説明

CMコンテンツ表示装置およびCMコンテンツ表示制御用プログラム

【課題】ユーザ操作により任意のCMコンテンツをスキップさせる場合でも、CMを途中からスキップして番組本編を早く見たいというユーザの希望を満たしつつ、スキップさせるCMコンテンツの宣伝効果を維持できるようにする。
【解決手段】番組本編に対応する番組コンテンツとコマーシャルに対応するCMコンテンツとを含む放送コンテンツの再生中に任意のCMコンテンツをスキップさせるためのユーザ操作に基づいて、放送コンテンツに含まれるCMコンテンツをスキップさせる場合、スキップして再生される番組コンテンツを表示部に表示させる一方、スキップさせるCMコンテンツのみに関連する静止画CMコンテンツを番組コンテンツと共に表示部に表示させることにより、スキップされたCMコンテンツのみに関連する静止画CMコンテンツが番組コンテンツと同時に表示され、そのCMに対するユーザの視聴機会が減らないようにする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、CMコンテンツ表示装置およびCMコンテンツ表示制御用プログラムに関し、例えば、CMコンテンツをスキップさせて番組コンテンツだけを再生するCMスキップ機能を有する装置に用いて好適なものである。
【背景技術】
【0002】
従来、番組本編に対応する番組コンテンツを提供する放送事業者は、スポンサーとなる企業のコマーシャルに対応するCMコンテンツを番組コンテンツの合間に挿入することにより、企業から広告収入を得ている。一方、企業は、広告を商品やサービスの購買につなげ、売り上げの向上を図っている。
【0003】
しかし、HDD(Hard Disk Drive)レコーダのような記録再生装置の普及および高機能化により、放送される放送コンテンツ(番組コンテンツの中にCMコンテンツが挿入されたもの)の全体を一旦ハードディスクに記録して、その後CMコンテンツをスキップさせて番組コンテンツだけを再生すること(CMスキップ機能)がユーザ操作により簡単にできるようになってきている。このようなCMスキップ機能は、ユーザにしてみれば便利な機能であるが、企業側にしてみれば、スキップされる回数分だけユーザによるCMコンテンツの視聴回数が減り、CMコンテンツの宣伝効果が低下するという問題があった。
【0004】
このような問題に対し、本編情報(番組コンテンツ、以下同じ)の間にCM情報(CMコンテンツ、以下同じ)が挿入された放送番組データ(放送コンテンツ)を再生する場合、CM情報をスキップして本編情報を連続的に再生するとともに、スキップするCM情報を本編情報の上に小画面として合成表示したり、CM情報と本編情報とを2画面表示したりする技術が提案されている(例えば、特許文献1を参照)。特許文献1に記載の技術によれば、本編情報を連続して視聴するというユーザの利便性を確保しながら、ユーザにCM情報を視聴させたいという企業の意図に沿うことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2004−328546号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記特許文献1に記載の技術は、全てのCM情報を自動的にスキップさせることを前提としている。そのため、上記特許文献1に記載の技術は、ユーザ操作により任意のCM情報をスキップさせる場合には適用できないという問題があった。
【0007】
本発明は、このような問題を解決するために成されたものであり、ユーザ操作により任意のCMコンテンツをスキップさせる場合でも、CMを途中からスキップして番組本編を早く見たいというユーザの希望を満たしつつ、スキップさせるCMコンテンツの宣伝効果を維持できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記した課題を解決するために、本発明では、番組本編に対応する番組コンテンツと、コマーシャルに対応するCMコンテンツとを含む放送コンテンツを受信して記憶させる。そして、放送コンテンツの再生中に任意のCMコンテンツをスキップさせるためのユーザ操作に基づいて、当該放送コンテンツに含まれるCMコンテンツをスキップさせる場合、再生される番組コンテンツを表示部に表示させる一方、放送コンテンツに含まれるCMコンテンツのうちスキップさせるCMコンテンツのみに関連する静止画CMコンテンツを番組コンテンツと共に表示部に表示させるようにしている。
【発明の効果】
【0009】
上記のように構成した本発明によれば、ユーザ操作により任意のCMコンテンツをスキップさせると、そのスキップされたCMコンテンツのみに関連する静止画CMコンテンツが、ユーザが番組コンテンツを視聴している表示部に番組コンテンツと同時に表示されることとなる。そのため、任意のCMコンテンツをスキップさせる場合でも、そのCMに対するユーザの視聴機会が減ることはない。これにより、CMを途中からスキップして番組本編を早く見たいというユーザの希望を満たしつつ、スキップされるCMコンテンツの宣伝効果を維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本実施形態によるCMコンテンツ表示システムの構成例を示すブロック図である。
【図2】本実施形態による開始位置フラグ情報および終了位置フラグ情報の例を示す図である。
【図3】本実施形態による放送コンテンツの再生動作中における表示画面例を示す図である。
【図4】本実施形態の録画再生装置による記録制御動作例を示すフローチャートである。
【図5】本実施形態の録画再生装置による表示制御動作例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の一実施形態(以下、本実施形態)を図面に基づいて説明する。図1は、本発明のCMコンテンツ表示装置を備えたCMコンテンツ表示システム100の構成例を示すブロック図である。図1に示すように、CMコンテンツ表示システム100は、放送局120、CM情報提供サーバ140(特許請求の範囲のCMメタ情報サーバに対応)および録画再生装置160(本発明のCMコンテンツ表示装置に対応)を備えて構成されている。
【0012】
CM情報提供サーバ140は、例えば放送局120の営業、編成、放送までを一貫して管理することが可能な営放システムと連動し、番組コンテンツやCMコンテンツなどの放送用素材の管理を行う管理システム内に設置される。録画再生装置160は、例えば、ユーザの自宅内に設置される。そして、放送局120と録画再生装置160との間が放送回線にて接続されている。また、CM情報提供サーバ140と録画再生装置160との間がインターネット回線にて接続されている。
【0013】
放送局120は、番組本編に対応する番組コンテンツと、コマーシャルに対応するCMコンテンツとを含む放送コンテンツを録画再生装置160に送信する。各放送コンテンツには、その放送コンテンツを一意に特定可能な放送コンテンツ特定情報(イベントID)、当該放送コンテンツの放送種別(例えば、地上波放送、BS放送、CS放送など)を示す放送種別情報、当該放送コンテンツの放送チャンネルを示す放送チャンネル情報、および当該放送コンテンツの放送開始時間を示す放送開始時間情報が付与されている。
【0014】
次に、CM情報提供サーバ140の構成について説明する。図1に示すように、CM情報提供サーバ140は、CM放送情報記憶部200、CMメタ情報記憶部220、CM放送情報送信手段240およびCMメタ情報送信手段260を備えて構成されている。
【0015】
CM放送情報記憶部200は、放送局120から録画再生装置160に送信される放送コンテンツに含まれる各CMコンテンツのCM放送情報を営放システム等から取得して記憶する。CM放送情報には、CMコンテンツを一意に特定可能なCM−ID、当該CMコンテンツの放送種別(例えば、地上波放送、BS放送、CS放送など)を示す放送種別情報、当該CMコンテンツの放送チャンネルを示す放送チャンネル情報、当該CMコンテンツの放送開始時間を示す放送開始時間情報、当該CMコンテンツの放送終了時間を示す放送終了時間情報、当該CMコンテンツの対象となる放送コンテンツを一意に特定可能な放送コンテンツ特定情報(イベントID)、当該放送コンテンツの放送種別(例えば、地上波放送、BS放送、CS放送など)を示す放送種別情報、当該放送コンテンツの放送チャンネルを示す放送チャンネル情報、および当該放送コンテンツの放送開始時間を示す放送開始時間情報が含まれる。
【0016】
CMメタ情報記憶部220は、放送局120から録画再生装置160に送信される放送コンテンツに含まれる各CMコンテンツのCMメタ情報を営放システム等から取得して記憶する。CMメタ情報には、CMコンテンツを一意に特定可能なCM−ID、当該CMコンテンツのタイトルを示すタイトル情報、当該CMコンテンツの広告主を示す広告主情報、当該CMコンテンツで扱う商品名・サービス名を示す商品・サービス名情報、当該CMコンテンツに関連する広告表示用の静止画CMコンテンツ、当該CMコンテンツに関連するWebサイトを識別するためのリンク先URLを示すリンク先URL情報、当該CMコンテンツの放送期間を示す放送期間情報、当該CMコンテンツの出演者を示す出演者情報、および当該CMコンテンツの製作会社を示す製作会社情報、当該CMコンテンツの対象となる放送コンテンツを一意に特定可能な放送コンテンツ特定情報(イベントID)、当該放送コンテンツの放送種別(例えば、地上波放送、BS放送、CS放送など)を示す放送種別情報、当該放送コンテンツの放送チャンネルを示す放送チャンネル情報、および当該放送コンテンツの放送開始時間を示す放送開始時間情報が含まれる。
【0017】
本実施形態では、CM情報提供サーバ140は、営放システム等からCM放送情報およびCMメタ情報を取得し、CM放送情報記憶部200およびCMメタ情報記憶部220にそれぞれ記録する。なお、CM情報提供サーバ140を管理する管理者が、CM放送情報およびCMメタ情報を専門に販売する会社から当該CM放送情報およびCMメタ情報を購入してCM放送情報記憶部200およびCMメタ情報記憶部220にそれぞれ記録するようにしても良い。
【0018】
CM放送情報送信手段240は、録画再生装置160のCM放送情報受信手段320からイベントIDを含むCM情報取得要求が送られてきた場合、当該イベントIDに関連する全てのCM放送情報をCM放送情報記憶部200から取り出してCM放送情報受信手段320に送信する。
【0019】
CMメタ情報送信手段260は、録画再生装置160のCM放送情報受信手段320からCM放送情報送信手段240に送られてきたCM情報取得要求に含まれるイベントIDをCM放送情報送信手段240から取得し、当該イベントIDに関連する全てのCMメタ情報をCMメタ情報記憶部220から取り出してCMメタ情報受信手段340に送信する。
【0020】
ここでは、CMメタ情報送信手段260がCM放送情報送信手段240からイベントIDを取得する例について説明したが、これに限定されない。例えば、録画再生装置160のCM放送情報受信手段320がCMメタ情報受信手段340にイベントIDを通知し、当該イベントIDを含むCM情報取得要求をCMメタ情報受信手段340がCMメタ情報送信手段260に送信してもよい。
【0021】
次に、録画再生装置160の構成について説明する。図1に示すように、録画再生装置160は、録画予約情報記憶部280、放送コンテンツ受信手段300、CM放送情報受信手段320、CMメタ情報受信手段340、記録制御手段360、放送コンテンツ記憶部380、CM情報記憶部390、操作受付手段400、再生制御手段420、第1の表示制御手段440、スキップ手段460、第2の表示制御手段480、Webページ取得手段500および第3の表示制御手段520を備えて構成されている。なお、録画再生装置160には、放送コンテンツを表示するための表示部540が接続されている。
【0022】
録画予約情報記憶部280は、放送コンテンツの録画予約に関する録画予約情報を記憶する。録画予約情報には、録画予約に係る放送コンテンツを一意に特定可能な放送コンテンツ特定情報(イベントID)、当該放送コンテンツの放送種別(例えば、地上波放送、BS放送、CS放送など)を示す放送種別情報、当該放送コンテンツの放送チャンネルを示す放送チャンネル情報、当該放送コンテンツの録画開始時間を示す録画開始時間情報、および、当該放送コンテンツの録画終了時間を示す録画終了時間情報が含まれる。
【0023】
放送コンテンツ受信手段300は、録画予約情報記憶部280に記憶されている録画予約情報を参照し、現在の時間が録画予約の録画開始時間になった場合、当該録画予約に係る放送コンテンツを放送局120から受信する。そして、放送コンテンツ受信手段300は、受信した各放送コンテンツに付与されているイベントIDをCM放送情報受信手段320に出力する。また、放送コンテンツ受信手段300は、受信した放送コンテンツを記録制御手段360に出力する。
【0024】
CM放送情報受信手段320は、放送コンテンツ受信手段300からイベントIDが出力された場合、そのイベントIDを含むCM情報取得要求をCM情報提供サーバ140のCM放送情報送信手段240に送信する。その後、CM放送情報受信手段320は、CM放送情報送信手段240から送信されたCM放送情報を受信して記録制御手段360に出力する。
【0025】
CMメタ情報受信手段340は、上述のCM情報取得要求に対する応答としてCM情報提供サーバ140のCMメタ情報送信手段260から送信されたCMメタ情報を受信して記録制御手段360に出力する。
【0026】
記録制御手段360は、操作受付手段400により放送コンテンツの録画予約を入力する操作が受け付けられた場合、その録画予約に関する録画予約情報を録画予約情報記憶部280に記録する。また、記録制御手段360は、放送コンテンツ受信手段300から放送コンテンツが出力された場合、その放送コンテンツを放送コンテンツ記憶部380に記録する。また、記録制御手段360は、CM放送情報受信手段320からCM放送情報が出力された場合、そのCM放送情報をCM情報記憶部390に記録する。また、記録制御手段360は、CMメタ情報受信手段340からCMメタ情報が出力された場合、そのCMメタ情報をCM情報記憶部390に記録する。
【0027】
また、記録制御手段360は、放送コンテンツ受信手段300から出力された放送コンテンツを放送コンテンツ記憶部380に記録する際、CM放送情報受信手段320から出力されたCM放送情報に含まれる放送開始時間情報および放送終了時間情報を参照し、当該放送コンテンツに含まれる各CMコンテンツの開始位置および終了位置に対して、当該開始位置がスキップ手段460によりスキップされたことを示す値がデフォルト値として設定されている開始位置フラグ情報および、当該終了位置がスキップ手段460によりスキップされたことを示す値がデフォルト値として設定されている終了位置フラグ情報をそれぞれ付与する。そして、記録制御手段360は、それぞれのフラグ情報をCMコンテンツのCM−IDに関連づけてCM情報記憶部390に記録する。
【0028】
また、記録制御手段360は、再生制御手段420による放送コンテンツの再生中、スキップ手段460によりスキップされなかった開始位置に対応する開始位置フラグ情報の値を、スキップ手段460によりスキップされていないことを示す値に設定し直す。また、記録制御手段360は、再生制御手段420による放送コンテンツの再生中、スキップ手段460によりスキップされなかった終了位置に対応する終了位置フラグ情報の値を、スキップ手段460によりスキップされていないことを示す値に設定し直す。
【0029】
図2(a)は、放送コンテンツ受信手段300から出力された放送コンテンツを放送コンテンツ記憶部380に記録する際、放送コンテンツに含まれる各CMコンテンツの開始位置および終了位置に対して、開始位置フラグ情報および終了位置フラグ情報をそれぞれ付与する例を模式的に示す図である。図2(a)に示すように、放送コンテンツ内において、番組コンテンツAと番組コンテンツBとの間には、それぞれ30秒間のCMコンテンツA、CMコンテンツB、CMコンテンツCおよびCMコンテンツDが挿入されている。
【0030】
このような場合において、記録制御手段360は、CMコンテンツAの開始位置および終了位置に対して、開始位置フラグ情報600および終了位置フラグ情報610をそれぞれ付与する。また、記録制御手段360は、CMコンテンツBの開始位置および終了位置に対して、開始位置フラグ情報620および終了位置フラグ情報630をそれぞれ付与する。また、記録制御手段360は、CMコンテンツCの開始位置および終了位置に対して、開始位置フラグ情報640および終了位置フラグ情報650をそれぞれ付与する。また、記録制御手段360は、CMコンテンツDの開始位置および終了位置に対して、開始位置フラグ情報660および終了位置フラグ情報670をそれぞれ付与する。
【0031】
図2(b)は、再生制御手段420による放送コンテンツの再生中、CMコンテンツの開始位置および終了位置に対して付与された開始位置フラグ情報および終了位置フラグ情報の値を設定し直す例を模式的に示す図である。図2(b)に示す例では、CMコンテンツBの途中から番組コンテンツBの途中までスキップ手段460によりスキップされている。
【0032】
このような場合において、記録制御手段360は、CMコンテンツAの開始位置がスキップ手段460によりスキップされなかったため、当該開始位置に対応する開始位置フラグ情報600の値を、スキップ手段460によりスキップされていないことを示す値に設定し直す。また、記録制御手段360は、CMコンテンツAの終了位置がスキップ手段460によりスキップされなかったため、当該終了位置に対応する終了位置フラグ情報610の値を、スキップ手段460によりスキップされていないことを示す値に設定し直す。また、記録制御手段360は、CMコンテンツBの開始位置がスキップ手段460によりスキップされなかったため、当該開始位置に対応する開始位置フラグ情報620の値を、スキップ手段460によりスキップされていないことを示す値に設定し直す。
【0033】
操作受付手段400は、操作部(図示せず、以下同じ)を介して、放送コンテンツの録画予約を入力する操作を受け付ける。そして、操作受付手段400は、放送コンテンツの録画予約に関する録画予約情報を記録制御手段360に出力する。記録制御手段360は、操作受付手段400から出力された録画予約情報を録画予約情報記憶部280に記録する。
【0034】
また、操作受付手段400は、操作部を介して、放送コンテンツ記憶部380に記憶されている放送コンテンツの中から所望の放送コンテンツの再生を要求する操作を受け付ける。そして、操作受付手段400は、放送コンテンツの再生要求を再生制御手段420に出力する。
【0035】
また、操作受付手段400は、操作部を介して、放送コンテンツの再生中に任意のCMコンテンツのスキップを要求する操作を受け付ける。そして、操作受付手段400は、CMコンテンツのスキップ要求をスキップ手段460に出力する。
【0036】
また、操作受付手段400は、CMコンテンツに関連する静止画CMコンテンツが表示部540に表示されている場合、操作部を介して、当該静止画CMコンテンツを選択してWebページの取得を要求する操作を受け付ける。そして、操作受付手段400は、Webページの取得要求をWebページ取得手段500に出力する。
【0037】
また、操作受付手段400は、CMコンテンツに関連するWebページが表示部540に表示されている場合、操作部を介して、当該Webページの表示終了を要求する操作を受け付ける。そして、操作受付手段400は、Webページの表示終了要求を第3の表示制御手段520に出力する。
【0038】
再生制御手段420は、所望の放送コンテンツの再生要求が操作受付手段400から出力された場合、再生要求に係る放送コンテンツを放送コンテンツ記憶部380から取り出して再生するように制御する。また、再生制御手段420は、スキップ手段460の制御を受けて、再生中の放送コンテンツに含まれるCMコンテンツをスキップさせる。
【0039】
また、再生制御手段420は、放送コンテンツの再生中、当該放送コンテンツに含まれる各CMコンテンツの開始位置がスキップ手段460によりスキップされたか否かを判定する。そして、スキップされなかったと判定した場合には、再生制御手段420は、その旨を記録制御手段360に通知する。記録制御手段360は、スキップされなかった開始位置に対応する開始位置フラグ情報の値を、スキップ手段460によりスキップされていないことを示す値に設定し直す。
【0040】
また、再生制御手段420は、放送コンテンツの再生中、当該放送コンテンツに含まれる各CMコンテンツの終了位置がスキップ手段460によりスキップされたか否かを判定する。そして、スキップされなかったと判定した場合には、再生制御手段420は、その旨を記録制御手段360に通知する。記録制御手段360は、スキップされなかった終了位置に対応する終了位置フラグ情報の値を、スキップ手段460によりスキップされていないことを示す値に設定し直す。
【0041】
第1の表示制御手段440は、再生制御手段420により再生される放送コンテンツを表示部540に出力して表示させるように制御する。図3(a)は、再生制御手段420により再生される放送コンテンツ(番組コンテンツ、CMコンテンツ)を図2(a)に示す順序に従って表示部540に全画面で表示させる例を示す図である。
【0042】
また、第1の表示制御手段440は、再生制御手段420によりCMコンテンツがスキップされる場合、再生制御手段420により再生される番組コンテンツの表示モードを通常表示(全画面表示、以下同じ)から、左側に縮小して表示する縮小表示に変更する。また、第1の表示制御手段440は、静止画CMコンテンツの表示を中止した旨の通知を第2の表示制御手段480から受けた場合、再生制御手段420により再生される番組コンテンツの表示モードを縮小表示から通常表示に変更する。
【0043】
また、第1の表示制御手段440は、Webページを取得した旨の通知をWebページ取得手段500から受けた場合、再生制御手段420により再生される番組コンテンツの表示を中断する。また、第1の表示制御手段440は、Webページの表示を終了した旨の通知を第3の表示制御手段520から受けた場合、再生制御手段420により再生される番組コンテンツの表示を再開する。
【0044】
スキップ手段460は、CMコンテンツのスキップ要求が操作受付手段400から出力された場合、スキップ要求に係るCMコンテンツをスキップさせるように再生制御手段420を制御する。具体的には、スキップ手段460は、一定時間(例えば、90秒)単位でスキップ処理を行わせるように再生制御手段420を制御する。ここで、スキップ処理とは、早送りで再生させる処理または再生位置をスキップ終了位置まで一気に飛ばす処理などである。図2(b)に示す例では、CMコンテンツのスキップ要求が操作受付手段400から出力されることによって、スキップ手段460は、90秒間(CMコンテンツBの途中から番組コンテンツBの途中まで)、スキップ処理を行わせるように再生制御手段420を制御する。
【0045】
なお、番組コンテンツがモノラル放送で放送される一方、CMコンテンツがステレオ放送で放送される実態を鑑みて、CMコンテンツのスキップ要求が操作受付手段400から出力されたとき、ステレオ放送(CMコンテンツ)からモノラル放送(番組コンテンツ)に切り替わるタイミングまでスキップ処理を行わせるように再生制御手段420を制御しても良い。また、番組コンテンツよりCMコンテンツの方が、単位時間あたりの平均音量が大きい実態を鑑みて、CMコンテンツのスキップ要求が操作受付手段400から出力されたとき、単位時間あたりの平均音量が所定値以上低下するタイミングまでスキップ処理を行わせるように再生制御手段420を制御しても良い。
【0046】
第2の表示制御手段480は、再生制御手段420により再生される放送コンテンツに含まれるCMコンテンツのうちスキップ手段460によりスキップされたCMコンテンツのみに関連する静止画CMコンテンツを、番組コンテンツと同時に表示部540に出力して表示させるように制御する。
【0047】
具体的には、第2の表示制御手段480は、CM情報記憶部390に記憶されている各CMコンテンツの開始位置フラグ情報および終了位置フラグ情報を参照し、スキップ手段460によりスキップされた後に再生制御手段420により直近で再生される番組コンテンツと、当該番組コンテンツの1つ前に再生制御手段420により再生された番組コンテンツとの間に挿入されたCMコンテンツのうち、スキップ手段460によりスキップされたことを示す値が開始位置フラグ情報および終了位置フラグ情報の少なくとも何れかに設定されているCMコンテンツを特定する。第2の表示制御手段480は、特定したCMコンテンツのCM−IDに対応する静止画CMコンテンツをCM情報記憶部390から取り出す。第2の表示制御手段480は、所定時間(例えば、30秒)、取り出した静止画CMコンテンツを表示部540に表示させる。第2の表示制御手段480は、所定時間経過後、静止画CMコンテンツの表示を中止し、その旨を第1の表示制御手段440に通知する。
【0048】
図2(b)の例では、第2の表示制御手段480は、再生制御手段420により再生されている放送コンテンツの中で、スキップ手段460によりスキップされた後に直近で再生される番組コンテンツBと、その番組コンテンツBの1つ前に再生された番組コンテンツAとの間に挿入されたCMコンテンツA〜Dのうち、スキップ手段460によりスキップされたことを示す値が開始位置フラグ情報および終了位置フラグ情報の少なくとも何れかに設定されているCMコンテンツB、CMコンテンツCおよびCMコンテンツDを特定する。そして、第2の表示制御手段480は、第1の表示制御手段440により表示させられるCMスキップ後の番組コンテンツと、上記のように特定したCMコンテンツに関連する静止画CMコンテンツとを互いに重畳しないようにして同時に表示部540に表示させる。
【0049】
図3(b)は、CMスキップ後の番組コンテンツと、スキップ手段460によりスキップされるCMコンテンツに関連する静止画CMコンテンツとを同時に表示部540に表示させる例を示す図である。図3(b)に示すように、図2(b)の例でCMスキップ後の番組コンテンツBが左側に縮小して表示されるとともに、スキップされたCMコンテンツB、CMコンテンツCおよびCMコンテンツDにそれぞれ関連する静止画CMコンテンツB、静止画CMコンテンツCおよび静止画CMコンテンツDが番組コンテンツBの右側に上から表示される。
【0050】
また、第2の表示制御手段480は、Webページを取得した旨の通知をWebページ取得手段500から受けた場合、静止画CMコンテンツの表示を中断する。また、第2の表示制御手段480は、Webページの表示を終了した旨の通知を第3の表示制御手段520から受けた場合、静止画CMコンテンツの表示を再開する。第2の表示制御手段480は、静止画CMコンテンツの表示を再開した後、静止画CMコンテンツの表示時間を規定する所定時間(例えば、30秒)のカウントをし直す。
【0051】
Webページ取得手段500は、第2の表示制御手段480により静止画CMコンテンツが表示されている場合、Webページの取得要求が操作受付手段400から出力されたとき、当該静止画CMコンテンツに対応するCM−IDに基づいて、当該取得要求に係るWebページのリンク先URL情報をCM情報記憶部390から取り出す。そして、Webページ取得手段500は、インターネット回線を介して、CM情報記憶部390から取り出したリンク先URL情報により示されるリンク先URLによりWebサイトにアクセスし、当該Webサイト上のWebページを取得する。そして、Webページ取得手段500は、Webページを取得した旨を第1の表示制御手段440および第2の表示制御手段480に通知する。Webページ取得手段500は、取得したWebページを第3の表示制御手段520に出力する。
【0052】
第3の表示制御手段520は、Webページ取得手段500からWebページが出力された場合、そのWebページを表示部540に出力し全画面で表示させるように制御する。この場合、第1の表示制御手段440および第2の表示制御手段480による番組コンテンツおよび静止画CMコンテンツの表示は中断されることとなる。
【0053】
また、第3の表示制御手段520は、Webページの表示終了要求が操作受付手段400から出力された場合、表示部540に対するWebページの表示を終了する。そして、第3の表示制御手段520は、Webページの表示を終了した旨を第1の表示制御手段440および第2の表示制御手段480に通知する。その後、第1の表示制御手段440および第2の表示制御手段480による番組コンテンツおよび静止画CMコンテンツの表示が再開されることとなる。
【0054】
次に、本実施形態の録画再生装置160による記録制御動作について説明する。図4は、本実施形態の録画再生装置160による記録制御動作例を示すフローチャートである。図4におけるステップS100の処理は、例えば、現在の時間が、録画予約の録画開始時間になったことにより開始する。
【0055】
まず、放送コンテンツ受信手段300は、録画予約に係る放送コンテンツを放送局120から受信する(ステップS100)。そして、放送コンテンツ受信手段300は、受信した各放送コンテンツに付与されているイベントIDをCM放送情報受信手段320に出力する。また、放送コンテンツ受信手段300は、受信した放送コンテンツを記録制御手段360に出力する。
【0056】
次に、記録制御手段360は、放送コンテンツ受信手段300から出力された放送コンテンツを放送コンテンツ記憶部380に記録する(ステップS120)。次に、CM放送情報受信手段320は、放送コンテンツ受信手段300から出力されたイベントIDを含むCM情報取得要求をCM情報提供サーバ140のCM放送情報送信手段240に送信し、その応答としてCM放送情報送信手段240から送信されたCM放送情報を受信し記録制御手段360に出力する(ステップS140)。
【0057】
次に、CMメタ情報受信手段340は、上述のCM情報取得要求に対する応答としてCM情報提供サーバ140のCMメタ情報送信手段260から送信されたCMメタ情報を受信し記録制御手段360に出力する(ステップS160)。
【0058】
次に、記録制御手段360は、CM放送情報受信手段320から出力されたCM放送情報、および、CMメタ情報受信手段340から出力されたCM放送情報をCM情報記憶部390に記録する(ステップS180)。
【0059】
最後に、記録制御手段360は、CM放送情報受信手段320から出力されたCM放送情報に含まれる放送開始時間情報および放送終了時間情報を参照し、放送コンテンツ受信手段300から出力された放送コンテンツに含まれる各CMコンテンツの開始位置および終了位置に対して、開始位置フラグ情報および終了位置フラグ情報をそれぞれ付与する(ステップS200)。そして、記録制御手段360は、それぞれのフラグ情報をCM情報記憶部390に記録する。ステップS200の処理が完了することによって、録画再生装置160は図4における処理を終了する。
【0060】
次に、本実施形態の録画再生装置160による表示制御動作について説明する。図5は、本実施形態の録画再生装置160による表示制御動作例を示すフローチャートである。図5におけるステップS300の処理は、例えば、録画再生装置160が起動することにより開始する。
【0061】
まず、操作受付手段400は、操作部を介して、放送コンテンツ記憶部380に記憶されている放送コンテンツの中から所望の放送コンテンツの再生を要求する操作を受け付けたか否かについて判定する(ステップS300)。もし、放送コンテンツの再生を要求する操作を受け付けていないと操作受付手段400にて判定した場合(ステップS300にてNO)、処理はステップS300に遷移する。
【0062】
一方、放送コンテンツの再生を要求する操作を受け付けたと操作受付手段400にて判定した場合(ステップS300にてYES)、操作受付手段400は、放送コンテンツの再生要求を再生制御手段420に出力する。再生制御手段420は、操作受付手段400から出力された再生要求を受けて、再生要求に係る放送コンテンツを放送コンテンツ記憶部380から取り出し再生を開始する(ステップS320)。
【0063】
次に、操作受付手段400は、操作部を介して、任意のCMコンテンツのスキップを要求する操作を受け付けたか否かについて判定する(ステップS340)。もし、CMコンテンツのスキップを要求する操作を受け付けていないと操作受付手段400にて判定した場合(ステップS340にてNO)、再生制御手段420は、現在の再生位置が、CMコンテンツの開始位置を過ぎたか否かについて判定する(ステップS360)。
【0064】
もし、CMコンテンツの開始位置を過ぎていないと再生制御手段420にて判定した場合(ステップS360にてNO)、処理はステップS400に遷移する。一方、CMコンテンツの開始位置を過ぎたと再生制御手段420にて判定した場合(ステップS360にてYES)、再生制御手段420は、CMコンテンツの開始位置がスキップ手段460によりスキップされなかった旨を記録制御手段360に通知する。そして、記録制御手段360は、再生制御手段420からの通知を受けて、スキップされなかった開始位置に対応する開始位置フラグ情報の値を、スキップ手段460によりスキップされていないことを示す値に設定し直す(ステップS380)。その後、処理はステップS400に遷移する。
【0065】
ステップS400では、再生制御手段420は、現在の再生位置が、CMコンテンツの終了位置を過ぎたか否かについて判定する。もし、CMコンテンツの終了位置を過ぎていないと再生制御手段420にて判定した場合(ステップS400にてNO)、処理はステップS700に遷移する。一方、CMコンテンツの終了位置を過ぎたと再生制御手段420にて判定した場合(ステップS400にてYES)、再生制御手段420は、CMコンテンツの終了位置がスキップ手段460によりスキップされなかった旨を記録制御手段360に通知する。そして、記録制御手段360は、再生制御手段420からの通知を受けて、スキップされなかった終了位置に対応する終了位置フラグ情報の値を、スキップ手段460によりスキップされていないことを示す値に設定し直す(ステップS420)。その後、処理はステップS700に遷移する。
【0066】
ステップS340の判定処理に戻り、CMコンテンツのスキップを要求する操作を受け付けたと操作受付手段400にて判定した場合(ステップS340にてYES)、操作受付手段400は、CMコンテンツのスキップ要求をスキップ手段460に出力する。次に、第1の表示制御手段440は、再生制御手段420により再生される番組コンテンツの表示モードを通常表示から縮小表示に変更する(ステップS440)。
【0067】
次に、スキップ手段460は、操作受付手段400から出力されたCMコンテンツのスキップ要求を受けて、スキップ要求に係るCMコンテンツをスキップさせるように再生制御手段420を制御する(ステップS460)。次に、第2の表示制御手段480は、再生制御手段420により再生される放送コンテンツに含まれるCMコンテンツのうちスキップ手段460によりスキップされたCMコンテンツのみに関連する静止画CMコンテンツを、番組コンテンツの右側に表示させる(ステップS480)。
【0068】
次に、第2の表示制御手段480は、ステップS480にて静止画CMコンテンツの表示を開始してから所定時間(例えば、30秒)が経過したか否かについて判定する(ステップS500)。もし、所定時間が経過していないと第2の表示制御手段480にて判定した場合(ステップS500にてNO)、操作受付手段400は、操作部を介して、静止画CMコンテンツを選択してWebページの取得を要求する操作を受け付けたか否かについて判定する(ステップS520)。
【0069】
もし、Webページの取得を要求する操作を受け付けていないと操作受付手段400にて判定した場合(ステップS520にてNO)、処理はステップS500に遷移する。一方、Webページの取得を要求する操作を受け付けたと操作受付手段400にて判定した場合(ステップS520にてYES)、操作受付手段400は、Webページの取得要求をWebページ取得手段500に出力する。
【0070】
次に、Webページ取得手段500は、操作受付手段400から出力されたWebページの取得要求を受けて、当該取得要求に係るWebページのリンク先URL情報をCM情報記憶部390から取り出し、その取り出したリンク先URL情報により示されるリンク先URLによりWebサイトにアクセスし、当該Webサイト上のWebページを取得する(ステップS540)。そして、Webページ取得手段500は、Webページを取得した旨を第1の表示制御手段440および第2の表示制御手段480に通知する。また、Webページ取得手段500は、取得したWebページを第3の表示制御手段520に出力する。
【0071】
次に、第1の表示制御手段440および第2の表示制御手段480は、Webページを取得した旨の通知をWebページ取得手段500から受けて、番組コンテンツおよび静止画CMコンテンツの表示を中断する(ステップS560)。次に、第3の表示制御手段520は、Webページ取得手段500から出力されたWebページを表示部540に出力し全画面で表示させる(ステップS580)。
【0072】
次に、操作受付手段400は、操作部を介して、Webページの表示終了を要求する操作を受け付けたか否かについて判定する(ステップS600)。もし、Webページの表示終了を要求する操作を受け付けていないと操作受付手段400にて判定した場合(ステップS600にてNO)、処理はステップS600に遷移する。
【0073】
一方、Webページの表示終了を要求する操作を受け付けたと操作受付手段400にて判定した場合(ステップS600にてYES)、操作受付手段400は、Webページの表示終了要求を第3の表示制御手段520に出力する。第3の表示制御手段520は、操作受付手段400から出力された表示終了要求を受けて、表示部540に対するWebページの表示を終了する(ステップS620)。そして、第3の表示制御手段520は、Webページの表示を終了した旨を第1の表示制御手段440および第2の表示制御手段480に通知する。
【0074】
次に、第1の表示制御手段440および第2の表示制御手段480は、Webページの表示を終了した旨の通知を第3の表示制御手段520から受けて、番組コンテンツおよび静止画CMコンテンツの表示を再開する(ステップS640)。その後、処理はステップS500に遷移する。
【0075】
ステップS500で所定時間が経過したと第2の表示制御手段480にて判定した場合(ステップS500にてYES)、第2の表示制御手段480は、静止画CMコンテンツの表示を中止し、その旨を第1の表示制御手段440に通知する(ステップS660)。次に、第1の表示制御手段440は、静止画CMコンテンツの表示を中止した旨の通知を第2の表示制御手段480から受けて、再生制御手段420により再生される番組コンテンツの表示モードを縮小表示から通常表示に変更する(ステップS680)。
【0076】
最後に、再生制御手段420は、放送コンテンツを最後まで再生したか否かについて判定する(ステップS700)。もし、放送コンテンツを最後まで再生していないと再生制御手段420にて判定した場合(ステップS700にてNO)、処理はステップS340に遷移する。一方、放送コンテンツを最後まで再生したと再生制御手段420にて判定した場合(ステップS700にてYES)、録画再生装置160は図5における処理を終了する。
【0077】
以上詳しく説明したように、本実施形態では、放送コンテンツの再生中に任意のCMコンテンツをスキップさせるためのユーザ操作に基づいて、当該放送コンテンツに含まれるCMコンテンツをスキップさせる場合、スキップして再生される番組コンテンツBを表示部540に表示させる一方、放送コンテンツに含まれるCMコンテンツのうちスキップさせたCMコンテンツB、C、Dのみに関連する静止画CMコンテンツB、C、Dを番組コンテンツBと共に表示部540に表示させるようにしている。
【0078】
このように構成した本実施形態によれば、ユーザ操作により任意のCMコンテンツをスキップさせると、そのスキップされたCMコンテンツのみに関連する静止画CMコンテンツが、ユーザが番組コンテンツを視聴している表示部540に番組コンテンツと同時に表示されることとなる。そのため、任意のCMコンテンツをスキップさせる場合でも、そのCMに対するユーザの視聴機会が減ることはない。これにより、CMを途中からスキップして番組本編を早く見たいというユーザの希望を満たしつつ、スキップされるCMコンテンツの宣伝効果を維持することができる。
【0079】
また、本実施形態によれば、スキップ手段460によりスキップされた後に直近で再生される番組コンテンツと、その番組コンテンツの1つ前に再生された番組コンテンツとの間に挿入されたCMコンテンツのうち、スキップ手段460によりスキップされたことを示す値が開始位置フラグ情報および終了位置フラグ情報の少なくとも何れかに設定されているCMコンテンツのみに関連する静止画CMコンテンツを、番組コンテンツと同時に表示部540に表示させるようにしている。これにより、CMコンテンツの最初または最後を視聴しただけでは、当該CMコンテンツに関連する静止画CMコンテンツが表示される。つまり、CMコンテンツに対するユーザの視聴が十分でないことを確実に検知して静止画CMコンテンツを表示することによりCMコンテンツの宣伝効果を維持することができる。
【0080】
例えば、図2(b)に示した例のように、CMコンテンツBの途中から番組コンテンツBの途中までスキップした状況を考える。この状況において、ユーザは、番組コンテンツBの最初から視聴したいと思い巻き戻しを行うときがある。このとき、CMコンテンツDの途中まで巻き戻して再生する場合、CMコンテンツDの終了位置に対応する終了位置フラグ情報670は、スキップ手段460によりスキップされていないことを示す値に設定し直される。しかし、第2の表示制御手段480は、スキップ手段460によりスキップされたことを示す値が開始位置フラグ情報660に設定されているため、CMコンテンツDに関連する静止画CMコンテンツDを、番組コンテンツBと同時に表示部540に表示させる。つまり、CMコンテンツDに対するユーザの視聴が十分でないことを確実に検知して静止画CMコンテンツを表示することによりCMコンテンツDの宣伝効果を維持することができる。
【0081】
以上に説明した本実施形態による録画再生装置160の機能は、ソフトウェアによって実現される。実際には、録画再生装置160がCPUあるいはMPU、RAM、ROMなどを備えて構成され、RAMやROMに記憶されたプログラム(本発明のCMコンテンツ表示制御用プログラムに対応)が動作することによって実現できる。なお、上記本実施形態の機能を果たすように動作させるプログラムを例えばCD−ROMのような記録媒体に記録し、録画再生装置160に読み込ませることによって実現することも可能である。
【0082】
上記プログラムを記録する記録媒体としては、CD−ROM以外に、フレキシブルディスク、ハードディスク、磁気テープ、光ディスク、光磁気ディスク、DVD、不揮発性メモリカード等を用いることができる。また、上記プログラムを放送回線(放送波)またはインターネット等のネットワークを介して録画再生装置160にダウンロードするようにしても良い。
【0083】
なお、上記実施形態では、第1の表示制御手段440により表示される番組コンテンツと、スキップ手段460によりスキップされるCMコンテンツに関連する静止画CMコンテンツとを互いに重畳しないようにして同時に表示させる例について説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、番組コンテンツを全画面表示したまま、スキップするCMコンテンツに関連する静止画CMコンテンツを当該番組コンテンツの上に小画面として表示しても良い。
【0084】
また、上記実施形態では、図3(b)において、スキップされたCMコンテンツに関連する静止画CMコンテンツを全て同じ大きさで表示する例について説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、CMコンテンツの放送時間に応じて、表示部540に表示される静止画CMコンテンツの大きさを変えるようにしても良い。つまり、CMコンテンツの放送時間が長ければ、表示部540に表示される静止画CMコンテンツの大きさを大きくし、CMコンテンツの放送時間が短ければ、表示部540に表示される静止画CMコンテンツの大きさを小さくする。
【0085】
また、上記実施形態では、CMメタ情報には静止画CMコンテンツが含まれている例について説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、CMメタ情報には必ずしも静止画CMコンテンツが含まれていなくてもよい。この場合、記録制御手段360は、CMコンテンツから特定のフレーム画像(例えば、先頭から5秒の位置のフレーム画像)を抽出し、その抽出したフレーム画像の上に、CMメタ情報に含まれる商品・サービス名情報により示される商品名・サービス名を重畳した画像を静止画CMコンテンツとしてCM情報記憶部390に記録する。
【0086】
また、上記実施形態では、CMメタ情報にリンク先URL情報が含まれている例について説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、CMメタ情報に必ずしもリンク先URL情報が含まれていなくてもよい。この場合、記録制御手段360は、CMメタ情報に含まれる広告主情報により示される広告主、および、商品・サービス名情報により示される商品名またはサービス名をキーワードに設定してWebサイトを検索し、検索したWebサイトのリンク先URLを示すリンク先URL情報を静止画CMコンテンツと関連付けてCM情報記憶部390に記録する。
【0087】
また、上記実施形態において、第3の表示制御手段520によりWebページが表示されている場合、そのWebページ上において、スキップされたCMコンテンツと同じCMコンテンツ(動画)を再生するようにしても良い。
【0088】
また、上記実施形態では、放送コンテンツ受信手段300により受信された各放送コンテンツに付与されているイベントIDを用いて、CM情報提供サーバ140からCM放送情報およびCMメタ情報を取得する例について説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、放送コンテンツ受信手段300により受信された各放送コンテンツに付与されている放送種別情報、放送チャンネル情報および放送開始時間情報(これらの情報を以下、放送コンテンツ情報という)から放送コンテンツを一意に特定可能であるため、当該放送コンテンツ情報を用いて、CM情報提供サーバ140からCM放送情報およびCMメタ情報を取得するようにしても良い。
【0089】
この場合、放送コンテンツ受信手段300は、受信した各放送コンテンツに付与されている放送コンテンツ情報をCM放送情報受信手段320に出力する。CM放送情報受信手段320は、放送コンテンツ情報を含むCM情報取得要求をCM放送情報送信手段240に送信する。CM放送情報送信手段240は、放送コンテンツ情報に関連するCM放送情報をCM放送情報記憶部200から取り出してCM放送情報受信手段320に送信する。また、CMメタ情報送信手段260は、例えば、CM放送情報送信手段240から放送コンテンツ情報を取得し、当該放送コンテンツ情報に関連するCMメタ情報をCMメタ情報記憶部220から取り出してCMメタ情報受信手段340に送信する。
【0090】
また、放送コンテンツ受信手段300により受信された放送コンテンツに含まれる各CMコンテンツにCM−IDが付与されている場合には、そのCM−IDを用いて、CM情報提供サーバ140からCM放送情報およびCMメタ情報を取得するようにしても良い。この場合、放送コンテンツ受信手段300は、受信した各CMコンテンツに付与されているCM−IDをCM放送情報受信手段320に出力する。CM放送情報受信手段320は、CM−IDを含むCM情報取得要求をCM放送情報送信手段240に送信する。CM放送情報送信手段240は、CM−IDに関連するCM放送情報をCM放送情報記憶部200から取り出してCM放送情報受信手段320に送信する。また、CMメタ情報送信手段260は、例えば、CM放送情報送信手段240からCM−IDを取得し、当該CM−IDに関連するCMメタ情報をCMメタ情報記憶部220から取り出してCMメタ情報受信手段340に送信する。
【0091】
その他、上記実施形態は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化の一例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその要旨、またはその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
【符号の説明】
【0092】
140 CM情報提供サーバ(CMメタ情報サーバ)
160 録画再生装置(CMコンテンツ表示装置)
220 CMメタ情報記憶部
300 放送コンテンツ受信手段
340 CMメタ情報受信手段
360 記録制御手段
380 放送コンテンツ記憶部
390 CM情報記憶部
420 再生制御手段
440 第1の表示制御手段
460 スキップ手段
480 第2の表示制御手段
500 Webページ取得手段
520 第3の表示制御手段
540 表示部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
番組本編に対応する番組コンテンツと、コマーシャルに対応するCMコンテンツとを含む放送コンテンツを受信する放送コンテンツ受信手段と、
前記放送コンテンツ受信手段により受信された前記放送コンテンツを放送コンテンツ記憶部に記録する記録制御手段と、
前記放送コンテンツ記憶部に記憶されている前記放送コンテンツを再生するように制御する再生制御手段と、
前記再生制御手段による前記放送コンテンツの再生中に任意のCMコンテンツをスキップさせるためのユーザ操作に基づいて、当該放送コンテンツに含まれるCMコンテンツをスキップさせるように前記再生制御手段を制御するスキップ手段と、
前記再生制御手段により再生される前記番組コンテンツを表示部に出力して表示させるように制御する第1の表示制御手段と、
前記放送コンテンツに含まれる前記CMコンテンツのうち前記スキップ手段によりスキップされる前記CMコンテンツのみに関連する静止画CMコンテンツを、前記番組コンテンツと同時に前記表示部に出力して表示させるように制御する第2の表示制御手段とを備えたことを特徴とするCMコンテンツ表示装置。
【請求項2】
請求項1に記載のCMコンテンツ表示装置において、
前記記録制御手段は、前記放送コンテンツ受信手段により受信された前記放送コンテンツに含まれるCMコンテンツを記録する場合、各CMコンテンツの開始位置および終了位置に対して、当該開始位置が前記スキップ手段によりスキップされたことを示す値がデフォルト値として設定されている開始位置フラグ情報および、当該終了位置が前記スキップ手段によりスキップされたことを示す値がデフォルト値として設定されている終了位置フラグ情報をそれぞれ付与する一方、前記再生制御手段により前記放送コンテンツが再生されている場合、当該放送コンテンツに含まれる各CMコンテンツの開始位置が前記スキップ手段によりスキップされなかったときには、当該開始位置に対応する開始位置フラグ情報の値を、前記スキップ手段によりスキップされていないことを示す値に設定し直す一方、当該放送コンテンツに含まれる各CMコンテンツの終了位置が前記スキップ手段によりスキップされなかったときには、当該終了位置に対応する終了位置フラグ情報の値を、前記スキップ手段によりスキップされていないことを示す値に設定し直し、
前記第2の表示制御手段は、前記スキップ手段によりスキップされた後に前記再生制御手段により直近で再生される番組コンテンツと、当該番組コンテンツの1つ前に前記再生制御手段により再生された番組コンテンツとの間に挿入されたCMコンテンツのうち、前記スキップ手段によりスキップされたことを示す値が前記開始位置フラグ情報および前記終了位置フラグ情報の少なくとも何れかに設定されているCMコンテンツのみに関連する静止画CMコンテンツを、前記番組コンテンツと同時に前記表示部に出力して表示させることを特徴とするCMコンテンツ表示装置。
【請求項3】
請求項1または2に記載のCMコンテンツ表示装置において、
前記第2の表示制御手段は、前記第1の表示制御手段により表示される前記番組コンテンツと、前記スキップ手段によりスキップされる前記CMコンテンツに関連する静止画CMコンテンツとが重畳しないように、当該静止画CMコンテンツを前記番組コンテンツと同時に前記表示部に表示させることを特徴とするCMコンテンツ表示装置。
【請求項4】
請求項1〜3の何れか1項に記載のCMコンテンツ表示装置において、
CMコンテンツのメタ情報であるCMメタ情報を記憶するCMメタ情報記憶部を備えるCMメタ情報サーバから、前記放送コンテンツ受信手段により受信された前記放送コンテンツに含まれるCMコンテンツのCMメタ情報を受信するCMメタ情報受信手段を更に備え、
前記記録制御手段は、前記放送コンテンツ受信手段により受信された前記放送コンテンツに含まれるCMコンテンツを記録する場合、前記CMメタ情報受信手段により受信された前記CMメタ情報に当該CMコンテンツに関連する静止画CMコンテンツが含まれていないとき、当該CMコンテンツから特定のフレーム画像を抽出し、その抽出したフレーム画像の上に、前記メタ情報に含まれる商品名またはサービス名を重畳した画像を前記静止画CMコンテンツとしてCM情報記憶部に記録し、
前記第2の表示制御手段は、前記スキップ手段によりスキップされる前記CMコンテンツのみに関連する前記静止画CMコンテンツを前記CM情報記憶部から取り出すことを特徴とするCMコンテンツ表示装置。
【請求項5】
請求項1〜3の何れか1項に記載のCMコンテンツ表示装置において、
CMコンテンツのメタ情報であるCMメタ情報を記憶するCMメタ情報記憶部を備えるCMメタ情報サーバから、前記放送コンテンツ受信手段により受信された前記放送コンテンツに含まれるCMコンテンツのCMメタ情報を受信するCMメタ情報受信手段を更に備え、
前記記録制御手段は、前記放送コンテンツ受信手段により受信された前記放送コンテンツに含まれるCMコンテンツを記録する場合、前記CMメタ情報受信手段により受信された前記CMメタ情報に当該CMコンテンツに関連するWebサイトを識別するためのリンク先URLが含まれていないとき、前記メタ情報に含まれる広告主、および、商品名またはサービス名を、キーワードに設定してWebサイトを検索し、検索したWebサイトを識別するためのリンク先URLを示すリンク先URL情報を前記静止画CMコンテンツと関連付けて前記CM情報記憶部に記録し、
前記第2の表示制御手段により前記静止画CMコンテンツが表示されている場合、当該静止画CMコンテンツを選択するためのユーザ操作に基づいて、選択された静止画CMコンテンツに関連付けて記録された前記リンク先URL情報を前記CM情報記憶部から取り出し、当該取り出した前記リンク先URL情報により示されるリンク先URLにより前記Webサイトにアクセスして前記Webサイト上のWebページを取得するWebページ取得手段と、
前記Webページ取得手段により取得された前記Webページを前記表示部に出力して表示させるように制御する第3の表示制御手段とを更に備えたことを特徴とするCMコンテンツ表示装置。
【請求項6】
番組本編に対応する番組コンテンツと、コマーシャルに対応するCMコンテンツとを含む放送コンテンツを放送コンテンツ記憶部から読み出して再生する再生動作中に、任意のCMコンテンツをスキップさせるためのユーザ操作に基づいて、当該放送コンテンツに含まれるCMコンテンツをスキップさせるように制御するスキップ手段、
前記再生動作中の前記放送コンテンツに含まれる前記番組コンテンツを表示部に出力して表示させるように制御する第1の表示制御手段、および、
前記再生動作中の前記放送コンテンツに含まれる前記CMコンテンツのうち前記スキップ手段によりスキップされる前記CMコンテンツのみに関連する静止画CMコンテンツを、前記番組コンテンツと同時に前記表示部に出力して表示させるように制御する第2の表示制御手段として機能させるためのコンピュータ読み取り可能なCMコンテンツ表示制御用プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2013−46098(P2013−46098A)
【公開日】平成25年3月4日(2013.3.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−180424(P2011−180424)
【出願日】平成23年8月22日(2011.8.22)
【出願人】(397011373)ソネットエンタテインメント株式会社 (17)
【Fターム(参考)】