説明

C型肝炎の治療のためのペグ化III型インターフェロンの使用

単独で、または他の抗ウイルス剤との併用でペグ化III型インターフェロン(IL-28A、IL-28B、およびIL-29)を使用して、C型肝炎ウイルスに感染したヒト患者を治療するための方法を開示する。

【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
発明の背景
全世界の人口の3%、すなわち1億3千万人がC型肝炎に感染している。Stauber RE and Stadlbauer V., Journal of Clinical Virology, 36:87-94(2006)(非特許文献1)参照。大多数の人々は、個人の健康管理の一部として受けた注射薬の使用または汚染された注射液もしくは血液製剤の輸注のいずれかに関連する、汚染された注射への非経口曝露を介して感染している。C型肝炎の現行標準治療は、経口リバビリン(毎日投与)と併用されるペグ化インターフェロン(PEG-IFN)α(週1回投与)である。Heathcote J. and Main J., Journal of Viral Hepatitis, 12:223-235(2005)(非特許文献2)参照。
【0002】
C型肝炎ウイルス(HCV)の慢性感染症は、米国および世界中において、肝硬変、肝不全、および肝細胞癌の主な原因である。治療の主要目的は、ウイルスを根絶し、長期合併症の発生を予防することである。治療の成功は、治療終了から少なくとも6カ月後にHCV RNAレベルが検出不能であることによって証明される持続性ウイルス学的著効(SVR)の達成であると規定されている(Pearlman BL. Hepatitis C treatment update. Am J Med 2004;117(5):344-352(非特許文献3)参照)。
【0003】
米国内で最も一般的な遺伝子型である遺伝子型1型HCVに感染した患者のためには、治療は48週間にわたる毎日投与のリバビリンと併用したペグ化インターフェロンα(PEG-IFN-α)の毎週投与からなる。現在承認されている2種の形態のPEG-IFN-αは、ペグインターフェロンα-2a((PEGASYS(登録商標))、およびペグインターフェロンα-2b(PEG-INTRON(登録商標))であり、これらはどちらも遺伝子型1型HCVに感染した患者において約50%のSVR率と関連している(Seeff LB. Natural history of chronic hepatitis C. Hepatology 2002A;36(5 Suppl 1):S35-46(非特許文献4);Strader DB, Wright T, Thomas DL, Seeff LB. Diagnosis, management, and treatment of hepatitis C. Hepatology 2004;39(4):1147-1171(非特許文献5)参照)。SVRを達成できない患者のためには、現時点では標準治療が存在しない。
【0004】
すべての治療された遺伝子型1型HCV患者の約20%を構成する再発患者は、PEG-IFN-α治療が失敗した固有集団を表す(Hadziyannis SJ, Sette H, Jr., Morgan TR, Balan V, Diago M, Marcellin P, Ramadori G, Bodenheimer H, Jr., Bernstein D, Rizzetto M, Zeuzem S, Pockros PJ, Lin A, Ackrill AM. Peginterferon-alpha2a and ribavirin combination therapy in chronic hepatitis C:a randomized study of treatment duration and ribavirin dose. Ann Intern Med 2004;140(5):346-355(非特許文献6)参照)。これらの患者は治療終了時に検出不能なHCV RNAレベルを有するが、その後6カ月のうちに再発して検出可能なHCV RNAレベルを示す(Hoofnagle JH, Seeff LB. Peginterferon and ribavirin for chronic hepatitis C. N Engl J Med 2006;355(23):2444-2451(非特許文献7)参照)。再発の原因となる因子は、特に治療初期24週間中のリバビリンの用量減量を含む可能性がある(Shiffman ML. Chronic hepatitis C:treatment of pegylated interferon/ribavirin nonresponders. Curr Gastroenterol Rep 2006;8(1):46-52(非特許文献8)参照)。IFN-αをベースとする療法による再治療を行うと、再発患者は、以前の療法経過中に見られた減少に類似するHCV RNAレベルの減少を示すことができ(Strader DB, Wright T, Thomas DL, Seeff LB. Diagnosis, management, and treatment of hepatitis C. Hepatology 2004;39(4):1147-1171(非特許文献5))、以前の療法が非ペグ化IFN-αから構成された症例では、PEG-IFN-αおよびリバビリンを利用する再治療でSVRを達成できる可能性がある(Jacobson IM, et al., A randomized trial of pegylated interferon alpha-2b plus ribavirin in the retreatment of chronic hepatitis C. Am J Gastroenterol 2005;100(11):2453-2462(非特許文献9);Mathew A, et al., Sustained viral response to pegylated interferon alpha-2b and ribavirin in chronic hepatitis C refractory to prior treatment. Dig Dis Sci 2006;51(11):1956-1961(非特許文献10);Shiffman ML., Chronic hepatitis C:treatment of pegylated interferon/ribavirin nonresponders. Curr Gastroenterol Rep 2006;8(1):46-52(非特許文献8)参照)。この失敗および再治療への応答のパターンは、再発患者がインターフェロンをベースとする療法に応答する能力を維持していること、このため新規のインターフェロン様分子の潜在的作用を試験すべき固有集団であることを示唆している(Hoofnagle JH, Seeff LB. Peginterferon and ribavirin for chronic hepatitis C. N Engl J Med 2006;355(23):2444-2451(非特許文献7);FDA CDER Antiviral Drugs Advisory Committee. Summary Minutes of the Antiviral Drugs Advisory Committee, October 19-20. 2006(非特許文献11)参照)。
【0005】
PEG-IFN-αおよびリバビリンを用いた治療には、重大な副作用を伴う。PEG-IFN-αの主要な毒性には、流感様症状;好中球減少症、血小板減少症、および貧血を含む血液学的異常;ならびに精神神経疾患、最も一般的にはうつ病が含まれる。その他の毒性には、胃腸障害ならびに皮膚、自己免疫、および心臓の疾患(condition)が含まれる。肝トランスアミナーゼの上昇もまた、特にペグインターフェロンα2aを用いた場合に報告されている(Gish RG. Treating hepatitis C:the state of the art. Gastroenterol Clin North Am 2004;33(1 Suppl):S1-9(非特許文献12);Hoffmann-La Roche Inc. Package Insert:PEGASYS(R)(peginterferon alfa-2a). 2005B:1-46(非特許文献13))。リバビリンは多数の副作用、最も顕著には溶血性貧血に関連しており、これはIFN-αの骨髄機能抑制性作用と結び付くと重大な臨床問題となることがある(Kowdley KV. Hematologic side effects of interferon and ribavirin therapy. J Clin Gastroenterol 2005;39(1 Suppl):S3-8(非特許文献14);Strader DB, Wright T, Thomas DL, Seeff LB. Diagnosis, management, and treatment of hepatitis C. Hepatology 2004;39(4):1147-1171(非特許文献5))。
【0006】
PEG-IFN-αおよびリバビリンに付随する毒性は、療法開始の遅延、ならびに用量の減量および治療の早期中止をもたらすことが多いが(Pearlman BL. Hepatitis C treatment update. Am J Med 2004;117(5):344-352(非特許文献3))、これらすべてが、SVRを達成する可能性を減少させる。療法の遵守(治療期間にわたる処方PEG IFN-α用量の80%以上およびリバビリン用量の80%以上を摂取すると規定された)は、遺伝子型1型HCV患者におけるより高いSVR率と関連付けられてきた(McHutchison JG, et al., Adherence to combination therapy enhances sustained response in genotype-1-infected patients with chronic hepatitis C. Gastroenterology 2002;123(4):1061-1069(非特許文献15))。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0007】
【非特許文献1】Stauber RE and Stadlbauer V., Journal of Clinical Virology, 36:87-94(2006)
【非特許文献2】Heathcote J. and Main J., Journal of Viral Hepatitis, 12:223-235(2005)
【非特許文献3】Pearlman BL. Hepatitis C treatment update. Am J Med 2004;117(5):344-352
【非特許文献4】Seeff LB. Natural history of chronic hepatitis C. Hepatology 2002A;36(5 Suppl 1):S35-46
【非特許文献5】Strader DB, Wright T, Thomas DL, Seeff LB. Diagnosis, management, and treatment of hepatitis C. Hepatology 2004;39(4):1147-1171
【非特許文献6】Hadziyannis SJ, Sette H, Jr., Morgan TR, Balan V, Diago M, Marcellin P, Ramadori G, Bodenheimer H, Jr., Bernstein D, Rizzetto M, Zeuzem S, Pockros PJ, Lin A, Ackrill AM. Peginterferon-alpha2a and ribavirin combination therapy in chronic hepatitis C:a randomized study of treatment duration and ribavirin dose. Ann Intern Med 2004;140(5):346-355
【非特許文献7】Hoofnagle JH, Seeff LB. Peginterferon and ribavirin for chronic hepatitis C. N Engl J Med 2006;355(23):2444-2451
【非特許文献8】Shiffman ML. Chronic hepatitis C:treatment of pegylated interferon/ribavirin nonresponders. Curr Gastroenterol Rep 2006;8(1):46-52
【非特許文献9】Jacobson IM, et al., A randomized trial of pegylated interferon alpha-2b plus ribavirin in the retreatment of chronic hepatitis C. Am J Gastroenterol 2005;100(11):2453-2462
【非特許文献10】Mathew A, et al., Sustained viral response to pegylated interferon alpha-2b and ribavirin in chronic hepatitis C refractory to prior treatment. Dig Dis Sci 2006;51(11):1956-1961
【非特許文献11】FDA CDER Antiviral Drugs Advisory Committee. Summary Minutes of the Antiviral Drugs Advisory Committee, October 19-20. 2006
【非特許文献12】Gish RG. Treating hepatitis C:the state of the art. Gastroenterol Clin North Am 2004;33(1 Suppl):S1-9
【非特許文献13】Hoffmann-La Roche Inc. Package Insert:PEGASYS(R)(peginterferon alfa-2a). 2005B:1-46
【非特許文献14】Kowdley KV. Hematologic side effects of interferon and ribavirin therapy. J Clin Gastroenterol 2005;39(1 Suppl):S3-8
【非特許文献15】McHutchison JG, et al., Adherence to combination therapy enhances sustained response in genotype-1-infected patients with chronic hepatitis C. Gastroenterology 2002;123(4):1061-1069
【発明の概要】
【0008】
現行療法の有効性および毒性の制限を前提にすると、依然としてHCVのための改良された治療が必要とされている。1つのアプローチは、少なくとも治療の認容性を改良し、有効性の改善と言い換えることのできる、用量の減量および治療の打ち切りがより少なく、かつ処方された療法のより良好な遵守をもたらす新規なインターフェロン様分子を開発することである。III型インターフェロンの使用は、HCVを治療するためのそのような治療上の改良を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0009】
発明の説明
I.定義
用語「アミノ末端」および「カルボキシル末端」は、本明細書ではポリペプチド内の位置を示すために使用される。状況が許す場合は、これらの用語は、近接していることまたは相対位置を示すために特定の配列またはポリペプチドの部分を参照して使用される。例えば、ポリペプチド内の参照配列のカルボキシル末端に位置する所定の配列は、参照配列のカルボキシル末端の近くに位置するが、必ずしも完全なポリペプチドのカルボキシル末端にあるわけではない。
【0010】
用語「抗C型肝炎剤」は、III型インターフェロン(ペグ化または非ペグ化)の投与前、同時、または後にヒト患者に投与された場合に(「併用療法」)、併用治療されたヒト患者において存在するHCV RNAの量が、III型インターフェロン単独の治療を受けた後にヒト患者において存在するHCV RNAの量より少なくなるような分子である。III型インターフェロンは、以下の抗C型肝炎剤のうちの少なくとも1つまたは複数の投与前、同時、または後に投与することができる:ポリメラーゼ阻害剤および/またはプロテアーゼ阻害剤、A3ARアゴニスト、Toll様受容体アゴニスト、モノクローナル抗体、植物性薬剤(Botanical)、抗リン脂質、免疫調節剤、抗炎症薬、チアゾリド(thiazolide)、広域免疫刺激剤(broad spectrum immune stimulator)、炎症/線維症阻害剤、シクロフィリン阻害剤、汎カスパーゼ阻害剤、HCV免疫グロブリン、抗ウイルス剤、抗感染症剤、RNA阻害剤、グルコシダーゼI阻害剤、IRES阻害剤、ベザフィブラート、ヌクレオシドアナログ、I型インターフェロンまたはII型インターフェロン。任意で、ポリメラーゼ阻害剤および/またはプロテアーゼ阻害剤は、VCH-916(Virochem社)、GS9190(Gilead社)、GSK625433(GlaxcoSmithKline社)、ITMN-191(R-7227;InterMune社)、R7128(Pharmasset/Roche社)、VCH-759(Virochem社)、R1626(Roche社)、TMC435350(Medivir/Tibotec社)、SCH503034(ボセプレビル(Boceprevir)、Schering-Plough社)、A-831(Arrow Therapeutics社)、バロピシタビン(NM283、Idenix Pharmaceuticals社)またはVX950(テラプレビル、Vertex社)であってよい。任意で、A3ARアゴニストは、CF102(Can-Fite社)である。任意で、Toll様受容体アゴニストは、IMO-2125(Idera Pharmaceuticals社)、イサトリビン(ANA971、Anadys Pharmaceuticals社)またはアクチロン(Actilon)(CPG10101、Coley Pharmaceutical Group社)である。任意で、モノクローナル抗体は、AB68(XTL bio社)である。任意で、植物性薬剤は、PYN17(Phynova社)である。任意で、抗リン脂質は、バビツキシマブ(Bavituximab)(旧名:Tarvacin;Peregrine社)である。任意で、免疫調節剤は、NOV-205(Novelos Therapeutics社)、オグルファニド二ナトリウム(Oglufanide disodium)(Implicit Bioscience社)またはサイマルファシン(thymalfasin)(チモシンα1;SciClone/Sigma-Tau社)である。任意で、抗炎症薬は、CTS-1027(Conatus社)またはJBK-122(Jenken Biosciences社)である。任意で、チアゾリドは、Alinia(ニタゾキサニド;Romark Laboratories社)である。任意で、広域免疫刺激剤は、SCV-07(SciClone社)である。任意で、炎症/線維症阻害剤は、MitoQ(ミトキノン;Antipodean Pharmaceuticals社)である。任意で、シクロフィリン阻害剤は、DEBIO-025(Debio Pharm Group社)である。任意で、汎カスパーゼ阻害剤は、PF-03491390(旧名:IDN-6556;Pfizer Pharmaceuticals社)である。任意で、HCV免疫グロブリンは、Civacir(Nabi社)である。任意で、抗ウイルス剤は、Suvus(メチレンブルー、旧名:BIVN-104(Virostat社);Bioenvision社)である。任意で、抗感染症剤は、ニタゾキサニド(Alinia(登録商標)、Romark Pharmaceuticals社)である。任意で、グルコシダーゼI阻害剤は、MX-3253(セルゴシビル(celgosivir);Migenix社)である。任意で、IRES阻害剤は、VGX-410C(ミフェプリストン;VGX Pharmaceuticals社)である。任意で、ベザフィブラートは、Hepaconda(Giaconda社)である。任意で、ヌクレオシドアナログは、リバビリン(例えば、Roches社のCopegusまたはSchering-Plough社のRebetol)またはビラミジン(タリバビリン(リバビリンのプロドラッグ);Valeant Pharmaceuticals社)である。任意で、リバビリンまたはビラミジンは、約800〜1200mgの用量で患者に毎日1回または2回経口投与される。任意で、I型インターフェロンは、インターフェロンαまたはペグ化インターフェロンαである。任意で、インターフェロンαまたはペグ化インターフェロンαは、PEGASYS(ペグ化インターフェロン-α-2aまたはpeg-IFN-α-2a;Roche社)、PEG-INTRON(ペグ化インターフェロン-α-2bまたはpeg-IFN-α-2b;Schering-Plough社)、Belerofon(Nautilus Biotech社)、経口インターフェロンα(Amarillo Biosciences社)、BLX-883(Locteron;Biolex Therapeutics/OctoPlus社)、Multiferon(Viragen社)、Albuferon(Human Genome Sciences社)、コンセンサスインターフェロンまたは(Infergen;Three Rivers Pharma社)である。任意で、I型インターフェロンは、ωインターフェロン(Intarcia Therapeutics社)である。任意で、II型インターフェロンは、インターフェロンγ、例えばIntermune社によるActimmune(登録商標)である。
【0011】
用語「縮重ヌクレオチド配列」とは、1つまたは複数の(ポリペプチドをコードする参照ポリヌクレオチド分子と比較して)縮重コドンを含むヌクレオチドの配列を意味する。縮重コドンは相違するヌクレオチドのトリプレットを含有しているが、同一アミノ酸残基(すなわち、各々がAspをコードするGAUおよびGACトリプレット)をコードする。
【0012】
用語「発現ベクター」は、その転写を提供する追加のセグメントに機能的に連結した関心対象のポリペプチドをコードするセグメントを含む、直鎖状または環状であるDNA分子を意味するために使用される。そのような追加のセグメントは、プロモーターおよびターミネーター配列を含み、さらに1つまたは複数の複製起源、1つまたは複数の選択マーカー、エンハンサー、ポリアデニル化シグナルなどを含み得る。発現ベクターは、一般にはプラスミドもしくはウイルスDNAに由来するか、または両方の要素を含有していてよい。
【0013】
治療剤の「固定」用量は、本明細書では患者の体重(WT)または体表面積(BSA)とは無関係にヒト患者に投与される用量を意味する。このため固定用量は、μg/kgまたはmg/kgの用量では提供されず、むしろIII型インターフェロン、ペグ化III型インターフェロンまたは抗C型肝炎剤の絶対量として提供される。
【0014】
用語「単離された」とは、ポリヌクレオチドに適用された場合は、ポリヌクレオチドがその天然遺伝環境から取り出されており、このため他の外来性のまたは望ましくないコーディング配列を含んでおらず、そして遺伝子組換えタンパク質生成システム内で使用するために適切な形態にあることを意味している。そのような単離分子は、それらの天然環境から分離され、cDNAおよびゲノムクローンを含む分子である。本発明の単離DNA分子は、元来はそれらと関連している他の遺伝子を含んでいないが、例えばプロモーターおよびターミネーターなどの天然型5'および3'未翻訳領域を含み得る。関連している領域の識別は、当業者には明白である(例えば、Dynan and Tijan, Nature 316:774-78, 1985参照)。
【0015】
「単離」ポリペプチドまたはタンパク質は、例えば血液や動物組織から離れているなどのその天然環境以外の状態で見いだされるポリペプチドまたはタンパク質である。好ましい形態では、単離ポリペプチドは実質的に他のポリペプチドを、特別には他の動物起源のポリペプチドを含んでいない。高度に純粋な形態にある、すなわち95%純粋を上回る、より好ましくは99%純粋を上回るポリペプチドを提供することが好ましい。これに関連して使用された場合は、用語「単離された」は、例えば二量体などの別の物理的形態、またはグリコシル化された形態もしくは誘導体化された形態にある同一ポリペプチドの存在を排除しない。
【0016】
本明細書の「負荷」用量は、一般には患者に投与される治療剤、例えばIII型インターフェロン、ペグ化III型インターフェロン、または抗C型肝炎剤の初期用量を含んでおり、その後にはそれらの1回または複数回の維持用量が続く。一般に、単回負荷用量が投与されるが、本明細書では複数回負荷用量が企図されている。通常は、維持用量を用いて達成できるよりも早く治療剤の所望の定常状態濃度を達成できるように、投与される負荷用量の量は投与される維持用量の量を超える、および/または負荷用量は、維持用量よりも頻回に投与される。
【0017】
本明細書の「維持」用量は、一般には治療期間にわたって患者に投与される治療剤、例えばIII型インターフェロン、ペグ化III型インターフェロン、または抗C型肝炎剤の1回または複数回の用量を意味する。維持用量は、例えば約週2回、毎週、約2週間毎、約3週間毎、または約4週間毎などのように治療間隔を空けて投与することができる。
【0018】
用語「機能的に連結している」とは、DNAセグメントに関する場合は、該セグメントがそれらの所定の目的に合わせて機能するように配列されていることを意味しており、例えば、転写はプロモーターで開始され、コーディングセグメントを通ってターミネーターへ進行する。
【0019】
「ポリヌクレオチド」は、5'から3'末端へ読むとデオキシリボヌクレオチドまたはリボヌクレオチド塩基の一本鎖または二本鎖ポリマーである。ポリヌクレオチドにはRNAおよびDNAが含まれ、天然起源から単離しても、インビトロで合成しても、または天然および合成分子の組合わせから調製してもよい。ポリヌクレオチドのサイズは、塩基対(略称「bp」)、ヌクレオチド(「nt」)、またはキロベース(「kb」)と表示される。状況が許す場合は、後者2つの用語は、一本鎖または二本鎖であるポリヌクレオチドを説明することができる。この用語が二本鎖分子に適用される場合は、全長を示すために使用され、用語「塩基対」と等価であると理解されると考えられる。当業者には、二本鎖ポリヌクレオチドの2本の鎖は長さがわずかに相違する可能性があり、それらの末端は酵素による切断の結果として付着端であってよいことは理解されると考えられる;したがって、二本鎖ポリヌクレオチド分子内の全ヌクレオチドが対合しうるとは限らない。
【0020】
「ポリペプチド」は、天然に生成されようと、合成により生成されようと、ペプチド結合によって結合されたアミノ酸残基のポリマーである。約10アミノ酸未満の残基のポリペプチドは、一般には「ペプチド」と呼ばれる。
【0021】
成句「以前の治療」とは、C型肝炎ウイルスに感染したヒト患者へのペグ化インターフェロンα(例えば、ペグインターフェロンα-2a(PEGASYS(登録商標))、またはペグインターフェロンα-2b(PEG-INTRON(登録商標))およびヌクレオシドアナログ(例えば、リバビリンまたはビラミジン)を含む、以前の併用療法の投与を意味するが、ここで、以前の併用療法はC型肝炎ウイルスのウイルス排除、すなわちC型肝炎ウイルスRNAの検出不能をもたらしたものである。以前の治療の約6カ月後に、患者は、C型肝炎ウイルス再発(すなわち、100,000IU(国際単位)/mL)以上の検出可能なHCV RNA)が生じたかどうかを決定するために試験される。そのような患者は、HCV患者の「応答/再発者」分集団に含まれる。
【0022】
用語「プロモーター」は、本明細書ではRNAポリメラーゼの結合および転写の開始を提供するDNA配列を含有する遺伝子の一部分を示す、当技術分野で認識された意味のために使用される。プロモーター配列は、一般には、必ずではないが、遺伝子の5'非コーディング領域内で見いだされる。
【0023】
「タンパク質」は、1つまたは複数のポリペプチド鎖を含む高分子である。タンパク質は、例えば炭水化物基などの非ペプチド成分をさらに含むことができる。炭水化物およびその他の非ペプチド置換基は、その中でタンパク質を生成する細胞によってタンパク質に付加することができ、細胞のタイプに伴って変動すると考えられる。タンパク質は、本明細書ではそれらのアミノ酸主鎖構造に関して規定されている;例えば炭水化物基などの置換基は、一般には規定されていないが、それにもかかわらず存在する場合がある。
【0024】
用語「受容体」とは、生物活性分子(すなわち、リガンド)に結合し、細胞上の該リガンドの作用を媒介する細胞結合型タンパク質を意味する。膜結合受容体は、細胞外リガンド結合ドメインおよび典型的にはシグナル伝達に関係する細胞内エフェクタードメインを含むマルチペプチド構造を特徴とする。リガンドの受容体への結合は、細胞内のエフェクタードメインと他の分子との間の相互作用を引き起こす受容体内の構造変化を生じさせる。この相互作用は、次に細胞の代謝における変化を引き起こす。受容体-リガンド相互作用に連結している代謝事象には、遺伝子転写、リン酸化、脱リン酸化、環状AMP産生の増加、細胞カルシウムの移動、膜脂質の移動、細胞接着、イノシトール脂質の加水分解およびリン脂質の加水分解が含まれる。一般には、受容体は、膜結合、細胞質または核受容体;単量体(例えば、甲状腺刺激ホルモン受容体、β-アドレナリン受容体)または多量体(例えば、PDGF受容体、成長ホルモン受容体、IL-3受容体、GM-CSF受容体、G-CSF受容体、エリスロポエチン受容体およびIL-6受容体)であってよい。
【0025】
用語「分泌シグナル配列」とは、より大きなポリペプチドの成分として、その中でそれを合成する細胞の分泌経路へとその大きなポリペプチドを仕向けるポリペプチド(「分泌ペプチド」)をコードするDNA配列を意味する。大きなポリペプチドは、一般には分泌経路を通しての通過中に分泌ペプチドを取り除くように切断される。
【0026】
「治療」または「治療すること」とは、治療的処置および予防的または防御的措置の両方を意味する。治療を必要とするものには、既にC型肝炎ウイルスに感染しているものならびにC型肝炎疾患が予防されなければならないものが含まれる。そこで本明細書の治療対象の患者は、C型肝炎を有すると診断されているか、または該疾患の素因がある、もしくは易感染性である可能性がある。
【0027】
「zcyto20」は、「IL-28A」の旧名であり、IL-28Aは、「インターフェロンラムダ-2」(IFN-λ2)の旧名である。例えば、それらの全てが参照により本明細書に組み入れられる米国特許第7,038,032号、第6,927,040号、第7,135,170号、第7,157,559号、第7,351,689号ならびに国際公開公報第05/097165号、第07/012033号、第07/013944号および第07/041713号を参照のこと。Zcyto20、IFN-λ2およびIL-28Aは、本明細書では互換的に使用される。本発明のIFN-λ2ポリペプチドには、例えば、SEQ ID NO:2、4、6、8、10および12のポリペプチドが含まれる。
【0028】
「zcyto21」は、「IL-29」の旧名であり、IL-29は、「インターフェロンラムダ-1」(IFN-λ1)の旧名である。例えば、それらの全てが参照により本明細書に組み入れられる米国特許第7,038,032号、第6,927,040号、第7,135,170号、第7,157,559号、第7,351,689号ならびに国際公開公報第05/097165号、第07/012033号、第07/013944号および第07/041713号を参照のこと。zcyto21、IFN-λ1およびIL-29は、本明細書では互換的に使用される。本発明のIFN-λ1ポリペプチドには、例えば、SEQ ID NO:34、36、38、40、42、44、46、48、50、52、54、56、58、60、62、64、66、68、70、72、74、76、78、80、82、84、86、88、90、92、94、96、98、100、102、104、106、108、110、115、117、119、121および123のポリペプチドが含まれる。
【0029】
「zcyto22」は、「IL-28B」の旧名であり、IL-28Bは、「インターフェロンラムダ-3」(IFN-λ3)の旧名である。例えば、それらの全てが参照により本明細書に組み入れられる米国特許第7,038,032号、第6,927,040号、第7,135,170号、第7,157,559号、第7,351,689号ならびに国際公開公報第05/097165号、第07/012033号、第07/013944号および第07/041713号を参照のこと。Zcyto22、IFN-λ3およびIL-28Bは、本明細書では互換的に使用される。本発明のIFN-λ3ポリペプチドには、例えば、SEQ ID NO:14、16、18、20、22、24、26、28、30および32のポリペプチドが含まれる。
【0030】
「zcytor19」はIL-28受容体α-サブユニットまたはIL-28RAの旧名であり、SEQ ID NO:111に示されている。zcytor19またはIL-28RAをコードするポリヌクレオチドおよびzcytor19ポリペプチドまたはIL-28RAポリペプチドは、いずれも参照により全体として本明細書に組み入れられるSchering, Inc.を代表とする国際公開公報第02/20569号およびZymoGenetics社に譲渡された国際公開公報第02/44209号に記載されている。「IL-28受容体」は、ヘテロ二量体受容体を形成するIL-28 α-サブユニット(SEQ ID NO:111のポリペプチド)およびCRF2-4サブユニット(SEQ ID NO:113のポリペプチド)を意味する。
【0031】
II. III型インターフェロン
インターフェロンλは、I型インターフェロンおよびIL-10ファミリーメンバーの両方に関連する新しく記載されたサイトカインのファミリーである。「III型」インターフェロンとして分類されるファミリーは、IFN-λ1、IFN-λ2およびIFN-λ3(IL-29またはzcyto21、IL-28Aまたはzcyto20、およびIL-28Bまたはzcyto22とも各々呼ばれる)と指名された、3つの近年同定された4ヘリックスバンドルサイトカインから構成される(Jordan WJ et al., Genes and Immunity, 8:13-20(2007))。ヘテロ二量体受容体複合体を通しての全3つのインターフェロンλシグナルは、クラスIIサイトカイン受容体IL-28RA(IL-28受容体αとしても公知)およびCRF2-4(IL-10RBまたはIL-10R2としても公知)から構成された。IL-28受容体は、I型インターフェロンによって使用される受容体とは全く異なる。
【0032】
IFN-λ1は、近年報告されたIII型インターフェロンファミリーのメンバーであり(Kotenko SV et al., "IFN-lambdas mediate antiviral protection through a distinct class II cytokine receptor complex", Nat Immunol 2003;4(1):69-77;Sheppard P et al., "IL-28, IL-29 and their class II cytokine receptor IL-28R", Nat Immunol 2003;4(1):63-68))、IFN-αおよびIFN-βを含むI型インターフェロンとの機能的類似性を有している(Ank, et al., Journal of Virology, "Lambda interferon(IFN-lambda), a type III IFN, is induced by viruses and IFNs and displays potent antiviral activity against select virus infections in vivo", 2006;80(9);4501-4509)。IFN-α(IFN-αはI型インターフェロンである)に類似して、III型インターフェロンはウイルス感染に応答して誘導され、シグナル伝達性転写因子(STAT)タンパク質のリン酸化と、インターフェロン刺激遺伝子(ISG)としても公知であるインターフェロン応答遺伝子の誘導とを伴う細胞内応答を刺激する。ISGは、抗ウイルス応答および免疫刺激に関係する、プロテインキナーゼR(PkR)、Myxoウイルス耐性(Mx)、2'5'オリゴアデニレートシンテターゼ(OAS)、およびβ2-マイクロブロブリン(B2M)を含むタンパク質をコードする(Samuel CE. Antiviral actions of interferons. Clin Microbiol Rev 2001;14(4):778-809;Stark GR, Kerr IM, Williams BR, Silverman RH, Schreiber RD. How cells respond to interferons. Annu Rev Biochem 1998;67:227-264)。
【0033】
III型インターフェロンに対するIL-28受容体の発現は、IFN-α受容体の発現よりも限定されている。例えば、肝臓内の全細胞タイプはIFN-α受容体を発現するが、III型インターフェロンに対するIL-28受容体は肝細胞上でのみ見いだされる。同様に、末梢血中ではIII型インターフェロンに対する高レベルのIL-28受容体はB細胞上でのみ検出されるが、他方B、T、およびNK細胞、好中球、および単球を含む全末梢血白血球(all peripheral blood leukocyte)(PBL)はIFN-α受容体を発現する。この受容体発現のパターンと一致して、III型インターフェロンを用いたPBLの処置は、B細胞では低レベルのSTAT-1リン酸化をもたらすが、他のPBLではもたらさない。これは、試験した全PBLにおいてSTAT1リン酸化を誘導するIFN-αとは対照的である。
【0034】
本発明は、IL-29またはIFN-λ1ポリペプチドをコードするDNAおよびRNA分子を含むポリヌクレオチド分子を提供する。例えば、本発明は、本明細書に開示したIL-29ポリペプチドをコードする縮重ヌクレオチド配列を提供する。当業者であれば、遺伝コードの縮重を考慮に入れれば、これらのポリヌクレオチド分子間では相当な配列変動が起こりうることを容易に認識すると考えられる。本発明のIL-29またはIFN-λ1ポリペプチドには、例えば、SEQ ID NO:33、35、37、39、41、43、45、47、49、51、53、55、57、59、61、63、65、67、69、71、73、75、77、79、81、83、85、87、89、91、93、95、97、99、101、103、105、107、109、114、116、118、120および122の各々に示したIL-29またはIFN-λ1ポリヌクレオチドによってコードされるSEQ ID NO:34、36、38、40、42、44、46、48、50、52、54、56、58、60、62、64、66、68、70、72、74、76、78、80、82、84、86、88、90、92、94、96、98、100、102、104、106、108、110、115、117、119、121および123のポリペプチドが含まれる。
【0035】
本発明は、IL-28AまたはIFN-λ2ポリペプチドをコードするDNAおよびRNA分子を含むポリヌクレオチド分子をさらに提供する。例えば、本発明は、本明細書に開示したIL-28Aポリペプチドをコードする縮重ヌクレオチド配列を提供する。当業者であれば、遺伝コードの縮重を考慮に入れれば、これらのポリヌクレオチド分子間では相当な配列変動が起こりうることを容易に認識すると考えられる。本発明のIL-28AまたはIFN-λ2ポリペプチドには、例えば、SEQ ID NO:1、3、5、7、9および11各々に示したIL-28AポリヌクレオチドによってコードされるSEQ ID NO:2、4、6、8、10および12のポリペプチドが含まれる。
【0036】
本発明は、IL-28BまたはIFN-λ3ポリペプチドをコードするDNAおよびRNA分子を含むポリヌクレオチド分子をさらに提供する。例えば、本発明は、本明細書に開示したIL-28Bポリペプチドをコードする縮重ヌクレオチド配列を提供する。当業者であれば、遺伝コードの縮重を考慮に入れれば、これらのポリヌクレオチド分子間では相当な配列変動が起こりうることを容易に認識すると考えられる。本発明のIL-28BまたはIFN-λ3ポリペプチドには、例えば、SEQ ID NO:13、15、17、19、21、23、25、27、29および31の各々に示したIL-28BポリヌクレオチドによってコードされるSEQ ID NO:14、16、18、20、22、24、26、28、30および32のポリペプチドが含まれる。
【0037】
表1には、縮重ヌクレオチド位置を示すために使用される一文字コードを規定している。「解(resolution)」は、コード文字によって示されるヌクレオチドである。「相補物」は、相補的ヌクレオチドに対するコードを示している。例えば、コードYはCまたはTのいずれかを示し、その相補物RはAまたはGを示し、AはTに対して相補的であり、そしてGはCに対して相補的である。
【0038】
(表1)

【0039】
縮重コドンは、所与のアミノ酸に対して考えられるすべてのコドンを含んでおり、表2に規定した。
【0040】
(表2)

【0041】
当業者であれば、各アミノ酸をコードするすべての考えられるコドンを代表する縮重コドンを決定する際にはある程度の曖昧さが導入されることを理解すると考えられる。例えば、セリンに対する縮重コドン(WSN)は、一部の状況ではアルギニンをコードし(AGR)、アルギニンに対する縮重コドン(MGN)は、一部の状況ではセリンをコードする(AGY)。類似の関係は、フェニルアラニンおよびロイシンをコードするコドン間に存在する。そこで、該縮重配列に含まれる一部のポリヌクレオチドは変異アミノ酸配列をコードする可能性があるが、当業者であれば、本明細書に開示したIL-28A、IL-28BおよびIL-29のアミノ酸配列を参照することによってそのような変異配列を容易に同定することができる。変異配列は、本明細書に記載したように機能性について容易に試験することができる。
【0042】
本発明の単離ポリヌクレオチドには、例えば、DNAおよびRNAが含まれる。DNAおよびRNAを調製するための方法は、当技術分野において周知である。一般には、RNAは大量のIL-28A、IL-28BまたはIL-29 RNAを生成する組織または細胞から単離される。そのような組織および細胞は、標的細胞もしくは組織上の活性についてノーザンブロッティング(Thomas, Proc. Natl. Acad. Sci. USA 77:5201, 1980)、または様々な細胞タイプからの馴化培地のスクリーニングを行うことによって同定される。活性またはRNA産生細胞もしくは組織を同定すれば、全RNAは、イソチオシアン酸グアニジニウム抽出を用い、その後にCsCl勾配での遠心分離による単離によって調製することができる(Chirgwin et al., Biochemistry 18:52-94, 1979)。poly(A)+ RNAは、Aviv and Lederの方法(Proc. Natl. Acad. Sci. USA 69:1408-12, 1972)を用いて全RNAから調製される。相補的DNA(cDNA)は、公知の方法を用いてpoly(A)+ RNAから調製される。あるいは、ゲノムDNAを単離することができる。IL-28A、IL-28BまたはIL-29ポリペプチドをコードするポリヌクレオチドは次に、例えばハイブリダイゼーションまたはPCRによって同定および単離される。
【0043】
IL-28A、IL-28BまたはIL-29ポリペプチドをコードする全長クローンは、従来型クローニング法によって入手できる。米国特許第7,157,559号および国際公開公報第07/041713号参照。相補的DNA(cDNA)クローンが好ましいが、一部の用途(例えば、トランスジェニック動物における発現)のためには、ゲノムクローンを使用すること、または少なくとも1つのゲノムイントロンを含むようにcDNAクローンを修飾することが好ましい場合がある。cDNAおよびゲノムクローンを調製するための方法は、周知でありかつ当業者の技術水準に含まれており、ライブラリーをプロービングまたはプライミングするための本明細書に開示した配列またはその一部の使用を包含している。発現ライブラリーは、IL-28受容体フラグメント、または他の特定の結合パートナーに対する抗体を用いてプローブすることができる。
【0044】
IL-28A、IL-28BおよびIL-29対立遺伝子多型(allelic variant)は、本発明に含まれる。これらの配列の対立遺伝子多型は、標準方法にしたがって様々な個体由来のcDNAまたはゲノムライブラリーをプロービングすることによってクローン化することができる。DNA配列の対立遺伝子多型には、システイン突然変異に加えて、サイレント突然変異を含有しかつ突然変異がアミノ酸配列変化を生じさせる対立遺伝子多型が含まれ、例えば、SEQ ID NO:2(IL-28A)、14(IL-28B)、および34(IL-29)の対立遺伝子多型であるタンパク質のように、本発明の範囲内に含まれる。IL-28A、IL-28BまたはIL-29ポリペプチドの特性を保持するよう選択的スプライシングされたmRNAから生成されたcDNAは、そのようなcDNAおよびmRNAによってコードされたポリペプチドと同様に、本発明の範囲内に含まれる。これらの配列の対立遺伝子多型およびスプライスバリアントは、当技術分野において公知の標準方法にしたがって様々な個体または組織由来のcDNAまたはゲノムライブラリーをプロービングすることによってクローン化することができ、システインまたはシステイン残基をコードするポリヌクレオチドに対する突然変異は本明細書に記載したように導入することができる。
【0045】
実質的に類似の配列同一性を有するIL-28A、IL-28BまたはIL-29ポリペプチドは、1つまたは複数のアミノ酸置換、欠失または付加を有すると特徴付けられる。これらの変化は、好ましくは小さなものであって、すなわち、保存的アミノ酸置換(表3参照)およびポリペプチドのフォールディングまたは活性に有意には影響を及ぼさないその他の置換;典型的には1〜約30アミノ酸の、小さな欠失;ならびに例えばアミノ末端メチオニン残基または約20〜25残基までの短いリンカーペプチドなどの、アミノ末端伸長またはカルボキシル末端伸長である。
【0046】
(表3)保存的アミノ酸置換
塩基性:アルギニン
リシン
ヒスチジン
酸性:グルタミン酸
アスパラギン酸
極性:グルタミン
アスパラギン
疎水性:ロイシン
イソロイシン
バリン
芳香族:フェニルアラニン
トリプトファン
チロシン
小:グリシン
アラニン
セリン
トレオニン
メチオニン
【0047】
構造的完全性を維持するために極めて重要である領域またはドメインを含むアミノ酸残基の決定を行うことができる。これらの領域内で、多かれ少なかれ変化に強く、該分子の三次構造全体を維持する、特定の残基を決定することができる。配列構造を分析するための方法には、高度のアミノ酸またはヌクレオチド同一性、二次構造傾向、バイナリパターン、相補的充填および埋没極性相互作用を有する複数の配列のアライメントが含まれるがそれらに限定されるわけではない(Barton, Current Opin. Struct. Biol. 5:372-376, 1995 and Cordes et al., Current Opin. Struct. Biol. 6:3-10, 1996)。一般に、分子への修飾を設計する、または特定のフラグメントを同定する場合には、構造の決定は、修飾された分子の活性を評価する工程を伴う。
【0048】
アミノ酸配列変化は、生物学的活性にとって必須であるより高次の構造の崩壊を最小限に抑えられるようにIL-28A、IL-28BおよびIL-29ポリペプチド内で作製される。例えば、IL-28A、IL-28BおよびIL-29ポリペプチドが1つまたは複数のヘリックスを含む場合は、アミノ酸残基内の変化は、ヘリックスの形状および該分子のその他の成分を崩壊させないように作製されるが、この場合には立体構造における変化は、一部の極めて重要な機能、例えば該分子のその結合パートナーへの結合を弱める。アミノ酸配列変化の作用は、例えば、上記に開示したコンピュータモデリングによって予測できるか、または結晶構造の分析によって決定できる(例えば、Lapthorn et al., Nat. Struct. Biol. 2:266-268, 1995参照)。当技術分野において周知である他の技術は、変異タンパク質のフォールディングを標準的分子(例えば、天然タンパク質)と比較する。例えば、変異および標準分子におけるシステインパターンの比較を行うことができる。質量分光法ならびに還元およびアルキル化を用いる化学修飾は、ジスルフィド結合と関連しているか、またはそのような関連を有していないシステイン残基を決定するための方法を提供する(Bean et al., Anal. Biochem. 201:216-226, 1992;Gray, Protein Sci. 2:1732-1748, 1993;and Patterson et al., Anal. Chem. 66:3727-3732, 1994参照)。一般には、修飾された分子が標準分子と同一のシステインパターンを有していない場合は、フォールディングが影響を受けると考えられている。フォールディングを測定するための別の周知の受け入れられている方法は、円二色(CD)法である。修飾された分子および標準分子によって生成されたCDスペクトルを測定および比較する方法は慣例的である(Johnson, Proteins 7:205-214, 1990参照)。結晶学は、フォールディングおよび構造を分析するための別の周知の方法である。核磁気共鳴(NMR)、消化ペプチドマッピングおよびエピトープマッピングもまた、タンパク質およびポリペプチド間のフォールディングおよび構造的類似性を分析するための公知の方法である(Schaanan et al., Science 257:961-964, 1992参照)。
【0049】
IL-28A(SEQ ID NO:2、4、6、8、10および12)、IL-28B(SEQ ID NO:14、16、18、20、22、24、26、28、30および32)、ならびにIL-29(SEQ ID NO:34、36、38、40、42、44、46、48、50、52、54、56、58、60、62、64、66、68、70、72、74、76、78、80、82、84、86、88、90、92、94、96、98、100、102、104、106、108、110、115、117、119、121および123)に示したIL-28A、IL-28BおよびIL-29Aポリペプチドの配列のHopp/Woods親水性プロファイルを生成できる(Hopp et al., Proc. Natl. Acad. Sci.78:3824-3828. 1981;Hopp, J. Immun. Meth. 88:1-18, 1986 and Triquier et al., Protein Engineering 11:153-169, 1998参照)。このプロファイルは、6残基スライディングウィンドウ法(sliding six-residue window)に基づいている。埋没G、S、およびT残基ならびに露出H、Y、およびW残基は無視された。当業者であれば、全構造的および生物学的プロファイルを崩壊させないように、IL-28A、IL-28BおよびIL-29ポリペプチドのアミノ酸配列内の修飾を設計する場合に親水性または疎水性が考慮に入れられることを認識すると考えられる。置換のために特に対象となるのは、Val、LeuおよびIleからなる群またはMet、Gly、Ser、Ala、TyrおよびTrpからなる群より選択される疎水性残基である。
【0050】
必須アミノ酸の同一性は、IFN-α間の配列類似性の分析からも推論することができ、IL-28A、IL-28B、およびIL-29のファミリーのメンバーは、米国特許第7,157,559号に開示されている。例えば以前に記載された「FASTA」分析などの方法を使用すると、高類似性の領域は、タンパク質のファミリー内で同定され、保存領域についてアミノ酸配列を分析するために使用される。構造に基づいて変異ポリヌクレオチドを同定するための別のアプローチは、潜在的変異IL-28A、IL-28BおよびIL-29遺伝子をコードする核酸分子が上記で考察したように核酸分子にハイブリダイズできるかどうかを決定することである。
【0051】
本発明のポリペプチド内の必須アミノ酸を同定するためのその他の方法は、部位特異的突然変異誘発またはアラニンスキャニング突然変異誘発などの当技術分野において周知の方法である(Cunningham and Wells, Science 244:1081(1989), Bass et al., Proc. Natl Acad. Sci. USA 88:4498(1991), Coombs and Corey, "Site-Directed Mutagenesis and Protein Engineering," in Proteins:Analysis and Design, Angeletti(ed.), pages 259-311(Academic Press, Inc. 1998)参照)。後者の技術では、単一アラニン変異が分子内の各残基で導入され、結果として生じるシステイン変異分子は、該分子の活性にとって極めて重要であるアミノ酸残基を同定するために以下に開示したように生物学的または生化学的活性について試験される。さらに、Hilton et al., J. Biol. Chem. 271:4699(1996)参照。
【0052】
本発明のIL-28A、IL-28BおよびIL-29ポリペプチドは、該ポリペプチドをコードする発現ベクターを含む細胞を使用して従来型技術にしたがって生成することができる。本明細書で使用するように、発現ベクターを含有する細胞には、外来DNA分子の導入によって直接的に操作されている細胞および導入されたDNAを含有するその子孫の両方が含まれる。適切な宿主細胞は、外来DNAを用いて形質転換またはトランスフェクトし、培養中で増殖させることのできる細胞タイプであり、細菌、真菌細胞、および培養高等真核細胞が含まれる。クローン化DNA分子を操作し、様々な宿主細胞内に外来DNAを導入するための技術は、Sambrook et al., Molecular Cloning:A Laboratory Manual, 2nd ed., Cold Spring Harbor Laboratory Press, Cold Spring Harbor, NY, 1989, and Ausubel et al., eds., Current Protocols in Molecular Biology, John Wiley and Sons, Inc., NY, 1987によって開示されている。
【0053】
別の局面では、本発明は、以下の機能的に連結した要素を含む発現ベクターを提供する:転写プロモーター;本明細書に記載したIL-28A、IL-28BまたはIL-29ポリペプチドをコードするDNAセグメント;および転写ターミネーター。
【0054】
本発明は、以下の機能的に連結した要素を含む単離および精製DNA分子を含む発現ベクターもまた提供する:転写プロモーター;IL-28A(SEQ ID NO:2、4、6、8、10および12)、IL-28B(SEQ ID NO:14、16、18、20、22、24、26、28、30および32)、ならびにIL-29(SEQ ID NO:34、36、38、40、42、44、46、48、50、52、54、56、58、60、62、64、66、68、70、72、74、76、78、80、82、84、86、88、90、92、94、96、98、100、102、104、106、108、110、115、117、119、121および123)からなる群より選択されるアミノ酸配列を含むポリペプチドをコードするDNAセグメント;および転写ターミネーター。DNA分子は、DNAセグメントに機能的に連結した分泌シグナル配列をさらにまた含むことができる。コーディングポリペプチドは、本明細書に記載した親和性タグをさらに含むことができる。本発明は、本明細書に記載した発現ベクターを含む培養細胞をさらに提供する。コードされたポリペプチドは、例えば、B型肝炎および/またはC型肝炎などの抗ウイルス活性を有する。
【0055】
別の局面では、本発明は、本明細書に開示した発現ベクターを含む培養細胞を提供する。
【0056】
別の局面では、本発明はDNAセグメントが発現される条件下で、機能的に連結した、転写プロモーター;IL-28A、IL-28BまたはIL-29ポリペプチドをコードするDNAセグメント;および転写ターミネーターの要素を含む発現ベクターを含む細胞を、培養する工程と;該DNAセグメントによってコードされたポリペプチドを回収する工程とを含む、タンパク質を産生する方法を提供する。
【0057】
一般に、IL-28A、IL-28BおよびIL-29ポリペプチドをコードするDNA配列は、一般には発現ベクター内で転写プロモーターおよびターミネーターを含むその発現のために必要な他の遺伝要素に機能的に連結している。該ベクターはさらに共通して1つまたは複数の選択マーカーおよび1つまたは複数の複製起源もまた含有するが、当業者は、所定のシステム内では、選択マーカーを別個のベクターにおいて提供することができ、そして外来DNAの複製は宿主細胞ゲノム内への組み込みによって提供できることを認識すると考えられる。プロモーター、ターミネーター、選択マーカー、ベクターおよびその他の要素の選択は、当業者の技術水準の範囲内の慣例的な設計の問題にすぎない。多数のそのような要素は文献に記載されており、商業的供給業者を通して入手できる。
【0058】
宿主細胞の分泌経路内へとIL-28A、IL-28BおよびIL-29ポリペプチドを仕向けるために、分泌シグナル配列(リーダー配列、プレプロ配列またはプレ配列としても公知である)が、発現ベクター内に提供される。分泌シグナル配列は、米国特許第7,157,559号のSEQ ID NO:119または121、米国特許第7,038,032号のSEQ ID NO:2またはSEQ ID NO:7のアミノ酸残基1〜21であってもよく、または当業者に公知である別の分泌タンパク質(t-PA;例えば米国特許第5,641,655号参照)由来であってもよく、または新規に合成してもよい。分泌シグナル配列はIL-28A、IL-28BおよびIL-29 DNA配列に機能的に連結している。すなわちこれら2つの配列は正確なリーディングフレーム内で結合されており、宿主細胞の分泌経路内へと新しく合成されたポリペプチドを仕向けるために配置されている。分泌シグナル配列は一般に、関心対象のポリペプチドをコードするDNA配列に対して5'に配置されるが、所定のシグナル配列は関心対象のDNA配列内の他の場所に配置することができる(例えば、Welch et al.、米国特許第5,037,743号;Holland et al.、米国特許第5,143,830号参照)。
【0059】
広範囲の適切な組換え宿主または培養細胞には、グラム陰性原核宿主生物が含まれるが、それらに限定されるわけではない。大腸菌(E. coli)の適切な菌株には、W3110、K12由来菌株MM294、TG-1、JM-107、BL21、およびUT5600が含まれる。その他の適切な菌株には、BL21(DE3)、BL21(DE3)pLysS、BL21(DE3)pLysE、DH1、DH4I、DH5、DH5I、DH5IF'、DH5IMCR、DH10B、DH10B/p3、DH11S、C600、HB101、JM101、JM105、JM109、JM110、K38、RR1、Y1088、Y1089、CSH18、ER1451、ER1647、大腸菌K12、大腸菌K12 RV308、大腸菌K12 C600、大腸菌HB101、大腸菌K12C 600 Rk-Mk-、大腸菌K12 RR1が含まれる(例えば、Brown(ed.), Molecular Biology Labfax(Academic Press 1991)参照)。さらに、ZGOLD1およびZGOLD5は、本発明のIL-28A、IL-28BおよびIL-29ポリペプチドを発現するために適切な宿主細胞である(例えば、参照により本明細書に全体として組み入れられる米国特許出願公開第2008-0096252号参照)。その他のグラム陰性原核生物宿主としては、セラチア(Serratia)、シュードモナス(Pseudomonas)、カウロバクター(Caulobacter)が含まれ得る。原核生物宿主には、グラム陽性生物、例えばバシラス(Bacillus)、例えば枯草菌(B. subtilis)およびB. チューリンゲンシス(B. thuringienesis)、およびB. チューリンゲンシスの変種イスラエレンシス(israelensis)ならびにストレプトマイセス(Streptomyces)、例えばS.リビダンス(lividans)、S.アンボファシエンス(ambofaciens)、S.フラジエ(fradiae)、およびS.グリセオフスカス(griseofuscus)などが含まれ得る。枯草菌の適切な菌株には、BR151、YB886、MI119、MI120、およびB170が含まれる(例えば、Hardy, "Bacillus Cloning Methods," in DNA Cloning:A Practical Approach. Glover(ed.)(IRL Press 1985)参照)。原核生物宿主内でベクターを増殖させるための標準技術は、当業者には周知である(例えば、Ausubel et al.(eds.), Short Protocols in Molecular Biology, 3rd Edition(John Wiley & Sons 1995);Wu et al., Methods in Gene Biotechnology(CRC Press, Inc. 1997)参照)。一態様において、本発明の方法は、アメリカンタイプ・カルチャーコレクション(American Type Culture Collection:ATCC)にATCC # 27325として寄託されているW3110菌株内で発現したIL-28A、IL-28BおよびIL-29を使用する。
【0060】
本発明の発現システムを使用してIL-28A、IL-28BおよびIL-29の大規模製造が必要とされる場合は、バッチ発酵法を使用できる。一般に、バッチ発酵法は、第1段階シードフラスコが、振とうフラスコ培養内の適切な培地中でIL-28A、IL-28BおよびIL-29を発現する大腸菌菌株を600nmで5〜20の光学密度(OD)へ成長させるために増殖させることによって調製されることを含む。適切な培地は、例えば硫酸アンモニウム、リン酸アンモニウム、塩化アンモニウム、酵母抽出物、加水分解動物タンパク質、加水分解植物タンパク質または加水分解カゼインなどの起源由来の窒素を含有すると考えられる。リン酸塩は、リン酸カリウム、リン酸アンモニウム、リン酸またはリン酸ナトリウムから供給されると考えられる。その他の成分は、塩化マグネシウムまたは硫酸マグネシウム、硫酸鉄または塩化鉄、およびその他の微量元素であると考えられる。増殖培地には、増殖を改良するために、炭水化物、例えばフルクトース、グルコース、ガラクトース、ラクトース、およびグリセロールを補給することができる。または、高収率のIL-28A、IL-28BおよびIL-29を生成するためにフェドバッチ培養が使用される。IL-28A、IL-28BおよびIL-29を産生する大腸菌株は、バッチ発酵を接種するために使用した第1段階容器について記載した条件に類似する条件下で増殖させる。
【0061】
IL-28A、IL-28BまたはIL-29、および水溶性ポリマー成分を含むコンジュゲートを製造するための一般的方法は、当技術分野において公知である。例えば、Karasiewicz et al.、米国特許第5,382,657号、Greenwald et al.、米国特許第5,738, 846号、Nieforth et al., Clin. Pharmacol. Ther. 59:636(1996), Monkarsh et al., Anal. Biochem. 247:434(1997)参照。ペグ化種は、例えば、透析、限外濾過、イオン交換クロマトグラフィー、アフィニティクロマトグラフィー、サイズ排除クロマトグラフィーなどの標準精製法を使用して非コンジュゲート化IL-28A、IL-28BおよびIL-29ポリペプチドから分離することができる。
【0062】
国際公開公報第07/041713号は、IL-29ポリペプチド(例えば、SEQ ID NO:106)を製造する方法を開示している。具体的には、国際公開公報第07/041713号は、封入体の発現、発酵、回収、可溶化、リフォールディングされたIL-29またはIFN λ-1の清浄化および濃縮、精製、ペグ化、ならびにペグ化IL-29またはIFN λ-1の精製について教示しており、そのような目的のために参照により本明細書に組み入れられる。
【0063】
適切な水溶性ポリマーには、ポリエチレングリコール(PEG)、モノメトキシ-PEG、モノ-(C1〜C10)アルコキシ-PEG、アリールオキシ-PEG、ポリ-(N-ビニルピロリドン)PEG、トレシルモノメトキシPEG、モノメトキシ-PEGプロピオンアルデヒド、PEGプロピオンアルデヒド、ビス-スクシンイミジルカルボネートPEG、プロピレングリコールホモポリマー、酸化ポリプロピレン/酸化エチレンコポリマー、ポリオキシエチル化ポリオール(例えば、グリセロール)、モノメトキシ-PEGブチルアルデヒド、PEGブチルアルデヒド、モノメトキシ-PEGアセトアルデヒド、PEGアセトアルデヒド、メトキシルPEG-スクシンイミジルプロピオネート、メトキシルPEG-スクシンイミジルブタノエート、ポリビニルアルコール、デキストラン、セルロース、またはその他の炭水化物をベースとするポリマーが含まれる。適切なPEGは、例えば、5,000ダルトン、12,000ダルトン、20,000ダルトン、30,000ダルトン、および40,000ダルトンを含む、直鎖状であってもまたは分枝状であってもよい約600〜約60,000の分子量を有していてよい。IL-28A、IL-28BおよびIL-29コンジュゲートは、そのような水溶性ポリマーの混合物をさらに含むことができる。米国特許第7,157,559号および国際公開公報第07/041713号は、様々なタイプのPEGならびにそのようなPEGをIL-28A、IL-28BおよびIL-29へコンジュゲートするためのプロセスならびにPEG-IL-28A、PEG-IL-28BおよびPEG-IL-29コンジュゲートを精製するためのプロセスを教示している。
【0064】
臨床的には、HCVについての診断試験は、抗体についての血清学的アッセイおよびウイルス粒子についての分子試験を含む。酵素イムノアッセイを利用できるが(Vrielink et al., Transfusion 37:845-849, 1997)、例えばイムノブロットアッセイ(Pawlotsky et al., Hepatology 27:1700-1702, 1998)などの追加の試験を使用した確証を必要とすることがある。定性的および定量的アッセイは、一般にはポリメラーゼ連鎖反応法を使用し、ウイルス血症および治療応答を評価するのに好ましい(Poynard et al., Lancet 352:1426-1432, 1998;McHutchinson et al., N. Engl. J. Med. 339:1485-1492, 1998参照)。幾つかの市販の試験、例えば定量的RT-PCR(Amplicor HCV Monitor(商標)、Roche Molecular Systems社、ニュージャージー州ブランチバーグ)および分枝状DNA(デオキシリボ核酸)シグナル増幅アッセイ(Quantiplex(商標)HCV RNAアッセイ[bDNA]、Chiron Corp.社、カリフォルニア州エメリービル)などを利用できる。患者のHCV RNAは、(例えば、該患者がウイルス再発を有するかどうかを決定するために「以前の治療」の6カ月後に)例えば市販されているリアルタイムPCRアッセイ(例えば、Abbott RealTime(商標)HCVアッセイおよびRoche Cobas(登録商標)TaqMan(登録商標)HCVアッセイ)を用いてIU/mLへと定量することができる。Halfon et al., Journal of Clinical Microbiology. 44(7):2507-2511(July 2006)参照。HCV感染についての非特異的臨床検査は、アラニンアミノトランスフェラーゼレベル(ALT)を測定し、安価で容易に利用できる(National Institutes of Health Consensus Development Conference Panel, Hepatology 26(Suppl. 1):2S-10S, 1997参照)。肝生検についての組織学的評価は、一般にはHCV進行を決定するための最も正確な手段であると考察されている(Yano et al., Hepatology 23:1334-1340, 1996参照)。HCVについての臨床検査の精査については、Lauer et al., N. Engl. J. Med. 345:41-52, 2001参照。
【0065】
当業者に公知の様々なアッセイは、ペグ化または非ペグ化IL-28A、IL-28BおよびIL-29ポリペプチドへ特異的に結合する抗体を検出するために利用できる。例示的なアッセイは、Using Antibodies:A Laboratory Manual, Harlow and Lane(Eds.), Cold Spring Harbor Laboratory Press, 1999の中に詳細に記載されている。そのようなアッセイの代表的な例は、同時免疫泳動法、ラジオイムノアッセイ、放射性免疫沈降法、酵素結合免疫吸着検定法(ELISA)、ドットブロットアッセイ、ウエスタンブロットアッセイ、阻害または競合アッセイ、およびサンドイッチアッセイを含む。
【0066】
III. III型インターフェロンの使用
薬学的使用のためには、任意でポリエチレングリコールにコンジュゲートさせることのできるIL-28A、IL-28BおよびIL-29ポリペプチドは、例えばボーラスなどの静脈内投与またはある期間にわたる持続注入によって、筋肉内、腹腔内、脳脊髄内、皮下、関節内、滑液嚢内、クモ膜下、経口、局所、または吸入経路などの当業者に公知の方法にしたがってヒト患者に投与される。一般に、薬学的製剤は、例えば、食塩液、緩衝食塩液、5%デキストロース水溶液などの薬学的に許容されるビヒクルと組み合わせてペグ化または非ペグ化IL-28A、IL-28BまたはIL-29ポリペプチドを含むと考えられる。製剤は、バイアル表面上でなどのタンパク質の消失を防止するために1つまたは複数の賦形剤、保存料、可溶化剤、緩衝剤、アルブミンをさらに含み得る。調製方法は当技術分野において周知であり、例えば、Remington:The Science and Practice of Pharmacy, Gennaro, ed., Mack Publishing Co., Easton, PA, 19th ed., 1995に開示されている。一般に、「治療有効量」は、例えばウイルス量(例えば、HCV RNAの定量は、実施例1に記載した通り、例えばKleiber et al., "Performance Characteristics of a Quantitative, Homogenous TaqMan RT-PCT Test for HCV RNA", Journal of Molecular Diagnostics, 2(3):158-166(August 2000);and Morris et al., "Rapid Reverse Transcription-PCT Detection of Hepatitis C Virus RNA in Serum by Using the TazMan Fluorogenic Detection System," Journal of Clinical Microbiology. 34(12):2933-2936(Dec. 1996))に開示されたように逆転写ポリメラーゼ連鎖反応((「RT-PCR」)Taqman(登録商標)によって決定することができる)または免疫機能における臨床的に有意な変化、罹患率(morbidity)の有意な減少、組織学的スコアの有意な増加などの治療を受ける状態における臨床的に有意な変化を生じさせるために十分なIL-28A、IL-28BおよびIL-29の量である。
【0067】
C型肝炎の予防または治療のためには、ペグ化III型インターフェロンの固定用量は、該疾患の重症度および経過、ペグ化III型インターフェロンが予防または治療のいずれの目的で投与されるのかどうか、該患者への以前の療法または以前の治療、該患者の病歴およびペグ化III型インターフェロンへの応答、ならびに主治医の指示に依存する可能性がある。固定用量は、該患者に一度で、または一連の治療にわたって適切に投与される。好ましくは、固定用量は、ペグ化III型インターフェロンの約20μg〜約800μgの範囲内にある。例えば、固定用量は、ペグ化III型インターフェロンの約60〜80μg、約80〜100μg、約100〜120μg、約120〜140μg、約140〜160μg、約160〜180μg、約180〜200μg、約200〜220μg、約220〜240μg、約240〜260μg、約260〜280μg、または約280〜300μgであってよい。
【0068】
一連の固定用量が投与される場合は、これらは、例えば週に約1回、週に約2回、週に約3回、2日毎に約1回、3日毎に約1回、毎週約1回、2週間毎に約1回、約3週間毎に約1回、または約4週間毎に約1回を含み得る。固定用量は、例えば、C型肝炎ウイルスが除去されるか、もしくは検出不能になるまで、有害事象が発生するまで、または医師によって決定される他の時点まで投与し続けることができる。例えば、約2、3、または4回から約48〜52回まで、または約100回またはそれ以上までの固定用量を投与することができる。
【0069】
一態様では、ペグ化III型インターフェロンの1回以上の負荷用量が投与され、その後に1回以上の維持用量のペグ化III型インターフェロンが投与される。別の態様では、複数回の同一固定用量が患者に投与される。
【0070】
別の態様では、患者のための治療はペグ化III型インターフェロンに加えて、少なくとも1つの抗C型肝炎剤をさらに含み得る。任意で、抗C型肝炎剤は、ポリメラーゼ阻害剤および/またはプロテアーゼ阻害剤、A3ARアゴニスト、Toll様受容体アゴニスト、モノクローナル抗体、植物性薬剤、抗リン脂質、免疫調節剤、抗炎症薬、チアゾリド、広域免疫刺激剤、炎症/線維症阻害剤、シクロフィリン阻害剤、汎カスパーゼ阻害剤、HCV免疫グロブリン、抗ウイルス剤、抗感染症剤、RNA阻害剤、グルコシダーゼI阻害剤、IRES阻害剤、ベザフィブラート、ヌクレオシドアナログ、I型インターフェロンおよびII型インターフェロンからなる群より選択される。ポリメラーゼ阻害剤および/またはプロテアーゼ阻害剤は、例えば、VCH-916(Virochem社)、GS9190(Gilead社)、GSK625433(GlaxcoSmithKline社)、ITMN-191(R-7227;InterMune社)、R7128(Pharmasset/Roche社)、VCH-759(Virochem社)、R1626(Roche社)、TMC435350(Medivir/Tibotec社)、SCH503034(ボセプレビル、Schering-Plough社)、A-831(Arrow Therapeutics社)、バロピシタビン(NM283、Idenix Pharmaceuticals社)またはVX950(テラプレビル、Vertex社)であってよい。A3ARアゴニストは、例えば、CF102(Can-Fite社)であってよい。Toll様受容体アゴニストは、例えば、IMO-2125(Idera Pharmaceuticals社)、イサトリビン(ANA971、Anadys Pharmaceuticals社)またはアクチロン(CPG10101、Coley Pharmaceutical Group社)であってよい。モノクローナル抗体は、例えば、AB68(XTL bio社)であってよい。植物性薬剤は、例えば、PYN17(Phynova社)であってよい。抗リン脂質は、例えば、バビツキシマブ(旧名:Tarvacin;Peregrine社)であってよい。免疫調節剤は、例えば、NOV-205(Novelos Therapeutics社)、オグルファニド二ナトリウム(Implicit Bioscience社)またはサイマルファシン(チモシンα1;SciClone/Sigma-Tau社)であってよい。抗炎症薬は、例えば、CTS-1027(Conatus社)またはJBK-122(Jenken Biosciences社)であってよい。チアゾリドは、例えば、Alinia(ニタゾキサニド;Romark Laboratories社)であってよい。広域免疫刺激剤は、例えば、SCV-07(SciClone社)であってよい。炎症/線維症阻害剤は、例えば、MitoQ(ミトキノン;Antipodean Pharmaceuticals社)であってよい。シクロフィリン阻害剤は、例えば、DEBIO-025(Debio Pharm Group社)であってよい。汎カスパーゼ阻害剤は、例えば、PF-03491390(旧名:IDN-6556;Pfizer Pharmaceuticals社)であってよい。HCV免疫グロブリンは、例えば、Civacir(Nabi社)であってよい。抗ウイルス剤は、例えばSuvus(メチレンブルー、旧名:BIVN-104(Virostat社);Bioenvision社)であってよい。任意で、抗感染症剤は、ニタゾキサニド(Alinia(登録商標)、Romark Pharmaceuticals社)である。グルコシダーゼI阻害剤は、例えば、MX-3253(セルゴシビル;Migenix社)であってよい。IRES阻害剤は、例えば、VGX-410C(ミフェプリストン;VGX Pharmaceuticals社)であってよい。ベザフィブラートは、例えば、Hepaconda(Giaconda社)であってよい。ヌクレオシドアナログは、例えば、リバビリン(Roches社のCopegusまたはSchering-Plough社のRebetol)またはビラミジン(タリバビリン(リバビリンプロドラッグ);Valeant Pharmaceuticals社)であってよい。任意で、リバビリンまたはビラミジンは、約800〜1200mgの用量で患者に毎日1回または2回経口投与される。I型インターフェロンは、例えば、インターフェロンαまたはペグ化インターフェロンαであってよい。任意で、インターフェロンαまたはペグ化インターフェロンαは、PEGASYS(ペグ化インターフェロン-α-2aまたはpeg-IFN-α-2a;Roche社)、PEG-INTRON(ペグ化インターフェロン-α-2bまたはpeg-IFN-α-2b;Schering-Plough社)、Belerofon(Nautilus Biotech社)、経口インターフェロンα(Amarillo Biosciences社)、BLX-883(Locteron;Biolex Therapeutics/OctoPlus社)、Multiferon(Viragen社)、Albuferon(Human Genome Sciences社)、コンセンサスインターフェロンまたは(Infergen;Three Rivers Pharma社)である。I型インターフェロンは、例えば、ωインターフェロン(Intarcia Therapeutics社)であってよい。任意で、II型インターフェロンは、インターフェロンγ、例えばIntermune社によるActimmune(登録商標)である。ペグ化III型インターフェロンのポリエチレングリコール(PEG)は、例えば、20kD、30kDまたは40kDのmPEGプロピオンアルデヒドであってよい。20kD、30kDまたは40kDのmPEGプロピオンアルデヒドは、例えば、III型インターフェロンポリペプチドのN末端へコンジュゲートさせることができる。
【0071】
上記の共投与される薬剤のいずれかについての適切な用量は現在使用されている用量であるが、抗C型肝炎剤およびペグ化III型インターフェロンの結合作用(相乗作用)に起因して減量することができる。
【0072】
例として、薬学的製剤は、本発明のペグ化または非ペグ化IL-28A、IL-28BまたはIL-29ポリペプチドを含む容器を含むキットとして供給することができる。キットは、本明細書に記載した抗C型肝炎剤をさらに含むことができる。治療用ポリペプチドは単回もしくは複数回投与のための注射溶液の形態で、または注射の前に再構成できる無菌粉末として提供することができる。または、そのようなキットは、乾燥粉末ディスペンサー、液状エアロゾル発生器、または治療用ポリペプチドを投与するためのネブライザーを含み得る。そのようなキットは、該薬学的製剤の適用および用法に関する情報文書をさらに含むことができる。さらに、そのような情報には、ペグ化または非ペグ化IL-28A、IL-28BまたはIL-29ポリペプチド製剤がペグ化または非ペグ化IL-28A、IL-28Bおよび/またはIL-29ポリペプチドに対する公知の高感受性を有する患者において禁忌であるという記述を含めることができる。
【0073】
本発明は、C型肝炎ウイルスに感染した、または感染のリスクがあるヒト患者を治療する方法であって、該ヒト患者に治療有効量のペグ化III型インターフェロンまたはIII型インターフェロンを投与する工程を含む方法を提供する。任意で、該投与は、週1回、週2回、週3回、2日毎に1回、3日毎に1回、または2週間毎に1回の投与であってよい。任意で、ペグ化III型インターフェロンまたはIII型インターフェロンは、IL-28Aポリペプチド、IL-28Bポリペプチド、またはIL-29ポリペプチドであってよい。IL-28Aポリペプチドは、例えば、SEQ ID NO:2、4、6、8、10または12のポリペプチドであってよい。IL-28Bポリペプチドは、例えば、SEQ ID NO:14、16、18、20、22、24、26、28、30または32のポリペプチドであってよい。IL-29ポリペプチドは、例えば、SEQ ID NO:34、36、38、40、42、44、46、48、50、52、54、56、58、60、62、64、66、68、70、72、74、76、78、80、82、84、86、88、90、92、94、96、98、100、102、104、106、108、110、115、117、119、121または123のポリペプチドであってよい。ペグ化III型インターフェロンまたはIII型インターフェロンは、例えば注射または注入によるように、非経口投与することができる。ペグ化III型インターフェロンまたはIII型インターフェロンは、静脈内投与、筋肉内投与、皮下投与、皮内投与、または腹腔内投与することができる。任意で、ペグ化III型インターフェロンまたはIII型インターフェロンは、ヒト患者に、0.5μg/kg未満、0.5〜1.0μg/kg、1.0〜1.5μg/kg、1.5〜2.0μg/kg、2.0〜2.5μg/kg、2.5〜3.0μg/kg、3.0〜3.5μg/kg、3.5〜4.0μg/kg、4.0〜4.5μg/kg、4.5〜5.0μg/kg、5.0〜5.5μg/kg、5.5〜6.0μg/kg、6.0〜6.5μg/kg、6.5〜7.0μg/kg、7.0〜7.5μg/kg、7.5〜8.0μg/kg、8.0〜8.5μg/kg、8.5〜9.0μg/kg、9.0〜9.5μg/kg、9.5〜10.0μg/kg、10.0μg/kg超、約60〜80μgの固定用量、約80〜100μgの固定用量、約100〜120μgの固定用量、約120〜140μgの固定用量、約140〜160μgの固定用量、約160〜180μgの固定用量、約180〜200μgの固定用量、約200〜220μgの固定用量、約220〜240μgの固定用量、約240〜260μgの固定用量、約260〜280μgの固定用量、および約280〜300μgの固定用量からなる群より選択される用量で投与される。
【0074】
任意で、HCVを有するヒト患者は、遺伝子型I型のC型肝炎を有する治療未経験患者;いずれかのC型肝炎遺伝子型(例えば、1a、1b、1c、2a、2b、2c、3a、3b、4a、4b、4c、4d、4e、5a、6a、7a、7b、8a、8b、9a、10a、および11a)を有する治療未経験患者;ヒト免疫不全ウイルス(HIV)に同時感染した患者;ペグ化インターフェロンα、インターフェロンαまたは任意の他のペグ化もしくは非ペグ化I型インターフェロンに非認容性の患者;ペグ化インターフェロンα、インターフェロンαまたは任意の他のペグ化もしくは非ペグ化I型インターフェロンによる治療が禁忌である患者;肝移植の待機中または移植後の患者;非代償性肝疾患を有する患者;単剤としてか、またはリバビリンもしくは任意の他の抗C型肝炎剤との併用としてかのいずれかでのペグ化インターフェロンα、インターフェロンαまたは任意の他のペグ化もしくは非ペグ化I型インターフェロンによる治療に対して以前は非応答者である、無応答者(null responder)、応答/再発者、または破綻(break-through)患者であった患者を含む患者;単剤としてか、またはリバビリンもしくは任意の他の抗C型肝炎剤との併用としてかのいずれかでのペグ化インターフェロンα、インターフェロンαまたは任意の他のペグ化もしくは非ペグ化I型インターフェロンによる以前の治療を遵守しなかった患者;任意の基底レベルのC型肝炎RNAを有する患者;ならびに肝硬変を有する患者からなる、C型肝炎患者の分集団より選択される。任意で、治療期間は、8〜12週間、12〜16週間、16〜20週間、20〜24週間、24〜28週間、28〜32週間、32〜36週間、36〜40週間、40〜44週間、44〜48週間、48〜52週間、または52週間超である。任意で、治療は、少なくとも1つの抗C型肝炎剤をさらに含み得る。任意で、抗C型肝炎剤は、ポリメラーゼ阻害剤および/またはプロテアーゼ阻害剤、A3ARアゴニスト、Toll様受容体アゴニスト、モノクローナル抗体、植物性薬剤、抗リン脂質、免疫調節剤、抗炎症薬、チアゾリド、広域免疫刺激剤、炎症/線維症阻害剤、シクロフィリン阻害剤、汎カスパーゼ阻害剤、HCV免疫グロブリン、抗ウイルス剤、抗感染症剤、RNA阻害剤、グルコシダーゼI阻害剤、IRES阻害剤、ベザフィブラート、ヌクレオシドアナログ、I型インターフェロンおよびII型インターフェロンからなる群より選択される。ポリメラーゼ阻害剤および/またはプロテアーゼ阻害剤は、例えば、VCH-916(Virochem社)、GS9190(Gilead社)、GSK625433(GlaxcoSmithKline社)、ITMN-191(R-7227;InterMune社)、R7128(Pharmasset/Roche社)、VCH-759(Virochem社)、R1626(Roche社)、TMC435350(Medivir/Tibotec社)、SCH503034(ボセプレビル、Schering-Plough社)、A-831(Arrow Therapeutics社)、バロピシタビン(NM283、Idenix Pharmaceuticals社)またはVX950(テラプレビル、Vertex社)であってよい。A3ARアゴニストは、例えば、CF102(Can-Fite社)であってよい。Toll様受容体アゴニストは、例えば、IMO-2125(Idera Pharmaceuticals社)、イサトリビン(ANA971、Anadys Pharmaceuticals社)またはアクチロン(CPG10101、Coley Pharmaceutical Group社)であってよい。モノクローナル抗体は、例えば、AB68(XTL bio社)であってよい。植物性薬剤は、例えば、PYN17(Phynova社)であってよい。抗リン脂質は、例えば、バビツキシマブ(旧名:Tarvacin;Peregrine社)であってよい。免疫調節剤は、例えば、NOV-205(Novelos Therapeutics社)、オグルファニド二ナトリウム(Implicit Bioscience社)またはサイマルファシン(チモシンα1;SciClone/Sigma-Tau社)であってよい。抗炎症薬は、例えば、CTS-1027(Conatus社)またはJBK-122(Jenken Biosciences社)であってよい。チアゾリドは、例えば、Alinia(ニタゾキサニド;Romark Laboratories社)であってよい。広域免疫刺激剤は、例えば、SCV-07(SciClone社)であってよい。炎症/線維症阻害剤は、例えば、MitoQ(ミトキノン;Antipodean Pharmaceuticals社)であってよい。シクロフィリン阻害剤は、例えば、DEBIO-025(Debio Pharm Group社)であってよい。汎カスパーゼ阻害剤は、例えば、PF-03491390(旧名:IDN-6556;Pfizer Pharmaceuticals社)であってよい。HCV免疫グロブリンは、例えば、Civacir(Nabi社)であってよい。抗ウイルス剤は、例えばSuvus(メチレンブルー、旧名:BIVN-104(Virostat社);Bioenvision社)であってよい。任意で、抗感染症剤は、ニタゾキサニド(Alinia(登録商標)、Romark Pharmaceuticals社)である。グルコシダーゼI阻害剤は、例えば、MX-3253(セルゴシビル;Migenix社)であってよい。IRES阻害剤は、例えば、VGX-410C(ミフェプリストン;VGX Pharmaceuticals社)であってよい。ベザフィブラートは、例えば、Hepaconda(Giaconda社)であってよい。ヌクレオシドアナログは、例えば、リバビリン(Roches社のCopegusまたはSchering-Plough社のRebetol)またはビラミジン(タリバビリン(リバビリンプロドラッグ);Valeant Pharmaceuticals社)であってよい。任意で、リバビリンまたはビラミジンは、約800〜1200mgの用量で患者に毎日1回または2回経口投与される。I型インターフェロンは、例えば、インターフェロンαまたはペグ化インターフェロンαであってよい。任意で、インターフェロンαまたはペグ化インターフェロンαは、PEGASYS(ペグ化インターフェロン-α-2aまたはpeg-IFN-α-2a;Roche社)、PEG-INTRON(ペグ化インターフェロン-α-2bまたはpeg-IFN-α-2b;Schering-Plough社)、Belerofon(Nautilus Biotech社)、経口インターフェロンα(Amarillo Biosciences社)、BLX-883(Locteron;Biolex Therapeutics/OctoPlus社)、Multiferon(Viragen社)、Albuferon(Human Genome Sciences社)、コンセンサスインターフェロンまたは(Infergen;Three Rivers Pharma社)である。I型インターフェロンは、例えば、ωインターフェロン(Intarcia Therapeutics社)であってよい。任意で、II型インターフェロンは、インターフェロンγ、例えばIntermune社によるActimmune(登録商標)である。ペグ化III型インターフェロンのポリエチレングリコール(PEG)は、例えば、20kD、30kDまたは40kDのmPEGプロピオンアルデヒドであってよい。20kD、30kDまたは40kDのmPEGプロピオンアルデヒドは、例えば、III型インターフェロンポリペプチドのN末端へコンジュゲートさせることができる。
【0075】
本発明は、C型肝炎ウイルスに感染した、または感染のリスクがあるヒト患者を治療する方法であって、該ヒト患者にペグ化III型インターフェロンまたはIII型インターフェロンと薬学的に許容されるビヒクルとを含む治療有効量の薬学的製剤を投与する工程を含む方法も提供する。任意で、該投与は、週1回、週2回、週3回、2日毎に1回、3日毎に1回、または2週間毎に1回の投与であってよい。任意で、III型インターフェロンは、IL-28Aポリペプチド、IL-28Bポリペプチド、またはIL-29ポリペプチドであってよい。IL-28Aポリペプチドは、例えば、SEQ ID NO:2、4、6、8、10または12のポリペプチドであってよい。IL-28Bポリペプチドは、例えば、SEQ ID NO:14、16、18、20、22、24、26、28、30または32のポリペプチドであってよい。IL-29ポリペプチドは、例えば、SEQ ID NO:34、36、38、40、42、44、46、48、50、52、54、56、58、60、62、64、66、68、70、72、74、76、78、80、82、84、86、88、90、92、94、96、98、100、102、104、106、108、110、115、117、119、121または123のポリペプチドであってよい。ペグ化III型インターフェロンまたはIII型インターフェロンは、例えば注射または注入によるように、非経口投与することができる。ペグ化III型インターフェロンまたはIII型インターフェロンは、静脈内投与、筋肉内投与、皮下投与、皮内投与、または腹腔内投与することができる。任意で、ペグ化III型インターフェロンまたはIII型インターフェロンは、ヒト患者に、0.5μg/kg未満、0.5〜1.0μg/kg、1.0〜1.5μg/kg、1.5〜2.0μg/kg、2.0〜2.5μg/kg、2.5〜3.0μg/kg、3.0〜3.5μg/kg、3.5〜4.0μg/kg、4.0〜4.5μg/kg、4.5〜5.0μg/kg、5.0〜5.5μg/kg、5.5〜6.0μg/kg、6.0〜6.5μg/kg、6.5〜7.0μg/kg、7.0〜7.5μg/kg、7.5〜8.0μg/kg、8.0〜8.5μg/kg、8.5〜9.0μg/kg、9.0〜9.5μg/kg、9.5〜10.0μg/kg、10.0μg/kg超、約60〜80μgの固定用量、約80〜100μgの固定用量、約100〜120μgの固定用量、約120〜140μgの固定用量、約140〜160μgの固定用量、約160〜180μgの固定用量、約180〜200μgの固定用量、約200〜220μgの固定用量、約220〜240μgの固定用量、約240〜260μgの固定用量、約260〜280μgの固定用量、および約280〜300μgの固定用量からなる群より選択される用量で投与される。任意で、HCVを有するヒト患者は、遺伝子型I型のC型肝炎を有する治療未経験患者;任意の遺伝子型のC型肝炎を有する治療未経験患者;ヒト免疫不全ウイルス(HIV)に同時感染した患者;ペグ化インターフェロンα、インターフェロンαまたは任意の他のペグ化もしくは非ペグ化I型インターフェロンに非認容性の患者;ペグ化インターフェロンα、インターフェロンαまたは任意の他のペグ化もしくは非ペグ化I型インターフェロンによる治療が禁忌である患者;肝移植の待機中または移植後の患者;非代償性肝疾患を有する患者;単剤としてか、またはリバビリンもしくは任意の他の抗C型肝炎剤との併用としてかのいずれかでのペグ化インターフェロンα、インターフェロンαまたは任意の他のペグ化もしくは非ペグ化I型インターフェロンによる治療に対して以前は非応答者である、無応答者、応答/再発者、または破綻患者であった患者を含む患者;単剤としてか、またはリバビリンもしくは任意の他の抗C型肝炎剤との併用としてかのいずれかでのペグ化インターフェロンα、インターフェロンαまたは任意の他のペグ化もしくは非ペグ化I型インターフェロンによる以前の治療を遵守しなかった患者;任意の基底レベルのC型肝炎RNAを有する患者;ならびに肝硬変を有する患者からなる、C型肝炎患者の分集団より選択される。任意で、治療期間は、8〜12週間、12〜16週間、16〜20週間、20〜24週間、24〜28週間、28〜32週間、32〜36週間、36〜40週間、40〜44週間、44〜48週間、48〜52週間、または52週間超である。任意で、治療は、少なくとも1つの抗C型肝炎剤をさらに含み得る。任意で、抗C型肝炎剤は、ポリメラーゼ阻害剤および/またはプロテアーゼ阻害剤、A3ARアゴニスト、Toll様受容体アゴニスト、モノクローナル抗体、植物性薬剤、抗リン脂質、免疫調節剤、抗炎症薬、チアゾリド、広域免疫刺激剤、炎症/線維症阻害剤、シクロフィリン阻害剤、汎カスパーゼ阻害剤、HCV免疫グロブリン、抗ウイルス剤、抗感染症剤、RNA阻害剤、グルコシダーゼI阻害剤、IRES阻害剤、ベザフィブラート、ヌクレオシドアナログ、I型インターフェロンおよびII型インターフェロンからなる群より選択される。ポリメラーゼ阻害剤および/またはプロテアーゼ阻害剤は、例えば、VCH-916(Virochem社)、GS9190(Gilead社)、GSK625433(GlaxcoSmithKline社)、ITMN-191(R-7227;InterMune社)、R7128(Pharmasset/Roche社)、VCH-759(Virochem社)、R1626(Roche社)、TMC435350(Medivir/Tibotec社)、SCH503034(ボセプレビル、Schering-Plough社)、A-831(Arrow Therapeutics社)、バロピシタビン(NM283、Idenix Pharmaceuticals社)またはVX950(テラプレビル、Vertex社)であってよい。A3ARアゴニストは、例えば、CF102(Can-Fite社)であってよい。Toll様受容体アゴニストは、例えば、IMO-2125(Idera Pharmaceuticals社)、イサトリビン(ANA971、Anadys Pharmaceuticals社)またはアクチロン(CPG10101、Coley Pharmaceutical Group社)であってよい。モノクローナル抗体は、例えば、AB68(XTL bio社)であってよい。植物性薬剤は、例えば、PYN17(Phynova社)であってよい。抗リン脂質は、例えば、バビツキシマブ(旧名:Tarvacin;Peregrine社)であってよい。免疫調節剤は、例えば、NOV-205(Novelos Therapeutics社)、オグルファニド二ナトリウム(Implicit Bioscience社)またはサイマルファシン(チモシンα1;SciClone/Sigma-Tau社)であってよい。抗炎症薬は、例えば、CTS-1027(Conatus社)またはJBK-122(Jenken Biosciences社)であってよい。チアゾリドは、例えば、Alinia(ニタゾキサニド;Romark Laboratories社)であってよい。広域免疫刺激剤は、例えば、SCV-07(SciClone社)であってよい。炎症/線維症阻害剤は、例えば、MitoQ(ミトキノン;Antipodean Pharmaceuticals社)であってよい。シクロフィリン阻害剤は、例えば、DEBIO-025(Debio Pharm Group社)であってよい。汎カスパーゼ阻害剤は、例えば、PF-03491390(旧名:IDN-6556;Pfizer Pharmaceuticals社)であってよい。HCV免疫グロブリンは、例えば、Civacir(Nabi社)であってよい。抗ウイルス剤は、例えばSuvus(メチレンブルー、旧名:BIVN-104(Virostat社);Bioenvision社)であってよい。任意で、抗感染症剤は、ニタゾキサニド(Alinia(登録商標)、Romark Pharmaceuticals社)である。グルコシダーゼI阻害剤は、例えば、MX-3253(セルゴシビル;Migenix社)であってよい。IRES阻害剤は、例えば、VGX-410C(ミフェプリストン;VGX Pharmaceuticals社)であってよい。ベザフィブラートは、例えば、Hepaconda(Giaconda社)であってよい。ヌクレオシドアナログは、例えば、リバビリン(Roches社のCopegusまたはSchering-Plough社のRebetol)またはビラミジン(タリバビリン(リバビリンプロドラッグ);Valeant Pharmaceuticals社)であってよい。任意で、リバビリンまたはビラミジンは、約800〜1200mgの用量で患者に毎日1回または2回経口投与される。I型インターフェロンは、例えば、インターフェロンαまたはペグ化インターフェロンαであってよい。任意で、インターフェロンαまたはペグ化インターフェロンαは、PEGASYS(ペグ化インターフェロン-α-2aまたはpeg-IFN-α-2a;Roche社)、PEG-INTRON(ペグ化インターフェロン-α-2bまたはpeg-IFN-α-2b;Schering-Plough社)、Belerofon(Nautilus Biotech社)、経口インターフェロンα(Amarillo Biosciences社)、BLX-883(Locteron;Biolex Therapeutics/OctoPlus社)、Multiferon(Viragen社)、Albuferon(Human Genome Sciences社)、コンセンサスインターフェロンまたは(Infergen;Three Rivers Pharma社)である。I型インターフェロンは、例えば、ωインターフェロンであってよい(Intarcia Therapeutics社)。任意で、II型インターフェロンは、インターフェロンγ、例えばIntermune社によるActimmune(登録商標)である。ペグ化III型インターフェロンのポリエチレングリコール(PEG)は、例えば、20kD、30kDまたは40kDのmPEGプロピオンアルデヒドであってよい。20kD、30kDまたは40kDのmPEGプロピオンアルデヒドは、例えば、III型インターフェロンポリペプチドのN末端へコンジュゲートさせることができる。
【0076】
本発明は、以前の治療の後に遺伝子型I型の再発性慢性C型肝炎感染を有するヒト患者を治療する方法であって、該ヒト患者に治療有効量のペグ化III型インターフェロンまたはIII型インターフェロンを投与する工程を含む方法もさらに提供する。任意で、該投与は、例えば、週1回、週2回、週3回、2日毎に1回、3日毎に1回、または2週間毎に1回の投与であってよい。任意で、III型インターフェロンは、IL-28Aポリペプチド、IL-28Bポリペプチド、またはIL-29ポリペプチドであってよい。IL-28Aポリペプチドは、例えば、SEQ ID NO:2、4、6、8、10または12のポリペプチドであってよい。IL-28Bポリペプチドは、例えば、SEQ ID NO:14、16、18、20、22、24、26、28、30または32のポリペプチドであってよい。IL-29ポリペプチドは、例えば、SEQ ID NO:34、36、38、40、42、44、46、48、50、52、54、56、58、60、62、64、66、68、70、72、74、76、78、80、82、84、86、88、90、92、94、96、98、100、102、104、106、108、110、115、117、119、121または123のポリペプチドであってよい。ペグ化III型インターフェロンまたはIII型インターフェロンは、例えば注射または注入によるように、非経口投与することができる。ペグ化III型インターフェロンまたはIII型インターフェロンは、静脈内投与、筋肉内投与、皮下投与、皮内投与、または腹腔内投与することができる。任意で、ペグ化III型インターフェロンまたはIII型インターフェロンは、ヒト患者に、0.5μg/kg未満、0.5〜1.0μg/kg、1.0〜1.5μg/kg、1.5〜2.0μg/kg、2.0〜2.5μg/kg、2.5〜3.0μg/kg、3.0〜3.5μg/kg、3.5〜4.0μg/kg、4.0〜4.5μg/kg、4.5〜5.0μg/kg、5.0〜5.5μg/kg、5.5〜6.0μg/kg、6.0〜6.5μg/kg、6.5〜7.0μg/kg、7.0〜7.5μg/kg、7.5〜8.0μg/kg、8.0〜8.5μg/kg、8.5〜9.0μg/kg、9.0〜9.5μg/kg、9.5〜10.0μg/kg、10.0μg/kg超、約60〜80μgの固定用量、約80〜100μgの固定用量、約100〜120μgの固定用量、約120〜140μgの固定用量、約140〜160μgの固定用量、約160〜180μgの固定用量、約180〜200μgの固定用量、約200〜220μgの固定用量、約220〜240μgの固定用量、約240〜260μgの固定用量、約260〜280μgの固定用量、および約280〜300μgの固定用量からなる群より選択される用量で投与される。任意で、治療期間は、8〜12週間、12〜16週間、16〜20週間、20〜24週間、24〜28週間、28〜32週間、32〜36週間、36〜40週間、40〜44週間、44〜48週間、48〜52週間、または52週間超である。任意で、治療は、少なくとも1つの抗C型肝炎剤をさらに含み得る。任意で、抗C型肝炎剤は、ポリメラーゼ阻害剤および/またはプロテアーゼ阻害剤、A3ARアゴニスト、Toll様受容体アゴニスト、モノクローナル抗体、植物性薬剤、抗リン脂質、免疫調節剤、抗炎症薬、チアゾリド、広域免疫刺激剤、炎症/線維症阻害剤、シクロフィリン阻害剤、汎カスパーゼ阻害剤、HCV免疫グロブリン、抗ウイルス剤、抗感染症剤、RNA阻害剤、グルコシダーゼI阻害剤、IRES阻害剤、ベザフィブラート、ヌクレオシドアナログ、I型インターフェロンおよびII型インターフェロンからなる群より選択される。ポリメラーゼ阻害剤および/またはプロテアーゼ阻害剤は、例えば、VCH-916(Virochem社)、GS9190(Gilead社)、GSK625433(GlaxcoSmithKline社)、ITMN-191(R-7227;InterMune社)、R7128(Pharmasset/Roche社)、VCH-759(Virochem社)、R1626(Roche社)、TMC435350(Medivir/Tibotec社)、SCH503034(ボセプレビル、Schering-Plough社)、A-831(Arrow Therapeutics社)、バロピシタビン(NM283、Idenix Pharmaceuticals社)またはVX950(テラプレビル、Vertex社)であってよい。A3ARアゴニストは、例えば、CF102(Can-Fite社)であってよい。Toll様受容体アゴニストは、例えば、IMO-2125(Idera Pharmaceuticals社)、イサトリビン(ANA971、Anadys Pharmaceuticals社)またはアクチロン(CPG10101、Coley Pharmaceutical Group社)であってよい。モノクローナル抗体は、例えば、AB68(XTL bio社)であってよい。植物性薬剤は、例えば、PYN17(Phynova社)であってよい。抗リン脂質は、例えば、バビツキシマブ(旧名:Tarvacin;Peregrine社)であってよい。免疫調節剤は、例えば、NOV-205(Novelos Therapeutics社)、オグルファニド二ナトリウム(Implicit Bioscience社)またはサイマルファシン(チモシンα1;SciClone/Sigma-Tau社)であってよい。抗炎症薬は、例えば、CTS-1027(Conatus社)またはJBK-122(Jenken Biosciences社)であってよい。チアゾリドは、例えば、Alinia(ニタゾキサニド;Romark Laboratories社)であってよい。広域免疫刺激剤は、例えば、SCV-07(SciClone社)であってよい。炎症/線維症阻害剤は、例えば、MitoQ(ミトキノン;Antipodean Pharmaceuticals社)であってよい。シクロフィリン阻害剤は、例えば、DEBIO-025(Debio Pharm Group社)であってよい。汎カスパーゼ阻害剤は、例えば、PF-03491390(旧名:IDN-6556;Pfizer Pharmaceuticals社)であってよい。HCV免疫グロブリンは、例えば、Civacir(Nabi社)であってよい。抗ウイルス剤は、例えばSuvus(メチレンブルー、旧名:BIVN-104(Virostat社);Bioenvision社)であってよい。任意で、抗感染症剤は、ニタゾキサニド(Alinia(登録商標)、Romark Pharmaceuticals社)である。グルコシダーゼI阻害剤は、例えば、MX-3253(セルゴシビル;Migenix社)であってよい。IRES阻害剤は、例えば、VGX-410C(ミフェプリストン;VGX Pharmaceuticals社)であってよい。ベザフィブラートは、例えば、Hepaconda(Giaconda社)であってよい。ヌクレオシドアナログは、例えば、リバビリン(Roches社のCopegusまたはSchering-Plough社のRebetol)またはビラミジン(タリバビリン(リバビリンプロドラッグ);Valeant Pharmaceuticals社)であってよい。任意で、リバビリンまたはビラミジンは、約800〜1200mgの用量で患者に毎日1回または2回経口投与される。I型インターフェロンは、例えば、インターフェロンαまたはペグ化インターフェロンαであってよい。任意で、インターフェロンαまたはペグ化インターフェロンαは、PEGASYS(ペグ化インターフェロン-α-2aまたはpeg-IFN-α-2a;Roche社)、PEG-INTRON(ペグ化インターフェロン-α-2bまたはpeg-IFN-α-2b;Schering-Plough社)、Belerofon(Nautilus Biotech社)、経口インターフェロンα(Amarillo Biosciences社)、BLX-883(Locteron;Biolex Therapeutics/OctoPlus社)、Multiferon(Viragen社)、Albuferon(Human Genome Sciences社)、コンセンサスインターフェロンまたは(Infergen;Three Rivers Pharma社)である。I型インターフェロンは、例えば、ωインターフェロンであってよい(Intarcia Therapeutics社)。任意で、II型インターフェロンは、インターフェロンγ、例えばIntermune社によるActimmune(登録商標)である。ペグ化III型インターフェロンのポリエチレングリコール(PEG)は、例えば、20kD、30kDまたは40kDのmPEGプロピオンアルデヒドであってよい。20kD、30kDまたは40kDのmPEGプロピオンアルデヒドは、例えば、III型インターフェロンポリペプチドのN末端へコンジュゲートさせることができる。
【0077】
本発明は、以前の治療の後に遺伝子型I型の再発性慢性C型肝炎感染を有するヒト患者を治療する方法であって、該ヒト患者にペグ化III型インターフェロンまたはIII型インターフェロンと薬学的に許容されるビヒクルとを含む治療有効量の薬学的製剤を投与する工程を含む方法もさらに提供する。任意で、該投与は、例えば、週1回、週2回、週3回、2日毎に1回、3日毎に1回、または2週間毎に1回の投与であってよい。任意で、ペグ化III型インターフェロンまたはIII型インターフェロンは、IL-28Aポリペプチド、IL-28Bポリペプチド、またはIL-29ポリペプチドであってよい。IL-28Aポリペプチドは、例えば、SEQ ID NO:2、4、6、8、10または12のポリペプチドであってよい。IL-28Bポリペプチドは、例えば、SEQ ID NO:14、16、18、20、22、24、26、28、30または32のポリペプチドであってよい。IL-29ポリペプチドは、例えば、SEQ ID NO:34、36、38、40、42、44、46、48、50、52、54、56、58、60、62、64、66、68、70、72、74、76、78、80、82、84、86、88、90、92、94、96、98、100、102、104、106、108、110、115、117、119、121または123のポリペプチドであってよい。ペグ化III型インターフェロンまたはIII型インターフェロンは、例えば注射または注入によるように、非経口投与することができる。ペグ化III型インターフェロンまたはIII型インターフェロンは、静脈内投与、筋肉内投与、皮下投与、皮内投与、または腹腔内投与することができる。任意で、ペグ化III型インターフェロンまたはIII型インターフェロンは、ヒト患者に、0.5μg/kg未満、0.5〜1.0μg/kg、1.0〜1.5μg/kg、1.5〜2.0μg/kg、2.0〜2.5μg/kg、2.5〜3.0μg/kg、3.0〜3.5μg/kg、3.5〜4.0μg/kg、4.0〜4.5μg/kg、4.5〜5.0μg/kg、5.0〜5.5μg/kg、5.5〜6.0μg/kg、6.0〜6.5μg/kg、6.5〜7.0μg/kg、7.0〜7.5μg/kg、7.5〜8.0μg/kg、8.0〜8.5μg/kg、8.5〜9.0μg/kg、9.0〜9.5μg/kg、9.5〜10.0μg/kg、10.0μg/kg超、約60〜80μgの固定用量、約80〜100μgの固定用量、約100〜120μgの固定用量、約120〜140μgの固定用量、約140〜160μgの固定用量、約160〜180μgの固定用量、約180〜200μgの固定用量、約200〜220μgの固定用量、約220〜240μgの固定用量、約240〜260μgの固定用量、約260〜280μgの固定用量、および約280〜300μgの固定用量からなる群より選択される用量で投与される。任意で、治療期間は、8〜12週間、12〜16週間、16〜20週間、20〜24週間、24〜28週間、28〜32週間、32〜36週間、36〜40週間、40〜44週間、44〜48週間、48〜52週間、または52週間超である。任意で、治療は、少なくとも1つの抗C型肝炎剤をさらに含み得る。任意で、抗C型肝炎剤は、ポリメラーゼ阻害剤および/またはプロテアーゼ阻害剤、A3ARアゴニスト、Toll様受容体アゴニスト、モノクローナル抗体、植物性薬剤、抗リン脂質、免疫調節剤、抗炎症薬、チアゾリド、広域免疫刺激剤、炎症/線維症阻害剤、シクロフィリン阻害剤、汎カスパーゼ阻害剤、HCV免疫グロブリン、抗ウイルス剤、抗感染症剤、RNA阻害剤、グルコシダーゼI阻害剤、IRES阻害剤、ベザフィブラート、ヌクレオシドアナログ、I型インターフェロンおよびII型インターフェロンからなる群より選択される。ポリメラーゼ阻害剤および/またはプロテアーゼ阻害剤は、例えば、VCH-916(Virochem社)、GS9190(Gilead社)、GSK625433(GlaxcoSmithKline社)、ITMN-191(R-7227;InterMune社)、R7128(Pharmasset/Roche社)、VCH-759(Virochem社)、R1626(Roche社)、TMC435350(Medivir/Tibotec社)、SCH503034(ボセプレビル、Schering-Plough社)、A-831(Arrow Therapeutics社)、バロピシタビン(NM283、Idenix Pharmaceuticals社)またはVX950(テラプレビル、Vertex社)であってよい。A3ARアゴニストは、例えば、CF102(Can-Fite社)であってよい。Toll様受容体アゴニストは、例えば、IMO-2125(Idera Pharmaceuticals社)、イサトリビン(ANA971、Anadys Pharmaceuticals社)またはアクチロン(CPG10101、Coley Pharmaceutical Group社)であってよい。モノクローナル抗体は、例えば、AB68(XTL bio社)であってよい。植物性薬剤は、例えば、PYN17(Phynova社)であってよい。抗リン脂質は、例えば、バビツキシマブ(旧名:Tarvacin;Peregrine社)であってよい。免疫調節剤は、例えば、NOV-205(Novelos Therapeutics社)、オグルファニド二ナトリウム(Implicit Bioscience社)またはサイマルファシン(チモシンα1;SciClone/Sigma-Tau社)であってよい。抗炎症薬は、例えば、CTS-1027(Conatus社)またはJBK-122(Jenken Biosciences社)であってよい。チアゾリドは、例えば、Alinia(ニタゾキサニド;Romark Laboratories社)であってよい。広域免疫刺激剤は、例えば、SCV-07(SciClone社)であってよい。炎症/線維症阻害剤は、例えば、MitoQ(ミトキノン;Antipodean Pharmaceuticals社)であってよい。シクロフィリン阻害剤は、例えば、DEBIO-025(Debio Pharm Group社)であってよい。汎カスパーゼ阻害剤は、例えば、PF-03491390(旧名:IDN-6556;Pfizer Pharmaceuticals社)であってよい。HCV免疫グロブリンは、例えば、Civacir(Nabi社)であってよい。抗ウイルス剤は、例えばSuvus(メチレンブルー、旧名:BIVN-104(Virostat社);Bioenvision社)であってよい。任意で、抗感染症剤は、ニタゾキサニド(Alinia(登録商標)、Romark Pharmaceuticals社)である。グルコシダーゼI阻害剤は、例えば、MX-3253(セルゴシビル;Migenix社)であってよい。IRES阻害剤は、例えば、VGX-410C(ミフェプリストン;VGX Pharmaceuticals社)であってよい。ベザフィブラートは、例えば、Hepaconda(Giaconda社)であってよい。ヌクレオシドアナログは、例えば、リバビリン(Roches社のCopegusまたはSchering-Plough社のRebetol)またはビラミジン(タリバビリン(リバビリンプロドラッグ);Valeant Pharmaceuticals社)であってよい。任意で、リバビリンまたはビラミジンは、約800〜1200mgの用量で患者に毎日1回または2回経口投与される。I型インターフェロンは、例えば、インターフェロンαまたはペグ化インターフェロンαであってよい。任意で、インターフェロンαまたはペグ化インターフェロンαは、PEGASYS(ペグ化インターフェロン-α-2aまたはpeg-IFN-α-2a;Roche社)、PEG-INTRON(ペグ化インターフェロン-α-2bまたはpeg-IFN-α-2b;Schering-Plough社)、Belerofon(Nautilus Biotech社)、経口インターフェロンα(Amarillo Biosciences社)、BLX-883(Locteron;Biolex Therapeutics/OctoPlus社)、Multiferon(Viragen社)、Albuferon(Human Genome Sciences社)、コンセンサスインターフェロンまたは(Infergen;Three Rivers Pharma社)である。I型インターフェロンは、例えば、ωインターフェロンであってよい(Intarcia Therapeutics社)。任意で、II型インターフェロンは、インターフェロンγ、例えばIntermune社によるActimmune(登録商標)である。ペグ化III型インターフェロンのポリエチレングリコール(PEG)は、例えば、20kD、30kDまたは40kDのmPEGプロピオンアルデヒドであってよい。20kD、30kDまたは40kDのmPEGプロピオンアルデヒドは、例えば、III型インターフェロンポリペプチドのN末端へコンジュゲートさせることができる。
【0078】
本発明は、C型肝炎ウイルスに感染した、または感染のリスクがあるヒト患者を治療する方法であって、該ヒト患者に約1.5〜5.0μg/kgのペグ化ポリペプチドを皮下投与する工程を含む方法をさらに提供し、ここで、該ポリペプチドはSEQ ID NO:106のアミノ酸残基1〜176を含み、かつ該ポリエチレングリコール成分はmPEGプロピオンアルデヒドである。任意で、mPEGプロピオンアルデヒドは、約20kD、30kDまたは40kDの分子量を有する。任意で、mPEGプロピオンアルデヒドは直鎖状である。任意で、本方法は、ペグ化ポリペプチドの投与の前、同時、または後にヌクレオシドアナログを投与する工程をさらに含む。任意で、患者は、遺伝子型I型のC型肝炎を有する治療未経験患者;いずれかのC型肝炎遺伝子型(例えば、1a、1b、1c、2a、2b、2c、3a、3b、4a、4b、4c、4d、4e、5a、6a、7a、7b、8a、8b、9a、10a、および11a)を有する治療未経験患者;ヒト免疫不全ウイルス(HIV)に同時感染した患者;ペグ化インターフェロンα、インターフェロンαまたは任意の他のペグ化もしくは非ペグ化I型インターフェロンに非認容性の患者;ペグ化インターフェロンα、インターフェロンαまたは任意の他のペグ化もしくは非ペグ化I型インターフェロンによる治療が禁忌である患者;肝移植の待機中または移植後の患者;非代償性肝疾患を有する患者;単剤としてか、またはリバビリンもしくは任意の他の抗C型肝炎剤との併用としてかのいずれかでのペグ化インターフェロンα、インターフェロンαまたは任意の他のペグ化もしくは非ペグ化I型インターフェロンによる治療に対して以前は非応答者である、無応答者、応答/再発者、または破綻患者であった患者を含む患者;単剤としてか、またはリバビリンもしくは任意の他の抗C型肝炎剤との併用としてかのいずれかでのペグ化インターフェロンα、インターフェロンαまたは任意の他のペグ化もしくは非ペグ化I型インターフェロンによる以前の治療を遵守しなかった患者;任意の基底レベルのC型肝炎RNAを有する患者;ならびに肝硬変を有する患者からなる、C型肝炎患者の分集団より選択される。任意で、治療期間は、20週間未満、20週間、24週間、28週間、32週間、36週間、40週間、44週間、48週間、52週間、または52週間超である。
【0079】
本発明は、C型肝炎ウイルスに感染した、または感染のリスクがあるヒト患者を治療する方法であって、該ヒト患者に約1.5〜5.0μg/kgのペグ化ポリペプチドと薬学的に許容されるビヒクルとを含む薬学的製剤を皮下投与する工程を含む方法をさらに提供し、ここで、該ポリペプチドはSEQ ID NO:106のアミノ酸残基1〜176を含み、かつ該ペグ化ポリペプチドはmPEGプロピオンアルデヒドでペグ化されている。任意で、mPEGプロピオンアルデヒドは、約20kD、30kDまたは40kDの分子量を有する。任意で、mPEGプロピオンアルデヒドは直鎖状である。任意で、本方法は、ペグ化ポリペプチドの投与の前、同時、または後にヌクレオシドアナログを投与する工程をさらに含む。任意で、患者は、遺伝子型I型のC型肝炎を有する治療未経験患者;任意の遺伝子型のC型肝炎を有する治療未経験患者;ヒト免疫不全ウイルス(HIV)に同時感染した患者;ペグ化インターフェロンα、インターフェロンαまたは任意の他のペグ化もしくは非ペグ化I型インターフェロンに非認容性の患者;ペグ化インターフェロンα、インターフェロンαまたは任意の他のペグ化もしくは非ペグ化I型インターフェロンによる治療が禁忌である患者;肝移植の待機中または移植後の患者;非代償性肝疾患を有する患者;単剤としてか、またはリバビリンもしくは任意の他の抗C型肝炎剤との併用としてかのいずれかでのペグ化インターフェロンα、インターフェロンαまたは任意の他のペグ化もしくは非ペグ化I型インターフェロンによる治療に対して以前は非応答者である、無応答者、応答/再発者、または破綻患者であった患者を含む患者;単剤としてか、またはリバビリンもしくは任意の他の抗C型肝炎剤との併用としてかのいずれかでのペグ化インターフェロンα、インターフェロンαまたは任意の他のペグ化もしくは非ペグ化I型インターフェロンによる以前の治療を遵守しなかった患者;任意の基底レベルのC型肝炎RNAを有する患者;ならびに肝硬変を有する患者からなる、C型肝炎患者の分集団より選択される。任意で、治療期間は、20週間未満、20週間、24週間、28週間、32週間、36週間、40週間、44週間、48週間、52週間、または52週間超である。
【0080】
本発明は、C型肝炎ウイルスに感染した応答/再発者のヒト患者を治療する方法であって、該ヒト患者に約1.5〜5.0μg/kgのペグ化ポリペプチドを皮下投与する工程を含む方法をさらに提供し、ここで、該ポリペプチドはSEQ ID NO:106のアミノ酸残基1〜176を含み、かつ該ペグ化ポリペプチドは約20kDの分子量を有するmPEGプロピオンアルデヒドでペグ化されている。任意で、治療期間は、20週間未満、20週間、24週間、28週間、32週間、36週間、40週間、44週間、48週間、52週間、または52週間超である。
【0081】
本発明は、C型肝炎ウイルスに感染した応答/再発者のヒト患者を治療する方法であって、該ヒト患者に約1.5〜5.0μg/kgのペグ化ポリペプチドと薬学的に許容されるビヒクルとを含む薬学的製剤を皮下投与する工程を含む方法をさらに提供し、ここで、該ポリペプチドはSEQ ID NO:106のアミノ酸残基1〜176を含み、かつ該ペグ化ポリペプチドはポリエチレングリコール成分でペグ化されている。任意で、ポリエチレングリコール成分は、約20kDの分子量を有するmPEGプロピオンアルデヒドである。任意で、治療期間は、20週間未満、20週間、24週間、28週間、32週間、36週間、40週間、44週間、48週間、52週間、または52週間超である。
【0082】
本発明は、C型肝炎ウイルスに感染した、または感染のリスクがある治療未経験ヒト患者を治療する方法であって、該ヒト患者に約1.5〜5.0μg/kgのペグ化ポリペプチドと薬学的に許容されるビヒクルとを含む薬学的製剤を皮下投与する工程を含む方法をさらに提供し、ここで、該ポリペプチドはSEQ ID NO:106のアミノ酸残基1〜176を含み、かつ該ペグ化ポリペプチドはmPEGプロピオンアルデヒドでペグ化されている。任意で、mPEGプロピオンアルデヒドは、約20kD、30kDまたは40kDの分子量を有する。任意で、mPEGプロピオンアルデヒドは直鎖状である。任意で、本方法は、本薬学的製剤の投与の前、同時、または後にヌクレオシドアナログを投与する工程をさらに含む。
【0083】
IV. 製造品
本発明の別の態様では、上記に記載したC型肝炎を治療するために有用な物質を含有する製造品が提供される。本製造品は、固定用量のペグ化III型インターフェロンをその中に含有するバイアル、および任意で、添付文書を含む。このバイアルは、ガラスまたはプラスチックなどの様々な材料から形成することができ、シリンジによって穿刺可能な栓によって密封することができる。例えば、バイアルはDAIKYO GREY(商標)フッ素樹脂で積層加工された栓、および20mm径のフリップトップ式アルミ製キャップを備える、本明細書に記載した用量を有する標準ガラスI型ガラスバイアルであってよい。本製造品は、その他の緩衝剤、希釈剤、フィルター、針、およびシリンジなどの商業的および使用者の観点から所望である他の材料をさらに含み得る。
【0084】
本製造品は、好ましくは添付文書をさらに含む。添付文書は、該用量をC型肝炎患者に投与するための説明書を提供できる。
【0085】
以下の実施例は、様々な特定かつ好ましい態様および技術を詳細に例示するために提供する。しかし、本発明の範囲内に留まりながら多数の変更および修正を加えることができ、本発明の範囲が実施例によって限定されることは意図されていないと理解すべきである。
【実施例】
【0086】
実施例1:ペグ化IFN-αおよびリバビリンによる以前の治療の後に再発していた遺伝子型1型の慢性C型肝炎ウイルス感染を有する患者または被験体においてPEG-rIL-29を試験するヒト臨床試験
インターフェロンαをベースとする治療の後に再発していた(第1部および第2部)または治療未経験である(第3部)遺伝子型1型の慢性C型肝炎ウイルス感染を有する被験体において、単剤として、およびリバビリン(RBV)と併用して皮下(SC)投与されたPEG-rIL-29(国際公開公報第07/041713号に記載されているように生成および精製される20kDのmPEGプロピオンアルデヒドにコンジュゲートしたSEQ ID NO:106が、本実施例1で使用したペグ化ポリペプチドであった)の3部構成の第1b相用量およびスケジュール拡大試験を実施した。本試験の第1部では4週間にわたり2週間毎(Q2W)または毎週(QW)1回のいずれかで投与される単剤PEG-rIL-29の用量の増量について評価した。本試験の第2部および第3部は、4週間にわたる毎日投与のリバビリンと併用して、毎週投与されるPEG-rIL-29の用量の増量を評価した。試験評価項目は、HCV RNAレベル、有害事象の文書記録および様々な検査値を含む。抗PEG-rIL-29抗体の存在を検出するための試料は、第59日まで採取した。薬物動態評価は、PEG-rIL-29の血清濃度を含む。
【0087】
PEG-rIL-29の投与および試験評価日は、表4に提示した。
【0088】
(表4)PEG-rIL-29の投与および評価のタイミング

Q2W=2週間毎;QW=毎週の前投与
【0089】
各コホートは、6人の評価可能な被験体からなる。評価可能と見なすためには、被験体は、PEG-rIL-29関連毒性に起因して投与できないという理由がない限り、第29日(2週間毎コホート)または第36日(毎週コホート)までの全部の試験来院(study visit)を完了していなければならなかった。用量レベルまたは投与スケジュールは、2人以上の被験体が用量制限毒性(DLT)を経験した場合、または2人以上の被験体が治療関連毒性に起因して全計画用量を摂取できなかった場合には、認容性ではないと見なされる。
【0090】
登録に関して現在入手できる詳細に加えて、評価されるコホートの詳細を表5に提供した。
【0091】
(表5)現在までに評価されたPEG-rIL-29の用量レベルおよび投与スケジュール

Q2W=2週間毎;QW=毎週;RVB=リバビリン
第8日の後に試験薬の中止を必要とした非関連性SAEを経験した被験体1人は取り替えられた。
【0092】
被験体の人口統計およびベースライン特性は、表7および表8にまとめた。
【0093】
抗ウイルス活性
試験の任意の時点でのベースラインからのHCV RNAにおける1 logを上回る減少であると規定された抗ウイルス活性は、現在までに試験された全用量レベルで観察されている。表6に例示したように、毎週の投与には、2週間毎の投与と比較してHCV RNAにおけるより大きくより一貫した減少が伴い、毎週治療された全コホートについては、用量レベルまたはリバビリンとの併用とは無関係に、ベースラインから3 logを上回る平均最大減少が生じた。3.0μg/kgの毎週コホートにおいて治療された被験体3例(被験体502-0065、502-0070、および507-0071)は、第29日の前に検出不可能なHCV RNAレベルを達成した。これらの被験体(502-0065、507-0071および502-0070)に対するベースラインウイルス量は、各々16,400、213,000、および1,000,000IU/mLであった。
【0094】
(表6)コホート毎のベースラインからのウイルス量の最大減少

Q2W=2週間毎;QW=毎週;RBV=リバビリン
逆転写ポリメラーゼ連鎖反応(RT-PCR)に基づくアッセイによって評価したHCV RNAレベル
【0095】
結果
(表7)人口統計および被験体の特性

【0096】
(表8)毎週併用療法(PEG-rIL-29+リバビリン)を受けた被験体の人口統計および被験体の特性

a Rbv=リバビリン
【0097】
(表9)疾患/治療歴

【0098】
(表9(続き))疾患/治療歴

【0099】
(表9(続き))疾患/治療歴

【0100】
(表10)HCV RNAについての記述統計量

【0101】
(表11)HCV RNAレベル

【0102】
(表11(続き))HCV RNAレベル

【0103】
(表11(続き))HCV RNAレベル

【0104】
(表11(続き))HCV RNAレベル

【0105】
(表11(続き))HCV RNAレベル

【0106】
(表12)毎週併用療法(PEG-rIL-29+リバビリン)を受けた被験体のHCV RNAレベル

【0107】
(表12)毎週併用療法(PEG-rIL-29+リバビリン)を受けた被験体のHCV RNAレベル

【0108】
(表12)毎週併用療法(PEG-rIL-29+リバビリン)を受けた被験体のHCV RNAレベル

【0109】
(表12)毎週併用療法(PEG-rIL-29+リバビリン)を受けた被験体のHCV RNAレベル

【0110】
(表13)毎週併用療法(PEG-rIL-29+リバビリン)を受けた被験体のHCV RNA(対数尺度)についての記述的統計量ITTセット

a Rbv=リバビリン
備考:アッセイについての検出下限は25IU/ml(対数尺度=1.4)である。
【0111】
(表13(続き))毎週併用療法(PEG-rIL-29+リバビリン)を受けた被験体のHCV RNA(対数尺度)についての記述的統計量ITTセット

a Rbv=リバビリン
備考:アッセイについての検出下限は25IU/ml(対数尺度=1.4)である。
【0112】
(表13(続き))毎週併用療法(PEG-rIL-29+リバビリン)を受けた被験体のHCV RNA(対数尺度)についての記述的統計量ITTセット

a Rbv=リバビリン
備考:アッセイについての検出下限は25IU/ml(対数尺度=1.4)である。
【0113】
(表13(続き))毎週併用療法(PEG-rIL-29+リバビリン)を受けた被験体のHCV RNA(対数尺度)についての記述的統計量ITTセット

a Rbv=リバビリン
備考:アッセイについての検出下限は25IU/ml(対数尺度=1.4)である。
【0114】
(表13(続き))毎週併用療法(PEG-rIL-29+リバビリン)を受けた被験体のHCV RNA(対数尺度)についての記述的統計量ITTセット

a Rbv=リバビリン
備考:アッセイについての検出下限は25IU/ml(対数尺度=1.4)である。
【0115】
(表14)安全性分析セットの頻度について降順に並び替えた、基本語毎の有害事象の発生率

a MedDRAバージョン11.0以降
合計欄に基づく並び順
【0116】
(表15)毎週併用療法(PEG-rIL-29+リバビリン)を受けた被験体の頻度について降順に並び替えた、基本語毎の有害事象の発生率

a MedDRAバージョン11.0以降
b 合計欄に基づく並び順
【0117】
(表16)臨床検査-血液検査:赤血球指数/血小板の標準単位

備考:L=参照範囲の下限よりも下方、H=参照範囲の上限よりも上方、M=参照範囲不明、U=収集された単位は不明。
フラグ=MまたはUである場合は、収集した結果は標準結果に変換しなかった。収集した結果を表示している。L/Hフラグに続く数は、CTCAEグレード基準に基づいたグレードを示している。
【0118】
(表16(続き))臨床検査-血液検査:赤血球指数/血小板の標準単位

備考:L=参照範囲の下限よりも下方、H=参照範囲の上限よりも上方、M=参照範囲不明、U=収集された単位は不明。
フラグ=MまたはUである場合は、収集した結果は標準結果に変換しなかった。収集した結果を表示している。L/Hフラグに続く数は、CTCAEグレード基準に基づいたグレードを示している。
【0119】
(表16(続き))臨床検査-血液検査:赤血球指数/血小板の標準単位

備考:L=参照範囲の下限よりも下方、H=参照範囲の上限よりも上方、M=参照範囲不明、U=収集された単位は不明。
フラグ=MまたはUである場合は、収集した結果は標準結果に変換しなかった。収集した結果を表示している。L/Hフラグに続く数は、CTCAEグレード基準に基づいたグレードを示している。
【0120】
(表16(続き))臨床検査-血液検査:赤血球指数/血小板の標準単位

備考:L=参照範囲の下限よりも下方、H=参照範囲の上限よりも上方、M=参照範囲不明、U=収集された単位は不明。
フラグ=MまたはUである場合は、収集した結果は標準結果に変換しなかった。収集した結果を表示している。L/Hフラグに続く数は、CTCAEグレード基準に基づいたグレードを示している。
【0121】
(表16(続き))臨床検査-血液検査:赤血球指数/血小板の標準単位

備考:L=参照範囲の下限よりも下方、H=参照範囲の上限よりも上方、M=参照範囲不明、U=収集された単位は不明。
フラグ=MまたはUである場合は、収集した結果は標準結果に変換しなかった。収集した結果を表示している。L/Hフラグに続く数は、CTCAEグレード基準に基づいたグレードを示している。
【0122】
(表17)臨床検査-血液検査:白血球の標準単位

【0123】
(表17)臨床検査-血液検査:白血球の標準単位

備考:L=参照範囲の下限よりも下方、H=参照範囲の上限よりも上方、M=参照範囲不明、U=収集された単位は不明。
フラグ=MまたはUである場合は、収集した結果は標準結果に変換しなかった。収集した結果を表示している。以下のL/Hフラグの数は、CTCAEグレード基準に基づいたグレードを示している。
【0124】
(表17(続き))臨床検査-血液検査:白血球の標準単位

【0125】
(表17(続き))臨床検査-血液検査:白血球の標準単位

備考:L=参照範囲の下限よりも下方、H=参照範囲の上限よりも上方、M=参照範囲不明、U=収集された単位は不明。
フラグ=MまたはUである場合は、収集した結果は標準結果に変換しなかった。収集した結果を表示している。以下のL/Hフラグの数は、CTCAEグレード基準に基づいたグレードを示している。
【0126】
(表17(続き))臨床検査-血液検査:白血球の標準単位

【0127】
(表17(続き))臨床検査-血液検査:白血球の標準単位

備考:L=参照範囲の下限よりも下方、H=参照範囲の上限よりも上方、M=参照範囲不明、U=収集された単位は不明。
フラグ=MまたはUである場合は、収集した結果は標準結果に変換しなかった。収集した結果を表示している。
【0128】
(表17(続き))臨床検査-血液検査:白血球の標準単位

【0129】
(表17(続き))臨床検査-血液検査:白血球の標準単位

備考:L=参照範囲の下限よりも下方、H=参照範囲の上限よりも上方、M=参照範囲不明、U=収集された単位は不明。
フラグ=MまたはUである場合は、収集した結果は標準結果に変換しなかった。収集した結果を表示している。以下のL/Hフラグの数は、CTCAEグレード基準に基づいたグレードを示している。
【0130】
(表17(続き))臨床検査-血液検査:白血球の標準単位

備考:L=参照範囲の下限よりも下方、H=参照範囲の上限よりも上方、M=参照範囲不明、U=収集された単位は不明。
フラグ=MまたはUである場合は、収集した結果は標準結果に変換しなかった。収集した結果を表示している。以下のL/Hフラグの数は、CTCAEグレード基準に基づいたグレードを示している。
【0131】
(表18)臨床検査-凝固の標準単位

備考:L=参照範囲の下限よりも下方、H=参照範囲の上限よりも上方、M=参照範囲不明、U=収集された単位は不明。
フラグ=MまたはUである場合は、収集した結果は標準結果に変換しなかった。収集した結果を表示している。以下のL/Hフラグの数は、CTCAEグレード基準に基づいたグレードを示している。
【0132】
(表18(続き))臨床検査-凝固の標準単位

備考:L=参照範囲の下限よりも下方、H=参照範囲の上限よりも上方、M=参照範囲不明、U=収集された単位は不明。
フラグ=MまたはUである場合は、収集した結果は標準結果に変換しなかった。収集した結果を表示している。以下のL/Hフラグの数は、CTCAEグレード基準に基づいたグレードを示している。
【0133】
(表18(続き))臨床検査-凝固の標準単位

備考:L=参照範囲の下限よりも下方、H=参照範囲の上限よりも上方、M=参照範囲不明、U=収集された単位は不明。
フラグ=MまたはUである場合は、収集した結果は標準結果に変換しなかった。収集した結果を表示している。以下のL/Hフラグの数は、CTCAEグレード基準に基づいたグレードを示している。
【0134】
(表18(続き))臨床検査-凝固の標準単位

備考:L=参照範囲の下限よりも下方、H=参照範囲の上限よりも上方、M=参照範囲不明、U=収集された単位は不明。
フラグ=MまたはUである場合は、収集した結果は標準結果に変換しなかった。収集した結果を表示している。以下のL/Hフラグの数は、CTCAEグレード基準に基づいたグレードを示している。
【0135】
(表18(続き))臨床検査-凝固の標準単位

備考:L=参照範囲の下限よりも下方、H=参照範囲の上限よりも上方、M=参照範囲不明、U=収集された単位は不明。
フラグ=MまたはUである場合は、収集した結果は標準結果に変換しなかった。収集した結果を表示している。以下のL/Hフラグの数は、CTCAEグレード基準に基づいたグレードを示している。
【0136】
本明細書において言及した特許、特許文書、および刊行物の完全な開示は、各々が個別に組み入れられたかのように参照により全体として組み入れられる。本発明への様々な修正および変更は、本発明の範囲および精神から逸脱しないことは当業者には明白になると考えられる。本発明は、本明細書に規定した例示的態様および実施例によって過度に限定されることは意図されておらず、そのような実施例および態様は、添付の特許請求の範囲によってのみ限定されることが意図された本発明の範囲を有する例という目的でのみ提示されている。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
C型肝炎ウイルスに感染した、または感染のリスクがあるヒト患者を治療する方法であって、該ヒト患者に治療有効量のペグ化III型インターフェロンを投与する工程を含む方法。
【請求項2】
C型肝炎ウイルスに感染した、または感染のリスクがあるヒト患者を治療する方法であって、該ヒト患者にペグ化III型インターフェロンと薬学的に許容されるビヒクルとを含む治療有効量の薬学的製剤を投与する工程を含む方法。
【請求項3】
ペグ化III型インターフェロンが患者に、週1回、週2回、週3回、2日毎に1回、3日毎に1回、および2週間毎に1回の投与からなる群より選択される投与スケジュールにしたがって投与される、請求項1および2記載の方法。
【請求項4】
III型インターフェロンが、IL-28Aポリペプチド、IL-28Bポリペプチド、およびIL-29ポリペプチドからなる群より選択される、請求項1および2記載の方法。
【請求項5】
IL-28Aポリペプチドが、SEQ ID NO:2、4、6、8、10および12からなる群より選択される、請求項4記載の方法。
【請求項6】
IL-28Bポリペプチドが、SEQ ID NO:14、16、18、20、22、24、26、28、30および32からなる群より選択される、請求項4記載の方法。
【請求項7】
IL-29ポリペプチドが、SEQ ID NO:34、36、38、40、42、44、46、48、50、52、54、56、58、60、62、64、66、68、70、72、74、76、78、80、82、84、86、88、90、92、94、96、98、100、102、104、106、108、110、115、117、119、121および123からなる群より選択される、請求項4記載の方法。
【請求項8】
ペグ化III型インターフェロンまたは薬学的製剤が非経口投与される、請求項1および2記載の方法。
【請求項9】
ペグ化III型インターフェロンが注射または注入によって投与される、請求項8記載の方法。
【請求項10】
ペグ化III型インターフェロンまたは薬学的製剤が、静脈内投与、筋肉内投与、皮下投与、皮内投与、または腹腔内投与される、請求項8記載の方法。
【請求項11】
治療有効量のペグ化III型インターフェロンまたは薬学的製剤が患者に、0.5μg/kg未満、0.5〜1.0μg/kg、1.0〜1.5μg/kg、1.5〜2.0μg/kg、2.0〜2.5μg/kg、2.5〜3.0μg/kg、3.0〜3.5μg/kg、3.5〜4.0μg/kg、4.0〜4.5μg/kg、4.5〜5.0μg/kg、5.0〜5.5μg/kg、5.5〜6.0μg/kg、6.0〜6.5μg/kg、6.5〜7.0μg/kg、7.0〜7.5μg/kg、7.5〜8.0μg/kg、8.0〜8.5μg/kg、8.5〜9.0μg/kg、9.0〜9.5μg/kg、9.5〜10.0μg/kg、10.0μg/kg超、約60〜80μgの固定用量、約80〜100μgの固定用量、約100〜120μgの固定用量、約120〜140μgの固定用量、約140〜160μgの固定用量、約160〜180μgの固定用量、約180〜200μgの固定用量、約200〜220μgの固定用量、約220〜240μgの固定用量、約240〜260μgの固定用量、約260〜280μgの固定用量、および約280〜300μgの固定用量からなる群より選択される用量で投与される、請求項1および2記載の方法。
【請求項12】
患者が、遺伝子型I型のC型肝炎を有する治療未経験患者;任意の遺伝子型のC型肝炎を有する治療未経験患者;ヒト免疫不全ウイルス(HIV)に同時感染した患者;ペグ化インターフェロンα、インターフェロンαまたは任意の他のペグ化もしくは非ペグ化I型インターフェロンに非認容性の患者;ペグ化インターフェロンα、インターフェロンαまたは任意の他のペグ化もしくは非ペグ化I型インターフェロンによる治療が禁忌である患者;肝移植の待機中または移植後の患者;非代償性肝疾患を有する患者;単剤としてか、またはリバビリンもしくは任意の他の抗C型肝炎剤との併用としてかのいずれかでのペグ化インターフェロンα、インターフェロンαまたは任意の他のペグ化もしくは非ペグ化I型インターフェロンによる治療に対して以前は非応答者である、無応答者(null responder)、応答/再発者、または破綻(break-through)患者であった患者を含む患者;単剤としてか、またはリバビリンもしくは任意の他の抗C型肝炎剤との併用としてかのいずれかでのペグ化インターフェロンα、インターフェロンαまたは任意の他のペグ化もしくは非ペグ化I型インターフェロンによる以前の治療を遵守しなかった患者;任意の基底レベルのC型肝炎RNAを有する患者;ならびに肝硬変を有する患者からなる、C型肝炎患者の分集団より選択される、請求項1および2記載の方法。
【請求項13】
治療期間が20週間未満、20〜24週間、24〜28週間、28〜32週間、32〜36週間、36〜40週間、40〜44週間、44〜48週間、48〜52週間、または52週間超である、請求項1および2記載の方法。
【請求項14】
ペグ化III型インターフェロンまたは薬学的製剤の投与前、同時、または後に少なくとも1つの抗C型肝炎剤を投与する工程をさらに含む、請求項1および2記載の方法。
【請求項15】
抗C型肝炎剤が、ポリメラーゼ阻害剤および/またはプロテアーゼ阻害剤、A3ARアゴニスト、Toll様受容体アゴニスト、モノクローナル抗体、植物性薬剤(Botanical)、抗リン脂質、免疫調節剤、抗炎症薬、チアゾリド(thiazolide)、広域免疫刺激剤(broad spectrum immune stimulator)、炎症/線維症阻害剤、シクロフィリン阻害剤、汎カスパーゼ阻害剤、HCV免疫グロブリン、抗ウイルス剤、抗感染症剤、RNA阻害剤、グルコシダーゼI阻害剤、IRES阻害剤、ベザフィブラート、ヌクレオシドアナログ、I型インターフェロンおよびII型インターフェロンからなる群より選択される、請求項14記載の方法。
【請求項16】
ポリメラーゼ阻害剤および/またはプロテアーゼ阻害剤が、VCH-916(Virochem社)、GS9190(Gilead社)、GSK625433(GlaxcoSmithKline社)、ITMN-191(R-7227;InterMune社)、R7128(Pharmasset/Roche社)、VCH-759(Virochem社)、R1626(Roche社)、TMC435350(Medivir/Tibotec社)、SCH503034(ボセプレビル(Boceprevir)、Schering-Plough社)、A-831(Arrow Therapeutics社)、バロピシタビン(NM283、Idenix Pharmaceuticals社)またはVX950(テラプレビル、Vertex社)である、請求項15記載の方法。
【請求項17】
A3ARアゴニストがCF102(Can-Fite社)である、請求項15記載の方法。
【請求項18】
Toll様受容体アゴニストがIMO-2125(Idera Pharmaceuticals社)、イサトリビン(ANA971、Anadys Pharmaceuticals社)またはアクチロン(Actilon)(CPG10101、Coley Pharmaceutical Group社)である、請求項15記載の方法。
【請求項19】
モノクローナル抗体がAB68(XTL bio社)である、請求項15記載の方法。
【請求項20】
植物性薬剤がPYN17(Phynova社)である、請求項15記載の方法。
【請求項21】
抗リン脂質がバビツキシマブ(Bavituximab)(旧名:Tarvacin;Peregrine社)である、請求項15記載の方法。
【請求項22】
免疫調節剤がNOV-205(Novelos Therapeutics社)、オグルファニド二ナトリウム(Oglufanide disodium)(Implicit Bioscience社)またはサイマルファシン(thymalfasin)(チモシンα1;SciClone/Sigma-Tau社)である、請求項15記載の方法。
【請求項23】
抗炎症薬がCTS-1027(Conatus社)またはJBK-122(Jenken Biosciences社)である、請求項15記載の方法。
【請求項24】
チアゾリドがAlinia(ニタゾキサニド;Romark Laboratories社)である、請求項15記載の方法。
【請求項25】
広域免疫刺激剤がSCV-07(SciClone社)である、請求項15記載の方法。
【請求項26】
炎症/線維症阻害剤がMitoQ(ミトキノン;Antipodean Pharmaceuticals社)である、請求項15記載の方法。
【請求項27】
シクロフィリン阻害剤がDEBIO-025(Debio Pharm Group社)である、請求項15記載の方法。
【請求項28】
汎カスパーゼ阻害剤がPF-03491390(旧名:IDN-6556;Pfizer Pharmaceuticals社)である、請求項15記載の方法。
【請求項29】
HCV免疫グロブリンがCivacir(Nabi社)である、請求項15記載の方法。
【請求項30】
抗ウイルス剤がSuvus(メチレンブルー、旧名:BIVN-104(Virostat社);Bioenvision社)である、請求項15記載の方法。
【請求項31】
グルコシダーゼI阻害剤がMX-3253(セルゴシビル(celgosivir);Migenix社)である、請求項15記載の方法。
【請求項32】
IRES阻害剤がVGX-410C(ミフェプリストン;VGX Pharmaceuticals社)である、請求項15記載の方法。
【請求項33】
ベザフィブラートがHepaconda(Giaconda社)である、請求項15記載の方法。
【請求項34】
ヌクレオシドアナログがリバビリン(Roches社のCopegusまたはSchering-Plough社のRebetol)またはビラミジン(タリバビリン(リバビリンのプロドラッグ);Valeant Pharmaceuticals社)である、請求項15記載の方法。
【請求項35】
リバビリンまたはビラミジンが約800〜1200mgの用量で患者に毎日1回または2回経口投与される、請求項34記載の方法。
【請求項36】
I型インターフェロンがインターフェロンαまたはペグ化インターフェロンαである、請求項15記載の方法。
【請求項37】
インターフェロンαまたはペグ化インターフェロンαが、PEGASYS(ペグ化インターフェロン-α-2aまたはpeg-IFN-α-2a;Roche社)、PEG-INTRON(ペグ化インターフェロン-α-2bまたはpeg-IFN-α-2b;Schering-Plough社)、Belerofon(Nautilus Biotech社)、経口インターフェロンα(Amarillo Biosciences社)、BLX-883(Locteron;Biolex Therapeutics/OctoPlus社)、Multiferon(Viragen社)、Albuferon(Human Genome Sciences社)、コンセンサスインターフェロンまたは(Infergen;Three Rivers Pharma社)である、請求項36記載の方法。
【請求項38】
I型インターフェロンがωインターフェロン(Intarcia Therapeutics社)である、請求項15記載の方法。
【請求項39】
以前の治療の後に遺伝子型I型の再発性慢性C型肝炎感染を有するヒト患者を治療する方法であって、該ヒト患者に治療有効量のペグ化III型インターフェロンを投与する工程を含む方法。
【請求項40】
以前の治療の後に遺伝子型I型の再発性慢性C型肝炎感染を有するヒト患者を治療する方法であって、該ヒト患者にペグ化III型インターフェロンと薬学的に許容されるビヒクルとを含む治療有効量の薬学的製剤を投与する工程を含む方法。
【請求項41】
投与スケジュールが、週1回、週2回、週3回、2日毎に1回、3日毎に1回、および2週間毎に1回の投与からなる群より選択される、請求項39および40記載の方法。
【請求項42】
III型インターフェロンが、IL-28Aポリペプチド、IL-28Bポリペプチド、およびIL-29ポリペプチドからなる群より選択される、請求項39および40記載の方法。
【請求項43】
IL-28Aポリペプチドが、SEQ ID NO:2、4、6、8、10および12からなる群より選択される、請求項42記載の方法。
【請求項44】
IL-28Bポリペプチドが、SEQ ID NO:14、16、18、20、22、24、26、28、30および32からなる群より選択される、請求項42記載の方法。
【請求項45】
IL-29ポリペプチドが、SEQ ID NO:34、36、38、40、42、44、46、48、50、52、54、56、58、60、62、64、66、68、70、72、74、76、78、80、82、84、86、88、90、92、94、96、98、100、102、104、106、108、110、115、117、119、121および123からなる群より選択される、請求項42記載の方法。
【請求項46】
ペグ化III型インターフェロンまたは薬学的製剤が非経口投与される、請求項39および40記載の方法。
【請求項47】
非経口投与されたペグ化III型インターフェロンまたは薬学的製剤が注射または注入によるものである、請求項46記載の方法。
【請求項48】
ペグ化III型インターフェロンまたは薬学的製剤が、静脈内投与、筋肉内投与、皮下投与、皮内投与、または腹腔内投与される、請求項46記載の方法。
【請求項49】
治療有効量のペグ化III型インターフェロンまたは薬学的製剤が患者に、0.5μg/kg未満、0.5〜1.0μg/kg、1.0〜1.5μg/kg、1.5〜2.0μg/kg、2.0〜2.5μg/kg、2.5〜3.0μg/kg、3.0〜3.5μg/kg、3.5〜4.0μg/kg、4.0〜4.5μg/kg、4.5〜5.0μg/kg、5.0〜5.5μg/kg、5.5〜6.0μg/kg、6.0〜6.5μg/kg、6.5〜7.0μg/kg、7.0〜7.5μg/kg、7.5〜8.0μg/kg、8.0〜8.5μg/kg、8.5〜9.0μg/kg、9.0〜9.5μg/kg、9.5〜10.0μg/kg、10.0μg/kg超、約60〜80μgの固定用量、約80〜100μgの固定用量、約100〜120μgの固定用量、約120〜140μgの固定用量、約140〜160μgの固定用量、約160〜180μgの固定用量、約180〜200μgの固定用量、約200〜220μgの固定用量、約220〜240μgの固定用量、約240〜260μgの固定用量、約260〜280μgの固定用量、および約280〜300μgの固定用量からなる群より選択される用量で投与される、請求項39および40記載の方法。
【請求項50】
治療期間が20週間未満、20〜24週間、24〜28週間、28〜32週間、32〜36週間、36〜40週間、40〜44週間、44〜48週間、48〜52週間、または52週間超である、請求項39および40記載の方法。
【請求項51】
治療が少なくとも1つの抗C型肝炎剤をさらに含む、請求項39および40記載の方法。
【請求項52】
抗C型肝炎剤が、ポリメラーゼ阻害剤および/またはプロテアーゼ阻害剤、A3ARアゴニスト、Toll様受容体アゴニスト、モノクローナル抗体、植物性薬剤、抗リン脂質、免疫調節剤、抗炎症薬、チアゾリド、広域免疫刺激剤、炎症/線維症阻害剤、シクロフィリン阻害剤、汎カスパーゼ阻害剤、HCV免疫グロブリン、抗ウイルス剤、抗感染症剤、RNA阻害剤、グルコシダーゼI阻害剤、IRES阻害剤、ベザフィブラート、ヌクレオシドアナログ、I型インターフェロンおよびII型インターフェロンからなる群より選択される、請求項51記載の方法。
【請求項53】
ポリメラーゼ阻害剤および/またはプロテアーゼ阻害剤が、VCH-916(Virochem社)、GS9190(Gilead社)、GSK625433(GlaxcoSmithKline社)、ITMN-191(R-7227;InterMune社)、R7128(Pharmasset/Roche社)、VCH-759(Virochem社)、R1626(Roche社)、TMC435350(Medivir/Tibotec社)、SCH503034(ボセプレビル、Schering-Plough社)、A-831(Arrow Therapeutics社)、バロピシタビン(NM283、Idenix Pharmaceuticals社)またはVX950(テラプレビル、Vertex社)である、請求項52記載の方法。
【請求項54】
A3ARアゴニストがCF102(Can-Fite社)である、請求項52記載の方法。
【請求項55】
Toll様受容体アゴニストがIMO-2125(Idera Pharmaceuticals社)、イサトリビン(ANA971、Anadys Pharmaceuticals社)またはアクチロン(CPG10101、Coley Pharmaceutical Group社)である、請求項52記載の方法。
【請求項56】
モノクローナル抗体がAB68(XTL bio社)である、請求項52記載の方法。
【請求項57】
植物性薬剤がPYN17(Phynova社)である、請求項52記載の方法。
【請求項58】
抗リン脂質がバビツキシマブ(旧名:Tarvacin;Peregrine社)である、請求項52記載の方法。
【請求項59】
免疫調節剤がNOV-205(Novelos Therapeutics社)、オグルファニド二ナトリウム(Implicit Bioscience社)またはサイマルファシン(チモシンα1;SciClone/Sigma-Tau社)である、請求項52記載の方法。
【請求項60】
抗炎症薬がCTS-1027(Conatus社)またはJBK-122(Jenken Biosciences社)である、請求項52記載の方法。
【請求項61】
チアゾリドがAlinia(ニタゾキサニド;Romark Laboratories社)である、請求項52記載の方法。
【請求項62】
広域免疫刺激剤がSCV-07(SciClone社)である、請求項52記載の方法。
【請求項63】
炎症/線維症阻害剤がMitoQ(ミトキノン;Antipodean Pharmaceuticals社)である、請求項52記載の方法。
【請求項64】
シクロフィリン阻害剤がDEBIO-025(Debio Pharm Group社)である、請求項52記載の方法。
【請求項65】
汎カスパーゼ阻害剤がPF-03491390(旧名:IDN-6556;Pfizer Pharmaceuticals社)である、請求項52記載の方法。
【請求項66】
HCV免疫グロブリンがCivacir(Nabi社)である、請求項52記載の方法。
【請求項67】
抗ウイルス剤がSuvus(メチレンブルー、旧名:BIVN-104(Virostat社);Bioenvision社)である、請求項52記載の方法。
【請求項68】
グルコシダーゼI阻害剤がMX-3253(セルゴシビル;Migenix社)である、請求項52記載の方法。
【請求項69】
IRES阻害剤がVGX-410C(ミフェプリストン;VGX Pharmaceuticals社)である、請求項52記載の方法。
【請求項70】
ベザフィブラートがHepaconda(Giaconda社)である、請求項52記載の方法。
【請求項71】
ヌクレオシドアナログがリバビリン(Roches社のCopegusまたはSchering-Plough社のRebetol)またはビラミジン(タリバビリン(リバビリンのプロドラッグ);Valeant Pharmaceuticals社)である、請求項52記載の方法。
【請求項72】
リバビリンまたはビラミジンが約800〜1200mgの用量で患者に毎日1回または2回経口投与される、請求項71記載の方法。
【請求項73】
I型インターフェロンがインターフェロンαまたはペグ化インターフェロンαである、請求項52記載の方法。
【請求項74】
インターフェロンαまたはペグ化インターフェロンαが、PEGASYS(ペグ化インターフェロン-α-2aまたはpeg-IFN-α-2a;Roche社)、PEG-INTRON(ペグ化インターフェロン-α-2bまたはpeg-IFN-α-2b;Schering-Plough社)、Belerofon(Nautilus Biotech社)、経口インターフェロンα(Amarillo Biosciences社)、BLX-883(Locteron;Biolex Therapeutics/OctoPlus社)、Multiferon(Viragen社)、Albuferon(Human Genome Sciences社)、またはコンセンサスインターフェロン(Infergen;Three Rivers Pharma社)である、請求項73記載の方法。
【請求項75】
ペグ化III型インターフェロンのポリエチレングリコール(PEG)が20kDまたは30kDのmPEGプロピオンアルデヒドである、請求項1、2、39および40記載の方法。
【請求項76】
C型肝炎ウイルスに感染した、または感染のリスクがあるヒト患者に約1.5〜5.0μg/kgのペグ化ポリペプチドを皮下投与する工程を含む、C型肝炎ウイルスに感染した、または感染のリスクがあるヒト患者を治療する方法であって、該ポリペプチドがSEQ ID NO:106のアミノ酸残基1〜176を含み、かつ該ペグ化ポリペプチドが、mPEGプロピオンアルデヒドでペグ化されている、方法。
【請求項77】
C型肝炎ウイルスに感染した、または感染のリスクがあるヒト患者に約1.5〜5.0μg/kgのペグ化ポリペプチドと薬学的に許容されるビヒクルとを含む薬学的製剤を皮下投与する工程を含む、C型肝炎ウイルスに感染した、または感染のリスクがあるヒト患者を治療する方法であって、該ポリペプチドがSEQ ID NO:106のアミノ酸残基1〜176を含み、かつ該ペグ化ポリペプチドが、mPEGプロピオンアルデヒドでペグ化されている、方法。
【請求項78】
mPEGプロピオンアルデヒドが約20kDまたは30kDの分子量を有する、請求項76および77記載の方法。
【請求項79】
mPEGプロピオンアルデヒドが直鎖状である、請求項76および77記載の方法。
【請求項80】
ペグ化ポリペプチドまたは薬学的製剤の投与前、同時、または後にヌクレオシドアナログを投与する工程をさらに含む、請求項76および77記載の方法。
【請求項81】
患者が、遺伝子型I型のC型肝炎を有する治療未経験患者;任意の遺伝子型のC型肝炎を有する治療未経験患者;ヒト免疫不全ウイルス(HIV)に同時感染した患者;ペグ化インターフェロンα、インターフェロンαまたは任意の他のペグ化もしくは非ペグ化I型インターフェロンに非認容性の患者;ペグ化インターフェロンα、インターフェロンαまたは任意の他のペグ化もしくは非ペグ化I型インターフェロンによる治療が禁忌である患者;肝移植の待機中または移植後の患者;非代償性肝疾患を有する患者;単剤としてか、またはリバビリンもしくは任意の他の抗C型肝炎剤との併用としてかのいずれかでのペグ化インターフェロンα、インターフェロンαまたは任意の他のペグ化もしくは非ペグ化I型インターフェロンによる治療に対して以前は非応答者である、無応答者、応答/再発者、または破綻患者であった患者を含む患者;単剤としてか、またはリバビリンもしくは任意の他の抗C型肝炎剤との併用としてかのいずれかでのペグ化インターフェロンα、インターフェロンαまたは任意の他のペグ化もしくは非ペグ化I型インターフェロンによる以前の治療を遵守しなかった患者;任意の基底レベルのC型肝炎RNAを有する患者;ならびに肝硬変を有する患者からなる、C型肝炎患者の分集団より選択される、請求項76および77記載の方法。
【請求項82】
治療期間が20週間未満、20週間、24週間、28週間、32週間、36週間、40週間、44週間、48週間、52週間、または52週間超である、請求項76および77記載の方法。
【請求項83】
C型肝炎ウイルスに感染した応答/再発者のヒト患者に約1.5〜5.0μg/kgのペグ化ポリペプチドを皮下投与する工程を含む、C型肝炎ウイルスに感染した応答/再発者のヒト患者を治療する方法であって、該ポリペプチドがSEQ ID NO:106のアミノ酸残基1〜176を含み、かつ該ペグ化ポリペプチドが、約20kDの分子量を有するmPEGプロピオンアルデヒドでペグ化されている、方法。
【請求項84】
C型肝炎ウイルスに感染した応答/再発者のヒト患者に約1.5〜5.0μg/kgのペグ化ポリペプチドと薬学的に許容されるビヒクルとを含む薬学的製剤を皮下投与する工程を含む、C型肝炎ウイルスに感染した応答/再発者のヒト患者を治療する方法であって、該ポリペプチドがSEQ ID NO:106のアミノ酸残基1〜176を含み、かつ該ペグ化ポリペプチドが、約20kDの分子量を有するmPEGプロピオンアルデヒドでペグ化されている、方法。
【請求項85】
治療期間が20週間未満、20〜24週間、24〜28週間、28〜32週間、32〜36週間、36〜40週間、40〜44週間、44〜48週間、48〜52週間、または52週間超である、請求項83および84記載の方法。
【請求項86】
C型肝炎ウイルスに感染した、または感染のリスクがある治療未経験ヒト患者に約1.5〜5.0μg/kgのペグ化ポリペプチドを皮下投与する工程を含む、C型肝炎ウイルスに感染した、または感染のリスクがある治療未経験ヒト患者を治療する方法であって、該ポリペプチドがSEQ ID NO:106のアミノ酸残基1〜176を含み、かつ該ペグ化ポリペプチドが、約20kDの分子量を有するmPEGプロピオンアルデヒドでペグ化されている、方法。
【請求項87】
C型肝炎ウイルスに感染した、または感染のリスクがある治療未経験ヒト患者に約1.5〜5.0μg/kgのペグ化ポリペプチドと薬学的に許容されるビヒクルとを含む薬学的製剤を皮下投与する工程を含む、C型肝炎ウイルスに感染した、または感染のリスクがある治療未経験ヒト患者を治療する方法であって、該ポリペプチドがSEQ ID NO:106のアミノ酸残基1〜176を含み、かつ該ペグ化ポリペプチドが、約20kDの分子量を有するmPEGプロピオンアルデヒドでペグ化されている、方法。
【請求項88】
患者にヌクレオシドアナログを投与する工程をさらに含む、請求項86および87記載の方法。
【請求項89】
ヌクレオシドアナログがリバビリンまたはビラミジンである、請求項88記載の方法。
【請求項90】
リバビリンまたはビラミジンが約800〜1200mgの用量で患者に毎日1回または2回経口投与される、請求項89記載の方法。

【公表番号】特表2011−522834(P2011−522834A)
【公表日】平成23年8月4日(2011.8.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−512703(P2011−512703)
【出願日】平成21年6月5日(2009.6.5)
【国際出願番号】PCT/US2009/046451
【国際公開番号】WO2009/149377
【国際公開日】平成21年12月10日(2009.12.10)
【出願人】(509354341)ザイモジェネティクス リミテッド ライアビリティ カンパニー (4)
【出願人】(509054371)ブリストル−マイヤーズ スクウィブ カンパニー (10)
【Fターム(参考)】