相乗効果を示す)ように投与することを意味する。個別使用(投与)は、好ましくは互いに異なる時点で独立して組合せ剤の成分を投与すること、好ましくは、オーバーラップ方法において(同時で)成分(a)と(b)を両化合物の測定可能な血中レベルのオーバーラップが存在しないことを意味する。
【0132】
2種以上の組合せ剤の逐次、個別および同時投与、好ましくは組合せ成分薬剤が組合せ成分薬剤をそれらの治療効果に対して相互効果を示さない時間間隔で独立して用いたときに見出される効果を超える共同的治療効果を示す(とりわけ相乗効果が好ましい)ような投与も可能である。
【0133】
「進行の遅延」なる用語は、本明細書において使用するとき、処置される原発疾患または再発疾患の前段階または初期段階にある患者に組合せ剤を投与することであって、患者が、例えば対応する疾患の前形態であると診断されるか、または、対応する疾患が発症する可能性のある、例えば医療処置中の状態または事故に起因する状態に患者があることを意味する。
【0134】
「共同的に治療上活性」または「共同的な治療効果」は、化合物を個別に(時間を違えて、とりわけ順序特異的な方法で)、ある時間間隔で投与して、それらが好ましくは処置する温血動物、とりわけヒトにおいてなおも(好ましくは相乗的)相互作用(共同的な治療効果)を示すことを意味する。これがその場合であるかは、とりわけ、血中レベルを追跡し、両方の化合物が処置するヒトの血中に少なくともある時間間隔の間存在することを示すことによって決定することができる。
【0135】
「治療上有効」は、好ましくは治療的、またはより広い意味において増殖性疾患の進行に対して予防的効果である量を意味する。
【0136】
V.商品パッケージ
「商品パッケージ」または「製品」なる用語は、本明細書において使用するとき、とりわけ上記定義の成分(a)および(b)を独立して、または異なる量の成分(a)および(b)を含む異なる固定された組合せ剤の使用によって、すなわち同時または異なる時点で投与することができるという意味における「パーツのキット」と定義される。さらに、これらの用語は有効成分として成分(a)と(b)を、増殖性疾患の進行の遅延または処置におけるそれらの同時、逐次(異なる時間で、時間特異的な順序で、好ましい)、または(やや好ましくない)個別使用のための指示書と共に含んで成る商品パッケージを含む。パーツのキットのパーツを、例えば同時にまたは時間を違えて、すなわち異なる時点で、そして等しいまたは異なる時間間隔で任意のパーツのキットのパーツを投与することができる。極めて好ましくは、時間間隔は、パーツの組合せ使用において処置される疾患に対する効果が組合せパートナー(a)および(b)のいずれかのみの使用によって得られる効果よりも大きいように選択される(標準的な方法によって決定することができる)。組合せ製剤において投与される組合せパートナー(b)に対する組合せパートナー(a)の総重量比は、処置する患者亜集団のニーズまたは患者の具体的な疾患、年齢、性別体重等のためであり得る1人の患者の異なるニーズに従うために、変化し得る。好ましくは、少なくとも1つの有利な効果、例えば組合せパートナー(a)および(b)の効果の相互上昇、とりわけ相加効果以上が存在し、したがって、組合せ剤なし個々の薬剤のみでの処置の場合に耐用であるよりも、それぞれの組合せ薬剤の用量を低減することができ、さらなる有利な効果、例えばより少ない副作用または1種または組合せパートナー(成分)(a)および(b)の両方の非効果的投与量での組合せ治療効果、および極めて好ましくは組合せパートナー(a)および(b)の強い相乗効果を生み出す。
【0137】
成分(a)および(b)の組合せ剤、および商品パッケージの使用の場合において、同時、逐次および個別使用のあらゆる組合せが可能であり、成分(a)と(b)をある時点で同時に、その後1つの成分のみを低い宿主毒性で経時的に、例えば3−4週間以上の1日用量で投与し、後の時点で続けて他の成分または両方の成分の組合せ剤を更に後の時点で(最適な抗腫瘍効果のための続く薬剤組合せ処置コースにおいて)投与すること等を意味する。
【0138】
本発明の組合せ剤は、他の処置、例えば外科的介入、温熱療法、および/または放射線治療と組み合わせて適用することもできる。
【0139】
IV.医薬組成物および製剤
本発明の医薬組成物を常套の方法で製造することができ、それらはヒトを含む哺乳類への経腸、例えば経口または直腸、および非経腸投与に適しており、治療上有効量のVEGF阻害剤と、少なくとも1種の薬学的に活性な薬剤を単独で、または1種以上の薬学的に許容される担体、とりわけ経腸または非経腸適用に適したものとの組合せで含んでいる。
【0140】
医薬組成物は約0.00002〜約100%、とりわけ例えば輸液希釈液(使用準備されている)の場合、0.0001〜0.02%、または例えば、注射または輸液、とりわけ非経腸製剤濃度の場合、とりわけ約0.1%〜約95%、好ましくは約1%〜約90%、より好ましくは約20%〜約60%含む。本発明の医薬組成物を、例えば単位投与形態、例えばアンプル、バイアル、糖衣錠、錠剤、輸液バッグまたはカプセル剤のような形態であり得る。
【0141】
本発明の製剤において用いる各組合せパートナーの有効投与量は、使用する具体的な化合物または医薬組成物、投与形態、処置する状態、処置する状態の重症度に依存して変化し得る。通常の知識を有する医師、臨床医または獣医は状態の予防、処置または進行の阻止のために必要な有効成分の各々の有効量を容易に決定することができる。
【0142】
経腸または非経腸投与のための組合せ治療のための医薬製剤は、例えば糖衣錠、カプセル剤または座薬およびさらにアンプルのような単位投与形態のものである。特に記載がない限り、これらの製剤を常套の方法で、例えば常套の混合、造粒、糖コーティング、溶解または凍結乾燥プロセスによって製造する。必要な有効量を複数の投与単位の投与によって達成することができるため、各投与形態の個々の投与量に含まれる組合せパートナーの単位含有量がそれ自体で有効量を構成する必要がないことが理解される。当業者は、適当な組合せ成分の薬学的有効量を決定する能力を有する。
【0143】
好ましくは、化合物またはその薬学的に許容される塩を、錠剤、カプセル剤またはシロップの形態で経口医薬製剤として;または適当であれば非経腸的注射剤として投与する。
【0144】
経口投与用製剤の製造において、あらゆる薬学的に許容される媒体、例えば水、グリコール、油、アルコール、風味剤、保存剤、着色剤を使用することができる。薬学的に許容される担体には、デンプン、糖、微結晶セルロース、希釈剤、造粒剤、滑沢剤、結合剤、崩壊剤が含まれる。
【0145】
有効成分の溶液および懸濁液、とりわけ等張水溶液または懸濁液が有効成分の非経腸投与に有用であり、これは例えば、有効成分を単独でまたは薬学的に許容される担体、例えばマンニトールを含む、使用の前にかかる溶液または懸濁液を製造するための凍結乾燥組成物の場合に可能である。医薬組成物を滅菌することが可能であり、および/または医薬組成物は賦形剤、例えば保存剤、安定化剤、湿潤剤および/または乳化剤、可溶化剤、浸透圧調節のための塩および/またはバッファーを含むことができ、自体公知の方法で、例えば常套の溶解または凍結乾燥プロセスによって製造される。溶液または懸濁液は、増粘剤、例えばカルボキシメチルセルロースナトリウム、カルボキシメチルセルロース、デキストラン、ポリビニルピロリドンまたはゼラチンを含み得る。油中懸濁液は油成分として注射の目的で常套の植物油、合成油または半合成油を含む。
【0146】
等張剤は当業者に既知のもの、例えばマンニトール、デキストロース、グルコースおよび塩化ナトリウムから選択され得る。輸液製剤を水性媒体で希釈し得る。希釈剤として用いる水性媒体の量は、輸液溶液中の有効成分の所望の濃度によって選択される。輸液溶液は静脈内投与の製剤において一般的に使用される他の賦形剤、例えば抗酸化剤を含み得る。
【0147】
本発明はさらに、「組合せ製剤」に関する。これは、本明細書において使用するとき、とりわけ上記定義の組合せパートナー(a)と(b)を独立してまたは異なる量の組合せパートナー(a)および(b)を含む異なる固定された組合せ剤の使用によって、すなわち同時または異なる時点で投与することができるという意味での「パーツのキット」を意味する。パーツのキットのパーツを、例えば同時にまたは時間を違えて、すなわち異なる時点で、そして等しいまたは異なる時間間隔で任意のパーツのキットのパーツを投与することができる。組合せ製剤において投与される組合せパートナー(b)に対する組合せパートナー(a)の総重量比は、処置する患者亜集団のニーズまたは患者が有するあらゆる副作用の重症度に応じて1人の患者の異なるニーズに従うために、変化し得る。
【0148】
本発明はとりわけ、
(a)Bcr−Abl、c−KitおよびPDGF−Rチロシンキナーゼ阻害剤の1種以上の単位投与形態;と
(b)薬学的に活性な薬剤の1種以上の単位投与形態
を含む組合せ製剤に関する。
【0149】
VII.処置する疾患
本発明の組成物は、増殖性疾患または難治性血管形成に関連するもしくはそれによって引き起こされる疾患の処置に有用である。
増殖性疾患は、主として腫瘍疾患(またはがん)(および/またはあらゆる転移がん)である。本発明の組成物は、乳がん、泌尿生殖器がん、黒色腫、神経膠腫、卵巣がん、膵臓がん、神経芽腫、頭部および/または頸部がん、または膀胱がん、あるいはより広い意味において、腎臓がん、脳がん、または胃腸管がんにとりわけ有用である。
【0150】
とりわけ本発明の組成物は、
(i)乳がん;肺がん、例えば小細胞性もしくは非小細胞性肺がん;黒色腫;または
(ii) (ii)他の化学療法での処置に難治性である増殖性疾患;または
(iii)(iii)多剤抵抗性のために他の化学療法での処置に難治性である腫瘍;
の処置にとりわけ有用である。
【0151】
腫瘍、腫瘍疾患、癌腫またはがんについて言及しているとき、本来の臓器もしくは組織における、および/またはあらゆる他の位置における転移も、腫瘍および/または転移の位置が何であれ、代替としてまたは追加して意図される。
【0152】
組成物は、ヒトがん細胞、例えばがん性腫瘍において選択的毒性または正常細胞よりも急速増殖細胞により毒性であり、当該組成物は顕著な抗増殖効果を有し、そして分化、例えば細胞サイクル停止およびアポトーシスを促進する。
【実施例】
【0153】
下記実施例は4−メチル−3−[[4−(3−ピリジニル)−2−ピリミジニル]アミノ]−N−[5−(4−メチル−1H−イミダゾール−1−イル)−3−(トリフルオロメチル)フェニル]ベンズアミドを含む組合せ剤について説明し、これは相乗効果を示す。全ての組合せ剤を、本共同研究の一部として3つの異なる細胞系:非小細胞性肺がんモデル、A549;卵巣がんモデル、SKOV−3;および悪性黒色腫モデル、SKMEL−28において試験した。
【0154】
1つの例は、A549細胞において4−メチル−3−[[4−(3−ピリジニル)−2−ピリミジニル]アミノ]−N−[5−(4−メチル−1H−イミダゾール−1−イル)−3−(トリフルオロメチル)フェニル]ベンズアミドとビンデシンの間で観察された相乗効果である。
【0155】
他の例は、A549細胞において4−メチル−3−[[4−(3−ピリジニル)−2−ピリミジニル]アミノ]−N−[5−(4−メチル−1H−イミダゾール−1−イル)−3−(トリフルオロメチル)フェニル]ベンズアミドとスタウロスポリンの間で観察された相乗効果である。
全ての組合せ剤を同じ方法で試験のために製造した。
【0156】
アッセイ条件およびプロトコル
1日目:細胞の調製
細胞をT−175フラスコ内で、完全培地(RPMI−1640、10% FBS、1% Penn/Strep)中で、37℃、5% CO2で培養した。細胞を0.25%トリプシンで短時間処理して、フラスコから取り出した。トリプシンを培地で不活性化し、細胞数を適当に調節した。細胞を384ウェルマイクロタイタープレート(35μL)に1500(A549)または3,000(SKOV−3、SKMEL−28)細胞/ウェルで、マルチドロップを用いて播種し、16−24時間後に一般的なスクリーニングのために化合物を加えた。播種したプレートを一晩インキュベート(37℃/5% CO2)して回復させ、再付着させた。
【0157】
2日目:化合物添加
希釈プレートを、100μL/ウェルの完全培地非細胞培養物処理ポリプロピレン384−ウェルプレートで調製した。化合物を希釈プレートに、Mini−Trakを用いて1:101希釈となるように加え(1μL添加)、混合した。1薬剤用量応答曲線のために、希釈プレート由来の5μL アリコートをアッセイプレートに加えて、11点用量応答曲線を作成した(最終体積40μL)。最終希釈は〜1:808、全溶媒濃度〜0.1%であった。組合せ剤マトリックスのために、直交的に検量したマスタープレートの希釈プレート由来の4.5μL アリコートを、同じアッセイプレートに加えて、用量応答マトリックスを作成した(最終体積44μL)。各化合物の最終希釈は、〜1:988、全溶媒濃度〜0.2%であった。化合物を加えた後、プレートを37℃/5% CO2で72時間インキュベートした。
【0158】
5日目:細胞生存率の測定
5% CellTiter−Blue(Promega)生存率染料の完全培地溶液を、マルチドロップまたは384ウェルピペッターを用いてアッセイプレートに分散させた。適当な体積を加えて最終染料濃度2.5%とした。生存率反応を、細胞タイプに応じて4−6時間、37℃/5% CO2でインキュベートして行い、生存率染料を減少させた。プレートを室温に1時間冷却した後、励起波長 540nmで、蛍光強度を590nmにおいて、そしてWallac Victor−Vプレートリーダーで測定した。
【0159】
【表1】

*:基本培地に10%FBS、ペニシリン/ストレプトマイシン(1:100)を補って完全培地を製造する。ATCC培地を受領後3ヶ月以内に使用するとき、L−グルタミンの添加は必要でない。
【0160】
QC基準
1次プレートQC状態
cHTSプレートフォーマットは、自動品質管理に用いられる正および負のプレート内対照ウェルのグループを含む。全てのアッセイプレートにデータ収集後のLIMシステムによって自動QC値を割り当てる。自動品質管理コールを、標準的な係数 Z=1−3(_V+_U)/(V−U)(ここで、V、Uは平均ビークル(処置)および培地(処置せず)対照レベルであり、_V、_Uは対応する標準偏差見積もりである)を用いてプレート内対照を用いて計算したZ係数に基づいて行う。プレートを3つのクラスにグループ分けするようにZ係数閾値を経験に基づきセットする:自動的に許可(Z>0.6)、自動的に拒否(Z<0.4)および視覚的に評価する必要がある未決定プレート(0.4<Z<0.6)。必要であれば、許可プレートのQC状態を、プレート品質の視覚的調査、トランスファー対照または他の2次QC基準に基づき拒否状態に再割り当てすることができる。自動的にまたは視覚的調査によって拒否されるプレートをさらなる分析から除外し、反復に組み込む。
【0161】
トランスファー対照
正の対照化合物(Gentian Violet)は全てのマスタープレートに含まれる。これは、スクリーニングする科学者に、行および列のマスターからアッセイプレートへの化合物の移動を確認するための視覚的チェックを提供する。
【0162】
2次QC
2次QCは、プレート品質の視覚的調査およびトランスファー対照、データスパイクの作成および1薬剤の動態に適当な細胞系のチェックを含むデータ品質のさらなる手動チェックを含む。許可されないプレートグラジエントを示す1次QCから許可状態のプレートは拒否状態に調整され、反復のために列に加えられる。また、プレートを、偶発的な悪性ウェルまたは(同じ処置クラス内の)すぐ隣と極めて異なるデータ値を有する「スパイク」について、視覚的にも調査する。これらのデータスパイクは、データベース内に通知され、続く分析から除外される。最終的に、過去の経験と不一致である1薬剤活性を含む用量応答マトリックスは、拒否状態でマークされ、反復のために列に加えられる。カットオフ閾値に達しなかったデータブロックはデータベース内で通知され、続く分析から除外され、必要であれば反復のために列に加えられる。
【0163】
抗増殖活性の測定
効果の尺度はアラマーブルー生存率アッセイを用いた、未処理レベル(ビークルのみ)と比較した細胞生存率の阻害であった。未処理および処理レベルUおよびTについて、阻害率(I=1−T/U)を計算した。阻害は0%(未処理レベル)から100%(T=0のとき)の範囲である。
各処理レベルTを、プレート上に並んだ未処理対照におけるアラマーブルーレベル中央値(および上記したそれに関する不確実性)を見出すことにより各プレートについて決定した未処理レベル中央値U±σUと比較した。標準誤差伝播法則をIについての表現に適用し、予測される標準誤差σI〜(σU/U)sqrt(1−I)。
誤差見積もりをさらに増加させて反復組合せブロックと最小推定不確定率_min〜3%の変化を考慮する。したがって阻害についての標準誤差見積もりはσI〜sqrt{(σU/U)2(1−I)+σrep2+σminとなる。
【0164】
中央値および誤差見積もり
コンセンサスに対する偶発的な異常値の影響を減少させるために、平均よりも中央値を用いた。中央値は異常値に対してより強固であるが、それらは〜30%以上の偏差をもたらす統計的ノイズに対してより感受性である。標準偏差は中央絶対偏差(MAD)から見積もられ、正規分布の場合、サンプル偏差σdat〜1.5MADである。中央値の標準誤差自体は、与えられたNデータ値で、σmed〜σdat/sqrt(N−1)である。
【0165】
1薬剤応答曲線
1薬剤活性は、ダウンヒルシンプレックスアルゴリズムを用いた最小二乗平均で、式I=Imax/[1+(C/EC50)σ]のシグモイド関数にフィットさせることによって特徴付けられる。ここで、Cは濃度であり、EC50は50%阻害での有効濃度であり、そしてσはシグモイド性である。各フィットパラメーターの不確実性を、低く見積もられるσI誤差を考慮して、減少キー2乗χ2の変化が1未満であるか、または最小値が1を超えるとき最小減少χ2未満である範囲から見積もった。最適濃度を確保するため、EC50および提案した増殖アッセイの各々における最大効果レベルを決定した。384ウェルプレートを用いて、3−7桁の規模に及ぶよう、用量比f=2、3または4での12ステップ希釈2連の用量応答曲線を得た。
【0166】
最適濃度の選択
本発明者らは、1薬剤曲線データを用いて、組合せスクリーニングに用いるための各化合物の希釈シリーズを定義する。1薬剤曲線のシグモイド性に応じて希釈倍率f 2、3または4を用い、フィットしたEC50付近の中心濃度で5つの用量レベルを選択する。検出可能な1薬剤活性がない化合物については、到達できる最高濃度から出発してf=4を用いる。
【0167】
組合せ用量マトリックスおよび参照モデル
cHTSスクリーニングによって、0を含む濃度のシリーズで2つの1薬剤の全ての対をなす組合せを含む用量マトリックスを作成する。各用量マトリックスは、組合せ効果の参考として用いる1薬剤曲線の内部コピーを含む。対応するデータ点の中央値を取って反復の用量マトリクスを融合させることができ、そして濃度シリーズが異なるとき、対応する値を双線の内挿を用いて見出す。上記式を用いて標準誤差を各阻害値についてコンピュータで求めた。組合せ効果は、最も容易には、各データ点の阻害と1薬剤曲線に由来する組合せ参照モデルのものとを比較することによって特徴付けられた。3つのモデルを一般的に用いる:(1)最も高い1薬剤モデル IHSA(CX,CY)=max(IX,IY)は単純な参照モデルであり、ここでCX、Yは化合物XおよびYの濃度であり、そしてIX、YはCX、Yでの1薬剤の阻害である;(2)Bliss独立 IBliss(CX,CY)=IX+IY−IXIYは、独立した競合阻害剤についての統計的期待値を意味する;および(3)Loewe相加性、ここでILoewe(CX,CY)は(CX/ECX)+(CY/ECY)=1を満足する阻害であり、ECX、YはILoeweでの1薬剤曲線についての有効濃度である。Loewe相加効果は、XとYが同じ化合物であるときに形成される組合せ応答を意味するため、一般的に受け入れられている相乗効果についての参照である[4]。IHSAおよびIBlissはいずれもIX、Yから容易に計算されるが、ILoeweの決定は内挿および数値の根の発見を必要とする。
【0168】
9×9再試験のための組合せ選択
高分解9×9用量マトリックスを用いた反復アッセイに望ましい腫瘍学的組合せ剤を選択するために、3つの重要な点を評価した:(1)相加モデルを超える顕著な相乗効果;(2)相乗効果が発生するとき、実質的な活性;そして(3)十分な効能シフト。「相乗性スコア」を、S=log fX log fY_Idata(Idata−ILoewe)によって、全ての非1薬剤濃度ペアにわたって合計して用いた。ここで、log fX、Yは、各1薬剤について用いた希釈倍率の自然対数である。これは、高阻害に加重し、希釈倍率の変化について補正して、測定値とLoewe相加の応答曲面間の体積を効果的に計算する。この体積スコアは、組合せ剤の全体の相乗または拮抗効果を強調し、したがって範囲外のデータスパイクの影響を最小にし、広範囲の濃度にわたって高い効果レベルで強固な相乗効果を有する組合せ剤を同定する。Sはほとんどの相乗的組合せで正であり、拮抗作用で負である。相乗効果および拮抗作用の両方が異なる濃度で存在する場合、加重は高い阻害レベルでの効果に有利である。不確実性σSを各相乗スコアについて、Idata値および標準誤差伝播について測定した誤差に基づいて計算する。相乗スコアおよびその誤差を用いて適当な選択的カットオフを定義した。例えば、S>2_Sの組合せ剤は、正規分布であると仮定して、〜95%の確度で有意である。また、十分な効能シフトを確認するため、選択された効果レベルでの組合せ指数CI=(CX/ECX)+(CY/ECY)は、有用な相乗効果を意味する程度に低い。現在使用されている臨床的組合せについてインビトロで観察されるCI測定(CI〜0.5−0.7)を、カットオフ設定の指標として用いることができる。
【0169】
下記表は{6−[4−(4−エチル−ピペラジン−1−イルメチル)−フェニル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−((R)−1−フェニル−エチル)−アミンと最良の相乗効果を示す組合せ剤を列記している。
【表2】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
増殖性疾患の予防または処置において同時、並行、個別または逐次使用のための、
(a)Bcr−Abl、c−KitおよびPDGF−Rチロシンキナーゼ阻害剤;と
(b)下記群から選択される1種以上の薬学的に活性な薬剤の組合せ剤:
i. アポトーシスタンパク質の阻害剤;
ii. ステロイド;
iii. アデノシン−キナーゼ−阻害剤;
iv. アジュバント;
v. 副腎皮質アンタゴニスト;
vi. AKT経路阻害剤;
vii. アルキル化剤;
viii. 血管形成阻害剤;
ix. 抗アンドロゲン剤;
x. 抗エストロゲン剤;
xi. 抗高カルシウム血症剤;
xii. 代謝拮抗剤;
xiii. アポトーシス誘導剤;
xiv. オーロラキナーゼ阻害剤;
xv. ブルートンチロシンキナーゼ(BTK)阻害剤;
xvi. カルシニューリン阻害剤;
xvii. CaMキナーゼII阻害剤;
xviii. CD45チロシンホスファターゼ阻害剤;
xix. CD25ホスファターゼ阻害剤阻害剤;
xx. CHKキナーゼ阻害剤;
xxi. ゲニステイン、オロモウシン(olomucine)および/またはチルホスチンを制御するための調節剤;
xxii. シクロオキシゲナーゼ阻害剤;
xxiii. cRAFキナーゼ阻害剤;
xxiv. サイクリン依存性キナーゼ阻害剤;
xxv. システインプロテアーゼ阻害剤;
xxvi. DNA挿入剤;
xxvii. DNAストランドブレーカー;
xxviii.E3リガーゼ阻害剤;
xxix. 内分泌系ホルモン;
xxx. 上皮増殖因子ファミリーの活性を標的とし、減少させるまたは阻害する化合物;
xxxi. EGFR、PDGFRチロシンキナーゼ阻害剤;
xxxii. ファルネシルトランスフェラーゼ阻害剤;
xxxiii.Flk−1キナーゼ阻害剤;
xxxiv. グリコーゲンシンターゼキナーゼ−3(GSK3)阻害剤;
xxxv. ヒストンデアセチラーゼ(HDAC)阻害剤;
xxxvi. HSP90阻害剤;
xxxvii.I−カッパB−アルファキナーゼ阻害剤(IKK);
xxxviii.インシュリン受容体チロシンキナーゼ阻害剤;
xxxix. c−Jun N末端キナーゼ(JNK)キナーゼ阻害剤;
xl. 微小管結合剤;
xli. マイトジェン活性化タンパク質(MAP)キナーゼ−阻害剤;
xlii. MDM2阻害剤;
xliii. MEK阻害剤;
xliv. マトリックスメタロプロテイナーゼ阻害剤(MMP)阻害剤;
xlv. NGFRチロシン−キナーゼ−阻害剤;
xlvi. p38MAPキナーゼ阻害剤、SAPK2/p38キナーゼ阻害剤を含む;
xlvii. p56チロシンキナーゼ阻害剤;
xlviii.PDGFRチロシンキナーゼ阻害剤;
xlix. ホスファチジルイノシトール3−キナーゼ阻害剤;
l. ホスファターゼ阻害剤;
li. プラチナ薬剤;
lii. プロテインホスファターゼ阻害剤、PP1およびPP2阻害剤、ならびにチロシンホスファターゼ阻害剤を含む;
liii. PKC阻害剤およびPKCデルタキナーゼ阻害剤;
liv. ポリアミン合成阻害剤;
lv. プロテオソーム阻害剤;
lvi. PTP1B阻害剤;
lvii. タンパク質チロシンキナーゼ阻害剤、SRCファミリーチロシンキナーゼ阻害剤;Sykチロシンキナーゼ阻害剤;およびJAK−2および/またはJAK−3チロシンキナーゼ阻害剤を含む;
lviii. レチノイド;
lix. RNAポリメラーゼII伸長阻害剤;
lx. セリン/スレオニンキナーゼ阻害剤;
lxi. ステロール生合成阻害剤;
lxii. トポイソメラーゼ阻害剤;
i. VEGFRチロシンキナーゼ阻害剤;およびそれらの混合物。
【請求項2】
Bcr−Abl、c−KitおよびPDGF−Rチロシンキナーゼ阻害剤が、式(I)
【化1】

〔式中、
は水素、低級アルキル、低級アルコキシ−低級アルキル、アシルオキシ−低級アルキル、カルボキシ−低級アルキル、低級アルコキシカルボニル−低級アルキル、またはフェニル−低級アルキルを意味し;
は水素、所望により1個以上の同一または異なる基Rで置換されている、低級アルキル、シクロアルキル、ベンズシクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール基、または0、1、2または3個の環窒素原子と、0または1個の酸素原子と、0または1個の硫黄原子を含む単環または二環式ヘテロアリール基(これらの基は各々の場合において非置換であるか、またはモノ−もしくはポリ置換されている)を意味し;そして
はヒドロキシ、低級アルコキシ、アシルオキシ、カルボキシ、低級アルコキシカルボニル、カルバモイル、N−モノ−もしくはN,N−ジ置換カルバモイル、アミノ、モノ−もしくはジ置換アミノ、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール基、または0、1、2または3個の環窒素原子と、0または1個の酸素原子と、0または1個の硫黄原子を含む単環または二環式ヘテロアリール基(これらの基は各々の場合において非置換であるか、またはモノ−もしくはポリ置換されている)を意味するか;または
式中、RとRは一体となって、所望により低級アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、フェニル、ヒドロキシ、低級アルコキシ、アミノ、モノ−もしくはジ置換アミノ、オキソ、ピリジル、ピラジニルまたはピリミジニルでモノ−もしくはジ置換された、4、5または6個の炭素原子を有するアルキレン;4または5個の炭素原子を有するベンズアルキレン;1個の酸素と3または4個の炭素原子を有するオキサアルキレン;または1個の窒素と3または4個の炭素原子を有するアザアルキレン(ここで、窒素は非置換であるか、または低級アルキル、フェニル−低級アルキル、低級アルコキシカルボニル−低級アルキル、カルボキシ−低級アルキル、カルバモイル−低級アルキル、N−モノ−もしくはN,N−ジ置換カルバモイル−低級アルキル、シクロアルキル、低級アルコキシカルボニル、カルボキシ、フェニル、置換フェニル、ピリジニル、ピリミジニルまたはピラジニルで置換されている)を意味し;
は水素、低級アルキルまたはハロゲンを意味する〕
のもの、およびかかる化合物のN−オキシドまたは薬学的に許容される塩である、請求項1に記載の組合せ剤。
【請求項3】
1種以上の薬学的に活性な薬剤が、アポトーシスタンパク質の阻害剤、ステロイド、トポイソメラーゼI阻害剤、PKC阻害剤、HDAC阻害剤、DNAインターカレーター、プラチナ薬剤、微小管結合剤;およびそれらの混合物から成る群から選択される、請求項1に記載の組合せ剤。
【請求項4】
請求項1に記載の組合せ剤を含む、増殖性疾患の予防または処置方法。
【請求項5】
増殖性疾患が卵巣がん、肺がんおよび黒色腫である、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
増殖性疾患の予防または処置において同時、並行、個別または逐次使用のための、
(a)Bcr−Abl、c−KitおよびPDGF−Rチロシンキナーゼ阻害剤;と
(b)下記群から選択される1種以上の薬学的に活性な薬剤の組合せ剤:
プレドニゾン、N−[1−シクロヘキシル−2−オキソ−2−(6−フェネチル−オクタヒドロ−ピロロ[2,3−c]ピリジン−1−イル−エチル]−2−メチルアミノ−プロピオンアミド、シクロ[L−アラニル−D−アラニル−(αS,2S)−α−アミノ−η−オキソオキシランオクタノイル−D−プロリル](9CI)、プリカマイシン;硫酸ビンデシン;シスプラチン;スタウロスポリン;10−ヒドロキシカンプトテシン酢酸塩;塩酸ドキソルビシン;塩酸エピルビシン;塩酸ミトキサントロン。
【請求項7】
Bcr−Abl、c−KitおよびPDGF−Rチロシンキナーゼ阻害剤が式(I)
【化2】

〔式中、
は水素、低級アルキル、低級アルコキシ−低級アルキル、アシルオキシ−低級アルキル、カルボキシ−低級アルキル、低級アルコキシカルボニル−低級アルキルまたはフェニル−低級アルキルを意味し;
は水素、所望により1個以上の同一または異なる基Rで置換されている、低級アルキル、シクロアルキル、ベンズシクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール基、または0、1、2または3個の環窒素原子と、0または1個の酸素原子と、0または1個の硫黄原子を含む単環または二環式ヘテロアリール基(これらの基は各々の場合において非置換であるか、またはモノ−もしくはポリ置換されている)を意味し;そして
はヒドロキシ、低級アルコキシ、アシルオキシ、カルボキシ、低級アルコキシカルボニル、カルバモイル、N−モノ−もしくはN,N−ジ置換カルバモイル、アミノ、モノ−もしくはジ置換アミノ、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール基、または0、1、2または3個の環窒素原子と、0または1個の酸素原子と、0または1個の硫黄原子を含む単環または二環式ヘテロアリール基(これらの基は各々の場合において非置換であるか、またはモノ−もしくはポリ置換されている)を意味するか;または
式中、RとRは一体となって所望により低級アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、フェニル、ヒドロキシ、低級アルコキシ、アミノ、モノ−もしくはジ置換アミノ、オキソ、ピリジル、ピラジニルまたはピリミジニルでモノ−もしくはジ置換された、4、5または6個の炭素原子を有するアルキレン;4または5個の炭素原子を有するベンズアルキレン;1個の酸素と3または4個の炭素原子を有するオキサアルキレン;または1個の窒素と3または4個の炭素原子を有するアザアルキレン(ここで、窒素は非置換であるか、または低級アルキル、フェニル−低級アルキル、低級アルコキシカルボニル−低級アルキル、カルボキシ−低級アルキル、カルバモイル−低級アルキル、N−モノ−もしくはN,N−ジ置換カルバモイル−低級アルキル、シクロアルキル、低級アルコキシカルボニル、カルボキシ、フェニル、置換フェニル、ピリジニル、ピリミジニルまたはピラジニルで置換されている)を意味し;
は水素、低級アルキルまたはハロゲンを意味する〕
のもの、およびかかる化合物のN−オキシドまたは薬学的に許容される塩である、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
請求項6に記載の組合せ剤を含む増殖性疾患の予防または処置方法。
【請求項9】
増殖性疾患が卵巣がん、肺がんおよび黒色腫である、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
(a)Bcr−Abl、c−KitおよびPDGF−Rチロシンキナーゼ阻害剤;と
(b)下記群から選択される1種以上の薬学的に活性な薬剤を含む医薬組成物:
i. アポトーシスタンパク質の阻害剤;
ii. ステロイド;
iii. アデノシン−キナーゼ−阻害剤;
lxiii. アジュバント;
lxiv. 副腎皮質アンタゴニスト;
lxv. AKT経路阻害剤;
lxvi. アルキル化剤;
lxvii. 血管形成阻害剤;
lxviii.抗アンドロゲン剤;
lxix. 抗エストロゲン剤;
lxx. 抗高カルシウム血症剤;
lxxi. 代謝拮抗剤;
lxxii. アポトーシス誘導剤;
lxxiii.オーロラキナーゼ阻害剤;
lxxiv. ブルートンチロシンキナーゼ(BTK)阻害剤;
lxxv. カルシニューリン阻害剤;
lxxvi. CaMキナーゼII阻害剤;
lxxvii.CD45チロシンホスファターゼ阻害剤;
lxxviii.CD25ホスファターゼ阻害剤阻害剤;
lxxix. CHKキナーゼ阻害剤;
lxxx. ゲニステイン、オロモウシン(olomucine)および/またはチルホスチンを制御するための調節剤;
lxxxi. シクロオキシゲナーゼ阻害剤;
lxxxii.cRAFキナーゼ阻害剤;
lxxxiii.サイクリン依存性キナーゼ阻害剤;
lxxxiv.システインプロテアーゼ阻害剤;
lxxxv. DNA挿入剤;
lxxxvi.DNAストランドブレーカー;
lxxxvii.E3リガーゼ阻害剤;
lxxxviii.内分泌系ホルモン;
lxxxix.上皮増殖因子ファミリーの活性を標的とし、減少させるまたは阻害する化合物;
xc. EGFR、PDGFRチロシンキナーゼ阻害剤;
xci. ファルネシルトランスフェラーゼ阻害剤;
xcii. Flk−1キナーゼ阻害剤;
xciii. グリコーゲンシンターゼキナーゼ−3(GSK3)阻害剤;
xciv. ヒストンデアセチラーゼ(HDAC)阻害剤;
xcv. HSP90阻害剤;
xcvi. I−カッパB−アルファキナーゼ阻害剤(IKK);
xcvii. インシュリン受容体チロシンキナーゼ阻害剤;
xcviii.c−Jun N末端キナーゼ(JNK)キナーゼ阻害剤;
xcix. 微小管結合剤;
c. マイトジェン活性化タンパク質(MAP)キナーゼ−阻害剤;
ci. MDM2阻害剤;
cii. MEK阻害剤;
ciii. マトリックスメタロプロテイナーゼ阻害剤(MMP)阻害剤;
civ. NGFRチロシン−キナーゼ−阻害剤;
cv. p38MAPキナーゼ阻害剤、SAPK2/p38キナーゼ阻害剤を含む;
cvi. p56チロシンキナーゼ阻害剤;
cvii. PDGFRチロシンキナーゼ阻害剤;
cviii. ホスファチジルイノシトール3−キナーゼ阻害剤;
cix. ホスファターゼ阻害剤;
cx. プラチナ薬剤;
cxi. プロテインホスファターゼ阻害剤、PP1およびPP2阻害剤、ならびにチロシンホスファターゼ阻害剤を含む;
cxii. PKC阻害剤およびPKCデルタキナーゼ阻害剤;
cxiii. ポリアミン合成阻害剤;
cxiv. プロテオソーム阻害剤;
cxv. PTP1B阻害剤;
cxvi. タンパク質チロシンキナーゼ阻害剤SRCファミリーチロシンキナーゼ阻害剤;Sykチロシンキナーゼ阻害剤;およびJAK−2および/またはJAK−3チロシンキナーゼ阻害剤を含む;
cxvii. レチノイド;
cxviii.RNAポリメラーゼII伸長阻害剤;
cxix. セリン/スレオニンキナーゼ阻害剤;
cxx. ステロール生合成阻害剤;
cxxi. トポイソメラーゼ阻害剤;
cxxii. VEGFRチロシンキナーゼ阻害剤、およびそれらの混合物。
【請求項11】
Bcr−Abl、c−KitおよびPDGF−Rチロシンキナーゼ阻害剤が式(I)
【化3】

〔式中、
は水素、低級アルキル、低級アルコキシ−低級アルキル、アシルオキシ−低級アルキル、カルボキシ−低級アルキル、低級アルコキシカルボニル−低級アルキルまたはフェニル−低級アルキルを意味し;
は水素、所望により1個以上の同一または異なる基Rで置換されている、低級アルキル、シクロアルキル、ベンズシクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール基、または0、1、2または3個の環窒素原子と、0または1個の酸素原子と、0または1個の硫黄原子を含む単環または二環式ヘテロアリール基(これらの基は各々の場合において非置換であるか、またはモノ−もしくはポリ置換されている)を意味し;そして
はヒドロキシ、低級アルコキシ、アシルオキシ、カルボキシ、低級アルコキシカルボニル、カルバモイル、N−モノ−もしくはN,N−ジ置換カルバモイル、アミノ、モノ−もしくはジ置換アミノ、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール基、または0、1、2または3個の環窒素原子と、0または1個の酸素原子と、0または1個の硫黄原子を含む単環または二環式ヘテロアリール基(これらの基は各々の場合において非置換であるか、またはモノ−もしくはポリ置換されている)を意味するか;または
式中、RとRは一体となって、所望により低級アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、フェニル、ヒドロキシ、低級アルコキシ、アミノ、モノ−もしくはジ置換アミノ、オキソ、ピリジル、ピラジニルまたはピリミジニルでモノ−もしくはジ置換された、4、5または6個の炭素原子を有するアルキレン;4または5個の炭素原子を有するベンズアルキレン;1個の酸素と3または4個の炭素原子を有するオキサアルキレン;または1個の窒素と3または4個の炭素原子を有するアザアルキレン(ここで、窒素は非置換であるか、または低級アルキル、フェニル−低級アルキル、低級アルコキシカルボニル−低級アルキル、カルボキシ−低級アルキル、カルバモイル−低級アルキル、N−モノ−もしくはN,N−ジ置換カルバモイル−低級アルキル、シクロアルキル、低級アルコキシカルボニル、カルボキシ、フェニル、置換フェニル、ピリジニル、ピリミジニルまたはピラジニルで置換されている);Rは水素、低級アルキルまたはハロゲンを意味する〕
のもの、およびかかる化合物のN−オキシドまたは薬学的に許容される塩である、請求項10に記載の医薬組成物。
【請求項12】
1種以上の薬学的に活性な薬剤がアポトーシスタンパク質の阻害剤、ステロイド、トポイソメラーゼI阻害剤、PKC阻害剤、HDAC阻害剤、DNAインターカレーター、プラチナ薬剤、微小管結合剤;およびそれらの混合物から成る群から選択される、請求項10に記載の医薬組成物。
【請求項13】
請求項10に記載の組合せ剤を含む、増殖性疾患の予防または処置方法。
【請求項14】
増殖性疾患が卵巣がん、肺がんおよび黒色腫である、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
(a)Bcr−Abl、c−KitおよびPDGF−Rチロシンキナーゼ阻害剤;と
(b)下記群から選択される1種以上の薬学的に活性な薬剤を含む医薬組成物:
プレドニゾン、N−[1−シクロヘキシル−2−オキソ−2−(6−フェネチル−オクタヒドロ−ピロロ[2,3−c]ピリジン−1−イル−エチル]−2−メチルアミノ−プロピオンアミド、シクロ[L−アラニル−D−アラニル−(αS,2S)−α−アミノ−η−オキソオキシランオクタノイル−D−プロリル](9CI)、プリカマイシン;硫酸ビンデシン;シスプラチン;スタウロスポリン;10−ヒドロキシカンプトテシン酢酸塩;塩酸ドキソルビシン;塩酸エピルビシン;塩酸ミトキサントロン;およびそれらの混合物。
【請求項16】
Bcr−Abl、c−KitおよびPDGF−Rチロシンキナーゼ阻害剤が式(I)
【化4】

〔式中、
は水素、低級アルキル、低級アルコキシ−低級アルキル、アシルオキシ−低級アルキル、カルボキシ−低級アルキル、低級アルコキシカルボニル−低級アルキルまたはフェニル−低級アルキルを意味し;
は水素、所望により1個以上の同一または異なる基Rで置換されている、低級アルキル、シクロアルキル、ベンズシクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール基、または0、1、2または3個の環窒素原子と、0または1個の酸素原子と、0または1個の硫黄原子を含む単環または二環式ヘテロアリール基(これらの基は各々の場合において非置換であるか、またはモノ−もしくはポリ置換されている)を意味し;そして
はヒドロキシ、低級アルコキシ、アシルオキシ、カルボキシ、低級アルコキシカルボニル、カルバモイル、N−モノ−もしくはN,N−ジ置換カルバモイル、アミノ、モノ−もしくはジ置換アミノ、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール基、または0、1、2または3個の環窒素原子と、0または1個の酸素原子と、0または1個の硫黄原子を含む単環または二環式ヘテロアリール基(これらの基は各々の場合において非置換であるか、またはモノ−もしくはポリ置換されている)を意味するか;または
とRは一体となって、所望により低級アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、フェニル、ヒドロキシ、低級アルコキシ、アミノ、モノ−もしくはジ置換アミノ、オキソ、ピリジル、ピラジニルまたはピリミジニルでモノ−もしくはジ置換された、4、5または6個の炭素原子を有するアルキレン;4または5個の炭素原子を有するベンズアルキレン;1個の酸素と3または4個の炭素原子を有するオキサアルキレン;または1個の窒素と3または4個の炭素原子を有するアザアルキレン(ここで、窒素は非置換であるか、または低級アルキル、フェニル−低級アルキル、低級アルコキシカルボニル−低級アルキル、カルボキシ−低級アルキル、カルバモイル−低級アルキル、N−モノ−もしくはN,N−ジ置換カルバモイル−低級アルキル、シクロアルキル、低級アルコキシカルボニル、カルボキシ、フェニル、置換フェニル、ピリジニル、ピリミジニルまたはピラジニルで置換されている)を意味し;
は水素、低級アルキルまたはハロゲンを意味する〕
のもの、およびかかる化合物のN−オキシドまたは薬学的に許容される塩である、請求項15に記載の医薬組成物。
【請求項17】
請求項15に記載の組合せ剤を含む、増殖性疾患の予防または処置方法。
【請求項18】
増殖性疾患が卵巣がん、肺がんおよび黒色腫である、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
(a)Bcr−Abl、c−KitおよびPDGF−Rチロシンキナーゼ阻害剤;と
(b)下記群から選択される1種以上の薬学的に活性な薬剤の組合せ剤を含む、増殖性疾患の予防または処置方法:
i. アポトーシスタンパク質の阻害剤
ii. ステロイド;
iii. アデノシン−キナーゼ−阻害剤;
iv. アジュバント;
v. 副腎皮質アンタゴニスト;
vi. AKT経路阻害剤;
vii. アルキル化剤;
viii. 血管形成阻害剤;
ix. 抗アンドロゲン剤;
x. 抗エストロゲン剤;
xi. 抗高カルシウム血症剤;
xii. 代謝拮抗剤;
xiii. アポトーシス誘導剤;
xiv. オーロラキナーゼ阻害剤;
xv. ブルートンチロシンキナーゼ(BTK)阻害剤;
xvi. カルシニューリン阻害剤;
xvii. CaMキナーゼII阻害剤;
xviii. CD45チロシンホスファターゼ阻害剤;
xix. CD25ホスファターゼ阻害剤阻害剤;
xx. CHKキナーゼ阻害剤;
xxi. ゲニステイン、オロモウシン(olomucine)および/またはチルホスチンを制御するための調節剤;
xxii. シクロオキシゲナーゼ阻害剤;
xxiii. cRAFキナーゼ阻害剤;
xxiv. サイクリン依存性キナーゼ阻害剤;
xxv. システインプロテアーゼ阻害剤;
xxvi. DNA挿入剤;
xxvii. DNAストランドブレーカー;
xxviii.E3リガーゼ阻害剤;
xxix. 内分泌系ホルモン;
xxx. 上皮増殖因子ファミリーの活性を標的とし、減少させるまたは阻害する化合物;
xxxi. EGFR、PDGFRチロシンキナーゼ阻害剤;
xxxii. ファルネシルトランスフェラーゼ阻害剤;
xxxiii.Flk−1キナーゼ阻害剤;
xxxiv. グリコーゲンシンターゼキナーゼ−3(GSK3)阻害剤;
xxxv. ヒストンデアセチラーゼ(HDAC)阻害剤;
xxxvi. HSP90阻害剤;
xxxvii.I−カッパB−アルファキナーゼ阻害剤(IKK);
xxxviii.インシュリン受容体チロシンキナーゼ阻害剤;
xxxix. c−Jun N末端キナーゼ(JNK)キナーゼ阻害剤;
xl. 微小管結合剤;
xli. マイトジェン活性化タンパク質(MAP)キナーゼ−阻害剤;
xlii. MDM2阻害剤;
xliii. MEK阻害剤;
xliv. マトリックスメタロプロテイナーゼ阻害剤(MMP)阻害剤;
xlv. NGFRチロシン−キナーゼ−阻害剤;
xlvi. p38MAPキナーゼ阻害剤、SAPK2/p38キナーゼ阻害剤を含む;
xlvii. p56チロシンキナーゼ阻害剤;
xlviii.PDGFRチロシンキナーゼ阻害剤;
xlix. ホスファチジルイノシトール3−キナーゼ阻害剤;
l. ホスファターゼ阻害剤;
li. プラチナ薬剤;
lii. プロテインホスファターゼ阻害剤、PP1およびPP2阻害剤、ならびにチロシンホスファターゼ阻害剤を含む;
liii. PKC阻害剤およびPKCデルタキナーゼ阻害剤;
liv. ポリアミン合成阻害剤;
lv. プロテオソーム阻害剤;
lvi. PTP1B阻害剤;
lvii. タンパク質チロシンキナーゼ阻害剤SRCファミリーチロシンキナーゼ阻害剤;Sykチロシンキナーゼ阻害剤;およびJAK−2および/またはJAK−3チロシンキナーゼ阻害剤を含む;
lviii. レチノイド;
lix. RNAポリメラーゼII伸長阻害剤;
lx. セリン/スレオニンキナーゼ阻害剤;
lxi. ステロール生合成阻害剤;
lxii. トポイソメラーゼ阻害剤;
i. VEGFRチロシンキナーゼ阻害剤;およびそれらの混合物。
【請求項20】
Bcr−Abl、c−KitおよびPDGF−Rチロシンキナーゼ阻害剤が式(I)
【化5】

〔式中、
は水素、低級アルキル、低級アルコキシ−低級アルキル、アシルオキシ−低級アルキル、カルボキシ−低級アルキル、低級アルコキシカルボニル−低級アルキルまたはフェニル−低級アルキルを意味し;
は水素、所望により1個以上の同一または異なる基Rで置換されている、低級アルキル、シクロアルキル、ベンズシクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール基、または0、1、2または3個の環窒素原子と、0または1個の酸素原子と、0または1個の硫黄原子を含む単環または二環式ヘテロアリール基(これらの基は各々の場合において非置換であるか、またはモノ−もしくはポリ置換されている)を意味し;そして
はヒドロキシ、低級アルコキシ、アシルオキシ、カルボキシ、低級アルコキシカルボニル、カルバモイル、N−モノ−もしくはN,N−ジ置換カルバモイル、アミノ、モノ−もしくはジ置換アミノ、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール基、または0、1、2または3個の環窒素原子と、0または1個の酸素原子と、0または1個の硫黄原子を含む単環または二環式ヘテロアリール基(これらの基は各々の場合において非置換であるか、またはモノ−もしくはポリ置換されている)を意味するか;または
とRは一体となって、所望により低級アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、フェニル、ヒドロキシ、低級アルコキシ、アミノ、モノ−もしくはジ置換アミノ、オキソ、ピリジル、ピラジニルまたはピリミジニルでモノ−もしくはジ置換された、4、5または6個の炭素原子を有するアルキレン;4または5個の炭素原子を有するベンズアルキレン;1個の酸素と3または4個の炭素原子を有するオキサアルキレン;または1個の窒素と3または4個の炭素原子を有するアザアルキレン(ここで、窒素は非置換であるか、または低級アルキル、フェニル−低級アルキル、低級アルコキシカルボニル−低級アルキル、カルボキシ−低級アルキル、カルバモイル−低級アルキル、N−モノ−もしくはN,N−ジ置換カルバモイル−低級アルキル、シクロアルキル、低級アルコキシカルボニル、カルボキシ、フェニル、置換フェニル、ピリジニル、ピリミジニルまたはピラジニルで置換されている)を意味し;
は水素、低級アルキルまたはハロゲンを意味する〕
のもの、およびかかる化合物のN−オキシドまたは薬学的に許容される塩である、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
1種以上の薬学的に活性な薬剤がアポトーシスタンパク質の阻害剤、ステロイド、トポイソメラーゼI阻害剤、PKC阻害剤、HDAC阻害剤、DNAインターカレーター、プラチナ薬剤、微小管結合剤;およびそれらの混合物から成る群から選択される、請求項19に記載の方法。
【請求項22】
増殖性疾患が卵巣がん、肺がんおよび黒色腫である、請求項19に記載の方法。
【請求項23】
(a)Bcr−Abl、c−KitおよびPDGF−Rチロシンキナーゼ阻害剤;と
(b)下記群から選択される1種以上の薬学的に活性な薬剤の組合せ剤を含む、増殖性疾患の予防または処置方法:
プレドニゾン、N−[1−シクロヘキシル−2−オキソ−2−(6−フェネチル−オクタヒドロ−ピロロ[2,3−c]ピリジン−1−イル−エチル]−2−メチルアミノ−プロピオンアミド、シクロ[L−アラニル−D−アラニル−(αS,2S)−α−アミノ−η−オキソオキシランオクタノイル−D−プロリル](9CI)、プリカマイシン;硫酸ビンデシン;シスプラチン;スタウロスポリン;10−ヒドロキシカンプトテシン酢酸塩;塩酸ドキソルビシン;塩酸エピルビシン;塩酸ミトキサントロン;およびそれらの混合物。
【請求項24】
Bcr−Abl、c−KitおよびPDGF−Rチロシンキナーゼ阻害剤が式(I)
【化6】

〔式中、
は水素、低級アルキル、低級アルコキシ−低級アルキル、アシルオキシ−低級アルキル、カルボキシ−低級アルキル、低級アルコキシカルボニル−低級アルキルまたはフェニル−低級アルキルを意味し;
は水素、所望により1個以上の同一または異なる基Rで置換されている、低級アルキル、シクロアルキル、ベンズシクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール基、または0、1、2または3個の環窒素原子と、0または1個の酸素原子と、0または1個の硫黄原子を含む単環または二環式ヘテロアリール基(これらの基は各々の場合において非置換であるか、またはモノ−もしくはポリ置換されている)を意味し;そして
はヒドロキシ、低級アルコキシ、アシルオキシ、カルボキシ、低級アルコキシカルボニル、カルバモイル、N−モノ−もしくはN,N−ジ置換カルバモイル、アミノ、モノ−もしくはジ置換アミノ、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール基、または0、1、2または3個の環窒素原子と、0または1個の酸素原子と、0または1個の硫黄原子を含む単環または二環式ヘテロアリール基(これらの基は各々の場合において非置換であるか、またはモノ−もしくはポリ置換されている)を意味するか;または
とRは一体となって、所望により低級アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、フェニル、ヒドロキシ、低級アルコキシ、アミノ、モノ−もしくはジ置換アミノ、オキソ、ピリジル、ピラジニルまたはピリミジニルでモノ−もしくはジ置換された、4、5または6個の炭素原子を有するアルキレン;4または5個の炭素原子を有するベンズアルキレン;1個の酸素と3または4個の炭素原子を有するオキサアルキレン;または1個の窒素と3または4個の炭素原子を有するアザアルキレン(ここで、窒素は非置換であるか、または低級アルキル、フェニル−低級アルキル、低級アルコキシカルボニル−低級アルキル、カルボキシ−低級アルキル、カルバモイル−低級アルキル、N−モノ−もしくはN,N−ジ置換カルバモイル−低級アルキル、シクロアルキル、低級アルコキシカルボニル、カルボキシ、フェニル、置換フェニル、ピリジニル、ピリミジニルまたはピラジニルで置換されている)を意味し;
は水素、低級アルキルまたはハロゲンを意味する〕
のもの、およびかかる化合物のN−オキシドまたは薬学的に許容される塩である、請求項23に記載の方法。
【請求項25】
増殖性疾患が卵巣がん、肺がんおよび黒色腫である、請求項23に記載の方法。
【請求項26】
(a)Bcr−Abl、c−KitおよびPDGF−Rチロシンキナーゼ阻害剤の医薬組成物;
(b)下記群から選択される薬学的に活性な薬剤化合物の医薬組成物:
を含む商品パッケージであって、(a)および(b)を一緒に、次々に、または個別に、1個の組合せ単位投与形態でまたは2個の別個の単位投与形態で投与するための商品パッケージ:
i. アポトーシスタンパク質の阻害剤;
ii. ステロイド;
iii. アデノシン−キナーゼ−阻害剤;
iv. アジュバント;
v. 副腎皮質アンタゴニスト;
vi. AKT経路阻害剤;
vii. アルキル化剤;
viii. 血管形成阻害剤;
ix. 抗アンドロゲン剤;
x. 抗エストロゲン剤;
xi. 抗高カルシウム血症剤;
xii. 代謝拮抗剤;
xiii. アポトーシス誘導剤;
xiv. オーロラキナーゼ阻害剤;
xv. ブルートンチロシンキナーゼ(BTK)阻害剤;
xvi. カルシニューリン阻害剤;
xvii. CaMキナーゼII阻害剤;
xviii. CD45チロシンホスファターゼ阻害剤;
xix. CD25ホスファターゼ阻害剤阻害剤;
xx. CHKキナーゼ阻害剤;
xxi. ゲニステイン、オロモウシン(olomucine)および/またはチルホスチンを制御するための調節剤;
xxii. シクロオキシゲナーゼ阻害剤;
xxiii. cRAFキナーゼ阻害剤;
xxiv. サイクリン依存性キナーゼ阻害剤;
xxv. システインプロテアーゼ阻害剤;
xxvi. DNA挿入剤;
xxvii. DNAストランドブレーカー;
xxviii.E3リガーゼ阻害剤;
xxix. 内分泌系ホルモン;
xxx. 上皮増殖因子ファミリーの活性を標的とし、減少させるまたは阻害する化合物;
xxxi. EGFR、PDGFRチロシンキナーゼ阻害剤;
xxxii. ファルネシルトランスフェラーゼ阻害剤;
xxxiii.Flk−1キナーゼ阻害剤;
xxxiv. グリコーゲンシンターゼキナーゼ−3(GSK3)阻害剤;
xxxv. ヒストンデアセチラーゼ(HDAC)阻害剤;
xxxvi. HSP90阻害剤;
xxxvii.I−カッパB−アルファキナーゼ阻害剤(IKK);
xxxviii.インシュリン受容体チロシンキナーゼ阻害剤;
xxxix. c−Jun N末端キナーゼ(JNK)キナーゼ阻害剤;
xl. 微小管結合剤;
xli. マイトジェン活性化タンパク質(MAP)キナーゼ−阻害剤;
xlii. MDM2阻害剤;
xliii. MEK阻害剤;
xliv. マトリックスメタロプロテイナーゼ阻害剤(MMP)阻害剤;
xlv. NGFRチロシン−キナーゼ−阻害剤;
xlvi. p38MAPキナーゼ阻害剤、SAPK2/p38キナーゼ阻害剤を含む;
xlvii. p56チロシンキナーゼ阻害剤;
xlviii.PDGFRチロシンキナーゼ阻害剤;
xlix. ホスファチジルイノシトール3−キナーゼ阻害剤;
l. ホスファターゼ阻害剤;
li. プラチナ薬剤;
lii. プロテインホスファターゼ阻害剤、PP1およびPP2阻害剤、ならびにチロシンホスファターゼ阻害剤を含む;
liii. PKC阻害剤およびPKCデルタキナーゼ阻害剤;
liv. ポリアミン合成阻害剤;
lv. プロテオソーム阻害剤;
lvi. PTP1B阻害剤;
lvii. タンパク質チロシンキナーゼ阻害剤SRCファミリーチロシンキナーゼ阻害剤;Sykチロシンキナーゼ阻害剤;およびJAK−2および/またはJAK−3チロシンキナーゼ阻害剤を含む;
lviii. レチノイド;
lix. RNAポリメラーゼII伸長阻害剤;
lx. セリン/スレオニンキナーゼ阻害剤;
lxi. ステロール生合成阻害剤;
lxii. トポイソメラーゼ阻害剤;
lxiii. VEGFRチロシンキナーゼ阻害剤;およびそれらの混合物。
【請求項27】
単位投与形態が固定された組合せ剤である、請求項26に記載の商品パッケージ。
【請求項28】
Bcr−Abl、c−KitおよびPDGF−Rチロシンキナーゼ阻害剤が式(I)
【化7】

〔式中、
は水素、低級アルキル、低級アルコキシ−低級アルキル、アシルオキシ−低級アルキル、カルボキシ−低級アルキル、低級アルコキシカルボニル−低級アルキルまたはフェニル−低級アルキルを意味し;
は水素、所望により1個以上の同一または異なる基Rで置換されている、低級アルキル、シクロアルキル、ベンズシクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール基、または0、1、2または3個の環窒素原子と、0または1個の酸素原子と、0または1個の硫黄原子を含む単環または二環式ヘテロアリール基(これらの基は各々の場合において非置換であるか、またはモノ−もしくはポリ置換されている)を意味し;そして
はヒドロキシ、低級アルコキシ、アシルオキシ、カルボキシ、低級アルコキシカルボニル、カルバモイル、N−モノ−もしくはN,N−ジ置換カルバモイル、アミノ、モノ−もしくはジ置換アミノ、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール基、または0、1、2または3個の環窒素原子と、0または1個の酸素原子と、0または1個の硫黄原子を含む単環または二環式ヘテロアリール基(これらの基は各々の場合において非置換であるか、またはモノ−もしくはポリ置換されている)を意味するか;または
とRは一体となって、所望により低級アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、フェニル、ヒドロキシ、低級アルコキシ、アミノ、モノ−もしくはジ置換アミノ、オキソ、ピリジル、ピラジニルまたはピリミジニルでモノ−もしくはジ置換された、4、5または6個の炭素原子を有するアルキレン;4または5個の炭素原子を有するベンズアルキレン;1個の酸素と3または4個の炭素原子を有するオキサアルキレン;または1個の窒素と3または4個の炭素原子を有するアザアルキレン(ここで、窒素は非置換であるか、または低級アルキル、フェニル−低級アルキル、低級アルコキシカルボニル−低級アルキル、カルボキシ−低級アルキル、カルバモイル−低級アルキル、N−モノ−もしくはN,N−ジ置換カルバモイル−低級アルキル、シクロアルキル、低級アルコキシカルボニル、カルボキシ、フェニル、置換フェニル、ピリジニル、ピリミジニルまたはピラジニルで置換されている)を意味し;
は水素、低級アルキルまたはハロゲンを意味する〕
のもの、およびかかる化合物のN−オキシドまたは薬学的に許容される塩である、請求項26に記載の商品パッケージ。
【請求項29】
1種以上の薬学的に活性な薬剤がアポトーシスタンパク質の阻害剤、ステロイド、トポイソメラーゼI阻害剤、PKC阻害剤、HDAC阻害剤、DNAインターカレーター、プラチナ薬剤、微小管結合剤;およびそれらの混合物から成る群から選択される、請求項26に記載の組合せ剤。
【請求項30】
請求項28に記載の組合せ剤を含む、増殖性疾患の予防または処置方法。
【請求項31】
増殖性疾患が卵巣がん、肺がんおよび黒色腫である、請求項30に記載の方法。
【請求項32】
(a)Bcr−Abl、c−KitおよびPDGF−Rチロシンキナーゼ阻害剤の医薬組成物;
(b)プレドニゾン、N−[1−シクロヘキシル−2−オキソ−2−(6−フェネチル−オクタヒドロ−ピロロ[2,3−c]ピリジン−1−イル−エチル]−2−メチルアミノ−プロピオンアミド、シクロ[L−アラニル−D−アラニル−(αS,2S)−α−アミノ−η−オキソオキシランオクタノイル−D−プロリル](9CI)、プリカマイシン;硫酸ビンデシン;シスプラチン;スタウロスポリン;10−ヒドロキシカンプトテシン酢酸塩;塩酸ドキソルビシン;塩酸エピルビシン;塩酸ミトキサントロン;およびそれらの混合物から成る群から選択される薬学的に活性な薬剤化合物の医薬組成物:
を含む商品パッケージであって、(a)および(b)を一緒に、次々に、または個別に、1個の組合せ単位投与形態でまたは2個の別個の単位投与形態で投与するための商品パッケージ。
【請求項33】
単位投与形態が固定された組合せ剤である、請求項32に記載の商品パッケージ。
【請求項34】
請求項32に記載の組合せ剤を含む、増殖性疾患の予防または処置方法。
【請求項35】
増殖性疾患が卵巣がん、肺がんおよび黒色腫である、請求項34に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−144539(P2012−144539A)
【公開日】平成24年8月2日(2012.8.2)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−42032(P2012−42032)
【出願日】平成24年2月28日(2012.2.28)
【分割の表示】特願2009−504436(P2009−504436)の分割
【原出願日】平成19年4月4日(2007.4.4)
【出願人】(504389991)ノバルティス アーゲー (806)
【Fターム(参考)】