説明

C−環−置換されたプレグン−4−エン−21,17−カルボラクトン、及びそれを含んで成る医薬製品

本発明は、下記一般式I:
[式中、R6,7は、α−又はβ−メチレンであり、そして
R9は、水素原子であり、そしてR11は、臭素、塩素又は弗素原子であるか、又は
R9及びR11は一緒に結合される] で表されるC−環−置換されたプレグン−4−エン−21,17−カルボラクトンに関する。その新規化合物は、プロゲステロン抗鉱質コルチコイドである。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、下記一般式I:
【化1】

【0002】
[式中、R6,7は、α−又はβ−メチレンであり、そして
R9は、水素原子であり、そしてR11は、臭素、塩素又は弗素原子であるか、又は
R9及びR11は一緒に結合される]
で表されるC−環−置換されたプレグン−4−エン−21,17−カルボラクトンに関する。
【0003】
前記水素原子R9は好ましくは、α位置に位置する。
前記ハロゲン原子R11は好ましくは、β位置に位置する。
弗素又は塩素原子はハロゲン原子R11として好ましく;弗素原子が特に好ましい。
下記に言及される化合物が特に本発明において好ましい:
6β,7β;15β,16β−ジメチレン−3−オキソ−17−プレグナ−4,9(11)−ジエン−21,17β−カルボラクトン;
6β,7β;15β,16β−ジメチレン−11β−フルオロ−3−オキソ−17−プレグン−4−エン−21,17β−カルボラクトン;
6α,7α;15β,16β−ジメチレン−11β−フルオロ−3−オキソ−17−プレグン−4−エン−21,17β−カルボラクトン。
【0004】
ドロスピレノン(6β,7β−15β,16β−ジメチレン−3−オキソ−17−プレグン−4−エン−21,17β−カルボラクトン)は、経口に避妊薬YASMIN(商標),及び閉経後症候群の処理のための製品ANGELIQ(商標)に存在する新規プロゲストゲンである。プロゲストゲン受容体に対するその比較的低い親和性及びその比較的高い排卵−阻害用量のために、下記式:
【0005】
【化2】

【0006】
で表されるドロスピレノンは、3mgの比較的高い毎日の用量でYASMIN(商標)に存在する。
【0007】
ドロスピレノンは、プロゲステロン効果の他に、アルドステロン−拮抗(抗鉱質コルチコイド)及び抗アンドロゲン効果を有するために注目に値する。それらの2種の性質は、その薬理学的プロフィールにおいてドロスピレノンを天然プロゲストゲンに非常に類似するものにするが、しかしドロスピレノンとは異なって、後者は不十分な経口生物利用能を有する。
【0008】
従って、インビボでドロスプレノンよりも高いプロゲステロン能力を有する化合物を供給することが本発明の目的である。これは、究極的には、低い毎日の投与量により示され、そしてより低い活性化合物必要条件を導くことに向けられる。本発明により供給される化合物は、ドロスピレノンの抗鉱質コルチコイド効果と多くとも同じほど高いが、しかし好ましくは低いその抗鉱質コルチコイド効果をインビボで有することがさらに意味される。さらに、本発明の化合物は、ドロスプレノンよりも弱い抗アンドロゲン活性を有することが意図される。最終的に、本発明の化合物は、高い代謝安定性を有することが意図される。
【0009】
WO 2006072467号は、ドロスピレノンの活性よりも高い、ラットに対する妊婦維持試験における活性を示し、そしてドロスピレノンの活性に比較できる、ラット腎臓ホモジネートからの鉱質コルチコイド受容体に対する活性を示す化合物を開示する。それらの化合物は、18−メチル−19−ノル−17−プレグン−4−エン−21, 17−カルボラクトンである。
【0010】
プロゲステロン及び鉱質コルチコイド受容体へのそれらの結合に関して、ドロスプレノンよりも低く解離されたプロフィールをインビトロで有する化合物が、WO2008000521号に記載されている。それらの化合物は、18−メチル−19−ノル−アンドロスト−4−エン−17, 17−スピロエーテルである。
【0011】
17−(3−ヒドロキシプロピル)−3,17−ジヒドロキシアンドロスタンの金属−フリー酸化による3−オキソプレグン−4−エン−21,17−カルボラクトンの調製方法がEP1746101A1号に記載されている。それらのカルボラクトンについての薬理学的活性は一般的に、EP1746101A号からは明らかではない。言及される唯一の特定の化合物は、6β、7β−15β、16β−ジメチレン−3−オキソ−17−プレグン−4−エン−21,17βカルボラクトン(ドロスプレノン)である。11−ハロ及び9,11−デヒドロ化合物は特別に示されていない。
【発明の概要】
【0012】
本発明の目的は、本明細書に記載されるC−環−置換されたプレグン−4−エン−21,17−カルボラクトンの供給を通して達成される。一般式Iの化合物(及び特に、例1及び2のそれらの化合物)は、改良された効果のプロフィールにより区別される。
本発明の化合物は、驚くべき強いプロゲステロン活性について注目に値し、そして皮下投与の後、ラットに対する妊娠維持試験において高い活性を有する。
【0013】
一般式Iの本発明の化合物は、ドロスプレノンよりもアンドロゲン受容体に対して弱い結合性を有すると共に、高いプロゲステロン活性を有する。
本発明の化合物は、副腎摘出されたラットにおいてカリウム−保持性ナトリウム排泄増加性(抗鉱質コルチコイド)効果を示す。
それらのプロゲステロン活性のために、一般式Iの新規化合物は、避妊のための医薬製品において、単独で、エストロゲンと組合して使用され得る。
【0014】
従って、一般式Iの本発明の化合物は、いわゆるPOPs(プロゲステロンのみのピル)の製造に関して、単独で、すなわちエストロゲンなしで使用され得る。プロゲステロン活性を有する他の化合物に基づく、例えば製品Microlut(商標)の形でのプロゲストゲンレボノルゲストレルに基づく(28の毎日の用量単位は、30μgのレボノルゲストレルをそれぞれ含む)そのようなPOPsが開示されている。
【0015】
それらの好ましい効果のプロフィールのために、本発明の化合物は、月経前症状、例えば頭痛、抑うつ性ムード、水保持及び乳房痛の処理のために特に適切である。
それらのプロゲスタゲン活性のために、本発明の化合物は、プロゲストゲンについて一般的に知られているような追加の使用、例えば重度の出血性疾患、例えば月経過多及び子宮出血の処理、黄体不全の処理、すなわち切迫流産の処理、遅延された思春期の処理、及びプロゲストゲン置換を明らかにする病状の処理のために適切である。
【0016】
従って、本発明はまた、少なくとも1つの一般式Iの化合物及び医薬的に許容できるキャリヤーを含んで成る医薬製品にも関する。
本発明に従って好ましい医薬製品は、活性成分として、6β、7β;15β、16β−ジメチレン−3−オキソ−17−プレグナ−4,9(11)−ジエン−21、17β−カルボラクトン又は6β、7β;15β、16β−ジメチレン−11β−フルオロ−3−オキソ−17−プレグン−4−エン−21、17β−カルボラクトンを含んで成るそれらの製品である。
【0017】
本発明はまた、一般式Iの化合物及び医薬的に許容できるキャリヤーの他に、エストロゲンを含んで成る医薬的組合せ製品にも関する。
避妊製品における本発明の化合物の投与量は、1日当たり0.01〜5mg、好ましくは0.01〜2mgである。月経前症候群の処理のための毎日の用量は、約0.1〜20mgである。
【0018】
プロゲステロン及びエストロゲン活性成分は好ましくは、避妊製品と一緒に経口投与される。毎日の用量は好ましくは、すべて一度に投与される。
避妊のための本発明の組合せ製品における適切なエストロゲンは、エストラジオール及び合成エストロゲン、好ましくはエチニルエストラジオール;又はメストラノールである。さらに、エストラジオール、及びそれらの特に吉草酸エストラジオール又は安息香酸エストラジオールのエステルを使用することが可能である。
【0019】
エストロゲンは、0.01〜0.04mgのエチニルエストラジオールの量に、そのエストロゲン効果において対応する毎日の量で投与される。エチニルエストラジオール自体は、そのような避妊製品において0.01〜0.04mgの毎日の量で使用される。
【0020】
一般式Iの新規化合物はまた、閉経前、閉経近く及び閉経後症状の処理のための医薬製品、及びホルモン置換療法(HRT)のための製品にも使用され得る。ホルモン置換療法のためのこのタイプの製品に使用されるエストロゲンは、主に天然エストロゲン、特にエストラジオール又はそのエステル、例えば吉草酸エストラジオール、又は製品PREMARIN(商標)に存在するような接合されたエストロゲン(CEE=接合されたウマエストロゲン)である。
【0021】
葉酸(WO99/53910号)又は5−メチル−6−(S)―テトラヒドロフォレート、及び5−メチル−6−(S)−テトラヒドロ葉酸のそれらの特にカルシウム塩(Metafolin(商標);WO(2006/120035号)の避妊のための製品又はホルモン置換療法への組込みが最近、記載されている。
【0022】
プロゲストゲンのみ、及び特にプロゲストゲンと共に及びエストロゲンと共にテトラヒドロフォレートを有する対応する安定した製剤が、WO2008/003432号に記載されている。避妊のための製品の場合、葉酸又はテトラヒドロフォレート成分は、胎児成熟の奇形を妨げるよう作用する。これに関しての優先権は、新生児におけるNTD(神経管欠陥)、すなわち重度の物理的奇形を妨げることである。
【0023】
これまで知られているプロゲストゲンについての上記の出版物における記載に類似して、本発明の新規プロゲストゲンを用いることは本発明の範囲内である。
新規化合物に基づく医薬製品は、医薬技法において共通する、キャリヤー物質、希釈剤、適切な場合、マスキングフレーバー、等と共に、適切な場合、エストロゲンと組合して活性成分を処理することにより、それ自体知られている態様で配合され、そして所望する投与形に転換される。
【0024】
新規化合物が単独で、又はエストロゲンと一緒に、葉酸と共に又は5−メチル−6−(S)−テトラヒドロフォレートと共に使用される場合、その対応する製剤は、上記出版物におけるこれまで知られているプロゲストゲンについて記載のようにして生成され得る。
特に錠剤、被覆された錠剤、カプセル、ピル、懸濁液又は溶液が、好ましい経口投与のために適切である。
【0025】
特に油状溶液、例えばゴマ油、ヒマシ油及び綿花種子油における溶液が、非経口投与のために適切である。溶解性を高めるために溶解剤、例えばベンジルベンゾエート又はベンジルアルコールを添加することが可能である。
経皮システムに本発明の物質を組込み、そしてそれと共にそれらの物質を経皮的に投与するとも可能である。長期間にわたって活性成分を開放する投与システム、例えば子宮内シス(IUS)、膣内リング(IVR)、又は皮膚下に移植され、これから、その挿入後、徐々に、子宮又は膣、又は皮膚下の移植領域中に開放されるシステム中に、新規化合物を単独で又はエストロゲンと一緒に導入することが可能である。
【0026】
薬理学:
卵巣摘出されたラットにおけるプロゲステロン効果
プロゲステロン効果を、Muhn et al. (Muhn, P., Krattenmacher, R., Beier, S., Elger, W., and Schillinger, E. (1995). Drospirenone: a novel progestogen with antimineralocorticoid and antiandrogenic activity. Pharmacological characterization in animal modeis. Contraception 51 , 99-110)により記載のようにして決定した。これは、それら自身のプロゲステロン合成をもはや有さない卵巣摘出された動物におけるプロゲステロンの欠乏を補充し、そして妊娠を維持する(“妊娠維持”)、化合物の能力を調べることを必要とする。
【0027】
200〜230gの体重の雌動物を交配した。動物を、交尾後(p.c.)8日目に卵巣摘出し、そして5μg/kg/dでのエストロンにより処理した。試験される化合物を、種々の濃度(3、10、30mg/kg/d)で与えた。処理は、8p.c.で開始され、そして6日間、続けられた。
【0028】
評価:
最後の処理の1日後、動物を剖検した。妊婦維持の程度を、検出できる移植部位の数により生存胎児の数を割算することにより計算した。心拍の存在は、胎児が生存するものとして決定した。同定できない移植部位(卵巣摘出された対照)は、0%妊婦維持として定義された。ED50(最大効果の半分が発生する濃度)を、プロゲステロン能力の測定として決定した。
【0029】
本発明の化合物が、ドロスプレノンのプロゲステロン効果よりも4倍まで高いプロゲステロン能力を有することが見出された。
【0030】
【表1】

【0031】
卵巣摘出されたラットにおけるプロゲステロン効果、薬物動力学値及び薬力学効果の相互関係
それらのプロゲステロン能力における差異を、より正確に記載するために、変性された妊娠維持実験において、血液サンプルをさらに、種々の時点で採血し、薬物動物力学パラメーターを決定した。ラットは、この場合、前述の実験に記載されるように前処理された。生理学的に基礎づけられた薬力学的モデルを、プログラムPK-SIM バージョン4.0.1 (Bayer Technology Services, Leverkusen, Deutschland), GastroPlus バージョン 5.2 (Simulations Plus, Inc., Lancaster, CA, USA) 及びWinNonlin(商標)Professional (バージョン5.2, Pharsight Corp., Mountain View, CA, USA)を用いて進行せしめた。
【0032】
実験の間に達成したAUC(時間−濃度プロフィールの曲線下の領域)と、測定された薬理学的効果、すなわち達成される妊婦維持との間に関係が見出された。従って、このモデルは、AUC50値の評価を可能にした。
【0033】
ドロスピレノンと本発明の化合物との間のプロゲステロンインビボ能力における統計学的に有意な差異が、本発明の化合物に関して6倍以上低いAUC50により見出された。全身性暴露と効果との間の関係に基づいて、ラットモデルにおいて80%の妊娠維持を達成するために必要な血液中のAUCが計算された(表2)。
【0034】
【表2】

【0035】
副腎摘出されたラットにおける化合物の抗鉱質コルチコイド効果(利尿実験)
化合物の抗鉱質コルチコイド効果を、Losert et al. (Losert, W., Casals-Stenzel, J., and Buse, M. (1985). Progestogens with antimineralocorticoid activity. Arzneimittelforschung 35, 459-471 )により記載のようにして決定した。18〜200gの体重の雄動物を、実験の5日前、副腎摘出し、そしてグルココルチコイドによる置換を受けた。利尿実験を、副腎摘出の5日後に実施した。等張NaCl溶液及び5%グルコースの連続注入を動物に対して行った。1μg/kg/hのd−アルドステロンの同時投与が、ナトリウム保持及びカリウム尿から区別できる一定の鉱質コルチコイド効果を達成した。実験化合物を、種々の用量(3、10及び30mg/kg)で、s.c.投与し、そしてアルドステロン−誘発されたナトリウム保持の廃止が、抗鉱質コルチコイド効果を示す。
【0036】
評価
動物を代謝ケージ保持し、そして尿画分を1時間ごとに集めた。尿中のナトリウム及びカリウムイオン濃度を、フレーム光度法により決定し、そしてNa/K比をそれから計算した。Na/K比を、時間に対してプロットし、そして曲線下の面積[AUC]を決定した。ED50(最大効果の半分をもたらす濃度)を、抗鉱質コルチコイド能力の測定として決定した。
【0037】
本発明の化合物が、ドロスピレノンの活性の約半分〜同じほどの活性である抗鉱質コルチコイド活性を有することが見出された。
【0038】
【表3】

【0039】
抗アンドロゲントランスアクチベーションアッセイにおける化合物のインビトロ抗アンドロゲン効果
抗アンドロゲン効果を、Schneider et al. (Schneider K., Graf E., Irran E., Nicholson G., Stainsby F. M., Goodfellow M., Borden S. A., Keller S., Suessmuth R. D. and Fiedler H. P. (2008) Bendigoles A-C, New Steroids from Gordonia australis Acta 2299, J. Antibiotics (Tokyo) 61 (6), 356 -364)に記載のようにして実施した。
【0040】
アッセイのために使用される細胞を培養するために使用される培養培地は、10%FCS、200mMのL−グルタミン、100U/100μg/mlのペニシリン/ストレプトマイシンを含むPPMI(PAA, #E15-49)であった。レポーター細胞系(ヒトアンドロゲン受容体(hAR)、及びアンドロゲン−応答性プロモーター(MMTV)の制御下でルシフェラーゼを含んで成るレポーター構造体により安定してトランスフェクトされたPC3細胞)を、それぞれ96ウェル(Perkin Eimer, #P12-106-017)における白色、不透明な組織培養プレートにおいて、ウェル当たり4×104個の細胞の密度で増殖し、そして3%DCC−FCS(血清に存在する妨害成分を除去するために活性炭により処理された血清)を有する培養培地において維持した。
【0041】
調査されるべき化合物を、8時間後、添加し、そして細胞を前記化合物と共に16時間インキュベートした。実験は三重反復して実施された。インキュベーションの最後で、エフェクター含有培地を除き、そして溶菌緩衝液により置換した。ルシフェラーゼアッセイ基質(Promega, #E1501)を添加した後、96ウェルを有するプレートを、マイクロタイタイールミノメーター(Pherastar, BMG labtech)中に挿入し、そしてルミネセンスを測定した。IC50値を、用量−活性関係を計算するためのソフトウェアを用いて評価した。効能は、対照抗アンドロゲン(ヒドロキシフルタミド)の最大効果に比較して、最大効果の%を示す。
【0042】
本発明の化合物は、インビトロでドロスピレノンよりも弱い抗アンドロゲン活性を有することが見出された。
【0043】
【表4】

【0044】
精巣摘出されたラット(Hershberger)における化合物の抗アンドロゲン効果
化合物の抗アンドロゲン効果を、Muhn et al. (Muhn, P., Krattenmacher, R., Beier, S., Elger, W., and Schillinger, E. (1995). Drospirenone: a novel progestogen with antimineralocorticoid and antiandrogenic activity. Pharmacological characterization in animal modeis. Contraception 51 , 99-110)に記載のようにして決定した。これは、アンドロゲン依存性増殖を阻害するための化合物の適合性の試験を必要とする。
【0045】
このためには、若いラットを最初に、去勢する。精巣摘出の8日後、動物は、 1mg/kg/日のテストステロンプロピオネート(TP)を、単独で又は試験物質(10mg/kg/日)と組合して、7日間、受ける(s.c.)。
【0046】
精巣摘出の15日後、動物を殺害し、そして前立腺、精嚢及び挙筋を切除し、そして相対的湿量を決定する。阻害されたアンドロゲン−誘発された増殖が、試験物質の抗アンドロゲン効果の測定として作用する。抗アンドロゲン効果を、前立腺重量がビークル対照に対応する場合、十分な効果(100%阻害)、及び前立腺重量がTP処理に対応する場合、0%阻害を伴って、%阻害率に転換した。
【0047】
【表5】

【0048】
それらの臨床学的プロフィールと一致して、酢酸シプロテロンが強い抗アンドロゲン効果を示し、そしてドロスピレノンが小さいが、しかし明確な抗アンドロゲン効果を示すことが見出された。それらに比較して、本発明の化合物は抗アンドロゲン効果を示さないことが見出された。
【0049】
精巣摘出されたラットにおける化合物の抗アンドロゲン効果、遺伝子発現の調査
上記に記載されるHershbergerアッセイの変法として、さらに動物を、最初の処理(1mg/kgのTP、10mg/kgの試験物質)の24時間後、殺害し、そして前立腺組織を、剖検の直後、ショック−凍結し、そして次にmRNA単離のために使用した。定量的PCR方法(TaqMan)を用いて、本発明の化合物によるTPのアンドロゲン効果及びその阻害の測定として、ステロイド生合成(例えば、IDI1, NM004508.2)のアンドロゲン−刺激された遺伝子の誘発(x−培の誘発因子)を調べた。誘発因子が1である場合、完全な阻害(100%)、及び誘発因子がTPの効果である場合、0%阻害を伴って、前記阻害を%阻害に転換した。
【0050】
【表6】

TP=プロピオン酸テストステロン;DRSP=ドロスプレノン;CPA=酢酸シプロテロン
それらの臨床学的プロフィールと一致して、酢酸シプロテロンが強い抗アンドロゲン効果を示し、そしてドロスプレノンが小さいが、しかし明確な抗アンドロゲン効果を示すことが見出された。本発明の例1の化合物が抗アンドロゲン効果を示さないことが見出された。
【0051】
一般式Iの新規化合物を、下記に記載のようにして本発明に従って調製する。スキーム1に示される新規C−環−置換されたプレグン−4−エン−21, 17−カルボラクトンについての合成路は例えば、既知化合物1[CAS: 95218-07-8, Nickisch et al. J. Med. Chem. 1985, 546-550]から出発する。メシル化によるΔ9, 11二重結合の導入及び脱離[Chamberlin et al. J. Org. Chem. 1960, 295]が化合物2を供給する(例1)。
【0052】
【化3】

【0053】
【化4】

【0054】
条件:a)アスペルギラス・オクラセウス;b)CH3SO2Cl、ピリジン、DMAP;c)NaOAc, AcOH, Ac2O;d)ジブロモジメチルヒダントイン、HF−ピリジン(70%)、ジクロロメタン;e)Bu3SnH/AIBN/ベンゼン;f)2,2−ジメトキシプロパン、ピリジニウム−pTsOH;g)CH2=CHCH2OPO(NMe2)2, n-BuLi, THF; h)1. N−メチルピロリドン、NaOAc/H2O, ジブロモジメチルヒダントイン、2.LiBr/Li2CO3; i)(CH33SO-I, DMSO, NaH。
本発明の化合物を調製するためのもう1つの方法が、スキーム2に示される。
【0055】
(5)は、既知15β,16β−メチレンアンドロスト−4−エン−3,17−ジオン[Wiechert et al. Chem. Ber. 106, 1973, 888]から得られ、(4)11位置、特に11α位置におけるステロイドのヒドロキシル化をもたらす微生物、例えば下記の種の微生物による発酵器における微生物ヒドロキシル化により得られる:アブシジアsp.(Absidia sp.)、アクレモニウムsp.(Acremonium sp.)、 アスコチタsp.(Ascochyta sp.)、 アスペルギラスsp.(Aspergillus sp.)、 バチルスsp.、(Bacillus sp.)、ベアウベリアsp.(Beauveria sp.)、ボトリオジポルヂアsp.(Botryodipoldia sp.)、カルダリオミセスsp.(Caldariomyces sp.)、カロネクトリアsp.( Calonectria sp.)、コレトトリカムsp.(Colletotrichum sp.)、 カルブラリアsp.(Curvularia sp.)、フサリウムsp.(Fusarium sp.)、ギベレラsp.(Gibberella sp.)、グロエオスポリウムsp.(Gloeosporium sp.)、グロメレラsp.( Glomerella sp.)、グノモニアsp.(Gnomonia sp.)、ハプロスポレラsp.(Haplosporella sp.)、ヘリコスチラムsp.(Helicostylum sp.)、ヘルミントスポリウムsp.(Helminthosporium sp.)、メタリジウムsp.(Metarhizium sp.)、ムコルsp.(Mucor sp.)、 ニグロスポラsp.(Nigrospora sp.)、 リゾパスsp.(Rhizopus sp.)、 スポロトリカムsp.(Sporotrichum sp.)、 シンセファラストラムsp.(Syncephalastrum sp.)及び ウオジョノウイシアsp.(Wojnowicia sp.)。
【0056】
特に下記微生物が使用される:アブシジア・オーチジス(Absidia orchidis)、アブシジア・コエルレア(Absidia coerulea)、 アクレモニウム・ストリクタム(Acremonium strictum)、 アスコチタ・クレマチジナ(Ascochyta clematidina)、 アスペルギラス・アリアセウス(Aspergillus alliaceus)、 アスペルギラス・アワモリ(Aspergillus awamori)、 アスペルギラス・フィシェリ(Aspergillus fischeri)、 アスペルギラス・フラブス(Aspergillus flavus)、 アスペルギラス・マリグナス(Aspergillus malignus)、 アスペルギラス・メレウス(Aspergillus melleus)、 アスペルギラス・ニヂュランス(Aspergillus nidualans)、 アスペルギラス・ニガー(Aspergillus niger)、 アスペルギラス・オクラセウス(Aspergillus ochraceus)、 アスペルギラス・バリエカラー(Aspergillus variecolor)、 バチルス・メガテリウム(Bacillus megaterium)、 ベアウベリア・バシアナ(Beauveria bassiana)、 ベアウベリア・テネラ(Beauveria tenella)、 ボトリオジプロヂア・マロラム(Botryodiplodia malorum)、 カルダリオミセス・フマゴ(Caldariomyces fumago)、カロネクトリア・デコラ(Calonectria decora)、コレトトリカム・フォモイデス( Colletotrichum phomoides)、 カルブラリア・ルナタ(Curvularia lunata)、 フサリウム・オキシスポリウム(Fusarium oxysporium)、 フサリウム・ソラニ(Fusarium solani)、 ギベレラ・ゼアエ(Gibberella zeae)、 グロメレラ・シングラタ(Glomerella cingulata)、 グロエオスポリウム・フルクチゲナム(Gloeosporium fructigenum)、 グロエオスポリウム・ヒゲンシアナム(Gloeosporium higgensianum)、グロエオスポリウム・カキ(Gloeosporium kaki)、 グロエオスポリウム・ラクチカラー(Gloeosporium lacticolor)、 グロエオスポリウム・オリバラム(Gloeosporium olivarum)、グロメラ・フサロイデス( Glomerella fusaroides)、 グノモニア・シングラタ(Gnomonia cingulata)、 ハプロスポレラ・ヘスペレヂカ(Haplosporella hesperedica)、 ヘルミントスポリウムsp.(Helminthosporium sp.)、 ヘリコスチラム・ピリホルメ(Helicostylum piriforme)、 メタリジウム・アニソプリアエ(Metarhizium anisopliae)、 ムコル・プルムベウス(Mucor plumbeus)、 ムコル・スピノサス(Mucor spinosus)、 ニグロスポラ・スファエリカ(Nigrospora sphaerica)、 リゾパス・アリザス(Rhizopus arrhizus)、 リゾパス・コーニ(Rhizopus cohnii)、 リゾパス・デレマル(Rhizopus delemar)、 リゾパス・ジャポニカス(Rhizopus japonicus)、 リゾパス・カザエンシス(Rhizopus kazaensis)、 リゾパス・ミクロスポラス(Rhizopus microsporus)、 リゾパス・オリザエ(Rhizopus oryzae)、 リゾパス・シャンガイエンシス(Rhizopus shanghaiensis)、 リゾパス・ストロニフェル(Rhizopus stolonifer)、 リゾパス・トリチシ(Rhizopus tritici)、 スポロトリカム・スルフレスセンス(Sporotrichum sulfurescens)、 シンセファラストラム・ラセモサム(Syncephalastrum racemosum)、 ウオジョノウイシア・グラミニス(Wojnowicia graminis) 及びウオジョノウイシア・ヒルタ( Wojnowicia hirta)。
【0057】
特に使用されるそれらの微生物は次のものである:アブシジア・オーチジス(ATCC 6647)、 アクレモニウム・ストリクタム(NRRL 5759)、 アスコチタ・クレマチジナ (CBS)、 アスペルギラス・アリアセウス (ATCC 10060)、 アスペルギラス・アワモリ(CBS)、 アスペルギラス・フィシェリ (ATCC 1020)、 アスペルギラス・マリグナス (IMI 16061)、 アスペルギラス・メレウス (CBS)、 アスペルギラス・ニヂュランス (ATCC 11267)、 アスペルギラス・ニガー (ATCC 9142、 ATCC 11394)、 アスペルギラス・オクラセウス (NRRL405、 NRRL 410、 CBS 13252、 ATCC 46504)、 アスペルギラス・バリエカラー (ATCC 10067)、 バチルス・メガテリウム (ATCC 13368)、 ベアウベリア・バシアナ (IFO 5838、 ATCC 13144、 IFO 4848、 CBS 11025、 CBS 12736、 ATCC 7159)、 ボトリオジプロヂア・マロラム (CBS 13450)、 カルダリオミセス・フマゴ(ATCC 16373)、 カロネクトリア・デコラ (ATCC 14767)、 カルブラリア・ルナタ (IX 3、 NRRL 2380)、 フサリウム・ソラニ(ATCC 12823)、 フサリウム・オキシスポリウム (ATCC 7808)、 ギベレラ・ゼアエ (CBS 4474)、 グロメレラ・シングラタ(ATCC 12097、 ATCC 10534、 CBS 23849、 CBS 23749、 ATCC 16646、 IFO 6459、 IFO 6425、 IFO 6470、 ATCC 15093、 ATCC 10529、 IFO 5257、 ATCC 56596、 ATCC 64682)、 グロメレラ・フサロイデス (ATCC 9552)、 グノモニア・シングラタ (CBS 15226)、 ハプロスポレラ・ヘスペレヂカ(CBS 20837)、 ヘリコスチラム・ピリホルメ (ATCC 8992)、 ヘルミントスポリウムsp. (NRRL 4671)、 メタリジウム・アニソプリアエ (IFO 5940)、 ムコル・プルムベウス(CBS 29563)、 ニグロスポラ・スファエリカ (ATCC 12772)、 リゾパス・アリザス (ATCC 11145)、 リゾパス・オリザエ(ATCC 4858、 ATCC 34102、 CBS 32947)、 リゾパス・ストロニフェル (ATCC 15441 )、 シンセファラストラム・ラセモサム (IFO 4827) 及びウオジョノウイシア・グラミニス (CBS 89168)。
【0058】
次に、11−ヒドロキシステロイド5は、例えばメタンスルホン酸のΔ9(11)誘導体7へのメシル化及び塩基性脱離により転換される。後者は、既知方法、例えばOlah’s試薬/N−ブロモスクシンイミド[Olah et al. Synthesis 1973, 780]によるΔ9(11)二重結合のブロモ弗素化により、ジオン8に転換され、そしてトリブチル錫水素化物による還元性脱臭素化により、フルオロジオン9に転換される。ジエノールエーテル10としての4−エン−3−オンシステム(9)の保護の後、スピロラクトンは例えば、Sturtz [Synthesis 1980, 289]の方法により、又は他方では、既知方法[Bittier Angew. i.e. 21 1982, 696; Laurent J. Steroid Biochem. 19 1983, 771]により確立される。
【0059】
化合物11は、例えば[J. A. Zderic, Humberto Carpio, A. Bowers und Carl Djerassi Steroids 1 1963, 233]の方法に類似して、ジエノールエーテル臭素化、及び50〜120℃の温度で非プロトン性溶媒、例えばジメチルホルムアミド又は1−メチル−2−ピロリドンにおいて、塩基性試薬、例えばLiBr又はLi2CO3と共に6−ブロモ化合物を加熱するか、又は溶媒、例えばコリジン又はルチジンにおいて6−ブロモ化合物を加熱することによる臭化水素脱離により、4,6−ジエン−3−オン12に転換され得る。
【0060】
次に、化合物12は、既知方法、例えばジメチルスルホキソニウムメチリドによるΔ8ニ重結合のメテニル化[DE-A 11 83 500号、DE-A 29 22 500号、EP-A 0 019 690号、US-A 4,291 , 029号; E. J. Corey und M. Chaykovsky, J.Am.Chem.Soc. 84 1962, 867]により、化合物13に転換され、クロマトグラフィーにより個々の異性体に分離され得る、α及びβ異性体の混合物がもたらされる(その比率は、使用される基質に依存し、そしてβ異性体が通常、明確に卓越する)。
【0061】
11−フルオロ基の導入はまた、例えば有機溶媒、例えばテトラヒドロフランにおける弗化ノナフリル及びDBUとの反応により、11−ヒドロキシ−4−エネジオンから出発して、スキーム3に示されるようにして生じ[Bennua-Skalmowski, Tet. Lett. 1995, 2611を参照のこと]、上記11−フルオロステロイド9及び同様に上記Δ9(11)誘導体7の混合物が形成され、これは、クロマトグラフィーにより個々の化合物に分離され得、そして続いて、さらに上記のようにして反応せしめられ得る。
【0062】
【化5】

条件:c’/e’)NfF、DBU、THF;d−i)スキーム2を参照のこと。
【0063】
【化6】

【0064】
すべての反応条件についてはスキーム2(R=メチル、トリル)を参照のこと。
11−ヒドロキシステロイド5から出発して、4,6−ジエン−3−オン18を上記方法により調製することが段階5において可能であり、続けて、それから本発明の化合物2が、6,7二重結合のメテニル化により得られる(上記参照のこと)。4,6−ジエン−3−オン18はまた、上記方法により、3段階で4−エン−3−オン7から出発しても得られる。
【0065】
式5, 6, 7, 8, 9, 10, 11, 12, 14, 15, 16, 17, 18, 19及び 20の中間体化合物はすべて新規化合物である。従って、本発明は、それらのすべてに関する。本発明はさらに、一般式Iの本発明の化合物の調製のための出発化合物及び中間体としてのそれらの使用にも関する。
次の例は、本発明を、より詳細に説明するために提供される:
【実施例】
【0066】
例16β,7β;15β,16β−ジメチレン−3−オキソ−17−プレグナ−4,9(11)−ジエン−21, 17β−カルボラクトン
a)6β,7β;15β,16β−ジメチレン−11α−メシルオキシ−3−オキソ−17−プレグン−4−エン−21,17β−カルボラクトン
【化7】

【0067】
21.7mlの塩化メシルを、0℃で、250mlのピリジン中、6β,7β;15β,16β−ジメチレン−11α−ヒドロキシ−3−オキソ−17−プレグン−4−エン−21, 17β−カルボラクトン[CAS: 95218-07-8, Nickisch et al. J. Med. Chem. 1985, 546-550]の溶液に滴下し、そしてその混合物を25℃で2時間、撹拌した。次に、それを酢酸エチルにより希釈し、中性になるまで、炭酸水素ナトリウム溶液、水及びブラインにより洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、そして40℃で真空下で濃縮した。30gの純粋な6β,7β;15β,16β−ジメチレン−11α−メシルオキシ−3−オキソ−17−プレグン−4−エン−21,17β−カルボラクトンを、固形物として得た。
【0068】
1H-NMR (600 MHz, CDCI3):δ= 6.01 (s, 1 H), 5.46 (d(br), 1 H), 2.69-2.61 (m, 2H), 2.56- 2.46 (m, 3H), 2.39 (m, 1H), 2.27 (d(br), 1H), 2.19-2.13 (m, 2H), 1.89 (m, 1H), 1.81 (dd(br), 1 H), 1.72 (m, 1 H), 1.67 (m, 1H), 1.52-1.45 (m, 2H), 1.37 (m, 1H), 1.31 (m, 1 H), 1.28 (s, 3H), 1.06 (m, 1 H), 0.94 (s, 3H), 0.58 (m, 1 H)。
【0069】
b)6β,7β;15β,16β−ジメチレン−3−オキソ−17−プレグナ−4,9(11)−ジエン−21, 17β−カルボラクトン
【化8】

【0070】
0.5mlの無水酢酸を、25℃で、50mlの酢酸中、18.5gの6β,7β;15β,16β−ジメチレン−11α−メシルオキシ−3−オキソ−17−プレグン−4−エン−21,17β−カルボラクトンの溶液に添加し、そしてその混合物を100℃の浴温度で8時間、撹拌した。次に、それを水に添加し、酢酸エチルにより3度、抽出し、水及びブラインにより、中性になるまで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、そして真空下で40℃で濃縮した。15.2gの粗6β,7β;15β,16β−ジメチレン−3−オキソ−17−プレグナ−4,9(11)−ジエン−21, 17β−カルボラクトンを得た。ヘキサン/酢酸エチルによるシリカゲル上でのクロマトグラフィー処理により、7.5gの純粋な生成物を、固形物として得た。
【0071】
MS (El): m/z = 364 (M+); 1H-NMR (400 MHz, CDCI3):δ = 6.07 (s, 1 H), 4.96 (m, 1H), 2.97 (s, 3H), 2.75-2.51 (m, 3H), 2.47-2.31 (m, 3H), 2.22-1.84 (m, 5H), 1.77-1.41 (m, 8H), 1.32-1.23 (m, 2H),1.03 (s, 3H), 0.84 (m, 1 H)。
【0072】
例26β,7β;15β,16β−ジメチレン−11β−フルオロ−3−オキソ−17−プレグン−4−エン−21, 17β−カルボラクトン
a)11α−ヒドロキシ−15β,16β−メチレンアンドロスト−4−エン−3,17−ジオン
【化9】

【0073】
3%グルコース一水和物、1%コーンスティープリッカー、0.2%硝酸ナトリウム、0.1%リン酸二水素カリウム、0.2%リン酸水素二ナトリウム、0.05%塩化カリウム、0.05%硫酸マグネシウム七水和物及び0.002%硫酸第II鉄七水和物(pH6.0に調節された)の栄養溶液1Lを含む、121℃で30分間、オートクレーブにおいて殺菌された2Lの三角フラスコを、菌株アスペルギラス・オクラセウス(NRRL405)のDMSO−氷培養物2mlにより接種し、そして27℃で、回転振盪機上で、1分当たり165回転で71.5時間、振盪した。この予備培養物を用いて、予備培養物について記載されるのと同じ最終組成の無菌培地19Lを充填された20Lの発酵器を接種した。さらに、殺菌の前、発泡制御のために1.0mlのシリコーン油及び1.0mlのSynperonicをまた添加した。この発酵器を、8l/分での通気及び350回転/分の撹拌速度下で、28℃の温度で47.5時間、0.7バールの超大気圧下でインキュベートした。
【0074】
2.5Lの予備培養物を、予備培養物について記載されるのと同じ最終組成の無菌培地47.5Lにより充填された50Lの発酵器を接種するために、この20Lの発酵器から除いた。殺菌の前、2.5mlのシリコーン油及び2.5mlのSynperonicを添加した。10L/分での通気及び350回転/分の撹拌速度を伴って、28℃の温度で、0.7バールの超大気下での10時間の初期増殖期の後、200mlのDMF中、10.0gの15β,16β−メチレンアンドロスト−4−エン−3,17−ジオンの溶液を添加した。撹拌は、通気下で続けられた。培養物ブイヨンを、26時間後、収穫した。
【0075】
5.0Lの予備培養物を、予備培養物について記載されるのと同じ最終組成の無菌培地95.0Lにより充填された100Lの発酵器を接種するために、この20Lの発酵器から除いた。殺菌の前、5.0mlのシリコーン油及び5.0mlのSynperonicを添加した。20L/分での通気及び350回転/分の撹拌速度を伴って、28℃の温度で、0.7バールの超大気下での10時間の初期増殖期の後、400mlのDMF中、20.0gの15β,16β−メチレンアンドロスト−4−エン−3,17−ジオンの溶液を添加した。撹拌は、通気下で続けられた。培養物ブイヨンを、26.25時間後、収穫した。
【0076】
2種の培養物ブイヨンを組合し、そして60Lのメチルイソブチルケトンにより19.75時間、抽出した。組合された有機相を濃縮乾燥した。残渣をヘキサンにより洗浄し、シリコーン油を除去した。次に、生成物をアセトンから結晶化し、そして19.2g(61%の理論値)の11α−ヒドロキシ−15β,16β−メチレンアンドロスト−4−エン−3,17−ジオンを単離した。
【0077】
その100mgを、分離用HPLC(250×40mm、Luna C18, 10μ、100A、水−アセトニトリル70:30、100ml/分)により精製した。
M.p.: 225/247-249℃
[α]D= +48.6° (CHCl3, c = 1.0700)
1H-NMR (400 MHz, CDCl3): δ = 1.04 (s, 3H), 1.13-1.37 (m, 8H), 1.62 (dt, 1H), 1.77-1.91 (m, 2H), 1.99 (m, 1 H), 2.03-2.21 (m, 4H), 2.31-2.57 (m, 5H), 4.05 (m, 1 H), 5.78 (s, 1H)。
【0078】
b)11α−メシルオキシ−15β,16β−メチレンアンドロスト−4−エン−3,17−ジオン
【化10】

【0079】
23mlの塩化メシルを、220mlのピリジン中、22gの11α−ヒドロキシ−15β,16β−メチレンアンドロスト−4−エン−3,17−ジオンの溶液に0℃で滴下し、そしてその混合物を25℃で2時間、撹拌した。次に、それを酢酸エチルにより希釈し、炭酸水素ナトリウム溶液、水及びブラインにより、中性になるまで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、そして40℃で真空下で濃縮した。24.7gの11α−メシルオキシ−15β,16β−メチレンアンドロスト−4−エン−3,17−ジオンを得た。
1H-NMR (600 MHz, CDCl3):δ= 5.81 (m, 1 H), 5.09(m, 1 H), 1.39 (s, 3H), 1.21 (m,1H) 1.06 (s, 3H)。
【0080】
c)15β,16β−メチレンアンドロスタ−4,9(11)−ジエン−3,17−ジオン
【化11】

【0081】
0.82mlの無水酢酸を、25℃で、80mlの酢酸中、25.6gの11α−メシルオキシ−15β,16β−メチレンアンドロスト−4−エン−3,17−ジオンの溶液に添加し、そしてその混合物を100℃の浴温度で8時間、撹拌した。これに続いて、水に添加し、酢酸エチルにより3度、抽出し、水及びブラインにより、中性になるまで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、そして40℃で真空下で濃縮した。酢酸エチルからの結晶化により16.4gの15β,16β−メチレンアンドロスタ−4,9(11)−ジエン−3,17−ジオンをもたらした。
1H-NMR (600 MHz, CDCl3): δ = 5.79(m, 1 H), 5.55(m, 1H), 1.85(m,1H), 1.65(m,1 H), 1.37(s, 3H), 1.12-1.33 (2m, 2H), 1.00 (s, 3H)。
【0082】
d)9α−ブロモ−11β−フルオロ−15β,16β−メチレンアンドロスト−4−エン−3,17−ジオン
【化12】

【0083】
24.5mlの70%強度HF/ピリジンを、250mlのジクロロメタン中、8.76gのジブロモヒダントインの懸濁液にゆっくり添加した。16.3gの15β,16β−メチレンアンドロスタ−4,9(11)−ジエン−3,17−ジオンを、前記得られる溶液中に導入し、そして室温で30分間、撹拌した。これに続いて、200mlの水性アンモニア(25%)及び300mlの氷の混合物中に注ぎ、酢酸エチルにより3度、抽出し、水及びブラインにより、中性になるまで、洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、そして40℃で真空下で濃縮した。酢酸エチルからの残渣の結晶化により、15.2gの9α−ブロモ−11β−フルオロ−15β,16β−メチレンアンドロスト−4−エン−3,17−ジオンをもたらした。
1H-NMR (600 MHz, CDCl3): δ= 5.81(m, 1H) 5.28(dt, 1H), 1.695(d, 3H), 1.175 (d, 3H)。
【0084】
e)11β−フルオロ−15β,16β−メチレンアンドロスト−4−エン−3,17−ジオン
【化13】

【0085】
480mlのベンゼン中、33.5gの9α−ブロモ−11β−フルオロ−15β,16β−メチレンアンドロスト−4−エン−3,17−ジオンの溶液を、42mlのトリブチル錫水素化物及び416mgのアゾビスイソブチロニトリルと共に80℃で30分間、撹拌した。その混合物を真空下で濃縮し、そして残渣をシリカゲル60上でクロマトグラフィー処理した。酢酸エチルからの結晶化により、18.7gの11β−フルオロ−15β,16β−メチレンアンドロスト−4−エン−3,17−ジオンをもたらした。
1H-NMR (600 MHz, CDCl3):δ= 5.73(m, 1 H), 5.28(dq, 1 H), 1.395(d, 3H), 1.175 (d, 3H)。
【0086】
f)11β−フルオロ−3−メトキシ−15β,16β−メチレンアンドロスタ−3,5−ジエン−17−オン
【化14】

【0087】
1.3gのピリジントシレートを、220mlの2,2−ジメトキシプロパン中、10.79gの11β−フルオロ−15β、16β−メチレンアンドロスト−4−エン−3,17−ジオンの懸濁液中に導入した。次のそれを100℃の浴温度で30分間、撹拌した。室温への冷却の後、2.5mlのトリエチルアミンを添加し、そしてその混合物を真空下で濃縮乾燥した。残渣を30mlのメタノールと共に撹拌し、そして吸入下で濾過した。9.6gの11β−フルオロ−3−メトキシ−15β,16β−メチレンアンドロスタ−3,5−ジエン−17−オンを得た。
1H-NMR (600 MHz, CDCl3):δ = 5.27-5.19 (m, 1.5H), 5.14 (m, 1H), 5.08(q, 0.5 H), 3.60(s, 3H), 1.17 (m, 6H)。
【0088】
g)11β−フルオロ−3−メトキシ−15β,16β−メチレン−17−プレグナ−3,5−ジエン−21, 17β−カルボラクトン
【化15】

【0089】
30mlのテトラヒドロフランに溶解された14gのアリルテトラメチルホスホロジアミデートを、-50℃で1.6Mのブチルリチウム溶液(ヘキサン中)91mlに滴下した。-20℃での30分間の撹拌の後、22mlのN, N, N, N−テトラメチルエタンジアミンを導入し、そしてその混合物を室温に暖めた。80mlのテトラヒドロフラン中、15gの11β−フルオロ−3−メトキシ−15β,16β−メチレンアンドロスタ−3,5−ジエン−17−オンの溶液を添加し、そしてその混合物を室温で4時間、撹拌した。
【0090】
これに続いて、飽和塩化アンモニウム水溶液を添加し、そして水中に注ぎ、酢酸エチルにより3度、抽出し、水及びブラインにより、中性になるまで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、そして40℃で真空下で濃縮した。酢酸エチルからの結晶化により、15.8gの11β−フルオロ−3−メトキシ−15β,16β−メチレン−17−プレグナ−3,5−ジエン−21, 17β−カルボラクトンをもたらした。
1H-NMR (300 MHz, CDCl3):δ = 5.28-5.22 (m, 1.5H) 5.17 (m, 1H), 5.09 (q, 0.5 H), 3.63 (s, 3H), 1.20 (m, 6H), 0.53 (m, 1H)。
【0091】
h)11β−フルオロ−15β,16β−メチレン−3−オキソ−17−プレグナ−4,6−ジエン−21, 17β−カルボラクトン
【化16】

【0092】
14.5mlの10%強度酢酸ナトリウム溶液及び5.11gの1,3−ジブロモ−5,5−ジメチルヒダントインを、150mlの1−メチル−2−ピロリドン中、13.5gの11β−フルオロ−3−メトキシ−15β,16β−メチレン−17−プレグナ−3,5−ジエン−21, 17β−カルボラクトンの懸濁液に連続的に0℃で少しずつ添加した。次に、その混合物を0℃(氷浴)で0.5時間、撹拌し、そして4.86gの臭化リチウム及び4.27gの炭酸リチウムの添加の後、100℃の浴温度で3.5時間、撹拌した。
【0093】
次にそれを氷−水/塩化ナトリウム中に注ぎ、そして沈殿物を濾過した。シリカゲル60上でのクロマトグラフィー処理(ヘキサン/酢酸エチル1:1による溶出)により、9.1gの11β−フルオロ−15β,16β−メチレン−3−オキソ−17−プレグナ−4,6−ジエン−21, 17β−カルボラクトンを得た。
1H-NMR (600 MHz, CDCl3): δ = 6.41 (m, 1H), 6.22 (m, 1H), 5.68 (s, 1H), 5.11 (dq, 1 H), 1.31 (d, 3H), 1.21(d, 3H), 0.60 (m, 1H)。
【0094】
i) 6β,7β;15β、16β−ジメチレン−11β−フルオロ−3−オキソ−17−プレグン−4−エン−21, 17β−カルボラクトン
【化17】

【0095】
2.39gの水素化ナトリウム(鉱油中、60%)を、250mlの無水DMSO中、13.41gのヨウ化トリメチルスルホキソニウムの溶液に室温で少しずつ添加し、そして添加の完結の後、その混合物を室温で3時間、撹拌した。次に、8.38gの11β−フルオロ−15β,16β−メチレン−3−オキソ−17−プレグナ−4,6−ジエン−21, 17β−カルボラクトンを導入し、そしてその混合物を室温で6時間、撹拌した。これに続いて、水中に注ぎ、酢酸エチルにより3度、抽出し、水及びブラインにより、中性になるまで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、そして真空下で40℃で濃縮した。精製を、シリカゲル60上でクロマトグラフィー処理(ヘキサン/酢酸エチル1:4による溶出)により行なった。2.6gの6β,7β;15β,16β−ジメチレン−11β−フルオロ−3−オキソ−17−プレグン−4−エン−21, 17β−カルボラクトンを、画分Aとして得た。
【0096】
MS (El): m/z = 384 (M+), 349, 273, 260; 1H-NMR (600 MHz, CDCl3): δ= 5.99 (s, 1H), 5.07 (d(br), 1 H), 2.69-2.61 (m, 2H), 2.53 (m, 1 H), 2.43 (d(br), 1 H), 2.35 (m, 1 H), 2.27 (m, 1 H), 2.17-2.10 (m, 2H), 2.02-1.95 (m, 2H), 1.83 (m, 1H), 1.68-1.62 (m, 2H), 1.61-1.52 (m, 2H), 1.49 (m, 1H), 1.40 (m, 1H), 1.29 (d, 3H), 1.25 (m, 1H), 1.21 (m, 1H), 1.15 (d, 3H), 1.04 (m, 1 H), 0.59 (m, 1H)。
【0097】
例2を合成するための他の方法
c’)15β,16β−メチレンアンドロスタ−4,9(11)−ジエン−3,17−ジオン、及びe’)11β−フルオロ−15β、16β−メチレンアンドロスト−4−エン−3,17−ジオン
【化18】

【0098】
0.47mlの1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデク−7−エン(1.5−5)を、内部温度が5℃を超えないように、0℃で、16mlのテトラヒドロフラン中、630mgの11α−ヒドロキシ−15β,16β−メチレンアンドロスト−4−エン−3,17−ジオンの溶液に滴下した。次に、その混合物を0℃で30分間、撹拌し、0.55mlのペルフルオロブタン−1−スルホニル弗化物を、その内部温度が5℃を超えないよう、滴下し、そしてその混合物を0℃でさらに1.5時間、撹拌した。次に、それを酢酸エチルにより希釈し、2Mの硫酸、飽和炭酸水素ナトリウム溶液及び水により洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、そして真空下で40℃で濃縮した。ヘキサン/酢酸エチル(1:1)による溶出の後、シリカゲル上でのクロマトグラフィー処理により、15β,16β−メチレンアンドロスタ−4,9(11)−ジエン−3,17−ジオンを画分1として得た。
1H-NMR (600 MHz, CDCl3):δ= 5.79(m, 1 H), 5.55(m, 1 H), 1.85(m,1 H), 1.65(m,1 H), 1.37(S, 3H), 1.12-1.33 (2m, 2H), 1.00 (s, 3H)。
【0099】
11β−フルオロ−15β,16β−メチレンアンドロスト−4−エン−3,17−ジオンを画分2として単離した。
1H-NMR (600 MHz, CDCl3): δ= 5.73(m, 1H), 5.28(dq, 1 H), 1.395(d, 3H), 1.175 (d, 3H)。
【0100】
例36α,7α;15β,16β−ジメチレン−11β−フルオロ−3−オキソ−17−プレグン−4−エン−21,17β−カルボラクトン
【化19】

【0101】
0.37gの6α,7α;15β,16β−ジメチレン−11β−フルオロ−3−オキソ−17−プレグン−4−エン−21,17β−カルボラクトンを、例2の画分Bとして得た。
MS (El): m/z = 384 (M+);
1H-NMR (600 MHz, CDCl3): δ = 5.94 (s, 1 H), 5.08 (d(br), 1 H), 1.35 (s, 3H), 1.25 (m, 1 H), 1.21 (m, 1H), 1.20 (d, 3H), 1.00 (m, 1 H), 0.76 (ddd, 1 H), 0.54 (m, 1 H) 0.48 (m, 1 H)。
【0102】
例1を合成するための他の方法
第1変法
a)11α−ヒドロキシ−3−メトキシ−15β,16β−メチレンアンドロスト−3,5−ジエン−17−オン
【化20】

【0103】
3.2gのピリジントシレートを、422mlの2,2−ジメトキシプロパン中、27gの11α−ヒドロキシ−15β,16β−メチレンアンドロスト−4−エン−3,17−ジオンの懸濁液中に導入した。次の混合物を100℃の浴温度で18時間、撹拌した。室温へ冷却し、続いて10mlのトリエチルアミンを添加し、そして真空下で濃縮乾燥した。残渣を60mlのメタノールと共に撹拌し、そして吸入下で濾過した。14.3gの11α−ヒドロキシ−3−メトキシ−15β,16β−メチレンアンドロスト−3,5−ジエン−17−オンを得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3): δ = 5.33 (d, broad, J=3.8Hz, 1H), 5.14 (s, broad, 1H), 4.07 (m, 1 H), 3.58 (s, 3H), 1.79 (m, 1 H), 1.13 (s, 3H), 1.02 (s, 3H)。
【0104】
b)11α−ヒドロキシ−3−メトキシ−15β,16β−メチレン−17−プレグナ−3,5−ジエン−21, 17β−カルボラクトン
【化21】

【0105】
13mlのテトラヒドロフランに溶解された10.24gのアリルテトラメチルホスホロジアミデートを、-50℃で1.6Mのブチルリチウム溶液(ヘキサン中)66.6mlに滴下した。-20℃での30分間の撹拌の後、16mlのN, N, N’, N’−テトラメチルエタンジアミンを導入し、そして33.5mlのテトラヒドロフラン中、11α−ヒドロキシ−3−メトキシ−15β,16β−メチレンアンドロスト−3,5−ジエン−17−オンの溶液を滴下した。その混合物を室温に暖め、そして30分間、撹拌した。
【0106】
これに続いて、25mlの飽和塩化アンモニウム水溶液を添加し、そして水中に注ぎ、酢酸エチルにより3度、抽出し、水及びブラインにより、中性になるまで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、そして真空下で濃縮した。ジイソプロピルエーテルからの結晶化により、2.85gの11α−ヒドロキシ−3−メトキシ−15β,16β−メチレン−17−プレグナ−3,5−ジエン−21, 17β−カルボラクトンをもたらした。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3): δ= 5.31 (d, broad, J=4.0Hz, 1H), 5.14 (s, broad, 1 H), 4.06 (m, 1H), 3.58 (s, 3H), 1.14 (s, 3H), 1.02 (s, 3H), 0.46 (m, 1H)。
【0107】
c)11α−ヒドロキシ−15β,16β−メチレン−3−オキソ−17−プレグナ−4,6−ジエン−21, 17β−カルボラクトン
【化22】

【0108】
14.8mlの10%強度酢酸ナトリウム溶液及び4gの1,3−ジブロモ−5,5−ジメチルヒダントインを、144mlの1−メチル−2−ピロリドン中、13.5gの11α−ヒドロキシ−3−メトキシ−15β,16β−メチレン−17−プレグナ−3,5,9(11)−トリエン−21, 17β−カルボラクトンの懸濁液に連続的に0℃で少しずつ添加した。次に、その混合物を0℃(氷浴)で0.5時間、撹拌し、そして4.88gの臭化リチウム及び4.31gの炭酸リチウムの添加の後、80℃の浴温度で3時間、撹拌した。次に、それを氷冷却された飽和塩化ナトリウム水溶液中に注ぎ、そして酢酸エチルにより抽出し、そして有機相を水及び飽和塩化ナトリウム水溶液により洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、そして濾過し、そして濾液を濃縮乾燥した。
【0109】
12.8gの11α−ヒドロキシ−15β,16β−メチレン−3−オキソ−17−プレグナ−4,6−ジエン−21, 17β−カルボラクトンを、粗生成物として得た。サンプルを、分析目的のために、ヘキサン及び酢酸エチルの混合物によりシリカゲル上でクロマトグラフィー処理した。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3): δ = 6.34 (d,broad, J=9.6Hz, 1H), 6.20 (d, broad, J=9.6Hz, 1 H), 5.71 (s, broad, 1 H), 4.05 (m, 1 H), 1.95 (m, 1 H), 1.85 (m, 1 H), 1.29 (m, 1 H), 1.25 (s, 3H), 1.09 (s, 3H), 0.57 (m, 1H)。
【0110】
d)11α−メシルオキシ−15β,16β−メチレン−3−オキソ−17−プレグナ−4,6−ジエン−21, 17β−カルボラクトン
【化23】

【0111】
12.8gの11α−ヒドロキシ−15β,16β−メチレン−3−オキソ−17−プレグナ−4,6−ジエン−21, 17β−カルボラクトンを、113mlのピリジンに溶解した。次に、10.91mlの塩化メタンスルホニルを滴下した。その混合物を室温で90分間、撹拌し、そして1.5Lの氷−水中に注いだ。2時間の撹拌に続いて、吸引下で濾過し、そして濾過ケークを乾燥し、ヘキサン及び酢酸エチルの混合物によりシリカゲル上でクロマトグラフィー処理した。5.4gの11α−メシルオキシ−15β,16β−メチレン−3−オキソ−17−プレグナ−4,6−ジエン−21, 17β−カルボラクトンを得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3): δ= 6.33 (d, broad, J=9.6Hz, 1 H), 6.23 (d, broad, J=9.6Hz, 1H), 5.74 (s, broad, 1 H), 5.10 (m, 1H), 3.01 (s, 3H), 1.56 (m, 1H), 1.45 (m, 1H), 1.30 (s, 3H), 1.14 (s, 3H), 0.59 (m, 1 H)。
【0112】
e)15β,16β−メチレン−3−オキソ−17−プレグナ−4,6,9(11)−トリエン−21, 17β−カルボラクトン
【化24】

【0113】
14.8mlの酢酸、0.16mlの無水酢酸及び2.44gの酢酸ナトリウムを、酢酸ナトリウムが溶解するまで、90℃で撹拌した。5.3gの11α−メシルオキシ−15β,16β−メチレン−3−オキソ−17−プレグナ−4,6−ジエン−21, 17β−カルボラクトンを、この溶液に添加した。100℃で5時間、撹拌し、続いて氷−水中に注ぎ、そして酢酸エチルにより3度、抽出した。有機相を水及び飽和塩化ナトリウム水溶液により洗浄し、そして硫酸マグネシウム上で乾燥し、続いて濾過し、そして濾液を濃縮した。ヘキサン及び酢酸エチルの混合物によるシリカゲル上でのクロマトグラフィー処理により、2.12gの15β,16β−メチレン−3−オキソ−17−プレグナ−4,6,9(11)−トリエン−21, 17β−カルボラクトンを得た。
【0114】
1H-NMR (300 MHz, CDCl3):δ= 6.36 (d, broad, J=9.6Hz, 1 H), 6.24 (d, broad, J=9.6Hz, 1H), 5.72 (s, broad, 1 H), 5.48 (m, 1 H), 3.09 (d, broad, J=11.7Hz, 1 H), 1.84 (m, 1 H), 1.47 (m, 1H), 1.38 (m, 1H), 1.32 (s, 3H), 1.03 (s, 3H), 0.59 (m, 1H)。
【0115】
f)6β,7β;15β,16β−ジメチレン−3−オキソ−17−プレグナ−4,9(11)−ジエン−21, 17β−カルボラクトン
【化25】

【0116】
0.09gの水素化ナトリウム(鉱油中、60%)を、4mlの無水DMSO中、0.52gのヨウ化トリメチルスルホキソニウムの溶液に室温で少しずつ添加し、そして添加の完結の後、その混合物を室温で2時間、撹拌した。次に、0℃で、0.2gの15β,16β−メチレン−3−オキソ−17−プレグナ−4,6,9(11)−トリエン−21, 17β−カルボラクトンを導入し、そしてその混合物を室温で2.5時間、撹拌した。次に、その混合物を、100mlの硫酸(8体積%)中で撹拌し、そして酢酸エチルにより抽出した。
【0117】
有機相を、水及び飽和塩化ナトリウム水溶液により連続的に洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、そして濾過した。真空下で濃縮し、そして酢酸エチル及びヘキサンから構成される溶離剤によるシリカゲル上でのクロマトグラフィー処理により、30mgの6β,7β;15β,16β−ジメチレン−3−オキソ−17−プレグナ−4,9(11)−ジエン−21, 17β−カルボラクトンを得た。
分光分析データについては、例1bを参照のこと。
【0118】
第2変法
a)3−メトキシ−15β,16β−メチレンアンドロスト−3,5,9(11)−トリエン−17−オン
【化26】

【0119】
0.8gのピリジントシレートを、106mlの2,2−ジメトキシプロパン中、6.4gの15β,16β−メチレンアンドロスト−4,6,9(11)−トリエン−3,17−ジオンの懸濁液中に導入した。次の混合物を100℃の浴温度で6時間、撹拌した。室温へ冷却し、続いて5mlのピリジンを添加し、そして5分後、真空下で濃縮乾燥した。残渣を130mlのメタノールと共に撹拌し、そして吸入下で濾過した。4.15gの3−メトキシ−15β,16β−メチレンアンドロスト−3,5,9(11)−トリエン−17−オンを得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3): δ= 5.47 (s, broad, 1H), 5.33 (s, broad, 1 H), 5.19 (s, broad, 1 H), 3.59 (s, 3H), 2.70 (m, 2H), 2.38 (m, 1H), 1.83 (m, 1H), 1.66 (m, 1H), 1.15 (s, 3H), 0.99 (s, 3H)。
【0120】
b)3−メトキシ−15β,16β−メチレン−17−プレグナ−3,5,9(11)−トリエン−21, 17β−カルボラクトン
【化27】

【0121】
11.4mlのテトラヒドロフランに溶解された6.51gのアリルテトラメチルホスホロジアミデートを、-50℃で1.6Mのブチルリチウム溶液(ヘキサン中)42.2mlに滴下した。-20℃での30分間の撹拌の後、10.21mlのN, N, N’, N’−テトラメチルエタンジアミンを導入し、そして29.4mlのテトラヒドロフラン中、3−メトキシ−15β,16β−メチレンアンドロスト−3,5,9(11)−トリエン−17−オンの溶液を滴下した。その混合物を室温に暖め、そして30分間、撹拌した。
【0122】
これに続いて、21mlの飽和塩化アンモニウム水溶液を添加し、そして水中に注ぎ、酢酸エチルにより3度、抽出し、水及びブラインにより、中性になるまで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、そして真空下で濃縮し、これに基づいて、結晶化が開始した。吸引による濾過により残存する溶媒を除去し、3.14gの3−メトキシ−15β,16β−メチレン−3,5,9(11)−トリエン−21, 17β−カルボラクトンをもたらした。
1H-NMR (300 MHz, CDCl3): δ= 5.45 (s, broad, 1 H), 5.32 (s, broad, 1H), 5.18 (s, broad, 1 H), 3.59 (s, 3H), 1.15 (s, 3H), 0.96 (s, 3H)。
【0123】
c)15β,16β−メチレン−3−オキソ−17−プレグナ−4,6,9(11)−トリエン−21, 17β−カルボラクトン
【化28】

【0124】
1.7mlの10%強度酢酸ナトリウム溶液及び0.6gの1,3−ジブロモ−5,5−ジメチルヒダントインを、35mlの1−メチル−2−ピロリドン中、2.2gの3−メトキシ−15β,16β−メチレン−17−プレグナ−3,5,9(11)−トリエン−21, 17β−カルボラクトンの懸濁液に連続的に0℃で少しずつ添加した。次に、その混合物を0℃(氷浴)で0.5時間、撹拌し、そして0.83gの臭化リチウム及び0.74gの炭酸リチウムの添加の後、100℃の浴温度で3.5時間、撹拌した。次に、それを氷−水/塩化ナトリウム中に注ぎ、そして沈殿物を濾過した。シリカゲル60上でクロマトグラフィー処理(ヘキサン/酢酸エチル1:1による溶出)により、1.2gの15β,16β−メチレン−3−オキソ−17−プレグナ−4,6,9(11)−トリエン−21, 17β−カルボラクトンを得た。
分光分析データについては、第1変法eと比較すること。
【0125】
d)6β,7β;15β,16β−ジメチレン−3−オキソ−17−プレグン−4,9(11)−ジエン−21,17β−カルボラクトン
【0126】
【化29】

工程及び作業については、第1変法fを参照のこと。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記一般式I:
【化1】

[式中、R6,7は、α−又はβ−メチレンであり、そして
R9は、水素原子であり、そしてR11は、臭素、塩素又は弗素原子であるか、又は
R9及びR11は一緒に結合される]
で表されるプレグン−4−エン−21, 17−カルボラクトン。
【請求項2】
R9がα位置に位置することを特徴とする、請求項1記載のプレグン−4−エン−21, 17−カルボラクトン。
【請求項3】
R11がβ位置に位置することを特徴とする、請求項1記載のプレグン−4−エン−21, 17−カルボラクトン。
【請求項4】
前記ハロゲン原子R11が弗素又は塩素原子であることを特徴とする、請求項1記載のプレグン−4−エン−21, 17−カルボラクトン。
【請求項5】
前記ハロゲン原子R11が弗素原子であることを特徴とする、請求項4記載のプレグン−4−エン−21, 17−カルボラクトン。
【請求項6】
請求項1記載の6β,7β;15β,16β−ジメチレン−3−オキソ−17−プレグナ−4,9(11)−ジエン−21,17β−カルボクラトン。
【請求項7】
特に、11β−クロロ−6β,7β;15β,16β−ジメチレン−3−オキソ−17−プレグン−4−エン−21,17β−カルボクラトン;
6β,7β;15β,16β−ジメチレン−11β−フルオロ−3−オキソ−17−プレグン−4−エン−21,17β−カルボラクトン;
6α,7α;15β,16β−ジメチレン−11β−フルオロ−3−オキソ−17−プレグン−4−エン−21,17β−カルボラクトンである、請求項1記載のプレグン−4−エン−21, 17−カルボラクトン。
【請求項8】
少なくとも1つの請求項1記載の一般式Iの化合物、及び医薬的に許容できるキャリヤーを含んで成る医薬製品。
【請求項9】
6β,7β;15β,16β−ジメチレン−3−オキソ−17−プレグナ−4,9(11)−ジエン−21,17β−カルボラクトンを含んで成る、請求項8記載の医薬製品。
【請求項10】
6β,7β;15β,16β−ジメチレン−11β−フルオロ−3−オキソ−17−プレグン−4−エン−21,17β−カルボラクトンを含んで成る、請求項8記載の医薬製品。
【請求項11】
少なくとも1つのエストロゲンをさらに含んで成る、請求項8,9又は10記載の医薬製品。
【請求項12】
エチニルエストラジオールを含んで成る、請求項11記載の医薬製品。
【請求項13】
天然エストロゲンを含んで成る、請求項11記載の医薬製品。
【請求項14】
エストラジオールを含んで成る、請求項13記載の医薬製品。
【請求項15】
吉草酸エストラジオールを含んで成る、請求項13記載の医薬製品。
【請求項16】
少なくとも1つの接合されたエストロゲンを含んで成る、請求項13記載の医薬製品。
【請求項17】
一般式Iの化合物を調製するための出発化合物としての11α−ヒドロキシ−15β,16β−メチレンアンドロスト−4−エン−3,17−ジオン。
【請求項18】
15β,16β−メチレンアンドロスト−4−エン−3,17−ジオンを、アブシジアsp.(Absidia sp.)、アクレモニウムsp.(Acremonium sp.)、 アスコチタsp.(Ascochyta sp.)、 アスペルギラスsp.(Aspergillus sp.)、 バチルスsp.、(Bacillus sp.)、ベアウベリアsp.(Beauveria sp.)、ボトリオジポルヂアsp.(Botryodipoldia sp.)、カルダリオミセスsp.(Caldariomyces sp.)、カロネクトリアsp.( Calonectria sp.)、コレトトリカムsp.(Colletotrichum sp.)、 カルブラリアsp.(Curvularia sp.)、フサリウムsp.(Fusarium sp.)、ギベレラsp.(Gibberella sp.)、グロエオスポリウムsp.(Gloeosporium sp.)、グロメレラsp.( Glomerella sp.)、グノモニアsp.(Gnomonia sp.)、ハプロスポレラsp.(Haplosporella sp.)、ヘリコスチラムsp.(Helicostylum sp.)、ヘルミントスポリウムsp.(Helminthosporium sp.)、メタリジウムsp.(Metarhizium sp.)、ムコルsp.(Mucor sp.)、 ニグロスポラsp.(Nigrospora sp.)、 リゾパスsp.(Rhizopus sp.)、 スポロトリカムsp.(Sporotrichum sp.)、 シンセファラストラムsp.(Syncephalastrum sp.)及び ウオジョノウイシアsp.(Wojnowicia sp.)の微生物により、発酵器において加水分解することを特徴とする、11α−ヒドロキシ−15β,16β−メチレンアンドロスト−4−エン−3,17−ジオンの調製方法。
【請求項19】
前記加水分解が、アブシジア・オーチジス(Absidia orchidis)、アブシジア・コエルレア(Absidia coerulea)、 アクレモニウム・ストリクタム(Acremonium strictum)、 アスコチタ・クレマチジナ(Ascochyta clematidina)、 アスペルギラス・アリアセウス(Aspergillus alliaceus)、 アスペルギラス・アワモリ(Aspergillus awamori)、 アスペルギラス・フィシェリ(Aspergillus fischeri)、 アスペルギラス・フラブス(Aspergillus flavus)、 アスペルギラス・マリグナス(Aspergillus malignus)、 アスペルギラス・メレウス(Aspergillus melleus)、 アスペルギラス・ニヂュランス(Aspergillus nidualans)、 アスペルギラス・ニガー(Aspergillus niger)、 アスペルギラス・オクラセウス(Aspergillus ochraceus)、 アスペルギラス・バリエカラー(Aspergillus variecolor)、 バチルス・メガテリウム(Bacillus megaterium)、 ベアウベリア・バシアナ(Beauveria bassiana)、 ベアウベリア・テネラ(Beauveria tenella)、 ボトリオジプロヂア・マロラム(Botryodiplodia malorum)、 カルダリオミセス・フマゴ(Caldariomyces fumago)、カロネクトリア・デコラ(Calonectria decora)、コレトトリカム・フォモイデス( Colletotrichum phomoides)、 カルブラリア・ルナタ(Curvularia lunata)、 フサリウム・オキシスポリウム(Fusarium oxysporium)、 フサリウム・ソラニ(Fusarium solani)、 ギベレラ・ゼアエ(Gibberella zeae)、 グロメレラ・シングラタ(Glomerella cingulata)、 グロエオスポリウム・フルクチゲナム(Gloeosporium fructigenum)、 グロエオスポリウム・ヒゲンシアナム(Gloeosporium higgensianum)、グロエオスポリウム・カキ(Gloeosporium kaki)、 グロエオスポリウム・ラクチカラー(Gloeosporium lacticolor)、 グロエオスポリウム・オリバラム(Gloeosporium olivarum)、グロメレラ・フサロイデス( Glomerella fusaroides)、 グノモニア・シングラタ(Gnomonia cingulata)、 ハプロスポレラ・ヘスペレヂカ(Haplosporella hesperedica)、 ヘルミントスポリウムsp.(Helminthosporium sp.)、 ヘリコスチラム・ピリホルメ(Helicostylum piriforme)、 メタリジウム・アニソプリアエ(Metarhizium anisopliae)、 ムコル・プルムベウス(Mucor plumbeus)、 ムコル・スピノサス(Mucor spinosus)、 ニグロスポラ・スファエリカ(Nigrospora sphaerica)、 リゾパス・アリザス(Rhizopus arrhizus)、 リゾパス・コーニ(Rhizopus cohnii)、 リゾパス・デレマル(Rhizopus delemar)、 リゾパス・ジャポニカス(Rhizopus japonicus)、 リゾパス・カザエンシス(Rhizopus kazaensis)、 リゾパス・ミクロスポラス(Rhizopus microsporus)、 リゾパス・オリザエ(Rhizopus oryzae)、 リゾパス・シャンガイエンシス(Rhizopus shanghaiensis)、 リゾパス・ストロニフェル(Rhizopus stolonifer)、 リゾパス・トリチシ(Rhizopus tritici)、 スポロトリカム・スルフレスセンス(Sporotrichum sulfurescens)、 シンセファラストラム・ラセモサム(Syncephalastrum racemosum)、 ウオジョノウイシア・グラミニス(Wojnowicia graminis) 及びウオジョノウイシア・ヒルタ( Wojnowicia hirta)により行われることを特徴とする、請求項18記載の方法。
【請求項20】
前記加水分解が、アブシジア・オーチジス(ATCC 6647)、 アクレモニウム・ストリクタム(NRRL 5759)、 アスコチタ・クレマチジア (CBS)、 アスペルギラス・アリアセウス (ATCC 10060)、 アスペルギラス・アワモリ(CBS)、 アスペルギラス・フィシェリ (ATCC 1020)、 アスペルギラス・マリグナス (IMI 16061)、 アスペルギラス・メレウス (CBS)、 アスペルギラス・ニヂュランス (ATCC 11267)、 アスペルギラス・ニガー (ATCC 9142、 ATCC 11394)、 アスペルギラス・オクラセウス (NRRL405、 NRRL 410、 CBS 13252、 ATCC 46504)、 アスペルギラス・バリエカラー (ATCC 10067)、 バチルス・メガテリウム (ATCC 13368)、 ベアウベリア・バシアナ (IFO 5838、 ATCC 13144、 IFO 4848、 CBS 11025、 CBS 12736、 ATCC 7159)、 ボトリオジプロヂア・マロラム (CBS 13450)、 カルダリオミセス・フマゴ(ATCC 16373)、 カロネクトリア・デコラ (ATCC 14767)、 カルブラリア・ルナタ (IX 3、 NRRL 2380)、 フサリウム・ソラニ(ATCC 12823)、 フサリウム・オキシスポリウム (ATCC 7808)、 ギベレラ・ゼアエ (CBS 4474)、 グロメレラ・シングラタ(ATCC 12097、 ATCC 10534、 CBS 23849、 CBS 23749、 ATCC 16646、 IFO 6459、 IFO 6425、 IFO 6470、 ATCC 15093、 ATCC 10529、 IFO 5257、 ATCC 56596、 ATCC 64682)、 グロメレラ・フサロイデス (ATCC 9552)、 グノモニア・シングラタ (CBS 15226)、 ハプロスポレラ・ヘスペレヂカ(CBS 20837)、 ヘリコスチラム・ピリホルメ (ATCC 8992)、 ヘルミントスポリウムsp. (NRRL 4671)、 メタリジウム・アニソプリアエ (IFO 5940)、 ムコル・プルムベウス(CBS 29563)、 ニグロスポラ・スファエリカ (ATCC 12772)、 リゾパス・アリザス (ATCC 11145)、 リゾパス・オリザエ(ATCC 4858、 ATCC 34102、 CBS 32947)、 リゾパス・ストロニフェル (ATCC 15441 )、 シンセファラストラム・ラセモサム (IFO 4827) 及びウオジョノウイシア・グラミニス (CBS 89168)により行われることを特徴とする、請求項19記載の方法。

【公表番号】特表2012−528075(P2012−528075A)
【公表日】平成24年11月12日(2012.11.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−512002(P2011−512002)
【出願日】平成21年5月26日(2009.5.26)
【国際出願番号】PCT/EP2009/003716
【国際公開番号】WO2009/146811
【国際公開日】平成21年12月10日(2009.12.10)
【出願人】(300049958)バイエル ファーマ アクチエンゲゼルシャフト (357)
【Fターム(参考)】