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BGA型キャリア基板の製造方法及びBGA型キャリア基板
説明

BGA型キャリア基板の製造方法及びBGA型キャリア基板

【課題】開口部内のはんだボール電極上に嵩上げ導体層を直流の電解銅めっきにて形成する際、予め電解銅めっきに使用する銅めっき液に銅めっき添加剤(促進剤)を添加することにより、嵩上げ導体層の表面形状を制御するようにしたBGA型キャリア基板の製造方法及びBGA型キャリア基板を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明のBGA型キャリア基板100は、絶縁基材11の一方の面にランド21a及び半導体チップを接続するための電極パッド21bと、他方の面にランド21aと電気的に接続されたはんだボール形成用の嵩上げ導体層31とNi/Auめっき層51とが形成されており、嵩上げ導体層31を直流の電解銅プラグめっきで形成する際、銅めっき液に予めジスルフィド(二硫化物)系銅めっき添加剤(促進剤)を所定量添加しておく。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体チップが搭載されるBGA型キャリア基板の製造方法及びBGA型キャリア基板に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年の半導体装置は小型化、薄型化及び高密度化がより一層要求されるのに伴い、これらの半導体装置に用いられるパッケージ形態はQFP(クワッド・フラット・パッケージ)型やTCP(テープ・キャリア・パッケージ)からバンプ電極をエリアアレイ状に配置したBGA(ボール・グリッド・アレイ)を使ったCSP(チップ・サイズ・パッケージ)として大きく市場に展開されている。
【0003】
また、半導体大規模集積回路(LSI)等の半導体素子では、近年、動作速度がクロック周波数で1GHzに達するものが出現している。この様な高速半導体素子では、トランジスターの集積度が高く、その結果入出力端子数が1000を越えるものもある。
【0004】
このような多端子数の半導体素子をプリント配線基板に実装するために、半導体素子とプリント基板の間にはキャリア基板が配置され、両者の電気的接合の橋渡しを担っている。キャリア基板は、高密度化された半導体素子の端子との接合に対応するため、プリント配線基板よりも非常に薄い層構造で、一方の面に半導体チップを実装するためのバンプが、他方の面にはんだボール電極パッドが形成されてなるBGA型キャリア基板が用いられている。
【0005】
最近では、さらなる高密度実装への対応、また、高動作周波数化への要望に答えるため、ポリイミド樹脂フィルムなどに配線層を形成したものを積層して多層回路配線板全体の厚さを薄くするとともに、層間接続長を短くすることにより高周波に対応させたものも開発されてきている。
【0006】
図5(a)及び(b)は、従来の半導体装置用テープキャリアの一例を示す模式平面図及び模式構成断面図である。
テープキャリア200は、ポリイミドフィルム等からなる絶縁性フィルム111の所定位置に、インナーリード121c、配線層121b、ランド121a、デバイスホール113、はんだボール電極131が設けられている。
【0007】
はんだボール電極131は、ランド121aの裏面の絶縁性フィルム111に形成された開口部112内に設けられており、はんだボール電極131上にはAu(金)、Sn(錫)、はんだ等によるめっきが施される。
【0008】
さらに、はんだボール電極131上には、半田球を搭載、またははんだペーストの印刷、リフローにてはんだボール電極131上にはんだボール141が形成され(図6参照)、ICチップを搭載、実装して半導体装置が得られる。
【0009】
上記はんだボール電極131上に半田ボール141を形成する際、最近のファインピッチ、高密度実装の流れから、絶縁性フィルム111の厚みに対し、開口部112の径が小さくなっているため、半田球(又は、はんだペースト)が開口部112内のはんだボール電極131に接触し難くなる。
この結果、はんだ濡れ不良が生じたり、開口部112内にボイドが生じ、はんだボール電極131にはんだが接合されないことがある。
【0010】
このはんだボール電極131へのはんだが接合不良問題を解決する方法として、はんだボール電極131上の開口部112内に電解銅めっきで嵩上げ導体層を形成した半導体装置用テープキャリアが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0011】
しかしながら、はんだボール電極131上に形成される開口部の径が小さくなってくると、嵩上げ導体層の表面形状が問題になってくる。
図7(a)は、ランド121aの裏面の絶縁性フィルム111に形成された開口部112内にはんだボール電極131が形成されたテープキャリアの部分模式構成断面図を示す。
【0012】
図7(a)に示す開口部112内のはんだボール電極131上に電解銅プラグめっきにより嵩上げ導体層151を形成した嵩上げ導体層151の表面形状の一例を図7(b)に示す。
【0013】
図7(b)に示す嵩上げ導体層151の表面は凸状の形状をしており、嵩上げ導体層151の厚みが、絶縁性フィルム111の8割程度に達していると、半田球を搭載する際に嵩上げ導体層151上で不安定になり、リフローする際に半田球が落ちたり、はんだボールの位置ズレ等が発生し、問題となっている。
このことから、嵩上げ導体層151の表面形状は、平坦か、凹状にすることが好ましい。
【0014】
図7(b)に示す嵩上げ導体層151表面の凸状の形状は、銅プラグめっきを直流の電解銅めっきで行った場合の事例で、めっき条件等で銅めっき析出形状を制御するのは難しいという問題を有している。
【特許文献1】特許第3238074号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
本発明は、上記問題点に鑑み考案されたもので、開口部内のはんだボール電極上に嵩上げ導体層を直流の電解銅めっきにて形成する際、予め電解銅めっきに使用する銅めっき液に銅めっき添加剤(促進剤)を添加することにより、嵩上げ導体層の表面形状を制御するようにしたBGA型キャリア基板の製造方法及びBGA型キャリア基板を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0016】
本発明に於いて上記課題を達成するために、まず請求項1においては、一方の面に半導体チップを実装するためのパッドが、他方の面にはんだボール電極と嵩上げ導体層とが形成されてなるBGA型キャリア基板の製造方法において、前記はんだボール電極の嵩上げ導体層を直流の電解銅めっきにて作製する際、電解銅めっきに使用する銅めっき液にジスルフィド(二硫化物)系銅めっき添加剤(促進剤)を添加したことを特徴とするBGA型キャリア基板の製造方法としたものである。
【0017】
また、請求項2においては、請求項1に記載のBGA型キャリア基板の製造方法にて作製されたことを特徴とするBGA型キャリア基板としたものである。
【発明の効果】
【0018】
本発明のBGA型キャリア基板の製造方法によると、はんだボール電極の嵩上げ導体層の表面形状を凹部状に形成できるので、はんだボールマウント性が安定化し、接合強度に優れたはんだボールを形成できる。
また、BGA型キャリア基板は、接合強度に優れたはんだボールを形成できるので、半導
体チップ等を実装して得られた半導体装置は、信頼性に優れた半導体装置となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、本発明の実施の形態につき説明する。
図1は、本発明のBGA型キャリア基板の製造方法で作製されたBGA型キャリア基板の一実施例を示す模式構成断面図である。
図2は、はんだボール形成用の嵩上げ導体層31の周辺部を拡大した部分拡大模式構成断面図である。
【0020】
本発明のBGA型キャリア基板100は、絶縁基材11の一方の面にランド21a及び半導体チップを接続するための電極パッド21bと、他方の面にランド21aと電気的に接続されたはんだボール形成用の嵩上げ導体層31とNi/Auめっき層51とが形成されたものである。
嵩上げ導体層31の表面形状は、図2に示すように、凹状になっているため、安定したボールマウント性を確保でき、優れたハンダボール接合強度を得ることができる。
【0021】
以下、本発明のBGA型キャリア基板の製造方法について説明する。
図3(a)〜(h)は、本発明のBGA型キャリア基板の製造方法の一例を示す模式構成断面図である。
まず、接着材層12が形成されたポリイミドフィルムフィルム等からなる絶縁基材11を準備する(図3(a)参照)。
【0022】
次に、パンチング、レーザー加工等により穴開け加工して、絶縁基材11の所定位置に開口部13を形成し、開口部13内デスミア処理を行う(図3(b)参照)。
この開口部13は、はんだボール形成用の嵩上げ導体層を形成するためのもので、開口部13の孔径、加工精度等により穴開け加工方法を選定する。
【0023】
次に、開口部13が形成された絶縁基材11の接着材層12面と銅箔を加圧、加熱して貼り合わせ、開口部13が形成された絶縁基材11に導体層21が形成された積層基材20を作製する(図3(c)参照)。
【0024】
次に、積層基材20の導体層21の表面を電気的に保護するために、メンディングテープ等を貼着する等の方法で保護層(特に、図示せず)を形成し、ジスルフィド(二硫化物)系銅めっき添加剤(促進剤)を添加した下記に示す銅めっき液を使用して、導体層21をカソードにして直流の電解銅プラグめっきを行い、開口部13内に表面形状が凹状を示す嵩上げ導体層31を形成する(図3(d)参照)。
【0025】
銅めっき液の組成例
硫酸銅濃度:130g/L
硫酸濃度 :190g/L
塩酸濃度 :100mg/L
銅めっき液用抑制剤(ポリエチレングリコール):15mg/L
易溶性酸化銅:適量
ジスルフィド(二硫化物)系銅めっき添加剤(促進剤):004〜068ml/L
上記ジスルフィド(二硫化物)系銅めっき添加剤(促進剤)の配合量は、例えば、3−スルホプロピル−ジスルフィド(ロームアンドハース社製:米国)を使った場合の事例である。
【0026】
3−スルホプロピル−ジスルフィド(ロームアンドハース社製:米国)の配合濃度と開口部13の嵩上げ導体層31の表面形状との関係は、0.04〜0.15ml/Lの配合
濃度で、開口部13の嵩上げ導体層31表面は凹状の形状を示す。
0.15ml/Lから068ml/Lに増えるに従って、開口部13の嵩上げ導体層31表面は凹状から平坦状になり、068ml/L以上になると、開口部13の嵩上げ導体層31表面は凸状の形状を示す。
このように、通常の銅めっき液にジスルフィド(二硫化物)系銅めっき添加剤(促進剤)を適量添加することにより、直流の電解銅めっきにて、表面形状が凹状の嵩上げ導体層31を形成することが可能となる。
【0027】
次に、導体層21上の保護層を剥離処理して、導体層21上にレジストを形成し、パターン露光、現像等の一連のパターニング処理を行って、レジストパターン41を形成し、嵩上げ導体層31面にはメンディングテープ等により保護層42を形成する(図3(e)参照)。
【0028】
次に、レジストパターン41をエッチングマスクにして、導体層21をエッチングし、レジストパターン41及び保護層42を剥離処理して、ランド21、配線層(特に、図示せず)及び半導体チップを接続するための電極パッド21bを形成する(図3(f)参照)。
【0029】
次に、ランド21が形成されている面の所定位置にAu/Niめっきを防止するためのレジスト層43を形成する(図3(g)参照)。
【0030】
次に、レジスト層43をめっきマスクにして、嵩上げ導体層31及び電極パッド21b表面にAuめっき及びNiめっきを行い、Au/Niめっき層51を形成する。
以上の工程により、絶縁基材11の一方の面にランド21a及び半導体チップを接続するための電極パッド21bと、他方の面にランド21aと電気的に接続されたはんだボール形成用の嵩上げ導体層31とNi/Auめっき層51とが形成された本発明のBGA型キャリア基板100を得ることができる(図3(h)参照)。
【0031】
さらに、本発明のBGA型キャリア基板100を用いて、BGA型キャリア基板100の嵩上げ導体層31に半田球をマウント・リフローしてはんだボール61を形成する。
さらに、ダイアタッチ剤44を介して半導体チップ71を搭載し、ボンディングワイヤ72にて半導体チップ71と電極パッド21bとをボンディング接続し、ソルダーレジスト45を形成し、モールド樹脂46にて成形加工して半導体装置110を得ることができる(図4参照)。
【実施例1】
【0032】
まず、25μm厚のポリイミドフィルム(ユーピレックスS)からなる絶縁基材11に接着テープ(巴川X)を貼り合わせて12μm厚の接着材層12を形成した(図3(a)参照)。
【0033】
次に、パンチングにて穴開け加工して、接着材層12が形成された絶縁基材11の所定位置に開口部13を形成し、開口部13内デスミア処理を行った(図3(b)参照)。
【0034】
次に、開口部13が形成された絶縁基材11の接着材層12面と25μm厚の銅箔(3EC−VLP)を加圧、加熱して貼り合わせ、開口部13が形成された絶縁基材11に25μm厚の導体層21が形成された積層基材20を作製した(図3(c)参照)。
【0035】
次に、積層基材20の導体層21の表面を電気的に保護するために、メンディングテープ等を貼着する等の方法で保護層(特に、図示せず)を形成し、3−スルホプロピル−ジスルフィド(ロームアンドハース社製:米国)を添加した下記に示す銅めっき液を使用し
て、導体層21をカソードにして直流の電解銅プラグめっきを行い、開口部13内に表面形状が凹状を示す40μm厚の(嵩上げ導体層31を形成した(図3(d)参照)。
【0036】
銅めっき液の組成例
・硫酸銅濃度:130g/L
・硫酸濃度 :190g/L
・塩酸濃度 :100mg/L
・銅めっき液用抑制剤(ポリエチレングリコール):15mg/L
・易溶性酸化銅:適量
・3−スルホプロピル−ジスルフィド(ロームアンドハース社製:米国):0.10ml/L
ここで、直流の電解銅プラグめっきは、水平銅めっきライン(シュミット製)を用い、電流密度(設定電流):22.5A/dm2(12A×4)、搬送速度0.3m/min、めっき時間13.8分のめっき条件にて行い、開口部13内に表面形状が凹状を示す40μm厚の嵩上げ導体層31を形成した。
【0037】
次に、導体層21上の保護層を剥離処理して、導体層21上にレジストを形成し、パターン露光、現像等の一連のパターニング処理を行って、レジストパターン41を形成し、嵩上げ導体層31面にはメンディングテープ等により保護層42を形成した(図3(e)参照)。
【0038】
次に、レジストパターン41をエッチングマスクにして、第2塩化銅からなるエッチング液で導体層21をエッチングし、レジストパターン41及び保護層42を剥離処理して、ランド21、配線層(特に、図示せず)及び半導体チップを接続するための電極パッド21bを形成した(図3(f)参照)。
【0039】
次に、ランド21が形成されている面の所定位置にAu/Niめっきを防止するためのレジスト層43を形成した(図3(g)参照)。
【0040】
次に、レジスト層43をめっきマスクにして、嵩上げ導体層31及び電極パッド21b表面にAuめっき行い0.5μm厚のAu層を、さらにAu層上にNiめっきを行い0.5μm厚のNi層を形成して、Au/Niめっき層51を形成した。
以上の工程により、絶縁基材11の一方の面にランド21a及び半導体チップを接続するための電極パッド21bと、他方の面にランド21aと電気的に接続されたはんだボール形成用の嵩上げ導体層31とNi/Auめっき層51とが形成された本発明のBGA型キャリア基板100を得た(図3(h)参照)。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】本発明のBGA型キャリア基板の一実施例を示す模式構成断面図である。
【図2】嵩上げ導体層の表面形状を示す部分拡大模式構成断面図である。
【図3】(a)〜(h)は、本発明のBGA型キャリア基板の製造方法の一実施例を示す模式構成断面図である。
【図4】本発明のBGA型キャリア基板を用いて作製した半導体装置の一例を示す模式構成断面図である。
【図5】(a)は、従来の従来の半導体装置用テープキャリアの一例を示す模式平面図である。(b)は、(a)をA−A’線で切断した模式構成断面図である。
【図6】はんだボールを形成した半導体装置用テープキャリアの一例を示す模式構成断面図である。
【図7】(a)は、嵩上げ導体層を形成する開口部112の拡大図を示す説明図である。(b)は、開口部内の嵩上げ導体層151の表面形状の一例を示す説明図である。
【符号の説明】
【0042】
11……絶縁基材
12……接着材層
13……開口部
20……積層基材
21……導体層
21a……バンプ
21b……電極パッド
31……嵩上げ導体層
41……レジストパターン
42……保護層
43……レジスト層
44……ダイアタッチ剤
45……ソルダーレジスト
46……モールド樹脂
51……Au/Ni層
61……はんだボール
71……半導体チップ
72……ボンディングワイヤ
100……BGA型キャリア基板
110……半導体装置
111……絶縁性フィルム
112……開口部
113……デバイスホール
121a……ランド
121b……配線層
121c……インナーリード
131……ハンダボール電極
141……ハンダボール
151……嵩上げ導体層

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一方の面に半導体チップを実装するためのパッドが、他方の面にはんだボール電極と嵩上げ導体層とが形成されてなるBGA型キャリア基板の製造方法において、
前記はんだボール接続バッドの嵩上げ導体層を直流の電解銅めっきにて作製する際、電解銅めっきに使用する銅めっき液にジスルフィド(二硫化物)系銅めっき添加剤(促進剤)を添加したことを特徴とするBGA型キャリア基板の製造方法。
【請求項2】
請求項1に記載のBGA型キャリア基板の製造方法にて作製されたことを特徴とするBGA型キャリア基板。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2007−149920(P2007−149920A)
【公開日】平成19年6月14日(2007.6.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−341582(P2005−341582)
【出願日】平成17年11月28日(2005.11.28)
【出願人】(000003193)凸版印刷株式会社 (10,630)
【Fターム(参考)】