説明

CCR5モジュレータとしてのトロパン誘導体

【課題】ケモカインCCR5レセプタの変調が関与する疾患の治療薬の提供。
【解決手段】式(1)のトロパン誘導体。(X及びYは1つがCHでもう1つがNR、R及びRは、孤立してR、COR、COなど、Rは0〜3個のフッ素原子で置換されたC1−4アルキル基であり、Rは、C1−6アルキル、C2−6アルケニルなど)


【効果】HIV、遺伝的に関連するレトロウィルス感染及び炎症性疾患の治療に有用。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、トロパン誘導体、その調製のためのプロセス、それらを含有する組成物及びそれらの使用に関する。
より特定的には、本発明は、ケモカインCCR5レセプタの変調が関与するものを含めたさまざまな障害の治療における8−アゼビシクロ[3.2.1]オクタン誘導体の使用に関する。従って、本発明の化合物は、HIV−1といったようなHIV及び遺伝的に関連するレトロウイルス感染(及びその結果としての後天的免疫不全症候群、AIDS)及び炎症性疾患の治療において有用である。
【背景技術】
【0002】
「ケモカイン」という名前は、「chemotaticcytokines(化学走化性サイトカイン)」を短縮したものである。ケモカインは、重要な構造的特長を共通して有しかつ白血球をひきつける能力をもつタンパク質の大きな系統群を含む。白血球走化性因子として、ケモカインは、感染に対する身体の応答及び炎症の両方のための必須のプロセスである身体のさまざまな組織への白血球を引きつけにおいて不可欠な役割を果たす。ケモカイン及びそのレセプタは炎症性及び感染性疾患の病理生理学の中心を成すものであることから、ケモカイン及びそのレセプタの活性を変調させる、好ましくは拮抗する上で活性である作用物質が、かかる炎症性及び感染性疾患の治療的処置において有用である。
【0003】
ケモカインレセプタCCR5は、炎症性及び感染性疾患の治療という状況下で特に重要なものである。CCR5は、ケモカイン、特にMIP−1α及びMIP−1βと呼ばれるマクロファージ炎症性タンパク質(MIP)、そして活性化(activation)時点で調節(regulated)され正常な(normal)T−細胞発現され(expressed)分泌される(secreted)(RANTES)タンパク質のためのレセプタである。
【0004】
本発明の第1の態様に従うと、
【化1】

という構造式(I)の化合物又はその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物又は誘導体において、式中、
X及びYは、そのうちの1つがCH2でもう1つがNR4となるような形でCH2及びNR4から選択されており;
1及びR4は、独立してR5;COR5;CO25;CONR67;SO25;又は(C1-6アルキレン)フェニルであり、ここでフェニルはC1-6アルキル、C1-6アルキルカルボニル、C1-6アルコキシ、C1-6アルコキシカルボニル、ハロゲン、CF3、OH、CN、NR67、COR7、CO27又はCONR67から選択された0〜3個の原子又は基によって置換されており;
【0005】
2は、C1-6アルキル、C1-6アルキルカルボニル、C1-6アルコキシ、C1-6アルコキシカルボニル、ハロゲン、CF3、OH、CN、NR67、CO27又はCONR67の中から選択された0〜3個の原子又は基によって置換されたフェニルであり、
3は、0〜3個のフッ素原子で置換されたC1-4アルキルであり、
5は、C1-6アルキル;C2-6アルケニル;C2-6アルキニル;C3-7シクロアルキル;5又は6員の芳香族複素環;又は4〜7員の飽和複素環であって、ここで前記アルキル、アルケニル、アルキニル及びシクロアルキルは、オキソ、ハロゲン、CF3、OR7、CN、NR67、COR7、CO27又はCONR67の中から選択された0〜3個の原子又は基により置換され;前記複素環がN、O又はSの中から選択された1〜3個のヘテロ原子を含有し;前記複素環が、C1-6アルキル、C1-6アルキルカルボニル、C1-6アルコキシ、C1-6アルコキシカルボニル、ハロゲン、CF3、OH、CN、NR67、COR7、CO27又はCONR67の中から選択された0〜3個の原子又は基により置換されており;
【0006】
6はH又はR5であり;
7はH又はC1-6アルキルであり;
そうでなければR6及びR7が両方共同じN原子に付着されている場合、NR67は同様に、O、N又はSの中から選択された選択された0〜2個の付加的ヘテロ原子を含有する5〜7成員の、飽和、部分不飽和又は芳香族複素環を表わし得る、化合物又はその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物又は誘導体が提供されている。
【0007】
本発明の1態様では、Xは、CH2、NH、NC1-4アルキル、NCH2フェニル、0〜3個のフッ素原子によって置換されたNCOC1-4アルキル、NCO21-4アルキル又はNSO21-2アルキルである。
【0008】
本発明のもう1つの態様では、Xは、CH2、0又は3個のフッ素原子によって置換されたNCOC1-2アルキル又はNCO21-4アルキルである。
本発明のもう1つの態様では、Xは、CH2、NCOC1-2アルキル又はNCO21-2アルキルである。
【0009】
本発明のもう1つの態様では、Yは、CH2、NH、NC1-6アルキル、N(C1-6アルキレン)フェニル、0〜3個のフッ素原子によって置換されたNCOC1-6アルキル、NCO21-6アルキル又はNSO21-6アルキルである。
【0010】
本発明のもう1つの態様では、Yは、CH2、NH、NC1-4アルキル、N(C1-4アルキレン)フェニル、0〜3個のフッ素原子によって置換されたNCOC1-4アルキル、NCO21-4アルキル又はNSO21-4アルキルである。
本発明のもう1つの態様では、Yは、CH2、NH、NC1-4アルキル、NCH2フェニル、0〜3個のフッ素原子によって置換されたNCOC1-4アルキル、NCO21-4アルキル又はNSO21-2アルキルである。
【0011】
本発明のもう1つの態様では、Yは、CH2、NCOC1-2アルキル又はNCO21-2アルキルである。
【0012】
本発明の1態様では、R1は、COR5又はCO25であり、R5は、0〜3個のフッ素原子により置換されたC1-6アルキル、0〜3個のフッ素原子により置換されたC3-7シクロアルキル、0〜3個のフッ素原子により置換されたC1-6アルコキシ又はN、O又はSの中から選択された1〜3個のヘテロ原子を含有する4〜7員の飽和複素環である。
【0013】
本発明のもう1つの態様では、R1は、COR5又はCO25であり、R5は、0〜3個のフッ素原子により置換されたC1-4アルキル、0〜3個のフッ素原子により置換されたC3-5シクロアルキル又は、飽和複素環を含有する5又は6員のN、O又はSである。
【0014】
本発明のもう1つの態様では、R1は、COR5又はCO25であり、R5は、0〜3個のフッ素原子で置換されたC1-3アルキル、C3-4シクロアルキル、又は5〜6員のO含有飽和複素環である。
【0015】
本発明のもう1つの態様では、R1は、COC1-2アルキル又はCO21-2アルキルである。
本発明のもう1つの態様では、R2は、0又は3個のフッ素原子で置換されたフェニルである。
本発明のもう1つの態様では、R2は、0又は1個のフッ素原子で置換されたフェニルである。
【0016】
本発明のもう1つの態様では、R2は、モノーフルオロ置換された(例えばメタ置換された)フェニルである。
本発明のもう1つの態様では、R3は、C1-4アルキルである。
本発明のもう1つの態様では、R3は、メチルである。
1つの基又はその一部分としての「アルキル」という語は、直鎖及び有枝基を内含する。アルキルの例としては、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、sec−ブチル及びt−ブチルが含まれる。「C3-7シクロアルキル」という語は、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル又はシクロヘプチルを意味する。ハロゲンという語は、フルオロ、クロロ、ブロモ又はヨードを意味する。
【0017】
本発明は、構造式(I)の化合物の定義づけと一貫性ある上述のとおりの本発明の特定の態様の全ての組合せを網羅するものとして理解すべきである。
【0018】
構造式(I)の化合物は、少なくとも2つの塩基性中心を含有し、非毒性塩を形成する酸から適切な酸付加塩が形成される。例としては、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、塩化物、臭化物、ヨウ化物、硫酸塩、重硫酸塩、硝酸塩、リン酸塩、リン酸水素塩、酢酸塩、フマル酸塩、パモ酸塩、アスパラギン酸塩、ベシル酸塩、炭酸塩、重炭酸塩、カムシン酸塩、D及びL−乳酸塩、D及びL−酒石酸塩、エシレート、メシル酸塩、マロン酸塩、オロチン酸塩、グルセプテート、メチル硫酸塩、ステアリン酸塩、グロクロン酸塩、2−ナプシル酸塩、トシル酸塩、ヒベンズ酸塩、ニコチン酸塩、イセチン酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、クエン酸塩、グルコン酸塩、コハク酸塩、サッカレート、安息香酸塩、エシレート及びパモ酸塩が含まれる。適切な塩についての再考のためには、Berge et al;J.Pharm.Sci.,66,1−19,1977を参照のこと。
【0019】
構造式(I)の化合物又はその塩又は誘導体の薬学的に許容可能な溶媒和物には、その水和物が含まれる。
【0020】
構造式(I)の化合物は、化合物中の官能基のいずれかにおいて薬学的に許容可能な誘導体を提供するべく修飾され得る。当業者であれば、最終的脱保護段階の前に作ることのできる構造式(I)の化合物の或る種の保護された誘導体がそのままの状態では薬理学的活性をもたない可能性があるが、或る種のケースでは、薬理学的に活性である構造式(I)の化合物を形成するべく例えば代射によって身体内へ又は上に投与の後に変換され得る、ということを認識することであろう。かかる誘導体は、「プロドラッグ」という語の中に内含される。当業者であればさらに、例えばH Bundgard(Elsevier)1985により「プロドラッグの設計」の中で記述されているように「プロ部分」として当業者に知られている或る種の部分を、同じく「プロドラッグ」を形成するために構造式(I)の化合物の中で適切な官能基の上に置くことができる、ということもわかるであろう。さらに、構造式(I)の或る種の化合物は、構造式(I)のその他の化合物のプロドラッグとしても作用し得る。構造式(I)の化合物の薬学的に許容可能な誘導体というのは、構造式(I)の化合物の全ての保護された誘導体を意味する。
【0021】
構造式(I)の化合物の当該範囲内には、その多形体も内含される。
構造式(I)の化合物は付加的なキラル中心も含むことができ、従って2つ以上の立体異性体形態で存在し得るということが、当業者により認識されることだろう。当業者であればさらに、トロパン環のイミダゾール置換が、エンド又はエキソのいずれの構造でもありうるということを認識するだろう。本発明は、構造式(I)の化合物の全ての個々の立体異性体(例えば鏡像異性体)、そして該当する場合にはその個々の互換異性型を、その混合物(例えばラセミ混合物)と合わせて内含する。
【0022】
エンド構造でのトロパン環のイミダゾール置換が好まれる。
D立体異性体の分離は、例えば構造式(I)の化合物又はその適切な塩又は誘導体の立体異性体混合物の分別晶出、クロマトグラフィ又はH.P.L.C.といった従来の技術によって達成できる。構造式(I)の化合物の個々の鏡像異性体を同様に、適宜、対応する光学的に純粋な中間体から、又は適切なキラル支持体を用いた対応するラセミ化合物のH.P.L.C.又は適切な光学的に活性ある酸又は塩基と対応するラセミ化合物の反応によって形成されたD立体異性体塩の分別晶出によってといったように分割によって調製可能である。代替的には、構造式(I)の化合物の個々の鏡像異性体を、例えばキラル触媒といったようなキラル試薬を利用することによって調製することもできる。
【0023】
本発明は同様に、構造式(I)の同位体標識づけされた化合物をも内含する。構造式(I)の化合物又はその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物又は誘導体の同位体変異は、同じ原子番号をもつものの通常自然界に見い出される原子質量とは異なる原子質量を有する原子によって少なくとも1つの原子が置き換えられているものとして定義される。構造式(I)の化合物及び薬学的に許容可能な塩の中に取込むことのできる同位体の例としては、それぞれ2H、3H、13C、14C、15N、17O、18O、31P、32P、35S、18F及び36Clといったような水素、炭素、窒素、酸素、リン、硫黄、フッ素及び塩素の同位体が含まれる。構造式(I)の化合物及びその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物及び誘導体の或る種の同位体変異、例えば3H又は14Cといったような放射性同位体を取込んでいるものが、薬物及び/又は基質組織分布研究において有用である。トリチウム化されたすなわち3H及び炭素−14すなわち14Cの同位体が調製の容易さ及び検出可能性のため特に好ましい。さらに、重水素すなわち2Hといったような同位体での置換は、例えばインビボ半減期の増加又は必要用量の低減といった、より大きい代謝安定性の結果として得られる或る種の治療上の利点を提供することができ、従って、一部の状況下では好まれる可能性がある。本発明の構造式(I)の化合物及びその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物及び誘導体の同位体変異は、以下に論述する一般的方法及び後続する「調製と例」により例示されるプロセスを適当に採用して、調製可能である。
【0024】
構造式(I)の好ましい化合物としては、例7、13、17、27、29、33、34、35、36、37、39、41、44/45、46、49の化合物及びその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物又は誘導体が含まれる。
【0025】
構造式(I)の化合物及びその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物及び誘導体ならびにその中間体は、共に本書に参考として内含されている刊行物WO00/38680及びWO01/90106号の中で記述されている方法といったような類似の構造の化合物の調製のために当該技術分野において既知のあらゆる方法によって調製可能である。特に、その中の構造式(XIV)、(XIX)及び(XXIV)の化合物からの構造式(I)の化合物の調製のためのWO01/90106号に記述された反応条件は、本書中のプロセス(G)、(K)及び(L)のそれぞれにおいて使用するのに適している。
【0026】
以下の一般的プロセス及びスキームにおいては、R1〜R7X及びYは、相反する記述のないかぎり以上で定義した通りであり、プロセス(B)の構造式(III、2)中のR8及びR8aは、
【化2】

という基が所望の5’置換基を定義することになるようなものであり、(ここで矢印は構造式(II)の化合物に対する付着点を示す);ZはH又はクロロ又は1H−イミダゾール−1−イルといったようなカルボン酸活性化基であり;EsGpは、C1-6アルキルといったエステル形成基であり;Pgはbocといったアミノ保護基であり;ArLgは、例えばF、Cl、Br、OMe又はOEtといったような、Jerry March、上級有機化学(Advanced Organic Chemistry)(第4版)、Wiley Iaterscience、1992、p652(本書に参考として内含)中で開示されているもののような芳香族求核性置換に適した離脱基であり;bocはt−ブトキシカルボニルであり;DMFはN、N−ジメチルホルムアミドであり、DCMはジクロロメタンであり、THFはテトラヒドロフランであり;Lgは、Cl、Br、I及びスルホン酸エステル(例えばトシレート、メシレート及びトリフレートを含めたJerry March、同上、p352(本書中に参考として内含)中で開示されたものといったような脂肪族求核性置換に適した離脱基であり;WSCDIは1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボシイミドヒドロクロリドであり;DCCは、N、N1−シシクロヘキシルカルボシイミドであり;HOATは1−ヒドロキシ−7−アザベンゾトリアゾールであり;HOBtは1−ヒドロキシベンゾトリアゾール水和物であり;PyBOP(商標)はベンゾトリアゾール−1−イルオキシトリス(ピロリジノ)ホスホニウムヘキサフルオロホスフェートであり;PyBrOPはブロモ−トリス−ピロリジノ−ホスホニウムヘキサフルオロホスフェートであり;ムカイヤマ試薬は2−クロロ−1−メチルピリジウムヨウ化物である。
【0027】
構造式(I)の化合物は、以下の一般的プロセスにより調製可能である。
【0028】
第1のプロセス(A)に従うと、R1がR5であるものとして構造式(I)の化合物は、
【化3】

という構造式(II)の化合物を、従来のアルキル化条件下でR5Lg(III、1)という構造式(III、1)の化合物でアルキル化させることによって調製可能である。好都合には、アルキル化は、スキーム1、段階(i)に関連して以下で記述される条件下で実施される。
【0029】
第2のプロセス(B)に従うと、R1がR5であるものとして構造式(I)の化合物は、従来の還元アミノ化条件下で、R88aC=O(III、2)という構造式(III、2)の化合物と構造式(II)の化合物を反応させることにより調製可能である。好都合には、還元アミノ化は、スキーム1、段階(g)に関連して以下で記述される条件下で実施される。
第3のプロセス(C)に従うと、R1がCOR5であるものとして、構造式(I)の化合物は、従来のカルボン酸ノアミンカップリング条件下で
【化4】

という構造式(III、3)の化合物と構造式(II)の化合物を反応させることにより調製可能である。好都合には、該カップリングは、スキーム1、段階(k)に関連して以下で記述される条件下で実施される。
【0030】
第4のプロセス(D)に従うと、R1がCO25であるものとして、構造式(I)の化合物は、従来のカップリング条件下で
【化5】

という構造式(III、4)のハロホルメートと構造式(II)の化合物を反応させることにより調製可能である。好都合には、該反応は、R4がCO25である構造式(IV)の化合物の調製についてスキーム1に関連して以下に記述されている条件下で実施される。
【0031】
第5のプロセス(E)に従うと、R1がCONR67であるものとして、構造式(I)の化合物は、従来の条件下で
【化6】

という構造式(III、5)のアシルイミダゾリドと構造式(II)のアミンを反応させることにより調製可能である。好都合には、該反応は、R4がCONR67である構造式(IV)の化合物の調製についてスキーム1に関連して以下に記述されている条件下で実施される。
【0032】
第6のプロセス(F)に従うと、R1がSO25であるものとして、構造式(I)の化合物は、従来の条件下で
【化7】

という構造式(III、6)のスルホニルハロゲン化物と構造式(II)の化合物を反応させることにより調製可能である。好都合には、該反応は、R4がSO26である構造式(IV)の化合物の調製についてスキーム1に関連して以下に記述されている条件下で実施される。
【0033】
もう1つのプロセス(G)に従うと、構造式(I)の化合物は、従来の還元条件下で
【化8】

という構造式(XVII)の還元によって調製可能である。
【0034】
もう1つのプロセス(H)に従うと、構造式(I)の化合物は、従来の条件下で、
【化9】

という構造式(XVIII)のアルデヒドを、
【化10】

という構造式(XIX)のアミンで、
アミノ化することによって調製可能である。好都合には、還元性アミノ化は、スキーム1、段階(g)に関連して以下で記述される条件下で実施される。
【0035】
もう1つのプロセス(I)に従うと、構造式(I)の化合物は、従来の条件下で、構造式(XIX)のアミンでの、
【化11】

という構造式(XX)のニトリルの還元アミノ化によって調製可能である。好都合には、還元アミノ化は、スキーム1、段階(g)に関連して以下で記述される条件下で実施される。
【0036】
もう1つのプロセス(J)に従うと、構造式(I)の化合物は、従来の条件下で
【化12】

という構造式(XXI)の化合物での構造式(XIX)のアミン又はその塩のアルキル化によって調製可能である。好都合には、アルキル化は、スキーム1、段階(i)に関連して以下で記述される条件下で実施される。
【0037】
もう1つのプロセス(K)に従うと、構造式(I)の化合物は、従来の還元条件下で、
【化13】

の構造式(XXII)の化合物の非対称還元により調製可能である。
【0038】
もう1つのプロセス(L)に従うと、R1がCOR5である構造式(I)の化合物は、構造式(II)のアミン又はその金属塩(すなわち脱プロトン化形態)から、従来の条件下で
5CO2SGp(XXIII)
という構造式(XXIII)のエステルとの反応によって調製可能である。
【0039】
もう1つのプロセス(M)に従うと、構造式(I)の化合物は、構造式(I)のもう1つの化合物から変換により調製可能である。適切な変換には、X又はYがそれぞれNHである構造式(I)の対応する化合物からのX又はYがNR5である構造式(I)の化合物の調製が含まれる。当業者であれば、かかる変換が、プロセス(A)〜(F)及び(L)の下で上述したものと直接類似する方法に従って容易に実施可能であるということを認識するであろう。
【0040】
もう1つのプロセス(N)に従うと、構造式(I)の化合物は、構造式(I)の化合物の保護された誘導体の脱保護によって調製可能である。
【0041】
構造式(I)の化合物及びその中間体の調製のための一般的方法をさらに例示するスキームが以下に記されている。
当業者であれば、構造式(I)の化合物及びその中間体の調製のためのスキームに記述された手順のうちのいくつかが、考えられる置換基の一部に対しては適用不可能であるかもしれないということを認識することだろう。
【0042】
さらに、当業者であれば、所望の構造式(I)の化合物を提供するために記述されたものとは異なる順序でスキーム中に記述された変換を実施すること又は単数又は複数の変換を修飾することが必要である又は望ましいかもしれないということを認識するだろう。
【0043】
さらに当業者であれば、以下のスキームの中で例示されているように、望ましくない副反応を防止するべく分子中の単数又は複数の感応性基を保護することが構造式(I)の化合物の合成における任意の段階で必要となる又は望ましくなる可能性があるということも認識することであろう。特に、アミノ基を保護することが必要である又は望ましいかもしれない。構造式(I)の化合物の調製において使用される保護基は、従来の要領で使用可能である。例えば、かかる基の除去方法を同様に記述している、本書に参考として内含されるTheodora W Green及びPeter G M Wutsによる「有機合成中の保護基」第3版(John Wiley and Sons、1999)特に第7章p494〜653(「アミノ基のための保護」)に記述されているものを参照のこと。
【0044】
アミノ保護基boc、ベンジルオキシカルボニル、ベンジル及びアセチルは、構造式(I)の化合物及びその中間体の調製において特に有用である。
【化14】

スキーム1を特定的に参照すると、ここに描かれている変換は、以下のように実施することができる;
(a) 構造式(XIV)のアミンでの構造式(XV)のニトロピリジン上の離脱基の置換は、好都合には、アミン(例えばトリエチルアミン又はN−エチル−N,N−ジイソプロピルアミン)又はアルカリ金属炭酸塩(例えば炭酸ナトリウム又は炭酸カリウム)といった塩基の存在下で;アルコール(例えばメタノール又はエタノール)、ニトリル(例えばアセトニトリル)又はアミド(例えばDMF)といった溶剤の中で;かつ周囲温度から高温まで(例えば最高約120℃)の温度で実施される。
【0045】
(b) 構造式(XI)のイミダゾピリジンは、構造式(XII)のアミノ−ニトロピリジンのin立体異性体tu環化によって調製可能である。還元は、好都合には、鉄粉といった還元剤、カルボン酸(例えば酢酸)といった溶剤の存在下で、かつ周囲温度から最高約120℃の温度で実施される。中間体アミノ−アミノピリジンの環化は、好都合には、構造式(XIII)の無水物の添加により高温(例えば約140℃)で実施される。
【0046】
(c) 構造式(X)のイミダゾピペリジンへの構造式(XI)のイミダゾピリジンの還元は、好都合には、例えば白金(例えば白金酸化物)又はパラジウム(例えば水酸化パラジウム又はパラジウム炭素)触媒の存在下で;アルコール(例えばメタノール又はエタノール)又はカルボン酸(例えば酢酸)といった溶剤中で;周囲温度から高温(例えば最高80℃)の温度で;かつ150〜500kPaの水素といった高い圧力(例えば400kPaの水素)で、触媒水素化によって実施される。
【0047】
(d) 構造式(X)のイミダゾピペリジンは、臭化ベンジル又は塩化ベンジルといったようなベンジルハロゲン化物との反応により保護され得る。反応は、好都合にはアルコール(例えばエタノール)又はハロアルカン(例えばDCM)といったような溶剤中で室温にて実施される。
【0048】
(e) 段階(c)及び(d)に対する代替案として、構造式(XI)のイミダゾピリジンが臭化ベンジルといったようなベンジルハロゲン化物で処理されて4元中間体を提供し、これは従来の条件下で還元される。好都合には、臭化ベンジルがアルコール(例えばエタノール)又はハロアルカン(例えばDCM)といった溶剤の存在下で、周囲温度で構造式(XI)のイミダゾピリジンに添加されて四元中間体を提供し、これは次に低温(例えば約−70℃)の条件下で水素化ホウ素ナトリウムといったアルカリ金属ハロゲン化物の添加によって還元される。
【0049】
(f) 保護基がアセチル保護基又はそれに類似した基である場合、その除去は、好都合には、アルカリ金属水酸化物(例えば水酸化ナトリウム又は水酸化カリウム)といった塩基又は無機酸(例えば塩酸)といった酸での60〜100℃といった高温での処理により実施される。
【0050】
(g) 構造式(VI)の化合物は、構造式(VII)のアミンによる構造式(VIII)のアルデヒドの還元アミノ化によって調製される。好都合には、反応は、有機酸(例えば酢酸)といったような酸の存在下で;エーテル(例えばTHF)又はハロアルカン(例えばDCM)といった溶剤下で;トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム、シアノ水素化ホウ素ナトリウム又はホウ化水素といったようなアルカリ金属水素化還元剤を用いて;かつ周囲温度で実施される。
【0051】
(h) 段階(d)の保護がベンジル基を用いて付与される場合、その除去は好都合には、蟻酸アンモニウムといったような適切な水素供給源を用い、パラジウム触媒(例えばパラジウム炭素又は水酸化パラジウム炭素)といったような遷移金属触媒上で、アルコール(例えばエタノール)といった溶剤中で、約60℃といった高い温度で、転移水素化によって実施される。
【0052】
(i) R4がR5である場合、構造式(IV)の化合物は、構造式(III、1)の化合物でのアルキル化により構造式(V)のアミンから調製される。好都合には、アルキル化は、ハロアルカン(例えばDCM)、アルコール(例えばエタノール)又はエーテル(例えばTHF)といった適切な溶剤中で;任意にはトリエチルアミン又はN−エチル−N、N−ジイソプロピルアミンといった塩基の存在下で;かつ周囲温度から高温までの温度で(例えば還流)実施される。
(j) 保護基がboc保護基である場合、その除去は、好都合には無機酸(例えば無水HCl)又はトリフルオロ酢酸といった酸の存在下で;エステル(例えば酢酸エチル)、ハロアルカン(例えばDCM)又はエーテル(例えばTHF)といった適切な溶剤中で;かつ0℃から周囲温度までの温度で実施される。
【0053】
(k) 構造式(I)の化合物は、以上で記述されたプロセス(A)〜(F)及び(L)に従って、構造式(II)の化合物から調製可能である。
プロセス(C)を参照すると、酸/アミンカップリングは、好都合にはには構造式(III、3)の酸塩化物;トリエチルアミン又はN−エチル−N、N−ジイソプロピルアミンといったような余剰の酸受容体;ハロアルカン(例えばDCM)又はエーテル(例えばTHF)といった溶剤;を用い、かつ周囲温度で実施される。
【0054】
代替的には、酸/アミンカップリングは、WSCDI又はDCC及びHOBt又はHOAtといった試薬によって活性化された構造式(III、3)の酸;トリエチルアミン又はN−エチル−N、N−ジイソプロピルアミンといったような余剰の酸受容体;ハロアルカン(例えばDCM)又はエーテル(例えばTHF)といった溶剤;を用い、かつ周囲温度で実施される。
さらなる変形形態においては、酸/アミンカップリングは、構造式(III、3)の酸、PyBOP、PyBrOP又はムカイヤマの試薬のいずれか;トリエチルアミン又はN−エチル−N、N−ジイソプロピルアミンといったような余剰の酸受容体;ハロアルカン(例えばDCM)又はエーテル(例えばTHF)といった溶剤;を用い、かつ周囲温度で実施される。
【0055】
当業者であれば、スキーム1に記述された変換を、所望の構造式(I)の化合物を提供するべく、記述されたものとは異なる順序で実施するか又は修飾することができるということを認識するであろう。
【0056】
スキーム1の1変形形態においては、段階(i)は、以上の段階(g)で記述したもののといった還元アミノ化の条件下で、構造式(III、2)の化合物を用いて実施可能である。
スキーム1のもう1つの変形形態においては、R4がCOR5である構造式(IV)の化合物は、段階(k)で上述したもののような従来のカルボン酸/アミンカップリングの下で構造式(III、3)の化合物と構造式(V)の化合物を反応させることによって調製可能である。
【0057】
スキーム1のもう1つの変形形態では、R4がCO25である構造式(IV)の化合物は、構造式(III、4)のハロギ酸(例えばクロロギ酸);任意にはトリエチルアミン又はN−エチル−N、N−ジイソプロピルアミンといったような酸受容体と;ハロアルカン(例えばDCM)又はエーテル(例えばTHF)といった溶剤中で;かつ0℃から周囲温度までの温度で、構造式(V)の化合物を反応させることによって調製される。
【0058】
スキーム1のもう1つの変形形態においては、R4がCONR67である構造式(IV)の化合物が、構造式(III、5)のアシルイミダゾリド、任意にはトリエチルアミン又はN−エチル−N、N−ジイソプロピルアミンといったような酸受容体と;ハロアルカン(例えばDCM)又はエーテル(例えばTHF)といった溶剤中で;かつ0℃から周囲温度までの温度で、構造式(V)の化合物を反応させることによって調製可能である。
【0059】
スキーム1のもう1つの変形形態においては、R4がSO25である構造式(IV)の化合物が、構造式(III、6)のスルホニルハロゲン化物(例えばスルホニルクロリド);任意にはトリエチルアミン又はN−エチル−N、N−ジイソプロピルアミンといったような酸受容体と;ハロアルカン(例えばDCM)又はエーテル(例えばTHF)といった溶剤中で;かつ0℃から周囲温度までの温度で、構造式(V)の化合物を反応させることによって、調製可能である。
【0060】
スキーム1のもう1つの変形形態においては、XがNR4でありYがCH2である構造式(I)の化合物は、段階(a)において
【化15】

という構造式(XVI)のニトロピリジンで構造式(XV)のニトロピリジンを置き換えることによって、調製可能である。
【0061】
従って、当業者であれば、構造式(I)、(II)、(IV)、(V)、(VI)、(VII)、(IX)、(X)、(XI)及び(XII)を含め構造式(XV)から誘導されたスキーム1内の構造式が、構造式(XVI)から誘導された対応する化合物を包含するように意図されている、ということを認識することだろう。
【0062】
スキーム1のもう1つの変形形態においては、以下のスキーム1aにおいて例示されているように、異なる順序で段階(h)から(K)までを実施することによって構造式(I)の化合物を調製することができる。
【化16】

【0063】
当業者であれば、R4及びスキーム1の段階(i)に関して以上で論述したばかりの変形形態が、スキーム1aのR1及び段階(k)にもちょうど同じように適用されるということがわかるだろう。同様にして、構造式(XVI)に由来する以上に論述したスキーム1の変形形態に関し、当業者であれば、構造式(I)、(VI)、(XXIV)、(XXV)及び(XXVI)を含む構造式(XV)から誘導されたスキーム1a内の構造式が、構造式(XVI)から誘導された対応する化合物を包含するように意図されている、ということを認識するであろう。
【0064】
その上、当業者はさらに、プロセス(A)〜(F)及び(L)が、それぞれR1をR5、COR5、CO25、CONR67及びSO25とする構造式(XXIV)の化合物からの構造式(I)の化合物の調製に関して直接的対応物を有する、ということを認識することだろう。
構造式(XVII)、(XIX)及び(XXII)の化合物は、構造式(I)の化合物又はその中間体と類似の構造をもつものであり、類似の方法で調製可能である。
【0065】
構造式(III.1)〜(III.6)、(VIII)、(XIII)〜(XVI)、(XVIII)、(XX)及び(XXI)の化合物は、既知の化合物であるか、又は従来の化学反応によって調製できるものである:例えばWO01/90106を参照のこと。
構造式(I)の化合物の薬学的に許容可能な塩は、構造式(I)の化合物の溶液と所望の酸を混合することによって安易に調製可能である。塩は、溶液から沈殿させろ過により収集することもできるし、或いは又溶剤の蒸発により回収することもできる。
【0066】
構造式(I)の化合物及びその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物及び誘導体は、人間を含めた動物の体内で薬理学的活性を有することから、有用である。より特定的には、これらは、CCR5レセプタの変調が関与する障害の治療において有用である。特に有利な疾病状態としては、HIV、遺伝的にHIVに関係するレトロウイルス感染、エイズ及び炎症性疾患を内含する。
【0067】
本発明の化合物は、成人呼吸即窮迫症候群(ARDS)、気管支炎、慢性気管支炎、慢性閉塞性肺疾患、嚢胞性線維症、ぜん息、気腫、鼻炎及び慢性副鼻腔炎を含む呼吸器疾患の治療のために使用可能である。
【0068】
治療可能なその他の身体条件としては、異なる器官内でT細胞トラフィキングによりひき外されるか、影響されるか又はその他の何らかの形でそれと相関関係のある身体条件がある。本発明の化合物は、かかる身体条件そして特にCCR5又はCCR5ケモカインとの相関関係が立証されてきている以下のもの(ただしこれらに制限されるわけではない)の治療に有用であり得る:クローン病及び潰瘍性大腸炎を含む炎症性大腸疾患、多発性硬化症、関節リウマチ、移植片拒絶、特に心臓、肺、肝臓、腎臓及び膵臓移植片といった(例えば腎臓又は肺同種移植片)中実器官移植片(ただしこれらに制限されるわけではない)、子宮内膜症、I型糖尿病、糸球体疾患といった腎臓疾患、肝臓、肺及び腎臓線維症といった線維症、慢性膵炎、肺の炎症性条件、HIV脳炎といった脳炎、慢性心不全、乾癬、卒中、肥満、エイズ関連痴呆及びアルツハイマ病といったようなCNS(中枢神経系)疾患、貧血症、動脈硬化性プラーク、アトピー性皮膚炎、慢性膵炎、非ホジキンリンパ腫、カポジ肉腫、黒色腫及び乳腺ガンといったガン、及び侵害受容性疼痛及び神経因性疼痛といった疼痛(例えば末梢神経因性疼痛)。
【0069】
CCR5レセプタの変調が関与する感染病には、急性及び慢性B型肝炎ウイルス(HBV)及びHCV感染、腺ペスト、ペスト敗血症及び肺ペスト、天然痘といったポックスウイルス感染、トキソプラズマ感染、マイコバクテリア感染、シャーガス病といったようなトリパノソーマ感染、肺炎及びサイトスポリジウム症が含まれる。
【0070】
ケモカイン及びケモカインレセプタブロッカーの考えられる利用分野の最近の再考については、Cascieri,M.A,及びSpringer.,M,S.「ケモカイン/ケモカインレセプタ系統群:治療的介入の可能性と進歩」、Curr.Opin.Chem.Biol.4(4),420−7(2000年8月)を参照のこと。
【0071】
構造式(I)の化合物及びその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物及び誘導体のHIV感染阻害物質としての有用性は、Dimitrov et al.,J.Clin.Microbiol.,28,734−737(1990)内で記述されているHIVミクロ培養検定、及びConnor et al.,Virology,206(2)935−44(1995)に記述されているシュードタイプHIVリポータ検定を使用することによってといった、当該技術分野において既知のいずれかの単数又は複数の方法によって実証可能である。
【0072】
構造式(I)の化合物及びその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物及び誘導体のケモカインレセプタ活性変調能力は、Combadiere et al.,J.Leukoc,Biol.,60,147−52(1996)内に開示された手順に従ったCCR5結合検定の使用;同じ業者により記述される通りの細胞内カルシウム動員検定の使用;及びEP1118858A2の例1(p85〜88)内に記述されている手順に従ってCCR5レセプタに対するHIV外被タンパク質(gp120)の結合を阻害するそれらの能力などといった当該技術分野において既知の方法によって実証される。問題のレセプタを発現する細胞系統には、PM−1といったようなレセプタを自然に発現するもの又はIL−2刺激された抹消血リンパ球(PBL)又はCHO、300.19、L1、2又はHEK−293といったような組換え体レセプタを発現するように工学処理された細胞が含まれる。
【0073】
構造式(I)の化合物は単独で投与することができるが、一般的には、意図された投与経路及び標準の薬学的実践方法に関して選択された適切な薬学的賦形剤、希釈剤又は担体との混和剤の形で投与されることになる。
【0074】
例えば、構造式(I)の化合物は、即時、遅延、修正、持続、パルス又は制御放出型の応用のため、着香剤又は着色剤を含む可能性のある錠剤、カプセル、多微粒子、ジェル、フイルム、卵形剤、エリキシル剤、溶液又は懸濁液の形で経口、口腔内又は舌下投与され得る。構造式(I)の化合物は同様に、高速分散又は高速溶解性剤形として又は高エネルギー分散の形で、又はコーティングされた粒子として投与可能である。構造式(I)の化合物の適切な処方は、望まれる通りにコーティングが施されているか又はいない形態であり得る。
【0075】
例えば錠剤といったようなかかる固体医薬組成物は、微晶質セルロース、ラクトース、クエン酸ナトリウム、炭酸カルシウム、第2リン酸カルシウム、グリシン及びでんぷん(好ましくはトウモロコシ、ジャガイモ又はタピオカでんぷん)といった賦形剤、グリコール酸ナトリウムでんぷん、クロスカルメロースナトリウム及び或る種のケイ酸塩錯体といったような崩壊剤、そしてポリビニルピロリドン、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、スクロース、ゼラチン及びアカシアといったような造粒結合剤を含有し得る。さらに、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸、ベヘン酸グリセリル及びタルクといったような潤滑剤も内含させることができる。
【0076】
一般例
錠剤の処方は標準的には0.01mg〜500mgの活性化合物を含有することができ、一方錠剤の充てん重量は50mg〜1000mgの範囲内であり得る。それぞれ5mg及び10mgの錠剤のための処方例が以下に示されている:
【0077】
成分 重量(w/w)%
構造式(I)の化合物* 5000
Avicel PH102 60,500
無水DCP 30,500
Explotab CLV 3,000
ステアリン酸マグネシウム1 1,000
【0078】
成分 重量(w/w)%
構造式(I)の化合物* 10,000
ラクトース 64,125
でんぷん 21,375
クロスカルメロースナトリウム 3,000
ステアリン酸マグネシウム 1,500
【0079】
1 0.5%w/wがローラ圧密前で粉砕後に添加される。
* 又はその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物又は誘導体−数量は相応して又薬物活性に関して調整される。
【0080】
錠剤は、例えば直接圧縮又は湿式又は乾式造粒プロセスなどの標準的プロセスによって製造される。錠剤コアは、Opadry White/Opadry Clearといったような適切な保護膜でコーティングされ得、適切に包装される(例えばびん又はブリスタ包装内で)。
【0081】
類似のタイプの固体組成物も、ゼラチン又はHPMCカプセル内の充てん材として利用することができる。この点において好ましい賦形剤は、ラクトース、でんぷん、セルロース、乳糖、又は高分子量ポリエチレングリコールを含む。水性懸濁物及び/又はエリキシル剤のためには、構造式(I)の化合物をさまざまな甘味料又は着香剤、着色材又は染料、乳化剤及び/又は懸濁剤、及び水、エタノール、プロピレングリコール及びグリセリン及びそれらの組合せと組合わせることができる。
【0082】
構造式(I)の化合物は、非経口的に、例えば静脈内、動脈内、腹腔内、髄腔内、脳室内、尿道内、肋骨内、頭蓋内、筋内又は皮下投与することもでき、そうでなければ輸液又は無針注入技術によって投与可能である。このような非経口投与については、溶液を血液と等張性にするべく例えば充分な塩又はグルコースといったようなその他の物質を含有することのできる無菌水溶液の形でこれらの化合物を使用することが最良である。水溶液は、必要とあらば適切に緩衝されるべきである(好ましくは3〜9のpH)。無菌条件下での適切な非経口処方の調製は、当業者にとって周知の標準的な薬学的技術によって容易に達成される。
【0083】
人間の患者に対する経口又は非経投与については、構造式(I)の化合物及びその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物及び誘導体の一日服用量レベルは0.01〜30mg/kg(単一分量又は分割分量で)であり、好ましくは0.01〜15mg/kgの範囲内にある。かくして錠剤は、適宜一度に一錠又は2錠以上投与するために1mg〜0.5gの化合物を含有することになる。いずれにせよ医師は、あらゆる個々の患者に最も適したものとなる実際の服用量を決定し、これは、特定の患者の年令、体重及び応答性によって変化する。上述の服用量は平均的なケースの一例である。当然のことながら、より高い又はより低い服用量範囲が値する個々のケースも存在する可能性があり、かかるケースは本発明の範囲内に入っている。
【0084】
経口投与が好ましい。好ましくは、投与は効果が必要とされる直前に行なわれる。
構造式(I)の化合物は同様に鼻腔内投与又は吸入投与することもでき、好都合には乾燥粉末吸入器又は例えばジクロロジフルオロメタン、トリクロロフルオロメタン、ジクロロテトラフルオロエタン、ヒドロフルオロアルカン例えば1,1,1,2−テトラフルオロエタン(HFA134A[商標]又は1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパン(HFA227EA[商標])、二酸化炭素又はその他の適切な気体などの適切な推進薬の使用を伴う又は伴わない加圧容器、ポンプ、スプレー、アトマイザ又はネブライザの形で納入される。加圧エアゾール噴霧器の場合、服用量単位は、一定量を送達するためのバルブを具備することよって決定できる。加圧容器、ポンプ、スプレー、アトマイザ又はネブライザは、潤滑剤例えばトリオレイン酸ソルビタンを付加的に含有しうる溶剤としての推進薬と潤滑剤の混合物を使用することなどによって、活性化合物の溶液又は懸濁液を収納することができる。吸入器(inhaler又はinsufflator)内で使用するためのカプセル及びカートリッジ(例えばゼラチンから作られている)は、構造式(I)の化合物とラクトース又はでんぷんといったような適切な粉末ベースの粉末ミックスを収納するように処方され得る。
【0085】
エアゾール又は乾燥粉末処方は好ましくは、各々の計量分量又は「パフ」が患者に対する送達のために1μg〜10mgの構造式(I)の化合物を含有するような形で準備される。エアゾールでの全体的一日分量は1μg〜20mgの範囲内にあり、これは単一分量で、又はより一般的には一日全体を通して分割された分量で投与され得る。
【0086】
代替的には、構造式(I)の化合物は、座薬又はペッサリの形で投与可能であるか、又は、ゲル、ハイドロゲル、ローション、溶液、クリーム、軟こう又は粉剤の形で局所的に適用可能である。構造式(I)の化合物は、同様に、例えは皮膚パッチを用いて皮膚上に又は経皮的に投与することもできる。これらは同様に、肺又は直腸経路で投与することもできる。
【0087】
これらは又、特に眼の炎症条件又は疾病を治療するために、眼を経由して投与することもできる。眼科用途のためには、化合物は、塩化ベンジルアルコニウムといったような防腐剤と任意に組合わせて、等張性でpHの調整された無菌食塩水中の微粉化された懸濁液として、又は好ましくは等張性でpHの調整された無菌食塩水中の溶液として処方可能である。代替的には、これらはペトロラクタムといったような軟こうの形で処方され得る。
【0088】
皮膚に対する局所施用のためには、構造式(I)の化合物は、例えば、鉱油、液体ペトロラクタム、白色ペトロラクタム、プロピレングリコール、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン化合物、乳化用ろう及び水のうちの単数又は複数のものとの混合物の中に懸濁又は溶解された活性化合物を含有する適切な軟こうとして処方され得る。代替的には、これらの化合物は、鉱油、モノステアリン酸ソルビタン、ポリエチレングリコール、液体パラフィン、ポリソルベート60、セチルエステルワックス、セテアリルアルコール、2−オクチルドテカノール、ベンジルアルコール及び水のうちの単数又は複数のものの混合物の中に懸濁又は溶解した適切なローション又はクリームとして処方可能である。
【0089】
構造式(I)の化合物は同様に、シクロデキストリンと組合せた形で使用することもできる。シクロデキストリンは、薬物分子と包接錯体及び非包接錯体を形成するものとして知られている。薬物−シクロデキストリン錯体の形成は、薬物分子の可溶性、溶解速度、生物学的利用能及び/又は安定性特性を修正する可能性がある。薬物−シクロデキストリン錯体は、一般に大部分の剤形及び投与経路のために有用である。薬物との直接的錯化に対する代替案として、シクロデキストリンを、例えば担体、希釈剤又は可溶化剤といったような補助添加剤として使用することもできる。アルファ、ベータ及びガンマ−シクロデキストリンが最も一般的に使用されており、WO−A−91/11172、WO−A−97/02518及びWO−A−98/55148の中で記述されている。
【0090】
構造式(I)の化合物及びその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物及び誘導体は、それらが先行技術の化合物と比べてより選択的で、より急速な作用の発現を有しより良く吸収され、より安定し、代謝に対しより耐性があり低い「食品効果」を有し、安全性プロフィールが改善されているか、又はその他のより望ましい特性を有する(例えば可溶性又は吸湿性に関して)という利点を有する。
【0091】
構造式(I)の化合物及びその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物及び誘導体は、単独で又は組合せ療法の一部として投与可能である。かくして本発明の範囲内に含まれるのは、活性成分としての本発明の化合物に加えての付加的な治療薬及び活性成分の同時投与及びこれを含有する組成物である。往々にして組合せ療法と呼ばれるこのような多重薬物投与計画は、CCR5ケモカインレセプタ変調特にヒト免疫不全ウイルス、HIVによる感染によって媒介されるか又はこれと結びつけられる疾病又は身体条件の治療及び予防において使用可能である。治療薬のかかる組合せの使用は、治療を必要としている患者又はかかる患者となるリスクのある者の体内での、ヒト免疫不全症ウイルス、HIV及び関連する病原性レトロウイルスの感染及び増殖の治療及び予防に関して特に適切である。かかるレトロウイルス病原体が前記患者に投与されたあらゆる単一療法に対する耐性をもつ菌株へと比較的短かい時間で進化する能力は、文献中で周知である。
【0092】
構造式(I)のCCR5ケモカインレセプタ及びその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物及び誘導体に加えた活性作用物質の使用を必要とし得る治療上の有効性という必要条件に加えて、補助療法を表わすすなわち本発明のCCR5ケモカインレセプタ変調化合物が果たす機能を補充し補足する活性成分が関与する薬物の組合せの使用を強要するか又は強く推奨するさらなる論理的根拠が存在している。補助的治療の目的で用いられるかかる補足的治療薬は、CCR5ケモカインレセプタ変調によって媒介されるか又はそれに付随する疾病又は身体条件を直接治療するか予防する代りにCCRケモカインレセプタ変調された疾病又は身体条件の結果直接もたらされるか又はこれに間接的に随伴する疾病又は身体条件を治療する薬物を含む。例えば、基本的なCCRケモカインレセプタ変調された疾病又は身体条件がHIV感染及び増殖である場合、治療対象の患者の免疫不全状態の結果として発生する日和見感染症、新生物及びその他の身体条件を治療することが必要又は少なくとも望ましい可能性がある。例えば、免疫刺激を提供し初期及び基本HIV感染に随伴する疼痛及び炎症を治療するために、構造式(I)の化合物及びその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物及び誘導体と共に、その他の活性作用物質を使用することが可能である。
【0093】
かくして、本発明の治療方法及び薬学組成物は、構造式(I)の化合物及びその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物及び誘導体を単一療法の形で利用することができるが、前記方法及び組成物は同様に、構造式(I)の単数又は複数の化合物又はその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物又は誘導体が、本書にさらに詳細に記述されているものといったような単数又は複数の既知の治療薬と組合わせて同時投与される多重療法の形でも使用可能である。
【0094】
本発明の好ましい組合せには、構造式(I)の化合物又はその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物又は誘導体、及び、好ましくはナビラピン、デラビルジン及びエフアビリンツを含む(ただしこれらに制限されるわけではない)非ヌクレオシド逆転写酵素阻害物質(NNRTI)の中から;ジドブジン、ジダノシン、ザルルタビン、スタブジン、ラミブジン、アバカビル、アデフォビル及びシピボキシルを含む(ただしこれらに制限されるわけではない)ヌクレオシド/ヌクレオチド阻害物質の中から;そしてインジナビル、リトナビル、サキナビル、ネルフィナビル、ロピナビル及びアンプレナビルを含む(ただしこれらに制限されるわけではない)プロテアーゼ阻害物質の中から選択された単数又は複数のHIVプロテアーゼ阻害物質及び/又はHIV逆転写酵素阻害物質が含まれる。
【0095】
本発明の上述の好ましい実施形態において有用なその他の作用物質には、FTC、PMPA、フォジブジン、チドキシル、タルビラリン、S−1153、MKC−442、MSC−204、MSH−372、DMP450、PNU−140690、ABT−378、KNI−764、TMC120及びTMC125を含む(ただしこれらに制限されるわけではない)上述の阻害物質クラスのいずれかからの現行の及び今後発見される、試験研究中の薬が含まれる。
【0096】
本発明の好ましい実施形態の範囲内に同様に含まれているのは、補助治療を目的として用いられる補足的治療薬と構造式(I)の化合物又はその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物又は誘導体の組合せにおいて、前記補足的治療薬が、例えばヒドロキシウレアといった増殖阻害物質;サルグラモスチム及びさまざまな形のインターフェロン又はインタフェロン誘導体などの免疫調整剤;例えばAMD3100、T−20、T−1249、PRO−140、PRO−542、AD−349、BB−10010及びその他のケモカインレセプタ作用薬/拮抗薬といった融合阻害物質;例えばNK1拮抗薬といったタキキニンレセプタ調整剤;例えばAR177などのインテグラーゼ阻害物質;RNaseH阻害物質;ウイルス転写及びRNA複製の阻害物質;及び異なるメカニズムを通してHIV感染した個体の身体条件又は転帰を改善するか又はウイルス感染を阻害するその他の作用物質から成るグループの中から独立して選択された単数又は複数の成員を含んで成る組合せである。
【0097】
HIV感染の予防、又は潜在的に又は実際的にHIVで感染した高ウイルス性及び無症候性対象の治療のための本発明の好ましい治療方法には、(i)本書で開示されている通りの構造式(I)の範囲内の化合物;(ii)(i)の化合物に付加した1つのNNRTI;(iii)(i)の化合物に付加した2つのNRTI;(iv)(ii)の組合せに付加した1つのNRTI及び(v)組合せ(iii)及び(iv)内でNRTIの代りに用いられるプロテアーゼ−阻害物質クラスから成るグループの中から独立して選択された1成員の投与が含まれるが、これに制限されるわけではない。
【0098】
検出可能なウイルス血症又は異常に低いCD4計数を伴うHIV感染した個体の治療のための本発明の好ましい方法は、さらに、選択すべき一成員として;(vi)立証されたHIV感染の治療のための標準の推奨された初期投薬計画に加えた、以上の(i)に従った治療(例えばhttp;//hivatis.org/trtgdIns.html参照)(かかる標準的投薬計画は、2つのNRTIと組合わせてプロテアーゼ阻害物質クラスの1つの作用物質を内含するが、これに制限されるわけではない);及び(vii)プロテアーゼ阻害物質構成要素又はNRTIの一方又は両方が本書に開示されている通りの構造式(I)の範囲内の1つの化合物によって置換されている、立証されたHIV感染の治療のための標準的な推奨された初期投薬計画(例えばhttp://hivatis.org/trtgdIns.html参照)、を内含する。
【0099】
抗ウイルス療法が不首尾であったHIV感染した個体の治療のための本発明の好ましい方法は、選択すべき成員として、(viii)かかる患者の治療のための標準の推奨された投薬計画に加えた、以上の(i)に従った治療(例えばhttp;//hivatis.org/trtgdIns.html参照);及び(ix)プロテアーゼ阻害物質構成要素の1つ又はNRTIの一方又は両方が本書に開示されている通りの構造式(I)の範囲内の1つの化合物によって置換されている、抗レトロウイルス療法に失敗した患者の治療のための標準的な推奨された初期投薬計画(例えばhttp;//hivatis.org/trtgdIns.html参照)、を内含する。
【0100】
本発明に従った使用のための付加的な組合せには、構造式(I)の化合物又はその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物又は誘導体と、N−{(IS)−3[3−(3−イソプロピル−5−メチル−4H−1,2,4−トリアゾル−4−イル)−エキソ−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−t−8−イル]−1−フェニルプロピル}−4,4−ジフルオロシクロヘキサンカルボキサミドといったようなもう1つのCCR5拮抗薬;Bx−471といったようなCCR1拮抗薬;サルメテロールといったようなベータアドレナリンレセプタ拮抗薬;プロピオン酸フルチカゾンといったようなコルチコステロイド作用薬;モンテルカストといったLTD4拮抗薬;臭化チオトロピウスといったムスカリン拮抗薬;シロミラスト又はロフルミラストといったようなPDE4阻害物質;セレコキシブ、バルデコキシブ又はロフェコキシブといったようなCOX−2阻害物質;ガバペンチン又はプレガバリンといったようなアルファ−2−デルタリガンド;REBIFといったベーターインタフェロン;TNF−アルファ阻害物質(例えばアダリムマブ)、スタチンなどのHMGCoA還元酵素阻害物質(例えばアトルバスタチン)といったTNFレセプタ調整剤;又は、シクロスポリン又はマクロリド例えばタクロリマスといったような免疫抑制剤との組合せが含まれる。
【0101】
本発明の上述の好ましい実施形態組合せにおいては、構造式(I)の化合物又はその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物又は誘導体及びその他の治療上活性な作用物質は、剤形に関しては互いに別々にか又は互いに併用して、又その投与時間に関しては連続的に又は同時に投与可能である。かくして、1つの成分作用物質の投与は、その他の成分作用物質(単複)の投与の前、又はそれと同時又はその後であり得る。
【0102】
本書中の治療に対する参照指示は全て、治療的処置、緩和医療及び予防的処置を含むものであるということを認識すべきである。
【0103】
かくして本発明は、次のものを提供する:
− 構造式(I)の化合物又はその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物又は誘導体;
− 構造式(I)の化合物又はその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物又は誘導体の調製のためのプロセス;
− 構造式(I)の化合物又はその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物又は誘導体を薬学的に許容可能な賦形剤、希釈剤又は担体と合わせて内含する医薬組成物;
− 薬剤として使用するための構造式(I)の化合物又はその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物又は誘導体;
− CCR5レセプタの変調が関与する障害の治療のための構造式(I)の化合物又はその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物又は誘導体;
【0104】
− HIV、遺伝的にHIVに関係するレトロウイルス感染、エイズ又は炎症性疾患の治療のための構造式(I)の化合物又はその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物又は誘導体;
− 成人呼吸窮迫症候群(ARDS)、気管支炎、慢性気管支炎、慢性閉塞性肺疾患、嚢胞性線維症、ぜん息、気腫、鼻炎及び慢性副鼻腔炎を含む呼吸器疾患の治療のための構造式(I)の化合物又はその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物又は誘導体;
− クローン病又は潰瘍性大腸炎を含む炎症性大腸疾患、多発性硬化症、関節リウマチ、腎臓又は肺同種移植片を含む移植片拒絶、子宮内膜症、I型糖尿病、腎臓疾患、慢性膵炎、肺の炎症性条件又は慢性心不全の治療のための構造式(I)の化合物又はその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物又は誘導体;
【0105】
− CCR5レセプタの変調が関与する障害の治療用の薬剤の製造のための、構造式(I)の化合物又はその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物又は誘導体の使用;
− HIV、遺伝的にHIVに関係するレトロウイルス感染、エイズ又は炎症性疾患の治療の薬剤の製造のための構造式(I)の化合物又はその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物又は誘導体の使用;
− 成人呼吸窮迫症候群(ARDS)、気管支炎、慢性気管支炎、慢性閉塞性肺疾患、嚢胞性線維症、ぜん息、気腫、鼻炎及び慢性副鼻腔炎を含む呼吸器疾患の治療用の薬剤の製造のための構造式(I)の化合物又はその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物又は誘導体の使用;
【0106】
− クローン病又は潰瘍性大腸炎を含む炎症性大腸疾患、多発性硬化症、関節リウマチ、腎臓又は肺同種移植片を含む移植片拒絶、子宮内膜症、I型糖尿病、腎臓疾患、慢性膵炎、肺の炎症性条件又は慢性心不全の治療用の薬剤の製造のための構造式(I)の化合物又はその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物又は誘導体の使用;
− 有効量の構造式(I)の化合物又はその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物又は誘導体で哺乳動物を治療することを含む、CCR5レセプタの変調が関与する哺乳動物の障害の治療方法;
【0107】
− 有効量の構造式(I)の化合物又はその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物又は誘導体で哺乳動物を治療することを含む、HIV、遺伝的にHIVに関係するレトロウイルス感染、エイズ又は炎症性疾患の治療方法;
【0108】
− 有効量の構造式(I)の化合物又はその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物又は誘導体で哺乳動物を治療することを含む、成人呼吸窮迫症候群(ARDS)、気管支炎、慢性気管支炎、慢性閉塞性肺疾患、嚢胞性線維症、ぜん息、気腫、鼻炎及び慢性副鼻腔炎を含む呼吸器疾患の治療方法;
【0109】
− 有効量の構造式(I)の化合物又はその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物又は誘導体で哺乳動物を治療することを含む、クローン病又は潰瘍性大腸炎を含む炎症性大腸疾患、多発性硬化症、関節リウマチ、腎臓又は肺同種移植片を含む移植片拒絶、子宮内膜症、I型糖尿病、腎臓疾患、慢性膵炎、肺の炎症性条件又は慢性心不全の治療方法、及び
− 構造式(II)、(IV)、(V)、(VI)、(VII)、(IX)、(X)、(XI)、(XVII)、(XIX)、(XXII)、(XXIV)、(XXV)及び(XXVI)の中間体;段階(a)において構造式(XV)のニトロピリジンを構造式(XVI)のニトロピリジンで置換することによって得られる中間体;及びその対応する脱保護された誘導体。
【0110】
本発明は、以下の「例と調製」により例示されており、ここでは以下のさらなる略号が使用され得る:
【0111】
0. 88アンモニア=濃水酸化アンモニウム溶液、0.88SG
h=時
min=分
MS=質量スペクトル
NMR=核磁気共鳴
Me=メチル
【実施例】
【0112】
例1
N−{(1S)−3−[3−エンド−(5−ベンジル−2−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−3H−イミダゾ[4,5c−]ピリジン−3−イル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−8−イル]−1−フェニルプロピル}アセトアミド
【化17】

塩化アセチル(0.3ml、4.20mmol)を、室温かつ窒素下で、ジクロロメタン(30ml)中に溶解した(1S)−3−[3−エンド−(5−ベンジル−2−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−3H−イミダゾ[4,5−c]−ピリジン−3−イル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−8−イル]−1−フェニルプロピルアミン(調製13)(1.8g、3.84mmol)の溶液に添加した。反応を室温で2時間撹拌し、減圧下で溶剤を除去した。残渣を、ジクロロメタン:メタノール:濃縮アンモニア水の溶剤勾配(体積で94:6:0.6、その後92:8:0.8から90:10:1へと変化する)で溶出するシリカゲル上のフラッシュカラムクロマトグラフィにより精製した。生成物含有画分を蒸発させて、白色の泡として表題化合物を得た(1.76g)。
【化18】

【0113】
例2
N−{(1S)−3−[3−エンド−2−(メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−3H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−3−イル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−8−イル]−1−フェニルプロピル}アセトアミド
【化19】

20%のパラジウム炭素(0.16g)を、室温かつ窒素下で、エタノール(20ml)中に溶解したN−{(1S)−3−[3−エンド−(5−ベンジル−2−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−3H−イミダゾ[4,5−c]−ピリジン−3−イル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−8−イル]−1−フェニルプロピル}アセトアミド(例1)(0.80g、1.56mmol)の溶液に添加した。次にギ酸アンモニウム(0.40g、6.34mmol)を添加して、反応混合物を30分間穏やかに還流に付した。その後ギ酸アンモニウム(0.20g、3.17mmol)のさらなるアリコートを添加して、溶液を45分間穏やかに還流に付した。反応混合物を室温まで冷却し、エタノールを伴うArbocel(商標)洗浄ウェルを通してろ過した。ろ液を減圧下で濃縮させ、残渣を、ジクロロメタン:メタノール:濃縮アンモニア水の溶剤勾配(体積で92:8:0.8、90:10:1へと変化する)で溶出するシリカゲル上のフラッシュカラムクロマトグラフィにより精製した。生成物含有画分を蒸発させて、白色の泡として表題化合物を得た(0.61g)
【化20】

【0114】
例3
N―{(1S)−3−[3−エンド−(5−アセチル−2−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−3H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−3−イル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−8−イル]−1−フェニルプロピル}アセトアミド
【化21】

塩化アセチル(0.015ml、0.173mmol)を、室温かつ窒素下で、ジクロロメタン中(4ml)に溶解させたN−{(1S)−3−[3−エンド−(2−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−3H−イミダゾ[4,5−c]−ピリジン−3−イル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−8−イル]−1−フェニルプロピル}アセトアミド(例2)(0.066g、0.157mmol)の溶液に添加した。反応を室温で30分間撹拌し、反応混合物を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(5ml)で洗浄した。有機相を乾燥させ(MgS04)、減圧下で溶剤を除去した。残渣をジクロロメタン:メタノール:濃縮アンモニア水の溶剤勾配(体積で94:6:0.6、92:8:0.8へと変化)で溶出するシリカゲル上のフラッシュカラムクロマトグラフィにより精製した。生成物含有画分を蒸発させて、回転異性体の混合物である白色の泡として表題化合物を得た(0.069g)。
【化22】

【0115】
例4
N−{(1S)−3−[3−エンド−(5−イソプロピル−2−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−3H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−3−イル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−8−イル]−1−フェニルプロピル}アセトアミド
【化23】

酢酸(0.06ml、1.04mmol)を、室温かつ窒素下で、ジクロロメタン(5ml)中に溶解したN−{(1S)−3−[3−エンド−(2−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−3H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−3−イル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−8−イル]−1−フェニルプロピル}アセトアミド(例2)(0.09g、0.21mmol)及びアセトン(0.03ml、0.41mmol)の撹拌溶液に添加した。次にトリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(0.09g、0.42mmol)を添加し、反応を18時間室温に保持した。アセトン(0.03ml、0.41mmol)及びトリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(0.09g、0.42mmol)のさらなるアリコートを加え、反応を室温でさらに24時間撹拌した。反応混合物を、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(10ml)及びジクロロメタン(10ml)の間で分割した。有機相を除去し、水性相をジクロロメタン(10ml)で洗浄した。組合わさった有機相をH2O(10ml)で洗浄し、乾燥させ(MgS04)、減圧下で溶剤を除去した。残渣を、ジクロロメタン:メタノール:濃縮アンモニア水の溶剤勾配(体積で94:6:0.6、92:8:0.8へと変化)で溶出するシリカゲル上のフラッシュカラムクロマトグラフィにより精製した。生成物含有画分を蒸発させて、白色の泡として表題化合物を得た(0.066g)。
【化24】

【0116】
例5
N−{(1S)−3−[3−エンド−(2,5−ジメチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−3H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−3−イル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−8−イル]−1−フェニルプロピル}アセトアミド
【化25】

トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(0.50g、2.35mmol)を、室温かつ窒素下で、ジクロロメタン(4ml)中に溶解したN−{(1S)−3−[3−エンド−(2−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−3H−イミダゾ[4,5−c]−ピリジン−3−イル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−8−イル]−1−フェニルプロピル}アセトアミド(例2)(0.45g、1.06mmol)及びパラホルムアルデヒド(0.064g、2.13mmol)の撹拌溶液に添加し、反応を18時間室温で撹拌した。パラホルムアルデヒド(0.064g、2.13mmol)及びトリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(0.5g、2.35mmol)のさらなるアリコートを添加し、撹拌をさらに24時間継続した。反応混合物を、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(10ml)及びジクロロメタン(10ml)の間で分割した。有機相を除去し、水性相をジクロロメタン(10ml)で洗浄した。組合わさった有機相をH2O(10ml)で洗浄し、乾燥させ(MgS04)、減圧下で溶剤を除去した。残渣を、ジクロロメタン:メタノール:濃縮アンモニア水の溶剤勾配(体積で92:8:0.8、90:10:0.5次に90:10:0.6へと変化)で溶出するシリカゲル上のフラッシュカラムクロマトグラフィにより精製した。生成物含有画分を蒸発させて、白色の泡として表題化合物を得た(0.10g)。
【化26】

【0117】
例6
N−((1S)−3−{3−エンド−[2−メチル−5−(メチルスルホニル)−4,5,6,7−テトラヒドロ−3H−−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−3−イル]−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−8−イル}−1−フェニルプロピル}アセトアミド
【化27】

塩化メタンスルホニル(0.02ml、0.25mmol)を、室温かつ窒素下で、ジクロロメタン(3ml)中に溶解したN−{(1S)−3−[3−エンド−(2−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−3H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−3−イル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−8−イル]−1−フェニルプロピル}アセトアミド(例2)(0.08g、0.19mmol)及びトリエチルアミン(0.04ml、0.29mmol)の溶液に添加した。反応を18時間室温で撹拌し、減圧下で溶剤を除去した。残渣を、ジクロロメタン:メタノール:濃縮アンモニア水の溶剤勾配(体積で94:6:0.6、92:8:0.8へと変化)で溶出するシリカゲル上のフラッシュカラムクロマトグラフィにより精製した。生成物含有画分を蒸発させて、ピンク色の泡として表題化合物を得た(0.065g)。
【化28】

【0118】
例7
メチル3−エンド−{8−[(3S)−3−(アセトアミド)−3−フェニルプロピル]−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル}−2−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−3H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−5−カルボキシレート
【化29】

クロロギ酸メチル(0.02ml、0.25mmol)を、室温かつ窒素下で、ジクロロメタン(3ml)中に溶解したN−{(1S)−3−[3−エンド−(2−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−3H−イミダゾ[4,5−c]−ピリジン−3−イル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−8−イル]−1−フェニルプロピル}アセトアミド(例2)(0.08g、0.19mmol)及びトリエチルアミン(0.04ml、0.29mmol)の溶液に添加した。反応を18時間室温で撹拌し、減圧下で溶剤を除去した。残渣を、ジクロロメタン:メタノール:濃縮アンモニア水の溶剤勾配(体積で94:6:0.6、92:8:0.8へと変化)で溶出するシリカゲル上のフラッシュカラムクロマトグラフィにより精製した。生成物含有画分を蒸発させて、オフホワイトの泡として表題化合物を得た(0.075g)。
【化30】

【0119】
例8
N−{(1S)−3−[3−エンド−2−(メチル−5−プロピオニル−4,5,6,7−テトラヒドロ−3H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−3−イル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−8−イル]−1−フェニルプロピル}アセトアミド
【化31】

塩化プロピオニル(0.02ml、0.23mmol)を、室温かつ窒素下で、ジクロロメタン(3ml)中に溶解したN−{(1S)−3−[3−エンド−(2−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−3H−イミダゾ[4,5−c]−ピリジン−3−イル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−8−イル]−1−フェニルプロピル}アセトアミド(例2)(0.08g、0.19mmol)及びトリエチルアミン(0.04ml、0.29mmol)の溶液に添加した。反応を18時間室温で撹拌し、減圧下で溶剤を除去した。残渣を、ジクロロメタン:メタノール:濃縮アンモニア水の溶剤勾配(体積で94:6:0.6、92:8:0.8へと変化)で溶出するシリカゲル上のフラッシュカラムクロマトグラフィにより精製した。生成物含有画分を蒸発させて、回転異性体の混合物である白色の泡として表題化合物を得た(0.078g)。
【化32】

【0120】
例9
N−{(1S)−3−[3−エンド−(5−イソブチリル−2−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−3H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−3−イル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−8−イル]−1−フェニルプロピル}アセトアミド
【化33】

塩化イソブチリル(0.025ml、0.24mmol)を、室温かつ窒素下で、ジクロロメタン(3ml)中に溶解したN−{(1S)−3−[3−エンド−(2−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−3H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−3−イル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−8−イル]−1−フェニルプロピル}アセトアミド(例2)(0.08g、0.19mmol)及びトリエチルアミン(0.04ml、0.29mmol)の溶液に添加した。反応を18時間室温で撹拌し、減圧下で溶剤を除去した。残渣を、ジクロロメタン:メタノール:濃縮アンモニア水の溶剤勾配(体積で94:6:0.6、92:8:0.8へと変化)で溶出するシリカゲル上のフラッシュカラムクロマトグラフィにより精製した。生成物含有画分を蒸発させて、回転異性体の混合物である.白色の泡として表題化合物を得た(0.078g)。
【化34】

【0121】
例10
N−{(1S)−3−3−エンド−(2,5−ジメチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−3H−イミダゾ[4,5−c]−ピリジン−3−イル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−8−イル]−1−フェニルプロピル}シクロブタンカルボキサミド
【化35】

塩化シクロブチルカルボニル(0.03ml、0.26mmol)を、室温かつ窒素下で、ジクロロメタン(3ml)中に溶解した(1S)−3−[3−エンド−(2,5−ジメチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−3H−イミダゾ[4,5−c]−ピリジン−3−イル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−8−イル]−1−フェニルプロピルアミン(調製14)(0.085g、0.22mmol)及びトリエチルアミン(0.04ml、0.29mmol)の溶液に添加した。反応を室温で1時間撹拌し、減圧下で溶剤を除去した。残渣を、ジクロロメタン:メタノール:濃縮アンモニア水の溶剤勾配(体積で94:6:0.6、92:8:0.8次に90:10:1へと変化)で溶出するシリカゲル上のフラッシュカラムクロマトグラフィにより精製した。生成物含有画分を蒸発させて、白色の泡として表題化合物を得た(0.089g)。
【化36】

【0122】
例11
N−{(1S)−3−[3−エンド−(2,5−ジメチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−3H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−3−イル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−8−イル]−1−フェニルプロピルテトラヒドロピラン−4−カルボキサミド
【化37】

塩酸1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド(0.05g、0.26mmol)を、室温かつ窒素下で、ジクロロメタン(3ml)中に溶解したテトラヒドロピラン−4−カルボン酸(0.03g、0.23mmol)、(1S)−3−[3−エンド−(2,5−ジメチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−3H−イミダゾ[4,5−c]−ピリジン−3−イル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−8−イル]−1−フェニルプロピルアミン(調製14)(0.08g、0.20mmol)、トリエチルアミン(0.04ml、0.29mmol)及び1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(0.04g、0.26mmol)の溶液に添加した。反応を18時間室温で撹拌し、次に反応混合物をジクロロメタン(10ml)と飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(10ml)間で分割した。有機相を乾燥させ(MgS04)、減圧下で溶剤を除去した。残渣を、ジクロロメタン:メタノール:濃縮アンモニア水の溶剤勾配(体積で94:6:0.6、92:8:0.8そして次に90:10:1へと変化)で溶出するシリカゲル上のフラッシュカラムクロマトグラフィにより精製した。生成物含有画分を蒸発させて、白色の泡として表題化合物を得た(0.098g)。
【化38】

【0123】
例12
N−((1S)−3−{3−エンド−[2−メチル−5−(3,3,3−トリフルオロプロパノイル)−4,5,6,7−テトラヒドロ−3H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−3−イル]−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−8−イル}−1−フェニルプロピル)アセトアミド
【化39】

塩酸1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド(0.05g、0.26mmol)を、室温かつ窒素下で、ジクロロメタン(3ml)中に溶解した3,3,3−トリフルオロプロパン酸(0.027g、0.2.1mmol)、N−{(1S)−3−[3−エンド−(2−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−3H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−3−イル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−8−イル]−1−フェニルプロピル}アセトアミド(例2)(0.08g、0.19mmol)、トリエチルアミン(0.04ml、0.29mmol)及び1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(0.04g、0.26mmol)の溶液に添加した。反応混合物を18時間室温で撹拌し、次にジクロロメタン(10ml)と飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(10ml)間で分割した。有機相を乾燥させ(MgS04)、減圧下で溶剤を除去した。残渣を、ジクロロメタン:メタノールの溶剤勾配(体積で92:8、90:10、85:15、次に80:200へと変化)で溶出するシリカゲル上のフラッシュカラムクロマトグラフィにより精製した。生成物含有画分を蒸発させて、白色の泡として表題化合物を得た(0.089g)。
【化40】

【0124】
例13
メチル3−エンド−{8−[(3S)−3−(アセトアミド)−3−(3−フルオロフェニル)プロピル]8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル}−2−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−3H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−5−カルボキシレート
【化41】

塩化アセチル(0.026g、0.34mmol)を、室温かつ窒素下でジクロロメタン(16ml)中に溶解したメチル3−エンド−{8−[(3S)−3−アミノ−3−(3−フルオロフェニル)プロピル]−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル}−2−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−3H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−5−カルボキシレート(調製21)(0.14g、0.31mmol)及びN−エチル−N,N−ジイソプロピルアミン(0.043g、0.34mmol)の溶液に添加した。
反応を18時間室温で撹拌し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(20ml)で急冷させた。生成物を2NのHCl(3×3ml)で有機相から抽出し、2NのNaOHを用いて水性相をpH10まで塩基化した。次にこれをジクロロメタン(3×5ml)で抽出し、組合わさった有機抽出物を乾燥させた(MgS04)。減圧下で溶剤を除去してオフホワイトの固体として表題化合物を得た(0.132g)。
【化42】

【0125】
例14
メチル3−エンド−{8−[(3S)−3−[(シクロブチルカルボニル)アミノ]−3−(3−フルオロフェニル)プロピル]−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル}−2−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−3H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−5−カルボキシレート
【化43】

塩化シクロブチルカルボニル(0.04g、0.34mmol)を、室温かつ窒素下で、ジクロロメタン(16ml)中に溶解したメチル3−エンド−{8−[(3S)−3−アミノ−3−(3−フルオロフェニル)プロピル]−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル}−2−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−3H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−5−カルボキシレート(調製21)(0.14g、0.31mmol)及びN−エチル−N,N−ジイソプロピルアミン(0.043g、0.34mmol)の溶液に添加した。反応を18時間室温で撹拌し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(20ml)で急冷させた。生成物を2NのHCl(3×3ml)で有機相から抽出し、2NのNaOHを用いて水性相をpH10まで塩基化した。次にこれを、ジクロロメタン(3×5ml)を用いて抽出し、組合わさった有機抽出物を乾燥させた(MgS04)。溶剤を減圧下で除去してオフホワイトの固体として表題化合物を得た(0.132g)。
【化44】

【0126】
例15
メチル3−エンド−(8−{(3S)−3−(3−フルオロフェニル)−3−[(3,3,3−トリフルオロプロパノイル)アミノ]プロピル}−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル)−2−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−3H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−5−カルボキシレート
【化45】

3,3,3−トリフルオロプロパン酸(0.043g、0.34mmol)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(0.056g、0.37mmol)、塩酸1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド(0.076g、0.4mmol)及びメチル3−エンド−{8−[(3S)−3−アミノ−3−(3−フルオロフェニル)プロピル]−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル}−2−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−3H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−5−カルボキシレート(調製21)(0.14g、0.31mmol)を、室温かつ窒素下で、ジクロロメタン(16ml)中に溶解した。反応を18時間室温で撹拌し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(20ml)で急冷させた。有機相を除去して、乾燥させた(MgS04)。溶剤を減圧下で除去してオフホワイトの固体として表題化合物を得た(0.136g)。
【化46】

【0127】
例16
メチル3−エンド−(8−{(3S)−3−(3−フルオロフェニル)−3−[(メトキシカルボニル)アミノ]プロピル}−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル)−2−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−3H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−5−カルボキシレート
【化47】

クロロギ酸メチル(0.032g、0.34mmol)を、室温かつ窒素下で、ジクロロメタン中(16ml)に溶解させたメチル3−エンド−{8−[(3S)−3−アミノ−3−(3−フルオロフェニル)プロピル]−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル}−2−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−3H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−5−カルボキシレート(調製21)(0.14g、0.31mmol)及びN−エチル−N,N−ジイソプロピルアミン(0.043g、0.34mmol)の溶液に添加した。反応を18時間室温で撹拌し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(20ml)で急冷させた。有機相を除去して、乾燥させた(MgS04)。溶剤を減圧下で除去してオフホワイトの固体として表題化合物を得た(0.125g)。
【化48】

【0128】
例17
メチル(1S)−3−[3−エンド−(5−アセチル−2−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−3H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−3−イル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−8−イル]−1−(3−フルオロフェニル)プロピルカルバメート
【化49】

クロロギ酸メチル(0.033g、0.35mmol)を、室温かつ窒素下で、ジクロロメタン(16ml)中に溶解した(1S)−3−[3−エンド−(5−アセチル−2−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−3H−イミダゾ[4,5−c]−ピリジン−3−イル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−8−イル]−1−(3−フルオロフェニル)プロピルアミン(調製20)(0.14g、0.2mmol)及びN−エチル−N,N−ジイソプロピルアミン(0.045g、0.35mmol)の溶液に添加した。反応を18時間室温で撹拌し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(10ml)で急冷させた。生成物を2NのHCl(3×3ml)で有機相から抽出し、2NのNaOHを用いて水性相をpH10まで塩基化した。次にこれを、ジクロロメタン(3×5ml)を用いて抽出し、組合わさった有機抽出物を乾燥させ(MgS04)。減圧下で溶剤を除去してオフホワイトの固体として表題化合物を得た(0.133g)。
【化50】

【0129】
例18
N−[(1S)−3−[3−エンド−(5−アセチル−2−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−3H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−3−イル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−8−イル]−1−(3−フルオロフェニル)プロピル]シクロブタンカルボキサミド
【化51】

塩化シクロブチルカルボニル(0.041g、0.35mmol)を、室温かつ窒素下で、ジクロロメタン(16ml)中に溶解した(1S)−3−[3−エンド−(5−アセチル−2−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−3H−イミダゾ[4,5−c]−ピリジン−3−イル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−8−イル]−1−(3−フルオロフェニル)プロピルアミン(調製20)(0.14g、0.2mmol)及びN−エチル−N,N−ジイソプロピルアミン(0.045g、0.35mmol)の溶液に添加した。反応を18時間室温で撹拌し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(10ml)で急冷させた。生成物を2NのHCl(3×3ml)で有機相から抽出し、2NのNaOHを用いて水性相をpH10まで塩基化した。次にこれを、ジクロロメタン(3×5ml)を用いて抽出し、組合わさった有機抽出物を乾燥させた(MgS04)。溶剤を減圧下で除去して回転異性体の混合物である白色の泡として表題化合物を得た(0.124g)。
【化52】

【0130】
例19
N−[(1S)−[3−エンド−(5−アセチル−2−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−3H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−3−イル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−8−イル]−1−(3−フルオロフェニル)プロピル]−3,3,3−トリフルオロプロパンアミド
【化53】

3,3,3−トリフルオロプロパン酸(0.045g、0.35mmol)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(0.058g、0.38mmol)、塩酸1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド(0.079g、0.41mmol)及び(1S)−3−[3−エンド−(5−アセチル−2−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−3H−イミダゾ[4,5−c]−ピリジン−3−イル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−8−イル]−1−(3−フルオロフェニル)プロピルアミン(調製20)(0.140g、0.31mmol)を、室温かつ窒素下でジクロロメタン(16ml)中に溶解した。反応を18時間室温で撹拌し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(20ml)で急冷させた。有機相を除去して、乾燥させた(MgS04)。減圧下で溶剤を除去して回転異性体の混合物であるオフホワイトの固体として表題化合物を得た(0.136g)。
【化54】

【0131】
例20
N−[(1S)−3−[3−エンド−(5−アセチル−2−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−3H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−3−イル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−8−イル]−1−(3−フルオロフェニル)プロピル]テトラヒドロ−ピラン−4−カルボキサミド
【化55】

テトラヒドロピラン−4−カルボン酸(0.046g、0.35mmol)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(0.058g、0.38mmol)、塩酸1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド(0.079g、0.41mmol)及び(1S)−3−[3−エンド−(5−アセチル−2−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−3H−イミダゾ[4,5−c]−ピリジン−3−イル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−8−イル]−1−(3−フルオロフェニル)プロピルアミン(調製20)(0.14g、0.31mmol)を、室温かつ窒素下でジクロロメタン(16ml)中に溶解した。反応を18時間室温で撹拌し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(20ml)で急冷させた。有機相を除去して、乾燥させた(MgS04)。減圧下で溶剤を除去して回転異性体の混合物であるオフホワイトの固体として表題化合物を得た(0.145g)。
【化56】

【0132】
例21
N(1S)−3−{3−エンド−[2−メチル−5−(3,3,3−トリフルオロプロパノイル)−4,5,6,7−テトラヒドロ−3H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−3−イル]−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−8−イル}−1−フェニルプロピル)−テトラヒドロ−ピラン−4−カルボキサミド
【化57】

塩酸1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド(0.035g、0.18mmol)を、室温かつ窒素下で、ジクロロメタン(3ml)中に溶解したテトラヒドロピラン−4−カルボン酸(0.022g、0.17mmol)、(1S)−3−{3−エンド−[2−メチル−5−(3,3,3−トリフルオロプロパノイル)−4,5,6,7−テトラヒドロ−3H−イミダゾ[4,5−c]−ピリジン−3−イル]−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−8−イル}−1−フェニルプロピルアミン(調製24)(0.075g、0.15mmol)、トリエチルアミン(0.03ml、0.22mmol)及び1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(0.027g、0.18mmol)の溶液に添加し、18時間撹拌した。溶剤を減圧下で除去して、残渣を、ジクロロメタン:メタノール:濃縮アンモニア水(体積で95:5:0.5、92:8:0.5へと変化)の溶剤勾配で溶出するシリカゲル上のフラッシュカラムクロマトグラフィにより精製した。生成物含有画分を蒸発させて、回転異性体の混合物である白色の泡として表題化合物を得た(0.075g)。
【化58】

【0133】
例22
3,3,3−トリフルオロ−N−((1S)−3−{3−エンド−[2−メチル−5−(3,3,3−トリフルオロプロパノイル)−4,5,6,7−テトラヒドロ−3H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−3−イル]−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−8−イル}−1−フェニルプロピル)プロパンアミド
【化59】

塩酸1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド(0.035g、0.18mmol)を、室温かつ窒素下で、ジクロロメタン(3ml)中に溶解した3,3,3−トリフルオロプロパン酸(0.022g、0.17mmol)、(1S)−3−{3−エンド−[2−メチル−5−(3,3,3−トリフルオロプロパノイル)−4,5,6,7−テトラヒドロ−3H−イミダゾ[4,5−c]−ピリジン−3−イル]−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−8−イル}−1−フェニルプロピルアミン(調製24)(0.075g、0.15mmol)、トリエチルアミン(0.03ml、0.22mmol)及び1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(0.027g、0.18mmol)の溶液に添加し、18時間撹拌した。溶剤を減圧下で除去し、残渣をジクロロメタン:メタノール:濃縮アンモニア水の溶剤勾配(体積で95:5:0.5、92:8:0.5へと変化)で溶出するシリカゲル上のフラッシュカラムクロマトグラフィにより精製した。生成物含有画分を蒸発させて、回転異性体の混合物である白色の泡として表題化合物を得た(0.075g)。
【化60】

【0134】
例23
N−((1S)−3−{3−エンド−[2−メチル−5−(3,3,3−トリフルオロプロパノイル)−4,5,6,7−テトラヒドロ−3H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−3−イル]−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−8−イル}−1−フェニルプロピル)シクロブタンカルボキサミド
【化61】

塩化シクロブチルカルボニル(0.02ml、0.17mmol)を、室温かつ窒素下で、ジクロロメタン(3ml)中に溶解した(1S)−3−{3−エンド−[2−メチル−5−(3,3,3−トリフルオロプロパノイル)−4,5,6,7−テトラヒドロ−3H−イミダゾ[4,5−c]−ピリジン−3−イル]−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−8−イル}−1−フェニルプロピルアミン(調製24)(0.075g、0.15mmol)及びトリエチルアミン(0.03ml、0.22mmol)の溶液に添加した。反応を1.5時間室温で撹拌し、減圧下で溶剤を除去した。残渣を、ジクロロメタン:メタノール:濃縮アンモニア水の溶剤勾配(体積で95:5:0.5、92:8:0.5へと変化)で溶出するシリカゲル上のフラッシュカラムクロマトグラフィにより精製した。生成物含有画分を蒸発させて、回転異性体の混合物である白色の泡として表題化合物を得た(0.068g)。
【化62】

【0135】
例24
メチル(1S)−3−エンド−[2−メチル−5−(3,3,3−トリフルオロプロパノイル)−4,5,6,7−テトラヒドロ−3H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−3−イル]−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−8−イル}−1−フェニルプロピルカルバメート
【化63】

クロロギ酸メチル(0.015ml、0.19mmol)を、室温かつ窒素下で、ジクロロメタン(3ml)中に溶解した(1S)−3−{3−エンド−[2−メチル−5−(3,3,3−トリフルオロプロパノイル)−4,5,6,7−テトラヒドロ−3H−イミダゾ[4,5−c]−ピリジン−3−イル]−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−8−イル}−1−フェニルプロピルアミン(調製24)(0.075g、0.15mmol)及びトリエチルアミン(0.03ml、0.22mmol)の溶液に添加した。反応を室温で1.5時間撹拌し、減圧下で溶剤を除去した。残渣を、ジクロロメタン:メタノール:濃縮アンモニア水の溶剤勾配(体積で95:5:0.5、92:8:0.5へと変化)で溶出するシリカゲル上のフラッシュカラムクロマトグラフィにより精製した。生成物含有画分を蒸発させて、白色の泡として表題化合物を得た(0.062g)。
【化64】

【0136】
例25
メチル3−エンド−(8−{(3S)−3−[(メトキシカルボニル)アミノ]−3−フェニルプロピル}8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル)−2−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−3H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−5−カルボキシレート
【化65】

クロロギ酸メチル(0.015ml、0.19mmol)を、室温かつ窒素下で、ジクロロメタン(3ml)中に溶解したメチル3−エンド−{8−[(3S)−3−アミノ−3−フェニルプロピル]−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル}−2−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−3H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−5−カルボキシレート(調製26)(0.06g、0.14mmol)及びトリエチルアミン(0.03ml、0.22mmol)の溶液に添加した。反応を18時間室温で撹拌し、減圧下で溶剤を除去した。残渣を、ジクロロメタン:メタノール:濃縮アンモニア水の溶剤勾配(体積で94:6:0.6、92:8:0.8へと変化)で溶出するシリカゲル上のフラッシュカラムクロマトグラフィにより精製した。生成物含有画分を蒸発させて、白色の泡として表題化合物を得た(0.058g)。
【化66】

【0137】
例26
メチル2−メチル−3−エンド−(8−{(3S)−3−フェニル−3−[(3,3,3−トリフルオロプロパノイル)アミノ]プロピル−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル)−4,5,6,7−テトラヒドロ−3H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−5−カルボキシレート
【化67】

塩酸1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド(0.04g、0.21mmol)を、室温かつ窒素下で、ジクロロメタン(3ml)中に溶解した3,3,3−トリフルオロプロパン酸(0.015ml、0.16mmol)、メチル3−エンド−{8−[(3S)−3−アミノ−3−フェニルプロピル]−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル}−2−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−3H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−5−カルボキシレート(調製26)、(0.06g、0.14mmol)、トリエチルアミン(0.03ml、0.22mmol)及び1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(0.03g、0.20mmol)の溶液に添加した。反応を18時間室温に保持した。溶剤を減圧下で除去し、残渣をジクロロメタン:メタノール:濃縮アンモニア水の溶剤勾配(体積で94:6:0.6、92:8:0.6へと変化)で溶出するシリカゲル上のフラッシュカラムクロマトグラフィにより精製した。生成物含有画分を蒸発させて、白色の泡として表題化合物を得た(0.071g)。
【化68】

【0138】
例27
メチル(1S)−3−[3−エンド−(5−アセチル−2−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−3H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−3−イル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−8−イル]−1−フェニルプロピルカルバメート
【化69】

クロロギ酸メチル(0.027ml、0.35mmol)を、室温かつ窒素下で、ジクロロメタン(5ml)中に溶解した(1S)−3−[3−エンド−(5−アセチル−2−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−3H−イミダゾ[4,5−c]−ピリジン−3−イル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−8−イル]−1−フェニルプロピルアミン(調製28)(0.125g、0.30mmol)及びトリエチルアミン(0.06ml、0.43mmol)の溶液に添加した。反応を室温で1.5時間撹拌し、減圧下で溶剤を除去した。残渣を、ジクロロメタン:メタノール:濃縮アンモニア水の溶剤勾配(体積で94:6:0.6、92:8:0.6へと変化)で溶出するシリカゲル上のフラッシュカラムクロマトグラフィにより精製した。生成物含有画分を蒸発させて、白色の泡として表題化合物を得た(0.125g)。
【化70】

【0139】
例28
N−{(1S)−3−[3−エンド−(5−アセチル−2−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−3H−イミダゾ[4,5−c]−ピリジン−3−イル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−8−イル]−1−フェニルプロピル}−3,3,3−トリフルオロプロパンアミド
【化71】

塩酸1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド(0.077g、0.4mmol)を、室温かつ窒素下で、ジクロロメタン(5ml)中に溶解した3,3,3−トリフルオロプロパン酸(0.03ml、0.34mmol)、(1S)−3−[3−エンド−(5−アセチル−2−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−3H−イミダゾ[4,5−c]−ピリジン−3−イル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−8−イル]−1−フェニルプロピルアミン(調製28)(0.125g、0.3mmol)、トリエチルアミン(0.07ml、0.5mmol)及び1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(0.061g、0.40mmol)の溶液に添加した。反応を3時間室温に保持した。溶剤を減圧下で除去し、残渣をジクロロメタン:メタノール:濃縮アンモニア水の溶剤勾配(体積で94:6:0.6、92:8:0.6次に90:10:0.6へと変化)で溶出するシリカゲル上のフラッシュカラムクロマトグラフィにより精製した。生成物含有画分を蒸発させて、回転異性体の混合物である白色の泡として表題化合物を得た(0.14g)。
【化72】

【0140】
例29
メチル1−エンド−{8−[(3S)−3−(アセトアミド)−3−フェンルプロピル]8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル}−2−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−5−カルボキシレート
【化73】

塩化アセチル(0.02g、0.25mmol)を、室温かつ窒素下で、ジクロロメタン(4ml)中に溶解したトリ塩酸メチル1−エンド−{8−[(3S)−3−アミノ−3−フェニルプロピル]−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル}−2−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−5−カルボキシレート(調製36)(0.125g、0.23mmol)及びN−エチル−N,N−ジイソプロピルアミン(0.103g、0.8mmol)の溶液に添加し、反応混合物を18時間撹拌した。ジクロロメタン(5ml)を添加し、溶液を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(10ml)及び塩水(10ml)で洗浄した。有機相を乾燥させ(MgS04)溶剤を減圧下で除去した。残渣を、ジクロロメタン:メタノール:濃縮アンモニア水の溶剤勾配(体積で98:2:0.2、97:3:0.3へと変化)で溶出するシリカゲル上のフラッシュカラムクロマトグラフィにより精製した。生成物含有画分を蒸発させて、白色の泡として表題化合物を得た(0.09g)。
【化74】

【0141】
例30
メチル1−エンド−(8−{(3S)−3−[(メトキシカルボニル)アミノ]−3−フェニルプロピル}−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル)−2−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−5−カルボキシレート
【化75】

クロロギ酸メチル(0.024g、0.25mmol)を、室温かつ窒素下で、ジクロロメタン(4ml)中に溶解したトリ塩酸メチル1−エンド−{8−[(3S)−3−アミノ−3−フェニルプロピル]−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル}−2−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−5−カルボキシレート(調製36)(0.125g、0.23mmol)及びN−エチル−N,N−ジイソプロピルアミン(0.118g、0.91mmol)の溶液に添加し、反応混合物を18時間撹拌した。ジクロロメタン(5ml)を添加し、溶液を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(10ml))及び塩水(10ml)で洗浄した。有機相を乾燥させ(MgS04)、溶剤を減圧下で除去した。残渣を、ジクロロメタン:メタノール:濃縮アンモニア水の溶剤勾配(体積で99:1:0.1、98:2:0.2へと変化)で溶出するシリカゲル上のフラッシュカラムクロマトグラフィにより精製した。生成物含有画分を蒸発させて、白色の泡として表題化合物を得た(0.07g)。
【化76】

【0142】
例31
メチル1−エンド−(8−{(3S)−3−[(シクロブチルカルボニル)アミノ]−3−フェニルプロピル}−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル)−2−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−5−カルボキシレート
【化77】

塩化シクロブチルカルボニル(0.03g、0.25mmol)を、室温かつ窒素下でジクロロメタン(4ml)中に溶解したトリ塩酸メチル1−エンド−{8−[(3S)−3−アミノ−3−フェニルプロピル]−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル}−2−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−5−カルボキシレート(調製36)(0.125g、0.23mmol)及びN−エチル−N,N−ジイソプロピルアミン(0.118g、0.91mmol)の溶液に添加し、反応混合物を18時間撹拌した。ジクロロメタン(5ml)を添加し、溶液を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(10ml)及び塩水(10ml)で洗浄した。有機相を乾燥させ(MgS04)、溶剤を減圧下で除去した。残渣を、ジクロロメタン:メタノール:濃縮アンモニア水の溶剤勾配(体積で99:1:0.1、98:2:0.2へと変化)で溶出するシリカゲル上のフラッシュカラムクロマトグラフィにより精製した。生成物含有画分を蒸発させて、白色の泡として表題化合物を得た(0.08g)。
【化78】

【0143】
例32
メチル2−メチル−1−エンド−(8−{(3S)−フェニル−3−[(3,3,3−トリフルオロプロパノイル)アミノ]プロピル}−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル)−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−5−カルボキシレート
【化79】

塩酸1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド(0.056g、0.3mmol)を、室温かつ窒素下で、ジクロロメタン(4ml)中に溶解した3,3,3−トリフルオロプロパン酸(0.022ml、0.25mmol)、トリ塩酸メチル1−エンド−{8−[(3S)−3−アミノ−3−フェニルプロピル]−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル}−2−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−5−カルボキシレート(調製36)(0.125g、0.23mmol)、N−エチル−N,N−ジイソプロピルアミン(0.16ml、0.91mmol)及び1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(0.042g、0.27mmol)の溶液に添加した。反応を2時間室温に保持した。ジクロロメタン(5ml)を添加し、溶液を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(10ml)及び塩水(10ml)で洗浄した。有機相を乾燥させ(MgS04)、溶剤を減圧下で除去した。残渣を、ジクロロメタン:メタノール:濃縮アンモニア水の溶剤勾配(体積で99:1:0.1、98:2:0.2へと変化)で溶出するシリカゲル上のフラッシュカラムクロマトグラフィにより精製した。生成物含有画分を蒸発させて、白色の泡として表題化合物を得た(0.077g)。
【化80】

【0144】
例33
メチル1−エンド−{8−[(3S)−3−(アセチルアミノ)−3−(3−フルオロフェニル)プロピル]8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル}−2−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−5−カルボキシレート
【化81】

塩化アセチル(0.062g、0.79mmol)を、室温かつ窒素下で、ジクロロメタン(10ml)中に溶解したトリ塩酸メチル1−エンド−{8−[(3S)−3−アミノ−3−(3−フルオロフェニル)プロピル]−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル}−2−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−5−カルボキシレート(調製40)(0.409g、0.72mmol)及びトリエチルアミン(0.33g、3.25mmol)の溶液に添加し、反応混合物を2時間撹拌した。次に溶液を水(10ml)、1Nの水酸化ナトリウム溶液(10ml)及び塩水(10ml)で洗浄した。有機相を分離し、乾燥させ(MgS04)、溶剤を減圧下で除去した。残渣を、ジクロロメタン:メタノール:濃縮アンモニア水の溶剤勾配(体積で99:1:0.1、97:3:0.3へと変化)で溶出するシリカゲル上のフラッシュカラムクロマトグラフィにより精製した。生成物含有画分を蒸発させて、白色の泡として表題化合物を得た(0.24g)。
【化82】

【0145】
例34〜43 は、上述のものと類似の方法によって調製された。LRMS(低分解能質量分析)はエレクトロスプレー法によるものであった。
【0146】
【表1】

【0147】
【表2】

【0148】
【表3】

【0149】
【表4】

【0150】
【表5】

【0151】
例44
メチル1−エンド−{8−[(3S)−3−(アセトアミド)−3−(3−フルオロフェニル)プロピル]8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル}−2−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−5−カルボキシレート一水和物
【化83】

トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(11.0g、51.9mmol)を、ジクロロメタン(150ml)中のN−[(1S)−1−(3−フルオロフェニル)−3−オキソプロピル]アセトアミド(調製43)(11.32g、54.1mmol)及びメチル1−(8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル)−2−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−5−カルボキシレート(調製48)(13.73g、45.1mmol)の溶液に分量ずつ添加し、混合物を室温で1時間撹拌した。次にこの溶液を水(100ml)、塩水(50ml)で洗浄し、乾燥させた(MgS04)。溶剤を減圧下で蒸発させ、結果として得られた白色の固体を酢酸エチル(100ml)に溶解させた。わずかに冷却させることよって結晶化を誘発させ、これを一晩室温で完了させた。結果として得られた白色の固体をろ過し、アセトン(4ml/g)から再結晶化させて白色結晶質固体として表題化合物を得た。(15g)。
【化84】

【0152】
例44の化合物は、熱重量分析(TGA)下において33℃〜172℃の間で3.58%の重量損失を示した。発生気体分析(EGA)から、この重量損失の原因が水分の発生にあることが明らかになった。この水分は、動的蒸気吸着(DVS)を用いて30℃/0%RH(相対湿度)で乾燥させた時点で保持される。かくして、例44の化合物は、一水和物(1.03モルのH2O)として存在している。TGAは、ヘリウムパージガスを用いて毎分20℃の加熱速度で周囲温度から300℃までTA計器Q50を使用して決定された。EGAは、ヘリウムキャリヤガスでのPfeiffer Thermostar GSD 300Tを使用する質量分析法により行われた。DVSは、SMS Ltd DVS−1を用いて行われた。
【0153】
例45
メチル1−{エンド−8−[(3S)−3−アセトアミド−3−(3−フルオロフェニル)プロピル]8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル}−2−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−5−カルボキシレート一水和物
【化85】

調製54からの表題化合物(184.8g、0.406mol)を、酢酸エチル(930ml)、飽和炭酸ナトリウム溶液(930ml)及び水(930ml)の中でスラリー化させた。結果として得られた2相の溶液に、塩化アセチル(35ml、0.490mol)を30分にわたって添加し、結果として9℃の発熱がもたらされた。標本を採取し、HPLCによる分析から、反応が完了していることが分かった。ジクロロメタン(1.5L)を添加し、2相溶液を分離させた。有機相を水(560MOI)で洗浄した。減圧下で有機相を酢酸エチル370mlの体積まで蒸発させた。結果として得られた溶液に、水で飽和させた酢酸エチル(530ml)を添加した。混合物を30分間周囲温度で撹拌した。白色の固体が形成され、それをろ過により収集して一晩50℃で減圧下のオーブン内で乾燥させて、一水和物として表題化合物142.7g、59%を得た。
LRMS(エレクトロスプレー):m/z=498.5(MH+
【0154】
例46
メチル1−{エンド−8−[(3S)−3−アセトアミド−3−(3−フルオロフェニル)プロピル]−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル}−2−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−5−カルボキシレート(R,R)−タルトレート
【化86】

L−酒石酸(46.4g、0.31mol)をプロパン−2−オール(700ml)中でスラリー化させた。結果として得られた溶液に、例45の表題化合物(140g、0.28mol)を、1.5時間にわたりプロパン−2−オール(700ml)中のスラリーとして添加した。30分間還流するように混合物を加熱した。反応を周囲温度まで、その後5℃まで1時間にわたり冷却した。スラリーを1.5時間5℃で撹拌した。固体をろ過により収集し、減圧下のオーブン内で一晩50℃で乾燥させ、白色の固体して表題化合物、177.9g、98%を得た。
LRMS(エレクトロスプレー):m/z=498.5(MH+
【0155】
例47〜49
メチル1−{エンド8−[(3S)−3−アセトアミド−3−(3−フルオロフェニル)プロピル]−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル}−2−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−5−カルボキシレートのそれぞれ(D)−酒石酸、コハク酸及びフマル酸の塩である例47〜49を、対応する酸を利用して、例46について記述された要領で調製した。
【0156】
調製1
8−ベンジル8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−オン
【化87】

塩酸(0.025N、160ml)中の2,5−ジメトキシテトラヒドロフラン(50g、378mmol)の溶液を、16時間0℃に冷却した。塩酸ベンジルアミン(65g、453mmol)、ケトマロン酸(55g、377mmol)及び酢酸ナトリウム水溶液(300ml、0.69M)を加え、反応を室温で1時間撹拌した。混合物をさらに90分間50℃まで加熱し、次に氷浴中で冷却し、2Nの水酸化ナトリウム溶液を用いてpH12まで塩基化させた。層を分離し、水性相を酢酸エチルで抽出した(3×300ml)。組合わさった有機抽出物を水で洗浄し、乾燥させ(MgS04)、ろ過して減圧下で蒸発させた。残留した茶色の油を減圧下(126°/3mmHg)で蒸留し、オフホワイトの固体として表題化合物を得た(37.81g)。
【化88】

【0157】
調製2
tert−ブチル3−オキソ−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン8−カルボキシレート
【化89】

酢酸エチル(165ml)中の、8−ベンジル−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−オン(調製1)(15.0g、69.7mmol)、ジ−tert−ブチルジカーボネート(18.2g、83.4mmol)及び20%w/wの水酸化パラジウム炭素(3.0g)の混合物を、269kPaの水素雰囲気下で室温で4時間撹拌した。混合物をArbocel(商標)を通してろ過し、減圧下で溶剤を除去した。残渣を、ヘキサン:エーテル(100:0から50:50)の溶離勾配を用いて、シリカゲル上のカラムクロマトグラフィにより精製し、無色の油として表題化合物を得(16.2g)、これは静置時点で結晶化した。
【化90】

【0158】
調製3
tert−ブチル3−(ベンジルアミノ)−エンド−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−カルボキシレート
【化91】

tert−ブチル3−オキソ−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−カルボキシレート(調製2)(10.0g、44.4mmol)、ベンジルアミン(4.85ml、49.7mmol)及びトリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(14.11g、66.6mmol)の溶液を、氷酢酸:ジクロロメタン(1:9v/v、290ml)の混合物中にて室温で16時間撹拌した。減圧下で溶剤を蒸発させ、酢酸エチル(200ml)中に残渣を溶解させ、次に飽和炭酸ナトリウム水溶液(50ml)及び水(50ml)で洗浄した。有機溶液を乾燥させ(MgS04)、ろ過しかつ減圧下で蒸発させた。残渣を、ジクロロメタン:メタノール:濃縮アンモニア水(98:2:0.25)の溶離剤を用いてシリカゲル上のカラムクロマトグラフィにより精製し、白色の固体として表題化合物を得た(7.00g)。
【化92】

【0159】
調製4
tert−ブチル3−エンド−アミノ−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−カルボキシレート
【化93】

エタノール(200ml)中の、tert−ブチル3−(ベンジルアミノ)−エンド−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−カルボキシレート(調製3)(7.00g、22.1mmol)、ギ酸アンモニウム(7.00g、111mmol)及び20%w/wの水酸化パラジウム炭素(0.70g)の混合物を、気体の発生が止まるまで50℃まで加熱した。冷却した混合物をArbocel(商標)を通してろ過し、減圧下でろ液を蒸発させた。残渣を、ジクロロメタン:メタノール:濃縮アンモニア水(98:2:0.25から95:5:0.5)の溶離勾配を用いて、シリカゲル上のカラムクロマトグラフィにより精製し、無色の油として表題化合物を得た(4.70g)。
LRMS:m/z227.2(MH+)。
【0160】
調製5
3−フルオロピリジン−N−オキシド
【化94】

3−フルオロピリジン(20g、0.20mol)を氷酢酸(120ml)中に溶解させ、窒素雰囲気下で85℃までゆっくりと加熱した。次に濃硫酸(1ml)を加え、続いて30wt%の過酸化水素(52ml、0.41mol)を分量ずつ添加した。混合物を1日間還流させた。溶剤を減圧下で蒸発させて残渣をジクロロメタン(400ml)中に取り込んだ。炭酸水素カリウム(30g)を溶液に加え、混合物を1時間撹拌した。溶液をろ過し、減圧下で蒸発させ、黄色の油として表題化合物を得(26g)、これは静置時点で固化した。
【化95】

【0161】
調製6
3−フルオロ−4−ニトロピリジン N−オキシド
【化96】

濃硫酸(75ml)を、3−フルオロピリジンN−オキシド(調製5)(50g、0.44mol)に対して入念に添加し、水浴を用いて室温に冷却した。発煙硝酸(55ml)を濃硫酸(75ml)中に溶解させ、無色の溶液を室温で15分間にわたり滴下により基質に添加した。黄色の混合物を90℃で1.5時間加熱した。混合物が室温に達するようにし、氷(900g)の上にゆっくりと注いだ。水性相をジクロロメタン(3×500ml)で抽出し、減圧下で溶剤を蒸発させて、黄色の固体を得た。これをペンタン(200ml)で洗浄した。残渣をジクロロメタン中に溶解した(50ml)。黄色の沈殿物が形成し、これをろ過して表題化合物を得た(10g)。
【化97】

【0162】
調製7
tert−ブチル3−エンド−[(4−ニトロ−1−オキシド−3−ピリジニル)アミノ]−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−カルボキシレート
【化98】

tert−ブチル3−アミノ−エンド−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−カルボキシレート(調製4)(19g、0.084mol)及び3−フルオロ−4−ニトロピリジンN−オキシド(調製6)(13g、0.084mol)をアセトニトリル(750ml)中に溶解した。次に無水炭酸カリウム(13.6g、0.098mol)を一分量で添加し、還流まで混合物を加熱し、窒素雰囲気下で16時間撹拌した。溶剤を減圧下で蒸発させ、残渣を酢酸エチル(750ml)中に取り込み、最初に水で(100ml)、次に塩水(100ml)で洗浄した。有機相を乾燥させ(MgS04)溶媒を減圧下で蒸発により除去した。この残渣をジエチルエーテル(100ml)で洗浄し、ろ過して、黄色の固体として表題化合物を得た(16g)
【化99】

【0163】
調製8
3−エンド−(8−アセチル−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル)−2−メチル−3H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン
【化100】

tert−ブチル3−エンド−[(4−ニトロ−1−オキシド−3−ピリジニル)アミノ]−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−カルボキシレート(調製7)(15g、0.04mol)を、室温で氷酢酸(100ml)中に溶解した。鉄粉(8.0g、0.144mol)を添加し、混合物を4時間130℃に加熱した。無水酢酸(100ml)を添加し、混合物を3日間140℃まで加熱した。減圧下で溶剤を除去し、水(200ml)を加えた。pH10になるまで、混合物に水酸化ナトリウムペレットを加えた。混合物をジクロロメタン(1000ml)で抽出し、有機抽出物を乾燥させた(Na2S04)。溶剤を減圧下で蒸発させ、黄白色の固体として表題化合物を得た(7.4g)。
【化101】

【0164】
調製9
3−エンド−8−アセチル−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル)−2−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−3H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン
【化102】

3−エンド−(8−アセチル−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル)−2−メチル−3H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン(調製8)(2.69g、9.5mmol)を氷酢酸(50ml)中に溶解させ、400kPa及び60℃で18時間水素化した。低温の反応混合物を、Arbocel(商標)のパッドを通してろ過し、減圧下でろ液を蒸発させた。残渣を水(70ml)中に溶解させ、減圧下で溶剤を蒸発させた。残渣を再度水(70ml)中に溶解させて、2Nの水酸化ナトリウム水溶液の添加によって溶液をpH10に調整した。水溶液をジクロロメタン(4×100ml)で抽出し、組合わさった有機抽出物を乾燥させ(Na2S04)、減圧下で溶剤を蒸発させた。残渣を、ジクロロメタン:メタノール:濃縮アンモニア水(体積で90:10:1、85:15:1へと変化)の溶剤勾配で溶出するシリカゲル上のフラッシュカラムクロマトグラフィにより精製した。生成物含有画分を蒸発させて、白色の泡として表題化合物を得た(2.6g)。
【化103】

【0165】
調製10
3−エンド−(8−アセチル−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル)−5−ベンジル−2−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−3H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン
【化104】

酢酸(0.9ml、15.6mmol)を、室温かつ窒素下で、ジクロロメタン(50ml)中に溶解した3−エンド−(8−アセチル−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル)−2−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−3H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン(調製9)(2.6g、9mmol)及びベンズアルデヒド(1.2ml、11.8mmol)の撹拌溶液に添加した。次にトリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(3.1g、14.6mmol)を添加し、反応を18時間室温に保持した。反応混合物を、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(50ml)及びジクロロメタン(50ml)の間で分割した。有機相を除去し、水性相をジクロロメタン(50ml)で洗浄した。組み合わさった有機相を乾燥させ(MgS04)、溶剤を減圧下で蒸発させた。残渣を、ジクロロメタン:メタノール:濃縮アンモニア水(体積で94:6:0.6、92:8:0.8へと変化)の溶剤勾配で溶出するリカゲル上のフラッシュカラムクロマトグラフィにより精製した。生成物含有画分を蒸発させて、白色の固体として表題化合物を得た(1.6g)。
【化105】

【0166】
調製11
3−エンド−(8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル)−5−ベンジル−2−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−3H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン
【化106】

3−エンド−(8−アセチル−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル)−5−ベンジル−2−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−3H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン(調製10)(2.6g、7mmol)を、6Nの塩酸水溶液(25ml)中に溶解させ、還流下で42時間加熱した。低温の反応混合物を水(25ml)で希釈しジエチルエーテル(50ml)で洗浄した。水性層を、2Nの水酸化ナトリウム水溶液の添加によってpH10に調整し、ジクロロメタン(3×100ml)で抽出した。組合わさった有機抽出物を乾燥させ(Na2SO4)、減圧下で溶剤を蒸発させ、無色の粘性物質として表題化合物を得た(2.05g)。
【化107】

【0167】
調製12
tert−ブチル(1S)−3−[3−エンド−(5−ベンジル−2−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−3H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−3−イル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−8−イル]−1−フェニルプロピルカルバメート
【化108】

酢酸(0.6ml、10.4mmol)を、室温かつ窒素下で、ジクロロメタン(40ml)中に溶解した3−(8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル)−5−ベンジル−2−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−3H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン(調製11)(2.0g、6mmol)及びtert−ブチル(1S)−3−オキソ−1−フェニルプロピルカルバメート(WO0039125)(1.7g、6.8mmol)の撹拌溶液に添加した。次にトリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(2.0g、9.4mmol)を添加し、反応を18時間室温で保持した。反応混合物を、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(50ml)及びジクロロメタン(50ml)の間で分割した。有機相を除去し、水性相をジクロロメタン(50ml)で洗浄した。組み合わさった有機相を乾燥させ(MgS04)、溶剤を減圧下で蒸発させた。残渣を、ジクロロメタン:メタノール:濃縮アンモニア水(体積で96:4:0.4、94:6:0.6へと変化)の溶剤勾配で溶出するシリカゲル上のフラッシュカラムクロマトグラフィにより精製した。生成物含有画分を蒸発させて、白色の泡として表題化合物を得た(2.53g)。
【化109】

【0168】
調製13
(1S)−3−[3−エンド−(5−ベンジル−2−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−3H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−3−イル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−8−イル]−1−フェニルプロピルアミン
【化110】

メタノール(20ml)中の、2.25NのHCl中のtert−ブチル(1S)−3−[3−エンド−(5−ベンジル−2−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−3H−イミダゾ[4,5−c]−ピリジン−3−イル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−8−イル]−1−フェニルプロピルカルバメート(調製12)(2.4g、4.2mmol)の溶液を、室温かつ窒素下で18時間撹拌した。溶剤を減圧下で蒸発させ、残渣を酢酸エチル(100ml)及び1Nの水酸化ナトリウム水溶液(50ml)の間で分割した。有機相を水で洗浄し(50ml)、乾燥させ(Na2SO4)、かつ減圧下で溶剤を蒸発させて無色の粘性物質として表題化合物を得た(1.8g)。
【化111】

【0169】
調製14
(1S)−3−[3−エンド−(2,5−ジメチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−3H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−3−イル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−8−イル]−1−フェニルプロピルアミン
【化112】

例5の表題化合物(0.2g、0.6mmol)の溶液を、6Nの塩酸水溶液(4ml)中に溶解させ、還流下で42時間加熱した。冷却した反応混合物を、2Nの水酸化ナトリウム水溶液の添加によってpH10に調整し、ジクロロメタン(3×30ml)で抽出した。組み合わさった有機相を乾燥させ(MgS04)、溶剤を減圧下で蒸発させた。残渣を、ジクロロメタン:メタノール:濃縮アンモニア水(体積で90:10:0.5、90:10:1へと変化)の溶剤勾配で溶出するシリカゲル上のフラッシュカラムクロマトグラフィにより精製した。生成物含有画分を蒸発させて、無色の粘性物質として表題化合物を得た(0.18g)。
【化113】

【0170】
調製15
tert−ブチル(1S)−1−(3−フルオロフェニル)−3−オキソプロピルカルバメート
【化114】

水素化ジイソブチルアルミニウム(ジクロロメタン中1M、39ml、39mmol)を−78℃まで冷却し、ジクロロメタン(100ml)中のメチル(3S)−3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−3−(3−フルオロフェニル)プロパノエート(WO0039125)(5.4g、18.2mmol)の溶液に−78℃で滴下により加えた。反応を−78℃で30分間撹拌し、次にメタノール(50ml、−78℃まで予冷)を加えた。反応を30分間撹拌し、次に2Nの塩酸(250ml)を添加した。2相混合物を室温まで暖めた、層を分離し、有機層を乾燥させ(MgS04)、ろ過し、減圧下で蒸発させて無色透明の油として表題化合物4.8gを得た。
【化115】

【0171】
調製16
tert−ブチル(1S)−3−[3−エンド−(5−ベンジル−2−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−3H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−3−イル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−8−イル]−1−(3−フルオロフェニルプロピルカルバメート
【化116】

酢酸(0.3ml、5.2mmol)を、室温かつ窒素下で、ジクロロメタン(25ml)中に溶解した3−(8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル)−5−ベンジル−2−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−3H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン(調製11)(1.74g、5.2mmol)及びtert−ブチル(1S)−1−(3−フルオロフェニル)−3−オキソプロピルカルバメート(調製15)1.52g、5.7mmol)の撹拌溶液に添加した。次にトリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(1.31g、6.2mmol)を添加し、反応を2時間室温で保持した。反応混合物を、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(50ml)及びジクロロメタン(50ml)の間で分割した。有機相を除去し、水性相をジクロロメタン(50ml)で洗浄した。組み合わさった有機相を乾燥させ(MgS04)、溶剤を減圧下で蒸発させた。残渣を、ジクロロメタン:メタノール:濃縮アンモニア水(体積で100:0:0.5、97:3:0.5へと変化)の溶剤勾配で溶出するシリカゲル上のフラッシュカラムクロマトグラフィにより精製した。生成物含有画分を蒸発させて、白色の泡として表題化合物を得た(1.8g)。
【化117】

【0172】
調製17
tert−ブチル(1S)−1−(3−フルオロフェニル)−3−[3−エンド−(2−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−3H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン3−イル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−8−イル]プロピルカルバメート
【化118】

エタノール(30ml)中のtert−ブチル(1S)−3−[3−エンド−(5−ベンジル−2−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−3H−イミダゾ[4,5−c]−ピリジン−3−イル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−8−イル]−1−(3−フルオロフェニル)プロピルカルバメート(調製16)(2.00g、3.4mmol)、ギ酸アンモニウム(1.07g、17mmol)及び10%w/wのパラジウム炭素(0.15g)の混合物を60℃まで加熱した。1時間後、追加のギ酸アンモニウム(1.07g、17mmol)を添加し、60℃で加熱を続けた。さらなる1時間の後にこのプロセスを反復した。第2回目の添加から1時間後、加熱を除去し、冷却した反応混合物を、Arbocel(商標)を通してろ過し、減圧下でろ液を蒸発させた。残渣をジクロロメタン(100ml)と飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(50ml)の間で分割し、有機相を分離し、水(30ml)で洗浄した。有機層を乾燥させ(MgS04)、減圧下で溶剤を蒸発させた。残渣を、ジクロロメタン:メタノール:濃縮アンモニア水(90:10:1)の溶剤勾配で溶出するシリカゲル上のフラッシュカラムクロマトグラフィにより精製した。生成物含有画分を蒸発させて、白色の泡として表題化合物を得た(1.45g)。
【化119】

【0173】
調製18
tert−ブチル(1S)−3−[3−エンド−(5−アセチル−2−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−3H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン3−イル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−8−イル]−1−(3−フルオロフェニルプロピルカルバメート
【化120】

塩化アセチル(0.13g、1.65mmol)を、0℃で、ジクロロメタン(5ml)中のtert−ブチル(1S)−1−(3−フルオロフェニル)−3−[3−エンド−(2−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−3H−イミダゾ[4,5−c]−ピリジン3−イル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−8−イル]プロピルカルバメート(調製17)(0.75g、1.5mmol)溶液に添加した。30分後、反応混合物をジクロロメタン(10ml)で希釈し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(10ml)で洗浄した。有機層を分離し、水性相をジクロロメタン(2×5ml)で洗浄した。組合わさった有機抽出物を乾燥させ(MgS04)、減圧下で溶剤を蒸発させて白色の泡として表題化合物を得た(0.8g)。
【化121】

【0174】
調製19
メチル3−エンド−{8−[(3S)−3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−3−(3−フルオロフェニル)プロピル]−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル}−2−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−3H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−5−カルボキシレート
【化122】

クロロギ酸メチル(0.156g、1.65mmol)を、0℃で、ジクロロメタン(5ml)中のtert−ブチル(1S)−1−(3−フルオロフェニル)−3−[3−エンド−(2−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−3H−イミダゾ[4,5−c]−ピリジン−3−イル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−8−イル]プロピルカルバメート(調製17)(0.75g、1.5mmol)の溶液に添加した。30分後、反応混合物をジクロロメタン(10ml)で希釈し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(10ml)で洗浄した。有機層を分離し、水性相をジクロロメタン(2×5ml)で洗浄した。組合わさった有機抽出物を乾燥させ(MgS04)、減圧下で溶剤を蒸発させて白色の泡として表題化合物を得た(0.77g)。
【化123】

【0175】
調製20
(1S)−3−[3−エンド−(5−アセチル−2−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−3H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−3−イル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−8−イル]−1−(3−フルオロフェニル)プロピルアミン
【化124】

塩化水素ガスを、0℃で、ジクロロメタン(10ml)及びメタノール(3ml)中のtert−ブチル(1S)−3−[3−エンド−(5−アセチル−2−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−3H−イミダゾ[4,5−c]−ピリジン−3−イル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−8−イル]−1−(3−フルオロフェニル)プロピルカルバメート(調製18)(0.77g、1.43mmol)の溶液を通して、溶液が飽和するまで泡立てた。次に反応混合物を室温まで暖め、20分後溶剤を減圧下で蒸発させた。残渣を、ジクロロメタン(30ml)と飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(20ml)の間で分割した。有機層を分離し、水性相ジクロロメタン(2×15ml)で抽出した。組合わさった有機抽出物を乾燥させ(MgS04)、減圧下で溶剤を蒸発させて白色の泡として表題化合物を得た(0.565g)。
【化125】

【0176】
調製21
メチル3−エンド−8−[(3S)−3−アミノ−3−(3−フルオロフェニル)プロピル]8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル}−2−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−3H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−5−カルボキシレート
【化126】

塩化水素ガスを、0℃で、ジクロロメタン(10ml)及びメタノール(3ml)中のメチル3−エンド−{8−[(3S)−3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−3−(3−フルオロフェニル)プロピル]−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル}−2−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−3H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−5−カルボキシレート(調製19)(0.75g、1.35mmol)の溶液を通して、溶液が飽和するまで泡立てた。次に、反応混合物を室温まで暖め、20分後に溶剤を減圧下で蒸発させた。残渣を、ジクロロメタン(30ml)と飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(20ml)の間で分割した。有機層を分離し、水性相をジクロロメタン(2×15ml)で抽出した。組合わさった有機抽出物を乾燥させ(MgS04)、減圧下で溶剤を蒸発させて白色の泡として表題化合物を得た(0.566g)。
【化127】

【0177】
調製22
tert−ブチル(1S)−3−[3−エンド−(2−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−3H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−3−イル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−8−イル]−1−フェニルプロピルカルバメート
【化128】

エタノール(100ml)中の、tert−ブチル(1S)−3−[3−エンド−(5−ベンジル−2−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−3H−イミダゾ[4,5−c]−ピリジン−3−イル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−8−イル]−1−フェニルプロピルカルバメート(調製12)(5.65g、9.93mmol)、ギ酸アンモニウム(3.7g、58.7mmol)及び20%w/wの水酸化パラジウム炭素(0.50g)の混合物を85℃まで加熱した。1時間後、追加のギ酸アンモニウム(2.0g、17mmol)を添加し、60℃でさらに1時間加熱を続けた。次に、冷却した反応混合物をArbocel(商標)を通してろ過し、減圧下でろ液を蒸発させた。残渣を、ジクロロメタン:メタノール:濃縮アンモニア水(体積で94:6:0.6、92:8:0.8へと変化)の溶剤勾配で溶出するシリカゲル上のフラッシュカラムクロマトグラフィにより精製した。生成物含有画分を蒸発させて、白色の泡として表題化合物を得た(4.95g)。
【化129】

【0178】
調製23
tert−ブチル(1S)−3−{3−エンド−[2−メチル−5−(3,3,3−トリフルオロプロパノイル)−4,5,6,7−テトラヒドロ−3H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン3−イル]−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−8−イル}−1−フェニルプロピルカルバメート
【化130】

塩酸1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド(0.54g、2.82mmol)を、室温かつ窒素下で、ジクロロメタン(50ml)中に溶解した3,3,3−トリフルオロプロパン酸(0.29g、2.26mmol)、tert−ブチル(1S)−3−[3−エンド−(2−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−3H−イミダゾ[4,5−c]−ピリジン3−イル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−8−イル]−1−フェニルプロピルカルバメート(調製22)(0.96g、2.0mmol)、トリエチルアミン(0.6ml、4.31mmol)及び1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(0.43g、2.81mmol))の溶液に添加した。反応を18時間室温で撹拌し、次に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(30ml)で洗浄した。有機相を除去して、水性層をジクロロメタン(2×30ml)で抽出した。組合わさったジクロロメタン抽出物を乾燥させ(MgS04)、減圧下で溶剤を除去した。残渣を、ジクロロメタン:メタノール:濃縮アンモニア水(体積で94:6:0.6)の溶剤混合物で溶出するシリカゲル上のフラッシュカラムクロマトグラフィにより精製した。生成物含有画分を蒸発させて、白色の泡として表題化合物を得た(1.09g)。
【化131】

【0179】
調製24
(1s)−3−{3−エンド−[2−メチル−5−(3,3,3−トリフルオロプロパノイル)−4,5,6,7−テトラヒドロ−3H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン3−イル]−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−8−イル]−フェニルプロピルアミン
【化132】

塩化水素ガスを、0℃で、ジクロロメタン(20ml)及びメタノール(3ml)中のtert−ブチル(1S)−3−{3−エンド−[2−メチル−5−(3,3,3−トリフルオロプロパノイル)−4,5,6,7−テトラヒドロ−3H−イミダゾ[4,5−c]−ピリジン3−イル]−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−8−イル}−1−フェニルプロピルカルバメート(調製23)(1.05g、1.78mmol)の溶液を通して、溶液が飽和するまで泡立てた。次に、反応混合物を室温まで暖め、1時間後、2Nの水酸化ナトリウム水溶液(2×20ml)で洗浄した。有機層を分離し、乾燥させ(MgS04)、減圧下で溶剤を蒸発させて白色の泡として表題化合物を得た(0.80g)。
【化133】

【0180】
調製25
メチル3−エンド−(8−{(3S)−3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−3−フェニルプロピル}−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル)−2−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−3H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−5−カルボキシレート
【化134】

クロロギ酸メチル(0.18ml、2.32mmol)を、室温かつ窒素下で、ジクロロメタン(20ml)中のtert−ブチル(1S)−3−[3−エンド−(2−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−3H−イミダゾ[4,5−c]−ピリジン−3−イル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−8−イル]−1−フェニルプロピルカルバメート(調製22)(0.96g、2.0mmol)及びトリエチルアミン(0.36ml、2.59mmol)の溶液に添加した。反応を室温で1.5時間撹拌し、次に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(20ml)で洗浄した。有機相を除去して、水性層をさらなるジクロロメタン(2×20ml)で抽出した。組合わさったジクロロメタン抽出物を乾燥させ(MgS04)、減圧下で溶剤を除去した。残渣を、酢酸エチル:ジエチルアミン(体積で99:1、98:2次に97:3へと変化)の溶剤混合物で溶出するシリカゲル上のフラッシュカラムクロマトグラフィにより精製した。生成物含有画分を蒸発させて、白色の泡として表題化合物を得た(0.96g)。
【化135】

【0181】
調製26
メチル3−エンド−{8−[(3S)−3−アミノ−3−フェニルプロピル]−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル]−2−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−3H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−5−カルボキシレート
【化136】

塩化水素ガスの溶液を、0℃で、ジクロロメタン(20ml)及びメタノール(1ml)中のメチル3−エンド−(8−{(3S)−3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−3−フェニルプロピル}−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル)−2−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−3H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−5−カルボキシレート(調製25)(0.95g、1.77mmol)の溶液を通して、溶液が飽和するまで泡立てた。次に、反応混合物を室温まで暖め、1時間後、2Nの水酸化ナトリウム水溶液(2×20ml)で洗浄した。有機層を分離し、乾燥させ(MgS04)、減圧下で溶剤を蒸発させて、白色の泡として表題化合物を得た(0.75g)。
【化137】

【0182】
調製27
tert−ブチル(1S)−3−[3−エンド−(5−アセチル−2−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−3H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−3−イル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−8−イル]−1−フェニルプロピルカルバメート
【化138】

塩化アセチル(0.09ml、1.26mmol)を、室温かつ窒素下で、ジクロロメタン(5ml)中のtert−ブチル(1S)−3−[3−エンド−(2−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−3H−イミダゾ[4,5−c]−ピリジン−3−イル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−8−イル]−1−フェニルプロピルカルバメート(調製22(0.5g、1.09mmol)及びトリエチルアミン(0.19ml、1.36mmol)の溶液に添加した。反応を18時間室温で撹拌し、次に溶剤を減圧下で蒸発させた。残渣を、ジクロロメタン:メタノール:濃縮アンモニア水(体積で94:6:0.6、92:8:0.8次に90:10:0.6へと変化)の溶剤勾配で溶出するシリカゲル上のフラッシュカラムクロマトグラフィにより精製した。生成物含有画分を蒸発させて、白色の泡として表題化合物を得た(0.51g)。
【化139】

【0183】
調製28
(1S)−3−[3−エンド−(5−アセチル−2−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−3H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−3−イル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−8−イル]−1−フェニルプロピルアミン
【化140】

塩化水素ガスを、0℃で、ジクロロメタン(5ml)及びメタノール(0.5ml)中のtert−ブチル(1S)−3−[3−エンド−(5−アセチル−2−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−3H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−3−イル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−8−イル]−1−フェニルプロピルカルバメート(調製27)(0.50g、0.96mmol)の溶液を通して、溶液が飽和するまで泡立てた。次に、反応混合物を室温まで暖め、1時間後、2Nの水酸化ナトリウム水溶液(2×5ml)で洗浄した。有機層を分離し、乾燥させ(MgSO4)、減圧下で溶剤を蒸発させ、白色の泡として表題化合物を得た(0.265g)。
【化141】

【0184】
調製29
tert−ブチル3−エンド−[(3−ニトロ−4−ピリジニル)アミノ]−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−カルボキシレート
【化142】

tert−ブチル3−アミノ−エンド−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−カルボキシレート(調製4)(3.0g、13.2mmol)、塩酸4−エトキシ−3−ニトロピリジン(2.7g、13.2mmol)及びN−エチル−N,N−ジイソプロピルアミン(1.89g、14.6mmol)を、1−メチル−2−ピロリジノン(5ml)中に溶解させ、120℃で18時間加熱した。冷却した反応混合物を酢酸エチル(150ml)で希釈し、水(3×50ml)、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(50ml)及び塩水(30ml)で洗浄した。有機層を乾燥させ(MgS04)、減圧下で蒸発により溶剤を除去した。この残渣を、ジエチルエーテルと研和して、黄色の固体として表題化合物を得た(1.5g)。
【化143】

【0185】
調製30
1−エンド−(8−アセチル−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル)−2−メチル−1H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン
【化144】

tert−ブチル3−エンド−[(3−ニトロ−4−ピリジニル)アミノ]−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−カルボキシレート(調製29)(4.40g、12.6mmol)及び鉄粉(2.11g、37.8mmol)を氷酢酸(50ml)中に溶解させ、混合物を60℃で2時間加熱した。次に無水酢酸(8ml)を添加し、混合物を140℃で18時間加熱した。冷却した反応混合物を、Arbocel(商標)のパッドを通してろ過し、減圧下で溶剤を除去した。残渣をジクロロメタン(200ml)及び水(200ml)の間で分割し、混合物を2Nの水酸化ナトリウム水溶液でpH9に調整した。混合物を再度、Arbocel(商標)のパッドを通してろ過し、有機相を分離された。水性層をジクロロメタン(100ml)で抽出し、組合わさった有機抽出物を乾燥させた(MgSO4)。減圧下で溶剤を蒸発させ、残渣を酢酸エチルと研和し、ろ過し乾燥させ(MgSO4)、白色の固体として表題化合物を得た(3.27g)。
【化145】

【0186】
調製31
1−エンド−(8−アセチル−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル)−ベンジル−2−メチル−4,5,6,7−−テトラヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン
【化146】

臭化ベンジル(1.78g、10.4mmol)を、エタノール(20ml)中の1−エンド−(8−アセチル−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル)−2−メチル−1H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン(調製30)(2.47g、8.7mmol)の溶液に添加し、混合物を室温で48時間撹拌した。次に、反応混合物を−70℃まで冷却し、ホウ水素化ナトリウム(0.33g、8.7mmol)を分量ずつ10分間にわたり添加した。−70℃で1時間の後、反応混合物を−40℃まで暖め、次に−70℃まで再冷却し、さらなるホウ水素化ナトリウム(0.33g、8.7mmol)を添加する。−70℃でさらに1時間経過した後、水(10ml)を添加し、反応混合物を室温まで暖めた。減圧下でエタノールを蒸発させ、水性残渣をジクロロメタン(3×25ml)で抽出した。組合わさった有機抽出物を乾燥させ(MgS04)、減圧下で溶剤を蒸発させた。残渣を、酢酸エチル:メタノール:ジエチルアミン(体積で100:0:2、98:2:2、次に95:5:2へと変化)の溶剤勾配で溶出するシリカゲル上のフラッシュカラムクロマトグラフィにより精製した。生成物含有画分を蒸発させて、白色の泡として表題化合物を得た(2.23g)。
【化147】

【0187】
調製32
1−エンド−(8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル)−5−ベンジル−2−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン
【化148】

1−エンド−(8−アセチル−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル)−5−ベンジル−2−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン(調製31)(2.23g、5.89mmol)を、6Nの塩酸水溶液(30ml)中に溶解させ、還流下で18時間加熱した。冷却した反応混合物を2Nの水酸化ナトリウム水溶液の添加によってpH10に調整し、ジクロロメタン(2×50ml)で抽出した。組合わさった有機抽出物を、乾燥させ(MgS04)、減圧下で溶剤を蒸発させた。残渣を、ジクロロメタン:メタノール:ジエチルアミン(体積で100:0:0.5、93:7:1へと変化)の溶剤勾配で溶出するシリカゲル上のフラッシュカラムクロマトグラフィにより精製した。生成物含有画分を蒸発させて、白色の泡として表題化合物を得た(1.47g)。
【化149】

【0188】
調製33
tert−ブチル(1S)−3−[3−エンド−5−ベンジル−2−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−1−イル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−8−イル]−1−フェニルプロピルカルバメート
【化150】

酢酸(0.14g、2.37mmol)を、室温かつ窒素下で、ジクロロメタン(12ml)中に溶解した1−エンド−(8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル)−5−ベンジル−2−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン(調製32)(0.8g、2.37mmol)及びtert−ブチル(1S)−3−オキソ−1−フェニルプロピルカルバメート(WO0039125)(0.711g、2.85mmol)の撹拌溶液に添加した。次にトリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(0.60g、2.85mmol)を添加し、反応を18時間室温で保持した。反応混合物を、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(50ml)及びジクロロメタン(50ml)の間で分割した。有機相を除去し、水性相をジクロロメタン(50ml)で洗浄した。組み合わさった有機相を乾燥させ(MgS04)、減圧下で溶剤を蒸発させ、残渣を、ジクロロメタン:メタノール:濃縮アンモニア水(体積で99:1:0.1、90:10:1へと変化)の溶剤勾配で溶出するシリカゲル上のフラッシュカラムクロマトグラフィにより精製した。生成物含有画分を蒸発させて、白色の泡として表題化合物を得た(1.17g)。
【化151】

【0189】
調製34
tert−ブチル(1S)−3−[3−エンド−(2−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−c]−ピリジン−1−イル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−8−イル]−1−フェニルプロピルカルバメート
【化152】

エタノール(25ml)中のtert−ブチル(1S)−3−[3−エンド−(5−ベンジル−2−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−c]−ピリジン−1−イル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−8−イル]−1−フェニルプロピルカルバメート(調製33)(1.15g、2.02mmol)、ギ酸アンモニウム(0.63g、10.1mmol)及び20%w/wの水酸化パラジウム炭素(0.15g)の混合物を60℃まで加熱した。1時間後、追加のギ酸アンモニウム(0.63g、10.1mmol)を加え、60℃でさらに1時間加熱を続けた。このプロセスを3回反復した。次に、冷却した反応混合物をArbocel(商標)を通してろ過し、減圧下でろ液を蒸発させた。残渣をジクロロメタン(100ml)と飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(50ml)の間で分割し、有機相を分離して水(30ml)で洗浄した。有機層を乾燥させ(MgS04)、減圧下で溶剤を蒸発させた。残渣をジクロロメタン:メタノール:濃縮アンモニア水(99:1:0.1、93:7:1へと変化)の溶剤勾配で溶出するシリカゲル上のフラッシュカラムクロマトグラフィにより精製した。生成物含有画分を蒸発させて、白色の泡として表題化合物を得た(0.85g)。
【化153】

【0190】
調製35
メチル1−エンド−(8−{(3S)−3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−3−フェニルプロピル}−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル)−2−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−5−カルボキシレート
【化154】

クロロギ酸メチル(0.078ml、1.02mmol)を、室温かつ窒素下で、ジクロロメタン(4ml)中のtert−ブチル(1S)−3−[3−エンド−(2−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−c]−ピリジン−1−イル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−8−イル]−1−フェニルプロピルカルバメート(調製34)(0.44g、0.92mmol)の溶液に添加した。反応を室温で1.5時間撹拌し、次に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(10ml)で洗浄した。有機相を除去して、水性層をさらなるジクロロメタン(2×10ml)で抽出した。組合わさったジクロロメタン抽出物を乾燥させ(MgSO4)、減圧下で溶剤を除去した。残渣を、ジクロロメタン:メタノール:濃縮アンモニア水(99:1:0.1、93:7:1へと変化)の溶剤混合物で溶出するシリカゲル上のフラッシュカラムクロマトグラフィにより精製した。生成物含有画分を蒸発させて、白色の泡として表題化合物を得た(0.51g)。
【化155】

【0191】
調製36
メチル1−エンド−{8−[(3S)−3−アミノ−3−フェニルプロピル]−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル}−2−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−5−カルボキシレートトリヒドロクロリド
【化156】

塩化水素ガスを、0℃で、ジクロロメタン(10ml)及びメタノール(1ml)中の、メチル1−エンド−(8−{(3S)−3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−3−フェニルプロピル}8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル)−2−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−5−カルボキシレート(調製35)(0.5g、0.93mmol)の溶液を通して、溶液が飽和するまで泡立てた。次に、反応混合物を室温まで暖め、1時間撹拌した。溶剤を減圧下で蒸発させ、残渣をジクロロメタン(10ml)中に懸濁させた。このプロセスを3回反復し、白色の固体として表題化合物を得た(0.512g)。
【化157】

【0192】
調製37
tert−ブチル(1S)−3−[3−エンド−(5−ベンジル−2−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−1−イル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−8−イル]−1−(3−フルオロフェニル)プロピルカルバメート
【化158】

酢酸(0.39g、6.4mmol)を、室温かつ窒素下で、ジクロロメタン(25ml)中に溶解した1−エンド−(8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル)−5−ベンジル−2−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン(調製32)(2.16g、6.4mmol)及びtert−ブチル(1S)−1−(3−フルオロフェニル)−3−オキソプロピルカルバメート(調製15)(2.06g、7.7mmol)の撹拌溶液に添加した。次にトリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(1.63g、7.7mmol)を添加し、反応を2時間室温で保持した。反応混合物を、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(50ml)及びジクロロメタン(50ml)の間で分割した。有機相を除去し、水性相をジクロロメタン(50ml)で洗浄した。組み合わさった有機相を乾燥させ(MgS04)、溶剤を減圧下で蒸発させた。残渣を、ジクロロメタン:メタノール:濃縮アンモニア水(体積で99:1:0.1、96:4:0.4へと変化)の溶剤勾配で溶出するシリカゲル上のフラッシュカラムクロマトグラフィにより精製した。生成物含有画分を蒸発させて、白色の泡として表題化合物を得た(2.56g)。
【化159】

【0193】
調製38
tert−ブチル−(1S)−3−[3−エンド−(2−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−1−イル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−8−イル]−1−(3−フルオロフェニル)プロピルカルバメート
【化160】

エタノール(35ml)中の、tert−ブチル(1S)−3−[3−エンド−(5−ベンジル−2−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−c]−ピリジン−1−イル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−8−イル]−1−(3−フルオロフェニル)プロピルカルバメート(調製37)(2.55g、4.34mmol)、ギ酸アンモニウム(2.73g、43.4mmol)及び20%w/wの水酸化パラジウム炭素(0.25g)の混合物を60℃まで加熱した。1時間後、追加のギ酸アンモニウム(0.63g、10.1mmol)を加え、さらに2時間60℃で加熱を続けた。次に、冷却した反応混合物をArbocel(商標)を通してろ過し、減圧下でろ液を蒸発させた。残渣をジクロロメタン(100ml)と飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(50ml)の間で分割し、有機相を分離し、水(30ml)で洗浄した。有機層を乾燥させ(MgS04)、減圧下で溶剤を蒸発させた。残渣を、ジクロロメタン:メタノール:濃縮アンモニア水(99:1:0.1、93:7:1へと変化)の溶剤勾配で溶出するシリカゲル上のフラッシュカラムクロマトグラフィにより精製した。生成物含有画分を蒸発させて、白色の泡として表題化合物を得た(1.50g)。
【化161】

【0194】
調製39
メチル1−エンド−(8−{(3S)−3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−3−(3−フルオロフェニル)プロピル}−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル)−2−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−5−カルボキシレート
【化162】

クロロギ酸メチル(0.167g、1.76mmol)を、室温かつ窒素下で、ジクロロメタン(10ml)中のtert−ブチル(1S)−3−[3−エンド−(2−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−1−イル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−8−イル]−1−(3−フルオロフェニル)プロピルカルバメート(調製38)(0.80g、1.60mmol))の溶液に添加した。反応を室温で1.5時間撹拌し、次に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(10ml)で洗浄した。有機相を除去して、水性層をさらなるジクロロメタン(2×10ml)で抽出した。組合わさったジクロロメタン抽出物を乾燥させ(MgS04)、減圧下で溶剤を除去した。残渣を、ジクロロメタン:メタノール:濃縮アンモニア水(99:1:0.1、93:7:1へと変化)の溶剤混合物で溶出するシリカゲル上のフラッシュカラムクロマトグラフィにより精製した。生成物含有画分を蒸発させて、白色の泡として表題化合物を得た(0.84g)。
【化163】

【0195】
調製40
トリ塩酸メチル1−エンド−{8−[(3S)−3−アミノ−3−(3−フルオロフェニル)プロピル]−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル}−2−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−5−カルボキシレートトリヒドロクロリド
【化164】

塩化水素ガスを、0℃で、ジクロロメタン(15ml)中のメチル1−エンド−(8−{(3S)−3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−3−(3−フルオロフェニル)プロピル}−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル)−2−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−5−カルボキシレート(調製39)(0.83g、1.50mmol)の溶液を通して、溶液が飽和するまで泡立てた。次に、反応混合物を室温まで暖め、1時間撹拌した。溶剤を減圧下で蒸発させ、残渣をジクロロメタン(10ml)中に懸濁させた。このプロセスを3回反復し、白色の固体として表題化合物を得た(0.82g)。
【化165】

【0196】
調製41
エチル(3S)−3−(アセトアミド)−3−(3−フルオロフェニル)プロパノエート
【化166】

ジクロロメタン(50ml)中の塩化アセチル(7.9ml、111mmol)を、ジクロロメタン(200ml)中のエチル(3S)−3−アミノ−3−(3−フルオロフェニル)プロパノエート(W099/31099、97頁、スキーム3)(25.2g、102mmol)の冷たい(0℃)溶液中に滴下により添加した。反応を0℃で2時間撹拌し、次に水(100ml)を加えた。反応混合物を2Nの塩酸でpH1に調整し、有機層を分離した。ジクロロメタン層を飽和炭酸水素ナトリウム溶液(50ml)、水(50ml)で洗浄し、その後乾燥させた(MgS04)。溶剤を減圧下で蒸発させて濃厚な油を得、これをカラムクロマトグラフィ(シリカゲル、ジエチルエーテルで溶出)により精製して無色透明の油として表題化合物25.1gを得た。
LRMS:m/z 254(MH+)。
【0197】
調製42
N[(1S)−1−(3−フルオロフェニル)−3−ヒドロキシプロピル]アセトアミド
【化167】

THF(20ml)中の、エチル(3S)−3−(アセチルアミノ)−3−(3−フルオロフェニル)プロパノエート(2.5g、9.9mmol)及びホウ水素化ナトリウム(0.76g、20mmol)の撹拌懸濁液を、窒素雰囲気下で50℃で加熱した。次にメタノール(1.8ml)を滴下により入念に添加し、反応混合物を還流下で1時間加熱した。反応を室温まで冷却させ、次に水(10ml)及び水酸化ナトリウム水溶液(4mlの水中1.5gのNaOH)を滴下により入念に添加した。溶液を酢酸エチル(3×30ml)で抽出し、組合わさった有機抽出物を乾燥させ(MgS04)、蒸発させて白色の固体として表題化合物を得た(2.08g)。
LRMS(エレクトロスプレー):m/z[M+H]+212.
【0198】
調製43
N−[(1S)−1−(3−フルオロフェニル)−3−オキソプロピル]アセトアミド
【化168】

ピリジン三酸化硫黄錯体(37.7g、237mmol)を、20分間にわたり分量ずつ、ジクロロメタン(240ml)中の、N−[(1S)−1−(3−フルオロフェニル)−3−ヒドロキシプロピル]アセトアミド(25g、118mmol)、DMSO(16.5ml、233mmol)及びトリエチルアミン(33ml、237mmol)の撹拌された低温(0℃)の溶液に添加した。室温で2時間撹拌した後、溶剤を減圧下で蒸発させ、残渣を直接シリカゲルカラムに適用した。酢酸エチル:ジクロロメタン(体積で50:50)で出発し、次に酢酸エチル:ジクロロメタン(体積で80:20)そして最後に酢酸エチルとなる勾配システムでの溶出により無色の油として表題化合物(13.9g)を得、これは静置時点で固化した。
【化169】

【0199】
調製44
エンド−8−ベンジル−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イルアミン
【化170】

エンド−8−ベンジル−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イルアミンジヒドロクロリド半水和物(100g、0.34mol)を、水(300ml)及び酢酸エチル(500ml)中に溶解した。水性層を、10Mの水酸化ナトリウム(70mol)の添加によりpH10に調整し、結果として5℃の発熱がもたらされた。反応を15分間周囲温度で撹拌し、層を分離した。水性層を酢酸エチル(500ml)で洗浄した。有機層を組み合わせて、水(300ml)で洗浄し、減圧下で、微量の酢酸エチルを含む黄白色の油まで濃縮させた(収量64.9g、90%)。
LRMS(エレクトロスプレー):m/z=217.2(MH+
【0200】
調製45
エンド−8−ベンジル−N−(3−ニトロ−4−ピリジル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イルアミン
【化171】

塩酸4−エトキシ−3−ニトロピリジン塩(135.3g、0.661mol)を、窒素ブランケット下でかつ周囲温度で、tert−アミルアルコール(390ml)中でスラリー化させた。1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデク−7−エン(192.1g、1.26mol)、反応混合物に添加し、その後続いてtert−アミルアルコール(260ml)中の調製44からの表題化合物(130g、0.601mol)の溶液を添加した。結果として得られた溶液を、還流まで4.5時間加熱した。溶液を周囲温度まで冷却し、結果として得られた濃厚な黄色のスラリーを12時間周囲温度で、さらに2時間5℃で撹拌した。固体をろ過し、減圧下のオーブン内で一晩50℃で乾燥させ、表題化合物を収量132.8g、91%で得た。
LRMS(エレクトロスプレー):m/z=339.3(MH+
【0201】
調製46
N4−エンド−8−ベンジル8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル)ピリジン−3,4−ジアミン
【化172】

調製45からの表題化合物(150.0g、0.123mol)をメタノール(750ml)中でスラリー化させた。10wt%の5%パラジウム炭素(15.0g)を添加した。混合物を、50psiの水素雰囲気下で2.5時間、25℃で撹拌した。標本を採取し、tlcによる分析から反応が完了していることが分かった。反応をArbocelTM(ろ過助剤)を通してろ過し、ろ過パッドをメタノール(750ml)で洗浄した。減圧下でメタノールを蒸発させ、酢酸エチル(1.5Ll)で置換して、合計体積300mlの酢酸エチルを残した。混合物を2時間周囲温度で、さらに1時間0℃で造粒した。固体をろ過し、酢酸エチル(75ml)で洗浄し、減圧下のオーブン内で一晩50℃で乾燥させ、白色の固体として表題化合物を得た、105.6g、78%。
LRMS(エレクトロスプレー):m/z=309.3(MH+
【0202】
調製47
1−(エンド−8−ベンジル−8アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル)−2−メチル−1H−イミダゾ[4.5−c]ピリジン
【化173】

調製46からの表題化合物(32.0g、0.103mol)を、トルエン(96ml)中で、周囲温度かつ窒素ブランケット下でスラリー化させた。無水酢酸(64ml)及び酢酸(160ml)を添加し、結果として10℃の発熱がもたらされた。混合物を還流まで一晩加熱した。Tlcによる分析用として標本を採取し、これにより反応が完了していることがわかった。反応溶液を周囲温度まで冷却させた。減圧下で酢酸及びトルエンを除去し、褐色の油を得た。この油をジクロロメタン(320ml)及び水(160ml)中に溶解させ、2相溶液を得た。水性層を10Mの水酸化ナトリウムの添加によってpH10まで調整した。層を分離させ、水性層をジクロロメタン(160ml)で洗浄した。有機物を組み合わせて、水(240ml)で洗浄し、減圧下で濃縮させ、酢酸エチル(320ml)で置換すると約96mlの酢酸エチルが残された。結果として得られたスラリーを15分間0℃で造粒した。ヘプタン(96ml)を添加し、混合物を2時間0℃で造粒した。ろ過によりベージュ色の固体を収集した。1:1の酢酸エチル/ヘプタン(32ml)で洗浄し、減圧下のオーブン内で一晩50℃で乾燥させ、表題化合物30g、88%を得た。
LRMS(エレクトロスプレー):m/z=333.3(MH+
【0203】
調製48
メチル1−(エンド−8−ベンジル−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル)−2−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−5−カルボキシレート
【化174】

調製47からの表題化合物(59.0g、0.177mol)を、窒素ブランケット下かつ周囲温度で、エタノール(280ml)及び水(15ml)中でスラリー化させた。混合物を−70℃まで冷却した。温度を−50℃以下に維持しながら10分間にわたりクロロギ酸メチル(16.5ml、0.213mol)を添加した。反応を−70℃まで冷却し、45分間撹拌した。ホウ水素化リチウムを、テトラヒドロフラン(107ml、0.213mol)中の2M溶液として、温度を−40℃以下に保持しながら15分にわたり添加した。Tlcによる分析用として標本を採取し、これにより反応が完了していることがわかった。混合物を−20℃まで暖めた。この間、気体の発生が観察された。水(295ml)を添加し、これにより混合物を周囲温度まで暖め、15分間撹拌した。ジクロロメタン(590ml)を添加し、結果として得られた2相溶液を分離した。水性層をジクロロメタン(295ml)で再抽出した。有機物を組合わせ、飽和塩化ナトリウム溶液(148ml)で洗浄した。減圧下でジクロロメタンを除去し、酢酸エチル(590ml)で置換すると、合計体積118mlの酢酸エチルが残された。結果として得られたスラリーを1.5時間周囲温度で、次にさらに1時間0℃で造粒した。固体をろ過により収集し、酢酸エチル(30ml)で洗浄し、減圧下のオーブン内で一晩50℃で乾燥させて、オフホワイトの固体として表題化合物を61.6g、89%を得た。
LRMS(エレクトロスプレー):m/z=393.4(MH+
【0204】
調製49
メチル1−(エンド−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3イル)2−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−5−カルボキシレート
【化175】

調製48からの表題化合物(161.7g、0.412mol)を、周囲温度でメタノール(1.62l)中でスラリー化させた。10wt%の5%パラジウム炭素(16.2g)を添加した。混合物を50psiの水素雰囲気下で一晩、50℃で撹拌した。Tlcによる分析用として標本を採取し、分析により反応が完了していることが分かった。反応混合物をArbocelTM(ろ過助剤)を通してろ過し、ろ過パッドをメタノール(1.0l)で洗浄した。減圧下でメタノールを除去し、酢酸エチル(1.62L)で置換し、次に乾燥するまで濃縮させて、黄白色の油として表題化合物118.6g、95%を得た。
LRMS(エレクトロスプレー):m/z=305.3(MH+
【0205】
調製50
エチル(S)−3−[ベンジルオキシカルボニル)アミノ]−3−(3−フルオロフェニル)プロパノエート
【化176】

塩酸エチル(S)−3−アミノ−3−(3−フルオロフェニル)プロパノエート(1.0kg、4.04mol)を、周囲温度で酢酸エチル(5.0L)中でスラリー化させた。飽和炭酸ナトリウム溶液(5.0L)及び水(5.0L)を添加した。結果として得られた2相溶液を10℃まで冷却した。クロロ蟻酸ベンジル(605ml、1.05mol)を、温度を20℃以下に保持しながら混合物に添加した。混合物を20分間20℃で撹拌した。標本を採取し、HPLCにより分析し、これにより反応が完了していることが分かった。水性層を飽和炭酸ナトリウムの添加によってpH9に調整した。相を分離させた。水性層をさらに酢酸エチル(5.0L)で抽出した。有機物を組合わせて、水(5.0L)で洗浄した。減圧下で酢酸エチルを除去し、ろう質の白色の固体として表題化合物1.39kg、100%を得た。
LRMS(エレクトロスプレー):M/Z=346.3(MH+
【0206】
調製51
ベンジル(S)−1−(3−フルオロフェニル)−3−ヒドロキシプロピルカルバメート
【化177】

調製50からの表題化合物(13.95g、0.404mol)を、窒素ブランケット下かつ周囲温度でテトラヒドロフラン(98ml)中に溶解した。ホウ水素化ナトリウムを添加し、結果として10℃の発熱がもたらされた。反応を50℃に加熱し、温度を50℃に保持しながら5分にわたりメタノール(3.3ml、0.0808mol)を添加した。ある種のオフガス発生及び泡立ちが観察された。反応を還流まで1.5時間加熱した。標本を採取し、HPLCで分析し、これにより反応が完了していることが分かった。混合物を周囲温度まで冷却した。2Mの水酸化ナトリウム(98ml)を添加し、結果として得られた2相溶液を15分間撹拌した。相を分離させた。水性層をテトラヒドロフラン(50ml)でさらに抽出した。有機物を組合わせ、飽和塩化ナトリウム溶液(70ml)で洗浄した。減圧下でテトラヒドロフランを除去し、酢酸エチル(70ml)で置換した。減圧下で酢酸エチル溶液を乾燥状態まで濃縮させ、共沸によりあらゆる残留水分を除去した。白色のろう質固体として表題化合物を単離した。
LRMS(エレクトロスプレー):m/z=304.2(MH+
【0207】
調製52
ベンジル(S)−1−(3−フルオロフェニル)−3−ヒドロキシプロピルカルバメート
【化178】

調製51からの表題化合物(165.0g、0.72mol)を、窒素ブランケット下かつ周囲温度で酢酸エチル(1.65L)中に溶解した。水(803ml)、重炭酸ナトリウム(175g、2.10mol)、TEMPO(1.13g、0.0072mol)及び臭化ナトリウム(76.1g、0.74mol)を添加した。混合物を5℃まで冷却した。温度を10℃以下に保持しながら1時間にわたり次亜塩素酸ナトリウム溶液(1.62M、469ml、0.76mol)を添加した。2相混合物を20分間撹拌した。Tlcによる分析用として標本を採取し、これにより反応が完了していることが分かった。相を分離させた。水性層を酢酸エチル(401ml)でさらに抽出した。有機物を組合わせ、10wt%の硫酸水素カリウム溶液(803ml)、それを続いて10wt%のチオ硫酸カリウム溶液(401ml)と飽和塩化ナトリウム溶液(401ml)で洗浄した。硫酸水素ナトリウムでの洗浄の間に、泡立ち及びオフガス発生が観察された。減圧下で酢酸エチルを除去して、黄色の油として表題化合物139.3g、89%を得た。
LRMS(エレクトロスプレー):m/z=302.2(MH+
【0208】
調製53
メチル1−(エンド−8−{(3S)−3−[ベンジルオキシカルボニル)アミノ]−3−(3−フルオロフェニル)プロピル]−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル)−2−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−5−カルボキシレート
【化179】

調製49からの表題化合物(3.20g、0.0105mol)及びトリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(3.35g、0.0158mol)を、窒素ブランケット下かつ周囲温度で、酢酸エチル(35ml)中でスラリー化した。調製52からの表題化合物(3.48g、0.0116mol)を、テトラヒドロフラン(7ml)中の溶液として15分間にわたり添加した。混合物を一晩撹拌した。tlcによる分析用として標本を採取し、これにより反応が完了していることが分かった。2Mの水酸化ナトリウム(14ml)を5分間にわたり添加した。結果として得られた2相溶液の水性層を10Mの水酸化ナトリウム(7.5ml)の添加によってpH10に調整した。相を分離させた。有機相を水(17.5ml)で洗浄した。減圧下で酢酸エチルを除去し、黄色の油として表題化合物5.3g、77%を得た。
LRMS(エレクトロスプレー):m/z=590.5(MH+
【0209】
調製54
メチル1−{エンド−8−[(3S)−3−アミノ−3−(3−フルオロフェニル)プロピル]−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル−2−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−イミダゾ−[4,5−c]ピリジン−5−カルボキシレート
【化180】

調製53からの表題化合物をメタノール(26.5ml)中に溶解した。10wt%の水酸化パラジウム(0.53g)を添加した。混合物を、50psiの水素雰囲気下で、4時間周囲温度で撹拌した。標本を採取し、tlc分析により反応が完了していることが分かった。反応混合物をArbocelTM(ろ過助剤)を通してろ過し、ろ過パッドをメタノール(26.5ml)で洗浄した。メタノールを減圧下で蒸発させ黄色の油として表題化合物を3.81g、93%を得た。
LRMS(エレクトロスプレー):m/z=456.4(MH+
【0210】
生物学的活性
CCR5レセプタに対するHIV外皮タンパク質(gp120)の結合を阻害する構造式(I)の化合物の能力は、EP1118858A2の例1に記述されている手順によって決定された。構造式(I)の化合物は、この検定中で効能ある活性(ナノモル(nM)IC50値)を示した。
特に、この検定中、例9及び30の化合物は両方とも7nMのIC50を有し;例17の化合物は15nMのIC50を有し;例33の化合物は23nMのIC50を有し;例44の化合物は14nMのIC50を有していた。
【0211】
粉末X線回析(PXRD)データ
メチル1−エンド−8−[(3S)−3−アセトアミド−3−(3−フルオロフェニル)プロピル]−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル}−2−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−5−カルボキシレート一水和物
例44の化合物と同じ要領で調製された表題化合物についてのPXRDパターンは、シーメンスD5000回折計(λ=1.54178Å)を用いて、0.02°のステップサイズで2〜55°の2θ角範囲にわたり得られた。データは各ステップにおいて5秒間収集された。ピーク位置は、内部参照標準としてケイ素粉末(15%wt)を使用して決定された(表1)。
【0212】
【表6】

【0213】
例44及び45の両方の化合物についてのPXRDパターンは、上述のPXRDデータと一貫性あるものであった。
【0214】
例46〜49
2−θ角及び相対的強度が関与するPXRDパターンのシミュレーションは、Cerius2回析−結晶モジュールを用いて単結晶構造から計算された。シミュレーションパターンは以下の通りである。
波長=1.54178Å
偏光係数= 0.5
結晶子サイズ=500×500×500Å
ローレンツピーク形状
【0215】
シミュレーションされたPXRDパターンのメインピーク(2シータ度単位)は、表(2〜5)に列挙されている。
【0216】
【表7】

【0217】
【表8】

【0218】
【表9】

【0219】
【表10】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
以下の:
【化1】

の構造式(I){式中、
X及びYは、そのうちの1つがCH2でもう1つがNR4となるような形でCH2及びNR4から選択されており;
1及びR4は、独立してR5;COR5;CO25;CONR67;SO25;又は(C1-6アルキレン)フェニルであり、ここでフェニルはC1-6アルキル、C1-6アルキルカルボニル、C1-6アルコキシ、C1-6アルコキシカルボニル、ハロゲン、CF3、OH、CN、NR67、COR7、CO27又はCONR67から選択された0〜3個の原子又は基によって置換されており;
2は、C1-6アルキル、C1-6アルキルカルボニル、C1-6アルコキシ、C1-6アルコキシカルボニル、ハロゲン、CF3、OH、CN、NR67、CO27又はCONR67の中から選択された0〜3個の原子又は基によって置換されたフェニルであり、
3は、0〜3個のフッ素原子で置換されたC1-4アルキルであり、
5は、C1-6アルキル;C2-6アルケニル;C2-6アルキニル;C3-7シクロアルキル;5又は6員の芳香族複素環;又は4〜7員の飽和複素環であって、ここで前記アルキル、アルケニル、アルキニル及びシクロアルキルは、オキソ、ハロゲン、CF3、OR7、CN、NR67、COR7、CO27又はCONR67の中から選択された0〜3個の原子又は基により置換され;前記複素環がN、O又はSの中から選択された1〜3個のヘテロ原子を含有し;前記複素環が、C1-6アルキル、C1-6アルキルカルボニル、C1-6アルコキシ、C1-6アルコキシカルボニル、ハロゲン、CF3、OH、CN、NR67、COR7、CO27又はCONR67の中から選択された0〜3個の原子又は基により置換されており;
6はH;C1-6アルキル;C2-6アルケニル;C2-6アルキニル;C3-7シクロアルキル;5又は6員の芳香族複素環;又は4〜7員の飽和複素環であって、ここで前記アルキル、アルケニル、アルキニル及びシクロアルキルは、オキソ、ハロゲン、CF3、OR7、CN、COR7又はCO27の中から選択された0〜3個の原子又は基により置換され;前記複素環がN、O又はSの中から選択された1〜3個のヘテロ原子を含有し;前記複素環が、C1-6アルキル、C1-6アルキルカルボニル、C1-6アルコキシ、C1-6アルコキシカルボニル、ハロゲン、CF3、OH、CN、COR7又はCO27の中から選択された0〜3個の原子又は基により置換されており;
7はH又はC1-6アルキルであり;
そうでなければR6及びR7が両方共同じN原子に付着されている場合、NR67は、O、N又はSの中から選択された0〜2個の付加的ヘテロ原子を含有する5〜7成員の、飽和、部分不飽和又は芳香族複素環を表わし得る。}で表される化合物又はその薬学的に許容される塩又は溶媒和物。
【請求項2】
式中、Xが、CH2、NC1-4アルキル、NCH2フェニル、0〜3個のフッ素原子によって置換されたNCOC1-4アルキル、NCO21-4アルキル又はNSO21-2アルキルである、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
式中、Xが、CH2、0又は3個のフッ素原子によって置換されたNCOC1-2アルキル又はNCO21-4アルキルである、請求項1に記載の化合物。
【請求項4】
式中、XがCH2、NCOC1-2アルキル又はNCO21-2アルキルである、請求項1〜3のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項5】
式中、YがCH2、NC1-6アルキル、N(C1-6アルキレン)フェニル、0〜3個のフッ素原子によって置換されたNCOC1-6アルキル、NCO21-6アルキル又はNSO21-6アルキルである、請求項1に記載の化合物。
【請求項6】
式中、YがCH2、NC1-4アルキル、N(C1-4アルキレン)フェニル、0〜3個のフッ素原子によって置換されたNCOC1-4アルキル、NCO21-4アルキル又はNSO21-4アルキルである、請求項1に記載の化合物。
【請求項7】
式中、YがCH2、NC1-4アルキル、NCH2フェニル、0〜3個のフッ素原子によって置換されたNCOC1-4アルキル、NCO21-4アルキル又はNSO21-2アルキルである、請求項1に記載の化合物。
【請求項8】
式中、YがCH2、NCOC1-2アルキル又はNCO21-2アルキルである、請求項1に記載の化合物。
【請求項9】
式中、R1がCOR5又はCO25であり、R5が、0〜3個のフッ素原子により置換されたC1-6アルキル、0〜3個のフッ素原子により置換されたC3-7シクロアルキル、0〜3個のフッ素原子により置換されたC1-6アルコキシ又はN、O又はSの中から選択された1〜3個のヘテロ原子を含有する4〜7員の飽和複素環である、請求項1〜8のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項10】
式中、R1がCOR5又はCO25であり、R5は、0〜3個のフッ素原子により置換されたC1-4アルキル、0〜3個のフッ素原子により置換されたC3-5シクロアルキル又は、飽和複素環を含有する5又は6員のN、O又はSである、請求項1〜9のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項11】
式中、R1がCOR5又はCO25であり、R5が0〜3個のフッ素原子で置換されたC1-3アルキル、C3-4シクロアルキル、又は5〜6員のO含有飽和複素環である、請求項1〜10のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項12】
式中、R1がCOC1-2アルキル又はCO21-2アルキルである、請求項1〜11のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項13】
式中、R2が0又は3個のフッ素原子で置換されたフェニルである、請求項1〜12のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項14】
式中、R2が0又は1個のフッ素原子で置換されたフェニルである、請求項1〜13のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項15】
式中、R2がモノ−フルオロ置換されたフェニルである、請求項1〜14のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項16】
式中、R3がC1-4アルキルである、請求項1〜15のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項17】
式中、R3がメチルである、請求項1〜16のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項18】
1以上の薬学的に許容可能な賦形剤、希釈剤又は担体とともに、請求項1〜17のいずれか1項に記載の構造式(I)の化合物又はその薬学的に許容可能な塩又は溶媒和物を含む医薬組成物。
【請求項19】
1以上の付加的な治療薬を含む、請求項18に記載の医薬組成物。
【請求項20】
医薬として使用するための請求項1〜17のいずれか1項に記載の構造式(I)の化合物又はその薬学的に許容可能な塩又は溶媒和物。
【請求項21】
CCR5レセプタの変調が関与する障害の治療のための医薬組成物であって、請求項1〜17のいずれか1項に記載の構造式(I)の化合物又はその薬学的に許容可能な塩又は溶媒和物を含む前記組成物。
【請求項22】
前記障害がHIV、遺伝的にHIVに関連するレトロウイルス感染、エイズ又は炎症性疾患である、請求項21に記載の医薬組成物。
【請求項23】
式中、X、Y及びR3が構造式(I)の化合物について請求項1に定義された通りであり、かつ、Pgがアミノ保護基である以下の:
【化2】

構造式(VII)、(IX)又は(XIX)で表される化合物。
【請求項24】
式中、X、Y、R1、R2及びR3が、構造式(I)の化合物について請求項1に定義された通りであり、かつ、Pgがアミノ保護基である以下の:
【化3】

構造式(II)、(IV)、(V)、(VI)、(XVII)、(XXII)、(XXIV)、(XXV)又は(XXVI)で表される化合物。

【公開番号】特開2006−182784(P2006−182784A)
【公開日】平成18年7月13日(2006.7.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−27537(P2006−27537)
【出願日】平成18年2月3日(2006.2.3)
【分割の表示】特願2003−582151(P2003−582151)の分割
【原出願日】平成15年3月31日(2003.3.31)
【出願人】(593141953)ファイザー・インク (302)
【Fターム(参考)】