説明

C5A拮抗剤としてのピリジン誘導体

本発明は、C5aレセプタ−のアンタゴニストである式Iの新規化合物を提供する。本発明の化合物は、さまざまなC5a媒介疾患および障害の治療に有用であり;従って、本発明は、本文に記載の新規化合物ならびにそれらを含む医薬組成物を用いてC5a媒介疾患を治療する方法を提供する。
【化1】


【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
補体系は、先天的免疫の重要な成分である。それは哺乳類血液中に見られ、抗体(免疫複合体)およびさまざまな病原体表面を認識する25種を越えるタンパク質で構成されており、それは、宿主を“外来性”処理体から保護することを目的にした事象カスケ−ドを惹起する。補体活性化カスケ−ド時において、C5aと称される小さなペプチドが産生される。このペプチドは多くの生物活性を有しており:1)微小血管透過性を高め、2)平滑筋収縮を誘発し、3)マクロファ−ジ、好中球および肥満細胞のようなさまざまな免疫細胞のプロ炎症活性(proinflammatory)を誘発刺激すること(KohlがMolecular Immunology(2001)、38:175−187においてレビュ−)を含む。C5aはこれらの効果を、C5aRと称されるGタンパク質共役レセプタ−を介して媒介する。
【0002】
過剰であるかまたは制御されていない補体活性化により、時には宿主を損傷することがある。C5aの産生は、関節リウマチ、全身性エリテマト−デス、糸球体腎炎、虚血性心疾患、再潅流傷害、敗血症、乾癬、動脈硬化、炎症性大腸疾患(IBD)、成人呼吸窮迫症(ARDS)、喘息、COPDおよびアルツハイマ−病のようなさまざまな炎症性病態の病因において関与している(MizunoおよびMorganが、Curr Drug Targets Inflamm Allergy(2004):87−96において、およびKohlが、Molecular Immunology(2001)、38:175−187において、それぞれ概説している)。
【0003】
C5aとそのレセプタ−との相互作用をブロックする物質は、補体活性化により起こるさまざまな炎症性疾患の治療に有用であろう。
【発明の開示】
【0004】
発明の要旨
本発明は、C5aレセプタ−の拮抗剤(アンタゴニスト)である式Iの新規化合物を提供する。本発明の化合物は、さまざまなC5a媒介疾患および障害の治療に有用であり;従って、本発明は、本明細書に記載の新規化合物ならびにそれらを含む医薬組成物を用いてC5aが媒介する疾患を治療する方法を提供する。
【0005】
本出願は、一つの態様では、式Iの化合物:
【0006】
【化1】

【0007】
またはその薬学的に許容される塩、あるいはW、X、Y、およびZのうちのひとつだけが−N−であるとき、そのN酸化物に関し、ここで:
W、X、YおよびZは、それぞれ独立して、−CH−および−Nから選択されるが、但し、W、X、YおよびZのうちの少なくともひとつであるが2個を超えないものが−N−であり、さらにW、X、YおよびZのうち2個が−N−であるときには、Rが存在せず;kは、0、1、2または3であり;
およびRならびにRは、それぞれ独立して、
(1)水素、
(2)−C1−6アルキル、
(3)−OC1−6アルキル、
(4)−SC1−6アルキル、
(5)−C2−6アルケニル、
(6)−C3−6シクロアルキル、
(7)アリール、
(8)ヘテロアリール、
(9)複素環、
(10)−C1−6アルキルアリール、
(11)−C1−6アルキルヘテロアリール、
(12)−C1−6アルキル複素環、
(13)−O−アリール、
(14)−O−ヘテロアリール、
(15)−O−複素環、
(16)−OC1−6アルキルアリール、
(17)−OC1−6アルキルヘテロアリール
(18)−OC1−6アルキル複素環、
(19)ハロ、
(20)−CN、
(21)−NO
(22)−C(O)−C1−6アルキル、
(23)−C(O)−アリール、
(24)−C(O)−ヘテロアリール、
(25)−C(O)−複素環、
(26)−C(O)−C1−6アルキル、
(27)−NH−C1−6アルキル、
(28)−N(C1−6アルキル)(C1−6アルキル)
(29)−C(O)−NH
(30)−C(O)−NH−C1−6アルキル、
(31)−C(O)−N(C1−6アルキル)(C1−6アルキル)、および
(32)S(O)−C1−6アルキル、ただしnは、1または2である、
からなる群から選択され;
【0008】
ここで、(1)乃至(18)および(22)乃至(32)の定義は、ハロ、ヒドロキシル、−CN、−NO、NHからなる群から選択される1、2または3個の置換基により置換されてもよく;
およびRは、それぞれ独立して、
(1)水素、
(2)−C1−6アルキル、
(3)−OC1−6アルキル、
(4)−SC1−6アルキル、
(5)−C2−6アルケニル、
(6)−C3−6シクロアルキル、
(7)アリール、
(8)ヘテロアリール、
(9)複素環、
(10)−C1−6アルキルアリール、
(11)−C1−6アルキルヘテロアリール
(12)−C1−6アルキル複素環
(13)−O−アリール、
(14)−O−ヘテロアリール、
(15)−O−複素環、
(16)−OC1−6アルキルアリール、
(17)−OC1−6アルキルヘテロアリール
(18)−OC1−6アルキル複素環、
(19)ハロ、
(20)−CN、
(21)−NO
(22)−C(O)−C1−6アルキル、
(23)−C(O)−アリール、
(24)−C(O)−ヘテロアリール、
(25)−C(O)−複素環、
(26)−C(O)−C1−6アルキル、
(27)NH
(28)−NH−C1−6アルキル、
(29)−N(C1−6アルキル)(C1−6アルキル)
(30)−C(O)−NH
(31)−C(O)−NH−C1−6アルキル、
(32)−C(O)−N(C1−6アルキル)(C1−6アルキル)、
(33)−SH、および
(34)S(O)−C1−6アルキル、
からなる群から選択され、
【0009】
ここで、(1)乃至(18)および(22)乃至(32)および(34)の定義は、ハロ、ヒドロキシル、−CN、−NO、NHからなる群から選択される1、2または3個の置換基により置換されてもよく;
は、水素またはC1−3アルキル(これは、
(1)−ハロ、
(2)−NR
(3)アリール、
(4)−OC1−3アルキル、
(5)−SC1−3アルキル、および
(6)−SC(O)1−3アルキル、
(7)ヒドロキシル
から選択される1、2または3個の置換基により置換されてもよい。)であり;
各RおよびRは、それぞれ独立して、水素または−C1−3アルキル(これは、
(1)−ハロ、
(2)C1−3アルキル、
(3)−OC1−6アルキル、
(4)−SC1−6アルキル、
(5)−S(O)1−6アルキル、
からなる群から選択される1、2または3個の置換基により置換されてもよい。)であり;
Arは、アリールまたはヘテロアリール(これらは、
(1)−ハロ、
(2)1、2、3または4個のハロ基で置換されてもよいC1−6アルキル、
(3)−NR
(4)アリール、
(5)1、2、3または4個のハロ基で置換されてもよい−OC1−6アルキル、
(6)−SC1−6アルキル、
(7)−S(O)1−6アルキル、
からなる群から選択される1、2または3個の置換基により置換されてもよい。)であり;
Arは、アリールまたはヘテロアリールあるいはC3−6シクロアルキル(これらは、
(1)−ハロ、
(2)1、2、3または4個のハロ基で置換されてもよいC1−6アルキル、
(3)−NR
(4)アリール、
(5)1、2、3または4個のハロ基で置換されてもよい−OC1−6アルキル、
(6)−SC1−6アルキル、および
(7)−S(O)1−6アルキル、
からなる群から選択される1、2または3個の置換基により置換されてもよい。)であり、ただし、式Iの化合物は、N−〔4−(ジメチルアミノ)ベンジル〕−N−(4−イソプロピルフェニル)−2−フェニル−5,6,7,8−テトラヒドロキノリン−8−カルボキサミド以外である。
【0010】
この態様において、式II、式IIIおよび式IVの化合物群がある:
【0011】
【化2】

【0012】
この態様において、式V、式VIおよび式VIIの化合物群がある:
【0013】
【化3】

【0014】
この態様において、式VIII、式IXおよび式Xの化合物群がある:
【0015】
【化4】

【0016】
この態様において、
が、
(1)−C1−6アルキル、
(2)−OC1−6アルキル、
(3)−SC1−6アルキル、
(4)−C2−6アルケニル、
(5)−C3−6シクロアルキル、
からなる群から選択され、
ここで、(1)乃至(5)の定義は、ハロ、ヒドロキシル、−CN、−NO、NHからなる群から選択される1、2または3個の置換基により置換されてもよい化合物群がある。
【0017】
この態様において、RおよびRが、それぞれ水素である、化合物群がある。
【0018】
この態様において、RおよびRが、それぞれ水素である、化合物群がある。
【0019】
この態様において、Rが、水素である、化合物群がある。
【0020】
この態様において、kが、1である、化合物群がある。
【0021】
この態様において、
が、
(1)−C1−3アルキル、
(2)−OC1−3アルキル、
(3)−SC1−3アルキル、
(4)−C2−4アルケニル、
(5)−C3−6シクロアルキル、
からなる群から選択され、
ここで、(1)乃至(5)の定義は、ハロ、ヒドロキシル、−CN、−NO、NHからなる群から選択される1、2または3個の置換基により置換されてもよく;
およびRが、それぞれ水素であり;
およびRが、それぞれ水素であり;
が、水素であり、
kが、1であり、および
ArおよびArが、それぞれ独立して、置換されてもよいフェニルまたはピリジルである化合物群がある。
【0022】
この態様において、式IIの化合物群がある。
【0023】
【化5】

【0024】
この群において、RおよびRが、それぞれ水素である、化合物クラスがある。
【0025】
この群において、RおよびRが、それぞれ水素である、化合物クラスがある。
【0026】
この群において、Rが、水素である、化合物クラスがある。
【0027】
この群において、kが、1である、化合物クラスがある。
【0028】
この群において、
が、
(1)−C1−3アルキル、
(2)−OC1−3アルキル、
(3)−SC1−3アルキル、
(4)−C2−4アルケニル、
(5)−C3−6シクロアルキル、
からなる群から選択され、
ここで、(1)乃至(5)の定義は、ハロ、ヒドロキシル、−CN、−NO、NHからなる群から選択される1、2または3個の置換基により置換されてもよく;
およびRが、それぞれ水素であり;
およびRが、それぞれ水素であり;
が、水素であり、
kが、1であり、および
ArおよびArが、それぞれ独立して、置換されてもよいフェニルまたはピリジルである化合物クラスがある。
【0029】
このクラスにおいて、ArおよびArが、それぞれ独立して、
(1)−ハロ、
(2)1、2、3または4個のハロ基で置換されてもよいC1−4アルキル、
(3)−NR
(4)フェニル、
(5)1、2、3または4個のハロ基で置換されてもよい−OC1−4アルキル、
(6)−SC1−4アルキル、
から選択される1、2または3個の置換基により置換されてもよいフェニルから選択され;およびRおよびRが、それぞれ独立して、水素またはメチルである、化合物サブクラスがある。
【0030】
別の態様において、本発明は、式Iの化合物またはその薬学的に許容できる塩;および薬学的に許容できる担体を含む医薬組成物に関する。
【0031】
さらに別の態様において、本発明は、C5aが媒介する疾患または障害を治療または予防する方法であって、このような治療または予防を必要とする患者に対して、治療有効量の式Iの化合物または薬学的に許容できる塩を投与することを含む方法に関する。
【0032】
この態様において、前記疾患または障害が、免疫調節性疾患または障害である群(genus)がある。
【0033】
この態様において、前記疾患または障害が、炎症性疾患または障害である群がある。
【0034】
この態様において、前記疾患または障害が、関節リウマチ、全身性エリテマト−デス、糸球体腎炎、虚血性心疾患、再潅流傷害、敗血症、乾癬、動脈硬化、炎症性大腸疾患、成人呼吸窮迫症、喘息、COPDおよびアルツハイマ−病である群がある。
【0035】
この態様において、前記疾患または障害が、アレルギ−疾患; 心筋梗塞; 脳梗塞; および虚血性再潅流、外傷、火傷または外科的侵襲により引き起こされる、白血球活性化による重篤な臓器障害である群がある。
【0036】
別の態様において、本発明は、患者におけるC5aに拮抗する方法であって、このような拮抗作用を必要とする患者に対して、治療有効量の式Iの化合物またはその薬学的に許容できる塩を投与することを含む方法に関する。
【0037】
特に断りがなければ、下記の用語は、下記に示した意味を有している:
本明細書で用いられる“アルキル”ならびに例えばアルコキシ、アルカノイル、アルケニル、アルキニル等のような接頭語“アル”(”alk”)を有する他の基は、直線状または分枝状またはその組み合わせであることができる炭素鎖を意味する。アルキル基の例には、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、sec−およびtert−ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル等が含まれる。“アルケニル”、“アルキニル”および同様の用語は、少なくとも1個の不飽和C−C結合を有する炭素鎖を含む。
【0038】
“ハロC1−6アルキル”のような用語“ハロアルキル”とは、1個以上のハロ基で置換したアルキルを意味する。
【0039】
用語“シクロアルキル”とはヘテロ原子を含まない炭素環を意味し、単環性、二環性、および三環性飽和炭素環ならびに縮合環系を含む。このような縮合環系には、ベンゾ縮合炭素環のような縮合環系を形成する、ベンゼン環のような部分的または完全な不飽和環を含むことができる。シクロアルキルには、スピロ縮合環系のような縮合環系を含む。シクロアルキルの例には、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、デカヒドロナフタレン、アダマンタン、インダニル、インデニル、フルオレニル、1、2、3、4−テトラヒドロナフタレン等が含まれる。同様に、“シクロアルケニル”は、ヘテロ原子を全く含まずかつ少なくとも1個の非芳香族C−C二重結合を有する炭素環を意味し、単環性、二環性、および三環性部分飽和炭素環ならびにベンゾ縮合シクロアルケンを含む。シクロアルケニルの例には、シクロヘキセニル、インデニル等が含まれる。
【0040】
用語“シクロアルキルオキシ”は、特に断りがなければ、オキシ結合原子に結合したシクロアルキル基を含む。
【0041】
用語“アルコキシ”とは、特に断りがなければ、オキシ結合原子に結合したアルキル基を含む。
【0042】
用語“アリール”とは、特に断りがなければ、多環系ならびに例えばフェニルまたはナフチルのような単環系を含む。
【0043】
用語“アリールオキシ”とは、特に断りがなければ、オキシ結合原子を介して結合部位に結合した、複数環系ならびに例えばフェニルまたはナフチルのような単環系を含む。
【0044】
用語“C−Cアルキル”とは、6、5、4、3、2、1または0個の炭素原子を含むアルキルを含む。炭素原子を全く有していないアルキルとは、水素原子置換基または直接結合であり、前記アルキルが末端であるかまたは架橋部分であるかに依存している。
【0045】
用語“ヘテロ”とは、特に断りがなければ、1個以上のO、S、またはN原子を含む。たとえば、ヘテロシクロアルキルおよびヘテロアリールには、環中に1個以上のO、S、またはN原子(それら原子の混合物を含む)環系を含む。前記ヘテロ原子は、環炭素原子の代わりとなる。したがって、例えば、ヘテロシクロC5アルキルとは、5個乃至0個の炭素原子を含む五員環である。
【0046】
ヘテロアリールの例には、例えば、ピリジニル、キノリニル、イソキノリニル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、キノキサリニル、フリル、ベンゾフリル、ジベンゾフリル、チエニル、ベンゾチエニル、ピロリル、インドリル、ピラゾリル、インダゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、イミダゾリル、ベンズイミダゾリル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、トリアゾリル、テトラゾリルが含まれる。
【0047】
用語“ヘテロアリールオキシ”とは、特に断りがなければ、オキシ結合原子を介して結合部位に結合したヘテロアリール基を示す。
【0048】
ヘテロアリール(C1−6)アルキルの例には、例えば、フリルメチル、フリルエチル、チエニルメチル、チエニルエチル、ピラゾリルメチル、オキサゾリルメチル、オキザゾリルエチル、イソオキサゾリルメチル、チアゾリルメチル、チアゾリルエチル、イミダゾリルメチル、イミダゾリルエチル、ベンズイミダゾリルメチル、オキサジアゾリルメチル、オキサジゾリルエチル、チアジアゾリルメチル、チアジアゾリルエチル、トリアゾリルメチル、トリアゾリルエチル、テトラゾリルメチル、テトラゾリルエチル、ピリジニルメチル、ピリジニルエチル、ピリダジニルメチル、ピリミジニルメチル、ピラジニルメチル、キノリニルメチル、イソキノリニルメチルおよびキノキサリニルメチルを含む。
【0049】
ヘテロシクロC3−7アルキルの例には、例えば、アゼチジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、モルホリニル、テトラヒドロフラニル、イミダゾリニル、ピロリジン−2−オン、ピペリジン−2−オン、およびチオモルホリニルを含む。
【0050】
アリール(C1−6)アルキルの例には、例えば、フェニル(C1−6)アルキル、およびナフチル(C1−6)アルキルを含む。
【0051】
ヘテロシクロC3−7アルキルカルボニル(C1−6)アルキルの例には、例えば、アゼチジニルカルボニル(C1−6)アルキル、ピロリジニルカルボニル(C1−6)アルキル、ピペリジニルカルボニル(C1−6)アルキル、ピペラジニルカルボニル(C1−6)アルキル、モルホリニルカルボニル(C1−6)アルキル、およびチオモルホリニルカルボニル(C1−6)アルキルを含む。
【0052】
用語“アミン”とは、特に断りがなければ、1級、2級および3級アミンを含む。
【0053】
特に断りがなければ、用語“カルバモイル”を、−NHC(O)OC1−4アルキルおよび−OC(O)NHC−Cアルキルを含むものとして用いる。
【0054】
用語“ハロゲン”とは、フッ素、塩素、臭素およびヨウ素原子を含む。
【0055】
用語“置換されてもよい”とは、置換および無置換の両者を含むことを意味している。したがって、例えば、置換されてもよいアリールは、ペンタフルオロフェニルまたはフェニル環を示すことができる。さらに、前記置換は、前記基のいずれにおいても行うことができる。たとえば、置換アリール(C1−4)アルキルとは、アリール基における置換とアルキル基における置換を含む。
【0056】
用語ヘテロアリール基の“オキシド”とは、通常の周知の化学的意味で使用しており、例えば、窒素ヘテロ原子のN−オキシドを含む。
【0057】
ここに記載の化合物は1個以上の二重結合を含み、従って、シス/トランス異性体ならびに他の立体異性体を生ずる。本発明は、上記の可能な異性体ならびにそれらの異性体の混合物も含む。
【0058】
ここに記載の化合物は1個以上の不斉中心を含み、従って、ジアステレオマーおよび光学異性体を生じてもよい。本発明は、このような可能な全てのジアステレオマーおよびそれらのラセミ混合物、それらの実質的に純粋に光学分割されたエナンチオマー、可能な全ての幾何異性体、およびその薬学的に許容できる塩を含む。上記式1は、ある位置における立体化学の定義を示さずに表されている。本発明は、式1の全ての立体異性体およびその薬学的に許容できる塩を含む。さらに、立体異性体の混合物ならびに単離した特定の立体異性体も含む。このような化合物調製に用いた合成手順の過程においてまたは当業者に公知のラセミ化またはエピマ−化の手順を用いる際、このような手順による生成物は、立体異性体の混合物でありうる。
【0059】

用語“薬学的に許容できる塩”とは、薬学的に許容できる無毒の塩基または酸から調製した塩を表す。本発明の化合物が酸性であるとき、その対応する塩は、無機塩基および有機塩基を含む、薬学的に許容でき無毒塩基から都合よく調製できる。このような無機塩基に由来する塩は、アルミニウム、アンモニウム、カルシウム、銅(icおよびous)、第二鉄、第一鉄、リチウム、マグネシウム、マンガン(icおよびous)、カリウム、ナトリウム、亜鉛等の塩を含む。好適であるのは、アンモニウム、カルシウム、マグネシウム、カリウムおよびナトリウムの塩である。薬学的に許容できる有機無毒塩基から調製した塩は、天然および合成の両者による一級、二級および三級アミンの塩を含む。塩を形成できる薬学的に許容できる有機の非有毒塩基は、例えば、アルギニン、ベタイン、カフェイン、コリン、N,N′−ジベンジルエチレンジアミン、ジエチルアミン、2−ジエチルアミノエタノ−ル、2−ジメチルアミノエタノ−ル、エタノ−ルアミン、エチレンジアミン、N−エチルモルホリン、N−エチルピペリジン、グルカミン、グルコサミン、ヒスチジン、ヒドラバミン、イソプロピルアミン、ジシクロヘキシルアミン、リジン、メチルグルカミン、モルホリン、ピペラジン、ピペリジン、ポリアミン樹脂、プロカイン、プリン、テオブロミン、トリエチルアミン、トリメチルアミン、トリプロピルアミン、トロメタミン等を含む。
【0060】
本発明の化合物が塩基であるとき、その対応する塩は、薬学的に許容できる無毒の無機および有機酸から都合よく調製できる。このような酸には、例えば、酢酸、ベンゼンスルホン酸、安息香酸、カンフルスルホン酸、クエン酸、エタンスルホン酸、フマル酸、グルコン酸、グルタミン酸、臭化水素酸、塩酸、イセチオン酸、乳酸、マレイン酸、リンゴ酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、ムチン酸、硝酸、パモ酸、パントテン酸、リン酸、コハク酸、硫酸、酒石酸、p−トルエンスルホン酸等を含む。好適であるのは、クエン酸、臭化水素酸、塩酸、マレイン酸、リン酸、硫酸、および酒石酸である。
【0061】
プロドラッグ
本発明は、本発明の化合物のプロドラッグもその範囲に含む。一般に、このようなプロドラッグは、本発明の化合物の機能的誘導体であろうし、それらは、インビボで必要な化合物に容易に変換される。したがって、本発明の治療方法において、用語“投与する”とは、具体的に開示した化合物または具体的に開示していない化合物であるが患者に投与後にインビボで特定の化合物に変換される化合物による、さまざまな態様の治療を含む。適切なプロドラッグ誘導体の選択と調製のための慣用の手順は、例えば、“Design of Prodrugs”H.Bundgaard編著、Elsevier、1985に記載されている。これらの化合物の代謝物には、本発明の化合物を生体に導入すると産生される活性種を含む。
【0062】
医薬組成物
本発明の別の態様では、式Iの化合物と薬学的に許容できる担体を含む医薬組成物が提供される。医薬組成物におけるように使用する用語“組成物”とは、活性成分、および担体を構成する不活性成分(薬学的に許容できる賦形剤)を含む生成物、ならびにいずれか2種以上の活性成分の組み合わせ、複合体化または凝集から; または1種以上の活性成分の分離から; または1種以上の活性成分の他のタイプの反応または相互作用から、直接的または間接的に生ずるすべての生成物を含むことを意図している。したがって、本発明の医薬組成物は、式Iの化合物、付加的活性成分および薬学的に許容できる賦形剤を混合することによって調製した、あらゆる組成物も包含する。
【0063】
本発明の医薬組成物は、活性成分としての式Iによって表される化合物(または薬学的に許容できるその塩)、薬学的に許容できる担体および適宜他の治療成分またはアジュバントを含む。前記組成物には、経口、直腸、局所および非経口(皮下、筋肉内および静脈内)投与に適した組成物を含むが、ただし、いかなる場合でも最も適した経路は、特定の宿主(患者)、および活性成分と投与しようとする状態の性質と重篤度によるであろう。前記医薬組成物は、単位投与形態で都合よく存在することもでき、薬学分野で周知の方法のいずれによっても調製することもできる。
【0064】
実際、本発明の式Iによって表される化合物またはその薬学的に許容できる塩は、従来の慣用の薬剤配合技術により薬剤用担体と密な混合物中の活性成分として配合することができる。前記担体は、例えば、経口または非経口(静脈内を含む)のような投与に望ましい調製物の形態に応じて、さまざまな広い形態を取ることができる。したがって、本発明の医薬組成物は、カプセル、カシュ剤または錠剤のようなそれぞれ規定量の活性成分を含む経口投与に適した分離単位として提供することもできる。さらに、前記組成物は、粉剤として、顆粒剤として、溶液として、水性液体中懸濁液として、非水性液体として、水中油乳化剤としてまたは油中水型乳化剤として、提供することもできる。上記に述べた一般的投与形態のほかに、式Iによって表される化合物またはその薬学的に許容できる塩は、また、徐放性手段および/またはデリバリ−デバイスによっても投与できる。前記組成物は、薬学的方法のいずれによっても調製することができる。一般に、このような方法には、活性成分を1種以上の必要成分を構成する担体と一緒にする段階を含む。一般的に、前記組成物は、活性成分を液体担体または微細に分割した固体担体またはその両者と均一にかつ密に混合することによって調製する。前記生成物は、その後、所望の提供形態に都合よく形づくることができる。
【0065】
したがって、本発明の医薬組成物には、薬学的に許容できる担体と式Iの化合物または薬学的に許容できる塩を含んでもよい。式1の化合物またはその薬学的に許容できる塩もまた、1種以上の他の治療活性化合物と組み合わせて、医薬組成物に含ませることができる。
【0066】
使用される薬剤担体は、例えば、固体、液体または気体であることができる。固体担体の例には、乳糖、テラアルバ、ショ糖、タルク、ゼラチン、寒天、ペクチン、アカシア、ステアリン酸マグネシウム、およびステアリン酸が含まれる。液体担体の例には、砂糖シロップ、ピーナッツオイル、オリ−ブオイル、および水が含まれる。ガス状担体の例には、二酸化炭素と窒素が含まれる。
【0067】
経口投与用前記組成物を調製する際、都合のよいいかなる薬剤媒体を使用してもよい。たとえば、水、グリコ−ル、オイル、アルコ−ル、芳香剤、保存剤、着色剤等を用いて、懸濁剤、エレキシル剤および溶液のような経口液状調製物を形成できる;一方、デンプン、糖、微細結晶セルロ−ス、希釈剤、顆粒化剤、潤滑剤、結合剤、崩壊剤等のような担体を使用して、粉剤、カプセル剤および錠剤のような経口固体調製物を形成できる。投与の容易さからして、錠剤およびカプセル剤が好適な経口投与単位であり、それにより、固体薬剤担体が用いられる。適宜、錠剤は、標準的水性または非水性技術によりコ−ティングすることができる。
【0068】
本発明の組成物を含む錠剤は、適宜1種以上の付加的成分すなわちアジュバントを用いて、圧縮または成形により調製できる。圧縮錠剤は、適当な機械中で、粉剤または顆粒のような自由に流動できる形態の活性成分を、適宜、結合剤、潤滑剤、不活性希釈剤、界面活性化剤または分散剤と混合して圧縮調製できる。成形錠剤は、適切な機械中において不活性液状希釈剤で湿らせた粉末化合物の混合物を成形することによって調製できる。各錠剤は、好適には、約0.1mg乃至約500mgの活性成分を含み、各カシュ剤またはカプセルは、好適には、約0.1mg乃至約500mgの活性成分を含む。
【0069】
非経口投与に適した本発明の医薬組成物は、活性成分の水溶液または水中懸濁液として調製することもできる。好適な界面活性剤、たとえばヒドロキシプロピルセルロ−スを含ませることができる。分散液は、また、グリセロ−ル、液状ポリエチレングリコ−ル、および油中その混合物を用いて調製できる。さらに、保存剤も含ませることができ、微生物の有害な増殖を防止できる。
【0070】
注射用途に適した本発明の医薬組成物には、無菌水溶液または分散液が含まれる。さらに、前記組成物は、このような無菌注射用溶液または分散液の即時調製用無菌粉剤の形態とすることもできる。すべての場合において、最終的に注射可能な形態は無菌でなければならず、容易にシリンジ注入できるように液状であるのが有効である。前記医薬組成物は、製造および保存条件下において安定でなければならず;従って、好適には、細菌および真菌のような微生物汚染作用を防ぐように保存すべきである。担体は溶媒であるか、例えば、水、エタノ−ル、ポリオ−ル(例 グリセロ−ル、プロピレングリコ−ルおよび液体ポリエチレングリコ−ル)、植物油、およびその適当な混合物を含む分散媒体であることができる。
【0071】
本発明の医薬組成物は、例えば、エアゾ−ル、クリ−ム、軟膏、ロ−ション、ダスティングパウダー等のような局所用途に適した形態であることもできる。さらに、前記組成物は、経皮的デバイスにおける用途に適した形態とすることもできる。これらの処方は、本発明の式Iにより表される化合物またはその薬学的に許容できる塩を用いて慣用の処理方法により調製することもできる。例として、クリ−ムまたは軟膏は、前記化合物約5重量%乃至約10重量%とともに親水性物質と水を混合することによって調製し、所望の粘稠性を有するクリ−ムまたは軟膏を調製する。
【0072】
本発明の医薬組成物は、担体が固体である、直腸投与に適した形態にすることもできる。前記混合物は、単位用量坐薬を形成するのに好適である。適切な担体には、ココアバタ−および当該技術で通常使用される他の物質を含む。前記坐薬は、軟化または溶融担体と前記組成物を最初に混合し、次に金型で冷却かつ形状を作ることによって、都合よく形成することもできる。
【0073】
上述の担体成分に加えて、上述の薬剤製剤は、適宜、希釈剤、緩衝剤、芳香剤、結合剤、界面活性剤、粘稠剤、潤滑剤、保存剤(抗酸化剤を含む)等のような1種以上の担体成分をさらに含んでいてもよい。さらに、他のアジュバントも含ませて、前記製剤を目的投与対象者(レシピエント)の血液と等張にする。式Iによって表される化合物またはその薬学的に許容できる塩を含む組成物は、また、粉状または液状濃縮物の形態として調製してもよい。
【0074】
下記は、式1の化合物の代表的薬剤投与剤形の例である:
注射用懸濁液(I.M.) mg/ml
式Iの化合物 10
メチルセルロ−ス 5.0
TWeen80 0.5
ベンジルアルコ−ル 9.0
塩化ベンザルコニウム 1.0
総量1mLとなるように注射用水を添加
【0075】
錠剤 mg/錠剤
式Iの化合物 25
微細結晶セルロ−ス 415
ポビドン 14.0
ゼラチン化する前のデンプン 43.5
ステアリン酸マグネシウム 2.5
500
【0076】
カプセル mg/カプセル
式Iの化合物 25
乳糖粉末 573.5
ステアリン酸マグネシウム 1.5
600
【0077】
用途
本発明に述べた化合物は、C5aレセプタ−拮抗剤(アンタゴニスト)である。本発明に述べた化合物がC5aレセプタ−と相互作用することにより、哺乳類、特にヒト患者においてC5aにより引き起こされる、望ましくない症状を予防するかまたは改善させるために有用となる。C5a作用に拮抗することは、前記化合物およびその医薬組成物が、哺乳類、特にヒトにおいて:呼吸器状態、アレルギ−状態、炎症状態、神経変性状態、ならびに免疫および自己免疫疾患を治療し、予防しまたは改善するために有用であることを示す。
【0078】
したがって、本発明のもう一つの態様は、C5a媒介疾患を治療または予防する方法であって、このような治療を必要とする哺乳類患者に対して、本発明に記載の化合物を、前記C5a媒介疾患の治療または予防に有効な量だけ投与することを含む方法を提供する。C5a媒介疾患には関節リウマチ、全身性エリテマト−デス、糸球体腎炎、虚血性心疾患、再潅流傷害、敗血症、乾癬、動脈硬化、炎症性大腸疾患(IBD)、成人呼吸窮迫症(ARDS)、喘息、慢性閉塞性肺疾患(COPD)およびアルツハイマ−病が含まれるが、それらに限定されない。
【0079】
生物活性評価アッセイ
式Iの化合物は、下記のアッセイを用いて試験し、そのインビトロにおける拮抗作用またはアゴニスト作用を決定できる。
【0080】
C5aレセプタ−競合的結合アッセイ
C5aレセプタ−(C5aR)の全長コ−ド配列を哺乳類発現ベクタ−の適当な部位にサブクロ−−ニングし、ラット好塩基性白血病(RBL)細胞株2H3に形質転換した。C5aRを発現するRBL細胞を選択増殖し、各コロニ−を2−3週増殖させた後単離し、その後、クロ−ン細胞株に拡大する。
【0081】
C5aRを発現する選択したクロ−ンRBL細胞株を、培養維持し、採取する。プロテア−ゼ阻害剤存在下、窒素キャビテ−ションにより細胞を融解した後、示差遠心分離により膜を採取する。アッセイバッファ−(0.25%ウシ血清アルブミン含有10mM Hepes添加Hanks Balanced Salt緩衝生理食塩水)75μl中の125I−C5a(比放射能:2200Ci/mMole:Perkin Elmer)70pMと混合した膜0.25μgを含む試験混合物に対して、0.1nM乃至10μMの濃度範囲で試験化合物を添加する。室温で90分間インキュベ−ションした後、TOMTECハ−ベスタ−をPackard GF/Cフィルタ−(または同等のもの)上で用いて試験混合物をろ過し、50mM MES、 pH5.5の洗浄用緩衝液を用いてろ紙を洗浄する。非特異的バックグランドは、試験化合物を含まない試験混合物に非標識C5a(Calbiochemから)35nM添加により、測定する。
【0082】
全細胞アッセイによるC5aレセプタ−アゴニストおよびアンタゴニストの決定
I.酵素放出アッセイ
C5aR発現増大のため、1mMジプチリルcAMP存在下72時間インキュベ−ションすることにより、単球細胞株U937を分化させる。分化U937細胞(dU937)を採取し、アッセイバッファ−(Hank′s平衡塩溶液+10mM Hepes+0.25%ウシ血清アルブミン)中に再懸濁させ、各ウエル当たり125,000個の細胞をMilliporeマルチスクリ−ン1.2μデュラポアプレ−ト上に播種する。dU937細胞を次に、10nM C5a存在下、上記アッセイバッファ−中37℃で3分間、刺激する。このアッセイ中におけるC5a存在により、細胞からアッセイバッファ−中にライソソ−ム酵素であるN−アセチル−β−D−グルコサミニダ−ゼを放出させる。刺激終了後、マルチスクリーンプレートに真空をかけ、細胞から分離する。アッセイバッファ中に放出された酵素量を、簡易な比色アッセイで決定する。アッセイバッファに対して4−ニトロフェニルN−アセチル−β−D−グルコサミニド基質8mMを添加し、37℃で90分間インキュベーションする。1:5に希釈した停止バッファ(1.2Mグリシン/NaOH pH10.4)添加により反応を停止させ、発色を吸光度405nmで決定する。アンタゴニスト活性を評価するため、試験化合物を、0.1nMから2μM範囲の濃度で前記細胞と37℃で20分間プレインキュベ−ションし、その後、C5aを添加する。試験化合物がアゴニスト活性を有してかどうかを決定するため、化合物を細胞に濃度10μMで、37℃で3分間添加する。
【0083】
IIカルシウム動員(mobilization)アッセイ
C5aRを発現するRBLクロ−ン細胞を、96ウェルプレート中45,000細胞/ウェルで入れ、アッセイに先立ち24時間インキュベ−ションする。各ウェル中に、細胞質カルシウムインディケ−タ(Molecular Devicesのノ−ウォッシュ色素)100μlを添加し、さらに45分間、プレ−トを37℃でインキュベ−ションする。FLIPRTM(Molecular Devices)をλex=488nmおよびλem=540nmを用いて、2nMのC5aを添加前後において、細胞蛍光変化をモニタリングする。アンタゴニスト活性を決定するため、試験化合物を0.01nM乃至10μM範囲の濃度で、C5a添加前において前記細胞と37℃で10分間プレインキュベ−ションする。試験化合物がアゴニスト活性を有しているか決定するため、濃度10μMで前記細胞に化合物を添加し、蛍光変化をモニタリングする。
【0084】
リガンドアゴニスト活性ミクロフィジオメトリの決定
このアッセイでは、リガンドがC5aRに結合し、細胞代謝が活性化されるときの細胞培地中の酸性化変化を測定する。簡単に述べると、C5aR発現RBLクロ−ン細胞を、Cytosensorセルカプセルカップ(Molecular Devices)中37℃で一晩、インキュベ−ションする。このカップを、ミクロフィジオメ−タ(Molecular Devices)のセンサ−チェンバ−に入れる。センサ−は、チェンバ−の電圧変化をモニタリングし、この変化は、細胞代謝増大の結果としてもたらされたHイオン濃度に比例している。細胞をさまざまな濃度の試験化合物にさらされ、チェンバ−中電圧変化速度の増大が、アゴニスト活性を示す。
【0085】
C5aレセプタ−アンタゴニスト全血アッセイ
アッセイは、ヒトまたは霊長類全血において外来性C5aがIL−6放出を刺激する能力に基づいている。
【0086】
抗凝固剤(ヘパリン;14U/mL血液)含有試験管に採取した血液を、カルボキシペプチダ−ゼN阻害剤の存在下、最終濃度100nMで37℃において15分間プレインキュベ−ションする(カルボキシペプチダ−ゼN阻害剤は、前記リガンドの最適活性のために必要な血中プロテア−ゼによるC5aカルボキシ末端アルギニンの除去を防止する)。C5aを次に最終濃度45nMになるように添加し、血液を37℃で24時間インキュベ−ションする。次に血液を4℃で15分間、1500gで遠心分離し、血漿中1L−6量をELISA(Biosouce)により決定する。アンタゴニスト活性決定のため、試験化合物を、37℃で15分間、濃度0.001nMから10μM範囲でカルボキシペプチダ−ゼN阻害剤とプレインキュベ−ションしてから、C5aを添加する。
【0087】
本発明を下記の非制限的な実施例で例示するが、この実施例では、特に断りがなければ、下記のようである:
1.式1の最終産物すべては、NMR、TLCで分析した。
2.中間体は、NMRおよび/またはTLCにより分析した。
3.ほとんどの化合物は、シリカゲルフラッシュクロマトグラフィ、再結晶および/またはスイッシュ(溶媒中への懸濁とそれに続く固体ろ過)により精製した。
4.反応過程は、薄層クロマトグラフィ(TLC)で追跡し、反応時間は例示のためのみ示した。
【0088】
下記の中間を、文献の手順により調製したかまたは下記の業者から購入した。
5,6,7,8−テトラヒドロキノリン2(1H)−オン;(a)Cappelli,A.;Anzini,M.;Vomero,S.;Mennuni.L.;Makovec,F.;Dourcet,E.;Hamon,M.;Bruni,G.;Romeo,M.R.;Menziani,M.C.;De Benedetti,P.G.;Langer,T.J.Med.Chem.1998;41、728−741.(b)Meyers,A.I.;Garcia−Munoz,G.J.Org.Chem.1964;29,1435−1438.
1,5,6,7−テトラヒドロ2H−シクロペンタ〔b〕ピリジン−2−オン;Cappell,A.;Anzini,M.;Vomero,S.;Mennuni,L.;Makovec,F.;Doucet,E.;Hamon,M.;Bruni,G.;Romeo,M.R.;Menziani,M.C.;De Benedetti,P.G.;Langer,T.J.Med,Chem.1998;41,728−741.
2−メチル−5,6,7,8−テトラヒドロキノリン:TCI
2−クロロ−5,6,7,8−テトラヒドロキノリン:Zimmerman,S.C.;Zeng,Z;Wu,W.;Reichert,D.E.J.Am,Chem.Soc.1991;113,183−196.
【0089】
方法A
適切に置換したベンズアルデヒド1を、NaB(OAc)Hのような還元剤を用いてアニリン2により還元的にアミン化し、対応するN−ベンジルアニリン3を得る。
【0090】
【化6】

【0091】
方法B
ピリジン−2−オン4(参考文献1、2)をヨウ化アルキルRIとAgCOのような適切な銀塩によりアルキル化し、アルコキシピリジン5を得る。THFまたはEtO中t−BuLiのような強塩基により処理し、アニオンを得て、これを、CO(g)によりクエンチングする。溶媒除去後、中間体カルボン酸リチウムと適切なアミン3を、DMF中、T3Pのような適切な架橋試薬とN−メチルモルホリンのような適切な塩基で処理して、対応するアミド6を得る。
【0092】
【化7】

【0093】
方法C
キナルジンを、LDAのような適切な強塩基とアルキル化剤RXにより処理し、アルキルキノリン8を得る。TFAのような溶媒中、PtOのような適切な触媒により一晩、水素添加(hydrogenation)し、ピリジン9を得る。THFまたはEtO中t−BuLiのような強塩基により処理し、アニオンを得て、それをCO(g)によりクエンチングする。溶媒除去後、中間体カルボン酸リチウムと適当なアミン3を、T3Pのような適切な架橋試薬とDMF中N−メチルモルホリンのような適切な塩基で処理して、対応するアミド10を得る。
【0094】
【化8】

【0095】
方法D
アルキルキノリン8を、LDAのような適切な強塩基とアルキル化剤RXにより処理し、アルキルキノリン11を得る。TFAのような溶媒中PtOのような適切な触媒により一晩水素添加し、ビリジン12を得る。THFまたはEtO中t−BuLiのような強塩基により処理し、アニオンを得て、それをCO(g)によりクエンチングする。溶媒除去後、中間体カルボン酸リチウムと適当なアミン3を、DMF中、T3Pのような適切な架橋試薬とN−メチルモルホリンのような適切な塩基で処理して、対応するアミド13を得る。
【0096】
【化9】

【0097】
方法E
2−ハロシクロアルキルピリジン14を、NMP中アルキルチオレ−トにより処理し、チオエ−テル15を得る。THFまたはEtO中t−BuLiのような強塩基により処理し、アニオンを得て、それをCO(g)によりクエンチングする。溶媒除去後、中間体カルボン酸リチウムと適当なアミン3を、T3Pのような適切な架橋試薬とDMF中N−メチルモルホリンのような適切な塩基で処理して、対応するアミド16を得る。
【0098】
【化10】

【実施例】
【0099】
実施例1A
(+)または(−)−N−〔4−(ジメチルアミノ)ベンジル〕−N−(4−イソプロピルフェニル)−2−メトキシ−5,6,7,8−テトラヒドロキノリン−8−カルボキサミド(エナンチオマ−A)
【0100】
【化11】

【0101】
工程1. N−〔4−(ジメチルアミノ)ベンジル〕−N−イソプロピルアニリン
【0102】
【化12】

【0103】
0℃のTHF中4−(ジメチルアミノ)ベンズアルデヒド0.33Mに対して、1.1当量の4−イソプロピルアニリンを添加し、その後、1.5当量のトリアセトキシホウ化水素ナトリウムを添加した。前記反応を室温まで一晩加温した後、この混合物をNHCl/EtOAc水溶液含有分離漏斗に注いだ。有機層をブラインで洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、ろ過濃縮した。粗生成物をさらにフラッシュクロマトグラフィで精製し、ヘキサン100%から10%EtOAc/ヘキサンの勾配により溶出し、標題化合物を白色固体として得た。
H NMR(acetone−d)δ 7.23(2H,d),6.97(2H,d),6.73(2H,d),6.61(2H,d),5.03(1H,br s),4.19(2H,d),2.91(6H,s),2.76(1H,m),1.17(6H,d)。
【0104】
工程2. 2−メトキシ−5,6,7,8−テトラヒドロキノリン
【0105】
【化13】

【0106】
室温の乾燥CHCl中5,6,7,8−テトラヒドロキノリン2(1H)−オン0.33M溶液に対して、1.2当量のAgCOと6当量のMeIを添加した。最終懸濁液を暗所で5時間、還流した。その反応を室温まで冷却後、懸濁液をセライトによりろ過し、濃縮した。粗生成物をさらに、フラッシュクロマトグラフィで精製し、ヘキサン100%から10%EtOAc/ヘキサンの勾配により溶出し、標題化合物を無色油状物として得た。
H NMR(acetone−d)δ 7.32(1H,d),6.50(1H,d),3.83(3H,s),2.74(2H,m),2.67(2H,m),1.84(2H,m),1.78(2H,m)。
【0107】
工程3.(+/−)−N−〔4−(ジメチルアミノ)ベンジル〕−N−(4−イソプロピルフェニル)−2−メトキシ−5,6,7,8−テトラヒドロキノリン−8−カルボキサミド
【0108】
【化14】

【0109】
−78℃のEtO中2−メトキシ−5,6,7,8−テトラヒドロキノリンの0.22M溶液に対して、1.7当量のt−BuLi〔1.7M〕を5分間かけて添加した。反応を0℃まで加温しこの温度で30分間攪拌した後、CO(g)流をフラスコに流入させた。最終混合物を室温まで加温させ、溶媒をCO流により除去した。0℃のDMF中に、生成した粗カルボン酸リチウム塩溶液/懸濁液(12当量)に対して、1.2当量のN−〔4−(ジメチルアミノ)ベンジル〕−4−イソプロピルアニリン、12当量の4−メチルモルホリンおよび4.0当量の1−プロピルホスホン酸環状無水物(EtOAc中50%)を連続して添加した。反応を室温まで一晩加温した後、この混合物をNaHCO/EtOAc水溶液含有分離漏斗に注いだ。有機層をブラインで洗浄し、無水MgSOで乾燥させ、ろ過濃縮した。粗生成物をさらにフラッシュクロマトグラフィで精製し、ヘキサン100%から25%EtOAc/ヘキサンの勾配により溶出し、標題化合物を白色固体として得た。
H NMR(acetone−d)δ 7.36−7.31(3H,m),7.28(2H,d),7.14(2H,d),6.65(2H,d),6.53(1H,d),5.20(1H,d),4.51(1H,d),3.87−3.82(4H,m),2.95−2.88(7H,m),2.71(1H,m),2.58(1H,m),2.08−2.02(2H,m),1.94(1H,m),1.46(1H,m),1.23(6H,d)。
【0110】
工程4.(+)または(−)−N−〔4−(ジメチルアミノ)ベンジル〕−N−(4−イソプロピルフェニル)−2−メトキシ−5,6,7,8−テトラヒドロキノリン−8−カルボキサミド(エナンチオマ−A)
【0111】
【化15】

【0112】
前記エナンチオマ−を、次に、1:10イソプロパノ−ル:ヘキサンにより流量6mL/分で溶出したキラルセルODカラム(2×25cm)上で、波長254nmで分離した。最初の溶出異性体(実施例1A)は、保持時間24.0分を有しており、第2の溶出異性体(実施例1B)は、保持時間31.6分を有していた。
H NMR(acetone−d)δ 7.36−7.31(3H,m),7.28(2H,d),7.14(2H,d),6.65(2H,d),6.53(1H,d),5.20(1H,d),4.51(1H,d),3.87−3.82(4H,m),2.95−2.88(7H,m),2.71(1H,m),2.58(1H,m),2.08−2.02(2H,m),1.94(1H,m),1.46(1H,m),1.23(6H,d)。
【0113】
実施例1B
(−)または(+)−N−〔4−(ジメチルアミノ)ベンジル〕−N−(4−イソプロピルフェニル)−2−メトキシ−5,6,7,8−テトラヒドロキノリン−8−カルボキサミド(エナンチオマ−B)
【0114】
【化16】

【0115】
標題化合物を、実施例1A、工程4に記載のクロマトグラフィから第2溶出異性体(保持時間31.6分)として得た。
H NMR(acetone−d)δ 7.36−7.31(3H,m),7.28(2H,d),7.14(2H,d),6.65(2H,d),6.53(1H,d),5.20(1H,d),4.51(1H,d),3.87−3.82(4H,m),2.95−2.88(7H,m),2.71(1H,m),2.58(1H,m),2.08−2.02(2H,m),1.94(1H,m),1.46(1H,m),1.23(6H,d)。
【0116】
実施例2
(+/−)−N−〔4−(ジメチルアミノ)ベンジル〕−N−(4−イソプロピルフェニル)−2−メトキシ−6,7−ジヒドロ5H−シクロペンタ〔b〕ピリジン−7−カルボキサミド
【0117】
【化17】

【0118】
工程1. 2−メトキシ−6,7−ジヒドロ5H−シクロペンタ〔b〕ピリジン
【0119】
【化18】

【0120】
実施例1A、工程2に記載の手順に従い、1,5,6,7−テトラヒドロ2H−シクロペンタ〔b〕ピリジン−2−オンおよびMeIにより標題化合物を無色油状物として得た。
H NMR(CDCl)δ 7.37(1H,d),6.47(1H,d),3.90(3H,s),2.91(2H,t),2.82(2H,t),2.09(2H,quint)。
【0121】
工程2.(+/−)−N−〔4−(ジメチルアミノ)ベンジル〕−N−(4−イソプロピルフェニル)−2−メトキシ−6,7−ジヒドロ5H−シクロペンタ〔b〕ピリジン−7−カルボキサミド
【0122】
【化19】

【0123】
実施例1A、工程3に記載の手順に従い2−メトキシ−6,7−ジヒドロ5H−シクロペンタ〔b〕ピリジン、およびN−〔4−(ジメチルアミノ)ベンジル〕−4−イソプロピルアニリンを用いて、標題化合物を無色油状物として得た。
H NMR(acetone−d)δ 7.50(1H,d),7.43(2H,m),7.27(2H,d),7.15(2H,d),6.66(2H,d),6.57(1H,d),5.30(1H,d),4.49(1H,d),4.05−4.02(1H,m),3.94(3H,s),3.00−2.89(8H,m),2.72(1H,m),2.51(1H,m),2.16(1H,m),1.22(6H,d)。
【0124】
実施例3
(+/−)−N−(4−クロロベンジル)−N−(4−イソプロピルフェニル)−2−メトキシ−5,6,7,8−テトラヒドロキノリン−8−カルボキサミド
【0125】
【化20】

【0126】
工程1. N−(4−クロロベンジル)−4−イソプロピルアニリン
【0127】
【化21】

【0128】
実施例1A、工程1に記載の手順に従い、4−クロロベンズアルデヒドおよび4−イソプロピルアニリンにより、標題化合物をオフホワイトの固体として得た。
H NMR(acetone−d)δ 7.43(2H,d),7.35(2H,d),6.98(2H,d),6.58(2H,d),5.38(1H,br s),4.35(2H,d),2.75(1H,m),1.17(6H,d)。
【0129】
工程2.(+/−)−N−(4−クロロベンジル)−N−(4−イソプロピルフェニル)−2−メトキシ−5,6,7,8−テトラヒドロキノリン−8−カルボキサミド
【0130】
【化22】

【0131】
実施例1A、工程3に記載の手順に従い、2−メトキシ−5,6,7,8−テトラヒドロキノリンおよびN−(4−クロロベンジル)−4−イソプロピルアニリンを用いて、標題化合物を泡状物として得た。
H NMR(acetone−d)δ 7.41−7.30(9H,m),6.55(1H,d),5.32(1H,d),4.62(1H,d),3.91−3.86(4H,m),2.92(1H,sept),2.71(1H,m),2.59(1H,m),2.10−1.94(3H,m),1.46(1H,m),1.22(6H,d)。
【0132】
実施例4
(+/−)−N−(4−イソプロピルベンジル)−N−(4−イソプロピルフェニル)−2−メトキシ−5,6,7,8−テトラヒドロキノリン−8−カルボキサミド
【0133】
【化23】

【0134】
工程1.(4−イソプロピルベンジル)(4−イソプロピルフェニル)アミン
【0135】
【化24】

【0136】
実施例1A、工程1に記載の手順に従い、4−イソプロピルベンズアルデヒドおよび4−イソプロピルアニリンにより、標題化合物を無色油状物として得た。
H NMR(acetone−d)δ 7.32(2H,d),7.21(2H,d),6.98(2H,d),6.61(2H,d),5.22(1H,br s),4.29(2H,d),2.90(1H,s),2.76(1H,m),1.23(6H,d),1.17(6H,d)。
【0137】
工程2.(+/−)−N−(4−イソプロピルベンジル)−N−(4−イソプロピルフェニル)−2−メトキシ−5,6,7,8−テトラヒドロキノリン−8−カルボキサミド
【0138】
【化25】

【0139】
実施例1A、工程3に記載の手順に従い、2−メトキシ−5,6,7,8−テトラヒドロキノリンおよび(4−イソプロピルベンジル)(4−イソプロピルフェニル)アミンを用いて、標題化合物を泡状物として得た。
H NMR(acetone−d)δ 7.40(2H,m),7.33(1H,d),7.30−7.26(4H,m),7.16(2H,d),6.54(1H,d),5.30(1H,d),4.59(1H,d),3.90−3.85(4H,m),2.94−2.86(2H,m),2.71(1H,m),2.60(1H,m),2.09−2.03(2H,m),1.96(1H,m),1.47(1H,m),1.23(6H,d),1.22(6H,d)。
【0140】
実施例5
(+/−)−N−(ビフェニル−4−イルメチル)−N−(4−イソプロピルフェニル)−2−メトキシ−5,6,7,8−テトラヒドロキノリン−8−カルボキサミド
【0141】
【化26】

【0142】
工程1. N−(ビフェニル−4−イルメチル)−4−イソプロピルアニリン
【0143】
【化27】

【0144】
実施例1A、工程1に記載の手順に従い、4−ビフェニルカルボキシアルデヒドおよび4−イソプロピルアニリンにより、標題化合物を白色固体として得た。
H NMR(acetone−d)δ 7.67(2H,m),7.63(2H,d),7.51(2H,d),7.46(2H,t),7.36(1H,t),6.99(2H,d),6.63(2H,d),5.37(1H,br s),4.40(2H,d),2.77(1H,m),1.17(6H,d)。
【0145】
工程2.(+/−)−N−(ビフェニル−4−イルメチル)−N−(4−イソプロピルフェニル)−2−メトキシ−5,6,7,8−テトラヒドロキノリン−8−カルボキサミド
【0146】
【化28】

【0147】
実施例1A、工程3に記載の手順に従い、2−メトキシ−5,6,7,8−テトラヒドロキノリンおよびN−(ビフェニル−4−イルメチル)−4−イソプロピルアニリンを用いて、標題化合物を無色油状物として得、それは、漸次固体になった。
H NMR(acetone−d)δ 7.66(2H,d),7.59(2H,d),7.48−7.44(6H,m),7.38−7.30(4H,m),6.55(1H,d),5.40(1H,d),4.68(1H,d),3.93−3.90(4H,m),2.95−2.90(1H,m),2.76−2.70(1H,m),2.62−2.57(1H,m),2.13−2.03(2H,m),2.00−1.97(1H,m),1.49−1.46(1H,m),1.22(6H,d)。
【0148】
実施例6
(+/−)−N−(4−イソプロピルフェニル)−2−メトキシ−N−〔4−(トリフルオロメチル)ベンジル〕−5,6,7,8−テトラヒドロキノリン−8−カルボキサミド
【0149】
【化29】

【0150】
工程1.(4−イソプロピルフェニル)〔4−(トリフルオロメチル)ベンジル〕アミン
【0151】
【化30】

【0152】
実施例1A、工程1に記載の手順に従い、4−(トリフルオロメチル)ベンズアルデヒドおよび4−イソプロピルアニリンにより、標題化合物を淡黄色油状物として得た。
H NMR(acetone−d)δ 7.68(2H,d),7.64(2H,d),6.98(2H,d),6.58(2H,d),5.52(1H,br s),4.48(2H,d),2.79−2.73(1H,m),1.17(6H,d)。
【0153】
工程2.(+/−)−N−(4−イソプロピルフェニル)−2−メトキシ−N−〔4−(トリフルオロメチル)ベンジル〕−5,6,7,8−テトラヒドロキノリン−8−カルボキサミド
【0154】
【化31】

【0155】
実施例1A、工程3に記載の手順に従い、2−メトキシ−5,6,7,8−テトラヒドロキノリンおよび(4−イソプロピルフェニル)〔4−(トリフルオロメチル)ベンジル〕アミンを用いて、標題化合物を泡状物として得た。
H NMR(acetone−d)δ 7.65(2H,d),7.59(2H,d),7.44(2H,d),7.36−7.31(3H,m),6.56(1H,d),5.41(1H,d),4.77(1H,d),3.92−3.88(4H,m),2.96−2.90(1H,m),2.75−2.69(1H,m),2.63−2.58(1H,m),2.11−1.97(3H,m),1.50−1.46(1H,m),1.22(6H,d)。
【0156】
実施例7
(+/−)−N−(4−イソプロピルフェニル)−2−メトキシ−N−(4−メトキシベンジル)−5,6,7,8−テトラヒドロキノリン−8−カルボキサミド
【0157】
【化32】

【0158】
工程1.(4−イソプロピルフェニル)(4−メトキシベンジル)アミン
【0159】
【化33】

【0160】
実施例1A、工程1に記載の手順に従い、4−メトキシベンズアルデヒドおよび4−イソプロピルアニリンにより、標題化合物を泡状物として得た。
H NMR(acetone−d)δ 7.29(2H,d),6.95(2H,d),6.86(2H,d),6.57(2H,d),5.16(1H,br s),4.23(2H,d),3.75(3H,s),2.73(1H,sept),1.14(6H,d)。
【0161】
工程2.(+/−)−N−(4−イソプロピルフェニル)−2−メトキシ−N−(4−メトキシベンジル)−5,6,7,8−テトラヒドロキノリン−8−カルボキサミド
【0162】
【化34】

【0163】
実施例1A、工程3に記載の手順に従い、2−メトキシ−5,6,7,8−テトラヒドロキノリンおよび(4−イソプロピルフェニル)(4−メトキシベンジル)アミンを用いて、標題化合物を泡状物として得た。
H NMR(acetone−d)δ 7.37−7.33(3H,m),7.29(2H,d),7.24(2H,d),6.84(2H,d),6.54(1H,d),5.26(1H,d),4.55(1H,d),3.89−3.83(4H,m),3.78(3H,s),2.92(1H,sept),2.75−2.69(1H,m),2.62−2.57(1H,m),2.09−2.03(2H,m),1.98−1.94(1H,m),1.50−1.43(1H,m),1.23(6H,d)。
【0164】
実施例8
(+/−)−N−(4−イソプロピルフェニル)−2−メトキシ−N−(3−メトキシベンジル)−5,6,7,8−テトラヒドロキノリン−8−カルボキサミド
【0165】
【化35】

【0166】
工程1.(4−イソプロピルフェニル)(3−メトキシベンジル)アミン
【0167】
【化36】

【0168】
実施例1A、工程1に記載の手順に従い、3−メトキシベンズアルデヒドおよび4−イソプロピルアニリンにより、標題化合物を淡黄色油状物として得た。
H NMR(acetone−d)δ 7.24(1H,t),7.00−6.97(4H,m),6.81(1H,dd),6.60(2H,d),5.29(1H,br s),4.32(2H,d),3.78(3H,s),2.80−2.73(1H,m),1.17(6H,d)。
【0169】
工程2.(+/−)−N−(4−イソプロピルフェニル)−2−メトキシ−N−(3−メトキシベンジル)−5,6,7,8−テトラヒドロキノリン−8−カルボキサミド
【0170】
【化37】

【0171】
実施例1A、工程3に記載の手順に従い、2−メトキシ−5,6,7,8−テトラヒドロキノリンおよび(4−イソプロピルフェニル)(3−メトキシベンジル)アミンを用いて、標題化合物を無色油状物として得た。
H NMR(acetone−d)δ 7.41(2H,m),7.34(1H,d),7.30(2H,m),7.20(1H,t),6.92(2H,m),6.81(1H,dd),6.54(1H,d),5.28(1H,d),4.64(1H,d),3.91−3.88(4H,m),3.74(3H,s),2.95−2.90(1H,sept),2.75−2.69(1H,m),2.62−2.57(1H,m),2.11−2.02(2H,m),1.98−1.94(1H,m),1.51−1.46(1H,m),1.23(6H,d。
【0172】
実施例9
(+/−)−N−(4−イソプロピルフェニル)−2−メトキシ−N−〔4−(メチルチオ)ベンジル〕−5,6,7,8−テトラヒドロキノリン−8−カルボキサミド
【0173】
【化38】

【0174】
工程1.(4−イソプロピルフェニル)〔4−(メチルチオ)ベンジル〕アミン
【0175】
【化39】

【0176】
実施例1A、工程1に記載の手順に従い、4−(メチルチオ)ベンズアルデヒドおよび4−イソプロピルアニリンにより、標題化合物をオフホワイトの固体として得た。
H NMR(acetone−d)δ 7.35(2H,d),7.25(2H,d),6.95(2H,d),6.60(2H,d),5.25(1H,br s),4.30(2H,d),2.85(1H,m),2.50(3H,s),1.17(6H,d)。
【0177】
工程2.(+/−)−N−(4−イソプロピルフェニル)−2−メトキシ−N−〔4−(メチルチオ)ベンジル〕−5,6,7,8−テトラヒドロキノリン−8−カルボキサミド
【0178】
【化40】

【0179】
実施例1A、工程3に記載の手順に従い、2−メトキシ−5,6,7,8−テトラヒドロキノリンおよび(4−イソプロピルフェニル)〔4−(メチルチオ)ベンジル〕アミンを用いて、標題化合物をオフホワイトの固体として得た。
H NMR(acetone−d)δ 7.50(9H,m),6.60(1H,d),5.30(1H,d),4.60(1H,d),3.90(3H,s),3.85(1H,m),3.00−1.50(7H,m),2.50(3H,s),1.20(6H,d)。
【0180】
実施例10
(+/−)−N−(4−イソプロピルフェニル)−2−メトキシ−N−〔4−(メチルスルホニル)ベンジル〕−5,6,7,8−テトラヒドロキノリン−8−カルボキサミド
【0181】
【化41】

【0182】
(+/−)−N−(4−イソプロピルフェニル)−2−メトキシ−N−〔4−(メチルチオ)ベンジル〕−5,6,7,8−テトラヒドロキノリン−8−カルボキサミドのMeOH中0.023M溶液に対して、3.1当量のNaWO・2HOおよび6.3当量の30%Hを添加した。室温で1時間した後、反応混合物をEtOAcと飽和NaHCO水溶液に分配した。有機相を分離し、Na水溶液で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、ろ過し濃縮した。粗生成物をさらに、100% EtOAcにより溶出するフラッシュクロマトグラフィで精製し、標題化合物を黄色化合物として得た。
H NMR(acetone−d)δ 7.50(9H,m),6.60(1H,d),5.30(1H,d),4.60(1H,d),3.90(1H,m),3.85(3H,s),3.00−1.50(7H,m),2.50(3H,s),1.20(6H,d)。
【0183】
実施例11
(+/−)−N−〔4−(ジフルオロメトキシ)ベンジル〕−N−(4−イソプロピルフェニル)−2−メトキシ−5,6,7,8−テトラヒドロキノリン−8−カルボキサミド
【0184】
【化42】

【0185】
工程1. N−〔4−(ジフルオロメトキシ)ベンジル〕−4−イソプロピルアニリン
【0186】
【化43】

【0187】
実施例1A、工程1に記載の手順に従い、4−(ジフルオロメトキシ)ベンズアルデヒドおよび4−イソプロピルアニリンにより、標題化合物を淡黄色油状物として得た。
H NMR(acetone−d)δ 7.46(2H,d),7.14(2H,d),6.98(2H,d),6.97(1H,t),6.59(2H,d),5.36(1H,br s),4.35(2H,d),2.79−2.73(1H,m),1.17(6H,d)。
【0188】
工程2.(+/−)−N−〔4−(ジフルオロメトキシ)ベンジル〕−N−(4−イソプロピルフェニル)−2−メトキシ−5,6,7,8−テトラヒドロキノリン−8−カルボキサミド
【0189】
【化44】

【0190】
実施例1A、工程3に記載の手順に従い、2−メトキシ−5,6,7,8−テトラヒドロキノリンおよびN−〔4−(ジフルオロメトキシ)ベンジル〕−4−イソプロピルアニリンを用いて、標題化合物を白色固体として得た。
H NMR(acetone−d)δ 7.41−7.39(4H,m),7.35−7.30(3H,m),7.11(2H,d),6.99(1H,t),6.55(1H,d),5.33(1H,d),4.62(1H,d),3.89−3.88(4H,m),2.93(1H,sept),2.75−2.69(1H,m),2.62−2.57(1H,m),2.10−2.02(2H,m),1.99−1.95(1H,m),1.49−1.45(1H,m),1.23(6H,d)。
【0191】
実施例12
(+/−)−N−(4−イソプロピルフェニル)−2−メトキシ−N−〔(4−(トリフルオロメトキシ)ベンジル〕−5,6,7,8−テトラヒドロキノリン−8−カルボキサミド
【0192】
【化45】

【0193】
工程1.(4−イソプロピルフェニル)〔4−(トリフルオロメトキシ)ベンジル〕アミン
【0194】
【化46】

【0195】
実施例1A、工程1に記載の手順に従い、4−(トリフルオロメトキシ)ベンズアルデヒドおよび4−イソプロピルアニリンにより、標題化合物を無色油状物として得た。
H NMR(acetone−d)δ 7.54(2H,d),7.30(2H,d),6.99(2H,d),6.60(2H,d),5.42(1H,br s),4.40(2H,d),2.79−2.73(1H,m),1.17(6H,d)。
【0196】
工程2.(+/−)−N−(4−イソプロピルフェニル)−2−メトキシ−N−〔4−(トリフルオロメトキシ)ベンジル〕−5,6,7,8−テトラヒドロキノリン−8−カルボキサミド
【0197】
【化47】

【0198】
実施例1A,工程3に記載の手順に従い、2−メトキシ−5,6,7,8−テトラヒドロキノリンおよび(4−イソプロピルフェニル)〔4−(トリフルオロメトキシ)ベンジル〕アミンを用いて、標題化合物を無色油状物として得た。
H NMR(acetone−d)δ 7.48(2H,d),7.42−7.41(2H,m),7.35−7.31(3H,m),7.27(2H,d),6.55(1H,d),5.37(1H,d),4.65(1H,d),3.90−3.86(4H,m),2.93(1H,sept),2.75−2.69(1H,m),2.62−2.57(1H,m),2.10−1.96(3H,m),1.49−1.46(1H,m),1.23(6H,d)。
【0199】
実施例13
(+/−)−N−(4−イソプロポキシベンジル)−N−(4−イソプロピルフェニル)−2−メトキシ−5,6,7,8−テトラヒドロキノリン−8−カルボキサミド
【0200】
【化48】

【0201】
工程1. N−(4−イソプロポキシベンジル)−4−イソプロピルアニリン
【0202】
【化49】

【0203】
実施例1A、工程1に記載の手順に従い、4−イソプロポキシベンズアルデヒドおよび4−イソプロピルアニリンにより、標題化合物をオフホワイトの固体として得た。
H NMR(acetone−d)δ 7.30(2H,d),6.98(2H,d),6.87(2H,d),6.61(2H,d),5.15(1H,br s),4.60(1H,sept),4.24(2H,d),2.79−2.73(1H,m),1.30(6H,d),1.17(6H,d)。
【0204】
工程2.(+/−)−N−(4−イソプロポキシベンジル)−N−(4−イソプロピルフェニル)−2−メトキシ−5,6,7,8−テトラヒドロキノリン−8−カルボキサミド
【0205】
【化50】

【0206】
実施例1A、工程3に記載の手順に従い、2−メトキシ−5,6,7,8−テトラヒドロキノリンおよびN−(4−イソプロポキシベンジル)−4−イソプロピルアニリンを用いて、標題化合物を泡状物として得た。
H NMR(acetone−d)δ 7.37−7.33(3H,m),7.29(2H,d),7.22(2H,d),6.82(2H,d),6.54(1H,d),5.26(1H,d),4.62−4.57(1H,m),4.53(1H,d),3.87−3.83(4H,m),2.95−2.90(1H,m),2.75−2.69(1H,m),2.62−2.57(1H,m),2.10−2.04(2H,m),1.97−1.94(1H,m),1.49−1.46(1H,m),1.30(6H,d),1.23(6H,d)。
【0207】
実施例14
(+/−)−N−〔4−(ジメチルアミノ)ベンジル〕−N−(4−イソプロピルフェニル)−2−メチル−5,6,7,8−テトラヒドロキノリン−8−カルボキサミド
【0208】
【化51】

【0209】
実施例1A、工程3に記載の手順に従い、2−メチル−5,6,7,8−テトラヒドロキノリンおよびN−〔4−(ジメチルアミノ)ベンジル〕−4−イソプロピルアニリンを用いて、標題化合物を白色固体として得た。
H NMR(acetone−d)δ 7.39(2H,m),7.31(1H,d),7.25−7.23(4H,m),6.99(1H,d),6.70(2H,d),5.22(1H,d),4.53(1H,d),3.90−3.87(1H,m),2.92−2.88(7H,m),2.80−2.74(1H,m),2.68−2.63(1H,m),2.52(3H,s),2.11−1.94(3H,m),1.50−1.47(1H,m),1.22(6H,d)。
【0210】
実施例15
(+/−)−N−〔4−(ジメチルアミノ)ベンジル〕−2−イソプロピル−N−(4−イソプロピルフェニル)−5,6,7,8−テトラヒドロキノリン−8−カルボキサミド
【0211】
【化52】

【0212】
工程1. 2−エチルキノリン
【0213】
【化53】

【0214】
−10℃のTHF中ジイソプロピルアミンの0.40M溶液に対して、1.0当量のn−BuLi溶液(2.5M/ヘキサン)をゆっくりと添加した。10分後、この混合物を−78℃に冷却し、0.9当量のキナルジンを滴下した。赤/橙色の溶液をその後、0℃において1時間撹拌した。MeIを次に添加し、反応物を室温で2時間撹拌した。反応物をNHCl水溶液でクエンチングし、次にEtOAcにより抽出した。有機相をHOおよびブラインで洗浄した。溶液を次に(MgSO)乾燥させ、ろ過し、蒸発させた。粗生成物を1:10 EtOAc:ヘキサンによるフラッシュクロマトグラフィで精製し、標題化合物を淡黄色油状物として得た。
H NMR(acetone−d)δ 8.20(1H,d),7.95(1H,d),7.85(1H,d),7.70(1H,t),7.50(1H,t),7.40(1H,d),2.95(2H,q),1.35(3H,t)。
【0215】
工程2. 2−イソプロピルキノリン
【0216】
【化54】

【0217】
実施例15、工程1に記載の手順に従い、2−エチルキノリンおよびMeIにより、標題化合物を黄褐色油状物として得た。
H NMR(acetone−d)δ 8.25(1H,d),8.00(1H,d),7.90(1H,d),7.70(1H,t),7.55(1H,t),7.45(1H,d),3.25(1H,sept),1.40(6H,d)。
【0218】
工程3. 2−イソプロピル−5,6,7,8−テトラヒドロキノリン
【0219】
【化55】

【0220】
Parrフラスコ中2−イソプロピルキノリンの0.23Mトリフルオロ酢酸溶液に対して、0.1当量のPtOを添加した。懸濁物を、44psiHのParr装置に一晩セットした。H除去後、CHClを添加し、懸濁物をセライトによりろ過した。
溶媒を真空中で除去し、残渣をEtOACと飽和NaHC溶液で分配した。有機層をHOおよびブラインで洗浄し、次に乾燥MgSOで乾燥させ、ろ過蒸発させ、標題化合物を黄褐色油状物として得た。
H NMR(acetone−d)δ 7.35(1H,d),6.95(1H,d),3.00−2.90(1H,m),2.80(2H,m),2.70(2H,m),1.90(2H,m),1.80(2H,m),1.25(6H,m)。
【0221】
工程4.(+/−)−N−〔4−(ジメチルアミノ)ベンジル〕−2−イソプロピル−N−(4−イソプロピルフェニル)−5,6,7,8−テトラヒドロキノリン−8−カルボキサミド
【0222】
【化56】

【0223】
実施例1A、工程3に記載の手順に従い、2−イソプロピル−5,6,7,8−テトラヒドロキノリンおよびN−(4−ジメチルアミノベンジル)−4−イソプロピルアニリンを用いて、標題化合物を泡状物として得た。
H NMR(acetone−d)δ 7.49−7.40(2H,m),7.33(1H,d),7.28−7.19(4H,m),7.01(1H,d),6.70−6.63(2H,m),5.30(1H,d),4.46(1H,d),3.94−3.89(1H,m),3.09−3.02(1H,m),2.95−2.87(7H,m),2.82−2.74(1H,m),2.68−2.62(1H,m),2.16−2.01(2H,m),2.00−1.92(1H,m),1.51−1.44(1H,m),1.33(6H,d),1.22(6H,d)。
【0224】
実施例16
(+/−)−N−〔4−(ジメチルアミノ)ベンジル〕−2−エトキシ−N−(4−イソプロピルフェニル)−5,6,7,8−テトラヒドロキノリン−8−カルボキサミド
【0225】
【化57】

【0226】
工程1. 2−エトキシ−5,6,7,8−テトラヒドロキノリン
【0227】
【化58】

【0228】
実施例1A、工程2に記載の手順に従い、5,6,7,8−テトラヒドロキノリン2(1H)−オンおよびEtIにより、標題化合物を淡黄色油状物として得た。
H NMR(acetone−d)δ 7.42(1H,d),6.58(1H,d),4.39(2H,q),2.85−2.82(2H,m),2.78−2.76(2H,m),1.97−1.93(2H,m),1.90−1.86(2H,m),1.43(3H,t)。
【0229】
工程2.(+/−)−N−〔4−(ジメチルアミノ)ベンジル〕−2−エトキシ−N−(4−イソプロピルフェニル)−5,6,7,8−テトラヒドロキノリン−8−カルボキサミド
【0230】
【化59】

【0231】
実施例1A、工程3に記載の手順に従い、2−エトキシ−5,6,7,8−テトラヒドロキノリンおよびN−(4−ジメチルアミノベンジル)−4−イソプロピルアニリンを用いて、標題化合物をワックス状油として得た。
H NMR(acetone−d)δ 7.34−7.24(5H,m),7.14(2H,d),6.65(2H,d),6.50(1H,d),5.22(1H,d),4.48(1H,d),4.37−4.26(2H,m),3.83−3.80(1H,m),2.94−2.86(7H,m),2.73−2.67(1H,m),2.59−2.54(1H,m),2.10−1.92(3H,m),1.47−1.40(1H,m),1.36(3H,t),1.23(6H,d)。
【0232】
実施例17
(+/−)−N−〔4−(ジメチルアミノ)ベンジル〕−2−イソプロポキシ−N−(4−イソプロピルフェニル)−5,6,7,8−テトラヒドロキノリン−8−カルボキサミド
【0233】
【化60】

【0234】
工程1. 2−イソプロポキシ−5,6,7,8−テトラヒドロキノリン
【0235】
【化61】

【0236】
実施例1A、工程2に記載の手順に従い、5,6,7,8−テトラヒドロキノリン2(1H)−オンおよびi−PrIにより、標題化合物を淡黄色油状物として得た。
H NMR(acetone−d)δ 7.26(1H,d),6.39(1H,d),5.27−5.24(1H,m),2.69−2.68(2H,m),2.64−2.61(2H,d),1.81−1.74(4H,m),1.25(6H,d)。
【0237】
工程2.(+/−)−N−〔4−(ジメチルアミノ)ベンジル〕−2−イソプロポキシ−N−(4−イソプロピルフェニル)−5,6,7,8−テトラヒドロキノリン−8−カルボキサミド
【0238】
【化62】

【0239】
実施例1A、工程3に記載の手順に従い、2−イソプロポキシ−5,6,7,8−テトラヒドロキノリンおよびN−(4−ジメチルアミノベンジル)−4−イソプロピルアニリンを用いて、標題化合物を黄色油状物として得た。
H NMR(acetone−d)δ 7.31−7.25(5H,m),7.13(2H,d),6.66(2H,d),6.46(1H,d),5.30(1H,sept),5.14(1H,d),4.56(1H,d),3.82−3.80(1H,m),2.95−2.89(7H,m),2.73−2.67(1H,m),2.59−2.54(1H,m),2.08−2.00(2H,m),1.96−1.92(1H,m),1.48−1.40(1H,m),1.37(3H,d),1.31(3H,d),1.23(6H,d)。
【0240】
実施例18
(+/−)−N−〔4−(ジメチルアミノ)ベンジル〕−N−(4−イソプロピルフェニル)−2−(メチルチオ)−5,6,7,8−テトラヒドロキノリン−8−カルボキサミド
【0241】
【化63】

【0242】
工程1. 2−(メチルチオ)−5,6,7,8−テトラヒドロキノリン
【0243】
【化64】

【0244】
NMP中2−クロロ−5,6,7,8−テトラヒドロキノリンの0.20M溶液に対して、1.5当量のNaSMeを添加した。100℃において15分後、反応混合物をEtOAcとHOに分配した。有機層を分離し、無水NaSOで乾燥し、ろ過濃縮した。粗生成物をさらにヘキサン中10%EtOAcにより溶出するフラッシュクロマトグラフィにより精製し、標題化合物を黄色化合物として得た。
H NMR(acetone−d)δ 7.25(1H,d),6.95(1H,d),2.85(2H,m),2.70(2H,m),2.50(3H,s),1.85(2H,m),1.75(2H,m)。
【0245】
工程2.(+/−)−N−〔4−(ジメチルアミノ)ベンジル〕−N−(4−イソプロピルフェニル)−2−(メチルチオ)−5,6,7,8−テトラヒドロキノリン−8−カルボキサミド
【0246】
【化65】

【0247】
実施例1A、工程3に記載の手順に従い、2−(メチルチオ)−5,6,7,8−テトラヒドロキノリンおよびN−(4−ジメチルアミノベンジル)−4−イソプロピルアニリンを用いて、標題化合物を黄色化合物として得た。
H NMR(acetone−d)δ 7.30(5H,m),7.15(2H,d),7.00(1H,d),6.80(2H,d),5.10(1H,d),4.50(1H,d),3.85(1H,m),2.90(6H,s),3.00−1.50(7H,m)2.50(3H,s),1.20(6H,d)。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式Iの化合物:
【化1】

またはその薬学的に許容される塩、あるいは、W、X、Y、およびZのうちのひとつだけが−N−であるとき、そのN酸化物〔ここで:
W、X、YおよびZは、それぞれ独立して、−CH−および−Nから選択されるが、但し、W、X、YおよびZのうちの少なくともひとつであるが2個を超えないものが−N−であり、さらにW、X、YおよびZのうち2個が−N−であるときには、Rが存在せず;
kは、0、1、2または3であり;
およびRならびにRは、それぞれ独立して、
(1)水素、
(2)−C1−6アルキル、
(3)−OC1−6アルキル、
(4)−SC1−6アルキル、
(5)−C2−6アルケニル、
(6)−C3−6シクロアルキル、
(7)アリール、
(8)ヘテロアリール、
(9)複素環、
(10)−C1−6アルキルアリール、
(11)−C1−6アルキルヘテロアリール、
(12)−C1−6アルキル複素環、
(13)−O−アリール、
(14)−O−ヘテロアリール、
(15)−O−複素環、
(16)−OC1−6アルキルアリール、
(17)−OC1−6アルキルヘテロアリール
(18)−OC1−6アルキル複素環、
(19)ハロ、
(20)−CN、
(21)−NO
(22)−C(O)−C1−6アルキル、
(23)−C(O)−アリール、
(24)−C(O)−ヘテロアリール、
(25)−C(O)−複素環、
(26)−C(O)−C1−6アルキル、
(27)−NH−C1−6アルキル、
(28)−N(C1−6アルキル)(C1−6アルキル)
(29)−C(O)−NH
(30)−C(O)−NH−C1−6アルキル、
(31)−C(O)−N(C1−6アルキル)(C1−6アルキル)、および
(32)S(O)−C1−6アルキル
からなる群から選択され;
ここで、(1)乃至(18)および(22)乃至(32)の定義は、ハロ、ヒドロキシル、−CN、−NO、NHからなる群から選択される1、2または3個の置換基により置換されてもよく;
およびRは、それぞれ独立して、
(1)水素、
(2)−C1−6アルキル、
(3)−OC1−6アルキル、
(4)−SC1−6アルキル、
(5)−C2−6アルケニル、
(6)−C3−6シクロアルキル、
(7)アリール、
(8)ヘテロアリール、
(9)複素環、
(10)−C1−6アルキルアリール、
(11)−C1−6アルキルヘテロアリール
(12)−C1−6アルキル複素環、
(13)−O−アリール、
(14)−O−ヘテロアリール、
(15)−O−複素環、
(16)−OC1−6アルキルアリール、
(17)−OC1−6アルキルヘテロアリール
(18)−OC1−6アルキル複素環、
(19)ハロ、
(20)−CN、
(21)−NO
(22)−C(O)−C1−6アルキル、
(23)−C(O)−アリール、
(24)−C(O)−ヘテロアリール、
(25)−C(O)−複素環、
(26)−C(O)−C1−6アルキル、
(27)NH
(28)−NH−C1−6アルキル、
(29)−N(C1−6アルキル)(C1−6アルキル)
(30)−C(O)−NH
(31)−C(O)−NH−C1−6アルキル、
(32)−C(O)−N(C1−6アルキル)(C1−6アルキル)、
(33)−SH、および
(34)nが1または2であるS(O)−C1−6アルキル
からなる群から選択され、
ここで、(1)乃至(18)および(22)乃至(32)および(34)の定義は、ハロ、ヒドロキシル、−CN、−NO、NHからなる群から選択される1、2または3個の置換基により置換されてもよく;
は水素またはC1−3アルキル(これは、
(1)−ハロ、
(2)−NR
(3)アリール、
(4)−OC1−3アルキル、
(5)−SC1−3アルキル、および
(6)−S(O)1−3アルキル、
(7)ヒドロキシル
から選択される1、2または3個の置換基により置換されてもよい。)であり;
各RおよびRは、それぞれ独立して、水素または−C1−3アルキル(これは、
(1)−ハロ、
(2)C1−3アルキル、
(3)−OC1−6アルキル、
(4)−SC1−6アルキル、
(5)−S(O)1−6アルキル、
からなる群から選択される1、2または3個の置換基により置換されてもよい。)であり;
Arは、アリールまたはヘテロアリール(これらは、
(1)−ハロ、
(2)1、2、3または4個のハロ基で置換されてもよいC1−6アルキル、
(3)−NR
(4)アリール、
(5)1、2、3または4個のハロ基で置換されてもよい−OC1−6アルキル、
(6)−SC1−6アルキル、
(7)−S(O)1−6アルキル、
からなる群から選択される1、2または3個の置換基により置換されてもよい。)であり;
Arは、アリールまたはヘテロアリールあるいはC3−6シクロアルキル(これらは、
(1)−ハロ、
(2)1、2、3または4個のハロ基で置換されてもよいC1−6アルキル、
(3)−NR
(4)アリール、
(5)1、2、3または4個のハロ基で置換されてもよい−OC1−6アルキル、
(6)−SC1−6アルキル、および
(7)−S(O)1−6アルキル、
からなる群から選択される1、2または3個の置換基により置換されてもよい。)であり、ただし、式Iの化合物は、N−〔4−(ジメチルアミノ)ベンジル〕−N−(4−イソプロピルフェニル)−2−フェニル−5,6,7,8−テトラヒドロキノリン−8−カルボキサミド以外である。〕。
【請求項2】
式II、式IIIまたは式IVで示される、請求項1記載の化合物:
【化2】

またはその薬学的に許容される塩。
【請求項3】
式V、式VIまたは式VIIで示される、請求項1記載の化合物:
【化3】

【請求項4】
式VII、式IXまたは式Xで示される、請求項1記載の化合物:
【化4】

【請求項5】
が、
(1)−C1−6アルキル、
(2)−OC1−6アルキル、
(3)−SC1−6アルキル、
(4)−C2−6アルケニル、および
(5)−C3−6シクロアルキル、
からなる群から選択され、
ここで、(1)乃至(5)の定義は、ハロ、ヒドロキシル、−CN、−NO、NHからなる群から選択される1、2または3個の置換基により置換されてもよい、請求項1または請求項2または請求項3または請求項4記載の化合物。
【請求項6】
およびRが、それぞれ水素である、請求項1記載の化合物。
【請求項7】
およびRが、それぞれ水素である、請求項1記載の化合物。
【請求項8】
が、水素である、請求項1記載の化合物。
【請求項9】
kが、1である、請求項1記載の化合物。
【請求項10】
ArおよびAr1が、それぞれ独立して、置換されていてもよいフェニルまたはピリジルである、請求項1記載の化合物。
【請求項11】
が、
(1)−C1−3アルキル、
(2)−OC1−3アルキル、
(3)−SC1−3アルキル、
(4)−C2−4アルケニル、および
(5)−C3−6シクロアルキル、
からなる群から選択され、
ここで、(1)乃至(5)の定義は、ハロ、ヒドロキシル、−CN、−NO、NHからなる群から選択される1、2または3個の置換基により置換されてもよく;
およびRが、それぞれ水素であり;
およびRが、それぞれ水素であり;
が、水素であり、
kが、1であり、および
ArおよびArが、それぞれ独立して、置換されてもよいフェニルまたはピリジルである、請求項1記載の化合物。
【請求項12】
式IIまたは式IIaで示される、請求項1記載の化合物:
【化5】

またはその薬学的に許容できる塩。
【請求項13】
およびRが、それぞれ水素である、請求項12記載の化合物。
【請求項14】
およびRが、それぞれ水素である、請求項12記載の化合物。
【請求項15】
が、水素である、請求項12記載の化合物。
【請求項16】
kが、1である、請求項12記載の化合物。
【請求項17】
が、
(1)−C1−3アルキル、
(2)−OC1−3アルキル、
(3)−SC1−3アルキル、
(4)−C2−4アルケニル、および
(5)−C3−6シクロアルキル、
からなる群から選択され、
ここで、(1)乃至(5)の定義は、ハロ、ヒドロキシル、−CN、−NO、およびNHからなる群から選択される1、2または3個の置換基により置換されてもよく;
およびRが、それぞれ水素であり;
およびRが、それぞれ水素であり;
は、水素であり、
kが、1であり、および
ArおよびArが、それぞれ独立して、置換されてもよいフェニルまたはピリジルである、請求項12記載の化合物。
【請求項18】
ArおよびArが、それぞれ独立して、
(1)−ハロ、
(2)1、2、3または4個のハロ基で置換されてもよいC1−4アルキル、
(3)−NR
(4)フェニル、
(5)1、2、3または4個のハロ基で置換されてもよい−OC1−4アルキル、
(6)−SC1−4アルキル、
から選択される1、2または3個の置換基により置換されてもよいフェニルから選択され;および、RおよびRが、それぞれ独立して、水素またはメチルである、請求項17記載の化合物。
【請求項19】
下記:
(+)−N−〔4−(ジメチルアミノ)ベンジル〕−N−(4−イソプロピルフェニル)−2−メトキシ−5,6,7,8−テトラヒドロキノリン−8−カルボキサミド(エナンチオマ−A)、
(−)−N−〔4−(ジメチルアミノ)ベンジル〕−N−(4−イソプロピルフェニル)−2−メトキシ−5,6,7,8−テトラヒドロキノリン−8−カルボキサミド(エナンチオマ−A)、
(+)−N−〔4−(ジメチルアミノ)ベンジル〕−N−(4−イソプロピルフェニル)−2−メトキシ−5,6,7,8−テトラヒドロキノリン−8−カルボキサミド(エナンチオマ−B)、
(−)−N−〔4−(ジメチルアミノ)ベンジル〕−N−(4−イソプロピルフェニル)−2−メトキシ−5,6,7,8−テトラヒドロキノリン−8−カルボキサミド(エナンチオマ−B)、
(+/−)−N−〔4−(ジメチルアミノ)ベンジル〕−N−(4−イソプロピルフェニル)−2−メトキシ−6,7−ジヒドロ5H−シクロペンタ〔b〕ピリジン−7−カルボキサミド、
(+/−)−N−(4−クロロベンジル)−N−(4−イソプロピルフェニル)−2−メトキシ−5,6,7,8−テトラヒドロキノリン−8−カルボキサミド、
(+/−)−N−(4−イソプロピルベンジル)−N−(4−イソプロピルフェニル)−2−メトキシ−5,6,7,8−テトラヒドロキノリン−8−カルボキサミド、
(+/−)−N−(ビフェニル−4−イルメチル)−N−(4−イソプロピルフェニル)−2−メトキシ−5,6,7,8−テトラヒドロキノリン−8−カルボキサミド、
(+/−)−N−(4−イソプロピルフェニル)−2−メトキシ−N−〔4−(トリフルオロメチル)ベンジル〕−5,6,7,8−テトラヒドロキノリン−8−カルボキサミド、
(+/−)−N−(4−イソプロピルフェニル)−2−メトキシ−N−〔4−(トリフルオロメチル)ベンジル〕−5,6,7,8−テトラヒドロキノリン−8−カルボキサミド、
(+/−)−N−(4−イソプロピルフェニル)−2−メトキシ−N−(4−メトキシベンジル)−5,6,7,8−テトラヒドロキノリン−8−カルボキサミド、
(+/−)−N−(4−イソプロピルフェニル)−2−メトキシ−N−(3−メトキシベンジル)−5,6,7,8−テトラヒドロキノリン−8−カルボキサミド、
(+/−)−N−(4−イソプロピルフェニル)−2−メトキシ−N−〔4−(メチルチオ)ベンジル〕−5,6,7,8−テトラヒドロキノリン−8−カルボキサミド、
(+/−)−N−(4−イソプロピルフェニル)−2−メトキシ−N−〔(4−(メチルスルホニル)ベンジル〕−5,6,7,8−テトラヒドロキノリン−8−カルボキサミド、
(+/−)−N−〔4−(ジフルオロメトキシ)ベンジル〕−N−(4−イソプロピルフェニル)−2−メトキシ−5,6,7,8−テトラヒドロキノリン−8−カルボキサミド、
(+/−)−N−(4−イソプロピルフェニル)−2−メトキシ−N−〔4−(トリフルオロメトキシ)ベンジル〕−5,6,7,8−テトラヒドロキノリン−8−カルボキサミド、
(+/−)−N−(4−イソプロポキシベンジル)−N−(4−イソプロピルフェニル)−2−メトキシ−5,6,7,8−テトラヒドロキノリン−8−カルボキサミド、
(+/−)−N−〔4−(ジメチルアミノ)ベンジル〕−N−(4−イソプロピルフェニル)−2−メチル−5,6,7,8−テトラヒドロキノリン−8−カルボキサミド、
(+/−)−N−〔4−(ジメチルアミノ)ベンジル〕−2−イソプロピル−N−(4−イソプロピルフェニル)−5,6,7,8−テトラヒドロキノリン−8−カルボキサミド、
(+/−)−N−〔4−(ジメチルアミノ)ベンジル〕−2−エトキシ−N−(4−イソプロピルフェニル)−5,6,7,8−テトラヒドロキノリン−8−カルボキサミド、
(+/−)−N−〔4−(ジメチルアミノ)ベンジル〕−2−イソプロポキシ−N−(4−イソプロピルフェニル)−5,6,7,8−テトラヒドロキノリン−8−カルボキサミド、および
(+/−)−N−〔4−(ジメチルアミノ)ベンジル〕−N−(4−イソプロピルフェニル)−2−(メチルチオ)−5,6,7,8−テトラヒドロキノリン−8−カルボキサミド
からなる群から選択される化合物。
【請求項20】
請求項1記載の化合物またはその薬学的に許容できる塩;および薬学的に許容できる担体を含む、医薬組成物。
【請求項21】
C5a媒介疾患または障害を治療または予防する方法であって、このような治療または予防を必要とする患者に対して、治療有効量の請求項1記載の化合物または薬学的に許容できる塩を投与することを含む方法。
【請求項22】
患者においてC5aに拮抗する方法であって、このような拮抗作用を必要とする患者に対して、治療有効量の請求項1記載の化合物または薬学的に許容できる塩を投与することを含む方法。
【請求項23】
疾患または障害が、免疫調節性疾患または障害である、請求項21記載の方法。
【請求項24】
疾患または障害が、炎症性疾患または障害である、請求項21記載の方法。
【請求項25】
疾患または障害が、関節リウマチ、全身性エリテマト−デス、糸球体腎炎、虚血性心疾患、再潅流傷害、敗血症、乾癬、動脈硬化、炎症性大腸疾患、成人呼吸窮迫症、喘息、COPDおよびアルツハイマ−病である、請求項21記載の方法。
【請求項26】
疾患または障害が、アレルギ−疾患; 心筋梗塞; 脳梗塞; および虚血性再潅流、外傷、火傷または外科的侵襲により引き起こされる、白血球活性化による重篤な臓器障害である、請求項21記載の方法。

【公表番号】特表2008−501722(P2008−501722A)
【公表日】平成20年1月24日(2008.1.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−519572(P2007−519572)
【出願日】平成17年6月7日(2005.6.7)
【国際出願番号】PCT/CA2005/000891
【国際公開番号】WO2005/121095
【国際公開日】平成17年12月22日(2005.12.22)
【出願人】(305042057)メルク フロスト カナダ リミテツド (99)
【Fターム(参考)】