説明

C10−アルカノールアルコキシレート混合物および泡の少ない湿潤剤としてのその使用

アルコキシレート混合物は一般式(I):
11CH(C)CHO(B)(A)(B)(A)H (I)
のアルコキシレートを含有し、式中、Aはエチレンオキシであり、Bはそれぞれ独立にC〜C10−アルキレンオキシまたはその混合物であり、基AおよびBは記載された順序でブロックの形で存在し、pは0〜10の数であり、nは0より大きく20までの数であり、mは0より大きく20までの数であり、qは0より大きく10までの数であり、p+n+m+qは少なくとも1であり、その際、混合物中に
アルコキシレートA1(式中、C11がn−C11である)70〜99質量%およびアルコキシレートA2(式中、C11がCCH(CH)CHおよび/またはCHCH(CH)CHCHである)1〜30質量%が存在する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はC10−アルカノールアルコキシレート混合物の使用、C10−アルカノールアルコキシレート混合物およびその製造方法に関する。
【0002】
脂肪族アルコールのアルコキシレートは界面活性剤、乳化剤および消泡剤として大量に使用される。湿潤特性および乳化剤特性はアルコールの種類およびアルコキシドアダクトの種類および量に大きく依存する。
【0003】
WO94/11331号は硬質表面を脱脂する洗剤組成物への2−プロピルヘプタノールアルコキシレートの使用に関する。このアルコキシレートは2〜16個のアルキレンオキシド基を有する。有利に大部分のアルキレンオキシド基はエチレンオキシドの形で存在する。実施例によればエトキシル化アルコールのみが使用される。更にアルコールをまずエチレンオキシドと反応させ、その後プロピレンオキシドと反応させることが記載される。しかしこのアルコキシレートについて実施例も特性も記載されていない。前記アルコキシレートが少ない泡の形成と組み合わせて良好な洗浄および湿潤作用を示すことが記載される。更にアルコキシレートが組成物中で所望の増粘効果を有することが記載される。
【0004】
WO94/11330号は2−プロピルヘプタノールのアルコキシレートおよびその使用に関する。このアルコキシレートにおいて2−プロピルヘプタノールはまずプロピレンオキシド1〜6モルを有する反応生成物として存在し、引き続きエチレンオキシド1〜10モルを有する反応生成物として存在する。実施例により2−プロピルヘプタノールをまずプロピレンオキシド4モルと反応させ、引き続きエチレンオキシド6モルと反応させて使用する。アルキレンオキシドアダクトが洗浄効果に泡特性の改良された関係を示すことが記載される。更にアルコキシレートが良好な湿潤特性を示すことが記載される。アルコキシレートは織物材料を清浄にするために洗剤組成物に使用される。
【0005】
米国特許第2508036号は水溶液中の湿潤剤としてエチレンオキシド5〜15モルを含有する2−n−プロピルヘプタノールエトキシレートの使用に関する。この生成物を洗剤中の界面活性剤として使用できることが記載される。2−プロピルヘプタノールをアルコキシル化する方法は原則的に技術水準から知られている。WO01/04138号は例えば触媒として金属シアニド複化合物の存在で実施するヒドロキシ官能性開始剤化合物のエトキシル化法を記載する。
【0006】
本願の優先日より前の未公開のドイツ特許第10218753号およびドイツ特許第10243363号は特に2−プロピルヘプタノールからアルコキシル化により誘導されるアルコキシレート混合物に関する。そこではエチレンオキシドまたはプロピレンオキシドだけを使用してアルコキシル化を行うかまたはまずプロピレンオキシドおよび引き続きエチレンオキシドを使用してアルコキシル化を行う。まずエチレンオキシド単位および引き続きプロピレンオキシド単位が存在することが可能であると記載される。エチレンオキシド単位およびプロピレンオキシド単位のランダム混合物のほかに三元ブロックまたは多ブロックアルコキシル化および混合アルコキシル化が可能であると記載される。
【0007】
本発明の課題は乳化剤、泡調節剤および硬質表面の湿潤剤として適しているアルカノールアルコキシレートを提供することである。前記アルコキシレートは特に良好な乳化特性および使用中に硬質表面で小さい接触角を有するべきである。更に前記アルコキシレートは液体系中で表面張力を減少すべきである。前記アルコキシレートは一般に乳化剤、泡調節剤または湿潤剤として使用する場合に、有利な特性スペクトルを有するべきである。更に臭いの迷惑を避けるために、残留アルコールの量を減少することが目的とされた。
【0008】
前記課題は、本発明により、一般式(I):
11CH(C)CHO(B)(A)(B)(A)H (I)
(式中、
Aはエチレンオキシであり、
Bはそれぞれ独立にC〜C10−アルキレンオキシ、有利にプロピレンオキシ、ブチレンオキシ、ペンチレンオキシまたはその混合物であり、
基AおよびBは記載された順序でブロックの形で存在し、
pは0〜10の数であり、
nは0より大きく20までの数であり、
mは0より大きく20までの数であり、
qは0より大きく10までの数であり、
p+n+m+qは少なくとも1である)のアルコキシレートを含有するアルコキシレート混合物により解決され、前記混合物中に
アルコキシレートA1(式中、C11がn−C11である)70〜99質量%および
アルコキシレートA2(式中、C11がCCH(CH)CHおよび/またはCHCH(CH)CHCHである)1〜30質量%
が存在する。
【0009】
本発明により、前記アルコキシレート混合物がすぐれた乳化特性を有し、硬質表面に泡を形成しないまたはわずかに泡を形成する湿潤剤として使用できることが見出された。アルコキシレートは硬質表面の湿潤剤中で小さい接触角を有し、液体系中で低い表面張力を設定することを可能にする。
【0010】
従って一般式(I)のアルコキシレート混合物は特に乳化剤、泡調節剤および硬質表面の湿潤剤として、硬質表面を清浄にする界面活性剤組成物に、保水剤、化粧品、医薬品、穀物保護組成物、仕上げ剤、塗料、接着剤、皮革脱脂剤、織物工業、繊維処理、金属処理、食品工業、水処理、製紙工業、発酵または鉱物処理用組成物、乳化重合に、または無機建設材料(例えばセメントモルタル、コンクリート、プラスター、プラスタースクリード、セメントスクリード等)の添加剤の製造にまたは添加剤としての適用に有利に使用できる。個々の適用は以下に詳しく議論する。
【0011】
一般式(I)において、pは0〜10、有利に0〜5、特に0〜3である。ブロック(B)が存在する場合は、pは有利に0.1〜10、特に0.5〜5、特に1〜3である。
【0012】
一般式(I)においてnは有利に0.25〜10、特に0.5〜7の範囲の数であり、mは有利に2〜10、特に3〜6の範囲の数である、Bは有利にプロピレンオキシおよび/またはブチレンオキシであり、特に両方の位置でプロピレンオキシである。
【0013】
qは有利に1〜5、有利に2〜3の範囲の数である。
【0014】
p+n+m+qの合計は少なくとも1、有利に3〜25、特に5〜15、特に有利に7〜13である。
【0015】
本発明のアルコキシレートにおいて、3または4個のアルキレンオキシドブロックが存在する。1つの実施態様により、まずエチレンオキシ単位がアルコール基に隣接し、引き続きプロピレンオキシド単位、その後エチレンオキシ単位が隣接する。他の1つの実施態様により、まずプロピレンオキシ単位がアルコール基に隣接し、引き続きエチレンオキシ単位、その後プロピレンオキシ単位、最後にエチレンオキシ単位が隣接する。プロピレンオキシ単位の代りに前記の他のアルキレンオキシ単位が存在してもよい。
【0016】
p、n、mおよびqはアルコキシレートの平均値として得られる平均値である。従ってp、n、mおよびqは異なる整数値であってよい。アルコールのアルコキシル化は一般にアルコキシル化の程度の分布を生じ、これは異なるアルコキシル化触媒の使用により一定の程度に設定できる。本発明のアルコキシレート混合物の特性スペクトルは基AおよびBの適当な量の選択により実際の要求に適合できる。
【0017】
本発明のアルコキシレート混合物は親アルコールC11CH(C)CHOHのアルコキシル化により得られる。出発アルコールを個々の成分から本発明の比が生じるように混合できる。出発アルコールはバレルアルデヒドのアルドール縮合おとび引き続く水素化により製造できる。バレルアルデヒドおよび相当する異性体の製造は例えば米国特許第4287370号、Beilstein E IV1、32,68、Ullmanns Encyclopedia of Industrial Chemistry 第5版、A1巻、323および328頁以降に記載されるブテンのヒドロホルミル化により行う。引き続くアルドール縮合は例えば米国特許第5434313号およびRoempp、Chemie Lexikon、第9版、Aldol Addition,91頁に記載される。アルドール縮合物の加水分解は一般的な水素化条件に従う。
【0018】
更に2−プロピルヘプタノールは高温でKOHの存在で1−ペンタノール(相当するメチルブタン−1−オールの混合物として)の縮合により製造できる。例えばMarcel Guerbet,C.R.Acad Sci Paris128(1899),511,1002参照。更にRoempp、Chemie Lexikon、第9版、Georg Thieme Verlag Suttgartおよびここに記載される文献およびTetrahedron,23巻、1723〜1733が引用される。
【0019】
一般式(I)において基C11はn−C11,CCH(CH)CHまたはCHCH(CH)CHCHであってもよい。アルコキシレートはアルコキシレートA1(C11がn−C11である)70〜99質量%、有利に85〜96質量%とアルコキシレートA2(C11がCCH(CH)CHおよび/またはCHCH(CH)CHCHである)1〜30質量%、有利に4〜15質量%の混合物である。
【0020】
基Cは有利にn−Cである。
【0021】
有利にアルコキシル化は強塩基により触媒活性化され、強塩基は有利にアルカリ金属アルコラート、アルカリ金属水酸化物またはアルカリ土類金属水酸化物の形で、アルカノールR−OHの量に対して一般に0.1〜1質量%の量で添加する(G.Gee等,J.Chem.Soc.(1961),1345,B.Wojtech,Makromol.Chem.66(1966),180参照)。
【0022】
付加反応に酸性触媒も使用できる。ブレンステッド酸のほかにルイス酸、例えばAlClまたはBFジエーテラート、BF,BF・HPO、SbCl・2HOまたはハイドロタルサイトも適している(P.H.Plesch,The Chemistry of Cationic Polymerization,Pergamon Press,New York(1963)参照)。金属シアニド複化合物(DMC)も触媒として適している。
【0023】
使用できるDMC化合物は原則的に当業者に知られたすべての適当な化合物である。
【0024】
触媒として適したDMC化合物は例えばWO99/16775号およびドイツ特許第10117273号に記載される。一般式(I):
[M(CN)(A)]・fM・h(HO)・eL・kP (I)
[式中、
はZn2+、Fe2+、Fe3+、Co3+、Ni2+、Mn2+、Co2+、Sn2+、Pb2+、Mo4+、Mo6+、Al3+、V4+、V5+、Sr2+、W4+、W6+、Cr2+、Cr3+、Cd2+、Hg2+、Pd2+、Pt2+、V2+、Mg2+、Ca2+、Ba2+、Cu+、La3+、Ce3+、Ce4+、Eu3+、Ti3+、Ti4+、Ag、Rh2+、Rh3+、Ru2+およびRu3+からなる群から選択される少なくとも1種の金属イオンであり、
はFe2+、Fe3+、Co2+、Co3+、Mn2+、Mn3+、V4+、V5+、Cr2+、Cr3+、Rh3+、Ru2+およびIr3+からなる群から選択される少なくとも1種の金属イオンであり、
AおよびXは互いに独立にハロゲン化物、水酸化物、硫酸塩、炭酸塩、シアン化物、チオシアネート、イソシアネート、シアネート、カルボキシレート、シュウ酸塩、硝酸塩、ニトロシル、硫酸水素塩、燐酸塩、燐酸二水素塩、燐酸水素塩および重炭酸塩からなる群から選択されるアニオンであり、
Lはアルコール、アルデヒド、ケトン、エーテル、ポリエーテル、エステル、ポリエステル、ポリカーボネート、尿素、アミド、第一級、第二級、および第三級アミン、ピリジン窒素を有するリガンド、ニトリル、硫化物、燐化物、亜燐酸塩、ホスファン、ホスホン酸塩および燐酸塩からなる群から選択される水と混合するリガンドであり、
kは分数または0より大きい整数または0に等しい整数であり、
Pは有機添加物であり、
a、b、c、d、gおよびnは化合物(I)の電子の中性が保証されるように選択され、cは0であることができ、
eはリガンド分子の数であり、分数または0より大きい整数または0であり、
fおよびhは互いに独立に分数または0より大きい整数または0である]の金属シアニド複化合物がアルコキシル化の触媒として特に適している。
【0025】
有機添加物Pの例は以下のものである。ポリエーテル、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリアルキレングリコールソルビタンエステル、ポリアルキレングリコールグリシジルエーテル、ポリアクリルアミド、ポリ(アクリルアミド−コ−アクリル酸)、ポリアクリル酸、ポリ(アクリルアミド−コ−マレイン酸)、ポリアクリロニトリル、ポリアルキルアクリレート、ポリアルキルメタクリレート、ポリビニルメチルエーテル、ポリビニルエチルエーテル、ポリビニルアセテート、ポリビニルアルコール、ポリ−N−ビニルピロリドン、ポリ(N−ビニルピロリドン−コ−アクリル酸)、ポリビニルメチルケトン、ポリ(4−ビニルフェノール)、ポリ(アクリル酸−コ−スチレン)、オキサゾリンポリマー、ポリアルキレンイミン、マレイン酸、無水マレイン酸コポリマー、ヒドロキシエチルセルロース、ポリアセテート、イオン性表面活性および界面活性化合物、没食子酸またはその塩、エステルまたはアミド、多価アルコールのカルボン酸エステルおよびグリコシド。
【0026】
これらの触媒は結晶質または非結晶質であってもよい。kが0の場合は結晶質複金属シアニド化合物が有利である。kが0より大きい場合は、結晶質、半結晶質および大部分が非結晶質の触媒が有利である。
【0027】
変性触媒の間で多くの有利な実施態様が存在する。1つの有利な実施態様はkが0より大きい一般式(I)の触媒からなる。有利な触媒は少なくとも1種の複金属シアニド化合物、少なくとも1種の有機リガンド、および少なくとも1種の有機添加物Pを含有する。
【0028】
他の有利な構成において、kは0であり、eは場合により0であり、Xは排他的にカルボキシレート、有利にホルメート、アセテート、およびプロピオネートである。これらの触媒はWO99/16775号に記載される。この実施態様において結晶質複金属シアニド触媒が有利である。結晶質および薄板状であるWO00/74845号に記載される複金属シアニド触媒が更に有利である。
【0029】
変性触媒の製造は金属塩溶液を場合により有機リガンドLおよび有機添加物Pを含有できるシアノ金属塩溶液と結合することにより実施する。引き続き有機リガンドおよび場合により有機添加物を添加する。触媒製造の1つの有利な実施態様において不活性複金属シアニド相をまず製造し、引き続きこれを、PCT/EP01/01893号に記載されるように再結晶により活性複金属シアニド相に変換する。
【0030】
他の有利な触媒の実施態様において、f、eおよびkは0に等しくない。これらはWO98/06312号に記載される、水と混合する有機リガンド(一般に0.5〜30質量%の量で)および有機添加物(一般に5〜80質量%の量で)を含有する複金属シアニド触媒である。触媒は米国特許第5158922号に記載されるように、激しく攪拌して(Turraxを使用して24000rpmで)または攪拌して製造できる。
【0031】
亜鉛、コバルト、または鉄またはこれらの2種を含有する複金属シアニド化合物がアルコキシル化の触媒として特に適している。例えばプルッシャンブルーが特に適している。
【0032】
結晶質DMC化合物が有利に使用される。1つの有利な実施態様において、他の金属塩成分として酢酸亜鉛を含有するZn−Coタイプの結晶質DMC化合物が触媒として使用される。これらの化合物は単斜晶系構造を有して結晶し、薄板状性質を有する。これらの化合物は例えばWO00/74845号またはPCT/EP01/01893号に記載される。
【0033】
触媒として適したDMC化合物は原則的に当業者に知られたすべての方法により製造できる。例えばDMC化合物を直接沈殿により、初めの湿潤法により、前駆物相の製造および引き続く再結晶により製造できる。
【0034】
DMC化合物は粉末、ペースト、または懸濁液の形で使用することができ、成形して成形品を形成し、成形品、フォーム等に導入し、または成形品、フォーム等に塗装できる。
【0035】
アルコキシル化に使用される触媒濃度は最終量に対して、典型的に2000ppm(すなわち生成物1kg当たり触媒mg)未満、有利に1000ppm未満、特に500ppm未満、特に有利に100ppm未満、例えば50ppm未満または35ppm未満、特に有利に25ppm未満である。
【0036】
付加反応は閉じた容器中で90〜240℃、有利に120〜180℃の温度で実施する。アルキレンオキシドまたは種々のアルキレンオキシドの混合物を選択される反応温度で存在するアルキレンオキシド混合物の蒸気圧下で本発明のアルカノール混合物とアルカリの混合物に添加する。所望の場合はアルキレンオキシドを約30〜60%までの不活性ガスで希釈することができる。これはアルキレンオキシドの爆発する重付加を回避することにより付加的な安全性を生じる。
【0037】
アルキレンオキシド混合物を使用する場合に、種々のアルキレンオキシド形成ブロックがほぼランダムに分配されるポリエーテル鎖が形成される。
【0038】
ポリエーテル鎖に沿った形成ブロックの分配の変形は成分の異なる反応速度の結果であり、プログラム制御された組成を有するアルキレンオキシド混合物の連続的供給によりランダムに達成できる。異なるアルキレンオキシドを連続して反応させる場合は、アルキレンオキシド形成ブロックのブロック状分布を有するポリエーテル鎖が得られる。
【0039】
ポリエーテル鎖の長さは反応生成物内部で平均値、主に添加される量から得られる化学量論の値に関してランダムに変動する。
【0040】
一般式(I)の有利なアルコキシレート混合物は、本発明により式C11CH(C)CHOHのアルコールをプロピレンオキシド/エチレンオキシドと前記の順序でアルコキシル化条件下で反応させることにより得ることができる。適当なアルコキシル化条件はすでに記載され、Nikolaus Schoenfeldt Grenzflaechenaktive Aethylenoxid−Addukte Wissenschaftliche Verlagsgesellschaft Stuttgart1984に記載されている。一般にアルコキシル化はKOHのような塩基触媒の存在で、溶剤の不在で実施する。しかしアルコキシル化は溶剤の存在で行うこともできる。アルキレンオキシドの重合が開始し、その際必然的に同族体のランダムな分布が生じ、その平均値はp、n、mおよびqとして記載される。
【0041】
本発明により有利に最初に行われ、エトキシル化に続くプロポキシル化において、アルコキシレート中の残留アルコールの含量を減少することができるが、それというのもプロピレンオキシドはより均一にアルコール成分に付加するからである。反対にエチレンオキシドは有利にエトキシレートと反応し、アルカノールと反応するために最初にエチレンオキシドを使用する場合はより広い同族体分布を生じることができる。本発明により使用されるアルコール混合物は一般に自然の臭いを有し、これを完全なアルコキシル化により大部分抑制できる。従来方法により得られるアルコキシレートはしばしば自然の臭いを有し、これが多くの用途で問題となる。
【0042】
本発明のアルコキシレート混合物は残留アルコール含量を減少するために、有利にアルコールに直接結合した、きわめて短い長さの1つのみのプロピレンオキシド(PO)ブロックを必要とする。これは特にPOブロックの長さが増加するとともに生成物の生分解性が減少するのできわめて有利である。これらのアルコキシレート混合物はPOブロックの長さに最大自由度を可能にし、長さの下限は残留アルコール含量の増加により決定され、上限は生分解性の低下により決定される。
【0043】
本発明により新規アルコキシレート混合物にアルコールの多くの残留含量が存在することが必要でない。本発明の1つの実施態様によりアルコキシレート混合物は減少したアルコールを含有するかまたはアルコールを含有しない。
【0044】
新規アルコキシレート混合物は硬質表面で改良された湿潤性を示す。
【0045】
新規混合物の有利な湿潤特性は例えばガラス、ポリエチレンオキシドまたは鋼での接触角の測定により測定できる。改良された湿潤特性は特に速い清浄工程で良好な性能を生じる。これは出発アルコールの鎖を長くすることにより動的特性および湿潤特性が一般に減少するがゆえに意想外なことである。従って新規アルコキシレート混合物により水性組成物の湿潤速度を高めることができる。従って新規アルコキシレート混合物は希薄系においても特に湿潤助剤の湿潤能力に不利に影響する代わりに有利に影響する可溶化剤として使用することができる。前記混合物は非イオン性界面活性剤を含有する水性組成物中で湿潤助剤の溶解性を高めるために使用できる。前記混合物は特に水性湿潤剤中の湿潤率を高めるために用いる。
【0046】
更に新規アルコキシレート混合物は例えば水性界面活性剤組成物中で表面張力を減少するために用いる。減少した表面張力は例えば懸垂液滴法により決定できる。これは新規アルコキシレート混合物の乳化剤または併用乳化剤としての良好な作用を示す。新規アルコキシレート混合物は一般に1秒未満の短い時間で表面張力を減少するためにまたは水性界面活性剤組成物中で表面張力の設定を促進するために使用できる。
【0047】
本発明は前記のおよび一般式(I)のアルコキシレート混合物の少なくとも1種を含有する、洗浄剤、湿潤剤、塗料、接着剤、皮革脱脂剤、保湿剤、織物処理組成物、無機建築材料の添加剤を製造するための出発物質、無機建築材料の添加剤、化粧品、医薬品、または穀物保護組成物に関する。前記組成物は有利にアルコキシレート混合物0.1〜20質量%を含有する。新規アルコキシレート混合物の有利な使用分野を以下に詳しく記載する。新規アルコキシレート混合物は有利に以下の領域に使用される。
硬質表面を清浄にする界面活性剤組成物:新規アルコキシレートを添加できる適当な界面活性剤組成物は例えばFormulating Detergents and Personal Care Products Louis Ho Tan Tai、AOCS Press、2000に記載される。
前記組成物は、例えば他の成分として石けん、LASまたはパラフィンスルホネートまたはFASまたはFAESのようなアニオン界面活性剤、リン酸、アミドスルホン酸、クエン酸、乳酸または酢酸のような酸、他の有機酸および無機酸、エチレングリコールまたはイソプロパノールのような溶剤、EDTA、NTA、MGDAのような錯形成剤、ホスホネート、ポリアクリレート、マレイン酸/アクリル酸コポリマーのようなポリマー、水酸化物、珪酸塩、炭酸塩のようなアルカリ供与体、香油、過ホウ酸塩、過酸またはトリクロロイソシアヌール酸のような酸化剤、ジクロロイソシアヌール酸ナトリウムまたはカリウム、酵素を含有する。Milton J.Rosen、Manilal Dahanayake、Industrial Utilization of Surfactants AOCS Press、2000およびNikolaus Schoenfeldt、Grenzflaechenaktive Ethylenoxidaddukte参照。ここでは前記の他の用途に関する組成物も原則的に論議されている。前記組成物は家庭用洗剤、例えば一般的な目的の洗剤、手洗い洗剤および自動食器用洗剤、金属の脱脂、工業的用途、例えば食品工業、瓶洗浄用洗浄剤等であってもよい。前記組成物は印刷工業の印刷ローラーおよび印刷板の洗浄剤であってもよい。他の適当な成分は当業者に知られている。
特に印刷工業の保湿剤。
化粧品、医薬品および穀物保護組成物。適当な穀物保護組成物は例えば欧州特許第0050228号に記載されている。穀物保護剤に一般的な他の成分が存在することができる。
表面被覆および被膜工業での仕上げ剤、被覆剤、塗料、顔料組成物、および接着剤。
皮革脱脂剤。
織物工業用組成物、例えば均染剤、または糸洗浄用組成物。
繊維処理および製紙およびパルプ工業用助剤。
金属処理、例えば金属仕上げおよび電気めっき。
食品工業。
水処理および飲料水の供給。
発酵。
鉱物処理およびダストの制御。
建築助剤。
乳化重合および分散液の製造。
冷却剤および潤滑剤。
【0048】
これらの組成物は一般に界面活性剤、ビルダー、香料、染料、錯形成剤、ポリマーおよび他の成分のような成分を含有する。代表的な組成物は例えばWO01/32820号に記載されている。種々の用途に適した他の成分は例えば欧州特許第0620270号、WO95/27034号、欧州特許第0681865号、欧州特許第0616026号、欧州特許第0616028号、ドイツ特許第4237178号、および米国特許第5340495号および前記のSchoenfeldtの文献に記載されている。
【0049】
新規アルコキシレート混合物は一般に界面活性剤の作用が必要とされるすべての分野に使用できる。
【0050】
新規構造物は公知構造物より低い水溶液毒性を有し、容易に生分解可能であり、多くの用途に有利に適している。
【0051】
以下の実施例により本発明を説明する。
【0052】
実施例
使用される2−プロピルヘプタン−1−オールは2−プロピルヘプタン−1−オール87%、2−プロピル−4−メチルヘキサン−1−オール11%および2−プロピル−5−メチルヘキサン−1−オール1%未満を含有する異性体混合物であった。
【0053】
例1:KOH触媒活性化によるEO、POおよびEOを使用する2−プロピルヘプタノール異性体混合物のアルコキシル化
1.1 2−プロピルヘプタノール+5.2EO+4.7PO+2.3EO
2−プロピルヘプタノール異性体混合物158.3g(1.0モル)および濃度40質量%水酸化カリウム溶液3.8kgを混合し、オートクレーブ中、80℃および10ミリバール未満で30分間脱水した。窒素を用いてオートクレーブを不活性にし、その後145〜155℃に加熱した。まず第1EOブロックを合成するためにエチレンオキシド228.8g(5.2モル)を供給し、圧力が一定になるまで約1時間反応させた。その後オートクレーブの内部温度を125〜135℃に低下し、POブロックを合成するためにプロピレンオキシド272.6g(4.7モル)を供給し、圧力が一定になるまで約5時間反応させた。最後に内部温度を再び145〜155℃に上昇し、第2EOブロックを合成するためにエチレンオキシド101.2g(2.3モル)を供給し、圧力が一定になるまで約1時間反応させた。脱蔵のために排気し、引き続き80℃で酢酸の添加により反応生成物を6〜7のpHに調節し、最後に反応器を空にした。
【0054】
生成物は以下の特性を有した。
OH価目標値:69.6、OH価測定値:71.0
織物表面上の湿潤性(EN1772):17秒(23℃、炭酸ナトリウム2g/l中1g/l)
発泡能力(EN122728):約15ml(40℃、2g/l:30秒後Ca2+イオン1.8ミリモル)
表面張力(DIN53914):約28.2mN/m(1g/l、23℃)。
【0055】
1.2 2−プロピルヘプタノール+0.7EO+4.7PO+2.3EO
例1.1と同様に製造を行った。2−プロピルヘプタノール異性体混合物158.3g(1.0モル)、第1EOブロックのためにエチレンオキシド30.8g(0.7モル)、POブロックのためにプロピレンオキシド272.6g(4.7モル)、第2EOブロックのためにエチレンオキシド101.2g(2.3モル)および濃度40質量%水酸化カリウム2.8gを使用した。
【0056】
生成物は以下の特性を有した。
OH価目標値:99.5、OH価測定値:97.0
織物表面上の湿潤性(EN1772):45秒(23℃、炭酸ナトリウム2g/l中1g/l)
発泡能力(EN122728):約10ml(40℃、2g/l:30秒後Ca2+イオン1.8ミリモル)
表面張力(DIN53914):約27.8mN/m(1g/l、23℃)。
【0057】
1.3 2−プロピルヘプタノール+3.2EO+2.7PO+2.3EO
例1.1と同様に製造を行った。2−プロピルヘプタノール異性体混合物158.3g(1.0モル)、第1EOブロックのためにエチレンオキシド140.8g(3.2モル)、POブロックのためにプロピレンオキシド156.6g(2.7モル)、第2EOブロックのためにエチレンオキシド101.2g(2.3モル)および濃度40質量%水酸化カリウム2.78gを使用した。
【0058】
生成物は以下の特性を有した。
OH価目標値:100.6、OH価測定値:101.0
織物表面上の湿潤性(EN1772):15秒(23℃、炭酸ナトリウム2g/l中1g/l)
発泡能力(EN122728):約15ml(40℃、2g/l:Ca2+イオン1.8ミリモル)
表面張力(DIN53914):約27.0mN/m(1g/l、23℃)。
【0059】
1.4 2−プロピルヘプタノール+2.7EO+3.0PO+2.3EO
例1.1と同様に製造を行った。2−プロピルヘプタノール異性体混合物158.3g(1.0モル)、第1EOブロックのためにエチレンオキシド118.8g(2.7モル)、POブロックのためにプロピレンオキシド174.0g(3.0モル)、第2EOブロックのためにエチレンオキシド101.2g(2.3モル)および濃度40質量%水酸化カリウム2.76gを使用した。
【0060】
生成物は以下の特性を有した。
OH価目標値:101.5、OH価測定値:102.4
織物表面上の湿潤性(EN1772):23秒(23℃、炭酸ナトリウム2g/l中1g/l)
発泡能力(EN122728):約10ml(40℃、2g/l:30秒後Ca2+イオン1.8ミリモル)
表面張力(DIN53914):約25.5mN/m(1g/l、23℃)。
【0061】
1.5 2−プロピルヘプタノール+2.7EO+6.0PO+2.3EO
例1.1と同様に製造を行った。2−プロピルヘプタノール異性体混合物158.3g(1.0モル)、第1EOブロックのためにエチレンオキシド118.8g(2.7モル)、POブロックのためにプロピレンオキシド348.0g(6.0モル)、第2EOブロックのためにエチレンオキシド101.2g(2.3モル)および濃度40質量%水酸化カリウム3.63gを使用した。
【0062】
生成物は以下の特性を有した。
OH価目標値:77.1、OH価測定値:81.5
織物表面上の湿潤性(EN1772):45秒(23℃、炭酸ナトリウム2g/l中1g/l)
発泡能力(EN122728):10ml未満(40℃、2g/l:30秒後Ca2+イオン1.8ミリモル)
表面張力(DIN53914):約28.3mN/m(1g/l、23℃)。
【0063】
例2:KOH触媒活性化によるPO、EO、POおよびEOを使用する2−プロピルヘプタノール異性体混合物のアルコキシル化
2.1 2−プロピルヘプタノール+1.5PO+2.7EO+4.7PO+2.3EO
2−プロピルヘプタノール異性体混合物158.3g(1.0モル)および濃度40質量%水酸化カリウム3.7gを混合し、オートクレーブ中、80℃および10ミリバール未満で30分間脱水した。窒素を用いてオートクレーブを不活性にし、その後125〜130℃に加熱した。まず第1POブロックを合成するためにプロピレンオキシド87.0g(1.5モル)を供給し、約1.75時間反応させた。引き続きオートクレーブの内部温度を145〜155℃に上昇させ、第1EOブロックを合成するためにエチレンオキシド118.8g(2.7モル)を供給し、圧力が一定になるまで45分間反応させた。その後オートクレーブの内部温度を125〜135℃に低下し、引き続き第2POブロックを合成するためにプロピレンオキシド272.6g(4.7モル)を供給し、圧力が一定になるまで約1.75時間反応させた。最後に内部温度を再び145〜155℃に上昇し、第2EOブロックを合成するためにエチレンオキシド101.2g(2.3モル)を供給し、圧力が一定になるまで約1時間反応させた。脱蔵のために排気し、80℃で酢酸の添加により反応生成物を6〜7のpHに調節し、最後に反応器を空にした。
【0064】
生成物は以下の特性を有した。
OH価目標値:75.9、OH価測定値:76.1
織物表面上の湿潤性(EN1772):39秒(23℃、炭酸ナトリウム2g/l中1g/l)
発泡能力(EN122728):約10ml(40℃、2g/l:30秒後Ca2+イオン1.8ミリモル)
表面張力(DIN53914):約28.1mN/m(1g/l、23℃)。
【0065】
2.2 2−プロピルヘプタノール+1.5PO+1.7EO+4.7PO+2.3EO
2−プロピルヘプタノール異性体混合物158.3g(1.0モル)および濃度40質量%水酸化カリウム3.47gを混合し、オートクレーブ中、80℃および10ミリバール未満で30分間脱水した。窒素を用いてオートクレーブを不活性にし、その後125〜130℃に加熱した。まず第1POブロックを合成するためにプロピレンオキシド87.0g(1.5モル)を供給し、約2時間反応させた。引き続きオートクレーブの内部温度を145〜155℃に上昇させ、第1EOブロックを合成するためにエチレンオキシド74.8g(1.7モル)を供給し、圧力が一定になるまで45分間反応させた。その後オートクレーブの内部温度を125〜135℃に低下し、引き続き第2POブロックを合成するためにプロピレンオキシド272.6g(4.7モル)を供給し、圧力が一定になるまで約2時間反応させた。最後に内部温度を再び145〜155℃に上昇し、第2EOブロックを合成するためにエチレンオキシド101.2g(2.3モル)を供給し、圧力が一定になるまで約1時間反応させた。脱蔵のために排気し、80℃で酢酸の添加により反応生成物を6〜7のpHに調節し、最後に反応器を空にした。
【0066】
生成物は以下の特性を有した。
OH価目標値:80.7、OH価測定値:79.4
織物表面上の湿潤性(EN1772):61秒(23℃、炭酸ナトリウム2g/l中1g/l)
発泡能力(EN122728):約10ml(40℃、2g/l:30秒後Ca2+イオン1.8ミリモル)
表面張力(DIN53914):約28.2mN/m(1g/l、23℃)。
【0067】
他のアルコキシレート以下の表に記載する。
【0068】
【表1】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
一般式(I):
11CH(C)CHO(B)(A)(B)(A)H (I)
(式中、
Aはエチレンオキシであり、
Bはそれぞれ独立にC〜C10−アルキレンオキシまたはその混合物であり、
基AおよびBは記載された順序でブロックの形で存在し、
pは0〜10の数であり、
nは0より大きく20までの数であり、
mは0より大きく20までの数であり、
qは0より大きく10までの数であり、
p+n+m+qは少なくとも1である)のアルコキシレートを含有するアルコキシレート混合物であり、混合物中に
アルコキシレートA1(式中、C11がn−C11である)70〜99質量%および
アルコキシレートA2(式中、C11がCCH(CH)CHおよび/またはCHCH(CH)CHCHである)1〜30質量%
が存在するアルコキシレート混合物。
【請求項2】
がn−Cである請求項1記載のアルコキシレート混合物。
【請求項3】
一般式(I)においてBがそれぞれプロピレンオキシであり、pが0〜5の数であり、nが0.25〜10の数であり、mが2〜10の数であり、qが1〜5の数である請求項1または2記載のアルコキシレート混合物。
【請求項4】
一般式(I)においてpが0.5〜5の数である請求項1から3までのいずれか1項記載のアルコキシレート混合物。
【請求項5】
アルコキシレートA1、85〜96質量%およびアルコキシレートA2、4〜15質量%が存在する請求項1から4までのいずれか1項記載のアルコキシレート混合物。
【請求項6】
アルコキシル化条件下でアルコール混合物をC〜C−アルキレンオキシドと反応させることによる請求項1から5までのいずれか1項記載のアルコキシレート混合物の製造方法。
【請求項7】
触媒として複金属シアニド化合物の存在でアルコキシル化を行う請求項7記載のアルコキシレート混合物の製造方法。
【請求項8】
乳化剤、泡調節剤および硬質表面の湿潤剤としての請求項1から5までのいずれか1項記載のアルコキシレート混合物の使用。
【請求項9】
洗剤、硬質表面を清浄にする界面活性剤組成物、湿分保有剤、化粧品、医薬品、植物保護組成物、仕上げ剤、塗料、接着剤、皮革用油付与剤、織物工業、繊維処理、金属処理、食品工業、水処理、製紙工業、発酵、鉱物処理のための組成物、乳化重合における、および無機建築材料用添加物を製造するための添加物または出発物質としての請求項8記載の使用。
【請求項10】
請求項1から5までのいずれか1項記載のアルコキシレート混合物を含有する洗剤、洗浄剤、湿潤剤、被覆剤、接着剤、皮革用油付与剤、湿分保有剤、織物処理組成物、無機建築材料用添加物、化粧品、医薬品または植物保護組成物。

【公表番号】特表2007−533636(P2007−533636A)
【公表日】平成19年11月22日(2007.11.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−534690(P2006−534690)
【出願日】平成16年10月14日(2004.10.14)
【国際出願番号】PCT/EP2004/011575
【国際公開番号】WO2005/037757
【国際公開日】平成17年4月28日(2005.4.28)
【出願人】(595123069)ビーエーエスエフ アクチェンゲゼルシャフト (847)
【氏名又は名称原語表記】BASF Aktiengesellschaft
【住所又は居所原語表記】D−67056 Ludwigshafen, Germany
【Fターム(参考)】