説明

CFTRを発現する細胞株およびそれらを使用する方法

CFTRを安定的に発現する細胞および細胞株、ならびにそれらの細胞および細胞株の使用法を本明細書で開示する。本発明は、これらの細胞および細胞株を作製するための技術も含む。本発明の細胞および細胞株は、生理的な関連性がある。本発明の細胞および細胞株は高い感受性があり、細胞に基づくアッセイにおいて、一貫性があり信頼できる結果を提供する。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
嚢胞性線維症膜コンダクタンス制御因子(CFTR)を安定的に発現するように遺伝子工学処理された細胞または細胞株。
【請求項2】
前記CFTRが、前記CFTRをコードする導入核酸から発現する、請求項1に記載の細胞または細胞株。
【請求項3】
前記CFTRが、遺伝子工学処理された遺伝子活性によって活性化される内在性核酸から発現する、請求項1に記載の細胞または細胞株。
【請求項4】
a)真核性であり、
b)哺乳類であり、
c)内在性のCFTRを発現しないか、または
d)(a)、(b)および(c)の任意の組み合わせである、請求項1に記載の細胞または細胞株。
【請求項5】
1つまたは複数のCHO細胞である、請求項1に記載の細胞または細胞株。
【請求項6】
分極した単分子層を形成することができる、請求項1に記載の細胞または細胞株。
【請求項7】
前記CFTRが哺乳類CFTRまたはヒトCFTRである、請求項1に記載の細胞または細胞株。
【請求項8】
アッセイにおいて、少なくとも0.4、0.45、0.5、0.55、0.6、0.65、0.7、0.75、0.8、または0.85のZ’値をもたらす、請求項1に記載の細胞または細胞株。
【請求項9】
選択圧が存在しない状態で維持される、請求項1に記載の細胞または細胞株。
【請求項10】
前記CFTRが任意のポリペプチドタグを含まない、請求項1に記載の細胞または細胞株。
【請求項11】
自己蛍光タンパク質を発現しない、請求項1に記載の細胞または細胞株。
【請求項12】
前記自己蛍光タンパク質が黄色蛍光タンパク質(YFP)またはその変異型である、請求項11に記載の細胞または細胞株。
【請求項13】
選択圧が存在しない状態で増殖する、請求項1に記載の細胞または細胞株。
【請求項14】
前記細胞または細胞株が、選択圧が存在しない状態で、少なくとも15日間、30日間、45日間、60日間、75日間、100日間、120日間、または150日間、一貫したレベルで前記CFTRを発現する、請求項13に記載の細胞または細胞株。
【請求項15】
前記CFTRが、
a)配列番号2に記載のアミノ酸配列を含むCFTRポリペプチドと;
b)配列番号2と少なくとも95%同一であるアミノ酸配列を含むCFTRポリペプチドと;
c)ストリンジェントな条件下で、配列番号1とハイブリダイズする核酸によってコードされるCFTRポリペプチドと;
d)配列番号2の対立遺伝子変異型であるCFTRポリペプチドと
からなる群から選択される、請求項1に記載の細胞または細胞株。
【請求項16】
前記CFTRが、配列番号7に記載の前記アミノ酸配列を含むポリペプチドかまたは、配列番号4に記載の核酸配列によってコードされるポリペプチドである、請求項15に記載の細胞または細胞株。
【請求項17】
前記CFTRが、
a)配列番号1に記載の配列を含む核酸と;
b)ストリンジェントな条件下で、配列番号1のヌクレオチド配列を含む核酸とハイブリダイズする核酸と;
c)配列番号2のアミノ酸配列を含むポリペプチドをコードする核酸と;
d)配列番号1と少なくとも95%同一であるヌクレオチド配列を含む核酸と;
e)配列番号1の対立遺伝子変異型である核酸と
からなる群から選択される核酸によってコードされる、請求項1に記載の細胞または細胞株。
【請求項18】
前記CFTRが、配列番号4に記載の配列を含む核酸によってコードされるかまたは、配列番号7のアミノ酸配列を含むポリペプチドをコードする核酸によってコードされる、請求項17に記載の細胞または細胞株。
【請求項19】
収集物中の前記細胞または細胞株が、異なるCFTR型を発現する、請求項1に記載の細胞または細胞株の収集物。
【請求項20】
前記収集物または前記細胞もしくは細胞株が、各々、表1または表2から選択される異なるCFTR変異体を発現する、請求項19に記載の収集物。
【請求項21】
前記細胞または細胞株が同じ生理的特性を共有するように調和され、並行処理を可能にする、請求項19に記載の収集物。
【請求項22】
前記生理的特性が増殖速度である、請求項19に記載の収集物。
【請求項23】
前記生理的特性が組織培養表面への接着性である、請求項21に記載の収集物。
【請求項24】
前記生理的特性がZ’因子である、請求項21に記載の収集物。
【請求項25】
前記Z’因子が、タンパク質輸送補正物質が存在しない状態で決定される、請求項24に記載の収集物。
【請求項26】
前記生理的特性がCFTRの発現レベルである、請求項21に記載の収集物。
【請求項27】
a)CFTRをコードする核酸を宿主細胞に導入するステップと;
b)前記CFTRの発現を検出する分子ビーコンを前記宿主細胞に導入するステップと;
c)CFTRを発現する細胞を単離するステップと
を含む、請求項1に記載の細胞または細胞株を作製する方法。
【請求項28】
a)内在性CFTRの発現を活性化する1つ以上の核酸配列を宿主細胞に導入するステップと;
b)前記活性化されたCFTRの発現を検出する分子ビーコンを前記宿主細胞に導入するステップと;
c)前記活性化されたCFTRを発現する細胞を単離するステップと
を含む、請求項1に記載の細胞または細胞株を作製する方法。
【請求項29】
ステップ(c)において単離される前記細胞から細胞株を作製するステップをさらに含む、請求項27または請求項28に記載の方法。
【請求項30】
前記宿主細胞が、
a)真核細胞であるか、
b)哺乳類細胞であるか、
c)内在性CFTRを内因的に発現しないか、または
d)(a)、(b)および(c)の任意の組み合わせである、
請求項27または請求項28に記載の方法。
【請求項31】
前記CFTRが、配列番号2に記載のアミノ酸配列を含む、請求項27または請求項28に記載の方法。
【請求項32】
前記CFTRが、配列番号1を含む核酸によってコードされる、請求項27または請求項28に記載の方法。
【請求項33】
前記CFTRが、配列番号7に記載のアミノ酸配列を含む、請求項27または請求項28に記載の方法。
【請求項34】
前記CFTRが、配列番号4を含む核酸によってコードされる、請求項27または請求項28に記載の方法。
【請求項35】
前記単離が、蛍光活性化細胞選別装置を利用する、請求項27または請求項28に記載の方法。
【請求項36】
前記収集物の前記細胞または細胞株が同時に作製される、請求項27または請求項28に記載の方法。
【請求項37】
請求項27または請求項28の方法によって作製される細胞または細胞株。
【請求項38】
請求項1に記載の細胞もしくは細胞株または請求項19に記載の収集物を試験化合物に曝露するステップと;
前記試験化合物がCFTRモジュレーターであることを変化が示す、CFTR機能の変化を細胞において検出するステップと
を含むCFTR機能のモジュレーターを同定する方法。
【請求項39】
前記検出ステップが、膜電位アッセイ、黄色蛍光タンパク質(YFP)クエンチングアッセイ、電気生理学的アッセイ、結合アッセイ、またはUssing
chamberアッセイを利用する、請求項38に記載の方法。
【請求項40】
前記CFTRがヒトCFTRである、請求項38に記載の方法。
【請求項41】
前記CFTRが、表1または表2から選択されるCFTR変異体である、請求項40に記載の方法。
【請求項42】
前記検出ステップが、タンパク質輸送補正物質が存在しない状態で行われる、請求項38または41に記載の方法。
【請求項43】
前記CFTRが配列番号4を含む核酸によってコードされるか、または配列番号7に記載のアミノ酸配列を含む、請求項40に記載の方法。
【請求項44】
前記試験化合物が、小分子、化学成分、ポリペプチド、または抗体である、請求項38に記載の方法。
【請求項45】
前記試験化合物が化合物ライブラリーである、請求項38に記載の方法。
【請求項46】
前記ライブラリーが小分子ライブラリー、コンビナトリアルライブラリー、ペプチドライブラリー、または抗体ライブラリーである、請求項45に記載の方法。
【請求項47】
一貫したレベルで、長期にわたってCFTRを安定的に発現するように遺伝子工学処理された細胞であって、
a)前記CFTRをコードする1つまたは複数のmRNAを発現する多数の細胞を提供するステップと;
b)前記細胞を個々の培養容器の中で1つ1つ分散させ、それによって多数の別々の細胞培養物を提供するステップと;
c)培養条件が前記別々の細胞培養物の各々と実質的に同一であり、その培養中、別々の細胞培養物あたりの細胞数を正規化し、前記別々の培養物を同じスケジュールで継代するという点で特徴づけられる自動細胞培養法を用いて、一連の所望の培養条件下で前記細胞を培養するステップと;
d)前記別々の細胞培養物をアッセイし、少なくとも2回、前記CFTRの発現を測定するステップと;
e)両方のアッセイにおいて、一貫したレベルで前記CFTRを発現する別々の細胞培養物を同定し、それによって前記細胞を取得するステップと
を含む方法によって作製される細胞。
【請求項48】
a)細胞の集団を提供するステップと;
b)CFTRの発現を検出する分子ビーコンを前記細胞に導入するステップと;
c)CFTRを発現する細胞を単離するステップと
を含む、CFTRを内生的に発現する細胞を単離する方法。
【請求項49】
前記細胞の集団が、CFTRを内生的に発現しない細胞を含む、請求項48に記載の方法。
【請求項50】
前記細胞の細胞膜においてCFTRの発現レベルを増加させるために、式
【化1】

N−{2−[(2−メトキシフェニル)アミノ]−4’−メチル−4,5’−ビ−1,3−チアゾ−ル−2’−イル}ベンズアミド臭化水素酸
の化合物を含む組成物の使用。

【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【図3C】
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【図3D】
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【図3E】
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【図3F】
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【公表番号】特表2012−516686(P2012−516686A)
【公表日】平成24年7月26日(2012.7.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−548377(P2011−548377)
【出願日】平成22年2月1日(2010.2.1)
【国際出願番号】PCT/US2010/022778
【国際公開番号】WO2010/088630
【国際公開日】平成22年8月5日(2010.8.5)
【出願人】(511181544)クロモセル コーポレーション (6)
【Fターム(参考)】