CD138発現腫瘍細胞のターゲティングを向上させる方法及び剤
【課題】CD138発現腫瘍細胞の間質細胞への接着を減少させる、CD138に対して特異性を有する免疫複合体、及びそれを用いる方法を開示する。
【解決手段】CD138発現腫瘍細胞への間質細胞の接着を、それを必要としている被験体の腫瘍細胞において減少させる方法であって、前記腫瘍細胞に、前記CD138発現腫瘍細胞を標的とする免疫複合体を、CD138発現腫瘍細胞への間質細胞の接着を減少させるのに有効な量接種する工程と、任意的に、前記腫瘍細胞に、更なる細胞傷害性剤を、腫瘍細胞の増殖の阻害、遅延、及び防止の少なくともいずれかを行う量接種する工程と、を含む方法である。この接着減少により、腫瘍細胞は、免疫複合体だけでなく、他の剤、特に細胞傷害性剤に対する感受性も強くなる。
【解決手段】CD138発現腫瘍細胞への間質細胞の接着を、それを必要としている被験体の腫瘍細胞において減少させる方法であって、前記腫瘍細胞に、前記CD138発現腫瘍細胞を標的とする免疫複合体を、CD138発現腫瘍細胞への間質細胞の接着を減少させるのに有効な量接種する工程と、任意的に、前記腫瘍細胞に、更なる細胞傷害性剤を、腫瘍細胞の増殖の阻害、遅延、及び防止の少なくともいずれかを行う量接種する工程と、を含む方法である。この接着減少により、腫瘍細胞は、免疫複合体だけでなく、他の剤、特に細胞傷害性剤に対する感受性も強くなる。
Notice: Undefined index: DEJ in /mnt/www/gzt_disp.php on line 298
【特許請求の範囲】
【請求項1】
CD138発現腫瘍細胞への間質細胞の接着を、それを必要としている被験体の腫瘍細胞において減少させる方法であって、
前記腫瘍細胞に、前記CD138発現腫瘍細胞を標的とする免疫複合体を、CD138発現腫瘍細胞への間質細胞の接着を減少させるのに有効な量接種する工程と、
任意的に、前記腫瘍細胞に、更なる細胞傷害性剤を、腫瘍細胞の増殖の阻害、遅延、及び防止の少なくともいずれかを行う量接種する工程と、を含むことを特徴とする方法。
【請求項2】
免疫複合体が、エフェクタ分子及び標的剤を含み、前記エフェクタ分子及び前記標的剤が、切断可能なリンカーを介して互いに結合している、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
切断可能なリンカーが、ジスルフィド結合を含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
リンカーが、N−スクシニミジル4−(2−ピリジルジチオ)ペンタノエート(SPP)及びN−スクシニミジル4−(2−ピリジルジチオ)ブタノエート(SPDB)のいずれかである、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
接着が、少なくとも約10%、約20%、約30%、約40%、約50%、約60%、約70%、約80%、及びそれ以上のいずれか減少する、請求項1から4のいずれかに記載の方法。
【請求項6】
接着の減少により、接着媒介性薬剤耐性が軽減する、請求項1から4のいずれかに記載の方法。
【請求項7】
免疫複合体ではない更なる細胞傷害性剤に対する接着媒介性薬剤耐性を減少させ、前記更なる細胞傷害性剤が、腫瘍細胞の増殖の阻害、遅延、及び防止のいずれかを行う量接種される、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
細胞傷害性剤が、メルファラン、ビンクリスチン、ドキソルビシン、デキサメサゾン、シクロホスファミド、エトポシド、シタラビン、シスプラチン、サリドマイド、プレドニゾン、サリドマイド、ボルテゾミブ、レナリドマイド、ソラフェニブ、ロミデプシン、及びこれらの組み合わせのいずれかである、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
細胞傷害性剤が抗体に基づく、請求項7に記載の方法。
【請求項10】
エフェクタ分子が立体障害を有する、請求項1及び2のいずれかに記載の方法。
【請求項11】
エフェクタ分子が、少なくとも1種のマイタンシノイド、タキサン、CC1065、及びこれらの類似体のいずれかである、請求項1及び2のいずれかに記載の方法。
【請求項12】
エフェクタ分子が、DM1、DM3、及びDM4のいずれか等の、少なくとも1種のマイタンシノイドである、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
エフェクタ分子がDM4である、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
免疫複合体の標的剤が、免疫グロブリン重鎖及びその一部のいずれかのアミノ酸配列を含み、免疫グロブリン重鎖及びその一部のいずれかのアミノ酸配列が、配列番号1で表されるアミノ酸配列と少なくとも70%、少なくとも80%、少なくとも90%、少なくとも95%、及び少なくとも98%のいずれかの配列同一性を有する、請求項1から4のいずれかに記載の方法。
【請求項15】
免疫複合体及び細胞傷害性剤が、連続して接種され、細胞傷害性剤の接種が、免疫複合体の接種後に行われる、請求項7に記載の方法。
【請求項16】
免疫複合体及び細胞傷害性剤が同時接種される、請求項7に記載の方法。
【請求項17】
被験体が、多発性骨髄腫、卵巣癌腫、腎臓癌腫、胆嚢癌腫、乳癌腫、前立腺癌、肺癌、結腸癌腫、ホジキンリンパ腫、非ホジキンリンパ腫、慢性リンパ球性白血病(CLL)、急性リンパ球性白血病(ALL)、急性骨髄芽球性白血病(AML)、固形組織肉腫、及び結腸癌腫のいずれか1種に罹患している癌患者である、請求項1から4及び7から9のいずれかに記載の方法。
【請求項18】
患者が、多発性骨髄腫に罹患している、請求項17に記載の方法。
【請求項1】
CD138発現腫瘍細胞への間質細胞の接着を、それを必要としている被験体の腫瘍細胞において減少させる方法であって、
前記腫瘍細胞に、前記CD138発現腫瘍細胞を標的とする免疫複合体を、CD138発現腫瘍細胞への間質細胞の接着を減少させるのに有効な量接種する工程と、
任意的に、前記腫瘍細胞に、更なる細胞傷害性剤を、腫瘍細胞の増殖の阻害、遅延、及び防止の少なくともいずれかを行う量接種する工程と、を含むことを特徴とする方法。
【請求項2】
免疫複合体が、エフェクタ分子及び標的剤を含み、前記エフェクタ分子及び前記標的剤が、切断可能なリンカーを介して互いに結合している、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
切断可能なリンカーが、ジスルフィド結合を含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
リンカーが、N−スクシニミジル4−(2−ピリジルジチオ)ペンタノエート(SPP)及びN−スクシニミジル4−(2−ピリジルジチオ)ブタノエート(SPDB)のいずれかである、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
接着が、少なくとも約10%、約20%、約30%、約40%、約50%、約60%、約70%、約80%、及びそれ以上のいずれか減少する、請求項1から4のいずれかに記載の方法。
【請求項6】
接着の減少により、接着媒介性薬剤耐性が軽減する、請求項1から4のいずれかに記載の方法。
【請求項7】
免疫複合体ではない更なる細胞傷害性剤に対する接着媒介性薬剤耐性を減少させ、前記更なる細胞傷害性剤が、腫瘍細胞の増殖の阻害、遅延、及び防止のいずれかを行う量接種される、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
細胞傷害性剤が、メルファラン、ビンクリスチン、ドキソルビシン、デキサメサゾン、シクロホスファミド、エトポシド、シタラビン、シスプラチン、サリドマイド、プレドニゾン、サリドマイド、ボルテゾミブ、レナリドマイド、ソラフェニブ、ロミデプシン、及びこれらの組み合わせのいずれかである、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
細胞傷害性剤が抗体に基づく、請求項7に記載の方法。
【請求項10】
エフェクタ分子が立体障害を有する、請求項1及び2のいずれかに記載の方法。
【請求項11】
エフェクタ分子が、少なくとも1種のマイタンシノイド、タキサン、CC1065、及びこれらの類似体のいずれかである、請求項1及び2のいずれかに記載の方法。
【請求項12】
エフェクタ分子が、DM1、DM3、及びDM4のいずれか等の、少なくとも1種のマイタンシノイドである、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
エフェクタ分子がDM4である、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
免疫複合体の標的剤が、免疫グロブリン重鎖及びその一部のいずれかのアミノ酸配列を含み、免疫グロブリン重鎖及びその一部のいずれかのアミノ酸配列が、配列番号1で表されるアミノ酸配列と少なくとも70%、少なくとも80%、少なくとも90%、少なくとも95%、及び少なくとも98%のいずれかの配列同一性を有する、請求項1から4のいずれかに記載の方法。
【請求項15】
免疫複合体及び細胞傷害性剤が、連続して接種され、細胞傷害性剤の接種が、免疫複合体の接種後に行われる、請求項7に記載の方法。
【請求項16】
免疫複合体及び細胞傷害性剤が同時接種される、請求項7に記載の方法。
【請求項17】
被験体が、多発性骨髄腫、卵巣癌腫、腎臓癌腫、胆嚢癌腫、乳癌腫、前立腺癌、肺癌、結腸癌腫、ホジキンリンパ腫、非ホジキンリンパ腫、慢性リンパ球性白血病(CLL)、急性リンパ球性白血病(ALL)、急性骨髄芽球性白血病(AML)、固形組織肉腫、及び結腸癌腫のいずれか1種に罹患している癌患者である、請求項1から4及び7から9のいずれかに記載の方法。
【請求項18】
患者が、多発性骨髄腫に罹患している、請求項17に記載の方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7A】
【図7B】
【図7C】
【図7D】
【図8A】
【図8B】
【図8C】
【図8D】
【図9A】
【図9B】
【図9C】
【図9D】
【図10】
【図11A】
【図11B】
【図12】
【図13】
【図14A】
【図14B】
【図15A】
【図15B】
【図15C】
【図16A】
【図16B】
【図16C】
【図17A】
【図17B】
【図17C】
【図17D】
【図17E】
【図18A】
【図18B】
【図18C】
【図18D】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7A】
【図7B】
【図7C】
【図7D】
【図8A】
【図8B】
【図8C】
【図8D】
【図9A】
【図9B】
【図9C】
【図9D】
【図10】
【図11A】
【図11B】
【図12】
【図13】
【図14A】
【図14B】
【図15A】
【図15B】
【図15C】
【図16A】
【図16B】
【図16C】
【図17A】
【図17B】
【図17C】
【図17D】
【図17E】
【図18A】
【図18B】
【図18C】
【図18D】
【公表番号】特表2011−508738(P2011−508738A)
【公表日】平成23年3月17日(2011.3.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−540132(P2010−540132)
【出願日】平成20年12月23日(2008.12.23)
【国際出願番号】PCT/EP2008/068270
【国際公開番号】WO2009/080832
【国際公開日】平成21年7月2日(2009.7.2)
【出願人】(390035378)バイオテスト・アクチエンゲゼルシヤフト (13)
【出願人】(504039155)イミュノジェン・インコーポレーテッド (36)
【出願人】(591183991)ダナ−ファーバー キャンサー インスティテュート,インコーポレイテッド (17)
【氏名又は名称原語表記】DANA−FARBER CANCER INSTITUTE, INCORPORATED
【Fターム(参考)】
【公表日】平成23年3月17日(2011.3.17)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年12月23日(2008.12.23)
【国際出願番号】PCT/EP2008/068270
【国際公開番号】WO2009/080832
【国際公開日】平成21年7月2日(2009.7.2)
【出願人】(390035378)バイオテスト・アクチエンゲゼルシヤフト (13)
【出願人】(504039155)イミュノジェン・インコーポレーテッド (36)
【出願人】(591183991)ダナ−ファーバー キャンサー インスティテュート,インコーポレイテッド (17)
【氏名又は名称原語表記】DANA−FARBER CANCER INSTITUTE, INCORPORATED
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]