説明

CD22に結合するヒト抗体およびその使用

本開示は、CD22に高親和性で特異的に結合する単離モノクローナル抗体、特にヒトモノクローナル抗体を提供する。本開示の抗体をコードする核酸分子、発現ベクター、宿主細胞、および本開示の抗体を発現するための方法も提供される。抗体−パートナー分子複合体、二重特異性分子、および本開示の抗体を含む医薬組成物も提供される。本開示は、CD22を検出するための方法、ならびに本開示の抗CD22抗体を用いて様々な癌ならびに炎症性疾患および自己免疫疾患を治療するための方法も提供する。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
単離ヒトモノクローナル抗体またはその抗原結合部分であって、
該抗体が、ヒトCD22に結合し、かつ、
(a)CD22細胞に内在化する特性
(b)CD22細胞に対して抗体依存性細胞毒性(ADCC)を示す特性
(c)B細胞受容体(BCR)の刺激により誘発されるRamos細胞の細胞死を促進する特性、および
(d)細胞毒素に結合される場合、インビボでCD22発現細胞の成長を阻害する特性
のうちの少なくとも1つを示す、
単離ヒトモノクローナル抗体またはその抗原結合部分。
【請求項2】
特性(a)、(b)、(c)、および(d)のうちの少なくとも2つを示す、請求項1記載の抗体。
【請求項3】
特性(a)、(b)、(c)、および(d)のうちの3つを示す、請求項1記載の抗体。
【請求項4】
特性(a)、(b)、(c)、および(d)の4つすべてを示す、請求項1記載の抗体。
【請求項5】
Ramos細胞に対して直接の抗増殖効果を有さない、請求項1記載の抗体。
【請求項6】
Ramos細胞へのカルシウム流入を誘発しない、請求項1記載の抗体。
【請求項7】
Ramos細胞に対する補体依存性細胞毒性(CDC)を媒介しない、請求項1記載の抗体。
【請求項8】
ヒトCD22に1×10−7M以下のKで結合する、請求項1記載の抗体。
【請求項9】
ヒトCD22に5×10−8M以下のKで結合する、請求項8記載の抗体。
【請求項10】
単離ヒトモノクローナル抗体またはその抗原結合部分であって、
該抗体が、
(a)配列番号31のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域および配列番号35のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域、または
(b)配列番号32もしくは配列番号61のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域および配列番号36のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域、または
(c)配列番号33のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域および配列番号37もしくは38のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域、または
(d)配列番号34のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域および配列番号39もしくは40のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域、または
(e)配列番号81のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域および配列番号84もしくは85のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域、または
(f)配列番号82もしくは83のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域および配列番号86のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域
を含む参照抗体により認識されるCD22上のエピトープに結合する、
単離ヒトモノクローナル抗体またはその抗原結合部分。
【請求項11】
参照抗体が、配列番号31のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域および配列番号35のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域を含む、請求項10記載の抗体。
【請求項12】
参照抗体が、配列番号32または配列番号61のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域および配列番号36のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域を含む、請求項10記載の抗体。
【請求項13】
参照抗体が、配列番号33のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域および配列番号37または38のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域を含む、請求項10記載の抗体。
【請求項14】
参照抗体が、配列番号34のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域および配列番号39または40のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域を含む、請求項10記載の抗体。
【請求項15】
ヒトV7−4.1遺伝子、ヒトV4−34遺伝子、ヒトV5−51遺伝子、またはヒトV1−69遺伝子の産物であるかまたはそれに由来する重鎖可変領域を含む単離モノクローナル抗体またはその抗原結合部分であって、該抗体がヒトCD22に特異的に結合する、単離モノクローナル抗体またはその抗原結合部分。
【請求項16】
ヒトVλ2b2遺伝子、ヒトVL6遺伝子、ヒトVA27遺伝子、ヒトVA10遺伝子、またはヒトL18遺伝子の産物であるかまたはそれに由来する軽鎖可変領域を含む単離モノクローナル抗体またはその抗原結合部分であって、該抗体がヒトCD22に特異的に結合する、単離モノクローナル抗体またはその抗原結合部分。
【請求項17】
(a)ヒトV7−4.1遺伝子の産物であるかもしくはそれに由来する重鎖可変領域およびヒトVλ2b2遺伝子の産物であるかもしくはそれに由来する軽鎖可変領域、または
(b)ヒトV4−34遺伝子の産物であるかもしくはそれに由来する重鎖可変領域およびヒトVL6遺伝子の産物であるかもしくはそれに由来する軽鎖可変領域、または
(c)ヒトV5−51遺伝子の産物であるかもしくはそれに由来する重鎖可変領域およびヒトVA27もしくはA10遺伝子の産物であるかもしくはそれに由来する軽鎖可変領域、または
(d)ヒトV1−69遺伝子の産物であるかもしくはそれに由来する重鎖可変領域およびヒトVL6遺伝子の産物であるかもしくはそれに由来する軽鎖可変領域、
(e)ヒトV1−69遺伝子の産物であるかもしくはそれに由来する重鎖可変領域およびヒトVL18もしくはA27遺伝子の産物であるかもしくはそれに由来する軽鎖可変領域
を含む単離モノクローナル抗体またはその抗原結合部分であって、
該抗体がヒトCD22に特異的に結合する、
単離モノクローナル抗体またはその抗原結合部分。
【請求項18】
(a)配列番号1を含む重鎖可変領域CDR1、
(b)配列番号5を含む重鎖可変領域CDR2、
(c)配列番号9を含む重鎖可変領域CDR3、
(d)配列番号13を含む軽鎖可変領域CDR1、
(e)配列番号19を含む軽鎖可変領域CDR2、および
(f)配列番号25を含む軽鎖可変領域CDR3
を含む、請求項1記載の抗体。
【請求項19】
(a)配列番号2を含む重鎖可変領域CDR1、
(b)配列番号6または配列番号60を含む重鎖可変領域CDR2、
(c)配列番号10を含む重鎖可変領域CDR3、
(d)配列番号14を含む軽鎖可変領域CDR1、
(e)配列番号20を含む軽鎖可変領域CDR2、および
(f)配列番号26を含む軽鎖可変領域CDR3
を含む、請求項1記載の抗体。
【請求項20】
(a)配列番号3を含む重鎖可変領域CDR1、
(b)配列番号7を含む重鎖可変領域CDR2、
(c)配列番号11を含む重鎖可変領域CDR3、
(d)配列番号15または16を含む軽鎖可変領域CDR1、
(e)配列番号21または22を含む軽鎖可変領域CDR2、および
(f)配列番号27または28を含む軽鎖可変領域CDR3
を含む、請求項1記載の抗体。
【請求項21】
(a)配列番号4を含む重鎖可変領域CDR1、
(b)配列番号8を含む重鎖可変領域CDR2、
(c)配列番号12を含む重鎖可変領域CDR3、
(d)配列番号17または18を含む軽鎖可変領域CDR1、
(e)配列番号23または24を含む軽鎖可変領域CDR2、および
(f)配列番号29または30を含む軽鎖可変領域CDR3
を含む、請求項1記載の抗体。
【請求項22】
(a)配列番号31〜34、61、および81〜83からなる群から選択されるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域、ならびに
(b)配列番号35〜40および84〜86からなる群から選択されるアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域
を含む、単離モノクローナル抗体またはその抗原結合部分。
【請求項23】
(a)配列番号31のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域、および
(b)配列番号35のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域
を含む、請求項22記載の抗体。
【請求項24】
(a)配列番号32または61のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域、および
(b)配列番号36のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域
を含む、請求項22記載の抗体。
【請求項25】
(a)配列番号33のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域、および
(b)配列番号37または38のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域
を含む、請求項22記載の抗体。
【請求項26】
(a)配列番号34のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域、および
(b)配列番号39または40のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域
を含む、請求項22記載の抗体。
【請求項27】
請求項1記載の抗体またはその抗原結合部分、および薬学的に許容できる担体を含む組成物。
【請求項28】
請求項1記載の抗体またはその抗原結合部分、および治療物質であるパートナー分子を含む抗体−パートナー分子複合体。
【請求項29】
請求項28記載の抗体−パートナー分子複合体および薬学的に許容できる担体を含む組成物。
【請求項30】
治療物質が細胞毒素である、請求項28記載の抗体−パートナー分子複合体。
【請求項31】
請求項30記載の免疫複合体および薬学的に許容できる担体を含む組成物。
【請求項32】
治療物質が放射性同位体である、請求項28記載の免疫複合体。
【請求項33】
請求項32記載の抗体−パートナー分子複合体および薬学的に許容できる担体を含む組成物。
【請求項34】
請求項1記載の抗体またはその抗原結合部分をコードする単離核酸分子。
【請求項35】
請求項34記載の核酸分子を含む発現ベクター。
【請求項36】
請求項35記載の発現ベクターを含む宿主細胞。
【請求項37】
抗CD22抗体を調製するための方法であって、請求項35記載の宿主細胞内で該抗体を発現する工程、および該宿主細胞から該抗体を単離する工程を含む、方法。
【請求項38】
CD22発現腫瘍細胞の成長を阻害する方法であって、CD22発現腫瘍細胞と請求項1記載の抗体またはその抗原結合部分とを、CD22発現腫瘍細胞の成長が阻害されるように接触させる工程を含む、方法。
【請求項39】
腫瘍細胞がB細胞リンパ腫である、請求項38記載の方法。
【請求項40】
B細胞リンパ腫が非ホジキンリンパ腫である、請求項39記載の方法。
【請求項41】
抗体またはその抗原結合部分が治療物質に結合される、請求項38記載の方法。
【請求項42】
治療物質が細胞毒素である、請求項41記載の方法。
【請求項43】
対象における炎症性疾患または自己免疫疾患を治療する方法であって、対象に請求項1記載の抗体またはその抗原結合部分を、対象における炎症性疾患または自己免疫疾患が治療されるように投与する工程を含む、方法。
【請求項44】
自己免疫疾患が全身性エリテマトーデスである、請求項43記載の方法。
【請求項45】
自己免疫疾患が関節リウマチである、請求項43記載の方法。
【請求項46】
パートナー分子に結合された請求項1記載の抗体を含む抗体−パートナー分子複合体であって、該パートナー分子が化学リンカーにより該抗体に結合されている、抗体−パートナー分子複合体。
【請求項47】
化学リンカーがペプチジルリンカー、ヒドラジンリンカー、およびジスルフィドリンカーからなる群から選択される、請求項46記載の抗体−パートナー分子複合体。
【請求項48】
ヒトCD22に7×10−11M以下のKで結合する、請求項7記載の抗体。
【請求項49】
参照抗体が、配列番号81のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域および配列番号84または85のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域を含む、請求項9記載の抗体。
【請求項50】
参照抗体が、配列番号82または83のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域および配列番号86のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域を含む、請求項9記載の抗体。
【請求項51】
(a)配列番号63を含む重鎖可変領域CDR1、
(b)配列番号66を含む重鎖可変領域CDR2、
(c)配列番号69を含む重鎖可変領域CDR3、
(d)配列番号72または73を含む軽鎖可変領域CDR1、
(e)配列番号75または76を含む軽鎖可変領域CDR2、および
(f)配列番号78または79を含む軽鎖可変領域CDR3
を含む、請求項1記載の抗体。
【請求項52】
(a)配列番号64または65を含む重鎖可変領域CDR1、
(b)配列番号67または68を含む重鎖可変領域CDR2、
(c)配列番号70または71を含む重鎖可変領域CDR3、
(d)配列番号74を含む軽鎖可変領域CDR1、
(e)配列番号77を含む軽鎖可変領域CDR2、および
(f)配列番号80を含む軽鎖可変領域CDR3
を含む、請求項1記載の抗体。
【請求項53】
(a)配列番号81のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域、および
(b)配列番号84または85のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域
を含む、請求項21記載の抗体。
【請求項54】
(a)配列番号82または83のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域、および
(b)配列番号86のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域
を含む、請求項21記載の抗体。

【図9】
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【図10A】
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【図10B】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17A】
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【図17B】
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【図17C】
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【図18A】
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【図18B】
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【図18C】
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【図19A】
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【図19B】
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【図19C】
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【図20A】
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【図20B】
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【図20C】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【公表番号】特表2010−511388(P2010−511388A)
【公表日】平成22年4月15日(2010.4.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−539520(P2009−539520)
【出願日】平成19年11月30日(2007.11.30)
【国際出願番号】PCT/US2007/086152
【国際公開番号】WO2008/070569
【国際公開日】平成20年6月12日(2008.6.12)
【出願人】(506199879)メダレックス インコーポレーティッド (30)
【Fターム(参考)】